(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】水皿付きトースター
(51)【国際特許分類】
A47J 37/08 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
A47J37/08
(21)【出願番号】P 2024161390
(22)【出願日】2024-09-18
【審査請求日】2024-09-18
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.令和5年11月13日、山善オリジナル家電総合商談会 2.令和6年5月14日、山善オリジナル家電総合商談会 3.令和6年5月1日、株式会社山善のウェブサイト https://yamazenbizcom.jp/item/S1V78.html https://book.yamazen.co.jp/product/detail/I00008840 4.令和6年5月1日、インターネット通販サイトQoo10 https://www.qoo10.jp/g/1102140942 5.令和6年5月1日、インターネット通販サイトdショッピング https://dshopping.docomo.ne.jp/products_search?keyword=YTU-CDC130&sort=rcmd_asc 6.令和6年5月1日、インターネット通販サイトYahoo!ショッピング https://store.shopping.yahoo.co.jp/e-kurashi/op-s1v78.html 7.令和6年5月1日、インターネット通販サイト楽天市場 https://item.rakuten.co.jp/e-kurashi/s1v78/ https://item.rakuten.co.jp/yamazenkaden/s1v78/ https://item.rakuten.co.jp/kagustyle/s1v78/ 8.令和6年5月1日、インターネット通販サイトAmazon.co.jp https://www.amazon.co.jp/%E5%B1%B1%E5%96%84-%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC-%E3%80%8C%E5%88%86%E8%A7%A3%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%A6%E3%81%8A%E6%89%8B%E5%85%A5%E3%82%8C%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%80%8D-YTU-CDC130-SB/dp/B0D3Q88LJ6 9.令和6年5月1日、インターネット通販サイトモノタロウ https://www.monotaro.com/p/7968/7590/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 10.令和6年5月9日、動画共有サイトYouTube https://www.youtube.com/watch?v=ty7eJ22fZZM 11.令和6年7月11日、動画共有サイトYouTube https://www.youtube.com/watch?v=Y2jt8hSUgds 12.令和6年6月10日、ソーシャル・ネットワーキング・サービスX https://x.com/YAMAZEN_jp/status/1800000181431411015?prefetchTimestamp=1729060868000 13.令和6年5月9日、ソーシャル・ネットワーキング・サービスInstagram https://www.instagram.com/reel/C6u1Ft4STp8/?igsh=aWVvMDhpb3RyYWVx 14.令和6年5月9日、動画共有サイトTikTok https://www.tiktok.com/@yamazen_official/video/7366923819396779280?_r=1&_t=8qPy8WZU9J3
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595130034
【氏名又は名称】株式会社山善
(74)【代理人】
【識別番号】100209129
【氏名又は名称】山城 正機
(72)【発明者】
【氏名】加美 将希
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3230849(JP,U)
【文献】特開2023-175374(JP,A)
【文献】中国実用新案第213309208(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 37/08
F24C 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱室内に水を入れる水皿を備える水皿付きトースターであって、
周囲を側面部で囲われ、複数のヒーターを備える加熱室と、
前記加熱室内に備えられ、被調理物を載置するための載置網と、
前記加熱室内の前記側面部に取り付けられ、前記加熱室内に水蒸気を発生させるための水を入れる水皿とを有し、
前記水皿は前記載置網の上方に備えらえる、
水皿付きトースター。
【請求項2】
前記複数のヒーターを構成する上ヒーター部が前記加熱室の天井面近くに備えられており、
前記水皿は、前記載置網よりも前記上ヒーター部から近い位置に備えられる、
請求項1に記載の水皿付きトースター。
【請求項3】
前記水皿は、上面視における長手方向が、取り付けられた前記側面部の面に沿う方向と平行に備えられる、
請求項1に記載の水皿付きトースター。
【請求項4】
前記水皿は、前記加熱室の前記側面部に対して着脱可能に取り付けられる、
請求項1に記載の水皿付きトースター。
【請求項5】
前記水皿が取り付けられる前記加熱室の前記側面部は1以上の引っ掛け孔を有し、
前記水皿は前記引っ掛け孔に取り付けられる、
請求項4に記載の水皿付きトースター。
【請求項6】
皿置きを有し、
前記水皿は前記皿置きを介して前記加熱室の前記側面部に取り付けられる、
請求項1に記載の水皿付きトースター。
【請求項7】
前記水皿は、前記皿置きに対して着脱可能である、
請求項6に記載の水皿付きトースター。
【請求項8】
前記水皿は、前記皿置きに沿わせて設置が可能である、
請求項7に記載の水皿付きトースター。
【請求項9】
前記皿置きは、金属製の線材により構成される、
請求項6に記載の水皿付きトースター。
【請求項10】
前記加熱室内へのアクセスを可能にするための開閉扉を有し、
前記開閉扉は、前記水皿が備えられる前記側面部と隣接する側面部に備えられる、
請求項1に記載の水皿付きトースター。
【請求項11】
前記載置網は前記開閉扉の開閉動作と連動して動作する、
請求項10に記載の水皿付きトースター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水皿付きトースターに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食パン等の被調理物を加熱するトースターにおいて、ヒーターによる加熱とともに水蒸気を用いて被調理物を調理するスチーム式のトースターがある。スチーム式トースターでは、例えば、ヒーターで加熱される加熱室内に水を入れた容器を設置し、ヒーターの加熱により容器内の水を蒸発させて水蒸気を生成する。
【0003】
特許文献1には、水を貯留するための貯水部を備えたスチーム用水皿が設置される設置部が、調理室の底壁にある加熱調理器が開示されている。
【0004】
しかし、特許文献1に開示された加熱調理器は、スチーム用水皿が被加熱物の下方に設置されるため、被加熱物の一部や破片などが落下して入ることがあり、この場合、落下した被加熱部の破片がスチーム用水皿に焦げ付くことがあった。
【0005】
また、非特許文献1には、スチーム用カップを置くスチーム用カップ置き場が焼き網上に設けられたスチームオーブントースターが開示されている。
【0006】
しかし、非特許文献1に開示されたスチームオーブントースターは、スチーム用カップを置くスチーム用カップ置き場が焼き網に設けられているので、焼き網上の被調理物を置くスペースが少なくなっていた。また、焼き網が扉の開閉動作に連動して移動する構成となっているため、扉の開閉によって焼き網が移動した際に、焼き網上に設けられたスチーム用カップ内の水がこぼれるおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【非特許文献】
【0008】
【文献】アイリスオーヤマ株式会社、”スチームカーボントースターSOT-201”、[令和6年8月14日検索]、インターネット<https://www.irisohyama.co.jp/products/electrical-appliances/cooking-appliances/flyer-toaster/toaster/steam-oven-toaster/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、被調理物が水皿に落下することがなく、また、開閉扉を備える場合においても、開閉扉の開閉動作によって水皿内の水がこぼれるおそれがない水皿付きトースターを可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示に係る水皿付きトースターは、加熱室内に水を入れる水皿を備える水皿付きトースターであって、周囲を側面部で囲われ、複数のヒーターを備える加熱室と、前記加熱室内に備えられ、被調理物を載置するための載置網と、前記加熱室内の前記側面部に取り付けられ、前記加熱室内に水蒸気を発生させるための水を入れる水皿と、を有し、前記水皿は、前記載置網の上方に備えられる。
【0011】
本開示によれば、水皿付きトースターにおいて、水皿が被調理物の載置される載置網の上方に備えられるので、被調理物が水皿に入ることがなく、また、被調理物により水皿が焦げ付くのを防止することができる。また、水皿が加熱室内の側壁に取り付けられているので、開閉扉の開閉によって水皿から水がこぼれることがなく、しかも、載置網に設置するためのスペースも取らないため、被調理物を載置するためのスペースは確保しつつ、スチームを発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本開示の実施例に係る水皿付きトースターの斜視図である。
【
図2】
図2は、本実施例に係る水皿付きトースターの右側面断面図である。
【
図3】
図3は、本実施例に係る水皿付きトースターの上面断面図である。
【
図4】
図4は、本実施例に係る皿置きの斜視図である。
【
図5】
図5は、本実施例に係る水皿の斜視図である。
【
図6】
図6は、本実施例に係る皿置きの取り付け方を示す概略図である。
【
図7】
図7は、本実施例に係る水皿の取り付け方を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示に係る水皿付きトースターの実施例について、
図1から
図7を参照しつつ説明する。
図1は、本開示の実施例に係る水皿付きトースターの斜視図である。
図2は、本実施例に係る水皿付きトースターの右側面断面図である。
図3は、本実施例に係る水皿付きトースターの上面断面図である。
図4は、本実施例に係る皿置きの斜視図である。
図5は、本実施例に係る水皿の斜視図である。
図6は、本実施例に係る皿置きの取り付け方を示す概略図である。
図7は、本実施例に係る水皿の取り付け方を示す概略図である。また、以下の説明では、
図1における水皿付きトースターの左右方向を「幅方向」、
図1における水皿付きトースターの紙面に向かう方向を「奥行方向」、および
図1における水皿付きトースターの上下方向を「高さ方向」と称することがある。また、
図4において皿置きの上面視における短手方向を「幅方向」および
図4において幅方向における右方向をX(+)方向、またX(+)方向の反対方向をX(-)方向と称することがある。また、
図4において皿置きの上面視における長手方向を「長さ方向」、および
図4において長さ方向における上方向をY(+)方向、Y(+)方向の反対方向をY(-)方向と称することがある。また、
図4において幅方向および長さ方向に直交する方向を「高さ方向」および
図4において高さ方向における上方向をZ(+)方向、Z(+)方向の反対方向をZ(-)方向と称することがある。また、
図5において水皿の上面視における短手方向を「幅方向」および
図5において幅方向における右方向をX(+)方向、またX(+)方向の反対方向をX(-)方向と称することがある。また、
図5において水皿の上面視における長手方向を「長さ方向」、および
図5において長さ方向における上方向をY(+)方向、Y(+)方向の反対方向をY(-)方向と称することがある。また、
図5において幅方向および長さ方向に直交する方向を「高さ方向」および
図5において高さ方向における上方向をZ(+)方向、Z(+)方向の反対方向をZ(-)方向と称することがある。本実施例はあくまでも本開示の実施形態の一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0014】
<水皿付きトースター>
図1に示す水皿付きトースター1は、被調理物をヒーターで加熱するとともに水皿220内の水を蒸発させた水蒸気により調理する。水皿付きトースター1は、外装100と、外装100の内部に備えられる加熱室110および制御部120を有する。また、外装100は、正面に開閉扉111aを備える。
【0015】
外装100は、水皿付きトースター1の外面を構成するとともに、本体を構成する。外装100は、略直方体形状であり、正面部100A、背面部100C、左側面部100B、右側面部100D、上面部100Eおよび底面部100Fを備える。外装100は、内部に加熱室110、制御部120を備えるとともに、底面部100Fの四隅に脚部130を備える。
【0016】
<加熱室>
図2に示す加熱室110は、被調理物を加熱調理するための空間である。加熱室110は、内部に上ヒーター部140、下ヒーター部150、載置網160および水皿部200を備える。
【0017】
加熱室110は、周囲を、第1側面部111、第2側面部112、第3側面部113、第4側面部114、天井面部115および床面部116で囲まれる。第1側面部111の一部が開閉扉111aとして構成される。また、第1側面部111および第3側面部113は外装100の正面部100Aおよび背面部100Cをそれぞれ兼ねる。第1側面部111、第2側面部112、第3側面部113および第4側面部114は、加熱室111の側面部を構成する。
【0018】
図3に示すように、加熱室110は、上面視において略矩形状であり、また、上面視において幅方向における中央を通る面に対して略面対称に構成される。加熱室110は、第1側面部111が、水皿付きトースター1の正面側に備えられ、第2側面部112が水皿付きトースター1の左側面側に備えられ、第3側面部113が水皿付きトースター1の背面部側に備えられ、および第4側面部114が水皿付きトースター1の右側面側に備えられる。すなわち、加熱室110において、第1側面部111と第3側面部113とが対面しており、また、第2側面部112と第4側面部114とが対面する。
【0019】
第1側面部111、第2側面部112、第3側面部113、第4側面部114、天井面部115および床面部116の加熱室110の各面を構成する部分は、金属材料の板材料により構成される。金属材料としては、例えばガルバリウム鋼材料を用いることができる。
【0020】
第1側面部111は、加熱室110の正面を構成する。第1側面部111は、開閉扉111aおよびフレーム部112を備える。
【0021】
開閉扉111aは、開閉動作することにより、加熱室110を開状態または閉状態とする。開閉扉111aを開状態にすることで開口が形成されて、外部から加熱室110内へアクセスが可能となる。また、開閉扉111aを閉状態にすることで開口が閉じられて、加熱室110は閉じた状態となり、外部から加熱室110内へアクセスができなくなる。
【0022】
開閉扉111aは、矩形状を有する。開閉扉111aは、第1側面部111の高さ方向における上から約2/3の長さの部分に備えられる。開閉扉111aは、第1側面部111の幅方向における寸法とほぼ同じ幅方向における寸法を有する。
【0023】
開閉扉111aは、下端部に幅方向と平行に延びる回転軸部111bを備える。開閉扉111aは、加熱室110側の幅方向における両端の下部に、フック111cを備える(
図3)。開閉扉111aは、外面の上部に取手111dを備える(
図1)。開閉扉111aは、外部から加熱室110内を視認するためのガラス窓111eが設けられている。
【0024】
開閉扉111aは、取手111dを持って人力で押し引きすることで、回転軸部111bを中心として開閉動作する。開閉扉111aは、フック111cが後述する載置網160の引っ掛け部160dと係合しており、開閉扉111aの開閉動作と連動して載置網160が水平方向に移動する。開閉扉111aは、後述する付勢機構112gによって載置網160を介して付勢されており、力を加えない場合には開状態または閉状態を維持する。
【0025】
フレーム部112は、水皿付きトースター1の正面側の強度を保つ構造を構成する(
図1)。フレーム部112は、第1側面部111の高さ方向における下から約1/3の長さ部分に備えられる。フレーム部112は外装100に固定されており、外装100の一部を構成する。
【0026】
フレーム部112は、上端部に開閉扉111aの回転軸部111bを備えるとともに、内部に制御部120を備える。また、フレーム部111fは、外面に操作部111gを備える。操作部11gは、後述する温度設定スイッチ111g1およびタイマースイッチ111g2を備える。
【0027】
図2に示すように、第2側面部112は、加熱室110の第1側面部111側から見た左側面を構成する。第2側面部112は、第2側面板112a、引っ掛け孔112b、網支持部112c、長孔112dおよびヒーター支持部112eを備える。ここで、上述のように、加熱室110は、上面視における第1側面部111および第3側面部113の中央を通る面に対して略対称に構成されており、第4側面部114の構成は第2側面部112を対称にしたものと基本的に同じである。このため、以下の第2側面部112の構成説明では、適宜第4側面部114の構成の説明もあわせて行う。
【0028】
第2側面板112aは、加熱室110の左側面の全体に備えられる。第2側面板112aは、金属材料の板材により構成されており、表面で熱を反射する。第2側面板112aには、2つの引っ掛け孔112bおよび長孔112dが形成されている。
【0029】
<引っ掛け孔>
図2に示すように、引っ掛け孔112bは、後述する水皿220を支持する皿置き210を引っ掛けて取り付けるための孔である。引っ掛け孔112bは、第2側面部112の高さ方向に長い長円形状となっている。引っ掛け孔112bは、第2側面板112aに2つ備えられており、第2側面部112の幅方向における異なる位置であって、同じ高さに、所定の間隔で備えられる。2つの引っ掛け孔112bは、第2側面部112の幅方向における中央から第1側面部111側の位置で、かつ第2側面部112の高さ方向における中央より上の高さに備えられる。2つの引っ掛け孔112bの間隔の寸法は、後述する皿置き210の2つのフック212a(212a1、212a2)の間隔と同じ寸法で構成される。
【0030】
網支持部112cは、後述する載置網160を支持する。網支持部112cは、第1網支持部材112c1および第2網支持部材112c2で構成される。第1網支持部材112c1は、所定の長さの丸棒であり、第2側面板112aの幅方向における中央より第1側面部111側に固定して備えられる。第2網支持部材112c2は、第2側面板112aの幅方向における中央より第3側面部113側に備えられる。第2網支持部材112c2は、第2側面板112aの裏側で後述する付勢機構112gと連結しており、長孔112dを挿通して、加熱室110内に備えられる。第2網支持部材112c2は、棒状部材であり、第2側面部112と第4側面部114との間を渡して備えられる。網支持部112cは、金属材料により構成される。
【0031】
網支持部112cは、載置網160を水平方向に摺動可能に支持するとともに、載置網160を第3側面部113側に付勢する。網支持部112cは、第2側面板112aと外装100の左側面部100Bとの間、および第4側面板114aと外装100の右側面部100Dとの間に、第3側面側に付勢する付勢機構112gをそれぞれ備える。第2網支持部材112c2は、一端が第2側面部112の付勢機構112gと連結しており、他端が第4側面部114の付勢機構と連結する。第2網支持部材112c2は、第2側面部板112aの長孔112cを挿通して加熱室110内に延在する。第2網支持部材112c2は、載置網160の係合部160eと係合する。
【0032】
長孔112dは、付勢機構112gと結合する第2網支持部112c2が水平方向に移動するためのものである。長孔112dは、第2側面板112aの幅方向に長く形成される。長孔112dは、載置網160の下面となる位置に備えられる。
【0033】
ヒーター支持部112eは、上ヒーター部140および下ヒーター部150の両端をそれぞれ支持する。ヒーター支持部112eは、上ヒーター支持部112e1および図示しない下ヒーター支持部112e2を備える。上ヒーター支持部112e1は、載置網160より上方に備えられる。下ヒーター支持部112e2は、載置網160より下方に備えられる。ヒーター支持部112eは、第2側面板112aに孔として備えられ、上ヒーター部140および下ヒーター部150は、それぞれの孔を貫通して備えられる。
【0034】
第3側面部113は、加熱室110の背面を構成するとともに、外装100の一部を構成する。第3側面部113は、金属材料の板材により構成され、表面で熱を反射する。第3側面部113は、中央部が外側に膨らんだ形状を有し、端部が外装100に取り付けられる。第3側面部113の膨らんだ部分の高さ方向における上側に、加熱室110の外方に向かって下降する傾斜面113aを有する。
【0035】
第4側面部114は、加熱室110の右側面を構成する。上述したように第4側面部114は、第2側面部112と略面対称に構成され、基本的に第2側面部112を対称にしたものと同じ構成のため、説明は省略する。
【0036】
天井面部115は、加熱室110の上面を構成する。天井面部115は金属製の板材料で構成され、表面で熱を反射する。天井面部115は、上面視における加熱室110の中央より第1側面部111側の部分で折り曲げられて第1側面部111側が下方となる第1傾斜面115aを備えるとともに、上面視における加熱室110の中央より第3側面部113側の部分で、折り曲げられて第3側面部113側が下方となる第2傾斜面115bを備える。第1傾斜面115aおよび第2傾斜面115bは、上ヒーター部140からの熱を下方に向けて反射させる。
【0037】
図3に示すように、床面部116は、加熱室110の床面を構成する。床面部116は、載置網160から落下した被調理物の屑などを受ける受け皿として機能するものであり、第1側面部111側からスライドして引き出し可能となっている。
【0038】
<上ヒーター部および下ヒーター部>
上ヒーター部140および図示しない下ヒーター部150は、加熱室110内に備えられる。上ヒーター部140は、加熱室110内の載置網160の上方に備えられ、下ヒーター部150は、加熱室110内の載置網160の下方に備えられる。ここで、上ヒーター部140は、第2側面板112aの上ヒーター支持部112e1に備えられ、下ヒーター部150は、下ヒーター支持部112e2に備えられる。上ヒーター部140および下ヒーター部150は、いずれも電気により発熱して、主に遠赤外線を放射する。上ヒーター部140および下ヒーター部150は、直線形状に構成される。上ヒーター部140は、カーボンヒーターにより構成され、下ヒーター部150は、2本の石英管ヒーターにより構成される。カーボンヒーターは、石英管ヒーターよりも通電後の温度上昇が早い。なお、上ヒーター部140および下ヒーター部150に使用されるヒーターは、カーボンヒーターに限らず、シーズヒーターであってもよく、形式は問わない。
【0039】
上ヒーター部140および下ヒーター部150は、前述したように、第2側面部112と第4側面部114との間に渡して備えられる。上ヒーター部140は、一端が第2側面板112aのヒーター支持部112e1で支持され、他端が第4側面部114側で一端側と同様に支持される。下ヒーター部150は、一端が第2側面板112aの下ヒーター支持部112e2に支持されるとともに、他端が第4側面部114側で一端側と同様に支持される。上ヒーター部140は、加熱室110の天井面近くの、上面視において第2側面部112および第4側面部114の幅方向おける中央の位置に備えられる。2本で構成される下ヒーター部150は、加熱室110の底面近くの、上面視において加熱室110の第2側面部112および第4側面部114の幅方向における、中央から第1側面部111寄りの位置と、中央から第3側面部113寄りの位置とに備えられる。
【0040】
図1~3に示す載置網160は、被調理物を載置される。載置網160は、加熱室110の高さ方向における中央より下方の位置に備えられる。載置網160は上面視において、加熱室110より一回り小さい程度の大きさを有する。載置網160は、網部160a、枠体160b、ストッパー160c、引っ掛け部160dおよび係合部160eから構成される。網部160aは、網目状に構成された金属製を平面体である。網部160aは、上面視における加熱室110の外形より一回り小さい略矩形状に構成される。枠体160bは、網部160aを補強し、網部160aの外枠を構成する。枠体160bは、網部160aより太い径の金属製の線材を折り曲げて形成される。ストッパー160cは、被調理物を載置部160に載置する際の位置決めに使用される。ストッパー160cは、載置部160の第3側面部113側の端を上方に折り曲げることにより形成される。引っ掛け部160dは、開閉扉111aのフック111cと係合する。引っ掛け部160dは、枠体160bの第1側面部111と対する辺の両端に備えられる。係合部160eは、枠体160bの上面視における第2側面部112側の辺の下面および第4側面部114と対する辺の下面に備えられる。網部160a、枠体160bおよび係合部160eは、溶接により接合されて一体となっている。載置網160は、図示しない受け皿が載置されて、受け皿を介して被調理物を載置されてもよい。
【0041】
載置網160は、前述のように、引っ掛け部160dが開閉扉111aのフック111cと係合することにより(
図3)、開閉扉111aの開閉動作と連動して第1側面部111方向に移動する(
図2の二点鎖線部)。すなわち、開閉扉111aを開くと載置網160の一部が加熱室110から突出する。ここで、載置網160の係合部160eは、第2網支持部材112c2と係合しており、開閉扉111aは、載置網160を介して付勢機構112gからの力を受ける。このため、開閉扉111aは、外力が加わらない限り、開いた状態を維持する。開閉扉111aを閉めると、載置網160は加熱室110内に戻る。この場合においても、開閉扉111aは、載置網160を介して付勢機構112gからの力を受けるので、外力が加わらない限り閉まった状態を維持する。
【0042】
<水皿部>
図2及び
図3に示すように、水皿部200は、加熱室110内の第2側面部112に取り付けられて、水蒸気を発生させるための水を蓄える。水皿部200は、皿置き210および水皿220により構成される。水皿部200は、第2側面部112の幅方向における第1側面部111側から中央に渡って備えられる。水皿部200は、加熱室110内の第2側面部112の引っ掛け孔112bに引っ掛けて着脱可能に取り付けられる。また、水皿220は、皿置き210に対して着脱可能に取り付けられる。ここで、引っ掛け孔112bに引っ掛けられた水皿210は、加熱室110の幅方向および奥行方向と平行となる。通常、水皿220に入れられる水は、約5ccである。
【0043】
図4に示す皿置き210は、水皿220を着脱可能に支持する。ここで、皿置き210は、支持される水皿220の底部が第2側面板112aに対して直角となるよう構成する。皿置き210は、金属製の線材を折り曲げて形成される。皿置き210は、ステンレス系金属材料の線材により構成される。皿置き210は支持部212およびガイド部214を備える。支持部212およびガイド部214は、それぞれ線材で形成された後、溶接されて一体に構成される。なお、支持部212およびガイド部214は、1本の線材により形成されてもよい。
【0044】
支持部212は、皿置き210を第二側壁面112aに対して支持するものであり、フック212a(212a1、212a2)、柱部212b(212b1、212b2)および底受け212c(212c1、212c2)を備える。フック212aは、皿置き210を加熱室110の第2側面部112に引っ掛けて取り付けるためのものである。柱部212bは、水皿220と載置網160との間隔を所定の間隔とする。底受け212cは、水皿220の底面を支持する。
【0045】
ガイド部214は、水皿220の皿置き210に対する位置を規定するとともに、水皿220が皿置き210に進入する際の幅方向を案内する。ガイド部214は、進入口部214a、幅規制部214b(214b1、214b2)および突当部214cを備える。進入口部214aは、水皿220の進入を受け入れる。進入口部214aの幅方向における寸法は、水皿220の貯水部220aの幅方向における寸法より大きく、かつ水皿220のフランジ220cの幅方向における寸法より小さく構成される。突当部214cは、水皿220の長さ方向における位置を規制する。ガイド部214の進入口部214aから突当部214cまでの長さ寸法は、水皿220の貯水部220aの長さ方向における寸法に合わせて構成される。
【0046】
以下に皿置き210の具体的な構造について、
図4を参照しつつ記載する。皿置き210の支持部212は、線材の一端が上方(Z(+)方向)に湾曲するU字形状に折り曲げられて第1フック212a1が形成され、その後、直線状に下方(Z(-)方向)に所定の長さ延びる第1柱部212b1を経て、第1フック212a1とは反対のX(+)方向に曲げられて、貯水部220aの幅方向における長さの分延びて第1底受け212c1が形成される。その後、Y(+)方向に90°曲げられて貯水部220aの長さ方向における他端まで延びた後、X(-)方向に90°曲げられて、水皿220の幅の長さ分延びて水皿220の他端側の底面を支持する第2底受け212c2が形成され、その後、Z(+)方向に曲げられて、所定の長さ延び第2柱部212b2が形成され、線材の他端が上方(Z(+)方向)に湾曲するU字形状に折り曲げられて第2フック212a2が形成される。
【0047】
ガイド部214は、線材がX(+)方向に貯水部220aの幅方向における長さ分延びて進入口部214aが形成された後、Z(+)方向に90°曲げられて、貯水部220aの高さ分延びた後、Y(+)方向に90°曲げられて水皿220の幅方向の位置を規制する第1幅規制部214b1の一端が形成され、そのままY(+)方向に水皿220の長さ分延びて第1幅規制部214b1の他端が形成された後、X(-)方向に90°曲げられて突当部214cが形成され、貯水部220aの幅方向の長さ分延びた後、Y(-)方向に90°曲げられて第2幅規制部214b2の一端が形成され、水皿220の長さ分だけ延びて第2幅規制部214b2の他端が形成された後、Z(-)方向に90°曲げられて貯水部220aの高さ分延びて、線材の一端側と接続する。ガイド部214の線材の一端と他端とは溶接により接合される。なお、線材の一端および他端は、上記に示した位置に限られず、ガイド部214の任意の場所に形成することができる。
【0048】
このようにしてそれぞれ形成された支持部212とガイド部214は、溶接により接合され一体となり皿置き210が形成される。支持部212とガイド部214とを溶接する位置は、皿置き210としての機能に支障がない任意の位置において決定される。
【0049】
図5に示す水皿220は、水蒸気を発生させるための水を蓄えるとともに、上部ヒーター140および下部ヒーター150から放射される遠赤外線を吸収して蓄えた水を加熱する。水皿220は、貯水部220a、フランジ220c、および持ち手220dを備える。水皿220は、金属製の薄い板材をプレス加工することにより、一体として形成される。水皿220は、アルミニウム材料により構成される。水皿220の表面は、放射される熱を吸収しやすくするため、梨地処理がされている。水皿220は、所定の表面積を有する。水皿220は、表面全体で上部ヒーター140および下部ヒーター150から放射された遠赤外線を吸収することにより温度上昇して、蓄えた水から水蒸気を発生させる。
【0050】
貯水部220aは、器形状に構成される。貯水部220aは、上面視において、幅方向より長さ方向が長い長円形状を有する。貯水部220aの長さ方向の寸法は、幅方向の寸法の3倍以上の長さを有する。貯水部220aは、器形状の底面が凹凸形状220bに加工されている。貯水部220aの底面が凹凸形状220bに加工されているため、貯水部220a内に貯留された水が貯水部220aの底面に接触する面積が増加し、水を効率的に加熱することができる。
【0051】
フランジ220cは、水皿220を補強する。フランジ220cは、貯水部220aの上端から水平方向に延在しており、貯水部220aの全周に備えられる。また、フランジ220cは、皿置き210のガイド部214と係止する。フランジ220cは、貯水部220aの上端から水平方向に延在する。フランジ220cは、貯水部220aの上端から3~5mmの長さを有する。
【0052】
持ち手220dは、水皿220の長さ方向における一端(Y(-)方向)側のフランジ220cを、さらにY(-)方向に水平に延長させて構成される。持ち手220dは、例えば、フランジ220cを30mm延長させて構成される。持ち手220dはすべり止めを有する。すべり止めは、持ち手220dの面の一部を凸形状にすることによりに形成される。なお、持ち手220dのすべり止めは、面の一部を凸形状にすることに限られず、凸形状および凹形状の少なくともいずれか一方の形状にすることにより構成することができる。
【0053】
図1に戻り制御部120について説明すると、制御部120は、水皿付きトースター1全体を制御する。制御部120は、内部に図示しない制御装置122、図示しないサーモスタット124、温度設定スイッチ111g1、タイマースイッチ111g2、図示しないリレー回路および電源部128を備える。制御装置122は、サーモスタット124、温度設定スイッチ111g1、タイマースイッチ111g2およびリレー回路と電気的に接続する。
【0054】
制御装置122は、温度設定スイッチ111g1、タイマースイッチ111g2からの入力に基づき、リレー回路を介して上ヒーター部140および下ヒーター部150の出力を制御する。サーモスタット124は、加熱室110内の被調理物が載置される高さに備えられており、加熱室110内の温度を計測して、制御装置122に出力する。温度設定スイッチ111g1は、加熱室110内の温度設定を受け付け、制御装置122に出力する。タイマースイッチ111g2は、通電時間の設定を受け付けるとともに、受け付けた通電時間をカウントし、設定された通電時間が経過したときに、リレー回路に上ヒーター部140および下ヒーター部150への電源供給を停止させる。電源部128は、商用電源を直流電流に変換後、所定の電圧に調整するとともに、制御装置122およびリレー回路に電力を供給する。リレー回路は、制御装置122および電源部128と接続しており、制御装置122からの信号に基づき、電源部128からの電力を、上ヒーター部140および下ヒーター部150に供給する。
【0055】
<水皿部の取り付け方法>
図6および7を参照して、水皿部200の取り付け方法について説明する。
図6は、本実施例に係る皿置き210の取り付け方を示す概略図である。
図7は、本実施例に係る水皿220の取り付け方を示す概略図である。
【0056】
まず、皿置き210を加熱室110の第2側面部112に対して取り付ける際の取り付け方を説明する。
図6に示すように、水皿付きトースター1は開閉扉111aが開状態にされて加熱室110内にアクセスが可能となっており、加熱室110の第2側面部112には2つの引っ掛け孔112bが備えられている。ここで、引っ掛け孔112bの大きさは、フック212a1、212a2の線材を挿通させて引っ掛けることが可能な寸法となっており、また、2つの引っ掛け孔112bの間隔の寸法は、皿置き210の2つのフック212a1、212a2の間隔の寸法と同じになっている。この状態において、皿置き210を加熱室110内に進入させて、皿置き210の2つのフック212a1、212a2の先端を、第2側面部112に備えられる引っ掛け孔112bのやや上方から、2つの引っ掛け孔112bに対して挿通させて、皿置き210を引っ掛ける(
図6の矢印部)。
【0057】
皿置き210を取り外す場合は、取り付け方と逆の手順で行えばよい。すなわち、皿置き210を上方に持ち上げて、2つのフック212a1、212a2の先端を2つの引っ掛け孔112bから抜き出せばよい。
【0058】
このように、皿置き210を容易に、加熱室110の第2側面部112に取り付けることができ、また、取り外すことができる。すなわち、皿置き210を加熱室110の第2側面部112に対して、容易に着脱することができる。
【0059】
このとき、フック212a1、212a2から垂下される柱部212b1、212b2に、水皿220を受けるガイド部214が取り付けられるため、柱部212b1、212b2の長さを短くすれば、皿置き210を構成する線材の使用量を削減でき、しかも、水皿220と上部ヒータ140との距離が近くなるため効率的に水を加熱できるという効果を同時に得ることができる。
【0060】
次に、水皿220を皿置き210に取り付ける際の取り付け方を説明する。
図7に示すように、水皿付きトースター1は開閉扉111aを開けた状態にされて、加熱室110内にアクセスが可能となっており、加熱室110の第2側面部112には、皿置き210が取り付けられている。水皿220の長さ方向における先端を、皿置き210の進入口部214aに合わせる。このとき、水皿220の貯水部220aは、皿置き210の2つのガイド部214の間に位置するとともに、水皿220のフランジ220cは2つのガイド部214の上方に位置する。この状態において、水皿220を皿置き210の長さ方向に進行させると(
図7の矢印方向)、水皿220のフランジ220cは、皿置き210に対してガイド部214に沿って進む。ここで、水皿220のフランジ220cを、皿置き210のガイド部214の幅規制部214b上をスライドさせて進行させることができる。水皿220を、水皿220の長さ分だけ進行させると、水皿220の先端が、皿置き210の突当部214cに到達する。ここで、水皿220の貯水部220aの一端側と他端の底部は、皿置き210の底受け212cに支持される。これにより、水の入った水皿220を、皿置き210に対して所定の位置に取り付けることができる。また、水皿220のフランジ220cを、皿置き210のガイド部214に沿って進行させることができるので、水皿220が傾くことがなく、水をこぼす恐れがない。
【0061】
水皿220を皿置き210から取り出す際は、取り付ける場合の逆の手順で行えばよい。すなわち、水皿220を長さ方向における第1側面部111方向に、水皿220のフランジ220cを皿置き210のガイド部214に沿わせて引き出す。なお、水皿220を、皿置き210のガイド部214に沿わせることなく、皿置き210の上方に持ち上げ取り出してもよい。このように、水皿220を容易に、皿置き210に取り付けることができ、また、取り外すことができる。すなわち、水皿220を皿置き210に対して、容易に着脱することができる。
【0062】
<第1の態様>
本開示の第1の態様は、加熱室110内に水を入れる水皿220を備える水皿付きトースター1であって、周囲を側面部で囲われ、複数のヒーターを備える加熱室110と、前記加熱室110内に備えられ、被調理物を載置するための載置網160と、前記加熱室110内の前記側面部に取り付けられ、前記加熱室110内に水蒸気を発生させるための水を入れる水皿220と、を有し、前記水皿220は、前記載置網160の上方に備えられる。
第1の態様によれば、水皿付きトースター1は、加熱室110内に水蒸気を発生させるための水を入れる水皿220を載置網160の上方に備えているので、載置網160に載置された被調理物の一部が落下して水皿220に入ることがなく、また、水皿220が加熱室110内の側面部に取り付けられているので、開閉扉111aを備えた場合においても、開閉扉111aの開閉動作によって水皿220が動くことはなく、水皿220内の水がこぼれることがない。しかも、載置網160に設置するためのスペースも取らないため、被調理物を載置するための載置網160上のスペースを占領せずに、スチームを発生させることができる。
<第2の態様>
本開示の第2の態様は、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、前記複数のヒーターを構成する上ヒーター部140が前記加熱室110の天井面近くに備えられており、前記水皿220が、前記載置網160よりも前記上ヒーター部140から近い位置に備えられる。
第2の態様によれば、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、前記複数のヒーターを構成する上ヒーター部140が前記加熱室110の天井面近くに備えられており、前記水皿220は、前記載置網160よりも前記上ヒーター部140から近い位置に備えられるので、前記載置網160よりも先に上ヒーター部140により昇温することができる。これにより、水皿220内の水から水蒸気を発生させて、加熱される被調理物に供給することができる。
<第3の態様>
本開示の第3の態様は、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、前記水皿220は、上面視における長手方向が、前記水皿220が取り付けられる前記側面部の面に沿う方向と平行に備えられる。
第3の態様によれば、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、水皿220は、上面視における長手方向が、前記水皿220が取り付けられる前記側面部の面に沿う方向と平行に取り付けられるので、水皿220の広い範囲でヒーターの熱を受けることができ、加熱室110の前記側面部における広い範囲に水蒸気を届けることができる。
<第4の態様>
本開示の第4の態様は、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、前記水皿220は、前記加熱室110の前記側面部に対して、着脱可能に取り付けられる。
第4の態様によれば、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、水皿220は加熱室110の側面部に対して着脱可能に取り付けられているので、水皿220を加熱室110の側壁部から着脱して取り扱うことができる。
<第5の態様>
本開示の第5の態様は、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、前記水皿220が取り付けられる前記加熱室110の前記側面部は1以上の引っ掛け孔112bを有し、前記水皿220は、前記引っ掛け孔112bに取り付けられる。
第5の態様によれば、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、前記水皿220が取り付けられる加熱室110の側面部には1以上の引っ掛け孔112bが備えられており、前記水皿220を前記引っ掛け孔112bに引っ掛けて取り付けられるので、水皿220を加熱室110の側面部から容易に着脱することができる。
<第6の態様>
本開示の第6の態様は、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、皿置き210を有し、前記水皿220は前記皿置き210を介して前記加熱室110の前記側面部に取り付けられる。
第6の態様によれば、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、皿置き210を有し、前記水皿220は前記皿置き210を介して前記加熱室110の前記側面部に取り付けられるので、前記水皿220を、皿置き210に取り付けることで、加熱室110の側面部に取り付けることができる。
<第7の態様>
本開示の第7の態様は、第6の態様に係る水皿付きトースター1において、水皿220は、前記皿置き210に対して着脱可能である。
本開示の第7の態様によれば、第6の態様に係る水皿付きトースター1において、水皿220は、皿置き210に対して着脱可能であるので、水皿220に水を入れる際に、加熱室110の側面部に取り付けられた皿置き210から水皿220のみを取り外して作業することができる。
<第8の態様>
本開示の第8の態様は、第7の態様に係る水皿付きトースター1において、前記水皿220は、前記皿置き210に沿わせて設置が可能である。
第8の態様によれば、第7の態様に係る水皿付きトースター1において、水皿220を皿置き210に沿わせて設置が可能なので、水皿220の加熱室110内への設置を容易にすることができる。
<第9の態様>
本開示の第9の態様は、第6の態様に係る水皿付きトースター1において、前記皿置き210は、金属製の線材により構成される。
第9の態様によれば、第6の態様に係る水皿付きトースター1において、皿置き210が金属製の線材により構成されるので、ヒーターから放射される熱が皿置き210によって遮蔽される面積を少なくでき、水皿220がヒーターから放射される熱を直接吸収することができるので、水皿220内の水を効率的に加熱させることができる。
<第10の態様>
本開示の第10の態様は、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、前記加熱室110内へのアクセスを可能にするための開閉扉111aを有し、前記開閉扉111aは、前記水皿220が備えられる前記側面部と隣接する側面部に備えられる。
第10の態様によれば、第1の態様に係る水皿付きトースター1において、前記加熱室110内へのアクセスを可能にするための開閉扉111aを有し、前記開閉扉111aは、水皿220が備えられる前記側面部と隣接する側面部に備えられるので、開閉扉111aを開けることで、水皿220の加熱室110の前記側面部からの着脱を容易にすることができる。
<第11の態様>
本開示の第11の態様は、第10の態様に係る水皿付きトースター1において、前記載置網160は前記開閉扉111aの開閉動作と連動して動作する。
第11の態様によれば、第10の態様に係る水皿付きトースター1において、水皿220は、開閉扉111aの開閉動作と連動しない加熱室110の前記側面部に備えられているので、載置網160が開閉扉111aの開閉動作と連動して動作した場合においても、開閉扉111aの開閉動作によって水皿220内の水がこぼれることがない。
【符号の説明】
【0063】
1 水皿付きトースター
100 外装
100A 正面部
100B 左側面部
100C 背面部
100D 右側面部
100E 上面部
100F 底面部
110 加熱室
111 第1側面部
111a 開閉扉
111b 回転軸部
111c フック
111d 取手
111e ガラス窓
111f フレーム部
111g 操作部
111g1 温度設定スイッチ
111g2 タイマースイッチ
112 第2側面部
112a 第2側面板
112b 引っ掛け孔
112c 網支持部
112c1 第1網支持部材
112c2 第2網支持部材
112d 長孔
112e ヒーター支持部
112e1 上ヒータ支持部
112e2 下ヒーター支持部
112g 付勢機構
113 第3側面部
113a 傾斜面
114 第4側面部
114a 第4側面板
115 天井面部
115a 第1傾斜面
115b 第2傾斜面
116 床面部
120 制御部
122 制御装置
124 サーモスタット
128 電源部
130 脚部
140 上ヒーター部
150 下ヒーター部
160 載置網
160a 網部
160b 枠部
160c ストッパー
160d 引っ掛け部
160e 係合部
200 水皿部
210 皿置き
212 支持部
212a フック
212b 柱部
212c 底受け
214 ガイド部
214a 進入口部
214b 幅規制部
214c 突当部
220 水皿
220a 貯水部
220b 凹凸形状
220c フランジ
220d 持ち手
【要約】
【課題】本発明の課題は、被調理物が水皿に落下することがなく、また、開閉扉を備える場合においても、開閉扉の開閉動作によって水皿内の水がこぼれるおそれがない水皿付きトースターを可能とすることにある。
【解決手段】本開示に係る水皿付きトースターは、加熱室内に水を入れる水皿を備える水皿付きトースターであって、周囲を側面部で囲われ、複数のヒーターを備える加熱室と、前記加熱室内に備えられ、被調理物を載置するための載置網と、前記加熱室内の前記側面部に取り付けられ、前記加熱室内に水蒸気を発生させるための水を入れる水皿と、を有し、前記水皿は、前記載置網の上方に備えらえる。
【選択図】
図2