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特許7606421波形異常判定装置および波形異常判定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】波形異常判定装置および波形異常判定方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 13/20 20060101AFI20241218BHJP
   G01R 29/00 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
G01R13/20 T
G01R29/00 D
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021106117
(22)【出願日】2021-06-25
(65)【公開番号】P2023004458
(43)【公開日】2023-01-17
【審査請求日】2023-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005119
【氏名又は名称】カナデビア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】向井 弘幸
(72)【発明者】
【氏名】河村 直樹
【審査官】島田 保
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-180844(JP,A)
【文献】特開2007-118034(JP,A)
【文献】特開2015-212635(JP,A)
【文献】特開平07-205244(JP,A)
【文献】特開2002-341909(JP,A)
【文献】特開平06-066861(JP,A)
【文献】特開平07-098333(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 13/20
G01R 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号波形における時間軸方向の複数の区間毎に前記区間を特徴付けるパラメータを抽出する処理を、複数の基準信号波形の各々に対して行い、抽出した前記パラメータに基づいて前記区間毎に基準パラメータを設定する基準パラメータ設定部と、
評価対象信号波形における前記区間毎に、前記区間を特徴づけるパラメータを抽出する評価パラメータ抽出部と、
前記基準パラメータ設定部が設定したパラメータと、前記評価パラメータ抽出部が抽出したパラメータとを照合することにより、前記評価対象信号波形における異常の有無を判定する判定部とを備え
前記基準パラメータ設定部は、前記区間の開始時間、前記区間の終了時間、サンプリング点毎の信号値の上限値および下限値、前記区間の開始時間の上限値および下限値、前記区間の終了時間の上限値および下限値、ならびに前記区間内の波形の傾きのうちの少なくとも1つを前記基準パラメータとして設定し、
前記基準パラメータ設定部は、前記基準パラメータとして前記区間の開始時間の上限値および下限値を設定する場合、
前記基準信号波形の各々の対応する前記区間の開始時間が取り得る範囲において定められた第1基準時間から所定時間後の時間を当該上限値として設定し、
前記基準信号波形の各々の対応する前記区間の開始時間が取り得る範囲において定められた、前記第1基準時間より前の第2基準時間より所定時間前の時間を当該下限値として設定する、波形異常判定装置。
【請求項2】
信号波形における時間軸方向の複数の区間毎に前記区間を特徴付けるパラメータを抽出する処理を、複数の基準信号波形の各々に対して行い、抽出した前記パラメータに基づいて前記区間毎に基準パラメータを設定する基準パラメータ設定部と、
評価対象信号波形における前記区間毎に、前記区間を特徴付けるパラメータを抽出する評価パラメータ抽出部と、
前記基準パラメータ設定部が設定したパラメータと、前記評価パラメータ抽出部が抽出したパラメータとを照合することにより、前記評価対象信号波形における異常の有無を判定する判定部とを備え、
前記基準パラメータ設定部は、前記区間の開始時間、前記区間の終了時間、サンプリング点毎の信号値の上限値および下限値、前記区間の開始時間の上限値および下限値、前記区間の終了時間の上限値および下限値、ならびに前記区間内の波形の傾きのうちの少なくとも1つを前記基準パラメータとして設定し、
前記基準パラメータ設定部は、前記基準パラメータとして前記区間の終了時間の上限値および下限値を設定する場合、
前記基準信号波形の各々の対応する前記区間の終了時間が取り得る範囲において定められた第1基準時間から所定時間後の時間を当該上限値として設定し、
前記基準信号波形の各々の対応する前記区間の終了時間が取り得る範囲において定められた、前記第1基準時間より前の第2基準時間より所定時間前の時間を当該下限値として設定する、波形異常判定装置。
【請求項3】
前記基準パラメータ設定部は、前記基準信号波形におけるサンプリング点のうち、時間軸方向に直前のサンプリング点の信号値との差分と、時間軸方向に直後のサンプリング点の信号値との差分とが異なるサンプリング点を境界として、前記複数の区間を設定する、請求項1または2に記載の波形異常判定装置。
【請求項4】
前記基準パラメータ設定部は、前記基準パラメータとしてサンプリング点毎の信号値の前記上限値および下限値を設定する場合、
同一サンプリング点における前記基準信号波形の各々の信号値が取り得る範囲において定められた第1基準値に所定量を加えた値を当該上限値として設定し、
同一サンプリング点における前記基準信号波形の各々の信号値が取り得る範囲において定められた、前記第1基準値より小さい第2基準値から所定量を減じた値を当該下限値として設定する、請求項1から3のいずれか1項に記載の波形異常判定装置。
【請求項5】
前記基準パラメータ設定部は、
抽出した前記パラメータの値のばらつきの程度が所定値を超える間は、前記基準パラメータを設定せず、
抽出した前記パラメータの値のばらつきの程度が前記所定値以下となるとき、当該値のうちの代表値を前記基準パラメータとして設定する、請求項1からのいずれか1項に記載の波形異常判定装置。
【請求項6】
1または複数の情報処理装置が実行する波形異常判定方法であって、
信号波形における時間軸方向の複数の区間毎に前記区間を特徴付けるパラメータを抽出する処理を、複数の基準信号波形の各々に対して行い、抽出した前記パラメータに基づいて前記区間毎に基準パラメータを設定する基準パラメータ設定ステップと、
評価対象信号波形における前記区間毎に、前記区間を特徴づけるパラメータを抽出する評価パラメータ抽出ステップと、
前記基準パラメータ設定ステップにおいて設定したパラメータと、前記評価パラメータ抽出ステップにおいて抽出したパラメータとを照合することにより、前記評価対象信号波形における異常の有無を判定する判定ステップと、を含み、
前記基準パラメータ設定ステップにおいて、前記区間の開始時間、前記区間の終了時間、サンプリング点毎の信号値の上限値および下限値、前記区間の開始時間の上限値および下限値、前記区間の終了時間の上限値および下限値、ならびに前記区間内の波形の傾きのうちの少なくとも1つを前記基準パラメータとして設定し、
前記基準パラメータ設定ステップにおいて、前記基準パラメータとして前記区間の開始時間の上限値および下限値を設定する場合、
前記基準信号波形の各々の対応する前記区間の開始時間が取り得る範囲において定められた第1基準時間から所定時間後の時間を当該上限値として設定し、
前記基準信号波形の各々の対応する前記区間の開始時間が取り得る範囲において定められた、前記第1基準時間より前の第2基準時間より所定時間前の時間を当該下限値として設定する、波形異常判定方法。
【請求項7】
1または複数の情報処理装置が実行する波形異常判定方法であって、
信号波形における時間軸方向の複数の区間毎に前記区間を特徴付けるパラメータを抽出する処理を、複数の基準信号波形の各々に対して行い、抽出した前記パラメータに基づいて前記区間毎に基準パラメータを設定する基準パラメータ設定ステップと、
評価対象信号波形における前記区間毎に、前記区間を特徴づけるパラメータを抽出する評価パラメータ抽出ステップと、
前記基準パラメータ設定ステップにおいて設定したパラメータと、前記評価パラメータ抽出ステップにおいて抽出したパラメータとを照合することにより、前記評価対象信号波形における異常の有無を判定する判定ステップと、を含み、
前記基準パラメータ設定ステップにおいて、前記区間の開始時間、前記区間の終了時間、サンプリング点毎の信号値の上限値および下限値、前記区間の開始時間の上限値および下限値、前記区間の終了時間の上限値および下限値、ならびに前記区間内の波形の傾きのうちの少なくとも1つを前記基準パラメータとして設定し、
前記基準パラメータ設定ステップにおいて、前記基準パラメータとして前記区間の終了時間の上限値および下限値を設定する場合、
前記基準信号波形の各々の対応する前記区間の終了時間が取り得る範囲において定められた第1基準時間から所定時間後の時間を当該上限値として設定し、
前記基準信号波形の各々の対応する前記区間の終了時間が取り得る範囲において定められた、前記第1基準時間より前の第2基準時間より所定時間前の時間を当該下限値として設定する、波形異常判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号波形の異常の有無を判定する波形異常判定装置などに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、信号波形の異常を判定する技術が知られている。例えば、特許文献1には、信号波形の正常性を判定するために用いられる閾値波形作成装置が開示されている。当該閾値波形作成装置では、観測波形から特徴点を抽出し、当該特徴点に基づいて観測波形の統計処理を行うことにより閾値波形を作成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-212635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、観測波形の上限値および下限値を設定して閾値波形を作成しているため、観測波形が基準の波形よりも少し遅れて変化する、または観測波形が基準の波形よりも少し早く変化する場合には、当該波形を異常と判定できない場合がある。
【0005】
本発明の一態様は、信号波形の異常の有無を高精度に判定することができる波形異常判定装置などを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る波形異常判定装置は、信号波形における時間軸方向の複数の区間毎に前記区間を特徴付けるパラメータを抽出する処理を、複数の基準信号波形の各々に対して行い、抽出した前記パラメータに基づいて前記区間毎に基準パラメータを設定する基準パラメータ設定部と、評価対象信号波形における前記区間毎に、前記区間を特徴付けるパラメータを抽出する評価パラメータ抽出部と、前記基準パラメータ設定部が設定したパラメータと、前記評価パラメータ抽出部が抽出したパラメータとを照合することにより、前記評価対象信号波形における異常の有無を判定する判定部とを備える。
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る波形異常判定方法は、1または複数の情報処理装置が実行する波形異常判定方法であって、信号波形における時間軸方向の複数の区間毎に前記区間を特徴付けるパラメータを抽出する処理を、複数の基準信号波形の各々に対して行い、抽出した前記パラメータに基づいて前記区間毎に基準パラメータを設定する基準パラメータ設定ステップと、評価対象信号波形における前記区間毎に、前記区間を特徴付けるパラメータを抽出する評価パラメータ抽出ステップと、前記基準パラメータ設定ステップにおいて設定したパラメータと、前記評価パラメータ抽出ステップにおいて抽出したパラメータとを照合することにより、前記評価対象信号波形における異常の有無を判定する判定ステップと、を含む。
【0008】
本発明の各態様に係る波形異常判定装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記波形異常判定装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記波形異常判定装置をコンピュータにて実現させる波形異常判定装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、信号波形の異常の有無を高精度に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態1に係る波形異常判定装置の要部構成を示すブロック図である。
図2】上記波形異常判定装置による波形異常判定方法の一例を示すフローチャートである。
図3】基準パラメータ設定ステップの処理の一例を示すフローチャートである。
図4】区間設定部による基準信号波形についての区間の設定方法を示す図である。
図5】評価パラメータ抽出ステップの処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。図1は、本実施形態における波形異常判定装置1の要部構成を示すブロック図である。波形異常判定装置1は、外部装置100から出力される信号波形における異常の有無を判定する情報処理装置である。外部装置100は、出力値として時間軸方向に所定の期間を有する信号波形を出力する装置である。図1に示すように、波形異常判定装置1は、制御部10と、記憶部20と、出力部30とを備えている。
【0012】
制御部10は、波形異常判定装置1の各部を制御する。制御部10は、アナログ/デジタル変換部11と、基準パラメータ設定部12と、評価パラメータ抽出部13と、判定部14とを備えている。
【0013】
アナログ/デジタル変換部11は、外部装置100から出力されたアナログ信号波形をデジタル信号波形に変換する。具体的には、アナログ/デジタル変換部11は、基準パラメータ設定部12において基準パラメータを設定するために用いられる基準信号波形の元となるアナログ信号(以降では、第1アナログ信号と称する)をデジタル信号波形に変換する。アナログ/デジタル変換部11は、第1アナログ信号をデジタル変換して生成した、基準信号波形としてのデジタル信号波形を基準パラメータ設定部12に出力する。なお、基準信号波形は、外部装置100から出力された、正常であることがわかっている信号波形である。
【0014】
また、アナログ/デジタル変換部11は、評価パラメータ抽出部13において異常の有無の判定対象としての信号波形(以降では、評価対象信号波形と称する)の元となるアナログ信号(以降では、第2アナログ信号と称する)をデジタル信号波形に変換する。アナログ/デジタル変換部11は、第2アナログ信号をデジタル変換して生成した、評価対象信号波形としてのデジタル信号波形を評価パラメータ抽出部13に出力する。
【0015】
基準パラメータ設定部12は、判定部14において評価対象信号波形における異常の有無の判定に用いられる基準パラメータを設定する。基準パラメータ設定部12は、区間設定部121と、パラメータ抽出部122と、パラメータ設定部123とを備えている。
【0016】
区間設定部121は、アナログ/デジタル変換部11から出力された基準信号波形について、時間軸方向に複数の区間を設定する。例えば、基準信号波形がカーブを描いてその信号値が増加または減少している状態から急激に信号値が変化する場合を想定する。この場合、区間設定部121は、注目するサンプリング点と時間軸方向における次のサンプリング点との間における信号値の増加量または減少量(第1の変化量)を算出する。また、区間設定部121は、注目するサンプリング点より前の所定時間内における複数のサンプリング点間の信号値の増加量または減少量の平均値(第2の変化量)を算出する。そして、区間設定部121は、第1の変化量が第2の変化量よりも所定値以上変化している場合に、当該注目するサンプリング点を区間の境界としてもよい。
【0017】
他の例として、基準信号波形の信号値が単調に増加または減少している状態から急激に信号値が変化する場合を想定する。この場合、区間設定部121は、基準信号波形におけるサンプリング点のうち、注目するサンプリング点の信号値と、時間軸方向におけるその直前のサンプリング点の信号値との差分とが所定値以上異なるサンプリング点を境界として、信号波形について複数の区間を設定してもよい。以下の説明では、区間設定部121が時間軸方向に直前のサンプリング点の信号値との差分と、時間軸方向に直後のサンプリング点の信号値との差分とが異なるサンプリング点を境界として複数の区間を設定する態様について説明する。
【0018】
パラメータ抽出部122は、区間設定部121が設定した複数の区間毎に、当該区間を特徴付けるパラメータを抽出する。波形異常判定装置1では、区間を特徴付けるパラメータの一例として、区間の開始時間、区間の終了時間、サンプリング点毎の信号値、ならびに各区間内の波形の傾きの少なくとも1つを抽出する。パラメータ抽出部122は、複数の基準信号波形の各々に対して、上記のパラメータを抽出する処理を行う。パラメータ抽出部122は、抽出したパラメータを、パラメータ設定部123へ出力する。
【0019】
パラメータ設定部123は、パラメータ抽出部122によって抽出されたパラメータに基づいて、信号波形における区間毎の基準パラメータを設定する。具体的な処理については、後述する。パラメータ設定部123は、設定した基準パラメータを記憶部20に出力し、記憶部20に記憶させる。
【0020】
評価パラメータ抽出部13は、評価対象信号波形における異常の有無の判定に用いられるパラメータを抽出する。具体的には、評価パラメータ抽出部13は、アナログ/デジタル変換部11から出力された評価対象信号波形について、区間設定部121が設定した複数の区間毎に、当該区間を特徴付けるパラメータを抽出する。当該パラメータは、パラメータ抽出部122において抽出したパラメータ、すなわち、区間の開始時間、区間の終了時間、サンプリング点毎の信号値、ならびに各区間内の波形の傾きの少なくとも1つである。以降では、評価パラメータ抽出部13によって抽出されたパラメータを評価パラメータと称する。評価パラメータ抽出部13は、抽出した評価パラメータを判定部14へ出力する。
【0021】
判定部14は、基準パラメータ設定部12が設定した記憶部20に記憶されている基準パラメータと、評価パラメータ抽出部13が抽出した評価パラメータとを照合することにより、評価対象信号波形における異常の有無を判定する。判定部14によって判定された判定結果は、出力部30へ送信され、出力部30によって外部に向けて出力される。判定部14の処理の詳細については後述する。
【0022】
次に、波形異常判定装置1による信号波形における異常の有無を判定する方法(波形異常判定方法)について、図2を参照しながら説明する。図2は、波形異常判定装置1による波形異常判定方法の一例を示すフローチャートである。
【0023】
図2に示すように、本実施形態における波形異常判定方法では、基準パラメータを決定する基準パラメータ設定ステップS1と、評価パラメータを抽出する評価パラメータ抽出ステップS2と、評価対象信号における異常の有無を判定する判定ステップS3と、を含む。
【0024】
図3は、基準パラメータ設定ステップS1の処理の一例を示すフローチャートである。図3に示すように、基準パラメータ設定ステップS1では、まず、アナログ/デジタル変換部11が、外部装置100から出力された、正常であることがわかっているアナログ信号をデジタル変換し、基準信号波形を生成する(ステップS11)。
【0025】
次に、区間設定部121が、基準信号波形におけるサンプリング点のうち、時間軸方向に直前のサンプリング点の信号値との差分と、時間軸方向に直後のサンプリング点の信号値との差分とが異なるサンプリング点(以下では、変化点と称する場合がある)を境界として、信号波形について複数の区間を設定する(ステップS12)。図4は、区間設定部121による基準信号波形についての区間の設定方法を示す図である。図4に示すように、サンプリング点Sn-1とサンプリング点Sとの差分と、サンプリング点Sとサンプリング点Sn+1との差分とが異なっている。この場合、区間設定部121は、サンプリング点Sを、基準信号波形を区分する境界の1つに設定する。図4に示す例では、上記境界となるサンプリング点(すなわち、変化点)がS、Sn+5、Sn+15、Sn+23と4つ存在するため、区間設定部121は、基準信号波形を5つの区間1~5に区分するように設定する。
【0026】
なお、区間設定部121は、基準信号波形にノイズが多すぎるなどの理由により設定した区間数が想定よりも多すぎる場合には、移動平均を用いて基準信号波形を平準化して再び区間を設定する、すなわち、ステップS12を再度実行してもよい。
【0027】
次に、パラメータ抽出部122が複数の基準信号波形のそれぞれについて、区間設定部121が設定した複数の区間毎に、当該区間を特徴付けるパラメータを抽出する(ステップS13)。具体的には、図4に示す例の場合、パラメータ抽出部122は、区間1~5のそれぞれの区間の開始時間および終了時間、サンプリング点毎の信号値、ならびに区間1~5のそれぞれの区間における波形を直線と見なした場合の当該直線の傾きの少なくとも1つを抽出する。
【0028】
次に、パラメータ設定部123が、パラメータ抽出部122によって抽出されたパラメータに基づいて、信号波形における区間毎の基準パラメータを設定する。ここでは、一例として、基準パラメータの1つとしての区間の開始時間の下限値を設定する場合について説明する。この場合、パラメータ設定部123は、まず、1つ目の基準信号波形から抽出された区間の開始時間を下限値の設定値として設定する。次に、パラメータ設定部123は、2つの基準信号波形から抽出された区間の開始時間がこの時点において設定されている設定値の範囲内かを判定する(ステップS14)。具体的には、基準パラメータの1つとしての区間の開始時間の下限値を設定する場合には、パラメータ設定部123は、2つ目の基準信号波形から抽出された区間の開始時間がこの時点において設定されている設定値と同じまたは設定値よりも大きいかどうかを判定する。2つ目の基準信号波形から抽出された区間の開始時間がこの時点において設定されている下限値の設定値よりも小さい場合(ステップS14でNO)、当該開始時間の設定値を更新する(ステップS15)。その後、ステップS16へ進む。一方で、2つの基準信号波形から抽出された区間の開始時間がこの時点において設定されている設定値よりも大きいまたは設定値と同じ場合(ステップS14でYES)、ステップS16へ進む。
【0029】
次に、他の一例として、基準パラメータの1つとしてのそれぞれの区間における波形を直線と見なした場合の当該直線の傾きを設定する場合について説明する。この場合、パラメータ設定部123は、まず、1つ目の基準信号波形および2つ目の基準信号波形から抽出された各区間における波形を直線と見なした場合の当該直線の傾きのうち傾きが小さい方を最小値として設定し、大きい方を最大値として設定する。次に、パラメータ設定部123は、3つの基準信号波形から抽出された直線の傾きがこの時点において設定されている設定値の最小値と最大値との間の範囲内かを判定する(ステップS14)。3つ目の基準信号波形から抽出された直線の傾きがこの時点において設定されている設定値の最小値と最大値との間の範囲外である場合(ステップS14でNO)、当該直線の傾きを用いて最小値または最大値の設定値を更新する(ステップS15)。その後、ステップS16へ進む。一方で、3つの基準信号波形から抽出された直線の傾きがこの時点において設定されている設定値の最小値と最大値との間の範囲内である場合(ステップS14でYES)、ステップS16へ進む。
【0030】
ステップS16において、パラメータ設定部123は、ステップS13で抽出されたすべてのパラメータについてステップS14の判定を行ったかどうかを判定する。すべてのパラメータについてステップS14の判定を行っていない場合(ステップS16でNO)、パラメータ設定部123は、未判定のパラメータについてステップS14~15を行う。
【0031】
一方、すべてのパラメータについてステップS14を行った場合(ステップS16でYES)、基準パラメータ設定部12は、基準信号波形の処理数が規定数に達したか否かを判定する。基準信号波形の処理数が規定数に達していない場合(ステップS17でNO)、別の基準信号波形についてステップS11~S16の処理を行う。一方で、基準信号波形の処理数が規定数に達した場合(ステップS17でYES)、パラメータ設定部123は、その時点で設定されている設定値を、各パラメータの基準パラメータとして設定し、設定した基準パラメータを記憶部20に記憶させる(ステップS18)。これにより、図2に示すステップS1が終了する。
【0032】
次に、評価パラメータ抽出部13が評価対象信号波形における異常の有無の判定に用いられるパラメータを抽出する(評価パラメータ抽出ステップS2)。図5は、評価パラメータ抽出ステップS2の処理の一例を示すフローチャートである。図5に示すように、評価パラメータ抽出ステップS2では、まず、アナログ/デジタル変換部11が、外部装置100から出力されたアナログ信号をデジタル変換し、評価対象信号波形を生成する(ステップS21)。次に、評価パラメータ抽出部13は、評価対象信号波形におけるサンプリング点のうち変化点を境界として、信号波形について複数の区間を設定する(ステップS22)。次に、評価パラメータ抽出部13は、設定した複数の区間毎に、評価パラメータを抽出する(ステップS23)。
【0033】
次に、判定部14が記憶部20に記憶されている基準パラメータと、評価パラメータ抽出部13が抽出した評価パラメータとを照合することにより、評価対象信号波形における異常の有無を判定する(判定ステップS3)。具体的には、評価対象信号波形におけるすべての評価パラメータが、基準パラメータと同じまたは基準パラメータの範囲内であるか否かについて区間毎に判定することにより、評価対象信号波形における異常の有無を判定する。なお、本発明の一態様の波形異常判定装置では、評価対象信号波形における評価パラメータのうち所定の割合の評価パラメータが、基準パラメータと同じまたは基準パラメータの範囲内であるか否かについて区間毎に判定することにより、評価対象信号波形における異常の有無を判定してもよい。
【0034】
例えば、判定部14は、評価パラメータとしての区間の開始時間が、基準パラメータの下限値よりも小さい、または、上限値よりも大きい場合、当該評価対象信号波形に異常があると判定する。また、他の一例として、判定部14は、評価パラメータとしての各区間内の波形の傾きの少なくとも1つが設定した基準パラメータとして設定した傾きと異なる場合、当該評価対象信号波形に異常があると判定する。
【0035】
なお、上記で説明した波形異常判定方法は、波形異常判定装置1によってすべての処理が行われるものであったが、複数の情報処理装置によって上記の処理が行われてもよい。
【0036】
以上のように、波形異常判定装置1では、評価対象信号波形の区間毎に、基準パラメータと評価パラメータとを照合して、評価対象信号波形における異常の有無を判定する。そのため、本実施形態のように、評価するパラメータとして、区間の開始時間の上限値および下限値、ならびに、区間の終了時間の上限値および下限値を用いた場合には、評価対象信号波形が基準信号波形よりも少し遅れて変化する場合、または、評価対象信号波形が基準信号波形よりも少し早く変化する場合において評価対象信号波形を異常と判断することができる。すなわち、信号波形の異常の有無を高精度に判定することができる。
【0037】
ここで、例えば特許文献1のように、各サンプリング点の上限値と下限値とを用いて信号波形の異常の有無を判定する場合には、波形の傾きの変化が小さい場合には、信号波形の異常を検知することができない。これに対して、本実施形態では、評価するパラメータとして、各区間内の波形の傾きを用いている。これにより、波形の傾きの変化が小さい場合においても、信号波形の異常を検知することができる。
【0038】
また、波形異常判定装置1では、信号波形を複数の区間に区分するために、基準信号波形におけるサンプリング点のうち、時間軸方向に直前のサンプリング点の信号値との差分と、時間軸方向に直後のサンプリング点の信号値との差分とが異なるサンプリング点を境界として、複数の区間を設定する。当該構成によれば、区間の境界が比較的容易に特定されるため、区間の設定を容易化することができる。なお、本発明の一態様に波形異常判定装置では、上記の方法以外によって信号波形を複数の区間に区分してもよい。
【0039】
なお、波形異常判定装置1では、基準パラメータとしてサンプリング点ごとの信号値の上限値および下限値を設定する場合、同一サンプリング点における基準信号波形の各々の信号値の最大値を当該上限値として設定し、同一サンプリング点における基準信号波形の各々の信号値の最小値を当該下限値として設定していたが、本発明の波形異常判定装置はこれに限られない。本発明の一態様の波形異常判定装置では、同一サンプリング点における基準信号波形の各々の信号値の最大値を所定量超える値を当該上限値として設定し、同一サンプリング点における基準信号波形の各々の信号値の最小値を所定量下回る値を当該下限値として設定してもよい。当該構成によれば、同一サンプリング点における基準信号波形の各々の信号値の最大値および最小値を基準パラメータとして設定する場合と比べて、評価対象信号波形を正常と判定する範囲を広くすることができる。そのため、外部の環境によって評価対象信号波形が多少変化する場合に、当該変化の影響によって正常な評価対象信号波形を異常と誤判定してしまう可能性を低減することができる。上記所定量は、外部の環境による信号波形の信号値の変化が大きい場合は、外部の影響がない場合に比べて大きくなるように設定してもよい。また、本発明の一態様の波形異常判定装置では、信号値が上昇または下降する区間における上記所定量を、信号値の変化がない区間における上記所定量よりも大きい値に設定してもよい。
【0040】
また、波形異常判定装置1では、基準パラメータとして区間の開始時間の上限値および下限値を設定する場合、基準信号波形の各々の対応する区間について、最遅の開始時間を当該上限値として設定し、最早の開始時間を当該下限値として設定していたが、本発明の波形異常判定装置はこれに限られない。本発明の一態様の波形異常判定装置では、基準信号波形の各々の対応する区間について、最遅の開始時間より所定の時間だけ後の時間を当該上限値として設定し、最早の開始時間より所定の時間だけ前の時間を当該下限値として設定してもよい。これにより、外部の環境によって評価対象信号波形が多少遅れて変化するまたは多少早く変化する場合に、当該変化の影響によって正常な評価対象信号波形を異常と誤判定してしまう可能性を低減することができる。
【0041】
また、波形異常判定装置1では、基準パラメータとして区間の終了時間の上限値および下限値を設定する場合、基準信号波形の各々の対応する区間について、最遅の終了時間を当該上限値として設定し、最早の終了時間を当該下限値として設定していたが、本発明の波形異常判定装置はこれに限られない。本発明の一態様の波形異常判定装置では、基準信号波形の各々の対応する区間について、最遅の終了時間より所定の時間だけ後の時間を当該上限値として設定し、最早の終了時間より所定の時間だけ前の時間を当該下限値として設定してもよい。これにより、外部の環境によって評価対象信号波形が多少早く遅れて変化するまたは多少早く変化する場合に、当該変化の影響によって正常な評価対象信号波形を異常と誤判定してしまう可能性を低減することができる。
【0042】
また、本発明の一態様の波形異常判定装置では、基準パラメータとしてサンプリング点ごとの信号値の上限値を設定する場合、同一サンプリング点における基準信号波形の各々の信号値が取り得る範囲において定められた基準値(以降では、第1基準値と称する)に所定量を加えた値を上限値として設定してもよい。上記第1基準値は、例えば、同一サンプリング点における基準信号波形の信号値の中央値と最大値との平均値を用いることができる。これにより、基準パラメータとしてのサンプリング点ごとの信号値の上限値が外れ値に設定されることなく、適切な値に設定することができる。同様に、基準パラメータとしてサンプリング点ごとの信号値の下限値を設定する場合、同一サンプリング点における基準信号波形の各々の信号値が取り得る範囲において定められた基準値(以降では、第2基準値と称する)から所定量を減じた値を下限値として設定してもよい。上記第2基準値は、上記第1基準値よりも小さい値であり、例えば、同一サンプリング点における基準信号波形の信号値の中央値と最小値との平均値を用いることができる。これにより、基準パラメータとしてのサンプリング点ごとの信号値の下限値が外れ値に設定されることなく、適切な値に設定することができる。
【0043】
また、本発明の一態様の波形異常判定装置では、基準パラメータとして区間の開始時間の上限値を設定する場合、基準信号波形の各々の対応する区間の開始時間が取り得る範囲において定められた第1基準時間から所定時間後の時間を当該上限値として設定してもよい。上記第1基準時間は、例えば、基準信号波形の対応する区間の開始時間の中央値と最大値との平均値を用いることができる。これにより、基準パラメータとしての区間の開始時間の上限値が外れ値に設定されることなく、適切な値に設定することができる。同様に、基準パラメータとして区間の開始時間の下限値を設定する場合、基準信号波形の各々の対応する区間の開始時間が取り得る範囲において定められた、上記第1基準時間より前の第2基準時間から所定時間前の時間を下限値として設定してもよい。上記第2基準時間は、例えば、基準信号波形の対応する区間の開始時間の中央値と最小値との平均値を用いることができる。これにより、基準パラメータとしての区間の開始時間の下限値が外れ値に設定されることなく、適切な値に設定することができる。
【0044】
また、本発明の一態様の波形異常判定装置では、基準パラメータとして区間の終了時間の上限値を設定する場合、基準信号波形の各々の対応する区間の終了時間が取り得る範囲において定められた第1基準時間から所定時間後の時間を当該上限値として設定してもよい。上記第1基準時間は、例えば、基準信号波形の対応する区間の終了時間の中央値と最大値との平均値を用いることができる。これにより、基準パラメータとしての区間の終了時間の上限値が外れ値に設定されることなく、適切な値に設定することができる。同様に、基準パラメータとして区間の終了時間の下限値を設定する場合、基準信号波形の各々の対応する区間の終了時間が取り得る範囲において定められた、上記第1基準時間より前の第2基準時間から所定時間前の時間を下限値として設定してもよい。上記第2基準時間は、例えば、基準信号波形の対応する区間の終了時間の中央値と最小値との平均値を用いることができる。これにより、基準パラメータとしての区間の終了時間の下限値が外れ値に設定されることなく、適切な値に設定することができる。
【0045】
また、本発明の一態様の波形異常判定装置では、基準パラメータを設定する際に、ステップS14を規定数行った後の値を基準パラメータとして設定したが、本発明の波形異常判定装置はこれに限られない。本発明の一態様の波形異常判定装置では、抽出したパラメータの値のばらつきの程度が所定値を超える間は、基準パラメータを設定せず、抽出したパラメータの値のばらつきの程度が上記所定値以下となるとき、当該値のうちの代表値を基準パラメータとして設定してもよい。上記の構成によれば、基準パラメータの値が、外れ値に設定されることなく、適切な値に設定することができる。また、本発明の一態様の波形異常判定装置では、例えば、基準パラメータの1つとしての区間の開始時間の下限値を設定する場合、ステップS14およびステップS15において、設定されている最小値の更新が所定の回数連続して行われない場合に、その時点で設定されている区間の開始時間の最小値を下限値として設定してもよい。これにより、基準パラメータを設定するための処理量を低減することができる。
【0046】
また、本発明の一態様の波形異常判定装置では、基準パラメータとして、区間の開始時間の上限値および下限値、区間の終了時間の上限値および下限値を用いていたが、本発明の波形異常判定装置はこれに限られない。本発明の一態様の波形異常判定装置では、基準パラメータとして、区間の開始時間および区間の終了時間について、範囲ではなく、特定の時間を基準パラメータとして設定してもよい。例えば、外部装置100から出力される波形に、区間の開始時間および区間の終了時間(すなわち、上記変化点となるサンプリング点の発生時間)が所定の時間から少しでもずれたときに信号波形に異常が有ると判定したい場合において、波形信号の異常の有無を高精度に判定することができる。
【0047】
また、本発明の一態様の波形異常判定装置では、基準パラメータとして、区間の開始時間の上限値および下限値、区間の終了時間の上限値および下限値、サンプリング点毎の信号値の上限値および下限値、ならびに各区間内の波形の傾きを用いていたが、本発明の波形異常判定装置はこれに限られない。本発明の一態様の波形異常判定装置では、基準パラメータとして、基準信号波形におけるサンプリング点のうち、時間軸方向に直前のサンプリング点の信号値との差分と、時間軸方向に直後のサンプリング点の信号値との差分との正負が異なるサンプリング点(以降では、変曲点と称する)の個数を加えてもよい。なお、本発明の一態様の波形異常判定装置では、外部装置100から出力される信号波形の特徴に合わせて、区間の開始時間、区間の終了時間、区間の開始時間の上限値および下限値、区間の終了時間の上限値および下限値、サンプリング点毎の信号値の上限値および下限値、ならびに、各区間内の波形の傾きのうち少なくとも1つを基準パラメータとして設定してもよい。すなわち、信号波形の異常の有無を判定するためにユーザが重要であると考えるパラメータをユーザに選択させることができる。
【0048】
〔ソフトウェアによる実現例〕
波形異常判定装置1(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部10に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
【0049】
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記実施形態で説明した各機能が実現される。
【0050】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0051】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0052】
また、上記実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
【0053】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0054】
1 波形異常判定装置
12 基準パラメータ設定部
13 評価パラメータ抽出部
14 判定部

図1
図2
図3
図4
図5