(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】ローカルレンダリングに基づく詳細なサブセットの提示
(51)【国際特許分類】
A61B 5/367 20210101AFI20241217BHJP
A61B 5/339 20210101ALI20241217BHJP
【FI】
A61B5/367
A61B5/339
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020167532
(22)【出願日】2020-10-02
【審査請求日】2023-10-02
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アンドレス・クラウディオ・アルトマン
(72)【発明者】
【氏名】バディム・グリナー
(72)【発明者】
【氏名】イスラエル・ジルバーマン
(72)【発明者】
【氏名】ヤイル・パルティ
(72)【発明者】
【氏名】レミ・ベッタン
【審査官】遠藤 直恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-061789(JP,A)
【文献】特表2012-529352(JP,A)
【文献】特開2011-143060(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/01、5/05-5/0538、5/06-5/398、5/055
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルと、プロセッサと、ディスプレイを備えるシステムの作動方法であって、
前記プロセッサが、前記カテーテルから身体部の第1の部分に対する第1の生体データのセットを受信することと、
前記プロセッサが、前記第1の生体データのセットの第1の値の範囲を判定することと、
前記プロセッサが、前記第1の値の範囲に対応する第1の視覚的特性を判定することと、
前記プロセッサが、前記身体部の第2の部分に対する第2の生体データのセットの第2の値の範囲を判定することであって、前記身体部
の第2の部分は、
前記身体部の第2の部分が前記身体部の第1の部分の内部の領域に対応する前記身体部
の第1の部分のサブセットであり、前記第2の生体データのセットは、前記第1の生体データのセットのサブセットを含む、判定することと、
前記プロセッサが、前記第2の値の範囲に対応する第2の視覚的特性を判定することと、
前記プロセッサが、前記ディスプレイに、前記第1の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部
の第1の部分を含む
グローバルビューを提供することと、
前記プロセッサが、前記ディスプレイに、前記第2の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部
の第2の部分を含む
ローカルビューを提供することであって、前記
ローカルビューが、前記身体部
の第2の部分に対応する前記
グローバルビューのロケーションにて前記
グローバルビューに重ね合わされる、提供することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の視覚的特性及び前記第2の視覚的特性が、色、色相、彩度、突出部、パターン、テクスチャ、及び英数字のうちの1つ以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記身体部が心腔を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の生体データのセットが、局所興奮時間(LAT)、電気活動、トポロジー、双極マッピング、卓越周波数、又はインピーダンスのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の生体データのセットが、
前記カテーテルの1つ以上の電極によって感知される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記身体部の前記第1の部分が、
前記身体部全体又は前記身体部のサブセットのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記プロセッサが、前記身体部の前記第2の部分
を、使用者の入力又は
前記カテーテルのロケーションのうちの1つに基づいて判定
する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記プロセッサが、前記第1の生体データのセットから、前記身体部の第3の部分に対する第3の生体データのセットの第3の値の範囲を判定することであって、前記身体部の前記第3の部分は、前記身体部の前記第1の部分のサブセットである、判定することと、
前記プロセッサが、前記第3の値の範囲に対応する第3の視覚的特性を判定することと、
前記プロセッサが、前記ディスプレイに、前記第3の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部の前記第3の部分を含む第3のビューを提供することであって、前記第3のビューが、前記身体部の前記第3の部分に対応する前記
グローバルビューのロケーションにて前記
グローバルビューに重ね合わせられる、提供することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の視覚的特性を判定することが、
前記プロセッサが、前記第1の視覚的特性の第1のサブセットを前記第1の
値の範囲の低端に適用することと、
前記プロセッサが、前記第1の視覚的特性の第2のサブセットを前記第1の
値の範囲の高端に適用することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記プロセッサが、前記
ローカルビューに基づいて問題領域を識別することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
システムであって、
身体部の第1の部分から第1の生体データのセットを感知するように構成された要素を含む、カテーテルと、
プロセッサであって、
前記第1の生体データのセットの第1の値の範囲を判定することと、
前記第1の値の範囲に対応する第1の視覚的特性を判定することと、
前記身体部の第2の部分からの第2の生体データのセットの第2の値の範囲を判定することであって、前記身体部
の第2の部分は、
前記身体部の第2の部分が前記身体部の第1の部分の内部の領域に対応する前記身体部
の第1の部分のサブセットを含み、前記第2の生体データのセットが前記第1の生体データのセットのサブセットである、判定することと、
前記第2の値の範囲に対応する第2の視覚的特性を判定することと、を行うように構成されている、プロセッサと、
ディスプレイであって、
前記第1の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部
の第1の部分を含む
グローバルビューをレンダリングすることと、
前記第2の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部
の第2の部分を含む
ローカルビューをレンダリングすることであって、前記
ローカルビューは、前記身体部
の第2の部分に対応する前記
グローバルビューのロケーションにて前記
グローバルビューに重ね合わされる、レンダリングすることと、を行うように構成されている、ディスプレイと、を含む、システム。
【請求項12】
前記第1の視覚的特性及び前記第2の視覚的特性が、色、色相、彩度、パターン、突出部、テクスチャ、及び英数字のうちの1つ以上である、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記要素が、患者の体内から前記第1の生体データのセットを感知するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1の生体データのセットが、局所興奮時間(LAT)、電気活動、トポロジー、双極マッピング、卓越周波数、又はインピーダンスのうちの1つである、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記要素が1つ以上の電極を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記身体部の前記第1の部分が、
前記身体部全体及び前記身体部のサブセットのうちの1つである、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記身体部の前記第2の部
分を入力するように構成された入力デバイスを更に含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記ディスプレイが前記プロセッサから遠隔に位置付けられ、前記ディスプレイがネットワークを介して前記プロセッサと通信するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
プロセッサであって、
身体部の第1の部分の第1の生体データのセットを受信することと、
前記第1の生体データのセットの第1の値の範囲を判定することと、
前記第1の値の範囲に対応する第1の視覚的特性を判定することと、
前記身体部の第2の部分の第2の生体データのセットの第2の値の範囲を判定することであって、前記身体部
の第2の部分は、
前記身体部の第2の部分が前記身体部の第1の部分の内部の領域に対応する前記身体部
の第1の部分のサブセット
であり、前記第2の生体データのセットが前記第1の生体データのセットのサブセットである、判定することと、
前記第2の値の範囲に対応する第2の視覚的特性を判定することと、
表示のために、前記第1の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部
の第1の部分を含む
グローバルビューを提供することと、
表示のために、前記第2の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部
の第2の部分を含む
ローカルビューを提供することであって、前記
ローカルビューは、前記身体部
の第2の部分に対応する前記
グローバルビューのロケーションにて前記
グローバルビューに重ね合わされる、提供することと、を行うように構成されている、プロセッサ。
【請求項20】
前記
グローバルビュー及び前記
ローカルビューを送信機に提供するように更に構成されている、請求項19に記載のプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、体内の可視化を改善するためのシステム、装置及び方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
心不整脈(例えば、心房細動(atrial fibrillation、AF))などの医学的状態は、体内処置を介して診断及び治療されることが多い。例えば、左心房(left atrial、LA)体からの電気肺静脈隔離(pulmonary vein isolation、PVI)は、AFを治療するためのアブレーションを使用して行われる。PVI、及び多くの他の低侵襲性カテーテル法は、体内表面のリアルタイムでの可視化及びマッピングを必要とする。
【0003】
体内の身体部の可視化及びマッピングは、活性化波のマッピング伝播、蛍光透視撮影、コンピュータ断層撮影(CT)、及び磁気共鳴撮像(MRI)、並びに可視化及びマッピングを提供するために望ましい時間又はリソースを超える必要があり得る他の技術によって実行することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
医療処置のための方法、装置、及びシステムが、本明細書に開示されており、身体部(例えば、心腔)の第1の部分に対する第1の生体データのセットを受信することと、第1の生体データのセットの第1の値の範囲を判定すること(例えば、局所興奮時間(LAT)、電気活動、トポロジー、双極マッピング、卓越周波数、又はインピーダンス値など)と、第1の値の範囲に基づいて第1の生体データのセットの値に対応する第1の視覚的特性を判定することと、を含む。身体部の第2の部分に対する第2の生体データのセットの第2の値の範囲を判定することができ、身体部の第2の部分は、身体部の第1の部分のサブセットであってもよい。更に、第2の生体データのセットは、第1の生体データのセットのサブセットを含み得る。第2の生体データのセットの値に対応する第2の視覚的特性は、第2の値の範囲に基づいて判定され得る。第1の視覚的特性でレンダリングされた身体部の第1の部分を含むグローバルビューは、表示のためにレンダリング及び/又は提供されてもよい。追加的に、第2の視覚的特性でレンダリングされた身体部の第2の部分を含むローカルビューは、表示のためにレンダリング及び/又は提供されてもよい。ローカルビューは、身体部の第2の部分に対応するグローバルビューのロケーションにてグローバルビューに重ね合わせることができる。第1の視覚的特性及び第2の視覚的特性は、色、色相、彩度、パターン、又はテクスチャのうちの1つ以上であってもよい。問題領域は、ローカルビューに基づいて識別され得る。
【0005】
第1の生体データのセットは、1つ以上の電極によって感知されてもよい。身体部の第1の部分は、身体部全体又は身体部のサブセットのうちの1つである。身体部の第2の部分は、使用者の入力に基づいて、又はカテーテルのロケーションを介して判定される。
【0006】
追加的に、身体部の第3の部分に対する第3の生体データのセットの第3の値の範囲が判定され得る。身体部の第3の部分は、身体部の第1の部分のサブセットであってもよい。第3の生体データのセットの値に対応する第3の視覚的特性は、第3の範囲に基づいて判定され得る。身体部の第3の部分を含むローカルビューは、第3の視覚的特性でレンダリングされてもよい、又は表示のために提供されてもよい。ローカルビューは、身体部の第3の部分に対応するグローバルビューのロケーションにてグローバルビューに重ね合わせることができる。
【0007】
第1の生体データのセットの値に対応する第1の視覚的特性は、第1の範囲に基づいて判定されてもよく、それにより、第1の視覚的特性の第1のサブセットが第1の範囲の低端に適用でき、第1の視覚的特性の第2のサブセットは、第1の範囲の高端に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付の図面と共に一例として与えられる以下の説明から、より詳細な理解が可能になる。
【
図1】本開示の主題の1つ以上の特徴を実行することの可能な例示的なシステムの図である。
【
図2】グローバルビュー及びローカルビューを表示するためのフローチャートである。
【
図3】グローバルビューに重ね合わされたローカルビューの画像である。
【
図4A】グローバルビューとしてレンダリングされた身体部の第1の部分及びグローバルビューに重ね合わされたローカルビューの図である。
【
図4B】グローバルビューとしてレンダリングされた
図4Aの身体部の第1の部分及びグローバルビューに重ね合わされた異なるローカルビューの別の図である。
【
図4C】グローバルビューとしてレンダリングされた
図4Aの身体部の第1の部分及びグローバルビューに重ね合わされた2つのローカルビューの別の図である。
【
図5A】グローバルビューとしてレンダリングされた身体部の第1の部分及びローカルビューの選択の図である。
【
図5B】グローバルビューとしてレンダリングされた身体部の第1の部分及びグローバルビューのカテーテルのロケーションに基づく選択の図である。
【
図6】グローバルビューとしてレンダリングされた身体部の第1の部分及び問題領域を含むローカルビューの図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
開示されている主題の実施形態によると、カテーテル又は他の挿入可能なデバイスは、患者の身体に挿入でき、患者の体内の身体部の生体データを感知することができる。例えば、挿入可能なカテーテルの電極などの要素は、心腔の表面における電気活動データを感知し、電気活動データをプロセッサに提供することができる。プロセッサは、本明細書で更に開示されるように、視覚的特性を使用して心腔の表面が電気活動データを示すよう、ディスプレイが心腔の形状をレンダリングすることを可能にするレンダリングデータを生成することができる。
【0010】
身体部のレンダリングは、身体部の異なる箇所に対する生体データを含み得る。生体データは、ディスプレイ(例えば、モニタ)を介して、身体部の表面上に示される視覚的特性(例えば、色)を使用してレンダリングされてもよい。生体データは、色、色相、彩度、パターン、形状、突出部(例えば、3Dの突出部)、テクスチャ、英数字などの範囲又は勾配などの任意の適用可能な視覚的特性を使用して視覚的に伝達されてもよい。明瞭にするために、心臓などの身体部の形状は、ディスプレイを介してレンダリングされてもよく、形状の表面は、生体データの値(例えば局所興奮時間(LAT)値、これは第1の色が第1の相対的に低いLAT値の範囲を表し得、第2の色が第2の相対的に高いLAT値の範囲を表し得る)を伝える視覚的特性(例えば、色)を有してもよい。身体部のレンダリングは、視界の角度、ズームの程度、位置、向き、及び他の視界の特性が、使用者によって調節されてもよく、又は所定の基準若しくは動的に判定された基準を介して自動的に調整されてもよい。
【0011】
開示されている主題の実施形態によれば、レンダリングのデータは、グローバルビュー及びローカルビューを含み得る。グローバルビューは、身体部の第1の部分に対する生体データを含んでもよく、この生体データは、所与の時間にディスプレイにレンダリングされる身体部全体又は身体部の一部であり得る。グローバルビューは、生体データの異なる値を示す色などの視覚的特性を使用して、身体部の第1の部分の表面の生体データを示すことができる(例えば、高いLAT値は、赤で示されてもよく、対して低いLAT値は紫で示されてもよい)。
【0012】
グローバルビューに対する生体データの異なる値を示す視覚的特性は、身体部の第1の部分に対する生体データに存在する値の範囲に基づいて判定され得る。値の範囲がより広いことは、より多くの値が同じ又は類似の視覚的特性によって示されることをもたらし得る。例えば、身体部の第1の部分は、-500ミリ秒から+500ミリ秒の範囲のLAT値を有する心腔であり得る。グローバルビューでのLAT値を示すために使用される視覚的特性は、例えば、赤色、黄色、緑色、青色、紫色を含む5つの色であってもよく、赤色が-500ミリ秒~-301ミリ秒を示し得、黄色は-300ミリ秒~-101ミリ秒を示し得、緑色は-100ミリ秒~+99ミリ秒を示し得、青色は+100ミリ秒~+299ミリ秒を示し得、紫色は+300ミリ秒~+500ミリ秒を示し得る。
【0013】
ローカルビューは、グローバルビューの一部分に重ね合わされてもよく、グローバルビューで示される身体部の第1の部分の中に含まれた身体部の第2の部分に対する生体データを含んでもよい(例えば、身体部の第1の部分は心腔であってもよく、身体部の第2の部分は心腔の小さな部分であってもよい)。ローカルビューは、生体データの異なる値を示す色などの視覚的特性を使用して、身体部の第2の部分の表面の生体データを示すことができる(例えば、高いLAT値は、赤で示されてもよく、対して低いLAT値は紫で示されてもよい)。ローカルビューに関する生体データの異なる値を示す視覚的特性は、身体部の第2の部分に対する生体データに存在する値の範囲に基づいて判定でき、これは、身体部の第1の相対的に大きい部分に対する生体データに存在する値の範囲よりも狭い場合がある。上で提供された例を続けると、ローカルビューは、グローバルビューに重ね合わせることができる。グローバルビューは、色によって示される-500ミリ秒~+500ミリ秒という範囲のLAT値の心腔を示すことができ、心腔のより小さい部分にわたるグローバルビューの一部分に重ね合わされたローカルビューが、-200~+150ミリ秒の範囲のLAT値を示し得る。したがって、ローカルビュー内のLAT値を示すために使用される視覚的特性は、グローバルビューと同じように、赤色、黄色、緑色、青色、紫色を含む5つの色であってもよく、赤色が-200ミリ秒~-101ミリ秒を示し得、黄色は-100ミリ秒~0ミリ秒を示し得、緑色は+1ミリ秒~+49ミリ秒を示し得、青色は+50ミリ秒~+99ミリ秒を示し得、紫色は+100ミリ秒~+150ミリ秒を示し得る。特に、ローカルビューは、身体部の第2の部分に対する生体データの値の範囲によって判定された視覚的特性を使用して生体データをレンダリングすることによって、身体部の第2の部分に対する生体データのより粒度の高いビューを提供することができる。
【0014】
本明細書で提供される開示は、構成要素、属性、データ、レンダリングなどを、第1、第2、第3など(「項目」と称する)として列挙するが、このような指示子は、2つ以上の項目を区別するために提供され、必ずしも順序を課すために提供されてはいないことが理解される。具体例としては、身体部の第1の部分は、身体部の第2の部分が身体部の第1の部分のサブセットであるように、身体部の第2の部分と区別される。別の例として、第1の生体データのセットは、身体部の第1の部分に対応してもよい。第1の生体データのセットは、身体部の第2の部分に対応し得る第2の生体データのセットとは区別される。
【0015】
図1は、本開示の主題の1つ以上の例示的な特徴を具現化することの可能な例示的なマッピングシステム20の図である。マッピングシステム20は、開示されている主題の実施形態に従って生体データを取得するように構成されたカテーテル40などのデバイスを含んでもよい。カテーテル40は、バスケット形であるように示されているが、(例えば電極などの)1つ以上の要素を含む任意の形状のカテーテルが、本明細書に開示される実施形態を実行するために使用され得ることが理解されよう。マッピングシステム20は、医療専門家30によって、台29に横になっている患者28の、心臓26などの身体部にナビゲートされ得る、シャフト22を有するプローブ21を含む。
図1で示されるように、医療専門家30は、カテーテルの近位端部の近くの操作機32及び/又はシース23からの偏向を使用して、シャフト22の遠位端部を操作しながら、シース23を通してシャフト22を挿入することができる。差し込み
図25に示されるように、カテーテル40は、シャフト22の遠位端部に取り付けられ得る。カテーテル40は、折りたたまれた状態でシース23を通して挿入されてもよく、次いで、心臓26の内部で拡張されてもよい。
【0016】
実施形態によれば、カテーテル40は、心臓26の心腔の生体データを取得するように構成されてもよい。差し込み
図45は、心臓26の心腔内部のカテーテル40を拡大して示している。示しているように、カテーテル40は、カテーテル40の形状を形成するスプライン上に連結された要素(例えば、電極48)のアレイを含んでもよい。要素(例えば、電極48)は、生体データを取得するように構成された任意の要素であってもよく、電極、トランスデューサ、又は1つ以上の他の要素であってもよい。
【0017】
本明細書に開示される実施形態によれば、生体データは、LAT、電気活動、トポロジー、双極マッピング、卓越周波数、インピーダンスなどのうちの1つ以上を含んでもよい。ローカル起動時間は、正規化された初期開始点に基づいて計算された、ローカル起動に対応する閾値活動の時点であってもよい。電気活動は、1つ以上の閾値に基づいて測定され得る任意の適用可能な電気信号であってもよく、信号対ノイズ比及び/又は他のフィルタに基づいて、感知及び/又は拡張されてもよい。トポロジーは、身体部の物理的構造又は身体部の一部分に対応してもよく、身体部の異なる部分に対する、又は異なる身体部に対する物理的構造における変化に対応し得る。卓越周波数は、身体部の一部分で行き渡る周波数又は周波数の範囲であってもよく、同じ身体部の異なる部分において異なっていてもよい。例えば、心臓の肺静脈の卓越周波数は、同じ心臓の右心房の卓越周波数と異なっていてもよい。インピーダンスは、身体部の所与の領域における抵抗測定値であってもよい。
【0018】
図1に示すように、プローブ21及びカテーテル40は、コンソール24に接続されてもよい。コンソール24は、カテーテル40へ信号を送信しカテーテル40から信号を受信するため、及びマッピングシステム20の他の構成要素を制御するための、好適なフロントエンド及びインターフェース回路38を備える汎用コンピュータなどのプロセッサ41を含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ41は、生体データを受信し、生体データに基づいて、本明細書に更に開示されているように、グローバルビュー及びローカルビューのレンダリングデータを生成するように更に構成されてもよい。実施形態によれば、レンダリングデータは、医療専門家30に、ディスプレイ27の1つ以上の身体部のレンダリング、例えば、身体部レンダリング35を提供するために使用され得る。ディスプレイ27は、マッピングシステム20にローカルに位置付けられてもよく、又はマッピングシステム20の1つ以上の他の構成要素から離れて位置付けられてもよい。実施形態によれば、プロセッサは、コンソール24の外部にあってもよく、例えばカテーテル内、外部デバイス内、モバイルデバイス内、クラウドベースのデバイス内に位置付けられてもよく、又はスタンドアロン型プロセッサであってもよい。
【0019】
上記のとおり、プロセッサ41は、汎用コンピュータを含み、このコンピュータは、本明細書に記載されている機能を実行するためにソフトウェア内でプログラムされ得る。ソフトウェアは、例えば、ネットワーク上で、汎用コンピュータに電子形態でダウンロードされ得るか、又は代替的に、又は追加的に、磁気メモリ、光学メモリ、若しくは電子メモリなどの、非一時的実体的媒体上で提供及び/若しくは記憶され得る。
図1に示す例示的な構成は、本明細書に開示される実施形態を実行するように修正されてもよい。本開示の実施形態は、他のシステム構成要素及び設定を使用して、同様に適用することができる。追加的に、マッピングシステム20は、患者の生体データを感知するための要素、有線又は無線のコネクタ、処理及びディスプレイデバイスなどの追加的な構成要素を含んでもよい。
【0020】
実施形態によれば、プロセッサ(例えばプロセッサ41)に接続されたディスプレイは、別個の病院又は別個の医療提供者ネットワークなどの遠隔のロケーションに位置付けられてもよい。追加的に、マッピングシステム20は、心臓などの患者の器官の解剖学的測定値及び電気的測定値を取得し、心臓のアブレーション処置を実行するように構成された外科用システムの一部であってもよい。かかる外科用システムの実施例は、Biosense Websterにより販売されているCarto(登録商標)システムである。
【0021】
マッピングシステム20はまた、及び任意選択的に、超音波、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴映像法(MRI)、又は当技術分野において既知の他の医療撮像技術を使用して、患者の心臓の解剖学的測定値などの生体データを取得することができる。マッピングシステム20は、カテーテル、心電図(EKG)、又はその他の心臓の電気的特性を測定するセンサを使用して電気測定値を取得することができる。次いで、解剖学的測定値及び電気的測定値を含む生体データは、
図1に示されるように、マッピングシステム20のローカルメモリ42に記憶されてもよい。生体データは、メモリ42からプロセッサ41に送信されてもよい。代替的に又は追加的に、生体データは、ネットワーク62を使用して、ローカル又は遠隔であり得るサーバ60に送信されてもよい。
【0022】
ネットワーク62は、イントラネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、直接接続若しくは一連の接続、セルラ電話ネットワーク、又はマッピングシステム20とサーバ60との間の通信を円滑にすることが可能な任意の他のネットワーク若しくは媒体などの、当技術分野で一般的に知られている任意のネットワーク又はシステムであり得る。ネットワーク62は、有線、無線、又はこれらの組み合わせであってもよい。有線接続は、イーサネット、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)、RJ-11、又は当該技術分野において一般的に知られている任意の他の有線接続を使用して実装することができる。無線接続は、Wi-Fi、WiMAX、及びBluetooth、赤外線、セルラネットワーク、衛星、又は当該技術分野において一般的に知られている任意の他の無線接続方法を使用して実装することができる。追加的に、いくつかのネットワークは、ネットワーク62の通信を円滑にするために、単独で又は互いに通信して動作することができる。
【0023】
いくつかの場合には、サーバ60は、実体のサーバとして実装されてもよい。他の場合では、サーバ60は、仮想サーバとして、パブリッククラウドコンピューティングプロバイダ(例えば、Amazon Web Services(AWS)(登録商標))が実装されてもよい。
【0024】
制御コンソール24は、ケーブル39によって身体表面電極43に接続されることができ、身体表面電極は、患者28に貼り付けられた接着性皮膚パッチを含み得る。電流追跡モジュールと連動するプロセッサは、患者の身体部(例えば、心臓26)内部のカテーテル40の位置の座標を判定し得る。位置の座標は、電極43と、カテーテル40の電極48又は他の電磁構成要素との間で測定されたインピーダンス又は電磁場に基づいてもよい。
【0025】
プロセッサ41は、典型的には、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)として構成されているリアルタイムノイズ低減回路と、続いてアナログ-デジタル(analog-to-digital、A/D)ECG(electrocardiograph、心電計)又はEMG(electromyogram、筋電図)信号変換集積回路と、を含み得る。プロセッサ41は、A/D ECG又はEMG回路から別のプロセッサへ信号を伝えることができ、かつ/又は本明細書に開示された1つ以上の機能を実行するようにプログラムすることができる。
【0026】
制御コンソール24はまた、入力/出力(input/output:I/O)通信インターフェースを含み得、これは、制御コンソールが、電極48及び電極43から信号を伝達し、かつ/又はこれらに信号を伝達することを可能にする。電極48及び/又は電極43から受信した信号に基づいて、プロセッサ41は、ディスプレイ27などのディスプレイが身体部レンダリング35などの身体部をレンダリングすることを可能にするレンダリングデータを生成することができる。
【0027】
処置中、プロセッサ41は、グローバルビューとローカルビューを含めて、ディスプレイ27上での医療専門家30への身体部レンダリング35の提示を促し、メモリ42に身体部レンダリング35を表現するデータを記憶することができる。メモリ42は、ランダムアクセスメモリ又はハードディスクドライブなどの任意の好適な揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリを含んでもよい。いくつかの実施形態では、医療専門家30は、タッチパッド、マウス、キーボード、ジェスチャ認識デバイスなどの1つ以上の入力デバイスを使用して、身体部レンダリング35を操作することが可能であり得る。代替的な実施形態では、ディスプレイ27は、グローバルビューとローカルビューを含めて、身体部レンダリング35を提示することに加えて、医療専門家30からの入力を受け取るように構成され得るタッチスクリーンを含んでもよい。
【0028】
図2は、本明細書に開示されるような、グローバルビュー及びローカルビューを表示するためのプロセス200を示す。プロセス200のステップ210において、身体部の第1の部分に対する第1の生体データのセットが受信され得る。身体部は、臓器、筋肉、組織、靱帯などの患者の体にある任意の身体部又は身体部の一部であってもよい。例えば、身体部は心臓であってもよく、身体部の第1の部分は、心臓内の腔部又は心臓内の腔部の一部であってもよい。第1の生体データのセットは、
図1のカテーテル40などのカテーテルによって感知され得る。カテーテルは、第1の生体データのセットを感知するように構成され得る、電極又はトランスデューサなどの1つ以上の要素を含んでもよい。カテーテルは、患者の身体のロケーションにおける自然の開口部を通して、又は作出された切開部を通して患者の体内に挿入され得る。カテーテルは、身体部(例えば、心臓)の表面を横断してもよく、カテーテルが身体部の表面の様々な箇所に置かれたときに、時間間隔の間に第1の生体データのセットを収集してもよい。例として、カテーテルは、心臓の表面の500の異なる箇所に置かれてもよく、2.5秒の間隔にわたってLAT値を収集してもよく、その間隔の間、カテーテルは、心臓の表面上の500の異なる箇所のそれぞれの上に置かれる。第1の生体データのセットは、
図1のメモリ42などのメモリに記憶されてもよい。
【0029】
第1の生体データのセットは、
図1のプロセッサ41などのプロセッサによって受信され得る。第1の生体データのセットは、
図1のカテーテル40などのカテーテルとプロセッサ41などのプロセッサとの間の有線又は無線の接続を介してプロセッサによって受信され得る。第1の生体データのセットは、各データポイントがカテーテルによって感知されるときにプロセッサによって受信されてもよく、又はカテーテルが第1の生体データのセット全体を感知し、セット全体が感知されるとプロセッサにデータを提供してもよい。
【0030】
図2に示すプロセスのステップ220では、第1の生体データのセットに対する第1の値の範囲が判定され得る。第1の値の範囲は、
図1のプロセッサ41などのプロセッサによって判定され得る。第1の値の範囲は、第1の生体データのセット内の最高及び最低の生体データの値に基づいて判定され得る。例えば、第1の生体データのセットが、-500ミリ秒の最低のLAT値から+500ミリ秒の最高のLAT値までの範囲のLAT値を含む場合、第1の範囲は、-500ミリ秒~+500ミリ秒であり得る。第1の値の範囲はフィルタされた値のセットであってもよく、フィルタは、例えば、高域フィルタ、低域フィルタ、平均化フィルタ、外れ値を除去するフィルタなどであってもよい。例えばフィルタは、第1の生体データのセット内の最低値の5%、及び第1の生体データのセット内の最高値の5%が、第1の生体データのセットから除去されるように適用されてもよい。第1の値の範囲は、
図1のメモリ42などのメモリに記憶されてもよい。
【0031】
図2に示すプロセスのステップ230では、第1の生体データのセットの値に対応する第1の視覚的特性は、第1の値の範囲に基づいて判定され得る。第1の視覚的特性は、第1の生体データのセットの異なる値を視覚的に伝達する任意の視覚的特性であってもよく、色、色相、彩度、パターン、形状、突出部、テクスチャ、又は英数字のうちの1つ以上であってもよい。例えば、視覚的特性は、LAT値のそれぞれの異なる範囲に対応する異なる色であってもよい。第1の生体データのセットの値はセグメント化されてもよく、第1の視覚的特性と異なる視覚的特性が各セグメントに割り当てられてもよい。各視覚的特性によって表される値の数は、第1の値の範囲がどの程度広いか又は狭いかに基づいて判定され得る。広範囲の値は、各セグメントにおいてより多数の値を含むセグメントに至ることができ、狭い範囲の値は、各セグメントにおいてより少数の値を含むセグメントに至ることができる。本明細書で提供される例に記載されているように、第1の生体データのセットの値が-500ミリ秒~+500ミリ秒である場合、LAT値を示すために使用される視覚的特性は、例えば、赤色、黄色、緑色、青色、紫色を含む5つの色であってもよく、赤色が-500ミリ秒~-301ミリ秒のセグメントを示し得、黄色は-300ミリ秒~-101ミリ秒のセグメントを示し得、緑色は-100ミリ秒~+99ミリ秒のセグメントを示し得、青色は+100ミリ秒~+299ミリ秒のセグメントを示し得、紫色は+300ミリ秒~+500ミリ秒のセグメントを示し得る。
【0032】
特に、身体部の第1の部分に対応する第1の生体データのセットに対する第1の視覚的特性(例えば、身体部の全体又は身体部の一部)は、本明細書で更に説明するように、第1の値の範囲が、身体部の相対的に小さいサブセット(すなわち、身体部の第2の部分)のローカルビューを表示するために使用される第2の値の範囲よりも大きくなり得るように、身体部のグローバルビューを表示するために使用されてもよい。第1の値の範囲及び対応する第1の視覚的特性は、本明細書に更に記載されるように、グローバルビューで第1の視覚的特性を見るとき、身体部の相対的に小さいサブセットに対応する生体データの粒度の詳細が識別できないように大きくてもよい。
【0033】
身体部の第2の部分を判定することができる。身体部の第2の部分は、身体部の第2の部分が身体部の第1の部分の内部の領域に対応するように、身体部の第1の部分のサブセットであってもよい。身体部の第2の部分は、本明細書で更に説明されるように、
図5Aに示すように、使用者の入力に基づいて判定され得る。代替的に、身体部の第2の部分は、本明細書で更に説明するように、
図5Bに示されるように、
図2に示すプロセスのステップ210で第1の生体データのセットを感知するために使用されるカテーテルなどのカテーテルのロケーションに基づいて判定され得る。
【0034】
図2に示すプロセスのステップ240では、第2の生体データのセットの第2の値の範囲が判定され得る。第2の生体データのセットは、身体部の第1の部分のサブセットである身体部の第2の部分に対応してもよく、身体部の第2の部分によって占有される領域に対応する第1の生体データのセットからの生体データの値を含んでもよい。追加的に、第2の生体データのセットは、カテーテルによって感知された追加の生体データの値を含んでもよい。追加の生体データの値は、身体部の第2の部分の判定時にカテーテルによって感知され得る。
【0035】
第2の値の範囲は、
図1のプロセッサ41などのプロセッサによって判定されてもよい。第2の値の範囲は、第2の生体データのセット内の最高及び最低の生体データの値に基づいて判定され得る。例えば、第2の生体データのセットが、-200ミリ秒の最低のLAT値から+150ミリ秒の最高のLAT値までの範囲のLAT値を含む場合、第1の範囲は、-200ミリ秒~+150ミリ秒であり得る。第2の値の範囲は、第1の値の範囲に関連する本開示について本明細書に記載されるように、フィルタリングされた値のセットであってもよい。
【0036】
図2に示すプロセスのステップ250では、第2の生体データのセットの値に対応する第2の視覚的特性は、第2の値の範囲に基づいて判定され得る。第2の視覚的特性は、第2の生体データのセットの異なる値を視覚的に伝達する任意の視覚的特性であってもよく、色、色相、彩度、パターン、形状、突出部、テクスチャ、又は英数字のうちの1つ以上であってもよい。第2の視覚的特性は、第1の生体データのサブセットの第1の値の範囲に基づいて判定された視覚的特性のサブセットと同じであってもよく、又はそのサブセットであってもよい。第2の視覚的特性の例として、第2の視覚的特性は、LAT値のそれぞれの異なる範囲に対応する異なる色であってもよい。第2の生体データのセットの値はセグメント化されてもよく、第2の視覚的特性とは異なる視覚的特性が各セグメントに割り当てられてもよい。各視覚的特性によって表される値の数は、第2の値の範囲がどの程度広いか又は狭いかに基づいて判定され得る。本明細書で提供される例に記載されるように、第2の生体データのセットの値が-200ミリ秒~+150ミリ秒の範囲である場合、LAT値を示すために使用される第2の視覚的特性は、第1の視覚的特性と同じように赤色、黄色、緑色、青色、紫色を含む5つの色であってもよく、赤色は-200ミリ秒~-101ミリ秒のセグメントを示し得、黄色は-100ミリ秒~0ミリ秒を示し得、緑色は+1ミリ秒~+49ミリ秒を示し得、青色は50ミリ秒~99ミリ秒を示し得、紫色は+100ミリ秒~+150ミリ秒を示し得る。
【0037】
特に、身体部の第2の部分に対応する第2の生体データのセットに対する第2の視覚的特性(すなわち、身体部の第1の部分のサブセット)は、身体部の第2の部分のローカルビューを表示するために使用されてもよく、その結果、第2の値の範囲は、本明細書で更に説明するように、身体部の相対的に大きい第1の部分のグローバルビューを表示するために使用される第1の値の範囲よりも小さくてもよい。第2の値の範囲及び対応する第2の視覚的特性は、本明細書に更に記載されるように、ローカルビューで第2の視覚的特性を表示するとき、身体部の相対的に小さい第2の部分に対応する生体データの粒度の詳細が識別できるように小さくてもよい。
【0038】
図2に示すプロセスのステップ260では、第1の視覚的特性のグローバルビューが表示され得る。グローバルビューは、身体部の第1の部分の表面が第1の視覚的特性を使用してレンダリングされるように、身体部の第1の部分のレンダリングを含んでもよい。したがって、グローバルビューは、第1の視覚的特性を介して第1の生体データのセットの値を視覚的に示す第1の視覚的特性を有する身体部の第1の部分を示すことができる。
図3は、心腔の第1の部分のグローバルビュー310を示すディスプレイの画像300である。
図3に示すように、グローバルビュー310は、心腔の第1の部分のレンダリングであり、心腔の第1の部分のレンダリングの表面は、明灰色部分332及び暗灰色部分331などの明るい灰色から暗い灰色の視覚的特性によって表される。表面の明灰色部分は、凡例330に示されるように相対的に低いLAT値に対応し、表面の暗灰色部分は、また凡例330に示されるように、相対的に高いLAT値に対応する。特に、心腔の第1の部分のグローバルビュー310は、本明細書で更に開示されるように、凡例321に対応するローカルビュー320と比較したときLAT値の範囲の大きなセグメントに対応する視覚的特性を含む。
【0039】
図3はまた、グローバルビュー310によって現在表示されている心腔の向きを示す基準配向340を示す。グローバルビュー310の向きは変更することができ、基準配向340は、変化に基づいて調整することができる。例えば、使用者は、マウスのボタンを押すことによって、及びマウスを動かして、心腔の異なる領域が表示されるようにグローバルビュー310を回転させることによって、入力を提供することができる。この例によれば、基準配向340は、表示されている心腔の向きの変化を反映するための変化であってもよい。
【0040】
図2に示すプロセスのステップ260では、第2の視覚的特性を有するローカルビューが表示されてもよい。ローカルビューは、グローバルビューに重ね合わされてもよく、身体部の第2の部分の表面が第2の視覚的特性を使用してレンダリングされるように、身体部の第2の部分のレンダリングを含んでもよい。身体部の第2の部分は、本明細書に開示されるように、身体部の第1の部分のサブセットであってもよい。したがって、ローカルビューは、第2の視覚的特性を介して第2の生体データのセットの値を視覚的に示す第2の視覚的特性を有する、身体部の第2の相対的に小さい部分を示すことができる。
図3は、グローバルビュー310に重ね合わされた心腔の第2の部分のローカルビュー320を示す。
図3に示すように、ローカルビュー320は、心腔の第2の部分のレンダリングを含み、心腔の第2の部分のレンダリングの表面は、グローバルビュー310の明灰色から暗灰色の視覚的特性のより滑らかな範囲よりも、明灰色から暗灰色の視覚的特性のより粒度の高い範囲によって表現される。表面の明灰色の部分は、心腔の第2の部分によって占有される相対的に小さい領域に対応するLAT値のサブセット内の相対的に低いLAT値に対応する。同様に、ローカルビュー320内部の表面の暗灰色の部分は、心腔の第2の部分によって占有される相対的に小さい領域に対応するLAT値のサブセット内の相対的に高いLAT値に対応する。特に、心腔の第2の相対的に小さい部分のローカルビュー320は、グローバルビュー310と比較したときのLAT値の相対的に小さいセグメントに対応する視覚的特性を含む。
【0041】
図3のグローバルビュー310などのグローバルビュー、及びローカルビュー320などのローカルビューは、
図1のプロセッサ41などのプロセッサによって生成されてもよく、ディスプレイ27などのディスプレイに提供されてもよい。プロセッサは、更新された第1の生体データのセット又は第2の生体データのセットに基づいて、グローバルビュー及び/又はローカルビューを更新してもよく、それに応じてディスプレイ上にレンダリングされたグローバルビュー及びローカルビューを更新してもよい。更新された第1の生体データのセット又は第2の生体データのセットの値は、カテーテル40などのカテーテルによって感知された追加の生体データに基づいて提供されてもよい。
【0042】
図4Aは、本明細書に開示される実施形態による、グローバルビュー410及びローカルビュー420の簡略化された図を示す。
図4Aに示すように、グローバルビュー410は、明灰色から暗灰色に及ぶ灰色の勾配を含む第1の視覚的特性を使用した、身体部の第1の部分のレンダリングを含む。グローバルビュー410の第1の視覚的特性は、グローバルビュー凡例411に示すように、-500ミリ秒~+500ミリ秒の範囲という広範囲のLAT値に対応する。特に、身体部の第1の相対的に大きい部分のグローバルビュー410は、ローカルビュー420と比較すると、LAT値の相対的に大きいセグメント(すなわち、-500ミリ秒~+500ミリ秒というLAT値の範囲に基づいて割り当てられたセグメント)に対応する第1の視覚的特性を使用してレンダリングする。身体部の第1の部分のサブセットである、身体部の相対的に小さい第2の部分に対応するローカルビュー420は、明灰色から暗灰色までの範囲の灰色の勾配を含む第2の視覚的特性を使用して、身体部の相対的に小さい第2の部分のレンダリングを含む。ローカルビュー420の第2の視覚的特性は、ローカルビュー凡例421に示すように、-200ミリ秒~+150ミリ秒の範囲のLAT値の相対的に狭い範囲に対応する。特に、身体部の第2の相対的に小さい部分のローカルビュー420は、グローバルビュー410と比較すると、LAT値の相対的に小さいセグメント(すなわち、-200ミリ秒~+150ミリ秒というLAT値の範囲に基づいて割り当てられたセグメント)に対応する第2の視覚的特性を使用してレンダリングされる。ローカルビュー420に示すように、暗灰色の視覚的特性423及び明灰色の視覚的特性422は、身体部の第2の部分によって占有される領域内の生体データの粒度の差に対応し、粒度の差は、グローバルビュー410に視覚的に示されない。
【0043】
開示された主題の実施形態によれば、
図4Bに示すように、異なるローカルビュー430が、
図4Aに示すのと同じグローバルビュー410に重ね合わされて示されてもよい。ローカルビュー430は、グローバルビュー410に対応する第1の身体部のサブセットである相対的に小さい身体部に対応してもよい。ローカルビュー430は、ローカルビュー430のロケーションに対応する相対的に小さい身体部の選択を受信したことに応答してレンダリングされてもよい。相対的に小さい身体部の選択は、
図5Aに示され、本明細書で更に開示されるように、使用者によって提供されてもよい。代替的に、ローカルビュー430は、
図5Bに示され、本明細書で更に開示されるように、ローカルビュー430のロケーションに対応する領域へのカテーテルの移動に応答してレンダリングされてもよい。
【0044】
図4Bのローカルビュー430は、ローカルビュー430の領域に関連付けられた身体部の第2の部分に固有の生体データの値の範囲に基づいて判定される視覚的特性を含んでもよい。したがって、ローカルビュー凡例431によって示されるような、ローカルビュー430に関連付けられた値の範囲は、
図4Aであれば、ローカルビュー420のローカルビュー凡例421と異なってもよい。
【0045】
開示された主題の実施形態によれば、
図4Cに示すように、ローカルビュー420及びローカルビュー430などの2つ以上のローカルビューが同時に表示されてもよい。同時に表示されるローカルビューの数は、システム構成、使用者の入力、システムのリソース、所定の基準、動的に判定された基準などによって決定され得る。
図4Cに示すように、ローカルビュー420及び430は、グローバルビュー410に同時に重ね合わせることができる。グローバルビュー410は、グローバルビュー410が対応する身体部の第1の部分全体に対応する広範囲の生体データに基づいて、グローバルビュー凡例411に示されるように、生体データの最も広い範囲に基づいて判定される視覚的特性(すなわち、-500ミリ秒~+500ミリ秒という範囲のLATの値)を使用してレンダリングされてもよい。ローカルビュー420は、ローカルビュー420が対応する身体部の第2の部分に対応する、グローバルビュー410に対応する広範囲の生体データと比較したときに、生体データのより狭い範囲に基づいたローカルビュー凡例421に示されているような相対的に狭い範囲の生体データに基づいて判定される視覚的特性(すなわち、-200ミリ秒~+150ミリ秒という範囲のLAT値)を使用してレンダリングされてもよい。同様に、ローカルビュー430は、ローカルビュー430が対応する身体部の第3の部分に対応する、グローバルビュー410に対応する広範囲の生体データ及びローカルビュー420に対応する範囲の生体データと比較したときに、生体データの最も狭い範囲に基づいた、ローカルビュー凡例431に示されているような最も狭い範囲の生体データに基づいて判定される視覚的特性(すなわち、-150ミリ秒~+50ミリ秒という範囲のLAT値)を使用してレンダリングされてもよい。
【0046】
図5Aは、身体部の第2の部分の使用者の選択520の簡略化された図を示す。
図5Aに示すように、グローバルビュー510がレンダリングされてもよく、身体部の第1の部分に関連付けられた生体データの値の範囲、グローバルビュー凡例511によって示される範囲に基づいて判定された視覚的特性を使用して生体データの情報を伝達することができる。使用者は、グローバルビュー510に対応する身体部の第1の部分のサブセットである身体部の第2の相対的に小さい部分の選択のための入力を提供することができる。使用者の入力は、実体の入力デバイス(例えば、マウス、キーボード、タッチスクリーン、スタイラスなど)、音声コマンド、ジェスチャなどによって、任意の適用可能な手段を提供することができる。
図5Aは、カーソル525が使用者の選択520を構成する円の上部に向かうときにマウスのボタンを押下すること及び
図5Aに示すカーソル525の位置に向かってマウスを下にドラッグすることによって、使用者により提供され得る円形の使用者の選択の例を示す。使用者は、マウスのボタンを解放することができ、使用者の選択520は、使用者の選択520に対応する第2の身体部を判定する入力として処理されてもよい。使用者の選択520に対応する第2の身体部は、使用者の選択520に基づいて、身体部の第2の部分に対応する第2の生体データのセットの第2の値の範囲を判定するために、
図2に開示されているプロセスのステップ240で適用することができる。身体部の第2の部分に対応する生体データの範囲は、使用者によって選択された領域に基づいて変化し得る、ローカルビュー凡例528に示されてもよい。
【0047】
図5Bは、カテーテル535のロケーションに基づく身体部の第2の部分の判定の簡略化された図を示す。
図5Bに示すように、グローバルビュー510がレンダリングされてもよく、身体部の第1の部分に関連付けられた生体データの値の範囲、グローバルビュー凡例511によって示される範囲に基づいて判定された視覚的特性を使用して生体データの情報を伝達することができる。カテーテル535のロケーションは、
図1のロケーション追跡パッド又は電極43との通信を円滑にする視覚的なキュー、電磁伝送に基づいて判定され得る。カテーテル535のロケーションは、選択された領域530に対応する身体部の第2の部分の判定をもたらし得る。選択された領域530に対応する身体部の第2の部分は、選択された領域530に基づいて、第2の身体部に対応する第2の生体データのセットの第2の値の範囲を判定するために、
図2に開示されているプロセスのステップ240で適用することができる。特に、選択された領域530のロケーションは、カテーテル535の移動に基づいて変化し得る。身体部の第2の部分に対応する生体データの範囲は、カテーテル535のロケーションに基づいて変化し得る、ローカルビュー凡例538に示されてもよい。
【0048】
開示されている主題の実施形態によれば、ローカルな領域は、瘢痕、壊死した組織、過度に活性な組織、電気信号ロータなどの問題領域の識別を可能にし得る。
図6は、レンダリングされてもよく、身体部の第1の部分に関連付けられた生体データの値の範囲、つまりグローバルビュー凡例611によって示される範囲に基づいて判定された視覚的特性を使用して生体データの情報を伝達することができる、グローバルビュー610を示す。ローカルビュー620は、グローバルビュー610の上に重ね合わされてもよく、ローカルビュー620は、生体データが問題条件を示す身体部の第2の部分に対応してもよい。身体部のそのような第2の部分は、身体部の第1の部分全体に対応する生体データの分析に基づいて識別され得る。分析は、心臓の表面積などの領域にわたる生体データの変化を評価することを含んでもよい。代替的に又は追加的に、分析は、所定のフィルタ又は機械学習アルゴリズムを、グローバルビュー610に対応する身体部の第1の部分の生体データに適用することを含んでもよい。
【0049】
ローカルビュー620に対応する身体部の第2の部分は、身体部の第1の部分全体に対応する生体データの分析に基づいて自動的に識別され得る。自動的な識別に基づいて、ローカルビュー620を選択することができる。分析は、問題領域の以前の又は既知の識別に基づいて生成される、(例えば、
図1のメモリ42に)記憶されたアルゴリズムに基づいて行われてもよい。
【0050】
記しているように、問題領域は、1つ以上の瘢痕、壊死した組織、過度に活性な組織、電気信号ロータなどであってもよい。例として、瘢痕は、身体部の所与の領域内の異常なLAT値によって識別されてもよい。異常なLAT値は、例えば、ローカルビュー凡例621に対応するLAT値623と622との間などのLAT値の急激な変化であり得る。瘢痕は、関連する異常なLAT値が、グローバルビュー凡例611によって示される範囲にわたって、グローバルビュー610の視覚的特性によって示されるセグメント内で区別可能であるよう十分に大きくしなくてもよい。しかし、
図1のマッピングシステム20などのシステムは、より高い解像度のLAT値を収集し、LAT値の分析に基づいて、身体部の所与の第2のロケーションに瘢痕が存在すると判定することができる。そのような判定に基づいて、ローカルビュー620を提供することができ、狭い第2の生体データのセットからの値の狭いセグメントに基づいて選択された視覚的特性で、レンダリングされてもよい。
【0051】
別の問題領域は、瘢痕間の生組織の領域であり得る。このような領域は、バイポーラの振幅を含む生体データに基づいて識別され得る。身体部の第1の部分全体のバイポーラの振幅は、瘢痕間の生組織の領域が、グローバルビューで見えないように、広範囲にわたって広がってもよい。同様に、別の問題領域は、円形パターンを呈するチャンバの一部分における電気信号などのロータ信号があり得る。ロータ信号は、多くの場合、AFibの供給源を示す。身体部の第1の部分の生体データは、ロータ信号を検出するために分析され得る電気活動を含んでもよい。身体部の第1の部分全体の電気活動は、ロータ信号がグローバルビューで見えないように、広い範囲にわたることができる。
【0052】
図6のローカルビュー620などのローカルビューは、グローバルビュー610の上に提供されてもよく、瘢痕組織内に生組織を呈する身体部の第1の部分の領域に対応してもよい。ローカルビューは、身体部の第2の相対的に小さい部分に対応することができ、グローバルビュー610にレンダリングされた身体部の第1の部分全体のサブセットであってもよい。ローカルビュー620は、本明細書に開示されるように、レンダリングされてもよく、身体部の第2の相対的に小さい部分に関連付けられた生体データの値の範囲に基づいて判定された視覚的特性を使用して、生体データ(例えば、電気活動データに基づいて、瘢痕又はロータ信号の生組織を識別するためのバイポーラのデータ)を伝達することができる。
【0053】
本明細書に記載される機能及び方法はいずれも、汎用コンピュータ、プロセッサ、又はプロセッサコアにおいて実施されることができる。好適なプロセッサとしては、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(integrated circuit、IC)、及び/又は状態機械が挙げられる。このようなプロセッサは、処理されたハードウェア記述言語(hardware description language、HDL)命令及びネットリスト等の他の中間データ(このような命令は、コンピュータ可読媒体に格納することが可能である)の結果を用いて製造プロセスを構成することにより、製造することが可能である。このような処理の結果はマスクワークであり得、このマスクワークをその後半導体製造プロセスにおいて使用して、本開示の特徴を実施するプロセッサを製造する。
【0054】
本明細書に記載される機能及び方法はいずれも、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアにおいて実装されて、汎用コンピュータ又はプロセッサによって実行されることができる。非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体の例としては、読み取り専用メモリ(read only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、磁気媒体、例えば、内蔵ハードディスク及びリムーバブルディスク、磁気光学媒体、並びに光学媒体、例えば、CD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)が挙げられる。
【0055】
本明細書の開示に基づいて多くの変更例が可能であることを理解されたい。特徴及び要素が特定の組み合わせで上に説明されているが、各特徴又は要素は、他の特徴及び要素を用いずに単独で、又は他の特徴及び要素を用いて若しくは用いずに他の特徴及び要素との様々な組み合わせで使用されてもよい。
【0056】
〔実施の態様〕
(1) 方法であって、
身体部の第1の部分に対する第1の生体データのセットを受信することと、
前記第1の生体データのセットの第1の値の範囲を判定することと、
前記第1の値の範囲に対応する第1の視覚的特性を判定することと、
前記身体部の第2の部分に対する第2の生体データのセットの第2の値の範囲を判定することであって、前記身体部の前記第2の部分は、前記身体部の前記第1の部分のサブセットであり、前記第2の生体データのセットは、前記第1の生体データのセットのサブセットを含む、判定することと、
前記第2の値の範囲に対応する第2の視覚的特性を判定することと、
表示のために、前記第1の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部の前記第1の部分を含む第1のビューを提供することと、
表示のために、前記第2の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部の前記第2の部分を含む第2のビューを提供することであって、前記第2のビューが、前記身体部の前記第2の部分に対応する前記第1のビューのロケーションにて前記第1のビューに重ね合わされる、提供することと、を含む、方法。
(2) 前記第1の視覚的特性及び前記第2の視覚的特性が、色、色相、彩度、突出部、パターン、テクスチャ、及び英数字のうちの1つ以上である、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記身体部が心腔を含む、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記第1の生体データのセットが、局所興奮時間(LAT)、電気活動、トポロジー、双極マッピング、卓越周波数、又はインピーダンスのうちの1つである、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記第1の生体データのセットが、1つ以上の電極によって感知される、実施態様1に記載の方法。
【0057】
(6) 前記身体部の前記第1の部分が、身体部全体又は前記身体部のサブセットのうちの1つである、実施態様1に記載の方法。
(7) 前記身体部の前記第2の部分が、使用者の入力又はカテーテルのロケーションのうちの1つに基づいて判定される、実施態様1に記載の方法。
(8) 前記第1の生体データのセットから、前記身体部の第3の部分に対する第3の生体データのセットの第3の値の範囲を判定することであって、前記身体部の前記第3の部分は、前記身体部の前記第1の部分のサブセットである、判定することと、
前記第3の値の範囲に対応する第3の視覚的特性を判定することと、
表示のために、前記第3の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部の前記第3の部分を含む第3のビューを提供することであって、前記第3のビューが、前記身体部の前記第3の部分に対応する前記第1のビューのロケーションにて前記第1のビューに重ね合わせられる、提供することと、を更に含む、実施態様1に記載の方法。
(9) 第1の視覚的特性を判定することが、
前記第1の視覚的特性の第1のサブセットを前記第1の範囲の低端に適用することと、
前記第1の視覚的特性の第2のサブセットを前記第1の範囲の高端に適用することと、を含む、実施態様1に記載の方法。
(10) 前記第2のビューに基づいて問題領域を識別することを更に含む、実施態様1に記載の方法。
【0058】
(11) システムであって、
身体部の第1の部分から第1の生体データのセットを感知するように構成された要素を含む、カテーテルと、
プロセッサであって、
前記第1の生体データのセットの第1の値の範囲を判定することと、
前記第1の値の範囲に対応する第1の視覚的特性を判定することと、
前記身体部の第2の部分からの第2の生体データのセットの第2の値の範囲を判定することであって、前記身体部の前記第2の部分は、前記身体部の前記第1の部分のサブセットを含み、前記第2の生体データのセットが前記第1の生体データのセットのサブセットである、判定することと、
前記第2の値の範囲に対応する第2の視覚的特性を判定することと、を行うように構成されている、プロセッサと、
ディスプレイであって、
前記第1の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部の前記第1の部分を含む第1のビューをレンダリングすることと、
前記第2の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部の前記第2の部分を含む第2のビューをレンダリングすることであって、前記第2のビューは、前記身体部の前記第2の部分に対応する前記第1のビューのロケーションにて前記第1のビューに重ね合わされる、レンダリングすることと、を行うように構成されている、ディスプレイと、を含む、システム。
(12) 前記第1の視覚的特性及び前記第2の視覚的特性が、色、色相、彩度、パターン、突出部、テクスチャ、及び英数字のうちの1つ以上である、実施態様11に記載のシステム。
(13) 前記要素が、患者の体内から前記第1の生体データのセットを感知するように構成されている、実施態様11に記載のシステム。
(14) 前記第1の生体データのセットが、局所興奮時間(LAT)、電気活動、トポロジー、双極マッピング、卓越周波数、又はインピーダンスのうちの1つである、実施態様11に記載のシステム。
(15) 前記要素が1つ以上の電極を含む、実施態様11に記載のシステム。
【0059】
(16) 前記身体部の前記第1の部分が、身体部全体及び前記身体部のサブセットのうちの1つである、実施態様11に記載のシステム。
(17) 前記身体部の前記第2の部分の表示を受信するように構成された入力デバイスを更に含む、実施態様11に記載のシステム。
(18) 前記ディスプレイが前記プロセッサから遠隔に位置付けられ、前記ディスプレイがネットワークを介して前記プロセッサと通信するように構成されている、実施態様11に記載のシステム。
(19) プロセッサであって、
身体部の第1の部分の第1の生体データのセットを受信することと、
前記第1の生体データのセットの第1の値の範囲を判定することと、
前記第1の値の範囲に対応する第1の視覚的特性を判定することと、
前記身体部の第2の部分の第2の生体データのセットの第2の値の範囲を判定することであって、前記身体部の前記第2の部分は、前記身体部の前記第1の部分のサブセットを含み、前記第2の生体データのセットが前記第1の生体データのセットのサブセットである、判定することと、
前記第2の値の範囲に対応する第2の視覚的特性を判定することと、
表示のために、前記第1の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部の前記第1の部分を含む第1のビューを提供することと、
表示のために、前記第2の視覚的特性でレンダリングされた前記身体部の前記第2の部分を含む第2のビューを提供することであって、前記第2のビューは、前記身体部の前記第2の部分に対応する前記第1のビューのロケーションにて前記第1のビューに重ね合わされる、提供することと、を行うように構成されている、プロセッサ。
(20) 前記第1のビュー及び前記第2のビューを送信機に提供するように更に構成されている、実施態様19に記載のプロセッサ。