(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】シース上の電磁センサを使用してシースの位置を判定する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 34/20 20160101AFI20241217BHJP
A61B 18/04 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
A61B34/20
A61B18/04
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020203210
(22)【出願日】2020-12-08
【審査請求日】2023-12-08
(32)【優先日】2019-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・ゴバリ
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・トーマス・ビークラー
(72)【発明者】
【氏名】ケビン・ジャスティン・ヘレラ
【審査官】川上 佳
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0264739(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0266205(US,A1)
【文献】特表2019-516455(JP,A)
【文献】特開2007-021218(JP,A)
【文献】特表2015-531620(JP,A)
【文献】特表2018-519046(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/20
A61B 18/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁ナビゲーションシステムと共に使用するための医療器具であって、
患者の解剖学的構造内を誘導されるように構成されたカテーテルと、
前記カテーテルに設けられ、少なくとも1つの磁場の受信に応答して前記カテーテルの位置を表す電気信号を生成するように構成された、少なくとも1つの電磁センサと、
前記カテーテルを受容するように構成されたシースと、
前記シースの第1の領域に設けられ、前記少なくとも1つの磁場の受信に応答して前記シースの位置を表す電気信号を生成するように各々が構成された、第1電磁センサ及び第2電磁センサと、
前記第1の領域から離間した前記シースの第2の領域に設けられ、前記少なくとも1つの磁場の受信に応答して前記シースの位置を表す電気信号を生成するように構成された、第3電磁センサと
を備え
、
前記シースは、円筒形状をしており、内面及び外面を含み、
前記第1電磁センサ、前記第2電磁センサ、及び、前記第3電磁センサは、前記シースの周方向において、前記シースの前記外面における互いに異なる位置に配置され、
前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記シースの偏向可能部分の遠位領域に設けられ、前記第3電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の近位領域に設けられており、
前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向と非平行となるように配向されており、
前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記遠位領域で6つの自由度を提供し、前記第3電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記近位領域で5つの自由度を提供する、医療器具。
【請求項2】
前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向に直交するように配向されている、請求項1に記載の医療器具。
【請求項3】
電磁ナビゲーションシステムと共に使用するための処理装置であって、
データを記憶するように構成されたメモリと、
プロセッサであって、
位置信号を、
医療器具のシースの偏向可能部分の遠位領域に設けられた第1電磁センサ、
前記シースの前記偏向可能部分の前記遠位領域に設けられた第2電磁センサ、
前記シースの前記偏向可能部分の近位領域に設けられた第3電磁センサ、及び
前記医療器具のカテーテルに設けられた少なくとも1つの電磁センサ
から受信し、
前記第1電磁センサからの前記位置信号、前記第2電磁センサからの前記位置信号、及び前記第3電磁センサからの前記位置信号に基づいて前記シースの位置を判定し、
前記カテーテルに設けられた前記少なくとも1つの電磁センサからの前記位置信号に基づいて前記カテーテルの位置を判定する
ように構成されている、プロセッサと
を備え、
前記シースの前記位置及び前記カテーテルの前記位置が表示され
、
前記シースは、円筒形状をしており、内面及び外面を含み、
前記第1電磁センサ、前記第2電磁センサ、及び、前記第3電磁センサは、前記シースの周方向において、前記シースの前記外面における互いに異なる位置に配置され、
前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向と非平行となるように配向されており、
前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記遠位領域で6つの自由度を提供し、前記第3電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記近位領域で5つの自由度を提供する、
処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記シースの前記位置及び前記カテーテルの前記位置を表示するためのマッピング情報を生成するように更に構成されている、請求項
3に記載の処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記第1電磁センサからの前記位置信号、前記第2電磁センサからの前記位置信号、及び前記第3電磁センサからの前記位置信号に基づいて前記シースの
前記外面の湾曲を判定し、
前記シースの前記位置及び前記シースの前記湾曲を表示するためのマッピング情報を生成する
ように更に構成されている、請求項
3に記載の処理装置。
【請求項6】
前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向に直交するように配向されている、請求項
3に記載の処理装置。
【請求項7】
電磁ナビゲーションシステムを使用して三次元(3D)空間における医療器具の位置を判定する方法であって、前記方法は、
位置信号を、
前記医療器具のシースの偏向可能部分の遠位領域に設けられた第1電磁センサ、
前記シースの前記偏向可能部分の前記遠位領域に設けられた第2電磁センサ、
前記シースの前記偏向可能部分の近位領域に設けられた第3電磁センサ、及び
前記医療器具のカテーテルに設けられた少なくとも1つの電磁センサ
から受信することと、
前記第1電磁センサからの前記位置信号、前記第2電磁センサからの前記位置信号、及び前記第3電磁センサからの前記位置信号に基づいて前記シースの位置を判定することと、
前記カテーテルに設けられた前記少なくとも1つの電磁センサからの前記位置信号に基づいて前記カテーテルの位置を判定することと
を含み、
前記シースの前記位置及び前記カテーテルの前記位置が表示され
、
前記シースは、円筒形状をしており、内面及び外面を含み、
前記第1電磁センサ、前記第2電磁センサ、及び、前記第3電磁センサは、前記シースの周方向において、前記シースの前記外面における互いに異なる位置に配置され、
前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向と非平行となるように配向されており、
前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記遠位領域で6つの自由度を提供し、前記第3電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記近位領域で5つの自由度を提供する、
方法。
【請求項8】
前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向に直交するように配向される、請求項
7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
電磁ナビゲーションシステムは、患者の体内の三次元(3D)空間における医療器具の位置を判定するために利用され得る。例えば、これらの電磁ナビゲーションシステムは、器具の位置を判定するために、器具上に電磁エミッタ及び電磁センサを含み得る。判定された位置に基づいて、患者の解剖学的情報が医療関係者に表示される。
【0002】
いくつかの従来のナビゲーションシステム及びディスプレイシステムは、カテーテル及び操縦可能かつ偏向可能な(すなわち湾曲可能な)シースを含む医療器具を採用する。例えば、カテーテルアブレーション処置などのいくつかの医療処置では、カテーテルは、操縦可能かつ偏向可能なシースを通じて標的位置(例えば、心臓)まで患者の解剖学的構造内を(例えば、血管を介して)案内される。カテーテル(例えば、バルーンカテーテル)とシースとの間の相互作用の例は、米国特許出願第16/657,463号に記載されており、医療処置中のカテーテルとシースとの相互作用に関するその教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
X線暴露に関する潜在的なリスクを理由に、シースはX線を使用せずにこれらの医療処置中に配置される。例えば、いくつかの従来のシステムでは、カテーテルの位置は、電磁ベースのナビゲーションを使用して判定されて3D体積で表示されるが、シースの位置はインピーダンスベースのナビゲーションを介して判定される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
患者の解剖学的構造内を誘導されるように構成されたカテーテルと、カテーテルに設けられ、少なくとも1つの磁場の受信に応答してカテーテルの位置を表す電気信号を生成するように構成された、少なくとも1つの電磁センサと、を含む、電磁ナビゲーションシステムと共に使用するための医療器具が提供される。医療器具はまた、カテーテルを受容するように構成されたシースと、シースの第1の領域に設けられ、少なくとも1つの磁場の受信に応答してシースの位置を表す電気信号を生成するように各々構成された、第1電磁センサ及び第2電磁センサと、第1の領域から離間したシースの第2の領域に設けられ、少なくとも1つの磁場の受信に応答してシースの位置を表す電気信号を生成するように構成された、第3電磁センサと、を含む。
【0005】
データを記憶するように構成されたメモリとプロセッサとを含む、電磁ナビゲーションシステムと共に使用するための処理装置が提供される。プロセッサは、位置信号を、医療器具のシースの偏向可能部分の遠位領域に設けられた第1電磁センサ、シースの偏向可能部分の遠位領域に設けられた第2電磁センサ、シースの偏向可能部分の近位領域に設けられた第3電磁センサ、及び医療器具のカテーテルに設けられた少なくとも1つの電磁センサから受信するように構成されている。プロセッサはまた、第1電磁センサからの位置信号、第2電磁センサからの位置信号、及び第3電磁センサからの位置信号に基づいてシースの位置を判定し、カテーテルに設けられた少なくとも1つの電磁センサからの位置信号に基づいてカテーテルの位置を判定するように構成されている。シースの位置及びカテーテルの位置は表示される。
【0006】
電磁ナビゲーションシステムを使用して三次元(3D)空間における医療器具の位置を判定する方法が提供される。本方法は、位置信号を、医療器具のシースの偏向可能部分の遠位領域に設けられた第1電磁センサ、シースの偏向可能部分の遠位領域に設けられた第2電磁センサ、シースの偏向可能部分の近位領域に設けられた第3電磁センサ、及び医療器具のカテーテルに設けられた少なくとも1つの電磁センサから受信することを含む。本方法はまた、第1電磁センサからの位置信号、第2電磁センサからの位置信号、及び第3電磁センサからの位置信号に基づいてシースの位置を判定し、カテーテルに設けられた少なくとも1つの電磁センサからの位置信号に基づいてカテーテルの位置を判定することを含む。シースの位置及びカテーテルの位置は表示される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
添付の図面と共に一例として与えられる以下の説明から、より詳細な理解が可能になる。
【
図1】本明細書に開示される例示的実施形態が実装され得る、患者の心臓内のカテーテルを追跡する例示的なカテーテル位置追跡システムの概略絵図である。
【
図2】本明細書に記載の例示的実施形態と共に使用するための例示的な電磁ナビゲーションシステムの構成要素の図である。
【
図3】本発明の例示的実施形態を実装するために使用され得る例示的な偏向可能な(すなわち、操縦可能な)シースの一部の図である。
【
図4A】更なる詳細が示されている、
図3の例示的なシースの一部分の側面図である。
【
図4B】
図4Aに示されるシースの偏向可能部分の線A-Aに沿った断面図である。
【
図5】
図4Aに示されるシースの偏向可能部分の遠位領域の斜視図である。
【
図6】本発明の例示的実施形態による電磁ナビゲーションシステムを使用して、3D空間における医療器具の位置を判定する例示的な方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
電磁ベースのナビゲーションは、カテーテル上に設けられた電磁エミッタ及び電磁センサを介して3D体積におけるカテーテルの位置を判定するために使用される。インピーダンスベースのナビゲーションは、典型的には、シースの薄壁など、設計が電磁センサの配置を容易には支援しないときにシースの位置を判定するために使用される。インピーダンスベースのナビゲーションは、患者に配置された電磁位置センサ(例えば、患者に配置された6つのパッチセンサ)を用いてシース及び電極の電流放出リングを介してシースの位置を判定するために使用される。しかしながら、インピーダンスベースのナビゲーションは、電磁ベースのナビゲーションシステムがカテーテルの位置を判定するよりも低い精度でシースの位置を判定する。加えて、インピーダンスベースのナビゲーションは、ヨー、ピッチ、又はロールなしで電極の位置を提供するが、単一の電磁センサは、位置、並びにヨー及びピッチを含む、5つの自由度(DOF)を提供する。更に、カテーテルに対するシースの位置誤差を補正するために、追加のプログラミングが必要とされる。
【0009】
本出願は、電磁ベースのナビゲーションを使用して、医療処置中に医療器具のカテーテルの位置及び医療器具のシースの位置を正確に判定するための、医療ナビゲーションシステム及び医療器具を開示する。本出願は、6つのDOFを提供するためにシースの偏向可能部分に2つ以上の電磁センサを有するシースを含む。一実施形態では、シースは、シースの偏向可能部分の遠位領域に設けられ、遠位領域で6つの自由度を提供する、2つの電磁センサと、シースの偏向可能部分の近位領域に設けられ、近位領域で5つの自由度を提供する、第3電磁センサとを含む。シースの位置は、カテーテルに対するシースの位置誤差を補正するために従来のシステムで使用される追加のプログラミングなしで判定される。
【0010】
図1は、本発明の実施形態による、患者の心臓内のバルーンカテーテル40を追跡する例示的なカテーテル位置追跡システム20の概略絵図である。
図1に示されるバルーンカテーテル40は、本出願の特徴が実装され得るタイプのカテーテルの単なる一例である。本出願の特徴は、別のタイプのカテーテル(例えば、バスケットカテーテル)を使用して実装されることも可能である。システム20は、電気位置追跡サブシステムと磁気位置追跡サブシステムの両方を含む。システム20は、シャフト22の遠位端に装着された、挿入
図25に見られるバルーンカテーテル40の位置、及びシース23を通じたバルーン抜去試行の前にバルーンが潰れる程度を判定するために使用される。典型的には、バルーンカテーテル40は、例えば、左心房において心臓組織を空間的にアブレーションするなどの治療処置に使用される。
【0011】
バルーンカテーテル40は、バルーンの両側で、シャフト22に装着された近位位置センサ50及び遠位位置センサ52を組み込む。シース位置センサ54は、カテーテルのシース23の遠位端に設けられている。近位位置センサ50及び遠位位置センサ52は、シャフト22を通って延びるワイヤによって、コンソール24内の様々な駆動回路に接続される。シース23の遠位部分に設けられたシース位置センサ54は、最初にシース23を通るワイヤによって接続され、続いてコンソール24内の様々な駆動回路に接続される。
【0012】
典型的には、近位位置センサ50、遠位位置センサ52、及びシース位置センサ54は、磁気センサ又は電極のいずれかを備える。磁気センサ又は電極は、以下に記載されるように、それぞれ磁気位置追跡サブシステム又は電気位置追跡サブシステムによって使用される。医師30は、カテーテルの近くのマニピュレータ32及び/又はシース23からの偏向を使用してシャフト22を操作することによって、バルーンカテーテル40を患者28の心臓26内の標的位置に誘導する。バルーンカテーテル40は、折り畳まれた構成で、シース23を通じて挿入され、シース23が後退し、それに続いてバルーン前進部材が後退した後にのみ、バルーンカテーテル40はその意図された機能的形状を取り戻す。バルーンカテーテル40を折り畳まれた構成で収容することにより、シース23はまた、標的位置への途中での血管外傷を最小限に抑える働きをする。
【0013】
コンソール24は、典型的には汎用コンピュータであって、患者28の体内及び体表の様々なセンサから信号を受信するための適切なフロントエンド及びインタフェース回路44を有する、プロセッサ41を含む。
【0014】
いくつかの例示的実施形態では、プロセッサ41は、心臓26内の近位位置センサ50、遠位位置センサ52、及びシース位置センサ54の位置座標を正確に判定する。プロセッサ座標系の例は、前述の電気位置追跡サブシステム及び磁気位置追跡サブシステムなどの様々な位置追跡システムによって使用されるものを含み得る。
【0015】
例示的実施形態では、プロセッサ41は、他の入力の中でもとりわけ、1つ以上の位置センサ50、52、及び54として機能する電極と表面電極49との間の測定インピーダンスに基づいて、位置座標を判定する。プロセッサ41は、ケーブル39を通って患者28の胸部まで延びるワイヤによって、例示的なシステムでは患者28の皮膚に取り付けられているように見える、表面電極49に接続される。
【0016】
システム20の電気位置追跡サブシステムを使用する電極位置検知の方法は、例えば、Biosense Webster Inc.(カリフォルニア州アーバイン)によって製造されるCARTO(商標)システムにおけるAdvanced Catheter Location(ACL)法を使用する、様々な医療用途で実装され、米国特許第7,756,576号、米国特許第7,869,865号、米国特許第7,848,787号、及び米国特許第8,456,182号に詳細に記載されており、これらの出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0017】
検知された電極位置を使用して、バルーンカテーテル、バスケットカテーテル、LASSO(商標)カテーテル又はNMARQ(商標)カテーテル(両方ともBiosense Webster製)などの多電極カテーテル、並びに他の多電極偏向可能カテーテルの形状を推定することができ、それぞれの使い捨ての又は偏向可能な遠位端アセンブリの潰れ(又は矯正)度合いを推定することもできる。投げ縄の形態のエンドエフェクタを有するカテーテルの例は、米国特許第9788893号;米国特許第6973339号;米国特許第8475450号;米国特許第8600472号;米国特許第9050010号;米国特許第9220433号;米国特許第9848948号;米国特許第8608735号;米国特許第7371232号;及び米国特許公開第20170100188号に図示及び記載されており、これらはすべて、本明細書に完全に記載されているかのように参照により組み込まれる。したがって、近位センサとシースセンサとの間の既知の距離と共に、ACL法は、伸張可能な遠位端アセンブリが依然として少なくとも部分的に伸張又は偏向している間にシース内に引き込まれている事象を検出するための遠位位置センサを含まない本発明の開示された例示的実施形態と共に使用されることが可能である。
【0018】
例えば、以下で「独立電流位置」(ICL)と呼ばれる「局所スケーリング」プロセスを用いる前述の米国特許第8,456,182号は、その遠位端の上に設けられた複数の検知電極を有するカテーテルに適用可能である。2つ以上の電極間の既知の空間的関係、例えば電極間の1つ以上の既知の距離を使用して、ICLプロセスは、カテーテルの伸張可能な遠位端アセンブリの形状を正確に推定するように、複数の電極の相対位置をスケーリングすることができる。
【0019】
いくつかの例示的実施形態では、開示された方法は、伸張可能な遠位端アセンブリが依然として少なくとも部分的に伸張又は偏向している間にシース内に引き込まれている事象を検出するために、伸張可能な遠位端アセンブリのACL及びICL由来の形状を有するシース位置センサ及び近位位置センサを使用する。このような例示的実施形態では、遠位位置センサは省略されてもよい。一般に、伸張可能な遠位端アセンブリの形状を推定する(具体的には遠位端アセンブリが伸張される程度を推定する)多数の技術が存在し得る。別の例として、形状は、伸張可能な遠位端アセンブリの上に設けられた磁気位置センサを使用して推定することができる。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、「Configuring Perimeter of Balloon Electrode as Location Sensor」と題され、2018年11月21日に出願された、米国特許出願第16/198,487号は、位置センサとして機能するためにバルーンの上に設けられた複数の磁気コイルを記載している。
【0020】
米国特許出願第16/198,487号では、臓器内の伸張可能なバルーンの空間構成が推定される。ここでは、推定は、シャフトの遠位端によって画定される長手方向軸に対するバルーンの偏向の少なくとも1つを推定することと、臓器内のバルーンの形状を推定することとを含み得ることが記されている。形状を推定するステップは、バルーンの伸張の度合いを特定すること、又はバルーンが完全に伸張しているか否かを検出することを含み得る。一実施形態では、バルーン形状は、無次元数でバルーン膨張のレベルを与える「膨張指数」の形態で推定される。同様に、伸張指数が任意の伸張可能な遠位端アセンブリに提供される。
【0021】
上述のように、システム20は、磁気検知サブシステムを更に備える。患者28は、ユニット43によって駆動される磁場発生器コイル42を含むパッドによって発生された磁場内に置かれる。コイル42によって発生された磁場は、任意の磁気位置センサ内で信号を生成し、これらは次に、対応する電気的入力としてプロセッサ41に提供され、プロセッサ41はこれらを使用して、磁気センサを備える位置センサ50、52、及び54のうちのいずれかの位置を計算する。
【0022】
外部磁場を使用する位置検知の方法は、例えばBiosense Webster Inc.が製造するCARTO(商標)システムなど、様々な医療用途で実装され、米国特許第5,391,199号;米国特許第5558091号;米国特許第6172499号;米国特許第6177792号;米国特許第6788967号及び米国特許第6,690,963号、並びに国際公開第96/05768号に詳細に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0023】
追跡された位置を使用して、コンソール24は、心臓26内のカテーテル位置の遠位端を示すディスプレイ27を駆動してもよい。プロセッサ41は、本明細書に述べられる機能を実施するために、通常はソフトウェアでプログラムされる。ソフトウェアは、例えばネットワーク上で、コンピュータに電子形態でダウンロードすることができるか、又は代替的に若しくは追加的に、磁気メモリ、光学メモリ若しくは電子メモリなどの、非一時的な有形媒体上に提供及び/若しくは記憶されてもよい。特に、プロセッサ41は、開示されたステップをプロセッサ41が実行することを可能にする専用アルゴリズムを稼働させる。
【0024】
図1は、本明細書に開示される実施形態が実装され得る例示的なシステムにすぎない。例えば、表面電極49間に電圧勾配が印加され、体内電極の結果的な電圧測定値から位置信号が導出されるシステムなど、他の電気ベースの位置測定システム及び方法を使用することができる。
【0025】
伸張可能なアセンブリの延長の度合いを推定するための例示的な技術は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Finding Elongation of Expendable Distal End of Catheter」と題され、2018年12月28日に出願された、米国特許出願第16/234,604号に記載されている。
【0026】
図2は、本明細書で説明される例示的実施形態と共に使用するための医療システム200の例示的な構成要素を示すブロック図である。
図2に示されるように、システム200は、医療器具201と、処理装置204と、表示装置206と、メモリ212とを含む。医療器具201は、カテーテル202及びシース220を含む。カテーテル202は、カテーテル電極208及びセンサ216を含み、例えば、(例えば心臓の)電位をマッピングするために、患者の解剖学的構造内の一部分(例えば組織)をアブレーションするために、又は電位のマッピング及びアブレーションの両方を行うために使用される。例えばシース220は、例えば患者の解剖学的構造内の標的部位におけるカテーテルアクセス、安定性、及び組織接触を容易にするために、操縦可能かつ偏向可能である。例えば、手術中、カテーテル202は、操縦可能かつ偏向可能なシース220を通じて標的位置(例えば、心臓)まで患者の解剖学的構造内を(例えば、血管を介して)案内される。
【0027】
図2に示すように、処理装置204、表示装置206、及びメモリ212は、例示的な計算装置214の一部である。いくつかの例示的実施形態では、表示装置206は計算装置214から分離されていてもよい。計算装置214は、
図1のI/Oインタフェース42のようなI/Oインタフェースを更に含んでもよい。
【0028】
図2に示されるように、カテーテル202は、例えば、カテーテル202の3D位置座標を示すために位置信号を提供するための磁場位置センサ(すなわち、電磁センサ)を含む、1つ以上のセンサ216を含む。センサ216はまた、例えば、位置センサ、圧力又は力センサ、温度センサ、及びインピーダンスセンサも含むことができる。位置信号は位置データとして処理され、例えば、メモリ212に格納される。処理装置204は、位置信号に対応する位置データを受信し(例えば、メモリから読み出し)、対象の臓器の1つ以上のマップを表示するために、位置データからマッピング情報を生成する。
【0029】
いくつかの例示的実施形態では、センサ216はまた、アブレーション処置中の、例えばカテーテル位置安定性、温度、アブレーション時間、アブレーション電力、及びアブレーションインピーダンスなどのアブレーションパラメータを検知するためにアブレーション処置中に使用されるセンサも含むことができる。
図2に示される例では、カテーテル202はまた、心臓の電位をマッピングするためのカテーテル電極208も含む。カテーテル202は、センサ216によって取得された情報を通信するために、処理装置204と有線又は無線で通信し得る。
【0030】
図2に示されるように、シース220はシースセンサ218を含む。例えば、以下でより詳細に記載されるように、シースセンサ218は、シース220の偏向可能部分の遠位領域に設けられた2つの電磁センサと、シース220の偏向可能部分の近位領域に設けられた第3電磁センサとを含むことができる。
【0031】
いくつかの例示的実施形態では、医療器具201から分離された1つ以上の更なるセンサ210もまた、位置信号を提供するために使用される。
【0032】
処理装置204は、マッピング情報を用いて表示装置206を駆動し、表示装置206に臓器のマップを表示する。表示装置206は、臓器の1つ又は2つ以上のマップを表示するようにそれぞれ構成された1つ又は2つ以上の表示部を含み得る。例えば、表示装置206は、アブレーション推定深さ及び幅を表す幾何学的オブジェクトと共に、臓器(例えば、心臓)の時空間的発現を表すマップを表示するように構成される。表示装置206は、処理装置204と有線又は無線通信してもよい。いくつかの例示的実施形態では、表示装置は計算装置214から分離されていてもよい。
【0033】
メモリ212は、例えば、揮発性メモリ、及びランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、ダイナミックRAM、又はキャッシュなどの不揮発性メモリを含む。メモリ212はまた、例えば、固定記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ)、及びリムーバブル記憶装置(例えば、光学ディスク及びフラッシュドライブ)などの記憶装置214も含む。
【0034】
図3は、本開示の特徴を実装するために使用され得る例示的な偏向可能な(すなわち、操縦可能な)シース203の一部の図である。シース203は、操作者(例えば、医師)によって患者の解剖学的構造内に挿入され、その中で誘導されるように構成されている。カテーテル202は、シース203を通じて患者の解剖学的構造の一部分(例えば、心臓)内に案内され得る。
図3に示されるように、シース203は、偏向可能部分302及び偏向不可能部分304を含む。シース203の操縦可能な動きを示すために、シース203の偏向可能部分302の複数の状態が
図3に示されている。簡略化のために、6つの異なる状態が
図3に示されている。
【0035】
図4Aは、更なる詳細が示されている、
図3の例示的なシース203の一部分の側面図である。
図4Bは、
図4Aに示されるシース203の偏向可能部分302の線A-Aに沿った断面図である。
図4Bに示されるように、シース203は円筒形状をしており、内面406及び外面408を含む。
図4Bに示されるシース203の円筒形状は、単なる一例である。簡略化のために、カテーテルは
図4A及び
図4Bには示されていない。しかしながら、手術中、カテーテル202は、シース203を通じて患者の解剖学的構造内を標的位置(例えば、心臓)まで案内される。
【0036】
図4Aに示されるように、シース203の偏向可能部分302は、遠位領域402及び近位領域404を含む。電磁ベースのナビゲーションを使用してシース203の位置、配向、及び形状の正確な判定を容易にするために、シースのセンサ218は、シース203の偏向可能部分302の遠位領域402に設けられた2つの別個の電磁センサ410及び412と、シース203の偏向可能部分302の近位領域404に設けられた第3電磁センサ414とを含む。
図4Aに示される遠位領域402及び近位領域404の互いに対する位置は、単なる例である。加えて、
図4Aに示される遠位領域402及び近位領域404のシースの端部に対する位置もまた、例である。センサ410、412、及び414は、最初の2つのセンサと第3のセンサとの間の近似距離が10mmから150mmの距離範囲を含むように、シース上に設けられる。
【0037】
加えて、
図4Aの対応する領域402及び404内の電磁センサ410、412、及び414の位置は、説明目的のために示されており、単なる例である。
図5に関連して以下でより詳細に記載されるように、センサ410、412、及び414は、シース203上のこれらの配向及び位置が3D空間における位置、配向、及び湾曲の正確な判定を行うように、シース203上に設けられる。
【0038】
図5は、
図4Aに示されるシース203の偏向可能部分302の遠位領域402の斜視図である。
図5に示されるように、第1電磁センサ410は、遠位領域402においてシース203の外面408上に設けられ、第1電磁センサ410から離間した第2電磁センサ412は、遠位領域402に設けられている。電磁センサ410及び412は、両方ともZ方向に直交しながら互いに対して平行ではないように配向される。これにより、センサ410及び412を備えるアセンブリの6つのDOF全部の計算を可能にする。電磁センサ410、412、及び414の配向及び位置は、遠位領域402の6つのDOF及びベースの5つのDOFを提供するが、これは、シース203の位置及び配向並びにシース203の湾曲を正確に判定するのに十分である。
【0039】
図6は、電磁ナビゲーションシステムを使用して、3D空間における医療器具のカテーテルの位置及び医療器具のシースの位置を判定する例示的な方法を示すフロー図である。
【0040】
方法600のブロック602に示されるように、方法は、磁場を発生させることを含む。例えば、患者の外部の位置にある磁場発生器は、患者の解剖学的構造の対象の部分を包含する所定の作業体積内に磁場を発生させる。放出コイルの各々は、3D空間内に磁場を放出するために、異なる周波数で駆動され得る。
【0041】
方法600のブロック604に示されるように、方法は、患者の解剖学的構造内で医療器具を誘導することを含む。例えば、カテーテルアブレーションなどの医療処置中、カテーテルと操縦可能なシースの両方を含む医療器具は、シースを通じて標的位置(例えば、心臓)まで患者の解剖学的構造内を案内される。
【0042】
ブロック606~612に示されるように、カテーテル及びシースの位置は、電磁ベースのナビゲーションを使用して判定される。方法600のブロック606に示されるように、シース上の電磁センサから位置信号を受信する。例えば、シースの偏向可能部分の遠位領域に設けられた第1及び第2電磁センサから位置信号が受信され、シースの偏向可能部分の近位領域に設けられた第3電磁センサから位置信号が受信される。方法600のブロック608に示されるように、医療器具のカテーテル上に設けられた少なくとも1つの電磁センサから位置信号を受信する。位置信号の各々は、3D空間内のカテーテルの位置を判定するために、磁場の振幅及び周波数に基づいて生成される。例えば、電磁センサを三角測量するために、3つの異なる磁場(各々がわずかに異なる周波数で動作する3つの異なるコイルに由来する)が使用される。
【0043】
方法600のブロック610に示されるように、方法は、第1、第2、及び第3電磁センサから受信した位置信号に基づいて、シースの位置を判定することを含む。ブロック612に示されるように、方法は、カテーテル上に設けられた少なくとも1つの電磁センサから受信した位置信号に基づいて、カテーテルの位置を判定することを含む。
【0044】
方法600のブロック614に示されるように、方法は、カテーテル及びシースの位置を表示することを含む。例えば、位置信号の各々からマッピング情報が生成され、カテーテル及びシースの位置がディスプレイに表示される。
【0045】
提供される方法は、汎用コンピュータ、プロセッサ、又はプロセッサコアに実装されることが可能である。好適なプロセッサとしては、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つ若しくは2つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(integrated circuit、IC)、及び/又は状態機械が挙げられる。このようなプロセッサは、処理されたハードウェア記述言語(hardware description language、HDL)命令及びネットリストなどの他の中間データ(このような命令は、コンピュータ可読媒体に記憶することが可能である)の結果を使用して製造プロセスを構成することにより、製造することが可能である。このような処理の結果はマスクワークであり得、このマスクワークをその後半導体製造プロセスにおいて使用して、本開示の特徴を実装するプロセッサを製造する。
【0046】
本明細書に提供される方法又はフローチャートは、汎用コンピュータ又はプロセッサによる実施のために非一時的コンピュータ可読記憶媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアにおいて実装することができる。非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体の例としては、読み取り専用メモリ(read only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、磁気媒体、例えば、内蔵ハードディスク及びリムーバブルディスク、磁気光学媒体、並びに光学媒体、例えば、CD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)が挙げられる。
【0047】
本明細書の開示に基づいて多くの変更例が可能であることを理解されたい。特徴及び要素が特定の組み合わせで上に説明されているが、各特徴又は要素は、他の特徴及び要素を用いずに単独で、又は他の特徴及び要素を用いて若しくは用いずに他の特徴及び要素との様々な組み合わせで使用されてもよい。
【0048】
〔実施の態様〕
(1) 電磁ナビゲーションシステムと共に使用するための医療器具であって、
患者の解剖学的構造内を誘導されるように構成されたカテーテルと、
前記カテーテルに設けられ、少なくとも1つの磁場の受信に応答して前記カテーテルの位置を表す電気信号を生成するように構成された、少なくとも1つの電磁センサと、
前記カテーテルを受容するように構成されたシースと、
前記シースの第1の領域に設けられ、前記少なくとも1つの磁場の受信に応答して前記シースの位置を表す電気信号を生成するように各々が構成された、第1電磁センサ及び第2電磁センサと、
前記第1の領域から離間した前記シースの第2の領域に設けられ、前記少なくとも1つの磁場の受信に応答して前記シースの位置を表す電気信号を生成するように構成された、第3電磁センサと
を備える、医療器具。
(2) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記シースの偏向可能部分の遠位領域に設けられ、前記第3電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の近位領域に設けられている、実施態様1に記載の医療器具。
(3) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向と非平行となるように配向されている、実施態様1に記載の医療器具。
(4) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向に直交するように配向されている、実施態様1に記載の医療器具。
(5) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記遠位領域で6つの自由度を提供し、前記第3電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記近位領域で5つの自由度を提供する、実施態様1に記載の医療器具。
【0049】
(6) 電磁ナビゲーションシステムと共に使用するための処理装置であって、
データを記憶するように構成されたメモリと、
プロセッサであって、
位置信号を、
前記医療器具のシースの偏向可能部分の遠位領域に設けられた第1電磁センサ、
前記シースの前記偏向可能部分の前記遠位領域に設けられた第2電磁センサ、
前記シースの前記偏向可能部分の近位領域に設けられた第3電磁センサ、及び
前記医療器具のカテーテルに設けられた少なくとも1つの電磁センサ
から受信し、
前記第1電磁センサからの前記位置信号、前記第2電磁センサからの前記位置信号、及び前記第3電磁センサからの前記位置信号に基づいて前記シースの位置を判定し、
前記カテーテルに設けられた前記少なくとも1つの電磁センサからの前記位置信号に基づいて前記カテーテルの位置を判定する
ように構成されている、プロセッサと
を備え、
前記シースの前記位置及び前記カテーテルの前記位置が表示される、
処理装置。
(7) 前記プロセッサは、前記シースの前記位置及び前記カテーテルの前記位置を表示するためのマッピング情報を生成するように更に構成されている、実施態様6に記載の処理装置。
(8) 前記プロセッサは、
前記第1電磁センサからの前記位置信号、前記第2電磁センサからの前記位置信号、及び前記第3電磁センサからの前記位置信号に基づいて前記シースの外面の湾曲を判定し、
前記シースの前記位置及び前記シースの前記湾曲を表示するためのマッピング情報を生成する
ように更に構成されている、実施態様6に記載の処理装置。
(9) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記シースの偏向可能部分の遠位領域に設けられ、前記第3電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の近位領域に設けられている、実施態様6に記載の処理装置。
(10) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向と非平行となるように配向されている、実施態様6に記載の処理装置。
【0050】
(11) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向に直交するように配向されている、実施態様6に記載の処理装置。
(12) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記遠位領域で6つの自由度を提供し、前記第3電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記近位領域で5つの自由度を提供する、実施態様6に記載の処理装置。
(13) 電磁ナビゲーションシステムを使用して三次元(3D)空間における医療器具の位置を判定する方法であって、前記方法は、
位置信号を、
前記医療器具のシースの偏向可能部分の遠位領域に設けられた第1電磁センサ、
前記シースの前記偏向可能部分の前記遠位領域に設けられた第2電磁センサ、
前記シースの前記偏向可能部分の近位領域に設けられた第3電磁センサ、及び
前記医療器具のカテーテルに設けられた少なくとも1つの電磁センサ
から受信することと、
前記第1電磁センサからの前記位置信号、前記第2電磁センサからの前記位置信号、及び前記第3電磁センサからの前記位置信号に基づいて前記シースの位置を判定することと、
前記カテーテルに設けられた前記少なくとも1つの電磁センサからの前記位置信号に基づいて前記カテーテルの位置を判定することと
を含み、
前記シースの前記位置及び前記カテーテルの前記位置が表示される、
方法。
(14) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向と非平行となるように配向される、実施態様13に記載の方法。
(15) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向と非平行となるように配向される、実施態様13に記載の方法。
【0051】
(16) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記第1電磁センサが電磁波検出に敏感である第1方向が、前記第2電磁センサが電磁波検出に敏感である第2方向に直交するように配向される、実施態様13に記載の方法。
(17) 前記第1電磁センサ及び前記第2電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記遠位領域で6つの自由度を提供し、前記第3電磁センサは、前記シースの前記偏向可能部分の前記近位領域で5つの自由度を提供する、実施態様13に記載の方法。