(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】品物をグループ分けするためのモーションシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B65G 47/82 20060101AFI20241217BHJP
B65B 35/40 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
B65G47/82 C
B65B35/40
(21)【出願番号】P 2021515520
(86)(22)【出願日】2019-09-23
(86)【国際出願番号】 EP2019075536
(87)【国際公開番号】W WO2020058530
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-08-31
(32)【優先日】2018-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ニック・ベイカー
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン・マグヌソン
(72)【発明者】
【氏名】パトリック・ニルソン
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-002671(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00 - 47/96
B65B 35/00 - 35/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤ(101)に沿って配置され、品物グループ(201、201’)を前記コンベヤ(101)から横断方向(104)に押し出すように長手方向(102)と直角を成す前記横断方向(104)に移動可能である少なくとも1つの押圧具(103、103’)と、
前記コンベヤ(101)に沿って配置され、品物が前記コンベヤ(101)に沿って移動する際に前記品物(200)間を横断するように前記横断方向(104)に沿って移動可能である少なくとも1つの品物ガイド(105、106)とを備え、
これにより前記少なくとも1つの品物ガイド(105、106)が前記品物グループ(201、201’)の前記長手方向(102)の移動を制限し、前記少なくとも1つの押圧具(103、103’)による押圧の際に前記品物グループ(201、201’)の前記横断方向(104)の移動を誘導するように移動可能であり、
前記少なくとも1つの品物ガイドが、第1のガイド素子(110’)、第2のガイド素子(110)、及び前記第1及び第2のガイド素子(110、110’)に旋回可能に接続された連結部(111)を備える第1の品物ガイド(105)を備え、前記第1の品物ガイド(105)が、前記第1のガイド素子(110’)が第1の品物グループ(201’)を第1の押圧具位置(p’)に配置するように移動し、前記第2のガイド素子(110)が第2の品物グループ(201)を前記第1の押圧具位置(p’)の前記長手方向(102)の上流にある第2の押圧具位置(p)に配置するように移動するために、後退位置(g1)から、延長位置(g2)において、前記連結部(111)が前記第1の品物ガイド(105)を前記長手方向(102)に広がるように旋回する、
前記コンベヤ(101)に沿って前記長手方向(102)に移動する前記品物(200)をグループ分けするためのモーションシステム(100)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの押圧具(103、103’)が、前記長手方向(102)に延長する前記品物グループ(201、201’)の側面(202)と係合するように配置された第1の係合面(107)を備え、前記少なくとも1つの品物ガイド(105、106)が前記横断方向(104)に延長する前記品物グループ(201、201’)の側面(203)と係合するように配置された第2の係合面(108)を備え、これにより前記第1の係合面(107)が前記第2の係合面(108)と直角を成す、請求項1に記載のモーションシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの押圧具(103、103’)が押圧具位置(p、p’)に配置され、前記少なくとも1つの品物ガイド(105、106)が前記品物グループ(201、201’)を前記押圧具位置(p、p’)に配置するように移動可能である、請求項1又は2に記載のモーションシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの品物ガイド(105、106)が、前記品物(200)が前記長手方向(102)に搬送されている時に前記少なくとも1つの品物ガイド(105、106)を過ぎて自由に移動可能である後退位置(g1)から、前記少なくとも1つの品物ガイド(105、106)が前記品物(200)間を横断し、前記少なくとも1つの押圧具(103、103’)による押圧の際に前記品物グループ(201、201’)の前記横断方向(104)の移動を誘導する延長位置(g2)に移動可能である、請求項1~3のいずれか一項に記載のモーションシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの押圧具(103、103’)が、前記少なくとも1つの押圧具(103、103’)が前記品物グループ(201、201’)を押圧するように前記横断方向(104)に移動可能な第1の軸位置(a1)と、前記押圧具(103、103’)が続けて搬送された品物グループ(201’’)の上方で前記横断方向(104)と反対の方向(104’)に移動可能である第2の軸位置(a2)との間で、回転軸(109)を中心に旋回可能である、請求項1~4のいずれか一項に記載のモーションシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの押圧具(103、103’)が前記第1の軸位置(a1)にある時、前記少なくとも1つの品物ガイド(105、106)が前記延長位置(g2)にある、請求項5に記載のモーションシステム。
【請求項7】
前記品物(200)が搬送される前記長手方向(102)について前記第1の品物ガイド(105)の上流に配置された第2の品物ガイド(106)を備え、前記第2の品物ガイド(106)が、前記第2の品物グループ(201)が前記第2の品物ガイド(106)と前記第1の品物ガイド(105)との間で前記長手方向(102)に制限される延長位置(g2)に前記横断方向(104)に沿って移動可能である、請求項1に記載のモーションシステム。
【請求項8】
前記第2の品物ガイド(106)が、前記少なくとも1つの押圧具(103)による押圧の際に、前記第2の品
物グループ(201)の前記横断方向(104)の移動を誘導するための前記延長位置(g2)にある、請求項7に記載のモーションシステム。
【請求項9】
第1の押圧具(103’)と前記第1の押圧具(103’)の上流に配置された第2の押圧具(103)とを備え、前記第1の押圧具(103’)が、前記第1の品物ガイド(105)と第3の品物ガイド(112)との間に前記長手方向(102)に制限された第1の品物グループ(201’)を前記横断方向(104)に押圧するように移動可能であり、
前記第2の押圧具(103)が、前記第1の品物ガイド(105)と前記第2の品物ガイド(106)との間で前記長手方向(102)に制限された第2の品物グループ(201)を前記横断方向(104)に押圧するように移動可能である、請求項
7又は8に記載のモーションシステム。
【請求項10】
前記第1の品物ガイド(105)の前記後退位置及び延長位置(g1、g2)間の移動が、前記第1の品物グループ(201’)の位置を検出するモーションセンサ(113)によって始動され、及び/又は
前記第2の品物ガイド(106)の前記後退位置及び延長位置(g1、g2)間の移動が、前記第2の品物グループ(201)の位置を検出するモーションセンサ(113)によって始動される、請求項
7又は
8に記載のモーションシステム。
【請求項11】
品物がコンベヤ(101)に沿って移動する際に前記品物(200)間を横断するように、長手方向(102)と直角を成す横断方向(104)に少なくとも1つの品物ガイド(105、106)を移動する工程(301)と、
前記少なくとも1つの品物ガイド(105、106)により、品物グループ(201、201’)の前記長手方向(102)の移動を制限し(303)、前記品物グループ(201、201’)の前記横断方向(104)の移動を誘導しながら(304)、少なくとも1つの押圧具によって前記品物グループ(201、201’)を前記コンベヤ(101)から前記横断方向(104)に押し出す工程(302)とを含み、
前記少なくとも1つの品物ガイドが、第1のガイド素子(110’)、第2のガイド素子(110)、及び前記第1及び第2のガイド素子(110、110’)と旋回可能に接続された連結部(111)を備える第1の品物ガイド(105)を備え、前記第1の品物ガイド(105)を延長位置(g2)に移動する工程が、
前記第1のガイド素子(110’)が第1の品物グループ(201’)を第1の押圧具位置(p’)に配置するように移動し、前記第2のガイド素子(110)が第2の品物グループ(201)を前記第1の押圧具位置の前記長手方向(102)の上流にある第2の押圧具位置(p)に配置するように移動するために、前記第1の品物ガイド(105)を前記長手方向(102)に広げるように前記連結部(111)を旋回させる工程(3014)を含む、
前記コンベヤ(101)に沿って前記長手方向(102)に移動する前記品物(200)をグループ分けする方法(300)。
【請求項12】
前記少なくとも1つの品物ガイド(105、106)を前記横断方向(104)に移動する工程が、
前記品物グループ(201)を前記第1の品物ガイド及び第2の品物ガイド(105、106)間で前記長手方向(102)に制限し(3012)、前記品物グループ(201)を少なくとも1つの押圧具(103)が配置された押圧具位置(p)に配置する(3013)ために、第1の品物ガイド(105)及び第2の品物ガイド(106)を前記横断方向(104)に各延長位置(g2)に移動する工程(3011)を含む、請求項11に記載の品物をグループ分けする方法。
【請求項13】
プログラムをコンピュータによって実行する際に、前記コンピュータに、請求項11又は12に記載の方法の工程を実行させる指示を含むコンピュータプログラム製品。
【請求項14】
請求項1~10のいずれか一項に記載のモーションシステム(100)を備え、及び/又は請求項11又は12に記載の方法(300)を実行する包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、液体食品又は注入可能な食品を含むパッケージなどの品物を配列し、誘導する分野に関する。本発明は特に、コンベヤに沿って移動する品物をグループ分けするためのモーションシステム及び関連方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液体食品又は注入可能な食品を含むパッケージなどの品物を配列し誘導する分野では、コンベヤに沿って運搬されている品物をグループ分けするのが望ましい様々な利用がある。例えば、多数の注入可能な食品が製造され、シート状のパッケージ材料で作られたパッケージに入れて販売される。所定数の完成パッケージがグループ分けされ、梱包材、例えば、ボール紙及び/又はプラスチックフィルムに梱包され、小売業者に運搬するためのモジュールを形成する。このために、例えば、折り畳み機からの列を成すパッケージを配列し、グループ分けし、所定数のパッケージで形成される複数のパッケージバッチを形成する必要がある。このような折り畳み機から搬送されるパッケージは相互に一定の距離を置き、その後組み合わせてグループ又はバッチとなるように操作する必要がある。
【0003】
生産ライン能力を継続的に向上させる試みがなされているが、製造パッケージのスループットを向上させるため、十分なパッケージ操作速度を資源効率的な方法で実現するという関連課題がある。このため以前の解決策を用いた課題には操作速度に限界があり、及び/又はより高いスループットを実現するための複雑且つ資源要求の高い解決策が含まれるのが典型である。生産速度を加速させるとパッケージの動作制御における妥協にもつながり得、誤動作による製品ラインの混乱を引き起こし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の1つ以上の限界を少なくとも部分的に克服することが本発明の目的である。特に、コンベヤに沿って品物を配列しグループ分けするための制御効率及び制御レベルをより高めた改良したモーションシステム及び関連方法を提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様において、これは、コンベヤに沿って配置され、品物グループをコンベヤから横断方向に押し出すために、長手方向と直角を成す横断方向に移動可能である少なくとも1つの押圧具を備える、コンベヤに沿って長手方向に移動する品物をグループ分けするモーションシステムによって達成される。モーションシステムは、コンベヤに沿って配置され、品物がコンベヤに沿って移動する際に品物間を横断するように横断方向に沿って移動可能である少なくとも1つの品物ガイドを備え、これにより少なくとも1つの品物ガイドは、品物グループの長手方向の移動を制限し、少なくとも1つの押圧具によって押圧されている時に品物グループの横断方向の移動を誘導するように移動可能である。
【0006】
本発明の第2の態様において、これは、品物がコンベヤに沿って移動する際に品物間を横断するために、少なくとも1つの品物ガイドを長手方向と直角を成す横断方向に移動する工程を含む、コンベヤに沿って長手方向に移動する品物をグループ分けする方法によって達成される。方法は、少なくとも1つの品物ガイドにより、品物グループの長手方向の移動を制限し、品物グループの横断方向の移動を誘導しながら、品物グループをコンベヤから横断方向に押し出す工程を含む。
【0007】
本発明の第3の態様において、これは、プログラムがコンピュータによって実行される際にコンピュータに第2の態様による方法の工程を実行させる指示を含むコンピュータプログラム製品によって達成される。
【0008】
本発明の第4の態様において、これは、第1の態様によるモーションシステムを備える包装機、及び/又は第2の態様による方法を実行する包装機によって達成される。
【0009】
本発明のさらなる例を従属項において定義し、ここにおいて第1の態様についての特徴が第2の態様に対して実行され得るものであり、逆もまた同様である。
【0010】
品物グループのコンベヤの長手方向の移動を制限し、少なくとも1つの押圧具による押圧の際に品物グループの横断方向の移動を誘導するように移動可能である少なくとも1つの品物ガイドを備えることは、これらの間に最小限の間隔を置くことを達成しながら、品物の移動を安定的に制御しつつ、品物グループの横断方向の位置を操作可能にする。これにより、より高い生産速度でも品物をより効率的にグループ分けする。
【0011】
本発明のさらに他の目的、特徴、態様及び利益は、図面のほか以下の詳細な説明から明らかであろう。
【0012】
本発明の実施形態を、添付の概略図を参照し、例としてここで説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1a】少なくとも1つの品物ガイドが後退位置にある、コンベヤに沿って移動する品物をグループ分けするためのモーションシステムの上面概略図である。
【
図1b】少なくとも1つの品物ガイドが品物間を横断するための延長位置にある、コンベヤに沿って移動する品物をグループ分けするためのモーションシステムの上面概略図である。
【
図1c】少なくとも1つの押圧具が少なくとも1つの品物ガイドによって誘導されている1つの品物グループを押圧している、コンベヤに沿って移動する品物をグループ分けするためのモーションシステムの上面概略図である。
【
図1d】少なくとも1つの押圧具が少なくとも1つの品物ガイドによって誘導されている1つの品物グループを押圧している、品物をグループ分けするためのモーションシステムのさらに詳細な図である。
【
図2a-c】少なくとも1つの押圧具が横断方向に沿って移動し品物を押圧している、コンベヤに沿って移動する品物をグループ分けするためのモーションシステムの側面概略図である。
【
図3】コンベヤに沿って移動する品物をグループ分けするためのモーションシステムの概略斜視図である。
【
図4a】コンベヤに沿って移動する品物をグループ分けする方法のフローチャートである。
【
図4b】コンベヤに沿って移動する品物をグループ分けする方法のさらなるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態を、本発明の実施形態の一部であり、すべてを示してはいない添付の図面を参照して以下により十分に説明する。本発明は、多種形式で具現化し得るものであり、ここに提供した実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。
【0015】
図1a~cは、3つの異なる連続的な瞬間における、コンベヤ101に沿って長手方向102に移動する品物200をグループ分けするためのモーションシステム100の上面概略図である。モーションシステム100は、コンベヤ101に沿って配置された少なくとも1つの押圧具103、103’を備える。少なくとも1つの押圧具103、103’は、
図1cの例に示すように、長手方向102と直角を成す横断方向104に移動可能であり、品物グループ201、201’をコンベヤ101から横断方向104に押し出す。モーションシステム100は、コンベヤ101に沿って配置された少なくとも1つの品物ガイド105、106を備える。少なくとも1つの品物ガイド105、106は横断方向104に沿って移動可能であり、
図1bの例に示すように、品物がコンベヤ101に沿って移動する際に品物200間を横断する。少なくとも1つの品物ガイド105、106は、
図1b及び
図1cの例で連続して図示するように、品物グループ201、201’の長手方向102への移動を制限するように移動可能であり、少なくとも1つの押圧具103、103’による押圧の際に品物グループ201、201’の横断方向104の移動を誘導するように移動可能である。少なくとも1つの押圧具103、103’及び品物ガイド105、106の上流に、所定数の品物200、例えば、
図1b及び
図1cの例で図示したように3つの品物グループ201、201’を解放するためのベルトブレーキ114が設けられてもよい。少なくとも1つの品物ガイド105、106は横断方向104に移動して品物グループ201、201’間の位置に入り、これにより品物グループ201、201’の長手方向102の移動を制限し、少なくとも1つの押圧具103、103’による押圧の際にこれらの横断方向104の移動を誘導する。これは、品物グループ201、201’の横断方向104の安定し且つ制御された移動をもたらす。少なくとも1つの品物ガイド105、106はこれにより、少なくとも1つの押圧具103、103’による押圧の際に品物200に作用して品物200を誘導することにより、品物グループ201、201’の望ましい移動軌道からのいかなる逸脱をも防ぐ。さらに、グループ201、201’の品物200間のいかなる間隔も、改良したグループ形成のために効率的に最小限に留められる。このため、品物200のより効率的なグループ分けが達成可能である。これは、例えば、コンベヤ101の速度を上げることにより生産ラインの能力を高め、又は能力を維持したまま品物200のより安定した操作を提供するものである。
【0016】
図1a~bの例は複数の押圧具103、103’及び品物ガイド105、106を示しているが、1つの押圧具103及び1つの品物ガイド105を有するモーションシステム100の例においても上述のような有益な利点が等しく適用されることを理解する必要がある。例えば、
図1bを見ると、品物ガイド105は、品物グループ201の長手方向102の下流方向及び横断方向104への移動を防ぎ、これにより押圧具103によって押圧されている間にグループ201を誘導するために配置されたガイド素子110を有する。
【0017】
少なくとも1つの押圧具103、103’は、長手方向102に延長する品物グループ201、201’の側面202と係合するように配置された第1の係合面107を備えてもよい。少なくとも1つの品物ガイド105、106は、横断方向104に延長する品物グループ201、201’の側面203と係合するように配置された第2の係合面108を備えてもよい。
図1dは、一例によるモーションシステム100のさらに詳細な上面概略図である。この例において、押圧具103は第1の係合面107を備え、品物ガイド105は第2の係合面108を備えている。第1の係合面107は、図示するように、第2の係合面108と直角を成し得る。このため、第1の係合面107は長手方向102に延長する品物グループ201の側面202と係合し、第2の係合面108は横断方向104に延長する品物グループ201の側面203と係合する。これにより、コンベヤ101上の品物200の位置が効率的に制御され、横断方向104のその位置が安定して操作される。品物グループ201は、これにより、コンベヤ速度を上げても、コンベヤ101から直角を成す方向に制御されて安全に搬送可能となる。
【0018】
少なくとも1つの押圧具103、103’は、例えば、
図1dに図示するように、押圧具位置(p、p’)に配置されてもよい。少なくとも1つの品物ガイド105、106は、押圧具位置(p、p’)に品物グループ201、201’を配置するように移動可能であり得る。品物グループ201、201’はこのため、押圧具の各位置(p、p’)において制御可能に配置されてもよい。少なくとも1つの品物ガイド105、106は、少なくとも1つの押圧具103、103’に直に隣接して配置されてもよい、即ち、グループ201、201’の品物200は押圧具103、103’の端部を超えて長手方向102に延長することがない。押圧具103、103’はこのため、例えば
図1dを参照すると、長手方向102に延長するグループ201の面202の全長と係合し得るものであり、品物グループ201を横断方向104に押圧した際の制御度合いをさらに改善する。例えば
図1dに示すように、第1の押圧具103’は第1の押圧具位置(p’)に配置され、第2の押圧具103は第2の押圧具位置(p)に配置されてもよい。第1の品物ガイド105は第1の品物グループ201’を第1の押圧具位置(p’)に配置し、以下にさらに説明するように、第2の品物グループ201を第2の押圧具位置(p)に配置してもよい。第2の品物ガイド106は第2の品物グループ201を第2の押圧具位置(p)に配置するように移動可能であり、さらに第3の品物ガイド112は第1の品物グループ201’を第1の押圧具位置(p’)に配置してもよい。
【0019】
少なくとも1つの品物ガイド105、106は、品物200が長手方向102に搬送されている時に少なくとも1つの品物ガイド105、106を越えて自由に移動可能である後退位置(g
1)から、少なくとも1つの品物ガイド105、106が少なくとも1つの押圧具103、103’による押圧の際に品物200間を横断し、品物グループ201、201’の横断方向104の移動を誘導する延長位置(g
2)へと移動可能であってもよい。
図1cは、品物ガイド105、106を後退位置(g
1)に破線で示した一例の概略図である。一度品物グループ201、201’が各品物ガイド105、106を通過すると、これは後退位置(g
1)から延長位置(g
2)に移動し、関連する押圧具103、103’によって押圧された際の品物グループ201、201’の横移動を誘導した後、再度後退位置(g
1)に戻り、さらに後続の品物グループをコンベヤ101に沿って通過させ得る。グループ分けの効率的且つ安定した制御がこれにより達成可能である。
【0020】
少なくとも1つの押圧具103、103’は、少なくとも1つの押圧具103、103’が品物グループ201、201’を押圧するために横断方向104に移動可能である第1の軸位置(a
1)と、押圧具103、103’が続けて搬送された品物グループ201’’の上方を横断方向104と反対の方向104’に移動可能である第2の軸位置(a
2)との間で、回転軸109を中心に旋回可能であってもよい。
図2a~cは、第1の軸位置(a
1)に回転して戻った後に後続の品物グループ200’’を押圧できる状態となるように(
図2c)、押圧具103が反対の横断方向104’に移動する第2の軸位置(a
2)へと回転する前の(
図2b)、押圧具103が品物201を押圧するための第1の軸位置(a
1)にある間に横断方向104に最初に移動する(
図2a)例を示している。押圧具103はこれにより、コンベヤ101上に搬送された品物200の上方を回転移動できることにより、連続グループ分け周期で続けて到着する品物200’’を押圧するための正確な位置に迅速に配置されてもよい。これによりグループ分け工程の全速度を上げることができる。
【0021】
少なくとも1つの品物ガイド105、106は、少なくとも1つの押圧具103、103’が第1の軸位置(a
1)にある時、延長位置(g
2)にあってもよい。即ち、品物ガイド105、106は、
図1c及び
図2aに見られるように押圧具103、103’による押圧の際、例えば
図1cに見られるように延長位置(g
2)において品物200の位置を誘導し制御できる状態にある。
【0022】
言及したように、少なくとも1つの品物ガイドは第1の品物ガイド105を備えてもよい。第1の品物ガイド105は、第1のガイド素子110’、第2のガイド素子110、及び第1及び第2のガイド素子110、110’に旋回可能に接続された連結部111を備えてもよい。第1及び第2のガイド素子110、110’、及び連結部111を
図1a~cの例において図示する。第1の品物ガイド105は、後退位置(g
1)から、連結部111が旋回して第1の品物ガイド105を長手方向102に広げる延長位置(g
2)に移動可能であり得る。
図1aは第1及び第2のガイド素子110、110’を示しており、連結部111が第1のガイド素子110’が第2のガイド素子110に押し付けられる第1の折り畳み状態にあるため、密接して配置されている。連結部111は、
図1bに見られるように延長位置(g
2)に移動すると、外側に旋回し、第1のガイド素子110’を第2のガイド素子110から長手方向102に移動させる。これにより、第1の品物ガイド105は、長手方向102に沿ってその長さを増大させる、即ち、広がる。
図1dにさらに図示するように、第1のガイド素子110’はこれにより、第1の品物グループ201’を第1の押圧具位置(p’)に配置するように移動し、第2のガイド素子110は第2の品物グループ201を、第1の押圧具位置(p’)の長手方向102の上流である第2の押圧具位置(p)に配置するように移動し得る。このため、横断方向104に移動中に長手方向102に拡大可能な第1の品物ガイド105を有することにより、2つの異なる品物グループ201、201’の位置を、品物ガイドを横方向にさらに移動させることを導入する必要なく、コンベヤ101に沿って同時に制御し誘導することになる。このため部品数が最小限に抑えられ、同期化の必要条件をより少なくしたより信頼性のあるシステムを提供し得る。第1の品物ガイド105のこのような安定した構成により、品物200をグループ分けする効率及び速度についても向上し得る。
【0023】
モーションシステム100は、例えば
図1cに図示するように、品物200が搬送される長手方向102について第1の品物ガイド105の上流に配置された第2の品物ガイド106を備えてもよい。第2の品物ガイド106は、第2の品物グループ201が第2の品物ガイド106と第1の品物ガイド105との間に長手方向102に制限された延長位置(g
2)に、横断方向104に沿って移動可能であってもよい。これにより、グループ201が効率的に固定され、第1の品物ガイド105及び第2の品物ガイド106の両方が延長位置(g
2)にある時、品物グループ201に下流方向及び上流方向の両方に力を効率的にかけることができるため、品物200間の間隔が最小限に抑えられる。
【0024】
第2の品物ガイド106は、少なくとも1つの押圧具103による押圧の際、第2の品物201グループ201の横断方向104への移動を誘導するための延長位置(g2)にあってもよい。
【0025】
モーションシステム100は、第1の押圧具103’及び第1の押圧具103’の上流に配置された第2の押圧具103を備えてもよい。第1の押圧具103’は、これにより、例えば
図1cに図示するように、第1の品物ガイド105と第3の品物ガイド112との間に長手方向102に制限された第1の品物グループ201’を横断方向104に押圧するように移動可能であってもよい。第2の押圧具103は、第1の品物ガイド105と第2の品物ガイド106との間に長手方向102に制限された第2の品物グループ201を横断方向104に押圧するように移動可能であってもよい。これにより、長手方向102及び横断方向104の両方において、各グループにおける品物の先導と追跡との両方の位置を効率的に制御しながら、グループ分け機構の有効性及び速度がさらに高まる。各グループにおける品物数は可変であってもよく、押圧具103、103’の寸法のほか、押圧具103、103’及び品物ガイド105、106の位置についても、上述のような有益な利点を以前としてもたらしつつ、これに応じて可変であってもよいことは言及しておく必要がある。コンベヤ101に沿って説明したように同時に処理される品物グループ201、201’の数量も可変であってもよく、このため品物ガイド105、106及び押圧具103、103’の数量が、制御及び有効性を上述のように以前として高めつつ、特定の適用に応じて可変であってもよいことも理解する必要がある。
【0026】
後退位置と延長位置(g
1、g
2)との間の第1の品物ガイド105の移動は、第1の品物グループ201’の位置を検出するモーションセンサ113によって始動されてもよい。
図1dは、このようなモーションセンサ113の位置の一例を示している。位置は、特定のグループ分けの適用に応じて変化させ最適化し得ることを理解する必要がある。これにより、モーションセンサ113、並びに品物ガイド105及びセンサ113と通信関係にある関連する制御ユニット(不図示)によって第1の品物グループ201’のタイミングが決定されると、第1のグループ201’が第1の押圧具103’の前方に移動し、品物ガイド105は的確なタイミングで延長位置(g
2)に正しく配置され得る。同様に、後退位置と延長位置(g
1、g
2)との間の第2の品物ガイド106の移動が、第2の品物グループ201の位置を検出するモーションセンサ113によって始動され得る。押圧具103、103’のほか、品物ガイド105、106の移動軌道についても高精度が達成され、生産速度をさらに上げる。押圧具103、103’についても、上述の制御ユニットと通信関係にあり得る。
図3は、品物をグループ分けするためのモーションシステム100の斜視図である。第1の品物ガイド105及び第2の品物ガイド106は、各アクチュエータ又は駆動装置115、116と接続されており、その位置を制御するように構成されている。例としての品物200のほか、第1の押圧具103’をより明確な説明のために示している。
【0027】
図4aは、コンベヤ101に沿って長手方向102に移動する品物200をグループ分けするための方法300のフローチャートを図示している。方法300は、少なくとも1つの品物ガイド105、106を、品物がコンベヤ101に沿って移動する際に品物200間を横断するように、長手方向102と直角を成す横断方向104に移動する工程301を含む。方法300は、品物グループ201、201’の長手方向102の移動を制限し303、品物グループ201、201’の横断方向104の移動を少なくとも1つの品物ガイド105、106によって誘導しながら304、品物グループ201、201’をコンベヤ101から横断方向104に押し出す工程302を含む。これにより、モーションシステム100について
図1~3に関して上述したような有益な利点が、方法200、即ち、品物200の改善され且つより効率的なグループ分けを実行しながら実現する。
【0028】
図4bは、コンベヤ101に沿って移動する品物200をグループ分けする方法300のさらなるフローチャートを示している。少なくとも1つの品物ガイド105、106を横断方向104に移動する工程301は、第1の品物ガイド105及び第2の品物ガイド106を横断方向104に各延長位置(g
2)に移動し3011、品物グループ201を第1の品物ガイド105と第2の品物ガイド106との間に長手方向102に制限し3012、少なくとも1つの押圧具103が配置された押圧具位置(p)に品物グループ201を配置する3013工程を含み得る。
【0029】
少なくとも1つの品物ガイドは、第1の品物ガイド105を備えてもよい。第1の品物ガイド105は、第1のガイド素子110’、第2のガイド素子110、並びに第1及び第2のガイド素子110、110’に旋回可能に接続された連結部111を備えてもよい。第1の品物ガイド105を延長位置(g2)に移動する工程は、連結部111を旋回させて第1の品物ガイド105を長手方向102に広げることにより、第1のガイド素子110’が第1の品物グループ201’を第1の押圧具位置(p’)に配置するように移動し、第2のガイド素子110が第2の品物グループ201を第1の押圧具位置の長手方向102の上流である第2の押圧具位置(p)に配置するように移動する工程3014を含んでもよい。
【0030】
コンピュータプログラム製品は、プログラムがコンピュータによって実行される際に、コンピュータに
図4a~bに関連して上述したような方法300の工程を実行させる指示を含む。
【0031】
図1~3に関連して上述したようなモーションシステム100を備え、及び/又は
図4a~bに関連して説明したような方法300を実行する包装機(不図示)を提供する。
【0032】
上記の説明から、本発明の様々な実施形態を説明し図示したが、本発明はこれに限定されず、以下の請求項で定義した主題の範囲内で他の方法でも具現化し得る。