(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】クロマチック共焦点測定装置
(51)【国際特許分類】
G01B 11/02 20060101AFI20241218BHJP
G01B 11/06 20060101ALI20241218BHJP
G02B 6/26 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
G01B11/02 Z
G01B11/06 Z
G02B6/26
(21)【出願番号】P 2020117642
(22)【出願日】2020-07-08
【審査請求日】2023-05-16
(31)【優先権主張番号】10 2019 118 600.5
(32)【優先日】2019-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(32)【優先日】2020-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】507119836
【氏名又は名称】プレシテク オプトロニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】マルティン シェーンレーバー
【審査官】山▲崎▼ 和子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-002720(JP,A)
【文献】特開2014-121363(JP,A)
【文献】特開2012-089606(JP,A)
【文献】特開2019-053214(JP,A)
【文献】特開2005-152131(JP,A)
【文献】特表2008-536266(JP,A)
【文献】特開2015-001531(JP,A)
【文献】特開2019-052934(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00-11/30
G01C 3/00-3/32
G02B 6/26-6/27
6/30-6/34
6/42-6/43
G02B 7/28-7/40
19/00-21/00
21/06-21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象の同時に複数の箇所の、あるいは少なくとも1つの空間方向に広がる領域の、間隔及び/又は厚みを測定するためのクロマチック共焦点測定装置であって、
レーザーポンピングされる発光体ベースの光源(1)を有し、前記光源が光出射面を通してポリクロマチックの測定光(2)を放出し、前記光源(1)が少なくとも1つのポンプ源(20)を有し、前記ポンプ源がポンプ光(21)を放出し、かつ発光体上へ向け、前記発光体がポンプ光(21)をポリクロマチック光(23)に変換し、
少なくとも1つの第1の共焦点のアパーチャ(3、10)を有し、前記アパーチャを測定光が通過し、その場合に第1の共焦点のアパーチャ(3、10)が複数の点状の開口部又は少なくとも1つのスリット形状の開口部を有し、
結像光学系(4、5、101)を有し、前記結像光学系が、測定光のクロマチックフォーカスシフトをもたらし、かつ第1の共焦点のアパーチャ(3)を測定体積内へ結像させるように、整えられており、その場合に種々の波長が種々の高さに合焦されており、
第1の受信及び評価ユニット(8)を有し、前記評価ユニットが、測定対象から反射された測定光の強度を波長及び測定対象上の反射箇所のトランスバーサル位置に従って測定し、かつそれに基づいて測定対象(6)の複数の箇所又は少なくとも1つの空間方向に広がる領域の間隔及び/又は厚みを定めるように形成されている、
ものにおいて、
前記光源の縦長の出射面(24)は、
前記縦長の出射面に関する縦方向において
前記縦長の出射面に関する横方向よりも少なくとも一桁長く、
前記ポリクロマチック光(23)が、前記縦長の出射面(24)から出射する光(26)の強度が少なくともほぼ均一に分配されるように、均質化装置(25;225;314;324)を通過する、ことを特徴とするクロマチック共焦点測定装置。
【請求項2】
均質化装置(225)が、ピラミッド台の形状を備えたセクションを有し、前記セクションが、ポリクロマチック光がピラミッド台の天井面を介して前記セクション内へ入射するように、配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
ピラミッド台の側面が、前記セクション内で案内されるポリクロマチック光が均質化装置(225)内でトータル反射によって案内されるように、傾斜している、ことを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
【請求項4】
発光体(174)がプレート形状である、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項5】
発光体(183)が円錐台形状セクションを有する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項6】
前記円錐台形状セクションが湾曲したジャケット面を有し、前記ジャケット面が鏡面化されており、かつ
前記円錐台形状セクションが、ポンプ光が円錐台の天井面を介して発光体(183)内へ入射するように、配置されている、
ことを特徴とする請求項
5に記載の測定装置。
【請求項7】
発光体(313)が、ピラミッド台の形状を備えたセクションを有し、前記セクションが、ポンプ光がピラミッド台の天井面を介してセクション内へ入射するように、配置されている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項8】
ピラミッド台の側面が鏡面化されている、ことを特徴とする請求項
7に記載の測定装置。
【請求項9】
ピラミッド台の底面に隣接して、均質化装置(314)が配置されている、ことを特徴とする請求項
7又は
8に記載の測定装置。
【請求項10】
光源が変形装置を有しており、前記変形装置が、光分配の横断面がより縦長になるように光分配を変形させるように、整えられている、ことを特徴とする請求項1から
9のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項11】
変形装置が、オプティカルファイバー(224;315)の配置を有している、ことを特徴とする請求項
10に記載の測定装置。
【請求項12】
測定装置が第2の受信及び評価ユニット(98)を有し、前記第2の受信及び評価ユニットが、測定対象(6)の結像を検出するように、形成されている、ことを特徴とする請求項1から
11のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項13】
測定装置が第2の結像光学系(105、102、9)を有し、前記第2の結像光学系が第1の結像光学系(4、101、5)から空間的に分離して形成されており、その場合に第1の結像光学系と第2の結像光学系がそれぞれ付加的な光学素子(101、102)を有し、前記光学素子がそれぞれの結像光学系のレンズ(5、105)の光学軸に対して横方向にクロマチックフォーカスシフトをもたらす、ことを特徴とする請求項1から
12のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項14】
第1の結像光学系が、様々な場所に様々な波長の焦点を形成するように、整えられており、その場合に前記場所が、第1の結像光学系(4、101、5)のレンズ(5)の光学軸に対して鋭角を形成するラインセグメントに沿って配置されている、ことを特徴とする請求項
13に記載の測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象の複数の箇所又は少なくとも1つの空間方向に広がった領域の間隔及び/又は厚みを同時に測定するクロマチック共焦点測定装置に関する。この測定装置は、光放出面を通して多色の測定光を放出する光源と少なくとも1つの第1の共焦点アパーチャを有しており、そのアパーチャを通して測定光が出射する。第1の共焦点アパーチャは、多数の点状の開口部又は少なくとも1つのスリット形状の開口部を有している。この測定装置は、結像光学系も有しており、その結像光学系は、クロマチックフォーカスシフトをもたらし、かつ第1の共焦点のアパーチャを測定体積に結像させるように、整えられており、その場合に種々の波長が種々の高さに合焦されており、かつ測定装置は第1の受信及び評価ユニットを有しており、それは、測定対象から反射された測定光の強度を波長及び測定対象上の反射箇所のトランスバーサル位置に従って測定して、それに基づいて測定対象の複数の箇所あるいは少なくとも1つの空間方向に広がる領域の間隔及び/又は厚みを定めるように、形成されている。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(国際公開第2016/092348(A1)号)からは、測定体積を光学軸に対して横方向に拡大するために、ライン内に配置された多数の測定点を有する、クロマチック共焦点の高さ測定装置が知られている。
【0003】
特許文献2(独国特許出願公開第102018114860(A1)号明細書)には、さらに、クロマチック共焦点測定装置が記述されており、その装置は共焦点の絞りとしてスリット絞りを有しているので、測定対象の広がった連続的な領域を絞りの投影に沿って測定することができる。
【0004】
これらの既知の測定装置には欠点があって、点状の1つの光源の光を測定体積全体へ分配しなければならないか(これは、強度の減少とそれに伴って可能な測定率の限定をもたらす)、あるいは高いコストにつながる、多数の点状の光源を使用しなければならない。既知の光源は、クロマチック共焦点リニア検出器を高い周波数で駆動するためには、初期出力があまりに小さい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2016/092348(A1)号
【文献】独国特許出願公開第102018114860(A1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって本発明の課題は、クロマチック共焦点リニア検出器を高い周波数によって駆動するのに適した、コスト的に好ましい光源を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、縦長の光出射面を有する、発光物質ベースの光源を提供することによって解決される。
【0008】
発光体ベースの光源というのは、ポンプ源(たとえばレーザー又はLED)によって発光物質(発光体)が励起される光源であって、その発光体が物理的プロセス、特にリン光、蛍光又はシンチレーションによって光を送出する。発光体は、ここでは一般的に放射を変換する物質である。
【0009】
縦長の出射面というのは、1つの空間方向における面積が、他の空間方向におけるよりも、特に少なくとも一桁だけ、長いことを意味している。
【0010】
発光体ベースの光源は、それ自体知られているが、この適用に適したものはなかった。
【0011】
したがって本発明によって提供される、上で挙げた種類の測定装置は、その光源がレーザーポンピングされる発光体ベースの光源であって、かつ出射面が縦長のものである。これは、光源が共焦点のアパーチャ全体を充分に照明することができ、かつその場合に高い効率と高い光収量を有するという、利点を有している。
【0012】
第1の共焦点のアパーチャは、多数の点状の開口部又は少なくとも1つのスリット形状の開口部を有している。特に点状の開口部は、好ましくは規則的な間隔で、列をなして配置されている。点状の複数の開口部は、測定対象上の点の列を測定するように整えられた、いわゆるマルチポイントセンサである。この場合において第1の共焦点のアパーチャは、ファイバーの列の端部として形成することもでき、その場合に各ファイバー端部が点状の開口部に相当する。第1の共焦点のアパーチャがスリット形状の開口部を有する場合には、それはいわゆるクロマチックのラインセンサであって、そのラインセンサは、測定対象上のライン形状の領域を照明し、かつ測定するように、整えられている。その場合にライン形状の領域内の測定箇所の密度は、受信及び評価ユニットとそのトランスバーサル解像度に関連する。
【0013】
第1の受信及び評価ユニットは、好ましくはスペクトロメータを有し、それが、受信した光の強度を波長に従って検出する。
【0014】
本発明の好ましい実施例によれば、光源は少なくとも1つのポンプ源を有しており、それがポンプ光を放出し、かつ発光体上へ方向づけし、その発光体がポンプ光をポリクロマチック光に変換する。ポンプ光は、通常、ほぼモノクロマチックである。ポンプ源として、好ましくは、高い強度を達成できるために、レーザーダイオードが使用される。
【0015】
ポンプ光は、互いに分離して配置された多数の発光体によっても、ポリクロマチック光に変換することができる。
【0016】
いくつかの実施例において、ポリクロマチック光は次に均質化装置を、出射面から出射する光の強度がほぼ均一に分配されるようにして、通過する。好ましくは均質化装置は、好ましくはガラスからなる、薄いプレートとして形成されており、そのプレートを通して光が実質的に第1の空間方向へ伝播するが、プレートは第2の空間方向にウェーブガイドとして機能し、光は第3の空間方向に広がり、したがって均一に分配することができる。これは、測定体積にわたって均一に照明する目的を有する。発光体は、ここでは近似的に点形状とすることができ、もしくは小さい体積を有することができる。
【0017】
均質化装置は、たとえば、好ましくは正方形のピラミッド台の形状を備えたセクションを有することができ、そのセクションは、ポリクロマチック光がピラミッド台の天井面を介してセクション内へ入射するように、配置されている。驚くべきことに、ピラミッド形状がピラミッド台の底面における特に均一な強度分布をもたらすことが、明らかにされている。均質化装置が回転対称である場合には、通常、対称軸上にポリクロマチック光の望ましくない集中が見られる。
【0018】
ピラミッド状の均質化装置は、後述する変形装置が使用されると、さらに効果的であって、その変形装置が光分布の横断面をより縦長にし、かつその変形装置内へポリクロマチック光が結合されなければならない。変形装置が、たとえばオプティカルファイバーを有する場合に、ポリクロマチック光は小さい角度でのみファイバー内へ進入することができる。ピラミッド台の形状が、急峻すぎる角度でファイバーへ当接する光の割合を最小限に抑える。
【0019】
その場合にピラミッド台の側面は、セクション内で案内されるポリクロマチック光が均質化装置内でトータル反射によって案内されるように、傾斜させることができる。それによって側面を鏡面化するための手間が省かれる。
【0020】
記述された種類の均質化装置は、以下のすべての実施例と組み合わせることもできる。
【0021】
本発明の好ましい形態によれば、発光体は棒状である。棒状の発光体の側面を通して出射する光は、好ましいやり方で測定光として使用される。その場合に側面は、棒の長さにわたって広がる面である。これは、縦長の領域を介して光を放出するために、必要とされるのは1つのポンプ源と1つの発光体のみである、という利点を有しており、その場合に光は複数の点源の代わりに1つの連続的な領域から放出される。
【0022】
その場合に棒状の発光体は、任意の形状の、たとえば円形又は多角形の、底面(及び横断面)を有することができる。底面は、棒の端部における面である。したがって幾何学的形状は円筒又はプリズムであり、その高さは底面の直径よりずっと大きい。
【0023】
その場合に好ましくは、光は、棒状の発光体の底面の1つを通して入射する。他の好ましい可能性は、棒状の発光体の2つの底面からポンピングすることであって、それが光収量を改良し、かつ放射を棒長さにわたって少なくとも部分的に均一化する。
【0024】
代替的にポンプ光は、発光体の側面を通って進入する。この場合においては、複数のポンプ源が棒状の発光体の長さにわたって使用されるか、あるいは唯一のポンプ源のポンプ光が、たとえば円柱レンズを有する合焦光学系によって、発光体の場所において線形セクション上へ合焦される。
【0025】
好ましくは棒状の発光体は、ポンプ光及び/又は測定光用のウェーブガイドとして作用するように、形成されている。これは特に、表面特性(滑らかな表面)の選択及び小さい直径(それぞれ所望のウェーブガイドタイプに応じて、典型的に約5μm又は約50μm)によって得られる。
【0026】
LED発光体は、通常、吸収及び周波数シフトされた光放出のために0.2mmから0.5mmの領域内の中くらいの波長を有する。ほぼ点形状の光源の場合においては、点状の間隔測定のために充分に小さい発光スポットを得るために、ポンプ光は粒界において光が多数回散乱することにより100μmを下回る小さい発光領域内に定められなければならない。棒状の発光体によれば、ポンプ光はシングル又はマルチモードファイバー(ウェーブガイド)におけるように、線形かつ散乱なしで案内することができる。
【0027】
本発明の特に好ましい実施形態によれば、光源はスリット絞りを有し、その場合にスリット絞りのスリットは光源の光出射面である。スリットは、同時に、測定装置の第1の共焦点のアパーチャとして用いることができる。絞りによって、出射面を通して方向づけされない光は、測定に影響を与えないために、効果的に遮蔽されている。
【0028】
本発明の特に好ましい実施形態によれば、スリット絞りは棒状の発光体の長手軸に対して傾いている。これは、光の不均一な放出が発光体の長さにわたって少なくとも部分的に補償できる、という利点を有する。というのは、スリット絞りの発光体に近い部分を、遠く離れた部分よりもパーセンテージでより多くの光が通過するからである。したがって好ましいやり方でスリット絞りは、発光体のより少ない光を放出する領域に近く、発光体のより多くの光を放出する領域から遠く離れるように、傾いている。
【0029】
本発明の特に好ましい実施形態によれば、棒状の発光体の、ポンプ光が発光体内へ進入する入射面とは逆の前面は、鏡面化して形成されている。これは、発光体を完全に通過するポンプ光が端部で反射されて、再度発光体を通過する効果を有する。これによってより高い収量とより均一な放射がもたらされる。
【0030】
本発明の特に好ましい実施例によれば、発光体は円錐状に、特に円錐台又は円錐として、形成されている。これによってより均一な光収量がもたらされる。好ましくはここでは入射面は、円錐台のより大きい底面であり、もしくは円錐の底面である。その場合に好ましくは円錐状の発光体は、ポンプ光のためのウェーブガイドとして作用するように形成されている。それによってポンプ光は円錐/円錐台のより狭い部分内で集中し、それによって単位体積当たりより多い収量がもたらされる。
【0031】
本発明の特に好ましい実施形態によれば、光源はパラボラミラーを有している。これが光を合焦させ、その光は発光体を光源の出射面の方向へ、少なくとも部分的に出射面の方向へ、出てゆかず、したがってより高い収量を許す。
【0032】
本発明の特に好ましい実施例によれば、棒状の発光体のジャケット面の一部(1つ/複数の側面の一部及び/又は少なくとも1つの底面)は鏡面化されており、その場合に所望の出射面は鏡面化されていない。それが、より高い光収量をもたらす。というのは、光出射面の方向へ放出されない放射が、少なくとも部分的に光出射面の方向へ反射されるからである。
【0033】
好ましくは発光体は、種々の波長の光を放射する種々の発光物質の混合物からなる。これが、より広いポリクロマチックのスペクトルをもたらす。時として、第1の放出波長の光が、より大きい放出波長の光を放出する他の発光物質を励起する場合に、二次発光の効果が生じる。
【0034】
好ましくは種々の発光物質の均質な混合物が使用される。
【0035】
好ましくは種々の発光物質の混合比が、棒状の発光体の長さにわたり、かつ/又は半径にわたって変化される。それによって二次放出の効果を利用し、あるいは補償することができる。様々な物質の純粋な層を有する層構造も可能である。
【0036】
好ましくは発光体は、単結晶からなり、あるいはプレスされた粉末からなる。
【0037】
本発明の好ましい実施例によれば、測定装置は第2の受信及び評価ユニットを有し、そのユニットは、測定対象の結像を検出するように形成されている。これは特に、改良された焦点深度を有する画像を発生させるために、対象上の種々の波長の種々の合焦位置を利用する、いわゆるクロマチックカメラとして形成されている。
【0038】
本発明の好ましい実施例によれば、測定装置は第2の結像光学系を有しており、それが第1の結像光学系から空間的に分離して形成されており、その場合に第1の結像光学系と第2の結像光学系は、それぞれ付加的な光学素子を有しており、その光学素子がそれぞれの結像光学系(あるいはもっと正確には、それぞれの結像光学系のレンズ)の光学軸に対して横方向にクロマチックフォーカスシフトをもたらす。
【0039】
第1の結像光学系は、様々な場所に様々な波長の焦点を形成するように、整えることができ、その場合にそれらの場所は、第1の結像光学系のレンズの光学軸に対して鋭角を形成するラインセグメントにそって存在する。
【0040】
本発明の好ましい実施例によれば、光源が少なくとも1つのポンプ源を有し、それがポンプ光を放出し、その場合にポンプ光はプレート形状の発光体によってポリクロマチック光に変換される。
【0041】
その場合にプレート形状の発光体というのは、2つの空間方向に広がっているが、第3の方向においてはわずかな広がりしかもたない、発光体である。プレート形状の発光体の側面を通して出射する光は、効果的なやり方で測定光として使用される。その場合にこの側面は、底面に対して垂直となる面である(その場合に底面は2つの次元に広がっている)。
【0042】
発光体は、均質な屈折率を有する透明な材料から形成されているので、ポンプ光と発光光は直線的に、かつ散乱なしで複数ミリメートル移送される。適しているのは、希土類のグループ、たとえばCe;YAGからなるイオンをドーピングされた、単結晶である。また、フォトルミネッセンスセンターをドーピングされた透明なセラミック又はガラスも、使用可能である。
【0043】
Crytur社の単結晶も適切である。これは高い屈折率(532nmにおいて1.82)を有するが、硬くて加工が難しい。典型的なプレート厚は、200μmである。形成しやすさの理由からは、この種の単結晶からなるカバープレートを使用すると、効果的であることができ、そのプレートが支持体プレート上に接着され、かつ薄く研磨される。
【0044】
その場合にプレート形状の発光体の使用は、側面から出射する光について簡単なやり方できわめて均質な光分配が達成される、という利点を有している。
【0045】
好ましくはポンプ源の光は、プレート形状の発光体の側面を通して入射する。特に好ましくは光は、測定光が出射する側面と対向する側面を通って入射する。
【0046】
典型的に青い(たとえば450nm)又は紫色(たとえば405nm)の光は、フォトルミネッセンスセンターで吸収され、かつシフトされた波長で等方性で(すなわちすべての方向ヘ向かって均等に)再放出される。発生されたポリクロマチック光は散乱されず、あるいは吸収されないので(それ自体蛍光の励起には適していることは別として)、その強度は蓄積される。
【0047】
蛍光光が発光体を出射する、発光体の側面上の各点のために、プレート形状の発光体内に捕捉領域、すなわち点状の開口部内にその尖端を有する、所定の開口角度を有する円錐状の体積、が定められる。
【0048】
点状の開口部の捕捉領域内で生じ、かつ側面上の点へ走行するすべての光は、測定光として利用することができる。そこへ至る途上で、結合可能な光の強度割合は、連続的に増加する(蓄積)。
【0049】
測定光が、側面の後方に位置するオプティカルファイバー内へ結合される場合に、円錐の開口角度はファイバーの最大のアパーチャ角度によって与えられる。測定光が発光体を出た後にオプティカルファイバーを介してではなく、フリービーム光学系を介して移送される場合に、開口角度は光学系のアパーチャによって与えられる。
【0050】
発光体の底面及び光出射面として利用されない側面を通過するポリクロマチック光は、測定光として利用することはできない。したがって好ましい実施形態においては、底面及び光出射面として利用されない側面は、鏡面化して形成されている。
【0051】
さらに、測定光が通過する側面上へ大きすぎる角度で当接するポリクロマチック光は、測定光として使用することはできない。というのは、生じる箇所が点状のアパーチャの捕獲領域の外部に位置するからである。
【0052】
したがって好ましい実施形態において、プレート形状の発光体は2つの底面の間にくさび角度を有しており、その場合に2つの底面の間のくさびは、測定光が通過する側面の場所における底面の間の間隔が、ポンプ光が入射する側面の場所における間隔よりも大きくなるように、形成されている。ポンプ光が進入する側面に沿ったくさび角度は、好ましくは1°と10°の間にある。
【0053】
場合によっては鏡面化された底面も有する、プレート形状の発光体のくさび形状によって、蛍光光は複数回反射した後にだんだんとフラットになる角度で光出射面の方向へ案内される。このようにして、より大きい割合の蛍光光が利用可能となる。
【0054】
他の好ましい実施例によれば、複数の側面から出射する、測定光からなる光が使用される。たとえばプレート形状の発光体の2つの側面に2つのファイバーアレイが取り付けられる。2つのファイバーアレイの個々の端部の、発光体とは逆のファイバー端部は、それらが点状の開口部の1本のラインとそれに伴って縦長の光出射面を形成するように、配置することができる。したがってオプティカルファイバーは、変形装置を形成し、その変形装置は、発光体から発生された光分配を、光分配の横断面がより縦長になるように変形させるように、整えられている。
【0055】
プレート形状の発光体を使用する場合に、変形装置は多数のファイバーを有することができ、その場合にファイバーは、それぞれ第1のファイバー端部と第2のファイバー端部を有しており、その場合に第1のファイバー端部はプレート形状の発光体の1つ又は複数の側面から出射するポリクロマチック光を収容し、その場合に第2のファイバー端部はラインをなして配置されており、かつ光出射面を形成する。その場合に第2のファイバー端部は、同時に共焦点のアパーチャとして用いることができる。
【0056】
代替的な実施形態において、ポンプ源の光は、プレート形状の発光体の底面を通って入射する。これは、発光体内へポンプ光を結合するために、側面を介して結合する場合よりもより多くの面積が提供される、という利点を有する。
【0057】
それによって、底面の大部分が照射される場合に、比較的小さい発光密度を有するポンプ光源によっても、充分に大きい蓄積されたポンプ光出力が得られる。特にポンプ光源として、たとえばレーザーダイオードに対するコスト的に好ましい代替案を表す、LEDアレイが使用される。
【0058】
LEDは、面上で光を放射する。それらはレーザーダイオードよりも簡単に形成することができ、かつより高い電気-光学的効率を有している。面状の放射によって、それらはレーザーダイオードよりも簡単に冷却される。他方で、その発光密度は、レーザーダイオードのそれよりもずっと小さい。発光体の透明性及び蓄積効果が初めて、すべての体積セクションの発光密度を蓄積し、かつ測定技術のために充分な値にすることを可能にする。
【0059】
その場合に好ましい実施形態において、ポンプ光の光入射面に対向する底面は、鏡面化して形成されている。このことが、この底面へ当接するポンプ光が発光体を去らず、反射後の帰路上で測定光の発生に寄与することができる、という利点を有する。
【0060】
好ましくはプレート形状の発光体が薄く、たとえば50-200μmの厚みで形成されるので、この厚みはマルチモードファイバーの典型的な直径と比較可能である。それによって、光出射面として利用される側面上へ当接する光の大部分を、測定光として使用することができる。
【0061】
その場合にもちろん、発光体内のポンプ光の典型的な波長は、数100μmであるので、ポンプ光の大部分は鏡面化にかかわらず蛍光光の発生に寄与することはできない。
【0062】
したがって好ましい実施形態においては、ポンプ光の光入射面に対向する底面には、ピラミッドの面を覆うテクスチャーが設けられる。このテクスチャーによって、ポンプ光が垂直かつ最短ルートでプレートを横切ることが阻止される。ピラミッドテクスチャーは、リン材料に挿入する必要はない。テクスチャー化された天井面で充分である。
【0063】
好ましい実施形態によれば、光源はスリット絞りを有しており、その場合にスリット絞りのスリットは、光源の光出射面である。スリットは、同時に測定装置の第1の共焦点のアパーチャとして用いることができる。
【0064】
発光体から発生された光分配を、その光分配がより縦長になるように変形するように整えられた、変形装置の使用は、一般的に、光収量が最適化される利点を有している。棒状及びプレート形状の発光体において、たとえば蛍光光の、所定の限界角度(ファイバーアレイが使用される場合に、限界角度は、たとえばファイバーの最大の受け入れ角度によって与えられる)を下まわって光出射面へ当接する部分のみが、測定光として使用される。
【0065】
さらに、棒状又はプレート形状の発光体の幾何学配置は、共焦点のアパーチャのできる限り均質な照明を可能にするために、測定装置の共焦点のアパーチャの幾何学配置に適合されなければならない。
【0066】
これら2つの制限は、発光体から発生される蛍光光の平面的な光分配を受け取って細長い光出射面へ移行させる変形装置が使用されることによって、対処される。
【0067】
好ましい実施形態において、変形装置として、光学的な部分素子の平面的な配置が使用される。その場合に部分素子は、特にオプティカルファイバー又はマイクロレンズとすることができる。
【0068】
オプティカルファイバーの配置は、各オプティカルファイバーのそれぞれ第1のファイバー端部が1つの面上に配置されて、発光体から送出されたポリクロマチック光を受け取り、かつ各オプティカルファイバーのそれぞれ第2のファイバー端部がライン上に配置され、かつポリクロマチック光を送出するように、形成することができる。この場合において、第2のファイバー端部の配置が、光源の縦長の光出射面を形成する。
【0069】
マイクロレンズの配置は、マイクロレンズが1つの面上にあって、ポリクロマチック光を部分束に分割するように、形成することができ、その場合に各部分束は他の光学素子、たとえば偏向ミラーを介してさらに案内され、かつその場合に個々の光束は縦長の光面となるようにまとめて案内される。
【0070】
光学的な部分素子の面状の配置は、特に、発光体から発生されるポリクロマチック光のできるだけ多くの割合を収容して、測定光として利用することができるように、最適化される。
【0071】
好ましい形態において、発光体から発生された光はコリメートされ、かつ部分素子の面状の配置が、コリメートされたビームの内部の円表面上に取り付けられる。代替的な形態において、発光体は光をすべての空間方向へ放射し、かつ部分素子の面状の配置は、発光体を中心とする球表面上又は球表面の一部の上に配置される。
【0072】
ポリクロマチック光の平面的な分配を受け取って、縦長の光分配へ移行させる変形装置を使用した光源の利点は、発光体の幾何学配置を(縦長の)共焦点のアパーチャの幾何学配置に適合させる必要がなく、できるだけ高い光収量が生じるように形成できることにある。
【0073】
好ましい形態において、発光体は円錐台形状のセクションを有しており、その天井面内へポンプ光が結合され、そのポンプ光が発光体内にポリクロマチック光を発生させる。その場合に発光体のジャケット面は鏡面化して形成されているので、ポリクロマチック光はジャケット面を介して発光体を去ることはできず、ジャケット面において反射される。
【0074】
発光体内で発生されたポリクロマチック光の一部は、円錐台のジャケット面上へ当接する。その場合に円錐台の対称軸上への光ビームの投影が、底面の方向を示す場合に、反射後に光ビームと対称軸の間の角度が減少する。
【0075】
ポリクロマチック光は、最終的に円錐台の対称軸に対して小さい角度で円錐台の底面を通過し、かつ円形の平面的な光分配を形成する。
【0076】
この光は、変形装置、たとえばファイバー端部の平面的な配置によって収容されて、縦長の光分配へ移行される。
【0077】
他の好ましい形態において、発光体は円筒状のセクションを有しており、そのセクションのジャケット面内にポンプ光用の入射窓が配置されている。ポンプ光は、入射窓を通って円筒状の発光体内へ、ポンプ光がフラットな角度で円筒ジャケットの内側へ当接し、かつトータル反射するように、入射する。
【0078】
円筒状の発光体は、ポンプ光が発光体の内部で螺旋トラックを描くように、形成されている。したがって発光体は、ポンプ光にとって「トラップ」として作用するので、ポンプ光はポリクロマチック光の発生に完全に寄与する。
【0079】
ポリクロマチック光は発光体を、ジャケット面と底面を通って出て、したがってすべての方向に放射される。
【0080】
ポリクロマチック光をキャッチして、さらに案内するために、ファイバーの平面的な配置を使用することができ、そのファイバーは発光体を中心とする面上に配置されている。特に、発光体を包囲する球表面又は球表面の一部の上に配置された、ファイバーの配置を使用することができる。
【0081】
代替的な実施形態において、発光体が円錐台形状のセクションを有しており、その場合に入射窓が底面の近傍に位置し、かつ発光体内でポンプ光は天井面の方向に螺旋トラック上で移動する。その場合にジャケット面の傾斜によって、螺旋トラックのピッチ高さは、螺旋トラック上でポンプ光が最終的に底面の方向へ延びるまで、連続的に減少する。
【0082】
この形態は、ポンプ光の走行区間がより大きいことによって、発光体は等しい収量において、よりコンパクトに形成される、という利点を有している。
【0083】
このコンパクトさは、発光体が底面で結合された2つの円錐台からなるように形成されている場合に、さらに増大し、その場合に入射窓は1つの底面の近傍にある。螺旋トラック上で一方の円錐台の天井面の方向へ延びて、その後底面へ戻るように延びる光は、第2の円錐台内の底面を通過した後に螺旋トラック上で第2の天井面へ案内され、かつ底面へ戻るように案内される。
【0084】
他の実施例において、発光体は、好ましくは正方形のピラミッド台の形状を備えたセクションを有している。このセクションはポンプ源に対して、ポンプ光がピラミッド台の天井面を介して発光体内へ入射するように、配置されている。発光体内で発生されたポリクロマチック光の一部が、ピラミッド台のジャケット面上へ当接する。その場合に円錐台の対称軸上への光ビームの投影が、底面の方向を指す場合に、反射後に光ビームと対称軸の間の角度が減少する。ポリクロマチック光は、最終的にピラミッド台の底面をその対称軸に対して小さい角度で通過し、それによってより簡単に後段の変形装置によって収容され、その変形装置がピラミッド台によって発生された多角形状の光分配を、線形の光分配に変換する。
【0085】
このように成形された発光体は、円錐台形状の発光体よりも簡単かつコスト的に好ましく形成され、かつより均質な強度分布を発生させる。
【0086】
ポンプ光も、発光体内で発生されたポリクロマチック光も、その側面を介してピラミッド台を出ないようにするために、これらの側面は鏡面化すべきである。
【0087】
ピラミッド台の底面に隣接して、均質化装置を配置することができ、その均質化装置はポリクロマチック光をさらに均質化するが、角度分配をそれ以上変化させる必要はない。均質化装置は、たとえば正方形状であり、かつ発光体の横断面に適合させることができる。
【0088】
変形装置は、たとえば多数のオプティカルファイバーを有することができ、その場合にオプティカルファイバーの第1の端部は平面にわたって分配して、かつオプティカルファイバーの第2の端部はラインに沿って分配して配置されている。その場合に第1の端部は、発光体を向いており、あるいは、均質化装置が設けられている場合には、それを向く。
【0089】
以下、図を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。その場合に同一の参照符号は、同一又は相当する部材を示している。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【
図1】
図1は、クロマチック共焦点測定装置の図式的な表示である。
【
図2】
図2は、光源の第1の好ましい形態を示しており、それにおいて複数の発光体が光を均質化装置内へ結合する。
【
図3】
図3は、光源の第2の好ましい形態を示しており、それにおいて発光体は棒状である。
【
図4】
図4は、光源の第3の好ましい形態を示しており、それにおいて棒状の発光体がスリット絞りを照明している。
【
図5】
図5は、光源の第4の好ましい形態を示しており、それにおいてスリット絞りは発光体の長手軸に対して傾斜して配置されている。
【
図6】
図6は、光源の第5の好ましい形態を示しており、それにおいて棒状の発光体は鏡面化された前面を有している。
【
図7】
図7は、光源の第6の好ましい形態を示しており、それにおいて発光体は円錐台形状である。
【
図8】
図8は、光源の第7の好ましい形態を示しており、それにおいて棒状の発光体は、集光のために放物線状の溝によって包囲されている。
【
図9】
図9は、代替的なクロマチック共焦点測定装置の図式的な表示であって、付加的にカメラを有している。
【
図10a】
図10aは、他の代替的なクロマチック共焦点測定装置の図式的な表示を著しく簡略化し、かつ詳細化して示しており、それにおいてプリズムがトランスバーサルなクロマチックフォーカスシフトを発生させる。
【
図10b】
図10bは、他の代替的なクロマチック共焦点測定装置の図式的な表示を著しく簡略化し、かつ詳細化して示しており、それにおいてプリズムがトランスバーサルなクロマチックフォーカスシフトを発生させる。
【
図11】
図11は、光源の第8の好ましい形態を示しており、それにおいて発光体から発生された測定光が円柱レンズによって縦長の出射面上へ合焦される。
【
図12】
図12は、光源の他の第9の形態を示しており、それにおいてポンプ光が円柱レンズによって棒状の発光体上へ合焦される。
【
図13】
図13は、光源の第10の好ましい形態を示しており、それにおいて1方向にくさび形状の均質化装置が使用される。
【
図14】
図14は、光源の第11の好ましい形態を示しており、それにおいて発光体はプレート形状であり、かつポンプ光が側面を介して入射する。
【
図15】
図15は、光源の第12の好ましい形態を示しており、それにおいてオプティカルファイバーがプレート形状の発光体から発生された測定光を収容して、ライン形状の光分布に変形させる。
【
図16】
図16は、光源の第13の好ましい形態を示しており、それにおいて発光体はプレート形状であって、ポンプ光が2つの底面の1つを介して入射する。
【
図17】
図17は、光源の第14の好ましい形態を示しており、それにおいて発光体は円錐台形状であり、光は発光体の内部でトータル反射によって案内される。
【
図18】
図18は、光源の第15の好ましい形態を示しており、それにおいて発光体は棒状であり、ポンプ光が湾曲した円筒面を介して発光体内へ結合される。
【
図19】
図19は、光源の第16の好ましい形態を示しており、それにおいて発光体は二重円錐台の形状を有している。
【
図20】
図20は、光源の第17の好ましい形態を示しており、それにおいて発光体は正方形のピラミッド台の形状を有している。
【
図21】
図21は、光源の第18の好ましい形態を示しており、それにおいて発光体は棒状であり、そこから出射するポリクロマチック光は均質化装置を通して案内され、その均質化装置は正方形のピラミッド台の形状を有している。
【発明を実施するための形態】
【0091】
図1は、クロマチック共焦点測定装置の図式的な表示である。この測定装置は光源1を有しており、その光源は光出射面を通してポリクロマチックな測定光2を放出する。測定光2は、第1の共焦点絞り3を通り抜け、その絞りは多数の点状の開口部又は少なくとも1つのスリット形状の開口部を有し、かつ共焦点のアパーチャとして作用する。第1の共焦点の絞り3は、ここではレンズ4と5を有する結像光学系によって測定対象6上へ結像される。
【0092】
その場合に結像光学系の少なくとも1つの構成要素、ここではたとえばレンズ5が、クロマチックフォーカスシフトをもたらし、それによって、様々な高さで様々な波長の光が結像光学系の光学軸に沿って結像される。
【0093】
測定光2は、測定対象によって反射されて、レンズ5を通して結像光学系内へ戻される。この結像光学系は、たとえばビームスプリッタ7を有しており、そのビームスプリッタが反射された測定光2の一部を第1の受信及び評価ユニット8の方向へ案内する。その場合に測定光2は、他のレンズ9を通して第2の共焦点絞り10上へ結像される。クロマチック共焦点原理に従って、測定対象6の表面上でも合焦された波長の光のみが、第2の共焦点絞り10上にシャープに結像される。これらの波長の光は、最大の強度をもって第2の共焦点絞り10を通過する。
【0094】
第1の受信及び評価ユニット8は、測定対象から反射されて、第2の共焦点絞り10を通り抜けた測定光の強度を、波長及び測定対象上の反射箇所のトランスバーサル位置に従って測定し、かつそれに基づいて測定対象6の複数の箇所の、あるいは少なくとも1つの空間方向に広がる領域の間隔及び/又は厚みを定める。
【0095】
図2から8、11及び12は、光源1の好ましい形態を示している。
【0096】
図2は、光源1の第1の好ましい形態を示している。光源1は、多数のポンプ光源20、たとえばレーザーダイオードを有しており、それらが第1の波長のポンプ光21を放出する。ポンプ光21が多数の発光体22へ向けられ、それらの発光体が物理的プロセス、たとえばリン光、蛍光又はシンチレーションによって、ポンプ光21をポリクロマチック光23へ変換する。例えばポリクロマチック光23は、波長のスペクトルを有し、放射スペクトルの波長は典型的にポンプ光21の波長よりも大きい。ポリクロマチック光23は、好ましくは放射スペクトルの他にポンプ光21の一部も有することができる。
【0097】
光源1の射出面24に沿って放射強度の近似的に均一な分配を得るために、均質化装置25が使用される。これは、好ましくは薄いガラスプレートからなり、そのガラスプレートが1つの空間方向においてオプティカルウェーブガイドとして機能する。それによって好ましいやり方で、ポリクロマチック光23が射出面24の方向に案内されて、その際に均質化装置25の広がった次元に沿ってほぼ均一に分配される。この光は、その後均質化された測定光26として光出射面24から出射する。
【0098】
図3は、光源1の第2の好ましい形態を示している。例としての光源1は、ポンプ源30、たとえばレーザーダイオードを有しており、それが第1の波長のポンプ光31を放出する。ポンプ光31は、棒状の発光体32へ向けられ、その発光体が物理的プロセス、たとえばリン光、蛍光あるいはシンチレーションによって、ポンプ光31をポリクロマチック光33に変換する。
【0099】
その場合にポンプ光31は、好ましくは、棒状の発光体32の底面34を通って入射する。このことは、ポンプ光が棒全体を長さに従って通過するので、できる限り多くのポンプ光31が変換される、という利点を有している。
【0100】
測定光として、棒状の発光体32の側面から出射する光33が使用される。
【0101】
物理的プロセス(たとえばリン光、発光又はシンチレーション)の性質によって、光は通常、棒状の発光体の長さに沿って均一には放出されない。これが、
図4に示されている。典型的に入射面の近傍において最も多くの光35が放出され、その場合に図表ライン36が示すように、放出は長さにわたって指数的に減少する。さらに、放出は近似的にすべての空間方向において均質であり、使用される出射面の方向だけに向けられているわけではない。前面37からの視点が、径方向の放射分布を示している。所望の光出射面のみに沿った光出射を保証するために、たとえばスリット絞り38が使用される。その場合に開口部のより長い広がりの方向は、棒状の発光体32の長さ方向に相当する。
【0102】
次に、光を光源の出射面の方向に集中させて、縦長の広がりの方向に均質化する複数の好ましい可能性が示される。個々の措置は、好ましくは互いに組み合わせることができる。
【0103】
図5は、この種の好ましい可能性を示している。ここでは、スリット絞り58が使用され、そのスリット絞りは棒状の発光体32の長手軸に対して傾いている。その場合にスリット絞り58は、発光体32の入射面34の近傍においては、反対側の前面の近傍におけるよりも遠く離れている。それによって入射面34の近傍において放出される光のより少ない割合が絞りを通過するので、より高い放出が少なくとも部分的に補償される。
【0104】
図6は、均質化するための他の好ましい実施形態を示している。その場合に棒状の発光体32の、入射面34とは逆の前面37が鏡面化して形成されているので、発光体32を完全に通過するポンプ光31がここで反射されて、再度逆方向に通過する。往路と復路に沿った放出が、部分的に補完しあうので、強度差が部分的に補償される。
【0105】
図7は、均質化するための他の好ましい実施形態を示している。その場合に発光体72は円錐台として形成されている。その場合に入射面74とは逆の前面77は、入射面74よりも小さく形成されている。発光体72は屈折率が高いことに基づいてポンプ光31のためのウェーブガイドとして機能するので、ポンプ光31は発光体72を通過する際に、横断面の減少に基づいて集中する。それによって区間に沿って単位体積当たりの放出が上昇し、それによって減少する放射が少なくとも部分的に補償される。区間に沿ったポンプ光出力の減退に横断面減少が対抗するので、ポンプ光強度は均一なレベルに維持される。
【0106】
図8は、光を均質化して集中させるための光源1の他の好ましい実施形態を示している。その場合に光源1は、パラボラミラー89を有している。パラボラミラーは、スリット絞り38とは異なる方向に棒状の発光体32を出てゆく光の少なくとも一部がスリット絞りの方向に反射されるように、配置されている。好ましくはパラボラミラー89は、パラボラ溝であり、すなわち放物面状に成形された溝である。溝軸に対して垂直に案内される断面において、凹状の境界線が放物線である。好ましくは溝軸は、発光体32の軸に対して平行である。
【0107】
好ましい変形例において、パラボラ溝の横断面は、その長さにわたって変化し、特に溝は種々の箇所において異なる深さであり、たとえば一方の端部において他の端部におけるよりも深く、あるいは両端部の近傍よりも中心において深い。
【0108】
図9は、代替的なクロマチック共焦点測定装置を図式的な表示で示している。この測定装置は、第1のビームスプリッタ7と第1の受信及び評価ユニット8との間に第2のビームスプリッタ97が配置されていることを除いて、
図1に示す測定装置に実質的に相当する。この第2のビームスプリッタ97は、測定対象6から反射された測定光2の一部を第2の受信及び評価ユニット98へ案内する。
【0109】
たとえば、第2の受信及び評価ユニット98は、画像を与えるユニット、好ましくはカメラである。
【0110】
図10aと10bのクロマチック共焦点測定装置は、
図1のそれと同様に光源1、第1の共焦点の絞り3及び、レンズ4と5及びプリズムとして形成された付加的な光学素子101からなる、結像光学系を有しており、その結像光学系によって測定光2が測定対象6上へ案内される。共焦点の絞り8は、ここではスリット絞りとして形成されており、その場合にスリットの方向は図面平面に対して垂直である。
【0111】
その場合にレンズ5の対称軸は、測定対象の平均的な表面法線に対して斜めに配置されている。結像光学系は、結像光学系の軸線に沿ってクロマチックな収差に加えてはっきりとしたトランスバーサルなクロマチックフォーカスシフトも生じるように、形成されている。これは、好ましくは付加的な光学素子101によって提供される。
【0112】
それによれば測定対象6から反射された測定光2は、レンズ105と9からなる第2の結像光学系と光学素子102によってある角度で受信される。好ましくは第2の結像光学系は、第1の結像光学系に対して鏡対称に形成されている。
【0113】
図1の実施例と同様に、測定装置は第2の共焦点のアパーチャ10と第1の受信及び評価ユニット8を有している。
【0114】
図11は、光源1の他の好ましい形態を示している。例としての光源1は、ポンプ源120、たとえばレーザーダイオードを有し、それが第1の波長のポンプ光121を放出する。ポンプ光121は、発光体122上へ向けられ、その発光体が物理的プロセス、たとえばリン光、蛍光又はシンチレーションによって、ポンプ光121をポリクロマチック光123に変換する。たとえばポリクロマチック光123は、波長のスペクトルを有しており、このスペクトルの波長は典型的にポンプ光121の波長よりも大きい。ポリクロマチック光123は、好ましくはポンプ光121の一部も含んでいる。
【0115】
光123を縦長の出射面へ案内するために、まず、光が好ましくは非球面レンズ124を用いてコリメートされて、次の円柱レンズ125を通過し、その円柱レンズが光を再びラインセグメント上へ合焦させる。好ましくは合焦ラインの場所に間隙絞り126が配置されており、その間隙開口部が光源1の縦長の出射面となる。
【0116】
図12は、光源1の他の好ましい形態を示している。例としての光源1は、ポンプ源130、たとえばレーザーを有しており、それが第1の波長のポンプ光131を放出する。ポンプ光131は、非球面レンズ134によってまずコリメートされて、次に円柱レンズ135によって線形セグメント上へ合焦される。合焦ラインの場所に、発光体136が配置されており、それが物理的プロセス、たとえばリン光、蛍光又はシンチレーションによって、ポンプ光131をポリクロマチック光137に変換する。
【0117】
図13は、光源1の他の好ましい形態を示している。例としての光源は、ポンプ光源210を有しており、それがポンプ光211をウェーブガイド212上へ向けて、そのウェーブガイドがポンプ光の一部をくさび形状の発光体215上へ案内するので、ポンプ光は発光体の入射面全体へ当接する。
【0118】
発光体215は、ポンプ光をポリクロマチック光213へ変換し、かつ、ポリクロマチック光のためのウェーブガイドとして作用するように、形成されている。発光体は、2つの空間方向においてくさび形状に形成されており、その場合に2つの空間方向は光の伝播方向に対して直交している。
図13には、光ビームの例が示されており、それがポリクロマチック光の幾何学的パスを示している。
【0119】
発光体215内で伝播方向に対して大きい角度で延びる光は、側面の1つに当接する。ウェーブガイドがくさび形状であることに基づいて、光は反射後に伝播方向に対してより小さい角度でさらに延びる。発光体は、1つの空間方向の出射面におけるサイド長さが、光出射面がわずかしか延びていない空間方向における光出射面214の所望のサイド長さに相当するように、形成されている。
【0120】
ポリクロマチック光は、さらに、第2のくさび形状のウェーブガイド216内で伝播し、その場合に第2のウェーブガイドは1つの空間方向においてのみくさび形状に形成されている。側面における反射によって、1つの空間方向における伝播方向に対する光の角度が、さらに平坦化される。第2のウェーブガイドは、光出射面におけるサイド長さが光出射面の、光出射面のサイド長さが広がっている、そのサイド長さに相当するように、形成されている。
【0121】
ウェーブガイドのくさび形状によって、ポリクロマチック光は光出射面をわずかな開口角度で離れるので、測定装置の最終的なアパーチャは、光を範囲全体において測定光として利用するのに充分である。
【0122】
図14は、光源1の他の好ましい形態を示している。例としての光源1は、ポンプ源150、たとえばレーザーダイオードを有しており、それが第1の波長のポンプ光151を放出する。このポンプ光が、プレート形状の発光体154の側面へ向けられる。
【0123】
この目的のために、ポンプ光はまずコリメーション光学系152によってコリメートされて、次に円筒光学系153によって、プレート形状の発光体が小さい広がりを有する方向に合焦される。1つの方向における合焦によって、入射面上のポンプ光の分布がほぼ均質となり、かつポンプ源から発生されたポンプ光のできる限り大きい部分を発光体内へ結合することができる。
【0124】
発光体が、ポンプ光をポリクロマチック光155に変換する。プレート形状の発光体内で発生されたポリクロマチック光の一部は、場合によっては底面の1つ又は側面の1つにおいて反射された後に、ポンプ光の入射面に対向する側面上に当接し、かつこの側面を通って発光体から出射する。
【0125】
測定光の収量を高めるために、底面及び、光出射面として利用されない側面を鏡面化して形成することができる。
【0126】
図15は、光源1の他の好ましい形態を示している。光源は、ここでは複数のポンプ光源160、たとえばLEDを有しており、それらがラインに沿って位置決めされており、かつポンプ光161を発生させる。ポンプ光源からなるラインは、結像光学系166によってプレート形状の発光体164の、ポンプ光用の入射面として用いられる側面上へ結像される。
【0127】
その場合にポンプ光源がそれに沿って配置される、ラインは、入射面が広がる方向に対して平行であり、それによって入射面のほぼ均質な照明が得られる。好ましいやり方で結像光学系は、1方向におけるLEDの広がりが、プレート形状の発光体の厚みと比較可能に、ライン方向に対して垂直となるように、形成されている。
【0128】
LEDの幅が200μmであり、プレートが200μmの厚みを有する場合には、たとえば1:1の結像が効果的である。結像光学系のアパーチャは、できるだけ大きく維持され、それによってできるだけ多くのポンプ光をプレート形状の発光体内へ結合することができる。
【0129】
代替的な形態においては、ポンプ光源からなる線状の配置は、プレート形状の発光体の側面に直接取り付けることもできるので、ポンプ光は結像光学系なしでプレート形状の発光体内へ結合することができる。
【0130】
図15に示す光源は、多数のファイバー167を有しており、その場合にこれらのファイバーはそれぞれ第1のファイバー端部168を有しており、それがポリクロマチック光23を受け取り、そのポリクロマチック光は発光体から側面の1つを通して放射される。
【0131】
これらのファイバーは、それぞれ第2のファイバー端部169を有しており、その場合にこの第2のファイバー端部はポリクロマチック光165を送出する。これらの第2のファイバー端部は、1本のライン内に配置されており、かつ光出射面を形成する。
【0132】
1つより多い側面を通って発光体を出るポリクロマチック光の捕獲によって、収量が増大する。
【0133】
図16は、光源1の他の好ましい形態を示している。例としての光源1は、平面状のポンプ光源170を有しており、そのポンプ光源はここでは2つの区間方向に広がったLEDのアレイとして形成されている。
【0134】
ポンプ光源から発生されたポンプ光171は、プレート形状の発光体174の第1の底面を通って入射して、ポリクロマチック光175を発生させ、それが側面の1つを通って発光体から出る。発光体の第2の底面は、鏡面化して形成することができ、それによってポンプ光は第2の底面で反射した後もポリクロマチック光の発生に寄与することができる。
【0135】
図17は、光源1の他の好ましい形態を示している。例としての光源は、ポンプ源180、たとえばレーザーダイオードを有しており、それが第1の波長のポンプ光181を放出する。このポンプ光は、結像光学系182によって発光体183の天井面上へ向けられ、その発光体は円錐台の形状を有している。
【0136】
光源は、多数のオプティカルファイバー184を有し、それらがそれぞれ第1のファイバー端部185を有しており、その場合にこれら第1のファイバー端部は発光体の底面の近傍に平面的な配置で位置決めされて、発光体から発生されたポリクロマチック光を収容し、かつオプティカルファイバーはそれぞれ第2のファイバー端部186を有し、その場合に第2のファイバー端部はラインをなして配置されており、ポリクロマチック光187を送出し、かつ一緒になって光源の光出射面を形成する。
【0137】
第1のファイバー端部へ急峻すぎる角度で当接し、したがってファイバー内へ結合することができない光の割合を最小限に抑えるために、発光体は円錐台の形状で形成されている。
【0138】
図17には、蛍光光の幾何学的なパスを表す光ビームの例が示されており、その蛍光光は発光体から発生されたものであり、円錐台の対称軸に対して大きい角度を有している。円錐台のジャケット面の内側で連続的に反射することによって、光ビームと円錐台の対称軸との間の角度は、特に光がファイバー端部内へ結合できる限りにおいて、だんだんと減少する。
【0139】
ファイバー端部の平面状の配置は、特に底面の、ポリクロマチック光が通過する部分ができる限り完全に覆われるように、形成することができるので、光のできる限り大きい部分をファイバー内へ結合して、さらに案内することができる。
【0140】
図18は、光源1の他の好ましい形態を示している。例としての光源は、ポンプ源190、たとえばレーザーダイオードを有しており、それが第1の波長のポンプ光191を放出する。光源は、さらに、円筒形状の発光体193を有している。
【0141】
円筒形状の発光体は、入射窓198を有しており、それを通してポンプ光を発光体内へ結合することができる。ポンプ光が入射窓の高さに合焦される場合に、入射窓の広がりはきわめて小さく抑えることができる。たとえば入射窓の広がりは10μmで充分であり得る。
【0142】
その場合にポンプ光は、ポンプ光がフラットな角度でジャケット面の内側に当接して、トータル反射されるように、結合することができる。この挙動は、ジャケット面の内側で連続的に反射される場合に繰り返されるので、ポンプ光は円筒形状の発光体の内部で螺旋トラックを強いられる。
【0143】
好ましくは円筒形状の発光体は、ポンプ光が入射窓から円筒の底面までの螺旋トラックに沿ったそのルート上で大部分がポリクロマチック光の発生に寄与するように、形成されている。200μmの発光体内でポンプ光の典型的に平均的な自由なルート長さにおいて、これは、たとえば1mmのトラック長さにおいて保証される。
【0144】
その場合に円筒形状の発光体は、きわめてコンパクトに実現することができ、同時にポンプ光のための充分に大きいトラック長さを提供することができる。たとえば円筒は、25μmの半径を有することができ、かつ螺旋トラックのピッチ高さは20μmとすることができる(それによって入射窓の広がりが10μmである場合に、ポンプ光は最初に一周した後に再び入射窓を通って円筒形状の発光体を出ないことが、保証される)。
【0145】
その場合に円筒の高さが150μmである場合に、ポンプ光は入射窓から底面6までのルート上で6回転し、したがって1mmより多いルート長さを移動することができる。
【0146】
ポリクロマチック光197は、発光体からジャケット面と底面とを介してすべての空間方向へ放射される。光源は、多数のファイバーを有しており、それらがそれぞれ第1のファイバー端部195を有し、それらは発光体を部分的に包囲する面上に配置されている。その場合に好ましくは、ポリクロマチック光のできるだけ大きい部分を受け取って、さらに案内するために、これらのファイバー端部はできる限り密に梱包されている。
【0147】
ファイバーのそれぞれ第2のファイバー端部は、ラインをなして配置されており、かつ縦長の光出射面を形成する。
【0148】
図19は、光源1の他の好ましい形態を示している。例としての光源は、発光体203を有し、その発光体は底面で結合された2つの円錐台の形状で形成されている。ポンプ光201は、入射窓208を通して発光体内へ結合され、その場合にポンプ光は発光体内で連続的にトータル反射することにより螺旋トラックを描くことを強いられ、かつポリクロマチック光207を発生させる。
【0149】
その場合に円錐台の開口角度に基づいて、ポンプ光のトラック高さは、第1の円錐台内の入射窓から天井面へ移動し、ポンプ光が底面へ戻るように移動するまでのルート上で、だんだんと減少する。ポンプ光は、第2の円錐台内でさらに延びており、そこでこの挙動が繰り返される。
【0150】
発光体のこの形態によって、きわめてコンパクトな構造によって発光体内にポンプ光の大きいルート長さが得られる。したがって、1mmよりも大きい半値長さを有する、フォトルミネッセンス材料、たとえばきわめて透明なリン入りガラス材料の使用も可能であって、それらはその耐熱性、加工の容易性及び広帯域かつ均一な明るいスペクトルの発生により、単結晶に比較して効果的である。
【0151】
図20は、光源1の他の好ましい形態を示しており、その光源は
図17に示される光源に実質的に相当する。例としての光源は、ポンプ源310、たとえばレーザーダイオードを有し、それが第1の波長のポンプ光311を放射する。ポンプ光311は、結像光学系312によって発光体313上へ向けられ、その発光体はこの実施例において正方形のピラミッド台の形状を有しており、その天井面を介してポンプ光311が結合される。したがって発光体313の横断面は正方形であり、天井面からの間隔の増大に伴ってピラミッド台の底面まで連続的に増加する。ピラミッド台の側面は、鏡面化されているので、側面を介していかなる光も外部へ出射することはできない。
【0152】
この実施例において底面は、均質化装置314を形成するガラスからなる正方形の四角い側面に隣接している。発光体313の長さが充分である場合に、均質化装置314は省くことができる。
【0153】
光源1は、さらに、多数のオプティカルファイバー315から形成される変形装置を有している。ファイバー315の第1のファイバー端部は、均質化装置314の他の方形の側面の近傍に平面的に配置されており、かつ発光体から発生されて、均質化装置314によってさらに案内されたポリクロマチック光を収容する。オプティカルファイバー315の第2のファイバー端部は、1本のラインに沿って配置されており、一緒になって光源1のライン形状の出射面316を定める。
【0154】
ピラミッド台形状の発光体313は、オプティカルファイバー315の第1のファイバー端部へ急峻すぎる角度で当接し、したがってファイバー315内へ結合できない光の割合を最小限に抑える。
図17に示されるような、発光体の円錐形状に比較して、ピラミッド形状は、しばしば加工が難しい発光物質の材料からより容易に形成される、という利点を有している。さらに驚くべきことに、ピラミッド形状は、発光体の底面におけるより均一な強度分布をもたらすことが、明らかにされた。回転対称の発光体においては、通常、対称軸上にポリクロマチック光の望ましくない集中が見られる。
【0155】
図20においては、破線で蛍光光の幾何学的パスを表す光ビームが示唆されており、その蛍光光は発光体313から発生されたものであり、最初はピラミッド台の対称軸に対して大きい角度を有している。ピラミッド台のジャケット面の内側で連続的に反射することによって、光ビームと円錐台の対称軸との間の角度が減少されて、最終的に光はオプティカルファイバー315の端部内へ少ない損失で結合できる。
【0156】
見やすくする理由は別にして、ファイバー端部の平面的な配置は特に、均質化装置314(あるいはそれがない場合には発光体313)の底面の、ポリクロマチック光が通過する部分ができる限り完全に覆われるように、形成することができるので、光のできるだけ多くの部分をファイバー315内へ結合して、さらに案内することができる。
【0157】
図21は、光源1の他の好ましい形態を示しており、その光源は、
図13、17及び20に示される実施例の部材を合体したものである。
【0158】
例としての光源は、ポンプ源320、たとえばレーザーダイオードを有し、それが第1の波長のポンプ光321を放出する。ポンプ光321は、結像光学系322によって棒状の発光体323の前面へ向けられる。この実施例において棒は、円形の横断面を有している。しかしまた長円形、正方形、矩形又は他の規則的又は不規則な多角形の横断面も考えられる。発光体323の側面は鏡面化されているので、側面を介していかなる光も外部へ出射できない。
【0159】
棒状の発光体323の他の前面は、この実施例において、均質化装置324の正方形の天井面に隣接しており、その均質化装置はガラスからなり、かつピラミッド台の形状を有している。均質化装置の横断面は正方形であって、発光体323からの間隔が増大するにつれて、ピラミッド台の底面まで連続的に増大する。
【0160】
光源1はさらに、変形装置を有しており、その変形装置はここでも多数のオプティカルファイバー325によって形成される。ファイバー325の第1の端部は、均質化装置324の正方形の底面の近傍に平面的に配置されており、かつ、発光体から発生されて、均質化装置324によってさらに案内されるポリクロマチック光を収容する。オプティカルファイバー325の第2の端部は、1本のラインに沿って配置されており、かつ一緒になって光源1のライン形状の出射面326を定める。
【0161】
均質化装置324は、オプティカルファイバー325の第1の端部へ急峻すぎる角度で当接し、したがってファイバー325内へ結合することができない光の割合を減少させる。
【0162】
図20に示す実施例に対して、
図21に示す光源1は、発光体323の幾何学配置を特に形成しやすいという視点から定めることができる、という利点を有している。それに対してピラミッド状の均質化装置324のより複雑であるが、均質化及びファイバー端部内への結合に関してきわめて好ましい幾何学配置は、ガラス材料から容易に実現される。この実施例においても、ライン形状の出射面326内へのポリクロマチック光の変形は、オプティカルファイバー325によって形成される変形装置によって引き継がれる。
【0163】
本発明の重要な視点が、以下の文章にまとめられている:
1.測定対象の同時に複数の箇所の、あるいは少なくとも1つの空間方向に広がる領域の、間隔及び/又は厚みを測定するためのクロマチック共焦点測定装置であって、
光源(1)を有し、前記光源が光出射面を通してポリクロマチックの測定光(2)を放出し、
少なくとも1つの第1の共焦点のアパーチャ(3、10)を有し、前記アパーチャを測定光が通過し、その場合に第1の共焦点のアパーチャ(3、10)が複数の点状の開口部又は少なくとも1つのスリット形状の開口部を有し、
結像光学系(4、5、101)を有し、前記結像光学系が、測定光のクロマチックフォーカスシフトをもたらし、かつ第2の共焦点のアパーチャ(3)を測定体積内へ結像させるように、整えられており、その場合に種々の波長が種々の高さに合焦されており、
第1の受信及び評価ユニット(8)を有し、前記ユニットが、測定対象から反射された測定光の強度を波長及び測定対象上の反射箇所のトランスバーサル位置に従って測定し、かつそれに基づいて測定対象(6)の複数の箇所又は少なくとも1つの空間方向に広がる領域の間隔及び/又は厚みを定めるように、形成されている、
ものにおいて、
光源(1)が、レーザーポンピングされる発光体ベースの光源であり、かつ出射面(24)が縦長である、ことを特徴とするクロマチック共焦点測定装置。
2.光源(1)が少なくとも1つのポンプ源(20)を有し、前記ポンプ源がポンプ光(21)を放出し、かつ発光体上へ向け、前記発光体がポンプ光(21)をポリクロマチック光(23)に変換する、ことを特徴とする文章1に記載の測定装置。
3.ポリクロマチック光(23)が次に均質化装置(25;324)を次のように、すなわち出射面(24)から出射する光(26)の強度が少なくともほぼ均一に分配されるように、通過する、ことを特徴とする文章2に記載の測定装置。
4.発光体(32)が棒状であって、その場合に棒状の発光体(32)の側面を通って出射する光(3)が測定光として使用される、ことを特徴とする文章2又は3に記載の測定装置。
5.光源(1)がスリット絞り(38)を有し、その場合にスリット絞り(38)のスリットが、光源(1)の光出射面である、ことを特徴とする文章4に記載の測定装置。
6.スリット絞り(58)が、棒状の発光体(32)の長手軸に対して傾いている、ことを特徴とする文章5に記載の測定装置。
7.棒状の発光体(32)の、ポンプ光(31)が発光体(32)内へ入射する入射面(34)とは反対側の前面(37)が、鏡面化して形成されている、ことを特徴とする文章4から6のいずれか1つに記載の測定装置。
8.光源(1)がパラボラミラー((89)を有している、ことを特徴とする文章4から7のいずれか1つに記載の測定装置。
9.発光体がプレート形状である、ことを特徴とする文章2又は3に記載の測定装置。
10.発光体が次のように、すなわちポンプ光が1つの側面を通って発光体内へ進入し、かつ測定光が反対側の側面上で発光体から出るように、配置されている、ことを特徴とする文章9に記載の測定装置。
11.発光体が、ポンプ光が進入する側面に対して垂直となる側面に沿って、1°と10°の間のくさび角度を形成する、ことを特徴とする文章10に記載の測定装置。
12.発光体が次のように、すなわちポンプ光が発光体の2つの底面の1つを通って進入し、かつ測定光が底面に対して垂直に配置された、発光体の側面から出射するように配置されている、ことを特徴とする文章9に記載の測定装置。
13.光源が変形装置を有し、その変形装置が、光分配の横断面がより縦長になるように、光分配を変形させるように、整えられている、ことを特徴とする文章1から12のいずれか1つに記載の測定装置。
14. 変形装置がオプティカルファイバーの配置を有している、ことを特徴とする文章13に記載の測定装置。
15.変形装置が円錐台形状のセクションを有する、ことを特徴とする文章2又は3のいずれか1つに記載の測定装置。
16.そのセクションが、湾曲したジャケット面を有し、そのジャケット面が鏡面化されており、かつ
そのセクションが次のように、すなわちポンプ光が円錐台の天井面を介して発光体内へ進入するように、配置されている、
ことを特徴とする文章14に記載の測定装置。
17.発光体が円筒状のセクションを有し、そのセクションが次のように、すなわち円筒状のジャケット面を介して結合されたポンプ光がトータル反射によってそのセクション内に保持されるように、配置されている、ことを特徴とする文章2又は3のいずれか1つに記載の測定装置。
18.発光体(213)が、好ましくは正方形のピラミッド台の形状を備えたセクションを有し、そのセクションが、ポンプ光がピラミッド台の天井面を介して発光体(213)内へ入射するように、配置されている、ことを特徴とする文章2又は3のいずれか1つに記載の測定装置。
19.ピラミッド台の複数の側面が鏡面化されている、ことを特徴とする文章18に記載の測定装置。
20.ピラミッド台の底面に隣接して、均質化装置(225)が配置されている、ことを特徴とする文章18又は19に記載の測定装置。
21.均質化装置(225)が正方形状である、ことを特徴とする文章20に記載の測定装置。
22.変形装置を有し、その変形装置が多数のオプティカルファイバー(214)を有し、その場合にオプティカルファイバー(214)の第1の端部が平面にわたって分配して配置され、かつオプティカルファイバーの第2の端部がラインに沿って分配して配置されている、ことを特徴とする文章18から21のいずれか1つに記載の測定装置。
23.測定装置が第2の受信及び評価ユニット(98)を有し、そのユニットが、測定対象(6)の結像を検出するように形成されている、ことを特徴とする文章1から22のいずれか1つに記載の測定装置。
24.測定装置が、第1の結像光学系(4、101、5)から空間的に分離して形成された、第2の結像光学系(105、102、9)を有し、その場合に第1の結像光学系と第2の結像光学系がそれぞれ付加的な光学素子(101、102)を有し、その光学素子がそれぞれの結像光学系のレンズ(5、105)の光学軸に対して横方向にクロマチックフォーカスシフトをもたらす、ことを特徴とする文章1から23のいずれか1つに記載の測定装置。
25.第1の結像光学系が、様々な箇所に様々な波長の合焦点を形成するように、整えられており、その場合にそれらの場所が、第1の結像光学系(4、101、5)のレンズ(5)の光学軸に対して鋭角を形成するラインセグメントに沿っている、ことを特徴とする文章24に記載の測定装置。