(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20241218BHJP
G08B 21/18 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
G06Q50/12
G08B21/18
(21)【出願番号】P 2020205707
(22)【出願日】2020-12-11
【審査請求日】2023-09-25
(73)【特許権者】
【識別番号】591186176
【氏名又は名称】株式会社 ゼンショーホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 徹
【審査官】成瀬 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-195549(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G08B 19/00-21/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報の送受信を行う通信部を含み、情報を出力する出力部と、
店舗に配される所定空間内の温度を測定して温度情報を生成する温度測定部と、
前記店舗に配され、前記店舗内を撮像して撮像情報を生成する撮像部と、
前記撮像情報のうち、前記店舗の従業員の退店時間から出勤時間までに撮像された撮像情報を取得し、前記取得された撮影情報に記録される撮像時刻に基づいて、前記撮像部によって撮像情報が生成されていない時間を計時して計時情報を生成する計時部と、
前記温度測定部によって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上の温度であり、且つ、前記計時部によって生成される計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上の時間の場合、
前記所定空間内にある商品の廃棄が必要と判定する第1判定部と、
前記第1判定部によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう前記出力部を制御する出力制御部と、
前記第1判定部によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が行われたかを推定する推定部と、
を備え
、
前記推定部は、前記出力制御部によって商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう前記出力部が制御された後、外部から操作されることにより商品が廃棄されたことを示す内容が入力された場合、又は、外部にある外部端末において商品が廃棄されたことを示す内容が入力され、前記外部端末から送信される商品を廃棄した旨の情報を受信した場合に、商品の廃棄が行われたと推定する
情報処理装置。
【請求項2】
前記第1判定部は、所定の空間内に配される商品に応じて設定される第1閾値及び第2閾値に基づいて、商品毎に廃棄が必要かを判定し、
前記出力制御部は、廃棄が必要な商品を特定した状態で、当該商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力部を制御する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1判定部によって所定の空間内にある商品の廃棄が必要と判定される回数が、予め設定された第3閾値以上の回数になるかを判定する第2判定部を備え、
前記出力制御部は、第2判定部によって第3閾値以上の回数になると判定される場合、所定の空間を管理するユーザが使用するユーザ端末に対して、管理に関する情報を送信するよう出力部を制御する
請求項1
又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記温度測定部によって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第4閾値以上の温度になるかを判定する第3判定部を備え、
前記出力制御部は、前記第3判定部によって温度情報に基づく温度が第4閾値以上の温度になると判定される場合、温度上昇に関する警告情報を出力するよう前記出力部を制御する
請求項1~
3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定空間内に、複数の前記温度測定部が配される、請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報の送受信を行う通信部を含み、情報を出力する出力部を備えるコンピュータが、
店舗に配される所定空間内の温度を測定して温度情報を生成する温度測定ステップと、
前記店舗に配され、前記店舗内を撮像して撮像情報を生成する撮像ステップと、
前記撮像情報のうち、前記店舗の従業員の退店時間から出勤時間までに撮像された前記撮像情報を取得し、前記取得された撮影情報に記録される撮像時刻に基づいて、前記撮像ステップによって撮像情報が生成されていない時間を計時して計時情報を生成する計時ステップと、
前記温度測定ステップによって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上の温度であり、且つ、前記計時ステップによって生成される計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上の時間の場合、
前記所定空間内にある商品の廃棄が必要と判定する判定ステップと、
前記判定ステップによって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう前記出力部を制御する出力制御ステップと、
前記判定ステップによって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が行われたかを推定する推定ステップと、
を実行
し、
前記推定ステップは、前記出力制御ステップによって商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう前記出力部が制御された後、外部から操作されることにより商品が廃棄されたことを示す内容が入力された場合、又は、外部にある外部端末において商品が廃棄されたことを示す内容が入力され、前記外部端末から送信される商品を廃棄した旨の情報を受信した場合に、商品の廃棄が行われたと推定する
情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
情報の送受信を行う通信機能を含み、情報を出力する出力機能と、
店舗に配される所定空間内の温度を測定して温度情報を生成する温度測定機能と、
前記店舗に配され、前記店舗内を撮像して撮像情報を生成する撮像機能と、
前記撮像情報のうち、前記店舗の従業員の退店時間から出勤時間までに撮像された前記撮像情報を取得し、前記取得された撮影情報に記録される撮像時刻に基づいて、前記撮像機能によって撮像情報が生成されていない時間を計時して計時情報を生成する計時機能と、
前記温度測定機能によって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上の温度であり、且つ、前記計時機能によって生成される計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上の時間の場合、
前記所定空間内にある商品の廃棄が必要と判定する判定機能と、
前記判定機能によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう前記出力機能を制御する出力制御機能と、
前記判定機能によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が行われたかを推定する推定機能と、
を実現させ
、
前記推定機能は、前記出力制御機能によって商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう前記出力機能が制御された後、外部から操作されることにより商品が廃棄されたことを示す内容が入力された場合、又は、外部にある外部端末において商品が廃棄されたことを示す内容が入力され、前記外部端末から送信される商品を廃棄した旨の情報を受信した場合に、商品の廃棄が行われたと推定する
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、商品を販売し及び商品を提供する施設等においては、適切な商品管理を行うことが求められている。例えば、施設が飲食店等の場合、従業員は、材料の適切な管理を行っている。ところで、飲食店等で利用される材料は、冷蔵庫及び冷凍庫等を始めとする温度管理が必要な空間に保存される場合がある。特許文献1に記載された技術は、そのような温度管理が必要な空間を管理するものである。すなわち、特許文献1に記載された技術は、センサによって温度等を測定して感知情報を生成し、感知情報に基づく温度等が設定範囲から外れた場合に警報を出力するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
飲食店等では閉店時間など、従業員が在席しない時間が存在する場合がある。そのような閉店時間等において停電等が発生した場合、冷蔵庫及び冷凍庫等の内部温度が上昇する恐れがある。一方、そのような停電が起こった場合でも、開店時間前に復電したときには、冷蔵庫及び冷凍庫等の内部温度が通常時の温度にまで下がっていることもある。特許文献1に記載された技術は、停電時には動作することができず、警報を出力することができないない可能性がある。この場合、従業員は、そのような状況、すなわち停電とその後の復電があったことを把握することができず、適切な温度管理が継続して行われていると誤認する可能性があった。
【0005】
本発明は、適切な商品を維持することが可能な情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、情報を出力する出力部と、所定の空間内の温度を測定して温度情報を生成する温度測定部と、所定の空間の温度上昇が推定される時間を計時して計時情報を生成する計時部と、温度測定部によって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上の温度であり、且つ、計時部によって生成される計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上の時間の場合、所定の空間内にある商品の廃棄が必要と判定する第1判定部と、第1判定部によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力部を制御する出力制御部と、第1判定部によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が行われたかを推定する推定部と、を備える。
【0007】
一態様の情報処理装置では、第1判定部は、所定の空間内に配される商品に応じて設定される第1閾値及び第2閾値に基づいて、商品毎に廃棄が必要かを判定し、出力制御部は、廃棄が必要な商品を特定した状態で、その商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力部を制御することとしてもよい。
【0008】
一態様の情報処理装置は、所定の空間を含む施設内を撮像して撮像情報を生成する撮像部を備え、計時部は、撮像部によって撮像情報が生成されていない時間を、所定の空間の温度上昇が推定される時間として計時し、計時情報を生成することとしてもよい。
【0009】
一態様の情報処理装置は、第1判定部によって所定の空間内にある商品の廃棄が必要と判定される回数が、予め設定された第3閾値以上の回数になるかを判定する第2判定部を備え、出力制御部は、第2判定部によって第3閾値以上の回数になると判定される場合、所定の空間を管理するユーザが使用するユーザ端末に対して、管理に関する情報を送信するよう出力部を制御することとしてもよい。
【0010】
一態様の情報処理装置は、温度測定部によって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第4閾値以上の温度になるかを判定する第3判定部を備え、出力制御部は、第3判定部によって温度情報に基づく温度が第4閾値以上の温度になると判定される場合、温度上昇に関する警告情報を出力するよう出力部を制御することとしてもよい。
【0011】
一態様の情報処理装置では、推定部は、出力制御部によって商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力部が制御された後、情報処理装置の外部にある外部端末から商品を廃棄した旨の情報を受け付けた場合に、商品の廃棄が行われたと推定することとしてもよい。
【0012】
一態様の情報処理方法では、情報を出力する出力部を備えるコンピュータが、所定の空間内の温度を測定して温度情報を生成する温度測定ステップと、所定の空間の温度上昇が推定される時間を計時して計時情報を生成する計時ステップと、温度測定ステップによって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上の温度であり、且つ、計時ステップによって生成される計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上の時間の場合、所定の空間内にある商品の廃棄が必要と判定する判定ステップと、判定ステップによって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力部を制御する出力制御ステップと、判定ステップによって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が行われたかを推定する推定ステップと、を実行する。
【0013】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、情報を出力する出力機能と、所定の空間内の温度を測定して温度情報を生成する温度測定機能と、所定の空間の温度上昇が推定される時間を計時して計時情報を生成する計時機能と、温度測定機能によって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上の温度であり、且つ、計時機能によって生成される計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上の時間の場合、所定の空間内にある商品の廃棄が必要と判定する判定機能と、判定機能によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力機能を制御する出力制御機能と、判定機能によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が行われたかを推定する推定機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0014】
一態様の情報処理装置は、所定の空間内の温度を測定して温度情報を生成し、所定の空間の温度上昇が推定される時間を計時して計時情報を生成し、温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上の温度であり、且つ、計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上の時間の場合、所定の空間内にある商品の廃棄が必要と判定し、商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう制御し、商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が行われたかを推定するので、適切な商品を維持することができる。
また、一態様の情報処理方法及び情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】一実施形態に係る情報処理装置について説明するための図である。
【
図2】一実施形態に係る情報処理装置について説明するためのブロック図である。
【
図3】表示部に表示される画面の一例について説明するための図である。
【
図4】一実施形態に係る情報処理方法について説明するための第1のフローチャートである。
【
図5】一実施形態に係る情報処理方法について説明するための第2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一実施形態について説明する。
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0017】
まず、情報処理装置1の概略について説明する。
図1は、一実施形態に係る情報処理装置1について説明するための図である。
【0018】
情報処理装置1は、所定の空間100内に配される商品101を管理する。具体的な一例として、情報処理装置1は、所定の空間100内に配される商品101の温度管理を行う。所定の空間100は、例えば、冷蔵庫、冷凍庫及びチルド室(以下、「冷蔵庫」という。)等の内部の温度が管理される空間である。
【0019】
冷蔵庫は、停電等が発生した場合には内部の温度(庫内温度)が上昇する。一方、冷蔵庫は、復電した場合には、内部の温度(庫内温度)が下降して、所定の温度まで低下する。例えば、冷蔵庫が飲食店等の店舗に配される場合には、閉店時間中に停電及び復電の両方が発生すると、従業員が出勤する時間においては庫内温度が所定の温度まで低下しており、従業員は閉店時間中に停電が発生していたことに気が付かないこともある。しかし、冷蔵庫内に配される商品101には、保存される温度の上限等が決められており、その上限以下の温度で保存することが求められているものもある。
【0020】
情報処理装置1は、温度測定部20によって所定の空間100の温度を測定し、その温度に関する種々の条件が所定の条件を満たす場合、所定の空間100に配される商品101の廃棄を促すようになっている。また、情報処理装置1は、商品101の廃棄を促した場合に、例えば、実際にその商品101が廃棄されたことを示す入力操作がユーザ(例えば、責任者及び従業員等)によって行われた場合、商品101が廃棄されたと推定する。
なお、情報処理装置1は、所定の空間が有る施設(店舗)に配されていてもよく、その施設(店舗)を管理する管理本部に配されていてもよい。この場合、温度測定部20及び撮像部21は、施設(店舗)に配される。
【0021】
次に、情報処理装置1について詳細に説明する。
図2は、一実施形態に係る情報処理装置1について説明するためのブロック図である。
【0022】
情報処理装置1は、温度測定部20、撮像部21、通信部17、記憶部18、表示部19、計時部11、第1判定部12、第2判定部13、第3判定部14、出力制御部15及び推定部16を備える。通信部17、記憶部18及び表示部19は、本発明の「出力部」の一実施形態として実現されてもよい。計時部11、第1判定部12、第2判定部13、第3判定部14、出力制御部15及び推定部16は、情報処理装置1の制御部10(例えば、演算処理装置等)の一機能として実現されてもよい。
【0023】
温度測定部20は、所定の空間100内の温度を測定して温度情報を生成する。温度測定部20は、具体的な一例として、温度センサ等であってもよい。所定の空間100は、温度管理が行わる空間である。すなわち、所定の空間100は、例えば、空調装置及び冷却装置等を始めとする種々の装置によって温度管理が行われる空間である。具体的な一例として、所定の空間100は、上述したように冷蔵庫の内部であってもよく、室内等であってもよい。
所定の空間100、すなわち、冷蔵庫が複数ある場合、温度測定部20は、例えば、所定の空間100(冷蔵庫)それぞれに配されてもよい。この場合、複数の温度測定部20には、それぞれ異なる識別情報が付されていてもよい。
また、1つの所定の空間100に複数の温度測定部20が配されてもよい。この場合についても、複数の温度測定部20には、それぞれ異なる識別情報が付されていてもよい。1つの所定の空間100に複数の温度測定部20が配される場合、一例として、少なくとも1つの温度測定部20が所定の空間100の相対的に下方に配されると共に、少なくとも1つの温度測定部20が所定の空間100の相対的に上方に配されてもよい。
【0024】
温度測定部20は、温度情報を情報処理装置1に送信する。例えば、温度測定部20は、時間的に連続して又は時間的に間欠的に温度情報を情報処理装置1に送信してもよい。具体的な一例として、温度測定部20は、一定の時間毎等の所定のタイミングで温度情報を情報処理装置1に送信してもよい。
【0025】
なお、温度測定部20は、例えば、電源(例えば、一次電池及び二次電池等)を備えることにより、停電中であっても温度を測定する一方、停電中は温度情報を送信しなくともよい。この場合、温度測定部20は、例えば、上述したように停電した場合から復電すると、停電直前に温度情報を送信した後に測定した温度に関する温度情報を情報処理装置1に送信してもよい。
又は、温度測定部20は、例えば、電源(例えば、一次電池及び二次電池等)を備えることにより、停電中であっても、所定の空間100の温度を測定し、温度情報を情報処理装置1に送信してもよい。
【0026】
温度測定部20は、例えば、温度情報を情報処理装置1に外部にあるサーバ(外部サーバ)(図示せず)等に送信することとしてもよい。
温度測定部20は、温度情報を外部に送信する場合、自身を識別する識別情報を温度情報に含ませてもよい。
【0027】
撮像部21は、所定の空間100を含む施設内を撮像して撮像情報を生成する。所定の空間100を含む施設は、例えば、冷蔵庫が配される飲食店等の店舗であってもよい。撮像部21は、例えば、その施設(店舗)の内部及び外部等を撮像する。具体的な一例として、撮像部21は、施設(店舗)の監視カメラ等であってもよい。
【0028】
撮像部21は、例えば、静止画又は動画等を撮像するカメラであってもよい。撮像部21は、例えば、上述したように静止画を撮像する場合、時間的に連続して又は時間的に間欠的に撮像を行うこととしてもよい。撮像部21は、例えば、撮像した時刻に関する情報を撮像情報に含ませてもよく、含ませなくてもよい。撮像部21は、撮像情報を情報処理装置1に送信することとしてもよい。又は、撮像部21は、例えば、撮像情報を外部サーバ(図示せず)等に送信することとしてもよい。
【0029】
出力部は、情報を出力する。出力部は、上述したように、例えば、通信部17、記憶部18及び表示部19であってもよい。
【0030】
通信部17は、情報の送受信を行う。通信部17は、例えば、温度測定部20から送信される温度情報を受信してもよい。通信部17は、例えば、撮像部21から送信される撮像情報を受信してもよい。なお、通信部17は、温度情報及び撮像情報の少なくとも一方が外部サーバに蓄積される場合、外部サーバに蓄積される情報を取得してもよい。
また、通信部17は、情報処理装置1の外部にあるサーバ(外部サーバ)(図示せず)、端末40(
図1参照)(例えば、施設に配されるコンピュータ、並びに、施設の従業員が使用するスマートフォン及びタブレット等)、及び、装置(例えば、施設に配される厨房機器及び冷蔵庫を管理する端末、並びに、施設に配される会計を行う端末(レジスタ)等)との間で情報の送受信を行うこととしてもよい。
【0031】
また、通信部17は、後述する、商品の廃棄が必要である旨の情報、管理に関する情報、及び、警告情報を情報処理装置1の外部にある上述した端末40に送信することとしてもよい。
【0032】
記憶部18は、例えば、種々の情報及びプログラムを記憶する。例えば、記憶部18は、後述する、商品の廃棄が必要である旨の情報、管理に関する情報、及び、警告情報を記憶することとしてもよい。
【0033】
表示部19は、例えば、文字、記号及び画像等を表示する。例えば、表示部19は、後述する、商品の廃棄が必要である旨の情報、管理に関する情報、及び、警告情報に基づく文字、記号及び画像等を表示することとしてもよい。
【0034】
計時部11は、所定の空間100の温度上昇が推定される時間を計時して計時情報を生成する。計時部11は、所定の空間100の温度上昇が推定される時間を、種々の情報を利用して計時する。例えば、計時部11は、撮像部21によって撮像情報が生成されていない時間を、所定の空間100の温度上昇が推定される時間として計時し、計時情報を生成することとしてもよい。
施設に停電が発生した場合には、撮像部21は撮像情報を生成することができない。また、施設に停電が発生した場合、その施設に配される所定の空間100の温度は上昇する可能性が高い。このため、計時部11は、撮像部21によって撮像情報が生成されていない時間を、所定の空間100の温度上昇が推定される時間として、計時情報を生成する。
【0035】
計時部11は、例えば、以下のように計時する。撮像部21が監視カメラ等の場合、撮像部21は、時間的に連続して、又は、時間的に間欠的に(相対的に短い時間的な間隔毎に)撮像情報を生成する。撮像部21は、例えば、時間的に連続して撮像情報を情報処理装置1(又は、外部サーバ)に送信し、又は、時間的に間欠的に(相対的に短い時間的な間隔毎に)撮像情報を情報処理装置1(又は、外部サーバ)に送信する。計時部11は、撮像部21から送信される撮像情報を情報処理装置1(又は、外部サーバ)で受信していない時間を、撮像部21によって撮像情報が生成されていない時間として計時する。すなわち、計時部11は、撮像情報の受信が途切れた時間から、次に撮像情報を受信するまでの時間の差分時間を計時する。
この場合、計時部11は、撮像部21によって時間的に間欠的に(例えば、一定間隔毎に)撮像情報を送信する場合、その一定間隔よりも長い時間、撮像情報を通信部17で受信していないと、計時を開始してもよい。なおその場合、計時部11は、例えば、直前に撮像情報を通信部17で受信した時を基準として計時を開始してもよい。
また、計時部11は、例えば、撮像部21によって時間的に連続して撮像情報を送信する場合、撮像情報を通信部17で受信できなくなった時を基準として計時を開始してもよい。
なお、計時部11は、例えば、撮像部21から外部サーバに撮像情報が送信される場合には、外部サーバに配されてもよい。この場合、計時部11は、計時情報を情報処理装置1に送信する。
【0036】
又は、情報処理装置1は、例えば、施設の開店時間前(例えば、従業員等の出勤時間等の予め設定された時刻)等に外部サーバ(又は、撮像部21)から撮像情報を取得してもよい。すなわち、情報処理装置1は、例えば、閉店後(例えば、従業員の退店後)から上述した開店時間前までに撮像された撮像情報をまとめて取得してもよい。この場合、計時部11は、撮像情報に記録される撮像時刻に関する情報に基づいて、撮像部21によって撮像されていない時間(撮像情報が生成されていない時間)を取得することとしてもよい。
【0037】
第1判定部12は、温度測定部20によって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上の温度であり、且つ、計時部11によって生成される計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上の時間の場合、所定の空間100内にある商品の廃棄が必要と判定する。この場合、第1判定部12は、所定の空間100内に配される商品に応じて設定される第1閾値及び第2閾値に基づいて、商品毎に廃棄が必要かを判定することとしてもよい。
【0038】
第1閾値は、例えば、温度管理が行われる所定の空間100の通常の温度範囲の上限温度であってもよい。又は、第1閾値は、例えば、所定の空間100に配される商品について温度管理が行われる場合についての、その商品に関する上限温度であってもよい。すなわち、商品に関する上限温度は、例えば、商品を保管する場合の上限温度であってもよい。
【0039】
第2閾値は、例えば、所定の空間100について温度管理を行えない時間を規定するものである。所定の空間100は、例えば、停電等により種々の装置によって温度管理が行えない場合、温度が上昇する。所定の空間100に配される商品は、自身について冷却等が行われているため、その所定の空間100の温度が第1閾値以上になった場合でも、直ちに自身の温度が上昇することはないため、商品を直ちに廃棄する必要はない。すなわち、所定の空間100に配される商品は、例えば、温度が第1閾値以上になる時間が所定の時間継続する場合、自身の温度が上昇し、保管温度の上限を超えることになる。したがって、第2閾値は、例えば、所定の空間100の温度管理が行われない場合に商品自体の温度上昇を考慮して、適宜設定されてもよい。
【0040】
第1判定部12は、所定の空間100の温度(温度情報に基づく温度)が第1閾値以上であり、且つ、所定の空間100の温度管理を行うことができない時間(計時情報に基づく温度)が第2閾値以上の場合、例えば、所定の空間100に配される商品について温度管理ができていない、すなわち、商品の温度が保管温度の上限を超えたと推定して、所定の空間100にある商品の廃棄が必要と判定する。
【0041】
また、所定の空間100には、種々の商品が保管される場合がある。このため、例えば、情報処理装置1に配されるキーボード及びマウス等の入力部(図示せず)がユーザ(従業員等)によって操作されることに基づいて、所定の空間100に配される商品が情報処理装置1に入力された場合、第1判定部12は、その商品に応じた第1閾値に基づいて所定の空間100内の温度を判定すると共に、その商品に応じた第2閾値に基づいて所定の空間100の温度管理が行えない時間を判定することとしてもよい。この場合、例えば、記憶部18は、複数の商品それぞれに応じた第1閾値及び第2閾値に関する閾値情報を記憶していてもよい。すなわち、第1判定部12は、例えば、入力部によって入力された1又は複数の商品それぞれに応じた第1閾値及び第2閾値を記憶部18から読み出すことに基づいて、温度及び時間に関する判定を行うこととしてもよい。
【0042】
なお、上述したように、所定の空間100、すなわち、冷蔵庫が複数ある場合、所定の空間100それぞれに温度測定部20が配される。この場合、第1判定部12は、所定の空間100(温度測定部20)毎に、温度情報に基づく温度が第1閾値以上になるか、及び、計時情報に基づく時間が第2閾値以上になるかを判定することとしてもよい。
【0043】
また、1つの所定の空間100に複数の温度測定部20が配される場合がある。この場合、記憶部18には、複数の温度測定部20の識別情報と、それらの温度測定部20が配される所定の空間100とを対応付けた対応付け情報を記憶しておいてもよい。
第1判定部12は、複数の温度測定部20それぞれから温度情報を取得した場合、記憶部18に記憶される対応付け情報に基づいて、複数の温度測定部20が配される所定の空間100を特定する。第1判定部12は、例えば、特定された1つの所定の空間100に配される複数の温度測定部20それぞれから取得される温度情報に基づいて、所定の空間100の温度が第1閾値以上かを判定することとしてもよい。一例として、第1判定部12は、1つの所定の空間100に配される複数の温度測定部20それぞれから取得される温度情報に基づく温度を相加平均し、その相加平均を行った平均温度が第1閾値以上かを判定することとしてもよい。
又は、一例として、第1判定部12は、1つの所定の空間100に配される複数の温度測定部20それぞれから取得される温度情報に基づく温度のうち、少なくとも1つの温度が第1閾値以上かを判定することとしてもよい。この場合、第1判定部12は、複数の温度測定部20のうち、第5閾値以上の数の温度測定部20で取得される温度情報に基づく温度それぞれが第1閾値以上を判定することとしてもよい。第5閾値は、例えば、施設(店舗)の責任者、及び、施設(店舗)を管理する管理本部に所属するユーザ(従業員)等によって適宜設定される。
このような場合であっても、第1判定部12は、上述したような温度が第1閾値以上であり、且つ、計時情報に基づく時間が第2閾値以上かを判定する。
【0044】
第2判定部13は、第1判定部12によって所定の空間100内にある商品の廃棄が必要と判定される回数が、予め設定された第3閾値以上の回数になるかを判定することとしてもよい。第3閾値は、適宜設定される回数であり、1回以上の回数が設定される。例えば、第3閾値は、所定の空間100を管理する施設(店舗)の責任者、又は、施設(店舗)を管理する管理本部に所属するユーザ(従業員)等によって、適宜設定される。情報処理装置1は、第1判定部12によって所定の空間100内にある商品の廃棄が必要と判定される回数が第3閾値以上になる場合、所定の空間100、すなわち冷蔵庫に配される商品に不具合が生じている可能性があり、又は、ユーザ(従業員等)が所定の空間100を適切に管理できていない可能性があると推定する。
【0045】
第3判定部14は、温度測定部20によって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第4閾値以上の温度になるかを判定することとしてもよい。第4閾値は、例えば、所定の空間100について温度管理する場合の温度の上限であってもよい。すなわち、所定の空間100が冷蔵庫の場合、相対的に長い時間、冷蔵庫の扉を開けておくと、冷蔵庫の内部の温度が上昇する。第4閾値は、例えば、冷蔵庫の扉を相対的に長い時間空けている場合、及び、冷蔵庫の扉の閉め忘れの場合等に、後述する出力制御部15によって警告を出力するために設定される。第4閾値は、第1閾値と同じ値であってもよく、異なる値であってもよい。
【0046】
出力制御部15は、第1判定部12によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が必要である旨の情報(廃棄情報)を出力するよう出力部を制御する。この場合、出力制御部15は、廃棄が必要な商品を特定した状態で、その商品の廃棄が必要である旨の情報(廃棄情報)を出力するよう出力部を制御することとしてもよい。すなわち、出力制御部15は、例えば、第1判定部12において商品毎に第1閾値及び第2閾値が設定されている場合、廃棄が必要な商品を特定する情報を廃棄情報に含ませてもよい。
また例えば、出力制御部15は、上述したように、複数の所定の空間100それぞれに温度測定部20が配される場合、及び、1つの所定の空間100に複数の温度測定部20が配される場合、記憶部18に記憶される、複数の温度測定部20の識別情報と、それらの温度測定部20が配される所定の空間100とを対応付けた対応付け情報に基づいて、第1判定部12によって商品の廃棄が必要と判定される所定の空間100を特定することができる。したがって、例えば、出力制御部15は、商品の廃棄が必要と判定される所定の空間100を特定する情報(特定情報)を廃棄情報に含ませてもよい。
【0047】
出力部は、例えば、上述したように、通信部17、記憶部18及び表示部19であってもよい。
例えば、出力制御部15は、廃棄情報を情報処理装置1の外部に送信するよう通信部17を制御する。一例として、出力制御部15は、廃棄情報を、外部サーバ(図示せず)及び端末40等に送信するよう通信部17を制御してもよい。上述した外部サーバは、例えば、廃棄情報を蓄積し、その廃棄情報を端末40に送信してもよい。端末40は、例えば、廃棄情報を受信すると、廃棄情報に基づく文字、記号及び画像等を端末表示部41等に表示する。すなわち、端末40は、例えば、廃棄情報に基づいて、商品の廃棄が必要である旨の文字、記号及び画像等を端末表示部41等に表示することとしてもよい。
【0048】
また、出力制御部15は、廃棄情報を記憶する記憶部18を制御してもよい。
【0049】
図3は、表示部19に表示される画面の一例について説明するための図である。
出力制御部15は、廃棄情報に基づく文字、記号及び画像等を表示するよう表示部19を制御することとしてもよい。
図3に一例を示すように、出力制御部15は、廃棄情報に基づいて、停電が発生したことと、その停電に応じて所定の空間100に配される複数の商品のうち、廃棄が必要になった商品とを表示部19に表示させてもよい。
【0050】
なお、出力制御部15は、商品の廃棄が必要である旨の情報(廃棄情報)として、施設(店舗)に配される種々の装置(処理部30)を制御するための制御情報をそれらの装置に対して送信するよう通信部17を制御してもよい。上述した種々の装置(処理部30)は、例えば、冷蔵庫の扉に配される施錠装置、商品の注文及び会計に利用される注文会計装置(一例として、POS(Point of Sale)システム)、及び、施設(店舗)が飲食店の場合には調理装置等であってもよい。
上述した施錠装置は、制御情報を受信すると、冷蔵庫の扉を施錠してもよい。この場合、施錠装置は、例えば、施設(店舗)の責任者等によって暗証番号が入力された場合に、解錠してもよい。責任者等は、例えば、端末40等に送信される廃棄情報に基づいて、商品の廃棄が必要である警告を確認している。責任者等は、例えば、商品の廃棄が必要であることを理解しているため、解錠することにより、その商品を廃棄する。
また、上述した注文会計装置は、制御情報を受信すると、注文を受けること及び会計を行うことの少なくとも一方を行えないようにする。責任者等は、例えば、上述したように、端末40を確認することにより商品の廃棄が必要であることを理解しているため、その商品を廃棄すると、注文会計装置の復旧操作を行う。
また、上述した調理装置は、制御情報を受信すると、調理に関する動作が行えないようにしてもよい。上述したように、端末40を確認することにより商品の廃棄が必要であることを理解しているため、その商品を廃棄すると、調理装置の復旧操作を行う。
【0051】
出力制御部15は、第2判定部13によって第3閾値以上の回数になると判定される場合、所定の空間100を管理するユーザが使用するユーザ端末(例えば、端末40等)に対して、管理に関する情報を送信するよう出力部を制御することとしてもよい。ユーザ端末(例えば、端末40等)は、例えば、スマートフォン、タブレット及びラップトップ等であってもよい。所定の空間100を管理するユーザは、例えば、施設(店舗)の責任者であってもよく、施設(店舗)の管理を行う管理本部に所属する従業員等であってもよい。
【0052】
管理に関する情報は、例えば、第2判定部13によって第3閾値以上の回数となると判定される施設(店舗)に臨店を促す情報であってもよい。すなわち、管理に関する情報は、例えば、第2判定部13によって第3閾値以上の回数となると判定される施設(店舗)を特定する情報を含んでいてもよい。管理に関する情報は、例えば、ユーザ端末(例えば、端末40等)にユーザのスケジュールを管理するアプリケーションがインストールされる場合、そのスケジュール帳に、第2判定部13によって第3閾値以上の回数となると判定される施設(店舗)を臨店する日時等を登録する情報を含んでいてもよい。すなわち、ユーザ端末(例えば、端末40等)は、例えば、管理に関する情報を受信した場合、その管理に関する情報に基づいて、ユーザが上述した施設(店舗)を臨店する日時等をスケジュール帳に登録してもよい。この場合、ユーザ端末(例えば、端末40等)は、例えば、スケジュール帳に登録されるスケジュール情報を参照し、ユーザのスケジュールが空いている、相対的に早い日時に臨店のスケジュールを登録してもよい。
【0053】
なお、出力制御部15は、例えば、ユーザ端末(例えば、端末40等)のスケジュール帳に登録されるスケジュール情報を取得し、ユーザが同日に臨店する複数の施設(店舗)の移動距離が相対的に短くなるように(ユーザが同日に複数の施設(店舗)を効率的に臨店できるように)、予めスケジュール帳に登録された臨店する施設(施設)の位置情報と、第2判定部13によって第3閾値以上の回数となると判定される施設(店舗)の位置情報と、公共交通機関及び道路地図等の移動手段情報等に基づいて、既にスケジュール帳に登録される臨店する施設(店舗)と、第2判定部13によって第3閾値以上の回数となると判定される施設(店舗)との移動距離及び移動時間のうち少なくとも一方が相対的に短くなるように(例えば、その少なくとも一方が最短となるように)、複数の施設(店舗)を臨店するためのスケジュールを作成し、その作成したスケジュールを管理に関する情報としてユーザ端末(例えば、端末40等)に送信することとしてもよい。なお、上述した臨店スケジュールの作成は、ユーザ端末(例えば、端末40等)が行ってもよい。
【0054】
出力制御部15は、第3判定部14によって温度情報に基づく温度が第4閾値以上の温度になると判定される場合、温度上昇に関する警告情報を出力するよう出力部を制御することとしてもよい。出力制御部15は、例えば、所定の空間100の温度が上昇する場合として、冷蔵庫の扉が相対的に長い時間開いている場合、及び、冷蔵庫の扉を閉め忘れている場合等に、警告情報を出力するよう出力部を制御する。すなわち、出力制御部15は、上述したように、通信部17、記憶部18及び表示部19を制御することとしてもよい。これにより、一例として、ユーザは、警告情報に基づく温度上昇を確認すると、所定の空間100を確認して、温度上昇の原因を改善することができる。
【0055】
推定部16は、第1判定部12によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が行われたかを推定する。この場合、推定部16は、出力制御部15によって商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力部が制御された後、情報処理装置の外部にある外部端末から商品を廃棄した旨の情報(商品廃棄情報)を受け付けた場合に、商品の廃棄が行われたと推定することとしてもよい。
【0056】
例えば、出力制御部15によって制御情報を上述した種々の装置(一例として、施錠装置、注文会計装置及び調理装置等)(処理部30)に送信した場合、それらの種々の装置(処理部30)は、解錠及び復旧操作が行われると、解錠及び復旧操作が行われたことを示す復旧情報を情報処理装置1に送信する。推定部16は、通信部17によって復旧情報を受信すると、商品の廃棄が行われたと推定する。この場合、推定部16は、復旧情報を、上述した商品を廃棄した旨の情報(商品廃棄情報)とみなしてもよい。
【0057】
また、推定部16は、情報処理装置1に配される入力部(図示せず)等が操作されることにより、商品が廃棄されたことを示す内容が入力された場合(例えば、「商品廃棄済」ボタンが操作された場合等)、及び、端末40において商品が廃棄されたことを示す内容が入力され、その端末40から送信される商品を廃棄した旨の情報(商品廃棄情報)を受信した場合、商品の廃棄が行われたと推定してもよい。
【0058】
推定部16は、推定した結果、すなわち、商品の廃棄が行われたことを示す情報(又は、復旧情報)を、上述した廃棄情報に関連付けて記憶部18に記憶してもよい。これにより、情報処理装置1は、商品の廃棄が行われたことを示す情報(又は、復旧情報)及び廃棄情報を記憶部18に記憶することにより、履歴として記録することができる。
【0059】
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
まず、情報処理方法として、所定の空間100に配される商品の廃棄が必要か否かを判定する方法について説明する。
図4は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するための第1のフローチャートである。
【0060】
ステップST101において、温度測定部20は、所定の空間100内の温度を測定して温度情報を生成する。温度測定部20は、例えば、温度情報を情報処理装置1に送信する。
【0061】
ステップST102において、計時部11は、所定の空間100の温度上昇が発生しているかを推定するための時間を計時して計時情報を生成する。例えば、計時部11は、停電等により撮像部21によって撮像情報が生成されていない時間を、所定の空間100の温度上昇が推定される時間として計時し、計時情報を生成することとしてもよい。
【0062】
ステップST103において、第1判定部12は、ステップST101で生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上であり、且つ、ステップST102で生成される計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上かを判定する。この場合、第1判定部12は、所定の空間100内に配される複数の商品それぞれに応じて設定される第1閾値及び第2閾値に基づいて、商品毎に判定を行うこととしてもよい。第1判定部12は、例えば、停電から復帰した後などに、ステップST103の判定を行うこととしてもよい。温度が第1閾値以上であり、且つ、計時時間が第2閾値以上の場合(Yes)、処理は、ステップST104に進む。温度が第1閾値未満であり、又は、計時時間が第2閾値未満の場合(No)、処理は、終了する。
【0063】
ステップST104において、出力制御部15は、ステップST103の判定に基づいて第1判定部12によって商品の廃棄が必要と判定されるため、商品の廃棄が必要である旨の情報(廃棄情報)を出力するよう出力部を制御する。この場合、出力制御部15は、廃棄が必要な商品を特定した状態で、その商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力部を制御することとしてもよい。この場合、出力部は、例えば、通信部17、記憶部18及び表示部19等である。
出力制御部15は、商品の廃棄が必要である旨の情報(廃棄情報)として、施設(店舗)に配される種々の装置(一例として、施錠装置、注文会計装置及び調理装置等)(処理部30)を制御するための制御情報をそれらの装置に対して送信するよう通信部17を制御してもよい。
【0064】
ステップST105において、推定部16は、商品の廃棄が行われたかを判定する。
例えば、種々の装置(一例として、施錠装置、注文会計装置及び調理装置等)(処理部30)は、解錠及び復旧操作が行われると、解錠及び復旧操作が行われたことを示す復旧情報を情報処理装置1に送信する。推定部16は、通信部17によって復旧情報を受信すると、商品の廃棄が行われたと推定する。
又は、情報処理装置1に配される入力部(図示せず)等が操作されることにより、商品が廃棄されたことを示す内容が入力された場合、及び、端末40において商品が廃棄されたことを示す内容が入力され、その端末40から送信される商品を廃棄したことを示す情報を受信した場合、推定部16は、商品の廃棄が行われたと推定してもよい。
商品の廃棄が行われたと推定される場合(Yes)、処理は、ステップST106に進む。商品の廃棄が行われたと推定されない場合(No)、処理は、ステップST104に戻る。
【0065】
ステップST106において、第2判定部13は、第1判定部12によって所定の空間100内にある商品の廃棄が必要と判定される回数が第3閾値以上を判定する。回数が第3閾値以上の場合(Yes)、処理は、ステップST107に進む。回数が第3閾値未満の場合(No)、処理は、終了する。
【0066】
ステップST107において、出力制御部15は、所定の空間100を管理するユーザが使用するユーザ端末(例えば、端末40等)に対して、管理に関する情報を送信するよう出力部を制御することとしてもよい。これにより、情報処理装置1は、ユーザに対して、所定の空間100が配される施設(店舗)を臨店するよう促すことができる。
【0067】
次に、情報処理方法として、所定の空間100の確認を促す方法について説明する。
図5は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するための第2のフローチャートである。
【0068】
ステップST201において、温度測定部20は、所定の空間100内の温度を測定して温度情報を生成する。温度測定部20は、例えば、温度情報を情報処理装置1に送信する。
【0069】
ステップST202において、第3判定部14は、ステップST201で生成される温度情報に基づく温度が第4閾値以上かを判定する。温度が第4閾値以上の場合(Yes)、処理は、ステップST203に進む。温度が第4閾値未満の場合(No)、処理は、終了する。
【0070】
ステップST203において、出力制御部15は、温度上昇に関する警告情報を出力するよう出力部を制御する。出力制御部15は、例えば、所定の空間100の温度が上昇する場合として、冷蔵庫の扉が相対的に長い時間開いている場合、及び、冷蔵庫の扉を閉め忘れている場合等に、警告情報を出力するよう通信部17、記憶部18及び表示部19を制御する。これにより、一例として、ユーザは、警告情報に基づく温度上昇を確認すると、所定の空間100を確認して、温度上昇の原因を改善することができる。
【0071】
次に、本実施形態の効果を説明する。
情報処理装置1は、所定の空間100内の温度を測定して温度情報を生成する温度測定部20と、所定の空間100の温度上昇が推定される時間を計時して計時情報を生成する計時部11と、温度測定部20によって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上の温度であり、且つ、計時部11によって生成される計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上の時間の場合、所定の空間100内にある商品の廃棄が必要と判定する第1判定部12と、第1判定部12によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力部を制御する出力制御部15と、第1判定部12によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が行われたかを推定する推定部16と、を備える。
情報処理装置1は、例えば、停電等により所定の空間100の温度管理ができなかった場合でも、所定の空間100に配される商品を廃棄する必要があるか否かを判定できるため、商品の適切な状態を維持することができる。
【0072】
情報処理装置1では、第1判定部12は、所定の空間100内に配される商品に応じて設定される第1閾値及び第2閾値に基づいて、商品毎に廃棄が必要かを判定してもよい。この場合、出力制御部15は、廃棄が必要な商品を特定した状態で、その商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力部を制御することとしてもよい。
所定の空間100に複数の商品が配される場合には、管理される温度の範囲は商品毎に異なることがある。このような場合でも、情報処理装置1は、商品毎に温度管理を行うことができる。すなわち、情報処理装置1は、例えば、所定の空間100に配される複数の商品それぞれについて廃棄が必要か否かを判定できるため、各商品の適切な状態を維持することができる。また、情報処理装置1は、商品の廃棄ロスを相対的に少なくすることができる。
【0073】
情報処理装置1は、所定の空間100を含む施設内を撮像して撮像情報を生成する撮像部21を備えてもよい。この場合、計時部11は、撮像部21によって撮像情報が生成されていない時間を、所定の空間100の温度上昇が推定される時間として計時し、計時情報を生成することとしてもよい。
撮像部21は、施設に配される監視カメラ等であってもよい。この場合、撮像部21(監視カメラ等)は既に施設に配されている可能性が高い。また、情報処理装置1は、撮像部21(監視カメラ等)は24時間稼働している可能性が高いため、施設に従業員が居ない時間帯(閉店時間等)であっても停電している時間、すなわち、所定の空間100の温度上昇が推定される時間を取得することができる。したがって、情報処理装置1は、施設に有る既存の装置(撮像部21)を利用して所定の空間100の温度上昇が推定される時間を計時するため、相対的に低コストで、所定の空間100に配される商品について廃棄が必要か否かを判定することができる。
【0074】
情報処理装置1は、第1判定部12によって所定の空間100内にある商品の廃棄が必要と判定される回数が、予め設定された第3閾値以上の回数になるかを判定する第2判定部13を備えてもよい。この場合、出力制御部15は、第2判定部13によって第3閾値以上の回数になると判定される場合、所定の空間100を管理するユーザが使用するユーザ端末(例えば、端末40等)に対して、管理に関する情報を送信するよう出力部を制御することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、ユーザに対して、所定の空間100が配される施設を臨店するよう促すことができる。
【0075】
情報処理装置1は、温度測定部20によって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第4閾値以上の温度になるかを判定する第3判定部14を備えてもよい。この場合、出力制御部15は、第3判定部14によって温度情報に基づく温度が第4閾値以上の温度になると判定される場合、温度上昇に関する警告情報を出力するよう出力部を制御することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、所定の空間100が配される施設の従業員等に対して、所定の空間100の温度が上昇していることを示す警告を行うことができる。すなわち、情報処理装置1は、ユーザに対して、所定の空間100を確認と、温度上昇の原因の改善とを促すことができる。
【0076】
情報処理装置1では、推定部16は、出力制御部15によって商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力部が制御された後、情報処理装置1の外部にある端末40から商品を廃棄した旨の情報を受け付けた場合に、商品の廃棄が行われたかを推定することとしてもよい。
情報処理装置1は、例えば、所定の空間100に配される商品が廃棄されるまで、施設の種々の装置(処理部30)を稼働させないようにすることができる。情報処理装置1は、例えば、そのような種々の装置(処理部30)についての復帰処理を行われた場合、及び、端末40において商品の廃棄が確認される操作(一例として、ボタン操作等)が行われた場合、商品が廃棄されたと推定する。したがって、情報処理装置1は、第1判定部12によって廃棄が必要と判定される商品について、確実に廃棄させることができる。
【0077】
情報処理方法では、コンピュータが、所定の空間100内の温度を測定して温度情報を生成する温度測定ステップと、所定の空間100の温度上昇が推定される時間を計時して計時情報を生成する計時ステップと、温度測定ステップによって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上の温度であり、且つ、計時ステップによって生成される計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上の時間の場合、所定の空間100内にある商品の廃棄が必要と判定する判定ステップと、判定ステップによって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力部を制御する出力制御ステップと、判定ステップによって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が行われたかを推定する推定ステップと、を実行する。
情報処理方法は、例えば、停電等により所定の空間100の温度管理ができなかった場合でも、所定の空間100に配される商品を廃棄する必要があるか否かを判定できるため、商品の適切な状態を維持することができる。
【0078】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、所定の空間100内の温度を測定して温度情報を生成する温度測定機能と、所定の空間100の温度上昇が推定される時間を計時して計時情報を生成する計時機能と、温度測定機能によって生成される温度情報に基づく温度が予め設定された第1閾値以上の温度であり、且つ、計時機能によって生成される計時情報に基づく時間が予め設定された第2閾値以上の時間の場合、所定の空間100内にある商品の廃棄が必要と判定する判定機能と、判定機能によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が必要である旨の情報を出力するよう出力機能を制御する出力制御機能と、判定機能によって商品の廃棄が必要と判定される場合、商品の廃棄が行われたかを推定する推定機能と、を実現させる。
情報処理プログラムは、例えば、停電等により所定の空間100の温度管理ができなかった場合でも、所定の空間100に配される商品を廃棄する必要があるか否かを判定できるため、商品の適切な状態を維持することができる。
【0079】
上述した情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の計時部11、第1判定部12、第2判定部13、第3判定部14、出力制御部15及び推定部16は、コンピュータの演算処理装置等による計時機能、第1判定機能、第2判定機能、第3判定機能、出力制御機能及び推定機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置1の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の計時部11、第1判定部12、第2判定部13、第3判定部14、出力制御部15及び推定部16は、コンピュータの演算処理装置等を構成する計時回路、第1判定回路、第2判定回路、第3判定回路、出力制御回路及び推定回路として実現されてもよい。
また、情報処理装置1の温度測定部20、撮像部21、通信部17、記憶部18、表示部19及び出力部は、例えば、演算処理装置等の機能を含む温度測定機能、撮像機能、通信機能、記憶機能、表示機能及び出力機能として実現されもよい。また、情報処理装置1の温度測定部20、撮像部21、通信部17、記憶部18、表示部19及び出力部は、例えば、集積回路等によって構成されることにより温度測定回路、撮像回路、通信回路、記憶回路、表示回路及び出力回路として実現されてもよい。また、情報処理装置1の温度測定部20、撮像部21、通信部17、記憶部18、表示部19及び出力部は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより温度測定装置、撮像装置、通信装置、記憶装置、表示装置及び出力装置として構成されてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 情報処理装置
10 制御部
11 計時部
12 第1判定部
13 第2判定部
14 第3判定部
15 出力制御部
16 推定部
17 通信部
18 記憶部
19 表示部
20 温度測定部
21 撮像部