IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ニチユ三菱フォークリフト株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-ロール受けおよび運搬車 図1
  • 特許-ロール受けおよび運搬車 図2
  • 特許-ロール受けおよび運搬車 図3
  • 特許-ロール受けおよび運搬車 図4
  • 特許-ロール受けおよび運搬車 図5
  • 特許-ロール受けおよび運搬車 図6
  • 特許-ロール受けおよび運搬車 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】ロール受けおよび運搬車
(51)【国際特許分類】
   B65H 19/12 20060101AFI20241217BHJP
   B66F 9/12 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
B65H19/12 A
B66F9/12 U
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022174589
(22)【出願日】2022-10-31
(65)【公開番号】P2024065626
(43)【公開日】2024-05-15
【審査請求日】2023-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000232807
【氏名又は名称】三菱ロジスネクスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】弁理士法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】國本 佳孝
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-110125(JP,A)
【文献】実開昭48-111640(JP,U)
【文献】実開昭59-57498(JP,U)
【文献】実開昭57-203094(JP,U)
【文献】実開昭62-144854(JP,U)
【文献】実開昭53-143828(JP,U)
【文献】登録実用新案第3030864(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 19/12
B66F 9/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール受けを昇降可能な運搬車に連結されるロール受けであって、
水平方向に延びるベース部と、
水平方向に延びるとともに、前記ベース部の上方において前記ベース部に固定された固定受け部と、
前記固定受け部の両端にヒンジを介して上方に揺動可能に連結され、前記固定受け部の端部から水平方向にそれぞれ延びる1対の可動受け部と、
1対のシリンダであって、前記1対の可動受け部の下方において水平方向にそれぞれ延び、一端を前記ベース部に揺動可能に連結され、他端を前記1対の可動受け部にそれぞれ連結された伸縮可能な前記1対のシリンダと、を備え、
前記1対のシリンダは、伸長することにより、前記1対の可動受け部を上方に揺動させ前記固定受け部に載置されたロール材を支持させるロール受け。
【請求項2】
前記運搬車は、タンクと、油圧ポンプと、油圧バルブと、油圧を制御する制御部と、を有する油圧システムを備えており、
前記1対のシリンダは、油圧シリンダであって、前記油圧システムによって伸長させられる、請求項1に記載のロール受け。
【請求項3】
前記固定受け部は、上下に伸縮可能な伸縮部を介して前記ベース部に固定されている、請求項1または2に記載のロール受け。
【請求項4】
前記1対のシリンダを複数備えている、請求項1または2に記載のロール受け。
【請求項5】
水平方向における前記運搬車に連結される向きを調整可能に構成されている、請求項1または2に記載のロール受け。
【請求項6】
ロール受けと、
前記ロール受けを昇降させる昇降部と、を備え、
前記ロール受けは、
水平方向に延びるベース部と、
水平方向に延びるとともに、前記ベース部の上方において、前記ベース部に固定された固定受け部と、
前記固定受け部の両端にヒンジを介して上方に揺動可能に連結され、前記固定受け部の端部から水平方向にそれぞれ延びる1対の可動受け部と、
1対のシリンダであって、前記1対の可動受け部の下方において水平方向にそれぞれ延び、一端を前記ベース部に揺動可能に連結され、他端を前記1対の可動受け部にそれぞれ連結された伸縮可能な前記1対のシリンダと、を備え、
前記1対のシリンダは、伸長することにより、前記1対の可動受け部を揺動させ前記固定受け部に載置されたロール材を支持させる、運搬車。
【請求項7】
油圧ポンプと、油圧バルブと、油圧を制御する制御部と、を有する油圧システムをさらに備え、
前記1対のシリンダは、油圧シリンダであって、前記油圧システムによって伸長させられる、請求項6に記載の運搬車。
【請求項8】
制御部は、油圧を制御して、前記1対のシリンダを任意の長さに伸縮させ、それによって、前記1対の可動受け部の傾斜角度を任意に調整する、請求項7に記載の運搬車。
【請求項9】
前記昇降部は、テーブルリフタであって、
前記ベース部は、前記テーブルリフタの上面に固定されている、請求項7に記載の運搬車。
【請求項10】
前記テーブルリフタは、油圧式で構成されるとともに前記油圧システムと連結されており、前記油圧システムによって昇降させられる、請求項9に記載の運搬車。
【請求項11】
ハンドルを有するハンドリフターから構成されている、請求項7に記載の運搬車。
【請求項12】
フォークリフトであって、
前記ロール受けは、前記フォークリフトのアタッチメントとして構成されている、請求項6または7に記載の運搬車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール材を運搬するためのロール受け、およびロール受けを備えた運搬車に関する。
【背景技術】
【0002】
人力によって運搬できないような重く大きなロール紙がある。このロール紙を運搬するために、例えば、特許文献1に開示のような運搬台車がある。この運搬台車は、上下に揺動可能な左右の受板と、上下に延びるとともに受板の下に配置された左右の油圧シリンダとを備え、油圧シリンダによって受板を持ち上げロール紙を支持する。これにより、この運搬台車は、径の異なるロール紙を運搬することができる。
【0003】
ところで、ロール紙を運搬台車に載せるには、運搬台車の受板の地面からの高さが低い方が好ましい。ところが、特許文献1に開示の運搬台車の場合、ロール紙を左右からしっかりと支持するためには受板を高く持ち上げなければならないところ、そのためには長い油圧シリンダで構成しなければならない。そうすると、受板の地面からの高さが高くなり、ロール紙を運搬台車に載せるのが困難になるという問題があった。
【0004】
また、運搬したロール紙を巻取機にセッティングするには、巻取機の高さまでロール紙を持ち上げなければならない。そのため、従来、特許文献2に開示のようなクレーンによって運搬台車から巻取機の高さまでロール紙を吊り上げ、ロール紙を巻取機にセッティングする必要があった。
【0005】
しかしながら、従来の方法では、ロール紙を運搬し巻取機にセッティングするためには、運搬台車およびクレーンが必要であるため、2台分の機器のコストがかかることや、ロール紙をクレーンに吊り下げる作業時間の浪費が問題であった。そこで、運搬車のみによって、ロール紙を巻取機の高さまで移動させることが好ましい。ところが、例えば、上記運搬台車によってそれを実現するために新たな構成を付加すると、さらに受板の地面からの高さが高くなる可能性があり問題であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】実開平05-019252号公報
【文献】特開昭61-002646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、運搬車のみによってロール紙を巻取機の高さまで移動させ、かつ、ロール紙の載置面を比較的低くすることができるロール受けおよび当該ロール受けを備えた運搬車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係るロール受けは、
ロール受けを昇降可能な運搬車に連結されるロール受けであって、
水平方向に延びるベース部と、
水平方向に延びるとともに、ベース部の上方において、ベース部に固定された固定受け部と、
固定受け部の両端にヒンジを介して上方に揺動可能に連結され、固定受け部の端部から水平方向にそれぞれ延びる1対の可動受け部と、
1対のシリンダであって、1対の可動受け部の下方において水平方向にそれぞれ延び、一端をベース部に揺動可能に連結され、他端を1対の可動受け部にそれぞれ連結された伸縮可能な1対のシリンダと、を備え、
1対のシリンダは、伸長することにより、1対の可動受け部を上方に揺動させ固定受け部に載置されたロール材を支持させる、ことを特徴とする。
【0009】
上記ロール受けは、好ましくは、
運搬車が、タンクと、油圧ポンプと、油圧バルブと、油圧を制御する制御部と、を有する油圧システムを備えており、
1対のシリンダが、油圧シリンダであって、油圧システムによって伸長させられる。
【0010】
上記ロール受けは、例えば、
固定受け部が、上下に伸縮可能な伸縮部を介してベース部に固定されている。
【0011】
上記ロール受けは、好ましくは、
1対のシリンダを複数備えている。
【0012】
上記ロール受けは、好ましくは、
水平方向における運搬車に連結される向きを調整可能に構成されている。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明に係る運搬車は、
ロール受けと、
ロール受けを昇降させる昇降部と、を備え、
ロール受けは、水平方向に延びるベース部と、
水平方向に延びるとともに、ベース部の上方において、ベース部に固定された固定受け部と、
固定受け部の両端にヒンジを介して上方に揺動可能に連結され、固定受け部の端部から水平方向にそれぞれ延びる1対の可動受け部と、
1対のシリンダであって、1対の可動受け部の下方において水平方向にそれぞれ延び、一端をベース部に揺動可能に連結され、他端を1対の可動受け部にそれぞれ連結された伸縮可能な1対のシリンダと、を備え、
1対のシリンダは、伸長することにより、1対の可動受け部を揺動させ固定受け部に載置されたロール材を支持させる、ことを特徴とする。
【0014】
上記運搬車は、好ましくは、
油圧ポンプと、油圧バルブと、油圧を制御する制御部と、を有する油圧システムをさらに備え、
1対のシリンダが、油圧シリンダであって、油圧システムによって伸長させられる。
【0015】
上記運搬車は、好ましくは、
制御部が、油圧を制御して、シリンダを任意の長さに伸縮させ、それによって、可動受け部の傾斜角度を任意に調整する。
【0016】
上記運搬車は、好ましくは、
昇降部が、テーブルリフタであって、
ベース部が、テーブルリフタの上面に固定されている。
【0017】
上記運搬車は、好ましくは、
テーブルリフタが、油圧式で構成されるとともに油圧システムと連結されており、油圧システムによって昇降させられる。
【0018】
上記運搬車は、好ましくは、
ハンドルを有するハンドリフターから構成されている。
【0019】
上記運搬車は、例えば、
フォークリフトであって、
ロール受けが、フォークリフトのアタッチメントとして構成されている。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るロール受けおよび運搬車は、運搬車のみによってロール紙を巻取機の高さまで移動させ、しかもロール紙の載置面を比較的低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態に係る運搬車を示す側面図である。
図2図1に示された運搬車の平面図である。
図3図2に示されたロール受けの拡大平面図である。
図4図1のa-a断面図である。
図5図1に示された油圧システムを示すブロック図である。
図6】ロール受けにロール紙を載置したところを示す側面図である。
図7】テーブルリフタを上昇させたところを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図を参照しつつ、本発明に係るロール受けおよび当該ロール受けを備えた運搬車の一実施形態について説明する。図の矢印Xは運搬車1の走行方向(前後方向)を示し、矢印Yは左右方向を示し、矢印Zは上下方向を示している。
【0023】
<運搬車>
図1は、本実施形態に係る運搬車1の側面図であり、図2は、当該運搬車1の平面図である。また、図3は、図2に示されたロール受け2の拡大平面図であり、図4は、図1のa-a断面図である。
【0024】
図1図4に示すように、運搬車1は、車体10と、後輪11と、バッテリ格納部12と、前輪13と、ハンドル14と、左右のサイドフレーム15と、底フレーム16と、テーブルリフタ17と、油圧システム18と、ロール受け2と、を備えている。運搬車1は、電動ステアリング方式の車両であるが、単なる一例であって、人力方式の車両でもよい。また、運搬車1は、乗車可能な車両であってもよい。
【0025】
車体10は、後輪11の上に配置されており、バッテリ格納部12は、車体10に固定され車体10の前方に配置されている。
【0026】
ハンドル14は、車体10に設けられており、上下左右に揺動可能に構成されている。ユーザは、ハンドル14をつかみ上下左右に揺動させ、バッテリ格納部12に格納されたバッテリ(図示略)の電力補助を受けながら後輪11を操舵する。
【0027】
左右のサイドフレーム15は、バッテリ格納部12から前方にそれぞれ延びており、左右のサイドフレーム15の外側に左右の前輪13がそれぞれ配置されている。
【0028】
底フレーム16は、断面略U字状に形成され底部が水平方向に延びるとともに、左右のサイドフレーム15の間に固定されている。
【0029】
テーブルリフタ17は、左右のパンタアーム(X字状アーム)と、天板と、油圧シリンダ(図示略)と、を有する。テーブルリフタ17は、底フレーム16の底部上面に固定されている。油圧シリンダは、左右のパンタアームの間に配置されている。パンタアームは、油圧シリンダが伸縮することにより、開閉し、天板を昇降させる。
【0030】
ロール受け2は、ベース部20と、固定受け部21と、前後の可動受け部22と、ヒンジ23と、前後の油圧シリンダ24と、を有する。この油圧シリンダ24が本発明の「油圧シリンダ」に相当する。
【0031】
ベース部20は、底プレート20aと、3つの横フレーム20bと、前後の第1連結部20cと、を有する。
【0032】
底プレート20aは、テーブルリフタ17の天板の前後方向中央に固定されている。
【0033】
3つの横フレーム20bは、前後方向に互いに間隔をおいて、底プレート20aの左右端から突出して左右方向にそれぞれ延び、底プレート20aの上面に固定されている。
【0034】
前後の第1連結部20cは、上方に延びる左右の板部材をそれぞれ有するとともに、底プレート20aの上面の前後にそれぞれ固定されている。左右の板部材には、軸部材を通す孔が設けられている。
【0035】
固定受け部21は、横フレーム20bの左右端の外側に突出して水平方向に延びるプレートによって構成されている。固定受け部21は、横フレーム20bの上面に固定されている。
【0036】
前後の可動受け部22は、水平方向に延びるプレート22aと、第2連結部22bとをそれぞれ有する。前後の可動受け部22は、4つのヒンジ23を介して固定受け部21の前後に上下方向に揺動可能にそれぞれ連結されている。第2連結部22bは、下方に延びる板部材をそれぞれ有するとともに、プレート22aの下面の前端または後端に固定されている。左右の板部材には、軸部材を通す孔が設けられている。
【0037】
前後の油圧シリンダ24は、第1端部と、第2端部とをそれぞれ有する。第1端部および第2端部は、ともに軸部材を通す孔が設けられている。前後の油圧シリンダ24は、軸部材を介して、第1端部を第1連結部20cに、第2端部を第2連結部22bにそれぞれ回動可能に連結されている。油圧シリンダ24は、油圧によって長さ方向に伸長し、可動受け部22を上方に揺動させる。油圧シリンダ24は、固定受け部21の端部から水平方向に延びて配置されていることにより、固定受け部21の上面の高さを、地上から約260mm以下で構成させている。
【0038】
図1に示すように、運搬車1は、さらに、油圧システム18を備えている。油圧システム18は、車体10内部に配置されており、図5に示すように、制御部18aと、タンク18bと、油圧ポンプ18cと、油圧バルブ18e、18dと、を有する。
【0039】
制御部18aは、バッテリ格納部12に格納されたバッテリの電力によって、油圧ポンプ18cを作動させ、タンク18b内の作動油を油圧シリンダ24およびテーブルリフタ17の油圧シリンダに送らせる。また、制御部18aは、バッテリの電力によって油圧バルブ18e、18dを作動させ、油圧シリンダ24およびテーブルリフタ17の油圧シリンダの油圧を調整する。制御部18aは、ハンドル14に配置されたボタン(図示略)と電気的に連結されており、ユーザのボタン操作によって動作する。
【0040】
ユーザは、ボタン操作により、油圧シリンダ24の伸縮を調整し、任意の角度に可動受け部22を傾けることができる。これにより、幅の異なる様々な対象物をロール受け2で固定することができる。また、ユーザは、ボタン操作により、テーブルリフタ17の油圧シリンダの伸縮を調整し、ロール受け2の高さを任意の高さまで昇降させることができる。ユーザは、ハンドル14によってすべての油圧操作を行うことができるので、走行から荷役までの操作をすべてハンドル14の位置ですることができる。
【0041】
運搬車1は、油圧システム18をロール受け2の下方ではなく、車体10内に配置されていることにより、固定受け部21の高さを低く構成されている。
【0042】
<運搬車の動作>
次に、図6および図7を参照して、ロール紙Rを運搬するときの運搬車1の動作について説明する。
【0043】
(1)まず、運搬車1は、ユーザによって、ロール紙Rを固定受け部21上に載置される。
【0044】
(2)次いで、運搬車1は、ユーザのボタン操作により油圧シリンダ24を伸長させられ、図6に示すように、可動受け部22を上方に揺動させられる。これにより、ロール紙Rは、ロール受け2に固定される。
【0045】
(3)次いで、運搬車1は、ユーザの操作によって巻取機の直下まで移動し、図7に示すように、油圧システム18によってテーブルリフタ17を上昇させられることにより、ロール紙Rを巻取機にセッティングすることができる。
【0046】
なお、巻取機からロール紙Rを取り外して運搬するときは、上記手順と逆の手順による。
【0047】
以上、説明したとおり、本実施形態に係る運搬車1は、上記構成を備えていることにより、運搬車1のみによってロール紙Rを巻取機の高さまで移動させることができる。したがって、天井クレーンを設置できない場所においても、巻取機を稼働させることができる。しかも、運搬車1は、ロール紙Rの載置面を低くすることができるので、ロール紙Rが地面から低い位置に係止されているときにも、ロール紙R下の狭い隙間にロール受け2を差し込むことができる。さらに、運搬車1は、共通の油圧システム18によってロール受け2を昇降させたり、可動受け部22を揺動させることができるので、構成部材を減らし製造コストを低く抑えることができる。
【0048】
なお、本発明に係るロール受けおよび運搬車は、上記実施形態に限定されるものではなく、運搬車1が運搬するロール材も、ロール紙Rに限定されるものではない。例えば、本発明に係るロール受けおよび運搬車は、以下の変形例によって実施されてもよい。
【0049】
<変形例>
・テーブルリフタ17は、例えば、バッテリ格納部12に格納されたバッテリ電力によって昇降する電動式であってもよい。
【0050】
・ロール受け2は、例えば、横フレーム20bの代わりに上下に伸縮可能な伸縮部を有してもよい。この場合、固定受け部21は、当該伸縮部を介してベース部20の底プレート20aに固定される。
【0051】
・油圧シリンダ24は、前後1つずつに限定されない。例えば、油圧シリンダ24は、左右に複数設けられていてもよい。これにより、油圧シリンダ24は、可動受け部22を傾斜させた状態でより安定して支持することができる。
【0052】
・水平方向におけるロール受け2の向きは上記実施形態に限定されない。さらに、ロール受け2は、水平方向の向きを調整可能に構成されていてもよい。例えば、ベース部20は、テーブルリフタ17にボルトによって固定されるよう構成され、当該ボルトによる固定用の孔が複数設けられており、水平方向に90度回転させた状態でもボルトによって固定可能に構成されていてもよい。これにより、運搬車1は、固定受け部21の長さ方向を運搬車1の前後方向に向けてロール受け2をテーブルリフタ17に固定し、油圧シリンダ24によって可動部受け部を垂直にすることにより、幅の狭い通路も走行することができる。
【0053】
・本発明のシリンダは、油圧シリンダでなはく、ガスシリンダによって構成されていてもよい。
【0054】
・ロール受けは、例えば、フォークリフトのアタッチメントとして利用されてもよい。この場合、油圧シリンダ24は、フォークリフトの油圧システムによって作動するよう構成されてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1 運搬車
10 車体
11 後輪
12 バッテリ格納部
13 前輪
14 ハンドル
15 サイドフレーム
16 底フレーム
17 テーブルリフタ(昇降部)
18 油圧システム
18a 制御部
18b タンク
18c 油圧ポンプ
18d 油圧バルブ
18e 油圧バルブ
2 ロール受け
20 ベース部
20a 底プレート
20b 横フレーム
20c 第1連結部
21 固定受け部
22 可動受け部
22a プレート
22b 第2連結部
23 ヒンジ
24 油圧シリンダ(シリンダ)
R ロール紙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7