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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】悪臭調節化合物の同定方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/12 20060101AFI20241219BHJP
   C07K 14/705 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 15/62 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20241219BHJP
   C12Q 1/02 20060101ALI20241219BHJP
   G01N 33/15 20060101ALI20241219BHJP
   G01N 33/50 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
C12N15/12
C07K14/705 ZNA
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12N15/62 Z
C12N15/63 Z
C12Q1/02
G01N33/15 Z
G01N33/50 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019548614
(86)(22)【出願日】2018-03-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-09
(86)【国際出願番号】 EP2018055753
(87)【国際公開番号】W WO2018162638
(87)【国際公開日】2018-09-13
【審査請求日】2021-02-09
【審判番号】
【審判請求日】2023-01-27
(31)【優先権主張番号】62/469,256
(32)【優先日】2017-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390009287
【氏名又は名称】フイルメニツヒ ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Firmenich SA
【住所又は居所原語表記】7,Rue de la Bergere,1242 Satigny,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100182545
【弁理士】
【氏名又は名称】神谷 雪恵
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】パトリック プフィスター
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ロジャーズ
(72)【発明者】
【氏名】ヒュイ-リン カオ
(72)【発明者】
【氏名】クロード アヨーム アビビ
【合議体】
【審判長】中村 浩
【審判官】荒木 英則
【審判官】福井 悟
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/204211(WO,A1)
【文献】特開2017-42091(JP,A)
【文献】国際公開第2016/201153(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/020158(WO,A1)
【文献】Mus musculus olfactory receptor 1193 (Olfr1193), mRNA. GenBank [online] ; United States National Library of Medicine, Bethesda, MD, USA, 2014. [retrieved on 02 July 2024] Retrieved from the Internet: GenBank Accession no. NM_001011517: <URL: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/289629250?sat=46&satkey=136565892>
【文献】Janet M Young,Genome Biology,2003年,4(11),R71
【文献】Xinmin Zhang,nature neuroscience,2002年,5(2),124-133
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N15/00-15/90
C12Q1/00-3/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/RESISTRY/BIOSIS/MEDLINE/EMBASE(STN)
GeneSeq/UniProt
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
悪臭の原因となる物質によって活性化される嗅覚受容体の活性を抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する化合物を同定する方法であって:
a.試験物質および悪臭の原因となる物質を、Olfr1193である嗅覚受容体に接触させること;
b.前記嗅覚受容体の応答を、前記試験物質の存在下および非存在下で測定することにより、前記悪臭の原因となる物質に対する前記嗅覚受容体の応答を測定すること;
c.前記試験物質の存在下および非存在下で測定された応答に基づいて、前記嗅覚受容体の応答を調節する試験物質を同定すること;および
d.前記同定された試験物質を、前記悪臭の原因となる物質に対する前記嗅覚受容体の応答を調節する化合物として選択すること
を含み、
ここで、前記悪臭の原因となる物質は、二硫化ジメチル(DMDS)である、方法。
【請求項2】
悪臭抑制剤を同定する方法であって、
a.試験物質および悪臭の原因となる物質を少なくとも1つの嗅覚受容体に接触させることであって、前記受容体が、配列番号2と少なくとも95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含むこと;
b.前記悪臭の原因となる物質に対する前記嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定すること;
c.前記測定された応答に基づいて、前記嗅覚受容体の応答を抑制できる試験物質を同定すること;および
d.前記嗅覚受容体の応答を抑制する前記試験物質を、悪臭抑制剤として選択すること
を含み、
ここで、前記悪臭の原因となる物質がDMDSである、方法。
【請求項3】
悪臭の原因となる物質によって活性化される少なくとも1つの嗅覚受容体の活性を抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する化合物を同定する方法であって、
a.前記受容体、またはキメラもしくはその断片を、化合物と接触させること;および
b.前記化合物が前記受容体の活性に影響を及ぼすかどうかを判断すること
を含み、
ここで、前記受容体が、
i)配列番号2と少なくとも95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであるか;または
ii)配列番号1またはその逆相補体と少なくとも95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する核酸配列を含む核酸分子によってコードされるポリペプチドであり、
ここで、前記悪臭の原因となる物質が、二硫化ジメチル(DMDS)である、方法。
【請求項4】
DMDSの臭いを抑制または阻害し得る化合物を同定する方法であって、(i)DMDS受容体ポリペプチドを発現する細胞株を、少なくとも1種の化合物と接触させること;(ii)前記嗅覚受容体ポリペプチドの活性を抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する化合物をスクリーニングすること;および(iii)前記DMDS受容体ポリペプチドの活性を抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する場合、DMDSの臭いを抑制または阻害し得る化合物を同定することを含み、
ここで、前記受容体ポリペプチドが、
a.配列番号2と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むか;または
b.配列番号1またはその逆相補体と少なくとも95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する核酸配列を含む核酸分子によってコードされる、方法。
【請求項5】
悪臭調節化合物を同定するための、配列番号2と少なくとも95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、DMDSによって活性化され得るポリペプチドの、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の属する技術分野
本技術分野は、臭気物質および芳香受容体、ならびに臭気物質および/または芳香化合物、より具体的には三硫化ジメチル(DMTS)などの悪臭化合物の阻害剤、調節剤または中和剤を同定するために使用され得るアッセイに関するものである。
【0002】
背景
嗅覚は、人間の感覚系の中で最も複雑であり、かつよく理解されていないものの一つである。嗅覚受容体(OR)の活性化から知覚まで、さらなる調査を未だ必要とする多くの段階がある。本発明者らが、個々の臭気物質や混合物のORコードが知覚にどのように変換されるかを理解できれば、この知識を活用していくつかの分野で大きな利益をもたらすことができる。これらの分野には、不快な臭気の知覚を遮断する悪臭中和剤などの臭気調節剤、非生分解性または毒性の化合物に代わる新しいフレーバーおよびフレグランス成分、および天然源からの供給が困難な化合物への依存を制限する臭気増強剤が含まれる。「嗅覚コード」の組み合わせパラダイムは、単一のORを複数の臭気物質によって活性化することができ、逆にほとんどの臭気物質が複数のORを活性化できるという観察に基づいている。マウスゲノムには、約1,200個の明確な無傷のORがあり、対照的に、人間は約400個を有する。どちらの場合も、ORのレパートリーは、世界の何千もの臭気物質によって活性化され、この組み合わせの複雑さが、知覚できる嗅覚の広がりを可能にする。しかしながら、2014年の時点では、従来の脱オーファン化法を用いて、82個のマウスOR(約8%)および17個のヒトOR(約10%)についてのみ臭気物質またはリガンドが同定されている。さらに、in vitroで実質的に同定されたヒトORに対するほとんどのリガンドの生理学的関連性については、全く試験されていない。
【0003】
1種以上の臭気物質によって特異的に活性化または阻害される生物に存在するORの全レパートリー内で、比較的小さなORのサブセットを迅速かつ確実に同定できる方法は、国際公開第2014/210585号に記載されている。しかしながら、この方法を用いる場合、臭気物質受容体、さらに具体的には、特定の悪臭の原因となる物質によって活性化される悪臭受容体を同定する必要がある。
【0004】
三硫化ジメチル(DMTS)などの悪臭を引き起こす化合物や、二硫化ジメチル(DMDS)などの他の密接に関連するポリスルフィド化合物は、例えば、糞便を含む便所や他の「トイレ」の発生源からまたは口臭から生じる不快な臭気を発生させ得る。したがって、DMTSまたはDMDSなどの特定の悪臭の原因となる物質によって活性化される1つ以上の嗅覚受容体の活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する悪臭調節剤または中和剤が望ましい。特定の悪臭の原因となる物質と関連付けられたこのような新しい悪臭受容体または新たに同定される悪臭受容体に依存し、これらの受容体に結合する新しい化合物または化合物混合物を同定するためのアッセイがさらに望ましい。
【0005】
発明の概要
本明細書では、受容体が、Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738、Olfr742、Olfr207、Olfr665、Olfr669、Olfr1211、OR52N5、OR2L13、OR2AJ1、OR4C15、OR5AC2、OR8H3、OR11G2、OR52N2、およびOR5T1からなる群から選択される、DMTSによって活性化される受容体を発現するように改変された非ヒト宿主生物または宿主細胞が提供される。
【0006】
さらに、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを発現するように形質転換された非ヒト宿主生物または宿主細胞が提供される。
【0007】
さらに本明細書では、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸を含む発現ベクターが提供される。
【0008】
また本明細書では、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号9、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、またはその逆相補体と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含む核酸を有する発現ベクターも提供される。
【0009】
本明細書では、上記の核酸配列を含む核酸が提供され、また上記のアミノ酸配列を含むポリペプチドも提供される。
【0010】
さらに本明細書では、三硫化ジメチル(DMTS)または二硫化ジメチル(DMDS)などの悪臭の原因となる物質によって活性化される少なくとも1つの嗅覚受容体の活性を結合、抑制、遮断、阻害かつ/または調節する化合物を同定する方法であって、前記受容体が、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであり、前記方法が、
a)受容体またはキメラもしくはその断片を化合物と接触させること;
b)化合物が受容体の活性に影響を及ぼすかどうかを判断すること
を含む、方法が提供される。
【0011】
また、悪臭の原因となる物質によって活性化される少なくとも1つの嗅覚受容体の活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する化合物を同定する方法であって、
a.Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738、Olfr742、Olfr207、Olfr665、Olfr669、Olfr1211、OR52N5、OR2L13、OR2AJ1、OR4C15、OR5AC2、OR8H3、OR11G2、OR52N2、およびOR5T1からなる群から選択される少なくとも1つの嗅覚受容体に試験物質および悪臭の原因となる物質を接触させること;
b.嗅覚受容体の応答を、試験物質の存在下および非存在下で測定することにより、悪臭の原因となる物質に対する嗅覚受容体の応答を測定すること;
c.試験物質の存在下および非存在下で測定された応答に基づいて、嗅覚受容体の応答を調節する試験物質を同定すること;および
d.同定された試験物質を、悪臭の原因となる物質に対する嗅覚受容体の応答を調節する化合物として選択すること
を含み、
ここで、悪臭の原因となる物質は、三硫化ジメチル(DMTS)または二硫化ジメチル(DMDS)である、方法も提供される。
【0012】
さらに、悪臭調節剤を同定する方法であって、
a.試験物質および悪臭の原因となる物質を少なくとも1つの嗅覚受容体に接触させることであって、受容体が、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含むこと;
b.悪臭の原因となる物質に対する嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定すること;
c.測定された応答に基づいて、嗅覚受容体の応答を抑制できる試験物質を同定すること;および
d.嗅覚受容体の応答を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する試験物質を、悪臭調節剤として選択すること
を含み、
ここで、悪臭の原因となる物質が、三硫化ジメチル(DMTS)または二硫化ジメチル(DMDS)である、方法が提供される。
【0013】
さらに、Lucyタグ、FLAG(登録商標)タグ、および/またはRhoタグのうち少なくとも1つを含む核酸、ならびにOlfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738、Olfr742、Olfr207、Olfr665、Olfr669、Olfr1211、OR4S2、OR52N5、OR2L13、OR2AJ1、OR4C15、OR5AC2、OR8H3、OR11G2、OR52N2、およびOR5T1またはその逆相補体からなる群から選択される受容体をコードする核酸を含む組換え核酸分子が提供される。
【0014】
なおさらに、上記の核酸またはポリペプチドを発現するように組換えにより改変された非ヒト宿主生物または宿主細胞が提供される。
【0015】
発明の詳細な説明
本明細書および添付の特許請求の範囲について、「または」の使用は、特に明記しない限り、「および/または」を意味する。同様に、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(include)」、「含む(includes)」、および「含む(including)」は、互換性があり、限定することを意図したものではない。
【0016】
さらに、様々な実施形態の説明が「含む(comprising)」という用語を使用する場合、当業者は、いくつかの特定の例において、実施形態を、「から実質的になる」または「からなる」という語を使用して代替的に説明できることを理解するであろうことが理解されるべきである。
【0017】
以下の用語は、特に明記しない限り、それらに帰する意味を有する。
【0018】
「OR」は、嗅覚細胞で発現するGタンパク質共役受容体(GPCR)のファミリーの1つ以上のメンバーを指す。嗅覚受容細胞は、形態に基づいて、または嗅覚細胞で特異的に発現するタンパク質の発現によっても同定され得る。ORファミリーのメンバーは、嗅覚シグナル伝達の受容体として機能する能力を有し得る。
【0019】
「DMTS OR」または「DMDS OR」は、嗅覚細胞で発現するGタンパク質共役受容体のファミリーのメンバーを指し、この受容体は、GPCRを結合かつ/または活性化するリガンドを同定するために、結合または活性アッセイにおいてDMTSまたはDMDSによって結合かつ/または活性化される。このようなアッセイが、以下で説明される。本明細書のDMTSまたはDMDS受容体は、合成および天然に存在するものを含む、フラグメント、変異体、ならびにDMTSまたはDMDSに応答または結合するキメラまたは組換え核酸またはタンパク質を含むことになる。
【0020】
「OR」ポリペプチドが、このように見なされるのは、それらが、単一の約1kbの長いエキソンによってコードされる7回膜貫通ドメインGタンパク質共役受容体スーパーファミリーに属し、かつ特徴的な嗅覚受容体-特異的なアミノ酸モチーフを示す場合である。7つのドメインは、「膜貫通」または「TM」ドメイン TM I~TM VIIと呼ばれ、3つの「内部細胞ループ」または「IC」ドメインIC I~IC III、および3つの「外部細胞ループ」または「EC」ドメインEC I~EC IIIによって接続されている。モチーフおよびその変異体は、TM IIIおよびIC IIと重複するMAYDRYVAICモチーフ(配列番号53)、IC IIIおよびTM VIと重複するFSTCSSHモチーフ(配列番号54)、TM VIIのPMLNPFIYモチーフ(配列番号55)ならびにEC IIの3つの保存されたC残基、およびTM Iにおける高度に保存されたGN残基の存在として定義されるが、これらに限定されない[Zhang, X. & Firestein, S. Nat. Neurosci. 5, 124~133 (2002年); Malnic, B.ら Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 101, 2584~2589 (2004年)]。
【0021】
「OR」核酸は、例えば、「Gタンパク質共役受容体活性」を有する7つの膜貫通領域を有するGPCRのファミリーをコードし、それらは、細胞外刺激に応答してGタンパク質に結合し、ホスホリパーゼCやアデニル酸シクラーゼなどの酵素の刺激を介してIP3、cAMP、cGMP、Ca2+などのセカンドメッセンジャーの産生を促進し得る。
【0022】
「パラロガス」OR遺伝子または「パラログ」は、遺伝子重複の結果であり、同じ種内の密接に関連する相同遺伝子を指す。「オーソログ」OR遺伝子または「オーソログ」は、共通の祖先に存在する遺伝子によって系統学的にリンクされていると定義され、他の種の密接に関連する相同遺伝子を指す。
【0023】
「N末端ドメイン」領域は、N末端から始まり、最初の膜貫通領域の開始に近い領域まで延びている。「膜貫通領域」は、7つの「膜貫通ドメイン」を含み、これは原形質膜内にあるORポリペプチドのドメインを指し、かつ対応する細胞質(細胞内)および細胞外ループも含み得る。7つの膜貫通領域ならびに細胞外および細胞質ループは、疎水性プロファイルなどの標準的な方法を使用して、またはKyte & Doolittle, J. Mol. Biol. , 157:105~32 (1982年)、またはStryerに記載された通りに同定され得る。膜貫通ドメイン、特に嗅覚受容体などのGタンパク質共役受容体の7つの膜貫通ドメインの一般的な二次構造および三次構造は、当該技術分野で知られている。したがって、一次構造配列は、以下で詳細に説明するように、既知の膜貫通ドメイン配列に基づいて予測され得る。これらの膜貫通ドメインは、in vitroリガンド結合アッセイに役立つ。
【0024】
ORファミリーメンバー媒介嗅覚伝達を調節する化合物を試験するためのアッセイの文脈における「機能的効果」という語句には、受容体の影響下にある間接的または直接的なパラメータ、例えば、機能的、物理的および化学的効果の決定が含まれる。これには、in vitro、in vivo、およびex vivoでの、リガンド結合、イオンフラックスの変化、膜電位、電流フロー、転写、Gタンパク質結合、GPCRリン酸化または脱リン酸化、シグナル伝達受容体-リガンド相互作用、セカンドメッセンジャー濃度(例えば、cAMP、cGMP IP3、または細胞内Ca2+)が含まれ、さらに神経伝達物質またはホルモン放出の増加または減少などの他の生理学的効果も含まれる。
【0025】
アッセイの文脈における「機能的効果の測定」または「活性の確認」とは、ORファミリーメンバーの影響下にある間接的または直接的なパラメータ、例えば、機能的、物理的および化学的効果を増加または減少させる化合物のアッセイを意味する。このような機能的効果は、当業者に知られている任意の手段、例えば、分光学的特性の変化(例えば、蛍光、吸光度、屈折率)、流体力学(例えば、形状)、クロマトグラフィー、または溶解特性、パッチクランプ、電圧感受性色素、全細胞電流、放射性同位体流出、誘導マーカー、卵母細胞OR遺伝子発現;組織培養細胞OR発現;OR遺伝子の転写活性化またはegr-1またはc-fosなどの活性誘導遺伝子;リガンド結合アッセイ;電圧、膜電位およびコンダクタンスの変化;イオンフラックスアッセイ;cAMP、cGMP、およびイノシトール三リン酸(IP3)などの細胞内セカンドメッセンジャーの変化;細胞内カルシウムレベルの変化;神経伝達物質の放出などによって測定され得る。
【0026】
OR遺伝子またはタンパク質の「バインダー」、「サプレッサー」、「ブロッカー」、「阻害剤」、「アクチベーター」、および/または「調節剤」は、嗅覚伝達のためのin vivo、in vitroおよびex vivoのアッセイを使用して同定された分子、例えば、リガンド、アゴニスト、アンタゴニスト、エンハンサー、ならびにそれらの相同体および模倣物の結合、抑制、遮断、抑制、阻害、活性化、または調節を指すために互換的に使用される。阻害剤は、例えば、結合する、刺激を部分的にまたは完全に遮断する、減少させる、抑制する、防ぐ、活性化を遅らせる、不活性化する、脱感作する、または嗅覚伝達を下方制御する化合物、例えば、アンタゴニストである。アクチベーターは、例えば、結合、刺激、増加、活性化の促進、促進、活性化の強化、感作、または嗅覚伝達をアップレギュレートする化合物、例えば、アゴニストである。調節剤には、例えば、アクチベーターまたは阻害剤を結合する細胞外タンパク質(例えば、臭気物質結合タンパク質、エブネリンおよび疎水性キャリアファミリーの他のメンバー、またはリポカリンファミリーのメンバー);Gタンパク質;キナーゼ(例えば、受容体の失活および脱感作に関与するロドプシンキナーゼおよびベータアドレナリン受容体キナーゼのホモログ);および受容体をさらに不活性化しかつ脱感作するアレスチンと、受容体との相互作用を変更する化合物が含まれる。調節剤には、ORの親和性または伝達効率を変更し、アクチベーターがORに及ぼす効果を変更する化合物も含まれる。調節剤には、例えば、変更された活性を有するORファミリーメンバーの遺伝子改変バージョン、ならびに天然および合成のリガンド、アンタゴニスト、アゴニスト、小さな化学分子などが含まれ得る。このような阻害剤およびアクチベーターのアッセイには、例えば、細胞または細胞膜でORファミリーメンバーを発現し、フレーバー、フレグランスまたは悪臭分子、例えば、DMTSなどの悪臭の原因となる物質の存在下または非存在下で、推定の調節剤化合物を適用し、そして上記のように、嗅覚伝達への機能的効果を測定することが含まれる。潜在的なアクチベーター、阻害剤、または調節剤で処理されたORファミリーメンバーを含むサンプルまたはアッセイは、調節の程度を調べるために、阻害剤、アクチベーター、または調節剤を含まない対照サンプルと比較される。対照サンプル(調節剤で未処理)には、100%の相対ORアクティビティ値が割り当てられる。ORの抑制は、対照に対するORアクティビティ値が約80%、任意で50%または25~0%の場合に達成される。
【0027】
本明細書で使用される「精製された」、「実質的に精製された」、および「単離された」という用語は、本発明の化合物に、通常、その自然状態で関係する他の異なる化合物が含まれない状態を指し、「精製された」、「実質的に精製された」、および「単離された」被験物は、所与のサンプルの少なくとも0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、または20重量%、最も好ましくは少なくとも50重量%または75重量%の質量を含む。1つの好ましい実施形態では、これらの用語は、所与のサンプルの少なくとも95重量%の質量を含む本発明の化合物を指す。本明細書で使用されるように、核酸またはタンパク質に言及する場合、核酸またはタンパク質についての「精製された」、「実質的に精製された」および「単離された」、「(実質的に)単離された」という用語は、哺乳類、特に人体で自然に発生するものとは異なる精製または濃度の状態も指す。(1)他の関連する構造または化合物からの精製、または(2)哺乳類、特に人間の体内において通常、関係していない構造または化合物との関係を含む、哺乳類、特に人間の体内で自然に発生するものよりも高い精製または濃度の程度は、「単離された」の意味に入る。本明細書に記載された、核酸またはタンパク質または核酸もしくはタンパク質のクラスは、単離され得るか、そうでなければ、当業者に知られている様々な方法およびプロセスに従って、通常、自然界では関係していない構造または化合物に関連付けられ得る。
【0028】
本明細書で使用されるように、「増幅する」および「増幅」という用語は、以下で詳細に説明するように、自然に発現される核酸の組換え体を生成または検出するための任意の適切な増幅方法の使用を指す。例えば、本発明は、in vivo、ex vivoまたはin vitroでの本発明の自然に発現される(例えば、ゲノムDNAまたはmRNA)または組換え体(例えば、cDNA)核酸を増幅するための(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応、PCRによる)方法および試薬(例えば、特異的な縮重オリゴヌクレオチドプライマー対、オリゴdTプライマー)を提供する。
【0029】
「7回膜貫通受容体」という用語は、7回原形質膜にまたがる7つのドメインを持つ膜貫通タンパク質のスーパーファミリーに属するポリペプチドを意味する(したがって、7つのドメインは「膜貫通」または「TM」ドメインTM I~TM VIIと呼ばれる)。嗅覚および特定の味覚受容体のファミリーは、それぞれ、このスーパーファミリーに属している。7回膜貫通受容体ポリペプチドは、以下でさらに詳細に説明するように、類似した特徴的な一次、二次、および三次構造を有する。
【0030】
「核酸」または「核酸配列」という用語は、一本鎖または二本鎖のいずれかの形のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドオリゴヌクレオチドを指す。この用語には、天然ヌクレオチドの既知の類似体を含む、核酸、すなわち、オリゴヌクレオチドが含まれる。この用語には、合成骨格を有する核酸様構造も含まれる。特に明記しない限り、特定の核酸配列は、その保存的に改変された変異体(例えば、縮重コドン置換)および相補配列、ならびに明示的に示された配列を暗黙的に包含する。具体的には、縮重コドン置換は、例えば、1つ以上の選択されたコドンの3番目の位置が混合塩基および/またはデオキシイノシン残基で置換されている配列を生成することによって達成され得る。
【0031】
本明細書に開示される配列に示される遺伝子配列に加えて、変異体には、本明細書に開示されているポリペプチドのアミノ酸配列の変化につながり得る所定の集団内に存在し得るDNA配列多型も含まれることが当業者には明らかであろう。このような遺伝的多型は、自然の対立遺伝子変異により、異なる集団の細胞または集団内に存在し得る。対立遺伝子変異体には機能的同等物も含まれ得る。
【0032】
さらなる実施形態は、具体的に開示された核酸からのかかる配列多型に由来する分子にも関する。これらの自然変異は、通常、遺伝子のヌクレオチド配列または本明細書に開示されたポリペプチドのアミノ酸配列に約1~5%の変動をもたらす。上記のように、本明細書の実施形態のポリペプチドをコードする核酸は、本明細書に記載の方法で使用されることを意図した非ヒト宿主生物または宿主細胞を改変するための有用なツールである。
【0033】
「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」という用語は、天然アミノ酸またはポリマーおよび非天然アミノ酸またはポリマーを含むかどうかにかかわらず、アミノ酸残基のポリマーを指すために本明細書で互換的に使用される。「異種」という用語は、核酸の一部に関して使用される場合、核酸が自然界で互いに同じ関係で見られない2つ以上の部分配列を含むことを示す。例えば、核酸は、典型的には組換えにより産生され、新しい機能的核酸、例えば、あるソースからのプロモーターおよび別のソースからのコーディング領域を作るために配置された無関係の遺伝子からの2つ以上の配列を有する。同様に、異種タンパク質は、そのタンパク質が自然界で互いに同じ関係で見られない2つ以上の部分配列を含むことを示す(例えば、融合タンパク質)。
【0034】
「プロモーター」は、核酸の転写を指示する核酸配列の配列として定義される。本明細書で使用される場合、プロモーターは、ポリメラーゼII型プロモーターの場合、TATAエレメントなどの転写の開始部位近くの必要な核酸配列を含む。プロモーターには、転写開始部位から数千塩基対も離れ得る遠位エンハンサーまたは抑制エレメントも任意で含まれる。「構成的」プロモーターは、ほとんどの環境および発達の条件下で活性なプロモーターである。「誘導性」プロモーターは、環境または発達の規制下で活性なプロモーターである。「作動可能に連結された」という用語は、核酸発現制御配列(例えば、プロモーター、または転写因子結合部位の配列)と第2の核酸配列との間の機能的結合を指し、その際、発現制御配列は、第2の配列に対応する核酸の転写を指示する。
【0035】
本明細書で使用されるように、「組換え体」は、in vitroで合成されるか、そうでなければ操作されるポリヌクレオチド(例えば、「組換えポリヌクレオチド」)、組換えポリヌクレオチドを使用して細胞または他の生物系で遺伝子産物を産生する方法、または組換えポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド(「組換えタンパク質」)を指す。また、「組換え」は、例えば、本発明の転位置ドメインおよびプライマーを使用して潜在的に増幅された核酸配列を含む融合タンパク質の発現、例えば、誘導性または構成的発現のための発現カセットまたはベクターへの異なる供給源からの様々なコード領域またはドメインまたはプロモーター配列を有する核酸の連結を意味する。「組換え」はさらに、CRISPR/Cas9などのゲノム編集技術によって得られた、本明細書で言及する受容体遺伝子などの内因性遺伝子の安定または一時的な発現をもたらす細胞の改変も意味する。
【0036】
「発現ベクター」という用語は、原核生物、酵母、真菌、植物、昆虫または哺乳類細胞などの任意の細胞で、本発明の核酸配列を、in vitro、ex vivo、またはin vivoで、構成的または誘導的に発現するための組換え発現系を指す。この用語には、ウイルスベクター、バクテリオファージおよびプラスミドを含むがこれらに限定されない線形または円形の発現システムが含まれる。当業者は、発現システムに従って適切なベクターを選択することが可能である。この用語には、エピソームのままであるか、宿主細胞ゲノムに組み込まれる発現システムが含まれる。発現システムは、自己複製するかしないか、すなわち、細胞内で一過性の発現を促進する能力を有し得る。この用語には、組換え核酸の転写に必要な最小限のエレメントを含有し得る組換え「発現カセット」が含まれる。この用語はまた、例えば、CRISPR/Cas9などのゲノム編集方法を介した内因性遺伝子の発現のためのカセットまたはベクターもカバーする。
【0037】
「非ヒト生物または宿主細胞」は、本明細書に記載された核酸または発現ベクターを含有し、かつ発現ベクターの複製または発現を支える非ヒト生物または細胞を意味する。宿主細胞は、大腸菌などの原核細胞、または酵母、昆虫、両生類などの真核細胞、またはCHO、HeLa、HEK-293などの哺乳類細胞、例えば、培養細胞、外植片、およびin vivoの細胞であり得る。
【0038】
「タグ」または「タグの組み合わせ」とは、臭気物質受容体タンパク質に追加され得る短いポリペプチド配列を意味する。通常、「タグ」または「タグの組み合わせ」をコードするDNAが、受容体をコードするDNAに追加されると、最終的に「タグ」または「タグの組み合わせ」が受容体のN末端またはC末端に融合される融合タンパク質が得られる。Lucy、FLAG(登録商標)および/またはRhoタグは、細胞膜への受容体輸送を増強することができるため、in vitro細胞ベースのアッセイのための機能的臭気物質受容体の発現を支援することができる[Shepard, B.らのPLoS One 8, e68758~e68758 (2013年)、およびZhuang, H. & MatsunamiのH. J. Biol. Chem. 282, 15284~15293 (2007年)]。
【0039】
本明細書の一実施形態では、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号9、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39またはその逆相補体と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する核酸配列を含む単離された核酸分子が提供される。
【0040】
本明細書の一実施形態では、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする上記の単離された核酸配列が提供される。
【0041】
本明細書のさらなる実施形態では、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む単離されたポリペプチドが提供される。
【0042】
一実施形態では、非ヒト生物または宿主細胞が形質転換されて、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを発現させる。
【0043】
一実施形態では、非ヒト生物または宿主細胞が形質転換されて、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と同一のアミノ酸配列を含むポリペプチドを発現させる。
【0044】
さらに本明細書では、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸を含む発現ベクターが提供される。
【0045】
また、本明細書では、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号9、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39またはその逆相補体と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有する核酸配列を含む核酸を含む発現ベクターも提供される。
【0046】
また、本明細書では、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号9、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、またはその逆相補体と同一のヌクレオチド配列を含む核酸を有する発現ベクターも提供される。
【0047】
本明細書の一実施形態では、三硫化ジメチル(DMTS)または二硫化ジメチル(DMDS)などの悪臭の原因となる物質によって活性化される嗅覚受容体の活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する化合物を同定する方法であって、前記受容体が、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであり、前記方法は、
a)受容体またはキメラもしくはその断片を化合物と接触させること;
b)化合物が受容体の活性に影響を及ぼすかどうかを判断すること
を含む、方法が提供される。
【0048】
一実施形態では、悪臭の原因となる物質によって活性化される嗅覚受容体の活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する化合物を同定する方法であって:
a.試験物質および悪臭の原因となる物質を、Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738、Olfr742、Olfr207、Olfr665、Olfr669、Olfr1211、OR52N5、OR2L13、OR2AJ1、OR4C15、OR5AC2、OR8H3、OR11G2、OR52N2、およびOR5T1からなる群から選択される少なくとも1つの嗅覚受容体に接触させること;
b.嗅覚受容体の応答を、試験物質の存在下および非存在下で測定することにより、悪臭の原因となる物質に対する嗅覚受容体の応答を測定すること;
c.試験物質の存在下および非存在下で測定された応答に基づいて、嗅覚受容体の応答を調節する試験物質を同定すること;および
d.同定された試験物質を、悪臭の原因となる物質に対する嗅覚受容体の応答を調節する化合物として選択すること
を含み、
ここで、悪臭の原因となる物質が、三硫化ジメチル(DMTS)または二硫化ジメチル(DMDS)である、方法が提供される。
【0049】
本明細書のさらなる実施形態では、悪臭調節剤を同定する方法であって、
a.試験物質および悪臭の原因となる物質を、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む少なくとも1つの嗅覚受容体に接触させること;
b.悪臭の原因となる物質に対する嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定すること;
c.測定された反応に基づいて、嗅覚受容体の応答を調節または抑制できる試験物質を同定すること;および
d.嗅覚受容体の応答を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する試験物質を悪臭調節剤として選択すること
を含み、
ここで、悪臭の原因となる物質が、三硫化ジメチル(DMTS)または二硫化ジメチル(DMDS)である、方法が提供される。
【0050】
一実施形態は、悪臭抑制剤を同定する方法であって、
a.試験物質および悪臭の原因となる物質を、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む、少なくとも1つの嗅覚受容体に接触させること;
b.悪臭の原因となる物質に対する嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定すること;
c.測定された反応に基づいて、嗅覚受容体の応答を抑制できる試験物質を同定すること;および
d.嗅覚受容体の応答を抑制する前記試験物質を、悪臭抑制剤として選択すること
を含み、
ここで、悪臭の原因となる物質がDMTSであり、かつ悪臭が糞便悪臭または口臭である、前記方法である。
【0051】
一実施形態は、DMTS関連悪臭を推定的に調節する化合物を同定する方法であって、(i)配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むDMTS受容体ポリペプチドを発現する細胞株を、少なくとも1種の化合物と接触させること;(ii)前記嗅覚受容体ポリペプチドの活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する化合物をスクリーニングすること;および(iii)前記DMTS受容体ポリペプチドの活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する場合、DMTS関連悪臭を推定的に調節する化合物を同定することを含む、前記方法である。
【0052】
さらなる実施形態では、本明細書に記載された方法における悪臭の原因となる物質は、三硫化ジメチル(DMTS)である。
【0053】
さらに、
a.Lucy、FLAG(登録商標)、および/またはRhoタグの1つ以上を含むタグの組み合わせを含む核酸;および
b.Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738、Olfr742、Olfr207、Olfr665、Olfr669、Olfr1211、OR4S2、OR52N5、OR2L13、OR2AJ1、OR4C15、OR5AC2、OR8H3、OR11G2、OR52N2、およびOR5T1またはその相補体からなる群から選択される受容体をコードする核酸
を含む組換え核酸分子が提供される。
【0054】
さらなる実施形態では、Lucyタグは、配列番号47を含み、FLAG(登録商標)タグは、配列番号43を含み、Rhoタグは、配列番号45を含む。
【0055】
さらに、三硫化ジメチル(DMTS)などの悪臭の原因となる物質によって活性化され、かつ本明細書に開示された方法により同定される嗅覚受容体の活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する複数の悪臭調節化合物のいずれかが提供される。
【0056】
本明細書の一実施形態では、Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738、Olfr742、Olfr207、Olfr665、Olfr669、Olfr1211、OR52N5、OR2L13、OR2AJ1、OR4C15、OR5AC2、OR8H3、OR11G2、OR52N2、およびOR5T1からなる群から選択される少なくとも1つの嗅覚受容体の活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節し、かつ本明細書に開示される方法によって同定される悪臭調節化合物が提供される。
【0057】
別の実施形態は、嗅覚受容体の活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する悪臭調節化合物を同定するための、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、または配列番号40と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むDMTSまたはDMDSによって活性化される、または活性化され得るポリペプチドの使用に関する。
【0058】
なおさらに、上記のポリペプチドを発現するように組換えにより改変された細胞が提供される。
【0059】
本明細書の一実施形態では、Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738、Olfr742、Olfr207、Olfr665、Olfr669、Olfr1211、OR4S2、OR52N5、OR2L13、OR2AJ1、OR4C15、OR5AC2、OR8H3、OR11G2、OR52N2、およびOR5T1からなる群から選択されるDMTSによって活性化される受容体を発現するように形質転換または改変された非ヒト宿主生物または宿主細胞が提供される。
【0060】
本明細書の一実施形態では、DMTSによって活性化される受容体を発現するように形質転換または改変された非ヒト宿主生物または宿主細胞であって、前記受容体が、本明細書に記載されたポリペプチドまたは本明細書に記載された核酸によってコードされるポリペプチドを含む、非ヒト宿主生物または宿主細胞が提供される。
【0061】
本明細書のさらなる実施形態では、本明細書に記載された核酸または発現ベクターを含む非ヒト宿主生物または宿主細胞が提供される。
【0062】
一実施形態では、本明細書で提供される細胞は、原核細胞である。別の実施形態では、本明細書で提供される細胞は、真核細胞である。特定の実施形態では、本明細書で提供される細胞は、酵母細胞および植物細胞からなる群から選択される。より具体的な実施形態では、本明細書で提供される細胞は、HEK293、CHO、アフリカツメガエル卵母細胞、COS、酵母、細菌、および嗅覚プラコードに由来する細胞からなる群から選択される。
【0063】
未知のDMTSまたはDMDS特異的受容体を同定するために、DMTSおよびDMDSを使用して、解離した嗅覚ニューロン(OSN)をスクリーニングすることができる。DMTSおよびDMDSを、特異的DMTSまたはDMDS受容体で実行される細胞ベースの用量反応実験にさらに使用して、受容体の特異性および感度の双方を評価することができる。
【0064】
本発明の一態様では、哺乳類の臭気物質受容体を悪臭調節化合物について同定する方法、およびスクリーニング、特に(例えば、ORの活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する)悪臭調節剤の高スループットスクリーニング(HTS)のための受容体の使用が提供される。
【0065】
特に本明細書では、マウス受容体、例えば、Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738、Olfr742、Olfr669、Olfr665、Olfr207、Olfr1211、およびそれらのヒト対応物OR4S2、OR5T1、OR8H3、OR2L13、OR2AJ1、OR11G2、OR52N5、OR52N2、OR5AC2、およびOR4C15が、第1表に示すように、悪臭の原因となる物質DMTS、DMDSまたは他のポリスルフィド化合物の受容体として提供される。
【表1】
【0066】
理論に縛られることを望まないが、マウス受容体Olfr738は、受容体Olfr742のパラログであり、かつヒトOR11G2は、これらのマウス受容体のオーソログであり;かつマウス受容体Olfr669は、受容体Olfr665のパラログおよびヒト受容体OR52N5のオーソログであり;かつマウス受容体Olfr665は、ヒト受容体OR52N2のオーソログである。いくつかの受容体は、国際公開第2014/210585号において、インドールおよび/またはスカトール応答性の臭気物質受容体として以前に同定されていた。しかしながら、これらの受容体は、悪臭の原因となる物質DMTSもしくはDMDSまたは他の関連するポリスルフィド化合物と以前に関連付けられていなかった。インドールおよびスカトールは、ポリスルフィド化合物と化学的に関連していないため、追加のリガンドを同定する構造活性相関(SAR)などの化学構造に基づくアプローチでは、これらの受容体の潜在的なアゴニストとしてDMTSが定義されないだろう。
【0067】
さらなる実施形態では、嗅覚受容体の活性を監視するためのインジケータは、蛍光カルシウムインジケータ色素、カルシウムインジケータタンパク質、蛍光cAMPインジケータ、細胞動員アッセイ、細胞動的質量再分布アッセイ、無標識細胞ベースのアッセイ、cAMP応答エレメント(CRE)媒介レポータータンパク質、生化学的cAMP HTRFアッセイ、ベータアレスチンアッセイ、または電気生理学的記録から選択される。特に、カルシウムインジケータ色素が選択され、これは嗅覚ニューロンの膜上に発現する嗅覚受容体の活性を監視するために使用され得る(例えば、Fura-2 AM)。
【0068】
特定の実施形態では、化合物が、連続的にスクリーニングされ、カルシウム色素蛍光の臭気物質依存性の変化が、蛍光顕微鏡または蛍光活性化細胞選別機(FACS)を使用して測定される。
【0069】
さらなる実施形態では、in silicoでの結合能を評価し、嗅覚受容体の活性を活性化、模倣、遮断、阻害、調節、かつ/または強化する化合物を同定するために、嗅覚受容体の分子3D受容体モデリングが使用される。
【0070】
例として、DMTSまたはDMDSによって活性化された嗅覚ニューロンは、マイクロマニピュレーターに取り付けられたガラス微小電極またはFACSマシンを使用して単離される。マウス嗅覚ニューロンは、以前に記載された手順と同様のCa2+イメージングによってスクリーニングされる[Malnic, B.らのCell 96, 713~723 (1999年); Araneda, R. C.らのJ. Physiol. 555, 743~756 (2004年);およびその全体が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2014/210585号]。特に、スクリーニングできる細胞の数を実験ごとに少なくとも1,500まで増やすために、電動可動顕微鏡ステージが使用される。マウスには約1,200の異なる嗅覚受容体があり、各嗅覚ニューロンは1,200の嗅覚受容体遺伝子のうち1つだけを発現するので、このスクリーニング能力は、実質的にマウスの臭気物質受容体レパートリー全体をカバーすることになる。換言すれば、高スループット嗅覚ニューロンスクリーニングのためのカルシウムイメージングの組み合わせは、臭気物質の特定のプロファイルに応答するほぼすべての臭気物質受容体の同定につながる。特定の態様では、DMTSまたはDMDSに応答する臭気物質受容体が分離され得る。例えば、少なくとも1つのニューロンが単離される。
【0071】
嗅覚ニューロンのカルシウムイメージングでは、主な嗅上皮は、ニューロンが解離する前にマウスから切開され得る。切開された嗅上皮は、機械的および酵素的解離のために解離バッファーに移され得る。次に解離したニューロンは、カバースリップに播種されて、蛍光顕微鏡による数千の細胞のスクリーニングを可能にし、カルシウム感受性色素(Fura-2 AM)が、例えば、31℃で約30分間、細胞に負荷され、これがスクリーニングの準備ができた顕微鏡に移され得る。細胞は、解離した嗅覚ニューロンに臭気物質の希釈溶液(生理食塩水中)を灌流することにより刺激される。悪臭化合物に応答するまれな細胞は、例えば、50μmの悪臭化合物で受容体を刺激し、次いでFura-2蛍光の変化によって示される細胞内Ca2+フラックスを監視することにより同定される。分析後、応答する細胞は、吸引マイクロピペットでガラス製カバースリップから回収され得る。次に、単離された細胞は、1つのサンプルにプールされるか、応答細胞でmRNAとして発現される臭気物質受容体遺伝子のその後の同定のために個別に処理される。
【0072】
特定の実施形態では、嗅覚ニューロンのmRNAは、Marko, N. F.ら、(2005年) A robust method for the amplification of RNA in the sense orientation. BMC genomics, 6, 27; doi:10. 1186/1471-2164-6-27 (Eberwine法)で一般に記載された方法に従って精製かつ増幅される。トランスクリプトームの少なくとも一部(トランスクリプトーム全体を含む)は、次世代シーケンス(NGS)技術を使用してシーケンスされるか、マイクロアレイ技術を使用して既知の遺伝子にハイブリダイズされる。NGSは、一般に説明されており、かつMetzker, M. L. Nat. Rev. Genet. 11, 31~46 (2010年)に記載されている。特定の実施形態では、同じ応答プロファイルを示す最小5つのニューロンがプールされる。mRNAは、採取後すぐに細胞溶解により放出され;DNAseおよび精製段階は実施されない。mRNAは、2回の連続したin vitro転写(IVT)によって増幅される。増幅は、MesageAmpII aRNAキット(Ambion、AMA1751)に従って、次のパラメータで行われ得る:2回の連続14時間のIVT。
【0073】
さらなる実施形態では、単一の嗅覚ニューロンのmRNAは、NGS-readyキット(例えば、Clontech/Takara、SMARTer(登録商標)Ultra(登録商標)Low Input RNA Kit for Sequencing-v3、cat.634848)に記載されているものなどのLD-PCR(長距離ポリメラーゼ連鎖反応)ベースの方法で精製されかつ増幅される。単一細胞のmRNAは、最初に対応するcDNAに逆転写され、続いて、18PCRサイクルで増幅され、トランスクリプトームシーケンシングのNGSサンプルとして機能する。
【0074】
さらに別の実施形態では、DMTS嗅覚受容体の群または遺伝子ファミリーの同一性は、単離された活性化嗅覚ニューロンから得られたNGS読み取りの結果を、(例えば、選択されたニューロンの数まで)同じ種の参照ゲノム配列と比較することにより決定される。特に、推定DMTS受容体は、嗅覚ニューロン由来のNGSサンプルで最も豊富な嗅覚受容体mRNAであるか、複数の独立した生物学的複製で存在することになる。嗅覚コードの組み合わせの性質(1つの化合物が多くのORを活性化し、1つのORが多くの化合物によって活性化され得る)のために、特定の化合物によって活性化されたいくつかのニューロンをプールすることにより、これらの分子の知覚に関与する実質的にすべての受容体の検索が単一のNGS実験で可能になる。したがって、機能的に類似したニューロンをプールすることで、脱オーファン化スループットおよび速度が大幅に改善される。
【0075】
その後、標準的なバイオインフォマティクスツールを使用して、相同配列受容体が同様の機能を保持しているという仮定の下で、他の推定哺乳類(非ヒト)DMTS受容体に最も密接に関連するヒト臭気物質受容体が同定される。いくつかの方法は、この仮定に基づいてヒトのOR-リガンド対をうまく同定し[Armelin-Correa and Malnic (2017年)]、マウス-ヒトオーソログの最大80%が、同様の機能的応答プロファイルを維持していると思われる[Adipietro, K.Aら、PLoS Genet. 8, e1002821~e1002821 (2012年)]。BLASTPおよび/またはBLASTNアルゴリズム、または他のオーソログ対同定アルゴリズム、例えば、InParanoidのデフォルトパラメータが使用され得る。
【0076】
ヒトまたは非ヒト哺乳類のDMTS受容体は、嗅覚受容体の活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する化合物を同定するために使用され得る機能アッセイに適合され得る。特に、アッセイは、細胞ベースのアッセイまたは結合アッセイであり得、化合物を同定するための方法は、高スループットスクリーニングアッセイであり得る。より具体的には、本明細書では、調節化合物の発見のための化合物ライブラリーを用いた受容体の高スループットスクリーニングに適応可能な受容体ベースのアッセイが提供される(例えば、結合、遮断、阻害、抑制、およびマスキング)。
【0077】
特定の実施形態では、DMTS受容体遺伝子配列は、次のようにDMTS感受性細胞から同定される:プールされたニューロンが、10分間75℃に加熱されて、細胞膜を破壊し、それらのmRNAを増幅に利用できるようにする。この増幅段階は、限られた量の開始材料(通常は1~15個の細胞)でNGS技術を適用する場合に重要である。Eberwine法(IVT)による線形増幅により、発現遺伝子の相対転写レベルの維持が保証される。2晩連続(14時間)のin vitro転写を用いて、十分な量のcRNAが得られ;次に、増幅されたcRNAが使用されて、Illumina HiSeq cDNAライブラリーが生成される。通常75~150塩基対の結果として生じる短い配列(一般に「読み取り」と呼ばれる)は、マウスの参照ゲノム(例えば、UCSCバージョンmm9またはmm10)に対して整列され、これらの細胞の完全なトランスクリプトームを構築する。トランスクリプトームデータの定量分析により、転写された臭気物質受容体遺伝子およびそれらのそれぞれの発現レベルのリストが得られる。mRNAの最も豊富なレベル(最も豊富な「読み取り」)を示すか、複数の反復実験に存在する臭気物質受容体遺伝子は、推定DMTS受容体と見なされる。
【0078】
次に、予測されたマウスOR遺伝子を使用して、マウスおよびヒトの双方の最新バージョンのゲノムデータベースがマイニングされ、マウス(パラロガス遺伝子)およびヒト(オーソロガス遺伝子)の最も密接に関連する受容体(すなわち、最高の配列類似性)が同定される。このプロセスは、配列類似性検索ツールであるBLAST検索アルゴリズム(NCBIのウェブサイトで公開)を使用して実行することができ、その際、初期トランスクリプトーム解析で以前に取得したすべての推定遺伝子配列がクエリシーケンスとして使用される。このデータマイニングプロセスから同定される新たに同定された遺伝子は、パラロガス遺伝子およびオーソロガス遺伝子が同様の活性を有する可能性が高いという仮定の下で、潜在的なDMTS受容体であると考えられる。特定の実施形態では、マウスおよびヒトの密接に関連する受容体を同定するために対での配列相同性の比較が行われ、受容体は、国際公開第2014/210585号に記載されているように同定される。RT-PCRおよびマイクロアレイのアプローチなどの他のアプローチも使用され得る。
【0079】
さらなる実施形態では、脱オーファン化プロセスを完了するために、候補OR遺伝子がin vitroでさらに発現されて、嗅覚ニューロンおよび他の構造的に関連する目的の化合物を単離するために使用される化合物に対する活性が確認される。DMTSに応答する単離された嗅覚ニューロンから同定されたマウス受容体は、短いポリペプチド配列(例えば、FLAG(登録商標)(配列番号44)、Rho(配列番号46;ウシロドプシン受容体の最初の20アミノ酸)、および/またはLucy(配列番号48;開裂可能なロイシンリッチシグナルペプチド配列)タグ)でそれらのN末端で改変され、HEK 293T細胞で一時的に発現され、DMTSで個別に刺激されて、真正なDMTS受容体としてそれらの同一性を確認する。さらなる実施形態では、RTP1遺伝子はまた、内因性RTP1遺伝子の活性化によるか形質転換によるかにかかわらず、細胞株でも発現され得る。この細胞ベースのアッセイでのヒトGアルファサブユニットGαolfの同時発現は、適切なリガンドへの結合時に内部cAMPの増加につながるGs伝達経路を活性化する。あるいは、細胞ベースのアッセイでのヒトGアルファサブユニットGα15の同時発現は、適切なリガンドへの結合時に内部Ca2+の増加につながるGq伝達経路を活性化する。上記のプロセスとこれまでに得られた結果は、DMTSまたはDMDSの哺乳類の臭気物質受容体を迅速かつ確実に同定するプロセスを検証するのに役立つ。
【0080】
さらに、DMTSまたはDMDSの臭気物質受容体に結合する化合物を同定するためのアッセイが提供される。本明細書のさらなる実施形態では、Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、OR52N5、OR2L13、OR4C15、OR5AC2、OR8H3、OR11G2、およびOR52N2からなる群から選択される少なくとも1つの嗅覚受容体の活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節し、本明細書に記載された方法によって同定される悪臭調節化合物、例えば、図4に記載された化合物が提供される。
【0081】
一実施形態では、化合物の活性は、その結合をDMTSまたはDMDSの結合と比較することにより決定される。別の実施形態では、受容体またはキメラもしくはその断片は、化合物をDMTSまたはDMDSとともに受容体に結合させる条件下で、DMTSまたはDMDSの存在下で、化合物と接触する。
【0082】
さらなる実施形態では、化合物は、DMTSまたはDMDSによって活性化される受容体またはキメラもしくはその断片に接触し、その際、受容体またはキメラもしくはその断片は、組換えにより改変されて受容体ポリペプチドを発現する細胞で発現される。
【0083】
化合物の活性は、in vivo、ex vivo、in vitroおよび合成スクリーニングシステムを使用して決定され得る。
【0084】
別の実施形態では、接触は、本明細書に記載されたポリペプチドを含むリポソームまたはウイルス誘導性出芽膜で行われる。
【0085】
別の実施形態では、DMTSまたはDMDSによって活性化され得る嗅覚受容体の活性を結合、抑制、遮断、阻害、かつ/または調節する化合物を同定する方法は、本明細書に記載されたポリペプチドを発現する無傷の細胞または細胞からの膜画分で実施され得るか、内因性または外因性の臭気物質受容体を発現するように改変された培養中の嗅覚ニューロンで実施され得る。
【0086】
したがって、本明細書に記載された21個のORは、DMTSまたはDMDSによって誘発される悪臭の知覚に関与し、かつ悪臭の知覚を調節、低減、抑制、阻害、かつ/または遮断する調節剤、アンタゴニスト、および/またはブロッカーの同定のための貴重な候補受容体を構成する。
【0087】
本明細書で同定かつ/または使用される核酸およびアミノ酸配列を、以下に列挙する:
Olfr1193
DNA-配列番号1
atggcctcaaggacttattccatggaagaagtaaataatgtcactgaattcattttcttgggtctttctcagaaccctgaggttgaaaaagtgtgctttgtggtgttctccttcttttacatggtcattctgctaggaaacctcctcatcatgttgacagtttgcagtggcaatcttttcaagtttcccatgtattttttcctcaactttctgtcttttgtggacatttgctactcctcagtcacagcacccaagatgattattgacctgttagtgaagaaaaagactatatcctatgtggggtgcatgttacaactctttgtggttcatttctttggttgcactgagatcttcattcttactgtcatggcctatgatagatatgtggccatttgtaaacctctccactatatgactatgatggaccgggaaagatgcaataagatgttgctcggaacatggatcggtggcttcttacattctattatccaagtggctcttgtggtccagctccccttttgtggaccgaatgagattgatcactatttctgtgatgtacatcctgtactgaaacttgcctgcactgacacttacattgttggtatttttgtgacagcaaacagtggcaccattgcattgggaagttttgtcatcttgctgatctcatacacagtcattctcatgtctctgagaaagcagtcatctgaaggcagacgcaaagctctctccacttgtggatcccacattgctgttgtcatcattttttttggcccctgtacttttatgtatatgcggcctgacactaccttctctgaggacaagatggtagctatattttacaccattatcactcccatgctgaatcctctaatttacactctaagaaatgcagaagtaaagaatgcaatgagaaaactgtgggctagaaagttttcctgggaaactactgggaaatag
タンパク質-配列番号2
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Olfr1093
DNA-配列番号3
atggaaaagatcacatcagctgtggatgtccacaatattccattaaagaacatgactgaagccaccatgtttattctcttaggattcacagatgactttgaactccaagtcttcctgtttttactgtttcttgctatttatctcttcactctggtaggaaactttggactggttgttttggtcattggggattgtcggctacacaaccccatgtactatttcctaagtgttttgtctttcctggatgcttgctattctacagttgttacacccaaaatgttggtcaactttctaagtgaaaataagtccatttcattccttgcatgtgcaacccaaatgcttctctttgtttcgttgggaaccacagaatgctttctcctggcagcaatggcttatgaccgatatgtagccatctacaacccacttctgtatacagtggccatgtcacccagagtatacctgccactcatcattgcttcctatgctggtggagttgtgcatggtgctatccacacagtggccactttcagtctgtccttctgtggatccaatgaaattaagcatgtcttctgtgacatccctgcattgcttgctctttcttgttctgatacccacacaaatgagcttctagtcttgtacttggtgggcttgattgagattgttaccatcctgattgttctggtctcctatggattcatcctctttgccattctgaacatgcattctgctgagggtaggaggaaagtgttctctacatgtggctctcacctcactggagtctctatttaccatggtacaatccttttcacttatatgaggcctagttccagttatgcttcaaatcatgacatggtagtgtcaatattttacaccattgtgatacccatgttgaatcctatcatctatagtttgaggaacaaagatgtaaaagtagcatttaataaattgtggagaaaatgtgattcataa
タンパク質-配列番号4
MEKITSAVDVHNIPLKNMTEATMFILLGFTDDFELQVFLFLLFLAIYLFTLVGNFGLVVLVIGDCRLHNPMYYFLSVLSFLDACYSTVVTPKMLVNFLSENKSISFLACATQMLLFVSLGTTECFLLAAMAYDRYVAIYNPLLYTVAMSPRVYLPLIIASYAGGVVHGAIHTVATFSLSFCGSNEIKHVFCDIPALLALSCSDTHTNELLVLYLVGLIEIVTILIVLVSYGFILFAILNMHSAEGRRKVFSTCGSHLTGVSIYHGTILFTYMRPSSSYASNHDMVVSIFYTIVIPMLNPIIYSLRNKDVKVAFNKLWRKCDS
Olfr1097
DNA-配列番号5
atgagtgcctgtaatcatacaaatgaacctgagttcacgcttgtgggactgacagactccaaggagattcagctggtcctctctgttttgtttctcctgatatacatgctcactgtcttgggaaacataggtatgatactgatcattcatctagatgtccagctccacactccaatgtattttttcctcacccacttgtcattccttgacctcagttactcaactgtaatcacacctaaaaccttacagaatacgctgacctccataaaaaatatttccttcatgggatgcttcacccagttgtatttctttgtcctcttggcagcttctgaatgttttatactttcgtcaatggcctatgaccgctatgtagctatctgcaaccctctacactatccagttattatgtcccctaggcgctcatatactctcatcactgtgtcctacatgattggagttttggattcttctgtcactgtcttttgcttaagcacactggatttctgcaactccaaagtaattcatcacttcttttgtgacacattcccaattttagctctgtcctgcagtgatacctataatgcagaagccactatattcgttttagctggttccactctattgctgtcgctcatcacgatatcctcatcctatgtatctattctctctacaattttgaagataaattcttcttcaggaaagcacaaagccttctctacatgtgcctcacatcttataggagtcactgttttttatggtacaatgatctttacttatttaaaaccaagtacgtcctactccctgggaaaggatcaagtagcctctgttttttatactatagtgattcccatgctgaacccacttatctatagtctcaggaacaaagaagtgaaaagtgctgttgttagagttatgaagaagagagagtgcatccagaaactagaataa
タンパク質-配列番号6
MSACNHTNEPEFTLVGLTDSKEIQLVLSVLFLLIYMLTVLGNIGMILIIHLDVQLHTPMYFFLTHLSFLDLSYSTVITPKTLQNTLTSIKNISFMGCFTQLYFFVLLAASECFILSSMAYDRYVAICNPLHYPVIMSPRRSYTLITVSYMIGVLDSSVTVFCLSTLDFCNSKVIHHFFCDTFPILALSCSDTYNAEATIFVLAGSTLLLSLITISSSYVSILSTILKINSSSGKHKAFSTCASHLIGVTVFYGTMIFTYLKPSTSYSLGKDQVASVFYTIVIPMLNPLIYSLRNKEVKSAVVRVMKKRECIQKLE
Olfr166
DNA-配列番号7
atggagaaatggaatcagagctcaagtgattttactctgttaggactgcttccacaaaaccaaacaggcctgctacttttgatgctcatcatctttgtcttctctctggctttgtgtggcaactcaggaatgatccacctcattcgtgtggatccaaggctccacacccccatgtactttctcctcagtcagctctctctcatggacctgatgtacatttctaccactgttcccaagatggcatttaacttcctttctggccagaaaagcatctcttttctgggctgtggagtgcaatccttcttcttcctgactatggcatgttctgagggcttgctcttggcttccatggcttatgatcgttttgtggctatctgccatccccttcactatcccattcgcatgagcaaaataatgtgtctgaagatgatcataggatcctggatattgggctcaatcaactctttagcacataccgtctatgcccttcatattccttactgccattctaggtccattaaccatttcttctgtgatgttccagccatgttgcccctggcctgtatggacacttgggtttatgagtacatggtgtttgtgagcacaagcctgtttctcctactgcctttccttggtatcacagcttcctatggtcgggtcctttttgctgtcttccacatgcgctcaaaagagggaaagaagaaggccttcaccacatgctcaactcacttaactgtggtgacattttactatgcaccttttgtctatacctatcttcgacctaggagtcttcgctccccaacagaagataagattctggctgttttctacactatccttacccccatgctcaaccccatcatttatagtctgaggaataaggaggtcctgggggccatgacaagagtccttggtacttttccttcaactaaaccgtaa
タンパク質-配列番号8
MEKWNQSSSDFTLLGLLPQNQTGLLLLMLIIFVFSLALCGNSGMIHLIRVDPRLHTPMYFLLSQLSLMDLMYISTTVPKMAFNFLSGQKSISFLGCGVQSFFFLTMACSEGLLLASMAYDRFVAICHPLHYPIRMSKIMCLKMIIGSWILGSINSLAHTVYALHIPYCHSRSINHFFCDVPAMLPLACMDTWVYEYMVFVSTSLFLLLPFLGITASYGRVLFAVFHMRSKEGKKKAFTTCSTHLTVVTFYYAPFVYTYLRPRSLRSPTEDKILAVFYTILTPMLNPIIYSLRNKEVLGAMTRVLGTFPSTKP
Olfr169
DNA-配列番号9
atggaatatgagaactacacttttaacagcgacttcatcctcttgggactgttctcttcttcaaagacaagcttaacttttttctcatttatatttttcatttttattatggctataacagaaaatgccctcatgatcctcctaatccacagggattctcgactccataccccaatgtatttcctgcttagtcatctctccttcatggatatcttgcacatttccaacattgttcctaaaatgattgctgacttcctctcaggcagcagaactatttcctttgcaggctgtgccttccagatatttctctctcttaccttgctaggtggtgagtgccttctcctggcagccatgtcctatgatcgatatgtggccatctgccacccacttcgctaccctgtgctgatgagggataactccagtaggctcctggctgcaggctcctggctggtggggatcctcaactccatagtacacacagtttttgcactccactttcccttctgccactcaagagccattgatcactttttctgcgaagtccctgccatgttgaaattgtcatgtatagacacaacacactatgaacgaggcgtttatgtgagtggcattatttttctgctgatcccattttccatgatctctatatcttatgtgcaaattctcctcactgtattccaaatgcagtcatcaggggcccggcaaaagtccttttccacctgttccttccacatggttgttgtcataatgtactatgggccattcatttttacatatatgagacctcgctcataccacactccagggcaggataaatttttggcaatattctacaccatcctgacacccacactcaaccccataatctacagctttcgtaataaagatgtccttatggctgtgaaaaacatcgtccaaagtaattttttgaataaaaaatga
タンパク質-配列番号10
MEYENYTFNSDFILLGLFSSSKTSLTFFSFIFFIFIMAITENALMILLIHRDSRLHTPMYFLLSHLSFMDILHISNIVPKMIADFLSGSRTISFAGCAFQIFLSLTLLGGECLLLAAMSYDRYVAICHPLRYPVLMRDNSSRLLAAGSWLVGILNSIVHTVFALHFPFCHSRAIDHFFCEVPAMLKLSCIDTTHYERGVYVSGIIFLLIPFSMISISYVQILLTVFQMQSSGARQKSFSTCSFHMVVVIMYYGPFIFTYMRPRSYHTPGQDKFLAIFYTILTPTLNPIIYSFRNKDVLMAVKNIVQSNFLNKK
Olfr738
DNA-配列番号11
atgaaagcctttagcagccccagcaactccagcatcatcactggcttcatcctcctgggcttcccctgccccaaggaggggcaaatcctcctctttgtgctcttcttcattatctacatccttaccctcatgggcaatgcttccatcatatgtgctgtgtgctatgataagaaacttcacagccccatgtacctcctgctggccaacttctccttcctagaaatctggtatgtcacctccacagtccccaacatgttggccaacttcctctctgacacgaaggtcatctctttctctggatgcttcctgcagttctatttcttcttctccttgggttctacagaatgctttttcctggcagtcatggcatttgatcgataccttgccatctgcagacctctacattatccttctctcatgactgggcgcctctgcaacatccttgtgatcagttgctgggtgcttggtttcctctggttccctgttcccatcatcatcatctcccaaatgtccttctgtggatccagaattatagaccacttcctgtgtgacccaggccctctgttggccctcacctgtgtgagaaattctttaattgagatgactagctctactttaagttccctgcttttatttgttccatttttttttatcatggggtcttatgctctagtaatgagggctgtgctcagggtcccttcagcagctggacgaagaaaggccttctccacctgtgggtcacacttgactgtggtttctcttttctatggctcagtgatggtcatgtatgtgagcccaacatctgaacatgcagctggagtgcaaaaacttgtgactctgttttattctgtggttactcccctccttaatcctgtgatatacagtctgaggaacagagatatgaaacatgcaatgaaaaagttactgaaaatgtaa
タンパク質-配列番号12
MKAFSSPSNSSIITGFILLGFPCPKEGQILLFVLFFIIYILTLMGNASIICAVCYDKKLHSPMYLLLANFSFLEIWYVTSTVPNMLANFLSDTKVISFSGCFLQFYFFFSLGSTECFFLAVMAFDRYLAICRPLHYPSLMTGRLCNILVISCWVLGFLWFPVPIIIISQMSFCGSRIIDHFLCDPGPLLALTCVRNSLIEMTSSTLSSLLLFVPFFFIMGSYALVMRAVLRVPSAAGRRKAFSTCGSHLTVVSLFYGSVMVMYVSPTSEHAAGVQKLVTLFYSVVTPLLNPVIYSLRNRDMKHAMKKLLKM
Olfr742
DNA-配列番号13
Atgaaaaccctcagcagccccagcaactccagcaccatcactggcttcatcctcttgggcttcccctgccccagggaggggcaaatcctcctctttgtgaccttcttcattgtttacatactcattcttatgggcaatgcttccatcatctgtgctgtgtactgtgatcagagcctccacacccccatgtacttcctgctggccaacttctccttcctggagatctggtatgtcacctccacagtccccaacatgttggccaacttcctttcagacaccaaggtcatctctttctctggatgcttcctgcagttctatttcttcttctcctttggttctacagaatgctttttcctggcagtcatggcatttgatcgataccttgccatctgtaggccactacattatccttctctcatgactgggcacctctgcaacatccttgtgatcagttgctgggtgcttggtttcctctggttccctgtacccatcatcatcatctcccagatgtccttctgtgggtccagaattatagaccacttcctgtgtgacccaggccctcttttggcccttgcctgttccagagccccattgatggaggttttctggacaattataatgtctatgctcctggttattcctttcctcttcatcatgggaacttacatattggtcctaagagctgtgtttagacttccttcaagagatggacaaaaaaaggccttctccacttgcgggtctcatctcacagtagtttcactcttttattgctcagtgatgaaaatgtatttgagcccaacatctgagcatgaagctggaatgcagaagcttgtaactctattttattctgtgggtactccactacttaatcctgtgatatacagtctgaggaacaaagatatgaaaaatgccctgcagaagattttaagaacataa
タンパク質-配列番号14
MKTLSSPSNSSTITGFILLGFPCPREGQILLFVTFFIVYILILMGNASIICAVYCDQSLHTPMYFLLANFSFLEIWYVTSTVPNMLANFLSDTKVISFSGCFLQFYFFFSFGSTECFFLAVMAFDRYLAICRPLHYPSLMTGHLCNILVISCWVLGFLWFPVPIIIISQMSFCGSRIIDHFLCDPGPLLALACSRAPLMEVFWTIIMSMLLVIPFLFIMGTYILVLRAVFRLPSRDGQKKAFSTCGSHLTVVSLFYCSVMKMYLSPTSEHEAGMQKLVTLFYSVGTPLLNPVIYSLRNKDMKNALQKILRT
Olfr207
DNA-配列番号15
atggaactgaacaggacccagctgactgaatttgttctcagaggaataacagatcgttcagagctgcaagtccccctgttcctggtgttctttctcatctatgttatcaccatggtgggcaaccttggcttaatctttgtcatctggaaggaccctcatcttcacacacccatgtaccttttccttggaaatttggcctttgctgatgcctgtaattcatcctctgtgacaccaaagatgcttatgaaatttttaaataagaatgacatgatatccatgggtgagtgttttgctcaattttatttcttttgttcaagtgtaactgcagaagccttcattctggtagctatggcctatgaccgctatgtagccatatgcaaacctctgctctatgtagtggtgatgtccaacagactctgtattcagttcataggtgtatcctatctaattggacttctacatggcttacttcatgtaggattgttatttaggttaacgttttgtagttccaatgtaatagattatttctactgtgacatcctgccactttataggatttcttgcactgacccatcgatcaatgtactggtagctttcattatgggtattttattacaagtgagtacctttatgagtattatagtctcctatgtccgtgtcctctttgccatcctgagaacaaagtctgagaggggcagaaacaaagccttctctacttgcagttcccacctgtcatctgtgtctttgttctatggcactctcttcatcatatatgtcctctctggctctgacacagataattatcagggtaaaatgtattcactgttctataccattatcattcctctgctaaaccccttcatttacagcctaagaaataaagaagtcatcggtgccttgagaaaagtcagaaaatga
タンパク質-配列番号16
MELNRTQLTEFVLRGITDRSELQVPLFLVFFLIYVITMVGNLGLIFVIWKDPHLHTPMYLFLGNLAFADACNSSSVTPKMLMKFLNKNDMISMGECFAQFYFFCSSVTAEAFILVAMAYDRYVAICKPLLYVVVMSNRLCIQFIGVSYLIGLLHGLLHVGLLFRLTFCSSNVIDYFYCDILPLYRISCTDPSINVLVAFIMGILLQVSTFMSIIVSYVRVLFAILRTKSERGRNKAFSTCSSHLSSVSLFYGTLFIIYVLSGSDTDNYQGKMYSLFYTIIIPLLNPFIYSLRNKEVIGALRKVRK
Olfr665
DNA-配列番号17
atgcctggggtcaatacctccagcctgacaccaagatactttattctcaatgggattcctgggttggaagctgcacacatctggatctctctgccattcttcattatgtacctcattgctgtcacaggtaactgtggacttatctacctcatcagtcatgaggaggctctgcaccggcccatgtactactttctagccatgttgtctgctacagatatttctgggtgtaatacaattgtccccagtatgttatgcatcttttggttcagtgtcaaggagattgatttcaatgcctgccttgtacagatgtttttcatccacatgttaacaggcatggagtctggtgtgctcatgcttatggctctcgaccgctatgtggctatatgctatccattacgctatactaccatactcaccaacactatgattaccaagattggattggcagcacttgttagaagtgtgttactcatggtcccttttgctttcctgatcaagcgtcttccatactgtagaggaaacctcatccaacatacctattgtgatcacatggctgtggctaaactatcctgtggcaatattaagattaatgctatctatggtcttataattgctatatttattgggggttttgatatattctgtatctccatgtcttatgccatgattatccatgctgtggtgaagctatcttcggcagatgctcgccataaagccttcagtacctgtacatcacacatatgtgctattgttattacctatgtcccagcattcttcaacttctttactcatcgctttgggagaaccactataccccatcatatccacattattatagccaacctgtatctattgctacctcccaccttgaatccaattgtatatggagtaaagaccaagcagattcgtgaaggtgtgatcaaactgtttgctagacaaaaagttgtttga
タンパク質-配列番号18
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Olfr669
DNA-配列番号19
atgctgatttccaacaactcatatgaagccccgcagtctttcattcttaatggaattcctggtctcgaagcagtgcatatatggatctctcttccactctgtacaatgtacatcatctccctagtaggcaaccttggccttgtatatctcatttactatgaggaatccttacatcgcccaatgtatttctttctggccatgctttctctcatagacctgtttacttgcacaaccactgtccccaatgccctcttcattttctggttcaaactcaaggaaattaacttcactgcttgcctagttcagatgttctttgtgcacggattcacaggtgtggagtctggggtactcatgctcatggccttggaccgctatgtggccatttgctacccactacgctatgcaaccatacttaccaaccctgtcattgccaaagctgggcttgccaccttcttgagaggtgtgttactgatgattccttttccattcttggttaaacgtttgcccttctgccgaagcaatgtcatctcccatacatattgtgaccacatgtctgtggtaaagttatcctgtgccagcatcaaaatcaatgtcatctatggtctcatggttgcacttctgattggagtgtttgacatatgttgtatatctgtgtcctacactatgatcctccgggcagtggtcagcctgtcctctgcagatgctcggcagaaggccttcagcacctgcacagcccacatatctgccatcatcattacttatgttccagccttcttcaccttctttactcatcgttttggaggtcacaccatccctccttctcttcatatcattgtggctaatctttatcttcttctccctccaactctaaatcccattgtttatgggatgaagaccaaacagatcagagatagtatcattaaattctttcacggtgaaaaaggttcaaggtga
タンパク質-配列番号20
MLISNNSYEAPQSFILNGIPGLEAVHIWISLPLCTMYIISLVGNLGLVYLIYYEESLHRPMYFFLAMLSLIDLFTCTTTVPNALFIFWFKLKEINFTACLVQMFFVHGFTGVESGVLMLMALDRYVAICYPLRYATILTNPVIAKAGLATFLRGVLLMIPFPFLVKRLPFCRSNVISHTYCDHMSVVKLSCASIKINVIYGLMVALLIGVFDICCISVSYTMILRAVVSLSSADARQKAFSTCTAHISAIIITYVPAFFTFFTHRFGGHTIPPSLHIIVANLYLLLPPTLNPIVYGMKTKQIRDSIIKFFHGEKGSR
Olfr1211
DNA-配列番号21
atgcaaaaccagagttttgtaacagaattcatattccttggactttcacagaaccctaaagtccagaaaatagtttttattgtatttttatttgtctacattgcaactgttgggggcaacatgataattgtggtgaccattgtctgtagcccagcattgatagactgccccatgtacttctttttggcattcttgtccctattggatgcatgcttctcttctgtcatcacaccaaagatggttgtggactccctgtatgagaagaaaactatctcctttgaaggatgtatgatgcagttatttgctgagcacttccttgcagcagtagaagtgattgtcttgacagccatggcctatgaccgctatgtagcaatttgcaagcccttgcactactcttccatcatgaactggaggctctgtggcacacttatggggatagcatggacagggggcttcttgcattctatcatacaaattatcttcacgttgcaattgcccttctgtggaccaaatgtcatcgatcatttcatgtgtgacttgttcccattactggaacttgcctgcactgatactcatatctttggccttttagtggttgccaacagtgggtctatctgcatcataatcttctctattttgctggtctcctatggtgtcatcctgttctctctgaaagctcacagttctgaagggcgatggaaagctctctccacatgtggatcccacattgcagttgtggttttgttctttgtcccgtgtatatttatttatgcacgtcctccatctgctttctcctttgataaaatggtggcgatattttatactatcctaactcccttgctcaatcctgtgatttatacttttcggaataaggacatgaaaaatgctatgaagaaagtgtggaagaggttggcagtggtttctgatggaaagtga
タンパク質-配列番号22
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OR52N5
DNA-配列番号23
atgcctctatttaattcattatgctggtttccaacaattcatgtgactcctccatcttttattcttaatggaatacctggtctggaaagagtacatgtatggatctccctcccactctgcacaatgtacatcatcttccttgtggggaatcttggtcttgtgtacctcatttattatgaggagtccttacatcatccgatgtattttttttttggccatgctctctccctcattgacctccttacctgcaccaccactctacccaatgcactctgcatcttctggttcagtctcaaagaaattaacttcaatgcttgcttggcccagatgttctttgttcatgggttcacaggtgtggagtctggggtgctcatgctcatggctctagaccgctatgtagccatttgctaccctttgcgttatgctaccacactcaccaaccctatcattgccaaggctgagcttgccaccttcctgaggggtgtattgctgatgattcctttcccattcttggttaagcgtttgcctttctgccaaagcaatattatctcccatacgtactgcgaccacatgtctgtagtaaagctatcttgtgccagcatcaaggtcaatgtaatctatggtctaatggttgctctcctgattggagtgtttgacatttgttgtatatctttgtcttacactttgatcctcaaggcagcgatcagcctctcttcatcagatgctcggcagaaggctttcagcacctgcactgcccatatatctgccatcatcatcacctatgttccagcattcttcactttctttgcccaccgttttgggggacacacaattcccccttctcttcacatcattgtggctaatctttatcttcttcttcccccaactctaaaccctattgtttatggagtaaagacaaaacagatacgcaagagtgtcataaagttcttccagggtgataagggtgcaggttga
タンパク質-配列番号24
MPLFNSLCWFPTIHVTPPSFILNGIPGLERVHVWISLPLCTMYIIFLVGNLGLVYLIYYEESLHHPMYFFFGHALSLIDLLTCTTTLPNALCIFWFSLKEINFNACLAQMFFVHGFTGVESGVLMLMALDRYVAICYPLRYATTLTNPIIAKAELATFLRGVLLMIPFPFLVKRLPFCQSNIISHTYCDHMSVVKLSCASIKVNVIYGLMVALLIGVFDICCISLSYTLILKAAISLSSSDARQKAFSTCTAHISAIIITYVPAFFTFFAHRFGGHTIPPSLHIIVANLYLLLPPTLNPIVYGVKTKQIRKSVIKFFQGDKGAG
OR2L13
DNA-配列番号25
atggagaaatggaatcacacttcaaatgatttcattttgttgggtctgcttcccccaaatcaaactggaatatttctcttgtgccttatcatcctcatattctttctggcctcggtgggtaactcggccatgattcacctcatccacgtggatcctcgtctccacacaccgatgtactttcttctcagccagctctcccttatggacctgatgtacatctccaccaccgtccccaagatggcgtacaacttcctgtccggccagaaaggcatctccttcctgggatgtggtgtgcaaagcttcttcttcctgaccatggcgtgttctgaaggcttactcctgacctccatggcctacgaccgttatttggccatctgccactctctctattatcctatccgcatgagtaaaatgatgtgtgtgaagatgattggaggctcttggacactggggtccatcaactccttggcacacacagtctttgcccttcatattccctactgcaggtctagggctattgaccatttcttctgcgatgtcccagccatgttgcttcttgcctgtacagatacttgggtctatgaatatatggtttttgtaagtacaagcctctttctccttttccctttcattggcatcacttcttcctgtggccgagtcctatttgctgtctatcatatgcactcaaaggaggggagaaaaaaggccttcaccaccatttcaacacatttaactgtagtgatcttttactatgcaccttttgtctacacctatcttcggcccaggaatctccgctcaccagctgaagacaagatcctggcagtcttctacaccatccttacccccatgctcaatcccattatctacagcctgaggaataaggaagtcctgggggctatgaggagagtgtttgggatattctctttcctgaaagaataa
タンパク質-配列番号26
MEKWNHTSNDFILLGLLPPNQTGIFLLCLIILIFFLASVGNSAMIHLIHVDPRLHTPMYFLLSQLSLMDLMYISTTVPKMAYNFLSGQKGISFLGCGVQSFFFLTMACSEGLLLTSMAYDRYLAICHSLYYPIRMSKMMCVKMIGGSWTLGSINSLAHTVFALHIPYCRSRAIDHFFCDVPAMLLLACTDTWVYEYMVFVSTSLFLLFPFIGITSSCGRVLFAVYHMHSKEGRKKAFTTISTHLTVVIFYYAPFVYTYLRPRNLRSPAEDKILAVFYTILTPMLNPIIYSLRNKEVLGAMRRVFGIFSFLKE
OR2AJ1
DNA-配列番号27
atgagtgtaacagaaaatacgctcatgatcctcctcattcgcagtgactcccgactccacactccaatgtattttctgctcagccatctctccttaatggatatcttgcatgtttccaacatcgttcccaaaatggtcactaactttctgtcaggcagcagaactatttcatttgcaggttgtgggttccaggtatttctgtccctcaccctcctgggtggtgagtgccttctcctggctgcaatgtcctgtgatcgctatgtggctatctgtcacccgctgcgctatccgattcttatgaaggagtatgccagcgctctcatggctggaggctcctggctcattggggttttcaactccacagtccacacagcttatgcactgcagtttcccttctgtggctctagggcaattgatcacttcttctgtgaagtccctgccatgttgaagttgtcctgtgcagacacaacacgctatgaacgaggggtttgtgtaagtgctgtgatcttcctgctgatccctttctccttgatctctgcttcttatggccaaattattcttactgtcctccagatgaaatcatcagaggcaaggaaaaagtcattttccacttgttccttccacatgattgtggtcacgatgtactatgggccatttatttttacatatatgagacctaaatcataccacactccagggcaggataagttcctggcaatattctatacgatcctcacacccacactcaaccctttcatctacagctttaggaataaagatgttctggcggtgatgaaaaatatgctcaaaagtaactttctgcacaaaaaaatgaataggaaaattcctgaatgtgtgttctgtctatttctatgttaa
タンパク質-配列番号28
MSVTENTLMILLIRSDSRLHTPMYFLLSHLSLMDILHVSNIVPKMVTNFLSGSRTISFAGCGFQVFLSLTLLGGECLLLAAMSCDRYVAICHPLRYPILMKEYASALMAGGSWLIGVFNSTVHTAYALQFPFCGSRAIDHFFCEVPAMLKLSCADTTRYERGVCVSAVIFLLIPFSLISASYGQIILTVLQMKSSEARKKSFSTCSFHMIVVTMYYGPFIFTYMRPKSYHTPGQDKFLAIFYTILTPTLNPFIYSFRNKDVLAVMKNMLKSNFLHKKMNRKIPECVFCLFLC
OR4C15
DNA-配列番号29
atgttctcaatgacaacagaagcactcaataattttgcacttggatgtaccaacttgttaatgactatgataccacaaattgatctgaagcaaattttcctttgtcctaattgcagactatacatgatccctgttggagctttcatcttttccttgggaaacatgcaaaaccaaagctttgtaactgagtttgtcctcctgggactttcacagaatccaaatgttcaggaaatagtatttgttgtatttttgtttgtctacattgcaactgttgggggcaacatgctaattgtagtaaccattctcagcagccctgctcttctggtgtctcctatgtacttcttcttgggcttcctgtccttcctggatgcgtgcttctcatctgtcatcaccccaaagatgattgtagactccctctatgtgacaaaaaccatctcttttgaaggctgcatgatgcagctctttgctgaacacttctttgctggggtggaggtgattgtcctcacagccatggcctatgatcgttatgtggccatttgcaagcccttgcattactcttctatcatgaacaggaggctctgtggcattctgatgggggtagcctggacagggggcctcttgcattccatgatacaaattctttttactttccagcttcccttttgtggccccaatgtcatcaatcactttatgtgtgacttgtacccgttactggagcttgcctgcactgatactcacatctttggcctcatggtggtcatcaacagtgggtttatctgcatcataaacttctccttgttgcttgtctcctatgctgtcatcttgctctctctgagaacacacagttctgaagggcgctggaaagctctctccacctgtggatctcacattgctgttgtgattttgttctttgtcccatgcatatttgtatatacacgacctccatctgctttttcccttgacaaaatggcggcaatattttatatcatcttaaatcccttgctcaatcctttgatttacactttcaggaataaggaagtaaaacaggccatgaggagaatatggaacagactgatggtggtttctgatgagaaagaaaatattaaactttaa
タンパク質-配列番号30
MFSMTTEALNNFALGCTNLLMTMIPQIDLKQIFLCPNCRLYMIPVGAFIFSLGNMQNQSFVTEFVLLGLSQNPNVQEIVFVVFLFVYIATVGGNMLIVVTILSSPALLVSPMYFFLGFLSFLDACFSSVITPKMIVDSLYVTKTISFEGCMMQLFAEHFFAGVEVIVLTAMAYDRYVAICKPLHYSSIMNRRLCGILMGVAWTGGLLHSMIQILFTFQLPFCGPNVINHFMCDLYPLLELACTDTHIFGLMVVINSGFICIINFSLLLVSYAVILLSLRTHSSEGRWKALSTCGSHIAVVILFFVPCIFVYTRPPSAFSLDKMAAIFYIILNPLLNPLIYTFRNKEVKQAMRRIWNRLMVVSDEKENIKL
OR5AC2
DNA-配列番号31
atggatatatcagagggaaataagactcttgtgacagagtttgttctcacaggacttacagatcgaccatggctgcacgtcctcttctttgttgtgtttttggtggtctatctcatcaccatggtgggcaaccttggactgatagttctaatttggaacgacccccatcttcatatgcccatgtacttattccttggtggtttagccttttcagatgcttgtacttcaacctctataacccctaggatgctggtcaatttcttagacaagactgcaatgatatccctagctgagtgcatcacccagttttacttttttgcttccagtgcaactacagaatgcttcctcctggtgatgatggcctatgaccgctatgtagccatatgtaatcccttgctttatccagtgatgatgtccaacaaactcagcgctcagttgctaagtatttcatatgtaattggtttcctgcatcctctggttcatgtgagtttactattgcgactaactttctgcaggtttaacataatacattatttctactgtgaaattttacaactgttcaaaatttcatgcaatggtccatctattaacgcactaatgatatttatttttggtgcttttatacaaatacccactttaatgactatcataatctcttatactcgtgtgctctttgatattctgaaaaaaaagtctgaaaagggcagaagcaaagccttctccacatgcggcgcccatctgctttctgtctcattgtactacggaactctgatcttcatgtatgtgcgtcctgcatctggcttagctgaagaccaagacaaagtgtattctctgttttacacgattataattcccctgctaaacccatttatttacagcttgagaaataaaaaagtcatgcatgcattgagaagagttataaggaagtaa
タンパク質-配列番号32
MDISEGNKTLVTEFVLTGLTDRPWLHVLFFVVFLVVYLITMVGNLGLIVLIWNDPHLHMPMYLFLGGLAFSDACTSTSITPRMLVNFLDKTAMISLAECITQFYFFASSATTECFLLVMMAYDRYVAICNPLLYPVMMSNKLSAQLLSISYVIGFLHPLVHVSLLLRLTFCRFNIIHYFYCEILQLFKISCNGPSINALMIFIFGAFIQIPTLMTIIISYTRVLFDILKKKSEKGRSKAFSTCGAHLLSVSLYYGTLIFMYVRPASGLAEDQDKVYSLFYTIIIPLLNPFIYSLRNKKVMHALRRVIRK
OR8H3
DNA-配列番号33
atgatgggtagaaggaatgacacaaatgtggctgacttcatccttacgggactgtcagactctgaagaggtccagatggctctgtttatgctatttctcctcatatacctaattactatgctggggaatgtggggatgctattgataatccgcctggacctccagcttcacactcccatgtattttttccttactcacctgtcatttattgacctcagttactcaactgtcgtcacacctaaaaccttagcgaacttactgacttccaactatatttccttcacgggctgctttgcccagatgttctgttttgtcttcttgggtactgctgaatgttatcttctctcctcaatggcctatgatcgctatgcagcgatctgcagtcctctacactacacagttattatgcccaaaaggctctgcctcgctctcatcactgggccttatgtgattggctttatggactcctttgtcaatgtggtttccatgagcagattgcatttctgtgactcaaacataattcatcactttttctgtgacacttccccaattttagctctgtcctgcactgacacagacaacactgaaatgctgatattcattatcgctggttccaccctgatggtgtcccttatcacaatatctgcatcctatgtgtccattctctctaccatcctgaaaattaattccacttcaggaaagcagaaagctttctctacttgcgtctctcatctcttgggagtcaccatcttctatggaactatgatttttacttacttaaagccaagaaagtcttattccttgggaagagatcaagtggctcctgtgttttatactattgtgattcccatgctgaatccactcatttatagtcttagaaacagagaagtgaaaaatgctctcattagagtcatgcagagaagacaggactccaggtag
タンパク質-配列番号34
MMGRRNDTNVADFILTGLSDSEEVQMALFMLFLLIYLITMLGNVGMLLIIRLDLQLHTPMYFFLTHLSFIDLSYSTVVTPKTLANLLTSNYISFTGCFAQMFCFVFLGTAECYLLSSMAYDRYAAICSPLHYTVIMPKRLCLALITGPYVIGFMDSFVNVVSMSRLHFCDSNIIHHFFCDTSPILALSCTDTDNTEMLIFIIAGSTLMVSLITISASYVSILSTILKINSTSGKQKAFSTCVSHLLGVTIFYGTMIFTYLKPRKSYSLGRDQVAPVFYTIVIPMLNPLIYSLRNREVKNALIRVMQRRQDSR
OR11G2
DNA-配列番号35
atgaaaatcttcaacagccccagcaactccagcaccttcactggcttcatcctcctgggcttcccttgccccagggaggggcagatcctcctctttgtgctcttcactgttgtttacctcctgaccctcatgggcaatggttccatcatctgtgctgtgcactgggatcagagactccacgcccccatgtacatcctgctcgccaacttctccttcttggagatatgttatgtcacctccacagtccccagcatgctggccaacttcctctctgacaccaagatcatctcgttctctggctgcttcctccagttctactttttcttctccttgggctctacagaatgctttttcctggcagttatggcatttgatcgataccttgccatctgtcggcctctacgctatccaaccattatgaccagacgtctctgtaccaatcttgtggtcaattgctgggtacttggtttcatctggttcttgattcctatcgtcaacatctcccaaatgtccttctgtggatctaggattattgaccacttcctatgtgacccagctcctcttctaactctcacttgcaaaaaaggccctgtgatagagcttgtcttttctgtcttaagtcctctgcctgtctttatgctctttctcttcattgtggggtcctatgctctggtcgtgagagctgtgttgagggtcccttcagcagctgggagaagaaaggctttctccacctgtgggtctcacctggctgtggtttcactgttctacggctcagtactggtcatgtatgggagcccaccatctaagaatgaagctggaaagcagaagactgtgactctgttttattctgttgttaccccactgcttaaccctgtgatatatagtcttaggaacaaagatatgagaaaagctctgaagaaattttggggaacataa
タンパク質-配列番号36
MKIFNSPSNSSTFTGFILLGFPCPREGQILLFVLFTVVYLLTLMGNGSIICAVHWDQRLHAPMYILLANFSFLEICYVTSTVPSMLANFLSDTKIISFSGCFLQFYFFFSLGSTECFFLAVMAFDRYLAICRPLRYPTIMTRRLCTNLVVNCWVLGFIWFLIPIVNISQMSFCGSRIIDHFLCDPAPLLTLTCKKGPVIELVFSVLSPLPVFMLFLFIVGSYALVVRAVLRVPSAAGRRKAFSTCGSHLAVVSLFYGSVLVMYGSPPSKNEAGKQKTVTLFYSVVTPLLNPVIYSLRNKDMRKALKKFWGT
OR52N2
DNA-配列番号37
atgtctggggacaacagctccagcctgaccccaggattctttatcttgaatggcgttcctgggctggaagccacacacatctggatctccctgccattctgctttatgtacatcattgctgtcgtggggaactgtgggctcatctgcctcatcagccatgaggaggccctgcaccggcccatgtactacttcctggccctgctctccttcactgatgtcaccttgtgcaccaccatggtacctaatatgctgtgcatattctggttcaacctcaaggagattgactttaacgcctgcctggcccagatgttttttgtccatatgctgacagggatggagtctggggtgctcatgctcatggccctggaccgctatgtggccatctgctaccccttacgctatgccaccatccttaccaaccctgtcatcgccaaggctggtcttgccaccttcttgaggaatgtgatgctcatcatcccattcactctcctcaccaagcgcctgccctattgccgggggaacttcatcccccacacctactgtgaccatatgtctgtggccaaggtatcctgtggcaatttcaaggtcaatgctatttatggtctgatggttgctctcctgattggtgtgtttgatatctgctgtatctctgtatcttacactatgattttgcaggctgttatgagcctgtcatcagcagatgctcgtcacaaagccttcagcacctgcacatctcacatgtgttccattgtgatcacctatgttgctgcttttttcacttttttcactcatcgttttgtaggacacaatatcccaaaccacatacacatcatcgtggccaacctttatctgctactgcctcctaccatgaacccaattgtttatggagtcaagaccaagcagattcaggaaggtgtaattaaatttttacttggagacaaggttagttttacctatgacaaatga
タンパク質-配列番号38
MSGDNSSSLTPGFFILNGVPGLEATHIWISLPFCFMYIIAVVGNCGLICLISHEEALHRPMYYFLALLSFTDVTLCTTMVPNMLCIFWFNLKEIDFNACLAQMFFVHMLTGMESGVLMLMALDRYVAICYPLRYATILTNPVIAKAGLATFLRNVMLIIPFTLLTKRLPYCRGNFIPHTYCDHMSVAKVSCGNFKVNAIYGLMVALLIGVFDICCISVSYTMILQAVMSLSSADARHKAFSTCTSHMCSIVITYVAAFFTFFTHRFVGHNIPNHIHIIVANLYLLLPPTMNPIVYGVKTKQIQEGVIKFLLGDKVSFTYDK
OR5T1
DNA-配列番号39
atgtttatattaataagcttcacagaagaatttgatgtgcaagtcttcctatttttattatttttagcaatctatctattcactctaataggcaatttagggctggttgtaccgatcattggggatttctggcttcacagcccaatgtactattttcttggtgttttatcattcttggatgtctgctattctacagttgtcactccaaaaatgttggtcaatttcctggcaaaaaataaatctatttcatttcttggatgtgcaacacagatgtttcttgcttgtacttttggaaccacagaatgctttctcttggctgcaatggcttatgatcgctatgtagccatctacaaccctctcctgtattcagtgagcatgtcacccagagtctatgtgccactcatcactgcttcctatgttgctagcattttacatgctactatacatacagtggctacatttagcctgtccttctgtggatccaatgaaattaggcatgtcttttgtaatatgcctcctctccttgctatttcttgttctgacactcacgtaatccagcttctattcttctactttgtgggctctattgagatagtcactatcctgattgtcctgatctcctatggttttattctgttggccattctgaagatgcagtctgctgaagggaggagaaaagtcttctctacatgtggagctcacctaactggagtgacaatttatcatgggacaatcctcttcatgtatgtgagaccaagttccagctacacttcggacaatgacatgatagtgtcaatattttataccattgtgattcccatgctgaatcccatcatctacagtttgcggaacaaagatgtaaaggaggcaatcaaaagattgcttgtgagaaattggttcataaataagttatag
タンパク質-配列番号40
MFILISFTEEFDVQVFLFLLFLAIYLFTLIGNLGLVVPIIGDFWLHSPMYYFLGVLSFLDVCYSTVVTPKMLVNFLAKNKSISFLGCATQMFLACTFGTTECFLLAAMAYDRYVAIYNPLLYSVSMSPRVYVPLITASYVASILHATIHTVATFSLSFCGSNEIRHVFCNMPPLLAISCSDTHVIQLLFFYFVGSIEIVTILIVLISYGFILLAILKMQSAEGRRKVFSTCGAHLTGVTIYHGTILFMYVRPSSSYTSDNDMIVSIFYTIVIPMLNPIIYSLRNKDVKEAIKRLLVRNWFINKL
OR4S2
DNA-配列番号41
atggaaaaaataaacaacgtaactgaattcattttctggggtctttctcagagcccagagattgagaaagtttgttttgtggtgttttctttcttctacataatcattcttctgggaaatctcctcatcatgctgacagtttgcctgagcaacctgtttaagtcacccatgtatttctttctcagcttcttgtcttttgtggacatttgttactcttcagtcacagctcccaagatgattgttgacctgttagcaaaggacaaaaccatctcctatgtggggtgcatgttgcaactgtttggagtacatttctttggttgcactgagatcttcatccttactgtaatggcctatgatcgttatgtggctatctgtaaacccctacattatatgaccatcatgaaccgggagacatgcaataaaatgttattagggacgtgggtaggtgggttcttacactccattatccaagtggctctggtagtccaactacccttttgtggacccaatgagatagatcactacttttgtgatgttcaccctgtgttgaaacttgcctgcacagaaacatacattgttggtgttgttgtgacagccaacagtggtaccattgctctggggagttttgttatcttgctaatctcctacagcatcatcctagtttccctgagaaagcagtcagcagaaggcaggcgcaaagccctctccacctgtggctcccacattgccatggtcgttatctttttcggcccctgtacttttatgtacatgcgccctgatacgaccttttcagaggataagatggtggctgtattttacaccattatcactcccatgttaaatcctctgatttatacactgagaaatgcagaagtaaagaatgcaatgaagaaactgtggggcagaaatgttttcttggaggctaaagggaaatag
タンパク質-配列番号42
MEKINNVTEFIFWGLSQSPEIEKVCFVVFSFFYIIILLGNLLIMLTVCLSNLFKSPMYFFLSFLSFVDICYSSVTAPKMIVDLLAKDKTISYVGCMLQLFGVHFFGCTEIFILTVMAYDRYVAICKPLHYMTIMNRETCNKMLLGTWVGGFLHSIIQVALVVQLPFCGPNEIDHYFCDVHPVLKLACTETYIVGVVVTANSGTIALGSFVILLISYSIILVSLRKQSAEGRRKALSTCGSHIAMVVIFFGPCTFMYMRPDTTFSEDKMVAVFYTIITPMLNPLIYTLRNAEVKNAMKKLWGRNVFLEAKGK
FLAG(登録商標)タグ
DNA-配列番号43
gattacaaggacgacgacgataag
タンパク質-配列番号44
DYKDDDDK
Rhoタグ
DNA-配列番号45
atgaacgggaccgagggcccaaacttctacgtgcctttctccaacaagacgggcgtggtg
タンパク質-配列番号46
MNGTEGPNFYVPFSNKTGVV
Lucyタグ
DNA-配列番号47
atgagaccccagatcctgctgctcctggccctgctgaccctaggcctggct
タンパク質-配列番号48
MRPQILLLLALLTLGLA
ヒトGタンパク質アルファサブユニットGolf
DNA-配列番号49
atgggtctgtgctacagtctgcggccgctgcttttcgggggcccaggggacgacccctgcgcggcctcggagccgccggtggaggacgcgcagcccgccccggccccggccctggccccagtccgggcggccgcaagggacacggcccggaccctgctccctcggggcggcgaagggagcccggcatgcgctcggcccaaagcagacaagccgaaggagaagcggcagcgcaccgagcagcttagtgccgaggagcgcgaggcggccaaggagcgcgaggcggtcaaggaggcgaggaaagtgagccggggcatcgaccgcatgctgcgcgaccagaagcgcgacctgcagcagacgcaccggctcctgctgctcggggctggtgagtctgggaaaagcactatcgtcaaacagatgaggatcctgcacgtcaatgggtttaatcccgaggaaaagaaacagaaaattctggacatccggaaaaatgttaaagatgctatcgtgacaattgtttcagcaatgagtactataatacctccagttccgctggccaaccctgaaaaccaatttcgatcagactacatcaagagcatagcccctatcactgactttgaatattcccaggaattctttgaccatgtgaaaaaactttgggacgatgaaggcgtgaaggcatgctttgagagatccaacgaataccagctgattgactgtgcacaatacttcctggaaagaatcgacagcgtcagcttggttgactacacacccacagaccaggacctcctcagatgcagagttctgacatctgggatttttgagaacgattccaagtggacaaagtaaacttccacatgtttgatgttggtggccagagggatgagaggagaaaatggatccagtgctttaacgatgtcacagctatcatttacgtcgcagcctgcagtagctacaacatggtgattcgagaagataacaacaccaacaggctgagagagtccctggatctttttgaaagcatctggaacaacaggtggttacggaccatttctatcatcttgttcttgaacaaacaagatatgctggcagaaaaagtcttggcagggaaatcaaaaattgaagactatttcccagaatatgcaaattatactgttcctgaagacgcaacaccagatgcaggagaagatcccaaagttacaagagccaagttctttatccgggacctgtttttgaggatcagcacggccaccggtgacggcaaacattactgctacccgcacttcacctgcgccgtggacacagagaacatccgcagggtgttcaacgactgccgcgacatcatccagcggatgcacctcaagcagtatgagctcttgtga
タンパク質-配列番号50
MGLCYSLRPLLFGGPGDDPCAASEPPVEDAQPAPAPALAPVRAAARDTARTLLPRGGEGSPACARPKADKPKEKRQRTEQLSAEEREAAKEREAVKEARKVSRGIDRMLRDQKRDLQQTHRLLLLGAGESGKSTIVKQMRILHVNGFNPEEKKQKILDIRKNVKDAIVTIVSAMSTIIPPVPLANPENQFRSDYIKSIAPITDFEYSQEFFDHVKKLWDDEGVKACFERSNEYQLIDCAQYFLERIDSVSLVDYTPTDQDLLRCRVLTSGIFETRFQVDKVNFHMFDVGGQRDERRKWIQCFNDVTAIIYVAACSSYNMVIREDNNTNRLRESLDLFESIWNNRWLRTISIILFLNKQDMLAEKVLAGKSKIEDYFPEYANYTVPEDATPDAGEDPKVTRAKFFIRDLFLRISTATGDGKHYCYPHFTCAVDTENIRRVFNDCRDIIQRMHLKQYELL
ヒトGタンパク質アルファサブユニットGα15
DNA-配列番号51
atggcccggtcgctgacctggcgctgctgcccctggtgcctgacggaggatgagaaggccgccgcccgggtggaccaggagatcaacaggatcctcttggagcagaagaagcaggaccgcggggagctgaagctgctgcttttgggcccaggcgagagcgggaagagcaccttcatcaagcagatgcggatcatccacggcgccggctactcggaggaggagcgcaagggcttccggcccctggtctaccagaacatcttcgtgtccatgcgggccatgatcgaggccatggagcggctgcagattccattcagcaggcccgagagcaagcaccacgccagcctggtcatgagccaggacccctataaagtgaccacgtttgagaagcgctacgctgcggccatgcagtggctgtggagggatgccggcatccgggcctgctatgagcgtcggcgggaattccacctgctcgattcagccgtgtactacctgtcccacctggagcgcatcaccgaggagggctacgtccccacagctcaggacgtgctccgcagccgcatgcccaccactggcatcaacgagtactgcttctccgtgcagaaaaccaacctgcggatcgtggacgtcgggggccagaagtcagagcgtaagaaatggatccattgtttcgagaacgtgatcgccctcatctacctggcctcactgagtgaatacgaccagtgcctggaggagaacaaccaggagaaccgcatgaaggagagcctcgcattgtttgggactatcctggaactaccctggttcaaaagcacatccgtcatcctctttctcaacaaaaccgacatcctggaggagaaaatccccacctcccacctggctacctatttccccagtttccagggccctaagcaggatgctgaggcagccaagaggttcatcctggacatgtacacgaggatgtacaccgggtgcgtggacggccccgagggcagcaagaagggcgcacgatcccgacgcctcttcagccactacacatgtgccacagacacacagaacatccgcaaggtcttcaaggacgtgcgggactcggtgctcgcccgctacctggacgagatcaacctgctgtga
タンパク質-配列番号52
MARSLTWRCCPWCLTEDEKAAARVDQEINRILLEQKKQDRGELKLLLLGPGESGKSTFIKQMRIIHGAGYSEEERKGFRPLVYQNIFVSMRAMIEAMERLQIPFSRPESKHHASLVMSQDPYKVTTFEKRYAAAMQWLWRDAGIRACYERRREFHLLDSAVYYLSHLERITEEGYVPTAQDVLRSRMPTTGINEYCFSVQKTNLRIVDVGGQKSERKKWIHCFENVIALIYLASLSEYDQCLEENNQENRMKESLALFGTILELPWFKSTSVILFLNKTDILEEKIPTSHLATYFPSFQGPKQDAEAAKRFILDMYTRMYTGCVDGPEGSKKGARSRRLFSHYTCATDTQNIRKVFKDVRDSVLARYLDEINLL
配列番号53
モチーフ
MAYDRYVAIC
配列番号54
モチーフ
FSTCSSH
配列番号55
モチーフ
PMLNPFIY
【0088】
以下の実施例は、説明のみを目的としており、発明の概要、詳細な説明、または特許請求の範囲に記載されている発明の範囲を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0089】
図1図1は、本明細書で言及した受容体間の対でのアミノ酸の同一性レベルを示す。
図2図2は、マウスの臭気物質受容体Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738、Olfr742、およびヒトの臭気物質受容体OR4S2およびOR52N5のDMTS用量反応曲線を示す。
図3図3は、ヒトの臭気物質受容体OR2L13、OR4C15、OR8H3、OR11G2およびOR52N2のDMTS用量反応曲線を示す。
図4図4は、DMTS受容体活性に特異的な阻害効果を及ぼす揮発性化合物のランキングを示す。
図5図5は、マウスの臭気物質受容体Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738、Olfr742およびヒトの臭気物質受容体OR4S2のDMTSおよびDMDS用量反応曲線を示す。
【0090】
実施例
実施例1
新規マウスおよびヒトDMTS活性化臭気物質受容体の同定
新しい臭気物質受容体の同定を、国際公開第2014/210585号に開示された方法に従って実施した。簡単に、マウスの嗅覚ニューロンを、DMTSにさらし、Ca2+イメージング技術を用いてスクリーニングした。DMTSによって活性化されたニューロンを、完全なトランスクリプトーム解析のためにさらに単離し、応答性の臭気物質受容体を同定した。単離された細胞mRNAに対応するcDNAを生成し、PCRベースの方法(Clontech/Takara、SMARTer(登録商標)Ultra(登録商標)Low Input RNA Kit for Sequencing-v3、cat.634848)によって増幅した。次に、増幅したcDNAを使用して、次世代シーケンスおよび100塩基対のシングルリードシーケンスの生成のためのイルミナcDNAライブラリを生成した。シーケンスをマウス参照ゲノム(例えば、UCSCバージョンmm10)に合わせ、完全なトランスクリプトームを生成した。1つの嗅覚受容体(OR)のみが嗅覚ニューロンごとに強く転写されるため、DMTS反応性ORのその後の同定が達成され得る。次に、配列類似性検索を用いる系統関係評価を使用して、対応するヒトORを同定した。オーソロガスOR対の間で同様の機能的応答プロファイルが、よく観察されており[例えば、Adipietro, K. Aら, PLoS Genet. 8, e1002821~e1002821 (2012年)、Sato-Akuhara, N.ら, J. Neurosci. 36, 4482~4491 (2016年)および国際公開第2016/201152号]、ヒトOR同定に使用され得る[例えば、Armelin-Correa L. M.およびMalnic B. J Agric Food Chem. doi: 10. 1021/acs. jafc. 6b04998 (2017年)]。図1は、本明細書で言及した受容体間の対での同一性レベルを示す。オーソログ関係および/またはパラログ関係を共有しないORは、平均39%±13.1%のみを共有している。すべてのオーソロガスおよびパラログの関係は、平均77%±7.5%を共有している。すべてのパラログおよびオーソログの対を、灰色の網掛けのセルで示す。それらは、示したアミノ酸の同一性レベルによってサポートされる最高の同一性レベルを表す。
【0091】
実施例2
マウスおよびヒトDMTS受容体の機能的特性解析
個々の推定DMTS受容体を発現する改質された細胞株のDMTS活性のレベルを評価するために、機能的な用量反応実験を実施した。細胞ベースのアッセイを使用して、マウス受容体Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738およびOlfr742、ならびにヒト受容体OR4S2およびOR52N5を、HEK293T細胞株で試験し、その際、内因性RTP1遺伝子を活性化し、臭気物質受容体のシャペロンタンパク質を発現させた(国際公開第2016/201153号に記載)。マウス受容体遺伝子を、Lucy-FLAG(登録商標)-Rhoタグの組み合わせでタグ付けし、ヒト受容体を、Rho-FLAG(登録商標)タグの組み合わせでタグ付けした結果、細胞ベースのアッセイでタグ::受容体の融合タンパク質が得られた。受容体遺伝子を、標準的な嗅覚ヒトGタンパク質アルファサブユニットGolf遺伝子とともに同時トランスフェクトし、悪臭の臭気物質に濃度を増やして曝した。ヒトGolfの同時発現は、適切なリガンドへの結合時に内部cAMPの増加につながるGs伝達経路を活性化する。均一な時間分解蛍光(HTRF)ベースのキット(CisBio、cAMP dynamic 2キット、cat.62AM4PEJ)を使用して、サイトゾルのcAMP増加を測定することにより、臭気物質誘導性活性を検出した。受容体活性の用量依存的な増加は、陰性対照として使用されるもう1つの既知の悪臭である酪酸ではなくDMTSに特異的に見られる(図1)。活性レベルを、EC50値(受容体が所定の化合物の最大活性化効果の半分のレベルで反応する有効濃度)の尺度として、各受容体のDMTS誘発反応の効力によって報告する。
【0092】
実施例3
追加のヒトDMTS受容体の機能的特性解析
個々の推定DMTS受容体を発現する改変された細胞株のDMTS活性のレベルを評価するために、機能的な用量反応実験を実施した。ヒト受容体を安定して発現する細胞株を、以下のヒト受容体:OR2L13、OR4C15、OR5AC2、OR8H3、OR11G2またはOR52N2のそれぞれについて、HEK293T細胞株で生成した。受容体を、FLAG(登録商標)-Rhoタグの組み合わせでタグ付けし、細胞ベースのアッセイのためにヒトGタンパク質アルファサブユニットGα15と安定的に同時発現した。ヒトGα15の同時発現は、適切なリガンドへの結合時に内部Ca2+の増加につながるGq伝達経路を活性化する。受容体を、DMTSに濃度を増やして曝した。カルシウム感受性蛍光色素(Molecular Devices, Calcium 5 dye, cat. R8186)を使用してサイトゾルのCa2+増加を測定し、かつ臭気物質への曝露後に蛍光イメージングプレートリーダー(Molecular Devices、FLIPR)を使用して相対蛍光比(RFU)の変化を測定することにより臭気物質誘導性活性を検出した。受容体活性の用量依存的増加を記録し、かつ対応する用量反応曲線を、DMTSについて示す(図2)。受容体を欠く細胞株を、高化合物濃度での非特異的活性の対照として使用した(「受容体なし」)。活性レベルを、EC50値の尺度として、各受容体のDMTS誘発反応の効力によって報告する。
【0093】
実施例4
DMTS受容体阻害剤の同定
実施例3に記載されている安定細胞株を、アンタゴニストスクリーニングプラットフォームとして使用し、DMTS誘導性受容体活性を低下させる特性を有する化合物を同定した。ヒトの臭気物質受容体を発現する各安定細胞株を、その阻害特性および潜在的なDMTS臭の抑制について揮発性化合物ライブラリーでスクリーニングした。まず、DMTSと試験化合物のそれぞれとの個別の二元混合物をセルに示した。試験化合物の存在下または非存在下でのDMTS誘導性細胞活性の単一ポイントモニタリングにより、推定抑制または抑制効果を有する化合物の同定が可能になった。これらのヒットを、IC50(受容体活性が所定の試験化合物の最大阻害効果の半分のレベルで阻害される阻害剤濃度)の尺度として、活性阻害の効力を評価する阻害用量反応曲線アッセイでさらに確認した。受容体活性の用量依存的減少を、単一活性化濃度のDMTS(EC80)の存在下で試験化合物の濃度を増やして記録し、対応する用量反応阻害曲線を得た。下表の化合物は、図4に示すように、少なくとも1つの受容体のDMTS誘導性活性を低下させた化合物の例である。
【表2】
【0094】
図4では、バーの長さは、各受容体の選択化合物の活性阻害の効力(IC50、負の対数モル濃度で表される)を示す。バーがないことは、対応する受容体化合物対の阻害がないことを示す。これらの化合物は、DMTSまたはDMDS受容体の活性を特異的に結合かつ遮断することができ、したがってDMTSまたはDMDSの臭いを抑制または阻害し得る。したがって、このような化合物を、トイレや口臭制御用途の悪臭中和剤として使用することができる。
【0095】
実施例5
マウスおよびヒトDMTS受容体のDMDSに対する応答プロファイル
機能的な用量反応実験を実施して、実施例2で同定したDMTS受容体に対するDMTS活性を確認し、DMDSに対するそれらの反応をさらに特徴付けた。実施例2に記載した同じ細胞ベースのアッセイを使用して、マウス受容体Olfr1193、Olfr1093、Olfr1097、Olfr166、Olfr169、Olfr738、Olfr742、およびヒト臭気物質受容体OR4S2を、DMTS、DMDSまたは酪酸(対照)の濃度を増やして試験した。受容体活性の用量依存性の強い増加を、酪酸の対照化合物に対して、DMTSおよびDMDSについて観察する。酪酸に対するOR4S2およびOlfr169の弱い応答は見られたが、酪酸を、これらの受容体の代表的なリガンドとして考えるには弱すぎた。活性レベルを、EC50値、EC50DMTSおよびEC50DMDSの尺度として、それぞれ、各受容体のDMTSまたはDMDS誘発反応の効力によって報告する。細胞が臭気物質受容体を発現しない模擬トランスフェクション対照実験では、DMTSまたはDMDSへの曝露時に活性が示されなかった。これらの受容体の悪臭結合部位での競合アンタゴニストは、DMTSおよびDMDSの双方の不快な知覚を減らす可能性がある。
図1
図2
図3
図4
図5
【配列表】
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