(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】情報処理システム、サーバ、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/016 20230101AFI20241218BHJP
G06Q 10/20 20230101ALI20241218BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20241218BHJP
【FI】
G06Q30/016
G06Q10/20
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2022209031
(22)【出願日】2022-12-26
【審査請求日】2023-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】井上 勇希
(72)【発明者】
【氏名】水野 秀紀
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 聖二
(72)【発明者】
【氏名】青木 隆宏
(72)【発明者】
【氏名】宮武 慎也
【審査官】野村 和史
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-015403(JP,A)
【文献】特開2008-215637(JP,A)
【文献】特開2020-22099(JP,A)
【文献】特開2013-3933(JP,A)
【文献】特開2004-326442(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に設置された機器の情報である機器情報を管理する第1のサーバと通信可能であり、前記機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバ
と、管理者端末と、を有する情報処理システムにおいて、
前記第2のサーバは、前記第1のサーバ
及び前記管理者端末と通信可能な制御部を有し、
前記制御部は、
前記第1のサーバが提供する第1のサービスを利用しているユーザに、前記第2のサーバが提供する第2のサービスを提供するときに、前記管理者端末が送信する、前記ユーザが利用する機器の前記機器情報に対応する管理IDを受信し、
前記第1のサーバから
前記管理IDに対応する前記機器情報を取得し、
取得した前記機器情報を前記ユーザのユーザ情報に登録し、
定期的に前記第1のサーバにアクセスして、前記
ユーザ情報に登録した前記機器情報を更新する、
情報処理システム。
【請求項2】
前記制御部は、定期的に前記第1のサーバが管理する前記機器情報を確認し、前記第1のサーバが管理する前記機器情報に変更がある場合、前記
ユーザ情報に登録した前記機器情報を更新する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記管理IDには、前記機器情報が紐付けられている、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記管理IDには、前記施設の情報がさらに紐付けられている、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第1のサーバは、前記施設に設置された空調機の運転情報を取得し、前記空調機を遠隔監視する第1のサービスを提供する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記遠隔監視は、前記遠隔監視の試運転機能を含む、請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第1のサーバは、前記遠隔監視の試運転を行うときに、前記空調機に接続された通信装置から、前記空調機の前記機器情報を取得する、請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第2のサーバは、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスを提供する、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記第2のサービスは、前記空調機の点検に関するサービスを含む、請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記第1のサーバは、前記施設に設置された空調機の試運転を管理する第1のサービスを提供し、
前記第2のサーバは、前記第1のサービスとは異なる、前記空調機に関する第2のサービスを提供する、
請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記第1のサーバが前記第1のサービスの提供を終了すると、前記第2のサーバが提供する前記第2のサービスの提供も終了する、請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
施設に設置された機器の情報である機器情報を管理する第1のサーバと通信可能であり、前記機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバであって、
前記第2のサーバは、前記第1のサーバ
及び管理者端末と通信可能な制御部を有し、
前記制御部は、
前記第1のサーバが提供する第1のサービスを利用しているユーザに、前記第2のサーバが提供する第2のサービスを提供するときに、前記管理者端末が送信する、前記ユーザが利用する機器の前記機器情報に対応する管理IDを受信し、
前記第1のサーバから
前記管理IDに対応する前記機器情報を取得し、
取得した前記機器情報を前記ユーザのユーザ情報に登録し、
定期的に前記第1のサーバにアクセスして、前記
ユーザ情報に登録した前記機器情報を更新する、
サーバ。
【請求項13】
施設に設置された機器の情報である機器情報を管理する第1のサーバと通信可能であり、前記機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバ
と、管理者端末と、を有する情報処理システムにおいて、
前記第2のサーバは、前記第1のサーバ
及び前記管理者端末と通信可能な制御部を有し、
前記制御部が、
前記第1のサーバが提供する第1のサービスを利用しているユーザに、前記第2のサーバが提供する第2のサービスを提供するときに、前記管理者端末が送信する、前記ユーザが利用する機器の前記機器情報に対応する管理IDを受信し、
前記第1のサーバから
前記管理IDに対応する前記機器情報を取得し、
取得した前記機器情報を前記ユーザのユーザ情報に登録し、
定期的に前記第1のサーバにアクセスして、前記
ユーザ情報に登録した前記機器情報を更新する、
情報処理方法。
【請求項14】
施設に設置された機器の情報である機器情報を管理する第1のサーバと通信可能であり、前記機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバ
と、管理者端末と、を有する情報処理システムにおいて、
前記第2のサーバは、前記第1のサーバ
及び前記管理者端末と通信可能な制御部を有し、
前記制御部に、
前記第1のサーバが提供する第1のサービスを利用しているユーザに、前記第2のサーバが提供する第2のサービスを提供するときに、前記管理者端末が送信する、前記ユーザが利用する機器の前記機器情報に対応する管理IDを受信させ、
前記第1のサーバから
前記管理IDに対応する前記機器情報を取得させ、
取得した前記機器情報を前記ユーザのユーザ情報に登録させ、
定期的に前記第1のサーバにアクセスして、前記
ユーザ情報に登録した前記機器情報を更新させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、サーバ、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
空調機メーカは、例えば、空調機を監視する機器監視サービス、遠隔から空調機を操作する遠隔操作サービス、又は空調機のメンテナンスサービス等の様々なサービスを提供している。
【0003】
また、冷熱機器の遠隔保守管理システムにおいて、契約情報の登録を行う際に、顧客ID等を利用して、サーバシステムから情報を取得する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、空調機メーカ等が提供する様々なサービスは、サービスごとにサーバを設け、それぞれのサーバにユーザの情報を登録してユーザにサービスを提供している場合がある。このように、サービスごとにサーバを設けている場合、例えば、第1のサーバが提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバが提供する第2サービスを提供するときに、第2のサーバにユーザの情報を登録する作業が発生するという問題がある。
【0006】
一方、特許文献1に開示された技術のように、様々なサービスが管理する情報をサーバシステムに集約する方法も考えられるが、この場合、様々なサービスを提供している既存のシステムの構成を見直す必要がある。
【0007】
本開示は、既存のシステムを利用して、第1のサーバが提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバが提供する第2サービスを提供するときに、第2のサーバにユーザの情報を登録する作業を簡素化する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様に係る情報処理システムは、施設に設置された機器の情報である機器情報を管理する第1のサーバと通信可能であり、前記機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバを有する情報処理システムにおいて、前記第2のサーバは、前記第1のサーバと通信可能な制御部を有し、前記制御部は、前記機器情報に対応する管理IDの入力を受け付けて、前記第1のサーバから前記機器情報を取得し、定期的に前記第1のサーバにアクセスして、前記制御部が取得した前記機器情報を更新する。
【0009】
本開示の第1の態様によれば、既存のシステムを利用して、第1のサーバが提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバが提供する第2サービスを提供するときに、第2のサーバにユーザの情報を登録する作業を簡素化することができる。
【0010】
本開示の第2の態様は、第1の態様に記載の情報処理システムであって、前記制御部は、定期的に前記第1のサーバが管理する前記機器情報を確認し、前記第1のサーバが管理する前記機器情報に変更がある場合、前記制御部が取得した前記機器情報を更新する。
【0011】
本開示の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載の情報処理システムであって、前記管理IDには、前記機器情報が紐付けられている。
【0012】
本開示の第4の態様は、第1~第3の態様のいずれかに記載の情報処理システムであって、前記管理IDには、前記施設の情報がさらに紐付けられている。
【0013】
本開示の第5の態様は、第1~第4の態様のいずれかに記載の情報処理システムであって、前記第1のサーバは、前記施設に設置された空調機の運転情報を取得し、前記空調機を遠隔監視する第1のサービスを提供する。
【0014】
本開示の第6の態様は、第5の態様に記載の情報処理システムであって、前記遠隔監視は、前記遠隔監視の試運転機能を含む。
【0015】
本開示の第7の態様は、第5又は第6の態様に記載の情報処理システムであって、前記第1のサーバは、前記遠隔監視の試運転を行うときに、前記空調機に接続された通信装置から、前記空調機の前記機器情報を取得する。
【0016】
本開示の第8の態様は、第5~第7の態様のいずれかに記載の情報処理システムであって、前記第2のサーバは、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスを提供する。
【0017】
本開示の第9の態様は、第8の態様に記載の情報処理システムであって、前記第2のサービスは、前記空調機の点検に関するサービスを含む。
【0018】
本開示の第10の態様は、第1~4の態様のいずれかに記載の情報処理システムであって、前記第1のサーバは、前記施設に設置された空調機の試運転を管理する第1のサービスを提供し、前記第2のサーバは、前記第1のサービスとは異なる、前記空調機に関する第2のサービスを提供する。
【0019】
本開示の第11の態様は、第10の態様に記載の情報処理システムであって、前記第1のサーバが前記第1のサービスの提供を終了すると、前記第2のサーバが提供する前記第2のサービスの提供も終了する。
【0020】
本開示の第12の態様に係るサーバは、施設に設置された機器の情報である機器情報を管理する第1のサーバと通信可能であり、前記機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバであって、前記第2のサーバは、前記第1のサーバと通信可能な制御部を有し、前記制御部は、前記機器情報に対応する管理IDの入力を受け付けて、前記第1のサーバから前記機器情報を取得し、定期的に前記第1のサーバにアクセスして、前記制御部が取得した前記機器情報を更新する。
【0021】
本開示第13の態様に係る情報処理方法は、施設に設置された機器の情報である機器情報を管理する第1のサーバと通信可能であり、前記機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバを有する情報処理システムにおいて、前記第2のサーバは、前記第1のサーバと通信可能な制御部を有し、前記制御部が、前記機器情報に対応する管理IDの入力を受け付けて、前記第1のサーバから前記機器情報を取得し、定期的に前記第1のサーバにアクセスして、前記制御部が取得した前記機器情報を更新する。
【0022】
本開示の第14の態様に係るプログラムは、施設に設置された機器の情報である機器情報を管理する第1のサーバと通信可能であり、前記機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバを有する情報処理システムにおいて、前記第2のサーバは、前記第1のサーバと通信可能な制御部を有し、前記制御部に、前記機器情報に対応する管理IDの入力を受け付けて、前記第1のサーバから前記機器情報を取得させ、定期的に前記第1のサーバにアクセスして、前記制御部が取得した前記機器情報を更新させる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係るユーザ情報の登録処理の例を示すシーケンス図である。
【
図4】本実施形態に係るユーザ情報の更新処理の例を示すフローチャートである。
【
図5】本実施形態に係るユーザ情報に登録される情報の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る第2のサーバの全体の処理の例を示すフローチャートである。
【
図7】本実施形態に係る表示画面の例を示す図(1)である。
【
図8】本実施形態に係る表示画面の例を示す図(2)である。
【
図9】本実施形態に係る表示画面の例を示す図(3)である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の実施形態(本実施形態)について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0025】
<情報処理システムの構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。情報処理システム1は、例えば、第1のサーバ10、第2のサーバ20、管理者端末30、ユーザ端末40、通信装置50、及び空調機51a、51b、51c、51d、・・・等を有する。なお、以下の説明において、空調機51a、51b、51c、51d、・・・のうち、任意の空調機を示す場合、「空調機51」を用いる。
【0026】
第1のサーバ10、第2のサーバ20、管理者端末30、ユーザ端末40、及び通信装置50は、例えば、インターネットやLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークに接続され、互いに通信可能である。例えば、第1のサーバ10は、通信装置50、及び第2のサーバ20と通信ネットワークを介して通信可能である。また、第2のサーバ20、及び制御部111は、第1のサーバ10、管理者端末30、及びユーザ端末40と通信ネットワークを介して通信可能である。
【0027】
第1のサーバ10は、コンピュータの構成を有する1つ以上の情報処理装置を含むシステムである。第1のサーバ10は、第1の制御部101を備え、施設2に設置された空調機51a、51b、51c、51d、・・・の情報である機器情報を管理し、空調機51を遠隔監視する第1のサービスを提供する。なお、第1のサーバ10は、例えば、照明装置、エレベータ等の空調機51以外の機器の機器情報を、さらに管理してもよい。ここでは、第1のサーバ10が、施設2に設置された空調機51の機器情報を管理するものとして、以下の説明を行う。
【0028】
第1の制御部101は、第1のサーバ10が備える、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、所定のプログラムを実行することにより、第1のサーバ10が備える様々な機能を実現する。なお、第1の制御部101は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等のデバイスであってもよい。
【0029】
第1の制御部101は、所定のプログラムを実行することにより、施設に設置された空調機51の運転情報を取得し、空調機51を遠隔監視する遠隔監視サービスを提供する。
図1の例では、第1の制御部101は、通信ネットワークを介して通信可能な通信装置50を利用して、空調機51a、51b、51c、51d、・・・の運転情報を取得する。ただし、これに限られず、例えば、空調機51が、第1の制御部101と通信可能である場合、第1の制御部101は、通信装置50を介さずに、空調機51から運転情報を取得してもよい。
【0030】
第1の制御部101は、監視対象となる空調機51の機器情報を機器情報DB(Database)103に記憶して管理する。また、第1の制御部101は、監視対象となる空調機51から取得した運転情報等を運転情報DB104に記憶して管理する。さらに、第1の制御部101は、空調機51の機器情報、及び空調機51の運転情報に基づいて、例えば、空調機51の故障予知、異常通知、遠隔応急運転、緊急出動、遠隔復旧、又は遠隔点検等の遠隔監視サービスを提供する。
【0031】
また、第1の制御部101は、遠隔監視の試運転を行うアプリケーションプログラムである試運転アプリを実行することにより、遠隔監視の試運転を行う試運転サービス(試運転機能)を提供する。例えば、情報処理システム1を管理する管理者等は、施設2に新たな空調機51、又は通信装置50等の機器を設置したときに、第1のサーバ10を用いて、遠隔監視サービスによる遠隔監視の試運転を行うことができる。ここで、遠隔監視の試運転とは、例えば、第1の制御部101が、通信装置50を介して、監視対象となる空調機51a、51b、51c、51d・・・から、各種の情報を正しく取得できることを試験するための一連の処理を含む。なお、第1の制御部101が提供する試運転サービスは、第1のサーバ10が提供する第1のサービスに含まれる。
【0032】
管理者等は、試運転の前に、試運転な必要な物件情報(施設の情報)を第1のサーバ10に入力する。第1の制御部101は、入力された物件情報を、物件情報DB105に記憶して管理する。この物件情報には、例えば、ユーザの契約情報、設置場所(郵便番号、住所、電話番号、フロア名、部屋番号等)、及び物件名(施設名)等の情報が含まれる。なお、物件情報は、空調機51が設置された施設2の情報の一例である。
【0033】
また、第1の制御部101は、試運転により、施設2に新たに設置された空調機51の機器情報を取得することができる。これにより、第1のサーバ10は、施設2に設置された通信装置50、及び空調機51等の機器の最新の情報を管理することができる。
【0034】
なお、第1のサーバ10は、例えば、第2のサーバ20等の外部装置に、第1の制御部101が提供するサービスを利用するためのAPI102を提供している。例えば、第2のサーバ20は、API102を利用して、第1の制御部101が提供する遠隔監視サービス、及び試運転サービス等を利用することができる。例えば、管理者等31は、第2のサーバ20に接続された管理者端末30を用いて、第1の制御部101に試運転を実行させることができる。なお、API102は、遠隔監視サービスを利用するためのAPIと、試運転サービスを利用するためのAPIとに分かれていてもよい。
【0035】
なお、
図1に示した第1のサーバ10の構成は一例である。例えば、第1のサーバ10は、遠隔監視サービスを提供する制御部と、試運転サービスを提供する別の制御部とを備えていてもよい。また、第1のサーバ10は、遠隔監視サービス、及び試運転サービスとは異なる別のサービスを提供する別の制御部をさらに備えていてもよい。
【0036】
第2のサーバ20は、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。第2のサーバ20は、通信ネットワークを介して第1のサーバ10と通信可能な制御部(第2の制御部)111を備え、第1のサーバ10が提供する第1のサービスとは異なる第2のサービス(所定のサービス)を提供する。なお、制御部(第2の制御部)111は、本実施形態に係る制御部の一例である。また、以下の説明において、制御部(第2の制御部)111を単に制御部111と呼ぶ。
【0037】
第2のサーバ20が提供する第2のサービスには、例えば、空調機51の点検に関するサービスが含まれる。例えば、第2のサーバ20は、フロン点検管理、異常管理、又は空調機51の状況の可視化等のサービスを提供する。
【0038】
なお、第2のサーバ20が提供する第2のサービスは、第1のサーバ10が提供する第1のサービスと一部重複する部分があってもよい。例えば、第1のサーバ10が提供する遠隔監視サービスに、フロン排出抑制法に対応する簡易点検サービスが含まれているものとする。この場合でも、第2のサーバ20は、フロン排出法に対応するさらに詳細な点検サービスを提供してもよい。
【0039】
制御部111は、第2のサーバ20が備える、例えば、CPU等のプロセッサであり、所定のプログラムを実行することにより、第2のサーバ20が備える様々な機能を実現する。なお、制御部111は、例えば、ASIC、又はFPGA等のデバイスであってもよい。ここでは制御部111が、所定のプログラムを実行するプロセッサであるものとして、以下の説明を行う。
【0040】
制御部111は、所定のプログラムを実行することにより、例えば、表示制御処理、情報管理処理、及びサービス提供処理等を実行する。
【0041】
表示制御処理は、例えば、管理者31等が利用する管理者端末30、又はユーザ41が利用するユーザ端末40等に、第2のサーバ20が提供するサービスを利用するためのUI(User Interface)画面を表示させる処理を含む。例えば、表示制御処理は、第2のサーバ20が提供するサービスを利用するためのUI画面を表示するウェブページを提供する。
【0042】
これにより、管理者31等は、管理者端末30が備えるウェブブラウザ、又は第2のサーバ20に対応するアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)等を利用して、第2のサーバ20が提供するUI画面を表示することができる。また、ユーザ41等は、ユーザ端末40が備えるウェブブラウザ、又は第2のサーバ20に対応するアプリ等を利用して、第2のサーバ20が提供するUI画面を表示することができる。なお、管理者端末30、及びユーザ端末40は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、又はスマートフォン等の情報端末である。
【0043】
情報管理処理は、第1のサーバ10から、前述した、物件情報、及び機器情報等を取得し、取得した情報を機器情報DB(Database)112等に登録する処理を含む。
【0044】
例えば、情報管理処理は、第1のサーバ10が提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバ20が提供する第2サービスを提供するときに、ユーザの物件情報、及び機器情報を第1のサーバ10から取得して、ユーザ情報に登録する。これにより、第2のサーバ20は、第1のサーバ10が提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバ20が提供する第2サービスを提供するときに、第2のサーバ20にユーザの情報を登録する作業を簡素化することができる。
【0045】
また、情報管理処理は、定期的に第1のサーバ10にアクセスして、取得した機器情報、物件情報等を更新する。これにより、第2のサーバ20は、既存のシステムを利用しつつ、第2のサーバ20が管理する機器情報、物件情報等を最新の状態に維持することができる。
【0046】
サービス提供処理は、機器情報DB112に記憶した機器情報に基づいて、ユーザに第2のサービスを提供する処理を含む。例えば、サービス提供処理は、機器情報DB112に記憶した機器情報に基づいて、ユーザが利用する空調機51の運転情報を取得する。また、サービス提供処理は、取得した情報に基づいて、前述した第2のサービスを提供する。なお、サービス提供処理は、第2のサービスに関する様々な情報を、サービス情報DB113等に登録する。
【0047】
<ハードウェア構成>
第2のサーバ20は、例えば、
図3に示すようなコンピュータ200のハードウェア構成を有している。また、第1のサーバ10、管理者端末30、ユーザ端末40、及び通信装置50は、コンピュータ200と同様のハードウェア構成を有している。
図3は本実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ200は、例えば、制御部111、メモリ201、ストレージデバイス202、通信装置203、出力装置204、入力装置205、ドライブ装置206、及びバス208等を有する。
【0048】
制御部111は、例えば、ストレージデバイス202、又はメモリ201等の記憶媒体に記憶した所定のプログラムを実行することにより、様々な機能を実現するCPU等のプロセッサである。なお、制御部111は、CPU以外にも、GPU(Graphics Processing Unit)、又はDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサを含んでいてもよい。
【0049】
メモリ201は、例えば、制御部111のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリであるRAM(Random Access Memory)、及び制御部111の起動用のプログラム等を記憶する不揮発性のメモリであるROM(Read Only Memory)等を含む。ストレージデバイス202は、OS(Operating System)、アプリケーション等のプログラム、及び各種のデータ等を記憶する不揮発性で大容量の記憶装置である。
【0050】
通信装置203は、他の装置と通信するための様々な通信インタフェースを含む。例えば、通信装置203は、コンピュータ200を通信ネットワークに接続するNIC(Network Interface Card)、或いは無線WAN(Wide Area Network)通信、又は無線LAN通信を行う無線通信インタフェース等が含まれる。
【0051】
出力装置204は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、又はLED(Light Emitting Diode)等の外部へ出力を行う出力デバイスである。入力装置205は、例えば、タッチパネル、キーボード、又はポインティングデバイス等の外部からの入力を受け付ける入力デバイスである。なお、出力装置204と入力装置205は、例えば、タッチパネルディスプレイのような、1つの表示入力デバイスであってもよい。
【0052】
ドライブ装置206は、記憶媒体(記録媒体)207をコンピュータ200に接続するためのデバイスである。ここでいう記憶媒体207には、例えば、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記憶媒体207には、例えば、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。バス208は、上記の各構成要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号、及び各種の制御信号等を伝送する。
【0053】
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る情報処理方法の処理の流れについて説明する。
【0054】
(ユーザ情報の登録処理)
図3は、本実施形態に係るユーザ情報の登録処理の例を示すフローチャートである。この処理は、第1のサーバ10が提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバ20が提供する第2サービスを提供するときに、管理者等が、第2のサーバにユーザ情報を登録する処理の例を示している。
【0055】
ステップS301において、管理者等は、管理者端末30を用いてユーザ登録操作を行う。例えば、管理者等は、管理者端末30で第2のサーバにログインして、ユーザ登録画面を表示し、ユーザ登録情報を入力する。
【0056】
ステップS302において、管理者端末30は、管理者等が入力したユーザ登録情報を、第2のサーバ20に送信する。これに応じて、ステップS303において、第2のサーバ20の制御部111は、管理者端末30から受信したユーザ登録情報に基づいてユーザ登録を行う。例えば、制御部111は、管理者端末30から受信したユーザ登録情報を機器情報DB112等に登録する。
【0057】
ステップS304において、管理者等は、管理者端末30を用いてユーザの管理IDを登録する。ここで、管理IDは、第1のサーバ10において、ユーザが利用する空調機51、及び通信装置50等の機器の情報である機器情報と紐付けられているものとする。また、管理IDは、第1のサーバ10において、ユーザが利用する空調機51、及び通信装置50等の機器が設置された施設2の情報である物件情報と紐付けられているものとする。なお、管理IDの名称は一例であり、例えば、物件ID、施設ID、設備ID、契約ID、又はテナントID等の別の名称であってもよい。
【0058】
ステップS305において、管理者端末30は、管理者等が入力した管理IDを、第2のサーバ20に送信する。これに応じて、ステップS306において、第2のサーバ20の制御部111は、管理者端末30から受信した管理IDを、ユーザ登録したユーザの情報(以下、ユーザ情報と呼ぶ)に登録する。例えば、制御部111は、管理者端末30から受信した管理IDを、機器情報DB112に登録済のユーザ登録情報と紐付けて、機器情報DB112に登録する。
【0059】
なお、ステップS301~S306の処理は一例である。例えば、第1のサーバ10は、管理IDに、ユーザ登録情報と物件情報とを紐付けて管理しているものであってもよい。この場合、管理者等が、管理者端末30から第2のサーバ20に管理IDを登録すると、第2のサーバ20の制御部111は、第1のサーバ10から管理IDに対応するユーザ登録情報を取得することができる。従って、管理者等は、第2のサーバ20に管理IDを登録するだけで、ユーザ登録を完了できるようになる。
【0060】
ステップS307において、第2のサーバ20の制御部111は、第1のサーバ10のAPI102を利用して、第1のサーバ10に、ステップS306で登録した管理IDに紐付けられている物件情報の取得を要求する。これに応じて、ステップS308において、第1のサーバ10の第1の制御部101は、管理IDに紐付けられている物件情報を、物件情報DB105から取得し、取得した物件情報を第2のサーバ20に送信する。これにより、第2のサーバ20の制御部111は、ユーザが利用する空調機51、及び通信装置50等の機器が設置された施設2の情報である物件情報を取得することができる。
【0061】
ステップS309において、第2のサーバ20の制御部111は、第1のサーバ10のAPI102を利用して、第1のサーバ10に、ステップS306で登録した管理IDに紐付けられている機器情報の取得を要求する。これに応じて、ステップS310において、第1のサーバ10の第1の制御部101は、管理IDに紐付けられている機器情報を、機器情報DB103から取得し、取得した機器情報を第2のサーバ20に送信する。これにより、第2のサーバ20の制御部111は、ユーザが利用する空調機51、及び通信装置50等の機器の情報である機器情報を取得することができる。
【0062】
ステップS311において、第2のサーバ20の制御部111は、第1のサーバ10から取得した物件情報、及び機器情報をユーザ情報に登録する。
【0063】
ステップS312において、第2のサーバ20の制御部111は、第1のサーバ10から取得した物件情報、及び機器情報を定期的に更新する。例えば、第2のサーバ20の制御部111は、
図4に示すような、ユーザ情報の更新処理を定期的に実行する。
【0064】
(ユーザ情報の更新処理)
図4は、本実施形態に係るユーザ情報の更新処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、
図3のステップS301~S311の処理を実行した後に、第2のサーバ20の制御部111が定期的に実行するユーザ情報の更新処理の例を示している。なお、この処理を実行する頻度は、例えば、1ヶ月ごと、1週間ごと、又は1日ごと等、任意の値を管理者等が設定できることが望ましい。
【0065】
ステップS401、S402において、第2のサーバ20の制御部111は、第1のサーバ10のAPI102を利用して、ユーザ情報に登録されている管理IDに紐付いている物件情報を確認し、物件情報に変更があるか否かを判断する。このとき、制御部111は、第1のサーバ10に物件情報の変更の有無の確認を依頼してもよいし、第1のサーバ10から物件情報を取得して物件情報の変更の有無を確認してもよい。物件情報に変更がある場合、制御部111は、処理をステップS403に移行させる。一方、物件情報に変更がない場合、制御部111は、処理をステップS404に移行させる。
【0066】
ステップS403に移行すると、第2のサーバ20の制御部111は、ユーザ情報に登録した物件情報を更新する。例えば、制御部111は、前回取得したときから変更された物件情報を取得し、物件情報に反映させる。
【0067】
ステップS404、S405において、第2のサーバ20の制御部111は、第1のサーバ10のAPI102を利用して、ユーザ情報に登録されている管理IDに紐付いている機器情報を確認し、機器情報に変更があるか否かを判断する。このとき、制御部111は、第1のサーバ10に機器情報の変更の有無の確認を依頼してもよいし、第1のサーバ10から機器情報を取得して機器情報の変更の有無を確認してもよい。機器情報に変更がある場合、制御部111は、処理をステップS406に移行させる。一方、機器情報に変更がない場合、制御部111は、
図4の処理を終了する。
【0068】
ステップS406において、第2のサーバ20の制御部111は、ユーザ情報に登録した機器情報を更新する。例えば、制御部111は、前回取得したときから変更された機器情報を取得し、機器情報に反映させる。
【0069】
図3、4の処理により、第1のサーバ10が提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバ20が提供する第2サービスを提供するときに、第2のサーバ20にユーザの情報を登録する作業を簡素化することができる。例えば、管理者等は、第2のサーバ20にユーザ情報に登録する物件情報、及び機器情報を入力しなくても、例えば、
図5に示すように、ユーザ情報500に、物件情報503、及び機器情報504を登録することができる。
【0070】
図5は、本実施形態に係るユーザ情報に登録される情報の一例を示す図である。
図5の例では、ユーザ情報500には、ユーザ名501に紐付けて、管理ID502、物件情報503、及び機器情報504が登録されている。ここで、ユーザ名501は、ユーザ(例えば、個人、企業、顧客等)の名前、名称等を示す情報である。管理ID502は、情報処理システム1において、物件情報503、及び機器情報504に紐付けられている識別情報である。
【0071】
物件情報503は、第2のサーバ20の制御部111が、第1のサーバ10から取得した物件情報である。
図5の例では、物件情報503には、一例として、「契約ID」、「施設名」、「住所」等の情報が含まれる。「契約ID」は、ユーザとの契約を識別する識別情報である。「施設名」は、空調機51、及び通信装置50等の機器が設置された施設2の名称等を示す情報である。「住所」は、機器が設置された施設2の住所を示す情報である。なお、物件情報には、さらに、郵便番号、電話番号、フロア名、部屋番号等の様々な情報が含まれていてもよい。
【0072】
機器情報504は、第2のサーバ20の制御部111が、第1のサーバ10から取得した機器情報である。
図5の例では、機器情報504には、一例として、「機器名」、「管理番号」、「系統名」、及び「設置年月日」等の情報が含まれる。「機器名」は、空調機51、及び通信装置50等の機器の名称を示す情報である。「管理番号」は、機器を識別する管理番号である。なお、「管理番号」は、機器を識別する機器ID等であってもよい。
【0073】
「系統名」は、機器の系統を示す名称等の情報である。
図5の例では、一例として、通信装置50と、通信装置50に接続されている空調機51a、51b、51c、51d、・・・とに、同じ系統名が付与されている。なお、「系統名」は、系統を識別する系統ID等であってもよい。「設置年月日」は、機器が設置された年月日を示す情報である。
【0074】
従来の技術では、第1のサーバ10が提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバ20が提供する第2サービスを提供する際に、管理者等が、例えば、
図5に示すユーザの情報を第2のサーバ20に登録する作業が発生するという問題がある。
【0075】
一方、本実施形態によれば、管理者等は、第2のサーバ20に、ユーザを登録する際に、管理IDを入力することにより、例えば、
図5に示すようなユーザ情報500を、第2のサーバ20に登録することができる。
【0076】
また、第2のサーバ20の制御部111は、定期的に第1のサーバ10にアクセスして、取得済の物件情報、及び機器情報を更新する。第1のサーバ10は、遠隔監視の試運転を行うために、常に最新の機器情報を管理しているので、第2のサーバ20も、最新の物件情報、及び機器情報を管理することができる。
【0077】
なお、
図5の例では、管理ID502に対応する物件情報503は共通である。このような場合、第2のサーバ20の制御部111は、例えば、定期的に第1のサーバ10にアクセスして「物件情報」を更新する頻度を下げてもよいし、「物件情報」を更新する処理を省略してもよい。
【0078】
(全体の処理)
ここで、第2のサーバ20の全体の処理の流れについて説明する。
図6は、本実施形態に係る第2のサーバの全体の処理の例を示すフローチャートである。なお、ここでは、
図3、4で説明した処理内容に対する詳細な説明は省略する。
【0079】
ステップS601において、第2のサーバ20の制御部111は、管理者端末30から受け付けたユーザ登録情報を登録する(ユーザ登録する)。なお、この処理は、例えば、
図3のステップS302、S303の処理に対応している。
【0080】
ステップS602において、第2のサーバ20の制御部111は、管理者端末30から受け付けた管理IDをユーザ情報に登録する。なお、この処理は、例えば、
図3のS305、S306の処理に対応している。
【0081】
ステップS603において、第2のサーバ20の制御部111は、登録した管理IDを用いて、第1のサーバ10から、管理IDに紐付けられた物件情報を取得する。なお、この処理は、例えば、
図3のステップS307、S308の処理に対応している。
【0082】
ステップS604において、第2のサーバ20の制御部111は、登録した管理IDを用いて、第1のサーバ10から、管理IDに紐付けられた機器情報を取得する。なお、この処理は、例えば、
図3のステップS309、S310の処理に対応している。
【0083】
ステップS605において、第2のサーバ20の制御部111は、取得した物件情報と機器情報をユーザ情報に登録する。これにより、例えば、
図5に示すように、ユーザ情報500に、ユーザ名501、管理ID502、物件情報503、及び機器情報504等の情報を登録することができる。
【0084】
ステップS606において、第2のサーバ20の制御部111は、登録したユーザ情報に基づいて、ユーザに第2のサービスを提供する。例えば、制御部111は、登録したユーザ情報500の機器情報504に基づいて、第1のサーバ10から空調機51の運転情報、点検情報、又は警告情報等を取得する。また、制御部111は、取得した情報に基づいて、フロン点検管理、異常管理、又は空調機51の状況の可視化等の第2のサービスを提供する。
【0085】
ステップS607において、第2のサーバ20の制御部111は、第1のサーバ10が管理する物件情報、及び機器情報の変更の有無を確認してから、所定の時間を経過したかを判断する。この所定の時間は、例えば、
図4で説明したユーザ情報の更新処理を定期的に実行する頻度(例えば、1ヶ月ごと、1週間ごと、1日ごと等)に対応している。なお、この処理は、例えば、ステップS606で第2のサービスを提供中であっても、所定の時間を経過するごとに実行される。
【0086】
所定の時間を経過していない場合、制御部111は、処理をステップS606に戻す。一方、所定の時間を経過している場合、制御部111は、処理をステップS608に移行させる。
【0087】
ステップS608において、第2のサーバ20の制御部111は、ユーザの第1のサービスの契約が有効であるか否かを判断する。第1のサービスの契約が有効である場合、制御部111は、処理をステップS609に移行させる。一方、第1のサービスの契約が有効でない場合、制御部111は、処理をステップS610に移行させる。
【0088】
ステップS609に移行すると、第2のサーバ20の制御部111は、例えば、
図4に示すような、ユーザ情報の更新処理を実行した後に、処理をステップS606に戻す。
【0089】
一方、ステップS610に移行すると、第2のサーバ20の制御部111は、例えば、第2のサービスの提供を終了する。これは、第2のサーバ20が提供する第2のサービスが、第1のサーバ10が提供する第1のサービスを前提としているためである。例えば、ユーザが、第1のサービスを解約した場合、第2のサーバ20の制御部111は、第1のサーバ10から、空調機51の運転情報を取得することができなくなる。従って、第2のサーバ20の制御部111は、ユーザの第1のサービスの契約が終了すると、第2のサービスの提供も終了する。
【0090】
(表示画面の例)
ここでは、第2のサーバ20の制御部111が、管理者端末30に表示させる表示画面(UI画面)の一例について説明する。
【0091】
図7~9は、本実施形態に係る表示画面の例を示す図である。
図7は、第2のサーバ20の制御部111が、管理者端末30に表示させるユーザ一覧画面700の一例を示している。ユーザ一覧画面700には、第2のサーバ20が提供する第2のサービスに登録されているユーザの一覧が表示される。管理者等は、このユーザ一覧画面700において、「機器の登録・編集」ボタン702を選択することにより、手動でユーザ701の機器情報の登録、又は編集を行うこともできる。
【0092】
また、管理者等は、例えば、
図8に示すような機器登録画面800を表示して、第1のサーバ10から、ユーザAの管理IDに紐付けられた機器情報を取得することもできる。例えば、管理者等が、機器登録画面800において、「遠隔監視サービスの機器情報を取込み」ボタン801を選択すると、第2のサーバ20の制御部111は、
図9に示すような確認画面900を管理者端末30に表示させる。管理者等が、この確認画面900において、「実行」ボタン901を選択すると、制御部111は、第1のサーバ10から、ユーザAの管理IDに紐付けられた機器情報を取得する。なお、ユーザAの管理IDに紐付けられた機器情報が既に取得済である場合、制御部111は、機器情報のデータを同期し、増減があった機器情報のみを取得する。
【0093】
このように、管理者等は、第2のサーバ20の制御部111が提供するUI画面を利用して、ユーザの管理IDに紐付けられた機器情報を、第1のサーバ10から取得、又は更新することもできる。
【0094】
以上、本開示に係る情報処理システム1は、施設2に設置された機器(空調機51、及び通信装置50等)の情報である機器情報を管理する第1のサーバ10と通信可能であり、機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバ20を有する情報処理システム1において、第2のサーバ20は、第1のサーバ10と通信可能な制御部111を有し、制御部111は、機器情報に対応する管理IDの入力を受け付けて、第1のサーバ10から機器情報を取得し、定期的に第1のサーバ10にアクセスして、制御部111が取得した機器情報を更新する。
【0095】
本開示によれば、情報処理システム1は、既存のシステムを利用して、第1のサーバ10が提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバ20が提供する第2サービスを提供するときに、第2のサーバ20にユーザの情報を登録する作業を簡素化することができる。
【0096】
好ましくは、本開示に係る情報処理システム1において、制御部111は、定期的に第1のサーバ10が管理する機器情報を確認し、第1のサーバ10が管理する機器情報に変更がある場合、制御部111が取得した機器情報を更新する。これにより、第2のサーバ20は、第2のサーバ20が管理する機器情報を、最新の状態に維持することができる。
【0097】
好ましくは、本開示に係る情報処理システム1において、管理IDには、機器情報が紐付けられている。これにより、第2のサーバ20は、管理IDを利用することで機器情報を容易に取得することができる。
【0098】
好ましくは、本開示に係る情報処理システム1において、管理IDには、物件情報(施設2の情報)がさらに紐付けられている。これにより、第2のサーバ20は、管理IDを利用することで物件情報を容易に取得することができる。
【0099】
好ましくは、本開示に係る情報処理システム1において、第1のサーバ10は、施設2に設置された空調機51の運転情報を取得し、空調機51を遠隔監視する第1のサービスを提供する。これにより、第2のサーバ20は、制御部111が機器情報を取得する先のサーバを、空調機51の運転情報を取得し、空調機51を遠隔監視する第1のサービスを提供する第1のサーバである第1のサーバ10とすることで、第1のサーバ10が従来から保有している情報を有効活用することができる。
【0100】
好ましくは、本開示に係る情報処理システム1において、第1のサービスは、遠隔監視の試運転機能を含む。
【0101】
好ましくは、本開示に係る情報処理システム1において、第1のサーバ10は、遠隔監視の試運転を行うときに、空調機51に接続された通信装置50から、空調機51の機器情報を取得する。
【0102】
好ましくは、本開示に係る情報処理システム1において、第2のサーバ20は、第1のサービスとは異なる第2のサービスを提供する。これにより、情報処理システム1は、第1のサービスとは異なる第2のサービスを第2のサーバ20を用いて提供しようとする際であっても、第2のサーバ20にユーザの情報を登録する作業を簡素化することができる。このように、情報処理システム1は、同一のサービスではなく異なるサービスを提供する際にユーザの情報を登録する作業を簡素化することができる。
【0103】
好ましくは、本開示に係る情報処理システム1において、第2のサービスは、空調機51の点検に関するサービスを含む。
【0104】
好ましくは、本開示に係る情報処理システム1において、第1のサーバ10は、施設2に設置された空調機51の試運転を管理する第1のサービスを提供し、第2のサーバ20は、第1のサービスとは異なる、空調機51に関する第2のサービスを提供する。
【0105】
好ましくは、本開示に係る情報処理システム1において、第1のサーバ10が第1のサービスの提供を終了すると、第2のサーバ20が提供する第2のサービスの提供も終了する。これにより、情報処理システム1は、第2のサービスの提供終了を第1のサービスの提供終了手続きを行うだけででき、サービス提供の終了の登録処理を簡素化できる。
【0106】
本開示に係るサーバは、施設2に設置された機器(空調機51、及び通信装置50等)の情報である機器情報を管理する第1のサーバ10と通信可能であり、機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバ20であって、第2のサーバ20は、第1のサーバ10と通信可能な制御部111を有し、制御部111は、機器情報に対応する管理IDの入力を受け付けて、第1のサーバ10から機器情報を取得し、定期的に第1のサーバ10にアクセスして、制御部111が取得した機器情報を更新する。
【0107】
これにより、本開示に係る第2のサーバ20は、既存のシステムを利用して、第1のサーバ10が提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバ20が提供する第2サービスを提供するときに、第2のサーバ20にユーザの情報を登録する作業を簡素化することができる。
【0108】
本開示に係る情報処理方法は、施設2に設置された機器(空調機51、及び通信装置50等)の情報である機器情報を管理する第1のサーバ10と通信可能であり、機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバ20を有する情報処理システム1において、第2のサーバ20は、第1のサーバ10と通信可能な制御部111を有し、制御部111が、機器情報に対応する管理IDの入力を受け付けて、第1のサーバ10から機器情報を取得し、定期的に第1のサーバ10にアクセスして、制御部111が取得した機器情報を更新する。
【0109】
これにより、本開示に係る情報処理方法は、既存のシステムを利用して、第1のサーバ10が提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバ20が提供する第2サービスを提供するときに、第2のサーバ20にユーザの情報を登録する作業を簡素化することができる。
【0110】
本開示に係るプログラムは、施設2に設置された機器(空調機51、及び通信装置50等)の情報である機器情報を管理する第1のサーバ10と通信可能であり、機器情報に基づいて所定のサービスを提供する第2のサーバ20を有する情報処理システム1において、第2のサーバ20は、第1のサーバ10と通信可能な制御部111を有し、制御部111に、機器情報に対応する管理IDの入力を受け付けて、第1のサーバ10から機器情報を取得させ、定期的に第1のサーバ10にアクセスして、制御部111が取得した機器情報を更新させる。
【0111】
これにより、本開示に係るプログラムは、既存のシステムを利用して、第1のサーバ10が提供する第1のサービスを利用しているユーザに、第2のサーバ20が提供する第2サービスを提供するときに、第2のサーバ20にユーザの情報を登録する作業を簡素化することができる。
【0112】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0113】
1 情報処理システム
2 施設
10 第1のサーバ
20 第2のサーバ
50 通信装置
51、51a、51b、51c、51d 空調機(機器の一例)
111 制御部
200 コンピュータ
502 管理ID
503 物件情報(施設の情報)
504 機器情報