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特許7606178情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20241218BHJP
【FI】
G06Q50/12
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023053909
(22)【出願日】2023-03-29
(62)【分割の表示】P 2022031144の分割
【原出願日】2021-01-04
(65)【公開番号】P2023073413
(43)【公開日】2023-05-25
【審査請求日】2023-12-08
(31)【優先権主張番号】P 2020000515
(32)【優先日】2020-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】518118998
【氏名又は名称】TradFit株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】戸田 良樹
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/244365(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/244715(WO,A1)
【文献】特開2009-53798(JP,A)
【文献】特開2002-351954(JP,A)
【文献】特開2018-173928(JP,A)
【文献】教えて民泊先生!~合法民泊のはじめ方と運営方法~ 訪日外国人は、滞在期間の宿は全て決めていない!?~旅館業を営む上で起こる、ノーショーと延泊。その2~,[online],2018年05月10日,[2024年11月15日検索],インターネット <URL:https://min-pack.blog.jp/archives/1071209831.html>
【文献】教えて民泊先生!~合法民泊のはじめ方と運営方法~ 宿同士での送客をおこなう。~旅館業を営む上で起こる、ノーショーと延泊。最終回~,[online],2018年05月12日,[2024年11月15日検索],インターネット <URL:https://min-pack.blog.jp/archives/1071209831.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の宿泊施設の情報を記憶する記憶部と、
一の前記宿泊施設を予約済みのユーザについて、予約済の日程とは異なる日程で宿泊する他の宿泊施設の紹介をすべきか否かの判定に用いる情報を取得する取得部と、
取得した情報に基づき、前記他の宿泊施設を前記ユーザに紹介すべきか否かを判定する判定部と、
前記他の宿泊施設を紹介すべきと判定した場合、前記記憶部を参照して、前記一の宿泊施設と異なる前記他の宿泊施設の情報を出力する出力部とを備え、
前記取得部は、ネットワークを介して前記ユーザが前記一の宿泊施設の予約を完了した場合に、該ユーザから、前記他の宿泊施設の紹介をすべきか否かの判定に用いる情報として、次の前記宿泊施設について前記予約の希望の有無を示す情報を取得する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、チャットページを介して前記予約の希望の有無を示す情報を取得する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記出力部は、チャットページを介して前記他の宿泊施設の情報を出力する
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶部は、所定のグループ毎に各前記宿泊施設の情報をグループ化して記憶してあり、
前記出力部は、前記一の宿泊施設が属するグループに基づき、前記他の宿泊施設を抽出して出力する
請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記出力部は、前記他の宿泊施設の所在地を地図上に示す地図画像を出力する
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記ユーザの旅程を示す情報をさらに取得し、
前記出力部は、前記旅程に応じた所在地にある前記他の宿泊施設の情報を出力する
請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ユーザの属性情報を取得する第2取得部を備え、
前記出力部は、前記属性情報に基づいて、前記他の宿泊施設の情報を抽出して出力する
請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記出力部は、前記属性情報が類似する他のユーザが利用した宿泊施設の情報を抽出して出力する
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記出力部は、前記属性情報と、該属性情報に応じて紹介する宿泊施設とを対応付けて記録したテーブルに基づいて、他の宿泊施設の情報を抽出して出力する
請求項7または請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記ユーザが、前記記憶部に記憶された宿泊施設の客室に宿泊中である場合、前記取得部は、前記客室に設置されたユーザインターフェイスを介して、前記予約の希望の有無を示す情報を取得する
請求項1から請求項9のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項11】
複数の宿泊施設の情報を記憶する記憶部に記録された一の宿泊施設について、ネットワークを介してユーザが予約を完了した旨の情報を取得し、
前記ユーザから、予約済の宿泊施設の次に宿泊する他の宿泊施設について予約の希望の有無を示す情報を取得し、
取得した情報に基づき、前記他の宿泊施設を前記ユーザに紹介すべきか否かを判定し、
前記他の宿泊施設を紹介すべきと判定した場合、前記記憶部を参照して、前記一の宿泊施設と異なる前記他の宿泊施設の情報を出力する
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項12】
複数の宿泊施設の情報を記憶する記憶部に記録された一の宿泊施設について、ネットワークを介してユーザが予約を完了した旨の情報を取得し、
前記ユーザから、予約済の宿泊施設の次に宿泊する他の宿泊施設について予約の希望の有無を示す情報を取得し、
取得した情報に基づき、前記他の宿泊施設を前記ユーザに紹介すべきか否かを判定し、
前記他の宿泊施設を紹介すべきと判定した場合、前記記憶部を参照して、前記一の宿泊施設と異なる前記他の宿泊施設の情報を出力する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
宿泊施設の予約申込を支援する種々のシステムが提案されている。例えば特許文献1では、ユーザの携帯端末から取得した位置情報と、宿泊施設の所在地との位置関係に基づいて宿泊施設を選定し、ユーザに提示して予約申込を受け付ける宿泊予約代行システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-53758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に係る発明では、宿泊施設の予約を受け付けて、予約を完了した段階で処理を終了する。たとえば複数の土地を巡って旅行するようなユーザは、次の宿泊予約について新たに申し込む必要がある。
【0005】
一つの側面では、宿泊施設の予約を行なったユーザに対して、次の宿泊施設の予約を支援する情報処理装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの側面に係る情報処理装置は、複数の宿泊施設の情報を記憶する記憶部と、一の前記宿泊施設を予約済みのユーザについて、予約済の日程とは異なる日程で宿泊する他の宿泊施設の紹介をすべきか否かの判定に用いる情報を取得する取得部と、取得した情報に基づき、前記他の宿泊施設を前記ユーザに紹介すべきか否かを判定する判定部と、前記他の宿泊施設を紹介すべきと判定した場合、前記記憶部を参照して、前記一の宿泊施設と異なる前記他の宿泊施設の情報を出力する出力部とを備え、前記取得部は、ネットワークを介して前記ユーザが前記一の宿泊施設の予約を完了した場合に、該ユーザから、前記他の宿泊施設の紹介をすべきか否かの判定に用いる情報として、次の前記宿泊施設について前記予約の希望の有無を示す情報を取得することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
一つの側面では、宿泊施設の予約を行なったユーザに対して、次の宿泊施設の予約を支援する情報処理装置等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】送客システムの構成例を示す模式図である。
図2】サーバの構成例を示すブロック図である。
図3】グループDB、スピーカDB、宿泊管理DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図4】スピーカの構成例を示すブロック図である。
図5】実施の形態1の概要を示す説明図である。
図6】宿泊施設の地図画像の一例を示す説明図である。
図7】サーバが実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
図8】実施の形態2の概要を示す説明図である。
図9】実施の形態2に係るサーバが実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、送客システムの構成例を示す模式図である。本実施の形態では、一の宿泊施設を予約済み又は宿泊中のユーザに対し、他の宿泊施設をリコメンド(紹介)して予約を受け付ける送客システムについて説明する。送客システムは、情報処理装置1、スピーカ2、端末3、管理サーバ4等を含む。各装置は、インターネット等のネットワークNに通信接続されている。本実施形態では、宿泊施設は、ホテルを例に説明するが、民泊等の宿泊施設であってもよい。
【0010】
情報処理装置1は、種々の情報処理、情報の送受信が可能な情報処理装置であり、例えばサーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ等である。本実施の形態では情報処理装置1がサーバコンピュータであるものとし、以下では簡潔のためサーバ1と読み替える。サーバ1は、ユーザの送客に関わる処理を行い、ユーザに対して他の宿泊施設をリコメンドして予約を受け付ける。
【0011】
本システムでは複数の宿泊施設と提携しており、各宿泊施設の客室にはスピーカ2が設置されている。スピーカ2は、宿泊施設の客室に設置されたユーザインターフェイスであり、音声の入出力機能、画面表示機能などを備えたAIスピーカである。
【0012】
なお、本実施の形態では、ユーザインタフェイスとして、AIスピーカを例に挙げるが、客室に設置されるユーザインターフェイスはAIスピーカに限定されず、例えばタブレット端末、パソコン、などであってもよい。本実施の形態では、AIスピーカを例に挙げているため、音声の入出力を例に説明するが、ユーザインタフェイスによる入出力手段は、音声の入出力手段に限らず、画面(タッチパネル)又はキーボード等から文字を入力し、文字が画面に出力される入出力手段であってもよい。例えば、このような入出力機能を備えたテレビ型の端末やテレビとAIスピーカを接続したシステム等であってもよい。また、入出力手段は、音声、画面、に限らず、例えば、脳波を利用して文字を入力する手段、ジェスチャを用いた入力手段、筋電位を用いた入力手段等であってもよい。すなわち、本発明は、デバイスの形態、入力手段には限定されない。
【0013】
スピーカ2はサーバ1との間で逐次通信を行い、宿泊施設に関連する情報(例えばルームサービスやアメニティの情報、宿泊施設の周辺地域の情報など)をユーザに提供するほか、ユーザから音声等で情報の入力(例えばルームサービスやアメニティの注文、周辺レストランの予約など)を受け付ける。本実施の形態では客室に設置されているスピーカ2を利用して、宿泊施設に宿泊中のユーザに対し他の宿泊施設を紹介することで送客を行う。
【0014】
具体的には、本システムで提携する複数の宿泊施設は所定単位のグループ毎(例えばホテルチェーン毎)にグループ化されており、サーバ1は、ユーザが宿泊中の宿泊施設と同一のグループの宿泊施設を紹介する。なお、同一グループではなく、異なるグループ(異なるホテルチェーン)の宿泊施設を紹介してもよい。また、グループの単位は宿泊施設の経営主体(ホテルチェーン)ではなく、例えば宿泊施設の所在地域などでグループ化されていてもよい。このように、サーバ1はグループ間で送客を行うことで、宿泊施設の稼働率を向上させる。
【0015】
端末3は、各ユーザが所持する情報処理端末であり、例えばスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。本実施の形態では基本的にスピーカ2を介して情報の入出力を行うものとするが、サーバ1は端末3を介して情報の入出力を行ってもよい。
【0016】
また、本実施の形態では宿泊施設に宿泊中のユーザを対象とするが、後述するように、宿泊施設を予約済みであるものの、宿泊前(例えばWebサイトで一の宿泊施設を予約した直後)のユーザを対象として他の宿泊施設を紹介してもよい。この場合、サーバ1はスピーカ2ではなく、端末3を介して情報の入出力を行えばよい。
【0017】
管理サーバ4は、宿泊施設を管理するためのサーバコンピュータであり、例えばPMS(Property Management System)に係るサーバコンピュータである。PMSは、宿泊施設の予約管理、精算、客室管理、顧客情報の管理などを一元的に行うシステムであり、例えば宿泊施設毎、あるいは複数の宿泊施設から成るグループ(例えばホテルチェーン)毎に導入されている。管理サーバ4は宿泊管理DB401に顧客情報を含む各種情報を記録してあり、サーバ1は、管理サーバ4からユーザの属性情報などを取得する。
【0018】
なお、以下ではスピーカ2を介して宿泊施設を紹介するサーバ1と、宿泊施設の情報を管理する管理サーバ4とが別々のコンピュータであるものとして説明するが、サーバ1を管理サーバ4として機能させ、宿泊施設の管理も含めてサーバ1が一元的に行ってもよい。
【0019】
図2は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。サーバ1は、制御部11、主記憶部12、通信部13、及び補助記憶部14を備える。
制御部11は、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置を有し、補助記憶部14に記憶されたプログラムPを読み出して実行することにより、種々の情報処理、制御処理等を行う。主記憶部12は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の一時記憶領域であり、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。通信部13は、通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、外部と情報の送受信を行う。
【0020】
補助記憶部14は、大容量メモリ、ハードディスク等の不揮発性記憶領域であり、制御部11が処理を実行するために必要なプログラムP、その他のデータを記憶している。また、補助記憶部14は、グループDB141、スピーカDB142を記憶している。グループDB141は、各宿泊施設のグループの情報を格納するデータベースである。スピーカDB142は、各宿泊施設の客室に設置されているスピーカ2の情報を格納するデータベースである。
【0021】
なお、補助記憶部14はサーバ1に接続された外部記憶装置であってもよい。また、サーバ1は複数のコンピュータからなるマルチコンピュータであっても良く、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよい。
【0022】
また、本実施の形態においてサーバ1は上記の構成に限られず、例えば操作入力を受け付ける入力部、画像を表示する表示部等を含んでもよい。また、サーバ1は、CD(Compact Disk)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の可搬型記憶媒体1aを読み取る読取部を備え、可搬型記憶媒体1aからプログラムPを読み取って実行するようにしても良い。あるいはサーバ1は、半導体メモリ1bからプログラムPを読み込んでも良い。
【0023】
図3は、グループDB141、スピーカDB142、宿泊管理DB401のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
グループDB141は、グループID列、施設ID列、施設名列、施設情報列を含む。グループID列は、宿泊施設の各グループを識別するためのグループIDを記憶している。施設ID列、施設名列、及び施設情報列はそれぞれ、グループIDと対応付けて、グループに属する各宿泊施設を識別するための施設ID、施設名、及び宿泊施設に関する施設情報を記憶している。施設情報は、例えば宿泊施設の所在地、施設内の設備(例えば客室やレストラン)などの基本的な情報のほかに、宿泊施設で提供する宿泊プランの情報(例えば宿泊料金、客室のグレード、食事の有無など)、宿泊施設の周辺地域の情報(例えば周辺に所在する施設や交通機関、観光名所など)を含み得る。
【0024】
スピーカDB142は、スピーカID列、設置施設列、部屋番号列を含む。スピーカID列は、各スピーカ2を識別するためのスピーカIDを記憶している。設置施設列、及び部屋番号列はそれぞれ、スピーカ2が設置されている宿泊施設の施設ID、及び客室の部屋番号を記憶している。
【0025】
宿泊管理DB401は、日付列、宿泊施設列、宿泊者列、状態列を含む。日付列は日付を記憶している。宿泊施設列、宿泊者列、及び状態列はそれぞれ、日付と対応付けて、当該日付にユーザが宿泊する宿泊施設の施設ID及び部屋番号、宿泊者であるユーザの情報(例えば代表者の氏名や属性情報、宿泊人数、チェックアウト予定日など)、及びチェックインの状態を記憶している。
【0026】
図4は、スピーカ2の構成例を示すブロック図である。スピーカ2は、制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、通信部24、音声出力部25、音声入力部26、表示部27、入力部28、撮像部29を備える。
制御部21は、CPU等の演算処理装置を有し、補助記憶部23に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、種々の情報処理、制御処理等を行う。主記憶部22はRAM等の一時記憶領域であり、制御部21が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。補助記憶部23は、ROM(Read-Only Memory)等の不揮発性記憶領域であり、制御部21が処理を実行するために必要なプログラム、その他のデータを記憶している。通信部24は、通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、外部と情報の送受信を行う。
【0027】
音声出力部25は音声を出力するスピーカであり、制御部21から与えられた音声を出力する。音声入力部26は音声を集音するマイクであり、音声の入力を受け付ける。表示部27は液晶ディスプレイ等の表示画面であり、制御部21から与えられた画像を表示する。入力部28は、タッチパネル、メカニカルキー等の操作インターフェイスであり、操作入力を受け付ける。撮像部29はCMOS(Complementary MOS)センサ等の撮像素子を備えたカメラであり、画像を撮像する。
【0028】
図5は、実施の形態1の概要を示す説明図である。図5では宿泊施設間で送客を行う様子を概念的に図示している。図5に基づき、本実施の形態の概要を説明する。
例えばユーザはネットワークNを介して、宿泊施設の自社Webサイト、あるいはOTA(Online Travel Agent)などの旅行代理店のWebサイト等から宿泊施設を予約する。なお、この場合の予約手段は電話申込、あるいは旅行代理店の実店舗での申込などであってもよく、その手段は特に問わない。ユーザは予約した宿泊施設に宿泊する。
【0029】
サーバ1は、宿泊施設に宿泊中の当該ユーザについて、他の宿泊施設の紹介をすべきか否かの判定に用いる情報を取得する。他の宿泊施設の紹介をすべきか否かの判定に用いる情報は、スピーカ2を介してユーザに他の宿泊施設の情報を提示(出力)するか否かを判断するための情報であって、例えばユーザが次の宿泊施設の予約を希望するか否か、その希望の有無を示す情報である。サーバ1はスピーカ2を介して、次の宿泊施設の予約を希望するか否か、ユーザに問い合わせる。サーバ1は当該問合せに対し、予約の希望の有無に関する回答の入力を受け付ける。
【0030】
上述の如く、宿泊施設の客室にはスピーカ2が設置されている。なお、スピーカ2の設置場所は客室に限定されず、例えば宿泊施設のロビーなどであってもよい。例えばスピーカ2は、ユーザがチェックインして客室に入室した場合に、自装置の周辺に存在する当該ユーザを検出する。ユーザの検出手段は特に問わないが、例えば撮像部29で撮像した画像に基づく画像認識、あるいはウェイクワードの入力を受け付けるなどしてユーザを検出する。
【0031】
なお、本実施の形態では客室への入室時(チェックイン時)に一連の処理を行うものとするが、例えば退室時(チェックアウト時)に処理を行ってもよく、そのタイミングは特に限定されない。
【0032】
ユーザを検出した場合、サーバ1は、次の宿泊施設の予約を希望するか否か、問合せ用のメッセージをスピーカ2に出力して再生させる。スピーカ2は、当該問合せに対する回答として、次の宿泊施設の予約を希望するか否か、音声入力を受け付ける。これによりサーバ1は、予約の希望の有無を示す情報を取得する。サーバ1は、ユーザが次の宿泊施設の予約を希望した場合、他の宿泊施設を紹介すべきと判定する。
【0033】
なお、上記では、他の宿泊施設の紹介をすべきか否かの判定に用いる情報として、ユーザ本人の希望の有無を用いるものとしたが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。当該情報は、例えばユーザの旅程に関する情報であってもよい。
【0034】
例えばサーバ1は、ユーザからスケジュールの登録を受け付けるなどして、旅程に関する情報(旅行期間、旅行地域、旅行の間に宿泊する宿泊施設、各宿泊施設での滞在期間など)を事前に取得する。そしてサーバ1は、事前に取得済みの情報が示す旅程から、他の宿泊施設を紹介すべきか否かを判定する。具体的には、サーバ1は、各宿泊施設での滞在期間と、旅行期間とを比較して、宿泊施設が未定の期間があるか否かを判定する。未定の期間があると判定した場合、サーバ1は、当該期間に宿泊する施設として、他の宿泊施設の情報を出力する。
【0035】
また、サーバ1は、他の宿泊施設を紹介すべきか否かを判定する際に、次の宿泊施設の予約の有無までは取得不可能であってもよい。上記の旅程を例にした場合、旅行中に滞在する各宿泊施設の情報までは取得不可能であっても、全体の旅行期間や旅行地域を取得可能である場合、宿泊中の宿泊施設からチェックアウト後も同じ地域に滞在するか否か、あるいは次の地域に移動するか否かなどを判定することで、他の宿泊施設を紹介すべきか否かを判定することができる。
【0036】
このように、サーバ1は、他の宿泊施設の紹介をすべきか否かの判定に用いる情報を取得可能であればよく、当該情報は、次の宿泊施設の予約の希望の有無を示す情報に限定されない。
【0037】
また、上記では予約の希望の有無を本システム側からユーザに問い合わせたが、例えばユーザが主体的に次の宿泊施設の予約を希望する旨をスピーカ2に入力し、他の宿泊施設を予約するようにしてもよい。
【0038】
また、上記の問合せ及び回答は音声で入出力する必要はなく、画面表示及び手動操作で行ってもよいことは勿論である。
【0039】
他の宿泊施設を紹介すべきと判定した場合、サーバ1は、回答の取得元であるスピーカ2のスピーカID(識別子)に基づいて、スピーカDB142からユーザが宿泊中の宿泊施設を特定する。そしてサーバ1は、特定した宿泊施設の管理サーバ4にアクセスし、宿泊管理DB401から、ユーザに関連する各種情報を取得する。ここで取得する情報は、例えばユーザが利用した宿泊プラン(宿泊料金、客室のグレード、食事の有無などの情報)のほかに、宿泊客であるユーザの属性情報を含む。
【0040】
また、サーバ1は、本システムで提携する各宿泊施設の施設情報をグループDB141から取得する。施設情報は、例えば各宿泊施設が属するグループのグループID、各宿泊施設の所在地などのほかに、各宿泊施設で提供する宿泊プランや周辺地域の情報などを含み得る。
【0041】
サーバ1は、取得した各種情報に基づき、ユーザに紹介すべき他の宿泊施設をグループDB141から抽出する。具体的には、サーバ1はまず、グループDB141で規定される宿泊施設のグループをキーにマッチングを行い、他の宿泊施設のグループを抽出する。例えば上述の如く、サーバ1は、ユーザが宿泊中の宿泊施設と同一のグループに属する他の宿泊施設を候補として抽出する。
【0042】
また、サーバ1は、ユーザの属性情報と、他の宿泊施設の施設情報(例えば宿泊プラン)とのマッチングを行い、候補とする宿泊施設を抽出する。マッチングの具体的な手法は特に限定されないが、例えばサーバ1は宿泊管理DB401を参照して協調フィルタリングを行い、ユーザと属性情報が類似する他のユーザが利用した宿泊施設を抽出する。なお、例えばサーバ1は、属性情報と、当該属性情報に応じて紹介する宿泊施設とを対応付けたテーブルを用意しておき、コンテンツベースで他の宿泊施設を抽出してもよい。
【0043】
また、サーバ1は、ユーザが宿泊中の宿泊施設の施設情報と、他の宿泊施設の施設情報とをマッチングして候補を抽出してもよい。例えばサーバ1は、宿泊料金などの宿泊プラン、あるいは宿泊施設の所在地等に基づいてマッチングを行い、宿泊プランや所在地が近い宿泊施設を抽出する。
【0044】
なお、上記では何れもルールベースでマッチングを行ったが、ユーザの属性情報、宿泊施設の施設情報などを機械学習で学習したモデル(例えばニューラルネットワーク)を用意しておき、サーバ1は各種情報をモデルに入力して紹介すべき宿泊施設を推定するようにしてもよい。このように、サーバ1は属性情報や施設情報に基づいてマッチングする宿泊施設を抽出可能であればよく、その具体的な手法は特に限定されない。
【0045】
サーバ1は、上記のマッチングの手法の内、一又は複数の手法を用いて他の宿泊施設を抽出する。例えばサーバ1は、上記の全ての手法を用いて、ユーザが宿泊中の宿泊施設とグループが同一であり、かつ、ユーザの属性情報、及び宿泊中の宿泊施設の施設情報とマッチングする他の宿泊施設を抽出する。なお、抽出する宿泊施設の数は単一であってもよく、複数であってもよい。また、サーバ1は宿泊管理DB401を参照して、客室の空き状況なども参照しながら宿泊施設を抽出することは勿論である。サーバ1は、抽出した他の宿泊施設の情報をスピーカ2に出力し、ユーザに当該宿泊施設の予約をリコメンドする。
【0046】
なお、上記ではユーザが一の宿泊施設に宿泊中に他の宿泊施設の紹介するものとしたが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。例えばサーバ1は、ユーザが上記一の宿泊施設の予約を完了したタイミングで他の宿泊施設を紹介し、予約をリコメンドするようにしてもよい。
【0047】
例えばユーザが宿泊施設の自社Webサイト、あるいはOTAなどの旅行代理店のWebサイトで一の宿泊施設の予約を完了した場合に、予約が完了した旨のメール、SMS(Short Mail Message)等にリンクアドレスを添付して端末3に送信する。端末3は、当該リンクアドレスへの操作に基づいて画面遷移し、所定のチャットページ(不図示)を呼び出す。当該チャットページは、チャットボット等の手段でユーザと対話を行うためのページであり、次の宿泊施設の予約を行うためのページである。
【0048】
なお、チャットボットは対話手段の一例であり、例えば専門のオペレータ(人間)がユーザとの間でチャットを行い、次の宿泊施設の予約を行うようにしてもよい。
【0049】
サーバ1は、チャットページを介してユーザに対し問合せを行い、次の宿泊施設の予約の希望の有無を確認して他の宿泊施設の情報を出力する。なお、この際に上記と同様、宿泊施設のグループ、施設情報などに応じてマッチングを行うことが勿論である。端末3は、サーバ1から出力された他の宿泊施設の情報を表示し、予約申込の入力を受け付けてサーバ1に返信する。
【0050】
このように、サーバ1は宿泊中のユーザではなく、一の宿泊施設の予約を完了したユーザ(予約済みであるものの、宿泊前のユーザ)を対象として他の宿泊施設を紹介してもよい。
【0051】
図6は、宿泊施設の地図画像の一例を示す説明図である。上記で抽出した他の宿泊施設をユーザに紹介する場合に、サーバ1は、図6で例示する地図画像を生成してスピーカ2に表示させる。
【0052】
地図画像は、ユーザに紹介する一又は複数の宿泊施設の所在地を地図上に示す画像であり、各宿泊施設の位置をアイコンで表示する画像である。サーバ1は、上記で抽出した各宿泊施設の所在地をグループDB141から参照して、各宿泊施設に対応する位置にアイコンを配置した地図画像を生成してスピーカ2に出力する。これにより、上記で抽出した宿泊施設、すなわちユーザが宿泊中の宿泊施設と同一グループであり、属性情報、施設情報などがマッチする他の宿泊施設が地図上に表示される。
【0053】
スピーカ2は、例えば地図画像上のアイコンをタップする操作入力を受け付けることで、予約する他の宿泊施設の指定入力を受け付ける。その後、スピーカ2は画面表示及び音声で宿泊プラン等の案内を行い、最終的に宿泊施設の予約の申込を受け付ける。スピーカ2で予約申込を受け付けた場合、サーバ1は、宿泊施設の管理サーバ4に予約申込を転送し、予約を完了させる。
【0054】
なお、例えばサーバ1は、単に地図上に各宿泊施設の所在地を表示させるだけでなく、上記のマッチング結果に応じて、各宿泊施設に優劣を付けて表示させてもよい。例えばサーバ1は、ユーザが宿泊中の宿泊施設の宿泊プランと、他の宿泊施設の宿泊プランとの類似度(例えばコサイン類似度)を計算し、当該類似度が高い宿泊施設ほど強調して表示(例えば色分け表示)する。また、例えばサーバ1は、ユーザと属性情報が類似する他のユーザの利用頻度が高い宿泊施設を強調して表示する。これにより、どの宿泊施設を選ぶべきか、ユーザに参考情報を提供することができる。
【0055】
以上より、本実施の形態によれば宿泊施設間で送客を行うことができ、宿泊施設の稼働率を向上させることができる。
【0056】
図7は、サーバ1が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。図7に基づき、サーバ1が実行する処理内容について説明する。
サーバ1の制御部11は、スピーカ2の周辺に存在するユーザを検出する(ステップS11)。制御部11は、次の宿泊施設の予約を希望するか否かユーザに問い合わせるための音声をスピーカ2に出力する(ステップS12)。制御部11はスピーカ2を介して、予約の希望の有無に関する回答の音声入力を受け付ける(ステップS13)。
【0057】
制御部11は、ステップS13で受け付けた回答に応じて、他の宿泊施設を紹介すべきか否かを判定する(ステップS14)。他の宿泊施設を紹介すべきでないと判定した場合(S14:NO)、制御部11は一連の処理を終了する。
【0058】
他の宿泊施設を紹介すべきと判定した場合(S14:YES)、制御部11は、ユーザの属性情報、ユーザが宿泊中の宿泊施設の施設情報、及び他の宿泊施設の施設情報などを各データベースから取得する(ステップS15)。制御部11は、ステップS15で取得した各種情報に基づき、ユーザに紹介する他の宿泊施設をグループDB141から抽出する(ステップS16)。例えば制御部11は、宿泊中の宿泊施設と同一のグループであり、かつ、ユーザの属性情報、及び宿泊中の宿泊施設の施設情報とマッチングする他の宿泊施設を抽出する。
【0059】
制御部11は、抽出した宿泊施設の情報をスピーカ2に出力する(ステップS17)。例えば制御部11は、一又は複数の宿泊施設を地図上に示す地図画像を生成してスピーカ2に出力する。制御部11は、宿泊施設の予約の申込を受け付け(ステップS18)、一連の処理を終了する。
【0060】
なお、上記では次の宿泊施設として、単一の宿泊施設の予約を行うものとしたが、複数の宿泊施設の予約を一度に行うようにしてもよい。例えばサーバ1は、現在宿泊中の宿泊施設の直後に宿泊する宿泊施設(2番目の宿泊施設)の予約を完了後、さらに次の宿泊施設(3番目の宿泊施設)の予約を希望するか否かをユーザに問い合わせ、希望する旨の回答を受け付けた場合には宿泊施設の候補を紹介する。サーバ1は上記と同様に、宿泊施設のグループ、ユーザの属性情報、宿泊施設の施設情報などから3番目の宿泊施設の候補を抽出し、地図画像を生成してスピーカ2に出力する。
【0061】
なお、この場合にサーバ1は、例えば目的地の入力を受け付け、目的地に合致する所在地の宿泊施設を3番目の宿泊施設の候補として抽出すると好適である。これにより、旅程に合わせた宿泊施設を抽出することができる。
【0062】
また、サーバ1は、2番目の宿泊施設の施設情報に対する重み付けを行い、2番目の宿泊施設に近い宿泊施設を3番目の宿泊施設の候補として抽出すると好適である。これにより、ユーザの嗜好をより考慮した絞り込みを行うことができる。
【0063】
以上より、本実施の形態1によれば、宿泊施設間の送客を好適に行うことができる。
【0064】
また、本実施の形態1によれば、宿泊施設をグループ化しておき、ユーザが宿泊中(又は予約済み)の宿泊施設のグループに応じて他の宿泊施設を紹介することで、グループ内、又はグループ間の送客を好適に行うことができる。
【0065】
また、本実施の形態1によれば、ユーザから予約の希望の有無を受け付けることで、他の宿泊施設を紹介すべきか否か、好適に判定することができる。
【0066】
また、本実施の形態1によれば、宿泊施設の客室に設置されたユーザインターフェイス(スピーカ2)で予約の希望の有無を受け付けることで、より好適にユーザの希望を知得することができる。
【0067】
また、本実施の形態1によれば、客室に設置されたユーザインターフェイスの識別子(スピーカID)に基づいてユーザの属性情報を宿泊管理DB401から好適に取得し、宿泊施設の抽出に用いることができる。
【0068】
また、本実施の形態1によれば、ネットワークNを介してユーザが宿泊施設の予約を完了したタイミングで、次の宿泊施設の予約をリコメンドすることもできる。
【0069】
また、本実施の形態1によれば、ユーザの希望を聞くだけでなく、ユーザの旅程を参照することで、他の宿泊施設を紹介すべきか否か、能動的に判断(判定)することができる。
【0070】
また、本実施の形態1によれば、紹介する宿泊施設を地図上に表示することで、どの宿泊施設を予約すべきか、ユーザは好適に判断することができる。
【0071】
(実施の形態2)
本実施の形態では、一の宿泊施設から他の宿泊施設に送客した場合に、送客元の宿泊施設に報酬を付与する形態について述べる。なお、実施の形態1と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。
【0072】
図8は、実施の形態2の概要を示す説明図である。図8では、ユーザを送客した宿泊施設に対し、送客を受けた他の宿泊施設及び/又は本システムの管理者から報酬を付与する様子を概念的に図示している。なお、本実施の形態では実施の形態1と異なり、グループが異なる宿泊施設間でも送客を行うものとして説明する。
【0073】
実施の形態1で説明したように、サーバ1はスピーカ2を介して他の宿泊施設を紹介し、申込を受け付けて予約を完了させる。ここでサーバ1は、宿泊施設の予約が完了した場合に、ユーザが宿泊中の宿泊施設に対し、報酬に関する情報を付与する。なお、報酬は金銭であってもよく、あるいは金銭に代替する電子的なポイントや物品などであってもよい。また、報酬の大小(金銭的な価値)は特に限定されず、送客元及び/又は送客先の宿泊施設に応じて可変であってもよい。
【0074】
例えばサーバ1は、送客元である一の宿泊施設と、送客先である他の宿泊施設とが異なるグループである場合、当該他の宿泊施設、及び本システムの管理者から当該一の宿泊施設に対する報酬に関する情報を付与する。例えばサーバ1は、本システムを介して送客が成立した場合に、一定額の金銭を報酬として送客元の宿泊施設に付与する。また、サーバ1は、予約された他の宿泊施設の宿泊料金の一部(例えば数パーセント)を送客手数料として支払うよう、当該他の宿泊施設の管理サーバ4に対して支払要求を出力し、送客元の宿泊施設に報酬として付与する。
【0075】
一方で、サーバ1は、送客元である一の宿泊施設と、送客先である他の宿泊施設とが同一のグループである場合、本システムの管理者のみからの報酬に関する情報を付与する。例えばサーバ1は、一定額の金銭を報酬として送客元の宿泊施設に付与する。
【0076】
なお、上記ではグループが異なる場合のみ送客先の宿泊施設から送客元の宿泊施設に報を付与したが、同一のグループの場合でも送客先の宿泊施設から報酬を付与してもよい。また、本実施の形態ではシステム管理者からも報酬を付与したが、宿泊施設間で報酬を付与するのみで、システム管理者からの報酬の付与は行わずともよい。
【0077】
また、上記では他の宿泊施設の予約完了直後に一連の処理を行ったが、ユーザが他の宿泊施設にチェックインした場合、あるいはチェックアウト後などのタイミングで処理を行うようにしてもよい。すなわち、サーバ1は、少なくとも他の宿泊施設の予約が完了した後で報酬に関する情報を付与可能であればよく、そのタイミングは予約完了直後に限定されない。
【0078】
図9は、実施の形態2に係るサーバ1が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。ユーザから宿泊施設の予約を受け付けた場合(ステップS18)、サーバ1は以下の処理を実行する。
サーバ1の制御部11は、送客元である一の宿泊施設に対し、送客先である他の宿泊施設及び/又は本システムの管理者から報酬に関する情報を付与する(ステップS201)。例えば制御部11は、送客元の宿泊施設と送客先の宿泊施設とが異なるグループである場合に、送客先の宿泊施設及び本システムの管理者の双方からの報酬に関する情報を付与する。一方で、送客元の宿泊施設と送客先の宿泊施設とが同一のグループである場合、制御部11は本システムの管理者からのみの報酬に関する情報を付与する。制御部11は一連の処理を終了する。
【0079】
以上より、本実施の形態2によれば、送客を行うインセンティブを宿泊施設側に与え、更なる稼働率の向上を期待することができる。
【0080】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0081】
1 サーバ(情報処理装置)
P プログラム
141 グループDB
142 スピーカDB
2 スピーカ
3 端末
4 管理サーバ
401 宿泊管理DB
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9