(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】ブレード要素
(51)【国際特許分類】
D21D 1/00 20060101AFI20241217BHJP
B02C 2/04 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
D21D1/00
B02C2/04 D
B02C2/04 B
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022074350
(22)【出願日】2022-04-28
【審査請求日】2022-04-28
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】515183610
【氏名又は名称】バルメット テクノロジーズ オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ホーカン フェーストレーム
(72)【発明者】
【氏名】トゥオマス ヒマンカ
【審査官】川口 裕美子
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-532464(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0327970(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D21D 1/00
B02C 2/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維材料を粉砕する粉砕装置のためのブレード要素であって、当該ブレード要素は、
内端縁及び外端縁と、
複数の粉砕部と、該複数の粉砕部の間にあり、繊維材料の流れのための流路として機能する自由空間とを含む少なくとも1つの粉砕区画であって、該粉砕部のそれぞれは第1の寸法及び第2の寸法を有し、該第1の寸法は、当該ブレード要素の周方向に延びる該粉砕部の幅であり、該第2の寸法は、当該ブレード要素の長手方向に延びる該粉砕部の幅である、少なくとも1つの粉砕区画と、
を含み、
当該ブレード要素は、
当該ブレード要素の長手方向に少なくとも部分的に沿って前記内端縁から前記外端縁に延びる少なくとも1つの供給区画であって、該供給区画のそれぞれは前記自由空間と連通し、前記自由空間を介して前記粉砕区画のそれぞれに繊維材料を供給することを意図したものである、少なくとも1つの供給区画、
をさらに含み、
当該ブレード要素の同じ長手位置で、前記粉砕部の第1の寸法は、当該ブレード要素の周方向において、前記供給区画に向かって増加するように構成され、
少なくとも1つの粉砕部の第2の寸法が当該ブレード要素の長手方向において、前記外端縁から離れた少なくとも1つの別の粉砕部の対応する第2の寸法よりも大きくなるように、当該ブレード要素の同じの周方向位置で、前記粉砕部の第2の寸法は、当該ブレード要素の長手方向において、前記外端縁に向かって増加するように構成されている、ブレード要素。
【請求項2】
前記複数の粉砕部は、前記ブレード要素の周方向において、前記供給区画の近くにある前記粉砕部が、前記供給区画から離れて位置する前記粉砕部よりも大きい第1の寸法を有するように、それらの第1の寸法が前記供給区画に向かって漸増するように構成されている、請求項1に記載のブレード要素。
【請求項3】
前記粉砕部の第1の寸法は、前記粉砕部の実際の幅に比例する、請求項1に記載のブレード要素。
【請求項4】
前記ブレード要素の同じ長手位置で、前記供給区画の最も近くに位置する前記粉砕部と、前記供給区画から最も離れて位置する前記粉砕部との間で、前記粉砕部の第1の寸法の増加は10~80%である、請求項
1に記載のブレード要素。
【請求項5】
前記ブレード要素の同じ長手位置で、前記供給区画の最も近くに位置する前記粉砕部と、前記供給区画から最も離れて位置する前記粉砕部との間で、前記粉砕部の第1の寸法の増加は10~50%である、請求項
1に記載のブレード要素。
【請求項6】
前記複数の粉砕部は、前記ブレード要素の長手方向において、前記外端縁の近くにある前記粉砕部が、前記外端縁から離れて位置する前記粉砕部よりも大きい第2の寸法を有するように、それらの第2の寸法が前記ブレード要素の外端縁に向かって漸増するように構成されている、請求項
1に記載のブレード要素。
【請求項7】
前記内端縁の最も近くに位置する前記粉砕部と、前記内端縁から最も離れて位置する前記粉砕部との間で、前記粉砕部の第2の寸法の増加は10~100%である、請求項
1に記載のブレード要素。
【請求項8】
前記内端縁の最も近くに位置する前記粉砕部と、前記内端縁から最も離れて位置する前記粉砕部との間で、前記粉砕部の第2の寸法の増加は10~50%である、請求項
1に記載のブレード要素。
【請求項9】
繊維材料を粉砕する粉砕装置であって、当該粉砕装置は、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のブレード要素を少なくとも1つ含む、粉砕装置。
【請求項10】
前記粉砕装置は、繊維材料を精製するための精製機である、請求項9に記載の粉砕装置。
【請求項11】
前記粉砕装置は、繊維材料を分散するための分散機である、請求項10に記載の粉砕装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は繊維材料を粉砕する粉砕装置に関する。特に、本発明は、繊維材料を粉砕する粉砕装置のためのブレード要素に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維材料を精製するための精製機及び繊維材料を分散するための分散機は、繊維材料を粉砕するための粉砕装置である。材料は、少なくとも1つが回転している2つの対向する粉砕要素間で粉砕される。前記粉砕装置に適用可能なブレード要素は繊維材料を粉砕するための粉砕面を含み、該粉砕面は、粉砕部と、粉砕部の間の自由空間とを含む少なくとも1つの粉砕区画と、少なくとも1つの粉砕部に繊維材料を供給するために、ブレード要素の長手軸の方向に少なくとも部分的に延びる少なくとも1つの供給区画とを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この種のブレード要素の課題は、とりわけ、供給区画の隣に位置して供給区画に供給される繊維材料に最初に接触する粉砕部の摩耗率が高いことである。回転可能な粉砕要素では、それらの粉砕部は回転可能な粉砕要素の回転方向に面する粉砕区画の側にあり、静止した粉砕要素では、故に、回転可能な粉砕要素の回転方向に対して反対の方向に面する粉砕区画の側にある。前記粉砕部の摩耗率の増加は、供給区画の近くに位置する粉砕部にわたる繊維含有材料の強い乱流に起因する。この摩耗の増加は、粉砕部頂部の摩耗及び粉砕部の丸みとしてとりわけ目立ち、ブレード要素の動作効率を低下させる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、繊維材料を粉砕するための粉砕装置のための新たなブレード要素と、繊維材料を粉砕するための新たな粉砕装置とを提供することである。
【0005】
本発明は、独立請求項の特徴によって特徴付けられる。
【0006】
本発明は、ブレード要素の供給区画の近いブレード要素の強度及び耐摩耗性を向上させるアイデアに基づく。
【0007】
この解決策の利点は、供給区画の隣又は近くに位置するブレード要素の粉砕部の延長された動作寿命であり、それによりブレードセグメントの粉砕面の満足のいく動作特性がより長く維持され得る。
【0008】
本発明の一部の実施形態は従属請求項に開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付の図面を参照しながら、好適な実施形態により本発明を以下でより詳細に説明する。
【
図1】
図1は、円錐状の粉砕装置の概略断面図である。
【
図2】
図2は、精製機の固定子及び回転子の概略部分断面図である。
【
図3】
図3は、精製機のブレード要素の概略平面上面図である。
【
図4】
図4は、精製機のブレード要素の概略平面上面図である。
【
図5】
図5は、分散機のブレード要素の概略上面図である。 明瞭にするために、図面は、本発明の一部の実施形態を簡略化した形で示す。同様の参照符号は図中の同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、円錐状の粉砕装置1の断面の側面図を概略的に示す。粉砕装置1は、例えば、リグノセルロースを含有する木質材料又は紙又は板紙の製造するために用いるのに好適な別の繊維材料等の繊維材料を粉砕するために用いられ得る。
図1に示す粉砕装置1は、円錐状の粉砕要素を有する円錐型のものであるが、円盤状又は円錐状又は円筒状の粉砕要素を有する粉砕装置も、ここでの例と同様に用いられ得る。一般に、粉砕装置は、少なくとも一方が回転する少なくとも2つの実質的に反対に位置する粉砕要素と、各2つの実質的に反対に位置する粉砕要素の間に形成される粉砕間隙とを含む。以下では、回転可能な粉砕要素を1つだけ有する粉砕装置について説明する。
【0011】
図1の粉砕装置1は、フレーム2と、フレーム2で支持された、定常の固定粉砕要素3、すなわち固定子3とを含む。フレーム2は、固定子3が粉砕装置1のフレーム2に固定される別個の本体を備えていない限り、固定子3のための本体を提供する。
【0012】
固定子3は、粉砕部と、粉砕部の間の自由空間又は隙間とを含む1つ以上の固定子ブレード要素4を含む。粉砕部は、それぞれのブレード要素の基材から突出し、処理すべき繊維材料、すなわち、粉砕すべき繊維材料に粉砕効果を及ぼすように構成される突起である。粉砕部に隣接するか又はそれらの間にある自由空間は、ブレード要素4に沿った繊維材料の流れのための流路を提供する。各1つ以上の固定子ブレード要素4の粉砕部及び自由空間は、それぞれのブレード要素4の粉砕面5を形成する。固定子3の完全な粉砕面は、固定子3の全周にわたって延びる単一の固定子ブレード要素4の粉砕面5から形成されるか又はより一般的には、ブレードセグメントの形態を有し、固定子3の全周にわたって延びる完全な粉砕面5が設けられるように、固定子3において互いに隣接して固定される2つ以上のブレード要素4の粉砕面5から形成される。後者の場合、各固定子ブレードセグメント4の粉砕面5は、固定子3の完全な粉砕面の一部のみを提供する。分かりやすくするために、本明細書では、各1つ以上の固定子ブレード要素4の粉砕面及び固定子3の完全な粉砕面の両方に同じ参照符号5を付す。加えて、固定子3のセグメント様のブレード要素及び固定子3の全周にわたって延びる単一ブレード要素を示すために同じ参照符号4が用いられ得る。
【0013】
粉砕装置1は回転可能な粉砕要素6、すなわち粉砕装置1の回転子6をさらに含む。回転子6はハブ7を含む。回転子6は、ハブ7に支持される1つ以上の回転子ブレード要素8をさらに含み、各回転子ブレード要素8は粉砕部と、粉砕部の間の自由空間又は隙間を含む。各1つ以上の回転子ブレード要素8の粉砕部及び自由空間は、それぞれのブレード要素8の粉砕面9を形成する。回転子6の完全な粉砕面は、固定子6の全周にわたって延びる単一の回転子ブレード要素8の粉砕面9から形成されるか又はより一般的には、ブレードセグメントの形態を有し、回転子6の全周にわたって延びる完全な粉砕面9が設けられるように、回転子6において互いに隣接して固定される2つ以上のブレード要素8の粉砕面9から形成される。後者の場合、各回転子ブレードセグメント8の粉砕面9は、回転子6の完全な粉砕面の一部のみを提供する。分かりやすくするために、本明細書では、各1つ以上の回転子ブレード要素8の粉砕面及び回転子6の完全な粉砕面の両方に同じ参照符号9を付す。加えて、回転子6の区画様のブレード要素及び回転子6の全周にわたって延びる単一ブレード要素を示すために同じ参照符号8が用いられ得る。
【0014】
回転子6のハブ7は、シャフト11により駆動モータ10に接続されているため、回転子6は固定子3に対して、例えば矢印RDの方向に回転できるようにできる。そのため、矢印RDは回転子6の意図する回転方向RDを示す。
【0015】
粉砕装置1は、
図1には示されていないが、ローディング装置も含み得る。ローディング装置は、矢印Aで概略的に示すように、シャフト11に取り付けられた回転子6を前後に動かして、固定子3と回転子6との間の粉砕間隙12、すなわち粉砕チャンバ12のサイズを調整するために用いることができる。異なる適用可能なローディング装置の構造及び動作が当業者に一般的に知られているため、本明細書ではより詳細には開示しない。
【0016】
処理すべき繊維材料は、水と繊維材料とからなり、通常3~40%の粘度を有する混合物である繊維パルプの形態で、矢印Fで示すように供給チャンネル13を介して粉砕装置1に供給される。粉砕装置1に供給される繊維材料は、より小さな直径を有する粉砕間隙12の第1の端部12’又は供給端部12’を通って粉砕間隙12に入る。粉砕間隙12では、繊維材料が処理される一方で、材料に含まれる水は蒸発し得る。既に処理された、すなわち粉砕された繊維材料は、より大きな直径を有する粉砕間隙12の第2の端部12’’又は排出端部12’’を通って粉砕間隙12から流出して、放出チャンバ14に入る。放出チャンバ14から、処理された材料は放出流路15を介して、矢印Dにより概略的に示すように粉砕装置1から取り除かれる。
【0017】
本明細書で説明する解決策のブレード要素は、円錐状の粉砕装置に加えて、円盤状及び円筒状の粉砕装置に、また円錐状部分及び円盤状部分の両方を含む粉砕装置に適用可能であることが強調される。
【0018】
一実施形態によれば、粉砕装置1は繊維材料を精製するための精製機であるため、繊維材料は、バージン繊維材料又はリサイクル繊維材料であり得る。精製において、繊維材料の繊維特性に影響を与えるために、処理すべき繊維材料に精製効果が及ぼされる。粉砕装置1が精製機である場合、粉砕要素3、6、すなわち固定子3及び回転子6は精製機の精製要素として実施され、粉砕要素3、6の粉砕面5、9は精製要素の精製面及びブレード要素の精製面として実施される。精製要素/ブレード要素の精製面はブレードバーと、ブレードバーの間のブレード溝とを含む。精製面において、ブレードバーは、処理すべき繊維材料に精製効果を及ぼすように構成された粉砕部を形成する。ブレードバーは、典型的には、真っすぐな、湾曲した又はそれらの長手方向に実質的に連続した形状を有する長手方向のリッジであり、各ブレードバーの長さは通常その幅よりも実質的に大きい。ブレード溝は、精製面に沿った繊維材料の流れのための流路をブレードバーの間に提供するために、ブレードバーの間に残る自由空間又は隙間である。ブレード溝の長手方向の形状は、隣接するブレードバーの長手方向の構造又は形状に従う。したがって、各ブレード溝の長さも通常その幅よりも実質的に大きい。
【0019】
図2は、円錐状の精製機として実施されている粉砕装置1の固定子3及び回転子6の部分断面図である。
図2において、明確にするために、回転子6は固定子3に対して非動作位置に動かされている。固定子3は、固定子3の周方向に互いに隣り合って固定された複数のブレードセグメント4を含み、ブレードセグメント4は、それぞれのブレードセグメント4の精製面5を形成するブレードバー及びブレード溝を含む。同様に、回転子6は、回転子6の周方向に互いに隣り合って固定された複数のブレードセグメント8を含み、ブレードセグメント8は、それぞれのブレードセグメント8の精製面5を形成するブレードバー及びブレード溝を含む。明確にするために、
図2では回転子6のハブを省略している。回転子6の意図する回転方向RDも
図2に概略的に示す。
【0020】
図3は、
図2の精製機の固定子3又は回転子6の一部を形成するために適用可能なブレードセグメント4、8の極めて概略的な平面上面図である。ブレードセグメント4、8は、精製機の第1の端部12’の方に、すなわち、直径がより小さい固定子3又は回転子6の端部の方に向けられた内端縁16又は第1の端縁16又は供給端縁16を含む。精製すべき繊維材料は、ブレードセグメント4、8の精製面5、9に第1の端縁16を介して提供又は供給される。
【0021】
ブレードセグメント4、8は、精製機の第2の端部12’’の方に、すなわち、直径がより大きい固定子3又は回転子6の端部の方に向けられた外端縁17又は第1の端縁17又は放出端縁17を含む。精製された繊維材料は、精製面5、9から第2の端縁17を介して放出される。
【0022】
ブレードセグメント4、8の長手方向又はブレードセグメント4、8の長手軸は、ブレードセグメント4、8の内端縁16と外端縁17との間で延びる。ブレードセグメント4、8の長手方向又は長手軸は、明確にするために、ブレードセグメント4、8の左側で矢印Xにより
図3に概略的に示す。ブレードセグメント4、8の長手軸Xは、円錐状又は円筒状の粉砕装置を意図するブレードセグメントについては、ブレードセグメントの軸方向を含意し、円盤状の粉砕装置を意図するブレードセグメントについては、ブレードセグメントの径方向を含意する。ブレードセグメント4、8の長手軸Xに垂直なブレードセグメント4、8の方向は、ブレードセグメント4、8の周方向又は横軸である。周方向又は横軸は、明確にするために、ブレードセグメント4、8の下で矢印Cにより
図3に概略的に示す。
【0023】
ブレードセグメント4、8は、ブレードセグメント4、8の内端縁16からブレードセグメント4、8の外端縁17まで延びる第1の側縁18又は前側縁18をさらに含む。第1の側縁18は、回転子6の回転の間に反対の位置にある精製要素(固定子/回転子)内の対向ブレードセグメントの縁部と最初に出会うブレードセグメント4、8の縁部である。そのため、回転子6では、回転子6の意図する回転方向RDに向けられるブレードセグメント8の側縁を提供し、固定子3では、回転子6の意図する回転方向RDに対して反対方向に向けられるブレードセグメント4の側縁を提供する。
【0024】
ブレードセグメント4、8は、ブレードセグメント4、8の周方向で第1の側縁18の反対側にある第2の側縁19又は後側縁19をさらに含む。第2の側縁19は、ブレードセグメント4、8の内端縁16からブレードセグメント4、8の外端縁17まで延びる。そのため、第2の側縁19は、回転子6の回転の間に反対の位置にある精製要素(固定子/回転子)内の対向ブレードセグメントの縁部と最後に出会うブレードセグメント4、8の縁部である。そのため、回転子6では、回転子6の意図する回転方向RDに対して反対方向に向けられるブレードセグメント8の側縁を提供し、固定子3では、回転子6の意図する回転方向RDと同じ方向に向けられる側縁を提供する。
図2の実施形態では、第1の側縁18及び第2の側縁19は真っ直ぐであるが、それらは湾曲していてもよい。
【0025】
前縁及び後縁は、バー/溝のパターン、とりわけバーの傾斜から当業者に容易に認識される。ブレードバー20は、供給端から放出端へと繊維材料が適切に流れるのを確かなものにするために、それらは内端縁及び前側縁から外端縁及び後端縁へと上昇するように常に傾斜する。
【0026】
ブレードセグメント4、8は、ブレードバー20及びブレード溝21を含む精製面5、9を含み、ブレードバー20及びブレード溝21は、ブレードセグメント4、8の周方向Cに第1の寸法を有し、ブレードセグメント4、8の長手方向X又は軸若しくは径方向Xに第2の寸法を有する。そのため、ブレードバー20の第1の寸法は、ブレードセグメント4、8の横軸Cに沿ったブレードバー20の周方向寸法であり、ブレードバー20の第2の寸法は、ブレードセグメント4、8の長手軸Xに沿ったブレードバー20の軸又は径方向の寸法である。ブレードバー20及びブレード溝21を含むブレードセグメント4、8の精製面5、9の区画は、ブレードセグメント4、8の精製区画22、すなわち粉砕区画22を形成する。ブレードバー20が実質的にないブレードセグメント4、8の精製面5、9の区画はブレードセグメント4、8の供給区画23を形成する。供給区画23は、ブレードセグメント4、8の内端縁16からブレードセグメント4、8の外端縁17の方に延び、
図3に概略的に示すように外端縁17まで延び得る。精製すべき繊維材料は、さらに回転子6の回転に応じて、ブレードセグメント4、8の内端縁16を介して供給区画23に入り、供給区画23からさらに精製区画22に流入する。単一のブレードセグメント4、8は1つ以上の精製区画22及び1つ以上の供給区画23を含み得る。
【0027】
とりわけ供給区画23の隣の又は近接した位置におけるブレードバー20の過度の摩耗を防止して、満足のいく動作効率でもってブレードセグメント4、8の動作寿命を延ばすために、ブレードセグメント4、8の同じ長手位置に、すなわち、長手方向におけるブレードセグメント4、8の同じ位置で、ブレードセグメント4、8の周方向におけるブレードバー20の第1の寸法が、ブレードセグメント4、8の周方向において供給区画23から離れたブレードバー20よりも供給区画23の近くにあるブレードバー20の方が大きくなるように構成された実施形態を
図3に示す。
【0028】
図3は、ブレードセグメント4、8の内端縁16からブレードセグメント4、8内の特定の長手位置でブレードセグメント4、8の周方向に延びる破線の基準線Lを概略的に示す。そのため、基準線L上の長手位置は基準線Lが延びる各ブレードバー20について同じであり、それぞれのブレードバー20を参照符号20a、20b、20cで示す。
図3から、基準線Lにおけるブレードバー20aの第1の寸法d20aは、ブレードバー20bの対応する第1の寸法d20bよりも大きく、ブレードバー20aは、ブレードセグメント4、8の特定の長手又は軸方向Xの位置で、ブレードセグメント4、8の周方向におけるブレードバー20bよりも供給区画23に近いことが分かる。同様に、基準線Lにおけるブレードバー20bの第1の寸法d20bは、ブレードバー20cの対応する第1の寸法d20cよりも大きく、ブレードバー20bは、ブレードセグメント4、8の特定の長手又は軸方向Xの位置で、ブレードセグメント4、8の周方向におけるブレードバー20cよりも供給区画23に近い。
【0029】
明確にするために、ブレードバー20、20a、20b、20cの相互の寸法又は1つのブレードバーから別のブレードバーでのブレードバー20、20a、20b、20cの第1の寸法の変化は
図3で大幅に誇張されている。
【0030】
図3の実施形態は、ブレードセグメント4、8における同じ長手又は軸方向位置で、ブレードセグメント4、8の周方向における少なくとも1つのブレードバー20の第1の寸法がブレードセグメント4、8の周方向における少なくとも1つの別のブレードバー20の第1の寸法よりも大きくなるように、ブレードセグメント4、8における同じ長手又は軸方向の位置で、ブレードセグメント4、8の周方向におけるブレードバー20の第1の寸法が、ブレードセグメント4、8の周方向において、供給区画23の方で大きくなるように構成されている。少なくとも1つの別のブレードバー20はブレードセグメント4、8の周方向にあり、最初に言及した少なくとも1つのブレードバー20よりも供給区画23から離れている。そのため、ブレードセグメント4、8の周方向Cにおいてブレードバー20の第1の寸法が大きくなる方向は、供給区画23の方を指す矢印を含む線Lの端部によって概略的に示されるように供給区画13に向かう方である。
【0031】
図3に示すそれぞれのブレードバー20a、20b、20cの第1の寸法d20a、d20b、d20cは、ブレードセグメント4、8の周方向における各ブレードバー20a、20b、20cの幅である。なお、第1の寸法d20a、d20b、d20cは、それぞれのブレードバー20a、20b、20cの実際の幅w20a、w20b、w20cではない。何故なら、ブレードバー20はブレードセグメント4、8の長手又は軸方向Xに対して角度AGで配置されているからである。すなわち、ブレードセグメント4、8の周方向Cにおけるそれぞれのブレードバー20a、20b、20cの第1の寸法d20a、d20b、d20cは、各ブレードバー20a、20b、20cの実際の幅w20a、w20b、w20c及びブレードセグメント4、8の長手方向Xに対するブレードバー角度AGに比例する。
【0032】
図3に開示されているブレードバーの構成の効果は、パルプ混合物内の異物又は汚染物質による衝撃及び衝突によって生じる破断に対するブレードバーの強度の増大と、ブレードバー20、とりわけブレードセグメント4、8の周方向Cにおいて供給区画23に最も近いブレードバー20の耐摩耗性の向上である。これは、精製すべき繊維材料に及ぼされる精製効果の観点から、満足のいく動作特性でもってブレードセグメントの長い動作寿命を提供する。
【0033】
図3の実施形態では、ブレードセグメント4、8における同じ長手X位置で、ブレードセグメント20の周方向において供給区画23により近いブレードバー20の第1の寸法d20a、d20b、d20cが供給区画23からより離れて位置する隣接するブレードバー20の第1の寸法d20a、d20b、d20cよりも大きくなるように、ブレードセグメント4、8の周方向におけるブレードバー20a、20b、20cの第1の寸法d20a、d20b、d20cは、ブレードセグメント4、8の周方向において、供給区画23に向かって実質的に連続して増加するように構成されている。
【0034】
ブレードセグメント4、8の一実施形態によれば、ブレードセグメント4、8における同じ長手位置で、隣接するブレードバー20のグループにおいてブレードバーの第1の寸法は等しいが、ブレードバー20の第1の寸法は、ブレードセグメント4、8の周方向において供給区画23により近い隣接するブレードバーのグループにおいてより大きくなるように、ブレードセグメント4、8の周方向におけるブレードバーの第1の寸法は、ブレードセグメント4、8の周方向において、供給区画23に向かって段階的に増加するように構成されている。
【0035】
一実施形態によれば、ブレードセグメント4、8の周方向Cにおけるブレードセグメント4、8の同じの長手又は軸方向又は径方向X位置で、供給区画23の最も近くに位置するブレードバー20と、供給区画23から最も離れて位置するブレードバー20との間のブレードバー20の第1の寸法の増加は10~80%であり、好ましくは10~50%又は10~30%である。
【0036】
一実施形態によれば、ブレードセグメント4、8の周方向Cにおけるブレードセグメント4、8の同じ長手又は軸方向又は径方向X位置で、供給区画23の最も近くに位置するブレードバー20の幅は繊維の種類に応じて1~10mmであり、短繊維パルプの場合には通常1~5mmであり、長繊維パルプの場合には3~7mmである。一例として、ユーカリ含有パルプ等の短繊維パルプを3~6%の低粘度で精製する場合、10~30°の急角度のブレードバー角度AGを有する精製機では、内端縁及び前側縁に最も近いブレードバー20の実際の幅は1.3mmであるのに対して、ブレードバー20の内端縁及び後縁に最も近いブレードバー20の実際の幅は1.1mmであり、実際の幅の増加は約20%である。長繊維軟材パルプの場合のそれぞれの幅は、供給区画に最も近いもので6mmであり、反対側の縁に最も近いものの4mmであり、幅の増加は約50%である。
【0037】
図4は、
図3と同じブレードセグメント4、8を開示する。そのため、
図3は、
図2の精製機内における固定子3又は回転子6の一部を形成するために適用可能なブレードセグメント4、8の大幅に概略的な平面上面図である。
図3のブレードセグメント4、8は、上記で開示したブレードセグメント4、8のいくつかの可能な追加の実施形態及びブレードセグメント4、8のこれらの追加の実施形態にとりわけ関連する参照符号の提示の明確性を改善するために
図4に再度示される。
【0038】
図4では、特定の周方向C位置に、すなわち、ブレードセグメント4、8のそれぞれの供給区画23からブレードセグメント4、8の粉砕区画22の横軸Cに沿った特定の位置に、ブレードセグメント4、8の長手又は軸方向Xに延びる破線の基準線L’がある。そのため、基準線L’の周方向C位置は、基準線L’が延びる各ブレードバー20について同じであり、それぞれのブレードバー20は、ここでも再び参照符号20a、20b、20cで示される。
図4から、ブレードセグメント4、8の長手又は軸方向Xにおける基準線L’でのブレードバー20aの第2の寸法e20aは、ブレードバー20bの対応する第2の寸法e20bよりも大きいことが分かる。ブレードバー20aは、ブレードセグメント4、8の長手又は軸方向Xにおいて、ブレードセグメント4、8の特定の周方向C位置でブレードバー20bよりも外端縁17に近くにある。同様に、ブレードセグメント4、8の長手又は軸方向Xにおける基準線L’でのブレードバー20bの第2の寸法e20bは、ブレードバー20cの対応する第2の寸法e20cよりも大きい。ブレードバー20bは、ブレードセグメント4、8の長手方向Xにおいて、ブレードセグメント4、8の特定の周方向C位置でブレードバー20cよりも外端縁17に近くにある。
【0039】
ここでも再び、明確にするために、ブレードバー20、20a、20b、20cの相互寸法又は1つのブレードバーから別のブレードバーへのブレードバーバー20、20a、20b、20cの第2の寸法の変化は、
図4で大幅に誇張されている。
【0040】
そのため、
図4の実施形態はブレードセグメント4、8を開示し、ブレードセグメント4、8における同じ周方向位置で、少なくとも1つのブレードバー20の第2の寸法が少なくとも1つの別のブレードバー20の第2の寸法よりも大きくなるように、ブレードセグメント4、8における同じ周方向位置で、ブレードセグメント4、8の長手方向Xにおけるブレードバー20の第2の寸法は、ブレードセグメント4、8の長手方向におけるブレードセグメント4、8の外端縁17に向かって増加するように構成されている。少なくとも1つの別のブレードバー20は、ブレードセグメント4、8の長手方向において、ブレードセグメント4、8の外端縁17から離れて、すなわち、最初に言及した少なくとも1つのブレードバー20よりもブレードセグメント4、8の内端縁16の近くにある。そのため、ブレードセグメント4、8の長手方向Xにおけるブレードバー20の第2の寸法の増加の方向は、ブレードセグメント4、8の外端縁17に向かって、すなわち、ブレードセグメント4、8の外端縁の方を指す矢印を含む線L’の端部によって概略的に示されるように、ブレードセグメントの長手方向Xで起こる。
【0041】
図4に示すそれぞれのブレードバー20a、20b、20cの第2の寸法e20a、e20b、e20cは、ブレードセグメント4、8の長手方向Xにおけるそれぞれのブレードバー20a、20b、20cの幅である。なお、ここでは、第2の寸法e20a、e20b、e20cはそれぞれのブレードバー20a、20b、20cの実際の幅w20a、w20b、w20cではない。何故なら、ブレードバー20はブレードセグメント4、8の長手方向Xに対して角度AGで配置されているからである。つまり、ブレードセグメント4、8の長手方向Xにおけるそれぞれのブレードバー20a、20b、20cの第2の寸法e20a、e20b、e20cは、それぞれのブレードバー20a、20b、20cの実際の幅w20a、w20b、w20c及びブレードセグメント4、8の長手方向Xに対するブレードバー角度AGに比例する。ブレードバー角度は通常明らかに45°未満であるため、第2の寸法についてのブレードバー角度AGの重要性は第1の寸法よりも顕著に大きい。
【0042】
図4に開示のブレードバーの構成の効果は、ブレードバー20、とりわけブレードセグメント4、8の長手方向Xにおいて、ブレードセグメントの外端縁17に近いブレードバー20の耐摩耗性を高めることである。この高い摩耗率は、ブレードセグメント4、8の外端縁17に実質的に近いブレードバーの高い摩耗率にさらされる(subjected against)。この高い摩耗率は、ブレードセグメントの外周で円周速度がより高くなることに起因する。これは、ブレードバーの摩耗率に影響を与えるせん断力が円周速度に依存するからである。
図4の実施形態により、外縁におけるブレードバー20は摩擦から良好に守られるため(saved from rubbing off)、精製間隙が外縁まで一定で維持される。
図4の実施形態は、精製すべき繊維材料に及ぼされる精製効果の観点から、満足のいく動作特性でもってブレードセグメントのさらに長い動作寿命を提供する。
【0043】
図4の実施形態では、ブレードセグメント4、8における同じ周方向C位置で、ブレードセグメント4、8の長手方向Xにおいて外端縁17の近くにあるブレードバー20の第2の寸法e20a、e20b、e20cが、外端縁17から離れて位置する第2の寸法e20a、e20b、e20cよりも大きくなるように、ブレードセグメント4、8の長手又は軸方向Xにおけるバー20a、20b、20cの第2の寸法e20a、e20b、e20cは、ブレードセグメント4、8の長手方向Xにおいて、ブレードセグメント4、8の外端縁17に向かって実質的に連続して増加するように構成されている。
【0044】
ブレードセグメント4、8の一実施形態によれば、ブレードセグメント4、8における同じ周方向C位置で、隣接するブレードバー20のグループにおいてブレードバー20の第2の寸法は等しくなるが、ブレードセグメント4、8の長手方向Xにおいて外端縁17のより近くにある隣接するブレードバー20のグループにおいてブレードバー20の第2の寸法が大きくなるように、ブレードセグメント4、8の長手又は軸方向Xにおけるブレードバー20の第2の寸法は、外端縁17に向かって段階的に大きくなるように構成されている。ここで、隣接するブレードバー20のグループという用語は、ブレードセグメント4、8の長手方向Xで隣接する2つ以上のブレードバー20を指す。
【0045】
一実施形態によれば、ブレードセグメント4、8の長手又は軸方向Xにおけるブレードセグメント4、8の同じ周方向C位置で、内端縁16の最も近くに位置するブレードバー20と、内端縁16から最も離れて位置するブレードバー20との間のブレードバー20の第2の寸法の増加は10~100%であり、好ましくは10~50%である。
【0046】
図3及び
図4の実施形態では、各ブレードバー20は、その長さに沿って一定の幅を有するが、上記で開示した設計原理は、その幅がその長さに沿って増減するように構成されたブレードバーにも適用され得る。
【0047】
一実施形態によれば、粉砕装置1は、繊維材料を分散するための分散機であるため、繊維材料はリサイクルされた繊維材料であり得る。分散では、繊維材料内の汚染物質を分解して、分散された繊維材料のさらなる使用における汚染物質の悪影響を軽減するために又は汚染物質の除去を促進するために、処理すべき繊維材料に分散効果が及ぼされる。粉砕装置1が分散機である場合、粉砕要素3、6、すなわち、固定子3及び回転子6は分散機の分散要素として実施され、粉砕要素3、6の粉砕面5、9は分散要素の分散面として実施される。分散要素の分散面は突出部と、突出部の間の隙間とを含む。突起部は、処理すべき繊維材料に分散効果を及ぼすように構成される分散部を分散面において形成する。突出部は、典型的には、実質的に長さ及び幅が小さい構造を有し、突出部の長さは、典型的には、突出部の幅よりも実質的に大きくない。しかしながら、突起部の形状は、例えば、様々な種類の多角形又はピラミッド等を含む、様々の形で変化し得る。間隙は、分散面に沿った処理すべき繊維材料の流れのための流路を提供するために、突出部の間に残る自由空間又は隙間である。分散機の分散面では、隣接する突起部間の距離は、典型的に、隣接するブレード溝間の距離、すなわち、精製機の精製面におけるブレード溝の幅よりもはるかに大きい。
【0048】
図5は、円盤状の分散機における固定子3又は回転子6の一部を形成するために適用可能なブレードセグメント4、8の極めて概略的な平面上面図である。
図5のブレードセグメント4、8の基本的な構造は
図3のものと同様であり、主要な違いは、
図5のブレードセグメント4、8が円盤状の粉砕要素を意図するものであるのに対して、
図3のブレードセグメント4、8は円錐状の粉砕要素を意図するものである点である。
【0049】
ブレードセグメント4、8は分散面5、9を含み、分散面5、9は突出部24、25、26又は歯24、25、26と、突出部24、25、26の間の隙間27とを含む。突出部24、25、26は、ブレードセグメント4、8の内端縁16からブレードセグメント4、8の長手方向Xの異なる位置に位置する周方向に延びる列に配置され、各列は好適な数のそれぞれの突出部24、25、26を有する。突出部24、25、26及び隙間27は、ブレードセグメント4、8の周方向Cに第1の寸法を有し、ブレードセグメント4、8の長手方向Xに第2の寸法を有する。突起部24、25、26の第1の寸法は故に突起部24、25、26の周方向の寸法であり、突起部24、25、26の第2の寸法は故にブレードセグメントの長手軸Xに沿った突起部24、25、26の寸法である。突出部24、25、26及び間隙27を含むブレードセグメント4、8の分散面5、9の区画は分散区画22、すなわち、ブレードセグメント4、8の粉砕区画22を形成する。突出部24、25、26が実質的にないブレードセグメント4、8の分散面5、9の区画は、ブレードセグメント4、8の供給区画23を形成する。供給区画23は、ブレードセグメント4、8の内端縁16からブレードセグメント4、8の外端縁17の方に延び、
図5に概略的に示すように外端縁17まで延び得る。処理すべき繊維材料は、回転子6の回転に応じて、ブレードセグメント4、8の内端縁16を介して供給区画23に入り、供給区画23から分散区画22にさらに流入する。単一のブレードセグメント4、8は1つ以上の分散区画22及び1つ以上の供給区画23を含み得る。
【0050】
とりわけ供給区画23の隣の又は近接した位置における突出部24、25、26の過度の摩耗を防止して、満足のいく動作効率でもってブレードセグメント4、8の動作寿命を延ばすために、
図5に実施形態を示す。この実施形態では、ブレードセグメント4、8の同じ長手又は径方向X位置で、突出部24の第1の寸法d24a、d24b、d24cは、ブレードセグメント4、8の周方向Cにおいて供給区画23から離れた突出部24よりも、供給区画23に近い突出部24で大きくなるように構成されている。突起部25、26の寸法についても同じ特性が適用される。そのため、前縁18に最も近い第1の歯24a、25a、26aは、後縁19に向かって次の歯24b、25b、26bよりも幅が大きい。
【0051】
とりわけブレードセグメント4、8の外端縁17の隣の又は近接した位置における突出部24、25、26の過度の摩耗を防止して、ブレードセグメント4、8の動作寿命を延ばすために、
図5に実施形態を示す。この実施形態では、ブレードセグメント4、8の同じ周方向C位置で、突出部24、25、26の第2の寸法e24a、e25a、e26aは、ブレードセグメント4、8の長手方向Xにおいて、突出部25よりも外端縁17の近くにある突出部26で大きくなり、同様に、外端縁17から離れた突出部24よりも外端縁17に近い突出部25で大きくなるように構成されている。
【0052】
上記の
図3及び
図4の実施形態に関連するブレードバー20の寸法に関する説明は、「ブレードバー」という用語を(ブレードセグメント4、8の長手方向Xと分散面5、9における突出部24、25、26の適用向きとの間の可能な角度を含む)「突出部」という用語に置き換えることにより、
図5の実施形態における突出部24、25、26の寸法に適用可能であり、当業者にとって自明である。ブレードセグメント4、8の長手又は径方向Xに対する突出部24、25、26の適用向きにより、ブレードセグメント4、8の周方向Cにおける突出部24、25、26の第1の寸法及びブレードセグメント4、8の長手又は径方向Xにおける突出部24、25、26の第2の寸法は、突出部24、25、26の幅又は長さを与えると考えられる突出部24、25、26の実際の寸法と異なり得る。
【0053】
技術の進歩に伴い、本発明の概念は様々な方法で実施することができることは、当業者にとって自明であろう。本発明及びその実施形態は、上記で説明した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の内で変化し得る。