(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】カルシウム摂取量の過不足判定方法
(51)【国際特許分類】
G01N 33/493 20060101AFI20241217BHJP
G01N 33/70 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
G01N33/493 A
G01N33/70
(21)【出願番号】P 2019075681
(22)【出願日】2019-04-11
【審査請求日】2021-12-21
【審判番号】
【審判請求日】2023-03-20
(73)【特許権者】
【識別番号】593106918
【氏名又は名称】株式会社ファンケル
(74)【代理人】
【識別番号】100162396
【氏名又は名称】山田 泰之
(74)【代理人】
【識別番号】100194803
【氏名又は名称】中村 理弘
(72)【発明者】
【氏名】雄長 誠
(72)【発明者】
【氏名】清水 良樹
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 幸彦
(72)【発明者】
【氏名】細井 孝之
【合議体】
【審判長】南 宏輔
【審判官】松本 隆彦
【審判官】渡▲辺▼ 純也
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-39536(JP,A)
【文献】特開2011-107113(JP,A)
【文献】国際公開第96/04554(WO,A1)
【文献】君羅 満、主要ミネラルの1日摂取量と24時間尿中排泄量との関連、日衛誌、2004年、第59巻、23-30頁
【文献】土田 満、ナトリウム,カリウム,カルシウム,リン,マグネシウム,亜鉛の摂取量と糞中,尿中排泄量または血清中濃度との関係について、栄養学雑誌、1991年、Vol.49、pages 35-44
【文献】ミネラルおよび微量元素摂取量のモニタリング指標としての1日尿中排泄量の有効性、Trace Nutrients Research、2015、Vol.32、pages 44-48
【文献】小泉直子、尿成分の日内変動とクレアチニン補正に関する検討、日衛誌、1983年、第38巻、667-676頁
【文献】志賀 瓏郎、羊の周産期における血清,尿および乳汁のカルシウム,リン,マグネシウム濃度の変化、日畜会報、1995年3月25日、Vol.66 No.3、Page.267-273
【文献】河辺聡子、ミネラルの尿中排泄量と食物摂取頻度調査成績との関係、川崎医療福祉学会誌、2007年01月25日、Vol.16 No.2、Page.291-297
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N33/48-33/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記近似式に基づいて、対象者の随時尿中のマグネシウム/クレアチニン比を指標として、対象者の採尿日を始点として採尿前3日~
30日の期間内から選択される期間内に摂取した1日平均のカルシウム摂取量を推定する、カルシウム摂取量の推定方法。
(近似式)
1日平均カルシウム摂取量[mg/1000kcal]
=(a)×(随時尿中のマグネシウム/クレアチニン比[mg/g])+(b)
(式中、(a)は1~2、(b)は100~300)
【請求項2】
前記随時尿が第一尿である、請求項
1に記載のカルシウム摂取量の推定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、尿中のマグネシウム/クレアチニン比を指標として、対象者のカルシウム摂取量の過不足を判定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
日本人にとって、カルシウムは、依然としてどの年代においても不足している栄養素である。カルシウム不足は、骨や歯が弱くなるだけでなく、高齢者や特に閉経期の女性においては骨粗鬆症のリスクファクターとなる。自身のカルシウム摂取量もしくは不足量を客観的かつ簡便に推定する技術へのニーズが高まっている。
対象者のカルシウム摂取量を推定する方法として、主に、対象者の尿から推定する方法と、食事記録から推定する方法の2つが挙げられる。
【0003】
尿から推定する方法として、これまで、24時間蓄尿中のカルシウム濃度と、採尿前の連続した4日間の食事記録から算出した平均1日カルシウム摂取量との間には相関関係があるものの、その相関係数は0.276と低いことが報告されている(非特許文献1)。また、24時間蓄尿中のカルシウム量を体重で除した値と、食物摂取頻度調査(FFQg法)を基に算出した平均のカルシウム摂取量との間には相関関係がない(相関係数R=-0.1193)こと、24時間蓄尿中のマグネシウム量を体重で除した値と、食物摂取頻度調査を基に算出した平均のカルシウム摂取量との間にも相関関係がない(相関係数R=0.1089)ことが知られている(非特許文献2)。
【0004】
18~33歳の若い女性を対象としたヒト介入試験において、24時間蓄尿中のカルシウム量を体重で除した値と、過去4日間の食事記録から算出した平均1日カルシウム摂取量を体重で除した値との間には、相関がある(R=0.402、p<0.001)ことが知られている(非特許文献3)。しかしながら、女性は閉経期、エストロゲンの分泌が低下することにより、骨などからのカルシウム流出が増え、カルシウムの吸収と排泄のバランスが変化するため、若い女性のみを対象とした試験は、閉経期または高齢の女性にまで外挿できない。また、カルシウムの吸収と排泄のバランスは、性差や年齢差があることも知られている。より広い年代の男女に外挿できるカルシウム摂取量の推定方法が望まれる。
【0005】
尿中成分濃度は食事や水分摂取、発汗などの影響を受けやすく、そのときの尿量によって大きく変動するため、24時間蓄尿を用いてカルシウムの摂取量を推定する方法が一般的に用いられる。24時間蓄尿は対象者の負担が大きいため、随時尿を用いて対象者の負担を軽減したカルシウム摂取量を推定する方法もある。随時尿を用いてカルシウムの摂取量を推定する場合、前述のとおり、尿中成分濃度は食事や水分摂取、発汗などの影響を受けやすく、尿の濃さによって成分濃度が大きく変動するため、尿の濃度を補正する必要があり、その手段として、同時に測定したクレアチニン値との比率を求めるクレアチニン補正が行われている。
【0006】
食事記録からカルシウム摂取量を推定する方法として、文部科学省が調査・公表しており、約2200種の食品について食品可食部100gあたりの栄養素が記載された「日本食品標準成分表」が一般的に用いられる。本発明において用いた算出方法としては、食事記録などにより判定した食品別の摂取量と、「日本食品標準成分表」とを照らすことにより、対象者が摂取した栄養素を算出した。
【0007】
上記のとおり、カルシウム摂取量の推定方法として、従来は24時間蓄尿を用いることが一般的であるが、それでは対象者の負担が大きい。一方、食事記録からカルシウム摂取量を推定する方法もあるが、従来は食事記録をとらなければならず、こちらも対象者の負担が大きい。
【0008】
本出願人は、随時尿中のマグネシウムの多寡を指標として、採尿前の食事記録から推定したカルシウム摂取量との間に高い相関があることを見出し、本発明を完成した。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【文献】柴田 克己ら、平成20年度厚生労働科学研究費補助金 日本人の食事摂取基準を改訂するためのエビデンスの構築に関する研究―微量栄養素と多量栄養素摂取量のバランスの解明― II.主任研究者の報告書 6.新しい生体指標を用いた栄養評価 ―尿中ミネラルの活用法―
【文献】河辺聡子ら、川崎医療福祉学会誌、Vol.16, No.2, 2006, 291-297
【文献】Yoshida M et al., Food and Nutrition Sciences, 2012, 3, 123-128
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、対象者の負担を抑え、簡便に対象者のカルシウム摂取量を推定し、対象者のカルシウム摂取量の過不足を判定する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の課題を解決するための手段は、以下の通りである。
1.対象者から採取した随時尿中のマグネシウム/クレアチニン比を指標として、対象者のカルシウム摂取量を推定する、カルシウム摂取量の過不足判定方法。
2.前記カルシウム摂取量が、採尿日を始点として採尿前3月期間内から選択される期間内に摂取したカルシウム量である、1.に記載のカルシウム摂取量の過不足判定方法。
3.1.又は2.に記載のカルシウム摂取量の過不足判定方法を用いて、対象者のカルシウム不足量を算出し、カルシウム不足量を補うための経口組成物を提供するシステム。
【発明の効果】
【0012】
本発明のカルシウム摂取量の過不足判定方法は、随時尿を用いてカルシウム摂取量を推定することができるため、対象者の負担が小さい。対象者は、自宅で採尿キットなどを用いて簡便な方法でサンプルを採取することが可能であり、このサンプルを郵送することによってカルシウム摂取量の過不足判定結果が得られる。さらに、得られた過不足判定結果から不足量を算出することにより、不足量を補うための経口組成物の提供を受けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施例1、尿中Mg/Cre比と採尿前日夕食のCa摂取量との散布図。
【
図2】実施例2、尿中Mg/Cre比と採尿前3日間の平均Ca摂取量との散布図。
【
図3】実施例3、尿中Mg/Cre比と採尿前30日間の平均Ca摂取量との散布図。
【
図4】比較例1、尿中Mg濃度と採尿前日夕食のCa摂取量との散布図。
【
図5】比較例2、尿中Mg濃度と採尿前3日間の平均Ca摂取量との散布図。
【
図6】比較例3、尿中Mg濃度と採尿前30日間の平均Ca摂取量との散布図。
【
図7】比較例4、尿中Ca濃度と採尿前日夕食のCa摂取量との散布図。
【
図8】比較例5、尿中Ca濃度と採尿前3日間の平均Ca摂取量との散布図。
【
図9】比較例6、尿中Ca濃度と採尿前30日間の平均Ca摂取量との散布図。
【
図10】比較例7、尿中Ca/Cre比と採尿前日夕食のCa摂取量との散布図。
【
図11】比較例8、尿中Ca/Cre比と採尿前3日間の平均Ca摂取量との散布図。
【
図12】比較例9、尿中Ca/Cre比と採尿前30日間の平均Ca摂取量との散布図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のカルシウム摂取量の過不足判定方法は、随時尿中のマグネシウム/クレアチニン比を指標とすることを特徴とする。
随時尿を採取するタイミングとして、特に限定されるものではないが、1日の中で最初に食事を摂取するまでに採取することが好ましく、起床後すぐに採取する第一尿が特に好ましい。
【0015】
本発明者らは、随時尿中のマグネシウム/クレアチニン比とカルシウム摂取量とが相関を有することを見出し、下記近似式を得た。
(近似式)
カルシウム摂取量[mg/1000kcal]
=(a)×(随時尿中のマグネシウム/クレアチニン比[mg/g])+(b)
(a)は1~2が好ましく、1.1~1.6がさらに好ましい。(b)は100~300が好ましく、150~260がさらに好ましい。
【0016】
この近似式に基づき、対象者の随時尿中のマグネシウム/クレアチニン比の値から、対象者のカルシウム摂取量を推定することができる。また、この推定したカルシウム摂取量と、ヒトが1日に必要とするカルシウムの基準量に基づき、カルシウムの過不足を判定することができる。ヒトが1日に必要とするカルシウムの基準量は、特に制限されないが、好適に、厚生労働省が示す「日本人の食事摂取基準」が示す値を挙げることができる。
【0017】
上記近似式により推定されるカルシウム摂取量は、採尿日を始点として採尿前3月期間内から選択される期間内に摂取したカルシウム量であることが好ましい。この期間は、採尿日を始点として採尿前3月期間内であれば特に制限されず、例えば、採尿前3月間、採尿前30日間、採尿前7日間、採尿前3日間、採尿日1日間等から選択することができる。一度の食事内容による変動を抑えるために、ある程度の長さの期間であることが好ましく、採尿日を始点として採尿前3~30日間程度であることが好ましい。また、このカルシウム摂取量は、摂取期間内に摂取した1日平均のカルシウム摂取量とすることもできる。
【0018】
本発明で用いる採尿容器は、病院や検査機関等で実施されている尿検査のために使用される尿中成分の変質を引き起こさない形状、材質であれば特に限定されず用いることができる。採尿容器には、尿中成分の変質を抑制するための安定化剤をあらかじめ添加しておくことが好ましい。ここで、尿中成分の安定化剤として、クエン酸、シュウ酸、塩酸、酒石酸、アスコルビン酸を用いることができ、好適にはクエン酸を用いることができる。採尿容器に尿を定容量加えた際、前記安定化剤の終濃度は、尿中成分を安定化させる観点で0.01M~1Mが好ましく、0.05~0.5Mがさらに好ましい。
【0019】
上記近似式から推定したカルシウム摂取量と、ヒトが1日に必要とするカルシウムの基準量に基づき、対象者のカルシウム不足量を求めることができる。そして、対象者毎に必要な不足量のカルシウムを配合した経口組成物を提供することができ、対象者は1日に必要とするカルシウム量を補うことができる。
【0020】
本発明で提供する経口組成物は、医薬品(医薬部外品を含む)や、栄養補助食品、栄養機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品、病者用食品等の機能性食品、一般的な食品、食品添加剤として用いることができる。継続的な摂取が行いやすいように、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、丸剤、チュアブル錠、口腔内崩壊錠、ドリンク剤、ゼリー状の形態を有することが好ましい。棒状、板状、グミ状に加工した食品や、一般的な食品形態に添加したものであってもよい。中でも錠剤、カプセル剤の形態が、摂取の簡便さの点から特に好ましい。このような剤形を有する製剤は、慣用法によって調整することができ、カルシウムの放出性を制御した、速放性、徐放性の製剤であってもよい。
【0021】
本発明の経口組成物に配合するカルシウムとしては、炭酸カルシウム(貝殻未焼成カルシウム、卵殻未焼成カルシウム、造礁サンゴ未焼成カルシウムを含む)、酸化カルシウム(貝殻焼成カルシウム、卵殻焼成カルシウム、造礁サンゴ焼成カルシウムを含む)、水酸化カルシウム、リン酸カルシウム(骨未焼成カルシウム、骨焼成カルシウム、乳清焼成カルシウムを含む)、リン酸三カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、酢酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、ピロリン酸二水素カルシウム、及びステアロイル乳酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種又は2種以上を組み合わせたものを挙げることができる。
【0022】
本発明で提供する経口組成物は、カルシウム以外にも、カルシウムの生体利用率を高めるための補助成分を配合することができ、その他にも例えば、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、糖、ポリペプチド、魚油といった栄養素を配合することができる。
【実施例】
【0023】
30~60代の117名の男女を対象に、食事から摂取したカルシウム、カロリーの量および、尿中のカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、クレアチニン(Cre)濃度を測定した。以降、カルシウムはCa、マグネシウムはMg、クレアチニンはCreと略記する。
【0024】
(Ca摂取量)
対象者に、30日間毎食の食事内容(食品と摂取量)を記録させた。食事記録より判定した食品別の摂取量を、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」に照らすことにより、対象者のCa摂取量とカロリー摂取量を算出した。
採尿前日の夕食において、Ca摂取量をカロリー摂取量で除して、1000kcalあたりのCa摂取量を求め、採尿前日夕食のCa摂取量[mg/1000kcal]とした。同様に、採尿前3日間ならびに採尿前30日間の1日Ca摂取量の平均を、1日摂取カロリーの平均で除して、1000kcalあたりのCa摂取量を求め、それぞれ、採尿前3日間の平均Ca摂取量[mg/1000kcal/day]、採尿前30日間の平均Ca摂取量[mg/1000kcal/day]とした。
【0025】
(採尿)
対象者に、試験最終日の早朝第一尿(起床後すぐの尿)を10mL容量の採尿容器に2本採取させた。
採尿容器2本中1本は、Mgを測定するためのものであり、安定化剤として、終濃度が0.1Mとなるよう、あらかじめ安定化剤(クエン酸)を加えた。
採尿容器2本中別の1本は、CaおよびCreを測定するためのものであり、安定化剤を加えなかった。
【0026】
(尿中成分の定量)
尿中Ca濃度はシカフィットCa試薬(CPZ-IIIキレート比色法、極東製薬工業株式会社)、尿中Mg濃度はアクアオートカイノスMg-II試薬(ICDH法、株式会社カイノス)、尿中Cre濃度はシカリキッド-N CRE試薬(酵素法、関東化学株式会社)を用い、検体検査機器(ACCUTE RX キヤノンメディカルシステムズ株式会社)により自動分析した。
分析結果より、尿中のCa濃度[mg/mL]、Mg濃度[mg/mL]およびCre濃度[g/mL]、Ca/Cre比[mg/g]、Mg/Cre比[mg/g]を算出した。
【0027】
(相関係数および近似式)
カルシウム摂取量(採尿前日夕食のCa摂取量、採尿前3日間の1日平均Ca摂取量、採尿前30日間の1日平均Ca摂取量)と、尿中成分(Ca濃度、Ca/Cre比、Mg濃度ならびにMg/Cre比)との相関係数および近似式を求めた。結果を表1に示す。
【表1】
【0028】
〔結果〕
(実施例1)
尿中Mg/Cre比と採尿前日夕食のCa摂取量との間に相関関係があり、相関係数は、R=0.253、統計値P=0.006、近似式「Ca摂取量=1.525×尿中Mg/Cre比+183.8」が得られた。
(実施例2)
尿中Mg/Cre比と採尿前3日間の1日平均Ca摂取量との間に高い相関関係があり、相関係数は、R=0.389、統計値P=0.00001、近似式「Ca摂取量=1.507×尿中Mg/Cre比+214.4」が得られた。
(実施例3)
尿中Mg/Cre比と採尿前30日間の1日平均Ca摂取量との間に高い相関関係があり、相関係数は、R=0.343、統計値P=0.0002、近似式「Ca摂取量=1.166×尿中Mg/Cre比+238.3」が得られた。
(比較例1~9)
比較例1~9のとおり、尿中Mg濃度、尿中Ca濃度、尿中Ca/Cre比は、いずれもCa摂取量と相関を示さなかった。
【0029】
実施例1~3のとおり、尿中Mg/Cre比とCa摂取量との間には高い相関があり、近似式を用いることにより、対象者の尿中Mg/Cre比から、対象者のCa摂取量を従来よりも高い精度で、かつ簡便に推定することができた。