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  • 特許-TVメタデータ活用システム 図1
  • 特許-TVメタデータ活用システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】TVメタデータ活用システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0242 20230101AFI20241218BHJP
【FI】
G06Q30/0242
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020107304
(22)【出願日】2020-06-22
(65)【公開番号】P2022002066
(43)【公開日】2022-01-06
【審査請求日】2023-06-16
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】524418077
【氏名又は名称】株式会社プロジェクト
(74)【代理人】
【識別番号】100110559
【弁理士】
【氏名又は名称】友野 英三
(72)【発明者】
【氏名】杉野 文則
(72)【発明者】
【氏名】福島 文博
(72)【発明者】
【氏名】馬谷 聡
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-135757(JP,A)
【文献】特開2019-075041(JP,A)
【文献】特開2019-003595(JP,A)
【文献】特開2017-224198(JP,A)
【文献】特開2009-075907(JP,A)
【文献】特開2002-073886(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
TV番組の放送を見たユーザが店舗でカードもしくは携帯端末で買った商品のPOSデータが店舗側端末のデータ送信部からネットワークを介して、サービス提供サーバのネットワーク通信制御部に通信回線経由でリアルタイムに送られるPOSデータ送信手段と、
前記TV番組の放送に出された前記商品に関する情報が随時更新されて蓄積されたTVメタデータが前記サービス提供サーバのデータベースに通信回線経由でリアルタイムに送られるTVメタデータ送信手段と、
前記商品の前記POSデータが増加した場合、当該増加した前記POSデータに係る前記商品についてのCMを前記TVメタデータから割り出すこと、季節要因、視聴率、演者、番組タイトル、放送局、放送時間帯、紹介時間の長さの少なくとも一つを含む各指標データに基づいて前記商品がなぜ売れたのかを各指標データごとに数値化する情報分析手段と、
前記情報分析手段によって数値化された前記各指標データから前記商品に係る前記POSデータの増加を引き起こすトリガーが何かという情報が前記商品に対して紐づけられる手段と
を備えたことを特徴とするTVメタデータ活用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、POSデータとTVメタデータとから統計処理によりリアルタイムにCM効果を分析するためのTVメタデータ活用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、TV番組の放送内容をテキストデータベース化している。すなわち、TV番組の情報、CMに出された商品・観光地・店舗・音楽・タレント等に関する情報を常時データベースに記録し、TVメタデータとして保存している。
【0003】
これによって、TVメタデータから発信される膨大な情報、CM情報は情報ソースと一体となって二次調査を行い、TVで紹介された商品・観光地・店舗・音楽・タレント等の情報を各二次メタデータとしてインターネット・モバイルサイトすなわち通販サイト・旅行サイト・グルメ情報サイト・音楽サイト等のネットサービスに提供し、利用者はこれらサイトを即座に検索できるものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特になし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来におけるTV番組の情報、CMに出された商品が、実際どの情報によって購買につながったかどうかは分からなかった。
【0006】
そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、POSデータとTVメタデータとから統計処理によりリアルタイムにTV番組放送を分析して、TVメタデータからの実際どの情報によって商品の購買につながったかどうかを予測(判別)するTVメタデータ活用システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明にあっては、TV番組放送を見たユーザが店舗でカードもしくは携帯端末で買った商品のPOSデータが店舗側端末のデータ送信部からネットワークを介して、サービス提供サーバのネットワーク通信制御部に通信回線経由でリアルタイムに送られるPOSデータ送信手段と、TV番組放送に出された前記商品に関する情報を随時更新して蓄積したTVメタデータがサービス提供サーバのデータベースに通信回線経由でリアルタイムに送られるTVメタデータ送信手段と、前記商品の前記POSデータが増加した場合、前記サービス提供サーバにより、季節要因、視聴率、演者、番組タイトル、放送局、放送時間帯、紹介時間の長さの少なくとも一つを含む各指標データに基づく統計処理により、前記サービス提供サーバの操作部、表示部で解析を行い、前記TVメタデータから前記商品の番組内放送を割り出し、店頭で売れた前記商品がTV番組にどう影響されたかを分析する情報分析手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
情報分析手段は、前記サービス提供サーバと前記商品のツイート情報とを連動させることで、店頭で売れた商品がTV番組にどう影響されたかを分析する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、POSデータとTVメタデータとから統計処理によりリアルタイムにTV番組放送を分析して、TVメタデータからの実際どの情報によって商品の購買につながったかどうかを予測(判別)するTVメタデータ活用システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明を実施するための一形態を示すTVメタデータ活用システムを説明する図である。
図2】(a)および(b)は、コンビーフハッシュやココナッツオイルの食材のTV番組での照会、放送後のツイート数、売り上げの増加を説明する分析結果を示す図である。
図3】サービス提供サーバ、店舗側端末、放送局側端末のネットワークを介した通信例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の一形態に係るTVメタデータ活用システムを詳細に説明する。
【0012】
本実施形態は、図1図3に示すように、ユーザPがTV番組のCM放送Qにおける、演者、演奏された楽曲、画面に映し出された商品R、及び商品Rの特徴等に興味を抱く。例えばユーザPは、自分の好みの食品や料理を見出すと、それを購入し、あるいは食してみたいと思うことがある。
【0013】
例えばCM放送Qで商品Rたるサバ缶は中性脂肪を下げるという宣伝を見て、スーパー等の店舗Sに買い物に出かけた際にこのサバ缶を買う。ユーザPが店舗Sでカード1でサバ缶を買った場合、店舗側端末10のスキャナー11でPOSデータが読み取られ、POSデータ送信手段Aにより、この商品RのPOSデータ2が、店舗側端末10のデータ送信部12からネットワークNWを介して、サービス提供サーバ3のネットワーク通信制御部13に通信回線経由でリアルタイムに送られる。なお、カード1に替わって、携帯端末(典型的にはスマートフォン)でも良い。
【0014】
サービス提供サーバ3の情報システムにおいて、POSデータは、CPU14の制御により、データベース15に送られて格納される。サービス提供サーバ3には、操作部16や表示部17が設けられている。
【0015】
一方、TV番組のCM放送Qに出された各商品Rに関する情報、例えばある商品Rが何年何月何日に特定の演者(タレント)によって紹介されましたという情報の、1日4000件以上を随時更新して蓄積したTVメタデータ5が、放送局側端末20のデータ送信部21からTVメタデータ送信手段Bにより、ネットワークNWを介してサービス提供サーバ3のネットワーク通信制御部13へ通信回線経由でリアルタイムに送られる。そして、CPU14の制御により、データベース15に格納される。
【0016】
情報分析手段Cは、商品RのPOSデータ2が急に増加した場合、サービス提供サーバ3により、季節要因、視聴率、演者、番組タイトル、放送局、放送時間帯、紹介時間の長さを含む各指標データ6に基づく統計処理により、操作部16、表示部17で解析を行い、情報システムのデータベース15に格納されているTVメタデータ5から前記商品RのCM放送Qを割り出し、店頭Sで売れた商品RがTV番組にどう影響されたかを分析する。
【0017】
例えば、季節要因が夏だから、視聴率が高いから、特定の演者の信頼性(影響力)が高いから、特定の番組タイトルだから、NHK放送局だから、時間帯が夕方の買い物時間であったから、TV番組で紹介されたから、紹介時間の長さが5分だから、等の理由でリアルタイムに自動的に吸い上げながら、なぜその商品が売れたかを数値化して解析する。
【0018】
このように、前日の売り上げのある品目に対して今週は増えているトリガーが何かということからデータを紐づける。そしてPOSデータ2との連携によって、リアルタイムで自動的に吸い上げることで、なぜその商品Rが売れるかの予兆まででき、店舗Sに商品Rの入荷を促すこともできる。
【0019】
分析結果としては、図2(a)に示すように、○○県の某商品が番組で紹介され、某商品のツイート数が放送後から急上昇し、ネット上で売上が増加した。
【0020】
また、図2(b)に示すように、某商品が番組の最新ダイエット特集で紹介され、放送後に某商品のツイート数が急上昇し、ネット上で売上の1位を獲得した。
【0021】
このように情報システムとツイート情報とを連動させることにより、TVメタデータからの実際どの情報によって商品の購買につながったかどうかを予測(判別)することができる。
【符号の説明】
【0022】
A POSデータ送信手段
B TVメタデータ送信手段
C 情報分析手段
P ユーザ
Q CM放送
S 店舗
R 商品
NW ネットワーク
1 カード
2 POSデータ
3 サービス提供サーバ
5 TVメタデータ
6 各指標データ
10 店舗側端末
11 スキャナー
12 データ送信部
13 ネットワーク通信制御部
14 CPU
15 情報システムのデータベース
16 操作部
17 表示部
20 放送局側端末
21 データ送信部

図1
図2
図3