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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】蓄電設備
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/35 20210101AFI20241217BHJP
   H01M 50/358 20210101ALI20241217BHJP
   H01M 50/209 20210101ALI20241217BHJP
   H01G 11/78 20130101ALI20241217BHJP
   H01G 11/10 20130101ALI20241217BHJP
【FI】
H01M50/35 201
H01M50/358
H01M50/209
H01G11/78
H01G11/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022509958
(86)(22)【出願日】2021-03-15
(86)【国際出願番号】 JP2021010451
(87)【国際公開番号】W WO2021193206
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2024-01-15
(31)【優先権主張番号】P 2020058216
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】507151526
【氏名又は名称】株式会社GSユアサ
(74)【代理人】
【識別番号】100153224
【弁理士】
【氏名又は名称】中原 正樹
(72)【発明者】
【氏名】山根 久幸
(72)【発明者】
【氏名】楠 寿樹
(72)【発明者】
【氏名】川内 智弘
(72)【発明者】
【氏名】飛鷹 強志
【審査官】川口 陽己
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-73700(JP,A)
【文献】特開2018-32605(JP,A)
【文献】特開2016-162536(JP,A)
【文献】国際公開第2007/039999(WO,A1)
【文献】特開2009-105010(JP,A)
【文献】特開2014-110138(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0363324(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/30-50/392
H01M 50/20-50/298
H01G 11/00-11/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電素子と、前記蓄電素子から排出されるガスの排出経路と、前記ガスの排出口とを有する蓄電装置と、
前記蓄電装置を収容する収容体と、を備え、
前記収容体は、前記排出口に対向する壁部と、前記壁部に形成されて前記ガスを排気する排気口とを有する排気部を備え、
前記排気部は、前記壁部から前記排出口に向けて突出する突起を有する
蓄電設備。
【請求項2】
前記排気口は、前記壁部に形成されたスリットであり、
前記突起は、前記スリットの片側で前記排出口に向けて突出する
請求項1に記載の蓄電設備。
【請求項3】
前記突起は、前記排気口の端縁から前記排出口に向けて突出する
請求項1または2に記載の蓄電設備。
【請求項4】
前記突起は、前記排気口の長手方向に延設されて配置される
請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電設備。
【請求項5】
前記突起は、前記壁部と一体に形成されている
請求項1~4のいずれか1項に記載の蓄電設備。
【請求項6】
前記排気口は、前記排出口の長手方向と交差する方向に延設されている
請求項1~5のいずれか1項に記載の蓄電設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電素子を備える蓄電設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、蓄電素子と、蓄電素子から排出されるガスの排出経路とを備える蓄電設備が知られている。特許文献1には、単電池(蓄電素子)と、単電池が積層配置された組電池に取付けられて、単電池から発生するガスを排出するガス排出管(排出経路)とを備える設備(蓄電設備)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-218790号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のような構成の蓄電設備では、ガスを外部へ排気する排気能力が低下するおそれがある。
【0005】
本発明は、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる蓄電設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る蓄電設備は、蓄電素子と、前記蓄電素子から排出されるガスの排出経路と、前記ガスの排出口(emission port)とを有する蓄電装置と、前記蓄電装置を収容する収容体と、を備え、前記収容体は、前記排出口に対向する壁部と、前記壁部に形成されて前記ガスを排気する排気口(exhaust outlet)とを有する排気部を備え、前記排気部は、前記壁部から前記排出口に向けて突出する突起を有する。
【0007】
本発明は、このような蓄電設備として実現できるだけでなく、収容体、または、収容体と排出経路及び/若しくは蓄電素子との組み合わせとしても実現できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明における蓄電設備によれば、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態に係る蓄電設備の外観を示す斜視図である。
図2図2は、実施の形態に係る蓄電設備の外観を示す斜視図である。
図3図3は、実施の形態に係る蓄電装置の外観を示す斜視図である。
図4図4は、実施の形態に係る蓄電装置が備える蓄電ユニットを分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。
図5図5は、実施の形態に係る経路形成部材を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。
図6図6は、実施の形態に係る経路形成部材及び背面カバー(排気部)の構成を示す斜視図である。
図7図7は、実施の形態に係る経路形成部材及び背面カバー(排気部)の構成を示す断面図である。
図8A図8Aは、実施の形態に係る背面カバー(排気部)に突起を形成したことによる効果を説明する図である。
図8B図8Bは、実施の形態に係る背面カバー(排気部)に突起を形成したことによる効果を説明する図である。
図9図9は、実施の形態の変形例に係る背面カバー(排気部)の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
上記従来のような構成の蓄電設備では、蓄電素子からガスが排出される際に、蓄電素子の内容物がガスと一緒に排出される等により、排出経路から物体が飛散する場合がある。排出経路の出口側には排気口が設けられることがあるが、この場合、排出経路から物体が飛散すると、当該物体が排気口を塞いでしまい、ガスを外部へ排気する排気能力が低下するおそれがある。
【0011】
本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目することによってなされたものであり、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる蓄電設備を提供することを目的とする。
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電設備は、蓄電素子と、前記蓄電素子から排出されるガスの排出経路と、前記ガスの排出口(emission port)とを有する蓄電装置と、前記蓄電装置を収容する収容体と、を備え、前記収容体は、前記排出口に対向する壁部と、前記壁部に形成されて前記ガスを排気する排気口(exhaust outlet)とを有する排気部を備え、前記排気部は、前記壁部から前記排出口に向けて突出する突起を有する。
【0013】
これによれば、蓄電設備において、蓄電装置を収容する収容体の排気部は、蓄電装置が有するガスの排出口に対向する壁部に、ガスを排気する排気口が形成されるとともに、壁部から排出口に向けて突出する突起を有している。このように、収容体の排気部に、壁部から蓄電装置の排出口に向けて突出する突起を設ける。これにより、ガスとともに蓄電素子の内容物等の物体が排出口から排出された場合でも、当該物体が突起で留まったり突起で切断されたりすることにより、当該物体が排気口を塞いでしまうのを抑制できる。したがって、蓄電設備において、蓄電素子からガスが排出される際に、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる。
【0014】
前記排気口は、前記壁部に形成されたスリットであり、前記突起は、前記スリットの片側で前記排出口に向けて突出してもよい。
【0015】
突起がスリットの周囲を囲う筒状であるような場合には、蓄電素子の内容物等の物体が突起に付着すると、当該物体がスリットを塞ぐおそれがある。しかしながら、突起は、スリットの片側で突出する構成であるため、当該物体が突起に付着した場合でも隙間ができやすく、当該物体がスリットを塞ぐのを抑制できる。これにより、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる。
【0016】
前記突起は、前記排気口の端縁から前記排出口に向けて突出してもよい。
【0017】
これによれば、排気部において、突起が、排気口の端縁から突出することで、突起が排気口に近接して設けられることとなる。これにより、蓄電素子の内容物等の物体が排気口を塞いでしまうのを効果的に抑制できるため、ガスの外部への排気能力が低下するのを効果的に抑制できる。
【0018】
前記突起は、前記排気口の長手方向に延設されて配置されてもよい。
【0019】
これによれば、排気部において、突起が、排気口の長手方向に延設されていることで、排気口の長手方向に亘って、蓄電素子の内容物等の物体が突起で留まったり突起で切断されたりする。これにより、当該物体が排気口を塞いでしまうのを排気口の長手方向に亘って抑制できるため、ガスの外部への排気能力が低下するのを効果的に抑制できる。
【0020】
前記突起は、前記壁部と一体に形成されていてもよい。
【0021】
これによれば、排気部において、突起が、排気口と隣り合う壁部と一体に形成されていることで、突起を当該壁部から折り曲げて形成できる等、突起を容易に形成できる。突起が当該壁部と別体で形成されるよりも、部品点数を低減できる。このように、蓄電設備において、簡易な構成で、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる。
【0022】
前記排気口は、前記排出口の長手方向と交差する方向に延設されていてもよい。
【0023】
これによれば、排気部の排気口が、ガスの排出口の長手方向と交差する方向に延設されていることで、排出口からは、排気口と交差する方向に長い物体が排出されやすい。これにより、排気部に突起が設けられていなければ、当該物体は、排気口を通過し難く、排気口で留まって、排気口を塞ぎやすい。このため、排気口が、排出口の長手方向と交差する方向に延設されている構成でも、排気部に突起を設けることにより、当該物体が排気口を塞いでしまうのを抑制でき、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる。
【0024】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電設備について説明する。以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。
【0025】
以下の説明及び図面中において、1つの棚板に並べられる複数の蓄電装置の並び方向、1つの蓄電素子における一対(正極側及び負極側)の電極端子の並び方向、蓄電素子の容器の短側面の対向方向、または、蓄電ユニットの外装体の長側面の対向方向を、X軸方向と定義する。前面カバーと背面カバーとが対向する方向、棚板に対して蓄電装置が挿入される挿入方向、複数の蓄電素子の並び方向、蓄電素子の容器の長側面の対向方向、蓄電ユニットの外装体の短側面の対向方向を、Y軸方向と定義する。複数の棚板の並び方向、蓄電ユニットの外装体支持体と外装体蓋体との並び方向、蓄電素子とバスバーとの並び方向、蓄電素子の容器本体と蓋部との並び方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。
【0026】
以下の説明において、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。以下では、Y軸プラス方向を所定方向とも呼ぶ場合がある。平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。2つの方向が直交している、とは、当該2つの方向が完全に直交していることを意味するだけでなく、実質的に直交していること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。
【0027】
(実施の形態)
[1 蓄電設備900の構成の説明]
まず、本実施の形態における蓄電設備900の構成について説明する。蓄電設備900は、風力発電、太陽光発電等によって発電された電力を蓄え、外部の設備に安定的に電力を供給する定置型の蓄電池盤である。
【0028】
図1及び図2は、本実施の形態に係る蓄電設備900の外観を示す斜視図である。具体的には、図1は、蓄電設備900の正面側を見た場合の構成を示す斜視図であり、図2は蓄電設備900の背面側を見た場合の構成を示す斜視図である。
【0029】
図1及び図2に示すように、蓄電設備900は、ラック901と、複数の蓄電装置1とを備えている。ラック901は、複数の蓄電装置1を収容する直方体形状の収容体であり、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材により形成されている。ラック901は、金属製には限定されず、ラック901を構成するいずれかの部材が樹脂製等であってもよいし、ラック901の形状も直方体形状には限定されない。ラック901は、蓄電装置1を収容する収容体の一例である。
【0030】
ラック901は、ラック本体910と、一対の前面カバー920と、一対の背面カバー930と、複数の棚板940とを備えている。図1では、一対の前面カバー920のうち、一方(X軸プラス方向側)の前面カバー920の図示を省略している。図2では、一対の背面カバー930のうち、一方(X軸プラス方向側)の背面カバー930の図示を省略している。図1及び図2では、複数の棚板940上に、総計で3つの蓄電装置1が設置されている場合を図示しているが、蓄電装置1の設置個数はこれに限定されない。
【0031】
ラック本体910は、例えば金属製の矩形箱体であり、その前面及び背面には開口が設けられている。ラック本体910の前面側の開口は、一対の前面カバー920によって覆われて(閉じられて)いる。一対の前面カバー920は、X軸方向に並んで配置されており、ラック本体910の前面側の開口を開閉するように、ラック本体910の前部に取り付けられている。ラック本体910の背面側の開口は、一対の背面カバー930によって覆われて(閉じられて)いる。一対の背面カバー930は、X軸方向に並んで配置されており、ラック本体910の背面側の開口を開閉するように、ラック本体910の背部に取り付けられている。
【0032】
ラック本体910内には、複数の蓄電装置1の他に、複数の蓄電装置1と接続された電気回路ユニット(図示せず)が収容されている。電気回路ユニットには、配線遮断器(サーキットブレーカ)及び制御回路等が収容されている。サーキットブレーカは、各蓄電装置1を充放電するための主電流が流れる主回路上に配置されており、制御回路は、信号線(図示せず)により各蓄電装置1の基板ユニット20(図3参照)と接続されている。
【0033】
前面カバー920及び背面カバー930のそれぞれには、通気用の複数の開口部925及び935が設けられている。開口部925は、前面カバー920において、X軸方向及びZ軸方向に配列されるZ軸方向に長尺なスリットである。開口部935は、背面カバー930において、X軸方向及びZ軸方向に配列されるZ軸方向に長尺なスリットである。複数の開口部925及び935によって、ラック本体910の内部が換気され、ラック本体910内に熱がこもらないようになっている。
【0034】
棚板940は、複数の蓄電装置1を支持する支持部材であり、ラック本体910の内部に、複数の棚板940が所定の間隔をあけてZ軸方向に配列されている。具体的には、棚板940は、XY平面に平行な平板状かつ矩形状の部材であり、一つの棚板940に対して複数の蓄電装置1がX軸方向に配列されて載置できるようになっている。
【0035】
棚板940に載置された蓄電装置1のY軸マイナス方向側の端部には、開口部925が対向し、蓄電装置1のY軸プラス方向側の端部には、開口部935が対向している。これにより、蓄電装置1から放出された熱を、開口部925及び935からスムーズにラック901外に排出できる。特に、開口部935は、蓄電装置1からガスが排出された際に、ラック901の外方に当該ガスを排気する排気口として用いられる。つまり、背面カバー930は、蓄電装置1(後述の経路形成部材100)の所定方向(Y軸プラス方向)に配置され、蓄電装置1(経路形成部材100)から排出されたガスが排気される排気口が形成された排気部として機能する。
【0036】
蓄電装置1は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電できる装置であり、本実施の形態では、略直方体形状を有している。蓄電装置1は、電力貯蔵用途または電源用途等に使用される。具体的には、蓄電装置1は、家庭用または産業用の蓄電設備等に使用される定置用のバッテリ等として用いられる。蓄電装置1は、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いることができる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)及びガソリン自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール及びリニアモーターカーが例示される。以下に、蓄電装置1の構成について詳細に説明する。
【0037】
[2 蓄電装置1の構成の説明]
図3は、本実施の形態に係る蓄電装置1の外観を示す斜視図である。図4は、本実施の形態に係る蓄電装置1が備える蓄電ユニット10を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。
【0038】
図3及び図4に示すように、蓄電装置1は、蓄電ユニット10と、蓄電ユニット10に取り付けられる基板ユニット20と、を備えている。蓄電ユニット10は、Y軸方向に長尺の略直方体形状を有する電池モジュール(組電池)である。具体的には、蓄電ユニット10は、複数の蓄電素子11と、バスバーフレーム12と、複数のバスバー13と、これらを収容する外装体本体14、外装体支持体15及び外装体蓋体17からなる外装体18と、経路形成部材100と、を有している。蓄電ユニット10には、ケーブル30が接続されている。蓄電ユニット10は、複数の蓄電素子11を拘束する拘束部材(エンドプレート、サイドプレート等)等を有していてもよい。
【0039】
[2.1 蓄電素子11の説明]
蓄電素子11は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子11は、扁平な直方体形状(角形)を有しており、本実施の形態では、16個の蓄電素子11がY軸方向に並んで配列されている。隣り合う蓄電素子11同士の間には、断熱性を有する平板状かつ矩形状のスペーサ11dが配置されている。蓄電素子11の形状、配置位置及び個数等は、特に限定されない。蓄電素子11は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。蓄電素子11は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。蓄電素子11は、パウチタイプの蓄電素子であってもよい。
【0040】
具体的には、蓄電素子11は、容器11aと、一対(正極側及び負極側)の電極端子11bと、を備えている。容器11aの内方には、電極体、一対(正極側及び負極側)の集電体、及び、電解液(非水電解質)等が収容されているが、これらの図示は省略する。電解液としては、蓄電素子11の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択できる。容器11aと電極端子11b及び集電体との間には、絶縁性及び気密性を高めるためにガスケット等が配置されているが、これらの図示も省略する。集電体の側方等にスペーサが配置されていてもよいし、容器11aの外面を覆う絶縁シートが配置されていてもよい。
【0041】
容器11aは、直方体形状(角形)の容器であり、開口が形成された容器本体11a1(図5参照)と、容器本体11a1の開口を閉塞する蓋部11a2(図5参照)と、を有している。容器本体11a1は、容器11aの本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Y軸方向両側の側面に一対の長側壁部を有し、X軸方向両側の側面に一対の短側壁部を有し、Z軸マイナス方向側に底壁部を有している。蓋部11a2は、容器11aの蓋部を構成する平板状かつ矩形状の部材であり、容器本体11a1のZ軸プラス方向に配置されている。蓋部11a2には、一対の電極端子11bの間に、容器11a内方の圧力が上昇した場合にガスを排出して当該圧力を開放するガス排出弁11cが配置されている。本実施の形態では、複数の蓄電素子11は、それぞれのガス排出弁11cが同一方向(Z軸プラス方向)を向く姿勢で、配列されている。蓋部11a2には、容器11a内方に電解液を注液するための注液部等も設けられていてもよい。容器11aの材質は特に限定されないが、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属であるのが好ましい。
【0042】
電極端子11bは、集電体を介して、電極体の正極板及び負極板に電気的に接続される端子(正極端子及び負極端子)であり、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属製(導電性)の部材で形成されている。一対の電極端子11bは、蓋部11a2から上方(Z軸プラス方向)に向けて突出して配置されている。複数の蓄電素子11が有する最も外側の電極端子11bが、ケーブル30に接続されることにより、蓄電装置1が、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電できる。ケーブル30は、蓄電装置1(蓄電素子11)を充放電するための電流(充放電電流、主電流ともいう)が流れる電線(主回路ケーブル、電源ケーブル、電力ケーブル、電源線、電力線ともいう)であり、正極側の正極電源ケーブル31と、負極側の負極電源ケーブル32とを有している。
【0043】
電極体は、正極板と負極板とセパレータとが積層されて形成された蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属からなる集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成されたものである。負極板は、銅または銅合金等の金属からなる集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成されたものである。正極活物質層及び負極活物質層に用いられる活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能なものであれば、適宜公知の材料を使用できる。電極体は、極板(正極板及び負極板)が巻回されて形成された巻回型の電極体、複数の平板状の極板が積層されて形成された積層型(スタック型)の電極体、または、極板を蛇腹状に折り畳んだ蛇腹型の電極体等、どのような形態の電極体でもよい。
【0044】
集電体は、電極端子11bと電極体とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材(正極集電体及び負極集電体)である。正極集電体は、正極板の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極集電体は、負極板の負極基材層と同様、銅または銅合金等で形成されている。
【0045】
[2.2 その他の構成要素の説明]
バスバーフレーム12は、バスバー13と他の部材との電気的な絶縁、及び、バスバー13の位置規制を行うことができる扁平な矩形状の部材である。バスバーフレーム12は、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ABS樹脂、若しくは、それらの複合材料等の絶縁部材、セラミック、または、絶縁塗装をした金属等により形成されている。
【0046】
具体的には、バスバーフレーム12は、複数の蓄電素子11の上方に載置され、複数の蓄電素子11に対して位置決めされる。バスバーフレーム12上には、複数のバスバー13が載置されて位置決めされている。これにより、各バスバー13は、複数の蓄電素子11に対して位置決めされて、当該複数の蓄電素子11が有する電極端子11bに接合される。バスバーフレーム12には、経路形成部材100が配置される経路形成部材配置部12aが設けられている。経路形成部材配置部12aは、バスバーフレーム12のX軸方向中央部に配置され、Y軸方向に延びる部分である。
【0047】
各バスバー13は、複数の蓄電素子11上(バスバーフレーム12上)に配置され、複数の蓄電素子11の電極端子11b同士を電気的に接続する矩形状の板状部材である。バスバー13は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ニッケル材等の金属で形成されている。本実施の形態では、バスバー13は、隣り合う蓄電素子11の電極端子11b同士を接続することで、16個の蓄電素子11を直列に接続している。複数のバスバー13は、X軸プラス方向側でY軸方向に配列されたバスバー群と、X軸マイナス方向側でY軸方向に配列されたバスバー群とに分けられ、これら2つのバスバー群の間に経路形成部材100が配置される。蓄電素子11の接続の態様は上記には限定されず、直列接続及び並列接続がどのように組み合わされていてもよい。
【0048】
バスバー13、または、蓄電素子11の電極端子11bには、各蓄電素子11の状態を検出するためのケーブルである検出線13aが接続されている。検出線13aは、蓄電素子11の電圧計測用、温度計測用、または、蓄電素子11間の電圧バランス用の電線(通信ケーブル、制御ケーブル、通信線、制御線ともいう)である。検出線13aのY軸マイナス方向の端部には、基板ユニット20の基板に接続されるコネクタ13bが接続されている。つまり、検出線13aは、コネクタ13bを介して、蓄電素子11の電圧及び温度等の情報を、基板ユニット20の基板に伝達する。検出線13aは、基板の制御によって、電圧が高い蓄電素子11を放電させて、蓄電素子11間の電圧をバランスさせる機能も有している。
【0049】
外装体18は、蓄電ユニット10の外装体を構成する矩形状(箱状)の筐体(モジュールケース)である。つまり、外装体18は、蓄電素子11等の外方に配置され、蓄電素子11等を所定の位置で固定し、衝撃などから保護する。外装体18は、外装体18の本体を構成する外装体本体14と、外装体本体14を支持する外装体支持体15と、外装体18の蓋体(外蓋)を構成する外装体蓋体17と、を有している。
【0050】
外装体本体14は、開口が形成された有底矩形筒状のハウジングである。外装体本体14は、PC、PP、PE等の、上述したバスバーフレーム12に使用可能ないずれかの絶縁部材により形成できる。外装体本体14におけるY軸プラス方向側の端部であって、その上部中央には経路形成部材100が貫通する切欠部14aが形成されている。切欠部14aは、上方が開放された矩形状の切欠である。外装体支持体15及び外装体蓋体17は、外装体本体14を保護(補強)する部材である。外装体支持体15及び外装体蓋体17は、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材により形成されている。外装体支持体15及び外装体蓋体17は、同じ材質の部材で形成されていてもよいし、異なる材質の部材で形成されていてもかまわない。
【0051】
外装体支持体15は、外装体本体14を下方(Z軸マイナス方向)から支持する部材であり、底部15aと、基板ユニット取付部16と、接続部15b及び15cと、を有している。底部15aは、蓄電装置1の底部を構成する、XY平面に平行かつY軸方向に延設された平板状かつ矩形状の部位であり、外装体本体14の下方に配置される。基板ユニット取付部16は、底部15aのY軸マイナス方向側の端部からZ軸プラス方向に立設された平板状かつ矩形状の部位であり、基板ユニット20が取り付けられる。接続部15bは、基板ユニット取付部16のZ軸プラス方向側の端部に配置され、Y軸マイナス方向に突出する部位であり、外装体蓋体17と接続される。接続部15cは、底部15aのY軸プラス方向側の端部からZ軸プラス方向に立設され、かつ、Y軸プラス方向に突出する部位であり、外装体蓋体17と接続される。
【0052】
外装体蓋体17は、外装体本体14の上面の開口を塞ぐように配置される部材であり、天面部17aと、接続部17b及び17cと、を有している。天面部17aは、蓄電装置1の上面部を構成する、XY平面に平行かつY軸方向に延設された平板状かつ矩形状の部位であり、外装体本体14の上方に配置される。接続部17bは、天面部17aのY軸マイナス方向側の端部に配置され、Z軸マイナス方向に延び、かつ、Y軸マイナス方向に突出する部位であり、外装体支持体15の接続部15bと接続される。接続部17cは、天面部17aのY軸プラス方向側の端部からZ軸マイナス方向に延び、かつ、Y軸プラス方向に突出する部位であり、外装体支持体15の接続部15cと接続される。接続部17cの上端部(Z軸プラス方向側の端部)の中央には、経路形成部材100が貫通する矩形状の開口部(図示せず)が形成されている。このように、外装体支持体15及び外装体蓋体17は、外装体本体14を上下方向から挟み込んだ状態で、接続部15b及び15cと接続部17b及び17cとがネジ止め等で接続されることで固定される構成となっている。
【0053】
経路形成部材100は、複数の蓄電素子11の上方(ガス排出弁11cの上方)に配置され、各蓄電素子11のガス排出弁11cから排出されるガスの排出経路を形成する部材である。具体的には、経路形成部材100は、Y軸方向において複数の蓄電素子11に跨ってY軸方向に延設されて配置される長尺な矩形筒状の部材であり、ガス排出弁11cから排出されるガスが所定方向(Y軸プラス方向)に流れる排出経路を形成する。当該所定方向とは、複数の蓄電素子11の配列方向であり、複数の蓄電素子11のそれぞれが有する複数のガス排出弁11cの並び方向でもある。本実施の形態では、経路形成部材100は、バスバーフレーム12の上方に配置され、かつ、バスバーフレーム12の経路形成部材配置部12aに配置される。経路形成部材100は、外装体18のY軸プラス方向の端部から突出して配置され、ガス排出弁11cから排出されるガスを、Y軸プラス方向に流してY軸プラス方向側の開口部(排出口)から排出する。経路形成部材100の構成についての詳細な説明は、後述する。
【0054】
基板ユニット20は、蓄電ユニット10が有する蓄電素子11の状態の監視、及び、蓄電素子11の制御を行うことができる機器であり、内方に回路基板等を有している。本実施の形態では、基板ユニット20は、蓄電ユニット10の長手方向の端部、つまり、蓄電ユニット10のY軸マイナス方向側の側面に取り付けられる扁平な矩形状の部材である。具体的には、基板ユニット20は、蓄電ユニット10の外装体18が有する外装体支持体15に設けられた基板ユニット取付部16に取り付けられる。
【0055】
[3 経路形成部材100及び背面カバー930(排気部)の構成の説明]
次に、経路形成部材100及び背面カバー930(排気部)の構成について、詳細に説明する。図5は、本実施の形態に係る経路形成部材100を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。具体的には、図5は、経路形成部材100の各構成要素と蓄電素子11とを上方から見た場合の構成を示す斜視図であり、当該構成要素の構成、及び、当該構成要素と蓄電素子11との位置関係を示している。図5では、1つの蓄電素子11と、それに対応する1つの突出部113(破線部分)を示しているが、他の箇所についても同様である。
【0056】
図6は、本実施の形態に係る経路形成部材100及び背面カバー930(排気部)の構成を示す斜視図である。図6では、経路形成部材100のY軸プラス方向の端部をXZ平面に平行な面で切断した場合の構成、及び、背面カバー930における経路形成部材100に対向する部分を拡大して示している。図7は、本実施の形態に係る経路形成部材100及び背面カバー930(排気部)の構成を示す断面図である。具体的には、図7は、図6に示した構成を、経路形成部材100のZ軸方向中央部を通りXY平面に平行な面で切断した場合の構成を示す断面図である。
【0057】
[3.1 経路形成部材100の構成]
図5図7に示すように、経路形成部材100は、底側部材110と、上側部材120とを有している。底側部材110は、Y軸方向から見てZ軸プラス方向が開放された略U字状かつY軸方向に延設された部材であり、各蓄電素子11のガス排出弁11cの直上に配置される。底側部材110は、PC、PP、PE等の、上述したバスバーフレーム12に使用可能ないずれかの絶縁部材により形成できる。蓄電素子11等の電気的絶縁性に影響を及ぼさない構成を有していれば、底側部材110は、金属等の導電部材で形成されていてもよい。
【0058】
底側部材110は、ガス排出弁11cから排出されるガスが通過するため、耐熱性が高い不燃性の部材で形成されているのが好ましい。つまり、底側部材110は、ガス排出弁11cから排出される高温のガスが有する温度では溶融しない(または変形しない)材質の部材で形成されているのが好ましい。バスバーフレーム12または外装体本体14はPPで形成され、底側部材110は、バスバーフレーム12または外装体本体14よりも耐熱性が高いPPSまたはセラミック等で形成されている。バスバーフレーム12と底側部材110とを単一の部材で一体成形する場合には、その全てを耐熱性が高い部材で成形する必要があるが、本実施の形態では、バスバーフレーム12とは別体の底側部材110のみを耐熱性が高い部材で形成すればよいので、耐熱性が高い部材の使用量を抑制できている。
【0059】
上側部材120は、底側部材110の上方に配置され、かつ、底側部材110内に収容されて、底側部材110の開放部分を閉塞するカバー部材である。上側部材120は、Y軸方向から見てZ軸マイナス方向が開放された略U字状かつY軸方向に延設された部材であり、Y軸マイナス方向の端部は閉塞され、Y軸プラス方向の端部は開放されている。これにより、上側部材120は、底側部材110とともにガスの排出経路140を構成している。排出経路140は、蓄電素子11のガス排出弁11cから排出されたガスが流れるY軸方向に延びるガスの通り道であり、当該ガスは、排出経路140をY軸プラス方向に向けて流れ、排出経路140のY軸プラス方向の端部から排出される。
【0060】
本実施の形態では、上側部材120は、Y軸方向において底側部材110と同じ長さに形成されている。Y軸方向において上側部材120を底側部材110よりも長く形成して、上側部材120のY軸プラス方向の端部を底側部材110から突出させてもよいし、その逆(上側部材120を底側部材110よりも短く形成)でもよい。上側部材120は、底側部材110よりも放熱性が高い部材で形成されているのが好ましく、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材で形成されている。
【0061】
次に、底側部材110及び上側部材120のさらに詳細な構成について、説明する。底側部材110は、底壁部111と、一対の第一側壁部112と、突出部113とを有している。上側部材120は、上壁部121と、一対の第二側壁部122と、前壁部123とを有している。
【0062】
底壁部111は、経路形成部材100の底壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、上壁部121と対向する位置に、ガス排出弁11cから排出されるガスの排出経路140に沿って配置される。具体的には、底壁部111は、蓄電素子11の容器11aの蓋部11a2に対向する位置に、XY平面に平行かつY軸方向に延設されて配置される。底壁部111には、X軸方向の中央部において、Y軸方向に並ぶ複数の孔部111aが形成されている。孔部111aは、蓄電素子11のガス排出弁11cと対向する位置に配置される、底壁部111をZ軸方向に貫通する円形状の貫通孔である。本実施の形態では、16個の蓄電素子11に対応して、16個の孔部111aがY軸方向に並んで配置されている。孔部111aは、Z軸方向から見て、ガス排出弁11cと同形状であるが、孔部111aの形状は特に限定されない。ただし、ガス排出弁11cの開放時に、当該開放を孔部111aが遮ることを抑制してスムーズなガス排出を行うために、孔部111aは、Z軸方向から見て、ガス排出弁11cと同形状またはガス排出弁11cよりも大きい形状であるのが好ましい。
【0063】
第一側壁部112は、経路形成部材100の側壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、底壁部111に接続され排出経路140に沿って配置される。具体的には、第一側壁部112は、YZ平面に平行かつY軸方向に延設されて配置されている。本実施の形態では、一対の第一側壁部112が、一対の第二側壁部122の外側において、底壁部111のX軸方向両端部からZ軸プラス方向に突出して配置されている。
【0064】
突出部113は、底壁部111の孔部111aの周囲を囲うように、孔部111aの周囲からZ軸マイナス方向に突出する凸部であり、Y軸方向に所定の間隔をあけて複数の突出部113が配列されている。言い換えれば、突出部113は、ガス排出弁11cの周囲を囲うように、底壁部111から、蓄電素子11の容器11aの蓋部11a2に向けて突出する部位である。本実施の形態では、突出部113は、孔部111aの全周を連続的に囲うように、孔部111aの全周からZ軸マイナス方向に突出する筒状の凸部である。突出部113は、Z軸方向から見て、内周面が孔部111aと同形状となる円筒状の凸部であるが、内周面が孔部111aと異なる大きさの円筒状、楕円筒状、長円筒状、角筒状等の凸部であってもよい。ただし、ガス排出弁11cの開放時のガス漏れを抑制するために、突出部113は、Z軸方向から見て、内周面が、孔部111a及びガス排出弁11cと同形状、または、孔部111a及びガス排出弁11cよりも大きい形状であるのが好ましい。
【0065】
上壁部121は、経路形成部材100の上壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、ガス排出弁11cから排出されるガスの排出経路140に沿って配置される。具体的には、上壁部121は、底壁部111と対向する位置に、XY平面に平行かつY軸方向に延設されて配置される。
【0066】
第二側壁部122は、経路形成部材100の側壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、上壁部121に接続され排出経路140に沿って配置される。具体的には、第二側壁部122は、YZ平面に平行かつY軸方向に延設されて配置されている。本実施の形態では、一対の第二側壁部122が、一対の第一側壁部112の内側において、上壁部121のX軸方向両端部からZ軸マイナス方向に突出して配置されている。排出経路140からガスが漏れ出すのを抑制するために、一対の第二側壁部122は、X軸方向両側の外面が一対の第一側壁部112の内側に当接し、かつ、Z軸マイナス方向の先端部が底壁部111に当接している。一対の第二側壁部122は、一対の第一側壁部112の外側に配置されてもよい。
【0067】
前壁部123は、経路形成部材100の前壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、上壁部121及び第二側壁部122に接続されて配置される。具体的には、前壁部123は、上壁部121及び一対の第二側壁部122のY軸マイナス方向の端部からZ軸マイナス方向に突出して、XZ平面に平行に配置されている。前壁部123は、排出経路140からガスが漏れ出すのを抑制するために、Z軸マイナス方向の先端部が底壁部111に当接している。
【0068】
上壁部121は、一対の第一側壁部112よりも上方に配置されている。このため、上壁部121が、外装体蓋体17の天面部17aによって下方に向けて押圧されている。この押圧力によって、一対の第二側壁部122及び前壁部123が底壁部111に押圧されるため、排出経路140からガスが漏れ出すのをより抑制できる。ガス排出弁11cからガスが排出された場合には、上側部材120がガスを受けるために上側部材120が浮くおそれもある。これに対し、上側部材120が外装体蓋体17から下方への押圧力を受けているため、ガスの排出を起因とした上側部材120の浮きを抑制できる。底側部材110に対しても、一対の第二側壁部122から下方に向かう押圧力が作用しているため、突出部113は、複数の蓄電素子11を下方へと押圧している。これにより、突出部113と蓋部11a2との間に隙間が生じるのを抑制できる。この押圧力によって、複数の蓄電素子11における上下方向の位置ズレを抑制することも可能である。
【0069】
[3.2 背面カバー930(排気部)の構成]
次に、背面カバー930(排気部)の構成について、詳細に説明する。図6及び図7に示すように、経路形成部材100の所定方向(Y軸プラス方向)には、背面カバー930(排気部)が配置される。背面カバー930には、経路形成部材100から排出されたガスが排気される開口部935(排気口)が形成されている。具体的には、背面カバー930は、開口部935と、壁部932と、突起933とを有している。
【0070】
開口部935は、経路形成部材100の排出口100aに対向して配置される、Z軸方向に長尺な矩形状の開口(ガスの排気口)である。排出口100aは、経路形成部材100のY軸プラス方向の端縁に設けられる、X軸方向に長尺な矩形状の開口(ガスの排出口)である。つまり、開口部935は、経路形成部材100のガスの排出口100aの長手方向(X軸方向)と交差する方向(Z軸方向)に延設されている。本実施の形態では、排出口100aに対向する位置に、複数の開口部935がX軸方向に並んで配置されている。具体的には、図6に示すように、背面カバー930における排出口100aに対向する領域Rと重なる位置に、X軸方向に並ぶ3つの開口部935が配置されている。領域Rと重なる位置に配置される開口部935の数は、特に限定されない。
【0071】
壁部932は、X軸方向において開口部935(排気口)と隣り合う位置に配置される、XZ平面に平行かつZ軸方向に長尺な平板状かつ矩形状の壁部である。つまり、壁部932は、X軸方向において隣り合う2つの開口部935の間に配置される、開口が形成されていない壁部であり、X軸方向に複数の壁部932が並んで配置されている。壁部932は、排出口100aに対向する壁部である。
【0072】
突起933は、開口部935(排気口)に沿って配置され、壁部932から所定方向(Y軸プラス方向)と反対方向(Y軸マイナス方向)に突出する、YZ平面に平行かつZ軸方向に長尺な平板状かつ矩形状の突起である。つまり、突起933は、開口部935の長手方向(Z軸方向)に延設されて配置されている。具体的には、突起933は、開口部935の端縁935aから所定方向と反対方向(Y軸マイナス方向)に突出する。端縁935aは、開口部935のX軸マイナス方向の端縁であり、壁部932のX軸プラス方向の端縁でもある。突起933は、壁部932と一体に形成されている。背面カバー930における壁部932と隣り合う位置に切り込みを入れて開口部935を形成し、開口部935に配置されていた部分を壁部932からY軸マイナス方向に略90°折り曲げることにより、Y軸マイナス方向に突出する突起933が形成される。これにより、突起933は、壁部932に形成されたスリットである開口部935(排気口)の片側で、排出口100aに向けて突出する。
【0073】
突起933は、経路形成部材100の排出口100aと対向する位置に配置される。本実施の形態では、排出口100aに対向する位置に、複数の突起933がX軸方向に並んで配置されている。つまり、図6に示すように、背面カバー930における排出口100aに対向する領域Rと重なる位置に、X軸方向に並ぶ2つの突起933が配置されている。領域Rと重なる位置に配置される突起933の数は、特に限定されない。
【0074】
[4 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電設備900によれば、蓄電装置1を収容する収容体(ラック901)の排気部(背面カバー930)には、蓄電装置1が有するガスの排出口100aに対向する壁部932に、ガスを排気する排気口(開口部935)が形成されている。排気口は、蓄電素子11のガス排出弁11cからのガスの排出経路140を形成する経路形成部材100から排出されたガスが排気される排気口である。排気部は、排気口に沿って配置され、排気口と隣り合う壁部932から排出口100aに向けて突出する突起933を有している。このように、経路形成部材100のガス出口側に設けられた排気部に、排気口に沿って排気口と隣り合う壁部932から蓄電装置1の排出口100aに向けて突出する突起933を設ける。これにより、ガスとともに蓄電素子11の内容物等の物体が経路形成部材100の排出口100aから排出された場合でも、当該物体が突起933で留まったり突起933で切断されたりすることにより、当該物体が排気口を塞いでしまうのを抑制できる。以下に、具体的に説明する。
【0075】
図8A及び図8Bは、本実施の形態に係る背面カバー930(排気部)に突起933を形成したことによる効果を説明する図である。具体的には、図8A及び図8Bは、図7で示した背面カバー930を示す断面図である。
【0076】
図8Aに示すように、蓄電素子11のガス排出弁11cからガスが排出され、比較的大きい(長い)物体Aとともに、経路形成部材100の排出経路140を流れてきた場合、物体Aは、突起933(突起933a及び933b)に引っ掛かる。これにより、物体Aが開口部935から離間して配置されるため、物体Aと開口部935との間に空間Sを確保でき、物体Aが開口部935を塞いでしまうのを抑制できる。つまり、物体Aと開口部935との間に空間Sが形成されると、空間SのZ軸方向側は開放されやすいため、開口部935からのガス放出が妨げられるのを抑制できる。
【0077】
図8Bに示すように、図8Aの状態において、物体Aが突起933(突起933a及び933b)に衝突することにより切断されて、物体A1と物体A2とに分かれる場合もある。この場合には、比較的大きい(長い)物体Aが切断されて、比較的小さい(短い)物体A1及びA2になるため、物体A1及びA2が突起933a及び933bに引っ掛かる、または、突起933a及び933bから飛び出すことが想定される。これによっても、物体A1及びA2が開口部935を塞いでしまうのを抑制できる。
【0078】
これらのことから、蓄電設備900において、蓄電素子11のガス排出弁11cからガスが排出される際に、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる。
【0079】
突起933がスリット(開口部935)の周囲を囲う筒状であるような場合には、蓄電素子11の内容物等の物体が突起933に付着すると、当該物体がスリットを塞ぐおそれがある。しかしながら、突起933は、スリット(開口部935)の片側で突出する構成であるため、当該物体が突起933に付着した場合でも隙間ができやすく、当該物体がスリットを塞ぐのを抑制できる。これにより、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる。
【0080】
排気部(背面カバー930)において、突起933が、排気口(開口部935)の端縁935aから突出することで、突起933が排気口に近接して設けられることとなる。これにより、蓄電素子11の内容物等の物体が排気口を塞いでしまうのを効果的に抑制できるため、ガスの外部への排気能力が低下するのを効果的に抑制できる。
【0081】
排気部(背面カバー930)において、突起933が、排気口(開口部935)の長手方向に延設されていることで、排気口の長手方向に亘って、蓄電素子11の内容物等の物体が突起933で留まったり突起933で切断されたりする。これにより、当該物体が排気口を塞いでしまうのを排気口の長手方向に亘って抑制できるため、ガスの外部への排気能力が低下するのを効果的に抑制できる。
【0082】
排気部(背面カバー930)において、突起933が、排気口(開口部935)と隣り合う壁部932と一体に形成されていることで、突起933を壁部932から折り曲げて形成できる等、突起933を容易に形成できる。突起933が壁部932と別体で形成されるよりも、部品点数を低減できる。このように、蓄電設備900において、簡易な構成で、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる。
【0083】
排気部(背面カバー930)の排気口(開口部935)が、経路形成部材100のガスの排出口100aの長手方向と交差する方向に延設されていることで、経路形成部材100の排出口100aからは、排気口と交差する方向に長い物体が排出されやすい。これにより、排気部に突起933が設けられていなければ、当該物体は、排気口を通過し難く、排気口で留まって、排気口を塞ぎやすい。このため、排気口が、経路形成部材100の排出口100aの長手方向と交差する方向に延設されている構成でも、排気部に突起933を設けることにより、当該物体が排気口を塞いでしまうのを抑制でき、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる。排気口が排出口100aの長手方向と交差する方向に延設されていることで、排出口100aから排出された物体が排気口で留まっても、排気口の全てを塞ぐのは抑制される。これにより、当該物体が排気口の全体を塞いでしまうのを抑制でき、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制できる。
【0084】
[5 変形例の説明]
以上、本実施の形態に係る蓄電設備及び蓄電設備について説明したが、本発明は、上記実施の形態には限定されない。今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲には、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
【0085】
上記実施の形態では、排気部(背面カバー930)において、突起933は、壁部932と一体に形成されていることとしたが、壁部932と別体で形成されていてもよい。図9は、実施の形態の変形例に係る背面カバー930(排気部)の構成を示す斜視図である。図9は、図6に対応する図である。
【0086】
図9に示すように、排気部(背面カバー930)には、突起933に代えて、突起936が配置されている。本変形例では、5つの開口部935(排気口)のうちの中央の開口部935の側方に、1つの突起936が、Z軸方向に延設されて配置されている。突起936は、Z軸方向に並ぶ複数の蓄電装置1の経路形成部材100の排出口100aに対向して配置されており、当該複数の排出口100aから排出される物体が、それぞれの排出口100aに対向する排気口を塞いでしまうのを抑制する。Z軸方向に並ぶ全ての蓄電装置1に対応して、1つの突起936が延設されて配置されてもよいし、複数の突起936がZ軸方向に並んで配置されてもよい。突起936は、Z軸方向において開口部935と同程度の長さであり、1つの蓄電装置1に対応して1つの突起936が配置されてもよい。突起936は、それぞれの開口部935に対応して、X軸方向に並んで複数配置されてもよい。
【0087】
突起936は、突起本体部936aと、突起取付部936bとを有している。突起本体部936aは、突起936の本体部であり、YZ平面に平行かつZ軸方向に延設される長尺な平板状の部位である。突起取付部936bは、突起本体部936aのZ軸方向両端部に配置され、突起936を壁部932に対して取り付けるための部位である。突起取付部936bは、溶接、ねじ止め、または、接着等により、壁部932に対して取り付けられる。突起本体部936aの長さによっては、突起取付部936bは、1つしか設けられていなくてもよいし、3つ以上設けられていてもよい。
【0088】
本変形例によれば、突起936が壁部932と別体で形成されているため、壁部932に突起936を取り付けるという単純な工程によって、背面カバー930を容易に作製できる。既存の設備に突起936を取り付けることで、突起936を有する背面カバー930を容易に作製できる。突起936を壁部932と別体にすることで部品点数が増加するが、図9のように突起936の数を少なくすることで、部品点数の増加を抑制できる。
【0089】
上記実施の形態では、経路形成部材100は、外装体18から突出して配置されることとした。しかし、経路形成部材100は、全てが外装体18から突出しない、または、底側部材110若しくは上側部材120が外装体18から突出しないことにしてもよい。経路形成部材100は、バスバーフレーム12に配置されていなくてもよい。経路形成部材100は、バスバーフレーム12と一体形成(一体化)されていてもよい。この場合、経路形成部材100におけるガスのガイドとなる部位を、バスバーフレーム12に設けられた配線経路の壁で流用してもよいし、当該ガイドがなくてもよく、経路形成部材100が排出口100aを備えていればよい。このとき上述した所定方向は、排出口100aが定義される面に垂直な方向とできる。
【0090】
上記実施の形態では、経路形成部材100の底側部材110は、一対の第一側壁部112を有していることとしたが、底側部材110は、いずれか一方または双方の第一側壁部112を有していなくてもよい。経路形成部材100は、底側部材110を有していなくてもよい。
【0091】
上記実施の形態では、経路形成部材100は、長尺な矩形筒状の部材であることとした。しかし、経路形成部材100の形状は、特に限定されず、円筒状、長円筒状、楕円筒状、矩形状以外の多角筒状等でもよく、長尺でなくてもよい。つまり、経路形成部材100の排出口100aの形状は、X軸方向に長尺な楕円形状、長円形状、矩形状以外の多角形状等でもよく、Z軸方向に長尺な形状でもよく、正方形状、正多角形状、円形状等の長尺ではない形状等でもよい。経路形成部材100は、底側部材110と上側部材120とに分割された構成ではなく、底側部材110と上側部材120とが一体化された筒状の部材であってもよい。
【0092】
上記実施の形態では、経路形成部材100の上側部材120は、前壁部123と一対の第二側壁部122とを有していることとした。しかし、上側部材120は、いずれか一方または双方の第二側壁部122を有していなくてもよい。上側部材120は、前壁部123を有しておらず、Y軸方向の両側からガスが排出されてもよい。この場合、経路形成部材100のY軸方向の両側において、上述した構成を有していてもよいし、片側のみ上述した構成を有していてもよい。
【0093】
上記実施の形態において、蓄電装置1は、経路形成部材100を有しておらず、蓄電装置1内の空間が排出経路140として機能してもよい。
【0094】
上記実施の形態において、排気部(背面カバー930)に形成される排気口(開口部935)の位置及び数は、特に限定されない。排気部(背面カバー930)の壁部932には、開口が形成されていないこととしたが、壁部932には、開口が形成されていてもよい。排気部は、背面カバー930ではなく、背面カバー930とは別体のパネルであってもよい。
【0095】
上記実施の形態では、排気口(開口部935)は、Z軸方向に長尺な矩形状の開口であることとした。しかし、開口部935の形状は、特に限定されず、Z軸方向に長尺な楕円形状、長円形状、矩形状以外の多角形状等でもよく、X軸方向に長尺な形状でもよく、正方形状、正多角形状、円形状等の長尺ではない形状等でもよい。つまり、排気口(開口部935)は、経路形成部材100のガスの排出口100aの長手方向と交差する方向に延設されていなくてもよい。
【0096】
上記実施の形態では、排気部(背面カバー930)の突起933は、排気口(開口部935)のX軸マイナス方向の端縁935aから突出し、かつ、排気口の長手方向に連続的に延設されて配置されていることとした。しかし、突起933は、排気口のX軸プラス方向の端縁から突出していてもよいし、排気口のZ軸プラス方向またはZ軸マイナス方向の端縁から突出していてもよい。突起933は、排気口の近傍ではあるが排気口と離間した位置から突出していてもよいし、排気口に沿って断続的に配置されていてもよいし、排気口に沿う方向に短い突起933が突出していてもよい。突起933は、排気口の1つの端縁に沿う直線状ではなく、排気口の2つの端縁に沿うL字状、排気口の3つの端縁に沿うU字状、または、排気口の4つの端縁に沿う環状(O字状)の部位であってもよい。突起933は、環状の場合には、排気口が物体に塞がれるのを抑制するために、排気口の全周に沿って連続的に形成されるのではなく、切れ目が設けられる等により断続的に形成されてもよい。
【0097】
上記実施の形態では、突起933は、壁部932から、所定方向と反対方向としてのY軸マイナス方向(壁部932と直交する方向)に突出することとした。しかし、突起933は、Y軸マイナス方向から傾斜した方向(壁部932と直交する方向から傾斜した方向)に突出してもよい。つまり、上記の「所定方向と反対方向」とは、Y軸マイナス方向に向く方向であればよく、Y軸マイナス方向のみならず、Y軸マイナス方向から傾斜した方向(壁部932と直交する方向から傾斜した方向)も含む概念である。
【0098】
上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0099】
本発明は、このような蓄電設備900として実現できるだけでなく、収容体(ラック901)、または、収容体と経路形成部材100(排出経路140)及び/若しくは蓄電素子11との組み合わせとしても実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子を備えた蓄電設備に適用できる。
【符号の説明】
【0101】
1 蓄電装置
10 蓄電ユニット
11 蓄電素子
11a 容器
11a1 容器本体
11a2 蓋部
11b 電極端子
11c ガス排出弁
11d スペーサ
12 バスバーフレーム
12a 経路形成部材配置部
13 バスバー
13a 検出線
13b コネクタ
14 外装体本体
14a 切欠部
15 外装体支持体
15a 底部
15b、15c、17b、17c 接続部
16 基板ユニット取付部
17 外装体蓋体
17a 天面部
18 外装体
20 基板ユニット
30 ケーブル
31 正極電源ケーブル
32 負極電源ケーブル
100 経路形成部材
100a 排出口
110 底側部材
111 底壁部
111a 孔部
112 第一側壁部
113 突出部
120 上側部材
121 上壁部
122 第二側壁部
123 前壁部
140 排出経路
900 蓄電設備
901 ラック
910 ラック本体
920 前面カバー
925、935 開口部
930 背面カバー
932 壁部
933、933a、933b、936 突起
935a 端縁
940 棚板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9