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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】登録決済装置及びその制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
G07G1/12 321K
G07G1/12 321L
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023215806
(22)【出願日】2023-12-21
(62)【分割の表示】P 2019172696の分割
【原出願日】2019-09-24
(65)【公開番号】P2024019664
(43)【公開日】2024-02-09
【審査請求日】2024-01-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉川 実里
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-027225(JP,A)
【文献】特開2018-041500(JP,A)
【文献】特開2016-119093(JP,A)
【文献】特開2016-157391(JP,A)
【文献】国際公開第2018/043015(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 5/00
G06Q 20/20-20/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店員が操作して買上商品の登録を行う登録手段と、
買物客が操作して買上商品の決済を行う決済手段と、
前記店員が前記登録手段により前記買上商品の登録操作を行っている最中に、前記買物客が支払方法を選択する第1の選択手段と、
電子マネーによる支払可能金額を取得する取得手段と、
電子マネーによる支払方法が選択されたとき、支払の合計金額が前記支払可能金額を超えた場合に、前記買物客による支払方法の選択を受け付ける第2の選択手段と、
を備え
前記第1の選択手段は、前記取得手段が前記電子マネーによる支払可能金額を取得するまで、前記電子マネーによる支払方法を選択不可とする、登録決済装置。
【請求項2】
前記決済手段は、前記第1の選択手段によって現金を含まない支払方法が選択されたとき、前記選択された支払方法によって決済を行う、請求項1に記載の登録決済装置。
【請求項3】
前記第1の選択手段によって現金を含む支払方法が選択されたとき、前記買上商品の決済を行うための決済情報を外部の決済装置に送信する送信手段をさらに備える、請求項1に記載の登録決済装置。
【請求項4】
前記決済手段は、前記第2の選択手段によって前記電子マネーによる支払方法と別の現金を含まない支払方法との併用が選択されたとき、それらの支払い方法によって決済を行う、請求項に記載の登録決済装置。
【請求項5】
前記第2の選択手段によって前記電子マネーに入金することで前記支払可能金額を増額して支払う支払方法が選択されたとき、前記選択された支払い方法によって決済を行うための決済情報を外部の決済装置に送信する送信手段をさらに備える、請求項1に記載の登録決済装置。
【請求項6】
登録決済装置のコンピュータを、
店員が操作して買上商品の登録を行う登録手段
買物客が操作して買上商品の決済を行う決済手段
前記登録手段により前記店員が前記買上商品の登録操作を行っている最中に、前記買物客が支払方法を選択する第1の選択手段、
電子マネーによる支払可能金額を取得する取得手段、
電子マネーによる支払方法が選択されたとき、支払の合計金額が前記支払可能金額を超えた場合に、前記買物客による支払方法の選択を受け付ける第2の選択手段、
として機能させ
前記第1の選択手段は、前記取得手段が前記電子マネーによる支払可能金額を取得するまで、前記電子マネーによる支払方法を選択不可とする、
制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、セミセルフタイプのチェックアウトシステムに用いられる登録装置並びにこの装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット等の量販店向けのチェックアウトシステムとして、セミセルフタイプのシステムが知られている。このシステムは、買上商品の登録および決済のそれぞれの処理をそれぞれ異なる登録装置および決済装置で行う。そして登録装置の操作は従業員が行い、決済装置の操作は買物客が行う。このようなシステムでは、決済処理のための決済情報を、登録装置から空き状態にある決済装置に対して転送する。
【0003】
また近年、ICカード、スマートフォン等を媒体として利用した電子決済サービスが広く普及している。電子決済サービスは、商品の代金又は役務に対する対価の支払いを電子的な貨幣価値の移動によって行うようにしたものである。電子的な貨幣価値は、一般に、電子マネーと称される。このような電子決済サービスの普及に伴い、多くの店舗では、電子決済サービスに対応した決済装置の導入が進められている。
【0004】
電子決済サービスには、前払い方式いわゆるプリペイド方式と、後払い方式いわゆるポストペイ方式とがある。プリペイド方式の場合、電子決済サービスの利用者は、事前に電子マネーを入金しておく必要がある。電子マネーを入金することは、一般にチャージと称される。
【0005】
チェックアウトシステムの登録装置は、現金を扱うことはできないが、この電子決済サービスに対応することは可能である。そのため、チェックアウトシステムの登録装置においても、電子決済サービスに対応する試みがなされている。これにより、買物客は、登録装置で支払を完了することができるため、決済装置まで移動して決済する必要がなくなり、買物客の利便性を高めることができる。一方、チェックアウトシステムの登録装置において決済を行うことで、買物客の滞留時間が増加することになる。
【0006】
買い取り商品の登録が全て終了し、決済を行う段階で、買物客がプリペイド方式の電子マネーによる支払を選択した場合、登録装置は、電子マネーによる支払可能金額であるチャージ額をICカードやスマートフォン等の電子メディア媒体から読み取って、あるいは電子マネーセンタへ問い合わせて、取得する。ここで取得した支払可能金額が支払の合計金額に不足する場合は、買物客は、電子マネーによる支払をキャンセルして別の支払方法に変更するか、電子マネーによる支払をキャンセルして決済装置で電子マネーをチャージして支払うか、電子マネーの支払可能金額全額を支払って残額を別の支払方法で支払うか、などを選択して、取引を継続することになる。このように、支払可能金額不足により電子マネーでの決済が行えない場合には、買物客の選択作業が必要となり、一層、買物客の滞留時間が増加することとなってしまう。
【0007】
特許文献1では、登録装置での登録作業の開始に先立って支払可能金額を取得することを提案しているが、この技術は、支払可能金額不足の場合における買物客の滞留時間削減には寄与しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開平01-276394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、買物客一人当たりにかかる支払時間を減少することができ、登録装置の使用回転率を上昇させることができるチェックアウトシステム及びこのシステムに用いられる登録装置並びにコンピュータを当該登録装置として機能させるための制御プログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態において、登録決済装置は、登録手段、決済手段、第1の選択手段、取得手段、及び第2の選択手段を備える。登録手段は、店員が操作して買上商品の登録を行う。決済手段は、買物客が操作して買上商品の決済を行う。第1の選択手段は、店員が登録手段により買上商品の登録操作を行っている最中に、買物客が支払方法を選択する。取得手段は、電子マネーによる支払可能金額を取得する。第2の選択手段は、電子マネーによる支払方法が選択されたとき、支払の合計金額が支払可能金額を超えた場合に、買物客による支払方法の選択を受け付ける。第1の選択手段は、取得手段が電子マネーによる支払可能金額を取得するまで、電子マネーによる支払方法を選択不可とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態に係るチェックアウトシステムの模式図。
図2】チェックアウトシステムの一部を構成する登録装置の要部回路構成を示すブロック図。
図3】登録装置のメインメモリに形成されるフラグメモリを示す模式図。
図4】チェックアウトシステムの一部を構成する決済装置の要部回路構成を示すブロック図。
図5】登録装置のプロセッサが実行する制御処理の手順の概要を示す流れ図。
図6A】登録装置のプロセッサが実行する登録処理の手順の一例を示す流れ図の第1の部分を示す図。
図6B】登録装置のプロセッサが実行する登録処理の手順の一例を示す流れ図の第2の部分を示す図。
図6C】登録装置のプロセッサが実行する登録処理の手順の一例を示す流れ図の第3の部分を示す図。
図7A】登録装置のプロセッサが実行する客面処理の手順の一例を示す流れ図の第1の部分を示す図。
図7B】登録装置のプロセッサが実行する客面処理の手順の一例を示す流れ図の第2の部分を示す図。
図8】登録装置の客用タッチパネルに表示される第1選択画面の一例を示す模式図。
図9】登録装置の客用タッチパネルに表示される報知画面の一例を示す模式図。
図10】登録装置の客用タッチパネルに表示される第2選択画面の一例を示す模式図。
図11】登録装置の客用タッチパネルに表示される第3選択画面の一例を示す模式図。
図12】決済装置のプロセッサが実行する決済処理の手順の一例を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、買物客一人当たりにかかる支払時間を減少することができ、登録装置の使用回転率を上昇させることができる、チェックアウトシステム及びこのシステムに用いられる登録装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0013】
なお、本実施形態では、量販店などの小売店で導入されているセミセルフ方式のチェックアウトシステムを例示する。セミセルフ方式のチェックアウトシステムは、買物客が購入する買上商品を店員が登録して決済情報を生成する登録装置と、この登録装置で生成された決済情報を基に現金、電子マネー、クレジットカード等の支払方法により取引を決済する決済装置とを備える。登録装置と決済装置とは分離して設置されており、店員が登録装置を操作し、買物客が決済装置を操作する運用となっている。そして決済装置は、電子マネーのチャージ機能を有している。
【0014】
図1は、本実施形態に係るチェックアウトシステム1の模式図である。チェックアウトシステム1は、複数台の登録装置10と決済装置20とを含む。登録装置10及び決済装置20は、店舗のチェックアウトレーン毎に配置される。なお、図1では登録装置10よりも決済装置20の台数が多い場合を示している。登録装置10に接続される決済装置20は1台であってもよい。
【0015】
図1においては、2台の登録装置10と6台の決済装置20とを2つのチェックアウトレーンに配置した場合を示している。図1においては、1つのチェックアウトレーンに対して1台の登録装置10と3台の決済装置20(20-1、20-2、20-3)とが配置されている。チェックアウトシステム1が、登録装置10及び決済装置20をそれぞれ何台含むかは任意である。また、チェックアウトレーンに配置される登録装置10と決済装置20との台数の比も任意である。
【0016】
登録装置10は、チェッカと呼ばれる役割を担った店員30が、その操作者となる。決済装置20は、店舗で販売される商品を購入する買物客40が、その操作者となる。すなわちチェックアウトシステム1は、セミセルフ方式である。
【0017】
登録装置10は、図1においては、作業テーブル50に取り付けられる。作業テーブル50は、矩形の天板を有する。複数の作業テーブル50が、天板の長手方向がほぼ並行するように配置されることにより、買物客40のための通路、いわゆるチェックアウトレーンが形成される。
【0018】
登録装置10は、買上商品の登録、決済情報の生成及び決済情報の決済装置20への送信の各機能を備える。買上商品の登録とは、買物客40が購入する商品を買上商品として登録装置10に登録することである。例えば、商品に付された商品コードのバーコードをスキャナで読み取ることにより、その商品コードで特定される商品の販売データが登録される。販売データは、商品コードと、その商品コードで特定される商品の商品名、個数および単価と、単価に個数を乗算した金額とを含む。決済情報は、1つの取引として登録された買上商品の会計に係るデータであり、決済装置20での決済処理に用いられる。決済情報は、少なくとも、各買上商品の販売データを含む。
【0019】
決済装置20は、決済情報の受信、決済情報の他の決済装置20への転送、並びに決済処理の機能を備える。決済処理とは、決済情報を基に商品売買行為である取引の決済を処理することである。決済には、現金、クレジットカード、電子マネー等が代金の支払方法として利用される。決済装置20は、登録装置10あるいは他の決済装置20から決済情報を受信した場合に、その決済情報を基に取引の決済を処理する。
【0020】
なお、決済には、商品券等の金券が代金の支払方法として利用される場合もある。金券による決済の際には、店員30が金券を確認する必要がある。このため登録装置10は、決済処理の機能も有しており、単体で、クレジットカード、電子マネー及び金券による決済、すなわち、現金を扱わない決済を処理できるようになっている。
【0021】
図示しないが、登録装置10と決済装置20とは、いずれもネットワークであるLAN(local area network)に接続されている。LANには、図示しないサーバが接続されている。サーバには、各商品の商品コードに関連付けて、商品名、単価等の商品情報が設定された商品データベースが備えられている。登録装置10と決済装置20、あるいは決済装置20と他の決済装置20とは、LANを介して情報を授受する。登録装置10と決済装置20との間でサーバを介して情報を授受する構成としてもよい。ネットワークは、LANに代えて、インターネットや無線LAN等の別の通信網を用いてもよい。
【0022】
図2は、登録装置10の要部回路構成を示すブロック図である。登録装置10は、プロセッサ101、メインメモリ102、補助記憶デバイス103、通信ユニット104、キーボード105、スキャナ106、タッチパネル107、客用タッチパネル108、プリンタ110、ドロワ開放機構111及びシステム伝送路112を備える。システム伝送路112は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路112は、プロセッサ101と、メインメモリ102、補助記憶デバイス103、通信ユニット104、キーボード105、スキャナ106、タッチパネル107、客用タッチパネル108、リーダ・ライタ109、プリンタ110及びドロワ開放機構111とを相互に接続する。プロセッサ101、メインメモリ102及び補助記憶デバイス103がシステム伝送路112で接続されることにより、登録装置10のコンピュータが構成される。
【0023】
プロセッサ101は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ101は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、登録装置10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
【0024】
メインメモリ102は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ102は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ102は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ102は、プロセッサ101が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ102は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ101によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
【0025】
メインメモリ102の揮発性のメモリ領域には、フラグメモリ(図2では、FGMと略記している)102Fと、電子マネーチャージ額メモリ(図2では、CHMと略記している)102Cとして使用する領域が含まれる。フラグメモリ102Fは、買物客40が選択した支払方法に応じたフラグを保存するために用いられる。電子マネーチャージ額メモリ102Cは、買物客が使用しようとしている電子マネーの支払可能金額を記憶するために用いられる。また、揮発性のメモリ領域には、買上商品の販売データが登録される登録テーブルとして使用する領域を含むことができる。
【0026】
補助記憶デバイス103は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス103となり得る。補助記憶デバイス103は、プロセッサ101が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ101での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス103は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0027】
メインメモリ102又は補助記憶デバイス103に記憶されるアプリケーションプログラムには、登録装置10で実行される情報処理に関して記述した登録プログラムが含まれる。登録プログラムをメインメモリ102又は補助記憶デバイス103にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に登録プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により登録プログラムを配信して、メインメモリ102又は補助記憶デバイス103にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
【0028】
通信ユニット104は、LANを介して接続された決済装置20との間でデータ通信を行う。通信ユニット104は、LANを介して接続された他の登録装置10及びサーバとの間でデータ通信を行うこともできる。
【0029】
キーボード105は、テンキー、小計キー、取消キー、クリアキー等の周知のキーを配置した登録装置専用のキーボードである。キーボード105は、テンキーを備えた汎用のキーボードに、小計キー、取消キー、クリアキー等の機能を割り当てたものであってもよい。
【0030】
スキャナ106は、バーコード、二次元データコード等のコードシンボルを読み取る。スキャナ106は、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。
【0031】
タッチパネル107は、入力デバイスと表示デバイスとを兼ね備えた機器である。タッチパネル107は、登録装置10のオペレータである店員30に対して情報の表示を行い、その店員30による操作入力を受け付ける。
【0032】
これらキーボード105、スキャナ106及びタッチパネル107は、店員30が買上商品の登録操作を行うための入出力装置を構成する。
【0033】
客用タッチパネル108もタッチパネル107と同様に、入力デバイスと表示デバイスとを兼ね備えた機器である。客用タッチパネル108は、登録装置10において購入する買上商品の登録が行われている買物客40に対して情報の表示を行い、その買物客40による操作入力を受け付ける。客用タッチパネル108は、第1の選択手段及び第2の選択手段として機能する。
【0034】
リーダ・ライタ109は、カード,スマートフォン等の媒体に記録されたデータを読み取る機能と、上記媒体へデータを書き込む機能とを有する。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカード等の決済用カードの他に、メンバーズカードやポイントカード等と称される会員カードを含み得る。リーダ・ライタ208は、磁気式、接触式、あるいは非接触式のいずれのデバイスであってもよいし、また複数種のデバイスを含んでいてもよい。
【0035】
プリンタ110は、レシート用紙に対して各種の文字列又は画像等を印刷することにより、レシートを発行する。この種のプリンタ110としては、例えばサーマルプリンタ又はドットインパクトプリンタ等を利用できる。
【0036】
ドロワ開放機構111は、現金または商品券、クーポン券等の金券を収容するためのドロワを開放動作させる。
【0037】
このような登録装置10のハードウェアとしては、例えば既存のPOS(Point Of Sales)端末を利用することが可能である。
【0038】
図3は、フラグメモリ102Fを示す模式図である。図3に示すように、フラグメモリ102Fは、第1フラグFG1及び第2フラグFG2を記憶する。それぞれのフラグは、2ビットのフラグである。
【0039】
第1フラグFG1は、買物客40が支払方法として何を選択したかを示す支払方法フラグである。フラグ値「00」は支払方法が現金であることを示す。フラグ値「01」は支払方法が電子マネーであることを示す。フラグ値「10」は支払方法がクレジットであることを示す。フラグ値「11」は支払方法が金券であることを示す。
【0040】
第2フラグFG2は、電子マネーが支払方法として選択された場合にいて、他の支払方法と併用するか否かを示す電子マネーフラグである。フラグ値「00」は電子マネー単独で決済可能であることを示す。フラグ値「01」は電子マネーをチャージする、または、電子マネーと現金を併用すること、つまり、決済装置20を使用することを示す。フラグ値「10」は電子マネーとクレジットを併用することを示す。フラグ値「11」は電子マネーと金券を併用することを示す。
【0041】
図4は、決済装置20の要部回路構成を示すブロック図である。決済装置20は、プロセッサ201、メインメモリ202、補助記憶デバイス203、通信ユニット204、スキャナ205、タッチパネル206、プリンタ207、リーダ・ライタ208、釣銭機209及びシステム伝送路210を備える。システム伝送路210は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路210は、プロセッサ201と、メインメモリ202、補助記憶デバイス203、通信ユニット204、スキャナ205、タッチパネル206、プリンタ207、リーダ・ライタ208及び釣銭機209とを相互に接続する。プロセッサ201、メインメモリ202及び補助記憶デバイス203がシステム伝送路210で接続されることにより、決済装置20のコンピュータが構成される。
【0042】
プロセッサ201は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ201は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、決済装置20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ201は、例えばCPUである。
【0043】
メインメモリ202は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ202は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ202は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ202は、プロセッサ201が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ202は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ201によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
【0044】
補助記憶デバイス203は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス203となり得る。補助記憶デバイス203は、プロセッサ201が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ201での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス203は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0045】
メインメモリ202又は補助記憶デバイス203に記憶されるアプリケーションプログラムには、決済装置20で実行される情報処理に関して記述した制御プログラム、いわゆる決済プログラムを含む。決済プログラムをメインメモリ202又は補助記憶デバイス203にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に決済プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により決済プログラムを配信して、メインメモリ202又は補助記憶デバイス203にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
【0046】
通信ユニット204は、LANを介して接続された登録装置10との間でデータ通信を行う。通信ユニット204は、LANを介して接続された他の決済装置20及びサーバとの間でデータ通信を行うこともできる。
【0047】
スキャナ205は、バーコード、二次元データコード等のコードシンボルを読み取る。スキャナ205は、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。
【0048】
タッチパネル206は、入力デバイスと表示デバイスとを兼ね備えた機器である。タッチパネル206は、決済装置20のオペレータである買物客に対して情報の表示を行い、その買物客による操作入力を受け付ける。
【0049】
プリンタ207は、レシート用紙に対して各種の文字列又は画像等を印刷することにより、レシートを発行する。この種のプリンタ207としては、例えばサーマルプリンタ又はドットインパクトプリンタ等を利用できる。
【0050】
リーダ・ライタ208は、カード,スマートフォン等の媒体に記録されたデータを読み取る機能と、上記媒体へデータを書き込む機能とを有する。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカード等の決済用カードの他に、メンバーズカードやポイントカード等と称される会員カードを含み得る。リーダ・ライタ208は、磁気式、接触式、あるいは非接触式のいずれのデバイスであってもよいし、また複数種のデバイスを含んでいてもよい。
【0051】
釣銭機209は、投入される硬貨及び紙幣を収受する。また釣銭機209は、釣銭としての硬貨及び紙幣を排出する。
【0052】
このような決済装置20のハードウェアとしては、例えば既存のセルフ式チェックアウトシステムに対応したPOS端末、いわゆるセルフレジを利用することが可能である。
【0053】
以下、実施形態に係るチェックアウトシステムの動作について、図5乃至図12を用いて具体的に説明する。なお、図5乃至図12を用いて説明する動作の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であればその動作手順及び動作内容は特に限定されるものではない。
【0054】
図5は、登録装置10のプロセッサ101が登録プログラムに従って実行する制御処理の手順の概要を示す流れ図である。プロセッサ101は、登録装置10が起動されると、図5において左側に示すような登録処理を開始する。プロセッサ101は、ActA1として登録すべき買上商品の商品コードが取得されるのを待つ。商品コードが取得された場合、プロセッサ101は、ActA1においてYESと判定して、ActA2へと進む。プロセッサ101は、ActA2として商品コードに基づく商品登録を行う。その後、プロセッサ101は、ActA3として登録された買上商品全ての合計金額を算出する。そして、プロセッサ101は、ActA4として店員30によりキーボード105の小計キーが操作されたか否かを判定する。小計キーが操作されていない場合、プロセッサ101は、ActA4においてNOと判定し、ActA1へと戻る。
【0055】
また、プロセッサ101は、合計金額を算出したとき、割込により図5において右側に示すような客面処理を開始する。この客面処理は、買物客40に支払方法を選択させる処理である。プロセッサ101は、ActB1として客用タッチパネル108に、算出した合計金額と買物客に支払方法を選択させるための選択肢とを含む客面画面を表示させる。その後、プロセッサ101は、ActB2として買物客40が客用タッチパネル108をタッチして支払方法を選択したか否かを判定する。支払方法が選択されない場合、プロセッサ101は、ActB2においてNOと判定し、上記ActB1に戻る。また、買物客40によって支払方法が選択された場合には、プロセッサ101は、ActB2においてYESと判定して、ActB3へと進む。プロセッサ101は、ActB3として買物客40が選択した支払方法をメインメモリ102のフラグメモリ102Fに保存する。その後、プロセッサ101は、上記ActB1へ戻る。
【0056】
こうして、店員30によってキーボード105の小計キーが操作されるまで、店員30による買上商品の登録操作が繰り返され、その間に合計金額の更新と、客用タッチパネル108を用いた買物客40による支払方法の選択が行われていく。
【0057】
そして、店員30によってキーボード105の小計キーが操作されると、プロセッサ101は、上記ActA4においてYESと判定し、ActA5へと進む。プロセッサ101は、ActA5としてメインメモリ102のフラグメモリ102Fに保存されている買物客40が選択した支払方法を読み出す。そして、プロセッサ101は、ActA6としてその選択された支払方法に対応して決済を行う。すなわち、プロセッサ101は、現金を扱わない支払方法が選択されていれば、登録装置10での決済処理を行い、現金を扱う支払方法が選択されている場合には、決済装置20へ決済情報を送信する。
【0058】
以下、図5に示した登録処理及び客面処理をそれぞれ詳細に説明する。図6A乃至図6Cは、登録装置10のプロセッサ101が実行する登録処理の手順の一例を示す流れ図である。また、図7A及び図7Bは、登録装置10のプロセッサ101が実行する客面処理の手順の一例を示す流れ図である。図8乃至図11は、客用タッチパネル108に表示される客面画面の例を示す模式図である。
【0059】
プロセッサ101は、登録処理を開始すると、ActA101としてメインメモリ102の、フラグメモリ102F及び電子マネーチャージ額メモリ102C、並びに、買上商品の販売データが登録される登録テーブルをクリアする。これにより、フラグメモリ102Fの第1フラグFG1及び第2フラグFG2それぞれのフラグ値は「00」となる。
【0060】
その後プロセッサ101は、ActA102としてタッチパネル107に、買上商品の登録を行うための登録画面を表示させる。そしてプロセッサ101は、ActA103としてキーボード105の小計キーが登録装置10のオペレータである店員30によってタッチされたか確認する。小計キーがタッチされていない場合、プロセッサ101はActA103においてNOと判定して、ActA104へと進む。プロセッサ101は、ActA104としてスキャナ106から商品に付されたバーコードが読み取られて商品コードが取得されたか確認する。商品コードが取得されていない場合、プロセッサ101はActA104においてNOと判定して、上記ActA103へ戻る。
【0061】
商品コードが取得されると、プロセッサ101は、ActA104においてYESと判定して、ActA105へと進む。プロセッサ101は、ActA105として買上商品の登録を行う。すなわち、プロセッサ101は、商品コードをサーバに送信するよう通信ユニット104を制御する。そして通信ユニット104によりサーバから、その商品コードで特定された商品の商品名や単価が送信されてくると、プロセッサ101は、それに基づく販売データを作成して、メインメモリ102の登録テーブルに登録する。また、既に登録した商品と同じ商品コードが取得された場合には、サーバへの問合せは行わずに、登録テーブルの該当商品の販売データにおいて、個数を一つ増加させ、単価に個数を乗算した金額を更新する。
【0062】
またプロセッサ101は、ActA106として登録商品テーブルに登録された販売データに基づき、登録期間中に登録された買上商品の合計点数と合計金額とを算出する。その後プロセッサ101は、販売データ登録後の登録商品テーブルの内容に準じるように、タッチパネル107に表示させている登録画面を更新する。またプロセッサ101は、ActA108として、別ルーチンとして実行している客面処理に対し、客面画面の表示を更新するよう依頼する。この更新依頼は、登録期間中に登録された買上商品の合計点数と合計金額を示すデータを含む。また、電子マネーのチャージ額が電子マネーチャージ額メモリ102Cに記憶されている場合には、更新依頼は、そのチャージ額を示すデータも含む。そしてプロセッサ101は、上記ActA103へ戻る。
【0063】
プロセッサ101は、まだ客面処理を開始していない場合には、上記ActA108の更新依頼により客面処理を開始する。そしてプロセッサ101は、ActB101として客用タッチパネル108に第1選択画面を表示させる。
【0064】
第1選択画面は、図8に示すように、登録期間中に登録された買上商品の合計点数と合計金額を提示するとともに、電子マネーの支払い可能金額であるチャージ額を電子マネー残高として提示する。さらに第1選択画面は、支払方法選択のための複数のボタン画像を含む。ボタン画像は、客用タッチパネル108の画面上で買物客40がタッチする領域を示している。ボタン画像は、機械的なボタンスイッチを模して四角形で表示される。なお、電子マネーのチャージ額をまだ取得していない場合は、支払方法として電子マネーを選択するためのボタン画像は、受け付けられないことを示すために、他のボタンよりも薄い色とする等、区別可能な形態で表示される。
【0065】
次にプロセッサ101は、ActB102として第1選択画面の[電子マネー残高確認]ボタン画像に対する位置が買物客40にタッチされたか確認する。そのボタン画像に対する位置がタッチされない場合、プロセッサ101は、ActB102においてNOと判定して、ActB103へと進む。プロセッサ101は、ActB103として登録処理のルーチンから客面更新依頼を受けたか確認する。客面更新依頼を受けていない場合、プロセッサ101は、ActB103においてNOと判定して、ActB104へと進む。プロセッサ101は、ActB104として登録処理のルーチンから客面報知依頼を受けたか確認する。客面報知依頼を受けていない場合、プロセッサ101は、ActB104においてNOと判定して、上記ActB101へ戻る。
【0066】
登録処理のルーチンから客面更新依頼を受けると、プロセッサ101は、ActB103においてYESと判定して、ActB105へと進む。プロセッサ101は、ActB105として第1選択画面における買上商品の合計点数と合計金額及び電子マネー残高を更新させる。その後プロセッサ101は、ActB106としてフラグメモリ102Fの支払方法フラグである第1フラグFG1のフラグ値が電子マネー支払いが選択されたことを示す「01」であるか確認する。フラグメモリ102Fの第1フラグFG1のフラグ値が「01」でない場合、プロセッサ101はActB106においてNOと判定し、ActB107へと進む。プロセッサ101は、ActB107として第1選択画面における支払方法選択のためのボタン画像の何れかに対する位置が買物客40にタッチされたか確認する。ここで、まだ電子マネーのチャージ額を取得していない場合には、プロセッサ101は、[現金]ボタン画像、[クレジット]ボタン画像及び[金券]ボタン画像に対する位置を確認する。既に電子マネーのチャージ額を取得している場合は、プロセッサ101は、[現金]ボタン画像、[クレジット]ボタン画像、[金券]ボタン画像及び[電子マネー]ボタン画像に対する位置を確認する。何れのボタン画像に対する位置もタッチされない場合、プロセッサ101は、ActB107においてNOと判定して、上記ActB101へ戻る。
【0067】
第1選択画面の支払方法選択のためのボタン画像の何れかに対する位置が買物客40によってタッチされると、プロセッサ101は、ActB107においてYESと判定して、ActB108へと進む。プロセッサ101は、ActB108としてタッチされた位置は[現金]ボタン画像に対する位置であるか、つまり買物客40が選択した支払方法は現金支払いであるか確認する。支払方法として現金支払いが選択された場合、プロセッサ101は、ActB108においてYESと判定する。フラグメモリ102Fの第1フラグFG1のフラグ値としては、最初は、登録処理のルーチンのActA101において支払方法が現金であることを示す「00」にクリアされた状態となっている。プロセッサ101は、ActB108においてYESと判定したときには、フラグメモリ102Fの第1フラグFG1のフラグ値を書き換えることなく、上記ActB101に戻る。
【0068】
こうして支払方法の選択が行われた後は、プロセッサ101は、第1選択画面において、買物客40が支払方法として選択したボタン画像を、例えば色を変えるなど識別表示することで、選択していない他の支払方法選択のためのボタン画像と区別可能に表示させる。
【0069】
登録処理のルーチンにおいて、支払方法として現金支払いが選択されている場合に、登録処理においてキーボード105の小計キーが登録装置10のオペレータである店員30によってタッチされると、プロセッサ101は、ActA103においてYESと判定して、ActA109へと進む。プロセッサ101は、ActA109としてメインメモリ102の登録テーブルに登録されている買上商品の登録データに基づいて決済情報を生成する。その後プロセッサ101は、ActA110としてメインメモリ102のフラグメモリ102Fの内容を確認する。そしてプロセッサ101は、フラグメモリ102Fの第1フラグFG1のフラグ値が現金支払いを示す「00」である否かを判定する。第1フラグFG1のフラグ値が「00」である場合、プロセッサ101はActA111においてYESと判定して、ActA112へと進む。
【0070】
プロセッサ101は、ActA112としてタッチパネル107に決済情報の転送先を何れの決済装置20とするかオペレータである店員30に選択させるための転送先選択画面を表示させる。そしてプロセッサ101はActA113として店員30による転送先の決済装置20の指定操作を待つ。転送先の決済装置20の指定操作が行われると、プロセッサ101は、ActA113においてYESと判定して、ActA114へと進む。プロセッサ101は、ActA114として決済情報を指定された転送先の決済装置20へ送信するよう通信ユニット104を制御する。このように、プロセッサ101を主体とするコンピュータは、送信手段として機能する。その後プロセッサ101は、ActA115としてタッチパネル107に転送先の決済装置20へ決済情報を送信したことを示す報知画面を表示させる。さらにプロセッサ101は、ActA116として、別ルーチンとして実行している客面処理に対し、客面画面に報知画面を表示するよう、客面報知依頼を出す。この客面報知依頼は、買上商品の点数と支払合計額を示す情報と、決済情報の転送先が何れの決済装置20であるのかを示す情報とを含む。そしてプロセッサ101は、上記ActA101に戻り、次の買物客40に対する処理を行う準備に入る。
【0071】
客面処理のルーチンでは、プロセッサ101は、登録処理のルーチンから客面画面への報知画面表示の依頼を受けると、ActB104においてYESと判定して、ActB109へと進む。プロセッサ101は、ActB109として客用タッチパネル108に図9に示すような報知画面を、例えば15秒など買物客40が十分に画面内容を確認できる所定時間の間、表示させる。その後プロセッサ101は、この客面画面処理を終了する。なお、買物客40が任意のタイミングで報知画面を終了指示を出せるよう、[終了]ボタン画像を報知画面に用意しておいてもよい。また、上記所定時間が経過する前に、登録処理ルーチンから客面画面の更新依頼を受けた場合には、プロセッサ101は、この客面画面処理を終了せず、上記ActB101に戻ることができる。
【0072】
次に、現金支払い以外の場合について説明する。まず、クレジット支払または金券支払いの場合を説明する。
【0073】
客面処理ルーチンにおいて、支払方法として現金支払いが選択されていない場合、プロセッサ101は、ActB108においてNOと判定し、ActB110へと進む。プロセッサ101は、ActB110としてタッチされた位置は[電子マネー]ボタン画像に対する位置であるか、つまり買物客40が選択した支払方法は電子マネー支払いであるか確認する。支払方法として電子マネーが選択されていない場合、プロセッサ101は、ActB110においてNOと判定し、ActB111へと進む。
【0074】
プロセッサ101は、ActB111としてタッチされた位置は[クレジット]ボタン画像に対する位置であるか、つまり買物客40が選択した支払方法はクレジット支払いであるか確認する。支払方法としてクレジット支払いが選択されている場合、プロセッサ101は、ActB111においてYESと判定し、ActB112へと進む。プロセッサ101は、ActB112としてフラグメモリ102Fの支払方法フラグである第1フラグFG1のフラグ値を、支払方法がクレジットであることを示す「10」に書き換える。その後プロセッサ101は、上記ActB101に戻る。
【0075】
またプロセッサ101は、支払方法としてクレジット支払いが選択されていない場合、ActB111においてNOと判定し、ActB113へと進む。プロセッサ101は、ActB113としてフラグメモリ102Fの第1フラグFG1のフラグ値を、支払方法が金券であることを示す「11」に書き換える。その後プロセッサ101は、上記ActB101に戻る。
【0076】
登録ルーチンにおいて、フラグメモリ102Fの第1フラグFG1のフラグ値が現金支払いを示す「00」でない場合、プロセッサ101はActA111においてNOと判定して、ActA117へと進む。プロセッサ101は、ActA117としてフラグメモリ102Fの第1フラグFG1のフラグ値がクレジット支払いを示す「10」である否かを判定する。第1フラグFG1のフラグ値が「10」である場合、プロセッサ101はActA117においてYESと判定して、ActA118へと進む。プロセッサ101は、ActA118として上記ActA109で生成した決済情報に基づいて、リーダ・ライタ109を用いて買物客40が提示するクレジットカードによる周知の決済処理を行う。その後プロセッサ101は、ActA119としてプリンタ110にレシートを発行させる。そしてプロセッサ101は、上記ActA115に進み、タッチパネル107に決済が終了したことを示す報知画面を表示させる。さらにプロセッサ101は、ActA116として、別ルーチンとして実行している客面処理に対し、客面画面に決済が終了したことを示す報知画面を表示するよう、客面報知依頼を出す。
【0077】
この客面報知依頼に応じて、客面処理ルーチンでは、プロセッサ101は、ActB104においてYESと判定して、ActB109へと進み、客用タッチパネル108に決済が終了したことを示す報知画面を表示させる。
【0078】
また、フラグメモリ102Fの第1フラグFG1のフラグ値がクレジット支払いを示す「10」でない場合、プロセッサ101はActA117においてNOと判定して、ActA120へと進む。プロセッサ101は、ActA120としてフラグメモリ102Fの第1フラグFG1のフラグ値が電子マネー支払いを示す「01」である否かを判定する。第1フラグFG1のフラグ値が「01」ではない場合、つまり「11」である場合には、プロセッサ101はActA120においてNOと判定して、ActA121へと進む。プロセッサ101は、ActA121として上記ActA109で生成した決済情報に基づいて、金券による周知の決済処理を行う。その後プロセッサ101は、上記ActA119へと進み、プリンタ110にレシートを発行させることとなる。
【0079】
次に、電子マネー支払いの場合を説明する。電子マネー支払いをするためには、電子マネーのチャージ額が判らなければならない。そこで、客面処理ルーチンにおいて、買物客40は、第1選択画面の[電子マネー残高確認]ボタン画像に対する位置をタッチする。これに応じて、プロセッサ101は、ActB102においてYESと判定して、ActB114へと進む。プロセッサ101は、ActB114としてリーダ・ライタ109によりカード,スマートフォン等の電子マネー媒体に記録されたデータを読み取って電子マネーのチャージ額を取得する。具体的には、プロセッサ101は、電子マネー媒体から読み取ったデータに基づいて、サーバに電子マネーのチャージ額を問合せるよう通信ユニット104を制御する。サーバは、例えば自店舗独自の電子マネーについても管理しており、問合せが自店舗の電子マネーであればチャージ額を問合せ元の登録装置に返却する。また、サーバが管理していない種類の電子マネーであれば、登録装置10からの問合せデータに基づいて対応する電子マネーセンタに対して照会し、その電子マネーセンタからチャージ額を取得して、問合せ元の登録装置に返却する。プロセッサ101は、このサーバから返却されてきたチャージ額を通信ユニット104を介して取得し、メインメモリ102の電子マネーチャージ額メモリ102Cに記憶させる。このように、プロセッサ101を主体とするコンピュータは、取得手段として機能する。その後プロセッサ101は、上記ActB103へと進む。なお、電子マネー媒体にチャージ額が記憶されており、リーダ・ライタ109によって読み取ったデータにチャージ額が含まれる場合には、プロセッサ101は、サーバへの問合せを行う必要は無い。
【0080】
こうして電子マネーのチャージ額が取得されると、第1選択画面の[電子マネー]ボタン画像も他の選択ボタン画像と同様の表示形態に変更され、電子マネー支払いも選択可能となる。そして、第1選択画面において、買物客40によって支払方法として電子マネー支払いが選択されると、プロセッサ101は、ActB110においてYESと判定し、ActB115へと進む。プロセッサ101は、ActB115としてフラグメモリ102Fの支払方法フラグである第1フラグFG1のフラグ値を、支払方法が電子マネーであることを示す「01」に書き換える。その後プロセッサ101は、上記ActB101に戻る。
【0081】
登録処理のルーチンにおいて買上商品の登録が行われる都度、客面処理のルーチンではActB105において第1選択画面が更新される。このとき、支払方法として電子マネー支払いが選択されていると、フラグメモリ102Fの第1フラグFG1のフラグ値は「01」となっている。したがって、プロセッサ101は、上記ActB106においてYESと判定して、ActB116へと進む。プロセッサ101は、ActB116として登録処理のルーチンからの更新依頼に含まれる買上商品の合計金額が、メインメモリ12の電子マネーチャージ額メモリ102Cに記憶されている電子マネーのチャージ額を超えたか確認する。合計金額がチャージ額以下であれば、プロセッサ101は、ActB116においてNOと判定する。フラグメモリ102Fの電子マネーフラグである第2フラグFG2のフラグ値としては、最初は、登録処理のルーチンのActA101において電子マネー単独で決済可能であることを示す「00」にクリアされた状態となっている。プロセッサ101は、ActB116においてNOと判定したときには、フラグメモリ102Fの第2フラグFG2のフラグ値を書き換えることなく、上記ActB101に戻る。
【0082】
また、合計金額がチャージ額を超えたならば、プロセッサ101は、ActB116においてYESと判定して、ActB117へと進む。プロセッサ101は、ActB117としてフラグメモリ102Fの第2フラグFG2のフラグ値を、電子マネーをチャージすること、または、電子マネーと現金を併用すること、つまり、決済装置20を使用することを示す「01」に書き換える。これは、以下にて電子マネー支払い以外の支払方法などを買物客40に選択させる動作を行うが、買物客が40がその選択する前にオペレータである店員30がキーボード105の小計キーを操作してしまうと、電子マネーでの決済が不可能であるにもかかわらず、電子マネーでの決済へと進んでしまうことを防ぐためである。そしてプロセッサ101は、ActB118として客用タッチパネル108に第2選択画面を表示させる。このように、プロセッサ101を主体とするコンピュータは、通知手段として機能する。そしてプロセッサ101は、ActB119として買物客40による選択待ちとなる。
【0083】
第2選択画面は、図10に示すように、第1選択画面と同様、登録期間中に登録された買上商品の合計点数及び合計金額と、電子マネー残高とを提示する。さらに第2選択画面は、電子マネー単独で支払ができない旨のメッセージとともに、支払方法選択のための複数のボタン画像を含む。
【0084】
買物客40が支払方法選択のための複数のボタン画像の何れかに対する位置をタッチすると、プロセッサ101は、ActB119においてYESと判定して、ActB120へと進む。プロセッサ101は、ActB120において買物客40が第2選択画面の[別の支払方法を選択する]ボタン画像に対する位置をタッチして別支払方法を選択することを指示したか確認する。別支払方法選択が指示された場合、プロセッサ101は、ActB120においてYESと判定して、上記ActB101に戻り、客用タッチパネル108に第1選択画面を表示させる。このとき、電子マネー支払いを選択するための[電子マネー]ボタン画像は、選択できないことを示す表示とする。また、このActB120においてYESと判定した場合、プロセッサ101は、フラグメモリ102Fの支払方法フラグである第1フラグFG1及び電子マネーフラグである第2フラグFG2のフラグ値をともに「00」にクリアするようにしてもよい。
【0085】
また、別支払方法選択が指示されていない場合、プロセッサ101は、ActB120においてNOと判定して、ActB121へと進む。プロセッサ101は、ActB121として第2選択画面の[チャージ]ボタン画像に対する位置が買物客40にタッチされたか確認する。[チャージ]ボタン画像に対する位置がタッチされた場合、プロセッサ101は、ActB121においてYESと判定して、上記ActB101に戻り、客用タッチパネル108に第1選択画面を表示させる。このとき、電子マネー支払いを選択するための[電子マネー]ボタン画像については、単独では支払不可であることを示す赤色としたり点滅させたり等、予め決められた識別表示するとともに、それ以外のボタンについては、選択できないことを示す表示形態とする。また、チャージすることが選択されている旨のメッセージを表示するようにしてもよい。
【0086】
[チャージ]ボタン画像に対する位置がタッチされていない場合、つまり、別の支払方法との併用を指示された場合、プロセッサ101は、ActB121においてNOと判定して、ActB122へ進む。プロセッサ101は、ActB122として客用タッチパネル108に第3選択画面を表示させる。そしてプロセッサ101は、ActB119と同様、買物客40による選択待ちとなる。なお、図7Bでは、この選択待ちは図示を省略している。
【0087】
第3選択画面は、図11に示すように、第1選択画面と同様、登録期間中に登録された買上商品の合計点数及び合計金額と、電子マネー残高とを提示する。さらに第3選択画面は、電子マネーと併用する支払方法を選択するための複数のボタン画像を含む。
【0088】
プロセッサ101は、ActB123としてこの第3選択画面において買物客40が[現金]ボタン画像に対する位置をタッチして、電子マネーと現金との併用を選択したか確認する。電子マネーと現金の併用が指示された場合、プロセッサ101はActB123においてYESと判定して、上記ActB101に戻り、客用タッチパネル108に第1選択画面を表示させる。このとき、電子マネー支払いを選択するための[電子マネー]ボタン画像と併用される支払方法のボタンである[現金]ボタン画像とを、併用されることを示すオレンジ色としたり点滅させたり等、予め決められた識別表示する。また、それら電子マネーと現金以外の支払方法のボタン画像について、選択できないことを示す表示形態とする。さらに、併用することが選択されている旨のメッセージを表示するようにしてもよい。
【0089】
買物客40が第3選択画面において[現金]ボタン画像以外のボタン画像に対する位置をタッチしている場合、電子マネーと現金との併用が選択されていないので、プロセッサ101は、ActB123においてNOと判定して、ActB124へと進む。プロセッサ101は、ActB124として第3選択画面において買物客40が[クレジット]ボタン画像に対する位置をタッチして、電子マネーとクレジットとの併用を選択したか確認する。電子マネーとクレジットの併用が指示された場合、プロセッサ101はActB124においてYESと判定して、ActB125へと進む。プロセッサ101は、ActB125としてフラグメモリ102Fの電子マネーフラグである第2フラグFG2のフラグ値を、電子マネーとクレジットを併用することを示す「10」に書き換える。その後、プロセッサ101は、上記ActB101に戻り、客用タッチパネル108に第1選択画面を表示させる。このとき、電子マネー支払いを選択するための[電子マネー]ボタン画像と併用される支払方法のボタンである[クレジット]ボタン画像とを、併用されることを示すオレンジ色としたり点滅させたり等、予め決められた識別表示する。また、それら電子マネーとクレジット以外の支払方法のボタン画像について、選択できないことを示す表示形態とする。さらに、併用することが選択されている旨のメッセージを表示するようにしてもよい。
【0090】
また、第3選択画面において買物客40が[クレジット]ボタン画像に対する位置をタッチしていない、つまり[金券]ボタン画像に対する位置をタッチして、電子マネーと金券との併用が指示された場合、プロセッサ101はActB124においてNOと判定して、ActB126へと進む。プロセッサ101は、ActB126としてフラグメモリ102Fの第2フラグFG2のフラグ値を、電子マネーと金券を併用することを示す「11」に書き換える。その後、プロセッサ101は、上記ActB101に戻り、客用タッチパネル108に第1選択画面を表示させる。このとき、電子マネー支払いを選択するための[電子マネー]ボタン画像と併用される支払方法のボタンである[金券]ボタン画像とを、併用されることを示すオレンジ色としたり点滅させたり等、予め決められた識別表示する。また、それら電子マネーと金券以外の支払方法のボタン画像について、選択できないことを示す表示形態とする。さらに、併用することが選択されている旨のメッセージを表示するようにしてもよい。
【0091】
こうして、オペレータである店員30が登録装置10により買上商品の登録作業を行っている間に、買物客40が客用タッチパネル108により電子マネー単独あるいは他の支払方法との併用を指定することができる。
【0092】
登録処理のルーチンにおいて、支払方法として電子マネー支払いが選択されている場合に、登録処理においてキーボード105の小計キーが登録装置10のオペレータである店員30によってタッチされると、プロセッサ101は、ActA103においてYESと判定して、ActA109、ActA110、ActA111、ActA117、ActA120と進んでいく。そしてプロセッサ101は、支払方法として電子マネー支払いが選択されている場合、ActA120においてYESと判定して、ActA122へと進む。
【0093】
プロセッサ101は、ActA122としてフラグメモリ102Fの第2フラグFG2のフラグ値が決済可であることを示す「00」である否かを判定する。第2フラグFG2のフラグ値が「00」である場合、プロセッサ101はActA122においてYESと判定して、ActA123へと進む。プロセッサ101は、ActA123として上記ActA109で生成した決済情報に基づいて、電子マネーによる周知の決済処理を行う。例えば、プロセッサ101は、サーバに決済情報を送信するよう通信ユニット104を制御する。サーバは、支払対象の電子マネーが自店舗独自の電子マネーであれば、決済情報に基づく支払処理を行い、管理している電子マネーのチャージ額を更新する。また、サーバが管理していない種類の電子マネーであれば、サーバは、登録装置10からの決済情報を電子マネーセンタに対し送信し、電子マネーセンタにおいて支払処理及びチャージ額の更新を行ってもらう。また、電子マネー媒体にチャージ額が記憶されている場合には、サーバは、決済情報を電子マネーセンタに対し送信し、電子マネーセンタにおいて支払処理及びチャージ額の更新を行ってもらうとともに、登録装置10に電子マネー媒体に記憶されているチャージ額の更新を行うことを指示する。プロセッサ101は、通信ユニット104によりこのチャージ額の更新指示を受けると、リーダ・ライタ109を用いて電子マネー媒体に更新されたチャージ額を書き込む。このように、プロセッサ101を主体とするコンピュータは、決済手段として機能する。その後プロセッサ101は、上記ActA119へと進み、プリンタ110にレシートを発行させることとなる。
【0094】
また、フラグメモリ102Fの第2フラグFG2のフラグ値が決済可を示す「00」でない場合、プロセッサ101は、ActA122においてNOと判定して、ActA124へと進む。プロセッサ101は、ActA124としてフラグメモリ102Fの第2フラグFG2のフラグ値が電子マネーをチャージすること、または、電子マネーと現金を併用すること、つまり、決済装置20を使用することを示す「01」である否かを判定する。第2フラグFG2のフラグ値が「01」である場合、プロセッサ101はActA124においてYESと判定して、ActA125へと進む。プロセッサ101は、ActA125として上記ActA109で生成した決済情報に基づいて、電子マネーによる周知の決済処理を行う。この電子マネーによる決済処理では、決済情報に含まれる、登録期間中に登録された買上商品の合計金額の全てを電子マネーで決済することができない。そのため、プロセッサ101は、上記ActA112へと進み、店員30に決済情報の転送先となる決済装置20を選択させる。その後プロセッサ101は、ActA114において決済情報を指定された転送先の決済装置20へ送信するよう通信ユニット104を制御する。この場合、プロセッサ101は、決済情報に、電子マネーによってどれだけの支払が済んでいるかを示す電子マネー支払情報を含める。そしてプロセッサ101は、ActA115においてタッチパネル107に報知画面を表示させ、ActA116において、別ルーチンとして実行している客面処理に対し、客面画面に報知画面を表示するよう、客面報知依頼を出すこととなる。
【0095】
また、フラグメモリ102Fの第2フラグFG2のフラグ値が決済装置20を使用することを示す「01」でない場合、プロセッサ101は、ActA124においてNOと判定して、ActA126へと進む。プロセッサ101は、ActA126としてフラグメモリ102Fの第2フラグFG2のフラグ値が電子マネーとクレジットを併用することを示す「10」である否かを判定する。第2フラグFG2のフラグ値が「10」である場合、プロセッサ101はActA126においてYESと判定して、ActA127へと進む。プロセッサ101は、ActA127として上記ActA109で生成した決済情報に基づいて、電子マネーによる周知の決済処理を行う。その後プロセッサ101は、ActA128へと進む。プロセッサ101は、ActA128としてクレジットカードによる周知の決済処理を行う。すなわち、ActA127における電子マネーによる決済処理では、決済情報に含まれる、登録期間中に登録された買上商品の合計金額の全てを電子マネーで決済することができない。そのため、プロセッサ101は、ActA128において、支払額の不足分をクレジットカードによって決済する。その後プロセッサ101は、上記ActA119に進んで、プリンタ110にレシートを発行させることとなる。
【0096】
また、フラグメモリ102Fの第2フラグFG2のフラグ値が電子マネーとクレジットを併用することを示す「10」でない場合、つまり、電子マネーと金券を併用することを示す「11」である場合、プロセッサ101は、ActA126においてNOと判定して、ActA129へと進む。プロセッサ101は、ActA129として上記ActA109で生成した決済情報に基づいて、電子マネーによる周知の決済処理を行う。その後プロセッサ101は、上記ActA121へと進んで、金券による周知の決済処理を行う。すなわち、ActA129における電子マネーによる決済処理では、決済情報に含まれる、登録期間中に登録された買上商品の合計金額の全てを電子マネーで決済することができない。そのため、プロセッサ101は、ActA121において、支払額の不足分を金券によって決済する。その後プロセッサ101は、上記ActA119に進んで、プリンタ110にレシートを発行させることとなる。
【0097】
図12は、決済装置20のプロセッサ201が実行する決済処理の手順の一例を示す流れ図である。決済装置20が起動されると、プロセッサ201は、Act21としてタッチパネル206に待機画面を表示させる。待機画面は、決済処理を行う状況にないことを示すものであり、どのような情報を表すかは任意であってよい。例えば、待機画面は、決済処理を行うことができないことを表すメッセージを示すものや、スクリーンセーバとして広告などを示す任意の画像を表示するものとすることが想定される。タッチパネル206の画面を待機画面とした後、プロセッサ201は、ActA22へと進む。プロセッサ201は、Act22として登録装置10からの決済情報を受信するのを待ち受ける。
【0098】
前述したように登録装置10のプロセッサ101は、ActA114の処理において、通信ユニット104から店員30が選択した決済装置20へと決済情報を送信する。この決済情報は、宛先となっている決済装置20に設けられた通信ユニット204にて受信され、メインメモリ202または補助記憶デバイス203に保存される。
【0099】
プロセッサ201は、決済情報が受信されると、Act22においてYESと判定して、Act23へと進む。プロセッサ201は、Act22としてタッチパネル206な決済画面を表示させる。決済画面は、受信された決済情報に基づいての決済を行うための買物客40による操作を受け付けるものである。決済画面は例えば、決済情報に示された合計金額を少なくとも表示する。また決済画面は、合計個数や買上商品のリスト、電子マネーのチャージ指示ボタン画像などを表示してもよい。
【0100】
次にプロセッサ201は、Act24として決済情報に、電子マネーによってどれだけの支払が済んでいるかを示す電子マネー支払情報が含まれるか否かを判定する。決済情報に電子マネー支払情報が含まれない場合、プロセッサ201は、Act24においてNOと判定して、Act25へと進む。プロセッサ201は、Act25として買物客40による決済のための操作が釣銭機209またはリーダ・ライタ208に対して行われたか否かを判定する。釣銭機209またはリーダ・ライタ208に対して決済操作が行われない場合、プロセッサ201はAct25においてNOと判定して、Act26へと進む。プロセッサ201は、Act26として買物客40により電子マネーのチャージを行うための操作、例えば決済画面におけるチャージ指示ボタン画像に対する位置がタッチされたか否かを判定する。チャージ操作が行われない場合、プロセッサ201は、Act26においてNOと判定して、上記Act25へと戻る。こうして、プロセッサ201は、買物客40による決済操作またはチャージ操作を待ち受ける。
【0101】
買物客40が決済画面に表示される合計金額に対する決済のための操作を釣銭機209に対して行うと、つまり釣銭機209に現金を投入すると、プロセッサ201は、Act25においてYESと判定して、Act27へと進む。プロセッサ201は、Act27として決済処理を実行する。この決済処理は、買物客40による操作に応じて、メインメモリ202または補助記憶デバイス203に保存された決済情報に示された合計金額を決済するための処理である。この決済処理は例えば、既存のセルフPOS端末などで行われている処理をそのまま適用できる。決済処理が終了すると、プロセッサ201は、Act28へと進む。
【0102】
プロセッサ201は、Act28としてプリンタ207を制御してレシートを発行する。レシートには、少なくとも買上商品の販売データ及び合計金額と、その買上商品を決済するための支払情報とが記録される。また、釣銭額が生じていた場合にはその釣銭額も記録される。レシートを発行した後、プロセッサ201は、上記Act31に戻り、それ以降の処理を前述と同様に行う。
【0103】
また、決済情報に電子マネーによってどれだけの支払が済んでいるかを示す電子マネー支払情報が含まれていた場合、プロセッサ201は、Act24においてYESと判定して、Act29へと進む。プロセッサ201は、Act29として決済情報に含まれる合計金額と電子マネー支払情報で示される電子マネーによる支払金額との差額を不足額として決済画面に表示する。その後プロセッサ201は、上記Act25へと進む。
【0104】
そして、買物客40が決済画面に表示される不足額に対する決済のための操作を釣銭機209に対して行うと、つまり釣銭機209に現金を投入すると、プロセッサ201は、Act25においてYESと判定して、Act27へと進み、決済処理を実行する。決済処理が終了すると、プロセッサ201は、Act28へと進み、プリンタ207を制御してレシートを発行する。レシートには、少なくとも買上商品の販売データ及び合計金額と、その買上商品を決済するための支払情報とが記録される。支払情報は、電子マネーによる支払額と現金による支払額とを含む。また、釣銭額が生じていた場合にはその釣銭額も記録される。
【0105】
また、買物客40により電子マネーのチャージを行うための操作、例えば決済画面におけるチャージ指示ボタン画像に対する位置がタッチされると、プロセッサ201は、Act26においてYESと判定して、Act30へと進む。プロセッサ201は、Act30として電子マネーチャージ処理を行う。例えばリーダ・ライタ208に電子マネー媒体のデータを読み取らせ、サーバへチャージ額を問い合わせるよう通信ユニット204を制御する。サーバは登録装置10に対するのと同様にして電子マネーのチャージ額を取得して決済装置20へ返却する。プロセッサ201は、そのチャージ額をタッチパネル206の決済画面に表示する。決済情報に電子マネー支払情報が含まれる場合、通常はチャージ額は0円となっている。そして買物客40が釣銭機209にチャージする現金を投入すると、プロセッサ201は、サーバへその金額をチャージすることを依頼するよう通信ユニット204を制御する。これに応じて、サーバは、管理している電子マネーのチャージ額を更新する、または、電子マネーセンタに対してチャージを依頼する。チャージが完了したならば、サーバから決済装置20へチャージ額が返却され、プロセッサ201は、そのチャージ額をタッチパネル206の決済画面に表示する。またプロセッサ201は、プリンタ207をチャージ操作に対するレシートを発行するよう制御してもよい。さらに、プロセッサ201は、リーダ・ライタ109を用いて電子マネー媒体に更新されたチャージ額を書き込んでもよい。こうして電子マネーのチャージが行われたならば、買物客40は、一旦、リーダ・ライタ208から電子マネー媒体を取り外す。その後プロセッサ201は、上記Act25へと戻る。
【0106】
そして、買物客40が決済画面に表示される不足額に対する決済のための操作をリーダ・ライタ208に対して行うと、つまりリーダ・ライタ208に再び電子マネー媒体をセットすると、プロセッサ201は、Act25においてYESと判定して、Act27へと進み、不足額を決済するための決済処理を実行する。決済処理が終了すると、プロセッサ201は、Act28へと進み、プリンタ207を制御してレシートを発行する。レシートには、少なくとも買上商品の販売データ及び合計金額と、その買上商品を決済するための支払情報とが記録される。支払情報は、チャージ前後の電子マネーによる支払額をそれぞれ含む。
【0107】
このように本実施形態によれば、セミセルフ方式のチェックアウトシステムの登録装置10において、オペレータである店員30が買上商品の登録操作を行っている最中に、買物客40が客用タッチパネル108により支払方法を選択する。よって、店員30が買上商品の登録操作を終了したとき、買物客40の選択に応じた決済を直ちに実施することができるので、買物客40一人当たりにかかる支払時間を減少することができ、登録装置10の使用回転率を上昇させることができる。
【0108】
また、登録装置10は、電子マネーによる支払可能金額である電子マネーのチャージ額を取得し、買物客40が電子マネー支払を選択した場合、店員30が買上商品を登録する毎に演算される支払の合計金額がチャージ額を超えたときには、買物客40にチャージ額不足を通知し、買物客40がこのチャージ額不足の通知に応答して、支払方法を選択できるようにしている。よって、買上商品の登録中に電子マネーのチャージ額不足が判った段階で直ちに買物客40が別の支払方法や電子マネーと別支払方法の併用を選択することができる。従って、全ての買上商品の登録が終了して合計金額が判明してから、電子マネーのチャージ額を取得して、チャージ額不足かどうか確認する場合に比べて、チャージ額不足の場合に買物客40が別の支払方法や電子マネーと別支払方法の併用を選択する時間分だけ、本実施形態によれば時間を短縮することが可能となる。
【0109】
そして、本実施形態によれば、電子マネーチャージ額不足の際に買物客40が、電子マネーによる支払方法と別の現金を含まない支払方法との併用を選択しているときには、全ての買上商品の登録が終了して合計金額が判明した段階で直ちに、決済装置20においてそれらの支払方法によって決済を行うことができる。
【0110】
また、電子マネーチャージ額不足の際に買物客40が、電子マネーに入金することでチャージ額を増額して支払う支払方法が選択されているときには、全ての買上商品の登録が終了して合計金額が判明した段階で直ちに、決済情報を登録装置10から決済装置20に送信することができる。
【0111】
なお、登録装置10から決済装置20への決済情報の送信は、直接送信してもよいし、サーバなどを経由して間接的に送信してもよい。
【0112】
以上、買物客一人当たりにかかる支払時間を減少することができ、登録装置の使用回転率を上昇させることができる、チェックアウトシステム及びこのシステムに用いられる登録装置の実施形態について説明した。かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
【0113】
例えば前記実施形態では、セミセルフ方式のチェックアウトシステムを例に説明したが、セミセルフ方式よりも効果は限られるとはいえ、現金を取り扱う通常の登録装置を備える対面方式のチェックアウトシステムにおいても適用可能である。
【0114】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 店員が操作して買上商品の登録を行う登録装置と、買物客が操作して前記買上商品の決済を行う決済装置と、を備えるチェックアウトシステムであって、
前記登録装置は、
前記店員が前記買上商品の登録操作を行っている最中に、前記買物客が支払方法を選択する第1の選択手段と、
前記店員による前記買上商品の登録操作に応じて、前記第1の選択手段によって現金を含む支払方法が選択されていれば、前記買上商品の決済を行うための決済情報を前記決済装置に送信する送信手段と、
前記店員による前記買上商品の登録操作の終了に応じて、前記第1の選択手段によって前記現金を含まない支払方法が選択されていれば、前記選択された支払方法によって決済を行う決済手段と、
を有する、チェックアウトシステム。
[2] 前記登録装置は、
電子マネーによる支払可能金額を取得する取得手段と、
前記第1の選択手段によって前記電子マネーによる支払方法が選択された場合、前記店員が前記買上商品を登録する毎に演算される支払の合計金額が前記支払可能金額を超えたとき、前記買物客に支払可能金額不足を通知する通知手段と、
前記支払可能金額不足の通知に応答して、前記買物客が支払方法を選択する第2の選択手段と、
を有する、[1]に記載のチェックアウトシステム。
[3] 前記決済手段は、前記第2の選択手段によって前記電子マネーによる支払方法と別の前記現金を含まない支払方法との併用が選択されたとき、それらの支払方法によって決済を行う、[2]に記載のチェックアウトシステム。
[4] 前記送信手段は、前記第2の選択手段によって前記電子マネーに入金することで前記支払い可能金額を増額して支払う支払方法が選択されたとき、前記決済情報を前記決済装置に送信する、[2]に記載のチェックアウトシステム。
[5] 店員が操作して買上商品の登録を行う登録装置と、買物客が操作して買上商品の決済を行う決済装置と、を備えるチェックアウトシステムにおける前記登録装置であって、
前記店員が前記買上商品の登録操作を行うための入出力装置と、
前記買物客が操作可能なタッチパネルと、
前記店員が前記入出力装置により前記買上商品の登録操作を行っている最中に、前記買物客が支払方法を選択する選択画面を前記タッチパネルに表示させ、前記買物客による前記支払方法の選択を受け付ける第1の選択手段と、
電子マネーによる支払方法が選択されたとき、前記電子マネーによる支払可能金額を取得する取得手段と、
前記店員が前記買上商品を登録する毎に演算される支払の合計金額が前記支払可能金額を超えた場合に、支払可能金額不足を前記タッチパネルに表示させ、前記買物客による支払方法の選択を受け付ける第2の選択手段と、
を備える、登録装置。
[6] 店員が操作して買上商品の登録を行う登録装置と、買物客が操作して買上商品の決済を行う決済装置と、を備えるチェックアウトシステムにおける前記登録装置のコンピュータを、
前記登録装置が備える入出力装置により前記店員が前記買上商品の登録操作を行っている最中に、前記登録装置が備えるタッチパネルに、前記買物客が支払方法を選択する選択画面を表示させ、前記買物客による前記支払方法の選択を受け付ける第1の選択手段、 電子マネーによる支払方法が選択されたとき、前記電子マネーによる支払可能金額を取得する取得手段、
前記店員が前記買上商品を登録する毎に演算される支払の合計金額が前記支払可能金額を超えた場合に、前記タッチパネルに支払可能金額不足を表示させ、前記買物客による支払方法の選択を受け付ける第2の選択手段、
として機能させるための制御プログラム。
【符号の説明】
【0115】
1…チェックアウトシステム、 10…登録装置、 12…メインメモリ、 20…決済装置、 30…店員、 40…買物客、 50…作業テーブル、 101,201…プロセッサ、 102,202…メインメモリ、 102C…電子マネーチャージ額メモリ、 102F…フラグメモリ、 103,203…補助記憶デバイス、 104,204…通信ユニット、 105…キーボード、 106,205…スキャナ、 107,206…タッチパネル、 108…客用タッチパネル、 109,208…リーダ・ライタ、 110,207…プリンタ、 111…ドロワ開放機構、 112,210…システム伝送路、 209…釣銭機、 FG1…第1フラグ、 FG2…第2フラグ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12