(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】検知システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20240101AFI20241217BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20241217BHJP
G06K 19/07 20060101ALI20241217BHJP
G06K 19/073 20060101ALI20241217BHJP
G06K 19/077 20060101ALI20241217BHJP
H04B 5/48 20240101ALI20241217BHJP
【FI】
G06Q10/08
G06K7/10 244
G06K19/07 200
G06K19/073 090
G06K19/077 304
H04B5/48
(21)【出願番号】P 2023165890
(22)【出願日】2023-09-27
【審査請求日】2023-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】下沢 智啓
【審査官】山崎 雄司
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-178736(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0285507(US,A1)
【文献】特許第4510133(JP,B1)
【文献】特開2015-110431(JP,A)
【文献】特表2018-529119(JP,A)
【文献】特開2018-169851(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H04B 5/48
G06K 19/07
G06K 19/073
G06K 19/077
G06K 7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベル本体、および、当該ラベル本体に配置されたループアンテナ部を有し、容器に表示された開封用の切り取り線上に前記ループアンテナ部が配置される
ように、前記ラベル本体が前記容器に貼り付けられる検知用無線タグと、
前記ラベル本体と同一の形状を有するラベル本体、および、前記ループアンテナ部と同一の形状を有し、前記ラベル本体に配置されたループアンテナ部を有し、前記容器の前記切り取り線が表示されない領域に前記ループアンテナ部が配置される
ように、前記ラベル本体が前記容器に貼り付けられる確認用無線タグと、
検知装置と、
を備え、
前記検知装置は、
前記ループアンテナ部との間で無線通信により信号の送受信を行う装置側アンテナと、
前記装置側アンテナを介して前記検知用無線タグの検知用タグIDおよび前記確認用無線タグの確認用タグIDのそれぞれを読み取り可能な読取部と、
前記検知用タグIDの読み取りができない場合、かつ、前記確認用タグIDの読み取りができる場合、前記容器が開封されたことを検知する検知部と、
前記容器が開封されたことが検知された場合、前記容器が開封された開封日付を記憶する記憶部と、
を備える、
検知システム。
【請求項2】
ラベル本体、および、当該ラベル本体に配置されたループアンテナ部を有し、容器に表示された開封用の切り取り線上に前記ループアンテナ部が配置される
ように、前記ラベル本体が前記容器に貼り付けられる検知用無線タグと、
前記ラベル本体と同一の形状を有するラベル本体、および、前記ループアンテナ部と同一の形状を有し、前記ラベル本体に配置されたループアンテナ部を有し、前記容器の前記切り取り線が表示されない領域に前記ループアンテナ部が配置される
ように、前記ラベル本体が前記容器に貼り付けられる確認用無線タグと、
検知装置と、
を備え、
前記検知装置は、
前記ループアンテナ部との間で無線通信により信号の送受信を行う装置側アンテナと、
前記装置側アンテナを介して前記検知用無線タグの検知用タグIDおよび前記確認用無線タグの確認用タグIDのそれぞれを読み取り可能な読取部と、
前記検知用タグIDの読み取りができない場合、かつ、前記確認用タグIDの読み取りができる場合、前記容器が開封されたことを検知する検知部と、
前記容器が開封されたことが検知された場合、前記容器が開封された開封日付を記憶する記憶部と、
サーバーと、を備え、
前記サーバーは、第1リストと、第2リストと、照合部とを備え、
前記第1リストは、前記検知用タグIDと物情報とが紐づけられたリストを有し、
前記第2リストは、前記検知用タグIDと前記確認用タグIDとが紐づけられたリストを有し、
前記照合部は、前記第1リストを参照して、前記検知用タグIDと前記物情報とを照合するとともに、前記第2リストを参照して、前記検知用タグIDと前記確認用タグIDとを照合し、
前記検知装置は、前記サーバーとの間でデータ通信を行う通信部を有し、
前記通信部は、前記検知用タグID、前記確認用タグID、および、前記開封日付を前記サーバーに送信するとともに、前記検知用タグIDと前記確認用タグIDとが紐づけられている場合、ペア情報、および、前記物情報を前記サーバーから受信
する、
検知システム。
【請求項3】
前記物情報は、前記容器が開封された開封後の使用期限を含む、
請求項2に記載の検知システム。
【請求項4】
前記ループアンテナ部は、前記前記検知用無線タグおよび前記確認用無線タグのそれぞれの中央部に配置されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、検知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば食品や薬などにおいて、容器を開封することで空気の流入による劣化が始まるなどの問題があり、その対応として開封日付をメモするなどの作業が行われている。
【0003】
特許文献1には、箱を覆うように構成された導電性メッシュと、当該電導性メッシュに結合された無線タグとを有し、無線タグは、予め定められた信号を発行することにより、導電性メッシュの破れ、箱の開封を報告するように構成される検査システムが開示されている。
【0004】
なお、無線タグはRFIDタグとも呼ばれる。RFIDは、Radio Frequency Identificationの略称である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、開封日付をメモするなどの作業は、容器が開封された開封後に作業員が行っており、手間になることや、開封日付のメモを忘れるなどの問題がある。
【0007】
また、特許文献1に記載の検査システムを、特に安価な食品などの検査システムとして個々に装着するにはコストが嵩むという問題がある。
【0008】
本開示の目的は、容器が開封された開封後の作業性を上げることが可能な検知システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本開示における検知システムは、
ループアンテナ部を有し、容器に表示された開封用の切り取り線上に前記ループアンテナ部が配置される検知用無線タグと、
ループアンテナ部を有し、前記容器の前記切り取り線が表示されない領域に前記ループアンテナ部が配置される確認用無線タグと、
検知装置と、
を備え、
前記検知装置は、
前記ループアンテナ部との間で無線通信により信号の送受信を行う装置側アンテナと、
前記装置側アンテナを介して前記検知用無線タグの検知用タグIDおよび前記確認用無線タグの確認用タグIDのそれぞれを読み取り可能な読取部と、
前記検知用タグIDの読み取りができない場合、かつ、前記確認用タグIDの読み取りができる場合、前記容器が開封されたことを検知する検知部と、
前記容器が開封されたことが検知された場合、前記容器が開封された開封日付を記憶する記憶部と、
を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、容器が開封された開封後の作業性を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示の実施の形態における検知システムの機能を示す機能ブロック図である。
【
図2A】
図2Aは、本開示の実施の形態における袋容器に貼り付けられる無線タグの一例を示す図である。
【
図2B】
図2Bは、本開示の実施の形態における袋容器に貼り付けられる無線タグの他の例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施の形態の変形例における検知システムと端末装置との関係を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施の形態の変形例における検知システムの機能を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本開示の実施の形態における検知システムの機能を示す機能ブロック図である。なお、本実施の形態における容器を袋容器として説明する。
図1に示す検知システム100は、二つの無線タグ200と、開封検知装置400と、を備える。本実施の形態において、二つの無線タグ200の中の一方の無線タグを検知用無線タグ200Aといい、他方の無線タグ200を確認用無線タグ200Bという。
【0013】
(無線タグ200)
無線タグ200は、袋容器1に貼り付けられるシールタイプの無線タグである。
無線タグ200は、ラベル本体(不図示)と、無線タグ回路素子300(
図2A参照)とを備えている。ラベル本体は、長手方向を長尺方向とする長尺状のラベルである。ラベル本体は、長手方向の中央部に位置する中央部と、長手方向において中央部の両側に位置する両端部とを有している。ラベル本体の裏側面には、粘着部(例えば、粘着シール)が配置されている。つまり、ラベル本体(無線タグ200)は、粘着部によって袋容器1に貼り付けられている。
【0014】
(無線タグ回路素子300)
無線タグ回路素子300は、ループアンテナ部310と、IC回路部320と、キャパシティハット部330と、メアンダラインアンテナ部340とを有している。なお、検知用無線タグ200Aが有するループアンテナ部310、キャパシティハット部330と、メアンダラインアンテナ部340のそれぞれをループアンテナ部310A、キャパシティハット部330Aと、メアンダラインアンテナ部340Aという場合がある。また、確認用無線タグ200Bが有するループアンテナ部310、キャパシティハット部330と、メアンダラインアンテナ部340のそれぞれをループアンテナ部310B、キャパシティハット部330Bと、メアンダラインアンテナ部340Bという場合がある。
【0015】
(開封検知装置400)
開封検知装置400は、アンテナ410と、リーダー420(本開示の「読取部」に対応する)と、検知部430と、記憶部440と、通知部450とを有している。また、開封検知装置400は、全体を総合的に制御する制御部(不図示)を有している。開封検知装置400が本開示の「検知装置」に対応する。
【0016】
ループアンテナ部310は、ラベル本体の中央部に配置されている。ループアンテナ部310は、アンテナ410と、非接触で信号の送受信を行う。これにより、リーダー420は、ループアンテナ部310を介して、所定の情報をIC回路部320が有する記憶部から読み取り可能となる。
【0017】
IC回路部320は、ラベル本体の中央部に配置されている。IC回路部320は、ループアンテナ部310により受信された搬送波を整流する整流部(不図示)、ループアンテナ部310により受信された所定の情報信号を記憶する記憶部(不図示)、無線タグ回路素子300の作動を制御する制御部(不図示)と、を有している。
【0018】
キャパシティハット部330は、ラベル本体の両端部のそれぞれに配置されている。キャパシティハット部330は、無線タグ回路素子300の駆動電源とするように、整流部により整流された搬送波のエネルギーを蓄積する。
【0019】
メアンダラインアンテナ部340は、ラベル本体の両端部のそれぞれに配置されている。メアンダラインアンテナ部340は、一端および他端を有し、一端にループアンテナ部310が接続され、他端にキャパシティハット部330が接続されている。
【0020】
図2Aは、本開示の実施の形態における袋容器に貼り付けられる無線タグの一例を示す図である。
図2Aに示す袋容器1には開封用の切り取り線2が表示されている。また、
図2Aに示す検知用無線タグ200Aは、切り取り線2上に配置される。また、ラベル本体の長手方向と切り取り線2の延ばされた方向とは互いに直交する方向である。具体的には、検知用無線タグ200Aは、ラベル本体の中央部に配置されたループアンテナ部310Aが切り取り線2上に配置されるように袋容器1に貼り付けられている。したがって、袋容器1の開封時に、袋容器1が切り取り線2に沿って鋏3で切断される場合、同時に、ループアンテナ部310Aが切断される。これにより、検知用無線タグ200Aが機能不全となり、リーダー420が検知用無線タグ200Aの検知用タグID(識別情報)を読み取ることが不可能となり、検知部430は、検知用無線タグ200Aの検知用タグIDを検知することが不可能となる。
【0021】
図2Aに示す確認用無線タグ200Bは、ラベル本体の切り取り線2が表示されていない領域に配置されるように袋容器1に貼り付けられている。つまり、確認用無線タグ200Bは切り取り線2上に配置されていない。ループアンテナ部310Bも切り取り線2上に配置されていない。また、ラベル本体の長手方向と切り取り線2の延ばされた方向とは互いに直交する方向である。したがって、袋容器1の開封時に、袋容器1が切り取り線2に沿って鋏3で切断される場合、ループアンテナ部310Bが切断されない。これにより、確認用無線タグ200Bが機能不全とならないで、リーダー420が確認用無線タグ200Bの確認用タグID(識別情報)を読み取ることが可能となる。また、検知部430は、確認用無線タグ200Bの確認用タグIDを検知することが可能となる。
【0022】
図2Bは、本開示の実施の形態における袋容器に貼り付けられる無線タグの他の例を示す図である。
図2Bに示す袋容器1には開封用の切り取り線2が表示されている。
図2Bに示す検知用無線タグ200Aは、ラベル本体の中央部に配置されたループアンテナ部310A、並びに、ラベル本体の両端部に配置されたキャパシティハット部330Aおよびメアンダラインアンテナ部340Aが切り取り線2上に配置されるように袋容器1に貼り付けられている。また、ラベル本体の長手方向と切り取り線2の延ばされた方向とは互いに平行な方向である。したがって、袋容器1の開封時に、袋容器1が切り取り線2に沿って鋏3で切断される場合、同時に、ループアンテナ部310A、キャパシティハット部330Aおよびメアンダラインアンテナ部340Aのそれぞれが切断される。これにより、検知用無線タグ200Aが機能不全となり、リーダー420が検知用無線タグ200Aの検知用タグIDを読み取ることが不可能となり、検知部430は、検知用無線タグ200Aの検知用タグIDを検知することが不可能となる。
【0023】
図2Bに示す確認用無線タグ200Bは、ラベル本体の切り取り線2が表示されていない領域に配置されるように袋容器1に貼り付けられている。つまり、確認用無線タグ200Bは切り取り線2上に配置されていない。ループアンテナ部310Bも切り取り線2上に配置されていない。また、ラベル本体の長手方向と切り取り線2の延ばされた方向とは互いに平行な方向である。したがって、袋容器1の開封時に、袋容器1が切り取り線2に沿って鋏3で切断される場合、ループアンテナ部310B、キャパシティハット部330Bおよびメアンダラインアンテナ部340Bが切断されない。これにより、確認用無線タグ200Bが機能不全とならないで、リーダー420が確認用無線タグ200Bの確認用タグIDを読み取ることが可能となる。また、検知部430は、確認用無線タグ200Bの確認用タグIDを検知することが可能となる。
【0024】
つまり、袋容器1の未開封時に、リーダー420は検知用タグIDおよび確認用タグIDのそれぞれを読み取ることが可能である。また、検知部430は検知用タグIDおよび確認用タグIDのそれぞれを検知することが可能である。したがって、検知部430が検知用タグIDおよび確認用タグIDのそれぞれを検知することができる場合、袋容器1の未開封を確認することが可能となる。
【0025】
袋容器1の開封時に、リーダー420は検知用タグIDを読み取ることが不可能となる一方で、確認用タグIDを読み取ることが可能である。また、検知部430は検知用タグIDを検知することが不可能となる一方で、確認用タグIDを検知することが可能である。したがって、検知部430が検知用タグIDを検知することが不可能となる一方で、確認用タグIDを検知することができる場合、袋容器1の開封を確認することが可能となる。
【0026】
なお、開封検知装置400の制御部(不図示)は、検知用タグIDと確認用IDとが紐づけられたペア情報であるか否かを判定する。検知用タグIDと確認用IDとが紐づけられたペア情報である場合、かつ、袋容器1の開封が確認された場合、確認用タグID、開封フラグおよび開封日付が記憶部440に記憶される。
【0027】
通知部450は、記憶部440から読み出された確認用タグIDおよび開封日付を通知する。具体的には、通知部450は、タグIDおよび開封日付を文字データとして表示する表示部である。なお、通知部450は、開封日に確認用タグIDおよび開封日付を通知してもよく、開封日後に例えばユーザの入力操作により確認用タグIDおよび開封日付を通知してもよい。
【0028】
上記実施の形態における検知システム100は、ループアンテナ部310Aを有し、袋容器1に表示された開封用の切り取り線2上にループアンテナ部310Aが配置される検知用無線タグ200Aと、ループアンテナ部310Bを有し、袋容器1の切り取り線2が表示されない領域に配置される確認用無線タグ200Bと、開封検知装置400と、を備え、開封検知装置400は、ループアンテナ部310A,310Bとの間で無線通信により信号の送受信を行うアンテナ410と、アンテナ410を介して検知用無線タグ200Aの検知用タグIDおよび確認用無線タグ200Bの確認用タグIDのそれぞれを読み取り可能なリーダー420と、検知用タグIDの読み取りができない場合、かつ、確認用タグIDの読み取りができる場合、袋容器1が開封されたことを検知する検知部430と、袋容器1が開封されたことが検知された場合、袋容器1が開封された開封日付を記憶する記憶部440と、読み取りができない検知用タグIDと読み取りができる確認用タグIDとが紐づけられたペア情報である場合、開封日付を通知する通知部450と、を備える。
【0029】
上記構成により、袋容器1が開封された場合、開封日付が自動的に通知されるため、開封日付のメモを作業員が行う必要がないため、袋容器1が開封された開封後の作業性を上げることが可能となる。さらに、検知用タグIDと確認用タグIDとが紐づけられたペア情報である場合に開封日付が通知されるため、検知用タグIDが付された袋容器が開封されたことを確認することが可能となる。
【0030】
なお、上記実施の形態における容器を袋容器1として説明したが、本開示は袋容器1に限定されない。例えば、箱容器であってもよい。
【0031】
(変形例1)
次に、本実施の形態の変形例1について
図3を参照して説明する。
図3は、本実施の形態の変形例1における検知システムと端末装置との関係を示す図である。変形例1の説明においては、上記実施の形態と異なる構成について主に説明し、同じ構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0032】
変形例1における検知システム100では、端末装置5を備える。端末装置5は、例えば、スマートフォンや、タブレット端末である。端末装置5は、開封検知装置400との間でデータ通信を行う通信部(不図示)を有している。これにより、端末装置5は、品名および開封日付を受信し、メモリ(不図示)に記憶し、メモリから読み出された品名および開封日付をディスプレイに表示する。ディスプレイに表示された品名および開封日付を
図3に示す。
【0033】
変形例1における検知システム100では、品名および開封日付がメモリに記憶され、また、ディスプレイに表示される。これにより、開封日付のメモを作業員が行う必要がないため、袋容器が開封された開封後の作業性を上げることが可能となる。
【0034】
(変形例2)
次に、本実施の形態の変形例2について、
図4を参照して説明する。
図4は、本実施の形態の変形例における検知システムの機能を示す機能ブロック図である。変形例2の説明においては、上記実施の形態と異なる構成について主に説明し、同じ構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0035】
変形例2における検知システム100は、サーバー500を備える。また、開封検知装置400は、サーバー500との間でデータ通信を行う通信部460を有している。
【0036】
通信部460は、検知用タグID、確認用タグIDおよび開封日付をサーバー500に送信する。通信部460は、検知用タグIDと確認用タグIDとが紐づけられている場合、ペア情報、物情報(後述する)およびその他の付加情報(後述する)をサーバー500から受信する。これにより、通知部450は、開封日付の他に、物情報およびその他の付加情報を通知することが可能となる。
【0037】
サーバー500は、記憶部510、照合部520、および、通知部530を有している。記憶部510は、第1リストおよび第2リストを記憶する。第1リストは、検知用タグIDと物情報とが紐づけられたリストである。物情報は、品名、物の外観画像、開封後の使用期限、その他の付加情報を含む。第2リストは、検知用タグIDと確認用タグIDとが紐づけられたリストである。
【0038】
照合部520は、通信部460から送信された検知用タグIDに基づいて、第1リストを参照して、検知用タグIDと物情報とを照合する。また、照合部520は、通信部460から送信された検知用タグIDおよび確認用タグIDに基づいて、第2リストを参照して、検知用タグIDと確認用タグIDとを照合する。サーバー500は、検知用タグIDと確認用タグIDとが紐づけられている場合、ペア情報、物情報を通信部に送信する。
【0039】
開封検知装置400の通知部450は、開封日付、およびその他の付加情報を通知する。具体的には、通知部450は、開封日付、物情報(開封後の使用期限を含む)およびその他の付加情報を文字データとして表示する。
【0040】
サーバー500の通知部530は、検知用タグIDと確認用タグIDとが紐づけられている場合、開封日付、物情報およびその他の付加情報を通知する。具体的には、通知部530は、開封日付、物情報(開封後の使用期限を含む)およびその他の付加情報を文字データとして表示する。
【0041】
変形例2における検知システム100では、開封検知装置400の通知部450や、サーバー500の通知部530に、開封日付、物情報(開封後の使用期限を含む)およびその他の付加情報が表示される。これより、開封日付をメモする必要がなく、また、使用期限等の管理を容易に行うことが可能となる。
【0042】
その他、上記実施の形態は、何れも本開示の実施をするにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本開示の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本開示はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本開示は、袋容器が開封された開封後の作業性を上げることが要求される検知システムを備えた管理装置に好適に利用される。
【符号の説明】
【0044】
1 袋容器
2 切り取り線
3 鋏
5 端末装置
100 検知システム
200 無線タグ
200A 検知用無線タグ
200B 確認用無線タグ
300 無線タグ回路素子
310,310A,310B ループアンテナ部
320 IC回路部
330,330A,330B キャパシティハット部
340,340A,340B メアンダラインアンテナ部
400 開封検知装置
410 アンテナ
420 リーダー
430 検知部
440 記憶部
450 通知部
500 サーバー
510 記憶部
520 照合部
530 通知部
【要約】
【課題】容器が開封された開封後の作業性を上げることが可能な検知システムを提供する。
【解決手段】容器に表示された開封用の切り取り線上にループアンテナ部が配置される検知用無線タグと、容器の切り取り線が表示されない領域にループアンテナ部が配置される確認用無線タグと、検知装置とを備え、検知装置は、ループアンテナ部との間で無線通信により信号の送受信を行う装置側アンテナと、装置側アンテナを介して検知用無線タグの検知用タグIDおよび確認用無線タグの確認用タグIDのそれぞれを読み取り可能な読取部と、検知用タグIDの読み取りができない場合、かつ、確認用タグIDの読み取りができる場合、容器が開封されたことを検知する検知部と、容器が開封されたことが検知された場合、容器が開封された開封日付を記憶する記憶部と、を備える。
【選択図】
図1