(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】解析装置、解析方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G01N 21/956 20060101AFI20241217BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20241217BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20241217BHJP
【FI】
G01N21/956 A
H01L21/66 J
G06T7/00 610B
(21)【出願番号】P 2021010590
(22)【出願日】2021-01-26
【審査請求日】2023-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石河 範明
(72)【発明者】
【氏名】矢木 菜摘
【審査官】村田 顕一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-090081(JP,A)
【文献】特開2011-058940(JP,A)
【文献】特開2009-180627(JP,A)
【文献】特開2005-274285(JP,A)
【文献】特開平10-107102(JP,A)
【文献】特開2011-198872(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111722092(CN,A)
【文献】特開2007-322257(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84-21/958
H01L 21/66
G06T 1/00-1/60
G06T 7/00-7/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置を撮影した画像を取得する画像取得部と、
前記画像から複数の欠陥部分を抽出する欠陥抽出部と、
前記複数の欠陥部分に含まれる2つの欠陥部分の距離と、予め定められた判定閾値とを比較して、前記2つの欠陥部分が1つの欠陥か否かを判定する欠陥判定部と
を備え、
前記欠陥判定部は、前記2つの欠陥部分を結ぶ方向と、前記欠陥部分の形状から特定される方向とに基づいて、前記
2つの欠陥部分の距離および前記判定閾値の少なくとも一方を補正する
解析装置。
【請求項2】
半導体装置を撮影した画像であって、第1画像と、
前記第1画像の撮影範囲よりも狭い範囲を撮影した第2画像とを取得する画像取得部と、
前記画像から複数の欠陥部分を抽出する欠陥抽出部と、
前記複数の欠陥部分に含まれる2つの欠陥部分の距離と、予め定められた判定閾値とを比較して、前記2つの欠陥部分が同一の欠陥の一部分か否かを判定する欠陥判定部と
を備え、
前記欠陥判定部は、前記2つの欠陥部分の特性に基づいて、前記2つの欠陥部分の距離、および、前記判定閾値の少なくとも一方を補正し、
前記第2画像は、前記第1画像における前記欠陥部分を含み、且つ、前記第1画像よりも分解能
が高く、
前記欠陥判定部は、前記第2画像に基づいて、それぞれの前記欠陥部分の特性を判定する
解析装置。
【請求項3】
前記画像取得部は、2つの前記第2画像を取得し、
一方の前記第2画像には、前記2つの欠陥部分のうちの一方の欠陥部分が含まれ、
他方の前記第2画像には、前記2つの欠陥部分のうちの他方の欠陥部分が含まれ、
前記欠陥判定部は、
前記2つの第2画像の距離に基づいて、前記2つの欠陥部分の距離を算出する
請求項2に記載の解析装置。
【請求項4】
前記欠陥判定部は、前記第2画像に基づいて、それぞれの前記欠陥部分を予め定められた複数の種類に分類し、同一種類に分類した前記2つの欠陥部分の距離を抽出する
請求項2または3に記載の解析装置。
【請求項5】
前記欠陥抽出部は、前記第1画像から前記欠陥部分の座標を抽出し、
前記画像取得部は、前記欠陥部分の座標に基づいて、前記第2画像を取得し、
前記欠陥判定部は、前記欠陥部分が前記第2画像の端部まで達しているか否かに基づいて、前記2つの欠陥部分の距離、および、前記判定閾値の少なくとも一方を補正する
請求項2から4のいずれか一項に記載の解析装置。
【請求項6】
前記欠陥判定部は、同一種類に分類した前記2つの欠陥部分の間に、他の種類の前記欠陥部分が存在するか否かに基づいて、前記距離および前記判定閾値の少なくとも一方を補正する
請求項4に記載の解析装置。
【請求項7】
前記欠陥判定部は、前記画像における前記欠陥部分の大きさに基づいて、前記距離および前記判定閾値の少なくとも一方を補正する
請求項1から6のいずれか一項に記載の解析装置。
【請求項8】
半導体装置を撮影した画像を取得する画像取得段階と、
前記画像から複数の欠陥部分を抽出する欠陥抽出段階と、
前記複数の欠陥部分に含まれる2つの欠陥部分の距離と、予め定められた判定閾値とを比較して、前記2つの欠陥部分が1つの欠陥か否かを判定する欠陥判定段階と、
前記2つの欠陥部分を結ぶ方向と、前記欠陥部分の形状から特定される方向とに基づいて、前記2つの欠陥部分の距離、および、前記判定閾値の少なくとも一方を補正する補正段階と
を備える解析方法。
【請求項9】
半導体装置を撮影した画像であって、第1画像と、前記第1画像の撮影範囲よりも狭い範囲を撮影した第2画像とを取得する画像取得段階と、
前記画像から複数の欠陥部分を抽出する欠陥抽出段階と、
前記複数の欠陥部分に含まれる2つの欠陥部分の距離と、予め定められた判定閾値とを比較して、前記2つの欠陥部分が同一の欠陥の一部分か否かを判定する欠陥判定段階と、
前記2つの欠陥部分の特性に基づいて、前記2つの欠陥部分の距離、および、前記判定閾値の少なくとも一方を補正する補正段階と、
前記第2画像に基づいて、それぞれの前記欠陥部分の特性を判定する特性判別段階と
を備え、
前記第2画像は、前記第1画像における前記欠陥部分を含み、且つ、前記第1画像よりも分解能が高い
解析方法。
【請求項10】
コンピュータに、請求項
8または9に記載の解析方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、解析装置、解析方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハ等の半導体装置の検査装置において、半導体装置に存在する欠陥を検出する技術が知られている(例えば、特許文献1-4参照)。
特許文献1 特許第2986868号公報
特許文献2 特開2005-83843号公報
特許文献3 特開2008-268232号公報
特許文献4 特開2009-180627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
半導体装置の検査においては、欠陥の個数を精度よく計数できることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様においては、解析装置を提供する。解析装置は、半導体装置を撮影した画像を取得する画像取得部を備えてよい。解析装置は、画像から複数の欠陥部分を抽出する欠陥抽出部を備えてよい。解析装置は、複数の欠陥部分に含まれる2つの欠陥部分の距離と、予め定められた判定閾値とを比較して、2つの欠陥部分が1つの欠陥か否かを判定する欠陥判定部を備えてよい。欠陥判定部は、2つの欠陥部分の特性に基づいて、2つの欠陥部分の距離、および、判定閾値の少なくとも一方を補正してよい。
【0005】
画像取得部は、半導体装置を撮影した第1画像と、第1画像における欠陥部分を含み、且つ、第1画像よりも分解能の高い第2画像とを取得してよい。欠陥判定部は、第2画像に基づいて、それぞれの欠陥部分の特性を判定してよい。
【0006】
欠陥判定部は、2つの第2画像の距離に基づいて、2つの欠陥部分の距離を算出してよい。
【0007】
欠陥判定部は、第2画像に基づいて、それぞれの欠陥部分を予め定められた複数の種類に分類し、同一種類に分類した2つの欠陥部分の距離を抽出してよい。
【0008】
欠陥判定部は、欠陥部分が第2画像の端部まで達しているか否かに基づいて、2つの欠陥部分の距離、および、判定閾値の少なくとも一方を補正してよい。
【0009】
欠陥判定部は、同一種類に分類した2つの欠陥部分の間に、他の種類の欠陥部分が存在するか否かに基づいて、距離および判定閾値の少なくとも一方を補正してよい。
【0010】
欠陥判定部は、画像における欠陥部分の大きさに基づいて、距離および判定閾値の少なくとも一方を補正してよい。
【0011】
欠陥判定部は、画像における欠陥部分の形状に基づいて、距離および判定閾値の少なくとも一方を補正してよい。
【0012】
欠陥判定部は、2つの欠陥部分を結ぶ方向と、欠陥部分の形状から特定される方向とに基づいて、距離および判定閾値の少なくとも一方を補正してよい。
【0013】
本発明の第2の態様では、解析方法を提供する。解析方法は、半導体装置を撮影した画像を取得する画像取得段階を備えてよい。解析方法は、画像から複数の欠陥部分を抽出する欠陥抽出段階を備えてよい。解析方法は、複数の欠陥部分に含まれる2つの欠陥部分の距離と、予め定められた判定閾値とを比較して、2つの欠陥部分が1つの欠陥か否かを判定する欠陥判定段階を備えてよい。解析方法は、2つの欠陥部分の特性に基づいて、2つの欠陥部分の距離、および、判定閾値の少なくとも一方を補正する補正段階を備えてよい。
【0014】
本発明の第3の態様においては、コンピュータに、第2の態様に係る解析方法を実行させるためのプログラムを提供する。
【0015】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一つの実施形態に係る検査システム300の構成例を示す図である。
【
図2】撮像装置20が半導体装置10の表面を撮像した第1画像201の一例を示す図である。
【
図3】第2画像202を用いて、それぞれの欠陥部分210の距離および特性の少なくとも一方を判別する例を示す。
【
図4】複数の第2画像202の他の例を示す図である。
【
図5】複数の第2画像202の他の例を示す図である。
【
図6】複数の第2画像202の他の例を示す図である。
【
図7】解析装置100の動作例の概要を説明するフローチャートである。
【
図15】本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0018】
図1は、本発明の一つの実施形態に係る検査システム300の構成例を示す図である。検査システム300は、半導体装置10の画像に基づいて、半導体装置10に存在する欠陥を検出する。半導体装置10は、半導体ウエハまたは半導体チップであってよい。半導体ウエハまたは半導体チップは、シリコンまたは化合物半導体等の半導体材料で形成される。
【0019】
検査システム300は、撮像装置20および解析装置100を備える。撮像装置20は、半導体装置10の表面を撮像する。例えば撮像装置20は、複数の半導体チップが形成された半導体ウエハの表面を撮像する。撮像装置20は、半導体装置10の表面の全体を1枚の画像で撮像してよく、半導体装置10の表面上において撮像位置を変化させて複数の画像を撮像してもよい。
【0020】
解析装置100は、撮像装置20が撮像した画像に基づいて、半導体装置10に存在する欠陥を抽出する。本例の解析装置100は、画像取得部110、欠陥抽出部120、欠陥判定部130および結果出力部140を備える。本例の解析装置100は、情報を処理するコンピュータである。解析装置100には、コンピュータを、画像取得部110、欠陥抽出部120、欠陥判定部130および結果出力部140として動作させるためのプログラムが与えられてよい。
【0021】
画像取得部110は、撮像装置20が半導体装置10の表面を撮像した画像を取得する。画像取得部110は、撮像装置20と有線または無線で通信してよい。画像取得部110は、インターネットまたはローカルネットワーク等のネットワークを介して、撮像装置20から画像を取得してもよい。また、解析装置100と撮像装置20は、同一の筐体内に配置されていてもよい。
【0022】
欠陥抽出部120は、画像取得部110が取得した画像から、複数の欠陥部分を抽出する。欠陥抽出部120は、画像中において、他の領域に比べて画素の明るさまたは色調が異なる箇所を抽出することで欠陥部分を抽出してよい。欠陥抽出部120は、予め設定されたルールに基づいて欠陥部分を抽出してよく、機械学習により学習させた抽出モジュールを用いて欠陥部分を抽出してもよい。画像から欠陥部分を抽出する方法は、特許文献1-4のいずれかに記載されたような公知の方法を用いることができる。欠陥抽出部120は、画像から欠陥部分を抽出する前に、当該画像に対して所定の処理を行ってよい。例えば欠陥抽出部120は、画像の各画素の輝度を正規化する処理、および、画像中のコントラストを強調する処理の少なくとも一方を行ってよい。
【0023】
欠陥判定部130は、欠陥抽出部120が抽出した複数の欠陥部分のうち、1つの欠陥として処理されるべき欠陥を検出する。欠陥判定部130は、いずれか2つの欠陥部分の距離と、予め定められた判定閾値とを比較する。欠陥判定部130は、当該距離が当該判定閾値より小さい場合に、当該2つの欠陥部分を1つの欠陥と判定する。欠陥判定部130は、1つの欠陥と判定された2つの欠陥部分のいずれかと、他の欠陥部分との距離に基づいて、当該他の欠陥部分も1つの欠陥に含まれるか否かを判定してよい。つまり欠陥判定部130は、画像中において比較的に近接している2つ以上の欠陥部分を、1つの欠陥と判定する。
【0024】
欠陥判定部130は、判定対象の2つの欠陥部分の特性に基づいて、判定閾値を補正してよい。欠陥部分の特性とは、欠陥部分の種類、大きさ、形状の少なくともいずれかを含んでよい。欠陥部分の種類とは、製造工程で用いた材料の飛散、材料のにじみ、欠け、他の異物の付着等のように、欠陥部分が形成された原因を示す分類であってよい。欠陥部分の種類は、欠陥部分を含む画像に基づいて、予め定められたルールにより判別してよく、機械学習により学習させた判別モジュールを用いて欠陥部分の種類を判別してもよい。欠陥部分の種類は、特許文献1-4のいずれかに記載されたような公知の方法で判別してよい。欠陥部分の種類毎に、1つの欠陥の大きさの分布が異なる。このため、画像中において同一距離はなれた2つの欠陥部分であっても、欠陥部分の種類によって当該2つの欠陥部分が1つの欠陥である可能性は異なり得る。このため、欠陥部分の種類に応じて判定閾値を補正することで、判定対象の2つの欠陥部分が1つの欠陥であるか否かを精度よく判定できる。欠陥判定部130には、欠陥部分の種類毎に、判定閾値を補正するための補正データが予め記憶されていてよく、欠陥部分の種類毎に判定閾値自体が記憶されていてもよい。
【0025】
また、欠陥部分の大きさとは、画像中における当該欠陥部分の面積、または、当該欠陥部分に含まれる画素数であってよい。欠陥判定部130は、欠陥部分が大きいほど、判定閾値を大きくしてよい。画像中にあらわれた欠陥部分が大きいほど、当該欠陥部分を含む欠陥も広い範囲に広がっている可能性が高くなるので、欠陥部分の大きさに応じて判定閾値を大きくすることで、判定対象の2つの欠陥部分が1つの欠陥であるか否かを精度よく判定できる。
【0026】
欠陥判定部130は、欠陥部分の形状により変化するパラメータに基づいて、判定閾値を補正してよい。当該パラメータは、例えば欠陥部分の長手方向または短手方向のように、形状から定まる方向であってよく、欠陥部分の最大幅、最小幅、最大幅と最小幅の比等のように、欠陥部分の幅に関するパラメータであってよく、他のパラメータであってもよい。長手方向とは、欠陥部分が最大幅を示す方向であり、短手方向とは、欠陥部分が最小幅を示す方向である。欠陥判定部130は、例えばいずれか一方の欠陥部分の長手方向に沿って配置された2つの欠陥部分に対する判定閾値を、いずれか一方の欠陥部分の短手方向に沿って配置された2つの欠陥部分に対する判定閾値よりも大きくする。つまり欠陥判定部130は、第1の欠陥部分が延伸している方向に第2の欠陥部分が存在している場合、第1の欠陥部分および第2の欠陥部分に対する判定閾値を、比較的に大きくする。これにより、判定対象の2つの欠陥部分が1つの欠陥であるか否かを精度よく判定できる。
【0027】
欠陥判定部130は、判定閾値を補正するのに代えて、判定対象の2つの欠陥部分の距離を補正してもよい。例えば欠陥判定部130は、判定閾値を大きく補正するのに代えて距離を小さく補正し、判定閾値を小さく補正するのに代えて距離を大きく補正する。判定閾値を補正することに代えて距離を補正することでも、判定閾値を補正した場合と同様の効果を得られる。また欠陥判定部は、判定閾値および距離の両方を補正してもよい。この場合も、判定閾値を補正した場合と同様の効果を得られる。本明細書では、判定閾値を補正する実施例を説明するが、各実施例において、判定閾値に代えて欠陥部分の距離を補正してよく、判定閾値および距離の両方を補正してもよい。
【0028】
欠陥判定部130は、画像に含まれる全ての欠陥部分について、他の欠陥部分と1つの欠陥であるか否かを判定してよい。つまり欠陥判定部130は、画像に含まれる複数の欠陥部分から、2つの欠陥部分を選択する全ての組み合わせに対して、1つの欠陥であるか否かを判定してよい。欠陥判定部130は、距離が比較的に近い欠陥部分の一部の組み合わせに対して、1つの欠陥であるか否かを判定してもよい。
【0029】
結果出力部140は、欠陥判定部130における判定結果に応じた情報を出力する。例えば結果出力部140は、半導体装置10に含まれる欠陥の個数を含む情報を出力する。結果出力部140は、当該情報を表示してよく、印刷してよく、送信してもよい。
【0030】
図2は、撮像装置20が半導体装置10の表面を撮像した第1画像201の一例を示す図である。半導体装置10には、切り出された場合に半導体チップ12となる領域が複数個形成されている。第1画像201は、半導体装置10の表面全体を1回で撮像した画像であってよく、半導体装置10の表面を走査して半導体装置10の表面全体の一部分を撮像した複数の部分画像を結合したものであってもよい。
【0031】
図2に示すように、第1画像201は、複数の欠陥部分210の画像を含む。解析装置100は、
図1において説明したように、それぞれの欠陥部分210が、他の欠陥部分210と1つの欠陥か否かを判定する。それぞれの欠陥部分210と他の欠陥部分210との距離は、第1画像201から判別してよく、他の画像から判別してもよい。それぞれの欠陥部分210の特性は、第1画像201から判別してよく、他の画像から判別してもよい。
【0032】
図3は、第2画像202を用いて、それぞれの欠陥部分210の距離および特性の少なくとも一方を判別する例を示す。第2画像202は、欠陥部分210を含む。画像取得部110は、第1画像201に含まれるそれぞれの欠陥部分210の近傍を撮像装置20に撮像させて、第2画像202を取得してよい。欠陥抽出部120は、第1画像201におけるそれぞれの欠陥部分210の座標を抽出して、画像取得部110に通知してよい。画像取得部110は、当該座標に基づいて、撮像装置20が第2画像202を撮像する位置を制御してよい。撮像装置20は、半導体装置10において欠陥部分210が存在しない領域は、第2画像202として撮像しない。これにより、効率よく第2画像202を取得できる。
【0033】
第2画像202は、第1画像201よりも分解能の高い画像である。分解能とは、空間分解能、輝度分解能および色調分解能の少なくとも一つを含んでよい。つまり第2画像202は、第1画像201よりも、欠陥部分210に関する情報を多く含んでいる。例えば第2画像202は、欠陥部分210の形状、明るさ、色に関する詳細な情報を含む。
【0034】
本例の欠陥判定部130は、第2画像202に基づいて、それぞれの欠陥部分210の特性を判別する。第2画像202には、欠陥部分210の情報が多く含まれているので、第2画像202を用いることで、欠陥部分210の特性を精度よく判別できる。欠陥判定部130は、欠陥部分210の形状、大きさ、輝度等に基づいて、欠陥部分210の特性を判別する。上述したように、欠陥判定部130は、予め定められたルールに基づいて欠陥部分210の特性を分類してよく、機械学習した判別モジュールを用いて特性を分類してもよい。
【0035】
欠陥判定部130は、2つの第2画像202の距離に基づいて、それぞれの第2画像202に含まれる2つの欠陥部分210の距離を判定してよい。第2画像202の距離とは、半導体装置10の表面において、それぞれの第2画像202の中心位置の距離に対応する。また、第2画像202の距離とは、第1画像201における2つの第2画像202の距離であってもよい。第2画像202は、第1画像201内における所定の座標位置を中心とした領域の画像である。それぞれの第2画像202の中心座標間の距離を、第2画像202どうしの距離としてよい。それぞれの第2画像202の大きさは、同一であってよく異なっていてもよい。撮像装置20は、それぞれの第2画像202に、複数の欠陥部分210が含まれないように、それぞれの第2画像202の大きさを調整してよい。複数の欠陥部分210とは、第1画像201において分離している複数の欠陥部分210を指す。
【0036】
図3においては、欠陥部分210-1を含む第2画像202-1と、欠陥部分210-2を含む第2画像202-2を例示している。欠陥判定部130は、2つの第2画像202の距離D
1を検出する。欠陥判定部130は、2つの第2画像202の中心座標間の距離を算出してよい。なお欠陥判定部130は、それぞれの欠陥部分210を予め定められた複数の種類に分類して、同一種類に分類した欠陥部分210どうしの距離D
1を抽出し、1つの欠陥であるか否かを判定することが好ましい。これにより、異なる種類の欠陥部分210を1つの欠陥であると誤判定することを防げる。
【0037】
欠陥判定部130は、距離D1と、欠陥部分210の特性に応じた判定閾値とを比較する。判定閾値は、2つの欠陥部分210の少なくとも一方の特性に応じた値を用いてよい。欠陥判定部130は、2つの欠陥部分210のそれぞれの大きさの和のように、2つの欠陥部分210の特性に応じた判定閾値を用いてよい。また欠陥判定部130は、大きい方の欠陥部分210の大きさのように、一方の欠陥部分210の特性に応じた判定閾値を用いることもできる。
【0038】
欠陥判定部130は、距離D
1が、判定閾値より小さい場合に、2つの欠陥部分210が1つの欠陥であると判定する。また、距離D
1が判定閾値以上の場合に、2つの欠陥部分210は、別の欠陥であると判定する。
図3の例では、距離D
1が判定閾値より大きいので、欠陥部分210-1と欠陥部分210-2は別の欠陥と判定される。欠陥判定部130は、判定処理後の欠陥の個数を計数してよい。
【0039】
なお、欠陥部分210の大きさに応じて判定閾値を調整する場合、同一種類に分類された複数の欠陥部分210の大きさに応じて判定閾値を調整してもよい。例えば、半導体装置10に含まれる同一種類の全ての欠陥部分210の大きさの平均値に基づいて、当該種類の欠陥部分210に対する判定閾値を調整してよい。
【0040】
図4は、複数の第2画像202の他の例を示す図である。
図4においては、4つの第2画像202-1、202-2、202-3、202-4を示している。それぞれの第2画像202には、欠陥部分210-1、210-2、210-3、210-4が含まれている。
【0041】
本例では、第2画像202-1および第2画像202-2の距離D1が、判定閾値より小さい。この場合、欠陥判定部130は、第2画像202-1の欠陥部分210-1と、第2画像202-2の欠陥部分210-2とが、1つの欠陥であると判定する。なお、第2画像202-1と第2画像202-3、および、第2画像202-2と第2画像202-4についても、画像間の距離Dは判定閾値より小さい。欠陥判定部130は、欠陥部分210-1、210-2、210-3、210-4が、1つの欠陥であると判定する。このような処理により、例えば1つの第2画像202の範囲に収まらないような大きい欠陥を、複数の欠陥として計数することを防げる。このため、欠陥数を精度よく計数できる。
【0042】
なお、欠陥部分210の大きさに応じて判定閾値を調整する場合において、
図4に示すように欠陥部分210が第2画像202の端部にまで達している場合には、欠陥部分210の大きさとして、第2画像202の大きさを用いてよい。例えば第2画像202の幅および高さの2乗和平方根を、欠陥部分210の大きさとしてよい。
【0043】
図5は、複数の第2画像202の他の例を示す図である。
図5においては、2つの第2画像202-1、202-2を示している。それぞれの第2画像202には、欠陥部分210-1、210-2が含まれている。
【0044】
撮像装置20は、
図5に示すように、一部の領域が重複するように、複数の第2画像202を撮像してよい。このような場合でも、欠陥判定部130は、第2画像202間の距離D
1に基づいて、2つの欠陥部分210が1つの欠陥211であるか否かを判定してよい。
【0045】
図6は、複数の第2画像202の他の例を示す図である。
図6においては、2つの第2画像202-1、202-2を示している。それぞれの第2画像202には、欠陥部分210-1、210-2が含まれている。
【0046】
図6に示すように、1つの欠陥211を構成する欠陥部分210-1、210-2を含む第2画像202-1、202-2が、離れている場合がある。このような場合でも、第2画像202間の距離D
1に基づいて、2つの欠陥部分210が1つの欠陥211であるか否かを判定できる。
【0047】
図7は、解析装置100の動作例の概要を説明するフローチャートである。解析装置100は、各実施例において説明した動作を行ってよい。まず第1画像取得段階S302において、画像取得部110は、半導体装置10の表面を撮像した第1画像201を取得する。
【0048】
次に欠陥抽出段階S304で、欠陥抽出部120は、第1画像201中の欠陥部分210の座標を抽出する。S304では、第1画像201中の全ての欠陥部分210の座標を抽出してよい。
【0049】
次に第2画像取得段階S306で、画像取得部110は、S304で抽出した欠陥座標を含む第2画像202を取得する。S306においては、全ての欠陥部分210に対して、第2画像202を取得する。1つの第2画像202には、1つの欠陥部分210だけが含まれることが好ましい。撮像装置20は、指定された欠陥座標を中心とする第2画像202を取得してよい。第2画像202に、画像上で分離した複数の欠陥部分210が含まれる場合、解析装置100は、第2画像202の中心位置を含む欠陥部分210を抽出し、他の欠陥部分210は、当該第2画像202における欠陥部分210として扱わなくてよい。当該他の欠陥部分210は、他の第2画像202の中心位置に配置されており、当該他の第2画像202において欠陥部分210として扱われる。
【0050】
次に選択段階S308において、欠陥判定部130は、複数の欠陥部分210から2つの欠陥部分210を選択する。選択段階S308の前に、欠陥判定部130は、それぞれの欠陥部分210の種類を判別してよい。この場合、選択段階S308においては、同一種類に分類された2つの欠陥部分210を選択する。
【0051】
次に特性判別段階S310において、欠陥判定部130は、選択した2つの欠陥部分210の特性を判別する。次に補正段階S312において、2つの欠陥部分210の特性に基づいて、当該2つの欠陥部分210に対する判定閾値を補正する。上述したように、欠陥部分210の特性とは、欠陥部分210の種類、形状、大きさ等である。
【0052】
次に欠陥判定段階S314において、欠陥判定部130は、2つの欠陥部分210の距離D1と、補正された判定閾値とを比較して、2つの欠陥部分210が1つの欠陥か否かを判定する。なお、特性に応じた判定閾値の補正とは、基準となる判定閾値を特性に応じた補正係数で補正するような処理の他に、特性に応じた判定閾値を選択するような処理も含む。つまり、特性に応じた判定閾値の補正とは、判定閾値が特性に応じた値となっていればよい。
【0053】
次に、終了判定段階S316において、欠陥判定部130は、判定すべき全ての欠陥部分210に対して、処理を行ったか否かを判定する。全ての処理が終了していない場合、S308において新たな欠陥部分210を選択して、処理を繰り返す。S316においては、それぞれの欠陥部分210に対して、全ての欠陥部分210との組み合わせを処理したかを判定してよく、それぞれの欠陥部分210に対して、予め定められた範囲の一部の欠陥部分210との組み合わせを処理したかを判定してもよい。例えば欠陥判定部130は、1つの第2画像202に対して、距離D1が近い方から順番に他の第2画像202を選択する。そして、距離D1が判定閾値を超えるまで、他の第2画像202を順番に選択して、S310からS314の処理を繰り返してよい。
【0054】
S316において、全ての欠陥部分210に対する処理が終了した場合、欠陥判定部130は、欠陥に関する解析結果を生成する。次に欠陥出力段階S318において、結果出力部140は、欠陥の解析結果を出力する。以上の動作例の説明では、特性判別段階S310は、選択段階S308の後にのみおこなうが、選択段階S308の前に、欠陥の種類を判別する特性判別段階S307をおこなってもよい。この場合、選択段階S308では、同じ種類の欠陥を選択する。
【0055】
図8は、欠陥の解析結果の一例を示す図である。本例の欠陥判定部130は、半導体装置10の表面上における欠陥の位置を示す解析結果を出力する。解析結果においては、
図1から
図7において説明したように、距離D
1が判定閾値よりも小さい2つの欠陥部分210は、1つの欠陥として表示される。欠陥判定部130は、欠陥の種類毎(例えば欠陥A、欠陥B)に区別して、半導体装置10の表面上における欠陥の位置を示してよい。
【0056】
図9は、欠陥の解析結果の他の例を示す図である。本例の欠陥判定部130は、半導体装置10に含まれる欠陥の個数を、半導体装置10のロット等の所定の単位毎に計数した結果を出力する。解析結果においては、
図1から
図7において説明したように、距離D
1が判定閾値よりも小さい2つの欠陥部分210は、1つの欠陥として計数している。欠陥判定部130は、欠陥の種類毎に区別して、欠陥の個数を示してよい。
【0057】
図10は、判定閾値の補正例を示す図である。本例の欠陥判定部130は、判定対象の2つの欠陥部分210-1、210-2の大きさに基づいて、判定閾値を補正する。欠陥判定部130は、欠陥部分210の大きさとして、欠陥部分210の外接円の半径T
1、T
2を用いてよい。欠陥判定部130は、2つの欠陥部分210の大きさの和T
1+T
2が大きいほど、判定閾値を大きくしてよい。欠陥判定部130は、T
1+T
2を判定閾値として用いてよく、2T
1+2T
2を判定閾値として用いてよく、他の係数をT
1+T
2に乗じた値を判定閾値として用いてもよい。
【0058】
図11は、判定閾値の他の補正例を示す図である。欠陥判定部130は、欠陥部分210が第2画像202の端部まで達しているか否かに基づいて、判定閾値を補正する。本例の欠陥判定部130は、欠陥部分210の大きさに基づいて、判定閾値を補正する。欠陥部分210が第2画像202の端部まで達していない場合、
図10に示すように、欠陥判定部130は、欠陥部分210の外接円の半径を欠陥部分210の大きさとしてよい。
【0059】
欠陥部分210が第2画像202の端部まで達している場合、欠陥判定部130は、当該第2画像202の大きさに基づいて、欠陥部分210の大きさを定めてよい。例えば欠陥判定部130は、第2画像202の外接円の半径T3、T4を、欠陥部分210の大きさとしてよい。このような処理で定めた欠陥部分210の大きさで判定閾値を補正することで、欠陥部分210が第2画像202の端部まで達しているか否かに基づいて、判定閾値を補正できる。なお、第2画像202の大きさは、第2画像の幅および高さの2乗和平方根を用いてもよい。
【0060】
図12は、判定閾値の他の補正例を示す図である。本例の欠陥判定部130は、第1画像201における欠陥部分210の大きさに基づいて、判定閾値を補正する。それぞれの欠陥部分210の大きさは、外接円の半径であってよく、幅および高さの2乗和平方根であってよく、第1画像201における画素数であってもよい。また、欠陥判定部130は、第1画像201における欠陥部分210の距離D
1と判定閾値とを比較してよい。距離D
1は、欠陥部分210の中心座標間の距離であってよい。
【0061】
本例においても、撮像装置20はそれぞれの欠陥部分210を含む第2画像202を撮像することが好ましい。第2画像202を撮像することで、それぞれの欠陥部分210の種類を精度よく分類できる。欠陥判定部130は、同一種類の欠陥部分210どうしが、1つの欠陥であるか否かを判定することが好ましい。
【0062】
図13は、判定閾値の他の補正例を示す図である。本例の欠陥判定部130は、欠陥部分210の形状に基づいて、判定閾値を補正する。欠陥部分210の形状は、解像度の高い第2画像202に基づいて判別することが好ましい。
【0063】
欠陥判定部130は、欠陥部分210の形状から特定される方向に基づいて、判定閾値を補正してよい。形状から特定される方向とは、例えば欠陥部分210の長手方向、短手方向、これらの方向に対して予め定められた角度を有する方向等である。
図13の例では、欠陥部分210-1の長手方向を矢印で示している。本例では、形状から特定される方向として、長手方向を用いて説明するが、長手方向に代えて他の方向を用いることができる。
【0064】
欠陥判定部130は、2つの欠陥部分210を結ぶ方向と、欠陥部分210の長手方向とに基づいて、判定閾値を補正してよい。2つの欠陥部分210を結ぶ方向は、欠陥部分210の中心どうしを結ぶ直線の方向であってよく、欠陥部分210を含む第2画像202の中心座標を結ぶ直線の方向であってもよい。
図13では、第2画像202の中心座標を結ぶ画像間方向と平行な方向を矢印で示している。
【0065】
欠陥判定部130は、画像間方向が、欠陥部分210の長手方向に近いほど、判定閾値を大きくしてよい。2つの方向が近いとは、2つの方向が成す角度が小さいことを指す。これにより、1つの欠陥である可能性が高い2つの欠陥部分210を精度よく抽出できる。
【0066】
図13の例では、欠陥部分210-1と欠陥部分210-2との間では、画像間方向と長手方向との差異が小さい。このため、欠陥判定部130は、判定閾値を大きくして、欠陥部分210-1と欠陥部分210-2とが1つの欠陥であると判定しやすくする。これに対して。欠陥部分210-1と欠陥部分210-3との間では、画像間方向と長手方向との差異が大きい。このため、欠陥判定部130は、判定閾値を小さくして、欠陥部分210-1と欠陥部分210-3とが別の欠陥であると判定しやすくする。
【0067】
欠陥判定部130は、2つの欠陥部分210のうちの一方の長手方向を用いてよい。欠陥判定部130は、2つの欠陥部分210の長手方向が成す角度が、予め定められた基準角度より小さい場合に、欠陥部分210の長手方向に応じて判定閾値を補正してもよい。
【0068】
図14は、判定閾値の他の補正例を示す図である。本例の欠陥判定部130は、同一種類に分類した2つの欠陥部分210-1、210-2の間に、他の種類の欠陥部分210-3が存在するか否かに基づいて、判定閾値を補正する。欠陥判定部130は、欠陥部分210-1、210-2の間に、他の種類の欠陥部分210-3が存在する場合には、欠陥部分210-3が存在しない場合に比べて、欠陥部分210-1、210-2に対する判定閾値を大きくしてよい。
【0069】
例えば、線状の欠陥の上に、異物が更に付着したような場合、線状の欠陥は、異物により複数の欠陥部分210に分断される場合がある。分断された欠陥部分210は、1つの欠陥として計数できることが好ましい。本例によれば、分断された欠陥部分210を1つの欠陥として計数しやすくなる。欠陥判定部130は、欠陥部分210-1を、欠陥部分210-1の長手方向に延長した領域に、他種の欠陥部分210-3と、同種の欠陥部分210-2とが順番に配置されている場合に、
図14において説明したように判定閾値を大きくしてよい。
【0070】
図15は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る方法または当該方法の段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0071】
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インタフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
【0072】
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0073】
通信インタフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0074】
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
【0075】
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0076】
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0077】
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
【0078】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0079】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
【0080】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0081】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0082】
10・・・半導体装置、12・・・半導体チップ、20・・・撮像装置、100・・・解析装置、110・・・画像取得部、120・・・欠陥抽出部、130・・・欠陥判定部、140・・・結果出力部、201・・・第1画像、202・・・第2画像、210・・・欠陥部分、211・・・欠陥、300・・・検査システム