(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】持ち手構造及び包装箱
(51)【国際特許分類】
B65D 5/465 20060101AFI20241217BHJP
B65D 25/28 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
B65D5/465
B65D25/28 109
(21)【出願番号】P 2021165854
(22)【出願日】2021-10-08
【審査請求日】2024-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003649
【氏名又は名称】弁理士法人真田特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100092978
【氏名又は名称】真田 有
(72)【発明者】
【氏名】浅山 良行
(72)【発明者】
【氏名】田口 頼幸
【審査官】森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-086712(JP,U)
【文献】大正13年実用新案出願公告第898(JP,Y)
【文献】英国特許出願公開第02130181(GB,A)
【文献】実公昭37-028789(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/465
B65D 25/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
差込孔の形成された取付面と、
長手方向に延びる帯状の本体片、並びに、前記本体片の前記長手方向の端部に連設され、前記本体片よりも短手方向の両側に膨出した形状をなし、前記本体片の前記端部よりも前記長手方向の外側に配置された先端部及び前記本体片の前記端部よりも前記長手方向の内側に配置されて前記本体片からスリットで切り離された一対の側部を含む係止片を有し、折り曲げ可能な一枚のシート材で形成され、前記取付面に取り付けられた使用状態において、前記係止片が前記取付面の内側に配置され、前記係止片から前記端部で折り曲げられた前記本体片が前記差込孔を通じて前記取付面の外側に配置される把手と、を備え
、
前記差込孔は、前記係止片を挿通可能な広部と、前記使用状態の前記把手の前記短手方向に対応する幅方向の寸法が前記広部よりも小さく形成されるとともに前記広部に隣接して設けられ、前記使用状態の前記本体片が通される狭部とを有し、
前記取付面は、前記狭部の少なくとも一部を覆う狭フラップを有する
ことを特徴とする持ち手構造
。
【請求項2】
前記狭フラップは、前記狭部に対応した形状の本体部が、前記幅方向に延びて前記本体部の揺動軸をなす基部に対して、前記使用状態の前記把手における前記長手方向の外側に対応する第一側に配置され、前記使用状態の前記側部に当接する
ことを特徴とする請求項
1に記載の持ち手構造。
【請求項3】
前記狭フラップは、前記狭部に対応した形状の本体部が、前記幅方向に延びて前記本体部の揺動軸をなす基部に対して、前記使用状態の前記把手における前記長手方向の内側に対応する第二側に配置され、前記使用状態の前記先端部に当接する
ことを特徴とする請求項
1に記載の持ち手構造
。
【請求項4】
請求項1~
3のいずれか一項に記載の持ち手構造と、
前記取付面を上面として六面体をなす箱体と、を備えた
ことを特徴とする包装箱。
【請求項5】
前記箱体は、前記取付面の内側に折り重ねられて前記使用状態の前記係止片を下方から覆う内重合面を有する
ことを特徴とする請求項
4に記載の包装箱。
【請求項6】
前記箱体は、前記使用状態の前記本体片を外側に引き出すための帯状の貫通孔が形成されているとともに前記取付面の外側に折り重ねられる外重合面を有する
ことを特徴とする請求項
4又は
5に記載の包装箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、取付面に把手が取り付けられた持ち手構造及びこの持ち手構造を備えた包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、箱の天面に取り付けられる把手が知られている。例えば特許文献1には、紙製帯状体の両端部を折り返して縫着することにより密着部を形成した把手が開示されている。この把手は、紙箱の天面(上側壁)に形成された二つの穴に両端部が差し込まれることで、密着部が天面の内側に引っ掛かる構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のような把手は、紙製帯状体の両端部を折り返して縫着する作業を要することから、製造が容易でないうえに、両端部が折り返されることで厚肉化するため保管性が低下しうる。一方で、両端部を縫着せずに一枚のシート材で把手を形成すれば、構造の簡素化及び保管性の改善を図れるものの、このような簡素な構造の把手では、差込孔に差し込まれた両端部の抜け止めが困難となる。このため、取付面に取り付けられた使用状態において、把手の姿勢が不安定になる虞がある。よって、取付面に把手が取り付けられた従来の持ち手構造は、把手の構造の簡素化と使用状態における姿勢の安定化とを両立させるうえで改善の余地がある。
【0005】
本件は、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、持ち手構造において、把手の構造の簡素化と使用状態における姿勢の安定化とを両立させることを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用および効果であって、従来の技術では得られない作用および効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本件の持ち手構造は、差込孔の形成された取付面と、長手方向に延びる帯状の本体片、並びに、前記本体片の前記長手方向の端部に連設され、前記本体片よりも短手方向の両側に膨出した形状をなし、前記本体片の前記端部よりも前記長手方向の外側に配置された先端部及び前記本体片の前記端部よりも前記長手方向の内側に配置されて前記本体片からスリットで切り離された一対の側部を含む係止片を有し、折り曲げ可能な一枚のシート材で形成され、前記取付面に取り付けられた使用状態において、前記係止片が前記取付面の内側に配置され、前記係止片から前記端部で折り曲げられた前記本体片が前記差込孔を通じて前記取付面の外側に配置される把手と、を備えている。
本件の包装箱は、前記持ち手構造と、前記取付面を上面として六面体をなす箱体と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本件によれば、把手の構造の簡素化と使用状態における姿勢の安定化とを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図4】取付面に対する把手の取付手順を説明する断面図であり、(a)は把手の係止片が差込孔に差し込まれる途中の状態を示し、(b)は把手の係止片が取付面に係止された状態を示している。
【
図5】箱体に組み立てられるブランクシートの平面図(展開図)である。
【
図6】(a),(b)は、箱体の組立手順を説明する斜視図である。
【
図7】(a)~(c)は、箱体の組立手順を説明する斜視図である。
【
図8】包装箱の要部(使用状態の把手)を示す断面図である。
【
図9】孔部を備えた把手の要部を例示する平面図である。
【
図10】補助スリットを備えた把手の要部を例示する平面図である。
【
図11】係止補強片及び本体補強片を備えた把手の要部を例示する平面図である。
【
図12】使用状態である
図11の把手の要部を示す断面図である。
【
図13】係止補強片及び切り欠きを備えた把手の要部を例示する平面図である。
【
図14】使用状態である
図13の把手の要部を示す断面図である。
【
図15】一変形例に係る把手が適用された取付面の平面図である。
【
図16】第一変形例に係る取付面を把手の要部と共に示す斜視図である。
【
図17】
図16の取付面に把手が取り付けられた使用状態を示す断面図である。
【
図18】第二変形例に係る取付面を把手の要部と共に示す斜視図である。
【
図19】
図18の取付面に把手が取り付けられた使用状態を示す断面図である。
【
図20】第三変形例に係る取付面を把手の要部と共に示す斜視図である。
【
図21】
図20の取付面に把手が取り付けられた使用状態を示す断面図である。
【
図22】(a)~(c)の各々は、一変形例に係る差込孔の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照して、本件の実施形態について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。下記の実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
【0010】
[1.構成]
図1に示すように、本実施形態に係る持ち手構造20は、差込孔11の形成された取付面12と、折り曲げ可能な一枚のシート材で形成された把手1とを備えている。また、本実施形態に係る包装箱30は、上記の持ち手構造20と、取付面12を上面として六面体をなす箱体10とを備えている。以下、把手1が取付面12に取り付けられた状態を「使用状態」という。なお、
図1では箱体10を概略的に示している。
【0011】
<把手>
図2に示すように、把手1は、長手方向D1に延びる帯状の本体片2と、本体片2の長手方向D1の端部21に連設された係止片3とを備える。本実施形態では、本体片2の長手方向D1における両側の端部21にそれぞれ連設された一対の係止片3を備えた把手1を例示する。
【0012】
以下、把手1をなすシート材の延在面において、長手方向D1と直交する方向を「短手方向D2」ともいう。また、長手方向D1において把手1の中心(中心線C1)に向かう側を「内側」ともいい、この反対側(中心線C1から離隔する側)を「外側」ともいう。本実施形態の把手1は、
図2に示す平面視で、長手方向D1の中心線C1に対して対称であるとともに、短手方向D2の中心線C2に対しても対称な形状をなす。ただし、把手1は、中心線C1,C2に対して非対称な形状をなしてもよく、例えば一対の係止片3が互いに異なる構造とされてもよい。ここでは、把持1をなすシート材が所定の厚み寸法T(
図1参照)を有するものを例示する。
【0013】
本体片2は、使用者に握られる柄部である。本実施形態の本体片2は、短手方向D2よりも長手方向D1に長い長方形状をなす。本体片2は、上記のとおり長手方向D1の端部21が係止片3と連設されているのに対し、短手方向D2の端部22は係止片3と連設されていない。
【0014】
以下、本体片2の長手方向D1の各端部21を「連接端部21」ともいい、本体片2の短手方向D2の各端部22を「長手縁部22」ともいう。連接端部21には、折り曲げを案内する溝(罫線)やミシン目が設けられてもよい。ここでは、連接端部21とその長手方向D1の内側に近接する位置との二箇所に、短手方向D2に沿って延びる罫線が設けられた例を示す。
【0015】
本実施形態の各長手縁部22は、長手方向D1に沿って直線状に延在する。各長手縁部22は、係止片3の一部(後述の側部32)と短手方向D2において隣り合う対向縁部23と、一対の係止片3の間に延在して把手1のいずれの部位とも隣接しない中間縁部24とを含む。本実施形態では、本体片2の短手方向D2の寸法が長手方向D1にわたって一様である。すなわち、対向縁部23間の寸法W2(短手方向D2に沿う寸法)は、中間縁部24間の寸法と等しい。
【0016】
本実施形態の本体片2は、中間縁部24間において長手方向D1と交差する方向に延びる罫線25を有する。罫線25は、使用状態で本体片2の折れ曲がりを案内する。ここでは、短手方向D2(長手方向D1と直交する方向)に沿って延びる複数の罫線25が、長手方向D1に等間隔に配置された本体片2を例示する。
本体片2が上記のような罫線25を備えていると、罫線25で本体片2の折れ曲がりが案内されるため、本体片2を持つ使用者の手に本体片2が馴染みやすくなるので好ましい。ただし、本体片2は、罫線25を有しなくてもよい。なお、
図2では、複数の罫線25のうち一つのみに符号を付す。
【0017】
係止片3は、把手1を取付面12に取り付けるための固定部である。係止片3は、本体片2よりも短手方向D2の両側に膨出した形状をなす。より具体的にいえば、係止片3の短手方向D2の最大寸法W3は、本体片2の対向縁部23間の寸法W2よりも大きく(W3>W2)設定される。ここでは、長手方向D1の外側の端部が半円形状をなすように丸められた略矩形状の係止片3を例示する。
【0018】
係止片3は、本体片2の連接端部21よりも長手方向D1の外側に配置された先端部31と、本体片2の連接端部21よりも長手方向D1の内側に配置されて本体片2からスリット4で切り離された一対の側部32とを有する。このように、先端部31と側部32とは、連接端部21の長手方向D1の両側にそれぞれ配置される。
【0019】
先端部31は、本体片2の連接端部21と繋がっている。本実施形態の各先端部31は、長手方向D1の外側に向けて短手方向D2の寸法が次第に縮小された先細り形状をなす。
側部32は、先端部31と連設されている。側部32は、本体片2の対向縁部23と短手方向D2において隣り合うものの、本体片2の対向縁部23からスリット4によって切り離されている。スリット4は、対向縁部23に対応して、長手方向D1に沿う直線状に切り込まれている。
【0020】
本実施形態の把手1は、使用状態において、本体片2及び係止片3の全体が単層構造(一枚のシート状)をなす。すなわち、使用状態では、本体片2及び係止片3のいずれにも、把手1の他の部位が重ねられることなく、把手1の全体が単層構造のままとされる。
なお、把手1に適用されるシート材は、使用状態で把手1に作用する荷重(箱体10及びその内容物の重さ)に耐える程度の強度及び剛性をもつとともに、使用者の手が入る隙間を取付面12との間に確保できる程度に本体片2が湾曲可能となる素材で形成される。このようなシート材としては、例えば紙製や樹脂製のシートやこれらのシートの積層物を適用でき、好ましくは板紙、合紙(紙や板紙を積層した紙製シート)、段ボールのうちFフルートやGフルートといった段高の低いものなどの紙製シートが適用される。また、シート材に適用される紙製シートの坪量は、好ましくは300g/m2以上、より好ましくは400g/m2以上である。
【0021】
<取付面>
図1に示すように、本実施形態では、箱体10の上面(天面)をなす取付面12を例示する。取付面12が上面をなす箱体10では、取付面12の外側が上側(箱体10の外側)に対応し、取付面12の内側が下側(箱体10の内側)に対応する。ここでいう取付面12の外側及び内側は、取付面12の厚み方向の一側及び他側に対応する。以下の説明では、取付面12の外側(一側)を「取付面12の上側」ともいい、取付面12の内側(他側)を「取付面12の下側」ともいう。把手1は、取付面12の上側に本体片2が配置され、取付面12の下側に係止片3が配置されるように、取付面12に取り付けられる。
【0022】
本実施形態の取付面12には、互いに離隔して配置された一対の差込孔11が貫設されている。一対の差込孔11は、互いに対称な形状をなす。以下、取付面12に沿う方向のうち、一対の差込孔11が互いに離隔する方向を長さ方向DLともいい、長さ方向DLに直交する方向を幅方向DWともいう。また、長さ方向DLの寸法を「長さ寸法」と略称し、幅方向DWの寸法を「幅寸法」と略称する。さらに、取付面12において、使用状態の把手1における長手方向D1の外側に対応する第一側Daを「長さ方向外側Da」ともいい、使用状態の把手1における長手方向D1の内側に対応する第二側Dbを「長さ方向内側Db」ともいう。
【0023】
把手1は、その長手方向D1が長さ方向DLと一致し、その短手方向D2が幅方向DWと一致する姿勢で、取付面12に取り付けられる。取付面12における一対の差込孔11間の寸法Laは、本体片2の長手方向D1の寸法L2(連接端部21間の寸法)よりも短く(La<L2)設定される。
【0024】
差込孔11の形状及びサイズは、把手1の形状及びサイズに応じて設定される。
図3に示すように、本実施形態の差込孔11は、係止片3を挿通可能な広部33と、広部33に隣接して設けられ、使用状態の本体片2が通される狭部34とを有する。ここでは、いずれも矩形状である広部33及び狭部34を例示する。狭部34は、広部33に対して長さ方向内側Db(
図3では下側)に配置されている。ただし、狭部34は、広部33に対して長さ方向外側Da(
図3では上側)に配置されてもよい。
【0025】
広部33は、係止片3を挿通可能となるように、その幅寸法Wwが係止片3の短手方向D2の最大寸法W3よりも大きく設定される(Ww>W3)。一方、狭部34は、使用状態の本体片2のがたつき(ぶれ)を抑えるために、幅寸法が広部33よりも小さく形成される。換言すれば、狭部34の幅寸法Wnは、広部33の幅寸法Wwよりも小さく設定される(Wn<Ww)。
【0026】
本実施形態の狭部34の幅寸法Wnは、係止片3の短手方向D2の最大寸法W3よりも小さく、かつ、本体片2の対向縁部23間の寸法W2よりも大きく設定されている(W2<Wn<W3)。さらに、本実施形態では、広部33の長さ寸法Lwと、狭部34の長さ寸法Lnとが共に、把手1をなすシート材の厚み寸法T(
図1参照)よりも大きく設定されている(Lw>TかつLn>T)。
【0027】
本実施形態の取付面12は、広部33の少なくとも一部を覆う広フラップ15を有する。ここでは、広部33と同一の形状をなし、広部33の全部を覆う広フラップ15を例示する。広フラップ15は、広部33に対応した形状の本体部15aと、幅方向DWに延びて本体部15aの揺動軸をなす基部15bとを有する。本体部15aは、基部15bに対して長さ方向内側Db(狭部34側)に位置し、基部15bまわりに揺動可能である。
図3には、広部33を覆った状態の広フラップ15を示す。なお、基部15bには、折れ曲がりを案内する溝(罫線)やミシン目が設けられてもよい。また、広フラップ15は、広部33よりも小さく形成され、広部33の一部のみを覆ってもよい。
【0028】
広部33は、広フラップ15の本体部15aの揺動(基部15bにおける折り曲げ)に伴って露出する。例えば
図1に示すように、広フラップ15が取付面12の上側へ捲られた場合には、広部33が露出して係止片3を挿通可能な状態となる。一方、本実施形態の狭部34は、フラップで覆われていないため、常に露出している。
【0029】
図4(a)に示すように、把手1が取付面12に取り付けられるときは、まず一方の係止片3が一方の差込孔11の広部33に差し込まれる。このとき、把手1は、短手方向D2が取付面12の幅方向WDと一致するように向きを調整されたうえで、広フラップ15が例えば取付面12の上側に捲られて露出した広部33に対し、係止片3の先端部31から差し込まれる。係止片3は、上記のとおり短手方向D2の最大寸法W3が広部33の幅寸法Wwよりも小さいため、広部33を通じて取付面12の下側へ差込可能である。
【0030】
図4(b)に示すように、係止片3は、その全体が取付面12の下側に挿入された後、取付面12の下側に重なった状態で配置される。また、把手1は、本体片2が狭部34に配置されるように長さ方向内側Dbへずらされる。そして、本体片2は、連接端部21において係止片3から上側に折り曲げられ、狭部34を通じて取付面12の上側に引き出された状態で配置される。このとき、本体片2は、上記のとおり対向縁部23間の寸法W2が狭部34の幅寸法Wnよりも小さいことから、短手方向D2において無理に折り曲げられることなく、狭部34に通される。また、このように本体片2が狭部34に配置された後は、広フラップ15が広部33を覆う状態に戻される。
【0031】
以上により、取付面12に対する一方の係止片3の取り付けが完了する。他方の係止片3もこれと同様に、他方の差込孔11の広部33に差し込まれたうえで取付面12に取り付けられる。そして、一対の係止片3の双方が取付面12に取り付けられたら、取付面12に対する把手1の取り付けが完了する。なお、
図4(a),(b)では、把手1及び取付面12のみを示し、箱体10の他の構造を省略している。また、上記の説明では、一方の係止片3が取付面12の上側から差込孔11に差し込まれる例を示したが、これに代えて、他方の係止片3及び本体片2が取付面12の下側から差込孔11に差し込まれることで、一方の係止片3が取付面12の下側に配置されてもよい。また、係止片3を広部33へ挿入するときは、広フラップ15を取付面12の下側へ押し込むことにより広部33を露出させてもよい。
【0032】
上記のように把手1が取付面12に取り付けられた使用状態では、差込孔11の広部33に広フラップ15が被さり、差込孔11の狭部34に本体片2が配置される。このような使用状態において、係止片3は、上記のとおり短手方向D2の最大寸法W3が狭部34の幅寸法Wnよりも大きいことから、上方向(取付面12の外側へ向かう方向)の引張力が作用した場合であっても、取付面12における狭部34の周囲に引っ掛かり、差込孔11からの抜けが防止される。また、本体片2は、広部33よりも幅寸法の小さい狭部34に配置されることから、広部33に配置される場合と比べて、がたつきが抑制される。
【0033】
<箱体>
本実施形態の箱体10は、
図5に示す一枚のブランクシート1Sから組み立てられる。ここでは、いわゆるN式の箱体10に組み立てられるブランクシート1Sを例示する。
以下、ブランクシート1Sの延在面に沿って互いに直交する二つの方向を縦方向Dy及び横方向Dxという。ブランクシート1Sにおいて、取付面12は、長さ方向DLが縦方向Dyと一致するとともに幅方向Dwが横方向Dxと一致する姿勢で設けられている。
【0034】
ブランクシート1Sには、箱体10で上記の取付面12と共に六面体をなす面として、下面1a,一対の長側面1b,1c及び一対の短側面1d,1dが設けられる。箱体10では、取付面12及び下面1aが互いに対向し、一対の長側面1b,1cも互いに対向し、一対の短側面1d,1dも互いに対向する。
一対の長側面1b,1cは、詳細には、箱体10に内容物(物品)を収容するときに、底面となる底側面1bと、蓋面となる蓋側面1cとに分けられる。ブランクシート1Sでは、横方向Dxの一側から他側(
図5では左側から右側)へ向けて、蓋側面1c,下面1a,底側面1b,取付面12がこの順で連なっている。
【0035】
本実施形態では、蓋側面1cの横方向Dxの一側(
図5では左側)に外重合面1fが連設され、取付面12の横方向Dxの他側(
図5では右側)に内重合面1gが連設されている。取付面12が下面1aよりも上方に位置する姿勢で配置された箱体10において、外重合面1fは取付面12の上側に折り重ねられ、内重合面1gは取付面12の下側に折り重ねられる。
外重合面1fには、使用状態の把手1の本体片2を箱体10の外側に引き出すための帯状の貫通孔1hが形成されている。貫通孔1hは、箱体10において差込片11の少なくとも狭部34とラップするように、その形状、大きさ及び配置が設定される。
【0036】
一対の短側面1d,1dは、底側面1bの縦方向Dyの両側にそれぞれ連設される。また、各短側面1dの縦方向Dyの外側には、短側面1dと略同形状の側重合面1jが連設される。さらに、取付面12及び下面1aの縦方向Dyの両側には、折込片1eがそれぞれ突設される。箱体10では、各折込片1eが短側面1dの内側に折り込まれ、各側重合面1jが折込片1eの更に内側に折り重ねられる。
【0037】
本実施形態では、内重合面1g及び側重合面1jの各々に一対の凸片1kが突設されている。また、底側面1bには、凸片1kの嵌合可能な複数の嵌合孔1mが形成されている。箱体10では、各々の凸片1kが嵌合孔1mに嵌合することにより、内重合面1g及び側重合面1jが底側面1bに対して固定される。
また、外重合面1fの縦方向Dyの両側には、差込片1nが突設される。差込片1nは、ブランクシート1Sが箱体10に組み立てられるときに、短側面1dと折込片1eとの間の隙間に差し込まれることで、外重合面1fを取付面12の外側に重なった状態に保持する。
【0038】
さらに、蓋側面1cの縦方向Dyの両側には、箱体10において蓋側面1cと短側面1dとの隙間を埋める額片1pが突設される。額片1pは、ブランクシート1Sが箱体10に組み立てられるときに、側重合面1jの内側に折り込まれる。
なお、ブランクシート1Sにおいて、箱体10の組立時に折り曲げられる位置には、折り曲げを案内する罫線(溝)やミシン目が設けられる。
【0039】
図6(a)に示すように、ブランクシート1Sは、例えば底側面1bが平面に載置されたうえで、底側面1bから取付面12及び下面1aが折り立てられるとともに、取付面12及び下面1aから折込片1eが折り曲げられる。これにより、取付面12,下面1a及び折込片1eが、四角筒状の壁部をなすように配置される。
次いで、底側面1bから短側面1dが折り立てられた後、側重合面1jが短側面1dから折り下げられて折込片1eの内側に重ねられる。そして、
図6(b)に示すように、側重合面1jから突設された凸片1kが底側面1bの対応する嵌合孔1mに挿入されることで、側重合面1jが底側面1bに対して固定される。これにより、短側面1dが底側面1bに対して垂直な姿勢に保持される。
【0040】
一方、取付面12には、上記のとおり把手1が取り付けられる。また、取付面12から延出する内重合面1gは、取付面12から折り下げられ、取付面12の内側に重ねられる。そして、
図7(a)に示すように、内重合面1gから突設された凸片1kが底側面1bの対応する嵌合孔1mに挿入されることで、内重合面1gが底側面1bに対して固定される。
このように、側重合面1j及び内重合面1gがいずれも底側面1bに固定された状態では、下面1a,内重合面1g,一対の側重合面1j及び底側面1bが、容器状(有底四角筒状)をなす。したがって、容器状をなす上記の面1a,1g,1j,1bで囲まれる内部空間Siに、内容物(図示略)を収容可能となる。
【0041】
内容物が内部空間Siに配置されたら、
図7(b)に示すように、蓋側面1cが底側面1bに被さるように配置される。これにより、内部空間Siが閉鎖される。このとき、額片1pは、側重合面1jの内側に差し込まれる。そして、外重合面1fが取付面12の外側に折り重ねられたうえで、短側面1dと折込片1eとの間の隙間に差込片1nが差し込まれる。これにより、
図7(c)に示すように、外重合面1fが取付面12の外側に重なった状態に保持される。また、使用状態の把手1の本体片2は、外重合面1fの貫通孔1hを通じて箱体10の外側へ引き出される。
【0042】
なお、取付面12への把手1の取り付けは、外重合面1fが取付面12の外側に重ねられる前であれば、いずれの時期に行われてもよい。例えば、把手1は、取付面12が底側面1bから折り立てられる前〔
図6(a)に示す状態となる前〕に取り付けられてもよいし、内重合面1gが取付面12の内側に折り重ねられた後〔
図7(a)に示す状態のとき〕に取り付けられてもよい。
【0043】
図8に示すように、把手1が取り付けられたうえで箱体10の組立が完了した包装箱30は、取付面12が上面となり、把手1の本体片2の一部が取付面12よりも上方に突出した姿勢で配置される。このような包装箱30において、使用状態の係止片3は、取付面12の下側に配置される。ここでは、先端部31及び側部32の各々が取付面12に当接して配置された係止片3を例示する。
【0044】
一方、係止片3から連接端部21で折り曲げられた本体片2は、差込孔11の狭部34を通じて取付面12の上側に配置され、アーチ状をなす。本実施形態の本体片2は、使用状態において一対の係止片3の間でアーチ状をなす。
また、包装箱30では、箱体10の内重合面1gが使用状態の把手1の係止片3を下方から覆う。このように配置された内重合面1gは、差込孔11を下側(内部空間Si側)から閉鎖する。一方、箱体10の外重合面1fは、取付面12の上側に重なる。本実施形態の外重合面1fは、広フラップ15の少なくとも一部に重なって配置され、広フラップ15を上側から押さえ込む。また、外重合面1fの貫通孔1hは、差込孔11の狭部34とラップする。貫通孔1hには、上記のとおりアーチ状をなす本体片2が配置される。
【0045】
包装箱30が持ち上げられる場合は、把手1の本体片2が使用者に握られたうえで上側へ引っ張られる。このとき、本体片2の連接端部21と連設された係止片3には、上方向の引張力が作用する。係止片3では、このような上方向の引張力が作用した場合であっても、先端部31及び側部32の双方が取付面12に引っ掛かることにより、差込孔11からの抜けが防止される。
【0046】
[2.作用及び効果]
(1)上記の持ち手構造20では、把手1が一枚のシート材で形成されるため、従来の把手と比べて、両端部を縫着するといった作業を要さないうえに、未使用状態で平面状をなすことから厚肉化を回避できる。このように、持ち手構造20によれば、把手1の構造を簡素化できる。このため、把手1の製造容易性を高められるとともに、把手1の保管性も高められる。
【0047】
また、把手1では、係止片3が本体片2よりも短手方向D2に膨出した形状をなすため、使用状態で取付面12の下側に配置された係止片3に上方向の引張力が作用した場合であっても、係止片3を取付面12に引っ掛からせることができる。詳細に言えば、係止片3のうち、本体片2よりも短手方向D2に膨出した部分を取付面12に引っ掛からせることができる。これにより、短手方向D2(幅方向DW)において係止片3を安定して取付面12の下側に係止させられる。したがって、差込孔11からの係止片3の抜けを抑制できる。
【0048】
また、係止片3では、先端部31及び側部32が本体片2の連接端部21に対して長手方向D1の両側(外側及び内側)に配置されるため、上方向の引張力が作用した際は、先端部31及び側部32が連接端部21の両側で取付面12に引っ掛かることにより、長手方向D1(長さ方向DL)においても係止片3を安定して取付面12の下側に係止させられる。したがって、使用状態における把手1の姿勢をより安定化できる。
以上のように、持ち手構造20によれば、把手1の構造の簡素化と使用状態における姿勢の安定化とを両立できる。
【0049】
(2)係止片3を挿通可能な広部33と広部33よりも幅寸法が小さく形成された狭部34とを有する差込孔11によれば、把手1の係止片3を広部33に通すことで把手1を取付面12に取り付けられるとともに、使用状態の本体片2の位置を狭部34で規制できる。よって、取付面12に対する把手1の取付容易性を高められるとともに、使用状態の本体片2が狭部34でロックされることで使用状態における把手1の姿勢をより安定化できる。
【0050】
(3)広部33の少なくとも一部を覆う広フラップ15を有する取付面12によれば、使用状態の把手1の本体片2が狭部34から広部33へ移動することを広フラップ15で規制できる。このため、使用状態における把手1の姿勢をより安定化できる。また、広部33から取付面12の下側への異物の侵入や、広部33から取付面12の上側への内容物の漏出を、広フラップ15で抑制できる。換言すると、広フラップ15により広部33の開口面積が縮小されるため、広部33を通じた異物や内容物の出入りを抑制できる。よって、内容物の保護に寄与する。
【0051】
(4)上記の持ち手構造20を備えた包装箱30によっても、上記のとおり、把手1の構造を簡素化できるとともに使用状態における把手1の姿勢を安定化できる。
(5)取付面12の下側に折り重ねられて使用状態の係止片3を下方から覆う内重合面1gを有する箱体10によれば、箱体10に収容された内容物と係止片3との接触を内重合面1gにより回避できる。これに加えて、取付面12の下側に折り重ねられた内重合面1gが差込孔11を下側から閉鎖することで、差込孔11から箱体10の外側への内容物の漏出や差込孔11から箱体10の内部への異物の侵入を抑制できる。よって、内容物の保護に寄与する。
【0052】
(6)帯状の貫通孔1hが形成されているとともに取付面12の上側に折り重ねられる外重合面1fを有する箱体10によれば、外重合面1fで取付面12を上側から補強しつつ、貫通孔1hを通じて把手1の本体片2を外重合面1fの上側に引き出せる。このため、把手1の姿勢が更に安定化した包装箱30を提供できる。
(7)係止片3の先端部31が、長手方向D1の外側に向けて短手方向D2の寸法が次第に縮小された先細り形状をなしていれば、係止片3を先端部31から差込孔11に通しやすくなる。このため、取付面12に対する把手1の取付容易性を高められる。
【0053】
(8)把手1が本体片2の長手方向D1における両側の連接端部21にそれぞれ連設された一対の係止片3を備えていれば、一対の係止片3を上記のように取付面12の下側に係止させることにより、本体片2を両持ちの状態で固定できる。このため、把手1の姿勢をより安定化できる。
【0054】
(9)把手1が紙製であれば、プラスチック製である場合と比べて、材料コストを抑えられるとともに、プラスチックの廃棄物を削減(いわゆる「脱プラ」を実現)できる。
(10)本体片2及び係止片3の全体が使用状態で単層構造をなせば、少なくとも一部が折り返された多層構造をなす場合と比べて、把手1の構造を更に簡素化できる。また、取付面12への取付時に、本体片2及び係止片3に他のシート状の部位を折り重ねる作業が不要であるため、取付面12に対する把手1の取付容易性を高められる。
【0055】
[3.変形例]
以下、上記の実施形態の変形例について述べる。以下の説明では、上記の実施形態で示した要素と同一又は対応する要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0056】
[3-1.把手]
上記の把手1に代えて、
図9~
図15に示す把手1が適用されてもよい。なお、
図9~
図15では、把手1の本体片2に設けられる罫線25を適宜省略している。また、
図9~
図12,
図15では、係止片3が略楕円状をなす把手1を例示する。
【0057】
<孔部>
図9に示すように、把手1は、本体片2の連接端部21とスリット4との接続部分に穿設された孔部5を備えてもよい。孔部5は、具体的に言えば、スリット4の長手方向D1における外側の端部と、連接端部21の短手方向D2の端部とが繋がる部分に設けられる。ここでは、円形の孔部5を例示する。なお、各孔部5のサイズは、把手1の強度及び剛性が大きく低下することのないように、十分小さく設定される。
孔部5は、本体片2が連接端部21で係止片3から折り曲げられる使用状態において荷重を分散する。すなわち、孔部5は、本体片2の連接端部21とスリット4との接続部分の応力集中を緩和する。
【0058】
このような孔部5を備えた把手1によれば、本体片2から係止片3に引張力が作用した場合であっても、孔部5で荷重が分散されるため、本体片2の連接端部21とスリット4との接続部分において応力集中を緩和できる。これにより、スリット4の延長線に沿う係止片3の裂けを抑制できる。よって、把手1の破損を抑制できる。
【0059】
<補助スリット>
図10に示すように、把手1は、上記の孔部5に代えて、本体片2の連接端部21とスリット4との接続部分から長手方向D1の外側に向けて円弧状に切り込まれた補助スリット6を備えてもよい。補助スリット6は、具体的に言えば、スリット4の長手方向D1における外側の端部と、連接端部21の短手方向D2の端部とが繋がる部分から、長手方向D1の外側へ向けて円弧状に切り込まれている。ここでは、本体片2の連接端部21とスリット4との接続部分から互いに離隔する方向へ半円弧状に延びる一対の補助スリット6を例示する。なお、各補助スリット6のサイズも、把手1の強度及び剛性が大きく低下することのないように、十分小さく設定される。
補助スリット6は、本体片2が連接端部21で係止片3から折り曲げられる使用状態において荷重を分散する。すなわち、補助スリット6は、上記の孔部5と同様に、本体片2の連接端部21とスリット4との接続部分の応力集中を緩和する。
【0060】
このような補助スリット6を備えた把手1によっても、上記の孔部5を備えた把手1と同様の作用及び効果が得られる。具体的に言えば、本体片2から係止片3に引張力が作用した場合であっても、補助スリット6で荷重が分散されるため、本体片2の連接端部21とスリット4との接続部分において応力集中を緩和できる。これにより、スリット4の延長線に沿う係止片3の裂けを抑制できる。よって、把手1の破損を抑制できる。
【0061】
<補強片>
図11に示すように、把手1は、係止片3に連設された係止補強片7と、係止補強片7に連設された本体補強片8とを備えてもよい。係止補強片7は、係止片3を補強するための構成であり、本体補強片8は、本体片2のうち、係止片3に隣接する部位を補強するための構成である。
【0062】
係止補強片7は、使用状態では係止片3に折り重ねられる。ここでは、短手方向D2に沿って延びる境界線13を介して係止片3の先端部31に連設された係止補強片7を例示する。係止補強片7は、境界線13を基準として係止片3と対称な形状をなす。したがって、把手1が境界線13で折り曲げられる使用状態では、係止補強片7が係止片3にぴったり重なる。なお、
図11には補助スリット6が設けられた把手1を例示するが、係止補強片7を備える把手1では、補助スリット6が省略されてもよいし、補助スリット6に代えて上記の孔部5が設けられてもよい。
【0063】
本体補強片8は、使用状態では、本体片2の連接端部21を含む一部(以下、「補強対象部」ともいう)に重ねられる。本変形例の本体補強片8は、係止片3と係止補強片7との境界線13を基準として、本体片2の補強対象部と対称な形状をなす。したがって、把手1が境界線13で折り曲げられる使用状態では、本体補強片8が本体片2の補強対象部にぴったり重なる。
【0064】
本変形例の把手1は、境界線13で折り曲げられた状態でスリット4及び補助スリット6にそれぞれ重なる重合スリット14及び重合補助スリット16を更に備えている。このように本変形例では、境界線13よりも長手方向D1の外側(
図11では上側)の部分が、境界線13よりも長手方向D1の内側(
図11では下側)の対応する部分と対称な構造をなす。
【0065】
図12に示すように、使用状態では、係止補強片7及び本体補強片8が、係止片3と本体片2の補強対象部との上側にそれぞれ重ねられる。換言すれば、把手1は、係止片3と取付面12との間に係止補強片7が配置された姿勢で、取付面12に取り付けられる。したがって、係止補強片7は、粘着剤や接着剤で係止片3に貼り合わせられなくても、係止片3と取付面12とで挟持されることにより取付面12の下側に固定される。
【0066】
本変形例の使用状態では、係止片3の全体に係止補強片7が折り重ねられ、本体片2の補強対象部に本体補強片8が重ねられる。したがって、本変形例の使用状態では、本体片2の補強対象部と係止片3の全体とが、二層構造(二枚のシート状の部位が重ねられた構造)をなす。このような二層構造をなす把手1が適用される場合には、差込孔11の狭部34の長さ寸法Lnが、好ましくは、把手1をなすシート材の厚み寸法Tの二倍よりも大きく設定される(Ln>2×T)。これにより、本体片2において二層構造をなす補強対象部を差込孔11の狭部34に配置しやすくなる。
【0067】
なお、使用状態において、係止補強片7及び本体補強片8は、係止片3と本体片2の補強対象部との下側にそれぞれ重ねられてもよい。換言すれば、把手1は、取付面12と係止補強片7との間に係止片3が配置された姿勢で、取付面12に取り付けられてもよい。この場合には、粘着剤や接着剤で係止補強片7を係止片3に貼り合わせてもよいし、本体片2と取付面12とで本体補強片8を挟持することにより、係止補強片7及び本体補強片8が固定されるようにしてもよい。
【0068】
係止補強片7を備えた把手1によれば、係止片3が係止補強片7で補強されるため、使用状態において係止片3に上方向の引張力が作用した場合であっても、係止片3をより安定して取付面12の下側に係止させられる。よって、使用状態における把手1の姿勢を更に安定化できる。
また、本体補強片8を備えた把手1によれば、本体片2のうち、使用状態で係止片3から折り曲げられる連接端部21や取付面12の差込孔11を囲む縁部に当たりやすい部分(補強対象部)を、本体補強片8で補強できる。よって、把手1の破損を抑制できる。
【0069】
<係止補強片の変形例>
係止補強片7が係止片3に連設される位置は、上記の先端部31に限定されない。例えば
図13に示すように、係止補強片7は、長手方向D1に沿って延びる境界線13を介して係止片3の短手方向D2に連設されてもよい。ここでは、先端部31及び側部32がいずれも矩形状をなす係止片3の短手方向D2に並んで設けられた略矩形状の係止補強片7を例示する。
【0070】
本変形例の係止補強片7は、係止片3に折り重ねられた状態で本体片2が挿通される切り欠き9を有する。切り欠き9は、把手1が境界線13で折り曲げられる使用状態において、係止補強片7と本体片2との干渉を回避するための構成である。境界線13が長手方向D1に沿って延びる把手1では、切り欠き9と本体片2の連接端部21とが短手方向D2に並ぶように配置される。なお、
図13には孔部5が設けられた把手1を例示するが、切り欠き9を備えた把手1では、孔部5が省略されてもよいし、孔部5に代えて補助スリット6が設けられてもよい。
【0071】
本変形例の把手1が境界線13で折り曲げられた使用状態では、係止補強片7が係止片3の全体に重なるとともに、切り欠き9に本体片2が挿通される。
図14に示すように、このような使用状態の把手1は、係止片3と取付面12との間に係止補強片7が配置された姿勢で、取付面12に取り付けられる。したがって、係止補強片7は、粘着剤や接着剤で係止片3に貼り合わせられなくても、係止片3と取付面12とで挟持されることにより取付面12の下側に固定される。
なお、本変形例の使用状態でも、係止片3の全体に係止補強片7が折り重ねられることから、係止片3の全体が二層構造をなす。
【0072】
切り欠き9を備えた把手1によれば、係止補強片7と本体片2との干渉を避けつつ、係止補強片7で係止片3を補強できる。よって、使用状態における把手1の姿勢を更に安定化できる。
【0073】
<取付面と一体の把手>
図15に示すように、把手1は、取付面12と一体で設けられてもよい。このような把手1の本体片2では、一方(
図15では上側)の連接端部21が係止片3と連設され、他方(
図15では下側)の連接端部21が取付面12と連設される。本変形例の把手1は、係止片3の外縁とスリット4と本体片2の中間縁部24とに対応する線に沿って取付面12を切り込むことで形成できる。なお、本変形例では係止片3が一つのみ設けられることから、取付面12には一つの差込孔11が形成されればよい。ここでは、矩形状の差込孔11を例示する。
使用状態では、本体片2が、取付面12と連設された他方の連接端部21から上側(一側)へ折り返されるとともに、本体片2の一方の連接端部21に連設された係止片3が、差込孔11に上側(一側)から差し込まれて取付面12の下側(他側)に配置される。
【0074】
本変形例の把手1によれば、本体片2の他方の連接端部21が取付面12に連設されるため、取付面12と把手1とを一体化できる。これにより、把手1の保管性をより高められる。また、本体片2の一方の連接端部21に連設された一つの係止片3を取付面12に係止させるだけで把手1を使用状態にできるため、取付面12に対する把手1の取付容易性を高められる。
【0075】
<その他>
把手1に水が付着した際に備え、把手1をなすシート材に撥水剤、耐水剤、紙力増強剤を付与したり、ラミネートしたりしておくこともできる。また、手触り感を高めるために、把手1をなすシート材の表面に顔料塗工層や樹脂被覆層を設けおくこともできる。また、箱体10との統一感を高めるために、把手1に印刷や着色しておくこともできる。また、把手1には、高級感を高める皮革様の印刷やエンボス加工を施してもよい。なお、把手1を重ねて使用することも可能である。
【0076】
[3-2.取付面]
上記の取付面12に代えて、
図16~
図21に示す取付面12が適用されてもよい。また、取付面12に形成される差込孔11としては、
図22(a)~(c)に示す差込孔11が適用されてもよい。以下の変形例においても、把手1の本体片2に設けられる罫線25を適宜省略するとともに、係止片3が略楕円状をなす把手1を例示する。また、
図16~
図21には、持ち手構造20(把手1及び取付面12)のみを示し、箱体10の内重合面1gや外重合面1f等は省略する。
【0077】
<第一変形例>
図16に示すように、第一変形例に係る取付面12は、上記の実施形態で示した取付面12に対し、差込孔11の広部33がスリット状である点と、狭部34の少なくとも一部を覆う狭フラップ17を有する点とが異なる。ここでは、狭部34と同一の形状をなし、狭部34の全部を覆う狭フラップ17を例示する。なお、
図16には、狭部34を覆った状態の狭フラップ17を示す。
本変形例の広部33は、幅方向DWに沿う直線状に延びている。一方、狭部34は、上記の実施形態と同様に矩形状をなす。本変形例でも、広部33の幅寸法Wwと狭部34の幅寸法Wnとは、上記の実施形態で示した大小関係を満たす(W2<Wn<W3<Ww)。
【0078】
狭フラップ17は、狭部34に対応した形状の本体部17aと、幅方向DWに延びて本体部17aの揺動軸をなす基部17bとを有する。本変形例の本体部17aは、基部17bに対して長さ方向外側Daに配置されている。本体部17aは、基部17bまわりに揺動可能である。狭フラップ17は、本体部17aが基部17bから取付面12の下側へ折り曲げられることで、使用状態の把手1の係止片3に当接する。なお、基部17bには、折れ曲がりを案内する溝(罫線)やミシン目が設けられてもよい。また、狭フラップ17は、狭部34よりも小さく形成され、狭部34の一部のみを覆ってもよい。
【0079】
本変形例の狭部34は、狭フラップ17の本体部17aの揺動(基部17bにおける折り曲げ)に伴って露出する。例えば
図17に示すように、狭フラップ17が取付面12の下側へ押し込まれた場合には、狭部34が露出して本体片2を配置可能な状態となる。
把手1は、スリット状の広部33に対し、係止片3の先端部31から差し込まれる。そして、把手1は、係止片3の全体が広部33を通じて取付面12の下側に配置された後、本体片2が狭部34に位置するように長さ方向内側Dbへずらされる。このとき、狭フラップ17の本体部17aが基部17bから下側へ折り曲げられる。また、本体片2は、連接端部21において係止片3から折り曲げられる。これにより、取付面12に対する係止片3の取り付けが完了する。
本変形例の使用状態では、下側へ折り曲げられた狭フラップ17が、取付面12の下側に配置された係止片3の側部32に上側から当接する。また、本体片2は、狭部34を通じて取付面12の上側に引き出された状態で配置される。
【0080】
上記のように、狭部34の少なくとも一部を覆う狭フラップ17を有する取付面12によれば、狭部34から取付面12の下側への異物の侵入や、狭部34から取付面12の上側への内容物の漏出を、狭フラップ17で抑制できる。換言すると、狭フラップ17により、狭部34の開口面積が縮小されるため、狭部34を通じた異物や内容物の出入りを抑制できる。よって、箱体10に収容された内容物の保護に寄与する。
また、使用状態では、係止片3に上方向の引張力が作用した場合であっても、狭フラップ17が係止片3に上側から当接することで、係止片3を狭フラップ17に引っ掛からせることができる。これにより、差込孔11からの係止片3の抜けを効果的に抑制できる。よって、使用状態における把手1の姿勢をより安定化できる。
【0081】
本体部17aが基部17bの長さ方向外側Daに配置され、使用状態の係止片3の側部32に当接する狭フラップ17によれば、使用状態の係止片3の側部32の位置を規制できる。また、係止片3に上方向の引張力が作用した場合であっても、狭フラップ17が係止片3の側部32に引っ掛かることで、差込孔11からの係止片3の抜けを効果的に抑制できる。これらより、使用状態における把手1の姿勢を更に安定化できる。
【0082】
スリット状をなす広部33によれば、上記の実施形態で示した矩形状の広部33と比べて、取付面12の下側(箱体10の内部)への異物の侵入や、取付面12の下側からの内容物の漏出を抑制できる。よって、箱体10に収容された内容物の保護に寄与する。
なお、差込孔11に対する係止片3の配置は、
図17に示す例に限定されない。係止片3は、先端部31が狭フラップ17の下側に重なる姿勢(
図17の係止片3を左右反転させた姿勢)で配置されてもよい。すなわち、本体片2が係止片3に対して
図17の例と反対側に折り曲げられ、狭フラップ17が係止片3の先端部31に上側から当接してもよい。このような配置であっても、使用状態で係止片3に上方向の引張力が作用した場合には、係止片3を狭フラップ17に引っ掛からせることができる。これにより、差込孔11からの係止片3の抜けを効果的に抑制できる。
【0083】
<第二変形例>
図18に示すように、第二変形例に係る取付面12は、上記の第一変形例で示した取付面12に対し、狭フラップ17の本体部17aが基部17bに対して長さ方向内側Dbに配置されている点が異なる。ここでは、スリット状の広部33と同一直線上に配置された基部17bを例示する。なお、
図18には、狭部34を覆った状態の狭フラップ17を示す。
【0084】
本変形例の広部33は、具体的には、狭フラップ17の基部17bから幅方向DWの両側へ切り込まれた一対のスリット35を含む。本変形例の広部33は、狭フラップ17の本体部17aが基部17bから折り曲げられたときに、基部17bに対応する部分とスリット35とが幅方向DWに連続した一直線状の切れ込みをなすことで、係止片3を挿通可能となる。本変形例でも、広部33の幅寸法Ww(各スリット35と狭フラップ17の基部17bとを併せた幅寸法)と、狭部34の幅寸法Wnとは、上記の実施形態で示した大小関係を満たす(W2<Wn<W3<Ww)。
【0085】
把手1は、狭フラップ17の本体部17aが基部17bから下側(箱体10の内側)へ折り曲げられた状態で、基部17b及びスリット35に対応する位置で切れ込みをなす広部33に対し、係止片3の先端部31から差し込まれる。そして、
図19に示すように、把手1は、係止片3の全体が取付面12の下側に配置された後、本体片2が狭部34に位置するように長さ方向内側Dbへずらされる。また、本体片2は、連接端部21において係止片3から折り曲げられる。これにより、取付面12に対する係止片3の取り付けが完了する。
本変形例の使用状態では、下側へ折り曲げられた狭フラップ17が、取付面12の下側に配置された係止片3の先端部31に上側から当接する。また、本体片2は、狭部34を通じて取付面12の上側に引き出された状態で配置される。
【0086】
上記のように、本体部17aが基部17bの長さ方向内側Dbに配置され、使用状態の係止片3の先端部31に当接する狭フラップ17によれば、使用状態の係止片3の先端部31の位置を規制できる。また、係止片3に上方向の引張力が作用した場合であっても、狭フラップ17が係止片3の先端部31に引っ掛かることで、差込孔11からの係止片3の抜けを効果的に抑制できる。これらより、使用状態における把手1の姿勢を更に安定化できる。
【0087】
差込孔11に対する係止片3の配置は、
図19に示す例に限定されない。係止片3は、側部32が狭フラップ17の下側に重なる姿勢(
図19の係止片3を左右反転させた姿勢)で配置されてもよい。すなわち、本体片2が係止片3に対して
図19の例と反対側に折り曲げられ、狭フラップ17が係止片3の側部32に上側から当接してもよい。このような配置であっても、使用状態で係止片3に上方向の引張力が作用した場合には、係止片3を狭フラップ17に引っ掛からせることができる。これにより、差込孔11からの係止片3の抜けを効果的に抑制できる。
【0088】
<第三変形例>
図20に示すように、第三変形例に係る取付面12は、上記の実施形態で示した取付面12に対し、差込孔11が狭部34を有しない代わりに広フラップ15が狭部34と同様に機能する凹部15cを有する点が異なる。ここでは、広フラップ15において矩形状に切り欠かれた凹部15cを例示する。
【0089】
広部33は、上記の実施形態と同様に矩形状をなし、その幅寸法Wwが係止片3の短手方向D2の最大寸法W3よりも大きく設定される(Ww>W3)。これに対し、本変形例の広フラップ15は、幅寸法が広部33よりも小さく切り欠かれた凹部15cを有しており、広部33の一部を覆う。すなわち、本変形例の広部33のうち広フラップ15の凹部15cが配置される部分は、広フラップ15で覆われることなく、常に露出する。
【0090】
凹部15cの幅寸法Wcは、狭部34の幅寸法Wnと同様に、広部33の幅寸法Ww及び係止片3の短手方向D2の最大寸法W3よりは小さく、本体片2の対向縁部23間の寸法W2よりは大きく設定される(W2<Wc<W3<Ww)。本変形例の凹部15cは、広フラップ15における本体部15aの長さ方向内側Dbの端部から切り欠かれ、基部15bと離隔して設けられている。凹部15cには、使用状態の把手1における本体片2が通される。
【0091】
把手1は、広フラップ15が捲られて露出した広部33に対し、係止片3の先端部31から差し込まれる。そして、
図21に示すように、係止片3の全体が広部33を通じて取付面12の下側に配置された後、本体片2が連接端部21において係止片3から折り曲げられる。それから、広フラップ15が広部33の一部を覆う状態に戻される。このとき、把手1は、広フラップ15の凹部15cに本体片2が配置されるように、広フラップ15に対する位置が調整される。これにより、使用状態の本体片2が広フラップ15の凹部15cに通され、取付面12に対する係止片3の取り付けが完了する。
【0092】
上記のように、広部33よりも幅寸法の小さい凹部15cを有する広フラップ15によれば、凹部15cに配置された使用状態の本体片2の位置を広フラップ15で規制できるため、上記の実施形態と同様に、使用状態における把手1の姿勢をより安定化できる。また、狭部34を有しない差込孔11によれば、広部33に隣接して狭部34が設けられる構成と比べて、差込孔11をコンパクト化できることから、取付面12の剛性を確保しやすくなる。
【0093】
<他の変形例>
図22(a)に示す一変形例に係る差込孔11は、上記の第一変形例及び第二変形例の取付面12から狭フラップ17が省略された(狭フラップ17に対応する部分がくり抜かれた)構造をなす。本変形例の差込孔11では、広部33が幅方向DWに互いに離隔して配置された一対のスリット35を含み、狭部34が各スリット35と連続して設けられてスリット35の間で矩形状の開口をなす。本変形例の狭部34は、上記の狭フラップ17の本体部17aが基部17bにおいて折り曲げられた場合に形成される開口と同様に構成される。
【0094】
図22(b)に示す他の変形例に係る差込孔11は、
図22(a)に示した差込孔11の広部33を、長さ方向DLにやや拡大して細長い矩形状に変更したものである。すなわち、本変形例の差込孔11は、上記の一変形例に係る差込孔11の広部33のスリット幅(長さ寸法Lw)を拡大したものといえる。
図22(a),(b)に示す差込孔11によっても、広部33を通じて係止片3を取付面12の下側に配置できるとともに、狭部34に配置された本体片2の位置を安定化できる。よって、使用状態における把手1の姿勢を安定化できる。
【0095】
図22(c)に示すように、差込孔11の狭部34は、広部33から離れるほど(長さ方向内側Dbへ向けて)幅方向DWの寸法が拡大された台形状をなしてもよい。このように、取付面12において本体片2を幅方向DWの両側から挟む部位を傾斜させれば、本体片2の広部33側への変位を規制できることから、本体片2の位置をより安定化できる。よって、使用状態における把手1の姿勢を更に安定化できる。
なお、差込孔11の狭部34は、上記の矩形状や台形状に限定されず、例えば、平行四辺形であってもよいし、幅方向DWに延びる長円形状であってもよい。
【符号の説明】
【0096】
1 把手
1S ブランクシート
1a 下面
1b 底側面(長側面)
1c 蓋側面(長側面)
1d 短側面
1e 折込片
1f 外重合面
1g 内重合面
1h 貫通孔
1j 側重合面
1k 凸片
1m 嵌合孔
1n 差込片
1p 額片
2 本体片
3 係止片
4 スリット
5 孔部
6 補助スリット
7 係止補強片
8 本体補強片
9 切り欠き
10 箱体
11 差込孔
12 取付面
13 境界線
14 重合スリット
15 広フラップ
15a 本体部
15b 基部
15c 凹部
16 重合補助スリット
17 狭フラップ
17a 本体部
17b 基部
18 凹部
20 持ち手構造
21 連接端部(長手方向の端部)
22 長手縁部(短手方向の端部)
23 対向縁部
24 中間縁部
25 罫線
30 包装箱
31 先端部
32 側部
33 広部
34 狭部
35 スリット
C1 長手方向D1の中心線
C2 短手方向D2の中心線
D1 長手方向
D2 短手方向
Da 長さ方向外側(第一側)
Db 長さ方向内側(第二側)
DL 長さ方向
DW 幅方向
Dx 横方向
Dy 縦方向
L2 本体片2の長手方向D1の寸法
La 差込孔11間の寸法
Ln 狭部34の長さ寸法
Lw 広部33の長さ寸法
Si 内部空間
T シート材の厚み寸法
W2 対向縁部23間の寸法
W3 係止片3の短手方向D2の最大寸法
Wc 凹部15cの幅寸法
Wn 狭部34の幅寸法
Ww 広部33の幅寸法