(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
A63F5/04 611B
A63F5/04 651
A63F5/04 620
(21)【出願番号】P 2022101578
(22)【出願日】2022-06-24
【審査請求日】2023-11-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
(74)【代理人】
【識別番号】100143063
【氏名又は名称】安藤 悟
(72)【発明者】
【氏名】岡村 鉉
【審査官】佐藤 洋允
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-166044(JP,A)
【文献】特開2021-104290(JP,A)
【文献】特開2016-049269(JP,A)
【文献】特開2018-068384(JP,A)
【文献】特開2019-017771(JP,A)
【文献】特開2016-052350(JP,A)
【文献】特開2013-000527(JP,A)
【文献】特開2015-054100(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームの進行を制御する主制御手段と、
当該主制御手段が送信した送信情報に基づき、演出の実行を制御する演出制御手段と、を備え、
前記主制御手段は、所定遊技状態におけるゲームの所定の実行結果に対応する結果対応情報を含む対応送信情報を送信する対応送信手段を備え、
前記演出制御手段は、
前記対応送信情報に含まれる前記結果対応情報を利用して、前記所定遊技状態において実行された複数のゲームの前記所定の実行結果に対応する所定結果情報を所定記憶手段に記憶させる記憶実行手段と、
前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報に対応する所定結果報知が実行されるように所定報知手段を制御する所定制御手段と、
前記対応送信情報とは異なる契機送信情報を受信したことに基づいて、当該契機送信情報に含まれる情報を利用して前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報を修正することを可能とする修正手段と、
を備え
、
当該修正手段は、
前記契機送信情報を受信する度に当該契機送信情報に含まれる情報を利用して前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報を修正すべきか否かを特定する修正特定手段と、
当該修正特定手段により前記所定結果情報を修正すべきことが特定された場合に、前記契機送信情報に含まれる情報を利用して前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報を修正することを可能とする修正実行手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
【0003】
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記例示等のような遊技機においては報知の実行制御が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
【0006】
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、報知の実行制御が好適に行われるようにすることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、ゲームの進行を制御する主制御手段と、
当該主制御手段が送信した送信情報に基づき、演出の実行を制御する演出制御手段と、を備え、
前記主制御手段は、所定遊技状態におけるゲームの所定の実行結果に対応する結果対応情報を含む対応送信情報を送信する対応送信手段を備え、
前記演出制御手段は、
前記対応送信情報に含まれる前記結果対応情報を利用して、前記所定遊技状態において実行された複数のゲームの前記所定の実行結果に対応する所定結果情報を所定記憶手段に記憶させる記憶実行手段と、
前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報に対応する所定結果報知が実行されるように所定報知手段を制御する所定制御手段と、
前記対応送信情報とは異なる契機送信情報を受信したことに基づいて、当該契機送信情報に含まれる情報を利用して前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報を修正することを可能とする修正手段と、
を備え、
当該修正手段は、
前記契機送信情報を受信する度に当該契機送信情報に含まれる情報を利用して前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報を修正すべきか否かを特定する修正特定手段と、
当該修正特定手段により前記所定結果情報を修正すべきことが特定された場合に、前記契機送信情報に含まれる情報を利用して前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報を修正することを可能とする修正実行手段と、
を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、報知の実行制御が好適に行われるようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施形態におけるスロットマシンの正面図である。
【
図2】前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。
【
図5】表示窓部から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図である。
【
図6】入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。
【
図7】(a)共通表示領域の正面図であり、(b)兼用表示部にて表示される停止順序に対応する情報の内容を説明するための説明図である。
【
図8】(a),(b)画像表示装置における停止順序の報知内容と兼用表示部における停止順序の表示内容との関係を説明するための説明図である。
【
図10】主側ROMにおけるプログラム及びデータの設定態様を説明するための説明図である。
【
図11】主側RAMにおける各エリアの設定態様を説明するための説明図である。
【
図12】領域内処理用のワークエリアに設けられた各種記憶エリア及び領域外処理用のワークエリアに設けられた各種記憶エリアを説明するための説明図である。
【
図13】主側MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
【
図14】主側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【
図15】主側MPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。
【
図16】主側MPUにて実行される役の抽選処理を示すフローチャートである。
【
図17】3枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図である。
【
図18】2枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図である。
【
図19】リールの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。
【
図20】遊技状態及び遊技区間を説明するための説明図である。
【
図21】主側MPUにて実行される遊技開始時処理を示すフローチャートである。
【
図22】主側MPUにて実行されるリール制御処理を示すフローチャートである。
【
図23】主側MPUにて実行される遊技終了時の対応処理を示すフローチャートである。
【
図24】主側MPUにて実行される通常開始時処理を示すフローチャートである。
【
図25】主側MPUにて実行される通常用処理を示すフローチャートである。
【
図26】主側MPUにて実行されるベースAT開始時処理を示すフローチャートである。
【
図27】主側MPUにて実行されるベースAT用処理を示すフローチャートである。
【
図28】主側MPUにて実行される遊技区間制御処理を示すフローチャートである。
【
図29】(a)主側MPUと演出側MPUとの通信に関する電気的構成を説明するための説明図であり、(b)主側MPUから演出側MPUに送信されるコマンドを説明するための説明図である。
【
図30】(a)回転受付コマンドAに含まれている情報を説明するための説明図であり、(b)回転受付コマンドBに含まれている情報を説明するための説明図である。
【
図31】(a)ゲーム終了コマンドAに含まれている情報を説明するための説明図であり、(b)ゲーム終了コマンドBに含まれている情報を説明するための説明図である。
【
図32】主側MPUにて実行されるコマンド設定処理を示すフローチャートである。
【
図33】(a)~(d)AT状態への移行が待機されている状況で画像表示装置にて実行される表示演出の内容を説明するための説明図である。
【
図34】演出側MPUにて実行される通常演出制御処理を示すフローチャートである。
【
図35】演出側MPUにて実行される演出調整処理を示すフローチャートである。
【
図36】(a)~(c)ベースAT状態への移行が待機されている状況における連続表示演出のオープニング区分が開始された後に信号経路群の異常が生じ、対決結果区分が開始される場合に当該信号経路群の異常が解消される場合における連続表示演出の実行内容を説明するための説明図である。
【
図37】(a),(b)ベースAT状態への移行が待機されている状況における連続表示演出のオープニング区分が開始された後に信号経路群の異常が生じ、当該待機されている状況における最後のゲームの終了直前に当該信号経路群の異常が解消される場合における連続表示演出の実行内容を説明するための説明図である。
【
図38】(a),(b)ベースAT状態への移行が待機されている状況における連続表示演出のオープニング区分が開始された後に信号経路群の異常が生じ、主側MPUにて当該待機されている状況の制御が終了してベースAT状態の制御が開始されたゲームよりも後のゲームにおいて当該信号経路群の異常が解消される場合における連続表示演出の実行内容を説明するための説明図である。
【
図39】(a)~(i)画像表示装置にて連続表示演出が実行されている状況において一時的に信号経路群の異常が発生する場合における表示演出の進行の様子を示すタイムチャートである。
【
図40】(a)ベースAT状態における画像表示装置の表示内容を説明するための説明図であり、(b)エンディングAT状態における画像表示装置の表示内容を説明するための説明図である。
【
図41】ベースAT状態及びエンディングAT状態において各種画像を表示するための情報を記憶するための演出側RAMの記憶エリアの内容を説明するための説明図である。
【
図42】演出側MPUにて実行されるAT演出制御処理を示すフローチャートである。
【
図43】演出側MPUにて実行される残数カウンタの調整処理を示すフローチャートである。
【
図44】(a)ベースAT状態においてリールの停止順序が画像表示装置に表示される様子を示す説明図であり、(b)ベースAT状態においてリールの停止順序が不一致となった場合における画像表示装置の表示内容を説明するための説明図であり、(c)ベースAT状態においてリールの停止順序が正解となった場合における画像表示装置の表示内容を説明するための説明図である。
【
図45】(a)~(g)リールの停止順序が報知されている状況において一時的に信号経路群の異常が発生する場合における表示演出の進行の様子を示すタイムチャートである。
【
図46】(a)~(e)ベースAT状態において遊技媒体の残りの付与数が上乗せされることに合わせて画像表示装置における残り付与数画像に表示されている遊技媒体の残りの付与数が正確な付与数の表示に修正される様子を示すタイムチャートである。
【
図47】(a)~(c)画像表示装置にて付与数の上乗せ演出が実行される様子を説明するための説明図である。
【
図48】主側MPUにて実行される領域外用の第1初期化処理を示すフローチャートである。
【
図49】主側MPUにて実行される領域外用の第2初期化処理を示すフローチャートである。
【
図50】主側MPUにて実行される終了監視処理を示すフローチャートである。
【
図51】主側MPUにて実行される監視実行処理を示すフローチャートである。
【
図52】主側MPUにて実行される終了設定処理を示すフローチャートである。
【
図53】(a)エンディングAT状態においてエンディング条件の成立が近付いていることを報知する画像の内容を説明するための説明図であり、(b)エンディング条件が成立してエンディングAT状態が終了したことを報知する画像の内容を説明するための説明図であり、(c)遊技の強制終了が近付いていることを報知する画像の内容を説明するための説明図であり、(d)遊技が強制終了されたことを報知する画像の内容を説明するための説明図である。
【
図54】演出側MPUにて実行される終了前報知用処理を示すフローチャートである。
【
図55】第2の実施形態における主側MPUにて実行される監視実行処理を示すフローチャートである。
【
図56】主側MPUにて実行される終了設定処理を示すフローチャートである。
【
図57】第3の実施形態における演出側MPUにて実行される終了前報知用処理を示すフローチャートである。
【
図58】(a)第4の実施形態における演出側MPUにて実行される基準到達制御処理を示すフローチャートであり、(b)基準到達画像の内容を説明するための説明図である。
【
図59】第5の実施形態における各リールの配列を示す図である。
【
図60】入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。
【
図61】主側MPUの構成を説明するための説明図である。
【
図62】主側MPUにて実行される役の抽選処理を示すフローチャートである。
【
図63】(a)非内部用役抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)内部用役抽選テーブルを説明するための説明図である。
【
図64】リールの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。
【
図65】遊技状態及び遊技区間を説明するための説明図である。
【
図66】主側MPUにて実行される遊技終了時の対応処理を示すフローチャートである。
【
図67】主側MPUにて実行されるボーナス用処理を示すフローチャートである。
【
図68】(a),(b)AT移行抽選演出の内容を説明するための説明図である。
【
図69】主側MPUにて実行されるゲーム開始時の有利抽選処理を示すフローチャートである。
【
図70】(a)非BB時のAT移行抽選においてAT移行当選が発生する確率を説明するための説明図であり、(b)主側MPUにて実行される非BB時のAT移行抽選用処理を示すフローチャートである。
【
図71】(a)非BB時の上乗せ抽選において上乗せ当選が発生する確率を説明するための説明図であり、(b)主側MPUにて実行される非BB時の上乗せ抽選用処理を示すフローチャートである。
【
図72】演出側MPUにて実行されるAT用演出の制御処理を示すフローチャートである。
【
図73】(a),(b)停止操作報知及び上乗せ挑戦演出が行われる様子を説明するための説明図である。
【
図74】主側MPUにて実行される停止操作報知制御処理を示すフローチャートである。
【
図75】演出側MPUにて実行される停止操作報知用処理を示すフローチャートである。
【
図76】主側MPUにて実行される通常用処理を示すフローチャートである。
【
図77】主側MPUにて実行されるボーナス終了時処理を示すフローチャートである。
【
図78】主側MPUにて実行されるAT用処理を示すフローチャートである。
【
図79】主側MPUにて実行される達成対応処理を示すフローチャートである。
【
図80】主側MPUにて実行される達成後上乗せ用処理を示すフローチャートである。
【
図81】演出側MPUにて実行される上乗せ挑戦演出用処理を示すフローチャートである。
【
図82】第6の実施形態における各リールの配列を示す図である。
【
図83】入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。
【
図84】(a)非内部用役抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)内部用役抽選テーブルを説明するための説明図である。
【
図85】リールの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。
【
図86】(a),(b)停止操作報知及び上乗せ挑戦演出が行われる様子を説明するための説明図であり、(c)主側RAMの構成を説明するための説明図である。
【
図87】主側MPUにて実行される達成対応処理を示すフローチャートである。
【
図88】主側MPUにて実行される達成後上乗せ用処理を示すフローチャートである。
【
図89】(a)第7の実施形態における主側ROMの構成を説明するための説明図であり、(b)主側MPUにて実行される役の抽選処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシン10に本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1はスロットマシン10の正面図であり、
図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図であり、
図3は筐体11の正面図である。
【0011】
図2及び
図3に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
【0012】
筐体11の前面側には、
図1及び
図2に示すように前面扉12が取り付けられている。前面扉12は筐体11の左側部に設けられた軸部15を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
【0013】
前面扉12の中央部上寄りには
図1に示すように、遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明の材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
【0014】
図2及び
図3に示すように、筐体11は仕切り板11aによりその内部が上下2分割されており、仕切り板11aの上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L、中リール32M及び右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リール32L,32M,32Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
【0015】
遊技パネル20の下方左側には
図1に示すように、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダル及び仮想メダルのいずれかである遊技媒体(又は遊技価値)が所定数以上ベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
【0016】
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
【0017】
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、遊技媒体の付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲーム(遊技回)に相当する。
【0018】
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側にはメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、
図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、受付許可時であればホッパ装置53へ導かれ、受付禁止時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる(
図1参照)。なお、ホッパ装置53は、後述するメインラインML上に遊技媒体の付与に対応する入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。メダル投入口45の下方には、
図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。
【0019】
表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48とが設けられている。本スロットマシン10では一度にベット(すなわち賭け設定)することが可能な遊技媒体(メダル又は仮想メダル)の数が「3」となる状況と「2」となる状況とが存在している。
【0020】
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが3枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「2」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
【0021】
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が、ベット可能な数に対する現状のベット数の差よりも少ない場合に第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には、ベット数がその仮想メダルの枚数分増加するとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
【0022】
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
【0023】
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が1枚であって現状のベット数が「0」である状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には、ベット数が「1」となるとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
【0024】
第1クレジット投入ボタン47は第2クレジット投入ボタン48よりも遊技者によるボタン操作に際して押圧されることとなる押圧面が広い。これにより、第1クレジット投入ボタン47の操作性が高められている。
【0025】
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有している。仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51が操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
【0026】
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、
図2及び
図3に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定値を「1」から「6」の範囲で変更するために、遊技ホールの管理者が保有する設定キーが挿入されて操作される設定キー挿入孔57とが設けられている。
【0027】
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
【0028】
図4には、左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応させて番号が「0」~「20」まで付されているが、これら番号は後述する主制御装置70が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
【0029】
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の7種類がある。そして、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は異なっている。
【0030】
図5は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリール32L,32M,32Rに付された21個の図柄のうち図柄全体が視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
【0031】
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだラインである。所定数以上の遊技媒体がベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、遊技媒体の付与という利益、再遊技という利益及び遊技状態の移行のいずれかが付与される。
【0032】
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL4といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。
【0033】
以下、
図6を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。
図6は入賞となる図柄の組合せと入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。
【0034】
遊技媒体の付与が行われる小役入賞としては、第1補填入賞、第2補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第6補填入賞、第7補填入賞、第8補填入賞、第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞がある。詳細には、メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第1補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第3補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第4補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第5補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第6補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第7補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第8補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第9補填入賞となる。第1補填入賞~第9補填入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「1」となる。
【0035】
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2ベル入賞となる。第1ベル入賞及び第2ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「15」となる。
【0036】
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「5」となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「チェリー」図柄となった場合、中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄がいずれであったとしてもチェリー入賞となる。チェリー入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「4」となる。
【0037】
遊技媒体をベットすることなく次回のゲームを行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1チャンスリプレイ入賞及び第2チャンスリプレイ入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、又はメインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、通常リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1チャンスリプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2チャンスリプレイ入賞となる。
【0038】
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら次回のゲームを行うことが可能となる再遊技の特典が付与される。具体的には、「3」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「3」の遊技媒体がベットされた状態で次回のゲームを開始することが可能となる。また、「2」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「2」の遊技媒体がベットされた状態で次回のゲームを開始することが可能となる。
【0039】
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、第1CB入賞及び第2CB入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第1CB入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第2CB入賞となる。第1CB入賞が成立した場合には遊技状態が第1CB状態ST2に移行し、第2CB入賞が成立した場合には遊技状態が第2CB状態ST3に移行する(
図20参照)。
【0040】
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は、メインラインMLに小役入賞に対応した図柄の組合せが停止すると、当選役の有無に関わらず入賞成立としてメダルの払い出しが行われる遊技状態である。例えば、第1ベル入賞に対応した当選フラグに「1」がセットされていない場合であっても、第1ベル入賞に対応した図柄の組合せがメインラインML上に停止すると遊技媒体が遊技者に付与される。一方、リプレイ入賞に関しては、抽選で対応する役に当選していることを条件として成立する。
【0041】
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、非CB状態とは異なるリール制御が行われる。非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。つまり、非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。一方、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、中リール32M及び右リール32Rについて上記リール制御、すなわち通常ゲームと同様のリール制御が行われるが、左リール32Lについて上記リール制御が行われない。左リール32Lについては、左ストップボタン42が操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、左ストップボタン42が操作されてから上記規定時間より短い所定の時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、左リール32Lについて行われる。
【0042】
なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3において、最大1図柄分までしか滑らせないリール制御は、左リール32Lに限定されるものではなく、最初に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らせない制御が行われてもよく、予め定められたリールについてのみ最大1図柄分しか滑らせないリール制御が行われてもよい。さらには、2番目に操作されたストップボタン又は最後に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われるといったように、ある順番目に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分しか滑らせないリール制御が行われてもよい。
【0043】
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、リプレイ入賞に対応した役に当選している場合にはリプレイ入賞が優先され、リプレイ入賞が不可であれば第1ベル入賞が成立し得る。また、リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも第1ベル入賞が成立し得る。
【0044】
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。
【0045】
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
【0046】
前面扉12の上部には、
図1に示すように、上部ランプ61及びスピーカ62が設けられているとともに画像表示装置63が設けられている。上部ランプ61は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ61は、画像表示装置63における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ62は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ62は、画像表示装置63における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
【0047】
画像表示装置63は表示面を有しており、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されているが、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面にて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置63は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面にて表示されるように表示制御される。つまり、画像表示装置63では表示演出が実行される。
【0048】
前面扉12の遊技パネル20には、表示窓部21L,21M,21Rの下方の位置に、貯留記憶された仮想メダルの数を表示するクレジット表示部65と、小役入賞時に付与対象となった遊技媒体数を表示するとともに画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合にその報知される内容に対応した表示を行い、さらには遊技履歴の管理結果を報知するための表示を行う兼用表示部66と、遊技区間が第2区間であることに対応した表示を行う区間表示部67とが設けられている。クレジット表示部65は7セグメント表示器によって構成されており、各セグメントには緑色などの単色発光タイプのLEDが用いられている。
【0049】
図7(a)は兼用表示部66及び区間表示部67が設けられた共通表示領域68の正面図である。共通表示領域68には、
図7(a)に示すように2個の7セグメント表示器66a,66bが横方向に並設された兼用表示部66と、1個の発光部からなる区間表示部67とが集約されている。
【0050】
遊技媒体の付与に対応するいずれかの小役入賞(第1~第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞又はチェリー入賞)が成立した場合には、その小役入賞が成立したゲームの終了時にその小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が兼用表示部66にて表示される。具体的には、非CB状態において第1~第9補填入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「1」が表示されることによって「1」の遊技媒体が付与されたことが報知される。非CB状態において第1ベル入賞及び第2ベル入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aに「1」が表示されるとともに右側の7セグメント表示器66bに「5」が表示されることによって「15」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態において第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「5」が表示されることによって「5」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態においてチェリー入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「4」が表示されることによって「4」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
【0051】
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3においては小役の入賞により付与される遊技媒体の数は「1」となる。したがって、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において小役の入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「1」が表示されることによって「1」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
【0052】
一方、いずれかのリプレイ入賞及びいずれかのCB入賞といった遊技媒体が付与されない入賞が成立したとしても、その入賞に対応する表示が兼用表示部66にて行われることはなく、この場合には各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態に維持される。兼用表示部66における遊技媒体の付与数の表示は、その表示が行われた次回のゲームを開始させるために遊技媒体がベットされた場合に終了され、このベットされたタイミングにおいて各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態となる。
【0053】
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、その報知される停止順序に対応する情報が兼用表示部66にて表示される。
図7(b)は兼用表示部66にて表示される停止順序に対応する情報の内容を説明するための説明図である。
図7(b)に示すように、本スロットマシン10では画像表示装置63にて報知されるリール32L,32M,32Rの停止順序として、第1停止が左リール32Lであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序と、第1停止が中リール32Mであり残りが任意である停止順序と、第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序とが存在している。
【0054】
画像表示装置63における停止順序の報知は、非CB状態において役の抽選処理にて、第1ベル当選データを含むとともに第1~第6補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、又は第2ベル当選データを含むとともに第7~第9補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合に実行され得る。具体的には、第1ベル当選データを含むとともに第1~第6補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第1ベル入賞が成立し、今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかった場合には第1~第6補填入賞のいずれかが成立し得る。第1ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「15」の遊技媒体が遊技者に付与され、第1~第6補填入賞のいずれかが成立した場合には既に説明したとおり「1」の遊技媒体が遊技者に付与される。
【0055】
第2ベル当選データを含むとともに第7~第9補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第2ベル入賞が成立し、今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかった場合には第7~第9補填入賞のいずれかが成立し得る。第2ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「15」の遊技媒体が遊技者に付与され、第7~第9補填入賞のいずれかが成立した場合には既に説明したとおり「1」の遊技媒体が遊技者に付与される。
【0056】
上記停止順序のいずれかが画像表示装置63にて報知される場合には、兼用表示部66における左側の7セグメント表示器66aは非表示の状態が維持される一方、右側の7セグメント表示器66bにてその報知対象の停止順序に対応する表示が行われる。この表示内容は
図7(b)に示す通りであり、画像表示装置63における停止順序の報知内容に対して兼用表示部66の停止順序の表示内容が1対1で対応させて設定されている。但し、これに限定されることはなく、画像表示装置63における停止順序の報知内容の一部又は全部に対しては兼用表示部66の複数種類の表示内容が対応させて設定されている構成としてもよい。
【0057】
兼用表示部66における停止順序の表示内容は、兼用表示部66にて遊技媒体の付与に対応する表示が行われる場合に表示対象となる表示内容と相違している。これにより、兼用表示部66にて表示されている内容が、遊技媒体の付与数に対応しているのか、それともリール32L,32M,32Rの停止順序に対応しているのかを区別し易くなる。
【0058】
図8(a)及び
図8(b)は画像表示装置63における停止順序の報知内容と兼用表示部66における停止順序の表示内容との関係を説明するための説明図である。
【0059】
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、
図8(a)に示すように、画像表示装置63にはゲームを終了させるために必要な停止操作の回数と同数の単位表示画像G1~G3が表示され、各単位表示画像G1~G3においてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われる。具体的には左リール32Lに対応する左単位表示画像G1と、中リール32Mに対応する中単位表示画像G2と、右リール32Rに対応する右単位表示画像G3とが表示される。そして、
図8(a)においては第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである場合の停止順序が報知される様子を示しているため、左単位表示画像G1には左リール32Lの停止順序に対応する「2」の画像が表示され、中単位表示画像G2には中リール32Mの停止順序に対応する「1」の画像が表示され、右単位表示画像G3には右リール32Rの停止順序に対応する「3」の画像が表示される。
【0060】
画像表示装置63においては上記のようにリール32L,32M,32Rの停止順序そのものを報知する画像が表示されるのに対して、兼用表示部66では
図8(b)に示すように、上記リール32L,32M,32Rの停止順序に対応する「L」の表示が行われる。つまり、画像表示装置63においてはリール32L,32M,32Rの数に対応する単位表示画像G1~G3が表示されるとともに各単位表示画像G1~G3において対応するリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われるのに対して、兼用表示部66ではリール32L,32M,32Rの数とは無関係な表示が行われる。これにより、兼用表示部66においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知内容に対応する表示が行われるとしても、画像表示装置63における表示内容に遊技者を注目させることが可能となる。
【0061】
兼用表示部66の表示範囲は画像表示装置63の表示範囲よりも狭い範囲となっている。この点からも、画像表示装置63に比べて兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。また、兼用表示部66は、リール32L,32M,32Rを視認可能とする表示窓部21L,21M,21Rを挟んで画像表示装置63側とは逆側に存在している。これにより、画像表示装置63に対して兼用表示部66が離間された位置に配置されることとなり、これによっても兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
【0062】
リール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は役の抽選処理が行われた後であってリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化される前に開始される。この場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示の方が、画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示よりも先に開始されるが、これら表示が同時又は略同時に開始される構成としてもよく、表示開始順序が逆であってもよい。また、兼用表示部66及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
【0063】
兼用表示部66は共通表示領域68の中央側に配置されているのに対して、区間表示部67は共通表示領域68の隅角側に配置されている。区間表示部67は、遊技区間が第1区間SC1及び第2区間SC2のうち第2区間SC2であることを報知するための表示部である(
図20参照)。第2区間SC2とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が「0」を上回り得る有利な遊技状態(具体的にはベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5)が開始され得る区間であって当該有利な遊技状態が継続し得る区間である。一方、第1区間SC1とは、有利な遊技状態が開始されない区間であって有利な遊技状態が継続しない区間である。
【0064】
区間表示部67は、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役又はリール32L,32M,32Rの停止順序に応じて入賞成立の有無が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで遊技媒体の獲得期待値が「0」を上回る有利遊技状態である場合には点灯状態となる。区間表示部67は、点灯状態となった場合、その後に第2区間SC2が終了するまでその点灯状態が維持され、第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する場合に消灯状態となる。
【0065】
上記のように区間表示部67は第2区間SC2において一旦点灯状態とされると当該第2区間SC2が終了するまではその点灯状態が維持される構成において、共通表示領域68に集約させて設けられる兼用表示部66は、遊技媒体の付与が発生した場合に点灯状態とされ次のゲームの開始に際して消灯状態とされるとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて表示される場合に点灯状態とされそのゲームの終了に際して消灯状態とされる。したがって、区間表示部67を共通表示領域68内に配置することで遊技者に対して目立ち過ぎないようにした構成において、第2区間SC2である状況では共通表示領域68において区間表示部67のみが点灯状態となっている状況を積極的に生じさせることが可能となり、遊技ホールの管理者にとって区間表示部67の確認の容易化が図られる。
【0066】
なお、第2区間SC2においては区間表示部67の点灯状態が維持される構成に代えて第2区間SC2においては区間表示部67にて所定の周期で点滅表示が行われる構成としてもよい。また、兼用表示部66及び区間表示部67として、液晶表示装置などの他の表示器を用いてもよい。
【0067】
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、
図3に示すようにリールユニット31の上方には主制御装置70が設けられている。主制御装置70は筐体11の背面部を生じさせる背板11bに取り付けられている。主制御装置70は主制御基板71が基板ボックス81に収容されて構成されている。主制御基板71の一方の板面である素子搭載面にはMPU72が搭載されている。基板ボックス81は当該基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス81は無色透明に形成されているが、基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置70は基板ボックス81において主制御基板71の素子搭載面と対向する対向壁部82がスロットマシン10前方を向くようにして筐体11の背板11bに搭載されている。したがって、前面扉12を筐体11に対してスロットマシン10前方に開放させて筐体11の内部空間を露出させることにより、基板ボックス81の対向壁部82を目視することが可能となるとともに当該対向壁部82を通じてMPU72を目視することが可能となる。
【0068】
基板ボックス81は複数のケース体を前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体には、これらケース体の分離を阻止するとともにこれらケース体の分離に際してその痕跡を残すための結合部83が設けられている。結合部83は、略直方体形状の基板ボックス81における一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部83を利用してケース体の分離を阻止している状態において当該一部の結合部83を破壊してケース体を分離させたとしても、その後に別の結合部83を結合状態とすることでケース体の分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体の分離に際して結合部83が破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部83を目視確認することでケース体の分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス81において結合部83が並設された一辺とは別の一辺にはケース体間の境界を跨ぐようにして封印シール84が貼り付けられている。封印シール84はその引き剥がしに際して粘着層がケース体に残る。これにより、ケース体の分離に際して封印シール84が剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
【0069】
スロットマシン10には
図2に示すように、主制御装置70以外にも演出制御装置90が設けられている。演出制御装置90は、前面扉12において画像表示装置63の後方に重ねて配置されている。演出制御装置90は、主制御装置70から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63の制御を実行する。なお、演出制御装置90は主制御装置70と同様に基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
【0070】
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、
図9のブロック図に基づいて説明する。
【0071】
主制御装置70の主制御基板71には既に説明したとおりMPU72が搭載されている。MPU72には、当該MPU72により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM73と、そのROM73内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM74と、クロック回路から出力されるクロック信号に基づいて乱数を所定の数値範囲内において順次更新する乱数回路75と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路とが設けられている。また、それ以外にもMPU72には、割込回路、データ入出力回路などが内蔵されている。なお、MPU72に対してROM73及びRAM74が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
【0072】
MPU72には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU72の入力側には、リールユニット31、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、並びに電源装置54に設けられたリセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ及び設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU72に入力される。
【0073】
MPU72の出力側には、リールユニット31、セレクタ52に設けられたセレクタ駆動部52a、ホッパ装置53の払出モータ、兼用表示部66、区間表示部67及び演出制御装置90等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU72により行われる。セレクタ52は、メダル投入口45から投入されたメダルを、受付許可時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させた後にホッパ装置53へ導き、受付禁止時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させることなくメダル受け皿59へ排出する機能を有する。セレクタ駆動部52aはセレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換えるための機能を有しており、具体的にはセレクタ52に設けられた通路切換片を受付許可用の位置と受付禁止用の位置との間で動作させる。MPU72はセレクタ駆動部52aへの駆動信号の出力状態及び停止状態を切り換えることにより、セレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換える。
【0074】
MPU72は、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御を実行する。また、MPU72は、遊技媒体の付与が発生した場合にはその付与対象となった遊技媒体の数が表示されるように兼用表示部66を表示制御する。また、MPU72は、第2区間SC2である場合において報知開始契機が発生した場合に第2区間SC2であることの報知が行われるように区間表示部67を表示制御する。また、MPU72は、遊技の管理結果に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。
【0075】
MPU72は、各ゲームの各タイミングで演出制御装置90にコマンドを送信するとともに、画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知させるためのコマンドを演出制御装置90に送信する場合にはその報知させる内容に対応した表示が行われるように兼用表示部66の表示制御を実行する。この場合、画像表示装置63の直接的な表示制御は演出制御装置90により行われるのに対して、兼用表示部66の直接的な表示制御はMPU72により行われる。つまり、相対的に複雑な表示制御の実行対象となる画像表示装置63については演出制御装置90において直接的な表示制御が実行され、相対的に簡素な表示制御の実行対象となる兼用表示部66についてはMPU72において直接的な表示制御が実行される。これにより、MPU72の処理負荷の軽減を図りながら、演出への注目度の向上を重視した表示と、信頼性を重視した表示との両方を行うことが可能となる。
【0076】
MPU72の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置70をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU72に停電信号を出力する。MPU72は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM74に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM74においてデータが記憶保持される。
【0077】
演出制御装置90は、各種報知や各種演出の実行を制御するための演出制御基板91を備えている。演出制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93、及びそのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94が内蔵されているとともに、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路、割込回路、データ入出力回路及び乱数発回路などが内蔵されている。
【0078】
なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM94には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給されない。
【0079】
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、既に説明したとおり主制御装置70のMPU72が接続されており、当該MPU72から各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63が接続されている。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御、及び画像表示装置63の表示制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
【0080】
演出制御基板91には、図示は省略するが、MPU92の他に、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、キャラクタROM、及びビデオRAM等が搭載されている。VDPは、画像表示装置63に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDPは、ビデオRAMのデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAMに記憶させる画像データを、キャラクタROMから所定のタイミングで読み出して画像表示装置63に表示させる。キャラクタROMは、画像表示装置63に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROMには、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。ビデオRAMは、画像表示装置63に表示させる表示データを記憶するためのメモリである。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき演出の実行内容を決定した場合、その決定した演出の実行内容に従って、各更新タイミングに対応する画像の内容を指示する描画リストをVDPに出力する。VDPは、当該描画リストに従ってキャラクタROMから画像データを読み出し、その読み出した画像データを利用してビデオRAMに表示データを作成する。そして、VDPは、その作成した表示データに対応する画像信号を画像表示装置63に出力することで、当該画像表示装置63にその表示データに対応する画像を表示させる。
【0081】
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置70のMPU72、ROM73及びRAM74をそれぞれ主側MPU72、主側ROM73及び主側RAM74といい、演出制御装置90のMPU92、ROM93及びRAM94をそれぞれ演出側MPU92、演出側ROM93及び演出側RAM94という。
【0082】
<領域内処理及び領域外処理>
次に、主側MPU72における各種制御の実行内容について説明する。
【0083】
主側MPU72においてプログラムを利用して実行される各種制御処理は領域内処理と領域外処理とで区別される。具体的には、遊技履歴の管理を行うための処理及び遊技媒体の合計獲得数が遊技の強制終了に対応する数に到達したか否かの監視に関する処理が領域外処理とされ、遊技者による遊技操作に基づき遊技を進行させるための制御を含めて領域外処理以外の処理が領域内処理とされている。詳細には、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合に実行されるメイン処理(
図13)は後述する領域外用の第1初期化処理及び領域外用の第2初期化処理以外の処理はいずれも領域内処理に含まれ、領域外用の第1初期化処理及び領域外用の第2初期化処理は領域外処理に含まれる。また、定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理(
図14)は後述する管理用処理以外の処理はいずれも領域内処理に含まれ、管理用処理は領域外処理に含まれる。また、1ゲームを制御するために実行される通常処理(
図15)は後述する終了監視処理以外の処理はいずれも領域内処理に含まれ、終了監視処理は領域外処理に含まれる。
【0084】
図10は主側ROM73におけるプログラム及びデータの設定態様を説明するための説明図である。主側MPU72にて実行される処理が領域内処理と領域外処理とで区別されていることに対応させて、
図10に示すように、主側ROM73においても領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータと、領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータとが記憶されているエリアのアドレスが明確に区別されている。
【0085】
具体的には、アドレスX(1)~アドレスX(k+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに領域内処理用のプログラムが集約して記憶されている。また、アドレスX(1)~アドレスX(k+2)に連続するアドレスX(k+3)~アドレスX(k+5)はデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスX(k+6)~アドレスX(m+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに領域内処理用のデータが集約して記憶されている。また、アドレスX(k+6)~アドレスX(m+2)に連続するアドレスX(m+3)~アドレスX(m+5)はデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスX(m+6)~アドレスX(n+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに領域外処理用のプログラムが集約して記憶されている。また、アドレスX(m+6)~アドレスX(n+2)に連続するアドレスX(n+3)~アドレスX(n+5)はデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスX(n+6)~アドレスX(p+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアに領域外処理用のデータが集約して記憶されている。なお、上記のようなプログラム及びデータとアドレスとの関係は、主側ROM73における物理アドレス及び主側MPU72において認識されるメモリマップ上の論理アドレスの両方において設定されている。
【0086】
上記のように領域内処理用のプログラム及び領域内用のデータと、領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータとが、対応する制御を実行するための処理の実行順序とは関係なく、異なる範囲のアドレスのエリアに記憶されていることにより、領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータのみをチェックする場合にはこれら領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータが記憶されたアドレス範囲のエリアのみをチェックすればよく、領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータのみをチェックする場合にはこれら領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータが記憶されたアドレス範囲のエリアのみをチェックすればよい。よって、プログラム及びデータを領域内処理と領域外処理とで区別してチェックする場合の作業を効率的に行うことが可能となる。また、それに伴ってプログラム及びデータを領域内処理と領域外処理とで区別して修正する場合の作業を効率的に行うことが可能となる。
【0087】
領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータが記憶されたエリアのアドレス範囲と、領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータが記憶されたエリアのアドレス範囲との間に何らデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレス範囲が設定されていることにより、領域内処理用のアドレス範囲と領域外処理用のアドレス範囲との境界をチェック作業に際して把握し易くなる。
【0088】
領域内処理用のアドレス範囲及び領域外処理用のアドレス範囲のそれぞれにおいて、プログラムとデータとが対応する制御を実行するための処理の実行順序とは関係なく異なる範囲のアドレスのエリアに記憶されていることにより、プログラムとデータとで区別してチェックする場合の作業を効率的に行うことが可能となる。また、プログラムが記憶されたエリアのアドレス範囲と、データが記憶されたエリアのアドレス範囲との間に何らデータが記憶されていない未使用のエリアのアドレス範囲が設定されていることにより、プログラムのアドレス範囲とデータのアドレス範囲との境界をチェック作業に際して把握し易くなる。
【0089】
図11は主側RAM74における各エリアの設定態様を説明するための説明図である。主側MPU72にてプログラムを利用して実行される処理が領域内処理と領域外処理とで区別されていることに対応させて、
図11に示すように、主側RAM74においても領域内処理用のワークエリア96及び領域内処理用のスタックエリア97のアドレス範囲と、領域外処理用のワークエリア98及び領域外処理用のスタックエリア99のアドレス範囲とが明確に区別されている。
【0090】
具体的には、アドレスY(1)~アドレスY(r+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが領域内処理用のワークエリア96として設定されている。また、アドレスY(1)~アドレスY(r+2)に連続するアドレスY(r+3)~アドレスY(r+5)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(r+6)~アドレスY(s+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが領域内処理用のスタックエリア97として設定されている。また、アドレスY(r+6)~アドレスY(s+2)に連続するアドレスY(s+3)~アドレスY(s+5)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(s+6)~アドレスY(t+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが領域外処理用のワークエリア98として設定されている。また、アドレスY(s+6)~アドレスY(t+2)に連続するアドレスY(t+3)~アドレスY(t+5)は未使用のエリアのアドレスとなっており、その後に続けてアドレスY(t+6)~アドレスY(u+2)の範囲内における連続する各アドレスのエリアが領域外処理用のスタックエリア99として設定されている。なお、上記のような各エリアとアドレスとの関係は、主側RAM74における物理アドレス及び主側MPU72において認識されるメモリマップ上の論理アドレスの両方において設定されている。
【0091】
上記のように領域内処理用のワークエリア96と、領域外処理用のワークエリア98とが区別して設定されていることにより、主側MPU72において領域内処理を実行する場合と領域外処理を実行する場合とで、各種演算などを実行する場合において主側RAM74の異なるエリアが使用されることとなる。これにより、領域内処理及び領域外処理のうち一方を実行する場合に他方において必要な主側RAM74の情報が消去されてしまうといった事象を発生しづらくさせることが可能となる。ちなみに、各ワークエリア96,98への情報の書き込み及び各ワークエリア96,98からの情報の読み出しに際しては主側MPU72にてロード命令が行われる。
【0092】
領域内処理用のスタックエリア97と、領域外処理用のスタックエリア99とが区別して設定されていることにより、主側MPU72において領域内処理を実行する場合と領域外処理を実行する場合とで、主側MPU72のレジスタに記憶された情報を退避する場合及びプログラム上の戻り番地の情報を記憶する場合において主側RAM74の異なるエリアが使用されることとなる。これにより、領域内処理及び領域外処理のうち一方を実行している状況において主側MPU72のレジスタに記憶された情報を退避する場合及びプログラム上の戻り番地の情報を記憶する場合に、他方において使用される情報が消去されてしまうといった事象を発生しづらくさせることが可能となる。ちなみに、各スタックエリア97,99への情報の書き込みに際しては主側MPU72にてプッシュ命令が行われ、各スタックエリア97,99からの情報の読み出しに際しては主側MPU72にてポップ命令が行われる。また、各スタックエリア97,99からの情報の読み出しに際しては当該スタックエリア97,99への書き込み順序が後の情報から先に読み出し対象となる。
【0093】
ここで、主側MPU72において領域内処理を実行する場合には、主側MPU72は領域内処理用のワークエリア96及び領域内処理用のスタックエリア97への情報の書き込みが可能であるとともに、領域内処理用のワークエリア96及び領域内処理用のスタックエリア97からの情報の読み出しが可能である。一方、主側MPU72において領域内処理を実行する場合には、主側MPU72は領域外処理用のワークエリア98及び領域外処理用のスタックエリア99からの情報の読み出しは可能であるものの、領域外処理用のワークエリア98及び領域外処理用のスタックエリア99への情報の書き込みは不可である。これにより、領域内処理が実行されている状況において、領域外処理にて利用される情報を誤って消去してしまわないようにすることが可能となる。
【0094】
また、主側MPU72において領域外処理を実行する場合には、主側MPU72は領域外処理用のワークエリア98及び領域外処理用のスタックエリア99への情報の書き込みが可能であるとともに、領域外処理用のワークエリア98及び領域外処理用のスタックエリア99からの情報の読み出しが可能である。一方、主側MPU72において領域外処理を実行する場合には、主側MPU72は領域内処理用のワークエリア96及び領域内処理用のスタックエリア97からの情報の読み出しは可能であるものの、領域内処理用のワークエリア96及び領域内処理用のスタックエリア97への情報の書き込みは不可である。これにより、領域外処理が実行されている状況において、領域内処理にて利用される情報を誤って消去してしまわないようにすることが可能となる。
【0095】
なお、主側RAM74にはスロットマシン10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給されることとなるが、当該バックアップ電力は領域内処理用のワークエリア96、領域内処理用のスタックエリア97、領域外処理用のワークエリア98及び領域外処理用のスタックエリア99の全てに供給される。これにより、これら領域内処理用のワークエリア96、領域内処理用のスタックエリア97、領域外処理用のワークエリア98及び領域外処理用のスタックエリア99に記憶された情報は、スロットマシン10の電源遮断後においてもバックアップ電力が供給されている間は記憶保持される。
【0096】
図12は領域内処理用のワークエリア96に設けられた各種記憶エリア及び領域外処理用のワークエリア98に設けられた各種記憶エリアを説明するための説明図である。
【0097】
領域内処理用のワークエリア96には、ベット数設定カウンタ96a、クレジットカウンタ96b、継続ゲーム数カウンタ96c、合計獲得数カウンタ96d、AT差枚数カウンタ96e、待機カウンタ96f、解除ゲーム数カウンタ96g、CZ状態カウンタ96h、各種フラグエリア96i、開始時状況用エリア96j及び終了時状況用エリア96kが設けられている。ベット数設定カウンタ96aは、実行対象となるゲームのベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。クレジットカウンタ96bは、貯留記憶されている仮想メダルの数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。継続ゲーム数カウンタ96cは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。合計獲得数カウンタ96dは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の合計獲得枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。AT差枚数カウンタ96eは、ベースAT状態ST4における遊技媒体の残りの付与数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
【0098】
待機カウンタ96fは、通常遊技状態ST1においてベースAT状態ST4又はCZ状態が開始されるまでの残りのゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。解除ゲーム数カウンタ96gは、通常遊技状態ST1においてベースAT状態ST4が開始されるまでに必要な最大のゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。CZ状態カウンタ96hは、CZ状態が終了するまでの残りのゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。各種フラグエリア96iは、遊技状態を主側MPU72にて特定するための複数のフラグが設けられたエリアである。開始時状況用エリア96jはゲームの開始時において今回のゲームの遊技状態及び遊技区間を記憶するためのエリアである。終了時状況用エリア96kはゲームの終了時において次回のゲームの遊技状態及び遊技区間を記憶するためのエリアである。
【0099】
領域外処理用のワークエリア98には、管理用カウンタ群98a、終了判定カウンタ98b及び終了フラグ98cが設けられている。管理用カウンタ群98aには、遊技履歴を主側MPU72にて管理するために利用されるカウンタが複数設けられている。終了判定カウンタ98bは、遊技が継続されたことに伴って遊技を強制終了させる契機を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。終了フラグ98cは、遊技を強制終了させてそれ以降の遊技の実行を不可とする状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
【0100】
<メイン処理>
次に、主側MPU72により実行される処理について説明する。まず、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合に当該主側MPU72にて実行されるメイン処理について
図13のフローチャートを参照しながら説明する。なお、メイン処理におけるステップS101~ステップS119の処理のうちステップS102にて呼び出されて実行される領域外用の第1初期化処理及びステップS107にて呼び出されて実行される領域外用の第2初期化処理以外の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行され、領域外用の第1初期化処理及び領域外用の第2初期化処理は領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータを利用した領域外処理として実行される。
【0101】
メイン処理ではまず電入時の初期化処理を実行する(ステップS101)。電入時の初期化処理では、タイマ割込み処理による割込みを許可し、さらに主側MPU72内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。
【0102】
その後、CALLI命令により領域外用の第1初期化処理を実行する(ステップS102)。領域外用の第1初期化処理は領域外処理に含まれる。つまり、メイン処理において領域内処理を実行している状況から領域外処理を実行する状況となる場合に、当該領域外処理がCALLI命令により呼び出される。CALLI命令により領域外用の第1初期化処理が実行される場合、まず主側MPU72のフラグレジスタの情報が領域内処理用のスタックエリア97に退避される。フラグレジスタにはキャリフラグ、ゼロフラグ、P/Vフラグ、サインフラグ及びハーフキャリフラグなどを含み、演算命令、ローテート命令及び入出力命令などの実行結果によってフラグレジスタの情報は変化することとなる。このようなフラグレジスタの情報を領域外処理である領域外用の第1初期化処理のプログラムが開始される前に退避させることにより、当該領域外用の第1初期化処理のコールや当該領域外用の第1初期化処理の開始後において変化する前の状態のフラグレジスタの情報を領域内処理用のスタックエリア97に退避させておくことが可能となる。CALLI命令により領域外用の第1初期化処理が実行される場合には、フラグレジスタの情報が領域内処理用のスタックエリア97に退避された後、タイマ割込み処理(
図14)の割込みが禁止される。これにより、領域外処理である領域外用の第1初期化処理の実行中に、領域内処理であるタイマ割込み処理(
図14)が割り込んで起動されてしまわないようにすることが可能となる。タイマ割込み処理(
図14)の割込みが禁止された後、領域外用の第1初期化処理に対応するプログラムが開始される。領域外用の第1初期化処理の内容については後に説明する。
【0103】
その後、設定キーが設定キー挿入孔57に挿入されてON操作された状態で電源ONが行われているか否かを判定する(ステップS103)。設定キーによるON操作が行われた状態で電源ONが行われている場合には(ステップS103:YES)、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されていないのであれば(ステップS104:NO)、領域内用の一部クリア処理を実行し(ステップS105)、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されているのであれば(ステップS104:YES)、領域内用の全部クリア処理を実行する(ステップS106)。領域内用の一部クリア処理では、領域内処理用のワークエリア96の一部のエリアを初期化するとともに領域内処理用のスタックエリア97の全部のエリアを初期化する。領域内処理用のワークエリア96において初期化の対象となるエリアについて詳細には、領域内処理用のワークエリア96において第2CB当選データが記憶されるエリア以外のエリアが「0」クリアされて初期化され、第2CB当選データが記憶されるエリアは初期化されない。また、領域内用の一部クリア処理では、領域外処理用のワークエリア98及び領域外処理用のスタックエリア99は初期化されない。領域内用の全部クリア処理では、領域内処理用のワークエリア96の全部のエリアを初期化するとともに領域内処理用のスタックエリア97の全部のエリアを初期化する。また、領域内用の全部クリア処理では、領域外処理用のワークエリア98及び領域外処理用のスタックエリア99は初期化されない。
【0104】
ステップS105又はステップS106の処理を実行した後に、CALLI命令により領域外用の第2初期化処理を実行する(ステップS107)。領域外用の第2初期化処理は領域外処理に含まれる。つまり、メイン処理において領域内処理を実行している状況から領域外処理を実行する状況となる場合に、当該領域外処理がCALLI命令により呼び出される。CALLI命令の内容は既に説明したとおりである。領域外用の第2初期化処理の内容については後に説明する。
【0105】
その後、設定値更新処理を実行する(ステップS108)。設定値更新処理では、設定キーが挿入されてON操作されていることを条件として現在の設定値を読み込むとともに、クレジット表示部65に現在の設定値を表示する。設定値更新処理が実行される場合には、その前に一部クリア処理(ステップS105)及び全部クリア処理(ステップS106)のいずれかが実行されているため、設定値更新処理の開始に際してクレジット表示部65には設定値が「1」であることに対応する表示が行われる。設定値更新処理では、リセットボタン56が操作される度に設定値を「1」更新するとともに、その更新後の設定値をクレジット表示部65に表示する。なお、設定値が「6」である状況でリセットボタン56が操作された場合には設定値は「1」に更新される。スタートレバー41が操作された後に設定キーのON操作が解除された場合に、その時点で選択されている設定値が今回の設定値更新処理において設定された設定値となり、設定値更新処理を終了する。この場合、クレジット表示部65における設定値の表示が終了される。その後、通常処理に移行する(ステップS109)。通常処理については後に詳細に説明する。
【0106】
メイン処理において設定キーのON操作が行われていない場合(ステップS103:NO)、ステップS110以降の復電処理を実行する。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させるための処理である。復電処理では、主側RAM74を確認することでスロットマシン10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS110)。具体的には、設定値が「1」~「6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は「7」以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS111)。停電フラグは主側RAM74に設けられており、主側MPU72への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされている。停電フラグに「1」がセットされている場合には、RAM判定値が正常であるか否かを確認する(ステップS112)。具体的には、主側RAM74のチェックサム値を調べ、その値が正常であるか否かを確認する。
【0107】
ステップS110~ステップS112の全てにおいて肯定判定をした場合には前回の電断時における停電時処理が正常に実行されたことを意味する。この場合、主側RAM74に保存されたスタックポインタの値を主側MPU72のスタックポインタに書き込み、主側RAM74に退避されたデータを主側MPU72のレジスタに復帰させることで、主側MPU72のレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(ステップS113)。また、主側RAM74の停電フラグを「0」クリアする(ステップS114)。その後、復電処理の実行を認識させるための復電コマンドを演出側MPU92に送信した後に(ステップS115)、電源遮断前の番地に戻る(ステップS116)。
【0108】
一方、ステップS110~ステップS112のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、次回のタイマ割込み処理(
図14)の実行を禁止し(ステップS117)、主側MPU72の全ての出力ポートを「0」クリアすることにより当該出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態とし(ステップS118)、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行する(ステップS119)。そして、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、領域内用の一部クリア処理(ステップS105)又は領域内用の全部クリア処理(ステップS106)が実行されることにより解除される。
【0109】
<タイマ割込み処理>
次に、主側MPU72にて実行されるタイマ割込み処理について、
図14のフローチャートを参照しながら説明する。なお、タイマ割込み処理は、例えば1.49ミリ秒ごとに起動される。また、タイマ割込み処理におけるステップS201~ステップS216の処理のうちステップS215にて呼び出されて実行される管理用処理以外の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行され、管理用処理は領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータを利用した領域外処理として実行される。
【0110】
レジスタ退避処理(ステップS201)では、後述する通常処理で使用している主側MPU72内の全レジスタの値を領域内処理用のワークエリア96に退避させる。ステップS202では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS203に進み、停電時処理を実行する。停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU72に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU72のスタックポインタの値を領域内処理用のワークエリア96に保存する。その後、主側MPU72の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM74のデータが正常であるか否かを判定するための判定値を算出して領域内処理用のワークエリア96に保存し、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え無限ループに入る。
【0111】
ステップS202にて停電フラグに「1」がセットされていない場合には、ステップS204以降の各種処理を行う。ステップS204では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS205では、主側MPU72自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS206では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、これら各リール32L,32M,32Rに設けられたステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。
【0112】
ステップS207では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS208では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う。ステップS209では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。ステップS210では、各種コマンドを演出側MPU92へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS211では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。
【0113】
その後、領域外処理用のワークエリア98に設けられた終了フラグ98cに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS212)。終了フラグ98cに「1」がセットされている場合にはそれに対応する信号がスロットマシン10から遊技ホールの管理コンピュータに外部出力されるようにするための処理を実行する(ステップS213)。ステップS212にて否定判定をした場合、又はステップS213の処理を実行した場合、ステップS214にて、先のステップS201にて領域内処理用のワークエリア96に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU72内の対応するレジスタに復帰させる。
【0114】
ステップS215では、CALLI命令により管理用処理を実行する。管理用処理は領域外処理に含まれる。つまり、メイン処理において領域内処理を実行している状況から領域外処理を実行する状況となる場合に、当該領域外処理がCALLI命令により呼び出される。CALLI命令の内容は既に説明したとおりである。
【0115】
管理用処理では、まずロード命令により、主側MPU72のスタックポインタに領域外処理の開始時における固定アドレスを設定する。その後、ロード命令により主側MPU72の各種レジスタの情報を領域外処理用のワークエリア98に退避させる。そして、管理実行処理を実行する。管理実行処理では、全体のゲーム数に対する第2区間SC2の総ゲーム数の比率が計算され、その計算結果の比率が兼用表示部66に表示される。この場合、全体のゲーム数に対する第2区間SC2の総ゲーム数の比率の計算が設定値ごとに行われる構成としてもよい。当該構成においては、設定値が変更されたとしても設定値ごとに行われている上記比率の情報が初期化されずに計算が継続される構成としてもよい。管理実行処理を実行した後は、ロード命令により主側MPU72のスタックポインタに管理用処理の終了後における領域内処理への復帰時における固定アドレスを設定し、さらにロード命令により領域外処理用のワークエリア98に退避させた各種情報を主側MPU72の対応するレジスタに復帰させる。
【0116】
ステップS216では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。当該ステップS216の処理を実行することで、タイマ割込み処理の1実行回を終了する。
【0117】
<通常処理>
次に、主側MPU72にて実行される通常処理について
図15のフローチャートに基づき説明する。なお、通常処理におけるステップS301~ステップS316の処理のうちステップS311にて呼び出されて実行される終了監視処理以外の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行され、終了監視処理は領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータを利用した領域外処理として実行される。
【0118】
まず次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う(ステップS301)。その後、開始待ち処理を実行する(ステップS302)。開始待ち処理では、前回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が成立している場合には前回のベット数と同数のベット設定を、主側RAM74に設けられたベット数設定カウンタ96aにセットする。ベット数設定カウンタ96aは、実行対象となるゲームのベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。前回のゲームにおいてリプレイ入賞が成立していない場合には、現状の遊技状態が第2CB状態ST3ではないのであれば今回のゲームのベット上限数として「3」をセットし、現状の遊技状態が第2CB状態ST3であれば今回のゲームのベット上限数として「2」をセットする。ベット数設定カウンタ96aの値が今回のベット上限数ではないことを条件として、貯留記憶されている仮想メダルが1枚以上であって有効なベット操作が行われたか否かを判定する。主側RAM74には貯留記憶されている仮想メダルの数を記憶するためのエリアとしてクレジットカウンタ96bが設けられている。クレジットカウンタ96bの値が1以上である場合に有効なベット操作が行われた場合、ベット設定処理を実行する。
【0119】
ベット設定処理では、第1クレジット投入ボタン47が操作された場合、ベット数設定カウンタ96aの値とクレジットカウンタ96bの値との和がベット上限数以上であれば、ベット数設定カウンタ96aの値をベット上限数に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ96bから減算し、ベット数設定カウンタ96aの値とクレジットカウンタ96bの値との和がベット上限数未満であれば、クレジットカウンタ96bの値をベット数設定カウンタ96aに加算した後にクレジットカウンタ96bの値を「0」クリアする。また、ベット数設定処理では、第2クレジット投入ボタン48が操作された場合、ベット数設定カウンタ96aの値とクレジットカウンタ96bの値との和が2以上であれば、ベット数設定カウンタ96aの値を「2」に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ96bから減算し、ベット数設定カウンタ96aの値とクレジットカウンタ96bの値との和が2未満であれば、クレジットカウンタ96bの値をベット数設定カウンタ96aに加算した後にクレジットカウンタ96bの値を「0」クリアする。
【0120】
開始待ち処理では、メダル投入口45にメダルが投入されていることにより投入メダル検出センサ45aにて1枚のメダルが検出されている場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ96aの値がベット上限数未満であればベット数設定カウンタ96aの値を1加算し、ベット数設定カウンタ96aの値がベット上限数以上であれば主側RAM74のクレジットカウンタ96bの値を1加算する。ベット数設定カウンタ96aの値がベット上限数以上であってクレジットカウンタ96bの値が上限貯留記憶数(具体的には「50」)以上となった場合、受付禁止処理を実行する。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
【0121】
開始待ち処理では精算ボタン51が操作されている場合、精算処理を実行する。精算処理では、リプレイ入賞の成立後ではない場合にはベット数設定カウンタ96aの値とクレジットカウンタ96bの値との和に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、ベット数設定カウンタ96aが「0」クリアされるとともにクレジットカウンタ96bが「0」クリアされる。一方、リプレイ入賞の成立後である場合にはクレジットカウンタ96bの値に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、クレジットカウンタ96bが「0」クリアされる。
【0122】
ステップS302にて開始待ち処理を実行した後は、ゲームを開始することが可能な数のベット設定が完了したか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303にて否定判定をした場合にはステップS302に戻る。ステップS303にて肯定判定をした場合にはスタートレバー41が操作されたか否かを判定する(ステップS304)。スタートレバー41が操作されていない場合にはステップS302に戻る。
【0123】
スタートレバー41が操作された場合には(ステップS304:YES)、メインラインMLを有効化させた後に受付禁止処理を実行する(ステップS305)。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
【0124】
その後、ステップS306にて、今回のゲームにおける遊技状態(通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、ベースAT状態ST4、エンディングAT状態ST5及びCZ状態のいずれか)及び遊技区間(第1区間SC1及び第2区間SC2のいずれか)を特定可能とする情報を主側RAM74の領域内処理用のワークエリア96における開始時状況用エリア96jに記憶させる。また、ステップS307にて今回のゲームにおける役の抽選を行うための役の抽選処理を実行し、ステップS308にて各リール32L,32M,32Rを今回の役の抽選処理の結果に対応した態様で駆動制御するためのリール制御処理を実行する。
【0125】
その後、媒体付与処理を実行する(ステップS309)。媒体付与処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した数の遊技媒体を遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74のクレジットカウンタ96bに今回の小役入賞に対応した値を加算し、クレジットカウンタ96bの値が上限貯留記憶数に達している場合にはその上限貯留記憶数を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。また、媒体付与処理では、今回付与対象となった遊技媒体の数に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。この兼用表示部66における遊技媒体の数に対応する表示は、遊技媒体のベットが新たに行われるまで継続される。
【0126】
その後、今回のゲームの結果に対応する遊技状態及び遊技区間の設定を可能とするための遊技終了時の対応処理を実行する(ステップS310)。また、CALLI命令により終了監視処理を実行する(ステップS311)。終了監視処理は領域外処理に含まれる。つまり、メイン処理において領域内処理を実行している状況から領域外処理を実行する状況となる場合に、当該領域外処理がCALLI命令により呼び出される。CALLI命令の内容は既に説明したとおりである。終了監視処理の内容については後に説明する。また、スロットマシン10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに出力するための外部出力設定処理を実行する(ステップS312)。
【0127】
その後、遊技を強制終了させるか否かを特定するとともに遊技を強制終了させる条件が成立している場合には遊技を強制終了させるための設定を行う終了設定処理を実行する(ステップS313)。終了設定処理の内容については後に説明する。また、今回のゲームの終了時、すなわち次回のゲームにおける遊技状態(通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、ベースAT状態ST4、エンディングAT状態ST5及びCZ状態のいずれか)及び遊技区間(第1区間SC1及び第2区間SC2のいずれか)を特定可能とする情報を主側RAM74の領域内処理用のワークエリア96における終了時状況用エリア96kに記憶させる。また、1ゲームが終了したことを演出側MPU92に認識させるためのゲーム終了コマンドを送信するための処理を実行する(ステップS315)。その後、受付許可処理を実行する(ステップS316)。受付許可処理が実行されることにより、メダル投入口45から投入されたメダルは、投入メダル検出センサ45aにて検出された後にホッパ装置53にて回収される。
【0128】
<役の抽選処理>
次に、通常処理(
図15)のステップS307にて実行される役の抽選処理について、
図16のフローチャートを参照しながら説明する。なお、役の抽選処理におけるステップS401~ステップS411の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行される。
【0129】
ステップS401では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されるとその時点における乱数を乱数回路75からラッチする構成となっている。乱数回路75は「0」~「65535」の乱数を生成しており、主側MPU72は、スタートレバー41の操作を確認した場合に乱数回路75においてラッチした値を主側MPU72の所定のレジスタに格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。乱数回路75は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
【0130】
乱数を取得した後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73から読み出す(ステップS402)。本スロットマシン10では、「1」から「6」まで6段階の設定値が予め用意されており、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの設定値に対応する当選確率に基づいて役の抽選処理を実行させるのかを設定することができる。設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利な当選確率となる。具体的には、設定値が「n」よりも「n+1」の方が所定の役の当選確率が高いことにより、設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利となる。また、同一の段階の設定値であっても、ベットされている遊技媒体の数が「2」の場合よりも「3」の場合の方が遊技者にとって有利となる。また、遊技状態として第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が存在している。ステップS402では、現状の設定値と、現状のベット数と、現状の遊技状態との組合せに対応する抽選テーブルを選択する。
【0131】
設定値が「3」である場合を例に挙げて、非CB状態における抽選テーブルについて説明する。
図17はベット数が「3」である場合に選択される3枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図であり、
図18はベット数が「2」である場合に選択される2枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、以下の説明では
図19の説明図を適宜参照する。
【0132】
役抽選テーブルには3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても、
図17及び
図18に示すように、インデックス値IVが設定されている。各インデックス値IVには、当選となる当選データ(すなわち役)がそれぞれ対応付けられているとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応するインデックス値IVの当選確率を乱数回路75の最大値(「65535」)との関係で定めるものである。また、インデックス値IVの数は3枚ベット時と2枚ベット時とで同一となっており、各インデックス値IVに設定されている当選データの種類はインデックス値IV=17を除いて3枚ベット時と2枚ベット時とで同一となっている。
【0133】
具体的には、インデックス値IV=1~6には、第1ベル当選データが設定されているとともに第1~第6補填当選データのいずれかが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、
図19に示すように、第1停止(最初に停止指令が発生したリール)が左リール32Lであり、第2停止(2番目に停止指令が発生したリール)が中リール32Mであり、第3停止(最後に停止指令が発生したリール)が右リール32Rである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第1補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=2で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第4補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=3で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第3補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=4で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第6補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=5で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第2補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=6で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第5補填入賞が成立し得る。
【0134】
本スロットマシン10においては既に説明したとおり非CB状態である場合にはストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール32L,32M,32Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール32L,32M,32Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン42~44の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る(当該事象を所謂「取りこぼし」ともいう)。第1ベル入賞、第2ベル入賞及び各種リプレイ入賞はリール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングによっては取りこぼしが発生しない入賞態様であり、第1~第9補填入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞、チェリー入賞、第1CB入賞及び第2CB入賞はリール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングによって取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
【0135】
インデックス値IV=7~9には、第2ベル当選データが設定されているとともに第7~第9補填当選データのいずれかが設定されている。インデックス値IV=7で当選となった場合、
図19に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第7補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=8で当選となった場合、第1停止が中リール32Mである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第9補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=9で当選となった場合、第1停止が右リール32Rである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第8補填入賞が成立し得る。
【0136】
インデックス値IV=10には、
図17及び
図18に示すように、第1ベル当選データが設定されている。インデックス値IV=10で当選となった場合、
図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立する。
【0137】
インデックス値IV=11には、
図17及び
図18に示すように、第1スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=11で当選となった場合、
図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞が成立しない可能性がある。インデックス値IV=12には、
図17及び
図18に示すように、第2スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=12で当選となった場合、
図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第2スイカ入賞が成立しない可能性がある。
【0138】
インデックス値IV=13には、
図17及び
図18に示すように、チェリー当選データのみが設定されている。インデックス値IV=13で当選となった場合、
図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくチェリー入賞が成立し得る。但し、左リール32Lの回転位置に対する左ストップボタン42の操作タイミングによっては、チェリー入賞が成立しない可能性がある。
【0139】
インデックス値IV=14には、
図17及び
図18に示すように、第1チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=14で当選となった場合、
図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=15には、
図17及び
図18に示すように、第2チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=15で当選となった場合、
図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=16には、
図17及び
図18に示すように、通常リプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=16で当選となった場合、
図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。
【0140】
インデックス値IV=17には、3枚ベット時の役抽選テーブルであれば
図17に示すように第1CB当選データのみが設定されており、2枚ベット時の役抽選テーブルであれば
図18に示すように第2CB当選データのみが設定されている。つまり、第1CB当選データは遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ当選役として設定されるデータであって、第1CB入賞は遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ成立し得る。また、第2CB当選データは遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ当選役として設定されるデータであって、第2CB入賞は遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ成立し得る。第1CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「3」であれば、
図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第1CB入賞が成立しない可能性がある。第2CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「2」であれば、
図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第2CB入賞が成立しない可能性がある。
【0141】
ここで、第1CB当選データ及び第2CB当選データ以外の当選データは対応する入賞が成立したか否かに関係なく当選となったゲームにて消去され、当選となったゲームの次以降のゲームには持ち越されない。これに対して、第1CB当選データ及び第2CB当選データは、主側RAM74のクリア処理(第1CB当選データについては領域内用の一部クリア処理(ステップS105)又は領域内用の全部クリア処理(ステップS106)、第2CB当選データについては領域内用の全部クリア処理(ステップS106))が行われる場合を除き、当選となったゲームの次以降のゲームであっても対応する入賞が成立するまで記憶保持される。この場合に、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれか一方が持ち越されている状態のゲームにおいては第1CB当選データ及び第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。
【0142】
つまり、ベット数が「3」である状況でゲームが行われた結果、第1CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第1CB入賞が成立していないことで当該第1CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。また、ベット数が「2」である状況でゲームが行われた結果、第2CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第2CB入賞が成立していないことで当該第2CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。これにより、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが既に記憶保持されているにも関わらず第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが新たに記憶されてしまわないようにすることが可能となり、複数のCB当選データが累積して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
【0143】
図17の3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1の際に当選となる確率、インデックス値IV=2の際に当選となる確率、インデックス値IV=3の際に当選となる確率、インデックス値IV=4の際に当選となる確率、インデックス値IV=5の際に当選となる確率及びインデックス値IV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/21.8である。また、インデックス値IV=7の際に当選となる確率、インデックス値IV=8の際に当選となる確率及びインデックス値IV=9の際に当選となる確率は、それぞれ約1/21.8である。また、インデックス値IV=10の際に当選となる確率は、約1/9.4である。また、インデックス値IV=11の際に当選となる確率は、約1/164である。また、インデックス値IV=12の際に当選となる確率は、約1/146である。また、インデックス値IV=13の際に当選となる確率は、約1/423である。また、インデックス値IV=14の際に当選となる確率は、約1/328である。また、インデックス値IV=15の際に当選となる確率は、約1/164である。また、インデックス値IV=16の際に当選となる確率は、約1/7.3である。また、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は、約1/3.3である。
【0144】
一方、
図18の2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合よりも低い確率となる。具体的には、2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合の確率の2/3以下の確率となっている。これにより、「2」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームよりも、「3」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームの方が、遊技媒体の付与を伴う小役入賞及び再遊技が付与されるリプレイ入賞の発生確率を高くすることが可能となる。
【0145】
但し、2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/2.2である。これに対して、上記のとおり3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/3.3である。これにより、「2」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームにおいて第2CB当選データが主側RAM74に記憶される確率を、「3」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームにおいて第1CB当選データが主側RAM74に記憶される確率よりも高くすることが可能となる。
【0146】
なお、主側ROM73には、3枚ベット時の役抽選テーブル及び2枚ベット時の役抽選テーブル以外にも第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3である場合のそれぞれにおける役の抽選処理(
図16)にて参照されるCB用抽選テーブルが記憶されている。CB用抽選テーブルにはインデックス値IVが1個のみ設定されており、その1個のインデックス値IVには通常リプレイ当選データが設定されている。当該インデックス値IVで当選となる確率は3/10であり、当該インデックス値IVに当選となった場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。一方、上記インデックス値IVに当選となったものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合、又は上記インデックス値IVで当選とならなかった場合には第1ベル入賞が成立し得る。
【0147】
ここで、インデックス値IV=12及び15以外のインデックス値IVは「1」~「6」の設定値の間で当選確率が同一となっている。これは遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれにおいても該当する。これに対して、インデックス値IV=12及び15の当選確率は「1」~「6」の設定値の間で相違している。具体的には、インデックス値IV=12で当選となる確率は、「1」の設定値の場合に最も低く、大きい値の設定値ほど当選確率が高く、「6」の設定値の場合が最も高い。また、インデックス値IV=15で当選となる確率は、「1」の設定値の場合に最も低く、大きい値の設定値ほど当選確率が高く、「6」の設定値の場合が最も高い。これにより、「1」~「6」の設定値の間で有利度に差を設けることが可能となる。
【0148】
役の抽選処理(
図16)の説明に戻り、ステップS402にて抽選テーブルを選択した後、インデックス値IVを「1」とした後に(ステップS403)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS404)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS401にて取得した乱数の値を現在の判定値DVとし、この乱数の値に現在のインデックス値IVであるインデックス値IV=1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
【0149】
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS405)。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。「65535」を超えた場合には(ステップS405:YES)、そのときのインデックス値IVと対応する当選データを主側RAM74にセットするための当選データの取得処理を実行する(ステップS406)。
【0150】
判定値DVが「65535」を超えなかった場合には(ステップS405:NO)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはインデックス値IVを1加算した後に(ステップS407)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS408)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS404に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS404では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS405では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
【0151】
ステップS406の処理を実行した場合、又はステップS408にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行う(ステップS409)。その後、遊技開始時処理を実行する(ステップS410)。遊技開始時処理では詳細は後に説明するが、役の抽選処理の結果を踏まえてゲーム開始時の各種設定を行う。その後、1ゲームが開始されたことを演出側MPU92に認識させるための回転受付コマンドA,Bを送信するための処理を実行する(ステップS411)。
【0152】
<遊技状態及び遊技区間>
ここで、遊技状態及び遊技区間について説明する。
図20は本スロットマシン10に存在している遊技状態及び遊技区間を説明するための説明図である。
【0153】
本スロットマシン10では遊技状態として、通常遊技状態ST1と、第1CB状態ST2と、第2CB状態ST3と、ベースAT状態ST4と、エンディングAT状態ST5とが存在している。これら遊技状態ST1~ST5は相互に重複して発生することはない。
【0154】
通常遊技状態ST1は、領域内用の一部クリア処理(ステップS105)又は領域内用の全部クリア処理(ステップS106)が実行されることにより滞在する遊技状態である。また、通常遊技状態ST1において発生した第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した場合、ベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5が終了した場合、遊技状態が通常遊技状態ST1となる。通常遊技状態ST1は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。
【0155】
通常遊技状態ST1は3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が0以下となる。また、通常遊技状態ST1には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
【0156】
第1CB状態ST2は、第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において第1CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第1CB状態ST2は遊技媒体のベット数が「3」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、遊技媒体のベット数が「2」である場合には1ゲームを実行することができない。また、第2CB状態ST3は、第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において第2CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第2CB状態ST3は遊技媒体のベット数が「2」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、ベット上限数が「2」に設定されるため「3」の遊技媒体をベットすることができない。
【0157】
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。
【0158】
ベースAT状態ST4は通常遊技状態ST1においてベースAT状態ST4への移行条件が成立することで移行する遊技状態である。ベースAT状態ST4はAT差枚数カウンタ96eにおいて計測されている遊技媒体の残りの付与数が「0」となった場合又は第2区間SC2のエンディング発生前条件が成立した場合に終了する。AT差枚数カウンタ96eにおいて計測されている遊技媒体の残りの付与数が「0」となることでベースAT状態ST4が終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。また、エンディング発生前条件が成立することでベースAT状態ST4が終了する場合、エンディングAT状態ST5に移行する。
【0159】
エンディングAT状態ST5はベースAT状態ST4においてエンディング発生前条件が成立することで移行する遊技状態である。エンディングAT状態ST5は第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合に終了する。エンディングAT状態ST5が終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。
【0160】
ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
【0161】
ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5ではインデックス値IV=1~6のいずれかに当選した場合、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5ではインデックス値IV=7~9のいずれかに当選した場合、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立することで「15」の遊技媒体が付与される。これにより、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の期待付与数を高めることが可能となる。ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5である状況において3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が「0」を上回り、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5である状況において2枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が0以下となる。
【0162】
上記のように各種遊技状態ST1~ST5が存在している構成において、これら遊技状態ST1~ST5とは別に遊技区間が設定されている。遊技区間として第1区間SC1と第2区間SC2とが設定されている。つまり、本スロットマシン10では遊技状況を決定付ける要素として、「2」及び「3」の遊技媒体のベット数と、「1」~「6」の設定値と、各種遊技状態ST1~ST5と、第1区間SC1及び第2区間SC2の遊技区間とが存在している。
【0163】
第1区間SC1とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が「0」を上回り得る有利な遊技状態(ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5)が開始されない区間であって、上記有利な遊技状態が継続しない区間である。領域内用の一部クリア処理(ステップS105)又は領域内用の全部クリア処理(ステップS106)が実行された場合には通常遊技状態ST1であって第1区間SC1となる。また、第2区間SC2において第2区間SC2の初期化処理が実行された場合にも第1区間SC1となる。
【0164】
第1区間SC1において役の抽選処理(
図16)に基づき第2区間SC2への移行契機が発生することで、当該第1区間SC1から第2区間SC2に移行する。この場合、第1区間SC1においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得る一方、第1区間SC1においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても第2区間SC2への移行契機は発生しない。したがって、第1区間SC1において第2区間SC2への移行を期待する遊技者は、ベット数が「2」であるゲームを実行するのではなく、ベット数が「3」であるゲームを実行する必要がある。第2区間SC2は、上記有利な遊技状態が開始され得る区間であって上記有利な遊技状態が継続し得る区間である。第2区間SC2はベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行する場合に終了する。第2区間SC2が終了した場合には第1区間SC1へ移行する。
【0165】
第2区間SC2のエンディング条件として、第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数が上限ゲーム数(具体的には4000ゲーム)に到達すること、及び第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで遊技媒体の合計獲得枚数が上限獲得枚数(具体的には2400枚)に到達することのいずれか一方の条件が成立することというエンディング条件が設定されている。合計獲得枚数とは、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の増加分の枚数のことである。これらエンディング条件のいずれか一方が成立した場合には、AT差枚数カウンタ96eを利用して計測されている遊技媒体の残りの付与数が1以上であったとしてもそのエンディング条件が成立したゲームにてエンディングAT状態ST5が終了されるとともに第2区間SC2が終了されて第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況に移行する。これにより、第2区間SC2が過剰に継続してしまわなようにすることが可能となる。
【0166】
通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3には、第1区間SC1及び第2区間SC2のいずれにおいても滞在し得る。一方、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5には、第1区間SC1において滞在することはなく、第2区間SC2においてのみ滞在する。
【0167】
第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては、各ゲームにおける役の抽選処理(
図16)の結果に基づいてベースAT状態ST4への移行抽選処理が実行され得るが、当該移行抽選処理はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。また、第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては、1ゲームが実行される度に主側RAM74に設けられた解除ゲーム数カウンタ96gの値が1減算され、その1減算後における解除ゲーム数カウンタ96gの値が「0」である場合にはベースAT状態ST4への移行が確定することとなるが、当該解除ゲーム数カウンタ96gの減算はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。したがって、第2区間SC2における通常遊技状態ST1において、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
【0168】
第2区間SC2における通常遊技状態ST1、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5においてはベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が有利である構成であっても、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームにて付与された遊技媒体の数は第2区間SC2における遊技媒体の合計獲得枚数として加算されるとともに、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5のいずれかにおいて実行されたベット数が「2」であるゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。この点からも、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5のいずれかである場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
【0169】
第2区間SC2であっても第1区間SC1と同様に第1CB入賞が成立し得るとともに第2CB入賞が成立し得る。第2区間SC2において第1CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第1CB状態ST2となるとともに第1CB状態ST2である場合及び第1CB状態ST2が終了した後も第2区間SC2が維持される。また、第2区間SC2において第2CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第2CB状態ST3となるとともに第2CB状態ST3である場合及び第2CB状態ST3が終了した後も第2区間SC2が維持される。第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも既に説明したとおり、当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態である。その一方、第2区間SC2における第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかにおいて実行されたゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3で実行されたゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。したがって、第2区間SC2において第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が発生した場合には遊技者にとってより不利となる。
【0170】
<遊技開始時処理>
次に、役の抽選処理(
図16)のステップS410にて実行される遊技開始時処理について、
図20のフローチャートを参照しながら説明する。なお、遊技開始時処理におけるステップS501~ステップS512の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行される。
【0171】
領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iに設けられた第2区間フラグに「1」がセットされておらず第1区間SC1である場合(ステップS501:YES)、領域内処理用のワークエリア96におけるベット数設定カウンタ96aの値が「2」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「2」であるか否かを判定する(ステップS502)。今回のゲームのベット数が「2」である場合(ステップS502:YES)、第2区間SC2に設定するための処理を実行しない。一方、今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS502:NO)、今回のゲームにおける役の抽選処理(
図16)にていずれかのインデックス値IVに当選したことを条件として(ステップS503:YES)、第2区間移行処理を実行する(ステップS504)。第2区間移行処理では、各種フラグエリア96iにおける第2区間フラグに「1」をセットすることで、遊技区間を第1区間SC1から第2区間SC2に移行させる。また、領域内処理用のワークエリア96における継続ゲーム数カウンタ96cを「0」クリアするとともに、合計獲得数カウンタ96dに初期値として「63121」をセットする。
【0172】
合計獲得数カウンタ96dは2バイトのカウンタであり、「0」~「65535」の値を取り得る。この場合に、合計獲得数カウンタ96dに初期値として「63121」をセットすることにより、初期値から遊技者が所有している遊技媒体が63121枚減少するまでは合計獲得数カウンタ96dの値が最小値に到達することはない。遊技者が所有している遊技媒体が初期値から63121枚を超えて減少した場合には合計獲得数カウンタ96dの値が最小値から最大値に反転してしまうこととなるが、この反転が発生した場合には合計獲得数カウンタ96dは「0」クリアされる。したがって、第2区間SC2に移行してから遊技者が所有している遊技媒体が63121枚を超えて減少した場合には、その超えた分については合計獲得数カウンタ96dの計測対象外となる。一方、合計獲得数カウンタ96dの値が「65521」に到達した場合、エンディング条件が成立したとしてエンディングAT状態ST5が終了する。つまり、第2区間SC2が開始された場合における初期値からの遊技者が所有する遊技媒体の増加分が2400枚となった場合にエンディング条件が成立してエンディングAT状態ST5が終了することになる。また、エンディング条件は継続ゲーム数カウンタ96cの値が「4000」に到達した場合にも成立する。つまり、第2区間SC2において実行されたゲーム数が4000ゲームに到達した場合にもエンディング条件が成立してエンディングAT状態ST5が終了することになる。
【0173】
第2区間移行処理ではさらに、主側RAM74の領域内処理用のワークエリア96における解除ゲーム数カウンタ96gに天井ゲーム数として「1000」をセットする。第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況においてベット数が「3」であるゲームが実行される度に解除ゲーム数カウンタ96gの値が1減算され、その1減算後における解除ゲーム数カウンタ96gの値が「0」となった場合にベースAT状態ST4に移行させるための処理が実行される。なお、第2区間SC2であってもベット数が「2」であるゲームが実行された場合には解除ゲーム数カウンタ96gの値は減算されることはなく、CB状態ST2,ST3においてゲームが実行された場合にも解除ゲーム数カウンタ96gの値は減算されない。また、第2区間移行処理では区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。
【0174】
各種フラグエリア96iにおける第2区間フラグに「1」がセットされており、第2区間SC2である場合(ステップS501:NO)、継続ゲーム数カウンタ96cの値を1加算する(ステップS505)。その後、ベット数設定カウンタ96aの値が「2」であるか否かを判定することで今回のゲームのベット数が「2」であるか否かを判定するとともに(ステップS506)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS507)。今回のゲームのベット数が「2」である場合(ステップS506:YES)、又は現状の遊技状態が第1CB状態ST2若しくは第2CB状態ST3である場合(ステップS507:YES)、ステップS508以降の処理を実行することなく、本遊技開始時処理を終了する。
【0175】
今回のゲームのベット数が「3」であって現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS506及びステップS507:NO)、ステップS508以降の処理を実行する。ステップS508では現状の遊技状態が通常遊技状態ST1であるか否かを判定する。通常遊技状態ST1である場合(ステップS508:YES)、通常開始時処理を実行する(ステップS509)。通常開始時処理の詳細については後に説明する。
【0176】
通常遊技状態ST1ではない場合(ステップS508:NO)、現状の遊技状態がベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5であることを意味する。この場合、今回のゲームにおける役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選していることを条件として(ステップS510:YES)、停止順序データの設定処理を実行する(ステップS511)。停止順序データの設定処理では、役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選している場合には、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにする。また、役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=7~9のいずれかに当選している場合には、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにする。
【0177】
ステップS510にて否定判定をした場合、又はステップS511の処理を実行した場合、現状の遊技状態がベースAT状態ST4であるか否かを判定する(ステップS512)。現状の遊技状態がエンディングAT状態ST5である場合には(ステップS512:NO)、そのまま本遊技開始時処理を終了し、現状の遊技状態がベースAT状態ST4である場合には(ステップS512:YES)、ベースAT開始時処理(ステップS513)を実行した後に本遊技開始時処理を終了する。ベースAT開始時処理の詳細については後に説明する。
【0178】
<リール制御処理>
次に、通常処理(
図15)のステップS308にて実行されるリール制御処理について、
図22のフローチャートを参照しながら説明する。なお、リール制御処理におけるステップS601~ステップS614の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行される。
【0179】
まず各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(ステップS601)。回転開始処理では、前回のゲームでリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定められたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過している場合には、次回のゲームのためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74における領域内処理用のワークエリア96に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットする。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理(
図14)におけるステップS206のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると各ストップボタン42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
【0180】
その後、ストップボタン42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する(ステップS602)。いずれのストップボタン42~44も操作されていない場合には、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS602の処理を繰り返し実行する。ストップボタン42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、回転中のリール32L,32M,32Rと対応するストップボタン42~44が操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する(ステップS603)。停止指令が発生していない場合には、ステップS602に戻り、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS602の処理を繰り返し実行する。停止指令が発生した場合には、停止開始コマンドの送信処理を実行する(ステップS604)。停止開始コマンドとは、いずれのストップボタン42~44が操作されて今回の停止指令が発生したのかを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。停止開始コマンドを送信した場合には回転中のリールを停止させるべくステップS605~ステップS611に示す停止制御処理を行う。
【0181】
停止制御処理では、ストップボタン42~44が操作されたタイミングで基点位置(具体的には下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(ステップS605)。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。その後、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rのスベリ数を算出する(ステップS606)。
【0182】
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリール32L,32M,32Rを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS606では、主側RAM74における領域内処理用のワークエリア96に格納されている停止情報に基づいてスベリ数として「0」~「4」のいずれかの値を算出する。
【0183】
その後、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(ステップS607)。そして、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し(ステップS608)、等しくなった場合にはリール32L,32M,32Rの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS609)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する(ステップS610)。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、停止情報第2設定処理を行い(ステップS611)、ステップS602に戻る。
【0184】
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、役の抽選処理(
図16)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42~44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」~「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM73に領域内処理用のデータとして予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
【0185】
上記停止情報を設定するための処理として、役の抽選処理(
図16)のステップS409にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(
図22)のステップS611にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、役の抽選処理の結果に応じて停止情報を設定する。停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM74における領域内処理用のワークエリア96に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目とに基づいて停止情報を変更する。
【0186】
ステップS610にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、全リール32L,32M,32Rが停止したことを示す全リール停止コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS612)。その後、入賞判定処理を実行する(ステップS613)。入賞判定処理では、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。そして、主側RAM74における領域内処理用のワークエリア96に記憶されている当選データの内容に基づき、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止表示されている図柄の組合せが役の抽選処理において当選となった役に対応する図柄の組合せであるか否かを判定し、当選となった役に対応する図柄の組合せである場合には当選役の入賞の成立として入賞対応処理を実行する。入賞対応処理では、その入賞が小役入賞であれば媒体付与処理において遊技媒体の付与を可能とするように付与対象となる遊技媒体数の情報を主側RAM74における領域内処理用のワークエリア96にセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、次回の開始待ち処理にて再遊技設定処理が実行されるようにするためのフラグ設定処理を実行する。入賞判定処理を実行した後は入賞結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS614)。入賞結果コマンドには、今回の入賞成立の有無を示すデータが含まれているとともに、入賞が成立している場合にはその入賞の種類を示すデータが含まれている。また、入賞結果コマンドには今回のゲームにおける役の抽選処理(
図16)の結果に対応するデータが含まれている。
【0187】
<遊技終了時の対応処理>
次に、通常処理(
図15)のステップS310にて実行される遊技終了時の対応処理について、
図23のフローチャートを参照しながら説明する。なお、通常処理(
図15)におけるステップS310の処理はリール制御処理(ステップS308)よりも後に実行されるため、遊技終了時の対応処理は1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行されることとなる。また、遊技終了時の対応処理におけるステップS701~ステップS706の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行される。
【0188】
まず第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3の移行制御と進行制御とを行うためのCB用処理を実行する(ステップS701)。CB用処理では、今回のゲームにて第1CB入賞が成立している場合、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iに設けられた第1CB状態フラグに「1」をセットし、領域内処理用のワークエリア96に記憶された第1CB当選データをクリアする。これにより、遊技状態が第1CB状態ST2となる。第1CB状態ST2においては「3」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。CB用処理では、今回のゲームにて第2CB入賞が成立している場合、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iに設けられた第2CB状態フラグに「1」をセットし、領域内処理用のワークエリア96に記憶された第2CB当選データをクリアする。これにより、遊技状態が第2CB状態ST3となる。第2CB状態ST3においては「2」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3においては、今回のゲームにて第1ベル入賞が成立している場合、領域内処理用のワークエリア96に設けられた合計付与カウンタの値を1加算する。合計付与カウンタは、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において付与された遊技媒体の合計数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が開始された場合に「0」クリアされる。1加算後における合計付与カウンタの値が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の終了基準数である「30」となった場合、今回のCB状態ST2,ST3に対応するCB状態フラグを「0」クリアする。
【0189】
遊技終了時の対応処理ではステップS701にてCB用処理を実行した後は、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもないことを条件として(ステップS702:NO)、現状の遊技状態に対応する処理にジャンプする(ステップS703)。具体的には、遊技状態が通常遊技状態ST1である場合には通常用処理を実行し(ステップS704)、遊技状態がベースAT状態ST4である場合にはベースAT用処理を実行し(ステップS705)、遊技状態がエンディングAT状態ST5である場合には遊技区間制御処理を実行する(ステップS706)。また、CB状態ST2,ST3であることでステップS702にて肯定判定をした場合、ステップS704にて通常用処理を実行した場合、及びステップS705にてベースAT用処理を実行した場合にも、その後に遊技区間の制御処理を実行する(ステップS706)。
【0190】
<通常開始時処理>
次に、遊技開始時処理(
図21)のステップS509にて実行される通常開始時処理について、
図24のフローチャートを参照しながら説明する。なお、通常開始時処理におけるステップS801~ステップS811の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行される。
【0191】
まず解除ゲーム数カウンタ96gの値を1減算する(ステップS801)。これにより、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である場合にベット数が「3」のゲームが実行された場合には、残りの天井ゲーム数が1減算されることとなる。その後、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iに設けられたAT当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS802)。AT当選フラグはベースAT状態ST4への移行が確定している状況であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。AT当選フラグに「1」がセットされている場合(ステップS802:YES)、ステップS803以降の処理を実行することなく本通常開始時処理を終了する。
【0192】
AT当選フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS802:NO)、AT抽選処理を実行する(ステップS803)。AT抽選処理では、主側ROM73において領域内処理用のデータとして設けられたAT抽選テーブルを読み出すとともに、領域内処理用のワークエリア96に設けられ定期的に更新される抽選カウンタからその時点の乱数情報を読み出し、これらAT抽選テーブルと乱数情報とを利用してベースAT状態ST4への移行当選となったか否かを判定する。AT抽選テーブルには、CZ状態ではない場合に参照される数値情報群と、CZ状態である場合に参照される数値情報群とが設定されている。この場合、CZ状態である場合に参照される数値情報群の方が、CZ状態ではない場合に参照される数値情報群よりも、ベースAT状態ST4への移行当選となる確率が高くなるように設定されている。また、CZ状態である場合に参照される数値情報群及びCZ状態ではない場合に参照される数値情報群のいずれであっても、役の抽選処理(
図16)にて当選確率が相対的に低いインデックス値IVに当選したゲームの方が、役の抽選処理(
図16)にて当選確率が相対的に高いインデックス値IVに当選したゲームよりも、ベースAT状態ST4への移行当選となる確率が高くなるように設定されている。CZ状態ではない場合にベースAT状態ST4への移行当選となる期待値は約5%であり、CZ状態である場合にベースAT状態ST4への移行当選となる期待値は約50%である。
【0193】
AT抽選処理にてベースAT状態ST4への移行当選となった場合(ステップS804:YES)、各種フラグエリア96iのAT当選フラグに「1」をセットするとともに、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iに設けられたCZ当選フラグを「0」クリアする(ステップS805)。CZ当選フラグは、CZ状態への移行が確定している状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
【0194】
その後、領域内処理用のワークエリア96に設けられた待機カウンタ96fに待機ゲーム数に対応する「4」をセットする(ステップS806)。AT当選フラグに「1」がセットされている状況において待機カウンタ96fは、ベースAT状態ST4への移行を発生させるまでの残りのゲーム数を主側MPU72にて特定するために利用される。待機カウンタ96fの値が1以上である場合にCB状態ST2,ST3ではない遊技状態においてベット数が「3」であるゲームが実行されることで、待機カウンタ96fの値が1減算され、1減算後における待機カウンタ96fの値が「0」となった場合にベースAT状態ST4への移行が発生する。
【0195】
AT抽選処理にてベースAT状態ST4への移行当選とならなかった場合(ステップS804:NO)、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iのCZ状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定することでCZ状態であるか否かを判定するとともに、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iのCZ当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS807)。CZ状態である場合又はCZ当選フラグに「1」がセットされている場合(ステップS807:YES)、そのまま本通常開始時処理を終了する。
【0196】
CZ状態ではなくCZ当選フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS807:NO)、CZ抽選処理を実行する(ステップS808)。CZ抽選処理では、主側ROM73において領域内処理用のデータとして設けられたCZ抽選テーブルを読み出すとともに、領域内処理用のワークエリア96に設けられ定期的に更新される抽選カウンタからその時点の乱数情報を読み出し、これらCZ抽選テーブルと乱数情報とを利用してCZ状態への移行当選となったか否かを判定する。CZ抽選テーブルは、役の抽選処理(
図16)にて当選確率が相対的に低いインデックス値IVに当選したゲームの方が、役の抽選処理(
図16)にて当選確率が相対的に高いインデックス値IVに当選したゲームよりも、CZ状態への移行当選となる確率が高くなるように設定されている。CZ状態への移行当選となる期待値は約10%である。
【0197】
CZ抽選処理にてCZ状態への移行当選となった場合(ステップS809:YES)、各種フラグエリア96iのCZ当選フラグに「1」をセットする(ステップS810)。その後、領域内処理用のワークエリア96における待機カウンタ96fに待機ゲーム数に対応する「4」をセットする(ステップS811)。CZ当選フラグに「1」がセットされている状況において待機カウンタ96fは、CZ状態への移行を発生させるまでの残りのゲーム数を主側MPU72にて特定するために利用される。待機カウンタ96fの値が1以上である場合にCB状態ST2,ST3ではない遊技状態においてベット数が「3」であるゲームが実行されることで、待機カウンタ96fの値が1減算され、1減算後における待機カウンタ96fの値が「0」となった場合にCZ状態への移行が発生する。
【0198】
<通常用処理>
次に、遊技終了時の対応処理(
図23)のステップS704にて実行される通常用処理について、
図25のフローチャートを参照しながら説明する。なお、通常用処理におけるステップS901~ステップS914の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行される。
【0199】
まずベット数設定カウンタ96aの値が「2」であるか否かを判定することで今回のゲームのベット数が「2」であるか否かを判定する(ステップS901)。今回のゲームのベット数が「2」である場合(ステップS901:YES)、ステップS902以降の処理を実行することなく本通常用処理を終了する。今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS901:NO)、領域内処理用のワークエリア96における解除ゲーム数カウンタ96gの値が「0」であるか否かを判定することで、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において天井ゲーム数のゲームが消化されたか否かを判定する(ステップS902)。解除ゲーム数カウンタ96gの値が「0」である場合(ステップS902:YES)、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1である状況において天井ゲーム数のゲームが消化されたことを意味するため、ステップS907及びステップS908におけるベースAT状態ST4に設定するための処理を実行する。かかる処理については後に説明する。
【0200】
解除ゲーム数カウンタ96gの値が「0」ではない場合(ステップS902:NO)、領域内処理用のワークエリア96における待機カウンタ96fの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS903)。ベースAT状態ST4への移行が確定しておりベースAT状態ST4への移行が4ゲームに亘って待機されている状況、又はCZ状態への移行が確定しておりCZ状態への移行が4ゲームに亘って待機されている状況では、待機カウンタ96fの値が1以上となっている。待機カウンタ96fの値が1以上である場合(ステップS903:YES)、待機カウンタ96fの値を1減算し(ステップS904)、その1減算後における待機カウンタ96fの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS905)。
【0201】
1減算後における待機カウンタ96fの値が「0」である場合(ステップS905:YES)、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iのAT当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、ベースAT状態ST4への移行が待機されている4ゲームの最終ゲームであるか否かを判定する(ステップS906)。ステップS906にて肯定判定をした場合、ステップS907及びステップS908におけるベースAT状態ST4に設定するための処理を実行する。具体的には、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iのベースAT状態フラグに「1」をセットし、AT当選フラグ及びCZ状態フラグを「0」クリアする(ステップS907)。その後、AT状態の開始設定処理を実行する(ステップS908)。AT状態の開始設定処理では、領域内処理用のワークエリア96におけるAT差枚数カウンタ96eに初期付与数として「200」をセットする。AT差枚数カウンタ96eは既に説明したとおり、ベースAT状態ST4における遊技媒体の残りの付与数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
【0202】
ステップS906にて否定判定をした場合、ステップS909及びステップS910におけるCZ状態に設定するための処理を実行する。具体的には、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iのCZ状態フラグに「1」をセットし、CZ当選フラグを「0」クリアする(ステップS909)。その後、CZ状態の開始設定処理を実行する(ステップS910)。CZ状態の開始設定処理では、領域内処理用のワークエリア96に設けられたCZ状態カウンタ96hにCZ状態の継続ゲーム数として「10」をセットする。CZ状態カウンタ96hは既に説明したとおり、CZ状態が終了するまでの残りのゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。CZ状態フラグに「1」がセットされてCZ状態となることで、通常開始時処理(
図24)のステップS803にて実行されるAT抽選処理では、AT抽選テーブルにおいてCZ状態である場合に参照される数値情報群が参照されるため、CZ状態ではない場合よりもベースAT状態ST4への移行当選となる期待度が高くなる。
【0203】
ステップS903にて待機カウンタ96fの値が「0」であると判定した場合、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iのCZ状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、CZ状態であるか否かを判定する(ステップS911)。CZ状態である場合(ステップS911:YES)、CZ状態カウンタ96hの値を1減算し(ステップS912)、その1減算後におけるCZ状態カウンタ96hの値が「0」である場合(ステップS913:YES)、各種フラグエリア96iのCZ状態フラグを「0」クリアすることでCZ状態を終了させる(ステップS914)。CZ状態フラグが「0」クリアされてCZ状態が終了することで、通常開始時処理(
図24)のステップS803にて実行されるAT抽選処理では、AT抽選テーブルにおいてCZ状態ではない場合に参照される数値情報群が参照されるため、CZ状態である場合よりもベースAT状態ST4への移行当選となる期待度が低くなる。
【0204】
<ベースAT開始時処理>
次に、遊技開始時処理(
図21)のステップS513にて実行されるベースAT開始時処理について、
図26のフローチャートを参照しながら説明する。なお、ベースAT開始時処理におけるステップS1001~ステップS1009の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行される。
【0205】
まず上乗せ抽選処理を実行する(ステップS1001)。上乗せ抽選処理では、主側ROM73において領域内処理用のデータとして設けられた上乗せ抽選テーブルを読み出すとともに、領域内処理用のワークエリア96に設けられ定期的に更新される抽選カウンタからその時点の乱数情報を読み出し、これら上乗せ抽選テーブルと乱数情報とを利用してベースAT状態ST4の残りの付与数の上乗せ当選となったか否かを判定する。上乗せ抽選テーブルは、役の抽選処理(
図16)にて当選確率が相対的に低いインデックス値IVに当選したゲームの方が、役の抽選処理(
図16)にて当選確率が相対的に高いインデックス値IVに当選したゲームよりも、上乗せ当選となる確率が高くなるように設定されているとともに、上乗せ当選となった場合に付与対象となる遊技媒体の期待付与数も多くなるように設定されている。
【0206】
上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となった場合(ステップS1002:YES)、上乗せ抽選処理にて選択された遊技媒体数を領域内処理用のワークエリア96におけるAT差枚数カウンタ96eに加算する(ステップS1003)。上乗せ当選となった場合に付与対象となる遊技媒体数は20枚、50枚、80枚、100枚及び200枚のいずれかとなっている。
【0207】
ステップS1002にて否定判定をした場合又はステップS1003の処理を実行した場合、今回のゲームにおける役の抽選処理(
図16)の結果が外れ結果であるか否かを判定する(ステップS1004)。役の抽選処理(
図16)の結果が外れ結果である場合(ステップS1004:YES)、領域内処理用のワークエリア96におけるAT差枚数カウンタ96eに「3」を加算する(ステップS1005)。ベット数が「3」であるゲームにおいて役の抽選処理(
図16)の結果が外れ結果となった場合、遊技者が所有する遊技媒体が3枚減少したことを意味するため、その分をベースAT状態ST4の残りの遊技媒体の付与数に加算するためにAT差枚数カウンタ96eに「3」を加算する。なお、ベット数が「2」であるゲームにおいてはベースAT開始時処理(
図26)が実行されないため、ベット数が「2」であるゲームにおいて役の抽選処理(
図16)の外れ結果となったとしてもAT差枚数カウンタ96eへの加算が行われることはなく、さらに言うと、ベット数が「2」であるゲームにおいては役の抽選処理(
図16)の結果や入賞結果に関係なく、AT差枚数カウンタ96eの数値の更新は行われない。
【0208】
役の抽選処理(
図16)にていずれかのインデックス値IVに当選した場合(ステップS1004:NO)、その当選となったインデックス値IVが「1」~「13」のいずれかであるか否かを判定する(ステップS1006)。つまり、遊技媒体の付与に対応する当選データが設定されたインデックス値IVに当選したか否かを判定する。ステップS1006にて肯定判定をした場合、そのインデックス値IVの当選データに入賞したか否かに関係なくAT差枚数カウンタ96eの減算処理を実行する(ステップS1007)。
【0209】
AT差枚数カウンタ96eの減算処理では、当選となったインデックス値IVに設定されている当選データのうち最大の遊技媒体の付与数となる当選データが入賞した場合における遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数である「3」を減算した結果を、AT差枚数カウンタ96eから減算する。かかる減算の処理はその当選データが入賞したか否かに関係なく実行される。具体的には、インデックス値IV=「1」~「10」のいずれかに当選している場合には最大の遊技媒体の付与数となる当選データは第1ベル当選データ又は第2ベル当選データであるため、当該当選データが入賞した場合における遊技媒体の付与数である「15」から「3」を減算した結果である「12」をAT差枚数カウンタ96eから減算する。また、インデックス値IV=「11」又は「12」に当選している場合には最大の遊技媒体の付与数となる当選データは第1スイカ当選データ又は第2スイカ当選データであるため、当該当選データが入賞した場合における遊技媒体の付与数である「5」から「3」を減算した結果である「2」をAT差枚数カウンタ96eから減算する。また、インデックス値IV=「13」に当選している場合には最大の遊技媒体の付与数となる当選データはチェリー当選データであるため、当該当選データが入賞した場合における遊技媒体の付与数である「4」から「3」を減算した結果である「1」をAT差枚数カウンタ96eから減算する。つまり、ベースAT状態ST4においては当選となったインデックス値IVに設定されている当選データのうち最大の遊技媒体の付与数となる当選データに対応する入賞が取りこぼしによって成立しなかったとしても、その最大の遊技媒体の付与数となる当選データに対応する入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数である「3」が減算された結果が、AT差枚数カウンタ96eから減算されることになる。
【0210】
その後、ステップS1007の減算処理によってAT差枚数カウンタ96eの値が「0」以下となったか否かを判定する(ステップS1008)。AT差枚数カウンタ96eの値が「0」以下となっている場合(ステップS1008:YES)、当該AT差枚数カウンタ96eを「0」クリアする(ステップS1009)。
【0211】
<ベースAT用処理>
次に、遊技終了時の対応処理(
図23)のステップS705にて実行されるベースAT用処理について、
図27のフローチャートを参照しながら説明する。なお、ベースAT用処理におけるステップS1101~ステップS1105の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行される。
【0212】
領域内処理用のワークエリア96におけるAT差枚数カウンタ96eの値が「0」である場合(ステップS1101:YES)、ベースAT状態ST4の終了条件が成立したことを意味する。この場合、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iのベースAT状態フラグ及び第2区間フラグを「0」クリアする(ステップS1102)。これにより、第2区間SC2であってベースAT状態ST4である状況が終了して第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況となる。また、第2区間SC2が終了する場合に区間表示部67が点灯状態から消灯状態となる。
【0213】
なお、これに限定されることはなく、AT差枚数カウンタ96eの値が「0」となることでベースAT状態ST4が終了したとしても第2区間SC2が終了することなく当該第2区間SC2が維持される構成としてもよい。この場合、領域内処理用のワークエリア96における合計獲得数カウンタ96dにて計測されている合計獲得数が2000枚以上といったように所定の枚数以上である状況でAT差枚数カウンタ96eの値が「0」となってベースAT状態ST4が終了する場合、又は領域内処理用のワークエリア96における継続ゲーム数カウンタ96cにて計測されている継続ゲーム数が1000ゲーム以上といったように所定のゲーム数以上である状況でAT差枚数カウンタ96eの値が「0」となってベースAT状態ST4が終了する場合には、第2区間SC2が終了する構成としてもよい。
【0214】
AT差枚数カウンタ96eの値が「0」ではない場合(ステップS1101:NO)、領域内処理用のワークエリア96における継続ゲーム数カウンタ96cの値がエンディング発生前条件の成立に対応する値である「3950」以上であるか否かを判定するとともに(ステップS1103)、領域内処理用のワークエリア96における合計獲得数カウンタ96dの値がエンディング発生前条件の成立に対応する値である「65321」以上であるか否かを判定する(ステップS1104)。第2区間SC2のエンディング条件の成立に対応する継続ゲーム数は「4000」であるため、エンディング発生前条件の成立に対応する継続ゲーム数である「3950」はそれよりも少ないゲーム数となっている。また、第2区間SC2のエンディング条件の成立に対応する合計獲得数は、エンディング条件の成立に対応する合計獲得数カウンタ96dの値である「65521」から第2区間SC2が開始された場合における合計獲得数カウンタ96dの初期値である「63121」を減算した「2400」である。これに対して、エンディング発生前条件の成立に対応する合計獲得数は、エンディング発生前条件の成立に対応する合計獲得数カウンタ96dの値である「65321」から第2区間SC2が開始された場合における合計獲得数カウンタ96dの初期値である「63121」を減算した「2200」である。したがって、エンディング発生前条件の成立に対応する合計獲得数は第2区間SC2のエンディング条件の成立に対応する合計獲得数よりも少ない数となっている。
【0215】
ステップS1103及びステップS1104のいずれかにて肯定判定をした場合、エンディング発生前条件が成立したことを意味する。この場合、主側RAM74の領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iに設けられたエンディングAT状態フラグに「1」をセットするとともに各種フラグエリア96iのベースAT状態フラグを「0」クリアする(ステップS1105)。これにより、遊技状態がベースAT状態ST4からエンディングAT状態ST5に移行する。
【0216】
ここで、ベースAT状態ST4において第2区間SC2の継続ゲーム数又は合計獲得数がエンディング発生前条件の成立に対応するものとなった場合にはAT差枚数カウンタ96eの値、すなわちベースAT状態ST4の残りの遊技媒体の付与数に関係なくエンディングAT状態ST5に移行する。そして、エンディングAT状態ST5は第2区間SC2のエンディング条件が成立するまで継続する。これにより、第2区間SC2のエンディング発生前条件が成立した場合には確実に第2区間SC2のエンディング条件が成立するようにすることが可能となる。
【0217】
<遊技区間制御処理>
次に、遊技終了時の対応処理(
図23)のステップS706にて実行される遊技区間制御処理について、
図28のフローチャートを参照しながら説明する。なお、遊技区間制御処理におけるステップS1201~ステップS1208の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行される。
【0218】
まず領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iの第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、遊技区間が第2区間SC2であるか否かを判定する(ステップS1201)。遊技区間が第1区間SC1である場合(ステップS1201:NO)、ステップS1202以降の処理を実行することなく本遊技区間制御処理を終了する。遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS1201:YES)、領域内処理用のワークエリア96における継続ゲーム数カウンタ96cの値が「4000」以上であるか否かを判定することで、第2区間SC2における継続ゲーム数がエンディング条件の成立に対応するゲーム数となったか否かを判定する(ステップS1202)。ステップS1202にて肯定判定をした場合、ステップS1208にて第2区間SC2の初期化処理を実行する。当該初期化処理については後に説明する。
【0219】
ステップS1202にて否定判定をした場合、今回のゲームにおいて、第1チャンスリプレイ入賞、第2チャンスリプレイ入賞及び通常リプレイ入賞のいずれかのリプレイ入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1203)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS1203の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5のいずれの遊技状態であったとしてもステップS1203の判定の対象となる。いずれかのリプレイ入賞が成立している場合(ステップS1203:YES)、ステップS1204~ステップS1206の処理を実行することなくステップS1207に進む。
【0220】
いずれのリプレイ入賞も成立していない場合(ステップS1203:NO)、今回のゲームで遊技者に付与された遊技媒体数から今回のゲームのベット数を減算し、その減算した結果を領域内処理用のワークエリア96における合計獲得数カウンタ96dに加算する(ステップS1204)。この場合、今回のゲームにて遊技者に遊技媒体が付与されていない場合には今回のゲームのベット数である「2」又は「3」を合計獲得数カウンタ96dの値から減算することとなる。また、今回のゲームで遊技媒体が遊技者に付与されたとしてもその付与された遊技媒体数が今回のゲームのベット数よりも少ない場合、今回のゲームのベット数から今回のゲームで付与された遊技媒体数を減算した結果の値を、合計獲得数カウンタ96dの値から減算することとなる。一方、今回のゲームで遊技者に付与された遊技媒体数が今回のゲームのベット数よりも多い場合、今回のゲームで付与された遊技媒体数から今回のゲームのベット数を減算した結果の値を、合計獲得数カウンタ96dの値に加算することとなる。
【0221】
その後、合計獲得数カウンタ96dの値が0以下であるか否かを判定する(ステップS1205)。合計獲得数カウンタ96dの値が0以下である場合(ステップS1205:YES)、合計獲得数カウンタ96dを「0」クリアする(ステップS1206)。既に説明した通り第2区間SC2に移行した場合には合計獲得数カウンタ96dには初期値として「63121」がセットされるため、初期値から遊技者が所有している遊技媒体が63121枚減少するまでは合計獲得数カウンタ96dの値が0以下となることはない。遊技者が所有している遊技媒体が初期値から63121枚を超えて減少した場合には合計獲得数カウンタ96dの値が0以下となるが、この場合には合計獲得数カウンタ96dは「0」クリアされる。したがって、第2区間SC2に移行してから遊技者が所有している遊技媒体が63121枚を超えて減少した場合には、その超えた分については合計獲得数カウンタ96dの計測対象外となる。
【0222】
ステップS1203にて肯定判定をした場合、ステップS1205にて否定判定をした場合又はステップS1206の処理を実行した場合、合計獲得数カウンタ96dの値が「65521」を超えたか否かを判定する(ステップS1207)。つまり、第2区間SC2が開始された場合における初期値からの遊技者が所有する遊技媒体の増加分が2400枚を超えたか否かを判定する。ステップS1207にて肯定判定をした場合、ステップS1202にて肯定判定をした場合と同様に、ステップS1208にて第2区間SC2の初期化処理を実行する。当該初期化処理では、領域内処理用のワークエリア96における各種フラグエリア96iの第2区間フラグ、ベースAT状態フラグ及びエンディングAT状態フラグを「0」クリアするとともに領域内処理用のワークエリア96におけるAT差枚数カウンタ96eを「0」クリアする。これにより、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況となる。また、第2区間SC2が終了する場合に区間表示部67が点灯状態から消灯状態となる。
【0223】
<主側MPU72と演出側MPU92との通信に関する構成>
次に、主側MPU72と演出側MPU92との通信に関する構成について説明する。
図29(a)は主側MPU72と演出側MPU92との通信に関する電気的構成を説明するための説明図である。
【0224】
主側MPU72と演出側MPU92とは信号経路群101により電気的に接続されている。信号経路群101は、主制御基板71において主側MPU72と主側コネクタ102とを電気的に接続するように設けられた第1信号経路群103と、演出制御基板91において演出側MPU92と演出側コネクタ104とを電気的に接続するように設けられた第2信号経路群105と、主側コネクタ102及び演出側コネクタ104のそれぞれに接続させて設けられたコネクタユニット106とを備えている。コネクタユニット106は一端に第1コネクタ106aを備えているとともに他端に第2コネクタ106bを備えている。第1コネクタ106aが主側コネクタ102に対して着脱自在に接続されており、第2コネクタ106bが演出側コネクタ104に対して着脱自在に接続されている。第1信号経路群103、主側コネクタ102、コネクタユニット106、演出側コネクタ104及び第2信号経路群105により形成される信号経路群101は、パラレル通信を可能とするように複数の信号経路を備えている。なお、信号経路群101がパラレル通信である構成に限定されることはなくシリアル通信であってもよい。
【0225】
信号経路群101を利用して主側MPU72から演出側MPU92に複数種類のコマンドが送信されるのに対して、演出側MPU92から主側MPU72にはコマンドを含めて信号の送信は行われない。つまり、主側MPU72と演出側MPU92との間の通信は、主側MPU72から演出側MPU92への一方向通信となっている。
【0226】
図29(b)は主側MPU72から演出側MPU92に送信されるコマンドを説明するための説明図である。
【0227】
主側MPU72への動作電力の供給が開始されて停電発生前の処理に復帰する場合に主側MPU72から演出側MPU92に復帰コマンドが送信される。主側MPU72への動作電力の供給が開始されてメイン処理(
図13)にて設定値更新処理(ステップS108)が開始される場合に主側MPU72から演出側MPU92に設定変更開始コマンドが送信され、当該設定値更新処理が終了する場合に主側MPU72から演出側MPU92に設定変更終了コマンドが送信される。
【0228】
遊技媒体のベット設定が行われた場合には主側MPU72から演出側MPU92にベット設定コマンドが送信される。所定数の遊技媒体がベットされている状況においてスタートレバー41が操作されてゲームが開始された場合には主側MPU72から演出側MPU92に回転受付コマンドA及び回転受付コマンドBが送信される。ゲームが開始されてリール32L,32M,32Rの回転が開始された場合に主側MPU72から演出側MPU92に回転開始コマンドが送信される。リール32L,32M,32Rの加速期間が完了して定速回転となりリール32L,32M,32Rの停止が可能となった場合に主側MPU72から演出側MPU92に停止可コマンドが送信される。
【0229】
全てのリール32L,32M,32Rが回転している状況においていずれかのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合には主側MPU72から演出側MPU92に第1停止開始コマンドが送信される。2個のリール32L,32M,32Rが回転している状況において回転中のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合には主側MPU72から演出側MPU92に第2停止開始コマンドが送信される。1個のリール32L,32M,32Rが回転している状況においてそのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合には主側MPU72から演出側MPU92に第3停止開始コマンドが送信される。これら第1~第3停止開始コマンドには停止指令の対象となったリール32L,32M,32Rの種類に対応する情報が含まれる。全てのリール32L,32M,32Rの回転停止が完了した場合には主側MPU72から演出側MPU92に全リール停止コマンドが送信される。最後に回転していたリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44の操作が終了した場合に主側MPU72から演出側MPU92に図柄コマンドが送信される。リール制御処理(
図22)において入賞判定処理(ステップS613)が終了した場合に主側MPU72から演出側MPU92に入賞結果コマンドが送信される。入賞結果コマンドには今回のゲームにおいて入賞が発生したか否かの情報が含まれるとともに入賞が発生している場合にはその入賞結果の内容の情報が含まれる。1ゲームの処理が全て終了した場合に主側MPU72から演出側MPU92にゲーム終了コマンドA及びゲーム終了コマンドBが送信される。
【0230】
スロットマシン10において所定のエラーが発生した場合に主側MPU72から演出側MPU92にエラー発生コマンドが送信され、当該所定のエラーが解除された場合に主側MPU72から演出側MPU92にエラー解除コマンドが送信される。前面扉12が閉鎖状態から開放状態となった場合及び開放状態から閉鎖状態となった場合のそれぞれにおいて主側MPU72から演出側MPU92にドア開閉コマンドが送信される。
【0231】
<回転受付コマンドA,B及びゲーム終了コマンドA,B>
図30(a)は回転受付コマンドAに含まれている情報を説明するための説明図であり、
図30(b)は回転受付コマンドBに含まれている情報を説明するための説明図であり、
図31(a)はゲーム終了コマンドAに含まれている情報を説明するための説明図であり、
図31(b)はゲーム終了コマンドBに含まれている情報を説明するための説明図である。
【0232】
回転受付コマンドAには
図30(a)に示すように、回転受付コマンドAであることを演出側MPU92にて特定することを可能とするコマンドヘッダの情報と、使用対象として設定されている設定値の情報と、今回のゲームのベット数の情報と、役の抽選処理(
図16)の結果に対応する抽選結果の種別の情報と、ベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5においてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選しリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が行われる場合におけるその停止順序の情報と、今回のゲームの遊技状態(通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、ベースAT状態ST4、エンディングAT状態ST5及びCZ状態のいずれか)の情報と、次回のゲームの遊技状態(通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、ベースAT状態ST4、エンディングAT状態ST5及びCZ状態のいずれか)の情報と、今回のゲームの遊技区間(第1区間SC1及び第2区間SC2のいずれか)の情報と、次回のゲームの遊技区間(第1区間SC1及び第2区間SC2のいずれか)の情報とが含まれている。
【0233】
ゲームの開始時であって回転受付コマンドAを設定するタイミングよりも前にその時点における遊技状態及び遊技区間を特定可能とする情報が領域内処理用のワークエリア96における開始時状況用エリア96jに記憶されるとともに、ゲームの終了時であってゲーム終了コマンドAを設定するタイミングよりも前にその時点における遊技状態及び遊技区間を特定可能とする情報が領域内処理用のワークエリア96における終了時状況用エリア96kに記憶される。今回のゲームの遊技状態の情報は上記開始時状況用エリア96jから読み出され、次回のゲームの遊技状態の情報は上記終了時状況用エリア96kから読み出されることとなるが、ゲームの開始時点における終了時状況用エリア96kには前回のゲームの終了時における遊技状態及び遊技区間の情報が記憶されている。したがって、回転受付コマンドAにおける今回のゲームの遊技状態の情報と次回のゲームの遊技状態の情報とは同一となり、回転受付コマンドAにおける今回のゲームの遊技区間の情報と次回のゲームの遊技区間の情報とは同一となる。また、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が行われない場合には停止順序の情報には停止順序の報知が行われないことを示す情報が設定される。
【0234】
役の抽選処理(
図16)の結果に対応する抽選結果の種別の情報として、当選となったインデックス値IVがそのまま送信されるのではなく、第1ベル当選データを含むインデックス値IVに当選した場合には第1ベルに対応する情報が送信され、第2ベル当選データを含むインデックス値IVに当選した場合には第2ベルに対応する情報が送信され、第1スイカ当選データを含むインデックス値IVに当選した場合には第1スイカに対応する情報が送信され、第2スイカ当選データを含むインデックス値IVに当選した場合には第2スイカに対応する情報が送信され、チェリー当選データを含むインデックス値IVに当選した場合にはチェリーに対応する情報が送信され、第1チャンスリプレイ当選データを含むインデックス値IVに当選した場合には第1チャンスリプレイに対応する情報が送信され、第2チャンスリプレイ当選データを含むインデックス値IVに当選した場合には第2チャンスリプレイに対応する情報が送信され、通常リプレイ当選データを含むインデックス値IVに当選した場合には通常リプレイに対応する情報が送信され、第1CB当選データを含むインデックス値IVに当選した場合には第1CBに対応する情報が送信され、第2CB当選データを含むインデックス値IVに当選した場合には第2CBに対応する情報が送信される。インデックス値IVがそのまま送信されない構成であることにより、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5のいずれでもない状況において回転受付コマンドAを不正に読み取られたとしても、インデックス値IV=1~9のいずれかに当選したゲームにて第1ベル入賞又は第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が特定されないようにすることが可能となる。
【0235】
回転受付コマンドAの情報が上記のように設定される構成において、ゲーム終了コマンドAは
図31(a)に示すように回転受付コマンドAと同様の情報が設定される。但し、コマンドヘッダの情報の内容は、回転受付コマンドAとゲーム終了コマンドAとで相違している。また、今回のゲームの遊技状態の情報は上記開始時状況用エリア96jから読み出され、次回のゲームの遊技状態の情報は上記終了時状況用エリア96kから読み出されることとなるが、ゲームの終了時点における終了時状況用エリア96kには今回のゲームにて遊技状態又は遊技区間の移行が発生している場合にはその移行後における遊技状態又は遊技区間の情報が記憶されている。したがって、ゲーム終了コマンドAにおける今回のゲームの遊技状態の情報と次回のゲームの遊技状態の情報とは異なる情報となり得るとともに、ゲーム終了コマンドAにおける今回のゲームの遊技区間の情報と次回のゲームの遊技区間の情報とは異なる情報となり得る。
【0236】
回転受付コマンドA又はゲーム終了コマンドAを送信する場合には、まずそれぞれのコマンドに対応するコマンドヘッダの情報を設定する。その後に、主側RAM74における領域内処理用のワークエリア96において使用対象の設定値が記憶されたエリアから設定値の情報を読み出し、領域内処理用のワークエリア96におけるベット数設定カウンタ96aからベット数の情報を読み出し、領域内処理用のワークエリア96に記憶されている当選となったインデックス値IVの情報に対応する抽選結果の種別の情報を主側ROM73における領域内処理用のデータから読み出し、領域内処理用のワークエリア96において停止順序の情報が記憶されたエリアから当該停止順序の情報を読み出し、領域内処理用のワークエリア96における開始時状況用エリア96jに記憶された遊技状態及び遊技区間の情報を読み出し、領域内処理用のワークエリア96における終了時状況用エリア96kに記憶された遊技状態及び遊技区間の情報を読み出す。そして、それら読み出した情報を回転受付コマンドA及びゲーム終了コマンドAのうち設定対象となっているコマンドにそれぞれ設定する。
【0237】
回転受付コマンドBには
図30(b)に示すように、回転受付コマンドBであることを演出側MPU92にて特定することを可能とするコマンドヘッダの情報と、領域内処理用のワークエリア96における継続ゲーム数カウンタ96cの情報と、領域内処理用のワークエリア96における合計獲得数カウンタ96dの情報と、領域内処理用のワークエリア96における解除ゲーム数カウンタ96gの情報と、領域内処理用のワークエリア96における待機カウンタ96fの情報と、領域内処理用のワークエリア96におけるCZ状態カウンタ96hの情報と、領域内処理用のワークエリア96におけるAT差枚数カウンタ96eの情報と、今回のゲームの開始時におけるベースAT開始時処理(
図26)の上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となった場合にはその上乗せ付与数の情報と、領域外処理用のワークエリア98における終了判定カウンタ98bの情報とが含まれている。回転受付コマンドBの情報が上記のように設定される構成において、ゲーム終了コマンドBは
図31(b)に示すように回転受付コマンドBと同様の情報が設定される。但し、コマンドヘッダの情報の内容は、回転受付コマンドBとゲーム終了コマンドBとで相違している。
【0238】
回転受付コマンドB又はゲーム終了コマンドBを送信する場合には、まずそれぞれのコマンドに対応するコマンドヘッダの情報を設定する。その後に、主側RAM74における領域内処理用のワークエリア96における継続ゲーム数カウンタ96c、合計獲得数カウンタ96d、解除ゲーム数カウンタ96g、待機カウンタ96f、CZ状態カウンタ96h、AT差枚数カウンタ96e、及び領域内処理用のワークエリア96における上乗せ付与数の情報を記憶するエリアのそれぞれから情報を読み出すとともに、領域外処理用のワークエリア98における終了判定カウンタ98bから情報を読み出す。そして、それら読み出した情報を回転受付コマンドB及びゲーム終了コマンドBのうち設定対象となっているコマンドにそれぞれ設定する。
【0239】
上記のように設定される回転受付コマンドA及び回転受付コマンドBは役の抽選処理(
図16)におけるステップS411にて設定されて主側MPU72から演出側MPU92に送信される。つまり、回転受付コマンドA及び回転受付コマンドBは各ゲームが開始されて役の抽選処理が実行された場合に主側MPU72から演出側MPU92に送信される。また、ゲーム終了コマンドA及びゲーム終了コマンドBは通常処理(
図15)におけるステップS315にて設定されて主側MPU72から演出側MPU92に送信される。つまり、ゲーム終了コマンドA及びゲーム終了コマンドBは各ゲームが終了される場合に主側MPU72から演出側MPU92に送信される。
【0240】
<コマンド設定処理>
次に、回転受付コマンドA、回転受付コマンドB、ゲーム終了コマンドA及びゲーム終了コマンドBを設定するために共通して呼び出されるコマンド設定処理について、
図32のフローチャートを参照しながら説明する。なお、コマンド設定処理におけるステップS1301~ステップS1315の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行される。
【0241】
コマンド設定処理は、役の抽選処理(
図16)のステップS411において回転受付コマンドAを設定する場合にサブルーチンとして呼び出されて実行されるとともに回転受付コマンドBを設定する場合にサブルーチンとして呼び出されて実行される。また、コマンド設定処理は、通常処理(
図15)のステップS315においてゲーム終了コマンドAを設定する場合にサブルーチンとして呼び出されて実行されるとともにゲーム終了コマンドBを設定する場合にサブルーチンとして呼び出されて実行される。
【0242】
今回設定対象のコマンドが回転受付コマンドA及びゲーム終了コマンドAのいずれかである場合(ステップS1301:YES)、回転受付コマンドAであれば(ステップS1302:YES)、当該回転受付コマンドAに対応するコマンドヘッダの情報を領域内処理用のデータから読み出し(ステップS1303)、ゲーム終了コマンドAであれば(ステップS1302:NO)、当該ゲーム終了コマンドAに対応するコマンドヘッダの情報を領域内処理用のデータから読み出す(ステップS1304)。ステップS1303又はステップS1304の処理を実行した場合、主側MPU72の所定のレジスタに読み出し回数として「8」をセットする(ステップS1305)。読み出し回数の情報は、コマンドを設定するために情報を読み出す回数と読み出し対象となっている情報が記憶されているエリアのアドレスを主側MPU72にて特定するための情報である。
【0243】
その後、所定のレジスタに記憶されている読み出し回数の情報に対応する情報を読み出す(ステップS1306)。読み出し回数の情報が「8」である場合には、領域内処理用のワークエリア96において使用対象の設定値が記憶されたエリアから設定値の情報を読み出す。読み出し回数の情報が「7」である場合には、領域内処理用のワークエリア96におけるベット数設定カウンタ96aからベット数の情報を読み出す。読み出し回数の情報が「6」である場合には、領域内処理用のワークエリア96に記憶されている当選となったインデックス値IVの情報に対応する抽選結果の種別の情報を主側ROM73における領域内処理用のデータから読み出す。読み出し回数の情報が「5」である場合には、領域内処理用のワークエリア96において停止順序の情報が記憶されたエリアから当該停止順序の情報を読み出す。読み出し回数の情報が「4」である場合には、開始時状況用エリア96jに記憶された遊技状態の情報を読み出す。読み出し回数の情報が「3」である場合には、終了時状況用エリア96kに記憶された遊技状態の情報を読み出す。読み出し回数の情報が「2」である場合には、開始時状況用エリア96jに記憶された遊技区間の情報を読み出す。読み出し回数の情報が「1」である場合には、終了時状況用エリア96kに記憶された遊技区間の情報を読み出す。
【0244】
その後、所定のレジスタに記憶されている読み出し回数の値を1減算し(ステップS1307)、その1減算後における読み出し回数の値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1308)。読み出し回数の値が「0」ではない場合(ステップS1308:N0)、ステップS1306及びステップS1307の処理を実行する。つまり、読み出し回数の値が「0」となるまで、ステップS1306及びステップS1307の処理が繰り返されることになる。読み出し回数の値が「0」である場合(ステップS1308:YES)、本コマンド設定処理を終了する。
【0245】
今回設定対象のコマンドが回転受付コマンドB及びゲーム終了コマンドBのいずれかである場合(ステップS1301:NO)、回転受付コマンドBであれば(ステップS1309:YES)、当該回転受付コマンドBに対応するコマンドヘッダの情報を領域内処理用のデータから読み出し(ステップS1310)、ゲーム終了コマンドBであれば(ステップS1309:NO)、当該ゲーム終了コマンドBに対応するコマンドヘッダの情報を領域内処理用のデータから読み出す(ステップS1311)。ステップS1310又はステップS1311の処理を実行した場合、主側MPU72の所定のレジスタに読み出し回数として「8」をセットする(ステップS1312)。
【0246】
その後、所定のレジスタに記憶されている読み出し回数の情報に対応する情報を読み出す(ステップS1313)。読み出し回数の情報が「8」である場合には、領域内処理用のワークエリア96における継続ゲーム数カウンタ96cの情報を読み出す。読み出し回数が「7」である場合には、領域内処理用のワークエリア96における合計獲得数カウンタ96dの情報を読み出す。読み出し回数が「6」である場合には、領域内処理用のワークエリア96における解除ゲーム数カウンタ96gの情報を読み出す。読み出し回数が「5」である場合には、領域内処理用のワークエリア96における待機カウンタ96fの情報を読み出す。読み出し回数が「4」である場合には、領域内処理用のワークエリア96におけるCZ状態カウンタ96hの情報を読み出す。読み出し回数が「3」である場合には、領域内処理用のワークエリア96におけるAT差枚数カウンタ96eの情報を読み出す。読み出し回数が「2」である場合には、領域内処理用のワークエリア96における上乗せ付与数の情報を記憶するエリアから情報を読み出す。読み出し回数が「1」である場合には、領域外処理用のワークエリア98における終了判定カウンタ98bの情報を読み出す。
【0247】
その後、所定のレジスタに記憶されている読み出し回数の値を1減算し(ステップS1314)、その1減算後における読み出し回数の値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1315)。読み出し回数の値が「0」ではない場合(ステップS1315:N0)、ステップS1313及びステップS1314の処理を実行する。つまり、読み出し回数の値が「0」となるまで、ステップS1313及びステップS1314の処理が繰り返されることになる。読み出し回数の値が「0」である場合(ステップS1315:YES)、本コマンド設定処理を終了する。
【0248】
役の抽選処理(
図16)のステップS411では、コマンド設定処理が1回実行されることにより回転受付コマンドAが設定されるとともにコマンド設定処理がさらに1回実行されることにより回転受付コマンドBが設定される。そして、それら設定された回転受付コマンドA及び回転受付コマンドBが演出側MPU92に送信される。また、通常処理(
図15)のステップS315では、コマンド設定処理が1回実行されることによりゲーム終了コマンドAが設定されるとともにコマンド設定処理がさらに1回実行されることによりゲーム終了コマンドBが設定される。そして、それら設定されたゲーム終了コマンドA及びゲーム終了コマンドBが演出側MPU92に送信される。
【0249】
<連続表示演出>
次に、通常遊技状態ST1においてベースAT状態ST4への移行が確定している状況であってAT状態ST4への移行が待機されている状況で画像表示装置63にて実行される表示演出の内容を説明する。
図33(a)~
図33(d)はAT状態ST4への移行が待機されている状況で画像表示装置63にて実行される表示演出の内容を説明するための説明図である。
【0250】
第2区間SC2であって通常遊技状態ST1においてベースAT状態ST4への移行が確定した場合には、領域内処理用のワークエリア96における待機カウンタ96fに「4」がセットされ、待機カウンタ96fに1以上の値がセットされている場合には1ゲームが実行される度に当該待機カウンタ96fの値が1減算され、1減算後における待機カウンタ96fの値が「0」となった場合に通常遊技状態ST1からベースAT状態ST4への移行が発生する。つまり、ベースAT状態ST4への移行が確定してから4ゲームに亘ってベースAT状態ST4への移行が待機されることになる。
【0251】
このベースAT状態ST4への移行が待機されている状況において、ベースAT状態ST4への移行を遊技者に期待させる連続表示演出が画像表示装置63にて実行される。また、第2区間SC2であって通常遊技状態ST1においてベースAT状態ST4への移行が確定していない状況においても上記連続表示演出が画像表示装置63にて実行され得る。つまり、連続表示演出がその後にベースAT状態ST4への移行が発生する場合及びベースAT状態ST4への移行が発生しない場合のいずれであっても実行される。ベースAT状態ST4への移行が発生する場合における連続表示演出では当該連続表示演出の最後にベースAT状態ST4への移行が発生することを示す移行対応演出が実行され、ベースAT状態ST4への移行が発生しない場合における連続表示演出では当該連続表示演出の最後にベースAT状態ST4への移行が発生しないことを示す非移行対応演出が実行される。したがって、遊技者は連続表示演出が発生した場合には、最終的に移行対応演出が発生することを期待しながら当該連続表示演出に注目することになる。
【0252】
なお、連続表示演出が実行されている状況においては上部ランプ61及びスピーカ62にて当該連続表示演出に対応する演出が実行される。また、連続表示演出が実行されるゲーム数は4ゲームに限定されることはなく、2ゲーム、3ゲーム、5ゲーム又は6ゲーム以上であってもよく、ゲーム数が固定されているのではなく、抽選によりゲーム数が決定されることでゲーム数が変動し得る構成としてもよい。
【0253】
連続表示演出は1ゲームが消化される毎に演出区分が進行していくことになる。具体的には、1ゲーム目はこれから対決演出が開始されることを示すオープニング区分が実行される。オープニング区分においては
図33(a)に示すようにオープニング対応画像G11が表示される。2ゲーム目は対決演出における前半対決区分が実行される。前半対決区分においては
図33(b)に示すように2人のキャラクタ画像が対決している様子の前半部分に対応する前半対決画像G12が表示される。3ゲーム目は対決演出における後半対決区分が実行される。後半対決区分においては2人のキャラクタ画像が対決している様子の後半部分に対応する後半対決画像が表示される。
【0254】
4ゲーム目は対決演出の対決結果区分が実行される。対決結果区分においては
図33(c)に示すように2人のキャラクタ画像の対決結果に対応する対決結果画像G13が表示される。
図33(c)の対決結果画像G13はベースAT状態ST4への移行が発生する場合における連続表示演出にて表示される勝利対応画像である。ベースAT状態ST4への移行が発生しない場合における連続表示演出では、対決結果画像G13として「残念!」といった敗北対応画像が表示される。ベースAT状態ST4への移行が発生する場合における連続表示演出では、対決結果区分の後に
図33(d)に示すようにベースAT状態ST4が開始されることを示すAT開始画像G14が表示される。AT開始画像G14ではベースAT状態ST4が開始されること及び当該ベースAT状態ST4における遊技媒体の初期付与数が表示される。
【0255】
AT開始画像G14の表示は、ベースAT状態ST4への移行が待機されている状況の4ゲーム目においてゲーム終了コマンドA,Bを主側MPU72から受信した場合に実行される。つまり、ゲーム終了コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技状態の情報が通常遊技状態ST1であり次回のゲームの遊技状態の情報がベースAT状態ST4である場合に次回のゲームからベースAT状態ST4が開始されることを演出側MPU92にて特定することが可能となり、さらにゲーム終了コマンドBに含まれるAT差枚数カウンタ96eの値から初期付与数を演出側MPU92にて特定することが可能である。そして、この場合には演出側MPU92は特定した初期付与数が表示された状態でAT開始画像G14が表示されるように画像表示装置63を表示制御する。なお、ベースAT状態ST4への移行が発生しない場合における連続表示演出では、対決結果区分の後に通常遊技状態ST1における連続表示演出ではないベース演出が再開される。
【0256】
上記のような連続表示演出は、通常遊技状態ST1においてCZ状態への移行が確定している状況であって当該CZ状態への移行が待機している状況においても実行される。また、通常遊技状態ST1においてCZ状態への移行が確定していない状況においても連続表示演出が実行され得る。したがって、遊技者は連続表示演出を確認した場合、ベースAT状態ST4に移行することを期待し、ベースAT状態ST4に移行しないとしてもCZ状態へ移行することを期待することとなる。
【0257】
<通常演出制御処理>
次に、演出側MPU92にて実行される通常演出制御処理について、
図34のフローチャートを参照しながら説明する。なお、通常演出制御処理は通常遊技状態ST1において比較的短い周期(例えば2ミリ秒)で繰り返し実行される。
【0258】
主側MPU72から回転受付コマンドA,Bを受信している場合(ステップS1401:YES)、演出調整処理を実行する(ステップS1402)。演出調整処理は、主側MPU72の制御による遊技の進行状況と演出側MPU92による演出の実行制御の内容とに不一致が生じている場合に、その不一致を解消するための処理である。演出調整処理の詳細については後に説明する。
【0259】
その後、回転受付コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技状態の情報から今回のゲームがCZ状態であるか否かを判定する(ステップS1403)。今回のゲームがCZ状態である場合(ステップS1403:YES)、回転受付コマンドBに含まれるCZ状態カウンタ96hの情報からCZ状態の残りのゲーム数を把握し、その残りのゲーム数に対応するCZ状態の演出が実行されるようにするためのデータ設定を行う(ステップS1404)。これにより、画像表示装置63ではCZ状態の残りの継続ゲーム数に対応する表示演出が実行されるとともに、上部ランプ61及びスピーカ62では当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行される。
【0260】
今回のゲームがCZ状態ではない場合(ステップS1403:NO)、今回のゲームが本前兆状態であるか否かを判定する(ステップS1405)。本前兆状態とは、ベースAT状態ST4への移行が確定している状況であって当該ベースAT状態ST4への移行が待機されている状況、及びCZ状態への移行が確定している状況であって当該CZ状態への移行が待機されている状況のいずれかの状態である。本前兆状態はベースAT状態ST4への移行が待機されている状況及びCZ状態への移行が待機されている状況のいずれであっても4ゲームに亘って継続するが、前者の状況と後者の状況とで本前兆状態が継続するゲーム数が相違する構成としてもよい。また、本前兆状態であるか否かの判定は、回転受付コマンドBに含まれる待機カウンタ96fの値が1以上の値であるか否かを判定することにより行われる。
【0261】
本前兆状態である場合(ステップS1405:YES)、回転受付コマンドBに含まれる待機カウンタ96fの値に対応する本前兆演出の更新処理を実行する(ステップS1406)。具体的には、待機カウンタ96fの値が「4」である場合、今回のゲームにて本前兆状態が開始されたことを意味する。この場合、画像表示装置63の表示演出に関しては連続表示演出のうちオープニング区分が実行されるようにするためのデータ設定を行う。これにより、
図33(a)に示すようなオープニング対応画像G11が画像表示装置63にて表示されることになる。また、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行されるようにするためのデータ設定を行う。待機カウンタ96fの値が「3」である場合、画像表示装置63の表示演出に関しては連続表示演出のうち前半対決区分が実行されるようにするためのデータ設定を行う。これにより、
図33(b)に示すような前半対決画像G12が画像表示装置63にて表示されることになる。また、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行されるようにするためのデータ設定を行う。
【0262】
待機カウンタ96fの値が「2」である場合、画像表示装置63の表示演出に関しては連続表示演出のうち後半対決区分が実行されるようにするためのデータ設定を行う。これにより、後半対決画像が画像表示装置63にて表示されることになる。また、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行されるようにするためのデータ設定を行う。待機カウンタ96fの値が「1」である場合、画像表示装置63の表示演出に関しては連続表示演出のうち対決結果区分が実行されるようにするためのデータ設定を行う。これにより、
図33(d)に示すような対決結果画像G13が画像表示装置63にて表示されることになる。また、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行されるようにするためのデータ設定を行う。
【0263】
なお、ベースAT状態ST4に移行する場合における本前兆状態及びCZ状態に移行する場合における本前兆状態のいずれであっても同一の態様でステップS1406の処理が実行されることで、いずれの本前兆状態であっても同一の態様で連続表示演出が実行される構成としたが、これに限定されることはなく、ベースAT状態ST4に移行する場合における本前兆状態とCZ状態に移行する場合における本前兆状態とでステップS1406の処理の実行態様が相違することで、各本前兆状態で連続表示演出の実行態様が相違する構成としてもよい。この場合、ベースAT状態ST4に移行する場合における本前兆状態とCZ状態に移行する場合における本前兆状態とで連続表示演出の演出内容が完全に相違する構成としてもよく、各本前兆状態における連続表示演出において同一の演出内容となり得るがベースAT状態ST4に移行する場合における本前兆状態の方がCZ状態に移行する場合における本前兆状態よりも期待度の高い演出が実行される構成としてもよい。また、このようにベースAT状態ST4に移行する場合における本前兆状態とCZ状態に移行する場合における本前兆状態とで演出内容が相違し得る構成においては、回転受付コマンドA又は回転受付コマンドBにAT当選フラグ及びCZ当選フラグのうち少なくとも一方の情報が設定されるようにする必要がある。
【0264】
本前兆状態ではない場合(ステップS1405:NO)、偽前兆状態であるか否かを判定する(ステップS1407)。偽前兆状態とは、ベースAT状態ST4への移行が確定している状況及びCZ状態への移行が確定している状況のいずれでもない状況において画像表示装置63にて連続表示演出が実行される状態である。偽前兆状態である場合(ステップS1407:YES)、偽前兆演出の更新処理を実行する(ステップS1408)。偽前兆演出は、詳細は後述するように演出側MPU92にて実行された抽選にて発生当選となった場合に実行される。演出側RAM94には偽前兆演出用カウンタが設けられており、偽前兆演出の発生抽選処理にて偽前兆演出の発生当選となった場合に偽前兆演出用カウンタに「4」がセットされ、回転受付コマンドA,Bを受信する度にすなわち1ゲームが実行される度に偽前兆演出用カウンタの値が1減算される。なお、偽前兆演出用カウンタの値を1減算する処理は偽前兆演出の更新処理が終了した場合に実行される。
【0265】
偽前兆演出の更新処理では、偽前兆演出用カウンタの値が「4」である場合、画像表示装置63の表示演出に関しては連続表示演出のうちオープニング区分が実行されるようにするためのデータ設定を行う。これにより、
図33(a)に示すようなオープニング対応画像G11が画像表示装置63にて表示されることになる。また、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行されるようにするためのデータ設定を行う。偽前兆演出用カウンタの値が「3」である場合、画像表示装置63の表示演出に関しては連続表示演出のうち前半対決区分が実行されるようにするためのデータ設定を行う。これにより、
図33(b)に示すような前半対決画像G12が画像表示装置63にて表示されることになる。また、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行されるようにするためのデータ設定を行う。
【0266】
偽前兆演出用カウンタの値が「2」である場合、画像表示装置63の表示演出に関しては連続表示演出のうち後半対決区分が実行されるようにするためのデータ設定を行う。これにより、後半対決画像が画像表示装置63にて表示されることになる。また、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行されるようにするためのデータ設定を行う。偽前兆演出用カウンタの値が「1」である場合、画像表示装置63の表示演出に関しては連続表示演出のうち対決結果区分が実行されるようにするためのデータ設定を行う。これにより、対決結果画像が画像表示装置63にて表示されることになる。この場合、対決演出において負けたことを示す演出が実行される。また、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行されるようにするためのデータ設定を行う。
【0267】
偽前兆状態ではない場合(ステップS1407:NO)、偽前兆演出の発生抽選処理を実行する(ステップS1409)。偽前兆演出の発生抽選処理では演出側ROM93に設けられた偽前兆演出の抽選テーブルを読み出すとともに演出側RAM94にて定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を偽前兆演出の抽選テーブルに対して照合する。偽前兆演出の発生当選となる確率は10%に設定されている。偽前兆演出の発生当選となった場合(ステップS1410:YES)、偽前兆演出の設定処理を実行する(ステップS1411)。偽前兆演出の設定処理では、偽前兆演出用カウンタに「4」をセットする。これにより、次回のゲームから偽前兆演出が開始されることとなる。
【0268】
ステップS1404の処理を実行した場合、ステップS1406の処理を実行した場合、ステップS1408の処理を実行した場合、ステップS1410にて否定判定をした場合、又はステップS1411の処理を実行した場合、回転受付コマンドA,Bの受信に対するその他の処理を実行する。当該その他の処理では、ベット数に応じたベットランプの発光制御などを実行する。
【0269】
主側MPU72からいずれかの停止開始コマンド又は全リール停止コマンドを受信した場合(ステップS1413:YES)、演出更新処理を実行する(ステップS1414)。演出更新処理では、停止開始コマンド及び全リール停止コマンドのいずれかの受信を契機として演出の実行内容を進行させるための設定を行う。この場合、第1停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合には1個目のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生して当該リール32L,32M,32Rの停止制御が開始されることに対応させて演出の実行内容が進行されるようにするための設定を行う。また、第2停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合には2個目のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生して当該リール32L,32M,32Rの停止制御が開始されることに対応させて演出の実行内容が進行されるようにするための設定を行う。また、第3停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合には3個目のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生して当該リール32L,32M,32Rの停止制御が開始されることに対応させて演出の実行内容が進行されるようにするための設定を行う。また、全リール停止コマンドを受信した場合には全リール32L,32M,32Rの停止が行われたことに対応させて演出の実行内容が進行されるようにするための設定を行う。
【0270】
連続表示演出におけるオープニング区分、前半対決区分、後半対決区分及び対決結果区分はいずれも、第1停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合、第2停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合、第3停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合、及び全リール停止コマンドを受信した場合のそれぞれで演出の実行内容が進行される。例えばオープニング区分の表示演出が画像表示装置63にて実行されている状況においては、第1停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合にオープニング区分の表示演出の実行内容がそれに合わせて進行され、第2停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合にオープニング区分の表示演出の実行内容がそれに合わせて進行され、第3停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合にオープニング区分の表示演出の実行内容がそれに合わせて進行され、全リール停止コマンドを受信した場合にオープニング区分の表示演出の実行内容がそれに合わせて進行される。また、例えば後半対決区分の表示演出が画像表示装置63にて実行されている状況においては、第1停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合に後半対決区分の表示演出の実行内容がそれに合わせて進行され、第2停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合に後半対決区分の表示演出の実行内容がそれに合わせて進行され、第3停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合に後半対決区分の表示演出の実行内容がそれに合わせて進行され、全リール停止コマンドを受信した場合に後半対決区分の表示演出の実行内容がそれに合わせて進行される。
【0271】
主側MPU72からゲーム終了コマンドA,Bを受信した場合(ステップS1415:YES)、ゲーム終了コマンドAに含まれている今回のゲームの遊技状態の情報がCZ状態に対応する情報ではなく且つゲーム終了コマンドAに含まれている次回のゲームの遊技状態の情報がCZ状態に対応する情報であるか否かを判定することで、次回のゲームからCZ状態が開始されるか否かを判定する(ステップS1416)。つまり、ゲーム終了コマンドAに今回のゲームの遊技状態の情報だけではなく次回のゲームの遊技状態の情報が含まれている構成であることにより、演出側MPU92はゲーム終了コマンドAの内容を確認するだけで今回のゲームにてCZ状態への移行が発生して次回のゲームからCZ状態が開始されることを特定することが可能となる。
【0272】
次回のゲームからCZ状態が開始されることを特定した場合(ステップS1416:YES)、CZ演出の設定処理を実行する(ステップS1417)。CZ演出の設定処理では、CZ状態に対応する演出が実行されるようにするためのデータの設定を行う。これにより、画像表示装置63にてCZ状態に対応する表示演出が開始されるとともに、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行される。
【0273】
次回のゲームからCZ状態が開始される状況ではない場合(ステップS1416:NO)、ゲーム終了コマンドAに含まれている今回のゲームの遊技状態の情報がベースAT状態ST4に対応する情報ではなく且つゲーム終了コマンドAに含まれている次回のゲームの遊技状態の情報がベースAT状態ST4に対応する情報であるか否かを判定することで、次回のゲームからベースAT状態ST4が開始されるか否かを判定する(ステップS1418)。つまり、ゲーム終了コマンドAに今回のゲームの遊技状態の情報だけではなく次回のゲームの遊技状態の情報が含まれている構成であることにより、演出側MPU92はゲーム終了コマンドAの内容を確認するだけで今回のゲームにてベースAT状態ST4への移行が発生して次回のゲームからベースAT状態ST4が開始されることを特定することが可能となる。
【0274】
次回のゲームからベースAT状態ST4が開始されることを特定した場合(ステップS1418:YES)、演出側RAM94に設けられた演出側AT状態フラグに「1」をセットする(ステップS1419)。演出側AT状態フラグは、ベースAT状態ST4であるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。演出側AT状態フラグに「1」がセットされていない場合は通常演出制御処理(
図34)が実行され、演出側AT状態フラグに「1」がセットされている場合は後述するAT演出制御処理(
図42)が実行される。
【0275】
その後、演出側RAM94に設けられた表示対象残数カウンタ94a(
図41参照)に、ゲーム終了コマンドBに含まれているAT差枚数カウンタ96eの値をセットする(ステップS1420)。ベースAT状態ST4においては当該ベースAT状態ST4の終了条件が成立するまでの遊技媒体の残りの付与数が画像表示装置63にて表示されることとなるが、表示対象残数カウンタ94aの値に対応する付与数が当該遊技媒体の残りの付与数として画像表示装置63にて表示される。ベースAT状態ST4が開始された場合には初期付与数として「200」がAT差枚数カウンタ96eにセットされるため、ベースAT状態ST4への移行時におけるゲーム終了コマンドBに含まれているAT差枚数カウンタ96eの値はこの初期付与数の「200」である。したがって、ステップS1420では表示対象残数カウンタ94aに「200」がセットされ、画像表示装置63では遊技媒体の残りの付与数として200枚が表示される。
【0276】
その後、AT演出の設定処理を実行する(ステップS1421)。AT演出の設定処理では、ベースAT状態ST4に対応する演出が実行されるようにするためのデータの設定を行う。これにより、画像表示装置63にてベースAT状態ST4に対応する表示演出が開始されるとともに、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行される。
【0277】
ステップS1412の処理を実行した場合、ステップS1414の処理を実行した場合、ステップS1415にて否定判定をした場合、ステップS1417の処理を実行した場合、ステップS1418にて否定判定をした場合、又はステップS1421の処理を実行した場合、その他の処理を実行する(ステップS1422)。その他の処理では、回転受付コマンドA,B、停止開始コマンド、全リール停止コマンド及びゲーム終了コマンドA,B以外のコマンドを受信したことに対応する演出又は報知が実行されるようにするための処理を実行する。
【0278】
<演出調整処理>
次に、通常演出制御処理(
図34)のステップS1402にて実行される演出調整処理について
図35のフローチャートを参照しながら説明する。なお、演出調整処理は既に説明したとおり回転受付コマンドA,Bを主側MPU72から受信した場合に実行される。
【0279】
まず回転受付コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技状態の情報としてCZ状態の情報が設定されているか否かを判定する(ステップS1501)。CZ状態の情報が設定されている場合(ステップS1501:YES)、演出側RAM94に設定されている実行対象の演出用のデータを確認することで、既にCZ状態に対応する演出が開始されているか否かを判定する(ステップS1502)。CZ状態に対応する演出が未だ開始されていない場合(ステップS1502:NO)、CZ演出の設定処理を実行する(ステップS1503)。CZ演出の設定処理では、CZ状態に対応する演出が実行されるようにするためのデータの設定を行う。これにより、画像表示装置63にてCZ状態に対応する表示演出が開始されるとともに、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行される。
【0280】
回転受付コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技状態の情報としてCZ状態の情報が設定されていない場合(ステップS1501:NO)、回転受付コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技状態の情報としてベースAT状態ST4の情報が設定されているか否かを判定する(ステップS1504)。演出側MPU92は既に説明したとおり演出側RAM94の演出側AT状態フラグに「1」がセットされていない場合、遊技状態が通常遊技状態ST1であるとして通常演出制御処理(
図34)を実行し、当該通常演出制御処理にて演出調整処理(
図35)を実行する。この場合に、当該演出調整処理にて、回転受付コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技状態の情報としてベースAT状態ST4の情報が設定されていると判定した場合(ステップS1504:YES)、実際にはベースAT状態ST4であるにも関わらず演出側MPU92では通常遊技状態ST1に対応する演出の実行制御を行っていたことを意味する。したがって、このような場合にはステップS1505~ステップS1510にてベースAT状態ST4に対応する演出の実行制御を開始する。
【0281】
具体的には、まず演出側RAM94の演出側AT状態フラグに「1」をセットする(ステップS1505)。演出側AT状態フラグは既に説明したとおり、ベースAT状態ST4であるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。演出側AT状態フラグに「1」がセットされていない場合は通常演出制御処理(
図34)が実行され、演出側AT状態フラグに「1」がセットされている場合は後述するAT演出制御処理(
図42)が実行される。
【0282】
その後、演出側RAM94の表示対象残数カウンタ94a(
図41参照)に、回転受付コマンドBに含まれているAT差枚数カウンタ96eの値をセットする(ステップS1506)。ベースAT状態ST4においては表示対象残数カウンタ94aの値に対応する付与数が、ベースAT状態ST4の終了条件が成立するまでの遊技媒体の残りの付与数として画像表示装置63にて表示される。ベースAT状態ST4が開始された場合には初期付与数として「200」がAT差枚数カウンタ96eにセットされることとなるが、演出調整処理(
図35)のステップS1506にて表示対象残数カウンタ94aに値がセットされる状況というのは実際にはベースAT状態ST4であるにも関わらず演出側MPU92では通常遊技状態ST1に対応する演出の実行制御を行っていた状況である。したがって、ステップS1506の処理が実行された状況において既にベースAT状態ST4における遊技媒体の残りの付与数が初期付与数よりも少なくなっている可能性がある。ステップS1506にてAT差枚数カウンタ96eの値が表示対象残数カウンタ94aにセットされることで、ベースAT状態ST4における現状の遊技媒体の残りの付与数が画像表示装置63にて表示されることになる。
【0283】
その後、AT演出の設定処理を実行する(ステップS1507)。AT演出の設定処理では、ベースAT状態ST4に対応する演出が実行されるようにするためのデータの設定を行う。これにより、画像表示装置63にてベースAT状態ST4に対応する表示演出が開始されるとともに、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行される。
【0284】
その後、回転受付コマンドAに含まれる停止順序の情報に今回のゲームにてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知すべきことを示す情報が設定されているか否かを判定する(ステップS1508)。ベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5において役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合には第1ベル入賞又は第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63及び兼用表示部66にて報知されることとなるが、当該報知を行うことが主側MPU72にて決定された場合にはその停止順序に対応する情報が停止順序の情報として回転受付コマンドAに設定され、当該報知を行うことが主側MPU72にて決定されなかった場合には停止順序の報知を行わないことに対応する情報が停止順序の情報として回転受付コマンドAに設定される。回転受付コマンドAにリール32L,32M,32Rの停止順序を報知すべきことを示す情報が設定されている場合(ステップS1508:YES)、その停止順序の情報を演出側RAM94に記憶させる(ステップS1509)。その後、その停止順序の情報に対応する報知が画像表示装置63にて実行されるようにするためのデータの設定を行う(ステップS1510)。これにより、画像表示装置63にて第1ベル入賞又は第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が開始される。当該停止順序の報知は主側MPU72からゲーム終了コマンドA,Bを受信するまで継続される。
【0285】
上記のように回転受付コマンドAに今回のゲームの遊技状態の情報が含まれていることにより、実際にはベースAT状態ST4であるにも関わらず演出側MPU92では通常遊技状態ST1に対応する演出の実行制御を行っていた場合に演出側MPU92にてベースAT状態ST4に対応する演出の実行制御を行うことが可能となる。ここで、実際にはベースAT状態ST4であるにも関わらず演出側MPU92では通常遊技状態ST1に対応する演出の実行制御が行われる状況は、主側MPU72と演出側MPU92との間の信号経路群101に異常が生じた場合に発生し得る。
【0286】
例えば、主制御基板71の主側コネクタ102とコネクタユニット106の第1コネクタ106aとの接続が不十分であり一時的にその接続が外れてしまう場合や、演出制御基板91の演出側コネクタ104とコネクタユニット106の第2コネクタ106bとの接続が不十分であり一時的にその接続が外れてしまう場合に、信号経路群101に異常が生じて主側MPU72から演出側MPU92へのコマンドの送信が適切に行われないことで、実際にはベースAT状態ST4であるにも関わらず演出側MPU92では通常遊技状態ST1に対応する演出の実行制御が行われる状況が発生する。また、ベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における連続表示演出の実行中に上記のような信号経路群101の異常が生じて主側MPU72から演出側MPU92へのコマンドの送信が適切に行われないことが起こり得る。また、ベースAT状態ST4への移行が待機されている状況だけではなく、CZ状態への移行が待機されている状況における連続表示演出の実行中に上記のような信号経路群101の異常が生じて主側MPU72から演出側MPU92へのコマンドの送信が適切に行われないことが起こり得る。
【0287】
図36(a)~
図36(c)はベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における連続表示演出のオープニング区分が開始された後に上記のような信号経路群101の異常が生じ、対決結果区分が開始される場合に当該信号経路群101の異常が解消される場合における連続表示演出の実行内容を説明するための説明図である。
【0288】
図36(a)に示すように画像表示装置63にてオープニング区分の表示演出が実行されている状況において信号経路群101の異常が発生する。この場合、演出側MPU92において主側MPU72からのコマンドを受信することができないため、画像表示装置63におけるオープニング区分の表示演出がその演出内容を進行させることなく維持される。その後、ベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における2ゲーム目及び3ゲーム目において信号経路群101の異常が継続されることで、画像表示装置63におけるオープニング区分の表示演出がその演出内容を進行させることなく維持される。
【0289】
その後、ベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における4ゲーム目の開始直前に信号経路群101の異常が解消される。この場合、通常演出制御処理(
図34)におけるステップS1406では既に説明したとおり回転受付コマンドBに含まれている待機カウンタ96fの値に対応する演出内容の連続表示演出が実行されるようにするための処理が実行されるため、画像表示装置63では
図36(a)に示すようにオープニング区分の表示演出が実行されている状況から前半対決区分及び後半対決区分の表示演出を飛ばして
図36(b)に示すように対決結果区分の表示演出が実行されることになる。そして、今回のゲームにおけるゲーム終了コマンドA,Bを受信した場合に
図36(c)に示すようにベースAT状態ST4が開始されることを示すAT開始画像G14が表示されることになる。
【0290】
図37(a)及び
図37(b)はベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における連続表示演出のオープニング区分が開始された後に上記のような信号経路群101の異常が生じ、当該待機されている状況における最後のゲームの終了直前に当該信号経路群101の異常が解消される場合における連続表示演出の実行内容を説明するための説明図である。
【0291】
図37(a)に示すように画像表示装置63にてオープニング区分の表示演出が実行されている状況において信号経路群101の異常が発生する。この場合、演出側MPU92において主側MPU72からのコマンドを受信することができないため、画像表示装置63におけるオープニング区分の表示演出がその演出内容を進行させることなく維持される。その後、ベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における2ゲーム目及び3ゲーム目において信号経路群101の異常が継続されることで、画像表示装置63におけるオープニング区分の表示演出がその演出内容を進行させることなく維持される。
【0292】
その後、ベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における4ゲーム目の終了直前に信号経路群101の異常が解消され、当該4ゲーム目のゲーム終了コマンドA,Bが演出側MPU92にて受信される。この場合、通常演出制御処理(
図34)におけるステップS1421にて既に説明したとおりAT演出の設定処理が実行されることで、画像表示装置63にて
図37(b)に示すようにベースAT状態ST4が開始されることを示すAT開始画像G14が表示されることになる。
【0293】
図38(a)及び
図38(b)はベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における連続表示演出のオープニング区分が開始された後に上記のような信号経路群101の異常が生じ、主側MPU72においては当該待機されている状況の制御が終了してベースAT状態ST4の制御が開始されたゲームよりも後のゲームにて当該信号経路群101の異常が解消される場合における連続表示演出の実行内容を説明するための説明図である。
【0294】
図38(a)に示すように画像表示装置63にてオープニング区分の表示演出が実行されている状況において信号経路群101の異常が発生する。この場合、演出側MPU92において主側MPU72からのコマンドを受信することができないため、画像表示装置63におけるオープニング区分の表示演出がその演出内容を進行させることなく維持される。その後、ベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における2ゲーム目、3ゲーム目及び4ゲーム目だけではなくベースAT状態ST4が開始された後のゲームにおいても信号経路群101の異常が継続されることで、画像表示装置63におけるオープニング区分の表示演出がその演出内容を進行させることなく維持される。
【0295】
その後、ベースAT状態ST4が開始されてから2ゲーム目の終了後に信号経路群101の異常が解消され、ベースAT状態ST4が開始されてから3ゲーム目の回転受付コマンドA,Bが演出側MPU92にて受信される。この場合、演出調整処理(
図35)におけるステップS1507にて既に説明したとおりAT演出の設定処理が実行されることで、画像表示装置63にて
図38(b)に示すようにベースAT状態ST4が開始されることを示すAT開始画像G14が表示されることになる。また、ベースAT状態ST4においては既に説明したとおり当選となったインデックス値IVに設定されている当選データのうち最大の遊技媒体の付与数となる当選データに対応する入賞が取りこぼしによって成立しなかったとしても、その最大の遊技媒体の付与数となる当選データに対応する入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数である「3」が減算された結果が、AT差枚数カウンタ96eから減算されることになる。したがって、AT開始画像G14における残りの遊技媒体の付与数は、初期付与数である200枚ではなく、ベースAT状態ST4におけるこれまでのゲームの実行内容に応じた枚数として200枚よりも少ない枚数(例えば188枚)が表示される。また、ベースAT状態ST4における今回のゲームでは役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選しているため、演出調整処理(
図35)にてステップS1510の処理が実行されることで、
図38(b)に示すように停止順報知画像G15が表示されている。
【0296】
次に、画像表示装置63にて連続表示演出が実行されている状況において一時的に信号経路群101の異常が発生する場合における表示演出の進行の様子について、
図39(a)~
図39(i)のタイムチャートを参照しながら説明する。
図39(a)は信号経路群101の異常が発生している期間を示し、
図39(b)はベースAT状態ST4である期間を示し、
図39(c)は1ゲームの実行期間を示し、
図39(d)はスタートレバー41が操作されたタイミングを示し、
図39(e)はリール32L,32M,32Rの第3停止操作が行われたタイミングを示し、
図39(f)は連続表示演出におけるオープニング区分が実行されている期間を示し、
図39(g)は連続表示演出における前半対決区分又は後半対決区分が実行されている期間を示し、
図39(h)は連続表示演出における対決結果区分が実行されている期間を示し、
図39(i)は画像表示装置63にてAT開始画像G14が表示されている期間を示す。
【0297】
まずベースAT状態ST4への移行が待機されている状況で実行されている連続表示演出の途中で信号経路群101の異常が発生しない場合について説明する。
【0298】
t1のタイミングで
図39(d)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図39(c)に示すように新たなゲームが開始される。このゲームの開始時にAT抽選処理(ステップS803)にてAT当選となることで、
図39(f)に示すように連続表示演出におけるオープニング区分の演出が開始される。その後、t2のタイミングで
図39(e)に示すように全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止されて
図39(c)に示すようにゲームが終了する。
【0299】
その後、t3のタイミングで
図39(d)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図39(c)に示すように新たなゲームが開始される。今回のゲームはベースAT状態ST4への移行が待機された状況における2ゲーム目であるため、
図39(g)に示すように当該t3のタイミングで連続表示演出における対決区分の演出が開始される。当該対決区分の演出は2ゲームに亘って実行される。その後、t4のタイミングで
図39(e)に示すように全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止されて
図39(c)に示すようにゲームが終了する。
【0300】
その後、t5のタイミングで
図39(d)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図39(c)に示すように新たなゲームが開始される。今回のゲームはベースAT状態ST4への移行が待機された状況における4ゲーム目であるため、
図39(h)に示すように当該t5のタイミングで連続表示演出における対決結果区分の演出が開始される。その後、t6のタイミングで
図39(e)に示すように全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止されて
図39(c)に示すようにゲームが終了する。この場合、当該ゲームでベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における4ゲーム目が終了するため、当該t6のタイミングで
図39(b)に示すようにベースAT状態ST4が開始される。また、当該ゲームの終了時に主側MPU72から演出側MPU92に送信されるゲーム終了コマンドAには今回のゲームの遊技状態の情報として通常遊技状態ST1の情報が設定されているとともに次回のゲームの遊技状態の情報としてベースAT状態ST4の情報が設定されている。したがって、
図39(i)に示すように当該t6のタイミングで画像表示装置63にてAT開始画像G14の表示が開始される。
【0301】
その後、t7のタイミングで
図39(d)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図39(c)に示すように新たなゲームが開始される。このゲームはベースAT状態ST4における1ゲーム目となる。
【0302】
次に、ベースAT状態ST4への移行が待機されている状況で実行されている連続表示演出の途中で信号経路群101の異常が発生する場合について説明する。
【0303】
t9のタイミングで
図39(d)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図39(c)に示すように新たなゲームが開始される。このゲームの開始時にAT抽選処理(ステップS803)にてAT当選となることで、
図39(f)に示すように連続表示演出におけるオープニング区分の演出が開始される。
【0304】
その後、当該ゲームの途中のタイミングであるt10のタイミングで
図39(a)に示すように信号経路群101に異常が発生する。この場合、主側MPU72においてコマンドを送信するための処理が実行されたとしても当該コマンドは演出側MPU92にて受信されないため、
図39(c)に示すようにt11のタイミングで上記ゲームが終了してt12のタイミング~t13のタイミングで新たなゲームが実行されたとしても、
図39(f)に示すようにオープニング区分の演出が継続される。また、
図39(c)に示すようにt14のタイミング~t15のタイミングで、ベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における4ゲーム目が実行されたとしてもオープニング区分の演出が継続される。この場合、t15のタイミングで
図39(b)に示すようにベースAT状態ST4が開始されている。また、t16のタイミング~t17のタイミング及びt18のタイミング~t19のタイミングのそれぞれでベースAT状態ST4においてゲームが実行されたとしてもオープニング区分の演出が継続される。
【0305】
その後、t20のタイミングで
図39(a)に示すように信号経路群101の異常が解消される。そして、信号経路群101が正常である状況においてt21のタイミングで
図39(d)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図39(c)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、主側MPU72から演出側MPU92に送信される回転受付コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技状態の情報がベースAT状態ST4に対応する情報であるにも関わらず、演出側RAM94における演出側AT状態フラグに「1」がセットされていないことによって通常演出制御処理(
図34)が実行されることで、演出調整処理(
図35)のステップS1504にて肯定判定をしてステップS1505~ステップS1510のベースAT状態ST4の演出を開始させるための処理が実行される。よって、当該t21のタイミングで
図39(i)に示すように画像表示装置63にてAT開始画像G14の表示が開始される。
【0306】
上記のとおりベースAT状態ST4への移行が待機されている状況における連続表示演出の実行途中に信号経路群101の異常が発生してその後に当該信号経路群101の異常が解消された場合には、当該信号経路群101の異常が発生する直前の演出内容から連続表示演出を再開させるのではなく、主側MPU72における制御による遊技の進行状況に合わせた演出内容に調整される。これにより、信号経路群101に一時的に異常が発生したとしても当該異常が解消された後は、ベースAT状態ST4が開始されるまでの残りのゲーム数又はベースAT状態ST4の進行状況に応じた演出が実行されるようにすることが可能となる。
【0307】
次に、偽前兆状態における連続表示演出の途中で信号経路群101の異常が発生する場合について説明する。
【0308】
t23のタイミングで
図39(d)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図39(c)に示すように新たなゲームが開始される。このゲームにおいて偽前兆状態における連続表示演出が開始されるため、
図39(f)に示すように連続表示演出におけるオープニング区分の演出が開始される。
【0309】
その後、当該ゲームの途中のタイミングであるt24のタイミングで
図39(a)に示すように信号経路群101に異常が発生する。この場合、主側MPU72においてコマンドを送信するための処理が実行されたとしても当該コマンドは演出側MPU92にて受信されないため、
図39(c)に示すようにt25のタイミングで上記ゲームが終了してt26のタイミングで新たなゲームが開始されたとしても、
図39(f)に示すようにオープニング区分の演出が継続される。
【0310】
その後、t27のタイミングで
図39(a)に示すように信号経路群101の異常が解消される。そして、信号経路群101が正常である状況においてt28のタイミングでゲームが終了され、t29のタイミングで
図39(d)に示すようにスタートレバー41が操作されて
図39(c)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、偽前兆状態における連続表示演出では演出側MPU92は通常演出制御処理(
図34)における偽前兆演出の更新処理(ステップS1408)において演出側RAM94の偽前兆演出用カウンタの値に対応する区分の演出が実行されるようにする。t29のタイミングでは偽前兆演出用カウンタの値は「3」となっており連続表示演出の2ゲーム目に対応しているため、
図39(g)に示すように連続表示演出における対決区分の演出が開始される。当該対決区分の演出は2ゲームに亘って実行される。その後、t30のタイミングで
図39(e)に示すように全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止されて
図39(c)に示すようにゲームが終了する。
【0311】
その後、t31のタイミングで
図39(d)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図39(c)に示すように新たなゲームが開始される。この場合、偽前兆演出用カウンタの値は「1」となっており連続表示演出の4ゲーム目に対応しているため、
図39(h)に示すように連続表示演出における対決結果区分の演出が開始される。その後、t6のタイミングで
図39(e)に示すように全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止されて
図39(c)に示すようにゲームが終了する。今回は偽前兆状態であるためベースAT状態ST4やCZ状態への移行は発生しない。
【0312】
上記のとおり偽前兆状態における連続表示演出の実行途中に信号経路群101の異常が発生してその後に当該信号経路群101の異常が解消された場合には、当該異常が解消されるまでにゲームが消化されていたとしても、当該異常が発生する直前の偽前兆演出用カウンタの値に対応する区分の演出が実行される。これにより、信号経路群101の異常が発生したとしても偽前兆状態における連続表示演出の各区分の演出が実行されるようにすることが可能となる。
【0313】
<AT状態における演出>
次に、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5における画像表示装置63の表示内容を説明する。
図40(a)はベースAT状態ST4における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図であり、
図40(b)はエンディングAT状態ST5における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。
【0314】
ベースAT状態ST4においては
図40(a)に示すように画像表示装置63に残り付与数画像G21、獲得数画像G22及び消化ゲーム数画像G23が表示される。残り付与数画像G21はベースAT状態ST4の遊技媒体の残りの付与数を報知するための画像である。但し、主側RAM74のAT差枚数カウンタ96eに記憶されている遊技媒体の残りの付与数がそのまま残り付与数画像G21として表示される場合だけではなく、AT差枚数カウンタ96eに記憶されている遊技媒体の残りの付与数よりも少ない枚数が残り付与数画像G21として表示されることもある。獲得数画像G22は現状のベースAT状態ST4に移行してから遊技者が獲得した遊技媒体の合計数を報知するための画像である。消化ゲーム数画像G23は現状のベースAT状態ST4に移行してから消化された合計ゲーム数を報知するための画像である。
【0315】
エンディングAT状態ST5においては
図40(b)に示すように画像表示装置63に獲得数画像G22及び消化ゲーム数画像G23が表示される一方、残り付与数画像G21は表示されない。エンディングAT状態ST5は既に説明したとおり主側RAM74のAT差枚数カウンタ96eの値に関係なく第2区間SC2のエンディング条件が成立するまで継続するため、遊技媒体の残りの付与数を残り付与数画像G21として表示する必要がない。また、獲得数画像G22は直前のベースAT状態ST4に移行してから遊技者が獲得した遊技媒体の合計数を報知するための画像である。消化ゲーム数画像G23は直前のベースAT状態ST4に移行してから消化された合計ゲーム数を報知するための画像である。
【0316】
図41はベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5において上記各種画像G21~G23を表示するための情報を記憶するための演出側RAM94の記憶エリアの内容を説明するための説明図である。
【0317】
演出側RAM94には、表示対象残数カウンタ94aと、非表示対象残数カウンタ94bと、AT獲得数カウンタ94cと、AT消化数カウンタ94dとが設けられている。表示対象残数カウンタ94aは、ベースAT状態ST4の遊技媒体の残りの付与数のうち画像表示装置63の付与数画像G21への表示対象となっている付与数の情報を記憶するためのカウンタである。非表示対象残数カウンタ94bは、ベースAT状態ST4の遊技媒体の残りの付与数のうち画像表示装置63の付与数画像G21への表示対象となっていない付与数の情報を記憶するためのカウンタである。表示対象残数カウンタ94aの値と非表示対象残数カウンタ94bの値との合計が、主側RAM74のAT差枚数カウンタ96eの値と一致することになる。AT獲得数カウンタ94cは、直前のベースAT状態ST4に移行してから遊技者が獲得した遊技媒体の合計数を記憶するためのカウンタである。AT獲得数カウンタ94cの値に対応する獲得数が獲得数画像G22として画像表示装置63に表示される。AT消化数カウンタ94dは、直前のベースAT状態ST4に移行してから消化された合計ゲーム数を記憶するためのカウンタであり、AT消化数カウンタ94dの値に対応するゲーム数が消化ゲーム数画像G23として画像表示装置63に表示される。
【0318】
<AT演出制御処理>
次に、演出側MPU92にて実行されるAT演出制御処理について、
図42のフローチャートを参照しながら説明する。なお、AT演出制御処理はベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5において比較的短い周期(例えば2ミリ秒)で繰り返し実行される。
【0319】
主側MPU72から回転受付コマンドA,Bを受信している場合(ステップS1601:YES)、回転受付コマンドAに含まれる停止順序の情報に今回のゲームにてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知すべきことを示す情報が設定されているか否かを判定する(ステップS1602)。ベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5において役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合には第1ベル入賞又は第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63及び兼用表示部66にて報知されることとなるが、当該報知を行うことが主側MPU72にて決定された場合にはその停止順序に対応する情報が停止順序の情報として回転受付コマンドAに設定され、当該報知を行うことが主側MPU72にて決定されなかった場合には停止順序の報知を行わないことに対応する情報が停止順序の情報として回転受付コマンドAに設定される。回転受付コマンドAにリール32L,32M,32Rの停止順序を報知すべきことを示す情報が設定されている場合(ステップS1602:YES)、その停止順序の情報を演出側RAM94に記憶させる(ステップS1603)。その後、その停止順序の情報に対応する報知が画像表示装置63にて実行されるようにするためのデータの設定を行う(ステップS1604)。これにより、画像表示装置63にて第1ベル入賞又は第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が開始される。当該停止順序の報知は主側MPU72からゲーム終了コマンドA,Bを受信するまで継続される。
【0320】
図44(a)はベースAT状態ST4においてリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63に表示される様子を示す説明図である。画像表示装置63に残り付与数画像G21、獲得数画像G22及び消化ゲーム数画像G23が表示されている状況において、リール32L,32M,32Rの停止順序を報知するための停止順序画像G24が表示されている。
【0321】
AT演出制御処理(
図42)の説明に戻り、ステップS1602にて否定判定をした場合又はステップS1604の処理を実行した場合、演出側RAM94のAT消化数カウンタ94dの値を1加算する(ステップS1605)。また、今回受信した回転受付コマンドAから今回のゲームのベット数を読み出し、その読み出したベット数を演出側RAM94のAT獲得数カウンタ94cの値から減算する(ステップS1606)。その後、残数カウンタの調整処理を実行する(ステップS1607)。
図43は残数カウンタの調整処理を示すフローチャートである。
【0322】
今回受信した回転受付コマンドBに含まれているAT差枚数カウンタ96eの値を読み出す。また、演出側RAM94の表示対象残数カウンタ94aの値と非表示対象残数カウンタ94bの値との和を算出する。そして、その算出した和がAT差枚数カウンタ96eの値と一致しているか否かを判定する(ステップS1701)。ステップS1701にて、上記算出した和がAT差枚数カウンタ96eの値と一致していないと判定した場合(ステップS1701:YES)、その不一致分を算出する(ステップS1702)。具体的には、上記算出した和をAT差枚数カウンタ96eの値から減算する。そして、その減算した結果の値を非表示対象残数カウンタ94bに加算する(ステップS1703)。この場合、ステップS1702にて算出した値が正の値である場合には非表示対象残数カウンタ94bの値が増加することで、表示対象残数カウンタ94aの値と非表示対象残数カウンタ94bの値との和がAT差枚数カウンタ96eの値と一致することになる。また、ステップS1702にて算出した値が負の値である場合には非表示対象残数カウンタ94bの値が減少することで、表示対象残数カウンタ94aの値と非表示対象残数カウンタ94bの値との和がAT差枚数カウンタ96eの値と一致することになる。
【0323】
上記のように残数カウンタの調整処理(
図43)が実行されることにより、主側MPU72と演出側MPU92との間の信号経路群101に異常が発生することで表示対象残数カウンタ94aの値と非表示対象残数カウンタ94bの値との和がAT差枚数カウンタ96eの値と一致しない状況となったとしても、当該和の値とAT差枚数カウンタ96eの値を一致させることが可能となる。
【0324】
AT演出制御処理(
図42)の説明に戻り、ステップS1607の処理を実行した後は、AT演出の更新処理を実行する(ステップS1608)。AT演出の更新処理では、ベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5における演出の内容を新たなゲームの開始に合わせて更新するための処理を実行する。これにより、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63におけるベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5における演出の内容が新たなゲームの開始に合わせて更新される。
【0325】
その後、今回受信した回転受付コマンドBに含まれる上乗せ付与数の情報から、今回のゲームにてベースAT状態ST4における遊技媒体の残りの付与数の上乗せが発生したか否かを判定する(ステップS1609)。残りの付与数の上乗せが発生している場合(ステップS1609:YES)、非表示抽選処理を実行する(ステップS1610)。非表示抽選処理では演出側ROM93に設けられた非表示抽選テーブルを読み出すとともに演出側RAM94にて定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を非表示抽選テーブルに対して照合する。非表示抽選処理にて非表示当選となる確率は40%に設定されている。
【0326】
非表示当選となった場合(ステップS1611:YES)、非表示対象残数カウンタ94bへの配分処理を実行する(ステップS1612)。具体的には、上乗せ対象となった付与数の値を非表示対象残数カウンタ94bに加算する。これにより、今回上乗せ対象となった付与数は画像表示装置63における残り付与数画像G21への表示対象とならずに、非表示対象となる遊技媒体の残りの付与数として演出側RAM94に記憶される。また、非表示当選となった場合には、今回のゲームにてベースAT状態ST4の残りの付与数が上乗せされたことの演出も実行されない。よって、実際にはベースAT状態ST4の残りの付与数の上乗せが発生しているにも関わらず、当該上乗せが発生したことに対応する演出は実行されない。
【0327】
非表示当選とならなかった場合(ステップS1611:NO)、今回上乗せ対象となった付与数と演出側RAM94の非表示対象残数カウンタ94bに記憶されている値との和を、演出側RAM94の表示対象残数カウンタ94aに加算する(ステップS1613)。これにより、今回上乗せが発生したこと及びその上乗せ対象となった付与数だけではなく、非表示対象残数カウンタ94bの値が1以上である場合には当該非表示対象残数カウンタ94bの値も含めて、ベースAT状態ST4における遊技媒体の残りの付与数が上乗せされたことが遊技者に報知される。このように非表示対象残数カウンタ94bの値を含めて上乗せ対象の付与数が報知される構成とすることにより、一度に報知される上乗せの付与数を多くすることが可能となる。また、このように付与数の上乗せが発生する場合には、それに対応する上乗せ演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。
【0328】
ステップS1609にて否定判定をした場合、ステップS1612の処理を実行した場合又はステップS1613の処理を実行した場合、今回受信した回転受付コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技状態の情報から現状がベースAT状態ST4であるか否かを判定する(ステップS1614)。ベースAT状態ST4である場合(ステップS1614:YES)、今回受信した回転受付コマンドAに含まれる抽選結果の種別の情報及び今回受信した回転受付コマンドBに含まれるAT差枚数カウンタ96eの値から、今回のゲームがベースAT状態ST4の最終ゲームとなり得るか否かを判定する(ステップS1615)。ステップS1615にて肯定判定をした場合、LAST表示の設定処理を実行する(ステップS1616)。LAST表示の設定処理では、今回がベースAT状態ST4の最終ゲームとなることを遊技者に報知するために「LAST」という文字画像が表示されるように画像表示装置63を表示制御する。これにより、遊技者は今回のゲームでベースAT状態ST4が終了することを把握することが可能となる。
【0329】
一方、エンディングAT状態ST5である場合にはステップS1614にて否定判定をすることで、LAST表示の設定処理(ステップS1616)を実行しない。したがって、エンディングAT状態ST5の最終ゲームでは「LAST」という文字画像が画像表示装置63に表示されない。エンディングAT状態ST5は基本的に合計獲得数カウンタ96dの値がエンディング条件の成立に対応する「65521」を超えることにより終了することとなるが、役の抽選処理(
図16)においてインデックス値IV=1~13のいずれかに当選したものの所謂取りこぼしが発生した場合には合計獲得数カウンタ96dの値が更新されないため、全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止するまで最終ゲームとなるか不明となる。したがって、エンディングAT状態ST5においては「LAST」という文字画像を画像表示装置63に表示させないことで、遊技者が混乱してしまわないようにすることが可能となる。
【0330】
AT演出制御処理では主側MPU72からいずれかの停止開始コマンドを受信している場合(ステップS1617:YES)、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知を行っているか否かを判定する(ステップS1618)。リール32L,32M,32Rの停止順序の報知を行っている場合(ステップS1618:YES)、今回受信した停止開始コマンドに含まれるリール32L,32M,32Rの停止順序が、今回のゲームの開始時にステップS1603にて演出側RAM94に記憶した停止順序データと一致しているか否かを判定する(ステップS1619)。一致していない場合には(ステップS1619:NO)、不一致対応の設定処理を実行する(ステップS1620)。不一致対応の設定処理では、リール32L,32M,32Rの停止順序が不一致であることに対応する演出が実行されるようにする。具体的には、画像表示装置63の表示色をそれまでよりも暗くする。これにより、リール32L,32M,32Rの停止順序を間違えてしまったことを遊技者に認識させることが可能となる。
【0331】
図44(b)はベースAT状態ST4においてリール32L,32M,32Rの停止順序が不一致となった場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。画像表示装置63に残り付与数画像G21、獲得数画像G22及び消化ゲーム数画像G23が表示されている状況において、リール32L,32M,32Rの停止順序が不一致となったことに対応する暗転画像G25が表示されている。
【0332】
なお、リール32L,32M,32Rの第1停止の段階でステップS1619にてリール32L,32M,32Rの停止順序が不一致と判定された場合には、リール32L,32M,32Rの第2停止及び第3停止ではそのリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくステップS1619にてリール32L,32M,32Rの停止順序が不一致であると判定される。また、停止順序が不一致であることに対応する演出は、当該演出が開始されたゲームが終了するまで継続される。
【0333】
一方、リール32L,32M,32Rの停止順序が一致している場合(ステップS1619:YES)、今回受信した停止開始コマンドが第3停止に対応しているか否かを判定する(ステップS1621)。第3停止に対応している場合(ステップS1621:YES)、GET演出の設定処理を実行する(ステップS1622)。GET演出の設定処理では、リール32L,32M,32Rの停止順序が最後まで一致していたことに対応する演出が実行されるようにする。具体的には、画像表示装置63に「GET!」という文字画像が表示されるようにする。これにより、リール32L,32M,32Rの停止順序が正解であったことを遊技者に認識させることが可能となる。
【0334】
図44(c)はベースAT状態ST4においてリール32L,32M,32Rの停止順序が正解となった場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。画像表示装置63に残り付与数画像G21、獲得数画像G22及び消化ゲーム数画像G23が表示されている状況において、リール32L,32M,32Rの停止順序が正解となったことに対応するGET画像G26が表示されている。
【0335】
ステップS1620の処理を実行した場合、ステップS1621にて否定判定をした場合、又はステップS1622の処理を実行した場合、AT演出の更新処理を実行する(ステップS1623)。AT演出の更新処理では、停止開始コマンドの受信を契機として演出の実行内容を進行させるための設定を行う。この場合、第1停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合には1個目のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生して当該リール32L,32M,32Rの停止制御が開始されることに対応させて演出の実行内容が進行されるようにするための設定を行う。また、第2停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合には2個目のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生して当該リール32L,32M,32Rの停止制御が開始されることに対応させて演出の実行内容が進行されるようにするための設定を行う。また、第3停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合には3個目のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生して当該リール32L,32M,32Rの停止制御が開始されることに対応させて演出の実行内容が進行されるようにするための設定を行う。
【0336】
AT演出制御処理では主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1624:YES)、演出側RAM94における表示対象残数カウンタ94aの更新処理を実行する(ステップS1625)。当該更新処理は、今回のゲームのベット数が「2」である場合には何ら処理を実行することなくそのまま終了し、今回のゲームのベット数が「3」である場合に表示対象残数カウンタ94aの値を更新するための処理を実行する。今回のゲームのベット数が「3」である場合、今回のゲームにおける役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~6,10のいずれかに当選している場合には入賞結果に関係なく第1ベル入賞の成立に対応する「15」からベット数である「3」を減算した結果である「12」を表示対象残数カウンタ94aの値から減算する。また、インデックス値IV=7~9のいずれかに当選している場合には入賞結果に関係なく第2ベル入賞の成立に対応する「15」からベット数である「3」を減算した結果である「12」を表示対象残数カウンタ94aの値から減算する。また、インデックス値IV=11に当選している場合には入賞結果に関係なく第1スイカ入賞の成立に対応する「5」からベット数である「3」を減算した結果である「2」を表示対象残数カウンタ94aの値から減算する。また、インデックス値IV=12に当選している場合には入賞結果に関係なく第2スイカ入賞の成立に対応する「5」からベット数である「3」を減算した結果である「2」を表示対象残数カウンタ94aの値から減算する。また、インデックス値IV=13に当選している場合には入賞結果に関係なくチェリー入賞の成立に対応する「4」からベット数である「3」を減算した結果である「1」を表示対象残数カウンタ94aの値から減算する。
【0337】
ここで、ベースAT状態ST4である場合には表示対象残数カウンタ94aの値に対応する残り付与数画像G21が画像表示装置63に表示されるのに対して、エンディングAT状態ST5である場合には表示対象残数カウンタ94aの値に対応する残り付与数画像G21が画像表示装置63に表示されない。つまり、エンディングAT状態ST5においては残り付与数画像G21が画像表示装置63に表示されない状況ではあるものの表示対象残数カウンタ94aの更新処理が実行される。これにより、ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5のいずれであるかに応じて表示対象残数カウンタ94aの更新処理を実行するか否かを切り換える必要がないため、処理負荷を軽減することが可能となる。但し、これに限定されることはなく、エンディングAT状態ST5においては表示対象残数カウンタ94aの更新処理が実行されない構成としてもよい。
【0338】
また、ステップS1625では、ベット数である「3」を超える数の遊技媒体が付与されて表示対象残数カウンタ94aの値の上記のような減算が行われた結果、当該表示対象残数カウンタ94aの値が0以下となった場合、非表示対象残数カウンタ94bの値が1以上であるか否かを判定する。そして、非表示対象残数カウンタ94bの値が1以上である場合には当該非表示対象残数カウンタ94bの値を表示対象残数カウンタ94aに加算する。これにより、非表示対象残数カウンタ94bの値が1以上である状況において表示対象残数カウンタ94aの値が0以下となった場合には、非表示対象残数カウンタ94bの値が残り付与数画像G21に反映させることが可能となる。
【0339】
その後、演出側RAM94におけるAT獲得数カウンタ94cの更新処理を実行する(ステップS1626)。当該更新処理は、今回のゲームのベット数が「2」である場合には何ら処理を実行することなくそのまま終了し、今回のゲームのベット数が「3」である場合にAT獲得数カウンタ94cの値を更新するための処理を実行する。今回のゲームのベット数が「3」である場合、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生している場合にはその付与された遊技媒体数をAT獲得数カウンタ94cに加算する。つまり、表示対象残数カウンタ94aの更新処理では、所謂取りこぼしが発生したか否かに関係なく、その当選したインデックス値IVに設定されている最大の遊技媒体の付与数が遊技者に付与されたものとして表示対象残数カウンタ94aの減算が行われるのに対して、AT獲得数カウンタ94cの更新処理では、実際の入賞結果に対応する遊技媒体数がAT獲得数カウンタ94cに加算される。
【0340】
例えば、インデックス値IV=1~6のいずれかに当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止順序が一致した場合には、
図44(c)に示すように画像表示装置63にはGET画像G26が表示されるとともに、残り付与数画像G21は遊技媒体の残りの付与数から「12」が減算されて「残り88枚」となり、獲得数画像G22は遊技媒体の獲得数に「12」が加算されて「獲得112枚」となる。一方、当該ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止順序が一致しなかった場合には、
図44(b)に示すように画像表示装置63には暗転画像G25が表示されるとともに、残り付与数画像G21は遊技媒体の残りの付与数から「12」が減算されて「残り88枚」となり、獲得数画像G22における遊技媒体の獲得数は加算されることなく「獲得100枚」に維持される。
【0341】
AT演出制御処理では主側MPU72からゲーム終了コマンドA,Bを受信している場合(ステップS1627:YES)、ゲーム終了コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技状態の情報がベースAT状態ST4に対応しているとともにゲーム終了コマンドAに含まれる次回のゲームの遊技状態の情報がエンディングAT状態ST5に対応しているか否かを判定することで、エンディングAT状態ST5への移行が発生したか否かを判定する(ステップS1628)。エンディングAT状態ST5への移行が発生している場合(ステップS1628:YES)、エンディングAT演出の設定処理を実行する(ステップS1629)。エンディングAT演出の設定処理では、エンディングAT状態ST5に対応する演出が実行されるようにするためのデータの設定を行う。これにより、画像表示装置63にてエンディングAT状態ST5に対応する表示演出が開始されるとともに、上部ランプ61及びスピーカ62にて当該表示演出に対応する発光演出及び音出力演出が実行される。
【0342】
エンディングAT状態ST5への移行が発生していない場合(ステップS1628:NO)、今回受信したゲーム終了コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技状態の情報がベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5に対応しているとともにゲーム終了コマンドAに含まれる次回のゲームの遊技状態の情報が通常遊技状態ST1に対応しているか否かを判定することで、ベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5が終了して通常遊技状態ST1への移行が発生したか否かを判定する(ステップS1630)。通常遊技状態ST1への移行が発生している場合(ステップS1630:YES)、演出側RAM94の演出側AT状態フラグを「0」クリアする(ステップS1631)。これにより、AT演出制御処理(
図42)が実行される状態から通常演出制御処理(
図34)が実行される状態に切り変わる。
【0343】
その後、リザルト演出の設定処理を実行する(ステップS1632)。リザルト演出の設定処理では、今回のAT状態(ベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5)において遊技者が獲得した遊技媒体の総数及び今回のAT状態において消化された総ゲーム数を遊技者に報知するための画像が画像表示装置63にて表示されるようにする。この場合、遊技者が獲得した遊技媒体の総数として演出側RAM94のAT獲得数カウンタ94cの値に対応する数が表示され、消化された総ゲーム数として演出側RAM94のAT消化数カウンタ94dの値に対応する数が表示される。また、エンディングAT状態ST5におけるリザルト演出の設定処理では、後述するエンディング成立画像G32が画像表示装置63にて表示されるようにする。
【0344】
AT演出制御処理では上記各処理以外にも、ステップS1633にてその他の処理を実行する。その他の処理では、回転受付コマンドA,B、停止開始コマンド、入賞結果コマンド及びゲーム終了コマンドA,B以外のコマンドを受信したことに対応する演出又は報知が実行されるようにするための処理を実行する。
【0345】
次に、リール32L,32M,32Rの停止順序が報知されている状況において一時的に信号経路群101の異常が発生する場合における表示演出の進行の様子について
図45(a)~
図45(g)のタイムチャートを参照しながら説明する。
図45(a)は信号経路群101の異常が発生している期間を示し、
図45(b)は1ゲームの実行期間を示し、
図45(c)はスタートレバー41が操作されたタイミングを示し、
図45(d)はリール32L,32M,32Rの回転の停止操作が行われたタイミングを示し、
図45(e)はリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されている期間を示し、
図45(f)は画像表示装置63にGET画像G26が表示されている期間を示し、
図45(g)は画像表示装置63に暗転画像G25が表示されている期間を示す。
【0346】
まずリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されている途中で信号経路群101の異常が発生しない場合であって報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの回転が停止される場合について説明する。
【0347】
t1のタイミングで
図45(c)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図45(b)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームはベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5において実行される。このゲームにおける役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選することで、
図45(e)に示すように当該t1のタイミングでリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が開始される。その後、t2のタイミング、t3のタイミング及びt4のタイミングのそれぞれで
図45(d)に示すようにリール32L,32M,32Rの停止操作が行われて当該停止操作に対応するリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生する。この場合、これら停止操作はいずれも報知されている停止順序に従った内容となっている。したがって、t4のタイミングで第3停止が行われた場合に第1ベル入賞が成立する。また、
図45(f)に示すように当該t4のタイミングでリール32L,32M,32Rの停止順序が正解となったことに対応するGET画像G26が画像表示装置63にて表示される。このGET画像G26は次のゲームが開始されるまで継続される。
【0348】
次に、リール32L,32M,32Rの停止順序が報知されている途中で信号経路群101の異常が発生しない場合であって報知されている停止順序とは異なる順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止される場合について説明する。
【0349】
t5のタイミングで
図45(c)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図45(b)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームはベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5において実行される。このゲームにおける役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選することで、
図45(e)に示すように当該t5のタイミングでリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が開始される。その後、t6のタイミング、t7のタイミング及びt8のタイミングのそれぞれで
図45(d)に示すようにリール32L,32M,32Rの停止操作が行われて当該停止操作に対応するリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生する。この場合、第2停止の対象となるリール32L,32M,32Rが報知対象となっている停止順序と異なっている。したがって、t7のタイミングで
図45(g)に示すようにリール32L,32M,32Rの停止順序が不一致となったことに対応する暗転画像G25が画像表示装置63にて表示される。この暗転画像G25は次のゲームが開始されるまで継続される。
【0350】
次に、リール32L,32M,32Rの停止順序が報知されている途中で信号経路群101の異常が発生するとともに当該信号経路群101の異常が1ゲーム内で解消される場合について説明する。
【0351】
t9のタイミングで
図45(c)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図45(b)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームはベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5において実行される。このゲームにおける役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選することで、
図45(e)に示すように当該t9のタイミングでリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が開始される。
【0352】
その後、当該ゲームの途中のタイミングであるt10のタイミングで
図45(a)に示すように信号経路群101に異常が発生する。この場合、主側MPU72においてコマンドを送信するための処理が実行されたとしても当該コマンドは演出側MPU92にて受信されないため、t11のタイミング及びt12のタイミングのそれぞれで
図45(d)に示すように停止操作が行われたとしても演出側MPU92にて停止開始コマンドが受信されない。
【0353】
その後、第3停止が行われるタイミングよりも前のタイミングであるt13のタイミングで
図45(a)に示すように信号経路群101の異常が解消される。そして、t14のタイミングで
図45(d)に示すように第3停止が行われる。この場合、演出側MPU92においては第1停止に対応する停止開始コマンド及び第2停止に対応する停止開始コマンドが受信されていない状況で第3停止に対応する停止開始コマンドが受信されるため、リール32L,32M,32Rの停止順序が不一致であると判定される。したがって、t14のタイミングで
図45(g)に示すようにリール32L,32M,32Rの停止順序が不一致となったことに対応する暗転画像G25が画像表示装置63にて表示される。この暗転画像G25は次のゲームが開始されるまで継続される。なお、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知は第1停止に対応する停止開始コマンド及び第2停止に対応する停止開始コマンドを受信していない状況であってもゲーム終了コマンドA,Bを受信した場合に終了される。
【0354】
上記構成であることにより、報知されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作が行われた場合であっても、信号経路群101の異常によって演出側MPU92にてリール32L,32M,32Rの停止順序が不一致であると判定された場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序が不一致となったことに対応する暗転画像G25が画像表示装置63にて表示される。これにより、信号経路群101に何等かの異常が発生している可能性があることを遊技者からの情報提供を通じて遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
【0355】
なお、上記構成に限定されることはなく第1停止に対応する停止開始コマンド及び第2停止に対応する停止開始コマンドが受信されていない状況で第3停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合であっても、当該第3停止に対応する停止開始コマンドに含まれている停止指令対象のリール32L,32M,32Rの種類が演出側RAM94に記憶されている停止順序のデータと一致している場合には、リール32L,32M,32Rの停止順序が正解となったことに対応するGET画像G26が画像表示装置63にて表示される構成としてもよい。また、第1停止に対応する停止開始コマンドが受信されていない状況で第2停止に対応する停止開始コマンドを受信した場合であっても、当該第2停止に対応する停止開始コマンドに含まれている停止指令対象のリール32L,32M,32Rの種類が演出側RAM94に記憶されている停止順序のデータと一致しているとともに、その後に受信する第3停止に対応する停止開始コマンドに含まれている停止指令対象のリール32L,32M,32Rの種類が演出側RAM94に記憶されている停止順序のデータと一致している場合には、リール32L,32M,32Rの停止順序が正解となったことに対応するGET画像G26が画像表示装置63にて表示される構成としてもよい。
【0356】
次に、リール32L,32M,32Rの停止順序が報知されている途中で信号経路群101の異常が発生するとともに当該信号経路群101の異常が1ゲーム内で解消されない場合について説明する。
【0357】
t15のタイミングで
図45(c)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図45(b)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームはベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5において実行される。このゲームにおける役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選することで、
図45(e)に示すように当該t9のタイミングでリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が開始される。
【0358】
その後、当該ゲームの途中のタイミングであるt16のタイミングで
図45(a)に示すように信号経路群101に異常が発生する。この場合、主側MPU72においてコマンドを送信するための処理が実行されたとしても当該コマンドは演出側MPU92にて受信されないため、t17のタイミング、t18のタイミング及びt19のタイミングのそれぞれで
図45(d)に示すように停止操作が行われたとしても演出側MPU92にて停止開始コマンドが受信されない。また、1ゲームが終了することで主側MPU72からゲーム終了コマンドA,Bが送信されたとしても当該ゲーム終了コマンドA,Bは演出側MPU92にて受信されない。したがって、1ゲームが終了したとしても
図45(e)に示すようにt15のタイミングで開始された画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知はそのまま継続される。
【0359】
その後、t20のタイミングで
図45(c)に示すようにスタートレバー41が操作されることで
図45(b)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームはベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5において実行される。このゲームにおける役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選する。しかしながら、この状況であっても
図45(a)に示すように信号経路群101の異常は継続されているため、
図45(e)に示すようにt15のタイミングで開始された画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知はそのまま継続される。この場合に、報知が継続されているリール32L,32M,32Rの停止順序は、今回のゲームにおける第1ベル入賞の成立を可能とする停止順序とは異なっている。
【0360】
その後、今回のゲームにおいて第1停止が行われるタイミングよりも前のタイミングであるt21のタイミングで
図45(a)に示すように信号経路群101の異常が解消される。但し、当該t21のタイミングは主側MPU72から回転受付コマンドA,Bが送信されたタイミングよりも後のタイミングであるため、
図45(e)に示すようにt15のタイミングで開始された画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知はそのまま継続される。つまり、今回のゲームにおける第1ベル入賞の成立を可能とする停止順序とは異なる停止順序が画像表示装置63にて報知されていることになる。なお、主側MPU72により直接表示制御される兼用表示部66では、今回のゲームにおける第1ベル入賞の成立を可能とする停止順序に対応する表示が行われる。
【0361】
その後、t22のタイミング、t23のタイミング及びt24のタイミングのそれぞれで
図45(d)に示すようにリール32L,32M,32Rの停止操作が行われて当該停止操作に対応するリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生する。この場合、遊技者は画像表示装置63に前回のゲームの開始時から表示されている停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作を行っているため、今回のゲームにおける第1ベル入賞の成立を可能とする停止順序とは異なる停止順序であり、第1ベル入賞は成立しない。しかしながら、この停止順序は演出側RAM94に前回のゲームの開始時に記憶された正解の停止順序と一致している。したがって、演出側MPU92では正解の停止順序でリール32L,32M,32Rの停止操作が行われたと特定されるため、
図45(f)に示すようにt24のタイミングでリール32L,32M,32Rの停止順序が正解となったことに対応するGET画像G26が画像表示装置63にて表示される。このGET画像G26は次のゲームが開始されるまで継続される。
【0362】
上記構成であることにより、信号経路群101の異常によって前回のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が今回のゲームにおいて継続されたことで、今回のゲームにおいて第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序と画像表示装置63にて報知されているリール32L,32M,32Rの停止順序とが不一致となった場合であっても、演出側MPU92は画像表示装置63にて報知されているリール32L,32M,32Rの停止順序と実際の停止操作の順序とが一致している場合に、リール32L,32M,32Rの停止順序が正解となったことに対応するGET画像G26が画像表示装置63にて表示されるようにする。これにより、画像表示装置63にて報知されているリール32L,32M,32Rの停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作を行ったにも関わらずGET画像G26が画像表示装置63に表示されないという事象が発生しづらくさせることが可能となる。
【0363】
次に、ベースAT状態ST4において遊技媒体の残りの付与数が上乗せされることに合わせて画像表示装置63における残り付与数画像G21に表示されている遊技媒体の残りの付与数が正確な付与数の表示に修正される様子について、
図46(a)~
図46(e)のタイムチャートを参照しながら説明する。
図46(a)は信号経路群101の異常が発生している期間を示し、
図46(b)は1ゲームの実行期間を示し、
図46(c)は付与数の上乗せが発生するタイミングを示し、
図46(d)は遊技媒体の残りの付与数が上乗せされた場合にそれが演出側RAM94の非表示対象残数カウンタ94bに記憶されている期間を示し、
図46(e)はAT差枚数カウンタ96eの値と演出側MPU92にて把握されている遊技媒体の残りの付与数との間に不一致が生じている期間を示す。また、以下の説明では、画像表示装置63にて付与数の上乗せ演出が実行される様子を説明するための説明図である
図47(a)~
図47(c)を適宜参照する。
【0364】
まず信号経路群101の異常が発生しない場合について説明する。
【0365】
ベースAT状態ST4におけるt1のタイミング~t2のタイミングで
図46(b)に示すように1ゲームが実行される。この場合、t1のタイミングで
図46(c)に示すように主側MPU72における上乗せ抽選処理(ステップS1001)にて上乗せ当選となる。演出側MPU92では当該上乗せの発生に対する非表示抽選処理(ステップS1610)にて非表示当選となるため、
図46(d)に示すように上乗せ対象となった付与数が非表示対象残数カウンタ94bに記憶されて残り付与数画像G21に対して反映されない非表示対象とされる。
【0366】
その後、
図46(b)に示すようにt3のタイミング~t4のタイミングに渡って新たなゲームが実行される。当該ゲームでは付与数の新たな上乗せは発生しない。その後、t5のタイミング~t6のタイミングで
図46(b)に示すように1ゲームが実行される。この場合、t5のタイミングで
図46(c)に示すように主側MPU72における上乗せ抽選処理(ステップS1001)にて上乗せ当選となる。演出側MPU92では当該上乗せの発生に対する非表示抽選処理(ステップS1610)にて非表示当選とならないため、上乗せ対象となった付与数は表示対象残数カウンタ94aに加算される。この場合、t1のタイミングで発生した上乗せ分の付与数が非表示対象残数カウンタ94bに記憶されているため、t5のタイミングで上乗せ対象となった付与数に対して非表示対象残数カウンタ94bに記憶されている値が加算された結果の数が、表示対象残数カウンタ94aに加算され、当該加算された結果の数の付与数が上乗せされたことを示す演出が実行されるとともに当該加算された結果の数の付与数が残り付与数画像G21の残りの付与数に加算される。
【0367】
次に、信号経路群101の異常が発生する場合について説明する。
【0368】
t7のタイミングで
図46(b)に示すように新たなゲームが開始される。そして、当該ゲームの途中のタイミングであるt8のタイミングで
図46(a)に示すように信号経路群101に異常が発生する。この場合、主側MPU72においてコマンドを送信するための処理が実行されたとしても当該コマンドは演出側MPU92にて受信されない。その後、t9のタイミングで
図46(b)に示すように今回のゲームが終了する。この場合、演出側MPU92にて入賞結果コマンドを受信できていないため、当該ゲームで第1スイカ入賞が成立しているもののその結果が表示対象残数カウンタ94aに反映されない。したがって、
図46(e)に示すように当該t9のタイミングで、AT差枚数カウンタ96eの値と演出側MPU92にて把握されている遊技媒体の残りの付与数との間に不一致が生じる。
【0369】
その後、t10のタイミング~t11のタイミングで
図46(b)に示すように1ゲームが実行される。この場合、t10のタイミングで
図46(c)に示すように主側MPU72における上乗せ抽選処理(ステップS1001)にて上乗せ当選となる。しかしながら、
図46(a)に示すように当該t10のタイミングにおいても未だ信号経路群101の異常が継続している。したがって、ゲームの開始時における回転受付コマンドA,Bが演出側MPU92にて受信されないため、上乗せ分の付与数が演出側RAM94における表示対象残数カウンタ94a及び非表示対象残数カウンタ94bのいずれにも反映されない。よって、AT差枚数カウンタ96eの値と演出側MPU92にて把握されている遊技媒体の残りの付与数との間のズレがより大きくなる。
【0370】
その後、t10のタイミング~t11のタイミングのゲームが終了した後であって新たなゲームが開始される前のタイミングであるt12のタイミングで
図46(a)に示すように信号経路群101の異常が解消される。そして、t13のタイミング~t14のタイミングで
図46(b)に示すように1ゲームが実行される。この場合、t13のタイミングでAT演出制御処理(
図42)におけるステップS1607の残数カウンタの調整処理(
図43)が実行され、
図46(d)に示すように、AT差枚数カウンタ96eの値と演出側MPU92にて把握されている遊技媒体の残りの付与数との不一致分が非表示対象残数カウンタ94bに記憶される。これにより、
図46(e)に示すようにAT差枚数カウンタ96eの値と演出側MPU92にて把握されている遊技媒体の残りの付与数との不一致が解消される。
【0371】
その後、t15のタイミング~t16のタイミングで
図46(b)に示すように1ゲームが実行される。この場合、t15のタイミングで
図46(c)に示すように主側MPU72における上乗せ抽選処理(ステップS1001)にて上乗せ当選となる。演出側MPU92では当該上乗せの発生に対する非表示抽選処理(ステップS1610)にて非表示当選とならないため、上乗せ対象となった付与数は表示対象残数カウンタ94aに加算される。この場合、t13のタイミングでズレ分の付与数が非表示対象残数カウンタ94bに記憶されているため、t15のタイミングで上乗せ対象となった付与数に対して非表示対象残数カウンタ94bに記憶されている値が加算された結果の数が、表示対象残数カウンタ94aに加算され、当該加算された結果の数の付与数が上乗せされたことを示す演出が実行されるとともに当該加算された結果の数の付与数が残り付与数画像G21の残りの付与数に加算される。
【0372】
つまり、
図47(a)に示すように画像表示装置63に残り付与数画像G21、獲得数画像G22及び消化ゲーム数画像G23が表示されている状況において、
図47(b)に示すように上乗せされた付与数を示す上乗せ付与数画像G27が表示される。この場合、今回の上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となった付与数は50枚であるのに対して、非表示対象残数カウンタ94bに記憶されているAT差枚数カウンタ96eの値とのズレ数が12枚である。したがって、上乗せ付与数画像G27ではこれらの和である62枚が上乗せ対象の付与数として表示される。そして、
図47(c)に示すように上乗せ付与数画像G27として表示された上乗せ対象の付与数が残り付与数画像G21として表示されている残りの付与数に加算される。
【0373】
上記構成であることにより信号経路群101の異常によりAT差枚数カウンタ96eの値と演出側MPU92にて把握されている遊技媒体の残りの付与数との不一致が発生したとしても、信号経路群101の異常が解消された後における最初のゲームの開始時にその不一致分が算出されてその算出された不一致分が非表示対象残数カウンタ94bに記憶される。これにより、AT差枚数カウンタ96eの値と演出側MPU92にて把握されている遊技媒体の残りの付与数との不一致を解消することが可能となる。
【0374】
また、非表示対象残数カウンタ94bに記憶された不一致分の付与数は、付与数の上乗せが発生した場合にその上乗せ対象となった付与数に合算された状態で表示対象残数カウンタ94aに加算されて残り付与数画像G21に反映される。これにより、不一致分の付与数を違和感なく残り付与数画像G21に反映させることが可能となる。
【0375】
<遊技の強制終了>
次に、遊技が継続されたことに伴って遊技が強制終了されるようにするための構成について説明する。
【0376】
図48は主側MPU72におけるメイン処理(
図13)のステップS102にてCALLI命令により呼び出される領域外用の第1初期化処理を示すフローチャートである。なお、領域外用の第1初期化処理におけるステップS1801~ステップS1815の処理は領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータを利用した領域外処理として実行される。
【0377】
まず「LD SP,Y(u+2)」として、ロード命令により、主側MPU72のスタックポインタに非特定制御の開始時における固定アドレスとしてY(u+2)を設定する(ステップS1801)。スタックポインタは、スタックエリア97,99においてプッシュ命令による情報の書き込み対象となる記憶エリアを主側MPU72にて特定するためのアドレスの情報が設定されるエリアである。プッシュ命令が行われる度にスタックポインタの情報が、次の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新され、ポップ命令が行われる度にスタックポインタの情報が、前の順番の書き込み対象となる記憶エリアのアドレスの情報に更新される。また、領域外処理用のスタックエリア99を使用する場合、記憶対象となる情報は領域外処理用のスタックエリア99における最後のアドレスの記憶エリアから記憶され、記憶対象となる情報が追加される度に領域外処理用のスタックエリア99における最初のアドレス側に向けて記憶先の記憶エリアが変更される。したがって、ステップS1801では、領域外処理用のスタックエリア99における最後のアドレスの情報をスタックポインタに設定する。このように最後のアドレスの記憶エリアから最初のアドレスの記憶エリアに向けて情報が記憶されることは、領域内処理用のスタックエリア97についても同様である。
【0378】
その後、「LD (_WABUF),WA」として、ロード命令により、主側MPU72のWAレジスタの情報を領域外処理用のワークエリア98に設定されたWAバッファに退避させる(ステップS1802)。また、「LD (_BCBUF),BC」として、ロード命令により、主側MPU72のBCレジスタの情報を領域外処理用のワークエリア98に設定されたBCバッファに退避させる(ステップS1803)。また、「LD (_DEBUF),DE」として、ロード命令により、主側MPU72のDEレジスタの情報を領域外処理用のワークエリア98に設定されたDEバッファに退避させる(ステップS1804)。また、「LD (_HLBUF),HL」として、ロード命令により、主側MPU72のHLレジスタの情報を領域外処理用のワークエリア98に設定されたHLバッファに退避させる(ステップS1805)。また、「LD (_IXBUF),IX」として、ロード命令により、主側MPU72のIXレジスタの情報を領域外処理用のワークエリア98に設定されたIXバッファに退避させる(ステップS1806)。また、「LD (_IYBUF),IY」として、ロード命令により、主側MPU72のIYレジスタの情報を領域外処理用のワークエリア98に設定されたIYバッファに退避させる(ステップS1807)。
【0379】
ステップS1802~ステップS1807の処理を実行した後は、領域外処理用のワークエリア98に設けられた終了判定カウンタ98bの初期化処理を実行する(ステップS1808)。終了判定カウンタ98bは既に説明したとおり、遊技が継続されたことに伴って遊技を強制終了させる契機を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。領域外処理用の第1初期化処理(
図48)は主側MPU72への動作電力の供給が開始されてメイン処理(
図13)が実行された場合に何ら特別な操作を要することなく確実に実行される。したがって、主側MPU72への動作電力の供給が停止されて主側MPU72への動作電力の供給が再開される度に終了判定カウンタ98bが初期化される。
【0380】
終了判定カウンタ98bは2バイトのカウンタであり、「0」~「65535」の値を取り得る。この場合に、終了判定カウンタ98bが初期化された場合、当該終了判定カウンタ98bに初期値として「46535」がセットされる。したがって、初期値から遊技者が所有している遊技媒体が46535枚減少するまでは終了判定カウンタ98bの値が最小値に到達することはない。ゲームが実行されて遊技者が所有している遊技媒体が減少した場合にその減少分が終了判定カウンタ98bから減算されることとなるが、その減算後に終了判定カウンタ98bの値が最小値から最大値に反転してしまう場合には当該終了判定カウンタ98bの値の減算は行われない。つまり、遊技者が所有している遊技媒体が46535枚減少するまではそれが終了判定カウンタ98bに反映されることとなるが、46535枚を超える減少分は終了判定カウンタ98bに反映されない。一方、終了判定カウンタ98bの値が増加して最大値から最小値に反転された場合には、遊技が強制終了されることとなる。つまり、終了判定カウンタ98bの初期値から遊技者が所有している遊技媒体が19000枚を超えた場合に遊技が強制終了される。
【0381】
その後、「LD SP,Y(r+a)」として、ロード命令により、主側MPU72のスタックポインタに領域外用の第1初期化処理の終了後における領域内処理への復帰時における固定アドレスとしてY(r+a)を設定する(ステップS1809)。その後、「LD WA,(_WABUF)」として、ロード命令により、領域外処理用のワークエリア98のWAバッファに退避された情報を主側MPU72のWAレジスタに上書きする(ステップS1810)。また「LD BC,(_BCBUF)」として、ロード命令により、領域外処理用のワークエリア98のBCバッファに退避された情報を主側MPU72のBCレジスタに上書きする(ステップS1811)。また「LD DE,(_DEBUF)」として、ロード命令により、領域外処理用のワークエリア98のDEバッファに退避された情報を主側MPU72のDEレジスタに上書きする(ステップS1812)。また「LD HL,(_HLBUF)」として、ロード命令により、領域外処理用のワークエリア98のHLバッファに退避された情報を主側MPU72のHLレジスタに上書きする(ステップS1813)。また「LD IX,(_IXBUF)」として、ロード命令により、領域外処理用のワークエリア98のIXバッファに退避された情報を主側MPU72のIXレジスタに上書きする(ステップS1814)。また「LD IY,(_IYBUF)」として、ロード命令により、領域外処理用のワークエリア98のIYバッファに退避された情報を主側MPU72のIYレジスタに上書きする(ステップS1815)。ステップS1810~ステップS1815の処理が実行されることにより、主側MPU72のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ及びIYレジスタの各情報を、領域外処理が開始される直前における領域内処理に対応する情報に復帰させることが可能となる。
【0382】
ステップS1810~ステップS1815の処理を実行した後は、RETI命令により領域内処理に含まれるメイン処理(
図13)に復帰する。RETI命令が実行されることにより、領域外用の第1初期化処理の実行前に領域内処理用のスタックエリア97に退避させたフラグレジスタの情報が主側MPU72のフラグレジスタに復帰されるとともに、タイマ割込み処理(
図14)の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換えられる。これにより、主側MPU72のフラグレジスタの情報が領域内処理を実行するための情報に復帰するとともに、タイマ割込み処理の新たな実行が可能となる。
【0383】
図49は主側MPU72におけるメイン処理(
図13)のステップS107にてCALLI命令により呼び出される領域外用の第2初期化処理を示すフローチャートである。なお、領域外用の第2初期化処理におけるステップS1901~ステップS1916の処理は領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータを利用した領域外処理として実行される。
【0384】
ステップS1901~ステップS1907では領域外用の第1初期化処理(
図48)におけるステップS1801~ステップS1807と同一の処理を実行する。その後、終了判定カウンタ98bの初期化処理を実行するとともに(ステップS1908)、領域外処理用のワークエリア98に設けられた終了フラグ98cの初期化処理を実行する(ステップS1909)。
【0385】
終了判定カウンタ98bは既に説明したとおり遊技が継続されたことに伴って遊技を強制終了させる契機を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、終了フラグ98cは既に説明したとおり遊技を強制終了させてそれ以降の遊技の実行を不可とする状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。領域外処理用の第2初期化処理(
図48)は主側MPU72への動作電力の供給が開始されて起動されるメイン処理(
図13)において設定値更新処理(ステップS108)が実行される場合に実行される。したがって、終了フラグ98cに「1」がセットされることで、遊技が強制終了されてそれ以降の遊技の実行が不可となる状況となった場合、スロットマシン10への電源を一旦OFFにして再度ONとするとともにその際に設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作を行って設定値更新処理(ステップS108)が実行されるようにすることで、遊技の実行が不可となった状況を解除し、遊技の実行が可能となる状況とすることができる。また、終了判定カウンタ98bが初期化された場合、当該終了判定カウンタ98bに初期値として「46535」がセットされる。
【0386】
その後、ステップS1910~ステップS1916の処理を実行する。これらステップS1910~ステップS1916の処理内容は、領域外用の第1初期化処理(
図48)におけるステップS1809~ステップS1815と同一である。
【0387】
図50は主側MPU72における通常処理(
図15)のステップS311にてCALLI命令により呼び出される終了監視処理を示すフローチャートである。なお、終了監視処理におけるステップS2001~ステップS2015の処理は領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータを利用した領域外処理として実行される。
【0388】
ステップS2001~ステップS2007では領域外用の第1初期化処理(
図48)におけるステップS1801~ステップS1807と同一の処理を実行する。その後、監視実行処理を実行する(ステップS2008)。監視実行処理については後に説明する。その後、ステップS2009~ステップS2015の処理を実行する。これらステップS2009~ステップS2015の処理内容は、領域外用の第1初期化処理(
図48)におけるステップS1809~ステップS1815と同一である。
【0389】
<監視実行処理>
図51はステップS2008の監視実行処理を示すフローチャートである。なお、監視実行処理におけるステップS2101~ステップS2110の処理は領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータを利用した領域外処理として実行される。
【0390】
今回のゲームでいずれかのリプレイ入賞が成立している場合(ステップS2101:YES)、ステップS2102以降の処理を実行することなくそのまま本監視実行処理を終了する。リプレイ入賞が成立した場合、遊技者が所有しているメダルが増減しないためである。
【0391】
いずれのリプレイ入賞も成立していない場合(ステップS2101:NO)、主側MPU72のHLレジスタに領域外処理用のワークエリア98における終了判定カウンタ98bの値をセットする(ステップS2102)。その後、今回のゲームの遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果を主側MPU72のAレジスタにセットする(ステップS2103)。そして、上記減算により最小値から最大値への反転に対応するキャリーが発生したか否かを判定する(ステップS2104)。
【0392】
ステップS2104にて肯定判定をした場合、HLレジスタの値からAレジスタの値の絶対値を減算した結果をHLレジスタにセットする(ステップS2105)。HLレジスタには既に説明したとおり終了判定カウンタ98bの値がセットされている。また、Aレジスタには、今回のゲームの遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果の値がセットされている。この場合、ステップS2104にて肯定判定をしているため、今回のゲームの遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果の値は負の値となっている。したがって、この負の値の絶対値をHLレジスタの値から減算することにより、今回のゲームにおいて遊技者が所有しているメダルが減少した分を終了判定カウンタ98bに反映させることが可能となる。
【0393】
その後、ステップS2105の減算によりHLレジスタにおいて最小値から最大値への反転に対応するキャリーが発生したか否かを判定する(ステップS2106)。キャリーが発生していない場合(ステップS2106:NO)、HLレジスタの値を終了判定カウンタ98bにセットする(ステップS2107)。これにより、今回のゲームにおける遊技者の所有する遊技媒体の減少分が終了判定カウンタ98bの値に反映されることになる。一方、キャリーが発生した場合(ステップS2106:YES)、HLレジスタの値を終了判定カウンタ98bにセットすることなく本監視実行処理を終了する。これにより、終了判定カウンタ98bの値の最小値を下回るような遊技者が所有する遊技媒体の減少分は、終了判定カウンタ98bの値に反映されない。
【0394】
ステップS2104にて否定判定をした場合、HLレジスタの値にAレジスタの値を加算した結果をHLレジスタにセットする(ステップS2108)。HLレジスタには既に説明したとおり終了判定カウンタ98bの値がセットされている。また、Aレジスタには、今回のゲームの遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果の値がセットされている。この場合、ステップS2104にて否定判定をしているため、今回のゲームの遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果の値は正の値となっている。したがって、この正の値をHLレジスタの値に加算することにより、今回のゲームにおいて遊技者が所有しているメダルが増加した分を終了判定カウンタ98bに反映させることが可能となる。
【0395】
その後、ステップS2108の加算によりHLレジスタにおいて最大値から最小値への反転に対応するキャリーが発生したか否かを判定する(ステップS2109)。キャリーが発生していない場合(ステップS2109:NO)、HLレジスタの値を終了判定カウンタ98bにセットする(ステップS2107)。これにより、今回のゲームにおける遊技者の所有する遊技媒体の増加分が終了判定カウンタ98bの値に反映されることになる。一方、キャリーが発生した場合(ステップS2109:YES)、終了判定カウンタ98bの初期値から遊技者の所有する遊技媒体が19000枚増加したことを意味する。この場合、領域外処理用のワークエリア98における終了フラグ98cに「1」をセットする(ステップS2110)。
【0396】
<終了設定処理>
図52は通常処理(
図15)のステップS313にて実行される終了設定処理を示すフローチャートである。なお、終了設定処理におけるステップS2201~ステップS2203の処理は領域内処理用のプログラム及び領域内処理用のデータを利用した領域内処理として実行される。
【0397】
領域外処理用のワークエリア98における終了フラグ98cに「1」がセットされている場合(ステップS2201:YES)、強制終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2202)。演出側MPU92は強制終了コマンドを受信することにより、遊技が強制終了された状態であることに対応する報知が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
【0398】
その後、自動精算処理を実行する(ステップS2203)。自動清算処理では、ベット数設定カウンタ96aに1以上の値が記憶されている場合には当該ベット数設定カウンタ96aの値に対応するメダルが遊技者に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、1枚のメダルが払い出される毎にベット数設定カウンタ96aの値を1減算し、ベット数設定カウンタ96aの値が「0」になるまでメダルの払い出しを継続する。また、クレジットカウンタ96bに1以上の値が記憶されている場合には当該クレジットカウンタ96bの値に対応するメダルが遊技者に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、1枚のメダルが払い出される毎にクレジットカウンタ96bの値を1減算し、クレジットカウンタ96bの値が「0」になるまでメダルの払い出しを継続する。
【0399】
自動清算処理が完了した後は、タイマ割込み処理(
図14)による割込みを禁止した後に(ステップS2204)、無限ループとなる。これにより、遊技を進行させるための処理が実行されないため、遊技が強制終了されることとなる。この遊技が強制終了された状態はスロットマシン10の電源OFF操作を行った後に、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作を行った状態でスロットマシン10の電源ON操作を行い設定値更新処理が実行されるようにする必要がある。電源OFF操作を行った後に電源ON操作を行ったとしても設定値更新処理が実行されない状況においては終了フラグ98cに「1」がセットされた状態が維持されるため、終了設定処理(
図52)にて再度、遊技が強制終了されることとなる。
【0400】
<エンディング成立時の表示内容>
次に、エンディングAT状態ST5が終了する場合における画像表示装置63の表示内容について説明する。
図53(a)はエンディングAT状態ST5においてエンディング条件の成立が近付いていることを報知する画像の内容を説明するための説明図であり、
図53(b)はエンディング条件が成立してエンディングAT状態ST5が終了したことを報知する画像の内容を説明するための説明図である。
【0401】
領域内処理用のワークエリア96における合計獲得数カウンタ96dの値が「65421」に達すること、すなわち今回の第2区間SC2が開始されてからの遊技媒体の合計獲得数が2300枚に達すること、及び領域内処理用のワークエリア96における継続ゲーム数カウンタ96cの値が「3980」に達すること、すなわち今回の第2区間SC2が開始されてからのゲームの実行回数が3980ゲームに達することのいずれかの条件が成立した場合、
図53(a)に示すように画像表示装置63にはエンディング条件の成立が近付いていることを遊技者に報知するためのエンディング成立前画像G31として「まもなくエンディング」という画像が表示される。遊技者はエンディング成立前画像G31を確認することで、エンディングAT状態ST5が間もなく終了することを把握することが可能となる。
【0402】
その後も遊技が継続されることにより、合計獲得数カウンタ96dの値が「65521」を超えること、すなわち今回の第2区間SC2が開始されてからの遊技媒体の合計獲得数が2400枚を超えること、及び継続ゲーム数カウンタ96cの値が「4000」に達すること、すなわち今回の第2区間SC2が開始されてからのゲームの実行回数が4000ゲームに達することのいずれかのエンディング条件が成立することにより、エンディングAT状態ST5及び第2区間SC2が終了する。この場合、
図53(b)に示すように、画像表示装置63にはエンディング成立画像G32が表示される。
【0403】
エンディング成立画像G32には、エンディング条件が成立してエンディングAT状態ST5及び第2区間SC2が終了することを示す画像として「END」という画像が表示されるとともに、今回のAT状態(ベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5)において遊技者が獲得した遊技媒体の総数及び今回のAT状態において消化された総ゲーム数を遊技者に報知するための画像が表示される。この場合、遊技者が獲得した遊技媒体の総数として演出側RAM94のAT獲得数カウンタ94cの値に対応する数が表示され、消化された総ゲーム数として演出側RAM94のAT消化数カウンタ94dの値に対応する数が表示される。
【0404】
<強制終了発生時の表示内容>
次に、遊技が強制終了される場合における画像表示装置63の表示内容について説明する。
図53(c)は遊技の強制終了が近付いていることを報知する画像の内容を説明するための説明図であり、
図53(d)は遊技が強制終了されたことを報知する画像の内容を説明するための説明図である。
【0405】
領域外処理用のワークエリア98における終了判定カウンタ98bの値が「65385」に達すること、すなわちスロットマシン10への動作電力の供給が開始されて終了判定カウンタ98bに初期値として「46535」がセットされてから遊技者が所有している遊技媒体数が18850枚に達することという条件が成立した場合、
図53(c)に示すように画像表示装置63には遊技の強制終了が近付いていることを遊技者に報知するための終了前画像G33として「遊技停止まで150枚」という画像が表示される。また、この終了前画像G33に表示される強制終了発生までの残りの獲得数は、終了判定カウンタ98bの値に応じて変動する。つまり、終了判定カウンタ98bの値が増加した場合には終了前画像G33に表示される強制終了発生までの残りの獲得数はそれに応じて減少し、終了判定カウンタ98bの値が減少した場合には終了前画像G33に表示される強制終了発生までの残りの獲得数はそれに応じて増加する。また、終了判定カウンタ98bの値が「65285」以下となった場合、終了前画像G33の表示が終了される。つまり、スロットマシン10への動作電力の供給が開始されて終了判定カウンタ98bに初期値として「46535」がセットされてから遊技者が所有している遊技媒体数が18850枚に達した場合に終了前画像G33の表示が開始されるのに対して、遊技者が所有している遊技媒体数が18750枚まで減少した場合には終了前画像G33の表示が終了する。遊技者は終了前画像G33を確認することで、遊技の強制終了が近付いていることを把握することが可能となるとともに、遊技の強制終了発生までの残りの獲得数を把握することが可能となる。
【0406】
その後も遊技が継続されることにより、終了判定カウンタ98bの値が「65535」を超えること、すなわちスロットマシン10への動作電力の供給が開始されて終了判定カウンタ98bに初期値として「46535」がセットされてから遊技者が所有している遊技媒体数が19000枚を超えることという条件が成立した場合、遊技が強制終了される。この場合、
図53(d)に示すように、画像表示装置63には遊技の強制終了が発生したことを遊技者に報知するための強制終了画像G34として「払出上限に到達 遊技停止」という画像が表示される。この強制終了画像G34はスロットマシン10の電源がOFFされるまで継続される。また、スロットマシン10の電源がONされた場合に設定値更新処理が実行されずに終了フラグ98cに「1」がセットされている状態が維持された場合には強制終了画像G34の表示が再開される。これにより、遊技者及び遊技ホールの管理者は遊技の強制終了が発生したことを把握することが可能となる。
【0407】
<終了前報知用処理>
図54は演出側MPU92にて実行される終了前報知用処理を示すフローチャートである。なお、終了前報知用処理は遊技状態に関係なく比較的短い周期(例えば2ミリ秒)で繰り返し実行される。
【0408】
まず終了前画像G33が表示される強制終了前報知の実行中であるか否かを判定する(ステップS2301)。ステップS2301にて否定判定をした場合、主側MPU72から今回受信した回転受付コマンドBに含まれる終了判定カウンタ98bの値を把握する(ステップS2302)。そして、その把握した終了判定カウンタ98bの値が強制終了前報知の開始条件である「65385」以上であるか否かを判定する(ステップS2303)。強制終了前報知の開始条件が成立している場合(ステップS2303:YES)、強制終了前報知の設定処理を実行する(ステップS2304)。これにより、画像表示装置63において終了前画像G33の表示が開始される。
【0409】
その後、エンディング成立前画像G31が表示されるエンディング成立前報知の実行中である場合(ステップS2305:YES)、当該エンディング成立前報知を終了させる(ステップS2306)。これにより、画像表示装置63においてエンディング成立前画像G31が表示されている状況において終了前画像G33の表示が開始される場合、エンディング成立前画像G31の表示が終了されることとなる。よって、エンディング成立前画像G31の表示よりも終了前画像G33の表示を優先させることが可能となり、遊技の強制終了の発生が近付いていることを遊技者に認識させ易くすることが可能となる。
【0410】
強制終了前報知の実行中である場合(ステップS2301:YES)、主側MPU72から強制終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2307)。強制終了コマンドは、終了判定カウンタ98bの値が「65535」を超えること、すなわちスロットマシン10への動作電力の供給が開始されて終了判定カウンタ98bに初期値として「46535」がセットされてから遊技者が所有している遊技媒体数が19000枚を超えることという条件が成立した場合に、終了設定処理(
図52)のステップS2202にて主側MPU72から送信される。強制終了コマンドを受信した場合(ステップS23078:YES)、強制終了報知の設定処理を実行する(ステップS2308)。これにより、画像表示装置63において強制終了画像G34の表示が開始される。
【0411】
強制終了コマンドを受信していない場合(ステップS2307:NO)、主側MPU72から今回受信した回転受付コマンドBに含まれる終了判定カウンタ98bの値を把握する(ステップS2308)。そして、その把握した終了判定カウンタ98bの値が強制終了前報知の解除条件である「65285」以下であるか否かを判定する(ステップS2310)。この強制終了前報知の解除条件に対応する「65285」は、既に説明した強制終了前報知の開始条件に対応する「65385」よりも少ない値である。つまり、終了判定カウンタ98bの値が最大値である「65535」を超えた場合に強制終了が発生することとなるが、強制終了前報知の解除条件である値は強制終了前報知の開始条件に対応する値よりも強制終了の発生条件となる値に対して遠い側の値となっている。
【0412】
強制終了前報知の解除条件が成立している場合(ステップS2310:YES)、強制終了前報知の解除処理を実行する(ステップS2311)。これにより、画像表示装置63における終了前画像G33の表示が終了される。強制終了前報知の解除条件が成立していない場合(ステップS2310:NO)、強制終了前報知の更新処理を実行する(ステップS2312)。強制終了前報知の更新処理では、終了前画像G33に表示される強制終了発生までの残りの獲得数を終了判定カウンタ98bの値に応じて変動させる。つまり、終了判定カウンタ98bの値が増加した場合には終了前画像G33に表示される強制終了発生までの残りの獲得数をそれに応じて減少させ、終了判定カウンタ98bの値が減少した場合には終了前画像G33に表示される強制終了発生までの残りの獲得数をそれに応じて増加させる。
【0413】
強制終了前報知の実行中ではなく(ステップS2301:のNO)且つ強制終了前報知の開始条件が成立していない場合(ステップS2303:NO)、エンディング成立前報知の実行中であるか否かを判定する(ステップS2313)。ステップS2313にて否定判定をした場合、主側MPU72から今回受信した回転受付コマンドBに含まれる継続ゲーム数カウンタ96cの値が「3980」以上であるか否かを判定するとともに(ステップS2314)、当該回転受付コマンドBに含まれる合計獲得数カウンタ96dの値が「65421」以上であるか否かを判定する(ステップS2315)。つまり、今回の第2区間SC2が開始されてからのゲームの実行回数が「3980」に達したか否かを判定するとともに、今回の第2区間SC2が開始されてからの遊技媒体の合計獲得数が2300枚に達したか否かを判定する。ステップS2314及びステップS2315のいずれかにて肯定判定をした場合、エンディング成立前報知の設定処理を実行する(ステップS2316)。これにより、画像表示装置63においてエンディング成立前画像G31の表示が開始される。なお、エンディング条件が成立した場合にはAT演出制御処理(
図42)におけるリザルト演出の設定処理(ステップS1632)にてエンディング成立画像G32が画像表示装置63に表示されるようにするための処理が実行される。
【0414】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0415】
1ゲームが終了する場合に主側MPU72から演出側MPU92に送信されるゲーム終了コマンドAには次回のゲームの遊技状態の情報が含まれている。これにより、演出側MPU92は次回のゲームの遊技状態の情報をその前のゲームの終了時において特定することが可能となり、遊技状態に対応する演出の実行制御を好適に行うことが可能となる。
【0416】
次回のゲームの遊技状態の情報を含むゲーム終了コマンドAは、遊技状態の移行が発生する場合及び遊技状態の移行が発生しない場合のいずれであっても送信される。これにより、遊技状態の移行の有無に応じてゲーム終了コマンドAを送信する必要があるか否かを判定する必要が生じないため、ゲーム終了コマンドAを送信するための処理構成を簡素化することが可能となる。
【0417】
次回のゲームの遊技状態の情報を含むゲーム終了コマンドAは、各ゲームにおいて送信される。これにより、ゲーム終了コマンドAを送信対象とするゲームであるか否かといった判定を行う必要が生じないため、ゲーム終了コマンドAを送信するための処理構成を簡素化することが可能となる。
【0418】
次回のゲームの遊技状態の情報を含むゲーム終了コマンドAは、ゲームが終了する状況となった場合に送信される。これにより、ゲーム終了コマンドAを送信するタイミングを1ゲームの範囲内において固定することが可能となる。
【0419】
次回のゲームの遊技状態の情報を含むゲーム終了コマンドAには、今回のゲームの遊技状態の情報も含まれている。これにより、演出側MPU92はゲーム終了コマンドAを受信した場合には今回のゲームの遊技状態の情報と次回のゲームの遊技状態の情報との両方を特定することが可能となる。よって、今回のゲームを基準として遊技状態の変化が発生するか否かを演出側MPU92にて特定することが可能となり、その特定結果に対応する演出が実行されるようにすることが可能となる。
【0420】
ゲーム終了コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技状態の情報が通常遊技状態ST1に対応しており、当該ゲーム終了コマンドAに含まれる次回のゲームの遊技状態の情報がベースAT状態ST4である場合には、演出側MPU92は次回のゲームからベースAT状態ST4が開始されるものとしてベースAT状態ST4に対応する演出が開始されるようにする。これにより、演出側MPU92にてベースAT状態ST4への移行が発生したことに対応する演出の実行制御を好適に行うことが可能となる。
【0421】
演出側MPU92はベースAT状態ST4に対応する演出が実行されていない状況において今回のゲームがベースAT状態ST4に対応していることを示す情報を含む回転受付コマンドAを受信した場合、ベースAT状態ST4に対応する演出が実行されるようにする。これにより、通信異常などによって通常遊技状態ST1からベースAT状態ST4への移行が発生したことをそのゲームで演出側MPU92が特定できなかったとしても、その後に通信異常が解消した場合にベースAT状態ST4であることを演出側MPU92にて特定し当該ベースAT状態ST4に対応する演出が実行されるようにすることが可能となる。
【0422】
次回のゲームの遊技状態の情報を記憶することが可能な終了時状況用エリア96kが領域内処理用のワークエリア96に設けられており、ゲーム終了コマンドAには当該終了時状況用エリア96kの情報が含まれる。これにより、次回のゲームの遊技状態の情報を含むようにしてゲーム終了コマンドAが送信される構成において、当該ゲーム終了コマンドAを送信するための処理構成を簡素化することが可能となる。
【0423】
終了時状況用エリア96kに記憶された情報はゲーム終了コマンドAだけではなく回転受付コマンドAにも設定される。これにより、次回のゲームの遊技状態の情報が一のゲームにおいてそれぞれ異なるタイミングで複数回送信されるようにすることが可能となり、次回のゲームの遊技状態の情報の特定を演出側MPU92にて適切に行うことが可能となる。
【0424】
主側MPU72と演出側MPU92とを電気的に接続する信号経路群101に通信異常が発生することで主側MPU72から送信されるコマンドが演出側MPU92にて受信されない状況となり、その後に当該通信異常が解消されて演出側MPU92にて回転受付コマンドA,Bが受信された場合、前兆演出(本前兆演出又は偽前兆演出)の演出内容の進行態様が遊技状況に応じて異なるものとなる。これにより、通信異常によって演出側MPU92にてコマンドを受信できない事象が発生したとしても、その後の前兆演出の演出内容の進行態様を遊技状況に応じた適切な態様とすることが可能となる。
【0425】
いずれの遊技状況であっても前兆演出が実行されている状況において通信異常により演出側MPU92にてコマンドを受信することができなくなった場合、当該前兆演出の演出内容を新たなコマンドの受信まで進行させない状況を生じさせる。これにより、主側MPU72からコマンドを受信していないにも関わらず前兆演出の演出内容が進行してしまわないようにすることが可能となる。
【0426】
主側MPU72にて進行が制御される本前兆演出が実行されている状況において通信異常により演出側MPU92にてコマンドを受信することができなくなった場合においてその後に回転受付コマンドA,Bを演出側MPU92にて受信した場合、本前兆演出の内容がその受信した回転受付コマンドA,Bに含まれる待機カウンタ96fの値に対応する演出内容とされる。これにより、通信異常が発生したとしても当該通信異常が解消された場合には本前兆演出の演出内容を主側MPU72の制御による遊技の進行内容に対応させることが可能となる。その一方、演出側MPU92にて進行が制御される偽前兆演出が実行されている状況において通信異常により演出側MPU92にてコマンドを受信することができなくなった場合においてその後に回転受付コマンドA,Bを演出側MPU92にて受信した場合、偽前兆演出の内容を通信異常が発生しなかった場合に実行されるはずであった内容とされる。これにより、演出側MPU92にて進行が制御される前兆演出については演出内容がスキップされてしまわないようにすることが可能となる。
【0427】
主側MPU72は本前兆演出の実行中であることを待機カウンタ96fの値で把握する構成において、回転受付コマンドBには当該待機カウンタ96fの情報が含まれる。これにより、本前兆演出の途中で通信異常が発生したとしてもその後に演出側MPU92にて回転受付コマンドBを受信することで、演出側MPU92は本前兆演出の演出内容を主側MPU72における本前兆演出の進行状況に対応させることが可能となる。
【0428】
演出側MPU92は偽前兆演出の実行中であること及び当該偽前兆演出の進行状況を演出側RAM94に設けられた偽前兆演出用カウンタを利用して把握する。これにより、偽前兆演出の途中で通信異常が発生したとしてもその後に演出側MPU92にてコマンドが正常に受信されるようになることで、通信異常の発生直前の演出内容から連続性を有するように偽前兆演出を進行させることが可能となる。
【0429】
演出側MPU92はリール32L,32M,32Rの停止順序を報知している状況において、その報知している停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合には、仮にその停止順序がベル入賞(第1ベル入賞又は第2ベル入賞)の成立に対応する停止順序と異なっていたとしても、正解対応報知としてGET画像G26が画像表示装置63に表示されるようにする。信号経路群101の通信異常が原因で演出側MPU92にてゲームの進行状況を把握できなくなることで、インデックス値IV=1~9のいずれかに当選するとともにその当選役に対応するベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が開始されたゲームが終了した後も当該リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が継続されてしまうことが想定される。そして、このような状況において次ゲーム以降に信号経路群101の通信異常が解消されて演出側MPU92にてゲームの進行状況を把握できる状況となった場合、既に画像表示装置63にて報知されているリール32L,32M,32Rの停止順序でストップボタン42~44が操作されたとしてもベル入賞が成立しないゲームとなっている状況であっても遊技者がその報知されているリール32L,32M,32Rの停止順序でストップボタン42~44を操作することが想定される。この場合にはベル入賞が成立しなかったとしてもGET画像G26が表示されるため、遊技者はストップボタン42~44の操作順序が、画像表示装置63にて報知されているリール32L,32M,32Rの停止順序に対応していたことを把握することが可能となり、ベル入賞が成立しなかった原因が自身の操作ミスに起因したものではないことを認識することが可能となる。
【0430】
演出側MPU92はリール32L,32M,32Rの停止順序を報知している状況において、その報知している停止順序とは異なる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合には、仮にその停止順序がベル入賞(第1ベル入賞又は第2ベル入賞)の成立に対応する停止順序と一致していたとしても、不正解対応報知として暗転画像G25が画像表示装置63に表示されるようにする。信号経路群101の通信異常が原因で演出側MPU92にてゲームの進行状況を把握できなくなることで、インデックス値IV=1~9のいずれかに当選するとともにその当選役に対応するベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が開始されたゲームが終了した後も当該リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が継続されてしまうことが想定される。そして、このような状況において次ゲーム以降に信号経路群101の通信異常が解消されて演出側MPU92にてゲームの進行状況を把握できる状況となった場合、そのゲームにてインデックス値IV=1~9のいずれかに新たに当選するとともにその当選役に対応するリール32L,32M,32Rの停止順序が既に画像表示装置63にて報知されているリール32L,32M,32Rの停止順序とは異なるものとなることが想定される。この状況において遊技者が偶然、画像表示装置63にて報知されているリール32L,32M,32Rの停止順序ではなく、当該ゲームにて新たに当選した役に対応するリール32L,32M,32Rの停止順序でストップボタン42~44を操作することでベル入賞が成立したとしても、当該リール32L,32M,32Rの停止順序は画像表示装置63にて報知されているリール32L,32M,32Rの停止順序ではないため暗転画像G25が画像表示装置63に表示される。これにより、画像表示装置63にて報知されている停止順序とは異なる停止順序でストップボタン42~44を操作したもののベル入賞が成立したことを遊技者に認識させることが可能となる。
【0431】
役の抽選処理にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選してリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には当該停止順序に対応する報知が、主側MPU72の表示制御により兼用表示部66にて実行される。これにより、信号経路群101の通信異常が原因で演出側MPU92にてゲームの進行状況を把握できなくなることで画像表示装置63にて間違ったリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されている状況であっても、主側MPU72により制御される兼用表示部66を確認することで正確なリール32L,32M,32Rの停止順序を把握することが可能となる。
【0432】
ベースAT状態ST4においては役の抽選処理にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合、その当選役に対応するベル入賞が成立した場合及び成立しなかった場合のいずれであっても、ベル入賞の成立に対応する分、AT差枚数カウンタ96eの減算処理が実行される。これにより、ベースAT状態ST4においてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合には遊技者のストップボタン42~44の操作順序に関係なくAT差枚数カウンタ96eの値を終了対応情報に相当する「0」に近付く側に更新することが可能となる。
【0433】
ベースAT状態ST4においては遊技媒体の残りの付与数に対応する残り付与数画像G21が画像表示装置63に表示される構成において、ベースAT状態ST4において役の抽選処理にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合、その当選役に対応するベル入賞が成立した場合及び成立しなかった場合のいずれであっても、ベル入賞の成立に対応する分、残り付与数画像G21の表示内容が更新される。これにより、信号経路群101の通信異常が原因で画像表示装置63にて報知されているリール32L,32M,32Rの停止順序でストップボタン42~44が操作されたにも関わらずベル入賞が成立しなかった場合、ベル入賞が成立していない状況であってもGET画像G26が実行されるだけではなく残り付与数画像G21の内容が更新される。これにより、遊技者はストップボタン42~44の操作内容が、画像表示装置63にて報知されているリール32L,32M,32Rの停止順序に対応していたことを把握することが可能となり、ベル入賞が成立しなかった原因が自身の操作ミスに起因したものではないことを認識することが可能となる。
【0434】
ベースAT状態ST4において獲得数画像G22が画像表示装置63にて表示されるため、遊技者はベースAT状態ST4において獲得した遊技媒体の数を把握することが可能となる。この場合に、役の抽選処理にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合にはベル入賞が成立した場合には当該ベル入賞の成立に対応する分について獲得数画像G22の内容が更新される一方、ベル入賞が成立しなかった場合には当該ベル入賞の成立に対応する分についての獲得数画像G22の内容の更新が行われない。これにより、獲得数画像G22の内容の正確性を高めることが可能となる。
【0435】
ベースAT状態ST4においては当該ベースAT状態ST4における残りの遊技媒体の付与数に対応する残り付与数画像G21が画像表示装置63にて表示される。これにより、遊技者は当該残り付与数画像G21を確認することでベースAT状態ST4の終了時期を把握することが可能となる。この場合に、演出側MPU92は主側MPU72から受信した回転受付コマンドBに含まれるAT差枚数カウンタ96eの値の情報を利用して演出側MPU92にて把握している遊技媒体の残りの付与数が正確であるか否かを判定し、正確ではないと判定した場合にはその後に残り付与数画像G21の表示内容を修正し得る。これにより、残り付与数画像G21の内容の正確性を高めることが可能となる。
【0436】
回転受付コマンドBにはAT差枚数カウンタ96eの値の情報が含まれる。これにより、演出側MPU92は主側MPU72から受信した回転受付コマンドBの情報を利用して残り付与数画像G21の表示内容を修正することが可能となる。
【0437】
演出側MPU92は、ゲームの終了時に主側MPU72から送信される入賞結果コマンドに含まれる情報を利用して残り付与数画像G21の表示内容をゲームの結果に応じて更新し、ゲームの開始時に主側MPU72から送信される回転受付コマンドBに含まれる情報を利用して残り付与数画像G21の表示内容を修正する。これにより、ベースAT状態ST4におけるゲームの実行に応じて画像表示装置63における残り付与数画像G21の内容を更新するタイミングと、当該残り付与数画像G21の内容を正確なものとするために表示対象残数カウンタ94aの値を修正するタイミングとをそれぞれに適したタイミングとすることが可能となる。
【0438】
演出側MPU92は回転受付コマンドBを受信する度に、当該回転受付コマンドBに含まれるAT差枚数カウンタ96eの値と、表示対象残数カウンタ94aの値及び非表示対象残数カウンタ94bの値の和とが一致しているか否かを判定することで、表示対象残数カウンタ94aの値を修正すべきか否かを判定する。そして、修正すべきと判定した場合には不一致分が算出され、その不一致分が非表示対象残数カウンタ94bに加算され、その後に非表示対象残数カウンタ94bの値が表示対象残数カウンタ94aに加算される。これにより、演出側MPU92にて把握しているベースAT状態ST4の遊技媒体の残りの付与数を正確な値に修正する頻度を高めることが可能となる。
【0439】
上記不一致分が非表示対象残数カウンタ94bに加算された場合、その加算された値はベースAT状態ST4の遊技媒体の残りの付与数が表示対象残数カウンタ94aに上乗せされる場合に当該表示対象残数カウンタ94aに一緒に加算される。これにより、残り付与数画像G21の内容の修正に際して遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
【0440】
ゲームの実行に伴ってベット数を超える遊技媒体の付与が発生した場合にはその超えた分の値が終了判定カウンタ98bに加算され、当該終了判定カウンタ98bの値が当該終了判定カウンタ98bの最大値を超えて当該最大値から最小値への反転が発生した場合にはその後の遊技の進行が阻止される。これにより、遊技が継続して実行されて遊技者が獲得した遊技媒体数が遊技の進行を阻止するべき遊技媒体数となった場合にはそれ以上の遊技の進行を阻止することが可能となる。この場合に、終了判定カウンタ98bの値が当該終了判定カウンタ98bの最大値よりも若干少ない値である「65385」となったことに基づいて、画像表示装置63におけるAT状態(ベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5)に対応する演出用の画像の一部の領域に終了前画像G33が表示される。これにより、終了判定カウンタ98bの値との関係で遊技の進行が阻止される状況が近付いていることを、AT状態に対応する演出に注目している遊技者に認識させることが可能となる。
【0441】
画像表示装置63にて終了前画像G33が表示されている状況において終了判定カウンタ98bの値が終了前画像G33の表示の開始契機となる「65385」よりも少ない値である「65285」となったことに基づいて、終了前画像G33の表示が終了される。これにより、終了判定カウンタ98bの値との関係で遊技の進行が阻止される可能性が低下した状況においてまで終了前画像G33が継続されてしまわないようにすることが可能となる。また、終了前画像G33の表示の終了契機となる終了判定カウンタ98bの値が終了前画像G33の表示の開始契機となる終了判定カウンタ98bの値よりも小さい値として設定されていることにより、終了前画像G33の表示の開始と終了とが短時間で繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
【0442】
画像表示装置63にて終了前画像G33が表示されている状況においてAT状態が終了したとしてもその後の通常遊技状態ST1において当該終了前画像G33の表示が継続される。これにより、終了判定カウンタ98bの値との関係で遊技の進行が阻止される可能性が高い状況においては、遊技状態に関係なく終了前画像G33が表示されるようにすることが可能となる。
【0443】
第2区間SC2のエンディング条件の成立が近付いた所定状況となった場合には画像表示装置63にてエンディング成立前画像G31が表示される。これにより、第2区間SC2のエンディング条件の成立が近付いていることを遊技者に認識させることが可能となる。この場合に、終了前画像G33の表示はエンディング成立前画像G31の表示よりも優先される。これにより、第2区間SC2のエンディング条件の成立が近付いていることよりも、終了判定カウンタ98bの値との関係で遊技の進行が阻止される状況が近付いていることを重点的に報知することが可能となる。
【0444】
終了前画像G33の表示がエンディング成立前画像G31の表示よりも優先されている状況であっても、動作電力の供給が新たに開始されて終了判定カウンタ98bの値が初期化されることにより終了前画像G33の表示が終了された場合にはエンディング成立前画像G31の表示が開始される。これにより、終了前画像G33の表示がエンディング成立前画像G31の表示よりも優先された構成であっても、終了前画像G33が表示されていない場合にはエンディング成立前画像G31の表示を担保することが可能となる。
【0445】
ベースAT状態ST4において第2区間SC2にて実行された合計ゲーム数が3950ゲーム以上となった場合又は遊技者が獲得した遊技媒体数が2200枚以上となった場合にはエンディングAT状態ST5に移行する。そして、エンディングAT状態ST5はAT差枚数カウンタ96eの値に関係なく、第2区間SC2のエンディング条件が成立するまで継続する。これにより、ベースAT状態ST4が継続してエンディングAT状態ST5に移行する条件が成立した場合には第2区間SC2のエンディング条件が成立するまで遊技者に有利なAT状態が継続することとなりベースAT状態ST4においてエンディングAT状態ST5への移行条件が成立することを遊技者に期待させることが可能となる。
【0446】
ベースAT状態ST4において役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~13のいずれかに当選した場合には、入賞結果に関係なく、その当選となったインデックス値IVに設定されている最大の遊技媒体の付与数からベット数を減算した分がAT差枚数カウンタ96eの値から減算される。これにより、敢えて入賞を成立させないようにすることでベースAT状態ST4の終了を遅らせようとしてもそれを不可とすることが可能となる。その一方、第2区間SC2のエンディング条件の成立を特定するための合計獲得数カウンタ96dは実際に成立した入賞に対応する遊技媒体数が反映されることになる。これにより、遊技者が所定数の遊技媒体を獲得していない状況で第2区間SC2のエンディング条件が成立してしまわないようにすることが可能となる。
【0447】
ベースAT状態ST4の最終ゲームとなり得るゲームにおいては当該最終ゲームであることを遊技者に認識可能とさせるLAST表示が画像表示装置63にて実行されるのに対して、エンディングAT状態ST5の最終ゲームとなり得るゲームにおいては当該LAST表示が実行されない。ベースAT状態ST4においては最終ゲームとなり得るゲームにて役の抽選処理にてインデックス値IV=1~13のいずれかに当選した場合には入賞の成立の有無に関係なく当該入賞に対応する遊技媒体数がAT差枚数カウンタ96eに反映されるため、当該ゲームでベースAT状態ST4が終了することとなる。よって、当該ゲームにてLAST表示を実行することで、ベースAT状態ST4の最終ゲームであることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。その一方、エンディングAT状態ST5においては最終ゲームとなり得るゲームにて役の抽選処理にてインデックス値IV=1~13のいずれかに当選したとしてもそれに対応する入賞が成立しないと当該入賞に対応する遊技媒体数が合計獲得数カウンタ96dに反映されないため、遊技者のストップボタン42~44の操作態様によっては当該ゲームでエンディングAT状態ST5が終了しない。よって、当該ゲームにてLAST表示を実行しないようにすることで、LAST表示が実行されたにも関わらずエンディングAT状態ST5が終了しないことで遊技者が混乱してしまうという不都合が発生してしまわないようにすることが可能となる。
【0448】
ベースAT状態ST4においては当該ベースAT状態ST4の終了を遅らせる上乗せが発生し得るのに対して、エンディングAT状態ST5においては当該上乗せが発生しない。これにより、ベースAT状態ST4においては上乗せが発生することを遊技者に期待させることを可能としながら、エンディングAT状態ST5における処理構成を簡素化させることが可能となる。
【0449】
ベースAT状態ST4においてAT差枚数カウンタ96eの値が第2区間SC2のエンディング条件の成立を可能とする値となっていない状況であっても、第2区間SC2において実行されたゲーム数又は遊技媒体の合計獲得数がエンディングAT状態ST5への移行条件の成立に対応する値となった場合にはエンディングAT状態ST5に移行する。そして、エンディングAT状態ST5は第2区間SC2のエンディング条件が成立するまで継続する。これにより、遊技者はベースAT状態ST4において、第2区間SC2にて実行されたゲーム数又は遊技媒体の合計獲得数がエンディングAT状態ST5への移行条件の成立に対応する値となることを期待しながら遊技を行うこととなる。
【0450】
ベースAT状態ST4においてはAT差枚数カウンタ96eの値に対応する情報が残り付与数画像G21として報知される。これにより、ベースAT状態ST4が終了するタイミングを遊技者に把握させることが可能となる。その一方、エンディングAT状態ST5においてはエンディング条件が成立するまでに必要なゲームの実行に関する情報が報知されない。これにより、エンディングAT状態ST5が長く継続することを遊技者に期待させることが可能となる。
【0451】
主側MPU72にて実行される各種処理が領域内処理と領域外処理とに区別されており、領域内処理を実行している状況から領域外処理を開始する場合に主側MPU72のフラグレジスタに記憶された情報が領域内処理用のスタックエリア97に退避され、領域外処理を終了した後にその領域内処理用のスタックエリア97に退避された情報が主側MPU72のフラグレジスタに復帰される。これにより、領域内処理を実行している場合にフラグレジスタに記憶された情報が、領域外処理を実行している状況において書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。この場合に、終了判定カウンタ98bの値を更新するための所定更新処理は領域外処理に含まれている。これにより、領域内処理に必要なプログラム容量を増加させることなく終了判定カウンタ98bの値を更新することが可能となる。
【0452】
終了判定カウンタ98bの値が最大値を超えたことに基づいてその後に遊技の進行を阻止するための処理は領域内処理に含まれている。これにより、遊技の進行に関する処理については領域内処理に集約することが可能となる。
【0453】
動作電力の供給が新たに開始された場合に終了判定カウンタ98bが初期化されることとなるが当該初期化を行うための処理は領域外処理に含まれている。これにより、終了判定カウンタ98bの値を更新するための処理を領域外処理に集約することが可能となる。
【0454】
AT差枚数カウンタ96eの値を更新するための処理、継続ゲーム数カウンタ96cの値を更新するための処理及び合計獲得数カウンタ96dの値を更新するための処理は、領域内処理に含まれている。これにより、遊技状態の移行に関する処理を領域内処理に集約させることが可能となる。
【0455】
<第1の実施形態の別形態>
以下の構成を上記第1の実施形態に記載された構成に適用してもよい。また、以下の構成を後述する実施形態に記載された構成や、上記第1の実施形態に対して後述する実施形態に記載された構成を適用した構成に対して適用してもよい。
【0456】
(1)ゲーム終了コマンドAに今回のゲームの遊技状態の情報及び次回のゲームの遊技状態の情報の両方が含まれている構成に限定されることはなく、ゲーム終了コマンドA及びゲーム終了コマンドBの一方に今回のゲームの遊技状態の情報が含まれており、ゲーム終了コマンドA及びゲーム終了コマンドBの他方に次回のゲームの遊技状態の情報が含まれている構成としてもよい。
【0457】
また、回転受付コマンドAに今回のゲームの遊技状態の情報及び次回のゲームの遊技状態の情報の両方が含まれている構成に限定されることはなく、回転受付コマンドA及び回転受付コマンドBの一方に今回のゲームの遊技状態の情報が含まれており、回転受付コマンドA及び回転受付コマンドBの他方に次回のゲームの遊技状態の情報が含まれている構成としてもよい。
【0458】
(2)回転受付コマンドA,Bのいずれかに今回のゲームの遊技状態の情報が含まれている一方、回転受付コマンドA,Bのいずれにも次回のゲームの遊技状態の情報が含まれておらず、ゲーム終了コマンドA,Bのいずれかに次回のゲームの遊技状態の情報が含まれている一方、ゲーム終了コマンドA,Bのいずれにも今回のゲームの遊技状態の情報が含まれていない構成としてもよい。この場合、演出側MPU92は回転受付コマンドA,Bから今回のゲームの遊技状態の情報を把握し、ゲーム終了コマンドA,Bから次回のゲームの遊技状態の情報を把握することが可能となる。
【0459】
(3)ゲーム終了コマンドA,Bが送信されるタイミングは受付許可処理(ステップS316)が実行される直前のタイミングである構成に限定されることはなく、遊技終了時の対応処理(ステップS310)が実行された後のタイミングであって新たなゲームの実行が可能となるまでのタイミングまでの範囲であれば任意である。例えば、ステップS312の外部出力設定処理が実行された後であってステップS313の終了設定処理が実行される前に、ゲーム終了コマンドA,Bが送信される構成としてもよい。
【0460】
(4)演出側MPU92はゲーム終了コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技区間の情報と次回のゲームの遊技区間の情報とから第2区間SC2に移行するか否かを判定し、第2区間SC2に移行すると判定した場合には第2区間SC2に対応する演出が実行されるようにする構成としてもよい。これにより、第2区間SC2に移行したことを示すコマンドが主側MPU72から送信されない構成であったとしても、演出側MPU92は第2区間SC2に対応する演出が開始されるようにすることが可能となる。
【0461】
また、演出側MPU92はゲーム終了コマンドAに含まれる今回のゲームの遊技区間の情報と次回のゲームの遊技区間の情報とから第1区間SC1に移行するか否かを判定し、第1区間SC1に移行すると判定した場合には第1区間SC1に対応する演出が実行されるようにする構成としてもよい。これにより、第1区間SC1に移行したことを示すコマンドが主側MPU72から送信されない構成であったとしても、演出側MPU92は第1区間SC1に対応する演出が開始されるようにすることが可能となる。
【0462】
(5)本前兆演出が実行されている状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合と偽前兆演出が実行されている状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合とで当該通信異常が解消された後における演出の扱いが相違する構成としたが、遊技者に有利なボーナス状態である状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合とボーナス状態ではない通常遊技状態である状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合とで当該通信異常が解消された後における演出の扱いが相違する構成としてもよく、AT状態である状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合とAT状態ではない状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合とで当該通信異常が解消された後における演出の扱いが相違する構成としてもよく、第1区間SC1である状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合と第2区間SC2である状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合とで当該通信異常が解消された後における演出の扱いが相違する構成としてもよい。
【0463】
(6)演出側MPU92において信号経路群101の通信異常が発生したか否かを特定する構成としてもよい。具体的には、1ゲームが実行される場合、主側MPU72はベット設定コマンド→回転受付コマンドA,B→回転開始コマンド→停止可コマンド→第1停止開始コマンド→第2停止開始コマンド→第3停止開始コマンド→全リール停止コマンド→図柄コマンド→入賞結果コマンド→ゲーム終了コマンドA,Bといったように各種コマンドを所定の順序で送信する。当該構成において、演出側MPU92は主側MPU72からコマンドを受信した場合に、そのコマンドが前回受信したコマンドに対して上記所定の順序と一致しているか否かを判定し、一致していないと判定した場合に通信異常が発生したと特定する。これにより、演出側MPU92において信号経路群101の通信異常が発生したか否かを特定することが可能となる。
【0464】
演出側MPU92は通信異常が発生したと特定した場合にはその時点で実行している演出の実行態様を通信異常の発生に対応する態様とする構成としてもよい。例えば、通信異常が発生したと特定した場合にはその時点で実行している演出をその時点で中止する構成としてもよく、通信異常が発生したと特定した場合にはその時点で実行している演出の内容を通信異常の発生に対応する内容とする構成としてもよく、通信異常が発生したと特定した場合にはその時点で実行している演出の演出内容を最終段階の演出内容にスキップする構成としてもよい。
【0465】
(7)本前兆演出が実行されている状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合には、その後に当該通信異常が解消された場合に当該本前兆演出の実行をその時点で終了する構成としてもよい。また、本前兆演出が実行されている状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合には、その後に当該通信異常が解消された場合に待機カウンタ96fの値に関係なく当該本前兆演出の演出内容を最終段階の演出内容にスキップする構成としてもよい。なお、演出側MPU92にて通信異常が発生したと特定するための構成は上記(6)の構成が考えられる。
【0466】
(8)偽前兆演出が実行されている状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合には、その後に当該通信異常が解消された場合に当該偽前兆演出の実行をその時点で終了する構成としてもよい。また、偽前兆演出が実行されている状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合には、その後に当該通信異常が解消された場合に当該偽前兆演出の演出内容を最終段階の演出内容にスキップする構成としてもよい。また、偽前兆演出が実行されている状況において信号経路群101の通信異常が発生した場合には、その後に当該通信異常が解消された場合に偽前兆演出を最初からやり直す構成としてもよい。なお、演出側MPU92にて通信異常が発生したと特定するための構成は上記(6)の構成が考えられる。
【0467】
(9)役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合であって当選したインデックス値IVに対応するベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されている状況において、当該リール32L,32M,32Rの停止順序に従ってストップボタン42~44が操作されたにも関わらずベル入賞の成立に対応する入賞結果コマンドを演出側MPU92にて受信しなかった場合には、それに対応する報知が実行される構成としてもよい。この場合、当該報知が画像表示装置63におけるGET画像G26の表示とともに行われる構成としてもよく、当該報知が画像表示装置63におけるGET画像G26の表示に代えて行われる構成としてもよい。
【0468】
(10)役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選した場合には当選したインデックス値IVに対応する停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止された場合にベル入賞が成立する構成としたが、所定のリール32L,32M,32Rについて当該所定のリール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の操作タイミングが所定のタイミングであった場合にベル入賞が成立する構成としてもよい。この場合、当該ベル入賞の成立を可能とするための報知として、画像表示装置63では上記所定のリール32L,32M,32Rに対してストップボタン42~44を操作すべきタイミングを遊技者が特定可能とする報知が実行される。また、当該構成においては画像表示装置63にて報知されている所定のリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングでストップボタン42~44が操作された場合にGET画像G26が表示され、画像表示装置63にて報知されている所定のリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングでストップボタン42~44が操作されなかった場合に暗転画像G25が表示される構成としてもよい。
【0469】
(11)ベースAT状態ST4においては当選となったインデックス値IVに設定されている当選データのうち最大の遊技媒体の付与数となる当選データが入賞した場合における遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数である「3」を減算した結果が、当該当選データの入賞が成立したか否かに関係なくAT差枚数カウンタ96eから減算される構成としたが、これに限定されることはなく、実際に成立した入賞に対応する遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数である「3」を減算した結果がAT差枚数カウンタ96eから減算される構成としてもよい。
【0470】
(12)ベースAT状態ST4は遊技媒体の残りの付与数が「0」となった場合に終了する構成としたが、これに限定されることはなく、ベースAT状態ST4が開始された場合には初期ゲーム数として例えば50ゲームが付与され、残りのゲーム数が「0」となった場合に終了する構成としてもよい。また、ベースAT状態ST4が開始された場合には初期払出数として例えば200枚が付与され、遊技媒体の残りの払出数が「0」となった場合に終了する構成としてもよい。この場合、払出数とは入賞の成立によって遊技者に払い出されるメダル及び仮想メダルの数のことであり、各ゲームのベット数は考慮されない数である。
【0471】
(13)ベースAT状態ST4においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合には当該ゲームの結果がAT差枚数カウンタ96eに反映されない構成としたが、これに代えて、ベースAT状態ST4においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても当該ゲームの結果がAT差枚数カウンタ96eに反映される構成としてもよい。
【0472】
(14)第2区間SC2においては実際に成立した入賞に対応する遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果が合計獲得数カウンタ96dに加算される構成としたが、これに限定されることはなく、当選となったインデックス値IVに設定されている当選データのうち最大の遊技媒体の付与数となる当選データが入賞した場合における遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果が合計獲得数カウンタ96dに加算される構成としてもよい。
【0473】
(15)第2区間SC2においては実際に成立した入賞に対応する遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果が合計獲得数カウンタ96dを利用して計測される構成としたが、これに限定されることはなく、実際に成立した入賞に対応する遊技媒体の付与数が合計払出数カウンタを利用して計測される構成としてもよい。この場合、当該合計払出数カウンタの値がエンディング条件の成立に対応する値(例えば3000枚)となった場合にエンディング条件の成立として第2区間SC2が終了する構成とする。
【0474】
(16)演出側RAM94に非表示対象残数カウンタ94bが設けられていない構成としてもよい。この場合、AT演出制御処理(
図42)において遊技媒体の残りの付与数の上乗せが発生したと判定した場合には(ステップS1609:YES)、ステップS1610及びステップS1611の処理が実行されることなく上乗せ対象となった付与数が表示対象残数カウンタ94aに加算されて残り付与数画像G21に反映されることになる。また、残数カウンタの調整処理(
図43)にて不一致分を算出した場合には(ステップS1702)、その不一致分が表示対象残数カウンタ94aに加算されて残り付与数画像G21に反映されることになる。
【0475】
(17)非表示対象残数カウンタ94bの値が表示対象残数カウンタ94aに加算されるタイミングは、遊技媒体の残りの付与数の上乗せが発生したタイミング及びベット数である「3」を超える数の遊技媒体が付与されて表示対象残数カウンタ94aの値の減算が行われたことで当該表示対象残数カウンタ94aの値が0以下となったタイミングに限定されることはなく、例えば非表示対象残数カウンタ94bの値が1以上である場合には加算抽選処理が実行され当該加算抽選処理にて加算当選となった場合に非表示対象残数カウンタ94bの値が表示対象残数カウンタ94aに加算される構成としてもよい。また、非表示対象残数カウンタ94bの値が1以上である状況において表示対象残数カウンタ94aの値が所定値(例えば「20」)以下となった場合に非表示対象残数カウンタ94bの値が表示対象残数カウンタ94aに加算される構成としてもよい。
【0476】
(18)ベースAT状態ST4において主側MPU72から受信したコマンドに基づいて残り付与数画像G21の表示内容の修正が行われる構成としたが、これに加えて又は代えて、獲得数画像G22の表示内容や消化ゲーム数画像G23の表示内容が修正される構成としてもよい。
【0477】
(19)演出側MPU92にて把握しているベースAT状態ST4における遊技媒体の残りの付与数(表示対象残数カウンタ94aの値と非表示対象残数カウンタ94bの値との合計)が主側MPU72にて把握しているベースAT状態ST4における遊技媒体の残りの付与数(AT差枚数カウンタ96eの値)と一致しているか否かの判定は、ゲーム開始時に主側MPU72から送信される回転受付コマンドBを利用して行われるのではなく、ゲーム終了時に主側MPU72から送信されるゲーム終了コマンドBを利用して行われる構成としてもよい。
【0478】
(20)終了判定カウンタ98bの値に応じてAT状態(ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5)における演出の演出内容が段階的に変化する構成としてもよい。例えば、AT状態において画像表示装置63に表示される背景色が終了判定カウンタ98bの値に応じて変化する構成としてもよく、AT状態において画像表示装置63に表示されるキャラクタの種類や色が終了判定カウンタ98bの値に応じて変化する構成としてもよい。
【0479】
(21)終了判定カウンタ98bを利用して実際に成立した入賞に対応する遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果の合計数が計測され、その計測結果が強制終了に対応する値となった場合に遊技が強制終了される構成としたが、これに限定されることはなく、当選となったインデックス値IVに設定されている当選データのうち最大の遊技媒体の付与数となる当選データが入賞した場合における遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果の合計数が終了判定カウンタ98bを利用して計測され、その計測結果が強制終了に対応する値となった場合に遊技が強制終了される構成としてもよい。また、実際に成立した入賞に対応する遊技媒体の付与数の合計数が計測され、その計測結果が強制終了に対応する値となった場合に遊技が強制終了される構成としてもよい。
【0480】
(22)終了前画像G33の表示が開始される基準となる終了判定カウンタ98bの値がAT状態(ベースAT状態ST4及びエンディングAT状態ST5)である場合と通常遊技状態ST1である場合とで相違している構成としてもよい。この場合、通常遊技状態ST1である場合に終了前画像G33の表示が開始される基準となる終了判定カウンタ98bの値の方がAT状態である場合に終了前画像G33の表示が開始される基準となる終了判定カウンタ98bの値よりも多い構成とすることにより、通常遊技状態ST1においてはAT状態よりも終了前画像G33が表示されづらくすることが可能となる。また、当該構成においてはAT状態が終了する場合に終了前画像G33が表示されていたとしても、終了判定カウンタ98bの値が通常遊技状態ST1において終了前画像G33の表示が開始される基準となる値未満である場合には通常遊技状態ST1に移行した場合に終了前画像G33の表示が終了される構成としてもよい。
【0481】
(23)通常遊技状態ST1であっても終了前画像G33が表示される構成としたが、これに代えて、通常遊技状態ST1においては終了前画像G33が表示されない構成としてもよい。また、第1区間SC1であっても終了前画像G33が表示される構成としたが、これに代えて、第1区間SC1においては終了前画像G33が表示されない構成としてもよい。
【0482】
(24)エンディングAT状態ST4において終了前画像G33が表示されている状況でエンディング条件が成立して第2区間SC2が終了した場合であってもその後の第1区間SC1において終了前画像G33が継続して表示される構成としたが、終了前画像G33が表示されている状況でエンディング条件が成立して第2区間SC2が終了した場合には終了前画像G33の表示も終了される構成としてもよい。
【0483】
(25)動作電力の供給が開始された場合には何等かの操作が行われていなくても終了判定カウンタ98bの値が初期化される構成としたが、これに限定されることはなく、動作電力の供給が開始されたとしても所定の操作が行われていない場合には終了判定カウンタ98bの値が初期化されず、動作電力の供給が開始された場合において所定の操作が行われている場合に終了判定カウンタ98bの値が初期化される構成としてもよい。これにより、遊技ホールの管理者は所定の操作を行うか否かによって動作電力の供給開始時に終了判定カウンタ98bの値を初期化するか否かを選択することが可能となる。
【0484】
(26)動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されない限り終了フラグ98cが初期化されない構成としたが、これに限定されることはなく、動作電力の供給が開始された場合に設定値更新処理が実行されないものの所定の操作(例えばスタートレバー41のON操作やストップボタン42~44のON操作)が行われている場合に終了フラグ98cが初期化される構成としてもよく、動作電力の供給が開始された場合には何等かの操作が行われていなくても終了フラグ98cが初期化される構成としてもよい。
【0485】
(27)AT差枚数カウンタ96eの値に関係なく、継続ゲーム数カウンタ96cの値又は合計獲得数カウンタ96dの値がエンディングAT状態ST5への移行に対応する値となりステップS1103又はステップS1104にて肯定判定をした場合にベースAT状態ST4からエンディングAT状態ST5に移行する構成としたが、これに限定されることはなく、AT差枚数カウンタ96eの値がエンディング条件の成立を可能とする値であって継続ゲーム数カウンタ96cの値又は合計獲得数カウンタ96dの値がエンディングAT状態ST5への移行に対応する値となった場合にベースAT状態ST4からエンディングAT状態ST5に移行する構成としてもよい。
【0486】
(28)継続ゲーム数カウンタ96cの値又は合計獲得数カウンタ96dの値がエンディングAT状態ST5への移行に対応する値となりステップS1103又はステップS1104にて肯定判定をした場合にベースAT状態ST4からエンディングAT状態ST5に移行する構成としたが、ベースAT状態ST4からエンディングAT状態ST5への移行が継続ゲーム数カウンタ96cの値に基づいて発生することがない構成としてもよく、ベースAT状態ST4からエンディングAT状態ST5への移行が合計獲得数カウンタ96dの値に基づいて発生することがない構成としてもよい。
【0487】
(29)ベースAT状態ST4の最終ゲームでは画像表示装置63にて「LAST」という文字画像が表示されるのに対して、エンディングAT状態ST5の最終ゲームでは画像表示装置63にて「LAST」という文字画像が表示されない構成としたが、エンディングAT状態ST5の最終ゲームにおいて画像表示装置63にて「LAST」という文字画像が表示される構成としてもよい。当該構成においては、エンディングAT状態ST5の最終ゲームとなり得るゲームにおいて役の抽選処理(
図16)にてインデックス値IV=1~9のいずれかに当選したものの対応する停止順序でリール32L,32M,32Rの回転が停止されなかった場合にはベル入賞が成立しないことで当該ゲームが最終ゲームとならずに次回のゲームが再度最終ゲームとなり得るゲームとなる。この場合、エンディングAT状態ST5における最終ゲームとなり得るゲームの全てにおいて画像表示装置63にて「LAST」という文字画像が表示される構成としてもよい。また、画像表示装置63にて「LAST」という文字画像が表示されたものの当該ゲームにてベル入賞が成立しないことで次回のゲームまでエンディングAT状態ST5が継続した場合には、当該次回のゲームでは画像表示装置63にて「LAST」という文字画像が表示されない構成としてもよい。
【0488】
(30)ベースAT状態ST4からエンディングAT状態ST5への移行条件が成立した場合(ステップS1103又はステップS1104にて肯定判定をする場合)において、終了判定カウンタ98bの値との関係で、第2区間SC2のエンディング条件の成立よりも先に終了判定カウンタ98bの値に基づく遊技の強制終了が発生することが確定している場合、エンディングAT状態ST5における演出の実行内容をそれに対応する演出内容とする構成としてもよい。例えば、終了判定カウンタ98bの値に基づく遊技の強制終了が発生するまでに想定される実行ゲーム数に対応する演出がエンディングAT状態ST5にて実行される構成としてもよい。また、当該構成においてはエンディングAT状態ST5の途中で動作電力の供給が一旦停止されて動作電力の供給が新たに開始された場合には終了判定カウンタ98bの値が初期化されることとなるため、この場合には動作電力の供給の新たな開始後はエンディング条件が成立するまでエンディングAT状態ST5が継続することになる。したがって、この場合には遊技の強制終了が発生しない場合に対応するエンディングAT状態ST5の演出が実行されることになる。
【0489】
(31)終了判定カウンタ98bが領域外処理用のワークエリア98に設けられており領域外処理にて終了判定カウンタ98bの値の更新が行われる構成としたが、これに代えて、終了判定カウンタ98bが領域内処理用のワークエリア96に設けられており領域内処理にて終了判定カウンタ98bの値の更新が行われる構成としてもよい。また、終了フラグ98cが領域外処理用のワークエリア98に設けられており領域外処理にて終了フラグ98cの値の更新が行われる構成としたが、これに代えて、終了フラグ98cが領域内処理用のワークエリア96に設けられており領域内処理にて終了フラグ98cの値の更新が行われる構成としてもよい。
【0490】
(32)第2区間SC2のエンディング条件の成立を特定するための継続ゲーム数カウンタ96c及び合計獲得数カウンタ96dが領域内処理用のワークエリア96に設けられており領域内処理にて継続ゲーム数カウンタ96c及び合計獲得数カウンタ96dの値の更新が行われる構成としたが、これに代えて、継続ゲーム数カウンタ96c及び合計獲得数カウンタ96dが領域外処理用のワークエリア98に設けられており領域外処理にて継続ゲーム数カウンタ96c及び合計獲得数カウンタ96dの値の更新が行われる構成としてもよい。
【0491】
(33)エンディングAT状態ST5となった場合には第2区間SC2のエンディング条件が成立するまで当該エンディングAT状態ST5が継続する構成としたが、エンディングAT状態ST5となった場合には所定のゲーム数が消化される度、所定数の遊技媒体を遊技者が獲得する度、又は所定数の遊技媒体が払い出される度に継続抽選処理が行われ、当該継続抽選処理にて継続当選となった場合にはエンディングAT状態ST5が継続する一方、当該継続抽選処理にて継続当選とならなかった場合にはエンディングAT状態ST5が終了する構成としてもよい。
【0492】
(34)終了判定カウンタ98bの値との関係で遊技の強制終了の発生条件が成立する前に第2区間SC2のエンディング条件が成立することを特定できる場合には、終了判定カウンタ98bの値が終了前画像G33の表示を開始させる値となったとしても当該終了前画像G33の表示が行われない構成としてもよい。
【0493】
(35)ベースAT状態ST4の最終ゲームにおいて終了判定カウンタ98bの値による遊技の強制終了の発生条件が成立する場合には、画像表示装置63にて「LAST」という文字画像が表示されない構成としてもよい。
【0494】
<第2の実施形態>
本実施形態では遊技を強制終了させるための処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0495】
本実施形態では第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の代わりにBB状態及びRB状態が設定されている。BB状態及びRB状態はいずれもボーナス状態に該当する。ボーナス状態は、ボーナス状態以外の遊技状態よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の付与期待数が高くなる遊技状態である。具体的には、第1ベル入賞の成立を可能とさせる役に他の遊技状態の場合よりも高い確率(例えば約1/1.5)で当選するとともに、当該役に当選した場合には各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各リール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングとは無関係に第1ベル入賞が成立することとなる。一方、ボーナス状態において1ゲームを開始させるために必要な遊技媒体数は他の遊技状態と同一となっている。したがって、ボーナス状態においてはボーナス状態以外の遊技状態よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の純増期待値が高くなる。なお、ボーナス状態において1ゲームを開始させるために必要な遊技媒体数が他の遊技状態よりも少ない構成としてもよく、ボーナス状態においてはボーナス状態以外の遊技状態よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の純増期待値が高くなるのであればボーナス状態において1ゲームを開始させるために必要な遊技媒体数が他の遊技状態よりも多い構成としてもよい。
【0496】
ボーナス状態のうちBB状態は、複数ゲームに亘って継続し、ゲームの実行内容に応じた事象の発生に基づき終了条件が成立した場合に終了する。当該終了条件は任意であるが、本スロットマシン10ではBB状態が開始されてから付与された遊技媒体の合計数がBB終了基準数(具体的には「350」)以上となることが終了条件として設定されている。なお、BB状態において実行されたゲーム数がBB終了基準ゲーム数となった場合に当該終了条件が成立する構成としてもよい。
【0497】
ボーナス状態のうちRB状態は、複数ゲームに亘って継続し、ゲームの実行内容に応じた事象の発生に基づき終了条件が成立した場合に終了する。当該終了条件は任意であるが、本スロットマシン10ではRB状態が開始されてから付与された遊技媒体の合計数がRB終了基準数(具体的には「150」)以上となることが終了条件として設定されている。このRB終了基準数はBB終了基準数よりも少ない数となっている。したがって、BB状態の方がRB状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、RB状態において実行されたゲーム数がRB終了基準ゲーム数となった場合に当該終了条件が成立する構成としてもよい。この場合、RB終了基準ゲーム数をBB終了基準ゲーム数よりも少ない数とすることにより、BB状態の方がRB状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態とすることが可能となる。
【0498】
図55は主側MPU72にて実行される本実施形態における監視実行処理を示すフローチャートである。なお、監視実行処理におけるステップS2401~ステップS2413の処理は領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータを利用した領域外処理として実行される。
【0499】
まず領域外処理用のワークエリア98における終了フラグ98cの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2401)。本実施形態では終了フラグ98cは「0」及び「1」の2つの値ではなく、「0」、「1」及び「2」の3つの値を取る。終了フラグ98cの値が「0」である場合(ステップS2401:YES)、今回のゲームでいずれかのリプレイ入賞が成立したか否かを判定する(ステップS2402)。今回のゲームでいずれかのリプレイ入賞が成立している場合(ステップS2402:YES)、ステップS2403以降の処理を実行することなくそのまま本監視実行処理を終了する。
【0500】
いずれのリプレイ入賞も成立していない場合(ステップS2402:NO)、主側MPU72のHLレジスタに領域外処理用のワークエリア98における終了判定カウンタ98bの値をセットする(ステップS403)。その後、今回のゲームの遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果を主側MPU72のAレジスタにセットする(ステップS2404)。その後、上記減算により最小値から最大値への反転に対応するキャリーが発生したか否かを判定する(ステップS2405)。
【0501】
ステップS2405にて肯定判定をした場合、HLレジスタの値からAレジスタの値の絶対値を減算した結果をHLレジスタにセットする(ステップS2406)。HLレジスタには既に説明したとおり終了判定カウンタ98bの値がセットされる。また、Aレジスタには、今回のゲームの遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果の値がセットされる。この場合、ステップS2405にて肯定判定をしているため、今回のゲームの遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果の値は負の値となっている。したがって、この負の値の絶対値をHLレジスタの値から減算することにより、今回のゲームにおいて遊技者が所有しているメダルが減少した分を終了判定カウンタ98bに反映させることが可能となる。
【0502】
その後、ステップS2406の減算によりHLレジスタにおいて最小値から最大値への反転に対応するキャリーが発生したか否かを判定する(ステップS2407)。キャリーが発生していない場合(ステップS2407:NO)、HLレジスタの値を終了判定カウンタ98bにセットする(ステップS2408)。これにより、今回のゲームにおける遊技者の所有する遊技媒体の減少分が終了判定カウンタ98bの値に反映されることになる。一方、キャリーが発生した場合(ステップS2407:YES)、HLレジスタの値を終了判定カウンタ98bにセットすることなく本監視実行処理を終了する。これにより、終了判定カウンタ98bの値の最小値を下回るような遊技者が所有する遊技媒体の減少分は、終了判定カウンタ98bの値に反映されない。
【0503】
ステップS2405にて否定判定をした場合、HLレジスタの値にAレジスタの値を加算した結果をHLレジスタにセットする(ステップS2409)。HLレジスタには既に説明したとおり終了判定カウンタ98bの値がセットされる。また、Aレジスタには、今回のゲームの遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果の値がセットされる。この場合、ステップS2405にて否定判定をしているため、今回のゲームの遊技媒体の付与数から今回のゲームのベット数を減算した結果の値は正の値となっている。したがって、この正の値をHLレジスタの値に加算することにより、今回のゲームにおいて遊技者が所有しているメダルが増加した分を終了判定カウンタ98bに反映させることが可能となる。
【0504】
その後、ステップS2409の加算によりHLレジスタにおいて最大値から最小値への反転に対応するキャリーが発生したか否かを判定する(ステップS2410)。キャリーが発生していない場合(ステップS2410:NO)、HLレジスタの値を終了判定カウンタ98bにセットする(ステップS2408)。これにより、今回のゲームにおける遊技者の所有する遊技媒体の増加分が終了判定カウンタ98bの値に反映されることになる。一方、キャリーが発生した場合(ステップS2410:YES)、終了判定カウンタ98bの初期値から遊技者の所有する遊技媒体が19000枚増加したことを意味する。この場合、領域外処理用のワークエリア98における終了フラグ98cに「1」をセットする(ステップS2411)。
【0505】
その後、現状の遊技状態がBB状態及びRB状態のいずれかであるか否かを判定する(ステップS2412)。現状の遊技状態がBB状態及びRB状態のいずれでもない場合(ステップS2412:NO)、終了フラグ98cに「2」をセットする(ステップS2413)。一方、現状の遊技状態がBB状態及びRB状態のいずれかである場合(ステップS2412:YES)、終了フラグ98cを「1」の状態に維持させたまま、本監視実行処理を終了する。
【0506】
図56は主側MPU72にて実行される本実施形態における終了設定処理を示すフローチャートである。なお、終了設定処理におけるステップS2501~ステップS2504の処理は領域外処理用のプログラム及び領域外処理用のデータを利用した領域外処理として実行される。
【0507】
領域外処理用のワークエリア98における終了フラグ98cに「2」がセットされている場合(ステップS2501:YES)、強制終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2502)。演出側MPU92は強制終了コマンドを受信することにより、遊技が強制終了された状態であることに対応する報知が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
【0508】
その後、自動精算処理を実行する(ステップS2503)。自動清算処理では、ベット数設定カウンタ96aに1以上の値が記憶されている場合には当該ベット数設定カウンタ96aの値に対応するメダルが遊技者に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、1枚のメダルが払い出される毎にベット数設定カウンタ96aの値を1減算し、ベット数設定カウンタ96aの値が「0」になるまでメダルの払い出しを継続する。また、クレジットカウンタ96bに1以上の値が記憶されている場合には当該クレジットカウンタ96bの値に対応するメダルが遊技者に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、1枚のメダルが払い出される毎にクレジットカウンタ96bの値を1減算し、クレジットカウンタ96bの値が「0」になるまでメダルの払い出しを継続する。
【0509】
自動清算処理が完了した後は、タイマ割込み処理(
図14)による割込みを禁止した後に(ステップS2504)、無限ループとなる。これにより、遊技を進行させるための処理が実行されないため、遊技が強制終了されることとなる。この遊技が強制終了された状態はスロットマシン10の電源OFF操作を行った後に、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作を行った状態でスロットマシン10の電源ON操作を行い設定値更新処理が実行されるようにする必要がある。電源OFF操作を行った後に電源ON操作を行ったとしても設定値更新処理が実行されない状況においては終了フラグ98cに「1」がセットされた状態が維持されるため、終了設定処理(
図56)にて再度、遊技が強制終了されることとなる。
【0510】
上記構成によれば、終了判定カウンタ98bの値が最大値を超えたとしてもBB状態又はRB状態である場合には遊技が強制終了されることが待機され、実行中のBB状態又はRB状態が終了した場合に遊技が強制終了される。これにより、遊技が強制終了される状況となったとしてもBB状態又はRB状態の利益が消失してしまわないようにすることが可能となる。
【0511】
<第3の実施形態>
本実施形態では演出側MPU92にて実行される終了前報知用処理の処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0512】
図57は演出側MPU92にて実行される本実施形態における終了前報知用処理を示すフローチャートである。
【0513】
まず終了前画像G33が表示される強制終了前報知の実行中であるか否かを判定する(ステップS2601)。ステップS2601にて否定判定をした場合、主側MPU72から今回受信した回転受付コマンドBに含まれる終了判定カウンタ98bの値を把握する(ステップS2602)。そして、その把握した終了判定カウンタ98bの値が強制終了前報知の開始条件である「65385」以上であるか否かを判定する(ステップS2603)。強制終了前報知の開始条件が成立している場合(ステップS2603:YES)、強制終了前報知の設定処理を実行する(ステップS2604)。これにより、画像表示装置63において終了前画像G33の表示が開始される。
【0514】
ここで、本実施形態では強制終了前報知が開始されたとしてもエンディング成立前報知を終了させるための処理は実行されない。したがって、エンディング成立前報知としてエンディング成立前画像G31が画像表示装置63に表示されている状況において強制終了前報知が開始された場合、画像表示装置63にはエンディング成立前画像G31及び終了前画像G33の両方が表示された状態となる。
【0515】
強制終了前報知の実行中である場合(ステップS2601:YES)、主側MPU72から強制終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2605)。強制終了コマンドは、終了判定カウンタ98bの値が「65535」を超えること、すなわちスロットマシン10への動作電力の供給が開始されて終了判定カウンタ98bに初期値として「46535」がセットされてから遊技者が所有している遊技媒体数が19000枚を超えることという条件が成立した場合に、終了設定処理(
図52)のステップS2202にて主側MPU72から送信される。強制終了コマンドを受信した場合(ステップS2605:YES)、強制終了報知の設定処理を実行する(ステップS2606)。これにより、画像表示装置63において強制終了画像G34の表示が開始される。
【0516】
強制終了コマンドを受信していない場合(ステップS2605:NO)、主側MPU72から今回受信した回転受付コマンドBに含まれる終了判定カウンタ98bの値を把握する(ステップS2607)。そして、その把握した終了判定カウンタ98bの値が強制終了前報知の解除条件である「65285」以下であるか否かを判定する(ステップS2608)。強制終了前報知の解除条件が成立している場合(ステップS2608:YES)、強制終了前報知の解除処理を実行する(ステップS2609)。これにより、画像表示装置63における終了前画像G33の表示が終了される。強制終了前報知の解除条件が成立していない場合(ステップS2608:NO)、強制終了前報知の更新処理を実行する(ステップS2610)。強制終了前報知の更新処理では、終了前画像G33に表示される強制終了発生までの残りの獲得数を終了判定カウンタ98bの値に応じて変動させる。つまり、終了判定カウンタ98bの値が増加した場合には終了前画像G33に表示される強制終了発生までの残りの獲得数をそれに応じて減少させ、終了判定カウンタ98bの値が減少した場合には終了前画像G33に表示される強制終了発生までの残りの獲得数をそれに応じて増加させる。
【0517】
ステップS2603にて否定判定をした場合、ステップS2604の処理を実行した場合、ステップS2609の処理を実行した場合又はステップS2610の処理を実行した場合、エンディング成立前報知の実行中であるか否かを判定する(ステップS2611)。ステップS2611にて否定判定をした場合、主側MPU72から今回受信した回転受付コマンドBに含まれる継続ゲーム数カウンタ96cの値が「3980」以上であるか否かを判定する(ステップS2612)。ステップS2612にて肯定判定をした場合、継続ゲーム数についてのエンディング成立前報知の設定処理を実行する(ステップS2613)。これにより、画像表示装置63において継続ゲーム数に対応するエンディング成立前画像G31の表示が開始される。継続ゲーム数に対応するエンディング成立前画像G31では継続ゲーム数に対応するエンディング条件が成立するまでに必要な残りのゲーム数が表示される。具体的には、エンディング条件の成立となる「4000」ゲームから、主側MPU72から今回受信した回転受付コマンドBに含まれる継続ゲーム数カウンタ96cの値を減算し、その減算結果のゲーム数を継続ゲーム数に対応するエンディング条件が成立するまでに必要な残りのゲーム数としてエンディング成立前画像G31に表示されるようにする。
【0518】
ステップS2612にて否定判定をした場合又はステップS2613の処理を実行した場合、主側MPU72から今回受信した回転受付コマンドBに含まれる合計獲得数カウンタ96dの値が「65421」以上であるか否かを判定する(ステップS2614)。ステップS2614にて肯定判定をした場合、合計獲得数についてのエンディング成立前報知の設定処理を実行する(ステップS2615)。これにより、画像表示装置63において合計獲得数に対応するエンディング成立前画像G31の表示が開始される。合計獲得数に対応するエンディング成立前画像G31では合計獲得数に対応するエンディング条件が成立するまでに必要な残りの遊技媒体の獲得数が表示される。具体的には、エンディング条件の成立となる「65521」枚から、主側MPU72から今回受信した回転受付コマンドBに含まれる合計獲得数カウンタ96dの値を減算し、その減算結果の枚数を合計獲得数に対応するエンディング条件が成立するまでに必要な残りの遊技媒体の獲得数としてエンディング成立前画像G31に表示されるようにする。なお、エンディング条件が成立した場合にはAT演出制御処理(
図42)におけるリザルト演出の設定処理(ステップS1632)にてエンディング成立画像G32が画像表示装置63に表示されるようにするための処理が実行される。
【0519】
エンディング成立前報知の実行中でありステップS2611にて肯定判定をした場合、継続ゲーム数についてのエンディング成立前報知の実行中であるか否かを判定する(ステップS2616)。ステップS2616にて肯定判定をした場合、継続ゲーム数についてのエンディング成立前報知の更新処理を実行する(ステップS2617)。継続ゲーム数についてのエンディング成立前報知の更新処理では、エンディング成立前画像G31に表示されるエンディング条件が成立するまでに必要な残りのゲーム数を主側MPU72から今回受信した回転受付コマンドBに含まれる継続ゲーム数カウンタ96cの値に応じて変動させる。つまり、継続ゲーム数カウンタ96cの値が増加した場合にはエンディング成立前画像G31に表示されるエンディング条件が成立するまでに必要な残りのゲーム数をそれに応じて減少させる。
【0520】
ステップS2616に否定判定をした場合又はステップS2617の処理を実行した場合、合計獲得数についてのエンディング成立前報知の実行中であるか否かを判定する(ステップS2618)。ステップS2618にて肯定判定をした場合、合計獲得数についてのエンディング成立前報知の更新処理を実行する(ステップS2619)。合計獲得数についてのエンディング成立前報知の更新処理では、合計獲得数に対応するエンディング条件が成立するまでに必要な残りの遊技媒体の獲得数を主側MPU72から今回受信した回転受付コマンドBに含まれる合計獲得数カウンタ96dの値に応じて変動させる。つまり、合計獲得数カウンタ96dの値が増加した場合にはエンディング成立前画像G31に表示されるエンディング条件が成立するまでに必要な残りの遊技媒体の獲得数をそれに応じて減少させ、合計獲得数カウンタ96dの値が減少した場合にはエンディング成立前画像G31に表示されるエンディング条件が成立するまでに必要な残りの遊技媒体の獲得数をそれに応じて増加させる。
【0521】
上記構成によれば、遊技の強制終了が近付いていることを示す終了前画像G33が画像表示装置63に表示されている状況であっても第2区間SC2のエンディング条件の成立が近付いていることを示すエンディング成立前画像G31が画像表示装置63に表示される。これにより、遊技の強制終了が近付いていることと、第2区間SC2のエンディング条件の成立が近付いていることとの両方を同時に報知することが可能となる。
【0522】
第2区間SC2の継続ゲーム数に起因してエンディング成立前画像G31が表示された場合には当該エンディング成立前画像G31においてエンディング条件が成立するまでに必要な残りのゲーム数が報知される。また、第2区間SC2の遊技媒体の合計獲得数に起因してエンディング成立前画像G31が表示された場合には当該エンディング成立前画像G31においてエンディング条件が成立するまでに必要な残りの遊技媒体の獲得数が報知される。これにより、遊技者はエンディング成立前画像G31を確認することにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立する時期を把握することが可能となる。
【0523】
<第4の実施形態>
本実施形態では演出側MPU92にて基準到達制御処理が実行されることが上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0524】
図58(a)は演出側MPU92にて実行される基準到達制御処理を示すフローチャートである。なお、基準到達制御処理は、AT演出制御処理(
図42)においてステップS1626におけるAT獲得数カウンタ94cの更新処理が実行された後に実行される。
【0525】
まず今回のゲームがAT状態(ベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5)の最終ゲームであるか否かを判定する(ステップS2701)。ステップS2701にて否定判定をした場合にはステップS2702以降の処理を実行することなく、そのまま本基準到達制御処理を終了する。ステップS2701にて肯定判定をした場合、演出側RAM94におけるAT獲得数カウンタ94cの値がいずれかの基準枚数に到達しているか否かを判定する(ステップS2702)。AT獲得数カウンタ94cは、直前のベースAT状態ST4に移行してから遊技者が獲得した遊技媒体の合計数を記憶するためのカウンタである。また、基準枚数として、500枚、1000枚、1500枚及び2000枚が設定されている。これら基準枚数はAT状態のエンディング条件として設定されている2400枚よりも少ない枚数に設定されているとともに、「500」の倍数として設定されている。
【0526】
ステップS2702にて肯定判定をした場合、今回到達した基準枚数に対応する基準到達画像の設定処理を実行する(ステップS2703)。当該設定処理では、今回到達した基準枚数に対応する基準到達画像が画像表示装置63にて表示されるようにするためのデータ設定を行うとともに、当該基準到達画像の表示に対応する音出力演出が行われるようにスピーカ62の音出力制御を行う。
【0527】
図58(b)は基準到達画像G41の内容を説明するための説明図である。
【0528】
図58(b)に示すように、画像表示装置63には基準到達画像G41として「500枚OVER」という画像が表示される。この基準到達画像G41は500枚の基準枚数に到達した場合に表示される画像であり、1000枚の基準枚数に到達した場合には「1000枚OVER」が表示され、1500枚の基準枚数に到達した場合には「1500枚OVER」が表示され、2000枚の基準枚数に到達した場合には「2000枚OVER」が表示される。
【0529】
ここで、AT状態の最終ゲームではAT獲得数カウンタ94cの値がいずれかの基準枚数に到達したとしても基準到達画像G41は表示されない。これにより、AT状態の最終ゲームではリザルト演出として今回のAT状態(ベースAT状態ST4又はエンディングAT状態ST5)において遊技者が獲得した遊技媒体の総数及び今回のAT状態において消化された総ゲーム数を遊技者に報知するための画像が画像表示装置63にて表示されるにも関わらず、それに重複するようにして基準到達画像G41が表示されてしまわないようにすることが可能となる。
【0530】
その一方、遊技の強制終了が近付いていることを遊技者に報知するための終了前画像G33はAT状態の最終ゲームであっても表示される。これにより、AT状態の最終ゲームであっても遊技の強制終了が近付いていることを遊技者に認識させることが可能となる。
【0531】
なお、ベースAT状態ST4の最終ゲームでは画像表示装置63における基準到達画像G41の表示を行わないのに対して、エンディングAT状態ST5の最終ゲームでは画像表示装置63における基準到達画像G41の表示を行う構成としてもよい。また、ベースAT状態ST4の最終ゲームでは画像表示装置63における基準到達画像G41の表示を行うのに対して、エンディングAT状態ST5の最終ゲームでは画像表示装置63における基準到達画像G41の表示を行わない構成としてもよい。
【0532】
<第5の実施形態>
本実施形態では、各種の抽選処理を実行するための処理構成及び遊技の内容が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0533】
各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図59は本実施形態における左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列を示す図である。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。
【0534】
図59に示すように、図柄としては、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「黒BAR」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)及び「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)の7種類がある。そして、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は異なっている。
【0535】
上記第1の実施形態において
図5を参照しながら既に説明したとおり、本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだラインである。所定数以上の遊技媒体がベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、遊技媒体の付与という利益、再遊技という利益及び遊技状態の移行のいずれかが付与される。上記第1の実施形態と同様に、入賞が成立し得るラインは1本のメインラインMLのみであり、サブラインSL1~SL4(
図5参照)といった1直線に延びるライン上に入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。
【0536】
以下、
図60を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。
図60は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。
【0537】
遊技媒体の付与が行われる小役入賞としては、第1補填入賞~第7補填入賞、第1赤ベル入賞~第6赤ベル入賞、第1黒ベル入賞~第6黒ベル入賞、通常ベル入賞、第1チェリー入賞、第2チェリー入賞及びスイカ入賞がある。詳細には、メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第3補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄又は「黒BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄又は「黒BAR」図柄である場合、第4補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄又は「黒BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄又は「黒BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第5補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄又は「黒BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄又は「黒BAR」図柄である場合、第6補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄又は「黒BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄又は「黒BAR」図柄である場合、第7補填入賞となる。第1補填入賞~第7補填入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「1」となる。
【0538】
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1赤ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2赤ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第3赤ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第4赤ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第5赤ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第6赤ベル入賞となる。第1赤ベル入賞、第3赤ベル入賞及び第5赤ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「11」となるとともに、第2赤ベル入賞、第4赤ベル入賞及び第6赤ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「13」となる。
【0539】
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「黒BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1黒ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「黒BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2黒ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「黒BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第3黒ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「黒BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第4黒ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「黒BAR」図柄である場合、第5黒ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「黒BAR」図柄である場合、第6黒ベル入賞となる。第1黒ベル入賞、第3黒ベル入賞及び第5黒ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「10」となるとともに、第2黒ベル入賞、第4黒ベル入賞及び第6黒ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「12」となる。
【0540】
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、通常ベル入賞となる。通常ベル入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「15」となる。
【0541】
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「チェリー」図柄となった場合、中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄がいずれであったとしてもチェリー入賞となる。チェリー入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「2」となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、スイカ入賞となる。スイカ入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「5」となる。
【0542】
遊技媒体をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1チャンスリプレイ入賞及び第2チャンスリプレイ入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄若しくは「黒BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「黒BAR」図柄若しくは「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「黒BAR」図柄若しくは「スイカ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄若しくは「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、又はメインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄若しくは「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、通常リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1チャンスリプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「黒BAR」図柄又は「スイカ」図柄である場合、第2チャンスリプレイ入賞となる。
【0543】
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる再遊技の特典が付与される。本実施形態では、全ての遊技状態(
図65を参照しながら後述する通常遊技状態ST11、ボーナス内部状態ST12、BB状態ST13及びAT状態ST14)において、ゲームを開始するために必要な遊技媒体の数が「3」に設定されている。「3」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「3」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
【0544】
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、BB入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、BB入賞となる。BB入賞が成立した場合には、遊技状態がボーナス状態であるBB状態に移行する。ボーナス状態は、ボーナス状態以外の遊技状態よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の付与期待数が高くなる遊技状態である。具体的には、通常ベル入賞の成立を可能とさせる役に他の遊技状態の場合よりも高い確率(例えば約1/1.5)で当選するとともに、当該役に当選した場合には各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各リール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングとは無関係に通常ベル入賞が成立することとなる。一方、ボーナス状態において1ゲームを開始させるために必要な遊技媒体数は他の遊技状態と同一となっている。したがって、ボーナス状態においてはボーナス状態以外の遊技状態よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の純増期待値が高くなる。なお、ボーナス状態において1ゲームを開始させるために必要な遊技媒体数が他の遊技状態よりも少ない構成としてもよく、ボーナス状態においてはボーナス状態以外の遊技状態よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の純増期待値が高くなるのであればボーナス状態において1ゲームを開始させるために必要な遊技媒体数が他の遊技状態よりも多い構成としてもよい。
【0545】
BB状態は、複数ゲームに亘って継続し、ゲームの実行内容に応じた事象の発生に基づき終了条件が成立した場合に終了する。当該終了条件は任意であるが、本スロットマシン10ではBB状態が開始されてから付与された遊技媒体の合計数がBB終了基準数(具体的には「350」)以上となることが終了条件として設定されている。なお、BB状態において実行されたゲーム数がBB終了基準ゲーム数となった場合に当該終了条件が成立する構成としてもよい。
【0546】
次に、主側MPU72にて実行されるメイン処理について説明する。メイン処理では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(
図13)のステップS105における領域内用の一部クリア処理に代えて主側RAM74の一部クリア処理が実行されるとともに、上記第1の実施形態におけるメイン処理(
図13)のステップS106における領域内用の全部クリア処理に代えて主側RAM74の全部クリア処理が実行される。主側RAM74の一部クリア処理では、主側RAM74の一部のエリアを初期化し、主側RAM74の全部クリア処理では主側RAM74の全部のエリアを初期化する。主側RAM74の一部クリア処理では主側RAM74においてBB当選データが記憶されるエリア以外のエリアが「0」クリアされて初期化され、主側RAM74の全部クリア処理ではBB当選データが記憶されるエリアを含めて全てのエリアが「0」クリアされて初期化される。
【0547】
次に、主側MPU72にて実行される役の抽選処理(
図62)の説明に先立ち、当該役の抽選処理にて利用される主側RAM74の構成について説明する。
図61は主側MPU72の構成を説明するための説明図である。
【0548】
図61に示すように、主側RAM74にはインデックス値カウンタ74aが設けられている。後述する役の抽選処理(
図62)では、複数のインデックス値IVのそれぞれに当選データが対応付けられている役抽選テーブルが参照される。インデックス値カウンタ74aは、当該役の抽選処理(
図62)にて当選となったインデックス値IVを主側MPU72にて把握可能とするカウンタである。インデックス値カウンタ74aは、第0~第7ビットを有する1バイトのカウンタである。役の抽選処理にて「1」~「20」のいずれかのインデックス値IVに当選した場合、インデックス値カウンタ74aには当該「1」~「20」のいずれかの数値情報がセットされる。また、役の抽選処理にていずれのインデックス値IVにも当選しなかった場合、インデックス値カウンタ74aの値は「0」となる。主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aを参照することにより、役の抽選処理にて当選したインデックス値IVの有無及び当選したインデックス値IVを把握することができる。
【0549】
次に、主側MPU72にて実行される役の抽選処理について、
図62のフローチャートを参照しながら説明する。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、役の抽選処理は通常処理(
図15)のステップS307にて実行される。
【0550】
まず主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値を「0」クリアする(ステップS2801)。これにより、インデックス値カウンタ74aにインデックス値IVがセットされていない状態とすることができる。
【0551】
その後、ステップS2802~ステップS2806では、上記第1の実施形態における役の抽選処理(
図16)のステップS401~ステップS405と同様の処理を実行する。具体的には、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する(ステップS2802)。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、主側MPU72は、乱数回路75にて生成されている「0」~「65535」の乱数のうちスタートレバー41の操作が確認されたことに基づいて乱数回路75においてラッチした値を主側MPU72の所定のレジスタに格納する。
【0552】
その後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73から読み出す(ステップS2803)。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、本スロットマシン10では、「1」から「6」まで6段階の設定値が予め用意されており、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの設定値に対応する当選確率に基づいて役の抽選処理を実行させるのかを設定することができる。設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利な当選確率となる。具体的には、設定値が「n」よりも「n+1」の方が所定の役の当選確率が高いことにより、設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利となる。ステップS2803では、現状の設定値と現状の遊技状態との組合せに対応する抽選テーブルを選択する。主側ROM73には、各設定値に対応させて、非ボーナス状態(すなわちボーナス状態以外の遊技状態)であるとともにBB当選データが主側RAM74に記憶されていない非ボーナス内部状態(すなわちボーナス内部状態以外の遊技状態)である場合に役の抽選処理(
図62)にて選択される非内部用役抽選テーブルと、非ボーナス状態であるとともにBB当選データが主側RAM74に記憶されているボーナス内部状態である場合に役の抽選処理にて選択される内部用役抽選テーブルと、ボーナス状態である場合に役の抽選処理にて選択されるボーナス用役抽選テーブルとが記憶されている。
【0553】
設定値が「3」である場合を例に挙げて、非ボーナス状態における抽選テーブルについて説明する。
図63(a)は非ボーナス内部状態である場合に役の抽選処理(
図62)にて選択される非内部用役抽選テーブルTB1を説明するための説明図であり、
図63(b)はボーナス内部状態である場合に役の抽選処理にて選択される内部用役抽選テーブルTB2を説明するための説明図である。なお、以下の説明では
図64の説明図を適宜参照する。
【0554】
図63(a)及び
図63(b)に示すように、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2には、上記第1の実施形態における3枚ベット時の役抽選テーブル(
図17)及び2枚ベット時の役抽選テーブル(
図18)と同様に、インデックス値IVが設定されている。各インデックス値IVには、当選となる当選データ(すなわち役)がそれぞれ対応付けられているとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応するインデックス値IVの当選確率を乱数回路75の最大値(「65535」)との関係で定めるものである。
【0555】
非内部用役抽選テーブルTB1には「1」~「20」のインデックス値IVが設定されているとともに、内部用役抽選テーブルTB2には「1」~「19」のインデックス値IVが設定されている。また、これらの役抽選テーブルTB1,TB2における「1」~「19」の各インデックス値IVに設定されている当選データの種類は同一となっている。
【0556】
具体的には、インデックス値IV=1~12には、第1~第6赤ベル当選データ及び第1~第6黒ベル当選データのいずれか1つと、第1~第3補填当選データのいずれか1つと、第4~第7補填当選データのいずれか1つとが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、
図64に示すように、第1停止(最初に停止指令が発生したリール)が左リール32Lであり、第2停止(2番目に停止指令が発生したリール)が中リール32Mであり、第3停止(最後に停止指令が発生したリール)が右リール32Rである場合には第1赤ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1補填入賞又は第4補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=2で当選となった場合であって、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合には第1黒ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1補填入賞又は第4補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=3で当選となった場合であって、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合には第2赤ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2補填入賞又は第5補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=4で当選となった場合において、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合には第2黒ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2補填入賞又は第5補填入賞が確実に成立する。
【0557】
インデックス値IV=5で当選となった場合において、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合には第3赤ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第3補填入賞又は第6補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=6で当選となった場合において、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合には第3黒ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第3補填入賞又は第6補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=7で当選となった場合において、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合には第4赤ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2補填入賞又は第5補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=8で当選となった場合において、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合には第4黒ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には第2補填入賞又は第5補填入賞が確実に成立する。
【0558】
インデックス値IV=9で当選となった場合において、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合には第5赤ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2補填入賞又は第6補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=10で当選となった場合において、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合には第5黒ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2補填入賞又は第6補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=11で当選となった場合において、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合には第6赤ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第3補填入賞又は第7補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=12で当選となった場合において、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合には第6黒ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第3補填入賞又は第7補填入賞が確実に成立する。
【0559】
本実施形態では、全ての遊技状態において、ストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール32L,32M,32Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール32L,32M,32Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン42~44の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る(当該事象を所謂「取りこぼし」ともいう)。第1~第7補填入賞、通常ベル入賞及び各種リプレイ入賞は対応する順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合には取りこぼしが発生しない入賞態様であり、第1~第6赤ベル入賞、第1~第6黒ベル入賞、チェリー入賞、スイカ入賞及びBB入賞はリール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングによっては取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
【0560】
インデックス値IV=13には、
図63(a)及び
図63(b)に示すように、通常ベル当選データが設定されている。インデックス値IV=13で当選となった場合、
図64に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常ベル入賞が確実に成立する。
【0561】
図63(a)及び
図63(b)に示すように、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=14にはチェリー当選データのみが設定されているとともに、インデックス値IV=15にはチェリー当選データ及びBB当選データが設定されている。但し、非ボーナス内部状態において役の抽選処理(
図62)が実行された場合には、インデックス値IV=14で当選となることはない。また、ボーナス内部状態において役の抽選処理が実行された場合には、インデックス値IV=15で当選となることはない。これにより、既にBB当選データが主側RAM74に記憶されているボーナス内部状態において、さらにBB当選データが記憶されてしまうことが防止されている。
【0562】
BB当選データ以外の当選データは対応する入賞が成立したか否かに関係なく当選となったゲームにて消去され、当選となったゲームの次以降のゲームには持ち越されない。これに対して、BB当選データは、主側RAM74のクリア処理(既に説明した主側RAM74の一部クリア処理又は主側RAM74の全部クリア処理)が行われる場合を除き、当選となったゲームの次以降のゲームであっても対応する入賞が成立するまで記憶保持される。
【0563】
非ボーナス内部状態において実行された役の抽選処理(
図62)で当選が発生し得るインデックス値IV=1~13,15~20の中でチェリー当選データが設定されているインデックス値IVは「15」のみであり、当該インデックス値IV=15にはチェリー当選データに加えてBB当選データが設定されている。このため、非ボーナス内部状態において役の抽選処理が実行されてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「15」)に当選し、当該役の抽選処理が実行されたゲームにおいてBB入賞が成立しなかった場合には、主側RAM74にBB当選データが設定されているボーナス内部状態となる。また、非ボーナス内部状態において実行された役の抽選処理にて当選が発生し得るインデックス値IV=1~13,15~20の中でBB当選データが設定されているインデックス値IVとして「15」以外にも「20」が存在している。非ボーナス内部状態において役の抽選処理が実行されてBB当選データが設定されているインデックス値IV=20に当選し、当該役の抽選処理が実行されたゲームにおいてBB入賞が成立しなかった場合にもボーナス内部状態となる。ボーナス内部状態において役の抽選処理が実行され、インデックス値IV=14で当選となった場合、
図64に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくチェリー入賞が成立し得る。但し、左ストップボタン42の操作タイミングによっては、チェリー入賞が成立しない可能性がある。
【0564】
非ボーナス内部状態において役の抽選処理(
図62)が実行され、インデックス値IV=15で当選となった場合、
図64に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくチェリー入賞又はBB入賞が成立し得る。メインラインML上に左リール32Lの「チェリー」図柄を停止させることが可能なタイミングで左ストップボタン42の操作が行われた場合には、メインラインML上に左リール32Lの「赤7」図柄を停止させることが可能であってもメインラインML上に「チェリー」図柄が停止するように左リール32Lの停止制御が実行される。このため、インデックス値IV=15で当選した場合には、BB入賞の成立よりもチェリー入賞の成立の方が優先される。但し、左ストップボタン42の操作タイミングによっては、チェリー入賞が成立しない可能性があるとともに、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、BB入賞が成立しない可能性がある。
【0565】
インデックス値IV=16には、
図63(a)及び
図63(b)に示すように、スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=16で当選となった場合、
図64に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくスイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、スイカ入賞が成立しない可能性がある。
【0566】
インデックス値IV=17には、
図63(a)及び
図63(b)に示すように、第1チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=17で当選となった場合、
図64に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=18には、
図63(a)及び
図63(b)に示すように、第2チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=18で当選となった場合、
図64に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=19には、
図63(a)及び
図63(b)に示すように、通常リプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=19で当選となった場合、
図64に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。
【0567】
インデックス値IV=20は、非ボーナス内部状態において参照される非内部用役抽選テーブルTB1に設定されており、ボーナス内部状態において参照される内部用役抽選テーブルTB2には設定されていない。非内部用役抽選テーブルTB1において、インデックス値IV=20には、
図63(a)に示すようにBB当選データのみが設定されている。BB当選データが主側RAM74に設定された場合、
図64に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくBB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよってはBB入賞が成立しない可能性がある。
【0568】
上記のとおり、ボーナス内部状態において参照される内部用役抽選テーブルTB2には、BB当選データのみが設定されているインデックス値IVが存在していない。これにより、既にBB当選データが主側RAM74に記憶されているボーナス内部状態において、BB当選データが新たに記憶されてしまわないようにすることが可能となり、複数のBB当選データが累積して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
【0569】
インデックス値IV=20は、非ボーナス状態且つ非ボーナス内部状態である状況のみにおいて当選し得るインデックス値IVである。このため、主側MPU72は、役の抽選処理(
図62)においてインデックス値IV=20に当選していることを特定することにより、非ボーナス状態且つ非ボーナス内部状態である状況において今回の役の抽選処理が実行されたこと、及び当該役の抽選処理にてBB当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを特定することができる。これにより、主側RAM74にBB当選データが設定されているか否かを判定する処理に加えて当該BB当選データが今回のゲームにおいて設定されたBB当選データであるか否かを判定する処理が必要となる構成、及び役の抽選処理にてBB当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定する処理に加えて当該役の抽選処理が非ボーナス状態且つ非ボーナス内部状態である状況において実行されたか否かを判定するための処理が必要となる構成と比較して、非ボーナス状態且つ非ボーナス内部状態である状況において実行された役の抽選処理にてBB当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことに対応する処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。
【0570】
役の抽選処理(
図62)では、上記第1の実施形態において既に説明した役の抽選処理(
図16)と同様に、インデックス値IVに設定されているPV値が大きい数であるほど当該インデックス値IVにて当選となる確率が高くなる。
図63(a)に示すように、非内部用役抽選テーブルTB1において、インデックス値IV=1~12に設定されているPV値は「2250」であり、インデックス値IV=13に設定されているPV値は「7000」であり、インデックス値IV=14に設定されているPV値は「0」であり、インデックス値IV=15に設定されているPV値は「850」であり、インデックス値IV=16に設定されているPV値は「155」であり、インデックス値IV=17に設定されているPV値は「200」であり、インデックス値IV=18に設定されているPV値は「400」であり、インデックス値IV=19に設定されているPV値は「9000」であり、インデックス値IV=20に設定されているPV値は「500」である。
【0571】
非内部用役抽選テーブルTB1が選択される場合、インデックス値IV=1の際に当選となる確率~インデックス値IV=12の際に当選となる確率は、それぞれ約1/29.1である。また、インデックス値IV=13の際に当選となる確率は、約1/9.4である。また、インデックス値IV=15の際に当選となる確率は、約1/77.1である。また、インデックス値IV=16の際に当選となる確率は、約1/423である。また、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は、約1/328である。また、インデックス値IV=18の際に当選となる確率は、約1/164である。また、インデックス値IV=19の際に当選となる確率は、約1/7.3である。また、インデックス値IV=20の際に当選となる確率は、約1/131である。インデックス値IV=14に設定されているポイント値PVが「0」であるため、非内部用役抽選テーブルTB1が選択された場合に、インデックス値IV=14にて当選となることはない。
【0572】
図63(a)及び
図63(b)に示すように、内部用役抽選テーブルTB2においてインデックス値IV=1~13,16~19には、非内部用役抽選テーブルTB1においてインデックス値IV=1~13,16~19に設定されているPV値と同一のPV値が設定されている。内部用役抽選テーブルTB2が選択される場合にインデックス値IV=1の際に当選となる確率~インデックス値IV=13の際に当選となる確率及びインデックス値IV=16の際に当選となる確率~インデックス値IV=19の際に当選となる確率は、非内部用役抽選テーブルTB1が選択される場合と同一の確率である。
【0573】
図63(b)に示すように、内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=14に設定されているPV値は「850」であるとともに、インデックス値IV=15に設定されているPV値は「0」である。内部用役抽選テーブルTB2が選択される場合、インデックス値IV=14の際に当選となる確率は、約1/77.1である。インデックス値IV=15に設定されているポイント値PVが「0」であるため、内部用役抽選テーブルTB2が選択された場合に、インデックス値IV=15にて当選となることはない。
【0574】
上記のとおり、非内部用役抽選テーブルTB1が選択された場合に当選が発生し得るインデックス値IV=1~13,15~20のうちチェリー当選データが設定されているインデックス値IVは「15」のみであるとともに、内部用役抽選テーブルTB2が選択された場合に当選が発生し得るインデックス値IV=1~14,16~19のうちチェリー当選データが設定されているインデックス値IVは「14」のみである。また、内部用役抽選テーブルTB2が選択された場合にインデックス値IV=14にて当選となる確率(約1/77.1)は、非内部用役抽選テーブルTB1が選択された場合にインデックス値IV=15にて当選となる確率(約1/77.1)と同一の確率である。このため、非内部用役抽選テーブルTB1が選択される場合及び内部用役抽選テーブルTB2が選択される場合において、チェリー当選データが設定されているインデックス値IVにて当選となる確率が同一の確率となっている。
【0575】
次に、ボーナス状態において選択されるボーナス用役抽選テーブルについて説明する。図示は省略するが、ボーナス用役抽選テーブルには「1」及び「2」のインデックス値IVが設定されている。インデックス値IV=1には、通常ベル当選データのみが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常ベル入賞が確実に成立する。インデックス値IV=2には、スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=2で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくスイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、スイカ入賞が成立しない可能性がある。
【0576】
ボーナス用役抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=1に設定されているPV値は「45000」であるとともに、インデックス値IV=2に設定されているPV値は「10000」である。ボーナス用役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1の際に当選となる確率は、約1/1.5である。また、インデックス値IV=2の際に当選となる確率は、約1/6.6である。
【0577】
このように、ボーナス用役抽選テーブルが設定されていることにより、BB状態においては各ゲームにて基本的に通常ベル入賞が成立して「15」の遊技媒体が付与されることとなるが、スイカ入賞が成立することもありスイカ入賞が成立した場合には「5」の遊技媒体が付与される。これに対して、BB状態は当該BB状態が開始されてから付与された遊技媒体の合計数がBB終了基準数(例えば「350」)以上となることで終了する。したがって、BB状態が終了するまでに要するゲーム数は役の抽選処理(
図62)の結果、及び取りこぼしの発生の有無により変動することとなる。なお、ボーナス用役抽選テーブルはスロットマシン10の有利度を変動させる「1」~「6」の設定値の間において共通となっている。
【0578】
上記のとおり、非ボーナス状態且つ非ボーナス内部状態である状況において役の抽選処理(
図62)が実行された場合に当選が発生し得るインデックス値IV=1~13,15~20のうちBB当選データが設定されてるインデックス値IVは「15」及び「20」である。そして、当該「15」又は「20」のインデックス値IVは当該状況において役の抽選処理が実行された場合にのみ当選が発生し得るインデックス値IVである。このため、主側MPU72は、役の抽選処理にて当選となったインデックス値IVが「15」又は「20」であることに基づいて、非ボーナス状態且つ非ボーナス内部状態である状況において役の抽選処理が実行されたこと、及び当該役の抽選処理においてBB当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを把握することができる。
【0579】
役の抽選処理(
図62)の説明に戻り、ステップS2803にて抽選テーブルを選択した後、インデックス値IVを「1」とし(ステップS2804)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS2805)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、各ゲームにおける初回の判定値設定処理では、ステップS2802にて取得した乱数の値を現在の判定値DVとし、この乱数の値に現在のインデックス値IVであるインデックス値IV=1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
【0580】
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS2806)。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。「65535」を超えた場合には(ステップS2806:YES)、現状におけるインデックス値IVを主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aにセットする(ステップS2807)。これにより、役の抽選処理にて当選となったインデックス値IVを主側MPU72にて把握可能とすることができる。その後、当該インデックス値IVに対応する当選データを主側RAM74にセットする(ステップS2808)。これにより、現状において当選している小役、リプレイ役及びBB役を主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0581】
ステップS2806にて否定判定を行った場合には、ステップS2809~ステップS2810にて上記第1の実施形態における役の抽選処理(
図16)のステップS407~ステップS408と同様の処理を実行する。具体的には、判定値DVが「65535」を超えなかった場合(ステップS2806:NO)、すなわちインデックス値IVと対応する役に外れた場合にはインデックス値IVを1加算した後に(ステップS2809)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS2810)。具体的には、当該1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS2805に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS2805では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS2806では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
【0582】
ステップS2808の処理を実行した場合、又はステップS2810にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、ステップS2811にて上記第1の実施形態における役の抽選処理(
図16)のステップS409と同様の処理を実行する。具体的には、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行う(ステップS2811)。その後、ステップS2812にてゲーム開始時の有利抽選処理を実行し、ステップS2813にて遊技区間の第1制御処理を実行し、ステップS2814にて停止操作報知制御処理を実行する。これらゲーム開始時の有利抽選処理(ステップS2812)、遊技区間の第1制御処理(ステップS2813)及び停止操作報知制御処理(ステップS2814)の内容は後述する。
【0583】
その後、ゲーム開始コマンドの送信処理を実行する(ステップS2815)。当該送信処理では、今回の役の抽選処理(
図62)にていずれかの役に当選となっている場合にはその当選となった役に対応する情報と、現状の遊技状態に対応する情報と、ステップS2812及びステップS2813の処理結果に対応する情報とをゲーム開始コマンドに設定し、そのゲーム開始コマンドを演出側MPU92に送信する。ゲーム開始コマンドとは、新たなゲームが開始されたことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであって、主側MPU72にて決定された各種情報を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は、ゲーム開始コマンドを受信した場合、今回のゲームにおける各種情報を当該ゲーム開始コマンドから把握し、その把握した各種情報に応じた態様で演出の内容を決定する。そして、その決定した演出の内容に対応するデータテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、その読み出したデータテーブルに従って上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を実行する。
【0584】
次に、遊技状態及び遊技区間について説明する。
図65は本スロットマシン10に存在している遊技状態及び遊技区間を説明するための説明図である。
【0585】
本スロットマシン10では遊技状態として、通常遊技状態ST11と、ボーナス内部状態ST12と、BB状態ST13と、AT状態ST14とが存在している。これらの遊技状態ST11~ST14は相互に重複して発生することはない。また、既に説明したとおり、これらの遊技状態ST11~ST14においてゲームを開始するために必要となる遊技媒体のベット数は「3」に設定されている。
【0586】
通常遊技状態ST11は、既に説明した主側RAM74の一部クリア処理又は主側RAM74の全部クリア処理が実行されることにより滞在する遊技状態である。また、BB状態ST13が終了してAT状態ST14に移行しない場合、又はAT状態ST14が終了した場合、遊技状態が通常遊技状態ST11となる。
【0587】
ボーナス内部状態ST12は、BB当選データが設定されたゲームでBB入賞が成立しなかった場合に滞在する遊技状態であり、BB入賞が成立した場合に終了する遊技状態である。ボーナス内部状態ST12では既に説明したとおり役の抽選処理(
図62)にて内部用役抽選テーブルTB2が参照される。ボーナス内部状態ST12におけるリプレイ確率(すなわちリプレイ入賞の成立を可能とさせる役の当選確率)は非内部用役抽選テーブルTB1が参照される場合と同様であるため、ボーナス内部状態ST12はリプレイ確率が通常遊技状態ST11及びAT状態ST14におけるリプレイ確率と同一の確率に維持される遊技状態であるとも言える。なお、これに限定されることはなくボーナス内部状態ST12におけるリプレイ確率が通常遊技状態ST11又はAT状態ST14の場合よりも高い構成としてもよく、ボーナス内部状態ST12におけるリプレイ確率が通常遊技状態ST11又はAT状態ST14の場合よりもよりも低い構成としてもよい。
【0588】
BB状態ST13は、BB当選データが主側RAM74に記憶されている状況においてBB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。BB状態ST13の内容は既に説明したとおりである。
【0589】
AT状態ST14は、後述するAT移行当選が発生したことに基づいて移行する遊技状態である。通常遊技状態ST11においてAT移行当選が発生した場合には、当該AT移行当選が発生したゲームが終了した後にAT状態ST14に移行する。また、ボーナス内部状態ST12においてAT移行当選が発生した場合には、BB入賞が成立してBB状態ST13に移行し、当該BB状態ST13が終了した後にAT状態ST14に移行する。さらにまた、BB状態ST13においてAT移行当選が発生した場合には、当該BB状態ST13が終了した後にAT状態ST14に移行する。AT状態ST14は当該AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「0」となった場合又は後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合に終了する。AT状態ST14が終了した場合、遊技状態は通常遊技状態ST11となる。また、AT状態ST14の途中でボーナス当選となった場合にはボーナス内部状態ST12又はBB状態ST13に移行する。この場合にはBB状態ST13が終了した後にAT状態ST14に復帰することとなる。
【0590】
上記のように各種遊技状態ST11~ST14が存在している構成において、これら遊技状態ST11~ST14とは別に遊技区間が設定されている。上記第1の実施形態と同様に、遊技区間として第1区間SC1と第2区間SC2とが設定されている。つまり、本スロットマシン10では遊技状況を決定付ける要素として、「1」~「6」の設定値と、各種遊技状態ST11~ST14と、第1区間SC1及び第2区間SC2の遊技区間と、が存在している。
【0591】
第1区間SC1とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が「0」を上回り得る有利な遊技状態(AT状態ST14)が開始されない区間であって、上記有利な遊技状態が継続しない区間である。既に説明した主側RAM74の一部クリア処理又は主側RAM74の全部クリア処理が実行された場合には通常遊技状態ST11であって第1区間SC1となる。また、第2区間SC2において第2区間SC2の初期化処理が実行された場合にも第1区間SC1となる。
【0592】
第1区間SC1において役の抽選処理(
図62)に基づき第2区間SC2への移行契機が発生することで、当該第1区間SC1から第2区間SC2に移行する。第2区間SC2は、上記有利な遊技状態(具体的にはAT状態ST14)が開始され得る区間であって上記有利な遊技状態が継続し得る区間である。第2区間SC2はAT状態ST14が終了して通常遊技状態ST11に移行する場合に終了する。第2区間SC2が終了した場合には第1区間SC1へ移行する。
【0593】
第2区間SC2の終了条件として、第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に到達すること、及び第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数(具体的には2400枚)に到達することのいずれか一方の条件が成立することというエンディング条件が設定されている。遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。これらエンディング条件のいずれか一方が成立した場合には、AT状態ST14の途中であってもそのエンディング条件が成立したゲームにてAT状態ST14が終了されるとともに第2区間SC2が終了されて第1区間SC1であって通常遊技状態ST11である状況に移行する。これにより、第2区間SC2が過剰に継続してしまわなようにすることが可能となる。
【0594】
通常遊技状態ST11、ボーナス内部状態ST12及びBB状態ST13には、第1区間SC1及び第2区間SC2のいずれにおいても滞在し得る。一方、AT状態ST14には、第1区間SC1において滞在することはなく、第2区間SC2においてのみ滞在する。
【0595】
次に、主側MPU72にて実行される遊技区間の第1制御処理について説明する。既に説明したとおり、遊技区間の第1制御処理は役の抽選処理(
図62)におけるステップS2813にて実行される。
【0596】
遊技区間の第1制御処理では、通常遊技状態ST11である場合、主側RAM74における第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。第2区間フラグは遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。遊技区間の第1制御処理では、通常遊技状態ST11であるとともに第2区間フラグに「1」がセットされていない状態である場合、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「1」以上であること、すなわち今回の役の抽選処理(
図62)にていずれかの役に当選したことを条件として、第2区間SC2に設定するための処理を実行する。
【0597】
第2区間SC2に設定するための処理では、主側RAM74の第2区間フラグに「1」をセットすることにより第2区間SC2とし、主側RAM74に設けられた継続ゲーム数カウンタ74b(
図61参照)及び合計獲得数カウンタ74c(
図61参照)のそれぞれを「0」クリアする。継続ゲーム数カウンタ74bは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであるとともに、合計獲得数カウンタ74cは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。その後、区間表示部67の点灯処理を実行する。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
【0598】
次に、主側MPU72にて実行される遊技終了時の対応処理について
図66のフローチャートを参照しながら説明する。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、遊技終了時の対応処理は通常処理(
図15)のステップS310にて実行される。
【0599】
遊技終了時の対応処理では、まずボーナス用処理を実行する(ステップS2901)。
図67はボーナス用処理を示すフローチャートである。
【0600】
ボーナス用処理(
図67)では、主側RAM74にBB当選データが設定されている状況において当該BB当選データに対応するBB入賞が成立した場合(ステップS3001:YES)、主側RAM74に設けられたBBフラグに「1」をセットする(ステップS3002)。BBフラグは、BB状態ST13であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグである。ステップS3002にてBBフラグに「1」がセットされることによりBB状態ST13であることを主側MPU72にて把握可能となる。
【0601】
その後、主側RAM74に設けられた合計払出カウンタを「0」クリアする(ステップS3003)。合計払出カウンタはBB状態ST13において遊技者に付与された遊技媒体の合計数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。主側MPU72は合計払出カウンタの値に基づいてBB状態ST13の終了条件が成立したか否かを特定する。その後、ボーナス状態が開始されることを示すボーナス開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3004)。演出側MPU92はボーナス開始コマンドを受信することにより、BB状態ST13に対応する演出が開始されるようにする。
【0602】
ステップS3001にて否定判定を行った場合には、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「15」又は「20」であるか否かを判定する(ステップS3005)。既に説明したとおり、当該「15」又は「20」のインデックス値IVは、非ボーナス状態且つ非ボーナス内部状態である状況(すなわち非内部用役抽選テーブルTB1が選択される通常遊技状態ST11又はAT状態ST14である状況)において役の抽選処理(
図62)が実行された場合にのみ当選が発生し得るインデックス値IVである。ステップS3001にて否定判定を行い、ステップS3005にて肯定判定を行った場合、すなわち今回の役の抽選処理においてBB当選データが設定されているインデックス値IVに当選し、当該BB当選データに対応するBB入賞が成立することなくボーナス内部状態ST12に移行する場合には、内部状態開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3006)。内部状態開始コマンドは、ボーナス内部状態ST12に移行することを演出側MPU92にて把握可能とするコマンドである。演出側MPU92は内部状態開始コマンドを受信することにより、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にてボーナス内部状態ST12に対応する演出が開始されるようにする。
【0603】
ステップS3005にて否定判定を行った後、主側RAM74におけるBBフラグに「1」がセットされている場合には(ステップS3007:YES)、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生しているか否かを判定する(ステップS3008)。ステップS3008では、主側RAM74に設けられた払出枚数カウンタの値が「1」以上の値である場合に肯定判定を行う。払出枚数カウンタは、小役入賞が成立した場合に通常処理(
図15)のステップS309における媒体付与処理にて付与される遊技媒体の数を主側MPU72にて把握可能とするカウンタである。払出枚数カウンタには、小役入賞が成立した場合に、リール制御処理(
図22)のステップS613における入賞判定処理にて当該成立した小役入賞に対応する付与数がセットされる。
【0604】
遊技媒体の付与が発生している場合には(ステップS3008:YES)、主側RAM74の合計払出カウンタに今回付与された遊技媒体の数に対応する値を加算する(ステップS3009)。そして、その加算後における合計払出カウンタの値がBB終了基準数以上(具体的には「350」以上)となっているか否かを判定する(ステップS3010)。
【0605】
ステップS3010にて肯定判定をした場合には、ボーナス終了時処理を実行する(ステップS3011)。ボーナス終了時処理では、BB状態ST13を終了させるための処理、及びBB状態ST13の終了後における遊技状態を設定するための処理を実行する。なお、ボーナス終了時処理(ステップS3011)の詳細については後述する。
【0606】
上記のとおり、非ボーナス状態且つ非ボーナス内部状態である状況において役の抽選処理(
図62)が実行された場合に当選が発生し得るインデックス値IV=1~13,15~20のうちBB当選データが設定されてるインデックス値IVは「15」及び「20」である。そして、当該「15」又は「20」のインデックス値IVは当該状況において役の抽選処理が実行された場合にのみ当選が発生し得るインデックス値IVである。このため、ボーナス用処理(
図67)では、インデックス値カウンタ74aの値が「15」又は「20」であるか否かを判定する処理を実行することによりボーナス内部状態ST12に移行するタイミングであるか否かを判定することができる。これにより、ボーナス内部状態ST12に移行するタイミングであるか否かを判定するために、主側RAM74にBB当選データが設定されているか否かを判定する処理に加えて当該BB当選データが今回のゲームにおいて設定されたBB当選データであるか否かを判定する処理が必要となる構成、及び役の抽選処理にてBB当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定する処理に加えて当該役の抽選処理が非ボーナス状態且つ非ボーナス内部状態である状況において実行されたか否かを判定するための処理が必要となる構成と比較して、ボーナス内部状態ST12に移行するタイミングであるか否かを判定するための処理構成を簡素化することができるとともに、ボーナス用処理(
図67)の処理構成を簡素化することができる。そして、ボーナス用処理の処理構成を簡素化することにより、当該ボーナス用処理に対応するプログラムのデータ容量を低減することができる。
【0607】
遊技終了時の対応処理(
図66)の説明に戻り、ステップS2901にてボーナス用処理(
図67)を実行した後は、ボーナス内部状態ST12又はBB状態ST13であるか否かを判定する(ステップS2902)。ステップS2902では、主側RAM74にBB当選データが設定されている場合、又は主側RAM74におけるBBフラグに「1」がセットされている場合に肯定判定を行う。
【0608】
ボーナス内部状態ST12及びBB状態ST13のいずれでもない場合には(ステップS2902:NO)、現状の遊技状態に対応する処理にジャンプする(ステップS2903)。具体的には、遊技状態が通常遊技状態ST11である場合には通常用処理を実行し(ステップS2904)、遊技状態がAT状態ST14である場合にはAT用処理を実行する(ステップS2905)。通常用処理(ステップS2904)では、通常遊技状態ST11においてAT移行当選が発生している場合にAT状態ST14に移行させるための処理を実行するとともに、第1区間SC1である状況においてAT状態ST14に移行する場合には第2区間SC2を開始するための処理を実行する。また、AT用処理(ステップS2905)では、AT状態ST14の進行制御を行うための処理を実行する。なお、通常用処理(ステップS2904)及びAT用処理(ステップS2905)の詳細については後述する。
【0609】
ステップS2902にて肯定判定をした場合、ステップS2904の処理を実行した場合、又はステップS2905の処理を実行した場合には、遊技区間の第2制御処理を実行する(ステップS2906)。遊技区間の第2制御処理では、第2区間SC2から第1区間SC1への移行条件が成立している場合に遊技区間を第1区間SC1に移行させるための処理を実行する。また、遊技区間の第2制御処理(ステップS2906)では、第2区間SC2から第1区間SC1への移行条件が成立していない場合に、エンディング対応処理を実行する。
【0610】
エンディング対応処理では、主側RAM74に設けられた第1エンディングフラグに「1」がセットされていないことを条件として主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74bの値と、主側RAM74に設けられたAT継続カウンタ74dの値をAT状態ST14における遊技媒体の獲得期待値で除算した値との和が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となっているか否かを判定する。AT継続カウンタ74dは、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。第2区間SC2の上限ゲーム数は1500ゲームに設定されている。
【0611】
上記和の値が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となっている場合、主側RAM74の第1エンディングフラグに「1」をセットする。第1エンディングフラグは継続ゲーム数カウンタ74bを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第1エンディングフラグに「1」がセットされた場合、AT状態ST14において残りの付与数の上乗せが発生しない状態となる。これにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立することとなる状況において、AT状態ST14の残りの付与数の更なる上乗せが発生してしまわないようにすることが可能となる。
【0612】
第1エンディングフラグに「1」をセットした場合、第1エンディングコマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第1エンディングコマンドを受信した場合、その時点の遊技状態がAT状態ST14であれば、当該第1エンディングコマンドの受信を契機として、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。一方、演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第1エンディングコマンドを受信した場合であって遊技状態がAT状態ST14ではない場合にはAT状態ST14に移行した場合に、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。
【0613】
エンディング対応処理では、主側RAM74に設けられた第2エンディングフラグに「1」がセットされていないことを条件として、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74cの値と、主側RAM74のAT継続カウンタ74dの値との和が第2区間SC2の上限純増枚数以上となっているか否かを判定する。第2区間SC2の上限純増枚数は2400枚に設定されている。
【0614】
上記和の値が第2区間SC2の上限純増枚数以上となっている場合、主側RAM74の第2エンディングフラグに「1」をセットする。第2エンディングフラグは、合計獲得数カウンタ74cを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第2エンディングフラグに「1」がセットされた場合、AT状態ST14において残りの付与数の上乗せが発生しない状態となる。これにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立することとなる状況において、AT状態ST14の残りの付与数の更なる上乗せが発生してしまわないようにすることが可能となる。
【0615】
第2エンディングフラグに「1」をセットした場合、第2エンディングコマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第2エンディングコマンドを受信した場合、その時点の遊技状態がAT状態ST14であれば、当該第2エンディングコマンドの受信を契機として、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。一方、演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第2エンディングコマンドを受信した場合であって遊技状態がAT状態ST14ではない場合にはAT状態ST14に移行した場合に、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。
【0616】
遊技終了時の対応処理(
図66)では、ステップS2906にて遊技区間の第2制御処理を実行した後、当選データのクリア処理を実行する(ステップS2907)。当選データのクリア処理では、主側RAM74に設定されている当選データのうちBB当選データ以外の当選データをクリアする。これにより、BB当選データ以外の当選データは、当選となったゲームの次以降のゲームには持ち越されないようにすることができる。また、BB当選データが設定されたゲームにおいてBB入賞が成立しなかった場合、当該BB当選データは、当選となったゲームの次以降のゲームであってもBB入賞が成立するまで記憶保持されるようにすることができる。
【0617】
次に、通常遊技状態ST11、ボーナス内部状態ST12及びBB状態ST13において実行されるAT移行抽選演出の内容並びにボーナス内部状態ST12、BB状態ST13及びAT状態ST14において実行される上乗せ抽選演出の内容について、ボーナス内部状態ST12においてAT移行抽選演出が実行される場合、及びボーナス内部状態ST12において上乗せ抽選演出が実行される場合を例に挙げて説明する。
図68(a)及び
図68(b)はAT移行抽選演出の内容を説明するための説明図である。AT移行抽選演出及び上乗せ抽選演出は、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。
【0618】
ボーナス内部状態ST12においてゲームが開始された場合には、内部状態用演出が実行される。内部状態用演出では、
図68(a)及び
図68(b)に示すように、画像表示装置63において内部状態用キャラクタ画像G51が表示される表示演出が実行される。当該表示演出の内容は、役の抽選処理(
図62)の抽選結果に対応している。また、内部状態用演出では、当該表示演出に対応する音が出力されるようにスピーカ62の音出力制御が実行されるとともに、当該表示演出に対応するタイミングで上部ランプ61が発光するように当該上部ランプ61の発光制御が実行される。
【0619】
AT状態ST14への移行を発生させるか否かを決定するためのAT移行抽選として、通常遊技状態ST11又はボーナス内部状態ST12にて行われる非BB時のAT移行抽選と、BB状態ST13にて行われるBB時のAT移行抽選とが存在している。通常遊技状態ST11である状況、又は通常遊技状態ST11から移行したボーナス内部状態ST12において未だAT移行当選が発生していない状況において、役の抽選処理(
図62)にてAT移行抽選の契機となるインデックス値IV(具体的には「14」~「18」のいずれか)に当選することにより非BB時のAT移行抽選が実行される。また、通常遊技状態ST11から移行したBB状態ST13において未だAT移行当選が発生していない状況、又は通常遊技状態ST11からボーナス内部状態ST12を経由して移行したBB状態ST13であって未だAT移行当選が発生していない状況、すなわちBB状態ST13であるとともに当該BB状態ST13の終了後にAT状態ST14に移行することが確定していない状況において、役の抽選処理(
図62)にてAT移行抽選の契機となるインデックス値IV(具体的には「2」)に当選することによりBB時のAT移行抽選が実行される。そして、非BB時のAT移行抽選又はBB時のAT移行抽選が実行された場合には、AT移行当選の発生の有無とは無関係に、AT移行抽選演出が実行される。
【0620】
AT移行抽選には、通常抽選及び再抽選が存在している。AT移行抽選における通常抽選は、非BB時のAT移行抽選が行われる場合及びBB時のAT移行抽選が行われる場合のいずれにおいても実行される。AT移行抽選における再抽選は、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理(
図62)にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「14」)に当選するという条件、及び非BB時のAT移行抽選における通常抽選にて外れ結果となるという条件の両方が満たされた場合に実行される。当該再抽選にてAT移行当選が発生した場合には、通常抽選にてAT移行当選が発生した場合と同様に、BB状態ST13の終了後にAT状態ST14への移行が発生する。当該再抽選は、通常抽選にてAT移行当選となった場合には実行されない。
【0621】
通常遊技状態ST11又はBB状態ST13において実行された役の抽選処理(
図62)にてAT移行抽選の契機となるインデックス値IVに当選し、AT移行抽選における通常抽選が行われた場合には、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選するという条件が満たされないため、AT移行抽選における再抽選は実行されない。また、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV以外のインデックス値IVであってAT移行抽選の契機となるインデックス値IV(具体的には「16」~「18」のいずれか)に当選し、AT移行抽選における通常抽選が行われた場合にも、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選するという条件が満たされないため、AT移行抽選における再抽選は実行されない。
【0622】
このように、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理(
図62)にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選した場合にのみ、AT移行抽選における通常抽選にて外れ結果となることを条件として再抽選が実行される。これにより、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選した場合にのみAT移行当選を発生させるための機会が遊技者に最大で2回付与されるようにすることができる。
【0623】
既に説明したとおり、BB当選データが設定されたゲームにおいてBB入賞が成立した場合にはボーナス内部状態ST12を経由することなくBB状態ST13に移行する構成であり、ボーナス内部状態ST12はBB当選データが設定されたゲームにおいてBB入賞が成立しなかった場合に移行する遊技状態である。また、ボーナス内部状態ST12は、メインラインML上にBB入賞に対応する図柄の組み合わせが停止された場合にBB状態ST13に移行することが確定している状態である。当該ボーナス内部状態ST12のみにおいてAT移行抽選の再抽選が実行され得る構成とすることにより、BB当選データが設定されたゲームにおいてBB入賞を成立させることができずにボーナス内部状態ST12に滞在することとなった遊技者に再抽選が実行されて得をしたと感じさせることができる。これにより、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
【0624】
ボーナス内部状態ST12においてAT移行抽選が実行された場合には、スタートレバー41の操作に基づいてリール32L,32M,32Rの回転が開始されるタイミングで、
図68(a)に示すように、画像表示装置63の上部に通常抽選用枠画像G52が表示されるとともに、当該通常抽選用枠画像G52の右方に再抽選用枠画像G53が表示される。そして、通常抽選用枠画像G52の枠内に「AT移行抽選」という文字画像G54が表示される。また、スピーカ62からAT移行抽選が開始されることを報知する音が出力される。これにより、AT移行抽選が行われることを遊技者に報知することができる。また、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理(
図62)にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV=14に当選した場合には、通常抽選用枠画像G52の枠内であって「AT移行抽選」という文字画像G54の下方に「(内部チェリー当選時)」という文字画像G55が表示される。これにより、ボーナス内部状態ST12においてAT移行抽選が行われることを遊技者に報知することができる。
【0625】
AT移行抽選における通常抽選の結果が外れ結果となった場合には、これらの画像G52~G55の表示が開始されてから1秒が経過するタイミングで、
図68(a)に示すように、通常抽選用枠画像G52の枠内であって「AT移行抽選」という文字画像G54及び「(内部チェリー当選時)」という文字画像G55の右方に、「外れ」という文字画像G56が表示される。また、AT移行抽選における通常抽選にてAT移行当選となった場合には、上記画像G52~G55の表示が開始されてから1秒が経過するタイミングで、通常抽選用枠画像G52の枠内であって「AT移行抽選」という文字画像G54及び「(内部チェリー当選時)」という文字画像G55の右方に、「当選」という文字画像(図示略)が表示される。そして、AT移行当選が発生したことを報知する音がスピーカ62から出力されるとともに、AT移行当選が発生したことを報知する態様で上部ランプ61が発光する。これにより、AT移行当選が発生したことを報知することができる。
【0626】
図示は省略するが、通常遊技状態ST11において非BB時のAT移行抽選が実行された場合、又はBB状態ST13においてBB時のAT移行抽選が実行された場合にも、通常抽選用枠画像G52の表示と、再抽選用枠画像G53の表示と、「AT移行抽選」という文字画像G54の表示とが行われる。また、スピーカ62からAT移行抽選が開始されることを報知する音が出力される。そして、通常抽選にて外れ結果となった場合には通常抽選用枠画像G52の枠内に表示される「外れ」という文字画像G56が表示されるとともに、AT移行当選が発生した場合には「当選」という文字画像(図示略)の表示が行われる。また、AT移行当選が発生した場合には、AT移行当選が発生したことを報知する音がスピーカ62から出力されるとともに、AT移行当選が発生したことを報知する態様で上部ランプ61が発光する。
【0627】
ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理(
図62)にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV=14に当選し、AT移行抽選における通常抽選にて外れ結果となった場合には、通常抽選用枠画像G52の枠内に「外れ」という文字画像G56の表示が開始されてから1秒が経過するタイミングで、
図68(b)に示すように、再抽選用枠画像G53の枠内に「再抽選」という文字画像G57が表示される。また、スピーカ62からAT移行抽選における再抽選が開始されることを報知する音が出力される。これにより、再抽選が行われることを報知できる。
【0628】
当該再抽選にてAT移行当選が発生した場合には、「再抽選」という文字画像G57の表示が開始されてから1秒が経過するタイミングで、
図68(b)に示すように、再抽選用枠画像G53の枠内であって「再抽選」という文字画像G57の右方に、「当選」という文字画像G58が表示される。また、AT移行当選が発生したことを報知する音がスピーカ62から出力されるとともに、AT移行当選が発生したことを報知する態様で上部ランプ61が発光する。これにより、再抽選にてAT移行当選が発生したことを報知することができる。当該再抽選にて外れ結果となった場合には、「再抽選」という文字画像G57の表示が開始されてから1秒が経過するタイミングで、再抽選用枠画像G53の枠内であって「再抽選」という文字画像G57の右方に、「外れ」という文字画像(図示略)が表示される。
【0629】
AT移行抽選において通常抽選のみが行われる場合、スタートレバー41の操作が行われてゲームが開始されるタイミングでAT移行抽選演出が開始され、当該タイミングから1秒後に当該AT移行抽選演出が終了する。また、AT移行抽選において通常抽選及び再抽選が行われる場合、スタートレバー41の操作が行われてゲームが開始されるタイミングでAT移行抽選演出が開始され、当該タイミングから3秒後に当該AT移行抽選演出が終了する。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、通常処理(
図15)のステップS308にて実行されるリール制御処理(
図22)のステップS601における回転開始処理では、前回のゲームでリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定められたウエイト時間(具体的には4.1秒)が経過するまで待機する。このため、AT移行抽選演出は、当該AT移行演出が開始されたゲームの次のゲームにてリール32L,32M,32Rの回転が開始されるタイミングよりも前のタイミングで終了する。
【0630】
上記のとおり、AT移行当選の発生の有無とは無関係に、非BB時のAT移行抽選又はBB時のAT移行抽選が実行された場合にはAT移行抽選演出が実行されることにより、当該AT移行抽選演出が開始された場合にAT移行当選が発生する可能性があることを報知して、AT移行当選が発生するかもしれないと遊技者に期待させることができる。通常抽選用枠画像G52の枠内に「(内部チェリー当選時)」という文字画像G55が表示されることにより、非BB時のAT移行抽選における通常抽選にて外れ結果となった場合においても当該非BB時のAT移行抽選においてAT移行当選が発生する可能性が残ることを遊技者が把握可能とすることができる。再抽選用枠画像G53の枠内に「再抽選」という文字画像G58が表示されることにより、再抽選にてAT移行当選が発生する可能性があることを報知して、AT移行当選が発生するかもしれないと遊技者に期待させることができる。これにより、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
【0631】
AT状態ST14である状況又はAT移行当選が発生している状況において、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を増加させる上乗せ当選を発生させるか否かを決定するための上乗せ抽選として、ボーナス内部状態ST12又はAT状態ST14において行われる非BB時の上乗せ抽選と、BB状態ST13において行われるBB時の上乗せ抽選とが存在している。ボーナス内部状態ST12において既にAT移行当選が発生している状況、又はAT状態ST14である状況において、役の抽選処理(
図62)にて上乗せ抽選の契機となるインデックス値IV(具体的には「14」~「18」のいずれか)に当選した場合には、主側RAM74における第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれにも「1」がセットされていないことを条件として非BB時の上乗せ抽選が実行される。また、通常遊技状態ST11から移行したBB状態ST13において既にAT移行当選が発生している状況、通常遊技状態ST11からボーナス内部状態ST12を経由して移行したBB状態ST13において既にAT移行当選が発生している状況、AT状態ST14から移行したBB状態ST13である状況、又はAT状態ST14からボーナス内部状態ST12を経由して移行したBB状態ST13である状況、すなわちBB状態ST13であるとともに既に当該BB状態ST13の終了後にAT状態ST14に移行することが確定している状況において、役の抽選処理にて上乗せ抽選の契機となるインデックス値IV(具体的には「2」)に当選した場合には、主側RAM74における第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれにも「1」がセットされていないことを条件としてBB時の上乗せ抽選が実行される。そして、非BB時の上乗せ抽選又はBB時の上乗せ抽選が実行された場合には、上乗せ当選の発生の有無とは無関係に、上乗せ抽選演出が実行される。
【0632】
上乗せ抽選には、上述したAT移行抽選と同様に、通常抽選及び再抽選が存在している。上乗せ抽選における通常抽選は、非BB時の上乗せ抽選が行われる場合及びBB時の上乗せ抽選が行われる場合のいずれにおいても実行される。通常抽選において上乗せ当選となった場合には、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「20」加算される。上乗せ抽選における再抽選は、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理(
図62)にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「14」)に当選し、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて外れ結果となった場合に実行される。当該再抽選にて上乗せ当選となった場合には、通常抽選にて上乗せ当選となった場合と同様に、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「20」加算される。当該再抽選は、通常抽選にて上乗せ当選となった場合には実行されない。
【0633】
上乗せ抽選における再抽選は、BB状態ST13又はAT状態ST14において実行された役の抽選処理(
図62)にて上乗せ抽選の契機となるインデックス値IVに当選し、BB時の上乗せ抽選における通常抽選又は非BB時の上乗せ抽選における通常抽選が行われた場合には実行されない。また、上乗せ抽選における再抽選は、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理(
図62)にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV以外のインデックス値IVであって上乗せ抽選の契機となるインデックス値IV(具体的には「16」~「18」のいずれか)に当選し、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選が行われた場合には実行されない。
【0634】
このように、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理(
図62)にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選した場合にのみ、上乗せ抽選における通常抽選にて外れ結果となることを条件として再抽選が実行される。これにより、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選した場合にのみ上乗せ当選を発生させるための機会が遊技者に最大で2回付与されるようにすることができる。
【0635】
ボーナス内部状態ST12のみにおいて上乗せ抽選の再抽選が実行され得る構成とすることにより、BB当選データが設定されたゲームにおいてBB入賞を成立させることができずにボーナス内部状態ST12に滞在することとなった遊技者に再抽選が実行されて得をしたと感じさせることができる。これにより、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
【0636】
図示は省略するが、ボーナス内部状態ST12において非BB時の上乗せ抽選が実行された場合には、非BB時のAT移行抽選が実行された場合と同様に、画像表示装置63に通常抽選用枠画像G52及び再抽選用枠画像G53(
図68(a)参照)が表示されるとともに、通常抽選用枠画像G52の枠内に「上乗せ抽選」という文字画像(図示略)が表示される。また、スピーカ62から上乗せ抽選が開始されることを報知する音が出力される。これにより、上乗せ抽選が行われることを遊技者に報知することができる。また、ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理(
図62)にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV=14に当選した場合には、通常抽選用枠画像G52の枠内であって「上乗せ抽選」という文字画像の下方に「(内部チェリー当選時)」という文字画像G55(
図68(a)参照)が表示される。これにより、ボーナス内部状態ST12において上乗せ抽選が行われることを遊技者に報知することができる。
【0637】
上乗せ抽選における通常抽選の結果が外れ結果となった場合には、これらの画像の表示が開始されてから1秒が経過するタイミングで、通常抽選用枠画像G52の枠内であって「上乗せ抽選」という文字画像及び「(内部チェリー当選時)」という文字画像G55の右方に、「外れ」という文字画像G56(
図68(a)参照)が表示される。また、上乗せ抽選における通常抽選にて上乗せ当選となった場合には、上記画像の表示が開始されてから1秒が経過するタイミングで、通常抽選用枠画像G52の枠内であって「上乗せ抽選」という文字画像及び「(内部チェリー当選時)」という文字画像G55の右方に、「当選」という文字画像(図示略)が表示される。そして、上乗せ当選が発生したことを報知する音がスピーカ62から出力されるとともに、上乗せ当選が発生したことを報知する態様で上部ランプ61が発光する。これにより、上乗せ当選が発生したことを報知することができる。
【0638】
通常遊技状態ST11において非BB時の上乗せ抽選が実行された場合又はBB状態ST13においてBB時の上乗せ抽選が実行された場合にも、通常抽選用枠画像G52の表示と、再抽選用枠画像G53の表示と、「上乗せ抽選」という文字画像の表示とが行われる。また、スピーカ62からAT移行抽選が開始されることを報知する音が出力される。そして、通常抽選にて外れ結果となった場合には通常抽選用枠画像G52の枠内に表示される「外れ」という文字画像G56が表示されるとともに、上乗せ当選が発生した場合には「当選」という文字画像(図示略)の表示が行われる。また、上乗せ当選が発生した場合には、上乗せ当選が発生したことを報知する音がスピーカ62から出力されるとともに、上乗せ当選が発生したことを報知する態様で上部ランプ61が発光する。
【0639】
ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理(
図62)にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV=14に当選し、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて外れ結果となった場合には、通常抽選用枠画像G52の枠内に「外れ」という文字画像G56の表示が開始されてから1秒が経過するタイミングで、再抽選用枠画像G53の枠内に「再抽選」という文字画像G57(
図68(b)参照)が表示される。また、スピーカ62から上乗せ抽選における再抽選が開始されることを報知する音が出力される。これにより、再抽選が行われることを報知できる。
【0640】
当該再抽選にて上乗せ当選が発生した場合には、「再抽選」という文字画像G57の表示が開始されてから1秒が経過するタイミングで、再抽選用枠画像G53の枠内であって「再抽選」という文字画像G57の右方に、「当選」という文字画像G58(
図68(b)参照)が表示される。また、AT移行当選が発生したことを報知する音がスピーカ62から出力されるとともに、AT移行当選が発生したことを報知する態様で上部ランプ61が発光する。これにより、再抽選にてAT移行当選が発生したことを報知することができる。当該再抽選にて外れ結果となった場合には、「再抽選」という文字画像G57の表示が開始されてから1秒が経過するタイミングで、再抽選用枠画像G53の枠内であって「再抽選」という文字画像G57の右方に、「外れ」という文字画像(図示略)が表示される。
【0641】
上乗せ抽選において通常抽選のみが行われる場合、スタートレバー41の操作が行われてゲームが開始されるタイミングで上乗せ抽選演出が開始され、当該タイミングから1秒後に当該上乗せ抽選演出が終了する。また、上乗せ抽選において通常抽選及び再抽選が行われる場合、スタートレバー41の操作が行われてゲームが開始されるタイミングで上乗せ抽選演出が開始され、当該タイミングから3秒後に当該上乗せ抽選演出が終了する。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、通常処理(
図15)のステップS308にて実行されるリール制御処理(
図22)のステップS601における回転開始処理では、前回のゲームでリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定められたウエイト時間(具体的には4.1秒)が経過するまで待機する。このため、上乗せ抽選演出は、当該上乗せ演出が開始されたゲームの次のゲームにてリール32L,32M,32Rの回転が開始されるタイミングよりも前のタイミングで終了する。
【0642】
上乗せ当選の発生の有無とは無関係に、非BB時の上乗せ抽選又はBB時の上乗せ抽選が実行された場合には上乗せ抽選演出が実行されることにより、当該上乗せ抽選演出が開始された場合に上乗せ当選が発生する可能性があることを報知して、上乗せ当選が発生するかもしれないと遊技者に期待させることができる。通常抽選用枠画像G52の枠内に「(内部チェリー当選時)」という文字画像G55が表示されることにより、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて外れ結果となった場合においても当該非BB時の上乗せ抽選において上乗せ当選が発生する可能性が残ることを遊技者が把握可能とすることができる。再抽選用枠画像G53の枠内に「再抽選」という文字画像G58が表示されることにより、再抽選にて上乗せ当選が発生する可能性があることを報知して、上乗せ当選が発生するかもしれないと遊技者に期待させることができる。これにより、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
【0643】
次に、主側MPU72にて実行されるゲーム開始時の有利抽選処理について
図69のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、ゲーム開始時の有利抽選処理は役の抽選処理(
図62)のステップS2812にて実行される。
【0644】
まず主側RAM74における第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定し(ステップS3101)、いずれかのエンディングフラグに「1」がセットされている場合には(ステップS3101:YES)、そのまま本ゲーム開始時の有利抽選処理(
図69)を終了する。第1エンディングフラグに「1」がセットされている状況においてステップS3102以降の処理が実行されないようにすることにより、継続ゲーム数カウンタ74bを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高い状況において、上乗せ抽選が実行されてしまうことを防止することができる。また、第2エンディングフラグに「1」がセットされている状況においてステップS3102以降の処理が実行されないようにすることにより、合計獲得数カウンタ74cを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高い状況において、上乗せ抽選が実行されてしまうことを防止することができる。
【0645】
ステップS3101にて否定判定を行った場合には、現状における遊技状態がBB状態ST13であるか否かを判定し(ステップS3102)、BB状態ST13である場合には(ステップS3102:YES)、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「2」であるか否かを判定する(ステップS3103)。インデックス値カウンタ74aの値が「2」である場合(ステップS3103:YES)、すなわちBB状態ST13における役の抽選処理(
図62)にてスイカ当選データが設定されているインデックス値IVに当選している場合には、今回のBB状態ST13の契機となったBB役に当選したタイミングの遊技状態がAT状態ST14であったか否かを判定する(ステップS3104)。また、ステップS3104にて否定判定を行った場合には、主側RAM74に設けられたAT移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3105)。AT移行確定フラグは、AT移行当選が発生している状態であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグである。
【0646】
ステップS3104及びステップS3105にて否定判定を行った場合には、BB時のAT移行抽選処理を実行する(ステップS3106)。BB時のAT移行抽選処理では、まずBB時の移行抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。その後、主側RAM74において定期的(具体的には1.49ミリ秒周期)に更新される抽選カウンタから抽選用乱数を取得する。抽選カウンタは「0」~「255」の数値範囲において数値が順次更新されるループカウンタとして構成されている。その後、BB時のAT移行当否判定処理を実行する。BB時のAT移行当否判定処理では、取得した抽選用乱数と、読み出したBB時の移行抽選テーブルとを利用して、今回のBB状態ST13の終了後にAT状態ST14に移行させるか否かを抽選により決定する。当該BB時のAT移行当否判定処理では、3/8の確率でAT移行当選となる。
【0647】
BB時のAT移行抽選処理にてAT移行当選となった場合には(ステップS3107:YES)、主側RAM74におけるAT移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS3108)。これにより、AT移行当選が発生している状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。その後、AT継続カウンタ74dの設定処理を実行する(ステップS3109)。既に説明したとおり、AT継続カウンタ74dは、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。AT継続カウンタ74dの設定処理(ステップS3109)では、AT継続カウンタ74dにAT状態ST14の初期付与数である「200」に対応する情報をセットする。
【0648】
ステップS3107にて否定判定を行った場合、又はステップS3109の処理を行った場合には、第1AT移行抽選結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3110)。第1AT移行抽選結果コマンドには、主側RAM74におけるAT移行確定フラグに「1」がセットされていることを条件として、BB時のAT移行抽選における通常抽選にてAT移行当選が発生したことを示すデータが設定される。演出側MPU92は、第1AT移行抽選結果コマンドを受信することにより、AT移行抽選における通常抽選が実行されたことを把握するとともに、当該通常抽選の結果を把握する。そして、AT移行抽選演出が実行されるようにする。第1AT移行抽選結果コマンドを受信したことに基づいて実行されるAT移行抽選演出では、通常抽選の結果を報知する演出のみが実行され、再抽選の結果を報知する演出は実行されない。
【0649】
ステップS3104にて肯定判定を行った場合、又はステップS3105にて肯定判定を行った場合には、BB時の上乗せ抽選処理を実行する(ステップS3111)。BB時の上乗せ抽選処理では、まずBB時の上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。その後、主側RAM74において定期的(具体的には1.49ミリ秒周期)に更新される抽選カウンタから「0」~「255」のいずれかの抽選用乱数を取得する。その後、BB時の上乗せ当否判定処理を実行する。BB時の上乗せ当否判定処理では、取得した抽選用乱数と、読み出したBB時の上乗せ抽選テーブルとを利用して、上乗せ当選を発生させるか否かを抽選により決定する。当該BB時の上乗せ当否判定処理では、1/4の確率で上乗せ当選となる。
【0650】
BB時の上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となった場合には(ステップS3112:YES)、AT継続カウンタ74dの加算処理を実行する(ステップS3113)。AT継続カウンタ74dの加算処理では、AT継続カウンタ74dの値に「20」を加算する。これにより、BB状態ST13の終了後に移行するAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「20」増加する。
【0651】
ステップS3112にて否定判定を行った場合、又はステップS3113の処理を行った場合には、第1上乗せ抽選結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3114)。第1上乗せ抽選結果コマンドには、上乗せ当選が発生したことを条件として、BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて上乗せ当選が発生したことを示すデータが設定される。演出側MPU92は、第1上乗せ抽選結果コマンドを受信することにより、上乗せ抽選における通常抽選が実行されたことを把握するとともに、当該通常抽選の結果を把握する。そして、上乗せ抽選演出が実行されるようにする。第1上乗せ抽選結果コマンドを受信したことに基づいて実行される上乗せ抽選演出では、通常抽選の結果を報知する演出のみが実行され、再抽選の結果を報知する演出は実行されない。
【0652】
ステップS3102にて否定判定を行った場合、すなわち通常遊技状態ST11、ボーナス内部状態ST12又はAT状態ST14である場合には、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「14」~「18」のいずれかであるか否かを判定し(ステップS3115)、インデックス値カウンタ74aの値が「14」~「18」のいずれかである場合には(ステップS3115:YES)、主側RAM74に設けられた通常当選フラグ74e及び再抽選当選フラグ74f(
図61参照)を「0」クリアする(ステップS3116)。通常当選フラグ74eは、非BB時のAT移行抽選における通常抽選にてAT移行当選が発生したこと、又は非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて上乗せ当選が発生したことを主側MPU72にて把握可能とするフラグである。また、再抽選当選フラグ74fは、非BB時のAT移行抽選における再抽選にてAT移行当選が発生したこと、又は非BB時の上乗せ抽選における再抽選にて上乗せ当選が発生したことを主側MPU72にて把握可能とするフラグである。ステップS3116にて通常当選フラグ74e及び再抽選当選フラグ74fが「0」クリアされることにより、通常当選フラグ74e及び再抽選当選フラグ74fに「1」がセットされていない状態において非BB時のAT移行抽選用処理(ステップS3119)又は非BB時の上乗せ抽選用処理(ステップS3120)が開始されるようにすることができる。
【0653】
その後、現状における遊技状態がAT状態ST14であるか否かを判定する(ステップS3117)。そして、ステップS3117にて否定判定を行った場合には、主側RAM74に設けられたAT移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3118)。ステップS3117及びステップS3118にて否定判定を行った場合には、後述する非BB時のAT移行抽選用処理を実行する(ステップS3119)。また、ステップS3117又はステップS3118にて肯定判定を行った場合には、後述する非BB時の上乗せ抽選用処理を実行する(ステップS3120)。
【0654】
次に、非BB時のAT移行抽選用処理(ステップS3119)の説明に先立ち、当該非BB時のAT移行抽選用処理にて利用される抽選テーブルについて説明する。
図61に示すように、主側ROM73には第1~第5移行抽選テーブル111~115が記憶されている。第1移行抽選テーブル111は役の抽選処理(
図62)にてインデックス値IV=14に当選した場合に読み出される抽選テーブルであり、第2移行抽選テーブル112はインデックス値IV=15に当選した場合に読み出される抽選テーブルであり、第3移行抽選テーブル113はインデックス値IV=16に当選した場合に読み出される抽選テーブルであり、第4移行抽選テーブル114はインデックス値IV=17に当選した場合に読み出される抽選テーブルであり、第5移行抽選テーブル115はインデックス値IV=18に当選した場合に読み出される抽選テーブルである。
【0655】
図70(a)は非BB時のAT移行抽選においてAT移行当選が発生する確率を説明するための説明図である。既に説明したとおり、非BB時のAT移行抽選における再抽選は、ボーナス内部状態ST12における役の抽選処理(
図62)にてインデックス値IV=14に当選した場合に、非BB時のAT移行抽選における通常抽選にて外れ結果となることを条件として実行される。通常遊技状態ST11における役の抽選処理(
図62)にてインデックス値IV=15~18のいずれかに当選した場合、又はボーナス内部状態ST12における役の抽選処理にてインデックス値IV=16~18のいずれかに当選した場合には、非BB時のAT移行抽選における通常抽選のみが実行される。
【0656】
まず通常抽選におけるAT移行当選の発生確率について説明する。インデックス値IV=14に当選し、第1移行抽選テーブル111を利用して通常抽選が実行される場合には約3.1%の確率でAT移行当選が発生し、インデックス値IV=15に当選し、第2移行抽選テーブル112を利用して通常抽選が実行される場合には約3.1%の確率でAT移行当選が発生し、インデックス値IV=16に当選し、第3移行抽選テーブル113を利用して通常抽選が実行される場合には25%の確率でAT移行当選が発生し、インデックス値IV=17に当選し、第4移行抽選テーブル114を利用して通常抽選が実行される場合には約21.9%の確率でAT移行当選が発生し、インデックス値IV=18に当選し、第5移行抽選テーブル115を利用して通常抽選が実行される場合には約9.4%の確率でAT移行当選が発生する。
【0657】
非BB時のAT移行抽選における再抽選が実行される場合には、通常抽選が実行される場合と同様に、第1移行抽選テーブル111が利用される。そして、当該再抽選にてAT移行当選が発生する確率は、通常抽選にてAT移行当選が発生する確率と同一の確率(具体的には約3.1%)である。通常抽選にてAT移行当選が発生する場合及び再抽選にてAT移行当選が発生する場合を考慮すると、インデックス値IV=14に当選して非BB時のAT移行抽選が実行された場合にAT移行当選が発生する確率は約6.2%である。また、インデックス値IV=15~18のいずれかに当選して非BB時のAT移行抽選が実行された場合にAT移行当選が発生する確率は、既に説明した通常抽選にてAT移行当選が発生する確率となる。
【0658】
このように、非BB時のAT移行抽選においてAT移行当選が発生する確率はインデックス値IV=15で当選した場合に最も低い確率となり、インデックス値IV=15で当選した場合→インデックス値IV=14で当選した場合→インデックス値IV=18で当選した場合→インデックス値IV=17で当選した場合→インデックス値IV=16で当選した場合の順番で、非BB時のAT移行抽選においてAT移行当選が発生する確率が上昇する。また、既に説明したとおり、通常遊技状態ST11において役の抽選処理(
図62)が実行された場合にインデックス値IV=15に当選する確率~インデックス値IV=18に当選する確率のうちインデックス値IV=15に当選する確率が最も高い確率であり、通常遊技状態ST11において役の抽選処理(
図62)が実行された場合に当選が発生する確率は、インデックス値IV=15→インデックス値IV=18→インデックス値IV=17→インデックス値IV=16の順番で下降する。さらにまた、ボーナス内部状態ST12において役の抽選処理が実行された場合にインデックス値IV=14に当選する確率及びインデックス値IV=16に当選する確率~インデックス値IV=18に当選する確率のうちインデックス値IV=14に当選する確率が最も高い確率であり、ボーナス内部状態ST12において役の抽選処理が実行された場合に当選が発生する確率は、インデックス値IV=14→インデックス値IV=18→インデックス値IV=17→インデックス値IV=16の順番で下降する。また、既に説明したとおり、ボーナス内部状態ST12において役の抽選処理が実行された場合にインデックス値IV=14にて当選が発生する確率は、通常遊技状態ST11において役の抽選処理が実行された場合にインデックス値IV=15にて当選が発生する確率と同一の確率に設定されている。
【0659】
これにより、インデックス値IV=14~18のいずれかに当選して非BB時のAT移行抽選における通常抽選が実行された場合には、役の抽選処理(
図62)にて当選したインデックス値IVが当選確率の低いインデックス値IVであるほど、当該通常抽選においてAT移行当選が発生し易くなるようにすることができる。
【0660】
チェリー当選データが設定されている「14」及び「15」のインデックス値IVのうち、インデックス値IV=14にて当選が発生した場合には非BB時のAT移行抽選における通常抽選にて外れ結果となることを条件に再抽選が実行される一方、インデックス値IV=15にて当選が発生した場合には非BB時のAT移行抽選における通常抽選にて外れ結果となっても再抽選は実行されない。これにより、役の抽選処理(
図62)においてインデックス値IV=14に当選する確率がインデックス値IV=15に当選する確率と同一の確率に設定されている構成であるとともに、インデックス値IV=14に当選して非BB時のAT移行抽選が実行される場合に通常抽選にてAT移行当選となる確率として、インデックス値IV=15に当選して非BB時のAT移行抽選が実行される場合に通常抽選にてAT移行当選となる確率と同一の確率が設定されている構成において、インデックス値IV=14に当選して非BB時のAT移行抽選が実行される場合に再抽選を含めてAT移行当選となる確率の方が、インデックス値IV=15に当選して非BB時のAT移行抽選が実行される場合にAT移行当選となる確率よりも高い確率とすることができる。
【0661】
ボーナス内部状態ST12における役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「14」)に当選して非BB時のAT移行抽選が実行される場合の方が、通常遊技状態ST11において役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「15」)に当選して非BB時のAT移行抽選が実行される場合よりも、AT移行当選が発生し易い構成とすることにより、BB当選データが設定されたゲームにおいてBB入賞を成立させることができずにボーナス内部状態ST12に滞在することとなった遊技者に損をしたと感じさせてしまう可能性を低減することができる。これにより、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
【0662】
次に、主側MPU72にて実行される非BB時のAT移行抽選用処理について
図70(b)のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、非BB時のAT移行抽選用処理はゲーム開始時の有利抽選処理(
図69)のステップS3119にて実行される。
【0663】
まず主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値に対応する移行抽選テーブル111~115を主側ROM73から読み出す(ステップS3201)。ステップS3201では、インデックス値カウンタ74aの値が「14」である場合には第1移行抽選テーブル111を読み出し、インデックス値カウンタ74aの値が「15」である場合には第2移行抽選テーブル112を読み出し、インデックス値カウンタ74aの値が「16」である場合には第3移行抽選テーブル113を読み出し、インデックス値カウンタ74aの値が「17」である場合には第4移行抽選テーブル114を読み出し、インデックス値カウンタ74aの値が「18」である場合には第5移行抽選テーブル115を読み出す。
【0664】
その後、主側RAM74において定期的(具体的には1.49ミリ秒周期)に更新される抽選カウンタから「0」~「255」のいずれかの抽選用乱数を取得し(ステップS3202)、非BB時のAT移行当否判定処理を実行する(ステップS3203)。非BB時のAT移行当否判定処理では、ステップS3202にて取得した抽選用乱数と、ステップS3301にて読み出した移行抽選テーブル111~115とを利用して、AT移行当選を発生させるか否かを抽選により決定する。
【0665】
役の抽選処理(
図62)にてインデックス値IV=15~18のいずれかに当選したゲームでは、ステップS3202及びステップS3203の処理が1回実行されることにより通常抽選が実行される。当該ゲームにおいてステップS3202及びステップS3203の処理が実行される回数は1回のみである。これにより、役の抽選処理にてインデックス値IV=15~18のいずれかに当選したゲームでは、通常抽選のみが実行されるようにすることができる。
【0666】
役の抽選処理にてインデックス値IV=14に当選したゲームにおいて、最初にステップS3202及びステップS3203の処理が実行されることにより通常抽選が実行される。そして、当該通常抽選にて外れ結果となった場合には、再びステップS3202及びステップS3203の処理が実行されることにより再抽選が実行される。一方、当該通常抽選にてAT移行当選が発生した場合には、当該ゲームにおいてステップS3202及びステップS3203の処理が再度実行されることはない。これにより、役の抽選処理にてインデックス値IV=14に当選したゲームにおいて通常抽選にて外れ結果となることを条件として、再抽選が実行されるようにすることができる。
【0667】
ステップS3203における非BB時のAT移行当否判定処理にてAT移行当選が発生した場合には(ステップS3204:YES)、主側RAM74におけるAT移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS3205)。これにより、AT移行当選が発生している状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。その後、既に説明したゲーム開始時の有利抽選処理(
図69)のステップS3109と同様に、AT継続カウンタ74dの設定処理を実行する(ステップS3206)。AT継続カウンタ74dの設定処理では、AT継続カウンタ74dにAT状態ST14の初期付与数である「200」に対応する情報をセットする。
【0668】
ステップS3203における非BB時のAT移行当否判定処理にて外れ結果となった場合には(ステップS3204:NO)、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「14」であるか否かを判定し(ステップS3207)、インデックス値カウンタ74aの値が「14」である場合には(ステップS3207:YES)、主側RAM74に設けられた再抽選フラグ74g(
図61参照)に「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3208)。再抽選フラグ74gは、今回のゲームにおいて既に非BB時のAT移行抽選又は非BB時の上乗せ抽選における再抽選が行われた状態であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグである。再抽選フラグ74gに「1」がセットされていない場合(ステップS3208:NO)、すなわち未だ再抽選が実行されていない場合には、再抽選フラグ74gに「1」をセットし(ステップS3209)、ステップS3202に進む。そして、主側RAM74に第1移行抽選テーブル111が読み出されている状態で、再びステップS3202及びステップS3203の処理を実行する。これにより、役の抽選処理にてインデックス値IV=14に当選した場合には、非BB時のAT移行抽選における通常抽選にて外れ結果となることを条件として再抽選が実行されるようにすることができる。
【0669】
ステップS3209にて再抽選フラグ74gに「1」がセットされることにより、今回のゲームにおいて次にステップS3208の判定処理が実行される場合に肯定判定が行われるようにすることができる。これにより、役の抽選処理にてインデックス値IV=14に当選し、非BB時のAT移行抽選における通常抽選にて外れ結果となった場合に実行される再抽選が1回のみとなるようにすることができる。
【0670】
ステップS3206にてAT継続カウンタ74dの設定処理を実行した後、再抽選フラグ74gに「1」がセットされていない場合(ステップS3210:NO)、すなわち通常抽選にてAT移行当選が発生した場合には、主側RAM74における通常当選フラグ74eに「1」をセットする(ステップS3211)。これにより、非BB時のAT移行抽選における通常抽選にてAT移行当選が発生したことを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0671】
再抽選フラグ74gに「1」がセットされている場合(ステップS3210:YES)、すなわち再抽選にてAT移行当選が発生した場合には、主側RAM74における再抽選当選フラグ74fに「1」をセットする(ステップS3212)。これにより、非BB時のAT移行抽選における再抽選にてAT移行当選が発生したことを主側MPU72にて把握可能とすることができる。その後、再抽選フラグ74gの値を「0」クリアする(ステップS3213)。
【0672】
ステップS3207にて否定判定を行った場合には、ステップS3215に進む。これにより、役の抽選処理(
図62)にてインデックス値IV=15~18のいずれかに当選したゲームでは、非BB時のAT移行抽選における通常抽選にて外れ結果となった場合に再抽選が実行されないようにすることができる。また、ステップS3208にて肯定判定を行った場合には、再抽選フラグ74gの値を「0」クリアして(ステップS3214)、ステップS3215に進む。これにより、非BB時のAT移行抽選における再抽選にて外れ結果となった場合に、再び再抽選が実行されることが防止されている。
【0673】
ステップS3207にて否定判定を行った場合、ステップS3211の処理を実行した場合、ステップS3213の処理を実行した場合、又はステップS3214の処理を実行した場合には、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「14」であるか否かを判定することにより、ボーナス内部状態ST12においてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「14」)に当選して非BB時のAT移行抽選が実行されたか否かを判定する(ステップS3215)。
【0674】
ステップS3215にて否定判定を行った場合には第1AT移行抽選結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3216)。第1AT移行抽選結果コマンドには、通常当選フラグ74eの値が「1」であることを条件として、非BB時のAT移行抽選における通常抽選にてAT移行当選が発生したことを示すデータが設定される。演出側MPU92は、第1AT移行抽選結果コマンドを受信することにより、AT移行抽選における通常抽選が実行されたことを把握するとともに、当該通常抽選の結果を把握する。そして、AT移行抽選演出が実行されるようにする。第1AT移行抽選結果コマンドを受信したことに基づいて実行されるAT移行抽選演出では、通常抽選の結果を報知する演出のみが実行され、再抽選の結果を報知する演出は実行されない。
【0675】
ステップS3215にて肯定判定を行った場合には第2AT移行抽選結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3217)。第2AT移行抽選結果コマンドには、通常当選フラグ74eの値が「1」であることを条件として、非BB時のAT移行抽選における通常抽選にてAT移行当選が発生したことを示すデータが設定されるとともに、再抽選当選フラグ74fの値が「1」であることを条件として、非BB時のAT移行抽選における再抽選にてAT移行当選が発生したことを示すデータが設定される。演出側MPU92は、第2AT移行抽選結果コマンドを受信することにより、AT移行抽選における通常抽選が実行されたことを把握するとともに、当該通常抽選の結果を把握する。また、演出側MPU92は、第2AT移行抽選結果コマンドを受信することにより、AT移行抽選における再抽選が実行されたか否かを把握するとともに、再抽選が実行された場合には当該再抽選の結果を把握する。そして、AT移行抽選演出が実行されるようにする。第2AT移行抽選結果コマンドを受信したことに基づいて実行されるAT移行抽選演出では、通常抽選の結果を報知する演出が実行されるとともに、再抽選が行われた場合には当該再抽選の結果を報知する演出が実行される。
【0676】
既に説明したとおり、通常遊技状態ST11又はボーナス内部状態ST12における役の抽選処理(
図62)において当選が発生し得るインデックス値IVのうちチェリー当選データが設定されているインデックス値IVは「14」及び「15」である。そして、インデックス値IV=14は、ボーナス内部状態ST12において役の抽選処理(
図62)が実行された場合に当選が発生し得るインデックス値IVであるとともに、通常遊技状態ST11において役の抽選処理が実行された場合には当選が発生しないインデックス値IVである。このため、チェリー当選データ及びBB当選データが設定されているインデックス値IVが存在している構成において、非BB時のAT移行抽選用処理では、インデックス値カウンタ74aの値が「14」であるか否かを判定する処理を実行することにより、ボーナス内部状態ST12における役の抽選処理(
図62)にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定することができる。これにより、チェリー当選データが設定されているか否かを判定する処理に加えて当該チェリー当選データが既にボーナス内部状態ST12となっている状況において実行された役の抽選処理にて設定された当選データか否かを判定する処理が必要となる構成と比較して、ボーナス内部状態ST12における役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定するための処理構成を簡素化することができる。
【0677】
ボーナス内部状態ST12における役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定するための処理構成を簡素化することにより、非BB時のAT移行抽選用処理(
図70(b))の処理構成を簡素化することができるとともに、当該非BB時のAT移行抽選用処理に対応するプログラムを記憶するために必要となる主側ROM73のデータ容量を低減することができる。
【0678】
次に、非BB時の上乗せ抽選用処理(ステップS3120)の説明に先立ち、当該非BB時の上乗せ抽選用処理にて利用される抽選テーブルについて説明する。
図61に示すように、主側ROM73には第1~第5上乗せ抽選テーブル116~119,121が記憶されている。第1上乗せ抽選テーブル116は役の抽選処理(
図62)にてインデックス値IV=14に当選した場合に読み出される抽選テーブルであり、第2上乗せ抽選テーブル117はインデックス値IV=15に当選した場合に読み出される抽選テーブルであり、第3上乗せ抽選テーブル118はインデックス値IV=16に当選した場合に読み出される抽選テーブルであり、第4上乗せ抽選テーブル119はインデックス値IV=17に当選した場合に読み出される抽選テーブルであり、第5上乗せ抽選テーブル121はインデックス値IV=18に当選した場合に読み出される抽選テーブルである。
【0679】
図71(a)は非BB時の上乗せ抽選において上乗せ当選が発生する確率を説明するための説明図である。既に説明したとおり、非BB時の上乗せ抽選における再抽選は、ボーナス内部状態ST12における役の抽選処理(
図62)にてインデックス値IV=14に当選した場合に、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて外れ結果となることを条件として実行される。通常遊技状態ST11における役の抽選処理(
図62)にてインデックス値IV=15~18のいずれかに当選した場合、又はボーナス内部状態ST12における役の抽選処理にてインデックス値IV=16~18のいずれかに当選した場合には、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選のみが実行される。
【0680】
まず通常抽選における上乗せ当選の発生確率について説明する。インデックス値IV=14に当選し、第1上乗せ抽選テーブル116を利用して通常抽選が実行される場合には約1.6%の確率で上乗せ当選が発生し、インデックス値IV=15に当選し、第2上乗せ抽選テーブル117を利用して通常抽選が実行される場合には約1.6%の確率で上乗せ当選が発生し、インデックス値IV=16に当選し、第3上乗せ抽選テーブル118を利用して通常抽選が実行される場合には12.5%の確率で上乗せ当選が発生し、インデックス値IV=17に当選し、第4上乗せ抽選テーブル119を利用して通常抽選が実行される場合には約10.9%の確率で上乗せ当選が発生し、インデックス値IV=18に当選し、第5上乗せ抽選テーブル121を利用して通常抽選が実行される場合には約4.7%の確率で上乗せ当選が発生する。
【0681】
非BB時の上乗せ抽選における再抽選が実行される場合には、通常抽選が実行される場合と同様に、第1上乗せ抽選テーブル116が利用される。そして、当該再抽選にて上乗せ当選が発生する確率は、通常抽選にて上乗せ当選が発生する確率と同一の確率(具体的には約1.6%)である。通常抽選にて上乗せ当選が発生する場合及び再抽選にて上乗せ当選が発生する場合を考慮すると、インデックス値IV=14に当選して非BB時の上乗せ抽選が実行された場合に上乗せ当選が発生する確率は約3.1%である。また、インデックス値IV=15~18のいずれかに当選して非BB時の上乗せ抽選が実行された場合に上乗せ当選が発生する確率は、既に説明した通常抽選にて上乗せ当選が発生する確率となる。
【0682】
このように、役の抽選処理(
図62)においてインデックス値IV=14~18のいずれかに当選して非BB時の上乗せ抽選が行われる場合、非BB時の上乗せ抽選において上乗せ当選が発生する確率はインデックス値IV=15で当選した場合に最も低い確率となる。非BB時の上乗せ抽選において上乗せ当選が発生する確率は、インデックス値IV=15で当選した場合→インデックス値IV=14で当選した場合→インデックス値IV=18で当選した場合→インデックス値IV=17で当選した場合→インデックス値IV=16で当選した場合の順番で上昇する。また、既に説明したとおり、通常遊技状態ST11において役の抽選処理(
図62)が実行された場合には、インデックス値IV=15で当選する確率~インデックス値IV=18で当選する確率のうちインデックス値IV=15で当選する確率が最も高い確率となる。そして、通常遊技状態ST11における役の抽選処理にて当選する確率は、インデックス値IV=15→インデックス値IV=18→インデックス値IV=17→インデックス値IV=16の順番で下降する。さらにまた、ボーナス内部状態ST12において役の抽選処理が実行された場合にインデックス値IV=14で当選する確率及びインデックス値IV=16で当選する確率~インデックス値IV=18で当選する確率のうちインデックス値IV=14で当選する確率が最も高い確率となる。そして、ボーナス内部状態ST12における役の抽選処理にて当選する確率は、インデックス値IV=14→インデックス値IV=18→インデックス値IV=17→インデックス値IV=16の順番で下降する。また、既に説明したとおり、ボーナス内部状態ST12において役の抽選処理が実行された場合にインデックス値IV=14にて当選が発生する確率は、通常遊技状態ST11において役の抽選処理が実行された場合にインデックス値IV=15にて当選が発生する確率と同一の確率に設定されている。
【0683】
これにより、インデックス値IV=14~18のいずれかに当選して非BB時の上乗せ抽選における通常抽選が実行された場合には、役の抽選処理(
図62)にて当選したインデックス値IVが当選確率の低いインデックス値IVであるほど、非BB時の上乗せ抽選にて上乗せ当選が発生し易くなるようにすることができる。
【0684】
チェリー当選データが設定されている「14」及び「15」のインデックス値IVのうち、インデックス値IV=14にて当選が発生した場合には非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて外れ結果となることを条件に再抽選が実行される一方、インデックス値IV=15にて当選が発生した場合には非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて外れ結果となっても再抽選は実行されない。これにより、役の抽選処理(
図62)においてインデックス値IV=14に当選する確率がインデックス値IV=15に当選する確率と同一の確率に設定されている構成であるとともに、インデックス値IV=14に当選して非BB時の上乗せ抽選が実行される場合に通常抽選にて上乗せ当選となる確率として、インデックス値IV=15に当選して非BB時の上乗せ抽選が実行される場合に通常抽選にて上乗せ当選となる確率と同一の確率が設定されている構成において、インデックス値IV=14に当選して非BB時の上乗せ抽選が実行される場合に再抽選を含めて上乗せ当選となる確率の方が、インデックス値IV=15に当選して非BB時の上乗せ抽選が実行される場合に上乗せ当選となる確率よりも高い確率とすることができる。
【0685】
ボーナス内部状態ST12における役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「14」)に当選して非BB時の上乗せ抽選が実行される場合の方が、AT状態ST14において役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「15」)に当選して非BB時の上乗せ抽選が実行される場合よりも、上乗せ当選が発生し易い構成とすることにより、BB当選データが設定されたゲームにおいてBB入賞を成立させることができずにボーナス内部状態ST12に滞在することとなった遊技者に損をしたと感じさせてしまう可能性を低減することができる。これにより、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
【0686】
次に、主側MPU72にて実行される非BB時の上乗せ抽選用処理について
図71(b)のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、非BB時の上乗せ抽選用処理はゲーム開始時の有利抽選処理(
図69)のステップS3120にて実行される。
【0687】
まず主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値に対応する上乗せ抽選テーブル116~119,121を主側ROM73から読み出す(ステップS3301)。ステップS3301では、インデックス値カウンタ74aの値が「14」である場合には第1上乗せ抽選テーブル116を読み出し、インデックス値カウンタ74aの値が「15」である場合には第2上乗せ抽選テーブル117を読み出し、インデックス値カウンタ74aの値が「16」である場合には第3上乗せ抽選テーブル118を読み出し、インデックス値カウンタ74aの値が「17」である場合には第4上乗せ抽選テーブル119を読み出し、インデックス値カウンタ74aの値が「18」である場合には第5上乗せ抽選テーブル121を読み出す。
【0688】
その後、主側RAM74において定期的(具体的には1.49ミリ秒周期)に更新される抽選カウンタから「0」~「255」のいずれかの抽選用乱数を取得し(ステップS3302)、非BB時の上乗せ当否判定処理を実行する(ステップS3303)。非BB時の上乗せ当否判定処理では、ステップS3302にて取得した抽選用乱数と、ステップS3301にて読み出した上乗せ抽選テーブル116~119,121とを利用して、上乗せ当選を発生させるか否かを抽選により決定する。
【0689】
役の抽選処理(
図62)にてインデックス値IV=15~18のいずれかに当選したゲームでは、ステップS3302及びステップS3303の処理が1回実行されることにより非BB時の上乗せ抽選における通常抽選が実行される。当該ゲームにおいてステップS3302及びステップS3303の処理が実行される回数は1回のみである。これにより、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選のみが実行されるようにすることができる。
【0690】
役の抽選処理にてインデックス値IV=14に当選したゲームにおいて、最初にステップS3302及びステップS3303の処理が実行されることにより非BB時の上乗せ抽選における通常抽選が実行される。そして、当該通常抽選にて外れ結果となった場合には、再びステップS3302及びステップS3303の処理が実行されることにより非BB時の上乗せ抽選における再抽選が実行される。一方、当該通常抽選にて上乗せ当選が発生した場合には、当該ゲームにおいてステップS3302及びステップS3303の処理が再度実行されることはない。これにより、役の抽選処理にてインデックス値IV=14に当選したゲームでは、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて外れ結果となることを条件として、再抽選が実行されるようにすることができる。
【0691】
ステップS3303における非BB時の上乗せ当否判定処理にて上乗せ当選が発生した場合には(ステップS3304:YES)、既に説明したゲーム開始時の有利抽選処理(
図69)におけるステップS3113と同様に、AT継続カウンタ74dの加算処理を実行する(ステップS3305)。AT継続カウンタ74dの加算処理では、AT継続カウンタ74dの値に「20」を加算する。これにより、BB状態ST13の終了後に移行するAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「20」増加する。
【0692】
ステップS3303における非BB時の上乗せ当否判定処理にて外れ結果となった場合には(ステップS3304:NO)、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「14」であるか否かを判定し(ステップS3306)、インデックス値カウンタ74aの値が「14」である場合には(ステップS3306:YES)、主側RAM74における再抽選フラグ74gに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3307)。再抽選フラグ74gに「1」がセットされていない場合(ステップS3307:NO)、すなわち今回のゲームにおいて未だ非BB時の上乗せ抽選における再抽選が実行されていない場合には、再抽選フラグ74gに「1」をセットし(ステップS3308)、ステップS3302に進む。そして、主側RAM74に第1上乗せ抽選テーブル116が読み出されている状態で、再びステップS3302及びステップS3303の処理を実行する。これにより、役の抽選処理にてインデックス値IV=14に当選し、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて外れ結果となった場合に再抽選が実行されるようにすることができる。
【0693】
ステップS3308にて再抽選フラグ74gに「1」がセットされることにより、今回のゲームにおいて次にステップS3307の判定処理が実行される場合に肯定判定が行われるようにすることができる。これにより、役の抽選処理(
図62)にてインデックス値IV=14に当選し、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて外れ結果となった場合に実行される再抽選が1回のみとなるようにすることができる。
【0694】
ステップS3305にてAT継続カウンタ74dの加算処理を実行した後、再抽選フラグ74gに「1」がセットされていない場合(ステップS3309:NO)、すなわち通常抽選にて上乗せ当選が発生した場合には、主側RAM74における通常当選フラグ74eに「1」をセットする(ステップS3310)。これにより、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて上乗せ当選が発生したことを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0695】
再抽選フラグ74gに「1」がセットされている場合(ステップS3309:YES)、すなわち再抽選にて上乗せ当選が発生した場合には、主側RAM74における再抽選当選フラグ74fに「1」をセットする(ステップS3311)。これにより、非BB時の上乗せ抽選における再抽選にて上乗せ当選が発生したことを主側MPU72にて把握可能とすることができる。その後、再抽選フラグ74gの値を「0」クリアする(ステップS3312)。
【0696】
ステップS3306にて否定判定を行った場合には、ステップS3314に進む。これにより、役の抽選処理(
図62)にてインデックス値IV=15~18のいずれかに当選したゲームでは、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて外れ結果となった場合においても再抽選が実行されないようにすることができる。また、ステップS3307にて肯定判定を行った場合には、再抽選フラグ74gの値を「0」クリアして(ステップS3313)、ステップS3314に進む。これにより、非BB時の上乗せ抽選における再抽選にて外れ結果となった場合に、再び再抽選が実行されることが防止されている。
【0697】
ステップS3306にて否定判定を行った場合、ステップS3310の処理を実行した場合、ステップS3312の処理を実行した場合、又はステップS3313の処理を実行した場合には、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「14」であるか否かを判定することにより、ボーナス内部状態ST12においてチェリー当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「14」)に当選して非BB時の上乗せ抽選が実行されたか否かを判定する(ステップS3314)。
【0698】
ステップS3314にて否定判定を行った場合には第1上乗せ抽選結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3315)。第1上乗せ抽選結果コマンドには、通常当選フラグ74eの値が「1」であることを条件として、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて上乗せ当選が発生したことを示すデータが設定される。演出側MPU92は、第1上乗せ抽選結果コマンドを受信することにより、上乗せ抽選における通常抽選が実行されたことを把握するとともに、当該通常抽選の結果を把握する。そして、上乗せ抽選演出が実行されるようにする。第1上乗せ抽選結果コマンドを受信したことに基づいて実行される上乗せ抽選演出では、通常抽選の結果を報知する演出のみが実行され、再抽選の結果を報知する演出は実行されない。
【0699】
ステップS3314にて肯定判定を行った場合には第2上乗せ抽選結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3316)。第2上乗せ抽選結果コマンドには、通常当選フラグ74eの値が「1」であることを条件として、非BB時の上乗せ抽選における通常抽選にて上乗せ当選が発生したことを示すデータが設定されるとともに、再抽選当選フラグ74fの値が「1」であることを条件として、非BB時の上乗せ抽選における再抽選にて上乗せ当選が発生したことを示すデータが設定される。演出側MPU92は、第2上乗せ抽選結果コマンドを受信することにより、上乗せ抽選における通常抽選が実行されたことを把握するとともに、当該通常抽選の結果を把握する。また、演出側MPU92は、第2上乗せ抽選結果コマンドを受信することにより、上乗せ抽選における再抽選が実行されたか否かを把握するとともに、再抽選が実行された場合には当該再抽選の結果を把握する。そして、上乗せ抽選演出が実行されるようにする。第2上乗せ抽選結果コマンドを受信したことに基づいて実行される上乗せ抽選演出では、通常抽選の結果を報知する演出が実行されるとともに、再抽選が行われた場合には当該再抽選の結果を報知する演出が実行される。
【0700】
既に説明したとおり、ボーナス内部状態ST12又はAT状態ST14における役の抽選処理(
図62)において当選が発生し得るインデックス値IVのうちチェリー当選データが設定されているインデックス値IVは「14」及び「15」である。そして、インデックス値IV=14は、ボーナス内部状態ST12において役の抽選処理(
図62)が実行された場合に当選が発生し得るインデックス値IVであるとともに、AT状態ST14において役の抽選処理が実行された場合には当選が発生しないインデックス値IVである。このため、チェリー当選データ及びBB当選データが設定されているインデックス値IVが存在している構成において、非BB時の上乗せ抽選用処理(
図71(b))では、インデックス値カウンタ74aの値が「14」であるか否かを判定する処理を実行することにより、ボーナス内部状態ST12における役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定することができる。これにより、チェリー当選データが設定されているか否かを判定する処理に加えて当該チェリー当選データが既にボーナス内部状態ST12となっている状況において実行された役の抽選処理にて設定された当選データか否かを判定する処理が必要となる構成と比較して、ボーナス内部状態ST12における役の抽選処理にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定するための処理構成を簡素化することができる。
【0701】
ボーナス内部状態ST12における役の抽選処理(
図62)にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定するための処理構成を簡素化することにより、非BB時の上乗せ抽選用処理(
図71(b))の処理構成を簡素化することができるとともに、当該非BB時の上乗せ抽選用処理に対応するプログラムを記憶するために必要となる主側ROM73のデータ容量を低減することができる。
【0702】
次に、演出側MPU92にて実行されるAT用演出の制御処理について
図72に示すフローチャートを参照しながら説明する。AT用演出の制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
【0703】
主側MPU72から第1AT移行抽選結果コマンド又は第2AT移行抽選結果コマンドを受信した場合には(ステップS3401:YES)、AT移行抽選演出の開始処理を実行する(ステップS3402)。AT移行抽選演出の開始処理では、受信した第1AT移行抽選結果コマンド又は第2AT移行抽選結果コマンドに設定されているデータに対応するAT移行抽選演出テーブルを演出側ROM93から読み出す。当該読み出されたAT移行抽選演出テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61においてAT移行抽選演出に対応する発光演出が行われ、スピーカ62においてAT移行抽選演出に対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63においてAT移行抽選演出に対応する表示演出が行われる。AT移行抽選演出の内容は既に説明したとおりである。
【0704】
主側MPU72から第1上乗せ抽選結果コマンド又は第2上乗せ抽選結果コマンドを受信した場合には(ステップS3403:YES)、上乗せ抽選演出の開始処理を実行する(ステップS3404)。上乗せ抽選演出の開始処理では、受信した第1上乗せ抽選結果コマンド又は第2上乗せ抽選結果コマンドに設定されているデータに対応する上乗せ抽選演出テーブルを演出側ROM93から読み出す。当該読み出された上乗せ抽選演出テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において上乗せ抽選演出に対応する発光演出が行われ、スピーカ62において上乗せ抽選演出に対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において上乗せ抽選演出に対応する表示演出が行われる。上乗せ抽選演出の内容は既に説明したとおりである。
【0705】
次に、AT状態ST14において実行される報知及び演出の内容について説明する。
【0706】
既に説明したとおり、インデックス値IV=1~12のそれぞれには、第1~第6赤ベル当選データ及び第1~第6黒ベル当選データのいずれかと、第1~第3補填当選データのいずれかと、第4~第7補填当選データのいずれかとの組合せが設定されている。AT状態ST14では、役の抽選処理(
図62)にて当該インデックス値IV=1~12のいずれかに当選した場合に、いずれかの赤ベル入賞又はいずれかの黒ベル入賞を成立させるためのストップボタン42~44の操作順序及び操作タイミングを報知する停止操作報知が実行される。
【0707】
停止操作報知では、いずれかの赤ベル入賞又はいずれかの黒ベル入賞を成立させるための停止順報知及び目安範囲報知が実行される。停止順報知では、役の抽選処理(
図62)にて当選したインデックス値IVに設定されているいずれかの赤ベル当選データ又はいずれかの黒ベル当選データに対応する赤ベル入賞又は黒ベル入賞を成立させるための停止順序が報知される。目安範囲報知では、各リール32L,32M,32Rにおいて、当該赤ベル入賞又は黒ベル入賞を成立させるためにストップボタン42~44を操作するタイミングの目安となる範囲が報知される。また、AT状態ST14では、当該AT状態ST14の開始時に与えられる第1~第6ミッションを達成して当該AT状態ST14における残りの付与数の上乗せを発生させることに挑戦する上乗せ挑戦演出が実行される。上乗せ挑戦演出の詳細については後述する。
【0708】
図73(a)及び
図73(b)は停止操作報知及び上乗せ挑戦演出が行われる様子を説明するための説明図である。まず停止順報知について説明する。停止順報知は画像表示装置63にて実行される。停止順報知が実行される場合、
図73(a)に示すように、画像表示装置63にはゲームを終了させるために必要な停止操作の回数と同数の単位表示画像G1~G3が表示され、各単位表示画像G1~G3においてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われる。具体的には左リール32Lに対応する左単位表示画像G1と、中リール32Mに対応する中単位表示画像G2と、右リール32Rに対応する右単位表示画像G3とが表示される。そして、
図73(a)においては第1停止が左リール32Lであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が中リール32Mである場合の停止順序が報知される様子を示しているため、左単位表示画像G1には左リール32Lの停止順序に対応する「1」の画像が表示され、中単位表示画像G2には中リール32Mの停止順序に対応する「3」の画像が表示され、右単位表示画像G3には右リール32Rの停止順序に対応する「2」の画像が表示される。遊技者は、停止順報知に基づいて、いずれかの赤ベル入賞又はいずれかの黒ベル入賞を成立可能とするストップボタン42~44の操作順序を把握することができる。
【0709】
次に、目安範囲報知について説明する。目安範囲報知はスピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。既に説明したとおり、各遊技状態ST11~ST14では、ストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。また、
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=1に設定されている赤ベル当選データは第1赤ベル当選データであるとともに、インデックス値IV=3に設定されている赤ベル当選データは第2赤ベル当選データである。そして、「1」又は「3」のインデックス値IVに当選した場合には、第1赤ベル入賞又は第2赤ベル入賞を成立させるために第1停止を左リール32Lとする必要がある。また、
図60を参照しながら既に説明したとおり、これら第1赤ベル入賞又は第2赤ベル入賞を成立させるためには左リール32Lの「赤7」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、左リール32Lの「赤7」図柄をメインラインML上に停止させるためには、左リール32Lにおける0番目~6番目及び19番目~20番目の範囲である「左の赤の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで左ストップボタン42を操作する必要がある。
【0710】
AT状態ST14において「1」又は「3」のインデックス値IVに当選し、ゲームが開始される場合に、
図73(a)に示すように「左の赤の範囲を狙え」という文字画像G61が画像表示装置63に表示されるとともに、「左の赤」という音声がスピーカ62から出力される。文字画像G61は、第1停止に対応する単位表示画像G1の上方に表示される。これにより、「左の赤の範囲」(左リール32Lにおける0番目~6番目及び19番目~20番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで左ストップボタン42を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第1赤ベル入賞又は第2赤ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0711】
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=5に設定されている赤ベル当選データは第3赤ベル当選データであるとともに、インデックス値IV=7に設定されている赤ベル当選データは第4赤ベル当選データである。そして、「5」又は「7」のインデックス値IVに当選した場合には、第3赤ベル入賞又は第4赤ベル入賞を成立させるために第1停止を中リール32Mとする必要がある。また、
図60を参照しながら既に説明したとおり、これら第3赤ベル入賞又は第4赤ベル入賞を成立させるためには中リール32Mの「赤7」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、中リール32Mの「赤7」図柄をメインラインML上に停止させるためには、中リール32Mにおける4番目~13番目の範囲である「中の赤の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで中ストップボタン43を操作する必要がある。
【0712】
図示は省略するが、AT状態ST14において「5」又は「7」のインデックス値IVに当選し、ゲームが開始される場合に、「中の赤の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「中の赤」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G2の上方に表示される。これにより、「中の赤の範囲」(中リール32Mにおける4番目~13番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで中ストップボタン43を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第3赤ベル入賞又は第4赤ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0713】
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=9に設定されている赤ベル当選データは第5赤ベル当選データであるとともに、インデックス値IV=11に設定されている赤ベル当選データは第6赤ベル当選データである。そして、「9」又は「11」のインデックス値IVに当選した場合には、第5赤ベル入賞又は第6赤ベル入賞を成立させるために第1停止を右リール32Rとする必要がある。また、
図60を参照しながら既に説明したとおり、これら第5赤ベル入賞又は第6赤ベル入賞を成立させるためには右リール32Rの「赤7」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、右リール32Rの「赤7」図柄をメインラインML上に停止させるためには、右リール32Rにおける10番目~19番目の範囲である「右の赤の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで右ストップボタン44を操作する必要がある。
【0714】
図示は省略するが、AT状態ST14において「9」又は「11」のインデックス値IVに当選し、ゲームが開始される場合に、「赤の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「右の赤」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G3の上方に表示される。これにより、「右の赤の範囲」(右リール32Rにおける10番目~19番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで右ストップボタン44を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第5赤ベル入賞又は第6赤ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0715】
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=2に設定されている黒ベル当選データは第1黒ベル当選データであるとともに、インデックス値IV=4に設定されている黒ベル当選データは第2黒ベル当選データである。そして、「2」又は「4」のインデックス値IVに当選した場合には、第1黒ベル入賞又は第2黒ベル入賞を成立させるために第1停止を左リール32Lとする必要がある。また、
図60を参照しながら既に説明したとおり、これら第1黒ベル入賞又は第2黒ベル入賞を成立させるためには左リール32Lの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、左リール32Lの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させるためには、左リール32Lの6番目~18番目の範囲である「左の黒の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで左ストップボタン42を操作する必要がある。
【0716】
図示は省略するが、AT状態ST14において「2」又は「4」のインデックス値IVに当選し、ゲームが開始される場合に、「左の黒の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「左の黒」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G1の上方に表示される。これにより、「左の黒の範囲」(左リール32Lの6番目~18番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで左ストップボタン42を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第1黒ベル入賞又は第2黒ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0717】
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=6に設定されている黒ベル当選データは第3黒ベル当選データであるとともに、インデックス値IV=8に設定されている黒ベル当選データは第4黒ベル当選データである。そして、「6」又は「8」のインデックス値IVに当選した場合には、第3黒ベル入賞又は第4黒ベル入賞を成立させるために第1停止を中リール32Mとする必要がある。また、
図60を参照しながら既に説明したとおり、これら第3黒ベル入賞又は第4黒ベル入賞を成立させるためには中リール32Mの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、中リール32Mの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させるためには、中リール32Mの0番目~5番目及び14番目~18番目の範囲である「中の黒の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで中ストップボタン43を操作する必要がある。
【0718】
図示は省略するが、AT状態ST14において「6」又は「8」のインデックス値IVに当選し、ゲームが開始される場合に、「中の黒の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「中の黒」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G2の上方に表示される。これにより、「中の黒の範囲」(中リール32Mにおける0番目~5番目及び14番目~18番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで中ストップボタン43を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第3黒ベル入賞又は第4黒ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0719】
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=10に設定されている黒ベル当選データは第5黒ベル当選データであるとともに、インデックス値IV=12に設定されている黒ベル当選データは第6黒ベル当選データである。そして、「10」又は「12」のインデックス値IVに当選した場合には、第5黒ベル入賞又は第6黒ベル入賞を成立させるために第1停止を右リール32Rとする必要がある。また、
図60を参照しながら既に説明したとおり、これら第5黒ベル入賞又は第6黒ベル入賞を成立させるためには右リール32Rの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、右リール32Rの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させるためには、右リール32Rにおける0番目~10番目及び19番目~20番目の範囲である「右の黒の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで右ストップボタン44を操作する必要がある。
【0720】
図示は省略するが、AT状態ST14において「10」又は「12」のインデックス値IVに当選し、ゲームが開始される場合に、「右の黒の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「右の黒」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G3の上方に表示される。これにより、「右の黒の範囲」(右リール32Rにおける0番目~10番目及び19番目~20番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで右ストップボタン44を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第5黒ベル入賞又は第6黒ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0721】
次に、AT状態ST14において実行される上乗せ挑戦演出の内容について説明する。
【0722】
AT状態ST14が開始される場合には、第1ミッション~第6ミッションという6つのミッションが与えられる。第1ミッションは「第1停止を左リール32Lとすることにより成立可能となる赤ベル入賞である第1赤ベル入賞又は第2赤ベル入賞を成立させる」という内容であり、第2ミッションは「第1停止を中リール32Mとすることにより成立可能となる赤ベル入賞である第3赤ベル入賞又は第4赤ベル入賞を成立させる」という内容であり、第3ミッションは「第1停止を右リール32Rとすることにより成立可能となる赤ベル入賞である第5赤ベル入賞又は第6赤ベル入賞を成立させる」という内容である。また、第4ミッションは「第1停止を左リール32Lとすることにより成立可能となる黒ベル入賞である第1黒ベル入賞又は第2黒ベル入賞を成立させる」という内容であり、第5ミッションは「第1停止を中リール32Mとすることにより成立可能となる黒ベル入賞である第3黒ベル入賞又は第4黒ベル入賞を成立させる」という内容であり、第6ミッションは「第1停止を右リール32Rとすることにより成立可能となる黒ベル入賞である第5黒ベル入賞又は第6黒ベル入賞を成立させる」という内容である。AT状態ST14では、これら第1~第6ミッションの全てをクリアした場合に、主側RAM74における第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれにも「1」がセットされていないことを条件として、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を増加させる達成後上乗せが行われる。
【0723】
第1~第6赤ベル入賞のいずれかが成立することにより第1~第6ミッションのうち最後のミッションが達成された場合には、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を「40」増加させる達成後上乗せが行われる。また、第1~第6黒ベル入賞のいずれかが成立することにより第1~第6ミッションのうち最後のミッションが達成された場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を「30」増加させる達成後上乗せが行われる。これにより、第1~第6ミッションのうち最後のミッションが達成される場合に成立するベル入賞の種類に注目させて、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
【0724】
図73(a)に示すように、上乗せ挑戦演出が開始される場合には、「全てのミッションを達成せよ」という文字画像G62及び第1達成状況表示領域G63~第6達成状況表示領域G68が画像表示装置63に表示される。これらの文字画像G62及び達成状況表示領域G63~G68の表示は、AT状態ST14が終了するまで継続される。但し、「全てのミッションを達成せよ」という文字画像G62の表示は、AT状態ST14が終了される前に全てのミッションが達成された状態となった場合には、当該状態となったことに基づいて終了される。
【0725】
第1達成状況表示領域G63には第1ミッションの達成状況が表示され、第2達成状況表示領域G64には第2ミッションの達成状況が表示され、第3達成状況表示領域G65には第3ミッションの達成状況が表示される。第1~第3ミッションがクリアされていない状況においては、
図73(a)に示すように、第1達成状況表示領域G63に「左赤」という文字が表示されており、第2達成状況表示領域G64に「中赤」という文字が表示されており、第3達成状況表示領域G65に「右赤」という文字が表示されている。第1ミッションがクリアされることにより、
図73(b)に示すように第1達成状況表示領域G63に表示されている文字が「達成」に変わる。また、第2ミッションがクリアされることにより第2達成状況表示領域G64に表示されている文字が「達成」に変わるとともに、第3ミッションがクリアされることにより第3達成状況表示領域G65に表示されている文字が「達成」に変わる。
【0726】
第4達成状況表示領域G66には第4ミッションの達成状況が表示され、第5達成状況表示領域G67は第5ミッションの達成状況が表示され、第6達成状況表示領域G68は第6ミッションの達成状況が表示される。第4~第6ミッションがクリアされていない状況においては、
図73(a)に示すように、第4達成状況表示領域G66に「左黒」という文字が表示されており、第5達成状況表示領域G67に「中黒」という文字が表示されており、第6達成状況表示領域G68に「右黒」という文字が表示されている。第4ミッションがクリアされることにより、
図73(b)に示すように第4達成状況表示領域G66に表示されている文字が「達成」に変わる。また、第5ミッションがクリアされることにより第5達成状況表示領域G67に表示されている文字が「達成」に変わるとともに、第6ミッションがクリアされることにより第6達成状況表示領域G68に表示されている文字が「達成」に変わる。
【0727】
このように、第1~第6達成状況表示領域G63~G68の表示に基づいて第1~第6ミッションの達成状況を遊技者が確認可能な構成とすることにより、未だクリアされていないミッションを把握可能とすることができる。また、クリアされたミッションの数が増加するほど全てのミッションがクリアされて達成後上乗せが行われることへの期待感を高めることができる。
【0728】
上乗せ挑戦演出では、いずれかのミッションがクリアされた場合、いずれかのミッションがクリアされたことを報知する態様で上部ランプ61の発光制御が行われるとともに、いずれかのミッションがクリアされたことを報知する音がスピーカ62から出力されるように音出力制御が行われる。そして、当該クリアされたミッションに対応する達成状況表示領域G63~G68に「達成」という文字が表示されている状態となる。
【0729】
図73(b)に示すように、最後に達成されたミッションが第1~第3ミッションのいずれかであった場合、画像表示装置63には、「最後に赤を達成して完了」という文字画像G69及び付与数に対応する「+40枚」という文字画像G71の表示が行われる。また、図示は省略するが、最後に達成されたミッションが第4~第6ミッションのいずれかであった場合、画像表示装置63には、「最後に黒を達成して完了」という文字画像及び付与数に対応する「+30枚」という文字画像の表示が行われる。これにより、遊技者は第1~第6ミッションの全てを達成したことによってAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が増加したことを把握することができる。
【0730】
通常遊技状態ST11からAT状態ST14に移行する場合、通常遊技状態ST11から移行したBB状態ST13が終了してAT状態ST14に移行する場合、又は通常遊技状態ST11からボーナス内部状態ST12を経由して移行したBB状態ST13が終了してAT状態ST14に移行する場合、上乗せ挑戦演出が開始される。上乗せ挑戦演出は、全てのミッションが達成されて達成後上乗せが行われた場合、未だ達成されていないミッションが存在している状況において主側RAM74における第1エンディングフラグに「1」がセットされた場合、又は未だ達成されていないミッションが存在している状況において主側RAM74における第2エンディングフラグに「1」がセットされた場合に終了する。
【0731】
主側RAM74における第1エンディングフラグに「1」がセットされることにより上乗せ挑戦演出が終了される構成とすることにより、継続ゲーム数カウンタ74bを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高い状況においては上乗せ挑戦演出が実行されないようにすることができる。また、主側RAM74における第2エンディングフラグに「1」がセットされることにより上乗せ挑戦演出が終了される構成とすることにより、合計獲得数カウンタ74cを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高い状況においては上乗せ挑戦演出が実行されないようにすることができる。これにより、全てのミッションが達成されたにも関わらず達成後上乗せを行うことができない事態が発生してしまうことを防止できる。
【0732】
AT状態ST14であるとともに上乗せ挑戦演出が終了していない状況(未だ達成されていないミッションが存在している状況)においてBB当選データが主側RAM74に設定されてボーナス内部状態ST12又はBB状態ST13に移行する場合、当該上乗せ挑戦演出は停止される。当該停止された上乗せ挑戦演出は、BB状態ST13が終了してAT状態ST14に復帰する場合に、主側RAM74における第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれにも「1」がセットされていないことを条件として、当該停止前に達成されていたミッションが達成されている状態で再開される。
【0733】
BB状態ST13が終了してAT状態ST14に復帰する場合に、当該停止前に達成されていたミッションが達成されている状態で上乗せ挑戦演出が再開される構成とすることにより、当該停止前に達成されていたミッションの情報が失われて損をしたと遊技者に感じさせてしまうことが防止されている。また、主側RAM74における第1エンディングフラグに「1」がセットされている状況でBB状態ST13が終了してAT状態ST14に復帰する場合には上乗せ挑戦演出が実行されない構成とすることにより、継続ゲーム数カウンタ74bを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高い状況においては上乗せ挑戦演出が実行されないようにすることができる。さらにまた、主側RAM74における第2エンディングフラグに「1」がセットされている状況でBB状態ST13が終了してAT状態ST14に復帰する場合には上乗せ挑戦演出が実行されない構成とすることにより、合計獲得数カウンタ74cを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高い状況においては上乗せ挑戦演出が実行されないようにすることができる。
【0734】
AT状態ST14であるとともに既に全てのミッションが達成されて上乗せ挑戦演出が終了している状況においてBB当選データが主側RAM74に設定されてボーナス内部状態ST12又はBB状態ST13に移行し、BB状態ST13が終了してAT状態ST14に復帰する場合、全てのミッションが達成されていない状態で新たに上乗せ挑戦演出が開始される。これにより、AT状態ST14において、上乗せ挑戦演出が終了されて達成後上乗せを発生させることができない状況が長く継続してしまうことを防止できる。
【0735】
次に、主側MPU72にて実行される停止操作報知制御処理について
図74のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、停止操作報知制御処理は役の抽選処理(
図62)のステップS2814にて実行される。
【0736】
まず現状における遊技状態がAT状態ST14であるか否かを判定し(ステップS3501)、AT状態ST14ではない場合には(ステップS3501:NO)、ステップS3502以降の処理を実行しない。これにより、AT状態ST14以外の遊技状態(すなわち通常遊技状態ST11、ボーナス内部状態ST12及びBB状態ST13のいずれか)では停止操作報知が実行されないようにすることができる。
【0737】
AT状態ST14である場合(ステップS3501:YES)には、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS3502)。インデックス値カウンタ74aの値が1以上である場合には(ステップS3502:YES)、当該インデックス値カウンタ74aの値が「2」以下であるか否かを判定する(ステップS3503)。ステップS3503にて肯定判定を行った場合、すなわち今回のゲームにおける役の抽選処理(
図62)にて「1」又は「2」のインデックス値IVに当選した場合には、左中停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す(ステップS3504)。左中停止操作報知コマンドには、第1停止を左リール32Lとし、第2停止を中リール32Mとし、第3停止を右リール32Rとする停止順報知を演出側MPU92に行わせるためのデータが設定されている。
【0738】
ステップS3503にて否定判定を行った場合には、インデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定する(ステップS3505)。ステップS3505にて肯定判定を行った場合、すなわち今回のゲームにおける役の抽選処理(
図62)にて「3」又は「4」のインデックス値IVに当選した場合には、左右停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す(ステップS3506)。左右停止操作報知コマンドには、第1停止を左リール32Lとし、第2停止を右リール32Rとし、第3停止を中リール32Mとする停止順報知を演出側MPU92に行わせるためのデータが設定されている。
【0739】
ステップS3505にて否定判定を行った場合には、インデックス値カウンタ74aの値が「6」以下であるか否かを判定する(ステップS3507)。ステップS3507にて肯定判定を行った場合、すなわち今回のゲームにおける役の抽選処理(
図62)にて「5」又は「6」のインデックス値IVに当選した場合には、中左停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す(ステップS3508)。中左停止操作報知コマンドには、第1停止を中リール32Mとし、第2停止を左リール32Lとし、第3停止を右リール32Rとする停止順報知を演出側MPU92に行わせるためのデータが設定されている。
【0740】
ステップS3507にて否定判定を行った場合には、インデックス値カウンタ74aの値が「8」以下であるか否かを判定する(ステップS3509)。ステップS3509にて肯定判定を行った場合、すなわち今回のゲームにおける役の抽選処理(
図62)にて「7」又は「8」のインデックス値IVに当選した場合には、中右停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す(ステップS3510)。中右停止操作報知コマンドには、第1停止を中リール32Mとし、第2停止を右リール32Rとし、第3停止を左リール32Lとする停止順報知を演出側MPU92に行わせるためのデータが設定されている。
【0741】
ステップS3509にて否定判定を行った場合には、インデックス値カウンタ74aの値が「10」以下であるか否かを判定する(ステップS3511)。ステップS3511にて肯定判定を行った場合、すなわち今回のゲームにおける役の抽選処理(
図62)にて「9」又は「10」のインデックス値IVに当選した場合には、右左停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す(ステップS3512)。右左停止操作報知コマンドには、第1停止を右リール32Rとし、第2停止を左リール32Lとし、第3停止を中リール32Mとする停止順報知を演出側MPU92に行わせるためのデータが設定されている。
【0742】
ステップS3511にて否定判定を行った場合には、インデックス値カウンタ74aの値が「12」以下であるか否かを判定する(ステップS3513)。ステップS3513にて肯定判定を行った場合、すなわち今回のゲームにおける役の抽選処理(
図62)にて「11」又は「12」のインデックス値IVに当選した場合には、右中停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す(ステップS3514)。右中停止操作報知コマンドには、第1停止を右リール32Rとし、第2停止を中リール32Mとし、第3停止を左リール32Lとする停止順報知を演出側MPU92に行わせるためのデータが設定されている。
【0743】
ステップS3504、ステップS3506、ステップS3508、ステップS3510、ステップS3512又はステップS3514の処理を行った場合には、主側RAM74のインデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定することにより当該インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する(ステップS3515)。既に説明したとおり、インデックス値カウンタ74aは、第0~第7ビットを有する1バイトのカウンタである。役の抽選処理(
図62)にて奇数のインデックス値IVに当選し、当該奇数のインデックス値IVがインデックス値カウンタ74aにセットされた場合には当該インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットに「1」がセットされている状態となる。また、役の抽選処理にて偶数のインデックス値IVに当選し、当該偶数のインデックス値IVがインデックス値カウンタ74aにセットされた場合には当該インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットに「0」がセットされている状態となる。さらにまた、役の抽選処理(
図62)にていずれのインデックス値IVにも当選しなかった場合には、当該インデックス値カウンタ74aの値が「0」となるとともに、当該インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットに「0」がセットされている状態となる。ステップS3515では、インデックス値カウンタ74aにおける第0~第7ビットのうち第0ビットの値が「1」である場合にインデックス値カウンタ74aの値が奇数であると判定する。
【0744】
インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報を「2」で除算した場合の剰余を算出し、当該剰余が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行することによりインデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報が奇数であるか否かを判定する構成とすると、当該剰余を算出するための処理が必要となってしまう。これに対して、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定することによりインデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する構成とすることにより、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であることを特定するために必要となる処理の数を低減することができる。
【0745】
ステップS3515にて肯定判定を行った場合には、主側RAM74に読み出されている停止操作報知コマンドに、いずれかの赤ベル当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを示す赤ベル当選情報をセットする(ステップS3516)。ステップS3516では、停止操作報知コマンドのデータにおいて、いずれかの赤ベル当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを示す赤ベル当選情報、又はいずれかの黒ベル当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを示す黒ベル当選情報に対応する1ビットの値を「0」から「1」に変更する。当該1ビットの値が「0」である状態は黒ベル当選情報がセットされている状態であり、当該1ビットに「1」がセットされることにより赤ベル当選情報がセットされている状態となる。停止操作報知コマンドは黒ベル当選情報がセットされている状態で主側RAM74に読み出される。このため、ステップS3515にて否定判定が行われて停止操作報知コマンドに赤ベル当選情報がセットされない場合には、黒ベル当選情報がセットされている状態が維持される。
【0746】
ステップS3515にて否定判定を行った場合、又はステップS3516の処理を行った場合には、停止操作報知コマンドの送信処理を実行する(ステップS3517)。停止操作報知コマンドの送信処理では、主側RAM74に読み出されている停止操作報知コマンドを演出側MPU92に送信する。
【0747】
図63(a)、
図63(b)及び
図64を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=1~2には第1停止を左リール32Lとするとともに第2停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる第1赤ベル当選データ又は第1黒ベル当選データが設定されている。このため、インデックス値カウンタ74aの値が「1」~「2」の数値範囲であることに基づいて左中停止操作報知コマンドを読み出すことができる。また、インデックス値IV=3~4には第1停止を左リール32Lとするとともに第2停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる第2赤ベル当選データ又は第2黒ベル当選データが設定されている。このため、インデックス値カウンタ74aの値が「3」~「4」の数値範囲であることに基づいて左右停止操作報知コマンドを読み出すことができる。さらにまた、インデックス値IV=5~6には第1停止を中リール32Mとするとともに第2停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる第3赤ベル当選データ又は第3黒ベル当選データが設定されている。このため、インデックス値カウンタ74aの値が「5」~「6」の数値範囲であることに基づいて中左停止操作報知コマンドを読み出すことができる。
【0748】
インデックス値IV=7~8には第1停止を中リール32Mとするとともに第2停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる第4赤ベル当選データ又は第4黒ベル当選データが設定されている。このため、インデックス値カウンタ74aの値が「7」~「8」の数値範囲であることに基づいて中右停止操作報知コマンドを読み出すことができる。また、インデックス値IV=9~10には第1停止を右リール32Rとするとともに第2停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる第5赤ベル当選データ又は第5黒ベル当選データが設定されている。このため、インデックス値カウンタ74aの値が「9」~「10」の数値範囲であることに基づいて右左停止操作報知コマンドを読み出すことができる。さらにまた、インデックス値IV=11~12には第1停止を右リール32Rとするとともに第2停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる第6赤ベル当選データ又は第6黒ベル当選データが設定されている。このため、インデックス値カウンタ74aの値が「11」~「12」の数値範囲であることに基づいて右中停止操作報知コマンドを読み出すことができる。これにより、「1」~「12」の数値範囲に含まれている数値情報のそれぞれについて当該数値情報がインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われたことに基づいて当該数値情報に対応する停止操作報知コマンドを読み出す構成と比較して、インデックス値カウンタ74aに「1」~「12」の数値範囲に含まれているいずれかの数値情報がインデックス値カウンタ74aに設定されていることに基づいて、当該数値情報に対応する停止操作報知コマンドを読み出すための処理構成を簡素化することができる。
【0749】
図63(a)、
図63(b)及び
図64を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2では、インデックス値IV=1~12の数値範囲において奇数のインデックス値IV=1,3,5,7,9,11に第1~第6赤ベル当選データのいずれかが設定されているとともに、当該インデックス値IV=1~12の数値範囲において偶数のインデックス値IV=2,4,6,8,10,12に第1~第6黒ベル当選データのいずれかが設定されている。主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aに「1」~「12」の数値範囲に含まれているいずれかの数値情報がインデックス値カウンタ74aに設定されている状況において、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報が奇数であるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われたことに基づいて停止操作報知コマンドに設定されている黒ベル当選情報を赤ベル当選情報に変更する処理を実行する。これにより、インデックス値カウンタ74aの値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」及び「11」のいずれかであるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われたことに基づいて停止操作報知コマンドに設定されている黒ベル当選情報を赤ベル当選情報に変更する処理を実行する構成と比較して、赤ベル当選情報及び黒ベル当選情報のうちインデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報に対応する当選情報が停止操作報知コマンドに設定されている状態とするための処理構成を簡素化することができる。
【0750】
次に、演出側MPU92にて実行される停止操作報知用処理について
図75に示すフローチャートを参照しながら説明する。停止操作報知用処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
【0751】
まず演出側RAM94に設けられた停止操作報知中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3601)。停止操作報知中フラグは、停止操作報知が実行されている状態であることを演出側MPU92にて把握可能とするフラグである。停止操作報知中フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS3601:NO)、主側MPU72からいずれかの停止操作報知コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3602)。
【0752】
いずれかの停止操作報知コマンドを受信している場合には(ステップS3602:YES)、停止順報知の開始処理を実行する(ステップS3603)。停止順報知の開始処理では、受信した停止操作報知コマンドに対応する左単位表示画像G1、中単位表示画像G2及び右単位表示画像G3の表示が画像表示装置63にて開始されるようにする。これにより、画像表示装置63にて停止順報知が開始される。遊技者は、停止順報知に基づいて、いずれかの赤ベル入賞又はいずれかの黒ベル入賞を成立可能とするストップボタン42~44の操作順序を把握することができる。
【0753】
その後、目安範囲報知の開始処理を実行する(ステップS3604)。目安範囲報知の開始処理では、赤ベル当選情報が設定されている左中停止操作報知コマンド又は左右停止操作報知コマンドを受信している場合、左赤用の目安範囲報知テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、当該左赤用の目安範囲報知テーブルに従って、「左の赤の範囲を狙え」という文字画像G61の表示が画像表示装置63にて開始されるようにするとともに、「左の赤」という音声の出力がスピーカ62にて開始されるようにする。また、赤ベル当選情報が設定されている中左停止操作報知コマンド又は中右停止操作報知コマンドを受信している場合、中赤用の目安範囲報知テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、当該中赤用の目安範囲報知テーブルに従って、「中の赤の範囲を狙え」という文字画像の表示が画像表示装置63にて開始されるようにするとともに、「中の赤」という音声の出力がスピーカ62にて開始されるようにする。さらにまた、赤ベル当選情報が設定されている右左停止操作報知コマンド又は右中停止操作報知コマンドを受信している場合、右赤用の目安範囲報知テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、当該右赤用の目安範囲報知テーブルに従って、「右の赤の範囲を狙え」という文字画像の表示が画像表示装置63にて開始されるようにするとともに、「右の赤」という音声の出力がスピーカ62にて開始されるようにする。
【0754】
目安範囲報知の開始処理(ステップS3604)では、黒ベル当選情報が設定されている左中停止操作報知コマンド又は左右停止操作報知コマンドを受信している場合、左黒用の目安範囲報知テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、当該左黒用の目安範囲報知テーブルに従って、「左の黒の範囲を狙え」という文字画像(図示略)の表示が画像表示装置63にて開始されるようにするとともに、「左の黒」という音声の出力がスピーカ62にて開始されるようにする。また、黒ベル当選情報が設定されている中左停止操作報知コマンド又は中右停止操作報知コマンドを受信している場合、中黒用の目安範囲報知テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、当該中黒用の目安範囲報知テーブルに従って、「中の黒の範囲を狙え」という文字画像の表示が画像表示装置63にて開始されるようにするとともに、「中の黒」という音声の出力がスピーカ62にて開始されるようにする。さらにまた、黒ベル当選情報が設定されている右左停止操作報知コマンド又は右中停止操作報知コマンドを受信している場合、右黒用の目安範囲報知テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、当該右黒用の目安範囲報知テーブルに従って、「右の黒の範囲を狙え」という文字画像の表示が画像表示装置63にて開始されるようにするとともに、「右の黒」という音声の出力がスピーカ62にて開始されるようにする。その後、演出側RAM94における停止操作報知中フラグに「1」をセットする(ステップS3605)。これにより、停止操作報知が実行されている状態であることを演出側MPU92にて把握可能とすることができる。
【0755】
演出側RAM94における停止操作報知中フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS3601:YES)、停止操作報知の実行処理を実行する(ステップS3606)。停止操作報知の実行処理では、演出側RAM94にいずれかの目安範囲報知テーブルが読み出されている場合に、当該目安範囲報知テーブルに従ってスピーカ62及び画像表示装置63にて目安範囲報知が行われるようにする。
【0756】
その後、主側MPU72から停止指令コマンドを受信している場合(ステップS3607:YES)には、当該停止指令コマンドが第1停止に対応する停止指令コマンドであるか否かを判定する(ステップS3608)。第1停止指令に対応する停止指令コマンドを受信している場合(ステップS3608:YES)には、目安範囲報知の終了処理を実行する(ステップS3609)。目安範囲報知の終了処理では、画像表示装置63において実行されている「左の赤の範囲を狙え」という文字画像G61、「中の赤の範囲を狙え」という文字画像、「右の赤の範囲を狙え」という文字画像、「左の黒の範囲を狙え」という文字画像、「中の黒の範囲を狙え」という文字画像、又は「右の黒の範囲を狙え」という文字画像の表示が終了されるようにする。これにより、第2停止以降のストップボタン42~44の操作において遊技者が引き続き赤の範囲又は黒の範囲を狙わなければならないと誤解してしまうことを防止することができる。
【0757】
主側MPU72から受信した停止指令コマンドが第3停止に対応する停止指令コマンドである場合には(ステップS3610:YES)、停止順報知の終了処理を実行する(ステップS3611)。停止順報知の終了処理では、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されている停止順報知を終了させる。その後、演出側RAM94における停止操作報知中フラグを「0」クリアする(ステップS3612)。これにより、停止操作報知が終了した状態であることを演出側MPU92にて把握可能とすることができる。
【0758】
次に、主側MPU72にて実行される通常用処理(
図76)の説明に先立ち、上乗せ挑戦演出を実行するために利用される主側RAM74の構成について説明する。
図61に示すように、主側RAM74には、赤左達成フラグ74h、赤中達成フラグ74i、赤右達成フラグ74j、黒左達成フラグ74k、黒中達成フラグ74l及び黒右達成フラグ74mが設けられている。
【0759】
赤左達成フラグ74hは第1ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグであり、赤中達成フラグ74iは第2ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグであり、赤右達成フラグ74jは第3ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグである。また、黒左達成フラグ74kは第4ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグであり、黒中達成フラグ74lは第5ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグであり、黒右達成フラグ74mは第6ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグである。
【0760】
次に、主側MPU72にて実行される通常用処理について
図76のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、通常用処理は遊技終了時の対応処理(
図66)におけるステップS2904にて実行される。
【0761】
主側RAM74におけるAT移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3701:YES)、すなわち通常遊技状態ST11においてAT移行当選が発生した場合には、AT移行確定フラグを「0」クリアし(ステップS3702)、達成フラグクリア処理を実行する(ステップS3703)。達成フラグクリア処理では、主側RAM74における赤左達成フラグ74h、赤中達成フラグ74i、赤右達成フラグ74j、黒左達成フラグ74k、黒中達成フラグ74l及び黒右達成フラグ74mを「0」クリアする。これにより、通常遊技状態ST11からAT状態ST14に移行する場合には全てのミッションが達成されていない状態で新たな上乗せ挑戦演出が開始されるようにすることができる。
【0762】
その後、主側RAM74に設けられた上乗せ挑戦中フラグに「1」をセットする(ステップS3704)。上乗せ挑戦中フラグは、上乗せ挑戦演出が実行されており未だ達成されていないミッションが存在している状況であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグである。その後、上乗せ挑戦開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3705)。演出側MPU92は、上乗せ挑戦開始コマンドを受信した場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において上乗せ挑戦が開始されるようにする。
【0763】
その後、主側RAM74に設けられたAT状態フラグに「1」をセットする(ステップS3706)。AT状態フラグは、AT状態ST14であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグである。その後、AT移行コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3707)。演出側MPU92は、AT移行コマンド受信した場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63においてAT状態ST14のベース演出が開始されるようにする。
【0764】
その後、主側RAM74における第2区間フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS3708:NO)、第2区間SC2に設定するための処理(ステップS3709~ステップS3710)を実行する。第2区間SC2に設定するための処理では、まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」をセットすることにより第2区間SC2とし、主側RAM74における継続ゲーム数カウンタ74b及び合計獲得数カウンタ74cのそれぞれを「0」クリアする(ステップS3709)。その後、区間表示部67の点灯処理を実行する(ステップS3710)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
【0765】
次に、主側MPU72にて実行されるボーナス終了時処理について
図77のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、ボーナス終了時処理はボーナス用処理(
図67)におけるステップS3011にて実行される。
【0766】
まず今回終了するBB状態ST13の契機となったBB役に当選したタイミングの遊技状態がAT状態ST14であったか否かを判定する(ステップS3801)。ステップS3801にて肯定判定を行った場合には、主側RAM74における第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定し(ステップS3802)、いずれのエンディングフラグにも「1」がセットされていない場合には(ステップS3802:NO)、主側RAM74における上乗せ挑戦中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3803)。
【0767】
上乗せ挑戦中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3803:YES)、すなわち今回終了するBB状態ST13が開始される前に実行されていた上乗せ挑戦演出が途中で停止されている状態である場合には、上乗せ挑戦再開コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3804)。演出側MPU92は、上乗せ挑戦再開コマンドを受信した場合、当該上乗せ挑戦演出が停止された状態から再開されるようにする。
【0768】
ステップS3801にて否定判定を行った場合には、主側RAM74におけるAT移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3805)。AT移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3805:YES)、すなわちAT移行当選が発生している場合には、AT移行確定フラグを「0」クリアする(ステップS3806)。
【0769】
ステップS3803にて否定判定を行った場合、又はステップS3806の処理を行った場合には、ステップS3807~ステップS3809において、既に説明した通常用処理(
図76)におけるステップS3703~ステップS3705と同様の処理を実行する。具体的には、まず達成フラグクリア処理を実行することにより、赤左達成フラグ74h、赤中達成フラグ74i、赤右達成フラグ74j、黒左達成フラグ74k、黒中達成フラグ74l及び黒右達成フラグ74mを「0」クリアする(ステップS3807)。これにより、通常遊技状態ST11である状況、又はAT状態ST14であるとともに全てのミッションが達成されて上乗せ挑戦演出が終了されている状況において、BB当選データが主側RAM74に設定されてボーナス内部状態ST12又はBB状態ST13に移行し、BB状態ST13が終了してAT状態ST14に移行する場合に、全てのミッションが達成されていない状態で新たな上乗せ挑戦演出が開始されるようにすることができる。
【0770】
その後、主側RAM74における上乗せ挑戦中フラグに「1」をセットする(ステップS3808)。これにより、上乗せ挑戦演出が実行されており未だ達成されていないミッションが存在している状況であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。その後、上乗せ挑戦開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3809)。演出側MPU92は、上乗せ挑戦開始コマンドを受信した場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において上乗せ挑戦が開始されるようにする。
【0771】
ステップS3802にて肯定判定を行った場合、ステップS3804の処理を行った場合、又はステップS3809の処理を行った場合には、ステップS3810~ステップS3814において、既に説明した通常用処理(
図76)におけるステップS3706~ステップS3710と同様の処理を実行する。具体的には、主側RAM74のAT状態フラグに「1」をセットし(ステップS3810)、AT移行コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3811)。その後、主側RAM74における第2区間フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS3812:NO)には、主側RAM74の第2区間フラグに「1」をセットすることにより第2区間SC2とし、主側RAM74における継続ゲーム数カウンタ74b及び合計獲得数カウンタ74cのそれぞれを「0」クリアする(ステップS3813)。その後、区間表示部67の点灯処理を実行することにより、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える(ステップS3814)。
【0772】
ステップS3805にて否定判定を行った場合、ステップS3812にて肯定判定を行った場合、又はステップS3814の処理を行った場合には、BB状態ST13が終了したことを示すBB終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3815)。演出側MPU92はBB終了コマンドを受信した場合、BB状態ST13が終了したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
【0773】
次に、主側MPU72にて実行されるAT用処理について
図78のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、AT用処理は遊技終了時の対応処理(
図66)におけるステップS2905にて実行される。
【0774】
まず今回のゲームにおいて小役入賞が成立して、ベット数である「3」を上回る数の遊技媒体の付与が発生したか否かを判定する(ステップS3901)。ステップS3901では、主側RAM74における払出枚数カウンタの値が「3」以上である場合に肯定判定を行う。これにより、第1~第6赤ベル入賞、第1~第6黒ベル入賞、通常ベル入賞及びスイカ入賞のいずれかが成立した場合に肯定判定が行われるようにすることができる。ステップS3901にて肯定判定をした場合、主側RAM74のAT継続カウンタ74dの値が1以上であることを条件として(ステップS3902:YES)、AT継続カウンタ74dの減算処理を実行する(ステップS3903)。当該減算処理では、今回のゲームにおける遊技媒体の付与数からベット数である「3」を減算し、その減算後の値をAT継続カウンタ74dから減算する。
【0775】
ステップS3901にて否定判定をした場合、ステップS3902にて否定判定をした場合又はステップS3903の処理を実行した場合、主側RAM74における上乗せ挑戦中フラグに「1」がセットされているか否かを判定し(ステップS3904)、上乗せ挑戦中フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS3904:YES)、主側RAM74における第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3905)。第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれにも「1」がセットされていない場合には(ステップS3905:NO)、後述する達成対応処理を実行する(ステップS3906)。
【0776】
主側RAM74におけるいずれかのエンディングフラグに「1」がセットされている場合には(ステップS3905:YES)、主側RAM74における上乗せ挑戦中フラグを「0」クリアする(ステップS3907)。これにより、上乗せ挑戦演出が実行されている状況においていずれかのエンディングフラグに「1」がセットされた場合に、当該上乗せ挑戦演出が終了されるようにすることができる。その後、上乗せ挑戦終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3908)。演出側MPU92は、上乗せ挑戦終了コマンドを受信した場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において上乗せ挑戦演出が終了されるようにする。
【0777】
ステップS3904にて否定判定を行った場合、ステップS3906の処理を行った場合又はステップS3908の処理を行った場合には、主側RAM74のAT継続カウンタ74dの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS3909)。AT継続カウンタ74dの値が「0」である場合(ステップS3909:YES)、すなわち今回のAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「0」となった場合には、主側RAM74における上乗せ挑戦中フラグに「1」がセットされているか否かを判定し(ステップS3910)、上乗せ挑戦中フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS3910:YES)、ステップS3911~ステップS3912において、既に説明したステップS3907~ステップS3908と同様の処理を実行する。具体的には、主側RAM74の上乗せ挑戦中フラグを「0」クリアする(ステップS3911)。これにより、上乗せ挑戦演出が実行されている状況においてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「0」となりAT状態ST14が終了する場合に、当該上乗せ挑戦演出が終了されるようにすることができる。その後、上乗せ挑戦終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3912)。演出側MPU92は、上乗せ挑戦終了コマンドを受信した場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において上乗せ挑戦演出が終了されるようにする。
【0778】
ステップS3910にて否定判定を行った場合、又はステップS3912の処理を行った場合には、主側RAM74におけるAT状態フラグを「0」クリアする(ステップS3913)。これにより、AT状態ST14が終了したことを主側MPU72にて把握可能とすることができる。その後、AT終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3914)。演出側MPU92はAT終了コマンドを受信した場合、AT状態ST14が終了したことを示す演出が実行された後に通常遊技状態ST11に対応する演出が開始されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
【0779】
その後、第2区間SC2を終了させるための処理(ステップS3915~ステップS3917)を実行する。具体的には、まず第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS3915)。第2区間SC2の初期化処理では主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。その後、区間表示部67の消灯処理を実行することにより区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS3916)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3917)。これにより、演出側MPU92は第2区間SC2が終了したことに対応する演出が実行されるようにする。
【0780】
次に、主側MPU72にて実行される達成対応処理について
図79のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、達成対応処理(ステップS3906)は、AT用処理(
図78)において主側RAM74における第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれにも「1」がセットされていないこと(ステップS3905:NO)を条件として実行される。
【0781】
まず主側RAM74における払出枚数カウンタの値が「2」以上の値であるか否かを判定する(ステップS4001)。既に説明したとおり、払出枚数カウンタは、小役入賞が成立した場合に通常処理(
図15)のステップS309における媒体付与処理にて付与される遊技媒体の数を主側MPU72にて把握可能とするカウンタである。払出枚数カウンタの値が「2」以上である場合(ステップS4001:YES)、すなわち遊技媒体の付与数が「2」以上に設定されている小役入賞が成立している場合には、主側RAM74のインデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定することによりインデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する(ステップS4002)。既に説明したとおり、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定することによりインデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する構成とすることにより、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報を「2」で除算した場合の剰余を算出し、当該剰余が「1」であるか否かを判定する構成と比較して、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であることを特定するために必要となる処理の数を低減することができる。
【0782】
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、インデックス値IV=1~12の範囲における奇数のインデックス値IVには第1~第6赤ベル当選データのいずれかが設定されているとともに、当該範囲における偶数のインデックス値IVには第1~第6黒ベル当選データのいずれかが設定されている。インデックス値カウンタ74aの値が奇数である場合には(ステップS4002:YES)、ステップS4003~ステップS4011において赤ベル入賞に対応する処理を実行する。また、インデックス値カウンタ74aの値が偶数である場合には(ステップS4002:NO)、ステップS4012~ステップS4020において黒ベル入賞に対応する処理を実行する。
【0783】
ステップS4002にて肯定判定を行った場合には、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定する(ステップS4003)。
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=1,3には、第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ(具体的には第1赤ベル当選データ及び第2赤ベル当選データ)のいずれかが設定されている。ステップS4003にて肯定判定を行った場合、すなわち役の抽選処理(
図62)にて「1」又は「3」のインデックス値IVに当選し、第1赤ベル入賞又は第2赤ベル入賞が成立した場合には、主側RAM74における赤左達成フラグ74hに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4004)。赤左達成フラグ74hに「1」がセットされていない場合には(ステップS4004:NO)、赤左達成フラグ74hに「1」をセットする(ステップS4005)。これにより、第1ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0784】
主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「5」以上である場合には(ステップS4003:NO)、インデックス値カウンタ74aの値が「8」以下であるか否かを判定する(ステップS4006)。
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=5,7には、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ(具体的には第3赤ベル当選データ及び第4赤ベル当選データ)のいずれかが設定されている。ステップS4006にて肯定判定を行った場合、すなわち役の抽選処理(
図62)にて「5」又は「7」のインデックス値IVに当選し、第3赤ベル入賞又は第4赤ベル入賞が成立した場合には、主側RAM74における赤中達成フラグ74iに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4007)。赤中達成フラグ74iに「1」がセットされていない場合には(ステップS4007:NO)、赤中達成フラグ74iに「1」をセットする(ステップS4008)。これにより、第2ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0785】
主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「9」以上である場合には(ステップS4006:NO)、インデックス値カウンタ74aの値が「12」以下であるか否かを判定する(ステップS4009)。
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=9,11には、第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ(具体的には第5赤ベル当選データ及び第6赤ベル当選データ)のいずれかが設定されている。ステップS4009にて肯定判定を行った場合、すなわち役の抽選処理(
図62)にて「9」又は「11」のインデックス値IVに当選し、第5赤ベル入賞又は第6赤ベル入賞が成立した場合には、主側RAM74における赤右達成フラグ74jに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4010)。赤右達成フラグ74jに「1」がセットされていない場合には(ステップS4010:NO)、赤右達成フラグ74jに「1」をセットする(ステップS4011)。これにより、第3ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0786】
ステップS4002にて否定判定を行った場合には、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定する(ステップS4012)。
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=2,4には、第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる黒ベル当選データ(具体的には第1黒ベル当選データ及び第2黒ベル当選データ)のいずれかが設定されている。ステップS4012にて肯定判定を行った場合、すなわち役の抽選処理(
図62)にて「2」又は「4」のインデックス値IVに当選し、第1黒ベル入賞又は第2黒ベル入賞が成立した場合には、主側RAM74における黒左達成フラグ74kに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4013)。黒左達成フラグ74kに「1」がセットされていない場合には(ステップS4013:NO)、黒左達成フラグ74kに「1」をセットする(ステップS4014)。これにより、第4ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0787】
主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「5」以上である場合には(ステップS4012:NO)、インデックス値カウンタ74aの値が「8」以下であるか否かを判定する(ステップS4015)。
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=6,8には、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる黒ベル当選データ(具体的には第3黒ベル当選データ及び第4黒ベル当選データ)のいずれかが設定されている。ステップS4015にて肯定判定を行った場合、すなわち役の抽選処理(
図62)にて「6」又は「8」のインデックス値IVに当選し、第3黒ベル入賞又は第4黒ベル入賞が成立した場合には、主側RAM74における黒中達成フラグ74lに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4016)。黒中達成フラグ74lに「1」がセットされていない場合には(ステップS4016:NO)、黒中達成フラグ74lに「1」をセットする(ステップS4017)。これにより、第5ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0788】
主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「9」以上である場合には(ステップS4015:NO)、インデックス値カウンタ74aの値が「12」以下であるか否かを判定する(ステップS4018)。
図63(a)及び
図63(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=10,12には、第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる黒ベル当選データ(具体的には第5黒ベル当選データ及び第6黒ベル当選データ)のいずれかが設定されている。ステップS4018にて肯定判定を行った場合、すなわち役の抽選処理(
図62)にて「10」又は「12」のインデックス値IVに当選し、第5黒ベル入賞又は第6黒ベル入賞が成立した場合には、主側RAM74における黒右達成フラグ74mに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4020)。黒右達成フラグ74mに「1」がセットされていない場合には(ステップS4020:NO)、黒右達成フラグ74mに「1」をセットする(ステップS4021)。これにより、第6ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0789】
ステップS4005の処理、ステップS4008の処理、ステップS4011の処理、ステップS4014の処理、ステップS4017の処理又はステップS4020の処理を行った場合には、達成コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4021)。達成コマンドは、達成されたミッションを演出側MPU92にて把握可能とするために送信されるコマンドである。達成コマンドには、今回達成されたミッショの種類を特定可能とする情報(具体的には「1」~「6」のいずれかの数値情報)がセットされる。演出側MPU92は、達成コマンドを受信した場合、今回達成されたミッションを特定し、当該ミッションが達成されたことに対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
【0790】
その後、達成後上乗せ用処理を実行する(ステップS4021)。達成後上乗せ用処理は、インデックス値IV=1~12のいずれかにて当選して第1~第6赤ベル入賞及び第1~第6黒ベル入賞のいずれかが成立し、いずれかの達成フラグに「1」がセットされた場合に実行される。
【0791】
ステップS4004にて肯定判定を行った場合、ステップS4007にて肯定判定を行った場合、ステップS4009にて否定判定を行った場合、ステップS4010にて肯定判定を行った場合、ステップS4013にて肯定判定を行った場合、ステップS4016にて肯定判定を行った場合、ステップS4018にて否定判定を行った場合、又はステップS4019にて肯定判定を行った場合には、そのまま本達成対応処理(
図79)を終了する。これにより、達成フラグ74h~74mに「1」をセットする処理が実行されなかった場合には、ステップS4021及びステップS4022の処理が実行されないようにすることができる。
【0792】
図63(a)、
図63(b)及び
図64を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、「1」~「12」のいずれかのインデックス値IVには、第1~第6赤ベル当選データ及び第1~第6黒ベル当選データのいずれか1つと、第1~第3補填当選データのいずれか1つと、第4~第7補填当選データのいずれか1つとが設定されている。そして、
図60を参照しながら既に説明したとおり、第1,第3,第5赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「11」に設定されており、第2,第4,第6赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「13」に設定されており、第1,第3,第5黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「10」に設定されており、第2,第4,第6黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「12」に設定されており、第1~第7補填入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「1」に設定されている。このため、達成対応処理(
図79)のステップS4001において、主側RAM74における払出カウンタの値が「2」以上であるか否かを判定する処理を実行し、当該処理にて肯定判定が行われたことに基づいて、1回の判定処理で、いずれかの小役入賞が成立していること、インデックス値カウンタ74aの値が「1」以上の値であること、第1~第6赤ベル入賞及び第1~第6黒ベル入賞のいずれかが発生している可能性があること、並びに第1~第7補填入賞が発生していないことを主側MPU72にて特定することができる。これにより、これらのことを特定するために複数の判定処理を必要とする構成と比較して、達成対応処理(
図79)の処理構成を簡素化することができる。
【0793】
図63(a)、
図63(b)及び
図64を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2では、インデックス値IV=1~12の数値範囲において奇数のインデックス値IV=1,3,5,7,9,11に第1~第6赤ベル当選データのいずれかが設定されているとともに、当該インデックス値IV=1~12の数値範囲において偶数のインデックス値IV=2,4,6,8,10,12に第1~第6黒ベル当選データのいずれかが設定されている。このため、達成対応処理(
図79)のステップS4002において、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われたことに基づいて赤ベル入賞に対応する処理(ステップS4003~ステップS4011)に進むことができるとともに、否定判定が行われたことに基づいて黒ベル入賞に対応する処理(ステップS4012~ステップS4020)に進むことができる。これにより、赤ベル入賞に対応する処理に進むか否か及び黒ベル入賞に対応する処理に進むか否かを判定するために複数の判定処理が必要となる構成と比較して、達成対応処理(
図79)の処理構成を簡素化することができる。
【0794】
インデックス値カウンタ74aに設定され得る「0」~「20」の数値情報のうち赤ベル入賞に対応する処理の対象となるインデックス値IV=1,3,5,7,9,11には、当該処理の対象となる他のインデックス値IVのいずれとも連番にならないインデックス値IVが含まれている。これに対して、ステップS4002において、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われたことに基づいて赤ベル入賞に対応する処理(ステップS4003~ステップS4011)に進む構成とすることにより、赤ベル入賞に対応する処理の対象となるインデックス値IV=1,3,5,7,9,11のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行される構成と比較して、赤ベル入賞に対応する処理の対象となるいずれかのインデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されていることを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。
【0795】
インデックス値カウンタ74aに設定され得る「0」~「20」の数値情報のうち黒ベル入賞に対応する処理の対象となるインデックス値IV=2,4,6,8,10,12には、当該処理の対象となる他のインデックス値IVのいずれとも連番にならないインデックス値IVが含まれている。これに対して、ステップS4002において、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する処理を実行し、否定判定が行われたことに基づいて黒ベル入賞に対応する処理(ステップS4012~ステップS4020)に進む構成とすることにより、黒ベル入賞に対応する処理の対象となるインデックス値IV=2,4,6,8,10,12のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行される構成と比較して、黒ベル入賞に対応する処理の対象となるいずれかのインデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されていることを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。
【0796】
図63(a)、
図63(b)及び
図64を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=1~4の数値範囲には第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる第1赤ベル当選データ、第1黒ベル当選データ、第2赤ベル当選データ及び第2黒ベル当選データのいずれかが設定されている。このため、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「1」~「4」の数値範囲に含まれていることに基づいて赤左達成フラグ74hの設定を行うための処理又は黒左達成フラグ74kの設定を行うための処理に進むことができる。また、インデックス値IV=5~8の数値範囲には第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる第3赤ベル当選データ、第3黒ベル当選データ、第4赤ベル当選データ及び第4黒ベル当選データのいずれかが設定されている。このため、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「5」~「8」の数値範囲に含まれていることに基づいて赤中達成フラグ74iの設定を行うための処理又は黒中達成フラグ74lの設定を行うための処理に進むことができる。さらにまた、インデックス値IV=9~12の数値範囲には第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる第5赤ベル当選データ、第5黒ベル当選データ、第6赤ベル当選データ及び第6黒ベル当選データのいずれかが設定されている。このため、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「9」~「12」の数値範囲に含まれていることに基づいて赤右達成フラグ74jの設定を行うための処理又は黒右達成フラグ74mの設定を行うための処理に進むことができる。
【0797】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「1」以上の奇数であることが特定されている状況において、インデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われた場合には赤左達成フラグ74hの設定を行うための処理に進むことができる。これにより、インデックス値カウンタ74aの値が「1」であるか否かを判定する処理及びインデックス値カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定する処理を含み、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて赤左達成フラグ74hの設定を行うための処理に進む構成と比較して、達成対応処理(
図79)の処理構成を簡素化することができる。
【0798】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「5」以上の奇数であることが特定されている状況において、インデックス値カウンタ74aの値が「8」以下であるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われた場合には赤中達成フラグ74iの設定を行うための処理に進むことができる。これにより、インデックス値カウンタ74aの値が「5」であるか否かを判定する処理及びインデックス値カウンタ74aの値が「7」であるか否かを判定する処理を含み、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて赤中達成フラグ74iの設定を行うための処理に進む構成と比較して、達成対応処理(
図79)の処理構成を簡素化することができる。
【0799】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「9」以上の奇数であることが特定されている状況において、インデックス値カウンタ74aの値が「12」以下であるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われた場合には赤右達成フラグ74jの設定を行うための処理に進むことができる。これにより、インデックス値カウンタ74aの値が「9」であるか否かを判定する処理及びインデックス値カウンタ74aの値が「11」であるか否かを判定する処理を含み、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて赤右達成フラグ74jの設定を行うための処理に進む構成と比較して、達成対応処理(
図79)の処理構成を簡素化することができる。
【0800】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「1」以上の偶数であることが特定されている状況において、インデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われた場合には黒左達成フラグ74kの設定を行うための処理に進むことができる。これにより、インデックス値カウンタ74aの値が「2」であるか否かを判定する処理及びインデックス値カウンタ74aの値が「4」であるか否かを判定する処理を含み、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて黒左達成フラグ74kの設定を行うための処理に進む構成と比較して、達成対応処理(
図79)の処理構成を簡素化することができる。
【0801】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「5」以上の偶数であることが特定されている状況において、インデックス値カウンタ74aの値が「8」以下であるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われた場合には黒中達成フラグ74lの設定を行うための処理に進むことができる。これにより、インデックス値カウンタ74aの値が「6」であるか否かを判定する処理及びインデックス値カウンタ74aの値が「8」であるか否かを判定する処理を含み、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて黒中達成フラグ74lの設定を行うための処理に進む構成と比較して、達成対応処理(
図79)の処理構成を簡素化することができる。
【0802】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「9」以上の偶数であることが特定されている状況において、インデックス値カウンタ74aの値が「12」以下であるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われた場合には黒右達成フラグ74mの設定を行うための処理に進むことができる。これにより、インデックス値カウンタ74aの値が「10」であるか否かを判定する処理及びインデックス値カウンタ74aの値が「12」であるか否かを判定する処理を含み、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて黒右達成フラグ74mの設定を行うための処理に進む構成と比較して、達成対応処理(
図79)の処理構成を簡素化することができる。そして、達成対応処理(
図79)の処理構成を簡素化することにより、当該達成対応処理に対応するプログラムを記憶するために必要となる主側ROM73のデータ容量を低減することができる。
【0803】
次に、主側MPU72にて実行される達成後上乗せ用処理について
図80のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、達成後上乗せ用処理は達成対応処理(
図79)のステップS4022にて実行される。達成後上乗せ処理が実行される状況は、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「1」~「12」のいずれかであるとともに、今回のゲームにおいて第1~第6赤ベル入賞及び第1~第6黒ベル入賞のいずれかが成立している状況である。
【0804】
達成後上乗せ用処理では、主側RAM74における達成フラグ74h~74mの全てに「1」がセットされている場合(ステップS4101:YES)、主側RAM74のインデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定することにより当該インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する(ステップS4102)。既に説明したとおり、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定することによりインデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する構成とすることにより、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報を「2」で除算した場合の剰余を算出し、当該剰余が「1」であるか否かを判定する構成と比較して、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であることを特定するために必要となる処理の数を低減することができる。
【0805】
既に説明したとおり、「1」~「12」の数値範囲における奇数のインデックス値IVには第1~第6赤ベル当選データのいずれかがセットされている。ステップS4102にて肯定判定を行った場合には、赤ベル入賞に対応する付与数である「40」を主側RAM74におけるAT継続カウンタ74dに加算する(ステップS4103)。これにより、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「40」増加する。
【0806】
既に説明したとおり、「1」~「12」の数値範囲における偶数のインデックス値IVには第1~第6黒ベル当選データのいずれかがセットされている。ステップS4102にて否定判定を行った場合には、黒ベル入賞に対応する付与数である「30」を主側RAM74におけるAT継続カウンタ74dに加算する(ステップS4104)。これにより、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」増加する。
【0807】
このように、いずれかの赤ベル入賞が成立することにより第1~第6ミッションの全てが達成された状態となった場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「40」加算されるとともに、いずれかの黒ベル入賞が成立することにより第1~第6ミッションの全てが達成された状態となった場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」加算される。第1~第6ミッションのうち最後に達成されるミッションの種類に応じて加算される遊技媒体の付与数が変動する構成とすることにより、当該最後に達成されるミッションの種類に注目させて、遊技の興趣向上を図ることができる。
【0808】
既に説明したとおり、「1」~「12」の数値範囲における奇数のインデックス値IVには赤ベル当選データが設定されているとともに、偶数のインデックス値IVには黒ベル当選データが設定されている。このため、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定することにより、赤ベル入賞及び黒ベル入賞のうち今回成立した入賞が赤ベル入賞であるか否かを判定することができる。これにより、今回成立した入賞が赤ベル入賞であるか否かを判定するための処理構成を簡素化することができる。
【0809】
ステップS4103の処理を行った場合又はステップS4104の処理を行った場合には、達成後上乗せコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4105)。達成後上乗せコマンドには、ステップS4103又はステップS4104にてAT継続カウンタ74dに加算されたAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数に対応する数値情報が設定される。演出側MPU92は、受信した達成後上乗せコマンドに基づいて、全てのミッションが達成されてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が増加したこと、及び当該増加分を把握することができる。演出側MPU92は、達成後上乗せコマンドを受信した場合、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が増加したこと、及び当該増加分を報知する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにするとともに、当該演出の終了後に上乗せ挑戦演出が終了した状態に対応する表示が画像表示装置63において実行されている状態となるようにする。
【0810】
その後、主側RAM74における上乗せ挑戦中フラグを「0」クリアする(ステップS4106)。これにより、全てのミッションが達成されて上乗せ挑戦演出が終了した状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0811】
上記のとおり、インデックス値カウンタ74aに設定され得る「0」~「20」の数値情報のうち赤ベル入賞に対応する処理(ステップS4103)の対象となるインデックス値IV=1,3,5,7,9,11には、当該処理の対象となる他のインデックス値IVのいずれとも連番にならないインデックス値IVが含まれている。これに対して、ステップS4102において、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われたことに基づいて赤ベル入賞に対応する処理(ステップS4103)に進む構成とすることにより、赤ベル入賞に対応する処理の対象となるインデックス値IV=1,3,5,7,9,11のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行される構成と比較して、赤ベル入賞に対応する処理の対象となるいずれかのインデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されていることを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。
【0812】
インデックス値カウンタ74aに設定され得る「0」~「20」の数値情報のうち黒ベル入賞に対応する処理(ステップS4104)の対象となるインデックス値IV=2,4,6,8,10,12には、当該処理の対象となる他のインデックス値IVのいずれとも連番にならないインデックス値IVが含まれている。これに対して、ステップS4102において、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する処理を実行し、否定判定が行われたことに基づいて黒ベル入賞に対応する処理(ステップS4104)に進む構成とすることにより、黒ベル入賞に対応する処理の対象となるインデックス値IV=2,4,6,8,10,12のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行される構成と比較して、黒ベル入賞に対応する処理の対象となるいずれかのインデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されていることを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。
【0813】
次に、演出側MPU92にて実行される上乗せ挑戦演出用処理について
図81に示すフローチャートを参照しながら説明する。上乗せ挑戦演出用処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
【0814】
主側MPU72から上乗せ挑戦開始コマンドを受信した場合には(ステップS4201:YES)、上乗せ挑戦演出の開始処理を実行する(ステップS4202)。上乗せ挑戦演出の開始処理では、上乗せ挑戦演出テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。当該上乗せ挑戦演出テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて上乗せ挑戦演出が開始される。
図73(a)を参照しながら既に説明したとおり、上乗せ挑戦演出が開始される場合には、「全てのミッションを達成せよ」という文字画像G62及び第1~第6達成状況表示領域G63~G68が画像表示装置63に表示される。そして、第1達成状況表示領域G63には「左赤」という文字、第2達成状況表示領域G64には「中赤」という文字、第3達成状況表示領域G65には「右赤」という文字、第4達成状況表示領域G66には「左黒」という文字、第5達成状況表示領域G67には「中黒」という文字、第6達成状況表示領域G68には「右黒」という文字が表示されている状態となる。これらの文字画像G62及び達成状況表示領域G63~G68の表示は、AT状態ST14が終了するまで継続される。
【0815】
主側MPU72から達成コマンドを受信した場合には(ステップS4203:YES)、達成演出の開始処理を実行する(ステップS4204)。達成演出の開始処理では、受信した達成コマンドに含まれる情報から今回達成されたミッションの種類を把握し、その把握したミッションに対応する達成演出テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。当該達成演出テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、ミッションが達成されたことを報知する態様で上部ランプ61が発光するように発光制御が行われるとともに、ミッションが達成されたことを報知する音がスピーカ62から出力されるように音出力制御が行われる。また、画像表示装置63では、今回達成されたミッションに対応する達成状況表示領域G63~G68に表示されている文字が「達成」に変更される。これにより、遊技者は既に達成されたミッション及び未だ達成されていないミッションを把握することができる。
【0816】
主側MPU72から達成後上乗せコマンドを受信した場合には(ステップS4205:YES)、達成後上乗せ演出の開始処理を実行する(ステップS4206)。達成後上乗せ演出の開始処理では、受信した達成後上乗せコマンドに含まれる情報から今回の達成後上乗せ演出において加算対象となる付与数を把握し、その把握した付与数に対応する達成後上乗せ演出テーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。当該達成後上乗せ演出テーブルに従って演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ61において第1~第6ミッションの全てを達成したことに対応する発光演出が行われ、スピーカ62において第1~第6ミッションの全てを達成したことに対応する音出力演出が行われ、画像表示装置63において第1~第6ミッションの全てを達成したことに対応する表示演出が行われる。既に説明したとおり、今回達成されたミッションが第1~第3ミッションのいずれかであった場合、画像表示装置63には、「最後に赤を達成して完了」という文字画像G69及び付与数に対応する文字画像G71の表示が行われる。また、今回達成されたミッションが第4~第6ミッションのいずれかであった場合、画像表示装置63には、「最後に黒を達成して完了」という文字画像及び付与数に対応する文字画像の表示が行われる。これにより、遊技者は第1~第6ミッションの全てを達成したことによってAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が増加したことを把握することができる。
【0817】
主側MPU72からボーナス開始コマンド又は内部状態開始コマンドを受信した場合には(ステップS4207:YES)、上乗せ挑戦演出の停止処理を実行する(ステップS4208)。上乗せ挑戦演出の停止処理では、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において上乗せ挑戦演出が実行されていな状態となるようにする。
【0818】
主側MPU72から上乗せ挑戦再開コマンドを受信した場合には(ステップS4209:YES)、上乗せ挑戦演出の再開処理を実行する(ステップS4210)。上乗せ挑戦演出の再開処理では、上乗せ挑戦演出の停止処理(ステップS4208)にて停止された状態から、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において上乗せ挑戦演出が再開されるようにする。
【0819】
主側MPU72から上乗せ挑戦終了コマンドを受信した場合には(ステップS4211:YES)、上乗せ挑戦演出の終了処理を実行する(ステップS4212)。上乗せ挑戦演出の終了処理では、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において実行されていた上乗せ挑戦演出が終了されるようにする。
【0820】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0821】
複数のインデックス値IV(具体的には「1」~「20」)のうち役の抽選処理(
図62)にて当選したインデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定される構成であることにより、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報に基づいて役の抽選処理(
図62)にて当選となったインデックス値IVを特定可能とすることができる。
【0822】
停止操作報知制御処理(
図74)では、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報が奇数のインデックス値IV=1,3,5,7,9,11のいずれかであることに基づいて赤ベル当選データが設定されているインデックス値IVに対応したことに対応する処理(ステップS3516の処理)が実行される。このため、当該奇数のインデックス値IV=1,3,5,7,9,11のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて赤ベル当選データが設定されているインデックス値IVに対応したことに対応する処理が実行される構成と比較して、当該奇数のインデックス値IV=1,3,5,7,9,11のいずれかに当選したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、赤ベル当選データが設定されているインデックス値IVのいずれかに当選したことに基づいてそれに対応する処理(ステップS3516の処理)が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【0823】
達成対応処理(
図79)及び達成後上乗せ処理(
図80)では、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報が奇数のインデックス値IV=1,3,5,7,9,11のいずれかであることに基づいて赤ベル入賞が成立したことに対応する処理(ステップS4003~ステップS4011の処理及びステップS4103の処理)が実行される。このため、当該奇数のインデックス値IV=1,3,5,7,9,11のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて赤ベル入賞が成立したことに対応する処理が実行される構成と比較して、いずれかの赤ベル入賞が成立したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいてそれに対応する処理(ステップS4003~ステップS4011の処理及びステップS4103の処理)が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【0824】
達成対応処理(
図79)及び達成後上乗せ処理(
図80)では、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報が偶数のインデックス値IV=2,4,6,8,10,12のいずれかであることに基づいて黒ベル入賞が成立したことに対応する処理(ステップS4012~ステップS4020の処理及びステップS4104の処理)が実行される。このため、当該偶数のインデックス値IV=2,4,6,8,10,12のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて黒ベル入賞が成立したことに対応する処理が実行される構成と比較して、いずれかの黒ベル入賞が成立したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいてそれに対応する処理(ステップS4012~ステップS4020の処理及びステップS4104の処理)が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【0825】
停止操作報知制御処理(
図74)では、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報における第0ビットの値が「1」であることに基づいて赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=1,3,5,7,9,11に対応したことに対応する処理(ステップS3516の処理)が実行される。このため、これらのインデックス値IV=1,3,5,7,9,11のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて赤ベル当選データが設定されているインデックス値IVに対応したことに対応する処理が実行される構成と比較して、当該インデックス値IV=1,3,5,7,9,11のいずれかに当選したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、赤ベル当選データが設定されているインデックス値IVのいずれかに当選したことに基づいてそれに対応する処理(ステップS3516の処理)が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【0826】
達成対応処理(
図79)及び達成後上乗せ処理(
図80)では、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報における第0ビットの値が「1」であることに基づいて赤ベル入賞が成立したことに対応する処理(ステップS4003~ステップS4011の処理及びステップS4103の処理)が実行される。このため、インデックス値IV=1,3,5,7,9,11のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて赤ベル入賞が成立したことに対応する処理が実行される構成と比較して、いずれかの赤ベル入賞が成立したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいてそれに対応する処理(ステップS4003~ステップS4011の処理及びステップS4103の処理)が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【0827】
達成対応処理(
図79)及び達成後上乗せ処理(
図80)では、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報における第0ビットの値が「0」であることに基づいて黒ベル入賞が成立したことに対応する処理(ステップS4012~ステップS4020の処理及びステップS4104の処理)が実行される。このため、インデックス値IV=2,4,6,8,10,12のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて黒ベル入賞が成立したことに対応する処理が実行される構成と比較して、いずれかの黒ベル入賞が成立したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいてそれに対応する処理(ステップS4012~ステップS4020の処理及びステップS4104の処理)が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【0828】
主側RAM74には、「1」~「4」を含む「1」~「20」のいずれかのインデックス値IVが設定されるインデックス値カウンタ74aが設けられている。主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aに記憶されている数値情報が奇数であるか否かを判定する判定処理(ステップS4002の処理)を実行し、当該判定処理にて肯定判定を行った場合に赤ベル入賞に対応する処理(ステップS4003~ステップS4011の処理)を実行する。インデックス値カウンタ74aに設定される数値情報のうち赤ベル入賞に対応する処理の対象となる数値情報の数は2つ以上の数(具体的には「1」、「3」、「5」、「7」、「9」及び「11」の6つ)である。このため、赤ベル入賞に対応する処理の対象となる数値情報のそれぞれについて、当該数値情報がインデックス値カウンタ74aに記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する構成と比較して、赤ベル入賞に対応する処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。これにより、当該処理に対応するプログラムのデータ容量を低減することができる。
【0829】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aに記憶されている数値情報が奇数であるか否かを判定する判定処理を実行し、当該判定処理にて否定判定を行った場合に黒ベル入賞に対応する処理(ステップS4012~ステップS4020の処理)を実行する。インデックス値カウンタ74aに設定される数値情報のうち黒ベル入賞に対応する処理の対象となる数値情報の数は2つ以上の数(具体的には「2」、「4」、「6」、「8」、「10」及び「12」の6つ)である。このため、黒ベル入賞に対応する処理の対象となる数値情報のそれぞれについて、当該数値情報がインデックス値カウンタ74aに記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する構成と比較して、黒ベル入賞に対応する処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。これにより、当該処理に対応するプログラムのデータ容量を低減することができる。
【0830】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「1」以上の奇数である状況において、当該インデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定する判定処理(ステップS4003の処理)を実行し、当該判定処理にて肯定判定を行った場合に第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル入賞に対応する処理(ステップS4004~ステップS4005の処理)を実行する。「1」~「4」の数値範囲に含まれている数値のうち、第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル入賞に対応する処理の対象となる数値の数は2つ以上(具体的には「1」及び「3」の2つ)である。このため、第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル入賞に対応する処理の対象となる数値のそれぞれについて、当該数値がインデックス値カウンタ74aに記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する構成と比較して、第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル入賞に対応する処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。また、「1」~「4」の数値範囲は連続する3つ以上の数値を含む数値範囲である。このため、インデックス値カウンタ74aの値が「1」以上である状況において、当該インデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定する判定処理を実行することにより、インデックス値カウンタ74aの値が「1」~「4」の数値範囲に含まれているか否かを判定するための処理構成を簡素化することができる。これにより、当該処理に対応するプログラムのデータ容量を低減することができる。
【0831】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「1」以上の偶数である状況において、当該インデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定する判定処理(ステップS4012の処理)を実行し、当該判定処理にて肯定判定を行った場合に第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる黒ベル入賞に対応する処理(ステップS4012~ステップS4014の処理)を実行する。「1」~「4」の数値範囲に含まれている数値のうち、第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる黒ベル入賞に対応する処理の対象となる数値の数は2つ以上(具体的には「2」及び「4」の2つ)である。このため、第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる黒ベル入賞に対応する処理の対象となる数値のそれぞれについて、当該数値がインデックス値カウンタ74aに記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する構成と比較して、第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる黒ベル入賞に対応する処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。これにより、当該処理に対応するプログラムのデータ容量を低減することができる。
【0832】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「5」以上の奇数である状況において、当該インデックス値カウンタ74aの値が「8」以下であるか否かを判定する判定処理(ステップS4006の処理)を実行し、当該判定処理にて肯定判定を行った場合に第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル入賞に対応する処理(ステップS4007~ステップS4008の処理)を実行する。「5」~「8」の数値範囲に含まれている数値のうち、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル入賞に対応する処理の対象となる数値の数は2つ以上(具体的には「5」及び「7」の2つ)である。このため、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル入賞に対応する処理の対象となる数値のそれぞれについて、当該数値がインデックス値カウンタ74aに記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する構成と比較して、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル入賞に対応する処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。また、「5」~「8」の数値範囲は連続する3つ以上の数値を含む数値範囲である。このため、インデックス値カウンタ74aの値が「5」以上である状況において、当該インデックス値カウンタ74aの値が「8」以下であるか否かを判定する判定処理を実行することにより、インデックス値カウンタ74aの値が「5」~「8」の数値範囲に含まれているか否かを判定するための処理構成を簡素化することができる。これにより、当該処理に対応するプログラムのデータ容量を低減することができる。
【0833】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「5」以上の偶数である状況において、当該インデックス値カウンタ74aの値が「8」以下であるか否かを判定する判定処理(ステップS4015の処理)を実行し、当該判定処理にて肯定判定を行った場合に第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる黒ベル入賞に対応する処理(ステップS4016~ステップS4017の処理)を実行する。「5」~「8」の数値範囲に含まれている数値のうち、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる黒ベル入賞に対応する処理の対象となる数値の数は2つ以上(具体的には「6」及び「8」の2つ)である。このため、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる黒ベル入賞に対応する処理の対象となる数値のそれぞれについて、当該数値がインデックス値カウンタ74aに記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する構成と比較して、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる黒ベル入賞に対応する処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。これにより、当該処理に対応するプログラムのデータ容量を低減することができる。
【0834】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「1」以上の値である状況において、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する判定処理の結果、及び当該インデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定する判定処理の結果の組み合わせに対応する処理として、赤左達成フラグ74hに「1」をセットするための処理、及びステップS4006~ステップS4011の処理を実行する。これにより、これらの処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。
【0835】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「1」以上の値である状況において、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する判定処理の結果、及び当該インデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定する判定処理の結果の組み合わせに対応する処理として、黒左達成フラグ74kに「1」をセットするための処理、及びステップS4015~ステップS4020の処理を実行する。これにより、これらの処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。
【0836】
役の抽選処理(
図62)において、役抽選テーブルTB1,TB2を利用して役の当否判定処理(ステップS2806の処理)が実行される構成であり、ボーナス内部状態ST12では内部用役抽選テーブルTB2を利用して役の当否判定処理が実行される。これにより、役の抽選処理(
図62)の処理構成が複雑化してしまうことを防止しながら、遊技状態に応じた内容の役の抽選処理(
図62)が実行されるようにすることができる。当該内部用役抽選テーブルTB2にインデックス値IV=14及びインデックス値IV=15を含む複数のインデックス値IVが設定されていることにより、ボーナス内部状態ST12にて役の抽選処理(
図62)が実行される場合に、インデックス値IV=14が判定対象となる状況を発生させることができるとともに、インデックス値IV=15が判定対象となる状況を発生させることができる。当該内部用役抽選テーブルTB2において、インデックス値IV=14に対応させて設定されているポイント値PVは役の当否判定処理にて当選を発生させ得る数値情報(具体的には「850」)であり、インデックス値IV=15に対応させて設定されているポイント値PVは役の当否判定処理にて当選を発生させない数値情報(具体的には「0」)であることにより、ボーナス内部状態ST12にて役の抽選処理(
図62)が実行される場合に、インデックス値IV=14が判定対象となっている状況において当選が発生し得る構成とすることができるとともに、インデックス値IV=15が判定対象となっている状況において当選が発生しない構成とすることができる。
【0837】
ボーナス内部状態ST12にて役の抽選処理(
図62)が実行される場合にはインデックス値IV=15が判定対象となっている状況において当選が発生しない構成において、当該ボーナス内部状態ST12にて役の抽選処理(
図62)が実行される場合に利用される内部用役抽選テーブルTB2には当該インデックス値IV=15が設定されている。これにより、役の抽選処理(
図62)が実行される遊技状態に応じて、当該役の抽選処理(
図62)においてインデックス値IV=14が判定実行対象となるまでに判定対象となるインデックス値IVの数、及びインデックス値IV=15が判定対象となるまでに判定対象となるインデックス値IVの数が変動してしまうことを防止できる。よって、当否判定が好適に行われるようにすることが可能となる。
【0838】
非内部用役抽選テーブルTB1において、チェリー当選データが設定されているインデックス値IV=14,15のうちインデックス値IV=15のみにBB当選データが設定されている。これにより、非ボーナス内部状態において実行された役の抽選処理(
図62)において、チェリー当選データが設定されているインデックス値IVにて当選が発生した場合には、主側RAM74にBB当選データが設定されてボーナス内部状態ST12となるようにすることができる。また、既に主側RAM74にBB当選データが設定されているボーナス内部状態ST12において、BB当選データが重複して主側RAM74に設定されてしまうことを防止できる。
【0839】
ボーナス内部状態ST12では、内部用役抽選テーブルTB2を参照して役の抽選処理(
図62)が実行される。内部用役抽選テーブルTB2においてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVは「14」及び「15」のみである。当該内部用役抽選テーブルTB2を参照して役の抽選処理が実行される場合には、インデックス値IV=15にて当選が発生することはなく、インデックス値IV=14にて当選が発生し得る。主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aに「14」が設定されていることに基づいて、ボーナス内部状態ST12においてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことに対応する処理を実行する。これにより、非ボーナス内部状態及びボーナス内部状態ST12においてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVが共通しており、チェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定する処理に加えて、ボーナス内部状態ST12において当該インデックス値IVに当選したか否かを判定する処理を実行する構成と比較して、ボーナス内部状態ST12においてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことに対応する処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。これにより、当該処理に対応するプログラムのデータ容量を低減することができる。
【0840】
非ボーナス内部状態では、非内部用役抽選テーブルTB1を参照して役の抽選処理(
図62)が実行される。非内部用役抽選テーブルTB1においてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVは「14」及び「15」のみである。当該非内部用役抽選テーブルTB1を参照して役の抽選処理が実行される場合には、インデックス値IV=14にて当選が発生することはなく、インデックス値IV=15にて当選が発生し得る。主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aに「15」が設定されていることに基づいて、非ボーナス内部状態においていずれかのチェリー当選データが設定されているインデックス値IVにて当選が発生したことに対応する処理を実行する。これにより、非ボーナス内部状態及びボーナス内部状態ST12においてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVが共通しており、チェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定する処理に加えて、非ボーナス内部状態において当該インデックス値IVに当選したか否かを判定する処理を実行する構成と比較して、非ボーナス内部状態においてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことに対応する処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。これにより、当該処理に対応するプログラムのデータ容量を低減することができる。
【0841】
<第6の実施形態>
本実施形態では上乗せ挑戦演出の内容が上記第5の実施形態と相違している。以下、上記第5の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第5の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0842】
図82は本実施形態における左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列を示す図である。本実施形態では、上記第5の実施形態における7種類の図柄に加えて、「青BAR」図柄が存在している。具体的には、
図82に示すように、図柄として、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「青BAR」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「黒BAR」図柄(例えば、左リール32Lの14番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)及び「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)の8種類がある。そして、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は異なっている。
【0843】
以下、
図83を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。
図83は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。
【0844】
上記第5の実施形態と同様に、遊技媒体の付与が行われる小役入賞として、第1補填入賞~第7補填入賞、第1赤ベル入賞~第6赤ベル入賞、通常ベル入賞、チェリー入賞、及びスイカ入賞が存在している。また、上記第5の実施形態における第1黒ベル入賞~第6黒ベル入賞に代えて、第1黒ベル入賞~第3黒ベル入賞及び第1青ベル入賞~第3青ベル入賞が存在している。
【0845】
第1補填入賞~第3補填入賞、第1赤ベル入賞~第6赤ベル入賞、通常ベル入賞、チェリー入賞及びスイカ入賞のそれぞれを成立させるためにメインラインMLに停止させる必要がある左リール32Lの停止図柄、中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄は、上記第5の実施形態において既に説明したとおりである。また、これらの小役入賞が成立した場合における遊技媒体の付与対象数は、上記第5の実施形態において既に説明したとおりである。
【0846】
メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄、「黒BAR」図柄及び「青BAR」図柄のいずれかであり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄、「黒BAR」図柄及び「青BAR」図柄のいずれかである場合、第4補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄、「黒BAR」図柄及び「青BAR」図柄のいずれかであり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄、「黒BAR」図柄及び「青BAR」図柄のいずれかであり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第5補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄、「黒BAR」図柄及び「青BAR」図柄のいずれかであり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄、「黒BAR」図柄及び「青BAR」図柄のいずれかである場合、第6補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄、「黒BAR」図柄及び「青BAR」図柄のいずれかであり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄、「黒BAR」図柄及び「青BAR」図柄のいずれかである場合、第7補填入賞となる。上記第5の実施形態と同様に、第4補填入賞~第7補填入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「1」となる。
【0847】
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「黒BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、上記第5の実施形態と同様に、第1黒ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「青BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第1青ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「黒BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2黒ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「青BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2青ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「黒BAR」図柄である場合、第3黒ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「青BAR」図柄である場合、第3青ベル入賞となる。第1黒ベル入賞~第3黒ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「10」となるとともに、第1青ベル入賞~第3青ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「12」となる。
【0848】
遊技媒体をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、上記第5の実施形態と同様に、通常リプレイ入賞、第1チャンスリプレイ入賞及び第2チャンスリプレイ入賞がある。第1チャンスリプレイ入賞を成立させるためにメインラインMLに停止させる必要がある左リール32Lの停止図柄、中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄は、上記第5の実施形態において既に説明したとおりである。
【0849】
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄、「黒BAR」図柄若しくは「青BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「黒BAR」図柄、「青BAR」図柄若しくは「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「黒BAR」図柄、「青BAR」図柄若しくは「スイカ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄若しくは「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、又はメインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄若しくは「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、通常リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「黒BAR」図柄、「青BAR」図柄又は「スイカ」図柄である場合、第2チャンスリプレイ入賞となる。
【0850】
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、上記第5の実施形態と同様に、BB入賞がある。BB入賞を成立させるためにメインラインMLに停止させる必要がある左リール32Lの停止図柄、中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄は、上記第5の実施形態において既に説明したとおりである。
【0851】
次に、設定値が「3」である場合を例に挙げて、非ボーナス状態における抽選テーブルについて説明する。
【0852】
図84(a)は非ボーナス状態であるとともに非ボーナス内部状態である場合(すなわち通常遊技状態ST11又はAT状態ST14である場合)に役の抽選処理(
図62)にて選択される非内部用役抽選テーブルTB3を説明するための説明図であり、
図84(b)はボーナス内部状態ST12である場合に役の抽選処理(
図62)にて選択される内部用役抽選テーブルTB4を説明するための説明図である。なお、以下の説明では
図85の説明図を適宜参照する。
【0853】
図84(a)及び
図84(b)に示すように、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4には、上記第5の実施形態において既に説明した非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2と同様に、インデックス値IVが設定されている。各インデックス値IVには、当選となる当選データ(すなわち役)がそれぞれ対応付けられているとともにポイント値PVが設定されている。
【0854】
非内部用役抽選テーブルTB3には「1」~「20」のインデックス値IVが設定されているとともに、内部用役抽選テーブルTB4には「1」~「19」のインデックス値IVが設定されている。また、内部用役抽選テーブルTB4におけるインデックス値IV=1~19のそれぞれに設定されている当選データの種類は、非内部用役抽選テーブルTB3におけるインデックス値IV=1~19のそれぞれに設定されている当選データの種類と同一である。
【0855】
非内部用役抽選テーブルTB3のインデックス値IV=1,3,5,7,9,11,13~20には上記第5の実施形態における非内部用役抽選テーブルTB1のインデックス値IV=1,3,5,7,9,11,13~20と同一の当選データ及びポイント値PVが設定されている。また、インデックス値IV=1,3,5,7,9,11,13~20のいずれかで当選となった場合における各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングと、成立する又は成立し得る入賞との関係は、上記第5の実施形態において既に説明したとおりである。
【0856】
内部用役抽選テーブルTB4のインデックス値IV=1,3,5,7,9,11,13~19には上記第5の実施形態における内部用役抽選テーブルTB2のインデックス値IV=1,3,5,7,9,11,13~19と同一の当選データ及びポイント値PVが設定されている。また、当該インデックス値IV=1,3,5,7,9,11,13~19のいずれかで当選となった場合における各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングと、成立する又は成立し得る入賞との関係は、上記第5の実施形態において既に説明したとおりである。
【0857】
非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、インデックス値IV=2,4,6,8,10,12には、第1~第3黒ベル当選データ及び第1~第3青ベル当選データのいずれか1つと、第1~第3補填当選データのいずれか1つと、第4~第7補填当選データのいずれか1つとが設定されている。インデックス値IV=2で当選となった場合において、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合には第1黒ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1補填入賞又は第4補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=6で当選となった場合において、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合には第2黒ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第3補填入賞又は第6補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=10で当選となった場合において、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合には第3黒ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には第2補填入賞又は第6補填入賞が確実に成立する。
【0858】
インデックス値IV=4で当選となった場合において、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合には第1青ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2補填入賞又は第5補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=8で当選となった場合において、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合には第2青ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2補填入賞又は第5補填入賞が確実に成立する。インデックス値IV=12で当選となった場合において、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合には第3青ベル入賞が成立し得るとともに、それ以外の場合には各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第3補填入賞又は第7補填入賞が確実に成立する。
【0859】
第1~第7補填入賞、通常ベル入賞及び各種リプレイ入賞は対応する順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合には取りこぼしが発生しない入賞態様であり、第1~第6赤ベル入賞、第1~第3黒ベル入賞、第1~第3青ベル入賞、チェリー入賞、スイカ入賞及びBB入賞はリール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングによっては取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
【0860】
図84(a)及び
図84(b)に示すように、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、インデックス値IV=2,4,6,8,10,12に設定されているPV値は「2250」である。非内部用役抽選テーブルTB3又は内部用役抽選テーブルTB4が選択される場合、インデックス値IV=2の際に当選となる確率、インデックス値IV=4の際に当選となる確率、インデックス値IV=6の際に当選となる確率、インデックス値IV=8の際に当選となる確率、インデックス値IV=10の際に当選となる確率及びインデックス値IV=12の際に当選となる確率は、それぞれ約1/29.1である。
【0861】
上記第5の実施形態と同様に、非内部用役抽選テーブルTB3が選択された場合に当選が発生し得るインデックス値IV=1~13,15~20のうちチェリー当選データが設定されているインデックス値IVは「15」のみであるとともに、内部用役抽選テーブルTB4が選択された場合に当選が発生し得るインデックス値IV=1~14,16~19のうちチェリー当選データが設定されているインデックス値IVは「14」のみである。また、内部用役抽選テーブルTB4が選択された場合にインデックス値IV=14にて当選となる確率(約1/77.1)は、非内部用役抽選テーブルTB3が選択された場合にインデックス値IV=15にて当選となる確率(約1/77.1)と同一の確率である。これにより、非内部用役抽選テーブルTB3が選択される場合及び内部用役抽選テーブルTB4が選択される場合において、チェリー当選データが設定されているインデックス値IVにて当選となる確率が同一の確率となっている。
【0862】
次に、AT状態ST14において実行される報知及び演出の内容について説明する。
【0863】
既に説明したとおり、インデックス値IV=1~12のそれぞれには、第1~第6赤ベル当選データ、第1~第3黒ベル当選データ及び第1~第3青ベル当選データのいずれかと、第1~第3補填当選データのいずれかと、第4~第7補填当選データのいずれかとの組合せが設定されている。AT状態ST14では、役の抽選処理(
図62)にて当該インデックス値IV=1~12のいずれかに当選した場合に、赤ベル入賞、黒ベル入賞又は青ベル入賞を成立させるためのストップボタン42~44の操作順序及び操作タイミングを報知する停止操作報知が実行される。
【0864】
停止操作報知では、いずれかの赤ベル入賞、いずれかの黒ベル入賞又はいずれかの青ベル入賞を成立させるための停止順報知及び目安範囲報知が実行される。停止順報知では、役の抽選処理(
図62)にて当選したインデックス値IVに設定されているいずれかの赤ベル当選データ、いずれかの黒ベル当選データ又はいずれかの青ベル当選データに対応する赤ベル入賞、黒ベル入賞又は青ベル入賞を成立させるための停止順序が報知される。目安範囲報知では、各リール32L,32M,32Rにおいて、当該赤ベル入賞、黒ベル入賞又は青ベル入賞を成立させるためにストップボタン42~44を操作するタイミングの目安となる範囲が報知される。また、AT状態ST14では、当該AT状態ST14の開始時に与えられるミッションをクリアして当該AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を増加させる上乗せを発生させることに挑戦する上乗せ挑戦演出が実行される。上乗せ挑戦演出の詳細については後述する。
【0865】
図86(a)及び
図86(b)は停止操作報知及び上乗せ挑戦演出が行われる様子を説明するための説明図である。まず停止順報知について説明する。停止順報知は画像表示装置63にて実行される。停止順報知が実行される場合、
図86(a)に示すように、画像表示装置63にはゲームを終了させるために必要な停止操作の回数と同数の単位表示画像G1~G3が表示され、各単位表示画像G1~G3においてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われる。具体的には左リール32Lに対応する左単位表示画像G1と、中リール32Mに対応する中単位表示画像G2と、右リール32Rに対応する右単位表示画像G3とが表示される。そして、
図86(a)においては第1停止が左リール32Lであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が中リール32Mである場合の停止順序が報知される様子を示しているため、左単位表示画像G1には左リール32Lの停止順序に対応する「1」の画像が表示され、中単位表示画像G2には中リール32Mの停止順序に対応する「3」の画像が表示され、右単位表示画像G3には右リール32Rの停止順序に対応する「2」の画像が表示される。遊技者は、停止順報知に基づいて、いずれかの赤ベル入賞、いずれかの黒ベル入賞又はいずれかの青ベル入賞を成立可能とするストップボタン42~44の操作順序を把握することができる。
【0866】
次に、目安範囲報知について説明する。目安範囲報知はスピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。既に説明したとおり、各遊技状態ST11~ST14では、ストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。
【0867】
上記第5の実施形態において
図73(a)を参照しながら既に説明したとおり、AT状態ST14において「1」又は「3」のインデックス値IVに当選し、ゲームが開始される場合に、「左の赤の範囲を狙え」という文字画像G61が画像表示装置63に表示されるとともに、「左の赤」という音声がスピーカ62から出力される。文字画像G61は、第1停止に対応する単位表示画像G1の上方に表示される。これにより、「左の赤の範囲」(左リール32Lにおける0番目~6番目及び19番目~20番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで左ストップボタン42を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第1赤ベル入賞又は第2赤ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0868】
上記第5の実施形態において既に説明したとおり、AT状態ST14において「5」又は「7」のインデックス値IVに当選し、ゲームが開始される場合に、「中の赤の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「中の赤」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G2の上方に表示される。これにより、「中の赤の範囲」(中リール32Mにおける4番目~13番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで中ストップボタン43を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第3赤ベル入賞又は第4赤ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0869】
上記第5の実施形態において既に説明したとおり、AT状態ST14において「9」又は「11」のインデックス値IVに当選し、ゲームが開始される場合に、「赤の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「右の赤」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G3の上方に表示される。これにより、「右の赤の範囲」(右リール32Rにおける10番目~19番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで右ストップボタン44を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第5赤ベル入賞又は第6赤ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0870】
図84(a)及び
図84(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、インデックス値IV=2に設定されている黒ベル当選データは第1黒ベル当選データである。そして、インデックス値IV=2に当選した場合には、第1黒ベル入賞を成立させるために第1停止を左リール32Lとする必要がある。また、
図85を参照しながら既に説明したとおり、第1黒ベル入賞を成立させるためには左リール32Lの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、左リール32Lの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させるためには、左リール32Lの6番目~14番目の範囲である「左の黒の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで左ストップボタン42を操作する必要がある。
【0871】
図86(a)に示すように、AT状態ST14においてインデックス値IV=2に当選し、ゲームが開始される場合に、「左の黒の範囲を狙え」という文字画像G72が画像表示装置63に表示されるとともに、「左の黒」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像G72は、第1停止に対応する単位表示画像G1の上方に表示される。これにより、「左の黒の範囲」(左リール32Lの6番目~14番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで左ストップボタン42を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第1黒ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0872】
図84(a)及び
図84(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、インデックス値IV=4に設定されている青ベル当選データは第1青ベル当選データである。そして、インデックス値IV=4に当選した場合には、第1青ベル入賞を成立させるために第1停止を左リール32Lとする必要がある。また、
図85を参照しながら既に説明したとおり、第1青ベル入賞を成立させるためには左リール32Lの「青BAR」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、左リール32Lの「青BAR」図柄をメインラインML上に停止させるためには、左リール32Lの14番目~18番目の範囲である「左の青の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで左ストップボタン42を操作する必要がある。
【0873】
図示は省略するが、AT状態ST14においてインデックス値IV=4に当選し、ゲームが開始される場合に、「左の青の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「左の青」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G1の上方に表示される。これにより、「左の青の範囲」(左リール32Lの14番目~18番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで左ストップボタン42を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第1青ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0874】
図84(a)及び
図84(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、インデックス値IV=6に設定されている黒ベル当選データは第2黒ベル当選データである。そして、インデックス値IV=6に当選した場合には、第2黒ベル入賞を成立させるために第1停止を中リール32Mとする必要がある。また、
図85を参照しながら既に説明したとおり、第2黒ベル入賞を成立させるためには中リール32Mの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、中リール32Mの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させるためには、中リール32Mの0番目~1番目及び14番目~18番目の範囲である「中の黒の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで中ストップボタン43を操作する必要がある。
【0875】
図示は省略するが、AT状態ST14においてインデックス値IV=6に当選し、ゲームが開始される場合に、「中の黒の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「中の黒」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G2の上方に表示される。これにより、「中の黒の範囲」(中リール32Mにおける0番目~1番目及び14番目~18番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで中ストップボタン43を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第2黒ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0876】
図84(a)及び
図84(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、インデックス値IV=8に設定されている青ベル当選データは第2青ベル当選データである。そして、インデックス値IV=8に当選した場合には、第2青ベル入賞を成立させるために第1停止を中リール32Mとする必要がある。また、
図85を参照しながら既に説明したとおり、第2青ベル入賞を成立させるためには中リール32Mの「青BAR」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、中リール32Mの「青BAR」図柄をメインラインML上に停止させるためには、中リール32Mの1番目~5番目の範囲である「中の青の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで中ストップボタン43を操作する必要がある。
【0877】
図示は省略するが、AT状態ST14においてインデックス値IV=8に当選し、ゲームが開始される場合に、「中の青の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「中の青」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G2の上方に表示される。これにより、「中の青の範囲」(中リール32Mにおける1番目~5番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで中ストップボタン43を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第2青ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0878】
図84(a)及び
図84(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、インデックス値IV=10に設定されている黒ベル当選データは第3黒ベル当選データである。そして、インデックス値IV=10に当選した場合には、第3黒ベル入賞を成立させるために第1停止を右リール32Rとする必要がある。また、
図85を参照しながら既に説明したとおり、これら第3黒ベル入賞を成立させるためには右リール32Rの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、右リール32Rの「黒BAR」図柄をメインラインML上に停止させるためには、右リール32Rにおける0番目~6番目及び19番目~20番目の範囲である「右の黒の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで右ストップボタン44を操作する必要がある。
【0879】
図示は省略するが、AT状態ST14においてインデックス値IV=10に当選し、ゲームが開始される場合に、「右の黒の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「右の黒」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G3の上方に表示される。これにより、「右の黒の範囲」(右リール32Rにおける0番目~6番目及び19番目~20番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで右ストップボタン44を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第3黒ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0880】
図84(a)及び
図84(b)を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、インデックス値IV=12に設定されている青ベル当選データは第3青ベル当選データである。そして、インデックス値IV=12に当選した場合には、第3青ベル入賞を成立させるために第1停止を右リール32Rとする必要がある。また、
図85を参照しながら既に説明したとおり、これら第3青ベル入賞を成立させるためには右リール32Rの「青BAR」図柄をメインラインML上に停止させる必要がある。そして、右リール32Rの「青BAR」図柄をメインラインML上に停止させるためには、右リール32Rにおける6番目~10番目の範囲である「右の青の範囲」に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで右ストップボタン44を操作する必要がある。
【0881】
図示は省略するが、AT状態ST14においてインデックス値IV=12に当選し、ゲームが開始される場合に、「右の青の範囲を狙え」という文字画像が画像表示装置63に表示されるとともに、「右の青」という音声がスピーカ62から出力される。当該文字画像は、第1停止に対応する単位表示画像G3の上方に表示される。これにより、「右の青の範囲」(右リール32Rにおける6番目~10番目の範囲)に含まれている図柄がメインラインML上に存在しているタイミングで右ストップボタン44を操作するように遊技者に促すことができるとともに、第3青ベル入賞が成立する可能性を高めることができる。
【0882】
次に、AT状態ST14において実行される上乗せ挑戦演出の内容について説明する。
【0883】
AT状態ST14が開始される場合には、第11ミッション~第13ミッションという3つのミッションが与えられる。第11ミッションは「第1停止を左リール32Lとすることにより成立可能となる第1赤ベル入賞、第2赤ベル入賞、第1黒ベル入賞又は第1青ベル入賞を成立させる」という内容であり、第12ミッションは「第1停止を中リール32Mとすることにより成立可能となる第3赤ベル入賞、第4赤ベル入賞、第2黒ベル入賞又は第2青ベル入賞を成立させる」という内容であり、第13ミッションは「第1停止を右リール32Rとすることにより成立可能となる第5赤ベル入賞、第6赤ベル入賞、第3黒ベル入賞又は第3青ベル入賞を成立させる」という内容である。AT状態ST14では、これら第11~第13ミッションの全てをクリアした場合に、主側RAM74における第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれにも「1」がセットされていないことを条件として、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を増加させる達成後上乗せが行われる。
【0884】
第1~第6赤ベル入賞のいずれかが成立することにより第11~第13ミッションのうち最後のミッションが達成された場合には、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を「40」増加させる達成後上乗せが行われる。また、第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立することにより第11~第13ミッションのうち最後のミッションが達成された場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を「30」増加させる達成後上乗せが行われるとともに、第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立することにより第11~第13ミッションのうち最後のミッションが達成された場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を「60」増加させる達成後上乗せが行われる。これにより、第11~第13ミッションのうち最後のミッションが達成される場合に成立するベル入賞の種類に注目させて、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
【0885】
AT状態ST14が開始される場合には、「全てのミッションを達成せよ」という文字画像G62及び第11達成状況表示領域G73~第13達成状況表示領域G75が画像表示装置63に表示される。これらの文字画像G62及び達成状況表示領域G73~G75の表示は、AT状態ST14が終了するまで継続される。但し、「全てのミッションを達成せよ」という文字画像G62の表示は、AT状態ST14が終了される前に全てのミッションが達成された状態となった場合には、当該状態となったことに基づいて終了される。
【0886】
第11達成状況表示領域G73には第11ミッションの達成状況が表示され、第12達成状況表示領域G74には第12ミッションの達成状況が表示され、第13達成状況表示領域G75には第13ミッションの達成状況が表示される。第11~第13ミッションがクリアされていない状況においては、
図86(a)に示すように、第11達成状況表示領域G73に「左」という文字が表示されており、第12達成状況表示領域G74に「中」という文字が表示されており、第13達成状況表示領域G75に「右」という文字が表示されている。第11ミッションがクリアされることにより、
図86(b)に示すように第11達成状況表示領域G73に表示されている文字が「達成」に変わる。また、第12ミッションがクリアされることにより第12達成状況表示領域G74に表示されている文字が「達成」に変わるとともに、第13ミッションがクリアされることにより第13達成状況表示領域G75に表示されている文字が「達成」に変わる。
【0887】
このように、第11~第13達成状況表示領域G73~G75の表示に基づいて第11~第13ミッションの達成状況を遊技者が確認可能な構成とすることにより、未だクリアされていないミッションを把握可能とすることができる。また、クリアされたミッションの数が増加するほど全てのミッションがクリアされて達成後上乗せが行われることへの期待感を高めることができる。
【0888】
上乗せ挑戦演出では、いずれかのミッションがクリアされた場合、いずれかのミッションがクリアされたことを報知する態様で上部ランプ61の発光制御が行われるとともに、いずれかのミッションがクリアされたことを報知する音がスピーカ62から出力されるように音出力制御が行われる。そして、当該クリアされたミッションに対応する達成状況表示領域G73~G75に「達成」という文字が表示されている状態となる。
【0889】
図86(b)に示すように、第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立することにより第11~第13ミッションのうち最後のミッションが達成された場合、画像表示装置63には、「最後に青を達成して完了」という文字画像G76及び付与数に対応する文字画像G77の表示が行われる。また、図示は省略するが、第1~第6赤ベル入賞のいずれかが成立することにより第11~第13ミッションのうち最後のミッションが達成された場合、画像表示装置63には、「最後に赤を達成して完了」という文字画像及び付与数に対応する文字画像の表示が行われる。さらにまた、図示は省略するが、第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立することにより第11~第13ミッションのうち最後のミッションが達成された場合、画像表示装置63には、「最後に黒を達成して完了」という文字画像及び付与数に対応する文字画像の表示が行われる。これにより、遊技者は第11~第13ミッションの全てを達成したことによって残りの付与数が増加したことを把握することができる。
【0890】
次に、主側MPU72にて実行される達成対応処理(
図87)の説明に先立ち、当該達成対応処理にて利用される主側RAM74の構成について説明する。
図86(c)は主側RAM74の構成を説明するための説明図である。
図86(c)に示すように、主側RAM74には、左達成フラグ74n、中達成フラグ74o及び右達成フラグ74pが設けられている。左達成フラグ74nは第11ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグであり、中達成フラグ74oは第12ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグであり、右達成フラグ74pは第13ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とするフラグである。
【0891】
次に、主側MPU72にて実行される達成対応処理について
図87のフローチャートを参照しながら説明する。上記第5の実施形態において既に説明したとおり、達成対応処理(ステップS3906)は、AT用処理(
図78)において主側RAM74における第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれにも「1」がセットされていないこと(ステップS3905:NO)を条件として実行される。
【0892】
まず上記第5の実施形態における達成対応処理(
図79)のステップS4001と同様に、主側RAM74における払出枚数カウンタの値が「2」以上であるか否かを判定する(ステップS4301)。払出枚数カウンタの値が「2」以上である場合(ステップS4301:YES)、すなわち遊技媒体の付与数が「2」以上に設定されている小役入賞が成立している場合には、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定する(ステップS4302)。
【0893】
ステップS4302にて肯定判定を行った場合には、「1」~「4」のいずれかのインデックス値IVにて当選となったことを意味する。既に説明したとおり、インデックス値IV=1~4には、第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ、黒ベル当選データ及び青ベル当選データ(具体的には第1赤ベル当選データ、第2赤ベル当選データ、第1黒ベル当選データ及び第1青ベル当選データ)のいずれかが設定されている。
【0894】
ステップS4302にて肯定判定を行った場合には、主側RAM74における左達成フラグ74nに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4303)。左達成フラグ74nに「1」がセットされていない場合には(ステップS4303:NO)、左達成フラグ74nに「1」をセットする(ステップS4304)。これにより、第11ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0895】
ステップS4302にて否定判定を行った場合には、インデックス値カウンタ74aの値が「8」以下であるか否かを判定する(ステップS4305)。ステップS4305にて肯定判定を行った場合には、「5」~「8」のいずれかのインデックス値IVにて当選となったことを意味する。既に説明したとおり、インデックス値IV=5~8には、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ、黒ベル当選データ及び青ベル当選データ(具体的には第3赤ベル当選データ、第4赤ベル当選データ、第2黒ベル当選データ及び第2青ベル当選データ)のいずれかが設定されている。
【0896】
ステップS4305にて肯定判定を行った場合には、主側RAM74における中達成フラグ74oに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4306)。中達成フラグ74oに「1」がセットされていない場合には(ステップS4306:NO)、中達成フラグ74oに「1」をセットする(ステップS4307)。これにより、第12ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0897】
ステップS4305にて否定判定を行った場合には、インデックス値カウンタ74aの値が「12」以下であるか否かを判定する(ステップS4308)。ステップS4308にて肯定判定を行った場合には、「9」~「12」のいずれかのインデックス値IVにて当選となったことを意味する。既に説明したとおり、インデックス値IV=9~12には、第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ、黒ベル当選データ及び青ベル当選データ(具体的には第5赤ベル当選データ、第6赤ベル当選データ、第3黒ベル当選データ及び第3青ベル当選データ)のいずれかが設定されている。
【0898】
ステップS4308にて肯定判定を行った場合には、主側RAM74における右達成フラグ74pに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4309)。右達成フラグ74pに「1」がセットされていない場合には(ステップS4309:NO)、右達成フラグ74pに「1」をセットする(ステップS4310)。これにより、第13ミッションが達成された状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0899】
ステップS4304の処理、ステップS4307の処理又はステップS4310の処理を行った場合には、達成コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4311)。達成コマンドは、達成されたミッションを演出側MPU92にて把握可能とするために送信されるコマンドである。達成コマンドには、今回達成されたミッショの種類を特定可能とする情報(具体的には「1」~「3」のいずれかの数値情報)がセットされる。演出側MPU92は、達成コマンドを受信した場合、今回達成されたミッションを特定し、当該ミッションが達成されたことに対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
【0900】
その後、達成後上乗せ用処理を実行する(ステップS4312)。達成後上乗せ用処理は、インデックス値IV=1~12のいずれかにて当選して第1~第6赤ベル入賞、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立し、いずれかの達成フラグ74n~74pに「1」がセットされた場合に実行される。
【0901】
ステップS4303、ステップS4306又はステップS4309にて肯定判定を行った場合には、そのまま本達成対応処理(
図87)を終了する。これにより、達成フラグ74n~74pに「1」をセットする処理が実行されなかった場合には、ステップS4311及びステップS4312の処理が実行されないようにすることができる。
【0902】
図84(a)、
図84(b)及び
図85を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、「1」~「12」のいずれかのインデックス値IVには、第1~第6赤ベル当選データ、第1~第3黒ベル当選データ及び第1~第3青ベル当選データのいずれか1つと、第1~第3補填当選データのいずれか1つと、第4~第7補填当選データのいずれか1つとが設定されている。そして、
図83を参照しながら既に説明したとおり、第1,第3,第5赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「11」に設定されており、第2,第4,第6赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「13」に設定されており、第1~第3黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「10」に設定されており、第1~第3青ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「12」に設定されており、第1~第7補填入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「1」に設定されている。このため、達成対応処理(
図87)のステップS4301において、主側RAM74における払出カウンタの値が「2」以上であるか否かを判定する処理を実行し、当該処理にて肯定判定が行われたことに基づいて、1回の判定処理で、いずれかの小役入賞が成立していること、インデックス値カウンタ74aの値が「1」以上の値であること、第1~第6赤ベル入賞、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞のいずれかが発生している可能性があること、並びに第1~第7補填入賞が発生していないことを主側MPU72にて特定することができる。これにより、これらのことを特定するために複数の判定処理を必要とする構成と比較して、達成対応処理(
図87)の処理構成を簡素化することができる。
【0903】
図84(a)、
図84(b)及び
図85を参照しながら既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、インデックス値IV=1~4の数値範囲には第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる第1赤ベル当選データ、第1黒ベル当選データ、第2赤ベル当選データ及び第1青ベル当選データのいずれかが設定されている。このため、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「1」~「4」の数値範囲に含まれていることに基づいて左達成フラグ74nの設定を行うための処理に進むことができる。また、インデックス値IV=5~8の数値範囲には第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる第3赤ベル当選データ、第2黒ベル当選データ、第4赤ベル当選データ及び第2青ベル当選データのいずれかが設定されている。このため、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「5」~「8」の数値範囲に含まれていることに基づいて中達成フラグ74oの設定を行うための処理に進むことができる。さらにまた、インデックス値IV=9~12の数値範囲には第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる第5赤ベル当選データ、第3黒ベル当選データ、第6赤ベル当選データ及び第3青ベル当選データのいずれかが設定されている。このため、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「9」~「12」の数値範囲に含まれていることに基づいて右達成フラグ74pの設定を行うための処理に進むことができる。これにより、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報に対応する達成フラグ74n~74pの設定を行うための処理構成を簡素化することができる。
【0904】
次に、主側MPU72にて実行される達成後上乗せ用処理について
図88のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、達成後上乗せ用処理は達成対応処理(
図87)のステップS4312にて実行される。
【0905】
達成後上乗せ用処理では、主側RAM74における達成フラグ74n~74pの全てに「1」がセットされている場合(ステップS4401:YES)、主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの第0ビットの値が「1」であるか否かを判定することによりインデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する(ステップS4402)。上記第5の実施形態において既に説明したとおり、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定することによりインデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する構成とすることにより、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報を「2」で除算した場合の剰余を算出し、当該剰余が「1」であるか否かを判定する構成と比較して、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であることを特定するために必要となる処理の数を低減することができる。
【0906】
既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、「1」~「12」の数値範囲における奇数のインデックス値IVには第1~第6赤ベル当選データのいずれかがセットされている。ステップS4402にて肯定判定を行った場合には、赤ベル入賞に対応する付与数である「40」を主側RAM74におけるAT継続カウンタ74dに加算する(ステップS4403)。これにより、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「40」増加する。
【0907】
既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4において、「2」(2進数表記で「00000010」)、「6」(2進数表記で「00000110」)又は「10」(2進数表記で「00001010」)のインデックス値IVには第1~第3黒ベル当選データのいずれかがセットされているとともに、「4」(2進数表記で「00000100」)、「8」(2進数表記で「00001000」)又は「12」(2進数表記で「00000100」)のインデックス値IVには第1~第3青ベル当選データのいずれかがセットされている。このため、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「0」であるとともに第1ビットの値が「1」である場合には、第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立することにより最後のミッションが達成されたことを意味するとともに、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビット及び第1ビットの値が「0」である場合には、第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立することにより最後のミッションが達成されたことを意味する。
【0908】
主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの第0ビットの値が「0」である場合には(ステップS4402:NO)、インデックス値カウンタ74aの第1ビットの値が「1」であるか否かを判定する(ステップS4404)。ステップS4404にて肯定判定を行った場合、すなわち第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立することにより最後のミッションが達成された場合には、黒ベル入賞に対応する付与数である「30」を主側RAM74におけるAT継続カウンタ74dに加算する(ステップS4405)。これにより、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」増加する。また、ステップS4404にて否定判定を行った場合、すなわち第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立することにより最後のミッションが達成された場合には、青ベル入賞に対応する付与数である「60」を主側RAM74におけるAT継続カウンタ74dに加算する(ステップS4406)。これにより、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「60」増加する。
【0909】
このように、いずれかの赤ベル入賞が成立することにより第11~第13ミッションの全てが達成された状態となった場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「40」加算されるとともに、いずれかの黒ベル入賞が成立することにより第11~第13ミッションの全てが達成された状態となった場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」加算される。また、いずれかの青ベル入賞が成立することにより第11~第13ミッションの全てが達成された状態となった場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「60」加算される。第11~第13ミッションのうち最後に達成されるミッションの種類に応じて、加算される遊技媒体の付与数が変動する構成とすることにより、第11~第13ミッションのうち最後に達成されるミッションの種類に注目させて、遊技の興趣向上を図ることができる。
【0910】
既に説明したとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4では、「1」~「12」の数値範囲において、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」となるインデックス値IVにはいずれかの赤ベル当選データが設定されている。また、「1」~「12」の数値範囲において、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「0」となるとともに第1ビットの値が「1」となるインデックス値IVにはいずれかの黒ベル当選データが設定されている。さらにまた、「1」~「12」の数値範囲において、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビット及び第1ビットの値が「0」となるインデックス値IVにはいずれかの青ベル当選データが設定されている。このため、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定する処理、及びインデックス値カウンタ74aにおける第1ビットの値が「1」であるか否かを判定する処理を行うことにより、赤ベル入賞、黒ベル入賞及び青ベル入賞のうち今回成立したベル入賞の種類を主側MPU72にて特定可能とすることができる。これにより、今回成立したベル入賞の種類を特定するための処理構成を簡素化することができる。
【0911】
ステップS4403の処理を行った場合、ステップS4405の処理を行った場合又はステップS4406の処理を行った場合には、達成後上乗せコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4407)。達成後上乗せコマンドには、ステップS4403、ステップS4405又はステップS4406にてAT継続カウンタ74dに加算されたAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数に対応する数値情報が設定される。演出側MPU92は、受信した達成後上乗せコマンドに基づいて、達成後上乗せ演出を実行する。遊技者は、当該達成後上乗せ演出の内容に基づいて、全てのミッションが達成されてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が増加したこと、及び当該増加分を把握することができる。演出側MPU92は、達成後上乗せコマンドを受信した場合、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が増加したこと、及び当該増加分を報知する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
【0912】
その後、主側RAM74における上乗せ挑戦中フラグを「0」クリアする(ステップS4408)。これにより、全てのミッションが達成されて上乗せ挑戦演出が終了した状態であることを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0913】
上記のとおり、非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4におけるインデックス値IV=1~12のうちインデックス値IV=1~4の範囲には第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ、黒ベル当選データ及び青ベル当選データのいずれか1つが設定されており、インデックス値IV=5~8の範囲には第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ、黒ベル当選データ及び青ベル当選データのいずれか1つが設定されており、インデックス値IV=9~12の範囲には第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ、黒ベル当選データ及び青ベル当選データのいずれか1つが設定されている。このため、第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ、黒ベル当選データ及び青ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選していることに基づいて左達成フラグ74nに「1」を設定するための処理が実行されるようにするための処理構成、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ、黒ベル当選データ及び青ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選していることに基づいて中達成フラグ74oに「1」を設定するための処理が実行されるようにするための処理構成、並びに第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データ、黒ベル当選データ及び青ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選していることに基づいて右達成フラグ74pに「1」を設定するための処理が実行されるようにするための処理構成を簡素化することができる。これにより、これらの処理に対応するプログラムを記憶するために必要となる主側ROM73のデータ容量を低減することができる。
【0914】
非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4におけるインデックス値IV=1~12のうち第0ビットが「1」であるインデックス値IV(具体的には「1」、「3」、「5」、「7」、「9」及び「11」のいずれか)には第1~第6赤ベル当選データのいずれか1つが設定されており、第0ビットが「0」であるとともに第1ビットが「1」であるインデックス値IV(具体的には「2」、「6」及び「10」のいずれか)には第1~第3黒ベル当選データの1つが設定されており、第0ビットが「0」であるとともに第1ビットが「0」であるインデックス値IV(具体的には「4」、「8」及び「12」のいずれか)には第1~第3青ベル当選データの1つが設定されている。このため、第1~第6赤ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選していることに基づいて赤ベル入賞に対応する付与数をAT継続カウンタ74dに加算する処理が実行されるようにするための処理構成、第1~第3黒ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選していることに基づいて黒ベル入賞に対応する付与数をAT継続カウンタ74dに加算する処理が実行されるようにするための処理構成、並びに第1~第3青ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選していることに基づいて青ベル入賞に対応する付与数をAT継続カウンタ74dに加算する処理が実行されるようにするための処理構成を簡素化することができる。これにより、これらの処理に対応するプログラムを記憶するために必要となる主側ROM73のデータ容量を低減することができる。
【0915】
インデックス値カウンタ74aに設定され得る「0」~「20」の数値情報のうち赤ベル入賞に対応する処理(ステップS4403)の対象となるインデックス値IV=1,3,5,7,9,11には、当該処理の対象となる他のインデックス値IVのいずれとも連番にならないインデックス値IVが含まれている。これに対して、ステップ8002において、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する処理を実行し、肯定判定が行われたことに基づいて赤ベル入賞に対応する処理に進む構成とすることにより、赤ベル入賞に対応する処理の対象となるインデックス値IV=1,3,5,7,9,11のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行される構成と比較して、赤ベル入賞に対応する処理の対象となるいずれかのインデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されていることを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。
【0916】
インデックス値カウンタ74aに設定され得る「0」~「20」の数値情報のうち黒ベル入賞又は青ベル入賞に対応する処理(ステップS4404~ステップS4406)の対象となるインデックス値IV=2,4,6,8,10,12には、当該処理の対象となる他のインデックス値IVのいずれとも連番にならないインデックス値IVが含まれている。これに対して、ステップ8002において、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定する処理を実行し、否定判定が行われたことに基づいて黒ベル入賞又は青ベル入賞に対応する処理に進む構成とすることにより、黒ベル入賞又は青ベル入賞に対応する処理の対象となるインデックス値IV=2,4,6,8,10,12のそれぞれについて当該インデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されているか否かを判定する判定処理が実行される構成と比較して、黒ベル入賞又は青ベル入賞に対応する処理の対象となるいずれかのインデックス値IVがインデックス値カウンタ74aに設定されていることを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。
【0917】
<第7の実施形態>
本実施形態では役の抽選処理にて当選したインデックス値IVの設定態様が上記第5の実施形態と相違している。以下、上記第5の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第5の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0918】
設定値が「3」である場合を例に挙げて、非ボーナス状態(具体的には通常遊技状態ST11、ボーナス内部状態ST12及びAT状態ST14のいずれか)における抽選テーブルについて説明する。
図89(a)は本実施形態における主側ROM73の構成を説明するための説明図である。
図89(a)に示すように、主側ROM73には非ボーナス用役抽選テーブルTB5が記憶されている。非ボーナス用役抽選テーブルTB5は、通常遊技状態ST11、ボーナス内部状態ST12及びAT状態ST14において実行される役の抽選処理において選択される。
【0919】
非ボーナス用役抽選テーブルTB5に設定されているインデックス値IV、当選データ及びポイント値PVは、上記第5の実施形態における非内部用役抽選テーブルTB1(
図63(a))と同一である。非ボーナス用役抽選テーブルTB5には、「1」~「20」のインデックス値IVが設定されている。非ボーナス用役抽選テーブルTB5におけるインデックス値IV=1~20のそれぞれに設定されている当選データの種類は、上記第5の実施形態における非内部用役抽選テーブルTB1のインデックス値IV=1~20のそれぞれに設定されている当選データの種類と同一である。また、インデックス値IV=1~20のいずれかで当選となった場合における各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングと、成立する又は成立し得る入賞との関係は、上記第5の実施形態において既に説明したとおりである。
【0920】
非ボーナス用役抽選テーブルTB5において、インデックス値IV=1~12に設定されているPV値は「2250」であり、インデックス値IV=13に設定されているPV値は「7000」であり、インデックス値IV=14に設定されているPV値は「0」であり、インデックス値IV=15に設定されているPV値は「850」であり、インデックス値IV=16に設定されているPV値は「155」であり、インデックス値IV=17に設定されているPV値は「200」であり、インデックス値IV=18に設定されているPV値は「400」であり、インデックス値IV=19に設定されているPV値は「9000」であり、インデックス値IV=20に設定されているPV値は「500」である。
【0921】
非ボーナス用役抽選テーブルTB5が選択される場合、インデックス値IV=1の際に当選となる確率~インデックス値IV=12の際に当選となる確率は、それぞれ約1/29.1である。また、インデックス値IV=13の際に当選となる確率は、約1/9.4である。また、インデックス値IV=15の際に当選となる確率は、約1/77.1である。また、インデックス値IV=16の際に当選となる確率は、約1/423である。また、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は、約1/328である。また、インデックス値IV=18の際に当選となる確率は、約1/164である。また、インデックス値IV=19の際に当選となる確率は、約1/7.3である。また、インデックス値IV=20の際に当選となる確率は、約1/131である。インデックス値IV=14に設定されているポイント値PVが「0」であるため、非ボーナス用役抽選テーブルTB5を参照して役の抽選処理(
図89(b))が実行される場合、インデックス値IV=14である状況において判定値DVが最大値である「65535」を超えることはない。
【0922】
次に、主側MPU72にて実行される役の抽選処理について
図89(b)のフローチャートを参照しながら説明する。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、役の抽選処理は通常処理(
図15)のステップS307にて実行される。
【0923】
ステップS4501~ステップS4506では、上記第5の実施形態における役の抽選処理(
図62)のステップS2801~ステップS2806と同様の処理を実行する。具体的には、まず主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値を「0」クリアする(ステップS4501)。これにより、インデックス値カウンタ74aにインデックス値IVがセットされていない状態とすることができる。
【0924】
その後、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する(ステップS4502)。上記第5の実施形態において既に説明したとおり、主側MPU72は、乱数回路75にて生成されている「0」~「65535」の乱数のうちスタートレバー41の操作が確認されたことに基づいて乱数回路75においてラッチした値を主側RAM74に格納する。その後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73から読み出す(ステップS4503)。ステップS4503では、現状の設定値と、現状の遊技状態との組合せに対応する抽選テーブルを選択する。
【0925】
その後、インデックス値IVを「1」とした後に(ステップS4504)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS4505)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、各ゲームにおける初回の判定値設定処理では、ステップS4502にて取得した乱数の値を現在の判定値DVとし、この乱数の値に現在のインデックス値IVであるインデックス値IV=1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
【0926】
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS4506)。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。ステップS4506にて否定判定を行った場合には、ステップS4507~ステップS4508において上記第5の実施形態における役の抽選処理(
図62)のステップS2809~ステップS2810と同様の処理を実行する。具体的には、判定値DVが「65535」を超えなかった場合(ステップS4506:NO)、すなわちインデックス値IVと対応する役に外れた場合にはインデックス値IVを1加算した後に(ステップS4507)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS4508)。具体的には、当該1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS4505に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS4505では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS4506では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
【0927】
判定値DVが「65535」を超えた場合には(ステップS4506:YES)、主側RAM74に既に設定されているBB当選データが存在しているか否かを判定することによりボーナス内部状態ST12であるか否かを判定する(ステップS4509)。主側RAM74に既にBB当選データが設定されている場合(ステップS4509:YES)、すなわちボーナス内部状態ST12である場合には、現状におけるインデックス値IVが「15」であるか否かを判定し(ステップS4510)、当該インデックス値IVが「15」である場合には(ステップS4510:YES)、インデックス値IVを「14」に変更する(ステップS4511)。これにより、ボーナス内部状態ST12であるとともにインデックス値IVが「15」である状況において判定値DVの値が最大値を超えた場合には、役の抽選処理にてインデックス値IV=14に当選するようにすることができる。
【0928】
ステップS4510にて否定判定を行った場合には、現状におけるインデックス値IVが「20」であるか否かを判定する(ステップS4512)。ステップS4509にて否定判定を行った場合、ステップS4511の処理を行った場合、又はステップS4512にて否定判定を行った場合には、上記第5の実施形態における役の抽選処理(
図62)のステップS2807と同様に、現状におけるインデックス値IVを主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aにセットする(ステップS4513)。これにより、今回の役の抽選処理(
図89(b))にて当選となったインデックス値IVを主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0929】
その後、現状において主側RAM74に読み出されている役抽選テーブルにおいて、現状におけるインデックス値IVに対応させて設定されている当選データを主側RAM74にセットする(ステップS4514)。これにより、現状において当選している小役、リプレイ役及びBB役を主側MPU72にて把握可能とすることができる。
【0930】
既に説明したとおり、非ボーナス用役抽選テーブルTB5において、インデックス値IV=14に対応させて設定されているポイント値PVは「0」であるとともに、インデックス値IV=14に対応させてチェリー当選データが設定されている。このため、非ボーナス用役抽選テーブルTB5が参照されている場合に、インデックス値IV=14である
状況において判定値DVが上限値である「65535」を超えることはないものの、ステップS4509~ステップS4511の処理が実行されて現状におけるインデックス値IVが「15」から「14」に変更された状態でステップS4514の処理が実行された場合には、非ボーナス用役抽選テーブルTB5においてインデックス値IV=14に対応させて設定されているチェリー当選データが主側RAM74に設定されるようにすることができる。
【0931】
ボーナス内部状態ST12において実行された役の抽選処理(
図89(b))においてインデックス値IVが「20」である状況において判定値DVが上限値である「65535」を超えた場合(ステップS4509:YES、ステップS4510:NO、ステップS4512:YES)には、ステップS4513及びステップS4514の処理を実行することなく、ステップS4515に進む。これにより、非ボーナス状態である通常遊技状態ST11、ボーナス内部状態ST12及びAT状態ST14において実行される役の抽選処理(
図89(b))にて参照される抽選テーブルが非ボーナス用役抽選テーブルTB5で共通化されている構成において、既に主側RAM74に設定されているBB当選データが存在している状況において、BB当選データが重複して主側RAM74に設定されてしまうことを防止することができる。
【0932】
今回の役の抽選処理(
図89(b))が非ボーナス内部状態(すなわち通常遊技状態ST11、BB状態ST13又はAT状態ST14)において実行された場合には、ステップS4509にて否定判定が行われるため、ステップS4510~ステップS4512の処理は実行されない。これにより、インデックス値IV=14を、ボーナス内部状態ST12において役の抽選処理(
図89(b))が実行された場合にインデックス値カウンタ74aに設定され得るインデックス値IVであって、非ボーナス内部状態において役の抽選処理(
図89(b))が実行された場合にインデックス値カウンタ74aに設定されないインデックス値IVとすることができる。また、インデックス値IV=20を、ボーナス内部状態ST12又はBB状態ST13において役の抽選処理(
図89(b))が実行された場合にインデックス値カウンタ74aに設定されないインデックス値IVであって、通常遊技状態ST11又はAT状態ST14において役の抽選処理(
図89(b))が実行された場合にインデックス値カウンタ74aに設定され得るインデックス値IVとすることができる。
【0933】
ステップS4508にて否定判定を行った場合、ステップS4512にて肯定判定を行った場合、又はステップS4514の処理を行った場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、ステップS4515~ステップS4519において上記第5の実施形態における役の抽選処理(
図62)のステップS2811~ステップS2815と同様の処理を実行する。具体的には、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行う(ステップS4515)。その後、ステップS4516にてゲーム開始時の有利抽選処理を実行し、ステップS4517にて遊技区間の第1制御処理を実行する。その後、ステップS4518にて停止操作報知制御処理を実行し、ステップS4519にてゲーム開始コマンドの送信処理を実行する。
【0934】
上記のとおり、チェリー当選データが設定されているインデックス値IVとして「14」及び「15」が存在している。また、主側ROM73には、非ボーナス状態において実行される役の抽選処理(
図89(b))にて参照される抽選テーブルとして、インデックス値IV=14,15のうちインデックス値IV=15のみに「1」以上のポイント値PVが設定されている抽選テーブルのみ(具体的には非ボーナス用役抽選テーブルTB5のみ)が記憶されている。そして、役の抽選処理(
図89(b))が実行され、インデックス値IVの値が「15」である状況において判定値DVの値が最大値(「65535」)を超えた場合には、非ボーナス内部状態であることを条件としてインデックス値IVの値が「14」に変更され、インデックス値IV=14に当選する。これにより、インデックス値IV=14,15のうちインデックス値IV=14のみに当選し得る抽選テーブルを主側ROM73に記憶しておくことを不要としながら、非ボーナス内部状態において役の抽選処理(
図89(b))が実行され、インデックス値IVの値が「15」である状況において判定値DVの値が最大値(「65535」)を超えた場合にはインデックス値IV=15に当選するとともに、ボーナス内部状態ST12において役の抽選処理が実行され、インデックス値IVの値が「15」である状況において判定値DVの値が最大値(「65535」)を超えた場合にはインデックス値IV=14に当選するようにすることができる。
【0935】
ボーナス内部状態ST12において参照される役の抽選テーブル(具体的には非ボーナス用役抽選テーブルTB5)が非ボーナス内部状態において参照される役の抽選テーブル(具体的には非ボーナス用役抽選テーブルTB5)と同一である構成とすることにより、ボーナス内部状態ST12において参照される役の抽選テーブルとして非ボーナス内部状態において参照される役の抽選テーブルとは別の役の抽選テーブルが記憶されている構成と比較して、役の抽選テーブルを記憶するために必要となる主側ROMのデータ容量を低減することができる。
【0936】
主側RAM74におけるインデックス値カウンタ74aの値が「14」であることに基づいてボーナス内部状態ST12にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを主側MPU72が把握する構成であることにより、インデックス値カウンタ74aに加えて、ボーナス内部状態ST12においてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを示す情報が設定されるフラグが主側RAM74に設けられている構成と比較して、ボーナス内部状態ST12にてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを主側MPU72にて把握可能とするために主側RAM74において確保する必要がある記憶領域のデータ容量を低減することができる。
【0937】
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施形態の構成に対して個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせて適用してもよく、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせた構成に対して以下の別形態の構成を個別に又は組み合わせて適用してもよい。
【0938】
(1)演出側RAM94にバックアップ電力が供給されない構成としたが、これに代えて、演出側RAM94にバックアップ電力が供給される構成としてもよい。この場合、演出側RAM94の全体にバックアップ電力が供給される構成としてもよい。これにより、動作電力の供給が停止されたとしても演出側RAM94に記憶されている情報の全てが記憶保持されることになる。また、演出側RAM94に設けられたバックアップ領域にのみバックアップ電力が供給される構成としてもよい。バックアップ領域には表示対象残数カウンタ94a、非表示対象残数カウンタ94b、AT獲得数カウンタ94c及びAT消化数カウンタ94dが含まれる一方、それ以外の演出を実行するための情報が記憶される記憶エリアが含まれない構成とすることで、バックアップに必要な電力量を抑えた構成において各種カウンタ94a~94dの値は記憶保持されるようにすることが可能となる。また、上記のように演出側RAM94にバックアップ電力が供給される構成においては、主側RAM74の一部クリア処理(ステップS105)又は全部クリア処理(ステップS106)が実行された場合にはそれに対応するコマンドが演出側MPU92に送信され、当該コマンドに対応する初期化処理が演出側RAM94に対して行われる構成とすることが好ましい。
【0939】
(2)第2区間SC2のエンディング条件が基本的に合計獲得数カウンタ96dの値に応じて成立する構成においては、継続ゲーム数カウンタ96cの値によりエンディング条件が成立した場合には異常の発生と判定されて異常報知などの異常対応処理が実行される構成としてもよい。
【0940】
(3)上記第5~第7の実施形態において、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報を「3」で除算した場合の剰余に基づいて成立した色ベル入賞の種類が特定される構成としてもよい。具体的には、色ベル入賞として、第1~第3赤ベル入賞、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞が存在している。非ボーナス状態において実行される役の抽選処理にて参照される役の抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=1には第1赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=2には第1黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=3には第1青ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=4には第2赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=5には第2黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=6には第2青ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=7には第3赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=8には第3黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=9には第3青ベル当選データが設定されている。
【0941】
赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=1,4,7はいずれも「3」で除算した場合の剰余が「1」となる数値情報であり、黒ベル当選データが設定されているインデックス値IV=2,5,8はいずれも「3」で除算した場合の剰余が「2」となる数値情報であり、青ベル当選データが設定されているインデックス値IV=3,6,9はいずれも「3」で除算した場合の剰余が「0」となる数値情報である。いずれかの色ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「15」である。また、当該「15」という付与数は色ベル入賞以外の小役入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数としては設定されていない。主側RAM74には、AT状態ST14において、いずれかの赤ベル入賞を成立させるというミッションが達成されたことを主側MPU72にて把握可能とする赤達成フラグと、いずれかの黒ベル入賞を成立させるというミッションが達成されたことを主側MPU72にて把握可能とする黒達成フラグと、いずれかの青ベル入賞を成立させるというミッションが達成されたことを主側MPU72にて把握可能とする青達成フラグとが設けられている。
【0942】
主側MPU72における達成対応処理(
図79参照)では、主側RAM74における払出枚数カウンタの値が「15」である場合、インデックス値カウンタ74aの値を「3」で除算した場合における剰余を算出し、当該算出された剰余が「1」であるか否かを判定する。そして、当該算出された剰余が「1」である場合には赤達成フラグに「1」をセットするための処理を実行する。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて赤達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。また、当該算出された剰余が「1」ではない場合には、当該算出された剰余が「2」であるか否かを判定する。そして、当該算出された剰余が「2」である場合には黒達成フラグに「1」をセットするための処理を実行する。さらにまた、当該算出された剰余が「2」ではない場合、すなわち当該算出された剰余が「0」である場合には青達成フラグに「1」をセットするための処理を実行する。これにより、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて黒達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理、及びいずれかの青ベル入賞が成立したことに基づいて青達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0943】
(4)上記(3)の構成において、AT状態ST14における役の抽選処理にていずれかの色ベル当選データが設定されているインデックス値IVに当選した場合に、当該インデックス値IVが含まれる数値範囲の種類に基づいて対応する色ベル入賞を成立させるために最初に停止させるべきリール32L,32M,32Rの種類が特定される構成としてもよい。具体的には、第1赤ベル当選データ、第1黒ベル当選データ及び第1青ベル当選データは、第1停止を左リール32Lとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データであり、第2赤ベル当選データ、第2黒ベル当選データ及び第2青ベル当選データは、第1停止を中リール32Mとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データであり、第3赤ベル当選データ、第3黒ベル当選データ及び第3青ベル当選データは、第1停止を右リール32Rとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データである。第1停止を左リール32Lとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データが設定されているインデックス値IVは「1」~「3」の数値範囲に含まれており、第1停止を中リール32Mとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データが設定されているインデックス値IVは「4」~「6」の数値範囲に含まれており、第1停止を右リール32Rとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データが設定されているインデックス値IVは「7」~「9」の数値範囲に含まれている。
【0944】
主側MPU72における停止操作報知制御処理(
図74参照)では、AT状態ST14であるとともにインデックス値カウンタ74aの値が「1」以上である場合、インデックス値カウンタ74aの値が「3」以下であるか否かを判定し、肯定判定が行われた場合には、第1停止を左リール32Lとする報知が行われるようにするための左停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す。また、インデックス値カウンタ74aの値が「3」以下ではない場合にはインデックス値カウンタ74aの値が「6」以下であるか否かを判定し、肯定判定が行われた場合には、第1停止を中リール32Mとする報知が行われるようにするための中停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す。さらにまた、インデックス値カウンタ74aの値が「6」以下ではない場合にはインデックス値カウンタ74aの値が「9」以下であるか否かを判定し、肯定判定が行われた場合には、第1停止を右リール32Rとする報知が行われるようにするための右停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す。これにより、第1赤ベル当選データ、第1黒ベル当選データ及び第1青ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて左停止操作報知コマンドが読み出されるようにするための処理、第2赤ベル当選データ、第2黒ベル当選データ及び第2青ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて中停止操作報知コマンドが読み出されるようにするための処理、並びに第3赤ベル当選データ、第3黒ベル当選データ及び第3青ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて右停止操作報知コマンドが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0945】
(5)上記第5~第7の実施形態において、インデックス値カウンタ74aに設定されている数値情報を「4」で除算した場合の剰余に基づいて成立した色ベル入賞の種類が特定される構成としてもよい。具体的には、色ベル入賞として、第1~第3赤ベル入賞、第1~第3黄ベル入賞、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞が存在している。非ボーナス状態において実行される役の抽選処理にて参照される役の抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=1には第1赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=2には第1黄ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=3には第1黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=4には第1青ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=5には第2赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=6には第2黄ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=7には第2黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=8には第2青ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=9には第3赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=10には第3黄ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=11には第3黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=12には第3青ベル当選データが設定されている。
【0946】
赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=1,5,9はいずれも「4」で除算した場合の剰余が「1」となる数値情報であり、黄ベル当選データが設定されているインデックス値IV=2,6,10はいずれも「4」で除算した場合の剰余が「2」となる数値情報であり、黒ベル当選データが設定されているインデックス値IV=3,7,11はいずれも「4」で除算した場合の剰余が「3」となる数値情報であり、青ベル当選データが設定されているインデックス値IV=4,8,12はいずれも「4」で除算した場合の剰余が「0」となる数値情報である。いずれかの色ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「15」である。また、当該「15」という付与数は色ベル入賞以外の小役入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数としては設定されていない。主側RAM74には、AT状態ST14において、いずれかの赤ベル入賞を成立させるというミッションが達成されたことを主側MPU72にて把握可能とする赤達成フラグと、いずれかの黄ベル入賞を成立させるというミッションが達成されたことを主側MPU72にて把握可能とする黄達成フラグと、いずれかの黒ベル入賞を成立させるというミッションが達成されたことを主側MPU72にて把握可能とする黒達成フラグと、いずれかの青ベル入賞を成立させるというミッションが達成されたことを主側MPU72にて把握可能とする青達成フラグとが設けられている。
【0947】
主側MPU72における達成対応処理(
図79参照)では、主側RAM74における払出枚数カウンタの値が「15」である場合、インデックス値カウンタ74aの値を「4」で除算した場合における剰余を算出し、当該算出された剰余が「1」であるか否かを判定する。そして、当該算出された剰余が「1」である場合には赤達成フラグに「1」をセットするための処理を実行する。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて赤達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。また、当該算出された剰余が「1」ではない場合には、当該算出された剰余が「2」であるか否かを判定する。そして、当該算出された剰余が「2」である場合には黄達成フラグに「1」をセットするための処理を実行する。さらにまた、当該算出された剰余が「2」ではない場合には、当該算出された剰余が「3」であるか否かを判定する。そして、当該算出された剰余が「3」である場合には黒達成フラグに「1」をセットするための処理を実行する。また、当該算出された剰余が「3」ではない場合、すなわち当該算出された剰余が「0」である場合には青達成フラグに「1」をセットするための処理を実行する。これにより、いずれかの黄ベル入賞が成立したことに基づいて黒達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理、黒ベル入賞が成立したことに基づいて黒達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理、及びいずれかの青ベル入賞が成立したことに基づいて青達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0948】
(6)上記(5)の構成において、インデックス値カウンタ74aにおける下位2ビット(第0ビット及び第1ビット)の値に基づいて成立した色ベル入賞の種類が特定される構成としてもよい。具体的には、赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=1,5,9はいずれもインデックス値カウンタ74aにおける下位2ビットが「01」となる数値情報であり、黄ベル当選データが設定されているインデックス値IV=2,6,10はいずれもインデックス値カウンタ74aにおける下位2ビットが「10」となる数値情報であり、黒ベル当選データが設定されているインデックス値IV=3,7,11はいずれもインデックス値カウンタ74aにおける下位2ビットが「11」となる数値情報であり、青ベル当選データが設定されているインデックス値IV=4,8,12はいずれもインデックス値カウンタ74aにおける下位2ビットが「00」となる数値情報である。
【0949】
主側MPU72における達成対応処理(
図79参照)では、主側RAM74における払出枚数カウンタの値が「15」である場合、インデックス値カウンタ74aにおける第1ビットの値が「1」であるか否かを判定し、第1ビットの値が「1」である場合には第0ビットの値が「1」であるか否かを判定する。そして、第0ビットの値が「1」である場合には黒達成フラグに「1」をセットするための処理を実行するとともに、第0ビットの値が「0」である場合には黄達成フラグに「1」をセットするための処理を実行する。これにより、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて黒達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理、及びいずれかの黄ベル入賞が成立したことに基づいて黄達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。また、インデックス値カウンタ74aにおける第1ビットの値が「1」ではない場合、第0ビットの値が「1」であるか否かを判定する。そして、第0ビットの値が「1」である場合には赤達成フラグに「1」をセットするための処理を実行するとともに、第0ビットの値が「0」である場合には青達成フラグに「1」をセットするための処理を実行する。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて赤達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理、及びいずれかの青ベル入賞が成立したことに基づいて青達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0950】
(7)上記(5)又は上記(6)の構成において、AT状態ST14における役の抽選処理にていずれかの色ベル当選データが設定されているインデックス値IVに当選した場合に、当該インデックス値IVが含まれる数値範囲の種類に基づいて対応する色ベル入賞を成立させるために最初に停止させるべきリール32L,32M,32Rの種類が特定される構成としてもよい。具体的には、第1赤ベル当選データ、第1黄ベル当選データ、第1黒ベル当選データ及び第1青ベル当選データは、第1停止を左リール32Lとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データであり、第2赤ベル当選データ、第2黄ベル当選データ、第2黒ベル当選データ及び第2青ベル当選データは、第1停止を中リール32Mとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データであり、第3赤ベル当選データ、第3黄ベル当選データ、第3黒ベル当選データ及び第3青ベル当選データは、第1停止を右リール32Rとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データである。第1停止を左リール32Lとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データが設定されているインデックス値IVは「1」~「4」の数値範囲に含まれており、第1停止を中リール32Mとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データが設定されているインデックス値IVは「5」~「8」の数値範囲に含まれており、第1停止を右リール32Rとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データが設定されているインデックス値IVは「9」~「12」の数値範囲に含まれている。
【0951】
主側MPU72における停止操作報知制御処理(
図74参照)では、AT状態ST14であるとともにインデックス値カウンタ74aの値が「1」以上である場合、インデックス値カウンタ74aの値が「4」以下であるか否かを判定し、肯定判定が行われた場合には、第1停止を左リール32Lとする報知が行われるようにするための左停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す。また、インデックス値カウンタ74aの値が「4」以下ではない場合にはインデックス値カウンタ74aの値が「8」以下であるか否かを判定し、肯定判定が行われた場合には、第1停止を中リール32Mとする報知が行われるようにするための中停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す。さらにまた、インデックス値カウンタ74aの値が「8」以下ではない場合にはインデックス値カウンタ74aの値が「12」以下であるか否かを判定し、肯定判定が行われた場合には、第1停止を右リール32Rとする報知が行われるようにするための右停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す。これにより、第1赤ベル当選データ、第1黄ベル当選データ、第1黒ベル当選データ及び第1青ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて左停止操作報知コマンドが読み出されるようにするための処理、第2赤ベル当選データ、第2黄ベル当選データ、第2黒ベル当選データ及び第2青ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて中停止操作報知コマンドが読み出されるようにするための処理、並びに第3赤ベル当選データ、第3黄ベル当選データ、第3黒ベル当選データ及び第3青ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて右停止操作報知コマンドが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0952】
(8)上記第5~第7の実施形態において、主側RAM74の払出枚数カウンタの値を「3」で除算した場合における剰余に基づいて上乗せ抽選の対象に設定されている色ベル入賞の成立が特定される構成としてもよい。具体的には、払出枚数カウンタには今回のゲームにおいて成立した小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が設定される。色ベル入賞として、第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞が存在している。第1赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「5」であり、第2赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「8」であり、第3赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「11」である。また、第1黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「14」であり、第2黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「17」であり、第3黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「20」である。これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて払出枚数カウンタに設定される数値情報はいずれも「3」で除算した場合における剰余が「2」となる数値情報である。また、これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞として遊技媒体の付与数が「1」であるチェリー入賞と、遊技媒体の付与数が「3」であるスイカ入賞とが存在している。赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞が成立したことに基づいて払出枚数カウンタに設定される数値情報を「3」で除算した場合における剰余は、「1」又は「0」であり、「2」ではない。主側MPU72は、払出枚数カウンタの値を「3」で除算した場合における剰余が「2」であることを特定することにより第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定する。これにより、第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0953】
AT状態ST14では、第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて、AT状態ST14における残りの付与数を増加させるか否かを決定するための上乗せ抽選処理が実行される。いずれかの赤ベル入賞が成立した場合には上乗せ当選の発生確率が10%に設定されている第1上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行されるとともに、いずれかの黒ベル入賞が成立した場合には上乗せ当選の発生確率が20%に設定されている第2上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行される。いずれかの赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(「5」、「8」及び「11」)はいずれも「12」未満の数値情報であるとともに、いずれかの黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(「14」、「17」及び「20」)はいずれも「12」以上の数値情報である。
【0954】
主側MPU72におけるAT用処理(
図78参照)では、払出枚数カウンタの値を「3」で除算した場合における剰余を算出し、当該剰余が「2」であるか否かを判定する。当該剰余が「2」である場合、すなわち上乗せ抽選処理の対象となる第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立した場合には、払出枚数カウンタの値が「12」以上であるか否かを判定する判定処理を実行する。当該判定処理にて否定判定が行われた場合には第1上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出すとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には第2上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて第1上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理、及びいずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて第2上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。このように、払出枚数カウンタの値を「3」で除算した場合における剰余が「2」であることに基づいて上乗せ抽選処理が実行される構成であることにより、第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて上乗せ抽選処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0955】
(9)上記第5~第7の実施形態において、主側RAM74の払出枚数カウンタにおける第1ビットの値に基づいて上乗せ抽選の対象に設定されている色ベル入賞の成立が特定される構成としてもよい。具体的には、払出枚数カウンタには今回のゲームにおいて成立した小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が設定される。色ベル入賞として、第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞が存在している。第1赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「3」であり、第2赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「7」であり、第3赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「11」である。また、第1黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「15」であり、第2黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「19」であり、第3黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「23」である。これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて払出枚数カウンタに設定される数値情報はいずれも第1ビットの値が「1」である数値情報である。また、これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞として遊技媒体の付与数が「4」であるチェリー入賞と、遊技媒体の付与数が「5」であるスイカ入賞とが存在している。赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞が成立したことに基づいて払出枚数カウンタに設定される数値情報の第1ビットは「0」であり、「1」ではない。主側MPU72は、払出枚数カウンタにおける第1ビットの値が「1」であることを特定することにより第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定する。これにより、第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0956】
AT状態ST14では、第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて、AT状態ST14における残りの付与数を増加させるか否かを決定するための上乗せ抽選処理が実行される。いずれかの赤ベル入賞が成立した場合には上乗せ当選の発生確率が10%に設定されている第1上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行されるとともに、いずれかの黒ベル入賞が成立した場合には上乗せ当選の発生確率が20%に設定されている第2上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行される。いずれかの赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(「3」、「7」及び「11」)はいずれも「12」未満の数値情報であるとともに、いずれかの黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(「15」、「19」及び「23」)はいずれも「12」以上の数値情報である。
【0957】
主側MPU72におけるAT用処理(
図78参照)では、払出枚数カウンタにおける第1ビットの値が「1」であるか否かを判定し、当該第1ビットの値が「1」である場合、すなわち上乗せ抽選処理の対象となる第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立した場合には、払出枚数カウンタの値が「12」以上であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて否定判定が行われた場合には第1上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出すとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には第2上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて第1上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理、及びいずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて第2上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。このように、払出枚数カウンタにおける第1ビットの値が「1」であることに基づいて上乗せ抽選処理が実行される構成であることにより、第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて上乗せ抽選処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0958】
(10)上記第5~第7の実施形態において、AT状態ST14中に獲得した上乗せポイントの合計が上限値(具体的には「100」)に達した場合にAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」加算される上乗せが行われる構成であって、主側RAM74に設けられた獲得ポイントカウンタにおける第0ビットの値に基づいて発生した色ベル入賞が特定される構成としてもよい。獲得ポイントカウンタは、今回のゲームにおいて獲得した上乗せポイントを主側MPU72にて把握可能とするカウンタである。色ベル入賞として、第1~第6赤ベル入賞及び第1~第6黒ベル入賞が存在している。AT状態ST14において、第1~第6赤ベル入賞のいずれかが成立した場合には赤ベル用上乗せポイント抽選が行われるとともに、第1~第6黒ベル入賞のいずれかが成立した場合には黒ベル用上乗せポイント抽選が行われる。主側RAM74における獲得ポイントカウンタには、いずれかの上乗せポイント抽選にて当選となった上乗せポイントが設定される。赤ベル用上乗せポイント抽選では「2」、「6」、「10」及び「14」のいずれかの上乗せポイントに確実に当選するとともに、黒ベル用上乗せポイント抽選では「3」、「7」、「11」及び「15」のいずれかの上乗せポイントに確実に当選する。赤ベル用上乗せポイント抽選にて当選し得る上乗せポイントはいずれも第0ビットの値が「0」である偶数であるとともに、黒ベル用上乗せポイント抽選にて当選し得る上乗せポイントはいずれも第0ビットの値が「1」である奇数である。
【0959】
上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において上乗せポイントを獲得したことを報知する演出として、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に小さい第1数値範囲(「1」~「7」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する赤ベル用の第1獲得演出と、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に大きい第2数値範囲(「8」~「15」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する赤ベル用の第2獲得演出と、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に小さい第1数値範囲(「1」~「7」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する黒ベル用の第1獲得演出と、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に大きい第2数値範囲(「8」~「15」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する黒ベル用の第2獲得演出とが存在している。
【0960】
主側MPU72は、赤ベル用上乗せポイント抽選又は黒ベル用上乗せポイント抽選が実行されていずれかの上乗せポイントが選択され、当該選択された上乗せポイントが主側RAM74の獲得ポイントカウンタにセットされている状態となった後、獲得ポイントカウンタの値が「8」以上であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて否定判定が行われた場合には第1獲得演出コマンドを主側ROM73から読み出すとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には第2獲得演出コマンドを主側ROM73から読み出す。これにより、付与される上乗せポイントとして相対的に小さい第1数値範囲(「1」~「7」)に含まれている数値情報が選択されたことに基づいて第1獲得演出コマンドが読み出されるようにするための処理、及び付与される上乗せポイントとして相対的に大きい第2数値範囲(「8」~「15」)に含まれている数値情報が選択されたことに基づいて第2獲得演出コマンドが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0961】
その後、獲得ポイントカウンタにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定し、第0ビットの値が「1」である場合には読み出されている第1獲得演出コマンド又は第2獲得演出コマンドに黒ベル入賞情報を設定する。演出側MPU92は、主側MPU72から受信した第1獲得演出コマンドに黒ベル入賞情報が設定されている場合には黒ベル用の第1獲得演出が実行されるようにするとともに、主側MPU72から受信した第1獲得演出コマンドに黒ベル入賞情報が設定されていない場合には赤ベル用の第1獲得演出が実行されるようにする。また、演出側MPU92は、主側MPU72から受信した第2獲得演出コマンドに黒ベル入賞情報が設定されている場合には黒ベル用の第2獲得演出が実行されるようにするとともに、主側MPU72から受信した第2獲得演出コマンドに黒ベル入賞情報が設定されていない場合には赤ベル用の第2獲得演出が実行されるようにする。このように、獲得ポイントカウンタにおける第0ビットの値が「1」であることに基づいて黒ベル入賞情報の設定が行われる構成とすることにより、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて黒ベル入賞情報の設定が行われるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0962】
(11)上記(10)の構成において、獲得ポイントカウンタの値を「5」で除算した場合における剰余に基づいて発生した色ベル入賞が特定される構成としてもよい。AT状態ST14において、第1~第6赤ベル入賞のいずれかが成立した場合に行われる赤ベル用上乗せポイント抽選では、「3」、「7」、「9」、「12」及び「19」のいずれかの上乗せポイントに確実に当選する。また、AT状態ST14において、第1~第6黒ベル入賞のいずれかが成立した場合に行われる黒ベル用上乗せポイント抽選では、「5」、「10」、「15」及び「20」のいずれかの上乗せポイントに確実に当選する。黒ベル用上乗せポイント抽選にて選択され得る上乗せポイントはいずれも「5」で除算した場合における剰余が「0」となる数値情報である。また、赤ベル用上乗せポイント抽選にて選択され得る上乗せポイントはいずれも「5」で除算した場合における剰余が「0」以外の値(具体的には「2」、「3」及び「4」のいずれか)となる数値情報である。
【0963】
上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において上乗せポイントを獲得したことを報知する演出として、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に小さい第1数値範囲(「1」~「11」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する赤ベル用の第1獲得演出と、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に大きい第2数値範囲(「12」~「20」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する赤ベル用の第2獲得演出と、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に小さい第1数値範囲(「1」~「11」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する黒ベル用の第1獲得演出と、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に大きい第2数値範囲(「12」~「20」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する黒ベル用の第2獲得演出とが存在している。
【0964】
主側MPU72は、赤ベル用上乗せポイント抽選又は黒ベル用上乗せポイント抽選が実行されていずれかの上乗せポイントが選択され、当該選択された上乗せポイントが主側RAM74の獲得ポイントカウンタにセットされている状態となった後、獲得ポイントカウンタの値が「12」以上であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて否定判定が行われた場合には第1獲得演出コマンドを主側ROM73から読み出すとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には第2獲得演出コマンドを主側ROM73から読み出す。これにより、付与される上乗せポイントとして相対的に小さい第1数値範囲(「1」~「11」)に含まれている数値情報が選択されたことに基づいて第1獲得演出コマンドが読み出されるようにするための処理、及び付与される上乗せポイントとして相対的に大きい第2数値範囲(「12」~「20」)に含まれている数値情報が選択されたことに基づいて第2獲得演出コマンドが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0965】
その後、獲得ポイントカウンタの値が「5」で除算した場合における剰余を算出し、当該剰余が「0」であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には読み出されている第1獲得演出コマンド又は第2獲得演出コマンドに黒ベル入賞情報を設定する。このように、獲得ポイントカウンタの値を「5」で除算した場合における剰余が「0」であることに基づいて黒ベル入賞情報の設定が行われる構成とすることにより、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて黒ベル入賞情報の設定が行われるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0966】
(12)上記第5~第7の実施形態において、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに対応する赤ベル入賞演出及びいずれかの黒ベル入賞が成立したことに対応する黒ベル入賞演出が実行される構成としてもよい。主側RAM74における払出枚数カウンタには今回のゲームにおいて成立した小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が設定される。色ベル入賞として、第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞が存在している。第1赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「3」であり、第2赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「7」であり、第3赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「11」である。また、第1黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「15」であり、第2黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「19」であり、第3黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「23」である。これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて払出枚数カウンタに設定される数値情報はいずれも第1ビットの値が「1」である数値情報である。また、これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞として遊技媒体の付与数が「4」であるチェリー入賞と、遊技媒体の付与数が「5」であるスイカ入賞とが存在している。赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞が成立したことに基づいて払出枚数カウンタに設定される数値情報の第1ビットは「0」であり、「1」ではない。主側MPU72は、払出枚数カウンタにおける第1ビットの値が「1」であることを特定することにより第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定する。これにより、第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数はいずれも「12」未満の数値情報であるとともに、黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数はいずれも「12」以上の数値情報である。
【0967】
リール制御処理(
図22)のステップS613における入賞判定処理が実行された後、主側MPU72は、払出枚数カウンタにおける第1ビットの値が「1」であるか否かを判定する。当該第1ビットの値が「1」である場合、すなわち第1~第3赤ベル入賞及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立した場合には、払出枚数カウンタの値が「12」以上であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて否定判定が行われた場合には赤ベル入賞コマンドを演出側MPU92に送信するとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には黒ベル入賞コマンドを演出側MPU92に送信する。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて赤ベル入賞コマンドが送信されるようにするための処理、及びいずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて黒ベル入賞コマンドが送信されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。演出側MPU92は、主側MPU72から赤ベル入賞コマンドを受信した場合、赤ベル入賞が成立したことを遊技者が把握可能とする態様で、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を実行することにより赤ベル演出が実行されるようにする。また、主側MPU72から黒ベル入賞コマンドを受信した場合、黒ベル入賞が成立したことを遊技者が把握可能とする態様で、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を実行することにより黒ベル演出が実行されるようにする。このように、払出枚数カウンタにおける第1ビットの値が「1」であることに基づいて赤ベル入賞コマンド又は黒ベル入賞コマンドを送信するための処理が実行される構成とすることにより、いずれかの赤ベル入賞又はいずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて赤ベル入賞コマンド又は黒ベル入賞コマンドの送信が行われるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0968】
(13)上記第5~第7の実施形態において、インデックス値カウンタ74aにおける第3ビットの値に基づいていずれか1つの色ベル当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことが特定される構成としてもよい。具体的には、色ベル当選データとして、第1~第4赤ベル当選データ及び第1~第4黒ベル当選データが存在している。非ボーナス状態において実行される役の抽選処理にて参照される役抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=8には第1赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=9には第2赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=10には第3赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=11には第4赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=12には第1黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=13には第2黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=14には第3黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=15には第4黒ベル当選データが設定されている。インデックス値カウンタ74aには「0」~「20」のいずれかの数値情報が設定される。色ベル当選データが設定されているインデックス値IV=8~15はいずれも第3ビットの値が「1」である数値情報である。また、インデックス値カウンタ74aに設定される数値情報のうち「8」~「15」以外の数値情報はいずれも第3ビットの値が「0」である数値情報である。このため、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「1」であることに基づいて色ベル当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを特定することができる。また、赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=8~11はいずれも第2ビットの値が「0」である数値情報であるとともに、黒ベル当選データが設定されているインデックス値IV=12~15はいずれも第2ビットの値が「1」である数値情報である。
【0969】
主側RAM74には、AT状態ST14において、いずれかの赤ベル入賞を成立させるというミッションが達成されたことを主側MPU72にて把握可能とする赤達成フラグと、いずれかの黒ベル入賞を成立させるというミッションが達成されたことを主側MPU72にて把握可能とする黒達成フラグとが設けられている。主側MPU72にて実行される達成対応処理(
図79参照)では、主側RAM74における払出枚数カウンタの値が「2」以上である場合、インデックス値カウンタ74aにおける第3ビットの値が「1」であるか否かを判定する。当該第3ビットの値が「1」である場合、すなわちいずれかの色ベル入賞が成立している場合には、インデックス値カウンタ74aにおける第2ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。当該判定処理にて否定判定が行われた場合には主側RAM74における赤達成フラグに「1」をセットするとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には主側RAM74における黒達成フラグに「1」をセットする。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて赤達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理、及びいずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて黒達成フラグに「1」がセットされるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。このように、インデックス値カウンタ74aにおける第3ビットの値が「1」であることに基づいていずれかの達成フラグに「1」をセットするための処理が実行される構成とすることにより、いずれかの色ベル当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて当該当選したインデックス値IVに対応する達成フラグに「1」をセットするための処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0970】
主側MPU72にて実行される達成後上乗せ用処理(
図80参照)では、主側RAM74における赤達成フラグ及び黒達成フラグの双方に「1」がセットされている場合、インデックス値カウンタ74aにおける第2ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行し、当該判定処理にて否定判定が行われた場合には赤ベル入賞に対応する「30」という付与数をAT継続カウンタ74dに加算するとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には黒ベル入賞に対応する「40」という付与数をAT継続カウンタ74dに加算する。これにより、最後に赤達成フラグに「1」がセットされることにより赤達成フラグ及び黒達成フラグの双方に「1」がセットされている状態となったことに基づいて赤ベル入賞に対応する付与数が加算されるようにするための処理、及び最後に黒達成フラグに「1」がセットされることにより赤達成フラグ及び黒達成フラグの双方に「1」がセットされている状態となったことに基づいて黒ベル入賞に対応する付与数が加算されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0971】
(14)上記(13)の構成において、インデックス値カウンタ74aにおける第1ビットの値に基づいて色ベル入賞を成立させるために最初に停止させるべきリール32L,32M,32Rの種類が特定される構成としてもよい。具体的には、第1,第2赤ベル当選データ及び第1,第2黒ベル当選データは、第1停止を左リール32Lとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データである。当該第1,第2赤ベル当選データ及び第1,第2黒ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IV=8,9,12,13はいずれも第1ビットの値が「0」である数値情報である。また、第3,第4赤ベル当選データ及び第3,第4黒ベル当選データは、第1停止を中リール32Mとすることにより対応する色ベル入賞を成立させることが可能となる当選データである。当該第3,第4赤ベル当選データ及び第3,第4黒ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IV=10,11,14,15はいずれも第1ビットの値が「1」である数値情報である。
【0972】
主側MPU72における停止操作報知制御処理(
図74参照)では、AT状態ST14である場合、インデックス値カウンタ74aにおける第3ビットの値が「1」であるか否かを判定する。第3ビットの値が「1」である場合、すなわちいずれかの色ベル当選データが設定されているインデックス値IV(具体的にはインデックス値IV=8~15のいずれか)に当選している場合には、インデックス値カウンタ74aにおける第1ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。当該判定処理にて否定判定が行われた場合には第1停止を左リール32Lとする停止順報知を演出側MPU92に行わせるための左停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出すとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には第1停止を中リール32Mとする停止順報知を演出側MPU92に行わせるための中停止操作報知コマンドを主側ROM73から読み出す。これにより、AT状態ST14において第1,第2赤ベル当選データ及び第1,第2黒ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて左停止操作報知コマンドが読み出されるようにするための処理、並びにAT状態ST14において第3,第4赤ベル当選データ及び第3,第4黒ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて中停止操作報知コマンドが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0973】
停止操作報知制御処理(
図74参照)では、左停止操作報知コマンド又は中停止操作報知コマンドを読み出した後、インデックス値カウンタ74aにおける第2ビットの値が「0」であることを条件として当該読み出されている停止操作報知コマンドに赤ベル当選情報をセットする。インデックス値カウンタ74aにおける第2ビットの値が「1」である場合には当該読み出されている停止操作報知コマンドに黒ベル当選情報がセットされている状態が維持される。これにより、第1~第4赤ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて停止操作報知コマンドに赤ベル当選情報が設定されている状態となるようにするための処理、及び第1~第4黒ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて停止操作報知コマンドに黒ベル当選情報が設定されている状態となるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0974】
(15)上記(14)の構成において、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値に基づいて目安範囲報知の有無が特定される構成としてもよい。具体的には、第1~第4赤ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IV=8~11のうち奇数のインデックス値IV=9,11のみが目安範囲報知の実行対象に設定されている。また、第1~第4黒ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IV=12~15のうち奇数のインデックス値IV=13,15のみが目安範囲報知の実行対象に設定されている。偶数のインデックス値IV=8,10,12,14に当選した場合には目安範囲報知は実行されない。主側MPU72における停止操作報知制御処理(
図74参照)では、上述した左停止操作報知コマンド又は中停止操作報知コマンドを読み出した後、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行し、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には目安範囲報知対象情報を当該読み出されている停止操作報知コマンドにセットする。一方、当該判定所定にて否定判定が行われた場合には目安範囲報知対象情報の設定は行われない。演出側MPU92は、主側MPU72から受信したいずれかの停止操作報知コマンドに目安範囲報知対象情報が設定されていることを条件として目安範囲報知が実行されるようにする。このように、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であることに基づいて目安範囲報知対象情報の設定が行われる構成とすることにより、第2,第4赤ベル当選データ及び第2,第4黒ベル当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて目安範囲報知対象情報の設定が行われるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0975】
(16)上記第5~第7の実施形態において、インデックス値カウンタ74aにおける第3ビットの値に基づいて上乗せ抽選処理の対象となるインデックス値IVに当選したことが特定される構成としてもよい。具体的には、AT状態ST14において実行される役の抽選処理にて参照される役抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=8には第1スイカリプレイ当選データが設定されており、インデックス値IV=9には第2スイカリプレイ当選データが設定されており、インデックス値IV=10には第3スイカリプレイ当選データが設定されており、インデックス値IV=11には第4スイカリプレイ当選データが設定されている。また、インデックス値IV=12には第1ベルリプレイ当選データが設定されており、インデックス値IV=13には第2ベルリプレイ当選データが設定されており、インデックス値IV=14には第3ベルリプレイ当選データが設定されており、インデックス値IV=15には第4ベルリプレイ当選データが設定されている。インデックス値カウンタ74aには「0」~「20」のいずれかの数値情報が設定される。インデックス値カウンタ74aに設定される数値情報のうち第3ビットの値が「1」である数値情報は「8」~「15」である。AT状態ST14では、役の抽選処理にて第1~第4スイカリプレイ当選データ及び第1~第4ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IV=8~15に当選したことに基づいて、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数を増加させるか否かを決定するための上乗せ抽選処理が実行される。上乗せ抽選処理の対象となるインデックス値IV=8~15はいずれも第3ビットの値が「1」である数値情報である。また、インデックス値カウンタ74aに設定されるインデックス値IVのうちインデックス値IV=8~15以外のインデックス値IVはいずれも第3ビットの値が「0」である数値情報である。
【0976】
第1,第2スイカリプレイ当選データ及び第1,第2ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選した場合には上乗せ当選の発生確率が10%に設定されている第1上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行されるとともに、第3,第4スイカリプレイ当選データ及び第3,第4ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選した場合には上乗せ当選の発生確率が20%に設定されている第2上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行される。第1,第2スイカリプレイ当選データ及び第1,第2ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IV=8,9,12,13はいずれも第1ビットの値が「0」である数値情報であるとともに、第3,第4スイカリプレイ当選データ及び第3,第4ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IV=10,11,14,15はいずれも第1ビットの値が「1」である数値情報である。
【0977】
主側MPU72におけるゲーム開始時の有利抽選処理(
図69参照)では、AT状態ST14である場合、インデックス値カウンタ74aにおける第3ビットの値が「1」であるか否かを判定する。当該第3ビットの値が「1」である場合、すなわち上乗せ抽選処理の対象となる第1~第4スイカリプレイ当選データ及び第1~第4ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選した場合には、インデックス値カウンタ74aにおける第1ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて否定判定が行われた場合には第1上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出すとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には第2上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。これにより、第1,第2スイカリプレイ当選データ及び第1,第2ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて第1上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理、並びに第3,第4スイカリプレイ当選データ及び第3,第4ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて第2上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。このように、インデックス値カウンタ74aにおける第3ビットの値が「1」であることに基づいて上乗せ抽選処理が実行される構成であることにより、役の抽選処理にて第1~第4スイカリプレイ当選データ及び第1~第4ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて上乗せ抽選処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0978】
(17)上記(16)の構成において、上乗せ当選が発生した場合に上乗せされるAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が、インデックス値カウンタ74aにおける第2ビットの値に基づいて特定される構成としてもよい。具体的には、役の抽選処理にていずれかのスイカリプレイ当選データが設定されているインデックス値IVに当選し、上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」上乗せされるとともに、役の抽選処理にていずれかのベルリプレイ当選データが設定されているインデックス値IVに当選し、上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「60」上乗せされる。スイカリプレイ当選データが設定されているインデックス値IV=8~11はいずれも第2ビットの値が「0」である数値情報であるとともに、ベルリプレイ当選データが設定されているインデックス値IV=12~15はいずれも第2ビットの値が「1」である数値情報である。
【0979】
主側MPU72は、上述した第1上乗せ抽選テーブル又は第2上乗せ抽選テーブルを参照して実行される上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合、インデックス値カウンタ74aにおける第2ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。当該判定処理にて否定判定が行われた場合にはAT継続カウンタ74dに「30」を加算するとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合にはAT継続カウンタ74dに「60」を加算する。これにより、いずれかのスイカリプレイ当選データが設定されているインデックス値IVに当選して実行された上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生したことに基づいてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」上乗せされるようにするための処理、及びいずれかのベルリプレイ当選データが設定されているインデックス値IVに当選して実行された上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生したことに基づいてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「60」上乗せされるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0980】
(18)上記(17)の構成において、未だ再抽選が実行されていない状況において上乗せ抽選処理にて外れ結果となった場合に、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値に基づいて再抽選の有無が特定される構成としてもよい。具体的には、第2,第4スイカリプレイ当選データ及び第2,第4ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選して実行された上乗せ抽選処理にて外れ結果となった場合には再抽選が実行される一方、第1,第3スイカリプレイ当選データ及び第1,第3ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選して実行された上乗せ抽選処理にて外れ結果となった場合には再抽選は実行されない。再抽選では、既に主側RAM74に読み出されている第1上乗せ抽選テーブル又は第2上乗せ抽選テーブルを利用して、再度上乗せ抽選処理が実行される。再抽選の対象となるインデックス値IV=9,11,13,15はいずれも第0ビットの値が「1」である奇数の数値情報であるとともに、再抽選の対象とはならないインデックス値IV=8,10,12,14はいずれも第0ビットの値が「0」である偶数の数値情報である。主側MPU72は、上乗せ抽選処理にて外れ結果となった場合、未だ再抽選が実行されていないことを条件として、インデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には再抽選が実行されるようにするとともに、当該判定処理にて否定判定が行われた場合には再抽選が実行されないようにする。これにより、第2,第4スイカリプレイ当選データ及び第2,第4ベルリプレイ当選データのいずれかが設定されているインデックス値IVに当選して実行された上乗せ抽選処理にて外れ結果となったことに基づいて再抽選が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0981】
(19)上記第5~第7の実施形態において、主側RAM74の払出枚数カウンタにおける第3ビットの値に基づいて上乗せ抽選処理の対象に設定されている色ベル入賞の成立が特定される構成としてもよい。具体的には、払出枚数カウンタには今回のゲームにおいて成立した小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が設定される。色ベル入賞として、第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞が存在している。第1赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「8」であり、第2赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「9」であり、第3赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「10」であり、第4赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「11」である。また、第1黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「12」であり、第2黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「13」であり、第3黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「14」であり、第4黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「15」である。これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて払出枚数カウンタに設定される「8」~「15」の数値情報はいずれも第3ビットの値が「1」である数値情報である。また、これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「7」以下に設定されている。このため、これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数はいずれも第3ビットの値が「0」である数値情報である。主側MPU72は、払出枚数カウンタにおける第3ビットの値が「1」であることを特定することにより第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定する。これにより、第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0982】
AT状態ST14では、第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて、AT状態ST14における残りの付与数を増加させるか否かを決定するための上乗せ抽選処理が実行される。第1,第2赤ベル入賞及び第1,第2黒ベル入賞のいずれか成立した場合には上乗せ当選の発生確率が10%に設定されている第1上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行されるとともに、第3,第4赤ベル入賞及び第3,第4黒ベル入賞のいずれかが成立した場合には上乗せ当選の発生確率が20%に設定されている第2上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行される。第1,第2赤ベル入賞及び第1,第2黒ベル入賞のいずれかが成立した場合における遊技媒体の付与数(「8」、「9」、「12」及び「13」)はいずれも第1ビットの値が「0」である数値情報であるとともに、第3,第4赤ベル入賞及び第3,第4黒ベル入賞のいずれかが成立した場合における遊技媒体の付与数(「10」、「11」、「14」及び「15」)はいずれも第1ビットの値が「1」である数値情報である。
【0983】
主側MPU72におけるAT用処理(
図78参照)では、払出枚数カウンタにおける第3ビットの値が「1」であるか否かを判定する。当該第3ビットの値が「1」である場合、すなわち上乗せ抽選処理の対象となる第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立した場合には、払出枚数カウンタにおける第1ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。当該判定処理にて否定判定が行われた場合には第1上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出すとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には第2上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。これにより、第1,第2赤ベル入賞及び第1,第2黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて第1上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理、並びに第3,第4赤ベル入賞及び第3,第4黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて第2上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。このように、払出枚数カウンタにおける第3ビットの値が「1」であることに基づいて上乗せ抽選処理が実行される構成であることにより、第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて上乗せ抽選処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0984】
(20)上記(19)の構成において、上乗せ当選が発生した場合に上乗せされるAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が、払出枚数カウンタにおける第2ビットの値に基づいて特定される構成としてもよい。具体的には、第1~第4赤ベル入賞のいずれかが成立し、上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」上乗せされるとともに、第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立し、上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「60」上乗せされる。第1~第4赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(「8」~「11」)はいずれも第2ビットの値が「0」である数値情報であるとともに、第1~第4黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(「12」~「15」)はいずれも第2ビットの値が「1」である数値情報である。
【0985】
主側MPU72は、上述した第1上乗せ抽選テーブル又は第2上乗せ抽選テーブルを参照して実行される上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合、払出枚数カウンタにおける第2ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて否定判定が行われた場合にはAT継続カウンタ74dに「30」を加算するとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合にはAT継続カウンタ74dに「60」を加算する。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立して実行された上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生したことに基づいてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」上乗せされるようにするための処理、及びいずれかの黒ベル入賞が成立して実行された上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生したことに基づいてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「60」上乗せされるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0986】
(21)上記(20)の構成において、払出枚数カウンタにおける第0ビットの値に基づいて再抽選の有無が特定される構成としてもよい。具体的には、第2,第4赤ベル入賞及び第2,第4黒ベル入賞のいずれかが成立して実行された上乗せ抽選処理にて外れ結果となった場合には再抽選が実行される一方、第1,第3赤ベル入賞及び第1,第3黒ベル入賞のいずれかが成立して実行された上乗せ抽選処理にて外れ結果となった場合には再抽選は実行されない。再抽選では、既に主側RAM74に読み出されている第1上乗せ抽選テーブル又は第2上乗せ抽選テーブルを利用して、再度上乗せ抽選処理が実行される。再抽選の対象となる色ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(具体的には「9」、「11」、「13」及び「15」)はいずれも第0ビットの値が「1」である奇数の数値情報であるとともに、再抽選の対象とはならない色ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(具体的には「8」、「10」、「12」及び「14」)はいずれも第0ビットの値が「0」である偶数の数値情報である。主側MPU72は、上乗せ抽選処理にて外れ結果となった場合、未だ再抽選が実行されていないことを条件として、払出枚数カウンタにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には再抽選が実行されるようにするとともに、当該判定処理にて否定判定が行われた場合には再抽選が実行されないようにする。これにより、第2,第4赤ベル入賞及び第2,第4黒ベル入賞のいずれかが成立して実行された上乗せ抽選処理にて外れ結果となったことに基づいて再抽選が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0987】
(22)上記第5~第7の実施形態において、主側RAM74の払出枚数カウンタにおける第2ビットの値に基づいて上乗せ抽選処理の対象に設定されている色ベル入賞の成立が特定される構成としてもよい。具体的には、払出枚数カウンタには今回のゲームにおいて成立した小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が設定される。色ベル入賞として、第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞が存在している。第1赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「4」であり、第2赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「5」であり、第3赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「6」であり、第4赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「7」である。また、第1黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「12」であり、第2黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「13」であり、第3黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「14」であり、第4黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「15」である。これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて払出枚数カウンタに設定される数値情報(「4」~「7」及び「12」~「15」)はいずれも第2ビットの値が「1」である数値情報である。また、これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞として、遊技媒体の付与数が「1」であるチェリー入賞と、付与数が「2」であるスイカ入賞と、付与数が「9」である第1通常ベル入賞と、付与数が「10」である第2通常ベル入賞とが存在している。赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数はいずれも第2ビットの値が「0」である数値情報である。主側MPU72は、払出枚数カウンタにおける第2ビットの値が「1」であることを特定することにより第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定する。これにより、第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0988】
AT状態ST14では、第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて、AT状態ST14における残りの付与数を増加させるか否かを決定するための上乗せ抽選処理が実行される。第1,第2赤ベル入賞及び第1,第2黒ベル入賞のいずれか成立した場合には上乗せ当選の発生確率が10%に設定されている第1上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行されるとともに、第3,第4赤ベル入賞及び第3,第4黒ベル入賞のいずれかが成立した場合には上乗せ当選の発生確率が20%に設定されている第2上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行される。第1,第2赤ベル入賞及び第1,第2黒ベル入賞のいずれかが成立した場合における遊技媒体の付与数(「4」、「5」、「12」及び「13」)はいずれも第1ビットの値が「0」である数値情報であるとともに、第3,第4赤ベル入賞及び第3,第4黒ベル入賞のいずれかが成立した場合における遊技媒体の付与数(「6」、「7」、「14」及び「15」)はいずれも第1ビットの値が「1」である数値情報である。
【0989】
主側MPU72におけるAT用処理(
図78参照)では、払出枚数カウンタにおける第2ビットの値が「1」であるか否かを判定する。当該第2ビットの値が「1」である場合、すなわち上乗せ抽選処理の対象となる第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立した場合には、払出枚数カウンタにおける第1ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。当該判定処理にて否定判定が行われた場合には第1上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出すとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には第2上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。これにより、第1,第2赤ベル入賞及び第1,第2黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて第1上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理、並びに第3,第4赤ベル入賞及び第3,第4黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて第2上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。このように、払出枚数カウンタにおける第2ビットの値が「1」であることに基づいて上乗せ抽選処理が実行される構成であることにより、第1~第4赤ベル入賞及び第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて上乗せ抽選処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0990】
(23)上記(22)の構成において、払出枚数カウンタにおける第3ビットの値に基づいて上乗せ当選が発生した場合に上乗せされるAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が特定される構成としてもよい。具体的には、第1~第4赤ベル入賞のいずれかが成立し、上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」上乗せされるとともに、第1~第4黒ベル入賞のいずれかが成立し、上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「60」上乗せされる。第1~第4赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(「4」~「7」)はいずれも、「0」~「7」の数値範囲に含まれている数値情報であるため、第3ビットの値が「0」である数値情報である。また、第1~第4黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(「12」~「15」)はいずれも、「8」~「15」の数値範囲に含まれている数値情報であるため、第3ビットの値が「1」である数値情報である。
【0991】
主側MPU72は、上述した第1上乗せ抽選テーブル又は第2上乗せ抽選テーブルを参照して実行される上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合、払出枚数カウンタにおける第3ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。当該判定処理にて否定判定が行われた場合にはAT継続カウンタ74dに「30」を加算するとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合にはAT継続カウンタ74dに「60」を加算する。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立して実行された上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生したことに基づいてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」上乗せされるようにするための処理、及びいずれかの黒ベル入賞が成立して実行された上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生したことに基づいてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「60」上乗せされるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0992】
(24)上記(23)の構成において、払出枚数カウンタにおける第0ビットの値に基づいて再抽選の有無が特定される構成としてもよい。具体的には、第2,第4赤ベル入賞及び第2,第4黒ベル入賞のいずれかが成立して実行された上乗せ抽選処理にて外れ結果となった場合には再抽選が実行される一方、第1,第3赤ベル入賞及び第1,第3黒ベル入賞のいずれかが成立して実行された上乗せ抽選処理にて外れ結果となった場合には再抽選は実行されない。再抽選では、既に主側RAM74に読み出されている第1上乗せ抽選テーブル又は第2上乗せ抽選テーブルを利用して、再度上乗せ抽選処理が実行される。再抽選の対象となる色ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(具体的には「5」、「7」、「13」及び「15」)はいずれも第0ビットの値が「1」である奇数の数値情報であるとともに、再抽選の対象とはならない色ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(具体的には「4」、「6」、「12」及び「14」)はいずれも第0ビットの値が「0」である偶数の数値情報である。主側MPU72は、上乗せ抽選処理にて外れ結果となった場合、未だ再抽選が実行されていないことを条件として、払出枚数カウンタにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には再抽選が実行されるようにするとともに、当該判定処理にて否定判定が行われた場合には再抽選が実行されないようにする。これにより、第2,第4赤ベル入賞及び第2,第4黒ベル入賞のいずれかが成立して実行された上乗せ抽選処理にて外れ結果となったことに基づいて再抽選が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0993】
(25)上記第5~第7の実施形態において、主側RAM74の払出枚数カウンタにおける第0ビットの値に基づいて上乗せ抽選処理の対象に設定されている色ベル入賞の成立が特定される構成としてもよい。具体的には、払出枚数カウンタには今回のゲームにおいて成立した小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が設定される。色ベル入賞として、第1~第2赤ベル入賞及び第1~第2黒ベル入賞が存在している。第1赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「5」であり、第2赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「7」であり、第1黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「13」であり、第2黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「15」である。これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて払出枚数カウンタに設定される数値情報(「5」、「7」、「13」及び「15」)はいずれも第0ビットの値が「1」である奇数の数値情報である。また、これらの赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞として、遊技媒体の付与数が「2」であるチェリー入賞と、付与数が「4」であるスイカ入賞と、付与数が「8」である第1通常ベル入賞と、付与数が「10」である第2通常ベル入賞とが存在している。赤ベル入賞及び黒ベル入賞以外の小役入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数はいずれも第0ビットの値が「0」である偶数の数値情報である。主側MPU72は、払出枚数カウンタにおける第0ビットの値が「1」であることを特定することにより第1~第2赤ベル入賞及び第1~第2黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定する。これにより、第1~第2赤ベル入賞及び第1~第2黒ベル入賞のいずれかが成立したことを特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0994】
AT状態ST14では、第1~第2赤ベル入賞及び第1~第2黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて、AT状態ST14における残りの付与数を増加させるか否かを決定するための上乗せ抽選処理が実行される。第1赤ベル入賞及び第1黒ベル入賞のいずれか成立した場合には上乗せ当選の発生確率が10%に設定されている第1上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行されるとともに、第2赤ベル入賞及び第2黒ベル入賞のいずれかが成立した場合には上乗せ当選の発生確率が20%に設定されている第2上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行される。第1赤ベル入賞及び第1黒ベル入賞のいずれかが成立した場合における遊技媒体の付与数(「5」及び「13」)はいずれも第1ビットの値が「0」である数値情報であるとともに、第2赤ベル入賞及び第2黒ベル入賞のいずれかが成立した場合における遊技媒体の付与数(「7」及び「15」)はいずれも第1ビットの値が「1」である数値情報である。
【0995】
主側MPU72におけるAT用処理(
図78参照)では、払出枚数カウンタにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定する。当該第0ビットの値が「1」である場合、すなわち上乗せ抽選処理の対象となる第1~第2赤ベル入賞及び第1~第2黒ベル入賞のいずれかが成立した場合には、払出枚数カウンタにおける第1ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。当該判定処理にて否定判定が行われた場合には第1上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出すとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には第2上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。これにより、第1赤ベル入賞及び第1黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて第1上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理、並びに第2赤ベル入賞及び第2黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて第2上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。このように、払出枚数カウンタにおける第0ビットの値が「1」であることに基づいて上乗せ抽選処理が実行される構成であることにより、第1~第2赤ベル入賞及び第1~第2黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて上乗せ抽選処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0996】
(26)上記(25)の構成において、払出枚数カウンタにおける第3ビットの値に基づいて上乗せ当選が発生した場合に上乗せされるAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が特定される構成としてもよい。具体的には、第1~第2赤ベル入賞のいずれかが成立し、上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」上乗せされるとともに、第1~第2黒ベル入賞のいずれかが成立し、上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合にはAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「60」上乗せされる。第1~第2赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(「5」及び「7」)はいずれも、「0」~「7」の数値範囲に含まれている数値情報であるため、第3ビットの値が「0」である数値情報である。また、第1~第2黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数(「13」及び「15」)はいずれも、「8」~「15」の数値範囲に含まれている数値情報であるため、第3ビットの値が「1」である数値情報である。
【0997】
主側MPU72は、上述した第1上乗せ抽選テーブル又は第2上乗せ抽選テーブルを参照して実行される上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生した場合、払出枚数カウンタにおける第3ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。当該判定処理にて否定判定が行われた場合にはAT継続カウンタ74dに「30」を加算するとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合にはAT継続カウンタ74dに「60」を加算する。これにより、いずれかの赤ベル入賞が成立して実行された上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生したことに基づいてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」上乗せされるようにするための処理、及びいずれかの黒ベル入賞が成立して実行された上乗せ抽選処理にて上乗せ当選が発生したことに基づいてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「60」上乗せされるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0998】
(27)上記第5~第7の実施形態において、主側RAM74の払出枚数カウンタにおける第2ビットの値に基づいて上乗せ抽選処理の対象に設定されている色ベル入賞の成立が特定される構成としてもよい。具体的には、払出枚数カウンタには今回のゲームにおいて成立した小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が設定される。色ベル入賞として、第1~第3赤ベル入賞、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞が存在している。第1赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「4」であり、第2赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「5」であり、第3赤ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「6」である。また、第1黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「12」であり、第2黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「13」であり、第3黒ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「14」である。さらにまた、第1青ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「20」であり、第2青ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「21」であり、第3青ベル入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数は「22」である。これらの赤ベル入賞、黒ベル入賞及び青ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて払出枚数カウンタに設定される数値情報(「4」~「6」、「12」~「14」及び「20」~「22」)はいずれも第2ビットの値が「1」である数値情報である。また、これらの赤ベル入賞、黒ベル入賞及び青ベル入賞以外の小役入賞として、遊技媒体の付与数が「1」であるチェリー入賞と、付与数が「2」であるスイカ入賞とが存在している。赤ベル入賞、黒ベル入賞及び青ベル入賞以外の小役入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数はいずれも第2ビットの値が「0」である数値情報である。主側MPU72は、払出枚数カウンタにおける第2ビットの値が「1」であることを特定することにより第1~第3赤ベル入賞、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立したことを特定する。これにより、第1~第3赤ベル入賞、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立したことを特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。
【0999】
AT状態ST14では、第1~第3赤ベル入賞、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて、AT状態ST14における残りの付与数を増加させるか否かを決定するための上乗せ抽選処理が実行される。第1~第3赤ベル入賞のいずれか成立した場合には上乗せ当選の発生確率が10%に設定されている第1上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行される。また、第1~第3黒ベル入賞のいずれか成立した場合には上乗せ当選の発生確率が20%に設定されている第2上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行されるとともに、第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立した場合には上乗せ当選の発生確率が30%に設定されている第3上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選処理が実行される。第1~第3赤ベル入賞のいずれかが成立した場合における遊技媒体の付与数(「4」~「6」)はいずれも第3ビット及び第4ビットの値が「0」である数値情報である。また、第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立した場合における遊技媒体の付与数(「12」~「14」)はいずれも第3ビットの値が「1」であるとともに第4ビットの値が「0」である数値情報である。さらにまた、第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立した場合における遊技媒体の付与数(「20」~「22」)はいずれも第3ビットの値が「0」であるとともに第4ビットの値が「1」である数値情報である。
【1000】
主側MPU72におけるAT用処理(
図78参照)では、払出枚数カウンタにおける第2ビットの値が「1」であるか否かを判定する。当該第2ビットの値が「1」である場合、すなわち上乗せ抽選処理の対象となる第1~第3赤ベル入賞、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立した場合には、払出枚数カウンタにおける第4ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には第3上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。これにより、第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて第3上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。また、当該判定処理にて否定判定が行われた場合には、払出枚数カウンタにおける第3ビットの値が「1」であるか否かを判定し、否定判定が行われた場合(第3ビットの値が「0」である場合)には第1上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出すとともに、肯定判定が行われた場合(第3ビットの値が「1」である場合)には第2上乗せ抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。これにより、第1~第3赤ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて第1上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理、及び第1~第3黒ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて第2上乗せ抽選テーブルが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。このように、払出枚数カウンタにおける第2ビットの値が「1」であることに基づいて上乗せ抽選処理が実行される構成であることにより、第1~第3赤ベル入賞、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞のいずれかが成立したことに基づいて上乗せ抽選処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1001】
(28)上記第5~第7の実施形態において、AT状態ST14中に獲得した上乗せポイントの合計が上限値(具体的には「100」)に達した場合にAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「30」加算される上乗せが行われる構成であって、主側RAM74に設けられた獲得ポイントカウンタにおける第0ビットの値に基づいて発生した色ベル入賞が特定される構成としてもよい。獲得ポイントカウンタは、今回のゲームにおいて獲得した上乗せポイントを主側MPU72にて把握可能とするカウンタである。色ベル入賞として、第1~第6赤ベル入賞及び第1~第6黒ベル入賞が存在している。AT状態ST14において、第1~第6赤ベル入賞のいずれかが成立した場合には赤ベル用上乗せポイント抽選が行われるとともに、第1~第6黒ベル入賞のいずれかが成立した場合には黒ベル用上乗せポイント抽選が行われる。主側RAM74における獲得ポイントカウンタには、いずれかの上乗せポイント抽選にて当選となった上乗せポイントが設定される。赤ベル用上乗せポイント抽選では「2」、「4」、「10」及び「12」のいずれかの上乗せポイントに確実に当選するとともに、黒ベル用上乗せポイント抽選では「1」、「3」、「9」及び「11」のいずれかの上乗せポイントに確実に当選する。赤ベル用上乗せポイント抽選にて当選し得る上乗せポイントはいずれも第0ビットの値が「0」となる偶数であるとともに、黒ベル用上乗せポイント抽選にて当選し得る上乗せポイントはいずれも第0ビットの値が「1」となる奇数である。
【1002】
上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において上乗せポイントを獲得したことを報知する演出として、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に小さい第1数値範囲(「1」~「4」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する赤ベル用の第1獲得演出と、いずれかの赤ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に大きい第2数値範囲(「9」~「12」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する赤ベル用の第2獲得演出と、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に小さい第1数値範囲(「1」~「4」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する黒ベル用の第1獲得演出と、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて相対的に大きい第2数値範囲(「9」~「12」の数値範囲)に含まれている上乗せポイントを獲得したことを報知する黒ベル用の第2獲得演出とが存在している。
【1003】
主側MPU72は、赤ベル用上乗せポイント抽選又は黒ベル用上乗せポイント抽選が実行されていずれかの上乗せポイントが選択され、当該選択された上乗せポイントが主側RAM74の獲得ポイントカウンタにセットされている状態となった後、獲得ポイントカウンタにおける第3ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、当該判定処理にて否定判定が行われた場合には第1獲得演出コマンドを主側ROM73から読み出すとともに、当該判定処理にて肯定判定が行われた場合には第2獲得演出コマンドを主側ROM73から読み出す。これにより、付与される上乗せポイントとして相対的に小さい第1数値範囲(「1」~「4」)に含まれている数値情報が選択されたことに基づいて第1獲得演出コマンドが読み出されるようにするための処理、及び付与される上乗せポイントとして相対的に大きい第2数値範囲(「9」~「12」)に含まれている数値情報が選択されたことに基づいて第2獲得演出コマンドが読み出されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1004】
その後、獲得ポイントカウンタにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定し、第0ビットの値が「1」である場合には読み出されている第1獲得演出コマンド又は第2獲得演出コマンドに黒ベル入賞情報を設定する。演出側MPU92は、主側MPU72から受信した第1獲得演出コマンドに黒ベル入賞情報が設定されている場合には黒ベル用の第1獲得演出が実行されるようにするとともに、主側MPU72から受信した第1獲得演出コマンドに黒ベル入賞情報が設定されていない場合には赤ベル用の第1獲得演出が実行されるようにする。また、演出側MPU92は、主側MPU72から受信した第2獲得演出コマンドに黒ベル入賞情報が設定されている場合には黒ベル用の第2獲得演出が実行されるようにするとともに、主側MPU72から受信した第2獲得演出コマンドに黒ベル入賞情報が設定されていない場合には赤ベル用の第2獲得演出が実行されるようにする。このように、獲得ポイントカウンタにおける第0ビットの値が「1」であることに基づいて黒ベル入賞情報の設定が行われる構成とすることにより、いずれかの黒ベル入賞が成立したことに基づいて黒ベル入賞情報の設定が行われるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1005】
(29)上記第5~第7の実施形態において、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定するためにインデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行する構成としたが、これに限定されることはなく、インデックス値カウンタ74aの値が奇数であるか否かを判定するためにインデックス値カウンタ74aの値を「2」で除算する演算を実行し、当該演算における剰余が「1」となったか否かを判定する判定処理を実行する構成としてもよい。
【1006】
(30)上記第5,第7の実施形態において、主側RAM74において「1」がセットされている達成フラグ74h~74mの組み合わせが所定の組み合わせとなったことに基づいてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が上乗せされる上乗せ処理が実行される構成としてもよい。具体的には、赤左達成フラグ74h及び黒左達成フラグ74kに「1」がセットされている状態となったことに基づいて付与数を「10」とする左達成時の上乗せ処理が実行され、赤中達成フラグ74i及び黒中達成フラグ74lに「1」がセットされている状態となったことに基づいて付与数を「15」とする中達成時の上乗せ処理が実行され、赤右達成フラグ74j及び黒右達成フラグ74mに「1」がセットされている状態となったことに基づいて付与数を「20」とする右達成時の上乗せ処理が実行される。これにより、いずれかの赤ベル入賞又はいずれかの黒ベル入賞が発生した場合に、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が上乗せされるのではないかと遊技者に期待させることができる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
【1007】
(31)上記第5,第7の実施形態において、主側RAM74において「1」がセットされている達成フラグ74h~74mの数に応じてAT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が上乗せされる上乗せ処理が実行される構成としてもよい。具体的には、6種類の達成フラグ74h~74mのうち「1」がセットされているフラグの数が「1」となったことに基づいて付与数を「5」とする上乗せ処理が実行され、「1」がセットされているフラグの数が「2」となったことに基づいて付与数を「10」とする上乗せ処理が実行され、「1」がセットされているフラグの数が「3」となったことに基づいて付与数を「15」とする上乗せ処理が実行され、「1」がセットされているフラグの数が「4」となったことに基づいて付与数を「20」とする上乗せ処理が実行され、「1」がセットされているフラグの数が「5」となったことに基づいて付与数を「25」とする上乗せ処理が実行され、「1」がセットされているフラグの数が「6」となったことに基づいて付与数を「50」とする上乗せ処理が実行される。これにより、ミッションを達成する度に上乗せ処理における付与数が増加することを期待させて、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
【1008】
(32)上記第5~第7の実施形態ではインデックス値カウンタ74aの値に基づいて成立したベル入賞が特定される構成としたが、これに限定されることはなく、主側RAM74における払出枚数カウンタの値に基づいて成立したベル入賞が特定される構成としてもよい。具体的には、第1赤ベル入賞が成立した場合の付与数は「7」であり、第1黒ベル入賞が成立した場合の付与数は「8」であり、第2赤ベル入賞が成立した場合の付与数は「9」であり、第2黒ベル入賞が成立した場合の付与数は「10」であり、第3赤ベル入賞が成立した場合の付与数は「11」であり、第3黒ベル入賞が成立した場合の付与数は「12」であり、第4赤ベル入賞が成立した場合の付与数は「13」であり、第4黒ベル入賞が成立した場合の付与数は「14」であり、第5赤ベル入賞が成立した場合の付与数は「15」であり、第5黒ベル入賞が成立した場合の付与数は「16」であり、第6赤ベル入賞が成立した場合の付与数は「17」であり、第6黒ベル入賞が成立した場合の付与数は「18」である。また、これらのベル入賞以外の小役入賞が成立した場合の付与数は「5」以下である。第1~第2赤ベル入賞及び第1~第2黒ベル入賞は第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる小役入賞であり、第3~第4赤ベル入賞及び第3~第4黒ベル入賞は第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる小役入賞であり、第5~第6赤ベル入賞及び第5~第6黒ベル入賞は第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる小役入賞である。
【1009】
第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル入賞又は黒ベル入賞が成立した場合には払出枚数カウンタの値が「7」~「10」のいずれかとなり、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル入賞又は黒ベル入賞が成立した場合には払出枚数カウンタの値が「11」~「14」のいずれかとなり、第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル入賞又は黒ベル入賞が成立した場合には払出枚数カウンタの値が「15」~「18」のいずれかとなる。また、いずれかの赤ベル入賞が成立した場合には払出枚数カウンタの値が奇数となるため、当該払出枚数カウンタにおける第0ビットの値が「1」となるとともに、いずれかの黒ベル入賞が成立した場合には払出枚数カウンタの値が偶数となるため、当該払出枚数カウンタにおける第0ビットの値が「0」となる。
【1010】
主側MPU72における達成対応処理(
図79参照)では、払出枚数カウンタの値が「7」以上であるか否かを判定し、肯定判定を行った場合には払出枚数カウンタの値が「10」以下であるか否かを判定する第1判定処理を実行する。第1判定処理にて肯定判定を行った場合には払出枚数カウンタにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定し、当該第0ビットの値が「1」である場合には赤左達成フラグ74hに「1」をセットするための処理を実行するとともに、当該第0ビットの値が「0」である場合には黒左達成フラグ74kに「1」をセットするための処理を実行する。また、第1判定処理にて否定判定を行った場合には払出枚数カウンタの値が「14」以下であるか否かを判定する第2判定処理を実行する。第2判定処理にて肯定判定を行った場合には払出枚数カウンタにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定し、当該第0ビットの値が「1」である場合には赤中達成フラグ74iに「1」をセットするための処理を実行するとともに、当該第0ビットの値が「0」である場合には黒中達成フラグ74lに「1」をセットするための処理を実行する。さらにまた、第2判定処理にて否定判定を行った場合には払出枚数カウンタの値が「18」以下であるか否かを判定する第3判定処理を実行する。第3判定処理にて肯定判定を行った場合には払出枚数カウンタにおける第0ビットの値が「1」であるか否かを判定し、当該第0ビットの値が「1」である場合には赤右達成フラグ74jに「1」をセットするための処理を実行するとともに、当該第0ビットの値が「0」である場合には黒右達成フラグ74mに「1」をセットするための処理を実行する。これにより、これらの達成フラグ74h~74mに「1」をセットするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1011】
(33)上記第5~第7の実施形態において、取得された抽選用乱数における所定ビットの値及び当該抽選用乱数が含まれる数値範囲に基づいて、AT移行当選の発生の有無、AT状態ST14に移行した後に各ストップボタン42~44の操作タイミングが報知される操作タイミング報知の有無、及び当該操作タイミング報知が行われることを事前に予告する報知予告演出の有無を決定するAT移行抽選処理が実行される構成としてもよい。AT移行抽選処理では、主側RAM74において定期的(具体的には1.49ミリ秒周期)に更新される抽選カウンタから「0」~「255」のいずれかの抽選用乱数を取得する。主側MPU72は、取得された抽選用乱数の第0~第7ビットのうち第0ビットの値が「1」であるか否かを判定する判定処理を実行し、当該判定処理において肯定判定を行った場合にAT移行当選が発生したことを特定する。AT移行当選の発生が特定された場合、主側MPU72は、当該抽選用乱数が「192」以上であるか否かを判定する第1判定処理を実行し、当該第1判定処理にて肯定判定を行った場合には主側RAM74における操作タイミング報知フラグに「1」をセットする。これにより、AT状態ST14に移行した後に操作タイミング報知が実行されるようにすることができる。操作タイミング報知では、色ベル当選データ(いずれかの赤ベル当選データ、いずれかの黒ベル当選データ又はいずれかの青ベル当選データ)が設定されているインデックス値IVに当選した場合、当該色ベル当選データに対応する色ベル入賞を成立させるためにストップボタン42~44の操作を行うべき状況であることを条件として、画像表示装置63に左操作画像、中操作画像又は右操作画像が表示される。遊技者は、これらの操作画像が表示されるタイミングで対応するストップボタン42~44の操作を行うことにより色ベル入賞を成立させることができる。AT移行抽選処理では、上記第1判定処理にて肯定判定を行った場合、当該抽選用乱数が「224」以上であるか否かを判定する第2判定処理を実行し、当該第2判定処理にて肯定判定を行った場合には操作タイミング報知予告コマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は、操作タイミング報知予告コマンドを受信した場合、AT状態ST14に移行した後に操作タイミング報知が実行されることを予告する演出が実行されるように、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御が実行されるようにする。これにより、AT移行抽選処理の処理構成が複雑化してしまうことを抑制しながら、「0」~「255」の数値範囲においてAT移行当選となるとともに操作タイミング報知の対象外となる数値情報、AT移行当選となり操作タイミング報知の対象となり操作タイミング報知予告演出の対象外となる数値情報、及びAT移行当選となり操作タイミング報知の対象となり操作タイミング報知予告演出の対象となる数値情報のそれぞれが連番とならないように分散されている態様でAT移行抽選処理が実行されるようにすることができる。よって、当該AT移行抽選処理の結果に偏りが生じてしまう可能性を低減することができる。
【1012】
(34)上記第5~第7の実施形態ではインデックス値カウンタ74aにおける第0ビットの値に基づいて赤ベル当選データが設定されているインデックス値IVのいずれかに当選したか否かを判定する構成としたが、これに限定されることはなく、当該第0ビット以外の値に基づいて赤ベル当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定する構成としてもよい。具体的には、インデックス値IV=0に第1赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=1に第2赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=2に第1黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=3に第2黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=4に第3赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=5に第4赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=6に第3黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=7に第4黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=8に第5赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=9に第6赤ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=10に第5黒ベル当選データが設定されており、インデックス値IV=11に第6黒ベル当選データが設定されている。
【1013】
インデックス値IV=0~3に設定されている赤ベル当選データ又は黒ベル当選データは第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となるベル当選データである。このため、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「0」~「3」の範囲に含まれていることに基づいて第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となるベル当選データに当選したことに対応する処理を実行することができる。インデックス値IV=4~7に設定されている赤ベル当選データ又は黒ベル当選データは第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となるベル当選データである。このため、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「4」~「7」の範囲に含まれていることに基づいて第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となるベル当選データに当選したことに対応する処理を実行することができる。インデックス値IV=8~11に設定されている赤ベル当選データ又は黒ベル当選データは第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となるベル当選データである。このため、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「8」~「11」の範囲に含まれていることに基づいて第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となるベル当選データに当選したことに対応する処理を実行することができる。
【1014】
赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=0,1,4,5,8,9は当該インデックス値IVが有する第0~第7ビットのうち第1ビットの値が「0」となる数値情報であるとともに、黒ベル当選データが設定されているインデックス値IV=2,3,6,7,10,11は当該インデックス値IVが有する第0~第7ビットのうち第1ビットの値が「1」となる数値情報である。このため、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aにおける第1ビットの値が「0」であることに基づいて赤ベル当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことに対応する処理を実行することができるとともに、インデックス値カウンタ74aにおける第1ビットの値が「1」であることに基づいて黒ベル当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことに対応する処理を実行することができる。これにより、これらの処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。
【1015】
(35)上記第5~第7の実施形態において、当選を発生させないポイント値PVが設定されているAT移行抽選テーブルを利用してAT移行抽選が行われる構成としてもよい。具体的には、主側ROM73には、通常遊技状態ST11にて参照される第1AT移行抽選テーブルと、ボーナス内部状態ST12にて参照される第2AT移行抽選テーブルとが記憶されている。これらのAT移行抽選テーブルには、役抽選テーブルTB1,TB2と同様に、インデックス値IV及びポイント値PVが設定されている。主側MPU72は、いずれかのAT移行抽選テーブルを読み出し、役の抽選処理(
図62)におけるステップS2801~ステップS2806及びステップS2809及びステップS2810と同様の処理を実行することによりAT移行抽選処理を実行する。
【1016】
これらのAT移行抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=1には遊技媒体の初期付与数が「40」である第1AT移行当選が設定されており、インデックス値IV=2には遊技媒体の初期付与数が「50」である第2AT移行当選が設定されており、「3」及び「4」のインデックス値IVには遊技媒体の初期付与数が「100」である第3AT移行当選が設定されている。また、インデックス値IV=4には特別演出情報が設定されている。AT移行当選に対応する演出として、AT状態ST14への移行時に設定される遊技媒体の初期付与数が画像表示装置63に表示される通常演出と、当該初期付与数が画像表示装置63に表示されるとともにスピーカ62からAT移行当選の報知音が出力される特別演出とが存在している。特別演出情報が設定されているインデックス値IV=4に当選した場合には特別演出が実行され、それ以外の場合には通常演出が実行される。
【1017】
これらのAT移行抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=1,2には、「5000」というポイント値PVが設定されている。第1AT移行抽選テーブルのインデックス値IV=3及び第2AT移行抽選テーブルのインデックス値IV=4には、「1000」というポイント値PVが設定されている。これにより、通常遊技状態ST11及びボーナス内部状態ST12において、第3AT移行当選の発生確率を同一の確率とすることができる。第1AT移行抽選テーブルのインデックス値IV=4及び第2AT移行抽選テーブルのインデックス値IV=3には、「0」というポイント値PVが設定されている。これにより、通常遊技状態ST11では特別演出情報が設定されているインデックス値IV=4への当選が発生しない構成とすることができるとともに、ボーナス内部状態ST12では特別演出情報が設定されていないインデックス値IV=3への当選が発生しない構成とすることができる。
【1018】
AT移行抽選処理において、いずれかのAT移行当選が発生した場合、主側MPU72は、当選したインデックス値IVが設定されているAT移行当選コマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は、受信したAT移行当選コマンドに設定されているインデックス値IVが「3」であることに基づいて通常遊技状態ST11において第3AT移行当選が発生したことを特定し、当該特定したAT移行当選に対応する通常演出が実行されるようにする。また、演出側MPU92は、受信したAT移行当選コマンドに設定されているインデックス値IVが「4」であることに基づいてボーナス内部状態ST12において第3AT移行当選が発生したことを特定し、当該特定したAT移行当選に対応する特別演出が実行されるようにする。このように、AT移行当選コマンドに設定されているインデックス値IVに基づいて第3AT移行当選が発生した状況に対応する演出が実行される構成とすることにより、AT移行当選コマンドに発生したAT移行当選の種類を示す情報と、当該AT移行当選が発生した状況(遊技状態)を示す情報と、を設定する必要がある構成と比較して、第3AT移行当選が発生した状況に対応する演出が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1019】
(36)上記(35)の構成において、通常遊技状態ST11及びボーナス内部状態ST12において利用される共通のAT移行抽選テーブルとして上述した第2AT移行抽選テーブルが主側ROM73に記憶されている構成としてもよい。これにより、主側ROM73に第1AT移行抽選テーブルを記憶することを不要として、AT移行抽選テーブルを記憶するために必要となる主側ROM73のデータ容量を低減することができる。主側MPU72は、AT移行抽選処理においてインデックス値IV=4に当選した場合、遊技状態が通常遊技状態ST11であるか否かを判定し、通常遊技状態ST11である場合にはAT移行当選コマンドに設定されるインデックス値IVを「4」から「3」に変更する。これにより、通常遊技状態ST11においてAT移行当選コマンドにインデックス値IV=3が設定され得る構成とすることができるとともに、AT移行当選コマンドにインデックス値IV=4が設定されない構成とすることができる。また、ボーナス内部状態ST12においてAT移行当選コマンドにインデックス値IV=4が設定され得る構成とすることができるとともに、AT移行当選コマンドにインデックス値IV=3が設定されない構成とすることができる。
【1020】
(37)上記第5~第7の実施形態において、当選を発生させないポイント値PVが設定されている上乗せ抽選テーブルを利用して上乗せ抽選が行われる構成としてもよい。具体的には、上乗せ抽選はAT状態ST14において実行される。主側ROM73には、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「15」以上である第1状況にて参照される第1上乗せ抽選テーブルと、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数が「15」未満である第2状況にて参照される第2上乗せ抽選テーブルとが記憶されている。これらの上乗せ抽選テーブルには、役抽選テーブルTB1,TB2と同様に、インデックス値IV及びポイント値PVが設定されている。主側MPU72は、いずれかの上乗せ抽選テーブルを読み出し、役の抽選処理(
図62)におけるステップS2801~ステップS2806及びステップS2809及びステップS2810と同様の処理を実行することにより上乗せ抽選処理を実行する。
【1021】
これらの上乗せ抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=1には遊技媒体の付与数が「10」増加する第1上乗せ当選が設定されており、インデックス値IV=2には遊技媒体の付与数が「15」増加する第2上乗せ当選が設定されており、インデックス値IV=3には遊技媒体の付与数が「20」増加する第3上乗せ当選が設定されており、インデックス値IV=4には遊技媒体の付与数が「25」増加する第4上乗せ当選が設定されており、「5」及び「6」のインデックス値IVには遊技媒体の付与数が「50」増加する第5上乗せ当選が設定されている。また、インデックス値IV=6には特別演出情報が設定されている。上乗せ当選に対応する演出として、上乗せされる付与数が画像表示装置63に表示される通常演出と、当該上乗せされる付与数が画像表示装置63に表示されるとともにスピーカ62から上乗せ当選の報知音が出力される特別演出とが存在している。特別演出情報が設定されているインデックス値IV=6に当選した場合には特別演出が実行され、それ以外の場合には通常演出が実行される。
【1022】
これらの上乗せ抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=1~4には、「2500」というポイント値PVが設定されている。第1上乗せ抽選テーブルのインデックス値IV=5及び第2上乗せ抽選テーブルのインデックス値IV=6には、「1000」というポイント値PVが設定されている。これにより、第1状況及び第2状況において、第5上乗せ当選の発生確率を同一の確率とすることができる。第1上乗せ抽選テーブルのインデックス値IV=6及び第2上乗せ抽選テーブルのインデックス値IV=5には、「0」というポイント値PVが設定されている。これにより、第1状況では特別演出情報が設定されているインデックス値IV=6への当選が発生しない構成とすることができるとともに、第2状況では特別演出情報が設定されていないインデックス値IV=5への当選が発生しない構成とすることができる。
【1023】
上乗せ抽選処理において、いずれかの上乗せ当選が発生した場合、主側MPU72は、当選したインデックス値IVが設定されている上乗せ当選コマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は、受信した上乗せ当選コマンドに設定されているインデックス値IVが「5」であることに基づいて第1状況において第5上乗せ当選が発生したことを特定し、当該特定した上乗せ当選に対応する通常演出が実行されるようにする。また、演出側MPU92は、受信した上乗せ当選コマンドに設定されているインデックス値IVが「6」であることに基づいて第2状況において第5上乗せ当選が発生したことを特定し、当該特定した上乗せ当選に対応する特別演出が実行されるようにする。このように、上乗せ当選コマンドに設定されているインデックス値IVに基づいて第5上乗せ当選が発生した状況に対応する演出が実行される構成とすることにより、上乗せ当選コマンドに発生した上乗せ当選の種類を示す情報と、当該上乗せ当選が発生した状況を示す情報(第1状況又は第2状況を示す情報)と、を設定する必要がある構成と比較して、第5上乗せ当選が発生した状況に対応する演出が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1024】
(38)上記(37)の構成において、第1状況及び第2状況において利用される共通の上乗せ抽選テーブルとして上述した第2上乗せ抽選テーブルが主側ROM73に記憶されている構成としてもよい。これにより、主側ROM73に第1上乗せ抽選テーブルを記憶することを不要として、上乗せ抽選テーブルを記憶するために必要となる主側ROM73のデータ容量を低減することができる。主側MPU72は、上乗せ抽選処理においてインデックス値IV=6に当選した場合、第1状況であるか否かを判定し、第1状況である場合には上乗せ当選コマンドに設定されるインデックス値IVを「6」から「5」に変更する。これにより、第1状況において上乗せ当選コマンドにインデックス値IV=5が設定され得る構成とすることができるとともに、上乗せ当選コマンドにインデックス値IV=6が設定されない構成とすることができる。また、第2状況において上乗せ当選コマンドにインデックス値IV=6が設定され得る構成とすることができるとともに、上乗せ当選コマンドにインデックス値IV=5が設定されない構成とすることができる。
【1025】
(39)上記第5~第7の実施形態において、当選を発生させないポイント値PVが設定されている解除ゲーム数抽選テーブルを利用して解除ゲーム数抽選が行われる構成としてもよい。具体的には、遊技媒体のベット数が「2」であるゲームと、遊技媒体のベット数が「3」であるゲームとが実行される構成であり、解除ゲーム数抽選は遊技媒体のベット数が「2」である第1ベット状況又は遊技媒体のベット数が「3」である第3ベット状況において実行される。主側ROM73には、第1ベット状況にて参照される第1解除ゲーム数抽選テーブルと、第2ベット状況にて参照される第2解除ゲーム数抽選テーブルとが記憶されている。これらの解除ゲーム数抽選テーブルには、役抽選テーブルTB1,TB2と同様に、インデックス値IV及びポイント値PVが設定されている。主側MPU72は、いずれかの解除ゲーム数抽選テーブルを読み出し、役の抽選処理(
図62)におけるステップS2801~ステップS2806及びステップS2809及びステップS2810と同様の処理を実行することにより解除ゲーム数抽選処理を実行する。
【1026】
これらの解除ゲーム数抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=1には「1200」という解除ゲーム数が設定されており、インデックス値IV=2には「1100」という解除ゲーム数が設定されており、インデックス値IV=3には「1000」という解除ゲーム数が設定されており、インデックス値IV=4には「900」という解除ゲーム数が設定されており、「5」及び「6」のインデックス値IVには「600」という最小の解除ゲーム数が設定されている。また、インデックス値IV=6には特別演出情報が設定されている。解除ゲーム数の設定に対応する演出として、設定される解除ゲーム数の大小を示唆する示唆画像が画像表示装置63に表示される通常演出と、当該設定される解除ゲーム数の大小を示唆する示唆画像が画像表示装置63に表示されるとともにスピーカ62から最小の解除ゲーム数が設定されたことを報知する報知音が出力される特別演出とが存在している。特別演出情報が設定されているインデックス値IV=6に当選した場合には特別演出が実行され、それ以外の場合には通常演出が実行される。
【1027】
これらの解除ゲーム数抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=1~4には、「16300」というポイント値PVが設定されている。第1解除ゲーム数抽選テーブルのインデックス値IV=5及び第2解除ゲーム数抽選テーブルのインデックス値IV=6には、「336」というポイント値PVが設定されている。これにより、第1ベット状況及び第2ベット状況において、最小の解除ゲーム数の当選確率を同一の確率とすることができる。第1解除ゲーム数抽選テーブルのインデックス値IV=6及び第2解除ゲーム数抽選テーブルのインデックス値IV=5には、「0」というポイント値PVが設定されている。これにより、第1ベット状況では特別演出情報が設定されているインデックス値IV=6への当選が発生しない構成とすることができるとともに、第2ベット状況では特別演出情報が設定されていないインデックス値IV=5への当選が発生しない構成とすることができる。
【1028】
解除ゲーム数抽選処理が実行された場合、主側MPU72は、当選したインデックス値IVが設定されている解除ゲーム数コマンドを演出側MPU92に送信する。演出側MPU92は、受信した解除ゲーム数コマンドに設定されているインデックス値IVが「5」であることに基づいて第1ベット状況において最小の解除ゲーム数に当選したことを特定し、当該特定した解除ゲーム数に対応する通常演出が実行されるようにする。また、演出側MPU92は、受信した解除ゲーム数コマンドに設定されているインデックス値IVが「6」であることに基づいて第2ベット状況において最小の解除ゲーム数の当選が発生したことを特定し、当該特定した解除ゲーム数に対応する特別演出が実行されるようにする。このように、解除ゲーム数コマンドに設定されているインデックス値IVに基づいて最小の解除ゲーム数の当選が発生した状況に対応する演出が実行される構成とすることにより、解除ゲーム数コマンドに当選した解除ゲーム数を示す情報と、当該解除ゲーム数抽選が実行された状況を示す情報(第1ベット状況又は第2ベット状況を示す情報)と、を設定する必要がある構成と比較して、最小の解除ゲーム数の当選が発生した状況に対応する演出が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1029】
(40)上記(39)の構成において、第1ベット状況及び第2ベット状況において利用される共通の解除ゲーム数抽選テーブルとして上述した第2解除ゲーム数抽選テーブルが主側ROM73に記憶されている構成としてもよい。これにより、主側ROM73に第1解除ゲーム数抽選テーブルを記憶することを不要として、解除ゲーム数抽選テーブルを記憶するために必要となる主側ROM73のデータ容量を低減することができる。主側MPU72は、解除ゲーム数抽選処理においてインデックス値IV=6に当選した場合、第1ベット状況であるか否かを判定し、第1ベット状況である場合には解除ゲーム数コマンドに設定されるインデックス値IVを「6」から「5」に変更する。これにより、第1ベット状況において解除ゲーム数コマンドにインデックス値IV=5が設定され得る構成とすることができるとともに、解除ゲーム数コマンドにインデックス値IV=6が設定されない構成とすることができる。また、第2ベット状況において解除ゲーム数コマンドにインデックス値IV=6が設定され得る構成とすることができるとともに、解除ゲーム数コマンドにインデックス値IV=5が設定されない構成とすることができる。
【1030】
(41)上記第5,第6の実施形態において、遊技媒体のベット数に応じて役の抽選処理にて当選し得るインデックス値IVが変動する構成としてもよい。具体的には、主側ROM73には、通常遊技状態ST11又はAT状態ST14において参照される役抽選テーブルとして、遊技媒体のベット数が「3」である場合に参照される3枚ベット時の非内部用役抽選テーブルと、遊技媒体のベット数が「2」である場合に参照される2枚ベット時の非内部用役抽選テーブルと、が記憶されている。これらの非内部用役抽選テーブルにおけるインデックス値IV=17には第1チャンスリプレイ当選データが設定されているとともに、インデックス値IV=18には第2チャンスリプレイ当選データが設定されている。3枚ベット時の非内部用役抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=17に設定されているポイント値PVは「600」であるとともに、インデックス値IV=18に設定されているポイント値PVは「0」である。また、2枚ベット時の非内部用役抽選テーブルにおいて、インデックス値IV=17に設定されているポイント値PVは「0」であるとともに、インデックス値IV=18に設定されているポイント値PVは「600」である。これにより、3枚ベット時の非内部用役抽選テーブルを参照して役の抽選処理が実行される場合、第1チャンスリプレイ当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「17」)に当選し得るとともに、第2チャンスリプレイ当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「18」)に当選しない構成とすることができる。また、2枚ベット時の非内部用役抽選テーブルを参照して役の抽選処理が実行される場合、第2チャンスリプレイ当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「18」)に当選し得るとともに、第1チャンスリプレイ当選データが設定されているインデックス値IV(具体的には「17」)に当選しない構成とすることができる。
【1031】
主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「17」であるか否かを判定する判定処理を実行し、当該判定処理にて肯定判定が行われたことに基づいて、遊技媒体のベット数が「3」であるゲームにおいて第1チャンスリプレイ当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことに対応する第1チャンスリプレイ演出を実行するための処理を実行する。これにより、主側RAM74に第1チャンスリプレイ当選データが設定されていることを特定するための判定処理に加えて当該第1チャンスリプレイ当選データが設定されたゲームにおける遊技媒体のベット数が「3」であったことを特定するための判定処理が必要となる構成と比較して、遊技媒体のベット数が「3」であるゲームにおいて第1チャンスリプレイ当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて第1チャンスリプレイ演出が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。また、主側MPU72は、インデックス値カウンタ74aの値が「18」であるか否かを判定する判定処理を実行し、当該判定処理にて肯定判定が行われたことに基づいて、遊技媒体のベット数が「2」であるゲームにおいて第2チャンスリプレイ当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことに対応する第2チャンスリプレイ演出を実行するための処理を実行する。これにより、主側RAM74に第2チャンスリプレイ当選データが設定されていることを特定するための判定処理に加えて当該第2チャンスリプレイ当選データが設定されたゲームにおける遊技媒体のベット数が「2」であったことを特定するための判定処理が必要となる構成と比較して、遊技媒体のベット数が「2」であるゲームにおいて第2チャンスリプレイ当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことに基づいて第2チャンスリプレイ演出が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1032】
(42)上記第5~第7の実施形態において、遊技媒体のベット数が「3」であるゲームにおいてチェリー入賞が成立した場合にはチェリー入賞演出が実行される一方、遊技媒体のベット数が「2」であるゲームにおいてチェリー入賞が成立した場合には当該チェリー入賞が成立したことに対応する演出が実行されない構成としてもよい。具体的には、ベット数が「3」であるゲームにおいてチェリー入賞が成立した場合には主側RAM74における払出枚数カウンタに「18」がセットされるとともに、ベット数が「2」であるゲームにおいてチェリー入賞が成立した場合には主側RAM74における払出枚数カウンタに「4」がセットされる。当該「18」という数値情報はベット数が「3」であるゲームにおいてチェリー入賞が成立した場合にのみ払出枚数カウンタにセットされる数値情報であるとともに、当該「4」という数値情報はベット数が「2」であるゲームにおいてチェリー入賞が成立した場合にのみ払出枚数カウンタにセットされる数値情報である。また、当該「18」という付与数は、小役入賞が成立したことに基づいて設定される付与数の中で最大の付与数である。主側MPU72は、払出枚数カウンタの値が「18」であるか否かを判定する判定処理を実行し、当該判定処理にて肯定判定が行われることを条件として、演出側MPU92にチェリー入賞コマンドを送信する。演出側MPU92は、チェリー入賞コマンドを受信した場合、付与数が最大(具体的には「18」)であるチェリー入賞が成立したことに対応するチェリー入賞演出が実行されるように、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を行う。払出枚数カウンタの値が「18」であるか否かを判定するための判定処理を実行し、肯定判定が行われた場合にチェリー入賞コマンドを送信する構成であることにより、チェリー入賞が成立したか否かを判定する判定処理に加えて当該チェリー入賞の契機となったチェリー当選データが設定されたゲームはベット数が「3」であるゲームであったか否かを判定する判定処理が必要となる構成と比較して、ベット数が「3」であるゲームにおいてチェリー入賞が成立したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、ベット数が「3」であるゲームにおいてチェリー入賞が成立したことに基づいてチェリー入賞演出が実行されるにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶しておくために必要となる主側ROM73のデータ容量を低減することができる。
【1033】
(43)上記第5~第7の実施形態において、ボーナス内部状態ST12にて実行されたゲームにおいてチェリー入賞が成立した場合にはチェリー入賞演出が実行される一方、通常遊技状態ST11又はAT状態ST14にて実行されたゲームにおいてチェリー入賞が成立した場合には当該チェリー入賞が成立したことに対応する演出が実行されない構成としてもよい。具体的には、ボーナス内部状態ST12において実行されたゲームにてチェリー入賞が成立した場合には主側RAM74における払出枚数カウンタに「18」がセットされるとともに、通常遊技状態ST11又はAT状態ST14において実行されたゲームにてチェリー入賞が成立した場合には主側RAM74における払出枚数カウンタに「4」がセットされる。当該「18」という数値情報はボーナス内部状態ST12において実行されたゲームにてチェリー入賞が成立した場合にのみ払出枚数カウンタにセットされる数値情報であるとともに、当該「4」という数値情報は通常遊技状態ST11又はAT状態ST14において実行されたゲームにてチェリー入賞が成立した場合にのみ払出枚数カウンタにセットされる数値情報である。また、当該「18」という付与数は、小役入賞が成立したことに基づいて設定される付与数の中で最大の付与数である。主側MPU72は、払出枚数カウンタの値が「18」であるか否かを判定する判定処理を実行し、当該判定処理にて肯定判定が行われることを条件として、演出側MPU92にチェリー入賞コマンドを送信する。演出側MPU92は、チェリー入賞コマンドを受信した場合、付与数が最大(具体的には「18」)であるチェリー入賞が成立したことに対応するチェリー入賞演出が実行されるように、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を行う。払出枚数カウンタの値が「18」であるか否かを判定するための判定処理を実行し、肯定判定が行われた場合にチェリー入賞コマンドを送信する構成であることにより、チェリー入賞が成立したか否かを判定する判定処理に加えて当該チェリー入賞の契機となったチェリー当選データが設定されたゲームはボーナス内部状態ST12にて実行されたゲームであったか否かを判定する判定処理が必要となる構成と比較して、ボーナス内部状態ST12において実行されたゲームにてチェリー入賞が成立したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、ボーナス内部状態ST12において実行されたゲームにてチェリー入賞が成立したことに基づいてチェリー入賞演出が実行されるにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶しておくために必要となる主側ROM73のデータ容量を低減することができる。
【1034】
(44)上記第5~第7の実施形態において、インデックス値カウンタ74aの値に基づいてベット数が「3」である状況においてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを特定する構成としてもよい。具体的には、ベット数が「3」である状況においてゲームが実行される場合に参照される3枚ベット時の役抽選テーブルと、ベット数が「2」である状況においてゲームが実行される場合に参照される2枚ベット時の役抽選テーブルと、が主側ROM73に記憶されている。これらの役抽選テーブルにおいて、「14」及び「15」のインデックス値IVにはチェリー当選データが設定されている。3枚ベット時の役抽選テーブルではインデックス値IV=14に対応させてポイント値PV=850が設定されているとともに、インデックス値IV=12に対応させてポイント値PV=0が設定されている。また、2枚ベット時の役抽選テーブルではインデックス値IV=14に対応させてポイント値PV=0が設定されているとともに、インデックス値IV=15に対応させてポイント値PV=850が設定されている。このため、3枚ベット時の役抽選テーブルが参照される場合にはインデックス値IV=14が当選を発生させ得るインデックス値IVとなるとともに、インデックス値IV=15が当選を発生させないインデックス値IVとなる。また、2枚ベット時の役抽選テーブルが参照される場合にはインデックス値IV=14が当選を発生させないインデックス値IVとなるとともに、インデックス値IV=15が当選を発生させ得るインデックス値IVとなる。主側MPU72は、AT移行抽選における通常抽選において外れ結果となった場合、インデックス値カウンタ74aの値が「14」であるか否かを判定する判定処理を行い、当該判定処理にて肯定判定が行われることを条件として再抽選が実行されるようにする。また、主側MPU72は、上乗せ抽選における通常抽選において外れ結果となった場合、インデックス値カウンタ74aの値が「14」であるか否かを判定する判定処理を行い、当該判定処理にて肯定判定が行われることを条件として再抽選が実行されるようにする。
【1035】
このように、インデックス値カウンタ74aの値が「14」であることを特定することによりベット数が「3」であるゲームにおいてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを特定することができる。これにより、チェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したか否かを判定する処理に加えて当該インデックス値IVの当選がベット数「3」のゲームにおいて発生したか否かを判定する処理が必要となる構成と比較して、ベット数が「3」であるゲームにおいてチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選したことを条件として再抽選が行われるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1036】
(45)上記第5~第7の実施形態において、役の抽選処理にて当否判定処理の対象となるインデックス値IVの更新が「1」から昇順で行われる構成としたが、これに限定されることはなく、当該インデックス値IVの更新が降順で行われる構成としてもよい。具体的には、役の抽選処理では、まずインデックス値IVとして「20」がセットされる。その後、当否判定処理の対象となる当選データが更新される度にインデックス値IVを1減算する処理が実行される。これにより、役の抽選処理にて当否判定処理の対象となるインデックス値IVの更新が「20」から降順で行われる構成とすることができる。そして、当該構成においても、ボーナス内部状態ST12においてチェリー当選データに当選した場合にインデックス値カウンタ74aに設定されるインデックス値IVと、通常遊技状態ST11又はAT状態ST14においてチェリー当選データに当選した場合にインデックス値カウンタ74aに設定されるインデックス値IVとが相違している構成とすることにより、インデックス値カウンタ74aの値に基づいて、ボーナス内部状態ST12においてチェリー当選データに当選したか否かを特定可能とすることができる。
【1037】
(46)上記第5~第7の実施形態では、役の抽選処理においてBB当選データ及びチェリー当選データが設定されているインデックス値IVに当選した場合にはBB入賞の成立よりもチェリー入賞の成立の方が優先される構成としたが、これに限定されることはなく、チェリー入賞の成立よりもBB入賞の成立の方が優先される構成としてもよい。具体的には、非ボーナス内部状態において役の抽選処理が実行され、インデックス値IV=15で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくチェリー入賞又はBB入賞が成立し得る。チェリー入賞を成立させることが可能な状況(具体的には、全てのリール32L,32M,32Rが回転している状況、中リール32MのメインラインML上に「赤7」図柄が停止されており左リール32L及び右リール32Rが回転している状況、右リール32RのメインラインML上に「赤7」図柄が停止されており左リール32L及び中リール32Mが回転している状況、並びに中リール32M及び右リール32RのメインラインML上に「赤7」図柄が停止されており左リール32Lが回転している状況のいずれか)においてメインラインML上に左リール32Lの「赤7」図柄を停止させることが可能なタイミングで左ストップボタン42の操作が行われた場合には、メインラインML上に左リール32Lの「チェリー」図柄を停止させることが可能であってもメインラインML上に「赤7」図柄が停止するように左リール32Lの停止制御が実行される。これにより、インデックス値IV=15で当選した場合には、チェリー入賞の成立よりもBB入賞の成立の方が優先されるようにすることができる。なお、中リール32M及び右リール32Rにおける少なくとも一方のメインラインML上に「赤7」図柄以外の図柄が停止されている状況においてメインラインML上に左リール32Lの「チェリー」図柄を停止させることが可能なタイミングで左ストップボタン42の操作が行われた場合には、メインラインML上に左リール32Lの「赤7」図柄を停止させることが可能であってもメインラインML上に「チェリー」図柄が停止するように左リール32Lの停止制御が実行される。また、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、BB入賞が成立しない可能性があるとともに、左ストップボタン42の操作タイミングによっては、チェリー入賞が成立しない可能性がある。
【1038】
(47)上記第5~第7の実施形態において、赤の範囲、黒の範囲及び青の範囲を容易に識別可能とする情報が各リール32L,32M,32Rに設定されている構成としてもよい。具体的には、上記第5,第7の実施形態において、「左の赤の範囲」に含まれているとともに「左の黒の範囲」に含まれていない図柄、「中の赤の範囲」に含まれているとともに「中の黒の範囲」に含まれていない図柄、及び「右の赤の範囲」に含まれているとともに「右の黒の範囲」に含まれていない図柄の周囲に赤色の領域が設けられている。また、「左の黒の範囲」に含まれているとともに「左の赤の範囲」に含まれていない図柄、「中の黒の範囲」に含まれているとともに「中の赤の範囲」に含まれていない図柄、及び「右の黒の範囲」に含まれているとともに「右の赤の範囲」に含まれていない図柄の周囲に黒色の領域が設けられている。さらにまた、「左の赤の範囲」及び「左の黒の範囲」に含まれている図柄、「中の赤の範囲」及び「中の黒の範囲」に含まれている図柄、並びに「右の赤の範囲」及び「右の黒の範囲」に含まれている図柄の周囲に紫色の領域が設けられている。これにより、各リール32L,32M,32Rにおける赤の範囲及び黒の範囲を遊技者が容易に視認可能とすることができる。上記第6の実施形態において、「左の赤の範囲」に含まれている図柄、「中の赤の範囲」に含まれている図柄、及び「右の赤の範囲」に含まれている図柄の背景の一部に赤色の領域が設けられている。また、「左の黒の範囲」に含まれている図柄、「中の黒の範囲」に含まれている図柄、及び「右の黒の範囲」に含まれている図柄の背景の一部に黒色の領域が設けられている。さらにまた、「左の青の範囲」に含まれている図柄、「中の青の範囲」に含まれている図柄、及び「右の青の範囲」に含まれている図柄の背景の一部に青色の領域が設けられている。これにより、各リール32L,32M,32Rにおける赤の範囲、黒の範囲及び青の範囲を遊技者が容易に視認可能とすることができる。
【1039】
(48)有効ラインがメインラインMLの1本のみである構成に限定されることはなく、有効ラインが2本、3本又は4本以上である構成としてもよい。この場合、ベットされた遊技媒体の数が多いほど有効ラインの数が多くなる構成としてもよく、ベットされた遊技媒体の数とは無関係に最大数の有効ラインが設定される構成としてもよい。
【1040】
(49)主側MPU72から演出側MPU92に送信される情報の種類は上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、例えば遊技媒体の付与に対応する入賞が成立した場合、その入賞により付与される遊技媒体の数の情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、入賞により付与される遊技媒体の数の情報を画像表示装置63などにおいて報知することが可能となる。また、全てのリール32L,32M,32Rが停止していない状況であっても一部のリール32L,32M,32Rの回転が停止される場合又は停止された場合に、それに対応する情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、リール32L,32M,32Rの回転状況に対応する演出を画像表示装置63などにおいて行うことが可能となる。
【1041】
(50)上記各実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
【1042】
(51)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はARTゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。また、遊技者に有利なボーナス状態が存在している構成としてもよい。
【1043】
(52)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
【1044】
(53)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、遊技媒体として遊技球を利用して遊技が行われるパチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
【1045】
(54)上記第1~第7の実施形態の特徴的な構成を任意の組合せで相互に適用してもよい。例えば上記第1の実施形態の特徴的な構成と、上記第2の実施形態の特徴的な構成と、上記第4の実施形態の特徴的な構成と、上記第5の実施形態の特徴的な構成とを組合せてもよく、上記第3の実施形態の特徴的な構成と、上記第4の実施形態の特徴的な構成とを組合せてもよい。また、上記第1~第7の実施形態の特徴的な構成を所定の組合せで適用した構成に対して、上記別形態の構成を任意の組合せで適用してもよい。
【1046】
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては理解の容易のため上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【1047】
<特徴A群>
特徴A1.ゲームの進行を制御する主制御手段(主側MPU72)と、
当該主制御手段が送信した送信情報に基づき、演出の実行を制御する演出制御手段(演出側MPU92)と、
を備え、
前記主制御手段は、所定のゲームにおいて当該所定のゲームに対して次のゲームにおける遊技状態を前記演出制御手段にて特定可能とする所定情報(次回のゲームの遊技状態の情報)を含む所定送信情報(ゲーム終了コマンドA)を送信する所定送信手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS315、ステップS1304及びステップS1305~ステップS1308の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
【1048】
特徴A1によれば、所定のゲームにおいて当該所定のゲームに対して次のゲームにおける遊技状態を特定可能とする所定情報を含む所定送信情報が主制御手段から演出制御手段に送信される。これにより、次のゲームにおける遊技状態を演出制御手段にて前のゲームにおいて特定することが可能となり、遊技状態に対応する演出の実行制御を好適に行うことが可能となる。
【1049】
特徴A2.前記所定送信手段は、前記遊技状態の移行が発生する場合及び前記遊技状態の移行が発生しない場合のいずれであっても前記所定送信情報を送信することを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
【1050】
特徴A2によれば、遊技状態の移行が発生する場合及び遊技状態の移行が発生しない場合のいずれであっても所定送信情報が送信されるため、遊技状態の移行の有無に応じて所定送信情報を送信する必要があるか否かを判定する必要が生じない。よって、所定送信情報を送信するための処理構成を簡素化することが可能となる。
【1051】
特徴A3.前記所定送信手段は、各ゲームにおいて前記所定送信情報を送信することを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
【1052】
特徴A3によれば、所定送信情報は各ゲームにおいて送信されるため、送信対象となるゲームであるか否かを判定する必要が生じない。よって、所定送信情報を送信するための処理構成を簡素化することが可能となる。
【1053】
特徴A4.前記所定送信手段は、各ゲームにおいて発生する予め定められた送信契機(1ゲームが終了する場合)となった場合に前記所定送信情報を送信することを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
【1054】
特徴A4によれば、各ゲームにおいて発生する予め定められた送信契機となった場合に所定送信情報が送信されるため、1ゲームの範囲内において所定送信情報が送信されるタイミングを固定することが可能となる。
【1055】
特徴A5.前記所定送信手段は、各ゲームが終了する場合に発生する予め定めた送信契機となった場合に前記所定送信情報を送信することを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
【1056】
特徴A5によれば、各ゲームが終了する場合に発生する予め定められた送信契機となった場合に所定送信情報が送信されるため、演出制御手段は各ゲームが終了する場合に次のゲームにおける遊技状態を特定することが可能となる。
【1057】
特徴A6.前記所定送信情報又は当該所定送信情報が送信される場合に送信される送信情報に、前記所定のゲームにおける遊技状態を前記演出制御手段にて特定可能とする特定情報(今回のゲームの遊技状態の情報)が含まれていることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
【1058】
特徴A6によれば、所定送信情報又は当該所定送信情報が送信される場合に送信される送信情報には所定のゲームにおける遊技状態を特定可能とする情報が含まれるため、演出制御手段は所定のゲームの遊技状態と当該所定のゲームに対して次のゲームの遊技状態とを同時期に特定することが可能となる。これにより、所定のゲームを基準として遊技状態の変化が発生するか否かを演出制御手段にて特定することが可能となり、その特定結果に対応する演出が実行されるようにすることが可能となる。
【1059】
特徴A7.前記演出制御手段は、前記特定情報に対応する遊技状態が第1遊技状態であり、前記所定情報に対応する遊技状態が第2遊技状態である場合、当該第2遊技状態に対応する演出が実行されるようにする手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1419~ステップS1421の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
【1060】
特徴A7によれば、所定送信情報又は当該所定送信情報が送信される場合に送信される送信情報に含まれる特定情報に対応する遊技状態が第1遊技状態であり、所定送信情報に含まれる所定情報に対応する遊技状態が第2遊技状態である場合、所定のゲームを境として第1遊技状態から第2遊技状態への移行が発生したことが演出制御手段にて特定され、第2遊技状態に対応する演出が実行されるようにするための制御が実行される。これにより、演出制御手段にて第2遊技状態への移行が発生したことに対応する演出の実行制御を好適に行うことが可能となる。
【1061】
特徴A8.前記演出制御手段は、前記第2遊技状態に対応する演出が実行されていない状況において遊技状態が前記第2遊技状態であることに対応する情報が前記主制御手段から送信された場合、前記第2遊技状態に対応する演出が実行されるようにする手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1505~ステップS1507の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
【1062】
特徴A8によれば、第2遊技状態に対応する演出が実行されていない状況において所定のゲームの遊技状態が第2遊技状態であることに対応する情報を受信した場合、演出制御手段は第2遊技状態に対応する演出が実行されるようにする。これにより、通信異常などによって第1遊技状態から第2遊技状態への移行が発生したことをそのゲームで演出制御手段が特定できなかったとしても、その後に通信異常が解消した場合に第2遊技状態であることを演出制御手段にて特定し当該第2遊技状態に対応する演出が実行されるようにすることが可能となる。
【1063】
特徴A9.次のゲームの遊技状態に対応する状態情報(次回のゲームの遊技状態の情報)を記憶することが可能な状態情報記憶領域(終了時状況用エリア96k)を備え、
前記所定送信情報には前記状態情報記憶領域に記憶された前記状態情報が含まれることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
【1064】
特徴A9によれば、次のゲームの遊技状態に対応する状態情報を記憶することが可能な状態情報記憶領域から状態情報を読み出して、その状態情報を設定した所定送信情報を送信する構成であるため、所定送信情報を送信するための処理構成を簡素化することが可能となる。
【1065】
特徴A10.前記状態情報記憶領域に記憶された前記状態情報を含む特定送信情報(回転受付コマンドA)を、一のゲームにおいて前記所定送信情報とは別のタイミングで送信する特定送信手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS411、ステップS1303及びステップS1305~ステップS1308の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
【1066】
特徴A10によれば、次のゲームの遊技状態に対応する状態情報を含む送信情報が一のゲームにおいてそれぞれ異なるタイミングで複数回送信される。これにより、次のゲームの遊技状態の特定を演出制御手段にて適切に行うことが可能となる。
【1067】
なお、特徴A1~A10の構成に対して、特徴A1~A10、特徴B1~B8、特徴C1~C6、特徴D1~D7、特徴E1~E8、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H6、特徴I1~I14、特徴J1~J9、特徴K1~K14のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
【1068】
<特徴B群>
特徴B1.ゲームの進行を制御する主制御手段(主側MPU72)と、
当該主制御手段が送信した送信情報に基づき、演出の実行を制御する演出制御手段(演出側MPU92)と、
を備え、
前記主制御手段は、送信契機が発生したことに基づいて送信情報(回転受付コマンドA,B)を前記演出制御手段に送信する対応送信手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS411及びステップS1301~ステップS1315の処理を実行する機能)を備え、
前記演出制御手段は、
所定演出(本前兆演出及び偽前兆演出)を開始する手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1406及びステップS1411の処理を実行する機能)と、
前記送信情報を受信したことに基づいて、前記所定演出の演出内容を進行させる演出進行手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1406及びステップS1408の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該演出進行手段は、所定の送信契機の発生に対応する前記送信情報を前記演出制御手段が受信しなかった場合においてその後の送信契機の発生に対応する前記送信情報を受信した場合における前記所定演出の演出内容の進行態様を遊技状況(本前兆演出が実行されている状況と偽前兆演出が実行されている状況)に応じて異ならせることを特徴とする遊技機。
【1069】
特徴B1によれば、送信契機が発生したことに基づいて主制御手段から演出制御手段に送信情報が送信され、演出制御手段は所定演出の開始後において送信情報を受信したことに基づいて所定演出の演出内容を進行させる。これにより、ゲームの進行状況に応じて所定演出の演出内容を進行させることが可能となる。この場合に、例えば通信経路の異常などが原因で、所定の送信契機の発生に対応する送信情報が演出制御手段にて受信されないことが想定される。このような事象が発生した場合には、その後の送信契機の発生に対応する送信情報を受信した場合における所定演出の演出内容の進行態様が遊技状況に応じて異なるものとなる。よって、所定の送信契機の発生に対応する送信情報が演出制御手段にて受信されない事象が発生したとしても、その後の所定演出の演出内容の進行態様を遊技状況に応じた適切な態様とすることが可能となる。
【1070】
特徴B2.前記演出進行手段は、第1遊技状況(本前兆演出が実行されている状況)及び第2遊技状況(偽前兆演出が実行されている状況)のいずれであっても、前記所定の送信契機に対応する前記送信情報を前記演出制御手段が受信しなかった場合、前記所定演出の演出内容を新たな前記送信情報の受信まで進行させない状況を生じさせることが可能であることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
【1071】
特徴B2によれば、第1遊技状況及び第2遊技状況のいずれであっても所定の送信契機に対応する送信情報が演出制御手段にて受信されなかった場合には所定演出の演出内容が新たな送信情報の受信まで進行されない。これにより、主制御手段から送信情報を受信していないにも関わらず所定演出の演出内容が進行してしまわないようにすることが可能となる。
【1072】
特徴B3.前記演出進行手段は、
第1遊技状況(本前兆演出が実行されている状況)において所定の送信契機の発生に対応する前記送信情報を前記演出制御手段が受信しなかった場合においてその後の送信契機の発生に対応する前記送信情報を受信した場合、前記所定演出の演出内容のうち実行対象としない演出内容を生じさせる第1状況対応手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1406及びステップS1501~ステップS1510の処理を実行する機能)と、
第2遊技状況(偽前兆演出が実行されている状況)において所定の送信契機の発生に対応する前記送信情報を前記演出制御手段が受信しなかった場合においてその後の送信契機の発生に対応する前記送信情報を受信した場合、前記所定演出の演出内容のうち実行対象としない演出内容を生じさせない第2状況対応手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1408の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
【1073】
特徴B3によれば、第1遊技状況においては所定の送信契機の発生に対応する送信情報を演出制御手段が受信しなかった場合においてその後の送信契機の発生に対応する送信情報を受信した場合に所定演出の演出内容のうち実行対象としない演出内容を生じさせる一方、第2遊技状況において所定の送信契機の発生に対応する送信情報を演出制御手段が受信しなかった場合においてその後の送信契機の発生に対応する送信情報を受信した場合に所定演出の演出内容のうち実行対象としない演出内容を生じさせない。これにより、所定の送信契機の発生に対応する送信情報を受信しなかったことに対して所定演出の演出内容をスキップさせる遊技状況とスキップさせない遊技状況とを生じさせることが可能となり、遊技状況に応じた態様で所定演出の演出内容を進行させることが可能となる。
【1074】
特徴B4.前記演出進行手段は、
第1遊技状況(本前兆演出が実行されている状況)において所定の送信契機の発生に対応する前記送信情報を前記演出制御手段が受信しなかった場合においてその後の送信契機の発生に対応する前記送信情報を受信した場合、前記所定演出の演出内容をその受信した送信情報の送信契機に対応する演出内容とする第1状況対応手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1406及びステップS1501~ステップS1510の処理を実行する機能)と、
第2遊技状況(偽前兆演出が実行されている状況)において所定の送信契機の発生に対応する前記送信情報を前記演出制御手段が受信しなかった場合においてその後の送信契機の発生に対応する前記送信情報を受信した場合、前記所定演出の演出内容を前記所定の送信契機に対応する前記送信情報を受信していた場合と同様の演出内容とする第2状況対応手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1408の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
【1075】
特徴B4によれば、第1遊技状況において所定の送信契機の発生に対応する送信情報を演出制御手段が受信しなかった場合においてその後の送信契機の発生に対応する送信情報を受信した場合に所定演出の演出内容をその受信した送信情報の送信契機に対応する演出内容とする一方、第2遊技状況において所定の送信契機の発生に対応する送信情報を演出制御手段が受信しなかった場合においてその後の送信契機の発生に対応する送信情報を受信した場合に所定演出の演出内容を所定の送信契機に対応する送信情報を受信していた場合と同様の演出内容とする。これにより、第1遊技状況においては仮に所定の送信契機の発生に対応する送信情報を演出制御手段が受信しない状況が発生したとしても、その後に送信情報を受信した場合に所定演出の演出内容を主制御手段の制御によるゲームの進行状況に合わせた演出内容とすることが可能となる。また、第2遊技状況においては仮に所定の送信契機の発生に対応する送信情報を演出制御手段が受信しない状況が発生したとしても、その後に送信情報を受信した場合に所定演出の演出内容をスキップすることなく進行させることが可能となる。
【1076】
特徴B5.前記第1遊技状況は前記主制御手段にて進行が制御される状況であり、
前記第2遊技状況は前記演出制御手段にて進行が制御される状況であることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
【1077】
特徴B5によれば、第1遊技状況は主制御手段にて進行が制御される状況である一方、第2遊技状況は演出制御手段にて進行が制御される状況であるため、主制御手段及び演出制御手段のそれぞれが進行制御の主体となる状況を生じさせることが可能となる。この場合に、上記特徴B4の構成を備えていることにより、主制御手段にて進行が制御されることとなる第1遊技状況においては仮に所定の送信契機の発生に対応する送信情報を演出制御手段が受信しない状況が発生したとしても、その後に送信情報を受信した場合に所定演出の演出内容を主制御手段の制御によるゲームの進行状況に合わせた演出内容とすることが可能となる。また、演出制御手段にて進行が制御される第2遊技状況においては仮に所定の送信契機の発生に対応する送信情報を演出制御手段が受信しない状況が発生したとしても、その後に送信情報を受信した場合に所定演出の演出内容をスキップすることなく進行させることが可能となる。
【1078】
特徴B6.前記対応送信手段は、前記第1遊技状況の進行状況に対応する情報(待機カウンタ96fの情報)を含むようにして前記送信情報を送信することを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
【1079】
特徴B6によれば、第1遊技状況の進行状況に対応する情報を含むようにして送信情報が主制御手段から演出制御手段に送信されるため、第1遊技状況において仮に所定の送信契機の発生に対応する送信情報を演出制御手段が受信しない状況が発生したとしても、その後に送信情報を受信した場合に当該送信情報に含まれる情報を利用することにより、所定演出の演出内容を主制御手段の制御によるゲームの進行状況に合わせた演出内容とすることが可能となる。
【1080】
特徴B7.前記演出制御手段は、
前記第2遊技状況の進行状況に対応する情報を記憶することが可能な状況対応記憶手段(演出側RAM94の偽前兆演出用カウンタ)と、
前記送信情報を受信したことに基づいて前記状況対応記憶手段に記憶された情報を更新する手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1408の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記演出進行手段は、前記所定演出の演出内容を前記状況対応記憶手段に記憶されている情報に対応する演出内容とすることを特徴とする特徴B5又はB6に記載の遊技機。
【1081】
特徴B7によれば、演出制御手段に設けられた状況対応記憶手段の情報が送信情報を受信したことに基づいて更新され、所定演出の演出内容はその状況対応記憶手段に記憶されている情報に対応する演出内容とされる。これにより、演出制御手段により進行が制御される第2遊技状況であっても主制御手段による制御によるゲームの進行状況に対応させることが可能となる。この場合に、第2遊技状況においては仮に所定の送信契機の発生に対応する送信情報を演出制御手段が受信しない状況が発生したとしても、その後に送信情報を受信した場合に状況対応記憶手段の情報が更新されて所定演出の演出内容はその状況対応記憶手段に記憶されている情報に対応する演出内容とされるため、所定演出の演出内容をスキップすることなく進行させることが可能となる。
【1082】
特徴B8.前記第1遊技状況は複数ゲームに亘って継続した後に特典(ベースAT状態ST4又はCZ状態)が付与される状況であり、
前記第2遊技状況は複数ゲームに亘って継続した後に特典が付与れない状況であることを特徴とする特徴B3乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
【1083】
特徴B8によれば、複数ゲームに亘って継続した後に特典が付与される第1遊技状況においては所定の送信契機の発生に対応する送信情報を受信しなかったことに対して所定演出の演出内容をスキップさせることが可能となり、複数ゲームに亘って継続した後に特典が付与されない第2遊技状況においては所定の送信契機の発生に対応する送信情報を受信しなかったことに対して所定演出の演出内容をスキップさせないようにすることが可能となる。
【1084】
なお、特徴B1~B8の構成に対して、特徴A1~A10、特徴B1~B8、特徴C1~C6、特徴D1~D7、特徴E1~E8、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H6、特徴I1~I14、特徴J1~J9、特徴K1~K14のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
【1085】
上記特徴A群及び上記特徴B群の各発明は、以下の課題を解決することが可能である。
【1086】
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
【1087】
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
【1088】
ここで、上記例示等のような遊技機においては演出の実行制御が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
【1089】
<特徴C群>
特徴C1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
役の抽選処理を実行する抽選手段(第1の実施形態における主側MPU72の役の抽選処理(
図16)を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて所定役(インデックス値IV=1~9)に当選した場合において正解対応の停止操作態様(リール32L,32M,32Rの停止順序)で前記停止操作手段が操作された場合に所定入賞(第1ベル入賞又は第2ベル入賞)が成立するように前記絵柄表示手段における前記絵柄の変動表示を制御する変動表示制御手段(第1の実施形態における主側MPU72のリール制御処理(
図22)を実行する機能)と、
前記役の抽選処理にて前記所定役に当選した場合において前記正解対応の停止操作態様を特定可能とする停止対応送信情報(回転受付コマンドA)を送信する送信手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS411及びステップS1301~ステップS1308の処理を実行する機能)と、
前記停止対応送信情報を受信したことに基づいて、当該停止対応送信情報に対応する前記正解対応の停止操作態様が所定報知手段(画像表示装置63)にて報知されるようにする操作報知制御手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1510及びステップS1604の処理を実行する機能)と、
前記所定報知手段にて報知されている前記正解対応の停止操作態様で前記停止操作手段が操作されたことに基づいて、正解対応報知(GET画像G26の表示)が実行されるようにする正解対応制御手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1622の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記正解対応制御手段は、所定のゲームにおいて前記役の抽選処理にて当選した前記所定役に対応する前記正解対応の停止操作態様と、前記所定報知手段にて報知されている前記正解対応の停止操作態様とが異なっている状況で、前記所定報知手段にて報知されている前記正解対応の停止操作態様で前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記正解対応報知が実行されるようにすることを特徴とする遊技機。
【1090】
特徴C1によれば、役の抽選処理にて所定役に当選した場合において正解対応の停止操作態様が所定報知手段にて報知された場合に、遊技者が当該正解対応の停止操作態様で停止操作手段を操作することにより所定入賞を成立させることが可能となる。また、所定報知手段にて報知されている正解対応の停止操作態様で停止操作手段が操作された場合には正解対応報知が実行されるため、正解対応の停止操作態様で停止操作手段を操作することができたことを遊技者が認識することが可能となる。
【1091】
この場合に、例えば通信経路の異常などが原因で報知制御手段にてゲームの進行状況を把握できなくなることで、所定役に当選するとともに正解対応の停止操作態様の所定報知手段における報知が開始されたゲームが終了した後も当該正解対応の停止操作態様の所定報知手段における報知が継続されてしまうことが想定される。そして、このような状況において次ゲーム以降に通信経路の異常が解消されて報知制御手段にてゲームの進行状況を把握できる状況となった場合、既に所定報知手段にて報知している正解対応の停止操作態様で停止操作手段が操作されたとしても所定入賞が成立しないゲームとなっている状況であっても遊技者がその報知されている正解対応の停止操作態様で停止操作手段を操作することが想定される。この場合には所定入賞が成立しなかったとしても正解対応報知が実行されるため、遊技者は停止操作手段の操作内容が、所定報知手段にて報知されている正解対応の停止操作態様に対応していたことを把握することが可能となり、所定入賞が成立しなかった原因が自身の操作ミスに起因したものではないことを認識することが可能となる。
【1092】
特徴C2.前記所定報知手段にて報知されている前記正解対応の停止操作態様で前記停止操作手段が操作されなかったことに基づいて、不正解対応報知(暗転画像G25の表示)が実行されるようにする不正解対応制御手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1620の処理を実行する機能)を備え、
当該不正解対応制御手段は、所定のゲームにおいて前記役の抽選処理にて当選した前記所定役に対応する前記正解対応の停止操作態様と、前記所定報知手段にて報知されている前記正解対応の停止操作態様とが異なっている状況で、当該所定のゲームにおいて前記役の抽選処理にて当選した前記所定役に対応する前記正解対応の停止操作態様で前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記不正解対応報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
【1093】
特徴C2によれば、所定報知手段にて報知されている正解対応の停止操作態様で停止操作手段が操作されなかった場合には不正解対応報知が実行されるため、正解対応の停止操作態様で停止操作手段を操作することができなかったことを遊技者が認識することが可能となる。この場合に、例えば通信経路の異常などが原因で報知制御手段にてゲームの進行状況を把握できなくなることで、所定役に当選するとともに正解対応の停止操作態様の所定報知手段における報知が開始されたゲームが終了した後も当該正解対応の停止操作態様の所定報知手段における報知が継続されてしまうことが想定される。そして、このような状況において次ゲーム以降に通信経路の異常が解消されて報知制御手段にてゲームの進行状況を把握できる状況となった場合、そのゲームにて所定役に新たに当選するとともにその所定役に対応する正解対応の停止操作態様が既に所定報知手段にて報知されている正解対応の停止操作態様とは異なるものとなることが想定される。この状況において遊技者が偶然、所定報知手段にて報知されている正解対応の停止操作態様ではなく、当該ゲームにて新たに当選した所定役に対応する正解対応の停止操作態様で停止操作手段を操作することで所定入賞が成立したとしても、当該正解対応の停止操作態様は所定報知手段にて報知されている正解対応の停止操作態様ではないため不正解対応報知が実行される。これにより、所定報知手段にて報知されている正解対応の停止操作態様とは異なる停止操作態様で停止操作手段を操作したものの所定入賞が成立したことを遊技者に認識させることが可能となる。
【1094】
特徴C3.前記送信手段を有する主制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定役に当選した場合において前記正解対応の停止操作態様に対応する報知が前記所定報知手段とは異なる報知手段(兼用表示部66)にて報知されるようにする手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS511の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
【1095】
特徴C3によれば、役の抽選処理にて当選となった所定役に対応する正解対応の停止操作態様に対応する報知が、所定報知手段とは異なる報知手段であって送信手段を有する主制御手段により制御される報知手段にて行われる。これにより、例えば通信経路の異常などが原因で報知制御手段にてゲームの進行状況を把握できなくなることで所定報知手段にて間違った正解対応の停止操作態様が報知されている状況であっても、主制御手段により制御される報知手段を確認することで正確な正解対応の停止操作態様を把握することが可能となる。
【1096】
特徴C4.有利遊技状態(ベースAT状態ST4)において前記所定報知手段にて前記正解対応の停止操作態様が報知される構成であり、
前記所定入賞が成立した場合に遊技者に遊技価値が付与される構成であり、
本遊技機は、
前記有利遊技状態において遊技者に遊技価値が付与され得る状況となった場合に継続情報記憶手段(AT差枚数カウンタ96e)に記憶されている継続情報(遊技媒体の残りの付与数の情報)を終了対応情報(「0」)に近付ける側に更新する情報更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1007の処理を実行する機能)と、
前記継続情報記憶手段に記憶されている前記継続情報が前記終了対応情報となったことに基づいて前記有利遊技状態を終了させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1102の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記情報更新手段は、前記役の抽選処理にて前記所定役に当選した場合、前記所定入賞が成立した場合及び前記所定入賞が成立しなかった場合のいずれであっても、当該所定入賞の成立に対応する分、前記継続情報を前記終了対応情報に近付ける側に更新することを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
【1097】
特徴C4によれば、有利遊技状態において遊技価値の付与に対応する入賞が成立することで継続情報が終了対応情報に近付く側に更新され、当該継続情報が終了対応情報となった場合に有利遊技状態が終了する。この場合に、役の抽選処理にて所定役に当選した場合には正解対応の停止操作態様で停止操作手段が操作されて所定入賞が成立した場合及び正解対応の停止操作態様で停止操作手段が操作されずに所定入賞が成立しなかった場合のいずれであっても、所定入賞の成立に対応する分、継続情報が終了対応情報に近付く側に更新される。これにより、所定役に当選した場合には遊技者の停止操作手段の操作態様に関係なく継続情報を終了対応情報に近付く側に更新することが可能となる。
【1098】
特徴C5.前記有利遊技状態において前記継続情報に対応する継続情報報知(残り付与数画像G21の表示)が行われるようにする継続情報報知制御手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1421、ステップS1607、ステップS1613及びステップS1625の処理を実行する機能)を備え、
当該継続情報報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定役に当選した場合、前記所定入賞が成立した場合及び前記所定入賞が成立しなかった場合のいずれであっても、当該所定入賞の成立に対応する分、前記継続情報報知の内容を更新することを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
【1099】
特徴C5によれば、有利遊技状態においては継続情報に対応する継続情報報知が行われるため、遊技者は当該継続情報報知を確認することで有利遊技状態の終了時期を把握することが可能となる。この場合に、役の抽選処理にて所定役に当選した場合には正解対応の停止操作態様で停止操作手段が操作されて所定入賞が成立した場合及び正解対応の停止操作態様で停止操作手段が操作されずに所定入賞が成立しなかった場合のいずれであっても、所定入賞の成立に対応する分、継続情報が終了対応情報に近付く側に更新されるのに合わせて、継続情報報知の内容も更新される。これにより、正確な継続情報を遊技者に報知することが可能となる。また、例えば通信経路の異常などが原因で所定報知手段にて報知されている正解対応の停止操作態様で停止操作手段が操作されたにも関わらず所定入賞が成立しなかった場合、所定入賞が成立していない状況であっても正解対応報知が実行されるだけではなく継続情報報知の内容が更新される。これにより、遊技者は停止操作手段の操作内容が、所定報知手段にて報知されている正解対応の停止操作態様に対応していたことを把握することが可能となり、所定入賞が成立しなかった原因が自身の操作ミスに起因したものではないことを認識することが可能となる。
【1100】
特徴C6.有利遊技状態(ベースAT状態ST4)において前記所定報知手段にて前記正解対応の停止操作態様が報知される構成であり、
前記所定入賞が成立した場合に遊技者に遊技価値が付与される構成であり、
本遊技機は、前記有利遊技状態において遊技者が獲得した遊技価値の数に対応する獲得対応情報報知(獲得数画像G22の表示)が実行されるようにする獲得報知制御手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1606及びステップS1625の処理を実行する機能)を備え、
当該獲得報知制御手段は、前記役の抽選処理にて前記所定役に当選した場合、前記所定入賞が成立した場合には当該所定入賞の成立に対応する分について前記獲得対応情報報知の内容を更新する一方、前記所定入賞が成立しなかった場合には当該所定入賞の成立に対応する分についての前記獲得対応情報報知の内容の更新を行わないことを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
【1101】
特徴C6によれば、有利遊技状態において獲得対応情報報知が実行されるため、遊技者は有利遊技状態において獲得した遊技価値の数を把握することが可能となる。この場合に、役の抽選処理にて所定役に当選した場合、所定入賞が成立した場合には当該所定入賞の成立に対応する分について獲得対応情報報知の内容が更新される一方、所定入賞が成立しなかった場合には当該所定入賞の成立に対応する分についての獲得対応情報報知の内容の更新が行われない。これにより、獲得対応情報報知の正確性を高めることが可能となる。
【1102】
なお、特徴C1~C6の構成に対して、特徴A1~A10、特徴B1~B8、特徴C1~C6、特徴D1~D7、特徴E1~E8、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H6、特徴I1~I14、特徴J1~J9、特徴K1~K14のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
【1103】
<特徴D群>
特徴D1.ゲームの進行を制御する主制御手段(主側MPU72)と、
当該主制御手段が送信した送信情報に基づき、演出の実行を制御する演出制御手段(演出側MPU92)と、
を備え、
前記主制御手段は、所定遊技状態(ベースAT状態ST4)におけるゲームの所定の実行結果に対応する結果対応情報(役の抽選処理の結果の情報)を含む対応送信情報(入賞結果コマンド)を送信する対応送信手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS614の処理を実行する機能)を備え、
前記演出制御手段は、
前記対応送信情報に含まれる前記結果対応情報を利用して、前記所定遊技状態において実行された複数のゲームの前記所定の実行結果に対応する所定結果情報を所定記憶手段(表示対象残数カウンタ94a)に記憶させる記憶実行手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1625の処理を実行する機能)と、
前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報に対応する所定結果報知(残り付与数画像G21)が実行されるように所定報知手段(画像表示装置63)を制御する所定制御手段(演出側MPU92)と、
前記対応送信情報とは異なる契機送信情報(回転受付コマンドB)を受信したことに基づいて、当該契機送信情報に含まれる情報を利用して前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報を修正することを可能とする修正手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1701~ステップS1703、ステップS1613及びステップS1625の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
【1104】
特徴D1によれば、所定遊技状態におけるゲームの所定の実行結果に対応する結果対応情報を含む対応送信情報が主制御手段から演出制御手段に送信され、演出制御手段では当該対応送信情報に含まれる結果対応情報を利用して所定遊技状態において実行された複数のゲームの所定の実行結果に対応する所定結果情報が所定記憶手段に記憶されるとともにその所定記憶手段に記憶されている所定結果情報に対応する所定結果報知が所定報知手段にて実行されるようにするための制御が実行される。これにより、所定遊技状態において実行された複数のゲームの所定の実行結果に対応する所定結果情報の内容を遊技者は把握することが可能となる。この場合に、演出制御手段は契機送信情報を受信したことに基づいて、当該契機送信情報に含まれる情報を利用して所定記憶手段に記憶されている所定結果情報を修正することが可能である。これにより、所定報知手段において実行される所定結果報知の内容の正確性を高めることが可能となる。
【1105】
特徴D2.前記主制御手段は、
前記所定遊技状態において前記ゲームの実行に伴って継続情報記憶手段(AT差枚数カウンタ96e)に記憶されている継続情報(遊技媒体の残りの付与数の情報)を終了対応情報(「0」)に近付ける側に更新する情報更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1007の処理を実行する機能)と、
前記継続情報記憶手段に記憶されている前記継続情報が前記終了対応情報となったことに基づいて前記所定遊技状態を終了させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1102の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記結果対応情報は、前記ゲームの実行に関する情報であり、
前記所定結果情報は、前記継続情報に対応している情報であることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
【1106】
特徴D2によれば、所定遊技状態において遊技価値が付与され得る状況となることで継続情報が終了対応情報に近付く側に更新され、当該継続情報が終了対応情報となった場合に所定遊技状態が終了する。また、当該継続情報に対応する所定結果報知が所定報知手段にて実行されるようにするための制御が実行されるため、遊技者は当該所定結果報知を確認することで所定遊技状態の終了時期を把握することが可能となる。この場合に、演出制御手段は契機送信情報を受信したことに基づいて、当該契機送信情報に含まれる情報を利用して所定記憶手段に記憶されている所定結果情報を修正することが可能である。これにより、所定報知手段において実行される所定結果報知の内容の正確性を高めることが可能となる。
【1107】
特徴D3.前記主制御手段は、
前記所定遊技状態におけるゲームの実行結果に応じて、前記所定遊技状態において実行された複数のゲームの前記所定の実行結果に対応する情報であって主側記憶手段(AT差枚数カウンタ96e)に記憶されている情報である主側所定結果情報(遊技媒体の残りの付与数の情報)を更新する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS103~ステップS1009の処理を実行する機能)と、
前記主側記憶手段に記憶されている前記主側所定結果情報を含む前記契機送信情報を前記対応送信情報とは別に送信する契機送信手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS411及びステップS1301~ステップS1308の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
【1108】
特徴D3によれば、所定遊技状態において実行された複数のゲームの所定の実行結果に対応する主側所定結果情報が主制御手段にて把握されるとともに、その把握されている主側所定結果情報を含む契機送信情報が主制御手段から送信される。そして、演出制御手段は当該契機送信情報を受信したことに基づいて、当該契機送信情報に含まれる情報を利用して所定記憶手段に記憶されている所定結果情報を修正することが可能である。これにより、演出制御手段の所定記憶手段に記憶されている所定結果情報を、主制御手段の主側記憶手段に記憶されている主側所定結果情報に対応させることが可能となり、所定報知手段において実行される所定結果報知の内容の正確性を高めることが可能となる。
【1109】
特徴D4.前記対応送信手段は、ゲームにおいて遊技者の操作に基づき所定送信契機(全てのリール32L,32M,32Rの回転停止)が発生した場合に前記対応送信情報を送信し、
前記契機送信手段は、ゲームにおいて遊技者の操作に基づき特定送信契機(ゲームの開始)が発生した場合に前記契機送信情報を送信することを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
【1110】
特徴D4によれば、ゲームにおいて遊技者の操作に基づき所定送信契機が発生した場合に対応送信情報が送信され、ゲームにおいて遊技者の操作に基づき特定送信契機が発生した場合に契機送信情報が送信される。これにより、所定遊技状態におけるゲームの実行に応じて所定報知手段における所定結果報知の内容を更新するタイミングと、当該所定結果報知の内容を正確なものとするために所定結果情報を修正するタイミングとをそれぞれに適したタイミングとすることが可能となる。
【1111】
特徴D5.前記修正手段は、
前記契機送信情報を受信する度に当該契機送信情報に含まれる情報を利用して前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報を修正すべきか否かを特定する修正特定手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1701の処理を実行する機能)と、
当該修正特定手段により前記所定結果情報を修正すべきことが特定された場合に、前記契機送信情報に含まれる情報を利用して前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報を修正することを可能とする修正実行手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1613、ステップS1625、ステップS1702及びステップS1703の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
【1112】
特徴D5によれば、演出制御手段は契機送信情報を受信する度に当該契機送信情報に含まれる情報を利用して所定記憶手段に記憶されている所定結果情報を修正すべきか否かが特定され、所定結果情報を修正すべきことが特定された場合に当該契機送信情報に含まれる情報を利用して所定記憶手段に記憶されている所定結果情報を修正することが可能とされる。これにより、所定記憶手段に記憶されている所定結果情報を修正する頻度を高めることが可能となる。
【1113】
特徴D6.前記修正手段は、
前記契機送信情報を受信したことに基づいて、当該契機送信情報に含まれる情報を利用して前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報に対して修正すべき情報である修正対象情報を特定し、その特定した修正対象情報を特定記憶手段(非表示対象残数カウンタ94b)に記憶させる手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1703の処理を実行する機能)と、
修正契機が発生したことに基づいて、前記特定記憶手段に記憶されている前記修正対象情報を利用して、前記所定記憶手段に記憶されている前記所定結果情報を修正する手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1613及びステップS1625の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
【1114】
特徴D6によれば、受信した契機送信情報に含まれる情報を利用して所定結果情報に対して修正すべき情報である修正対象情報が特定記憶手段に記憶され、修正契機が発生したことに基づいて特定記憶手段に記憶されている修正対象情報を利用して所定結果情報が修正される。これにより、適切なタイミングで所定結果情報を修正することが可能となる。
【1115】
特徴D7.前記主制御手段は、
前記所定遊技状態において前記ゲームの実行に伴って継続情報記憶手段(AT差枚数カウンタ96e)に記憶されている継続情報(遊技媒体の残りの付与数の情報)を終了対応情報(「0」)に近付ける側に更新する情報更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1007の処理を実行する機能)と、
前記継続情報記憶手段に記憶されている前記継続情報が前記終了対応情報となったことに基づいて前記所定遊技状態を終了させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1102の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記結果対応情報は、前記ゲームの実行に関する情報であり、
前記所定結果情報は、前記継続情報に対応している情報であり、
前記修正契機は、前記情報更新手段により前記継続情報が前記終了対応情報から遠ざける側に更新される処理が実行されること(遊技媒体の残りの付与数が上乗せされる契機)であることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
【1116】
特徴D7によれば、特定記憶手段に修正対象情報が記憶されている場合、継続情報の上乗せが発生する場合に当該修正対象情報を利用して所定結果情報が修正される。これにより、所定結果情報の修正に際して遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
【1117】
なお、特徴D1~D7の構成に対して、特徴A1~A10、特徴B1~B8、特徴C1~C6、特徴D1~D7、特徴E1~E8、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H6、特徴I1~I14、特徴J1~J9、特徴K1~K14のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
【1118】
<特徴E群>
特徴E1.有利移行条件(ステップS906にて肯定判定をすること)が成立したことに基づいて有利遊技状態(ベースAT状態ST4、エンディングAT状態ST5)に移行させる有利移行手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS907及びステップS908の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態に対応する有利対応演出(残り付与数画像G21、獲得数画像G22及び消化ゲーム数画像G23を含めたAT状態用の演出)が実行されるようにする演出制御手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1420及びステップS1421の処理を実行する機能)と、
ゲームの実行に伴って終了契機記憶手段(終了判定カウンタ98b)に記憶されている終了契機情報を終了発生情報(「65535」を超えて最大値から最小値への反転が発生すること)に近付ける側に更新する所定更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2107及びステップS2108の処理を実行する機能)と、
前記終了契機記憶手段に記憶されている前記終了契機情報が前記終了発生情報となったことに基づいてその後の遊技の進行を阻止する進行阻止手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2110及びステップS2201~ステップS2204の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記終了契機情報に対応する内容で前記有利対応演出が実行されるようにすることを特徴とする遊技機。
【1119】
特徴E1によれば、有利遊技状態において当該有利遊技状態に対応する有利対応演出が実行されることにより、演出を通じて有利遊技状態であることを遊技者に認識させることが可能となる。また、ゲームの実行に伴って終了契機情報が終了発生情報に近付くように更新され、当該終了契機情報が終了発生情報となった場合にはその後の遊技の進行が阻止されるため、遊技が継続して実行されて遊技の進行を阻止させるべき状況となった場合にはそれ以上の遊技の進行を阻止することが可能となる。この場合に、終了契機情報に対応する内容で有利対応演出が実行される。これにより、有利遊技状態において終了契機情報が終了発生情報に近付いた場合には遊技の進行が阻止されてしまう可能性があることを遊技者に認識させることが可能となり、有利遊技状態において遊技の進行が突然阻止されてしまい遊技者が混乱してしまうといった不都合の発生を阻止することが可能となる。
【1120】
特徴E2.前記演出制御手段は、前記終了契機情報が前記終了発生情報に到達する前に到達することとなる報知契機情報(「65385」)となったことに基づいて、前記有利対応演出の一部として終了前報知(終了前画像G33の表示)が実行されるようにする終了前報知制御手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS2604の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
【1121】
特徴E2によれば、終了契機情報が終了発生情報に到達する前に到達することとなる報知契機情報となったことに基づいて有利対応演出の一部として終了前報知が実行されるため、終了契機情報が終了発生情報に到達することで遊技の進行が阻止される状況が近付いていることを、有利対応演出に注目している遊技者に認識させることが可能となる。
【1122】
特徴E3.前記終了前報知制御手段は、前記終了前報知が実行されている状況において前記終了契機情報が前記報知契機情報よりも前記終了発生情報に対して遠い側の情報である報知解除情報(「65285」)となったことに基づいて、当該終了前報知を終了させる(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS2609の処理を実行する機能)ことを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
【1123】
特徴E3によれば、終了前報知が実行されている状況において終了契機情報が報知解除情報となった場合には当該終了前報知が終了されるため、終了契機情報が終了発生情報に到達する可能性が低下した状況においてまで終了前報知が継続されてしまわないようにすることが可能となる。また、報知解除情報が報知契機情報よりも終了発生情報に対して遠い側の情報として設定されていることにより、終了前報知の開始と解除とが短時間で繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
【1124】
特徴E4.前記終了前報知制御手段は、前記終了前報知が実行されている状況において前記有利遊技状態が終了した場合、当該有利遊技状態が終了した後の遊技状態(通常遊技状態ST1)において当該終了前報知を継続させることを特徴とする特徴E2又はE3に記載の遊技機。
【1125】
特徴E4によれば、終了前報知が実行されている状況において有利遊技状態が終了したとしても有利遊技状態が終了した後の遊技状態において当該終了前報知が継続される。これにより、終了契機情報が終了発生情報に到達することで遊技の進行が阻止される状況が近付いている場合には、遊技状態に関係なく終了前報知が実行されるようにすることが可能となる。
【1126】
特徴E5.前記有利遊技状態において所定エンディング条件(ステップS1207にて肯定判定をすること)が成立したことに基づいて当該有利遊技状態を終了させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1208の処理を実行する機能)を備え、
前記演出制御手段は、前記有利遊技状態において前記所定エンディング条件の成立が近付いた所定状況となった場合にエンディング前報知(エンディング成立前画像G31の表示)が実行されるようにするエンディング前報知制御手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS2316の処理を実行する機能)を備え、
前記終了前報知の実行は前記エンディング前報知の実行よりも優先される(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS2303~ステップS2306の処理を実行する機能)ことを特徴とする特徴E2乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
【1127】
特徴E5によれば、所定エンディング条件が成立したことに基づいて有利遊技状態が終了されるため、有利遊技状態が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。また、有利遊技状態において所定エンディング条件の成立が近付いた所定状況となった場合にはエンディング前報知が実行されるため、所定エンディング条件の成立が近付いていることを遊技者に認識させることが可能となる。この場合に、終了前報知の実行はエンディング前報知の実行よりも優先される。これにより、所定エンディング条件の成立が近付いていることよりも、遊技の進行が阻止される状況が近付いていることを、重点的に報知することが可能となる。
【1128】
特徴E6.前記エンディング前報知制御手段は、前記終了前報知の実行が優先されていることで前記所定状況であっても前記エンディング前報知が実行されていない状況において前記終了前報知を終了させる事象が発生した場合、その後に前記所定状況において前記エンディング前報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
【1129】
特徴E6によれば、終了前報知の実行が優先されていることで所定状況であってもエンディング前報知が実行されていない状況において終了前報知が終了された場合、その後に所定状況においてエンディング前報知が実行される。これにより、終了前報知の実行がエンディング前報知の実行よりも優先された構成であっても、終了前報知が実行されていない場合にはエンディング前報知の実行を担保することが可能となる。
【1130】
特徴E7.第1状況(第1区間SC1)において状況移行条件(ステップS503にて肯定判定をすること)が成立したことに基づいて第2状況(第2区間SC2)に移行させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS504の処理を実行する機能)と、
前記第2状況において前記所定エンディング条件(ステップS1207にて肯定判定をすること)が成立したことに基づいて当該第2状況を終了させる状況終了手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1208の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利移行手段は、前記第2状況において有利移行条件が成立したことに基づいて前記有利遊技状態に移行させることを特徴とする特徴E5又はE6に記載の遊技機。
【1131】
特徴E7によれば、第2状況の範囲内で有利遊技状態が実行されるようにすることが可能となるため、遊技者は有利遊技状態だけではなく第2状況にも注目しながら遊技を行うこととなる。
【1132】
特徴E8.動作電力の供給が開始されたことに基づいて前記終了契機記憶手段の前記終了契機情報を初期化する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS808の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E7のいずれか1に記載の遊技機。
【1133】
特徴E8によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて終了契機情報が初期化されるため、終了契機情報を初期化させるための作業性を向上させることが可能となる。
【1134】
なお、特徴E1~E8の構成に対して、特徴A1~A10、特徴B1~B8、特徴C1~C6、特徴D1~D7、特徴E1~E8、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H6、特徴I1~I14、特徴J1~J9、特徴K1~K14のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
【1135】
上記特徴C群、上記特徴D群及び上記特徴E群の各発明は、以下の課題を解決することが可能である。
【1136】
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
【1137】
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
【1138】
ここで、上記例示等のような遊技機においては報知の実行制御が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
【1139】
<特徴F群>
特徴F1.第1状況(第1区間SC1)において状況移行条件(ステップS503にて肯定判定をすること)が成立したことに基づいて第2状況(第2区間SC2)に移行させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS504の処理を実行する機能)と、
前記第2状況において所定エンディング条件(ステップS1207にて肯定判定をすること)が成立したことに基づいて当該第2状況を終了させる状況終了手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1208の処理を実行する機能)と、
前記第2状況において有利移行条件(ステップS906にて肯定判定をすること)が成立したことに基づいて、第1有利遊技状態(ベースAT状態ST4)に移行させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS907及びステップS908の処理を実行する機能)と、
前記第1有利遊技状態においてゲームの実行に伴って継続情報記憶手段(AT差枚数カウンタ96e)に記憶されている継続情報(遊技媒体の残りの付与数の情報)を終了対応情報(「0」)に近付ける側に更新する情報更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1007の処理を実行する機能)と、
前記継続情報記憶手段に記憶されている前記継続情報が前記終了対応情報となったことに基づいて前記第1有利遊技状態を終了させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1102の処理を実行する機能)と、
前記第1有利遊技状態において複数のゲームが実行された結果、所定移行条件(ステップS1103又はステップS1104にて肯定判定をすること)が成立したことに基づいて、第2有利遊技状態(エンディングAT状態ST5)に移行させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1105の処理を実行する機能)と、
前記継続情報は前記第2有利遊技状態の終了契機に影響を与えることはなく、前記所定エンディング条件が成立した場合に前記第2有利遊技状態を終了させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1208の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
【1140】
特徴F1によれば、第2状況において有利移行条件が成立したことに基づいて第1有利遊技状態に移行するため、遊技者は第1状況であれば状況移行条件が成立して第2状況に移行することを期待するとともに第2状況においては有利移行条件が成立して第1有利遊技状態に移行することを期待する。また、第1有利遊技状態においては継続情報が終了対応情報となったことに基づいて当該第1有利遊技状態が終了するため、遊技者は終了対応情報から遠い継続情報であることを期待する。また、第2状況において所定エンディング条件が成立したことに基づいて第2状況が終了するため、第2状況が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。この場合に、第1有利遊技状態において複数のゲームが実行された結果、所定移行条件が成立したことに基づいて第2有利遊技状態に遊技状態が移行する。そして、継続情報は第2有利遊技状態の終了契機に影響を与えることはなく、第2状況の所定エンディング条件が成立した場合に第2有利遊技状態が終了する。これにより、第1有利遊技状態が継続して所定移行条件が成立した場合には第2状況の所定エンディング条件が成立するまで遊技者に有利な遊技状態が継続することとなり、第1有利遊技状態において所定移行条件が成立することを遊技者に期待させることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
【1141】
特徴F2.前記情報更新手段は、役の抽選処理にて所定役(インデックス値IV=1~13)に当選した場合、当該所定役に対応する所定入賞が成立した場合及び当該所定入賞が成立しなかった場合のいずれであっても、前記継続情報を前記終了対応情報に近付ける側に更新することを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
【1142】
特徴F2によれば、第1有利遊技状態において遊技価値の付与に対応する入賞が成立することで継続情報が終了対応情報に近付く側に更新され、当該継続情報が終了対応情報となった場合に第1有利遊技状態が終了する。この場合に、役の抽選処理にて所定役に当選した場合には所定入賞が成立した場合及び所定入賞が成立しなかった場合のいずれであっても、継続情報が終了対応情報に近付く側に更新される。これにより、第1有利遊技状態において所定役に当選した場合には所定入賞が成立したか否かに関係なく継続情報を終了対応情報に近付く側に更新することが可能となり、遊技者の操作内容によって所定入賞を敢えて成立させないことで第1有利遊技状態の終了を遅らせようとしてもそれを不可とすることが可能となる。
【1143】
特徴F3.前記第2状況において遊技者に遊技価値が付与された場合にエンディング対応記憶手段(合計獲得数カウンタ96d)に記憶されている所定エンディング対象情報をエンディング成立情報(「65521」)に近付ける側に更新するエンディング側更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1204~ステップS1206の処理を実行する機能)を備え、
前記所定エンディング条件は、前記エンディング対応記憶手段に記憶されている前記所定エンディング対象情報が前記エンディング成立情報となったことに基づいて成立し、
前記エンディング側更新手段は、前記役の抽選処理にて前記所定役に当選した場合、当該所定役に対応する前記所定入賞が成立した場合に前記所定エンディング対象情報を前記エンディング成立情報に近付ける側に更新する一方、当該所定役に対応する前記所定入賞が成立しなかった場合には前記所定エンディング対象情報を前記エンディング成立情報に近付ける側に更新しないことを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
【1144】
特徴F3によれば、第2状況において遊技価値の付与に対応する入賞が成立することで所定エンディング対象情報がエンディング成立情報に近付く側に更新され、当該所定エンディング対象情報がエンディング成立情報となった場合に第2状況及び第2有利遊技状態が終了する。この場合に、役の抽選処理にて所定役に当選した場合には所定入賞が成立した場合に所定エンディング対象情報がエンディング成立情報に近付く側に更新される一方、所定入賞が成立しなかった場合には所定エンディング対象情報がエンディング成立情報に近付く側に更新されない。これにより、遊技者に所定の遊技価値が付与されていない状況で第2状況及び第2有利遊技状態が終了してしまわないようにすることが可能となる。
【1145】
特徴F4.前記第1有利遊技状態の最終ゲームとなり得るゲームにおいて最終ゲームであることを遊技者に認識可能とさせる所定最終報知(LAST表示)が行われるようにし、前記第2有利遊技状態の最終ゲームとなり得るゲームにおいて前記所定最終報知が行われないようにする手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1614~ステップS1616の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
【1146】
特徴F4によれば、第1有利遊技状態の最終ゲームにおいては当該最終ゲームであることを遊技者に認識可能とさせる所定最終報知が行われ、第2有利遊技状態の最終ゲームにおいては当該所定最終報知が行われない。第1有利遊技状態においては最終ゲームとなり得るゲームにて役の抽選処理にて所定役に当選した場合には所定入賞の成立の有無に関係なく当該ゲームで第1有利遊技状態が終了するため、当該ゲームにて所定最終報知を実行することで、第1有利遊技状態の最終ゲームであることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。その一方、第2有利遊技状態においては最終ゲームとなり得るゲームにて役の抽選処理にて所定役に当選したとしても所定入賞が成立しないと当該ゲームで第2有利遊技状態が終了しないため、当該ゲームにて所定最終報知を実行しないようにすることで、所定最終報知が実行されたにも関わらず第2有利遊技状態が終了しないことで遊技者が混乱してしまうという不都合が発生してしまわないようにすることが可能となる。
【1147】
特徴F5.前記第1有利遊技状態において上乗せ契機が発生したことに基づいて前記継続情報を前記終了対応情報から遠ざける側に更新させるための上乗せ処理(ステップS1003)を実行する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1003の処理を実行する機能)を備え、
前記第2有利遊技状態においては前記上乗せ処理が実行されないことを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
【1148】
特徴F5によれば、第1有利遊技状態においては上乗せ契機が発生したことに基づいて継続情報を終了対応情報から遠ざける側に更新させるための上乗せ処理が実行されるため、第1有利遊技状態において遊技者は上乗せ契機が発生することを期待しながら遊技を行うこととなる。その一方、第2有利遊技状態においては当該上乗せ処理が実行されないため、第2有利遊技状態における処理構成を簡素化させることが可能となる。
【1149】
特徴F6.前記所定移行条件は、前記第1有利遊技状態における前記継続情報が前記所定エンディング条件の成立を可能とする情報となっていない状況であっても成立する条件であることを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれか1に記載の遊技機。
【1150】
特徴F6によれば、第1有利遊技状態における継続情報が第2状況の所定エンディング条件の成立を可能とする情報となっていない状況であっても、所定移行条件が成立して第2有利遊技状態に移行する。そして、第2有利遊技状態は第2状況の所定エンディング条件が成立するまで継続する。これにより、遊技者は第1有利遊技状態において所定移行条件が成立することを期待しながら遊技を行うこととなる。
【1151】
特徴F7.前記第2状況において遊技者に遊技価値が付与された場合にエンディング対応記憶手段(合計獲得数カウンタ96d)に記憶されている所定エンディング対象情報をエンディング成立情報(「65521」)に近付ける側に更新するエンディング側更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1204~ステップS1206の処理を実行する機能)を備え、
前記所定エンディング条件は、前記エンディング対応記憶手段に記憶されている前記所定エンディング対象情報が前記エンディング成立情報となったことに基づいて成立し、
前記所定移行条件は、前記エンディング対応記憶手段に記憶されている前記所定エンディング対象情報が前記エンディング成立情報よりも遊技者に付与された遊技価値が少ない情報に対応する成立前情報(「65321」)となったことに基づいて成立することを特徴とする特徴F1乃至F6のいずれか1に記載の遊技機。
【1152】
特徴F7によれば、第1有利遊技状態において遊技が行われることで所定エンディング対象情報がエンディング成立情報よりも遊技者に付与された遊技価値が少ない情報に対応する成立前情報となったことに基づいて所定移行条件が成立して第2有利遊技状態となる。そして、第2有利遊技状態は所定エンディング対象情報がエンディング成立情報となるまで継続する。これにより、遊技者は第1有利遊技状態において所定エンディング対象情報が成立前情報に到達することを期待しながら遊技を行うこととなる。
【1153】
特徴F8.前記第1有利遊技状態において前記継続情報に対応する情報が報知されるようにする手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS1613及びステップS1625の処理を実行する機能)を備え、
前記第2有利遊技状態において前記所定エンディング条件が成立するまでに必要なゲームの実行に関する情報が報知されない構成であることを特徴とする特徴F1乃至F7のいずれか1に記載の遊技機。
【1154】
特徴F8によれば、第1有利遊技状態においては継続情報に対応する情報が報知されるため、第1有利遊技状態が終了するタイミングを遊技者に把握させることが可能となる。その一方、第2有利遊技状態においては所定エンディング条件が成立するまでに必要なゲームの実行に関する情報が報知されないため、第2有利遊技状態が長く継続することを遊技者に期待させることが可能となる。
【1155】
なお、特徴F1~F8の構成に対して、特徴A1~A10、特徴B1~B8、特徴C1~C6、特徴D1~D7、特徴E1~E8、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H6、特徴I1~I14、特徴J1~J9、特徴K1~K14のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
【1156】
上記特徴F群の発明は、以下の課題を解決することが可能である。
【1157】
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
【1158】
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
【1159】
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
【1160】
<特徴G群>
特徴G1.遊技を進行させるための所定進行処理(ステップS302~ステップS310)を含む各種処理を実行し、処理の実行に際して所定の内部記憶手段(レジスタ)に情報を一時的に記憶させ得る制御手段(主側MPU72)を備え、
前記制御手段は、
プログラム記憶手段(主側ROM73)における所定アドレス範囲の記憶領域(アドレスX(1)~アドレスX(k+2)の記憶エリア)に記憶されているプログラム(領域内処理用のプログラム)を利用した処理である領域内処理を実行する領域内処理実行手段(第1の実施形態における主側MPU72の領域内処理を実行する機能)と、
前記プログラム記憶手段における前記所定アドレス範囲の外部のアドレス範囲の記憶領域(アドレスX(m+6)~アドレスX(n+2)の記憶エリア)に記憶されているプログラム(領域外処理用のプログラム)を利用した処理である領域外処理を実行する領域外処理実行手段(第1の実施形態における主側MPU72の領域外処理を実行する機能)と、
前記領域外処理を開始する場合又は開始した後に、前記所定の内部記憶手段に記憶された情報を退避記憶手段(領域内処理用のスタックエリア97、領域外処理用のワークエリア98)に退避させる退避実行手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS102、ステップS107及びおステップS311のCALLI命令を実行する機能、ステップS1801~ステップS1807の処理を実行する機能、ステップS1901~ステップS1907の処理を実行する機能、並びにステップS2001~ステップS2007の処理を実行する機能)と、
前記領域外処理を終了する場合又は終了した後に、前記退避記憶手段に退避された情報を前記所定の内部記憶手段に復帰させる復帰実行手段(第1の実施形態における主側MPU72のRETI命令を実行する機能、ステップS1809~ステップS1815の処理を実行する機能、ステップS1910~ステップS1916の処理を実行する機能、並びにステップS2009~ステップS2015の処理を実行する機能)と、
ゲームの実行に伴って終了契機記憶手段(終了判定カウンタ98b)に記憶されている終了契機情報を終了発生情報(「65535」を超えて最大値から最小値への反転が発生すること)に近付ける側に更新するための所定更新処理を実行する所定更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2107及びステップS2108の処理を実行する機能)と、
前記終了契機記憶手段に記憶されている前記終了契機情報が前記終了発生情報となったことに基づいてその後の遊技の進行を阻止するための進行阻止処理を実行する進行阻止手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2110及びステップS2201~ステップS2204の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定更新処理は前記領域外処理に含まれていることを特徴とする遊技機。
【1161】
特徴G1によれば、制御手段にて実行される各種処理が領域内処理と領域外処理とに区別されており、領域内処理を実行している状況から領域外処理を開始する場合又は開始した後に制御手段における所定の内部記憶手段に記憶された情報が退避記憶手段に退避され、領域外処理を終了する場合又は終了した後にその退避記憶手段に退避された情報が所定の内部記憶手段に復帰される。これにより、領域内処理を実行している場合に所定の内部記憶手段に記憶された情報が、領域外処理を実行している状況において書き換えられてしまわないようにすることが可能となる。また、ゲームの実行に伴って終了契機情報が終了発生情報に近付くように更新され、当該終了契機情報が終了発生情報となった場合にはその後の遊技の進行が阻止されるため、遊技が継続して実行されて遊技の進行を阻止させるべき状況となった場合にはそれ以上の遊技の進行を阻止することが可能となる。この場合に、終了契機情報を更新するための所定更新処理は領域外処理に含まれている。これにより、領域内処理に必要なプログラム容量を増加させることなく所定更新処理を実行することが可能となる。
【1162】
特徴G2.前記進行阻止処理は前記領域内処理に含まれていることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
【1163】
特徴G2によれば、終了契機情報が終了発生情報となったことに基づいてその後の遊技の進行を阻止するための進行阻止処理は領域外処理ではなく領域内処理に含まれている。これにより、遊技の進行に関する処理については領域内処理に集約することが可能となる。
【1164】
特徴G3.動作電力の供給が開始されたことに基づいて前記終了契機記憶手段の前記終了契機情報を初期化するための所定初期化処理を実行する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS808の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1又はG2に記載の遊技機。
【1165】
特徴G3によれば、動作電力の供給が開始されたことに基づいて終了契機情報が初期化されるため、終了契機情報を初期化させるための作業性を向上させることが可能となる。
【1166】
特徴G4.前記初期化処理は前記領域外処理に含まれていることを特徴とする特徴G3に記載の遊技機。
【1167】
特徴G4によれば、終了契機情報を更新するための所定更新処理が領域外処理に含まれている構成において、終了契機情報を初期化するための初期化処理も領域外処理に含まれている。これにより、終了契機情報の内容を変更するための処理を領域外処理に集約することが可能となる。
【1168】
特徴G5.前記終了契機記憶手段に記憶されている前記終了契機情報が前記終了発生情報となった場合に進行阻止記憶手段(終了フラグ98c)に進行阻止情報(「1」)を記憶させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2110の処理を実行する機能)を備え、
前記進行阻止手段は、前記進行阻止記憶手段に前記進行阻止情報が記憶されている場合にその後の遊技の進行を阻止するものであり、
前記所定初期化処理では前記進行阻止記憶手段に前記進行阻止情報が記憶された状態が解除されないことを特徴とする特徴G3又はG4に記載の遊技機。
【1169】
特徴G5によれば、終了契機情報が終了発生情報となった場合に進行阻止記憶手段に進行阻止情報が記憶され、進行阻止記憶手段に進行阻止情報が記憶されている場合にその後の遊技の進行が阻止されるため、遊技の進行を阻止すべき状況であるか否かの特定を行い易くなる。この場合に、動作電力の供給が開始された場合に実行される所定初期化処理では進行阻止記憶手段に進行阻止情報が記憶された状態が解除されない。これにより、動作電力の供給を新たに開始させるだけでは遊技の進行が阻止された状態が解除されないようにすることが可能となる。
【1170】
特徴G6.動作電力の供給が開始された場合に特定操作(設定キー挿入孔57に対する設定キーのON操作)が行われていることに基づいて、特定操作対応処理(ステップS108)を実行する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS108の処理を実行する機能)を備え、
前記特定操作対応処理が実行される場合に前記進行阻止記憶手段に前記進行阻止情報が記憶された状態が解除される(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1909の処理を実行する機能)ことを特徴とする特徴G5に記載の遊技機。
【1171】
特徴G6によれば、動作電力の供給が開始された場合に特定操作が行われていることに基づいて特定操作対応処理が実行される構成において、特定操作対応処理が実行される場合に進行阻止記憶手段に進行阻止情報が記憶された状態が解除される。これにより、動作電力の供給を新たに開始させるだけでは遊技の進行が阻止された状態が解除されないようにしながら、動作電力の供給が開始された場合に特定操作が行われていることに基づいて特定操作対応処理が実行される場合には遊技の進行が阻止された状態が解除されるようにすることが可能となる。
【1172】
特徴G7.有利遊技状態においてゲームの実行に伴って継続情報記憶手段(AT差枚数カウンタ96e)に記憶されている継続情報(遊技媒体の残りの付与数の情報)を終了対応情報(「0」)に近付ける側に更新するための特定更新処理を実行する情報更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1007の処理を実行する機能)と、
前記継続情報記憶手段に記憶されている前記継続情報が前記終了対応情報となったことに基づいて前記有利遊技状態を終了させる手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1102の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定更新処理は前記領域内処理に含まれていることを特徴とする特徴G1乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
【1173】
特徴G7によれば、有利遊技状態においては継続情報が終了対応情報となったことに基づいて当該有利遊技状態が終了するため、遊技者は終了対応情報から遠い継続情報であることを期待する。この場合に、継続情報を終了対応情報に近付ける側に更新するための特定更新処理は領域内処理に含まれている。これにより、遊技状態の移行に関する処理を領域内処理に集約することが可能となる。
【1174】
なお、特徴G1~G7の構成に対して、特徴A1~A10、特徴B1~B8、特徴C1~C6、特徴D1~D7、特徴E1~E8、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H6、特徴I1~I14、特徴J1~J9、特徴K1~K14のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
【1175】
上記特徴G群の発明は、以下の課題を解決することが可能である。
【1176】
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
【1177】
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
【1178】
ここで、上記例示等のような遊技機においてはプログラムを利用した処理の実行が好適に行われるようにする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
【1179】
<特徴H群>
特徴H1.有利遊技状態(ベースAT状態ST4、エンディングAT状態ST5)においてゲームが実行されることにより遊技者に付与された遊技価値に応じて変動し得る価値対応情報を記憶する価値対応記憶手段(第4の実施形態におけるAT獲得数カウンタ94c)と、
前記価値対応情報が所定の基準遊技価値に対応する基準対応情報(基準枚数の情報)となったことに基づいて基準対応報知(基準到達画像G41)が実行されるようにする基準対応報知制御手段(第4の実施形態における演出側MPU92のステップS2703の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該基準対応報知制御手段は、前記有利遊技状態の最終ゲームにおいて前記価値対応情報が前記基準対応情報となったとしても前記基準対応報知が実行されないようにする報知規制手段(第4の実施形態における演出側MPU92のステップS2701の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
【1180】
特徴H1によれば、有利遊技状態においてゲームが実行されることにより遊技者に付与された遊技価値に応じて変動し得る価値対応情報が記憶され、その記憶された価値対応情報が所定の基準遊技価値に対応する基準対応情報となったことに基づいて基準対応報知が実行されることにより、所定の基準遊技価値が付与されたことを遊技者に把握させることが可能となる。この場合に、有利遊技状態の最終ゲームにおいて価値対応情報が基準対応情報となったとしても基準対応報知が実行されない。これにより、有利遊技状態の最終ゲームであるにも関わらず基準対応報知を確認した遊技者が有利遊技状態は継続すると誤認してしまわないようにすることが可能となる。
【1181】
特徴H2.前記基準対応報知制御手段は、前記価値対応情報が前記基準対応情報となったゲームにおいて前記基準対応報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
【1182】
特徴H2によれば、価値対応情報が基準対応情報となったゲームにおいて基準対応報知が実行されるため、価値対応情報が基準対応情報となったのがいずれのゲームであるのかを遊技者に認識させ易くすることが可能となる。
【1183】
特徴H3.ゲームの実行に伴って終了契機記憶手段(終了判定カウンタ98b)に記憶されている終了契機情報を終了発生情報(「65535」を超えて最大値から最小値への反転が発生すること)に近付ける側に更新する所定更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2107及びステップS2108の処理を実行する機能)と、
前記終了契機記憶手段に記憶されている前記終了契機情報が前記終了発生情報となったことに基づいてその後の遊技の進行を阻止する進行阻止手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2110及びステップS2201~ステップS2204の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記進行阻止手段は、前記終了契機情報が前記終了発生情報となった場合、前記有利遊技状態の最終ゲームであってもその後の遊技の進行を阻止することを特徴とする特徴H1又はH2に記載の遊技機。
【1184】
特徴H3によれば、ゲームの実行に伴って終了契機情報が終了発生情報に近付くように更新され、当該終了契機情報が終了発生情報となった場合にはその後の遊技の進行が阻止されるため、遊技が継続して実行されて遊技の進行を阻止させるべき状況となった場合にはそれ以上の遊技の進行を阻止することが可能となる。この場合に、終了契機情報が終了発生情報となった場合には有利遊技状態の最終ゲームであってもその後の遊技の進行が阻止される。これにより、有利遊技状態の最終ゲームであるか否かに関係なく、終了契機情報が終了発生情報となった場合には遊技の進行を阻止することが可能となる。
【1185】
特徴H4.前記終了契機情報が前記終了発生情報に到達する前に到達することとなる報知契機情報(「65385」)となったことに基づいて、終了前報知(終了前画像G33の表示)が実行されるようにする終了前報知制御手段(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS2604の処理を実行する機能)を備え、
当該終了前報知制御手段は、前記終了契機情報が前記報知契機情報となった場合、前記有利遊技状態の最終ゲームであっても前記終了前報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴H3に記載の遊技機。
【1186】
特徴H4によれば、終了契機情報が終了発生情報に到達する前に到達することとなる報知契機情報となったことに基づいて終了前報知が実行されるため、終了契機情報が終了発生情報に到達することで遊技の進行が阻止される状況が近付いていることを遊技者に認識させることが可能となる。この場合に、終了契機情報が報知契機情報となった場合には有利遊技状態の最終ゲームであっても終了前報知が実行される。これにより、有利遊技状態の最終ゲームであるか否かに関係なく、終了契機情報が終了発生情報に到達することで遊技の進行が阻止される状況が近付いていることを遊技者に認識させることが可能となる。
【1187】
特徴H5.前記終了前報知制御手段は、前記終了前報知が実行されている状況において前記終了契機情報が前記報知契機情報よりも前記終了発生情報に対して遠い側の情報である報知解除情報(「65285」)となったことに基づいて、当該終了前報知を終了させる(第1の実施形態における演出側MPU92のステップS2609の処理を実行する機能)ことを特徴とする特徴H4に記載の遊技機。
【1188】
特徴H5によれば、終了前報知が実行されている状況において終了契機情報が報知解除情報となった場合には当該終了前報知が終了されるため、終了契機情報が終了発生情報に到達する可能性が低下した状況においてまで終了前報知が継続されてしまわないようにすることが可能となる。また、報知解除情報が報知契機情報よりも終了発生情報に対して遠い側の情報として設定されていることにより、終了前報知の開始と解除とが短時間で繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
【1189】
特徴H6.前記終了前報知制御手段は、前記終了前報知が実行されている状況において前記有利遊技状態が終了した場合、当該有利遊技状態が終了した後の遊技状態(通常遊技状態ST1)において当該終了前報知を継続させることを特徴とする特徴H4又はH5に記載の遊技機。
【1190】
特徴H6によれば、終了前報知が実行されている状況において有利遊技状態が終了したとしても有利遊技状態が終了した後の遊技状態において当該終了前報知が継続される。これにより、終了契機情報が終了発生情報に到達することで遊技の進行が阻止される状況が近付いている場合には、遊技状態に関係なく終了前報知が実行されるようにすることが可能となる。
【1191】
なお、特徴H1~H6の構成に対して、特徴A1~A10、特徴B1~B8、特徴C1~C6、特徴D1~D7、特徴E1~E8、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H6、特徴I1~I14、特徴J1~J9、特徴K1~K14のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
【1192】
上記特徴H群の各発明は、以下の課題を解決することが可能である。
【1193】
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
【1194】
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
【1195】
ここで、上記例示等のような遊技機においては報知の実行制御が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
【1196】
<特徴I群>
特徴I1.複数の数値情報(第5~第7の実施形態において「0」~「20」)のいずれかが設定される数値情報記憶手段(インデックス値カウンタ74a)と、
複数の所定対象事象(第5~第7の実施形態における役の抽選処理にて「1」~「12」の数値範囲に含まれているいずれかの奇数のインデックス値IVに当選すること、「1」~「12」の数値範囲に含まれているいずれかの偶数のインデックス値IVに当選すること)のいずれかが発生したことに基づいて、当該発生した前記所定対象事象に1対1で対応する所定対象数値情報(「1」~「12」のいずれかのインデックス値IV)を前記数値情報記憶手段に設定する数値情報設定手段(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2806~ステップS2807の処理を実行する機能、第7の実施形態における主側MPU72のステップS4506及びステップS4509~ステップS4513の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定対象数値情報はいずれも所定の等差数列(第5~第7の実施形態では各項が奇数であり公差が「2」である等差数列、各項が偶数であり公差が「2」である等差数列)に含まれている数値情報(「1」、「3」、「5」、「7」、「9」及び「11」のいずれかの数値情報、「2」、「4」、「6」、「8」、「10」及び「12」のいずれかの数値情報)であり、
本遊技機は、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報が前記所定の等差数列に含まれている数値情報のいずれかであることに基づいて、いずれかの前記所定対象事象が発生したことに対応する所定対象事象対応処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理、主側MPU72のステップS4003~ステップS4011の処理、ステップS4012~ステップS4020の処理、ステップS4103の処理、ステップS4104の処理、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403の処理、ステップS4404~ステップS4406の処理)を実行する所定対象事象対応手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4003~ステップS4020の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4103及びステップS4104の処理を実行する機能、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403~ステップS4406の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
【1197】
特徴I1によれば、複数の所定対象事象のうち発生した所定対象事象に1対1で対応する所定対象数値情報が数値情報記憶手段に設定される構成であることにより、数値情報記憶手段に設定されている所定対象数値情報に基づいて発生した所定対象事象の種類を特定可能とすることができる。
【1198】
複数の所定対象事象が存在している構成において、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が所定の等差数列に含まれている数値情報のいずれかであることに基づいて所定対象事象対応処理が実行される。このため、複数の所定対象事象のそれぞれについて当該所定対象事象に対応する数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて所定対象事象対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの所定対象事象が発生したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの所定対象事象が発生したことに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【1199】
特徴I2.前記所定の等差数列に含まれている数値情報はいずれも、奇数及び偶数のいずれか一方である特定の数値情報(第5~第7の実施形態において奇数及び偶数のいずれか一方)であり、
前記所定対象事象対応手段は、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報がいずれかの前記特定の数値情報であることに基づいて前記所定対象事象対応処理を実行する特定の対応手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4003~ステップS4020の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4103及びステップS4104の処理を実行する機能、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403~ステップS4406の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
【1200】
特徴I2によれば、所定の等差数列に含まれている数値情報がいずれも奇数である構成では、数値情報記憶手段に設定されている数値情報がいずれかの奇数であることに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにすることができる。これにより、所定対象事象以外の事象が発生したことに基づいていずれかの偶数の数値情報を数値情報記憶手段に設定可能な構成としながら、いずれかの所定対象事象が発生したことに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。また、所定の等差数列に含まれている数値情報がいずれも偶数である構成では、数値情報記憶手段に設定されている数値情報がいずれかの偶数であることに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにすることができる。これにより、所定対象事象以外の事象が発生したことに基づいていずれかの奇数の数値情報を数値情報記憶手段に設定可能な構成としながら、いずれかの所定対象事象が発生したことに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1201】
特徴I3.前記特定の数値情報はいずれも当該特定の数値情報が有する複数のビット(第0~第7ビット)における最下位のビット(第0ビット)の値が所定の値(「1」という値、「0」という値)である数値情報であり、
前記特定の対応手段は、
前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報を利用して所定判定処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3515の処理、主側MPU72のステップS4002の処理、主側MPU72のステップS4102の処理、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4402の処理)を実行する所定判定手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3515の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4002の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4102の処理を実行する機能、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4402の処理を実行する機能)と、
前記所定判定処理において、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報における前記最下位のビットの値が前記所定の値であることに対応する判定結果(肯定判定が行われるという判定結果、否定判定が行われるという判定結果)となったことに基づいて前記所定対象事象対応処理を実行する手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4003~ステップS4011の処理及びステップS4012~ステップS4020の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4103の処理及びステップS4104の処理を実行する機能、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403の処理及びステップS4404~ステップS4406の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴I2に記載の遊技機。
【1202】
特徴I3によれば、所定判定処理において、数値情報記憶手段に設定されている数値情報における最下位のビットの値が所定の値であることに対応する判定結果となったことに基づいて所定対象事象対応処理が実行される構成とすることにより、所定判定処理として数値情報記憶手段に設定されている数値情報を「2」で除算した場合の剰余が「1」であるか否かを判定する判定処理又は当該剰余が「0」であるか否かを判定する判定処理が実行される構成と比較して、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が奇数であること又は数値情報記憶手段に設定されている数値情報が偶数であることを特定するために必要となる処理の数を低減することができる。これにより、数値情報記憶手段に設定されている数値情報がいずれかの特定の数値情報であることに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、これらの処理のいずれかに対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【1203】
特徴I4.前記所定対象事象を含む複数の対象事象(役の抽選処理にてインデックス値IV=1~20のいずれかに当選すること)のいずれかが発生したことに基づいて、当該発生した前記対象事象に1対1で対応する数値情報(当選したインデックス値IV)が前記数値情報設定手段により前記数値情報記憶手段に設定される構成であり、
前記対象事象として複数の第1対象事象(第5~第7の実施形態において第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となるいずれかのベル当選データが設定されているインデックス値IV=1~4に当選すること、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となるいずれかのベル当選データが設定されているインデックス値IV=5~8に当選すること、第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となるいずれかのベル当選データが設定されているインデックス値IV=9~12に当選すること)が存在しており、
前記複数の第1対象事象のいずれかが発生したことに基づいて前記数値情報設定手段により前記数値情報記憶手段に設定される数値情報はいずれも第1数値範囲(「1」~「4」の数値範囲、「5」~「8」の数値範囲、「9」~「12」の数値範囲)に含まれている数値情報であり、
本遊技機は、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報が前記第1数値範囲に含まれていることに基づいて、いずれかの前記第1対象事象が発生したことに対応する第1対象事象対応処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4004、ステップS4005、ステップS4007、ステップS4008、ステップS4010、ステップS4011、ステップS4013、ステップS4014、ステップS4016、ステップS4017、ステップS4019及びステップS4020の処理、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4303、ステップS4304、ステップS4306、ステップS4307、ステップS4309及びステップS4310の処理)を実行する第1対象事象対応手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4004、ステップS4005、ステップS4007、ステップS4008、ステップS4010、ステップS4011、ステップS4013、ステップS4014、ステップS4016、ステップS4017、ステップS4019及びステップS4020の処理を実行する機能、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4303、ステップS4304、ステップS4306、ステップS4307、ステップS4309及びステップS4310の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I1乃至I3のいずれか1に記載の遊技機。
【1204】
特徴I4によれば、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が第1数値範囲に含まれていることに基づいて第1対象事象対応処理が実行される構成とすることにより、複数存在している第1対象事象のそれぞれについて当該第1対象事象に対応する数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにて肯定判定が行われたことに基づいて第1対象事象対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの第1対象事象が発生したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの第1対象事象が発生したことに基づいて第1対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1205】
特徴I5.前記第1数値範囲には、複数存在している前記所定対象数値情報の一部である複数の前記所定対象数値情報(例えば第1数値範囲が「1」~「4」であって所定対象数値情報が奇数である場合において「1」及び「3」)が含まれていることを特徴とする特徴I4に記載の遊技機。
【1206】
特徴I5によれば、上記特徴I1の構成を備え、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が所定の等差数列に含まれている数値情報のいずれかであることに基づいて所定対象事象対応処理が実行される構成であって、上記特徴I4の構成を備え、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が第1数値範囲に含まれていることに基づいて第1対象事象対応処理が実行される構成において、第1数値範囲には、複数存在している所定対象数値情報の一部である複数の所定対象数値情報が含まれている。これにより、所定対象事象であると同時に第1対象事象でもある複数の所定対象事象のいずれかが発生したことに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにするための処理、及び所定対象事象であると同時に第1対象事象でもある複数の所定対象事象のいずれかが発生したことに基づいて第1対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理の処理構成を簡素化することができる。
【1207】
特徴I6.前記第1数値範囲には、前記所定対象数値情報ではない数値情報(例えば第1数値範囲が「1」~「4」であって所定対象数値情報が奇数である場合において「2」及び「4」)が含まれていることを特徴とする特徴I5に記載の遊技機。
【1208】
特徴I6によれば、上記特徴I5の構成を備え、所定対象事象であると同時に第1対象事象でもある所定対象事象が複数存在している構成において、所定対象事象ではない第1対象事象も存在しており、これらの第1対象事象が発生したことに基づいて数値情報記憶手段に設定される数値情報はいずれも第1数値範囲に含まれている数値情報である。また、上記特徴I4の構成を備え、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が第1数値範囲に含まれていることに基づいて第1対象事象対応処理が実行される構成である。これにより、第1対象事象として所定対象事象である対象事象及び所定対象事象ではない対象事象の双方が存在している構成においても、いずれかの第1対象事象が発生したことに基づいて第1対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1209】
特徴I7.複数存在している前記第1対象事象の中には、特定第1対象事象(左→中→右の順番で停止することにより入賞を成立させることが可能となるいずれかのベル当選データが設定されているインデックス値IV=1~2に当選すること、左→右→中の順番で停止することにより入賞を成立させることが可能となるいずれかのベル当選データが設定されているインデックス値IV=3~4に当選すること等)が複数含まれており、
いずれかの前記特定第1対象事象が発生したことに基づいて前記数値情報設定手段により前記数値情報記憶手段に設定される数値情報はいずれも前記第1数値範囲に包含されている特定第1数値範囲(「1」~「4」の数値範囲に包含されている「1」~「2」の数値範囲、「1」~「4」の数値範囲に包含されている「3」~「4」の数値範囲等)に含まれている数値情報であり、
本遊技機は、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報が前記特定第1数値範囲に含まれていることに基づいて、前記第1対象事象対応処理とは異なる処理として、いずれかの前記特定第1対象事象が発生したことに対応する特定第1対応処理(主側MPU72のステップS3504、ステップS3506、ステップS3508、ステップS3510、ステップS3512及びステップS3514の処理)を実行する特定第1対応手段(主側MPU72のステップS3504、ステップS3506、ステップS3508、ステップS3510、ステップS3512及びステップS3514の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I4乃至I6のいずれか1に記載の遊技機。
【1210】
特徴I7によれば、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が特定第1数値範囲に含まれていることに基づいて特定第1対応処理が実行される構成とすることにより、特定第1数値範囲に含まれている複数の数値情報のそれぞれについて当該数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて特定第1対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの特定第1対象事象が発生したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの特定第1対象事象が発生したことに基づいて特定第1対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1211】
上記特徴I4の構成を備え、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が第1数値範囲に含まれていることに基づいて第1対象事象対応処理が実行される構成において、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が特定第1数値範囲に含まれていることに基づいて特定第1対応処理が実行される。これにより、いずれかの特定第1対象事象が発生したことに基づいて第1対象事象対応処理が実行されるようにする処理、及びいずれかの特定第1対象事象が発生したことに基づいて特定第1対応処理が実行されるようにする処理の処理構成を簡素化することができる。
【1212】
特徴I8.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
を備え、
前記第1対象事象が発生した後に、当該発生した前記第1対象事象に対応する第1当選役(第5,第7の実施形態におけるインデックス値IV=1~4では第1赤ベル入賞、第2赤ベル入賞、第1黒ベル入賞及び第2黒ベル入賞のいずれか、インデックス値IV=5~8では第3赤ベル入賞、第4赤ベル入賞、第3黒ベル入賞及び第4黒ベル入賞のいずれか、インデックス値IV=9~12では第5赤ベル入賞、第6赤ベル入賞、第5黒ベル入賞及び第6黒ベル入賞のいずれか、第6の実施形態におけるインデックス値IV=1~4では第1赤ベル入賞、第2赤ベル入賞、第1黒ベル入賞及び第1青ベル入賞のいずれか、インデックス値IV=5~8では第3赤ベル入賞、第4赤ベル入賞、第2黒ベル入賞及び第2青ベル入賞のいずれか、インデックス値IV=9~12では第5赤ベル入賞、第6赤ベル入賞、第3黒ベル入賞及び第3青ベル入賞のいずれか)に対応する停止態様で前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示が停止することにより当該第1当選役の入賞が成立する構成であり、
前記複数の第1対象事象はいずれも当該第1対象事象に対応する前記第1当選役の入賞を成立させるために前記停止操作手段を所定操作態様(第1停止を左リール32Lとする操作態様、第1停止を中リール32Mとする操作態様、第1停止を右リール32Rとする操作態様)で操作する必要がある前記対象事象であることを特徴とする特徴I4乃至I7のいずれか1に記載の遊技機。
【1213】
特徴I8によれば、複数の第1対象事象はいずれも当該第1対象事象に対応する第1当選役の入賞を成立させるために停止操作手段を所定操作態様で操作する必要がある対象事象である。また、上記特徴I4の構成を備え、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が第1数値範囲に含まれていることに基づいて第1対象事象対応処理が実行される構成である。これにより、対応する第1当選役の入賞を成立させるために停止操作手段を所定操作態様で操作する必要があるいずれかの第1対象事象が発生したことに基づいて第1対象事象対応処理が実行されるようにするための処理構成を簡素化することができる。
【1214】
特徴I9.前記複数の所定対象事象には複数の第1所定対象事象(第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=1,3に当選すること、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=5,7に当選すること、第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=9,11に当選すること等)が含まれており、
前記複数の第1所定対象事象のいずれかが発生したことに基づいて前記数値情報設定手段により前記数値情報記憶手段に設定される前記所定対象数値情報はいずれも第1所定数値範囲(「1」~「4」の数値範囲、「5」~「8」の数値範囲、「9」~「12」の数値範囲)に含まれている数値情報であり、
前記所定対象事象対応手段は、
前記所定対象事象対応処理として、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報を利用して第1所定判定処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4003、ステップS4006、ステップS4009、ステップS4012、ステップS4015及びステップS4018の処理)を実行する第1所定判定手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4003、ステップS4006、ステップS4009、ステップS4012、ステップS4015及びステップS4018の処理を実行する機能)と、
前記第1所定判定処理において、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報が前記第1所定数値範囲に含まれていることに対応する第1所定判定結果(肯定判定が行われる判定結果)となったことに基づいて、いずれかの前記第1所定対象事象が発生したことに対応する第1所定対象事象対応処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4004、ステップS4005、ステップS4007、ステップS4008、ステップS4010、ステップS4011、ステップS4013、ステップS4014、ステップS4016、ステップS4017、ステップS4019及びステップS4020の処理)を実行する第1所定対象事象対応手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4004、ステップS4005、ステップS4007、ステップS4008、ステップS4010、ステップS4011、ステップS4013、ステップS4014、ステップS4016、ステップS4017、ステップS4019及びステップS4020の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴I1乃至I8のいずれか1に記載の遊技機。
【1215】
特徴I9によれば、第1所定判定処理において第1所定判定結果となったことに基づいて第1所定対象事象対応処理が実行される構成とすることにより、複数存在している第1所定対象事象のそれぞれについて当該第1所定対象事象に対応する数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて第1所定対象事象対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの第1所定対象事象が発生したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの第1所定対象事象が発生したことに基づいて第1所定対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1216】
特徴I10.複数の判定対象情報(当選データ)が設定されている判定用情報群(第5の実施形態における非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2、第6の実施形態における非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4、第7の実施形態における非ボーナス用役抽選テーブルTB5)が記憶されている特定記憶手段(主側ROM73)と、
前記判定用情報群に設定されている前記複数の判定対象情報のうち判定実行対象(現状におけるインデックス値IVに対応する当選データ)である一の前記判定対象情報に当選したか否かを判定する所定当否判定処理(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2806の処理、第7の実施形態における主側MPU72のステップS4506の処理)を実行する所定当否判定手段(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2806の処理を実行する機能、第7の実施形態における主側MPU72のステップS4506の処理を実行する機能)と、
前記所定当否判定処理において前記判定実行対象となっている前記判定対象情報に当選しない結果となったことに基づいて、前記判定用情報群において前記判定実行対象となる前記判定対象情報を更新する対象更新手段(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2809の処理を実行する機能、第7の実施形態における主側MPU72のステップS4507の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定対象事象は、前記所定当否判定処理において当該所定対象事象に対応する前記判定対象情報である所定の判定対象情報(インデックス値IV=1,3,5,7,9,11のいずれか、インデックス値IV=2,4,6,8,10,12のいずれか)に当選することにより発生することを特徴とする特徴I1乃至I9のいずれか1に記載の遊技機。
【1217】
特徴I10によれば、所定当否判定処理においていずれかの所定対象事象に対応する所定の判定対象情報に当選したことに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにするための処理構成を簡素化することができる。これにより、所定当否判定処理の結果に対応する処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。
【1218】
特徴I11.前記所定当否判定処理にて当選した前記判定対象情報に1対1で対応する数値情報(インデックス値IV)が前記数値情報設定手段により前記数値情報記憶手段に設定される構成であり、
前記判定用情報群には、複数の前記所定の判定対象情報が、前記所定の等差数列における公差(等差数列において連続する2つの項の差)に対応する所定の間隔(第5~第7の実施形態では奇数のインデックス値IVとその次の奇数のインデックス値IVとの間に1つの偶数のインデックス値IVが存在している間隔、偶数のインデックス値IVとその次の偶数のインデックス値IVとの間に1つの奇数のインデックス値IVが存在している間隔)で配置されていることを特徴とする特徴I10に記載の遊技機。
【1219】
特徴I11によれば、所定当否判定処理にて当選した判定対象情報に対応する数値情報を数値情報記憶手段に設定するための処理構成が複雑化してしまうことを防止しながら、所定当否判定処理においていずれかの所定の判定対象情報に当選したことに基づいて数値情報記憶手段に設定される数値情報が所定の等差数列に含まれる所定対象数値情報となるようにすることができる。
【1220】
特徴I12.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
を備え、
前記所定対象事象が発生した後に、当該発生した前記所定対象事象に対応する所定当選役(第5,第7の実施形態では第1~第6赤ベル入賞のいずれか、第1~第6黒ベル入賞のいずれか、第6の実施形態では第1~第6赤ベル入賞のいずれか、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞のいずれか)に対応する停止態様で前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示が停止することにより当該所定当選役の入賞が成立する構成であり、
前記所定対象事象対応手段は、前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示が行われている状況において前記停止操作手段の操作が行われた後に、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報が前記所定の等差数列に含まれている数値情報のいずれかであることに基づいて、前記所定対象事象対応処理として、いずれかの前記所定当選役の入賞が成立したことに対応する所定入賞成立対応処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4003~ステップS4011の処理、ステップS4012~ステップS4020の処理、ステップS4103の処理、ステップS4104の処理、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403の処理、ステップS4404~ステップS4406の処理)を実行する所定入賞成立対応手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4003~ステップS4020の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4103及びステップS4104の処理を実行する機能、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403~ステップS4406の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I1乃至I11のいずれか1に記載の遊技機。
【1221】
特徴I12によれば、絵柄の変動表示が行われている状況において停止操作手段の操作が行われた後に、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が所定の等差数列に含まれている数値情報のいずれかであることに基づいて所定入賞成立対応処理が実行される構成とすることにより、複数の所定対象事象のそれぞれについて当該所定対象事象に対応する数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて所定入賞成立対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの所定当選役の入賞が発生したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの所定当選役の入賞が成立したことに基づいて所定入賞成立対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1222】
特徴I13.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
を備え、
前記所定対象事象が発生した後に、当該発生した前記所定対象事象に対応する所定当選役(第5,第7の実施形態では第1~第6赤ベル入賞のいずれか、第1~第6黒ベル入賞のいずれか、第6の実施形態では第1~第6赤ベル入賞のいずれか、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞のいずれか)に対応する停止態様で前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示が停止することにより当該所定当選役の入賞が成立する構成であり、
前記所定対象事象対応手段は、前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示が停止されるタイミングよりも前のタイミングで、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報が前記所定の等差数列に含まれている数値情報のいずれかであることに基づいて、前記所定対象事象対応処理として、いずれかの前記所定対象事象が発生したことに対応する所定発生対応処理(第5~第7の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理)を実行する所定発生対応手段(第5~第7の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I1乃至I12のいずれか1に記載の遊技機。
【1223】
特徴I13によれば、絵柄表示手段における絵柄の変動表示が停止されるタイミングよりも前のタイミングで、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が所定の等差数列に含まれている数値情報のいずれかであることに基づいて所定発生対応処理が実行される構成とすることにより、複数の所定対象事象のそれぞれについて当該所定対象事象に対応する数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて所定発生対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの所定対象事象が発生したことに基づいて所定発生対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1224】
特徴I14.前記所定対象事象対応処理は、前記所定対象事象が発生したことに対応する情報(第5の実施形態において停止操作報知コマンドに設定される赤ベル当選情報、いずれかの達成フラグ74h~74mに設定される「1」という情報、AT継続カウンタ74dの値に赤ベル入賞又は黒ベル入賞に対応する付与数が加算された値、第6の実施形態においてAT継続カウンタ74dの値に赤ベル入賞、黒ベル入賞又は青ベル入賞に対応する付与数が加算された値)を設定する処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理、主側MPU72のステップS4003~ステップS4011の処理、ステップS4012~ステップS4020の処理、ステップS4103の処理、ステップS4104の処理、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403の処理、ステップS4404~ステップS4406の処理)であることを特徴とする特徴I1乃至I13のいずれか1に記載の遊技機。
【1225】
特徴I14によれば、上記特徴I1の構成を備え、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が所定の等差数列に含まれている数値情報のいずれかであることに基づいて所定対象事象対応処理が実行される構成であるため、いずれかの所定対象事象が発生したことに基づいて所定対象事象が発生したことに対応する情報が設定されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1226】
なお、特徴I1~I14の構成に対して、特徴A1~A10、特徴B1~B8、特徴C1~C6、特徴D1~D7、特徴E1~E8、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H6、特徴I1~I14、特徴J1~J9、特徴K1~K14のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
【1227】
<特徴J群>
特徴J1.複数の数値情報(第5~第7の実施形態において「0」~「20」)のいずれかが設定される数値情報記憶手段(インデックス値カウンタ74a)と、
複数の所定対象事象(第5~第7の実施形態における役の抽選処理にて「1」~「12」の数値範囲に含まれているいずれかの奇数のインデックス値IVに当選すること、「1」~「12」の数値範囲に含まれているいずれかの偶数のインデックス値IVに当選すること)のいずれかが発生したことに基づいて、当該発生した前記所定対象事象に1対1で対応する所定対象数値情報(「1」~「12」のいずれかのインデックス値IV)を前記数値情報記憶手段に設定する数値情報設定手段(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2806~ステップS2807の処理を実行する機能、第7の実施形態における主側MPU72のステップS4506及びステップS4509~ステップS4513の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定対象数値情報はいずれも当該所定対象数値情報が有する複数のビット(第0~第7ビット)における所定ビット(第0ビット)の値が所定の値(「1」という値、「0」という値)である数値情報(「1」~「12」の数値範囲における奇数のインデックス値IV、「1」~「12」の数値範囲における偶数のインデックス値IV)であり、
本遊技機は、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報における前記所定ビットの値が前記所定の値であることに基づいて、いずれかの前記所定対象事象が発生したことに対応する所定対象事象対応処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理、主側MPU72のステップS4003~ステップS4011の処理、ステップS4012~ステップS4020の処理、ステップS4103の処理、ステップS4104の処理、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403の処理、ステップS4404~ステップS4406の処理)を実行する所定対象事象対応手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4003~ステップS4020の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4103及びステップS4104の処理を実行する機能、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403~ステップS4406の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
【1228】
特徴J1によれば、複数の所定対象事象のうち発生した所定対象事象に1対1で対応する所定対象数値情報が数値情報記憶手段に設定される構成であることにより、数値情報記憶手段に設定されている所定対象数値情報に基づいて発生した所定対象事象の種類を特定可能とすることができる。
【1229】
複数の所定対象事象が存在している構成において、数値情報記憶手段に設定されている数値情報における所定ビットの値が所定の値であることに基づいて所定対象事象対応処理が実行される。このため、複数の所定対象事象のそれぞれについて当該所定対象事象に対応する数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて所定対象事象対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの所定対象事象が発生したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの所定対象事象が発生したことに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【1230】
特徴J2.前記所定ビットは、前記所定対象数値情報が有する前記複数のビットにおける最下位のビット(第5~第7の実施形態では第0ビット)であることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。
【1231】
特徴J2によれば、所定の値が「1」である構成では、所定対象事象以外の事象が発生したことに基づいて数値情報記憶手段に当該事象に対応する数値情報として偶数が設定される構成とすることを可能としながら、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が奇数であることに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにすることができる。また、所定の値が「0」である構成では、所定対象事象以外の事象が発生したことに基づいて数値情報記憶手段に当該事象に対応する数値情報として奇数が設定される構成とすることを可能としながら、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が偶数であることに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにすることができる。これらの構成のいずれかであることにより、いずれかの所定対象事象が発生したことに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1232】
特徴J3.複数存在している前記所定対象事象の中には、所定の対象事象(第6の実施形態における役の抽選処理にて黒ベル当選データが設定されているインデックス値IV=2,6,10のいずれかに当選すること、青ベル当選データが設定されているインデックス値IV=4,8,12のいずれかに当選すること)が複数含まれており、
いずれかの前記所定の対象事象が発生したことに基づいて、当該発生した前記所定の対象事象に対応する前記所定対象数値情報として前記数値情報設定手段により前記数値情報記憶手段に設定される数値情報はいずれも、当該所定対象数値情報が有する前記複数のビットのうち前記所定ビットの値が前記所定の値であって、当該所定ビットとは異なる特定ビット(第6の実施形態において第1ビット)の値が特定の値(「1」という値、「0」という値)である数値情報(「2」、「6」及び「10」のいずれか、「4」、「8」及び「12」のいずれか)であり、
前記所定対象事象対応手段は、
前記所定対象事象対応処理として、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報における前記特定ビットの値についての特定ビット判定処理(主側MPU72のステップS4404の処理)を実行する手段(第6の実施形態における主側MPU72のステップS4404の処理を実行する機能)と、
前記特定ビット判定処理において、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報における前記特定ビットの値が前記特定の値であるという判定結果となったことに基づいて、いずれかの前記所定の対象事象が発生したことに対応する所定の対象事象対応処理(主側MPU72のステップS4405の処理、主側MPU72のステップS4406の処理)を実行する手段(第6の実施形態における主側MPU72のステップS4405及びステップS4406の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴J1又はJ2に記載の遊技機。
【1233】
特徴J3によれば、数値情報記憶手段に設定されている数値情報における所定ビットの値が所定の値であるとともに特定ビットの値が特定の値であることに基づいて、所定の対象事象対応処理が実行されるようにすることができる。このため、複数存在している所定の対象事象のそれぞれについて当該所定の対象事象に対応する所定対象数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて所定の対象事象対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの所定の対象事象が発生したことに基づいて所定の対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【1234】
特徴J4.前記所定対象事象を含む複数の対象事象(役の抽選処理にてインデックス値IV=1~20のいずれかに当選すること)のいずれかが発生したことに基づいて、当該発生した前記対象事象に1対1で対応する数値情報(当選したインデックス値IV)が前記数値情報設定手段により前記数値情報記憶手段に設定される構成であり、
前記対象事象として複数の第1対象事象(第5~第7の実施形態において第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となるいずれかのベル当選データが設定されているインデックス値IV=1~4に当選すること、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となるいずれかのベル当選データが設定されているインデックス値IV=5~8に当選すること、第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となるいずれかのベル当選データが設定されているインデックス値IV=9~12に当選すること)が存在しており、
前記複数の第1対象事象のいずれかが発生したことに基づいて前記数値情報設定手段により前記数値情報記憶手段に設定される数値情報はいずれも第1数値範囲(「1」~「4」の数値範囲、「5」~「8」の数値範囲、「9」~「12」の数値範囲)に含まれている数値情報であり、
本遊技機は、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報が前記第1数値範囲に含まれていることに基づいて、いずれかの前記第1対象事象が発生したことに対応する第1対象事象対応処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4004、ステップS4005、ステップS4007、ステップS4008、ステップS4010、ステップS4011、ステップS4013、ステップS4014、ステップS4016、ステップS4017、ステップS4019及びステップS4020の処理、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4303、ステップS4304、ステップS4306、ステップS4307、ステップS4309及びステップS4310の処理)を実行する第1対象事象対応手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4004、ステップS4005、ステップS4007、ステップS4008、ステップS4010、ステップS4011、ステップS4013、ステップS4014、ステップS4016、ステップS4017、ステップS4019及びステップS4020の処理を実行する機能、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4303、ステップS4304、ステップS4306、ステップS4307、ステップS4309及びステップS4310の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J3のいずれか1に記載の遊技機。
【1235】
特徴J4によれば、数値情報記憶手段に設定されている数値情報が第1数値範囲に含まれていることに基づいて第1対象事象対応処理が実行される構成とすることにより、複数存在している第1対象事象のそれぞれについて当該第1対象事象に対応する数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにて肯定判定が行われたことに基づいて第1対象事象対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの第1対象事象が発生したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの第1対象事象が発生したことに基づいて第1対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1236】
特徴J5.前記複数の前記所定対象事象には複数の第1所定対象事象(第1停止を左リール32Lとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=1,3に当選すること、第1停止を中リール32Mとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=5,7に当選すること、第1停止を右リール32Rとすることにより入賞を成立させることが可能となる赤ベル当選データが設定されているインデックス値IV=9,11に当選すること等)が含まれており、
いずれかの前記第1所定対象事象が発生したことに基づいて前記数値情報設定手段により前記数値情報記憶手段に設定される前記所定対象数値情報はいずれも第1所定数値範囲(「1」~「4」の数値範囲、「5」~「8」の数値範囲、「9」~「12」の数値範囲)に含まれている数値情報であり、
前記所定対象事象対応手段は、
前記所定対象事象対応処理として、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報を利用して第1所定判定処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4003、ステップS4006、ステップS4009、ステップS4012、ステップS4015及びステップS4018の処理)を実行する第1所定判定手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4003、ステップS4006、ステップS4009、ステップS4012、ステップS4015及びステップS4018の処理を実行する機能)と、
前記第1所定判定処理において、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報が前記第1所定数値範囲に含まれていることに対応する第1所定判定結果(肯定判定が行われる判定結果)となったことに基づいて、いずれかの前記第1所定対象事象が発生したことに対応する第1所定対象事象対応処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4004、ステップS4005、ステップS4007、ステップS4008、ステップS4010、ステップS4011、ステップS4013、ステップS4014、ステップS4016、ステップS4017、ステップS4019及びステップS4020の処理)を実行する第1所定対象事象対応手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4004、ステップS4005、ステップS4007、ステップS4008、ステップS4010、ステップS4011、ステップS4013、ステップS4014、ステップS4016、ステップS4017、ステップS4019及びステップS4020の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J4のいずれか1に記載の遊技機。
【1237】
特徴J5によれば、第1所定判定処理において第1所定判定結果となったことに基づいて第1所定対象事象対応処理が実行される構成とすることにより、複数存在している第1所定対象事象のそれぞれについて当該第1所定対象事象に対応する数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて第1所定対象事象対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの第1所定対象事象が発生したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの第1所定対象事象が発生したことに基づいて第1所定対象事象対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1238】
特徴J6.複数の判定対象情報(当選データ)が設定されている判定用情報群(第5の実施形態における非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2、第6の実施形態における非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4、第7の実施形態における非ボーナス用役抽選テーブルTB5)が記憶されている特定記憶手段(主側ROM73)と、
前記判定用情報群に設定されている前記複数の判定対象情報のうち判定実行対象(現状におけるインデックス値IVに対応する当選データ)である一の前記判定対象情報に当選したか否かを判定する所定当否判定処理(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2806の処理、第7の実施形態における主側MPU72のステップS4506の処理)を実行する所定当否判定手段(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2806の処理を実行する機能、第7の実施形態における主側MPU72のステップS4506の処理を実行する機能)と、
前記所定当否判定処理において前記判定実行対象となっている前記判定対象情報に当選しない結果となったことに基づいて、前記判定用情報群において前記判定実行対象となる前記判定対象情報を更新する対象更新手段(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2809の処理を実行する機能、第7の実施形態における主側MPU72のステップS4507の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定対象事象は、前記所定当否判定処理において当該所定対象事象に対応する前記判定対象情報である所定の判定対象情報(インデックス値IV=1,3,5,7,9,11のいずれか、インデックス値IV=2,4,6,8,10,12のいずれか)に当選することにより発生することを特徴とする特徴J1乃至J5のいずれか1に記載の遊技機。
【1239】
特徴J6によれば、所定当否判定処理においていずれかの所定対象事象に対応する所定の判定対象情報に当選したことに基づいて所定対象事象対応処理が実行されるようにするための処理構成を簡素化することができる。これにより、所定当否判定処理の結果に対応する処理を実行するための処理構成を簡素化することができる。
【1240】
特徴J7.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
を備え、
前記所定対象事象が発生した後に、当該発生した前記所定対象事象に対応する所定当選役(第5,第7の実施形態では第1~第6赤ベル入賞のいずれか、第1~第6黒ベル入賞のいずれか、第6の実施形態では第1~第6赤ベル入賞のいずれか、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞のいずれか)に対応する停止態様で前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示が停止することにより当該所定当選役の入賞が成立する構成であり、
前記所定対象事象対応手段は、前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示が行われている状況において前記停止操作手段の操作が行われた後に、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報における前記所定ビットの値が前記所定の値であることに基づいて、前記所定対象事象対応処理として、いずれかの前記所定当選役の入賞が成立したことに対応する所定入賞成立対応処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4003~ステップS4011の処理、ステップS4012~ステップS4020の処理、ステップS4103の処理、ステップS4104の処理、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403の処理、ステップS4404~ステップS4406の処理)を実行する所定入賞成立対応手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4003~ステップS4020の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS4103及びステップS4104の処理を実行する機能、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403~ステップS4406の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J6のいずれか1に記載の遊技機。
【1241】
特徴J7によれば、絵柄の変動表示が行われている状況において停止操作手段の操作が行われた後に、数値情報記憶手段に設定されている数値情報における所定ビットの値が所定の値であることに基づいて所定入賞成立対応処理が実行される構成とすることにより、複数の所定対象事象のそれぞれについて当該所定対象事象に対応する数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて所定入賞成立対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの所定当選役の入賞が発生したことを特定するために必要となる判定処理の数を低減することができる。これにより、いずれかの所定当選役の入賞が成立したことに基づいて所定入賞成立対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1242】
特徴J8.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
を備え、
前記所定対象事象が発生した後に、当該発生した前記所定対象事象に対応する所定当選役(第5,第7の実施形態では第1~第6赤ベル入賞のいずれか、第1~第6黒ベル入賞のいずれか、第6の実施形態では第1~第6赤ベル入賞のいずれか、第1~第3黒ベル入賞及び第1~第3青ベル入賞のいずれか)に対応する停止態様で前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示が停止することにより当該所定当選役の入賞が成立する構成であり、
前記所定対象事象対応手段は、前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示が停止されるタイミングよりも前のタイミングで、前記数値情報記憶手段に設定されている数値情報における前記所定ビットの値が前記所定の値であることに基づいて、前記所定対象事象対応処理として、いずれかの前記所定対象事象が発生したことに対応する所定発生対応処理(第5~第7の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理)を実行する所定発生対応手段(第5~第7の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J7のいずれか1に記載の遊技機。
【1243】
特徴J8によれば、絵柄表示手段における絵柄の変動表示が停止されるタイミングよりも前のタイミングで、数値情報記憶手段に設定されている数値情報における所定ビットの値が所定の値であることに基づいて所定発生対応処理が実行される構成とすることにより、複数の所定対象事象のそれぞれについて当該所定対象事象に対応する数値情報が数値情報記憶手段に設定されているか否かを判定する判定処理が実行され、これらの判定処理のいずれかにおいて肯定判定が行われたことに基づいて所定発生対応処理が実行される構成と比較して、いずれかの所定対象事象が発生したことに基づいて所定発生対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1244】
特徴J9.前記所定対象事象対応処理は、前記所定対象事象が発生したことに対応する情報(第5の実施形態において停止操作報知コマンドに設定される赤ベル当選情報、いずれかの達成フラグ74h~74mに設定される「1」という情報、AT継続カウンタ74dの値に赤ベル入賞又は黒ベル入賞に対応する付与数が加算された値、第6の実施形態においてAT継続カウンタ74dの値に赤ベル入賞、黒ベル入賞又は青ベル入賞に対応する付与数が加算された値)を設定する処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3516の処理、主側MPU72のステップS4003~ステップS4011の処理、ステップS4012~ステップS4020の処理、ステップS4103の処理、ステップS4104の処理、第6の実施形態における主側MPU72のステップS4403の処理、ステップS4404~ステップS4406の処理)であることを特徴とする特徴J1乃至J8のいずれか1に記載の遊技機。
【1245】
特徴J9によれば、上記特徴J1の構成を備え、数値情報記憶手段に設定されている数値情報における所定ビットの値が所定の値であることに基づいて所定対象事象対応処理が実行される構成であるため、いずれかの所定対象事象が発生したことに基づいて所定対象事象が発生したことに対応する情報が設定されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1246】
なお、特徴J1~J9の構成に対して、特徴A1~A10、特徴B1~B8、特徴C1~C6、特徴D1~D7、特徴E1~E8、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H6、特徴I1~I14、特徴J1~J9、特徴K1~K14のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
【1247】
上記特徴I群及び上記特徴J群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
【1248】
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
【1249】
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
【1250】
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の実行制御を行うために必要な記憶容量を抑える必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
【1251】
<特徴K群>
特徴K1.複数の判定対象情報(インデックス値IV)と、当該判定対象情報に対応する当否判定用情報(ポイント値PV)と、が設定されている判定用情報群(第5の実施形態における非内部用役抽選テーブルTB1及び内部用役抽選テーブルTB2、第6の実施形態における非内部用役抽選テーブルTB3及び内部用役抽選テーブルTB4、第7の実施形態における非ボーナス用役抽選テーブルTB5)が記憶されている特定記憶手段(主側ROM73)と、
前記判定用情報群に設定されている前記複数の判定対象情報のうち判定実行対象(現状におけるインデックス値IV)である一の前記判定対象情報に対応する前記当否判定用情報を利用して当該判定対象情報に当選したか否かを判定する所定当否判定処理(主側MPU72におけるステップS2806の処理、主側MPU72におけるステップS4506の処理)を実行する所定当否判定手段(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2806の処理を実行する機能、第7の実施形態における主側MPU72のステップS4506の処理を実行する機能)と、
前記所定当否判定処理において前記判定実行対象となっている前記判定対象情報に当選しない結果となったことに基づいて、前記判定用情報群において前記判定実行対象となる前記判定対象情報を更新する対象更新手段(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2809の処理を実行する機能、第7の実施形態における主側MPU72のステップS4507の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定記憶手段には、所定の状況(第5~第7の実施形態におけるボーナス内部状態ST12、第7の実施形態における通常遊技状態ST11又はAT状態ST14)において前記所定当否判定処理に利用される前記判定用情報群として、所定判定対象情報(第5~第7の実施形態においてインデックス値IV=14、第7の実施形態においてインデックス値IV=15)と、当該所定判定対象情報とは異なる特定判定対象情報(第5~第7の実施形態においてインデックス値IV=15、第7の実施形態においてインデックス値IV=14)と、を含む複数の前記判定対象情報が設定されている所定判定用情報群(第5の実施形態における内部用役抽選テーブルTB2、第6の実施形態における内部用役抽選テーブルTB4、第7の実施形態における非ボーナス用役抽選テーブルTB5)が記憶されており、
前記所定判定用情報群において、前記所定判定対象情報に対応させて設定されている前記当否判定用情報は前記所定当否判定処理にて当選を発生させ得る情報(「0」よりも大きい「850」というポイント値PV)であり、前記特定判定対象情報に対応させて設定されている前記当否判定用情報は前記所定当否判定処理にて当選を発生させない情報(「0」というポイント値PV)であることを特徴とする遊技機。
【1252】
特徴K1によれば、判定用情報群を利用して所定当否判定処理が実行される構成であり、所定の状況では所定判定用情報群を利用して所定判定処理が実行される。これにより、所定当否判定処理を実行するための処理の処理構成が複雑化してしまうことを防止しながら、状況に応じた内容の所定当否判定処理が実行されるようにすることができる。当該所定判定用情報群に所定判定対象情報及び特定判定対象情報を含む複数の判定対象情報が設定されていることにより、所定の状況にて所定当否判定処理が実行される場合に、所定判定対象情報が判定実行対象となる状況を発生させることができるとともに、特定判定対象情報が判定実行対象となる状況を発生させることができる。当該所定判定用情報群において、所定判定対象情報に対応させて設定されている当否判定用情報は所定当否判定処理にて当選を発生させ得る情報であり、特定判定対象情報に対応させて設定されている当否判定用情報は所定当否判定処理にて当選を発生させない情報であることにより、所定の状況にて所定当否判定処理が実行される場合に、所定判定対象情報が判定実行対象となっている状況において当選が発生し得る構成とすることができるとともに、特定判定対象情報が判定実行対象となっている状況において当選が発生しない構成とすることができる。
【1253】
所定の状況にて所定当否判定処理が実行される場合には特定判定対象情報が判定実行対象となっている状況において当選が発生しない構成において、当該所定の状況にて所定当否判定処理が実行される場合に利用される所定判定用情報群には当該特定判定対象情報が設定されている。これにより、所定当否判定処理が実行される状況に応じて、当該所定当否判定処理において所定判定対象情報が判定実行対象となるまでに判定実行対象となる判定対象情報の数、及び特定判定対象情報が判定実行対象となるまでに判定実行対象となる判定対象情報の数が変動してしまうことを防止できる。よって、当否判定が好適に行われるようにすることが可能となる。
【1254】
特徴K2.前記所定判定対象情報及び前記特定判定対象情報はいずれも、前記所定の状況とは異なる特定の状況(第5~第7の実施形態における通常遊技状態ST11又はAT状態ST14、第7の実施形態におけるボーナス内部状態ST12)にて実行される前記所定当否判定処理に利用される前記判定用情報群に設定されていることを特徴とする特徴K1に記載の遊技機。
【1255】
特徴K2によれば、上記特徴K1の構成を備え、所定判定対象情報及び特定判定対象情報が所定の状況において実行される所定当否判定処理に利用される所定判定用情報群に設定されている構成において、当該所定判定対象情報及び特定判定対象情報が特定の状況において実行される所定当否判定処理に利用される判定用情報群にも設定されている構成とすることにより、所定の状況にて実行される所定当否判定処理及び特定の状況にて実行される所定当否判定処理の双方において、所定判定対象情報及び特定判定対象情報が判定実行対象となり得る構成とすることができる。これにより、上記特徴K1の構成を備え、所定の状況にて実行される所定当否判定処理では所定判定対象情報に当選し得る構成であって特定判定対象情報に当選しない構成においても、所定の状況にて実行される所定当否判定処理及び特定の状況にて実行される所定当否判定処理において、所定判定対象情報が判定実行対象となるまでに判定実行対象となる判定対象情報の数が変動してしまうことを防止できるとともに、特定判定対象情報が判定実行対象となるまでに判定実行対象となる判定対象情報の数が変動してしまうことを防止できる。
【1256】
特徴K3.前記所定判定用情報群には、前記所定判定対象情報に対応する当選対象情報である所定の当選対象情報(所定判定対象情報がインデックス値IV=14である場合にはチェリー当選データ、所定判定対象情報がインデックス値IV=15である場合にはチェリー当選データ及びBB当選データ)と、前記特定判定対象情報に対応する前記当選対象情報であって前記所定の当選対象情報とは異なる特定の当選対象情報(特定判定対象情報がインデックス値IV=15である場合にはチェリー当選データ及びBB当選データ、特定判定対象情報がインデックス値IV=14である場合にはチェリー当選データ)と、が設定されており、
前記所定の当選対象情報及び前記特定の当選対象情報には共通の所定当選対象情報(チェリー当選データ)が含まれていることを特徴とする特徴K1又はK2に記載の遊技機。
【1257】
特徴K3によれば、所定当選対象情報を含む当選対象情報が設定されている判定対象情報として、所定の当選対象情報が設定されている所定判定対象情報と、特定の当選対象情報が設定されている特定判定対象情報とが存在している構成において、上記特徴K1の構成を備え、所定の状況にて実行される所定当否判定処理では、所定判定対象情報への当選が発生し得る構成であって、特定判定対象情報への当選が発生しない構成である。これにより、所定の状況にて所定当否判定処理が実行される場合に、所定当選対象情報を含む所定の当選対象情報及び当該所定当選対象情報を含む特定の当選対象情報のうち、所定の当選対象情報が設定されている所定判定対象情報への当選が発生し得るようにすることができるとともに、特定の当選対象情報が設定されている特定判定対象情報への当選が発生しないようにすることができる。
【1258】
特徴K4.いずれかの前記判定対象情報が設定される当選情報記憶手段(インデックス値カウンタ74a)と、
いずれかの前記判定対象情報への当選が確定した状態(第5,第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS2806にて肯定判定が行われた状態、第7の実施形態では主側MPU72におけるステップS4506にて肯定判定が行われた後にステップS4509~ステップS4512の処理が実行された状態)となったことに基づいて、当該当選が確定した前記判定対象情報を前記当選情報記憶手段に設定する当選情報設定手段(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2807の処理を実行する機能、第7の実施形態における主側MPU72のステップS4513の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K3のいずれか1に記載の遊技機。
【1259】
特徴K4によれば、当選情報記憶手段を参照することにより当選が確定した判定対象情報を特定可能とすることができる。これにより、当選が確定した判定対象情報を特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1260】
特徴K5.前記所定の状況において前記所定当否判定処理が実行される場合には、前記所定判定対象情報への当選が確定した状態となり得る構成であり、
前記所定の状況とは異なる特定の状況(第5~第7の実施形態における通常遊技状態ST11又はAT状態ST14、第7の実施形態におけるボーナス内部状態ST12)において前記所定当否判定処理が実行される場合には、前記所定判定対象情報への当選が確定した状態とはならない構成であり、
本遊技機は、前記当選情報記憶手段に前記所定判定対象情報が設定されていることに基づいて、前記所定の状況において前記所定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに対応する所定対応処理(所定判定対象情報がインデックス値IV=14である場合には、主側MPU72のステップS3208~ステップS3209及びステップS3217の処理、主側MPU72のステップS3307~ステップS3308及びステップS3316の処理、所定判定対象情報がインデックス値IV=15である場合には、主側MPU72におけるステップS3006の処理)を実行する所定対応処理実行手段(第5~第7の実施形態における主側MPU72のステップS3006の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS3208~ステップS3209及びステップS3217の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS3307~ステップS3308及びステップS3316の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K4に記載の遊技機。
【1261】
特徴K5によれば、所定の状況において所定当否判定処理が実行される場合には判定対象情報への当選が確定した状態となり得る構成であって、特定の状況において所定当否判定処理が実行される場合には所定判定対象情報への当選が確定した状態とはならない構成である。このため、当選情報記憶手段に所定判定対象情報が設定されていることに基づいて所定対応処理を実行する場合に、所定判定対象情報への当選が確定した状態が所定の状況において発生したか否かを判定するための判定処理を不要とすることができる。これにより、所定判定対象情報への当選が確定した状態となったか否かを判定するための判定処理に加えて当該状態が所定の状況において発生したか否かを判定するための判定処理が必要となる構成を比較して、所定の状況において所定判定対象情報への当選が確定した状態となったことを特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。よって、所定の状況において所定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに基づいて所定対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【1262】
特徴K6.前記特定の状況において前記所定当否判定処理が実行される場合には、前記特定判定対象情報への当選が確定した状態となり得る構成であり、
前記所定の状況において前記所定当否判定処理が実行される場合には、前記特定判定対象情報への当選が確定した状態とはならない構成であり、
本遊技機は、前記当選情報記憶手段に前記特定判定対象情報が設定されていることに基づいて前記特定の状況において前記特定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに対応する特定対応処理(特定判定対象情報がインデックス値IV=15である場合には、主側MPU72におけるステップS3006の処理、特定判定対象情報がインデックス値IV=14である場合には主側MPU72のステップS3208~ステップS3209及びステップS3217の処理、主側MPU72のステップS3307~ステップS3308及びステップS3316の処理)を実行する特定対応処理実行手段(第5~第7の実施形態における主側MPU72のステップS3006の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS3208~ステップS3209及びステップS3217の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS3307~ステップS3308及びステップS3316の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K4又はK5に記載の遊技機。
【1263】
特徴K6によれば、特定の状況において所定当否判定処理が実行される場合には特定判定対象情報への当選が確定した状態となり得る構成であって、所定の状況において所定当否判定処理が実行される場合には特定判定対象情報への当選が確定した状態とはならない構成である。このため、当選情報記憶手段に特定判定対象情報が設定されていることに基づいて特定対応処理を実行する場合に、特定判定対象情報への当選が確定した状態が特定の状況において発生したか否かを判定するための判定処理を不要とすることができる。これにより、特定判定対象情報への当選が確定した状態となったか否かを判定するための判定処理に加えて当該状態が特定の状況において発生したか否かを判定するための判定処理が必要となる構成を比較して、特定の状況において特定判定対象情報への当選が確定した状態となったことを特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。よって、特定の状況において特定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに基づいて特定対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【1264】
特徴K7.前記所定当否判定処理においていずれかの前記判定対象情報に当選した場合(第5,第6の実施形態において主側MPU72のステップS2806にて肯定判定が行われた場合)には、当該判定対象情報に当選した状況とは無関係に、当該判定対象情報への当選が確定した状態となり、当該当選が確定した前記判定対象情報が前記当選情報設定手段により前記当選情報記憶手段に設定されることを特徴とする特徴K4乃至K6のいずれか1に記載の遊技機。
【1265】
特徴K7によれば、所定当否判定処理においていずれかの判定対象情報に当選し、当該判定対象情報への当選が確定した状態となった場合に、当該状態が発生した状況を特定するための判定処理を不要としながら、当該当選が確定した判定対象情報が当選情報記憶手段に設定されるようにすることができる。これにより、いずれかの判定対象情報への当選が確定したことに基づいて当該判定対象情報が当選情報記憶手段に設定されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。特に、所定当否判定処理において所定判定対象情報に当選し、当該所定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに基づいて当該所定判定対象情報が当選情報記憶手段に設定されるようにするための処理、及び所定当否判定処理において特定判定対象情報に当選し、当該特定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに基づいて当該特定判定対象情報が当選情報記憶手段に設定されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1266】
特徴K8.前記特定記憶手段には、前記特定の状況において実行される前記所定当否判定処理にて利用される前記判定用情報群であって前記所定判定用情報群とは異なる前記判定用情報群として、前記所定判定対象情報及び前記特定判定対象情報を含む複数の前記判定対象情報が設定されている特定判定用情報群(第5の実施形態における非内部用役抽選テーブルTB1、第6の実施形態における非内部用役抽選テーブルTB3)が記憶されており、
前記特定判定用情報群において、前記特定判定対象情報に対応させて設定されている前記当否判定用情報は前記所定当否判定処理にて当選を発生させ得る情報(「0」よりも大きい「850」というポイント値PV)であり、前記所定判定対象情報に対応させて設定されている前記当否判定用情報は前記所定当否判定処理にて当選を発生させない情報(「0」というポイント値PV)であることを特徴とする特徴K7に記載の遊技機。
【1267】
特徴K8によれば、上記特徴K7の構成を備え、所定当否判定処理においていずれかの判定対象情報に当選した場合には、当該判定対象情報に当選した状況とは無関係に、当該判定対象情報への当選が確定した状態となる構成において、特定の状況にて実行される所定当否判定処理において特定判定対象情報に当選し得るとともに、当該特定の状況にて実行される所定当否判定処理において所定判定対象情報に当選しない。これにより、特定の状況において所定当否判定処理が実行される場合に、特定判定対象情報への当選が確定した状態となり得る構成とすることができるとともに、所定判定対象情報への当選が確定した状態とはならない構成とすることができる。
【1268】
特定の状況にて実行される所定当否判定処理において特定判定対象情報に当選し得る構成であって、当該特定の状況にて実行される所定当否判定処理において所定判定対象情報に当選しない構成において、当該特定の状況にて実行される所定当否判定処理において所定判定対象情報及び特定判定対象情報のいずれもが判定実行対象となり得る構成とすることができる。また、上記特徴K1の構成を備え、所定の状況にて実行される所定当否判定処理及び特定の状況にて実行される所定当否判定処理の双方において、所定判定対象情報及び特定判定対象情報は判定実行対象となる構成である。これにより、特定の状況にて実行される所定当否判定処理において所定判定対象情報に当選しない構成であるとともに、上記特徴K1の構成を備え、所定の状況にて実行される所定当否判定処理において特定判定対象情報に当選しない構成においても、所定の状況にて実行される所定当否判定処理及び特定の状況にて実行される所定当否判定処理において、所定判定対象情報が判定実行対象となるまでに判定実行対象となる判定対象情報の数が変動してしまうことを防止できるとともに、特定判定対象情報が判定実行対象となるまでに判定実行対象となる判定対象情報の数が変動してしまうことを防止できる。
【1269】
特徴K9.前記対象更新手段は、前記所定判定用情報群又は前記特定判定用情報群を利用して実行される前記所定の当否判定処理において、前記判定実行対象となっている前記判定対象情報に当選しない結果となる度に、前記判定実行対象となっている前記判定対象情報を特定するための数値情報を所定の順番(第5,第6の実施形態において「1」から「20」まで「1」ずつ増加していく昇順)で更新することにより前記判定実行対象を更新する手段(第5,第6の実施形態における主側MPU72のステップS2809の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K8に記載の遊技機。
【1270】
特徴K9によれば、数値情報を所定の順番で更新することにより所定当否判定処理において判定実行対象となっている判定対象情報を更新することができるため、所定当否判定処理において判定実行対象となっている判定対象情報を更新するための処理の処理構成を簡素化することができる。
【1271】
所定判定用情報群を利用して所定当否判定処理が実行される場合及び特定判定用情報群を利用して所定当否判定処理が実行される場合のいずれにおいても、所定当否判定処理にて当選が発生するまでに判定実行対象となった判定対象情報の数に対応する情報が当選情報記憶手段に設定されるようにすることができる。これらの場合の双方において、所定判定対象情報が判定実行対象となるまでに判定実行対象となる判定対象情報の数、及び特定判定対象情報が判定実行対象となるまでに判定実行対象となる判定対象情報の数が変動しない構成とすることにより、所定判定対象情報に当選した場合に当選情報記憶手段に記憶される情報が所定判定対象情報となるようにするための処理構成を簡素化することができるとともに、特定判定対象情報に当選した場合に数値情報記憶手段に記憶される情報が特定判定対象情報となるようにするための処理構成を簡素化することができる。
【1272】
特徴K10.前記所定判定用情報群には、前記所定判定対象情報に対応する当選対象情報である所定の当選対象情報(所定判定対象情報がインデックス値IV=14である場合にはチェリー当選データ、所定判定対象情報がインデックス値IV=15である場合にはチェリー当選データ及びBB当選データ)と、前記特定判定対象情報に対応する前記当選対象情報であって前記所定の当選対象情報とは異なる特定の当選対象情報(特定判定対象情報がインデックス値IV=15である場合にはチェリー当選データ及びBB当選データ、特定判定対象情報がインデックス値IV=14である場合にはチェリー当選データ)と、が設定されており、
前記所定の当選対象情報及び前記特定の当選対象情報には共通の所定当選対象情報(チェリー当選データ)が含まれており、
前記特定判定用情報群が利用される場合に前記所定当否判定処理において前記特定判定対象情報に当選する確率は、前記所定判定用情報群が利用される場合に前記所定当否判定処理において前記所定判定対象情報に当選する確率と同一の確率に設定されていることを特徴とする特徴K8又はK9に記載の遊技機。
【1273】
特徴K10によれば、上記特徴K7の構成を備え、所定当否判定処理においていずれかの判定対象情報に当選した場合には、当該判定対象情報に当選した状況とは無関係に、当該判定対象情報への当選が確定した状態となる構成であって、上記特徴K1の構成を備え、所定判定用情報群が利用される場合には所定当否判定処理にて所定判定対象情報に当選し得るとともに特定判定対象情報に当選しない構成であって、上記特徴K8の構成を備え、特定判定用情報群が利用される場合には所定当否判定処理にて特定判定対象情報に当選し得るとともに所定判定対象情報に当選しない構成において、特定判定用情報群が利用される場合に所定当否判定処理において特定判定対象情報に当選する確率は、所定判定用情報群が利用される場合に所定当否判定処理において所定判定対象情報に当選する確率と同一の確率である。これにより、特定判定用情報群を利用して所定当否判定処理が実行される場合に所定当選対象情報を含む特定の当選対象情報が設定されている特定判定対象情報への当選が確定した状態となる確率と、所定判定用情報群を利用して所定当否判定処理が実行される場合に所定当選対象情報を含む所定の当選対象情報が設定されている所定判定対象情報への当選が確定した状態となる確率と、を同一の確率とすることができる。
【1274】
特徴K11.前記当選情報記憶手段に前記所定判定対象情報が設定されていることに基づいて、前記所定の状況において前記所定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに対応する所定対応処理(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3208~ステップS3209及びステップS3217の処理、主側MPU72のステップS3307~ステップS3308及びステップS3316の処理)を実行する所定対応処理実行手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS3208~ステップS3209及びステップS3217の処理を実行する機能、主側MPU72のステップS3307~ステップS3308及びステップS3316の処理を実行する機能)を備え、
前記所定対応処理は、遊技者に所定特典(AT移行当選、AT状態ST14における遊技媒体の残りの付与数の増加)が付与され易くなるようにするための処理(第5~第7の実施形態における主側MPU72のステップS3208~ステップS3209の処理、主側MPU72のステップS3307~ステップS3308の処理)であることを特徴とする特徴K8乃至K10のいずれか1に記載の遊技機。
【1275】
特徴K11によれば、上記特徴K7の構成を備え、所定当否判定処理においていずれかの判定対象情報に当選した場合には、当該判定対象情報に当選した状況とは無関係に、当該判定対象情報への当選が確定した状態となる構成であって、上記特徴K1の構成を備え、所定の状況にて実行される所定当否判定処理において所定判定対象情報に当選し得る構成であって、上記特徴K8の構成を備え、特定の状況にて実行される所定当否判定処理において所定判定対象情報に当選しない構成であるため、所定の状況において所定当否判定処理が実行される場合には所定判定対象情報への当選が確定した状態となり得るとともに、特定の状況において所定当否判定処理が実行される場合には所定判定対象情報への当選が確定した状態とはならない構成である。これにより、当選情報記憶手段に所定判定対象情報が設定されていることに基づいて所定対応処理を実行する場合に、所定判定対象情報への当選が確定した状態が所定の状況において発生したか否かを判定するための判定処理を不要とすることができる。よって、所定判定対象情報への当選が確定した状態となったか否かを判定するための判定処理に加えて当該状態が所定の状況において発生したか否かを判定するための判定処理が必要となる構成を比較して、所定の状況において所定判定対象情報への当選が確定した状態となったことを特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。そして、所定の状況において所定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに基づいて所定対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【1276】
当選情報記憶手段に設定されている情報が所定判定対象情報であることに基づいて所定対応処理が実行される構成であるため、所定の状況にて実行された所定当否判定処理において所定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに基づいて、遊技者に所定特典が付与され易くなるようにすることができる。これにより、所定の状況において所定判定対象情報に当選している状態となったことの有利度を高めることができる。
【1277】
特徴K12.前記当選情報記憶手段に前記特定判定対象情報が設定されていることに基づいて前記特定の状況において前記特定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに対応する特定対応処理(主側MPU72におけるステップS3006の処理)を実行する特定対応処理実行手段(第5~第7の実施形態における主側MPU72のステップS3006の処理を実行する機能)を備え、
前記特定対応処理は、前記特定の状況が終了されて前記所定の状況に移行することに対応する処理(主側MPU72におけるステップS3006の処理)であることを特徴とする特徴K8乃至K11のいずれか1に記載の遊技機。
【1278】
特徴K12によれば、上記特徴K7の構成を備え、所定当否判定処理においていずれかの判定対象情報に当選した場合には、当該判定対象情報に当選した状況とは無関係に、当該判定対象情報への当選が確定した状態となる構成であって、上記特徴K1の構成を備え、所定の状況にて実行される所定当否判定処理において特定判定対象情報に当選しない構成であって、上記特徴K8の構成を備え、特定の状況にて実行される所定当否判定処理において特定判定対象情報に当選し得る構成であるため、所定の状況において所定当否判定処理が実行される場合には特定判定対象情報への当選が確定した状態とはならない構成であるとともに、特定の状況において所定当否判定処理が実行される場合には特定判定対象情報への当選が確定した状態となり得る構成である。これにより、当選情報記憶手段に特定判定対象情報が設定されていることに基づいて特定対応処理を実行する場合に、特定判定対象情報への当選が確定した状態が特定の状況において発生したか否かを判定するための判定処理を不要とすることができる。よって、特定判定対象情報への当選が確定した状態となったか否かを判定するための判定処理に加えて当該状態が特定の状況において発生したか否かを判定するための判定処理が必要となる構成を比較して、特定の状況において特定判定対象情報への当選が確定した状態となったことを特定するための処理の処理構成を簡素化することができる。そして、特定の状況において特定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに基づいて特定対応処理が実行されるようにするための処理の処理構成を簡素化することができるとともに、当該処理に対応するプログラムを記憶するために必要となるデータ容量を低減することができる。
【1279】
特定の状況において所定当否判定処理が実行される場合には特定判定対象情報への当選が確定した状態となり得る構成であるため、特定の状況において特定判定対象情報への当選が確定した状態となったことに基づいて特定の状況が終了されて所定の状況に移行することに対応する処理が実行されるようにすることができる。また、所定の状況において所定当否判定処理が実行される場合には特定判定対象情報への当選が確定した状態とはならない構成であることにより、既に所定の状況である状態において特定の状況が終了されて所定の状況に移行することに対応する処理が実行されてしまうことを防止できる。
【1280】
特徴K13.前記所定の状況及び前記特定の状況のいずれにおいても、前記所定判定用情報群(第7の実施形態における非ボーナス用役抽選テーブルTB5)を利用して前記所定当否判定処理が実行されることを特徴とする特徴K4乃至K6のいずれか1に記載の遊技機。
【1281】
特徴K13によれば、所定の状況において所定当否判定処理に利用される判定用情報群と、特定の状況において所定当否判定処理に利用される判定用情報群とが異なっている構成と比較して、判定用情報群を記憶しておくために必要となる特定記憶手段のデータ容量を低減することができる。
【1282】
特徴K14.前記当選情報設定手段は、前記特定の状況であって、前記所定判定対象情報が前記判定実行対象となっている状況において、前記所定当否判定処理にて当選と判定されたことに基づいて、当該所定当否判定処理にて当選した前記判定対象情報が確定する前に、当選した前記判定対象情報として特定されている前記判定対象情報を、前記所定判定対象情報から前記特定判定対象情報に変更することにより前記特定判定対象情報に当選している状態を発生させる手段(第7の実施形態における主側MPU72のステップS4509~ステップS4511の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K13に記載の遊技機。
【1283】
特徴K14によれば、特定の状況であって、所定判定対象情報が判定実行対象となっている状況において、所定当否判定処理にて当選と判定された場合には、当該所定判定対象情報に代えて特定判定対象情報に当選している状態とすることができる。これにより、特徴K13の構成を備え、所定の状況及び特定の状況のいずれにおいても所定判定用情報群を利用して所定当否判定処理が実行される構成において、特定の状況では、特定判定対象情報への当選が確定した状態となり得るとともに、所定判定対象情報への当選が確定した状態とはならない構成とすることができる。
【1284】
上記特徴K13の構成を備え、所定の状況及び特定の状況のいずれにおいても所定判定用情報群を利用して所定当否判定処理が実行される構成である。これにより、所定の状況において所定当否判定処理が実行される場合に所定判定対象情報への当選が確定した状態となる確率と、特定の状況において所定当否判定処理が実行される場合に特定判定対象情報への当選が確定した状態となる確率と、を同一の確率とすることができる。
【1285】
なお、特徴K1~K14の構成に対して、特徴A1~A10、特徴B1~B8、特徴C1~C6、特徴D1~D7、特徴E1~E8、特徴F1~F8、特徴G1~G7、特徴H1~H6、特徴I1~I14、特徴J1~J9、特徴K1~K14のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
【1286】
上記特徴K群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
【1287】
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
【1288】
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
【1289】
ここで、上記例示等のような遊技機においては当否判定が好適に行われるようにする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
【1290】
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
【1291】
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
【1292】
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
【符号の説明】
【1293】
10…スロットマシン、31…リールユニット、32L…左リール、32M…中リール、32R…右リール、41…スタートレバー、42~44…ストップボタン、63…画像表示装置、66…兼用表示部、72…主側MPU、73…主側ROM、74…主側RAM、74a…インデックス値カウンタ、74d…AT継続カウンタ、74h~74m…達成フラグ、92…演出側MPU、94…演出側RAM、94a…表示対象残数カウンタ、94b…非表示対象残数カウンタ、96d…合計獲得数カウンタ、96e…AT差枚数カウンタ、96f…待機カウンタ、96k…終了時状況用エリア、97…領域内処理用のスタックエリア、98…領域外処理用のワークエリア、98b…終了判定カウンタ、98c…終了フラグ、G21…残り付与数画像、G22…獲得数画像、G23…消化ゲーム数画像、G25…暗転画像、G26…GET画像、G31…エンディング成立前画像、G33…終了前画像、G41…基準到達画像、IV…インデックス値、PV…ポイント値、ST11…通常遊技状態、ST12…ボーナス内部状態、ST14…AT状態、TB1…非内部用役抽選テーブル、TB2…内部用役抽選テーブル、TB3…非内部用役抽選テーブル、TB4…内部用役抽選テーブル、TB5…非ボーナス用役抽選テーブル。