(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】データ分析装置及びそのプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0203 20230101AFI20241219BHJP
G06Q 30/0242 20230101ALI20241219BHJP
【FI】
G06Q30/0203
G06Q30/0242
(21)【出願番号】P 2021030486
(22)【出願日】2021-02-26
【審査請求日】2024-01-22
(31)【優先権主張番号】P 2020043772
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】597062650
【氏名又は名称】技研商事インターナショナル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093104
【氏名又は名称】船津 暢宏
(72)【発明者】
【氏名】松本 芳典
(72)【発明者】
【氏名】真中 淳也
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-098897(JP,A)
【文献】特開2020-035252(JP,A)
【文献】特開2016-139404(JP,A)
【文献】特開2019-067352(JP,A)
【文献】特開2004-220337(JP,A)
【文献】特開2002-077866(JP,A)
【文献】水岡良彰,外2名,大規模テレビ視聴データによる視聴パターン推移の分析,人工知能学会第32回全国大会論文集DVD[DVD-ROM]2018年度人工知能学会全国大会(第32回),日本,人工知能学会,2018年06月08日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビの視聴デー
タを分析するデータ分析装置であって、
ネットワークに接続するテレビ受像機毎の視聴デー
タから特定のエリア毎に当該視聴デー
タを集計し、分析された地域特性のコードを前記エリアに付与し、当該コード単位で前記視聴デー
タを再集計し、前記コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、当該割合を用いて前記コード毎の世帯数、人口、結線
数を基準とする視聴状
況を示すリフト
値を再計算して、コード毎の視聴状
況を出力する処理を行うことを特徴とするデータ分析装置。
【請求項2】
サイトの閲覧データを分析するデータ分析装置であって、
ネットワークに接続するコンピュータの端末装置毎のサイトの閲覧データから特定のエリア毎に当該閲覧データを集計し、分析された地域特性のコードを前記エリアに付与し、当該コード単位で前記閲覧データを再集計し、前記コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、当該割合を用いて前記コード毎の世帯数、人口、接続数を基準とする閲覧状況を示すリフト値を再計算して、コード毎の閲覧状況を出力する処理を行うことを特徴とするデータ分析装置。
【請求項3】
視聴状況又は閲覧状況の出力には、地図上にエリア単位の視聴状況又は閲覧状況を色調で表示することを特徴とする
請求項1又は2記載のデータ分析装置。
【請求項4】
テレビ番組の画面又は端末装置の画面で発行されたクーポンが店舗で読み取られた場合に、前記店舗からクーポンの利用情報を取得し、コマーシャルの効果測定に利用することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のデータ分析装置。
【請求項5】
クーポン利用の視聴者が視聴したエリア又はクーポン利用の閲覧者が閲覧したエリアを来店者分析エリアとし、前記来店者分析エリアを含む視聴又は閲覧された広範囲のエリアを比較エリアとし、前記来店者分析エリアの来店者数に記憶する統計データの各統計値を掛け合わせて重み付けを行って構成比を演算し、当該構成比と前記比較エリアの前記各統計値の構成比を用いてリフト値を演算して、来店状況についての前記来店者分析エリアの地域特性を分析する処理を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載のデータ分析装置。
【請求項6】
テレビの視聴デー
タを分析するデータ分析装置で動作する処理プログラムであって、
前記データ分析装置を、ネットワークに接続するテレビ受像機毎の視聴デー
タから特定のエリア毎に当該視聴デー
タを集計し、分析された地域特性のコードを前記エリアに付与し、当該コード単位で前記視聴デー
タを再集計し、前記コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、当該割合を用いて前記コード毎の世帯数、人口、結線
数を基準とする視聴状
況を示すリフト
値を再計算して、コード毎の視聴状
況を出力する処理を行うよう機能させることを特徴とするデータ分析装置のプログラム。
【請求項7】
サイトの閲覧データを分析するデータ分析装置で動作する処理プログラムであって、
前記データ分析装置を、ネットワークに接続するコンピュータの端末装置毎のサイトの閲覧データから特定のエリア毎に当該閲覧データを集計し、分析された地域特性のコードを前記エリアに付与し、当該コード単位で前記閲覧データを再集計し、前記コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、当該割合を用いて前記コード毎の世帯数、人口、接続数を基準とする閲覧状況を示すリフト値を再計算して、コード毎の閲覧状況を出力する処理を行うよう機能させることを特徴とするデータ分析装置のプログラム。
【請求項8】
視聴状況又は閲覧状況の出力には、地図上にエリア単位の視聴状況又は閲覧状況を色調で表示することを特徴とする
請求項6又は7記載のデータ分析装置のプログラム。
【請求項9】
テレビ番組の画面又は端末装置の画面で発行されたクーポンが店舗で読み取られた場合に、前記店舗からクーポンの利用情報を取得し、コマーシャルの効果測定に利用するよう機能させることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか記載のデータ分析装置のプログラム。
【請求項10】
クーポン利用の視聴者が視聴したエリア又はクーポン利用の閲覧者が閲覧したエリアを来店者分析エリアとし、前記来店者分析エリアを含む視聴又は閲覧された広範囲のエリアを比較エリアとし、前記来店者分析エリアの来店者数に記憶する統計データの各統計値を掛け合わせて重み付けを行って構成比を演算し、当該構成比と前記比較エリアの前記各統計値の構成比を用いてリフト値を演算して、来店状況についての前記来店者分析エリアの地域特性を分析する処理を行うよう機能させることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか記載のデータ分析装置のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ分析装置に係り、特に、視聴データ又は閲覧データのサンプルが少なくても適正な視聴状況又は閲覧状況を把握できるデータ分析装置及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
[従来の技術]
ネットワークに接続するテレビ受像機の登場により、テレビ局又はテレビメーカーがテレビ受像機毎に視聴データを取得できるようになり、視聴データを活用する動きがある。
特に、郵便番号エリア等の小エリア単位で視聴状況を把握して、エリアマーケティング又はエリアターゲティングに利用することが検討されている。
【0003】
また、ネットワークに接続するコンピュータの端末装置毎にサイトの閲覧データをサイトの運営会社が取得できるようになり、同様に小エリア単位で閲覧状況をエリアマーケティング又はエリアターゲティングに利用することが検討されている。
【0004】
[関連技術]
尚、関連する先行技術文献として、特開2004-220337号公報「テレビ放送受信装置及びテレビ放送送受信システム」(特許文献1)、特開2002-077866号公報「電子番組情報提供システム、電子番組情報利用システム、電子番組情報提供装置、媒体、および情報集合体」(特許文献2)がある。
【0005】
特許文献1には、テレビ放送の番組に連動する動画を配信させることが記載されている。
特許文献2には、インターネットで電子番組を提供する際に番組情報又は広告情報に関連付けられた情報を提供することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2004-220337号公報
【文献】特開2002-077866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の技術では、郵便番号エリア単位で視聴データ又は閲覧データを集計すると、本来、当該エリア内の母数が小さいために、取得した視聴データ又は閲覧データのサンプルが少なくなり、少ないサンプルではエリア単位の特性を適正に把握することができず、エリアマーケティング等に利用することできないという問題点があった。
【0008】
尚、特許文献1,2には、地域特性を利用してエリア内の少ない視聴データを補完して適正な視聴状況を把握できる構成についての記載がない。
【0009】
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、郵便番号エリア、市区町村、メッシュ等の小エリア単位であっても、当該エリアにおける適正な視聴状況又は閲覧状況を把握することができるデータ分析装置及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、テレビの視聴データを分析するデータ分析装置であって、ネットワークに接続するテレビ受像機毎の視聴データから特定のエリア毎に当該視聴データを集計し、分析された地域特性のコードをエリアに付与し、当該コード単位で視聴データを再集計し、コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、当該割合を用いてコード毎の世帯数、人口、結線数を基準とする視聴状況を示すリフト値を再計算して、コード毎の視聴状況を出力する処理を行うことを特徴とする。
【0011】
本発明は、サイトの閲覧データを分析するデータ分析装置であって、ネットワークに接続するコンピュータの端末装置毎のサイトの閲覧データから特定のエリア毎に当該閲覧データを集計し、分析された地域特性のコードをエリアに付与し、当該コード単位で閲覧データを再集計し、コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、当該割合を用いてコード毎の世帯数、人口、接続数を基準とする閲覧状況を示すリフト値を再計算して、コード毎の閲覧状況を出力する処理を行うことを特徴とする。
【0012】
本発明は、上記データ分析装置において、視聴状況又は閲覧状況の出力には、地図上にエリア単位の視聴状況又は閲覧状況を色調で表示することを特徴とする。
【0013】
本発明は、上記データ分析装置において、テレビ番組の画面又は端末装置の画面で発行されたクーポンが店舗で読み取られた場合に、店舗からクーポンの利用情報を取得し、コマーシャルの効果測定に利用することを特徴とする。
【0014】
本発明は、上記データ分析装置において、クーポン利用の視聴者が視聴したエリア又はクーポン利用の閲覧者が閲覧したエリアを来店者分析エリアとし、来店者分析エリアを含む視聴又は閲覧された広範囲のエリアを比較エリアとし、来店者分析エリアの来店者数に記憶する統計データの各統計値を掛け合わせて重み付けを行って構成比を演算し、当該構成比と比較エリアの各統計値の構成比を用いてリフト値を演算して、来店状況についての来店者分析エリアの地域特性を分析する処理を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明は、テレビの視聴データを分析するデータ分析装置で動作する処理プログラムであって、データ分析装置を、ネットワークに接続するテレビ受像機毎の視聴データから特定のエリア毎に当該視聴データを集計し、分析された地域特性のコードをエリアに付与し、当該コード単位で視聴データを再集計し、コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、当該割合を用いてコード毎の世帯数、人口、結線数を基準とする視聴状況を示すリフト値を再計算して、コード毎の視聴状況を出力する処理を行うよう機能させることを特徴とする。
【0016】
本発明は、サイトの閲覧データを分析するデータ分析装置で動作する処理プログラムであって、データ分析装置を、ネットワークに接続するコンピュータの端末装置毎のサイトの閲覧データから特定のエリア毎に当該閲覧データを集計し、分析された地域特性のコードをエリアに付与し、当該コード単位で閲覧データを再集計し、コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、当該割合を用いてコード毎の世帯数、人口、接続数を基準とする閲覧状況を示すリフト値を再計算して、コード毎の閲覧状況を出力する処理を行うよう機能させることを特徴とする。
【0017】
本発明は、上記データ分析装置のプログラムにおいて、視聴状況又は閲覧状況の出力には、地図上にエリア単位の視聴状況又は閲覧状況を色調で表示することを特徴とする。
【0018】
本発明は、上記データ分析装置のプログラムにおいて、テレビ番組の画面又は端末装置の画面で発行されたクーポンが店舗で読み取られた場合に、前記店舗からクーポンの利用情報を取得し、コマーシャルの効果測定に利用するよう機能させることを特徴とする。
【0019】
本発明は、上記データ分析装置のプログラムにおいて、クーポン利用の視聴者が視聴したエリア又はクーポン利用の閲覧者が閲覧したエリアを来店者分析エリアとし、来店者分析エリアを含む視聴された広範囲のエリアを比較エリアとし、来店者分析エリアの来店者数に記憶する統計データの各統計値を掛け合わせて重み付けを行って構成比を演算し、当該構成比と比較エリアの各統計値の構成比を用いてリフト値を演算して、来店状況についての来店者分析エリアの地域特性を分析する処理を行うよう機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ネットワークに接続するテレビ受像機毎の視聴データから特定のエリア毎に当該視聴データを集計し、分析された地域特性のコードをエリアに付与し、当該コード単位で視聴データを再集計し、コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、当該割合を用いてコード毎の世帯数、人口、結線数を基準とする視聴状況を示すリフト値を再計算して、コード毎の視聴状況を出力する処理を行うデータ分析装置としているので、エリア単位の視聴データのサンプルが少なくても、エリア毎の視聴状況を把握できる効果がある。
【0021】
本発明によれば、ネットワークに接続するコンピュータの端末装置毎のサイトの閲覧データから特定のエリア毎に当該閲覧データを集計し、分析された地域特性のコードをエリアに付与し、当該コード単位で閲覧データを再集計し、コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、当該割合を用いてコード毎の世帯数、人口、接続数を基準とする閲覧状況を示すリフト値を再計算して、コード毎の閲覧状況を出力する処理を行うデータ分析装置としているので、エリア単位の閲覧データのサンプルが少なくても、エリア毎の閲覧状況を把握できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図4】PFDコード付与エリア集計データを示す概略図である。
【
図5】エリア特性再集計データを示す概略図である。
【
図8】郵便番号エリア毎の視聴状況表示例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係るデータ分析装置(本装置)は、テレビ受像機毎の視聴データから郵便番号エリア、市区町村エリア、メッシュエリア等の小エリア毎に視聴データを集計し、クラスタ分析等された地域特性のコードをその小エリアに付与し、当該コード単位で視聴データを再集計し、分析されたコードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、その割合を用いてコード毎の世帯数、人口又は結線数を基準とする視聴状況を示すリフト値データを再計算して、コード毎の視聴状況を出力し、地図上には小エリア単位の視聴状況を表示するようにしているので、エリア単位の視聴データのサンプルが少なくても、エリア毎の視聴状況を把握できるものである。
【0024】
また、本装置は、番組のCM(コマーシャル)でクーポンを発行し、視聴者はスマートフォン等でクーポンを取得(撮影)して店舗で使用すると、店舗側はどの郵便番号エリアでどの番組で取得されたクーポンであるのか判別できるので、エリアでの視聴状況に対する広告の効果を確認することができる。
【0025】
また、本装置は、テレビ受像機毎の視聴データから特定の小エリア毎に当該視聴データを集計し、視聴データに基づく視聴者数又は視聴率が特定の値より高いエリアを抽出して分析エリアとし、分析エリアを含む広範囲のエリアを比較エリアとし、分析エリアの視聴者数に統計データの各統計値を掛け合わせて重み付けを行って構成比を演算し、当該構成比と比較エリアの各統計値の構成比を用いてリフト値を演算して、視聴状況についての分析エリアの地域特性を分析するようにしているので、エリア単位の視聴データのサンプルが少なくても、視聴状況の地域特性を把握できるものである。
【0026】
また、本装置は、視聴データに限らず、ネットワークに接続するコンピュータの端末装置毎の閲覧データについても適用され、エリア毎の閲覧状況を把握し、広告の効果を確認でき、閲覧状況の地域特性を把握できるものである。詳細は、後述する。
【0027】
[本装置の構成:
図1]
本装置の構成について
図1を参照しながら説明する。
図1は、本装置の構成ブロック図である。
図1に示すように、本装置(視聴データ分析装置)1は、制御部11と、記憶部12と、インタフェース部13とを備え、インタフェース部13に表示部14と入力部15が接続され、更に視聴データ記憶部21と、エリア集計データ記憶部22と、エリア特性記憶部23と、エリア特性再集計データ記憶部24と、リフト値データ記憶部25と、地図情報記憶部26とが接続され、更にネットワーク3に接続されている。
【0028】
[本装置の各部]
制御部11は、記憶部12に記憶する処理プログラムを実行して後述する処理を実行する。
記憶部12は、処理プログラムを記憶すると共に処理に必要なデータ、パラメータ等を記憶している。
インタフェース部13は、外部装置及びネットワークに接続するインタフェースである。
表示部14は、以下に説明する各種データを表示し、視聴状況を示す地図情報を表示する。
入力部15は、処理の指示、表示の指示等を入力する。
【0029】
[視聴データ記憶部21:
図2]
視聴データ記憶部21は、テレビ受像機のID毎に視聴データを記憶している。
具体的には、テレビ受像機ID毎の視聴データは、
図2に示すように、テレビ受像機ID毎に、特定のコマーシャル(CM)について視聴開始時刻、視聴終了時刻、視聴時間を記憶している。
図2は、視聴データを示す概略図である。
【0030】
[エリア集計データ記憶部22:
図3]
エリア集計データ記憶部22は、この視聴データを基に、
図3に示すように、郵便番号エリア毎の視聴データを集計したエリア集計データを記憶している。
図3は、エリア集計データを示す概略図である。
エリア集計データは、特定のCMについて郵便番号毎に、その郵便番号エリア内での接続台数、当該エリア内の合計した視聴時間(視聴合計時間)、当該エリア内の世帯数又は結線率(世帯数/結線数)である。
尚、視聴台数を5分未満(0~5)、5分以上10分未満(5~10)、10分以上20分未満(10~20)、20分以上30分未満(20~30)の時間単位で集計してもよい。また、上記の視聴の時間配分は任意である。
【0031】
世帯数は国勢調査等の統計データから取得する。統計データは、エリア特性記憶部23に記憶させておくようにする。
結線数は、当該エリア内でネットワークに接続したことがあるテレビ(TV)の総数である。ハード的にはネットワークに接続可能であるが、実際にネットワークに接続したことがないテレビの数は除外している。
【0032】
図2,3に示された複数の郵便番号は、その複数の郵便番号の郵便番号エリアを含む広域エリア内のものとなっている。
その広域エリアは、市区町村、県、複数の県をまたぐエリア等が考えられるが、エリアマーケティング等の観点から複数の県を含む広域エリアとするのが望ましい。
【0033】
[エリア特性記憶部23]
エリア特性記憶部23は、郵便番号エリア毎にそのエリアの特性を分析したプロファイリングデータ(PFD)とそのコード(PFDコード)とを記憶している。つまり、郵便番号エリアは、予め地域特性についてプロファイリングされており、郵便番号エリアとPFDコードが対応付けられている。
地域特性のプロファイリングとしてクラスタ分析によるプロファイリングが考えられ、PFDコードはクラスタ分類コードとなる。
【0034】
上述の例では、エリアの地域特性をPFDとそのコードで表すようにしているが、PFD以外のデータであってもよい。
例えば、統計データを用いて人口、男女比、年代比率等でグループ分け(分類分け)して、そのグループの数値データとコードで地域特性を表すようにしてもよい。
【0035】
[エリア特性再集計データ記憶部24:
図4]
エリア特性再集計データ記憶部24は、
図4に示すように、
図3のエリア集計データに郵便番号エリアに対応するPFDコードを付与したPFDコード付与エリア集計データを記憶している。
図4は、PFDコード付与エリア集計データを示す概略図である。
また、PFDコードの代わりに、統計データでグループ分けしたコードを付与するようにしてもよい。
【0036】
[エリア特性再集計データ記憶部24:
図5]
更に、エリア特性再集計データ記憶部24には、
図5に示すように、PFDコード単位に視聴データを再集計したエリア特性再集計データを記憶している。
図5は、エリア特性再集計データを示す概略図である。
PFDコードが同じ郵便番号エリアをPFDコード毎に、台数、視聴時間の総合計(視聴総合計時間)、世帯数/(又は)結線率を集計しているので、
図3のエリア集計データより数値は大きくなっている。
【0037】
[リフト値データ記憶部25:
図6]
リフト値データ記憶部25は、
図6に示すように、エリア特性再集計データを基に算出されたリフト値のデータ(リフト値データ)を記憶している。
リフト値は、各項目の、全PFDコードに対する各PFDコードの割合に基づいて算出され、PFDコード毎の視聴状況を示す値である。
図6は、リフト値データを示す概略図である。リフト値データの生成については後述する。
【0038】
地図情報記憶部26は、郵便番号エリア等の小エリア毎に色分け表示可能な地図データを記憶している。
ネットワーク3は、インターネット等のネットワークを想定している。
【0039】
[本装置での処理:
図7]
次に、本装置の処理について
図7を参照しながら説明する。
図7は、本装置における処理を示すフロー図である。
本装置では、
図7に示すように、制御部11が記憶部12から処理プログラムを読み込んで以下の処理を実行する。
制御部11は、視聴データ記憶部21から
図2のテレビ受像機ID毎の視聴データを読み込み(S1)、テレビ受像機IDが所属する郵便番号エリア単位で視聴データを集計し、
図3のエリア集計データを生成し、エリア集計データ記憶部22に記憶する(S2)。
【0040】
次に、制御部11は、エリア特性記憶部23から郵便番号エリアに対応するPFDコードを読み込み(S3)、エリア集計データにPFDコードを付与し、
図4のPFDコード付与エリア集計データを生成する(S4)。
【0041】
更に、制御部11は、PFDコード単位に視聴データを再集計し、
図5のエリア特性再集計データを生成し、エリア特性再集計データ記憶部24に記憶する(S5)。エリア特性再集計データは、PFDコードが付与された郵便番号エリアの総計を演算するので、
図4と比較して数値は大きくなる。
【0042】
そして、制御部11は、エリア特性再集計データにおける項目毎の縦軸の総計を100%として、PFDコード毎に各項目の割合(%)を算出する(S6)。
例えば、特定のPFDコードの接続台数については、(当該接続台数/総接続台数)×100(%)を求める。
【0043】
視聴時間及び世帯数(又は結線数)についても同様に割合を算出する。ここで、算出した値が「台数構成比」、「視聴総合計時間構成比」、「世帯数構成比(又は結線率)」となる。結線率は、PFDコード毎のネットワークに接続(結線)したTVの台数(世帯数)の出現率である。世帯数の代わりに、エリア内の人口を用いてもよい。
【0044】
次に、制御部11は、リフト値を算出して、リフト値データ記憶部25に記憶する(S7)。
具体的には、制御部11は、処理S6で算出した各項目の割合を、各PFDコードの世帯数構成比を基準として換算してリフト値とする。
つまり、制御部11は、PFDコード毎に、処理S6で算出された「世帯数構成比」「台数構成比」及び「視聴総合計時間構成比」の値を「世帯数構成比」の値で除算して、世帯数、台数、視聴時間のリフト値を算出する。
【0045】
例えば、処理S6で算出した世帯数の割合(世帯数構成比)が90%(0.9)である場合、世帯数のリフト値は「1.00(0.9/0.9)」となり、台数、視聴時間のリフト値は、対応する「台数構成比」及び「視聴総合計時間構成比」をそれぞれ「0.9」で除算した値となる。
【0046】
これにより、世帯数を基準とした台数構成比及び視聴総合計時間構成比が算出され、PFDコードに対応する視聴の特性が得られるものである。
この処理を全てのPFDコードについて行って、
図6に示したリフト値データ(リフト値表)を生成し、リフト値データ記憶部25に記憶する。
尚、上記の例では、世帯数を基準にして演算処理を行ったが、結線数若しくは人口を基準にして演算処理を行い、リフト値データを生成してもよい。
【0047】
つまり、リフト値の算出式は、以下のいずれかの式となる。
リフト値=(台数構成比又は視聴総合計時間構成比)/世帯数構成比
リフト値=(台数構成比又は視聴総合計時間構成比)/結線率
リフト値=(台数構成比又は視聴総合計時間構成比)/人口構成比(人口の割合)
【0048】
リフト値データにおいて、世帯数を除く各値が「1」以上の場合は、視聴確率の高いクラスタということになり、「1」未満の場合は、視聴確率が低いクラスタということになる。
制御部11は、このリフト値データにおいて、数値によって色分け表示を行う(S8)。具体的には、「1」以上を緑で、「1」未満を赤で表示する。「1」以上でも「1」に近い数値は、薄緑とし、「1」未満でも「1」に近い数値は、オレンジ色として、色分け表示を段階的に行うようにすると、視聴確率の分布を容易に把握できる。
【0049】
[視聴状況表示例:
図8]
また、制御部11は、入力部14からの指示により地図情報記憶部26から特定の広域エリアの地図情報を読み込み、
図8に示すように、郵便番号エリア単位に対応するPFDコードの数値に基づいて色の濃淡等の色調で表示を行う。
図8は、郵便番号エリア毎の視聴状況表示例を示す概略図である。
例えば、特定のPFDコードの台数の数値が「1.5」の場合、当該PFDコードに相当する郵便番号エリアは全て台数「1.5」として、地図上では色の濃淡を表示する。
【0050】
地図の濃淡表示は、
図6のリフト値表の台数、視聴総合計時間を選択して、選択項目毎に表示させることができる。また、各項目を表示させる際に、異なる色を用いて区別するようにしてもよい。更に、全ての項目の色を変え、濃淡表示を重ね合わせて、まとめて表示するようにしてもよい。
【0051】
このリフト値データに基づく地図情報表示は、PFDを基にして地域特性を反映させたエリア毎の視聴状況を視覚的に表現したものとなるので、当該エリア毎の視聴データのサンプル数が広域エリアの視聴データのサンプル数に比べて少なくてもプロファイリング分析された地域特性で補って適正なエリア単位の視聴状況を提供することができ、エリアマーケティング又はエリアターゲティングに有効に利用できる。
【0052】
従って、本装置は、テレビ受像機毎の視聴データから郵便番号エリア毎に視聴データを集計してエリア集計データを生成し、その郵便番号エリアにPFDコードを付与し、当該PFDコード単位で視聴データを再集計してエリア特性再集計データを生成し、コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、その割合を用いてコード毎の世帯数を基準にしたリフト値を再計算してリフト値データを生成し、コード毎の視聴状況を出力し、地図上に郵便番号エリア単位の視聴状況を表示するようにしているので、エリア単位の視聴データのサンプルが少なくても、エリア毎の視聴状況を把握できるものである。
【0053】
また、PFDコード、例えば、クラスタコードについて、コードA01が「中流階級」、コードA02が「郊外ブルーカラー」、コードA03が「工場勤務者」等のコードに対応したクラスタの説明も、
図6のPFDコードの欄に表示すれば、クラスタ別の視聴状況を容易に認識でき、把握できるものである。
【0054】
また、本装置によって分析された小エリア毎の視聴状況を表示部14に表示出力してもよいし、プリンタ(図示せず)にレポートとして印刷出力してもよい。
更に、ユーザは、小エリア単位の視聴状況を元にして、TV広告の弱点を、電車広告、ネット広告、新聞折り込みチラシ等の更なる広告で補完することが考えられる。
【0055】
本装置では、小エリアとして郵便番号エリアを例に説明したが、市区町村の行政界のエリアに適用してもよい。
更に、インターネットに接続するテレビのWi-fiのIPアドレスで位置情報を取得し、メッシュエリア(メッシュ領域)を定めることができ、このメッシュエリアに適用するようにしてもよい。
【0056】
[応用例]
郵便番号エリア等の小エリアでの視聴数を収集し、それら小エリアを含む広範囲のエリアにおいて、視聴数が高いエリア(特定の閾値より高いエリア)を抽出し、抽出したエリア全体の地域特性を分析するようにしてもよい。
広範囲なエリアについて、郵便番号エリアの人口に対して得られたサンプル数が閾値を超えているエリアを抽出して地域特性の分析を行うようにしてもよい。ここで、閾値は、人口に対する特定の割合を示すものではあるが、サンプル数が1人以上の郵便番号エリアを抽出してもよい。
【0057】
この分析は、当該地域における視聴者の性別、年代、富裕度、消費傾向といった属性を類推するもので、視聴者の住所データ(郵便番号が示す住所データ)に、国勢調査、年収階級別世帯数、消費支出、住居者プロファイリング等の公的統計データを重ね合わせて、国勢調査(性別・年代、職業、世帯人数、家族類型、居住形態、居住期間)、年収、消費支出(食料、外食、住居、交通、教育娯楽)、住居者プロファイリングデータ(クラスタ、因子)の4つの要素について、それぞれ構成比とリフト値を算出して出力するものである。
【0058】
[応用例の分析処理:
図9]
次に、応用例の具体的な分析処理について
図9を参照しながら説明する。
図9は、応用例の分析処理のフロー図である。
広範囲なエリアを「比較商圏」(比較エリア)とし、視聴数又は視聴率が高いエリアとして抽出した小エリアの集合を「分析商圏」(分析エリア)とする。
尚、公的統計データは、エリア特性記憶部23に記憶されているものとする。
【0059】
本装置は、
図9に示すように、エリア集計データ記憶部22から郵便番号エリアに基づいて「比較商圏」と「分析商圏」を設定する(S11)。
比較商圏は、視聴に関して測定された郵便番号エリアの全体(広範囲なエリア)であり、分析商圏は、特定の閾値より高い視聴数又は視聴率のエリアを抽出して、それらを合わせたエリアとなる。
【0060】
次に、本装置は、分析商圏内で小地域(郵便番号エリア)単位の視聴者数と当該エリアにおける各統計値を集計する(S12)。
そして、分析商圏内の視聴者数に各統計値を掛け合わせて重み付けの計算を行う(S13)。
更に、掛け合わせた数字を構成比にする演算(重み付け構成比演算)を行う(S14)。
【0061】
また、比較商圏内の各統計値を構成比にする演算を行う(S15)。
そして、リフト値を演算する(S16)。リフト値は、以下の式で算出される。
リフト値=分析商圏内構成比(重み付け構成比)/比較商圏内構成比
以上のようにして、各統計値について視聴者の地域特性を分析するものである。
【0062】
[CM効果測定/クーポン発行]
次に、テレビCMでクーポンを発行してCMの効果を測定する方法を説明する。
テレビ局は、番組中のCMで、2次元バーコード等でクーポンを発行する。テレビ局は、どの郵便番号エリアにどの番組でクーポンを発行したのか識別できる情報を2次元バーコード等に含めている。
そして、視聴者は、そのクーポンの2次元バーコード等をスマートフォンで読み取り、取り込む。
【0063】
視聴者は、店舗に出向き、クーポンを提示して商品購入を行う。
店舗は、クーポンを読み取ることで、そのクーポンがどの郵便番号エリアで何日の何時のどの番組で発行されたものかを認識し、更に購入された商品及び価格の情報を購買実績データ(POSデータ)として取得する。これら情報がクーポン利用情報である。
【0064】
店舗は、集客のためクーポンに協力するものであるため、視聴データを提供したテレビ局又はテレビメーカー、若しくは集計を行う広告代理店、リサーチ会社、分析業者等にクーポン利用情報を通知する。
テレビ局等は、クーポン利用情報を受信し、それを郵便番号エリア単位に集計することで、テレビ番組のCM中に発行されたクーポンについての利用状況を把握し、CMの効果を確認できる。
このCMの効果を確認するため、クーポン利用情報を集計して、
図8の視聴状況表示画面の地図上に重ねて表示するようにしてもよい。
【0065】
また、クーポン利用に際してテレビ局等がアプリをインストールさせる場合には、インストールさせたアプリが取得する位置情報をテレビ局等が利用するようにしてもよい。
また、アプリをインストールしたスマートフォン等の端末が店舗エリアに入ったか否かを、Wi-Fi又はビーコン等のジオヘンスを利用して店舗来店の情報をテレビ局等が取得するようにしてもよい。
【0066】
また、ネット広告やチラシ広告からクーポンが取得され、店舗で利用された場合は、発信元の情報と購入商品及び価格の情報を店舗からテレビ局等が取得するようにしてもよい。この場合は、ネット広告又はチラシ広告の成果を評価することができる。
尚、上述の例は、テレビの視聴について説明したが、エリアが特定できて、ネットワークに接続できるスマートフォンのような端末等でラジオを聴く場合にも適用可能である。
【0067】
[CM効果測定の応用例]
図9で示した分析方法をクーポン利用についても適用することができる。
具体的には、CMが放送された全てのエリアを比較商圏とし、店舗を訪れクーポンを利用した視聴者の居住エリア(郵便番号エリア等)の集合地域を分析商圏(来店者分析エリア)とし、
図9において、分析商圏内の視聴者を店舗来訪の視聴者に特定(限定)することで、各統計値について店舗に来訪した視聴者の地域特性を分析することができるものである。
【0068】
[サイト閲覧への適用]
次に、本装置をネットワークにおけるサイトの閲覧に適用した例を説明する。
この場合、
図1における「視聴データ分析装置1」は、ネットワークにおけるサイトの閲覧状況を分析する「閲覧データ分析装置」となるものであり、「視聴データ記憶部21」は、サイト閲覧の閲覧データを記憶する「閲覧データ記憶部」となるものである。
従って、視聴データ分析装置と閲覧データ分析装置を合わせて単に「データ分析装置」と呼ぶことがある。
【0069】
また、
図2の視聴データに対しては、「テレビ受像機ID」の代わりにパーソナルコンピュータ(PC)の端末装置のIPアドレス又は端末IDに対応して郵便番号、閲覧に関するデータが、閲覧データとなるものである。
【0070】
近年、IPアドレスで郵便番号エリアを判別する技術があり、スマートフォン又はタブレットの場合は、基地局や家庭内Wi-FiのIPアドレスで郵便番号エリアが特定される。また、スマートフォン等でサイト閲覧のアプリが動作していれば、GPSによる位置情報でスマートフォン等の位置を特定し、その位置座標で郵便番号エリアを判別するようにしてもよい。
【0071】
尚、
図3~6の「結線数」は、ネットワークへの「接続数」であり、「視聴者数」は「閲覧者数」と、「視聴率」は「閲覧率」と読み換えることができる。
また、サイトにおいてもクーポンを発行し、そのクーポンを閲覧者のスマートフォンに取得させて、店舗で利用させれば、サイトの広告効果を測定できるものである。上述したCM効果測定例の応用例もサイトの閲覧データ分析にも適用できるものである。
【0072】
[本実施の形態の効果]
本装置は、テレビ受像機毎の視聴データ又はコンピュータの端末装置毎のサイトの閲覧データから郵便番号エリア等の小エリア毎に視聴データ又は閲覧データを集計してエリア集計データを生成し、その小エリアにPFDコードを付与し、当該PFDコード単位で視聴データ又は閲覧データを再集計してエリア特性再集計データを生成し、コードの項目毎の総計に対する各コードにおける割合を算出し、その割合を用いてコード毎の世帯数、人口、結線数又は接続数を基準とするリフト値データを再計算して、コード別の視聴状況又は閲覧状況を出力し、地図上に小エリア単位で視聴状況又は閲覧状況を表示するようにしているので、エリア単位の視聴データ又は閲覧データのサンプルが少なくても、エリア毎の視聴状況又は閲覧状況を把握できる効果がある。
【0073】
また、本装置は、番組のCM中に発行されたクーポンを視聴者又は閲覧者のスマートフォンに取得させて店舗で利用させ、クーポン利用情報をテレビ局又はサイト運営者等が取得すると、リフト値データに反映させれば、CMの効果を測定できる効果がある。
【0074】
また、本装置は、郵便番号エリア等の小エリアから構成される地域を表示部14に地図で表示し、CMがどのエリアでどの程度視聴又は閲覧されたのかを把握でき、加えてクーポン使用可能な店舗を表示し、更にクーポンが利用された店舗(利用回数の多い少ないも含めて)も表示することができ、エリアを一つ又は複数指定して、当該エリアで発行されたクーポンが利用された店舗を追跡することも可能であり、クーポン取得からクーポン利用までのデータを用いて、テレビCM又はサイト広告の効果測定を行うことができる効果がある。
そして、本装置によれば、視聴者又は閲覧者におけるクーポン利用者の購買行動を把握できる効果がある。
【0075】
また、本装置は、テレビ受像機毎の視聴データ又はコンピュータの端末装置毎のサイトの閲覧データから特定のエリア毎に当該視聴データ又は当該閲覧データを集計し、視聴データに基づく視聴者数又は視聴率若しくは閲覧データに基づく閲覧者数又は閲覧率が特定の値より高いエリアを抽出して分析エリアとし、分析エリアを含む広範囲のエリアを比較エリアとし、分析エリアの視聴者数又は閲覧者数に統計データの各統計値を掛け合わせて重み付けを行って構成比を演算し、当該構成比と比較エリアの各統計値の構成比を用いてリフト値を演算して、視聴状況又は閲覧状況についての分析エリアの地域特性を分析するようにしているので、エリア単位の視聴データ又は閲覧データのサンプルが少なくても、視聴状況又は閲覧状況の地域特性を把握できる効果がある。
【0076】
また、本装置は、クーポン利用の視聴者が視聴したエリア又はクーポン利用の閲覧者が閲覧したエリアを来店者分析エリアとし、来店者分析エリアを含む広範囲のエリアを比較エリアとし、来店者分析エリアの来店者数に統計データの各統計値を掛け合わせて重み付けを行って構成比を演算し、当該構成比と比較エリアの各統計値の構成比を用いてリフト値を演算して、来店状況についての来店者分析エリアの地域特性を分析するようにしているので、来店したクーポン利用者の地域特性を容易に把握できる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、郵便番号エリア、市区町村、メッシュ等の小エリア単位であっても、当該エリアにおける適正な視聴状況又は閲覧状況を把握することができるデータ分析装置及びそのプログラムに好適である。
【符号の説明】
【0078】
1…視聴データ分析装置、 3…ネットワーク、 11…制御部、 12…記憶部、 13…インタフェース部、 14…表示部、 15…入力部、 21…視聴データ記憶部、 22…エリア集計データ記憶部、 23…エリア特性記憶部、 24…エリア特性再集計データ記憶部、 25…リフト値データ記憶部、 26…地図情報記憶部