(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】フープ内のエンドエフェクタの位置判定装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
H01L21/68 A
(21)【出願番号】P 2023081479
(22)【出願日】2023-05-17
【審査請求日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】10-2023-0022014
(32)【優先日】2023-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】523183677
【氏名又は名称】イ キュオク
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イ キュオク
(72)【発明者】
【氏名】キム ジンヨン
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-189768(JP,A)
【文献】特開2014-143388(JP,A)
【文献】特開2021-129024(JP,A)
【文献】特開2019-153720(JP,A)
【文献】特開2018-037559(JP,A)
【文献】特開2017-212322(JP,A)
【文献】国際公開第2010/119846(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部サーバ(20)と
、
基板処理が行われ、前記外部サーバ(20)に統合管理データを伝送する基板処理装置(10)と
、を含み、
前記外部サーバ(20)は、前記基板処理装置(10)から前記統合管理データを受信して基板処理工程状況を把握し、前記基板処理装置(10)を管理し、
前記基板処理装置(10)は、
複数の基板が収容されるフープ(500、500a、500b)と
、
前記フープ(500、500a、500b)が着脱可能に結合されるロードポート(100、100a、100b)と
、
前記基板に対する
処理が行われる工程チャンバー(400)と
、
前記工程チャンバー(400)と前記ロードポート(100、100a、100b)との間に備えられ、前記フープ(500、500a、500b)に収容された
前記基板を前記工程チャンバー(400)にゲットし、または前記工程チャンバー(400)で
処理が完了した
前記基板を前記フープ(500、500a、500b)にプットするエンドエフェクタ(213)が備えられたEFEM(200)と
、
前記フープ(500、500a、500b)が前記ロードポート(100、100a、100b)に安着されると、前記エンドエフェクタ(213)が前記フープ(500、500a、500b)に進入または後退する時、前記エンドエフェクタ(213)の移動経路データを前記外部サーバ(20)に伝送する制御部(600)と
、を含
み、
前記フープ(500、500a、500b)は、
前記エンドエフェクタ(213)が進入及び後退する入口(530)が形成されたハウジング(510)と、
前記ハウジング(510)の両側において、高さ方向に一定間隔で形成され、前記複数の基板が順次に積載される基板据置きレール(520)と、
前記入口(530)の上下に備えられ、前記エンドエフェクタ(213)の水平方向移動経路を感知するT軸センサ(540、540a)と、
前記入口(530)の内底に備えられ、前記入口(530)を介して移動される前記エンドエフェクタ(213)の垂直方向移動高さを感知するZ軸センサ(550)と、
前記ハウジング(510)の下部に備えられ、前記ロードポート(100、100a、100b)と電気的に結合されるロードポート装着板(560)と、
前記基板据置きレール(520)の最下位に据置きされ、上面に前記ロードポート(100、100a、100b)との高さを感知する複数の高さセンサ(590、590a、590b)が備えられたセンサ支持板(595)と、
前記センサ支持板(595)の板面に備えられ、前記ハウジング(510)が水平であるかどうかを判断する水平センサ(580)と、
前記ハウジング(510)の内部に備えられて、前記T軸センサ(540、540a)と前記Z軸センサ(550)の感知値と、前記水平センサ(580)で感知した角度値と、前記複数の高さセンサ(590、590a、590b)で感知した高さ値とを前記制御部(600)に伝送する無線通信部(570)と、を含み、
前記制御部(600)は、前記T軸センサ(540、540a)と前記Z軸センサ(550)の前記感知値を基に前記移動経路データを生成し、生成した前記移動経路データを正常経路と比較して、前記エンドエフェクタ(213)が前記正常経路で前記基板をゲットまたはプットするのかを判断し、
前記制御部(600)は、前記水平センサ(580)の前記角度値、及び、前記複数の高さセンサ(590、590a、590b)の前記高さ値を基に、前記フープ(500、500a、500b)の水平方向及び垂直方向のずれを感知する、ことを特徴とするフープ内の
エンドエフェクタの位置判定装置。
【請求項2】
前記ロードポート(100、100a、100b)は、前記ロードポート装着板(560)が積載されるアダプタ(110)と
、
前記アダプタ(110)に上部に突出して備えられ、前記フープ(500、500a、500b)が結合される時、前記ロードポート装着板(560)の装着位置を固定する複数の位置固定ピン(111)と
、を含み、
前記ロードポート装着板(560)には、前記複数の位置固定ピン(111)の一側に貫通形成された複数の下部貫通孔(561)が備えられ、
前記ハウジング(510)の底面には、前記下部貫通孔(561)に対応する位置に貫通形成された複数の上部貫通孔(511a)が備えられ、
前記センサ支持板(595)の板面には、前記上部貫通孔(511a)に対応する位置に貫通形成された複数の高さ感知孔(596)が貫通形成され、
前記複数の高さセンサ(590、590a、590b)は、センサ固定ブラケット(597)によって前記高さ感知孔(596)の上部に一定の高さで離隔されて位置し、前記高さ感知孔(596)、前記上部貫通孔(511a)及び前記下部貫通孔(561)を介してアダプタ(110)との高さ値を感知することを特徴とする請求項
1に記載のフープ内の
エンドエフェクタの位置判定装置。
【請求項3】
前記水平センサ(580)は、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の前記角度値を感知することを特徴とする請求項
2に記載のフープ内の
エンドエフェクタの位置判定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、OHT(Over-Head Transport)で移動可能なフープ(FOUP)内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造工程において、歩留まりや品質の向上のために清浄なクリーンルーム内でウェハの処理が行われている。しかし、素子の高集積化や回路の微細化、ウェハの大型化が進むにつれ、クリーンルームの全体を清浄な状態に維持することは技術的かつ費用的に困難になった。
【0003】
このような問題を解決するために、最近ではウェハ周囲の空間に対してのみ清浄度の管理をするようになった。具体的には、フープ(FOUP、Front-Opening Unified Pod)と呼ばれる密閉式の保存ポッドの内部にウェハが保存される。ウェハの加工を行う工程装備とフープとの間におけるウェハの伝達のためには、EFEM(Equipment Front End Module)と呼ばれる装置が利用されている。
【0004】
移動されたフープは、各工程装備のEFEM(Equipment Front End Module)上に置かれるようになり、EFEMは、フープのカバーを開放して基板が外部に露出されるようにする。そして、EFEMの大気圧移送ロボットのエンドエフェクタがフープ内部に積載された複数の基板のうち一つの基板をゲット(get)して工程装備内部のプロセッシングチャンバーに移送し、工程が完了した基板をフープ内部にプット(put)する。
【0005】
ところが、フープがEFEMに装着される時、定位置に水平に装着されず、定位置でずれるように装着される場合がある。すなわち、水平方向または垂直方向に対して斜めに装着される場合がある。
【0006】
このようにフープがEFEMにずれるように装着されれば、エンドエフェクタがフープ内部に進入してゲット動作またはプット動作を行う時、基板が基板据置きレールに擦れて損傷することが発生する恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、上述した問題を解決するためになされたもので、ロードポートに装着されるフープの水平方向及び垂直方向のずれの有無を感知して定位置に装着されたかを判断できるフープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、感知されたエンドエフェクタの移動経路を通じてゲット動作とプット動作が正確に遂行されるかを判断できるフープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した本発明の目的は、フープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置によって達成できる。本発明のフープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置は、外部サーバ20と;基板処理が進行され、前記外部サーバ20に統合管理データを伝送する基板処理装置10と;を含む。
【0011】
ここで、前記基板処理装置10は、複数の基板が収容されるフープ500、500a、500bと;前記フープ500、500a、500bが着脱可能に結合されるロードポート100、100a、100bと;基板に対する工程が行われる工程チャンバー400と;前記工程チャンバー400と前記ロードポート100、100a、100bとの間に設けられ、前記フープ500、500a、500bに収容された基板を前記工程チャンバー400にゲットし、または前記工程チャンバー400で工程が完了した基板を前記フープ500、500a、500bにプットするエンドエフェクタ213が備えられたEFEM200と;を含む。
【0012】
また、前記フープ500、500a、500bが前記ロードポート100、100a、100bに安着されれば、前記エンドエフェクタ213が前記フープ500、500a、500bに進入または後退する時、前記エンドエフェクタ213の移動経路データを前記外部サーバ20に伝送する制御部600を含むことができる。
【0013】
また、前記フープ500、500a、500bは、前記エンドエフェクタ213が進入及び後退する入口530が形成されたハウジング510と;前記ハウジング510の両側に高さ方向に一定間隔で形成され、複数の基板が順次に積載される基板据置きレール520と;前記入口530の上下に備えられ、前記エンドエフェクタ213の水平方向移動経路を感知するT軸センサ540、540aと;前記入口530の内底に備えられ、前記入口530を介して移動されるエンドエフェクタ213の垂直方向移動高さを感知するZ軸センサ550と;前記ハウジング510の下部に備えられ、前記ロードポート100、100a、100bと電気的に結合されるロードポート装着板560と;を含むことができる。
【0014】
そして、前記基板据置きレール520の最下位に据置きされ、上面に前記ロードポート100、100a、100bとの高さを感知する複数の高さセンサ590、590a、590bが備えられたセンサ支持板595と;前記ロードポート装着板560の板面に備えられ、前記ハウジング510が水平かどうかを判断する水平センサ580と;前記ハウジング510の内部に備えられ、前記T軸センサ540、540aと前記Z軸センサ550の感知値と、前記水平センサ580で感知した角度値と、前記複数の高さセンサ590、590a、590bで感知した高さ値とを前記制御部600に伝送する無線通信部570と;を含む方が好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るフープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置は、フープ内部にロードポートのアダプタとの高さを感知する複数の高さセンサと水平センサとを備え、フープがEFEMに装着される時、ずれることなく定位置に装着されるかを判断することができる。これにより、ずれが感知されたフープへの電源供給を遮断し、エンドエフェクタによる基板の移送を遮断して基板の損傷を未然に防止できる長所がある。
【0016】
また、本発明に係るデータ統合管理システムは、フープ内部にエンドエフェクタの移動経路を感知する感知手段を備え、施工及びメンテナンスがより便利な長所がある。また、感知手段の施工及びメンテナンスの時にも基板処理工程を中止しなくても良い長所がある。
【0017】
また、エンドエフェクタの正常移動可否、シフト、反り、移動高さなどを感知してエンドエフェクタが正常にゲット動作またはプット動作を遂行するかを判断することができる。
【0018】
また、制御部がフープ内部の感知手段と通信してエンドエフェクタの移動経路データを受信し、装備内部に備えられた多様なセンサ部と通信して現在装備運行データを受信する。そして、このように受信された移動経路データと装備運行データとを統合した統合管理データを外部サーバに一括伝送して外部サーバが基板処理装置の現在状況を迅速かつ正確に判断することができる。
【0019】
また、ゲット動作とプット動作について正常状態と差がある場合、制御部が外部サーバに異常信号を共に伝送してエンドエフェクタの非正常移動時に管理者が早く対処できる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係るフープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置の構成を示す概略図である。
【
図2】本発明に係るフープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【
図3】本発明に係るフープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置の基板処理装置の構成を示す斜視図である。
【
図4】本発明に係る基板処理装置の平面構成を示す平面図である。
【
図5】本発明に係るフープの構成を示す斜視図である。
【
図6】本発明に係るフープとアダプタの構成を分解して示す分解斜視図である。
【
図7】本発明に係るフープの移動経路感知手段を示す例示図である。
【
図8】本発明に係るフープのT軸センサのエンドエフェクタ移動経路感知過程を示す例示図である。
【
図9】本発明に係るフープのT軸センサのエンドエフェクタ移動経路感知過程を示す例示図である。
【
図10】本発明に係る高さセンサの高さ感知過程を示す断面例示図である。
【
図11】本発明に係る水平センサと高さセンサの感知結果の一例を示す例示図である。
【
図12】本発明に係るエンドエフェクタのゲット動作を示す例示図である。
【
図13】本発明に係るエンドエフェクタのプット動作を示す例示図である。
【
図14】本発明に係るフープのZ軸センサのゲット動作とプット動作時の感知値を示す例示図である。
【
図15】本発明に係る外部サーバに送信する統合管理データの一例を示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、本発明の好ましい実施形態及び添付する図面を参照して本発明を詳細に説明するが、図面の同一の参照符号は同一の構成要素を指すことを前提に説明するものとする。
【0022】
発明の詳細な説明または特許請求の範囲におけるいずれかの構成要素が他の構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対される記載がない限り、当該構成要素だけで構成されるものに限定されて解釈されず、他の構成要素をさらに含むことができると理解されなければならない。
【0023】
図1は、本発明に係るフープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置1の構成を概略的に示す概略図であり、
図2は、フープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置1の内部構成を概略的に示すブロック図であり、
図3は、基板処理装置10の構成を示す斜視図であり、
図4は、基板処理装置10の平面構成を概略的に示す平面図である。
【0024】
図1と
図2に示すように、フープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置1は、基板に対する工程処理が進行される基板処理装置10と外部サーバ20との間で統合管理データが伝送され、基板処理装置10内部の現在の動作状況が外部サーバ20に正確かつ迅速に伝達されるようにする。
【0025】
図1と
図2には1つの基板処理装置10と外部サーバ20が連結されたことだけが示されているが、基板に対する互いに異なる工程が進行される複数の基板処理装置10が外部サーバ20に通信網で連結され、それぞれ統合管理データを伝送して外部サーバ20で現在の基板処理工程状況に対して早く把握できるように具現される。
【0026】
基板処理装置10は、基板に対する多様な工程が進行される。基板処理装置10は、基板(W)に対する工程処理が行われる工程チャンバー400と、工程チャンバー400を支持するステージ300と、ステージ300の前端に結合され、内部に基板(W)をステージ300にゲット(get)またはプット(put)させるエンドエフェクタ213が備えられたEFEM200と、EFEM200に結合されるロードポート100、100a、100bと、内部に基板(W)が積載されロードポート100、100a、100bに着脱可能に安着されるフープ500、500a、500bと、これらを制御して各構成から受信されたデータを統合して統合管理データを生成し、外部サーバ20に統合管理データを伝送する制御部600とを含む。
【0027】
工程チャンバー400とステージ300は真空圧状態で動作し、ロードポート100、100a、100bとEFEM200は大気圧状態で動作する。ステージ300のバッファリングチャンバー310は、真空圧と大気圧が交互に形成される。
【0028】
本発明に係る基板処理装置10は、ロードポート100、100a、100bにフープ500、500a、500bが装着される時、ずれることなく定位置に水平に装着されるかを判断してフープ500、500a、500bがずれるように装着されて発生する基板の損傷を防止することができる。
【0029】
また、基板処理装置10は着脱可能に結合されるフープ500、500a、500b内部にエンドエフェクタ213の移動経路を感知する感知手段が備えられ、基板(W)のゲット(get)またはプット(put)過程でエンドエフェクタ213の誤った移動を早く判断して基板(W)の損傷が防止できるようにする。
【0030】
また、フープ500、500a、500bに備えられた感知手段によってエンドエフェクタ213のゲット(get)またはプット(put)動作がまともに遂行されるかを制御部600で判断することができる。
【0031】
また、基板処理装置10の内部に備えられた多様な装備感知センサから受信される装備運行データを、感知手段によって感知されたエンドエフェクタ213の移動経路データと共に外部サーバ20に統合管理データの形態で伝送して外部サーバ20で基板処理装置10に対する管理を一括的かつ迅速に遂行させる。
【0032】
図3と
図4に示すように、ロードポート100、100a、100bはEFEM200の先端に結合され、フープ500、500a、500bを支持する。ロードポート100、100a、100bは複数に備えられ、それぞれの上面にフープ500、500a、500bが据置きされる。それぞれのロードポート100、100a、100b上面には、フープ500、500a、500bと電気的に結合されるアダプタ110が備えられる。
【0033】
アダプタ110の上面には、それぞれのフープ500、500a、500bの下部に備えられたロードポート装着板560が積載される。
【0034】
アダプタ110には図面に示されていないが、RFID(未図示)が備えられる。 RFID(未図示)は、アダプタ110に装着されたフープ500、500a、500bを認識し、外部サーバ20に該当フープの情報を伝送する。
【0035】
アダプタ110の上面には、
図6に示すように、フープ500、500a、500b下部のロードポート装着板560の装着位置を決定する複数の位置固定ピン111が突出するように備えられる。位置固定ピン111は、アダプタ110の上面に一定の高さで突出するように備えられる。
【0036】
位置固定ピン111は、アダプタ110の表面に三角形形態で3個が備えられるか、四角形形態で4個が備えられることもできる。場合によっては5個以上備えることができる。
【0037】
位置固定ピン111は、すべて同じ高さで備えられ、
図10に示すようにロードポート装着板560の下部を接触支持する。ロードポート装着板560は、複数の位置固定ピン111の上端に据置きされ、アダプタ110と一定間隔離隔された状態で位置が固定される。
【0038】
位置固定ピン111には、図面に示されていないが、接触センサが備えられてロードポート装着板560の接触有無を感知して制御部600に伝送する。
【0039】
EFEM200は、ロードポート100、100a、100bに据置きされたフープ500、500a、500bと、ステージ300のバッファリングチャンバー310との間で基板(W)を移送する。EFEM200には、基板(W)を移送する大気圧移送ロボット210と、大気圧移送ロボット210を駆動する移送ロボット駆動部220とが備えられる。
【0040】
大気圧移送ロボット210は、フープ500、500a、500b内部の未処理基板をゲットしてバッファリングチャンバー310にローディングし、工程チャンバー400で処理が完了した処理基板をアンローディングしてフープ500、500a、500bにプットする。大気圧移送ロボット210は、回転アーム211と、回転アーム211の端部に備えられて基板(W)を移送するエンドエフェクタ213とを含む。
【0041】
移送ロボット駆動部220は、装備の設置当時に設定されたティーチング値によってエンドエフェクタ213が基板を順次にゲットまたはプットするように大気圧移送ロボット210を駆動する。
【0042】
移送ロボット駆動部220は、回転アーム211とエンドエフェクタ213を回転させる複数のスピンドル221、223を含む。
【0043】
図4に示すように、スピンドル221、223の回転方向によってエンドエフェクタ213は、回転アーム211から折れたり広げたりして、フープ入口240を介してフープ500、500a、500b内部に挿入され、またはバッファリングチャンバー入口230を介してバッファリングチャンバー310に挿入されることができる。
【0044】
エンドエフェクタ213は、上面に基板(W)が積載される。エンドエフェクタ213は多様な形態で形成され、上面に基板が積載される。エンドエフェクタ213の後方には、一定の長さを有するバー型のエンドエフェクタアーム213aが備えられる。
【0045】
ステージ300は、複数の工程チャンバー400を支持し、EFEM200と連結されたバッファリングチャンバー310と搬送ロボット320が備えられる。ステージ300は多角形で形成され、多角形の各辺に複数の工程チャンバー400と一対のバッファリングチャンバー310とが備えられる。
【0046】
一対のバッファリングチャンバー310には、エンドエフェクタ213によって移送された未処理基板と処理基板とがそれぞれ積載される。搬送ロボット320は、バッファリングチャンバー310に積載された未処理基板を工程チャンバー400にローディングし、または工程チャンバー400で処理が完了した処理基板をバッファリングチャンバー310にアンローディングする。
【0047】
工程チャンバー400は、基板に対する処理工程が行われる。工程チャンバー400は、基板が積載されるサセプタ420が備えられる。工程チャンバー400は、多様な基板処理作動を遂行するように構成することができる。例えば、フォトレジストを除去するアッシング(ashing)チャンバーであり、絶縁膜を蒸着させるように構成されたCVD(Chemical Vapor DepoSition)チャンバーであり、インターコネクト構造を形成するために絶縁膜にアパーチャー(aperture)や開口をエッチするように構成されたエッチチャンバーでありうる。または、障壁(barrier)膜を蒸着させるように構成されたPVDチャンバーであり、金属膜を蒸着させるように構成されたPVDチャンバーでありうる。
【0048】
ここで、
図4に示すように、バッファリングチャンバー310とステージ300及び工程チャンバー400には、装備の現在の運行状況を感知できるセンサ部620が備えられる。センサ部620は、バッファリングチャンバー310とステージ300及び工程チャンバー400内部の圧力、温度、プラズマガス濃度、基板処理個数などを感知する複数の圧力センサ621、623、625、温度センサ627、濃度センサ629などでありうる。このほかにも装備の現在の作動状況を感知する多様なセンサを備えることができる。センサ部620は、感知した装備状況を制御部600にリアルタイムで伝送する。
【0049】
フープ500、500a、500bは、内部に複数の基板を収容して互いに異なる基板処理装置の間に着脱可能に結合され、基板が互いに異なる工程を順次に受けるようにする。それぞれのフープ500、500a、500bは、
図1に示すように、ロードポート100、100a、100bの上面に据置きされる。
【0050】
本発明のフープ500、500a、500bは、内部にエンドエフェクタ213の進入と後退時に移動経路を感知する感知手段を内蔵する。そして、フープ500、500a、500bは、内部に内蔵されたバッテリ(未図示)の電源を用いて制御部600で感知したエンドエフェクタ213の移動経路データを伝送する。
【0051】
ここで、本発明の基板処理装置10は、エンドエフェクタ213の移動経路を感知する感知手段がフープ500、500a、500b内部に内蔵されるので、従来のステージのフープ入口に設けられていたものと比較すると、施工やメンテナンスが容易という長所がある。また、フープ500、500a、500bは、分離が可能であるので感知手段の施工やメンテナンス時にも基板処理装置を中断しなくても良い長所がある。
【0052】
図5は、フープ500、500a、500bの構成を示す斜視図であり、
図6は、フープ500、500a、500bの構成を分解して示す分解斜視図であり、
図7は、フープ500、500a、500bでエンドエフェクタ213の移動経路を感知する感知過程を示す例示図である。
【0053】
フープ500、500a、500bは、筐体形態のハウジング510と、ハウジング510の両側の内壁面に高さ方向に沿って一定間隔で形成され基板(W)を据置きする基板据置きレール520と、EFEM200のフープ入口240に対応して配置される入口530と、入口530に備えられてエンドエフェクタ213の水平方向(T軸)移動経路を感知するT軸センサ540、540aと、入口530の内底面に備えられ、エンドエフェクタ213の垂直方向(Z軸)移動高さを感知するZ軸センサ550と、ハウジング510の下部に備えられ、ロードポート100、100a、100bのアダプタ110と電気的に結合されるロードポート装着板560と、フープ500、500a、500bの内部に備えられ、T軸センサ540、540aとZ軸センサ550で感知したエンドエフェクタ213の移動データを制御部600に伝送する無線通信部570とを含む。
【0054】
また、フープ500、500a、500bは、フープ500、500a、500bの水平の有無を感知する水平センサ580と、ハウジング510の底面511に備えられてハウジング510とアダプタ110との間の高さを感知する複数の高さセンサ590、590a、590bとを含む。
【0055】
フープ500、500a、500bは、それぞれのロードポート100、100a、100bに据置きされると、ハウジング510底面のロードポート装着板560がロードポート100、100a、100bのアダプタ110の位置固定ピン111と接触する。各ロードポート100、100a、100bは、外部サーバ20から割り当てられたロードポート番号を有する。
【0056】
これに対し無線通信部570が制御部600に移動データを伝送すれば、該当ロードポート番号が共に伝送されて制御部600と外部サーバ20がデータを伝送したロードポート100、100a、100bの位置を識別することができる。
【0057】
基板据置きレール520は、両壁面に高さ方向に複数個が備えられ、内部に複数の基板が互いに離隔して配置される。
【0058】
入口530には図面に示されていないが、キャップ(未図示)が結合される。フープ500、500a、500bがロードポート100、100a、100bに接続されると、キャップ(未図示)は開放され、入口530がフープ入口240と連通され、エンドエフェクタ213が進入または後退できるようになる。
【0059】
エンドエフェクタ213は、外部サーバ20を介して入力されたティーチング情報に従って移動される。T軸センサ540、540aとZ軸センサ550はエンドエフェクタ213がティーチング情報に合うように定位置に基板を移送するのかエンドエフェクタ213の移動経路を感知して制御部600に伝送する。
【0060】
T軸センサ540、540aは、入口530に備えられ、フープ500、500a、500b内部に進入し、またはフープ500、500a、500b外部に後退するエンドエフェクタ213の水平方向移動経路を感知する。T軸センサ540、540aは、エンドエフェクタ213が定位置に水平に移動されるかを感知する。より詳しくはT軸センサ540、540aは、エンドエフェクタ213が定位置からシフトされて移動されるか、またはずれて移動されるかを感知する。
【0061】
T軸センサ540、540aは、光源を照射して情報を獲得する光センサとして具現される。T軸センサ540、540aは、入口530が底に備えられて光を照射する発光センサ540と、入口530の上部に発光センサ540と対応する位置に備えられて光を受信する受光センサ540aとで備えられる。
【0062】
発光センサ540は、出力された光源が基板(W)の上面に形成されたパターンを損傷させることができるため、基板(W)の背面に光源が照射されるように入口530の底に備えられる。受光センサ540aは、発光センサ540から出力された光を受光し、受光された光の光量によって可変された出力値を電気信号として出力して制御部600に伝送する。受光センサ540aは、フォトダイオード、PDSなどで備えられる。
【0063】
T軸センサ540、540aとして光センサを使用する理由は、他の種類のセンサに比べて周辺のノイズから相対的に自由で、測定誤差が少ないため、正確な結果値を得ることができるからである。また、他の種類のセンサに比べて小型であるため、内部空間が狭い検査用のフープ500、500a、500b内部への装着が容易である。
【0064】
T軸センサ540、540aが獲得する情報は、エンドエフェクタ213の存在有無、移動位置、ずれの程度、シフト有無のうち少なくともいずれかであることができる。「存在有無」とは、受光センサ540aが基板またはエンドエフェクタ213の干渉なしに光源を100%受け入れた場合、光源が通る経路上に基板またはエンドエフェクタ213が存在しないと判断し、受光センサ540aが基板またはエンドエフェクタ213の干渉により光源の少なくとも一部を受け入れることができなかった場合、光源が通った経路上に基板またはエンドエフェクタ213が存在すると判断できることを意味する。
【0065】
「移動位置」と「ずれの程度及びシフト有無」は、発光センサ540から光源が照射された時間及び受光センサ540aで光源が受信された面積を通じてエンドエフェクタ213の移動位置を確認することができる。
【0066】
ここで、T軸センサ540、540aは、
図7に示すように入口530に進入するエンドエフェクタ213と、エンドエフェクタアーム213a全体に対する位置情報を制御部600に伝送する。制御部600は、受光センサ540aから受信されたT軸位置情報のうち、エンドエフェクタアーム213aの長さ(d)に該当する領域だけをフィルタリングして移動経路データとして生成する。
【0067】
これは、エンドエフェクタ213に基板(W)が積載されている場合、光源が照らされると乱反射が発生するので乱反射が発生しないエンドエフェクタアーム213aに該当する領域のデータ値のみ移動経路データとして抽出される。
【0068】
図8は、T軸センサ540、540aでエンドエフェクタアーム213aの経路を感知した多様な形態の例を示す例示図であり、
図9は、受光センサ540aから制御部600に伝送する電気信号の一例を示す例示図である。
【0069】
図8の(a)は、エンドエフェクタアーム213aがティーチング情報による正常な移動経路に沿って移動する時を示す例示図である。エンドエフェクタアーム213aは、受光センサ540aと直交する方向に移動し、この時、受光センサ540aの一定領域、受光センサ540aの50%領域が隠れるように移動される。
【0070】
受光センサ540aの50%領域が隠された状態は、エンドエフェクタアーム213aが正常な経路に沿って移動するか否かを判断するための基準として、エンドエフェクタアーム213aがどの方向にずれてシフトしたか、またはどの方向に傾いているかを確認できるようにする。
【0071】
すなわち、エンドエフェクタアーム213aがフープ500、500a、500bの入口530を通過し、受光センサ540aの50%領域を隠すと、受光センサ540aの出力値(電圧)は
図9の基準値(S)で一定に出力される。
【0072】
図8の(b)は、図面上においてエンドエフェクタアーム213aが定位置から受光センサ540aの左側にシフトして移動された状態を示す例示図であり、
図8の(c)は、図面上においてエンドエフェクタアーム213aが定位置から受光センサ540aの右側にシフトして移動される状態を示す例示図である。
【0073】
図8の(b)のように、エンドエフェクタアーム213aが受光センサ540aの左側にシフトされると、受光センサ540aは、
図8の(a)に示すエンドエフェクタアーム213aが定位置に移動する時より多く隠れるようになり(l1>l2)、受光センサ540aから出力される電圧は
図9のS1であって、基準値(S)より低くなる。
【0074】
また、
図8の(c)のように、エンドエフェクタアーム213aが受光センサ540aの右側にシフトされると、受光センサ540aはエンドエフェクタアーム213aが定位置に移動する時より少なく隠れるようになり(l1<l3)、受光センサ540aから出力される電圧は、
図9のS2のように基準値(S)より高くなる。
【0075】
このような受光センサ540aの電圧値(または出力値)の変動は、エンドエフェクタアーム213aの直線方向に移動するが、正常位置より左側または右側にシフトされて移動することが分かるようになる。
【0076】
反面、また、
図8の(d)及び
図8の(e)は、エンドエフェクタアーム213aが正常位置で傾いて移動することの一例である。
図8の(d)は、図面上においてエンドエフェクタアーム213aが右側方向に傾いてフープ500、500a、500b内部に移動することを示し、
図8の(e)は、図面上においてエンドエフェクタアーム213aが左側に傾いて移動することを示すものである。
【0077】
図8の(d)のように、エンドエフェクタアーム213aが右側に傾いて移動すると、時間が経過しながらエンドエフェクタアーム213aがフープ500、500a、500b内部に進入するほど受光センサ540aが隠れる面積が大きくなる(l4<l5)。結果的に、受光センサ540aから出力される電圧は、
図9のS3のように時間の流れに応じて電圧値が高い値から低い値に移動するグラフを形成する。
【0078】
図8の(e)のように、エンドエフェクタアーム213aが正常位置から左側に傾いて移動すると、時間が経過しながらエンドエフェクタアーム213aがフープ500、500a、500b内部に進入するほど受光センサ540aが多く隠れるようになる(l6>l7)。結果的に、受光センサ540aから出力される電圧は、隠れる面積が多いほど電圧値が高く設定された場合、
図9のS4に示すように低い値から高い値に移動されるグラフを形成する。
【0079】
Z軸センサ550は、フープ500、500a、500b内部に進入するエンドエフェクタアーム213aのZ軸方向の移動高さを感知する。Z軸センサ550は、入口530の内側底に備えられて、
図7に示すようにエンドエフェクタ213に向かって光を照射し、エンドエフェクタ213から反射されて受信される光の受信時間を通じてエンドエフェクタアーム213aの高さを感知するレーザーセンサで備えられる。
【0080】
Z軸センサ550は、エンドエフェクタアーム213aが進入する時、光が反射して受信される時間が一定であれば、水平にエンドエフェクタアーム213aが移動すると判断し、エンドエフェクタアーム213aが進入する時、時間の経過によって光が反射して受信される時間に変化がある場合、エンドエフェクタアーム213aがずれていたと、または正確でないポジションに進入したと判定できる。
【0081】
ロードポート装着板560は、ロードポート100、100a、100bのアダプタ110に据え置きされる。
【0082】
ロードポート装着板560の板面には、
図6に示すように、複数の下部貫通孔561が貫通形成される。複数の下部貫通孔561はアダプタ110に備えられた複数の位置固定ピン111から一定距離離隔された位置に備えられる。
【0083】
無線通信部570は、フープ500、500a、500bがEFEM200に装着されれば、制御部600の内部通信部610と無線通信し、Z軸センサ550とT軸センサ540、540aで感知したエンドエフェクタ213のリアルタイム移動経路データを伝送する。
【0084】
水平センサ580は、
図6に示すようにセンサ支持板595の上面に備えられ、フープ500、500a、500bがアダプタ110に装着される時、フープ500、500a、500bのX軸、Y軸及びZ軸角度を感知して制御部600に伝送する。水平センサ580で感知されたX軸、Y軸及びZ軸角度値を基準に制御部600は水平センサ580のずれを感知することができる。
【0085】
高さセンサ590、590a、590bは、フープ500、500a、500bの内部に収容されるセンサ支持板595の上面に複数個が備えられ、アダプタ110との高さを感知して制御部600に伝送する。制御部600は、複数の高さセンサ590、590a、590bで感知された高さ(h)の偏差の有無を通じてフープ500、500a、500bのずれを感知することができる。
【0086】
センサ支持板595は、ハウジング510に備えられた基板据置きレール520の最下位レールに着脱可能に結合される。
【0087】
ここで、
図6に示すようにアダプタ110の上面には複数の位置固定ピン111が三角形形態で突出するように備えられ、ロードポート装着板560には位置固定ピン111と離隔されるように複数の下部貫通孔561が形成される。
【0088】
そして、ハウジング510の底面511にも下部貫通孔561と同軸上に上部貫通孔511aが形成される。センサ支持板595にも上部貫通孔511aと同軸上に複数の高さ感知孔596が貫通形成される。
【0089】
複数の高さセンサ590、590a、590bそれぞれは、複数の高さ感知孔596の上部に一定の高さで離隔して浮いている形で位置する。このためにセンサ支持板595には、センサ固定ブラケット597が備えられ、各高さセンサ590、590a、590bが高さ感知孔596の上部に位置するように支持する。
【0090】
図10は、高さセンサ590、590a、590bがアダプタ110との高さを感知する過程を示す断面例示図である。高さセンサ590、590a、590bはレーザーセンサで備えられ、高さ感知孔596へレーザー光を発光する。
【0091】
ロードポート装着板560がアダプタ110に装着されると、ロードポート装着板560は位置固定ピン111上に据え置きされる。複数の高さセンサ590、590a、590bから発光したレーザー光が高さ感知孔596と上部貫通孔511aと下部貫通孔561とを経由してアダプタ110表面から反射して受信される時間を通じて、高さセンサ590、590a、590bは高さセンサ590、590a、590bと、アダプタ110との間の高さ(h)を感知する。複数の高さセンサ590、590a、590bで感知された高さを制御部600に伝送する。
【0092】
複数の高さセンサ590、590a、590bで感知された高さが全て同一であれば、フープ500、500a、500bは水平に装着されたものであり、複数の高さセンサ590、590a、590bで感知された高さが異なる場合、フープ500、500a、500bはずれて装着されたものであると判断できる。
【0093】
図11は、水平センサ580と高さセンサ590、590a、590bとがフープ500、500a、500bの状態を感知した結果を示す例示図である。図示されたように、フープ500、500a、500bがアダプタ110に装着されると、水平センサ580はフープ500、500a、500bの水平の有無を感知する。
【0094】
図示されたように、水平センサ580はX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向角度を感知し、複数の高さセンサ590、590a、590bはそれぞれの位置でアダプタ110との高さを感知する。
【0095】
水平センサ580がX軸方向0°、Y軸方向3°、Z軸方向4°の角度を感知し、第1の高さセンサ590が感知した高さが1.45mm、第2の高さセンサ590aが感知した高さが5.45mm、第3の高さセンサ590bが感知した高さが3.44mmであれば、制御部600は、フープ500、500a、500bがアダプタ110にずれて装着されたと判断する。
【0096】
水平センサ580及び高さセンサ590、590a、590bの感知時にずれと判定されれば、外部サーバ20に該当フープ500、500a、500bにゲットまたはプット命令を止めるというアラームプロトコルを伝送する。
【0097】
制御部600は、フープ500、500a、500bがロードポート100、100a、100bに装着された場合、未処理基板が工程チャンバー400に移送されて工程処理が進行され、処理が完了した基板がフープ500、500a、500bに移送されるように各構成を制御する。
【0098】
制御部600は、ロードポート100、100a、100bにフープ500、500a、500bが装着されれば、水平センサ580及び複数の高さセンサ590、590a、590bから角度値と高さ値を受信してフープ500、500a、500bが定位置にずれることなく装着されたかを判断する。
【0099】
制御部600は、ロードポート100、100a、100bにフープ500、500a、500bがずれることなく装着されれば、外部サーバ20に該当フープ500、500a、500bにゲットまたはプット命令を遂行しなさいというプロトコルを伝送する。
【0100】
反面、ロードポート100、100a、100bにフープ500、500a、500bがずれるように装着されれば、外部サーバ20に該当フープ500、500a、500bにゲットまたはプット命令を止めるというアラームプロトコルを伝送する。
【0101】
具体的に、制御部600は、フープ500、500a、500bの水平センサ580から伝送された3方向角度値と、複数の高さセンサ590、590a、590bで感知されたアダプタ110との高さ値とを通じてフープ500、500a、500bがアダプタ110にずれることなく正常に装着されているかを判断する。
【0102】
制御部600は、角度値及び高さ値を通じてずれが発生したと判断されれば、外部サーバ20に該当フープ500、500a、500bにゲットまたはプット命令を止めるというアラームプロトコルを伝送する。また、制御部600は、外部サーバ20に高さ値の偏差が基準範囲を超過したフープ500、500a、500bの製品情報とずれが発生したことを共に伝送して該当フープ500、500a、500bに基板が移送されないよう遮断する。
【0103】
このような水平センサ580、高さセンサ590、590a、590b及び制御部600の動作によって、ずれが発生したフープ500、500a、500bでエンドエフェクタ213が基板をゲットまたはプットする過程で基板を損傷させたり異物を発生させることを未然に遮断でき、安定した基板処理工程が行われるようにする。
【0104】
一方、アダプタ110に備えられたRFIDタグ(未図示)が外部サーバ20に据え置きされたフープ500、500a、500bの製品情報を伝送する。外部サーバ20は、伝送されたフープ500、500a、500bの製品情報に合うティーチング情報を移送ロボット駆動部220で実行して移送ロボット駆動部220が動作するようにする。
【0105】
これに対し、エンドエフェクタ213がフープ500、500a、500bに移動され、基板(W)をバッファリングチャンバー310に移送する。この過程でT軸センサ540、540aとZ軸センサ550は、リアルタイムでエンドエフェクタ213とエンドエフェクタアーム213aの移動経路感知値を、無線通信部570を介して制御部600に伝送する。
【0106】
制御部600は、内部通信部610を介してフープ500、500a、500bのT軸センサ540、540aとZ軸センサ550から伝送されたエンドエフェクタ213の全体移動経路データのうちエンドエフェクタアーム213aの長さ(d)に該当する領域のデータのみを抽出して移動経路データを生成する。
【0107】
そして、生成された移動経路データをティーチングされた正常経路と比較してエンドエフェクタ213が正常経路で基板(W)をプットまたはゲットするかを判断する。
【0108】
図12は、エンドエフェクタ213が未処理基板(W)をフープ500、500a、500bからゲットする過程を示す例示図である。
図12の(a)に示すように、エンドエフェクタ213が入口530を介してフープ500、500a、500b内部に挿入される。
【0109】
エンドエフェクタ213は、外部サーバ20から受信されたティーチング経路に沿って移動され、複数の基板据置きレール520のうち上部に積載された基板から下部に順次にゲットしてバッファリングチャンバー310に移送する。
【0110】
この時、発光センサ540は光を照射し、受光センサ540aは光を受信してエンドエフェクタ213の移動経路データをリアルタイムで制御部600に伝送する。
【0111】
エンドエフェクタ213は、最上位基板(W1)が据置きされた基板据置きレール520と次上位基板(W2)が据置きされた基板据置きレール520との間に進入し、
図12の(b)に示すように、上方向に一定高さ(h)上昇し、上面に基板(W1)を据置きする。基板(W1)が据置きされたエンドエフェクタ213は、フープ500、500a、500bの外部に後退する。
【0112】
図13は、エンドエフェクタ213が、処理が完了した基板をフープ500、500a、500b内部にプットする過程を示す例示図である。バッファリングチャンバー310から処理基板(W6´)をアンローディングしたエンドエフェクタ213は、
図13の(a)に示すように、フープ500、500a、500b内部に進入する。処理基板(W6´)は積載された既処理基板(W5´)の下部に据置きされる。
【0113】
このためにエンドエフェクタ213は、既処理基板(W5´)が据置きされた基板据置きレール520の下部に挿入されて、
図13の(b)に示すように下部に一定高さ(h)下降し、基板据置きレール520に処理基板(W6´)を据置きする。
【0114】
そして、
図13の(c)に示すように、フープ500、500a、500b外部に後退する。
【0115】
このようなエンドエフェクタ213のゲット動作とプット動作時に、Z軸センサ550とT軸センサ540、540aは、制御部600に無線通信部570を介してエンドエフェクタアーム213aの全体移動経路データを伝送する。
【0116】
図14の(a)は、プット動作時にZ軸センサ550から制御部600に伝送されるZ軸値を示す例示図である。高さが高い時に電圧値が高くなるようにZ軸センサ550が設定された場合、図示されたようにエンドエフェクタ213に処理基板(W)が積載された状態でフープ500、500a、500b内部に進入すると、Z軸センサ550は基板(W)に光が乱反射して高さ値(Z2)が不規則に受信される。そして、基板据置きレール520に基板(W)が据置きされれば、進入高さ(Z2)より一定高さ(h)だけ低くなった高さ(Z1)を受信することになる。
【0117】
図14の(b)は、ゲット動作時にZ軸センサ550から制御部600に伝送される高さ値を示す例示図である。図示されたようにエンドエフェクタ213が、基板(W)がない状態で進入するので、初期の第3の高さ(Z3)で一定の高さ値が受信され、基板(W)がゲットされると一定の高さ(h)が高くなった第4の高さ(Z4)に乱反射された不規則な高さ値が受信される。
【0118】
制御部600は、T軸センサ540、540aとZ軸センサ550とから受信されたエンドエフェクタアーム213aの移動経路データに基づいてプット動作とゲット動作が正常に行われるか判断できる。
【0119】
一方、制御部600はT軸センサ540、540aとZ軸センサ550とから伝送されたエンドエフェクタアーム213aの移動経路データと、センサ部620から伝送された装備の現在の運行データが共に含まれた統合管理データとを外部サーバ20に伝送する。
【0120】
図15は、統合管理データの一例を示す例示図である。統合管理データは、ヘッダー、装備番号、ロードポート番号、フープタイプ、ゲット動作とプット動作の有無、移動経路データ(T軸値とZ軸値)、運行データ(圧力、温度、濃度、など)、各センサで感知された圧力、温度、濃度、複数の高さセンサ590、590a、590bで感知された高さ値、水平センサ580で感知した角度値などを含む。
【0121】
装備番号とロードポート番号とは、各基板処理装置10に割り当てられた固有番号である。
【0122】
外部サーバ20は、多様な種類の基板処理装置10とインターネットなどを通じて連結され、各基板処理装置の制御部600から統合管理データを受信して各基板処理装置10の現在の基板処理過程について一括的に報告を受けることができる。
【0123】
これにより、それぞれのデータが別々に報告されず、統合管理データを通じて制御部600から外部サーバ20に一括受信されるので、複数の基板処理装置10に対する管理に所要される時間が短縮できる長所がある。
【0124】
この過程で制御部600は、T軸センサ540、540aとZ軸センサ550とで受信された現在のエンドエフェクタアーム213aの移動経路が正常移動経路と差が発生する場合、外部サーバ20に異常信号を共に伝送して外部サーバ20を管理する管理者が異常の有無を直ちに認知させることができる。
【0125】
これにより、エンドエフェクタ213の異常移動による基板損傷を予防し、または最小化することができる。
【0126】
以上で述べたように、本発明に係るフープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置は、フープ内部にロードポートのアダプタとの高さを感知する複数の高さセンサと水平センサとを備え、フープの装着時にフープのずれを感知することができる。これにより、ずれが感知されたフープへのエンドエフェクタによる基板の移送を遮断して基板の損傷を未然に防止できる長所がある。
【0127】
また、本発明に係るフープ内のロボット感知レーザセンサシステムの位置判定装置は、フープ内部にエンドエフェクタの移動経路を感知する感知手段を備え、施工及びメンテナンスがより便利な長所がある。また、感知手段の施工及びメンテナンス時にも基板処理工程を中止しなくても良い長所がある。
【0128】
また、エンドエフェクタの正常移動の可否、シフト、反り、移動高さなどを感知してエンドエフェクタが正常にゲット動作またはプット動作を遂行するかを判断することができる。
【0129】
また、制御部がフープ内部の感知手段と通信し、エンドエフェクタの移動経路データを受信し、装備内部に備えられた多様なセンサ部と通信し、現在装備運行データを受信する。そして、このように受信された移動経路データと装備運行データを統合した統合管理データを外部サーバに一括伝送して外部サーバが基板処理装置の現在状況を迅速かつ正確に判断することができる。
【0130】
また、ゲット動作とプット動作に正常状態と差がある場合、制御部が外部サーバに異常信号を共に伝送してエンドエフェクタの非正常移動時に管理者が早く対処できる長所がある。
【0131】
以上、いくつかの実施形態を通じて本発明の技術的思想を説明した。
【0132】
本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明の記載事項から上述した実施形態を多様に変形または変更することができることは自明である。また、たとえ明示的に図示されたり説明されなかったとしても、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明の記載事項から本発明に係る技術的思想を含む多様な形態の変形ができることは自明であり、これは依然として本発明の権利範囲に属する。添付する図面を参照して説明された上述の実施形態は、本発明を説明するための目的で記述されたものであり、本発明の権利範囲はこのような実施形態に限定されない。
【符号の説明】
【0133】
1:レーザセンサシステムの位置判定装置
10:基板処理装置
20:外部サーバ
100、100a、100b:ロードポート
110:アダプタ
111:位置固定ピン
200:EFEM
210:大気圧移送ロボット
211:回転アーム
213:エンドエフェクタ
213a:エンドエフェクタアーム
220:移送ロボット駆動部
221、223:スピンドル
230:バッファリングチャンバー入口
240:フープ入口
300:ステージ
310:バッファリングチャンバー
320:搬送ロボット
400:プロセッシングチャンバー
410:チャンバー入口
420:サセプタ
500、500a、500b:フープ
510:ハウジング
511:底面
511a:上部貫通孔
520:基板据置きレール
530:フープ入口
540、540a:T軸センサ
550:Z軸センサ
560:ロードポート装着板
561:下部貫通孔
570:ローカル通信部
580:水平センサ
590、590a、590b:第1の高さセンサ、第2の高さセンサ、第3の高さセンサ
595:センサ支持板
596:高さ感知孔
597:センサ固定ブラケット
600:制御部
610:内部通信部
620:センサ部
621、623、625:圧力センサ
627:温度センサ
629:濃度センサ
W:基板
W´:処理基板