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特許7606266情報処理システム、プログラム、情報処理装置、及び、情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラム、情報処理装置、及び、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20241218BHJP
【FI】
G16H10/60
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2024095455
(22)【出願日】2024-06-12
【審査請求日】2024-06-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523392936
【氏名又は名称】アンドエル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】古橋 智史
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-057171(JP,A)
【文献】特開2004-334433(JP,A)
【文献】特開2018-128948(JP,A)
【文献】特開2023-104396(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0278470(US,A1)
【文献】国際公開第2005/103992(WO,A1)
【文献】特開2011-065318(JP,A)
【文献】特開2010-040034(JP,A)
【文献】国際公開第06/098298(WO,A1)
【文献】特開2004-133696(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
法人と、前記法人の従業員と、医師と、を利用者としてオンライン診療を提供する情報処理システムであって、
オンライン診療の申し込みを行った利用者が法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別部と、
前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供部と、
前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記従業員に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理部と、
前記利用者からのカルテ閲覧要求に基づいて前記利用者に前記電子カルテを閲覧可能にする閲覧処理部と、
を備え、
前記診療提供部は、前記従業員に割り当てられた従業員IDに基づいて、前記法人と対応付けられた複数の医師の中から、前記従業員に割り当てる担当医師を決定し、
前記閲覧処理部は、前記従業員に対応する前記電子カルテについて前記カルテ閲覧要求を行った前記利用者が医師であって、且つ、当該利用者が前記従業員の前記担当医師でない場合、前記担当医師に前記カルテ閲覧要求があったことを通知する、
情報処理システム。
【請求項2】
前記カルテ管理部は、前記オンライン診療が前記従業員にとって初めてである場合、前記電子カルテを新規作成し前記従業員と対応付ける、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記カルテ管理部は、前記オンライン診療が前記従業員にとって初めてではない場合、前記オンライン診療の結果に応じて、前記従業員と対応付けられた前記電子カルテを更新する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記電子カルテの専門的内容を、一般向けの表現を用いた一般的内容に変換するカルテ変換部をさらに備え、
前記閲覧処理部は、前記カルテ閲覧要求を行った前記利用者が医師でない場合、前記一般的内容で前記電子カルテを閲覧可能にする、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記カルテ変換部は、カルテの専門的内容と当該専門的内容に対応する一般的内容とに基づいて学習した学習モデルを用いて、前記専門的内容を前記一般的内容に変換する、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記カルテ変換部は、前記従業員又は前記法人から、前記電子カルテについての評価を受け付ける、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記閲覧処理部は、前記法人が、前記法人の前記従業員の前記電子カルテについて前記カルテ閲覧要求を行った場合、前記電子カルテの一部項目をマスキングして前記法人に閲覧可能にする、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記診療提供部は、前記オンライン診療の結果として前記従業員のオンライン診療スケジュールを取得し、前記オンライン診療スケジュールに従って前記従業員にリマインドを通知する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記診療提供部は、前記オンライン診療スケジュールに対応するオンライン診療の実施状況を取得し、前記従業員の所属する前記法人に前記実施状況を通知する、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記診療提供部は、前記従業員の所定の労働情報を取得し、前記労働情報が所定の条件を満たす場合に前記従業員に対し、オンライン診療受診の推奨を通知する、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記診療提供部は、前記オンライン診療スケジュールに対応するオンライン診療の実施状況を取得し、前記実施状況に応じて前記従業員にインセンティブを付与する、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記診療提供部は、前記オンライン診療の結果として前記従業員の回復状況を取得し、前記回復状況に応じて前記従業員にインセンティブを付与する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項13】
コンピュータを、
オンライン診療の申し込みを行った利用者が予め登録された法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別部と、
前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供部と、
前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記利用者に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理部と、
前記利用者からのカルテ閲覧要求に基づいて前記利用者に前記電子カルテを閲覧可能にする閲覧処理部と、
として機能させ、
前記診療提供部は、前記従業員に割り当てられた従業員IDに基づいて、前記法人と対応付けられた複数の医師の中から、前記従業員に割り当てる担当医師を決定し、
前記閲覧処理部は、前記従業員に対応する前記電子カルテについて前記カルテ閲覧要求を行った前記利用者が医師であって、且つ、当該利用者が前記従業員の前記担当医師でない場合、前記担当医師に前記カルテ閲覧要求があったことを通知する、
プログラム。
【請求項14】
法人と、前記法人の従業員と、医師と、を利用者としてオンライン診療を提供する情報処理装置であって、
オンライン診療の申し込みを行った利用者が法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別部と、
前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供部と、
前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記従業員に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理部と、
前記利用者からのカルテ閲覧要求に基づいて前記利用者に前記電子カルテを閲覧可能にする閲覧処理部と、
を備え、
前記診療提供部は、前記従業員に割り当てられた従業員IDに基づいて、前記法人と対応付けられた複数の医師の中から、前記従業員に割り当てる担当医師を決定し、
前記閲覧処理部は、前記従業員に対応する前記電子カルテについて前記カルテ閲覧要求を行った前記利用者が医師であって、且つ、当該利用者が前記従業員の前記担当医師でない場合、前記担当医師に前記カルテ閲覧要求があったことを通知する、
情報処理装置。
【請求項15】
法人と、前記法人の従業員と、医師と、を利用者としてオンライン診療を提供する情報処理方法であって、
オンライン診療の申し込みを行った利用者が法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別ステップと、
前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供ステップと、
前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記従業員に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理ステップと、
前記利用者からのカルテ閲覧要求に基づいて前記利用者に前記電子カルテを閲覧可能にする閲覧処理ステップと、
を有し、
前記診療提供ステップは、前記従業員に割り当てられた従業員IDに基づいて、前記法人と対応付けられた複数の医師の中から、前記従業員に割り当てる担当医師を決定し、
前記閲覧処理ステップは、前記従業員に対応する前記電子カルテについて前記カルテ閲覧要求を行った前記利用者が医師であって、且つ、当該利用者が前記従業員の前記担当医師でない場合、前記担当医師に前記カルテ閲覧要求があったことを通知する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、プログラム、情報処理装置、及び、情報処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従業員の健康レベルを高めることは社会的にも求められており、企業としても優秀な従業員が常に心身ともに健康な状態で働ける環境を用意することは望ましい。大手企業では常駐の産業医を置いたり、年に1度などの頻度で従業員に定期健康診断を義務づけている。一方で、年に1度の健康診断では、主に身体を中心とした所定の検査項目しか受信できず、メンタルケアや、頻度の高い継続問診を会社として用意することはできない(個人で行う場合は費用負担が大きい)。これでは健康意識が低い人に、能動的な健康意識を持ってもらうことができない。
【0003】
そこで、企業の従業員の健康意識をより従業員や医師にとってより簡便にかつ継続的に改善するために、遠隔診療を活用することが検討されている。例えば、初回診療により遠隔診療が可能と判断された場合、遠隔診療対象者と医師との間で行われる遠隔診療に基づく医師所見を医師端末装置から受信する受信部と、受信した医師所見に基づいて遠隔診療対象者と改善指導を行う指導者との間で行われる遠隔改善指導に係る改善指導報告を医師端末装置へ提供する提供部とを備える支援装置が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、特許文献1に記載の支援装置では、医師が作成するカルテのデータは患者に共有されておらず、後日患者は閲覧することができない(患者に診る権利はあるが、見たいと言っても見せてもらえない場合がある)。自身の健康状態をカルテで継続的にチェックしたいというニーズはある一方で、仮に、患者にカルテがそのまま共有されたとしても専門用語も多く、医療関係者のみが見ておくべき内容も盛り込まれており、結果的に患者側が理解することは難しい。一方で、患者向けの平易な言葉でカルテを医師が作成することも難しく、医師にはまずは医師としての専門用語をもちいた正確なカルテを作成したく、素人向けのカルテを作るのは手間になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-057171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、規模の小さい中小企業やスタートアップ企業では常駐の産業医を置くことは難しい。そこで、会社規模によらず、その会社専属の医療機関をオンラインで用意することで、費用の負担が少なく従業員の健康レベルを高めることが望まれる。また、従業員に対して担当医を割り当てることで、定期的な受診が必要な症状をもつ従業員が、当該サービスを継続的に利用することで診療においてかかりつけ医のようなコミュニケーションを取りやすくなり、また、企業も経過を把握しやすくなることで、従業員の健康レベルを高めることが望まれる。
【0007】
そこで、本開示は、法人に所属する従業員に対して産業医によるオンライン診療を提供するサービスにおいて、法人のコストや医師の負担を抑えつつ従業員の健康レベルを高めることができる情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る情報処理システムは、法人と、前記法人の従業員と、医師と、を利用者としてオンライン診療を提供する情報処理システムであって、オンライン診療の申し込みを行った利用者が法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別部と、前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供部と、前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記従業員に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理部と、を備える。
【0009】
本開示に係るプログラムは、コンピュータを、オンライン診療の申し込みを行った利用者が予め登録された法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別部と、前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供部と、前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記利用者に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理部と、として機能させる。
【0010】
本開示に係る情報処理装置は、法人と、前記法人の従業員と、医師と、を利用者としてオンライン診療を提供する情報処理装置であって、オンライン診療の申し込みを行った利用者が法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別部と、前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供部と、前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記従業員に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理部と、を備える。
【0011】
本開示に係る情報処理方法は、法人と、前記法人の従業員と、医師と、を利用者としてオンライン診療を提供する情報処理方法であって、オンライン診療の申し込みを行った利用者が法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別ステップと、前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供ステップと、前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記従業員に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0012】
本開示の一態様によれば、法人に所属する従業員に対して産業医によるオンライン診療を提供するサービスにおいて、法人のコストや医師の負担を抑えつつ従業員の健康レベルを高めることができる情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図である。
図2】本開示の実施形態に係る法人向けオンライン診療サーバの機能構成を示すブロック図である。
図3】本開示の実施形態に係る法人向けオンライン診療サーバの記憶部に記憶される情報を示す図である。
図4】本開示の実施形態に係る利用者端末の機能構成を示すブロック図である。
図5】本開示の実施形態に係るオンライン診療提供処理に係る動作を示すシーケンス図である。
図6】本開示の実施形態に係るカルテ閲覧処理に係る動作を示すシーケンス図である。
図7】本開示の実施形態に係る閲覧通知処理に係る動作を示すシーケンス図である。
図8】本開示の実施形態に係る経過観察処理に係る動作を示すシーケンス図である。
図9】コンピュータ900の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面を参照しながら、本開示の実施形態について説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0015】
<情報処理システムの構成>
図1は、本開示の実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図である。本実施形態に係る情報処理システム1は、法人に所属する従業員に対して産業医によるオンライン診療を提供する法人向けオンライン診療サービスを提供するためのシステムである。法人向けオンライン診療サービスの利用者は、法人に所属する従業員(第1ユーザ)、医師である産業医(第2ユーザ)、法人(第3ユーザ)である。
【0016】
情報処理システム1は、法人向けオンライン診療サーバ100(情報処理装置)(以下単にサーバ100という場合がある)と、従業員が使用する従業員端末200aと、産業医が使用する産業医端末200bと、法人が使用する法人端末200cと、を備える。サーバ100、従業員端末200a、産業医端末200b、及び法人端末200cは、ネットワークNWに接続されており、ネットワークNWを介して相互に通信可能である。ネットワークNWは、インターネットを含む。ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)及び/又はWAN(Wide Area Network)を含んでもよい。なお、以下の説明において、従業員端末200a、産業医端末200b、法人端末200c、をまとめて利用者端末200という。
【0017】
サーバ100、従業員端末200a、産業医端末200b、法人端末200c、はそれぞれ1又は複数のコンピュータで構成される。コンピュータの基本構成については後述する。
【0018】
利用者は、予め、利用者が使用する利用者端末200において、法人向けオンライン診療サービスを利用可能な状態にしておく。以下の説明では、利用者は利用者端末に法人向けオンライン診療サービスが提供する法人向けオンライン診療アプリ(ウェブブラウザの拡張機能でもよい)をインストールしているものとする。
【0019】
情報処理システム1は、利用者にオンライン診療及びオンライン診療の実施に関連する各種機能を提供する。
【0020】
図2は、本実施形態に係る法人向けオンライン診療サーバ100の機能構成を示すブロック図である。サーバ100は、利用者端末200の法人向けオンライン診療アプリを介して利用者に法人向けオンライン診療サービスを提供するサーバ装置である。サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、処理部130と、を備える。
【0021】
記憶部120は、アプリケーションプログラム121と、データベース122と、数理モデル123と、を備える。
【0022】
アプリケーションプログラム121は、処理部130により実行され、主に、処理部130の各機能ユニットを実現するためのプログラムである。
【0023】
図3は、法人向けオンライン診療サーバ100の各種テーブルとテーブルに記憶される情報を示す図である。データベース122は、法人向けオンライン診療サービスが管理する情報を記憶するためのデータベースである。データベース122は、利用者テーブル1221、診療計画テーブル1222、カルテテーブル1223、を含む。
【0024】
利用者テーブル1221は、従業員情報、産業医情報、法人情報を含む。
【0025】
従業員情報は従業員に関する情報である。従業員情報は、従業員を一意に識別するための従業員ID、名前や所属法人、所属部署、連絡先、上司などの基本情報、オンライン診療を担当する担当産業医、オンライン診療の実施状況に応じて付与される報酬情報、を含む。本実施形態では、従業員IDに番号(数字)が含まれているものとする。報酬は後述する実施ポイントと改善ポイントを含み、例えば、従業員が所属する法人の福利厚生制度等に利用可能な価値であってもよく、異動希望の評価に加算できる価値であってもよい。
【0026】
産業医情報は、産業医に関する情報である。産業医情報は、産業医を一意に識別するための産業医ID、氏名、診療科、所属病院、連絡先等の基本情報、を含む。
【0027】
法人情報は、法人に関する情報である。法人情報は、法人を一意に識別するための法人ID、法人名等の基本情報、担当産業医情報、法人関係者情報、を含む。担当産業医情報は、当該法人を担当する産業医(産業医ID)のリストである。法人関係者情報は、当該法人の関係者として本サービスにログインして各種情報を閲覧・利用可能な法人関係者のリストであり、当該法人関係者を一意に識別するための法人関係者ID、当該法人関係者の氏名や連絡先等の基本情報、当該法人関係者が上司として管理する当該法人の従業員(従業員ID)のリスト、を含む。
【0028】
診療計画テーブル1222は、オンライン診療の予約ごとに生成され、診察ID、対象従業員情報、予約情報、実施状況、を含む。対象従業員情報は、オンライン診療を提供する従業員の従業員IDが記憶される。予約情報は、予約日時や、診療を担当する産業医の産業医IDが記憶される基本情報と、オンライン診療の会議URLと、を含む。実施状況は、未実施、実施済、その他、を特定して記憶される。
【0029】
カルテテーブル1223は、オンライン診療の結果を記録する電子カルテに関する情報として、カルテID、対象従業員情報、カルテ内容、診療計画情報、を含む。対象従業員情報は、電子カルテの対象となる従業員の従業員IDが記憶される。カルテ内容は、カルテの内容を作成した対象の診療を特定する診察IDと、その診察の診察結果、作成者としての産業医ID、が記憶される。診療計画情報は、次回以降の定期的又は単発の診察実施予定に関する仮予約情報を含む。例えば、オンライン診療の結果、産業医が3か月ごとのオンライン診療を推奨する場合に、3か月ごとの仮予約情報を記憶する。
【0030】
ここで図2に戻る。数理モデル123は、カルテの専門的内容と当該専門的内容に対応する一般的内容とに基づいて学習した学習モデルである。数理モデル123は、利用者が選択した電子カルテに関する情報を入力として、当該情報の説明情報を出力する。
【0031】
処理部130は、機能ユニットとして、利用者判別部131と、診療提供部132と、カルテ管理部133と、閲覧管理部134と、カルテ変換部135と、経過観察部136と、を備える。処理部130は、記憶部120に記憶されたアプリケーションプログラム121を実行することにより、各機能ユニットが実現され、オンライン診療提供処理、カルテ閲覧処理、カルテ閲覧通知処理、経過観察処理、を実行する。オンライン診療提供処理、カルテ閲覧処理、カルテ閲覧通知処理、経過観察処理は、それぞれ、利用者判別処理、診療提供処理、カルテ管理処理、閲覧管理処理、カルテ変換処理、経過観察処理、の少なくともいずれかを含む。これら処理の詳細は後述する。
【0032】
利用者判別部131は、オンライン診療の申し込みを行った利用者が法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別処理を実行する。
【0033】
診療提供部132は、法人向けオンライン診療サービスに登録している利用者に対するオンライン診療の提供に関する診療提供処理を実行する。
具体的に、診療提供部132は、オンライン診療を申請した利用者が法人向けオンライン診療サービスに登録している法人の従業員である場合、法人と対応付けられた産業医による利用者に対するオンライン診療を可能にする。診療提供部132は、従業員に割り当てられた従業員IDに基づいて、法人と対応付けられた複数の産業医の中から、従業員に割り当てる担当医を決定する。
【0034】
カルテ管理部133は、オンライン診療で用いられる電子カルテを管理するカルテ管理処理を実行する。
具体的に、カルテ管理部133は、オンライン診療の結果を含む電子カルテを、従業員に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理する。カルテ管理部133は、オンライン診療が従業員にとって初めてである場合、電子カルテを新規作成し従業員と対応付ける。カルテ管理部133は、オンライン診療が従業員にとって初めてではない場合、オンライン診療の結果に応じて、従業員と対応付けられた電子カルテを更新する。
【0035】
閲覧管理部134は、利用者から電子カルテの閲覧を要求された場合に、利用者に応じて電子カルテの閲覧態様を変更する閲覧管理処理を実行する。
具体的に、閲覧管理部134は、利用者からのカルテ閲覧要求に基づいて利用者に電子カルテを閲覧可能にする。閲覧管理部134は、カルテ閲覧要求を行った利用者が医師でない場合、一般的内容で電子カルテを閲覧可能にする。閲覧管理部134は、法人が、法人の従業員の電子カルテについてカルテ閲覧要求を行った場合、電子カルテの一部項目をマスキングして法人に閲覧可能にする。
また、閲覧管理部134は、従業員に対応する電子カルテについてカルテ閲覧要求を行った利用者が医師であって、且つ、当該利用者が従業員の担当医師でない場合、担当医師にカルテ閲覧要求があったことを通知する。
【0036】
カルテ変換部135は、医師以外の利用者に対して、電子カルテの内容理解を支援するカルテ変換処理を実行する。
具体的に、カルテ変換部135は、電子カルテの専門的内容を、一般向け(利用者又は法人向け)の表現を用いた一般的内容に変換する。カルテ変換部135は、カルテの専門的内容と当該専門的内容に対応する一般的内容とに基づいて学習した学習モデルを用いて、専門的内容を前記一般的内容に変換する。カルテ変換部135は、従業員又は法人から、電子カルテについての評価を受け付ける。
【0037】
経過観察部136は、従業員のオンライン診療の経過を観察する経過観察処理を実行する。
具体的には、経過観察部136は、オンライン診療スケジュールに対応するオンライン診療の実施状況を取得し、実施状況(例えば診療頻度が適切)に応じて従業員にインセンティブ(実施ポイント)を付与する。また、診療提供部132は、オンライン診療の結果として従業員の回復状況を取得し、回復状況に応じて従業員にインセンティブ(回復ポイント)を付与する。
【0038】
図4は、本開示の実施形態に係る利用者端末200の機能構成を示すブロック図である。利用者端末200は、通信部210と、表示部220と、操作部230と、制御部240と、記憶部250とを有する。通信部210、表示部220、操作部230、制御部240、及び記憶部250は、例えば、バス260によって接続されている。
【0039】
通信部210は、制御部240の制御下でサーバ100との通信を行う。通信は、有線通信であってもよいし、無線通信を含んでもよい。表示部220は、制御部240の制御下で各種の情報を表示する。操作部230は、ユーザ操作(ユーザ入力)を受け付ける。操作部230の少なくとも一部は、表示部220と一体化されて、タッチパネルディスプレイを構成してもよい。
【0040】
制御部240は、1つ又は複数のプロセッサを含んで構成され、端末200の全体を制御する。制御部240は、記憶部250に記憶されているプログラムを実行することによって、種々の処理を実行する。記憶部250は、例えば、ROM、RAM、及び補助記憶装置等の種々のメモリを含んで構成される。制御部240により実行されるプログラムは、例えば、記憶部250のROM及び/又は補助記憶装置に記憶されている。
【0041】
<情報処理システム1の動作(情報処理方法)>
以下、情報処理システム1の各処理について説明する。
【0042】
図5は、本開示の実施形態に係るオンライン診療提供処理に係る動作を示すシーケンス図である。
【0043】
ステップS101において、従業員Aは従業員端末200aのオンライン診療アプリにおいて、オンライン診療を申請する。従業員端末200aは、従業員Aの従業員IDを含む診療申請をサーバ100に送信する。サーバ100は当該診療申請を受信する。診療申請は、従業員Aが希望する1以上の希望日時を含んでもよい。また、診療申請は、従業員の希望する診療分野(診療科)を含んでもよい。
【0044】
ステップS102において、サーバ100は、診療申請した従業員Aが法人向けオンライン診療サービスのサービス提供の対象者か否かを判別する(利用者判別処理)。
具体的には、サーバ100の利用者判別部131は、ステップS101で取得した従業員Aの従業員IDについて、記憶部120のデータベース122に照会する。当該判別結果が真(Yes)、すなわち、診療申請した従業員Aが法人向けオンライン診療サービスのオンライン診療提供の対象者である場合、ステップS103へ進む。一方、当該判別結果が偽(No)、すなわち、診療申請した従業員Aが法人向けオンライン診療サービスのオンライン診療提供の対象者でない場合、その旨を従業員Aの従業員端末200aに通知して、当該処理を終了する。
【0045】
ステップS103において、サーバ100は、従業員Aの電子カルテが存在するか否かを判定する(カルテ管理処理)。
具体的には、サーバ100のカルテ管理部133は、従業員Aの従業員IDに基づいてデータベース122を参照し、従業員Aに紐づく電子カルテを照会する。当該判別結果が真(Yes)、すなわち、従業員Aの電子カルテが存在する場合、ステップS106へ進む。一方、当該判別結果が偽(No)、すなわち、従業員Aの電子カルテが存在しない場合、ステップS104へ進む。
【0046】
ステップS104において、サーバ100は、新規の電子カルテを生成し、従業員Aと紐づける(カルテ管理処理)。
具体的には、サーバ100のカルテ管理部133は、データベース122のカルテテーブル1223において新規の電子カルテを生成して、従業員Aの従業員IDを紐づける。
【0047】
ステップS105において、サーバ100は、従業員Aに対し、法人Cと対応付けられた1又は複数の産業医の中から、従業員Aに割り当てる担当医を決定する(診療提供処理)。
具体的には、サーバ100の診療提供部132は、従業員Aの所属する法人Cについて、データベース122の利用者テーブル1221において担当産業医リストを参照し、担当産業医リストの産業医から少なくとも1名の産業医を決定し、従業員Aの担当産業医として紐づける。
担当産業医の決定は、例えば、担当産業医リストの中からランダムに選択してもよく、所定のルールに基づいて選択してもよい。所定のルールは、例えば、産業医リストに登録されている産業医が2名の場合、従業員IDに含まれる番号が奇数、偶数で振り分けてもよい。また、従業員の数が多い場合は、従業員IDに含まれる番号が100番台、200番台、…でグループ分けして、産業医を順に振り分けてもよい。また、診療申請に含まれる希望日時に予定が空いている産業医に割り当ててもよい。また、診療申請に含まれる希望診療分野に応じて産業医を割り当ててもよい。また、従業員の健康状態に応じた専門診療分野から産業医を選択して割り当ててもよい。以下、従業員Aに対して選択された担当医を産業医B1として説明する。
【0048】
ステップS106において、サーバ100は、従業員Aの診療申請に対応するオンライン診療の予約を生成する(診療提供処理)。
具体的には、サーバ100の診療提供部132は、データベース122の診療計画テーブル1222において、従業員Aの従業員ID、日時、会議アドレス、産業医ID、等を含む予約情報を新規に生成する。
診療提供部132は、当該予約情報を、従業員Aの従業員端末200aに送信する。従業員端末200aは当該予約情報を受信する。従業員Aは、従業員端末200aにおいて、オンライン診療アプリにログインして当該予約情報を確認したり、従業員Aの登録メールアドレス宛に送信される予約情報を確認したりすることができる。
また、診療提供部132は、当該予約情報と、従業員AのカルテIDと、を従業員Aの担当医である産業医B1の産業医端末200bに送信する。産業医端末200bは当該予約情報と従業員AのカルテIDとを受信する。産業医B1は、産業医端末200bにおいて、オンライン診療アプリにログインして当該予約情報を確認したり、産業医B1の登録メールアドレス宛に送信される予約情報を確認したりすることができる。
【0049】
ステップS107において、従業員Aは、オンライン診療アプリにログインした状態で、ステップS106で受信した予約情報の会議アドレスを介してオンライン診療に参加する。
ステップS108において、産業医B1は、オンライン診療アプリにログインした状態で、ステップS106で受信した予約情報の会議アドレスを介してオンライン診療に参加する。
これにより、オンライン診療が確立する。なお、ステップS107及びS108は順番が入れ替わってもよい。
【0050】
ステップS109において、すなわち、オンライン診療が確立すると、サーバ100のカルテ管理部133は、産業医端末200bに、従業員Aの電子カルテを入力、編集可能に表示する(カルテ管理処理)。産業医B1は、診療の内容を電子カルテに入力する。入力された内容はリアルタイムでサーバ100に同期する。また、産業医B1は、電子カルテの入力の一部として、次回以降のオンライン診療の仮予約(の日時)を入力できる。仮予約は複数でもよく、例えば定期的な仮予約としてもよい。
【0051】
ステップS110において、産業医B1は、従業員Aの電子カルテの内容について確定する。具体的には、産業医端末200bは、産業医B1から、「確定」の選択を受け付けると、サーバ100に確定信号を送信する。サーバ100は確定信号を受信する。
【0052】
ステップS111において、サーバ100のカルテ管理部133は、産業医端末200bからの確定信号を受信すると、従業員Aの電子カルテの内容の更新があるかを判定する(カルテ管理処理)。当該判別結果が真(Yes)、すなわち、従業員Aの電子カルテの内容の更新がある場合、ステップS112へ進む。一方、当該判別結果が偽(No)、すなわち、従業員Aの電子カルテの内容の更新がない場合、その旨を産業医端末200bに通知して、当該処理を終了する。
【0053】
ステップS112において、サーバ100の診療提供部132は、予約情報に係るオンライン診療が実施されたことを示す実施状況の項目を実施済みに変更し、従業員Aに対しオンライン診療が実施済みである旨の確認用の通知を送信する。
【0054】
ステップS113において、サーバ100の診療提供部132は、カルテ情報の更新内容において従業員Aの次回以降のオンライン診療の仮予約があるか否かを判定する。当該判別結果が真(Yes)、すなわち、従業員Aの次回のオンライン診療の仮予約がある場合、ステップS114へ進む。一方、当該判別結果が偽(No)、すなわち、従業員Aの次回のオンライン診療の仮予約がない場合、当該処理を終了する。
【0055】
ステップS114において、サーバ100の診療提供部132は、仮予約に基づき、従業員Aの次回以降のオンライン診療の予約情報を生成し、ステップS106と同様、従業員A及び産業医B1に次回のオンライン診療の予約情報を送信する。
【0056】
図6は、本開示の実施形態に係るカルテ閲覧処理に係る動作を示すシーケンス図である。
【0057】
ステップS201において、従業員Aは、サーバ100に対し、従業員Aのカルテの閲覧を要求する。
具体的には、従業員Aの従業員端末200aは、従業員Aの従業員IDを含むカルテ閲覧要求をサーバ100に送信する。サーバ100は当該カルテ閲覧要求を受信する(閲覧管理処理)。
【0058】
ステップS202において、産業医B1は、サーバ100に対し、従業員Aのカルテの閲覧を要求する。
具体的には、産業医B1の産業医端末200bは、従業員Aの従業員ID及び産業医B1の産業医IDを含むカルテ閲覧要求をサーバ100に送信する。サーバ100は当該カルテ閲覧要求を受信する(閲覧管理処理)。
【0059】
ステップS203において、法人関係者Cは、サーバ100に対し、従業員Aのカルテの閲覧を要求する。
具体的には、法人関係者Cの法人端末200cは、従業員Aの従業員ID及び法人関係者IDを含むカルテ閲覧要求をサーバ100に送信する。サーバ100は当該カルテ閲覧要求を受信する(閲覧管理処理)。
【0060】
上記ステップS201、S202、S203は順不同であり、少なくともいずれかのステップが発生すればよい。
【0061】
ステップS204において、サーバ100は、受信したカルテ閲覧要求が産業医からか否かを判定する(閲覧管理処理)。
具体的には、サーバ100の閲覧管理部134は、受信したカルテ閲覧要求に産業医IDが含まれているかを判定する。
当該判別結果が真(Yes)、すなわち、受信したカルテ閲覧要求が産業医からの場合、ステップS208へ進む。一方、当該判別結果が偽(No)、すなわち、受信したカルテ閲覧要求が産業医からでない場合、ステップS205へ進む。
【0062】
ステップS205において、サーバ100は従業員端末200a及び法人端末200cに重畳表示させるUIレイヤを生成する(カルテ変換処理)。
UIレイヤは、インタラクティブレイヤである。
【0063】
ステップS206において、サーバ100は、受信したカルテ閲覧要求が法人関係者(法人自体も含む)からか否かを判定する(カルテ変換処理)。当該判別結果が真(Yes)、すなわち、受信したカルテ閲覧要求が法人関係者からの場合、ステップS207へ進む。一方、当該判別結果が偽(No)、すなわち、受信したカルテ閲覧要求が法人関係者からでない場合、ステップS208へ進む。
【0064】
ステップS207において、サーバ100のカルテ変換部135は法人端末200cに重畳表示させるマスクレイヤを生成する(カルテ変換処理)。
【0065】
ステップS208において、サーバ100は、利用者端末200に、生成されたレイヤを重畳させて従業員Aのカルテを表示する(閲覧管理処理)。
具体的には、サーバ100の閲覧管理部134は、従業員端末200aには、UIレイヤを重畳してカルテ情報を表示し、産業医端末200bは何も重畳せずにカルテ情報をそのまま表示し、法人端末200cには、UIレイヤ及びマスクレイヤを重畳してカルテ情報を表示する。
【0066】
ステップS209では、従業員Aは従業員端末200aにおいて、従業員端末200aに表示されているカルテ情報の一部の情報を選択する。選択された情報は、サーバ100に送信される。
例えば、従業員Aは、カルテ情報の専門用語を示すテキストを選択する。
【0067】
ステップS210において、サーバ100のカルテ変換部135は、ステップS209で選択された情報について、記憶部120の数理モデル123を用いて生成した説明情報をUIレイヤに表示する(カルテ変換処理)。また、サーバ100のカルテ変換部135は、表示した説明情報に関する評価の選択肢をUIレイヤに表示する。説明情報の評価は、例えば、説明情報のわかりやすさ、説明情報の要・不要、の段階的評価である。
【0068】
ステップS211において、従業員Aは従業員端末200aにおいて、従業員端末200aに表示されている評価の選択肢のいずれかを選択する。選択された評価情報は、サーバ100に送信される(カルテ変換処理)。
【0069】
ステップS212において、サーバ100のカルテ変換部135は、ステップS211で選択された評価情報に基づいて、UIレイヤに説明情報を表示する(カルテ変換処理)。
【0070】
UIレイヤが重畳されてカルテ情報が表示される法人端末200cにおいても、上記ステップS209からS212と同様の処理が実行可能である。
【0071】
図7は、本開示の実施形態に係るカルテ閲覧通知処理に係る動作を示すシーケンス図である。当該処理では、従業員Aを担当する産業医B1が産業医端末200b(1)を使用し、従業員Aの担当ではない別の産業医B2が産業医端末200b(2)を使用しているものとする。
【0072】
ステップS301において、産業医B2は、法人向けオンライン診療サービスに、従業員Aの電子カルテの閲覧を要求する。
具体的には、産業医B2の産業医端末200b(2)から、サーバ100に、従業員Aの電子カルテの閲覧を要求するカルテ閲覧要求が送信される。カルテ閲覧要求は、従業員Aの電子カルテのカルテID、及び、産業医B2の産業医IDを含む。サーバ100は、産業医端末200b(2)からカルテ閲覧要求を受信する(閲覧管理処理)。
【0073】
ステップS302において、サーバ100は、カルテの閲覧を要求した産業医が、カルテに紐づく従業員の担当医か否かを判定する(利用者判別処理)。
具体的には、サーバ100の利用者判別部131は、ステップS301で受信したカルテ閲覧要求に含まれる産業医B2の産業医IDについて、記憶部120の利用者テーブル1221の従業員Aの情報を照会し、産業医B2の産業医IDが担当産業医に含まれているか否かを判別する。
当該判別結果が真(Yes)、すなわち、産業医B2が従業員Aの担当産業医である場合、ステップS304へ進む。一方、当該判別結果が偽(No)、すなわち、産業医B2が従業員Aの担当産業医でない場合、ステップS303へ進む。
【0074】
ステップS303において、サーバ100のカルテ管理部133は、従業員Aの担当医である産業医B1が使用する産業医端末200b(1)に、従業員Aの担当医でない産業医からカルテ閲覧要求があった旨の通知を送信する。産業医端末200b(1)は当該通知を受信する(カルテ管理処理)。
【0075】
ステップS304において、サーバ100の閲覧管理部134は、産業医B2の産業医端末200b(2)に従業員Aのカルテを表示する(閲覧管理処理)。
【0076】
図8は、本開示の実施形態に係る経過観察処理に係る動作を示すシーケンス図である。
【0077】
ステップS401において、サーバ100は、従業員Aのオンライン診療の実施履歴を確認する。
具体的には、サーバ100の経過観察部136は、記憶部120の診療計画テーブル1222において従業員Aの過去の所定の期間の予約情報と実施状況を参照する。参照する過去の所定の期間は、例えば、半年や1年でもよく、従業員Aが法人向けオンライン診療サービスを利用開始してからの全期間でもよい。また、従業員Aの疾患ごとに参照してもよい。
【0078】
ステップS402において、サーバ100の経過観察部136は、従業員Aの過去の予約情報に不実施があるか否かを判定する。当該判別結果が真(Yes)、すなわち、従業員Aの過去の予約情報に不実施がある場合、ステップS403へ進む。一方、当該判別結果が偽(No)、すなわち、従業員Aの過去の予約情報に不実施がない場合、ステップS404へ進む。
【0079】
ステップS403において、サーバ100の経過観察部136は、従業員Aが所属する法人の法人関係者が使用する法人端末200cに、従業員Aについてオンライン診療の不実施がある旨の通知を送信する。法人端末200cは、当該通知を受信する。
【0080】
ステップS404において、サーバ100の経過観察部136は、従業員Aに実施ポイント(報酬)を付与し、従業員Aにその旨を通知する。
具体的には、サーバ100の経過観察部136は、記憶部120の利用者テーブル1221の従業員Aの報酬情報に、実施状況に応じて決定される量の実施ポイントを加算し、従業員Aの従業員端末200aに加算量や累積量等ポイントに関する情報を含む通知を送信する。従業員端末200aは当該通知を受信する。実施状況に応じて決定される量とは、例えば、実施回数である。
【0081】
ステップS405において、サーバ100の経過観察部136は、従業員Aの診療経過を評価する。評価は、例えば過去の所定期間について、従業員Aのカルテ内容を参照し、従業員Aの疾患の状態の変化を、検査結果の数値に基づいて評価してもよく、医師のコメントに基づいて評価してもよい。
【0082】
ステップS406において、サーバ100の診療提供部132は、ステップS405の評価結果に基づいて、従業員Aの疾患の状態が改善したか否かを判定する。当該判別結果が真(Yes)、すなわち、従業員Aの疾患の状態が改善した場合、ステップS407へ進む。一方、当該判別結果が偽(No)、すなわち、従業員Aの疾患の状態が改善していない場合、当該処理を終了する。
【0083】
ステップS407において、サーバ100の診療提供部132は、従業員Aに回復ポイント(報酬)を付与し、従業員Aにその旨を通知する。
具体的には、サーバ100の診療提供部132は、記憶部120の利用者テーブル1221の従業員Aの報酬情報に、所定の量の回復ポイントを加算し、従業員Aの従業員端末200aに加算量や累積量等ポイントに関する情報を含む通知を送信する。従業員端末200aは当該通知を受信する。回復ポイントは、実施ポイントと同様のタイプの報酬でもよく異なるタイプの報酬でもよい。所定の量は、例えば、検査データの改善率に基づいて決定してもよく、カルテ内の産業医のコメントを分析した結果に基づいてもよい。
【0084】
<コンピュータの基本構成>
図9はコンピュータ900の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ900は、処理部901と、記憶部902と、通信部903と、入力部904と、出力部905とを有する。処理部901、記憶部902、通信部903、入力部904、及び出力部905は、通信バス910を介して相互に電気的に接続される。
【0085】
処理部901は、CPU(Central Processing Unit:中央処理ユニット、プロセッサともいう)を含み、コンピュータ900の各部を制御するとともに、記憶部902に記憶される各種のプログラムを読み出して実行する装置である。
【0086】
記憶部902は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の主記憶装置と、ハードディスク等の補助記憶装置とを含み、コンピュータ900のオペレーティングシステムや各種のアプリケーションを実行するための各種のプログラム、及び、これらのプログラムによって利用されるデータを記憶する装置である。上述した各種フローチャートに示す処理は、法人向けオンライン診療サーバ100、従業員端末200a、産業医端末200b、及び、法人端末200cを構成する各コンピュータそれぞれの処理部901が、それぞれの記憶部902の中に記憶されているプログラムを実行することによって実現される。
【0087】
通信部903は、外部の装置と通信するための装置であり、処理部901の指示に従ってデータの送受信を行う。サーバ100、従業員端末200a、産業医端末200b、及び、法人端末200cを構成する各コンピュータはそれぞれ、この通信部903を用いて、図1に示したネットワークNWを含む他の装置との間で通信を行う。
【0088】
入力部904は、外部からの入力を受け付けて処理部901に供給する装置であり、例えばキーボード、マウス、タッチパネル、カメラを含んで構成される。出力部905は、処理部901の処理結果を外部に出力する装置であり、例えばディスプレイ、スピーカーを含んで構成される。
<プログラム>
ここで、本実施形態に係る法人向けオンライン診療サーバ100の各機能を実現するためのプログラムの詳細について説明する。
【0089】
法人向けオンライン診療サーバ100は、コンピュータ900に実装される。そして、法人向けオンライン診療サーバ100の各構成要素の動作は、プログラムの形式で記憶部902の補助記憶装置に記憶される。処理部901は、プログラムを記憶部902の補助記憶装置から読みだして記憶部902の主記憶装置に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、処理部901は、プログラムに従って、上記した記憶部120に対応する記憶領域を記憶部902の主記憶装置に確保する。
【0090】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータ900において、プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、
コンピュータを、オンライン診療の申し込みを行った利用者が予め登録された法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別部と、前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供部と、前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記利用者に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理部と、として機能させるプログラムである。
【0091】
なお、記憶部902の補助記憶装置は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、入力部904を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークNWを介してコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを記憶部902の主記憶装置に展開し、上記処理を実行してもよい。
【0092】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能を記憶部902の補助記憶装置に既に記憶される他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0093】
以上で説明したように、本開示に係る情報処理システム1によれば、法人の従業員がオンライン診療サービスを利用する場合、法人の産業医リストから自動で担当の産業医を当該従業員に割り当て、当該従業員ごとに管理される電子カルテを用いて、オンライン診療を提供することで、法人、従業員、産業医は容易な手順でオンライン診療を利用することができる。すなわち、法人に所属する従業員に対して産業医によるオンライン診療を提供するサービスにおいて、法人のコストや医師の負担を抑えつつ従業員の健康レベルを高めることができる。
【0094】
<変形例>
以上、本開示の各実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0095】
例えば、診療提供部132は、オンライン診療の結果として従業員のオンライン診療スケジュール(次回以降の仮予約)を取得し、オンライン診療スケジュールに従って従業員にリマインドを通知してもよい。
【0096】
経過観察部136は、さらに、オンライン診療スケジュールに対応するオンライン診療の実施状況を取得し、従業員の所属する法人に実施状況を通知してもよい。
【0097】
診療提供部132は、さらに、従業員の所定の労働情報、例えば、残業時間含む数値的な勤怠情報あるいは質的なアンケート等、を取得し、労働情報が所定の条件を満たす場合に前記従業員に対し、オンライン診療受診の推奨を通知してもよい。
【0098】
例えば、上述した実施形態において、カルテ変換部135は、学習モデルである数理モデル123を用いてカルテの内容を説明していたが、サーバ100の外部において提供される大規模言語モデルや生成AIを利用してカルテの内容を説明してもよい。また、Web検索結果を利用してもよい。これにより、数理モデル123を実装しないでサーバ100の処理不可を軽減したり、数理モデル123の学習速度に依存せず、容易に説明情報を提供できる。
【0099】
上述した実施形態のステップS109において、オンライン診療が確立した後に電子カルテが表示されていたが、確立前に電子カルテを表示してもよい。また、また、産業医B1がオンライン診療に参加申請することで自動で電子カルテを表示してもよい。これにより、産業医にとって利便性が向上する。
【0100】
上述した実施形態のステップS112において、オンライン診療が実施済みである旨の確認用の通知は従業員Aのみに送信していたが、法人Cや法人Cの従業員Aの上司等にも送付してもよい。これにより、法人Cや従業員Aの上司も、従業員Aのオンライン診療の利用状況を把握でき、従業員の健康管理に役立てることができる。
【0101】
上述した実施形態では、オンライン診療が確立し、電子カルテの更新があった場合にオンライン診療が実施済みであるとしていたが、産業医のオンライン診療の画面に「診察終了」ボタン又は「診療実施済み」ボタンを設け、当該ボタンが選択されたことに基づいてオンライン診療が実施済みであるとしてもよい。また、産業医から情報処理システム1(オンライン診療サービスの運営者)に対してチャットやメッセージ等によりオンライン診療を実施した旨の報告を受信したことに基づいてもよい。
【0102】
上述した実施形態のステップS210において、表示した説明情報に関する評価の選択肢をUIレイヤに表示するが、表示のタイミングは任意に設定することができる。例えば、説明情報の表示の度に表示してもよく、所定の回数表示させたタイミングで表示させてもよい。また、電子カルテの閲覧からほかの画面に遷移するタイミングで、UIレイヤ上ではなく、ポップアップ表示させてもよい。これにより、法人Cや従業員Aの上司も、従業員Aのオンライン診療の利用状況を把握でき、従業員の健康管理に役立てることができる。
【0103】
<付記>
(付記1)
法人と、前記法人の従業員と、医師と、を利用者としてオンライン診療を提供する情報処理システムであって、
オンライン診療の申し込みを行った利用者が法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別部と、
前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供部と、
前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記従業員に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理部と、を有する
情報処理システム。
これにより、法人の従業員がオンライン診療サービスを利用する場合、当該従業員ごとに管理される電子カルテを用いて、オンライン診療を提供することで、法人、従業員、産業医は容易な手順でオンライン診療を利用することができる。
(付記2)
前記診療提供部は、前記従業員に割り当てられた従業員IDに基づいて、前記法人と対応付けられた複数の医師の中から、前記従業員に割り当てる担当医師を決定する
付記1に記載の情報処理システム。
これにより、法人の産業医リストから自動で担当の産業医を当該従業員に割り当てることができる。
(付記3)
前記カルテ管理部は、前記オンライン診療が前記従業員にとって初めてである場合、前記電子カルテを新規作成し前記従業員と対応付ける、
付記1又は2に記載の情報処理システム。
これにより、初回のオンライン診療から、従業員に紐づく電子カルテを利用できる。
(付記4)
前記カルテ管理部は、前記オンライン診療が前記従業員にとって初めてではない場合、前記オンライン診療の結果に応じて、前記従業員と対応付けられた前記電子カルテを更新する
付記1から3のいずれかに記載の情報処理システム。
これにより、従業員に対して1つのカルテで当該従業員のオンライン診療の結果を管理でき、医師や病院ごとに異なるカルテとなることを避けることができる。
(付記5)
前記利用者からのカルテ閲覧要求に基づいて前記利用者に前記電子カルテを閲覧可能にする閲覧処理部をさらに備える、
付記2に記載の情報処理システム。
これにより、従業員は、自身のオンライン診療の結果を後日いつでも確認できる。
(付記6)
前記電子カルテの専門的内容を、一般向けの表現を用いた一般的内容に変換するカルテ変換部をさらに備え、
前記閲覧処理部は、前記カルテ閲覧要求を行った前記利用者が医師でない場合、前記一般的内容で前記電子カルテを閲覧可能にする、
付記5に記載の情報処理システム。
これにより、利用者がカルテの内容を理解できる。
(付記7)
前記カルテ変換部は、カルテの専門的内容と当該専門的内容に対応する一般的内容とに基づいて学習した学習モデルを用いて、前記専門的内容を前記一般的内容に変換する、
付記6に記載の情報処理システム。
これにより、より正確な変換ができる。
(付記8)
前記カルテ変換部は、前記従業員又は前記法人から、前記電子カルテについての評価を受け付ける、
付記6に記載の情報処理システム。
これにより、評価結果を受けて学習モデルの変換精度を向上できる。
(付記9)
前記閲覧処理部は、前記従業員に対応する前記電子カルテについて前記カルテ閲覧要求を行った前記利用者が医師であって、且つ、当該利用者が前記従業員の前記担当医師でない場合、前記担当医師に前記カルテ閲覧要求があったことを通知する、
付記5に記載の情報処理システム。
これにより、医師の患者情報の管理・把握が効率化される。
(付記10)
前記閲覧処理部は、前記法人が、前記法人の前記従業員の前記電子カルテについて前記カルテ閲覧要求を行った場合、前記電子カルテの一部項目をマスキングして前記法人に閲覧可能にする、
付記5に記載の情報処理システム。
これにより、患者である従業員の個人情報の保護を図る。
(付記11)
前記診療提供部は、前記オンライン診療の結果として前記従業員のオンライン診療スケジュールを取得し、前記オンライン診療スケジュールに従って前記従業員にリマインドを通知する、
付記1から10のいずれかに記載の情報処理システム。
これにより、従業員に受診忘れを防止できる。
(付記12)
前記診療提供部は、前記オンライン診療スケジュールに対応するオンライン診療の実施状況を取得し、前記従業員の所属する前記法人に前記実施状況を通知する、
付記11に記載の情報処理システム。
これにより、上司や法人が診療スケジュールの進捗を把握できる。
(付記13)
前記診療提供部は、前記従業員の所定の労働情報を取得し、前記労働情報が所定の条件を満たす場合に前記従業員に対し、オンライン診療受診の推奨を通知する、
付記11に記載の情報処理システム。
これにより、従業員本人が気づいていないうちの早めの対応が可能になる。
(付記14)
前記診療提供部は、前記オンライン診療スケジュールに対応するオンライン診療の実施状況を取得し、前記実施状況に応じて前記従業員にインセンティブを付与する、
付記11に記載の情報処理システム。
これにより、従業員の受診モチベーションを維持向上できる。
(付記15)
前記診療提供部は、前記オンライン診療の結果として前記従業員の回復状況を取得し、前記回復状況に応じて前記従業員にインセンティブを付与する、
付記1から14のいずれかに記載の情報処理システム。
これにより、従業員の健康増進意識を維持向上できる。
(付記16)
コンピュータを、
オンライン診療の申し込みを行った利用者が予め登録された法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別部と、
前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供部と、
前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記利用者に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理部と、として機能させる
プログラム。
(付記17)
法人と、前記法人の従業員と、医師と、を利用者としてオンライン診療を提供する情報処理装置であって、
オンライン診療の申し込みを行った利用者が法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別部と、
前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供部と、
前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記従業員に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理部と、を有する
情報処理装置。
(付記18)
法人と、前記法人の従業員と、医師と、を利用者としてオンライン診療を提供する情報処理方法であって、
オンライン診療の申し込みを行った利用者が法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別ステップと、
前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供ステップと、
前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記従業員に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理ステップと、を有する
情報処理方法。
【符号の説明】
【0104】
1 :情報処理システム
100 :オンライン診療サーバ
110 :通信部
120 :記憶部
121 :アプリケーションプログラム
122 :データベース
123 :数理モデル(学習モデル)
130 :処理部
131 :利用者判別部
132 :診療提供部
133 :カルテ管理部
134 :閲覧管理部
135 :カルテ変換部
136 :経過観察部
200 :利用者端末
200a :従業員端末
200b :産業医端末
200c :法人端末
【要約】
【課題】法人に所属する従業員に対して産業医によるオンライン診療を提供するサービスにおいて、法人のコストや医師の負担を抑えつつ従業員の健康レベルを高める。
【解決手段】法人と、前記法人の従業員と、医師と、を利用者としてオンライン診療を提供する情報処理システム1であって、オンライン診療の申し込みを行った利用者が法人の従業員であるか否かを判別する利用者判別部131と、前記利用者が前記従業員であると判別された場合、前記法人と対応付けられた医師による前記利用者に対するオンライン診療を可能にする診療提供部132と、前記オンライン診療の結果を含む電子カルテを、前記従業員に割り当てられた従業員IDと対応付けて管理するカルテ管理部133と、を備える。
【選択図】 図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9