(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】ユーザ装置、ユーザ装置の方法、及び基地局装置
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20241217BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20241217BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20241217BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20241217BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04W72/1268
H04W72/231
H04W72/232
(21)【出願番号】P 2023070526
(22)【出願日】2023-04-24
(62)【分割の表示】P 2021116155の分割
【原出願日】2016-02-02
【審査請求日】2023-04-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ガオ ユーカイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン チュアンシン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【審査官】吉江 一明
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-529227(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0286255(US,A1)
【文献】特開2011-077647(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04W 72/1268
H04W 72/231
H04W 72/232
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
Physical Uplink Shared Channel(PUSCH)のための追加Demodulation Reference Signal (DMRS)の
送信の有無に関する情報を示す第1の情報を含む
無線リソース制御(Radio Resource Control)信号を、基地局装置から受信する受信部と、を備え、
前記受信部は、時間間隔を示す第2の情報を含むDCI(Downlink Control Information)を、前記基地局装置から受信し、
処理部は、前記第1の情報と前記第2の情報に基づいて、
ユーザ装置が前記時間間隔内で
第1の位置で送信する前記PUSCHのための第1のDMRSに追加して送信する前記追加DMRSの位置を決定する
ユーザ装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記第1の情報と前記第2の情報に基づいて、前記時間間隔内でユーザ装置が送信する前記追加DMRSの位置と数を決定する
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項3】
前記PUSCHのための
前記第1のDMRSは、前記第1の情報と第2の情報に関わらず、前記時間間隔内の第1の位置で送信する
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項4】
前記第1のDMRSの数は1つであり、前記追加DMRSの位置は前記第1の位置の後である
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項5】
Physical Uplink Shared Channel(PUSCH)のための追加Demodulation Reference Signal (DMRS)の
送信の有無に関する情報を示す第1の情報を含む
無線リソース制御(Radio Resource Control)信号を、基地局装置から受信し、
時間間隔を示す第2の情報を含むDCI(Downlink Control Information)を、前記基地局装置から受信し、
前記第1の情報と前記第2の情報に基づいて、
ユーザ装置が前記時間間隔内で
第1の位置で送信する前記PUSCHのための第1のDMRSに追加して送信する前記追加DMRSの位置を決定する
ユーザ装置の方法。
【請求項6】
Physical Uplink Shared Channel(PUSCH)のための追加Demodulation Reference Signal (DMRS)の
送信の有無に関する情報を示す第1の情報を含む
無線リソース制御(Radio Resource Control)信号を、ユーザ装置へ送信する送信部と、を備え、
前記送信部は、時間間隔を示す第2の情報を含むDCI(Downlink Control Information)を、前記ユーザ装置へ送信し、
前記ユーザ装置が前記時間間隔内で
第1の位置で送信する前記PUSCHのための第1のDMRSに追加して送信する前記追加DMRSの位置は、前記第1の情報と前記第2の情報に基づいて、決定される
基地局装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に無線通信に関し、特に通信システムにおける短縮された送信時間間隔(TTI:Transmission Time Intervals)に基づく復調参照信号(DMRS:demodulation reference signal)送信のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本セクションは、本開示で説明される本発明の様々な実施形態の背景を提供することを目的としている。本明細書の説明は、追求することができる概念を含み得るが、必ずしも以前に着想又は追求されたものではない。したがって、本明細書で他に示されない限り、本セクションに記載されていることは、本開示の説明、及び/又は特許請求の範囲の先行技術ではなく、本セクションにおいて包含されているからといって先行技術であると認められるものではない。
【0003】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:third generation partnership project)により開始されたロングタームエボリューション(LTE:long-term evolution)システムは、現在、高データレート、低遅延、パケット最適化、及び改善されたシステム容量及びカバレッジを提供する新しい無線インタフェース及び無線ネットワークアーキテクチャーとして見なされている。LTEシステムでは、エボルブドユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN:evolved universal terrestrial radio access network)は、複数のエボルブドノードB(eNB:evolved Node-B)を含み、ユーザ装置(UE:user equipment)として称される複数の移動局と通信を行う。E-UTRANの無線プロトコルスタックは、無線リソース制御レイヤ(RRC:radio resource control)、パケットデータコンバージェンスプロトコルレイヤ(PDCP:packet data convergence protocol)、無線リンク制御レイヤ(RLC:radio link control)、メディアアクセス制御レイヤ(MAC:media access control)、及び物理レイヤ(PHY:physical)を含んで与えられる。
【0004】
3GPP無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)LTEシステムでは、ノードは、E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)ノードB(一般に、エボルブドノードB、エンハンストノードB、eNodeB、又はeNBとも呼ばれる)及び無線ネットワーク制御装置(RNC:Radio Network Controller)の組み合わせであり得る。それは、ユーザ装置(UE:user equipment)として知られている無線デバイスと通信を行う。ダウンリンク(DL:downlink)送信は、ノード(例えば、eNodeB)から無線デバイス(例えば、UE)への通信であり得る。また、アップリンク(UL:uplink)送信は、無線デバイスからノードへの通信であり得る。
【0005】
LTEでは、データは、UEからeNodeBに物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)を介して送信することができる。PUSCHは、スケジューリングされたデータトラフィック及び可能な制御シグナリングを搬送する。PUSCHは、無線フレームのサブフレームにおいて搬送することができる。さらに、データは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)を介してeNodeBからUEに送信することができる。PDSCHはまた、1msのサブフレームにおいて搬送され、それぞれのTTIにわたってダウンリンクスケジューリングされる。UEは、アップリンク制御情報を搬送するために使用され得る物理アップリンク制御チャネル(PUCCH:physical uplink control channel)を介して基地局に肯定応答(ACK:acknowledgement)/非肯定応答(NACK:non-acknowledgement)フィードバックを送信することができる。従来、14個のシンボルを含む1ミリ秒(ms)のサブフレームは、DL及びUL送信をスケジューリングするための最小時間単位である1ms TTIのみを許容することができる。
【0006】
復調参照信号(DMRS)は、ダウンリンク及びアップリンクチャネルの品質を決定するために、時分割複信(TDD:Time Division Duplexing)又は/及び周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplexing)無線通信システムにおいて使用される。
【0007】
現在の3GPP仕様によれば、DMRS信号は、その時点でPUCCH/PUSCH/PDSCHチャネルにより構成される。
図1A~
図1Cは、既存のLTEシステムのPUCCH、PUSCH、PDSCH構成におけるDMRSの例示的なパターンを概略的に示している。14個のシンボルをサポートするすべてのTTIにおいて、複数のシンボルが、DMRS送信に割り当てられる必要がある。
【0008】
3GPP RAN#67 meetingでは、“LTEのレイテンシ低減技術の検討”に関するスタディアイテムが承認された。RAN1については、TTIの短縮と処理時間の削減を少なくとも次の観点において検討され、文書化される必要がある:
・参照信号及び物理レイヤ制御信号への影響を考慮して、0.5msと1つのOFDMシンボルとの間のTTI長のスタディフィージビリティ及び性能が検討される;
・後方互換性(バックワードコンパチビリティ)は保持されなければならず、そのため、同じキャリアにおいて、プレRel 13 UEの通常動作を可能にする。
【0009】
それにもかかわらず、本検討では、“TTI長を短縮することによって、ネットワークはUEをより速くスケジューリングすることができ、往復時間(RTT:round trip time)を短縮することができる。RTTの短縮は、TCPスループットを増加させる。TTI長の短縮はまた、スモールデータ送信に対するシステム容量を増加し得る”という結論となった。
【0010】
したがって、無線通信システムにおいて、ショートTTIに基づくDMRS通信のための解決策を提供することが必要となる。
【発明の概要】
【0011】
レイテンシ低減技術の観点から、1つのTTIのシンボル数が低減されるため、DMRS信号が各TTIに導入される場合、DMRSオーバーヘッドは、特に、1又は2シンボルを含むショートTTIに対して考慮しなければならない。さらに、特に、連続的なスケジューリング又は高い周波数におけるショートTTIに対して、チャネル状態は、あまり変化しない可能性がある。その意味では、制御情報又はデータを復調する際に、いくつかのDMRSが必要ではない場合があり得る。
【0012】
上記の問題を解決するために、本開示にかかる1又は複数の方法および装置の実施形態は、短縮されたTTIに基づくDMRS通信のための解決策を提供することを目的とする。本開示の実施形態の他の特徴及び利点は、本開示の実施形態の原理を示す添付の図面と併せて読むことにより、特定の実施形態の以下の説明からも理解するであろう。
【0013】
本開示の第1の態様によれば、無線通信システムにおいて動作する基地局による通信のための方法が提供される。前記方法は、2又は複数のアップリンク送信時間間隔(TTI:transmission time interval)をサポートするアップリンクサブフレームのTTIにおいて、アップリンク復調参照信号(DMRS:demodulation reference signal)を受信することを含む。前記アップリンクサブフレームによりサポートされる少なくとも1つのアップリンクTTIは、アップリンクDMRSを有さずに(アップリンクDMRS無しで)アップリンク制御情報、及び/又はアップリンクデータのみを送信するように構成される。
【0014】
本開示の第2の態様によれば、無線通信システムにおいて動作する基地局による通信のための方法が提供される。前記方法は、2又は複数のTTIをサポートするダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいて、ダウンリンクDMRSをユーザ装置に送信することを含む。前記ダウンリンクサブフレームによりサポートされる少なくとも1つのダウンリンクTTIは、ダウンリンクDMRSを有さずに(ダウンリンクDMRS無しで)ダウンリンク制御情報、及び/又はダウンリンクデータのみを送信するように構成される。
【0015】
本開示の第3の態様によれば、無線通信システムにおいて動作するユーザ装置による通信のための方法が提供される。前記方法は、2又は複数のアップリンク送信時間間隔(TTI:transmission time interval)をサポートするアップリンクサブフレームのアップリンクTTIにおいて、アップリンク復調参照信号(DMRS:demodulation reference signal)を基地局に送信することを含む。前記アップリンクサブフレームにサポートされる少なくとも1つのアップリンクTTIは、アップリンクDMRSを有さずにアップリンク制御情報、及び/又はアップリンクデータのみを送信するように構成される。
【0016】
本開示の第4の態様によれば、無線通信システムにおいて動作するユーザ装置による通信のための方法が提供される。前記方法は、2又は複数のダウンリンクTTIをサポートするダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいてダウンリンクDMRSを基地局から受信することを含む。前記ダウンリンクDMRSが受信される前記ダウンリンクTTIの後の少なくとも1つのダウンリンクTTIは、いずれのダウンリンクDMRSを送信しないように構成される。
【0017】
本開示のさらなる態様によれば、基地局が提供される。前記基地局は、本開示の第1及び第2の態様において上述した機能を実行するように構成される送信部及び受信部を備える。
【0018】
本開示のさらなる態様によれば、ユーザ装置が提供される。前記ユーザ装置は、本開示の第3及び第4の態様において上述した機能を事項するように構成される送信部及び受信部を備える。
【0019】
本開示のさらなる態様によれば、基地局が提供される。前記基地局は、本開示の様々な実施形態のいずれかにかかる基地局による通信のための方法を実行するように構成される処理手段を備える。
【0020】
本開示のさらなる態様によれば、ユーザ装置が提供される。前記ユーザ装置は、本開示の様々な実施形態のいずれかにかかるユーザ装置による通信のための方法を実行するように構成される処理手段を備える。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の特徴と見なされる発明的特徴は、添付の特許請求の範囲に記載されている。しかし、本発明、その実装モード、他の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照して例示的な実施形態に関する以下の詳細な説明を読むことにより、より理解されるであろう。
【0022】
【
図1A】
図1Aは、無線通信システムのためのPUCCHで構成される例示的なDMRSパターンを概略的に示す。
【
図1B】
図1Bは、無線通信システムのためのPUSCHで構成される例示的なDMRSパターンを概略的に示す。
【
図1C】
図1Cは、無線通信システムのためのPDSCHで構成される例示的なDMRSパターンを概略的に示す。
【0023】
【
図2A】
図2Aは、本開示の実施形態にかかる複数のショートTTIに適用可能な例示的なDMRS構造を概略的に示す図である。
【
図2B】
図2Bは、本開示の実施形態にかかる複数のショートTTIに適用可能な例示的なDMRS構造を概略的に示す図である。
【0024】
【
図3A】
図3Aは、本開示の1又は複数の実施形態にかかる、候補DMRSポジション及び固定DMRSポジションを有する例示的なDMRS構造を概略的に示す図である。
【
図3B】
図3Bは、本開示の1又は複数の実施形態にかかる、候補DMRSポジション及び固定DMRSポジションを有する例示的なDMRS構造を概略的に示す図である。
【0025】
【
図4A】
図4Aは、本開示の1又は複数の実施形態にかかる1シンボルベースのTTIに適した例示的なDMRS構造を概略的に示す図である。
【
図4B】
図4Bは、本開示の1又は複数の実施形態にかかる1シンボルベースのTTIに適した例示的なDMRS構造を概略的に示す図である。
【
図4C】
図4Cは、本開示の1又は複数の実施形態にかかる1シンボルベースのTTIに適した例示的なDMRS構造を概略的に示す図である。
【0026】
【
図5】
図5は、本開示の1又は複数の実施形態にかかる基地局による通信のための方法を概略的に示す図である。
【0027】
【
図6】
図6は、本開示の1又は複数の実施形態にかかるユーザ装置による通信のための方法を概略的に示す図である。
【0028】
【
図7A】
図7Aは、本開示の1又は複数の実施形態にかかる、アップリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【
図7B】
図7Bは、本開示の1又は複数の実施形態にかかる、アップリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【
図7C】
図7Cは、本開示の1又は複数の実施形態にかかる、アップリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【0029】
【
図8】
図8は、本開示のさらなる実施形態にかかるアップリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【0030】
【
図9】
図9は、本開示の1又は複数の実施形態にかかるアップリンクDMRSに基づいてPUCCHチャネルを復調するための例示的な方式を概略的に示す図である。
【0031】
【
図10A】
図10Aは、本開示の1又は複数の実施形態にかかるアップリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【
図10B】
図10Bは、本開示の1又は複数の実施形態にかかるアップリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【
図10C】
図10Cは、本開示の1又は複数の実施形態にかかるアップリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【0032】
【
図11】
図11は、本開示のさらなる1又は複数の実施形態にかかる基地局による通信のための方法を概略的に示す図である。
【0033】
【
図12】
図12は、本開示のさらなる1又は複数の実施形態にかかるユーザ装置による通信のための方法を概略的に示す図である。
【0034】
【
図13A】
図13Aは、本開示のさらなる1又は複数の実施形態にかかるダウンリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【
図13B】
図13Bは、本開示のさらなる1又は複数の実施形態にかかるダウンリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【0035】
【
図14】
図14は、本開示のさらなる1又は複数の実施形態にかかる基地局を概略的に示すブロック図である。
【0036】
【
図15】
図15は、本開示のさらなる1又は複数の実施形態にかかるユーザ装置を概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本開示の実施形態を添付の図面を参照して説明する。以下の説明では、本開示をより包括的に理解するために、多くの特定の詳細が示されている。しかし、本発明の実装は、これらの詳細を有していなくてもよいことは当業者であれば明らかである。さらに、本発明は、ここに導入された特定の実施形態に限定されないことは理解すべきである。逆に、以下の特徴及び要素の任意の組み合わせは、それらが異なる実施形態を含むか否かにかかわらず、本発明を実装し、実施するために考慮されてもよい。例えば、説明を目的として、5Gセルラ通信システムの文脈で以下説明するが、当業者であれば、本開示の1又は複数の実施形態が、様々な他のタイプのセルラ通信システムにも適用することが出来ることは認識するであろう。したがって、以下の態様、特徴、実施形態、及び利点は、説明目的のためだけであって、特許請求の範囲において明示的に特定されない限り、添付の特許請求の範囲の要素又は限定として理解されるべきではない。
【0038】
ユーザ装置(UE)は、アクセス端末、加入者ステーション、加入者ユニット、移動ステーション、遠隔ステーション、遠隔端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザステーション、もしくはいくつかの他の用語を備えてもよい。もしくは、ユーザ装置(UE)は、アクセス端末、加入者ステーション、加入者ユニット、移動ステーション、遠隔ステーション、遠隔端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザステーション、もしくはいくつかの他の用語として実装されてもよく、又は知られてもよい。
【0039】
いくつかの実装では、ユーザ装置は、セルラフォン、コードレス電話、セッションイニシエーションプロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:personal digital assistant)、無線接続能力を有するハンドヘルドデバイス、ステーション(STA:Station)、又は無線モデムと接続された、いくつかの他の適切処理デバイスを含んでもよい。したがって、本明細書で教示される1又は複数の態様は、電話(例えば、セルラ電話又はスマートフォン)、コンピュータ(例えば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ポータブルコンピューティングデバイス(例えば、パーソナルデータアシスタント)、エンターテインメントデバイス(例えば、音楽又はビデオデバイス、又は衛星ラジオ)、グローバルポジショニングシステムデバイス、又は無線もしくは有線モデムを介して通信するように構成された任意の他の適切なデバイスに組み込まれてもよい。いくつかの態様では、ノードは、無線ノードである。そのような無線ノードは、有線もしくは無線通信リンクを介して、例えばネットワーク(例えば、インターネット又はセルラネットワークなどのワイドエリアネットワーク)のための接続性、又は当該ネットワークに接続性を提供してもよい。
【0040】
基地局(BS)は、NodeB、無線ネットワーク制御装置(RNC:Radio Network Controller)、eNodeB(eNB)、基地局制御装置(BSC:Base Station Controller)、ベーストランシーバステーション(BTS:Base Transceiver Station)、トランシーバ機能(TF:Transceiver Function)、無線ルータ、無線トランシーバ、基本サービスセット(BSS:Basic Service Set)、拡張サービスセット(ESS:Extended Service Set)、無線基地局(RBS:Radio Base Station)、又はいくつかの他の用語を含んでもよい。もしくは、基地局(BS)は、NodeB、無線ネットワーク制御装置(RNC)、eNodeB(eNB)、基地局制御装置(BSC)、ベーストランシーバステーション(BTS)、トランシーバ機能(TF)、無線ルータ、無線トランシーバ、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、無線基地局(RBS)、又はいくつかの他の用語として実装されてもよく、又は知られてもよい。
【0041】
上述したように、レイテンシを低減するために、1つのUL/DL TTIのシンボル数を減らす必要がある。しかし、既存のLTE技術では、DMRSは、各TTIに対して導入され、少なくとも1つのシンボルを占有する。DMRSオーバーヘッドは、特に、ショートTTIが1又は2シンボルを含むという条件では、時間及び周波数領域の両方において無線リソースを著しく消費する。さらに、チャネル状態は、特に連続的なスケジューリングに対して、又は高い周波数では、ショートTTIの間であまり変化しないことがあり得る。その意味では、各TTIにおいて、様々な物理チャネルと共にDMRSを設定することは、無線リソース効率の問題を引き起こし得る。
【0042】
上記問題を解決するために、本開示にかかる1又は複数の方法及び装置の実施形態は、短縮されたTTIに基づくDMRS通信のための解決策を提供することを目的とする。本解決策では、UL/DL DMRSは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)等のそれぞれの物理チャネルの送信から独立して送信することができる。換言すると、DMRSの送信は、それぞれの物理チャネルの送信を制御する手段と別個の手段により制御される。本開示の様々な実施形態によれば、DMRSは、動的に送信されるようにトリガされてもよい。本開示の追加的又は代替的な実施形態によれば、DMRSの送信は、上位レイヤシグナリングで構成され得る、1又は複数の周期的パターンで設定される。DMRS送信を独立して制御する手段は、任意の適切な組み合わせ方法で適用することができる。結果として、例えば、いくつかのTTIは、ショートTTIにおいてDMRS無しで送信されてもよく、いくつかのTTIは、候補DMRSポジションにおいて追加のDMRSを送信するように制御されてもよい。
【0043】
図2A及び2Bは、本開示の実施形態にかかる複数のショートTTIに適用可能な例示的なDMRS構造を概略的に示す図である。説明を簡潔にする目的のために、
図2A及び2Bを参照して説明するTTIは、2つ又は複数のシンボルを含むものと仮定する。
【0044】
図2Aは、DMRSがいくつかのTTIにおいてのみ送信されるように制御され得るが、いくつかの他のTTIではDMRS送信が行われないサブフレーム構造を示す。
【0045】
破線のブロック201には、DMRS送信を伴うTTIの例示的な構造が図示されている。一例では、DMRSは、1つのTTIの1又は複数シンボルを占有してもよく、当該TTIの残りのシンボルは、このTTIにおいて現在スケジューリングされる物理チャネルのタイプに応じて、データ又は制御情報を送信するために使用することが出来る。別の例では、DMRSは、例えば、1つのTTIにおいて、1又は複数のシンボルの周波数リソースの一部を占有する等、時間及び/又は周波数領域において疎ら(スパース:sparse)であってもよい。当該TTIの残りのシンボルは、このTTIにおいて現在スケジューリングされている物理チャネルの特定のタイプに応じて、データ又は制御情報を送信するために使用することができる。
【0046】
破線のブロック202は、DMRSが無いTTIの例示的な構造を提供する。1つのTTIにおいてDMRS送信がない場合、一例では、DMRSポジションは、当該TTIの残りのシンボルがデータ又は制御情報により占有されている場合でも、予約されてもよいし、空のままであってもよい。この例では、これらの予め定義された無線リソースは、DMRSを送信するために専用であり、データ又は制御情報を送信するために使用することができない。このTTIにおいて実際にDMRSが送信されない場合、データ又は制御情報がDMRS送信のためのこれらの無線リソースを使用できるとすると、より効率的である。その例では、TTIの全てのシンボルをデータ又は制御情報送信に割り当てることができる。ショートTTIのためのDMRS構造は、上記のリソース予約モード及びリソース共有モードの任意の適切な組み合わせのやり方で設計されてもよいことを理解されたい。
【0047】
図2Bは、いくつかのTTIにおいて、追加のDMRS送信が他の通常のTTIよりもアクティベートされ得るサブフレーム構造を示す。
【0048】
図2Bに示すように、候補DMRSポジションは、TTIにおいて予め定義されてもよい。DMRS送信が上位レイヤシグナリングによりトリガされるか又は設定される場合、1又は複数のDMRSポジションは、トリガ情報又は上位レイヤシグナリングに基づいて、これらの候補DMRSポジションから選択され得る。後方互換性を目的として、新しいDMRS構造は、(
図1A~1Cを参照して説明したように)既存のLTEで指定された固定DMRSポジションをサポートしてもよい。追加のDMRSが上位レイヤシグナリングによりトリガされるか又は設定される場合、固定DMRSポジションの他に、追加のDMRSが必要に応じて送信されてもよい。
【0049】
図3A及び3Bは、本開示の1又は複数の実施形態にかかる、候補DMRSポジション及び固定DMRSポジションを有する例示的なDMRS構造の概略を示す図である。
【0050】
いくつかの実装では、周波数オフセット推定が必要な場合、1つの追加のDMRSは、(トリガされることにより、又は周期的に)設定することができる。そうでなければ、元の固定DMRSのみが送信される(履歴周波数オフセットを再利用できる)。
図3Aは、レガシーDMRSポジション等の固定DMRSポジションを有するサブフレーム構造である。
図3Aに示す様に、1つのTTIは4シンボルで構成され、固定DMRSの1シンボルは2つの連続するTTIで共有される。追加のDMRSポジションは、各TTIにおいて配置されてもよい。例えば、指定されたトリガによるトリガ、又は上位レイヤシグナリングにより設定される周期的な方法での送信等の別個の制御手段により、DMRS送信は、いくつかの追加のDMRSポジションにおいてアクティベートしてもよい。例えば、
図3Bに示すように、最初のTTIにおける追加のDMRSポジションは、DMRSを送信するように構成される。図示されている次のTTIでは、DMRSがこれらのTTIの固定ポジションにおいてのみ送信されるように、追加のDMRSポジションにおいてDMRS送信がされないように構成される。
【0051】
図4A~4Cは、本開示の1又は複数の実施形態にかかる1シンボルベースのTTIに適した例示的なDMRS構造を概略的に示す図である。
【0052】
DMRSが1つのTTIにおいて1シンボルのみで構成される場合、DMRSは、同一のシンボルにおいてデータ又は制御情報(例えば、PUSCH、PUSCH、PDSCH)と多重されてもよい。
図4A及び4Bは、DMRS及びデータ/制御情報に対する2つの異なる多重化方法を示す。
図4Aに示す例では、データ/制御情報と多重化されるDMRSを有する1シンボルベースのTTIは、DMRSが無いこれらのシンボルと異なる構造が適用されてもよい。当該1シンボルベースのTTIは、多重化されたDMRSが無いシンボルより多くの周波数リソースを占有する。
図4Bの例では、DMRSを有する1シンボルベースのTTIは、代替的に可能である。
【0053】
図4Cは、物理チャネル(PUSCH/PUCCH/PDSCH)と異なるシンボルにおいてDMRSが送信される別の例を示す。
図4Cに示す様に、DMRSは1シンボルベースのTTIの全てのリソースを占有し、データ又は制御情報の前に送信されてもよい。1シンボルベースのTTIにおいて、データ/制御情報とDMRSとの間で多重化されない。
【0054】
より一般的には、LシンボルベースのTTIにおいて、DMRS数(K、K>=0)は、例えば、ダウンリンク制御情報(DCI:downlink control information)により動的に設定されてもよく、及び/又は、例えば、上位レイヤシグナリングにより半静的に設定されてもよい。そして、L-Kシンボルは、データ/制御情報のために設定される。代替的には、1つのTTIにおいて、DMRSは、疎らであり、周波数領域においてデータ/制御情報と多重化することが出来る。いくつかの実装では、異なるTTI又はTTIグループが、独立した数のDMRSを有してもよい。例えば、TTIグループが、連続するTTIであってもよく、異なる周期/又はオフセットによる周期的TTIであってもよい。また、TTIグループサイズは、設定されてもよく、例えば、DCIで動的に指示され、又は上位レイヤ情報により半静的に指示されてもよい。また、独立した数のDMRSはDCIにより動的に設定されてもよく、及び/又は、上位レイヤシグナリングにより半静的に設定されてもよい。上述した様に、DMRSは、いくつかの候補ポジションにおいて設定されてもよい。追加的又は代替的に、新たにトリガされるDMRSは、設定されたパターンと異なるパターンを有してもよい。
【0055】
図5は、本開示の1又は複数の実施形態にかかる基地局による通信のための方法500を概略的に示す図である。
図5の方法500は、基地局の観点からのアップリンクDMRS送信のプロセスを記載している。
図5に示すように、ステップS510において、基地局は、アップリンクサブフレームのアップリンクTTIにおいて、アップリンクDMRSをユーザ装置から受信する。アップリンクサブフレームは、2又は複数のアップリンクTTIをサポートする。
【0056】
アップリンクDMRSの送信は、アップリンク物理チャネルの送信から独立して制御される。アップリンクサブフレームによりサポートされる少なくとも1つのアップリンクTTIは、アップリンクDMRSを有さずにアップリンク制御情報、及び/又はアップリンクデータのみを送信するように構成されてもよい。アップリンクDMRSは、
図1~4を参照して説明した様に、任意の適切なDMRS構造が適用されてもよい。
【0057】
本開示の1又は複数の実施形態によれば、方法500は、アップリンクサブフレームのアップリンクTTIにおいてアップリンクDMRSの送信を可能にするためにアップリンクDMRSトリガをユーザ装置に送信するステップ(不図示)をさらに含んでもよい。アップリンクDMRSトリガは、2又は複数のダウンリンクTTIをサポートするダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいて搬送されてもよい。一例として、アップリンクDMRSトリガは、対応するDMRSの送信、及び/又は設定を可能にするための1又は複数のビットであってもよい。本開示の1又は複数の実施形態によれば、アップリンクDMRSトリガは、ユーザ装置から基地局に送信されるアップリンクDMRSをどのように設定するかに関する情報を含んでもよい。
図2~4を参照して議論したように、いくつかのタイプのDMRS設定情報が、トリガに含まれてもよい。一例として、アップリンクDMRSトリガは、これに限定されるものではないが、以下に示す情報の少なくとも1つを含んでもよい:アップリンクDMRSが占有するシンボルの数;トリガされるアップリンクDMRS時間;アップリンクDMRSのためのリソース割り当て;及び、アップリンクTTIにおいてアップリンクDMRSが占有する候補シンボルポジション。
【0058】
本開示の1又は複数の追加的又は代替的な実施形態によれば、アップリンクDMRSは、周期的にユーザ装置から受信されてもよい。アップリンクDMRSは、例えば、上位レイヤシグナリングによって、周期的な方法で送信されるように制御される。
【0059】
図6は、本開示の1又は複数の実施形態にかかるユーザ装置による通信のための方法を概略的に示す図である。
図6の方法600は、ユーザ装置の観点からアップリンクDMRS送信のプロセスを記載する。
図6に示す様に、ステップS610において、ユーザ装置は、2又は複数のアップリンクTTIをサポートするULサブフレームのアップリンクTTIにおいて、アップリンクDMRSを基地局に送信する。
【0060】
アップリンクDMRSの送信は、アップリンク物理チャネルの送信から独立して制御される。アップリンクサブフレームによりサポートされる少なくとも1つのアップリンクTTIは、アップリンクDMRSを有さずにアップリンク制御情報、及び/又はアップリンクデータのみを送信するように構成されてもよい。DMRSは、
図1~4を参照して記載したように任意の適切なDMRS構造を採用してもよい。
【0061】
同様に、本開示の1又は複数の実施形態によれば、方法600は、アップリンクサブフレームのアップリンクTTIにおいて、アップリンクDMRSの送信を可能にするためにアップリンクDMRSトリガを基地局から受信するステップ(不図示)をさらに含んでもよい。アップリンクDMRSトリガは、2又は複数のダウンリンクTTIをサポートするダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいて搬送されてもよい。一例として、アップリンクDMRSトリガは、対応するDMRSの送信、及び/又は設定を可能にするための1又は複数のビットであってもよい。本開示の1又は複数の実施形態によれば、アップリンクDMRSトリガは、ユーザ装置から基地局に送信されるアップリンクDMRSをどのように設定するかに関する情報を含んでもよい。
図2~4を参照して説明したように、いくつかのタイプのDMRS設定情報は、トリガに含まれてもよい。一例として、トリガは、アップリンクTTIにおいて、アップリンクDMRSがどの候補シンボルポジションを占有しているかを示してもよい。ユーザ装置は、受信したトリガにおいて示される設定情報に従ってアップリンクDMRSの送信をトリガしてもよい。
【0062】
本開示の1又は複数の追加又は代替によれば、アップリンクDMRSは、周期的にユーザ装置から受信されてもよい。アップリンクDMRSは、例えば、上位レイヤシグナリングにより周期的な方法で送信されるように制御される。
【0063】
図7A~7Cは、アップリンクデータスケジューリングプロセス中にアップリンクDMRSが送信される、本開示の1又は複数の実施形態にかかるアップリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【0064】
アップリンクデータスケジューリングプロセスの間に、基地局は、アップリンクデータスケジューリング(つまり、ULグラント)のためにそれをDCIに含めることによりユーザ装置にアップリンクDMRSを送信してもよい。一例として、アップリンクDMRSトリガを表すために、1又は複数のビットが既存のDCIフォーマット0及び/又はフォーマット4に追加されてもよい。その場合、ダウンリンクTTIは、アップリンクデータ(PUSCH)及びトリガされたアップリンクDMRSの両方をスケジューリングするように構成される。
【0065】
図7Aに示す様に、基地局は、DL TTI_nにおいて、アップリンクデータスケジューリング(つまり、ULグラント)のためのDCIを送信する。応答として、ユーザ装置は、UL TTI_n+kにおいて、アップリンクデータ送信(つまり、PUSCH)を送信する。ここで、kは、整数であり、FDDシステムでは通常4が設定されてもよく、TDDシステムではアップリンク/ダウンリンク構成に従って予め定義されてもよい。DL TTI_nにおいて受信されるDCIに含まれるアップリンクDMRSトリガを検出する場合、ユーザ装置は、UL TTI_n+kにおいて、トリガに含まれるDMRS設定情報に従ってアップリンクDMRSを送信してもよい。このように、アップリンクDMRS及びPUSCHは、同一のUL TTI_n+kを共有する。
図2~4で説明したように、アップリンクDMRS及びアップリンクデータは、周波数領域において多重化されてもよく、及び/又はアップリンクDMRSは、UL TTI_n+kのMシンボルを占有してもよく、UL TTI_n+kの残りのシンボルは、スケジューリングされたアップリンクデータを送信するために使用されてもよい。結果として、UL TTI_n+kのPUSCHは、(L-M)シンボルを占有するように短縮されてもよい。あるいは、PUSCH及びDMRSは、
図4A又は4Bにおいて示したように、周波数領域でずらされてもよい。
【0066】
チャネル状態が少し変化する場合、基地局は、アップリンクDMRSの送信をトリガしないことを決定してもよく、チャネル状態推定は、以前のDMRSに基づいて取得することができる。例えば、DL TTI_n+1、DL TTI_n+2では、DCIにトリガが含まれない。したがって、ユーザ装置は、UL DMRSが送信されない、UL TTI_n+k+1、UL TTI_n+k+2においてスケジューリングされたアップリンクデータを送信する。
【0067】
図7Bは、基地局がアップリンクデータをスケジューリングし、同一のDL TTIにおいてアップリンクDMRSをトリガする状況を扱うための別の例を示す。この例では、アップリンクDMRSは、事前に送信されるように構成されてもよい。
図7Bに示す様に、DL TTI_nにおいてDCIと共にアップリンクDMRSトリガを受信する場合、ユーザ装置は、UL TTI_n+k-1においてトリガされたDMRSを送信できることが予め定義されてもよい。そして、UL TTI_n+kにおいて、ユーザ装置は、DCIによりスケジューリングされたアップリンクデータを送信する。ここで、nは、アップリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報が送信されるダウンリンクTTIのTTI番号を表し、kは、スケジューリングのためのTTIの予め定義された数を表す所定の整数である。
【0068】
図7Cは、基地局がアップリンクデータをスケジューリングし、同一のDL TTIにおいて、アップリンクDMRSをトリガする状況を扱うためのさらに別の例を示す。この例では、スケジューリングされたアップリンクデータの送信は、アップリンクDMRSが送信された後、1TTI遅れてもよい。
図7Cに示すように、DL TTI_nのDCIと共にアップリンクDMRSトリガを受信する場合、ユーザ装置は、UL TTI_n+kにおいてトリガされたDMRSを送信できることが予め定義されていてもよい。そして、UL TTI_n+k+1において、ユーザ装置は、DCIによりスケジューリングされたアップリンクデータを送信する。ここで、nは、アップリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報が送信されるダウンリンクTTIのTTI番号を表し、kは、スケジューリングのためのTTIの予め定義された数を表す所定の整数である。DMRS送信が無いそれらのTTIでは、基地局は、以前に受信したアップリンクDMRSを参照して受信したPUSCHを復調してもよい。
【0069】
ここで、当業者であれば、
図7A~7Cを参照して説明した様に同様の方式が、アップリンクDMRS及びアップリンクデータ(例えば、PUSCH)の送信間の衝突により引き起こされる問題を解決するために、周期的なアップリンクDMRSが上位レイヤシグナリングにより半静的に設定される、これらの実施形態にも適用されてもよいことは理解すべきである。
【0070】
いくつかの実施形態では、アップリンクDMRSトリガは、アップリンクデータスケジューリングのためのDCIと別個に受信されてもよい。つまり、アップリンクDMRSトリガは、アップリンクスケジューリングのためのDCIが無いTTIにおいて別個に送信されてもよい。
【0071】
図8は、アップリンクDMRSトリガがDL TTI_nにおいて別個に送信される、本開示のさらなる実施形態にかかるアップリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
図8に示す様に、このような実施形態では、トリガされるアップリンクDMRSは、スケジューリングされるアップリンクデータと衝突しない。例えば、DL TTI_nにおいて受信されるトリガに応じて、ユーザ装置は、UL TTI_n+kのアップリンクDMRSを送信してもよい。そして、DL TTI_n+1において受信されるアップリンクデータスケジューリングのためのDCIに応じて、ユーザ装置は、UL TTI_n+k+1においてスケジューリングされたアップリンクデータを送信してもよい。
【0072】
実装では、ユーザ装置がPUSCH送信を必要とする場合、スケジュール要求後、基地局が別個のTTIにおいてアップリンクDMRSトリガを送信することによりアップリンクDMRSをトリガしてもよい。アップリンクDMRSトリガには、リソース割り当て領域が含まれてもよい。ユーザ装置は、後続のアップリンクデータ送信を実行するために、アップリンクDMRSトリガのリソース割り当て領域を参照し得るので、DMRSトリガ後、基地局は、アップリンクデータスケジューリングのためのコンパクトDCIを送信することによりPUSCHをスケジューリングすることができる。
【0073】
ダウンリンクデータスケジューリングプロセスの間、アップリンクDMRSは、アップリンク制御チャネル(例えば、PUCCH)を復調するために必要であってもよい。したがって、本開示の1又は複数の実施形態によれば、基地局は、アップリンクDMRSの送信をトリガするように、必要に応じてアップリンクDMRSをユーザ装置に送信してもよい。追加的に又は代替的に、アップリンクDMRSは、PUCCH復調の要件を満たすように、例えば上位レイヤシグナリングにより周期的な方法で送信されるように制御されてもよい。
【0074】
図9は、本開示の1又は複数の実施形態にかかるアップリンクDMRSに基づくPUCCHチャネルを復調するための例示的な方式を概略的に示す図である。
図9に示す様に、アップリンクDMRSは、PUCCHと独立して送信される。例えば、アップリンクDMRS及び(CQI/PMI/RIを含む)PUCCHの周期及び/又はオフセットが異なっていてもよい。別の例では、アップリンクDMRSは、例えば、DCI情報において、基地局によりトリガされてもよいので、アップリンクDMRSは、非周期的である。
【0075】
PUCCHは、アップリンクDMRSと同様に変換された、又は同一のZCシーケンスで変調されるので、PUCCH情報を復調した後、残りのシーケンスをチャネル推定のための復調参照信号として使用することができ、次の後続PUCCH及び/又はアップリンクデータへの参照を提供する。つまり、物理アップリンク制御チャネルは、アップリンクDMRSに基づいて復調されてもよい。そして、1又は複数の後続の物理アップリンク制御チャネルは、前に受信されたアップリンクDMRS及び/又は復調された物理アップリンク制御チャネルに基づいて復調されてもよい。
【0076】
図10A~10Cは、アップリンクDMRSがダウンリンクデータスケジューリングプロセスの間に送信される本開示の1又は複数の実施形態にかかるアップリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【0077】
ダウンリンクデータスケジューリングプロセスにおいて、ユーザ装置は、ACK/NACKフィードバック情報を、PUCCHにおいて基地局に送信する必要がある。ACK/NACKフィードバック情報は、ダウンリンクデータスケジューリングを関連するので、ユーザ装置及び基地局の両方は、どのUL TTIにACK/NACKフィードバック情報が送信されるかを知っている。基地局がACK/NACKフィードバック情報を復調するためにユーザ装置からのアップリンクDMRSが必要な場合、基地局は、ダウンリンクDMRSトリガを送信することによりアップリンクDMRSの送信をトリガしてもよく、又は半静的な無線リソース制御(RRC:radio resource control)シグナリングにより周期的なアップリンクDMRSを設定してもよい。
【0078】
本開示の1又は複数の実施形態によれば、アップリンクDMRSの送信は、アップリンクDMRSトリガによりトリガされてもよい。基地局は、ダウンリンクTTIにおいてダウンリンクデータスケジューリング(つまり、DLスケジュール)のためのDCIと共にアップリンクDMRSトリガを送信してもよい。例一例として、1又は複数のビットが、アップリンクDMRSトリガを表すために、ダウンリンクデータスケジューリングのための既存のDCIに追加されてもよい。その場合、ダウンリンクTTIは、ダウンリンクデータ(PDSCH)及びトリガされたアップリンクDMRSの両方をスケジューリングするように構成される。
【0079】
図10Aに示すように、基地局は、DL TTI_nにおいてダウンリンクデータスケジューリング(つまり、DLグラント)のためのDCIを送信する。応答として、ユーザ装置は、UL TTI_n+kにおいて(PUCCHにおいて)ダウンリンクデータスケジューリングに対するACK/NACKフィードバックを送信する。ここで、kは整数であり、FDDシステムでは4として通常設定されてもよく、TDDシステムではアップリンク/ダウンリンク構成に従って予め定義されてもよい。DL TTI_nで受信されたDCIに含まれるアップリンクDMRSトリガを検出する場合、ユーザ装置は、UL TTI_n+kにおいて、トリガに含まれるDMRS設定情報に従ってアップリンクDMRSを送信してもよい。このように、アップリンクDMRS及びACK/NACKフィードバック情報は、同一のUL TTI_n+kを共有する。
図2~4で説明した様に、アップリンクDMRS及びACK/NACKフィードバック情報は、周波数領域で多重化されてもよく、及び/又はアップリンクDMRSは、UL TTI_n+kのMシンボルを占有し、UL TTI_n+kの残りのシンボルは、ACK/NACKフィードバック情報を送信するために使用される。結果として、UL TTI_n+kにおいてPUCCHは、(L-M)シンボルを占有するように短縮されてもよい。あるいは、PUCCH及びDMRSは、
図4A又は4Bに示すように、周波数領域でずらされてもよい。
【0080】
チャネル状態を推定する必要がない場合、基地局は、アップリンクDMRSの送信をトリガしないことを決定してもよい。例えば、DL TTI_n+1、DL TTI_n+2において、トリガは、DCIに含まれない。したがって、ユーザ装置は、UL DMRSが送信されない、UL TTI_n+k+1、UL TTI_n+k+2においてスケジューリングされたACK/NACKフィードバック情報を送信する。DMRS送信がないこれらのTTIでは、基地局は、以前に受信されたアップリンクDMRSを参照して、受信されたACK/NACKフィードバック情報を復調してもよい。
【0081】
図10Bは、基地局がダウンリンクデータをスケジューリングし、同一DL TTIにおいてアップリンクDMRSをトリガする状況を扱うための別の例を示す。この例では、アップリンクDMRSが事前に送信されるように構成してもよい。
図10Bに示すように、DL TTI_nにおいてダウンリンクスケジューリングのためのDCIと共にアップリンクDMRSトリガを受信する場合、ユーザ装置は、UL TTI_n+k-1において、トリガされたDMRSを送信できることが予め定義されてもよい。そして、UL TTI_n+kにおいて、ユーザ装置は、ダウンリンクデータスケジューリングに対するACK/NACKフィードバック情報を送信する。ここで、nは、ダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報が送信されるダウンリンクTTIのTTI番号を表し、kは、スケジューリングのためのTTIの予め定義された数を表す所定の整数である。
【0082】
図10Cは、基地局がダウンリンクデータをスケジューリングし、同一のDL TTIにおいてアップリンクDMRSをトリガする状況を扱うためのさらに別の例を示す。この例では、ダウンリンクデータスケジューリングに対する対応するACK/NACKフィードバック情報の送信は、アップリンクDMRSが送信された後、1TTI遅れてもよい。
図10Cに示す様に、DL TTI_nにおいて、ダウンリンクデータと共に、アップリンクDMRSを受信する場合、ユーザ装置は、UL TTI_n+kにおいてトリガされたDMRSをまず送信出来ることが予め定義されてもよい。そして、UL TTI_n+k+1において、ユーザ装置は、ダウンリンクデータに対するACK/NACKフィードバック情報を送信する。ここで、nは、ダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報が送信されるダウンリンクTTIのTTI番号を表し、kはスケジューリングのためのTTIの予め定義された数を表す所定の整数である。
【0083】
ここで、アップリンクDMRS及びACK/NACKフィードバック情報(つまり、PUCCH)の送信間の衝突により引き起こされる問題を解決するために、
図10A~10Cを参照して説明したのと同様の方式が、周期的なアップリンクDMRSが上位レイヤシグナリングにより半静的に設定されるこれらの実施形態に適用されてもよいことは、当業者であれば、理解すべきである。
【0084】
本開示の他の実施形態によれば、アップリンクDMRSトリガは、ダウンリンクデータスケジューリングのためのDCIにおいて搬送されなくてもよい。基地局は、アップリンクDMRSトリガを送信するために、別個のDL TTIを使用してもよい。このような実施形態では、トリガされたアップリンクDMRSは、ダウンリンクデータスケジューリングに対するACK/NACKフィードバック情報と衝突しないかもしれない。例えば、DL TTI_nで受信されたトリガに応答して、ユーザ装置は、UL TTI_n+kにおいてアップリンクDMRSを送信してもよい。そして、DL TTI_n+1で受信されたダウンリングデータに応答して、ユーザ装置は、UL TTI_n+k+1においてスケジューリングされたアップリンクデータを送信してもよい。
【0085】
図11は、ダウンリンクの場合の本開示のさらなる1又は複数の実施形態にかかる基地局による通信のための方法1100を概略的に示す図である。
図11の方法1100は、基地局の観点からのダウンリンクDMRS送信のプロセスを記載する。
図11に示す様に、ステップS1110において、基地局は、ダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいてダウンリンクDMRSをユーザ装置に送信する。ダウンリンクサブフレームは、2又は複数のダウンリンクTTIをサポートする。
【0086】
図12は、本開示のさらなる1又は複数の実施形態にかかるユーザ装置による通信のための方法を概略的に示す図である。
図12の方法1200は、ユーザ装置の観点からのダウンリンクDMRS送信のプロセスを記載する。
図12に示す様に、ステップS1210において、ユーザ装置は、2又は複数のアップリンク送信時間間隔(TTI)をサポートするアップリンクサブフレームのアップリンクTTIにおいてアップリンク復調参照信号(DMRS)を基地局から受信する。
【0087】
ダウンリンクDMRSの送信は、ダウンリンク物理チャネル(例えば、PDSCH等)の送信から独立して制御される。このように、ダウンリンクサブフレームによりサポートされるいくつかのダウンリンクTTIは、ダウンリンクDMRSを有さずにダウンリンク制御情報、及び/又はダウンリンクデータのみを送信するように構成され得ることが可能となる。ダウンリンクDMRSは、
図1~4を参照して説明した様に、任意の適切なDMRS構造を採用してもよい。
【0088】
本開示の1又は複数の実施形態によれば、ダウンリンクDMRSの送信を可能にするためのダウンリンクDMRSトリガは、基地局からユーザ装置に送信されてもよい。一例として、ダウンリンクDMRSトリガは、対応するDMRSの送信及び/又は設定を可能にするための1又は複数のビットであってもよい。
図2~4を参照して説明した様に、いくつかのタイプのDMRS設定情報は、トリガに含まれてもよい。一例として、ダウンリンクDMRSトリガは、これに限定されないが、少なくとも1つの次の項目を示す情報を含んでもよい:ダウンリンクDMRSが占有するシンボル数;トリガされたダウンリングDMRSの時間;ダウンリンクDMRSのリソース割り当て;及びダウンリンクDMRSがダウンリンクTTIにおいて占有する候補シンボルポジション。
【0089】
図13A~13Bは、ダウンリンクDMRSがダウンリンクDMRSトリガにより可能になる本開示のさらなる1又は複数の実施形態にかかるダウンリンクDMRSを有する例示的なUL及びDLサブフレームを概略的に示す図である。
【0090】
本開示の1又は複数の実施形態によれば、ダウンリンクDMRSの送信を可能にするためのダウンリンクDMRSトリガは、同一のダウンリンクTTIにおいて、ダウンリンクデータスケジューリングのためのDCIと共に送信されてもよい。
図13Aに示すように、DL TTI_nにおいて、ユーザ装置は、ダウンリンクデータスケジューリングのためのDCIに、ダウンリンクDMRSを含むことによりユーザ装置にダウンリンクDMRSを送信してもよい。いくつかの実装では、ダウンリンクDMRSの少なくとも一部は、ダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいて、ダウンリンクデータとスパース多重化(sparse-multiplexed)されてもよい。追加的に又は代替的に、ダウンリンクDMRSは、ダウンリンクTTIの1又は複数のシンボルを占有してもよく、残りのシンボルは、ダウンリンクデータ送信のために使用されてもよい。ユーザ装置は、以前に受信したダウンリンクDMRSに基づいて、ダウンリンクTTI_n+1で送信されたダウンリンクデータを復調し得るので、次のダウンリンクTTI_n+1において、基地局は、ダウンリンクDMRSの送信をトリガしないことを決定してもよい。
【0091】
追加的又は代替的な実施形態によれば、ダウンリンクDMRSの送信を可能にするためのダウンリンクDMRSトリガは、ダウンリンクデータスケジューリングのためのDCIとは別個に送信されてもよい。
図13Bに示す様に、ダウンリンクTTI_nにおいて、ダウンリンクDMRS設定情報をユーザ装置に示す(indicate)ために、DMRSトリガは、送信される。同一のTTI_nにおいて、基地局は、ダウンリンクDMRSトリガに含まれる設定情報に従ってダウンリンクDMRSを送信する。いくつかの実装によれば、ユーザ装置は後続のダウンリンクデータ送信を実行するためにダウンリンクDMRSトリガのリソース割り当て領域を参照し得るので、ダウンリンクDMRSトリガに含まれるリソース割り当ての情報を考慮して、基地局は、ダウンリンクデータスケジューリングのためのコンパクトDCIを送信することにより、少なくとも1つの後続のTTIにおいてPDSCHをスケジューリングしてもよい。
【0092】
物理ダウンリンクデータチャネル(例えば、PDSCH)をスケジューリングすることとは独立してダウンリンクDMRSを通信するために、本開示の1又は複数の追加的な又は代替的な実施形態によれば、ダウンリンクDMRSは、周期的に基地局からユーザ装置に送信されてもよい。ダウンリンクDMRSは、例えば、上位レイヤシグナリングにより周期的な方法で送信されるように制御されてもよい。
【0093】
図14は、本開示のさらなる1又は複数の実施形態にかかる基地局を概略的に示すブロック図である。
【0094】
図14に示す様に、基地局1400は、ショートTTIを有するダウンリンク及びアップリンクサブフレーム構造に基づいて1又は複数のユーザ装置と通信するように構成される。基地局1400は、送信部1410と、受信部1420とを備える。基地局600はまた、1又は複数のユーザ装置に信号を送信し、1又は複数のユーザ装置から信号を受信するために使用される1又は複数のアンテナ(
図14に不図示)と選択的に結合され得る適切な無線周波数トランシーバ(
図14に不図示)を備えてもよい。
【0095】
基地局1400は、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)、専用デジタルロジック等を含み得る、他のデジタルハードウェアと同様に、1又は複数のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含み得る、プロセッサ141を備える。プロセッサ141は、リードオンリメモリ(ROM:read-only memory)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光ストレージデバイス等の1又は複数のタイプのメモリを含み得るメモリ(
図14に不図示)に格納されたプログラムコードを実行するように構成されてもよい。メモリに格納されたプログラムコードは、1又は複数の電気通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、及びいくつかの実施形態において本明細書で説明した、1又は複数の技術を実行するための命令を含む。いくつかの実装では、プロセッサ141は、送信部1410及び受信部1420に、本開示の1又は複数の実施形態にかかる、対応する機能を実行させるために使用されてもよい。
【0096】
本開示の一態様の実施形態によれば、受信部1420は、2又は複数のアップリンクTTIをサポートするアップリンクサブフレームのアップリンクTTIにおいて、アップリンクDMRSをユーザ装置から受信するように構成される。アップリンクサブフレームによりサポートされる少なくとも1つのアップリンクTTIは、アップリンクDMRSを有さずにアップリンク制御情報、及び/又はアップリンクデータのみを送信するように構成される。
【0097】
本開示のこの態様の1又は複数の実施形態によれば、送信部1510は、アップリンクサブフレームのアップリンクTTIにおいてアップリンクDMRSの送信を可能にするためのアップリンクDMRSトリガをユーザ装置に送信するように構成されてもよい。アップリンクDMRSトリガは、2又は複数のダウンリンクTTIをサポートするダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいて搬送されてもよい。いくつかの実施形態では、アップリンクDMRSトリガは、少なくとも1つの次の項目を示す情報を含んでもよい:アップリンクDMRSが占有するシンボル数;トリガされたアップリンクDMRSの時間;アップリンクDMRSのためのリソース割り当て;及び、アップリンクDMRSがアップリンクTTIにおいて占有する候補シンボルポジション。
【0098】
本開示のこの態様の1又は複数の実施形態によれば、アップリンクDMRSトリガは、アップリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報に含まれてもよい。あるいは、アップリンクDMRSトリガは、アップリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報とは別個に受信されてもよい。
【0099】
本開示のこの態様の1又は複数の実施形態によれば、アップリンクDMRSは、ユーザ装置から周期的に受信されてもよい。
【0100】
本開示のこの態様のいくつかの実施形態では、受信部1420は、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+kにおいてスケジューリングされたアップリンクデータを受信するようにさらに構成されてもよい;もしくは、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+k-1の直後のアップリンクTTI n+kにおいてスケジューリングされたアップリンクデータを受信するようにさらに構成されてもよい;もしくは、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+kの直後のアップリンクTTI n+k+1においてスケジューリングされたアップリンクデータを受信するようにさらに構成されてもよい。ここで、nは、アップリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報が送信されるダウンリンクTTIのTTI番号を表し、kは、アップリンクスケジューリングのためのTTIの予め定義された数を表す。
【0101】
本開示のこの態様の1又は複数の実施形態によれば、物理アップリンク制御チャネルは、アップリンクDMRSに基づいて復調されてもよい。いくつかの実施形態では、さらなる物理アップリンク制御チャネルがアップリンクDMRS及び/又は復調された物理アップリンク制御情報に基づいて復調されてもよい。
【0102】
本開示のこの態様の1又は複数の実施形態によれば、送信部1410は、ダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報に含まれるアップリンクDMRSトリガを送信するように構成されてもよい。
【0103】
本開示のこの態様の1又は複数の実施形態によれば、受信部1420は、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+kにおいてダウンリンクデータスケジューリングに対する肯定応答(ACK:acknowledgement)/非肯定応答(NACK:non-acknowledgement)フィードバック情報を受信するようにさらに構成されてもよい;もしくは、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+k-1の直後のアップリンクTTI n+kにおいてダウンリンクデータスケジューリングに対するACK/NACKフィードバック情報を受信するようにさらに構成されてもよい;もしくは、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+kの直後のアップリンクTTI n+k+1においてダウンリンクデータスケジューリングに対するACK/NACKフィードバック情報を受信するようにさらに構成されてもよい。ここで、nは、ダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンクデータが送信されるダウンリンクTTIのTTI番号を表し、kは、ダウンリンクスケジューリングのためのTTIの予め定義された数を表す。
【0104】
本開示のこの態様の1又は複数の実施形態によれば、送信部1410は、ダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報とは別個にアップリンクDMRSトリガを送信するように構成されてもよい。
【0105】
本開示の別の態様の実施形態によれば、送信部1410は、2又は複数のダウンリンクTTIをサポートするダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいて、ダウンリンクDMRSをユーザ装置に送信するように構成されてもよい。ダウンリンクサブフレームによりサポートされる少なくとも1つのダウンリンクTTIは、ダウンリンクDMRSを有さずにダウンリンク制御情報、及び/又はダウンリンクデータのみを送信するように構成される。
【0106】
本開示のこの態様の実施形態によれば、送信部1410は、ダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報に含まれるダウンリンクDMRSの送信を可能にするためのダウンリンクDMRSトリガを送信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、送信部1410は、ダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいてダウンリンクデータとスパース多重化される(sparse-multiplexed)ダウンリンクDMRSの少なくとも一部を送信するようにさらに構成されてもよい。
【0107】
本開示のこの態様の代替的な実施形態によれば、送信部1410は、ダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報とは別個に、ダウンリンクDMRSの送信を可能にするためのダウンリンクDMRSトリガを送信するように構成されてもよい。
【0108】
本開示のこの態様の実施形態によれば、ダウンリンクDMRSトリガは、少なくとも1つの次の項目を示す情報を含んでもよい:ダウンリンクDMRSが占有するシンボル数;トリガされたダウンリンクDMRSの時間;ダウンリンクDMRSのためのリソース割り当て;及び、ダウンリンクDMRSがアップリンクTTIにおいて占有する候補シンボルポジション。
【0109】
本開示のこの態様の実施形態によれば、送信部1410は、周期的にユーザ装置にダウンリンクDMRSを送信するように構成されてもよい。
【0110】
図15は、本開示の1又は複数の実施形態にかかるユーザ装置を概略的に示すブロック図である。
【0111】
図15に示す様に、ユーザ装置1500は、ショートTTIを有するダウンリンク及びアップリンクサブフレーム構造に基づいて基地局と通信するように構成される。ユーザ装置1500は、受信部1510と、送信部1520とを備える。ユーザ装置1500はまた、NodeB、eNodeB又はWiFi AP等の他の無線ノードに信号を送信し、他のノードから信号を受信するために使用される1又は複数のアンテナ(
図15に不図示)と動作可能に結合され得る複数の適切な無線周波数トランシーバ(
図15に不図示)を備えてもよい。
【0112】
ユーザ装置1500は、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタルロジック等を含み得る、他のデジタルハードウェアと同様に、1又は複数のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含み得るプロセッサ151を備える。プロセッサ151は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光ストレージデバイス等の1又はいくつかのタイプのメモリを含み得るメモリ(
図15に不図示)に格納されたプログラムコードを実行するように構成されてもよい。メモリに格納されたプログラムコードは、1又は複数の電気通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、及びいくつかの実施形態において、本明細書で説明した1又は複数の技術を実行するための命令を含む。いくつかの実装では、プロセッサ151は、受信部1510及び送信部1520に、本開示の1又は複数の実施形態にかかる、対応する機能を実行させるために使用されてもよい。
【0113】
本開示の一態様の実施形態によれば、送信部1420は、2又は複数のアップリンクTTIをサポートするアップリンクサブフレームのアップリンクTTIにおいて、アップリンクDMRSを基地局に送信するように構成される。アップリンクサブフレームによりサポートされる少なくとも1つのアップリンクTTIは、アップリンクDMRSを有さずにアップリンク制御情報、及び/又はアップリンクデータのみを送信するように構成される。
【0114】
本開示のこの態様の実施形態によれば、受信部1500は、アップリンクサブフレームのアップリンクTTIにおいて、アップリンクDMRSの送信を可能にするためのアップリンクDMRSトリガを基地局から受信するように構成される。アップリンクDMRSトリガは、2又は複数のダウンリンクTTIをサポートするダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいて搬送されてもよい。いくつかの実施形態によれば、アップリンクDMRSトリガは、少なくとも1つの次の項目を示す情報を含んでもよい:アップリンクDMRSが占有するシンボル数;トリガされたアップリンクDMRSの時間;アップリンクDMRSのためのリソース割り当て;及び、アップリンクDMRSがアップリンクTTIにおいて占有する候補シンボルポジション。
【0115】
本開示のこの態様の実施形態によれば、受信部1510は、アップリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報に含まれるアップリンクDMRSトリガを受信するように構成されてもよい。いくつかの代替的な実施形態では、受信部1510は、アップリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報とは別個にアップリンクDMRSトリガを受信するように構成されてもよい。
【0116】
本開示のこの態様の実施形態によれば、送信部1520は、周期的に基地局にアップリンクDMRSを送信するように構成されてもよい。
【0117】
本開示のこの態様のいくつかの実施形態では、送信部1520は、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+kにおいてスケジューリングされたアップリンクデータを送信するようにさらに構成されてもよい;もしくは、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+k-1の直後のアップリンクTTI n+kにおいてスケジューリングされたアップリンクデータを送信するようにさらに構成されてもよい;もしくは、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+kの直後のアップリンクTTI n+k+1において、スケジューリングされたアップリンクデータを送信するようにさらに構成されてもよい。ここで、nはアップリンクスケジューリングのためのダウンリンク制御情報が送信されるダウンリンクTTIのTTI番号を表し、kはアップリンクスケジューリングのためのTTIの予め定義された数を表す。
【0118】
本開示のこの態様の1又は複数の実施形態によれば、ユーザ装置1500は、アップリンクDMRSに基づいて物理アップリンク制御チャネルを復調するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ装置1500は、アップリンクDMRS及び/又は復調されたアップリンク制御チャネルに基づいてさらなる物理アップリンク制御チャネルを復調するように構成されてもよい。
【0119】
本開示のこの態様の1又は複数の実施形態によれば、受信部1510は、ダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報に含まれるアップリンクDMRSトリガを受信するように構成されてもよい。
【0120】
本開示のこの態様の1又は複数の実施形態によれば、送信部は、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+kにおいてダウンリンクデータスケジューリングに対するACK/NACKフィードバック情報を送信するようにさらに構成されてもよい;もしくは、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+k-1の直後のアップリンクTTI n+kにおいてダウンリンクデータスケジューリングに対するACK/NACKフィードバック情報を送信するようにさらに構成されてもよい;もしくは、アップリンクDMRSが受信されるアップリンクTTI n+kの直後のアップリンクTTI n+k+1においてダウンリンクデータスケジューリングに対するACK/NACKフィードバック情報を送信するようにさらに構成されてもよい。ここで、nはダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンクデータが送信されるダウンリンクTTIのTTI番号を表し、kはダウンリンクスケジューリングのためのTTIの予め定義された数を表す。
【0121】
本開示のこの態様の1又は複数の実施形態によれば、受信部1510は、ダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報とは別個にアップリンクDMRSトリガを受信するように構成されてもよい。
【0122】
本開示の別の態様の実施形態によれば、受信部1510は、2又は複数のダウンリンクTTIをサポートするダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいてダウンリンクDMRSを基地局から受信するように構成される。ダウンリンクDMRSが受信されるダウンリンクTTIの後の少なくとも1つのダウンリンクTTIは、いずれのダウンリンクDMRSを送信しないように構成される。
【0123】
本開示のこの態様の実施形態によれば、受信部1510は、ダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報に含まれるダウンリンクDMRSの送信を可能にするためのダウンリンクDMRSトリガを受信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、受信部1510は、ダウンリンクサブフレームのダウンリンクTTIにおいて、ダウンリンクデータとスパース多重化される(sparse-multiplexed)ダウンリンクDMRSの少なくとも一部を受信するように構成されてもよい。
【0124】
本開示のこの態様の実施形態によれば、受信部1510は、ダウンリンクデータスケジューリングのためのダウンリンク制御情報とは別個にダウンリンクDMRSの送信を可能にするためのダウンリンクDMRSトリガを受信するように構成されてもよい。
【0125】
本開示のこの態様の実施形態によれば、ダウンリンクDMRSトリガは、少なくとも1つの次の項目を示す情報を含んでもよい:ダウンリンクDMRSが占有するシンボル数;トリガされたダウンリンクDMRSの時間;ダウンリンクDMRSのリソース割り当て;及び、ダウンリンクDMRSがアップリンクTTIにおいて占有される候補シンボルポジション。
【0126】
本開示のこの態様の実施形態によれば、受信部1510は、周期的に基地局からダウンリンクDMRSを受信するように構成されてもよい。
【0127】
一般に、様々な例示的な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、ロジカル、又はそれらの任意の組み合わせで実装されてもよい。本開示はこれに限定するものではないが、例えば、いくつかの態様はハードウェアで実装され、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサ又は他のコンピューティングデバイスにより実行され得るファームウェア又はソフトウェアで実装されてもよい。本開示の例示的な実施形態の様々な態様は、ブロック図及びシグナリング図として図示され説明されているが、本開示に記載されたこれらのブロック、装置、システム、技術又は方法は、限定するものではない例としてハードウェア 、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又はロジカル、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティングデバイス、又はそれらのいくつかの組み合わせにより実装できることは十分に理解される。
【0128】
そのようなものとして、本開示の例示的な実施形態の少なくともいくつかの態様は、集積回路チップ及びモジュール等の様々なコンポーネントにより実施されてもよいことは理解されたい。当該技術分野でよく知られているように、集積回路の設計は、高度に自動化されたプロセスにより、大部分が高度に自動化されたプロセスである。
【0129】
本開示はまた、本明細書に示す方法を実施することができるすべての特徴を含むコンピュータプログラム製品で具体化されてもよく、コンピュータシステムにロードされたときにその方法を実施してもよい。
【0130】
本開示は、好ましい実施形態を参照して具体的に図示され、説明された。当業者であれば、本開示の精神及びスコープから逸脱することなく、形態及び詳細における様々な変更を行うことができることを理解すべきである。