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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】プラグコネクター
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/71 20110101AFI20241219BHJP
【FI】
H01R12/71
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020201514
(22)【出願日】2020-12-04
(65)【公開番号】P2021093360
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2023-11-07
(31)【優先権主張番号】10-2019-0163811
(32)【優先日】2019-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517036127
【氏名又は名称】ヒロセコリア カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(72)【発明者】
【氏名】リ,グン ホ
【審査官】山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2019-0007641(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/71
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基底部と、前記基底部の上面から突出する第1壁部と、前記第1壁部と交差する第3壁部と、前記第3壁部と対向する第4壁部と、を含むモールド部;及び
前記第1壁部に形成される第1接触部と、前記第3壁部に形成される第2接触部と、前記第4壁部に形成される第3接触部と、前記第1接触部と前記第2接触部とを連結する第1連結部と、前記第1接触部と前記第3接触部とを連結する第2連結部と、を含む第1プラグ端子;を含み、
前記第1接触部は、前記第1壁部の上面をコネクタ―の長さ方向である第2方向(Y)で覆う第1ベンディング部を含み、
前記第1接触部は、コネクターの幅方向である第1方向(X)の長さが前記第1プラグ端子の両側の長さより短く形成され、第2接触部と第3接触部の間の間隔より長く形成され、
前記第1接触部の一側端は、第2方向(Y)の延長線上に第2接触部と重畳する重畳領域を形成し、
前記第1接触部の他側端は、第2方向(Y)の延長線上に第3接触部と重畳する重畳領域を形成することを特徴とするプラグコネクター。
【請求項2】
前記第1接触部は、前記第1壁部の上面を覆う第1ベンディング部と、前記第1ベンディング部の一側に連結され、第1壁部の下面方向に延長され、第1壁部の内側面に形成される第1板部と、前記第1ベンディング部の他側に連結され、第1壁部の下面方向に延長され、第1壁部の外側面の一部に形成される第1延長部と、前記第1板部の一側に連結され、第1壁部の外側面方向に屈曲して延長された第2延長部と、前記第2延長部から突出して形成された第1実装部と、を含み、
前記第2接触部は、第2板部、第2ベンディング部、第3延長部、第1屈曲部及び第2実装部を含み、前記第2板部は、前記第3壁部の外側面の一側に形成され、
記第2接触部は、前記第3壁部の上面を覆う第2ベンディング部と、前記第2ベンディング部の一側に連結され、第3壁部の下面方向に延長され、第3壁部の内側面に形成される第3延長部と、前記第2ベンディング部の他側に連結され、第3壁部の下面方向に延長され、第3壁部の外側面の一部に形成される第2板部と、前記第2板部の一側に連結され、第3壁部の下側面方向に延長された第1屈曲部と、前記第1屈曲部から突出して形成された第2実装部と、を含み、
前記第3接触部は、前記第4壁部の上面を覆う第3ベンディング部と、前記第3ベンディング部の一側に連結され、第4壁部の下面方向に延長され、第4壁部の内側面に形成される第4延長部と、前記第2ベンディング部の他側に連結され、第4壁部の下面方向に延長され、第4壁部の外側面の一部に形成される第3板部と、前記第3板部の一側に連結され、第4壁部の下側面方向に延長された第2屈曲部と、前記第2屈曲部から突出して形成された第3実装部と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のプラグコネクター。
【請求項3】
前記第1連結部は、第1接触部の第1延長部の一側から延長され、第2接触部の第2板部と連結され、
前記第2連結部は、第1接触部の第1延長部の他側から延長され、第3接触部の第3板部と連結されることを特徴とする、請求項に記載のプラグコネクター。
【請求項4】
前記第1連結部は、第1接触部と連結された第1方向(X)の長さより第2接触部と連結された第2方向(Y)の長さがさらに長く形成され、
前記第2連結部は、第1接触部と連結された第1方向(X)の長さより第3接触部と連結された第2方向(Y)の長さがさらに長く形成されることを特徴とする、請求項に記載のプラグコネクター。
【請求項5】
前記第2連結部は、第1接触部の第1延長部と第1屈曲連結部を介して連結され、
前記第3接触部の第3板部と第2屈曲連結部を介して連結され、
前記第3接触部の第2屈曲部と第3屈曲連結部を介して連結されることを特徴とする、請求項に記載のプラグコネクター。
【請求項6】
前記第2屈曲部には、第2連結部と第3接触部とがコネクターの高さ方向である第3方向(Z)で重畳し、
前記第2屈曲部は、第2連結部と第3接触部とが連結される地点から屈曲して延長され、第3実装部が突出して形成されることを特徴とする、請求項に記載のプラグコネクター。
【請求項7】
前記第2連結部は、第3接触部の第2屈曲部と連結される第3屈曲連結部が形成された第2連結部の下面の長さより、第3接触部の第3板部と連結される第2屈曲連結部が形成された第2連結部の上面の長さがさらに長く形成されることを特徴とする、請求項に記載のプラグコネクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラグコネクターに関し、より具体的には、電源端子を含むプラグコネクターとして、電源端子及び電源端子に対するモールド部(ハウジング)の強度を補強したプラグコネクターに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、各基板が相互連結される場合、ソルダリングなどの方法によってそれぞれの基板と連結される二つのコネクターが使用され、前記二つのコネクターは互いに連結されてもよい。ここで、二つのコネクターのうち一つはプラグコネクターで、残りの一つはソケットコネクターである。
【0003】
このようなプラグコネクター及びソケットコネクターは、モールド部に端子を一体に成形して形成されてもよく、プラグコネクターとソケットコネクターとが互いに締結されることによって電気コネクター組立体を形成することができる。
【0004】
電子機器の小型化の趨勢により、コネクターの小型化及び低背化も要求される実情にある。
【0005】
しかし、コネクターが小型化及び低背化されることによって、コネクターのモールド部が容易に破損するという問題がある
【0006】
関連する先行文献としては、大韓民国登録特許第10-2047677号(公告日:2019.11.22.)が公開されている。先行文献ではプラグコネクターを開示しており、図1では従来技術のプラグ端子を開示している。図1を参照すると、図1(a)はプラグ端子の斜視図で、図1(b)はプラグ端子の上面図である。
【0007】
第1接触部1は、第2接触部5と直接連結されてもよく、第3接触部6と直接連結されなくてもよく、プラグコネクターは、第1接触部1と第2接触部5とを連結する連結部7をさらに含み得る電源端子を含むプラグコネクターを公開している。
【0008】
しかし、先行文献では、第1接触部1は、第2接触部5と第3接触部6との間に位置し、相手側コネクターと接触する接触面積が狭小であり、相手側コネクターとの結合時、縦方向又は横方向に加えられる外力によって容易に破損し得るという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】大韓民国登録特許第10-2047677号(公告日:2019.11.22.)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする技術的課題は、モールド部と端子とが一体に成形される形態(Insert Molding)のプラグコネクターにおいて、電源端子の接触部の接触部分のうち縦方向の幅を増加させることによって全体的な接触部分の面積を増加させ、垂直方向に位置した接触部分の領域が重畳するように他の接触部を形成し、プラグ端子の強度を補強し、相手側コネクターと接触する場合、外部から作用する力からプラグ端子とモールド部(ハウジング)とが相互強く支持されるようにすることを目的とする。
【0011】
また、本発明は、相手側コネクター(ソケットコネクター)の結合時にプラグ端子を通じてガイディングの役割をしながら、反復的な挿入及び分離によっても摩耗及び損傷が最小化されるようにすることを目的とする。
【0012】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されなく、言及していない他の技術的課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記技術的課題を達成するための本発明に係るプラグコネクターは、基底部と、前記基底部の上面から突出する第1壁部と、前記第1壁部と交差する第3壁部と、前記第3壁部と対向する第4壁部とを含むモールド部;及び前記第1壁部に形成される第1接触部と、前記第3壁部に形成される第2接触部と、前記第4壁部に形成される第3接触部と、前記第1接触部と前記第2接触部とを連結する第1連結部と、前記第1接触部と前記第3接触部とを連結する第2連結部とを含む第1プラグ端子;を含み、前記第1接触部の一側端は第2方向Yの延長線上に第2接触部と重畳する重畳領域を形成し、前記第1接触部の他側端は第2方向Yの延長線上に第3接触部と重畳する重畳領域を形成することを特徴とする。
【0014】
好ましくは、前記第1接触部の長さは、第2接触部と第3接触部との間の間隔より長く形成されることを特徴とする。
【0015】
さらに好ましくは、前記第1接触部は、前記第1壁部の上面を覆う第1ベンディング部と、前記第1ベンディング部の一側に連結され、第1壁部の下面方向に延長され、第1壁部の内側面に形成される第1板部と、前記第1ベンディング部の他側に連結され、第1壁部の下面方向に延長され、第1壁部の外側面の一部に形成される第1延長部と、前記第1板部の一側に連結され、第1壁部の外側面方向に屈曲して延長された第2延長部と、前記第2延長部から突出して形成された第1実装部とを含み、前記第2接触部は、第2板部、第2ベンディング部、第3延長部、第1屈曲部及び第2実装部を含み、前記第2板部は、前記第3壁部の外側面の一側に形成され、前記第3接触部は、第3板部、第3ベンディング部、第4延長部、第2屈曲部及び第3実装部を含み、前記第3板部は、前記第4壁部の外側面の一側に形成されることを特徴とする。
【0016】
さらに好ましくは、前記第1連結部は、第1接触部の第1延長部の一側から延長され、第2接触部の第2板部と連結され、前記第2連結部は、第1接触部の第1延長部の他側から延長され、第3接触部の第3板部と連結されることを特徴とする。
【0017】
さらに好ましくは、前記第1連結部は、第1接触部と連結された第1方向Xの長さより第2接触部と連結された第2方向Yの長さがさらに長く形成され、前記第2連結部は、第1接触部と連結された第1方向Xの長さより第3接触部と連結された第2方向Yの長さがさらに長く形成されることを特徴とする。
【0018】
さらに好ましくは、前記第2連結部は、第1接触部の第1延長部と第1屈曲連結部を介して連結され、前記第3接触部の第3板部と第2屈曲連結部を介して連結され、前記第3接触部の第2屈曲部と第3屈曲連結部を介して連結されることを特徴とする。
【0019】
さらに好ましくは、前記第2屈曲部には、前記第2連結部と第3接触部とが第3方向Zで重畳し、前記第2屈曲部は、第2連結部と第3接触部とが連結される地点から屈曲して延長され、第3実装部が突出して形成されることを特徴とする。
【0020】
さらに好ましくは、前記第2連結部は、第3接触部の第2屈曲部と連結される第3屈曲連結部が形成された第2連結部の下面の長さより、第3接触部の第3板部と連結される第2屈曲連結部が形成された第2連結部の上面の長さがさらに長く形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の技術的思想のいくつかの実施形態によると、少なくとも次のような効果がある。
【0022】
モールド部と端子とが一体に成形される形態(Insert Molding)のプラグコネクターにおいて、電源端子の接触部の接触部分のうち縦方向の幅を増加させることによって全体的な接触部分の面積を増加させ、垂直方向に位置した接触部分の領域が重畳するように他の接触部を形成し、プラグ端子の強度を補強し、相手側コネクターと接触する場合、外部から作用する力からプラグ端子とモールド部(ハウジング)とが相互強く支持されるという効果がある。
【0023】
また、本発明によると、相手側コネクター(ソケットコネクター)の結合時にプラグ端子を通じてガイディングの役割をしながら、反復的な挿入及び分離によっても摩耗及び損傷が最小化されるという効果がある。
【0024】
本発明に係る効果は、以上で例示した内容によって制限されなく、さらに多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】従来のプラグコネクターのプラグ端子を示した図である。
図2】本発明の実施形態に係るプラグコネクターを示した斜視図である。
図3図2のモールド部を示した斜視図である。
図4図2のプラグ端子を示した斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係るコネクター組立体を説明するための分解斜視図である。
図6】本発明の実施形態に係るプラグコネクターを示した平面図である。
図7】本発明の実施形態に係るプラグ端子を示した平面図である。
図8図6のA-A’線に沿って切断した断面図である。
図9図6のB-B’線に沿って切断した断面図である。
図10】本発明の実施形態に係るプラグコネクターを示した正面図である。
図11】本発明の実施形態に係るプラグ端子を示した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下では、添付の図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を詳細に説明する。
【0027】
本発明の利点及び特徴、そして、それを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述している各実施形態を参照すれば明確になるだろう。
【0028】
しかし、本発明は、以下で開示する各実施形態によって限定されるのではなく、互いに異なる多様な形態に具現可能である。但し、本実施形態は、本発明の開示を完全にし、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであって、本発明は、請求項の範疇によって定義されるものに過ぎない。
【0029】
本明細書で使用された用語は、各実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数型は、文句で特に言及していない限り、複数型も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」及び/又は「含む(comprising)」において、言及した構成要素、段階、動作及び/又は素子は、一つ以上の他の構成要素、段階、動作及び/又は素子の存在又は追加を排除しない。
【0030】
「第1」、「第2」などが多様な構成要素を敍述するために使用されるが、これらの各構成要素がこれらの用語によって制限されないことは当然である。これらの各用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。よって、以下で言及する第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素でもあり得ることは当然である。
【0031】
また、本発明を説明するにおいて、関連する公知の技術などが本発明の要旨を不明瞭にし得ると判断される場合、それに関する詳細な説明は省略する。
【0032】
以下では、図2乃至図5を参照して、本発明の実施形態に係るプラグコネクターを説明する。
【0033】
図2は、本発明の実施形態に係るプラグコネクターを示した斜視図で、図3は、図2のモールド部を示した斜視図で、図4は、図2のプラグ端子を示した斜視図で、図5は、本発明の実施形態に係るコネクター組立体を説明するための分解斜視図である。
【0034】
図2乃至図4を参照すると、プラグコネクター10は、モールド部100と、第1乃至第4プラグ端子201、202、203、204とを含む。
【0035】
モールド部100は、基底部101と、第1乃至第4壁部110、120、130、140とを含んでもよい。第1乃至第4壁部110、120、130、140は、基底部101の上面からそれぞれ突出する形状を有してもよい。
【0036】
具体的に、第1壁部110は、基底部101上で第1方向Xに延長されてもよい。第3壁部130は、基底部101上で第1方向Xと交差する第2方向Yに延長されてもよい。第2壁部120は、基底部101上で第1壁部110と対向してもよい。第4壁部140は、基底部101上で第3壁部130と対向してもよい。このとき、第3壁部130は、第1壁部110の一側及び第2壁部120の一側と連結されてもよい。また、第4壁部140は、第1壁部110の他側及び第2壁部120の他側と連結されてもよい。
【0037】
これによって、基底部101と第1乃至第4壁部110、120、130、140は、互いに連結されることによってモールド部100を形成することができる。
【0038】
第1乃至第4壁部110、120、130、140は、プラグコネクター10がソケットコネクター20に締結される空間を定義することができる。例えば、第1乃至第4壁部110~140は、基底部101の上面の縁部に沿って形成されてもよい。これによって、基底部101の上面の中央部上に空間が形成され得る。また、この空間にソケットコネクター20の一部が挿入され、プラグコネクター10とソケットコネクター20とが締結され得る。
【0039】
モールド部100は、樹脂及びエポキシなどを含む絶縁体で形成されてもよいが、これに制限されるのではない。
【0040】
また、前記モールド部100とプラグ端子200は一体に成形されて形成されてもよいが、これに制限されるのではない。
【0041】
第1プラグ端子201は、モールド部100の第1壁部110上に形成されてもよく、第2プラグ端子202は、モールド部100の第2壁部120上に形成されてもよい。説明の便宜上、以下では、第1壁部110上に配置される第1プラグ端子201を中心に説明する。
【0042】
第1プラグ端子201は、第1壁部110に形成され、半田付けなどの方法でプラグコネクター10を基板(図示せず)に実装することができる。これによって、プラグコネクター10は基板に固定され得る。また、プラグコネクター10を基板に電気的に連結することができる。すなわち、第1プラグ端子201は、電源電気信号又はデータ電気信号を入出力することができる。
【0043】
具体的に、第1プラグ端子201が電源電気信号を入出力する場合、第1プラグ端子201は、プラグコネクター10が配置される基板などに電源を供給することができる。これと異なり、第1プラグ端子201がデータ電気信号を入出力する場合、第1プラグ端子201は、プラグコネクター10が配置される基板の他の領域に配置される電気素子などにデータを伝達することができる。
【0044】
第1プラグ端子201は、銅などを含む金属物質で形成してもよいが、本発明の技術的思想がこれに制限されるのではない。
【0045】
第3プラグ端子203及び第4プラグ端子204は、第3及び第4壁部130、140に配置され、電源電気信号又はデータ電気信号を入出力することができる。例えば、第3及び第4プラグ端子203、204は、電源電気信号を入出力する電源端子、又はデータ電気信号を入出力する信号端子を含んでもよい。
【0046】
具体的に、第3及び第4プラグ端子203、204の電源端子は、プラグコネクター10が配置される基板などに電源を供給することができる。これと異なり、第3及び第4プラグ端子203、204の信号端子は、プラグコネクター10が配置される基板の他の領域に配置される電気素子などにデータを伝達することができる。
【0047】
第3及び第4プラグ端子203、204は、銅などを含む金属物質で形成してもよいが、本発明の技術的思想がこれに制限されるのではない。
【0048】
第1プラグ端子201は、第1接触部210、第2接触部220及び第3接触部230を含んでもよい。
【0049】
第1接触部210の一側には、第1連結部218を介して第2接触部220が連結され、第1接触部210の他側には、第2連結部219を介して第3接触部230が連結されてもよい。
【0050】
第2接触部220及び第3接触部230の外周面には、相手側コネクターと結合できるように結合部229、239がそれぞれ突出して形成されてもよい。
【0051】
また、第1連結部218は、後述する第1接触部210の第1延長部213の一側から延長され、第2接触部220と連結されてもよく、第2連結部219は、後述する第1接触部210の第1延長部213の他側から延長され、第3接触部230と連結されてもよい。
【0052】
また、第1連結部218は、第1接触部210と連結された第1方向Xの長さより第2接触部220と連結された第2方向Yの長さがさらに長く形成され、第2連結部219は、第1接触部210と連結された第1方向Xの長さより第3接触部230と連結された第2方向Yの長さがさらに長く形成されてもよい。
【0053】
第1連結部218は、第2連結部219と対向して同一の形状を有するので、第2連結部219に対してのみ説明する。
【0054】
第2連結部219は、第1接触部210の第1延長部213の他側と第2連結部219の第1屈曲連結部219aを介して連結されてもよく、後述する第3接触部230の第3板部231と第2連結部219の第2屈曲連結部219bを介して連結されてもよく、後述する第3接触部230の第2屈曲部234と第2連結部219の第3屈曲連結部219cを介して連結されてもよい。
【0055】
すなわち、第2連結部219の一側には、後述する第1接触部210の第1延長部213が連結され、第2連結部219の他側には、後述する第3接触部230の第3板部231と第2屈曲部234とが連結されてもよい。
【0056】
また、第2連結部219は、後述する第3接触部230の第2屈曲部234と連結される第3屈曲連結部219cが形成された第2連結部219の下面の長さより、後述する第3接触部230の第3板部231と連結される第2屈曲連結部219bが形成された第2連結部219の上面の長さがさらに長く形成されてもよい。
【0057】
また、第1乃至第3屈曲連結部219a、219b、219cを介して第2連結部219が連結される連結部分に応力集中を緩和できるように、第2連結部219は、中央部の断面より第1乃至第3屈曲連結部219a、219b、219cの断面が大きく形成されるように連結され、抵抗力を向上させることができる。
【0058】
したがって、第2屈曲部234は、第2連結部219と第3接触部230とが連結される地点から屈曲して延長され、後述する第3実装部235と連結され得る。
【0059】
すなわち、前記第2屈曲部には、第2連結部219と第3接触部230とが第3方向Zで重畳し、第2屈曲部234は、第2連結部219と第3接触部230とが連結される地点から屈曲して延長され、第3実装部235が突出して形成されてもよい。
【0060】
これによって、第3接触部230が相手側コネクターとの結合時に第1方向Xに外力を受けると、後述する第3接触部230の第3板部231と連結された第2屈曲部234が第2連結部219とモールド部100を通じて第2方向Yで支持され、基板に実装されて支持される後述する第3実装部235とモールド部100を通じて第1方向Xで支持され得る。
【0061】
また、第4プラグ端子204には、相手側コネクターと締結されて固定できるように締結部204aが形成されており、締結部204aには、相手側コネクターとの結合及び分離が容易になるように係止部204bが傾斜した形態に形成されてもよい。
【0062】
また、第4プラグ端子204の実装部204cは、突出して形成されてもよく、第4壁部140の下部から露出してもよい。すなわち、第4プラグ端子の実装部は、モールド部100の下面から突出して露出してもよく、半田付けなどの方法でプラグコネクター10を基板(図示せず)に実装することができる。
【0063】
また、第4プラグ端子204の実装部204cの上側には、支持部146が第4壁部140から一側に突出して形成されてもよく、支持部146は、第4プラグ端子204の実装部204cの上側の一部を覆う形態に形成され、下側は開放された形態に形成され、プラグコネクター10が基板に実装されるとき、より堅固に支持できるようにする。
【0064】
また、第3プラグ端子203は、第4プラグ端子204と対向して同一の形状を有する。
【0065】
図5を参照すると、プラグコネクター10は、これに対応するソケットコネクター20と互いに締結されることによって電気コネクター組立体を形成することができる。図5のプラグコネクター10は、図1のプラグコネクター10をひっくり返したものである。
【0066】
図示したように、プラグコネクター10の第1乃至第4壁部110、120、130、140は、ソケットコネクター20の対応する空間にそれぞれ挿入されてもよい。これによって、プラグコネクター10とソケットコネクター20は、互いに締結されることによって電気コネクター組立体を形成することができる。しかし、本発明の技術的思想がこれに制限されるのではなく、ソケットコネクター20の形状は多様になり得る。
【0067】
以下では、図6乃至図11を参照して、本発明の技術的思想の実施形態に係るプラグコネクターを具体的に説明する。説明の便宜上、図2乃至図5を用いて説明したものと重複する部分に対しては簡略に説明したり、説明を省略する。
【0068】
図6は、本発明の実施形態に係るプラグコネクターを示した平面図で、図7は、本発明の実施形態に係るプラグ端子を示した平面図で、図8は、図6のA-A’線に沿って切断した断面図で、図9は、図6のB-B’線に沿って切断した断面図で、図10は、本発明の実施形態に係るプラグコネクターを示した正面図で、図11は、本発明の実施形態に係るプラグ端子を示した正面図である。
【0069】
図6乃至図11を参照すると、第1プラグ端子201は、第1乃至第3接触部210、220、230を含み、第1プラグ端子201の第1接触部210は、モールド部100の第1壁部110上に形成されてもよい。第1接触部210は、第1板部211、第1ベンディング部212、第1延長部213、第2延長部214及び第1実装部215を含んでもよい。
【0070】
また、第1壁部110は、内側面111、上面112、外側面113、下面114及び両側面(図示せず)を含んでもよい。第2壁部120は、第1壁部110と向き合い、第1壁部110と同一の形状を有するので、第1壁部110に対してのみ説明する。
【0071】
第1接触部210の第1板部211は、第3方向Zに沿って延長され、第1壁部110の内側面111に形成されてもよい。これによって、第1板部211は、第1壁部110の内側面111を保護することができる。
【0072】
第1接触部210の第1ベンディング部212は、第1板部211の一側に連結され、第2方向Yにベンディングされて延長され、第1壁部110の上面を覆う形態に形成されてもよい。例えば、第1ベンディング部212は、第1壁部110の上面を第2方向Yに覆う形態にベンディングされて形成され、これによって、第1ベンディング部212は、第1壁部110の上面112を保護することができる。
【0073】
第1接触部210の第1延長部213は、第1ベンディング部212に連結され、第3方向Zに沿って延長され、相手側コネクターとの嵌合過程でスライディング接触してガイドし、これによって、第1延長部213は、第1壁部110の外側面113を保護することができる。
【0074】
第1接触部210の第2延長部214は、第1板部211の他側に連結され、第2方向Yに沿って屈曲して延長され、第1壁部110の下面114に形成されてもよい。
【0075】
このとき、第2延長部214は、モールド部100の下部を貫通して形成されてもよく、これによって、第2延長部214は、第1壁部110の下部を保護することができる。
【0076】
第1接触部210の第1実装部215は、第2延長部214から突出する形状であってもよく、第1実装部215は、第1壁部110の下部から露出してもよい。すなわち、第1実装部215は、モールド部100の下面から一定間隔だけ突出して露出してもよく、半田付けなどの方法でプラグコネクター10を基板(図示せず)に実装することができる。
【0077】
第1接触部210の長さは、第2接触部220と第3接触部230との間の間隔よりさらに長く形成され、相手側コネクターとの結合時に第1接触部210の第1方向Xの長さを増加させ、全体的な接触部分の面積を増大させる。
【0078】
また、第2接触部220は第1接触部210と垂直方向に位置し、第1接触部210の一側端は、第2方向Yの延長線上に第2接触部220と重畳する重畳領域310を形成し、第1接触部210の他側端は、第2方向Yの延長線上に第3接触部230と重畳する重畳領域320を形成することができる。
【0079】
また、第1プラグ端子201と対向して同一の形状を有する第2プラグ端子202にも重畳領域330、340が形成され得る。
【0080】
第2プラグ端子202は、第1プラグ端子201と対向して同一の形状を有するので、第1プラグ端子201に対してのみ説明する。
【0081】
これによって、第1接触部210が相手側コネクターとの結合時に第2方向Yに外力を受けると、第1接触部210のみが外力に対抗するのではなく、第1接触部210の両側に第1及び第2連結部218、219を介して連結された第2接触部220及び第3接触部230が重畳領域310、320を通じて外力に対抗して支持できるようにし、第1接触部210は、第2方向Yに加えられる外力に対抗して相互強く支持され得る。
【0082】
したがって、相手側コネクターと接触する場合、外部から作用する力からモールド部とプラグ端子とが相互強く支持され得る。
【0083】
また、相手側コネクターと嵌合(接触)する場合、第1延長部213が第2方向Yに沿ってプラグコネクター10に作用する外力に対抗できるように、第1板部211の一側に傾斜面115が形成されて支持されてもよい。
【0084】
傾斜面115は、図8に示したように、第1壁部110の上面112から深さ方向に、すなわち、相手側コネクターが入ってくる方向に幅が漸次増加する形態に形成されてもよく、これによって、傾斜面115の断面の幅は、上側より下側が増加する形態に形成され、モールド部100の強度を補強することができ、相手側コネクターとの結合も容易になるように形成されている。
【0085】
また、傾斜面115は、第1板部211と第1ベンディング部212とが連結される部分から基底部101の上面まで形成されることが好ましいが、これに制限されるのではない。
【0086】
すなわち、第1壁部110の内側面111には、第1プラグ端子201の第1板部211が形成されて支持され、第1板部211の一側には傾斜面115が形成され、相手側コネクターと嵌合する場合、外部から作用する力からモールド部とプラグ端子とが相互強く支持され得る。
【0087】
第1プラグ端子201の第1接触部210には、第2方向Yの両側に第2接触部220及び第3接触部230が連結部を介して連結されてもよく、第2接触部220は、第2板部221、第2ベンディング部222、第3延長部223、第1屈曲部224及び第2実装部225を含む。第3接触部230は、第3板部231、第3ベンディング部232、第4延長部233、第2屈曲部234及び第3実装部235を含む。
【0088】
第3接触部230は、第2接触部220と対向して同一の形状を有するので、以下では、第2接触部220についてのみ説明する。
【0089】
具体的に、図9乃至図11に示したように、第2接触部220は、第1接触部210と連結され、第1壁部110の一側面及び第3壁部130の一側面に連結されて形成されてもよい。
【0090】
第2接触部220の第2板部221は、第3壁部130の外側面の一側に形成されてもよく、これによって、第2板部221は、第3壁部130の外側面の一側を保護することができる。第2接触部220の第2ベンディング部222は、第2板部221の一側に連結され、第1方向Xにベンディングされて延長され、第3壁部130の上面の一側を覆う形態に形成されてもよく、これによって、第2ベンディング部222は、第3壁部130の上面の一側を保護することができる。
【0091】
第2接触部の第3延長部223は、第2ベンディング部222の他の一側に連結され、第3方向Zに延長され、相手側コネクターとの嵌合過程でスライディング接触してガイドし、これによって、第3延長部223は、第3壁部130の内側面の一側を保護することができる。
【0092】
第2接触部の第1屈曲部224は、第2板部221の他側に連結され、第2実装部225と連結され、第1屈曲部224は、第2実装部225が連結される位置を調節することができる。
【0093】
第2実装部225は、第1屈曲部224から突出する形状であってもよく、第3壁部130の下部から露出してもよい。すなわち、第2実装部225は、モールド部100の下面から一定間隔だけ突出して露出してもよく、半田付けなどの方法でプラグコネクター10を基板(図示せず)に実装することができる。
【0094】
また、第2実装部225の上側には、支持部135がモールド部100の第1壁部110から突出して形成されてもよく、支持部135は、第2実装部225の上側の一部を覆う形態に形成され、下側は開放された形態に形成され、プラグコネクター10が基板に実装されるとき、より堅固に支持できるようにする。
【0095】
これによって、第2接触部220は、第1壁部110の側面及び第3壁部130の一側を保護することができる。
【0096】
また、第2接触部220の外周面には、相手側コネクターとの結合力を強化できるように結合部229が突出して形成されてもよい。例えば、プラグコネクター10が相手側コネクターと結合されることによって電気コネクター組立体を形成するとき、結合部229は、相手側コネクターに形成された結合溝に締結され、電気コネクター組立体の結合力を強化させることができる。
【0097】
また、第2接触部220の第2実装部225は、第2板部221が形成された平面から突出する形状を有してもよく、第2実装部225は、第2板部221が形成された平面から突出し、突出した第2実装部225の上面を支持部135が覆う形態に支持され、支持部135が形成された部分より一定間隔だけ突出してもよい。
【0098】
これによって、第1プラグ端子201は、半田付けなどの方法で基板と接続される部分である実装部の面積を拡張させ、プラグコネクター10を基板にさらに堅固に実装することができる。
【0099】
また、第3接触部230の第3実装部235は、第3板部231が形成された平面から突出する形状を有してもよく、第3実装部235は、第3板部231が形成された平面から突出し、突出した第3実装部235の上面を支持部145が覆う形態に支持され、支持部145が形成された部分より一定間隔だけ突出してもよい。
【0100】
これによって、第1プラグ端子201は、半田付けなどの方法で基板と接続される部分である実装部の面積を拡張させ、プラグコネクター10を基板にさらに堅固に実装することができる。
【0101】
また、第3プラグ端子203には、相手側コネクターと締結されて固定できるように締結部203aが形成されており、締結部203aには、相手側コネクターとの結合及び分離が容易になるように係止部203bが傾斜した形態に形成されてもよい。
【0102】
また、第3プラグ端子203の実装部203cは、突出して形成されてもよく、第3壁部130の下部から露出してもよい。すなわち、第3プラグ端子の実装部は、モールド部100の下面から突出して露出してもよく、半田付けなどの方法でプラグコネクター10を基板(図示せず)に実装することができ、第3プラグ端子203の実装部203cの上側には、支持部136が第3壁部130から一側に突出して形成されてもよく、支持部136は、第3プラグ端子203の実装部203cの上側の一部を覆う形態に形成され、下側は開放された形態に形成され、プラグコネクター10が基板に実装されるとき、より堅固に支持できるようにする。
【0103】
また、第4プラグ端子204は、第3プラグ端子203と対向して同一の形状を有する。
【0104】
また、第1接触部210は、第2接触部220と重畳する重畳領域310の間隔が第3延長部223の幅と同一に形成されてもよく、第1接触部210は、第3接触部230と重畳する重畳領域320の間隔が第4延長部233の幅と同一に形成されてもよいが、これに制限されるのではなく、重畳領域の間隔は、さらに広く形成されてもよく、さらに狭く形成されてもよい。
【0105】
したがって、本発明の技術的思想の実施形態に係るプラグコネクターは、前記のような構成を通じて、プラグ端子の重畳領域による追加的な支持区間及びモールド部内の傾斜面などの追加的な支持区間を確保することによって、プラグコネクターに加えられる外力に対抗し、プラグコネクターの強度を補強する。
【0106】
また、プラグ端子とコネクターのモールド部とが相互強く支持されることによって多面的に保護し、プラグコネクターが外力によって摩滅又は破損することを防止し、相手側コネクターとのスライディング接触によるコネクターの嵌合時のガイドを可能にし、相手側コネクター端子の金属対金属の接触によって耐磨耗性が向上するという効果がある。
【0107】
以上では、添付の図面を参照して本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、前記各実施形態に限定されるのではなく、互いに異なる多様な形態に製造可能であり、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須な特徴を変更せずとも他の具体的な形態に実施可能であることを理解できるだろう。そのため、以上で記述した各実施形態は、全ての面で例示的なものであって、限定的なものではないことを理解しなければならない。
【符号の説明】
【0108】
1 第1接触部
2 第1延長部
3 第2延長部
4 第3延長部
5 第2接触部
6 第3接触部
7 連結部
10 プラグコネクター
20 ソケットコネクター
100 モールド部
101 基底部
110 第1壁部
111 内側面
112 上面
113 外側面
114 下面
115 傾斜面
120 第2壁部
130 第3壁部
140 第4壁部
201 第1プラグ端子
202 第2プラグ端子
203 第3プラグ端子
204 第4プラグ端子
210 第1接触部
211 第1板部
212 第1ベンディング部
213 第1延長部
214 第2延長部
215 第1実装部
218 第1連結部
219 第2連結部
220 第2接触部
221 第2板部
222 第2ベンディング部
223 第3延長部
224 第1屈曲部
225 第2実装部
230 第3接触部
231 第3板部
232 第3ベンディング部
233 第4延長部
234 第2屈曲部
235 第3実装部
310 第1重畳領域
320 第2重畳領域
330 第3重畳領域
340 第4重畳領域

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11