(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】遠隔支援システム、遠隔支援方法、遠隔支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/09 20060101AFI20241217BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
G08G1/09 V
G08G1/00 D
(21)【出願番号】P 2022022442
(22)【出願日】2022-02-16
【審査請求日】2024-01-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】三澤 秀明
(72)【発明者】
【氏名】平山 泰弘
【審査官】▲高▼木 真顕
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-170191(JP,A)
【文献】特開2013-114319(JP,A)
【文献】特開2009-134496(JP,A)
【文献】特開2002-211265(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0104757(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
B60W 30/00 - 60/00
G05D 1/00 - 1/87
G06Q 10/00 - 10/30
G06Q 30/00 - 30/08
G06Q 50/00 - 50/20
G06Q 50/26 - 99/00
G16Z 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ(12)を有し、移動体(2)の自動運転を遠隔支援する遠隔支援システムであって、
前記プロセッサは、
前記移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得することと、
前記支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、前記移動体へ送信するように生成することと、
前記指示情報に対して前記移動体により判断された判断情報(Ij)
として、前記移動体の制御システムにより肯定判断された場合の前記指示情報が表す動的運転タスクの遷移を実現する一方、前記制御システムにより前記指示情報が棄却されて自己判断された場合の動的運転タスクの遷移を実現するように、走行シーンの認識情報に基づき前記制御システムにより計画された計画情報(Ip)を含む判断情報を、通信可能な前記移動体から収集することと、
前記移動体による動的運転タスクの遷移タイミングとして、前記指示情報が表す指示タイミング(to)と、前記判断情報が表す判断タイミング(tj)との、タイムギャップ(Δt)に基づき前記オペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力することと、を実行するように構成される遠隔支援システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記指示情報に対して前記移動体により計画された計画情報(Ip)を、収集することと、
前記指示情報に対する計画後において前記移動体に現出した挙動情報(Ia)を、収集することとを、さらに実行するように構成され、
前記評価情報を出力することは、
前記移動体の走行軌道として、前記計画情報が表す計画軌道(Tp)と、前記挙動情報が表す実軌道(Ta)との、軌道ギャップ(ΔT)に基づく前記評価情報を、出力することを、含む請求項1に記載の遠隔支援システム。
【請求項3】
プロセッサ(12)を有し、移動体(2)の自動運転を遠隔支援する遠隔支援システムであって、
前記プロセッサは、
前記移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得することと、
前記支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、前記移動体へ送信するように生成することと、
前記指示情報に対して前記移動体により計画された計画情報(Ip)を、収集することと、
前記指示情報に対する計画後において前記移動体に現出した挙動情報(Ia)を、収集することと、
前記移動体の走行軌道として、前記計画情報が表す計画軌道(Tp)と、前記挙動情報が表す実軌道(Ta)との、軌道ギャップ(ΔT)に基づき前記オペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力することと、を実行するように構成される遠隔支援システム。
【請求項4】
前記挙動情報を収集することは、
前記計画情報に対して前記移動体により制約の与えられた前記実軌道を表す前記挙動情報を、収集することを、含む請求項2又は3に記載の遠隔支援システム。
【請求項5】
前記評価情報を出力することは、
前記挙動情報が表す前記移動体の実挙動(Ba)と、前記実挙動に関して蓄積された統計情報(Is)が表す統計挙動(Bs)との、挙動ギャップ(ΔB)に基づく前記評価情報を、出力する請求項2~4のいずれか一項に記載の遠隔支援システム。
【請求項6】
前記指示情報を生成することは、
前記移動体の遠隔操作により前記オペレータから指示された前記指示情報を、生成することを含む請求項1~5のいずれか一項に記載の遠隔支援システム。
【請求項7】
移動体(2)の自動運転を遠隔支援するために、プロセッサ(12)により実行される遠隔支援方法であって、
前記移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得することと、
前記支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、前記移動体へ送信するように生成することと、
前記指示情報に対して前記移動体により判断された判断情報(Ij)
として、前記移動体の制御システムにより肯定判断された場合の前記指示情報が表す動的運転タスクの遷移を実現する一方、前記制御システムにより前記指示情報が棄却されて自己判断された場合の動的運転タスクの遷移を実現するように、走行シーンの認識情報に基づき前記制御システムにより計画された計画情報(Ip)を含む判断情報を、通信可能な前記移動体から収集することと、
前記移動体による動的運転タスクの遷移タイミングとして、前記指示情報が表す指示タイミング(to)と、前記判断情報が表す判断タイミング(tj)との、タイムギャップ(Δt)に基づき前記オペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力することと、を含む遠隔支援方法。
【請求項8】
移動体(2)の自動運転を遠隔支援するために、プロセッサ(12)により実行される遠隔支援方法であって、
前記移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得することと、
前記支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、前記移動体へ送信するように生成することと、
前記指示情報に対して前記移動体により計画された計画情報(Ip)を、収集することと、
前記指示情報に対する計画後において前記移動体に現出した挙動情報(Ia)を、収集することと、
前記移動体の走行軌道として、前記計画情報が表す計画軌道(Tp)と、前記挙動情報が表す実軌道(Ta)との、軌道ギャップ(ΔT)に基づき前記オペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力することと、を含む遠隔支援方法。
【請求項9】
移動体(2)の自動運転を遠隔支援するために記憶媒体(10)に記憶され、プロセッサ(12)に実行させる命令を含む遠隔支援プログラムであって、
前記命令は、
前記移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得させることと、
前記支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、前記移動体へ送信するように生成させることと、
前記指示情報に対して前記移動体により判断された判断情報(Ij)
として、前記移動体の制御システムにより肯定判断された場合の前記指示情報が表す動的運転タスクの遷移を実現する一方、前記制御システムにより前記指示情報が棄却されて自己判断された場合の動的運転タスクの遷移を実現するように、走行シーンの認識情報に基づき前記制御システムにより計画された計画情報(Ip)を含む判断情報を、通信可能な前記移動体から収集させることと、
前記移動体による動的運転タスクの遷移タイミングとして、前記指示情報が表す指示タイミング(to)と、前記判断情報が表す判断タイミング(tj)との、タイムギャップ(Δt)に基づき前記オペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力させることと、を含む遠隔支援プログラム。
【請求項10】
移動体(2)の自動運転を遠隔支援するために記憶媒体(10)に記憶され、プロセッサ(12)に実行させる命令を含む遠隔支援プログラムであって、
前記命令は、
前記移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得させることと、
前記支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、前記移動体へ送信するように生成させることと、
前記指示情報に対して前記移動体により計画された計画情報(Ip)を、収集させることと、
前記指示情報に対する計画後において前記移動体に現出した挙動情報(Ia)を、収集させることと、
前記移動体の走行軌道として、前記計画情報が表す計画軌道(Tp)と、前記挙動情報が表す実軌道(Ta)との、軌道ギャップ(ΔT)に基づき前記オペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力させることと、を含む遠隔支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動体の自動運転を遠隔支援する、遠隔支援技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、移動体の自動運転を遠隔支援するオペレータの能力を評価して、評価結果を記憶する遠隔支援技術が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の開示技術においてオペレータの能力は、応答時間及び処理時間の超過に基づき評価されている。しかし、応答時間及び処理時間が短ければ、オペレータの能力が適正であるとは必ずしもいえず、評価結果の信頼性に懸念があった。また、特許文献1の開示技術においてオペレータの能力は、対向車両及び乗客の状態にも基づき評価されている。しかし、対向車両及び乗客の状態は、遠隔支援する移動体自体の状態を直接的に表す情報ではないため、評価結果の信頼性に懸念があった。
【0005】
本開示の課題は、移動体の自動運転を遠隔支援するオペレータの能力評価に信頼性を与える、遠隔支援システムを提供することにある。本開示の別の課題は、移動体の自動運転を遠隔支援するオペレータの能力評価に信頼性を与える、遠隔支援方法を提供することにある。本開示のさらに別の課題は、移動体の自動運転を遠隔支援するオペレータの能力評価に信頼性を与える、遠隔支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、課題を解決するための本開示の技術的手段について、説明する。尚、特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
【0007】
本開示の第一態様は、
プロセッサ(12)を有し、移動体(2)の自動運転を遠隔支援する遠隔支援システムであって、
プロセッサは、
移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得することと、
支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、移動体へ送信するように生成することと、
指示情報に対して移動体により判断された判断情報(Ij)として、移動体の制御システムにより肯定判断された場合の指示情報が表す動的運転タスクの遷移を実現する一方、制御システムにより指示情報が棄却されて自己判断された場合の動的運転タスクの遷移を実現するように、走行シーンの認識情報に基づき制御システムにより計画された計画情報(Ip)を含む判断情報を、通信可能な移動体から収集することと、
移動体による動的運転タスクの遷移タイミングとして、指示情報が表す指示タイミング(to)と、判断情報が表す判断タイミング(tj)との、タイムギャップ(Δt)に基づきオペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力することと、を実行するように構成される。
【0008】
本開示の第二態様は、
移動体(2)の自動運転を遠隔支援するために、プロセッサ(12)により実行される遠隔支援方法であって、
移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得することと、
支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、移動体へ送信するように生成することと、
指示情報に対して移動体により判断された判断情報(Ij)として、移動体の制御システムにより肯定判断された場合の指示情報が表す動的運転タスクの遷移を実現する一方、制御システムにより指示情報が棄却されて自己判断された場合の動的運転タスクの遷移を実現するように、走行シーンの認識情報に基づき制御システムにより計画された計画情報(Ip)を含む判断情報を、通信可能な移動体から収集することと、
移動体による動的運転タスクの遷移タイミングとして、指示情報が表す指示タイミング(to)と、判断情報が表す判断タイミング(tj)との、タイムギャップ(Δt)に基づきオペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力することと、を含む。
【0009】
本開示の第三態様は、
移動体(2)の自動運転を遠隔支援するために記憶媒体(10)に記憶され、プロセッサ(12)に実行させる命令を含む遠隔支援プログラムであって、
命令は、
移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得させることと、
支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、移動体へ送信するように生成させることと、
指示情報に対して移動体により判断された判断情報(Ij)として、移動体の制御システムにより肯定判断された場合の指示情報が表す動的運転タスクの遷移を実現する一方、制御システムにより指示情報が棄却されて自己判断された場合の動的運転タスクの遷移を実現するように、走行シーンの認識情報に基づき制御システムにより計画された計画情報(Ip)を含む判断情報を、通信可能な移動体から収集させることと、
移動体による動的運転タスクの遷移タイミングとして、指示情報が表す指示タイミング(to)と、判断情報が表す判断タイミング(tj)との、タイムギャップ(Δt)に基づきオペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力させることと、を含む。
【0010】
このように第一~第三態様では、支援要求に対するオペレータの指示情報が生成されて送信された移動体からは、指示情報に対して判断された判断情報が、収集されることになる。そこで第一~第三態様によると、移動体による動的運転タスクの遷移タイミングとして、指示情報が表す指示タイミングと、判断情報が表す判断タイミングとの、タイムギャップに基づきオペレータを評価した評価情報が、出力される。これによれば、オペレータの判断能力を反映する指示タイミングは、移動体の直接的な判断情報である判断タイミングとの比較結果としての、タイムギャップに基づくことで適正に評価され得る。故に、移動体の自動運転を遠隔支援するオペレータの能力評価に、信頼性を与えることが可能である。
【0011】
本開示の第四態様は、
プロセッサ(12)を有し、移動体(2)の自動運転を遠隔支援する遠隔支援システムであって、
プロセッサは、
移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得することと、
支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、移動体へ送信するように生成することと、
指示情報に対して移動体により計画された計画情報(Ip)を、収集することと、
指示情報に対する計画後において移動体に現出した挙動情報(Ia)を、収集することと、
移動体の走行軌道として、計画情報が表す計画軌道(Tp)と、挙動情報が表す実軌道(Ta)との、軌道ギャップ(ΔT)に基づきオペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力することと、を実行するように構成される。
【0012】
本開示の第五態様は、
移動体(2)の自動運転を遠隔支援するために、プロセッサ(12)により実行される遠隔支援方法であって、
移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得することと、
支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、移動体へ送信するように生成することと、
指示情報に対して移動体により計画された計画情報(Ip)を、収集することと、
指示情報に対する計画後において移動体に現出した挙動情報(Ia)を、収集することと、
移動体の走行軌道として、計画情報が表す計画軌道(Tp)と、挙動情報が表す実軌道(Ia)との、軌道ギャップ(ΔT)に基づきオペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力することと、を含む。
【0013】
本開示の第六態様は、
移動体(2)の自動運転を遠隔支援するために記憶媒体(10)に記憶され、プロセッサ(12)に実行させる命令を含む遠隔支援プログラムであって、
命令は、
移動体から要求された支援要求(Rd)を、取得させることと、
支援要求に対してオペレータ(8)から指示された指示情報(Io)を、移動体へ送信するように生成させることと、
指示情報に対して移動体により計画された計画情報(Ip)を、収集させることと、
指示情報に対する計画後において移動体に現出した挙動情報(Ia)を、収集させることと、
移動体の走行軌道として、計画情報が表す計画軌道(Tp)と、挙動情報が表す実軌道(Ia)との、軌道ギャップ(ΔT)に基づきオペレータを評価した評価情報(Ie)を、出力させることと、を含む。
【0014】
このように第四~第六態様では、支援要求に対するオペレータの指示情報が生成されて送信された移動体からは、指示情報に対して計画された計画情報、及び指示情報に対する当該計画後の挙動情報が、収集されることになる。そこで第四~第六態様によると、移動体による走行軌道として、計画情報が表す計画軌道と、挙動情報が表す実軌道との、軌道ギャップに基づきオペレータを評価した評価情報が、出力される。これによれば、オペレータの判断能力を反映する指示の内容は、当該指示内容に従う計画軌道と、移動体の直接的な挙動情報である実軌道との比較結果としての、軌道ギャップに基づくことで適正に評価され得る。故に、移動体の自動運転を遠隔支援するオペレータの能力評価に、信頼性を与えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】一実施形態による支援システム及び制御システムの全体構成を示すブロック図である。
【
図2】一実施形態による制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図3】一実施形態による支援システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図4】一実施形態によるリアルタイム支援フローを示すフローチャートである。
【
図5】一実施形態によるリアルタイム支援フローを説明するための模式図である。
【
図6】一実施形態による評価支援フローを示すフローチャートである。
【
図7】一実施形態による評価支援フローを説明するための模式図である。
【
図8】一実施形態による評価支援フローを説明するための模式図である。
【
図9】一実施形態による評価支援フローを説明するための模式図である。
【
図10】一実施形態による評価支援フローを説明するための模式図である。
【
図11】一実施形態による評価支援フローを説明するための模式図である。
【
図12】一実施形態による評価支援フローを説明するための模式図である。
【
図13】一実施形態による評価支援フローを説明するための模式図である。
【
図14】一実施形態による評価支援フローを説明するための模式図である。
【
図15】一実施形態による評価支援フローを説明するための模式図である。
【
図16】一実施形態による評価支援フローを説明するための模式図である。
【
図17】一実施形態による評価支援フローを説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示の一実施形態を図面に基づき説明する。
【0017】
図1に示す一実施形態の支援システム1は、リモートセンタ9において複数オペレータ8により操作可能な、移動体2に対する管理システムである。支援システム1は、複数移動体2の自動運転を遠隔支援可能に、構築されている。
【0018】
移動体2の自動運転は、支援システム1からの遠隔支援を受けつつ、一実施形態の制御システム3により制御される。ここで移動体2は、乗員の搭乗状態において走行路を走行可能な、例えば自動車、バス、及びトラック等のうち、少なくとも一種類である。こうした移動体2においては、運転タスクにおける乗員の手動介入度に応じてレベル分けされる、自動運転制御が実現される。自動運転制御は、条件付運転自動化、高度運転自動化、又は完全運転自動化といった、作動時のシステムが全ての運転タスクを実行する自律走行制御により、実現されてもよい。自動運転制御は、運転支援、又は部分運転自動化といった、乗員が一部若しくは全ての運転タスクを実行する高度運転支援制御により、実現されてもよい。自動運転制御は、それら自律走行制御と高度運転支援制御とのいずれか一方、組み合わせ、又は切り替えにより実現されてもよい。
【0019】
移動体2には、センサ系4、通信系5、情報提示系6、及び地図データベース7が搭載される。センサ系4は、制御システム3により利用可能なセンサ情報を、移動体2の外界及び内界の検出により取得する。そのためにセンサ系4は、外界センサ40及び内界センサ42を含んで構成されている。
【0020】
外界センサ40は、移動体2の周辺環境となる外界から、センサ情報としての外界情報を取得する。外界センサ40は、移動体2の外界に存在する物標を検知することで、外界情報を取得してもよい。物標検知タイプの外界センサ40は、例えばカメラ、LiDAR(Light Detection and Ranging / Laser Imaging Detection and Ranging)、レーダ、及びソナー等のうち、少なくとも一種類である。
【0021】
内界センサ42は、移動体2の内部環境となる内界から、センサ情報としての内界情報を取得する。内界センサ42は、移動体2の内界において特定の運動物理量を検知することで、内界情報を取得してもよい。物理量検知タイプの内界センサ42は、例えば走行速度センサ、加速度センサ、及びジャイロセンサ等のうち、少なくとも一種類である。内界センサ42は、移動体2の内界において乗員の特定状態を検知することで、内界情報を取得してもよい。乗員検知タイプの内界センサ42は、例えばドライバーステータスモニター(登録商標)、生体センサ、着座センサ、アクチュエータセンサ、及び車内機器センサ等のうち、少なくとも一種類である。
【0022】
通信系5は、制御システム3により利用可能な通信情報を、無線通信により取得する。通信系5は、移動体2の外界に存在するGNSS(Global Navigation Satellite System)の人工衛星から、測位信号を受信してもよい。測位タイプの通信系5は、例えばGNSS受信機等である。通信系5は、移動体2の外界に存在するV2Xシステムとの間において、通信信号を送受信してもよい。V2Xタイプの通信系5は、例えばDSRC(Dedicated Short Range Communications)通信機、及びセルラV2X(C-V2X)通信機等のうち、少なくとも一種類である。通信系5は、移動体2の内界に存在する端末との間において、通信信号を送受信してもよい。端末通信タイプの通信系5は、例えばブルートゥース(Bluetooth:登録商標)機器、Wi-Fi(登録商標)機器、及び赤外線通信機器等のうち、少なくとも一種類である。
【0023】
情報提示系6は、移動体2内において乗員へ向けた報知情報を、提示する。情報提示系6は、乗員の視覚を刺激することで、報知情報を提示してもよい。視覚刺激タイプの情報提示系6は、例えばHUD(Head-Up Display)、MFD(Multi-Function Display)、コンビネーションメータ、ナビゲーションユニット、及び発光ユニット等のうち、少なくとも一種類である。情報提示系6は、乗員の聴覚を刺激することで、報知情報を提示してもよい。聴覚刺激タイプの情報提示系6は、例えばスピーカ、ブザー、及びバイブレーションユニット等のうち、少なくとも一種類である。
【0024】
地図データベース7は、制御システム3により利用可能な地図情報を、記憶する。地図データベース7は、例えば半導体メモリ、磁気媒体、及び光学媒体等のうち、少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)を含んで構成されている。地図データベース7は、移動体2の自己位置を含む自己状態量を推定するロケータの、データベースであってもよい。地図データベース7は、移動体2の走行経路をナビゲートするナビゲーションユニットの、データベースであってもよい。地図データベース7は、これらのデータベース等のうち複数種類の組み合わせにより、構成されていてもよい。
【0025】
地図データベース7は、例えばV2Xタイプの通信系5を介したリモートセンタ9との通信等により、最新の地図情報を取得して記憶する。ここで地図情報は、移動体2の走行環境を表す情報として、二次元又は三次元にデータ化されている。特に三次元の地図情報としては、高精度地図のデジタルデータが採用されるとよい。地図情報は、例えば道路自体の位置、形状、及び路面状態等のうち、少なくとも一種類を表した道路情報を含んでいてもよい。地図情報は、例えば道路に付属する標識及び区画線の位置並びに形状等のうち、少なくとも一種類を表した標示情報を含んでいてもよい。地図情報は、例えば道路に面する建造物及び信号機の位置並びに形状等のうち、少なくとも一種類を表した構造物情報を含んでいてもよい。
【0026】
制御システム3は、少なくとも一つの専用コンピュータを含んで構成されている。制御システム3を構成する専用コンピュータは、例えばLAN(Local Area Network)回線、ワイヤハーネス、内部バス、及び無線通信回線等のうち、少なくとも一種類を介してセンサ系4、通信系5、情報提示系6、及び地図データベース7に接続されている。
【0027】
制御システム3を構成する専用コンピュータは、移動体2の運転制御を統合する、統合ECU(Electronic Control Unit)であってもよい。制御システム3を構成する専用コンピュータは、移動体2の運転制御における運転タスクを判断する、判断ECUであってもよい。制御システム3を構成する専用コンピュータは、移動体2の運転制御を監視する、監視ECUであってもよい。制御システム3を構成する専用コンピュータは、移動体2の運転制御を評価する、評価ECUであってもよい。
【0028】
制御システム3を構成する専用コンピュータは、移動体2の走行経路をナビゲートする、ナビゲーションECUであってもよい。制御システム3を構成する専用コンピュータは、移動体2の自己状態量を推定する、ロケータECUであってもよい。制御システム3を構成する専用コンピュータは、移動体2の走行アクチュエータを制御する、アクチュエータECUであってもよい。制御システム3を構成する専用コンピュータは、移動体2において情報提示系6による情報提示を制御する、HCU(HMI(Human Machine Interface) Control Unit)であってもよい。制御システム3を構成する専用コンピュータは、例えばV2Xタイプの通信系5を介して通信可能なモバイル端末等を構成する、移動体2以外のコンピュータであってもよい。
【0029】
制御システム3を構成する専用コンピュータは、メモリ30及びプロセッサ32を、少なくとも一つずつ有している。メモリ30は、コンピュータにより読み取り可能なプログラム及びデータ等を非一時的に記憶する、例えば半導体メモリ、磁気媒体、及び光学媒体等のうち、少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)である。プロセッサ32は、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RISC(Reduced Instruction Set Computer)-CPU、DFP(Data Flow Processor)、及びGSP(Graph Streaming Processor)等のうち、少なくとも一種類をコアとして含んでいる。
【0030】
制御システム3においてプロセッサ32は、移動体2の自動運転制御を遂行するためにメモリ30に記憶された、制御プログラムに含まれる複数の命令を実行する。これにより制御システム3は、移動体2の自動運転制御を遂行するための機能ブロックを、複数構築する。制御システム3において構築される複数の機能ブロックには、
図2に示すように認識ブロック300、計画ブロック320、監視ブロック340、運転制御ブロック360及び通信制御ブロック380が含まれている。
【0031】
認識ブロック300は、センサ系4の外界センサ40及び内界センサ42からセンサ情報を取得する。認識ブロック300は、通信系5から通信情報を取得する。認識ブロック300は、メモリ30から地図情報を取得する。認識ブロック300は、これらの取得情報を入力としてフュージョンすることで、移動体2の内外環境を判断して走行シーンを認識する。
【0032】
具体的に認識ブロック300は、移動体2の外界における他道路ユーザ、障害物、及び構造物を含んだ物体を、認識する。このとき認識ブロック300は、認識の物体に関してさらに、例えば距離、相対速度、相対加速度、及び属性等のうち、少なくとも一種類を認識してもよい。認識ブロック300は、移動体2の現在及び将来に走行する走行路を、認識する。このとき認識ブロック300は、認識の走行路に関してさらに、例えば路面、車線、道路端、フリースペース、信号機、及び標示等のうち、少なくとも一種類の状態を認識していてもよい。
【0033】
認識ブロック300は、移動体2の自己位置を含む自己状態量を、ローカリゼーションによって推定的に認識する。このとき認識ブロック300は、自己状態量の認識と同時に、移動体2の走行路に関する地図情報を更新して、当該更新結果を地図データベース7へフィードバックしてもよい。認識ブロック300は、移動体2の走行シーン毎の時刻を認識する。このとき認識ブロック300は、認識した時刻に関する時刻情報を、他の認識結果に対応付けて出力するとよい。
【0034】
計画ブロック320は、認識結果を表す認識情報を、認識ブロック300から取得する。認識ブロック300は、リモートセンタ9からの指示情報Ioを含む通信情報を、通信系5を通じて取得する。計画ブロック320は、移動体2の将来経路、将来軌道、将来行動での動的運転タスク(DDT:Dynamic Driving Task)、並びに移動体2及び他道路ユーザ間でのインタラクションの将来遷移を、取得の認識情報及び指示情報Ioに基づき走行シーン毎に判断して時系列に計画する。このとき計画ブロック320は、例えばシミュレーションモデル又は機械学習モデル等の車両走行モデルを用いて、判断且つ計画を遂行してもよい。ここで計画対象のうちDDTは、交通において移動体2を操作するためのリアルタイムの操作機能及び戦術機能、と定義されてもよいし、路上交通で移動体2を操作するために必要なすべてのリアルタイムの操作機能及び戦術機能、と定義されてもよい。
【0035】
具体的に計画ブロック320は、リモートセンタ9への支援要求Rdを未生成の走行シーンでは、リモートセンタ9からの指示情報Ioを待つことなく、計画を遂行する。但し、このとき計画ブロック320は、不合理なリスクが存在すると判断される不合理な状況においては、リモートセンタ9のオペレータ8へ支援を要求する支援要求Rdを生成して、通信系5からリモートセンタ9へ送信するように、通信制御ブロック380へと受け渡す。ここで支援要求Rdは、移動体2を現在のDDTから別な将来のDDTへ遷移させるための、遷移要否、遷移先DDTの種類、及び遷移タイミングの判断に関する、リクエスト情報を少なくとも含む。
【0036】
そこで計画ブロック320は、リモートセンタ9への支援要求Rdを生成した走行シーンでは、リモートセンタ9からの指示情報Ioを待って、計画を遂行する。このとき計画ブロック320は、指示情報Ioの表すDDTへの移動体2の遷移可否を、判断する。その結果、遷移の肯定判断を下した場合に計画ブロック320は、指示情報Ioの表すDDTへの移動体2の遷移タイミングとなる指示タイミングto(後述の
図7~9参照)にて当該DDTへの遷移を実現するように、計画を遂行する。これに対して、遷移の否定判断を下した場合に計画ブロック320は、指示情報Ioのうち少なくとも指示タイミングtoを棄却することで、自己判断によるDDTへの遷移を実現するように計画を遂行する。
【0037】
監視ブロック340は、認識ブロック300から認識情報を取得する。監視ブロック340は、取得した認識情報に基づくことで、計画ブロック320での判断とは別系統にて移動体2及び他道路ユーザ間でのリスクを時系列に監視する。
【0038】
具体的に監視ブロック340は、例えば車両レベル安全戦略等を踏まえた安全エンベロープを、取得した走行シーン毎の認識情報に基づき設定する。ここで安全エンベロープとは、許容可能なリスクのレベル内で移動体2の操作を維持するために、システムが制約又は制御の対象として動作するように設計された一連の制限及び条件として、定義されてもよい。このような安全エンベロープは、移動体2及び他道路ユーザを含んだ各道路ユーザの周囲における物理ベースのマージンとして、例えば距離、速度、及び加速度等のうち少なくとも一種類の運動物理量に関するマージンにより、設定されるとよい。
【0039】
監視ブロック340は、設定した安全エンベロープと、取得した走行シーン毎の認識情報とに基づき、移動体2及び他道路ユーザ間での安全判定を遂行する。即ち監視ブロック340は、移動体2及び他道路ユーザ間において認識情報に基づき解釈される走行シーンにおいては、安全エンベロープの違反があるか否かをテストすることで、安全判定を実現する。そこで監視ブロック340は、安全エンベロープの違反ありとの判定を下した場合には、適切な応答として移動体2の遷移する状態毎に取るべき適正な行動を、移動体2に対する制約として設定する。ここで制約とは、機能的な制約(functional restriction)であってもよいし、縮退した制約(degraded constraints)であってもよい。
【0040】
運転制御ブロック360は、計画結果を表す計画情報Ipを、計画ブロック320から取得する。運転制御ブロック360は、取得の計画情報Ipに従うDDTを実現するように、移動体2の自動運転を制御する。このとき、計画情報Ipに従う挙動を移動体2に生じさせる複数の走行アクチュエータには、それぞれ当該挙動を実現するように判断された制御指令が、運転制御ブロック360から与えられることになる。
【0041】
具体的に運転制御ブロック360は、監視ブロック340から安全エンベロープに関する判定情報を、取得する。運転制御ブロック360は、安全エンベロープの違反なしとの判定情報を取得した場合には、移動体2の自動運転制御において計画情報Ipに従うDDTを、制約なく実現する。一方で運転制御ブロック360は、安全エンベロープの違反ありとの判定情報を取得した場合には、移動体2の自動運転制御におけるDDTに対して、当該判定情報に基づく制約を与える。このとき運転制御ブロック360は、制御指令の制限によって自動運転制御への制約処理を遂行するとよい。
【0042】
ここで、監視ブロック340からの判定情報の取得は、運転制御ブロック360に代えて、計画ブロック320により遂行されてもよい。このとき計画ブロック320は、安全エンベロープの違反なしとの判定情報を取得した場合には、上述したように計画を遂行する。一方で計画ブロック320は、安全エンベロープの違反ありとの判定情報を取得した場合には、リモートセンタ9への支援要求Rdの要求なしに、安全エンベロープに関する判定情報に基づいた制約を、制御段階に先立つ計画段階のDDTに対して与えることとなる。
【0043】
通信制御ブロック380は、認識ブロック300から認識情報を取得する。通信制御ブロック380は、計画ブロック320から支援要求Rd及び計画情報Ipを取得する。通信制御ブロック380は、制御指令を表す制御指令情報と共に、当該制御指令に対する制御結果として移動体2に現出した実挙動Baを表す挙動情報Iaを、運転制御ブロック360から取得する。通信制御ブロック380は、こうした取得情報の通信系5によるリモートセンタ9への送信を、制御する。それと共に通信制御ブロック380は、通信系5による指示情報Ioのリモートセンタ9からの受信を、制御する。
【0044】
図1に示すようにリモートセンタ9に設置される支援システム1は、支援装置1aと通信系1bとを備える、例えばクラウドサーバ並びにエッジサーバ等のうち、少なくとも一種類を主体に構成される。通信系1bは、各移動体2の通信系5との間において通信可能なV2Xシステムの、少なくとも一部を形成する。支援装置1aは、有線通信回線、及び無線通信回線のうち、少なくとも一種類を介して通信系1bに接続される。支援装置1aは、少なくとも一つの専用コンピュータを含んで構成される。支援装置1aでは、通信系1bを通じて通信可能な各移動体2からの取得情報を、リモートセンタ9のオペレータ8へ表示出力するように出力制御処理が実行される。支援装置1aでは、通信系1bを通じて通信可能な各移動体2へとフィードバックされる指示情報Io(
図2参照)を、オペレータ8から入力受付するように入力制御処理が実行される。
【0045】
支援装置1aを構成する専用コンピュータは、メモリ10及びプロセッサ12を、少なくとも一つずつ有している。メモリ10は、コンピュータにより読み取り可能なプログラム及びデータ等を非一時的に記憶する、例えば半導体メモリ、磁気媒体、及び光学媒体等のうち、少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)である。プロセッサ12は、例えばCPU、GPU、及びRISC-CPU等のうち、少なくとも一種類をコアとして含んでいる。
【0046】
支援装置1aにおいてプロセッサ12は、支援システム1により移動体2の自動運転を遠隔支援する遠隔支援方法を遂行するためにメモリ10に記憶された、遠隔支援プログラムに含まれる複数の命令を実行する。このとき遠隔支援プログラムの命令は、制御システム3における制御プログラムの命令と協働して、実行される。これにより支援装置1aは、移動体2に対する遠隔支援方法を支援システム1によって遂行するための機能ブロックを、複数構築する。支援装置1aにおいて構築される複数の機能ブロックには、
図3に示すように支援割当ブロック100、支援実行ブロック110、情報収集ブロック120、ギャップ取得ブロック130、及び評価出力ブロック140が含まれている。
【0047】
支援装置1aにおいてプロセッサ12は、これらブロック100,110,120,130,140の構築により、移動体2に対する遠隔支援方法を実行する。こうした遠隔支援方法のうち、移動体2の自動運転をリアルタイムに支援するリアルタイム支援方法は、
図4に示すリアルタイム支援フローに従って実行される。尚、リアルタイム支援フローにおける各「S」は、遠隔支援プログラムに含まれた複数命令によって実行される複数ステップを、それぞれ意味している。
【0048】
S100において
図3の支援割当ブロック100は、いずれかの移動体2から要求された支援要求Rdを、通信系1bを通して取得したか否かを判定する。その結果、支援要求Rdの取得判定が下されると、
図4に示すようにリアルタイム支援フローはS101へ移行する。
【0049】
S101において
図3の支援割当ブロック100は、支援要求Rdを発信した移動体2を支援するオペレータ8を、取得した支援要求Rdに基づき割り当てる。このとき支援割当ブロック100は、支援先の移動体2から通信系1bを通して支援要求Rdと共に取得した認識情報、計画情報Ip、制御指令情報、及び挙動情報Iaのうち少なくとも一種類に基づくことで、他の支援要求Rdに対しての優先度を判断する。さらに支援割当ブロック100は、各オペレータ8の稼働状況と、各オペレータ8に対する後述の評価情報Ieとに基づくことで、判断した優先度に合致するオペレータ8を選別する。このとき支援割当ブロック100は、全オペレータ8のうち他のオペレータ8を管理する管理オペレータに対して割当支援の要求をすることで、当該管理オペレータからの割当指示の入力を受け付けてもよい。
【0050】
図4に示すように続くS102において
図3の支援実行ブロック110は、支援要求Rdに対して割り当てられたオペレータ8へ、当該支援要求Rdを出力する。このとき支援実行ブロック110は、S101において支援割当ブロック100により支援要求Rdと共に取得された認識情報、計画情報Ip、制御指令情報、及び挙動情報Iaのうち少なくとも一種類を、割り当てられたオペレータ8へ出力する。
【0051】
図4に示すように続くS103において
図3の支援実行ブロック110は、支援要求Rdに対して割り当てられたオペレータ8から、当該支援要求Rdに対する判断結果として支援先移動体2に対する指示の入力を、受け付ける。このとき、オペレータ8からの入力に従って生成される指示情報Ioは、支援先移動体2を現在のDDTから別な将来のDDTへ遷移させるための、遷移要否、遷移先DDTの種類、及び遷移タイミングとしての指示タイミングto(後述の
図7~9参照)のうち、少なくとも指示タイミングtoに関して判断された内容の指示情報を含む。ここで遷移先DDTの種類の一例は、例えば交差点又は停車位置等において停車した、移動体2の発進タスクであり、この場合に指示タイミングtoの一例は、当該発進タスクへの遷移タイミングとなる。また特に本実施形態では、例えばリモートセンタ9の遠隔操縦席等における移動体2の遠隔操作により、オペレータ8から指示が入力されることで、指示情報Ioが指示されてもよい。
【0052】
S103では、こうして生成された指示情報Ioは、支援要求Rdと対応付けたメモリ10への記憶により蓄積される。また特に本実施形態のS103では、オペレータ8の割り当てから指示の入力を受け付けるまでの応答時間tr(後述の
図13参照)が、支援要求Rd及び指示情報Ioと対応付けたメモリ10への記憶により蓄積される。
【0053】
図4に示すように続くS104において
図3の支援実行ブロック110は、支援要求Rdに対して割り当てられたオペレータ8からの入力に従って生成した指示情報Ioを、通信系1bにより支援先の移動体2へと送信させる。そこで先のS103では、後続のS104によって支援先の移動体2へと送信可能に、指示情報Ioが生成されている。
【0054】
図4に示すように続くS105において
図3の情報収集ブロック120は、指示情報Ioを受けた支援先の移動体2における認識情報、計画情報Ip、及び制御指令情報を、当該指示情報Ioに対して移動体2により事後判断された判断情報Ijとして、通信系1bを通して収集する。即ち情報収集ブロック120は、指示情報Ioに対する計画後に、計画情報Ipを含んだ判断情報Ijを支援先移動体2から収集する。それと共にS105において情報収集ブロック120は、指示情報Ioを受けた支援先移動体2における挙動情報Iaを、通信系1bを通して収集する。
【0055】
ここでS105では、判断情報Ijと挙動情報Iaとの収集が、S104による指示情報Ioの送信から、移動体2において判断されたDDTの遷移タイミングとなる判断タイミングtj(後述の
図7~9参照)を含んだ設定時間が経過するまでの期間、継続される。このような収集継続期間には、支援先移動体2において指示情報Ioに対する計画情報Ipの計画後に運転制御ブロック360又は計画ブロック320によって制約の与えられる場合が、想定される。そこで特に本実施形態の情報収集ブロック120は、指示情報Ioに対して
図5に示すように計画された計画軌道Tpを表す計画情報Ipと、当該計画軌道Tpに対して同図に示すように制約の与えられた実軌道Taを表す挙動情報Iaとを、収集可能となっている。
【0056】
図4に示すようにS105では、こうして収集された判断情報Ijと挙動情報Iaとが、支援要求Rd及び指示情報Ioに対応付けたメモリ10への記憶により、蓄積される。以上により、一回のリアルタイム支援フローが終了する。尚、リアルタイム支援フローの実行中には、別の支援要求Rdに備えて、当該実行中とは別のリアルタイム支援フローが、当該実行中のS101以降と並行して開始されるとよい。
【0057】
さて、移動体2に対する遠隔支援方法のうち、各オペレータ8の評価を支援する評価支援方法は、
図6に示す評価支援フローに従って実行される。尚、評価支援フローにおける各「S」も、遠隔支援プログラムに含まれた複数命令によって実行される複数ステップを、それぞれ意味している。
【0058】
S110において
図3のギャップ取得ブロック130は、メモリ10において互いに対応付けて記憶されている支援要求Rd、指示情報Io、計画情報Ipを含む判断情報Ij、及び挙動情報Iaのデータセットを、読み出す。このときの読み出しは、一回のリアルタイム支援が終了するのに応じた一データセット毎に遂行されてもいよし、終了した複数回のリアルタイム支援による複数データセット分を纏めて遂行されてもよい。そこで、以下における各ステップの説明は、代表的に一データセットに対する処理の説明とする。
【0059】
図6に示すように続くS111において
図3のギャップ取得ブロック130は、移動体2によるDDTの遷移タイミングとして、指示情報Ioが表す指示タイミングtoと、当該指示情報Ioに対応する判断情報Ijが表す判断タイミングtjとの、タイムギャップΔtを取得する。このときギャップ取得ブロック130は、指示タイミングtoから判断タイミングtjまでの時間差を、タイムギャップΔtとして演算する。
【0060】
具体的にS111では、
図7,8に示すようにギャップ取得ブロック130は、指示情報Ioが時刻により直接的に表す指示タイミングtoから、タイムギャップΔtを演算してもよい。
図7に示すようにギャップ取得ブロック130は、判断情報Ijが時刻により直接的に表す判断タイミングtjから、タイムギャップΔtを演算してもよい。
図8,9に示すようにギャップ取得ブロック130は、例えば移動体2の車速、転舵角、又は加減速度等の運動物理量により判断情報Ijが間接的に表す判断タイミングtjから、タイムギャップΔtを演算してもよい。
図9に示すようにギャップ取得ブロック130は、入力としての移動体2に対する遠隔操作によって指示情報Ioがオペレータ8から指示される場合には、当該遠隔操作の操作量により指示情報Ioが間接的に表す指示タイミングtoから、タイムギャップΔtを演算してもよい。尚、遠隔操作によって指示情報Ioがオペレータ8から指示される場合、指示情報Ioに先立つ事前の判断情報IjがS105により取得されてS110により読み出されることで、当該事前の判断タイミングtjから指示タイミングtoまでの時間差がタイムギャップΔtとして演算されてもよい。
【0061】
図6に示すように続くS112において
図3の評価出力ブロック140は、取得されたタイムギャップΔtに基づくことで、指示情報Ioに対応するオペレータ8を評価した評価情報Ieを、生成する。このとき評価出力ブロック140は、過去にメモリ10に蓄積されたタイムギャップΔtに関して
図10に示すように走行シーンの種別毎にクラスタリングされて例えば平均値、中央値又は最頻値等に設定されたタイム基準閾値と、S111において取得のタイムギャップΔtとを、比較する。
【0062】
タイムギャップΔtとタイム基準閾値との比較の結果、
図6に示すS112では、タイムギャップΔtがタイム基準閾値以上又は超過となる場合に
図3の評価出力ブロック140が、オペレータ8による指令の判断は異常判断であったと判定する。この場合に評価出力ブロック140は、異常判断との判定結果を表す異常フラグを評価情報Ieとして生成し、評価対象のオペレータ8と対応付けたメモリ10への記憶により当該評価情報Ieを蓄積する。
【0063】
図6に示すように続くS113において
図3のギャップ取得ブロック130は、移動体2による走行軌道として、指示情報Ioに対して計画された計画情報Ipが表す計画軌道Tpと、当該計画後に現出した挙動情報Iaが表す実軌道Taとの、軌道ギャップΔTを取得する。このとき
図11に示すようにギャップ取得ブロック130は、軌道Tp,Taの同時刻間での距離、又はDTW(Dynamic Time Warping)による演算距離を集計することで、当該集計距離に関する例えば平均値又は中央値等の代表値を、軌道ギャップΔTとして抽出してもよい。ギャップ取得ブロック130は、軌道Tp,Taの同時刻間での姿勢角偏差を集計することで、当該集計偏差に関する例えば平均値又は中央値等の代表値を、軌道ギャップΔTとして抽出してもよい。
【0064】
図6に示すように続くS114において
図3の評価出力ブロック140は、取得された軌道ギャップΔTに基づくことによっても、評価情報Ieを生成する。このとき評価出力ブロック140は、過去にメモリ10に蓄積された軌道ギャップΔTに関して走行シーンの種別毎にクラスタリングされて例えば平均値、中央値又は最頻値等に設定された軌道基準閾値と、S113において取得の軌道ギャップΔTとを、比較する。ここで軌道ギャップΔTと軌道基準閾値との比較は、挙動情報Iaが表す実軌道Taに対する制約の有無に拘らず、又は当該制約が実軌道Taへ与えられた場合に限り、遂行される。
【0065】
軌道ギャップΔTと軌道閾値との比較の結果、
図6に示すS114では、軌道ギャップΔTが軌道基準閾値以上又は超過となる場合に
図3の評価出力ブロック140が、オペレータ8による指令の判断は異常判断であったと判定する。この場合に評価出力ブロック140は、異常判断との判定結果を表す異常フラグを評価情報Ieとして生成し、評価対象のオペレータ8と対応付けたメモリ10への記憶により当該評価情報Ieを蓄積する。
【0066】
図6に示すように続くS115において
図3のギャップ取得ブロック130は、指示情報Ioに対する計画後に現出した挙動情報Iaが表す移動体2の実挙動Baと、そうした実挙動Baに関して過去にメモリ10に蓄積された統計情報Isが表す統計挙動Bsとの、挙動ギャップΔBを取得する。ここで統計情報Isは、過去にメモリ10に蓄積された実挙動Baに関して、走行シーンの種別毎にクラスタリングされて例えば平均値、中央値又は最頻値等に設定された統計挙動Bsの情報を、含んでいる。
【0067】
そこでS115におけるギャップ取得ブロック130は、指示情報Ioに対する計画後に移動体2に現出した急制動の走行シーンにおいて実挙動Baを表す、例えば縦加速度等の運動物理量の時間変化量に対して、統計挙動Bsが表す値との差を、挙動ギャップΔBとして抽出してもよい。ギャップ取得ブロック130は、指示情報Ioに対する計画後に移動体2に現出したリスク回避の走行シーンにおいて実挙動Baを表す、例えば縦加速度、横加速度、姿勢角、TTC(Time To Collision)、又はTTV(Time To Vehicle)等の運動物理量の時間変化量に対して、統計挙動Bsが表す値との差を、挙動ギャップΔBとして抽出してもよい。
【0068】
図6に示すように続くS116において
図3の評価出力ブロック140は、取得された挙動ギャップΔBに基づくことによっても、評価情報Ieを生成する。このとき評価出力ブロック140は、S115において取得の挙動ギャップΔBと、正常判断及び異常判断の境界を決める挙動基準閾値とを、比較する。
【0069】
挙動ギャップΔBと挙動基準閾値との比較の結果、
図6に示すS116では、挙動ギャップΔBが挙動基準閾値以上又は超過となる場合に
図3の評価出力ブロック140が、オペレータ8による指令の判断は異常判断であったと判定する。この場合に評価出力ブロック140は、異常判断との判定結果を表す異常フラグを評価情報Ieとして生成し、評価対象のオペレータ8と対応付けたメモリ10への記憶により当該評価情報Ieを蓄積する。尚、S116における異常判断は、各オペレータ8毎に現在及び過去の挙動ギャップΔBに対する、例えば分散分析又はk近傍分析等により遂行されてもよい。
【0070】
図6に示すように続くS117において
図3の評価出力ブロック140は、メモリ10に蓄積された各オペレータ8毎の評価情報Ieを、表示出力する。このとき表示出力前に評価出力ブロック140は、ギャップΔt,ΔT,ΔBのうち少なくとも一種類に基づき異常フラグの設定された指示情報Ioの割合を抽出し、各オペレータ8による指示の安全度を評価する評価情報Ieとして当該抽出割合の逆数を指標化しておく。そこで
図12に示すように評価出力ブロック140は、指標化した安全度の評価情報Ieを、各オペレータ8同士で比較して表示してもよい。
図13に示すように評価出力ブロック140は、メモリ10に蓄積された応答時間trの例えば平均値、中央値又は最頻値等の代表値を、各オペレータ8同士で比較して表示してもよい。
図14に示すように評価出力ブロック140は、指標化した安全度の評価情報Ieと応答時間trとにさらに基づくことで、評価情報Ieとして各オペレータ8毎の指示特性を分析し、それらオペレータ8に対する分析結果の散布図を表示してもよい。
【0071】
図15に示すように評価出力ブロック140は、異常フラグが設定された指示情報Ioの抽出割合となる異常割合の時間変化を、評価情報Ieとして各オペレータ8別に表示してもよい。
図16に示すように評価出力ブロック140は、指標化した安全度の評価情報Ieを設定人数単位のオペレータ8間で正規化し、正規化分布における該当点及び順位を各オペレータ8別に表示してもよい。
図17に示すように評価出力ブロック140は、指標化した安全度の評価情報Ieと応答時間trとの相関分布、並びに当該相関分布における各オペレータ8別の該当点を表示してもよい。
【0072】
こうして
図6に示すように、一回の評価支援フローが終了する。ここで、以上により表示出力される評価情報Ieは、メモリ10への記憶により蓄積されることで、例えばリアルタイム支援フローにおけるオペレータ8の割当等に活用されることとなる。
【0073】
(作用効果)
以上説明した本実施形態の作用効果を、以下に説明する。
【0074】
本実施形態では、支援要求Rdに対するオペレータ8の指示情報Ioが生成されて送信された移動体2からは、指示情報Ioに対して判断された判断情報Ijが、収集される。そこで本実施形態によると、移動体2によるDDTの遷移タイミングとして、指示情報Ioが表す指示タイミングtoと、判断情報Ijが表す判断タイミングtjとの、タイムギャップΔtに基づきオペレータ8を評価した評価情報Ieが、出力される。これによれば、オペレータ8の判断能力を反映する指示タイミングtoは、移動体2の直接的な判断情報Ijである判断タイミングtjとの比較結果としての、タイムギャップΔtに基づくことで適正に評価され得る。故に、移動体2の自動運転を遠隔支援するオペレータ8の能力評価に、信頼性を与えることが可能である。
【0075】
本実施形態では、支援要求Rdに対するオペレータ8の指示情報Ioが生成されて送信された移動体2からは、指示情報Ioに対して計画された計画情報Ip、及び指示情報Ioに対する当該計画後の挙動情報Iaが、収集される。そこで本実施形態によると、移動体2による走行軌道として、計画情報Ipが表す計画軌道Tpと、挙動情報Iaが表す実軌道Taとの、軌道ギャップΔTに基づきオペレータ8を評価した評価情報Ieが、出力される。これによれば、オペレータ8の判断能力を反映する指示の内容は、当該指示内容に従う計画軌道Tpと、移動体2の直接的な挙動情報Iaである実軌道Taとの比較結果としての、軌道ギャップΔTに基づくことで適正に評価され得る。故に、移動体2の自動運転を遠隔支援するオペレータ8の能力評価に、信頼性を与えることが可能である。
【0076】
本実施形態によると、計画情報Ipに対して移動体2により制約の与えられた実軌道Taを表す挙動情報Iaが、収集される。これによれば、オペレータ8の判断能力を反映する指示の内容は、当該指示内容に従う計画軌道Tpと、移動体2の直接的な挙動情報Iaとして制約の与えられた実軌道Taとの比較結果である、軌道ギャップΔTに基づくことで適正に評価され得る。故に、移動体2の自動運転を遠隔支援するオペレータ8の能力評価において、信頼性を高めることが可能である。
【0077】
本実施形態によると、挙動情報Iaが表す移動体2の実挙動Baと、そうした実挙動Baに関して蓄積された統計情報Isが表す統計挙動Bsとの、挙動ギャップΔBに基づく評価情報Ieが、出力される。これによれば、オペレータ8の判断能力を反映する指示の内容は、当該指示内容に従う計画情報Ipに対しての移動体2の直接的な実挙動Baと、過去の実挙動Baの統計情報Isである統計挙動Bsとの比較結果としての、挙動ギャップΔBに基づくことで適正に評価され得る。故に、移動体2の自動運転を遠隔支援するオペレータ8の能力評価において、信頼性を高めることが可能である。
【0078】
本実施形態によると、移動体2の遠隔操作によりオペレータ8から指示された指示情報Ioが、生成されてもよい。この場合、オペレータ8の判断能力を含む遠隔操作能力を反映する指示タイミングtoは、移動体2の直接的な判断情報Ijである判断タイミングtjとの比較結果としての、タイムギャップΔtに基づくことで適正に評価され得る。また、オペレータ8の判断能力を含む遠隔操作能力を反映する指示の内容は、当該指示内容に従う計画軌道Tpと、移動体2の直接的な挙動情報Iaである実軌道Taとの比較結果としての、軌道ギャップΔTに基づくことで適正に評価され得る。さらに、オペレータ8の判断能力を含む遠隔操作能力を反映する指示の内容は、当該指示内容に従う計画情報Ipに対しての移動体2の直接的な実挙動Baと、過去の実挙動Baの統計情報Isである統計挙動Bsとの比較結果としての、挙動ギャップΔBに基づくことで適正に評価され得る。これらのことから、移動体2の自動運転を遠隔操作により遠隔支援するオペレータ8の能力評価に、信頼性を与えることが可能である。
【0079】
(他の実施形態)
以上、一実施形態について説明したが、本開示は、当該説明の実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
【0080】
変形例において支援システム1の支援装置1a及び/又は制御システム3を構成する専用コンピュータは、デジタル回路及びアナログ回路のうち、少なくとも一方をプロセッサとして有していてもよい。ここでデジタル回路とは、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、SOC(System on a Chip)、PGA(Programmable Gate Array)、及びCPLD(Complex Programmable Logic Device)等のうち、少なくとも一種類である。またこうしたデジタル回路は、プログラムを記憶したメモリを、有していてもよい。
【0081】
変形例では、監視ブロック340による制約が、少なくとも実軌道Taには与えられなくてもよい。変形例では、S113,S114の組と、S115,S116の組とのうち、少なくとも一方の組が実行されなくてもよい。変形例では、S111,S112の組と、S115,S116の組とのうち、少なくとも一方の組が実行されなくてもよい。
【符号の説明】
【0082】
1:支援システム、2:移動体、8:オペレータ、10:メモリ、12:プロセッサ、Ba:実挙動、Bs:統計挙動、Ia:挙動情報、Ie:評価情報、Ij:判断情報、Io:指示情報、Ip:計画情報、Is:統計情報、Rd:支援要求、Ta:実軌道、Tp:計画軌道、tj:判断タイミング、to:指示タイミング、ΔB:挙動ギャップ、ΔT:軌道ギャップ、Δt:タイムギャップ