(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-17
(45)【発行日】2024-12-25
(54)【発明の名称】オンラインで洗浄できる石灰乳配管システム及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
B08B 9/032 20060101AFI20241218BHJP
B08B 3/08 20060101ALI20241218BHJP
C02F 1/52 20230101ALI20241218BHJP
【FI】
B08B9/032
B08B3/08 A
C02F1/52 Z
(21)【出願番号】P 2023531032
(86)(22)【出願日】2023-02-24
(86)【国際出願番号】 CN2023078161
(87)【国際公開番号】W WO2023236590
(87)【国際公開日】2023-12-14
【審査請求日】2023-05-23
(31)【優先権主張番号】202210628153.5
(32)【優先日】2022-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522183962
【氏名又は名称】華能(福建▲しょう▼州)能源有限責任公司
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】王大偉
(72)【発明者】
【氏名】許立宇
(72)【発明者】
【氏名】王俊生
(72)【発明者】
【氏名】劉志宏
(72)【発明者】
【氏名】陳林
(72)【発明者】
【氏名】馮詩欽
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第215946956(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第111503521(CN,A)
【文献】中国実用新案第212080876(CN,U)
【文献】中国実用新案第214151490(CN,U)
【文献】韓国登録特許第10-2258357(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 9/00- 9/46
B08B 3/00- 3/14
C02F 1/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1沈殿タンク(1)と、第2沈殿タンク(2)と、第1石灰乳排出アセンブリ(3)と、第2石灰乳排出アセンブリ(4)とを含む
、石灰乳配管システムであって、前記第1沈殿タンク(1)の第1連通口は、第1配管(5)の配置によって第2沈殿タンク(2)の第1連通口と連通し、
第1石灰乳排出アセンブリ(3)の排出端は、第2配管(6)の配置によって第1配管(5)と連通し、第2配管(6)の管路には、第1石灰乳排出アセンブリ(3)から
近い側から、第1電気制御弁(7)、第1ボール弁(8)及び第1止め弁(9)が順に設けられ、
第2石灰乳排出アセンブリ(4)の排出端は、第3配管(10)の配置によって第1配管(5)と連通し、第3配管(10)の管路には、第2石灰乳排出アセンブリ(4)から
近い側から、第2電気制御弁(11)、第2ボール弁(12)及び第2止め弁(13)が順に設けられ、
前記配管システムは、薬注洗浄ボックス(14)を更に含み、薬注洗浄ボックス(14)の第1連通口は、第1分岐配管(15)の配置により、第2配管(6)及び第3配管(10)とそれぞれ連通し、第1分岐配管(15)の分流端は、第2配管(6)及び第3配管(10)と連通し、第1分岐配管(15)の合流端の管路には、薬注洗浄ボックス(14)から
近い側から、第3
ボール弁(16)、薬注ポンプ(17)、第3止め弁(18)及び第4ボール弁(19)が順に設けられ、
薬注洗浄ボックス(14)の第2連通口は、第2分岐配管(20)の配置によって第1配管(5)と連通し、第2分岐配管(20)の片側の分流端の管路は、第1配管(5)において第1沈殿タンク(1)に近い片側の管路に接続され、他側の分流端の管路は、第1配管(5)において第2沈殿タンク(2)に近い片側の管路に接続され、第2分岐配管(20)の分流端の両側の配管の2つの端部にも第5ボール弁(21)が設けられ、
薬注洗浄ボックス(14)の第3連通口は、配管接続の手段によって外部収集タンク(22)と連通し、薬注洗浄ボックス(14)の第3連通口と外部収集タンク(22)が連通するための管路には、第6ボール弁(23)が設けられ、
第1配管(5)にも第4止め弁(24)、第5止め弁(25)及び第7ボール弁(26)が設けられ、第4止め弁(24)は、第1沈殿タンク(1)の近くに設けられ、第1配管(5)に設けられた第4止め弁(24)の位置は、第2分岐配管(20)と、第1配管(5)において第1沈殿タンク(1)に近い片側の管路との接続位置よりも、第1沈殿タンク(1)に近くなり、第5止め弁(25)は、第2沈殿タンク(2)の近くに設けられ、第1配管(5)に設けられた第5止め弁(25)の位置は、第2分岐配管(20)と、第1配管(5)において第2沈殿タンク(2)に近い片側の管路との接続位置よりも、第2沈殿タンク(2)に近くなり、第7ボール弁(26)は、第1配管(5)に接続された第2配管(6)の位置と、第1配管(5)に接続された第3配管(10)の位置との間の第1配管(5)の管路に設けられ、
前記石灰乳配管システムを制御して、前記薬注洗浄ボックス(14)内の薬剤を前記石灰乳配管内に流入させることで、当該石灰乳配管を洗浄可能とすることを特徴とする
、石灰乳配管システム。
【請求項2】
前記第2配管(6)は、第3分岐配管(27)の配置によって第1配管(5)に接続され、第3分岐配管(27)の合流端は、第2配管(6)における第1電子制御弁(7)と第1ボール弁(8)との間の管路に接続され、第3分岐配管(27)の分流端は、第1配管(5)における第4止め弁(24)と第7ボール弁(26)との間の管路に接続され、第3分岐配管(27)の分流端の両側の管路にも、第2配管(6)から
近い側から順に配置された第8ボール弁(28)、第1輸送ポンプ(29)、第6止め弁(30)及び第9ボール弁(31)が設けられることを特徴とする、請求項1に記載
の石灰乳配管システム。
【請求項3】
前記第3配管(10)は、第4分岐配管(32)の配置によって第1配管(5)に接続され、第4分岐配管(32)の合流端は、第3配管(10)における第2電子制御弁(11)と第2ボール弁(12)との間の管路に接続され、第4分岐配管(32)の分流端は、第1配管(5)における第5止め弁(25)と第7ボール弁(26)との間の管路に接続され、第4分岐配管(32)の分流端の両側の管路にも、第3配管(10)から
近い側から順に配置された第10ボール弁(33)、第2輸送ポンプ(34)、第7止め弁(35)及び第11ボール弁(36)が設けられることを特徴とする、請求項1に記載
の石灰乳配管システム。
【請求項4】
前記第1配管(5)にも第12ボール弁(37)が設けられ、第12ボール弁(37)は、第1配管(5)において、第2分岐配管(20)と第1配管(5)との接続位置と、第3分岐配管(27)と第1配管(5)との接続位置との間の管路に設けられることを特徴とする、請求項2に記載
の石灰乳配管システム。
【請求項5】
前記第1配管(5)にも第13ボール弁(38)が設けられ、第13ボール弁(38)は、第1配管(5)において、第2分岐配管(20)と第1配管(5)との接続位置と、第4分岐配管(32)と第1配管(5)との接続位置との間の管路に設けられることを特徴とする、請求項3に記載
の石灰乳配管システム。
【請求項6】
前記第1石灰乳排出アセンブリ(3)の排出端及び第3分岐配管(27)は、更に、配管接続の手段により、外部の水道水ポンプの親管(45)と連通し、第1石灰乳排出アセンブリ(3)の排出端と外部の水道水ポンプの親管(45)が連通するための管路には、第8止め弁(39)が設けられ、第3分岐配管(27)と外部の水道水ポンプの親管(45)が連通するための管路には、第3分岐配管(27)に
遠い側から、第1手動蝶形弁(40)及び第1電動蝶形弁(41)が順に設けられることを特徴とする、請求項
2に記載
の石灰乳配管システム。
【請求項7】
前記第2石灰乳排出アセンブリ(4)の排出端及び第4分岐配管(32)は、更に、配管接続の手段により、外部の水道水ポンプの親管(45)と連通し、第2石灰乳排出アセンブリ(4)の排出端と外部の水道水ポンプの親管(45)が連通するための管路には、第9止め弁(42)が設けられ、第4分岐配管(32)と外部の水道水ポンプの親管(45)が連通するための管路には、第4分岐配管(32)に
遠い側から、第2手動蝶形弁(43)及び第2電動蝶形弁(44)が順に設けられることを特徴とする、請求項
2に記載
の石灰乳配管システム。
【請求項8】
前記第1沈殿タンク(1)の第2連通口は、配管接続の手段により、外部の薬注チャンバ(47)と連通し、第1沈殿タンク(1)の第3連通口は、配管接続の手段により、外部ドレン(48)と連通し、第1沈殿タンク(1)の第4連通口は、配管接続の手段により、外部の水道水ポンプの親管(45)及び外部排泥ポンプ(46)とそれぞれ連通し、第1沈殿タンク(1)の第4連通口と外部の水道水ポンプの親管(45)が連通するための管路には、第10止め弁(49)が設けられ、第1沈殿タンク(1)の第4連通口と外部排泥ポンプ(46)が連通するための管路には、第1沈殿タンク(1)から
近い側から、第14ボール弁(50)及び第3電子制御弁(51)が順に設けられ、第1沈殿タンク(1)の第4連通口と外部の水道水ポンプの親管(45)が連通するための管路と、第1沈殿タンク(1)の第4連通口と外部排泥ポンプ(46)が連通するための管路とは、第4配管(52)の配置によって連通し、第4配管(52)には、第3電動蝶形弁(53)及び第11止め弁(54)が設けられることを特徴とする、請求項1に記載
の石灰乳配管システム。
【請求項9】
前記第2沈殿タンク(2)の第2連通口は、配管接続の手段により、外部の薬注チャンバ(47)と連通し、第2沈殿タンク(2)の第3連通口は、配管接続の手段により、外部ドレン(48)と連通し、第2沈殿タンク(2)の第4連通口は、配管接続の手段により、外部の水道水ポンプの親管(45)及び外部排泥ポンプ(46)とそれぞれ連通し、第2沈殿タンク(2)の第4連通口と外部の水道水ポンプの親管(45)が連通するための管路には、第12止め弁(55)が設けられ、第2沈殿タンク(2)の第4連通口と外部排泥ポンプ(46)が連通するための管路には、第2沈殿タンク(2)から
近い側から、第15ボール弁(56)及び第4電子制御弁(57)が順に設けられ、第2沈殿タンク(2)の第4連通口と外部の水道水ポンプの親管(45)が連通するための管路と、第2沈殿タンク(2)の第4連通口と外部排泥ポンプ(46)が連通するための管路とは、第5配管(58)の配置によって連通し、第5配管(58)には、第4電動蝶形弁(59)及び第13止め弁(60)が設けられることを特徴とする、請求項1に記載
の石灰乳配管システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管洗浄の技術分野に関し、具体的には、オンラインで洗浄できる石灰乳配管システム及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、火力発電所の高度水処理装置では、沈殿タンクは、石灰乳及びポリ硫酸鉄の薬注手段により、沈殿処理を行う。輸送方式は、以下のとおりである。石灰乳を含有する水溶液を管路によって沈殿タンク内に輸送し、しかし、石灰乳溶液の主な成分は、水酸化カルシウムであり、水酸化カルシウムは、接着性を有し、配管内部に容易に付着し、長期間にわたって石灰乳の厚さが増し、配管の直径を小さくし、長期的には、配管の詰まりにつながり、その結果、設備の処理能力が低下し、深刻な場合、作動できず、また、石灰乳溶液は、アルカリ性であり、石灰乳が配管に付着するため、薬注システムの安定性に影響を与え、要件を満たすためのpH調整が失敗し、水処理中に硬度除去が不十分であり、水質に影響を与える。
【0003】
従来技術では、石灰乳配管の詰まりの解決手段は、多くの場合、配管を切断し、セグメントごとに配管を洗浄して疎通させ、その後、配管を溶接することであり、しかし、石灰乳配管が長いため、そのメンテナンス工程が煩雑であり、洗浄サイクルが長く、設備の運転に影響を与え、給水システムにも影響を与え、更に、石灰注入システムは、一般的に、再生水源のために使用され、機械加速撹拌式沈殿タンクに加え、石灰システムは、メンテナンスが停止する場合、メンテナンスが終了した後、機械加速撹拌式沈殿タンクの再度の運転開始サイクルが長く、中国北方の火力発電所の給水量が大きいため、断水が発生しやすい。
【発明の概要】
【0004】
それに鑑み、本発明は、オンラインで洗浄できる石灰乳配管システム及びその使用方法を提供する。
【0005】
上記技術的問題を解決するために、本発明は、以下の技術的解決手段を使用する。第1態様では、本発明は、第1沈殿タンクと、第2沈殿タンクと、第1石灰乳排出アセンブリと、第2石灰乳排出アセンブリとを含むオンラインで洗浄できる石灰乳配管システムを提供し、前記第1沈殿タンクの第1連通口は、第1配管の配置によって第2沈殿タンクの第1連通口と連通し、
【0006】
第1石灰乳排出アセンブリの排出端は、第2配管の配置によって第1配管と連通し、第2配管の管路には、第1石灰乳排出アセンブリから離れる方向から、第1電気制御弁、第1ボール弁及び第1止め弁が順に設けられ、
【0007】
第2石灰乳排出アセンブリの排出端は、第3配管の配置によって第1配管と連通し、第3配管の管路には、第2石灰乳排出アセンブリから離れる方向から、第2電気制御弁、第2ボール弁及び第2止め弁が順に設けられ、
【0008】
前記配管システムは、薬注洗浄ボックスを更に含み、薬注洗浄ボックスの第1連通口は、第1分岐配管の配置により、第2配管及び第3配管とそれぞれ連通し、第1分岐配管の分流端は、第2配管及び第3配管と連通し、第1分岐配管の合流端の管路には、薬注洗浄ボックスから離れる方向から、第3電気制御弁、薬注ポンプ、第3止め弁及び第4ボール弁が順に設けられ、
【0009】
薬注洗浄ボックスの第2連通口は、第2分岐配管の配置によって第1配管と連通し、第2分岐配管の片側の分流端の管路は、第1配管において第1沈殿タンクに近い片側の管路に接続され、他側の分流端の管路は、第1配管において第2沈殿タンクに近い片側の管路に接続され、第2分岐配管の分流端の両側の配管の2つの端部にも第5ボール弁が設けられ、
【0010】
薬注洗浄ボックスの第3連通口は、配管接続の手段によって外部収集タンクと連通し、薬注洗浄ボックスの第3連通口と外部収集タンクが連通するための管路には、第6ボール弁が設けられ、
【0011】
第1配管にも第4止め弁、第5止め弁及び第7ボール弁が設けられ、第4止め弁は、第1沈殿タンクの近くに設けられ、第1配管に設けられた第4止め弁の位置は、第2分岐配管と、第1配管において第1沈殿タンクに近い片側の管路との接続位置よりも、第1沈殿タンクに近くなり、第5止め弁は、第2沈殿タンクの近くに設けられ、第1配管に設けられた第5止め弁の位置は、第2分岐配管と、第1配管において第2沈殿タンクに近い片側の管路との接続位置よりも、第2沈殿タンクに近くなり、第7ボール弁は、第1配管に接続された第2配管の位置と、第1配管に接続された第3配管の位置との間の第1配管の管路に設けられる。
【0012】
更に、前記第2配管は、第3分岐配管の配置によって第1配管に接続され、第3分岐配管の合流端は、第2配管における第1電子制御弁と第1ボール弁との間の管路に接続され、第3分岐配管の分流端は、第1配管における第4止め弁と第7ボール弁との間の管路に接続され、第3分岐配管の分流端の両側の管路にも、第2配管から離れる方向から順に配置された第8ボール弁、第1輸送ポンプ、第6止め弁及び第9ボール弁が設けられる。
【0013】
更に、前記第3配管は、第4分岐配管の配置によって第1配管に接続され、第4分岐配管の合流端は、第3配管における第2電子制御弁と第2ボール弁との間の管路に接続され、第4分岐配管の分流端は、第1配管における第5止め弁と第7ボール弁との間の管路に接続され、第4分岐配管の分流端の両側の管路にも、第3配管から離れる方向から順に配置された第10ボール弁、第2輸送ポンプ、第7止め弁及び第11ボール弁が設けられる。
【0014】
更に、前記第1配管にも第12ボール弁が設けられ、第12ボール弁は、第1配管において、第2分岐配管と第1配管との接続位置と、第3分岐配管と第1配管との接続位置との間の管路に設けられる。
【0015】
更に、前記第1配管にも第13ボール弁が設けられ、第13ボール弁は、第1配管において、第2分岐配管と第1配管との接続位置と、第4分岐配管と第1配管との接続位置との間の管路に設けられる。
【0016】
更に、前記第1石灰乳排出アセンブリの排出端及び第3分岐配管は、更に、配管接続の手段により、外部の水道水ポンプの親管と連通し、第1石灰乳排出アセンブリの排出端と外部の水道水ポンプの親管が連通するための管路には、第8止め弁が設けられ、第3分岐配管と外部の水道水ポンプの親管が連通するための管路には、第3分岐配管に近い方向から、第1手動蝶形弁及び第1電動蝶形弁が順に設けられる。
【0017】
更に、前記第2石灰乳排出アセンブリの排出端及び第4分岐配管は、更に、配管接続の手段により、外部の水道水ポンプの親管と連通し、第2石灰乳排出アセンブリの排出端と外部の水道水ポンプの親管が連通するための管路には、第9止め弁が設けられ、第4分岐配管と外部の水道水ポンプの親管が連通するための管路には、第4分岐配管に近い方向から、第2手動蝶形弁及び第2電動蝶形弁が順に設けられる。
【0018】
更に、前記第1沈殿タンクの第2連通口は、配管接続の手段により、外部の薬注チャンバと連通し、第1沈殿タンクの第3連通口は、配管接続の手段により、外部ドレンと連通し、第1沈殿タンクの第4連通口は、配管接続の手段により、外部の水道水ポンプの親管及び外部排泥ポンプとそれぞれ連通し、第1沈殿タンクの第4連通口と外部の水道水ポンプの親管が連通するための管路には、第10止め弁が設けられ、第1沈殿タンクの第4連通口と外部排泥ポンプが連通するための管路には、第1沈殿タンクから離れる方向から、第14ボール弁及び第3電子制御弁が順に設けられ、第1沈殿タンクの第4連通口と外部の水道水ポンプの親管が連通するための管路と、第1沈殿タンクの第4連通口と外部排泥ポンプが連通するための管路とは、第4配管の配置によって連通し、第4配管には、第3電動蝶形弁及び第11止め弁が設けられる。
【0019】
更に、前記第2沈殿タンクの第2連通口は、配管接続の手段により、外部の薬注チャンバと連通し、第2沈殿タンクの第3連通口は、配管接続の手段により、外部ドレンと連通し、第2沈殿タンクの第4連通口は、配管接続の手段により、外部の水道水ポンプの親管及び外部排泥ポンプとそれぞれ連通し、第2沈殿タンクの第4連通口と外部の水道水ポンプの親管が連通するための管路には、第12止め弁が設けられ、第2沈殿タンクの第4連通口と外部排泥ポンプが連通するための管路には、第2沈殿タンクから離れる方向から、第15ボール弁及び第4電子制御弁が順に設けられ、第2沈殿タンクの第4連通口と外部の水道水ポンプの親管が連通するための管路と、第2沈殿タンクの第4連通口と外部排泥ポンプが連通するための管路とは、第5配管の配置によって連通し、第5配管には、第4電動蝶形弁及び第13止め弁が設けられる。
【0020】
本発明は、オンラインで洗浄できる石灰乳配管システムの使用方法を提供し、該方法は、
【0021】
前記石灰乳配管システムが作動する場合、第1電子制御弁、第2電子制御弁、第1電動蝶形弁、第2電動蝶形弁、第3電子制御弁、第3電動蝶形弁、第4電子制御弁、第4電動蝶形弁、第1ボール弁、第1止め弁、第2ボール弁、第2止め弁、第3ボール弁、第3止め弁、第4ボール弁、第5ボール弁、第6ボール弁及び第7ボール弁を除いた弁の全てを常開状態にし、実際のニーズに応じて、第1電子制御弁、第2電子制御弁、第1電動蝶形弁、第2電動蝶形弁、第3電子制御弁、第3電動蝶形弁、第4電子制御弁及び第4電動蝶形弁の開閉状態を変更し、第1ボール弁、第1止め弁、第2ボール弁、第2止め弁、第3ボール弁、第3止め弁、第4ボール弁、第5ボール弁、第6ボール弁及び第7ボール弁を常閉状態にするステップと、
【0022】
前記石灰乳配管システムが詰まる場合、詰まりによって生じた現象に基づいて、前記石灰乳配管システムの詰まり形態を判断するステップであって、
【0023】
詰まり形態は、配管内の石灰乳による詰まりである場合、第1電子制御弁、第2電子制御弁、第4止め弁、第5止め弁、第1電動蝶形弁、第2電動蝶形弁、第9ボール弁、第11ボール弁を閉じ、第1止め弁、第2止め弁、第3ボール弁、第3止め弁、第4ボール弁及び第5ボール弁を開き、同時に、薬注ポンプが作動するように制御し、薬注ポンプは、薬注洗浄ボックス内の薬液を前記石灰乳配管システムに注入し、前記石灰乳配管システム内に循環させ、同時に、薬注洗浄ボックス内の薬液のpH値を測定し、pH値が低下すると、薬液を追加し、pH値が安定すると、薬液の循環を停止させて浸漬し、一定の時間浸漬した後、第1電動蝶形弁、第2電動蝶形弁及び第6ボール弁を開き、外部の水道水ポンプの親管からの水により、前記石灰乳配管システムを洗浄し、洗浄後の液体は、外部収集タンク内に流れ込み、
【0024】
詰まり形態は、第1輸送ポンプ及び第2輸送ポンプの口の位置での詰まりである場合、第1電子制御弁、第2電子制御弁、第4止め弁、第5止め弁、第1電動蝶形弁、第2電動蝶形弁を閉じ、第1ボール弁、第2ボール弁、第3ボール弁、第3止め弁、第4ボール弁及び第5ボール弁を開き、同時に、薬注ポンプが作動するように制御し、薬注ポンプは、薬注洗浄ボックス内の薬液を前記石灰乳配管システムに注入し、前記石灰乳配管システム内に循環させ、同時に、薬注洗浄ボックス内の薬液のpH値を測定し、pH値が低下すると、薬液を追加し、pH値が安定すると、薬液の循環を停止させて浸漬し、一定の時間浸漬した後、第1電動蝶形弁、第2電動蝶形弁及び第6ボール弁を開き、外部の水道水ポンプの親管からの水により、前記石灰乳配管システムを洗浄し、洗浄後の液体は、外部収集タンク内に流れ込むステップとを含む。
【0025】
従来技術に比べて、本発明の利点は、以下のとおりである。
【0026】
1、本発明では、薬注洗浄ボックスの追加、付帯配管及び弁の配置により、石灰乳配管が詰まる場合、配管を切断して洗浄する必要がなく、対応する弁の開閉を制御し、薬注ポンプによって薬注洗浄ボックス内の薬液を石灰乳配管に注入すると、石灰乳配管をオンラインで洗浄することができ、同時に、洗浄過程中、対応する弁を閉じるため、第1沈殿タンク及び第2沈殿タンクと石灰乳配管を分離することができ、そのため、洗浄過程中、第1沈殿タンク及び第2沈殿タンクの作動を停止させ、運転開始時間を短縮させる必要がなく、従来技術に比べて、メンテナンス工程がシンプル、クリーニングサイクルが短く、運転開始時間が短く、給水を確保するという利点を有する。
【0027】
2、本発明では、第7ボール弁の配置により、該石灰乳管路システムを、機能が同じ管路システムの2セットに分けることができ、そのうちの1セットの管路システムが故障する場合、第7ボール弁を開くことにより、他の1セットの管路システムを使用して該石灰乳管路システム全体の耐リスク性を向上させることができ、後の洗浄工程では、そのうちの1セットの管路システムの洗浄作業が停止する場合、他の1セットの管路システムを使用して給水システム全体の安定性を確保し、給水中断の状況の発生を可能な限り回避することができる。
【0028】
3、本発明は、オンラインで洗浄できる石灰乳配管システムの使用方法を提供し、該方法により、石灰乳配管をオンラインで洗浄することができ、第1沈殿タンク及び第2沈殿タンクの作動に影響を与えず、また、pH値調整、薬液浸漬などの方法により、洗浄効果を確保することができ、配管内の石灰乳の付着量を可能な限り低下させる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下の説明における図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労働なしで、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【0030】
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施例における図面を参照し、本発明の実施例における技術的解決手段を明確、完全に説明し、明らかに、説明された実施例は、本発明の全てではないが一部の実施例に過ぎない。本発明における実施例に基づき、創造的な作業なしに当業者によって得られる他の全ての実施例は、本発明の保護範囲に属する。
(実施例1)
【0032】
図1に示すように、本実施例は、第1沈殿タンク1と、第2沈殿タンク2と、第1石灰乳排出アセンブリ3と、第2石灰乳排出アセンブリ4とを含む、オンラインで洗浄できる石灰乳配管システムを提供し、第1沈殿タンク1及び第2沈殿タンク2は、入った液体における懸濁物及びコロイドを除去するために使用され、第1石灰乳排出アセンブリ3及び第2石灰乳排出アセンブリ4は、石灰乳溶液を調製するために使用され、
【0033】
第1沈殿タンク1の第1連通口は、第1配管5の配置によって第2沈殿タンク2の第1連通口と連通し、
【0034】
第1石灰乳排出アセンブリ3の排出端が第2配管6の配置によって第1配管5と連通するため、第1石灰乳排出アセンブリ3によって調製された石灰乳溶液は、第1配管5及び第2配管6を介して第1沈殿タンク1及び第2沈殿タンク2内に入ることができ、第2配管6の管路には、第1石灰乳排出アセンブリ3から離れる方向から、第1電気制御弁7、第1ボール弁8及び第1止め弁9が順に設けられ、
【0035】
第2石灰乳排出アセンブリ4の排出端が第3配管10の配置によって第1配管5と連通するため、第2石灰乳排出アセンブリ4によって調製された石灰乳溶液は、第1配管5及び第3配管10を介して第1沈殿タンク1及び第2沈殿タンク2内に入ることができ、第3配管10の管路には、第2石灰乳排出アセンブリ4から離れる方向から、第2電気制御弁11、第2ボール弁12及び第2止め弁13が順に設けられ、
【0036】
該石灰乳配管システムは、薬注洗浄ボックス14を更に含み、薬注洗浄ボックス14には、石灰乳と反応できる酸性薬液が加えられ、薬注洗浄ボックス14の第1連通口は、第1分岐配管15によって第2配管6及び第3配管10とそれぞれ連通し、第1分岐配管15の分流端は、第2配管6及び第3配管10と連通するため、薬注洗浄ボックス14内の薬液は、第1分岐配管15を介して第2配管6及び第3配管10内に流れ込み、通り過ぎた管路を洗浄し、同時に、第1分岐配管15の分流端が第2配管6及び第3配管10に接続される位置はそれぞれ第1ボール弁8と第1止め弁9との間、第2ボール弁12と第2止め弁13との間にあり、その結果、第1ボール弁8及び第1止め弁9は、薬注洗浄ボックス14と第1配管5及び第1石灰乳排出アセンブリ3を分離し、第2ボール弁12及び第2止め弁13は、薬注洗浄ボックス14と第1配管5及び第2石灰乳排出アセンブリ4を分離することができ、後の洗浄工程は、より便利になり、第1分岐配管15の合流端の管路には、薬注洗浄ボックス14から離れる方向から、第3ボール弁16、薬注ポンプ17、第3止め弁18及び第4ボール弁19が順に設けられ、
【0037】
薬注洗浄ボックス14の第2連通口が第2分岐配管20の配置によって第1配管5と連通するため、薬注洗浄ボックス14が第2分岐配管20を介して第1配管5と連通し、後の洗浄工程は、より便利になり、第2分岐配管20の片側の分流端の管路は、第1配管5において第1沈殿タンク1に近い片側の管路に接続され、他側の分流端の管路は、第1配管5において第2沈殿タンク2に近い片側の管路に接続され、そのため、後の管路洗浄工程では、全ての管路を可能な限り洗浄することができ、第2分岐配管20の分流端の両側の配管の2つの端部にも第5ボール弁21が設けられ、第5ボール弁21の配置により、薬注洗浄ボックス14と第1配管5を分離することができ、また、第2分岐配管20の分流端の両側の管路を分離することができ、後の洗浄工程は、より便利になり、
【0038】
薬注洗浄ボックス14の第3連通口が配管接続の手段により、外部収集タンク22と連通するため、後の廃液の収集を容易にし、薬注洗浄ボックス14の第3連通口と外部収集タンク22が連通するための管路には、第6ボール弁23が設けられ、
【0039】
第1配管5にも第4止め弁24、第5止め弁25及び第7ボール弁26が設けられ、第4止め弁24は、第1沈殿タンク1の近くに設けられ、第1配管5に設けられた第4止め弁24の位置は、第2分岐配管20と、第1配管5において第1沈殿タンク1に近い片側の管路との接続位置よりも、第1沈殿タンク1に近くなり、そのため、第4止め弁24が閉じられる場合、第1沈殿タンク1の第1連通口と外部管路を分離することができ、後の洗浄工程は、より便利になり、第5止め弁25は、第2沈殿タンク2の近くに設けられ、第1配管5に設けられた第5止め弁25の位置は、第2分岐配管20と、第1配管5において第2沈殿タンク2に近い片側の管路との接続位置よりも、第2沈殿タンク2に近くなり、そのため、第5止め弁25が閉じられる場合、第2沈殿タンク2の第1連通口と外部管路を分離することができ、後の洗浄工程は、より便利になり、第7ボール弁26は、第1配管5に接続された第2配管6の位置と、第1配管5に接続された第3配管10の位置との間の第1配管5の管路に設けられ、そのため、分離作用を果たし、該石灰乳管路システムを、機能が同じ管路システムの2セットに分けることができ、そのうちの1セットの管路システムが故障する場合、第7ボール弁26を開くことにより、他の1セットの管路システムを使用して該石灰乳管路システム全体の耐リスク性を向上させるだけでなく、後の洗浄工程もより便利になっている。
【0040】
本実施例では、第2配管6は、第3分岐配管27の配置によって第1配管5に接続され、第3分岐配管27の合流端は、第2配管6における第1電子制御弁7と第1ボール弁8との間の管路に接続され、そのため、第1電子制御弁7は、第1石灰乳排出アセンブリ3と外部管路を分離することができ、後の洗浄工程は、より便利になり、第3分岐配管27の分流端は、第1配管5における第4止め弁24と第7ボール弁26との間の管路に接続され、第3分岐配管27の分流端の両側の管路にも、第2配管6から離れる方向から順に配置された第8ボール弁28、第1輸送ポンプ29、第6止め弁30及び第9ボール弁31が設けられ、前述の配置により、第1石灰乳排出アセンブリ3によって調製された石灰乳溶液は、第1沈殿タンク1及び第2沈殿タンク2内に迅速に入ることを確保できる。
【0041】
本実施例では、第3配管10は、第4分岐配管32の配置によって第1配管5に接続され、そのため、第2電子制御弁11は、第2石灰乳排出アセンブリ4と外部管路を分離することができ、後の洗浄工程は、より便利になり、第4分岐配管32の合流端は、第3配管10における第2電子制御弁11と第2ボール弁12との間の管路に接続され、第4分岐配管32の分流端は、第1配管5における第5止め弁25と第7ボール弁26との間の管路に接続され、第4分岐配管32の分流端の両側の管路にも、第3配管10から離れる方向から順に配置された第10ボール弁33、第2輸送ポンプ34、第7止め弁35及び第11ボール弁36が設けられ、前述の配置により、第2石灰乳排出アセンブリ4によって調製された石灰乳溶液は、第1沈殿タンク1及び第2沈殿タンク2内に迅速に入ることを確保できる。
【0042】
第1配管5にも第12ボール弁37及び第13ボール弁38が設けられ、第12ボール弁37は、第1配管5において、第2分岐配管20と第1配管5との接続位置と、第3分岐配管27と第1配管5との接続位置との間の管路に設けられ、そのため、第12ボール弁37は、第1沈殿タンク1と第1石灰乳排出アセンブリ3を分離することができ、システム全体の耐リスク性を向上させ、第13ボール弁38は、第1配管5において、第2分岐配管20と第1配管5との接続位置と、第4分岐配管32と第1配管5との接続位置との間の管路に設けられ、そのため、第13ボール弁38は、第2沈殿タンク2と第2石灰乳排出アセンブリ4を分離することができ、システム全体の耐リスク性を向上させる。
【0043】
本実施例では、第1石灰乳排出アセンブリ3の排出端及び第3分岐配管27は、更に、配管接続の手段により、外部の水道水ポンプの親管45と連通し、そのため、第1石灰乳排出アセンブリ3による石灰乳溶液の調製に十分な水を供給し、後の洗浄工程は、より便利になり、第1石灰乳排出アセンブリ3の排出端と外部の水道水ポンプの親管45が連通するための管路には、第8止め弁39が設けられ、第3分岐配管27と外部の水道水ポンプの親管45が連通するための管路には、第3分岐配管27に近い方向から、第1手動蝶形弁40及び第1電動蝶形弁41が順に設けられる。
【0044】
本実施例では、第2石灰乳排出アセンブリ4の排出端及び第4分岐配管32は、更に、配管接続の手段により、外部の水道水ポンプの親管45と連通し、そのため、第2石灰乳排出アセンブリ4による石灰乳溶液の調製に十分な水を供給し、後の洗浄工程は、より便利になり、第2石灰乳排出アセンブリ4の排出端と外部の水道水ポンプの親管45が連通するための管路には、第9止め弁42が設けられ、第4分岐配管32と外部の水道水ポンプの親管45が連通するための管路には、第4分岐配管32に近い方向から、第2手動蝶形弁43及び第2電動蝶形弁44が順に設けられる。
【0045】
本実施例では、第1沈殿タンク1の第2連通口が配管接続の手段によって外部の薬注チャンバ47と連通するため、外部の薬注チャンバ47は、第1沈殿タンク1内に必要な凝集剤を加えることができ、第1沈殿タンク1の第3連通口が配管接続の手段によって外部ドレン48と連通するため、第1沈殿タンク1は、処理済みの水を排出し、第1沈殿タンク1の第4連通口が配管接続の手段によって外部の水道水ポンプの親管45及び外部排泥ポンプ46とそれぞれ連通するため、第1沈殿タンク1は、汚水を排出し、外部の水道水ポンプの親管45からの水の流れによってその第4連通口に接続された管路を洗浄し、第1沈殿タンク1の第4連通口と外部の水道水ポンプの親管45が連通するための管路には、第10止め弁49が設けられ、第1沈殿タンク1の第4連通口と外部排泥ポンプ46が連通するための管路には、第1沈殿タンク1から離れる方向から、第14ボール弁50及び第3電子制御弁51が順に設けられ、第1沈殿タンク1の第4連通口と外部の水道水ポンプの親管45が連通するための管路と、第1沈殿タンク1の第4連通口と外部排泥ポンプ46が連通するための管路とは、第4配管52の配置によって連通し、第4配管52の配置により、後で第1沈殿タンク1の第4連通口と外部排泥ポンプ46が連通する管路を洗浄する場合、水圧のバランスをとることができ、管路の詰まりによる管路内の水圧変化による管路破裂などの状況の発生を防止することができ、第4配管52には、第3電動蝶形弁53及び第11止め弁54が設けられる。
【0046】
本実施例では、第2沈殿タンク2の第2連通口が配管接続の手段によって外部の薬注チャンバ47と連通するため、外部の薬注チャンバ47は、第2沈殿タンク2内に必要な凝集剤を加えることができ、第2沈殿タンク2の第3連通口が配管接続の手段によって外部ドレン48と連通するため、第2沈殿タンク2は、処理済みの水を排出し、第2沈殿タンク2の第4連通口が配管接続の手段によって外部の水道水ポンプの親管45及び外部排泥ポンプ46とそれぞれ連通するため、第2沈殿タンク2は、汚水を排出し、外部の水道水ポンプの親管45からの水の流れによってその第4連通口に接続された管路を洗浄し、第2沈殿タンク2の第4連通口と外部の水道水ポンプの親管45が連通するための管路には、第12止め弁55が設けられ、第2沈殿タンク2の第4連通口と外部排泥ポンプ46が連通するための管路には、第2沈殿タンク2から離れる方向から、第15ボール弁56及び第4電子制御弁57が順に設けられ、第2沈殿タンク2の第4連通口と外部の水道水ポンプの親管45が連通するための管路と、第2沈殿タンク2の第4連通口と外部排泥ポンプ46が連通するための管路とは、第5配管58の配置によって連通し、第5配管58の配置により、後で第2沈殿タンク2の第4連通口と外部排泥ポンプ46が連通する管路を洗浄する場合、水圧のバランスをとることができ、管路の詰まりによる管路内の水圧変化による管路破裂などの状況の発生を防止することができ、第5配管58には、第4電動蝶形弁59及び第13止め弁60が設けられる。
(実施例2)
【0047】
図1に示すように、本実施例は、実施例1に基づいて、オンラインで洗浄できる石灰乳配管システムの使用方法を提供し、該方法は、以下のステップを含む。
【0048】
実施例1では、石灰乳配管システムが作動する場合、第1電子制御弁7、第2電子制御弁11、第1電動蝶形弁41、第2電動蝶形弁44、第3電子制御弁51、第3電動蝶形弁53、第4電子制御弁57、第4電動蝶形弁59、第1ボール弁8、第1止め弁9、第2ボール弁12、第2止め弁13、第3ボール弁16、第3止め弁18、第4ボール弁19、第5ボール弁21、第6ボール弁23及び第7ボール弁26を除いた弁の全てを常開状態にし、実際のニーズに応じて、第1電子制御弁7、第2電子制御弁11、第1電動蝶形弁41、第2電動蝶形弁44、第3電子制御弁51、第3電動蝶形弁53、第4電子制御弁57及び第4電動蝶形弁59の開閉状態を変更し、第1沈殿タンク1及び第2沈殿タンク2内には、第1石灰乳排出アセンブリ3及び第2石灰乳排出アセンブリ4によって調製された石灰乳溶液を加える必要がある場合、第1電子制御弁7及び第2電子制御弁11を開き、第1輸送ポンプ29及び第2輸送ポンプ34と協働し、石灰乳溶液を輸送し、第1石灰乳排出アセンブリ3及び第2石灰乳排出アセンブリ4によって調製された石灰乳溶液の含水量が不十分である場合、第1電動蝶形弁41及び第2電動蝶形弁44を開き、外部の水道水ポンプの親管45と協働し、石灰乳溶液に水を供給し、第1沈殿タンク1及び第2沈殿タンク2は汚水を排出する必要がある場合、第3電子制御弁51及び第4電子制御弁57を開き、それらは協働して汚水を排出し、第1沈殿タンク1及び第2沈殿タンク2の第4連通口に接続された汚水排出管路を洗浄する必要がある場合、第3電動蝶形弁53及び第4電動蝶形弁59を開き、水圧のバランスをとることができ、第1ボール弁8、第1止め弁9、第2ボール弁12、第2止め弁13、第3ボール弁16、第3止め弁18、第4ボール弁19、第5ボール弁21、第6ボール弁23及び第7ボール弁26を常閉状態にし、同時に、作動過程中、第7ボール弁26によって分離した2セットの配管システムのうちの1セットの配管システムは作動し、他の1セットの配管システムは、代替用配管システムとして使用するように作動しない。
【0049】
該石灰乳配管システムが詰まる場合、詰まりによって生じた現象に基づいて、該石灰乳配管システムの詰まり形態を判断し、理解の便宜上、本実施例では、詰まった配管システムは、第1沈殿タンク1を有する配管システムであると仮定され、即ち、第1沈殿タンク1を有する配管システムは作動し、具体的な判断方法は、以下のとおりである。第1沈殿タンク1が作動する場合、入った水のpH値をリアルタイムに監視し、pH値が低下すると、第1石灰乳排出アセンブリ3の内部液位が低下するかどうかを現場で確認し、内部液位が低下する場合、内部液位が低下した場合、作動中の配管システムが詰まらないことを意味し、ユーザは、第1沈殿タンク1の内部の機械的故障などにより、第1沈殿タンク1のpH値が低下するかどうかを確認する必要があり、内部液位が低下しない場合、作動中の配管システムが詰まることを意味し、その後、第7ボール弁26を開き、第7ボール弁26で分離した2セットの配管システムによって連通し、同時に、第2沈殿タンク2を有する配管システムを起動し、その後、薬注しながら、第1沈殿タンク1のpH値を監視し、pH値の変化が増加する場合、第2輸送ポンプ34は、第2石灰乳排出アセンブリ4によって調製された石灰乳を第1沈殿タンク1に容易に輸送できることを意味し、即ち、詰まり形態は、第1輸送ポンプ29の口の位置が詰まることであると判定でき、第1沈殿タンク1のpH値がまだ変化せず、同時に第2輸送ポンプ34の圧力が徐々に上昇し、第2石灰乳排出アセンブリ4内の材料レベルが低下しない場合、詰まり形態は、第1沈殿タンク1を有する配管システムにおける配管には、石灰乳による詰まり現象が発生することであると判定でき、
【0050】
詰まり形態は、配管内の石灰乳による詰まりである場合、第1電子制御弁7、第4止め弁24、第1電動蝶形弁41及び第9ボール弁31を閉じ、第1沈殿タンク1を有する配管システムにおける配管と、第1沈殿タンク1、第1石灰乳排出アセンブリ3、第1輸送ポンプ29、外部の水道水ポンプの親管45及び外部排泥ポンプ46とを分離し、その後、第1止め弁9、第3ボール弁16、第3止め弁18、第4ボール弁19、及び第1配管5と連通する第2分岐配管20の対応する分流端の管路における第5ボール弁21を開き、同時に、薬注ポンプ17が作動するように制御し、薬注ポンプ17は、薬注洗浄ボックス14内の薬液を、第1沈殿タンク1を有する配管システムに注入し、該配管システム内に循環させ、加えられた薬液が酸性であるため、付着した石灰乳と反応でき、その結果、該石灰乳配管システムに付着した石灰乳を除去することができ、また、薬注洗浄ボックス14内の薬液のpH値をリアルタイムに測定し、薬液のpH値が低下すると、薬液を追加し、薬注洗浄ボックス14内の薬液のpH値を安定化させ、薬液のpH値が安定すると、薬液の循環を停止させ、一定の時間浸漬し、本実施例では、浸漬期間が24時間であり、具体的な浸漬期間が実際の石灰乳配管の長さに応じて決定され、浸漬した後、第1電動蝶形弁41、第2電動蝶形弁44及び第6ボール弁23を開き、外部の水道水ポンプの親管45からの水により、該石灰乳配管システムを洗浄し、洗浄後の液体は、薬注洗浄ボックス14内まで還流した後、外部収集タンク22内に流れ込み、この場合、処理済みの石灰乳配管システム内の石灰乳の付着量は大幅に低下し、
【0051】
詰まり形態は、第1輸送ポンプ29の口の位置での詰まりである場合、第1電子制御弁7、第4止め弁24、第1電動蝶形弁41及び第9ボール弁31を閉じ、第1沈殿タンク1を有する配管システムにおける配管と、第1沈殿タンク1、第1石灰乳排出アセンブリ3、第1輸送ポンプ29、外部の水道水ポンプの親管45及び外部排泥ポンプ46とを分離し、その後、第1ボール弁8、第3ボール弁16、第3止め弁18、第4ボール弁19、及び第1配管5と連通する第2分岐配管20の対応する分流端の管路における第5ボール弁21を開き、同時に、薬注ポンプ17が作動するように制御し、薬注ポンプ17は、薬注洗浄ボックス14内の薬液を該配管システムに注入し、該配管システム内に循環させ、加えられた薬液が酸性であるため、付着した石灰乳と反応でき、その結果、該石灰乳配管システムに付着した石灰乳を除去することができ、また、薬注洗浄ボックス14内の薬液のpH値をリアルタイムに測定し、薬液のpH値が低下すると、薬液を追加し、薬注洗浄ボックス14内の薬液のpH値を安定化させ、薬液のpH値が安定すると、薬液の循環を停止させ、24時間浸漬し、浸漬が完了した後、第1電動蝶形弁41、第2電動蝶形弁44及び第6ボール弁23を開き、外部の水道水ポンプの親管45からの水により、該石灰乳配管システムを洗浄し、洗浄後の液体は、薬注洗浄ボックス14内まで還流した後、外部収集タンク22内に流れ込み、この場合、処理済みの石灰乳配管システム内の石灰乳の付着量は大幅に低下する。
【0052】
同時に、第1沈殿タンク1を有する配管システムを洗浄する過程において、第2電子制御弁11、第5止め弁25、第2電動蝶形弁44及び第11ボール弁36を開き、第2沈殿タンク2及び第2石灰乳排出アセンブリ4を制御することによって作動することができ、即ち、第2沈殿タンク2を有する配管システムを起動し、該配管システムは、第1沈殿タンク1を有する配管システムの代わりをして水を処理し、その結果、給水システム全体の安定性を確保し、給水中断の状況を可能な限り回避することができる。
【0053】
本発明では、特に明記されない限り、「取り付ける」、「設ける」、「接続する」、「固定する」及び「回転可能に接続する」などの用語は、広義で理解すべきであり、例えば、固定して接続することでも、取り外し可能に接続することでもよく、又は一体化してもよく、機械的に接続することでも、電気的に接続することでもよく、直接接続することでも、仲介を介して間接的に接続することでもよく、2つの素子内部の連通でも、2つの素子の相互作用関係でもよく、特に明記されない限り、当業者にとって、具体的な状況に応じて本発明の上記用語の意味を理解すべきである。
【0054】
以上の内容は、本発明の典型的な例に過ぎず、それらに加えて、本発明は、別の各種の実施形態を有することができ、同等の置換又は同等の変換によって得られたすべての技術的解決手段はいずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
【0055】
記号の説明
1.第1沈殿タンク、2.第2沈殿タンク、3.第1石灰乳排出アセンブリ、4.第2石灰乳排出アセンブリ、5.第1配管、6.第2配管、7.第1電子制御弁、8.第1ボール弁、9.第1止め弁、10.第3配管、11.第2電子制御弁、12.第2ボール弁、13.第2止め弁、14.薬注洗浄ボックス、15.第1分岐配管、16.第3ボール弁、17.薬注ポンプ、18.第3止め弁、19.第4ボール弁、20.第2分岐配管、21.第5ボール弁、22.外部収集タンク、23.第6ボール弁、24.第4止め弁、25.第5止め弁、26.第7ボール弁、27.第3分岐配管、28.第8ボール弁、29.第1輸送ポンプ、30.第6止め弁、31.第9ボール弁、32.第4分岐配管、33.第10ボール弁、34.第2輸送ポンプ、35.第7止め弁、36.第11ボール弁、37.第12ボール弁、38.第13ボール弁、39.第8止め弁、40.第1手動蝶形弁、41.第1電動蝶形弁、42.第9止め弁、43.第2手動蝶形弁、44.第2電動蝶形弁、45.外部の水道水ポンプの親管、46.外部排泥ポンプ、47.外部の薬注チャンバ、48.外部ドレン、49.第10止め弁、50.第14ボール弁、51.第3電子制御弁、52.第4配管、53.第3電動蝶形弁、54.第11止め弁、55.第12止め弁、56.第15ボール弁、57.第4電子制御弁、58.第5配管、59.第4電動蝶形弁、60.第13止め弁。