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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】襟エレベータを有する履物製品
(51)【国際特許分類】
   A43B 11/00 20060101AFI20241217BHJP
   A43B 23/08 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
A43B11/00
A43B23/08
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021537740
(86)(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 US2019068686
(87)【国際公開番号】W WO2020140006
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2021-08-25
【審判番号】
【審判請求日】2023-07-12
(31)【優先権主張番号】62/785,948
(32)【優先日】2018-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/725,860
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】フラナガン,ウェイド
(72)【発明者】
【氏名】ホプキンス,ティモシー ピー.
(72)【発明者】
【氏名】オーランド,オースティン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ウィースト,アーロン ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ,ザ セカンド,ピーター ピー.
【合議体】
【審判長】窪田 治彦
【審判官】米倉 秀明
【審判官】長馬 望
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0303632(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0110292(US,A1)
【文献】国際公開第2017/090195(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0055630(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B11/00
A43B21/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物製品であって、
ソールに結合され、かつ、前記ソールにより近く位置決めされた降下状態と、前記ソールからより遠く位置決めされた直立状態との間で移動可能な足首の襟を備える、アッパー(upper)と、
前記足首の襟を前記降下状態から前記直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータと、を備え、
前記襟エレベータは、
近位端部および遠位端部を有する第1レバーアームと、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームと、を備え、
前記第1レバーアームの遠位端部、および前記第2レバーアームの遠位端部は、隣接していない、二分岐襟エレベータである、
物製品。
【請求項2】
前記第1レバーアームの近位端部は、基部と連続している、請求項1に記載の履物製品。
【請求項3】
前記基部は、インソールの下、およびミッドソールの上に配置される、請求項2に記載の履物製品。
【請求項4】
前記基部は、前記第2レバーアームの近位端部に延びる、請求項2に記載の履物製品。
【請求項5】
前記基部は、前記ソールの踵端部の周りにおいて、前記第1レバーアームの近位端部と前記第2レバーアームの近位端部との間で延びるU字形の要素である、請求項2に記載の履物製品。
【請求項6】
前記第1レバーアームの近位端部は、基部とは別個であり、それと結合される、請求項1に記載の履物製品。
【請求項7】
前記基部は、インソールの下、およびミッドソールの上に配置される、請求項6に記載の履物製品。
【請求項8】
前記基部は、前記第2レバーアームの近位端部に延びる、請求項6に記載の履物製品。
【請求項9】
前記基部は、前記ソールの踵端部の周りにおいて、前記第1レバーアームの近位端部と前記第2レバーアームの近位端部との間で延びるU字形の要素である、請求項6に記載の履物製品。
【請求項10】
前記第1レバーアームおよび前記基部は、解放可能に結合されるか、永久的に結合される、請求項6に記載の履物製品。
【請求項11】
前記第1レバーアームは、前記近位端部から前記遠位端部に向かって踵方向に延びる、請求項1に記載の履物製品。
【請求項12】
前記アッパーの踵端部でヒールプル(heel pull)をさらに備える、請求項1に記載の履物製品。
【請求項13】
近位端部および遠位端部を有する襟スライドをさらに備え、前記襟スライドの近位端部は、前記足首の襟の最上部踵端部で前記足首の襟から延び、前記第1レバーアームは、直立状態位置で前記足首の襟に向かって前記ソールから第1角度で延び、前記第1角度は、同様に前記直立状態位置で前記ソールに対して前記襟スライドによって画定される第2角度よりも大きい、請求項1に記載の履物製品。
【請求項14】
前記アッパーの内側上の第1端部と、前記アッパーの外側上の第2端部と、を有する襟ステイ(collar stay)をさらに備え、前記襟ステイは、前記足首の襟で前記アッパーの踵端部の周りに延びる、請求項1に記載の履物製品。
【請求項15】
前記ソールは、弾力性部材を収容するスロットを備え、前記第1レバーアームの近位端部は、前記スロット内に延びる突出部を含む、請求項1に記載の履物製品。
【請求項16】
前記ソールにマルチファセット型(multi-faceted)開口部をさらに備え、前記第1レバーアームの近位端部は、前記第1レバーアームと前記ソールとの間の第1角度を提供する第1配向、または前記第1レバーアームと前記ソールとの間の第2角度を提供する第2配向で、前記マルチファセット型開口部内に位置決めされる、請求項1に記載の履物製品。
【請求項17】
履物製品であって、
ソールに結合され、かつ、前記ソールにより近く位置決めされた降下状態と、前記ソールからより遠く位置決めされた直立状態との間で移動可能な足首の襟を備える、アッパーと、
前記足首の襟を前記降下状態から前記直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータであり、
近位端部および遠位端部を有する第1レバーアームと、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームと、を備え、
前記第1レバーアームの遠位端部、および前記第2レバーアームの遠位端部は、隣接していない、二分岐襟エレベータであり、
前記第1レバーアームの遠位端部は、前記ソールに対して独立的に移動可能である、
エレベータと、
前記アッパーの踵端部にあるヒールプルと、
を備える、履物製品。
【請求項18】
履物製品であって、
ソールに結合され、かつ、前記ソールにより近く位置決めされた降下状態と、前記ソールからより遠く位置決めされた直立状態との間で移動可能な足首の襟を備える、アッパーと、
近位端部および遠位端部を有する襟スライドであり、前記襟スライドの近位端部は、前記足首の襟の最上部踵端部で前記足首の襟から延びる、襟スライドと、
前記足首の襟を前記降下状態から前記直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータと、を備え、
前記襟エレベータは、
近位端部および遠位端部を有する第1レバーアームと、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームで構成され、
前記第1レバーアームの遠位端部、および前記第2レバーアームの遠位端部は、隣接していない、二分岐襟エレベータであり、
前記第1レバーアームの遠位端部は、前記ソールに対して独立的に移動可能であり、
前記第1レバーアームは、前記直立状態位置で前記足首の襟に向かって前記ソールから第1角度で延び、
前記第1角度は、同様に前記直立状態位置で前記ソールに対して前記襟スライドによって画定される第2角度よりも大きい、襟エレベータである、
物製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、襟エレベータを有する履物製品に関する。
【背景技術】
【0002】
一部の履物製品は、履物製品を履くときに操作される足首の襟を含む。たとえば、足首の襟は、着用者の足がアッパー(upper)内にスライドするときにソールに向かって押される場合がある。また、このようないくつかの履物製品は、足首の襟を、押された状態または降下状態から直立状態に移動させるように動作可能な襟エレベータを含む。襟エレベータの1つのタイプに関する一例は、米国特許第9,820,527号に記載されており、他の襟エレベータの例は、米国公開特許第2018/0110292号および米国公開特許第2018/0289109号に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本開示に記載されている一部の主題は図面を参照しており、その全文は参照として本明細書に組み込まれる。
図1】本開示の一態様による履物製品の側面図を示す。
図2】本開示の一態様による図1の履物製品の上面図を示す。
図3A】本開示の一態様による襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図3B】本開示の一態様による襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図3C】本開示の一態様による襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図4A】本開示の一態様による代替の襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図4B】本開示の一態様による代替の襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図4C】本開示の一態様による代替の襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図5】本開示の一態様による基部とモノリシック(monolithic)な二分岐襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図6】本開示の一態様による基部と結合された二分岐襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図7】本開示の一態様による基部と一体化された二分岐襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図8】本開示の一態様による二分岐襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図9A】本開示の一態様による二分岐襟エレベータおよびヒールプル(heel pull)を有する別の履物製品を示す。
図9B】本開示の一態様による二分岐襟エレベータおよびヒールプルを有する別の履物製品を示す。
図10A】本開示の一態様によるヒールプルと重畳する二分岐襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図10B】本開示の一態様によるヒールプルと重畳する二分岐襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図10C】本開示の一態様による、図10Bの切断線10C-10Cに沿う断面を示す。
図11】本開示の一態様による襟エレベータおよび襟スライドを有する別の履物製品を示す。
図12】本開示の一態様による襟エレベータおよび低いプロフィール足首の襟を有する別の履物製品を示す。
図13A】本開示の一態様による二分岐襟エレベータおよび襟ステイ(collar stay)を有する別の履物製品を示す。
図13B】本開示の一態様による二分岐襟エレベータおよび襟ステイを有する別の履物製品を示す。
図14A】本開示の一態様による襟ステイと重畳する二分岐襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図14B】本開示の一態様による襟ステイと重畳する二分岐襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図14C】本開示の一態様による、図14Bの切断線14C-14Cに沿う断面を示す。
図15】本開示の一態様による基部とモノリシックな非対称襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図16】本開示の一態様による基部と結合された非対称襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図17】本開示の一態様による基部と一体化された非対称襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図18】本開示の一態様による非対称襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図19A】本開示の一態様による波形襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図19B】本開示の一態様による波形襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図20A】本開示の一態様による波形襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図20B】本開示の一態様による波形襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図21】本開示の一態様によるC字形の二分岐襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図22】本開示の一態様による、バイアスされた襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図23】本開示の一態様による連続襟エレベータおよび多重部分基部を有する別の履物製品を示す。
図24】本開示の一態様による二分岐襟エレベータおよび多重部分基部を有する別の履物製品を示す。
図25A】本開示の一態様による基部において調整可能な配向の襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図25B】本開示の一態様による図25Bの基部において調整可能な配向の襟エレベータを有する履物製品の斜視図を示す。
図25C】本開示の一態様による図25Aに比して基部においてより大きく調整可能な配向の襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図26A】本開示の一態様による基部において別の調整可能な配向の襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図26B】本開示の一態様による図26Bの基部において調整可能な配向の襟エレベータを有する履物製品の斜視図を示す。
図26C】本開示の一態様による図26Aに比して基部においてより大きく調整可能な配向の襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図27A】本開示の一態様による襟エレベータのための線形バイアス構成を有する別の履物製品を示す。
図27B】本開示の一態様による襟エレベータのための線形バイアス構成を有する別の履物製品を示す。
図27C】本開示の一態様による襟エレベータのための線形バイアス構成を有する別の履物製品を示す。
図28A】本開示の一態様による襟エレベータのための別の線形バイアス構成を有する別の履物製品を示す。
図28B】本開示の一態様による襟エレベータのための別の線形バイアス構成を有する別の履物製品を示す。
図28C】本開示の一態様による襟エレベータのための別の線形バイアス構成を有する別の履物製品を示す。
図29A】本開示の一態様による可変断面襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図29B】本開示の一態様による、図29Aのそれぞれの切断線に沿う断面を示す。
図29C】本開示の一態様による、図29Aのそれぞれの切断線に沿う断面を示す。
図30A】本開示の一態様による別の可変断面襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図30B】本開示の一態様による、図30Aのそれぞれの切断線に沿う断面を示す。
図30C】本開示の一態様による、図30Aのそれぞれの切断線に沿う断面を示す。
図31A】本開示の一態様による可変スリット襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図31B】本開示の一態様による図31Aの可変スリット襟エレベータを示す。
図32A】本開示の一態様による別の可変断面襟エレベータを有する別の履物製品を示す。
図32B】本開示の一態様による、図32Aのそれぞれの切断線に沿う断面を示す。
図32C】本開示の一態様による、図32Aのそれぞれの切断線に沿う断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
主題は、法定要件を満たすように、本明細書の全体に具体的かつ詳しく説明される。本明細書の全体に記載された態様は、限定ではなく例示のためのものであり、説明それ自体には、必ずしも特許請求の範囲を限定しようとする意図があるわけではない。むしろ、請求された主題は、本明細書に記載されたものと同一であり、かつ他の現在の技術または将来の技術に係わっている様々な要素または要素の組み合わせを含むように、他の方式で実施され得る。本開示を読むとき、代替の態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、記載の態様に関する分野に従事している当業者に明らかになるであろう。特定の特徴および下位組み合わせは実用的であり、他の特徴および下位組み合わせを参照せずに採用され得ることが理解されよう。これは、特許請求の範囲により考慮され、特許請求の範囲内に属する。
【0005】
一般的に、本明細書に記載された主題は、特に襟エレベータを有する履物製品に関する。
【0006】
襟エレベータは、以下で詳しく説明されるように、履物製品を着用することおよび/または脱ぐことに役立つ。本段落および本明細書全体の以下の要素と概念との任意の組み合わせは、本開示から形成され得ると考慮される。本明細書およびこれを裏付ける図面は、二分岐襟エレベータ、非対称襟エレベータ、バイアスされた襟エレベータおよび波形襟エレベータなど、襟エレベータアーム(複数可)用の様々な構成を詳しく説明する。本明細書およびこれを裏付ける図面はまた、襟エレベータ(たとえば、モノリシックな、機械的に結合された、接合された、可変的に配向された、スライド可能に結合された、および一体化された)を形成するアームの近位端部での様々な構成を詳しく説明する。本明細書および図面は、U字形の要素、二分岐プレート、ソールとの一体化、およびソールとの層状化など、襟エレベータを形成するアームの近位端部が延びる基部用の様々な構成の詳細も提供する。また、本明細書および図面は、襟エレベータを形成するアームの断面形状に関する詳細も提供する。さらに、本明細書および図面は、ヒールループ(heel loop)および襟ステイなど、襟エレベータと組み合わせられた様々な履物アッパーの構造に関する詳細も提供する。これらの様々な構成は、詳細の任意の組み合わせが本明細書で考慮されていることを強調するために、本明細書で紹介される。襟エレベータアーム、ジョイント、基部、断面および/またはアッパー要素の特定の組み合わせは、例示の目的で議論され、かつ示されるが、明らかに逆のことが示されない限り、任意の組み合わせは、本明細書で提供された詳細の選択から形成され得る。
【0007】
本明細書の態様の説明および理解を助けるために、以下では図1および図2を参照して、舌革補強材を含み得る通常の履物製品10の要素を説明する。図1は履物製品10の外側を示し、図2は履物製品の上端を示す。本開示で言及される様々な図面を説明する場合、類似の参照番号は、すべての図を通して類似の構成要素を指す。
【0008】
履物製品10は、ソール構造体12とアッパー14とを含む少なくとも2つの主要要素を含む。履物製品10を(足に意図どおり)着用する場合、ソール構造体12は通常、足底面(すなわち、足の下端)の近くに位置決めされる。ソール構造体12は、足の下端を保護し得、さらに、地面反力を減衰させ、エネルギーを吸収し、静止摩擦を提供し、回内および回外などの足の動きを制御し得る。アッパー14は、ソール構造体12に結合され、ソール構造体12と一緒に足受容キャビティ16を形成する。すなわち、ソール構造体12は、一般的に足の下端を囲むが、アッパー14は、足の背側部(すなわち、足の上端または足の甲)上に延び、それを少なくとも部分的に覆い、履物製品10を足に固定させる。アッパー14は、履物製品10を履く場合、足が足受容キャビティ16内に配置されるとき足が挿入される足挿入開口18を含む。
【0009】
図1に示したように、履物製品10は、前足部領域20、中足部領域22、踵領域24、および足首領域26を含み得る。前足部領域20、中足部領域22、および踵領域24は、ソール構造体12およびアッパー14を通じて延びる。足首領域26は、アッパー14の一部に位置する。前足部領域20は、一般に、中足骨を指骨と連結する足指および関節に対応する、履物製品10の部分を含む。中足部領域22は、一般に、足のアーチ区域および足の甲に対応する履物製品10の部分を含む。踵領域24は、踵骨を含む足の後方部分に対応する。足首領域26は、足首に対応する。前足部領域20、中足部領域22、踵領域24、および足首領域26は、履物製品10の正確な区域を画定することを意図せずに、その代わりに本明細書の様々な態様の理解を助けるために履物製品10の一般的な区域を示すことを意図する。また、履物製品の一部は、これらの一般的な区域を用いて相対的な用語で説明され得る。たとえば、第1構造体は、第2構造体よりも踵方向にあると説明され得、この場合、第2構造体は足指方向にあり、前足部の方により近い。
【0010】
履物製品10はまた、内側28(図2で確認され、図1では隠されている)および外側30(図2で確認され、図1で見られる)を有する。内側28および外側30は、前足部領域20、中足部領域22、踵領域24、および足首領域26のそれぞれを通じて延び、履物製品10の両側に対応し、当業者によって理解されるように、それぞれは履物製品10の長手方向の中間線基準面29の反対側に位置する。たとえば、長手方向の中間線基準面29は、ソール構造体の最前方点、およびソール構造体の最後方点を通過し得る。よって、内側29は、外側30の反対側にあるもの考えられる。通常、内側は、足の内側区域(すなわち、他の足に面する表面)に対応し、外側は、足の外側区域(すなわち、他の足から離れて他の足に面する表面)に対応する。別の態様において、履物製品は、履物製品10の緯線方向の中間線基準面31の反対側に位置する前部分33および後部分35を含む。緯線方向の中間線基準面31は、長手方向の中間線基準面29および地表面に垂直に延び、履物製品10の最前方点と履物製品10の最後方点との間に等間隔で配置される。また、これらの用語は、様々な構造体の相対的位置を説明するために使用され得る。たとえば、履物製品の内側部分により近い第1構造体は、第2構造体(外側区域により近く、より外側にある)の内側にあるものと説明され得る。
【0011】
履物製品を説明する場合、「下位」および「上位」という相対的用語も用いられ得る。たとえば、上位部分は一般的に、ヒトの足が水平な地表面に平坦に置かれており、ヒトが直立しているとき、ヒトの頭の方向へより近く配向されている上端部分に対応する一方、下位部分は、一般的に、ヒトの頭から離れて配向され、かつ地表面により近い下端部分に対応する。
【0012】
ソール構造体12は、様々な材料で構成され得、様々な要素を含み得る。たとえば、ソール構造体12は、ミッドソール32およびアウトソール34を含み得る。ミッドソール32は、歩行、ランニングまたはその他歩行活動中において、足と地面との間で圧縮されるとき、地面反力を減衰させる(すなわち、クッションを提供する)圧縮可能なポリマーフォーム要素(たとえば、ポリウレタンまたはエチレン酢酸ビニル(EVA)フォーム)から形成され得る。さらなる態様において、ミッドソール32は、流体充填チャンバ、プレート、調節器、または力をさらに減衰させたり、安定性を向上させたり、足の動きに影響を与えたりする他の要素を組み込み得る。ミッドソール32は、単一のワンピース型ミッドソールであってもよく、または1つのユニットとして一体化された多数の構成要素であってもよい。いくつかの態様において、ミッドソール32は、ユニソールとしてアウトソール34と一体化され得る。アウトソール34は、ワンピース型であってもよく、またはいくつかのアウトソールの構成要素であってもよく、静止摩擦を与えるためにテクスチャー加工され得る耐摩耗性ゴム材料から形成され得、かつ/またはミッドソール32に固定されたトレッド(tread)またはクリート(cleat)などの静止摩擦要素を含み得る。アウトソール34は、ソールの全長および全幅を延ばすか、または長さおよび/または幅にわたって部分的にのみ延び得る。
【0013】
アッパー14はまた、様々な材料で構成され得、様々な特徴を含み得る。たとえば、アッパー14は、革、織地、またはその他の合成材料もしくは天然材料で構成され得る。また、アッパー14は、編織地、織物、編組物、不織布、積層体、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。アッパー14は、通気性、伸長、柔軟性、ウィッキング性(wicking)、耐水性などと関連した様々な材料特性を有し得る。
【0014】
アッパー14は、通常、ソール構造体12と重畳し、これに連結される一部を含み、かかる連結の接合部はバイトライン(biteline)と呼ばれ得る。また、アッパー14は、アッパー14からソール構造体12の足対向表面の少なくとも一部を横切って延びる材料パネルを含む「ストローベル(strobel)」を含み得、ストローベルは、ソール構造体12がアッパー14に取り付けられるときにアッパー14をラストに保持するために使用され得る。言い換えれば、履物製品10に一体化されたソール構造体12は足対向表面を含み、場合によっては、アッパー14は、バイトライン領域の近くから内向きに延びて足対向表面を少なくとも部分的に覆うパネル(ストローベルと呼ばれる)を含み得る。この場合、履物製品を着用するときに、ストローベルは足の下に位置決めされる。ストローベルは、インソールまたはその他の材料層で覆われ得る。
【0015】
アッパー14は、他の特徴を含む。たとえば、アッパー14は、足挿入開口18の少なくとも一部の周囲に周縁を形成する足首の襟36を含む。また、アッパー14は、多くの場合、足首の襟36から延びるスロート38を含み、細長い開口40の少なくとも1つ以上の側面に沿って周縁を形成する。舌革42は、細長い開口40に位置しており、細長い開口40のサイズは、様々な閉鎖システムを用いて調整することができる。たとえば、図1は、紐44を図示し、他の閉鎖システムは、弾性バンド、フックアンドループストラップ、ジッパー、バックルなどを含み得る。舌革42の位置、および閉鎖システムの連結部は、たとえば、履物製品を着用するか脱ぐときに開口をより大きくすることと、履物製品を足に固定するときに開口をより小さくすることとによって、足挿入開口および細長い開口のサイズを変更するように調整することができる。さらなる態様は、細長い開口40(前足部開口とも呼ばれ得る)が省略され得ることを考慮しており、その代わりに、アッパーの内側および外側は収束され、伝統的に細長い開口40を含む区域にわたって連続している。したがって、いくつかの態様において、舌革42は、たとえばアッパーに一体型であり、かつ/またはアッパーと連続しており、かつ/またはアッパーに隣接している。
【0016】
履物製品10は、たとえばランニングまたは歩行時に着用可能な運動用靴を含み得、図1および図2に関して説明された要素を含む履物製品10についての説明は、他のタイプのシューズ、たとえば、バスケットボールシューズ、テニスシューズ、アメリカンフットボールシューズ、サッカーシューズ、レジャーまたはカジュアルシューズ、ドレスシューズ、作業靴、サンダル、スリッパー、ブーツ、ハイキングシューズなどにも適用され得る。
【0017】
図1および図2について説明したが、以下では図3A図3Cおよび図4A図4Cを参照して本開示のいくつかの他の態様について説明する。図3A図3B、および図3Cのそれぞれは、ソール312に結合されたアッパー314を含む履物製品310を示し、アッパー314は、足首の襟336を備えた足首領域326を含む。足首の襟336は、降下状態(図3Cに示す)と直立状態(図3Aおよび図3Bに示す)との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟336は、ソール312により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟336は、ソール312からより遠く位置決めされる。
【0018】
また、履物製品310は襟エレベータ350を含み、襟エレベータ350は、踵領域324および/または足首領域326の近くにあるアッパー314に結合され、足首の襟336を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。より具体的に、襟エレベータ350は、踵領域324に位置決めされ、足首領域326まで延びる部分を含む。前述したように、踵領域324と足首領域326との間に必ずしも正確な輪郭設定(delineation)があるわけではなく、その代わり、これらの領域に対する襟エレベータ350の位置決めを説明することは、襟エレベータ350が、より下位にある部分(ソールに近い部分)から、より上位にある部分(足首の襟336に近い部分)まで延びることを説明する1つの方式である。襟エレベータ350をアッパー314(踵領域324および/または足首領域326の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ350は、踵領域324でアッパーに結合されるか、足首領域326で結合されるか、足首の襟336に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。襟エレベータ350は、足首の襟を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能な、襟エレベータの1つのタイプに関する一例であり、本開示の他の箇所で説明されているように、襟エレベータは、図3A図3Cに示したもの以外に1つ以上の代替の構造体を含み得る。たとえば、図4A図4Cは、足首の襟436を降下状態(たとえば、図4C)から直立状態(たとえば、図4Aおよび図4B)に移動させるように動作可能であり、襟エレベータ350とは異なる構造の襟エレベータ450を備えた履物製品410を示す。また、図5図8は、二分岐襟エレベータの例を示し、図15図18は、非対称襟エレベータの例を示す。本明細書におけるさらなる図面および開示は、以下で議論されるように、さらなる代替の襟エレベータ構成を提供する。
【0019】
例示の目的で、アッパー314およびアッパー414は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニング(inner lining)との間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0020】
襟エレベータ(たとえば、襟エレベータ350および450)は、様々な要素を含み得る。一態様において、襟エレベータは、内側レバーアームと、外側レバーアームと、(選択的に)内側レバーアームを外側レバーアームに結合し、足首の襟の踵部分に位置する中央連結バンドと、を含む。本明細書の目的のために、内側レバーアームおよび外側レバーアームという用語は、アッパーに対する相対的位置が意図されない場合、第1レバーアームおよび第2レバーアームという用語で代替され得る。さらなる態様において、それぞれのレバーアームは、基部に貼り付けられ、基部は、足首の襟が降下状態に移動する場合にレバーアームが変形および/または関節接合されることによって、レバーアームに対して静止状態で維持される。基部は、履物製品の一部、たとえばソールの一部またはアッパーの一部であり得る。また、基部は、ソール、ソールそれ自体、またはこれらの任意の組み合わせに直接または間接的に貼り付けられた1つ以上の他のアンカー(anchor)であってもよい。米国特許第9,820,527号には、1つ以上の襟エレベータが記載されており、その一部は、変形可能部材(単数または複数)(基部を備えるか、または備えない)と呼ばれてもよく、米国特許第9,820,527号の開示全体は参照として本明細書に組み込まれる。本開示の一態様によれば、米国特許第9,820,527号に記載されている変形可能部材のうち少なくとも一部は、内側レバーアームと、外側レバーアームと、内側レバーアームを外側レバーアームに結合する中央連結バンドと、を含む。他の例において、米国特許第2018/0110292号および米国特許第2018/0289109号のそれぞれには、複数の他の襟エレベータが記載されており、その一部は、コントロールバー(基部を備えるか、または備えない)と呼ばれており、米国特許第2018/0110292号および米国特許第2018/0289109号の開示全体は、参照として本明細書に組み込まれる。本開示の一態様によれば、米国特許第2018/0110292号および米国特許第2018/0289109号に記載されているコントロールバーのうち少なくとも一部は、内側レバーアームと、外側レバーアームと、内側レバーアームを外側レバーアームに結合する中央連結バンドと、を含む。
【0021】
図示された襟エレベータ350および450のそれぞれは、内側レバーアーム352および452の例をそれぞれ示す。また、図示された襟エレベータ350および450のそれぞれは、外側レバーアーム354および454の例をそれぞれ示し、中央連結バンド356および456の例をそれぞれ示す。また、レバーアーム352および354は、基部358に取り付けられ、レバーアーム452および454は、基部358とは異なる構造の基部458に取り付けられる。基部358は、ソール312の足対向表面に、またはその近くに貼り付けられ、基部358は、アウトソールの一部、ミッドソールの一部、インソールの一部、ストローベルの一部、これらのソール層のうち任意の層の間に積層された材料のプレートもしくはシート、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。特に、基部358は、レバーアーム352および354が固定されている硬質の部分またはセクションを含み得る。図4A図4Cは異なる態様を示し、ここで基部458は、アッパーの一部(たとえば、ヒールカウンター(heel counter))、ミッドソール側壁の一部、またはこれらの任意の組み合わせに取り付けられ得、基部458は、基部358について説明されている方式で中底を通って延びることとは対照的に、履物製品の裏面を巻き付ける。図4A図4Cは、図3A図3Cに説明されているようなアッパーの類似の特徴部、たとえば足首の襟436、足首領域426、踵領域424などを示し、中央連結バンドの下のアッパーの部分425は、アッパーの他の部分よりも柔軟な1つ以上の織地を含み得る。
【0022】
内側レバーアーム、外側レバーアーム、および中央連結バンドは、単一の連続体であってもよく、よって、内側レバーアームと、外側レバーアームと、中央連結バンド(すなわち、一体式構造体)との間には、明確な境界が存在しなくてもよい。たとえば、内側および外側アーム、ならびに中央連結バンドは、成形されるか、鋳造されるか、3Dプリントされるか、そうでなければ一体式構造体など、単一の一体形成ユニットとして形成され得る。他の態様において、内側レバーアームおよび外側レバーアームは、機械的もしくは化学的結合、摩擦嵌め、被覆、または他の結合により中央連結バンドに連結される別々の、別個の、および個別の細長い部材であり得る。
【0023】
襟エレベータの一部の構造的要素について一般的に説明したが、以下では襟エレベータの一部の動作態様について説明する。簡単に前述したように、襟エレベータは、足首の襟を降下状態から直立状態に移動させる。より具体的に、襟エレベータの少なくとも一部は、アッパーの一部に貼り付けられる。一態様において、中央連結バンドは、足首の襟の踵部分の近くに貼り付けられ得る。たとえば、中央連結バンドは、接着剤、連結タブ、熱かしめ、ステッチなどにより足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。したがって、足首の襟がソールにより近く降下状態に移動すると、第1レバーアームは、より圧縮された姿勢、またはより負荷のかかった姿勢に変形され得る。言い換えれば、襟エレベータは、加えられた力が足首の襟を直立状態から降下状態に移動させるとき、より圧縮されていない構成(たとえば、図3Aおよび図4A)から、より一層圧縮された構成(たとえば、図3Cおよび図4C)へと、弾性変形されることによって位置エネルギーを蓄積する。位置エネルギーは、加えられた力の除去時、襟エレベータをより圧縮されていない構成に戻し、襟エレベータがアッパーに貼り付けられるか、そうでなければアッパーに物理的に関連しているため、足首の襟も降下状態から直立状態に移動する。足首の襟が降下状態に移動すれば(直立状態に比して)、襟エレベータの圧縮が大きくなり得るが、直立状態において襟エレベータは、少なくとも部分的に変形された状態における位置エネルギーを依然として蓄積して(すなわち、予圧圧縮)、着用者の踵の周りで足首の襟の後方、すなわち踵部分の保持を可能にし得る。たとえば、襟エレベータが上部踵領域および/または上部足首領域に取り付けられている場合、アッパーの一部は、足首の襟が直立状態にあるときの予圧構成で襟エレベータを保持し得るか、または維持し得る。他の態様において、足首の襟が直立状態にあるときに、襟エレベータには負荷がかからないことがある。
【0024】
一態様において、中央連結バンドの下のアッパーの部分325は、アッパーの他の部分よりも柔軟な1つ以上の織地の壁を含み得る。アッパーのより柔軟な領域は、たとえば少なくとも部分的にヒールカウンター領域にあり得る。特に、このようなアッパーのより柔軟な部分325は、足首の襟が降下状態に移動するときに容易に折り畳まれ得、襟エレベータがより圧縮されていない状態に戻るときに襟エレベータに一層小さな抵抗を提供し得る(履物製品の他の部分または通常の履物製品における、あまり柔軟でないアッパーに比して)。
【0025】
いくつかの態様において、内側レバーアームと、外側レバーアームと、中央連結バンドとの組み合わせは、変形可能要素と呼ばれ得る。「変形可能要素」という用語は、弾力的に柔軟な部材を指し、弾力的に柔軟な部材は、屈折させることができるか、または圧縮することができるが、非屈折または非圧縮状態に向かって移動するためのバイアスを有する。変形可能要素は、内側レバーアームから外側レバーアームまで連続的に延びる単一の一体形成された変形可能要素を含み得る。他の態様において、内側レバーアームおよび外側レバーアームは、ヒールピース(heel piece)とも呼ばれ得る、中央連結バンドに連結される2つ以上の別個の個別的な変形可能要素であってもよい。本明細書に示すように、変形可能要素は、第1レバーアーム、第2レバーアーム、非対称襟エレベータ、波形襟エレベータ、C形バネ、および/または着用のための第1位置状態から、着用者の足を固定するための第2位置状態への復帰力をアッパーに提供するのに効果的な任意の他の要素であり得る。
【0026】
いくつかの態様において、変形可能要素は、基部に直接結合されるか、装着されるか、または取り付けられ得る。他の態様において、基部は、変形可能要素を所定の位置に係合させて維持する1つ以上のアンカーを含み得る。たとえば、アンカーは、レバーアームと基部との間の接合部(たとえば、359および459)に位置し得る。かかるアンカーは、ソール(たとえば、インソール、ミッドソール、アウトソール)の部分と一体形成され、かつ/または、結合され、かつ/または、その内部もしくは間もしくは外側に位置し得る。たとえば、アンカーは、ソールの間、上端または下に積層されるブロック、プレートまたはウェッジに配置され得る。場合によっては、ソール(たとえば、ミッドソール)の一部は、彫刻されるか、または切り取られて、アンカーに取り付けられるか、またはこれを収容し得る。別の態様において、内外側配向に延びる基部(たとえば、基部358)は、アンカーが抵抗嵌め、圧縮嵌め、スナップ嵌めによって、または連動メカニズム/構成を介して係合するアンカー状受容部を含む。他の例において、アンカーは、アッパーの部分と一体形成され、かつ/または、結合され、かつ/または、その内部、間もしくは外側に位置し得る。たとえば、アンカーはアッパー、ヒールカウンター、またはこれらの組み合わせに位置し得る。単一のアンカーは、履物製品の全幅を延ばし得るか、または2つのアンカーは、履物製品の両側上に(たとえば、内側および外側上に)位置決めされ得る。変形可能部材は、基部またはアンカーに斜めに取り付けられ得る。たとえば、変形可能部材は、基部に垂直な角度で取り付けられ、その後、後方を向いて湾曲したりまたは弧状になり得る。別の態様において、変形可能部材は、後方を向いて弧状になる前に、前方に傾いている角度で(すなわち、上方および前方に)、または後方に傾いている角度で(すなわち、上方および後方に)に取り付けられ得る。
【0027】
変形可能部材と基部またはアンカーとの間の連結は、様々な方式で説明され得る。たとえば、一態様において、変形可能要素は、基部を中心に(たとえば、インソール、ミッドソールまたはアウトソールを中心に)枢動しない(すなわち、非枢動式である)。言い換えれば、変形可能要素は、基部に回転不可能に結合され得る。様々な態様において、変形可能要素と基部(またはアンカー)との間の係合には遊びがなく、これは、2つの構成要素間の相対的移動がほとんどまたは全くないことを意味する。さらに他の態様において、変形可能要素は、図25A図26Bに示し、かつ以下で議論するように、基部(またはアンカー)と調整可能に配向され得る。さらに、変形可能要素は、図27A図28Cに関連して示され、かつ議論されるように、基部(たとえば、ソール)とスライド可能に係合し得る。
【0028】
変形可能要素は、チューブ、ワイヤー、バネ、形状記憶構造または材料などのうち1つ以上を含み得る。また、変形可能要素は、1つ以上の材料、たとえば炭素鋼、ステンレス鋼、チタン、ニッケルチタン(ニチノール)、ならびにその他の金属および合金(形状記憶またはその他)、ポリマー(形状記憶またはその他)、複合材料、フォーム材、グラファイト、炭素繊維、ガラス繊維、熱可塑性ポリエステルエラストマー(「TPC-ET」)、シリコン、熱可塑性ポリウレタン(「TPU」)およびポリカーボネートを含むことができる。たとえば、変形可能要素は、チタンを含むか、またはチタンワイヤーであり得る。なお、1つ以上の変形可能要素は、第1材料、たとえばチタンからなり得、1つ以上の追加の変形可能要素は、第2材料、たとえばグラファイトからなり得る。また、材料の様々な組合わせが、変形可能要素の形成に使用され得る。たとえば、第1材料は、変形可能要素の第1部分を形成し得、第2(異なる)材料は、同一の変形可能要素の第2部分を形成し得る。
【0029】
いくつかの態様において、変形可能要素は、単一の単片を含み得る。たとえば、変形可能要素の第1端部(たとえば、第1レバーアームの端部)は、内側アンカーに内蔵されるか取り付けられ得、変形可能要素の第2端部(たとえば、第2レバーアームの端部)は、外側アンカーに内蔵されるか取り付けられ得、変形可能要素の中間部分(たとえば、中央連結バンド)は、アッパーの踵部分または足首部分の周りに延びるか、いくつかの追加のヒールピース構造に内蔵され得る。
【0030】
他の態様において、変形可能要素は、二分岐構成など、複数の別個の個別的な構成要素を含み得る。たとえば、変形可能要素は、2つの個別的構成要素を含み得、第1構成要素(たとえば、第1レバーアーム)は、内側アンカーに内蔵されるか取り付けられる第1端部(すなわち、近位端部)と、アッパーに内蔵されるか、取り付けられるか、そうでなければそれに対して位置決めされる第2端部(遠位端部)と、を有する。したがって、第2構成要素(たとえば、第2レバーアーム)は同様に、外側アンカーに内蔵されるか取り付けられる第1端部と、アッパーに内蔵されるか、取り付けられるか、そうでなければそれに対して位置決めされる第2端部と、を含み得る。複数の別個の個別的な構成要素は、テープラップ(tape wrap)、織成インケーシング(woven encasing)、オーバーモールド(たとえば、TPU)、熱収縮チューブなどのうち1つ以上で形成することができ、これらの各々は、異なる安定性および強度を提供することができる。たとえば、変形可能要素は、カバー、スリーブ、オーバーモールドまたは熱収縮チューブに独立的に収納されるか、または一緒に収納される1つ以上のワイヤーを含み得る。変形可能要素の弾性変形を容易にするために、1つ以上のワイヤーはアーチ状になり、屈折し、揺動した後、初期/正常状態に戻ることができる。
【0031】
さらに他の態様において、変形可能要素は、1つの箇所でのみ基部に結合されるか、それから延びるか、そうでなければそれに固定され得、たとえば非対称構成である。非対称構成において、変形可能要素は、内側アンカー、外側アンカーまたは中間線アンカー(たとえば、踵端部のアキレス箇所)に内蔵されるか取り付けられる第1端部(すなわち、近位端部)と、アッパーに内蔵されるか、取り付けられるか、そうでなければそれに対して位置決めされる第2端部(すなわち、遠位端部)と、を有する単一の構成要素を含み得る。図15図18に関連して以下で議論されるように、非対称変形可能部材は、変形可能部材の近位端部で基部の第1側面(たとえば、内側)上の基部と固定され、基部と固定されていない遠位端部に向かって近位端部から延びる。変形可能部材は、近位端部に対するアッパーの反対側(たとえば、アッパーの外側)から遠位端部までアッパーの踵端部の周りに延びるため。
【0032】
変形可能要素は、その長さに沿って、かつ/またはその長さに沿う別個の点で、可変の機械的特性を有し得る。かかる変形は、変形可能要素(たとえば、ワイヤーまたは2つ以上のワイヤーの束)、変形可能要素(複数可)の全部または一部を取り囲む固定装置、断面形状/サイズ/配向、あるいはこれらの任意の組み合わせによって提供され得る。たとえば、変形可能要素および/または固定装置は、たとえば、図29A図32Bに示すように、その長さに沿って可変断面、可変密度、可変材料などを有し得る。よって、厚さまたは形状の変化により、あるいは、他に変形可能要素の厚さまたは形状が一定した場合には、変形可能要素をその長さに沿ってねじることにより、可変断面を提供することができる。
【0033】
簡単に前述したように、変形可能要素は、カバー、スリーブ、オーバーモールド、またはその他の適宜な構造を含み得、これは、変形可能要素の他の要素(たとえば、ワイヤー、バネなど)を保護し得、変形可能要素の屈曲または圧縮を制御し、かつ/または案内し、かつ/または支持し、かつ/または別な方法でこれに影響を及ぼし得る。いくつかの態様において、カバーは、その製造材料、形状、幾何学形状などに基づき、変形可能要素から(たとえば、ワイヤー(複数可)またはバネから)カバーへ機械的曲げ/変形の力を伝達することによって機械的応力の分散を促進するように構成されて、変形可能要素の損傷または破損を防止するか、または少なくとも抑制し、そうでなければ、変形可能要素が受ける集中的で繰り返しの機械的応力によって、該損傷または該破損が生じ得る。たとえば、カバーは、応力の分散を促進して変形可能要素の動的屈曲に寄与するように、その長さに沿って変わる寸法(たとえば、漏斗様のテーパ状)を有し得る。変形可能要素が破損した場合、カバーは、少なくともある程度のバイアスを依然として提供することによって、足首の襟を降下位置から直立位置に移動させるのに役立ち得る。また、カバーは、変形可能要素に追加のパッドおよび/または支持を提供し得、着用者が変形可能要素を感じることを防止するか、少なくとも抑制し得る。
【0034】
簡単に前述したように、中央連結バンドは、襟エレベータ構成に含まれる場合、ヒールピースとも呼ばれ得る。中央連結バンドは、内側および外側レバーアームと、単一の連続ユニットとして一体形成され得る。他の態様において、中央連結バンドは、内側レバーアームと外側レバーアームとの間で延び、これらの間のブリッジとなる個別的なピースであり得る。特に、中央連結バンドは、アッパーへの結合を提供し得、足首の襟にフレームを提供して、足が挿入されるときに足首の襟が足受容開口内に折り畳まれることを防止し得る。中央連結バンドは、本明細書で考慮されるいくつかの態様(たとえば、二分岐襟エレベータ)では完全に省略され得る。
【0035】
着用者によって着用される場合、襟エレベータ(たとえば、襟エレベータ350および450)を有する履物製品は、着用者が履物製品を操作するために自分の手を使用しなくても、着用者が着用し得る履物製品である。たとえば、着用者の足指は、足挿入開口318または418を通じて挿入され得る一方、自分の足のアーチまたは踵は、足首の襟336または436をソール312または412に向かって下方へ圧迫するのに用いられる。このように、足首の襟336または436をソールにより近く降下状態に調整することにより、足挿入開口318または418のサイズが大きくなり得る。着用者の足が足受容キャビティ316または416内にスライドすると、襟エレベータ350または450は、足首の襟を降下状態(すなわち、図3Cおよび図4C)から直立状態(すなわち、図3Aおよび図4A)へ移動させて履物製品を着用者の足に固定するのに役立つ。
【0036】
特に、襟エレベータ350および450は、時間が経つにつれて上部踵領域および上部足首領域の構造的破壊の可能性を減少させ得、これは、直立状態に戻るように、またはバイアスされるように動作するフレームの提供による繰り返しのハンドフリー着用(hands-free donning)に起因し得る。また、襟エレベータ350および450は、利用者が手を使用することおよび/もしくは紐を結ぶために屈むことなく、靴べらを使用することなく、またはフィット(fit)のための他のそのような調整機構、要素またはメカニズムを使用することなく、自分の靴を容易に着用する(すなわち、履く)ことを可能にし得る。さらに、履物製品310および410は、足受容開口内に着用者の足を容易に受容したり容易に導いたりし、あるいは他の方式で足受容開口に対して着用者の足を収容し得る。このような簡単な着用の可能性は、特に足首の襟の上端線が足受容キャビティに向かって内向きに折れないようにしながら大きな足挿入開口を提供するのに役立つ襟エレベータ350および450に起因し得る。
【0037】
履物製品310および410の動作は、様々な方式で説明され得る。たとえば、足首の襟336および436には、弾性があり得るか、たとえば足首の襟が降下状態に移動するとき、足挿入開口318および418の膨張を可能にするゴアリング要素(goring element)が含まれ得る。降下状態で、足挿入開口318および418は、少なくとも約5%、または少なくとも約10%、または少なくとも約15%膨張し得る。かかる測定された膨張は、様々な方式で検出され得る。たとえば、足挿入開口の第1円周は、足首の襟が第1状態にあるときに測定され得、第2円周は、足首の襟が(第1状態に比して)ソールの近くにある第2状態にあるときに測定され得る。第1および第2状態においてソールから足首の襟までの距離は、垂直面(すなわち、水平基準面に対して垂直であり、地面接触表面が休止位置(at-rest position)に着座する平坦な地表面を含む)で測定され得、距離は、足首の襟の上端線の縁の最後方点から、ソールの上端線の縁(たとえば、バイトラインでソールがアッパーに連結されるところ)までの距離として測定され得る。したがって、第1状態における距離は、第2状態における距離よりも長く、一態様において、第2距離は、第1距離の75%以下である。前述の例に続いて、第1状態における距離の75%以下の距離を有する第2状態において、円周は、少なくとも約5%、少なくとも約10%、または少なくとも約15%膨張し得る。さらなる例において、足挿入開口318および418の円周は、足首の襟が第1状態における距離の75%以下の距離を有する第2状態にあるとき、少なくとも約1.0インチ(約2.54センチメートル)だけ膨張し得る。足挿入開口318および418の膨張量は、靴のスタイルおよびサイズによって異なり得る。他の態様において、降下状態におけるソール312および412の上の足首の襟336および436の高さは、直立状態における高さよりも約50%低いが、他のパラメータと同様に、これは、靴のスタイルおよびサイズによって異なり得る。
【0038】
本開示の他の箇所で説明されているように、襟エレベータ350および450は、足首の襟336および436を降下状態から直立状態に移動させるときに復帰力を提供する。いくつかの態様において、復帰力は、約1重量ポンド~約15重量ポンドであり、これは、足首の襟の様々な位置で測定され得る。たとえば、前述のように、足首の襟は、ソールからの第1距離を有する第1状態と、ソールからの第2距離(第1状態における距離よりも短い)を有する第2状態と、を含み得る。一態様において、襟エレベータ350および450は、第1状態における距離の約85%以下の距離を有する第2状態で、約1重量ポンド~約15重量ポンドの復帰力を提供する。さらなる態様において、襟エレベータ350および450は、第1状態における距離の約75%以下の距離を有する第2状態で、約1重量ポンド~約15重量ポンドの復帰力を提供する。さらに、襟エレベータ350および450は、第1状態における距離の約50%以下の距離を有する第2状態で、約1重量ポンド~約15重量ポンドの復帰力を提供し得る。復帰力は、足首の襟の後部が第2状態から跳ね戻って着用者の踵の周りにぴったりとフィットするように十分に強いものであり得る。たとえば、足首の襟336および436は、降下状態における足首の襟とソールとの間の距離が、直立状態における距離の85%未満、または75%未満、または50%未満である場合、約1秒未満の間に降下状態から直立状態に上昇し得る。他の態様において、足首の襟336および436は、降下状態における足首の襟とソールとの間の距離が、直立状態における距離の85%未満、または75%未満、または50%未満である場合、約0.5秒未満の間に降下状態から直立状態に上昇し得る。そして、さらなる態様において、足首の襟336および436は、降下状態における足首の襟とソールとの間の距離が、直立状態における距離の85%未満、または75%未満、または50%未満である場合、約0.2秒未満の間に降下状態から直立状態に上昇し得る。跳ね戻り時間は、外力(たとえば、着用者の踵により加えられ得る摩擦)による相殺のない状態で測定される。
【0039】
図3A図4Cの襟エレベータの例は、一般的に連続襟エレベータと呼ばれる。図3A図4Cに関連して提供されるように、連続襟エレベータは、共通要素として結合された別個の部分から形成され得ると考慮される。たとえば、別個の内側レバーアームおよび別個の外側レバーアームは、連結バンドによって結合されていると説明される。この例において、3つの別個の要素が提供されるが、これらは、共通要素として結合されるか、そうでなければ物理的に組み合わせられて、連続襟エレベータを表わす。これは、以下で提供される二分岐襟エレベータまたは非対称襟エレベータとは対照的である。二分岐襟エレベータは、第1レバーアームおよび第2レバーアームを有し、ここで第1レバーアームおよび第2レバーアームは、互いに隣接しない。言い換えれば、図3A図4Cの連結バンドは省略され、よって、第1レバーアームの遠位端部、および第2レバーアームの遠位端部は、以下でより詳しく議論されるように互いに独立して移動可能である。さらに、非対称襟エレベータには、履物製品の第1側面(たとえば、内側)と履物製品の第2側面(たとえば、外側)との間の対称が欠如している。たとえば、非対称襟エレベータは、以下でより詳しく議論されるように、履物製品の第1側面上の基部から、基部から自由で、履物製品の第2側面上にある遠位端部に向かって延び得る。連続襟エレベータ、二分岐襟エレベータおよび非対称襟エレベータのそれぞれのための機能、応答、構造、組み立て、および構成は多様であり、代替の利点を提供する。
【0040】
図5に目を向けると、本明細書の態様による、襟エレベータ550を有する履物製品510が示されている。具体的に、襟エレベータは、近位端部502および遠位端部504を有する第1レバーアーム552と、近位端部506および遠位端部508を有する第2レバーアーム554と、で構成された二分岐襟エレベータの一例である。第1レバーアームの遠位端部504、および第2レバーアームの遠位端部508が隣接していないため、二分岐襟エレベータは、図3Aの襟エレベータ350とは区別される。非隣接レバーアームは、隙間があるか、間隔があるか、連結解除があるか、中断があるか、空間内で隣接していないか、接触または隣接していないか、連結が解除されているか、分離されているか、他の方式でそれらの間の連続した物理的連結が防止されている、レバーアームである。たとえば、図3Aの中央連結バンド356は、第1レバーアームと第2レバーアームとの間にブリッジを提供する。図3Aの中央連結バンド356の省略は、二分岐襟エレベータの一例である。
【0041】
二分岐襟エレベータは、一部の例において、履物アセンブリに利点を提供する。連続襟エレベータの周りに履物アッパーを形成するか、組み立て中に履物アッパーのチャネルを通じて履物の第1側面から第2側面に連続襟エレベータをスレッディング(threading)する代わりに、一例においては、二分岐襟エレベータが、踵端部の曲線の周りの非隣接特性によって、より容易に組み込まれ得る。二分岐襟エレベータのさらなる利点は、二分岐が襟エレベータ材料の除去を含む例において、非隣接部分の材料および関連する質量の減少を含み得る。連続襟エレベータに比べると、二分岐襟エレベータのさらに他の潜在的な利点は、可変的応答を含み、よって、一部の例において、第1レバーアームは、第2レバーアームとは独立して応答することができる。したがって、二分岐襟エレベータは、一部の例において、図3Aに説明されているもののような、連続襟エレベータからの様々な利点を提供する。
【0042】
二分岐襟エレベータのレバーアームは、一例において、履物製品の踵端部の周りに延び得る。二分岐襟エレベータのレバーアームは、別の例において、踵端部の一部を巻き付ける前に終決し得る(たとえば、遠位端部)。さらに、第1レバーアームは、第2レバーアームとは異なる長さを有し得、これは、レバーアームのそれぞれによる基部への少なくとも1つの連結が存在する非対称構成をもたらすと考慮される。第1レバーアームは、履物製品の長手方向の長さに沿って第1箇所で基部の第1箇所から延び得、第2レバーアームは、第1箇所とは異なる履物製品の長手方向の長さに沿って第2箇所で基部から延びることが、さらに考慮される。
【0043】
履物製品510は、ソール512に結合されたアッパー514を含み、アッパー514は、足首の襟536を備えた足首領域526を含む。足首の襟536は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟536は、ソール512により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟536は、ソール512からより遠く位置決めされる。
【0044】
また、履物製品510は襟エレベータ550を含み、襟エレベータ550は、踵領域524および/または足首領域526の近くにあるアッパー514に結合され、足首の襟536を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ550をアッパー514(踵領域524および/または足首領域526の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ550は、概してアッパー514、踵領域524、足首領域526に結合されるか、足首の襟336に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0045】
例示の目的で、アッパー514は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0046】
第1レバーアーム552および第2レバーアーム554は、基部558にモノリシックである。モノリシック構成とは、ジョイントまたは継ぎ目のない材料で形成または構成されるものをいう。したがって、第2レバーアーム554と基部558との間の接合部559において、接合部559、または襟リフトと基部との間の他の接合部には、ジョイント、継ぎ目、または他の連結が存在しない。その代わりに、基部558を形成する材料は、第2レバーアーム554に連続的に延びる。たとえば、レバーアームおよび基部は、一例において、共通作業における共通部分として成形作業などによって形成され得る。
【0047】
基部558は、ソール512の足対向表面に、またはその近くに貼り付けられ、基部558は、アウトソールの一部、ミッドソールの一部、インソールの一部、ストローベルの一部、これらのソール層のうち任意の層の間に積層された材料のプレートもしくはシート、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。特に、基部558は、レバーアーム552および554が固定されている硬質の部分またはセクションを含み得る。
【0048】
図6は、本明細書の態様による、襟エレベータ650を有する代替の履物製品610を示す。具体的に、襟エレベータは、近位端部602および遠位端部604を有する第1レバーアーム652と、近位端部606および遠位端部608を有する第2レバーアーム654と、で構成された二分岐襟エレベータの一例である。
【0049】
二分岐襟エレベータのレバーアームは、一例において、履物製品の踵端部の周りに延び得る。二分岐襟エレベータのレバーアームは、別の例において、踵端部の一部を巻き付ける前に終決し得る(たとえば、遠位端部)。さらに、第1レバーアームは、第2レバーアームとは異なる長さを有し得、これは、レバーアームのそれぞれによる基部への少なくとも1つの連結が存在する非対称構成をもたらすと考慮される。第1レバーアームは、履物製品の長手方向の長さに沿って第1箇所で基部の第1箇所から延び得、第2レバーアームは、第1箇所とは異なる履物製品の長手方向の長さに沿って第2箇所で基部から延びることが、さらに考慮される。
【0050】
履物製品610は、ソール612に結合されたアッパー614を含み、アッパー614は、足首の襟636を備えた足首領域626を含む。足首の襟636は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟636は、ソール612により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟636は、ソール612からより遠く位置決めされる。
【0051】
また、履物製品610は襟エレベータ650を含み、襟エレベータ650は、踵領域624および/または足首領域626の近くにあるアッパー614に結合され、足首の襟636を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ650をアッパー614(踵領域624および/または足首領域626の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ650は、概してアッパー614、踵領域624、足首領域626に結合されるか、足首の襟336に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0052】
例示の目的で、アッパー614は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0053】
第1レバーアーム652および第2レバーアーム654は、基部658とは別個であり、それに結合される。結合構成は、可逆的に結合されてもよく、または永久的に結合されてもよい。永久的ジョイントは、接着剤接合、溶接、または要素間の不可逆的な化学的または物理的連結をもたらす他の方法によって起こり得る。構成要素間の可逆的結合は、ジョイントを生成する機械的連結によって達成され得る。たとえば、図6は、近位端部606からラッチ618が延びるスロット616を有する基部658を示す。スロット616に挿入される場合、ラッチ618は、基部658および第2レバーアーム654を機械的に結合する。機械的な結合は、摩擦、スナップ、ラチェット、圧縮および他の技法によって、ラッチおよびスロットを形成する材料の干渉を介して行われ得る。基部658とレバーアームとの間にジョイントを有することにより、レバーアームが基部と結合される前にレバーアームがアッパーに組み込まれ得るため、履物製品の組み立ては単純化され得る。したがって、ソール612であってもよく、またはソール612と一体化されてもよい基部658は、履物製品のための伝統的な方式で組み立てられ得、アッパー614は、レバーアームと、次いでソール612と、レバーアームを有するアッパー614とを組み込みながら、より伝統的な方式で組み立てられ得る。たとえば、ソール612がアッパー614と結合されることによって、レバーアームは、基部と同時に結合され得る。
【0054】
基部658は、ソール612の足対向表面に、またはその近くに貼り付けられ、基部658は、アウトソールの一部、ミッドソールの一部、インソールの一部、ストローベルの一部、これらのソール層のうち任意の層の間に積層された材料のプレートもしくはシート、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。特に、基部658は、レバーアーム652および654が固定されている硬質の部分またはセクションを含み得る。
【0055】
図7は、本明細書の態様による、襟エレベータ750を有する代替の履物製品710を示す。具体的に、襟エレベータは、近位端部702および遠位端部704を有する第1レバーアーム752と、近位端部707および遠位端部708を有する第2レバーアーム754と、で構成された二分岐襟エレベータの一例である。
【0056】
二分岐襟エレベータのレバーアームは、一例において、履物製品の踵端部の周りに延び得る。二分岐襟エレベータのレバーアームは、別の例において、踵端部の一部を巻き付ける前に終決し得る(たとえば、遠位端部)。さらに、第1レバーアームは、第2レバーアームとは異なる長さを有し得、これは、レバーアームのそれぞれによる基部への少なくとも1つの連結が存在する非対称構成をもたらすと考慮される。第1レバーアームは、履物製品の長手方向の長さに沿って第1箇所で基部の第1箇所から延び得、第2レバーアームは、第1箇所とは異なる履物製品の長手方向の長さに沿って第2箇所で基部から延びることが、さらに考慮される。
【0057】
履物製品710は、ソール712に結合されたアッパー714を含み、アッパー714は、足首の襟736を備えた足首領域726を含む。足首の襟736は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟736は、ソール712により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟736は、ソール712からより遠く位置決めされる。本明細書で提供されるように、ソールは、アウトソール、ミッドソールおよびインソール、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。
【0058】
また、履物製品710は襟エレベータ750を含み、襟エレベータ750は、踵領域724および/または足首領域726の近くにあるアッパー714に結合され、足首の襟736を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ750をアッパー714(踵領域724および/または足首領域726の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ750は、概してアッパー714、踵領域724、足首領域726に結合されるか、足首の襟337に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0059】
例示の目的で、アッパー714は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0060】
第1レバーアーム752および第2レバーアーム754は、ソール712などの基部とは別個であり、それに組み込まれる。構成要素の組み込みには、1つの構成要素を形成した後、別の構成要素を形成することが含まれる。たとえば、第1レバーアーム752および第2レバーアーム754は、ソールが形成される前に、または形成されることによって、ソール712(またはアウトソール、ミッドソール、インソールなどのソールの一部、あるいはソールの箇所)を成形するために使用される工具内に位置決めされ得る。たとえば、レバーアームのそれぞれは、ポリマー組成物が導入(たとえば、注入または注湯)されるモールド内に位置決めされ得る。ポリマー組成物の導入によって、ポリマー組成物は、ソール712に内蔵されるアンカー部分716、718を取り囲み、近位端部から遠位端部まで延びるレバーアームの部分は、露出したままである。追加の例において、キャビティ、開口、または他の容積は、ソール712の初期形成中に、または形成後の作業の結果として維持され得、よって、アンカー716、718は、それらの空間に挿入され、次いで、アンカーを維持する容積を材料で充填するなどの2次プロセスによってその中に内蔵され得る。この例において、レバーアームは、ソールと、両方の初期形成後に導入され得るが、2次プロセスは、ソールを形成した材料に相補的なポリマー材料を硬化させることなどによって、ソールおよびレバーアームを組み込む。
【0061】
アンカー716、718は、任意のサイズまたは形状を有し得る。示された態様において、アンカー716、718は、踵方向に延び、レバーアームの近位端部のそれぞれでソール712に生成された開口を通った離脱に抵抗する断面形状を有する。代替の態様において、アンカーは、ソールの足対向表面上の組み込み点から足指方向に延び得ると考慮される。さらに他の例において、アンカーは、ソールの足対向表面上の組み込み点から逆方向(たとえば、踵方向および足指方向)に延び得ると考慮される。アンカーには、サイズと、配向と、形状とのさらなる任意の組み合わせが考慮される。
【0062】
図8は、本明細書の態様による、襟エレベータ850を有する代替の履物製品810を示す。具体的に、襟エレベータ850は、近位端部802および遠位端部804を有する第1レバーアーム852と、近位端部806および遠位端部808を有する第2レバーアーム854と、で構成された二分岐襟エレベータの一例である。
【0063】
二分岐襟エレベータのレバーアームは、一例において、履物製品の踵端部の周りに延び得る。二分岐襟エレベータのレバーアームは、別の例において、踵端部の一部を巻き付ける前に終決し得る(たとえば、遠位端部)。さらに、第1レバーアームは、第2レバーアームとは異なる長さを有し得、これは、レバーアームのそれぞれによる基部への少なくとも1つの連結が存在する非対称構成をもたらすと考慮される。第1レバーアームは、履物製品の長手方向の長さに沿って第1箇所で基部の第1箇所から延び得、第2レバーアームは、第1箇所とは異なる履物製品の長手方向の長さに沿って第2箇所で基部から延びることが、さらに考慮される。
【0064】
履物製品810は、ソール812に結合されたアッパー814を含み、アッパー814は、足首の襟836を備えた足首領域826を含む。足首の襟836は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟836は、ソール812により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟836は、ソール812からより遠く位置決めされる。
【0065】
また、履物製品810は襟エレベータ850を含み、襟エレベータ850は、踵領域824および/または足首領域826の近くにあるアッパー814に結合され、足首の襟836を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ850をアッパー814(踵領域824および/または足首領域826の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ850は、概してアッパー814、踵領域824、足首領域826に結合されるか、足首の襟338に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0066】
例示の目的で、アッパー814は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0067】
図8は基部の異なる態様を示し、ここで基部816は、アッパーの一部(たとえば、ヒールカウンター)、ミッドソール側壁の一部、またはこれらの任意の組み合わせに取り付けられ得、基部816は、図5の基部558について説明されている方式で中底を通って延びることとは対照的に、履物製品の裏面を巻き付ける。これは、前に提供された図4A図4Cと類似した構成であるが、二分岐襟エレベータを有する。基部816は、本明細書で議論された他の基部と同様に、レバーアームのうち1つ以上とモノリシックであるか、結合されるか、そうでなければ形成され得る。また、ソール812の足対向表面の上にある上位縁を有するものが示されているが、代替の態様において、基部816は、ソール812内へ凹んでいるか、組み込まれ得ると考慮される。
【0068】
図5図8に示したように、襟エレベータは分岐し得、よって、第1レバーアームおよび第2レバーアームの遠位端部は、中央連結バンドなしに互いに独立していると考慮される。いくつかの態様は、二分岐レバーアームのそれぞれがアッパーの少なくとも一部を形成する材料で固定されると考慮されるが、二分岐レバーアームを間接的に結合するこの共通材料でさえ、依然として互いに独立したものと見なされるため分岐する。また、二分岐レバーアームの遠位端部間に任意の隙間(以下で図9Bおよび図9Cに示す)が形成され得ると考慮される。たとえば、隙間は、1mm未満であってもよく、または他の例においては100cmを超えてもよい。ゲームは、直立位置の遠位端部の間からアッパーの表面に沿って測定され得る。
【0069】
全体にわたって考慮され、かつ前述したように、基部、基部とレバーアームとの間のジョイント/結合/延び、レバーアームのサイズ、レバーアームの形状、レバーアームの断面、基部とレバーアームとの間の角度、基部および/またはレバーアームの位置、ならびにレバーアームの配向の任意の組み合わせが、二分岐襟エレベータに関連して考慮される。また、襟エレベータおよび基部に関連して本明細書で提供された任意の材料は、二分岐襟エレベータ構成に適用可能であると考慮される。
【0070】
図9Aおよび図9Bは、本開示の一態様による、二分岐襟エレベータ950およびヒールプル916を有する別の履物製品910を示す。図9Aおよび図9Bにおいて先に注目すべき点は、二分岐襟エレベータ950の遠位端部904、908とヒールプル916との間の重畳の欠如である。以下でより詳しく議論されるように、ヒールプル916は、二分岐襟エレベータ950に関連して足首の襟936を直立状態に立てるのに効果的である。さらに、ヒールプル916は、以下で説明するように、足首領域926でアッパー914を二分岐襟エレベータ950のレバーアーム間の足指方向箇所から踵方向箇所に戻すのに効果的であり、これは、着用過程中に起こり得る。
【0071】
履物製品910は、ソール912に結合されたアッパー914を含み、アッパー914は、足首の襟936を備えた足首領域926を含む。足首の襟936は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟936は、ソール912により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟936は、ソール912からより遠く位置決めされる。
【0072】
また、履物製品910は襟エレベータ950を含み、襟エレベータ950は、踵領域924および/または足首領域926近くにあるアッパー914に結合され、足首の襟936を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ950をアッパー914(踵領域924および/または足首領域926の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ950は、概してアッパー914、踵領域924、足首領域926に結合されるか、足首の襟339に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0073】
図5図8の開示は、図9Aおよび図9Bのヒールプル構成に適用可能であり、よって組み込まれる。たとえば、任意の基部構造体が実装され得る(たとえば、モノリシック、ジョイント、組み込みおよび/またはU字形)。二分岐襟エレベータ950は、第1レバーアーム952および第2レバーアーム954を含む。第1レバーアーム952は、遠位端部904を有し、第2レバーアーム954は、遠位端部908を有する。距離922は、遠位端部904および908間で延びる。距離922は、各遠位端部の最遠位点間の直線として測定される。この例において、直線測定値は、踵端部の周りのアッパー914の湾曲を考慮しない。代替の例においては、距離を遠位端部間のアッパーに沿って(たとえば、踵の湾曲に沿って)測定することができると考慮される。
【0074】
ヒールプル916は、ループとして示されているが、ヒールプル916は、タブ、または任意の厚さもしくは層の数を有する他の材料で置き換えられ得ると考慮される。ヒールプルは、アッパー914と一体形成されてもよく、またはアッパー914と結合されてもよい。ヒールプル916は、結合箇所918で足首領域926のアッパー914から延びる。結合箇所918は、一例において、機械的締結箇所(たとえば、ステッチ、リベット、スナップ)または接合箇所(たとえば、溶接、接着)であり得る。結合箇所918はまた、別の例において、ヒールプル916がより内部の箇所から外部に延びる、アッパー914の外層の開口部であり得る。結合箇所は、アッパー914上のヒールプル916の最下位箇所(たとえば、ソール912に最も近い)であり得る。ヒールプル916は、結合箇所918で幅920を有する。一例において、幅920は、直線測定値である。代替の例において、幅920は、意図した構成にある場合、アッパー914の表面にわたって測定される。
【0075】
図9Aおよび図9Bは、幅920が距離922よりも小さいことを示している。したがって、この例において、ヒールプル916は、遠位端部904にも遠位端部908にも重畳しない。したがって、この例において、ヒールプル916は、足首領域926がぎざぎざになっている場合(たとえば、踵端部で意図した凸形状とは対照的に、踵端部で凹状である場合)、第1レバーアーム952と第2レバーアーム954との間で足首領域926を取り返すために使用可能である。エレベータ襟構成の変化に基づいて距離922が拡張されることにより、一例においては、履物製品の着用中に凹部の形成の可能性が増加する。したがって、ヒールプルは、足首領域926に抵抗して、意図した凸状構成にそれを戻すように(外部から見る場合)、襟エレベータ950と協力して作動する。
【0076】
図10Aおよび図10Bは、本開示の一態様による、二分岐襟エレベータ1050およびヒールプル1016を有する別の履物製品1010を示す。図10Aおよび図10Bにおいて先に注目すべき点は、二分岐襟エレベータ1050の遠位端部1004、1008とヒールプル1016との間の重畳である。以下でより詳しく議論されるように、ヒールプル1016は、二分岐襟エレベータ1050に関連して足首の襟1036を直立状態に立てるのに効果的である。さらに、ヒールプル1016は、以下で説明するように、足首領域1026でアッパー1014を二分岐襟エレベータ1050のレバーアーム間の足指方向箇所から踵方向箇所に戻すのに効果的であり、これは、着用過程中に起こり得る。
【0077】
履物製品1010は、ソール1012に結合されたアッパー1014を含み、アッパー1014は、足首の襟1036を備えた足首領域1026を含む。足首の襟1036は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟1036は、ソール1012により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟1036は、ソール1012からより遠く位置決めされる。
【0078】
また、履物製品1010は襟エレベータ1050を含み、襟エレベータ1050は、踵領域1024および/または足首領域1026の近くにあるアッパー1014に結合され、足首の襟1036を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ1050をアッパー1014(踵領域1024および/または足首領域1026の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ1050は、概してアッパー1014、踵領域1024、足首領域1026に結合されるか、足首の襟3310に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0079】
図5図8の開示は、図10Aおよび図10Bのヒールプル構成に適用可能であり、よって組み込まれる。たとえば、任意の基部構造体が実装され得る(たとえば、モノリシック、ジョイント、組み込みおよび/またはU字形)。二分岐襟エレベータ1050は、第1レバーアーム1052および第2レバーアーム1054を含む。第1レバーアーム1052は、遠位端部1004を有し、第2レバーアーム1054は、遠位端部1008を有する。距離1022は、遠位端部1004および1008間で延びる。距離1022は、各遠位端部の最遠位点間の直線として測定される。この例において、直線測定値は、踵端部の周りのアッパー1014の湾曲を考慮しない。代替の例においては、距離を遠位端部間のアッパーに沿って(たとえば、踵の湾曲に沿って)測定することができると考慮される。
【0080】
ヒールプル1016は、ループとして示されているが、ヒールプル1016は、タブ、または任意の厚さもしくは層の数を有する他の材料で置き換えられ得ると考慮される。ヒールプルは、一体形成されてもよく、アッパー1014と結合されてもよい。ヒールプル1016は、結合箇所1018で足首領域1026のアッパー1014から延びる。結合箇所1018は、一例において、機械的締結箇所(たとえば、ステッチ、リベット、スナップ)または接合箇所(たとえば、溶接、接着)であり得る。結合箇所1018はまた、別の例において、ヒールプル1016がより内部の箇所から外部に延びる、アッパー1014の外層の開口部であり得る。結合箇所は、アッパー1014上のヒールプル1016の最下位箇所(たとえば、ソール1012に最も近い)であり得る。ヒールプル1016は、結合箇所1018で幅920を有する。一例において、幅920は、直線測定値である。代替の例において、幅920は、意図した構成にある場合、アッパー1014の表面にわたって測定される。
【0081】
図10Aおよび図10Bは、幅920が距離1022よりも大きいことを示している。したがって、この例において、ヒールプル1016は、遠位端部1004および遠位端部1008の両方に重畳する。したがって、この例において、ヒールプル1016は、着用過程中に足首領域926の凹状変形に抵抗するために遠位端部間に間接的に結合されたブリッジの追加を支援する。たとえば、ヒールプル1016は、襟エレベータ1050が足首の襟1036を直立位置に戻すときに役立つだけでなく、ヒールプル1016は、遠位端部1004および1008間に形成された隙間で材料の厚さを増加させることにより、アッパー1014がこれらの間の凹状変形に抵抗することにも役立つ。
【0082】
図10Cは、本明細書の態様による、図10Bの切断線10C-10Cに沿う履物製品の断面図を提供する。この例示的な構成に示したように、内側材料1021(たとえば、ライナー)は、第1レバーアーム1052の内部側上にあり、外部材料1019は、第1レバーアーム1052の外部表面上にある。ヒールプルは、第1レバーアーム1052の一部と重畳するものとして示されている。また、外部材料1019は、ヒールプルが二分岐襟エレベータと間接的に結合されるように、第1レバーアーム1052とヒールプル1016との間に位置決めされる。したがって、ヒールプル1016は、この例において、アッパー1014の一部であり、襟エレベータは、二分岐(たとえば、非連続的)状態で維持される。ヒールプル1016と第1レバーアーム1052との間に外部材料(または任意の材料)を介在させることにより、第1レバーアームおよび第2レバーアームが独立して移動することができる。
【0083】
二分岐襟エレベータが図9A図10Cで示されているが、ヒールプルを代替の襟エレベータに関連して使用することができると考慮される。たとえば、連続襟エレベータ、非対称襟エレベータ、または波形襟エレベータはすべて、本明細書で提供されるヒールプルに関連して使用され得る。
【0084】
図11は、本開示の一態様による襟エレベータ1150および襟スライド1116を有する別の履物製品1110を示す。襟スライド1116により、着用動作中に着用者の足がよく進入するようになる。たとえば、襟スライドは、着用動作に役立つ角度でアッパー1114の踵端部箇所1118から踵方向に延びる。
【0085】
履物製品1110は、ソール1112に結合されたアッパー1114を含み、アッパー1114は、足首の襟1136を備えた足首領域1126を含む。足首の襟1136は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟1136は、ソール1112により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟1136は、ソール1112からより遠く位置決めされる。
【0086】
また、履物製品1110は襟エレベータ1150を含み、襟エレベータ1150は、踵領域1124および/または足首領域1126の近くにあるアッパー1114に結合され、足首の襟1136を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ1150をアッパー1114(踵領域1124および/または足首領域1126の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ1150は、概してアッパー1114、踵領域1124、足首領域1126に結合されるか、足首の襟3311に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0087】
図5図8の開示は、図11および図12の襟スライド構成に適用可能であり、よって組み込まれる。たとえば、任意の基部構造体が実装され得る(たとえば、モノリシック、ジョイント、組み込みおよび/またはU字形)。二分岐襟エレベータ1150は、第1レバーアームおよび第2レバーアーム1154を含む。第1レバーアームは、遠位端部を有し、第2レバーアーム1154は、遠位端部1108を有する。
【0088】
水平線1103は、通常の配向および箇所での履物製品1110の接地平面を表わすように示されている。線1103は、ソール1112の地面接触表面1101に接する。線1103から延びる多数の基準線が示されている。一番目は線1105である。線1105は、踵端部1118に近接した襟スライド1116から延びる接線を表わす。前述したように、踵端部1118は、襟スライド1116に移行する前にアッパー1114の前方箇所(たとえば、踵方向)である。基準線1113は、ソール1112上の踵方向箇所とアッパー1114上の最も踵方向の箇所との間で延びて、襟スライド1116への移行時に踵端部1118を決定ことに役立つ。線1105は、線1103と角度1107を形成する。
【0089】
第2線1109は、第2レバーアーム1154の近位端部1106に対する接線方向に延びる基準線である。第2線1109は、線1103と角度1111を形成する。一例において、襟スライドが履物製品1110の着用に効果的に役立つように、角度1107は角度1111よりも小さいことが考慮される。一部の例において、角度1111は60度以下である。他の態様において、角度1111は45度以下である。一部の例において、角度1107は45度以下である。追加の例において、角度1107は35度以下である。いくつかの態様において、提供された角度によって、効果的な襟スライド1116が提供される。
【0090】
襟スライドは、1118で近位端部、すなわち足首の襟1136の最上部踵端部を有する。襟スライドは、足首の襟1136でアッパー1114とモノリシックであり得る。他の態様において、足首の襟1136は、足首の襟1136でアッパー1114と結合される別個の構成要素であり得る。いくつかの態様において、襟スライド1116は、着用動作中に襟スライド1115に力が加えられる場合でも、襟スライド1115が足首の襟1136への傾斜インターフェースを維持するように、変形に対して少なくとも部分的に抵抗性がある。また、示されているように、レバーアーム1154の遠位端部は、襟スライド1116よりも下位(たとえば、下)にあると考慮される。このような相対的位置決めは、着用動作中に着用者の足によって加えられる下方への力が、足首の襟1136を襟エレベータ1150に抵抗して降下状態に移動させ始めることを可能にする。
【0091】
図12は、本開示の一態様による襟エレベータ1250および襟スライド1216を有する別の履物製品1210を示す。襟スライド1216により、着用動作中に着用者の足がよく進入するようになる。たとえば、襟スライドは、着用動作に役立つ角度でアッパー1214の踵端部箇所1218から踵方向に延びる。図12は、図11の履物製品1110よりも低いプロフィールの踵端部を有する代替的な足首の襟の構成を提供する。
【0092】
履物製品1210は、ソール1212に結合されたアッパー1214を含み、アッパー1214は、足首の襟を備えた足首領域1226を含む。足首の襟は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟は、ソール1212により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟は、ソール1212からより遠く位置決めされる。
【0093】
また、履物製品1210は襟エレベータ1250を含み、襟エレベータ1250は、踵領域1224および/または足首領域1226の近くにあるアッパー1214に結合され、足首の襟を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ1250をアッパー1214(踵領域1224および/または足首領域1226の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ1250は、概してアッパー1214、踵領域1224、足首領域1226に結合されるか、足首の襟3312に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。二分岐襟エレベータ1250は、第1レバーアームおよび第2レバーアーム1254を含む。第1レバーアームは、遠位端部を有し、第2レバーアーム1254は、遠位端部1208を有する。
【0094】
水平線1203は、通常の配向および箇所での履物製品1210の接地平面を表わすように示されている。線1203は、ソール1212の地面接触表面1201に接する。線1203から延びる多数の基準線が示されている。一番目は線1205である。線1205は、踵端部1218に近接した襟スライド1216から延びる接線を表わす。前述したように、踵端部1218は、襟スライド1216に移行する前にアッパー1214の前方箇所(たとえば、踵方向)である。基準線1213は、ソール1212上の踵方向箇所とアッパー1214上の最も踵方向の箇所との間で延びて、襟スライド1216への移行時に踵端部1218を決定ことに役立つ。線1205は、線1203と角度1207を形成する。
【0095】
第2線1209は、第2レバーアーム1254の近位端部1206に対する接線方向に延びる基準線である。第2線1209は、線1203と角度1211を形成する。一例において、襟スライドが履物製品1210の着用に効果的に役立つように、角度1207は角度1211よりも小さいことが考慮される。一部の例において、角度1211は60度以下である。他の態様において、角度1211は45度以下である。一部の例において、角度1207は45度以下である。追加の例において、角度1207は35度以下である。いくつかの態様において、提供された角度によって、効果的な襟スライド1216が提供される。
【0096】
襟スライドは、1218で近位端部、すなわち足首の襟の最上部踵端部を有する。襟スライドは、足首の襟でアッパー1214とモノリシックであり得る。他の態様において、足首の襟は、足首の襟でアッパー1214と結合される別個の構成要素であり得る。いくつかの態様において、襟スライド1216は、着用動作中に襟スライド1215に力が加えられる場合でも、襟スライド1215が足首の襟への傾斜インターフェースを維持するように、変形に対して少なくとも部分的に抵抗性がある。また、示されているように、レバーアーム1254の遠位端部は、襟スライド1216よりも下位(たとえば、下)にあると考慮される。このような相対的位置決めは、着用動作中に着用者の足によって加えられる下方への力が、足首の襟を襟エレベータ1250に抵抗して降下状態に移動させ始めることを可能にする。
【0097】
二分岐襟エレベータが図9A図10Cで示されているが、ヒールプルを代替の襟エレベータに関連して使用することができると考慮される。たとえば、連続襟エレベータ、非対称襟エレベータ、または波形襟エレベータはすべて、本明細書で提供されるヒールプルに関連して使用され得る。
【0098】
図13Aおよび図13Bは、本開示の一態様による二分岐襟エレベータ1350および襟ステイ1316を有する別の履物製品1310を示す。図13Aは、履物製品1310の側面斜視図を提供する反面、図13Bは、履物製品1310の踵端部の図を提供する。
【0099】
図13Aおよび図13Bにおいて先に注目すべき点は、二分岐襟エレベータ1350の遠位端部1304、1308と襟ステイ1316との間の重畳の欠如である。以下でより詳しく議論されるように、襟ステイ1316は、足首領域1326でアッパー1314を戻して、着用動作中に足首の襟1336の凹部の形成に抵抗するのに効果的である。
【0100】
履物製品1310は、ソール1312に結合されたアッパー1314を含み、アッパー1314は、足首の襟1336を備えた足首領域1326を含む。足首の襟1336は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟1336は、ソール1312により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟1336は、ソール1312からより遠く位置決めされる。
【0101】
また、履物製品1310は襟エレベータ1350を含み、襟エレベータ1350は、踵領域1324および/または足首領域1326の近くにあるアッパー1314に結合され、足首の襟1336を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ1350をアッパー1314(踵領域1324および/または足首領域1326の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ1350は、概してアッパー1314、踵領域1324、足首領域1326に結合されるか、足首の襟3313に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0102】
図5図8の開示は、図13Aおよび図13Bの襟ステイ構成に適用可能であり、よって組み込まれる。たとえば、任意の基部構造体が実装され得る(たとえば、モノリシック、ジョイント、組み込みおよび/またはU字形)。二分岐襟エレベータ1350は、第1レバーアーム1352および第2レバーアーム1354を含む。第1レバーアーム1352は、遠位端部1304を有し、第2レバーアーム1354は、遠位端部1308を有する。距離1320は、襟ステイ1316の遠位端部1308と第2端部1318との間で延びる。距離1321は、襟ステイ1316の遠位端部1304と第1端部1319との間で延びる。したがって、この例において、襟ステイ1316と二分岐襟エレベータ1350のレバーアームとの間には重畳が存在しない。
【0103】
襟ステイ1316は、足首領域1326でアッパー1314よりも大きい剛性(すなわち、剛性は、加えられた力に応答して物体が変形に抵抗する程度である)を有するポリマー組成物である。襟ステイ1316によって提供される補充的な剛性は、着用動作中に凹形状への変形に抵抗する。さらに、襟ステイ1316と襟エレベータ1350の遠位端部との間の重畳を防止することにより、襟エレベータ1350は、第1レバーアーム1352と第2レバーアーム1354との間で、より大きく独立的に移動し、これは、一部の例において襟エレベータ1350の動作に役立ち得る。
【0104】
図14Aおよび図14Bは、本開示の一態様による、二分岐襟エレベータ1450および襟ステイ1416を有する別の履物製品1410を示す。図14Aおよび図14Bにおいて先に注目すべき点は、二分岐襟エレベータ1450の遠位端部1404、1408と襟ステイ1416との間の重畳である。以下でより詳しく議論されるように、襟ステイ1416は、二分岐襟エレベータ1450に関連して、足首領域1426でアッパー1414が、以下で説明するように着用過程中に二分岐襟エレベータ1450のレバーアーム間の凹状構造に変形されることを防止するのに効果的である。
【0105】
履物製品1410は、ソール1412に結合されたアッパー1414を含み、アッパー1414は、足首の襟1436を備えた足首領域1426を含む。足首の襟1436は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟1436は、ソール1412により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟1436は、ソール1412からより遠く位置決めされる。
【0106】
また、履物製品1410は襟エレベータ1450を含み、襟エレベータ1450は、踵領域1424および/または足首領域1426の近くにあるアッパー1414に結合され、足首の襟1436を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ1450をアッパー1414(踵領域1424および/または足首領域1426の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ1450は、概してアッパー1414、踵領域1424、足首領域1426に結合されるか、足首の襟3314に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0107】
図5図8の開示は、図14A図14Cの襟ステイ構成に適用可能であり、よって組み込まれる。たとえば、任意の基部構造体が実装され得る(たとえば、モノリシック、ジョイント、組み込みおよび/またはU字形)。二分岐襟エレベータ1450は、第1レバーアーム1452および第2レバーアーム1454を含む。第1レバーアーム1452は、遠位端部1404を有し、第2レバーアーム1454は、遠位端部1408を有する。襟ステイ1416は、遠位端部1404および1408の両方と重畳する。
【0108】
襟ステイ1416と二分岐襟エレベータ1350との重畳は、着用動作中に履物製品1410に挿入される着用者の足によって生じる、足指方向への力の伝達を可能にする。足首領域1426において、アッパー1414に比して襟ステイ1416の剛性の増大は、襟エレベータ1350に足指方向の力を伝達するのに効果的である。このような力の伝達は、足首の襟1436が凹形状への変形に抵抗することを可能にする。言い換えれば、襟ステイ1416は、足指方向の力を、以後に第1レバーアーム1452および第2レバーアーム1454を通って伝達されるように、ブリッジとしての横方向の力に変換して、足首の襟が足指端部に向かって内向きに変形されることを防止するのに効果的である。
【0109】
図14Cは、本明細書の態様による、図14Bの切断線14C-14Cに沿う履物製品の断面図を提供する。この例示的な構成に示したように、内側材料1421(たとえば、ライナー)は、第1レバーアーム1452の内部側上にあり、外部材料1419は、第1レバーアーム1452の外部表面上にある。襟ステイ1416は、第1レバーアーム1452の一部と重畳するものとして示されている。また、外部材料1419は、襟ステイ1416が二分岐襟エレベータと間接的に結合されるように、第1レバーアーム1452と襟ステイ1416との間に位置決めされる。したがって、襟ステイ1416は、この例において、アッパー1414の一部であり、襟エレベータは、二分岐(たとえば、非連続的)状態で維持される。襟ステイ1416と第1レバーアーム1452との間に外部材料1419(または任意の材料)を介在させることにより、第1レバーアームおよび第2レバーアームが独立して移動することができる。
【0110】
二分岐襟エレベータが図14A図14Cで示されているが、襟ステイを代替の襟エレベータに関連して使用することができると考慮される。たとえば、連続襟エレベータ、非対称襟エレベータ、または波形襟エレベータはすべて、本明細書で提供される襟ステイに関連して使用され得る。
【0111】
図15に目を向けると、本明細書の態様による、襟エレベータ1550を有する履物製品1510が示されている。具体的に、襟エレベータは、近位端部1502および遠位端部1504を有する第1レバーアーム1552で構成された非対称襟エレベータの一例である。非対称襟エレベータは、第1レバーアームの遠位端部1504がソールなどの基部とは非連続的である一方、近位端部1502が基部と連続するか、結合されるか、組み込まれるか、そうでなければ連結されるため、図3Aの襟エレベータ350とは区別される。
【0112】
非対称襟エレベータは、一部の例において、履物アセンブリに利点を提供する。連続襟エレベータの周りに履物アッパーを形成するか、組み立て中に履物アッパーのチャネルを通じて履物の第1側面から第2側面に連続襟エレベータをスレッディングする代わりに、一例においては、非対称襟エレベータが、レバーアームの両端部上の基部に対するレバーアームの非連続的な特性に起因して、より容易に組み込まれ得る。非対称襟エレベータのさらなる利点は、遠位端部1504における材料および関連重量の減少を含み得る。連続襟エレベータに比して非対称襟エレベータのさらに他の潜在的な利点は、可変的応答を含み、よって、一例において第1レバーアームは、履物製品の他の側面に比べて、履物製品の第1側面上で異なる応答を有する。したがって、非対称襟エレベータは、一部の例において、図3Aに説明されているもののような、連続襟エレベータからの様々な利点を提供する。
【0113】
非対称襟エレベータのレバーアームは、一例において、履物製品の踵端部の周りに延び得る。非対称襟エレベータのレバーアームは、別の例において、踵端部の一部を巻き付ける前に終決し得る(たとえば、遠位端部)。
【0114】
履物製品1510は、ソール1512に結合されたアッパー1514を含み、アッパー1514は、足首の襟1536を備えた足首領域1526を含む。足首の襟1536は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟1536は、ソール1512により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟1536は、ソール1512からより遠く位置決めされる。
【0115】
また、履物製品1510は襟エレベータ1550を含み、襟エレベータ1550は、踵領域1524および/または足首領域1526の近くにあるアッパー1514に結合され、足首の襟1536を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ1550をアッパー1514(踵領域1524および/または足首領域1526の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ1550は、概してアッパー1514、踵領域1524、足首領域1526に結合されるか、足首の襟3316に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0116】
例示の目的で、アッパー1514は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0117】
第1レバーアーム1552は、基部1558にモノリシックである。モノリシック構成とは、ジョイントまたは継ぎ目のない材料で形成または構成されるものをいう。したがって、第1レバーアーム1552と基部1558との間の接合部において、接合部には、ジョイント、継ぎ目、または他の連結が存在しない。その代わりに、基部1558を形成する材料は、第2レバーアーム1554に連続的に延びる。たとえば、レバーアームおよび基部は、一例において、共通作業における共通部分として成形作業などによって形成され得る。
【0118】
基部1558は、ソール1512の足対向表面に、またはその近くに貼り付けられ、基部1558は、アウトソールの一部、ミッドソールの一部、インソールの一部、ストローベルの一部、これらのソール層のうち任意の層の間に積層された材料のプレートもしくはシート、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。特に、基部1558は、レバーアーム1552および1554が固定されている硬質の部分またはセクションを含み得る。
【0119】
図16は、本明細書の態様による、襟エレベータ1650を有する代替の履物製品1610を示す。具体的に、襟エレベータは、近位端部1602および遠位端部1604を有する第1レバーアーム1652で構成された非対称襟エレベータの一例である。
【0120】
非対称襟エレベータのレバーアームは、一例において、履物製品の踵端部の周りに延び得る。非対称襟エレベータのレバーアームは、別の例において、踵端部の一部を巻き付ける前に終決し得る(たとえば、遠位端部)。
【0121】
履物製品1610は、ソール1612に結合されたアッパー1614を含み、アッパー1614は、足首の襟1636を備えた足首領域1626を含む。足首の襟1636は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟1636は、ソール1612により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟1636は、ソール1612からより遠く位置決めされる。
【0122】
また、履物製品1610は襟エレベータ1650を含み、襟エレベータ1650は、踵領域1624および/または足首領域1626の近くにあるアッパー1614に結合され、足首の襟1636を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ1650をアッパー1614(踵領域1624および/または足首領域1626の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ1650は、概してアッパー1614、踵領域1624、足首領域1626に結合されるか、足首の襟3316に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0123】
例示の目的で、アッパー1614は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0124】
第1レバーアーム1652は、基部1658とは別個であり、それに結合される。結合構成は、可逆的に結合されてもよく、または永久的に結合されてもよい。永久的ジョイントは、接着剤接合、溶接、または要素間の不可逆的な化学的または物理的連結をもたらす他の方法によって起こり得る。構成要素間の可逆的結合は、ジョイントを生成する機械的連結によって達成され得る。たとえば、図16は、遠位端部1606からラッチ1618が延びるスロット1616を有する基部1658を示す。スロット1616に挿入される場合、ラッチ1618は、基部1658および第1レバーアーム1652を機械的に結合する。機械的な結合は、摩擦、スナップ、ラチェット、圧縮および他の技法によって、ラッチおよびスロットを形成する材料の干渉を介して行われ得る。基部1658とレバーアームとの間にジョイントを有することにより、レバーアームが基部と結合される前にレバーアームがアッパーに組み込まれ得るため、履物製品の組み立ては単純化され得る。したがって、ソール1612であってもよく、またはソール1612と一体化されてもよい基部1658は、履物製品のための伝統的な方式で組み立てられ得、アッパー1614は、レバーアームと、次いでソール1612と、レバーアームを有するアッパー1614とを組み込みながら、より伝統的な方式で組み立てられ得る。たとえば、ソール1612がアッパー1614と結合されることによって、レバーアームは、基部と同時に結合され得る。
【0125】
基部1658は、ソール1612の足対向表面に、またはその近くに貼り付けられ、基部1658は、アウトソールの一部、ミッドソールの一部、インソールの一部、ストローベルの一部、これらのソール層のうち任意の層の間に積層された材料のプレートもしくはシート、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。特に、基部1658は、レバーアーム1652が固定されている硬質の部分またはセクションを含み得る。
【0126】
図17は、本明細書の態様による、襟エレベータ1750を有する代替の履物製品1710を示す。具体的に、襟エレベータは、近位端部1702および遠位端部1704を有する第1レバーアーム1752で構成された非対称襟エレベータの一例である。
【0127】
非対称襟エレベータのレバーアームは、一例において、履物製品の踵端部の周りに延び得る。非対称襟エレベータのレバーアームは、別の例において、踵端部の一部を巻き付ける前に終決し得る(たとえば、遠位端部)。
【0128】
履物製品1710は、ソール1712に結合されたアッパー1714を含み、アッパー1714は、足首の襟17316を備えた足首領域17216を含む。足首の襟1736は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟1736は、ソール1712により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟1736は、ソール1712からより遠く位置決めされる。
【0129】
また、履物製品1710は襟エレベータ1750を含み、襟エレベータ1750は、踵領域1724および/または足首領域1726の近くにあるアッパー1714に結合され、足首の襟1736を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ1750をアッパー1714(踵領域1724および/または足首領域1726の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ1750は、概してアッパー1714、踵領域1724、足首領域1726に結合されるか、足首の襟1736に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0130】
例示の目的で、アッパー1714は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0131】
第1レバーアーム1752は、ソール1712などの基部とは別個であり、それに組み込まれる。構成要素の組み込みには、1つの構成要素を形成した後、別の構成要素を形成することが含まれる。たとえば、第1レバーアーム1752は、ソールが形成される前に、または形成されることによって、ソール1712(またはソールの一部)を成形するために使用される工具内に位置決めされ得る。たとえば、レバーアームは、ポリマー組成物が導入(たとえば、注入または注湯)されるモールド内に位置決めされ得る。ポリマー組成物の導入によって、ポリマー組成物は、ソール1712に内蔵されるアンカー部分1716を取り囲み、近位端部から遠位端部まで延びるレバーアームの部分は、露出したままである。追加の例において、キャビティ、開口、または他の容積は、ソール1712の初期形成中に維持され得、よって、アンカー1716は、それらの空間に挿入され、次いで、アンカーを維持する容積を材料で充填するなどの2次プロセスによってその中に内蔵され得る。この例において、レバーアームは、ソールと、両方の初期形成後に導入され得るが、2次プロセスは、ソールを形成した材料に相補的なポリマー材料を硬化させることなどによって、ソールおよびレバーアームを組み込む。
【0132】
アンカー1716は、任意のサイズまたは形状を有し得る。示された態様において、アンカー1716は、踵方向に延び、レバーアームの近位端部でソール1712に生成された開口を通った離脱に抵抗する断面形状を有する。代替の態様において、アンカーは、ソールの足対向表面上の組み込み点から足指方向に延び得ると考慮される。さらに他の例において、アンカーは、ソールの足対向表面上の組み込み点から逆方向(たとえば、踵方向および足指方向)に延び得ると考慮される。アンカーには、サイズと、配向と、形状とのさらなる任意の組み合わせが考慮される。
【0133】
図18は、本明細書の態様による、襟エレベータ1850を有する代替の履物製品1810を示す。具体的に、襟エレベータ1850は、近位端部1802および遠位端部1804を有する第1レバーアーム1852で構成された非対称襟エレベータの一例である。
【0134】
非対称襟エレベータのレバーアームは、一例において、履物製品の踵端部の周りに延び得る。非対称襟エレベータのレバーアームは、別の例において、踵端部の一部を巻き付ける前に終決し得る(たとえば、遠位端部)。
【0135】
履物製品1810は、ソール1812に結合されたアッパー1814を含み、アッパー1814は、足首の襟1836を備えた足首領域1826を含む。足首の襟1836は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟1836は、ソール1812により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟1836は、ソール1812からより遠く位置決めされる。
【0136】
また、履物製品1810は襟エレベータ1850を含み、襟エレベータ1850は、踵領域1824および/または足首領域1826の近くにあるアッパー1814に結合され、足首の襟1836を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ1850をアッパー1814(踵領域1824および/または足首領域1826の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ1850は、概してアッパー1814、踵領域1824、足首領域1826に結合されるか、足首の襟1836に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0137】
例示の目的で、アッパー1814は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0138】
図18は基部の異なる態様を示し、ここで基部1816は、アッパーの一部(たとえば、ヒールカウンター)、ミッドソール側壁の一部、またはこれらの任意の組み合わせに取り付けられ得、基部1816は、図15の基部1558について説明されている方式で中底を通って延びることとは対照的に、履物製品の裏面を巻き付ける。これは、前に提供された図4A図4Cと類似した構成であるが、非対称襟エレベータを有する。基部1816は、本明細書で議論された他の基部と同様に、レバーアームとモノリシックであるか、結合されるか、そうでなければ形成され得る。また、ソール1812の足対向表面の上にある上位縁を有するものが示されているが、代替の態様において、基部1816は、ソール1812内へ凹んでいるか、組み込まれ得ると考慮される。
【0139】
全体にわたって考慮され、かつ前述したように、基部、基部とレバーアームとの間のジョイント/結合/延び、レバーアームのサイズ、レバーアームの形状、レバーアームの断面、基部とレバーアームとの間の角度、基部および/またはレバーアームの位置、ならびにレバーアームの配向の任意の組み合わせが、非対称襟エレベータに関連して考慮される。また、襟エレベータおよび基部に関連して本明細書で提供された任意の材料は、非対称襟エレベータ構成に適用可能であると考慮される。
【0140】
図19Aおよび図19Bは、本開示の一態様による波形襟エレベータ1950を有する別の履物製品1910を示す。図19Aは、直立状態の履物製品1910を示し、図19Bは、降下状態の履物製品1910を示す。
【0141】
履物製品1910は、ソール1912に結合されたアッパー1914を含み、アッパー1914は、足首の襟1936を備えた足首領域1926を含む。足首の襟1936は、降下状態(図19B)と直立状態(図19A)との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟1936は、ソール1912により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟1936は、ソール1912からより遠く位置決めされる。
【0142】
また、履物製品1910は襟エレベータ1950を含み、襟エレベータ1950は、踵領域1924および/または足首領域1926の近くにあるアッパー1914に結合され、足首の襟1936を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ1950をアッパー1914(踵領域1924および/または足首領域1926の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ1950は、概してアッパー1914、踵領域1924、足首領域1926に結合されるか、足首の襟1936に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0143】
例示の目的で、アッパー1914は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0144】
波形襟エレベータ1950は、近位端部1902および遠位端部1904を有する第1レバーアーム1952と、近位端部1906および遠位端部1908を有する第2レバーアーム1954と、で構成される。この例において、レバーアームは、本質的に波形である。波形レバーアームは、レバーアームの近位端部と遠位端部との間の長さの少なくとも一部に対して交互方向に、波状、曲線または鋭角であり得る連続的な曲線を有するレベルアームである。波形構造体は、少なくとも2つの方式の動的変化に効果的である。第1方式の変化または移動は、張力が加えられた(たとえば、図19Aおよび図19B)、または圧縮された(たとえば、図20Aおよび図20B)バネと非常に類似しており、長手方向の長さに沿った延伸である。第2方式の変化または移動は、構造体が湾曲または屈折して構造体の1つ以上の波形部分の形状または形態を変化させることによって、波形構造体によって画定される平面(たとえば、連続的な方向変化が起こる平面)内で行われる。したがって、例示的な波形構造体は、図19Aおよび図19Bの場合に延伸および屈折に弾力的に順応して、着用のためのより広い開口を生成した後、着用者の足を中心に履物製品を固定するために元の位置に戻るのに効果的である。
【0145】
直立状態の図19Aには、近位端部1902と遠位端部1904との間に長さ1916を有する第1レバーアーム1952が示されている。さらに、第1レバーアーム1952の上位側の波形の間には、例示的な角度1917が示されている。図19Bの降下状態で、第1レバーアーム1952の長さは、長さ1918として示されており、第1レバーアーム1952の上位側の波形の間には、角度1919が示されている。上述したように、波形構造体は、弾力的に延伸および屈折して、着用を補助するのに効果的である。したがって、長さ1918は、降下状態でその延伸に相当する長さ1916よりも長い。同様に、角度1919は、降下状態を達成するために起こる屈折または関節接合を表わすよう、角度1917よりも大きい。波形レバーアームが、本明細書で提供された弾力性材料のために形成されると考慮されるため、波形構造体は、延伸および屈折に対してバイアスされて直立状態に戻るのに効果的である。
【0146】
第1レバーアーム1952および第2レバーアーム1954は、モノリシックであるか、別個であるか、結合されるか、組み込まれるか、そうでなければ基部1958に連結され得る。基部1958は、ソール1912の足対向表面に、またはその近くに貼り付けられ、基部1958は、アウトソールの一部、ミッドソールの一部、インソールの一部、ストローベルの一部、これらのソール層のうち任意の層の間に積層された材料のプレートもしくはシート、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。特に、基部1958は、レバーアーム1952および1954が固定されている硬質の部分またはセクションを含み得る。1つ以上の波形レバーアームに関連して、任意の基部構成が考慮される。
【0147】
図20Aおよび図20Bは、本開示の一態様による波形襟エレベータ2050を有する別の履物製品2010を示す。図20Aは、直立状態の履物製品2010を示す一方、図20Bは、降下状態の履物製品2010を示す。
【0148】
履物製品2010は、ソール2012に結合されたアッパー2014を含み、アッパー2014は、足首の襟2036を備えた足首領域2026を含む。足首の襟2036は、降下状態(図20B)と直立状態(図20A)との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟2036は、ソール2012により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟2036は、ソール2012からより遠く位置決めされる。
【0149】
また、履物製品2010は襟エレベータ2050を含み、襟エレベータ2050は、踵領域2024および/または足首領域2026の近くにあるアッパー2014に結合され、足首の襟2036を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ2050をアッパー2014(踵領域2024および/または足首領域2026の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ2050は、概してアッパー2014、踵領域2024、足首領域2026に結合されるか、足首の襟2036に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0150】
例示の目的で、アッパー2014は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0151】
波形襟エレベータ2050は、近位端部2002および遠位端部2004を有する第1レバーアーム2052で構成される。第1レバーアーム2052は、この例において、踵端部に位置決めされ、これは、物品のアキレス領域とも呼ばれ得る。このような構成は、内側と外側との間でより垂直に配向されて中央に位置しているため、時々背骨構造体または靴べら構造体とも呼ばれ得る。第1レバーアーム1952には、本質的に弾力があり、本来、図20Aの直立状態が選好される。しかし、履物製品2010の着用中に、襟エレベータ2050は圧縮可能であり、履物製品の長手方向(図20Bの例においては踵方向)に屈折し得る。このような圧縮性は、近位端部2002と遠位端部2004との間で延びる図20Aの長さ2016と、図20Bの長さ2018との差によって立証される。長さ2018は、長さ2016よりも小さい。圧縮性はまた、第1レバーアーム2052の波形の角度変化によって立証され得る。図20Aの直立状態における波形の角度2017は、図20Bの降下状態における波形の角度2019よりも大きい。
【0152】
第1レバーアーム2052は、モノリシックであるか、別個であるか、結合されるか、組み込まれるか、そうでなければ基部2058に連結され得る。基部2058は、ソール2012の足対向表面に、またはその近くに貼り付けられ、基部2058は、アウトソールの一部、ミッドソールの一部、インソールの一部、ストローベルの一部、これらのソール層のうち任意の層の間に積層された材料のプレートもしくはシート、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。特に、基部2058は、レバーアーム2052が固定されている硬質の部分またはセクションを含み得る。波形レバーアームに関連して、任意の基部構成が考慮される。
【0153】
図21は、本開示の一態様による、C字形の二分岐襟エレベータ2150を有する別の履物製品2110を示す。
【0154】
履物製品2110は、ソール2112に結合されたアッパー2114を含み、アッパー2114は、足首の襟2136を備えた足首領域2126を含む。足首の襟2136は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟2136は、ソール2112により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟2136は、ソール2112からより遠く位置決めされる。
【0155】
また、履物製品2110は襟エレベータ2150を含み、襟エレベータ2150は、踵領域2124および/または足首領域2126の近くにあるアッパー2114に結合され、足首の襟2136を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ2150をアッパー2114(踵領域2124および/または足首領域2126の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ2150は、概してアッパー2114、踵領域2124、足首領域2126に結合されるか、足首の襟2136に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0156】
例示の目的で、アッパー2114は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0157】
C字形の襟エレベータ2150は、近位端部2102および遠位端部2104を有する第1レバーアーム2152と、近位端部2106および遠位端部2108を有する第2レバーアーム2154と、で構成される。この例において、レバーアームは「C」プロフィールを有し、近位端部および遠位端部は、湾曲した中央部分の踵方向にある。代わりに、「C」プロフィールは、本明細書のいくつかの態様のために、反対配向(近位端部および遠位端部が足指方向にある)に位置決めされ得ると考慮される。C字形の構造は、垂直方向への弾力的圧縮に効果的である。さらに、C字形は、着用動作中に踵方向に転がるか、そうでなければ移動して、履物製品への足の進入のための接近をさらに許容し得ると考慮される。
【0158】
第1レバーアーム2152および第2レバーアーム2154は、モノリシックであるか、別個であるか、結合されるか、組み込まれるか、そうでなければ基部2158に連結され得る。基部2158は、ソール2112の足対向表面に、またはその近くに貼り付けられ、基部2158は、アウトソールの一部、ミッドソールの一部、インソールの一部、ストローベルの一部、これらのソール層のうち任意の層の間に積層された材料のプレートもしくはシート、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。特に、基部2158は、レバーアーム2152および2154が固定されている硬質の部分またはセクションを含み得る。1つ以上のC字形のレバーアームに関連して、任意の基部構成が考慮される。
【0159】
図22は、本開示の一態様による、バイアスされた襟エレベータ2250を有する別の履物製品2210を示す。
【0160】
履物製品2210は、ソール2212に結合されたアッパー2214を含み、アッパー2214は、足首の襟2236を備えた足首領域2226を含む。足首の襟2236は、降下状態と直立状態との間で移動可能である。降下状態で、足首の襟2236は、ソール2212により近く位置決めされ、直立状態で、足首の襟2236は、ソール2212からより遠く位置決めされる。
【0161】
また、履物製品2210は襟エレベータ2250を含み、襟エレベータ2250は、踵領域2224および/または足首領域2226の近くにあるアッパー2214に結合され、足首の襟2236を降下状態から直立状態に移動させるように動作可能である。襟エレベータ2250をアッパー2214(踵領域2224および/または足首領域2226の近くにある)に結合する限り、このような結合の形態は多様であり得る。たとえば、襟エレベータ2250は、概してアッパー2214、踵領域2224、足首領域2226に結合されるか、足首の襟2236に結合されるか、あるいはこれらのあらゆるすべての組み合わせが可能である。
【0162】
例示の目的で、アッパー2214は、仮想の破線によって示され、襟エレベータは、アッパーに対して様々な箇所に配置され得る。たとえば、襟エレベータは、踵領域、足首領域、足首の襟、またはこれらのあらゆるすべての組み合わせにおいて、外部層と内側ライニングとの間に、少なくとも部分的に、場合によって完全に貼り付けられ得る。別の態様において、襟エレベータは少なくとも部分的に露出しており、アッパーの外側または外部表面に配置され得る。さらなる態様において、襟エレベータの少なくとも一部は、内側ライニングの内側の足対向表面上に配置され得る。別の態様において、襟エレベータは履物製品の外部に配置され得、タブ、熱かしめ、接合剤、ステッチまたはその他の結合により足首の襟の踵部分に取り付けられ得る。
【0163】
襟エレベータ2250は、箇所2207で基部2258と柔軟に結合される踵構造体2201から形成される。踵構造体は、足首の襟2236の近くにある上端縁2209に上位方向に延びる。踵構造体2201は、任意の材料であり得るが、態様において、踵構造体2201は、踵領域2224のアッパー2214よりも大きい剛性を有する材料で形成される。踵構造体2201は、本明細書でレバーアームまたは第1レバーアームとも呼ばれ得る。踵構造体2201は、内側から外側方向に延びる曲線を有するものとして示されている。一例において、この曲線は、踵構造体2201の屈折(たとえば、示した直立状態から降下状態に移動)に対する抵抗を向上させる。たとえば、着用動作中に、上端縁2209は踵方向に、そしてソール2212に向かって移動して、履物製品内へのより大きな接近を提供し得る。踵領域2224のこのような方向性移動は、いくつかの方式でバイアスされる。
【0164】
第1バイアス方式は、踵領域2224による、内側から外側方向への上述の湾曲である。湾曲は、曲線の変形が起こって踵構造体2201が降下状態に屈折することによって、屈折に対する自然な抵抗を提供する。第2バイアス方式は、踵構造体2201を形成する材料の弾力特性である。降下状態を達成するために変形される踵構造体2201の少なくとも一部を、本明細書で提供されるような弾力性材料で形成することにより、直立状態への復帰力が提供される。第3バイアス方式は、第1弾力性部材2203および第2弾力性部材2205によって提供される。弾力性部材は、たとえば踵構造体2201よりも低いヤング率を有するように、本質的に弾性であり得る。弾力性部材のそれぞれは、直立状態から降下状態への移行に抵抗するのに効果的な配向に、ソール2212(たとえば、基部2258)と踵構造体2201との間で延びる。例示的な態様において、弾力性部材は、スパンデックスまたは他の弾性材料などのエラストマー組成物から形成され得る。弾力性部材のそれぞれは、ソール2212、基部2258、および/または踵構造体2201に組み込まれるか、接合されるか、機械的に取り付けられるか、そうでなければ連結され得る。
【0165】
踵構造体2201は、モノリシックであるか、別個であるか、結合されるか、組み込まれるか、そうでなければ基部2258に連結され得る。基部2258は、ソール2212の足対向表面に、またはその近くに貼り付けられ、基部2258は、アウトソールの一部、ミッドソールの一部、インソールの一部、ストローベルの一部、これらのソール層のうち任意の層の間に積層された材料のプレートもしくはシート、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。特に、基部2258は、踵構造体2201が固定されている硬質の部分またはセクションを含み得る。踵構造体2201に関連して、任意の基部構成が考慮される。
【0166】
図23は、本開示の一態様による、連続襟エレベータ2350および多重部分基部2358を有する別の履物製品2310を示す。多重部分基部2358は、一部の例において多くの利点を提供し得る基部構造体の別の例である。第1例においては、多重部分基部2358を、襟エレベータ構成要素が延びる第1アンカー2301および第2アンカー2303で構成することにより、履物製品2310の柔軟性が増大する。たとえば、アンカーは、これが結合されるソール2312よりも硬質の材料から形成される場合、ソール2312の機能の一部を制限し得る。たとえば、柔軟性、および足支持表面としての順応能力は、足の下の連続的な基部構造体によって妨害され得るが、多重部分基部を有すると、基部要素の独立的な移動を可能にして、力の変化を相殺する。力の変化をよりよく相殺するこの能力は、一例において、ソール2312とアンカーとの間の結合に起因して、ソール2312の応答特性にも転換され得る。
【0167】
多重部分基部2358の利点の別の例を、組み立てという観点から見てみる。多重部分基部を有すると、基部を形成する複数の部分に、類似したサイズまたは寸法の単一基部ユニットを位置決めおよび固定する場合に比して、より小さい部分を位置決めすることが、組み立て時のさらなる柔軟性を提供し得るので、履物製品の代替の組み立てが可能となる。さらに、一部の例において、材料コストの節減および重量の減少は、モノリシックな基部と比較して、多重部分基部で達成され得ると考慮される。
【0168】
連続襟エレベータ2350は、モノリシックであるか、別個であるか、結合されるか、組み込まれるか、そうでなければ基部2358に連結され得る。基部2358は、ソール2312の足対向表面に、またはその近くに貼り付けられ、基部2358は、アウトソールの一部、ミッドソールの一部、インソールの一部、ストローベルの一部、上記に提供したソールに組み込まれた/内蔵された、これらのソール層のうち任意の層の間に積層された材料のプレートもしくはシート、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。特に、基部2358は、襟エレベータ2350が固定されている硬質の部分またはセクションを含み得る。
【0169】
図24は、本開示の一態様による、アッパー2414、二分岐襟エレベータ2450および多重部分基部2458を有する別の履物製品2410を示す。多重部分基部2458は、第1アンカー2401および第2アンカー2403で構成される。
【0170】
二分岐襟エレベータ2450は、モノリシックであるか、別個であるか、結合されるか、組み込まれるか、そうでなければ基部2458に連結され得る。基部2458は、ソール2412の足対向表面に、またはその近くに貼り付けられ、基部2458は、アウトソールの一部、ミッドソールの一部、インソールの一部、ストローベルの一部、ソールに組み込まれた/内蔵された、これらのソール層のうち任意の層の間に積層された材料のプレートもしくはシート、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。特に、基部2458は、襟エレベータ2450が固定されている硬質の部分またはセクションを含み得る。
【0171】
図25A図26Cは、本明細書の態様によって、基部と襟エレベータとを調整可能な配向で連結する様々な例を示す。調整可能な配向は、ソールおよび/または共通襟エレベータなどの共通基部が、様々なスタイルの履物と、様々なサイズの履物と、履物の直立状態と降下状態との間の様々なバイアス特性と、に関連して使用されることを可能にする。さらに、共通基部は、調整可能な配向で連結されることによって、異なる襟エレベータを収容し得ると考慮される。同様に、共通襟エレベータは、調整可能な配向で連結されることによって、異なる基部と結合され得ると考慮される。
【0172】
図25Aは、アッパー2514、ソール2512、および可変連結部2559を有する履物製品2510を示す。ソール2512は、この例において基部として機能する。2つの異なる襟エレベータ構成が示されている。第1襟エレベータ2550Aは、図25Bの分解図で最もよく見られるように、マルチファセット型(multi-faceted)開口部2503から延びるものとして示されている。図25Bを参照し続けると、マルチファセット型開口部2503は、襟エレベータ2550Aの近位端部2502で対応するファセット型構造体2501と係合するのに効果的な、多くの別個のファセットを含む。この例には、マルチファセット型開口部2503およびファセット型構造体2501の両方に関連した構造体(たとえば、逆構造形状)があり、これによって、2つの要素間の可変配向係合が可能となる。たとえば、図25Aに戻ると、第1襟エレベータ2550Aは、水平基準2517に対して角度2505で配向され得、代替の襟エレベータ2550Bは、水平基準2517に対して角度2507で配向され得る。襟エレベータ2550Aおよび2550Bの両方は、異なる長さを有するが、共通ソール2512および共通アッパー2514に関連して示されているため、これらは、異なる角度でマルチファセット型開口部に配向されて、アッパー2514との適切な嵌めを提供する。2つの襟エレベータのうち1つの襟エレベータを選択することによって、所望のバイアス力、角度、スタイルなどを達成し得る。
【0173】
図25Bは、雌雄構成を示しており、雄部分は、襟エレベータから延びるが、一例においては、雌雄構成が反転してもよく、よって、雄要素は基部から延び、襟エレベータは雌型連結点を提供すると考慮される。また、ファセット型構造体2501とファセット型開口部2503との間の連結は、永久的に結合されてもよく(たとえば、接着剤、化学的ボディング)、または取り外し可能に結合されてもよい(たとえば、圧縮嵌め)と考慮される。一例において、ファセット型構造体2501とファセット型開口部2503との間の配向は、可変的嵌めおよび襟エレベータの機能を達成するように,着用者によって調整され得る。
【0174】
図25Cは、本明細書の態様によって、共通ソール2512を維持しながら、図25Aのアッパー2514とは異なるスタイルのアッパー2515を有する別の履物製品2513を示す。図25Cは、共通基部(たとえば、ソール2512)が、異なるアッパーと対を成し得る方式、襟エレベータと基部との間の可変配向連結が、組み立て時の自由度を提供する方式と、を立証するのに効果的である。言い換えれば、共通基部と襟エレベータ(複数可)との間の可変配向連結を活用することで、共通基部を異なるアッパー構成に使用することができる。これによって、履物が襟エレベータを備えられるようにしながら、履物の製造業者のための発明者および工具の必要性を減少させ得る。
【0175】
図25Cはまた、共通基部用の異なる襟エレベータ構成の柔軟性を立証するのに効果的である。第1襟エレベータ2550Cは、水平基準2517から角度2509を形成する。第2襟エレベータ2550Dは、水平基準2517から第2角度2511を形成する。したがって、可変構成は、可変配向連結により達成され得る。
【0176】
図26A図26Cは、代替の可変連結構成を提供する。具体的に、図25Bに示したように、相互に関連した形状を有する、対応する雄型構造体および雌型構造体を有する代わりに、図26A図26Cの可変連結構成は、非相補的な形状の雄型構造体および雌型構造体を提供する。具体的に、図26Bで最もよく見られるように、雄型構造体2601は、直線断面を有し、マルチファセット型開口部2603は、非直線断面(たとえば、星形、内部スプロケットの形状)を有する。このような非相補的な形状は、一例において、十分な相互作用表面を有する対称的な雄突起を収容するために襟エレベータの近位端部を拡大せずに、襟エレベータが雄型構成要素の相互作用表面(たとえば、直線形雄突起の主表面)を有することを可能にする。
【0177】
図26Aおよび図26Bは、アッパー2614、ソール2612、および可変連結部2659を有する別の履物製品2610を提供する。履物製品2610は、可変連結部によって提供される、設計、工具および在庫の柔軟性を強調するために、代替の襟エレベータ、第1襟エレベータ2650A、および第2襟エレベータ2650Bを示す。第1襟エレベータ2650Aは、水平基準2617から角度2605を形成し、第2襟エレベータ2650Bは、水平基準2617から第2角度2607を形成する。
【0178】
図26Bは、履物製品2610の分解斜視図を提供する。雄型構造体2601は、襟エレベータ2650Aの遠位端部2602から延びる。これは、直線断面を有する構造体として示されているが、任意の断面形状も考慮される。マルチファセット型開口部2603はまた、様々な角度で雄型構造体2601を受容および固定するように適合された、多くのファセットを有するものとして示されている。
【0179】
図26Cは、本明細書の態様によって、共通ソール2612を維持しながら、図26Aのアッパー2614とは異なるスタイルのアッパー2615を有する別の履物製品2613を示す。図26Cは、共通基部(たとえば、ソール2612)が、異なるアッパーと対を成し得る方式、襟エレベータと基部との間の可変配向連結が、組み立て時の自由度を提供する方式と、を立証するのに効果的である。言い換えれば、共通基部と襟エレベータ(複数可)との間の可変配向連結を活用することで、共通基部を異なるアッパー構成に使用することができる。これによって、履物が襟エレベータを備えられるようにしながら、履物の製造業者のための発明者および工具の必要性を減少させ得る。
【0180】
図26Cはまた、共通基部用の異なる襟エレベータ構成の柔軟性を立証するのに効果的である。第1襟エレベータ2650Cは、水平基準2617から角度2609を形成する。第2襟エレベータ2650Dは、水平基準2617から第2角度2611を形成する。したがって、可変構成は、可変配向連結により達成され得る。
【0181】
図27A図28Cは、本明細書の態様による、スライド襟エレベータの変形を示す。図27図27Cは、近位端部2702に突起2705を有するスライド襟エレベータ2750の第1例を示す。突起2705は、バイアス要素/材料を収容するスロット2701内に延びる。スロット2701は、ソール2712などの基部に形成される。スロット2701は、突起2705がスライド可能に固定されるチャネルを提供する。運動経路は、スロット2701の形状に基づいて制限される。示したように、運動経路は線形であるが、様々な襟エレベータの動作を達成するために他の運動経路を活用できることが考えられる。スロットは、足指方向にある第1端部と、踵方向にある第2端部と、を有する。したがって、一例において、足首の襟が直立状態にある場合、第1レバーアームの近位端部は、スロットの第2端部(たとえば、スロットの踵方向端部)からより近位にあり、足首の襟が降下状態にある場合、第1レバーアームの近位端部は、スロットの第2端部から遠位にある(たとえば、スロットの足指方向端部により近い)。
【0182】
襟エレベータ2750は、本明細書で提供された任意の方式でアッパー2714と固定されると考慮される。したがって、履物製品を着用するために足首の襟2736に力を加えるとき、力は、足首の襟2736から転換され、これによって足の挿入のために履物を開放するようにアッパー2714が降下する(たとえば、押しつぶされる)。力は、襟エレベータ2750を通ってさらに転換されて、スロット2701によって指示された運動に変換される。襟エレベータが着用動作中に力の荷重を伝達することによって、突起2705は、スロット2701内でスライドおよび枢動する。スロット2701は、バネ2703などのバイアスメカニズムを含む。バネ2703は、圧縮力に抵抗して襟エレベータ2750を直立状態に付勢するバネとして示されているが、バネ抵抗張力は、類似した応答を達成するために、スロット2701内の突起2705の反対側に使用され得ると考慮される。バネ2703は、様々なレベルのバイアス力を提供するように調整され得る。また、スロット2701のサイズを調整して、襟エレベータの応答を調整するために、運動経路の長さおよび進路を変更し得る。
【0183】
図27Bは、図27Aからの分解斜視図を示す。図27Cは、降下状態の図27Aの履物製品を示す。具体的に、襟エレベータ2750は、突起2705をスロット2701内で前方に押し出して、バネ2703を圧縮する。バネ2703の圧縮は、突起2705に復帰力を加えて、襟エレベータ2750を直立状態に付勢する。
【0184】
図28図28Cは、近位端部2802に突起2805を有するスライド襟エレベータ2850の第2例を示す。突起2805は、バイアス要素を収容するスロット2801内に延びる。スロット2801は、ソール2812などの基部に形成される。スロット2801は、突起2805がスライド可能に固定されるチャネルを提供する。運動経路は、スロット2801の形状に基づいて制限される。示したように、運動経路は線形であるが、様々な襟エレベータの動作を達成するために他の運動経路を活用できることが考えられる。
【0185】
襟エレベータ2850は、本明細書で提供された任意の方式でアッパー2814と固定されると考慮される。したがって、履物製品を着用するために足首の襟2836に力を加えるとき、力は、足首の襟2836から転換され、これによって足の挿入のために履物を開放するようにアッパー2814が降下する(たとえば、押しつぶされる)。力は、襟エレベータ2850を通ってさらに転換されて、スロット2801によって指示された運動に変換される。襟エレベータが着用動作中に力の荷重を伝達することによって、突起2805は、スロット2801内でスライドおよび枢動する。スロット2801は、弾力性材料2803などのバイアスメカニズムを含む。弾力性材料は、より圧縮されていない状態に戻る圧縮可能な材料である。弾力性材料の例としては、発泡組成物などのポリマー組成物が挙げられるが、これに限定されない。例としては、EVAなどのソール材料に関連して参照される材料も挙げられる。
【0186】
特定の態様において、スロット2801は、ソール2812用のモールド工具に挿入されたフレームワークから形成されると考慮される。フレームワークは、ソール形成作業中にソール形成材料をスロットに含めることを可能にする。次いで、フレームワークは、ソール材料とスロット内の弾力性材料との間にバリアを提供し、よって、スロット内の弾力性材料は、ソールを形成する材料に対して独立的に移動可能である。言い換えれば、ソールの形成中に、スロットはまた、ソール形成材料と同一の弾力性材料で充填され得ると考慮される。フレームワークは、弾力性材料によってバイアスされた突起の繰り返し移動を案内するためのトラックも提供する。
【0187】
図28Bは、図28Aからの分解斜視図を示す。図28Cは、降下状態の図28Aの履物製品を示す。具体的に、襟エレベータ2850は、突起2805をスロット2801内で前方に押し出して、弾力性材料2803を圧縮する。弾力性材料2803の圧縮は、突起2805に復帰力を加えて、襟エレベータ2850を直立状態に付勢する。
【0188】
図27A図28Cの概念、および関連した開示は、本明細書で提供された様々な態様に関連して使用されると考慮される。たとえば、様々なサイズおよび形状を有する異なる襟エレベータは、スライドの概念に関連して使用され得る。
【0189】
図29A図32Cは、本明細書の態様による、レバーアーム構成の変形を提供する。特に、本開示の全体にわたって考慮される様々な態様に関連して、任意のレバーアームの変形が使用され得ると考慮される。
【0190】
図29Aは、本開示の一態様による、基部2958から延びる可変断面襟エレベータ2950を有する別の履物製品2910を示す。図29Aの各切断線に沿う図29Bおよび図29Cに示したように、襟エレベータは、第1箇所で第1配向を有した後、第2箇所で第2配向に移行する移行幾何学形状(transitional geometry)を有する。たとえば、図29Bの断面は、襟エレベータ2950の近位端部の近くにあり、長軸が履物製品2910の長手方向軸と整列された楕円形断面を有する。襟エレベータが基部2958から離れる上位方向に延びるとき、断面は、図29Cに示したもの(依然として眼球形断面である)に移行するが、長軸は、履物製品2910の内側から外側方向に向かっていない。
【0191】
履物を着用するために着用者が足で足首の襟を圧迫したりして足首の襟に加えられる一部の力には、本質的に方向性があるため、断面形状の可変配向は、変形が起こり得る襟エレベータの長さに沿った箇所と、変形の発生の方式と、を操作するのに効果的であり得る。たとえば、襟エレベータ2950は、断面の短軸方向(すなわち、長軸に垂直な方向)に変形しやすい可能性がある。この例において、着用動作中に襟エレベータ2950に力が加えられることによって、襟エレベータは、断面29Bで外向きに(たとえば、履物の内部から離れるように)屈折し得、襟エレベータは、断面29Cで履物の長手方向軸の方向に屈折し得る。このような可変変形方向は、断面29Bでの変形に基づいて、内側から外側方向への足首の襟の拡張を可能にし、断面29Cでの変形に基づいて、足指から治癒方向への拡張を可能にし得る。したがって、可変断面は、一例において、襟エレベータの使用に役立つ変形を操作するのに効果的である。
【0192】
図30Aは、本開示の一態様による、別の可変断面襟エレベータ3050を有する別の履物製品3010を示す。この例において、襟エレベータ3050が基部3058から離れるように延びるにつれ、斜めな断面を有すると、襟エレベータの長さに沿う可変的変形が可能となる。図30Bで見られるように、図30Cに示した断面よりも大きい表面積を有する第1断面が提供される。断面30Bは、断面30Cよりも基部3058に近接している。したがって、襟エレベータ3050は、基部から離れるように延びるにつれ、先細りする。この可変断面は変形を操作し、よって、初期変形は、より高い箇所(たとえば、襟エレベータの遠位端部により近い)で起こり、足を履物に入れたりして追加の力が加えられることによって、引き続き変形が起こるにつれ、一例において、変形(たとえば、屈折)は、基部3058により近い部分で起こる。図30A図30Cでは直線断面が示されているが、斜めな断面が、任意の断面形状から形成され得ると考慮される。
【0193】
図31Aは、本開示の一態様によるアッパー3114と、ソール31112と、基部3158から延びる可変スリット襟エレベータ3150と、を有する別の履物製品3110を示す。襟エレベータ3150内に延びる複数のスリットが示されている。スリットは、工学的疲労点(ここで、変形の発生の可能性が高い)を提供する。この例において、スリットは、足指端部対向表面上に配置されて、直立状態から降下状態への移行に役立つように、踵端部方向変形を促進する。また、図31Aの襟エレベータ3150の拡大側面斜視図である図31Bでは、スリットの斜めが注目される。近位端部に比して遠位端部において、長さ当たりのスリットの集中度が高いことがわかる。このような斜めは、初期に変形が遠位端部で起こることを促進し、追加の力が加えられるにつれて、変形は、近位端部の方向に移っていく。スリットは、特定方向の変形も促進する。たとえば、内側から外側への変形ではなく、長手方向の変形を促進するために、促進される方向に延びるスリットが活用され得る。
【0194】
図32Aは、本開示の一態様による、アッパー3214と、ソール3212と、基部3258から延びる別の可変断面襟エレベータ3250と、を有する別の履物製品3210を示す。襟エレベータ3250は、その長さに沿って可変断面形状を有する。断面32Bにおいて、襟エレベータは、図32Bに示したように、履物の長手方向に長軸を有する楕円形断面形状を有する。襟エレベータ3250の遠位端部により近い断面32Cは、図32Cで見られるように、円形状の異なる断面を有する。
【0195】
可変的形状の断面を有することによって、初期変形が起こる箇所を操作し得る。また、可変断面形状により、一部の例において、材料の使用量が減少し、快適な着用が可能になる。長円形から円形断面への移行が示されているが、任意の順序および任意の数で形状を任意に組み合わせることが、本明細書の態様によって活用され得ると理解される。さらに、2つ以上の断面形状間の円滑な移行が、すべての態様において起こるとは限らない。その代わりに、襟エレベータを操作する場合、2つの断面形状間の突然の移行が起こり得る。
【0196】
単数形(「a」、「an」、「the」)、「少なくとも1つ」および「1つ以上」は、項目のうち少なくとも1つが存在することを示すように相互交換的に使用され得る。これらの用語が使用される場合、文脈上別段に明示しない限り、当該項目は複数存在し得る。本明細書において、パラメータ(たとえば、量または条件)のすべての数値は、添付の請求項を含む文脈に鑑み、別段に明示的または明確に示していない限り、「約」という用語が実際に数値の前にあるか否かを問わず、「約」によってすべての場合において変更されることであると理解されたい。「約」とは、記述された数値が多少の不正確性(値の正確性への若干の近接、値におおよそあるいは合理的に近似、ほぼ)を許容することを示す。「約」によって提供される不正確性が、このような一般的な意味として当業界で別段に理解されない場合、本明細書で用いられる「約」は、このようなパラメータを測定および使用する通常の方法で生じ得る最小限の変動を示す。また、範囲の開示は、すべての値と当該範囲内のさらに分割された範囲とを具体的に開示するものと理解されたい。参照されたすべての参考文献は、その全文が本明細書に組み込まれる。
【0197】
「備える(comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」という用語は包括的であり、したがって、記述された特徴、ステップ、動作、要素または構成要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、ステップ、動作、要素もしくは構成要素の存在または付加を排除しない。ステップ、プロセスおよび動作の手順は、可能な場合変更され得、さらなるまたは代替のステップが採用され得る。本明細書で用いられる「または」という用語は、リストに挙げられた関連項目の任意の1つおよびすべての組み合わせを含む。「のいずれか」という用語は、参照される項目「のうちいずれか1つ」を含む、参照される項目の任意の可能な組み合わせを含むものと理解される。「のいずれか」という用語は、参照される請求項「のうちいずれか1つ」を含む、添付の請求項のうち参照される請求項の任意の可能な組み合わせを含むものと理解される。
【0198】
一貫性および便宜のために、図示の例に対応する本詳細な説明全体に、方向の形容詞が採用され得る。当業者なら、「上」、「下」、「上方」、「下方」、「上端」、「下端」などのような用語は、請求項によって定義されているように、本発明の範囲に対する限定を表わすことなく、図面に関する説明として使用され得ることが認識されよう。
【0199】
本詳細な説明全体および請求項に使用され得る「長手方向」という用語は、構成要素の長さを延ばす方向を指す。たとえば、靴の長手方向は、靴の前足部領域と踵領域との間で延びる。「前方」または「前」という用語は、踵領域から前足部領域への一般的な方向を指すために用いられ、「後方」または「後」という用語は、逆方向、すなわち前足部領域から踵領域への方向を指すために用いられる。場合によって、構成要素は長手方向軸だけでなく、その軸に沿う前後方の長手方向として識別され得る。長手方向または長手方向軸は、前後方向または前後方向軸と呼ばれ得る。
【0200】
本詳細な説明全体および請求項に使用され得る「横方向」という用語は、構成要素の幅を延ばす方向を指す。たとえば、靴の横方向は、靴の外側と内側との間で延びる。横方向または横方向軸は、左右方向もしくは左右方向軸、または内外側方向もしくは内外側方向軸とも呼ばれ得る。
【0201】
本詳細な説明全体および請求項に使用され得る「垂直」という用語は、一般的に左右方向および長手方向の両方に垂直な方向を指す。たとえば、ソールが地表面に平坦に装着された場合に、垂直方向は地表面から上方に延び得る。これらの方向の形容詞はそれぞれ、ソールの個々の構成要素に適用され得ることが理解されよう。「上方」または「上方に」という用語は、構成要素の上端に向かう垂直方向を指し、靴の甲、締結領域、および/またはアッパーのスロートを含み得る。「下方」または「下方に」という用語は、構成要素の下端に向かう、上方向とは反対の垂直方向を指し、一般的に履物製品のソール構造体の下端を指し得る。
【0202】
靴などの履物製品の「内部」は、靴を着用したときに着用者の足が占める空間の部分を指す。構成要素の「内側」は、組み立てられた履物製品において構成要素または履物製品の内部に向かって配向された(または配向される)構成要素の側面または表面を指す。構成要素の「外側」または「外部」は、組み立てられた靴において靴の内部から離れるように配向された(または配向される)構成要素の側面または表面を指す。場合によって、他の構成要素は、構成要素の内側と、組み立てられた履物製品における内部との間にあり得る。同様に、他の構成要素は、構成要素の外側と、組み立てられた履物製品の外部の空間との間にあり得る。また、「内向き」および「内向きに」という用語は、靴などの履物製品または構成要素の内部へ向かう方向を指し、「外向き」および「外向きに」という用語は、靴などの履物製品または構成要素の外部へ向かう方向を指す。また、「近位」という用語は、履物の構成要素の中央により近い方向を指すか、または利用者が履物製品を着用することによって足が履物製品に挿入されるときに足に向かってより近い方向を指す。同様に、「遠位」という用語は、履物の構成要素の中央から遠く離れている相対的位置を指すか、または利用者が履物製品を着用することによって足が履物製品に挿入されるときに足からより遠く離れている方向を指す。したがって、近位および遠位という用語は、一般的に反対の用語を提供して相対的空間位置を説明するためのものであると理解されよう。
【0203】
次の条項は、本明細書で考慮される態様を表す。リストは、単なる特定の例であり、本明細書の範囲を限定しない。その代わりに、次の条項は、本明細書で考慮される態様のうちいくつかに関するガイドラインの提供を意図している。以下で使用される「条項x~yに記載の履物製品」という句の解釈は、条項x~条項yのうちいずれか1つまたはその組み合わせの履物として解釈しなければならなく、ここで、xおよびyは数字で表わした条項である。
【0204】
条項1.履物製品であって、ソールに結合され、ソールにより近く位置決めされた降下状態と、ソールからより遠く位置決めされた直立状態との間で移動可能な足首の襟を備えるアッパーと;足首の襟を降下状態から直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータであって、襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第1レバーアームと、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームと、で構成され、第1レバーアームの遠位端部、および第2レバーアームの遠位端部は、隣接していない、襟エレベータと;を備える、履物製品。
【0205】
条項2.第1レバーアームの近位端部は、基部と連続している、条項1に記載の履物製品。
【0206】
条項3.基部は、インソールの下、およびミッドソールの上に積層される、条項2に記載の履物製品。
【0207】
条項4.基部は、第2レバーアームの近位端部に延びる、条項2に記載の履物製品。
【0208】
条項5.基部は、ソールの踵端部の周りにおいて、第1レバーの近位端部と第2レベルの遠位端部との間で延びるU字形の要素である、条項2に記載の履物製品。
【0209】
条項6.第1レバーアームの近位端部は、基部とは別個であり、それと結合される、条項1~5に記載の履物製品。
【0210】
条項7.基部は、インソールの下、およびミッドソールの上に積層される、条項6に記載の履物製品。
【0211】
条項8.基部は、第2レバーアームの近位端部に延びる、条項6に記載の履物製品。
【0212】
条項9.基部は、ソールの踵端部の周りにおいて、第1レバーの近位端部と第2レベルの遠位端部との間で延びるU字形の要素である、条項6に記載の履物製品。
【0213】
条項10.第1レバーアームおよび基部は、解放可能に結合されるか、永久的に結合される、条項6に記載の履物製品。
【0214】
条項11.第1レバーアームは、近位端部から遠位端部に向かって踵方向に延びる、条項1~10に記載の履物製品。
【0215】
条項12.履物製品であって、ソールに結合され、ソールにより近く位置決めされた降下状態と、ソールからより遠く位置決めされた直立状態との間で移動可能な足首の襟を備えるアッパーと;足首の襟を降下状態から直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータであって、襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第1レバーアームで構成され、第1レバーアームの遠位端部は、ソールに対して独立的に移動可能である、襟エレベータと;アッパーの踵端部にあるヒールプルと;を備える、履物製品。
【0216】
条項13.襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームをさらに備え、第1レバーアームの遠位端部、および第2レバーアームの遠位端部は、隣接していなく、第1レバーアームの遠位端部、および第2アームの遠位端部のうち少なくとも1つは、ヒールプルの一部と重畳する、条項12に記載の履物製品。
【0217】
条項14.襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームをさらに備え、第1レバーアームの遠位端部、および第2レバーアームの遠位端部は、隣接していなく、第1レバーアームの遠位端部、および第2アームの遠位端部のうちいずれも、ヒールプルと重畳しなく、よって、第1レバーアームの遠位端部と第2アームの遠位端部との間の第1距離は、第1方向から第2方向へのヒールプルの幅よりも大きい、条項12に記載の履物製品。
【0218】
条項15.ヒールプルは、アッパーとモノリシックである、条項12~14に記載の履物製品。
【0219】
条項16.ヒールプルは、アッパーとは別個であり、アッパーと結合される、条項12~14に記載の履物製品。
【0220】
条項17.ヒールプルは、踵方向に延びるアッパーに比して、より大きく踵方向に延びる、条項12~14に記載の履物製品。
【0221】
条項18.少なくとも1つの材料は、ヒールループと第1レバーアームとの間に位置決めされる、条項12~17に記載の履物。
【0222】
条項19.遠位端部で第1レバーアームは、ヒールプルとアッパーとの最上部接合部の下にある、条項12~18に記載の履物製品。
【0223】
条項20.ヒールプルは、アッパーの外部表面上でアッパーと結合される、条項12~19に記載の履物製品。
【0224】
条項21.第1レバーアームは、履物製品の内側または外側のうち一方から、履物製品の内側または外側のうち他方まで延びる、条項12~20に記載の履物製品。
【0225】
条項22.履物製品であって、ソールに結合され、ソールにより近く位置決めされた降下状態と、ソールからより遠く位置決めされた直立状態との間で移動可能な足首の襟を備えるアッパーと;近位端部および遠位端部を有する襟スライドであって、襟スライドの近位端部は、足首の襟の最上部踵端部で足首の襟から延びる、襟スライドと;足首の襟を降下状態から直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータであって、襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第1レバーアームで構成され、第1レバーアームの遠位端部は、ソールに対して独立的に移動可能であり、第1レバーアームは、直立状態位置で足首の襟に向かってソールから第1角度で延び、第1角度は、同様に直立状態位置でソールに対して襟スライドによって画定される第2角度よりも大きい、襟エレベータと;を備える、履物製品。
【0226】
条項23.襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームをさらに備え、第1レバーアームの遠位端部、および第2レバーアームの遠位端部は、隣接していなく、第1レバーアームの遠位端部、および第2アームの遠位端部のうち少なくとも1つは、襟スライドを含む幅の少なくとも一部と重畳する、条項22に記載の履物製品。
【0227】
条項24.襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームをさらに備え、第1レバーアームの遠位端部、および第2レバーアームの遠位端部は、隣接していなく、第1レバーアームの遠位端部、および第2アームの遠位端部のうちいずれも、襟スライドを含む幅と重畳しなく、よって、第1レバーアームの遠位端部と第2アームの遠位端部との間の第1距離は、襟スライドの幅よりも大きい、条項22に記載の履物製品。
【0228】
条項25.襟スライドは、アッパーとモノリシックである、条項22~24に記載の履物製品。
【0229】
条項26.襟スライドは、アッパーとは別個であり、アッパーと結合される、条項22~24に記載の履物製品。
【0230】
条項27.襟スライドは、踵方向に延びるアッパーに比して、より大きく踵方向に延びる、条項22~24に記載の履物製品。
【0231】
条項28.少なくとも1つの材料は、襟スライドと第1レバーアームとの間に位置決めされる、条項22~27に記載の履物。
【0232】
条項29.遠位端部で第1レバーアームは、襟スライドの近位端部の下にある、条項22~28に記載の履物製品。
【0233】
条項30.第1レバーアームは、履物製品の内側または外側のうち一方から、履物製品の内側または外側のうち他方まで延びる、条項22~29に記載の履物製品。
【0234】
条項31.履物製品であって、ソールに結合され、ソールにより近く位置決めされた降下状態と、ソールからより遠く位置決めされた直立状態との間で移動可能な足首の襟を備えるアッパーと;アッパーの内側に第1端部を有し、アッパーの外側に第2端部を有する襟ステイであって、襟ステイは、足首の襟でアッパーの踵端部の周りに延びる、襟ステイと;足首の襟を降下状態から直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータであって、襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第1レバーアームと、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームと、で構成され、第1レバーアームの遠位端部、および第2レバーアームの遠位端部は、隣接していない、襟エレベータと;を備える、履物製品。
【0235】
条項32.第1レバーアームの遠位端部、および第2アームの遠位端部のうち少なくとも1つは、襟ステイを含む幅の少なくとも一部と重畳する、条項31に記載の履物製品。
【0236】
条項33.第1レバーアームの遠位端部、および第2アームの遠位端部のうちいずれも襟ステイを含む幅と重畳しなく、よって、第1レバーアームの遠位端部と第2アームの遠位端部との間の第1距離は、襟ステイの幅よりも大きい、条項31に記載の履物製品。
【0237】
条項34.襟ステイは、アッパーを形成する隣接材料の剛性よりも大きい剛性を有するポリマー組成物である、条項31~33に記載の履物製品。
【0238】
条項35.襟ステイは、アッパーとは別個であり、アッパーと結合される、条項31~34に記載の履物製品。
【0239】
条項36.襟ステイは、アッパーの外部層に、またはアッパーの外部層と履物製品の内側ライニングとの間に結合される、条項31~34に記載の履物製品。
【0240】
条項37.少なくとも1つの材料は、襟ステイと第1レバーアームとの間に位置決めされる、条項31~36に記載の履物。
【0241】
条項38.遠位端部で第1レバーアームは、直立状態位置で襟ステイの下にある、条項31~37に記載の履物製品。
【0242】
条項39.履物製品であって、ソールに結合され、開放状態位置と閉鎖状態位置との間で移動可能な足首の襟を備えるアッパーと;足首の襟を降下状態から直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータであって、襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第1レバーアームで構成され、第1レバーアームの少なくとも一部は、近位端部と遠位端部との間で波形を有する、襟エレベータと;を備える、履物製品。
【0243】
条項40.襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームと、近位端部と遠位端部との間の波形と、でさらに構成され、第1レバーアームの遠位端部、および第2レバーアームの遠位端部は、隣接していない、条項39に記載の履物製品。
【0244】
条項41.第1レバーアームは、ソールからソールの踵端部で足首の襟に向かって延びる、条項39および40に記載の履物製品。
【0245】
条 項42.第1レバーアームは、ソールから踵方向に足首の襟に向かって延びる、条項39および40に記載の履物製品。
【0246】
条項43.襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームと、近位端部と遠位端部との間の波形と、でさらに構成され、第1レバーアームの遠位端部、および第2レバーアームの遠位端部は、連続している、条項39に記載の履物製品。
【0247】
条項44.履物製品であって、ソールに結合され、開放状態位置と閉鎖状態位置との間で移動可能な足首の襟を備えるアッパーと;足首の襟を降下状態から直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータであって、襟エレベータは、ソールで近位端部を有し、足首の襟に向かって遠位端部を有する第1レバーアームと、第1レバーアームから内側上のソールに向かって足指方向に延びる第1弾力性部材と、第1レバーアームから外側上のソールに向かって足指方向に延びる第2弾力性部材と、で構成される、襟エレベータと;を備える、履物製品。
【0248】
条項45.第1弾力性部材は、閉鎖状態で第1レバーアームとソールとの間の第1長さを有し、第1弾力性部材は、開放状態で第1レバーアームとソールとの間の第2長さを有し、第2長さは、第1長さよりも大きい、条項44に記載の履物製品。
【0249】
条項46.第2弾力性部材は、閉鎖状態で第1レバーアームとソールとの間の第1長さを有し、第2弾力性部材は、開放状態で第1レバーアームとソールとの間の第2長さを有し、第2長さは、第1長さよりも大きい、条項45に記載の履物製品。
【0250】
条項47.第1弾力性部材は、第1レバーアームよりも低いヤング率を有する、条項44~46に記載の履物製品。
【0251】
条項48.第1レバーアームは、閉鎖状態位置から開放状態位置に移行する場合、ソールで垂直方向から後方方向に関節接合される、条項44~47に記載の履物製品。
【0252】
条項49.履物製品であって、ソールに結合され、ソールにより近く位置決めされた降下状態と、ソールからより遠く位置決めされた直立状態との間で移動可能な足首の襟を備えるアッパーであって、ソールは、マルチファセット型開口部で構成される、アッパーと;足首の襟を降下状態から直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータであって、襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第1レバーアームで構成され、第1レバーアームの近位端部は、第1レバーアームとソールとの間の第1角度を提供する第1配向、または第1レバーアームとソールとの間の第2角度を提供する第2配向で、マルチファセット型開口部内に位置決めされる、襟エレベータと;を備える、履物製品。
【0253】
条項50.第1レバーアームの近位端部は、マルチファセット型開口部に相補的な形状を有する雄型で構成される、条項49に記載の履物製品。
【0254】
条項51.第1レバーアームの近位端部は、マルチファセット型開口部に非相補的な形状を有する雄型で構成される、条項49に記載の履物製品。
【0255】
条項52.襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームをさらに備え、第2レバーアームの近位端部は、第1レバーアームとソールとの間の第1角度を提供する第1配向、または第1レバーアームとソールとの間の第2角度を提供する第2配向で、ソールの第2マルチファセット型開口部内に位置決めされる、条項49~51に記載の履物製品。
【0256】
条項53.第1レバーアームの第1角度、および第2レバーアームの第1角度は、共通角度であり、第1レバーアームの第2角度、および第2レバーアームの第2角度は、共通角度である、条項52に記載の履物製品。
【0257】
条項54.第2レバーアームの近位端部は、マルチファセット型開口部に非相補的な形状を有する雄型で構成される、条項52に記載の履物製品。
【0258】
条項55.履物製品であって、ソールに結合され、ソールにより近く位置決めされた降下状態と、ソールからより遠く位置決めされた直立状態との間で移動可能な足首の襟を備えるアッパーであって、ソールは、第1側面上のスロットで構成される、アッパーと;足首の襟を降下状態から直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータであって、襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第1レバーアームで構成され、第1レバーアームは、第1レバーアームから離れてソールに向かって延び、スロットでソールと係合する突出部を含み、弾力性材料は、突出部の第1側面上のスロットにある、襟エレベータと;を備える、履物製品。
【0259】
条項56.弾力性材料は、バネである、条項55に記載の履物製品。
【0260】
条項57.バネは、圧縮バネである、条項56に記載の履物製品。
【0261】
条項58.弾力性材料は、ポリマー組成物である、条項55に記載の履物製品。
【0262】
条項59.ポリマー組成物は、発泡ポリマー組成物である、条項58に記載の履物製品。
【0263】
条項60.発泡ポリマー組成物は、エチレン酢酸ビニルである、条項59に記載の履物製品。
【0264】
条項61.弾力性材料は、ポリマー材料であり、ソールは、ポリマー材料も備える、条項55に記載の履物製品。
【0265】
条項62.ソールは、第2側面上の第2スロットで構成され、第1側面は、ソールの内側側壁であり、第2側面は、ソールの外側側壁である、条項55に記載の履物製品。
【0266】
条項63.襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームでさらに構成され、第2レバーアームは、ソールに向かって延び、第2スロットでソールと係合する突出部を含み、弾力性材料は、突出部の第1側面上の第2スロットにある、条項62に記載の履物製品。
【0267】
条項64.第2スロットで突出部の第1側面は、スロットの足指端部側である、条項63に記載の履物製品。
【0268】
条項65.履物製品であって、ソールに結合され、ソールにより近く位置決めされた降下状態と、ソールからより遠く位置決めされた直立状態との間で移動可能な足首の襟を備えるアッパーであって、ソールは、第1端部および第2端部を有するスロットと、第1端部と第2端部との間のスロット内の弾力性材料と、を備える、アッパーと;足首の襟を降下状態から直立状態に戻すように動作可能な襟エレベータであって、襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第1レバーアームを備え、第1レバーアームの近位端部は、足首の襟が直立状態にあるとき、スロットの第2端部の近位にあり、第1レバーアームの近位端部は、足首の襟が降下状態にあるとき、スロットの第2端部から遠位にある、襟エレベータと;を備える、履物製品。
【0269】
条項66.弾力性材料は、バネである、条項65に記載の履物製品。
【0270】
条項67.バネは、圧縮バネである、条項66に記載の履物製品。
【0271】
条項68.弾力性材料は、ポリマー組成物である、条項65に記載の履物製品。
【0272】
条項69.ポリマー組成物は、発泡ポリマー組成物である、条項68に記載の履物製品。
【0273】
条項70.発泡ポリマー組成物は、エチレン酢酸ビニルである、条項69に記載の履物製品。
【0274】
条項71.弾力性材料は、ポリマー材料であり、ソールは、ポリマー材料も備える、条項65に記載の履物製品。
【0275】
条項72.ソールは、第2側面上の第2スロットで構成され、スロットは、ソールの内側側壁上にあり、第2スロットは、ソールの外側側壁上にある、条項65~71に記載の履物製品。
【0276】
条項73.襟エレベータは、近位端部および遠位端部を有する第2レバーアームでさらに構成され、第2レバーアームの近位端部は、足首の襟が直立状態にあるとき、第2スロットの第2端部の近位にあり、第1レバーアームの近位端部は、足首の襟が降下状態にあるとき、第2スロットの第2端部から遠位にある、条項72に記載の履物製品。
【0277】
条項74.弾力性材料は、第1レバーの近位端部とスロットの第1端部との間に配置される、条項65~73に記載の履物製品。
【0278】
条項75.弾力性材料は、第1レバーの近位端部とスロットの第2端部との間に存在しない、条項74に記載の履物製品。
【0279】
条項76.弾力性材料は、足首の襟が直立状態にあるとき、第1圧縮下にあり、弾力性材料は、足首の襟が降下状態にあるとき、第1圧縮よりも大きい第2圧縮下にある、条項74に記載の履物製品。
【0280】
条項77.第1レバーアームは、スロット内に延び、スロット内の弾力性材料と係合する突出部で構成される、条項65~76に記載の履物製品。
【0281】
本発明は、構造に固有であり当業者によって実現される他の利点と共に、上述のすべての目標および目的を達成するようによく適合しているものであると、前述のところから分かるであろう。
【0282】
特定の特徴および下位組み合わせは実用的であり、他の特徴および下位組み合わせを参照せずに採用され得ることが理解されよう。これは、請求項により考慮され、特許請求の範囲内に属する。
【0283】
本発明の範囲を逸脱することなく、多数の可能な態様が本発明で作られ得るので、本明細書に説明されるか、添付の図面に示されるすべての事項は、例示的のものとして解釈されるべきであり、限定的な意味では解釈されないことを理解されたい。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B
図20A
図20B
図21
図22
図23
図24
図25A
図25B
図25C
図26A
図26B
図26C
図27A
図27B
図27C
図28A
図28B
図28C
図29A
図29B
図29C
図30A
図30B
図30C
図31A
図31B
図32A
図32B
図32C