(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】吸遮音材
(51)【国際特許分類】
G10K 11/16 20060101AFI20241217BHJP
G10K 11/168 20060101ALI20241217BHJP
B60R 13/08 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
G10K11/16 130
G10K11/168
B60R13/08
(21)【出願番号】P 2020199404
(22)【出願日】2020-12-01
【審査請求日】2023-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000119232
【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100158067
【氏名又は名称】江口 基
(74)【代理人】
【識別番号】100147854
【氏名又は名称】多賀 久直
(72)【発明者】
【氏名】杉山 裕隆
【審査官】稲葉 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-063965(JP,A)
【文献】国際公開第2020/065705(WO,A1)
【文献】特開平02-289745(JP,A)
【文献】特表平06-504629(JP,A)
【文献】特開2020-052139(JP,A)
【文献】特開2020-164164(JP,A)
【文献】特開2001-041020(JP,A)
【文献】特開2019-066720(JP,A)
【文献】特開2012-008458(JP,A)
【文献】特開2017-115436(JP,A)
【文献】特開2009-248883(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 11/00-13/00
B60R 13/01-13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸遮音材の一面に開口するように形成された複数の第1凹部と、
前記一面と反対面に開口するように形成された複数の第2凹部と、を備え、
前記第1凹部及び前記第2凹部は、開口の中心と底壁の中心とをずらして形成されている
ことを特徴とする吸遮音材。
【請求項2】
車両用の吸遮音材であって、
前記吸遮音材の一面に開口するように形成された複数の第1凹部と、
前記一面と反対面に開口するように形成された複数の第2凹部と、を備え、
隣り合う前記第1凹部を繋ぐ連結壁と、該連結壁に重なるように配置された前記第2凹部の底壁との間全体に亘って空間が設けられると共に、隣り合う前記第2凹部を繋ぐ連結壁と、該連結壁に重なるように配置された前記第1凹部の底壁との間全体に亘って空間が設けられ、
前記第1凹部及び前記第2凹部は、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンから選択される熱可塑性樹脂製である
ことを特徴とする吸遮音材。
【請求項3】
車両用の吸遮音材であって、
前記吸遮音材の一面に開口するように形成された複数の第1凹部と、
前記一面と反対面に開口するように形成された複数の第2凹部と、を備え、
隣り合う前記第1凹部を繋ぐ連結壁と、該連結壁に重なるように配置された前記第2凹部の底壁との間全体に亘って空間が設けられると共に、隣り合う前記第2凹部を繋ぐ連結壁と、該連結壁に重なるように配置された前記第1凹部の底壁との間全体に亘って空間が設けられ、
前記第1凹部及び前記第2凹部は、開口の中心と底壁の中心とをずらして形成されている
ことを特徴とする吸遮音材。
【請求項4】
吸遮音材の一面に開口するように形成された複数の第1凹部と、
前記一面と反対面に開口するように形成された複数の第2凹部と、を備え、
前記第1凹部及び前記第2凹部は、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンから選択される熱可塑性樹脂製であり、
前記第1凹部及び前記第2凹部は、開口の中心と底壁の中心とをずらして形成されている
ことを特徴とする吸遮音材。
【請求項5】
車両用の吸遮音材であって、
前記吸遮音材の一面に開口するように形成され、千鳥配置された複数の第1凹部と、
前記一面と反対面に開口するように形成され、千鳥配置された複数の第2凹部と、を備え、
隣り合う前記第1凹部を繋ぐ連結壁と、該連結壁に重なるように配置された前記第2凹部の底壁との間全体に亘って空間が設けられると共に、隣り合う前記第2凹部を繋ぐ連結壁と、該連結壁に重なるように配置された前記第1凹部の底壁との間全体に亘って空間が設けられている
ことを特徴とする吸遮音材。
【請求項6】
吸遮音材の一面に開口するように形成され、千鳥配置された複数の第1凹部と、
前記一面と反対面に開口するように形成され、千鳥配置された複数の第2凹部と、を備え、
前記第1凹部及び前記第2凹部は、開口の中心と底壁の中心とをずらして形成されている
ことを特徴とする吸遮音材。
【請求項7】
前記第1凹部と前記第2凹部とは、開口面積が異なっている請求項1~6の何れか一項に記載の吸遮音材。
【請求項8】
前記第1凹部と前記第2凹部とは、開口から底壁までの深さが異なっている請求項1~7の何れか一項に記載の吸遮音材。
【請求項9】
前記第1凹部の底壁および前記第2凹部の底壁の少なくとも一方が、湾曲している請求項1~8の何れか一項に記載の吸遮音材。
【請求項10】
隣り合う前記第1凹部を繋ぐ連結壁および隣り合う前記第2凹部を繋ぐ連結壁の少なくとも一方が、湾曲している請求項1~9の何れか一項に記載の吸遮音材。
【請求項11】
吸遮音材の一面に開口するように形成された複数の第1凹部と、
前記一面と反対面に開口するように形成された複数の第2凹部と、を備え、
前記第1凹部及び前記第2凹部は、開口の中心と底壁の中心とをずらして形成され、
前記第1凹部の側壁と、該第1凹部の側壁に重なるように配置された前記第2凹部の側壁との間に、空間が設けられている
ことを特徴とする吸遮音材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、音の透過を防止する吸遮音材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば自動車等の車両は、エンジンやモーター等の動力源を有し、これらが稼働することにより様々な音が発生する。また、車両は、走行時に、ロードノイズや風切り音などの音も発生する。そこで、車外から車室への音の伝達を防止するため、車室の壁や天井などには、吸音材が配置されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の吸音材は、例えば車外から車室内へ入射する音を吸音できるものの、オーディオ等の車室から車外への音漏れを適切に防止できない。また、特許文献1の吸音材は、車室内の音を静かにすることが難しい。
【0005】
本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、吸遮音材の両側からの音の透過を防止できる吸遮音材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係る吸遮音材は、
吸遮音材の一面に開口するように形成された複数の第1凹部と、
前記一面と反対面に開口するように形成された複数の第2凹部と、を備えていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る吸遮音材によれば、吸遮音材の一方から入射する音と吸遮音材の他方から入射する音との両方の透過を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例に係る吸遮音材の一部を示す斜視図である。なお、第1凹部同士を繋ぐ第1連結壁を網掛けして示している。
【
図3】(a)は
図2のA部拡大図であり、(b)は
図2のB部拡大図であり、(c)は
図2のC部拡大図である。
【
図7】第1凹部および第2凹部を分解して示す斜視図である。なお、第1凹部同士を繋ぐ第1連結壁を網掛けして示すと共に、第2凹部の第2底壁を網掛けして示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明に係る吸遮音材につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
【実施例】
【0010】
図1および
図2に示すように、実施例に係る吸遮音材10は、吸遮音材10の一面(図中上側)に開口するように形成された複数の第1凹部12と、吸遮音材10の一面と反対面(図中下側)に開口するように形成された複数の第2凹部14とを備えている。吸遮音材10の一面には、千鳥配置された複数の第1凹部12の第1開口12aがあいている。また、吸遮音材10の他面には、千鳥配置された複数の第2凹部14の第2開口14aがあいている。吸遮音材10は、隣り合う第1凹部12を第1連結壁(連結壁)16で繋げた第1部材P1と、隣り合う第2凹部14を第2連結壁(連結壁)18で繋げた第2部材P2と、を組み合わせて構成されている(
図7参照)。なお、実施例では、第1連結壁16が、第1凹部12の開口端に連なり、第2連結壁18が、第2凹部14の開口端に連なっている。吸遮音材10は、隣り合う第1凹部12,12の間に第2凹部14が配置されると共に、隣り合う第2凹部14,14の間に第1凹部12が配置されている(
図2参照)。このように、吸遮音材10には、第1凹部12と第2凹部14とが互い違いに配置されている。
【0011】
図2および
図3(a)に示すように、吸遮音材10は、隣り合う第1凹部12,12を繋ぐ第1連結壁16と、第1連結壁16に重なるように配置された第2凹部14の底壁14bとの間に、底部空間(空間)S1が設けられている。また、
図2および
図3(b)に示すように、吸遮音材10は、隣り合う第2凹部14,14を繋ぐ第2連結壁18と、第2連結壁18に重なるように配置された第1凹部12の底壁12bとの間に、底部空間(空間)S1が設けられている。更に、
図2および
図3(c)に示すように、第1凹部12の第1側壁(側壁)12cと、第1凹部12の第1側壁12cに重なるように配置された第2凹部14の第2側壁(側壁)14cとの間に、側部空間(空間)S2が設けられている。このように吸遮音材10は、連結壁16(18)と底壁12b(14b)との2重構造により音を減衰できるだけでなく、底部空間S1において音を反射させて減衰させることができる。ここで、第1連結壁16および第2底壁14bの間隔と、第2連結壁18および第1底壁12bの間隔とが、同じであっても(
図2、
図3(a)および(b)参照)、異なってもいてもよい(
図4(a)参照)。例えば、第1連結壁16および第2底壁14bの間隔と、第2連結壁18および第1底壁12bの間隔とが異なっていると、吸遮音材10の一面側と反対面側とで異なる周波数帯の音を吸遮音することができる。
【0012】
第1凹部12は、第1開口12aよりも底側が狭くなるように形成しても(
図2参照)、第1開口12aから底側まで同じ開口面積で形成しても、何れであってもよい。なお、第1凹部12を、第1開口12aよりも底側が狭くなるように形成すると、第1凹部12の内部に入射した音を第1側壁12cで反射して減衰させることができるので好ましい。同様に、第2凹部14は、第2開口14aよりも底側が狭くなるように形成しても(
図2参照)、第2開口14aから底側まで同じ開口面積で形成しても、何れであってもよい。なお、第2凹部14を、第2開口14aよりも底側が狭くなるように形成すると、第2凹部14の内部に入射した音を第2側壁14cで反射して減衰させることができるので好ましい。例えば、第1凹部12の孔形状を第1開口12aよりも底側を狭くする一方で、第2凹部14の孔形状を第2開口14aから底側まで同じ開口面積とするなど、第1凹部12の孔形状と第2凹部14の孔形状とが異なっていても、実施例のように第1凹部12と第2凹部14とで孔形状が同じであってもよい。例えば、第1凹部12と第2凹部14とで孔形状が異なっていると、吸遮音材10の一面側と反対面側とで異なる周波数帯の音を吸遮音することができる。
【0013】
第1凹部12の第1開口12aと第2凹部14の第2開口14aとは、開口幅が同じであっても(
図2参照、W1=W2)、異なっていても(
図4(b)参照、例えばW1<W2)、何れであってもよい。例えば、第1凹部12と第2凹部14とで開口幅が異なっていると、吸遮音材10の一面側と反対面側とで異なる周波数帯の音を吸遮音することができる。
【0014】
第1凹部12における第1開口12aから第1底壁12bまでの深さと、第2凹部14における第2開口14aから第2底壁14bまでの深さとが、同じであっても(
図2参照、D1=D2)、異なっていても(
図4(a)参照、例えばD1<D2)、何れであってもよい。例えば、第1凹部12と第2凹部14とで深さが異なっていると、吸遮音材10の一面側と反対面側とで異なる周波数帯の音を吸遮音することができる。なお、凹部12(14)を深くするほど、例えば500Hz以下の低周波数帯側の減衰効果を向上させることができる。
【0015】
第1凹部12および第2凹部14は、フィルムで形成すると、膜振動によって音を減衰させることができるので好ましい。例えば、0.1mm~0.5mm程度のフィルムで第1凹部12および第2凹部14を形成することができる。第1凹部12および第2凹部14は、熱可塑性樹脂や熱硬化樹脂などの材料で形成可能であるが、成形の容易性などから熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。このような熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリプロピレン(PP)などが挙げられる。第1凹部12と第2凹部14とを、同じ材料で形成しても、別々の材料で形成しても、何れであってもよい。例えば、第1凹部12と第2凹部14とを別々の材料で形成すると、吸遮音材10の一面側と反対面側とで異なる周波数帯の音を吸遮音することができる。また、一方の凹部12(14)の材料(例えばPET)よりも他方の凹部14(12)を硬いまたは厚い材料(例えばPP)で構成することで、吸遮音材10全体として剛性を向上させることができる。
【0016】
実施例の第1部材P1は、複数の第1凹部12および第1連結壁16を含む全体が1枚のフィルムで形成されている。同様に、実施例の第2部材P2は、複数の第2凹部14および第2連結壁18を含む全体が1枚のフィルムで形成されている。第1部材P1および第2部材P2は、例えばフィルムの真空成形などによって形成することができる。また、第1部材P1と第2部材P2は、互いに接する部分を接着剤等で接合したり、互いに干渉させたりすることなどによって組み付けることができる。
【0017】
吸遮音材10は、第1底壁12bおよび第2底壁14bを、平面で形成しても(
図2参照)、湾曲する湾曲面で形成しても(
図5(a)参照)、何れであってもよい。
図5(a)の底壁12b,14bは、中央部が対向する連結壁18,16と反対側に出っ張る湾曲面になっている。例えば、底壁12b(14b)を湾曲させることで、底壁12b(14b)に当たった音を湾曲面によって乱反射して減衰させることができるので好ましい。
【0018】
吸遮音材10は、第1連結壁16および第2連結壁18を、平面で形成しても(
図2参照)、湾曲する湾曲面で形成しても(
図5(b)参照)、何れであってもよい。
図5(b)の連結壁16,18は、中央部が底壁14b,12b側に出っ張る湾曲面になっている。例えば、連結壁16(18)を湾曲させることで、連結壁16(18)に当たった音を湾曲面によって乱反射して減衰させることができるので好ましい。また、第1連結壁16(第2連結壁18)と第2底壁14b(第1底壁12b)とを、同じ面形状で形成しても(
図2参照)、異なる面形状で形成しても(
図5参照)、何れであってもよい。例えば、また、第1連結壁16と第2底壁14bとを同じ面形状で形成する一方で、第2連結壁18と第1底壁12bとを異なる面形状で形成することで、吸遮音材10の一面側と反対面側とで異なる周波数帯の音を吸遮音することができる。
【0019】
吸遮音材10は、第1凹部12および第2凹部14を、開口12a(14a)および底壁12b(14b)の中心軸が揃うように配置しても(
図2参照)、開口12a(14a)および底壁12b(14b)の中心をずらすように配置しても(
図6参照)、何れであってもよい。
図6に示すように、凹部12(14)を開口12a(14a)および底壁12b(14b)の中心をずらすように形成することで、開口12a(14a)から入射した音を、傾いた側壁12c(14c)で反射して減衰させることができる。
【0020】
吸遮音材10は、第1凹部12が開口する一面側からの音を、第1凹部12を構成する壁12b,12cの膜振動や反射等によって減衰させて吸音することができる。また、吸遮音材10は、第2凹部14が開口する反対面側からの音を、第2凹部14を構成する壁14b,14cの膜振動や反射等によって減衰させて吸音することができる。このように、吸遮音材10によれば、一面側から入射する音と反対面側から入射する音との両方の透過を防止することができる。例えば、自動車等の車両の天井に吸遮音材10を設置すると、車両外部から入る雨音などの外部音の車室への透過を防止できると共に、車室の異雑音などの室内音の車外への透過を防止できる。また、吸遮音材10は、車室のオーディオなどの室内音を吸収するので、この吸音効果によって静粛性を向上させることができる。自動車等の車両においてエンジンアンダーカバーなどのカバーに吸遮音材10を用いると、車両外部から入るロードノイズなどの外部音の車室への透過を防止できると共に、エンジン音などの車両側から発する音の車外への透過を防止できる。また、吸遮音材10は、ロードノイズなどの外部音を吸収するので、この吸音効果によって静粛性を向上させることができる。
【0021】
吸遮音材10は、平面形状で形成しても、設置場所等に合わせて湾曲させることができる。なお、吸遮音材10を湾曲形状で形成してもよい。
【0022】
吸遮音材10は、凹部12,14の開口形状、孔形状、深さ、底壁12b,14bや連結壁16,18の面形状、底壁12b,14bと連結壁16,18との間の距離や底部空間S1の体積、第1側壁12cと第2側壁14cとの間の距離や側部空間S2の体積、材料などを、個々あるいは所定領域毎等の任意範囲で簡単に変えることができる。従って、吸遮音材10は、対象とする音の周波数帯に合わせることが容易であり、幅広い音の吸音・透過防止性能を発揮し得る。
【0023】
また、吸遮音材10は、凹部12,14の開口形状、孔形状、深さ、底壁12b,14bや連結壁16,18の面形状、底壁12b,14bと連結壁16,18との間の距離や底部空間S1の体積、第1側壁12cと第2側壁14cとの間の距離や側部空間S2の体積、材質などを、一面側と他面側とで簡単に変えることができる。従って、吸遮音材10は、一面側から入射する音の周波数帯に合わせて第1凹部12側を構成して、一面側からの音の透過を適切に防止できる。吸遮音材10は、反対面側から入射する一面側と異なる音の周波数帯に合わせて第2凹部14側を構成して、反対面側からの音の透過を適切に防止できる。
【0024】
(変更例)
前述した事項に限らず、例えば以下のように変更してもよい。なお、本発明は、実施例および以下の変更例の具体的な記載のみに限定されるものではない。
(1)例えば3つなどの第1部材と、例えば1つや2つなどの第1部材と異なる数の第2部材とを組み合わせて、吸遮音材を構成してもよい。
(2)凹部の孔形状、開口形状、開口面積、深さなどを部材毎に変えてもよく、1つの部材の中で、凹部の孔形状、開口形状、開口面積、深さなどを変えてもよい。すなわち、凹部の孔形状、開口形状、開口面積、深さなどが所定領域毎に異なっていても、隣り合う凹部同士の孔形状、開口形状、開口面積、深さなどが異なっていても、何れであってもよい。
(3)第1連結壁と第2底壁が全体的に離れていることに限らず、第1連結壁と第2底壁との一部が接していてもよく、第1連結壁と第2底壁とが全体的に接して底部空間があいていなくてもよい。
(4)第2連結壁と第1底壁が全体的に離れていることに限らず、第2連結壁と第1底壁との一部が接していてもよく、第2連結壁と第1底壁とが全体的に接して底部空間があいていなくてもよい。
(5)第1側壁と第2側壁が全体的に離れていることに限らず、第1側壁と第2側壁との一部が接していてもよく、第1側壁と第2側壁とが全体的に接して側部空間があいていなくてもよい。
(6)凹部の側壁が直線的に延びる構成に限らず、例えば、側壁が円弧状に湾曲したり、側壁が段状に曲がっていたりするなどであってもよい。
(7)凹部の開口形状は、四角形に限らず、例えば、三角形や五角形や六角形などの多角形、円や楕円などであってもよい。
【符号の説明】
【0025】
10 吸遮音材,12 第1凹部,12a 第1開口(開口),
12b 第1底壁(底壁),12c 第1側壁(側壁),14 第2凹部,
14a 第2開口(開口),14b 第2底壁(底壁),14c 第2側壁(側壁),
16 第1連結壁(連結壁),18 第2連結壁(連結壁)