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特許7606692メッセージ送信IVRシステムおよびメッセージ送信IVRプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】メッセージ送信IVRシステムおよびメッセージ送信IVRプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/50 20060101AFI20241219BHJP
   H04M 3/51 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
H04M3/50 A
H04M3/51
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2024134710
(22)【出願日】2024-08-09
【審査請求日】2024-08-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510197173
【氏名又は名称】株式会社ナレッジフロー
(72)【発明者】
【氏名】林 良生
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-098773(JP,A)
【文献】特開2022-174124(JP,A)
【文献】特開2015-029334(JP,A)
【文献】特開2023-141834(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-10/10
30/00-30/08
50/00-50/20
50/26-99/00
G16Z99/00
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答システムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応部と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生部と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機部と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持部と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定部と、
メッセージの本文を生成するための2以上のメッセージテンプレートを保持するメッセージテンプレート保持部と、
通話中に受信したDTMF信号や音声によって電話発信者にメッセージを送信するかどうか判定するDTMF事由メッセージ送信判定部と、
前記DTMF事由メッセージ送信判定部がメッセージを送信すると判定した場合で、かつ、前記電話番号判定部が携帯電話番号であると判定した場合に、前記メッセージテンプレート保持部に保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージを電話発信者に送信するDTMFメッセージ送信部と、
前記DTMF事由メッセージ送信判定部が送信しないと判定した場合で、かつ、前記電話番号判定部が携帯電話番号であると判定した場合に、前記メッセージテンプレート保持部に保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージを電話発信者に送信する通話後メッセージ送信部を備え、
前記DTMF事由メッセージ送信部により送信されるメッセージを生成するためのメッセージテンプレートと、前記通話後メッセージ送信部により送信されるメッセージを生成するためのメッセージテンプレートが異なっていることを特徴とするメッセージ送信IVRシステム。
【請求項2】
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答システムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応部と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生部と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機部と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持部と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定部と、
通話中に電話発信者の音声を録音する録音部と、
電話発信者の音声の録音が実行済みかどうか判定する録音判定部と、
前記録音判定部が電話発信者の音声の録音が実行済みでないと判定した場合、かつ、前記電話番号判定部が携帯電話番号であると判定した場合に、該携帯電話番号宛にメッセージを送信する録音不実行時メッセージ送信部
を備えることを特徴とするメッセージ送信IVRシステム。
【請求項3】
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答プログラムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応処理と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生処理と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機処理と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持処理と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定処理と、
メッセージの本文を生成するための2以上のメッセージテンプレートを保持するメッセージテンプレート保持処理と、
通話中に受信したDTMF信号や音声によって電話発信者にメッセージを送信するかどうか判定するDTMF事由メッセージ送信判定処理と、
前記DTMF事由メッセージ送信判定処理がメッセージを送信すると判定した場合で、かつ、前記電話番号判定処理が携帯電話番号であると判定した場合に、前記メッセージテンプレート保持処理によって保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージを電話発信者に送信するDTMFメッセージ送信処理と、
前記DTMF事由メッセージ送信判定処理が送信しないと判定した場合で、かつ、前記電話番号判定処理が携帯電話番号であると判定した場合に、前記メッセージテンプレート保持処理によって保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージを電話発信者に送信する通話後メッセージ送信処理を実行させるためのプログラムであり、
前記DTMF事由メッセージ送信処理により送信されるメッセージを生成するためのメッセージテンプレートと、前記通話後メッセージ送信処理により送信されるメッセージを生成するためのメッセージテンプレートが異なっていることを特徴とするメッセージ送信IVRプログラム。
【請求項4】
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答プログラムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応処理と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生処理と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機処理と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持処理と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定処理と、
通話中に電話発信者の音声を録音する録音処理と、
電話発信者の音声の録音が実行済みかどうか判定する録音判定処理と、
前記録音判定処理が電話発信者の音声の録音が実行済みでないと判定した場合、かつ、前記電話番号判定処理が携帯電話番号であると判定した場合に、該携帯電話番号宛にメッセージを送信する録音不実行時メッセージ送信処理
を実行させるためのメッセージ送信IVRプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話着信に自動的に応答するシステムにおいて、メッセージ送信を自動で行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、顧客からの受電をIVRの自動応答にて対応する事業者が増加している。この機能に付随して、電話発信者である顧客に対し音声ガイダンスを流し、顧客に電話機の操作によるDTMF信号の送信を促し、送信されたDTMF信号に応じたメッセージを送信することがある。また、顧客が望む場合にはオペレーターに電話を転送したり、留守番電話で対応するということがある。これらの機能により、オペレーターによる電話対応の負担削減を期待できる。
【0003】
しかし、こうした自動電話応答では、顧客の一定数が音声ガイダンスに従わず、DTMF信号を送信せずに終話してしまうということが起こっている。また、顧客がメッセージ送信につながらないDTMF信号を送信することがある。また、オペレーターへの電話転送がつながる前に電話を終話してしまったり、留守番電話に音声を入れずに電話を終話してしまうということが起こっている。このように顧客がメッセージの送信されない選択をした場合や電話を中断した場合はメッセージが送信されないため、顧客に折り返し電話をかける必要がありオペレーターの負担がかかるという課題がある。
【0004】
メッセージ送信IVRに関するシステムについて、以下の技術が知られている。特許文献1には、特定の電話番号への着信があると自動的に音声応答し、着信後の所定の期間における所定の番号情報の受信に応じて特定のメッセージを送信するシステムが公開されている。特許文献2には、通信相手へ自動的にSMSメールを送信するシステムが公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-149736号公報
【文献】特開2012-239239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしこれらは、自動応答において顧客が電話を中断した場合のためのシステムではないため様々な制約がある。具体的には、正常に着信フローが完了した発信者にもメッセージが送信されるため、メッセージ送信コストが高くなる可能性がある。また、着信フローの中でメッセージが送信された後に、メッセージが再度送信され、顧客を混乱させることへの対策がなされていない。
【0007】
本発明は、電話の自動応答において、顧客がメッセージの送信されない選択をした場合や電話を中断した場合にメッセージ送信することでオペレーターの電話対応負担を軽減しつつ、メッセージ送信コストを抑えることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のメッセージ送信IVRシステムは、
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答システムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応部と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生部と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機部と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持部と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定部と、
前記音声再生部による音声再生中に電話発信者が終話したかどうか判定する音声再生中終話判定部と、
DTMF信号もしくは音声を前記信号待機部が待機中に電話発信者が終話したかどうか判定する待機中終話判定部と、
前記音声再生中終話判定部が、前記音声再生部による音声再生中に電話発信者が終話したと判定した場合、または、前記待機中終話判定部が、DTMF信号もしくは音声を前記信号待機部が待機中に電話発信者が終話したと判定した場合で、かつ、前記電話番号判定部が携帯電話番号であると判定した場合に、該携帯電話番号宛にメッセージを送信するメッセージ送信部を備えることを特徴とする。
【0009】
この特徴によれば、音声再生中に電話発信者が終話した場合、または、DTMF信号もしくは音声を待機中に電話発信者が終話した場合に、電話発信者の電話番号が携帯電話番号の際、該携帯電話番号宛にメッセージを送信することができる。これにより、発信者から信号を受信しなかった場合に発信者宛にメッセージを送信できる。
【0010】
この特徴によれば、特許文献1に記載のシステムとは異なり、電話を中断した顧客にのみメッセージを送信するため、送信コストを抑えることができる。
【0011】
本発明のメッセージ送信IVRシステムは、
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答システムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応部と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生部と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機部と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持部と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定部と、
メッセージの本文を生成するための2以上のメッセージテンプレートを保持するメッセージテンプレート保持部と、
通話中に受信したDTMF信号や音声によって電話発信者にメッセージを送信するかどうか判定するDTMF事由メッセージ送信判定部と、
前記DTMF事由メッセージ送信判定部がメッセージを送信すると判定した場合で、かつ、前記電話番号判定部が携帯電話番号であると判定した場合に、前記メッセージテンプレート保持部に保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージを電話発信者に送信するDTMFメッセージ送信部と、
前記DTMF事由メッセージ送信判定部が送信しないと判定した場合で、かつ、前記電話番号判定部が携帯電話番号であると判定した場合に、前記メッセージテンプレート保持部に保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージを電話発信者に送信する通話後メッセージ送信部を備え、
前記DTMF事由メッセージ送信部により送信されるメッセージを生成するためのメッセージテンプレートと、前記通話後メッセージ送信部により送信されるメッセージを生成するためのメッセージテンプレートが異なっていることを特徴とする。
【0012】
この特徴によれば、自動応答の処理の中で電話発信者にメッセージが送信されていない場合にメッセージを送信することができる。これにより、自動応答の処理の中でメッセージが送信された後に電話発信者が通話を中断した場合に、メッセージが再度送信され顧客を混乱させるということを防ぐことができる。また、自動応答の処理の中で電話発信者に送信されるメッセージと、それ以外の場合に送信されるメッセージを異なるものにすることができる。
【0013】
本発明のメッセージ送信IVRシステムは、
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答システムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応部と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生部と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機部と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持部と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定部と、
通話中にオペレーターに通話を転送するオペレーター転送部と、
オペレーターへの通話転送が実行済みかどうか判定するオペレーター通話転送判定部と、
前記オペレーター通話転送判定部がオペレーターへの通話転送が実行済みでないと判定した場合、かつ、前記電話番号判定部が携帯電話番号であると判定した場合に、該携帯電話番号宛にメッセージを送信する転送不実行時メッセージ送信部
を備えることを特徴とする。
【0014】
この特徴によれば、自動応答の処理の中でオペレーターへの通話転送が行われなかった場合にメッセージを送信することができる。
【0015】
本発明のメッセージ送信IVRシステムは、
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答システムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応部と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生部と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機部と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持部と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定部と、
通話中に電話発信者の音声を録音する録音部と、
電話発信者の音声の録音が実行済みかどうか判定する録音判定部と、
前記録音判定部が電話発信者の音声の録音が実行済みでないと判定した場合、かつ、前記電話番号判定部が携帯電話番号であると判定した場合に、該携帯電話番号宛にメッセージを送信する録音不実行時メッセージ送信部
を備えることを特徴とする。
【0016】
この特徴によれば、自動応答の処理の中で電話発信者の音声の録音が行われなかった場合にメッセージを送信することができる。
【0017】
本発明のメッセージ送信IVRプログラムは、
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答プログラムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応処理と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生処理と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機処理と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持処理と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定処理と、
前記音声再生処理による音声再生中に電話発信者が終話したかどうか判定する音声再生中終話判定処理と、
DTMF信号もしくは音声を前記信号待機処理が待機中に電話発信者が終話したかどうか判定する待機中終話判定処理と、
前記音声再生中終話判定処理が、前記音声再生処理による音声再生中に電話発信者が終話したと判定した場合、または、前記待機中終話判定処理が、DTMF信号もしくは音声を前記信号待機処理が待機中に電話発信者が終話したと判定した場合で、かつ、前記電話番号判定処理が携帯電話番号であると判定した場合に、該携帯電話番号宛にメッセージを送信するメッセージ送信処理
を実行させることを特徴とする。
【0018】
本発明のメッセージ送信IVRプログラムは、
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答プログラムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応処理と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生処理と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機処理と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持処理と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定処理と、
メッセージの本文を生成するための2以上のメッセージテンプレートを保持するメッセージテンプレート保持処理と、
通話中に受信したDTMF信号や音声によって電話発信者にメッセージを送信するかどうか判定するDTMF事由メッセージ送信判定処理と、
前記DTMF事由メッセージ送信判定処理がメッセージを送信すると判定した場合で、かつ、前記電話番号判定処理が携帯電話番号であると判定した場合に、前記メッセージテンプレート保持処理によって保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージを電話発信者に送信するDTMFメッセージ送信処理と、
前記DTMF事由メッセージ送信判定処理が送信しないと判定した場合で、かつ、前記電話番号判定処理が携帯電話番号であると判定した場合に、前記メッセージテンプレート保持処理によって保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージを電話発信者に送信する通話後メッセージ送信処理を実行させるためのプログラムであり、
前記DTMF事由メッセージ送信処理により送信されるメッセージを生成するためのメッセージテンプレートと、前記通話後メッセージ送信処理により送信されるメッセージを生成するためのメッセージテンプレートが異なっていることを特徴とする。
【0019】
本発明のメッセージ送信IVRプログラムは、
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答プログラムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応処理と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生処理と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機処理と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持処理と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定処理と、
通話中にオペレーターに通話を転送するオペレーター転送処理と、
オペレーターへの通話転送が実行済みかどうか判定するオペレーター通話転送判定処理と、
前記オペレーター通話転送判定処理がオペレーターへの通話転送が実行済みでないと判定した場合、かつ、前記電話番号判定処理が携帯電話番号であると判定した場合に、該携帯電話番号宛にメッセージを送信する転送不実行時メッセージ送信処理
を実行させることを特徴とする。
【0020】
本発明のメッセージ送信IVRプログラムは、
電話発信者からの電話に自動応答する電話自動応答プログラムであって、
電話発信者からの電話を通話中にする受電対応処理と、
通話中に音声の再生処理を実行する音声再生処理と、
通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声の待機処理を実行する信号待機処理と、
受信したDTMF信号もしくは音声ごとに次に実行する処理を保持する処理情報保持処理と、
電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定処理と、
通話中に電話発信者の音声を録音する録音処理と、
電話発信者の音声の録音が実行済みかどうか判定する録音判定処理と、
前記録音判定処理が電話発信者の音声の録音が実行済みでないと判定した場合、かつ、前記電話番号判定処理が携帯電話番号であると判定した場合に、該携帯電話番号宛にメッセージを送信する録音不実行時メッセージ送信処理
を実行させることを特徴とする。
【0021】
この特徴によれば、コンピュータをプログラムとして動作させることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、電話の自動応答において、顧客がメッセージの送信されない選択をした場合や電話を中断した場合にメッセージ送信することでオペレーターの電話対応負担を軽減しつつ、メッセージ送信コストを抑えることを可能にするメッセージ送信IVRシステムおよびコンピュータを本発明のメッセージ送信IVRシステムとして機能させるメッセージ送信IVRプログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、第1実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の構成を示す図である。
図2図2は、第1実施形態において処理情報保持部14が保持している情報を示す図である。
図3図3は、第1実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の処理を示すフローチャートである。
図4図4は、第1実施形態におけるメッセージ送信部18が発信者宛に送付するメッセージである。
図5図5は、第2実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の構成を示す図である。
図6図6は、第2実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の処理を示すフローチャートである。
図7図7は、第3実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の構成を示す図である。
図8図8は、第3実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の処理を示すフローチャートである。
図9図9は、第3実施形態において処理情報保持部14が保持する情報を示す図である。
図10図10は、第4実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の構成を示す図である。
図11図11は、第4実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の処理を示すフローチャートである。
図12図12は、第4実施形態において処理情報保持部14が保持する情報を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の第1実施形態における実施例を説明する。
(実施例:第1実施形態)
【0025】
図1は、第1実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の構成を示す図である。
【0026】
メッセージ送信IVRシステム1は、受電対応部11、音声再生部12、信号待機部13、処理情報保持部14、音声再生中終話判定部15、待機中終話判定部16、電話番号判定部17、メッセージ送信部18を備える。
【0027】
メッセージ送信IVRシステム1は、発信者端末2と通信ネットワークで繋がっている。
【0028】
通信ネットワークは、電話網、専用回線、LAN(Local Area Network)、インターネットなどであり、これらを組み合わせたものであってもよい。
【0029】
受電対応部11は、電話発信者からの電話を通話中にする。
【0030】
音声再生部12は、通話中に音声を再生する。
【0031】
信号待機部13は、通話中に電話発信者からのDTMF信号もしくは音声を待機する。
【0032】
処理情報保持部14は、受信したDTMF信号もしくは音声情報ごとに次に実行する処理を保持する。
【0033】
音声再生中終話判定部15は、前記音声再生部12による音声再生中に電話発信者が終話したかどうかを判定する。
【0034】
待機中終話判定部16は、DTMF信号もしくは音声を前記音声再生部12が待機中に電話発信者が終話したかどうかを判定する。
【0035】
電話番号判定部17は、電話発信者の電話番号が携帯電話番号かどうかを判定する。
【0036】
メッセージ送信部18は、音声再生中終話判定部15が、音声再生部12による音声再生中に電話発信者が終話したと判定した場合、または、待機中終話判定部16が、DTMF信号もしくは音声を信号待機部13が待機中に電話発信者が終話したと判定した場合で、かつ、電話番号判定部17が携帯電話番号であると判定した場合に、携帯電話番号宛にメッセージを送信する。
(第1実施形態:メッセージ送信システム)
【0037】
以下、メッセージ送信IVRシステム1によるメッセージ送信の一例を示す。
【0038】
図3は、第1実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の処理を示すフローチャートである。
【0039】
受電対応部11は、電話発信者からの電話を「通話中」にする。
【0040】
音声再生部12は、音声「お電話いただきありがとうございます。こちらはA会社です。○○についてのお問い合わせは1を、その他のお問い合わせは2を押してください。」を再生する。
【0041】
信号待機部13は、電話発信者からのDTMF信号を待機する。
【0042】
図2は、第1実施形態において処理情報保持部14が保持している情報を示す図である。
【0043】
処理情報保持部14は、信号待機部13が受信したDTMF信号「1」に対し「音声「後ほど折り返しお電話させていただきます。」を再生のち終話」を、受信したDTMF信号「2」に対し「音声「ただいま込み合っております。お時間を置いてから再度お電話ください。」を再生のち終話」を保持する。
【0044】
以下では電話発信者からDTMF信号「1」を受信した場合の処理を示す。
【0045】
処理情報保持部14は、次の処理として「音声「後ほど折り返しお電話させていただきます。」を再生のち終話」を決定する。
【0046】
音声再生部12は、音声「後ほど折り返しお電話させていただきます。」を再生し、通話が終了する。
【0047】
以下では電話発信者からDTMF信号「2」を受信した場合の処理を示す。
【0048】
処理情報保持部14は、次の処理として「音声「ただいま込み合っております。お時間を置いてから再度お電話ください。」を再生のち終話」を決定する。
【0049】
音声再生部12は、音声「ただいま込み合っております。お時間を置いてから再度お電話ください。」を再生し、通話が終了する。
【0050】
以下では電話発信者からのDTMF信号を待機中、または音声再生部12による音声再生中に電話発信者が終話した場合の処理を示す。
【0051】
音声再生中終話判定部15は、音声再生部12による音声再生中に電話発信者が終話したかどうかを判定し、音声再生中に電話発信者が終話した場合は「通話中」を保持する。
【0052】
待機中終話判定部16は、DTMF信号を信号待機部13が待機中に電話発信者が終話したかどうかを判定し、待機中に電話発信者が終話した場合は「通話中」を保持する。
【0053】
電話番号判定部17は、電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかを判定し、電話発信者の電話番号が携帯電話番号の場合には「携帯電話番号」を保持する。
【0054】
図4は、第1実施形態におけるメッセージ送信部18が発信者宛に送付するメッセージである。
【0055】
メッセージ送信部18は、音声再生中終話判定部15が「通話中」を保持している場合、または、待機中終話判定部16が「通話中」を保持している場合で、かつ、電話番号判定部17が「携帯電話番号」を保持している場合に、携帯電話番号宛にメッセージ「先ほどはお電話をいただきありがとうございました。お問い合わせ内容を以下のURLからご記入ください。https://〇〇」を送信する。
【0056】
このメッセージを送信することで、電話発信者はURLにアクセスして用件や問い合わせ内容などを連絡できる。これにより、事業者が電話発信者に折り返し電話をかける負担を減らすことができる。
【0057】
本実施例を変更し、信号待機部13がDTMF信号を一定時間受信できない場合は一定時間で電話を切るとし、その場合も電話発信者が電話を切った場合と同じく携帯電話番号宛にメッセージを送信するとしてもよい。
【0058】
また、本実施例を変更し、メッセージ送信不要の電話番号のリストを保持できるようにして、そのリストに含まれる電話番号には携帯電話番号宛のメッセージを送信しないとしてもよい。これにより、再三の営業電話に対するメッセージ送信によるメッセージ送信料負担を軽減することができる。
【0059】
また、本実施例を変更し、同一の電話発信者が一定期間の間に複数回電話をかけてきた場合、最初の一回以外では携帯電話番号宛のメッセージを送信しないとしてもよい。
【0060】
以下、本発明の第2実施形態における実施例を説明する。
(実施例:第2実施形態)
【0061】
図5は、第2実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の構成を示す図である。
【0062】
メッセージ送信IVRシステム1は、受電対応部11、音声再生部12、信号待機部13、処理情報保持部14、メッセージ送信部18、電話番号判定部17、メッセージテンプレート保持部111、DTMF事由メッセージ送信判定部112、DTMFメッセージ送信部113、通話後メッセージ送信部114を備える。
【0063】
メッセージテンプレート保持部111は、メッセージの本文を生成するための2以上のメッセージテンプレートを保持する。
【0064】
DTMF事由メッセージ送信判定部112は、通話中に信号待機部13が受信したDTMF信号や音声情報および、電話発信者の電話番号が携帯電話番号かどうかによって電話発信者にメッセージを送信するかどうか判定する。
【0065】
DTMFメッセージ送信部113は、DTMF事由メッセージ送信判定部112がメッセージを送信すると判定した場合に、メッセージテンプレート保持部111に保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージを電話発信者の電話番号宛に送信する。
【0066】
通話後メッセージ送信部114は、DTMF事由メッセージ送信判定部112がメッセージを送信しないと判定した場合で、かつ、電話番号判定部17を参照して、携帯電話番号であると判定した場合に、メッセージテンプレート保持部111に保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージを電話発信者の電話番号宛に送信する。
(第2実施形態:DTMF信号受信によるメッセージ送信)
【0067】
以下、信号待機部13がDTMF信号を受信した場合のメッセージ送信IVRシステム1によるメッセージ送信の一例を示す。
【0068】
図6は、第2実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の処理を示すフローチャートである。
【0069】
音声再生部12は、音声「お電話いただきありがとうございます。こちらはA会社です。○○についてのお問い合わせは1を、その他のお問い合わせは2を押してください。」を再生する。
【0070】
図6は、メッセージテンプレート保持部111が保持する情報を示す図である。
【0071】
メッセージテンプレート保持部111は、メッセージの本文を生成するためのメッセージテンプレート「先ほどはお電話をいただきありがとうございました。詳しいご質問内容について、以下のURLからお答えください。https://〇〇」「お電話をとれず申し訳ございません。順次対応させていただいております。ご質問内容をご返信ください。ただいま以下からチャットによるサポートも可能となっております。お急ぎの方は以下からチャットサポートをご利用ください。https://xxx.xxx.com/」を保持する。
【0072】
処理情報保持部14は、信号待機部13が受信したDTMF信号「1」に対し「メッセージ送信」を、受信したDTMF信号「2」、もしくは、通話中にDTMF信号「1」または「2」を受信しなかった場合に対し「音声「しばらくお待ちください。」を再生のち終話」を保持する。
【0073】
以下では信号待機部13が電話発信者からDTMF信号「1」を受信した場合の処理を示す。
【0074】
処理情報保持部14は、次の処理として「メッセージ送信」を決定する。
【0075】
DTMF事由メッセージ送信判定部112は、「メッセージ送信」を保持する。
【0076】
電話番号判定部17は、電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかを判定し、電話発信者の電話番号が携帯電話番号の場合には「携帯電話番号」を保持する。
【0077】
DTMFメッセージ送信部113は、DTMF事由メッセージ送信判定部112が「メッセージ送信」を保持している場合で、かつ、電話番号判定部17が「携帯電話番号」を保持している場合、電話番号宛にメッセージテンプレート保持部111に保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージ「先ほどはお電話をいただきありがとうございました。詳しいご質問内容について、以下のURLからお答えください。https://〇〇」を送信する。
【0078】
以下では信号待機部13が電話発信者からDTMF信号「2」を受信した場合の処理を示す。
【0079】
処理情報保持部14は、次の処理として「音声「しばらくお待ちください。」を再生のち終話」を決定する。
【0080】
DTMF事由メッセージ送信判定部112は、DTMF信号「2」を受信した場合、「メッセージ送信」を保持しない。
【0081】
DTMFメッセージ送信部113は、DTMF事由メッセージ送信判定部112が「メッセージ送信」を保持しない場合、電話発信者にメッセージを送信しない。
【0082】
電話番号判定部17は、電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかを判定し、電話発信者の電話番号が携帯電話番号の場合には「携帯電話番号」を保持する。
【0083】
通話後メッセージ送信部114は、DTMF事由メッセージ送信判定部112が「メッセージ送信」を保持しておらず、かつ、電話番号判定部17が「携帯電話番号」を保持している場合、電話番号宛にメッセージテンプレート保持部111に保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージ「お電話をとれず申し訳ございません。順次対応させていただいております。ご質問内容をご返信ください。ただいま以下からチャットによるサポートも可能となっております。お急ぎの方は以下からチャットサポートをご利用ください。https://xxx.xxx.com/」を送信する。
【0084】
以下では信号待機部13が電話発信者から通話中にDTMF信号「1」または「2」を受信せずに終話した場合の処理を示す。
【0085】
DTMF事由メッセージ送信判定部112は、「メッセージ送信」を保持しない。
【0086】
DTMFメッセージ送信部113は、DTMF事由メッセージ送信判定部112が「メッセージを送信しない」と判定している場合、電話発信者にメッセージを送信しない。
【0087】
電話番号判定部17は、電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかを判定し、電話発信者の電話番号が携帯電話番号の場合には「携帯電話番号」を保持する。
【0088】
通話後メッセージ送信部114は、DTMF事由メッセージ送信判定部112が「メッセージ送信」を保持しておらず、かつ、電話番号判定部17が「携帯電話番号」を保持している場合、電話番号宛にメッセージテンプレート保持部111に保持されているメッセージテンプレートから生成されるメッセージ「お電話をとれず申し訳ございません。順次対応させていただいております。ご質問内容をご返信ください。ただいま以下からチャットによるサポートも可能となっております。お急ぎの方は以下からチャットサポートをご利用ください。https://xxx.xxx.com/」を送信する。
【0089】
本実施例と実施例1のメッセージ送信部18を組み合わせて、電話発信者が電話を切った場合、もしくは、DTMF事由メッセージ送信判定部112が「メッセージ送信」を保持しない場合に、メッセージを送信するとしてもよい。
【0090】
以下、本発明の第3実施形態における実施例を説明する。
(実施例:第3実施形態)
【0091】
図7は、第3実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の構成を示す図である。
【0092】
メッセージ送信IVRシステム1は発信者端末2、オペレーター3と通信ネットワークで繋がっている。
【0093】
メッセージ送信IVRシステム1は、受電対応部11、音声再生部12、信号待機部13、処理情報保持部14、電話番号判定部17、オペレーター転送部121、オペレーター通話転送判定部122、転送不実行時メッセージ送信部123を備える。
【0094】
オペレーター転送部121は、通話中にオペレーター3に通話を転送する。
【0095】
オペレーター通話転送判定部122は、オペレーターへの通話転送が実行済みかどうかを判定する。
【0096】
転送不実行時メッセージ送信部123は、オペレーター通話転送判定部122が転送を実行済みでないと判定した場合、または、オペレーター転送部121が通話転送を実行済みと判定されない場合で、かつ、電話番号判定部17が携帯電話番号であると判定した場合に、携帯電話番号宛にメッセージを送信する。
(第3実施形態:オペレーター転送実行)
【0097】
以下、メッセージ送信IVRシステム1によるオペレーター転送実行時のメッセージ送信の処理の一例を示す。
【0098】
図8は、第3実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の処理を示すフローチャートである。
【0099】
受電対応部11は、電話発信者からの電話を「通話中」にする。
【0100】
音声再生部12は、音声「お急ぎの方は1を押してください、折り返しご希望の方は2を押してください。」を再生する。
【0101】
図9は、第3実施形態において処理情報保持部14が保持する情報を示す図である。
【0102】
処理情報保持部14は、信号待機部13が受信したDTMF信号「1」に対し「音声「オペレーターに転送します。」を再生のちオペレーターに転送」を、受信したDTMF信号「2」に対し「音声「しばらくお待ちください。」を再生のち終話」を保持する。
【0103】
以下では電話発信者からDTMF信号「1」を受信した場合の処理を示す。
【0104】
処理情報保持部14は、次の処理として「音声「オペレーターに転送します。」を再生のちオペレーターに転送」を決定する。
【0105】
オペレーター転送部121は、オペレーター3に通話を転送する。
【0106】
オペレーター通話転送判定部122は、「転送実行済」を保持する。
【0107】
転送不実行時メッセージ送信部123は、オペレーター通話転送判定部122を参照して「転送実行済」を保持している場合、メッセージを送信しない。
【0108】
以下では電話発信者からDTMF信号「2」を受信した場合の処理を示す。
【0109】
処理情報保持部14は、次の処理として「音声「しばらくお待ちください。」を再生のち終話」を決定する。
【0110】
音声再生部12は、音声「しばらくお待ちください。」を再生し、通話が終了する。
【0111】
オペレーター通話転送判定部122は、「転送実行済」を保持しない。
【0112】
電話番号判定部17は、電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうかを判定し、携帯電話番号である場合は「携帯電話番号」を保持する。
【0113】
転送不実行時メッセージ送信部123は、オペレーター通話転送判定部122が「転送実行済」を保持しておらず、かつ、電話番号判定部17が「携帯電話番号」を保持している場合、電話番号宛にメッセージ「先ほどはお電話をいただきありがとうございました。詳しいご質問内容について、以下のURLからお答えください。https://〇〇」を送信する。
【0114】
本実施例を変更し、DTMF信号「1」を受信し転送が開始されたが、転送先につながる前に電話発信者が終話した場合は、転送実行済みとしなくてもよい。この場合は、転送に失敗した場合にも「転送実行済」を保持していない場合のメッセージ「先ほどはお電話をいただきありがとうございました。詳しいご質問内容について、以下のURLからお答えください。https://〇〇」が送信される。
【0115】
以下、本発明の第4実施形態における実施例を説明する。
(実施例:第4実施形態)
【0116】
図10は、第4実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の構成を示す図である。
【0117】
メッセージ送信IVRシステム1は、受電対応部11、音声再生部12、信号待機部13、処理情報保持部14、電話番号判定部17、録音部131、録音判定部132、録音不実行時メッセージ送信部133を備える。
【0118】
録音部131は、通話中に電話発信者の音声を録音する。
【0119】
録音判定部132は、電話発信者の音声の録音が実行済みかどうかを判定する。
【0120】
録音不実行時メッセージ送信部133は、録音判定部132が電話発信者の音声の録音を実行済みでないと判定した場合、かつ、電話番号判定部17が携帯電話番号であると判定した場合に、携帯電話番号宛にメッセージを送信する。
(第4実施形態:音声録音とメッセージ送信)
【0121】
以下、メッセージ送信IVRシステム1による音声の録音の処理の一例を示す。
【0122】
図11は、第4実施形態におけるメッセージ送信IVRシステム1の処理を示すフローチャートである。
【0123】
受電対応部11は、電話発信者からの電話を「通話中」にする。
【0124】
音声再生部12は、音声「お電話いただきありがとうございます。こちらはA会社です。○○についてのお問い合わせは1を、その他のお問い合わせは2を押してください。」を再生する。
【0125】
図12は、第4実施形態において処理情報保持部14が保持する情報を示す図である。
【0126】
処理情報保持部14は、信号待機部13が受信したDTMF信号「1」に対し「音声「留守番電話にお繋ぎします。お問い合わせ内容をお話しください。」を再生のち録音実行」を、受信したDTMF信号「2」に対し「音声「しばらくお待ちください。」を再生のち終話」を保持する。
【0127】
以下では電話発信者からDTMF信号「1」を受信した場合の処理を示す。
【0128】
処理情報保持部14は、次の処理として「音声「留守番電話にお繋ぎします。お問い合わせ内容をお話しください。」を再生のち録音実行」を決定する。
【0129】
音声再生部12は、音声「留守番電話にお繋ぎします。お問い合わせ内容をお話しください。」を再生する。
【0130】
録音部131は、電話発信者の音声を録音する。
【0131】
録音判定部132は、「録音実行済」を保持する。
【0132】
録音不実行時メッセージ送信部133は、録音判定部132が「録音実行済」を保持しているため、メッセージを送信しない。
【0133】
以下では電話発信者からDTMF信号「2」を受信した場合の処理を示す。
【0134】
処理情報保持部14は、次の処理として「音声「しばらくお待ちください。」を再生のち終話」を決定する。
【0135】
音声再生部12は、音声「しばらくお待ちください。」を再生し、通話が終了する。
【0136】
録音部131は、録音を実行しない。
【0137】
録音判定部132は、「録音実行済」を保持しない。
【0138】
電話番号判定部17は、電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかを判定し、電話発信者の電話番号が携帯電話番号の場合には「携帯電話番号」を保持する。
【0139】
録音不実行時メッセージ送信部133は、録音判定部132が「録音実行済」を保持していない場合、かつ、電話番号判定部17が「携帯電話番号」を保持している場合に、携帯電話番号宛にメッセージ「先ほどはお電話をいただきありがとうございました。詳しいご質問内容について、以下のURLからお答えください。https://〇〇」を送信する。
【0140】
本実施例を変更し、DTMF信号「1」を受信し録音が開始されたが、電話発信者が無音で終話した場合は、録音実行済としなくてもよい。この場合は、電話発信者が無音の場合にも録音判定部132が「録音実行済」を保持していない場合のメッセージ「先ほどはお電話をいただきありがとうございました。詳しいご質問内容について、以下のURLからお答えください。https://〇〇」が送信される。
【産業上の利用可能性】
【0141】
電話着信に自動的に応答し、受信したDTMF信号や音声形態に応じたメッセージ送信を自動で行う技術およびプログラムである。DTMF機能もしくは自動音声機能が付いた電話を利用する企業による利用が考えられる。
【符号の説明】
【0142】
1 メッセージ送信IVRシステム
11 受電対応部
12 音声再生部
13 信号待機部
14 処理情報保持部
15 音声再生中終話判定部
16 待機中終話判定部
17 電話番号判定部
18 メッセージ送信部
111 メッセージテンプレート保持部
112 DTMF事由メッセージ送信判定部
113 DTMFメッセージ送信部
114 通話後メッセージ送信部
121 オペレーター転送部
122 オペレーター通話転送判定部
123 転送不実行時メッセージ送信部
131 録音部
132 録音判定部
133 録音不実行時メッセージ送信部
2 発信者端末
3 オペレーター
【要約】      (修正有)
【課題】電話の自動応答において、顧客がメッセージが送信されない選択をした場合や電話を中断した場合にメッセージ送信することでオペレーターの電話対応負担を軽減しつつ、メッセージ送信コストを抑える。
【解決手段】メッセージ送信IVRシステムは、電話発信者からの電話を通話中にする受電対応部と、通話中に音声の再生処理を実行する音声再生部と、通話中に電話発信者からのDTMF信号若しくは音声の待機処理を実行する信号待機部と、受信したDTMF信号若しくは音声毎に次に実行する処理を保持する処理情報保持部と、電話発信者の電話番号が携帯電話番号であるかどうか判定する電話番号判定部と、音声再生部による音声再生中に電話発信者が終話したかどうか判定する音声再生中終話判定部と、DTMF信号若しくは音声を信号待機部が待機中に電話発信者が終話したかどうか判定する待機中終話判定部と、メッセージ送信部と、を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12