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  • 特許-瓶口用キャップ 図1
  • 特許-瓶口用キャップ 図2
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  • 特許-瓶口用キャップ 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】瓶口用キャップ
(51)【国際特許分類】
   B65D 41/62 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
B65D41/62
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021125456
(22)【出願日】2021-07-30
(65)【公開番号】P2023020206
(43)【公開日】2023-02-09
【審査請求日】2024-02-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100165607
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 一成
(74)【代理人】
【識別番号】100196690
【弁理士】
【氏名又は名称】森合 透
(72)【発明者】
【氏名】小賀坂 優太
【審査官】宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-029195(JP,A)
【文献】特開2001-192057(JP,A)
【文献】実開昭62-017559(JP,U)
【文献】特開2021-084674(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 35/44-35/54
B65D 39/00-55/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂壁部(11)の下面に周突設された段差部(12)と該段差部(12)の下面に垂下設された嵌合筒部(13)を有して瓶口(31)を封止する中栓部(10)と、該中栓部(10)で封止された前記瓶口(31)を被嵌するキャップ本体(20)と、を備えた瓶口用キャップであって、
前記キャップ本体(20)は、破断溝を構成する弱化部(23,25)が形成された側壁(22)を有すると共に、前記中栓部(10)と分離可能に構成されており、
前記中栓部(10)は、前記頂壁部(11)内にガスバリア樹脂を含むバリア層(15)を有すると共に、該バリア層(15)を除く前記頂壁部(11)、前記段差部(12)及び前記嵌合筒部(13)を形成する基本部分がPET樹脂で形成されていることを特徴とする瓶口用キャップ。
【請求項2】
壁部(11)の全体又は前記頂壁部(11)の外表面部分が白化処理した白化部(11A)とされている請求項1記載の瓶口用キャップ。
【請求項3】
嵌合筒部(13)内にバリア層(15)が形成されている請求項1又は2に記載の瓶口用キャップ。
【請求項4】
バリア層(15)が、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアミド(PA)、MXナイロン(MXD6)のいずれかで形成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の瓶口用キャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、瓶体の瓶口部に装着される瓶口用キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
瓶口用キャップに関連する先行技術として、以下の特許文献1には瓶口部に装着される内栓と瓶口部を覆う側部とを備える瓶用栓が記載されている。
特許文献1に記載の瓶用栓は、側部20に、下端部から上方に向けて設けられる切込部21と、側部20の外周に沿って周回する周回部23a及びこの周回部23aから上方へ向けて形成される傾斜部23bとが交互に連続的に形成される薄肉部23と、頭部12と側部20の境界に側部20の外周に沿って周回する分離薄肉部15と、側部20の内側面に設けられて瓶Aの環状係合部A2に係止するよう係合部24と、薄肉部23が設けられる位置に対応して係合部24に設けられる間隙部25とを備えてなり、頭部12における縁部14の外形が瓶口部A1の外形より大きく形成されている。そして、側部20の上方の内側面には内径方向へ突出する係合部24が一体に突設されており、瓶Aに内容液を充填した後に内栓10を瓶口部A1に装着すると、係合部24が瓶口部A1の外周面に設けられた環状係合部A2に係合するため、瓶Aが閉栓できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-197196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来の瓶口用キャップでは、内栓がガスバリア機能を備える構成ではないため、瓶体内に充填されている内容液が酸化し、又は内容液の匂い(アルコール臭など)が瓶体の外部に漏れ出すことにより、内容液の風味や香気が失われてしまう恐れがあった。
【0005】
また上記従来の瓶口用キャップでは、内容液の酸化又は匂い移りを抑制するため、栓体の下方部をアルミ箔等で包む構成を備えている。しかし、使用後においては栓体とアルミ箔を分別して廃棄する必要があり、その作業は煩雑で実行性に乏しいことから環境面における配慮に欠けるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく、高いガスバリア機能を備えると共に廃棄時における分別作業を不要にできるようにした瓶口用キャップを創出することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段のうち、本発明の第1の主たる手段は、
頂壁部の下面に周突設された段差部と該段差部の下面に垂下設された嵌合筒部を有して瓶口を封止する中栓部と、該中栓部で封止された前記瓶口を被嵌するキャップ本体と、を備えた瓶口用キャップであって、
前記キャップ本体は、破断溝を構成する弱化部が形成された側壁を有すると共に、前記中栓部と分離可能に構成されており、
前記中栓部は、頂壁部内にガスバリア樹脂を含むバリア層を有すると共に、該バリア層を除く前記頂壁部、前記段差部及び前記嵌合筒部を形成する基本部分がPET樹脂で形成されていることを特徴とする、と云うものである。
【0008】
また本発明の第2の手段は上記第1の手段に、
壁部の全体又は前記頂壁部の外表面部分が白化処理した白化部(11A)とされている、との手段を加えたものである。
【0009】
本発明の第1及び第2の手段では、瓶体内に充填されている内容液の酸化や匂いが瓶体の外部に漏れ出してしまうことを防止するガスバリア機能を備えるため、内容液の風味や香気が失われることを抑制することができる。
【0011】
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、嵌合筒部内にバリア層が形成されている、との手段を加えたものである。
上記手段では、更に、ガスバリア機能を向上させることができる。
【0013】
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、バリア層が、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアミド(PA)、MXナイロン(MXD6)のいずれかで形成されている、との手段を加えたものである。
上記手段では、ガスバリア機構を向上させることができるため、内容液が有する風味や香気を長期に渡って維持することができるようになる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の瓶口用キャップでは、中栓部がガスバリア機能を備える構成としたことから、内容液の酸化を防止したり、瓶体内に充填されている内容液の匂いが瓶体の外部に漏れ出したりすることを防止し、内容液の風味や香気が失われることを抑制することができる。
また従来のようなアルミ箔を不要にできるため、廃棄時における分別作業を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例を示す瓶口用キャップを示す正面図である。
図2】本発明の第1実施例を示す瓶口用キャップの半断面図である。
図3】本発明の第2実施例を示す瓶口用キャップの半断面図である。
図4】本発明の第3実施例を示す瓶口用キャップの半断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
本発明の瓶口用キャップ1は、例えば清酒、焼酎又はワインなどの酒類やその他の内容液(例えば醤油、お酢など)を入れる一升瓶(1800ml入り瓶)や四号瓶(720ml入り瓶)などガラス製の瓶体30の瓶口31に装着されて瓶体30を封止するためのものである。なお、瓶体30はガラス製に限られるものではなく、その他陶磁器製、金属製、合成樹脂製などであっても良い。
【0018】
以下の説明において、瓶体30の容器軸Oに沿う上下方向を軸方向とし、容器軸Oと直交する方向を径方向とし、更に容器軸O回りに周回する方向を周方向とする。また容器軸Oに沿う方向のうち、瓶口31を有する方向(側)を上方(上側)、瓶底部(図示せず)を有する方向(側)を下方(下側)とする。
【0019】
図1は本発明の実施例を示す瓶口用キャップを示す正面図、図2は本発明の第1実施例を示す瓶口用キャップの半断面図である。
本発明の瓶口用キャップ1は、瓶体30の上部に開口する円筒状の瓶口31に装着されて瓶口31を封止する中栓部10(図2参照)と、中栓部10が装着された瓶口31の全体を外側から被包するキャップ本体20と、を有して構成されており、これらはすべて合成樹脂材料で形成されている。
【0020】
図2に示すように、第1実施例として示す中栓部10は、円板状の頂壁部11と、この頂壁部11の下面に周突設された円環状の段差部12と、この段差部12の内径側の下面に垂下設された短円筒状の嵌合筒部13とを有して一体に形成されている。瓶口31の内周面に密嵌合する嵌合筒部13の外周面及び瓶口31の上面に当接する段差部12はシール部14として機能する。
【0021】
また中栓部10の内部、すなわち頂壁部11の内部及び嵌合筒部13の内部には、ガスバリア特性に優れる樹脂を含むバリア層15が設けられている。バリア層15は、頂壁部11の内部に水平に配置された第1バリア層15aと、嵌合筒部13の内部に設けられると共に第1バリア層15aの下面の垂下設された第2バリア層15bとを有して構成されている。そして、少なくとも頂壁部11の内部に第1バリア層15aを設けると、瓶体30内に充填されている内容液の酸化が防止され、内容液の風味や香気が失われてしまうことを抑制するガスバリア機構を備えることが可能となり、更に嵌合筒部13の内部に第2バリア層15bを設けることにより、ガスバリア機能を向上させることができる。
【0022】
ここで、第1実施例に示す中栓部10では、バリア層15を除く頂壁部11、段差部12及び嵌合筒部13を形成する基本部分がPET(Polyethylene terephthalate)樹脂で形成されおり、これにより内容液の匂いが中栓部10側に移る匂い移りを抑制することが可能となっている。また中栓部10は従来のようなアルミ箔を使用しない構成であることから廃棄時における分別作業を不要とすることも可能である。
なお、特に内容液の酸化を防止の向上させる点においては、中栓部10の基本部分を形成する樹脂としては、PET樹脂以外に例えばPP樹脂、PE樹脂などポリオレフィン樹脂等の公知の樹脂を用いることも可能である。
【0023】
またバリア層15を形成する樹脂としては、それぞれバリアの目的に応じて、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアミド(PA)、MXナイロン(MXD6等)の公知のガスバリア性を有する樹脂が用いることができる。特に、酸素に対するバリア性や風味及び香気に対するバリア性からみて、MXナイロン(MXD6等)が好ましい。
【0024】
なお、バリア層15については、基本部分を形成する樹脂とバリア層15を形成する樹脂とをブレンドして構成するものであってもよい。また中栓部10のシール部14は上記のようにPET樹脂のままでもよいが、シール部14に別部材(PP又はPE)を嵌合又はインサートさせて形成してもよい。
【0025】
なお、瓶口用キャップ1は、例えば特開2021-54430号公報の図3に記載されているように、内蓋体Bがインサート材として外蓋体A(キャップ本体20に相当)内にインサート成形され、内蓋体Bが外蓋体Aの一部(上蓋部2)と一体に形成されることで本発明の中栓部10を構成しており、外蓋体Aを構成する封緘筒部3に形成された弱化部を破断させると、外蓋体A(キャップ本体20)が中栓部10と分離する構成であっても良い。
【0026】
キャップ本体20は、円板状の天面部21と、この天面部21の外縁部に垂下設された円筒状の側壁(封緘筒部)22とを有して形成されている。側壁22の上端には薄肉状の破断溝からなる水平弱化部23が一周に渡って環状に周設され、側壁22の下端には円弧状の切欠部24が形成されている。そして、上部側の水平弱化部23の一箇所と切欠部24との間には肉薄状の破断溝からなる傾斜弱化部25が傾斜状に配置されており、側壁22のうち傾斜弱化部25の下端となる位置には周方向に沿うと共に切欠部24に向かって凸状に突出する摘み部26が形成されている。
開栓時には、摘み部26を把持した手を周方向に回し、傾斜弱化部25及び水平弱化部23を破断させることにより、瓶口31からキャップ本体20を容易に取り除くことができる。
【0027】
側壁22の内周面には、上部側に落下防止手段27が形成され、下部側に移動規制手段28が形成されている。
一方の落下防止手段27は、中栓部10の外縁部を保持することでキャップ本体20内からの中栓部10の抜け及び落下を防止するための部材であり、水平弱化部23から少し下がった側壁22の内周面上の位置に、側壁22の内周面から容器軸O側に向かって断面視凸湾曲状を有して周突設された係止凸部27aにより形成されている。
【0028】
他方の移動規制手段28は、瓶口用キャップ1が瓶口31に装着された状態において、瓶口31の外周面に断面視凹曲面状を有して周設された係止凹部32を係止することにより、瓶口31に対する瓶口用キャップ1の軸方向への移動を規制するものである。移動規制手段28は、側壁22の内周面から容器軸O側に向かって断面視凸湾曲状に周突設された係止本体28Aと、この係止本体28Aの下部側の複数箇所に形成された断面視傾斜状から成るフラップ28Bとを有して形成されている。
【0029】
図2に破線で示すように、フラップ28Bは、基端に側壁22の内周面に連設する連結部28aが設けられ、その先端は図示斜め下方に向かって延設された自由端となっている。そして、図2に実線で示すように、フラップ28Bは、連結部28aを支点としてその先端が上方に弾性変形することで折り返すことが可能となっている。
【0030】
瓶口用キャップ1は、中栓部10をキャップ本体20内に装填した状態で瓶口31に対して打栓することにより装着されるが、この際シール部14を構成する嵌合筒部13が瓶口31内に密嵌合し且つ段差部12が瓶口31の上面を当接するため、瓶口31の内周面がシール部14によって封止される。また打栓と同時に、キャップ本体20が下方に移動し、フラップ28Bが瓶口31の上面に当たり、フラップ28Bが連結部28aを支点として折り返されて係止本体28Aの表面に重なる。そして、更にキャップ本体20が下方に移動すると、重なった状態のフラップ28B及び係止本体28Aが、瓶口31の外周面に形成されている係止凹部32内に嵌入する。フラップ28Bは係止凹部32を径方向に内側に向かって大きな弾性力で加圧するため、瓶口31を強固に封止することが可能となる。
【0031】
図3は本発明の第2実施例を示す瓶口用キャップの半断面図である。
第2実施例に示す瓶口用キャップが上記第1実施例と異なる点は、中栓部10の構成にあり、キャップ本体20の構成は上記第1実施例同様であることから、以下においては異なる点について説明する。
【0032】
図3に示すように、第2実施例に示す中栓部10は、上記中栓部10同様PET樹脂等で形成されると共に、円板状の頂壁部11と、この頂壁部11の下面に周突設された円環状の段差部12と、この段差部12の内径側の下面に垂下設された短円筒状の嵌合筒部13とを有して一体に形成されており、嵌合筒部13の外周面及び段差部12は瓶口31の内周面に対して密嵌合するためのシール部14として機能を備えている。
【0033】
中栓部10には、頂壁部11を所定温度にまで加熱することにより白化処理(結晶化処理)を施した白化部11Aが設けられている。白化部11Aは、図3に示すように頂壁部11の全体を白化処理する構成でもあってもよいが、少なくとも頂壁部11の外表面部分が白化処理された構成であればよい。
【0034】
白化部11Aは中栓部10の密度を高めることができるため、頂壁部11にガスバリア機能を持たせることができる。よって、第2実施例においても、ガスバリア機能による内容液の酸化や風味、香気の劣化を防止することができ、また内容液の匂いが中栓部10に移る匂い移りを抑制すること、更には廃棄時における分別作業を不要とすることができる。
なお、白化部11Aはガスバリア機能だけでなく、光の透過をも防止することができるため、紫外線等による内容液の劣化を抑制することが可能である。
【0035】
本構成では段差部12と嵌合筒部13には白化処理を施していない。このため、段差部12及び嵌合筒部13が硬質化することがなく、それによる破損も生じることがないため、段差部12及び嵌合筒部13は第1実施例同様にシール部14としての機能を保有する。
【0036】
図4は本発明の第3実施例を示す瓶口用キャップの半断面図である。
第3実施例に示す瓶口用キャップ1が上記第1実施例及び第2実施例と異なる点も中栓部の構成にあり、キャップ本体20の構成は上記第1実施例同様であることから以下においては異なる点について説明する。
【0037】
第3実施例に示す中栓部10は、上記第1実施例に第2実施例を付加した構成である。すなわち、上記第1実施例に示した中栓部10同様に、PET樹脂等で形成された円板状の頂壁部11、段差部12及び嵌合筒部13を有して一体に形成されており、嵌合筒部13の外周面及び段差部12は瓶口31の内周面に対して密嵌合するためのシール部14として機能を備える。
【0038】
更に第3実施例に示す中栓部10は、第1実施例同様に、中栓部10の内部、すなわち頂壁部11の内部に第1バリア層15aを配置し、嵌合筒部13の内部に第2バリア層15bを配置することにより構成されるバリア層15が設けられている。加えて第2実施例同様に、頂壁部11の全体又は頂壁部11の外部表面に白化処理(結晶化処理)を施した白化部11Aが設けられている。
【0039】
上記第3実施例においては、中栓部10の内部にバリア層15及び白化部11Aからなる二重のガスバリア機構を備える構成としたことから、第1実施例又は第2実施例以上の高いガスバリア機能を発揮することができる。
また上記第3実施例の中栓部10が、第1実施例及び第2実施例同様に、内容液の酸化や匂い移りを抑制すること、更には廃棄時における分別作業を不要とすることができる効果を有することは勿論である。
【0040】
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
例えば、上記第2実施例及び第3実施例では、頂壁部11の外表面部分を白化処理することによってガスバリア機能を付与する場合を示して説明したが、その他例えば、DLC(Diamond-Like Carbon)又はシリカ蒸着によって薄膜を形成するコーティング技術によってガスバリア機能を付与する構成とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、瓶口用キャップの分野における用途展開を更に広い領域で図ることができる。
【符号の説明】
【0042】
1 : 瓶口用キャップ
10 : 中栓部
11 : 頂壁部
11A: 白化部
12 : 段差部
13 : 嵌合筒部
14 : シール部
15 : バリア層
15a: 第1バリア層
15b: 第2バリア層
20 : キャップ本体
21 : 天面部
22 :側壁(封緘筒部)
23 : 水平弱化部(弱化部)
24 : 係合部
25 : 傾斜弱化部(弱化部)
26 : 摘み部
27 : 落下防止手段
27a: 係止凸部
28 : 移動規制手段
28a: 連結部
28A: 係止本体
28B: フラップ
30 : 瓶体
31 : 瓶口
32 : 係止凹部
O : 容器軸
図1
図2
図3
図4