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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】空気清浄機
(51)【国際特許分類】
   F24F 8/30 20210101AFI20241218BHJP
   B60H 3/06 20060101ALI20241218BHJP
   A61L 9/22 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
F24F8/30
B60H3/06 E
B60H3/06 A
A61L9/22
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022501644
(86)(22)【出願日】2020-12-04
(86)【国際出願番号】 JP2020045232
(87)【国際公開番号】W WO2021166378
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2023-09-20
(31)【優先権主張番号】P 2020026694
(32)【優先日】2020-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】山本 明
(72)【発明者】
【氏名】中村 亘志
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-286125(JP,A)
【文献】特開2013-141883(JP,A)
【文献】特開2017-086509(JP,A)
【文献】特開2003-279087(JP,A)
【文献】特開2010-080425(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 8/30
B60H 3/06
A61L 9/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口及び吹出口が形成される筐体と、
前記吸込口及び前記吹出口を連通する送風路と、
前記送風路の内部に収容されるファンと、
前記送風路を流れる空気にイオンを放出するイオン発生部と、を備え、
前記送風路は、
対向する第1の壁面及び第2の壁面の間に形成されるとともに、前記ファンの収容部に接続される第1流路と、
前記イオン発生部が設けられるとともに、前記第1流路と前記吹出口とを接続する第2流路と、を有し、
前記ファンは、前記第1の壁面側よりも前記第2の壁面側の流速が速くなるように、前記収容部から前記第1流路内に空気を送出し、
前記第1の壁面は、前記ファンによって送出された空気が前記送風路を流れる流路方向の下流側に進むにつれて、前記第2の壁面に近づくように延び
前記第2流路は、前記第1流路に対して前記第1の壁面側に傾斜して配置され、
前記第1流路の断面積は、前記第2流路との接続部分に向かうにつれて小さくなる、空気清浄機。
【請求項2】
前記イオン発生部は、イオンを放出するための放電電極を備え、
前記第2流路は、対向する前記第1の壁面に接続される第3の壁面と、前記第2の壁面に接続される第4の壁面との間に形成され、
前記放電電極は、前記第3の壁面から前記第4の壁面に向かって突出して形成される、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記収容部は、前記筐体の下部に配置され、前記ファンが上方に空気を送出するための
送出口を有し、
前記吹出口は、前記筐体の上面に設けられ、且つ前記送出口よりも前方に設けられ、
前記第1流路は、前記送出口から上方に延び、且つ上方に進むにつれて後方に傾斜し、
前記第2流路は、前記第1流路の上端から前記吹出口に向けて前方に傾斜する、請求項1又は請求項2に記載の空気清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気清浄機に関する。本願は、2020年2月20日に、日本に出願された特願2020-026694号に基づき優先権を主張し、その内容をここで援用する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、機器本体に形成された空気吸込口と、吹出口とを連通する風路に、送風機、イオン発生部等が配設される空気清浄機が開示されている。上述の空気清浄機は、送風機を構成するファンを回転させることによって、空気吸込口を介して外部から吸い込んだ空気が風路内に配置されるイオン発生部を通過することによって、イオン発生部により発生させたイオンを付加した空気を吹出口から放出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-86509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一態様は、一例として、イオン発生部を通過させる風量を増加させることによって、イオン発生量を増加させることができる空気清浄機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る空気清浄機は、吸込口及び吹出口が形成される筐体と、前記吸込口及び前記吹出口を連通する送風路と、前記送風路の内部に収容されるファンと、前記送風路を流れる空気にイオンを放出するイオン発生部と、を備え、前記送風路は、対向する第1の壁面及び第2の壁面の間に形成されるとともに、前記ファンの収容部に接続される第1流路と、前記イオン発生部が設けられるとともに、前記第1流路と前記吹出口とを接続する第2流路と、を有し、前記ファンは、前記第1の壁面側よりも前記第2の壁面側の流速が速くなるように、前記収容部から前記第1流路内に空気を送出し、前記第1の壁面は、前記ファンによって送出された空気が前記送風路を流れる流路方向の下流側に進むにつれて、前記第2の壁面に近づくように延びる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の実施形態に係る空気清浄機を示す前方斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る空気清浄機を示す側面図である。
図3】本発明の実施形態に係る空気清浄機の送風路を示す側面断面図である。
図4】本発明の実施形態に係る空気清浄機のファンの収容部を示す側面断面図である。
図5】本発明の実施形態に係る空気清浄機の第1流路及び第2流路を示す側面断面図である。
図6】本発明の実施形態に係る空気清浄機の第1流路及び第2流路を流れる空気の流速を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施の形態について説明する。なお、本明細書及び図面において、同一又は同等の要素には同一の符号を付することにより重複する説明は省略し、また、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する場合がある。さらに、かかる実施の形態に示す構成要素の形態はあくまでも例示であって、これらの形態に限定されるものではない。
【0008】
図1から図5までを参照して、本発明の実施形態に係るポータブル型空気清浄機100(以下では、空気清浄機100とも称する)について説明する。図1は、空気清浄機100を示す前方斜視図である。図2は、空気清浄機100を示す側面図である。図3は、空気清浄機100の送風路を示す側面断面図である。図4は、空気清浄機100のファン130の収容部150を示す側面断面図である。図5は、空気清浄機100の第1流路160及び第2流路170を示す側面断面図である。以下では、空気清浄機100の載置側を下側とし、その反対側を上側とし、周面カバー111のロゴLが設けられる側を前(正面)側とし、その反対側を後(背面)側として説明する。
【0009】
空気清浄機100は、一例として、車内の空気を浄化するためのものである。空気清浄機100は、例えば、ドリンクホルダに設置可能に構成される。空気清浄機100への給電は、シガーソケットや、USBポートから行う構成としてもよい。その他、電池やバッテリーを搭載させてもよい。
【0010】
空気清浄機100は、筐体110を備える。筐体110は、空気清浄機100の外装をなす部材である。筐体110は、周面カバー111と、上面カバー112と、を備えている。
【0011】
周面カバー111は、内部に空間を有する円筒状の部材であり、上方に進むにつれて拡幅するように形成されている。周面カバー111は、上部カバー111aと下部カバー111bとに分割可能に構成されている。上部カバー111aと、下部カバー111bとは着脱可能に設けられている。
【0012】
上部カバー111aは、空気清浄機100の上部に配置され、外周面の一部を構成している。上部カバー111aは、所定の位置に、ロゴLが設けられる。上部カバー111aは、水平面で切断した際の断面形状が、角部が丸みを帯びた略矩形状となるように形成されている。上部カバー111aは、正面側よりも背面側が高くなるように、その上面が後方上側に傾斜して設けられる。
【0013】
下部カバー111bは、空気清浄機100の下部に配置され、外周面の一部を構成している。下部カバー111bは、一例として、ドリンクホルダに設置可能に、水平面で切断した際の断面形状が、円弧状となるように形成されている。下部カバー111bは、外部の空気を取り込む吸込口113が形成されている。吸込口113は、一例として、スリット状に形成される複数の孔からなる。吸込口113には、フィルタ(図示せず)が取り付けられている。吸込口113は、周方向に並んで、且つ左右に対向するように一対設けられている。
【0014】
上面カバー112は、周面カバー111の上端部に形成される開口部111cに挿入され、周面カバー111の上端部を覆うように構成される(図3参照)。上面カバー112は、正面側よりも背面側が高くなるように、その上面が後方上側に傾斜して設けられる。上面カバー112の前部には、外部へ空気を吹き出す吹出口114が形成されている。上面カバー112における吹出口114の後側には、空気清浄機100の各種の操作を行うための操作部115が設けられる。ユーザが操作部115を操作することによって、空気清浄機100の運転モード等を切り替えることができる。
【0015】
図3から図5までを用いて、送風路120について説明する。送風路120は、例えば、樹脂成型によって形成されている。送風路120は、吸込口113及び吹出口114を連通している。送風路120には、ファン130及びイオン発生部140が収容されている。
【0016】
ファン130は、一例として、遠心ファン(シロッコファン)である。ファン130は、略筒状に形成される本体部130aを有し、筒軸方向において両側から空気を吸い込むことを可能としている。ファン130は、一例として、筒軸方向が左右方向となるように収容される。すなわち、吸込口113と、ファン130の吸込口(筒軸方向の端部)とは対向して配置されている。
【0017】
イオン発生部140は、イオンを放出させるための放電電極140aを備える(図6参照)。放電電極140aは、先端がブラシ状に形成され、送風路120に臨むように配置される。放電電極140aは、正イオンを発生させる正放電電極と、負イオンを発生させる負放電電極と、を備え、左右方向に所定の間隔をあけて並べて配置されている。
【0018】
以上の構成において、イオン発生部140は、放電電極140aに高電圧を印加して放電を発生させることにより、イオン(正イオン及び負イオン)を放出している。放出された正イオン及び負イオンが、送風路120に流れる空気にのって外部へ拡散されることで、例えば、室内の殺菌や脱臭を行うことができる。
【0019】
図3に示すように、送風路120は、ファン130を収容する収容部150と、収容部150に接続される第1流路160と、第1流路160と吹出口114とを接続する第2流路170と、を有する。
【0020】
図4を用いて、収容部150について説明する。
【0021】
収容部150は、ファン130を収容するファンケーシングからなる。収容部150は、筐体110の下部に配置されている。収容部150は、ファン130の外周面の一部に対向するインボリュート壁151と、インボリュート壁151の左右の各端部をそれぞれつなぐ一対の側壁152と、を備える。一対の側壁152は、対向する間隔が等しくなるように平行に設けられる。
【0022】
インボリュート壁151は、ファン130の軸方向と直交する面で切った際の断面形状がインボリュート状に形成される。インボリュート壁151は、ファン130の外周面と対向する間隔が、ファン130によって送出された空気が送風路120を流れる流路方向(以下、流路方向と称する)の下流側に向かって大きくなるように形成される。図4に示す形態では、ファン130は、回転方向が反時計回りとなるように構成される。
【0023】
収容部150は、ファン130が第1流路160に空気を送出するための送出口153を備える。送出口153は、一例として、筐体110の後部に配置され、上方に向けて開口されている。
【0024】
送出口153は、インボリュート壁151の一端部151aから屈曲したのち、上方に延びる第1のガイド壁153aと、インボリュート壁151の他端部151bから上方に延びる第2のガイド壁153bと、第1のガイド壁153a及び第2のガイド壁153bの左右の各端部をそれぞれつなぐ一対の側壁153cと、を備える。一対の側壁153cは、対向する間隔が等しくなるように平行に設けられる。
【0025】
インボリュート壁151の一端部151aとは、ファン130の外周面との対向する間隔が最も小さくなる端部を指す。インボリュート壁151の他端部151bとは、ファン130の外周面との対向する間隔が最も小さくなる端部を指す。インボリュート壁151の他端部151bは、接線方向が上方向となっており、第2のガイド壁153bと滑らかに接続されている。
【0026】
図5を用いて、第1流路160及び第2流路170について説明する。
【0027】
図5に示すように、第1流路160は、収容部150の送出口153と第2流路170の流路方向の上流側端部を接続する流路である。第1流路160は、対向する第1の壁面161及び第2の壁面162間に形成されている。より具体的には、第1流路160は、対向する第1の壁面161及び第2の壁面162と、第1の壁面161及び第2の壁面162の左右の各端部をそれぞれつなぐ一対の側壁163と、を備える。一対の側壁163は、対向する間隔が等しくなるように平行に設けられる。第1流路160は、第2流路170に空気を導くための流路であり、ここでは、第1流路160は、送出口153から上方に延び、かつ上方に進むにつれて後方に傾斜するように配置される。
【0028】
図5に示すように、第2流路170は、第1流路160の流路方向の下流側端部と、吹出口114とを接続する流路である。第2流路170は、対向する第3の壁面171及び第4の壁面172間に形成されている。より具体的には、第2流路170は、対向する第3の壁面171及び第4の壁面172と、第3の壁面171及び第4の壁面172の左右の各端部をそれぞれつなぐ一対の側壁173と、を備える。一対の側壁173は、対向する間隔が流路方向の下流側に進むにつれて、大きくなるように構成されている。第3の壁面171は、第1の壁面161と接続され、第4の壁面172は、第2の壁面162と接続されている。第2流路170は、吹出口114から吹き出す方向を決定するための流路であり、ここでは、第2流路170は、第1流路160の上端から吹出口114に向けて前方に傾斜するように配置される。
【0029】
イオン発生部140は、第2流路170の吹出口114近傍に配置されている。より具体的には、イオン発生部140の放電電極140aは、第3の壁面171から第4の壁面172に向かって突出して形成される。放電電極140aの先端部は、第3の壁面171と、第4の壁面172との中間部に配置される(図6参照)。
【0030】
以上の構成において、空気清浄機100は、モータ(図示せず)によって、ファン130を回転させると、吸込口113を通じて外部の空気が収容部150に吸い込まれる。収容部150に吸い込まれた空気は、ファン130を通じて、ファン130の外周面から放出され、収容部150の内部を旋回して、送出口153を通じて第1流路160に導かれる。第1流路160に導かれた空気は、第2流路170(イオン発生部140)を通過する際に、イオン発生部140によってイオンを付加されて、吹出口114から吹き出される。
【0031】
また、遠心ファンであるファン130の特性上、ファン130の軸方向(筒軸方向)から見て、ファン130の回転中心Oから遠くなるほど流速が大きくなる。そのため、ファン130の回転中心Oから離れた側に位置する第2のガイド壁153b、第2の壁面162に沿って流れる空気の流速は、ファン130の回転中心Oから近い側に位置する第1のガイド壁153a、第1の壁面161に沿って流れる空気の流速よりも速くなるように構成される。
【0032】
すなわち、ファン130は、第1の壁面161側よりも第2の壁面162側の流速が速くなるように、収容部150から第1流路160内に空気を送出している。
【0033】
図5に示すように、第1の壁面161は、流路方向の下流側に進むにつれて、第2の壁面162に近づくように延びる。言い換えれば、第1の壁面161は、上方に進むにつれて、後側に傾斜するように延びている。
【0034】
これにより、流路方向の下流側に進むにつれて、第1の壁面161に沿って流れる空気(流速の遅い空気)を、第2の壁面162に沿って流れる空気(流速の速い空気)に合流させることができる。流速の遅い空気を、流速の速い空気に合流させることで、乱流が発生することを抑制しながら効率的に空気を合流させている。ゆえに、第1流路160の下流側に位置する第2流路170(イオン発生部140)を通過させる風量を増やすことができ、イオン発生量を増加させることができる。
【0035】
また、第2流路170は、第1流路160に対して第1の壁面161側に傾斜して配置される。ここでは、第2流路170は、第1の壁面161側(前側)に傾斜して配置している。これにより、第2流路170において、第4の壁面172を外周側に位置する壁面とし、第3の壁面171を内周側に位置する壁面とすることができる。ゆえに、第2の壁面162に流れる空気(流速の速い空気)を、第4の壁面172に円滑に導くことができる。また、第1の壁面161に流れる空気(流速の遅い空気)は、第3の壁面171から離れて、第4の壁面172側に導かれやすい。ゆえに、第1流路160と第2流路170との接続部においても、流速の遅い空気を流速の速い空気に合流させることで、乱流が発生することを抑制しながら効率的に空気を合流させている。
【0036】
また、第1流路160の断面積は、流路方向の下流側に進むにつれて小さくなるように構成される。第1流路160は、一例として、第1の壁面161が、下流側に進むにつれて、第2の壁面162に近づくように延びている。これにより、第1流路160は、流路方向の下流側に進むにつれて、断面積が小さくなるように構成される。ここでの断面積とは、流路方向と直交する面で切った際の断面積を指す。
【0037】
これにより、流路方向の下流側に進むにつれて、第1流路160を流れる空気は、流速を速くすることができる。ゆえに、第2流路170(イオン発生部140)を通過させる風量を増やすことができ、イオン発生量を増加させることができる。
【0038】
なお、第1の壁面161が、流路方向の下流側に進むにつれて、第2の壁面162に近づくように延びる構成とすることで、第1流路160の断面積を下流側に進むにつれて小さくなるように構成しているが、これに限らず、例えば、第1流路160を左右方向の幅(一対の側壁163の対向する間隔)を、下流側に進むにつれて小さくするように構成してもよい。
【0039】
また、第2の壁面162が、ファン130の軸方向から見て、流路方向の下流側に進むにつれて、ファン130の回転中心Oから離れる方向に傾斜するように構成される。ここでは、ファン130の回転中心Oから離れる方向とは、後方となる。第2の壁面162が、流路方向の下流側に進むにつれて後方に傾斜するように設けられることで、第2の壁面162が後方に傾斜していない場合と比較して、第2の壁面162と第4の壁面172との接続部の曲率半径を大きくすることができる。
【0040】
以上の構成において、第2の壁面162を、あえて、ファン130の回転中心Oから離れる方向に傾斜させることで、第2の壁面162から第4の壁面172にかけて曲率半径が大きい緩やかな曲面を形成することができる。ゆえに、第2の壁面162から第4の壁面に沿って効率的に空気を導くことができ、第2流路170のイオン発生部140に流速の速い空気を供給することができる。
【0041】
図6を用いて、第1流路160及び第2流路170を流れる空気の流速について説明する。図6は、空気清浄機100の第1流路160及び第2流路170を流れる空気の流速を示すイメージ図である。図6では、流速が速いほど薄墨が濃くなり、流速が遅いほど薄墨が薄くなるように流速を薄墨の濃淡で表している。
【0042】
図6に示すように、第1流路160に流れる空気が、第2流路170において、第4の壁面172側に合流されることで、放電電極140aの先端部により速い空気を通過させることができる。また、イオン発生部140は、第3の壁面171から第4の壁面172に向かって突出して形成されることで、第2流路170の第4の壁面172側のより速い空気を、放電電極140aの先端部に通過させやすくなり、イオン発生量を増加させることができる。
【0043】
なお、ファン130は、遠心ファン(シロッコファン)から構成されているが、これに限らず、第1の壁面161から第2の壁面162に向かって遠ざかるほど流速が速くなるように、収容部150から第1流路160内に空気を送出するものであればよい。
【0044】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0045】
100 空気清浄機、110 筐体、113 吸込口、114 吹出口、130 ファン、140 イオン発生部、140a 放電電極、150 収容部、153 送出口、160 第1流路、161 第1の壁面、162 第2の壁面、170 第2流路
図1
図2
図3
図4
図5
図6