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特許7605801ユーザ機器ネットワークスライス管理のための強化
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】ユーザ機器ネットワークスライス管理のための強化
(51)【国際特許分類】
   H04W 60/00 20090101AFI20241217BHJP
   H04W 28/084 20230101ALI20241217BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20241217BHJP
【FI】
H04W60/00
H04W28/084
H04W36/14
【請求項の数】 2
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022174887
(22)【出願日】2022-10-31
(65)【公開番号】P2023068648
(43)【公開日】2023-05-17
【審査請求日】2022-11-15
(31)【優先権主張番号】63/263,412
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/046,592
(32)【優先日】2022-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マイソール ヴィスワナス, ヴィナイ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカタラマン, ヴィジャイ
(72)【発明者】
【氏名】グプタ, ヴィヴェク ジー.
【審査官】小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-166360(JP,A)
【文献】国際公開第2021/136599(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0329539(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって実行される方法であって、
登録要求メッセージであって、前記登録要求メッセージは1つ以上のシングルネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)のセットに登録する要求を含む、登録要求メッセージをネットワークに送信することと、
前記登録要求メッセージに対する応答であって、前記応答は1つ以上のS-NSSAIの前記セットに登録する前記要求が拒否されたことを示す、応答を受信することと、
前記UEにおいてローカルに拒否されたNSSAIリスト中に1つ以上のS-NSSAIの前記セットを記憶することと、
前記拒否されたNSSAIリスト中に1つ以上のS-NSSAIの前記セットを記憶した後に、前記UEのためのネットワークスライスサブスクリプション変更のインジケーションを受信することと、
1モードからS1モードへの無線アクセス技術間(IRAT)遷移に応じて、前記拒否されたNSSAIリストから1つ以上のS-NSSAIの前記セットを削除することと、
前記拒否されたNSSAIリストから1つ以上のS-NSSAIの前記セットを削除した後に、第2の登録要求を送信することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記インジケーションは構成更新コマンド(CUC)に含まれる構成変更インジケーション情報要素(IE)であり、前記CUCは、他のパラメータを含まない、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明者:Vinay Mysore Viswanath、Vijay Venkataraman及びVivek G.Gupta
<優先権の主張/参照による組み込み>
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、2021年11月2日に出願された「Enhancements for User Equipment Network Slice Management」という名称の米国仮特許出願第63/263,412号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
ユーザ機器(UE)は、複数のネットワークスライスを展開するネットワークに接続し得る。一般に、ネットワークスライスとは、特定のサービスを提供するように構成されており及び/又は特定のネットワーク特性を有するエンドツーエンド論理ネットワークを指す。ネットワークスライスのそれぞれは、互いに遮断され得るが、共用ネットワークインフラストラクチャにおいて動作し得る。したがって、ネットワークスライスのそれぞれは、ネットワークリソースを共用することができるが、異なる機能を容易にすることができる。
【発明の概要】
【0003】
いくつかの例示的な実施形態は、ユーザ機器(UE)によって実行される方法に関する。本方法は、登録要求メッセージであって、登録要求メッセージは1つ以上のシングルネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)のセットに登録する要求を含む、登録要求メッセージをネットワークに送信することと、登録要求メッセージに対する応答であって、応答は1つ以上のS-NSSAIのセットに登録する要求が拒否されたことを示す、応答を受信することと、UEにおいてローカルに拒否されたNSSAIリスト中に1つ以上のS-NSSAIのセットを記憶することと、を含む。
【0004】
他の例示的な実施形態は、ユーザ機器(UE)によって実行される方法に関する。本方法は、第1の公衆陸上モバイルネットワーク(PLMN)に登録することと、第1のシングルネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)であって、第1のS-NSSAIはPLMNに対応する、第1のS-NSSAI上でパケットデータユニット(PDU)セッションを確立することと、第2のPLMNに登録することと、第2のPLMNに対応する許可されたNSSAIであって、許可されたNSSAIは第2のS-NSSAIを含む、許可されたNSSAIを受信し、第1のS-NSSAIは第2のS-NSSAIにマッピングされることと、PDUセッションに関連付けられたS-NSSAIを第1のS-NSSAIから第2のS-NSSAIに更新することと、を含む。
【0005】
また更なる例示的な実施形態は、ユーザ機器(UE)によって実行される方法に関する。本方法は、第1の公衆陸上モバイルネットワーク(PLMN)に登録することと、第1のシングルネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)であって、第1のS-NSSAIはVPLMNに対応する、第1のS-NSSAI上でパケットデータユニット(PDU)セッションを確立することと、ホームPLMN(HPLMN)に登録することと、HPLMNに対応する許可されたNSSAIであって、許可されたNSSAIは第1のS-NSSAIに一致するS-NSSAIを含まない、許可されたNSSAIを受信することと、所定の条件が満たされない限り、PDUセッションを解放することと、を含む。
【0006】
追加の例示的な実施形態は、ユーザ機器(UE)によって実行される方法に関する。本方法は、ホーム公衆陸上モバイルネットワーク(HPLMN)に登録することと、HPLMNのための許可されたネットワークスライス選択支援情報(NSSAI)を受信することと、HPLMNに属するTAI(Tracking Area Identity)を含むTAIリストを受信することと、等価PLMN(EPLMN)に属するTAIを含む更新されたTAIリストを含む構成更新コマンド(CUC)を受信することと、かつ、EPLMNのための許容されたNSSAIリスト中に許容されたNSSAIを記憶することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】様々な例示的な実施形態による、例示的なネットワーク配置を示す図である。
【0008】
図2】様々な例示的な実施形態による例示的なネットワークアーキテクチャを示す図である。
【0009】
図3】様々な例示的な実施形態に係る、例示的なユーザ機器(UE)を示す図である。
【0010】
図4】様々な例示的な実施形態による例示的な基地局を示す。
【0011】
図5】様々な例示的な実施形態による、UEによって開始された許可されたネットワークスライス選択支援情報(NSSAI)修正のためのシグナリングダイアグラムを示す。
【0012】
図6】様々な例示的な実施形態による、UEによって開始された許可されたNSSAI修正のシグナリングダイアグラムを示す。
【0013】
図7】様々な例示的な実施形態による、S-NSSAI拒否のシグナリングダイアグラムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
例示的な実施形態は、以下の説明及び関係する添付の図面を参照することにより更に理解することができ、同様の要素は、同じ参照番号が付されている。例示的な実施形態は、ネットワークスライシングのための様々な強化を導入する。一態様では、例示的な実施形態は、ネットワークスライスアクセスに関する。別の態様では、例示的な実施形態は、ユーザ機器(UE)が拒否されたネットワークスライス選択支援情報(NSSAI)をどのように管理するかに関する。更なる態様では、例示的な実施形態は、NSSAIマッピングに関する。別の態様では、例示的な実施形態は、UEが、等価公衆陸上モバイルネットワーク(EPLMN)のために許可されたNSSAIをどのように管理するかに関する。これらの例示的な態様の各々について、以下で詳細に説明する。
【0015】
例示的な実施形態は、UEに関して説明されている。しかしながら、「UE」という用語の使用は単に例示のためである。例示的な実施形態は、ネットワークとの接続を確立することができ、かつ、情報及びデータをネットワークと交換するためのハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアで構成されている、任意の電子コンポーネントと共に利用されてもよい。したがって、本明細書に記載されるUEは、任意の好適な電子コンポーネントを表すために使用される。
【0016】
例示的な実施形態はまた、ネットワークスライシングをサポートする第5世代(fifth Generation、5G)ネットワークに関して説明されている。一般に、ネットワークスライシングとは、複数のエンドツーエンド論理ネットワークが共用物理ネットワークインフラストラクチャにおいて動作するネットワークアーキテクチャを指す。ネットワークスライスのそれぞれは、能力及び/又は特性の特定のセットを提供するように構成され得る。したがって、5Gネットワークの物理インフラストラクチャは、複数の仮想ネットワークにスライスされ得、複数の仮想ネットワークのそれぞれは、異なる目的に構成されている。この説明全体において、ネットワークスライスへの言及は、特定の目的を果たすように構成されており、5G物理的インフラストラクチャにおいて実装される任意のタイプのエンドツーエンド論理ネットワークを表し得る。
【0017】
5Gは、様々な異なるユースケース、例えば、拡張モバイルブロードバンド(enhanced Mobile BroadBand、eMBB)、拡張マシンタイプ通信(enhanced Machine Type Communication、eMTC)、高性能マシンタイプ(high-performance machine-type、HMTC)、産業用モノのインターネット(Industrial Internet of Things、IIoT)、massive Internet of things(MIoT)、超高信頼低遅延通信(ultra-reliable low-latency communication、URLLC)、ビークルツーエブリシング(vehicle-to-everything、V2X)などをサポートし得ることが、当業者には理解されよう。各々のタイプのユースケースは、様々な異なるタイプのアプリケーション及び/又はサービスに関し得る。ネットワークスライスは、ユースケースのタイプ、アプリケーション及び/若しくはサービスのタイプ、又はネットワークスライスを介してアプリケーション及び/若しくはサービスを提供するエンティティによって特徴付けられ得る。加えて、オペレータは、異なる垂直アプリケーションのために複数のネットワークスライスを展開することができ、オペレータ特有のアプリケーションは、異なるネットワークスライスを使用することができる。しかしながら、具体的な方法でネットワークスライスを特徴付けるこの説明における任意の例は、例示のためにのみ提供されている。この説明全体において、ネットワークスライスへの言及は、特定の目的を果たすように構成されており、5G物理的インフラストラクチャにおいて実装される任意のタイプのエンドツーエンド論理ネットワークを表し得る。
【0018】
ネットワークスライスは、単一ネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)によって識別され得る。S-NSSAIのインスタンスのそれぞれは、公衆陸上移動体ネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)と関連付けられ得、スライスサービスタイプ(Slice Service Type、SST)及びスライス記述子(Slice Descriptor、SD)を含み得る。SSTは、サービス、特徴、及び特性に関して、対応するネットワークスライスの予想される挙動を識別することができる。SSTは、標準化SST値と関連付けられ得ることが、当業者には理解されよう。SDは、ネットワークスライスと関連付けられた任意の1つ以上のエンティティを識別することができる。例えば、SDは、ネットワークスライスを管理するオーナー若しくはエンティティ(例えば、キャリア)、及び/又はネットワークスライスを介してアプリケーション/サービスを提供しているエンティティ(例えば、サードパーティ、アプリケーション又はサービスを提供するエンティティなど)を示唆し得る。いくつかの実施形態では、同じエンティティは、ネットワークスライスを所有することができ、サービス(例えば、キャリアサービス)を提供することができる。この説明全体において、S-NSSAIとは、単一ネットワークスライスを指し、「NSSAI」又は「S-NSSAI」という用語は、1つ以上のネットワークスライスを指すために互換的に使用され得る。
【0019】
UEは、多種多様な異なるタスクのいずれかを実行するように構成され得る。したがって、UEは、1つ以上のネットワークスライスを使用するように構成され得る。一例を提供するために、UEは、1つ以上のキャリアサービス(例えば、音声、マルチメディアメッセージングサービス(Multimedia Messaging Service、MMS)、インターネットなど)のために第1のネットワークスライスを使用することができ、サードパーティサービスのために第2の異なるネットワークスライスを使用することができる。しかしながら、ネットワークスライスの構成された目的は、例示的な実施形態の範囲を超える。例示的な実施形態は、いずれかの特定のタイプのネットワークスライスに限定されない。
【0020】
本明細書で説明される例は、「許可されたNSSAI」、「構成されたNSSAI」、「要求されたNSSAI」、及び「拒否されたNSSAI」という用語を参照し得る。例示的な強化を説明する前に、これらの用語の各々及びそれらが互いにどのように関連し得るかについての簡単な説明を以下に提供する。
【0021】
当業者は、「許可されたNSSAI」という用語が、UEが特定の登録エリアのためのサービングPLMNにおいて利用し得る、ネットワークによって提供されるS-NSSAIを指すことを理解するであろう。以下でより詳細に説明するように、許可されたNSSAIは、登録手順(例えば、モビリティ登録更新手順又は任意の他の適切なタイプの登録手順)中にネットワークによってUEに提供され得る。登録と許可されたNSSAIとの間の関係に起因して、いくつかの実施形態では、「登録されたネットワークスライス」という用語は、同じ概念を指すために、許可されたNSSAIと互換的に使用され得る。
【0022】
許可されたNSSAIを追跡するために、UEは、UEにおいてローカルに記憶された許可されたNSSAIリストを動作させ得るか、又は任意の他の適切な機構を利用し得る。UEのための許可されたNSSAIと見なされ得るネットワークスライスの数は、許可されたNSSAIの所定の最大数に制限され得る。例えば、3GPP仕様は、許可されたNSSAIの最大数を8個のS-NSSAIの長さに制限する。しかしながら、例示的な実施形態は、許可されたNSSAIの最大数が8個のS-NSSAIの長さであることに限定されず、許可されたNSSAIの任意の適切な最大数に適用され得る。いくつかのシナリオでは、S-NSSAIが許可されたNSSAIとしてローカルに記憶されるとき、UEは、S-NSSAI上でパケットデータユニット(PDU)セッションを確立することを試み得る。しかしながら、S-NSSAIが許可されたNSSAIの一部と見なされないとき、UEは、S-NSSAIについての上位レイヤ要求を無視し得、ネットワークスライス上でのPDUセッション確立は、UEによって開始されないことがある。
【0023】
当業者は、「構成されたNSSAI」という用語が、UEにおいてプロビジョニングされ、1つ以上のPLMNに適用できるS-NSSAIを指すことを理解するであろう。構成されたNSSAIを追跡するために、UEは、UEにおいてローカルに記憶された構成されたNSSAIリストを動作させ得るか、又は任意の他の適切な機構を利用し得る。ネットワークスライスが構成されたNSSAIとしてローカルに記憶されるとき、S-NSSAIの値はUEに知られている。ネットワークスライスが、構成されたNSSAIとしてローカルに記憶されないとき、UEは、S-NSSAIの値を知らないことがある。構成されたNSSAIの数は、構成されたNSSAIの所定の最大数に制限され得る。例えば、3GPP仕様は、構成されたNSSAIの最大数を16個のS-NSSAIの長さに制限する。しかしながら、例示的な実施形態は、構成されたNSSAIの最大数が16個のS-NSSAIの長さであることに限定されず、任意の適切な数に適用され得る。いくつかの実施形態では、「加入ネットワークスライス」という用語は、同じ概念を指すために、構成されたNSSAIと互換的に使用され得る。
【0024】
動作中に、UEにおいてローカルに記憶された構成されたNSSAIの数は、UEにおいてローカルに記憶された許可されたNSSAIの数よりも大きくなり得る。したがって、UEによって、構成されたNSSAIであるが、許可されたNSSAIの一部ではないと見なされ得る1つ以上のS-NSSAIがあり得る。例えば、S-NSSAI-Aは、UEにおいてローカルに記憶された構成されたNSSAIリストの一部であるが、UEにおいてローカルに記憶された許可されたNSSAIリストの一部ではないことがある。このタイプの構成では、S-NSSAI-Aが許可されたNSSAIリストの一部ではないため、UEは、S-NSSAI-A上でPDUセッション確立を開始しない。本説明全体を通して、「S-NSSAI-A」へのいかなる言及も、1つのネットワークスライスを他のネットワークスライスから区別するために提供されるに過ぎず、例示的な実施形態をいかなる形でも限定することを意図しない。
【0025】
当業者は、「要求されたNSSAI」という用語が、登録手順中にUEによってネットワークに提供されるNSSAIを指すことを理解するであろう。ネットワークは、次いで、UEが各要求されたS-NSSAIに登録することを許可されるかどうかを決定し得る。例えば、UEは、構成されたNSSAIの一部としてS-NSSAI-Aを記憶し得る。UEは、次いで、UEが1つ以上のネットワークスライス、例えば、S-NSSAI-Aなどに登録することを望むことを示す登録要求メッセージをネットワークに送信し得る。これに応じて、ネットワークは、要求されたS-NSSAIが許可されたNSSAIであることを示し得る。UEは、次いで、許可されたNSSAIリスト中にS-NSSAI-Aを記憶し得る。
【0026】
代替的に、要求されたNSSAIに応じて、ネットワークは、S-NSSAI-Aについての要求が拒否されることを示し得る。いくつかの例を提供するために、拒否は、登録エリアにおける利用可能なリソースの欠如に起因し得るか、又は特定のネットワークスライスへのUEのアクセスを認証することの失敗に起因し得る。UEは、次いで、S-NSSAI-Aを「拒否されたNSSAI」であると見なし得る。拒否されたNSSAIを追跡するために、UEは、UEにおいてローカルに記憶された拒否されたNSSAIリストを動作させ得るか、又は任意の他の適切な機構を利用し得る。いくつかのシナリオでは、UEは、他の動作及び/又は手順中に拒否されたNSSAIを省略又は無視するように構成され得る。例えば、いくつかの条件下では、UEは、拒否されたNSSAIの一部としてローカルに記憶されたネットワークスライスに登録することを試みることができない。
【0027】
上記の例は、用語「許可されたNSSAI」、「構成されたNSSAI」、「要求されたNSSAI」、及び「拒否されたNSSAI」の間の関係の一般的な概要を提供する。これらの実施例は、これらの用語又は例示的な実施形態の範囲を限定することを決して意図しない。
【0028】
例示的な実施形態のうちのいくつかは、UEが、許可されたNSSAIの一部ではないネットワークスライスにアクセスすることを望むシナリオに関して説明される。一例を提供するために、UEがPLMN内で展開され、比較的長い持続時間にわたって静止したままであるシナリオを検討する。展開されている間、S-NSSAI-Aへの接続性を必要とするアプリケーションがUE上にダウンロードされ得る。しかしながら、S-NSSAI-Aは、許可されたNSSAIの一部ではない。UEの静的挙動に起因して、UEは、登録手順を開始するようにトリガされないことがある。結果として、UEは、不合理な時間量の間、所望のネットワークスライス(例えば、S-NSSAI-A)へのアクセスを得ることができないことがある。
【0029】
従来の状況下では、上記で与えられた例のように、UEは、所望のネットワークスライスが許可されたNSSAIの一部ではないにもかかわらず、許可されたNSSAIへの変更をトリガしないことがあり、UEは、不合理な時間量の間、所望のネットワークスライスへのアクセスを獲得しないことがある。以下でより詳細に説明するように、一態様では、例示的な実施形態は、UEが許可されたNSSAIへの修正を開始することを可能にする技法を導入する。これらの技法は、ネットワークスライスが許可されたNSSAIの一部でないときでも、UEが所望のネットワークスライスへのアクセスを迅速に獲得することを可能にし得る。
【0030】
別の態様では、例示的な実施形態は、UEにおいてローカルに記憶された拒否されたNSSAIを管理することに関する。通常、UEは、拒否されたNSSAIリストに記憶されているネットワークスライスに登録しない。拒否されたNSSAIリストからネットワークスライスを削除するようにUEをトリガし得る様々な条件がある。しかしながら、従来の状況下では、UEが、以前に拒否された特定のネットワークスライスにアクセスすることが可能であるべきであるが、拒否されたNSSAIリストからネットワークスライスを削除するようにUEをトリガしたものがないシナリオがあり得ることが識別されている。結果として、UEは、UEが実際に利用可能であるネットワークスライスにそれ自体を登録することを防止し得、UEは使用することを許可される。以下でより詳細に説明するように、例示的な実施形態は、UEが、UEにおいてローカルに記憶された拒否されたNSSAIからエントリを削除することを可能にする技法を導入する。
【0031】
更なる態様では、例示的な実施形態は、NSSAIマッピングに関する。異なるPLMNは、異なる方法で同じS-NSSAI値を解釈し得る。UEは、ホームPLMN(HPLMN)から訪問先PLMN(VPLMN)への、又はその逆のUEモビリティ中に、S-NSSAIのマッピングを適切に考慮しないことが識別されている。これは、S-NSSAI値がどのように解釈されるかに関して、UEとネットワークとの間の不整合を引き起こし得、それは、PDUセッションを不注意に削除することによって、予測不可能な挙動及び不十分なユーザ経験につながり得る。したがって、S-NSSAI値は、S-NSSAI値が適切に解釈されることを保証するために、PLMNにわたってマッピングされる必要があり得る。以下でより詳細に説明するように、例示的な実施形態は、UEが異なるPLMNにわたるS-NSSAIマッピングを管理する方法を改善するように構成された技法を導入する。
【0032】
別の態様では、例示的な実施形態は、EPLMNのために許可されたNSSAIを管理するUEに関する。UEは、許可されたNSSAIを管理するとき、異なるPLMNに属するトラッキングエリア識別子(TAI)を適切に考慮しないことが識別されている。以下でより詳細に説明するように、例示的な実施形態は、UEがEPLMNに対して許可されたNSSAIを管理する方法を改善するように構成された技法を導入する。本明細書で説明する例示的な強化の各々は、互いに独立して、現在実装されているネットワークスライシング機構、ネットワークスライシング機構の将来の実装と共に、又は他のネットワークスライススライシング機構から独立して使用され得る。これらの例示的な強化の各々の具体例は、以下に詳細に説明される。
【0033】
図1は、様々な例示的な実施形態による、例示的なネットワーク配置100を示す。例示的なネットワーク配置100は、UE110を含む。当業者には、UE110が、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、ファブレット、組み込み型デバイス、ウェアラブル、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)デバイスなどのネットワークを介して通信するように構成された任意のタイプの電子コンポーネントであってもよいことを理解するであろう。また、実際のネットワーク配置は、任意の数のユーザによって使用されている任意の数のUEを含み得ることも理解されるであろう。したがって、単一のUE110の例は、例示のためのものに過ぎない。
【0034】
UE110は、1つ以上のネットワークと通信するように構成され得る。ネットワーク構成100の例では、UE110が無線で通信し得るネットワークは、5G NR無線アクセスネットワーク(RAN)120である。しかしながら、UE 110はまた、他のタイプのネットワーク(例えば、5GクラウドRAN、次世代RAN(Next Generation RAN、NG-RAN)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)RAN、レガシーセルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network、WLAN)など)と通信してもよく、UE 110はまた、有線接続によってネットワークと通信してもよい。例示的な実施形態に関して、UE110は、5G NR RAN120との接続を確立してもよい。したがって、UE110は、5G NR RAN120と通信するために5G NRチップセットを有してもよい。
【0035】
5G NR RAN 120は、ネットワークキャリア(例えば、Verizon、AT&T、T-Mobileなど)によって展開され得るセルラーネットワークの一部分であってもよい。5G NR RAN 120は、例えば、適切なセルラーチップセットを備えるUEからトラフィックを送信及び受信するように構成されたノード、セル又は基地局(例えば、NodeB、eNodeB、HeNB、eNBS、gNB、gNodeB、マクロセル、マイクロセル、小セル、フェムトセルなど)を含み得る。
【0036】
当業者であれば、UE 110が5G NR-RAN 120に接続するために、任意の関連付け手順が実行され得ることが理解されよう。例えば、上述のように、5G NR-RAN 120は、UE 110及び/又はUE 110のユーザが(例えば、SIMカード上に記憶されている)契約情報及び資格情報を有する特定のセルラプロバイダと関連付けられてもよい。5G NR-RAN120の存在を検出すると、UE110は、5G NR-RAN120と関連付けるために、対応する認証情報を伝送してもよい。より具体的には、UE 110は、特定の基地局、例えば次世代ノードB(gNB)120Aに関連付けることができる。
【0037】
ネットワーク配置100はまた、セルラーコアネットワーク130、インターネット140、IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem、IMS)150、及びネットワークサービスバックボーン160を含む。セルラーコアネットワーク130は、セルラーネットワークの動作及びトラフィックを管理する、相互接続されたコンポーネントのセットと見なされ得る。それは、エボルブドパケットコア(Evolved Packet Core、EPC)及び/又は第5世代コア(5G Core、5GC)を含み得る。セルラーコアネットワーク130はまた、セルラーネットワークとインターネット140との間を流れるトラフィックを管理する。IMS150は一般的に、IPプロトコルを使用してマルチメディアサービスをUE110に配信するためのアーキテクチャとして説明され得る。IMS150は、セルラーコアネットワーク130及びインターネット140と通信して、マルチメディアサービスをUE110に提供し得る。ネットワークサービスバックボーン160は、インターネット140及びセルラコアネットワーク130と直接的又は間接的のいずれかで通信する。ネットワークサービスバックボーン160は一般的に、様々なネットワークと通信するUE110の機能性を拡張するために使用され得るサービスの一式を実装するコンポーネント(例えば、サーバ、ネットワークストレージ配置など)のセットとして説明され得る。
【0038】
図2は、様々な例示的な実施形態による例示的なネットワークアーキテクチャ200を示す。以下の説明は、例示的なアーキテクチャ200の様々なコンポーネントの全般的な概要を提供する。例示的な実施形態に対してコンポーネントによって実行される具体的な動作について、アーキテクチャ200の説明の後により詳細に説明する。
【0039】
例示的なアーキテクチャ200のコンポーネントは、図1のネットワーク配置100に対して様々な物理的及び/又は仮想的場所に存在し得ることが、当業者には理解されよう。これらの場所は、アクセスネットワーク(例えば、RAN 120)内、コアネットワーク130内、図1に関して説明した場所外の別個のコンポーネントとしてなどを含み得る。
【0040】
図2では、様々なコンポーネントは、Nxと示された接続(例えば、N1、N2、N11)を介して接続されているとして示されている。これらの接続(又はインタフェース)のそれぞれは、3GPP仕様において定義されていることが、当業者には理解されよう。例示的なアーキテクチャ200は、これらの接続が3GPP仕様において定義されている方法で、これらの接続を使用している。更に、これらのインタフェースは、この説明全体において、接続と称されるが、これらのインタフェースは、有線又は無線の直接接続である必要はなく、例えば、インタフェースは、介在するハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントを介して通信することができることを理解されたい。一例を提供するために、UE 110は、gNB120Aと無線で信号を交換し得る。しかしながら、アーキテクチャ200では、UE 110は、AMF 205への接続を有するとして示されている。この接続又はインタフェースは、UE 110とAMF 205との間の直接通信リンクではないが、介在するハードウェア及びソフトウェアコンポーネントによって容易にされる接続である。したがって、この説明全体において、「接続」及び「インタフェース」という用語は、様々なコンポーネント間のNxインタフェースを説明するために互換的に使用され得る。
【0041】
アーキテクチャ200は、UE 110及び5G NR RAN 120を含む。UE 110及び5G NR RAN 120は、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)205に接続されている。AMF 205は、一般に、5G NR RAN 120における接続及びモビリティ管理を担当する。当業者は、AMF 205が制御プレーン機能であり、登録管理及び接続管理に関連する動作を実行することができることを理解するであろう。例えば、AMF 205は、UE 110とコアネットワーク130との間の登録管理に関する動作を実行することができる。例示的な実施形態は、上記の参照動作を実行するAMFに限定されない。AMFが実行することができる様々な異なるタイプの動作が、当業者には理解されよう。更に、単一のAMF 205への言及は、単に例示のためであり、実際のネットワーク配置は、任意の適切な数のAMFを含み得る。
【0042】
AMF 205は、セッション管理機能(Session Management Function、SMF)210に接続されている。SMF 210は、セッション確立、セッション解放、IPアドレス割当、ポリシー及びQoS実施などのセッション管理に関連する動作を実行することができる。動作中、UE 110及びSMF 210は、PDUセッション確立要求及びPDUセッション確立応答を交換し得る。例示的な実施形態は、上記の参照動作を実行するAMFに限定されない。SMFが実行することができる様々な異なるタイプの動作が、当業者には理解されよう。更に、単一のSMF 210への言及は、単に例示のためであり、実際のネットワーク配置は、任意の適切な数のSMFを含み得る。
【0043】
図3は、様々な例示的な実施形態による、例示的なUE110を示す。図1のネットワーク配置100に関して、UE110について説明する。UE 110は、プロセッサ305、メモリ装置(memory arrangement)310、表示装置315、入力/出力(Input/Output、I/O)デバイス320、送受信機325、及び他のコンポーネント330を含み得る。他のコンポーネント330は、例えば、オーディオ入力デバイス、オーディオ出力デバイス、電源、データ取得デバイス、UE 110を他の電子デバイスに電気的に接続するためのポートなどを含み得る。
【0044】
プロセッサ305は、UE110の複数のエンジンを実行するように構成され得る。例えば、エンジンは、許可されたNSSAIエンジン335と、拒否されたNSSAIエンジン340と、NSSAIマッピングエンジン345とを含み得る。許可されたNSSAIエンジン335は、限定はされないが、許可されたNSSAIへの修正を開始することと、EPLMNのための許可されたNSSAIを管理することと、を含む、UE 110においてローカルに記憶された許可されたNSSAIを管理することに関係する様々な動作を実行し得る。拒否されたNSSAIエンジン340は、UE 110においてローカルに記憶された拒否されたNSSAIを管理することに関する様々な動作を実行し得る。NSSAIマッピングエンジン345は、異なるPLMNにわたってNSSAIマッピングを追跡することに関する様々な動作を実行し得る。
【0045】
プロセッサ305によって実行されるアプリケーション(例えば、プログラム)である上記のエンジン335~345は、各々、単に例示のために提供されている。エンジン335~345に関連付けられた機能はまた、UE110の別個の内蔵コンポーネントとして表されてもよいし、又はUE110に結合されたモジュラーコンポーネント、例えば、ファームウェアを有する集積回路若しくは有さない集積回路であってもよい。例えば、集積回路は、信号を受信するための入力回路と、信号及び他の情報を処理するための処理回路と、を含み得る。エンジンはまた、1つのアプリケーション又は別個のアプリケーションとして実現されてもよい。加えて、いくつかのUEにおいて、プロセッサ305について説明されている機能は、ベースバンドプロセッサ及びアプリケーションプロセッサなどの2つ以上のプロセッサ間で分割されている。例示的な実施形態は、UEのこれらの構成又は他の構成のうちのいずれかに実装されてもよい。
【0046】
メモリ配置310は、UE110によって実行される動作に関連するデータを記憶するように構成されたハードウェアコンポーネントであってもよい。ディスプレイデバイス315は、データをユーザに示すように構成されたハードウェアコンポーネントであってもよく、I/Oデバイス320は、ユーザが入力を行うのを可能にするハードウェアコンポーネントであってもよい。ディスプレイデバイス315とI/Oデバイス320は、別個のコンポーネントであってもよく、又はタッチスクリーンのように一体化されてもよい。トランシーバ325は、5G NR-RAN120、LTE-RAN(図示せず)、レガシーRAN(図示せず)、WLAN(図示せず)などとの接続を確立するように構成されたハードウェアコンポーネントであってもよい。したがって、トランシーバ325は、様々な異なる周波数又はチャネル(例えば、連続周波数のセット)で動作し得る。
【0047】
図4は、様々な例示的な実施形態による例示的な基地局400を示す。基地局400は、gNB 120A又はUE 110が接続を確立し、ネットワーク動作を管理することができる任意の他のアクセスノードを表すことができる。
【0048】
基地局400は、プロセッサ405、メモリ装置410、入力/出力(I/O)デバイス415、送受信機420、及び他のコンポーネント425を含み得る。他のコンポーネント425は、例えば、オーディオ入力デバイス、オーディオ出力デバイス、バッテリ、データ取得デバイス、基地局400を他の電子デバイスに電気的に接続するためのポートなどを含み得る。
【0049】
プロセッサ405は、基地局400の複数のエンジンを実行するように構成され得る。例えば、エンジンは、ネットワークスライシングエンジン430を含むことができる。ネットワークスライシングエンジン430は、限定はしないが、UE 110と様々なネットワークコンポーネント(例えば、AMF 205、SMF 210など)との間の通信を容易にすることを含む、ネットワークスライシングを可能にすることに関係する様々な動作を実行し得る。
【0050】
プロセッサ405によって実行されるアプリケーション(例えば、プログラム)である上記のエンジン430は、例示的なものに過ぎない。エンジン430と関連付けられた機能はまた、基地局400の別個の組み込まれたコンポーネントとして表されてもよく、又は基地局400に結合されたモジュラーコンポーネント、例えば、ファームウェアを有する若しくは有さない集積回路であってもよい。例えば、集積回路は、信号を受信するための入力回路と、信号及び他の情報を処理するための処理回路と、を含み得る。加えて、いくつかの基地局において、プロセッサ305について説明されている機能は、複数のプロセッサ(例えば、ベースバンドプロセッサ、アプリケーションプロセッサなど)の間で分割されている。例示的な実施形態は、基地局のこれらの構成又は他の構成のうちのいずれかで実装されてもよい。
【0051】
メモリ410は、基地局400によって実行される動作に関するデータを記憶するように構成されたハードウェアコンポーネントであってもよい。I/Oデバイス415は、ユーザが基地局400と対話することを可能にするハードウェアコンポーネント又はポートであってもよい。送受信機420は、UE 110及びシステム100内の任意の他のUEとデータを交換するように構成されたハードウェアコンポーネントであってもよい。送受信機420は、様々な異なる周波数又はチャネル(例えば、連続する周波数のセット)において動作することができる。したがって、送受信機420は、様々なネットワーク及びUEとのデータ交換を可能にするために、1つ以上のコンポーネント(例えば、無線機)を含み得る。
【0052】
動作中、様々な異なる理由のいずれかのために、UE 110は、許可されたNSSAIの一部ではないネットワークスライスへのアクセスを獲得することを望み得る。いくつかの例を与えるために、アプリケーションがUE 110上にインストールされ得るか、又は特定のネットワークスライスへの接続性を必要とする特定の特徴がUE 110の上位レイヤによってアクティブ化され得る。従来の状況下では、UE 110は、所望のネットワークスライスが許可されたNSSAIの一部でない場合、不合理な時間量の間、所望のネットワークスライスへのアクセスを得ることができないことがある。
【0053】
一態様では、例示的な実施形態は、UEが許可されたNSSAIへの修正を開始することを可能にする技法を導入する。シグナリングダイアグラム500は、所望のネットワークスライスが、構成されたNSSAIの一部であるが、許可されたNSSAIの一部ではない、UEが開始した許可されたNSSAI修正の一例を示す。シグナリングダイアグラム600は、所望のネットワークスライスが、構成されたNSSAI又は許可されたNSSAIの一部ではない、UEが開始した許可されたNSSAI修正の一例を示す。これらの技法は、ネットワークスライスが許可されたNSSAIの一部でないときでも、UE110が所望のネットワークスライスへのアクセスを迅速に獲得することを可能にし得る。
【0054】
図5は、様々な例示的な実施形態による、UEによって開始された許可されたNSSAI修正のシグナリングダイアグラム500を示す。シグナリングダイアグラム500は、UE 110、AMF 205、及びSMF 210を含む。いくつかの例では、UE 110によって実行される動作を説明するとき、アプリケーションプロセッサ及びベースバンドプロセッサへの参照が行われ得る。しかしながら、これらの実施例は、例示的な実施形態を何ら限定するものではない。UE 110は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの任意の適切な組合せを使用して、本明細書で説明する動作を実行し得る。
【0055】
505において、UE 110は、所望のネットワークスライス(例えば、S-NSSAI-A)が、構成されたNSSAIの一部であるが、許可されたNSSAIの一部ではないことを識別する。例を提供するために、UE 110がPLMN内で展開され、ネットワークによって許可されたNSSAIがすでに提供されているシナリオを検討する。UE 110は、S-NSSAI-Aをプロビジョニングされており、それを構成されたNSSAIとしてローカルに記憶している。しかしながら、このとき、S-NSSAI-Aは、許可されたNSSAIの一部ではない。次いで、S-NSSAI-AにマッピングするアプリケーションがUE 110上にインストールされ得る。しかしながら、例示的な実施形態は、このタイプのシナリオに限定されず、UE 110は、任意の適切な理由で所望のネットワークスライスへのアクセスを獲得することを望み得る。
【0056】
上記で提供された例を続けると、いくつかの実施形態では、アプリケーションプロセッサは、S-NSSAI-Aへの接続性を必要とする新しいアプリケーションがインストールされたと判定し得る。次いで、アプリケーションプロセッサは、所望のS-NSSAI-Aへのアクセスを求める要求をベースバンドプロセッサに送り得る。ベースバンドプロセッサは、UE 110がS-NSSAI-Aに加入しているがS-NSSAI-Aに登録されていないことを検出し得る。
【0057】
510において、UE 110は、所望のネットワークスライスに登録するためにモビリティ登録更新手順をトリガする。515に関して以下でより詳細に説明するように、UE 110は、モビリティ登録更新手順の一部として、所望のネットワークスライス(例えば、S-NSSAI-A)を備える要求されたNSSAIを含む登録要求メッセージをAMF 205に送信し得る。
【0058】
510におけるモビリティ登録更新手順のための1つ以上のトリガ条件は、UE 110がすでに登録されているネットワークスライス及び所望のネットワークスライスの機能性及び/又はユーザ経験のバランスをとるように構成される。上記で示されたように、モビリティ登録更新手順のための1つの例示的なトリガ条件は、ローカルに記憶された許可されたNSSAI中に存在しないが、ローカルに記憶された構成されたNSSAIの一部として含まれる1つ以上のS-NSSAIを含むNSSAIについての上位レイヤ(例えば、アプリケーションプロセッサ)要求を含み得る。言い換えれば、モビリティ登録更新手順は、UE 110が加入しているが、UE 110上で実行されているアプリケーションに対応する1つ以上のS-NSSAIに登録されていないことを検出したことに応じてトリガされ得る。
【0059】
1つ以上のトリガ条件はまた、現在記憶されている許可されたNSSAIに関係する条件を含み得る。1つの例示的なトリガ条件は、許可されたNSSAIの所定の最大数未満である、記憶された許可されたNSSAIの数であり得る。別の例示的なトリガ条件は、NSSAIについての上位レイヤ要求において示されるような新しいアプリケーション又は特徴に対応するS-NSSAIを含まないS-NSSAIを備える許可されたNSSAIリストであり得る。現在登録されているネットワークスライスが上位レイヤによって要求されたNSSAIと一致しないとき、これは、UE 110が、UE 110によって利用される可能性が低いS-NSSAIへの登録を維持していることを示し得る。
【0060】
1つ以上のトリガ条件はまた、UE 110の5Gモビリティ管理(5GMM)動作モードに関係する条件を含み得る。当業者は、UE 110が複数の異なる5GMM動作モードのうちの1つで構成され得ることを理解するであろう。UE 110が5GMM-CONNECTEDモードにあるとき、UE 110は、所望のネットワークスライスに登録するためにモビリティ登録更新手順をトリガしないことがある。しかしながら、UE 110が5GMM-IDLEモードにあるとき、UE 110は、UE 110を所望のネットワークスライスに登録するために登録手順をトリガし得る。
【0061】
515において、UE 110は、登録要求メッセージをAMF 205に送信する。登録要求メッセージは、所望のネットワークスライスを備える要求されたNSSAI(例えば、S-NSSAI-A)を含み得る。520において、AMF 205は、登録受付メッセージをUE 110に送信する。登録受付メッセージは、所望のネットワークスライスS-NSSAI-Aを備える許可されたNSSAIを含み得る。このとき、UE 110は、ここでS-NSSAI-Aに登録され、このネットワークスライス上でPDUセッションを確立し得る。したがって、525において、UE 110は、ネットワークスライスS-NSSAI-A上でPDUセッションを確立するために、SMF 210にPDUセッション確立要求を送信する。
【0062】
上記で説明した例を続けると、いくつかの実施形態では、ベースバンドプロセッサは、更新された許可されたNSSAIリストをアプリケーションプロセッサに送り得る。アプリケーションプロセッサは、次いで、S-NSSAI-Aが対応するアプリケーションのために利用可能であることを検出し、S-NSSAI-A上でリモートサーバとのデータ呼を確立するための要求をベースバンドプロセッサに送り得る。
【0063】
530において、SMF 210は、PDUセッションがネットワークスライスS-NSSAI-A上で確立されたことを示す登録受付メッセージをUE 110に送信する。しかしながら、上記で参照されたPDUセッション確立手順は、例示の目的のために提供されるにすぎない。シグナリングダイアグラム500において説明される例示的な強化は、許可されたNSSAIを修正することを対象とし、UE 110が所望のネットワークスライスに登録された後に何が起こるかは、例示的な実施形態の範囲を超える。
【0064】
図6は、様々な例示的な実施形態による、UEによって開始された許可されたNSSAI修正のシグナリングダイアグラム600を示す。シグナリングダイアグラム600は、UE 110、AMF 205、及びSMF 210を含む。いくつかの例では、UE 110によって実行される動作を説明するとき、アプリケーションプロセッサ及びベースバンドプロセッサへの参照が行われ得る。しかしながら、これらの実施例は、例示的な実施形態を何ら限定するものではない。UE 110は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの任意の適切な組合せを使用して、本明細書で説明する動作を実行し得る。
【0065】
605において、UE 110は、所望のネットワークスライス(例えば、S-NSSAI-A)が構成されたNSSAIの一部ではないことを識別する。例を提供するために、UE 110がPLMN内に展開され、構成されたNSSAIをプロビジョニングされており、ネットワークによって許可されたNSSAIを提供されているシナリオを検討する。しかしながら、UE 110は、S-NSSAI-Aをプロビジョニングされていない。次いで、S-NSSAI-AにマッピングするアプリケーションがUE 110上にインストールされるが、S-NSSAI-Aは、UE 110のための構成されたNSSAIの一部ではない。例示的な実施形態は、このタイプのシナリオに限定されず、UE 110は、任意の適切な理由で所望のネットワークスライスへのアクセスを獲得することを望み得る。
【0066】
上記で説明された例を続けると、いくつかの実施形態では、アプリケーションプロセッサは、S-NSSAI-Aへの接続性を必要とする新しいアプリケーションがインストールされたと判定し得る。次いで、アプリケーションプロセッサは、所望のS-NSSAI-Aへのアクセスを求める要求をベースバンドプロセッサに送り得る。ベースバンドプロセッサは、次いで、UE 110がS-NSSAI-Aに加入していないことを検出し得る。
【0067】
610において、AMF 205は、所望のネットワークスライス(例えば、S-NSSAI-A)を備える構成されたNSSAIをUE 110に送信する。AMF 205は、UE 110による明示的な要求に応じて、又はUE 110及び/若しくはネットワークによって経験される他の条件に応じて、構成されたNSSAIをUE 110に送信し得る。一例では、UE 110は、構成されたNSSAIを受信するために、NRネットワークへの初期登録を実行する。別の例では、UEは、LTE無線アクセス技術(RAT)から5G NR RATへのハンドオーバにより、新たに構成されたNSSAIを受信する。別の例では、ユーザが所望のネットワークスライスに加入したことに応じて、ネットワークは、登録受付メッセージ又は構成更新コマンド(CUC)中で新しい構成されたNSSAIを送る。しかしながら、例示的な実施形態はこれらの例に限定されず、UE 110は、任意の適切な方法で、構成されたNSSAIを受信し得る。
【0068】
615において、UE 110は、所望のネットワークスライス(例えば、S-NSSAI-A)が、構成されたNSSAIの一部であるが、許可されたNSSAIの一部ではないことを識別する。620において、UE 110は、所望のネットワークスライスに登録するためにモビリティ登録更新手順をトリガする。625に関して以下でより詳細に説明するように、UE 110は、登録手順の一部として、所望のネットワークスライス(例えば、S-NSSAI-A)を備える要求されたNSSAIを含む登録要求メッセージをAMF 205に送信し得る。
【0069】
620におけるモビリティ登録更新手順のための1つ以上のトリガ条件は、現在登録されているネットワークスライス及び所望のネットワークスライスの機能性及び/又はユーザ経験のバランスをとるように構成される。上記で示されたように、モビリティ登録更新手順のための1つの例示的なトリガ条件は、上位レイヤ(例えば、アプリケーションプロセッサ)によって前に要求されたネットワークから、構成されたNSSAI中のS-NSSAIを受信することを含み得る。言い換えれば、モビリティ登録更新手順は、UE 110が、上位レイヤによって以前に要求されたネットワークスライスに現在加入していることを検出したことに応じてトリガされ得る。
【0070】
1つ以上のトリガ条件はまた、現在記憶されている許可されたNSSAIに関係する条件を含み得る。1つの例示的なトリガ条件は、許可されたNSSAIの所定の最大数未満である、記憶された許可されたNSSAIの数であり得る。別の例示的なトリガ条件は、NSSAIについての上位レイヤ要求に含まれていないS-NSSAIを備える許可されたNSSAIリストであり得る。
【0071】
1つ以上のトリガ条件はまた、UE 110の5GMM動作モードに関係する条件を含み得る。UE 110が5GMM-CONNECTEDモードにあるとき、UE 110は、所望のネットワークスライスに登録するためにモビリティ登録更新手順をトリガしないことがある。しかしながら、UE 110が5GMM-IDLEモードにあるとき、UE 110は、UE 110を所望のネットワークスライスに登録するために登録手順をトリガし得る。
【0072】
625において、UE 110は、登録要求メッセージをAMF 205に送信する。登録要求メッセージは、所望のネットワークスライスを備える要求されたNSSAI(例えば、S-NSSAI-A)を含み得る。630において、AMF 205は、登録受付メッセージをUE 110に送信する。登録受付メッセージは、所望のネットワークスライスS-NSSAI-Aを備える許可されたNSSAIを含み得る。このとき、UE 110は、ここでS-NSSAI-Aに登録され、このネットワークスライス上でPDUセッションを確立し得る。したがって、635において、UE 110は、PDUセッションネットワークスライスS-NSSAIを確立するために、PDUセッション確立要求をSMF 210に送信する。
【0073】
上記で説明した例を続けると、いくつかの実施形態では、ベースバンドプロセッサは、更新された許可されたNSSAIリストをアプリケーションプロセッサに送り得る。アプリケーションプロセッサは、次いで、S-NSSAI-Aが対応するアプリケーションのために利用可能であることを検出し、S-NSSAI-A上でリモートサーバとのデータ呼を確立するための要求をベースバンドプロセッサに送り得る。
【0074】
640において、SMF 210は、PDUセッションがネットワークスライスS-NSSAI-A上で確立されたことを示す登録受付メッセージをUE 110に送信する。しかしながら、上記で参照されたPDUセッション確立手順は、例示の目的のために提供されるにすぎない。シグナリングダイアグラム600において説明される例示的な強化は、許可されたNSSAIを修正することを対象とし、UE 110が所望のネットワークスライスに登録された後に何が起こるかは、例示的な実施形態の範囲を超える。
【0075】
上述したように、UEが開始した許可されたNSSAI治療のトリガ条件の1つは、5GMM-IDLEモードであり得る。例えば、UE 110は、i)ポリシーに起因して上位レイヤによって要求されたネットワークスライスにおける変更、及び/又はii)構成更新コマンド(CUC)若しくは登録受付メッセージの一部としてUE 110によって受信された更新された構成済みNSSAIリストに基づいて、NSSAIの新しいリストに登録するために、5GMM-IDLEモードにおいてモビリティ登録更新手順を開始し得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、ネットワークによって受け付けられた初期登録について、登録受付メッセージが、「ネットワークスライシングサブスクリプション変更」に設定されたネットワークスライシングサブスクリプション変更インジケーションを有するネットワークスライシングインジケーションIEを含むか、又は現在のPLMNのための新しい構成されたNSSAIを有する構成されたNSSAI IEを含む場合、UE 110は、5GMM-IDLEモードに入るまで待機し得、次いで、UE 110は、新しい構成されたNSSAIに基づいてNSSAIの新しいセットに登録するためにモビリティ登録更新手順を開始し得る。
【0077】
いくつかの実施形態では、ネットワークによって受け付けられたモビリティ登録更新について、現在のPLMNのための新しい構成されたNSSAIが含まれる場合、AMF 205はまた、利用可能である場合、現在のPLMNのための構成されたNSSAIのためのマッピングされたS-NSSAIを登録受付メッセージ中に含め得、UE 110は、5GMM-IDLEモードに入るまで待機し得、UE 110は、新しい構成されたNSSAIに基づいてNSSAIの新しいセットに登録するためにモビリティ登録更新のための登録手順を開始し得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、モビリティ登録更新手順のためのトリガ条件はまた、5Gシステム(5GS)モビリティ管理タイマのステータスを含み得る。この例では、タイマは、様々な3GPP仕様において定義される「T3540」と呼ばれる。例示的な実施形態は、例示的なUEが開始した許可されたNSSAI修正手順のためにこのタイマを利用するための技法を導入する。しかしながら、例示的な実施形態はT3540タイマに限定されず、この目的のために新しいタイマを導入してもよく、又は任意の他の適切な機構を利用してもよい。
【0079】
一例では、UE 110が、構成更新インジケーションIEの登録要求ビット中で「登録要求」を示さない構成更新コマンド(CUC)メッセージを受信した場合、UE 110はT3540を開始し得る。T3540(及び0個以上の他のトリガ条件)が満了すると、UE 110は、新しい構成されたNSSAIに基づいてネットワークスライスに登録するためにモビリティ登録更新手順を開始し得る。例えば、シグナリングダイアグラム600のコンテキスト内で、UE 110は、610においてCUCメッセージを受信し、T3540を開始し得る。620において、UE 110は、T3540の満了に少なくとも部分的に基づいて、モビリティ登録更新手順をトリガし得る。
【0080】
タイマT3540はまた、N1非アクセス層(NAS)シグナリング接続を解放するために利用され得る。いくつかの実施形態では、T3540の開始は、i)構成更新インジケーションIEの登録要求ビットにおいて「登録要求」を示さないCUCメッセージ、ii)PDUセッションのためのユーザプレーンリソースがセットアップされていない、及び/又はiii)緊急PDUセッションが確立されていない場合に、トリガされ得る。
【0081】
T3540の開始後、UE 110は、タイマを停止し、特定の動作を実行するようにトリガされ得る。例えば、アクセス層接続が解放されたというインジケーションが下位レイヤからあると、UE 110は、T3540を停止し、新しい登録手順を実行し得る。別の例では、PDUセッションのためのユーザプレーンリソースがセットアップされたという下位レイヤからのインジケーションに応じて、UEは、T3540を停止し得、ユーザプレーンを介してユーザデータを送り得る。このシナリオでは、新しい登録手順は、UE 110が5GMM-IDLEモードに移動するときに実行され得る。別の例では、UE 110が3GPPアクセスを用いて構成されるか、又は緊急PDUセッションを確立するときに緊急サービスフォールバックを実行するための要求を上位レイヤから受信すると、UE 110は、T3540を停止し、N1 NASシグナリング接続をローカルに解放し得る。
【0082】
シグナリングダイアグラム500~シグナリングダイアグラム600では、UE 110は、ネットワーク又はモビリティ条件が所望のネットワークスライスのためのネットワークスライス登録をトリガするのを待つ必要はない。代わりに、例示的な実施形態は、UE 110が許可されたNSSAIの一部でないネットワークスライスにアクセスすることを望むとき、UE 110が許可されたNSSAIへの修正を開始することを可能にすることによって、所望のネットワークスライスへの高速アクセスを提供する。
【0083】
別の態様では、例示的な実施形態は、拒否されたNSSAIを管理するUE 110に関する。上述したように、要求されたネットワークスライスは、登録手順中にAMF 205によって拒否され得る。例えば、AMF 205は、要求されたS-NSSAIに応じて拒否理由コードを備えるメッセージを送信することができる。拒否理由コードは、拒否の理由、例えば、S-NSSAIが現在のPLMNにおいて利用可能でないこと、S-NSSAIが現在の登録エリアにおいて利用可能でないことなどを示し得る。
【0084】
UE 110は、UE 110においてローカルに記憶された拒否されたNSSAIリストを動作させ得る。一般に、UE 110は、S-NSSAIが拒否されたNSSAIリストの一部として記憶されている場合、ネットワークスライスに登録することができない。例えば、UE 110は、S-NSSAIが拒否されたNSSAIリストの一部である場合、後続の動作のために上位レイヤによって要求されたS-NSSAIを無視又は省略し得る。
【0085】
UE 110は、ネットワークスライスが拒否されたNSSAIリストから削除されるまで、拒否されたNSSAIリストに記憶されたネットワークスライスに登録しないことがある。従来の状況下では、UE 110は、拒否されたNSSAIリストからS-NSSAIを適時に削除しないことがある。これは、S-NSSAI-Aが登録手順中にネットワークによって拒否されたが、その後、条件が変化し、拒否の原因がもはや真ではないシナリオを作成し得る。このタイプのシナリオでは、UE 110は、ネットワークスライスにアクセスすることが可能であるべきであるが、拒否されたNSSAIリストからS-NSSAIを削除するようにUE 110をトリガしたものがないので、UE 110は、ネットワークスライスが利用可能でないかのように挙動し続ける。以下でより詳細に説明するように、例示的な実施形態は、UE 110が、従来の状況下で発生し得る上記で説明したタイプのシナリオを回避することを可能にする、拒否されたNSSAIを処理するための技法を導入する。
【0086】
図7は、様々な例示的な実施形態によるS-NSSAI拒否についてのシグナリングダイアグラム700を示す。したがって、シグナリングダイアグラム700は、UE 110及びAMF 205を含む。シグナリングダイアグラム700は、ネットワークスライス拒否の一般的な概要を提供し、UE 110において拒否されたNSSAIを管理するための例示的な強化のためのコンテキストを提供するために使用される。この例では、PLMN_1及びS-NSSAI-Aへの言及は、決して例示的な実施形態を限定することを意図していない。代わりに、PLMN_1は、1つのPLMNを他のPLMNから区別するために使用される。同様に、S-NSSAI-Aは、1つのS-NSSAIを他のS-NSSAIから区別するために使用される。
【0087】
705において、UE 110は、登録要求メッセージをAMF 205に送信する。登録要求メッセージは、少なくともS-NSSAI-Aを備える要求されたNSSAIを含み得る。
【0088】
710において、AMF 205は、拒否されたネットワークスライスのインジケーションを含む、登録要求メッセージに対する応答(例えば、登録受付、登録拒否など)を送信する。例えば、応答は、ネットワークがS-NSSAI-AについてのUE 110登録要求を受け付けなかった理由を示す、S-NSSAI-Aに関連付けられた拒否理由コードを含み得る。いくつかの例を挙げると、拒否理由コードは、S-NSSAIが現在のPLMNにおいて利用可能でないこと、又はS-NSSAIが現在の登録エリアにおいて利用可能でないことを示し得る。他の例では、拒否理由コードは、ネットワークスライス割当量に達したことを示し得る。しかしながら、これらの例は、単に説明のために提供されたものであり、ネットワークがネットワークスライスを拒否した根拠は、例示的な実施形態の範囲を超えている。
【0089】
例示的な技法のうちの1つは、UE 110がPLMN_1に登録され、PLMN_1のための拒否されたNSSAIリストを有するシナリオに関する。例えば、UE 110は、シグナリングダイアグラム700の710において、PLMN_1のための拒否されたNSSAIを受信し得る。UE 110はまた、登録受付メッセージ又はCUCメッセージ中で、「ネットワークスライシングサブスクリプション変更」に設定されたネットワークスライシングサブスクリプション変更インジケーションを有するネットワークスライシングインジケーションIEを受信する。それに応じて、UE 110は、PLMN_1上でモビリティ登録を実行するようにトリガされ得る。
【0090】
ネットワーク側では、UE 110サブスクリプション情報に対する変更が検出され得る。変更は、UE 110が以前に拒否されたネットワークスライス(例えば、S-NSSAI-A)にアクセスすることを現在許可されていることを示し得る。しかしながら、従来の状況下では、UE 110は、現在のPLMN(例えば、PLMN_1)のための拒否されたNSSAIリストを削除するようにトリガされないことがある。加えて、ネットワークが、拒否されたNSSAIを削除するようにUE 110に求めることができる直接的な機構がないことがある。結果として、ネットワークスライスがネットワーク側で拒否されたNSSAIともはや見なされないので、UE 110がS-NSSAI-Aにアクセスすることが可能であるべきであっても、ネットワークスライスが拒否されたNSSAIリストから除去されていないため、UE 110は依然としてネットワークスライスにアクセスすることができない場合がある。
【0091】
例示的な実施形態は、UE 110がネットワークからサブスクリプション情報の変更のインジケーションを受信したときに、UE 110が拒否されたNSSAIを削除する(存在する場合)技法を導入する。例を提供するために、UE 110が、登録受付メッセージ又はCUCメッセージにおいて「ネットワークスライシングサブスクリプション変更」に設定されたネットワークスライシングサブスクリプション変更インジケーションを有するネットワークスライシングインジケーションIEを受信するとき、UE 110は、UE 110が記憶されたスライシング情報を有するPLMN(現在のPLMNを除く)の各々についてのネットワークスライシング情報を削除し得、UE 110はまた、任意の拒否されたNSSAI(存在する場合)を削除し得る。
【0092】
別の例示的な技法は、UE 110がPLMN_1に登録され、PLMN_1のための拒否されたNSSAIリストを有するシナリオに関する。例えば、UE 110は、シグナリングダイアグラム700の710において、PLMN_1のための拒否されたNSSAIを受信し得る。UE 110はまた、N1モードからS1モードへのRAT間(IRAT)遷移を実行し、5GMM登録状態のままである。N1モードは、5Gアクセスネットワークを介して5Gコアネットワークへのアクセスを可能にするUE110のモードであり、S1モードは、UE 110が5Gシステム(5GS)及び進化型パケットシステム(EPS)の両方に適用されるモードであることを、当業者は理解するであろう。ユーザサブスクリプションの変化により、PLMN_1のための拒否されたNSSAIリストに記憶された1つ以上のネットワークスライスは、5GSネットワークによって拒否されたNSSAIとしてもはや考慮されない。これに応じて、UE 110は、N1モードに移動するためにIRAT遷移を実行し、モビリティ登録をトリガする。
【0093】
ネットワーク側では、UE 110サブスクリプション情報に対する変更が検出され得る。変更は、UE 110が以前に拒否されたネットワークスライス(例えば、S-NSSAI-A)にアクセスすることを現在許可されていることを示し得る。従来の状況下では、UE 110は、S1モードへのIRAT遷移時にPLMN_1のための拒否されたNSSAIを削除しないことがあり、したがって、UE 110は、N1モードへのIRAT遷移時に拒否されたNSSAIを含まないことがある。結果として、UE 110は、以前に拒否されたが、現在、ネットワークによって拒否されたNSSAIから除去されているネットワークスライスへのアクセスを取得しないことがある。
【0094】
例示的な実施形態は、UE 110がN1モードからS1モードへのIRAT遷移を実行し、UE 110が別のアクセスを介して現在のPLMNに登録されないとき、現在のPLMNのための拒否されたNSSAIと、失敗又は取り消されたネットワークスライス固有認証及び認可(NSSAA)のための拒否されたNSSAIとが、UE 110によって削除されるべきである技法を導入する。別の技法では、UE 110がN1モードからS1モードへのIRAT遷移を実行するとき、アクセスタイプに対応する現在の登録エリアのための拒否されたNSSAIは、UE 110によって削除されるものとする。
【0095】
別の例示的な技法は、UE 110がPLMN_1に登録され、PLMN_1のための拒否されたNSSAIリストを有するシナリオに関する。例えば、UE 110は、シグナリングダイアグラム700の710において、PLMN_1のための拒否されたNSSAIを受信し得る。また、UE 110は、構成更新インジケーションIEの登録要求ビットが「登録要求」に設定され、他のパラメータを含まないCUCメッセージを受信する。それに応じて、UE 110は、PLMN_1上でモビリティ登録をトリガすることができる。
【0096】
ネットワーク側で許可されたNSSAIに対する変更があり得る。従来の状況下では、UE 110は、現在のPLMNのための拒否されたNSSAIを削除しないことがあり、UE 110は、許可されたNSSAIを削除することが予想され得る。しかしながら、上記のシナリオでは、UE 110は、後続の登録のために拒否されたNSSAIを使用しないことがあり、これは、ネットワーク側での許可されたNSSAIへの変更にもかかわらず、ユーザがスライスへのアクセスを有さないことをもたらし得る。
【0097】
例示的な実施形態は、UE 110が、構成更新インジケーションIEの登録要求ビットが「登録要求」に設定され、他のパラメータを含まないCUCメッセージを受信する場合、UE 110が拒否されたNSSAIを削除し得る技法を導入する。
【0098】
別の例示的な技法は、2つの異なるシナリオに関する。1つのシナリオでは、UE 110はPLMN_1に登録されており、PLMN_1のための拒否されたNSSAIリストを有する。例えば、UE 110は、シグナリングダイアグラム700の710において、PLMN_1のための拒否されたNSSAIを受信し得る。UE 110は、次いで、異なるPLMN(例えば、PLMN_2)上でモビリティ登録を実行することを試み、理由コード#62(例えば、利用可能なネットワークスライスがない)とPLMN_2のための拒否されたNSSAIリストとを有する登録拒否メッセージを受信する。UE 110は、5GMM登録状態のままである。
【0099】
上記の例示的なシナリオでは、UE 110は、新しいPLMNへの不成功の登録に続いて登録解除すると、拒否されたNSSAIを削除することが予想され得る。しかしながら、従来の状況下では、UE 110は、拒否されたNSSAIを削除しないことがあり、PLMN_1のための拒否されたNSSAIとPLMN_2のための拒否されたNSSAIとを保持し得る。
【0100】
第2のシナリオでは、UE 110は、PLMN_1に登録されており、PLMN_1について拒否されたすべてのネットワークスライスを含む拒否されたNSSAIを有する拒否理由コード#62を受信する。UE 110は、登録すべき任意の他のネットワークスライスを有さないことがあり、UE 110は、理由コード#62が現在のPLMN上で受信されたとき、N1モードを無効にし得る。これに応じて、UE 110は、S1モードへのIRAT遷移を実行する。
【0101】
上記の例示的なシナリオでは、UE 110は、理由コード#62以外の5GMM理由について、現在のPLMNにおける失敗した登録に続く登録解除時に、拒否されたNSSAIを削除することが予想される。しかしながら、上記のシナリオでは、UE 110は、拒否されたNSSAIを削除せず、PLMN_1のための拒否されたNSSAIを保持し得る。
【0102】
例示的な実施形態は、NSSAIストレージのための技法を導入し、ここで、UE 110が、理由コード#62を処理することの一部としてN1モードが無効にされない限り、現在のPLMNのための理由コード#62以外の5GMM理由(例えば、利用可能なネットワークスライスがない)のための失敗した登録に続いて5GMM登録解除状態に入るとき、UE 110は、現在のPLMNのための拒否されたNSSAIと、失敗又は取り消されたNSSAAのための拒否されたNSSAIとを削除し得る。別の技法では、UE 110が、新しいPLMNへの不成功の登録に続いて5GMM登録解除状態又は5GMM登録状態に入るとき、UE 110は、現在のPLMNのための拒否されたNSSAIと、失敗又は取り消されたNSSAAのための拒否されたNSSAIとを削除し得る。
【0103】
別の態様では、例示的な実施形態は、NSSAIマッピングに関する。同様の機能を有するNSSAIは、PLMNSにわたって異なる値を有することができる。HPLMN内の各S-NSSAIは、VPLMNオペレータのポリシー及び構成に基づいて、VPLMN内の対応するS-NSSAIにマッピングされる。UE 110は、HPLMNからVPLMNへの、又はその逆のUEモビリティ中にNSSAIマッピングを適切に考慮しないことがあることが識別されている。これは、UEとネットワークとの間の不整合を引き起こし得、それは、予測不可能な挙動(例えば、PDUセッションを解放することなど)及び不十分なユーザ経験につながり得る。
【0104】
例を提供するために、UE 110がHPLMNに登録され、S-NSSAI-Aを用いて進行中のPDUセッションを有し、対応するマッピングされたS-NSSAIを有さないシナリオを考える。UE 110は、次いで、VPLMNにローミングし、VPLMNに登録し、S-NSSAI-Bと対応するマッピングされたNSSAI S-NSSAI-Aとを備える許可されたNSSAIを受信する。従来の状況下では、UE 110は、PDUセッションに関連付けられたローカルS-NSSAIを更新しないことがあり、UE 110とネットワークとの間の不整合を引き起こす。
【0105】
別の例を提供するために、UE 110がVPLMNに登録され、S-NSSAI-Bと、S-NSSAI-Aとして対応するマッピングされたS-NSSAIと、を有する進行中のPDUセッションを有するシナリオを考える。次いで、UE 110は、HPLMNに戻り、HPLMNに登録し、S-NSSAI-Aを有し、対応するマッピングされたS-NSSAIを有さない許可されたNSSAIを受信する。従来の状況下では、UE 110は、PDUセッションに関連付けられたローカルS-NSSAIを更新しないことがあり、UE 110とネットワークとの間の不整合を引き起こす。
【0106】
以下でより詳細に説明するように、例示的な実施形態は、UEが異なるPLMNにわたるNSSAIマッピングを管理する方法を改善するように構成された技法を導入する。UE 110におけるアクティブPDUセッションの場合、許可されたNSSAIが、PDUセッションのHPLMN S-NSSAIに一致するHPLMN S-NSSAI(例えば、利用可能な場合、マッピングされたS-NSSAI)を含む場合、UE 110は、PDUセッションに関連するS-NSSAIを、許可されたNSSAIにおいて受信された対応するS-NSSAIに、ローカルに更新するものとする。許可されたNSSAIが、PDUセッションのHPLMN S-NSSAIに一致するHPLMN S-NSSAI(例えば、利用可能な場合、マッピングされたS-NSSAI)を含まない場合、UE 110は、もしあれば緊急PDUセッションを除き、そして、もしあればスタンドアロン非公衆網(SNPN)においてオンボーディングサービスのためにUE 110が登録されたときに確立されたPDUセッションを除き、PDUセッションのローカル解放を実行し得る。
【0107】
いくつかの実施形態では、AMF 205はまた、新しい許可されたNSSAIに基づいて、どのPDUセッションがもはやサポートされ得ないかを判定してもよく、それは、どのPDUセッションがネットワーク側でローカルに解放されるかをPDUセッションステータスIEにおいて示すか、又は5Gセッション管理シグナリングを介して解放を開始するようにSMF 210をトリガするかのいずれかである。いくつかの例示的な実施形態では、ネットワークスライス(例えば、S-NSSAI)が同じAMFの下でもはや利用可能でない場合、AMFは、関連するS-NSSAIに対応するどのPDUセッションIDが解放されるべきかをSMFに示し、SMFはPDUセッションを解放する。他の例示的な実施形態では、ネットワークスライス(例えば、S-NSSAI)が、(例えば、登録エリア変更に起因して)AMFの変更時にもはや利用可能でない場合、新しいAMFは、関連するS-NSSAIに対応するPDUセッションが解放されるべきであることを古いAMFに示す。古いAMFは、示されたPDUセッションを解放するように対応するSMFに通知する。次いで、新しいAMFは、それに応じてPDUセッションステータスを修正する。PDUセッションコンテキストは、登録受付メッセージにおいてPDUセッションステータスを受信した後に、UEにおいてローカルに解放される。
【0108】
別の態様では、例示的な実施形態は、等価PLMN(EPLMN)のために許可されたNSSAIを管理するUEに関する。UEは、許可されたNSSAIを管理するとき、異なるPLMNに属するTAIを適切に考慮しないことが識別されている。例を提供するために、UE 110がHPLMNに登録されており、許可されたNSSAIと、HPLMNに属するTAIを含むTAIリストとを有するシナリオを考える。次いで、UE 110は、EPLMNである異なるPLMNに属するTAIを含む更新されたTAIリストを含むCUCメッセージを受信し、ここで、新しい許可されたNSSAIがある。従来の状況下では、UE 110は、それらのEPLMNに関連付けられた許可されたNSSAIリストを更新しないことがある。
【0109】
例示的な実施形態は、UEがEPLMNに対して許可されたNSSAIを管理する方法を改善するように構成された技法を導入する。UE 110がCUCメッセージ中で新しいTAIリストを受信した場合、UE 110は、新しいTAIリストを有効と見なし、古いTAIリストを無効と見なし得る。そうでない場合、UE 110は、古いTAIリストを値と見なすことができる。新しいTAIリストが、EPLMNである異なるPLMNに属するTAIを含む場合、そしてUE 110が、許可されたローカルに記憶されたNSSAIを含む場合、UE 110は、EPLMNの各々に関連付けられた許可されたNSSAIの各々において許可されたNSSAIを記憶し得る。したがって、記憶された許可されたNSSAIを含むUE 110が、異なるPLMNを有する更新されたTAIリストを含む登録エリアをもつCUCメッセージを受信した場合、UE 110は、PLMNの各々に関連する許可されたNSSAIリストの各々において許可されたNSSAIを記憶し得る。
【0110】
実施例
第1の例では、方法は、ユーザ機器(UE)から、シングルネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)を含む要求されたネットワークスライス選択支援情報(NSSAI)を含む登録要求メッセージを受信することと、UEがS-NSSAIに登録されることを許可されるかどうかを判定することと、UEがS-NSSAIに登録されることを許可されるかどうかを判定することに基づいて、登録要求メッセージへの応答をUEに送信することと、を含む。
【0111】
第2の例では、第1の例の方法は、UEがS-NSSAIに登録されることが許可されるとき、UEをS-NSSAIに登録することを更に含み、応答は、S-NSSAIが許可されたNSSAIであることを示す登録受付メッセージを含む。
【0112】
第3の例では、第1の例の方法であり、応答は、UEがS-NSSAIに登録されることを許可されないときの拒否に対する理由コードを示す登録拒否メッセージを含む。
【0113】
第4の例では、ネットワーク機能は、第1から第3の例の方法のいずれかを実行するように構成される。
【0114】
第5の例では、1つ以上のプロセッサが、第1から第3の例の方法のいずれかを実行するように構成される。
【0115】
第6の例では、方法は、ユーザ機器(UE)のために、1つ以上のシングルネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)を備える許可されたネットワークスライス選択支援情報(NSSAI)を記憶することと、S-NSSAIのうちの少なくとも1つがもはや許可されたNSSAIではないと判定することと、少なくとも1つのS-NSSAIのためにアクティブなアクティブプロトコルデータユニット(PDU)セッションがあると判定することと、を含む。
【0116】
第7の例では、第6の例の方法は、PDUセッションが解放されるべきであることをネットワークのセッション管理機能(SMF)に示すことを更に含む。
【0117】
第8の例では、第6の例の方法は、PDUセッションが解放されるべきであることをUEに示すことを更に含む。
【0118】
第9の例では、第6の例の方法において、示すことは、PDUセッションステータス情報要素を含む登録受付メッセージを含む。
【0119】
第10の例では、第6の例の方法において、ネットワーク機能は、UEが現在登録されている第1のアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)であり、方法は、UEが以前に登録されていた第2のAMFに、PDUセッションが解放されることを示すことを更に含む。
【0120】
第11の例では、ネットワーク機能は、第6から第10の例の方法のいずれかを実行するように構成される。
【0121】
第12の例では、1つ以上のプロセッサは、第6から第10の例の方法のいずれかを実行するように構成される。
【0122】
第13の例では、ユーザ機器(UE)によって実行されることは、シングルネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)が許可されたNSSAIではなく構成されたNSSAIであることを識別することと、1つ以上のトリガ条件に基づいてモビリティ登録更新手順を開始することと、登録要求メッセージであって、登録要求メッセージはS-NSSAIを備える要求されたNSSAIを含む、登録要求メッセージをネットワークに送信することと、登録要求メッセージに対する応答であって、応答は、S-NSSAIが許可されたNSSAIであることを示す、応答を受信することと、S-NSSAI上でパケットデータユニット(PDU)セッションを確立することと、を含む。
【0123】
第14の例では、第13の例の方法は、識別することより前に、S-NSSAIを含むアプリケーションプロセッサから要求されたNSSAIリストを受信することを更に含み、要求されたNSSAIリストは、新しいアプリケーション、アクティブ化された特徴、又は上位レイヤ要求に基づいて受信される。
【0124】
第15の例では、第14の例の方法であり、1つ以上のトリガ条件は、要求されたNSSAIリストが、構成されたNSSAIであり、許可されていないNSSAIであるネットワークスライスを含むことを検出することを含む。
【0125】
第16の例では、第14の例の方法であり、1つ以上のトリガ条件は、非アクセス層(NAS)レイヤにおいてネットワークから受信された許可されたNSSAIが、NASレイヤにおいてアプリケーションプロセッサから受信された要求されたNSSAIリストの一部ではないネットワークスライスを含まないことを検出することを含む。
【0126】
第17の例では、第13の例の方法は、識別することより前に、構成更新コマンド(CUC)又は登録受付メッセージにおいてネットワークから新しい構成されたNSSAIリストを受信することを更に含み、新しい構成されたNSSAIはS-NSSAIである。
【0127】
第18の例では、第17の例の方法であり、1つ以上のトリガ条件は、更新された構成されたNSSAIリストが上位レイヤによって以前に要求されたネットワークスライスを含むことを検出することを含む。
【0128】
第19の例では、第17の例の方法であり、1つ以上のトリガ条件は、許可されたNSSAIが、ネットワークから受信された新しい構成されたNSSAIリストの一部であり、上位レイヤによって以前に要求されたネットワークスライスを含まないことを検出することを含む。
【0129】
第20の例では、第13の例の方法であり、1つ以上のトリガ条件は、公衆陸上モバイルネットワーク(PLMN)のための記憶された許可されたNSSAIリストが、PLMNのための許可されたNSSAIの所定の最大数よりも少ないネットワークスライスの数を含むことを検出することを含む。
【0130】
第21の例では、第13の例の方法であって、1つ以上のトリガ条件は、UE第5世代モビリティ管理(5GMM)アイドル動作モードを含む。
【0131】
第22の例では、第13の例の方法は、i)構成更新コマンド(CUC)が新しい構成されたNSSAIを含み、ii)パケットデータユニット(PDU)セッションのためのユーザプレーンリソースがセットアップされておらず、iii)緊急PDUセッションが確立されておらず、iv)CUCが、構成更新インジケーション情報要素(IE)の登録要求ビットにおいて真に設定された登録要求ビットを含まない場合、N1非アクセス層(NSA)シグナリング接続の解放をトリガするように構成されたタイマを開始することを更に含む。
【0132】
第23の例では、第22の例の方法であって、1つ以上のトリガ条件は、タイマの満了を含む。
【0133】
第24の例では、プロセッサは、第13から第23の例の方法のいずれかを実行するように構成される。
【0134】
第25の例では、ユーザ機器は、第13から第23の例の方法のいずれかを実行するように構成される。
【0135】
上記の例示的な実施形態は、任意の好適なハードウェア構成若しくはソフトウェア構成又はこれらの組み合わせにおいて実装されてもよいことが、当業者には理解されるであろう。例示的な実施形態を実行するための例示的なハードウェアプラットフォームは、例えば、互換性のあるオペレーティングシステムを有するIntel x86ベースプラットフォーム、Windows OS、Macプラットフォーム及びMAC OSや、iOS、Android等のオペレーティングシステムを有するモバイルデバイスを含んでもよい。上記の方法の例示的な実施形態は、コンパイルされると、プロセッサ又はマイクロプロセッサにおいて実行され得る、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコード行を含むプログラムとして具現化されてもよい。
【0136】
本願は、それぞれが様々な組み合わせにおいて異なる特徴を有する様々な実施形態を説明しているが、1つの実施形態の特徴のうちのいずれも、具体的に否認されていない方法で、又は開示された実施形態のデバイスの動作若しくは記載された機能と機能的若しくは論理的に矛盾しない方法で、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよいことが、当業者には理解されるであろう。
【0137】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えると一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されている。特に、個人特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理され取り扱われるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
【0138】
様々な修正形態が、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく本開示においてなされてもよいことが当業者には明らかであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均など物の範囲内で、本開示の修正形態及び変形形態を網羅することが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7