(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-16
(45)【発行日】2024-12-24
(54)【発明の名称】スプリットバーストサーボパターンを有するデータ記憶デバイス
(51)【国際特許分類】
G11B 5/596 20060101AFI20241217BHJP
G11B 5/54 20060101ALI20241217BHJP
G11B 21/08 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
G11B5/596
G11B5/54
G11B21/08 E
(21)【出願番号】P 2024527806
(86)(22)【出願日】2023-05-08
(86)【国際出願番号】 US2023021398
(87)【国際公開番号】W WO2023244349
(87)【国際公開日】2023-12-21
【審査請求日】2024-05-13
(32)【優先日】2022-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504056130
【氏名又は名称】ウェスタン デジタル テクノロジーズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安那 啓
(72)【発明者】
【氏名】グオ、グオシャオ
(72)【発明者】
【氏名】横川 一郎
【審査官】川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-014816(JP,A)
【文献】特開2012-079402(JP,A)
【文献】米国特許第5818659(US,A)
【文献】米国特許第6977792(US,B1)
【文献】米国特許第7576942(US,B1)
【文献】米国特許第7619841(US,B1)
【文献】米国特許第9053728(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 5/596
G11B 5/54
G11B 21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ記憶デバイスであって、
1つ以上のディスクと、
1つ以上のヘッドを備え、前記1つ以上のヘッドを前記1つ以上のディスクのディスク表面に近接して位置決めするように構成された作動機構と、
1つ以上の処理デバイスであって、
サーボパターン内の1つ以上のバーストの第1の組の平均値に基づいて、第1のバースト値を決定することと、
前記サーボパターン内の1つ以上のバーストの第2の組の平均値に基づいて、第2のバースト値を決定することと、
前記決定された第1のバースト値及び前記決定された第2のバースト値に基づいて、位置誤差信号(PES)を生成することと、
前記PESに基づいて、前記1つ以上のヘッドのうちの少なくとも1つのヘッドの位置を制御することと、を行うように構成されている、1つ以上の処理デバイスと、を備
え、
1つ以上のバーストの前記第1の組及び1つ以上のバーストの前記第2の組の少なくとも一つは、前記サーボパターン内の複数の離間したバーストを備えており、
前記離間は、バーストの前記第1の組及び前記第2の組を含んでいるトラックの長手方向である、
データ記憶デバイス。
【請求項2】
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にある第1のバースト及び第3のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、前記第1の半径方向位置とは異なる第2の半径方向位置にある第2のバーストを含む、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項3】
前記第2のバーストは、
前記トラックの
前記長手方向に沿って前記第1のバーストと前記第3のバーストとの間にある、請求項2に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項4】
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にある第1のバースト及び第4のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、各々前記第1の半径方向位置とは異なる第2の半径方向位置にある第2のバースト及び第3のバーストを含む、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項5】
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、
前記トラックの
前記長手方向に沿って前記第1のバーストと前記第4のバーストとの間にある、請求項4に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項6】
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、前記第1のバースト及び前記第4のバーストに対して半径方向に実質的に90度オフセットして書き込まれる、請求項4に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項7】
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にあり、かつ
前記トラックの
前記長手方向に沿って互いに離間された複数の第1のバーストを備え、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、各々第2の半径方向位置にあり、かつ前記トラックの前記長手方向に沿って互いに離間された複数の第2のバーストを含み、前記第2の半径方向位置は、前記第1の半径方向位置とは異なる、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項8】
前記複数の第1のバーストのそれぞれ及び前記複数の第2のバーストのそれぞれは、前記トラックの前記長手方向に沿って交互に配設されている、請求項7に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項9】
前記1つ以上のヘッドの各々は、書き込み動作中に前記ディスク表面を加熱するように構成されたレーザユニットを含む、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項10】
前記1つ以上の処理デバイスは、前記ディスク表面に対する前記1つ以上のヘッドの半径方向速度に応答して、前記決定された第1のバースト値及び前記決定された第2のバースト値の振幅を調整するように更に構成されている、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項11】
1つ以上のバーストの前記第1の組及び1つ以上のバーストの前記第2の組は、複数のトラックの各トラックにおいてパターン位相が180度変化した単一の周波数パターンを繰り返して書き込むことによって形成される、ヌルバーストを含む、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項12】
1つ以上のバーストの前記第1の組及び1つ以上のバーストの前記第2の組は、複数のトラックの1つおきのトラックに単一の周波数パターンを書き込むことによって形成される片側バーストの対を含む、クワッドバーストを含む、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項13】
方法であって、
1つ以上の処理デバイスによって、1つ以上のバーストの第1の組の平均値に基づいて、第1のバースト値を決定することと、
前記1つ以上の処理デバイスによって、1つ以上のバーストの第2の組の平均値に基づいて、第2のバースト値を決定することと、
前記1つ以上の処理デバイスによって、前記決定された第1のバースト値及び前記決定された第2のバースト値に基づいて、位置誤差信号(PES)を生成することと、
前記1つ以上の処理デバイスによって、前記PESに基づいて、データ記憶デバイスのヘッドの位置を制御することと、を含
み、
1つ以上のバーストの前記第1の組及び1つ以上のバーストの前記第2の組は、ヌルバーストまたはクワッドバーストの何れか一方を備えており、
前記ヌルバーストは、複数のトラックの各トラックにおいてパターン位相が180度変化した単一の周波数パターンを繰り返して書き込むことによって形成され、
前記クワッドバーストは、複数のトラックの1つおきのトラックに単一の周波数パターンを書き込むことによって形成される片側バーストの対を含む、
方法。
【請求項14】
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にある第1のバースト及び第4のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、各々前記第1の半径方向位置とは異なる第2の半径方向位置にある第2のバースト及び第3のバーストを含み、
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、トラックの長手方向に沿って前記第1のバーストと前記第4のバーストとの間にあり、
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、前記第1のバースト及び前記第4のバーストに対して半径方向に実質的に90度オフセットされて書き込まれる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にあり、かつトラックの長手方向に沿って互いに離間された複数の第1のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、各々第2の半径方向位置にあり、かつ前記トラックの前記長手方向に沿って互いに離間された複数の第2のバーストを含み、
前記第2の半径方向位置は、前記第1の半径方向位置とは異なり、
前記複数の第1のバーストのそれぞれ及び前記複数の第2のバーストのそれぞれは、前記トラックの前記長手方向に沿って交互に配設されている、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
1つ以上の処理デバイスであって、
1つ以上のバーストの第1の組の平均値に基づいて、第1のバースト値を決定するための手段と、
1つ以上のバーストの第2の組の平均値に基づいて、第2のバースト値を決定するための手段と、
前記決定された第1のバースト値及び前記決定された第2のバースト値に基づいて、位置誤差信号(PES)を生成するための手段と、
前記PESに基づいて、ディスクドライブのヘッドの位置を制御するための手段と、
ディスク表面に対する前記1つ以上のヘッドの半径方向速度に応答して、前記決定された第1のバースト値及び前記決定された第2のバースト値の振幅を調整するための手段と、
を備える、1つ以上の処理デバイス。
【請求項17】
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にある第1のバースト及び第4のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、各々前記第1の半径方向位置とは異なる第2の半径方向位置にある第2のバースト及び第3のバーストを含み、
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、トラックの長手方向に沿って前記第1のバーストと前記第4のバーストとの間にあり、
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、前記第1のバースト及び前記第4のバーストに対して半径方向に実質的に90度オフセットされて書き込まれる、請求項
16に記載の1つ以上の処理デバイス。
【請求項18】
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にあるとともに第1のパターン極性を有する第1のバースト及び第3のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、前記第1の半径方向位置及び前記
第1のパターン極性とは異なる第2の半径方向位置及び第2のパターン極性を有する第2のバーストを含み、
前記第1のバースト及び前記第3のバーストが前記トラックの前記長手方向において互いに離間されるように、前記第2のバーストは、前記トラックの前記長手方向における前記第1のバーストと前記第3のバーストとの間に配置されている、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項19】
1つ以上のバーストの前記第1の組は、前記サーボパターン内の同じ第1の半径方向位置において互いに離間されるとともに、前記トラックの前記長手方向に第1のバースト長を有している、第1のバースト、第3のバースト及び第5のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、前記サーボパターン内の前記第1の半径方向位置とは異なる同じ第2の半径方向位置にあるとともに、前記トラックの前記長手方向に第2のバースト長を有している、第2のバースト及び第4のバーストを含み、
前記第1のバースト、前記第3のバースト及び前記第5のバーストが前記トラックの前記長手方向において互いに離間されるように、
前記第2のバースト及び前記第4のバーストは、前記トラックの前記長手方向における前記第1のバースト、前記第3のバースト及び前記第5のバーストの間に配置されている、請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【請求項20】
1つ以上のバーストの前記第1の組は、前記サーボパターン内の同じ第1の半径方向位置において、第1のバースト、第3のバースト及び第5のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、前記サーボパターン内の前記第1の半径方向位置とは異なる同じ第2の半径方向位置において、第2のバースト、第4のバーストおよび第6のバーストを含み、
奇数番号のバーストは、前記第1のバースト、前記第3のバースト及び前記第5のバーストを備えており、
偶数番号のバーストは、前記第2のバースト、前記第4のバースト及び前記第6のバーストを備えており、
前記第1の半径方向位置及び前記第2の半径方向位置におけるそれぞれのバーストが前記トラックの前記長手方向において互いに離間されるように、前記第2のバースト、前記第4のバースト及び前記第6のバーストは、前記トラックの前記長手方向において互いに交互に配置されている、
請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2022年06月13日に出願された「DATA STORAGE DEVICE WITH SPLIT BURST SERVO PATTERN」と題する米国非仮特許出願第17/839,011号の利益を主張し、その内容全体を全ての目的のために参照により本明細書に組み込む。
【背景技術】
【0002】
ディスクドライブなどのデータ記憶デバイスは、ディスクと、アクチュエータアームの遠位端に接続されたヘッドとを備え、アクチュエータアームは、ボイスコイルモータ(voice coil motor、VCM)によってピボットを中心に回転して、ヘッドをディスク上で半径方向に位置決めする。ディスクは、ユーザデータセクタ及びサーボウェッジ又はサーボセクタを記録するための複数の半径方向に離間された同心トラックを備える。サーボセクタは、この情報はヘッドによって読み取られ、サーボ制御システムによって処理されて、アクチュエータアームがトラック間でシークするときにアクチュエータアームを制御する、ヘッド位置決め情報(例えば、トラックアドレス)を備える。
【0003】
図1は、各サーボトラックの円周の周りに記録されたサーボウェッジ6
0~6
Nによって画定された多数の半径方向に離間された同心サーボトラック4を備える先行技術のディスクフォーマット2を示す。複数の同心データトラックがサーボトラック4に対して画定され、データトラックは、サーボトラック4と同じ又は異なる半径方向密度(例えば、トラック/インチ(tracks per inch、TPI))を有し得る。各サーボウェッジ6
iは、読み取り信号の適切なゲイン調整及びタイミング同期を可能にする周期パターンを記憶するためのプリアンブル8と、サーボデータフィールド12にシンボル同期するために使用される特殊パターンを記憶するための同期マーク10と、を備える。サーボデータフィールド12は、シーク動作中にターゲットデータトラック上にヘッドを位置決めするために使用される、サーボトラックアドレスなどの粗いヘッド位置決め情報を記憶する。各サーボウェッジ(例えば、サーボウェッジ6
4)は、位相ベースのサーボバースト14(例えば、P及びQサーボバースト)の群を更に備え、これらは、互いに対して、かつサーボトラック中心線に対して所定の位相で記録される。
【0004】
粗いヘッド位置決め情報は、シーク動作中にターゲットデータトラック上にヘッドを位置決めするために処理され、サーボバースト14は、書き込み/読み取り動作中にデータトラックにアクセスする間に中心線トラッキングに使用される微細なヘッド位置決め情報を提供する。位置誤差信号(position error signal、PES)は、サーボバースト14を読み取ることによって生成され、PESは、ターゲットサーボトラックの中心線に対するヘッドの測定位置を表す。サーボコントローラは、PESを処理して、1つ以上のヘッドアクチュエータに印加される制御信号を生成し、ヘッドをディスク上で半径方向に、PESを低減する方向に作動させる。1つ以上のヘッドアクチュエータは、ボイスコイルモータを備え、加えて、いくつかの実施例では、デュアルステージアクチュエータ又はトリプルステージアクチュエータに1つ以上の微細アクチュエータを備え得る。
【0005】
データは、典型的には、飽和記録と呼ばれるプロセスにおいてディスク表面上に磁気遷移を記録するために、誘導コイル(書き込みコイル)において書き込み電流を変調することによってディスクに書き込まれる。リードバック中、磁気遷移は、読み取り要素(例えば、磁気抵抗要素)によって感知され、結果として生じる読み取り信号は、好適な読み取りチャネルによって復調される。熱アシスト磁気記録(heat assisted magnetic recording、HAMR)は、磁気媒体の保持力を減少させるために書き込み動作中にディスク表面を加熱し、それによって書き込みコイルによって生成される磁界がディスク表面をより容易に磁化することを可能にすることによって、書き込まれたデータの品質を改善する最近の開発である。HAMR記録においてディスクの表面を加熱するために、レーザダイオード及び近接場トランスデューサ(near field transducer、NFT)をヘッドの他の書き込み構成要素とともに製作することなどによって、任意の好適な技法が用いられ得る。書き込み/読み取り信号の品質はヘッドの浮上高さに依存するので、従来のヘッドは、浮上高さを制御するためのアクチュエータも備える場合がある。熱膨張によって浮上高さを制御するヒータ、又は機械的撓みによって作動する圧電(piezoelectric、PZT)アクチュエータなど、任意の好適な浮上高さアクチュエータ(fly height actuator、FHA)が用いられる場合がある。
【発明の概要】
【0006】
本明細書に開示される様々な実施例は、ハードディスクドライブにおけるHAMRレーザシステムの使用に伴って発生するレーザモードホッピングによって引き起こされるサーボパターン歪みの影響を緩和するシステム及び方法を対象とする。本開示の実装形態は、バーストの第1の組及び第2の組を含むスプリットバーストサーボパターンを使用し得る。様々な実施例では、ディスクドライブ制御回路は、バーストの第1の組及び第2の組からの平均値に基づいて、位置誤差信号(PES)を生成する。複数の離間したバーストからの値を平均化することは、モードホッピングに起因して発生し得るステップ変化を打ち消すのに役立つ。このようにして、実装形態は、レーザモードホッピングによって引き起こされるサーボパターン歪みから生じ得るDCスクイーズの発生を低減するのに役立つ。
【0007】
様々な例解的な態様は、データ記憶デバイスであって、1つ以上のディスクと、1つ以上のヘッドを備え、その1つ以上のヘッドを1つ以上のディスクのディスク表面に近接して位置決めするように構成された作動機構と、1つ以上の処理デバイスと、を備える、データ記憶デバイスを対象とする。1つ以上の処理デバイスは、1つ以上のバーストの第1の組の平均値に基づいて、第1のバースト値を決定することと、1つ以上のバーストの第2の組の平均値に基づいて、第2のバースト値を決定することと、それらの決定された第1のバースト値及び決定された第2のバースト値に基づいて、位置誤差信号(PES)を生成することと、そのPESに基づいて、1つ以上のヘッドのうちの少なくとも1つのヘッドの位置を制御することと、を行うように構成されている。
【0008】
様々な例解的な態様は、方法に関する。本方法は、1つ以上の処理デバイスによって、1つ以上のバーストの第1の組の平均値に基づいて、第1のバースト値を決定することと、1つ以上の処理デバイスによって、1つ以上のバーストの第2の組の平均値に基づいて、第2のバースト値を決定することと、1つ以上の処理デバイスによって、それらの決定された第1のバースト値及び決定された第2のバースト値に基づいて、位置誤差信号(PES)を生成することと、1つ以上の処理デバイスによって、そのPESに基づいてデータ記憶デバイスのヘッドの位置を制御することと、を含む。
【0009】
様々な例解的な態様は、1つ以上の処理デバイスを対象とする。1つ以上の処理デバイスは、1つ以上のバーストの第1の組の平均値に基づいて、第1のバースト値を決定するための手段と、1つ以上のバーストの第2の組の平均値に基づいて、第2のバースト値を決定するための手段と、それらの決定された第1のバースト値及び決定された第2のバースト値に基づいて、位置誤差信号(PES)を生成することを決定するための手段と、そのPESに基づいて、ディスクドライブのヘッドの位置を制御するための手段と、を備える。
【0010】
様々な更なる態様が添付の図面に描示され、以下で説明され、それらに基づいて更に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の技術の様々な特徴及び利点は、それらの技術の特定の例の以下の説明から、及び添付の図面に例解されるように、明らかになるであろう。図面は必ずしも縮尺通りではなく、その代わりに、技術的概念の原理を例解することに重点が置かれている。図面において、同様の参照符号は、異なる図を通して同じ部分を指す場合がある。図面は、本開示の例解的な例のみを描示しており、範囲を限定するものではない。
【
図1】各サーボトラックの円周の周りに記録されたサーボウェッジによって画定される多数の半径方向に離間された同心サーボトラックを備えるような先行技術のディスクフォーマットを示す。
【
図2A】本開示の態様による、ディスクドライブの形態のデータ記憶デバイスの上面図及び側面図の概念ブロック図を例解する。
【
図2B】本開示の態様による、ディスクドライブの形態のデータ記憶デバイスの上面図及び側面図の概念ブロック図を例解する。
【
図2C】本開示の態様による、ディスクドライブの制御回路の1つ以上のVCMドライバが、ヘッド位置調整の動作を含む、ディスクドライブの動作を制御する際に実施又は実行し得る例示的な方法のフローチャートを描示する。
【
図2D】本開示の態様による、レーザユニットを含む読み取り/書き込みヘッドを描示する。
【
図3A】レーザモードホッピングによって引き起こされるDC二峰性歪みのメカニズムを描示する。
【
図3B】レーザモードホッピングによって引き起こされるDC二峰性歪みのメカニズムを描示する。
【
図3C】レーザモードホッピングによって引き起こされるDC二峰性歪みのメカニズムを描示する。
【
図4】第1のバースト及び第2のバーストを含む、従来のヌルバーストサーボパターンを示す。
【
図5】本開示の態様による、スプリットヌルバーストサーボパターンを示す。
【
図6A】本開示の態様による、リードバック波形に対するスプリットヌルバーストサーボパターンを示す。
【
図6B】本開示の態様による、リードバック波形に対するスプリットヌルバーストサーボパターンを示す。
【
図7A】本開示の態様によるスプリットヌルバーストサーボパターンが、従来のヌルバーストサーボパターンと比較して、サーボパターンの歪みの影響をどのように緩和するかを描示する。
【
図7B】本開示の態様によるスプリットヌルバーストサーボパターンが、従来のヌルバーストサーボパターンと比較して、サーボパターンの歪みの影響をどのように緩和するかを描示する。
【
図7C】本開示の態様によるスプリットヌルバーストサーボパターンが、従来のヌルバーストサーボパターンと比較して、サーボパターンの歪みの影響をどのように緩和するかを描示する。
【
図8A】従来のヌルバーストサーボパターンの正弦波形のクロスポイントにおける測定されたバースト振幅レベルのグラフを示す。
【
図8B】本開示の態様による、スプリットヌルバーストサーボパターンの正弦波形のクロスポイントにおける測定されたバースト振幅レベルのグラフを示す。
【
図9】本開示の態様による、従来のヌルバーストサーボパターンとスプリットヌルバーストサーボパターンとの振幅レベルの比較を描示するグラフを示す。
【
図10A】本開示の態様による、他のスプリットヌルバーストサーボパターンの実施例を示す。
【
図10B】本開示の態様による、他のスプリットヌルバーストサーボパターンの実施例を示す。
【
図10C】本開示の態様による、他のスプリットヌルバーストサーボパターンの実施例を示す。
【
図11】本開示の態様による、シークのバースト回転の実装形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図2A及び
図2Bは、本開示の態様による、ディスクドライブ15の形態のデータ記憶デバイスの上面図及び側面図の概念ブロック図を例解する。ディスクドライブ15は、制御回路22、アクチュエータアームアセンブリ19、及び複数のハードディスク16A、16B、16C、16D(「ハードディスク16」)を備える。
図2Cは、本開示の態様による、ディスクドライブ15の制御回路22の1つ以上のVCMドライバ24が、ヘッド位置調整の動作を含む、ディスクドライブ15の動作を制御する際に実施又は実行し得る例示的な方法80のフローチャートを描示している。
【0013】
アクチュエータアームアセンブリ19は、プライマリアクチュエータ、例えば、ボイスコイルモータ20(「VCM20」)と、多数のアクチュエータアーム40(例えば、
図2A及び
図2Bの斜視図に見られるように、最上部のアクチュエータアーム40A)とを備える。アクチュエータアーム40の各々は、その遠位端にサスペンションアセンブリ42を備える(例えば、
図2A及び
図2Bの図において、最上部のアクチュエータアーム40Aに含まれる最上部のサスペンションアセンブリ42A)。いくつかの実施例では、各サスペンションアセンブリ42は、1つ以上の補助アクチュエータ又は微細アクチュエータを備え得る。
【0014】
アクチュエータアーム40の各々は、対応するディスク表面17上に近接して読み取り/書き込みヘッド18を懸架するように構成されている(例えば、読み取り/書き込みヘッド18Aは、最上部のアクチュエータアーム40Aによって最上部対応ディスク表面17Aの上に懸架され、読み取り/書き込みヘッド18Hは、最下部アクチュエータアーム40Hによって最下部対応ディスク表面17Hの上に懸架されている)。他の実施例は、例えば、
図2A及び
図2Bの実施例における1つのアクチュエータアームアセンブリ19及びVCM20の形態の1つのアクチュエータ以外に、多種多様な他の数のハードディスク及びディスク表面、並びに他の数のアクチュエータアームアセンブリ、プライマリアクチュエータ、及び微細アクチュエータのうちのいずれかを含み得る。
【0015】
様々な実施例では、ディスクドライブ15は、例示的な方法80の態様を含む機能、タスク、プロセス、方法、及び/又は技法を、そのような機能、タスク、プロセス、方法、及び/又は技法を実施又は実行するその制御回路22に関して実施又は実行すると見なされ得る。制御回路22は、1つ以上のドライバデバイス及び/又は任意のタイプの1つ以上の他の処理デバイスを備え得、及び/又はそれらの形態を採り得、様々な例において、ソフトウェアコード又はファームウェアコードのコンピュータ可読命令を、そのようなソフトウェアコード又はファームウェアコードを実行するように構成されたハードウェア構造上で実行することによって、機能、タスク、プロセス、方法、又は技法を実装又は実施し得る。制御回路22はまた、様々な実施例では、ソフトウェアのいかなる動作も伴わずに、ハードウェア構造自体によって、そのような機能、タスク、プロセス、方法、又は技法を実装又は実施する、ハードウェア回路によって、機能、タスク、プロセス、方法、又は技法を実装又は実施し得る。
【0016】
制御回路22は、ある特定のデバイスを駆動し動作させるように特別に構成された、デバイスドライバをなす1つ以上の処理デバイスを備え得る。そのようなデバイスドライバは、VCM20を駆動し動作させるように構成された1つ以上のVCMドライバ24を備え得る。VCMドライバ24は、様々な実施例では、1つ以上の電力大規模集積回路(power large-scale integrated circuit、PLSI)チップ又は回路など、1つ以上の大規模回路の集積構成要素として、及び/又は制御回路22の一部として構成され得る。VCMドライバ24はまた、様々な実施例では、制御回路22の他の構成要素に動作可能に結合され得る、システムオンチップ(system on chip、SoC)回路などの他の大規模集積回路内の構成要素として、又は多少のスタンドアロン回路として構成され得る。
【0017】
図2A及び
図2Bの例示的なディスクドライブ15は、4つのハードディスク16を備える。他の実施例は、1つのディスク、2つのディスク、3つのディスク、又は5つ以上のディスクなど、任意の数のディスクを備え得る。ハードディスク16はプラッタとしても知られており、それらのディスク表面は媒体又は媒体表面とも呼ばれる場合がある。4つのハードディスク16は、8つのディスク表面17A、17B、17C、17D、17E、17F、17G、及び17H(「ディスク表面17」)を備え、この例解的な実施例では、各ハードディスク16の各側に1つのディスク表面17がある。VCM20は、複数のアクチュエータアーム40の巨視的な作動を実施し得、アクチュエータアーム40の各々は、ヘッド18のうちの1つ、例えばヘッド18Aを、ディスク16の対応するディスク表面の上に、かつそれに近接して懸架し得る。ヘッド18、例えば、ヘッド18Aの位置は、
図2Aに示されており、一般にディスク表面17に非常に近接して位置決めされているが、
図2A及び
図2Bをスケールインするように描示すると、ヘッド18は小さすぎて見えない。アクチュエータアセンブリ19は、各アクチュエータアーム40のヘッド18の各々を、対応するディスク表面17の上に、かつそれに近接して懸架し、各ヘッド18が、それぞれの近接ディスク表面17に制御特徴及びデータを書き込み、そこから制御特徴及びデータを読み取ることを可能にする。この意味で、各アクチュエータアーム40の各ヘッド18は、対応するディスク表面17と相互作用する。各ヘッド18は、アクチュエータアームアセンブリ19のアクチュエータの位置決め制御下で、その対応するディスク表面17に書き込み、そこから読み取るが、アクチュエータアームアセンブリ19は、この実施例ではVCM20を、潜在的には追加の微細アクチュエータを備え、様々な実施例では制御回路22によって制御され得る。
【0018】
図2Dは、本開示の態様による、HAMRヘッドシステムにおけるレーザユニット50を含むヘッド18Aの拡大図を描示している。
図2Dの実施形態では、ヘッド18Aは、ディスク表面を加熱するように構成されたレーザユニット50と、書き込み要素60(例えば、誘導コイル)と、読み取り要素62(例えば、磁気抵抗要素)と、ヘッド18をディスク表面17A上で垂直に作動させるように構成された浮上高さアクチュエータ(FHA)64と、を備える。熱膨張を介して作動する熱浮上高制御(fly height control、TFC)要素、又は機械的撓みによって作動する圧電アクチュエータなど、任意の好適なFHA64が用いられ得る。ヘッド18Aはまた、書き込み要素60によって書き込まれるディスク表面17Aの領域を加熱するために、レーザユニット50によって放出されるレーザを使用してディスク表面17A上にプラズモンを投射するように構成された導波路及び近接場トランスデューサ(NFT)など、レーザユニット50に関連付けられた他の光学構成要素を備え得る。ヘッド18の要素の配列又は配設は、
図2Dに示されるようないかなる具体的な詳細にも限定されず、ヘッド18の要素は、他の実施例では、様々な他の構成のいずれかで配列され得る。
【0019】
「ディスク表面」という用語は、当該技術分野の当業者が有する通常の意味を有するものと理解され得る。「ディスク表面」という用語は、ディスクドライブのまさに外側表面層と、外側表面層の下のディスクドライブ物質の体積との両方を含むと理解され得、これは、原子深さ、又は(非常に簡略化されたモデルでは)物質がヘッドと物理的に相互作用しやすい原子の表面層から深い原子の数に関して考慮され得る。「ディスク表面」という用語は、例えば、制御書き込み動作、制御読み取り動作、データ書き込み動作、及びデータ読み取り動作などのディスクドライブ動作において読み取り/書き込みヘッドと相互作用しやすいディスクの物質の部分を含み得る。
【0020】
図2A、
図2B、及び
図2Dの実施形態では、各ディスク表面17、例えば、
図2Aに示されるようなディスク表面17Aは、複数の制御特徴を備える。制御特徴は、サーボウェッジ32
1~32
N(集合的にサーボウェッジ32)を含み、これらは複数のサーボトラック34を画定し、データトラックは、サーボトラック34に対して画定されるが、同じ又は異なる半径方向密度であり得る。制御回路22は、それぞれのヘッド、例えば、ヘッド18Aから発する読み取り信号36を処理してディスク表面17Aから読み取り、サーボウェッジ32
1~32
Nを復調し、ヘッドの実際の位置とターゲットトラックに対するターゲット位置との間の誤差を表す位置誤差信号(PES)を生成する。制御回路22内のサーボ制御システムは、アクチュエータアームアセンブリ19に印加される制御信号38を生成するために、好適な補償フィルタを使用してサーボウェッジからのPESをフィルタリングし、VCM20を制御することを含み、VCM20は、PESを低減する方向にディスク表面17上で半径方向に対応するヘッド18の一次作動を実施するために、アクチュエータアームアセンブリ19を、軸方向ピボットを中心に回転させ、様々な実施例では、任意の微細アクチュエータを制御する。
【0021】
図2A及び
図2Bの実施例では、アクチュエータアームアセンブリ19は、アクチュエータアーム40を共通のピボットを中心に回転させる。別の実施例では、第1のアクチュエータアームアセンブリ及び/又はVCM、並びに第2のアクチュエータアームアセンブリ及び/又はVCM、あるいは他のタイプのプライマリアクチュエータは各々、例えば、ディスクの周りの異なる円周方向位置に取り付けられた別個のピボットの周りで、それぞれのアクチュエータアームアセンブリ又はマルチアクチュエータアームの組を作動させるように構成され得る。他の実施例では、3つ以上のアクチュエータアームアセンブリ又はプライマリアクチュエータ又はマルチアクチュエータを使用し得、これらは、共通のピボットの周りで作動させ得るか、又はディスクの周りの異なる円周方向位置に取り付けられた複数のマルチアクチュエータに含まれ得る。これらは全て、本開示の様々な実施例による、1つ以上のヘッド18を備え、1つ以上のディスク16のディスク表面17に近接して1つ以上のヘッド18を位置決めするように構成された作動機構の実施例であり得る。
【0022】
図2Cの例示的な方法80(その態様もまた、更なる図を参照して以下で更に説明される)を実行する際、制御回路22は、ディスクドライブ15の他の構成要素に1つ以上のコマンドを発行し、ディスクドライブ15の1つ以上の他の構成要素から情報を受信し、及び/又はディスクドライブ15のシステム構成要素に出力するための1つ以上のドライバ電流を生成するなど、1つ以上の内部動作を実施するように構成され得る。具体的には、制御回路22は、1つ以上のバーストの第1の組の平均値に基づいて、第1のバースト値を決定し、1つ以上のバーストの第2の組の平均値に基づいて、第2のバースト値を決定し得る(82)。制御回路22は更に、決定された第1のバースト値及び決定された第2のバースト値に基づいて、位置誤差信号(PES)を生成し得る(84)。制御回路22は更に、PESに基づいて、ヘッドの位置を制御し得る(86)。
【0023】
図2Dに示されるようなHAMRディスクドライブのヘッド18を再び参照すると、制御回路22が書き込み動作中にレーザユニット50に電流(又は任意の形態の電力)を印加しているとき、レーザユニット50は、レーザユニット50によって放出されているレーザの出力パワーにおいて過渡現象又は大きさの突然のシフトを引き起こすレーザ放出の固有の物理現象に起因して、レーザユニット50がレーザを放出する2つ以上の利用可能なモードのうちのいずれかにおいて突然の予測不可能な変化を示す場合がある。この現象は「モードホッピング」として知られている。そのようなレーザモードホッピングは、レーザパワーに突然の予測不可能な変化を生み出すことがあるため、レーザモードホッピングはまた、書き込み要素60に印加される書き込み電流が一定のままであっても、突然の予測不可能な書き込み幅の変化を引き起こす場合がある。すなわち、ディスク表面17を横切る幅がより大きく又はより小さくなることは、それぞれ、レーザが突然より強く又はより弱くなることに応答して、一定の書き込み電流の影響を受けやすい可能性がある。書き込み幅におけるそのような変化がサーボ制御特徴に適用されるとき、レーザモードホッピングは、したがって、サーボウェッジ32におけるサーボパターンの歪みを引き起こすことがある。サーボパターンのそのような歪みは、DC二峰性歪み、又は単に「DC二峰性」と呼ばれる場合があり、DCスクイーズ(トラックスクイーズとも呼ばれる)及び/又は大きな繰り返しランアウト(repeatable runout、RRO)誤差など、ディスクドライブ15の動作上の問題をもたらし得る。これにより、レーザモードホッピングは、HAMRシステムの望ましくない特性であり、排除することが困難であることが証明されている。そのため、本開示の態様は、他の利点の中でもとりわけ、レーザモードホッピングによって引き起こされるサーボパターン歪みの影響を緩和するシステム及び方法を対象とする。
【0024】
図3A~
図3Cは、レーザモードホッピングによって引き起こされるDC二峰性歪みのメカニズムの例解的な実施例を描示している。
図3Aは、サーボ書き込みプロセスにおいて生成される基本書き込みパターンの実施例を描示している。基本サーボウェッジパターン301、302、303は、各々が単一のサーボウェッジを書き込む間に書き込み幅変化を有する3つの例示的な場合を例解している。基本サーボウェッジパターン301、302、303の各々は、ブロック310及びブロック305を含む。基本サーボウェッジパターン301、302、303の各々におけるブロック310は、プリアンブル、サーボアドレスマーク(servo address mark、SAM)又はサーボインデックスマーク(servo index mark、SIM)、及びグレイコード化トラック情報からなる。基本サーボウェッジパターン301、302、303の各々におけるブロック305は、Qバースト及びPバーストを含む。サーボ書き込みプロセスでは、制御回路22は、
図3Bに示すように、半トラック半径方向オフセットを加えることによって、直前の基本サーボウェッジパターン322と重なる基本サーボウェッジパターン302を書き込み得る。制御回路22は、この書き込み動作及び移動動作を、ディスク表面17上のストロークにわたってサーボウェッジ、例えば
図2Aのサーボウェッジ32を形成するように繰り返し得る。
【0025】
図3Aは、突然の不測の書き込み幅変化パターン311、312、313が、それぞれ、基本サーボウェッジパターン301、302、303において、本明細書に説明されるようなレーザモードホップによって引き起こされていることを描示している。基本サーボウェッジパターン301、302、303の書き込み幅の経時的な(すなわち、左から右への)ゆっくりと増加する傾向は、レーザパワーのランプアップによる規則的な書き込み過渡現象に起因する。モードホップによって引き起こされる書き込み幅の変化の発生は、サーボウェッジを書き込むときに完全にランダムではない。ほとんどの場合、書き込み幅は書き込み幅変化パターン311、312、313のように変化し、数千トラックを書き込みながら、全てのウェッジのほぼ同じダウントラック位置に現れる。プロセスが時間とともに更に進み、サーボ書き込みがディスク表面17Aを横切って半径方向に進むにつれて、書き込み幅変化パターン311のダウントラック位置は、書き込み幅変化パターン312及び/又は313の位置に徐々にシフトし得る。ヌルバーストパターンは、極性反転パターンをスティッチすることによって形成されるので、基本サーボウェッジパターン302及び書き込み幅変化パターン312に示されるように書き込み幅変化がバースト領域に重なる場合は、書き込み幅変化パターン311及び313のように書き込み幅変化がバースト領域の外側にある場合と比較して、ディスクドライブ15のサーボ位置決め動作に対する影響が大きくなる。
【0026】
図3Bは、
図3Aに示されるような基本サーボウェッジパターン322のヌルバーストサーボパターンに重なる書き込み幅変化パターン312によって引き起こされるQバースト及びPバーストの歪みの拡大図を示しており、書き込み幅変化パターン312は、そのトラックのQバーストとPバーストとの間に同様に歪んだ書き込み幅変化パターン332を有する基本サーボウェッジパターン302に隣接して部分的に重なるように続けて書き込まれる。
図3Bに示すように、書き込み幅変化パターン312、332がヌルバーストサーボパターンに重なるとき、バースト遷移エッジは、隣接する基本サーボウェッジパターン302、322において、隣接するヌルバーストサーボパターンに対して一貫して半径方向にシフトされ得る。
図3Bに示される実施例では、Pバースト及びQバーストは、書き込み幅変化パターン312又は332などの書き込み幅変更によって引き起こされる歪みによって半径方向にシフトされている。その結果、Pバースト及びQバーストのパターンエッジがずれて、半径方向位置差342が生み出される。この実施例ではヌルバーストが使用されているが、様々な実施例では、制御回路22はクワッドバーストを書き込み得る。クワッドバーストの場合、制御回路22は、180度のオフセットで半径方向に配置され、かつ1つのヌルバーストと同等の機能を提供する一対の片側バーストを書き込み得る。したがって、本開示の任意のヌルバーストの実施例はまた、単一のヌルバーストを一対の片面バーストで置き換えることによって実現することができる。これにより、いくつかの実施例では、1つ以上のバーストの第1の組及び1つ以上のバーストの第2の組は、複数のトラックの各トラックにおいてそのパターン位相が180度変化した単一周波数パターンを繰り返して書き込むことによって形成されるヌルバーストを含み得、いくつかの実施例では、1つ以上のバーストの第1の組及び1つ以上のバーストの第2の組は、1つおきのトラックにおいて単一周波数パターンを書き込むことによって形成される一対の片面バーストを含むクワッドバーストを含み得、片面バーストは、片面バーストのうちの1つから別の片面バーストへの1トラック幅の半径方向オフセットを伴って配置される。
【0027】
図3Cは、
図3Bに描示されるヌルバーストサーボパターンの歪みから生じるQバースト及びPバーストのサーボバースト信号の例示的なクロストラックプロファイルを示している。
図3Cに示される実施例では、QバーストエッジがPバーストエッジに対してシフト量342だけ内径(inner diameter、ID)側に配置されている。
図3Cに示すように、一方のバーストのプロファイルが他方のバーストに対して半径方向にシフトしているため、整数位置における交差レベル331、332の振幅は、半整数位置における交差レベル333、334の振幅とは異なる。このクロスポイントスプリット(本明細書ではDC二峰性とも呼ばれる)は、わずかなサーボパターントラック位置スケールの歪み、及び望ましくないDCトラック位置ずれにつながる。
【0028】
図4は、
図5及び後続の図の比較の基準として、3つの隣接トラックのサーボバーストの例示的な組を含む、従来のヌルバーストサーボパターン410を含む隣接サーボトラックの組を示しており、ヌルバーストサーボパターン410は、サーボバーストの第1の組411及びサーボバーストの第2の組412を含む。ヌルバーストサーボパターン410は、ディスクのサーボトラックのサーボウェッジに含まれ得、サーボウェッジは、プリアンブル413と、サーボインデックスマーク(SIM)又はサーボアドレスマーク(SAM)などの他のサーボ情報414と、対応するサーボトラックのアドレスを表すグレイコード化トラックアドレスとを更に含み得る。バーストの第1の組411は、
図3A~
図3Cに示されるPバーストに対応し得、バーストの第2の組412は、
図3A~
図3Cに示されるQバーストに対応し得る。この構成では、システムは、例えば
図3A~
図3Cに関して説明されるように、レーザモードホッピングの結果としてヌルバーストサーボパターン410の歪みから生じる、望ましくないサーボ感知の低下、トラック位置ずれ、及びDC二峰性の影響を受けやすい場合がある。
【0029】
図5は、本開示の態様による、隣接トラックのサーボバーストの例示的な組を含む、スプリットヌルバーストサーボパターン510を含む隣接サーボトラックの組を示している。様々な実施形態では、スプリットヌルバーストサーボパターン510は、第1のバースト511、第2のバースト512、第3のバースト513、及び第4のバースト514を含む。スプリットヌルバーストサーボパターン510は、
図2Aに示されるようなディスク16のサーボトラック34のサーボウェッジ32に含まれ得、サーボウェッジ32は、プリアンブル515の組と、サーボインデックスマーク(SIM)又はサーボアドレスマーク(SAM)の組などの他のサーボ情報516と、対応するサーボトラックのアドレスを表すグレイコード化トラックアドレスとを更に含み得る。
【0030】
実施形態では、制御回路22は、第1のバースト511及び第4のバースト514を1つの同じパターン極性で、第2のバースト512及び第3のバースト513を別の同じパターン極性で、それらの極性を更新することによって書き込み得、したがって、第1の組み合わせ及び第4の組み合わせ並びに第2の組み合わせ及び第3の組み合わせは、第1の半径方向位置に対して実質的に90度オフセット(例えば、90度オフセットの公称設計公差内)にある。この実施例では、第1のバースト511及び第4のバースト514は、ヌルバーストの第1の組を構成し、第2のバースト512及び第3のバースト513は、ヌルバーストの第2の組を構成する。本開示の態様によれば、スプリットヌルバーストサーボパターン510を復調する際に、制御回路22は、第1のバースト511及び第4のバースト514の振幅の平均値を1つのバースト値(例えば、Pバースト値)として決定し、第2のバースト512及び第3のバースト513の振幅の平均値を別のバースト値(例えば、Qバースト値)として決定し得る。このようにして、制御回路22は、複数のダウントラック位置からスプリットヌルバーストサーボパターン510をサンプリングし得、その結果、Pバースト値及びQバースト値が平均値として導出され得、これは、サーボパターンの歪みを引き起こし得る不測の書き込み幅変化の影響を打ち消すのに役立ち得る。
【0031】
図6A及び
図6Bは、本開示の例解的な態様による、プリアンブル515、他のサーボ情報516、及びバーストパターン511~514を読み取ることによって生成されるリードバック波形610に対するスプリットヌルバーストサーボパターン510を示している。
図6A及び
図6Bに示すように、スプリットヌルバーストサーボパターン510は、半径方向に位置合わせされたバースト対511、514及び半径方向に位置合わせバースト対512、513を含む3つの隣接するサーボトラックにわたる4つのバーストを含む。本開示の態様によれば、スプリットヌルバーストサーボパターン510を復調するとき、制御回路22は、第1のバースト対511、514からの振幅値を平均化することによってP大きさを決定し、制御回路22は、第2のバースト対512、513からの振幅値を平均化することによってQ大きさを決定する(例えば、
図2Cの方法80の82におけるように)。このようにしてP大きさ及びQ大きさを決定した後、制御回路22は、次いで、決定されたP大きさ及びQ大きさを使用して、従来の方法でPESを導出し得る(例えば、
図2Cの方法80の84におけるように)。このようにしてPESを決定した後、制御回路22は、次いで、PESに基づいて、ヘッドの位置を制御し得る(例えば、
図2Cの方法80のステップ86におけるように)。
【0032】
様々な実施形態では、第2のバースト512及び第3のバースト513は、トラックの長手方向(例えば、円周方向)において第1のバースト511と第4のバースト514との間にある。このようにして、第1のバースト511及び第4のバースト514は、トラックの長手方向に沿って互いに離間され、この離間を本明細書に説明される平均化と組み合わせることは、サーボパターンの歪みを引き起こす突然の不測の書き込み幅変化の影響を緩和するのに役立つ。
【0033】
引き続き
図5及び
図6を参照すると、スプリットヌルバーストサーボパターン510は、Aバースト、Bバースト、Cバースト、及びDバーストを含む従来のバーストパターンとは異なっているが、これは、従来のバーストパターンにおける4つのAバースト~Dバーストが4つの異なる半径方向位置に配置されているからである。そのような従来のバーストパターンとは対照的に、
図5及び
図6に示すスプリットヌルバーストサーボパターン510は、同じ第1の半径方向位置621に2つのバースト(例えば、バースト511及び514)を含み、第1の半径方向位置621とは異なる同じ第2の半径方向位置622に2つのバースト(例えば、バースト513及び513)を含む。同じ第1の半径方向位置に2つのバーストを書き込み、同じ第2の半径方向位置に2つのバーストを書き込むことは、レーザモードホップから生じる突然の書き込み幅変化によって引き起こされるサーボパターンの歪みの影響を緩和する目的で、本明細書に説明されるように、バースト信号値の平均化を提供する。
【0034】
図7A~
図7Cは、本開示の態様によるスプリットヌルバーストサーボパターンが、従来のヌルバーストサーボパターンと比較して、サーボパターンの歪みの影響をどのように緩和するかを描示している。この実施例では、サーボDCスケールに対するモードホープの影響は、ΔPQによって示されるPバースト及びQバーストの相対シフトとして定量化される。
【0035】
図7Aは、Pバースト及びQバースト(例えば、
図4と同様)からなる従来のヌルバーストサーボパターン710の図を描示しており、Qバーストは、レーザモードホップから生じる突然の書き込み幅変化に起因する歪み(例えば、エッジシフト)を受けている。
図7Aに示すように、歪みは、δ(
図3Bの半径方向位置シフト342と同等)によって示されるエッジシフトをもたらす。
図7Aはまた、Pバースト及びQバーストの読み取りのグラフ720を示しており、Qバーストクロストラックプロファイルは、エッジシフトδに起因して右にシフトされている。従来のヌルバーストサーボパターンのこの実施例では、ΔPQはδとして定量化される。
【0036】
図7Bは、本開示の態様によるスプリットヌルバーストサーボパターン730の図を描示しており、スプリットヌルバーストサーボパターンは、第1のバーストP0、第2のバーストQ0、第3のバーストQ1、及び第4のバーストP1からなる。
図7Bに示されるスプリットヌルバーストサーボパターンは、スプリットヌルバーストサーボパターン510と同等であり得、バーストP0は第1のバースト511に対応し、バーストQ0は第2のバースト512に対応し、バーストQ1は第3のバースト513に対応し、バーストP1は第4のバースト514に対応する。
図7Bに示される実施例では、突然の書き込み幅変化は、バーストP1において大きさδのバーストエッジシフトを引き起こす位置にある。
図7Bはまた、第1のバーストP0、第2のバーストQ0、第3のバーストQ1、及び第4のバーストP1の読み取りのグラフ740を示しており、P1クロストラックプロファイルは、エッジシフトδに起因してP0クロストラックプロファイルに対して右にシフトされ、一方、Q0及びQ1のクロストラックプロファイルは同一である。この実施例では、ΔPQはδ/2として定量化され、これは、
図7Aに描示される従来のヌルバーストサーボパターンに対するモードホップインパクトの影響の50%の低減となる。
【0037】
図7Cは、本開示の態様によるスプリットヌルバーストサーボパターンの750の図を描示しており、スプリットヌルバーストサーボパターンは、第1のバーストP0、第2のバーストQ0、第3のバーストQ1、及び第4のバーストP1からなる。
図7Cに示されるスプリットヌルバーストサーボパターンは、スプリットヌルバーストサーボパターン510と同等であり得、バーストP0は第1のバースト511に対応し、バーストQ0は第2のバースト512に対応し、バーストQ1は第3のバースト513に対応し、バーストP1は第4のバースト514に対応する。
図7Cに示される実施例では、突然の書き込み幅変化は、バーストP1及びバーストQ1において大きさδのバーストエッジシフトを引き起こす位置にある。
図7Cはまた、第1のバーストP0、第2のバーストQ0、第3のバーストQ1、及び第4のバーストP1の読み取りのグラフ760を示しており、P1及びQ1クロストラックプロファイルは、エッジシフトδに起因してP0及びQ0クロストラックプロファイルに対して右にシフトされている。この実施例では、ΔPQは0として定量化され、これは、
図7Aに描示される従来のヌルバーストサーボパターンに対するモードホップインパクトの影響の100%低減、すなわち完全な除去となる。
【0038】
図8Aは、Pバースト及びQバーストからなる従来のヌルバーストサーボパターン(例えば、
図4と同様)のクロストラックプロファイルのクロスポイントにおける測定されたバースト振幅レベルのグラフ810を示しており、正規化された組み合わせバースト振幅が半径方向位置にわたってプロットされている。
図8Bは、本開示の態様による、
図5及び
図6のスプリットヌルバーストサーボパターン510のクロストラックプロファイルのクロスポイントを含む、測定されたバースト振幅レベルのグラフ820を示しており、正規化された組み合わせバースト振幅が半径方向位置にわたってプロットされている。グラフ810、820に含まれるデータは、同じサーボトラック上の2つの異なる復調設定について測定されたものである。グラフ810は、815におけるモードホッピングに起因するバーストクロスポイントレベルシフトを示している。グラフ820は、バーストクロスポイントレベルシフトが825において緩和され、書き込み過渡現象によるレベルスプリットが830において打ち消されることを示す。
【0039】
図9は、本開示の態様による、Pバースト及びQバースト(例えば、
図4と同様の)からなる従来のヌルバーストサーボパターンと、
図5及び
図6のスプリットヌルバーストサーボパターン510との振幅レベルの比較を描示するグラフを示している。グラフ905、915、925、935、及び945は、Pバースト及びQバースト(例えば、
図4と同様)からなる従来のヌルバーストサーボパターンの5つの実装形態のレベルを示している。グラフ910、920、930、940、及び950は、グラフ905、915、925、935、及び945に示される従来のヌルバーストサーボパターンと同じ5つのそれぞれのヘッドによって読み取られた、本開示の態様による
図5及び
図6のスプリットヌルバーストサーボパターン510の5つの実装形態のレベルを示している。グラフ905及び910は、同じ第1のヘッドを使用して読み取られたレベルを示している。グラフ915及び920は、同じ第2のヘッドを使用して読み取られたレベルを示している。グラフ925及び930は、同じ第3のヘッドを使用して読み取られたレベルを示している。グラフ935及び940は、同じ第4のヘッドを使用して読み取られたレベルを示している。グラフ945及び950は、同じ第5のヘッドを使用して読み取られたレベルを示している。
図9のグラフは、本開示の態様による
図5及び
図6のスプリットヌルバーストサーボパターン510を使用することが、DC二峰性の影響を低減することを実証している。
【0040】
図10A~
図10Cは、本開示の態様による他のスプリットヌルバーストサーボパターンの実施例を示しており、バーストの組間の極性構成は、
図5の実施例の極性構成にいくらか類似している。実装形態は、本明細書に説明される実施例に限定されず、他のスプリットヌルバーストサーボパターンが使用され得る。
【0041】
図10Aは、3つのバーストからなるスプリットヌルバーストサーボパターン1010の実施形態を示しており、ヌルバーストの第1の組は、同じ第1の半径方向位置にあり、かつ第1のパターン極性を有する第1のバースト1011及び第3のバースト1013を含み、1つ以上のヌルバーストの第2の組は、第2の半径方向位置にあり、かつ第1の半径方向位置及び第1のパターン極性とは異なる第2のパターン極性を有する単一の第2のバースト1012を含み、これにより、
図5の実施例の極性構成にいくらか類似したバーストの第1の組と第2の組との間の極性構成を達成する。これにより、バーストの組は、1つ以上のバーストの組を含み得、この実施例では、第2のバースト1012からなる組の場合であるように、単一のバーストを含み得る。本開示の態様によれば、第2のバースト1012は、トラックの長手方向において第1のバースト1011と第3のバースト1013との間にあり、それにより、第1のバースト1011及び第3のバースト1013は、この方向において互いに離間される。この実施例では、ダウントラック対称レイアウトは、書き込み過渡現象を打ち消すのに役立つ。この実施例では、第2のバースト1012は、トラックの長手方向において第1のバースト1011及び第3のバースト1013の各々とは異なる長さを有する。本開示の態様によれば、スプリットヌルバーストサーボパターン1010を復調する際に、制御回路22は、第1のバースト1011及び第3のバースト1013を含むバーストの第1の組の平均値(例えば、その振幅の)を第1のバースト値(例えば、Pバースト値)として決定し、第2のバースト1012のみを含むバーストの第2の組の平均値(例えば、その振幅の)を第2のバースト値(例えば、Qバースト値)として決定し得る。これにより、
図10Bなどのいくつかの実施例では、制御回路22は、この実施例では第2のバースト1012の単一値のみからなる1つ以上の値の組の平均を取り得、数学的には、組は単一値のみを含み得、単一値の平均は単純に単一値に等しいことになる。このようにして、制御回路22は、Pバースト値及びQバースト値を決定して、決定された第1のPバースト値及び決定された第2のQバースト値に基づいてPESを生成する際に平均値を使用することができ、これもまた、サーボパターンの歪みを引き起こし得る不測の書き込み幅変化の影響を打ち消すのに役立ち得る。
【0042】
図10Bは、5つのバーストからなるスプリットヌルバーストサーボパターン1020の実施形態を示しており、ヌルバーストの第1の組は、全て同じ第1の半径方向位置にある第1のバースト1021、第3のバースト1023、及び第5のバースト1025を含み、ヌルバーストの第2の組は、両方とも第1の半径方向位置とは異なる同じ第2の半径方向位置にある第2のバースト1022及び第4のバースト1024を含む。本開示の態様によれば、第2のバースト1022及び第4のバースト1024は、トラックの長手方向において第1のバースト1021、第3のバースト1023、及び第5のバースト1025の間にあり、それにより、第1のバースト1021、第3のバースト1023、及び第5のバースト1025は、この方向において互いに離間される。この実施例では、第1のバースト1021、第3のバースト1023、及び第5のバースト1025は各々、トラックの長手方向に第1のバースト長を有し、第2のバースト1022及び第4のバースト1024は各々、トラックの長手方向に第2のバースト長を有し、第2のバースト長は第1のバースト長とは異なる(例えば、第1のバースト長よりも長い)。
【0043】
図10Cは、6つのバーストからなるスプリットヌルバーストサーボパターン1030の実施形態を示しており、ヌルバーストの第1の組は、全て同じ第1の半径方向位置にある第1のバースト1031、第3のバースト1033、及び第5のバースト1035を含み、ヌルバーストの第2の組は、全て第1の半径方向位置とは異なる同じ第2の半径方向位置にある第2のバースト1032、第4のバースト1034、及び第6のバースト1036を含む。本開示の態様によれば、奇数番号のバースト及び偶数番号のバーストは、トラックの長手方向において互いに交互に配列又は配設され、それにより、第1の半径方向位置及び第2の半径方向位置におけるそれぞれのバーストは、この方向において互いに離間される。この実施例では、バーストの各々は、トラックの長手方向に同じバースト長を有する。この実施例では、より短いバーストの組み合わせは、パターンをよりモードホップ耐性にする。これにより、10B及び10Cの実施例においても、制御回路22は、1つ以上のバーストの第1の組の第1の平均値、及び1つ以上のバーストの第2の組の第2の平均値を決定し、決定された第1のバースト値及び決定された第2のバースト値に基づいてPESを生成し得る。
【0044】
図11は、本開示の態様による、シークのためのバースト回転の実装形態を示している。
図11は、本開示の態様による、スプリットヌルバーストサーボパターンを含むサーボセクタを示している。
図11はまた、ヘッドの半径方向速度がこれらのサーボセクタに沿ってどのように変動するかを描示している。
図11に示される実施例では、スプリットヌルバーストサーボパターンは
図10Aのパターン1010に対応し、バーストN
b、Q、及びN
aは、それぞれバースト1011、1012、及び1013に対応する。制御回路22は、ディスク表面に対するヘッドの半径方向速度に応答してサーボバースト信号N
a及びN
bの振幅を調整するために、以下の行列方程式を実装し得:
【0045】
【数1】
式中、N
a及びN
bは、生のサーボバースト値であり、vは、ヘッド18Aの速度であり、-Δ/2及びΔ/2は、バーストN
a及びバーストN
bの中心のバーストQの中心からの変位であり、制御回路22は、式1に従ってバーストN
a及びN
bの振幅
【数2】
を計算し得る。様々な実施形態では、制御回路22は、Qバーストの中央に設定された基準点に基づいて計算し得、従来の実装形態におけるN及びQの代わりに、N
b及びN
aを回転させる。この実装形態を使用して、制御回路22は、以下の式を使用して新しいトラックを決定し得る。
New TrackID = Raw TrackID + v
*(T
0-t
0) (式2)
この実装形態では、従来の実装形態と比較して、Nは、他の新規な利点の中でもとりわけ、例えばN
b+N
aによって置き換えられる。
【0046】
任意の好適な集積回路(単数又は複数)など、任意の好適な制御回路が、上記の例におけるフロー図を実装するために使用され得る。例えば、制御回路は、リードチャネル集積回路内に、若しくはデータ記憶コントローラなどのリードチャネルとは別個の構成要素内に実装され得るか、又は、上で説明されるある特定の動作がリードチャネルによって実施され、他の動作がデータ記憶コントローラによって実施され得る。いくつかの実施例では、リードチャネル及びデータ記憶コントローラは、別個の集積回路として実装され得、いくつかの例では、リードチャネル及びデータ記憶コントローラは、単一の集積回路又はシステムオンチップ(SoC)に製造され得る。いくつかの実施例では、制御回路は、別個の集積回路として実装されるか、リードチャネル若しくはデータ記憶コントローラ回路に集積されるか、又はSoCに集積される好適なプリアンプ回路を含み得る。
【0047】
いくつかの実施例では、制御回路は、命令を実行するマイクロプロセッサを備え得、命令は、マイクロプロセッサに、フロー図に示され、本明細書でそれを参照して説明される方法、プロセス、又は技法の1つ以上の態様を実施させるように動作可能である。本開示の実行可能命令は、任意のコンピュータ可読媒体に記憶され得る。いくつかの実施例では、本開示の実行可能命令は、マイクロプロセッサの外部の不揮発性半導体メモリデバイス、構成要素、若しくはシステム上に記憶され得るか、又はSoC内のマイクロプロセッサと集積され得る。いくつかの実施例では、本開示の実行可能命令は、1つ以上のディスク上に記憶され、ディスクドライブの電源がオンになったときに揮発性半導体メモリに読み込まれ得る。いくつかの実施例では、制御回路は、状態機械回路などの論理回路を備え得る。いくつかの実施例では、フロー図ブロックのうちの少なくともいくつかは、アナログ回路(例えば、アナログ比較器、タイマーなど)を使用して実装され得る。いくつかの実施例では、フロー図ブロックのうちの少なくともいくつかは、デジタル回路又はアナログ回路とデジタル回路との組み合わせを使用して実装され得る。
【0048】
様々な実施例において、1つ以上の処理デバイスは、本明細書に説明されるような制御回路を備えるか若しくは構成し得、及び/又は本明細書に説明されるような制御回路の機能のうちの1つ以上を実施し得る。様々な実施例において、制御回路、又は本明細書に説明されるような制御回路の機能のうちの1つ以上を実施する他の1つ以上の処理デバイスは、ディスク及びディスク表面に物理的に近接することから離れて抽象化され得る。制御回路、及び/又はその1つ以上のデバイスドライバ、及び/又は本明細書に説明されるような制御回路の機能のうちの1つ以上を実施する任意の他のタイプの1つ以上の処理デバイスは、様々な実施例では、複数のデータ記憶デバイスのラック又は複数のデータ記憶デバイスを備える単体製品の一部又はそれに近接し得、1つ以上の物理又は仮想サーバの一部又はそれに近接し得、1つ以上のローカルエリアネットワーク又は1つ以上のストレージエリアネットワークの一部又はそれに近接し得、データセンタの一部又はそれに近接し得、1つ以上のクラウドサービスにホストされ得る。
【0049】
様々な実施例では、ディスクドライブは、磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ、ハイブリッドディスクドライブ、又は他のタイプのディスクドライブを含み得る。いくつかの実施例は、コンピューティングデバイス、データサーバデバイス、メディアコンテンツ記憶デバイス、又は上で説明されるような記憶媒体及び/又は制御回路を備え得る他のデバイス、構成要素、若しくはシステムなどの電子デバイスを含み得る。
【0050】
上で説明される様々な特徴及びプロセスは、互いに独立して使用され得るか、又は様々な方法で組み合わされ得る。全ての可能な組み合わせ及び部分的な組み合わせは、本開示の範囲内に含まれる。いくつかの実装形態では、ある特定方法、イベント、又はプロセスブロックが省略され得る。本明細書で説明される方法及びプロセスは、任意の特定の順序に限定されず、それに関連するブロック又は状態は、他の順序で実施することができる。例えば、説明されるタスク又はイベントは、具体的に開示されたもの以外の順序で実施され得るか、又は、複数のものが単一のブロック若しくは状態に組み合わされ得る。例示的なタスク又はイベントは、直列に、並列に、又は別の方法で実施され得る。タスク又はイベントは、開示された例に加えられ得るか、又は開示された例から除去され得る。本明細書に説明される例示的なシステム及び構成要素は、説明されるものとは異なるように構成され得る。例えば、開示された例と比較して、要素が加えられ、除去され、又は再配置され得る。
【0051】
ある特定の例示的な実施形態が本明細書に説明されるが、これらの実施形態は、例としてのみ提示され、本明細書に開示される本発明の範囲を限定しない。したがって、上述の説明において、任意の特定の特徴、特性、ステップ、モジュール、又はブロックが必要又は不可欠であることを示唆するものはない。本明細書に説明される新規の方法及びシステムは、様々な他の形態で具現化され得る。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書に説明される方法及びシステムの形態の様々な省略、置換、及び変更が行われ得る。
【0052】
方法80及び本開示の他の方法は、様々な他の実施形態における他のステップ又は変形を含み得る。本開示の方法80及び他の方法のいずれかの一部又は全部は、ハードウェアによって実施又は具現化され得、及び/又はコントローラ、CPU、FPGA、SoC、測定及び制御マルチプロセッサシステムオンチップ(multi-processor system on chip、MPSoC)によって実施又は実行され得、MPSoCは、CPU及びFPGAの両方、及び1つの集積SoC内の他の要素を一緒に含み得るか、又は方法の様々な主題を実行、実装、又は具現化する際に他の関連ハードウェア、デバイス、システム、又は製品を制御する際に実行可能命令を処理する他の処理デバイス又はコンピューティングデバイスを含み得る。
【0053】
したがって、本開示の新規の利点を実装及び具現化するデータ記憶システム、デバイス、及び方法は、本開示の新規の利点を実装及び具現化するための様々な基本的な態様及び様々な選択された例解的なアプリケーション、アーキテクチャ、技法、及び方法において、本明細書に図示及び説明される。関連分野の当業者は、本開示によって、本開示及び以下に記載される特許請求の範囲によって包含される新規の利点、技法、方法、プロセス、デバイス、及びシステムのための広範な更なるアプリケーション、アーキテクチャ、技法、及び方法の理解、並びにそれらの実施への情報に基づく低減を十分に備えるであろう。
【0054】
本明細書で使用される場合、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」という記述は、「A、B、C、又はA、B、及びCの任意の組み合わせのいずれか」を意味することが意図される。開示された例の説明は、関連分野の当業者が本開示の主題をどのように作成又は使用するかを理解することを可能にするために提供される。これらの実施形態に対する様々な修正は、本開示に基づいて、当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義される一般原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく他の例に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で示される実施形態に限定されず、本明細書で開示される原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。
【0055】
本開示及びその付随する利点の多くは、上述の説明によって理解され、開示される主題から逸脱することなく、又はその物質的利点の全て若しくはいずれかを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、及び配列において様々な変更が行われ得る。説明される形態は単に説明的なものであり、以下の特許請求の範囲は、本明細書に説明されるような構成要素の形態、構成、及び配置における任意のそのような変更を包含する広範囲の例を含む、広範囲の実施形態を包含し、含む。
【0056】
本開示は様々な例を参照して説明されてきたが、これらの例は、例解的なものであり、本開示の範囲は、それらに限定されないことが理解されよう。本明細書で説明される全ての主題は、説明のために例として明示的に呼び出されているか否かにかかわらず、排他的な実装形態としてではなく、例解的な非限定的な例の形態で提示される。多くの変形、修正、及び追加が、本開示の例の範囲内で可能である。より一般的には、本開示による例は、特定の実装形態の文脈で説明されている。機能は、本開示の趣旨及び範囲並びに以下の特許請求の範囲から逸脱することなく、本開示の様々な例において別々にブロックで分離又は組み合わされ得るか、あるいは異なる用語で説明され得る。これら及び他の変形、修正、追加、及び改善は、以下の特許請求の範囲において定義される本開示の範囲内に含まれ得る。
以下の項目は、国際出願時の請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
データ記憶デバイスであって、
1つ以上のディスクと、
1つ以上のヘッドを備え、前記1つ以上のヘッドを前記1つ以上のディスクのディスク表面に近接して位置決めするように構成された作動機構と、
1つ以上の処理デバイスであって、
1つ以上のバーストの第1の組の平均値に基づいて、第1のバースト値を決定することと、
1つ以上のバーストの第2の組の平均値に基づいて、第2のバースト値を決定することと、
前記決定された第1のバースト値及び前記決定された第2のバースト値に基づいて、位置誤差信号(PES)を生成することと、
前記PESに基づいて、前記1つ以上のヘッドのうちの少なくとも1つのヘッドの位置を制御することと、を行うように構成されている、1つ以上の処理デバイスと、を備える、データ記憶デバイス。
(項目2)
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にある第1のバースト及び第3のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、前記第1の半径方向位置とは異なる第2の半径方向位置にある第2のバーストを含む、項目1に記載のデータ記憶デバイス。
(項目3)
前記第2のバーストは、トラックの長手方向に沿って前記第1のバーストと前記第3のバーストとの間にある、項目2に記載のデータ記憶デバイス。
(項目4)
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にある第1のバースト及び第4のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、各々前記第1の半径方向位置とは異なる第2の半径方向位置にある第2のバースト及び第3のバーストを含む、項目1に記載のデータ記憶デバイス。
(項目5)
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、トラックの長手方向に沿って前記第1のバーストと前記第4のバーストとの間にある、項目4に記載のデータ記憶デバイス。
(項目6)
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、前記第1のバースト及び前記第4のバーストに対して半径方向に実質的に90度オフセットして書き込まれる、項目4に記載のデータ記憶デバイス。
(項目7)
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にあり、かつトラックの長手方向に沿って互いに離間された複数の第1のバーストを備え、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、各々第2の半径方向位置にあり、かつ前記トラックの前記長手方向に沿って互いに離間された複数の第2のバーストを含み、前記第2の半径方向位置は、前記第1の半径方向位置とは異なる、項目1に記載のデータ記憶デバイス。
(項目8)
前記複数の第1のバーストのそれぞれ及び前記複数の第2のバーストのそれぞれは、前記トラックの前記長手方向に沿って交互に配設されている、項目7に記載のデータ記憶デバイス。
(項目9)
前記1つ以上のヘッドの各々は、書き込み動作中に前記ディスク表面を加熱するように構成されたレーザユニットを含む、項目1に記載のデータ記憶デバイス。
(項目10)
前記1つ以上の処理デバイスは、前記ディスク表面に対する前記1つ以上のヘッドの半径方向速度に応答して、前記決定された第1のバースト値及び前記決定された第2のバースト値の振幅を調整するように更に構成されている、項目1に記載のデータ記憶デバイス。
(項目11)
1つ以上のバーストの前記第1の組及び1つ以上のバーストの前記第2の組は、複数のトラックの各トラックにおいてパターン位相が180度変化した単一の周波数パターンを繰り返して書き込むことによって形成される、ヌルバーストを含む、項目1に記載のデータ記憶デバイス。
(項目12)
1つ以上のバーストの前記第1の組及び1つ以上のバーストの前記第2の組は、複数のトラックの1つおきのトラックに単一の周波数パターンを書き込むことによって形成される片側バーストの対を含む、クワッドバーストを含む、項目1に記載のデータ記憶デバイス。
(項目13)
方法であって、
1つ以上の処理デバイスによって、1つ以上のバーストの第1の組の平均値に基づいて、第1のバースト値を決定することと、
前記1つ以上の処理デバイスによって、1つ以上のバーストの第2の組の平均値に基づいて、第2のバースト値を決定することと、
前記1つ以上の処理デバイスによって、前記決定された第1のバースト値及び前記決定された第2のバースト値に基づいて、位置誤差信号(PES)を生成することと、
前記1つ以上の処理デバイスによって、前記PESに基づいて、データ記憶デバイスのヘッドの位置を制御することと、を含む、方法。
(項目14)
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にある第1のバースト及び第3のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、前記第1の半径方向位置とは異なる第2の半径方向位置にある第2のバーストを含み、
前記第2のバーストは、トラックの長手方向に沿って前記第1のバーストと前記第3のバーストとの間にある、項目13に記載の方法。
(項目15)
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にある第1のバースト及び第4のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、各々前記第1の半径方向位置とは異なる第2の半径方向位置にある第2のバースト及び第3のバーストを含み、
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、トラックの長手方向に沿って前記第1のバーストと前記第4のバーストとの間にあり、
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、前記第1のバースト及び前記第4のバーストに対して半径方向に実質的に90度オフセットされて書き込まれる、項目13に記載の方法。
(項目16)
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にあり、かつトラックの長手方向に沿って互いに離間された複数の第1のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、各々第2の半径方向位置にあり、かつ前記トラックの前記長手方向に沿って互いに離間された複数の第2のバーストを含み、
前記第2の半径方向位置は、前記第1の半径方向位置とは異なり、
前記複数の第1のバーストのそれぞれ及び前記複数の第2のバーストのそれぞれは、前記トラックの前記長手方向に沿って交互に配設されている、項目13に記載の方法。
(項目17)
1つ以上の処理デバイスであって、
1つ以上のバーストの第1の組の平均値に基づいて、第1のバースト値を決定するための手段と、
1つ以上のバーストの第2の組の平均値に基づいて、第2のバースト値を決定するための手段と、
前記決定された第1のバースト値及び前記決定された第2のバースト値に基づいて、位置誤差信号(PES)を生成するための手段と、
前記PESに基づいて、ディスクドライブのヘッドの位置を制御するための手段と、を備える、1つ以上の処理デバイス。
(項目18)
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にある第1のバースト及び第3のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、前記第1の半径方向位置とは異なる第2の半径方向位置にある第2のバーストを含み、
前記第2のバーストは、トラックの長手方向に沿って前記第1のバーストと前記第3のバーストとの間にある、項目17に記載の1つ以上の処理デバイス。
(項目19)
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にある第1のバースト及び第4のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、各々前記第1の半径方向位置とは異なる第2の半径方向位置にある第2のバースト及び第3のバーストを含み、
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、トラックの長手方向に沿って前記第1のバーストと前記第4のバーストとの間にあり、
前記第2のバースト及び前記第3のバーストは、前記第1のバースト及び前記第4のバーストに対して半径方向に実質的に90度オフセットされて書き込まれる、項目17に記載の1つ以上の処理デバイス。
(項目20)
1つ以上のバーストの前記第1の組は、各々第1の半径方向位置にあり、かつトラックの長手方向に沿って互いに離間された複数の第1のバーストを含み、
1つ以上のバーストの前記第2の組は、各々第2の半径方向位置にあり、かつ前記トラックの前記長手方向に沿って互いに離間された複数の第2のバーストを含み、
前記第2の半径方向位置は、前記第1の半径方向位置とは異なり、
前記複数の第1のバーストのそれぞれ及び前記複数の第2のバーストのそれぞれは、前記トラックの前記長手方向に沿って交互に配設されている、項目17に記載の1つ以上の処理デバイス。