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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/00 20060101AFI20241218BHJP
   F25D 17/08 20060101ALI20241218BHJP
   F25D 17/06 20060101ALI20241218BHJP
   F25D 11/00 20060101ALI20241218BHJP
   F25D 21/06 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
F25D23/00 302M
F25D17/08 307
F25D17/06 312
F25D11/00 101B
F25D21/06 N
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021098237
(22)【出願日】2021-06-11
(65)【公開番号】P2022189580
(43)【公開日】2022-12-22
【審査請求日】2023-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003395
【氏名又は名称】弁理士法人蔦田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中野 太陽
【審査官】森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-033296(JP,A)
【文献】実開昭64-048581(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/00
F25D 17/08
F25D 17/06
F25D 11/00
F25D 21/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫本体と、
前記冷蔵庫本体の内部に形成された庫内空間と、
前記庫内空間の空気を冷却する冷却装置と、
前記冷却装置が冷却した空気を前記庫内空間において循環させる送風装置と、
前記庫内空間に形成され空気の流出入が可能に区画された第1空間及び第2空間と、
前記第1空間を開閉可能に区画する第1開閉部と、
前記第2空間を開閉可能に区画する第2開閉部と、
前記第1空間を浄化する第1浄化装置と、
前記第2空間を浄化する第2浄化装置と、
前記第1浄化装置及び前記第2浄化装置を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1開閉部が開放され、前記第2開閉部が閉塞されているときに、前記第1浄化装置を停止し、前記第2浄化装置を動作させ、
前記第2開閉部が開放され、前記第1開閉部が閉塞されているときに、前記第2浄化装置を停止し、前記第1浄化装置を動作させ、
前記第1開閉部及び前記第2開閉部が閉塞されているときに、前記第1浄化装置と前記第2浄化装置とが同時に動作する同時動作時間が生じるように、前記第1浄化装置と前記第2浄化装置とが動作及び停止を繰り返す制御を行う、冷蔵庫。
【請求項2】
前記制御部は、前記送風装置を動作させながら前記第1浄化装置及び前記第2浄化装置を動作させる請求項に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記送風装置を動作させながら前記冷却装置が前記庫内空間の空気を冷却する冷却運転を実行し、
前記第1浄化装置及び前記第2浄化装置を動作させる時の前記送風装置の回転数が、前記冷却運転時の前記送風装置の回転数以下である請求項に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記冷却装置の冷却動作を停止又は低下させながら前記送風装置を動作させて前記冷却装置を除霜する除霜運転を実行し、
前記除霜運転時の前記送風装置の回転数が、前記第1浄化装置及び前記第2浄化装置を動作させる時の前記送風装置の回転数より小さい請求項2又は3に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、貯蔵室内を流通する空気を除菌したり脱臭して浄化する浄化装置を備えた冷蔵庫が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-66161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
浄化装置を備えた冷蔵庫では、浄化装置を長時間駆動することで高い浄化効果が得られるが、大きな消費電力が必要になる。
【0005】
そこで、本発明は、浄化装置による消費電力を抑えつつ高い浄化効果が得られる冷蔵庫を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態の冷蔵庫は、冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体の内部に形成された庫内空間と、前記庫内空間の空気を冷却する冷却装置と、前記冷却装置が冷却した空気を前記庫内空間において循環させる送風装置と、前記庫内空間に形成され空気の流出入が可能に区画された第1空間及び第2空間と、前記第1空間を開閉可能に区画する第1開閉部と、前記第2空間を開閉可能に区画する第2開閉部と、前記第1空間を浄化する第1浄化装置と、前記第2空間を浄化する第2浄化装置と、前記第1浄化装置及び前記第2浄化装置を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1開閉部が開放され、前記第2開閉部が閉塞されているときに、前記第1浄化装置を停止し、前記第2浄化装置を動作させ、前記第2開閉部が開放され、前記第1開閉部が閉塞されているときに、前記第2浄化装置を停止し、前記第1浄化装置を動作させ、前記第1開閉部及び前記第2開閉部が閉塞されているときに、前記第1浄化装置と前記第2浄化装置とが同時に動作する同時動作時間が生じるように、前記第1浄化装置と前記第2浄化装置とが動作及び停止を繰り返す制御を行うものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態の冷蔵庫の断面図
図2図1の要部拡大図
図3図1の冷蔵庫のブロック図
図4】本発明の一実施形態の冷蔵庫におけるタイミングチャート
図5】本発明の変更例1の冷蔵庫におけるタイミングチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
1.実施形態
本発明の一実施形態について図面に基づき説明する。以下の実施形態は例示であり、発明の範囲はこれに限定されない。以下の実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。以下の実施形態やその変形は、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0009】
以下の説明において、左右方向、前後方向、上下方向とは、冷蔵庫を正面から見たときの方向を示し、左右方向は冷蔵庫の幅方向に相当する。また、右、左、上、下、奥、背、手前とは、特に規定がない場合には冷蔵庫を正面から見たときの位置や側などを示す。
【0010】
(1)冷蔵庫1の構成
まず、冷蔵庫1の全体構成について説明する。図1に示すように、冷蔵庫1は、前面に開口する断熱箱体からなる冷蔵庫本体2を備える。冷蔵庫本体2は、その内部に前面に開口する空間が形成された断熱箱体であって、鋼板製の外箱と、真空成形により設けられる合成樹脂製の内箱と、外箱及び内箱の間隙に配置された真空断熱パネルやウレタンフォームなどの断熱材とを備える。
【0011】
冷蔵庫本体2の内部に形成された空間は、断熱仕切壁2aによって上方の冷蔵空間と下方の冷凍空間に断熱区画されている。
【0012】
冷蔵空間は冷却された空気が循環することで冷蔵温度帯(例えば、0~4℃)に冷却される庫内空間である。冷蔵空間の内部は、仕切板2b、冷却器室形成部材12及び流路形成部材24によって空気の流出入が可能に仕切られ、冷蔵室3、チルド室3c、野菜室4等の食品等を貯蔵する貯蔵空間や、冷蔵冷却器室13、背面流路14、戻り流路29等の冷気を生成して貯蔵空間へ供給する冷気生成空間が区画されている。つまり、冷蔵空間を構成する貯蔵空間及び冷気生成空間は循環する空気を共有するように仕切られている。
【0013】
具体的には、冷蔵空間の内部が仕切板2bによって上下に区画され、仕切板2bの上方に複数段の棚板3bを設けた冷蔵室3が設けられ、仕切板2bの下方に引出式の野菜容器40を配置する野菜室4が設けられている。冷蔵室3及び野菜室4は、仕切板2bの後方に設けられた導入口2cによって連通している。
【0014】
冷蔵室3の前面開口部は、該開口部を幅方向に区分する観音開き式の左右一対の断熱性の冷蔵室扉3aにより閉塞される。この冷蔵室扉3aは、冷蔵庫本体の左右両側に設けたヒンジにより回動自在に枢支され、冷蔵室3の前面を開閉可能に区画する開閉部として機能する。冷蔵室扉3aの前面には、使用者から冷蔵庫1の設定等を受け付けたり、冷蔵庫1の設定状況等を表示する操作表示部7と、冷蔵庫1の周囲の外気温を検出する外気温検出部8が設けられている。
【0015】
冷蔵室3の内部は、複数の棚板3bによって上下に複数段に区画され、最下段の棚板3bの下方空間に冷蔵室3と連通するチルド室3cが区画されている。チルド室3cには、空気の流出入が可能に上下に仕切られた収納容器30が収納され、上下2段の空間が形成されている。
【0016】
冷蔵室3の背面には、冷蔵空間の温度を測定するための冷蔵温度検出部23が設けられている。また、冷蔵室3の前面開口部の周縁部には、右側の冷蔵室扉3aの開閉を検知する開閉検出部9aと、左側の冷蔵室扉3aの開閉を検知する開閉検出部9bとが設けられている(図3参照)。
【0017】
野菜室4の前面開口部は、引出し式の野菜室扉4aにより閉塞されている。野菜室扉4aは野菜室4の前面を開閉可能に区画する開閉部として機能する。野菜室4の前面開口部の周縁部には、野菜室扉4aの開閉を検知する開閉検出部9cが設けられている。野菜室扉4aの庫内側には、野菜容器40を保持する左右一対の支持枠が固着されている。
【0018】
冷蔵室3の後部には、流路形成部材24で前後に仕切られた背面流路14が設けられ、チルド室3c及び野菜室4の後部には、冷却器室形成部材12で前後に仕切られた冷蔵冷却器室13及び戻り流路29が設けられている。冷蔵冷却器室13には、冷蔵冷却器10及びファンなどの冷蔵送風装置11等が収納されている。
【0019】
また、冷却器室形成部材12には、チルド室3cに設けられた上容器31の内部に紫外線を照射する第1浄化装置50と、野菜室4に設けられた野菜容器40の上段容器42の内部に紫外線を照射する第2浄化装置51が設けられている。
【0020】
断熱仕切壁2aの下方の冷凍空間は、冷凍温度帯(例えば、-18℃~-20℃)に冷却保持される空間であり、製氷室、第1冷凍室5と、第2冷凍室6とを備える。製氷室及び第1冷凍室5は、断熱仕切壁2aを介して野菜室4の下方に左右に並べて設けられている。製氷室及び第1冷凍室5の下方には、下部ケースと上部ケースを備えた第2冷凍室6が配置されている。製氷室、第1冷凍室5及び第2冷凍室6の開口部は、野菜室4と同様、引き出し式の扉5a、6aにより閉塞されている。第2冷凍室6の背面には、第2冷凍室6の庫内温度を測定するための冷凍温度検出部25が設けられている。
【0021】
冷凍空間に設けられた貯蔵室(製氷室、第1冷凍室5、第2冷凍室6)の背部には、ダクト18を形成するカバー体17が設けられている。カバー体17は冷凍温度帯の貯蔵室の後方に冷凍冷却器室19を区画する。
【0022】
冷凍冷却器室19の内部には、冷蔵冷却器10より低い温度に冷却される冷凍冷却器15とファンなどの冷凍送風装置16等が設けられている。冷凍冷却器室19に設けられた冷凍送風装置16は、冷凍冷却器15で冷却した冷凍冷却器室19内の空気をダクト18を介して製氷室、第1冷凍室5及び第2冷凍室6に供給することで、製氷室、第1冷凍室5及び第2冷凍室6を冷却する。
【0023】
冷蔵冷却器10及び冷凍冷却器15は、冷蔵庫本体2の背面下部に設けられた機械室20内に収納された圧縮機21や不図示の凝縮器とともに冷凍サイクルと呼ばれる冷却装置を構成する。冷却装置は、圧縮機21から吐出された冷媒が切替弁22(図3参照)によって冷蔵冷却器10及び冷凍冷却器15の一方に供給されることで、冷蔵冷却器10及び冷凍冷却器15をそれぞれ交互に所定温度に冷却する。冷蔵冷却器10には、冷蔵冷却器10の温度を検出する冷蔵冷却器温度検出部26が設けられ、冷凍冷却器15には、冷凍冷却器15の温度を検出する冷凍冷却器温度検出部27が設けられている。
【0024】
また、冷蔵庫本体2の外側、例えば、冷蔵庫本体2の天井壁の上面後部には、冷蔵庫1を制御するマイコン等を実装した制御基板からなる制御部28が設けられている。
【0025】
(2)収納容器30
チルド室3cに収納された収納容器30は、上下に重ねて設けられた引き出し式の上容器31及び下容器32と、最下段の棚板3bの前端部に回動自在に設けられた蓋体33とを備える。
【0026】
上容器31は、平面形状が略矩形状の上面に開口する合成樹脂製の容器からなり、内部に食品などの貯蔵物を収納する収納空間が形成されている。上容器31の前端部には、上容器31の底面から上方へ立ち上がり収納空間の前端を区画する前壁34が設けられている。上容器31の前壁の上端と棚板3bの下面との間には開口部が形成され、該開口部が蓋体33によって閉塞されている。
【0027】
上容器31は、チルド室3cに収納された状態から前方へ引き出されると、蓋体33を押し上げながら不図示のレールを摺動してチルド室3cの前方へ移動して上容器31の上面開口部が開放され、貯蔵物を出し入れできるようになる。また、上容器31は、チルド室3cの前方へ引き出された状態から後方へ押し込まれチルド室3cに収納されると、上容器31の上面開口部が蓋体33及び最下段の棚板3bによって閉塞される。つまり、蓋体33は、上容器31の内部に形成された収納空間の一部を開閉可能に仕切る開閉部を構成する。なお、チルド室3cには、蓋体33の開閉を検知する開閉検出部9dが設けられている(図2参照)。開閉検出部9dは、蓋体33の開閉を検知して、上容器31がチルド室3cの前方へ引き出されたことを検知する。
【0028】
下容器32は、平面形状が略矩形状の上面に開口する合成樹脂製の容器からなり、内部に食品などの貯蔵物を収納する収納空間が形成されている。下容器32は、チルド室3cに収納された状態から前方へ引き出されると、不図示のレールを摺動してチルド室3cの前方へ移動して下容器32の上面開口部が開放され、貯蔵物を出し入れできるようになる。また、下容器32は、チルド室3cの前方へ引き出された状態から後方へ押し込まれチルド室3cに収納されると、上面の開口部が上方に設けられた上容器31の底面によって閉塞される。つまり、上容器31の底面は、下容器32の内部に形成された収納空間の一部を開閉可能に仕切る閉塞部を構成する。
【0029】
なお、下容器32は、上容器31の底面前端部に設けられた通気口35によって上容器31と連通する。また、下容器32には、下容器32の底面後端部にチルド室3cに開口する排気口36が設けられている。
【0030】
(3)野菜容器40
野菜室4内に設けられた野菜容器40は、野菜室4のほぼ全幅にわたって設けられた下段容器41と、下段容器41の上方に設けられた上段容器42とを備えた上下2段に重なり合う構造をなしている。
【0031】
下段容器41は、前方壁、後方壁、左右側壁によって囲まれた有底の箱状の容器であり、上方に開口する上面開口部から内部に貯蔵品を出し入れするようになっている。下段容器41は、野菜室扉4aの裏面側に固着された左右一対の支持枠に保持され、野菜室扉4aの開扉動作とともに庫外へ引き出されるように構成されている。
【0032】
下段容器41は、内底面から上方へ突出する前後仕切43が設けられている。この前後仕切43は、下段容器41の左右側壁の内面を連結するように設けられており、前後仕切43の前側に下段前容器44が形成され、後側に下段後容器45が形成されている。
【0033】
下段後容器45の上部開口部は、図1に示すような野菜室扉4aが閉扉された状態(野菜室4内に野菜容器40を収納した状態)で上段容器42の底面及びケース70に収納された機能性シート72によって閉塞される。
【0034】
機能性シート72は、防水性及び透湿性を有するシート材、例えば、直径が0.5μm~3μmの孔を多数有する多孔質シート材であり、水蒸気や空気を通過させるが、風の直接的な進入を制限する所定の風遮断性も有している。一例を挙げると、ポリエステル長繊維不織布とポリエチレン多孔質フィルムとを積層した透湿防水シートなどを機能性シート72に用いることができる。
【0035】
このような機能性シート72は、野菜室4を循環する空気(風)が下段後容器45へ直接進入することを制限しつつ、野菜室4と下段後容器45との間である程度の空気の移動を可能とする。
【0036】
上段容器42は、紫外線を透過する合成樹脂材から形成された有底の箱状の容器であり、上方に開口する上部開口部から内部に貯蔵品を出し入れするようになっている。上段容器42は、野菜室4の左右の内側壁面に設けられた内箱レールと下段容器41の左右側壁の上端を前後方向に摺動することで、下段容器41と独立して庫外へ引き出し可能に設けられている。
【0037】
このような野菜容器40は、野菜室扉4aが閉塞され野菜室4に収納されると、下段後容器45の上面開口部が上段容器42の底面及びケース70に収納された機能性シート72によって閉塞される。なお、下段前容器44の上面開口部及び上段容器42の上面開口部は、野菜容器40が野菜室4内に収納された状態において野菜室4内に開放している。
【0038】
野菜容器40は、野菜室扉4aが開扉されると庫外へ引き出され、下段前容器44の上面開口部及び上段容器42の上面開口部が庫外へ開放される。この時、下段容器41とともに上段容器42も庫外へ引き出されるため、下段後容器45の上面は、上段容器42及び機能性シート72によって閉塞されている。そして、上段容器42を下段容器41に対して後方へ摺動させることで、下段後容器45の上面開口部が開放される。つまり、野菜室扉4aが、上段容器42及び下段前容器44の内部に形成された収納空間の一部を開閉可能に区画する開閉部を構成し、上段容器42が下段後容器45の内部に形成された収納空間の一部を開閉可能に区画する開閉部を構成する。
【0039】
(4)冷蔵冷却器室13、背面流路14及び戻り流路29
冷蔵冷却器室13、背面流路14及び戻り流路29は、冷蔵室3、チルド室3c及び野菜室4の背面に設けられ、冷蔵庫本体2の内部に区画された冷蔵空間を冷却する冷気を生成して冷蔵空間内に循環させるための空間である。つまり、冷蔵冷却器室13、背面流路14及び戻り流路29は、冷蔵室3、チルド室3c及び野菜室4とともに冷蔵庫本体2の内部に形成された庫内空間を形成し、共通の送風装置(冷蔵送風装置11)から送風された空気が流通する空間である。言い換えれば、庫内空間を構成する冷蔵室3、チルド室3c、野菜室4、冷蔵冷却器室13、背面流路14及び戻り流路29は、送風装置から送風された空気が流通する流路の一部を構成する空間であったり、送風装置から送風された空気が流通する流路に接続されたりした空間である。
【0040】
具体的には、冷蔵冷却器室13は、冷却器室形成部材12と冷蔵庫本体2の背面壁との間に形成された空間であり、その内部に設けられた冷蔵冷却器10によって冷蔵冷却器室13の空気を冷却して冷気を生成するための空間である。冷却器室形成部材12には、チルド室3cに設けられた上容器31の上面開口部より上方位置に開口する吹出口12aが設けられており、吹出口12aを介して冷蔵冷却器室13がチルド室3cと接続されている。
【0041】
背面流路14は、流路形成部材24と冷蔵庫本体2の背面壁との間に形成された空間である。背面流路14は、下端部が冷蔵冷却器室13に接続され、冷蔵室3の背面に沿って上下方向に延びている。背面流路14には冷蔵室3の背面に開口する吹出口14aが上下方向に間隔をあけて設けられている。
【0042】
戻り流路29は、冷却器室形成部材12によって野菜室4の後部上側に形成された空間であって、冷蔵冷却器室13の下端部に接続されている。戻り流路29には、仕切板2bの後端部に開口する吸込口12bと、野菜室4の後部に開口する吸込口12cが設けられており、吸込口12b、12cを介してチルド室3cや野菜室4が戻り流路29と接続されている。
【0043】
このような冷蔵冷却器室13及び背面流路14は、冷蔵送風装置11の動作によって、冷蔵冷却器室13で冷蔵冷却器10が生成した冷気を、吹出口12aからチルド室3cへ供給するとともに、背面流路14を通って冷蔵室3の背面に設けられた吹出口14aから冷蔵室3に供給する。
【0044】
吹出口12aからチルド室3cへ供給された冷気は、上容器31の上面開口部の後方から上容器31内へ導入され、上容器31内を冷却しながら前方へ向かって流れ、通気口35を通って下容器32に流れ込む。上容器31から下容器32に流れ込んだ冷気は、下容器32内を冷却しながら後方へ向かって流れ、下容器32の底面後部に設けられた排気口36から下容器32の外部へ排出される。排気口36から排出された冷気は、排気口36と対向する吸込口12bから戻り流路29に流れ込み冷蔵冷却器室13に戻る。
【0045】
吹出口14aから冷蔵室3に供給された冷気は、冷蔵室3内を流れた後、一部が仕切板2bの後方に設けられた吸込口12bから戻り流路29を通って冷蔵冷却器室13に戻り、他の一部が仕切板2bに穿設された導入口2cを通って野菜室4へ流れ込む。野菜室4に流れ込んだ冷気は、野菜室4に設けられた上段容器42や下段前容器44や下段後容器45内を冷却した後、野菜室4の背面に設けられた吸込口4bから戻り流路29に流れ込み冷蔵冷却器室13に戻る。
【0046】
(5)第1浄化装置50及び第2浄化装置51
第1浄化装置50及び第2浄化装置51は、扁平な箱状の固定具の内部に設けられ紫外線を照射するLED等の光源を備え、空気等の除菌や脱臭等の浄化を行うものである。第1浄化装置50及び第2浄化装置51は、互いに異なる位置に設けられている。
【0047】
なお、第1浄化装置50及び第2浄化装置51は、例えば、波長が280nm未満のUVCや、280~315nmのUVBや、315~400nmのUVAなど、200nm~400nmの任意の波長の紫外線を照射することができ、波長が222nmの紫外線を照射してもよい。
【0048】
第1浄化装置50は、光源がチルド室3cに収納された上容器31の後方に位置するように冷却器室形成部材12に固定されている。第1浄化装置50は、主として上容器31内部の空気や上容器31に収納された貯蔵品の浄化を行う。
【0049】
第2浄化装置51は、光源が野菜室4に収納された上段容器42の後方上部に位置するように冷却器室形成部材12に固定されている。第2浄化装置51は、主として上段容器42内部の空気や上段容器42に収納された貯蔵品の浄化を行う。
【0050】
なお、本明細書において「主として」とは、他の空間に比べて浄化装置による浄化効果が及ぶことを意味する。つまり、本実施形態では、第1浄化装置50が上容器31の後方から上容器31へ向けて紫外線を照射することで、第1浄化装置50による浄化効果が他の空間に比べて上容器31内部の空気や上容器31に収納された貯蔵品に及ぶようになっている。また、第2浄化装置51が上段容器42の後方上部から上段容器42の底面へ向けて紫外線を照射することで、第2浄化装置51による浄化効果が他の空間に比べて上段容器42内部の空気や上段容器42に収納された貯蔵品に及ぶようになっている。
【0051】
また、浄化効果を主として及ぼす空間を異ならせる方法として、例えば、複数の浄化装置の間が部材などによって隔てられ異なる空間のそれぞれに浄化装置を配置したり、紫外線を照射する方向を異ならせて複数の浄化装置を設け、複数の浄化装置が紫外線を照射する空間を異ならせたりする。
【0052】
(6)冷蔵庫1の電気的構成
冷蔵庫本体2の上部に設けられた制御部28には、図3に示すように、操作表示部7、外気温検出部8、開閉検出部9a、9b、9c、9d、冷蔵送風装置11、冷凍送風装置16、圧縮機21、切替弁22、冷蔵温度検出部23、冷凍温度検出部25、冷蔵冷却器温度検出部26、冷凍冷却器温度検出部27、第1浄化装置50、第2浄化装置51等の冷蔵庫本体2の内側又は外側に設けられた電気部品が電気接続されている。そして、制御部28は、各種検出部から入力される信号や、使用者の操作によって操作表示部7から入力される信号などが入力されると、予めメモリに記憶された制御プログラムに基づいて、操作表示部7の表示、冷蔵送風装置11及び冷凍送風装置16の運転強度の設定、圧縮機21の運転周波数の設定、切替弁22による冷蔵冷却器10と冷凍冷却器15への切り替え設定、第1浄化装置50及び第2浄化装置51の出力などを制御することで冷蔵庫1の動作全般を制御する。
【0053】
(7)冷蔵庫1の冷却運転
冷蔵庫1では、冷蔵温度検出部23及び冷凍温度検出部25によって検出された冷蔵空間の庫内温度及び冷凍空間の庫内温度に基づいて、冷蔵温度帯の冷蔵室3、チルド室3c及び野菜室4を冷却する冷蔵冷却運転と、冷凍温度帯の製氷室、第1冷凍室5及び第2冷凍室6を冷却する冷凍冷却運転とを切り替えて実行する。
【0054】
なお、本実施形態の冷蔵庫1では、圧縮機21を常時駆動して、冷蔵冷却運転及び冷凍冷却運転のいずれかの運転を常時実行することが原則であるが、冷蔵空間及び冷凍空間の温度が双方ともOFF温度以下でありPID計算がある一定値以下になる等、所定の条件を満たした場合に、圧縮機21、冷蔵送風装置11及び冷凍送風装置16を停止し、冷蔵冷却運転及び冷凍冷却運転を停止してもよい。
【0055】
制御部28は、冷蔵冷却開始条件を満たすと、圧縮機21を所定周波数で駆動しつつ切替弁22の冷蔵冷媒流路側の出口を開放して冷蔵冷却器10に冷媒を流し、更に、冷蔵送風装置11を所定の回転数にて回転させて冷蔵冷却運転を開始する。冷蔵冷却開始条件の一例を挙げると、例えば、冷蔵温度検出部23の検出温度が冷蔵空間に対して設定されているON温度(例えば、5℃)以上になる場合がある。
【0056】
冷蔵冷却運転では、冷蔵冷却器10に流れ込んだ低圧、低温の冷媒が気化することで冷蔵冷却器室13において冷気を生成する。生成した冷気は、冷蔵送風装置11の送風作用により、冷蔵室3や、チルド室3cに設けられた上容器31及び下容器32や、野菜室4に設けられた上段容器42、下段前容器44及び下段後容器45に供給され、冷蔵空間の内部に区画された貯蔵空間を冷却する。
【0057】
そして、冷蔵冷却運転の実行中に冷蔵冷却終了条件が満たされると、制御部28は、冷蔵冷却運転を終了する。冷蔵冷却終了条件の一例を挙げると、例えば、(1)冷蔵温度検出部23の検出温度が冷蔵空間に対して設定されているOFF温度(例えば、2℃)に達した時、(2)冷蔵冷却運転を開始してから最長冷却時間(例えば、40分間)以上が経過した時、(3)冷凍温度検出部25の検出温度が冷凍空間に対して設定されているON温度(例えば、-18℃)以上になった時、のいずれかの場合がある。
【0058】
冷蔵冷却運転を終了すると、制御部28は、圧縮機21を所定周波数で駆動しつつ切替弁22の冷凍冷媒流路側の出口を開放して冷凍冷却器15に冷媒を流し、さらに冷凍送風装置16を所定の回転数にて回転させて冷凍冷却運転を実行する。
【0059】
冷凍冷却運転では、冷凍冷却器15に流れ込んだ低圧、低温の冷媒が気化することで冷凍冷却器室19において冷気を生成する。生成された冷気は、冷凍送風装置16の送風作用により製氷室、第1冷凍室5及び第2冷凍室6内を循環し、所定の冷凍温度帯になるように製氷室、第1冷凍室5及び第2冷凍室6を冷却する。
【0060】
製氷室、第1冷凍室5及び第2冷凍室6内を循環した冷気は、第2冷凍室6の背面に設けられた吸込口から冷凍冷却器室19に戻り、冷凍冷却器15により冷却され、その後、再び製氷室、第1冷凍室5及び第2冷凍室6へ送風される。
【0061】
そして、冷凍冷却運転の実行中に冷凍冷却終了条件が満たされると、制御部28は、冷凍冷却運転を終了する。冷凍冷却終了条件の一例を挙げると、例えば、(1)冷凍温度検出部25の検出温度が所定温度(例えば、-21℃)に達した時、(2)冷凍運転を開始してから最長冷却時間(例えば、90分間)以上が経過した時、(3)冷蔵温度検出部23の検出温度が冷蔵空間に対して設定されているON温度(例えば、5℃)以上になった時、のいずれかの場合がある。
【0062】
(8)除霜運転
冷蔵庫1では、冷蔵冷却運転及び冷凍冷却運転を切り替えて順次実行する中で、所定の除霜開始条件を満たすと第1除霜運転と第2除霜運転を実行する。
【0063】
第1除霜運転は、冷蔵冷却器10に付着した霜を融解により除去するとともに、融解した霜の水分を冷蔵空間へ供給することで、冷蔵空間を加湿する運転である。
【0064】
具体的には、制御部28が、切替弁22の冷蔵冷媒流路側の出口を閉塞したり、圧縮機21を停止又は運転周波数を低減したりすることで、冷蔵冷却器10への冷媒の供給を停止又は低減しつつ、冷蔵送風装置11を駆動する。
【0065】
なお、第1除霜運転は、冷凍冷却運転時に実行してもよく、また、冷蔵冷却運転及び冷凍冷却運転のいずれの運転も停止している時に実行してもよい。これらの制御の結果、冷蔵冷却器10への冷媒の供給が制限された状態で、0℃より高温の冷蔵空間の空気が冷蔵冷却器室13内に導入され、霜の付着した冷蔵冷却器10と熱交換した後、再び冷蔵空間に戻される。
【0066】
これにより、冷蔵冷却器10の温度を上昇させて冷蔵冷却器10に付着した霜を融解するとともに、融解した霜の水分を気化して加湿空気を生成する。生成した加湿空気は、冷蔵送風装置11の送風作用によって冷蔵室3及びチルド室3cへ送風され、冷蔵室3及びチルド室3cや、冷蔵室3と連通する野菜室4を加湿する。
【0067】
第2除霜運転は、冷凍冷却器15に付着した霜を融解により除去する運転である。具体的には、制御部28が、切替弁22の冷凍冷媒流路側の出口を閉塞したり、圧縮機21を停止又は運転周波数を低減したりすることで、冷凍冷却器15への冷媒供給を停止又は低減しつつ、冷凍送風装置16を停止し、除霜ヒータを通電状態とする。これらの制御により、冷凍冷却器15への冷媒の供給が制限された状態で、除霜ヒータによる熱で冷凍冷却器15が加熱され、冷凍冷却器15に付着した霜を融解する。
【0068】
(9)第1浄化装置50及び第2浄化装置51の制御
冷蔵庫1では、所定の開始条件を満たすと、制御部28が所定の通電率で第1浄化装置50及び第2浄化装置51を動作させて、冷蔵空間の空気を除菌したり脱臭して浄化する浄化運転を実行する。
【0069】
なお、浄化運転を開始する条件の一例を挙げると、例えば、冷蔵庫1の電源投入時や、ユーザによって操作表示部7等から浄化運転が指示された時や、冷蔵空間内に設けられたにおい検出部が所定の臭い物質を検出した時がある。
【0070】
浄化運転を終了する条件の一例を挙げると、例えば、冷蔵庫1の電源供給が中止された時や、ユーザによって操作表示部7等から浄化運転の中止や節電モードが指示された時や、冷蔵空間内に設けられたにおい検出部が所定の臭い物質を検出しなくなった時がある。
【0071】
制御部28は、所定時間T(例えば、20分間)を1サイクルとする駆動周期を設定し、駆動周期中に第1浄化装置50や第2浄化装置51を駆動して紫外線を照射する時間(以下、この時間を動作時間ということもある)と、第1浄化装置50や第2浄化装置51を停止して紫外線の照射を停止する時間(以下、この時間を停止時間ということもある)とを設定し、1サイクルに占める動作時間の割合である通電率が所定値になるように、動作と停止を繰り返すように第1浄化装置50や第2浄化装置51を制御することで浄化運転を行う。
【0072】
制御部28は、第1浄化装置50や第2浄化装置51を制御する際に、第1浄化装置50の動作時間と第2浄化装置51の動作時間とが少なくとも一部において重複するように、第1浄化装置50と第2浄化装置51の動作を制御する。
【0073】
例えば、図4に示すように、冷蔵室扉3aが閉扉され、かつ、野菜室扉4aが閉扉されている場合、制御部28は、駆動周期の中に第1浄化装置50の動作時間(例えば、7分間)と停止時間(例えば、13分間)を設定し、第1浄化装置50の通電率P1(例えば、35%)を設定する。そして、制御部28は、第1浄化装置50を動作時間だけ動作させた後に停止時間だけ停止させる制御を1サイクルとして、このような動作と停止を浄化運転の実行中に繰り返し行う。
【0074】
また、制御部28は、第1浄化装置50と同じ所定時間Tを1サイクルとする駆動周期を設定し、駆動周期の中に第2浄化装置51の動作時間(例えば、10分間)と停止時間(例えば10分間)を設定し、第2浄化装置51の通電率P2(例えば、50%)を設定する。そして、制御部28は、第2浄化装置51の動作時間の開始タイミング(つまり、第2浄化装置51が動作を開始する時機(時点))を第1浄化装置50の動作時間の開始タイミング(つまり、第1浄化装置50が動作を開始する時機(時点))と一致させつつ、第2浄化装置51を動作時間だけ動作させた後に停止時間だけ停止させる制御を1サイクルとして、このような動作と停止を浄化運転の実行中に繰り返し行う。
【0075】
これにより、制御部28は、第1浄化装置50と第2浄化装置51の動作時間の少なくとも一部において、複数の浄化装置50、51が同時に動作する同時動作時間tmが生じるように、第1浄化装置50と第2浄化装置51を制御する。
【0076】
なお、複数の浄化装置50、51が同時に動作するとは、複数の浄化装置50,51のうち何れかの浄化装置の動作中に他の浄化装置も動作中であることを意味し、動作の開始タイミングと終了タイミング(浄化装置が動作を終了する時機(時点))が各浄化装置で異なっていてもよいが、複数の浄化装置50,51のそれぞれについて浄化効果を効率的に得られることから、開始タイミング及び終了タイミングのいずれか一方を合わせることが好ましく、開始タイミング及び終了タイミングの両方を合わせることがより好ましい。
【0077】
また、同時動作時間(すなわち冷蔵庫内で循環冷気を共有する空間に設けられた複数の浄化装置のうち少なくとも2以上の浄化装置が動作中である時間帯)tmは、任意の時間に設定することができるが、長く設定されることが好ましい。例えば、複数の浄化装置50,51の動作時間のうち最も長い動作時間(例えば、第2浄化装置51の動作時間)に対する同時動作時間tmの割合が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましい。
【0078】
また、図4に示すように、制御部28は、上記のような浄化運転中に、蓋体33の開放を検知すると蓋体33によって閉塞されるまで第1浄化装置50を停止し、野菜室扉4aの開放を検知すると野菜室扉4aによって閉塞されるまで第2浄化装置51を停止する。
【0079】
つまり、上記のような浄化運転中に、開閉検出部9a、9bが冷蔵室扉3aの開放を検知するとともに、開閉検出部9dがチルド室3cに設けられた蓋体33の開放を検知し、上容器31がチルド室3cの前方へ引き出されたことを検知すると、制御部28は、蓋体33が開放されている間、蓋体33によって閉塞されていた上容器31の内部空間に対して主として浄化効果を及ぼす第1浄化装置50を停止する。
【0080】
なお、浄化運転中に開閉検出部9a、9bが冷蔵室扉3aの開放を検知するが、開閉検出部9dがチルド室3cに設けられた蓋体33の閉塞を検知する場合、制御部28は、第1浄化装置50を動作させてもよい。また、蓋体33が開放されているときに野菜室扉4aが閉塞されている場合、制御部28は第2浄化装置51を停止することなく動作させてもよい。
【0081】
また、上記のような浄化運転中に、開閉検出部9cが野菜室扉4aの開放を検知すると、制御部28は、野菜室扉4aが開放されている間、野菜室扉4aによって閉塞されていた上段容器42の内部空間に対して主として浄化効果を及ぼす第2浄化装置51を停止する。なお、野菜室扉4aが開放されたときに蓋体33が閉塞されている場合、制御部28は第1浄化装置50を停止することなく動作させてもよい。
【0082】
なお、蓋体33の開放や野菜室扉4aの開放などによって、動作中の第1浄化装置50や第2浄化装置51を停止した場合、動作時間の計時を停止することなく継続し、蓋体33や野菜室扉4aが閉塞されたときに動作時間が経過していなければ、浄化運転を再開してもよい。
【0083】
(10)効果
以上のような本実施形態では、主として浄化効果を及ぼす空間が異なる第1浄化装置50と第2浄化装置51の動作時間の少なくとも一部が重複するように、第1浄化装置50と第2浄化装置51の動作を制御することで、第1浄化装置50と第2浄化装置51の動作時間が重複しないように動作させる場合に比べて、冷蔵空間内を効率的に浄化することができる。そのため、浄化装置による消費電力を抑えつつ高い浄化効果が得られる。
【0084】
本実施形態では、浄化運転中に第1浄化装置50と第2浄化装置51が動作及び停止を繰り返すため、消費電力を抑えつつ冷蔵空間内を浄化することができるとともに、第1浄化装置50及び第2浄化装置51の経年劣化を抑えることができる。
【0085】
本実施形態では、浄化装置の動作時間と停止時間から構成される駆動周期を複数の浄化装置50,51の間で同一に設定しているため、複数の浄化装置50、51が動作及び停止を繰り返すように制御する場合であっても、複数の浄化装置50、51の動作を連動させて所望の同時動作時間を確保することができる。その際、蓋体33の開放や野菜室扉4aの開放などによって動作中の第1浄化装置50や第2浄化装置51を停止した場合であっても、動作時間の計時を継続することで、複数の浄化装置50、51の間で駆動する時機が変化することがなく、同時動作時間が不所望に短くなることを防ぐことができる。
【0086】
本実施形態では、浄化運転中に、蓋体33の開放を検知すると第1浄化装置50を停止し、野菜室扉4aの開放を検知すると第2浄化装置51を停止するため、第1浄化装置50や第2浄化装置51から放出された紫外線がユーザに直接照射されることがなく、安全性を向上することができる。
【0087】
本実施形態では、蓋体33が開放されているときに野菜室扉4aが閉塞されていると、第2浄化装置51を停止することなく動作させ、野菜室扉4aが開放されているときに蓋体33が閉塞されていると、制御部28は第1浄化装置50を停止することなく動作させるため、ユーザに紫外線が直接照射されるおそれのない浄化装置を動作することができ、浄化装置の動作時間の減少による冷蔵空間内の浄化効果の低下を抑えることができる。
【0088】
本実施形態では、浄化運転中に開閉検出部9a、9bが冷蔵室扉3aの開放を検知するが、開閉検出部9dがチルド室3cに設けられた蓋体33の閉塞を検知する場合、制御部28が、第1浄化装置50を動作させるため、ユーザに紫外線が直接照射されるおそれのない浄化装置を動作することができ、浄化装置の動作時間の減少による冷蔵空間内の浄化効果の低下を抑えることができる。
【0089】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0090】
2.変更例
上記の実施形態の変更例を説明する。上記の実施形態に対して、以下に説明する複数の変更例のうちいずれか1つを適用しても良いし、以下に説明する変更例のうちいずれか2つ以上を組み合わせて適用しても良い。以下の変更例の説明において、上記実施形態と同じものには同じ符号を使用している。
【0091】
(1)変更例1
第1浄化装置50や第2浄化装置51の動作中に冷蔵送風装置11を動作させて冷蔵空間の空気を循環させてもよい。
【0092】
例えば、図5に示すように冷蔵冷却運転中に浄化運転を実行する場合(図5のP1,P3,P5)、制御部28は、冷蔵冷却運転の実行に伴って圧縮機21及び切替弁22を制御して冷蔵冷却器10に冷媒を流しつつ、所定の回転数r1にて冷蔵送風装置11を動作させる。これにより、冷蔵冷却器室13で生成した冷気を冷蔵空間において循環させて冷蔵空間の内部に区画された貯蔵空間を冷却するとともに、第1浄化装置50及び第2浄化装置51の動作によって浄化された空気を冷蔵空間に循環させることができる。
【0093】
冷凍冷却運転中や圧縮機21の停止中のように冷蔵冷却運転を実行しておらず、かつ、第1除霜運転も実行していないときに浄化運転を実行する場合(図5のP2,P7)、制御部28は、第1浄化装置50及び第2浄化装置51の少なくとも一方を動作している時に所定の回転数r2にて冷蔵送風装置11を回転させる。これにより、第1浄化装置50及び第2浄化装置51の動作によって浄化された空気を冷蔵空間に循環させることができる。
【0094】
第1除霜運転中に浄化運転を実行する場合(図5のP6)、制御部28は、第1除霜運転の実行に伴って圧縮機21及び切替弁22を制御して冷蔵冷却器10への冷媒の供給を停止又は低減しつつ、所定の回転数r3にて冷蔵送風装置11を回転させる。これにより、冷蔵冷却器10に付着した霜の気化によって生成した加湿空気を冷蔵空間において循環させて冷蔵空間の内部に区画された貯蔵空間を加湿するとともに、第1浄化装置50及び第2浄化装置51の動作によって浄化された空気を冷蔵空間に循環させることができる。
【0095】
なお、第1浄化装置50や第2浄化装置51の動作中に冷蔵送風装置11を動作させる場合、冷蔵送風装置11を任意の回転数で動作させることができるが、冷蔵冷却運転中に浄化運転を実行する場合の冷蔵送風装置11の回転数r1は、冷蔵冷却運転を実行しておらず、かつ、第1除霜運転も実行していないときに浄化運転を実行する場合の冷蔵送風装置11の回転数r2より大きく、第1除霜運転中に浄化運転を実行する場合の冷蔵送風装置11の回転数r3より大きいことが好ましい。つまり、第1浄化装置50及び第2浄化装置51を同時に動作させる時の冷蔵送風装置11の回転数は、冷蔵冷却運転中の冷蔵送風装置11の回転数と同じ回転数r1、又は、回転数r1より小さい回転数r2に設定されることが好ましい。このように冷蔵送風装置11の回転数r1,r2を設定することで、冷蔵冷却運転の実行中は、冷蔵送風装置11の回転数を高く設定することができ、冷蔵空間を速やかに冷却することができるとともに、冷蔵冷却運転を実行していない時は、冷蔵送風装置11の回転数を低く設定し、冷蔵空間の温度上昇を抑えつつ、浄化された空気を冷蔵空間に循環させることができる。
【0096】
また、第1除霜運転中に浄化運転を実行する場合の冷蔵送風装置11の回転数r3は、冷蔵冷却運転を実行しておらず、かつ、第1除霜運転も実行していないときに浄化運転を実行する場合の冷蔵送風装置11の回転数r2より小さいことが好ましい。このように冷蔵送風装置11の回転数r2,r3を設定することで、第1除霜運転時に高い回転数で連続して冷蔵送風装置11が動作することによる冷蔵空間の温度上昇を抑えることができるとともに、浄化された空気を冷蔵空間へ効率的に循環させることができる。
【0097】
また、冷蔵冷却運転中に浄化運転を実行する場合、第1浄化装置50及び第2浄化装置51の動作及び停止に関わらず、冷蔵空間において空気を循環させることが好ましい。つまり、浄化運転より冷蔵冷却運転による制御を優先させて冷蔵送風装置11を制御することが好ましい。
【0098】
また、第1除霜運転中に浄化運転を実行する場合、第1浄化装置50及び第2浄化装置51の動作及び停止に関わらず、冷蔵空間において空気を循環させることが好ましい。つまり、浄化運転より第1除霜運転による制御を優先させて冷蔵送風装置11を制御することが好ましい。
【0099】
(2)変更例2
第1浄化装置50と第2浄化装置51は、循環する空気を共有する空間を浄化するように設けられていればよく、上記実施形態の場所に限定されない。
【0100】
例えば、主として冷蔵冷却器室13の空気を浄化するように冷蔵冷却器室13内に浄化装置を設けたり、主として冷蔵室3の空気を浄化するように冷蔵室3の天井壁や冷蔵室扉3aの背面側(庫内側)に浄化装置を設けたり、主として背面流路14の空気を浄化するように背面流路14内に浄化装置を設けたり、主として戻り流路29の空気を浄化するように戻り流路29内に浄化装置を設けたり、主として野菜容器40の下段後容器45の空気を浄化するように冷却器室形成部材12に浄化装置を設けてもよい。
【0101】
背面流路14の空気を浄化するように浄化装置を設けたり、戻り流路29の空気を浄化するように浄化装置を設けたりする場合のように、庫内の壁や棚や容器などに紫外線が遮られ、ユーザへの影響が小さい箇所に浄化装置としての紫外線照射装置を設ける場合は、冷蔵室扉3aや野菜室扉4aや蓋体33が開放されても停止しなくてもよく、これにより浄化装置の動作時間を確保して浄化効果を多く得られる。
【0102】
また、例えば、冷蔵室3の天井壁に設けた浄化装置によって最上段の棚板3bの上方等の冷蔵室3の上方空間を浄化しつつ、冷蔵室扉3aの背面側に設けた浄化装置によって棚板3bで上下に挟まれた空間を浄化してもよい。このような場合、棚板3bに載置された貯蔵品等の影響を抑えつつ、比較的広い冷蔵室3を効率的に浄化することができる。
【0103】
(3)変更例3
上記実施形態では、第1浄化装置50及び第2浄化装置51として紫外線を照射して冷蔵空間内の空気を浄化する浄化装置を適用する場合について説明したが、駆動時機(つまり、ON,OFFのタイミング)を制御することができる浄化装置であれば種々の浄化装置を適用することができる。
【0104】
例えば、光触媒が担持されたフィルタに可視光や紫外線などの励起光を照射してフィルタを通過する空気を浄化する浄化装置や、放電電極に電圧を印加して発生させた水を含んだ帯電粒子によって空気を浄化する浄化装置や、高圧放電などによって発生させたオゾンによって空気を浄化する浄化装置や、除菌や脱臭効果を発揮する薬剤を噴霧して空気を浄化する浄化装置等の浄化装置を適用してもよい。
【0105】
また、異なる種類の浄化装置によって、空気の流出入が可能に仕切られた異なる空間を浄化してもよい。例えば、収納容器30の上容器31へ向けて紫外線を照射する浄化装置を冷却器室形成部材12に設けて、主として上容器31の空気を浄化するとともに、光触媒が担持されたフィルタに励起光を照射してフィルタを通過する空気を浄化する浄化装置を冷蔵冷却器室13に設けて、主として冷蔵冷却器室13の空気を浄化してもよい。
【0106】
このように異なる複数種類の浄化装置を組み合わせて用いることで、種々の浄化対象物質を効率的に分解除去することができ、各浄化装置による浄化効果を相乗的に得られる。
【0107】
(4)変更例4
上記実施形態では、第1浄化装置50及び第2浄化装置51を設けて異なる2つの空間を主として浄化する場合について説明したが、収納容器30の上容器31と、野菜容器40の上段容器42と、冷蔵冷却器室13を主として浄化する浄化装置をそれぞれ設けたり、収納容器30の上容器31と、野菜容器40の上段容器42と、冷蔵冷却器室13と、冷蔵室3を主として浄化する浄化装置をそれぞれ設けるなど、異なる3つ以上の空間を主として浄化するように3つ以上の浄化装置を設けてもよい。
【0108】
また、異なる3つ以上の空間を主として浄化するように3つ以上の浄化装置を設ける場合、同時に動作させる浄化装置(同時動作時間を共有する浄化装置)が多いほど、高い浄化効果が得られる点で好ましく、循環する空気を共有する空間に設けられた全ての浄化装置が動作している時間帯が存在するように複数の浄化装置を制御することが好ましい。
【0109】
(5)変更例5
上記実施形態では、野菜室扉4aが閉塞されている状態で蓋体33が開放されると、第2浄化装置51を停止することなく動作させ、蓋体33が閉塞されている状態で野菜室扉4aが開放されると、制御部28は第1浄化装置50を停止することなく動作させたが、蓋体33及び野菜室扉4aのいずれか一方が開放されると、第1浄化装置50及び第2浄化装置51を停止させてもよい。
【0110】
このように冷蔵空間内に形成された複数の空間を閉塞する開閉部の1つをユーザが開放したときに、開放された空間を浄化する浄化装置ととともに、他の空間を浄化する浄化装置も停止することで、浄化装置がオゾンや薬剤を冷蔵空間内に放出する場合であっても、ユーザがオゾンや薬剤を浴びにくくなり、安全性を高めることができる。
【0111】
(6)変更例6
第1浄化装置50及び第2浄化装置51は、任意の波長の紫外線を照射することができるが、波長が222nmの紫外線を照射して上容器31や上段容器42の内部を浄化してもよい。波長が222nmの紫外線は人体への影響が小さいと考えられているため、浄化運転中に蓋体33や野菜室扉4aが開放されても第1浄化装置50や第2浄化装置51を停止する必要がなく、浄化装置の動作時間の減少による冷蔵空間内の浄化効果の低下を抑えることができる。
【0112】
(7)変更例7
上記実施形態では、複数の浄化装置50,51の間で駆動周期を同一時間に設定することで、駆動周期の位相(すなわち、各浄化装置50,51の駆動周期が開始するタイミング)を同一にする場合について説明した。複数の浄化装置の駆動周期と各周期の開始タイミングを同一にすると、各浄化装置が共通して駆動している時間を多く得られて好ましいが、これに限られず、複数の浄化装置の駆動中の時間が重なるように、共通の駆動周期と駆動の開始タイミングとを設定すれば本発明を実施できる。
【0113】
例えば、第2浄化装置51の駆動周期を、第1浄化装置50の駆動周期の倍数の長さに設定すれば、第2浄化装置51の駆動時間において第1浄化装置50との両方が駆動する時間を確実に得て本発明を実施できる。
【0114】
また、第1浄化装置50の駆動周期と第2浄化装置51の駆動周期とが同一または一方が他方の倍数の関係となるようにすれば、必ずしも各周期の開始タイミングを同一にする必要はなく、1つの浄化装置と他の浄化装置との駆動中の時間が重なる限りにおいて、各周期の開始タイミングを異ならせてもよい。
【0115】
(8)変更例8
上記実施形態では、複数の浄化装置50,51の間で駆動周期を同一時間に設定することで駆動周期を同期させ、これにより、複数の浄化装置50、51が動作及び停止を繰り返すように制御する場合であっても、複数の浄化装置50、51の動作を連動させて所望の同時動作時間を確保したが、種々の方法によって複数の浄化装置50、51の動作を連動させて、所望の同時動作時間を確保することができる。
【0116】
例えば、所定条件を満たしたときに複数の浄化装置の動作時間の開始タイミングを再設定することで、所定条件を満たす毎に複数の浄化装置の動作時間の開始タイミングを同期させてもよい。
【0117】
すなわち、例えば、蓋体33や野菜室扉4aなどの開閉部が開放されたことにより、当該開閉部によって閉塞されていた空間を浄化する浄化装置を停止した後、当該開閉部によって空間が閉塞され浄化装置の動作を再開すると、動作を再開した時点を複数の浄化装置の動作時間の開始タイミングに設定してもよい。つまり、開閉部の開放によって停止した1の浄化装置が動作を再開すると、動作を再開した1の浄化装置とともに他の浄化装置についても、1の浄化装置の動作再開時に動作時間の開始タイミングを再設定する。つまり、複数の浄化装置について同時に動作を開始させ、その後、複数の浄化装置を所定の通電率になるように動作と停止を繰り返し行う。
【0118】
これにより、開閉部が開閉する毎に複数の浄化装置の動作時間の開始タイミングを同期することができ、複数の浄化装置50、51の動作を連動させて所望の同時動作時間を確保することができる。また、開閉部が開閉され庫外空気や新たな貯蔵品が庫内空間に導入された直後に、複数の浄化装置を同時に動作させて庫内空間を速やかに浄化することができる。
【0119】
また、例えば、所定時間が経過する毎に複数の浄化装置の動作時間の開始タイミングを一致するように設定したり、ユーザが操作表示部7等から浄化運転を指示した時や冷蔵空間内に設けられたにおい検出部が所定の臭い物質を検出した時に複数の浄化装置の動作時間の開始タイミングを一致するように設定したりしてもよい。
【0120】
4.実施例
本実施形態に係る浄化効果を確認するために、第1浄化装置50及び第2浄化装置51を通電率50%(点灯時間:10分間、消灯時間:10分間)に設定し、第1浄化装置50及び第2浄化装置51を同時に動作させた場合と、第1浄化装置50及び第2浄化装置51が同時に動作しないように交互に動作させた場合について、次のようなシミュレーションを行った。
【0121】
すなわち、浄化運転中に繰り返す第1浄化装置50及び第2浄化装置51の動作と停止の1サイクルの時間T(上記した実施形態では、20分間)に、上容器31及び上段容器42に冷蔵空間の内容積の50%の空気が流れ込み、上容器31及び上段容器42に流れ込んだ全ての空気が上容器31及び上段容器42の外部へ流出して冷蔵空間の他の空気と均一に混ざり合い、第1浄化装置50及び第2浄化装置が1サイクル動作すると上容器31及び上段容器42に存在する菌の50%が除菌される、との条件の下で、上容器31及び上段容器42に存在する菌の合計数を算出し、初期値(0サイクル目の菌の合計数)に対する比率を算出した。
【0122】
【表1】
【0123】
結果は、表1に示すとおりであり、第1浄化装置50及び第2浄化装置51を交互に動作させた場合より同時に動作させた場合で1サイクル目から4サイクル目まで常に菌の合計数が少ないことが分かった。
【符号の説明】
【0124】
1…冷蔵庫、2…冷蔵庫本体、2a…断熱仕切壁、2b…仕切壁、2c…導入口、3…冷蔵室、3a…冷蔵室扉、3b…棚板、3c…チルド室、4a…野菜室扉、5…第1冷凍室、6…第2冷凍、10…冷蔵冷却器、11…冷蔵送風装置、12…冷却器室形成部材、13…冷蔵冷却器室、14…背面流路、15…冷凍冷却器、16…冷凍送風装置、17…カバー体、18…ダクト、19…冷凍冷却器室、24…流路形成部材、28…制御部、29…戻り流路、30…収納容器、31…上容器、32…下容器、33…蓋体、34…前壁、35…通気口、36…排気口、40…野菜容器、41…下段容器、42…上段容器、43…前後仕切、44…下段前容器、45…下段後容器、50…第1浄化装置、51…第2浄化装置
図1
図2
図3
図4
図5