(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】エストロゲン受容体モジュレーター
(51)【国際特許分類】
C07D 498/04 20060101AFI20241217BHJP
C07D 519/00 20060101ALI20241217BHJP
A61K 31/4745 20060101ALI20241217BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20241217BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20241217BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
C07D498/04 101
C07D498/04 CSP
C07D519/00 301
A61K31/4745
A61K31/496
A61P35/00
A61P43/00 111
(21)【出願番号】P 2023557230
(86)(22)【出願日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 CN2022080680
(87)【国際公開番号】W WO2022194096
(87)【国際公開日】2022-09-22
【審査請求日】2024-06-04
(31)【優先権主張番号】202110277849.3
(32)【優先日】2021-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521440736
【氏名又は名称】深▲せん▼福沃薬業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,シュエン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,チェンガン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,チャオチュン
(72)【発明者】
【氏名】タリー,ジョン ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】チェン,チャオラ
(72)【発明者】
【氏名】バオ,リミン
(72)【発明者】
【氏名】ミン,シャンヤン
(72)【発明者】
【氏名】シュ,リャンリャン
【審査官】阿久津 江梨子
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-521988(JP,A)
【文献】特表2019-510799(JP,A)
【文献】国際公開第2019/192533(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/223715(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/182493(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物であって
【化1】
式中:
Z
1は結合であり;
Z
2は、-O-CH
2-CH
2-、-O-CH
2-、-NH-CH
2-CH
2-、-NH-CH
2-、-NH-または-O-から選択され;
Cy
1は
、フェニル
またはピリジル
であり、場合によってハロゲン原
子またはC
1-6アルコキ
シで置換されており;
Cy
2は
、アゼチジレン、ピロリジレン、ピペラジレン、
および
【化2】
から選択され、
R
1は、C
1-6アルキ
ルであり;
R
2はHであり;
R
3は-CH
2-CR
31R
32R
33であり;
R
31、R
32およびR
33は、互いにそれぞれ独立して:H、場合によってヒドロキシまたはハロゲン原
子で置換されているC
1-6アルキル、ハロゲン原
子から選択され、
またはR
31およびR
32は、一緒に場合によってヒドロキシまたはハロゲン原
子で置換されているC
3-8シクロアルキレ
ンを形成してもよく;
R
4は、場合によってハロゲン原
子、および
【化3】
から選択される基で置換されているC
1-6アルキル、C
1-6アルキルアミノ
またはアミノC
1-6アルキ
ルであ
る化合物、
またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項2】
Cy
2は
、アゼチジレン、
およびピロリジレンから選択され、かつ
R
4は場合によってハロゲン原
子で置換されているC
1-6アルキ
ルである、請求項
1に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項3】
Z
1は結合であり;
Z
2は、-NH-または-O-から選択され;
Cy
1はフェニルまたはピリジ
ルであり、場合によってF
、Clまたはメトキシで置換されており;
Cy
2はアゼチジレン、ピロリジレン、
およびピペラジレンから選択され;
R
1はメチルであり;
R
2はHであり;
R
3は-CH
2-CR
31R
32R
33であり;
R
31、R
32はそれぞれFであり、またはR
31およびR
32は一緒にシクロプロピレンを形成し;
R
33は、H、
メチル、ヒドロキシメチル、フルオロメチル
、およびFから選択され;
R
4はF-(CH
2)
3-または
【化4】
である、請求項
1に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項4】
Cy
1
はフェニルである、請求項3に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的
に許容される塩。
【請求項5】
R
33
はF、ヒドロキシメチル、およびメチルから選択される、請求項3または4に記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項6】
Cy
2は、アゼチジレンおよびピロリジレンから選択され、かつR
4はF-(CH
2)
3-である、請求項
3~5のいずれか1つに記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項7】
以下の化合物:
【化5】
【化6】
から選択され
る化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩。
【請求項8】
請求項1~
7のいずれか1つに記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む、薬物組成物。
【請求項9】
請求項1~
7のいずれか1つに記載の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩の哺乳動物のエストロゲン受容体依存性またはエストロゲン受容体媒介性疾患を治療するための医薬の製造のための、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗癌活性を有し、従ってヒトまたは動物の身体を治療するための方法に潜在的に有用である、いくつかの新規化合物またはその薬学的に許容される塩に関する。本発明はさらに、その化合物の製造方法、その化合物を含有する医薬組成物、および治療方法におけるそれらの使用に関する。例えば、温血動物(ヒトなど)の癌を予防または治療するための医薬の製造のための使用、エストロゲン受容体依存性またはエストロゲン受容体媒介性疾患を予防または治療するための使用を含む。
本発明はさらに、選択的エストロゲン受容体ダウンモジュレーターとしての化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
エストロゲン受容体(ER)はステロイドホルモン受容体で、ERαとERβの2つのサブタ
イプを含む。ERは女性の生殖管の調節と発達に関与している。乳がんなどのがんでは、腫瘍の成長はエストロゲンとER受容体の機能に関係し、例えば、ほとんどの乳がん患者ではERの発現が増加している。
【0003】
いくつかの化合物は、ERに結合して、女性性ステロイドホルモン17bエストラジオール
(E2)などの内因性エストロゲンリガンドとERの結合を競合的に阻害することができ、したがってER阻害剤として使用されることが知られている。例えば、タモキシフェン、AZD9496、AZD9833などの選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)は、乳がんなどを治療するためのER阻害剤として使用されている。WO 2017/182493 A1にもSERM化合物が開
示されている。
【0004】
既存のSERM療法は乳がんの治療に一定の効果を有するものの、より強い阻害活性を有し、代謝安定性が改善されたER阻害剤が求められている。
【発明の概要】
【0005】
本発明者らは、驚くべきことに、式(I)で表される化合物が、テトラヒドロオキサゾ
ロイソキノリノンという基本構造を有し、当該基本構造が著しいER分解活性を有するため、従来技術で既知の化合物よりも有意に優れたER阻害活性を有することを見出した。このような化合物は、さらに優れた代謝安定性も有する。したがって、本発明の化合物は、エストロゲン受容体依存性またはエストロゲン受容体媒介性疾患の治療に使用することができ、本発明の完成に至った。
【0006】
具体的に、本発明は、以下の内容に関する。
【0007】
本発明の一態様は、式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容され
る塩を提供する:
【0008】
【0009】
式中:
Z1は、CRaRb、C(O)および結合から選択され;
Z2は、O、S、NRc、C(O)および結合、もしくは1個以上の同じ若しくは異なるRdで場合によって置換されているC1-C6アルキレン、O-(C1-C6アルキレン)またはNH-(C1-C6アルキレン)から選択され;
Cy1は、C6-14アリーレン、C3-8シクロアルキレン、C5-14ヘテロアリーレン、C3-14ヘテロシクロアルキレン、C3-14ヘテロシクロアルケニレンから選択され、それぞれ場合によっ
て、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、およびハロゲン原子で場合によって置換されているC1-6アルキルもしくはC1-6アルコキシから選択される基で置換されており;Cy2は、結合、C3-10シクロアルキレン、C3-14ヘテロシクロアルキレンから選択され、そ
れぞれ場合によって、ハロゲン原子(F、Cl、BrもしくはI原子を含む)、ヒドロキシ、アミノ、シアノおよびハロゲン原子で場合によって置換されているC1-6アルキルもしくはC1-6アルコキシから選択される基で置換されており;
R1、R2は、互いにそれぞれ独立して、H、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノまたはC3-C8シクロアルキルであり、前記C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノまたはC3-C8シクロアルキルは、場合によって1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ、(C1-6アルキル)2アミノ、シアノまたはオキ
ソから選択される基で置換されており;
R4はH、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6アルキルアミ
ノ、アミノC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノまたはC3-C8シクロア
ルキルであり、前記C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、アミノC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノまたはC3-C8シクロアルキルは、場合によって1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ、(C1-6アルキル)2アミノ、シア
ノ、オキソ、C6-14アリール、C5-14ヘテロアリール、C3-14ヘテロシクロアルキレンまた
は
【0010】
【0011】
から選択される基で置換されており;
好ましくは、R4はH、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6
アルキルアミノ、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノまたはC3-C8シクロアルキルで
あり、前記C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノまたはC3-C8シクロアルキルは、場合によって1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ、(C1-6アルキル)2アミノ、シアノまたはオキソから選択される
基で置換されており;
R3は-(CReRf)m-CR31R32R33であり、ここでmは1、2または3であり;
R31、R32およびR33は、互いにそれぞれ独立して:H、C1-6アルキル、ハロゲン原子またはシアノであり、且つR31及びR32は、一緒にC3-8シクロアルキレンを形成してもよく、前記C1-6アルキル及びC3-8シクロアルキレンは、場合によってヒドロキシ、シアノ、アミノまたはハロゲン原子に置換されており;
Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rfは、互いにそれぞれ独立して、H、ハロゲン原子、ヒドロキシ、
アミノ、シアノ、場合によってハロゲン原子で置換されているC1-6アルキルである。
【0012】
本明細書において、前記ヘテロアリール/ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキル/ヘテロシクロアルキレン、ヘテロシクロアルケニル/ヘテロシクロアルケニレンは、環構成
原子として1-4個のN、O、Sから選択されるヘテロ原子を含有する。前記シクロアルキル/
シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキル/ヘテロシクロアルキレン、ヘテロシクロアル
ケニル/ヘテロシクロアルケニレンは、芳香族性の環構造を含まない単環式、二環式、ま
たは三環式 (好ましくは、単環式または二環式)環系であってもよく、前記二環式、また
は三環式環系は、スピロ環、架橋環または縮合環を含む。前記アリール/アリーレンおよ
びヘテロアリール/ヘテロアリーレンは、単環式、縮合二環式、または縮合三環式(好ましくは、単環式または縮合二環式)環系であってもよく、且つここで前記縮合二環式、また
は縮合三環式環系において非芳香族性の環構造を含有してもよい。前記ハロゲン原子は、F、Cl、BrまたはI原子から選択される。前記オキソは「=O」を意味する。
【0013】
式(I)化合物の好ましい実施態様では:
Z1は、CRaRb、C(O)および結合から選択され;
Z2は、O、S、NRc、C(O)および結合、もしくは1個以上の同じ若しくは異なるRdで場合によって置換されているC1-C6アルキレン、O-(C1-C6アルキレン)またはNH-(C1-C6アルキレン)から選択され;
Cy1は、C6-14アリーレン(好ましくはC6-10アリーレン)およびC5-14ヘテロアリーレン(好
ましくはC5-10ヘテロアリーレン)から選択され、それぞれ場合によって、ハロゲン原子、およびハロゲン原子で場合によって置換されているC1-6アルキルもしくはC1-6アルコキシから選択される基で置換されており;
Cy2は結合、C3-10シクロアルキレン(好ましくはC3-8シクロアルキレン)、C3-14ヘテロシ
クロアルキレン(好ましくはC3-10ヘテロシクロアルキレン)から選択され;
R1、R2は、互いにそれぞれ独立して、HまたはC1-6アルキル、前記C1-6アルキルは、場合
によって1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシまたはシアノから選択される基で置換され
ており;
R3は-(CReRf)m-CR31R32R33であり、ここでmは1、2または3であり;
R31、R32およびR33は、互いにそれぞれ独立して:H、C1-6アルキル、ハロゲン原子またはシアノであり、且つR31及びR32は、一緒にC3-8シクロアルキレンを形成してもよく、前記C1-6アルキル及びC3-8シクロアルキレンは、場合によってヒドロキシ、シアノ、アミノまたはハロゲン原子に置換されており;
Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rfは、互いにそれぞれ独立して、Hまたはハロゲン原子であり;
R4は、C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、アミノC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノまたはC3-C8シクロアルキルであり、前記C1-6アルキル、C1-6アルキル
アミノ、アミノC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノまたはC3-C8シク
ロアルキルは、場合によって1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、C1-6アルキ
ルアミノ、(C1-6アルキル)2アミノ、シアノ、オキソおよび
【0014】
【0015】
から選択される基で置換されており;
好ましくは、R4は、C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノまたはC3-C8シクロアルキルであり、前記C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノまたはC3-C8シクロアルキルは、場合によって1個
以上のハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ、(C1-6アルキル)2アミ
ノ、シアノまたはオキソから選択される基で置換されている。
【0016】
式(I)化合物のさらに好ましい実施態様では:
Z1は結合であり;
Z2は、-O-CH2-CH2-、-O-CH2-、-NH-CH2-CH2-、-NH-CH2-、-NH-または-O-から選択され;
Cy1は、C6-10アリーレン(好ましくはフェニル)およびC5-10ヘテロアリーレン(好ましくはピリジル)から選択され、場合によってハロゲン原子(好ましくはF)またはC1-6アルコキシ(好ましくはメトキシ)で置換されており;
Cy2は、結合、アゼチジレン、ピロリジレン、ピペラジレン、
【0017】
【0018】
R1は、C1-6アルキル(好ましくはメチル)であり;
R2はHであり;
R3は-CH2-CR31R32R33であり;
R31、R32およびR33は、互いにそれぞれ独立して:H、場合によってヒドロキシまたはハロゲン原子 (好ましくはF) で置換されているC1-6アルキル、ハロゲン原子(好ましくはF)、シアノから選択され、且つR31およびR32は、一緒に場合によってヒドロキシまたはハロゲン原子(好ましくはF)で置換されているC3-8シクロアルキレン(好ましくはシクロプロピレン)を形成してもよく;
R4は、場合によってハロゲン原子(好ましくはF)、オキソ、C1-6アルキルアミノ(好ましくはメチルアミノ)、(C1-6アルキル)2アミノ(好ましくはジメチルアミノ)、および
【0019】
【0020】
から選択される基で置換されているC1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、アミノC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノである。
【0021】
好ましくは、Cy2は、結合、アゼチジレン、ピロリジレンから選択され、且つR4は場合
によってハロゲン原子(好ましくはF)、オキソ、C1-6アルキルアミノ(好ましくはメチルアミノ)および(C1-6アルキル)2アミノ(好ましくはジメチルアミノ)から選択される基で置換されているC1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、C2-6アルケニル、C2-6アルケニルアミノである。
【0022】
式(I)化合物の特に好ましい実施態様において:
Z1は結合であり;
Z2は、-NH-または-O-から選択され;
Cy1はフェニルまたはピリジル(好ましくはフェニル)であり、場合によってFまたはメトキシで置換されており;
Cy2はアゼチジレン、ピロリジレン、ピペラジレンから選択され;
R1はメチルであり;
R2はHであり;
R3は-CH2-CR31R32R33であり;
R31、R32はそれぞれFであり、またはR31およびR32は一緒にシクロプロピレンを形成し;
R33は、H、ヒドロキシメチル、フルオロメチルから選択され、好ましくはF、ヒドロキシ
メチル、フルオロメチルから選択され;
R4はF-(CH2)3-または
【0023】
【0024】
さらに好ましくは、Cy2はアゼチジレンおよびピロリジレンから選択され、R4はF-(CH2)3-である。
【0025】
いくつかの実施態様では、本発明の式(I)の化合物は、立体異性体の形態であり、例え
ばテトラヒドロイソキノリン環の1位の炭素原子(すなわち、Z1につながる炭素原子)はS立体配置であり得、および/または3位の炭素原子(すなわち、R1につながる炭素原子)はR立
体配置であり得る。
【0026】
いくつかの実施態様では、本発明は以下の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩に関する:
【0027】
【0028】
【0029】
もう一つの態様では、本発明は、本発明の前記1つ以上の化合物、またはその立体異性体もしくは薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む、薬物組成物を関する。
【0030】
もう一つの態様では、本発明は、本発明の化合物のエストロゲン受容体依存性またはエストロゲン受容体媒介性疾患を予防または治療するための医薬の製造のための使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0031】
次に、本発明を具体的な製造実施例および試験例でさらに説明する。なお、製造実施例および試験例は、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。実施例において使用される原料、試薬等は、すべて当業者に公知な物質であり、市販または文献に記載の方法によって得られるものであるし、使用される試験方法または特性評価方法もまた、当業者に公知な方法である。
【0032】
実施例1:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロフェニル-4-(2-(3-(フルオロメチル)-アゼチジン-1-イル-エトキシ-フェニル)-7-イソブチル-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物1)
【0033】
【0034】
工程1:7-ブロモベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノンの合成
【0035】
【0036】
2-アミノ-6-ブロモフェノール(5 g、26.6 mmol、1 eq)をテトラヒドロフラン120mlに溶解し、 20°Cでジカルボニルイミダゾール(5.17 g、31.9 mmol、1.2 eq)を加え、反応液を80°C条件下で2時間反応させた。TLCで反応の終了を確認し、反応液を氷水中に注ぎ、塩酸でpH=2に調整し、酢酸エチルで抽出、乾燥、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製すると、7-ブロモベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン(5.1 g、23.8 mmol、89.6%
収率)が赤色の固形物として得られた。
【0037】
1H NMR(400 MHz、DMSO-d6): δ = 12.0 (s、1H)、7.30 - 7.27 (m、1H)、7.11 - 7.09 (m、2H) ppm。
【0038】
工程2:7-ブロモ-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノンの合成
【0039】
【0040】
7-ブロモベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン(5.1 g、23.8 mmol、1 eq)をN,N-ジメチルホルムアミド50 mLに溶解し、0°Cで水素化ナトリウム(1.43 g、35.7 mmol、純度60%、1.5 eq)を加え、反応液を0°Cで30分撹拌した後、トリフェニルメチルクロリド (6.64 g、23.8 mmol、1 eq)を加え、反応液を20°Cで2時間反応させた。TLCで反応の終了を確認し、反応液を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、7-ブロモ-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン(9.5 g、20.8 mmol、収率87.4%)が白色の固形物として得られた。
【0041】
1H NMR(400 MHz、CDCl3): δ = 7.40 - 7.37 (m、6H)、7.25 - 7.20 (m、9H)、7.12 (d、J= 8.0 Hz、1H)、6.62 (t、J=8.4 Hz、1H)、5.93 (d、J= 8.0 Hz、1H) ppm。
【0042】
工程3:tert-ブチル(R)-(1-(2-オキソ-3-トリフェニルメチル-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)プロパン-2-イル)カルバマートの合成
【0043】
【0044】
7-ブロモ-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン(4.0 g、8.77 mmol、1 eq)をテトラヒドロフラン(20 mL) に溶解し、-78°Cで窒素保護下でn-ブチルリチウム(2.5 M、4.03 mL、1.15eq)を加え、30分撹拌した。-78°Cで(R)-t-ブチル4-メチル-1,2,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸2,2-ジオキシド(2.50 g、10.5mmol、1.2 eq)のテトラヒド
ロフラン(10 mL)溶液を反応系に加え、その後自然に0°Cにし、2時間反応させた。TLCで反応の終了を確認し、反応液を氷水中に注ぎクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル(R)-(1-(2-オキソ-3-トリフェニルメチル-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)プロパン-2-イル)カルバマート (4.5 g、8.42 mmol、76.8% 収率)が白色の固形物として得られた。
【0045】
1H NMR(400 MHz、CDCl3): δ = 7.50 - 7.48 (m、6H)、7.33 - 7.28 (m、9H)、6.88 -6.78 (m、1H)、6.76 - 6.74 (m、1H)、5.92 (br d、J=8.0 Hz、1H)、4.22 - 4.11 (m、1H)、2.84 (br d、J=6.4 Hz、2H)、1.58 (s、9H)、1.16 (d、J=6.4 Hz、3H) ppm。
【0046】
工程4:(R)-7-(2-アミノプロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノンの合成
【0047】
【0048】
20°Cでtert-ブチル(R)-(1-(2-オキソ-3-トリフェニルメチル-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オ
キサゾール-7-イル)プロパン-2-イル)カルバマート (4.3 g、8.04 mmol、1 eq)を塩酸メ
タノール溶液 (4 M、30 mL、14.9 eq)中に加え、2時間反応させ、TLCとLCMSで反応の終
了を確認し、反応液を濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウムを加えて中和し、酢酸エチルで抽出し濃縮して粗生成物を得て、30ml石油エーテル:酢酸エチル = 3:1の混合溶媒で懸濁
し濾過して、 (R)-7-(2-アミノプロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノンが白色の固形物として得られた(1.9 g、4.37 mmol、54.4% 収率)。
【0049】
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6): δ = 7.50 - 7.48 (m、6H)、7.35 - 7.25 (m、9H)、6.92
- 6.87 (m、1H)、6.86 - 6.78 (m、1H)、5.92 (d、J=7.2 Hz、1H)、3.11 - 3.06 (m、1H)、2.60 - 2.57 (m、2H)、0.97 (d、J=6.4 Hz、3H) ppm。
【0050】
LCMS: m/z (M+H)+ = 435.1。
【0051】
工程5:(R)-7-(2-(イソブチルアミン)プロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキ
サゾール-2(3H)-ノンの合成
【0052】
【0053】
(R)-7-(2-アミノプロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン(1.65 g、3.38 mmol、1 eq)と2-メチルプロパナール(292 mg、4.06 mmol、370 uL、1.2 eq)
をメタノール30ml中に溶解し、20°Cで反応液中に酢酸(406 mg、6.76 mmol、387 uL、2 eq)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(425 mg、6.76 mmol、2 eq)を加えた。2時間反
応させた後、TLCとLCMSで反応の終了を確認し、反応液を濃縮した後飽和炭酸水素ナトリ
ウムを加えて中和し、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し、 (R)-7-(2-(イソブチルアミン)プロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキ
サゾール-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(1.70 g、100% 収率)。
【0054】
1H NMR(400 MHz、CDCl3): δ = 7.46 - 7.48 (m、6H)、7.30 - 7.28 (m、9H)、6.93 (d、J=7.2 Hz、1H)、6.82 (t、J=8.0 Hz、1H)、5.99 (d、J= 8.0 Hz、1H)、4.13 (q、J=7.2
Hz、1H)、3.57 - 3.53 (m、1H)、3.26 - 3.21 (m、1H)、2.99 - 2.94 (m、1H)、2.79 - 2.73 (m、2H)、1.31 - 1.29 (m、3H)、0.97 - 0.94 (m、6H) ppm。
【0055】
LCMS: m/z (M+H)+ = 491.4。
【0056】
工程6:(R)-7-(2-(イソブチルアミン)プロピル)ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノンの合成
【0057】
【0058】
(R)-7-(2-(イソブチルアミン)プロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン(1.7 g、3.46 mmol、1 eq)をトリフルオロ酢酸20mlと水2 mlの混合溶媒中に溶
解し、 20°Cで3時間反応させた。TLCとLCMSで反応の終了を確認し、反応液を50°Cで濃縮した後、反応液を濃縮した後、飽和炭酸水素ナトリウムを加えpHが中性になるまで中和し、酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、 (R)-7-(2-(イソブチルアミン)プロピル)ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン
が黄色の固形物として得られた(650 mg、2.62 mmol、75.5% 収率)。
【0059】
1H NMR(400 MHz、CDCl3): δ = 7.08 - 7.06 (m、1H)、6.96 - 6.93 (m、2H)、3.25 (br d、J=5.6 Hz、1H)、3.04 - 2.99 (m、1H)、2.83-2.80 (m、1H)、2.61 - 2.58 (m、2H)
、1.84 - 1.77 (m、1H)、1.18 (d、J=6.4 Hz、3H)、0.90 (t、J=6.4 Hz、6H) ppm。
【0060】
LCMS:m/z (M+H)+ = 249.2。
【0061】
工程7:(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)-7-イソブチル-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0062】
【0063】
(R)-7-(2-(イソブチルアミン)プロピル)ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン (600 mg、1 eq)および4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンズアルデヒド(800 mg、1.5 eq)をトルエン30 ml
に溶解し、酢酸 (450 mg、3 eq)を加えた。反応液を115°C条件下で24時間反応させた。TLCとLCMSで測定すると、原料が25%残留し、生成物が50%生成していることが示された。反応液を60°Cで濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、 (6S,8R)-6-(4-
ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)-7-イソブチル-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサ
ゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(460 mg、42.2% 収
率)。
【0064】
1H NMR (400 MHz、CDCl3): δ = 7.59 (br s、1H)、6.94 (br d、J=8.4 Hz、2H)、6.67
(d、J=8.4 Hz、1H)、6.49 (d、J=8.4 Hz、1H)、5.04 (s、1H)、3.45 - 3.39 (m、1H)、3.09 - 3.04 (m、1H)、2.77 - 2.72 (m、1H)、2.38 - 2.34 (m、1H)、1.89 - 1.84 (m、1H)、1.60 - 1.58 (m、1H)、0.91 (br d、J=6.4 Hz、3H)、0.74 (br d、J=6.4 Hz、3H)、0.60 (br d、J=6.4 Hz、3H) ppm。
【0065】
LCMS: m/z (M+H)+ = 450.9
工程8:(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)-7-イソブチル-8-メチル-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合
成
【0066】
【0067】
(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)-7-イソブチル-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(240 mg、532 μmol、1 eq)をN,N-ジ
メチルホルムアミド10mlに溶解し、0°Cで水素化ナトリウム(42.5 mg、1.06 mmol、純度60%、2 eq)を加え。次に、0°Cで反応液中にトリフェニルメチルクロリド(163 mg、585μmol、1.1 eq)を加え、ゆっくりと20°Cまで昇温し、2時間反応させた。TLCとLCMSで反応
の終了を確認し、反応液を水中に注ぎクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥、
濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、 (6S,8R)-6-(4-ブロモ-2,6-ジ
フルオロフェニル)-7-イソブチル-8-メチル-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒド
ロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(420 mg、460 μmol、86.5% 収率)。
【0068】
1H NMR(400 MHz、CDCl3): δ = 7.48 - 7.46 (m、6H)、7.31 - 7.29 (m、9H)、6.99 (d、J=8.4 Hz、2H)、6.24 - 6.16 (m、1H)、5.66 - 5.62 (m、1H)、5.00 (s、1H)、3.48 - 3.41 (m、1H)、3.09 - 3.04 (m、1H)、2.79 - 2.75 (m、1H)、2.42 - 2.37 (m、1H)、1.90 - 1.85 (m、1H)、1.64 - 1.60 (m、1H)、0.95 - 0.92 (m、3H)、0.78 (d、J=6.4 Hz、3H)、0.66 (d、J=6.4 Hz、3H) ppm。
【0069】
LCMS:m/z (M+H)+ = 695.0。
【0070】
工程9:2-(3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル)エタノールの合成
【0071】
【0072】
3-(フルオロメチル)アゼチジン塩酸塩(3 g、23.9 mmol、1 eq)をテトラヒドロフラン(50 mL) に溶解し、20°Cで1,8-ジアザシクロウンデセン(10.9 g、71.7 mmol、10.8 mL、3 eq)を加えた。15分攪拌した後、2-ブロモエタノール (5.97 g、47.8 mmol、2 eq) を加えて12時間反応させた。TLCで反応の終了を確認し、反応液をpHが9を超えるまで調整し、酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、2-(3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル)エタノールが黄色の油状物として得られた(950 mg、7.13 mmol、29.8% 収率)。
【0073】
1H NMR (400 MHz、CDCl3): δ = 4.57 - 4.42 (m、1H)、4.41 - 4.38 (m、1H)、3.53 -
3.50 (m、2H),3.43 - 3.40 (m、2H)、3.10 - 3.08 (m、2H) 2.85 - 2.80 (m、1H)、2.61
- 2.59 (m、2H)。
【0074】
工程10:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロフェニル-4-(2-(3-(フルオロメチル)-アゼチジ
ン-1-イル-エトキシ-フェニル)-7-イソブチル-8-メチル-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0075】
【0076】
(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)-7-イソブチル-8-メチル-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(300 mg、329
μmol、1 eq)と2-(3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル)エタノール(109 mg、822 μmol、2.5 eq)をトルエン(9 ml)に溶解し、 [(2-ジ-t-ブチルホスフィノ-3-メトキシ-6-メチル-2,4,6-トリイソプロピル-1,1-ビフェニル)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)
メタンスルホネート(27.6 mg、32.8 μmol、0.1 eq)および炭酸セシウム (321 mg、986
μmol、3 eq)を加え、反応液を110°Cで24時間反応させた。TLCとLCMSで反応の終了を確
認し、反応液を濃縮した後カラムクロマトグラフィーで精製し、 (6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロフェニル-4-(2-(3-(フルオロメチル)-アゼチジン-1-イル-エトキシ-フェニル)-7-イ
ソブチル-8-メチル-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(90 mg、121μmol、収率36.7%)。
【0077】
1H NMR (400 MHz、CDCl3): δ = 7.47 - 7.46 (m、6H)、7.26 - 7.23 (m、9H)、6.34 (d、J=10.4 Hz、2H)、6.23 (d、J=8.4 Hz、1H)、5.61 (d、J=8.4 Hz、1H)、4.95 - 4.93 (m、1H)、4.57 (d、J=5.6 Hz、1H)、4.45 (d、J=5.6 Hz、1H)、3.91 (q、J=5.6 Hz、2H)、3.50 - 3.42 (m、5H)、3.17 - 3.16 (m、2H)、3.06 - 3.04 (m、1H)、2.84 - 2.77 (m、2H)、2.76 - 2.72 (m、1H)、2.37 - 2.32 (m、1H)、1.92 (m、1H)、0.95 - 0.92 (m、3H)
、0.78 (d、J=6.4 Hz、3H)、0.69 - 0.65 (m、3H) ppm。
【0078】
LCMS: m/z (M+H)+ = 742.2。
【0079】
工程11:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロフェニル-4-(2-(3-(フルオロメチル)-アゼチジ
ン-1-イル-エトキシ-フェニル)-7-イソブチル-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾ
ロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成(化合物1)
【0080】
【0081】
(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロフェニル-4-(2-(3-(フルオロメチル)-アゼチジン-1-イル-エ
トキシ-フェニル)-7-イソブチル-8-メチル-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(90 mg、120.66 μmol、1 eq)をトリフルオ
ロ酢酸 (9 mL)および水 (1 mL)の混合溶液に溶解し、 20°Cで2時間反応させた。TLCとLCMSで反応の終了を確認し、反応液を40°Cで濃縮した後、飽和炭酸水素ナトリウムを加えて中和し、酢酸エチルで抽出、有機相を乾燥、濃縮し、粗生成物をシリカゲル薄層クロマトグラフィーで分離し、 (6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロフェニル-4-(2-(3-(フルオロメチル)-アゼチジン-1-イル-エトキシ-フェニル)-7-イソブチル-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒド
ロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(35 mg、67.4 μmol、55.8% 収率、97% 純度、89%ee)。
【0082】
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6): δ = 6.70 (d、J=8.0 Hz、1H)、6.57 (d、J=8.0 Hz、1H)、6.31 (br d、J=10.4 Hz、2H)、5.06 (s、1H)、4.56 (d、J=5.4 Hz、1H)、4.44 (d、J=5.4 Hz、1H)、3.93 - 3.92 (m、2H)、3.56 - 3.54 (m、2H)、3.45 - 3.42 (m、1H)、3.20 - 3.10 (m、3H)、2.89 - 2.86 (m、2H)、2.82 - 2.77 (m、1H)、2.40 - 2.32 (m、1H)、2.01 - 1.96 (m、1H)、1.26 (s、2H)、0.99 (d、J=6.4 Hz、3H)、0.81 (d、J=6.4 Hz、3H)、0.68 (d、J=6.4 Hz、3H) ppm。
【0083】
LCMS:m/z (M+H)+ = 504.4。
【0084】
実施例5:(6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロプロパン)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジ
ン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物5)
【0085】
【0086】
工程1:tert-ブチル(R)-(1-(2-オキソ-3-トリフェニルメチル-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)プロパン-2-イル)カルバマートの合成
【0087】
【0088】
7-ブロモ-3-トリフェニルメチル-ベンゾオキサゾール-2-ノン(100 g、219 mmol、1 eq)をテトラヒドロフラン(1000 mL) に溶解し、-78°Cで窒素保護下でn-ブチルリチウム(2.5 M、87.6 mL、1 eq)を加え30攪拌した。 (R)-t-ブチル4-メチル-1,2,3-オキサゾリジン-3-
カルボン酸2,2-ジオキシド(52.0 g、219 mmol、1 eq)のテトラヒドロフラン(100 mL)溶液を-78°Cで系に加え、その後自然に0°Cにし、2時間反応させた。TLCで反応の終了を確
認し、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液中に注ぎクエンチし、酢酸エチルで抽出、乾燥、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル(R)-(1-(2-
オキソ-3-トリフェニルメチル-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)プロパン-2-イル)カルバマートが黄色の固形物として得られた(360 g、673 mmol、収率74.9%)。
【0089】
1H NMR (400MHz、CDCl3): δ = 7.52 - 7.47 (m、6H)、7.35 - 7.27 (m、9H)、6.92 - 6.85 (m、1H)、6.76 (t、J = 8.0 Hz、1H)、5.93 (br d、J = 8.0 Hz、1H)、4.00(s、1H)、3.81 - 3.72 (m、1H)、2.84 (br d、J = 6.0 Hz、2H)、1.40 (s、9H)、1.16 (d、J = 6.4 Hz、3H) ppm。
【0090】
工程2:(R)-7-(2-アミノプロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノンの合成
【0091】
【0092】
0°Cで窒素保護下でtert-ブチル(R)-(1-(2-オキソ-3-トリフェニルメチル-2,3-ジヒドロ
ベンゾ[d]オキサゾール-7-イル)プロパン-2-イル)カルバマート (240 g、448 mmol、1eq)をメタノール(400ml)に溶解し、塩酸メタノール溶液 (6 M、800 mL、10.6 eq)中に加えた。0℃で2時間反応、TLCで反応の終了を確認した。反応液を濃縮し、飽和炭酸水素ナトリ
ウムを加えて中和し、酢酸エチルで抽出し濃縮して粗生成物を得て、石油エーテル:酢酸エチル = 1:1で懸濁し濾過して、(R)-7-(2-アミノプロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン(198 g、455 mmol、収率84.6%)が黄色の固形物として得られた。
【0093】
1H NMR (400MHz、CDCl3): δ = 7.48 - 7.34 (m、6H)、7.23 - 7.14 (m、9H)、6.81 - 6.73 (m、1H)、6.66 (t、J = 8.0 Hz、1H)、5.88 (m、1H)、3.33 (s、J = 6.4 Hz、1H)、2.82 - 2.65 (m、2H)、1.12 (d、J = 6.4 Hz、3H) ppm。
【0094】
工程3:(R)-7-2-アミノプロピル)(2,2,2-トリフルオロエチル-3-トリフェニルメチル
ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノンの合成
【0095】
【0096】
20℃窒素保護下で (R)-7-(2-アミノプロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾ
ール-2(3H)-ノン(10.0 g、23.0 mmol、1 eq)、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホンネート (6.14 g、26.5 mmol、1.15 eq)、ジイソプロピルエチレンジアミン(8.92 g、69.0 mmol、12.0 mL、3 eq)をジオキサン(100mL)に溶解し、80℃で窒素保護下で10時間反応させた。TLCで反応の終了を確認し、反応液を濃縮し、粗生成物カラムクロマ
トグラフィーで精製し、 (R)- 7 - 2 -アミノプロピル)(2,2,2-トリフルオロエチル-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノンが白色の固形物として得られた(9.00 g、17.4 mmol、75.7% 収率)。
【0097】
1H NMR (400MHz、CDCl3): δ = 7.48 (br d、J = 7.2 Hz、6H)、7.33 - 7.27 (m、9H)
、6.86 (br d、J = 7.6 Hz、1H)、6.79 - 6.73 (m、1H)、5.95 (br d、J = 8.0 Hz、1H)
、3.50 (s、1H)、3.26 (br d、J = 9.3 Hz、3H)、2.98 - 2.85 (m、1H)、2.82 - 2.71 (m、1H)、1.15 (br d、J = 5.6 Hz、3H) ppm。
【0098】
工程4:(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロイソキノリノ[5,4-f]オキサゾール-2(3H)-ノンの合成
【0099】
【0100】
(R)-7-2-アミノプロピル)(2,2,2-トリフルオロエチル-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン(1.00 g、1.94 mmol、1 eq)と5-ブロモ-2-ピリジンカルボキシア
ルデヒド(540 mg、2.90 mmol、1.5 eq)をトルエン(50 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(662 mg、5.81 mmol、430 uL、3 eq)を加え、混合物を90℃で20時間反応させた。TLCで反応の終了を確認し、反応液を濃縮し、粗生成物をTLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製し、(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロイソキノリノ[5,4-f]オキサゾール-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(780 mg、1.76 mmol、91.1% 収率)。
【0101】
1H NMR (400MHz、CDCl3): δ = 8.89 (s、1H)、8.54 (d、J = 2.4 Hz、1H)、7.84 - 7.80 (m、1H)、7.48 (d、J = 8.4 Hz、1H)、6.79 - 6.74 (m、2H)、5.09 (s、1H)、4.13 (q、J = 7.2 Hz、1H)、3.50 - 3.39 (m、1H)、3.35 - 3.22 (m、1H)、3.09 - 3.03 (m、1H)、3.00 - 2.89 (m、1H)、2.70 - 2.64 (m、1H)、1.13 (d、J = 6.4 Hz、3H) ppm。
【0102】
工程5:(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0103】
【0104】
(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロイソキノリン [5,4-f]オキサゾール-2(3H)-ノン(1.00 g、2.26 mmol、1 eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(20 mL)に溶解し、0℃で水素化ナトリウム(181 mg、4.52 mmol、純度60%、2 eq)を加え、次に20℃でトリフェニルメチルクロリド(693 mg、2.49 mmol、1.1 eq)加え、2時間反応させた。TLCで反応の終了を確認した。反応液に水を添加し
てクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し (6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエ
チル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが白色の固形物として得られた(1.20 g、1.56 mmol、69.0% 収率)。
【0105】
1H NMR (400MHz、CDCl3): δ = 8.52 (s、1H)、7.75 (dd、J1= 2.4 Hz、J2 =8.4 Hz、1H)、7.49 - 7.45 (m、6H)、7.36 (d、J = 8.4 Hz、1H)、7.32 - 7.27 (m、9H)、6.39 (d
、J = 8.4 Hz、1H)、5.75 (d、J = 8.4 Hz、1H)、4.94 (s、1H)、3.53 - 3.42 (m、1H)、
3.29 - 3.18 (m、1H)、3.01 (dd、J1= 4.8 Hz、J2 =16.8 Hz、1H)、2.90 (br dd、J1= 9.2 Hz、J2 =15.6 Hz、1H)、2.68 (dd、J1= 6.8 Hz、J2 =16.8 Hz、1H)、1.10 (d、J = 6.4
Hz、3H) ppm。
【0106】
工程6:tert-ブチル3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチ
ル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)アゼチジン-1-カルボキシレートの合成
【0107】
【0108】
tert-ブチル(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエ
チル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロイソキノリノ[5,4-f]オキサゾール-2(3H)-ノン(200 mg、292 μmol、1 eq)および3-アミノアゼチジン-1-カルボキシレート(126 mg、730 μmol、2.5 eq)をトルエン8ml中に溶解し、 [(2-ジ-t-ブチルホスフィノ-3-メトキシ-6-メチル-2,4,6-トリイソプロピル-1,1-ビフェニル)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(24.5 mg、29.2 μmol、0.1 eq) および炭酸セシウム (286 mg、876 μmol、3 eq)を加え、反応液を110℃で15時間させた。TLCで反応の終了を確認し、反応液に水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキ
ソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオ
キサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)アゼチジン-1-カルボキ
シレートが黄色の固形物として得られた(120 mg、137 μmol、47.2% 収率)。
【0109】
1H NMR (400MHz、CDCl3): δ = 7.77 (d、J = 2.4 Hz、1H)、7.52 - 7.42 (m、7H)、7.32 - 7.28 (m、4H)、7.26 - 7.17 (m、9H)、6.89 - 6.69 (m、1H)、6.37 (d、J = 8.4 Hz、1H)、5.80 - 5.64 (m、1H)、5.39 - 5.20 (m、1H)、4.98 - 4.77 (m、1H)、4.33 - 4.27 (m、2H)、4.23 - 4.11 (m、1H)、4.08 - 3.98 (m、1H)、3.74 (m、2H)、3.53 - 3.43 (m、2H)、3.26 - 3.11 (m、1H)、3.04 - 2.85 (m、2H)、2.72 - 2.59 (m、1H)、1.45 (s、9H)、1.09 (d、J = 6.4 Hz、3H) ppm。
【0110】
工程7:(6S,8R)-6-(5-(アゼチジン-3-アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-
トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0111】
【0112】
0℃でトリフルオロ酢酸(9.00 mL)および水(1.00mL)をtert-ブチル3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)アゼチジン-1-
カルボキシレート (120 mg、154 μmol、1 eq)に加え、混合物を20℃で2時間反応させ、TLCで反応の終了を確認した。反応液に水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮し、(6S,8R)-6-(5-(アゼチジン-3-アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノ
ンが黄色の固形物として得られた(120 mg、粗生成物)。
【0113】
1H NMR (400MHz、CDCl3): δ = 8.21 - 7.93 (m、2H)、7.60 - 7.35 (m、2H)、6.95 - 6.62 (m、1H)、5.55 - 5.17 (m、1H)、4.39 - 4.13 (m、1H)、4.06 - 3.90 (m、1H)、3.63 - 3.42 (m、1H)、2.33 - 2.13 (m、2H)、2.07 - 1.96 (m、2H)、1.14 - 1.08 (m、2H)
、0.88 (br d、J = 4.8 Hz、3H) ppm。
【0114】
工程8:(6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロプロパン)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成(化合物5)
【0115】
【0116】
20℃で窒素保護下で (6S,8R)-6-(5-(アゼチジン-3-アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(66.0 mg、152 μmol、1 eq)および3-フルオロ-1-ヨードプロパン(28.6 mg、152
μmol、1 eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)中に溶解し、ジイソプロピルエチレン
ジアミン(98.4 mg、761 μmol、132 uL、5 eq)を加え、混合物を20℃で4時間反応させた
。LCMSで反応の終了をモニタリングした。反応液に水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物を逆相カラムで精製し、次にキラルカラムで精製し、 (6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロプロパン)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イ
ソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(27.0 mg、54.2 μmol、収率35.6%、純度97.7%、100%ee)。
【0117】
1H NMR (400MHz、MeOH-d4): δ = 7.76 - 7.71 (m、1H)、7.13 (d、J = 8.4 Hz、1H)、6.93 (m、1H)、6.80 (d、J = 8.0 Hz、1H)、6.56 (d、J = 8.0 Hz、1H)、4.52 (t、J = 6.0 Hz、1H)、4.40 (t、J = 6.0 Hz、1H)、4.13 - 4.06 (m、1H)、3.82 - 3.76 (m、2H)、3.54 - 3.47 (m、1H)、3.15 - 3.08 (m、1H)、3.00 - 2.91 (m、3H)、2.76 (m、1H)、2.64 (t、J = 7.6 Hz、2H)、1.83 - 1.69 (m、2H)、1.06 (d、J = 6.6 Hz、3H) ppm。
【0118】
LCMS:m/z (M+H)+ = 494.3。
【0119】
実施例7:(6S,8R)-6-(5-(((S)-1-(3-フルオロプロパン)ピロリジン-3-イル)オキシ)ピ
リジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサ
ゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物7)
【0120】
【0121】
工程1:tert-ブチル(S)-3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエ
チル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシレートの合成
【0122】
【0123】
(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(150 mg、219 μmol、1 eq)およびtert-ブチル(S)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート(102 mg、547 μmol、2.5 eq)をトルエン(20 mL)に溶解し、その後RockPhos Pd G3 (18.3 mg、21.9 μmol、0.1 eq) および炭酸セシウム (214 mg、657μmol、3 eq)を加え、反応液を115℃で15時間反応させた。TLCで反応の終了を確認し、反応液に水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル(S)-3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエ
チル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシレートが黄色の固形物として得られた(120 mg、138 μmol、収率31.5%)。
【0124】
1H NMR (400MHz、CDCl3): δ = 8.02 (d、J = 2.8 Hz、1H)、7.39 (d、J = 7.2 Hz、6H
)、7.24 - 7.20 (m、5H)、7.18 - 7.14 (m、4H)、7.08 - 7.04 (m、1H)、6.37 - 6.25 (m、1H)、5.66 (d、J = 8.4 Hz、1H)、4.86 - 4.80 (m、2H)、3.55 - 3.34 (m、2H)、3.34 - 3.23 (m、1H)、3.16 - 3.04 (m、1H)、3.01 - 2.89 (m、1H)、2.83 (br dd、J1 = 8.8Hz、J2 = 15.6 Hz、1H)、2.59 (dd、J1 = 6.4 Hz、J2 =16.8 Hz、1H)、2.15 - 2.01 (m、2H)、1.95 - 1.81 (m、2H)、1.40 (s、9H)、1.02 (d、J = 6.4 Hz、3H) ppm。
【0125】
工程2:(6S,8R)-8-メチル-6-(5-((S)-ピロリジン-3-オキシ)ピリジン-2-イル)-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-
ノンの合成
【0126】
【0127】
0℃でトリフルオロ酢酸(1.54 g、13.4 mmol、997 uL、87.3 eq)をジクロロメタン(2 mL)
中に溶解したtert-ブチル(S)-3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオ
ロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシレート (120 mg、154 μmol、1 eq)中に加え、20℃で2時間反応させ、TLCとLCMSで反応の終了を確認した。反応液に水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物をシリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製し、(6S,8R)-8-メチル-6-(5-((S)-ピロリジン-3-オキシ)ピリジン-2-イル)-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(105 mg、粗生成物)。
【0128】
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6): δ = 8.13 (d、J = 2.8 Hz、1H)、7.45 - 7.34 (m、1H)
、7.32 - 7.26 (m、1H)、6.87 - 6.82 (m、1H)、6.74 - 6.67 (m、1H)、5.14 - 5.02 (m
、2H)、3.00 - 2.92 (m、2H)、2.90 - 2.78 (m、2H)、2.72 - 2.71 (m、1H)、2.74 - 2.58 (m、1H)、2.21 - 2.07 (m、2H)、2.06 - 1.93 (m、1H)、1.23 (s、1H)、1.06 (d、J = 6.4 Hz、3H) ppm。
【0129】
LCMS: m/z (M+H)+ = 449.2。
【0130】
工程3:(6S,8R)-6-(5-(((S)-1-(3-フルオロプロパン)ピロリジン-3-イル)オキシ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾ
ロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成(化合物7)
【0131】
【0132】
20℃、窒素保護下で (6S,8R)-8-メチル-6-(5-((S)-ピロリジン-3-オキシ)ピリジン-2-イ
ル)-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(105 mg、187 μmol、1 eq) および3-フルオロ-1-ヨードプロパン(35.2 mg、187 μmol、1 eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、ジイソプロピルエチレ
ンジアミン(121 mg、936 μmol、163 uL、5 eq)を加え、混合物を20℃で4時間反応させた。LCMSで反応の終了をモニタリングし、反応液に水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物を逆相カラムで精製し (6S,8R)-6-(5-(((S)-1-(3-フ
ルオロプロパン)ピロリジン-3-イル)オキシ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリ
フルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが白色の固形物として得られた(10.5 mg、19.8 μmol、10.6% 収率、96 % 純度、100% ee)。
【0133】
1H NMR (400MHz、MeOH-d4): δ = 8.05 (d、J = 2.8 Hz、1H)、7.40 - 7.30 (m、2H)、6.83 (d、J = 8.0 Hz、1H)、6.63 (d、J = 8.0 Hz、1H)、4.54 (t、J = 6.0 Hz、1H)、4.42 (t、J = 6.0 Hz、1H)、3.53 - 3.48 (m、1H)、3.40 (br d、J = 6.0 Hz、1H)、3.10 (dd、J1 = 4.8 Hz、J2 =16.8 Hz、1H)、3.02 - 2.87 (m、4H)、2.78 (dd、J1 = 6.2 Hz、J2=16.8 Hz、1H)、2.68 - 2.58 (m、2H)、2.56 - 2.49 (m、1H)、2.38 (dt、J1 = 7.6 Hz
、J2 =13.6 Hz、1H)、1.99 - 1.84 (m、3H)、1.29 (br s、1H)、1.12 (d、J = 6.4 Hz、3H) ppm。
【0134】
LCMS:m/z (M+H)+ = 509.4。
【0135】
実施例8:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(6-(2-フルオロエチル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物8)
【0136】
【0137】
工程1:tert-ブチル(6S,8R)-6-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキシ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレ
ートの合成
【0138】
【0139】
(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-
ノン(300 mg、417μmol)、およびtert-ブチル2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボ
キシレート (165.33 mg、833.88 μmol)をトルエン(9 mL)に溶解し、炭酸セシウム(272 mg、834μmol)および[(2-ジ-t-ブチルホスフィノ-3-メトキシ-6-メチル-2,4,6-トリイソプロピル-1,1-ビフェニル)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(34.96 mg、41.69 μmol)を加え、窒素ガスで保護し、110℃で24 時間反応させ、LCMSで反
応の終了を確認し、反応液を濃縮した後、シリカゲルカラムで精製し、tert-ブチル(6S,8R)-6-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキシ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロイソキノリノ[5,4-f]オキサゾール-6-イル)フェニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレートを得た(120 mg、143
μmol、収率34.4%)。
【0140】
1H NMR (400MHz、CDCl3): δ = 7.41 - 7.37 (m、6H)、7.24 - 7.19 (m、9H)、6.17 (d、J = 8.5 Hz、1H)、5.77 (d、J = 10.5 Hz、2H)、5.56 (d、J = 8.5 Hz、1H)、5.03 (s
、1H)、4.02 (s、4H)、3.88 (s、4H)、3.50 - 3.44 (m、1H)、3.11 - 2.99 (m、2H)、2.85 - 2.75 (m、1H)、2.71 - 2.62 (m、1H)、1.37 (s、9H)、0.96 (d、J = 6.4 Hz、3H) ppm。
LCMS: m/z 837.3 [M+H]+。
【0141】
工程2:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン2(3H)-ノンの合成
【0142】
【0143】
0℃でtert-ブチル6-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキシ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキ
ノリン-6-イル)フェニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート (300mg
、358.47μmol)をトリフルオロ酢酸(4.5mL)および水(0.5 mL)中に溶解し、 20℃まで昇温し、2時間攪拌した。LCMSで反応の終了を確認し、濃縮後pHを7-8まで調整し、水および酢酸エチルで抽出し、有機相を濃縮して(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン2(3H)-ノンを得た(350 mg、粗生成物)。
【0144】
LCMS: m/z 495.0 [M+H]+。
【0145】
工程3:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(6-(2-フルオロエチル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラ
ヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0146】
【0147】
(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノ
リン2(3H)-ノン(300 mg、606.73μmol)、1-ヨード-3-フルオロエタン(211.09mg、1.21mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(15 mL)に溶解し、その後N,N-ジイソプロピルエチルアミ
ン (313.66 mg、2.43mmol)20℃で2時間反応させ、LCMSで反応の終了を確認し、水および
酢酸エチルで抽出し、有機相を塩水で三回洗浄し、濃縮後、シリカゲルカラムで精製し、
(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(6-(2-フルオロエチル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンを得た(95 mg、175.76 μmol、収率28.9%)。
【0148】
LCMS: m/z 541.3 [M+H]+。
【0149】
工程4:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(6-(2-フルオロエチル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラ
ヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの分離 (化合物8)
【0150】
【0151】
(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(6-(2-フルオロエチル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキ
サゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンをキラル分離し、 (6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(6-(2-フルオロエチル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンを得た(40 mg、74.01 μmol、収率44.4%)
1H NMR (400MHz、MeCN-d3) δ = 6.87 - 6.72 (m、1H)、6.64 - 6.53 (m、1H)、6.03 - 5.86 (m、2H)、5.21 (s、1H)、4.46 - 4.41 (m、1H)、4.34 - 4.30 (m、1H)、3.89 (s、4H)、3.56 - 3.46 (m、1H)、3.35 (s、4H)、3.33 - 3.25 (m、1H)、3.05 (dd、J=4.9、16.4
Hz、1H)、2.93 (qd、J=9.8、15.9 Hz、1H)、2.74 (dd、J=5.1、16.5 Hz、1H)、2.70 - 2.66 (m、1H)、2.63 - 2.58 (m、1H)、1.06 (d、J=6.5 Hz、3H) ppm。
【0152】
実施例9:(6S,8R)-7-(2,2-ジフルオロ-3-ヒドロキシプロピル)-6-(2,6-ジフルオロ-4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)フェニル)-8-メチル-6,7,8,9-テト
ラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物9)
【0153】
【0154】
工程1:(R)-7-(2-((3-((t-ブチルフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジフルオロプロピル)ア
ミノ)プロピル)-3-トリフェニルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノンの合成
【0155】
【0156】
後続の工程:実施例1-8と類似した工程および/または当分野従来の反応工程により、 (R)-7-(2-((3-((t-ブチルフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジフルオロプロピル)アミノ)プロピ
ル)-3-トリフェニルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノンから出発し、化合物9を合成した
。
【0157】
1H NMR: (400 MHz, ACETONITRILE-d3)δ = 11. 6 (s, 1H), 9.16 (s, 1H), 6.81 (d, J
= 8.0 Hz, 1H), 6.60 (br d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.13 - 6.10 (m, 2H), 5.18 (s, 1H), 4.61 - 4.52 (m, 2H), 4.44 - 4.33 (m, 2H), 4.22 - 4.12 (m, 2H), 3.81 - 3.46 (m, 4H), 3.36 - 3.24 (m, 2H), 3.18 - 2.98 (m, 2H), 2.80 - 2.70 (m, 2H), 2.02 - 1.95 (m, 2H), 1.05 (d, J = 6.4 Hz, 3H) ppm。
【0158】
前記実施例1-9の合成ルートと同様に、対応する反応物および当業者に公知の合成方法
を選択し、以下の実施例化合物を合成した。具体的に、実施例9工程1の化合物、すなわ
ち「(R)-7-(2-((3-((t-ブチルフェニルシリル)オキシ)-2,2-ジフルオロプロピル)アミノ)プロピル)-3-トリフェニルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン」を原料として、以下の実施例13-15を合成し;実施例5工程3の化合物、すなわち「(R)-7-2-アミノプロピル)(2,2,2-トリフルオロエチル-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン」を原
料として、以下の実施例10-12、16、18、25を合成し;実施例1工程4の化合物、すなわち「(R)-7-(2-アミノプロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン
」を原料として、以下の実施例20を合成した。
【0159】
実施例10:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イ
ル)アミノ)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物10)
【0160】
【0161】
1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ = 8.03 - 7.74 (m, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.67 - 6.60 (m,
1H), 5.99 (d, J = 11.0 Hz, 2H), 5.21 (s, 1H), 4.59 - 4.51 (m, 1H), 4.48 - 4.40 (m, 1H), 4.38 - 4.25 (m, 1H), 4.12 - 3.95 (m, 1H), 3.78 - 3.67 (m, 2H), 3.63 - 3.51 (m, 1H), 3.26 - 3.09 (m, 2H), 3.00 - 2.86 (m, 3H), 2.78 (dd, J = 4.4, 16.4 Hz, 1H), 2.67 - 2.56 (m, 2H), 1.83 - 1.71 (m, 2H), 1.09 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
【0162】
LCMS: m/z (M+H)+ = 529.4
実施例11:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(((S)-1-(3-フルオロプロパン)ピロリジン-3-
イル)オキシ)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物11)
【0163】
【0164】
1H NMR: (400MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 6.81 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.62 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.44 (br d, J = 11.2 Hz, 2H), 5.28 (s, 1H), 4.79 (br s, 1H), 4.54 (t,
J = 6.0 Hz, 1H), 4.42 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.56 - 3.46 (m, 1H), 3.42 - 3.25 (m,
1H), 3.06 (br dd, J = 4.8, 16.6 Hz, 1H), 3.00 - 2.86 (m, 1H), 2.83 - 2.69 (m, 5H), 2.53 - 2.45 (m, 4H), 1.91 - 1.85 (m, 1H), 1.85 - 1.76 (m, 2H), 1.07 (d, J =
6.4 Hz, 3H) ppm。
【0165】
実施例12:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イ
ル)オキシ)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物12)
【0166】
【0167】
1H NMR: (400MHz, CD3Cl) δ = 8.02 - 7.65 (m, 1H), 6.79 - 6.71 (m, 1H), 6.64 - 6.54 (m, 1H), 6.27 (d, J = 10.4 Hz, 2H), 5.29 - 5.22 (m, 1H), 4.72 (m, J = 6.0 Hz,
1H), 4.56 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.44 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.85 - 3.72 (m, 2H), 3.64 - 3.50 (m, 1H), 3.26 - 3.08 (m, 4H), 2.97 - 2.86 (m, 1H), 2.85 - 2.76 (m, 1H), 2.65 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.83 - 1.70 (m, 2H), 1.10 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。
【0168】
LCMS: m/z (M+H)+ = 530.2
実施例13:(6S,8R)-7-(2,2-ジフルオロ-3-ヒドロキシプロピル)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(((S)-1-(3-フルオロプロパン)ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物13)
【0169】
【0170】
1H NMR: (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 8.36 (br d, J = 1.1 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 10.4 Hz, 2H), 5.18 (s, 1H), 4.89 (br s, 1H), 4.61 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.50 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.77 - 3.61 (m, 3H), 3.29 - 2.92 (m, 7H), 2.91 - 2.75 (m, 3H), 2.54 - 2.38 (m, 1H), 2.24 - 2.01 (m, 3H), 1.10 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
【0171】
実施例14:(6S,8R)-7-(2,2-ジフルオロ-3-ヒドロキシプロピル)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(6-(2-フルオロエチル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)フェニル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物14)
【0172】
【0173】
1H NMR: (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 6.78 (br d, J = 6.6 Hz, 1H), 6.67 - 6.44
(m, 1H), 6.07 - 5.84 (m, 2H), 5.94 (br d, J = 11.4 Hz, 1H), 5.24 - 5.04 (m, 1H), 5.13 (br s, 1H), 4.50 - 4.26 (m, 2H), 3.89 (br s, 4H), 3.73 - 3.61 (m, 1H), 3.58 - 3.45 (m, 2H), 3.36 (br s, 4H), 3.13 - 3.00 (m, 2H), 3.18 - 2.97 (m, 1H), 2.77 - 2.59 (m, 5H), 2.80 - 2.57 (m, 1H), 1.07 - 0.97 (m, 3H), 1.03 (br d, J = 3.8
Hz, 1H) ppm。
【0174】
実施例15:(6S,8R)-7-(2,2-ジフルオロ-3-ヒドロキシプロピル)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(3-((3-フルオロプロピル)アミノ)アゼチジン-1-イル)フェニル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物15)
【0175】
【0176】
1H NMR: (400MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 6.85 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.65 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.95 (d, J = 11.5 Hz, 2H), 5.15 (s, 1H), 4.56 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.44 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.05 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 3.91 - 3.81 (m, 3H), 3.72 - 3.48 (m, 3H), 3.43 - 3.38 (m, 2H), 3.18 - 3.02 (m, 2H), 2.82 - 2.64 (m, 2H), 2.13 - 2.01 (m, 4H), 1.03 (d, J = 6.5 Hz, 3H)。
【0177】
実施例16:(E)-4-((2-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキシ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フ
ェノキシ)エチル)アミノ)-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミド(化合物16)
【0178】
【0179】
1H NMR: (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 6.81 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.75 - 6.65 (m, 1H), 6.61 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.56 - 6.46 (m, 3H), 5.29 (s, 1H), 4.02 (t, J =
5.3 Hz, 2H), 3.57 - 3.50 (m, 2H), 3.41 - 3.38 (m, 2H), 3.37 - 3.30 (m, 1H), 3.11 - 3.04 (m, 1H), 3.02 (s, 3H), 2.94 - 2.91 (m, 2H), 2.90 - 2.88 (m, 3H), 2.79 -
2.72 (m, 1H), 1.11 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 1.07 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
【0180】
LCMS: m/z 569.4 [M+H]+。
【0181】
実施例18:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(3-((3-フルオロプロピル)アミノ)アゼチジ
ン-1-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物18)
【0182】
【0183】
1H NMR: (400MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 6.81 (br d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.61 (br d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.95 (d, J = 11.6 Hz, 2H), 5.22 (s, 1H), 4.56 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 4.44 (br t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.03 (br t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.75 - 3.63 (m, 1H), 3.58 - 3.44 (m, 3H), 3.36 - 3.24 (m, 1H), 3.10 - 2.86 (m, 2H), 2.80 - 2.71 (m, 1H), 2.64 (br t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.86 - 1.71 (m, 3H), 1.06 (d, J = 6.6 Hz, 3H)。
【0184】
実施例20:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イ
ル)アミノ)フェニル)-7-((1-フルオロシクロプロピル)メチル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物20)
【0185】
【0186】
1H NMR: (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 8.12 (s, 1H), 6.82 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.10 (d, J = 11.6 Hz, 2H), 5.38 (br d, J = 7.3 Hz, 1H), 5.12 (s, 1H), 4.55 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 4.43 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.08 - 3.97 (m, 1H), 3.75 (br d, J = 6.3 Hz, 3H), 3.12 - 2.99 (m, 2H), 2.97 - 2.90 (m, 2H), 2.83 - 2.70 (m, 2H), 2.62 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 1.78 - 1.66 (m, 2H), 1.02 (d, J =
6.6 Hz, 3H), 0.97 - 0.86 (m, 2H), 0.62 - 0.40 (m, 2H) ppm。
【0187】
実施例25:(6S,8R)-6-(4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-2-メ
トキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物25)
【0188】
【0189】
工程1:(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0190】
【0191】
化合物(R)-7-(2-((2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-ノン(3.00g、10.9mmol)、4-ブロモ-2-メトキシベンズアルデヒド(3.29g、5.32mmol)およびトリフルオロ酢酸(6.24g、54.7mmol)をトルエン(15mL)に溶解し、110℃で窒素保
護下で48時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認した。反応液を濃縮した後カラムクロマトグラフィーで精製し (6S,8R)-6-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノ
ンが白色の固形物として得られた(4.35g、9.23mmol、収率84.4%)。
【0192】
LCMS: m/z 470.0 [M+H]+。
【0193】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 11.53 (s, 1 H), 7.23 (d, J=1.75 Hz, 1 H), 6.94 - 7.11 (m, 1 H), 6.82 (d, J=8.00 Hz, 1 H), 6.68 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 6.54 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 5.28 - 5.52 (m, 1 H), 3.82 - 3.91 (m, 3 H), 3.27 - 3.41 (m, 2 H),
2.77 - 3.02 (m, 2 H), 2.68 (m, J=16.70, 7.30 Hz, 1 H), 1.02 (d, J=6.50 Hz, 3 H)
ppm。
【0194】
工程2:(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0195】
【0196】
(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(2.77g、5.88mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(25mL)に溶解し、0℃窒素保護下で水素化ナトリウム(353mg、8.82mmol)を加え、その後トリフェニルクロロメタン(1.64g、5.88mmol)を加え、反応液25℃で2時間反応させた。TLCで反応の終了を確認した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し (6S,8R)-6-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメ
チル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物
として得られた(3.75g、5.26mmol、収率89.4%)。
【0197】
LCMS: m/z 712.2 [M+H]+。
【0198】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.18 - 7.42 (m, 15 H), 6.92 - 6.96 (m, 1 H), 6.88 (dd, J=8.13, 1.75 Hz, 1 H), 6.70 (d, J=8.25 Hz, 1 H), 6.14 (d, J=8.63 Hz, 1 H), 5.55 - 5.66 (m, 1 H), 5.23 (s, 1 H), 3.76 (s, 3 H), 3.35 - 3.48 (m, 1 H), 2.89 - 3.04 (m, 2 H), 2.64 - 2.79 (m, 1 H), 2.61 (br d, J=6.25 Hz, 1 H), 0.97 (d, J=6.63 Hz, 3 H) ppm。
【0199】
工程3:(6S,8R)-6-(4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-2-メト
キシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0200】
【0201】
(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(2g、2.80mmol)、1-(3-フルオロプロピル)-3-アミノアゼチジン(1.41g、3.92mmol)、炭酸
セシウム(2.74g、8.41mmol)、[(2-ジ-t-ブチルホスフィノ-3-メトキシ-6-メチル-2,4,6-
トリイソプロピル-1,1-ビフェニル)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(118mg、140umol)をトルエン(20mL)に溶解し、110℃、窒素保護下で12時間反
応させた。LCMSで反応の終了をモニタリングした。濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し(6S,8R)-6-(4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-2-メトキシ
フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テ
トラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(1g、1.31mmol、収率46.7%)。
【0202】
LCMS: m/z 764.3 [M+H]+。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.18 (br d, J=2.38 Hz, 15 H), 6.58 (d, J=8.25 Hz, 1 H), 6.13 - 6.25 (m, 1 H), 5.97 - 6.04 (m, 1 H), 5.92 (dd, J=8.25, 2.13 Hz, 1 H), 5.50 - 5.65 (m, 1 H), 5.14 - 5.18 (m, 1 H), 4.48 (t, J=5.94 Hz, 1 H), 4.36 (t, J=5.94 Hz, 1 H), 3.90 (br d, J=6.75 Hz, 1 H), 3.61 - 3.79 (m, 6 H), 3.44
(br d, J=5.50 Hz, 1 H), 3.00 - 3.29 (m, 1 H), 2.87 - 3.00 (m, 2 H), 2.79 (br d,
J=6.13 Hz, 2 H), 2.49 - 2.59 (m, 3 H), 1.64 - 1.73 (m, 2 H), 0.97 (d, J=6.50 Hz, 3 H) ppm。
【0203】
工程4:(6S,8R)-6-(4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-2-メト
キシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成(化合物25)
【0204】
【0205】
トリフルオロ酢酸(15.4g、135mmol)および(6S,8R)-6-(4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼ
チジン-3-イル)アミノ)-2-メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノ
ン(1g、1.31mmol)を水(1mL)中に溶解し、反応液20℃、窒素保護下で1時間反応させた。LC
MSで反応の終了を確認した。混合物を濃縮した後、炭化水素ナトリウムでpH=7まで調整し、水および酢酸エチルで抽出し、有機相を濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製した後、SFCでキラル分離し、 (6S,8R)-6-(4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチ
ジン-3-イル)アミノ)-2-メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(300mg、571umol、収率43.7%)。
【0206】
LCMS: m/z 522.2 [M+H]+。
【0207】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 6.79 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 6.44 - 6.59 (m, 2 H), 6.19 (d, J=2.00 Hz, 1 H), 5.97 (dd, J=8.32, 2.06 Hz, 1 H), 5.31 (s, 1 H), 4.75 (br d, J=7.00 Hz, 1 H), 4.52 (t, J=6.07 Hz, 1 H), 4.40 (t, J=6.07 Hz, 1 H), 3.92 - 4.09 (m, 1 H), 3.79 (s, 3 H), 3.68 (m, J=3.25, 2.13 Hz, 2 H), 3.43 - 3.54 (m, 1 H), 3.17 - 3.30 (m, 1 H), 2.87 - 3.01 (m, 2 H), 2.76, (m, J=6.38 Hz, 2 H), 2.61 - 2.67 (m, 1 H), 2.51 (t, J=7.00 Hz, 2 H), 1.63 - 1.76 (m, 2 H), 1.04
(d, J=6.50 Hz, 3 H) ppm。
【0208】
実施例26:(6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロプロパン)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物26)
【0209】
【0210】
工程1:tert-ブチル(R)-(1-(2-オキソ-3-トリフェニルメチル-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾ―ル-7-イル)プロパン-2-イル)カルバマートの合成
【0211】
【0212】
7-ブロモ-3-トリフェニルメチル-ベンゾオキサゾ―ル-2-ノン(100 g, 219 mmol, 1 eq)をテトラヒドロフラン(1000 mL) に溶解し、-78°C、窒素保護下でn-ブチルリチウム(2.5 M, 87.6 mL, 1 eq)を加え30分攪拌した。tert-ブチル(R)-4-メチル-1,2,3-オキシチアゾリジン-3-カルボキシレート-2,2-ジオキシド(52.0 g, 219 mmol, 1 eq)のテトラヒドロフラン(100 mL)溶液を-78 °Cで系に加え、その後自然に0°Cにし、2時間反応させた。TLCで反応の終了を確認し、反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液中に注ぎクエンチし、酢酸エ
チルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-
ブチル(R)-(1-(2-オキソ-3-トリフェニルメチル-2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾ―ル-7-イル)プロパン-2-イル)カルバマートが黄色の固形物として得られた(360 g, 673 mmol,
収率74.9%)。
【0213】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.52 - 7.47 (m, 6H), 7.35 - 7.27 (m, 9H), 6.92 - 6.85 (m, 1H), 6.76 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 5.93 (br d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.00
(s, 1H), 3.81 - 3.72 (m, 1H), 2.84 (br d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.40 (s, 9H), 1.16 (d, J = 6.4 Hz, 3H) ppm。
【0214】
工程2:(R)-7-(2-アミノプロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾ―ル-2(3H)-ノンの合成
【0215】
【0216】
0°C窒素保護下でtert-ブチル(R)-(1-(2-オキソ-3-トリフェニルメチル-2,3-ジヒドロベ
ンゾ[d]オキサゾ―ル-7-イル)プロパン-2-イル)カルバマート (240 g, 448 mmol, 1eq)をメタノール(400ml)に溶解し、その後それを塩酸メタノール溶液 (6 M, 800 mL, 10.6 eq)に加えた。0℃反応2時間、TLCで反応の終了を確認した。反応液を濃縮し、飽和炭酸水素
ナトリウムを加えて中和し、酢酸エチルで抽出し濃縮して粗生成物を得て、石油エーテル:酢酸エチル = 1:1で懸濁し濾過して (R)-7-(2-アミノプロピル)-3-トリフェニルメチ
ルベンゾ[d]オキサゾ―ル-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(198 g, 455 mmol, 収率84.6%)。
【0217】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.48 - 7.34 (m, 6H), 7.23 - 7.14 (m, 9H), 6.81 - 6.73 (m, 1H), 6.66 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 5.88 (m, 1H), 3.33 (s, J = 6.4 Hz, 1H), 2.82 - 2.65 (m, 2H), 1.12 (d, J = 6.4 Hz, 3H) ppm。
【0218】
工程3:(R)-7-(2-((2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)-3-トリフェニルメ
チルベンゾ[d]オキサゾ―ル-2(3H)-ノンの合成
【0219】
【0220】
20℃窒素保護下で(R)-7-(2-アミノプロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾ―ル-2(3H)-ノン(10.0 g, 23.0 mmol, 1 eq)、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(6.14 g, 26.5mmol、1.15 eq)、ジイソプロピルエチレンジアミン(8.92 g, 69.0 mmol, 12.0 mL, 3 eq)をジオキサン(100mL)に溶解し、80℃窒素保護下で10時間反応させた。TLCで反応の終了を確認し、反応液を濃縮し、粗生成物カラムクロマトグラ
フィーで精製し、 (R)-7-(2-((2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾ―ル-2(3H)-ノンが白色の固形物として得られた(9.00 g, 17.4 mmol, 収率75.7%)。
【0221】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.48 (br d, J = 7.2 Hz, 6H), 7.33 - 7.27 (m, 9H), 6.86 (br d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.79 - 6.73 (m, 1H), 5.95 (br d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.50 (s, 1H), 3.26 (br d, J = 9.3 Hz, 3H), 2.98 - 2.85 (m, 1H), 2.82 - 2.71 (m, 1H), 1.15 (br d, J = 5.6 Hz, 3H) ppm。
【0222】
工程4:(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロイソキノリノ[5,4-f]オキサゾ―ル-2(3H)-ノンの合成
【0223】
【0224】
(R)-7-(2-((2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)-3-トリフェニルメチルベンゾ[d]オキサゾ―ル-2(3H)-ノン(1.00 g, 1.94 mmol, 1 eq)および5-ブロモ-2-ピリジンカル
ボキシアルデヒド(540 mg, 2.90 mmol, 1.5 eq)をトルエン(50 mL)に溶解し、それにトリフルオロ酢酸(662 mg, 5.81 mmol, 430 uL, 3 eq)を加え、混合物を90℃で20時間反応さ
せた。TLCで反応の終了を確認し、反応液を濃縮し、粗生成物をTLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)精製し、 (6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロイソキノリノ[5,4-f]オキサゾ―ル-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(780 mg, 1.76 mmol, 収率91.1%)。
【0225】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 8.89 (s, 1H), 8.54 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.84 - 7.80 (m, 1H), 7.48 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.79 - 6.74 (m, 2H), 5.09 (s, 1H), 4.13 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.50 - 3.39 (m, 1H), 3.35 - 3.22 (m, 1H), 3.09 - 3.03 (m, 1H), 3.00 - 2.89 (m, 1H), 2.70 - 2.64 (m, 1H), 1.13 (d, J = 6.4 Hz, 3H) ppm
。
【0226】
工程5:(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0227】
【0228】
(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロイソキノリノ[5,4-f]オキサゾ―ル-2(3H)-ノン(1.00 g, 2.26 mmol, 1 eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(20 mL)に溶解し、0℃で水素化ナトリウム(181 mg, 4.52
mmol, 60% purity, 2 eq)を加え、その後20℃でトリフェニルメチルクロリド(693 mg, 2.49 mmol, 1.1 eq)を加え、2時間反応させた。TLCで反応の終了を確認した。反応液に水
を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、 (6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリ
フルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが白色の固形物として得られた(1.20 g, 1.56 mmol, 収率69.0%)。
【0229】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 8.52 (s, 1H), 7.75 (dd, J1 = 2.4 Hz, J2=8.4 Hz, 1H), 7.49 - 7.45 (m, 6H), 7.36 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.32 - 7.27 (m, 9H), 6.39 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.94 (s, 1H), 3.53 - 3.42 (m,
1H), 3.29 - 3.18 (m, 1H), 3.01 (dd, J1 = 4.8 Hz, J2=16.8 Hz, 1H), 2.90 (br dd, J1 = 9.2 Hz, J2 =15.6 Hz, 1H), 2.68 (dd, J1 = 6.8 Hz, J2 =16.8 Hz, 1H), 1.10 (d,
J = 6.4 Hz, 3H) ppm。
【0230】
工程6:tert-ブチル3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチ
ル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)アゼチジン-1-カルボキシレートの合成
【0231】
【0232】
(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(200 mg, 292 umol, 1 eq)およびtert-ブチル3-アミノアゼチジン-1-カルボキシレート(126 mg, 730 umol, 2.5 eq)をトルエン8ml中に溶解し、それに [(2-ジ-t-ブチルホスフィノ -3-メトキシ-6-メチル-2,4,6-トリイソプロピル-1,1-ビフェニル) -2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホンネート(24.5 mg, 29.2 umol, 0.1 eq) および炭酸セシウム (286 mg, 876 umol, 3 eq)を加え、反応液を110℃で15時間反応させた。TLCで反応の
終了を確認し、反応液に水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)アゼチジン-1-カ
ルボキシレートが黄色の固形物として得られた(120 mg, 137 umol, 収率47.2 %)。
【0233】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.77 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.52 - 7.42 (m, 7H), 7.32 - 7.28 (m, 4H), 7.26 - 7.17 (m, 9H), 6.89 - 6.69 (m, 1H), 6.37 (d, J =
8.4 Hz, 1H), 5.80 - 5.64 (m, 1H), 5.39 - 5.20 (m, 1H), 4.98 - 4.77 (m, 1H), 4.33 - 4.27 (m, 2H), 4.23 - 4.11 (m, 1H), 4.08 - 3.98 (m, 1H), 3.74 (m, 2H), 3.53 -
3.43 (m, 2H), 3.26 - 3.11 (m, 1H), 3.04 - 2.85 (m, 2H), 2.72 - 2.59 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.09 (d, J = 6.4 Hz, 3H) ppm。
【0234】
工程7:(6S,8R)-6-(5-(アゼチジン-3-イルアミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-
ノンの合成
【0235】
【0236】
0℃でトリフルオロ酢酸(9.00 mL )および水(1.00mL)をtert-ブチル3-((6-((6S,8R)-8-メ
チル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)アミノ)アゼチジン-1-カルボキシレート (120 mg, 154 umol, 1 eq)中に加え、混合物を20℃で2時間反応させ
、TLCで反応の終了を確認した。反応液に水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し
、乾燥、濃縮し、 (6S,8R)-6-(5-(アゼチジン-3-イルアミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(120 mg、粗生成物)。
【0237】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 8.21 - 7.93 (m, 2H), 7.60 - 7.35 (m, 2H), 6.95 - 6.62 (m, 1H), 5.55 - 5.17 (m, 1H), 4.39 - 4.13 (m, 1H), 4.06 - 3.90 (m, 1H), 3.63 - 3.42 (m, 1H), 2.33 - 2.13 (m, 2H), 2.07 - 1.96 (m, 2H), 1.14 - 1.08 (m, 2H), 0.88 (br d, J = 4.8 Hz, 3H) ppm。
【0238】
工程8:(6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロプロパン)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0239】
【0240】
20℃窒素保護下で(6S,8R)-6-(5-(アゼチジン-3-イルアミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(66.0 mg, 152 umol, 1 eq)および3-フルオロ-1-ヨードプロパン(28.6 mg, 152
umol, 1 eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)に溶解し、ジイソプロピルエチレンジア
ミン(98.4 mg, 761 umol, 132 uL, 5 eq)を加え、混合物を20℃で4時間反応させた。LCMSで反応の終了をモニタリングした。反応液に水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物を逆相カラムで精製し(column:3_Phenomenex Luna C18 75*30mm*3um;mobilephase: [water (0.05%NH3H2O +10mM NH4HCO3)-ACN]; B%: 45%-75%,30min)、さらにキラルカラムで分離し (column: REGIS (R,R) WHELK-O1 (250mm*25mm, 10 um)
; mobile phase:0.1%NH3H2O ETOH ;B%:30%-30%,0 min)、(6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロプロパン)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオ
ロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(27.0 mg, 54.2 umol, 収率35.6%, 純度97.7%)。
【0241】
LCMS: m/z 494.3 [M+H]+。
【0242】
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ = 7.76 - 7.71 (m, 1H), 7.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.93 (m, 1H), 6.80 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.56 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.52 (t, J = 6.0
Hz, 1H), 4.40 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.13 - 4.06 (m, 1H), 3.82 - 3.76 (m, 2H), 3.54 - 3.47 (m, 1H), 3.15 - 3.08 (m, 1H), 3.00 - 2.91 (m, 3H), 2.76 (m, 1H), 2.64 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.83 - 1.69 (m, 2H), 1.06 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
【0243】
実施例27:(6S,8R)-6-(3-フルオロ-5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロメチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物27)
【0244】
【0245】
工程1:(6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフ
ルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0246】
【0247】
化合物(R)-7-(2-(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)ベンゾ[d]オキサゾ―ル-2(3H)-ノン(500mg、1.82mmol)、5-ブロモ-3-フルオロ-ピリジン-2-ホルムアルデヒド(390mg、1.91mmol)、トリフルオロ酢酸(1.04g、9.12mmol)をトルエン(10mL)に溶解し、90℃窒
素保護下で12時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認した。反応液を濃縮した後pHを7-8に調整し、水および酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮し
た後カラムクロマトグラフィーで精製し、 (6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-
イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(605mg、1.22mmol、収率66.8%)。
【0248】
LCMS: m/z 461.8 [M+H]+。
【0249】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 8.20 - 8.50 (m, 2 H) 7.61 (dd, J=9.01, 1.88 Hz, 1 H) 6.80 (d, J=8.00 Hz, 1 H) 6.65 (d, J=8.00 Hz, 1 H) 5.37 (s, 1 H) 3.56 - 3.68 (m, 1 H) 3.23 - 3.31 (m, 1 H) 2.88 - 3.13 (m, 2 H) 2.67 (dd, J=17.13, 8.25 Hz, 1 H) 1.07 - 1.18 (m, 3 H) ppm。
【0250】
工程2:(6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリ
フルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0251】
【0252】
(6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエ
チル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(600mg、1.21mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(12mL)に溶解し、0℃窒素保護下で水素化ナトリウム(58mg、1.45mmol)を加え、30分攪拌し、その後トリフェニルクロロメタン(336mg、1.21mmol)
を加え、反応液を20℃で30分反応させた。LCMSで反応の終了を確認した。飽和塩化アンモニウム水溶液を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。粗生成物カラムクロマトグラフィーで精製し、(6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニル
メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが白色の固形
物として得られた(754mg、991umol、収率82.1%)。
【0253】
LCMS: m/z 704 [M+H]+。
【0254】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 8.27 (d, J=1.63 Hz, 1 H), 7.49 (dd, J=9.01, 1.88 Hz, 1 H), 7.37 - 7.43 (m, 6 H), 7.18 - 7.22 (m, 9 H), 6.21 (d, J=8.50 Hz,
1 H), 5.67 (d, J=8.38 Hz, 1 H), 5.19 (s, 1 H), 3.48 - 3.69 (m, 1 H), 3.06 - 3.19 (m, 1 H), 2.80 - 2.97 (m, 2 H), 2.54 (dd, J=17.13, 8.25 Hz, 1 H), 1.02 (d, J=6.75 Hz, 3 H) ppm。
【0255】
工程3:(6S,8R)-6-(3-フルオロ-5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0256】
【0257】
(6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエ
チル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(400mg、526umol)、1-(3-フルオロプロピル)アミノアゼチジン(379mg、1.05mmol)、炭酸セシウム(685mg、2.10mmol)、[(2-ジ-t-ブチルホスフィノ-3-メトキシ-6-メチル-2、4、6-トリイソプロピル-1、1-ビフェニル)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(44.1mg、52.6umol)をトルエン(10mL)に溶解し、110℃窒素保護下
で12時間反応させた。LCMSで反応の終了をモニタリングした。それを濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し、 (6S,8R)-6-(3-フルオロ-5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチ
ジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが淡
黄色の固形物として得られた(163mg、188umol、収率35.8%)。
【0258】
LCMS: m/z 754.1 [M+H]+。
【0259】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.57 (d, J=1.88 Hz, 1 H), 7.36 - 7.41 (m, 6 H), 7.21 (s, 9 H), 7.16 (s, 1 H), 6.41 (dd, J=11.57, 2.31 Hz, 1 H), 6.23 (d, J=8.50 Hz, 1 H) ,5.64 (d, J=8.50 Hz, 1 H), 5.12 (s, 1 H), 4.31 - 4.53 (m, 2 H), 4.09 - 4.19 (m, 1 H), 3.93 - 4.00 (m, 1 H), 3.62 - 3.68 (m, 2 H), 3.00 - 3.14 (m,
1 H), 2.78 - 2.98 (m, 4 H), 2.46 - 2.60 (m, 3 H), 1.65 (s, 2 H), 1.02 (d, J=6.63 Hz, 3 H) ppm。
【0260】
工程4:(6S,8R)-6-(3-フルオロ-5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロメチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0261】
【0262】
トリフルオロ酢酸(2.02g、17.6mmol)を水(0.05mL)に溶解し、それを(6S,8R)-6-(3-フルオロ-5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(120mg、138umol)に加え、20℃窒素保護下で5時間反応
させた。LCMSで反応の終了を確認した。混合物を濃縮した後pHを7-8に調整し、水および
酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで干燥し、濃縮した。粗生成物のprep-HPLCスペクトルにより(6S,8R)-6-(3-フルオロ-5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロメ
チル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(70 mg, 124.27 umol)。
【0263】
LCMS: m/z 511.2 [M+H]+。
【0264】
工程5:(6S,8R)-6-(3-フルオロ-5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロメチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0265】
【0266】
(6S,8R)-6-(3-フルオロ-5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジ
ン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロメチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンをキラル分離し、(6S,8R)-6-(3-フルオロ-5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフ
ルオロメチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンを得た(42.7mg、83.5umol、収率61.0%)。
【0267】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 7.56 - 7.59 (m, 1 H), 6.82 (d, J=8.00 Hz, 1 H), 6.61 - 6.67 (m, 2 H), 5.28 (s, 1 H), 5.14 - 5.19 (m, 1 H), 4.36 - 4.54 (m, 2 H), 3.93 - 4.02 (m, 1 H), 3.57 - 3.71 (m, 3 H), 3.27 - 3.40 (m, 1 H), 2.83
- 3.01 (m, 2 H), 2.76 - 2.82 (m, 2 H), 2.63 (d, J=9.01 Hz, 1 H), 2.50 (t, J=7.00 Hz, 2 H), 1.61 - 1.76 (m, 2 H), 1.06 (d, J=6.75 Hz, 3 H) ppm。
【0268】
実施例28:(6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-3-メ
トキシピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒド
ロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物28)
【0269】
【0270】
工程1:(6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-メトキシピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフ
ルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0271】
【0272】
(R)-7-(2-((2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ)プロピル)ベンゾ[d]オキサゾ―ル-2(3H)-ノン(500mg、1.82mmol)および5-ブロモ-3-メトキシピリジンカルボキシアルデヒド(400mg、1.85mmol)をトルエン(10mL)に溶解し、その後トリフルオロ酢酸(1.04g、9.12mmol)を加えた。90℃で12時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認し、反応液を濃縮した後シリカゲルカラムで精製し、 (6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-メトキシピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンを得た(750mg、1.59mmol、収率87.1%)。
【0273】
工程2:(6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-メトキシピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリ
フルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0274】
【0275】
(6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-メトキシピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエ
チル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(700mg、1.48mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(14mL)に溶解し。0℃で水素化ナトリウム(71.1mg、1.78mmol、純度60%)を加えた。30分攪拌後、トリフェニルメチルクロリド(371mg、1.33mmol)を加え、20℃まで昇温し、2時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認した。反応液を氷水
でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で三回洗浄し、濃縮後、シリカゲルカラムで精製し、 (6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-メトキシピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンを得た(750mg、1.05mmol、収率70.8%)。
【0276】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 8.12 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.54 - 7.40 (m, 6H), 7.32 - 7.26 (m, 9H), 6.28 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.53 - 5.31 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.77 - 3.69 (m, 1H), 3.25 - 3.09 (m , 1H), 3.02
- 2.83 (m, 2H), 2.64 - 2.50 (m,1H), 1.10 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
【0277】
工程3:(6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-3-メト
キシピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-
6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0278】
【0279】
(6S,8R)-6-(5-ブロモ-3-メトキシピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエ
チル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(400mg、560umol)、1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-アミン(403mg、1.12mmol)、[(2-ジ-t-ブチルホスフィノ-3-メトキシ-6-メチル-2、4、6-トリイソプロピル-1、1-ビフェニル)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(46.9mg
、56.0umol)および炭酸セシウム(730mg、2.24 mmol,)をトルエン(2mL)に溶解した。窒素
ガスで保護し、110℃12時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認した。反応液を濃縮し
た後シリカゲルカラムで精製し、 (6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-3-メトキシピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンを得た(160mg、209umol、収率33.2%)。
【0280】
工程4:(6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-3-メト
キシピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロ
オキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0281】
【0282】
(6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-3-メトキシピリジ
ン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(160mg、208umol)を水(0.5mL)およびト
リフルオロ酢酸(4.5 mL)に溶解した。20℃で2時間反応させ、LCMSで反応の終了を確認し
た。用炭化水素ナトリウムpHを7-8に調整し、水および酢酸エチルで抽出し、有機相を塩
水で三回洗浄し、濃縮後、シリカゲルカラムで精製し、 (6S,8R)-6-(5-((1-(3-フルオロ
プロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-3-メトキシピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンを得た(70mg、134umol、収率64.0%)。
【0283】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 7.32 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.80 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.63 - 6.51 (m, 2H), 5.46 (s, 1H), 4.89 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 4.54 (
t, J = 6.1 Hz, 1H), 4.42 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 4.20 - 3.96 (m, 1H), 3.82 (s, 4H),
3.74 - 3.65 (m, 2H), 3.40 - 3.26 (m, 1H), 3.02 - 2.84 (m, 2H), 2.82 - 2.74 (m, 2H), 2.64 - 2.56 (m , 1H), 2.52 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 1.77 - 1.65 (m, 2H), 1.09 (d, J = 6.8 Hz, 3H) ppm。
【0284】
実施例29:(6S,8R)-6-(5-(((S)-1-(3-フルオロプロパン)ピロリジン-3-イル)オキシ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサ
ゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物29)
【0285】
【0286】
工程1:tert-ブチル(S)-3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエ
チル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシレートの合成
【0287】
【0288】
(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(150 mg, 219 umol, 1 eq)およびtert-ブチル(S)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレー
ト (102 mg, 547 umol, 2.5 eq)をトルエン(20 mL)に溶解し、RockPhos Pd G3 (18.3 mg,
21.9 umol, 0.1 eq) および炭酸セシウム (214 mg, 657umol, 3 eq)を加え、反応液を115℃で15時間反応させた。TLCで反応の終了を確認し、反応液に水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル(S)-3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-
トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシレートが黄色の固形物として得られた(120 mg, 138 umol, 収率31.5%)。
【0289】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 8.02 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 7.2
Hz, 6H), 7.24 - 7.20 (m, 5H), 7.18 - 7.14 (m, 4H), 7.08 - 7.04 (m, 1H), 6.37 - 6.25 (m, 1H), 5.66 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.86 - 4.80 (m, 2H), 4.39 (br s, 1H), 3.55 - 3.34 (m, 2H), 3.34 - 3.23 (m, 1H), 3.16 - 3.04 (m, 1H), 3.01 - 2.89 (m, 1H), 2.83 (br dd, J1 = 8.8 Hz, J2= 15.6 Hz, 1H), 2.59 (dd, J1 = 6.4 Hz, J2 =16.8 Hz
, 1H), 2.15 - 2.01 (m, 2H), 1.95 - 1.81 (m, 2H), 1.40 (s, 9H), 1.02 (d, J = 6.4 Hz, 3H) ppm。
【0290】
工程2:(6S,8R)-8-メチル-6-(5-((S)-ピロリジン-3-イル)オキシ)ピリジン-2-イル)-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0291】
【0292】
0℃で、トリフルオロ酢酸(1.54 g, 13.4 mmol, 997 uL, 87.3 eq)をジクロロメタン(2 mL)に溶解したtert-ブチル(S)-3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシレート (120 mg, 154 umol, 1 eq)中に加え、20℃で2時間反応させ、TLCとLCMSで反応の終了を確認した。反応液に
水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物をシリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製し (6S,8R)-8-メチル-6-(5-((S)-ピロリジン-3-イル)オキシ)ピリジン-2-イル)-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(105 mg, 粗生成物)。
【0293】
LCMS: m/z (M+H)+= 449.2
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ = 8.13 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.45 - 7.34 (m, 1H), 7.32 - 7.26 (m, 1H), 6.87 - 6.82 (m, 1H), 6.74 - 6.67 (m, 1H), 5.14 - 5.02 (m, 2H),
3.00 - 2.92 (m, 2H), 2.90 - 2.78 (m, 2H), 2.72 - 2.71 (m, 1H), 2.74 - 2.58 (m, 1H), 2.21 - 2.07 (m, 2H), 2.06 - 1.93 (m, 1H), 1.23 (s, 1H), 1.06 (d, J = 6.4 Hz, 3H) ppm。
【0294】
工程3:(6S,8R)-6-(5-(((S)-1-(3-フルオロプロパン)ピロリジン-3-イル)オキシ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾ
ロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0295】
【0296】
20℃、窒素保護下で(6S,8R)-8-メチル-6-(5-((S)-ピロリジン-3-イル)オキシ)ピリジン-2-イル)-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキ
ノリン-2(3H)-ノン(105 mg, 187 umol, 1 eq)および3-フルオロ-1-ヨードプロパン(35.2 mg, 187 umol, 1 eq)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、ジイソプロピルエチレンジアミン(121 mg, 936 umol, 163 uL, 5 eq)を加え、混合物を20℃で4時間反応させた
。LCMSで反応の終了をモニタリングし、反応液に水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。粗生成物を逆相カラムで精製し (column: Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;mobile phase: [water(0.04%NH3H2O+10mM NH4HCO3)-ACN];B%: 18%-58%,14min) and SFC(column: REGIS (R,R)WHELK-O1(250mm*25mm, 10 um); mobile phase:0.1%NH3H2O ETOH ;B%:30%-30%,10 min )、(6S,8R)-6-(5-(((S)-1-(3-フルオロプロパン)ピロリジン-3-イル)オキシ)ピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが白色の固形物として得られた(10.5 mg, 19.8 umol, 収率10.6%, 純度96 %)。
【0297】
LCMS: m/z (M+H)+ = 509.4
1H NMR (400MHz, CD3OD) δ = 8.05 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.40 - 7.30 (m, 2H), 6.83 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.54 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.42 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.53 - 3.48 (m, 1H), 3.40 (br d, J = 6.0 Hz, 1H), 3.10 (dd, J1 = 4.8 Hz, J2=16.8 Hz, 1H), 3.02 - 2.87 (m, 4H), 2.78 (dd, J1 = 6.2 Hz, J2=16.8
Hz, 1H), 2.68 - 2.58 (m, 2H), 2.56 - 2.49 (m, 1H), 2.38 (dt, J1= 7.6 Hz, J2 =13.6 Hz, 1H), 1.99 - 1.84 (m, 3H), 1.29 (br s, 1H), 1.12 (d, J = 6.4 Hz, 3H) ppm。
【0298】
実施例30:(6S,8R)-6-(4-(((S)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル)オキシ)-2-メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオ
キサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物30)
【0299】
【0300】
工程1:tert-ブチル(S)-3-(3-メトキシ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリ
フルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェノキシ)ピロリジン-1-カルボキシレートの合成
【0301】
【0302】
tert-ブチル(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオ
ロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(500mg、700umol)、(S)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート (236mg、1.26mmol)、炭酸セシウム(685mg、2.10mmol)、および[(2-ジ-t-ブチルホスフィノ-3-
メトキシ-6-メチル-2,4,6-トリイソプロピル-1,1-ビフェニル)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(23.5mg、28.0umol)をトルエン(8mL)に溶解し、110℃窒素保護下で16時間反応させた。2つの反応を並行して行った。LCMSで反応の終了をモ
ニタリングした。生成物を合併して濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し、tert-
ブチル(S)-3-(3-メトキシ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-
イル)フェノキシ)ピロリジン-1-カルボキシレートが黄色の固形物として得られた(180mg
、収率15.7%)。
【0303】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.51 - 7.43 (m, 6H), 7.33 - 7.28 (m, 4H), 7.27 - 7.19 (m, 5H), 6.90 - 6.73 (m, 1H), 6.43 (br s, 1H), 6.36 - 6.19 (m, 2H), 5.68 (br d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.29 (s, 1H), 4.85 (br s, 1H), 3.85 - 3.75 (m, 3H),
3.71 - 3.43 (m, 5H), 3.14 - 2.96 (m, 2H), 2.85 (qd, J = 9.5, 15.4 Hz, 1H), 2.66
(br dd, J = 6.1, 16.9 Hz, 1H), 2.16 (br s, 2H), 1.48 (s, 9H), 1.07 (br d, J = 6.5 Hz, 3H) ppm。
【0304】
工程2:(6S,8R)-6-(2-メトキシ-4-((S)-ピロリジン-3-イルオキシ)フェニル)-8-メチ
ル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリ
ン-2(3H)-ノンの合成
【0305】
【0306】
tert-ブチル(S)-3-(3-メトキシ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロ
エチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェノキシ)ピロリジン-1-カルボキシレート (180mg、220umol)をトリフルオ
ロ酢酸(2ml)および水(0.2mL)に溶解し、20℃で2時間反応させた。LCMSで反応の終了を確
認した。混合物を濃縮した後pHを7-8に調整し、水および酢酸エチルで抽出し、有機相を
飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで干燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製し、(6S,8R)-6-(2-メトキシ-4-((S)-ピロリジン-3-イルオキシ)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(110mg、収率77.7%)。
【0307】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 6.73 (dd, J = 8.3, 12.6 Hz, 2H), 6.54 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.24 (dd, J = 2.3, 8.6 Hz, 1H), 5.35 (s, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.50 - 3.35 (m, 5H), 3.16 - 3.01 (m, 3H), 2.90 - 2.78 (m,
1H), 2.66 (br dd, J = 6.5, 16.9 Hz, 1H), 2.37 - 2.27 (m, 1H), 2.26 - 2.15 (m, 1H), 1.06 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
【0308】
工程3:(6S,8R)-6-(4-(((S)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル)オキシ)-2-
メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0309】
【0310】
(6S,8R)-6-(2-メトキシ-4-((S)-ピロリジン-3-イルオキシ)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノ
ン(110mg、170umol)およびジイソプロピルエチルアミン(66.1mg、511umol)をN,N-ジメチ
ルホルムアミド(3mL)に溶解し、20°Cで3-フルオロ-1-ヨードプロパン(25.6mg、136umol)を加え、3時間反応させ、TLCで反応の終了を確認し、HPLCで精製により60mgの粗生成物を得て、次にSFCでキラル精製し (6S,8R)-6-(4-(((S)-1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル)オキシ)-2-メトキシフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られ
た(47.3mg、収率51.4%)。
【0311】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 8.62 - 8.02 (m, 1H), 6.81 - 6.68 (m, 2H), 6.59 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.25 (dd, J = 2.4, 8.5 Hz, 1H), 5.38 (s, 1H), 4.81 (br s, 1H), 4.61 - 4.43 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.61 - 3.51 (m, 1H), 3.16 - 3.06 (m, 2H), 2.97 - 2.79 (m, 4H), 2.76 - 2.62 (m, 3H), 2.31 (br dd, J = 6.8, 13.8 Hz, 1H), 2.05 - 1.88 (m, 3H), 1.30 - 1.23 (m, 1H), 1.10 (d,
J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
【0312】
実施例31:(6S,8R)-7-((1-フルオロシクロプロピル)メチル)-6-(4-((1-(3-フルオロプ
ロピル)アゼチジン-3-イル))アミノ)-2-メトキシフェニル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒ
ドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン
【0313】
【0314】
工程1:(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-7-((1-フルオロシクロプロピル)メ
チル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合
成
【0315】
【0316】
(R)-7-(2-(((1-フルオロシクロプロピル)メチル)アミノ)プロピル)ベンゾ[d]オキサゾ―
ル-2(3H)-ノン(1.05g、3.97mmol)、4-ブロモ-2-メトキシベンズアルデヒド(1.54g、7.15mmol)およびトリフルオロ酢酸(2.26g、19.8mmol)をトルエン(8mL)に溶解した後、 110℃で120時間反応させた。LCMSで反応の終了をモニタリングした。反応液を濃縮し、カラムク
ロマトグラフィーで精製し、 (6S,8R)-6-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-7-((1-フルオ
ロシクロプロピル)メチル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノ
リン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(249mg、539umol、収率13.5%)。
【0317】
LCMS: m/z 462.8 [M+H]+。
【0318】
工程2:(6S,8R)-7-((1-フルオロシクロプロピル)メチル)-6-(4-((1-(3-フルオロプロ
ピル)アゼチジン-3-イル))アミノ)-2-メトキシフェニル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒド
ロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0319】
【0320】
((6S,8R)-6-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-7-((1-フルオロシクロプロピル)メチル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(140mg、303umol)、1-(3-フルオロプロピル)アミノアゼチジン(112mg、849umol)、 (2-ジシクロヘキシ
ルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)(2'-アミ
ノ-1,1'-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)メタンスルホンネート(27.5mg、30.3umol)およびナトリウムt-ブトキシド(87.4mg、910umol)をジオキサン(1mL)に溶解し、60℃で2時
間反応させた。LCMSで反応の終了をモニタリングした。反応液を濾過し、prep-HPLCで精
製し、精製したものをキラルSFCで精製し、 (6S,8R)-7-((1-フルオロシクロプロピル)メ
チル)-6-(4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル))アミノ)-2-メトキシフェニル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の
固形物として得られた(7.2mg、収率4.49%)。
【0321】
LCMS: m/z 513.2 [M+H]+。
【0322】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ= 6.75 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 6.67 (d, J=8.38 Hz, 1 H), 6.54 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 6.18 (d, J=2.00 Hz, 1 H), 6.00 (dd, J=8.38
, 2.00 Hz, 1 H), 5.20 (s, 1 H), 4.69 (m, J=6.90 Hz, 1 H), 4.52 (t, J=6.07 Hz, 1 H), 4.40 (t, J=6.07 Hz, 1 H), 3.95 - 4.04 (m, 1 H), 3.80 (s, 3 H), 3.64 - 3.72 (m, 3 H), 3.03 (dd, J=16.26, 4.88 Hz, 1 H), 2.86 - 2.97 (m, 1 H), 2.68 - 2.78 (m,
3 H), 2.56 - 2.65 (m, 1 H), 2.50 (t, J=7.00 Hz, 2 H), 1.64 - 1.74 (m, 2 H), 0.99 (d, J=6.63 Hz, 3 H), 0.86 - 0.94 (m, 2 H), 0.46 - 0.58 (m, 2 H) ppm。
【0323】
前記実施例25の合成ルートと同様に、対応する反応物および当業者に公知の合成方法を選択し、以下の実施例32、33および34を合成した。
【0324】
実施例32:(6S,8R)-7-(2,2-ジフルオロプロピル)-6-(4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン
【0325】
【0326】
LCMS: m/z 519.2 [M+H]+。
【0327】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ= 6.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.48 (dd, J = 8.2, 19.9 Hz, 2H), 6.18 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 5.97 (dd, J = 2.1, 8.4 Hz, 1H), 5.22 (s, 1H), 4.73 (br s, 1H), 4.55 - 4.37 (m, 2H), 4.02 - 3.95 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.69 - 3.64 (m, 2H), 3.54 - 3.38 (m, 2H), 2.96 - 2.85 (m, 2H), 2.74 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 2.65 - 2.55 (m, 2H), 2.49 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.21 - 2.11 (m, 1H),
1.75 - 1.62 (m, 2H), 1.54 (t, J = 19.2 Hz, 3H), 1.00 (d, J = 6.6 Hz, 3H) ppm。
【0328】
実施例33:(6S,8R)-6-(4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-2-メ
トキシ-6-クロロ-フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物33)
【0329】
【0330】
LCMS: m/z 557.4 [M+H]+。
【0331】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ= 6.73 (br d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.55 - 6.30
(m, 1H), 6.25 - 5.95 (m, 2H), 5.60 - 5.33 (m, 1H), 5.04 (br d, J = 6.1 Hz, 1H),
4.59 - 4.34 (m, 2H), 4.11 - 3.97 (m, 1H), 3.92 - 3.63 (m, 4H), 3.59 (br s, 1H),
3.36 - 3.12 (m, 3H), 2.95 - 2.72 (m, 4H), 2.58 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 1.78 - 1.67
(m, 2H), 1.01 (d, J = 6.5 Hz, 3H) ppm。
【0332】
実施例34:(6S,8R)-6-(4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)-2-メ
トキシ-6-フルオロ-フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物34)
【0333】
【0334】
LCMS: m/z 541.2 [M+H]+。
【0335】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 11.46 (br s, 1H), 6.75 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.51 - 6.36 (m, 2H), 5.99 (br s, 1H), 5.75 (br d, J = 12.8 Hz, 1H), 5.22 (br s, 1H), 4.51 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 4.40 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.03 - 3.89 (m, 1H), 3.70 (br s, 5H), 3.50 - 3.39 (m, 1H), 3.39 - 3.33 (m, 1H), 3.31 - 3.25 (m, 1H), 3.08 - 2.62 (m, 6H), 1.74 - 1.59 (m, 2H), 1.01 (br d, J = 6.5 Hz, 3H) ppm。
【0336】
実施例35:(E)-4-(3-((3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フ
ェニル)アミノ)アゼチジン-1-イル)-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミド(化合物35)
【0337】
【0338】
工程1:tert-ブチル3-((3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェニル)アミノ)アゼチジン-1-カルボキシレートの合成
【0339】
【0340】
tert-ブチル(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフ
ルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(1.0g、1.39mmol)、3-アミノアゼチジン-1-カルボキシレート (359mg、2.08mmol)、炭酸セシウム(996mg、3.06mmol)および[(2-ジ-t-ブチルホスフィノ-3-メトキ
シ-6-メチル-2、4、6-トリイソプロピル-1、1-ビフェニル)-2-(2-アミノビフェニル)]
パラジウム(II)メタンスルホネート(58.3mg、69.5umol)をトルエン(20mL)に溶解し、110℃、窒素保護下で12時間反応させた。LCMSで反応の終了をモニタリングした。混合物を
濃縮した後水および酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで干燥し、濃縮した。粗生成物濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチ
ル3-((3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェニル)アミノ)アゼチジン-1-カルボキシレートが黄色の固形物として得られた(880mg、1.09mmol、収率78.1%)。
【0341】
LCMS: m/z 810.3 [M+H]+。
【0342】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.36 - 7.42 (m, 7 H), 7.17 - 7.22 (m, 10 H), 6.15 - 6.24 (m, 1 H), 5.87 (d, J=10.76 Hz, 2 H), 5.58 (d, J=8.63 Hz, 1 H), 5.05 (s, 1 H), 4.21 (t, J=8.00 Hz, 2 H), 3.65 (ddd, J=8.88, 4.63, 2.13 Hz, 2 H), 3.43 - 3.52 (m, 1 H), 3.06 (m, J=16.70, 5.70 Hz, 2 H), 2.62 - 2.85 (m, 2 H), 1.37
(s, 9 H), 0.98 (d, J=6.50 Hz, 3 H) ppm。
【0343】
工程2:(6S,8R)-6-(4-(アゼチジン-3-イルアミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)-8-メチ
ル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリ
ン-2(3H)-ノンの合成
【0344】
【0345】
トリフルオロ酢酸(15.5g、135mmol)を水に溶解した(1mL)後、それをtert-ブチル3-((3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェ
ニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェニル)アミノ)アゼチジン-1-カルボキシレート (400mg、493umol)中に加え、20℃、窒素保護下
で2時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認した。混合物を濃縮した後、粗生成物であ
る (6S,8R)-6-(4-(アゼチジン-3-イルアミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(400mg、粗生成物)。
【0346】
LCMS: m/z 468.2 [M+H]+。
【0347】
工程3:(E)-4-(3-((3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェ
ニル)アミノ)アゼチジン-1-イル)-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミドの合成
【0348】
【0349】
(6S,8R)-6-(4-(アゼチジン-3-イルアミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノ
ン(100mg、213umol)、(E)-4-ブロモ-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミド(41mg、213umol)、およびジイソプロピルエチルアミン (60.7mg、469umol)をN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、20℃、窒素保護下で2時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認し、反応液を濾過し、prep-HPLCで精製し、精製したものをSFCで分離精製し、 (E)-4-(3-((3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキ
サヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェニル)アミノ)アゼチジン-1-イル)-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミドが黄色の固形物として得られた(38.8mg、65.3umol、収
率30.6%)。
【0350】
LCMS: m/z 579.2 [M+H]+。
【0351】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 6.81 (d, J=8.00 Hz, 1 H), 6.50 - 6.66 (m, 2 H), 6.40 - 6.48 (m, 1 H), 6.08 (d, J=11.88 Hz, 2 H), 5.27 (m, J=7.00 Hz, 1 H), 5.20 (s, 1 H), 3.92 - 4.04 (m, 1 H), 3.69 (t, J=6.82 Hz, 2 H), 3.43 - 3.58 (m, 1 H), 3.22 - 3.38 (m, 1 H), 3.19 (dd, J=5.19, 1.31 Hz, 2 H), 3.00 - 3.09 (m, 4 H), 2.91 - 2.99 (m, 1 H), 2.88 - 2.91 (m, 3 H), 2.80 - 2.87 (m, 2 H), 2.73 (dd, J=16.45, 4.94 Hz, 1 H), 1.06 (d, J=6.50 Hz, 3 H) ppm。
【0352】
実施例36:(6S,8R)-6-(4-((1-アクリロイルアゼチジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオ
ロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物36)
【0353】
【0354】
工程1:(6S,8R)-6-(4-((1-アクリロイルアゼチジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフ
ェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0355】
【0356】
(6S,8R)-6-(4-(アゼチジン-3-イルアミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノ
ン(250mg、533umol)およびジイソプロピルエチルアミン(827mg、6.40mmol)をN,N-ジメチ
ルホルムアミド(2mL)に溶解し、 0℃で塩化アクリロイル(9.66mg、106umol)を加え、0℃
で2時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認した。反応液を濾過し、prep-HPLCで精製し、精製したものをSFCで分離精製し、(6S,8R)-6-(4-((1-アクリロイルアゼチジン-3-イル)アミノ)-2,6-ジフルオロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(29.4mg、56.1umol、収率10.5%)。
【0357】
LCMS: m/z 522.2 [M+H]+。
【0358】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 8.96 (s, 1 H), 6.82 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 6.63 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 6.21 - 6.36 (m, 1 H), 6.12 - 6.19 (m, 1 H), 6.09 (d, J=11.63 Hz, 2 H), 5.63 (dd, J=10.19, 1.94 Hz, 1 H), 5.44 (m, J=6.38 Hz, 1 H), 5.22 (s, 1 H), 4.49 - 4.59 (m, 1 H), 4.15 - 4.34 (m, 2 H), 3.94 (dt, J=9.10, 4.64 Hz, 1 H), 3.68 - 3.78 (m, 1 H), 3.45 - 3.57 (m, 1 H), 3.23 - 3.38 (m, 1 H), 2.87 - 3.09, (m, 2 H), 2.74 (dd, J=16.32, 5.19 Hz, 1 H), 1.06 (d, J=6.63 Hz, 3 H) ppm。
【0359】
実施例37:(E)-4-((R)-3-((3,5-ジフルオロ4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-
トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェノキシ)ピロリジン-1-イル)-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミド(化合物37)
【0360】
【0361】
工程1:tert-ブチル(R)-3-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-
トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェノキシ)ピロリジン-1-カルボキシレートの合成
【0362】
【0363】
(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-
ノン(1.7g、2.36mmol)、R-3-ヒドロキシ-1-Boc-ピロリジン(663mg、3.54mmol)、[(2-ジ-t-ブチルホスフィノ-3-メトキシ-6-メチル-2、4、6-トリイソプロピル-1、1-ビフェニル)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(99.0mg、118umol)および炭酸セシウム(1.69g、5.20mmol)をトルエン(20 mL)に溶解し、110℃、窒素保護下で12
時間反応させた。LCMSで反応の終了をモニタリングした。混合物を濃縮した後カラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル(R)-3-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-
オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒド
ロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェノキシ)ピロリジン-1-カルボキシレート
が淡黄色の固形物として得られた(503mg、609umol、収率25.7%)。
【0364】
LCMS: m/z 825.3 [M+H]+。
【0365】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.19 - 7.42 (m, 15 H), 6.26 (d, J=10.38 Hz, 2 H), 6.20 (d, J=8.63 Hz, 1 H), 5.60 (d, J=8.50 Hz, 1 H), 5.09 (s, 1 H), 3.46 - 3.59 (m, 4 H), 3.20 - 3.44 (m, 2 H), 2.86 - 3.17 (m, 3 H), 2.62 - 2.80 (m, 2 H), 2.08 (m, J=6.80 Hz, 1 H), 1.38 - 1.41 (m, 9 H), 0.98 (d, J=6.50 Hz, 3 H) ppm
。
【0366】
工程2:(6S,8R)-6-[2,6-ジフルオロ-4-(((R)-ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル]-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0367】
【0368】
トリフルオロ酢酸(6.16g、54.0mmol)を水(0.4 mL)に溶解し、それをtert-ブチル(R)-3-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェノキシ)ピロリジン-1-カルボキシレート (503mg、609umol)中に加え、20℃窒素保護下で2時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認した。混合物を濃縮した後、飽和炭酸水素ナトリウムでpH=7まで調整し、酢酸エチルで抽出し、有機相を濾過し、濃縮して、カラムクロマトグラフィーにより、黄色の固形物として(6S,8R)-6-[2,6-ジフルオロ-4-(((R)-ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル]-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラ
ヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンを得た(183mg、378umol、収率62.2%)
。
【0369】
LCMS: m/z 483.2 [M+H]+。
【0370】
工程3:(E)-4-((R)-3-((3,5-ジフルオロ4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-ト
リフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)
フェノキシ)ピロリジン-1-イル)-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミドの合成
【0371】
【0372】
(6S,8R)-6-[2,6-ジフルオロ-4-(((R)-ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(90mg、186umol)、(E)-4-ブロモ-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミド(35.7mg、186umol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(52.9mg、409umol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、0℃窒素保護下で1時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認し、反応液を濾過し、prep-HPLCで分離、精製し、精製したものをSFCで精製し、 (E)-4-((R)-3-((3,5-ジフルオロ4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェノキシ)ピロリジン-1-イル)-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミドが黄色の固形物として得られた(18.5mg、30.7umol、収率16.5%)。
【0373】
LCMS: m/z 579.2 [M+H]+。
【0374】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 6.82 (d, J=8.25 Hz, 1 H), 6.60 - 6.71 (m, 2 H), 6.45 - 6.54 (m, 2 H), 6.44 (s, 1 H), 5.29 (s, 1 H), 4.81 (m, J=7.30, 4.60 Hz, 1 H), 3.52 (m, J=6.00 Hz, 1 H), 3.31 (s, 1 H), 3.22 (m, J=6.00 Hz, 2 H), 3.04 - 3.09 (m, 1 H), 3.01 (s, 3 H), 2.93 - 2.98 (m, 1 H), 2.89 (s, 3 H), 2.66 -
2.87 (m, 5 H), 2.42 (m, J=7.50 Hz, 1 H), 2.30 (m, J=7.60 Hz, 1 H), 1.07 (d, J=6.50 Hz, 3 H) ppm。
【0375】
実施例38:(6S,8R)-6-(4-(((R)-1-アクリロイルピロリジン-3-イル)オキシ)-2,6-ジフ
ルオロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物38)
【0376】
【0377】
工程1:(6S,8R)-6-(4-(((R)-1-アクリロイルピロリジン-3-イル)オキシ)-2,6-ジフルオ
ロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0378】
【0379】
(6S,8R)-6-[2,6-ジフルオロ-4-(((R)-ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(90mg、186umol)、ジイソプロピルエチルアミン(240mg、1.86mmol)をN,N-ジメチ
ルホルムアミド(1mL)に溶解し、0℃で塩化アクリロイル(16.8mg、186umol)を加え、0℃で1時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認し、反応液を濾過し、prep-HPLCで分離、精製し、精製したものをSFCで精製し、 (6S,8R)-6-(4-(((R)-1-アクリロイルピロリジン-3-イル)オキシ)-2,6-ジフルオロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが白色の固形物として得られ
た(24.8mg、45.9umol、収率24.6%)。
【0380】
LCMS: m/z 537.2 [M+H]+。
【0381】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 8.70 - 9.00 (m, 1 H), 6.82 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 6.63 (d, J=8.00 Hz, 1 H), 6.44 - 6.60 (m, 3 H), 6.15 - 6.25 (m, 1 H), 5.64 (ddd, J=10.35, 8.10, 2.31 Hz, 1 H), 5.30 (s, 1 H), 4.92 - 5.06 (m, 1 H), 3.5
4 - 3.88 (m, 4 H), 3.31 - 3.52 (m, 2 H), 3.07 (dd, J=16.45, 4.94 Hz, 1 H), 2.94 (dq, J=15.90, 9.63 Hz, 1 H), 2.76 (dd, J=16.51, 5.13 Hz, 1 H), 2.16 - 2.25 (m, 2
H), 1.07 (d, J=6.63 Hz, 3 H) ppm。
【0382】
前記実施例37および38の合成ルートと同様に、対応する反応物および当業者に公知の合成方法を選択し、以下の実施例39および40を合成した。
【0383】
実施例39:(E)-4-((S)-3-((3,5-ジフルオロ4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-
トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェノキシ)ピロリジン-1-イル)-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミド(化合物39)
【0384】
【0385】
LCMS: m/z 579.2 [M+H]+。
【0386】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 6.82 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 6.60 - 6.71 (m, 2 H), 6.48 - 6.53 (m, 1 H), 6.45 - 6.48 (m, 1 H), 6.43 - 6.45 (m, 1 H), 5.29 (s, 1 H), 4.77 - 4.84 (m, 1 H), 3.47 - 3.57 (m, 1 H), 3.32 (m, J=9.60 Hz, 1 H), 3.22 (dd, J=6.07, 1.44 Hz, 2 H), 3.07 (dd, J=16.76, 4.75 Hz, 1 H), 3.00 - 3.04 (m, 3 H), 2.93 - 2.99 (m, 1 H), 2.89 (s, 3 H), 2.83 (s, 5 H), 2.37 - 2.49 (m, 1 H), 2.26 - 2.36 (m, 1 H), 1.07 (d, J=6.50 Hz, 3 H) ppm。
【0387】
実施例40:(6S,8R)-6-(4-(((S)-1-アクリロイルピロリジン-3-イル)オキシ)-2,6-ジフ
ルオロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(化合物40)
【0388】
【0389】
LCMS: m/z 537.2 [M+H]+。
【0390】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ= 6.82 (d, J=8.00 Hz, 1 H), 6.62 (d, J=8.00 Hz, 1 H), 6.44 - 6.59 (m, 3 H), 6.16 - 6.26 (m, 1 H), 5.64 (m, J=10.40, 10.40,
2.30 Hz, 1 H), 5.30 (s, 1 H), 4.92 - 5.06 (m, 1 H), 3.55 - 3.88 (m, 4 H), 3.45
- 3.53 (m, 1 H), 3.34 (m, J=16.10, 9.60 Hz, 1 H), 3.03 - 3.12 (m, 1 H), 2.89 - 3.00 (m, 1 H), 2.76 (dd, J=16.70, 5.32 Hz, 1 H), 1.77 (m, J=4.90, 2.40 Hz, 2 H), 1.07 (d, J=6.63 Hz, 3 H) ppm。
【0391】
実施例41:(E)-4-(4-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリ
フルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フ
ェニル)ピペラジン-1-イル)-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミド(化合物41)
【0392】
【0393】
工程1:tert-ブチル4-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリ
フルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
【0394】
【0395】
(6S,8R)-6-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-
ノン(700mg、972umol)、N-Bocピペラジン(272mg、1.46mmol)、(2-ジシクロヘキシルホス
フィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1、1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)メタンスルホンネート((41.2mg、48.6umol)および炭酸セシウム(697mg、2.14mmol)をトルエン(15mL)に溶解し、110℃、窒素保護下で12時間反応させた。LCMSで反応の終了をモニタリングした。混合物を濃縮した後、水および酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで干燥し、濃縮した。粗生成物カラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル4-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートが
白色の固形物として得られた(413mg、501umol、収率51.5%)。
【0396】
LCMS: m/z 824.3 [M+H]+。
【0397】
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ = 7.27 - 7.53 (m, 15 H), 6.24 - 6.42 (m, 3 H), 5.63 - 5.74 (m, 1 H), 5.17 (s, 1 H), 3.52 - 3.68 (m, 5 H), 3.10 - 3.39 (m, 6 H), 2.77 (m, J=16.40, 4.30 Hz, 2 H), 1.52 (s, 9 H), 0.89 - 1.11 (m, 3 H) ppm。
【0398】
工程2:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【化104】
【0399】
トリフルオロ酢酸(12.3g、107mmol)を水(0.1mL)に溶解し、それをtert-ブチル4-(3,5-ジ
フルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-トリフェニ
ルメチル-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェニル)
ピペラジン-1-カルボキシレート (413mg、500umol)中に加え、20℃、窒素保護下で2時間
反応させた。LCMSで反応の終了を確認した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、 (6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物として得られた(110mg、228umol、収率45.5%)。
【0400】
LCMS: m/z 482.2 [M+H]+。
【0401】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 6.81 (d, J=8.00 Hz, 1 H), 6.48 - 6.60 (m, 3 H),
5.16 (s, 1 H), 3.06 - 3.10 (m, 4 H), 2.86 - 2.99 (m, 3 H), 2.67 - 2.80 (m, 6 H), 1.05 (d, J=6.50 Hz, 3 H.) ppm。
【0402】
工程3:(E)-4-(4-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフ
ルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェ
ニル)ピペラジン-1-イル)-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミドの合成
【0403】
【0404】
(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリ
フルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(100mg、207umol)、(E)-4-ブロモ-N,N-ジメチル-ブタ-2-エンアミド(39.8mg、207.3umol)、およびジイソプロピルエチルアミン(58.9mg、456umol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、20℃、窒素保護下で1時間反応させた。LCMSで反応の終了を確認し、反応液を濾
過し、prep-HPLCで分離、精製し、精製したものをSFCで精製し、(E)-4-(4-(3,5-ジフルオロ-4-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサ
ヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)-N,N-ジメ
チル-ブタ-2-エンアミドが黄色の固形物として得られた(37mg、62.3umol、収率30.1%)。
【0405】
LCMS: m/z 593.2 [M+H]+。
【0406】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 8.78 - 8.97 (m, 1 H), 6.81 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 6.50 - 6.69 (m, 3 H), 6.38 - 6.47 (m, 2 H), 5.25 (s, 1 H), 3.45 - 3.59 (m, 1 H), 3.24 - 3.40 (m, 1 H), 3.12 - 3.22 (m, 6 H), 3.04 - 3.10 (m, 1 H), 3.03
(s, 3 H), 2.92 - 3.00 (m, 1 H), 2.90 (s, 3 H), 2.70 - 2.79 (m, 1 H), 2.46 - 2.60 (m, 4 H), 1.07 (d, J=6.63 Hz, 3 H) ppm。
【0407】
実施例42:3-(4-((2-(4-(3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロ
エチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イ
ル)ピペリジン-2,6-ジノン(化合物42)
【0408】
【0409】
工程1:tert-ブチル4-(2-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-カルボキシレートの合成
【0410】
【0411】
tert-ブチル(6S,8R)-6-(5-ブロモピリジン-2-イル)-8-メチル-7-(2,2,2-トリフルオロエ
チル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン(700mg、1.58mmol)、4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-カルボキシレート (546mg、2.37mmol)、[(2-ジ-t-ブチルホスフィノ-3-メトキシ-6-メチル-2、4、6-トリイソプロピル-1、1-ビフェニル)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホネート(132mg、158umol)
およびナトリウムt-ブトキシド(456mg、4.75mmol)をトルエン(10mL)に溶解し、窒素保護
下で12時間反応させた。TLCで反応の終了をモニタリングした。反応液を濃縮し。粗生成
物カラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル4-(2-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキ
ノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-カルボキシレートが黄色
の固形物として得られた(400mg、676umol、収率42.7%)。
【0412】
LCMS: m/z 591.3 [M+H]+。
【0413】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 11.36 - 11.63 (m, 1 H), 7.93 - 8.18 (m, 1 H), 7.37 (dd, J=8.69, 2.94 Hz, 1 H), 7.11 - 7.27 (m, 1 H), 6.84 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 6.68 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 5.02 (s, 1 H), 4.01 - 4.19 (m, 2 H), 3.37 - 3.64 (m, 3
H), 3.17 (d, J=5.13 Hz, 1 H), 2.89 - 3.03 (m, 1 H), 2.80 - 2.89 (m, 1 H), 2.55 - 2.76 (m, 3 H), 2.24 - 2.45 (m, 6 H), 1.38 (s, 9 H), 1.06 (m, J=6.50 Hz, 3 H) ppm。
【0414】
工程2:(6S,8R)-8-メチル-6-(5-(2-(ピペラジン-1-イル)エトキシ)ピリジン-2-イル)-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)- 6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンの合成
【0415】
【0416】
tert-ブチル4-(2-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-カルボキシレート (392mg、662.5umol)およびトリフルオロ酢酸(6.16g、54.0mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、20℃で1時間反応させた。LCMSで反応
の終了をモニタリングした。反応液を濃縮した後、飽和炭化水素ナトリウム溶液でpHを7-8に調整し、水および酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで干燥し、濃縮した。粗生成物カラムクロマトグラフィーで精製し、(6S,8R)-8-メチル-6-(5-(2-(ピペラジン-1-イル)エトキシ)ピリジン-2-イル)-7-(2,2,2-トリフルオロエチ
ル)- 6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノンが黄色の固形物
として得られた(156mg、317umol、収率47.9%)。
【0417】
LCMS: m/z 491.2 [M+H]+。
【0418】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 8.08 - 8.20 (m, 1 H), 7.36 (dd, J=8.63, 2.88 Hz
, 1 H), 7.25 (d, J=8.63 Hz, 1 H), 6.84 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 6.68 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 5.03 (s, 1 H), 4.11 (br t, J=5.44 Hz, 2 H), 3.52 - 3.59 (m, 1 H), 3.34 - 3.42 (m, 1 H), 2.80 - 2.99 (m, 6 H), 2.63 - 2.76 (m, 3 H), 2.53 - 2.63 (m, 4 H), 1.06 (d, J=6.63 Hz, 3 H) ppm。
【0419】
工程3: 3-(4-((2-ブロモエチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジ
ン-2,6-ジノンの合成
【0420】
【0421】
3-(4-アミノ-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジノン(2.00g、7.71mmol)、1,2-ジブロモエタン(17.3g、92.5mmol)およびN,N-ジメチルイソプロピルアミン(2.99g
、23.1mmol)をN-メチルピロリドン(20mL)に溶解し、窒素ガス置換し、その後100℃で4時
間反応させた。LCMSで反応の終了をモニタリングした。反応液を水で洗浄し、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、无水硫酸ナトリウムで干燥し、濃縮した。粗生成物カラムクロマトグラフィーで精製し、3-(4-((2-ブロモエチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジノンが黄色の固形物として得られた(403mg、1.10mmol、収率14.27%)。
【0422】
LCMS: m/z 365.0 [M+H]+。
【0423】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 11.00 (s, 1 H), 7.31 (t, J=7.75 Hz, 1 H), 6.98 (d, J=7.25 Hz, 1 H), 6.84 (d, J=8.00 Hz, 1 H), 5.93 (br s, 1 H), 5.11 (dd, J=13.26, 5.00 Hz, 1 H), 4.18 - 4.28 (m, 1 H), 4.09 - 4.17 (m, 1 H), 3.53 - 3.64 (m, 4
H), 2.86 - 2.99 (m, 1 H), 2.64 (br s, 1 H), 2.23 - 2.37 (m, 1 H), 1.98 - 2.09 (m, 1 H) ppm。
【0424】
工程4:3-(4-((2-(4-(3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエ
チル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジノンの合成
【0425】
【0426】
(6S,8R)-8-メチル-6-(5-(2-(ピペラジン-1-イル)エトキシ)ピリジン-2-イル)-7-(2,2,2-
トリフルオロエチル)-6,7,8,9-テトラヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-2(3H)-ノン
(70mg、142umol)、3-(4-((2-ブロモエチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピ
ペリジン-2,6-ジノン(57.3mg、156umol)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(55.2mg、427umol)をジオキサン(2mL)に溶解し、80℃、窒素保護下で12時間反応させた。LCMSで反応の終了をモニタリングした。反応液をエバポレートした後、prep-HPLCで精製し、 3-(4-((2-(4-(3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)エ
チル)ピペラジン-1-イル)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジノンが黄色の固形物として得られた(20mg、25.8umol、収率18.1%)。
【0427】
LCMS: m/z 776.3 [M+H]+。
【0428】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ = 8.91 (br s, 1 H), 8.10 (d, J=2.50 Hz, 1
H), 7.31 - 7.37 (m, 1 H), 7.28 (s, 1 H), 7.26 (br d, J=2.75 Hz, 1 H), 7.05 (d, J=7.38 Hz, 1 H), 6.83 (t, J=7.69 Hz, 2 H), 6.70 (d, J=8.00 Hz, 1 H), 4.98 - 5.18
(m, 2 H), 4.54 - 4.91 (m, 1 H), 4.22 - 4.31 (m, 1 H), 4.19 (s, 1 H), 4.13 (t, J=5.57 Hz, 2 H), 3.36 - 3.49 (m, 2 H), 3.28 - 3.35 (m, 2 H), 2.84 - 3.07 (m, 3 H), 2.69 - 2.83 (m, 7 H), 2.68 (br s, 8 H), 2.39 - 2.43 (m, 1 H), 1.28 (br d, J=6.25 Hz, 1 H), 1.08 (d, J=6.75 Hz, 3 H) ppm。
【0429】
前記実施例42の合成ルートと同様に、対応する反応物および当業者に公知の合成方法を選択し、以下の実施例43を合成した。
【0430】
実施例43:3-(4-((2-(4-(3-((6-((6S,8R)-8-メチル-2-オキソ-7-(2,2,2-トリフルオロ
エチル)-2,3,6,7,8,9-ヘキサヒドロオキサゾロ[5,4-f]イソキノリン-6-イル)ピリジン-3-イル)オキシ)プロピル)ピペラジン-1-イル)エチル)アミノ)-1-オキソイソインドリン-2-
イル)ピペリジン-2,6-ジノン(化合物43)
【0431】
【0432】
LCMS: m/z 790.3 [M+H]+。
【0433】
1H NMR (400 MHz, ACETONITRILE-d3) δ= 8.71 - 9.01 (m, 1 H), 8.09 (d, J=2.50 Hz, 1 H), 7.40 (s, 1 H), 7.26 - 7.30 (m, 1 H), 7.20 - 7.26 (m, 1 H), 7.04 (d, J=7.38 Hz, 1 H), 6.83 (t, J=7.69 Hz, 2 H), 6.70 (d, J=8.13 Hz, 1 H), 5.02 - 5.17 (m,
2 H), 4.50 (br s, 1 H), 4.18 (q, J=16.38 Hz, 2 H), 4.06 (t, J=6.32 Hz, 2 H), 3.43 - 3.53 (m, 1 H), 3.33 - 3.43 (m, 1 H), 3.26 (br d, J=5.25 Hz, 2 H), 2.90 - 3.06 (m, 2 H), 2.73 - 2.87 (m, 2 H), 2.70 (br dd, J=4.57, 2.69 Hz, 1 H), 2.59 (br t, J=6.19 Hz, 3 H), 2.29 - 2.53 (m, 12 H), 1.28 (br d, J=6.13 Hz, 1 H), 1.08 (d,
J=6.63 Hz, 3 H) ppm。
【0434】
試験例
以下の各試験例では、AZD9496(カタログ番号:HY-12870)、AZD9833(カタログ番号:HY-136255)およびタモキシフェン(カタログ番号:HY-13757A)はMedChemExpressから購入
した。比較化合物1(化学構造:(6S,8R)-6-(2,6-ジフルオロ-4-(2-(3-(フルオロメチル)
アゼチジン-1-イル)エトキシ)フェニル)-7-(2-フルオロ-2-メチルプロピル)-8-メチル-6,7,8,9-テトラヒドロ-3H-ピラゾロ[4,3-f]イソキノリン)はWO2017/182493A1での実施例1
の方法に従って合成した。
【0435】
試験例1:ERα TR-FRET試験
1X Tris-HCl (Sigma, PHG0002)タンパク質緩衝液を調製し、混合して用意した。試験しようとする化合物を濃度2 mMのストック溶液に調製し、3倍の段階希釈を行い、合計で10濃
度を希釈した。Echo 550を用いて、1ウェルあたり100nLずつ、希釈した化合物を反応プレートに添加し、同時に各ウェルに5nLずつ、エストラジオール(Sigma, 491187;最終濃度1.5nM)を添加した。
【0436】
1xタンパク質混合溶液の調製:まず、以下の表に従って、2x GST-ERα-LBD(Invitrogen, A15677)/MAb抗GST-Eu(Cisbio, 61GSTKLA)混合溶液を調製した。
【0437】
【0438】
2x ビオチン-SRC2/ストレプトアビジン-XL665 (Cisbio, 610SAXLA)混合溶液を調製した。
【0439】
【0440】
上記の 2x GST-NR-LBD/ MAb 抗 GST-Eu 溶液と 2x ビオチン-SRC2/ストレプトアビジン-XL665 溶液を体積比 1 :1で混合し、この1xタンパク質混合溶液を384ウェルプレート
の各ウェルに20μLずつ加え、384ウェルプレートを遠心機に入れ、室温で1000rpm、10秒
間遠心した後取り出し、室温で3時間静置した後、EnVision多機能マイクロプレートリー
ダーで読み取った。
【0441】
665と615(nm)の値を読み取り、615の値を補正値として、最終的な値を665の値/615の値で表した。阻害率は以下の式で算出した:
【0442】
【0443】
Xは各濃度の「665の値対615の値」である。Minは、0.2mMの陽性コントロール化合物と3nM
(1.5nM)のエストラジオール5nlを添加した場合の「665の値対615の値」の平均値である。Maxは、DMSOと3nM(1.5nM)のエストラジオール5nlを添加した場合の「665の値対615の値」の平均値である。データをGraphpad Prismにインポートし、カーブフィッティングはLog(agonist) vs. response-variable slopeを用いた。
【0444】
フィッティング式 Y = Bottom + (Top - Bottom) / (1 + 10^((LogEC50 - X) * HillSlope))
ERα TR-FRET実験データ
【0445】
【0446】
試験例2:MCF-7細胞増殖試験
ヒト乳癌細胞MCF-7(HTB-22、ATCCより購入)を96ウェルプレートに接種した。培地は、10%のFBS(Gibco, 10099-141)、1%のピルビン酸(Sigma, S8636)、1%の非必須アミノ酸
(Sigma, M7145)を含むMEM(Hyclone, SH30024.01B)培地で、接種密度は4,000細胞/ウ
ェルであった。細胞は37℃、5% CO2条件下で培養した。化合物は20mMのストック溶液に調製し、100%DMSO(Sigma, D2650)で最終濃度の1000まで段階希釈した後、2%のFBSを含
む培養液で20倍希釈した。24時間培養後、培養液を除去し、各ウェルにFBS2%含有培地90μLと薬物10μLを加え、コントロール群にはDMSO10μLを加え、ゆっくりと振盪して混合
した。ブランク群には2%FBS培地100μLのみを添加した。これらをインキュベーターに入れ、37℃、5%CO2で培養した。72時間後、50μLの混合したCell Titer-Glo(Promega、G7571)を添加し、振盪して均一に混合し、室温で10分間静置した。化学発光シグナル値を
測定した。陰性コントロールは 0.5% DMSO ウェルとした。
【0447】
MCF-7細胞増殖試験の実験データ
【0448】
【0449】
試験例3:化合物のERαに対する分解効果
当試験例では、ERα DuoSet IC ELISA Kit(R&D、DYC5715)を用いて、化合物のERαに対する分解効果を測定した。試験の一日目、24ウェルプレートで人乳腺癌細胞MCF-7(来源
同上)を播種した;培地は、10%の活性炭処理FBS(Tocyto、UT61204)、1% ピルビン酸、1% 非必須アミノ酸を含有するMEM培地であり;播種密度は150,000細胞/ウェルであり;細胞を37℃、5% CO2条件下で24時間培養した。
【0450】
試験の二日目、被験化合物を段階希釈し、細胞がある24ウェルプレートに添加した。続いて細胞を37℃、5% CO2条件下で24時間培養した。ERα捕獲抗体をPBS(Corning、21-040-CVR)で1 μg/mlまで希釈し、 100 μL/ウェルで96ウェルプレートに加え、プレートを
シールし、室温で一晩コーティングした。
【0451】
試験の三日目、コーティングした96ウェルプレートをPBSで三回洗浄し、1ウェルあた
りに300 μLのブロッキング液(R&D, DY995) を添加し、室温で1時間ブロッキングした。24ウェルプレートをPBSで一回洗浄し、残りの液体を吸い取り、1ウェルあたりに溶解液60 μL(6M尿素(Sigma、U5378)、1mM EDTA(Sigma、E9884)、0.5% TritonX-100(Sigma、T8787)、1 mM PMSF(Sigma、93482)、Protease Inhibitor Cocktails(Sigma、05892970001))を加え、氷上で15分溶解後、希釈液(1 mM EDTA、0.5% TritonX-100、PBSに溶解)を加えた。希釈された細胞溶解液をブロッキングされた96ウェルプレート中に1ウェルあたり100 μL加え、室温で2時間インキュベートした。洗浄液(R&D、WA126)でプレー
トを3回洗浄後、一次抗体を加え、1時間インキュベート後、 96ウェルプレートを4回洗浄し、二次抗体を加え、室温で遮光して30分インキュベートした。洗浄液でプレートを4回
洗浄し、 TMB(R&D、DY999)を加えて15分発色後、停止溶液(R&D、DY994)で反応を停止させ、 450 nmでの吸光度を読み取った。
【0452】
化合物のERα分解作用のIC50値
【0453】
【0454】
試験例4:ヒト肝ミクロソームを用いたインビトロ安定性試験
8つの96ウェル培養プレートを用意し、それぞれT0、T5、T15、T30、T45、T60、Blank60およびNCF60と名を付けた。最初の6つの培養プレートの反応時間は、それぞれ0分、5分、15分、30分、45分、60分であった。Blank60 プレートには被験化合物およびコントロール化合物を添加せず、60 分間インキュベート後にサンプルを採取した。NCF60プレートでは、NADPH再生系溶液(Sigma, N0505)の代わりにリン酸カリウム緩衝液で60分間インキュ
ベートした。
【0455】
T0、T5、T15、T30、T45、T60およびNCF60プレートにそれぞれ、被験化合物の作業溶液
またはコントロール作業溶液2μL、およびヒト肝ミクロソーム作業溶液(Corning、452117)100μLを加え、ミクロソームタンパク質の濃度を1mg/mLとした。Blank60プレートにはミクロソーム作業溶液のみを添加し、T0とNCF60を除くBlank60、T5、T15、T30、T45、T60培養プレートを37℃の水浴に入れ、約10分間プレインキュベートした。
【0456】
T0プレートのサンプルに、まず停止溶液(トルブタミド(Sigma, T0891)100ng/mLを含むアセトニトリル:メタノール(95:5, v/v)溶液)600μLを加え、次にNADPH再生系作
業溶液を加えた。
【0457】
98μLのリン酸カリウム緩衝液をNCF60プレートの各ウェルに加え、60分間インキュベートした。
【0458】
培養プレート Blank60、T5、T15、T30、T45、T60 でのプレインキュベーション終了後
、NADPH 再生系作業溶液 98 μL を各サンプルウェルに加え、反応を開始させた。
【0459】
適切なインキュベーション時間(5、15、30、45、60 分など)後、Blank60、T5、T15、T30、T45、T60、NCF60 プレート の各サンプルウェルおよびコントロールサンプルウェルにそれぞれ600 μL の停止液を加え、反応を停止させた。
【0460】
全てのサンプルプレートを振盪混合し、3220×gで20分遠心し、試験サンプル上清 200 μL をそれぞれ採取し、0.3%ギ酸水溶液200 μL で希釈して LC-MS/MS 分析に供し、コントロールサンプル上清 100 μL を採取し、純水 300 μL で希釈して LC-MS/MS 分析に供した。計算は以下の式に従って行った:
【0461】
【0462】
インビトロミクロソーム安定性実験データ
【0463】