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特許7605452コミュニケーション支援装置、コミュニケーション支援方法、及びコンピュータプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】コミュニケーション支援装置、コミュニケーション支援方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/10 20180101AFI20241217BHJP
【FI】
G16H20/10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020152321
(22)【出願日】2020-09-10
(65)【公開番号】P2022046332
(43)【公開日】2022-03-23
【審査請求日】2023-06-30
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・ウェブサイトの掲載日:令和2年5月18日 ・ウェブサイトのアドレス:https://goodcycle.net/ https://goodcycle.net/news-list/20200518_01/ ・公開者:株式会社グッドサイクルシステム
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・ウェブサイトの掲載日:令和2年5月18日 ・ウェブサイトのアドレス:https://newscast.jp/ https://newscast.jp/news/393632 ・公開者:株式会社グッドサイクルシステム
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・ウェブサイトの掲載日:令和2年6月3日 ・ウェブサイトのアドレス:https://goodcycle.account.box.com/login https://goodcycle.box.com/s/0niuop13twv8fw50qc11aoime9od6tlq ・公開者:株式会社グッドサイクルシステム
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・ウェブサイトの掲載日:令和2年7月29日 ・ウェブサイトのアドレス:https://goodcycle.account.box.com/login https://goodcycle.box.com/s/jo9mc0bjjwv8lptl0hpbumowgw8gqdl1 ・公開者:株式会社グッドサイクルシステム
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・ウェブサイトの掲載日:令和2年8月20日 ・ウェブサイトのアドレス:https://goodcycle.account.box.com/login https://goodcycle.box.com/s/53pn8ebbd5vvbjskovzzv2ye7ss424dy ・公開者:株式会社グッドサイクルシステム
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・ウェブサイトの掲載日:令和2年9月10日 ・ウェブサイトのアドレス:https://goodcycle.account.box.com/login https://goodcycle.box.com/s/szdze29gfebt4f3v9pj0b5c9i8h7yxrn ・公開者:株式会社グッドサイクルシステム
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・ウェブサイトの掲載日:令和2年9月10日 ・ウェブサイトのアドレス:https://goodcycle.account.box.com/login https://goodcycle.box.com/s/348rbu2ky5ouj74dm5oynldi5hr5cus5 ・公開者:株式会社グッドサイクルシステム
(73)【特許権者】
【識別番号】511104082
【氏名又は名称】株式会社グッドサイクルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100088856
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 佳之夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 朝朗
【審査官】中元 淳二
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-039863(JP,A)
【文献】特開2017-157100(JP,A)
【文献】国際公開第2015/144931(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のSNS上において、薬局と患者のコミュニケーションを支援する装置であって、
前記患者の薬歴に係る情報を記憶した薬歴情報記憶部と、
前記所定のSNS上における前記薬局のアカウント及び前記患者のカウントを記憶するアカウント情報記憶部と、
前記薬局が利用する薬局端末において、前記患者の薬歴を展開した画面上から前記患者に対するメッセージの投稿を受け付ける投稿受付処理部と、
前記所定のSNSを提供するSNSサーバに対し、前記薬局のアカウントから前記患者のアカウントに前記メッセージを投稿させる情報処理部と、を有する、
コミュニケーション支援装置。
【請求項2】
前記患者に処方される処方薬と、当該処方薬との指導せんに係る情報を記憶した薬品情報記憶部、をさらに有し、
前記投稿受付処理部は、
前記患者に対するメッセージとして、前記患者の薬歴として登録されている処方薬に関連付けられた指導せんのうち、前記薬局により任意に選択された指導せんの投稿を受け付ける、
請求項1記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項3】
前記情報処理部により、所定の日時において、前記所定のSNSを提供するSNSサーバに対し、前記薬局のアカウントから前記患者のアカウントに所定のメッセージを投稿させるアラーム処理部、をさらに有し、
前記投稿受付処理部は、
前記所定の日時における、前記患者に対するメッセージの投稿の予約を受け付ける、
請求項1又は2記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項4】
前記SNS上において、前記薬局のアカウントと前記患者のアカウントとの間で投稿されたメッセージを前記薬歴情報記憶部に取り込む取込処理部、をさらに有する、
請求項1乃至3いずれかの項に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項5】
前記投稿受付処理部は、
前記薬局が利用する薬局端末において、前記患者の薬歴を展開した画面上から前記患者に対するメッセージと当該メッセージに対する返答の選択肢の投稿を受け付け、
前記取込処理部によって前記薬歴情報記憶部に取り込まれる、前記薬局のアカウントと前記患者のアカウントとの間で投稿されたメッセージには、前記患者が選択した前記メッセージに対する返答が含まれる、
請求項4記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項6】
前記薬局が登録したToDoリストを記憶するToDoリスト記憶部、をさらに有し、
前記投稿受付処理部は、
前記薬局が利用する薬局端末において、前記患者の薬歴と前記薬局が登録したToDoリストを展開した画面上から前記患者に対するメッセージの投稿を受け付ける、
請求項1乃至5いずれかの項に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項7】
前記投稿受付処理部は、
前記患者に対するメッセージとして、前記患者の処方薬の調剤費用の決済要求の投稿を受け付ける、
請求項1乃至6いずれかの項に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項8】
所定のSNS上において、薬局と患者のコミュニケーションを支援する方法であって、
前記患者の薬歴に係る情報を記憶した薬歴情報記憶部と、
前記所定のSNS上における前記薬局のアカウント及び前記患者のカウントを記憶するアカウント情報記憶部と、を有するコンピュータが、
前記薬局が利用する薬局端末において、前記患者の薬歴を展開した画面上から前記患者に対するメッセージの投稿を受け付ける投稿受付処理と、
前記所定のSNSを提供するSNSサーバに対し、前記薬局のアカウントから前記患者のアカウントに前記メッセージを投稿させる情報処理と、を実行する、
コミュニケーション支援方法
【請求項9】
所定のSNS上において、薬局と患者のコミュニケーションを支援するためのコンピュータプログラムであって、
前記患者の薬歴に係る情報を記憶した薬歴情報記憶部と、
前記所定のSNS上における前記薬局のアカウント及び前記患者のカウントを記憶するアカウント情報記憶部と、を有するコンピュータに対し、
前記薬局が利用する薬局端末において、前記患者の薬歴を展開した画面上から前記患者に対するメッセージの投稿を受け付ける投稿受付処理と、
前記所定のSNSを提供するSNSサーバに対し、前記薬局のアカウントから前記患者のアカウントに前記メッセージを投稿させる情報処理と、を実行させる、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コミュニケーション支援装置、コミュニケーション支援方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時、薬局には、服用期間を通じた継続的な薬学的管理と患者支援、医師等への服薬状況等に関する情報の提供などが以前にも増して求められている。
【0003】
この点、例えば特許文献1には、患者に服薬指導を行う薬剤師を支援する薬剤師支援システムであって、患者に処方された医薬品の特性情報を記憶するデータベースから、薬剤師が服薬指導時に患者に説明すべき特性情報を選出する特性情報選出部と、薬剤師が服薬指導時に使用する情報端末に、患者に説明すべき特性情報を出力する特性情報出力部と、特性情報についての服薬指導が完了した旨を記憶する指導完了記憶部と、を備え、前記特性情報選出部は、患者に説明すべき特性情報を選出する際に、該患者への前回の服薬指導時に選出した特性情報を選出しないことにより、該特性情報とは異なる特性情報を選出する、薬剤師支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許6730485公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
処方箋の調剤時における服薬指導や服用期間中の薬学的管理のためには、薬局と患者の間で円滑なコミュニケーションが行われるとよく、また、当該コミュニケーションが服薬指導や薬学的管理に資するものであるとよい。
【0006】
本発明は、薬局と患者の間のコミュニケーションを支援し、より円滑なコミュニケーションの中で服薬指導や薬学的な管理を実現することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係るコミュニケーション支援装置は、所定のSNS上において、薬局と患者のコミュニケーションを支援する装置であって、前記患者の薬歴に係る情報を記憶した薬歴情報記憶部と、前記所定のSNS上における前記薬局のアカウント及び前記患者のカウントを記憶するアカウント情報記憶部と、前記薬局が利用する薬局端末において、前記患者の薬歴を展開した画面上から前記患者に対するメッセージの投稿を受け付ける投稿受付処理部と、前記所定のSNSを提供するSNSサーバに対し、前記薬局のアカウントから前記患者のアカウントに前記メッセージを投稿させる情報処理部と、を有する。
【0008】
また、前記患者に処方される処方薬と、当該処方薬との指導せんに係る情報を記憶した薬品情報記憶部、をさらに有し、前記投稿受付処理部は、前記患者に対するメッセージとして、前記患者の薬歴として登録されている処方薬に関連付けられた指導せんのうち、前記薬局により任意に選択された指導せんの投稿を受け付けるものとしてもよい。
【0009】
また、前記情報処理部により、所定の日時において、前記所定のSNSを提供するSNSサーバに対し、前記薬局のアカウントから前記患者のアカウントに所定のメッセージを投稿させるアラーム処理部、をさらに有し、前記投稿受付部処理は、前記所定の日時における、前記患者に対するメッセージの投稿の予約を受け付けるものとしてもよい。
【0010】
また、前記SNS上において、前記薬局のアカウントと前記患者のアカウントとの間で投稿されたメッセージを前記薬歴情報記憶部に取り込む取込処理部、をさらに有するものとしてもよい。
【0011】
また、前記投稿受付処理部は、前記薬局が利用する薬局端末において、前記患者の薬歴を展開した画面上から前記患者に対するメッセージと当該メッセージに対する返答の選択肢の投稿を受け付け、前記取込処理部によって前記薬歴情報記憶部に取り込まれる、前記薬局のアカウントと前記患者のアカウントとの間で投稿されたメッセージには、前記患者が選択した前記メッセージに対する返答が含まれるものとしてもよい。
【0012】
また、前記薬局が登録したToDoリストを記憶するToDoリスト記憶部、をさらに有し、前記投稿受付処理部は、前記薬局が利用する薬局端末において、前記患者の薬歴と前記薬局が登録したToDoリストを展開した画面上から前記患者に対するメッセージの投稿を受け付けるものとしてもよい。
【0013】
また、前記投稿受付処理部は、前記患者に対するメッセージとして、前記患者の処方薬の調剤費用の決済要求の投稿を受け付けるものとしてもよい。
【0014】
また、本発明の別の観点に係るコミュニケーション支援方法は、所定のSNS上において、薬局と患者のコミュニケーションを支援する方法であって、前記患者の薬歴に係る情報を記憶した薬歴情報記憶部と、前記所定のSNS上における前記薬局のアカウント及び前記患者のカウントを記憶するアカウント情報記憶部と、を有するコンピュータが、前記薬局が利用する薬局端末において、前記患者の薬歴を展開した画面上から前記患者に対するメッセージの投稿を受け付ける投稿受付処理と、前記所定のSNSを提供するSNSサーバに対し、前記薬局のアカウントから前記患者のアカウントに前記メッセージを投稿させる情報処理と、を実行する。
【0015】
また、本発明の別の観点に係るコンピュータプログラムは、所定のSNS上において、薬局と患者のコミュニケーションを支援するためのコンピュータプログラムであって、前記患者の薬歴に係る情報を記憶した薬歴情報記憶部と、前記所定のSNS上における前記薬局のアカウント及び前記患者のカウントを記憶するアカウント情報記憶部と、を有するコンピュータに対し、前記薬局が利用する薬局端末において、前記患者の薬歴を展開した画面上から前記患者に対するメッセージの投稿を受け付ける投稿受付処理と、前記所定のSNSを提供するSNSサーバに対し、前記薬局のアカウントから前記患者のアカウントに前記メッセージを投稿させる情報処理と、を実行させる。
なお、コンピュータプログラムは、インターネット等のネットワークを介したダウンロードによって提供したり、CD-ROMなどのコンピュータ読取可能な各種の記録媒体に記録して提供したりすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、薬局と患者の間のコミュニケーションを支援し、より円滑なコミュニケーションの中で服薬指導や薬学的な管理を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係るコミュニケーション支援装置の機能を示した機能ブロック図である。
図2】薬局と患者の間のやり取りのうち、処方薬を提供するまでの流れを示したシーケンス図である。
図3】薬局と患者の間のやり取りのうち、処方薬の服用期間中の流れを示したシーケンス図である。
図4】本発明の実施形態に係るコミュニケーション支援装置によって実行される処理の流れを示したシーケンス図である。
図5】本発明の実施形態に係るコミュニケーション支援装置によって実行される処理の流れを示したシーケンス図である。
図6】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
図7】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
図8】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
図9】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
図10】患者端末に表示される画面の一例を示した図である。
図11】患者端末に表示される画面の一例を示した図である。
図12】患者端末に表示される画面の一例を示した図である。
図13】患者端末に表示される画面の一例を示した図である。
図14】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
図15】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
図16】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
図17】患者端末に表示される画面の一例を示した図である。
図18】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
図19】患者端末に表示される画面の一例を示した図である。
図20】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
図21】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
図22】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
図23】患者端末に表示される画面の一例を示した図である。
図24】薬局端末に表示される画面の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態に係るコミュニケーション支援装置について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
●概要
本発明の実施形態に係るコミュニケーション支援装置1は、薬局と患者の間のコミュニケーションを支援すると共に、当該コミュニケーションの中で、患者に対する服薬指導や薬学的管理を行うための装置である。より具体的には、所定のアプリ―ションプログラムの実行により提供されるSNS(Social Networking Service)において、服薬指導や薬学的管理を行う。
【0020】
なお、本実施形態におけるSNSの一例はLINE(登録商標)であり、「トーク」と称されるチャット機能やビデオ通話機能を備える。チャット機能によるチャットは、SNS上において「友達」として登録された者同士、即ち、互いに関連付けられたアカウント同士で行うことができる。
【0021】
また、処方箋とは、主に紙に処方薬に関する情報を記載したものであり、発行した医療機関名、患者の氏名、処方された医薬品の名称や用法、用量など、所定の情報が記載されている。この処方箋のレイアウトは、発行する医療機関ごとに異なっているため、医療機関ごとのレイアウトを参照することにより、処方箋のどの部分に何の情報が記載されているかを把握することができる。
【0022】
図1に示すように、コミュニケーション支援装置1は、SNSサーバ2、薬局端末3、及び患者端末4と、インターネット等のネットワークNWを介して通信可能に構成されている。
なお、コミュニケーション支援装置1は薬局端末3と一体的に構成されていてもよい。また、コミュニケーション支援装置1は、ハードウェア装置により構成されてもよいし、クラウドコンピュータにより実現されていてもよい。
【0023】
●SNSサーバ2
SNSサーバ2は、所定のSNSを提供するサーバであり、このSNSサーバ2の機能実行により、当該所定のSNS上において、薬局と患者は互いに対してメッセージを投稿することができる。
【0024】
●薬局端末3
薬局端末3は、薬局に設置されている端末であり、患者に薬を処方する担当者、例えば薬剤師が閲覧および操作する端末である。この薬局端末3は例えば、薬局に配置される据え置き型のコンピュータや、タブレット端末によって実現され、情報を入出力するための入出力部、ネットワークNWを介した情報の送受信を実行する通信処理部などの機能部を有する。
【0025】
なお、薬局端末3は、複数あってもよい。また、薬局端末3は、1つの薬局に複数配置されていてもよいし、それぞれ別の薬局に配置されていてもよい。薬局端末3が複数の薬局に配置されている構成によれば、複数の薬局で処方された薬を一元管理することができ、患者が色々な薬局で処方を受けた場合であっても適切な服薬指導が可能である。
【0026】
また、薬局端末3には、コミュニケーション支援装置1が備える機能の一部又は全てが所定のアプリケーションプログラムやとしてインストールされていてもよいし、コミュニケーション支援装置1が保持するデータの一部又は全てを保持していてもよい。
【0027】
●患者端末4
患者端末4は、薬局に来局する患者が閲覧および操作する端末である。この患者端末4は例えば、所謂パーソナルコンピュータや、タブレット端末、データ通信可能な携帯電話機等によって実現され、情報を入出力するための入出力部、ネットワークNWを介した情報の送受信を実行する通信処理部などの機能部を有する。
【0028】
また、この患者端末4には、SNSサーバ2によって提供されるSNSを端末上で実行するためのアプリケーションプログラムがインストールされている。なお、SNSサーバ2によって提供されるSNSがブラウザプログラムによって実行可能な場合には、必ずしもアプリケーションプログラムのインストールは必要とされない。
さらに、患者端末4は好適には、処方箋や各種の情報をコード化した二次元コード等を読み取る撮像部、当該二次元コード等をデコードするデコード処理部などの機能部を有する。
【0029】
なお、薬局端末3は、複数あってもよい。また、薬局端末3は、1つの薬局に複数配置されていてもよいし、それぞれ別の薬局に配置されていてもよい。薬局端末3が複数の薬局に配置されている構成によれば、複数の薬局で処方された薬を一元管理することができ、患者が色々な薬局で処方を受けた場合であっても適切な服薬指導が可能である。
【0030】
●コミュニケーション支援装置1
コミュニケーション支援装置1は、情報処理を実行するためのCPU(Central Processing Unit)などの演算装置、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶装置を備え、これによりソフトウェア資源として少なくとも、患者情報記憶部1A、薬局情報記憶部1B、アカウント情報記憶部1C、薬品情報記憶部1D、薬歴情報記憶部1E、ToDoリスト記憶部1F、アラーム情報記憶部1G、情報処理部11、連携処理部12、アラーム処理部13、通信処理部14、及び取込処理部15を備える。
【0031】
患者情報記憶部1Aは、薬の処方を受ける患者に関する情報を記憶した記憶部である;
患者に関する情報には、患者の氏名、年齢や性別といった属性情報、保険に関する被保険者氏名や資格取得年月日等の保険情報、住所や連絡先等の個人情報といった情報が含まれるほか、当該患者の家族である他の患者などの情報などが含まれていてもよい。
【0032】
薬局情報記憶部1Bは、処方薬の調剤を行う調剤薬局であって、本実施形態に係るコミュニケーション支援装置1を利用する薬局に関する情報を記憶した記憶部である。
この薬局情報記憶部1Bには例えば、薬局の名称や所在地のほか、薬局に所属し、調剤を担当する薬剤師の情報、同一系列店をはあくするための情報が含まれる。
【0033】
アカウント情報記憶部1Cは、所定のSNS上における薬局のSNSアカウント(以下、「薬局アカウント」と称する)に関する情報と、患者のSNSアカウントに関する情報(以下、「患者アカウント」と称する)を記憶した記憶部である。薬局アカウント又は患者アカウントに関する情報には例えば、薬局のIDや患者のIDのほか、SNS上において、薬局アカウントと患者アカウントの関連付け情報が含まれれる。関連付け情報とは、薬局アカウントからメッセージが投稿可な患者アカウントに係る情報であり、SNS上で「友達」として登録されている場合に、アカウント同士が関係づけられている。
【0034】
薬品情報記憶部1Dは、薬品の情報を記憶した記憶部である。
薬品の情報には例えば、薬品名、薬品の分類、服薬条件、薬品の説明に係る情報などが含まれる。服薬条件は、服薬の可否を判断するための情報であって、飲み合わせの禁忌に関する情報である。また、薬品説明は、薬品の一般的な説明書に係る情報であって、効能・効果、用法・用量、副作用などの服薬上の注意点等に係る情報からなる。
【0035】
薬歴情報記憶部1Eは、患者に対して処方された処方薬の薬歴、服用中や服用後における服用経過などに関する情報を記憶する機能部である。
薬歴に関する情報には例えば、過去又は現在の処方薬名、処方日、処方日数、処方医師に係る情報のほか、患者の既往歴や医薬品の禁忌など、患者による薬品の服用に随する各種の情が含まれる。また、処方薬の履歴としては、コミュニケーション支援装置1を利用する薬局で処方された薬に関する履歴に限られず、他の薬局で処方された薬が記録されていてもよいし、市販薬を記録することもできる。また、各薬の用量が合わせて登録されていてもよい。
【0036】
ToDoリスト記憶部1Fは、薬局が設定したToDoリストを記憶した記憶部である。ToDoリストには、各種の作業を登録することができ、例えば、適切に服用できているかの確認や、副作用の有無の確認など、所定の患者に対するフォローや指導を登録しておくことができる。
なお、ToDoリストには、薬局単位あるいは薬剤師単位の作業のいずれも登録できる。
【0037】
アラーム情報記憶部1Gは、患者に対して処方された薬品の服用タイミングを通知するタイミングに係る情報を記憶した記憶部である。
服用タイミングは、一般的には朝、昼、夜、就寝前などであり、通知のタイミングは、服用タイミングの前の所定の日時あるいは時刻である。
服用タイミングの通知は、所定のSNS上において、患者に対するメッセージとして投稿される。薬局はこのメッセージの投稿を予約しておき、所定の日時になると、アラーム処理部13によりこのメッセージが患者に対して通知されるようになっている。
【0038】
情報処理部11は、SNSとの通信、制御を実行するインタフェースである。この情報処理部11により、SNS上で互いに関連付けられた薬局アカウントと患者アカウントの間のチャットに対し、コミュニケーション支援装置1に格納されているデータに基づいたメッセージや薬局端末3から受け付けたメッセージを投稿したり、当該チャットの内容を薬歴情報記憶部1Eに取り込むことができる。このようなインタフェースは例えば、API (Application Programming Interface)によって実現される。
【0039】
連携処理部12は、情報処理部11に対し、SNS上で薬局と「友達」になっている患者に関して、コミュニケーション支援装置1内の患者情報と患者アカウントを関連付けさせる。これにより、SNSにおける薬局と患者のチャットの機能とコミュニケーション支援装置1が連携する。
【0040】
アラーム処理部13は、アラーム情報記憶部1Gを参照して、情報処理部11に対し、薬局が設定した所定の日時において、薬局アカウントから患者アカウントに所定のメッセージを投稿させる。
これにより、所定の設定に日時おいて、予め設定されたメッセージが薬局アカウントから患者アカウントに投稿される。
【0041】
通信処理部14は、インターネット等のネットワークNWを介して、SNSサーバ2、薬局端末3、及び患者端末4とデータの送受信を実行するための機能部である。
【0042】
取込処理部15は、SNS上において、薬局アカウントと患者アカウントとの間で投稿されたメッセージを薬歴情報記憶部1Eに取り込む。即ち、SNS上における薬局と患者のコミュニケーションの内容を薬歴として登録する。
【0043】
●処理の流れ
薬局では、顧客が来局すると、薬剤師により先確認、服薬指導、調剤、投薬、会計が順次、行われるが一般的である。
このうち、本実施形態に係るコミュニケーション支援装置1は、薬局と患者の間で行われるコミュニ―ションに該当する部分を担うことができる。
【0044】
図2は、本実施形態に係るコミュニケーション支援装置1が仲介する薬局と患者の間でのコミュニケーションのうち、処方薬の提供までに行われるコミュニケーションを示している。
なお、以下で述べる処理のうち、S101、S102、S105、S106の処理は、患者が薬局とSNSにおいて「友達」になっている場合、SNS上で実行可能である。
患者は、患者端末4により処方箋を撮像して薬局端末3に送信することにより、当該処方箋を薬局に提出できる(S101)。
ただし、処方箋は、患者が来局して直接、薬局に提出することもできるし、病院の端末から薬局端末3に送信することもできる。
【0045】
薬局は、初めて来局する患者に対しては事前問診を行う(S102)。事前問診の結果、情報の種類に応じて、患者情報記憶部1Aや薬歴情報記憶部1Eに記憶される。
【0046】
薬局は、患者の薬歴を作成して薬歴情報記憶部1Eに登録すると共に(S103)、ToDoリストを作成してToDoリスト記憶部1Fに登録する(S104)。
薬局はまた、患者に対する薬品の処方内容に応じて服薬指導を行う(S105)。
【0047】
薬局において処方箋に基づいた調剤が完了すると(S106)、調剤が完了した旨が患者に通知され、これに応じて、患者は処方薬を受け取る(S107)。
なお、処方薬は、薬局内で薬剤師から直接、患者が受け取るものであってもよいし、薬局から患者に郵送されて、患者が郵送物として受け取るものであってもよい。
【0048】
図3は、本実施形態に係るコミュニケーション支援装置1が仲介する薬局と患者の間でのコミュニケーションのうち、処方薬の提供後、患者が処方薬を服用している間、あるいは服用が終わった後に行われるコミュニケーションを示している。
薬局は患者に対し、来局御礼と共に、処方薬の指導要点を送信する(S201)。
また、処方薬の効能効果を通知すると共に、当該処方薬による副作用の発現確認を行う(S202)。
さらに、次回の受診勧奨を行う(S203)。
これらの通知は、SNS上において、薬局がメッセージとして作成し、作成したタイミングで投稿するものであってもよいし、所定の日時に送信されるメッセージとしてコミュニケーション支援装置1に登録しておき、所定の日時に自動的に送信されるものであってもよい。
【0049】
図4は、SNS上におけるメッセージのやり取りに関わる処理の流れを示している。
薬局は、患者にメッセージを送るべく、薬局端末3上で所定のメッセージを入力すると、薬局端末3は当該所定のメッセージを受け付け(S301)、コミュニケーション支援装置1に対して当該所定のメッセージの投稿を要求する(S302)。
【0050】
コミュニケーション支援装置1は、SNSサーバ2に対し、投稿を要求された所定のメッセージの投稿を要求する(S303)。このとき、コミュニケーション支援装置1はSNSサーバ2に対して、投稿を要求するメッセージと共に、メッセージを投稿する薬局アカウントと、当該メッセージの投稿を受ける患者アカウントに係る情報(少なくとも、これら薬局アカウントと患者アカウントを特定可能な情報)を送信する。
SNSサーバ2はこれに応じて、SNS上において、薬局アカウントから患者アカウントに対する所定のメッセージを投稿する(S304)。
これにより、患者は、SNS上において、薬局から投稿されたメッセージを確認することができる。
【0051】
SNS上で薬局と患者の間やり取りされるメッセージは、取込処理部15によって適時に取り込まれ、薬歴情報記憶部1Eに登録される(S305)。
なお、患者側は、メッセージを投稿する場合、SNSに直接、投稿する。
【0052】
図5に示すように、薬局からのメッセージは、所定の日時に投稿されるよう設定できる。
即ち、薬局が、SNSに投稿するメッセージと共に送信予定日時を入力し(S401)、投稿の予約を行うと(S402)、コミュニケーション支援装置1において、メッセージの登校要約がアラーム情報記憶部1Gに登録される(S403)。
【0053】
コミュニケーション支援装置1はアラーム処理部13により、アラーム情報記憶部1Gを参照して、メッセージを投稿するべき所定の日時に至ったと判断すると(S404)、SNSサーバ2に対し、投稿を要求された所定のメッセージの投稿を要求する(S405)。このとき、コミュニケーション支援装置1はSNSサーバ2に対して、投稿を要求するメッセージと共に、メッセージを投稿する薬局アカウントと、当該メッセージの投稿を受ける患者アカウントに係る情報(少なくとも、これら薬局アカウントと患者アカウントを特定可能な情報)を送信する。
SNSサーバ2はこれに応じて、SNS上において、薬局アカウントから患者アカウントに対する所定のメッセージを投稿する(S406)。
これにより、患者は、SNS上において、薬局から投稿されたメッセージを確認することができる。
【0054】
SNS上で薬局と患者の間やり取りされるメッセージは、取込処理部15によって適時に取り込まれ、薬歴情報記憶部1Eに登録される(S407)。
【0055】
●画面例
コミュニケーション支援装置1によって薬局に提供される機能について、薬局端末3や患者端末4に表示される画面により説明する。
図6は、薬局端末3に表示される画面の一例であって、メニューから所定の項目を選択し、患者の薬歴等、各種の情報を選択して表示することができる。
この画面上には、薬局が患者とSNSを介してコミュニケーションをとる機能を実行させるボタンG111が設けられている。なお、本実施形態において、この機能は「Followcare」の名称で提供されている。
【0056】
図7は、患者情報を個別に管理する画面の一例であり、患者情報は患者情報記憶部1Aに記憶されている情報に基づいている。
この画面では、所定のSNSにおける薬局と所定の患者とのチャットがコミュニケーション支援装置1と連携している場合、チャットのやり取りが表示されるようになっている。
【0057】
なお、画面上には、SNSにおける患者からの新着メッセージを確認するためのボタンG111が設けれている。このボタンG111には、患者から新着メッセージが投稿されている場合、新着メッセージがあることを示すマークが表示されるようになっている。図7の例では、新着メッセージがあることで、赤い円形状のマークが表示され、当該マークの中に、新着メッセージの数をあらわす数字が表示されている。このボタンG111を押下すると、新着メッセージの確認画面に移行する。
また、この画面上には、患者の薬歴や患者に処方された薬品の情報などを各種の情報記憶部から読み出して展開させることができる。この場合、薬局は、患者の薬歴や薬品の情報などを参照しながら、患者とチャットによるコミュニケーションを行ったり、読みだした情報をメッセージに挿入したりすることができる。
【0058】
図8は、患者の検索結果画面を示している。患者情報は、所定の検索ツールによって検索可能となっており、検索結果として示された患者の中から任意の患者を指定すると、指定した患者の情報を画面上に出力できる。
この患者の検索結果画面にも、患者ごとに、新着メッセージの有無を示すマークが表示されるようになっている。
【0059】
図9は、薬局端末3上に展開される画面の一例であって、患者とのチャットがコミュニケーション支援装置1と連携している場合を示しており、画面上には所定のSNSにおける薬局と患者とのチャットがチャット表示欄G131に表示されている。
薬局は、チャット表示欄G131に表示されているチャットの内容を確認しながら、メッセージ入力欄G132にメッセージを入力し、新規メッセージを投稿することができる。
【0060】
また、この画面上には、ToDoリスト表示欄G133が設けられており、ToDoリスト記憶部1Fに記憶されている情報が表示されている。薬局は、このToDoリスト表示欄G133に表示されるToDoリストを参照しながら、服薬指導など、必要なメッセージを投稿できる。
【0061】
図10は、患者端末4の画面の一例であって、所定のSNSにおけるチャット機能を表示した画面である。患者はこの画面上から、メッセージ入力欄G141にメッセージを入力して投稿することにより、薬局とチャットによるコミュニケーションをとる。
なお、薬局端末3は、コミュニケーション支援装置1を介して、図9に示した画面上のチャット表示欄G131から患者とメッセージのやり取りを行うことができるが、これに関わらず、所定のSNSに直接、アクセスし、患者とやり取りを行うこともできる。
【0062】
図11は、所定のSNSにおいて、患者が薬局と「友達」登録をするための画面の一例である。
この画面上には、薬局のアカウントが表示されており、「友達」登録を要求する追加ボタンG151が設けられている。
また、この画面上のメッセージ入力欄G152には、所定のメッセージがデフォルトで投稿可能に入力されている。当該所定のメッセージは、SNSにおける薬局と患者のチャットをコミュニケーション支援装置1に連携させるための情報であって、SNSにおける患者アカウントや患者のIDなど、患者を特定可能な情報によって構成され、コミュニケーション支援装置1の連携処理部12は、この情報が患者から投稿されると連携処理を実行する。
【0063】
図12は、図11に示す画面上から、追加ボタンG151が押下された場合の画面の一例である。
この画面上には、追加ボタンG151押下に対して自動送信されたメッセージが表示されている。
【0064】
図12の画面上から、図13の画面に示すように、メッセージ入力欄G152にデフォルトで入力されていたメッセージを患者が投稿すると、当該メッセージとして構成された情報に基づき、連携処理部12が連携処理を実行する。
【0065】
なお、SNSにおける患者とのチャットをコミュニケーション支援装置1に連携させる操作はこれに限らず、図14に示す薬局端末3の画面上からも行うことができる。
この画面には、SNSにおいて既に薬局と「友達」として登録されている患者を連携させる連携ボタンG171が設けられている。連携ボタンG171を押下すると、SNSにおいて「友達」として登録されている患者一覧が表示され、いずれかの患者を指定すると、当該患者の患者アカウントと連携する。
【0066】
また、SNS上で患者を薬局の「友達」として登録するためのQRコード(登録商標)を表示させるコード表示ボタンG172が設けられている。コード表示ボタンG172を押下すると、SNS上で患者を薬局の「友達」として登録するためのQRコード(登録商標)が薬局端末3上に表示され、顧客端末にこれを読み取ってもらう。このQRコード(登録商標)によって表示される画面は例えば、図11の例に示す画面であり、患者は当該画面から薬局を「友達」として登録する。
【0067】
なお、図14に示す、患者情報の表示画面には、患者情報を適宜に設定入力するための情報入力欄G173が設けられており、薬局は適宜、患者情報を入力し、患者情報記憶部1Aに登録しておく。
【0068】
薬局は、薬局端末3上において、図9の例に示す画面から、患者にメッセージを投稿できるところ、メッセージの投稿により服薬指導を行う場合には、薬歴情報記憶部1Eや薬品情報記憶部1Dを適宜に参照し、患者の処方薬に関連付けられた指導せんを患者に送信できる。
【0069】
図15は、患者に処方されている薬品について、薬品情報記憶部1Dに記憶されている情報を表示する薬局端末3の画面例である。
薬局が任意の項目を選択すると、図16に示すように、選択された項目をメッセージとして投稿可能な状態に一覧表示される。薬局が送信ボタンを押下すると、メッセージがSNSに投稿され、これにより患者に対する服薬指導が行われる。
なお、この画面上からは、後述のとおり、メッセージの投稿予約を行うことができ、投稿予約を行った場合には、所定の日時に至ったときに、メッセージが投稿される。
また、メッセージには、回答の選択肢を設定することができる。
【0070】
図17に示す患者端末4の画面例に示すように、薬局から投稿された指導せんは、SNSのチャット上で確認できる。
メッセージに回答の選択肢が設定されていた場合には、患者は、メッセージから所定の回答の選択肢を選択できる。
【0071】
図18は、薬局端末3上に表示される画面で合って、薬局で調剤が完了した後、顧客に調剤費の決済を要求するメッセージを作成する画面である。
この画面上には、調剤費用が内訳と共に入力できるようになっており、薬局は金額等の費用な情報を入力する。画面上には、この情報をメッセージとして投稿するための投稿ボタンが設けられており、薬局が当該投稿ボタンを押下すると、決済に関する情報がメッセージとしてSNSに投稿される。
【0072】
図19は、患者端末4に表示される画面であって、SNSにおけるメッセージにより、薬局によって投稿された調剤費の決済要求を通知する画面である。
決済の四方方は特に限られないが、SNS上から顧客の決済情報(例えば、クレジットカード情報)をコミュニケーション支援装置1が受け付けて決済処理を実行することができる。また、SNS事業者が提供する決済サービスを利用した決済を実行することもできる。
【0073】
図20は、薬局端末3において、ToDoリストを表示させた画面の一例である。
この画面上には、ToDoリスト記憶部1Fに記憶されているToDoリストが表示されており、作業ごとに未着手、進行中、あるいは完了といったステータスが表示されている。
薬局は当該ToDoリストを参照して、必要な作業(例えば、患者に対する服薬指導)を把握し、作業を実行する。
このToDoリストは例えば、図21に示す画面から、薬局が任意に作成又は編集できる。
【0074】
図22は、薬局がSNSにおけるメッセージの投稿予約を行う画面の一例を示している。
投稿予約画面では、メッセージの送信日時、メッセージの内容を設定できるほか、選択可能な応答メッセージの選択肢を作成できる。
投稿予約されたメッセージは、アラーム情報記憶部1Gに登録され、アラーム処理部13が所定の送信日時に至ったと判断すると、当該メッセージを投稿する。
【0075】
なお、薬局によって作成されたメッセージについて、選択可能な応答メッセージの選択肢は、図23の例に示すようにして顧客端末上に表示される。薬局から投稿されたメッセージには選択肢が設けられており、顧客はこれを選択して、薬局からのメッセージに対する回答とすることができる。
【0076】
SNS上における薬局と患者とのチャットのやり取りは、取込処理部15によって薬歴情報記憶部1Eに取り込まれる。
図24は、患者の薬歴を表示する画面の一例であるが、ここでは、取込処理部15によって取り込まれた、薬局と患者のメッセージのやり取りが服薬指導内容として服薬指導情報表示欄G281に表示されている。
これにより、SNSにおけるやり取りを服薬指導内容として管理、確認することができる。
【0077】
以上の本実施形態に係るコミュニケーション支援装置1によれば、薬局と患者の間のコミュニケーションを支援し、より円滑なコミュニケーションの中で服薬指導や薬学的な管理を実現できる。
【符号の説明】
【0078】
1 :コミュニケーション支援装置
11 :情報処理部
12 :連携処理部
13 :アラーム処理部
14 :通信処理部
15 :取込処理部
1A :患者情報記憶部
1B :薬局情報記憶部
1C :アカウント情報記憶部
1D :薬品情報記憶部
1E :薬歴情報記憶部
1F :ToDoリスト記憶部
1G :アラーム情報記憶部
2 :SNSサーバ
3 :薬局端末
4 :患者端末
NW :ネットワーク

図1
図2
図3
図4
図5
図6
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