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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】食器ストッカー及び洗浄システム
(51)【国際特許分類】
   A47L 15/24 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
A47L15/24
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2024018781
(22)【出願日】2024-02-09
【審査請求日】2024-08-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000242415
【氏名又は名称】北沢産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 光行
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-100452(JP,A)
【文献】特開2000-093378(JP,A)
【文献】特開平05-185039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 15/00 - 15/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄後の食器を高さに応じて仕分けする食器仕分け部と、前記食器仕分け部によって仕分けされた前記食器を収納する食器収納部と、を備え、
前記食器仕分け部は、
前記食器を搬送する食器搬送コンベアと、
前記食器搬送コンベアの上方に配設され、個々の前記食器の高さに対応して下端の高さ位置が異なる複数の仕分けバーとを備え、
前記仕分けバーに接触した前記食器が前記食器搬送コンベアによって搬送されつつ前記仕分けバーにガイドされてスライドし、前記食器が前記食器収納部に収納される
食器ストッカー。
【請求項2】
前記仕分けバーの側面に沿ってスライドする前記食器を検知する食器センサと、
前記食器センサが前記食器を検知すると、前記食器に向けて、前記スライドの方向にエアを噴出するエア噴出部とを備える
請求項1に記載の食器ストッカー。
【請求項3】
前記食器が前記食器収納部に収納されたことを検知する食器収納センサを備え
前記食器収納部には昇降可能な食器台を備え、
前記食器収納センサが前記食器を検知すると、設定された高さ分だけ前記食器台を下降させる
請求項1に記載の食器ストッカー。
【請求項4】
前記食器台が最下位置に到達し前記食器が満載されていることを検知する食器満載センサと、
前記食器が満載されていることを表示する食器満載表示部と
を備えた
請求項3に記載の食器ストッカー。
【請求項5】
前記仕分けバーを昇降させる昇降機構を備えた
請求項1に記載の食器ストッカー。
【請求項6】
下端の高さ位置が同じである前記仕分けバーを複数備え、
前記昇降機構は、前記複数の仕分けバーのうち前記食器収納部への前記食器の収納をしない仕分けバーを上昇させる
請求項5に記載の食器ストッカー。
【請求項7】
食器に残存した残飯を落とす残飯処理装置と、
前記残飯処理装置から搬送された前記食器及び前記食器を載せていたトレーを洗浄する洗浄装置と、
前記洗浄装置において洗浄された前記トレーを収納するトレーストッカーと、
前記洗浄装置において洗浄された前記食器を収納する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の食器ストッカーと、
を備える洗浄システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食器ストッカー及びその食器ストッカーを備える洗浄システムに関する。
【背景技術】
【0002】
社員食堂や従業員食堂などの施設においては、大量の食器類を一度に効率よく洗浄するための洗浄システムが利用されている(例えば、特許文献1参照)。この洗浄システムでは、洗浄後の食器を、食器の種類ごとに分けて収納する食器収納部を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2023-127194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された食器収納部では、洗浄後の食器をカメラで撮影し、画像を解析して食器の種類を判別し、種類の異なる食器ごとにそれぞれ収納することとしている。したがって、処理に時間を要するとともに、コストが増大するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本食器ストッカーは、洗浄後の食器を高さに応じて仕分けする食器仕分け部と、前記食器仕分け部によって仕分けされた前記食器を収納する食器収納部と、を備え、前記食器仕分け部は、前記食器を搬送する食器搬送コンベアと、前記食器搬送コンベアの上方に配設され、個々の食器の高さに対応して下端の高さ位置が異なる複数の仕分けバーとを備え、前記仕分けバーに接触した食器が前記食器搬送コンベアによって搬送されつつ前記仕分けバーにガイドされてスライドし、前記食器が前記食器収納部に収納される。
前記食器ストッカーは、前記仕分けバーの側面に沿ってスライドする前記食器を検知する食器センサと、前記食器センサが前記食器を検知すると、前記食器に向けて、前記スライドの方向にエアを噴出するエア噴出部とを備えるとよい。
上記食器ストッカーは、前記食器が前記食器収納部に入ったことを検知する食器収納センサを備え、前記食器収納部には昇降可能な食器台を備え、前記食器収納センサが食器を検知すると、設定された高さ分だけ前記食器台を下降させるとよい。
前記食器ストッカーは、前記食器台が最下位置に到達し前記食器が満載されていることを検知する食器満載センサと、前記食器が満載されていることを表示する食器満載表示部とを備えるとよい。
前記食器ストッカーは、前記仕分けバーを昇降させる昇降機構を備えるとよい。
前記食器ストッカーは、下端の高さ位置が同じである前記仕分けバーを複数備え、前記昇降機構は、前記複数の仕分けバーのうち前記食器収納部への前記食器の収納をしない仕分けバーを上昇させるとよい。
また、本洗浄システムは、食器に残存した残飯を落とす残飯処理装置と、前記残飯処理装置から搬送された前記食器及び前記食器を載せていたトレーを洗浄する洗浄装置と、前記洗浄装置において洗浄された前記トレーを収納するトレーストッカーと、前記洗浄装置において洗浄された前記食器を収納する前記食器ストッカーとを備える。
【発明の効果】
【0006】
本食器ストッカーでは、食器を食器搬送コンベアによって搬送しつつ、個々の食器の高さに対応して下端の高さ位置が異なる複数の仕分けバーに沿って食器をスライドさせるため、高さが異なる食器ごとに仕分けして食器を食器収納部に収納することができる。したがって、カメラによる撮影をしなくても仕分けすることができ、食器の仕分けの効率化が図られるとともに、コストを削減することができる。
スライドする食器を検知する食器センサと、食器センサが食器を検知すると食器に向けてそのスライドの方向にエアを噴出するエア噴出部とを備えることにより、エアの圧力によって食器が押されるため、食器を確実に食器収納部に収納することができる。
食器が食器収納部に入ったことを検知する食器収納センサを備え、食器収納部に昇降可能な食器台を備え、食器収納センサが食器を検知すると設定された高さ分だけ食器台を下降させることにより、食器の落下を最小限としつつ、食器を次々と食器収納部に収納していくことができる。
前記食器台が最下位置に到達し食器が満載されていることを検知する食器満載センサと、食器が満載されていることを表示する食器満載表示部とを備えることにより、食器が積み上がりその食器を取り出すべきことを作業員が把握することができる。
仕分けバーを昇降させる昇降機構を備えることにより、仕分けバーを上昇させて食器を通過させることと、仕分けバーを下降させて食器を収納することとを切り替えることができる。したがって、食器収納部の食器が満載された場合等においては、仕分けバーを上昇させることで、対応する食器収納部の領域への食器の収納を停止することができる。
下端の高さ位置が同じである仕分けバーを複数備え、昇降機構が、複数の仕分けバーのうち食器収納部への食器の収納をしない仕分けバーを上昇させることにより、高さが等しい食器を収納できる領域を複数設けておき、食器が満載されていない領域に食器を収納していくことが可能となる。
本洗浄システムでは、食器に残存した残飯を落とす残飯処理装置と、残飯処理装置から搬送された食器及び食器を載せていたトレーを洗浄する洗浄装置と、洗浄装置において洗浄された前記トレーを収納するトレーストッカーと、上記の食器ストッカーとを備えているため、食器の洗浄から食器及びトレーの収納までを行うことができ、食器の収納時はカメラによる撮影をしなくても食器を種類ごとに仕分けし、食器の仕分けの効率化が図られるとともに、コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】洗浄システムの一例を示す平面図である。
図2】残飯処理装置の一例を示す斜視図である。
図3図1のA-A線断面図である。
図4図1のB-B線断面図である。
図5】とよの一例を示す斜視図である。
図6】食器ストッカーの仕分け部の一例を示す斜視図である。
図7】食器ストッカーの一例を示す正面図である。
図8】食器の一例を示す正面図である。
図9】トレーストッカーの一例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示す洗浄システム1は、喫食者が返却した食器、トレー及び箸、スプーン、ナイフ等を洗浄して収納するシステムであり、食器に付着した残飯を落とす残飯処理装置2と、食器、トレー及び箸、スプーン、ナイフ等を洗浄装置3と、洗浄後の食器を食器の種類ごとに分類して収納する食器ストッカー4と、洗浄後のトレーを積み重ねて収納するトレーストッカー5と、洗浄後の食器を食器ストッカー4に搬送する食器搬送装置6とを備えている。なお、残飯とは、食べ残したものすべてを表しており、ご飯・パンなどの主食、おかず、スープ、デザート等、出された料理の中で食べ残されたり飲み残されたりして食器に残っているものや食器に付着して残っているもの全般を指す。また、食器には、皿、椀、鉢等、様々なものがある。
【0009】
図2に示すように、残飯処理装置2は、上部が開口し底部及び側部を有する空間であって食器に残存した残飯が落とされる残飯落とし部21と、残飯落とし部21において残飯が落とされた食器を洗浄装置3に搬送する食器搬送部22と、食器を載せていたトレーを洗浄装置3に搬送するトレー搬送部23とを備えている。
【0010】
図1及び図2に示すように、残飯落とし部21は、喫食者によってトレー及び食器が返却される返却口24側に設けられている。図2に示すように、残飯落とし部21は、上部の開口の一部が2つの載置台25a、25bによって覆われている。各載置台25a、25bは、喫食者がトレーを一時的に置くための平板状の台であり、図示の例のように2つの載置台25a、25bが設けてある場合は、返却口24にふたりの喫食者が並んで立つことができる。なお、載置台25a、25bは、残飯落とし部21の幅等に応じて1つ又は3つ以上設けてもよい。
【0011】
図1及び図2に示すように、食器搬送部22は、残飯落とし部21よりも奥行方向奥側に設けられている。食器搬送部22は、幅方向に移動して食器を搬送する食器搬送コンベア221と、食器搬送コンベア221の移動方向下流側に設けられ食器をスライドさせて図1に示した洗浄装置3に移し替える食器移し替え部222とから構成されている。
【0012】
食器移し替え部222は、傾斜した底板222aと、底板222aの端部から起立した一対の側壁222bとを備え、図1及び図2に示すように、底板222aは、返却口24側が鋭角に突出した台形状に形成されている。図3に示すように、食器移し替え部222の傾斜の先には、洗浄装置3の食器搬送機構31が位置しており、食器移し替え部222の底板222aをスライドした食器が、洗浄装置3の食器搬送機構31に移載される構成となっている。
【0013】
トレー搬送部23は、食器搬送部22の奥行方向奥側上方に設けられている。トレー搬送部23は、幅方向に移動してトレーを搬送するトレー搬送コンベア231と、トレー搬送コンベア231の移動方向下流側に設けられトレー搬送コンベア231によって搬送されたトレーを起立させて洗浄装置のトレー搬送機構32に移し替えるトレー移し替え部232とを備えている。
【0014】
トレー移し替え部232は、トレー搬送コンベア231からトレーを受け取ってさらに同方向に移動させるローラ部232aと、ローラ部232aから移動してきたトレーをスライドさせる斜面を有しトレーを立てた状態として洗浄装置3のトレー搬送機構32に移載する移載部232bとを備えている。
【0015】
図2及び図3に示すように、載置台25a、25bの下方には、一対の喫食者用残飯落としノズル26a、26bが設けられている。各喫食者用残飯落としノズル26a、26bは、水を斜め下方に噴射するノズルであり、載置台25a、25bの左右に設けられた一組のノズルによって構成されている。なお、喫食者用残飯落としノズル26a、26bの数及び位置は、図示の例には限定されない。
【0016】
図3に示すように、喫食者用残飯落としノズル26a、26bには、電磁弁261a、261b及び流路262を介して給水部263が接続されている。電磁弁261aを開くと一組の喫食者用残飯落としノズル26aから水が噴出され、電磁弁261bを開くと一組の喫食者用残飯落としノズル26bから水が噴出される。
【0017】
図2に示すように、残飯落とし部21の前面であって、各載置台25a、25bに対応する位置には、喫食者の有無を検知する喫食者センサ27a、27bがそれぞれ設けられている。喫食者センサ27a、27bは、例えば光センサであり、喫食者センサ27aが喫食者を検知すると、図3に示した電磁弁261aを開いて一組の喫食者用残飯落としノズル26aから水を噴射させ、喫食者センサ27bが喫食者を検知すると、電磁弁261bを開いて一組の喫食者用残飯落としノズル26bから水を噴射させる。
【0018】
残飯落とし部21の底面は、図3に示すように、幅方向両端から中央に向けて下降する斜面211と左右の斜面211の下端を接続する接続面212とからなる谷部213を構成している。谷部213は、落下した水及び残飯を受け止める。斜面211の上端側には、斜面に沿って水を流すためのノズル215を備えている。図4に示すように、接続面212は、奥行方向奥側に向けて下降する傾斜を有しており、その傾斜の先には、傾斜に沿って流れた水及び残飯を通す孔214が形成されている。
【0019】
図3及び図4に示すように、残飯落とし部21において、孔214の奥側には、とよ28が配設されている。とよ28は、幅方向一方側に向けて傾斜する斜面281を有しており、その斜面281の下端側には、残飯を収納する残飯収納部284が置かれている。
【0020】
図3に示すように、食器搬送コンベア221の下方には、食器搬送コンベア221の上に置かれた食器に対して上向きに水を噴射するコンベア用ノズル223を備えている。コンベア用ノズル223は、食器が食器移し替え部222に移動する直前の位置に設けられている。食器搬送コンベア221は、図2に示したように、複数の細いコンベアベルトによって構成されており、コンベア用ノズル223から上方に向けて噴出される水がコンベアベルト間の隙間を通って食器に到達することによって、喫食者用残飯落としノズル26a、26bから噴出される水によって完全に除去されなかった残飯が除去される。
【0021】
図5に示すように、とよ28は、傾斜して下降する斜面281と、斜面281の奥行方向両側において起立した側壁282とを少なくとも備えている。斜面281には、水を下方に落下させる複数の水落とし孔283が形成されている。図3に示したように、とよ28の斜面281の傾斜の下端の先には残飯収納部284が載置されている。
【0022】
水落とし孔283は、斜面281に沿って流れた水を下方に落下させる貫通孔である。水落とし孔283の下方には、落下した水を排水する排水部285が設けられている。図5の例における水落とし孔283は、幅方向に長尺な長孔であるが、形状及び配置は、この例には限定されない。
【0023】
図6に示すように、食器ストッカー4は、洗浄後の食器を食器の種類ごとに仕分ける食器仕分け部41と、食器仕分け部41によって仕分けされた食器を収納する食器収納部45とを備えている。
【0024】
食器仕分け部41は、食器を搬送する食器搬送コンベア411と、食器搬送コンベア411の上方に配設され個々の食器の高さに対応して下端の高さ位置が異なる複数の仕分けバー421~426とを備えている。仕分けバー421~426は、支持部材431~436にそれぞれ例えばねじ止めによって固定される。図6に示すように、仕分けバー421~426は、その側面が、搬送方向に対して非平行であるとともに、搬送方向に対して直交する幅方向に対しても非平行であって、食器搬送コンベア411の進行方向に対して鋭角を形成する向きに向いている。また、仕分けバー421~426の側面は、食器搬送コンベアの面に対してほぼ垂直な面となっている。
【0025】
食器搬送コンベア411は、図1に示した食器搬送装置6によって搬送されてくる洗浄後の食器を受け取り、搬送方向に移動させる。
【0026】
図6及び図7に示した例では、仕分けバー421、422は下端の高さが同じであり、仕分けバー423、424は下端の高さが同じであり、仕分けバー425、426は下端の高さが同じである。また、仕分けバー421、422は、下端が最も高い位置にあり、その次に仕分けバー423、424の下端の高さが高い位置にあり、仕分けバー425、426の下端の高さが最も低い位置にある。
【0027】
仕分けバー421~426のそれぞれの下端の高さは、食器の高さ、例えば図8に示す食器7の底の部分のいとじり71の高さに応じて設定されており、仕分けバー421~426の下端の高さ位置に応じて、食器搬送コンベア411上を流れる食器の搬送がせき止められる。そして、搬送がせき止められた食器は、食器搬送コンベア411によって搬送方向の力を受けつつ、仕分けバー421~426のうちのいずれかの側面にガイドされて奥行方向手前側へもスライドし、食器収納部45側にスライドする。
【0028】
図6に示すように、食器仕分け部41には、食器搬送コンベア411の奥行方向手前側に、食器搬送コンベア411上で仕分けされた食器を食器収納部45に受け渡す受け渡し部441~446を備えている。受け渡し部441~446には、食器収納部45側に向けて下降し食器をスライドさせる斜面441a~446aと、食器を食器収納部45に落下させるための切り欠き部441b~446bが形成されている。斜面441a~446aは、食器の径に対応した幅を有しており、切り欠き部441b~446bは、食器の径に対応した径を有する半円状に形成されている。
【0029】
図7に示すように、食器仕分け部41には、仕分けバー421~426に沿ってスライドする食器を検知する食器センサ461~466と、食器センサ461~466が食器を検知したときに食器のスライド方向に向けてエアを噴出するエア噴出部471~476を備えている。
【0030】
食器センサ461~466は、収納すべき食器の高さに応じた高さ位置に設けられている。図7の例では、食器7a、7b、7cの3種類が想定されており、食器センサ461、462は、高さが最も高い食器7cを検出することができる高さ位置であって、食器7a、7bを検出できない位置に設けられている。食器センサ463、464は、高さが2番目に高い食器7bを検出できる高さ位置であって、食器7aを検出できない位置に設けられている。食器センサ465、466は、高さが最も低い食器7aを検出できる高さ位置に設けられている。
【0031】
エア噴出部471~476は、食器が仕分けバー421~426のいずれかにガイドされてスライドする際に、そのスライド方向にエアを噴出することにより、食器のスライドの勢いを強くする役割を果たす。エア噴出部471~476は、対応する食器センサ461~466のいずれかが食器の通過を検知したときに、エアを噴出する。
【0032】
仕分けバー421~426を支持する支持部材431~436のうち、少なくとも支持部材432、434、436が、昇降機構481、483、485によって駆動されて昇降可能となっている。すなわち、下端の高さ位置が等しい仕分けバーが2つ並んでいる場合は、食器の搬送方向上流側の支持部材及び仕分けバーが昇降可能となっている。なお、すべての支持部材431~436及び仕分けバー421~426について、それぞれ昇降機構を設けてもよい。
【0033】
図7に示すように、食器収納部45には、食器の種類に対応した食器積み上げ部451~456を備えている。食器積み上げ部451~456は、落下した食器を受け止める食器台451a~456aと、食器台451a~456aをそれぞれ独立して昇降させる昇降駆動部451b~456bと、食器を外周側から支持する支持ロッド451c~456cと、食器積み上げ部451~456ごとに設けられ収納すべき食器が食器仕分け部41から落下し収納されたことを検知する食器収納センサ451d~456dと、食器台451a~456aが初期位置にあることを検知する初期位置センサ451e~456eと、食器台451a~456aが最下位置に到達し食器が満載されていることを検知する食器満載センサ451f~456fとを備えている。支持ロッド451c~456cは、外側に開くことが可能であり、これにより食器を取り出すことができる。
【0034】
食器収納センサ451d~456dが食器を検知すると、昇降駆動部451b~456bは、その食器を収納可能とするために、食器台451a~456aのそれぞれを食器1つの厚さ分だけ下降させる。
【0035】
食器満載センサ451f~456fは、食器台が最下位置に位置していること、すなわち、その食器台に食器が満載されていることを検知する。
【0036】
図7に示すように、食器仕分け部41の上方には、食器が満載されたことを食器満載センサ451f~456fが検知していることを表示する食器満載表示部491~496がそれぞれ設けられている。この食器満載表示部491~496は、食器台451a~456aを上昇させる上昇スイッチを兼ねている。なお、食器満載表示部491~496と上昇スイッチとを別々に設けてもよい。
【0037】
仕分けバーの数は任意であり、食器の種類に応じて増減させることができ、それに応じて食器積み上げ部の数も変動する。また、図6及び図7の例では、同じ種類の食器を収納する食器積み上げ部を2つ並べているが、1つのみでもよいし、3つ以上でもよい。
【0038】
また、図6及び図7には図示していないが、形状や径が不揃いな雑多な食器があり、積み上げることが困難である場合は、食器の高さごとに、積み重ねずに落とすための大きな収納部を設けてもよい。
【0039】
図9に示すように、トレーストッカー5は、図1に示した洗浄装置3から搬送された洗浄後のトレーを積み上げる積載部51と、積みあがったトレーをスライドさせて置いておくストック部52とを備えている。
【0040】
積載部51は、トレーが載置されるトレー台511と、トレー台511を昇降させるトレー台昇降機構512とを備えている。
【0041】
トレー台511は、四角形状の枠体であり、内部が上下方向に貫通している。トレー台511は、洗浄装置3から搬送されてくるトレーを載置できる高さ位置を初期位置としている。初期位置に位置するトレー台511に載置されたトレーの高さには、トレーの存在を検知するトレー載置センサ513が設けられており、トレー載置センサ513がトレーを検知すると、次に搬送されてくるトレーを積み上げるために、トレー台511が設定された高さ分だけ下降する。
【0042】
積載部51の下部には、トレー台511の最下段に位置するトレーに接して回転する複数のローラ514と、トレー500が所定枚数(例えば100枚)積み上げられたときのトレー台511の位置においてトレー台511を検知する下部トレー台センサ515とを備えている。
【0043】
ストック部52は、複数のストック領域521~525と、各ストック領域521~525におけるトレーの有無を検知するトレーセンサ521a~525aとを備えている。トレーセンサ521a~525aは、各ストック領域521~525にトレーがストックされているか否かの判断に用いられる。
【0044】
各ストック領域521~525には、コンベアローラ521b~525bを備えている。コンベアローラ521b~525bは、各トレーセンサ521a~525aの検知結果に応じて、ストック領域ごとに独立して駆動される。
【0045】
積載部51にトレーが1枚もない状態においては、トレー台511が図9に示す初期位置に位置している。洗浄装置3からトレーが運ばれてくると、初期位置に位置するトレー台511にトレー500が寝かせた状態で載置される。トレーがトレー台511に載置されると、トレー載置センサ513がそのトレー500を検知し、設定された高さ分だけトレー台511を下降させる。そして、次のトレーが搬送されてくると、同様の動作を行う。
【0046】
このようにして次々とトレーが積み上げられていくと、それにともないトレー台511が下降していく。そして、トレーが所定枚数(例えば100枚)積み上げられると、トレー台511が下部トレー台センサ515によって検知される。そして、例えばCPUを備えた不図示の制御部が、各トレーセンサ521a~525aの状態に基づき、トレー500が所定枚数積み上げられたトレーセット500aをストック領域521~525のうちのどこに移載可能か否かを判断する。例えば、トレーセンサ521a~525aがストック領域521~525のいずれにもトレーがないことを示している場合は、積載部51から見て最も奥のストック領域525にトレーセット500aを搬送する。具体的には、制御部による制御の下で、積載部51に備えたローラ514を駆動してトレーセット500aを積載部51からストック領域521に移送する。次に、最初にストック領域521のコンベアローラ521bを駆動してトレーセット500aをストック領域522に搬送し、次にストック領域522のコンベアローラ522bを駆動してトレーセット500aをストック領域523に搬送し、次にストック領域523のコンベアローラ523bを駆動してトレーセット500aをストック領域524に搬送し、次にストック領域524のコンベアローラ524bを駆動してトレーセット500aをストック領域525に搬送し、最後に次にストック領域525のコンベアローラ525bを駆動してトレーセット500aをストック領域525の所定位置まで搬送する。これにより、ストック領域525のトレーセンサ525aがオンになる。
【0047】
次に積載部51にトレー500が所定枚数積み上げられ、トレー台511が下部トレー台センサ515によって検知されると、ストック領域525のトレーセンサ525aのみがオン、ストック領域521~524のトレーセンサ521a~524aがオフであるため、ストック領域521~524のうち積載部51から見て最も遠いストック領域524にトレーセット500aを搬送する。具体的には、制御部による制御の下で、コンベアローラ521b、コンベアローラ522b、コンベアローラ523b、コンベアローラ524bの順に駆動することによって、ストック領域524の所定位置にトレーセット500aが搬送される。これにより、ストック領域524のトレーセンサ524aがオンになる。
【0048】
同様に、制御部による制御の下で、ストック領域523、ストック領域522及びストック領域521にトレーセット500aがストックされる。こうしてストック領域521~525にトレーセット500aがストックされると、トレーセット単位で運び出される。
【0049】
なお、洗浄装置3及び食器搬送装置6については、例えば特開2023-127194号公報の洗浄部及び転送部と同様に構成される。
【0050】
次に、残飯処理装置2において食器の残飯が落とされ、食器及びトレーが洗浄装置3に搬送され、食器が食器ストッカー4に収納され、トレーがトレーストッカー5に収納されるまでについて説明する。
【0051】
喫食者がトレー及び食器を返却するために、図2に示した例えば載置台25aの前に立つと、喫食者センサ27aが喫食者を検知し、図3に示した電磁弁261aを開き、喫食者用残飯落としノズル26aから水を噴出させる。
【0052】
喫食者は、喫食者用残飯落としノズル26aから噴出された水に食器の内側を当て、食器に残存した残飯を谷部213に落とす。落ちた残飯は、ノズル215から噴出され斜面211を流れる水によって接続面212に導かれ、図4に示した孔214を通って谷部213の奥行方向後方に流れる。なお、ここでの喫食者用残飯落としノズル26aから噴出された水による残飯落としは、従来の下洗いと同等程度に行えばよく、残飯の完全な除去まではしなくてもよい。
【0053】
このように、喫食者自身が食器の残飯を落とすことができるため、下洗いのための作業員が不要となる。
【0054】
落下した残飯は、図5に示したとよ28の斜面281に沿って下降し、残飯収納部284に落下して収納される。このように、とよ28は、残飯を残飯収納部284に円滑に流すことができる。とよ28においては、水は水落とし孔283から下方に落下して排水部285に導かれるため、残飯と水とを分けて処理することができ、残飯収納部284に収納される残飯の水分を少なくすることができる。
【0055】
喫食者は、残飯を落とした食器を伏せた状態にして食器搬送コンベア221に載せる。その食器は、幅方向の移動によりコンベア用ノズル223の上方を通る際に、コンベア用ノズル223から水の噴出を受ける。これにより、食器に残存していた残飯を洗い流すことができるため、喫食者用残飯落としノズル26a、26bから噴出される水によって残飯を十分に落とすことができなかった場合でも、食器に残った残飯を落とすことができる。
【0056】
その食器は、食器移し替え部222の底板222aを滑り、図3に示す洗浄装置3の食器搬送機構31に移載される。したがって、喫食者が食器を食器搬送コンベア221に載せるだけで、食器が洗浄装置3に移載されるため、残飯を落とした食器を洗浄装置3にセットする作業員も不要となる。
【0057】
洗浄装置3は、例えば特開2023-127194号公報に記載された洗浄部と同様に構成されており、洗浄液の吹き付けによる洗浄、水によるすすぎ、エアの吹きつけによる水切りを経て、図1に示した食器搬送装置6に移載される。そして、食器搬送装置6から図6及び図7に示した食器ストッカー4に移載される。
【0058】
また、喫食者は、トレーを上向きに寝かせた状態でトレー搬送コンベア231に載せる。そうすると、そのトレーは、トレー搬送コンベア231からトレー移し替え部232に移動し、移載部232bをスライドすることによって立てた状態となって洗浄装置3のトレー搬送機構32に移載される。したがって、喫食者がトレーをトレー搬送コンベア231に載せるだけで、トレーが洗浄装置3に搬送されるため、トレーを洗浄装置3にセットする作業員も不要となる。
【0059】
洗浄装置3において、トレーは、前述の特開2023-127194号公報と同様の洗浄、すすぎ及び乾燥を経て、図9に示したトレーストッカー5に搬送される。
【0060】
食器ストッカー4では、食器搬送装置6から移載された食器が、図6及び図7に示した食器搬送コンベア411に伏せた状態で載って図6及び図7における搬送方向左方向に搬送される。
【0061】
食器は、種類ごとに高さが異なる。ここでは、図7に示す3種類の食器7a、7b、7cが食器搬送コンベア411において搬送される場合を例示して説明する。食器7aは、最も高さが低い。食器7cは、最も高さが高い。食器7bは、高さが食器7aよりも高く食器7cよりも低い。
【0062】
食器7a、7b、7cの高さと径とは直接的な関係はないが、図7の例では、食器収納部45の食器積み上げ部455、456は最も幅が広く、食器積み上げ部451、452は最も幅が狭く、食器積み上げ部453、454の幅は、食器積み上げ部455、456より幅が狭く食器積み上げ部451、452より幅が広い。
【0063】
仕分けバー421、422は、食器7cをせき止め、食器7a、7bをせき止めないように形成されている。すなわち、仕分けバー421、422の下端は、食器搬送コンベア411に伏せた状態で載せられた食器7cのいとじりに接触する高さであり、食器7a、7bのいとじりには接触しない高さである。
【0064】
仕分けバー423、424は、食器7b、7cをせき止め、食器7aをせき止めないように形成されている。すなわち、仕分けバー423、424の下端は、食器搬送コンベア411に伏せた状態で載せられた食器7b、7cのいとじりに接触する高さであり、食器7aのいとじりには接触しない高さである。
【0065】
仕分けバー425、426は、食器7a、7b、7cをせき止めるように形成されている。すなわち、仕分けバー425、426の下端は、食器搬送コンベア411に伏せた状態で載せられた食器7a、7b、7cのいとじりに接触する高さである。
【0066】
図7に示すように、食器搬送コンベア411上で搬送されてきた食器7aは、高さが最も低く、仕分けバー421~424には接触せずに通過するため、仕分けバー425の手前まで搬送されてくる。そして、食器7aのいとじりが仕分けバー425の下端に接触する。そうすると、食器7aは、食器搬送コンベア411の図7における左方向の移動によって同方向に移動しつつ仕分けバー425の側面に沿って幅方向手前側へも移動してスライドする。また、食器センサ465によって食器7aが検出されると、エア噴出部475から食器7aのスライド方向にエアが噴出されて、食器7aのスライドの勢いが増す。そして食器7aが、図6に示した受け渡し部445の斜面445aを滑り落ち、切り欠き部445bから下方に落下する。エアの圧力によって食器7aが押されるため、食器7aを確実に食器収納部45に収納することができる。
【0067】
落下した食器7aは、食器積み上げ部455の食器台455aに受け止められ載置される。食器7aの落下の過程では、食器収納センサ455dによって食器7aが検知され、昇降駆動部455bによって駆動されて設定された高さ分だけ食器台455aが下降する。
【0068】
次に搬送されてくる食器7bは、仕分けバー421、422には接触せずに通過するため、仕分けバー423の手前まで搬送されてくる。そして、食器7bのいとじりが仕分けバー423の下端に接触する。そうすると、食器7bは、食器搬送コンベア411の図7における左方向の移動によって同方向に移動しつつ仕分けバー425の側面に沿って幅方向手前側へも移動してスライドする。また、食器センサ463によって食器7bが検出されると、エア噴出部473から食器7bのスライド方向にエアが噴出されて、食器7bのスライドの勢いが増す。そして、図6に示した受け渡し部443の斜面443aを滑り落ち、切り欠き部443bから下方に落下する。
【0069】
落下した食器7bは、食器積み上げ部453の食器台453aに受け止められ載置される。食器7bの落下の過程では、食器収納センサ453dによって食器7bが検知され、昇降駆動部453bによって駆動されて食器7bの高さ分だけ食器台453aが下降する。
【0070】
次に搬送されてくる食器7cは、仕分けバー421に接触する高さを有するが、ここで、食器積み上げ部451に食器7cがすでに満載されていると、食器台451aが最下位置にあるため、このことを食器満載センサ451fが検知する。この状態では、これ以上は食器7cを収納できないため、昇降機構481が支持部材431及び仕分けバー421を上昇させている。したがって、搬送されてきた食器7cは、仕分けバー421を通過し、仕分けバー422によってせき止められる。したがって、この食器7cは、図6に示した受け渡し部442の斜面442aを滑り落ち、切り欠き部442bから下方に落下する。ここでも、食器センサ462が食器7cの通過を検知し、エア噴出部472からエアが噴出され、スライドがアシストされる。
【0071】
落下した食器7cは、食器積み上げ部452の食器台452aに受け止められ載置される。食器7cの落下の過程では、食器収納センサ452dによって食器7cが検知され、昇降駆動部452bによって駆動されて設定された高さ分だけ食器台452aが下降する。したがって、食器7cの落下を最小限としつつ、食器7cを次々と食器積み上げ部452に収納していくことができる。
【0072】
このようにして次々と食器が収納されていく。そして、例えば食器積み上げ部455の食器台455aに食器7aが満載されると、食器台455aが食器満載センサ455fによって検知され、昇降機構485が支持部材435及び仕分けバー425を上昇させるため、その次に搬送されてくる食器7aは、食器積み上げ部456に収納される。
【0073】
例えば、食器台455aが食器満載センサ455fによって検知され、食器積み上げ部455が満載状態になると、食器積み上げ部455に対応する食器満載表示部495が点灯する。そうすると、作業員は、食器7aが積み上がり、その食器7aを取り出すべきことを把握することができる。そして、作業員は、支持ロッド455cを外側に開き、積みあがった食器7aを幅方向手前側に取り出す。食器7aが取り出されると作業員は上昇スイッチを兼ねる食器満載表示部495を押す。そうすると、食器台455aが初期位置まで上昇する。初期位置センサ455eがそのことを検知すると、食器台455aの上昇を停止する。この状態では食器7aを収納可能な状態となるため、昇降機構485が支持部材435及び仕分けバー425を下降させ、食器7aが食器積み上げ部455に収納できるようにする。このように、昇降機構481、483、485は、仕分けバー421、423、425を上昇させて食器を通過させることと、仕分けバー421、423、425を下降させて食器を収納することとを切り替えることができる。なお、すべての仕分けバー421~426を昇降できるように、個別に昇降機構を設けてもよい。
【0074】
以上のように、食器ストッカー4では、食器7a、7b、7cを食器搬送コンベア411によって搬送しつつ、個々の食器の高さに対応して下端の高さ位置が異なる複数の仕分けバー421~426に沿って食器7a、7b、7cをスライドさせるため、高さが異なる食器ごとに仕分けして食器収納部45に収納することができる。したがって、カメラによる撮影をしなくても仕分けすることができ、食器の仕分けの効率化が図られるとともに、コストを削減することができる。
【0075】
洗浄装置3において洗浄されたトレー500は、図9に示すトレーストッカー5に搬送され、トレー台511の上に載置される。そして、トレー500が1枚増えるごとに、トレー載置センサ513がトレーを検知し、トレー台昇降機構512がトレー台511を設定された高さ分だけ下降させる。
【0076】
こうしてトレー台511を下降させつつトレー500が次々と積み上げられていき、トレー500が所定枚数(例えば100枚)積み上げられてトレーセット500aが構成されると、トレー台511が最下位置まで移動し、このことを下部トレー台センサ515が検知する。そうすると、不図示の制御部が、トレーセンサ521a~525aがトレーを検知しているか否かを認識し、ストック領域521~525のうちのどこにトレーセット500aを搬送可能か否かを判断する。例えば、トレーセンサ521a~525aのすべてがトレーを検知していない場合は、積載部51から最も遠いストック領域521にトレーセット500aを搬送すべきと判断する。また、トレーセンサ525aがトレーを検知し、トレーセンサ521a~524aがトレーを検知しない場合は、ストック領域524にトレーセット500aを搬送すべきと判断する。
【0077】
例えばストック領域524にトレーセット500aを搬送すべきと判断した場合、制御部による制御の下で、積載部51に備えたローラ514を駆動してトレーセット500aを積載部51からストック領域521に移送する。次に、制御部が最初にストック領域521のコンベアローラ521bを駆動してトレーセット500aをストック領域522に搬送し、次にストック領域522のコンベアローラ522bを駆動してトレーセット500aをストック領域523に搬送し、次にストック領域523のコンベアローラ523bを駆動してトレーセット500aをストック領域524に搬送する。これにより、ストック領域524のトレーセンサ524aがオンになる。
【0078】
次に積載部51にトレー500が所定枚数積み上げられ、トレー台511が下部トレー台センサ515によって検知されると、ストック領域525のトレーセンサ525a及びストック領域524のトレーセンサ524aがオン、ストック領域521~523のトレーセンサ521a~523aがオフであるため、ストック領域521~523のうち積載部51から見て最も遠いストック領域523にトレーセット500aを搬送する。
【0079】
このようにしてストック領域521~525にトレーセット500aがストックされると、トレーセット500aごとに運び出される。
【0080】
以上のように、トレーストッカー5では、積載部51に複数のトレー500を積み上げていき、所定量のトレーが積み上げることができる。そして、トレーセット500aを収納することができるストック領域を複数備え、トレーセンサ521a~525aによる検知によってストック領域521~525のうちのどのストック領域にトレーセットを収納するかを判断することができる。
【0081】
本洗浄システム1は、残飯処理装置2と、食器及びトレーを洗浄する洗浄装置3と、洗浄された食器を収納する食器ストッカー4と、洗浄されたトレーを収納するトレーストッカー5とを備えているため、作業員を配置することなく、食器の洗浄から食器及びトレーの収納までを行うことができる。
【符号の説明】
【0082】
1:洗浄システム
2:残飯処理装置
21:残飯落とし部
211:斜面 212:接続面 213:谷部 214:孔 215:ノズル
22:食器搬送部
221:食器搬送コンベア 222:食器移し替え部 222a:底板 222b:側壁
223:コンベア用ノズル
23:トレー搬送部
231:トレー搬送コンベア 232:トレー移し替え部 232a:ローラ部
232b:移載部
24:返却口
25a、25b:載置台
26a、26b:喫食者用残飯落としノズル
261a、261b:電磁弁 262:流路 263:給水部
27a、27b:喫食者センサ
28:とよ
281:斜面 282:側壁 283:水落とし孔 284:残飯収納部
285:排水部
3:洗浄装置
31:食器搬送機構 32:トレー搬送機構
4:食器ストッカー
41:食器仕分け部
411:食器搬送コンベア
421、422、423、424、425、426:仕分けバー
431、432、433、434、435、436:支持部材
441、442、443、444、445、446:受け渡し部
441a、442a、443a、444a、445a、446a:斜面
441b、442b、443b、444b、445b、446b:切り欠き部
45:食器収納部
451、452、453、454、455、456:食器積み上げ部
451a、452a、453a、454a、455a、456a:食器台
451b、452b、453b、454b、455b、456b:昇降駆動部
451c、452c、453c、454c、455c、456c:支持ロッド
451d、452d、453d、454d、455d、456d:食器収納センサ
451e、452e、453e、454e、455e、456e:初期位置センサ
451f、452f、453f、454f、455f、456f:食器満載センサ
461、462、463、464、465、466:食器センサ
471、472、473、474、475、476:エア噴出部
481、483、485:昇降機構
491、492、493、494、495、496:食器満載表示部
5:トレーストッカー
51:積載部
511:トレー台 512:トレー台昇降機構 513:トレー載置センサ
514:ローラ 515:下部トレー台センサ
52:ストック部
521、522、523、524、525:ストック領域
521a、522a、523a、524a、525a:トレーセンサ
521b、522b、523b、524b、525b:コンベアローラ
6:食器搬送装置
7、7a、7b、7c:食器
500:トレー 500a:トレーセット
【要約】
【課題】洗浄後の食器を仕分ける際に、カメラでの撮影及び画像の解析をせず、処理時間の短縮とコスト削減を図る。
【解決手段】食器ストッカー4に、洗浄後の食器を高さに応じて仕分けする食器仕分け部41と、仕分けされた食器を収納する食器収納部45とを備え、食器仕分け部41は、食器搬送コンベア411と、食器搬送コンベア411の上方に配設され、個々の食器の高さに対応して下端の高さ位置が異なる複数の仕分けバー421~426とを備え、仕分けバー421~426に接触した食器が食器搬送コンベア411によって搬送されつつ仕分けバー421~426にガイドされてスライドし、食器が食器収納部45に収納される。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9