(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】エアロゾル送達装置用の香味物品
(51)【国際特許分類】
A24D 1/20 20200101AFI20241217BHJP
A24D 1/02 20060101ALI20241217BHJP
A24F 40/42 20200101ALI20241217BHJP
【FI】
A24D1/20
A24D1/02
A24F40/42
(21)【出願番号】P 2021566475
(86)(22)【出願日】2020-05-07
(86)【国際出願番号】 IB2020054332
(87)【国際公開番号】W WO2020229961
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2023-04-10
(32)【優先日】2019-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘジャジ,バヒド
(72)【発明者】
【氏名】レイノルズ,レベッカ・エイチ
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-506594(JP,A)
【文献】特表2015-506713(JP,A)
【文献】特開2019-000119(JP,A)
【文献】特表2017-529896(JP,A)
【文献】特表2019-501667(JP,A)
【文献】特表2019-506896(JP,A)
【文献】国際公開第2019/066228(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
A24D 1/00- 1/22
A24D 3/00- 3/18
A61M 15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
香味送達物品であって、
少なくとも1つの開口を含む遠位端と少なくとも1つの開口を含む近位端との間の長手方向軸線に沿って延在する外側シェルであって、その中のチャンバを画定する外側シェルと、
チャンバ内に位置する香味ユニットであって、当該香味ユニットは、外側シェルの長手方向軸線と実質的に平行であるように第1の端部と反対側の第2の端部との間の長手方向軸線に沿って延在
しており、当該香味ユニットは、多孔質シートとして構成されている少なくとも1つの香味基材と、香味基材に保持された少なくとも1つの香味材料と、チューブとして実質的に構成されているフィルムとを備えており、多孔質シートは、プリーツシート、ギャザーシートまたはロールシートの1つ以上であり、且つ、チューブ内に位置している、当該香味ユニットと、
外側シェルの近位端を少なくとも部分的に覆い、且つ、外側シェルの長手方向の長さの部分に沿って外側シェルの遠位端に向かって外側シェルを下って延在するように外側シェルに配置されマウスピースと、
を備える、香味送達物品。
【請求項2】
フィルムが高分子材料から形成されている、請求項1に記載の香味送達物品。
【請求項3】
高分子材料が、ポリエステル、アセタール、ポリカーボネート、セルロース、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の香味送達物品。
【請求項4】
フィルムが、紙箔、濾紙、セラミック、アルミニウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料から形成される、請求項1に記載の香味送達物品。
【請求項5】
フィルム
が2ミクロン
~500ミクロンの厚さを有する、請求項1に記載の香味送達物品。
【請求項6】
少なくとも1つの細長香味基材が、
当該少なくとも1つの細長香味基材の厚さにわたって傾斜多孔性を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の香味送達物品。
【請求項7】
少なくとも1つの細長香味基材を形成する多孔質材料が高分子材料である、請求項1~5のいずれか一項に記載の香味送達物品。
【請求項8】
高分子材料が、ポリエーテルスルホン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ乳酸(PLA)、硝酸セルロース、再生セルロース、酢酸セルロース、シリカ、綿、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項7に記載の香味送達物品。
【請求項9】
以下の条件のうちの1つ
あるいは両方が満たされる、請求項1~
5のいずれか一項に記載の香味送達物品
:
少なくとも1つの細長香味基材が、
多孔質材料を備える1つ以上のロッドを含む;
少なくとも1つの細長香味基材が、
多孔質材料を備える1つ以上のチューブを含む。
【請求項10】
外側シェルの近位端に係合するマウスピースをさらに備える、請求項1~
5のいずれか一項に記載の香味送達物品。
【請求項11】
エアロゾル送達装置のカートリッジに挿入するために、外側シェルの少なくとも一部が成形および寸法決定されている、請求項1~
5のいずれか一項に記載の香味送達物品。
【請求項12】
エアロゾル送達装置用のカートリッジであって、
口端を有するカートリッジハウジングと、
エアロゾル前駆体組成物を含むリザーバと、
エアロゾル前駆体組成物を気化するように構成されたヒータと、
少なくとも外側シェルの遠位端がカートリッジハウジングの口端と係合されるようにカートリッジと係合される請求項1~9のいずれか一項に記載の香味送達物品と、
を備える、カートリッジ。
【請求項13】
リザーバとヒータとの間でエアロゾル前駆体組成物を輸送するように構成された液体輸送要素をさらに備える、請求項12に記載のカートリッジ。
【請求項14】
リザーバが繊維状材料をさらに含む、請求項12に記載のカートリッジ。
【請求項15】
リザーバがタンクである、請求項12に記載のカートリッジ。
【請求項16】
エアロゾル送達装置であって、
電源およびコントローラを含む電源ユニットハウジングと、
請求項12~15のいずれか一項に記載のカートリッジと、
を備える、エアロゾル送達装置。
【請求項17】
エアロゾル送達装置用のカートリッジであって、
口端を有するカートリッジハウジングと、
エアロゾル前駆体組成物を含むリザーバと、
エアロゾル前駆体組成物を気化するように構成されたヒータと、
香味送達物品であって、
多孔質材料から形成され且つ第1の端部と反対側の第2の端部との間の長手方向軸線に沿って延在する少なくとも1つの細長香味基材と、
前記少なくとも1つの細長香味基
材によって保持される香味材料と、
前記少なくとも1つの細長香味基材に実質的に外接するフィルムと、を備える、香味送達物品と、
を備える、カートリッジ。
【請求項18】
空気入口と、カートリッジを通る空気流通路とをさらに備える、請求項17に記載のカートリッジ。
【請求項19】
ヒータおよび香味送達物品の双方が、実質的に空気流通路内に配置されている、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項20】
香味送達物品が、ヒータの下流の空気流通路に配置されている、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項21】
香味送達物品が、カートリッジハウジングの口端に取り付けられたマウスピース内に配置されている、請求項17~20のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項22】
以下の条件のうちの1つ以上が満たされる、請求項17~20のいずれか一項に記載のカートリッジ:
少なくとも1つの細長香味基材が、プリーツシートの形態である;
少なくとも1つの細長香味基材が、ギャザーシートの形態である;
少なくとも1つの細長香味基材が、ロールシートの形態である;
少なくとも1つの細長香味基材が、1つ以上のロッドを備える;
少なくとも1つの細長香味基材が、1つ以上のチューブを備える。
【請求項23】
マウスピースは、蒸気またはエアロゾルが通過するように構成された口開口を備える、請求項1に記載の香味送達物品。
【請求項24】
口開口は、香味基材を保持するように構成されており、複数の開口、メッシュ、スクリーン、またはそれらの組み合わせを備える、請求項23に記載の香味送達物品。
【請求項25】
マウスピースは、外側シェルに取り外し可能に取り付けられるように構成されている、請求項1に記載の香味送達物品。
【請求項26】
平均孔径は、香味基材の第1の部分から香味基材の第2の部分に変化する、請求項6に記載の香味送達物品。
【請求項27】
第1の部分および第2の部分は、香味基材の内側部および香味基材の外側部から選択される、請求項26に記載の香味送達物品。
【請求項28】
孔の平均径は、250nm~2μmである、請求項6に記載の香味送達物品。
【請求項29】
孔の平均径は、1μm~20μmである、請求項6に記載の香味送達物品。
【請求項30】
孔の平均径は、1μm~30μmである、請求項6に記載の香味送達物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル送達装置に関し、より詳細には、エアロゾルの製造のためにエアロゾル前駆体組成物を加熱するために電力を利用することができる、リザーバおよび気化アセンブリを含むエアロゾル送達装置に関する。タバコから製造もしくはタバコに由来することができる材料および/または成分を組み込むことができるかあるいはタバコを組み込むことができるエアロゾル前駆体組成物は、気化アセンブリによって加熱されて、ヒトが消費するための吸入可能物質を生成する。
【背景技術】
【0002】
多くの喫煙品は、タバコを燃焼させることに基づく喫煙製品の改良または代替として長年にわたって提案されている。例示的な代替品は、固体または液体燃料が燃焼されて熱をタバコに伝達するか、または化学反応がそのような熱源を提供するために使用される装置を含んでいる。例は、参照により本明細書に組み込まれる、Wormらによる米国特許第9,078,473号明細書に記載されている喫煙品を含む。
【0003】
喫煙品の改良または代替品の目標は、通常、かなりの量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することなく、タバコ、葉巻、またはパイプ喫煙に関連する感覚を提供することであった。この目的のために、電気エネルギを利用して揮発性物質を気化もしくは加熱するか、または大幅にタバコを燃焼させることなく紙巻きタバコ、葉巻またはパイプ喫煙の感覚を提供しようとする多くの喫煙製品、香味発生器、および薬用吸入器が提案されている。例えば、参照することにより本明細書に組み込まれるRobinsonらによる米国特許第7,726,320号明細書、およびGriffith Jr.らによる米国特許出願公開第2013/0255702号明細書、およびSearsらによる米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載された背景技術に記載されている様々な代替喫煙品、エアロゾル送達装置および熱源を参照されたい。例えば、参照することにより本明細書に組み込まれるBlessらによる米国特許出願公開第2015/0220232号明細書において商品名および商業的供給源によって参照される様々な種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電熱源もまた参照されたい。同様にその全体が参照により本明細書に組み込まれるDePianoらによる米国特許出願公開第2015/0245659号明細書において、商品名および商業的供給源によって参照されるさらなる種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電熱源がリスト化されている。記載されており、場合によっては市販されている他の代表的な紙巻きタバコまたは喫煙品は、参照により本明細書に組み込まれる、Gerthらによる米国特許第4,735,217号明細書、Brooksらによる米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書、および米国特許第4,947,875号明細書、Countsらによる米国特許第5,060,671号明細書、Morganらによる米国特許第5,249,586号明細書、Countsらによる米国特許第5,388,594号明細書、Higginsらによる米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらによる米国特許第6,053,176号明細書、Whiteによる米国特許第6,164,287号明細書、Vogesによる米国特許第6,196,218号明細書、Felterらによる米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsによる米国特許第6,854,461号明細書、Honによる米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiによる米国特許第7,513,253号明細書、Robinsonらによる米国特許第7,726,320号明細書、Hamanoによる米国特許第7,896,006号明細書、Shayanによる米国特許第6,772,756号明細書、Honによる米国特許出願公開第2009/0095311号明細書、Honによる米国特許出願公開第2006/0196518号明細書、米国特許出願公開第2009/0126745号明細書、および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Thorensらによる米国特許出願公開第2009/0272379号明細書、Monseesらによる米国特許出願公開第2009/0260641号明細書、および米国特許出願公開第2009/0260642号明細書、Oglesbyらによる米国特許出願公開第2008/0149118号明細書および米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangによる米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、およびHonによる国際公開第2010/091593号に記載されているものを含む。
【0004】
従来のタイプの紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプの属性の多くに類似する代表的な製品は、Philip Morris IncorporatedによるACCORD(R)、InnoVapor LLCによるALPHA(TM)、JOYE 510(TM)およびM4(TM)、White Cloud CigarettesによるCIRRUS(TM)およびFLING(TM)、Lorillard Technologies,Inc.によるBLU(TM)、EPUFFER(R)International Inc.によるCOHITA(TM)、COLIBRI(TM)、ELITE CLASSIC(TM)、MAGNUM(TM)、PHANTOM(TM)およびSENSE(TM)、Electronic Cigarettes,Inc.によるDUOPRO(TM)、STORM(TM)およびVAPORKING(R)、Egar AustraliaによるEGAR(TM)、JoyetechによるeGo-C(TM)およびeGo-T(TM)、Elusion UK LtdによるELUSION(TM)、Eonsmoke LLCによるEONSMOKE(R)、FIN Branding Group,LLCによるFIN(TM)、Green Smoke Inc.USAによるSMOKE(R)、Greenarette LLCによるGREENARETTE(TM)、SMOKE STIK(R)によるHALLIGAN(TM)、HENDU(TM)、JET(TM)、MAXXQ(TM)、PINK(TM)およびPITBULL(TM)、Philip Morris International,Inc.によるHEATBAR(TM)、Crown7からのHYDRO IMPERIAL(TM)およびLXE(TM)、LOGIC TechnologyによるLOGIC(TM)およびTHE CUBAN(TM)、Luciano Smokes Inc.によるLUCI(R)、Nicotek,LLCによるMETRO(R)、Sottera,Inc.によるNJOY(R)およびONEJOY(TM)、SS Choice LLCによるNO.7(TM)、PremiumEstore LLCによるPREMIUM ELECTRONIC CIGARETTE(TM)、Ruyan America,Inc.によるRAPP E-MYSTICK(TM)、Red Dragon Products,LLCによるRED DRAGON(TM)、Ruyan Group(Holdings)Ltd.によるRUYAN(R)、Smoker Friendly International,LLCによるSF(R)、The Smart Smoking Electronic Cigarette Company Ltd.によるGREEN SMART SMOKER(R)、Coastline Products LLCによるSMOKE ASSIST(R)、Smoking Everywhere,Inc.によるSMOKING EVERYWHERE(R)、VMR Products LLCによるV2CIGS(TM)、VaporNine LLCによるVAPOR NINE(TM)、Vapor 4 Life,Inc.によるVAPOR4LIFE(R)、E-CigaretteDirect,LLCによるVEPPO(TM)、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R)、Mistic EcigsによるMistic Menthol製品、およびCN Creative Ltd.によるVype製品として販売されている。さらに他の電気式エアロゾル送達装置、特にいわゆる電子タバコとして特徴付けられている装置は、COOLER VISIONS(TM)、DIRECT E-CIG(TM)、DRAGONFLY(TM)、EMIST(TM)、EVERSMOKE(TM)、GAMUCCI(R)、HYBRID FLAME(TM)、KNIGHT STICKS(TM)、ROYAL BLUES(TM)、SMOKETIP(R)、SOUTH BEACH SMOKE(TM)の商品名で販売されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第9,078,473号明細書
【文献】米国特許第7,726,320号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0220232号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0245659号明細書
【文献】米国特許第4,735,217号明細書
【文献】米国特許第4,922,901号明細書
【文献】米国特許第4,947,874号明細書
【文献】米国特許第4,947,875号明細書
【文献】米国特許第5,060,671号明細書
【文献】米国特許第5,249,586号明細書
【文献】米国特許第5,388,594号明細書
【文献】米国特許第5,666,977号明細書
【文献】米国特許第6,053,176号明細書
【文献】米国特許第6,164,287号明細書
【文献】米国特許第6,196,218号明細書
【文献】米国特許第6,810,883号明細書
【文献】米国特許第6,854,461号明細書
【文献】米国特許第7,832,410号明細書
【文献】米国特許第7,513,253号明細書
【文献】米国特許第7,896,006号明細書
【文献】米国特許第6,772,756号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0095311号明細書
【文献】米国特許出願公開第2006/0196518号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0126745号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0188490号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0272379号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0260641号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0260642号明細書
【文献】米国特許出願公開第2008/0149118号明細書
【文献】米国特許出願公開第2010/0024834号明細書
【文献】米国特許出願公開第2010/0307518号明細書
【文献】国際公開第2010/091593号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
エアロゾル送達装置の特定の既存の実施形態は、制御本体(すなわち、電源アセンブリ)およびカートリッジ(すなわち、リザーバハウジング)を含む。電源(例えば電池)は制御本体内に配置されてもよく、エアロゾル前駆体組成物は、カートリッジ内に保持および/または貯蔵されてもよい。ユーザの希望に応じて、エアロゾル前駆体組成物に1つ以上の香味料を加えることができるカートリッジを提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
様々な実施形態では、本開示は、エアロゾル送達装置に含まれることができるか、またはそれと組み合わせられることができる香味物品を提供する。香味物品は、ガス流に取り込まれるためにそこから放出されることができる香味材料を保持するように適合または構成された少なくとも1つの香味基材を組み込むことができる。したがって、香味物品は、流れるガス流(例えば、エアロゾル流)がそれに沿って通過する可能性がある任意の場所においてエアロゾル送達装置(または同様の装置)内に含まれるか、またはそれに取り付けられるように構成される。
【0008】
本開示は、香味を提供するようにそれぞれ適合または構成された様々な物品を提供することができる。いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル送達装置のカートリッジおよび/またはエアロゾル送達装置のカートリッジに取り付け可能なマウスピースなどのさらなる物品に組み合わせるように適合または構成されることができる香味送達物品に関するものとすることができる。さらなる実施形態では、本開示は、香味送達物品を含み且つエアロゾル送達装置のカートリッジに取り付けられるように適合または構成された香味送達マウスピースに関するものとすることができる。他の実施形態では、本開示は、エアロゾル送達装置のカートリッジに関するものとすることができる。そのようなカートリッジは、カートリッジハウジングに直接含められることができる、および/またはカートリッジハウジングに取り付けられたマウスピースに含められることができる香味送達物品を含むことができる。さらに別の実施形態では、本開示は、電源ユニットおよびカートリッジを含むエアロゾル送達装置に関するものとすることができる。電源ユニットおよびカートリッジは、単一のハウジングで提供されることも、または別々のハウジングで提供されることもできる。特にエアロゾル送達装置は、カートリッジに含まれる、および/またはカートリッジに取り付けられたマウスピースに含まれるなど、それと組み合わされた香味送達物品を含むことができる。
【0009】
1つ以上の実施形態では、本開示にかかる香味送達物品は、少なくとも1つの開口を含む遠位端と少なくとも1つの開口を含む近位端との間の長手方向軸線に沿って延在する外側シェルであって、その中のチャンバを画定する外側シェルと、多孔質材料から形成され且つ第1の端部と反対側の第2の端部との間の長手方向軸線に沿って延在する少なくとも1つの細長香味基材であって、少なくとも1つの細長基材の長手方向軸線が外側シェルの長手方向軸線と実質的に平行であるように外側シェルのチャンバ内に配置された少なくとも1つの細長香味基材と、細長香味基材によって保持される香味材料と、を備えることができる。いくつかの実施形態では、香味送達物品は、任意の数または順序で組み合わせられることができる以下の言及のうちの1つ以上に関してさらに特徴付けられることができる。
【0010】
香味送達物品は、さらに、少なくとも1つの細長香味基材に実質的に外接するフィルムを備えることができる。
【0011】
フィルムは、高分子材料から形成されることができる。
【0012】
高分子材料は、ポリエステル、アセタール、ポリカーボネート、セルロース、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0013】
フィルムは、紙箔、濾紙、セラミック、アルミニウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料から形成されることができる。
【0014】
フィルムは、約2ミクロン~約500ミクロンの厚さを有することができる。
【0015】
少なくとも1つの細長香味基材は、その壁の厚さ全体にわたって傾斜多孔性を有することができる。
【0016】
少なくとも1つの細長香味基材を形成する多孔質材料は、高分子材料とすることができる。
【0017】
高分子材料は、ポリエーテルスルホン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ乳酸(PLA)、硝酸セルロース、再生セルロース、酢酸セルロース、シリカ、綿、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0018】
以下の条件のうちの1つ以上が満たされることができる:少なくとも1つの細長香味基材は、プリーツシートの形態とすることができる;少なくとも1つの細長香味基材は、ギャザーシートの形態とすることができる;少なくとも1つの細長香味基材は、ロールシートの形態とすることができる;少なくとも1つの細長香味基材は、1つ以上のロッドを備えることができる;少なくとも1つの細長香味基材は、1つ以上のチューブを備えることができる。
【0019】
香味送達物品は、さらに、外側シェルの近位端に係合するマウスピースを備えることができる。
【0020】
外側シェルの少なくとも一部は、エアロゾル送達装置のカートリッジに挿入するために成形および寸法決定されることができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル送達装置用のカートリッジを提供することができる。例えば、カートリッジは、以下を備えることができる:口端を有するカートリッジハウジング;エアロゾル前駆体組成物を含むリザーバ;エアロゾル前駆体組成物を気化するように適合されたヒータ;および、少なくとも外側シェルの遠位端がカートリッジハウジングの口端と係合されるようにカートリッジと係合される本明細書に別段の記載があるような香味送達物品。
【0022】
カートリッジは、さらに、リザーバとヒータとの間でエアロゾル前駆体組成物を輸送するように構成された液体輸送要素を備えることができる。
【0023】
リザーバは、繊維状材料を含むことができる。
【0024】
リザーバは、タンクとすることができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル送達装置を提供することができる。例えば、エアロゾル送達装置は、以下を備えることができる:電源およびコントローラを含む電源ユニットハウジング、および本明細書に別段の記載があるようなカートリッジ。
【0026】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル送達装置用のカートリッジを提供することができる。例えば、カートリッジは、以下を備えることができる:口端を有するカートリッジハウジング;エアロゾル前駆体組成物を含むリザーバ;エアロゾル前駆体組成物を気化するように適合されたヒータ;および以下を備える香味送達物品:多孔質材料から形成され且つ第1の端部と反対側の第2の端部との間の長手方向軸線に沿って延在する少なくとも1つの細長香味基材;細長香味基材ユニットによって保持される香味材料;および、少なくとも1つの細長香味基材に実質的に外接するフィルム。
【0027】
カートリッジは、さらに、空気入口と、カートリッジを通る空気流通路とを備えることができる。
【0028】
ヒータおよび香味送達物品は、双方とも、実質的に空気流通路内に配置されることができる。
【0029】
香味送達物品は、ヒータ下流の空気流通路に配置されることができる。
【0030】
香味送達物品は、カートリッジハウジングの口端に取り付けられたマウスピースに配置されることができる。
【0031】
カートリッジは、以下の条件のうちの1つ以上が満たされることができるように適合または構成されることができる:少なくとも1つの細長香味基材は、プリーツシートの形態とすることができる;少なくとも1つの細長香味基材は、ギャザーシートの形態とすることができる;少なくとも1つの細長香味基材は、ロールシートの形態とすることができる;少なくとも1つの細長香味基材は、1つ以上のロッドを備えることができる;少なくとも1つの細長香味基材は、1つ以上のチューブを備えることができる。
【0032】
本開示は、限定されないが、以下の実施形態を含む。
【0033】
実施形態1:香味送達物品であって、少なくとも1つの開口を含む遠位端と少なくとも1つの開口を含む近位端との間の長手方向軸線に沿って延在する外側シェルであって、その中のチャンバを画定する外側シェルと、多孔質材料から形成され且つ第1の端部と反対側の第2の端部との間の長手方向軸線に沿って延在する少なくとも1つの細長香味基材であって、少なくとも1つの細長基材の長手方向軸線が外側シェルの長手方向軸線と実質的に平行であるように外側シェルのチャンバ内に配置された少なくとも1つの細長香味基材と、細長香味基材によって保持される香味材料と、を備える、香味送達物品。
【0034】
実施形態2:さらに、少なくとも1つの細長香味基材に実質的に外接するフィルムを備える、実施形態1に記載の香味送達物品。
【0035】
実施形態3:フィルムが高分子材料から形成されている、実施形態1および2のいずれかに記載の香味送達物品。
【0036】
実施形態4:高分子材料が、ポリエステル、アセタール、ポリカーボネート、セルロース、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、実施形態1~3のいずれかに記載の香味送達物品。
【0037】
実施形態5:フィルムが、紙箔、濾紙、セラミック、アルミニウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料から形成される、実施形態1~4のいずれかに記載の香味送達物品。
【0038】
実施形態6:フィルムが約2ミクロン~約500ミクロンの厚さを有する、実施形態1~5のいずれかに記載の香味送達物品。
【0039】
実施形態7:少なくとも1つの細長香味基材が、その壁の厚さ全体にわたって傾斜多孔性を有する、実施形態1~6のいずれかに記載の香味送達物品。
【0040】
実施形態8:少なくとも1つの細長香味基材を形成する多孔質材料が高分子材料である、実施形態1~7のいずれかに記載の香味送達物品。
【0041】
実施形態9:高分子材料が、ポリエーテルスルホン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ乳酸(PLA)、硝酸セルロース、再生セルロース、酢酸セルロース、シリカ、綿、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、実施形態1~8のいずれかに記載の香味送達物品。
【0042】
実施形態10:以下の条件のうちの1つ以上が満たされるように適合または構成されている、実施形態1~9のいずれかに記載の香味送達物品:少なくとも1つの細長香味基材が、プリーツシートの形態である;少なくとも1つの細長香味基材が、ギャザーシートの形態である;少なくとも1つの細長香味基材が、ロールシートの形態である;少なくとも1つの細長香味基材が、1つ以上のロッドを備える;少なくとも1つの細長香味基材が、1つ以上のチューブを備える。
【0043】
実施形態11:さらに、外側シェルの近位端に係合するマウスピースを備える、実施形態1~10のいずれかに記載の香味送達物品。
【0044】
実施形態12:エアロゾル送達装置のカートリッジに挿入するために、外側シェルの少なくとも一部が成形および寸法決定されている、実施形態1~11のいずれかに記載の香味送達物品。
【0045】
実施形態13:エアロゾル送達装置用のカートリッジであって、口端を有するカートリッジハウジングと、エアロゾル前駆体組成物を含むリザーバと、エアロゾル前駆体組成物を気化するように適合されたヒータと、少なくとも外側シェルの遠位端がカートリッジハウジングの口端と係合されるようにカートリッジと係合される請求項1に記載の香味送達物品と、を備える、カートリッジ。
【0046】
実施形態14:さらに、リザーバとヒータとの間でエアロゾル前駆体組成物を輸送するように構成された液体輸送要素を備える、実施形態13に記載のカートリッジ。
【0047】
実施形態15:さらに、リザーバが繊維状材料を含む、実施形態13および14のいずれかに記載のカートリッジ。
【0048】
実施形態16:リザーバがタンクである、実施形態13~15のいずれかに記載のカートリッジ。
【0049】
実施形態17:電源およびコントローラを含む電源ユニットハウジングと、実施形態13~16のいずれかに記載のカートリッジと、を備える、エアロゾル送達装置。
【0050】
実施形態18:エアロゾル送達装置用のカートリッジであって、口端を有するカートリッジハウジングと、エアロゾル前駆体組成物を含むリザーバと、エアロゾル前駆体組成物を気化するように構成されたヒータと、香味送達物品であって、多孔質材料から形成され且つ第1の端部と反対側の第2の端部との間の長手方向軸線に沿って延在する少なくとも1つの細長香味基材と、細長香味基材ユニットによって保持される香味材料と、少なくとも1つの細長香味基材に実質的に外接するフィルムと、を具備する香味送達物品と、を備える、カートリッジ。
【0051】
実施形態19:さらに、空気入口と、カートリッジを通る空気流通路とを備える、実施形態18に記載のカートリッジ。
【0052】
実施形態20:ヒータおよび香味送達物品の双方が、実質的に空気流通路内に配置されている、実施形態18および19のいずれかに記載のカートリッジ。
【0053】
実施形態21:香味送達物品が、ヒータ下流の空気流通路に配置されている、実施形態18~20のいずれかに記載のカートリッジ。
【0054】
実施形態22:香味送達物品が、カートリッジハウジングの口端に取り付けられたマウスピース内に配置されている、実施形態18~21のいずれかに記載のカートリッジ。
【0055】
実施形態23:以下の条件のうちの1つ以上が満たされるように適合または構成されている、実施形態18~22のいずれかに記載のカートリッジ:少なくとも1つの細長香味基材が、プリーツシートの形態である;少なくとも1つの細長香味基材が、ギャザーシートの形態である;少なくとも1つの細長香味基材が、ロールシートの形態である;少なくとも1つの細長香味基材が、1つ以上のロッドを備える;少なくとも1つの細長香味基材が、1つ以上のチューブを備える。
【0056】
本開示のこれらのおよび他の特徴、態様、および利点は、以下に簡単に説明される添付の図面と共に以下の詳細な説明を読むことから明らかになろう。本発明は、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の上述の実施形態の任意の組み合わせ、ならびにそのような特徴または要素が本明細書における特定の実施形態の説明において明示的に組み合わせられるかどうかにかかわらず、本開示に記載の任意の2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の組み合わせを含む。本開示は、その様々な態様および実施形態のいずれかにおいて、開示された発明の任意の分離可能な特徴または要素が、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り組み合わせ可能であることが意図されるものとして見なされるべきであるように、全体的に読まれるように意図される。
【0057】
本開示の態様の理解を助けるために、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく且つ同様の参照符号が同様の要素を指す添付の図面をここで参照する。図面は例示的なものにすぎず、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【
図1A】本開示にかかる、実質的にシート状の形態で構成された香味基材の例示的な実施形態の斜視図である。
【
図1B】本開示にかかる、実質的にロッド状の形態で構成された香味基材の例示的な実施形態の斜視図である。
【
図1C】本開示にかかる、実質的にチューブ状の形態で構成された香味基材の例示的な実施形態の斜視図である。
【
図2】傾斜多孔性を示す、本開示の例示的な実施形態にかかる香味基材の一部の図である。
【
図3A】香味基材がプリーツシートとして構成されている、外側フィルムによって少なくとも部分的に外接されている香味基材の例示的な実施形態の部分断面図である。
【
図3B】香味基材がギャザーシートとして構成されている、外側フィルムによって少なくとも部分的に外接されている香味基材の例示的な実施形態の部分断面図である。
【
図3C】香味基材がロールシートとして構成されている、外側フィルムによって少なくとも部分的に外接されている香味基材の例示的な実施形態の部分断面図である。
【
図3D】香味基材が複数のロッドとして構成されている、外側フィルムによって少なくとも部分的に外接されている香味基材の例示的な実施形態の部分断面図である。
【
図3E】香味基材が複数のチューブとして構成されている、外側フィルムによって少なくとも部分的に外接されている香味基材の例示的な実施形態の部分断面図である。
【
図3F】香味基材がチューブと複数のロッドとの組み合わせとして構成されている、外側フィルムによって少なくとも部分的に外接されている香味基材の例示的な実施形態の部分断面図である。
【
図3G】香味基材がロールシートと複数のチューブとの組み合わせとして構成されている、外側フィルムによって少なくとも部分的に外接されている香味基材の例示的な実施形態の部分断面図である。
【
図4】本開示にかかる香味送達物品の例示的な実施形態の部分断面図である。
【
図5】本開示にかかる香味送達物品のさらなる例示的な実施形態の部分断面図である。
【
図6】本開示にかかる香味送達物品を含むエアロゾル送達装置の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
本開示は、その例示的な実施形態を参照して、以下においてより完全に説明される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的且つ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように記載されている。実際、本開示は、多くの異なる形態で具現化されることができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の変形を含む。
【0060】
本開示は、通過する蒸気またはエアロゾルの流れに香味を提供するように適合または構成された香味物品の説明を提供する。香味物品は、エアロゾル送達装置との組み合わせに特に適している。エアロゾル送達装置は、電気エネルギを使用して材料を加熱し、吸入可能物質を形成することができ、そのような物品は、「ハンドヘルド」装置と見なすのに十分コンパクトとすることができる。エアロゾル送達装置は、その物品または装置の構成要素の実質的な程度の燃焼なしに、タバコ、葉巻、またはパイプの喫煙のいくつかまたは全ての感覚(例えば、吸入および呼気の決まったやり方、味または風味の種類、感覚刺激効果、体感、使用法、目に見えるエアロゾルによって提供されるものなどの視覚的合図など)を提供することができる。エアロゾル送達装置は、タバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるエアロゾルの意味で煙を生成しないことがあるが、むしろ、物品または装置は、他の実装ではエアロゾルが見えない場合があるが、物品または装置の特定の構成要素の揮発または気化に起因する蒸気(煙のようなものとして説明されると見なされることができる、目に見えるエアロゾルと見なすことができるエアロゾル内の蒸気を含む)を生成することができる。いくつかの実装では、エアロゾル送達装置は、タバコおよび/またはタバコに由来する成分を組み込むことができる。したがって、エアロゾル送達装置は、電子タバコまたは「e-タバコ」などの電子喫煙品として特徴付けられることができる。
【0061】
本明細書では、香味物品は、一般に、いわゆる「電子タバコ」などのエアロゾル送達装置に関連する実装に関して記載されるが、機構、構成要素、特徴、および方法は、多くの異なる形態で具現化され、様々な物品に関連付けられることができることを理解されたい。例えば、本明細書において提供される説明は、従来の喫煙品(例えば、紙巻きタバコ、葉巻、パイプなど)、加熱式タバコ、および本明細書に開示される製品のいずれかについての関連するパッケージの実装と組み合わせて採用されることができる。したがって、本明細書に開示される機構、構成要素、特徴、および方法の説明は、例としてのみエアロゾル送達装置に関連する実施形態に関して説明され、他の様々な製品および方法において具現化および使用されてもよいことを理解されたい。
【0062】
本開示にかかる香味物品を組み込んだ装置はまた、蒸気生成物品または薬剤送達物品として特徴付けられることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で1つ以上の物質(例えば、香味料および/または医薬品有効成分)を提供するように構成されることができる。例えば、吸入可能物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点より低い温度で気相にある物質)とすることができる。あるいは、吸入可能物質は、エアロゾル(すなわち、気体中の微細な固体粒子または液滴の懸濁液)の形態とすることができる。簡潔にするために、本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、可視であるかどうか、および煙のように見なすことができる形態であるかどうかにかかわらず、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、ガス、およびエアロゾルを含むことが意味される。
【0063】
使用中、本開示の香味物品を組み込んだ装置は、従来のタイプの喫煙品(例えば、点火およびタバコの吸入によって使用される紙巻きタバコ、葉巻またはパイプ)を使用する際に個人によって使用される多くの身体的作用に曝される可能性がある。例えば、本開示の装置のユーザは、従来のタイプの喫煙品のようにその物品を保持し、その物品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその物品の一端を吸引し、選択された時間間隔でタバコを吸うなどすることができる。
【0064】
本開示にかかる香味物品は、1つ以上の実施形態では、多孔質材料から形成された少なくとも1つの細長香味基材を備えることができる。香味基材は、第1の端部と反対側の第2の端部との間の長手方向軸線に沿って延在するように適合または構成されることができ、したがって、少なくとも長手方向寸法または長さを有することができる。香味基材は、以下にさらに記載されるように、形状が変化することができ、したがって、厚さおよび/または幅などのさらなる寸法を含むことができる。香味基材の非限定的な例が、
図1A、
図1B、および
図1Cに示されている。
【0065】
図1Aに見られるように、香味基材100は、第1の端部101と第2の端部103との間の長手方向軸線Lに沿って延在し、長手方向軸線Lに垂直な軸線に沿って延在する幅Wおよび厚さXを有する。したがって、香味基材100は、実質的に、約0.2cm~約5cm、約0.3cm~約3cm、約0.4cm~約2.5cm、または約0.5cm~約2cmの長さ(L)を有するシートの形態とすることができる。同様に、香味基材は、長さの約10%~長さの約4000%、長さの約20%~長さの約2000%、または長さの約50%~長さの約1000%の幅(W)を有することができる。厚さ(X)は、約5ミクロン~約500ミクロン、約10ミクロン~約400ミクロン、または約20ミクロン~約300ミクロンとすることができる。したがって、実質的にシートの形態の香味基材100は、実質的に平坦であるように適合または構成されることができる。必要に応じて、平坦シートとして形成された香味基材100は、エンボス加工され、および/またはそれを通して複数の穿孔104を含むことができる。穿孔は、実質的に円形(穿孔104aを参照)とすることができるかまたは細長(スリットの形態など)(穿孔104bを参照)とすることができる。
【0066】
図1Bに見られるように、香味基材100’は、ここでも第1の端部101’と第2の端部103’との間の長手方向軸線Lに沿って延在し、実質的に直径dを有するロッドの形態である。ロッドの形態の香味基材101’は、約0.2cm~約5cm、約0.3cm~約3cm、約0.4cm~約2.5cm、または約0.5cm~約2cmの長さ(L)を有することができ、約1ミクロン~約2,000ミクロン、約5ミクロン~約1,500ミクロン、または約10ミクロン~約1,000ミクロンの直径を有することができる。
【0067】
図1Cに見られるように、ここでも香味基材100’’は、第1の端部101’’と第2の端部103’’との間の長手方向軸線Lに沿って延在し、実質的に直径dを有する中空チューブの形態である。チューブの形態の香味基材101’’は、約0.2cm~約5cm、約0.3cm~約3cm、約0.4cm~約2.5cm、または約0.5cm~約2cmの長さ(L)を有することができ、約0.5mm~約25mm、約1mm~約20mm、または約2mm~約15mmの直径を有することができる。チューブは、香味基材100’’の長手方向軸線に沿って厚さXが変化することができる実質的に連続する壁105を有することができる。いくつかの実施形態では、実質的に連続する壁105の厚さXは、好ましくは、香味基材100’’の長手方向軸線に沿って実質的に均一である。例えば、実質的に連続する壁105は、約0.01mm~約5mm、約0.1mm~約4mm、または約0.2mm~約2mmの平均厚さXを有することができる。壁の厚さは、実質的にチューブの全長に沿って実質的に均一とすることができる(例えば、約15%以下、約10%以下、約5%以下、または約2%以下だけ変動する。いくつかの実施形態では、壁の厚さは、チューブの長さに沿って変化することができる。
【0068】
チューブまたはロッドの形態の香味基材は、様々な形状を取ってもよく、例えば、円形、正方形、長方形、楕円形、三角形、多角形などの断面形状を有してもよい。実質的に連続する直径または厚さを有するものとして示されているが、いくつかの実施形態では、香味基材(または香味基材の壁)の直径および/または厚さは、その長さに沿って変化することができる。例えば、直径および/または厚さは、第2の端部の直径および/または厚さが第1の端部の直径および/または厚さよりも約1%~約600%、約25%~約500%、約50%~約400%、または約75%~約250%大きくなるように、第1の端部(101、101’、101’’)から第2の端部(103、103’、103’’)まで増加してもよい。あるいは、直径および/または厚さは、第2の端部の直径および/または厚さが第1の端部の直径よりも約1%~約600%、約25%~約500%、約50%~約400%、または約75%~約250%大きくなるように、第1の端部(101、101’、101’’)から第2の端部(103、103’、103’’)まで減少してもよい。
【0069】
香味基材(100、100’、100’’)は多孔質材料から形成されることができ、多孔質材料は、香味液体が多孔質材料に存在する細孔内に貯蔵され、また香味液体が通過するガス流に取り込まれるように香味基材から離れて拡散することを可能にするように適合または構成される。香味基材(100、100’、100’’)は、香味液体を吸収し、香味液体を保持し、その外面に沿って通過するガス流によって取り込まれることができる粒子または液滴として香味液体を放出するように適合または構成されることができる。したがって、香味基材(100、100’、100’’)は、ナノポーラス、ミクロポーラス、および/またはマクロポーラス材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、香味基材(100、100’、100’’)の多孔性は、基材の厚さ全体にわたって実質的に均一とすることができる(例えば、孔径は、基材の厚さにわたって約15%以下、約10%以下、約5%以下、または約2%以下だけ変化する)。
【0070】
いくつかの実施形態では、香味基材(100、100’、100’’)は、ポリエーテルスルホン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレートおよびポリプロピレンテレフタレート)、ナイロン、ポリ乳酸(PLA)、セルロース系材料(例、硝酸セルロース、再生セルロース、酢酸セルロース)、シリカ、綿、およびそれらの組み合わせなどの1つ以上の高分子材料から少なくとも部分的に形成されてもよい。同様に、生分解性高分子がこの目的に利用されてもよい。例えば、香味基材(100、100’、100’’)は、前述の材料のいずれか単独または1つ以上の組み合わせから形成された繊維から少なくとも部分的に形成されてもよい。同様に、前述の材料のいずれか1つ以上は、本開示の1つ以上の実施形態における使用から明示的に除外されてもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、香味基材(100、100’、100’’)は、1つ以上の層(例えば、1層、2層、3層、4層、またはそれ以上の層)から形成されてもよく、別個の層は、異なる材料から形成されるてもよい。複数の層が使用される場合、層は、共押出しまたは当該技術分野の他の公知の技術を使用して調製されることができる。
【0072】
いくつかの実施形態では、香味基材(100、100’、100’’)は、その厚さ(またはその壁の厚さ)にわたって傾斜多孔性を示すように適合または構成されることができる。本明細書で使用される場合、傾斜材料または傾斜機能材料は、組成、微細構造、またはその双方が局所的に変化し、その結果、局所材料特性の特定の変化が達成される材料であると理解される。傾斜機能材料は、壁の分子モデリングにおける離散的または連続的な変化を可能にするように構造的に設計されることができるという点で、本明細書に記載の香味基材またはその壁またはその一部を形成するのに特に有用である。これは、その厚さ全体にわたって毛細管現象が変化する基材(またはその一部)を可能にする。香味基材は、平均孔径が香味基材(またはその一部)の厚さ全体にわたって変化することができるという点で、傾斜機能として特に画定されることができる。いくつかの実施形態では、香味基材を形成する材料は、平均孔径が香味基材の内層または内側セクションから香味基材の外層または外側セクションまで増加するように機能的に傾斜される。したがって、香味基材は、香味基材の内層または内側セクションの平均孔径が香味基材の外層または外側セクションの平均孔径よりも小さいように、香味基材の内層または内側セクションから香味基材の外層または外側セクションまでの平均孔径において機能的に傾斜されることができる。さらなる実施形態では、香味基材を形成する材料は、平均孔径が香味基材の内層または内側セクションから香味基材の外層または外側セクションまで減少するように機能的に傾斜される。したがって、香味基材は、香味基材の内層または内側セクションの平均孔径が香味基材の外層または外側セクションの平均孔径よりも大きいように、香味基材の内層または内側セクションから香味基材の外層または外側セクションまでの平均孔径において機能的に傾斜されることができる。
【0073】
比較的小さい細孔は、第1の平均サイズを有することができ、比較的大きい細孔は、第2の平均サイズを有することができる。さらなる実施形態では、第1の平均サイズと第2の平均サイズとの間である中間平均サイズを有する細孔もまた存在することができる。中間平均サイズは、第3の平均サイズと呼ばれることができる。1つ以上の実施形態では、比較的小さい細孔の第1の平均サイズは、約1nm~約5μm、約100nm~約3μm、約250nm~約2μm、または約500nm~約1μmとすることができる。さらなる実施形態では、比較的大きい細孔の第2の平均サイズは、約0.1μm~約30μm、約0.5μm~約30μm、約1μm~約20μm、または約3μm~約10μmとすることができる。中間平均サイズを有する細孔は、上記の範囲の間とすることができる。孔径は、香味基材(またはその壁)の少なくとも一部の厚さにわたって変化してもよく、および/または香味基材の長さおよび/または幅に沿って変化してもよい。例として、
図2は、
図1Aからの香味基材100の部分断面を示している。その中で見られるように、香味基材100の第1の表面111に近接する細孔106は、第1の比較的小さい平均孔径を有し、香味基材の第2の表面113に近接する細孔108は、第2の比較的大きい平均孔径を有し、実質的に第1の表面と第2の表面との間の細孔107は、第3の中間平均孔径を有する。
【0074】
香味基材(100、100’、100’’)は、香味基材から香味基材の長手方向の長さに沿って通過するガス流への香味液体の通過のために実質的に大きな表面積が提供されるように構成されることができる。これは、特定の構成の香味基材を提供することによって、および/または複数の香味基材を組み合わせて提供することによって達成されることができる。
図3Aは、例えば、折り畳みまたはプリーツ構成にある香味基材100を示している。任意の外側フィルム125も示されている。さらなる例として、
図3Bは、ギャザー構成にあり、任意の外側フィルム125によって囲まれている香味基材100を示している。別の例として、
図3Cは、ロール構成にあり、任意の外側フィルム125によって囲まれている香味基材100を示している。実質的にシートの形態の香味基材100は、前述の構成のいずれか1つ以上、ならびにさらにエアロゾルまたは類似の流体が流れることができる利用可能な表面積を最大化するようにシートが集合された同様の構成で提供されることができる。単一のシートのみが集合される(例えば、折り畳まれ、襞状にされ、または巻かれる)ものとして示されているが、複数のシート(例えば、2枚、3枚、4枚、5枚、またはそれ以上)が組み合わせられることができることが理解される。さらに、複数のシートが使用される場合、2枚以上の個々のシートは、異なる材料から形成されることができ、および/または異なる特性を提供するように適合または構成されることができる。例えば、2つ以上の異なる香味を提供するように適合された2枚のシート(またはそれ以上のシート)が利用されて、所望の香味の組み合わせを提供することができる。
【0075】
さらに別の例として、
図3Dは、実質的に正方形の断面を有し(任意の形状の断面が想定されるが)且つ任意の外側フィルム125によって囲まれるロッドの形態で提供される複数の香味基材100’を示している。複数のロッドが格子状のパターンで示されているが、任意のパッキングスタイルが利用されてもよい。さらに別の例として、
図3Eは、実質的に丸い断面を有し(任意の形状の断面が想定されるが)且つ任意の外側フィルム125によって囲まれるチューブの形態で提供される複数の香味基材100’’を示している。複数のチューブは、所望の任意のパッキングスタイルによって提供されてもよい。さらに別の例として、
図3Fは、2つの異なるタイプの香味基材の使用を示している。ロッドの形態の複数の香味基材100’が、チューブの形態の単一の香味基材100’’と共に含まれ、全てが任意の外側フィルム125によって囲まれている。この場合も、ロッドおよびチューブは、任意の所望の断面を有してもよく、任意の所望の数で提供されてもよい。特に、単一の香味基材チューブ100’’のみが示されているが、複数の香味基材ロッド100’は、複数の香味基材チューブ100’’と組み合わせられてもよいことが理解される。さらに別の例として、
図3Gはまた、2つの異なるタイプの香味基材の使用を示している。シートの形態の香味基材100は、チューブの形態の単一の香味基材100’に含まれ、全てが任意の外側フィルム125によって囲まれている。この場合も、シートおよびチューブは、任意の所望の断面を有してもよく、任意の所望の数で提供されてもよい(例えば、複数のチューブを有する一枚のシート、複数枚のシートを有する単一のチューブ、または複数のチューブを有する複数枚のシート)。同様に、任意の数の香味基材ロッド100’および/または香味基材チューブ100’’は、プリーツが付けられ、ギャザーが付けられ、または巻き付けられることができる任意の数の香味基材シート100と組み合わせられてもよい。
【0076】
外側フィルム125は、1つ以上の実施形態では除外されてもよく、または外側フィルムは、明示的に含まれてもよい。特に、本明細書に別段の記載があるように、香味装置の製造可能性を改善し、さらなる装置における使用済み香味基材の交換を容易にすることを可能にするために、外側フィルム125によって囲まれた香味基材(100、100’、100’’)を提供することが有用とすることができる。外側フィルム125は、使用される香味基材に実質的に外接するように提供されることができる。好ましくは、外側フィルムは、使用される場合、実質的に香味基材の全長に沿って存在する。しかしながら、外側フィルムは、香味基材の長手方向の長さのほぼ中央部分に沿ってのみ、または香味基材の一端にのみ近接してなど、香味基材の部分的な長さに沿ってのみ存在してもよいことが理解される。非限定的な例として、外側フィルム125は、基材または基材の組み合わせの周りに実質的に巻き付けられることができるシートの形態とすることができ、巻き付けられたシートは、基材の1つ以上および/またはそれ自体に接着、縫合、溶接、またはその他の方法で取り付けられることができる。さらなる例として、外側フィルム125は、実質的にチューブ、ストローなどの形態で提供されることができ、基材の周りにスライドされることができるか、または基材はチューブ内に配置されてもよい。1つ以上の実施形態では、外側フィルムは、高分子材料から形成されることができる。非限定的な例として、外側フィルムを形成するための適切な材料は、ポリエステル、アセタール、ポリカーボネート、セルロース、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびそれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、外側フィルムは、特に、生分解性材料から形成されることができる。他の例では、外側フィルムは、高分子材料とは異なるタイプの材料から形成されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、外側フィルムは、紙箔、濾紙、セラミック、アルミニウム、またはそれらの任意の組み合わせから形成されることができる。同様に、高分子材料と非高分子材料の組み合わせも使用されることができる。外側フィルムは、厚さが変化することができ、厚さは、その全長に沿って実質的に一定とすることができるか、または変化してもよい。いくつかの実施形態では、外側フィルムは、約2ミクロン~約500ミクロン、約5ミクロン~約250ミクロン、または約10ミクロン~約100ミクロンの厚さを有することができる。さらなる実施形態では、実質的により厚い材料が使用されてもよい。例えば、外側フィルムは、約50ミクロン~約1,000ミクロン、約75ミクロン~約800ミクロン、または約100ミクロン~約750ミクロンの厚さを有することができる。
【0077】
上記のように、香味材料は、香味基材によって保持されることができる。香味材料は、例えば、香味基材によって吸着および/または吸収されてもよい。特に、香味材料は、香味基材の細孔内に少なくとも部分的に保持されるてもよい。香味基材による香味材料の保持は、好ましくは、香味材料が香味基材から放出されて通過するガス流に取り込まれることができるように、放出可能な関係である。
【0078】
いくつかの実施形態では、香味材料は、次に、1つ以上の香料を含むことができる。本明細書で使用される場合、「香料」への言及は、香味材料(例えば、香味液体)に存在することができ且つユーザに送達されることができ且つ味および/または香りの点で感覚的経験を与える化合物または成分を指すことが意図される。例示的な香味料は、これらに限定されるものではないが、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、フルーツ(例えば、リンゴ、チェリー、ストロベリー、ピーチ、ならびにライムおよびレモンを含む柑橘系香味料)、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ジンジャー、ハチミツ、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、エルバメイト、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、エルバサンタ、バコパモニエラ、ギンコビロバ、ウィザニアソムニフェラ、シナモン、サンダルウッド、ジャスミン、カスカリラ、ココア、リコリス、およびタバコ、葉巻、パイプタバコの香味料に伝統的に使用されているタイプと特性の香味料および香味料パッケージ、ならびに前述の香味料の任意の組み合わせを含む。高果糖コーンシロップなどのシロップも使用されることができる。適切とすることができる例示的な植物由来の組成物は、双方ともDubeらによる米国特許第9,107,453号明細書および米国特許出願公開第2012/0152265号明細書に開示されており、それらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのようなさらなる構成要素の選択は、喫煙品に望まれる感覚特性などの要因に基づいて可変であり、本開示は、タバコおよびタバコ関連またはタバコ由来の製品の当業者にとって容易に明らかであるそのようなさらなる構成要素を包含することが意図される。例えば、Gutcho、Tobacco Flavoring Substances and Methods、Noyes Data Corp.(1972)およびLeffingwellら、Tobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたい。これらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。開示された製品に適切とすることができる香味料の他の例については、例えば、Williamsによる米国特許出願公開第2002/0162562号明細書、Williamsによる米国特許出願公開第2002/0162563号明細書、Atchleyらによる米国特許出願公開第2003/0070687号明細書、Williamsによる米国特許出願公開第2004/0020503号明細書、Breslinらによる米国特許出願公開第2005/0178398号明細書、Stricklandらによる米国特許出願公開第2006/0191548号明細書、Holton,Jr.らによる米国特許出願公開第2007/0062549号明細書、Holton,Jr.らによる米国特許出願公開第2007/0186941号明細書、Stricklandらによる米国特許出願公開第2007/0186942号明細書、Dubeらによる米国特許出願公開第2008/0029110号明細書、Robinsonらによる米国特許出願公開第2008/0029116号明細書、Muaらによる米国特許出願公開第2008/0029117号明細書、Robinsonらによる米国特許出願公開第2008/0173317号明細書、およびNeilsenらによる米国特許出願公開第2008/0209586号明細書を参照されたい。これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれる。香味料への言及は、上述したような単一の香味料に限定されるべきではなく、実際に、1つ以上の香味料の組み合わせを表す場合があることに留意されたい。
【0079】
香味材料と組み合わされた香味基材は、本開示の実施形態によれば、様々な形態のエアロゾル送達装置などの他の物品との組み合わせに特に適切とすることができる。したがって、香味基材および香味材料は、香味基材がそのようなさらなる装置と容易に組み合わせ可能とすることができる形態で提供されることができる。いくつかの実施形態では、香味基材は、香味基材を保持するように適合または構成された外側シェルをさらに含むことができる香味送達物品の一部を形成することができる。
【0080】
図4に見られるように、例示的な実施形態にかかる香味送達物品200は、少なくとも1つの開口を含む遠位端211と少なくとも1つの開口を含む近位端213との間の長手方向軸線に沿って延在する外側シェル210を備えることができ、外側シェルは、その中のチャンバ215を画定する。
図4の実施形態では、遠位端211は、外側シェル210を貫通する穿孔の形態のための複数の開口212を含み、近位端213は、キャップ217が配置される単一の開口を含み、キャップは、一連の穿孔218を含む。外側フィルム125に外接される香味基材(100、100’、100’’)は、チャンバ215内に配置されるが、香味基材は、外側フィルムを含まずにチャンバ内に配置されることができることが理解される。好ましくは、少なくとも1つの細長香味基材(100、100’、100’’)は、少なくとも1つの細長基材の長手方向軸線が外側シェルの長手方向軸線と実質的に平行であるように、外側シェル210のチャンバ215内に配置される。次に、そのように形成された香味送達物品200は、エアロゾル送達装置または同様の装置への挿入のために適合または構成されてもよく、その結果、送達装置において形成された蒸気またはエアロゾルは、香味送達物品200の外側シェル210の開口212を通過することができ、香味基材(100、100’、100’’)によって保持された香味材料は、次いで香味送達物品のキャップ217の穿孔218を通って香味送達物品から出る蒸気またはエアロゾルに取り込まれることができる。
【0081】
さらなる例示的な実施形態の香味送達物品300が
図5に示され、そのような香味送達物品は、エアロゾル送達装置または同様の装置の口端に追加されるように特に適合または構成されることができる。
図5を参照すると、例示的な実施形態にかかる香味送達物品300は、少なくとも1つの開口を含む遠位端311と、少なくとも1つの開口を含む近位端313との間の長手方向軸線に沿って延在する外側シェル310を備えることができ、外側シェルは、その中にチャンバ315を画定する。
図5の実施形態では、遠位端311は、外側シェル310を通る穿孔の形態のための複数の開口312を含み、近位端313は、外側シェルの全長手方向長さの約5%~約90%、約10%~約75%、または約15%~約50%の距離など、外側シェルの近位端に沿って延在し且つ外側シェルの長手方向の長さを下ってその遠位端に向かって延在するマウスピース320によって覆われる単一の開口を含む。マウスピース320は、任意の適切な材料から形成されることができ、蒸気またはエアロゾルが通過するように適合または構成された口開口321を含むことができる。口開口321は、複数の開口を備えることができ、または香味基材(100、100’、100’’)をその中に保持するのに適したメッシュ、スクリーン、または同様の要素を含んでもよい。マウスピース320は、取り外し可能および/または交換可能とすることができる。
【0082】
図5に見られるように、外側フィルム125に外接される香味基材は、チャンバ315内に配置されるが、香味基材は、外側フィルムを含まずにチャンバ内に配置されてもよいことが理解される。好ましくは、少なくとも1つの細長香味基材(100、100’、100’’)は、少なくとも1つの細長基材の長手方向軸線が外側シェルの長手方向軸線と実質的に平行であるように、外側シェル310のチャンバ315内に配置される。次に、そのように形成された香味送達物品200は、エアロゾル送達装置または同様の装置と組み合わせて適合または構成されてもよく、その結果、送達装置において形成された蒸気またはエアロゾルは、香味送達物品300の外側シェル310の開口312を通過することが可能になり、香味基材(100、100’、100’’)によって保持された香味材料は、次いで香味送達物品のマウスピース320の口開口321を通って香味送達物品から出る蒸気またはエアロゾルに取り込まれることが可能になる。したがって、香味送達物品300は、エアロゾル送達装置または同様の物品に部分的に挿入されることが可能になる。特に、外側シェル310の少なくとも一部は、エアロゾル送達装置または同様の物品のカートリッジに挿入するために成形および寸法決定されることができる。あるいは、香味送達物品300は、香味送達物品がエアロゾル送達装置または同様の物品の口端の周りをスライドすることを可能にするように適合または構成された外側シェル310の遠位端311の周りのスカート327を含んでもよい。そのようなスカートが、任意に
図4の香味送達物品200と共に存在してもよい。
【0083】
香味材料は、香味基材が任意の外側フィルムによって外接される前または後に、香味基材(100、100’、100’’)と組み合わせられてもよい。同様に、香味材料は、香味基材が外側シェル(210、310)に追加される前または後に香味基材(100、100’、100’’)と組み合わされて、香味送達物品を形成してもよい。例えば、外側シェル内に既に配置されている香味基材は、注射器を介してその中に注入された液体の形態の香味材料を有してもよい。
【0084】
香味送達物品(200、300)は、ガス流に所望の香味効果を与えるために有益に有用である。したがって、香味送達物品(200、300)は、ガス流の流れを供給するように構成された任意のタイプの装置と組み合わせられることができる。これは、例示的な実施形態では、本明細書でさらに記載されるか、または部品の異なる構成を有するが、エアロゾル前駆体液体に作用して通過する空気流に取り込まれることができる蒸気を形成し、したがってエアロゾルを形成する同じ機能を提供することが意図されるようなエアロゾル送達装置を含むことができる。例えば、
図6を参照すると、カートリッジ404が電源ユニットと係合されるとき、カートリッジの口端にある開口428を通って吸引するユーザは、空気入口418を通って空気を流入させる。空気は、リザーバ444を通っておよび/またはその周りを流れ、ヒータ434による液体輸送要素436内のエアロゾル前駆体組成物の加熱によって形成される蒸気を取り込み、したがって、開口428を通って出るエアロゾルを形成することが可能となる。したがって、エアロゾル送達装置を通る1つ以上の空気流通路が存在することができる。ここで説明したように、ヒータ434は、形成された蒸気がカートリッジ404を通って流れる空気中への取り込みに効率的に利用可能になるように、実質的に空気流通路内に配置されることができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の香味送達物品(200、300)は、実質的に空気流通路内に配置されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、
図6に示されるように、香味送達物品200は、カートリッジ425内のその口端近くに配置されてもよい。さらなる実施形態では、香味送達物品300は、カートリッジと組み合わせられて、本質的にエアロゾル送達装置のマウスピースとして機能することとしてもよい。マウスピース320を含む香味送達物品300は、その中に配置された香味基材を含むことができ、したがって、そのように形成された香味送達物品は、エアロゾル送達装置などの別の物品に組み合わせられるように適合または構成されることができる。1つ以上の実施形態では、香味送達物品(200、300)は、香味料を香味料のないエアロゾルに添加するか、またはペアリングされた装置によって既に提供された香味料と混合されるさらなる香味料を提供するために、必要に応じて他の装置と組み合わせることができる独立ユニットとして提供されてもよい。
【0086】
本開示の香味物品を組み込んだ装置は、一般に、外側シェルまたは本体内に設けられるいくつかの構成要素を含むことができる。外側シェルまたは本体の全体設計は、様々なものとすることができ、エアロゾル送達装置の全体サイズおよび形状を画定することができる外側本体の形式または構成は、様々なものとすることができる。通常、タバコまたは葉巻の形状に似た細長本体は、単一の単一性シェルから形成されることができ、または細長本体は、2つ以上の分離可能部品から形成されることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、略管状の形状とすることができ、そのため、従来のタバコまたは葉巻の形状に類似している細長シェルまたは本体を備えることができる。しかしながら、他の様々な形状および構成が他の実施形態で使用されることができる(例えば、矩形またはフォブ形状)。したがって、本明細書に記載のエアロゾル送達装置は、所望の任意の構成を取ってもよい。
【0087】
一実装では、エアロゾル送達装置の全ての構成要素は、ハウジングまたはシェルとして画定されることができる1つの外側本体内に収容されている。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合されて分離可能な2つ以上のシェルを備えることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、1つ以上の再利用可能な構成要素(例えば、充電式電池およびその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を含むシェルを含む制御本体または電源ユニットを備えることができると共に、使い捨て部分(例えば、使い捨て香味料含有カートリッジ)として構成された取り外し可能に取り付けられたシェルも備えることができる。単一のシェルタイプのユニット内またはマルチピースの分離可能なシェルタイプのユニット内の構成要素の、より具体的な形式、構成および配置は、本明細書において提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると、様々なエアロゾル送達装置の設計および構成要素の配置が理解されることができる。
【0088】
本開示のエアロゾル送達装置は、電源(すなわち、電気的電源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、エアロゾル送達装置の他の構成要素への電源からの電流を制御することなどにより、発熱のための電力を作動、制御、調整および/または停止するための手段)、ヒータまたは発熱構成要素(例えば、「アトマイザ」の一部として一般に呼ばれることがある電気抵抗または誘導加熱要素または構成要素)、およびエアロゾル前駆体組成物(例えば、一般に、「スモークジュース」、「e-液体」および「e-ジュース」と一般に呼ばれる成分など、十分な熱の印加によってエアロゾルを生成することができる液体)、エアロゾル吸入のためのエアロゾル送達装置に対しての吸引を可能にする口端領域または先端(例えば、生成されたエアロゾルが吸引時に、そこから回収されることができるように物品を通る画定された空気流路)のいくつかの組み合わせを備えてもよい。
【0089】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素の整列は変化することができる。特定の実装では、エアロゾル前駆体組成物は、ユーザへのエアロゾル送達を最大化するように、ユーザの口の近位に配置されるように構成されることができるエアロゾル送達装置の端部の近くに配置されることができる。しかしながら、他の構成は除外されない。一般に、加熱要素は、加熱要素からの熱が、エアロゾル前駆体(それ自体が1つ以上の香味料、薬剤、または他の添加剤を含むことができる)を揮発させ、エアロゾルを形成してユーザに送達することができるように、エアロゾル前駆体組成物の十分近くに配置されることができる。加熱要素がエアロゾル前駆体組成物を加熱すると、消費者による吸入に適した物理的形態で、エアロゾルが形成、放出、または生成される。放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)、または放出される(released)という言及は、形成するまたは生成する(form or generate)、形成しているまたは生成している(forming or generating)、形成するまたは生成する(forms or generates)、および形成されるまたは生成される(formed or generated)を含むように、前述の用語は互換可能であることを意味することに留意されたい。具体的には、吸入可能物質は、蒸気またはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出され、そのような用語はまた、特に明記しない限り、本明細書では互換的に使用される。
【0090】
上記のように、エアロゾル送達装置は、電池および/または他の電源(例えば、キャパシタ)を組み込んで、ヒータへの電力供給、制御システムへの電力供給、インジケータへの電力供給など、エアロゾル送達装置に様々な機能を提供するのに十分な電流を供給することができる。電源は、様々な実装をとることができる。一例では、電源は、エアロゾル形成を提供するために加熱要素を急速に加熱し、所望の持続時間の使用を通じてエアロゾル送達装置に電力を供給するために十分な電力を供給することができる。電源は、エアロゾル送達装置が容易に取り扱われることができるように、エアロゾル送達装置内に都合よく適合するサイズとすることができる。さらに、一実施形態では、電源は、望ましい喫煙体験を損なわないように十分に軽量である。
【0091】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素のより具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると、様々なエアロゾル送達装置構成要素の選択が理解されることができる。さらに、エアロゾル送達装置内の構成要素の配置はまた、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると理解されることができる。その構成要素、その動作方法、そこに含まれる材料、および/またはその他の属性が、本開示の装置、ならびに構成要素の製造業者、設計者、および/または譲受人に含まれることができる市販の製品の例、ならびに本開示のエアロゾル送達装置において使用されることができる関連技術は、2016年7月28日に出願されたWatsonらによる米国特許出願第15/222,615号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0092】
本開示にかかるエアロゾル送達装置において利用されることができる構成要素を示すエアロゾル送達装置400の例示的な一実施形態が
図6に提供される。図示された断面図に見られるように、エアロゾル送達装置400は、電源ユニット402と、機能的関係で永久的にまたは取り外し可能に整列されることができるカートリッジ404とを備えることができる。電源ユニット402とカートリッジ404との係合は、圧入(図示のように)、螺合、締まり嵌め、磁気などとすることができる。特に、本明細書でさらに説明するような接続構成要素が使用されてもよい。例えば、電源ユニットは、カートリッジ上のコネクタに係合するように適合されたカプラを含んでもよい。
【0093】
特定の実施形態では、電源ユニット402およびカートリッジ404の一方または両方は、使い捨てであるかまたは再利用可能であると称されてもよい。例えば、電源ユニットは、交換式電池または充電式電池を融資もよく、したがって、典型的な電気コンセントへの接続、自動車充電器への接続(すなわち、シガレットライターレセプタクル)、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルなどを介したコンピュータへの接続を含む任意の種類の再充電技術と組み合わせてもよい。例えば、一端にUSBコネクタを、反対端に電源ユニットコネクタを含むアダプタが、その全体を参照することにより本明細書に組み込まれるNovakらによる米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に開示されている。さらに、いくつかの実施形態では、カートリッジは、その全体が参照により本明細書に組み込まれるChangらによる米国特許第8,910,639号明細書に開示されているように、使い捨てカートリッジを備えてもよい。
【0094】
図6に示すように、電源ユニット402は、制御構成要素406(例えば、プリント回路基板(PCB)、集積回路、メモリ構成要素、マイクロコントローラなど)、流量センサ408、電池410、およびLED412を含むことができる電源ユニットシェル401から形成されることができ、そのような構成要素は、可変的に整列されることができる。LEDに加えて、またはその代替として、さらなるインジケータ(例えば、触覚フィードバック構成要素、音声フィードバック構成要素など)が含まれることができる。発光ダイオード(LED)構成要素などの視覚的な合図またはインジケータを生成する追加の代表的なタイプの構成要素、およびその構成と使用は、参照により本明細書に組み込まれる、Sprinkelらによる米国特許第5,154,192号明細書;Newtonによる米国特許第8,499,766号明細書およびScatterdayによる米国特許第8,539,959号明細書;Gallowayらによる米国特許出願公開第2015/0020825号明細書;およびSearsらによる米国特許出願公開第2015/0216233号明細書に記載されている。
【0095】
カートリッジ404は、リザーバハウジングに貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物をヒータ434に吸い上げるか、さもなければ輸送するように適合された液体輸送要素436と流体連通しているリザーバ444を囲むカートリッジシェル403から形成されることができる。液体輸送要素は、毛細管現象などによって液体を輸送するように構成された1つ以上の材料から形成されることができる。液体輸送要素は、例えば、繊維状材料(例えば、有機綿、酢酸セルロース、再生セルロース織物、ガラス繊維)、多孔質セラミック、多孔質カーボン、グラファイト、多孔質ガラス、焼結ガラスビーズ、焼結セラミックビーズ、毛細管などから形成されることができる。したがって、液体輸送要素は、開孔ネットワーク(すなわち、流体が要素を通って複数の方向において1つの孔から他の孔に流れることができるように相互接続された複数の孔)を含む任意の材料とすることができる。
【0096】
電流が流れると発熱するように構成された材料の様々な実施形態が使用されて、抵抗加熱素子434を形成することができる。ワイヤコイルを形成することができる材料の例は、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、二ケイ化モリブデン(MoSi2)、ケイ化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二ケイ化モリブデン(Mo(Si,Al)2)、チタン、白金、銀、パラジウム、グラファイトおよびグラファイトベースの材料(例えば、炭素ベースのフォームや糸)およびセラミック(例えば、正または負の温度係数のセラミック)を含む。同様に、加熱要素の他の様々な実装が使用されることができる。例えば、金属メッシュが円筒形のウィックの周りに配置されることができ、またはリボンのような金属メッシュがリボン形またはシート形のウィックに配置されることができる。例えば、加熱要素は、参照により本明細書に組み込まれる2015年12月3日に出願された米国特許出願公開第2017/0020193号明細書に記載されているように、放射加熱を介して液体輸送要素内に配置されたエアロゾル前駆体組成物を加熱するように構成されることができる。別の実装では、加熱要素は、その内容が参照することにより本明細書に組み込まれる2015年11月6日に出願された米国特許出願公開第2017/0127722号明細書に記載されているように、誘導加熱を介してエアロゾル前駆体組成物を加熱するように構成されることができる。本エアロゾル送達装置では、様々なヒータ構成要素が使用されてもよい。様々な実装では、1つ以上のマイクロヒータまたは同様のソリッドステートヒータが使用されることができる。現在開示されている装置での使用に適したマイクロヒータおよびマイクロヒータを組み込んだアトマイザは、参照により本明細書に組み込まれる、Collettらによる米国特許第8,881,737号明細書に記載されている。
【0097】
形成されたエアロゾルがカートリッジ404から出ることを可能にするために、カートリッジシェル403に(例えば、口端に)開口428が存在してもよい。そのような構成要素は、カートリッジ内に存在することができる構成要素の代表であり、本開示に含まれるカートリッジ構成要素の範囲を限定することを意図するものではない。
【0098】
カートリッジ404はまた、集積回路、メモリ構成要素、センサなどを含むことができる1つ以上の電子構成要素450を含んでもよい。電子構成要素450は、有線または無線手段によって制御構成要素406および/または外部装置と通信するように適合されてもよい。電子構成要素450は、カートリッジ404またはそのベース440内のどこに配置されてもよい。
【0099】
制御構成要素406および流量センサ408は、別個に示されているが、制御構成要素および流量センサは、空気流量センサが直接取り付けられた電子回路基板として組み合わせてもよいことが理解される。さらに、電子回路基板は、電子回路基板が電源ユニットの中心軸線に対して長さ方向に平行とすることができるという点で、
図6の図に対して水平に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、空気流量センサは、それ自体の回路基板または取り付け可能な他のベース要素を備えてもよい。いくつかの実施形態では、フレキシブル回路基板が利用されてもよい。フレキシブル回路基板は、略管状の形状を含む様々な形状に構成されてもよい。
【0100】
電源ユニット402およびカートリッジ404は、それらの間の流体係合を促進するように適合された構成要素を含んでもよい。
図6に示すように、電源ユニット402は、内部に空洞425を有するカプラ424を含むことができる。カートリッジ404は、カプラ424と係合するように適合されたベース440を含むことができ、空洞425内に嵌合するように適合された突起441を含むことができる。そのような係合は、電源ユニット402とカートリッジ404との間の安定した接続を容易にすると共に、電池410と電源ユニット内の制御構成要素406とカートリッジ内のヒータ434との間の電気接続を確立することができる。さらに、電源ユニットシェル401は、空気入口418を含むことができ、これは、周囲空気がカプラの空洞425を介して通過して突起441を介してカートリッジに入る場合にカプラの周りを通過してシェルを通るのを可能にする、カプラ424に接続するシェルのノッチとすることができる。
【0101】
本開示にかかる有用なカプラおよびベースは、Novakらによる米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に記載されており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。例えば、
図6に見られるようなカプラは、ベース440の内周442と噛み合うように構成された外周426を画定してもよい。一実施形態では、ベースの内周は、カプラの外周の半径に略等しいか、それよりも僅かに大きい半径を画定してもよい。さらに、カプラ424は、ベースの内周に画定された1つ以上の凹部478と係合するように構成された外周426にある1つ以上の突起429を画定してもよい。しかしながら、構造、形状、および構成要素の他の様々な実施形態が使用されて、ベースをカプラに結合することとしてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ404のベース440と電源ユニット402のカプラ424との間の接続は、略永続的としてもよいが、他の実施形態では、それらの間の接続は、例えば、電源ユニットが使い捨ておよび/または詰め替え可能とすることができる1つ以上の追加カートリッジと共に再利用されることができるように解放可能であってもよい。
【0102】
エアロゾル送達装置400は、いくつかの実施形態では、略棒状もしくは略管状の形状または略円筒形状としてもよい。他の実施形態では、さらなる形状および寸法、例えば、長方形または三角形の断面、多面的な形状などが包含される。特に、電源ユニット402は、非棒状であってもよく、むしろ、略長方形、円形、または何らかのさらなる形状を有してもよい。同様に、電源ユニット402は、実質的に従来の紙巻きタバコのサイズであると予想される電源ユニットよりも実質的に大きくてもよい。
【0103】
図6に示されるリザーバ444は、容器(例えば、エアロゾル前駆体組成物に対して略不浸透性の壁から形成される)とすることができるか、または繊維状リザーバとすることができる。容器壁は、可撓性があり且つ折り畳むことができる。あるいは、容器壁は、略剛性とすることができる。容器リザーバは、タンクと称されてもよい。さらに、繊維状材料は、容器の少なくとも一部に設けられてもよい。例示的な実施形態では、リザーバ444は、カートリッジシェル403の内部を取り囲む管形状に実質的に形成された、1つ以上の不織布繊維の層を具備することができる。エアロゾル前駆体組成物は、リザーバ444に保持されることができる。例えば、液体成分は、リザーバ444によって収着可能に保持されることができる(すなわち、リザーバ444が繊維状材料を含む場合)。リザーバ444は、液体輸送要素436と流体接続することができる。液体輸送要素436は、この実施形態では、毛細管作用を介してリザーバ444に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を、金属ワイヤコイルの形態である加熱要素434に輸送することができる。したがって、加熱要素434は、液体輸送要素436と共に加熱配置にある。
【0104】
使用中、ユーザが物品400を吸うと、センサ408によって空気流が検出され、加熱要素434が作動され、エアロゾル前駆体組成物の成分が加熱要素434によって気化される。物品400の口端を吸うと、周囲空気が空気入口418に入り、カプラ424の空洞425およびベース440の突起441の中央開口を通過する。カートリッジ404では、引き込まれた空気は、形成された蒸気と結合してエアロゾルを形成する。エアロゾルは、加熱要素434から泡立てられ、吸引され、または他の方法で引き出され、物品400の口端の口開口428から出される。
【0105】
エアロゾル送達装置には入力要素が含まれていてもよい。ユーザが装置の機能を制御することを可能にするため、および/またはユーザへの情報の出力のために入力が含まれてもよい。装置の機能を制御するための入力として、任意の構成要素または構成要素の組み合わせが利用されてもよい。例えば、参照により本明細書に組み込まれるWormらによる米国特許出願公開第2015/0245658号明細書に記載されているように、1つ以上の押しボタンが使用されてもよい。同様に、タッチスクリーンは、参照により本明細書に組み込まれる、Searsらによる2015年3月10日に出願された米国特許出願第14/643,626号に記載されているように使用されてもよい。さらなる例として、エアロゾル送達装置の指定された動きに基づくジェスチャ認識に適合した構成要素が入力として使用されてもよい。参照により本明細書に組み込まれるHenryらによる米国特許出願公開第2016/0158782号明細書を参照されたい。
【0106】
いくつかの実施形態では、入力は、スマートフォンまたはタブレットなどのコンピュータまたはコンピューティング装置を備えてもよい。特に、エアロゾル送達装置は、USBコードまたは同様のプロトコルの使用などを介して、コンピュータまたは他の装置に配線されてもよい。エアロゾル送達装置はまた、無線通信を介して入力として機能するコンピュータまたは他の装置と通信してもよい。例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれるAmpoliniらによる米国特許出願公開第2016/0007561号明細書に記載されている読み取り要求を介して装置を制御するシステムおよび方法を参照されたい。そのような実施形態では、APPまたは他のコンピュータプログラムがコンピュータまたは他のコンピューティング装置と関連して使用されて、制御命令をエアロゾル送達装置に入力することができ、そのような制御命令は、例えば、含まれるニコチン含有量および/またはさらなる香味料の含有量を選択することにより、特定の組成のエアロゾルを形成する能力を含む。
【0107】
本開示にかかるエアロゾル送達装置の様々な構成要素は、当該技術分野において説明されて市販されている構成要素から選択されることができる。本開示にしたがって使用されることができる電池の例は、Peckerarらによる米国特許出願公開第2010/0028766号明細書に記載されており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0108】
エアロゾル送達装置は、エアロゾル生成が望まれるとき(例えば、使用中の吸引時)に発熱要素への電力供給を制御するためのセンサまたは検出器を組み込むことができる。したがって、例えば、使用中にエアロゾル送達装置が引き込まれていない場合に発熱要素への電力供給をオフにし、吸引中に発熱要素による発熱を作動またはトリガするために電力供給をオンにするやり方または方法が提供される。さらなる代表的なタイプの検知または検出機構、その構造および構成、その構成要素、ならびにその動作の一般的な方法は、参照により本明細書に組み込まれる、Sprinkel,Jr.による米国特許第5,261,424号明細書;McCaffertyらによる米国特許第5,372,148号明細書;およびFlickによる国際公開第2010/003480号に記載されている。
【0109】
エアロゾル送達装置は、最も好ましくは、吸引中の発熱要素への電力量を制御するための制御機構を組み込む。代表的なタイプの電子構成要素、その構造および構成、その特徴、およびその一般的な動作方法は、参照により本明細書に組み込まれる、Gerthらによる米国特許第4,735,217号明細書;Brooksらによる米国特許第4,947,874号明細書;McCaffertyらによる米国特許第5,372,148号明細書;Fleischhauerらによる米国特許第6,040,560号明細書;Nguyenらによる米国特許第7,040,314号明細書およびPanによる米国特許第8,205,622号明細書;Fernandoらによる米国特許出願公開第2009/0230117号明細書、Colletらによる米国特許出願公開第2014/0060554号明細書、およびAmpoliniらによる米国特許出願公開第2014/0270727号明細書;およびHenryらによる米国特許出願公開第2015/0257445号明細書に記載されている。
【0110】
エアロゾル前駆体を支持するための代表的なタイプの基材、リザーバ、または他の構成要素は、参照により本明細書に組み込まれる、Newtonによる米国特許第8,528,569号明細書;Chapmanらによる米国特許出願公開第2014/0261487号明細書およびDavisらによる米国特許出願公開第2014/0059780号明細書;およびBlessらによる米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に記載されている。さらに、様々な吸引材料、および特定のタイプの電子タバコ内のこれらの吸引材料の構成および動作は、参照により本明細書に組み込まれるSearsらによる米国特許第8,910,640号明細書に記載されている。
【0111】
電子タバコとして特徴付けられるエアロゾル送達システムの場合、エアロゾル前駆体組成物は、最も好ましくは、タバコまたはタバコに由来する成分を組み込む。ある観点では、タバコは、細かく研削、粉砕または粉末化されたタバコ薄片などのタバコの一部または断片として提供されてもよい。他の観点では、タバコは、タバコの水溶性成分の多くを組み込んだ噴霧乾燥抽出物などの抽出物の形態で提供されてもよい。あるいは、タバコ抽出物は、タバコに由来する他の抽出成分も少量組み込むニコチン含有量が比較的高い抽出物の形態を有していてもよい。他の観点では、タバコに由来する成分は、タバコに由来する特定の香味料などの比較的純粋な形態で提供されてもよい。ある観点では、タバコに由来し、高度に精製されたまたは本質的に純粋な形態で使用されることができる成分は、ニコチン(例えば、医薬品グレードのニコチン)である。
【0112】
蒸気前駆体組成物とも呼ばれるエアロゾル前駆体組成物は、例として、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、またはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物、および/または香料を含む様々な成分を含んでもよい。代表的なタイプのエアロゾル前駆体成分および製剤もまた、これらの開示が参照により本明細書に組み込まれる、Robinsonらによる米国特許第7,217,320号明細書およびZhengらによる米国特許出願公開第2013/0008457号明細書;Chongらによる米国特許出願公開第2013/0213417号明細書;Collettらによる米国特許出願公開第2014/0060554号明細書;Lipowiczらによる米国特許出願公開第2015/0020823号明細書;およびKollerによる米国特許出願公開第2015/0020830号明細書、ならびにBowenらによる国際公開第2014/182736号に記載されて特徴付けられる。使用できる他のエアロゾル前駆体は、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R)製品、Lorillard TechnologiesによるBLU(TM)製品、Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品、およびCN Creative LtdによるVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体を含む。また、Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。
【0113】
エアロゾル送達システム内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成部品が許容可能な感覚特性および望ましい性能特性を提供するようなものである。例えば、タバコの煙の外観に多くの点で似ている、目に見える主流エアロゾルの生成を提供するために、十分な量のエアロゾル形成材料(例えば、グリセリンおよび/またはプロピレングリコールおよび/または水)が使用されることが非常に好ましい。いくつかの実施形態では、エアロゾル形成材料が、本香味送達装置から提供される香味料とより容易に混合するのに十分に低い粘度で提供されることが好ましい可能性がある。例えば、いくつかの実施形態では、記載されるような香味送達装置と共に利用されるエアロゾル前駆体組成物は、70重量%未満、65重量%未満、または60重量%未満のグリセリンを含むことができる。エアロゾル生成システム内のエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成部品ごとに望ましいパフの数などの要因に依存する場合がある。典型的には、エアロゾル送達システム内、特にエアロゾル生成部品内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、約2g未満、一般には約1.5g未満、大抵の場合には約1g未満、頻繁には約0.5g未満である。しかしながら、所望であれば、より大量のエアロゾル前駆体組成物が使用されてもよい。
【0114】
いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体は、実質的に風味付けされていなくてもよく、および/または専用の香料を明示的に除外してもよい。このようにして、風味付けされていないエアロゾルが生成されることができ、生成されたエアロゾルは、風味基材(100、100’、100’’)の中またはその上の香味材料の存在によってのみ風味付けされることができる。あるいは、エアロゾル前駆体は、香味料を含んでもよく、エアロゾル前駆体から生成された風味付けされたエアロゾルは、香味基材(100、100’、100’’)の中またはその上の香味材料の存在によってさらに風味付けされてもよい。このようにして、独特の風味の組み合わせが提供されることができる。同様に、香味基材(100、100’、100’’)は、エアロゾルに所望の香味効果を提供するために所望の組み合わせで提供されることができる複数の異なる香味料(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)を含むことができる。
【0115】
本開示のエアロゾル送達システムに組み込むことができるさらに他の特徴、制御または構成要素は、参照により本明細書に組み込まれる、Harrisらによる米国特許第5,967,148号明細書;Watkinsらによる米国特許第5,934,289明細書;Countsらによる米国特許第5,954,979号明細書;Fleischhauerらによる米国特許第6,040,560号明細書;Honによる米国特許第8,365,742号明細書;Fernandoらによる米国特許第8,402,976号明細書;Fernandoらによる米国特許出願公開第2010/0163063号明細書;Tuckerらによる米国特許出願公開第2013/0192623号明細書;Levenらによる米国特許出願公開第2013/0298905号明細書;Kimらによる米国特許出願公開第2013/0180553号明細書、Sebastianらによる米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Novakらによる米国特許出願公開第2014/0261495号明細書、およびDePianoらによる米国特許出願公開第2014/0261408号明細書に記載されている。
【0116】
物品の使用の前述の説明は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして当業者にとって明らかであり得る微細な変更を介して、本明細書に記載される様々な実施形態に適用されることができる。しかしながら、上記の使用説明は、物品の使用を限定することを意図するものではなく、本開示の、開示の全ての必要な要件を満たすために提供されている。
図6に示されたまたは上述した物品に示された要素のいずれも、本開示にかかるエアロゾル送達装置に含まれてもよい。例えば、本開示の実施形態にかかるエアロゾル送達装置用のカートリッジは、口端を有するカートリッジハウジングと、エアロゾル前駆体組成物を含むリザーバと、エアロゾル前駆体組成物を気化させるように適合されたヒータと、少なくとも外側シェルの遠位端がカートリッジハウジングの口端と係合されるようにカートリッジと係合される本明細書に別段記載されるような香味送達物品とを含むことができる。例えば、香味送達物品は、カートリッジに完全にまたは十分に挿入されることができる。別の例として、香味送達物品は、カートリッジ内に部分的に挿入されることができる(例えば、香味送達物品の外側シェルの遠位端は、カートリッジに挿入されることができる)。さらなる例として、香味送達物品は、カートリッジの端部をスライドすることなどによってカートリッジに取り付けられることができる。
【0117】
香味送達物品は、単一の香味料または複数の異なる香味料を提供するように適合または構成されることができる。いくつかの実施形態では、香味送達物品または香味送達物品が組み合わせられることができる装置は、香味基材を通る空気流の制御を提供し、したがってユーザに所望の香味料を選択する能力を提供するように適合または構成されることができる。例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2018年3月26日に出願された米国特許出願第15/935,105号は、マウスピース上のユーザによる吸い込みに関連付けられることができる、選択的に1つ以上の香味料セクションを通るまたはその周りの空気の流れを方向付けるための空気流コントローラの使用を記載している。
【0118】
本開示の1つ以上の実施形態では、香味送達物品は、通過するガス流に香味液体の粒子または液滴を取り込むことが望ましい、様々な装置と共に使用するために提供されることができる「独立」要素として提供されることができる。例えば、噴霧器、エアロゾル化器、薬剤送達装置、加熱式(HNB)喫煙品、カーボンタバコ加熱製品(CTHP)、電気タバコ加熱製品(ETHP)などは、全て本明細書に記載の香味送達物品の組み込みから利益を得ることができる。したがって、エアロゾル送達装置と組み合わせた香味送達物品の説明は、本発明の完全な開示のための例を提供するためのものにすぎず、香味送達物品の使用は、エアロゾル送達装置との組み合わせに限定されると見なされるべきであることが理解される。
【0119】
別の態様では、本開示は、本明細書に記載されるような様々な構成要素を提供するキットを対象とすることができる。例えば、キットは、1つ以上のカートリッジを有する制御本体を備えることができる。キットは、さらに、1つ以上の充電構成要素を有する制御本体を備えることができる。キットは、さらに、1つ以上の電池を有する制御本体を備えることができる。キットは、さらに、1つ以上のカートリッジおよび1つ以上の充電構成要素および/または1つ以上の電池を有する制御本体を備えることができる。さらなる実施形態では、キットは、複数のカートリッジを備えることができる。キットは、さらに、複数のカートリッジおよび1つ以上の電池および/または1つ以上の充電構成要素を備えることができる。キットは、さらに、さらなるキット構成要素の1つ以上を収容するケース(または他のパッケージング、運搬、または保管構成要素)を含むことができる。ケースは、再使用可能な硬質または軟質の容器とすることができる。さらに、ケースは、単なる箱または他のパッケージ構造とすることができる。なおさらなる実施形態では、開示されるキットは、本明細書に記載のマウスピースおよび本明細書に記載の1つ以上の香味送達物品を備えることができる。さらに、キットは、エアロゾル送達装置と共に使い捨て使用するために一緒にパッケージ化された複数のマウスピースを備えることができる。なおさらに、キットは、本明細書に記載の1つ以上のマウスピースおよび1つ以上の香味送達物品および/または1つ以上のカートリッジを含むことができる。
【0120】
装置の使用の前述の説明は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして当業者にとって明らかであり得る微細な変更を介して、本明細書に記載される様々な実装に適用されることができる。しかしながら、上記の使用説明は、物品の使用を限定することを意図するものではなく、本開示の、開示の全ての必要な要件を満たすために提供されている。
【0121】
本開示の多くの変更および他の実装が、前述の説明および関連する図面に示された教示の利益を有することを本開示が関する当業者が思い付くであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは、一般的且つ説明的な意味でのみ使用され、限定のためではない。