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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】媒体処理装置、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/00 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
B65H3/00 A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020167265
(22)【出願日】2020-10-01
(65)【公開番号】P2022059481
(43)【公開日】2022-04-13
【審査請求日】2023-09-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】駒沢 寿夫
【審査官】松江川 宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-118564(JP,A)
【文献】特開2005-239409(JP,A)
【文献】特開2012-011696(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00-3/68,33/00-33/18
G03G 13/34,15/00,15/36,21/00-21/02,
21/14,21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷ジョブに基づいて印刷された媒体と当該媒体の間に挿入される挿入媒体とを含む印刷媒体束に、条件を満たさない挿入媒体がある場合に、条件を満たさない挿入媒体を分離することで、欠落が生じた欠落印刷媒体束を生成する生成手段と、
欠落している挿入媒体についての情報を記憶するメモリと、
複数枚の挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する支持部と、
前記欠落印刷媒体束の媒体の搬送を順に行い、前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、前記メモリに格納された情報に基づいて特定される挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該欠落している箇所に供給されない挿入媒体については、当該欠落印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、
を備える媒体処理装置。
【請求項2】
印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部と、
複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、
前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、
を備え
前記印刷媒体束への供給を行わない前記挿入媒体は、前記第2媒体支持部から、前記印刷媒体束とは異なる箇所へ搬送される、
媒体処理装置。
【請求項3】
前記印刷媒体束に含まれる媒体の各々が、前記第1媒体支持部から第1の搬送先へ搬送される際に、前記欠落している箇所に対して、前記対応する前記挿入媒体が供給され、
前記印刷媒体束への供給を行わない前記挿入媒体については、前記第2媒体支持部から、前記第1の搬送先とは異なる第2の搬送先へ搬送される請求項2に記載の媒体処理装置。
【請求項4】
印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部と、
複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、
前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、
を備え
前記挿入媒体が欠落している箇所への前記挿入媒体の供給が行われた後に前記第2媒体支持部に残っている前記挿入媒体は、予め定められた条件が満たされるまで、当該第2媒体支持部以外の箇所へ搬送されずに当該第2媒体支持部により支持される状態が保たれる、
媒体処理装置。
【請求項5】
前記第2媒体支持部に残っている前記挿入媒体は、少なくとも、前記第1媒体支持部により新たに支持される印刷媒体束についての情報が得られるまで、当該第2媒体支持部以外の箇所へ搬送されずに当該第2媒体支持部により支持される状態が保たれる請求項4に記載の媒体処理装置。
【請求項6】
印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部と、
複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、
前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、
を備え
前記第1媒体支持部は、複数部の前記印刷媒体束を支持可能に構成され、
前記供給手段は、前記第2媒体支持部により支持されている前記挿入媒体束からの一部目の前記印刷媒体束への挿入媒体の供給を行った後に当該第2媒体支持部に残っている挿入媒体を、二部目の前記印刷媒体束へ供給する、
媒体処理装置。
【請求項7】
前記供給手段は、前記第2媒体支持部に残っている前記挿入媒体に、前記二部目の前記印刷媒体束にて欠落している前記挿入媒体に対応する挿入媒体が含まれている場合に、当該残っている当該挿入媒体に含まれる当該対応する当該挿入媒体を当該二部目の当該印刷媒体束へ供給する請求項6に記載の媒体処理装置。
【請求項8】
媒体処理装置に設けられたコンピュータにより実行されるプログラムであり、
前記媒体処理装置は、
印刷ジョブに基づいて印刷された媒体と当該媒体の間に挿入される挿入媒体とを含む印刷媒体束に、条件を満たさない挿入媒体がある場合に、条件を満たさない挿入媒体を分離することで、欠落が生じた欠落印刷媒体束を生成する生成手段と、
欠落している挿入媒体についての情報を記憶するメモリと、
複数枚の挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する支持部と、
を備える装置であり、
前記欠落印刷媒体束の媒体の搬送が順に行われるようにし、前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、前記メモリに格納された情報に基づいて特定される挿入媒体が供給されるようにするとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該欠落している箇所に供給されない挿入媒体については、当該欠落印刷媒体束への供給が行われないようにする機能を、
前記コンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項9】
媒体処理装置に設けられたコンピュータにより実行されるプログラムであり、
前記媒体処理装置は、
印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部と、
複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、
前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、
を備える装置であり、
前記印刷媒体束への供給を行わない前記挿入媒体が、前記第2媒体支持部から、前記印刷媒体束とは異なる箇所へ搬送されるようにする機能を、
前記コンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項10】
媒体処理装置に設けられたコンピュータにより実行されるプログラムであり、
前記媒体処理装置は、
印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部と、
複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、
前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、
を備える装置であり、
前記挿入媒体が欠落している箇所への前記挿入媒体の供給が行われた後に前記第2媒体支持部に残っている前記挿入媒体が、予め定められた条件が満たされるまで、当該第2媒体支持部以外の箇所へ搬送されずに当該第2媒体支持部により支持される状態が保たれるようにする機能を、
前記コンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項11】
媒体処理装置に設けられたコンピュータにより実行されるプログラムであり、
前記媒体処理装置は、
印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部であって、複数部の当該印刷媒体束を支持可能に構成された第1媒体支持部と、
複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、
前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、
を備える装置であり、
前記第2媒体支持部により支持されている前記挿入媒体束からの一部目の前記印刷媒体束への挿入媒体の供給を行った後に当該第2媒体支持部に残っている挿入媒体が、二部目の前記印刷媒体束へ供給されるようにする機能を、
前記コンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体処理装置、情報処理装置、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、排出媒体をジョブの正常出力で排出される転写媒体とは区別して排出し、排出媒体がジョブ出力で使用されている転写媒体供給部と異なる転写媒体供給部に供給可能な構成が開示されている。
特許文献2には、複数枚で1セットとなる種類が異なるインデックス紙を給紙する複数の給紙手段と、各給紙手段からタブ位置が異なる複数のインデックス紙を順に選択して印刷物と印刷物との間に挿入するように各給紙手段を切り替える切り替え手段と備えた装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-8116号公報
【文献】特開2014-19578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
印刷が行われた印刷済み媒体と印刷済み媒体間に挿入される挿入媒体とからなる印刷媒体束を生成するにあたり、一部の挿入媒体が欠落している場合、この一部の挿入媒体を補充して、印刷媒体束を完成させる。
ここで、挿入媒体の補充にあたり、挿入媒体の一式が含まれた挿入媒体束から順に印刷媒体束への挿入媒体の供給を行うと、印刷媒体束に、補充の必要のない挿入媒体も含まれてしまう。
これを避けるには、例えば、ユーザが、自身で、補充のための挿入媒体を選んで装置にセットすればよいが、ユーザが単に挿入媒体を選んでセットしただけでは、挿入媒体の並び順が異なる印刷媒体束が生成されるおそれがある。
本発明の目的は、挿入媒体の一式が含まれた挿入媒体束から順に挿入媒体を供給して挿入媒体の補充を行う場合に比べ、挿入媒体が欠けている印刷媒体束への挿入媒体の補充をより適切に行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、印刷ジョブに基づいて印刷された媒体と当該媒体の間に挿入される挿入媒体とを含む印刷媒体束に、条件を満たさない挿入媒体がある場合に、条件を満たさない挿入媒体を分離することで、欠落が生じた欠落印刷媒体束を生成する生成手段と、欠落している挿入媒体についての情報を記憶するメモリと、複数枚の挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する支持部と、前記欠落印刷媒体束の媒体の搬送を順に行い、前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、前記メモリに格納された情報に基づいて特定される挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該欠落している箇所に供給されない挿入媒体については、当該欠落印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、を備える媒体処理装置である。
請求項に記載の発明は、印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部と、複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、を備え、前記印刷媒体束への供給を行わない前記挿入媒体は、前記第2媒体支持部から、前記印刷媒体束とは異なる箇所へ搬送される、媒体処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記印刷媒体束に含まれる媒体の各々が、前記第1媒体支持部から第1の搬送先へ搬送される際に、前記欠落している箇所に対して、前記対応する前記挿入媒体が供給され、前記印刷媒体束への供給を行わない前記挿入媒体については、前記第2媒体支持部から、前記第1の搬送先とは異なる第2の搬送先へ搬送される請求項2に記載の媒体処理装置である。
請求項に記載の発明は、印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部と、複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、を備え、前記挿入媒体が欠落している箇所への前記挿入媒体の供給が行われた後に前記第2媒体支持部に残っている前記挿入媒体は、予め定められた条件が満たされるまで、当該第2媒体支持部以外の箇所へ搬送されずに当該第2媒体支持部により支持される状態が保たれる、媒体処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第2媒体支持部に残っている前記挿入媒体は、少なくとも、前記第1媒体支持部により新たに支持される印刷媒体束についての情報が得られるまで、当該第2媒体支持部以外の箇所へ搬送されずに当該第2媒体支持部により支持される状態が保たれる請求項4に記載の媒体処理装置である。
請求項に記載の発明は、印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部と、複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、を備え、前記第1媒体支持部は、複数部の前記印刷媒体束を支持可能に構成され、前記供給手段は、前記第2媒体支持部により支持されている前記挿入媒体束からの一部目の前記印刷媒体束への挿入媒体の供給を行った後に当該第2媒体支持部に残っている挿入媒体を、二部目の前記印刷媒体束へ供給する、媒体処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記供給手段は、前記第2媒体支持部に残っている前記挿入媒体に、前記二部目の前記印刷媒体束にて欠落している前記挿入媒体に対応する挿入媒体が含まれている場合に、当該残っている当該挿入媒体に含まれる当該対応する当該挿入媒体を当該二部目の当該印刷媒体束へ供給する請求項6に記載の媒体処理装置である。
請求項8に記載の発明は、媒体処理装置に設けられたコンピュータにより実行されるプログラムであり、前記媒体処理装置は、印刷ジョブに基づいて印刷された媒体と当該媒体の間に挿入される挿入媒体とを含む印刷媒体束に、条件を満たさない挿入媒体がある場合に、条件を満たさない挿入媒体を分離することで、欠落が生じた欠落印刷媒体束を生成する生成手段と、欠落している挿入媒体についての情報を記憶するメモリと、複数枚の挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する支持部と、を備える装置であり、前記欠落印刷媒体束の媒体の搬送が順に行われるようにし、前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、前記メモリに格納された情報に基づいて特定される挿入媒体が供給されるようにするとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該欠落している箇所に供給されない挿入媒体については、当該欠落印刷媒体束への供給が行われないようにする機能を、前記コンピュータに実現させるためのプログラムである。
請求項9に記載の発明は、媒体処理装置に設けられたコンピュータにより実行されるプログラムであり、前記媒体処理装置は、印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部と、複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、を備える装置であり、前記印刷媒体束への供給を行わない前記挿入媒体が、前記第2媒体支持部から、前記印刷媒体束とは異なる箇所へ搬送されるようにする機能を、前記コンピュータに実現させるためのプログラムである。
請求項10に記載の発明は、媒体処理装置に設けられたコンピュータにより実行されるプログラムであり、前記媒体処理装置は、印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部と、複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、を備える装置であり、前記挿入媒体が欠落している箇所への前記挿入媒体の供給が行われた後に前記第2媒体支持部に残っている前記挿入媒体が、予め定められた条件が満たされるまで、当該第2媒体支持部以外の箇所へ搬送されずに当該第2媒体支持部により支持される状態が保たれるようにする機能を、前記コンピュータに実現させるためのプログラムである。
請求項11に記載の発明は、媒体処理装置に設けられたコンピュータにより実行されるプログラムであり、前記媒体処理装置は、印刷が行われた印刷済み媒体と当該印刷済み媒体間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束を支持する第1媒体支持部であって、複数部の当該印刷媒体束を支持可能に構成された第1媒体支持部と、複数枚の前記挿入媒体からなる挿入媒体束を支持する第2媒体支持部と、前記印刷媒体束のうちの前記挿入媒体が欠落している箇所に対して、前記挿入媒体束から、対応する挿入媒体を供給するとともに、当該挿入媒体束に含まれる挿入媒体のうちの、当該印刷媒体束に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、当該印刷媒体束への供給を行わない供給手段と、を備える装置であり、前記第2媒体支持部により支持されている前記挿入媒体束からの一部目の前記印刷媒体束への挿入媒体の供給を行った後に当該第2媒体支持部に残っている挿入媒体が、二部目の前記印刷媒体束へ供給されるようにする機能を、前記コンピュータに実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1、8の発明によれば、挿入媒体の一式が含まれた挿入媒体束から順に挿入媒体を供給して挿入媒体の補充を行う場合に比べ、挿入媒体が欠けている印刷媒体束への挿入媒体の補充をより適切に行えるようにすることができる。
請求項2、9の発明によれば、印刷媒体束への供給を行わない挿入媒体を、印刷媒体束とは異なる箇所へ搬送することができる。
請求項3の発明によれば、印刷媒体束への供給を行わない挿入媒体を、印刷媒体束に含まれる媒体の各々が搬送される搬送先とは異なる搬送先へ搬送することができる。
請求項4、10の発明によれば、挿入媒体が欠落している箇所への挿入媒体の供給が行われた後に残っている挿入媒体を、予め定められた条件が満たされる前に搬送する場合に比べ、この残っている挿入媒体が活用される可能性を高めることができる。
請求項5の発明によれば、挿入媒体が欠落している箇所への挿入媒体の供給が行われた後に残っている挿入媒体を、新たに支持される印刷媒体束についての情報が得られる前に搬送する場合に比べ、この残っている挿入媒体が活用される可能性を高めることができる。
請求項6、11の発明によれば、挿入媒体束からの一部目の印刷媒体束への挿入媒体の供給を行った後に残っている挿入媒体を、二部目の印刷媒体束へ供給しない場合に比べ、廃棄さる挿入媒体を低減できる。
請求項7の発明によれば、残っている挿入媒体に、二部目の印刷媒体束にて欠落している挿入媒体に対応する挿入媒体が含まれていないにも関わらず、残っているこの挿入媒体に含まれる挿入媒体が二部目の印刷媒体束へ供給される場合に比べ、二部目の印刷媒体束にて欠落していない挿入媒体がこの二部目の印刷媒体束へ供給されることを抑制できる
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】画像形成システムを示した図である。
図2】画像形成制御部の構成を示した図である。
図3】用紙処理制御部のハードウエアの構成例を示した図である。
図4】用紙処理装置を説明する図である。
図5】画像形成システムにて実行される処理を説明する図である。
図6】(A)、(B)は、画像形成システムにおける処理が終了した後における画像形成システムの他の状態の一例を示した図である。
図7】(A)、(B)は、再印刷を説明する図である。
図8】複数の部数の挿入媒体の状態を示した図である。
図9】表示装置における表示を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本実施形態に係る画像形成システム1を示した図である。
画像形成システム1には、記録媒体の一例である用紙への画像形成を行う画像形成装置100が設けられている。また、画像形成システム1には、画像形成装置100により画像が形成された用紙の処理を行う用紙処理装置200が設けられている。
ここで、画像形成システム1は、用紙などの記録媒体に対する処理を行う媒体処理装置として捉えることもできる。
本実施形態では、画像形成システム1に対して外部から画像データが入力されると、この画像データに基づき用紙への画像の形成が行われ、また、画像が形成されたこの用紙に対する処理が行われる。
【0009】
画像形成装置100には、画像形成制御部103が設けられている。また、画像形成装置100には、用紙や挿入媒体(後述)が収容される複数の収容部107が設けられている。
また、画像形成装置100には、収容部107から送り出された用紙、収容部107から送り出された挿入媒体に対して画像を形成する画像形成部101が設けられている。
画像形成部101は、例えば電子写真方式を用い、画像データに応じたトナー像を用紙や挿入媒体に形成する。なお、画像形成部101では、インクジェットヘッド方式などの他の方式を用いて、用紙や挿入媒体への画像の形成を行ってもよい。
【0010】
画像形成制御部103は、画像形成装置100の各部を制御する。
図2は、画像形成制御部103の構成を示した図である。
画像形成制御部103は、プロセッサの一例としてのCPU(Central Processing Unit)103A、ROM(Read Only Memory)103B、RAM(Random Access Memory)103Cにより構成される。
ROM103Bは、CPU103Aにより実行されるプログラムを記憶する。CPU103Aは、ROM103Bに記憶されているプログラムを読み出し、RAM103Cを作業エリアにして、プログラムを実行する。画像形成制御部103は、いわゆるコンピュータである。
【0011】
ここで、CPU103Aによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、画像形成制御部103へ提供し得る。
また、CPU103Aによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて画像形成制御部103へダウンロードしてもよい。
【0012】
用紙処理装置200(図1参照)の内部には、複数の用紙処理部(不図示)、用紙処理制御部210、検査装置220が設けられている。
また、用紙処理装置200には、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどにより構成される表示装置230が設けられている。
用紙処理部の各々では、用紙への穴開け処理、用紙の綴じ処理、用紙の折り処理などが行われる。用紙処理制御部210は、用紙処理装置200の各部の制御を行う。検査装置220では、用紙や挿入媒体の検査が行われる。
【0013】
なお、用紙処理装置200では、穴開け処理、綴じ処理、折り処理などの処理を行わず、検査装置220による検査のみを行ってもよい。
言い換えると、用紙処理装置200では、検査装置220を用い、画像形成装置100から搬送されてきた用紙や挿入媒体の検査のみを行ってもよい。
検査装置220では、例えば、予め登録された基準画像と、用紙や挿入媒体に実際に形成された画像とを比較し、例えば、汚れが発生していないかなどの検査を行う。
【0014】
図3は、用紙処理制御部210のハードウエアの構成例を示した図である。
用紙処理制御部210は、プロセッサの一例としてのCPU(Central Processing Unit)210A、ROM(Read Only Memory)210B、RAM(Random Access Memory)210Cにより構成される。
ROM210Bは、CPU210Aにより実行されるプログラムを記憶する。CPU210Aは、ROM210Bに記憶されているプログラムを読み出し、RAM210Cを作業エリアにして、プログラムを実行する。用紙処理制御部210は、いわゆるコンピュータである。
本実施形態では、CPU210Aが、ROM210Bなどに格納されたプログラムを実行することで、後述する処理が実行される。
【0015】
ここで、CPU210Aによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、用紙処理制御部210へ提供しうる。
また、CPU210Aによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて、用紙処理制御部210へ提供してもよい。
ここで、用紙処理制御部210は、媒体についての情報を処理する情報処理装置として捉えることができる。
【0016】
なお、本実施形態において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0017】
図4は、用紙処理装置200を説明する図である。
用紙処理装置200には、画像形成装置100から搬送されてきた用紙や挿入媒体を下流側へ送り出すトランスポートユニット231が設けられている。
トランスポートユニット231の上部には、後述する印刷媒体束に含まれる用紙や挿入媒体をこのトランスポートユニット231内に送り込むための給紙装置232が設けられている。
【0018】
さらに、用紙処理装置200には、トランスポートユニット231から送られてきた用紙に対して、必要に応じて、折り処理を行う折りユニット233が設けられている。
さらに、折りユニット233の下流側には、用紙や挿入媒体の検査を行う検査ユニット234が設けられている。
また、図示は省略するが、用紙処理装置200内には、用紙に対して穴開け処理、綴じ処理などを行う用紙処理部が設けられている。
【0019】
また、用紙処理装置200には、画像形成装置100からの用紙が通過する第1用紙経路R1が設けられている。この第1用紙経路R1は、トランスポートユニット231から、検査ユニット234に設けられた第1用紙積載部235まで延びている。
本実施形態では、この第1用紙積載部235に、第1用紙経路R1を通って搬送されてきた用紙および挿入媒体が積載され、この用紙および挿入媒体が、第1用紙積載部235により下方から支持される。
【0020】
また、本実施形態では、検査ユニット234内に検査装置220が設けられている。検査装置220は、第1用紙経路R1を通る用紙や挿入媒体の検査を行う。
検査装置220は、この検査装置220を通過する用紙や挿入媒体に形成された画像を読み取る画像読み取り部226と、判定部227とを有する。
画像読み取り部226は、例えば、CCDなどの撮像素子を備えたいわゆるスキャナ装置により構成される。判定部227は、プロセッサの一例としてのCPUを備えたコンピュータ装置により構成される。
【0021】
判定部227は、予め登録された基準画像と、用紙や挿入媒体に実際に形成された画像であって画像読み取り部226により読み取られた画像とを比較し、汚れが発生していないかなどの検査を行う。
さらに、本実施形態では、第1用紙経路R1における用紙の搬送方向において、検査装置220よりも下流側にて、第1用紙経路R1から分岐する第2用紙経路R2が設けられている。
第2用紙経路R2は、第1分岐部236にて、第1用紙経路R1から分岐し、また、第2用紙積載部237まで延びる。
【0022】
本実施形態では、この第2用紙積載部237に、第2用紙経路R2を通って搬送されてきた用紙や挿入媒体が積載され、この用紙や挿入媒体は、第2用紙積載部237により下方から支持される。
また、本実施形態では、第2用紙経路R2から分岐する第3用紙経路R3が設けられている。第3用紙経路R3は、第2分岐部249にて、第2用紙経路R2から分岐し、また、第3用紙積載部251まで延びる。
【0023】
第2分岐部249は、第2用紙経路R2における用紙の搬送方向において、第1分岐部236よりも下流側に位置する。
本実施形態では、第3用紙積載部251に、第3用紙経路R3を通って搬送されてきた挿入媒体が積載され、この挿入媒体が下方から支持される。
さらに、本実施形態では、給紙装置232から第1用紙経路R1に向かい、合流部238にてこの第1用紙経路R1に合流する合流経路R4が設けられている。
【0024】
本実施形態では、第1用紙経路R1における用紙や挿入媒体の搬送方向において、合流部238は、検査装置220よりも上流側に位置する。
給紙装置232から供給された用紙や挿入媒体は、合流経路R4を通って、第1用紙経路R1へ供給され、その後、第1用紙積載部235等へ向かう。
【0025】
さらに、本実施形態では、第1用紙経路R1、第2用紙経路R2、第3用紙経路R3、合流経路R4の各々に設けられ、これらの経路上にある用紙や挿入媒体を下流側へ搬送する搬送用部材の一例としての搬送ロール239が設けられている。
さらに、第1分岐部236には、第1用紙経路R1を通って第1分岐部236へ達した用紙や挿入媒体の搬送先を、第1用紙積載部235、第2分岐部249の何れかとする切り替え部材241が設けられている。
また、第2分岐部249には、第2用紙経路R2を通って第2分岐部249へ達した用紙や挿入媒体の搬送先を、第2用紙積載部237、第3用紙積載部251の何れかとする第2切り替え部材253が設けられている。
【0026】
本実施形態では、用紙処理制御部210によって第1切り替え部材241が駆動され、第1用紙経路R1を通って第1分岐部236へ達した用紙や挿入媒体は、第1用紙積載部235、第2分岐部249の何れかへ向かう。
また、本実施形態では、用紙処理制御部210によって第2切り替え部材253が駆動され、第2用紙経路R2を通って第2分岐部249へ達した用紙や挿入媒体は、第2用紙積載部237、第3用紙積載部251の何れかへ向かう。
【0027】
図5(画像形成システム1にて実行される処理を説明する図)を参照し、本実施形態の画像形成システム1にて実行される基本的な処理について説明する。
本実施形態では、上記の通り、画像形成装置100に、複数の収容部107が設けられており、この複数の収容部107のうちの一の収容部107に、通常の白色の用紙(以下、「通常用紙」と称する)が収容される。また、他の収容部107に、この通常用紙の間に挿入される挿入媒体が収容される。
【0028】
本実施形態では、画像形成部101によって、通常用紙の各々に対する印刷が行われ、印刷が行われた複数枚の通常用紙が生成される。
他の収容部107に収容された挿入媒体は、印刷が行われたこの複数枚の通常用紙の間に挿入される。
【0029】
他の収容部107には、複数種類の挿入媒体よりなる挿入媒体束が収容される。
1つの挿入媒体束は、予め定められた枚数の挿入媒体により構成され、また、この1つの挿入媒体束では、挿入媒体が予め定められた順序で並んでいる。
また、他の収容部107には、複数の部数の挿入媒体束の収容を行える。
【0030】
ここで、1つの挿入媒体束を構成する挿入媒体の各々の色、形状、材質は、特に問わない。一般的には、挿入媒体は、紙により構成されるが、樹脂フィルムなど、紙以外により構成される場合もある。
また、挿入媒体の形状も特に問わない。挿入媒体の基本的な形状としては、矩形形状が挙げられる。
また、挿入媒体の形状の他の一例として、挿入媒体の外周縁の一部が他の部分よりも突出した形状が挙げられる。外周縁の一部が他の部分よりも突出した形状の挿入媒体は、いわゆるタブ紙としての機能を有する。
【0031】
挿入媒体は、一般的に、印刷の部の切れ目(区切り)に挿入し、部の区切りを明確にする役割を担う。
なお、以下、本明細書では、画像形成装置100に設けられた複数の収容部107のうちの、通常用紙が収容された収容部107を用紙収容部107Aと称する。また、挿入媒体が収容された収容部107を媒体収容部107Bと称する。
【0032】
本実施形態では、用紙収容部107Aから通常用紙が順次送り出され、この通常用紙は、画像形成部101を経て、用紙処理装置200へ向かう。
また、本実施形態では、予め定められたページの通常用紙が送り出されると、媒体収容部107Bから、この予め定められたページの通常用紙と、次のページの通常用紙との間に挿入される挿入媒体が送り出される。
これにより、この予め定められたページの通常用紙と、次のページの通常用紙との間に、挿入媒体が挿入される。なお、この挿入媒体も、画像形成部101を経て、用紙処理装置200へ向かう。
【0033】
本実施形態では、通常用紙、挿入媒体の各々は、検査装置220による検査結果が予め定められた条件を満たしていると、第1用紙積載部235に搬送される。言い換えると、通常用紙、挿入媒体の各々は、画像不良が発生していないと検査装置220により判断された場合に、第1用紙積載部235に搬送される。
本実施形態では、通常用紙、挿入媒体を送り出す処理が順次行われる。
そして、1つの印刷ジョブが終了し且つ全ての通常用紙、挿入媒体が予め定められた条件を満たしていると、符号5Aで示すように、これらの通常用紙、挿入媒体は、第1用紙積載部235に積載される。
言い換えると、1つの印刷ジョブが終了すると、通常用紙間に挿入媒体が挿入された用紙束(以下、「印刷媒体束PB」と称する)が、第1用紙積載部235に積載された状態となる。
【0034】
ここで、媒体収容部107Bには、上記の通り、挿入媒体が予め定められた順序で並んだ挿入媒体束が収容される。本実施形態では、一つの部数の印刷媒体束PBの生成にあたり、一つの挿入媒体束が用いられる。
言い換えると、本実施形態では、印刷媒体束PB毎に、この印刷媒体束PBの生成のための1つの挿入媒体束が予め用意される。
本実施形態では、媒体収容部107Bに挿入媒体束が収容される際には、挿入媒体束単位で、媒体収容部107Bへの挿入媒体の収容が行われる。
また、本実施形態では、媒体収容部107Bに、複数の部数の挿入媒体束の収容を行える。
【0035】
図6(A)、(B)は、画像形成システム1における処理が終了した後における画像形成システム1の他の状態の一例を示した図である。
本実施形態では、通常用紙および挿入媒体の各々は、検査装置220(図6(A)参照)を通った際に、検査装置220による検査が行われる。
そして、本実施形態では、検査の結果、予め定められた条件を満たしていない通常用紙や挿入媒体については、第2用紙積載部237へ搬送される。
【0036】
これにより、本実施形態では、予め定められた条件を満たしていない通常用紙や挿入媒体は、符号6Aで示すように、第2用紙積載部237に積載される。
一方、本実施形態では、予め定められた条件を満たしている通常用紙や挿入媒体は、符号6Bで示すように、第1用紙積載部235に積載される。
これにより、本実施形態では、予め定められた条件を満たしている通常用紙や挿入媒体から、予め定められた条件を満たしていない通常用紙や挿入媒体が分離される。
言い換えると、本実施形態では、正常に印刷が終了した通常用紙や挿入媒体から、印刷不良が発生した通常用紙や挿入媒体が分離される。
【0037】
本実施形態では、第2用紙積載部237に、通常用紙や挿入媒体が積載されると、図6(B)に示すように、再印刷が行われる。
この再印刷では、符号6Cで示すように、第1用紙積載部235に積載された印刷媒体束PBが、給紙装置232にセットされる。
【0038】
第2用紙積載部237に、通常用紙や挿入媒体が積載される状態となると、正常に印刷が終了した通常用紙や挿入媒体よりなる印刷媒体束PBにて、通常用紙や挿入媒体の欠落が生じる状態となる。
このため、本実施形態では、第2用紙積載部237に、通常用紙や挿入媒体が積載された場合、再印刷が行われる。
【0039】
図7(A)、(B)は、再印刷を説明する図である。なお、図7(A)は、図6(A)に示した状態と同じ状態を示している。
再印刷を行う際には、図7(B)の符号7Aに示すように、第1用紙積載部235に積載された印刷媒体束PBが、給紙装置232にセットされる。
【0040】
最初の印刷(再印刷の前に行われた1回目の印刷)では、第1用紙積載部235には、正常に印刷が行われた印刷済み媒体の一例としての通常用紙と、この通常用紙間に挿入され正常に印刷が行われた挿入媒体とからなる印刷媒体束PBが載る。
再印刷では、第1用紙積載部235上のこの印刷媒体束PBが、第1媒体支持部の一例としての給紙装置232にセットされて、この給紙装置232により支持される。この印刷媒体束PBは、再利用できるため、廃棄せずに、給紙装置232にセットして再利用する。
【0041】
また、再印刷にあたり、第2用紙積載部237(図7(A)参照)に積載された通常用紙や挿入媒体については、廃棄される。
第2用紙積載部237に積載された通常用紙や挿入媒体では、印刷不良が生じており、第2用紙積載部237に積載された通常用紙や挿入媒体は、再利用されずに廃棄される。
なお、最初の印刷(再印刷の前に行われた1回目の印刷)にて、第1用紙積載部235上に生成される上記の「印刷媒体束PB」には、印刷が施されていない媒体も含まれる場合がある。具体的には、この「印刷媒体束PB」には、印刷が施されていない通常用紙や挿入媒体が含まれることがある。
即ち、本実施形態では、印刷が施されていない通常用紙や、挿入媒体が含まれる束であっても、「印刷媒体束PB」に該当する。
【0042】
本実施形態では、印刷媒体束PBが、給紙装置232(図7(B)参照)にセットされた後、ユーザからの指示に応じて再印刷が開始される。
この再印刷では、給紙装置232にセットされた印刷媒体束PBのうちの挿入媒体が欠落している箇所に対して、媒体収容部107B内の挿入媒体束(新たな挿入媒体束)から、欠落している挿入媒体に対応する挿入媒体である対応媒体が供給される。
【0043】
対応媒体のこの供給は、供給手段の一例としての供給機構によって行われる。
供給機構は、プロセッサの一例としてのCPU210A(図3参照)と、画像形成システム1内に設けられた搬送ロール239(図4参照)など、通常用紙や挿入媒体の搬送を行う搬送機構とにより構成される。
CPU210Aは、画像形成装置100の画像形成制御部103に設けられたCPU103A(図2参照)と協働して搬送機構の制御を行い、欠落している挿入媒体に対応する対応媒体の供給を行う。
【0044】
供給機構は、印刷媒体束PBへの対応媒体の供給だけでなく、印刷媒体束PBへの通常用紙の供給も行う。
具体的には、供給機構は、給紙装置232(図7(B)参照)にセットされた印刷媒体束PBのうちの通常用紙が欠落している箇所に対して、通常用紙を供給する。
より具体的には、供給機構は、用紙収容部107A内の新たな通常用紙であって、画像形成部101による印刷が行われた後のこの新たな通常用紙を、印刷媒体束PBのうちの通常用紙が欠落している箇所に対して供給する。
【0045】
より具体的には、供給機構は、給紙装置232にセットされた印刷媒体束PBのうちの通常用紙が欠落している箇所に対して、この通常用紙に形成される予定にあった画像が形成された新たな通常用紙を供給する。
これにより、本実施形態では、図7(B)の符号7Dで示すように、第1用紙積載部235上に、欠落していた挿入媒体、欠落していた通常用紙が補われた印刷媒体束PBが生成される。
【0046】
ここで、供給機構は、媒体収容部107B(図7(B)参照)内の挿入媒体束(新たな挿入媒体束)に含まれる挿入媒体のうち、給紙装置232にセットされた印刷媒体束PBに含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、印刷媒体束PBへの供給を行わない。
言い換えると、供給機構は、印刷媒体束PBに既に含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、第1用紙積載部235への搬送を行わない。
供給機構は、印刷媒体束PBへの供給を行わないこの挿入媒体については、媒体収容部107B(図7(B)参照)(第2媒体支持部の一例)から、第3用紙積載部251へ搬送する。
【0047】
一方、供給機構は、給紙装置232にセットされた印刷媒体束PBにて欠落している挿入媒体に対応する対応媒体については、この印刷媒体束PBに供給する。
具体的には、供給機構は、印刷媒体束PBに含まれる通常用紙、挿入媒体の各々が、給紙装置232(図7(B)参照)から第1の搬送先の一例である第1用紙積載部235へ搬送される際に、この対応媒体の供給を行う。
【0048】
より具体的には、供給機構は、印刷媒体束PBに含まれる通常用紙、挿入媒体の各々が、給紙装置232から第1用紙積載部235へ搬送される際に、挿入媒体が欠落している箇所に対して、対応媒体を供給する。
より具体的には、供給機構は、この欠落している箇所の1つ前に位置する通常用紙が合流部238(図4参照)を通過してから、この欠落している箇所の1つ後に位置する通常用紙がこの合流部238を通過するまでの間に、この合流部238を対応媒体が通過するように、対応媒体の搬送を行う。
【0049】
より具体的には、本実施形態では、最初の印刷(再印刷の前に行われた1回目の印刷)のときに、印刷媒体束PBから欠落した挿入媒体(以下、「欠落媒体」)を把握し、この欠落媒体についての情報を不図示のメモリに格納するようにする。より具体的には、例えば、この欠落媒体のページ番号などの情報を、不図示のメモリに格納するようにする。
言い換えると、本実施形態では、検査装置220による検査結果が予め定められた条件を満たさず第2用紙積載部237へ搬送された挿入媒体についての情報を、メモリに格納して保持すようにする。
【0050】
そして、本実施形態では、再印刷の際に、メモリに格納されている欠落媒体についての情報を取得する。
そして、この場合、供給機構は、この欠落媒体が本来挿入されるべきであった箇所の1つ前に位置する通常用紙が合流部238を通過してから、この箇所の1つ後に位置する通常用紙がこの合流部238を通過するまでの間に、この欠落媒体に対応する対応媒体がこの合流部238を通過するように、対応媒体の搬送を行う。
これにより、印刷媒体束PBのうちの挿入媒体が欠落している箇所に、対応媒体が供給される。言い換えると、印刷媒体束PBのうちの欠落媒体が本来挿入されるべきであった箇所に、対応媒体が供給される。
【0051】
同様に、供給機構は、印刷媒体束PBにて欠落してる通常用紙を補うための通常用紙(以下、「補充用通常用紙」と称する)についても同様の搬送を行う。
具体的には、供給機構は、上記と同様、通常用紙が欠落している箇所の1つ前に位置する通常用紙や挿入媒体が合流部238を通過してから、この欠落している箇所の1つ後に位置する通常用紙や挿入媒体がこの合流部238を通過するまでの間に、この合流部238を補充用通常用紙が通過するように、この補充用通常用紙の搬送を行う。
【0052】
より具体的には、上記と同様、本実施形態では、最初の印刷のときに、印刷媒体束PBから欠落した通常用紙(以下、「欠落用紙」)を把握し、この欠落用紙についての情報を不図示のメモリに格納するようにする。より具体的には、例えば、この欠落用紙のページ番号などの情報を、不図示のメモリに格納するようにする。
言い換えると、本実施形態では、検査装置220による検査結果が予め定められた条件を満たさず第2用紙積載部237へ搬送された通常用紙についての情報を、メモリに格納して保持すようにする。
【0053】
そして、本実施形態では、再印刷の際に、メモリに格納されている欠落用紙についての情報を取得する。
そして、この場合、供給機構は、この欠落用紙が本来挿入されるべきであった箇所の1つ前に位置する通常用紙や挿入媒体が合流部238を通過してから、この箇所の1つ後に位置する通常用紙や挿入媒体がこの合流部238を通過するまでの間に、この欠落用紙に対応する補充用通常用紙がこの合流部238を通過するように、この補充用通常用紙の搬送を行う。
これにより、印刷媒体束PBのうちの通常用紙が欠落している箇所に、補充用通常用紙が供給される。言い換えると、印刷媒体束PBのうちの欠落用紙が本来位置する箇所に、補充用通常用紙が供給される。
【0054】
その一方で、供給機構は、印刷媒体束PBへの供給を行わない挿入媒体については、媒体収容部107B(図7(B)参照)から、第2の搬送先の一例としての第3用紙積載部251へ搬送する。
言い換えると、供給機構は、給紙装置232(図7(B)参照)にセットされた印刷媒体束PBに含まれている挿入媒体に対応する挿入媒体については、第3用紙積載部251へ搬送する。
これにより、本実施形態では、第1用紙積載部235(図7(B)参照)に、欠落していた挿入媒体、通常用紙が補充された印刷媒体束PBが生成される。また、第3用紙積載部251に、印刷媒体束PBへの補充が行われなかった挿入媒体が積載される。
【0055】
ところで、欠落している箇所への対応媒体の供給が終了した後に、媒体収容部107B内に、挿入媒体が残ることがある。
具体的には、媒体収容部107B内の一つのセットの挿入媒体束に含まれる挿入媒体が全て用いられずに、媒体収容部107Bに、一部の挿入媒体が残ることがある。
より具体的には、本実施形態では、一つの挿入媒体束のうちの例えば上位に位置する挿入媒体から順に挿入媒体を送り出すが、欠落している箇所への挿入媒体の供給が全て終了した後に、この一つの挿入媒体束のうちの下位に位置する挿入媒体が残ることがある。
【0056】
ここで、媒体収容部107B内に残ったこの挿入媒体については、すぐに第3用紙積載部251への搬送を行ってもよい。
また、これに限らず、残ったこの挿入媒体については、例えば、予め定められた条件が満たされるまで、媒体収容部107Bからの搬送を行わないようにしてもよい。
言い換えると、予め定められた条件が満たされるまで、残ったこの挿入媒体が、媒体収容部107Bに収容された状態を保つようにしてもよい。
【0057】
より具体的には、例えば、媒体収容部107B内に残った挿入媒体については、少なくとも、給紙装置232により新たに支持される印刷媒体束PBについての情報が得られるまで、搬送されないようにしてもよい。
言い換えると、媒体収容部107B内に残った挿入媒体については、少なくとも、給紙装置232により新たに支持される印刷媒体束PBについての情報が得られるまで、媒体収容部107Bに収容された状態を保つようにしてもよい。
【0058】
媒体収容部107Bに残った挿入媒体に、給紙装置232に新たにセットされる印刷媒体束PBに対して供給可能な挿入媒体が含まれることがあり得る。
言い換えると、媒体収容部107Bに残った挿入媒体に、次の印刷ジョブにより生じた印刷媒体束PBに対して供給可能な挿入媒体が含まれることがあり得る。
上記のように、残ったこの挿入媒体を、すぐに第3用紙積載部251へ搬送してしまうと、供給可能なこの挿入媒体は廃棄され、新たにセットされる印刷媒体束PBへ、この挿入媒体を供給できなくなる。
【0059】
これに対し、本実施形態のように、給紙装置232に新たにセットされる印刷媒体束PBについての情報が得られるまで、残った挿入媒体が媒体収容部107B内に収容された状態を保つようにすると、この新たにセットされる印刷媒体束PBに対して、残ったこの挿入媒体の供給を行える。
より具体的には、新たにセットされるこの印刷媒体束PBに対して、この残った挿入媒体から、対応媒体の供給を行える。
【0060】
また、本実施形態では、給紙装置232は、複数部の印刷媒体束PBを支持可能に構成されている。
本実施形態では、1回当たりの印刷で、複数の部数の印刷が行われることがある。この場合、給紙装置232には、複数の部数の印刷媒体束PBがセットされる。
この場合、基本的には、供給機構は、再印刷にあたり、一部目の印刷媒体束PBに対しては、一部目の挿入媒体束から順次対応媒体を供給し、二部目の印刷媒体束PBに対しては、二部目の挿入媒体束から順次対応媒体を供給する。
【0061】
但し、この処理に限らず、供給機構は、媒体収容部107Bに収容されている一部目の挿入媒体束から、一部目の印刷媒体束PBへの対応媒体の供給を行った後、二部目の印刷媒体束PBに対して、この一部目の挿入媒体束から、対応媒体の供給を行ってもよい。
一部目の挿入媒体束から、一部目の印刷媒体束PBへの対応媒体の供給を行った後に、図8(複数の部数の挿入媒体の状態を示した図)に示すように、この一部目の挿入媒体束に挿入媒体が残っている場合が想定される。
この場合、供給機構は、二部目の印刷媒体束PBに対して、この残っている挿入媒体から、対応媒体の供給を行ってもよい。
【0062】
より具体的には、媒体収容部107Bに残っている挿入媒体(一部目の挿入媒体束を構成していた挿入媒体)に、二部目の印刷媒体束PBにて欠落している挿入媒体に対応する対応媒体の全てが含まれる場合が生じうる。
この場合、供給機構は、二部目の印刷媒体束PBに対して、この残っている挿入媒体から、対応媒体の供給を行う。
【0063】
より具体的には、例えば、二部目の印刷媒体束PBにて欠落している挿入媒体が、例えば、15枚目の挿入媒体と、20枚目の挿入媒体である場合を想定する。
さらに、媒体収容部107Bに残っている挿入媒体(一部目の挿入媒体束を構成していた挿入媒体)として、13枚目以降の挿入媒体が残った場合を想定する。
この場合、供給機構は、残っている挿入媒体から、二部目の印刷媒体束PBに対して、15枚目の挿入媒体に対応する対応媒体と、20枚目の挿入媒体に対応する対応媒体を供給する。
【0064】
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態では、プロセッサの一例としてのCPU210A(図3参照)が、第1用紙積載部235に積載された上記の印刷媒体束PBから欠落している挿入媒体の並び順についての情報を出力する。
本実施形態では、上記の通り、印刷が行われた印刷済み媒体の一例である通常用紙とこの通常用紙間に挿入された挿入媒体とからなる印刷媒体束PBが、第1用紙積載部235に積載される。
CPU210Aは、第1用紙積載部235に積載されるこの印刷媒体束PBから欠落している挿入媒体の並び順についての情報(以下、「並び順情報」と称する)を出力する。
【0065】
そして、本実施形態では、出力されたこの並び順情報が、例えば、表示装置230(図1参照)に表示される。
図9は、表示装置230における表示を説明する図である。
この例では、表示装置230に、印刷媒体束PBにて、緑色の挿入媒体と、青色の挿入媒体とが欠落していることが表示されている。
また、この例では、表示装置230に、上から、「緑色の挿入媒体」、「青色の挿入媒体」の順で、欠落している挿入媒体についての情報が表示され、各挿入媒体の並び順についての情報が表示されている。
【0066】
より具体的には、この表示例では、表示装置230に、ユーザが媒体収容部107Bに対応媒体をセットする際のこの対応媒体の並び順についての情報が表示されている。
本実施形態では、ユーザが、印刷媒体束PBから欠落している挿入媒体に対応した対応媒体を、1つの挿入媒体束から取り出したうえで、符号9Aで示すように、媒体収容部107Bにセットする。
【0067】
本実施形態では、表示装置230に、1つの挿入媒体束から取り出す必要がある対応媒体についての情報が表示されるとともに、この対応媒体を媒体収容部107Bに収容する際の対応媒体の並び順についての情報が表示される。
これにより、本実施形態では、ユーザが対応媒体を媒体収容部107Bに収容する際の収容誤りが起きにくくなる。
【0068】
本実施形態では、対応媒体の並び順についての情報が、用紙処理装置200の表示装置230に表示される場合を一例に説明する。
ところで、対応媒体の並び順についての情報は、画像形成装置100に設けられた表示装置(不図示)に表示してもよい。また、その他、対応媒体の並び順についての情報は、ユーザが有するスマートフォンやタブレット端末などへ出力して、これらの装置に表示されるようにしてもよい。
【0069】
本実施形態では、印刷媒体束PBから欠落している挿入媒体に対応する対応媒体が、媒体支持部の一例である媒体収容部107Bにセットされる。そして、この媒体収容部107Bから、印刷媒体束PBに対してこの対応媒体が供給される。
上記の第1の実施形態では、挿入媒体が一式揃った挿入媒体束から、自動で、印刷媒体束PBに対する対応媒体の供給が行われた。
【0070】
これに対し、本実施形態では、挿入媒体が一式揃った挿入媒体束から、ユーザが、必要な対応媒体を選択し、選択された対応媒体が媒体収容部107Bにセットされる。
より具体的には、この実施形態では、1つの印刷媒体束PBに対応して用意された1つの挿入媒体束から、ユーザが、欠落している挿入媒体に対応する対応媒体を取り出したうえで、媒体収容部107Bにこの対応媒体をセットする。
この際に、本実施形態では、この対応媒体の並び順についての情報が表示装置230に表示される。
【0071】
また、本実施形態のCPU210Aは、ユーザが対応媒体を媒体収容部107Bにセットする際の対応媒体の並び順についての情報を出力するとともに、上記のように、対応媒体の各々の色についての情報も出力する。
これにより、本実施形態では、上記の「緑色の挿入媒体」や、「青色の挿入媒体」のように、各々の対応媒体の色についての情報も表示される。
これにより、色についての情報が表示されない場合に比べ、対応媒体を媒体収容部107Bに収容する際の収容誤りがさらに起きにくくなる。
【0072】
なお、並び順情報としては、その他に、例えば、対応媒体に該当する挿入媒体のページ番号についての情報を、例えば、昇順または降順で、表示装置230に表示してもよい。
なお、この場合も、上記と同様、挿入媒体の各々の色についての情報も併せて表示してもよい。
【0073】
また、その他に、並び順情報としては、例えば、挿入媒体束の先頭から挿入媒体を順に数えていった場合における対応媒体の位置についての情報を、昇順または降順で、表示装置230に表示してもよい。
なお、この場合も、上記と同様、挿入媒体の各々の色についての情報も併せて表示してもよい。
【0074】
また、その他に、CPU210Aは、上記の並び順情報の出力を一律に行うのではなく、予め定められた条件が満たされた場合に、この並び順情報の出力を行ってもよい。
具体的には、例えば、CPU210Aは、ユーザによって挿入媒体束から取り出される対応媒体(以下、「取り出し媒体」)のこの挿入媒体束における位置が予め定められた条件を満たす場合に、並び順情報を出力してもよい。
【0075】
より具体的には、CPU210Aは、例えば、挿入媒体束の先頭のページから挿入媒体を順に数えていった場合における、取り出し媒体についての位置(数)が、予め定められた閾値よりも小さい場合に、対応媒体の並び順についての情報を出力してもよい。
また、CPU210Aは、例えば、挿入媒体束の最終のページから挿入媒体を順に数えていった場合における、取り出し媒体についての位置(数)が、予め定められた閾値よりも小さい場合に、対応媒体の並び順についての情報を出力してもよい。
即ち、CPU210Aは、挿入媒体束からの取り出し媒体の取り出しを行いやすい状況にある場合に、対応媒体の並び順についての情報を出力してもよい。
【0076】
また、その他に、CPU210Aは、例えば、ユーザによって挿入媒体束から取り出される対応媒体の枚数が予め定められた閾値よりも小さい場合に、対応媒体の並び順についての情報を出力してもよい。
また、その他に、CPU210Aは、例えば、対応媒体の取り出しが行われる元となる挿入媒体束を構成する挿入媒体の枚数が、予め定められた閾値よりも小さい場合に、対応媒体の並び順についての情報を出力してもよい。
【0077】
なお、CPU210Aは、これらの条件が満たされず、対応媒体の並び順についての情報を出力しない場合は、例えば、一から再印刷を行う決定を行う。
言い換えると、CPU210Aは、これらの条件が満たされず、対応媒体の並び順についての情報を出力しない場合は、第1用紙積載部235に積載された印刷媒体束PBを再利用した印刷を行う決定ではなく、新たな印刷を行う決定を行う。
【0078】
この場合、CPU210Aは、例えば、表示装置230を通じて、ユーザに対して、再印刷を行う旨を通知する。また、この場合、CPU210Aは、第1用紙積載部235に積載された印刷媒体束PBの破棄、第2用紙積載部237に積載された通常用紙や挿入媒体の破棄を促す通知をユーザに対して行う。
そして、この場合、ユーザから再印刷の指示があると、通常用紙への印刷が再び行われ、また、この通常用紙間に対し、新たな挿入媒体束から挿入媒体の供給が行われる。
【符号の説明】
【0079】
1…画像形成システム、103A…CPU、107B…媒体収容部、210…用紙処理制御部、210A…CPU、232…給紙装置、235…第1用紙積載部、239…搬送ロール、251…第3用紙積載部、PB…印刷媒体束
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図9