(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】ゴルフクラブ
(51)【国際特許分類】
A63B 53/04 20150101AFI20241218BHJP
A63B 102/32 20150101ALN20241218BHJP
【FI】
A63B53/04 H
A63B102:32
(21)【出願番号】P 2023528617
(86)(22)【出願日】2021-11-12
(86)【国際出願番号】 US2021059210
(87)【国際公開番号】W WO2022104115
(87)【国際公開日】2022-05-19
【審査請求日】2023-06-28
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523175889
【氏名又は名称】アクシス1 リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(74)【代理人】
【識別番号】100221741
【氏名又は名称】酒井 直子
(74)【代理人】
【識別番号】100114926
【氏名又は名称】枝松 義恵
(72)【発明者】
【氏名】ペドラザ ルイス
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】実開昭62-033870(JP,U)
【文献】米国特許第06746344(US,B1)
【文献】実開昭62-050671(JP,U)
【文献】実開平05-056166(JP,U)
【文献】特開2001-087425(JP,A)
【文献】特表2008-543375(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/00 - 53/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターヘッドの前縁を画定する下縁および下縁と向かい合う上縁を備えた、打球面、
前縁から後方に延在し、前縁と向かい合う後縁を有する、ソール面、
パターヘッド本体内に密閉された、中空キャビティ
であって、中空キャビティのヒール部が、中空キャビティのトウ部の第2体積よりも大きい第1体積を有する、中空キャビティ、
パターヘッド本体に
接続された、ホーゼル
を含み、前側、前側と向かい合う後側、上側、上側と向かい合う下側、トウ側、およびトウ側と向かい合うヒール側を含む、
パターヘッド本体
を備えた
パターヘッドと、
シャフト軸を画定し、
パターヘッドのホーゼルに接続されたシャフトと
を含む
パターであって、
パターヘッドの重心が、シャフト軸と
パターヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±4mmの範囲内にある、
パター。
【請求項2】
パターヘッド本体が、打球面の上縁から延在する上面と、上面の下方およびソール面の上方に配置された棚部材とを含む、請求項1記載の
パター。
【請求項3】
中空キャビティが、棚部材とソール面との間に延在する部分を有する、請求項2記載の
パター。
【請求項4】
パターヘッド本体が一体的な部材として形成された、請求項1記載の
パター。
【請求項5】
パターヘッド本体が、打球面の前方にあるヒールカウンターウエイト領域をさらに含む、請求項1記載の
パター。
【請求項6】
ヒールカウンターウエイト領域が、
パターヘッドの総重量の10パーセントおよび25パーセント以内の重量を有する、請求項
5記載の
パター。
【請求項7】
パターヘッドの総重量が330グラム~390グラムの範囲内にある、請求項1記載の
パター。
【請求項8】
パターヘッド本体の幅が3.2センチメートル(cm)~4.4cmの範囲内にあり、該幅が前縁から後縁までの距離として規定される、請求項1記載の
パター。
【請求項9】
パターヘッドの前縁を画定する下縁および下縁と向かい合う上縁を備えた、平面状の打球面、
前縁から後方に延在し、前縁と向かい合う後縁を有する、ソール面、
中空キャビティの第1部分がパターヘッドのヒール部に配置され、中空キャビティの第2部分がパターヘッドのトウ部に配置され、第1部分が第2部分の第2体積よりも大きい第1体積を有する、パターヘッド本体内に密閉された非対称の中空キャビティ
を含み、前側、前側と向かい合う後側、上側、上側と向かい合う下側、トウ側、およびトウ側と向かい合うヒール側を含む、パターヘッド本体と、
パターヘッド本体
に接続されたホーゼルと
を含むパターヘッドであって、
パターヘッドの総重量が330グラム~390グラムの範囲内にあり、パターヘッドのロフト角が0~6度の範囲内にあり、かつ
パターヘッドの総体積が57立方センチメートル(cc)~76ccの範囲内にあ
り、かつ
パターヘッドがシャフトに接続されてパターを形成し、パターヘッドの重心がシャフト軸とパターヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±4mmの範囲内にある、
パターヘッド。
【請求項10】
パターヘッド本体の幅が3.2cm~4.4cmの範囲内にあり、該幅が前縁から後縁までの距離として規定される、請求項
9記載のパターヘッド。
【請求項11】
パターヘッドがシャフトに接続されてパターを形成し、パターヘッドの重心がシャフト軸とパターヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±2mmの範囲内にある、請求項
9記載のパターヘッド。
【請求項12】
中空キャビティがパターヘッドの総体積の24パーセント~50パーセントの範囲内の体積を有する、請求項
9記載のパターヘッド。
【請求項13】
第1体積が第2体積の1.2倍~2.3倍の範囲内にある、請求項
9記載のパターヘッド。
【請求項14】
パターヘッドの前縁を画定する下縁および下縁と向かい合う上縁を備えた、打球面、
前縁から後方に延在し、前縁と向かい合う後縁を有する、ソール面、
パターヘッドのヒール部に配置され、パターヘッド本体内に密閉された、第1中空キャビティ、
パターヘッドのトウ部に配置され、パターヘッド本体内に密閉された第2中空キャビティであって、第1中空キャビティと第2中空キャビティとが互いから分離された、第2中空キャビティ
を含み、前側、前側と向かい合う後側、上側、上側と向かい合う下側、トウ側、およびトウ側と向かい合うヒール側を含む、パターヘッド本体と、
パターヘッド本体
に接続されたホーゼルと
を含むパターヘッドであって、
パターヘッドの総重量が330グラム~390グラムの範囲内にあり、パターヘッドのロフト角が0~6度の範囲内にあり、かつ
パターヘッドの総体積が57立方センチメートル(cc)~85ccの範囲内にあ
り、かつ
パターヘッドがシャフトに接続されてパターを形成し、パターヘッドの重心がシャフト軸とパターヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±4mmの範囲内にある、
パターヘッド。
【請求項15】
パターヘッド本体の幅が3.2cm~4.4cmの範囲内にあり、該幅が前縁から後縁までの距離として規定される、請求項
14記載のパターヘッド。
【請求項16】
ヒール部における第1中空キャビティが、トウ部の第2中空キャビティよりも大きな体積を有する、請求項
14記載のパターヘッド。
【請求項17】
前記重心は、前記打球面の中心点の後方6.3mm以内に配置され、該打球面の該中心点は、前記中心平面に沿った前記前縁と前記上縁との間の中点として規定される、請求項1記載のパター。
【請求項18】
前記重心は、前記打球面の中心点の後方6.3mm以内に配置され、該打球面の該中心点は、前記中心平面に沿った前記前縁と前記上縁との間の中点として規定される、請求項9記載のパターヘッド。
【請求項19】
前記重心は、前記打球面の中心点の後方6.3mm以内に配置され、該打球面の該中心点は、前記中心平面に沿った前記前縁と前記上縁との間の中点として規定される、請求項14記載のパターヘッド。
【請求項20】
前記パターヘッド本体は、前記打球面上にインサートを備え、該インサートは、10g/cc~17g/ccの範囲内の密度を有する、請求項14記載のパターヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連事項の相互参照
本願は2020年11月13日に出願の米国特許出願番号第63/113,356号に基づく優先権を主張する。上に参照する出願はその全体において参照により組み入れられる。
【0002】
分野
本開示の局面はゴルフクラブ、特にパターに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
ゴルフという競技は多くのゴルファーにとって難しいかもしれない。多くのゴルフクラブはこの競技を容易にすべくゴルファーを補助するよう工夫されている。パターの設計は、クラブヘッドの質量特性およびクラブヘッドのシャフトとの関連性を最適化することによって、全体的な許容度(forgiveness)および性能を向上させることができ、これらはゴルファーにとって競技をより楽しくするのに役立つことがある。
【0004】
具体的な目的および利点は、以下の特定の例の開示および詳細な説明を見れば当業者すなわち当技術分野において知識または経験を有する人々には明らかであろう。
【発明の概要】
【0005】
概要
本開示は、前側、前側と向かい合う後側、上側、上側と向かい合う下側、トウ側、およびトウ側と向かい合うヒール側を有するクラブヘッド本体を備えたクラブヘッドを含むゴルフクラブであって、クラブヘッド本体が、(a)クラブヘッドの前縁を画定する下縁および下縁と向かい合う上縁を備えた、打球面、(b)前縁から後方に延在し、前縁と向かい合う後縁を有する、ソール面、(c)クラブヘッド本体内に密閉された、中空キャビティ、(d)ヒール側に配置された、ホーゼルを含む、ゴルフクラブに関連し得る。ゴルフクラブは、シャフト軸を画定する、ホーゼルに接続され得るシャフトをさらに含む。クラブヘッドの重心はシャフト軸とクラブヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±4mmの範囲内にあり得る。
【0006】
本開示のさらなる局面は、前側、前側と向かい合う後側、上側、上側と向かい合う下側、トウ側、およびトウ側と向かい合うヒール側を含むクラブヘッド本体を備えたクラブヘッドを含むゴルフクラブであって、クラブヘッド本体が、(a)クラブヘッドの前縁を画定する下縁および下縁と向かい合う上縁を備えた、打球面、(b)前縁から後方に延在し、前縁と向かい合う後縁を有する、ソール面、(c)クラブヘッド本体内に密閉された、中空キャビティ、(d)ヒール側に配置された、ホーゼルを含む、ゴルフクラブに関連し得る。シャフト軸を画定するシャフトがクラブヘッドのホーゼルに接続されている。クラブヘッドの重心は、シャフト軸とクラブヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±4mmの範囲内にあり得る。クラブヘッド本体は、打球面の上縁から延在する上面と、上面の下方およびソール面の上方に配置された棚部材とを含み得る。中空キャビティは棚部材とソール面との間に延在する部分を有し得、中空キャビティのヒール部は中空キャビティのトウ部の第2体積よりも大きい第1体積を有し得る。いくつかの例では、クラブヘッド本体は一体的な部材として形成され得る。別の例では、クラブヘッド本体は打球面の前方にあるヒールカウンターウエイト領域を含み得、ヒールカウンターウエイト領域はクラブヘッドの総重量の10パーセントおよび25パーセント以内の重量を有し得る。クラブヘッドの総重量は330グラム~390グラムの範囲内にある。クラブヘッド本体の幅は3.2センチメートル(cm)~4.4cmの範囲内にあり得、幅は前縁から後縁までの距離として規定される。ゴルフクラブはパターであり得る。
【0007】
本開示のさらに別の局面は、前側、前側と向かい合う後側、上側、上側と向かい合う下側、トウ側、およびトウ側と向かい合うヒール側を含むパターヘッド本体を含むパターヘッドであって、パターヘッド本体が、(a)パターヘッドの前縁を画定する下縁および下縁と向かい合う上縁を備えた、平面状の打球面、(b)前縁から後方に延在し、前縁と向かい合う後縁を有する、ソール面、(c)中空キャビティの第1部分がパターヘッドのヒール部に配置され、中空キャビティの第2部分がパターヘッドのトウ部に配置され、第1部分が第2部分の第2体積よりも大きい第1体積を有する、パターヘッド本体内に密閉された非対称の中空キャビティ、(d)パターヘッド本体のヒール側に配置された、ホーゼルを含む、パターヘッドに関連し得る。パターヘッドの総重量は330グラム~390グラムの範囲内にあり得、パターヘッドのロフト角は0~6度の範囲内にあり得る。さらに、パターヘッドの総体積は57立方センチメートル(cc)~85ccの範囲内にあり得る。パターヘッド本体の幅は3.2cm~4.4cmの範囲内にあり得、幅は前縁から後縁までの距離として規定され得る。パターヘッドはシャフトに接続されてパターを形成し得、パターヘッドの重心はシャフト軸とパターヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±4mmの範囲内にあり得る。パターヘッドはシャフトに接続されてパターを形成し得、パターヘッドの重心はシャフト軸とパターヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±2mmの範囲内にあり得る。中空キャビティはパターヘッドの総体積の24パーセント~50パーセントの範囲内の体積を有し得、第1体積は第2体積の1.2倍~2.3倍の範囲内にあり得る。
【0008】
本開示のさらに別の局面は、前側、前側と向かい合う後側、上側、上側と向かい合う下側、トウ側、およびトウ側と向かい合うヒール側を含むパターヘッド本体を含むパターヘッドであって、パターヘッド本体が、(a)パターヘッドの前縁を画定する下縁および下縁と向かい合う上縁を備えた、打球面、(b)前縁から後方に延在し、前縁と向かい合う後縁を有する、ソール面、(c)パターヘッドのヒール部に配置されたパターヘッド本体内に密閉された第1中空キャビティ、(d)パターヘッドのトウ部に配置されたパターヘッド本体内に密閉された第2中空キャビティであって、第1中空キャビティと第2中空キャビティとが互いから分離された、第2中空キャビティ、(e)パターヘッド本体のヒール側に配置された、ホーゼルを含む、パターヘッドに関連し得る。パターヘッドの総重量は330グラム~390グラムの範囲内にあり得、パターヘッドのロフト角は0~6度の範囲内にあり得る。パターヘッドの総体積は57立方センチメートル(cc)~85ccの範囲内にあり得る。パターヘッドはシャフトに接続されてパターを形成し得、パターヘッドの重心はシャフト軸とパターヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±4mmの範囲内にある。パターヘッドはまたパターヘッド本体の幅が3.2cm~4.4cmの範囲内にあり得、幅は前縁から後縁までの距離として規定される。いくつかの例では、ヒール部における第1中空キャビティはトウ部における第2中空キャビティよりも大きな体積を有し得る。
【0009】
[本発明1001]
クラブヘッドの前縁を画定する下縁および下縁と向かい合う上縁を備えた、打球面、
前縁から後方に延在し、前縁と向かい合う後縁を有する、ソール面、
クラブヘッド本体内に密閉された、中空キャビティ、
ヒール側に配置された、ホーゼル
を含み、前側、前側と向かい合う後側、上側、上側と向かい合う下側、トウ側、およびトウ側と向かい合うヒール側を含む、クラブヘッド本体
を備えたクラブヘッドと、
シャフト軸を画定し、クラブヘッドのホーゼルに接続されたシャフトと
を含むゴルフクラブであって、
クラブヘッドの重心が、シャフト軸とクラブヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±4mmの範囲内にある、
ゴルフクラブ。
[本発明1002]
クラブヘッド本体が、打球面の上縁から延在する上面と、上面の下方およびソール面の上方に配置された棚部材とを含む、本発明1001のゴルフクラブ。
[本発明1003]
中空キャビティが、棚部材とソール面との間に延在する部分を有する、本発明1002のゴルフクラブ。
[本発明1004]
中空キャビティのヒール部が、中空キャビティのトウ部の第2体積よりも大きい第1体積を有する、本発明1001のゴルフクラブ。
[本発明1005]
クラブヘッド本体が一体的な部材として形成された、本発明1001のゴルフクラブ。
[本発明1006]
クラブヘッド本体が、打球面の前方にあるヒールカウンターウエイト領域をさらに含む、本発明1001のゴルフクラブ。
[本発明1007]
ヒールカウンターウエイト領域が、クラブヘッドの総重量の10パーセントおよび25パーセント以内の重量を有する、本発明1006のゴルフクラブ。
[本発明1008]
クラブヘッドの総重量が330グラム~390グラムの範囲内にある、本発明1001のゴルフクラブ。
[本発明1009]
クラブヘッド本体の幅が3.2センチメートル(cm)~4.4cmの範囲内にあり、該幅が前縁から後縁までの距離として規定される、本発明1001のゴルフクラブ。
[本発明1010]
パターである、本発明1001のゴルフクラブ。
[本発明1011]
パターヘッドの前縁を画定する下縁および下縁と向かい合う上縁を備えた、平面状の打球面、
前縁から後方に延在し、前縁と向かい合う後縁を有する、ソール面、
中空キャビティの第1部分がパターヘッドのヒール部に配置され、中空キャビティの第2部分がパターヘッドのトウ部に配置され、第1部分が第2部分の第2体積よりも大きい第1体積を有する、パターヘッド本体内に密閉された非対称の中空キャビティ
を含み、前側、前側と向かい合う後側、上側、上側と向かい合う下側、トウ側、およびトウ側と向かい合うヒール側を含む、パターヘッド本体と、
パターヘッド本体のヒール側に配置されたホーゼルと
を含むパターヘッドであって、
パターヘッドの総重量が330グラム~390グラムの範囲内にあり、パターヘッドのロフト角が0~6度の範囲内にあり、かつ
パターヘッドの総体積が57立方センチメートル(cc)~76ccの範囲内にある、
パターヘッド。
[本発明1012]
パターヘッド本体の幅が3.2cm~4.4cmの範囲内にあり、該幅が前縁から後縁までの距離として規定される、本発明1011のパターヘッド。
[本発明1013]
パターヘッドがシャフトに接続されてパターを形成し、パターヘッドの重心がシャフト軸とパターヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±4mmの範囲内にある、本発明1011のパターヘッド。
[本発明1014]
パターヘッドがシャフトに接続されてパターを形成し、パターヘッドの重心がシャフト軸とパターヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±2mmの範囲内にある、本発明1011のパターヘッド。
[本発明1015]
中空キャビティがパターヘッドの総体積の24パーセント~50パーセントの範囲内の体積を有する、本発明1011のパターヘッド。
[本発明1016]
第1体積が第2体積の1.2倍~2.3倍の範囲内にある、本発明1011のパターヘッド。
[本発明1017]
パターヘッドの前縁を画定する下縁および下縁と向かい合う上縁を備えた、打球面、
前縁から後方に延在し、前縁と向かい合う後縁を有する、ソール面、
パターヘッドのヒール部に配置され、パターヘッド本体内に密閉された、第1中空キャビティ、
パターヘッドのトウ部に配置され、パターヘッド本体内に密閉された第2中空キャビティであって、第1中空キャビティと第2中空キャビティとが互いから分離された、第2中空キャビティ
を含み、前側、前側と向かい合う後側、上側、上側と向かい合う下側、トウ側、およびトウ側と向かい合うヒール側を含む、パターヘッド本体と、
パターヘッド本体のヒール側に配置されたホーゼルと
を含むパターヘッドであって、
パターヘッドの総重量が330グラム~390グラムの範囲内にあり、パターヘッドのロフト角が0~6度の範囲内にあり、かつ
パターヘッドの総体積が57立方センチメートル(cc)~85ccの範囲内にある、
パターヘッド。
[本発明1018]
パターヘッドがシャフトに接続されてパターを形成し、パターヘッドの重心がシャフト軸とパターヘッドの中心平面との交点の前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において±4mmの範囲内にある、本発明1017のパターヘッド。
[本発明1019]
パターヘッド本体の幅が3.2cm~4.4cmの範囲内にあり、該幅が前縁から後縁までの距離として規定される、本発明1017のパターヘッド。
[本発明1020]
ヒール部における第1中空キャビティが、トウ部の第2中空キャビティよりも大きな体積を有する、本発明1017のパターヘッド。
本明細書で開示されるこれらおよびさらなる特徴および利点は、特定の例、それらの図面の下記の詳細な開示から、および請求項からさらに理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本例の前述および他の特徴および利点は、添付の図面と併せて、例示した実施例の以下の詳細な説明からより完全に理解されるであろう:
【
図1】
図1は本明細書において記載される局面に係る例示的なゴルフクラブの正面図を示し;
【
図2】
図2は本明細書において記載される局面に係る
図1の例示的なゴルフクラブの上面図の一部を示し;
【
図3】
図3は本明細書において記載される局面に係る
図1のゴルフクラブの例示的なゴルフクラブヘッドの下部正面斜視図を示し;
【
図4】
図4は本明細書において記載される局面に係る
図3の例示的なゴルフクラブヘッドの下部背面斜視図を示し;
【
図5】
図5は本明細書において記載される局面に係る
図3の例示的なゴルフクラブヘッドの正面図を示し;
【
図6】
図6は本明細書において記載される局面に係る
図3の例示的なゴルフクラブヘッドの背面図を示し;
【
図7】
図7は本明細書において記載される局面に係る
図3の例示的なゴルフクラブヘッドの上面図を示し;
【
図8】
図8は本明細書において記載される局面に係る
図3の例示的なゴルフクラブヘッドの底面図を示し;
【
図9】
図9は本明細書において記載される局面に係る
図3の例示的なゴルフクラブヘッドのトウ側斜視図を示し;
【
図10】
図10は本明細書において記載される局面に係る
図3の例示的なゴルフクラブヘッドのヒール側斜視図を示し;
【
図11】
図11は本明細書において記載される局面に係る
図7の線11-11に沿った例示的なゴルフクラブヘッドの断面図背面断面図を示し;
【
図12】
図12は本明細書において記載される局面に係る
図7の線12-12に沿った例示的なゴルフクラブヘッドの断面図側面断面図を示し;かつ
【
図13】
図13は本明細書において記載される局面に係る別の例示的なゴルフクラブの上面図を示す。
【0011】
上で言及した図面は必ずしも縮尺どおりには描かれておらず、特定の例の描画を提供していると理解すべきであり、単に概念的な性質のものであり関連する原理を図示したものである。図面に描写されたゴルフクラブまたはクラブヘッドのいくつかの特徴は説明および理解を促すために他の特徴に対して拡大されているかまたは歪曲されている。様々な代替的な例で示される類似または同一の部材および特徴には図面において同じ参考番号が用いられている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
概して、本開示は、シャフト軸と打球面の中心との交点の所定範囲に重心(CG)が配置された、中空部分を含むクラブヘッドを備えたゴルフクラブ、特にパターに関する。
【0013】
概して、本開示は、中実のクラブヘッドと比べて、重心をシャフト軸と一直線にするために重心を前方に移動させるのに役立つ中空のキャビティを含むクラブヘッドを備えたゴルフクラブ、特にパターに関する。
【0014】
本明細書において用いられる「実質的に」という用語は、ゴルフクラブの分野における良識的な商業工学的目的、コスト、製造公差、および性能の制約内での、ほとんど、またはほぼ完全に、を意味する。同様に、本明細書において用いられる「約」という用語は、ゴルフクラブの分野における良識的な商業工学的目的、コスト、製造公差、および性能の制約内での、特定の値に近いか、またはおよそ特定の値であることを意味する。
【0015】
図1は本明細書において記載される例示的なゴルフクラブ100を示す。ゴルフクラブ100は、ゴルフクラブヘッド110と、ゴルフクラブヘッド110のシャフト170の第1端172にてホーゼル部125(例えば、パターヘッドのステム)に連結するシャフト170と、グリップ部材180の内側に配置されるシャフト170の第2端に接続されたグリップ部材180とを含み得る。シャフト170は、シャフト170の長さの大部分を画定するシャフト170の一部に沿って延在するシャフト軸176を画定し得る。シャフト軸176はまた、シャフト170と係合するグリップ部材180のレシーバーによって画定されるグリップ軸182と平行に延在しかつ同一線上にあり得る。例示的なゴルフクラブヘッド110はパターヘッドである。
【0016】
図2~10に示されるように、ゴルフクラブヘッド110は、前側114と、前側114と向かい合う後側116と、トウ側118と、トウ側118と向かい合うヒール側120と、アドレス位置でユーザに見える上側122と、上側122と向かい合うソール側124とを備えたクラブヘッド本体112を有し得る。ホーゼル部125はクラブヘッド本体112のヒール側120に配置され得る。シャフト軸176は、地上面178からの角度として規定されるクラブヘッドのライ角158を画定し得る。クラブヘッド中心平面140は、地上面178に直交し、ゼロ度(0°)のフェース角を画定する平面に直交し、打球面126の中点に配置された平面として規定され得、打球面の中点は、打球面126のトウ側118の最も遠い点と打球面126のヒール側120の最も遠い点との間の中点として規定され得る。さらに、クラブヘッド110は、クラブヘッド本体112のうちの中心平面140よりヒール側の部分として規定されるヒール部142と、クラブヘッド本体112のうちの中心平面140よりトウ側の部分として規定されるトウ部144とを有し得る。
【0017】
クラブヘッド本体112は、ゴルフボールを打つように構成された打球面126を前側114に含み得、打球面126は、クラブヘッド110の前縁を画定する下縁128と打球面126の上縁130とを有し得る。クラブヘッド本体112のソール部材132はソール側124に沿って前縁128からクラブヘッド本体112の後縁134まで後方に延在し得、後縁134は前縁128と向かい合って配置され得る。ホーゼル部125はクラブヘッド本体112の打球面126に接続されかつその前方に配置され得る。いくつかの例では、ヒールカウンターウエイト138が打球面126の前方に配置され得、ホーゼル部125はヒールカウンターウエイト138に連結され得る。
【0018】
さらに、クラブヘッド本体112は打球面126の上縁130から後方に延在する上面146を有し得る。上面146はヒール側120とトウ側118との間に延在し得、クラブヘッド本体112の長さLの大部分に沿って延在し得る。クラブヘッド本体112は上面146の後縁150から下方に延在する実質的に垂直な背向面148も含み得る。背向面148は上面146の真下に延在する凹部152またはアンダーカットポケットを含み得る。棚部材154が上面146の下方に配置され得、凹部152の下縁の下に配置され得る。凹部152はクラブヘッド中心平面140に沿って実質的に中央にあり得る。棚部材154はトウ側118からヒール側120までクラブヘッド本体112の上側122にわたって延在し得る。いくつかの場合では、棚部材154は複数の段または階層を有し得る。クラブヘッド本体112は、クラブヘッド本体112内に完全に密閉された中空キャビティ156をさらに含み得る。中空キャビティ156の周囲のクラブヘッド本体112の壁厚は異なり得、いくつかの領域では、1.5mm~3mmの範囲内であり得る。
図12に示されるように、中空キャビティ156の一部は棚部材154とソール部材132との間に配置され得る。いくつかの例では、中空キャビティ156はヒール部142およびトウ部144の両方まで延在し得る。中空キャビティ156は、ヒール部142における中空キャビティ156の一部の形状がトウ部144における中空キャビティ156の一部の形状とは異なるように、非対称の形状を有し得る。図示した例の
図11に示されるように、中空キャビティ156はヒール部142ではトウ部144よりも大きな体積を有し得る。いくつかの例では、ヒール部142における中空キャビティ156の部分は、中空キャビティ156の体積の約60パーセント、または中空キャビティ156の体積の55パーセント~70パーセントの範囲内の体積を有し得る。言い換えると、ヒール部142の体積はトウ部144における中空キャビティ156の体積の約1.6倍であり得るか、またはヒール部142の体積はトウ部144における中空キャビティ156の体積の1.2~2.3倍の範囲内であり得る。いくつかの例では、中空キャビティ156はヒール部142またはトウ部144のいずれかの内部に完全に密閉された複数の中空キャビティを含み得る。例えば、中空キャビティ156は、
図14に示されるように、中心平面140を挟んで互いに連通しない、ヒール部142に完全に密閉された第1キャビティ157Aとトウ部144に完全に密閉された第2キャビティ157Bとを含み得る。別の例として、中空キャビティ156は、第1中空キャビティがヒール部142にあり得、第2中空キャビティがトウ部144にあり得、2つの中空キャビティが分離されているように、ヒール部142に複数の中空キャビティとトウ部144に複数のキャビティとを含み得る。図示された例と同様に、ヒール部142における第1中空キャビティはトウ部144の第2中空キャビティよりも大きな体積を有し得る。代替的には、中空キャビティ156はヒール部142またはトウ部144のいずれかに配置された単一のキャビティであり得る。クラブヘッド110の総体積は55立方センチメートル(cc)~100ccの範囲内であり得るか、または57cc~85ccの範囲内であり得るか、または59cc~76ccの範囲内であり得る。任意で、総体積は上に参照した範囲の外側であり得る。図示された例では、中空キャビティ156は約15.5ccの体積を有し得るか、またはいくつかの例では、中空キャビティ156は12cc~30ccの範囲内の体積を有し得る。クラブヘッド100の総体積は、当業者には公知のように、水置換法によって測定し得る。中空キャビティ156の体積を表す別の方法はクラブヘッド110の総体積に対するパーセンテージであり得る。例えば、中空キャビティ156はクラブヘッド110の総体積の35パーセント~60パーセントの範囲内の体積を有し得るか、またはいくつかの例では、中空キャビティ156はクラブヘッド110の総体積の24パーセント~50パーセントの範囲内の体積を有し得る。任意で、いくつかの例では、中空キャビティ156は、中空キャビティ156がクラブヘッド本体112によって完全には密閉されないように、ソール部材を通じて延在する外部への開口部または複数の開口部(図示せず)を有し得る。
【0019】
パターヘッド110は、パッティングストローク中にユーザが感じるトルクをパターによって実質的に低減させることができる質量特性を有し得る。パターヘッド110の重心160は、しっかりとした感触も与えつつ、インパクト時にゴルフボールに付与されるスピンを低減させるための適切な性能をパター100に提供し得る。さらに、パターヘッド110の質量特性と、重心位置をシャフト軸と一直線にしたこととの組み合わせが、ボールを打つ際に、典型的なパターで通常感じられるトルクをパターによって排除させることができる。
図1および2に示されるように、パターヘッド110の重心160はシャフト軸176と中心平面140との交点164に配置され得るか、または重心160は前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において交点164の±2mmの範囲内、もしくは前後方向、ヒールトウ方向、および上下方向において交点164の±4mmの範囲内に配置され得る。パターヘッド110の重心160はパターヘッド110の中心平面140に沿って、または中心平面140の±2mm以内、または中心平面140の±4mm以内に配置され得る。いくつかの例では、重心160は打球面126の中心点162もしくは上下方向における±2mmの範囲内かつ前後方向における±2mmの範囲内に配置され得るか、またはいくつかの例では、重心160は上下方向における±4mmの範囲内かつ前後方向における±4mmの範囲内であり得る。いくつかの場合では、重心160は中心点162の後方12.7mm以内に配置され得る。別の場合では、重心160は中心点162の後方6.3mm以内に配置され得る。打球面126の中心点162は中心平面140に沿った前縁128と上縁130との間の中点として規定され得る。
【0020】
パターヘッド110の総重量は約355グラム、または340グラム~375グラムの範囲内、または330グラム~390グラムの範囲内であり得る。打球面126の前方に位置する領域として規定され得るヒールカウンターウエイト138は、全体の重心160を所望の位置まで前方に移動させるのに役立ち得る。ヒールカウンターウエイト領域138(これはシャフトに接続するホーゼル部125を含む)の重量はパターヘッド110の総重量の約14.5%、またはパターヘッドの総重量の12パーセント~17パーセントの範囲内もしくは総重量の10パーセント~25パーセントの範囲内であり得る。例えば、ヒールカウンターウエイト領域は約51.5もしくは約54.5グラム、または50グラム~60グラムの範囲内もしくは40グラム~90グラムの範囲内の重量を有し得る。別の特徴として、ヒールカウンターウエイト領域138のないクラブヘッド110を考えた場合、クラブヘッド110のトウ部144の重量はクラブヘッド110のヒール部142の重量よりも大きくなり得る。
【0021】
さらに、パターヘッド110は所望の位置に重心160を提供するのに役立つ寸法範囲を有し得る。例えば、トウ側118の最も遠い点からヒール側120の最も遠い点までの全長Lは約10.8cm(4.25インチ)、または約11.4cm(4.5インチ)、または9cm(3.54インチ)~12.7cm(5.0インチ)の範囲内であり得る。ソール部材132の最下点から打球面126または打球面126の後方におけるパターヘッド110の最上点までの距離として規定される全高H(すなわち、ホーゼル部125およびヒールカウンターウエイト領域138を除くは2.54cm(1.0インチ)の範囲内、または1.9cm(0.75インチ)~3.2cm(1.25インチ)の範囲内であり得る。パターヘッド110の前縁128から後縁134までの距離として規定される全幅Bは約3.8cm(1.5インチ)、または3.2cm(1.25インチ)~4.4cm(1.75インチ)の範囲内であり得る。いくつかの例では、幅は3.8cm(1.5インチ)~10.8cm(4.25インチ)の範囲内であり得る。パターヘッド110の幅が3.2cmより大きいと、パターヘッド110は、重心160を通って延在する垂直(上下)軸および水平(ヒールトウ)軸両方の周りに、高い慣性モーメントを有し得る(幅が小さいパターと比べて)。任意で、パターヘッド110の幅はパターヘッド110の長さのパーセンテージとして表され得る。パターヘッド110の幅はパターヘッドの長さよりも小さくなり得、長さの70パーセント~長さの99パーセントの範囲内にあり得る。この増加した慣性モーメントは、中心を外れたインパクトに対するパターヘッド110の全体的な許容度を向上させることができる。幅Bは、棚部材154もしくは上面146に配置されるかまたはいくつかの場合では棚部材154および上面146の両方に配置され得るアライメント補助具のためのプラットフォームも提供し得る。別の例では、パターヘッド110は上記の範囲外にあり得る。
【0022】
打球面126は平面であり得るか、または0度~4度の範囲内もしくは0度~6度の範囲内のロフト角を有し得る。当業者には公知のように、ロフト角は打球面126と垂直面との間の角度として規定され得る。
【0023】
さらに、ゴルフクラブヘッド110は複数の要素から形成され得る。例えば、クラブヘッド本体112は、打球面126、上面146、棚部材154、およびソール部材132の一部を含む第1部材113と、ソール部材132の一部を形成する第2部材115とから形成され得る。2つの要素113、115は、単一の一体構造を呈しかつ中空キャビティ156を密閉するように、永続的に接合され得る。いくつかの例では、2つの要素113、115はプラズマもしくはレーザー溶接などの溶接技術を用いて接合され得るか、または接着剤、ろう付け、もしくは当業者に公知の他の永久的な接合方法を用いて接合され得る。いくつかの例では、クラブヘッド本体112は積層製造法または3D印刷プロセスを用いて単一の一体的な部材として形成され得る。さらに、いくつかの例では、クラブヘッド本体112内に形成される中空キャビティ156は、クラブヘッド本体112の外側構造を支持するのに役立つハニカムまたは格子構造を含み得る。クラブヘッド110はスチール合金などの金属材料から形成され得、クラブヘッド110の密度は7.75g/cc~8.05g/ccの範囲内であり得る。いくつかの例では、クラブヘッド110を形成する要素は異なる密度を有する異なる材料から作製され得る。別の例では、クラブヘッド110はアルミニウムまたはマグネシウム合金から形成され得る。
【0024】
代替的または任意で、
図13に示されるように、パターヘッド110は、上に記載の寸法および質量特性を依然として有しながら、ヒールカウンターウエイト138を用いずに形成され得る。例えば、パターヘッド110は中空キャビティ156を備えて形成され、かつ上に記載されるように、パターヘッド110の重心160と交差するシャフト軸176を有し得る。クラブヘッド本体112は、重心160を上に記載の範囲に配置するために、打球面上またはその近傍に配置された高密度インサートを含み得る。高密度インサートはタングステンを含み得、10g/cc~17g/ccの範囲内の密度を有し得る。
【0025】
本開示から得られる知識を有する当業者であれば、これらおよび他の利点を達成する際に、本発明の範囲から逸脱することなく開示の装置および方法に対して様々な変更を加えることができることを認識するであろう。したがって、本明細書において記載された特徴は修正、改変、変更、または置換の余地があることを理解されたい。例えば、同じ成果を達成するために実質的に同じ機能を実質的に同じ様式で実施する構成要素および/または工程のすべての組み合わせが本発明の範囲内にあることが明示的に意図されている。ある記載例から別の例に構成要素を置き換えることも十分に意図されかつ考慮されている。本明細書において図示されかつ記載された具体例は例示のみを目的としており、添付の請求項の範囲に記載される発明の限定ではない。別の例が当業者には明らかであろう。前述の説明は明確さのためにのみ提供され、単なる例示であることを理解されたい。本発明の精神および範囲は上の例に限定されるのではなく、以下の請求項に包含される。