(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】メモリ装置
(51)【国際特許分類】
H10B 43/27 20230101AFI20241219BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20241219BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20241219BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
H10B43/27
H01L29/78 371
(21)【出願番号】P 2020172785
(22)【出願日】2020-10-13
【審査請求日】2023-08-22
(31)【優先権主張番号】10-2019-0146172
(32)【優先日】2019-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千 志 成
(72)【発明者】
【氏名】姜 淇 允
【審査官】黒田 久美子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0155296(US,A1)
【文献】特開2019-079853(JP,A)
【文献】特開2019-169577(JP,A)
【文献】特開2010-171185(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0345843(US,A1)
【文献】特開2019-114745(JP,A)
【文献】特表2016-541111(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 43/27
H01L 21/336
H10B 41/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に相互積層された複数の第1ゲート層及び複数の第1層間絶縁層を含む第1積層構造体と、
前記第1積層構造体上に相互積層された複数の第2ゲート層及び複数の第2層間絶縁層を含む第2積層構造体と、
前記第1積層構造体及び前記第2積層構造体を貫通するチャネル構造体と、を有し、
前記チャネル構造体は、前記第1積層構造体を貫通する第1チャネルホール内の第1部分、前記第2積層構造体を貫通する第2チャネルホール内の第2部分、及び前記第1チャネルホールの側面から前記複数の第1層間絶縁層のうちの1層内にリセスされた第1リセス内に位置する第1突出部
、並びに前記第1チャネルホールの側面から前記複数の第1層間絶縁層のうちの他の1層内にリセスされた第2リセス内に位置する第2突出部を含
み、
前記チャネル構造体の前記第2部分は、前記チャネル構造体の前記第1部分、前記第1突出部、及び前記第2突出部に接触し、
少なくとも1つのダミーゲート層の一部は、前記基板の上面に垂直方向に互いに隣接する前記第1突出部と前記第2突出部との間に配置されることを特徴とするメモリ装置。
【請求項2】
前記複数の第1層間絶縁層における前記1層は、前記複数の第1層間絶縁層のうちの最上層であることを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項3】
前記チャネル構造体は、前記第1チャネルホール、前記第1リセス、及び前記第2チャネルホール上のゲート絶縁層、並びに前記ゲート絶縁層上のチャネル層を含み、
前記チャネル層は、前記第1リセス外に位置することを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項4】
前記ゲート絶縁層の一部は、前記第1リセス内に位置することを特徴とする請求項3に記載のメモリ装置。
【請求項5】
前記ゲート絶縁層は、前記第1チャネルホール、前記第1リセス、及び前記第2チャネルホール上のブロッキング絶縁層、前記ブロッキング絶縁層上の電荷保存層、並びに前記電荷保存層上のトンネリング絶縁層を含み、
前記ブロッキング絶縁層の一部は、前記第1リセス内に位置し、
前記トンネリング絶縁層は、前記第1リセス外に位置することを特徴とする請求項4に記載のメモリ装置。
【請求項6】
前記電荷保存層の一部は、前記第1リセス内に位置することを特徴とする請求項5に記載のメモリ装置。
【請求項7】
前記電荷保存層は、前記第1リセス外に位置することを特徴とする請求項5に記載のメモリ装置。
【請求項8】
前記チャネル構造体の前記第2部分は、前記チャネル構造体の前記第1部分及び前記第1突出部に接触することを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項9】
前記複数の第1層間絶縁層のうちの最上層の垂直方向の厚さは、前記複数の第1層間絶縁層のうちの2番目に上の層の垂直方向の厚さと同一であることを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項10】
前記複数の第1層間絶縁層のうちの他の1層は、前記複数の第1層間絶縁層のうちの2番目に上の層であることを特徴とする請求項
1に記載のメモリ装置。
【請求項11】
基板と、
前記基板上に相互積層された複数の第1ゲート層及び複数の第1層間絶縁層を含む第1積層構造体と、
前記第1積層構造体上に相互積層された複数の第2ゲート層及び複数の第2層間絶縁層を含む第2積層構造体と、
前記第1積層構造体及び前記第2積層構造体を貫通するチャネル構造体と、を有し、
前記複数の第1ゲート層は、前記基板上に積層された複数の第1活性ゲート層及び前記複数の第1活性ゲート層上の上部第1ダミーゲート層
、並びに前記複数の第1活性ゲート層と前記上部第1ダミーゲート層との間の下部第1ダミーゲート層を含み、
前記複数の第1層間絶縁層は、前記上部第1ダミーゲート層上の上部第1層間絶縁層及び前記上部第1ダミーゲート層下の下部第1層間絶縁層を含み、
前記上部第1ダミーゲート層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積は、前記上部第1層間絶縁層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積及び前記下部第1層間絶縁層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積よりも大きく、
前記複数の第2ゲート層のうちの最下層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積は、前記上部第1層間絶縁層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積よりも小さ
く、
前記下部第1ダミーゲート層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積は、前記下部第1層間絶縁層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積よりも大きいことを特徴とするメモリ装置。
【請求項12】
前記上部第1ダミーゲート層の化学的組成は、前記複数の第1活性ゲート層のうちの1層の化学的組成と同一であることを特徴とする請求項
11に記載のメモリ装置。
【請求項13】
基板と、
前記基板上の複数の第1活性ゲート層、前記複数の第1活性ゲート層上の複数の第1ダミーゲート層及び前記複数の第1活性ゲート層、並びに前記複数の第1ダミーゲート
層を互いに離隔させる複数の第1層間絶縁層を含む第1積層構造体と、
前記第1積層構造体上の複数の第2ゲート層、及び前記複数の第2ゲート層を互いに離隔させる複数の第2層間絶縁層を含む第2積層構造体と、
各々が前記第1積層構造体及び前記第2積層構造体を貫通する複数のチャネル構造体と、を有し、
前記複数のチャネル構造体の各々は、前記第1積層構造体を貫通する第1部分、前記第2積層構造体を貫通する第2部分、及び前記複数のチャネル構造体の各々の前記第1部分の側面から突出する複数の突出部を含
み、
前記複数のチャネル構造体の各々の前記第2部分は、前記複数のチャネル構造体の各々の前記第1部分及び前記複数の突出部のそれぞれに接触し、
少なくとも1つのダミーゲート層の一部は、前記基板の上面に垂直方向に互いに隣接する2つの突出部の間に配置されることを特徴とするメモリ装置。
【請求項14】
前記複数のチャネル構造体の各々の前記複数の突出部のうちの一部は、前記複数の第1ダミーゲート層間に位置することを特徴とする請求項
13に記載のメモリ装置。
【請求項15】
前記複数のチャネル構造体の各々の前記複数の突出部は、前記複数の第1層間絶縁層のうちの一部内にそれぞれ位置することを特徴とする請求項
13に記載のメモリ装置。
【請求項16】
前記複数のチャネル構造体の各々の前記複数の突出部は、前記複数の第1ダミーゲート層内にそれぞれ位置することを特徴とする請求項
13に記載のメモリ装置。
【請求項17】
前記複数のチャネル構造体の各々の前記複数の突出部の水平方向の突出の長さは、0nm超10nm以下であることを特徴とする請求項
13に記載のメモリ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリ装置に係り、より詳細には、垂直型メモリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多機能、高性能、及び小型の電子装置が要求されることにより、メモリ装置の大容量化及び高集積化が要求されている。それにより、複数のメモリセルアレイが垂直方向に積層された垂直型メモリ装置が提案されている。例えば、積層された複数のゲート層、及び複数のゲート層を垂直に貫通するチャネル構造体を含む垂直型メモリ装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、向上した工程収率を有するメモリ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるメモリ装置は、基板と、前記基板上に相互積層された複数の第1ゲート層及び複数の第1層間絶縁層を含む第1積層構造体と、前記第1積層構造体上に相互積層された複数の第2ゲート層及び複数の第2層間絶縁層を含む第2積層構造体と、前記第1積層構造体及び前記第2積層構造体を貫通するチャネル構造体と、を有し、前記チャネル構造体は、前記第1積層構造体を貫通する第1チャネルホール内の第1部分、前記第2積層構造体を貫通する第2チャネルホール内の第2部分、及び前記第1チャネルホールの側面から前記複数の第1層間絶縁層のうちの1層内にリセスされた第1リセス内に位置する第1突出部を含む。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様によるメモリ装置は、基板と、前記基板上に相互積層された複数の第1ゲート層及び複数の第1層間絶縁層を含む第1積層構造体と、前記第1積層構造体上に相互積層された複数の第2ゲート層及び複数の第2層間絶縁層を含む第2積層構造体と、前記第1積層構造体及び前記第2積層構造体を貫通するチャネル構造体と、を有し、前記複数の第1ゲート層は、前記基板上に積層された複数の第1活性ゲート層及び前記複数の第1活性ゲート層上の上部第1ダミーゲート層を含み、前記複数の第1層間絶縁層は、前記上部第1ダミーゲート層上の上部第1層間絶縁層及び前記上部第1ダミーゲート層下の下部第1層間絶縁層を含み、前記上部第1ダミーゲート層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積は、前記上部第1層間絶縁層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積及び前記下部第1層間絶縁層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積よりも大きく、前記複数の第2ゲート層のうちの最下層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積は、前記上部第1層間絶縁層を貫通する前記チャネル構造体の部分の平面積よりも小さい。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の更に他の態様によるメモリ装置は、基板と、前記基板上の複数の第1活性ゲート層、前記複数の第1活性ゲート層上の複数の第1ダミーゲート層及び前記複数の第1活性ゲート層、並びに前記複数の第1ダミーゲートを互いに離隔させる複数の第1層間絶縁層を含む第1積層構造体と、前記第1積層構造体上の複数の第2ゲート層、及び前記複数の第2ゲート層を互いに離隔させる複数の第2層間絶縁層を含む第2積層構造体と、各々が前記第1積層構造体及び前記第2積層構造体を貫通する複数のチャネル構造体と、を有し、前記複数のチャネル構造体の各々は、前記第1積層構造体を貫通する第1部分、前記第2積層構造体を貫通する第2部分、及び前記複数のチャネル構造体の各々の前記第1部分の側面から突出する複数の突出部を含む。
【0008】
一実施形態によるメモリ装置製造方法は、基板上に相互積層される複数の第1犠牲層及び複数の第1層間絶縁層を含む第1予備積層構造体を形成する段階と、前記第1予備積層構造体を貫通する第1チャネルホールを形成する段階と、前記第1チャネルホールの側面から前記複数の第1層間絶縁層のうちの少なくとも1層内にリセスされる少なくとも1つのリセスを形成する段階と、前記第1チャネルホール及び前記少なくとも1つのリセス内にチャネルエッチング停止層を充填する段階と、前記第1予備積層構造体上に相互積層される複数の第2犠牲層及び複数の第2層間絶縁層を含む第2予備積層構造体を形成する段階と、前記第2予備積層構造体を貫通して前記チャネルエッチング停止層を露出させる第2チャネルホールを形成する段階と、前記チャネルエッチング停止層を除去する段階と、前記第1チャネルホール、前記第2チャネルホール、及び前記少なくとも1つのリセス内にチャネル構造体を形成する段階と、前記複数の第1犠牲層及び前記複数の第2犠牲層を複数の第1ゲート層及び複数の第2ゲート層にそれぞれ交換する段階と、を有する。
【0009】
他の実施形態によるメモリ装置製造方法は、基板上に相互積層される複数の第1犠牲層及び複数の第1層間絶縁層を含む第1予備積層構造体を形成する段階と、前記第1予備積層構造体を貫通する第1チャネルホールを形成する段階と、前記第1チャネルホールの側面から前記複数の第1犠牲層のうちの少なくとも1層内にリセスされる少なくとも1つのリセスを形成する段階と、前記第1チャネルホール及び前記少なくとも1つのリセス内にチャネルエッチング停止層を充填する段階と、前記第1予備積層構造体上に相互積層される複数の第2犠牲層及び複数の第2層間絶縁層を含む第2予備積層構造体を形成する段階と、前記第2予備積層構造体を貫通して前記チャネルエッチング停止層を露出させる第2チャネルホールを形成する段階と、前記チャネルエッチング停止層を除去する段階と、前記第1チャネルホール、前記第2チャネルホール、及び前記少なくとも1つのリセス内にチャネル構造体を形成する段階と、前記複数の第1犠牲層及び前記複数の第2犠牲層を複数の第1ゲート層及び複数の第2ゲート層にそれぞれ交換する段階と、を有する。
【0010】
更に他の実施形態によるメモリ装置製造方法は、基板上に相互積層される複数の第1犠牲層及び複数の第1層間絶縁層を含む第1予備積層構造体を形成する段階と、前記第1予備積層構造体上に相互積層される複数の第2犠牲層及び複数の第2層間絶縁層を含む第2予備積層構造体を形成する段階と、前記第1予備積層構造体及び前記第2予備積層構造体を貫通するチャネル構造体を形成する段階と、前記複数の第1犠牲層及び前記複数の第2犠牲層を複数の第1ゲート層及び複数の第2ゲート層にそれぞれ交換する段階と、を有し、前記チャネル構造体は、前記第1予備積層構造体を貫通する第1チャネルホール内の第1部分、前記第2予備積層構造体を貫通する第2チャネルホール内の第2部分、及び前記チャネル構造体の前記第1チャネルホールの側面から水平的にリセスされる複数のリセス内に位置する複数の突出部を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明のメモリ装置によると、メモリ装置のチャネル構造体は、第1積層構造体を貫通する第1チャネルホール内の第1部分、第2積層構造体を貫通する第2チャネルホール内の第2部分、及び第1チャネルホールの側面から水平にリセスされたリセス内の突出部を含むように製造される。そのようなメモリ装置において、チャネル構造体の第2部分がチャネル構造体の第1部分と整列されなくても、チャネル構造体の第2部分が第1積層構造体内に過度に深くまで延長されない。従って、チャネル構造体の第2部分が第1ダミーゲート層下の第1活性ゲート層を貫通してメモリ装置が所望する動作特性を示さなくなることを防止することができる。従って、本発明によるメモリ装置は、向上した工程収率を有する。
【0012】
また、第2積層構造体に接触する第1積層構造体の最上の第1層間絶縁層の垂直方向の厚さが低減されたとしても、不整列によってチャネル構造体の第2部分が活性ゲート層を貫通することを防止することができる。従って、第1積層構造体の最上の第1層間絶縁層の厚さを低減させることにより、メモリ装置の電流を増大させ、メモリ装置の閾値電圧を低下させ、工程収率を大きく低下させることがない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態によるメモリ装置を概略的に示した回路図である。
【
図2A】本発明の一実施形態によるメモリ装置の第1例(一例)を概略的に示した断面図である。
【
図3A】本発明の一実施形態によるメモリ装置の第2例を概略的に示した断面図である。
【
図4A】本発明の一実施形態によるメモリ装置の第3例を概略的に示した断面図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるメモリ装置の第4例を概略的に示した断面図である。
【
図6A】本発明の一実施形態によるメモリ装置の第5例(他の例)を概略的に示した断面図である。
【
図7】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示したフローチャートである。
【
図8A】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8B】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8C】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8D】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8E】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8F】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8G】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8H】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8I】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8J】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8K】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8L】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8M】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8N】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8O】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8P】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図9】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の一例の変形例を概略的に示した断面図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の他の例を概略的に示したフローチャートである。
【
図11A】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の他の例を概略的に示した断面図である。
【
図11B】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の他の例を概略的に示した断面図である。
【
図11C】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の他の例を概略的に示した断面図である。
【
図11D】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の他の例を概略的に示した断面図である。
【
図11E】本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法の他の例を概略的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態によるメモリ装置10を概略的に示した回路図である。
【0016】
図1を参照すると、メモリ装置10は、複数のNANDストリング(NS11~NS33)を含む。
図1には、メモリ装置10が9本のNANDストリング(NS11~NS33)を含むように図示しているが、1つのメモリ装置10に含まれるNANDストリングの本数は、それに制限されるものではない。それぞれのNANDストリング(NS11~NS33)は、直列に連結された少なくとも1つの接地選択トランジスタGST、複数の第1メモリセル(MC1及びMC2)、複数の第1ダミーセル(DC1及びDC2)、複数の第2ダミーセル(DC3及びDC4)、複数の第2メモリセル(MC3及びMC4)、及び少なくとも1つのストリング選択トランジスタSSTを含む。
図1には、それぞれのNANDストリング(NS11~NS33)が、1つの接地選択トランジスタGST、2個の第1メモリセル(MC1及びMC2)、2個の第1ダミーセル(DC1及びDC2)、2個の第2ダミーセル(DC3及びDC4)、2個の第2メモリセル(MC3及びMC4)、及び1つのストリング選択トランジスタSSTを含むように図示しているが、1本のNANDストリング(NS11~NS33)内に含まれる接地選択トランジスタ、第1メモリセル、第1ダミーセル、第2ダミーセル、第2メモリセル、及びストリング選択トランジスタの数は、それに制限されるものではない。
【0017】
NANDストリング(NS11~NS33)は、ビットライン(BL1~BL3)と共通ソースラインCSLとの間に連結される。接地選択トランジスタGSTのゲートは接地選択ライン(GSL1~GSL3)に連結され、第1メモリセル(MC1及びMC2)のゲートは第1活性ワードライン(WL1及びWL2)に連結され、第1ダミーセル(DC1及びDC2)のゲートは第1ダミーワードライン(DWL1及びDWL2)に連結され、第2ダミーセル(DC3及びDC4)のゲートは第2ダミーワードライン(DWL3及びDWL4)に連結され、第2メモリセル(MC3及びMC4)のゲートは第2活性ワードライン(WL3及びWL4)に連結され、ストリング選択トランジスタSSTのゲートはストリング選択ライン(SS1~SSL3)に連結される。
【0018】
図2Aは、本発明の一実施形態によるメモリ装置100の第1例(一例)を概略的に示した断面図である。
図2Bは、
図2AのB1領域の拡大図である。
【0019】
図2A及び
図2Bを参照すると、メモリ装置100は、基板110、基板110上の第1積層構造体SSa、第1積層構造体SSa上の第2積層構造体SSb、及び第1積層構造体SSa及び第2積層構造体SSbを貫通する複数のチャネル構造体130を含む。本実施形態において、メモリ装置100は、基板110と第1積層構造体SSaとの間の共通ソースラインCSLを更に含む。本実施形態において、メモリ装置100は、共通ソースラインCSLと第1積層構造体SSaとの間の下部エッチング停止層120を更に含む。本実施形態において、メモリ装置100は、第1積層構造体SSa及び第2積層構造体SSbを貫通する絶縁構造体150を更に含む。
【0020】
基板110は、IV族半導体物質、III-V族半導体物質、II-VI族半導体物質、又はそれらの組み合わせを含む半導体物質を含む。IV族半導体物質は、例えばシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、又はそれらの組み合わせを含む。III-V族半導体物質は、例えばガリウムヒ素(GaAs)、インジウムリン(InP)、ガリウムリン(GaP)、インジウムヒ素(InAs)、インジウムアンチモン(InSb)、又はそれらの組み合わせを含む。II-VI族半導体物質は、例えばテルル化亜鉛(ZnTe)、硫化カドミウム(CdS)、又はそれらの組み合わせを含む。
【0021】
第1積層構造体SSaは、基板110上に1層ずつ交互に積層された複数の第1ゲート層(GL1、GL2、DGL1、DGL2)及び複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)を含む。複数の第1ゲート層(GL1、GL2、DGL1、DGL2)は、基板110上に積層された複数の第1活性ゲート層(GL1、GL2)、及び複数の第1活性ゲート層(GL1、GL2)上の複数の第1ダミーゲート層(DGL1、DGL2)を含む。複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)は、複数の第1活性ゲート層(GL1、GL2)と複数の第1ダミーゲート層(DGL1、DGL2)とを互いに離隔させる。複数の第1ダミーゲート層(DGL1、DGL2)は、上部第1ダミーゲート層DGL2、及び上部第1ダミーゲート層DGL2下の下部第1ダミーゲート層DGL1を含む。複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)において、最上層(IL5)は、上部第1層間絶縁層IL5と呼ばれる。上部第1層間絶縁層IL5は、上部第1ダミーゲート層DGL2上に位置する。複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)において、2番目に上の層(IL4)は、下部第1層間絶縁層IL4と呼ばれる。下部第1層間絶縁層IL4は、上部第1ダミーゲート層DGL2と下部第1ダミーゲート層DGL1との間に位置する。
【0022】
複数の第1活性ゲート層(GL1、GL2)は、複数の第1メモリセル(MC1、MC2)(
図1)にそれぞれ含まれ、複数の第1活性ワードライン(WL1、WL2)(
図1)にそれぞれ連結される。複数の第1ダミーゲート層(DGL1、DGL2)は、複数の第1ダミーセル(DC1、DC2)(
図1)にそれぞれ含まれ、複数の第1ダミーワードライン(DWL1、DWL2)(
図1)にそれぞれ連結される。一実施形態において、第1積層構造体SSaは複数の第1活性ワードライン(WL1、WL2)下の追加の第1活性ワードライン(図示せず)を更に含み、追加の第1活性ワードライン(図示せず)は、接地選択トランジスタGSTに含まれ、複数の接地選択ライン(GSL1~GSL3)(
図1)のうちの1本に連結される。
図2Aには、第1積層構造体SSaが、2層の第1活性ゲート層(GL1、GL2)、2層の第1ダミーゲート層(DGL1、DGL2)、及び5層の第1層間絶縁層(IL1~IL5)を含むように図示しているが、第1積層構造体SSaに含まれる第1活性ゲート層、第1ダミーゲート層、及び第1層間絶縁層の数は、それに制限されるものではない。
【0023】
第2積層構造体SSbは、第1積層構造体SSa上に1層ずつ交互に積層された複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)及び複数の第2層間絶縁層(IL6~IL9)を含む。複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)は、第1積層構造体SSa上の複数の第2ダミーゲート層(DGL3、DGL4)、及び複数の第2ダミーゲート層(DGL3、DGL4)上の複数の第2活性ゲート層(GL3、GL4)を含む。複数の第2層間絶縁層(IL6~IL9)は、複数の第2ダミーゲート層(DGL3、DGL4)と複数の第2活性ゲート層(GL3、GL4)とを互いに離隔させる。
【0024】
複数の第2ダミーゲート層(DGL3、DGL4)は、複数の第2ダミーセル(DC3、DC4)(
図1)にそれぞれ含まれ、複数の第2ダミーワードライン(DWL3、DWL4)(
図1)にそれぞれ連結される。複数の第2活性ゲート層(GL3、GL4)は、複数の第2メモリセル(MC3、MC4)(
図1)にそれぞれ含まれ、複数の第2活性ワードライン(WL3、WL4)(
図1)にそれぞれ連結される。一実施形態において、第2積層構造体SSbは、複数の第2活性ワードライン(WL3、WL4)上の追加の第2活性ワードライン(図示せず)を更に含み、追加の第2活性ワードライン(図示せず)は、ストリング選択トランジスタSSTに含まれ、複数のストリング選択ライン(SSL1~SSL3)(
図1参照)のうちの1本に連結される。
図2Aには、第2積層構造体SSbが2層の第2ダミーゲート層(DGL3、DGL4)、2層の第2活性ゲート層(GL3、GL4)、及び4個の第2層間絶縁層(IL6~IL9)を含むように図示しているが、第2積層構造体SSbに含まれる第2ダミーゲート層、第2活性ゲート層、及び第2層間絶縁層の数は、それに制限されるものではない。
【0025】
複数の第1活性ゲート層(GL1、GL2)及び複数の第2活性ゲート層(GL3、GL4)は、例えば銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、チタン窒化物(TiN)、タンタル窒化物(TaN)、又はそれらの組み合わせを含む伝導性物質を含む。複数の第1ダミーゲート層(DGL1、DGL2)及び複数の第2ダミーゲート層(DGL3、DGL4)のゲート層の化学的組成は、複数の第1活性ゲート層(GL1、GL2)及び複数の第2活性ゲート層(GL3、GL4)の化学的組成と実質的に同一である。本明細書において、2つの物体の化学的組成が同一であるということは、2つの物体の化学的組成の差が、2つの物体が同時に同一装置内において同一のソース及び工程条件を使用して形成されたときに、工程的限界によって発生し得る2つの物体の化学的組成差範囲内であるということを意味する。複数の第1ダミーゲート層(DGL1、DGL2)及び複数の第2ダミーゲート層(DGL3、DGL4)は、例えば銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、チタン窒化物(TiN)、タンタル窒化物(TaN)、又はそれらの組み合わせを含む伝導性物質を含む。一実施形態において、複数の第1ゲート層(GL1、GL2、DGL1、DGL2)及び複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)のそれぞれは、約10nm~約30nmの厚みを有する。
【0026】
複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)及び複数の第2層間絶縁層)IL6~IL9)は、例えばシリコン酸化物、シリコン窒化物、又はそれらの組み合わせを含む絶縁物質を含む。一実施形態において、複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)及び複数の第2層間絶縁層(IL6~IL9)のそれぞれは、約10nm~約30nmの厚みを有する。
【0027】
チャネル構造体130は、第1積層構造体SSa及び第2積層構造体SSbを貫通する。チャネル構造体130は、第1積層構造体SSaを貫通する第1部分130a、第2積層構造体SSbを貫通する第2部分130b、及びチャネル構造体130の第1部分130aの側面から突出する複数の突出部(130p1、130p2)を含む。チャネル構造体130の複数の突出部(130p1、130p2)は、例えば第1突出部130p1、及び第1突出部130p1下の第2突出部130p2を含む。チャネル構造体130の第2部分130bは、チャネル構造体130の第1部分130aに接触する。
【0028】
チャネル構造体130の第1突出部130p1は、上部第1層間絶縁層IL5内に位置する。即ち、チャネル構造体130の第1突出部130p1は、上部第1ダミーゲート層DGL2と、複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)のうちの最下層(DGL3)との間に位置する。チャネル構造体130の第2突出部130p2は、下部第1層間絶縁層IL4内に位置する。即ち、チャネル構造体130の第2突出部130p2は、上部第1ダミーゲート層DGL2と下部第1ダミーゲート層DGL1との間に位置する。
【0029】
チャネル構造体130の第1部分130aは、第1積層構造体SSaを貫通する第1チャネルホールCHHa内に位置する。チャネル構造体130の第2部分130bは、第2積層構造体SSbを貫通する第2チャネルホールCHHb内に位置する。チャネル構造体130の第1突出部130p1は、第1チャネルホールCHHaの側面から複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)のうちの最上層(IL5)内にリセスされた第1リセスCHR1内に位置する。チャネル構造体130の第2突出部130p2は、第2チャネルホールCHHbの側面から複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)のうちの2番目に上の層(IL4)内にリセスされた第2リセスCHR2内に位置する。
【0030】
一実施形態において、第1リセスCHR1は、複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)のうちの最下層の下面、上部第1層間絶縁層IL5の側面、及び上部第1ダミーゲート層DGL2の上面によって定義される。第2リセスCHR2は、上部第1ダミーゲート層DGL2の下面、下部第1層間絶縁層IL4の側面、及び下部第1ダミーゲート層DGL1の上面によって定義される。
【0031】
本明細書において、ある物体の平面積は、ある物体のX-Y平面上の投映の面積を意味する。上部第1層間絶縁層IL5を貫通するチャネル構造体130の部分130-2-1の平面積は、上部第1ダミーゲート層DGL2を貫通するチャネル構造体130の部分130-2-2の平面積、及び複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)のうちの最下層(DGL3)を貫通するチャネル構造体130の部分130-1-1の平面積よりも大きい。一実施形態において、上部第1ダミーゲート層DGL2を貫通するチャネル構造体130の部分130-2-2の平面積は、複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)のうちの最下層(DGL3)を貫通するチャネル構造体130の部分130-1-1の平面積よりも大きい。下部第1層間絶縁層IL4を貫通するチャネル構造体130の部分130-2-3の平面積は、上部第1ダミーゲート層DGL2を貫通するチャネル構造体130の部分130-2-2の平面積、及び下部第1ダミーゲート層DGL1を貫通するチャネル構造体130の部分130-2-4の平面積よりも大きい。
【0032】
チャネル構造体130は、第1チャネルホールCHHa、複数のリセス(CHR1、CHR2)、及び第2チャネルホールCHHb上のゲート絶縁層131、並びにゲート絶縁層131上のチャネル層132を含む。本実施形態において、チャネル構造体130は、チャネル層132上のチャネル充填層133を更に含む。本実施形態において、チャネル構造体130は、第2チャネルホールCHHbの上端を塞ぐパッド層134を更に含む。
【0033】
ゲート絶縁層131は、第1チャネルホールCHHa、複数のリセス(CHR1、CHR2)、及び第2チャネルホールCHHb上のブロッキング絶縁層131a、ブロッキング絶縁層131a上の電荷保存層131b、並びに電荷保存層131b上のトンネリング絶縁層131cを含む。ブロッキング絶縁層131aは、例えばシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化物よりも高い誘電率を有する金属酸化物又はそれらの組み合わせを含む。金属酸化物は、例えばハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、タンタル酸化物、又はそれらの組み合わせを含む。一実施形態において、ブロッキング絶縁層131aは、約1nm~約10nmの厚みを有する。電荷保存層131bは、例えばシリコン窒化物、ボロン窒化物、ポリシリコン、又はそれらの組み合わせを含む。一実施形態において、電荷保存層131bは、約1nm~約10nmの厚みを有する。トンネリング絶縁層131cは、例えば金属酸化物を含む。一実施形態において、トンネリング絶縁層131cは、約1nm~約10nmの厚みを有する。一実施形態において、ブロッキング絶縁層131a、電荷保存層131b、及びトンネリング絶縁層131cは、それぞれ酸化物、窒化物及び酸化物を含む。
【0034】
ゲート絶縁層131の一部は、複数のリセス(CHR1、CHR2)内に位置し、ゲート絶縁層131の残りの部分は、複数のリセス(CHR1、CHR2)外に位置する。
図2A及び
図2Bに示した実施形態において、ブロッキング絶縁層131aの一部は複数のリセス(CHR1、CHR2)内に位置し、トンネリング絶縁層131cは複数のリセス(CHR1、CHR2)外に位置する。しかし、他の実施形態において、トンネリング絶縁層131cの一部も、複数のリセス(CHR1、CHR2)内に位置する。
図2A及び
図2Bに示した実施形態において、電荷保存層131bの一部は、複数のリセス(CHR1、CHR2)内に位置するが、他の実施形態において、電荷保存層131bは、複数のリセス(CHR1、CHR2)外に位置する。
【0035】
図2A及び
図2Bに示した実施形態において、チャネル層132は、複数のリセス(CHR1、CHR2)外に位置するが、他の実施形態において、チャネル層132の一部は、リセス(CHR1、CHR2)内に位置する。チャネル層132は、半導体物質を含む。チャネル充填層133は、チャネル層132によって取り囲まれた空間を充填する。チャネル充填層133は、例えば絶縁物質を含む。パッド層134は、例えば半導体物質を含む。
【0036】
チャネル構造体130のチャネル層132及びチャネル充填層133は、共通ソースラインCSLを更に貫通する。共通ソースラインCSLは、チャネル構造体130のゲート絶縁層131を貫通し、チャネル構造体130のチャネル層132に接触する。共通ソースラインCSLは、例えば半導体物質を含む。チャネル構造体130は、下部エッチング停止層120を更に貫通する。絶縁構造体150は、第2積層構造体SSb、第1積層構造体SSa、及び下部エッチング停止層120を貫通し、絶縁構造体150の下端は、共通ソースラインCSLまで延長される。絶縁構造体150は、第1積層構造体SSa及び第2積層構造体SSbを貫通するワードラインカットWLC内に位置する。絶縁構造体150は、絶縁物質を含む。
【0037】
図3Aは、本発明の一実施形態によるメモリ装置100aの第2例を概略的に示した断面図である。
図3Bは、
図3AのB1a領域の拡大図である。
【0038】
図3A及び
図3Bを参照すると、チャネル構造体130の第1部分130aの中心軸AX1とチャネル構造体130の第2部分130bの中心軸AX2とは、整列されない。例えば、チャネル構造体130の第1部分130aの中心軸AX1とチャネル構造体130の第2部分130bの中心軸AX2とは、垂直的に整列されない。本実施形態において、不整列により、チャネル構造体130の第2部分130bは、チャネル構造体130の第1部分130aだけではなく、チャネル構造体130の第1突出部130p1に更に接触する。
【0039】
図4Aは、本発明の一実施形態によるメモリ装置100bの第3例を概略的に示した断面図である。
図4Bは、
図4AのB1b領域の拡大図である。
【0040】
図4A及び
図4Bを参照すると、チャネル構造体130の第1部分130aの中心軸AX1とチャネル構造体130の第2部分130bの中心軸AX2とは、整列されない。例えば、チャネル構造体130の第2部分130bの中心軸AX2は、チャネル構造体130の第1部分130aの中心軸AX1と平行ではない。本実施形態において、不整列により、チャネル構造体130の第2部分130bは、チャネル構造体130の第1部分130aだけではなく、チャネル構造体130の第1突出部130p1及び第2突出部130p2に更に接触する。チャネル構造体130の第2部分130bは、上部第1層間絶縁層IL5、上部第1ダミーゲート層DGL2、及び下部第1層間絶縁層IL4を貫通する。一実施形態において、チャネル構造体130の第2部分130bは、下部第1ダミーゲート層DGL1を更に貫通する。しかし、チャネル構造体130の第2部分130bは、複数の第1活性ゲート層(GL1、GL2)を更に貫通することはない。
【0041】
図2A、
図2B、
図3A、
図3B、
図4A、及び
図4Bを参照すると、本発明の一実施形態によるメモリ装置(100、100a、100b)において、チャネル構造体130の第2部分130bがチャネル構造体130の第1部分130aと整列されなくても、チャネル構造体130の第2部分130bは、第1積層構造体SSa内に過度に深くまで延長されることはない。従って、チャネル構造体130の第2部分130bが第1ダミーゲート層(DGL1、DGL2)下の第1活性ゲート層(GL1、GL2)を貫通してメモリ装置(100、100a、100b)が所望する動作特性を示さないことを防止する。従って、本発明の一実施形態によるメモリ装置(100、100a、100b)は、向上した工程収率を有する。リセス(CHR2、CHR1)の数を増加させ、チャネル構造体130の突出部(130p1、130p2)の数を増加させることは、特に
図4A及び
図4Bに示した実施形態のように、チャネル構造体130の第2部分130bの回転軸AX2がチャネル構造体130の第1部分130aの回転軸AX1と平行ではない場合に、工程収率の低下防止に効果的である。
【0042】
また、第1積層構造体SSaの最上の第1層間絶縁層IL5の垂直方向(Z方向)の厚さH2が低減しても、不整列により、チャネル構造体130の第2部分130bが第1活性ゲート層(GL1、GL2)を貫通することを防止することができる。従って、第1積層構造体SSaの最上の第1層間絶縁層IL5の厚さH2を低減させることにより、メモリ装置(100、100a、100b)の電流を増大させ、メモリ装置(100、100a、100b)の閾値電圧を低下させても、工程収率を大きく低下させない。例えば、第1積層構造体SSaの最上の第1層間絶縁層IL5の垂直方向(Z方向)の厚さH2は、残りの複数の第1層間絶縁層(IL1~IL4)のうちの1層(例えば、IL4)の垂直方向(Z方向)の厚さH1と実質的に同一に低減する。本明細書において、2つの物体の寸法が実質的に同一であるということは、2つの物体の寸法差が、2つの物体が同一寸法を有するように設計されたが工程的限界によって発生し得る2つの物体の寸法差の範囲内であるということを意味する。しかし、他の実施形態において、第1積層構造体SSaの最上の第1層間絶縁層IL5の垂直方向(Z方向)の厚さH2は、残りの複数の第1層間絶縁層(IL1~IL4)のうちの1層(例えば、IL4)の垂直方向(Z方向)の厚さH1よりも高い。
【0043】
図5は、本発明の一実施形態によるメモリ装置100cの第4例を概略的に示した断面図である。
【0044】
図5を参照すると、
図2A及び
図2Bには、メモリ装置100が二つの積層構造体(SSa、SSb)を含むように図示しているが、
図5のメモリ装置100cは、2よりも多数の積層構造体(SSa、SSb、SSc)を含む。例えば、メモリ装置100cは、第1積層構造体SSa、第2積層構造体SSb、及び第3積層構造体SScを含む。基板110上に積層された積層構造体(例えば、第1積層構造体SSa、第2積層構造体SSb、及び第3積層構造体SSc)の数を増加させることにより、メモリ装置100cの集積度を向上させることができる。
【0045】
第1積層構造体SSaは、基板110上に積層された複数の第1活性ゲート層(GL1、GL2)、複数の第1活性ゲート層(GL1、GL2)上に積層された複数の第1ダミーゲート層(DGL1、DGL2)、複数の第1ゲート層(GL1、GL2、DGL1、DGL2)の間を互いに離隔させる複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)を含む。第2積層構造体SSbは、第1積層構造体SSa上に積層された複数の第2ダミーゲート層(DGL3、DGL4)、複数の第2ダミーゲート層(DGL3、DGL4)上の複数の第2活性ゲート層(GL3、GL4)、複数の第2活性ゲート層(GL3、GL4)上に積層された複数の第2ダミーゲート層(DGL5、DGL6)、複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4、DGL5、DGL6)間を互いに離隔させる複数の第2層間絶縁層(IL6~IL11)を含む。第3積層構造体SScは、第2積層構造体SSb上に積層された複数の第3ダミーゲート層(DGL7、DGL8)、複数の第3ダミーゲート層(DGL7、DGL8)上の複数の第3活性ゲート層(GL5、GL6)、及び複数の第3ゲート層(DGL7、DGL8、GL5、GL6)間を互いに離隔させる複数の第3層間絶縁層(IL12~IL15)を含む。
【0046】
メモリ装置100cのチャネル構造体130は、第1積層構造体SSa、第2積層構造体SSb、及び第3積層構造体SScを貫通する。チャネル構造体130は、第1積層構造体SSaを貫通する第1チャネルホールCHHa、第2積層構造体SSbを貫通して第1チャネルホールCHHaに連結される第2チャネルホールCHHb、第3積層構造体SScを貫通して第2チャネルホールCHHbに連結される第3チャネルホールCHHc、第1チャネルホールCHHaの側面から複数の第1層間絶縁層(IL4、IL5)内にそれぞれリセスされた複数のリセス(CHR1、CHR2)、第2チャネルホールCHHbの側面から複数の第2層間絶縁層(IL10、IL11)内にそれぞれリセスされた複数のリセス(CHR3、CHR4)の中に形成される。
【0047】
図6Aは、本発明の一実施形態によるメモリ装置200の第5例(他の例)を概略的に示した断面図である。
図6Bは、
図6AのB2領域の拡大図である。
【0048】
図6A及び
図6Bを参照すると、チャネル構造体130’は、第1積層構造体SSaを貫通する第1部分130a、第2積層構造体SSbを貫通する第2部分130b、及びチャネル構造体130の第1部分130aの側面から突出する複数の突出部(130p1’、130p2’)を含む。チャネル構造体130’の複数の突出部(130p1’、130p2’)は、第1突出部130p1’及び第1突出部130p1’下の第2突出部130p2’を含む。
【0049】
チャネル構造体130’の第1突出部130p1’は、上部第1ダミーゲート層DGL2内に位置する。即ち、チャネル構造体130’の第1突出部130p1’は、上部第1層間絶縁層IL5と下部第1層間絶縁層IL4との間に位置する。チャネル構造体130’の第2突出部130p2’は、下部第1ダミーゲート層DGL1内に位置する。即ち、チャネル構造体130’の第2突出部130p2’は、下部第1層間絶縁層IL4と複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)における3番目に下の層(IL3)との間に位置する。
【0050】
チャネル構造体130’の第1部分130aは、第1積層構造体SSaを貫通する第1チャネルホールCHHa内に位置する。チャネル構造体130’の第2部分130bは、第2積層構造体SSbを貫通する第2チャネルホールCHHb内に位置する。チャネル構造体130’の第1突出部130p1’は、第1チャネルホールCHHaの側面から上部第1ダミーゲート層DGL2内にリセスされた第1リセスCHR1’内に位置する。チャネル構造体130’の第2突出部130p2’は、第2チャネルホールCHHbの側面から下部第1ダミーゲート層DGL1内にリセスされた第2リセスCHR2’内に位置する。
【0051】
一実施形態において、第1リセスCHR1’は、上部第1層間絶縁層IL5の下面、上部第1ダミーゲート層DGL2の側面、及び下部第1層間絶縁層IL4の上面によって定義される。第2リセスCHR2’は、下部第1層間絶縁層IL4の下面、下部第1ダミーゲート層DGL1の側面、及び複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)のうちの3番目に上の層(IL3)の上面によって定義される。
【0052】
上部第1ダミーゲート層DGL2を貫通するチャネル構造体130’の部分130-2-2’の平面積は、上部第1層間絶縁層IL5を貫通するチャネル構造体130’の部分130-2-1’の平面積、及び下部第1層間絶縁層IL4を貫通するチャネル構造体130’の部分130-2-3’の平面積よりも大きい。本実施形態において、複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)のうちの最下層(DGL3)を貫通するチャネル構造体130’の部分130-1-1’の平面積は、上部第1層間絶縁層IL5を貫通するチャネル構造体130’の部分130-2-1’の平面積よりも小さい。下部第1ダミーゲート層DGL1を貫通するチャネル構造体130’の部分130-2-4’の平面積は、下部第1層間絶縁層IL4を貫通するチャネル構造体130’の部分130-2-3’の平面積、及び複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)のうちの3番目に上の層(IL3)を貫通するチャネル構造体130’の部分130-2-5’の平面積よりも大きい。
【0053】
図7は、本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法1000の一例を概略的に示したフローチャートである。
図8A~
図8P、及び
図9は、本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法1000の一例を概略的に示した断面図である。
【0054】
図7及び
図8Aを参照すると、基板110上に第1予備積層構造体PSaを形成する(段階S1100)。第1予備積層構造体PSaは、基板110上に相互積層された複数の第1犠牲層(SL1~SL4)及び複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)を含む。即ち、基板110上に複数の第1犠牲層(SL1~SL4)及び複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)を相互に形成することにより、第1予備積層構造体PSaが形成される。本実施形態において、メモリ装置の製造方法1000は、第1予備積層構造体PSaを形成する(段階S1100)前に、基板110上に下部犠牲層SL及び下部エッチング停止層120を順に更に形成する。複数の第1犠牲層(SL1~SL4)及び下部犠牲層SLは、複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)に対してエッチング選択比を有する任意の物質、例えばシリコン窒化物を含む。下部エッチング停止層120は、下部犠牲層SLに対してエッチング選択比を有する任意の物質、例えばポリシリコンを含む。
【0055】
図7及び
図8Bを参照すると、第1予備積層構造体PSaを貫通する第1チャネルホールCHHaを形成する(段階S1200)。本実施形態において、第1チャネルホールCHHaは、下部エッチング停止層120及び下部犠牲層SLを更に貫通する。
【0056】
図8Cを参照すると、複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)のうちの少なくとも1層(例えば、上部第1層間絶縁層IL5及び下部第1層間絶縁層IL4)を第1チャネルホールCHHaに露出させ、複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)のうちの残り(例えば、IL1~IL3)を覆う犠牲充填層FLを、第1チャネルホールCHHa内に形成する。具体的には、第1チャネルホールCHHa内に犠牲充填層FLを充填し、複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)のうちの少なくとも1層(例えば、IL4、IL5)が犠牲充填層FLにより第1チャネルホールCHHaに露出されるように、犠牲充填層FLの上部を除去する。犠牲充填層FLは、複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)及び複数の第1犠牲層(SL1~SL4)に対してエッチング選択比を有する任意の物質、例えばスピン・オン・ハードマスク(spin-on-hardmask)、ポリシリコン、金属、又はそれらの組み合わせを含む。
【0057】
図7、
図8D、及び
図8Eを参照すると、第1チャネルホールCHHaの側面から充填層FLによって露出される少なくとも1層の第1層間絶縁層(例えば、IL4、IL5)内にリセスされる少なくとも1つのリセス(例えば、CHR1、CHR2)を形成する(段階S1300)。具体的には、上部第1層間絶縁層IL5及び下部第1層間絶縁層IL4の第1チャネルホールCHHaに露出された部分を除去、例えば水平にエッチングすることにより、上部第1層間絶縁層IL5内の第1リセスCHR1及び下部第1層間絶縁層IL4内の第2リセスCHR2が形成される。第1層間絶縁層(IL5、IL4)を選択的にエッチングするために、第1犠牲層SL4を構成する物質に対するエッチング速度よりも第1層間絶縁層(IL5、IL4)を構成する物質に対するエッチング速度が更に速いエッチング剤が使用される。少なくとも1つのリセス(CHR1、CHR2)を形成した後、犠牲充填層FLを除去する。
【0058】
図7及び
図8Fを参照すると、第1チャネルホールCHHa及び少なくとも1つのリセス(例えば、CHR1、CHR2)内に、チャネルエッチング停止層ESLを充填する(段階S1400)。チャネルエッチング停止層ESLは、複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)及び複数の第1犠牲層(SL1~SL4)に対してエッチング選択比を有する任意の物質、例えばスピン・オン・ハードマスク、ポリシリコン、金属、又はそれらの組み合わせを含む。
【0059】
一実施形態において、
図8D~
図8Fに示しているものと異なり、少なくとも1つのリセス(CHR1、CHR2)を形成した後、犠牲充填層FLを除去せず、
図9に示すように、チャネルエッチング停止層ESLが犠牲充填層FL上に形成される。そのような実施形態において、犠牲充填層FLとチャネルエッチング停止層ESLとは、実質的に同一物質を含む。他の実施形態において、犠牲充填層FLとチャネルエッチング停止層ESLとは、異なる物質を含む。
【0060】
図7、
図8G、及び
図8Hを参照すると、第1予備積層構造体PSa上に第2予備積層構造体PSbを形成する(段階S1500)。第2予備積層構造体PSbは、第1予備積層構造体PSa上に相互積層された複数の第2犠牲層(SL5~SL8)及び複数の第2層間絶縁層(IL6~IL9)を含む。即ち、第1予備積層構造体PSa上に、複数の第2犠牲層(SL5~SL8)及び複数の第2層間絶縁層(IL6~IL9)を相互に形成することにより、第2予備積層構造体PSbが形成される。複数の第2犠牲層(SL5~SL8)は、複数の第1層間絶縁層(IL1~IL5)に対してエッチング選択比を有する任意の物質、例えばシリコン窒化物を含む。
【0061】
次に、第2予備積層構造体PSbを貫通してチャネルエッチング停止層ESLを露出させる第2チャネルホールCHHbを形成する(段階S1600)。第2チャネルホールCHHbをエッチングするときに(段階S1600)、チャネルエッチング停止層ESLは、第2チャネルホールCHHbが第1予備積層構造体PSa内に過度に深くエッチングされることを防止する。少なくとも1つのリセス(CHR1、CHR2)の形成は、チャネルエッチング停止層ESLの平面積を増加させ、それにより第1チャネルホールCHHaと第2チャネルホールCHHbとの許容可能な不整列範囲を増大させる。従って、少なくとも1つのリセス(CHR1、CHR2)を形成することにより、第2チャネルホールを形成する段階(段階S1600)の工程収率が向上する。また、素子特性を改善するために上部第1層間絶縁層IL5の厚みを低減させても、第2チャネルホールCHHbが第1予備積層構造体PSa内に過度に深くエッチングされることを防止するため、工程収率低下を防止することができる。第2チャネルホールCHHbを形成した後、チャネルエッチング停止層ESLを除去する(段階S1700)。
【0062】
図7及び
図8Iを参照すると、第1チャネルホールCHHa、第2チャネルホールCHHb、及び少なくとも1つのリセス(CHR1、CHR2)の中に、チャネル構造体130を形成する(段階S1800)。具体的には、第1チャネルホールCHHa、少なくとも1つのリセス(CHR1、CHR2)、及び第2チャネルホールCHHbの上に、ゲート絶縁層131及びチャネル層132を順に形成する。具体的には、第1チャネルホールCHHa、少なくとも1つのリセス(CHR1、CHR2)、及び第2チャネルホールCHHbの上にブロッキング絶縁層131a、電荷保存層131b、及びトンネリング絶縁層131cを順に形成することにより、ゲート絶縁層131が形成される。本実施形態において、チャネル層132上にチャネル充填層133を更に形成する。その後、第2チャネルホールCHHbの上端を塞ぐパッド層134を更に形成する。
【0063】
図8Jを参照すると、第1予備積層構造体PSa、第2予備積層構造体PSb、及び下部エッチング停止層120を貫通するワードラインカットWLCが形成される。ワードラインカットWLCは、下部犠牲層SLを露出させる。
【0064】
図8Kを参照すると、複数の第2層間絶縁層(IL6~IL9)のうちの最上層(IL9)の上面及びワードラインカットWLCの側面を覆い、ワードラインカットWLCの下端を覆わないカバー層SPを形成する。具体的に、カバー層SPは、ステップカバレージ(step coverage)特性が優秀ではない蒸着方法を使用して形成される。従って、下部犠牲層SLは、カバー層SPによってワードラインカットWLCに露出される。
【0065】
図8K及び
図8Lを参照すると、下部犠牲層SLを除去することによって基板110と下部エッチング停止層120との間にギャップGaを形成する。基板110と下部エッチング停止層120との間のギャップGaに、チャネル構造体130の側壁の一部が露出される。エッチング剤は、ワードラインカットWLCを介して下部犠牲層SLに伝達される。下部エッチング停止層120及びカバー層SPは、下部犠牲層SLを除去する間、第1予備積層構造体PSa及び第2予備積層構造体PSbがエッチングされることを防止する。
【0066】
図8L及び
図8Mを参照すると、基板110と下部エッチング停止層120との間のギャップGaによって露出されたゲート絶縁層131の部分を除去することにより、チャネル層132を、基板110と下部エッチング停止層120との間のギャップGaに露出させる。
【0067】
図8M及び
図8Nを参照すると、基板110と下部エッチング停止層120との間のギャップGa内に共通ソースラインCSLを充填する。共通ソースラインCSLは、チャネル層132に接触するように形成される。
【0068】
図7、及び
図8N~
図8Pを参照すると、複数の第1犠牲層(SL1~SL4)及び複数の第2犠牲層(SL5~SL8)を、複数の第1ゲート層(GL1、GL2、DGL1、DGL2)及び複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)にそれぞれ交換する(段階S1900)。具体的には、カバー層SPを除去することにより、複数の第1犠牲層(SL1~SL4)及び複数の第2犠牲層(SL5~SL8)を、ワードラインカットWLCに露出させる。その後、複数の第1犠牲層(SL1~SL4)及び複数の第2犠牲層(SL5~SL8)を除去することにより、複数の第1層間絶縁層(IL1~IL4)と複数の第2層間絶縁層(IL5~IL9)との間の複数のギャップ(Gb~Gi)を形成する。エッチング剤は、ワードラインカットWLCを介して複数の第1犠牲層(SL1~SL4)及び複数の第2犠牲層(SL5~SL8)に伝達される。複数のギャップ(Gb~Gi)は、チャネル構造体130の側面部分を露出させる。次に、複数の第1層間絶縁層(IL1~IL4)と複数の第2層間絶縁層(IL5~IL9)との間の複数のギャップ(Gb~Gi)内に、複数の第1ゲート層(GL1、GL2、DGL1、DGL2)及び複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)を形成する。
【0069】
図2Aを再び参照すると、ワードラインカットWLC内に絶縁構造体150を形成する。
図8A~
図8Pを参照して説明したメモリ製造方法1000により、
図2Aに示したメモリ装置100が製造される。本発明のメモリ製造方法1000によると、第2チャネルホールCHHbが第1チャネルホールCHHaと整列されなくても、第2チャネルホールCHHbが第1活性ゲート層(GL1、GL2)を貫通するように形成されることを防止して、メモリ装置100の製造工程の収率を向上させることができる。また、第2チャネルホールCHHbが第1活性ゲート層(GL1、GL2)を貫通するように形成されることを防止するために上部第1層間絶縁層IL5を厚く形成する必要性が低減することから、上部第1層間絶縁層IL5の厚さを低減させることにより、増大化した電流、及び低下した閾値電圧を有するメモリ装置100(
図1)を、製造工程の収率を大きく低下させずに製造することができる。
【0070】
図10は、本発明の一実施形態によるメモリ装置の製造方法(2000)の他の例を概略的に示したフローチャートである。
図11A~
図11Eは、本発明の一実施形態によるメモリ装置製造方法(2000)の他の例を概略的に示した断面図である。
【0071】
図10に示すメモリ装置の製造方法2000により、
図6A及び
図6Bに示したメモリ装置200が製造される。
図7と
図10とを比較すると、メモリ装置の製造方法2000は、第1予備積層構造体の少なくとも1層の第1層間絶縁層内に少なくとも1つのリセスを形成する段階(段階S1300)の代わりに、第1予備積層構造体の少なくとも1層の第1犠牲層内に少なくとも1つのリセスを形成する段階(段階S1300’)を含む。少なくとも1つのリセスを形成する段階(段階S1300’)は、
図11A及び
図11Bを参照して、以下で更に詳細に説明する。
【0072】
図11Aを参照すると、複数の第1犠牲層(SL1~SL4)のうちの少なくとも1層(例えば、上部第1犠牲層SL4及び下部第1犠牲層SL3)を、第1チャネルホールCHHaに露出させ、複数の第1犠牲層(SL1~SL4)のうちの残り(例えば、SL1、SL2)を覆う犠牲充填層FLを、第1チャネルホールCHHa内に形成する。具体的には、第1チャネルホールCHHa内に犠牲充填層FLを充填し、複数の第1犠牲層(SL1~SL4)のうちの少なくとも1層(例えば、SL3、SL4)が犠牲充填層FLによって第1チャネルホールCHHaに露出されるように、犠牲充填層FLの上部を除去する。
【0073】
図11Bを参照すると、第1チャネルホールCHHaの側面から、充填層FLによって露出される少なくとも1層の第1犠牲層(例えば、SL3、SL4)内にリセスされる少なくとも1つのリセス(例えば、CHR1’、CHR2’)を形成する。具体的には、上部第1犠牲層SL4及び下部第1犠牲層SL3の第1チャネルホールCHHaに露出された部分を除去、例えば水平にエッチングすることによって、上部第1犠牲層SL4内の第1リセスCHR1’及び下部第1犠牲層IL3内の第2リセスCHR2’が形成される。第1犠牲層(SL3、SL4)を選択的にエッチングするために、第1層間絶縁層(IL4、IL5)を構成する物質に対するエッチング速度よりも第1犠牲層(SL3、SL4)を構成する物質に対するエッチング速度が速いエッチング剤が使用される。
【0074】
上部第1犠牲層SL4及び下部第1犠牲層SL3は、第1予備積層構造体の複数の第1犠牲層及び第2予備積層構造体の複数の第2犠牲層を、複数の第1ゲート層及び複数の第2ゲート層にそれぞれ交換する段階(段階S1900)(
図10)の間、上部第1ダミーゲート層DGL2(
図11E)及び下部第1ダミーゲート層DGL1(
図11E)に交換される。
【0075】
図11Cは、
図10のメモリ装置の製造方法2000の第2チャネルホールCHHbを形成する段階(段階S1600)を示す。
【0076】
図6A、
図6B、及び
図11Cを参照すると、第2チャネルホールCHHbを形成するときに(段階S1600)(
図10)、第1リセスCHR1’の水平方向(X方向)の深さd1’及び第2リセスCHR2’の水平方向(X方向)の深さd2’が深いほどチャネルエッチング停止層ESLの平面積が増大するため、第2チャネルホールCHHbが第1チャネルホールCHHaと整列されなくても、第2チャネルホールCHHbが第1予備積層構造体PSa内に過度に深くリセスされることを防止するのに有利である。従って、第1リセスCHR1’の水平方向(X方向)の深さd1’及び第2リセスCHR2’の水平方向(X方向)の深さd2’が深いほど、第2チャネルホールCHHbの形成段階(段階S1600)(
図10)の工程収率が上昇する。
【0077】
図11D及び
図11Eは、
図10のメモリ装置の製造方法2000の複数の第1犠牲層(SL1~SL4)及び複数の第2犠牲層(SL5~SL8)を、複数の第1ゲート層(GL1、GL2、DGL1、DGL2)及び複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)にそれぞれ交換する段階(段階S1900)を示す。
【0078】
一方、
図6A、
図6B、
図11D、及び
図11Eを参照すると、第1リセスCHR1’の水平方向(X方向)の深さd1’又は第2リセスCHR2’の水平方向(X方向)の深さd2’が約10nm超である場合、隣接する第1リセスCHR1’間の水平方向(X方向)の距離dHH1又は隣接する第2リセスCHR2’間の水平方向(X方向)の距離dHH2が過度に小さくなり、第1リセスCHR1’間の上部第1犠牲層SL4の部分又は隣接する第2リセスCHR2’間の下部第1犠牲層SL3の部分を除去し難くなる。或いは、第1リセスCHR1’の水平方向(X方向)の深さd1’又は第2リセスCHR2’の水平方向(X方向)の深さd2’が約10nm超である場合、隣接する第1リセスCHR1’間の水平方向(X方向)の距離dHH1又は隣接する第2リセスCHR2’間の水平方向(X方向)の距離dHH2が過度に小さくなり、上部第1ダミーゲート層DGL2又は下部第1ダミーゲート層DGL1の中にボイドVDが形成される。従って、第1リセスCHR1’の水平方向(X方向)の深さd1’又は第2リセスCHR2’の水平方向(X方向)の深さd2’が約10nmを超過する場合、複数の第1犠牲層(SL1~SL4)及び複数の第2犠牲層(SL5~SL8)を、複数の第1ゲート層(GL1、GL2、DGL1、DGL2)及び複数の第2ゲート層(DGL3、DGL4、GL3、GL4)にそれぞれ交換する段階(段階S1600)の工程収率が低下する。
【0079】
従って、
図6A及び
図6Bに示したメモリ装置200において、第1リセスCHR1’の水平方向(X方向)の深さd1’及び第2リセスCHR2’の水平方向(X方向)の深さd2’のそれぞれは、0nm超及び約10nm以下に形成される。即ち、チャネル構造体130’の第1突出部130p1’の水平方向(X方向)の突出長d1’及びチャネル構造体130’の第2突出部130p2’の水平方向(X方向)の突出長d2’のそれぞれは、0nm超及び約10nm以下に形成される。
【0080】
一方、
図2A及び
図2Bに示すメモリ装置200において、第1リセスCHR1及び第2リセスCHR2は、上部第1層間絶縁層IL5及び下部第1層間絶縁層IL4の中にそれぞれ形成されるため、第1リセスCHR1の水平方向(X方向)の深さd1及び第2リセスCHR2の水平方向(X方向)の深さd2は、メモリ装置の製造方法1000の交換段階(段階S1900)に大きい影響を及ぼさない。従って、一実施形態において、第1リセスCHR1の水平方向(X方向)の深さd1又は第2リセスCHR2の水平方向(X方向)の深さd2は、約10nmよりも深く形成される。
【0081】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0082】
10、100、100a、100b、100c、200 メモリ装置
110 基板
120 下部エッチング停止層
130、130’ チャネル構造体
130-1-1、130-1-1’、130-2-1~130-2-4、130-2-1’~130-2-5’ 部分
130a、130b 第1、第2部分
130p1、130p1’ 第1突出部
130p2、130p2’ 第2突出部
131 ゲート絶縁層
131a ブロッキング絶縁層
131b 電荷保存層
131c トンネリング絶縁層
132 チャネル層
133 チャネル充填層
134 パッド層
150 絶縁構造体
1000、2000 メモリ装置製造方法
BL1~BL3 ビットライン
CHHa、CHHb、CHHc 第1~第3チャネルホール
CHR1、CHR1’ 第1リセス
CHR2、CHR2’ 第2リセス
CH3、CH4 リセス
CSL 共通ソースライン
DC1、DC2 第1ダミーセル
DC3、DC4 第2ダミーセル
DGL1、DGL2 下部、上部第1ダミーゲート層
DGL3、DGL4、DGL5、DGL6 第2ダミーゲート層
DGL7、DGL8 第3ダミーゲート層
DWL1、DWL2 第1ダミーワードライン
DWL3、DWL4 第2ダミーワードライン
ESL チャネルエッチング停止層
FL 犠牲充填層
Ga、Gb~Gi ギャップ
GL1、GL2 第1活性ゲート層
GL3、GL4 第2活性ゲート層
GL5、GL6 第3活性ゲート層
GSL1~GSL3 接地選択ライン
GST 接地選択トランジスタ
IL1~IL5 第1層間絶縁層
IL4、IL5 下部、上部第1層間絶縁層
IL6~IL9、IL10、IL11 第2層間絶縁層
IL12~IL15 第3層間絶縁層
MC1、MC2 第1メモリセル
MC3、MC4 第2メモリセル
NS11~NS33 NANDストリング
PSa、PSb 第1、第2予備積層構造体
SL1~SL4 第1犠牲層
SL3、SL4 下部、上部第1犠牲層
SL5~SL8 第2犠牲層
SL 下部犠牲層
SP カバー層
SS1~SSL3 ストリング選択ライン
SSa、SSb、SSc 第1~第3積層構造体
SST ストリング選択トランジスタ
VD ボイド
WL1、WL2 第1活性ワードライン
WL3、WL4 第2活性ワードライン
WLC ワードラインカット