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  • 特許-車両のセンサ支持構造 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】車両のセンサ支持構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20241217BHJP
   F02B 77/00 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
B60R16/02 610J
F02B77/00 P
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021169594
(22)【出願日】2021-10-15
(65)【公開番号】P2023059531
(43)【公開日】2023-04-27
【審査請求日】2024-03-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山中 憲征
【審査官】瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-251432(JP,A)
【文献】特開2021-102402(JP,A)
【文献】特開2017-159693(JP,A)
【文献】特開2021-156168(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02-16/06
F01P 1/00- 1/24, 5/00- 5/04,13/00-99/00
F02B 77/00
H05K 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサを支持するブラケットと、
前記ブラケットが固定されている支持部材と、
前記ブラケットを貫通して当該ブラケットを前記支持部材に固定する1本のボルトと、を備えている車両のセンサ支持構造であって、
前記ボルトの軸線と直交する直線を直交直線としたとき、
前記ブラケットは、前記直交直線に交差し、且つ前記支持部材に向かい合う第1面を有し、
前記支持部材は、前記第1面に向かい合う第2面を有し、
前記第1面及び前記第2面の少なくとも一方に取り付けられた緩衝材をさらに備え、
前記緩衝材の材質の弾性係数は、前記ブラケットの材質の弾性係数よりも小さく、且つ前記支持部材の材質の弾性係数よりも小さい
車両のセンサ支持構造。
【請求項2】
前記緩衝材は、前記第1面及び前記第2面の双方に接触している
請求項1に記載の車両のセンサ支持構造。
【請求項3】
前記緩衝材を第1緩衝材としたとき、
前記第1緩衝材は、前記第1面に取り付けられており、
前記ブラケットにおける前記第1面とは反対方向を向く面に取り付けられた第2緩衝材をさらに備え、
前記第2緩衝材の材質の弾性係数は、前記ブラケットの材質の弾性係数よりも小さく、且つ前記支持部材の材質の弾性係数よりも小さい
請求項1又は請求項2に記載の車両のセンサ支持構造。
【請求項4】
前記支持部材及び前記ブラケットの材質は、いずれも、表面にメッキを施した鋼材である
請求項1~3のいずれか一項に記載の車両のセンサ支持構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のセンサ支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の車両のセンサ支持構造は、エンジンと、吸気管と、ブラケットと、ボルトとを備えている。ブラケットの第1端は、当該ブラケットを貫通するボルトによりエンジンに固定されている。ブラケットの第2端は、ろう付けにより吸気管に固定されている。ブラケットは、センサを支持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-124654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような車両のセンサ支持構造では、例えば設計上の制約、作業スペースの確保が難しい等の理由により、エンジン等の支持部材に対するブラケットの固定箇所を1箇所しか確保できないことがある。この場合、仮にブラケットをボルトで固定すると、車両で発生する振動等により、ボルトの軸線を中心にしてブラケットが回転することがある。すると、回転したブラケットが、支持部材のうちのブラケットとの固定箇所以外の部分に接触し、ブラケット及び支持部材に傷が付くおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための車両のセンサ支持構造は、センサを支持するブラケットと、前記ブラケットが固定されている支持部材と、前記ブラケットを貫通して当該ブラケットを前記支持部材に固定する1本のボルトと、を備えている車両のセンサ支持構造であって、前記ボルトの軸線と直交する直線を直交直線としたとき、前記ブラケットは、前記直交直線に交差し、且つ前記支持部材に向かい合う第1面を有し、前記支持部材は、前記第1面に向かい合う第2面を有し、前記第1面及び前記第2面の少なくとも一方に取り付けられた緩衝材をさらに備え、前記緩衝材の材質の弾性係数は、前記ブラケットの材質の弾性係数よりも小さく、且つ前記支持部材の材質の弾性係数よりも小さい。
【0006】
上記構成によれば、ボルトの軸線を中心にしてブラケットが回転したとしても、ブラケットが、間に緩衝材を挟みつつ支持部材に接触することにより、ブラケットがそれ以上回転することが規制される。そして、間に弾性係数の小さい緩衝材が介在しているため、ブラケットと支持部材とが直接に衝突することはなく、ブラケット及び支持部材に傷が付くことを抑制できる。
【0007】
上記構成において、前記緩衝材は、前記第1面及び前記第2面の双方に接触していてもよい。
上記構成によれば、例えば緩衝材と支持部材との間に隙間が生じている構成に比べて、ブラケットが回転することを抑制できる。また、隙間が生じている状態から、緩衝材と支持部材とが衝突することがないため、その衝突に起因してブラケット及び支持部材に傷が付くことを抑制できる。
【0008】
上記構成において、前記緩衝材を第1緩衝材としたとき、前記第1緩衝材は、前記第1面に取り付けられており、前記ブラケットにおける前記第1面とは反対方向を向く面に取り付けられた第2緩衝材をさらに備え、前記第2緩衝材の材質の弾性係数は、前記ブラケットの材質の弾性係数よりも小さく、且つ前記支持部材の材質の弾性係数よりも小さくなっていてもよい。
【0009】
上記構成によれば、例えば車両の製造時等にブラケットの周辺に他の部材を取り付けるにあたって、他の部材が第2緩衝材に接触したとしても、ブラケットに接触する場合に比べて、他の部材に傷が付くことを抑制できる。
【0010】
上記構成において、前記支持部材及び前記ブラケットの材質は、いずれも、表面にメッキを施した鋼材であってもよい。
上記構成では、仮に、ブラケットのメッキが剥がれたり支持部材のメッキが剥がれたりすると、そのメッキが剥がれた箇所から鋼材の腐食が進む可能性がある。このようにメッキの剥がれが腐食に繋がるような構成において、上記緩衝材に関する構成を採用することは、特に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ブラケットの周辺構成を示す底面図である。
図2図1における2-2線での断面図である。
図3】ブラケットの周辺構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<車両のセンサ支持構造>
以下、車両100に適用されたセンサ支持構造の一実施形態を図1図3にしたがって説明する。なお、以下では、車両100の上下、前後、左右を基準として説明する。
【0013】
図1に示すように、車両100は、アンダーパネル10を備えている。アンダーパネル10は、車両100の下部を覆う板材である。アンダーパネル10は、他の箇所に比べて車両100の下方に向けて凸となるように隆起した隆起箇所10Aを備えている。さらに、隆起箇所10Aは、下板11、左板12、及び右板13を備えている。下板11は、車両100の前後に延びる略長方形板状である。下板11の2つの主面のうち一方は、下方を向いている。なお、主面とは、最も大きい面積を有する面のことである。下板11は、貫通孔11Hを備えている。貫通孔11Hは、下板11を上下に貫通している。
【0014】
図2に示すように、左板12は、下板11の左縁から上側に向かって突出している。左板12は、上方ほど左方に位置するように斜めに突出している。したがって、左板12の2つの主面のうち左方に位置する表面12Aは、左斜め下方向を向いている。
【0015】
図2に示すように、右板13は、下板11の右縁から上側に向かって突出している。右板13は、上方ほど右方に位置するように斜めに突出している。したがって、右板13の2つの主面のうち右方に位置する表面13Aは、右斜め下方向を向いている。
【0016】
本実施形態において、アンダーパネル10の材質の一例は鋼材である。具体的には、アンダーパネル10の材質は、亜鉛メッキを施した鋼材である。すなわち、アンダーパネル10は、いわゆる防錆鋼板である。なお、アンダーパネル10は、支持部材の一例である。
【0017】
図1及び図2に示すように、車両100は、ブラケット20、ボルト30、ナット40、及びセンサ80を備えている。図1に示すように、ブラケット20は、ブラケット本体21、及びワイヤー26を備えている。ブラケット本体21の形状は、全体として板状である。本実施形態において、ブラケット本体21の材質の一例は鋼材である。具体的には、ブラケット本体21の材質は、亜鉛メッキを施した鋼材である。すなわち、ブラケット本体21は、いわゆる防錆鋼板である。
【0018】
図2に示すように、ブラケット本体21は、固定板22と、固定板22に対して屈曲している規制板23とを備えている。すなわち、ブラケット本体21は、全体として、長方形状の板材を途中で折り曲げたような形状になっている。固定板22は、アンダーパネル10に固定されている。具体的には、固定板22は、貫通孔22Hを備えている。貫通孔22Hは、固定板22を上下に貫通している。ブラケット20は、固定板22の貫通孔22H及び下板11の貫通孔11Hに挿通されるボルト30と、当該ボルト30に取り付けられるナット40とにより、アンダーパネル10に対して固定されている。すなわち、ボルト30は、ブラケット20を貫通して当該ブラケット20をアンダーパネル10に固定している。なお、ブラケット20の固定のために車両100が備えるボルト30は1本のみである。ボルト30の軸線30Aは、車両100の上下に延びている。固定板22は、左右に延びる長方形板状である。固定板22の左端は、アンダーパネル10の下板11の左端よりも左方に位置している。固定板22の右端は、アンダーパネル10の下板11の右端よりも右方に位置している。
【0019】
規制板23は、固定板22の左縁から上側に向かって突出している。規制板23は、上方ほど左方に位置するように斜めに突出している。規制板23は、左板12と略平行になっている。したがって、規制板23の2つの主面のうち右方に位置する表面23Aは、アンダーパネル10における左板12の表面12Aに向かい合っている。
【0020】
ここで、ボルト30の軸線30Aと直交する直線のうち、車両100の左右に延びる仮想の直線を直交直線Zとする。このとき、ブラケット20における規制板23の表面23Aは、直交直線Zと交差している。すなわち、ブラケット20における規制板23の表面23Aは、第1面である。また、アンダーパネル10における左板12の表面12Aは、第2面である。
【0021】
図3に示すように、ワイヤー26は、固定板22の右端から車両100の後方に延びている。ワイヤー26は、ブラケット本体21よりも後方に位置するセンサ80を支持している。センサ80は、センサ本体81、及びケーブル82を備えている。センサ本体81の形状は、全体として円柱形状である。ケーブル82は、センサ本体81の左端から左方に延びている。ケーブル82は、例えば、センサ本体81へ電力を供給するための電力線、及びセンサ本体81との間で信号をやり取りするための信号線等を含む多芯ケーブルである。ケーブル82は、ワイヤー26に支持されている。センサ80の一例は、排気通路を流通する排気の温度を検出する温度センサである。
【0022】
図2に示すように、車両100は、第1緩衝材60、及び第2緩衝材70を備えている。第1緩衝材60は、ブラケット20における規制板23の表面23Aに取り付けられている。第1緩衝材60の形状は、略長方形板状である。第1緩衝材60の主面の形状は、表面23Aの形状と略同じ長方形状になっている。そして、第1緩衝材60は、表面23Aの全域を覆っている。第1緩衝材60の厚みは、ブラケット20における規制板23の表面23Aと、アンダーパネル10における左板12の表面12Aとの間の間隔と略同じである。したがって、第1緩衝材60は、ブラケット20における規制板23の表面23A、及びアンダーパネル10における左板12の表面12Aの双方に接触している。第1緩衝材60の材質の一例は、エチレンプロピレンゴムなどのゴム材である。したがって、第1緩衝材60の材質の弾性係数は、ブラケット本体21の材質の弾性係数よりも小さく、且つ、アンダーパネル10の材質の弾性係数よりも小さい。
【0023】
第2緩衝材70は、ブラケット20における規制板23の2つの主面のうち左方に位置する裏面23Bに取り付けられている。すなわち、第2緩衝材70は、規制板23の外面のうち、表面23Aとは反対方向に向く面に取り付けられている。第2緩衝材70の形状は、第1緩衝材60の形状と略同じで略長方形板状である。したがって、第2緩衝材70は、裏面23Bの全面を覆っている。第2緩衝材70の材質の一例は、エチレンプロピレンゴムなどのゴム材である。したがって、第2緩衝材70の材質の弾性係数は、ブラケット本体21の材質の弾性係数よりも小さく、且つ、アンダーパネル10の材質の弾性係数よりも小さい。
【0024】
<本実施形態の作用>
車両100においては、ボルト30に緩みが生じることがある。ボルト30に緩みが生じた場合、当該車両100で発生する振動等により、ボルト30の軸線30Aを中心にしてブラケット20が回転しようとする。
【0025】
<本実施形態の効果>
(1)本実施形態では、ブラケット20の規制板23の表面23Aとアンダーパネル10の左板12の表面12Aとの間に、弾性係数の小さい第1緩衝材60が介在している。これにより、ボルト30の軸線30Aを中心にしてブラケット20が回転したとしても、ブラケット20の規制板23の表面23Aとアンダーパネル10の左板12の表面12Aとが直接衝突することがない。そして、第1緩衝材60の材質は弾性係数の小さな材質であるため、第1緩衝材60が左板12に接触しても、アンダーパネル10の左板12の表面12Aに傷が付くことは抑制できる。
【0026】
(2)第1緩衝材60は、ブラケット20における規制板23の表面23A、及びアンダーパネル10における左板12の表面12Aの双方に接触している。これにより、例えば第1緩衝材60とアンダーパネル10における左板12の表面12Aとの間に隙間が生じている構成に比べて、ブラケット20が回転することを抑制できる。さらに、例えば第1緩衝材60とアンダーパネル10における左板12の表面12Aとの間に隙間が生じている状態から、両者が衝突することがないため、その衝突に起因してブラケット20及びアンダーパネル10に傷が付くことを抑制できる。
【0027】
(3)仮に第2緩衝材70が存在しない場合には、例えば車両100の製造時等にブラケット20の周辺に他の部材を取り付けるにあたって、他の部材が、ブラケット20の規制板23の裏面23Bに接触することがある。このように接触すると、他の部材に傷が付く可能性がある。
【0028】
本実施形態においては、第2緩衝材70は、ブラケット20における規制板23の裏面23Bに取り付けられている。そして、第2緩衝材70の材質の弾性係数は、ブラケット本体21の材質の弾性係数よりも小さく、且つ、アンダーパネル10の材質の弾性係数よりも小さい。これにより、仮に、他の部材が、ブラケット20の規制板23の裏面23Bに接触したとしても、ブラケット20に接触する場合に比べて、他の部材に傷が付くことを抑制できる。
【0029】
(4)本実施形態において、アンダーパネル10及びブラケット本体21の材質は、亜鉛メッキを施した鋼材である。仮に、アンダーパネル10の亜鉛メッキが剥がれたり、ブラケット本体21の亜鉛メッキが剥がれたりすると、その亜鉛メッキが剥がれた箇所から鋼材の腐食が進む可能性がある。したがって、本実施形態のようにメッキの剥がれが腐食に繋がる構成において、第1緩衝材60及び第2緩衝材70に関する構成を採用することは、特に好適である。
【0030】
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0031】
・上記実施形態において、第1緩衝材60の形状は変更してもよい。
例えば、第1緩衝材60の厚みは、ブラケット20における規制板23の表面23Aと、アンダーパネル10における左板12の表面12Aとの間の間隔よりも小さくなっていてもよい。この構成においては、第1緩衝材60とアンダーパネル10における左板12の表面12Aとの間が生じるため、ボルト30の軸線30Aを中心にしてブラケット20が回転する可能性がある。ただし、ボルト30の軸線30Aを中心にしてブラケット20が回転したとしても、ブラケット20が、間に第1緩衝材60を挟みつつアンダーパネル10における左板12の表面12Aに接触する。これにより、ブラケット20がそれ以上回転することが規制される。そして、間に弾性係数の小さい第1緩衝材60が介在しているため、ブラケット20とアンダーパネル10とが直接衝突することがない。
【0032】
・また、例えば、第1緩衝材60は、ブラケット20における規制板23の表面23Aの一部分のみに取り付けられていてもよい。
・上記実施形態において、第1緩衝材60は、アンダーパネル10に取り付けてもよい。例えば、第1緩衝材60は、ブラケット20における規制板23の表面23Aに代えて、又は加えて、アンダーパネル10における左板12の表面12Aに取り付けてもよい。具体的には、アンダーパネル10における左板12の表面12Aのうち、ブラケット20における規制板23の表面23Aと向かい合う部分に第1緩衝材60を取り付けてもよい。
【0033】
・上記実施形態において、第2緩衝材70の形状は変更してもよい。
例えば、第2緩衝材70の形状は、第1緩衝材60の形状と同じでなくてもよい。具体例として、第2緩衝材70の厚みは、第1緩衝材60の厚みよりも大きくてもよいし、小さくてもよい。また、例えば、第2緩衝材70は、ブラケット20における規制板23の裏面23Bの一部分のみに取り付けられていてもよい。
【0034】
・上記実施形態において、第2緩衝材70を省略してもよい。例えば、他の部材が、ブラケット20の規制板23の裏面23Bに接触する可能性が低いのであれば、第2緩衝材70を省略しても差し支えない。
【0035】
・上記実施形態において、第1緩衝材60及び第2緩衝材70の材質は変更してもよい。例えば、第1緩衝材60の材質としては、ウレタン、ポリスチレン等を採用してもよいし、内部に無数の気泡を有する材質、いわゆる発泡材を採用してもよい。また、第2緩衝材70の材質は、第1緩衝材60と同様に変更できる。なお、第1緩衝材60の材質は、第2緩衝材70の材質と同じでなくてもよい。
【0036】
・上記実施形態において、ブラケット20及びアンダーパネル10の材質は変更してもよい。例えば、ブラケット本体21の材質としては、亜鉛メッキに限らず、他のメッキを採用してもよい。さらに、例えば、ブラケット本体21の材質としては、アルミニウム合金等を採用してもよい。同様に、アンダーパネル10の材質は変更できる。なお、アンダーパネル10の材質は、ブラケット20の材質と同じでなくてもよい。
【0037】
すなわち、第1緩衝材60の材質の弾性係数が、ブラケット本体21の材質の弾性係数よりも小さく、且つ、アンダーパネル10の材質の弾性係数よりも小さいのであれば、各部材の材質は変更してもよい。
【0038】
・上記実施形態において、ブラケット20の形状は変更してもよい。
例えば、ブラケット20は、ワイヤー26を備えていなくてもよい。具体例として、ブラケット本体21の固定板22がセンサ80を支持してもよい。
【0039】
・例えば、規制板23は、固定板22のうち、下板11の右縁よりも右方から上側に向かって突出していてもよい。そして、規制板23の2つの主面のうち左方に位置する面が、アンダーパネル10における右板13の表面13Aと向かい合っていてもよい。この場合、第1緩衝材60は、規制板23の2つの主面のうち左方に位置する面、及びアンダーパネル10における右板13の表面13Aの少なくとも一方に取り付ければよい。
【0040】
・上記実施形態において、アンダーパネル10の形状は問わない。アンダーパネル10は、ブラケット20の固定板22が固定される箇所と、規制板23の表面23Aと向かい合う面とを有していれば、各緩衝材に関する技術を適用できる。
【0041】
・上記実施形態において、ブラケット20の取付対象、すなわち支持部材は、アンダーパネル10に限らない。例えば、車両100の内部に位置する板材、車両100の骨格を構成するフレーム等を、支持部材として用いてもよい。
【符号の説明】
【0042】
Z…直交直線
10…アンダーパネル
11…下板
11H…貫通孔
12…左板
12A…表面
13…右板
13A…表面
20…ブラケット
21…ブラケット本体
22…固定板
22H…貫通孔
23…規制板
23A…表面
23B…裏面
26…ワイヤー
30…ボルト
30A…軸線
40…ナット
60…第1緩衝材
70…第2緩衝材
80…センサ
81…センサ本体
82…ケーブル
100…車両
図1
図2
図3