(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】入店管理装置、入店管理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20241217BHJP
【FI】
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2022518112
(86)(22)【出願日】2021-04-28
(86)【国際出願番号】 JP2021016945
(87)【国際公開番号】W WO2021221098
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2024-03-06
(31)【優先権主張番号】P 2020080075
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】森崎 充敬
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-098814(JP,A)
【文献】特開2016-071192(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0030129(US,A1)
【文献】特開2017-210749(JP,A)
【文献】国際公開第2019/186880(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108846969(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗の入口に設置された人感センサが人を検知したら、当該入口に設けられた出力手段に、入店方法の音声ガイダンスを出力させる出力制御手段と、
前記入口に設けられた端末から、人を認証するための認証情報を取得する取得手段と、
取得された前記認証情報が基準を満たしたら前記入口のドアを開錠する開閉制御手段と、を備え、
前記出力制御手段は、前記認証情報を取得する前の前記人感センサの検知結果に含まれる人の検知場所に基づいて、前記音声ガイダンスの要否を判断して、前記音声ガイダンスの出力を制御
し、
前記端末は、前記ドアの横に設置され、
前記出力制御手段は、当該端末が前記認証情報の取得処理を開始する前に、前記人感センサが人を検知した場合、第1のガイダンスを出力させ、
前記出力制御手段は、前記第1のガイダンスの出力後も、前記人感センサが人を検知し続けた場合、前記第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させ、
前記第2のガイダンスの音量は、前記第1のガイダンスの音量よりも小さい、入店管理装置。
【請求項2】
請求項
1に記載の入店管理装置において、
前記人感センサの第1の検出範囲よりも狭い第2の検出範囲を有し、前記ドアの近くに居る人を検知する第2の人感センサをさらに備え、
前記出力制御手段は、前記人感センサが前記第1の検出範囲内に人の存在を検知して前記第1のガイダンスを出力した後、前記第2の人感センサが前記第2の検出範囲内に前記人の存在を検知したら、前記第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させ、
前記第2のガイダンスの音量は、前記第1のガイダンスの音量よりも小さい、入店管理装置。
【請求項3】
請求項1
または2に記載の入店管理装置において、
前記出力制御手段は、前記人感センサが前記人を検知した後、第1の基準時間経過しても、前記端末において前記認証情報の取得処理が実行されなかった場合、前記音声ガイダンスを出力させる、入店管理装置。
【請求項4】
請求項1から
3のいずれか一項に記載の入店管理装置において、
繰り返し前記人感センサの検知結果を取得し、複数の前記検知結果に含まれる画像の解析結果を用いて、ガイダンスの内容および通知方法の少なくとも一方を決定する決定手段をさらに備え、
前記出力制御手段は、決定内容に従った前記ガイダンスを出力させる、入店管理装置。
【請求項5】
請求項
4に記載の入店管理装置において、
前記出力制御手段は、
前記人感センサが第3の基準時間連続して人を検知すると、第3のガイダンスを出力させ、
その後、前記ドアが開錠されずに第4の基準時間が経過したら、第4のガイダンスを出力させる、入店管理装置。
【請求項6】
請求項
5に記載の入店管理装置において、
前記第4のガイダンスを行った後、さらに第5の基準時間が経過したら、オペレーションセンタに通知する通知手段をさらに備える、入店管理装置。
【請求項7】
入店管理装置が、
店舗の入口に設置された人感センサが人を検知したら、当該入口に設けられた出力装置に、入店方法の音声ガイダンスを出力させ、
前記入口に設けられた端末から、人を認証するための認証情報を取得し、
取得された前記認証情報が基準を満たしたら前記入口のドアを開錠し、
前記認証情報を取得する前の前記人感センサの検知結果に含まれる人の検知場所に基づいて、前記音声ガイダンスの要否を判断して、前記音声ガイダンスの出力を制御
し、
前記端末は、前記ドアの横に設置され、
前記入店管理装置が、
当該端末が前記認証情報の取得処理を開始する前に、前記人感センサが人を検知した場合、第1のガイダンスを出力させ、
前記第1のガイダンスの出力後も、前記人感センサが人を検知し続けた場合、前記第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させ、
前記第2のガイダンスの音量は、前記第1のガイダンスの音量よりも小さい、入店管理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
店舗の入口に設置された人感センサが人を検知したら、当該入口に設けられた出力装置に、入店方法の音声ガイダンスを出力させる手順、
前記入口に設けられた端末から、人を認証するための認証情報を取得する手順、
取得された前記認証情報が基準を満たしたら前記入口のドアを開錠する手順、を実行させ、
前記出力する手順において、前記認証情報を取得する前の前記人感センサの検知結果に含まれる人の検知場所に基づいて、前記音声ガイダンスの要否を判断して、前記音声ガイダンスの出力を制御する手順、を実行させ
、
前記端末は、前記ドアの横に設置され、
前記コンピュータに、
当該端末が前記認証情報の取得処理を開始する前に、前記人感センサが人を検知した場合、第1のガイダンスを出力させる手順、
前記第1のガイダンスの出力後も、前記人感センサが人を検知し続けた場合、前記第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させる手順、を実行させ、
前記第2のガイダンスの音量は、前記第1のガイダンスの音量よりも小さい、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入店管理装置、入店管理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットのセルフレジや、金融機関などのATM(Automatic Teller Machine)など、顧客自身に操作させる端末が普及している。特許文献1には、顧客が顧客装置の操作に困っているか否かを、顧客の操作履歴に基づいて分析し、顧客装置の操作に対する顧客の困惑度を算定し、算定された困惑度を、緊急的なフォローが必要であると判定された顧客に対するフォローの指令を含めて営業担当者のユーザ端末へ通知してもよいことが記載されている。顧客の操作履歴は、操作メニューにおける滞留時間、同種の操作メニューの表示回数、操作エラーの回数、操作にかかった時間などを含んでいる。
【0003】
特許文献2には、ユーザ操作端末装置におけるユーザの操作への迷い度を検出し、効果的な操作支援ガイドを提供することが記載されている。例えば、顧客が操作に迷っている状態を、操作にかかる時間などで測るのではなく、顧客の操作画面に対する視線を検出し、視線の滞留時間などを検出することで、視線のさまよっている状態を基準に基づいて判定することで、顧客の操作迷いを検出している。そして、視線の滞留箇所に対応した操作支援ガイドを出力することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-40956号公報
【文献】特開2014-109916号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、人手不足への対策としてコンビニエンスストアなどで夜間に無人営業する店舗の試行され始めている。無人営業している店舗は、基本的に入口が施錠されていて、顧客は来店時に所定の認証操作を行うことにより自動ドアが解錠されて入店できる。
【0006】
しかしながら、入店するための認証操作が分からず、来店したものの入店を諦めて帰ってしまう顧客も多い。このように入店を諦めて帰ってしまう顧客を少なくすことが望まれている。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、来店した顧客を入店に導くことにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の各側面では、上述した課題を解決するために、それぞれ以下の構成を採用する。
【0009】
第一の側面は、入店管理装置に関する。
第一の側面に係る入店管理装置は、
店舗の入口に設置された人感センサが人を検知したら、当該入口に設けられた出力手段に、入店方法の音声ガイダンスを出力させる出力制御手段と、
前記入口に設けられた端末から、人を認証するための認証情報を取得する取得手段と、
取得された前記認証情報が基準を満たしたら前記入口のドアを開錠する開閉制御手段と、を有し、
前記出力制御手段は、前記認証情報を取得する前の前記人感センサの検知結果を用いて、前記音声ガイダンスの要否を判断して、前記音声ガイダンスの出力を制御する。
【0010】
第二の側面は、少なくとも1つのコンピュータにより実行される入店管理装置の入店管理方法に関する。
第二の側面に係る入店管理方法は、
入店管理装置が、
店舗の入口に設置された人感センサが人を検知したら、当該入口に設けられた出力装置に、入店方法の音声ガイダンスを出力させ、
前記入口に設けられた端末から、人を認証するための認証情報を取得し、
取得された前記認証情報が基準を満たしたら前記入口のドアを開錠し、
前記認証情報を取得する前の前記人感センサの検知結果を用いて、前記音声ガイダンスの要否を判断して、前記音声ガイダンスの出力を制御する、ことを含む。
【0011】
なお、本発明の他の側面としては、上記第二の側面の方法を少なくとも1つのコンピュータに実行させるプログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体であってもよい。この記録媒体は、非一時的な有形の媒体を含む。
このコンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されたとき、コンピュータに、入店管理装置上で、その入店管理方法を実施させるコンピュータプログラムコードを含む。
【0012】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0013】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0014】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムには複数の手順を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の手順を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の方法およびコンピュータプログラムを実施するときには、その複数の手順の順番は内容的に支障のない範囲で変更することができる。
【0015】
さらに、本発明の方法およびコンピュータプログラムの複数の手順は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある手順の実行中に他の手順が発生すること、ある手順の実行タイミングと他の手順の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【発明の効果】
【0016】
上記各側面によれば、無人店舗への入店方法に関するガイダンスを効率よく出力し、顧客を入店に導いて、利用率の低下を防止する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施の形態に係る入店管理システムの構成例を示す図である。
【
図2】実施形態の入店管理装置を実現する操作端末のコンピュータのハードウェア構成を例示するブロック図である。
【
図3】店舗の入口を店舗の外側から見た正面図である。
【
図5】本発明の実施の形態に係る入店管理装置の構成を論理的に示す機能ブロック図である。
【
図6】実施形態の入店管理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図7】実施形態の入店管理装置の構成例を論理的に示す機能ブロック図である。
【
図8】実施形態の入店管理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図9】実施形態の入店管理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図10】実施形態の入店管理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図11】実施形態の入店管理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図12】実施形態の入店管理装置の構成例を論理的に示す機能ブロック図である。
【
図13】実施形態の入店管理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図14】実施形態の入店管理装置の構成例を論理的に示す機能ブロック図である。
【
図15】実施形態の入店管理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図16】変形態様の人感センサの配置を示す図である。
【
図17】変形
態様の入店管理装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、各図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
【0019】
実施形態において「取得」とは、自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータまたは情報を取りに行くこと(能動的な取得)、および、自装置に他の装置から出力されるデータまたは情報を入力すること(受動的な取得)の少なくとも一方を含む。能動的な取得の例は、他の装置にリクエストまたは問い合わせしてその返信を受信すること、及び、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すこと等がある。また、受動的な取得の例は、配信(または、送信、プッシュ通知等)される情報を受信すること等がある。さらに、「取得」とは、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、または、配信されたデータまたは情報を選択して受信することであってもよい。
【0020】
(第1実施形態)
<システム概要>
図1は、本発明の実施の形態に係る入店管理システム1の構成例を示す図である。入店管理システム1は、操作端末40と、サーバ10と、を備える。操作端末40は、店舗の自動ドア20の側方に設けられる筐体50に含まれていて、店舗に来店する顧客Uの操作を受け付ける。操作端末40は、後述する入店管理装置100を実現するコンピュータ1000を含んでいる。サーバ10と操作端末40は通信ネットワーク3を介して接続される。サーバ10は、操作端末40を管理する。入店管理システム1は、さらに記憶装置12を備えている。
【0021】
記憶装置12は、サーバ10が使用する各種情報(例えば、後述する認証情報、来店記録など)を記憶および蓄積する。記憶装置12は、サーバ10の内部に設けられてもよいし、外部に設けられてもよい。つまり記憶装置12は、サーバ10と一体のハードウェアであってもよいし、サーバ10とは別体のハードウェアであってもよい。また、記憶装置12は、通信ネットワーク3を介してサーバ10に接続されてもよい。
【0022】
<ハードウェア構成例>
図2は、後述する入店管理装置100を実現する操作端末40のコンピュータ1000のハードウェア構成を例示するブロック図である。
図1のサーバ10も、コンピュータ1000によって実現される。また、入店管理装置100の機能は、操作端末40とサーバ10が分担して実現してもよい。
【0023】
コンピュータ1000は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、およびネットワークインタフェース1060を有する。
【0024】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、およびネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0025】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0026】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0027】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は入店管理装置100の各機能(例えば、後述する出力制御部102、取得部104、開閉制御部106、決定部108、通知部110など)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040はサーバ10の記憶装置12の各データも記憶してもよい。
【0028】
プログラムモジュールは、記録媒体に記録されてもよい。プログラムモジュールを記録する記録媒体は、非一時的な有形のコンピュータ1000が使用可能な媒体を含み、その媒体に、コンピュータ1000(プロセッサ1020)が読み取り可能なプログラムコードが埋め込まれてよい。
【0029】
入出力インタフェース1050は、コンピュータ1000と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。入出力インタフェース1050は、ブルートゥース(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの近距離無線通信を行う通信インタフェースとしても機能する。
【0030】
ネットワークインタフェース1060は、コンピュータ1000を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。この通信ネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060が通信ネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
【0031】
そして、コンピュータ1000は、入出力インタフェース1050またはネットワークインタフェース1060を介して、必要な機器(例えば、操作端末40とサーバ10間の接続、あるいは、後述する操作端末40のディスプレイ54、コードリーダ56、撮影ボタン60などの操作ボタン、カメラ62、スピーカ66、マイクロフォン68、図示されない、サーバ10のキーボード、マウス、スピーカ、マイクロフォン、プリンタ等)に接続する。
【0032】
図3は、店舗の入口を店舗の外側から見た正面図である。
上記したように、店舗の入口には、自動ドア20と、自動ドア20の側方に操作端末40を含む筐体50が設けられている。入店管理システム1は、さらに、カメラ5と、センサ30とを備えている。
【0033】
カメラ5は、自動ドア20の近傍に設けられていて、自動ドア20前に近づく人を撮像する。カメラ5は、レンズとCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサといった撮像素子を備える。カメラ5により撮像される画像は、動画、静止画、および所定間隔毎のフレーム画像の少なくともいずれか一つである。カメラ5は、店舗の入口に設けられる防犯用の監視カメラであってもよい。
【0034】
センサ30は、自動ドア20の上部に設けられていて、自動ドア20前に立った人を検知する。センサ30は、例えば、赤外線センサなどである。
【0035】
カメラ5および/またはセンサ30と、入店管理装置100(操作端末40および/または入店管理装置100)との間の通信手段は特に限定されず、また、有線および無線のいずれの通信方法でもよい。
【0036】
図4は、操作端末40が設けられる筐体50の外観図である。操作端末40を実現する
図2のコンピュータ1000は、筐体50の内部に含まれている。筐体50の前面52には、操作端末40のディスプレイ54と、コードリーダ56と、撮影ボタン60と、カメラ62と、スピーカ66と、マイクロフォン68と、が設けられている。
【0037】
ディスプレイ54は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイであり、利用者の操作を受け付けるタッチパネルであってもよい。コードリーダ56は、読み取り面にかざされたQRコード(登録商標)やバーコードなどを読み取る。カメラ62は、操作端末40の前に立っている顧客Uの顔を撮影する。撮影ボタン60は、カメラ62による顧客Uの顔の撮影を行うための操作ボタンである。ただし、撮影ボタン60は、タッチパネル(ディスプレイ54)に表示される操作ボタンなどのGUI(Graphical User Interface)であってもよい。スピーカ66は、顧客Uに音声ガイダンスを出力したり、通知音を出力したりする。マイクロフォン68は、顧客Uの発話音声や店舗周辺の環境音を集音する。
【0038】
本実施形態において、操作端末40は、店舗が無人営業の場合に顧客Uが入店する際に操作するものである。顧客Uは、当該店舗が提供する会員サービスの利用を予めユーザ登録した会員であってもよいし、会員でなくてもよい。会員の場合、例えば、顧客Uには会員番号などの会員識別情報が割り当てられ、例えば、会員番号を示すバーコードやQRコード(登録商標)などが記載された会員カードなどが配布されていてもよい。
【0039】
あるいは、当該会員サービスを提供するアプリケーションを顧客Uのスマートフォンなどで起動し、ユーザ登録時に登録されるユーザIDとパスワードなどのユーザ情報を用いてログインすることで、会員番号を示すバーコードやQRコードを携帯端末のディスプレイに表示させてもよい。アプリケーションではなく、ブラウザを用いて会員サービスを提供する所定のウェブページにアクセスし、会員ページにユーザ情報を用いてログインすることで、会員番号を示すバーコードやQRコードを携帯端末のディスプレイに表示させてもよい。
【0040】
以後、顧客Uが入店のために使用するQRコードを入店QRコードとも呼ぶ。入店QRコードは、会員を特定できる情報(例えば、会員番号)が含まれる。さらに、入店QRコードは有効期限を有してもよく、有効期限の情報も含んでもよい。
【0041】
また、コードリーダ56は、ICカードリーダであってもよい。顧客Uの携帯端末のICメモリに会員番号を示す情報を記録しておき、携帯端末をICカードリーダにあてることで、ICカードリーダに会員番号を示す情報を読み取らせてもよい。
【0042】
さらに、店舗側の入店用のQRコードを顧客Uのスマートフォンで読み込み、当該QRコードが示す所定のウェブページの操作画面に従い、操作させることで、顧客Uの会員番号を操作端末40に送信させることもできる。
【0043】
詳細には、操作端末40は、さらに、ブルートゥース(登録商標)などの近距離通信手段(不図示)を有する。また、入店用のQRコードは、店舗入口の壁面、ドア、操作端末40の前面などに掲示されているか、操作端末40のディスプレイ54に表示されている。
【0044】
そして、顧客Uのスマートフォンで入店用のQRコードを読み込む。そして、QRコードが示す所定のウェブページにアクセスして開き、当該ウェブページの操作画面に従い操作する。操作を受け付けると会員番号がスマートフォンの近距離通信手段(例えば、ブルートゥース(登録商標))を用いて操作端末40に送信される。操作端末40は、近距離通信手段を用いて顧客Uのスマートフォンから会員番号を受信することができる。この会員番号は、ビジター用の仮の会員番号であってもよいし、QRコードが示す所定のウェブページで会員ページにログインさせて特定された顧客Uの会員番号であってもよい。会員番号は、顧客Uのスマートフォンのメモリに記憶されていてもよいし、会員専用のウェブページにQRコードでアクセスしてログインさせることで、会員番号を取得して操作端末40に送信してもよい。
【0045】
また、顧客Uが店舗の会員登録をしていない場合、操作端末40に設けられたカメラ62により顧客Uの顔の画像を撮像することで、入店が可能になる。本実施形態では、顧客Uに顔の撮影の同意を得るために、撮影ボタン60の押下を顧客Uに行わせている。
【0046】
<機能構成例>
図5は、本発明の実施の形態に係る入店管理装置100の構成を論理的に示す機能ブロック図である。入店管理装置100は、出力制御部102と、取得部104と、開閉制御部106と、を備える。
【0047】
出力制御部102は、店舗の入口に設置された人感センサ70が人を検知したら、当該入口に設けられた出力部80(
図4のスピーカ66など)に、入店方法の音声ガイダンスを出力させる。取得部104は、入口に設けられた操作端末40から、人を認証するための認証情報を取得する。開閉制御部106は、取得された認証情報が基準を満たしたら入口の自動ドア20を開錠する。出力制御部102は、認証情報を取得する前の人感センサ70の検知結果を用いて、音声ガイダンスの要否を判断して、音声ガイダンスの出力を制御する。
【0048】
認証情報は、例えば、顔認証に用いる顔画像または顔画像の特徴量、あるいは、会員番号などの会員を特定できる情報である。ただし、顔認証以外の他の生体認証情報であってもよい。他の生体認証情報は、例えば、虹彩、静脈、耳介、指紋、歩容、背格好(身長、肩幅、身丈、骨格等)等の少なくともいずれか一つの特徴量を含む。
【0049】
人感センサ70は、
図3の自動ドア20の近傍に設置される赤外線センサ(センサ30)およびカメラ5の画像の解析処理による画像センサの少なくとも一方であるが、これに限定されない。出力部80は、
図4の操作端末40のスピーカ66およびディスプレイ54の少なくとも一方である。あるいは、操作端末40に設けられる他のLED(Light Emitting Diode)などの照明部であってもよい。出力部80がLEDの場合、出力制御部102は、LEDの点灯、点滅、消灯などを制御する。
【0050】
上記したように、顧客Uは、店舗の会員の場合と会員でない場合が想定される。または、会員であっても会員であるコードを証明するための会員証などを携帯してない場合も考えられる。
【0051】
顧客Uが店舗に入店するための操作は、会員の場合と会員ではない場合(あるいは、会員カードを忘れた場合も含む)で異なる。会員の場合は、会員カードまたは顧客Uの携帯端末(不図示)に入店QRコードなどを表示させ、コードリーダ56にかざすことで会員情報を読み取らせて入店することができる。一方、会員でない場合、顧客Uの顔を撮像した画像を一時的に保存する。
【0052】
自動ドア20の開錠とは、無人営業時に施錠されている自動ドア20を解錠するとともに、自動的に開くことを言う。また、センサ30により顧客Uの入店が検出された場合、再度自動ドア20は自動的に施錠されて、店舗の外部から顧客U以外の他者が入店できないようにするのが好ましい。ただし、店舗の内側からは所定の操作(例えば、人感センサ70による人検知または認証(顔認証または会員カードや入店QRコード提示)など)により自動ドア20は開錠され、顧客Uは外に出ることができるものとする。
【0053】
また、無人営業とは、店員が店舗に不在、または、店員が店舗に居るが顧客対応できない状態、例えば、所謂ワンオペ状態などの営業形態を含む。
【0054】
<動作例>
図6は、本実施形態の入店管理装置100の動作例を示すフローチャートである。
まず、店舗の入口に設置された人感センサ70(センサ30またはカメラ5の撮像画像解析による検出)が人を検知したら(ステップS101のYES)、出力制御部102は、認証情報を取得する前の人感センサ70の検知結果を用いて、音声ガイダンスの要否を判断する(ステップS103)。人感センサ70が人を検知するまで(ステップS101のNO)、出力制御部102は待機する。
【0055】
音声ガイダンスの出力が必要な場合(ステップS103の要)、出力制御部102は、当該入口に設けられたスピーカ66から入店方法の音声ガイダンスを出力させる(ステップS105)。例えば、自動ドア20の上のセンサ30が、自動ドア20の前に顧客Uの存在を検知した場合、「自動ドアの左側にある操作パネルの前にお進みください。」など、操作端末40の存在を顧客Uに伝えるための音声ガイダンスを操作端末40のスピーカ66から出力させる。
【0056】
一方、音声ガイダンスの出力が不要な場合(ステップS103の否)、ステップS105をバイパスして、出力制御部102は、音声ガイダンスを出力しないでステップS107に進む。これは、例えば、カメラ5の画像の解析結果により、顧客Uが操作端末40の前に居ることが検知された場合などである。
【0057】
そして、取得部104は、入口に設けられた操作端末40から、人を認証するための認証情報を取得する(ステップS107)。具体的には、例えば、顧客Uが操作端末40のコードリーダ56に、顧客Uの携帯端末に表示させた入店QRコードをかざすことで、顧客Uの会員情報が読み取られ、取得部104は認証情報として取得する。あるいは、顧客Uが会員でない場合には、操作端末40の撮影ボタン60を押下して顧客Uの顔をカメラ62が撮影する。取得部104は、カメラ62により撮像された顧客Uの顔画像を認証情報として取得する。
【0058】
開閉制御部106は、取得された認証情報が基準を満たしたら(ステップS109のYES)、入口の自動ドア20を開錠する(ステップS111)。一方、認証情報が基準を満たさない場合(ステップS109のNO)、ステップS111はバイパススして自動ドア20は開錠せずに本処理を終了する。
【0059】
認証情報は、例えば、入店QRコードから読み取られた認証情報(会員情報)を、サーバ10の記憶装置12に登録されている当該店舗の会員情報と照合し、当該店舗の会員であることが特定できた場合に基準を満たす。店舗の会員情報に一致するものがない場合は基準を満たさない。
【0060】
本実施形態によれば、無人営業の店舗において、音声ガイダンスの要否を判断した上で、必要な場合に音声ガイダンスを出力するので、店舗の外部で不要に音声ガイダンスを流すことがなくなる。また、店舗の自動ドア20の脇にある、入店に必要な操作端末40の存在を、必要に応じて音声ガイダンスにより顧客Uに伝えることができる。これにより、無人営業の店舗への入店方法に関するガイダンスを効率よく出力し、顧客Uを入店に導くことができる。ひいては、店舗の利用率の低下を防止できる。
【0061】
(第2実施形態)
図7は、本実施形態の入店管理装置100の構成例を論理的に示す機能ブロック図である。本実施形態の入店管理装置100は、認証情報が人の顔を撮像した画像である点以外は、上記実施形態と同じである。本実施形態の入店管理装置100は、
図5の上記実施形態の入店管理装置100の構成に加え、さらに、画像処理部120を備える。画像処理部120は、操作端末40の内部に含まれてもよいし、操作端末40の外部であってもよい。つまり、画像処理部120は操作端末40と別体のハードウェアであってもよい。例えば、画像処理部120は通信ネットワーク3を介して操作端末40と接続されてもよい。または、画像処理部120はサーバ10に含まれてもよい。
【0062】
<機能構成例>
本実施形態において、認証情報は、人の顔を撮像した画像であり、開閉制御部106は、画像に含まれる顔の解析結果が基準を満たしたときに、入り口のドアを開錠する。
【0063】
図4に示すように、操作端末40の筐体50の前面52には、撮影ボタン60と、カメラ62と、撮影対象者説明部64と、が設けられている。撮影対象者説明部64には、入店QRコードを持っていない人が撮影対象者であることを示す説明が記載されている。撮影アイコン表示部65は、顔を撮影するときに押下するボタンの位置を示す矢印とカメラのアイコンが記載されている。
【0064】
さらに、
図4に示すように、操作端末40の筐体50の前面52には、コードリーダ56と、読取説明部58と、読取アイコン表示部59と、が設けられている。読取説明部58には、入店QRコードを持っている人は、このコードリーダ56で読み取りを行うことの説明が記載されている。読取アイコン表示部59は、QRコードを模式的に示すアイコンと、コードリーダ56の位置を示す矢印が記載されている。
【0065】
本実施形態では、出力制御部102は、入店QRコードを持っていない場合には、顔画像の撮影を行うために、顧客Uに撮影ボタン60を押すことを促す音声ガイダンス(例えば、「操作パネルのカメラで顔を撮影しますので、撮影ボタンを押してください。」など)を出力部80(
図4の操作端末40のスピーカ66)から出力させる。
【0066】
また、入店QRコードを持っている場合には、出力制御部102は、入店QRコードをコードリーダ56にかざすことを顧客Uに促す音声ガイダンスを出力部80(
図4の操作端末40のスピーカ66)から出力させる。
【0067】
取得部104は、顧客Uによる撮影ボタン60の押下を受け付けると、カメラ62を用いて顧客Uの顔を撮影し、顔画像を認証情報として取得する。
画像処理部120は、取得部104が取得した顔画像を解析し、例えば、認証処理を行うのに必要な所定の特徴量を抽出できる画質の画像が得られているかを判定する。あるいは、顔画像から抽出された特徴量が、他人と識別可能な特徴量を有しているか、つまり基準値以上かを判定する。画像処理部120は、顔画像および顔画像から抽出された特徴量の少なくとも一方を来店記録として日時情報に関連付けて記憶装置12に記憶してもよい。
【0068】
顔画像が基準を満たしていない場合には、出力制御部102は、さらに、「顔が認識できませんでした。カメラに対して顔を正面に向けて、もう一度、撮影ボタンを押して顔を撮影してください。」など、精度の高い画像が得られるようなアドバイスを含み、再度の撮影を促すための音声ガイダンスを出力してもよい。
【0069】
<動作例>
本実施形態の入店管理装置100の動作は、上記実施形態の
図6と同じであるが、ステップS107で、取得部104が取得する認証情報が、操作端末40のカメラ62により撮像される顧客Uの顔画像であり、ステップS109で、開閉制御部106が、顔画像から抽出された特徴量が基準値以上の場合に、認証情報が基準を満たすと判定される(ステップS109のYES)。これらの処理以外は、
図6と同様である。
【0070】
本実施形態によれば、操作端末40の前で顧客Uの顔を、操作端末40の撮影ボタン60の押下を受け付けたときに撮影し、撮影された顧客Uの顔画像を認証情報とする。筐体50の前面52には、
図4に示すように、撮影対象者説明部64や撮影アイコン表示部65が設けられているので、顧客Uは、これらの説明を見て、顔画像の撮影を行うことができる。
【0071】
さらに、認証情報として顔画像を用いる場合に、顔画像が基準を満たすように、顧客Uにアドバイスを音声ガイダンスで出力してもよいので、その場合には、画質のよい画像を認証情報として取得することができる。
【0072】
(第3実施形態)
本実施形態の入店管理装置100は、認証情報の取得処理を開始する前に、人感センサ70が人を検知したら第1のガイダンスを出力する構成を有する点以外は上記いずれかの実施形態と同様である。本実施形態の入店管理装置100は、
図7の第2実施形態の入店管理装置100と同じ構成を有するものとして説明するが、
図5の第1実施形態の入店管理装置100と同じ構成でもよい。
【0073】
図3に示すように、操作端末40は、自動ドア20の横に設置されている。そして、出力制御部102は、操作端末40が認証情報の取得処理を開始する前に、人感センサ70が人を検知した場合、第1のガイダンスを出力部80に出力させる。
【0074】
ここで、第1のガイダンスは、例えば、操作端末40に顧客Uを誘導するためのものであり、「自動ドアの左側にある操作パネルの前に進んでください。」などの音声ガイダンスを含む。さらに、第1のガイダンスは、報知音をスピーカ66から出力したり、操作端末40のディスプレイ54に映像を流したり、「操作パネルは、こちらです。」などのメッセージ画像の表示とともに音声を出力したりすることで、操作端末40の存在を顧客Uに知らせるものでもよい。
【0075】
さらに、第1のガイダンスは、「当店は無人営業中です。自動ドア左の操作パネルで入店に必要な操作をすると入店できます。」、または、「自動ドア左の操作パネルで入店QRコードをかざすか、顔を撮影すると入店できます。」など、入店に必要な操作を簡単に説明するガイダンスを、音声、画像、および映像の少なくともいずれか一つを用いて出力してもよい。
【0076】
図8は、本実施形態の入店管理装置100の動作例を示すフローチャートである。本実施形態のフローチャートは、
図6のステップS101の判定で、店舗の入口の人感センサ70が人を検知した後(ステップS101のYES)、
図6のステップS103およびステップS105の替わりに実行される。
【0077】
店舗の入口の人感センサ70が人を検知した後(ステップS101のYES)、取得部104による認証情報の取得処理前か否かの判定が行われる(ステップS121)。取得処理の開始前の場合(ステップS121のYES)、出力制御部102は、出力部80から第1のガイダンスを出力させる(ステップS123)。
【0078】
例えば、有人営業の店舗では、自動ドア20の人感センサ70は、自動ドア20の前に人が立ったことを検知して自動的に自動ドア20を開く。しかし、無人営業の店舗では自動ドア20は施錠されているため、自動ドア20の前に立っても自動ドア20は開かない。自動ドア20の側に設置されている操作端末40で入店のための認証操作を行うことで自動ドア20は開錠され、入店できる。しかし、無人店舗に慣れていない人や、無人営業中であることを知らない、または気が付いていない人は、入店しようとするときには自動ドア20に直行する。そのため、自動ドア20の前に立ったにもかかわらずドアが開かないと、ドアの故障か、営業していないのかと考え、そのまま帰ってしまう人も多い。
【0079】
本実施形態によれば、そのような状況で、例えば、自動ドア20の側に設置されている操作端末40は、店舗に来た顧客Uに対して第1のガイダンスを出力して顧客Uに操作端末40の存在を知らせることができる。
【0080】
つまり、「自動ドアの左側にある操作パネルの前に進んでください。」、「操作パネルは、こちらです。」、「当店は無人営業中です。自動ドア左の操作パネルで入店に必要な操作をすると入店できます。」、および、「自動ドア左の操作パネルで入店QRコードをかざすか、顔を撮影すると入店できます。」などの第1のガイダンスを出力することで、顧客に操作端末40の存在を気が付かせることができる。
【0081】
また、操作端末40には、ディスプレイ54が付いているため、ディスプレイ54を光らせたり、操作パネルはこちらですなどのメッセージを表示したりすることで操作端末40の位置を顧客Uに知らせることができる。
【0082】
このようにして、無人営業の店舗でも顧客が諦めて帰宅せずに、顧客を入店に導くことができる。ひいては、顧客の店舗の利用率の低下を防ぐことができる。
【0083】
(第4実施形態)
本実施形態の入店管理装置100は、来店した顧客が、第1のガイダンスを出力した後も、入店できずにいることが検出された場合に別の第2のガイダンスを出力する構成を有する点以外は第3実施形態と同じである。本実施形態の入店管理装置100は、
図7の第2実施形態および第3実施形態の入店管理装置100と同じ構成を有するものとして説明するが、
図5の第1実施形態の入店管理装置100と同じ構成でもよい。
【0084】
出力制御部102は、第1のガイダンスの出力後も、人感センサ70が人を検知し続けた場合、第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させる。第2のガイダンスの音量は、第1のガイダンスの音量よりも小さい。
【0085】
人感センサ70が人を検知し続けるということは、人が入店できずに店舗の入口の前に居続けているこということであり、入店方法が分からずに困っている状況が想定される。そこで、第2のガイダンスは、例えば、操作端末40を使った入店方法を顧客にレクチャする内容を含んでもよい。
【0086】
第2のガイダンスは、例えば、操作端末40のディスプレイ54に映像、画像、文字を用いて、入店QRコードを持っている場合と、持っていない場合のそれぞれの入店方法を説明するものであってもよい。このとき、第2のガイダンスは、操作端末40の前に人が立っていることが前提なため、人を自動ドア20の前から操作端末40に呼び寄せるための第1のガイダンスよりも小さい音量でよい。あるいは、出力制御部102は、音声出力は行わずに、ディスプレイ54に画像や文字で入店方法の説明を表示させてもよい。
【0087】
人感センサ70による人の検知が継続しているか否かは、センサ30から検出状態を示す信号が継続して入力されていること、または、カメラ5の撮像画像の解析により、同一人物が店舗の自動ドア20または操作端末40の周辺に存在し続けていること、を検出することで判別できる。
【0088】
<動作例>
図9は、本実施形態の入店管理装置100の動作例を示すフローチャートである。本実施形態のフローチャートは、
図8のステップS123の後に実行される。出力制御部102により第1のガイダンスが出力された(ステップS123)後、人感センサ70が人を検知し続けた場合(ステップS131のYES)、出力制御部102は、第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力部80に出力させる(ステップS133)。
【0089】
本実施形態によれば、無人営業の店舗に来店した人が、入店方法が分からずに店舗の前で困っている状況にある場合に、入店方法をレクチャするための第2のガイダンスを出力することができる。これにより、顧客が入店方法が分からずに諦めて帰ってしまう状況を食い止めることができ、顧客の店舗利用率を向上されることができる。また、店舗入口の自動ドア20の前から操作端末40に人を呼び寄せるための第1のガイダンスよりも第2のガイダンスの音量を小さく、または音声なしとすることで、店舗近隣への騒音対策となる。
【0090】
(第4実施形態の変形態様)
第4実施形態の変形態様として、少なくとも2つの人感センサ70、72を用いて、少なくとも2段階で同一人物の存在を検出してもよい。
図16は、本変形態様の人感センサの配置を示す図である。例えば、2つの人感センサ70、72は、異なる検出範囲を有し、第1の人感センサ70は第2の人感センサ72より広い検出範囲74を有するものとする。第2の人感センサ72は、操作端末40または自動ドア20近辺を検出範囲76とし、第1の人感センサ70は、自動ドア20から離れた範囲を検出範囲に含む。
【0091】
人物Pが店舗に近づいてきたときに、はじめに第1の人感センサ70が第1の検出範囲74内に人を検出して第1のガイダンスを出力した後、第2の人感センサ72が第2の検出範囲76内に人の存在を検知したら、出力制御部102は、第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させてもよい。そして、第2のガイダンスの音量は、第1のガイダンスの音量よりも小さくてよい。
【0092】
また、第1の人感センサ70で検知された後、所定時間経過しても第2の人感センサ72で検知されない場合は、第1のガイダンスを再度出力してもよい。
【0093】
<動作例>
図17は、本変形態様の入店管理装置100の動作の一例を示すフローチャートである。第1の人感センサ70により人Pが検知されて(ステップS201のYES)、第1のガイダンスを出力された後(ステップS203)、出力制御部102は、第2の人感センサ72は人Pを検知したか否かを判定する(ステップS205)。
【0094】
第2の人感センサ72により人Pが検知されない場合(ステップS205のNO)、ステップS203に戻り、出力制御部102は、第1のガイダンスを出力部80に再度出力させる(ステップS203)。
【0095】
この例は、人Pが店舗から少し離れた場所(検出範囲74内)に留まっていて、第2の人感センサ72の検出範囲76内に人Pが入っていないことを示している。人Pは検出範囲74内に留まっているということは、人Pは操作端末40に近寄っていないことになる。つまり、操作端末40の場所が分からないで困っているか、店がやっているのかどうか離れた場所からうかがっている可能性が高い。そこで、出力制御部102は、第1のガイダンスを出力部80に再度出力させる。
【0096】
上記したように、第1のガイダンスは、「自動ドアの左側にある操作パネルの前に進んでください。」、「操作パネルは、こちらです。」、「当店は無人営業中です。自動ドア左の操作パネルで入店に必要な操作をすると入店できます。」、および、「自動ドア左の操作パネルで入店QRコードをかざすか、顔を撮影すると入店できます。」などである。
【0097】
一方、第2の人感センサ72が人Pを検知した場合(ステップS205のYES)、出力制御部102は、第2のガイダンスを出力する(ステップS207)。第2のガイダンスは、例えば、操作端末40を使った入店方法を顧客にレクチャする内容を含んでもよい。また、第2のガイダンスの音量は、第1のガイダンスの音量よりも小さくてよい。
【0098】
ステップS203で第1のガイダンスを出力した後、ステップS205では、第2の人感センサ72は数秒~10秒ほど、人が検知されるか否か監視を続けるのが好ましい。つまり、人Pが検出範囲74から検出範囲76に進入するまでにかかる時間は監視を続けるのが好ましい。
【0099】
また、本変形態様では、2つの人感センサ70、72を用いて2段階で人の存在位置を検知し、2種類のガイダンスを用いているが、複数段階で検出範囲を分けて人の存在を検知できれば、センサの個数はいくつでもよい。また、3段階以上の検出範囲に分けて人の存在を検知し、3種類以上のガイダンスを検出範囲に応じて選択して出力してもよい。
【0100】
あるいは、出力制御部102は、複数の異なる検出範囲における人の検知結果に応じて、異なるガイダンスを出力してもよい。言い換えると、出力制御部102は、人の位置に応じて異なるガイダンスを出力してもよい。例えば、店舗から離れた位置で人が検知された場合と、自動ドア20の前で人が検知された場合と、操作端末40の前で人が検知された場合とで、出力制御部102は、異なるガイダンスを異なる音量で出力してもよい。
【0101】
例えば、音量を3段階設定し、店舗から離れた位置で人が検知された場合、上記した第1のガイダンスを第1段階の音量で出力し、その後、自動ドア20の前で人が検知された場合は、第1のガイダンスを第1段階より小さい第2段階の音量で出力してもよい。さらにその後、操作端末40の前で人が検知された場合は、上記した第2のガイダンスを第2段階より小さい第3段階の音量で出力してもよい。
【0102】
人感センサの代わりにカメラ5を用いた撮像画像の解析により、人Pが存在している位置を検知して、出力制御部102は、人Pが検知された位置に応じて、異なるガイダンスを出力してもよい。
【0103】
この構成によれば、店舗から少し離れた場所に立ち止まっている人Pに対して、入店方法、操作端末40の場所を伝え、操作端末40に呼び寄せることができるとともに、操作端末40に近づいてきた場合には、さらなる別のガイダンスを出力して、速やかに入店できるようにサポートすることができる。また、第2のガイダンスは第1のガイダンスより音量を小さくするので、店舗近隣への騒音対策となる。
【0104】
(第5実施形態)
本実施形態の入店管理装置100は、店舗に設置された音量検出部の検出結果に基づいて、音声ガイダンスの音量を制御する構成を有する点以外は、上記のいずれかの実施形態と同じである。
【0105】
出力制御部102は、店舗に設置された音量検出部(不図示)の検出結果に基づいて、音声ガイダンスの音量を制御する。音量検出部は、例えば、操作端末40のマイクロフォン68でもよいし、店舗外部に設けられた別のマイクロフォンであってもよい。マイクロフォン68で店舗周辺の環境音を集音し、音量を計測する。
【0106】
例えば、音声ガイダンスの音量を音量が大きい順に第1、第2、および第3の音量の3段階に設定する。店舗の前の交通量が多い、工事中など、環境音が第1基準値以上の場合、出力制御部102は、音声ガイダンスの音量を第1の音量とする。日中の店舗で交通量も多くない、環境音が第1基準値未満で第2基準値以上の場合、出力制御部102は、音声ガイダンスの音量を第2の音量とする。夜間で店舗前の交通量が少なく、環境音が第2基準値未満の場合、出力制御部102は、音声ガイダンスの音量を、第3の音量とする。
【0107】
本実施形態によれば、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、店舗周辺の環境音のレベルに応じて音声ガイダンスの音量を制御するので、近隣への騒音対策をとることができる。また、店舗周辺の交通量が多く周囲の環境音が大きい場合には音量を制御して聞き取りやすくすることができる。
【0108】
(第6実施形態)
本実施形態の入店管理装置100は、認証情報の取得処理が一定時間経過しても開始されない場合に音声ガイダンスを出力する構成を有する点以外は、上記いずれかの実施形態と同じである。ここでは、
図5の第1実施形態の入店管理装置100と同じ構成を有するものとして説明するが、本実施形態の構成は、その他の実施形態と組み合わせてもよい。
【0109】
出力制御部102は、人感センサ70が人を検知した後、第1の基準時間経過しても、操作端末40において認証情報の取得処理が実行されなかった場合、音声ガイダンスを出力部80に出力させる。
【0110】
第1の基準時間は、例えば、数10秒である。この第1の基準時間が経過しても認証情報の取得処理が開始されない状況は、来店した人が、入店を試みようにとしているが、入店方法が分からずに迷っている可能性が高い。そこで、出力制御部102は、入店に必要な認証情報を顧客に提示させるための方法をレクチャする内容のガイダンスを出力部80に出力させる。
【0111】
例えば、このときに出力される音声ガイダンスは、「入店QRコードを持っている方は、QRコードをかざしてください。」、および「入店QRコードをお持ちでない方は、顔を撮影しますので、撮影ボタンを押してください。」などの複数の入店方法があることを説明する内容、あるいは、「入店には、QRコードの提示または顔の撮影が必要です。」、および「顔を撮影してもよろしければ、撮影ボタンを押してください。」などの顔を撮影することの同意を取るために必要な操作の説明などを含む。
【0112】
また、認証情報の取得処理は、取得部104がコードリーダ56による入店QRコードの読み取り、または、撮影ボタン60の押下、を検出したことにより判別される。
【0113】
<動作例>
図10は、本実施形態の入店管理装置100の動作例を示すフローチャートである。本実施形態のフローチャートは、
図6のステップS101の判定で、店舗の入口の人感センサ70が人を検知した後(ステップS101のYES)、
図6のステップS103の替わりに実行される。
【0114】
店舗の入口の人感センサ70が人を検知した後(ステップS101のYES)、出力制御部102は、第1の基準時間が経過したか否かを監視する(ステップS141)。第1の基準時間経過した場合(ステップS141のYES)、認証情報の取得処理は実行されたか否か、例えば、撮影ボタン60が押下されたか否か、またはコードリーダ56により入店QRコードが読み取られたか否か、を判定する(ステップS143)。第1の基準時間が経過するまで(ステップS141のNO)、出力制御部102は、時間経過の監視を続ける。
【0115】
認証情報の取得処理が実行されたと判定された場合(ステップS143のYES)、
図6のステップS105はバイパスし、
図6のステップS107に進む。
図6のステップS107では、取得部104が認証情報の取得処理を行う。一方、認証情報の取得処理が実行されていないと判定された場合(ステップS143のNO)、
図6のステップS105に進む。つまり、出力制御部102は、音声ガイダンスを出力部80に出力させる。
【0116】
このように、人が検知されてから第1の基準時間が経過しても、認証情報の取得処理が開始されない場合には、音声ガイダンスを出力することができる。
【0117】
上記したように、人が検知された後、数10秒経っても、入店のために必要な認証情報が取得されない場合、操作方法が分からず困っている可能性がある。本実施形態によれば、出力制御部102は、顧客に入店方法をレクチャする音声ガイダンスを出力部80に出力させるので、入店を諦めて帰宅しようと考えていた顧客の手助けができ、店舗の利用率の低下を防ぐことができる。
【0118】
(第7実施形態)
本実施形態の入店管理装置100は、人が検知されてから一定時間経過しても基準を満たす顔画像が取得されない場合に音声ガイダンスを出力する構成を有する点以外は、
図7の第2実施形態の入店管理装置100と同じ構成を有する。ただし、後述する他の実施形態の構成と、本実施形態の画像処理部120を有する構成と組み合わせてもよい。
【0119】
出力制御部102は、人感センサ70が人を検知した後、第2の基準時間経過しても、基準を満たす顔の画像が得られなかった場合、音声ガイダンスを出力させる。基準を満たす顔の画像とは、顔認証処理を行うのに必要な所定の特徴量を抽出できる画質の画像である。あるいは、基準を満たす顔の画像とは、顔画像から抽出された特徴量が、他人と識別可能な特徴量を有している画像である。
【0120】
第2の基準時間は、例えば、数秒~数10秒である。この第2の基準時間が経過しても、基準を満たす顔画像が得られない状況は、顧客が顔の撮影を行なおうとしているが、例えば、カメラ62に顔が向いてなかったり、顔を動かしてしまっていたり、カメラ62から離れ過ぎていたり、近づき過ぎてしまっていたりする状況が考えられる。
【0121】
そこで、音声ガイダンスは、「カメラに対して顔を正面に向けてください。」、「撮影しますので、頭を動かさずにカメラの方を向いてください。」、「カメラから離れてください。」、および「カメラに近づいてください。」などの少なくとも一つを含む。
【0122】
また、音声ガイダンスとともに、操作端末40のディスプレイ54に撮影方法をレクチャする映像、画像、または文字をガイダンスとして表示してもよい。
【0123】
<動作例>
図11は、本実施形態の入店管理装置100の動作例を示すフローチャートである。本実施形態のフローチャートは、
図6のステップS101の判定で、店舗の入口の人感センサ70が人を検知した後(ステップS101のYES)、
図6のステップS103の替わりに実行される。
【0124】
店舗の入口の人感センサ70が人を検知した後(ステップS101のYES)、出力制御部102は、第2の基準時間が経過したか否かを監視する(ステップS151)。第2の基準時間経過した場合(ステップS151のYES)、基準を満たす顔の画像は得られたか否かを判定する(ステップS153)。ここで、出力制御部102は、画像処理部120に基準を満たす顔画像が得られたか否かを問い合わせる。一方、第2の基準時間が経過するまで(ステップS151のNO)、出力制御部102は、時間経過の監視を続ける。
【0125】
基準を満たす顔の画像は得られたと判定された場合(ステップS153のYES)、
図6のステップS105はバイパスし、
図6のステップS107に進む。
図6のステップS107では、取得部104が認証情報の取得処理を行う。一方、基準を満たす顔の画像は得られていないと判定された場合(ステップS153のNO)、
図6のステップS105に進む。つまり、出力制御部102は、音声ガイダンスを出力部80に出力させる。
【0126】
このように、人が検知されてから第2の基準時間が経過しても、基準を満たす顔画像が得られない場合には、音声ガイダンスを出力することができる。
【0127】
上記したように、人が検知された後、数秒から数10秒経っても、基準を満たす認証情報が取得されない場合、顧客が動いていたり、カメラ62にうまく対面できていなかったりする可能性がある。そこで、顧客に立ち位置の指示や、写真の撮り方の説明を示す音声ガイダンスを出力することで、基準を満たす顔画像の撮影を成功させることができる。認証情報が基準を満たさないために時間がかかっている場合であっても、顧客にその理由が分からなければ、機器が故障していると考えたり、閉店していると考えたりして、諦めて帰ってしまう可能性もある。本実施形態では、認証用の顔の撮影にかかる時間を短縮できるので、時間がかかることで、顧客が諦めて帰宅してしまうのを防ぐことができる。
【0128】
(第8実施形態)
図12は、本実施形態の入店管理装置100の構成例を論理的に示す機能ブロック図である。本実施形態の入店管理装置100は、ガイダンス内容や通知方法を、来店者の状況に応じて決定する構成を有する点以外は、上記した他のいずれかの実施形態と同様である。本実施形態の入店管理装置100は、
図7の第2実施形態と組み合わせた構成について説明するが、他の実施形態と組み合わせでもよい。
【0129】
本実施形態の入店管理装置100は、
図7の入店管理装置100と同じ構成を有するとともに、さらに、決定部108を有する。決定部108は、繰り返し人感センサ70の検知結果を取得し、複数の検知結果に含まれる画像の解析結果を用いて、ガイダンスの内容および通知方法の少なくとも一方を決定する。出力制御部102は、決定内容に従ったガイダンスを出力部80に出力させる。
【0130】
本実施形態において、人感センサ70は、例えば、自動ドア20の上部に設けられ、自動ドア20の前の領域と操作端末40の前の領域に居る人を撮像範囲とするカメラ5である。カメラ5の映像、または複数のフレーム画像を用いて、画像解析処理を行うことにより、店の入口の近くに居る人を検出する。その解析結果は、人の位置、移動、および行動の少なくともいずれかの状態に対応するガイダンスの内容および通知方法の少なくとも一方に関連付けられる。
【0131】
予め店舗の入口における人の位置、移動、および行動の状態を想定し、それらの状態に適したガイダンスの内容および通知方法の少なくとも一方に関連付けてもよい。さらに、カメラ5による画像の解析結果を、人の位置、移動、および行動の想定した状態に関連付けてもよい。つまり、解析結果を、ガイダンスの内容および通知方法の少なくとも一方に関連付けて例えば、テーブルに記憶してもよい。これにより、決定部108は、テーブルを参照して解析結果に対応するガイダンスの内容および通知方法を決定することができる。
【0132】
例えば、ガイダンスの内容および通知方法は、以下に例示されるが、これらに限定されない。
(1)店は無人営業中であることを示す音声ガイダンスを操作端末40のスピーカ66から出力する。
(2)入店には操作端末40での操作が必要なこと伝える音声ガイダンスを操作端末40のスピーカ66から出力する。
(3)操作端末40の場所を知らせる音声ガイダンス、報知音をスピーカ66から出力する。または、操作端末40のディスプレイ54に映像、画像を表示させる。操作端末40のLEDを点灯、または点滅させる。
(4)操作端末40のディスプレイ54に入店方法を説明する映像を出力させる。
(5)入店QRコードを持っている場合の操作方法を具体的に説明するガイダンスを、音声、画像、および映像の少なくともいずれか一つで出力する。
(6)操作端末40のコードリーダ56の存在を知らせるガイダンスを、音声、画像、および映像の少なくともいずれか一つで出力する。
(7)コードリーダ56に入店QRコードをかざすようにレクチャするガイダンスを、音声、画像、および映像の少なくともいずれか一つで出力する。
(8)入店QRコードを持っていない場合の操作方法を具体的に説明するガイダンスを、音声、画像、および映像の少なくともいずれか一つで出力する。
(9)顔の撮影が必要なことを伝える、および顔の撮影の同意を得るため、または撮影するために撮影ボタン60の操作が必要なことを伝えるガイダンスを、音声、画像、および映像の少なくともいずれか一つで出力する。
(10)撮影ボタン60とカメラ62の位置を教えるガイダンスを、音声、画像、および映像の少なくともいずれか一つで出力する。
(11)顔画像が基準を満たすように撮影の仕方をレクチャするガイダンスを、音声、画像、および映像の少なくともいずれか一つで出力する。
(12)遠隔地のセンタのオペレータに、入店に困っている人が居ることを通知し、顧客にオペレータから問いかけさせる。オペレータと顧客は、スピーカ66とマイクロフォン68を使って会話ができる。また、ディスプレイ54にオペレータの顔を映してもよい。
(13)遠隔地のセンタのオペレータに連絡することができること、連絡方法を教えるガイダンスを、音声、画像、および映像の少なくともいずれか一つで出力する。
【0133】
例えば、自動ドア20の前に立ち止まっている人が居ることが検出された場合、決定部108は、上記の(1)~(3)のガイダンスの内容と通知方法のうち少なくともいずれか一つを決定する。操作端末40の前に数秒立ち止まっている人が検出された場合、決定部108は、(1)~(5)のガイダンスの内容と通知方法のうち少なくともいずれか一つを決定する。操作端末40の前に数10秒立ち止まっていたり、操作端末40と自動ドア20の間を行き来していたりする人が検出された場合、決定部108は、(5)~(13)のガイダンスの内容と通知方法のうち少なくともいずれか一つを決定する。
【0134】
<動作例>
図13は、本実施形態の入店管理装置100の動作例を示すフローチャートである。本実施形態のフローチャートは、
図6のステップS101の判定で、店舗の入口の人感センサ70が人を検知した後(ステップS101のYES)、
図6の処理と並列して実行される。つまり、
図13の処理が実行されている間に、
図6のフローの取得部104による認証情報の取得処理、および開閉制御部106による自動ドア20の開錠処理が実行される。
【0135】
店舗の入口の人感センサ70が人を検知した後(ステップS101のYES)、人感センサ70が第3の基準時間連続して人を検知しているか否かを判定する(ステップS161)。人感センサ70が第3の基準時間連続して人を検知すると(ステップS161のYES)、出力制御部102は、第3のガイダンスを出力部80に出力させる(ステップS163)。
【0136】
第3のガイダンスは、例えば、上記した(1)~(3)である。人感センサ70が第3の基準時間連続して人を検知するまで(ステップS161のNO)、出力制御部102は待機して監視を続ける。
【0137】
さらに、ステップS163の後、出力制御部102は、自動ドア20が開錠されたか否かを判定する(ステップS165)。そして、自動ドア20が開錠されたと判定された場合(ステップS165のYES)、本処理を終了する。
【0138】
一方、自動ドア20が開錠されないと判定された場合(ステップS165のNO)、出力制御部102は、第4の基準時間が経過したか否かを判定する(ステップS167)。第4の基準時間が経過した場合(ステップS167のYES)、出力制御部102は、出力部80に第4のガイダンスを出力させる(ステップS169)。そして、ステップS165に戻る。一方、第4の基準時間が経過するまで(ステップS167のNO)、ステップS165に戻る。
【0139】
第4のガイダンスは、例えば、上記した(4)~(11)のうち、少なくともいずれか一つである。
【0140】
さらに、
図14に示すように、本実施形態の入店管理装置100は、
図12の構成に、さらに、通知部110を備えてもよい。通知部110は、第4のガイダンスを行った後、さらに第5の基準時間が経過したら、遠隔地のオペレーションセンタに通知する。
【0141】
<動作例>
図15は、本実施形態の入店管理装置100の動作例を示すフローチャートである。
図13のステップS169で、第4のガイダンスが出力された後、さらに、決定部108は、第5の基準時間が経過したか否かを判定する(ステップS171)。そして、第5の基準時間が経過するまでは(ステップS171のNO)、
図13のステップS165に戻る。
【0142】
一方、第5の基準時間が経過した場合(ステップS171のYES)、決定部108は、通知部110に、遠隔地のセンタのオペレータに通知させる(ステップS173)。そして、オペレータは通知を受けて、操作端末40のスピーカ66とマイクロフォン68を用いて顧客に入店方法の説明をする。
【0143】
遠隔地のセンタのオペレータの替わりに、通知部110は、例えば、AI(Artificial Intelligence)に接続し、AIに顧客の対応をさせてもよい。
【0144】
本実施形態によれば、自動ドア20の側に設置されたカメラ5の撮像画像を解析処理して得られる結果を用いて、ガイダンスの内容および通知方法の少なくとも一方を決定するので、人の行動に合った、適切なガイダンスを適切な通知方法で出力させることができる。これにより、顧客を効率よく入店させることができる。
【0145】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
例えば、上記各実施形態のフローチャートで示される各手順、例えば、
図8、
図9、
図10、
図11、
図13、
図15、
図17のフローチャートの手順は、矛盾のない範囲で複数を組み合わせてもよい。例えば、
図17のフローチャートの後、
図9または
図10のフローチャートに進んでもよい。
【0146】
以上、実施形態および実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、本発明において利用者に関する情報を取得、利用する場合は、これを適法に行うものとする。
【0147】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1. 店舗の入口に設置された人感センサが人を検知したら、当該入口に設けられた出力手段に、入店方法の音声ガイダンスを出力させる出力制御手段と、
前記入口に設けられた端末から、人を認証するための認証情報を取得する取得手段と、
取得された前記認証情報が基準を満たしたら前記入口のドアを開錠する開閉制御手段と、を備え、
前記出力制御手段は、前記認証情報を取得する前の前記人感センサの検知結果を用いて、前記音声ガイダンスの要否を判断して、前記音声ガイダンスの出力を制御する、入店管理装置。
2. 1.に記載の入店管理装置において、
前記認証情報は、前記人の顔を撮像した画像であり、
前記開閉制御手段は、前記画像に含まれる前記顔の解析結果が基準を満たしたときに、前記入口のドアを開錠する、入店管理装置。
3. 1.または2.に記載の入店管理装置において、
前記端末は、前記ドアの横に設置され、
前記出力制御手段は、当該端末が前記認証情報の取得処理を開始する前に、前記人感センサが人を検知した場合、第1のガイダンスを出力させる、入店管理装置。
4. 3.に記載の入店管理装置において、
前記出力制御手段は、前記第1のガイダンスの出力後も、前記人感センサが人を検知し続けた場合、前記第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させ、
前記第2のガイダンスの音量は、前記第1のガイダンスの音量よりも小さい、入店管理装置。
5. 3.または4.に記載の入店管理装置において、
前記人感センサの第1の検出範囲よりも狭い第2の検出範囲を有し、前記ドアの近くに居る人を検知する第2の人感センサをさらに備え、
前記出力制御手段は、前記人感センサが前記第1の検出範囲内に人の存在を検知して前記第1のガイダンスを出力した後、前記第2の人感センサが前記第2の検出範囲内に前記人の存在を検知したら、前記第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させ、
前記第2のガイダンスの音量は、前記第1のガイダンスの音量よりも小さい、入店管理装置。
6. 1.から5.のいずれか一つに記載の入店管理装置において、
前記出力制御手段は、前記店舗に設置された音量検出手段の検出結果に基づいて、前記音声ガイダンスの音量を制御する、入店管理装置。
7. 1.から6.のいずれか一つに記載の入店管理装置において、
前記出力制御手段は、前記人感センサが前記人を検知した後、第1の基準時間経過しても、前記端末において前記認証情報の取得処理が実行されなかった場合、前記音声ガイダンスを出力させる、入店管理装置。
8. 2.および2.を引用する3.から7.のいずれか一つに記載の入店管理装置において、
前記出力制御手段は、前記人感センサが前記人を検知した後、第2の基準時間経過しても、基準を満たす前記顔の前記画像が得られなかった場合、前記音声ガイダンスを出力させる、入店管理装置。
9. 1.から8.のいずれか一つに記載の入店管理装置において、
繰り返し前記人感センサの検知結果を取得し、複数の前記検知結果に含まれる画像の解析結果を用いて、ガイダンスの内容および通知方法の少なくとも一方を決定する決定手段をさらに備え、
前記出力制御手段は、決定内容に従った前記ガイダンスを出力させる、入店管理装置。
10. 9.に記載の入店管理装置において、
前記出力制御手段は、
前記人感センサが第3の基準時間連続して人を検知すると、第3のガイダンスを出力させ、
その後、前記ドアが開錠されずに第4の基準時間が経過したら、第4のガイダンスを出力させる、入店管理装置。
11. 10.に記載の入店管理装置において、
前記第4のガイダンスを行った後、さらに第5の基準時間が経過したら、オペレーションセンタに通知する通知手段をさらに備える、入店管理装置。
【0148】
12. 入店管理装置が、
店舗の入口に設置された人感センサが人を検知したら、当該入口に設けられた出力装置に、入店方法の音声ガイダンスを出力させ、
前記入口に設けられた端末から、人を認証するための認証情報を取得し、
取得された前記認証情報が基準を満たしたら前記入口のドアを開錠し、
前記認証情報を取得する前の前記人感センサの検知結果を用いて、前記音声ガイダンスの要否を判断して、前記音声ガイダンスの出力を制御する、入店管理方法。
13. 12.に記載の入店管理方法において、
前記認証情報は、前記人の顔を撮像した画像であり、
前記入店管理装置が、
前記画像に含まれる前記顔の解析結果が基準を満たしたときに、前記入口のドアを開錠する、入店管理方法。
14. 12.または13.に記載の入店管理方法において、
前記端末は、前記ドアの横に設置され、
前記入店管理装置が、
当該端末が前記認証情報の取得処理を開始する前に、前記人感センサが人を検知した場合、第1のガイダンスを出力させる、入店管理方法。
15. 14.に記載の入店管理方法において、
前記入店管理装置が、
前記第1のガイダンスの出力後も、前記人感センサが人を検知し続けた場合、前記第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させ、
前記第2のガイダンスの音量は、前記第1のガイダンスの音量よりも小さい、入店管理方法。
16. 14.または15.に記載の入店管理方法において、
前記入店管理装置が、
前記人感センサの第1の検出範囲よりも狭い第2の検出範囲を有し、前記ドアの近くに居る人を検知する第2の人感センサを用いて、前記人感センサが前記第1の検出範囲内に人の存在を検知して前記第1のガイダンスを出力した後、前記第2の人感センサが前記第2の検出範囲内に前記人の存在を検知したら、前記第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させ、
前記第2のガイダンスの音量は、前記第1のガイダンスの音量よりも小さい、入店管理方法。
17. 12.から16.のいずれか一つに記載の入店管理方法において、
前記入店管理装置が、
前記店舗に設置された音量検出手段の検出結果に基づいて、前記音声ガイダンスの音量を制御する、入店管理方法。
18. 12.から17.のいずれか一つに記載の入店管理方法において、
前記入店管理装置が、
前記人感センサが前記人を検知した後、第1の基準時間経過しても、前記端末において前記認証情報の取得処理が実行されなかった場合、前記音声ガイダンスを出力させる、入店管理方法。
19.13.および13.を引用する14.から18.のいずれか一つに記載の入店管理方法において、
前記入店管理装置が、
前記人感センサが前記人を検知した後、第2の基準時間経過しても、基準を満たす前記顔の前記画像が得られなかった場合、前記音声ガイダンスを出力させる、入店管理方法。
20. 12.から19.のいずれか一つに記載の入店管理方法において、
前記入店管理装置が、さらに、
繰り返し前記人感センサの検知結果を取得し、複数の前記検知結果に含まれる画像の解析結果を用いて、ガイダンスの内容および通知方法の少なくとも一方を決定し、
決定内容に従った前記ガイダンスを出力させる、入店管理方法。
21. 20.に記載の入店管理方法において、
前記入店管理装置が、
前記人感センサが第3の基準時間連続して人を検知すると、第3のガイダンスを出力させ、
その後、前記ドアが開錠されずに第4の基準時間が経過したら、第4のガイダンスを出力させる、入店管理方法。
22. 21.に記載の入店管理方法において、
前記入店管理装置が、さらに、
前記第4のガイダンスを行った後、さらに第5の基準時間が経過したら、オペレーションセンタに通知する、入店管理方法。
【0149】
23. コンピュータに、
店舗の入口に設置された人感センサが人を検知したら、当該入口に設けられた出力装置に、入店方法の音声ガイダンスを出力させる手順、
前記入口に設けられた端末から、人を認証するための認証情報を取得する手順、
取得された前記認証情報が基準を満たしたら前記入口のドアを開錠する手順、を実行させ、
前記出力する手順において、前記認証情報を取得する前の前記人感センサの検知結果を用いて、前記音声ガイダンスの要否を判断して、前記音声ガイダンスの出力を制御する手順、を実行させるためのプログラム。
24. 23.に記載のプログラムにおいて、
前記認証情報は、前記人の顔を撮像した画像であり、
コンピュータに、
前記画像に含まれる前記顔の解析結果が基準を満たしたときに、前記入口のドアを開錠する手順を実行させるためのプログラム。
25. 23.または24.に記載のプログラムにおいて、
前記端末は、前記ドアの横に設置され、
コンピュータに、
当該端末が前記認証情報の取得処理を開始する前に、前記人感センサが人を検知した場合、第1のガイダンスを出力させる手順を実行させるためのプログラム。
26. 25.に記載のプログラムにおいて、
コンピュータに、
前記第1のガイダンスの出力後も、前記人感センサが人を検知し続けた場合、前記第1のガイダンスの音量よりも小さく、前記第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させる手順を実行させるためのプログラム。
27. 25.または26.に記載のプログラムにおいて、
コンピュータに、
前記人感センサの第1の検出範囲よりも狭い第2の検出範囲を有し、前記ドアの近くに居る人を検知する第2の人感センサを用いて、前記人感センサが前記第1の検出範囲内に人の存在を検知して前記第1のガイダンスを出力した後、前記第2の人感センサが前記第2の検出範囲内に前記人の存在を検知したら、前記第1のガイダンスの音量よりも小さい、前記第1のガイダンスとは異なる第2のガイダンスを出力させる手順を実行させるためのプログラム。
28. 23.から27.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
コンピュータに、
前記店舗に設置された音量検出手段の検出結果に基づいて、前記音声ガイダンスの音量を制御する手順を実行させるためのプログラム。
29. 23.から28.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
コンピュータに、
前記人感センサが前記人を検知した後、第1の基準時間経過しても、前記端末において前記認証情報の取得処理が実行されなかった場合、前記音声ガイダンスを出力させる手順を実行させるためのプログラム。
30. 24.および24.を引用する25.から29.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
コンピュータに、
前記人感センサが前記人を検知した後、第2の基準時間経過しても、基準を満たす前記顔の前記画像が得られなかった場合、前記音声ガイダンスを出力させる手順を実行させるためのプログラム。
31. 23.から30.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
コンピュータに、
繰り返し前記人感センサの検知結果を取得し、複数の前記検知結果に含まれる画像の解析結果を用いて、ガイダンスの内容および通知方法の少なくとも一方を決定する手順、
決定内容に従った前記ガイダンスを出力させる手順、を実行させるためのプログラム。
32. 31.に記載のプログラムにおいて、
コンピュータに、
前記人感センサが第3の基準時間連続して人を検知すると、第3のガイダンスを出力させる手順、
その後、前記ドアが開錠されずに第4の基準時間が経過したら、第4のガイダンスを出力させる手順、を実行させるためのプログラム。
33. 32.に記載のプログラムにおいて、
コンピュータに、
前記第4のガイダンスを行った後、さらに第5の基準時間が経過したら、オペレーションセンタに通知する手順を実行させるためのプログラム。
【0150】
この出願は、2020年4月30日に出願された日本出願特願2020-080075号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0151】
1 入店管理システム
3 通信ネットワーク
5 カメラ
10 サーバ
12 記憶装置
20 自動ドア
30 センサ
40 操作端末
50 筐体
52 前面
54 ディスプレイ
56 コードリーダ
60 撮影ボタン
62 カメラ
64 撮影対象者説明部
65 撮影アイコン表示部
66 スピーカ
68 マイクロフォン
70 人感センサ
80 出力部
100 入店管理装置
102 出力制御部
104 取得部
106 開閉制御部
108 決定部
110 通知部
120 画像処理部
1000 コンピュータ
1010 バス
1020 プロセッサ
1030 メモリ
1040 ストレージデバイス
1050 入出力インタフェース
1060 ネットワークインタフェース