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特許7606899情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20241219BHJP
   G07F 9/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
G06Q30/06
G07F9/00 L
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021049984
(22)【出願日】2021-03-24
(65)【公開番号】P2022148344
(43)【公開日】2022-10-06
【審査請求日】2024-01-09
(73)【特許権者】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】石田 和匡
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 健太
(72)【発明者】
【氏名】近藤 洋平
(72)【発明者】
【氏名】織田 智史
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-044905(JP,A)
【文献】特開2014-164530(JP,A)
【文献】特開平09-062909(JP,A)
【文献】特開2010-277571(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G07F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機の複数のコラムに収納される各商品の売切到達予想期間を示す売切時期情報が、各商品の商品識別子と対応付けて格納される商品売切時期格納部と、
前記複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、当該複数のコラムに収納される各商品の商品識別子と対応付けられて格納される商品コラム格納部と、
前記売切時期情報を用いて、前記複数のコラムに格納される商品の売切時期情報が示す売切到達予想期間のばらつきが小さくなるよう、前記複数のコラムのうちの1以上のコラムに収納される1以上の商品の変更を提案する提案情報を取得する提案取得部と、
前記提案取得部が取得する提案情報を出力する提案出力部と、を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記複数のコラムは、商品の最大収納量が異なるコラムを含んでおり、
前記複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、当該複数の各コラムについての商品の最大収納量を示すコラム収納量情報と対応付けられて格納されるコラム収納格納部を更に備え、
前記提案取得部は、前記コラム収納量情報を用いて、売切時期情報が示す売切到達予想期間が短い1以上の商品が収納される1以上のコラムと、当該コラムよりも最大収納量が多いコラムであって、売切時期情報が示す売切到達予想期間が長い1以上の商品が収納されるコラムとを入れ替える提案情報を取得する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提案取得部は、売切時期情報が示す売切到達予想期間が長い1以上の商品が収納される1以上のコラムを、売切時期情報が示す売切到達予想期間が短い1以上の商品が収納されるコラムに変更する提案情報を取得する請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記複数のコラムは、商品の最大収納量が異なるコラムを含んでおり、
前記複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、当該複数の各コラムについての商品の最大収納量を示すコラム収納量情報と対応付けられて格納されるコラム収納格納部を更に備え、
前記提案取得部は、前記コラム収納量情報をさらに用いて前記提案情報を取得する請求項1または請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、当該複数の各コラムについての属性を示すコラム属性情報と対応付けられて格納されるコラム属性格納部を更に備え、
前記提案取得部は、前記コラム属性情報をさらに用いて前記提案情報を取得する請求項1から請求項4いずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項6】
商品に対するコラムの変更についての制約を示す制約情報が格納される商品制約格納部を更に備え、
前記提案取得部は、前記制約情報をさらに用いて前記提案情報を取得する請求項1から請求項5いずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項7】
自動販売機の売上に対して影響を与える外的な要因である外的要因情報が格納される外的要因格納部をさらに具備し、
前記提案取得部は、前記外的要因情報を用いて提案情報を取得する請求項1から請求項6いずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提案取得部は、前記商品識別子と対応付けられた売切時期情報と、前記商品識別子と対応付けられたコラム識別子とを利用した機械学習により、前記提案情報を取得する請求項1から請求項6いずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項9】
自動販売機の複数のコラムに収納される各商品の売切到達予想期間を示す売切時期情報が、各商品の商品識別子と対応付けて格納される商品売切時期格納部と、前記複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、当該複数のコラムに収納される各商品の商品識別子と対応付けられて格納される商品コラム格納部と、提案取得部と、提案出力部とを用いて行われる情報処理方法であって、
前記提案取得部が、前記売切時期情報を用いて、前記複数のコラムに格納される商品の売切時期情報が示す売切到達予想期間のばらつきが小さくなるよう、前記複数のコラムのうちの1以上のコラムに収納される1以上の商品の変更を提案する提案情報を取得するステップと、
前記提案出力部が、前記提案情報を取得するステップで取得する提案情報を出力する提案出力ステップと、を備えた情報処理方法。
【請求項10】
自動販売機の複数のコラムに収納される各商品の売切到達予想期間を示す売切時期情報が、各商品の商品識別子と対応付けて格納される商品売切時期格納部と、前記複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、当該複数のコラムに収納される各商品の商品識別子と対応付けられて格納される商品コラム格納部と、にアクセス可能なコンピュータを、
前記売切時期情報を用いて、前記複数のコラムに格納される商品の売切時期情報が示す売切到達予想期間のばらつきが小さくなるよう、前記複数のコラムのうちの1以上のコラムに収納される1以上の商品の変更を提案する提案情報を取得する提案取得部と、
前記提案取得部が取得する提案情報を出力する提案出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機のコラムへの商品の割り当てに関する処理を行う装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、自動販売機の商品構成を適切に調整するための情報を提供することにより、販売効率を向上させるものが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-99948号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来においては、商品の自動販売機のコラムへの割り当てを適切に行うための情報を提供するものがなかった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、自動販売機のコラムに対する商品の割り当てを適切に行うことができる情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理装置は、自動販売機の複数のコラムに収納される各商品の売切到達予想期間を示す売切時期情報が、各商品の商品識別子と対応付けて格納される商品売切時期格納部と、複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、複数のコラムに収納される各商品の商品識別子と対応付けられて格納される商品コラム格納部と、売切時期情報を用いて、複数のコラムに格納される商品の売切時期情報が示す売切到達予想期間のばらつきが小さくなるよう、複数のコラムのうちの1以上のコラムに収納される1以上の商品の変更を提案する提案情報を取得する提案取得部と、提案取得部が取得する提案情報を出力する提案出力部と、を備えた情報処理装置である。
【0007】
かかる構成により、売切到達予想期間のばらつきが小さくなるよう商品が収納されるコラムを変更する提案情報を得ることができ、提案情報に応じてコラムに収納される商品を変更することにより、自動販売機のコラムに対する商品の割り当てを適切に行うことができる。
【0008】
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、複数のコラムは、商品の最大収納量が異なるコラムを含んでおり、複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、複数の各コラムについての商品の最大収納量を示すコラム収納量情報と対応付けられて格納されるコラム収納格納部を更に備え、提案取得部は、コラム収納量情報を用いて、売切時期情報が示す売切到達予想期間が短い1以上の商品が収納される1以上のコラムと、コラムよりも最大収納量が多いコラムであって、売切時期情報が示す売切到達予想期間が長い1以上の商品が収納されるコラムと、を入れ替える提案情報を取得するようにしてもよい。
【0009】
かかる構成により、例えば、コラムの入れ替えにより、売切到達予想期間が短い商品の売切到達予想期間を長くして商品の補充頻度を減らしたり、売切到達予想期間が長い商品の在庫量を減らしたりすることができる提案情報を得ることができ、自動販売機のコラムに対する商品の割り当てを適切に行うことができる。
【0010】
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、提案取得部は、売切時期情報が示す売切到達予想期間が長い1以上の商品が収納される1以上のコラムを、売切時期情報が示す売切到達予想期間が短い1以上の商品が収納されるコラムに変更する提案情報を取得するようにしてもよい。
【0011】
かかる構成により、例えば、売切到達予想期間が短い商品が収納されるコラム数を増やすことで売切到達予想期間を長くして、商品補充の頻度を減らすことができる提案情報を得ることができ、自動販売機のコラムに対する商品の割り当てを適切に行うことができる。
【0012】
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、複数のコラムは、商品の最大収納量が異なるコラムを含んでおり、複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、複数の各コラムについての商品の最大収納量を示すコラム収納量情報と対応付けられて格納されるコラム収納格納部を更に備え、提案取得部は、コラム収納量情報をさらに用いて提案情報を取得するようにしてもよい。
【0013】
かかる構成により、最大収納量により利用して、適切な提案情報を取得することができ、自動販売機のコラムに対する商品の割り当てを適切に行うことができる。
【0014】
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、複数の各コラムについての属性を示すコラム属性情報と対応付けられて格納されるコラム属性格納部を更に備え、提案取得部は、コラム属性情報をさらに用いて提案情報を取得するようにしてもよい。
【0015】
かかる構成により、コラム属性情報を利用して、コラムに収納する商品を適切に変更可能な提案情報を取得でき、自動販売機のコラムに対する商品の割り当てを適切に行うことができる。
【0016】
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、商品に対するコラムの変更についての制約を示す制約情報が格納される商品制約格納部を更に備え、提案取得部は、制約情報をさらに用いて提案情報を取得するようにしてもよい。
【0017】
かかる構成により、コラムについての制約を考慮した適切な提案情報を取得することができ、自動販売機のコラムに対する商品の割り当てを適切に行うことができる。
【0018】
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、自動販売機の売上に対して影響を与える外的な要因である外的要因情報が格納される外的要因格納部をさらに具備し、提案取得部は、外的要因情報を用いて提案情報を取得するようにしてもよい。
【0019】
かかる構成により、外的要因を考慮して適切な提案情報を取得することができ、自動販売機のコラムに対する商品の割り当てを適切に行うことができる。
【0020】
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、提案取得部は、商品識別子と対応付けられた売切時期情報と、商品識別子と対応付けられたコラム識別子とを利用した機械学習により、提案情報を取得するようにしてもよい。
【0021】
かかる構成により、機械学習を利用して、売切到達予想期間のばらつきが小さい適切な提案情報を得ることができ、この提案情報を利用してコラムの商品の変更を行うことで、自動販売機のコラムに対する商品の割り当てを適切に行うことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明による情報処理装置等によれば、提案情報に応じてコラムに収納される商品を変更することにより、自動販売機のコラムに対する商品の割り当てを適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施の形態における情報処理装置のブロック図
図2】同情報処理装置の動作について説明するフローチャート
図3】同情報処理装置の動作について説明するフローチャート
図4】同情報処理装置の動作について説明するフローチャート
図5】同情報処理装置の動作について説明するフローチャート
図6】同情報処理装置の商品売切時期管理表を示す図(図6(a))および補正した商品売切時期管理表を示す図(図6(b))
図7】同情報処理装置の商品コラム管理表を示す図
図8】同情報処理装置のコラム収納量管理表を示す図
図9】同情報処理装置のコラム属性管理表を示す図
図10】同情報処理装置の制約情報管理表を示す図
図11】同情報処理装置の外的要因管理表(図11(a))および売切時期補正情報を示す図(図11(b))
図12】同情報処理装置を説明するための、自動販売機の一例を示す図(図12(a))およびコラムの商品投入口とコラムに収納される商品との関係を示す図(図12(b))
図13】同情報処理装置の提案情報を示す図(図13(a)-図13(c))
図14】同情報処理装置を説明するための、提案情報が提案する変更を行った場合の商品売切時期情報を示す図
図15】同情報処理装置の、提案情報管理表を示す図(図16(a)および図16(b))
図16】同情報処理装置の、提案情報が提案する変更を行った場合のコラムの商品投入口とコラムに収納される商品との関係を示す図
図17】同情報処理装置の表示例を示す図を示す図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0025】
(実施の形態)
【0026】
図1は、本実施の形態における情報処理装置1のブロック図である。
【0027】
情報処理装置1は、商品売切時期格納部101、商品コラム格納部102、コラム収納格納部103、コラム属性格納部104、商品制約格納部105、外的要因格納部106、提案取得部107、および提案出力部108を備える。
【0028】
商品売切時期格納部101には、自動販売機の複数のコラムにそれぞれ収納される商品の売切時期情報が、各商品の商品識別子と対応付けて格納される。例えば、商品売切時期格納部101には、複数の商品識別子と、各商品識別子と対応付けられた売切時期情報とが格納される。
【0029】
売切時期情報は、売切到達予想期間を示す情報である。売切到達予想期間とは、例えば、商品が売り切れるまでの期間である。期間は、時間と考えてもよい。売切到達予想期間は、例えば、自動販売器の一の商品が収納される1または2以上のコラムに、この一の商品をそれぞれ最大収納数まで収納してから、この一の商品がすべて売り切れるまでの期間である。売切時期情報とは、例えば、最大収容数までに収納した一の商品が売り切れるまでの期間を示す情報である。ここでの期間は、日数単位であってもよく、分単位や時単位であってもよく、売切到達予想期間の単位は問わない。
【0030】
自動販売機は、例えば、容器入りの飲料や、食品等を販売する自動販売機である。ただし、自動販売機が販売する商品は、食品等に限定されるものではなく、例えば、たばこや、電子機器、小型家電等の食品以外のものを販売する自動販売機等であってもよい。ここでの自動販売機は、商品を変更可能な複数のコラムを有する自動販売機である。コラムとは、自動販売機の商品が収納される部分であり、カラムとも呼ばれる。コラムは、商品を収容する部分や格納する部分や保持する部分と考えてもよい。各コラムは、例えば、自動販売機の正面側等に、商品を投入するための商品投入口を有している。例えば、自動販売機の前面扉を開くことで各商品投入口が正面に現れ、商品を投入可能となる。ただし、商品投入口が設けられている位置は、上記に限定されるものではない。通常、自動販売機が有する複数のコラムの商品投入口は、縦方向および横方向の少なくとも一方の方向に配列されている。例えば、複数のコラムの商品投入口は、マトリクス状に配列されている。
【0031】
自動販売機の一のコラムには、通常、同じ商品が収納される。また、自動販売機の2以上のコラムに、同じ商品が収納されてもよい。
【0032】
自動販売機は、通常、長さが異なるコラムを有している。コラムの長さは、ここでは、コラムが収納する商品の最大収納数と考えてもよい。例えば、上記のように、マトリクス状に配列された商品投入口を有するコラムを備えた自動販売機においては、通常、商品投入口が下側に位置するコラムほど、コラムの長さが短く、商品の最大収納数が小さい。例えば、商品投入口が最も下に位置するコラムと、商品投入口が最も上に位置するコラムとでは、上に位置するコラムの方が、商品数が10本以上、例えば、15~16本程度、最大収納数が大きい場合がある。ただし、自動販売機は、長さが異なるコラムを有していなくてもよい。
【0033】
また、自動販売機は、収納できる容器のサイズや形状が異なるコラムを有していてもよい。また、自動販売機は、収納する商品を保持する温度が異なるコラムを有していてもよい。
【0034】
売切時期情報は、例えば、売切到達予想期間の値を有する情報である。なお、売切時期情報は、結果的に、売切到達予想期間の値を取得することが可能な情報であればよく、例えば、売切到達予想期間の値に数式や変換テーブル等を用いて変換可能な情報や、売切到達予想期間の値を算出可能な情報(例えば、商品の単位時間当たりの販売数の情報)であってもよい。
【0035】
商品の売切到達予想期間は、例えば、実測値である。例えば、実測値である売切到達予想期間は、自動販売機の販売情報等から取得可能な、自動販売機に最大収納数まで収納した商品が売り切れるまでの期間の一回の測定値であってもよく、複数の測定値の平均値や中央値等の代表値であってもよい。一回の測定値は、例えば、直近の一回の測定値である。複数の測定値は、例えば、直近の1か月の測定値や、直近の予め決められた回数の測定値である。
【0036】
また、売切到達予想期間は、例えば、自動販売機に最大収納数まで収納した商品が売り切れるまでの期間の予測値であってもよい。売切到達予想期間は、自動販売機の販売情報から取得可能な予測値であってもよい。例えば、売切到達予想期間は、上記のような売切到達予想期間の実測値を用いて取得される予測値であってもよく、商品販売数の単位時間当たりの平均値や、商品の販売数の経時的な変化を示す実測値から近似式等を用いて取得される予測値であってもよい。また、売切到達予想期間は、上記のような売切到達予想期間の実測値や、上記のような単位時間当たりの商品販売数の平均値等や、その他の情報を用いて、機械学習等を利用して取得した予測値であってもよい。なお、売切到達予想期間や売切到達予想期間を取得する処理等については、公知技術であるため、ここでは詳細な説明を省略する。売切到達予想期間に相当する情報については、例えば、特許文献である特開2014-115988を参照されたい。
【0037】
商品識別子は、例えば、商品名や、商品に割り当てられたコード等である。商品識別子は、商品の容量や、商品の容器の種類(例えば、缶、ペットボトル、パウチ等)等の商品の属性を示す情報を有していてもよい。商品識別子は、商品を識別可能な情報であれば、これらの情報に限定されるものではない。
【0038】
商品売切時期格納部101には、複数の各自動販売機に収納される1または2以上の各商品についての売切時期情報が、各自動販売機の自販機識別子と、各商品の商品識別子とに対応付けられて格納されてもよい。
【0039】
自販機識別子は、自動販売機に割り当てられたコードであってもよく、自動販売機の機器番号や製造番号等であってもよく、自動販売機の名称や通称等であってもよい。また、自販機識別子は、自動販売機のMACアドレスやIPアドレス等のネットワーク上のアドレス情報であってもよく、自動販売機が設置されている場所の識別子(例えば、場所の住所や場所に割り当てられたコードや名称等)であってもよい。自販機識別子は、上記の情報に限定されない。
【0040】
商品売切時期格納部101に売切時期情報等が蓄積される過程は問わない。例えば、売切時期情報を取得する装置(図示せず)が、自動販売機の各商品について取得し、商品識別子や自販機識別子と対応付けて出力する売切時期情報を、情報処理装置1の受付部(図示せず)が受け付けて、商品売切時期格納部101に蓄積してもよい。また、情報処理装置1の処理部(図示せず)が、自動販売機の販売情報等を取得する装置(図示せず)から受け付けた販売情報等を用いて、各商品の売切時期情報を取得し、商品識別子や自販機識別子と対応付けて商品売切時期格納部101に蓄積するようにしてもよい。
【0041】
商品売切時期格納部101は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。かかることは、他の格納部についても同様である。
【0042】
商品コラム格納部102は、自動販売機の複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、複数のコラムに収納される各商品の商品識別子と対応付けられて格納される。例えば、商品コラム格納部102には、複数のコラム識別子と、各コラム識別子と対応付けられた商品識別子とが格納される。例えば、同じ一の商品が収納される複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子には、同じ一の商品の商品識別子が対応付けられる。
【0043】
コラム識別子は、自動販売機が有する2以上のコラムを識別する情報である。コラム識別子は、コラムが有する商品投入口の識別子であってもよい。コラム識別子は、例えば、自動販売機が有する複数のコラムにそれぞれ対応付けられたコード等である。また、コラム識別子は、縦方向および横方向の少なくとも一方の方向に配列されているコラムの商品投入口を、それぞれの方向に配列されている順番により指定する情報を有する情報でもよい。例えば、コラム識別子は、コラムを、コラムの商品投入口が配列されている行を示す情報およびコラムの商品投入口が配列されている列を示す情報の一方または両方の組み合わせにより指定する情報であってもよい。行を示す情報は、行を特定可能な情報であればよく、例えば、行番号であってもよく、前段、中段、後段等の列に付与された名称であってもよい。また、列を示す情報は、列を特定可能な情報であればよく、例えば、列番号であってもよく、列に付与された名称であってもよい。例えば、コラム識別子は、コラムの商品投入口を行番等と列番号との組み合わせで表した情報であってもよい。なお、コラム識別子として、複数の商品投入口を予め決められたルールに沿って走査した場合における、走査される順番の情報を用いるようにしてもよい。なお、コラム識別子は、上記のような情報に限定されるものではない。
【0044】
商品コラム格納部102には、例えば、複数の各自動販売機が有する複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、各自動販売機の自販機識別子と、各コラムに収納される商品の商品識別子とに対応付けられて格納されてもよい。
【0045】
コラム収納格納部103には、複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、当該複数の各コラムについての商品の最大収納量を示すコラム収納量情報と対応付けられて格納される。例えば、コラム収納格納部103には、複数のコラム識別子と、各コラム識別子と対応付けられたコラム収納量情報とが格納される。コラム収納格納部103には、複数の自動販売機の各コラムについてのコラム収納量情報が、自販機識別子と、コラム識別子とに対応付けられて格納されていてもよい。
【0046】
コラム属性格納部104には、複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、複数の各コラムについての属性を示すコラム属性情報と対応付けられて格納される。例えば、コラム属性格納部104には、複数のコラム識別子と、各コラム識別子と対応付けられたコラム属性情報とが格納される。コラム属性格納部104には、複数の自動販売機の各コラムについてのコラム属性情報が、自販機識別子と、コラム識別子とに対応付けられて格納されていてもよい。
【0047】
コラム属性情報とは、例えば、例えば、コラムに収納可能な商品のサイズ、コラムに収納可能な商品の容器の種類、コラムの商品温度等のコラムの属性を示す属性値のうちの1または2以上の組み合わせである。商品のサイズは、コラムに収納可能な商品のサイズであり、例えば、200mlサイズ、350mlサイズ等の情報である。商品の容器の種類は、コラムに収納可能な商品の容器の種類であり、例えば、缶、樹脂ボトル、紙パック、瓶、またはパウチ等の情報である。商品温度は、コラムの商品の保管温度を示す情報であり、例えば、商品の保管温度を示す指標(例えば、ホット、コールド等)であってもよく、商品の保管温度を示す数値であってもよい。収納する商品のサイズが可変である場合、商品のサイズは、可変であることを示す情報であってもよい。また、商品の保管温度が可変である場合、商品の保管温度は、可変であることを示す情報であってもよい。
【0048】
商品制約格納部105には、商品に対するコラムの変更についての制約を示す制約情報が格納される。制約情報は、例えば、商品についての、コラムの変更についての制約内容を示す情報である。商品に対する制約情報は、例えば、商品に対するコラム変更についての禁止事項を示す情報と考えてもよい。商品に対するコラムの変更についての制約は、例えば、商品が収納されているコラムを他のコラムに変更することを禁止することであってもよく、商品が収納されているコラム数の削減を禁止することであってもよく、自動販売機からの商品の抜き取りを禁止することであってもよい。また、商品に対するコラムの変更についての制約は、これらの2以上の組み合わせであってもよい。自動販売機からの商品の抜き取りとは、例えば、自動販売機からの商品の除去や、自動販売機による販売の終了である。例えば、一の商品について、商品の抜き取りを禁止する制約事項が対応付けられている場合、この一の商品には、商品の自動販売機からの抜き取りを禁止する制約がある、と考えてもよい。
【0049】
例えば、商品制約格納部105には、コラムの変更についての制約がある商品の商品識別子と、この制約を示す制約情報との1以上の組が格納される。なお、商品に対する制約が、特定の一つの制約のみである場合等においては、コラムの変更についての制約がある商品の商品識別子のみが、商品制約情報に格納されていてもよく、制約がある商品の商品識別子に、制約があることを示すフラグ等の情報が対応付けられて格納されていてもよい。このような場合も、上記の特定の制約を示す制約情報が商品識別子と対応付けて格納されていると考えてもよい。ただし、制約情報は、上記の情報に限定されるものではない。
【0050】
商品制約格納部105には、例えば、複数の各自動販売機についてのコラムの変更についての制約を示す制約情報が、各自動販売機の自販機識別子と対応付けられて格納されてもよい。
【0051】
外的要因格納部106には、自動販売機の売上に対してそれぞれ影響を与える外的な要因である外的要因情報が格納される。外的要因格納部106には、複数の各自動販売機の売上に対して影響を与える外的要因情報が、各自動販売機の自販機識別子と対応付けられて格納されてもよい。外的要因情報は、例えば、季節情報、天気情報、気温情報、イベント情報、混雑情報、人流情報等の1以上の属性の属性値を有する情報である。外的要因情報は、例えば、これらの情報のように、経時的に変化する外的要因を示す情報であることが好ましい。
【0052】
季節情報とは、自動販売機が設置されている地域の季節を示す情報である。天気情報は、自動販売機が設置されている地域の天気を示す情報である。天気情報は、例えば、天気を予測する情報である。天気情報は、例えば、天気予報の情報であってもよく、降水確率等の情報等であってもよい。天気情報は、例えば、直近以降の、予め決められた長さの期間内の、毎日の天気を示す情報である。気温情報は、自動販売機が設置されている地域の気温を示す情報である。気温情報は、例えば、直近以降の、予め決められた長さの期間の気温を予測する情報である。ここでの気温は、予め決められた長さの期間内の、毎日の気温を示す情報であってもよく、期間内の気温の平均を示す情報であってもよい。ここでの気温は、平均気温であってもよく、最高気温であってもよく、最低気温であってもよく、特定の時間帯の気温であってもよく、これらの2以上の組み合わせであってもよい。
【0053】
イベント情報は、例えば、自動販売機が設置されているエリアや自動販売機が設置されている場所の近隣で行われるイベントの有無や、イベントの種類や、動員規模等の情報である。イベント情報は、例えば、イベントの予定を示す情報である。イベントは、例えば、運動会や、花火大会、フェスティバル、ライブ等である。ここでのイベント情報は、例えば、直近以降の、予め決められた長さの期間内のイベントの情報である。混雑情報は、自動販売機が設置されているエリアにおける人の混雑状況の予測情報である。混雑情報は、例えば、直近以降の、予め決められた長さの期間の混雑状況を予測する情報である。ここでの混雑状況は、予め決められた長さの期間内の、毎日の混雑状況を示す情報であってもよく、期間内の平均の混雑状況を示す情報であってもよい。人流情報は、自動販売機が設置されているエリアにおける人の流れを示す予測情報である。人流情報は、例えば、直近以降の、予め決められた長さの期間の人流を予測する情報である。ここでの人流情報は、予め決められた長さの期間内の、毎日の人流を示す情報であってもよく、期間内の平均の人流を示す情報であってもよい。なお、外的要因情報を構成する各情報は、数値で表される情報、または数値に変換可能な指標等の情報であることが好ましい。
【0054】
外的要因格納部106には、例えば、情報処理装置1の処理部(図示せず)等がカレンダー等から取得した季節情報や、情報処理装置1の受信部(図示せず)等が、天気情報を提供するサーバ装置(図示せず)から受信した天気情報を有する外的要因情報が蓄積される。また、外的要因格納部106には、例えば、情報処理装置1の受信部(図示せず)等が、渋滞情報、イベント情報、および混雑情報等をそれぞれ提供するサーバ装置(図示せず)等から受信した渋滞情報、イベント情報、混雑情報および人流情報等の一以上を有する外的要因情報が蓄積される。ただし、どのように取得された外的要因情報が、どのように外的要因格納部106に蓄積されるかは上記に限定されるものではない。
【0055】
提案取得部107は、売切時期情報を用いて、自動販売機の複数のコラムに格納される2以上の商品の売切時期情報が示す売切到達予想期間のばらつきが小さくなるよう、複数のコラムのうちの1以上のコラムに収納される1以上の商品の変更を提案する提案情報を取得する。例えば、提案取得部107は、商品売切時期格納部101に商品識別子と対応付けて格納されている商品売切時期情報と、商品コラム格納部102に商品識別子と対応付けて格納されているコラム識別子とを用いて、提案情報を取得する。変更を提案する提案情報は、変更の提案を示す提案情報や、変更の提案内容を有する提案情報と考えてもよい。ここでの自動販売機の複数のコラムに格納される2以上の商品とは、例えば、自動販売機に収納されるすべての商品であるが、1以上の特定の商品や、1以上の特定のコラムに収納される商品を除外するようにしてもよい。例えば、自動販売機の複数のコラムに格納される複数の商品のうちの、収納されるコラムを変更可能な2以上の商品について、提案情報を取得するようにしてもよい。
【0056】
売切到達予想期間のばらつきとは、例えば、複数の売切到達予想期間の広がりや、散らばり具合である。ばらつきは、例えば、複数の売切到達予想期間の範囲や、標準偏差、分散等の尺度で表される。売切到達予想期間の範囲とは、売切到達予想期間の最大値と最小値との差である。売切到達予想期間のばらつきが小さくなるようにする、ということは、例えば、売切到達予想期間の範囲や、標準偏差、分散の値が小さくなるようにすることと考えてもよい。例えば、ばらつきが小さくなることは、自動販売機の中の選択された二つの商品の売切到達予想期間の差が小さくなることでもよいし、3以上の商品の売切到達予想期間の分散値が小さくなること等でもよい。
【0057】
売切到達予想期間のばらつきが小さくなるよう、1以上のコラムに収納される1以上の商品の変更を提案する提案情報を取得する、ということは、例えば、自動販売機の複数のコラムに格納されている2以上の商品の売切到達予想期間の範囲が小さくなるような提案情報を取得することである。売切到達予想期間の範囲が小さくなるような提案情報は、例えば、売切到達予想期間の最小値が大きくなる変更および売切到達予想期間の最大値が小さくなる変更の少なくとも一方を提案する提案情報である。例えば、売切到達予想期間の範囲が小さくなるような提案情報とは、売切到達予想期間の最小値が大きくなり、売切到達予想期間の最大値が変化しないような提案情報および売切到達予想期間の最大値が小さくなるような提案情報であってもよく、売切到達予想期間の最大値が小さくなり、売切到達予想期間の最小値が変化しないような提案情報であってもよく、例えば、売切到達予想期間の最小値が大きくなる提案および売切到達予想期間の最大値が小さくなる提案を有する提案情報であってもよい。売切到達予想期間の値は、商品が売り切れるまで期間であるため、売切到達予想期間の最大値は、最も売り切れるまでの期間が長いことを示す売切到達予想期間である。また、売切到達予想期間の最小値は、最も売り切れるまでの期間が短いことを示す売切到達予想期間である。
【0058】
コラムに収納される商品の変更とは、例えば、同じ自動販売機の、一の商品が収納されるコラムと、異なる商品が収納されるコラムとを入れ替えることである。このコラムの変更は、一の商品が収納されるコラムと、一の商品とは異なる商品が収納されるコラムとの間において、それぞれのコラムに収納される商品を入れ替えることと考えてもよく、異なる商品がそれぞれ収納されているコラム間において、コラムに収納される商品を入れ替えることと考えてもよい。この場合、自動販売機において販売される商品のアイテム数は変化しない。
【0059】
また、コラムに収納される商品の変更とは、例えば、コラムに収納される商品を、同じ自動販売機の他のコラムに収納されている異なる商品に変更することであってもよい。コラムに収納される商品の変更は、例えば、一の商品が収納される1以上のコラムを、同じ自動販売機の他のコラムに既に収納されている異なる商品が収納されるコラムに変更することと考えてもよい。コラムに収納される一の商品を、他のコラムに既に収納されている異なる商品に変更する場合、異なる商品が収納されるコラム数が増加することとなる。また、一の商品が収納されているコラムが、自動販売機に一つしかない場合、このコラムが異なる商品が収納されるコラムに変更されると、通常、この一の商品がコラムから抜き取られ、自動販売機から抜き取られることとなり、これにより、自動販売機において販売される商品のアイテム数が減少する。また、変更前のコラムに収納されている一の商品と同じ商品が収納されたコラムが複数存在する場合において、そのうちの一部のコラムの商品だけが、同じ自動販売機の他のコラムに収納される異なる商品に変更されるときには、一の商品が収納されるコラムのうちの商品が変更されないコラムについては、そのまま残るため、自動販売機において販売される商品のアイテム数は減少しない。
【0060】
提案取得部107は、売切到達予想期間のばらつきを小さくするための提案情報として、例えば、以下のように、コラム間で商品を入れ替える提案情報を取得する。
【0061】
(1)最大収納量が異なるコラム間での商品の入れ替え
自動販売機の複数のコラムが、商品の最大収納量が異なるコラムを含んでいる場合、提案取得部107は、例えば、コラム収納格納部103に格納されるコラム収納量情報を用いて、売切時期情報が示す売切到達予想期間が短い1以上の商品が収納される1以上のコラムと、このコラムよりも最大収納量が多いコラムであって、売切時期情報が示す売切到達予想期間が長い1以上の商品が収納されるコラムとを入れ替える提案情報を取得する。
【0062】
売切到達予想期間が短い商品とは、例えば、商品に対応する売切到達予想期間が、売切到達予想期間が短いことを示す予め決められた第一条件を満たす商品である。第一条件は、例えば、同じ自動販売機の複数のコラムに収納されている商品において、売切到達予想期間を短いものから順に数えた順位が、閾値以内または閾値より小さい順位となる商品である、という条件や、売切到達予想期間が閾値以下または閾値より短い商品である、という条件である。この場合の閾値は固定値であってもよく、動的に決定される閾値(例えば、同じ自動販売機の複数のコラムに収納されている商品の売切到達予想期間の平均値や、この平均値に予め決められた値を減算した値等)であってもよい。
【0063】
売切到達予想期間が長い商品とは、例えば、商品に対応する売切到達予想期間が、売切到達予想期間が長いことを示す予め決められた第二条件を満たす商品である。第二条件は、例えば、同じ自動販売機の複数のコラムに収納されている商品において、売切到達予想期間を長いものから順に数えた順位が、閾値以内または閾値より小さい順位となる商品である、という条件や、売切到達予想期間が閾値以上または閾値より長い商品である、という条件である。この場合の閾値は固定値であってもよく、動的に決定される閾値(例えば、同じ自動販売機の複数のコラムに収納されている商品の売切到達予想期間の平均値や、この平均値に予め決められた値を加算した値等)であってもよい。なお、第二条件は、上記の第一条件を満たす商品よりも売切到達予想期間が長いという条件であってもよい。
【0064】
なお、売切到達予想期間が長い商品は、売切到達予想期間が短い商品よりも、売切到達予想期間が長い商品である。また、例えば、売切到達予想期間が短い商品は、売切到達予想期間が長い商品に対して相対的に売切到達予想期間が短い商品であってもよく、売切到達予想期間が長い商品は、売切到達予想期間が短い商品に対して相対的に売切到達予想期間が長い商品であってもよい。
【0065】
例えば、提案取得部107は、収納される商品に対応する売切到達予想期間を短いものから順に数えた順番が、予め決められた順番以内である1以上の商品が収納されるコラムと、このコラムよりも最大収納量が多いコラムであって、収納される商品に対応する売切到達予想期間を長いものから順に数えた順番が、予め決められた順番以内である1以上のコラムとを入れ替える提案情報を取得する。例えば、予め決められた順番が、1番である場合、売切到達予想期間が短い1以上の商品は、最も売切到達予想期間が短い商品となり、2番である場合、売切到達予想期間が短い1以上の商品は、最も売切到達予想期間が短い商品と、その次に売切到達予想期間が短い商品となる。また、売切時期情報が長い1以上の商品は、同様に、例えば、複数のコラムに収納される商品を、対応する売切到達予想期間が長いものから順に数えた順番が、予め決められた順番以内である商品である。
【0066】
なお、2以上の商品が収納されるコラムを入れ替える提案情報を取得する場合、提案取得部107は、売切到達予想期間が短いものから順に数えた順番がk番目(kは、1以上の整数)の商品のコラムを、売切到達予想期間が長いものから順に数えた順番がk番目の商品のコラムと、を入れ替える提案情報を取得することが好ましい。
【0067】
提案取得部107は、例えば、商品が収納されるコラムのコラム識別子に対応付けられたコラム収納量情報が示す最大収納量を用いて、売切時期情報が示す売切到達予想期間が短い1以上の商品が収納される1以上のコラムよりも最大収納量が多いコラムの検出や、一以上の各コラムの最大収納量が、売切時期情報が示す売切到達予想期間が短い1以上の商品が収納される1以上のコラムよりも多いか判断する。かかることは、後述する商品のコラムを入れ替える提案情報以外の提案情報を取得する処理においても同様である。
【0068】
コラム間で商品を入れ替える提案情報を取得する処理は、例えば、以下の(1-1)に示すような処理と、以下の(1-2)に示すような処理がある。(1-1)に示す処理は、例えば、売切到達予想期間が短いものから数えた順番が予め決められた順番となる商品が収納されるコラムと、このコラムよりも最大収納量が多いコラムのうちの、コラムに収納される商品を売切到達予想期間が長いものから順に数えた順番が、上記の短いものから数えた順番と同じ順番となるコラムとを入れ替える提案情報を取得する処理である。また、(1-2)に示す処理は、例えば、売切到達予想期間が短いものから数えた順番が予め決められた順番となる商品が収納されるコラムと、この商品が収納されるコラムよりも最大収納量が多いコラムであり、かつ、自動販売機の複数のコラムに収納される商品を、対応する売切到達予想期間が長いものから順に数えた順番が、上記の短いものから数えた順番と同じ順番となるコラムとを入れ替える提案情報を取得する処理等がある。以下、これらの処理について説明する。
【0069】
(1-1)最大収納量が多いコラムのうちの、各コラムに収納されている商品の売切到達予想期間を長いものから順に数えた順番が同じとなるコラムとの入れ替え
【0070】
以下、売切到達予想期間の短い順に並べた順番が2位までの各商品が収納されるコラムをそれぞれ入れ替える提案情報を取得する例について説明する。
【0071】
提案取得部107は、例えば、商品売切時期格納部101に格納されている商品売切時期情報と、商品コラム格納部102に格納されている商品コラム情報とを用いて、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が1位である商品が収納されているコラムの第一のコラム識別子を取得する。また、提案取得部107は、このコラム識別子に対応するコラム収納量情報をコラム収納格納部103から取得する。そして、取得したコラム収納量情報が示す最大収納量よりも多い最大収納量を示すコラム収納量情報と対応付けられたコラム識別子をコラム収納格納部103から取得し、取得したコラム識別子の中から、対応する商品識別子に対応する売切到達予想期間を長い順に並べた順番が1番となるコラム識別子を取得する。そして、このコラム識別子が示すコラムの商品と、第一のコラム識別子が示すコラムの商品との入れ替えを提案する提案情報を取得する。同様に、提案取得部107は、例えば、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が2位である商品が収納されているコラムの第二のコラム識別子と、このコラムのコラム収納量情報を取得する。そして、取得したコラム収納量情報が示す最大収納量よりも多い最大収納量を示すコラム収納量情報と対応付けられたコラム識別子をコラム収納格納部103から取得し、取得したコラム識別子の中から、上記で第一のコラム識別子について取得したコラム識別子以外の、対応する商品識別子に対応する売切到達予想期間を長い順に並べた順番が1番となるコラム識別子を取得する。そして、このコラム識別子が示すコラムの商品と、第二のコラム識別子が示すコラムの商品との入れ替えを提案する提案情報を取得する。
【0072】
(1-2)最大収納量が多く、自動販売機に収納されている商品のうちの売切到達予想期間を長いものから順に数えた順番が同じとなる商品が収納されているコラムとの入れ替え
【0073】
以下、上記と同様に、売切到達予想期間の短い順に並べた順番が2位までの各商品が収納されるコラムをそれぞれ入れ替える提案情報を取得する例について説明する。
【0074】
提案取得部107は、例えば、商品売切時期格納部101に格納されている商品売切時期情報と、商品コラム格納部102に格納されている商品コラム情報とを用いて、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が1位である商品が収納されているコラムの第一のコラム識別子を取得する。また、提案取得部107は、このコラム識別子に対応するコラム収納量情報をコラム収納格納部103から取得する。また、提案取得部107は、同様に、売切到達予想期間の長い順に並べた順位が1位である商品が収納されているコラムのコラム識別子と、コラム収納量情報とを取得する。そして、提案取得部107は、取得したコラム収納量情報が、第一のコラム識別子について取得したコラム収納量情報が示す最大収納量よりも多い場合に、取得したコラム識別子が示すコラム間での商品の入れ替えを提案する提案情報を取得し、最大収納量よりも多くない場合は、提案する提案情報を取得しない。商品の入れ替えを提案する提案情報を取得した場合には、提案取得部107は、例えば、上記と同様に売切到達予想期間の短い順に並べた順位が2位である商品が収納されているコラムの第一のコラム識別子と、コラム収納量情報とを取得する。また、提案取得部107は、同様に、売切到達予想期間の長い順に並べた順位が2位である商品が収納されているコラムのコラム識別子と、コラム収納量情報とを取得する。そして、提案取得部107は、取得したコラム収納量情報が、第二のコラム識別子について取得したコラム収納量情報が示す最大収納量よりも多い場合に、取得したコラム識別子が示すコラム間での商品の入れ替えを提案する情報を取得し、提案取得部107は、第一のコラム識別子について取得した入れ替えを提案する情報と第二のコラム識別子について取得した入れ替えを提案する提案情報とを有する提案情報を取得する。また、最大収納量よりも多くない場合は、提案する提案情報を取得しない。なお、提案取得部107は、上記の処理において、売切到達予想期間が短い1以上の商品が収納されるコラムに対して入れ替え可能な商品が収納されたコラムが検出できなかった時点で、一の自動販売機について入れ替えを提案する提案情報を取得する処理を終了してもよい。
【0075】
なお、上記の各例においては、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が2位までの商品のコラムを入れ替える処理について説明したが、例えば、提案取得部107が、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が何位までの商品のコラムを入れ替える処理を行うかは問わない。
【0076】
また、上記において、提案取得部107は、例えば、収納される商品に対応する売切到達予想期間を短いものから順に数えた順番が、予め決められた順番以内である1以上のコラムと、このコラムよりも最大収納量が多いコラムであって、収納される商品に対応する売切到達予想期間を長いものから順に数えた順番が、予め決められた順番以内である1以上のコラムとを入れ替える提案を取得する処理を繰り返し複数回行うようにして、それぞれの処理で取得した提案で構成される複数の提案を含む提案情報を取得してもよい。この場合、既に行われた処理により商品の入れ替えが提案されたコラムは、その次の処理においては、既に提案通りに商品が入れ替えられたコラムとして扱うようにすることが好ましい。
【0077】
また、上記において、売切到達予想期間が短い第一の商品が収納されるコラムが複数ある場合、提案取得部107は、この第一の商品が収納される複数のコラムのうちの一部のコラムと、この一部のコラムと同数の、売切到達予想期間が第一の商品よりも長い第二の商品が収納されるコラムとを入れ替える提案情報を取得するようにしてもよく、この第一の商品が収納される複数のコラムのすべてと、このすべてのコラムと同数の、売切到達予想期間が第一の商品よりも長い第二の商品が収納されるコラムとを入れ替える提案情報を取得するようにしてもよい。
【0078】
また、上記において、例えば、提案取得部107が取得した収納されるコラムを入れ替える提案が、売切到達予想期間のばらつきを予め決められた入替条件を満たすほど小さくすることができる提案情報でない場合、提案取得部107は、例えば、取得した提案を示す提案情報を取得しないようにしてもよく、この提案を行う提案情報を破棄するようにしてもよい。入替条件とは、例えば、商品が格納されるコラムの入れ替えを行った場合の自動販売機が有する2以上のコラムに収納される商品についての売切到達予想期間のばらつきが、入れ替えを行わなかった場合に比べて小さくなっていることを判断するための条件である。入替条件は、例えば、商品が格納されるコラムの入れ替えを行った場合に、行わなかった場合に対して、自動販売機が有する2以上のコラムに収納される商品についての売切到達予想期間の最小値が、予め決められた閾値以上、または閾値より大きくなっている、という条件である。ここで用いられる閾値は、例えば、正の値である。
【0079】
例えば、売切到達予想期間が短い2以上の商品が配置されたコラムのそれぞれについての入れ替えを提案する提案情報を取得する場合、各コラムの商品の入れ替え対象となるコラムが特定されるごとに、特定されたコラムとの間で商品を入れ替えることにより売切到達予想期間のばらつきが小さくなるか判断し、ばらつきが小さくならない入れ替えを提案する提案情報を取得しないようにしてもよい。
【0080】
なお、コラムを入れ替えた場合の、入れ替え後の商品の売切到達予想期間は、例えば、入れ替え前の商品の売切到達予想期間を用いて取得される推定値や、予測値や、補正値である。例えば、入れ替え後の一の商品の売切到達予想期間は、入れ替え前の一の商品の売切到達予想期間と、入れ替え後のコラムを含む一の商品が収納されるすべてのコラムの最大収納量の和との積を、入れ替え前の一の商品が収納されるすべてのコラムの最大収納量の和で除算した値で表すことができる。ただし、提案取得部107が、切り替え後の売切到達予想期間をどのように取得するかは上記に限定されない。例えば、提案取得部107は、上記で算出した売切到達予想期間を、予め用意された補正値等で補正したものを売切到達予想期間として用いてもよい。かかることは、以下においても同様である。
【0081】
提案取得部107は、売切到達予想期間のばらつきを小さくするための提案情報として、例えば、以下のように、売切到達予想期間の短い商品のコラム数を増加させる提案情報を取得してもよい。
【0082】
(2)商品が収納されるコラム数の変更
提案取得部107は、例えば、売切時期情報が示す売切到達予想期間が長い1以上の商品が収納される1以上のコラムを、売切時期情報が示す売切到達予想期間が短い1以上の商品が収納されるコラムに変更する提案情報を取得する。売切到達予想期間が短い商品とは、コラム間で商品を入れ替える提案情報を取得する処理において説明した売切到達予想期間が短い商品と同様の商品である。例えば、売切到達予想期間が短い商品は、上記の第一条件を満たす商品である。売切到達予想期間が長い商品とは、コラム間で商品を入れ替える提案情報を取得する処理において説明した売切到達予想期間が長い商品と同様の商品である。例えば、売切到達予想期間が長い商品は、上記の第二条件を満たす商品である。
【0083】
このコラム数を変更する提案情報を取得する処理としては、例えば、以下の(2-1)に示すようなコラム数に応じて提案情報を取得する処理、以下の(2-2)に示すような商品抜き取りをせずにコラム数を増やす提案情報を取得する処理、および以下の(2-3)に示すような商品抜き取りを行ってコラム数を増やす提案情報を取得する処理等がある。以下、これらの場合の処理について説明する。
【0084】
(2-1)コラム数に応じて提案情報を取得する処理
提案取得部107は、売切到達予想期間が短い商品で変更されるコラムに収納されている売切到達予想期間が長い商品が収納されるコラム数が、一つである場合に、このコラムに収納されている商品を自動販売機から抜き取り、このコラムを売切到達予想期間が短い商品のコラムに変更することを提案する提案情報を取得し、コラム数が複数である場合に、この複数のコラムの一部のコラム(例えば一つのコラム等)を、売切到達予想期間が短い商品のコラムに変更することを提案する提案情報を取得する。
【0085】
以下に、上記の処理を、売切到達予想期間の長い順に並べた順位が2位までの商品のコラムを、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が2位までの商品が収納されるコラムに変更することを提案する提案情報を取得する場合の一例について説明する。
【0086】
提案取得部107は、例えば、商品売切時期格納部101に格納されている商品売切時期情報を用いて、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が1位である商品の第一の商品識別子を取得する。また、提案取得部107は、同様に、売切到達予想期間の長い順に並べた順位が1位である商品が収納されているコラムのコラム識別子を取得する。そして、提案取得部107は、取得したコラム識別子が一つである場合、このコラム識別子が識別するコラムの商品を、第一の商品識別子が識別する商品に変更し、このコラムに収納されていた商品を自動販売機から抜き取ることを提案する提案情報を取得する。また、取得したコラム識別子が複数である場合、そのうちの一部(例えば、一つ)が識別するコラムの商品を、第一の商品識別子が識別する商品に変更することを提案する情報を取得する。次に、提案取得部107は、例えば、商品売切時期格納部101に格納されている商品売切時期情報を用いて、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が2位である商品の第二の商品識別子を取得する。また、提案取得部107は、同様に、売切到達予想期間の長い順に並べた順位が2位である商品が収納されているコラムのコラム識別子を取得する。そして、提案取得部107は、取得したコラム識別子が一つである場合、このコラム識別子が識別するコラムの商品を、第二の商品識別子が識別する商品に変更し、このコラムに収納されていた商品を自動販売機から抜き取ることを提案する提案情報を取得する。また、取得したコラム識別子が複数である場合、そのうちの一部(例えば、一つ)が識別するコラムの商品を、第二の商品識別子が識別する商品に変更することを提案する提案情報を取得する。
【0087】
なお、取得されたコラム識別子が複数である場合において、これらのコラム識別子が識別するコラムのうちの、商品を変更するコラムの数は、予め決められていてもよく、予め決められた比率等を用いて動的に決定されてもよい。変更するコラムの数は、通常は一つである。また、商品を変更する一部のコラムは、ランダムに決定されてもよく、コラムに対応するコラム収納量情報が示す最大収納量により決定してもよい。例えば、提案取得部107は、対応するコラム収納量情報が示す最大収納量の多いコラムを、商品を変更する一部のコラムに決定したり、最大収納量の少ないコラムを、商品を変更する一部のコラムに決定したりしてもよい。
【0088】
(2-2)商品抜き取りをせずコラム数を増やす提案情報を取得
提案取得部107は、複数のコラムに商品が収納されている商品の中から売切到達予想期間が長い商品を検出し、検出したコラムの一部のコラム(例えば、一つのコラム等)を、売切到達予想期間が短い商品を収納するコラムに変更することを提案する提案情報を取得する。
【0089】
以下に、上記の処理を、売切到達予想期間の長い順に並べた順位が2位までの商品のコラムを、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が2位までの商品が収納されるコラムに変更することを提案する提案情報を取得する場合の一例について説明する。
【0090】
提案取得部107は、例えば、商品売切時期格納部101に格納されている商品売切時期情報を用いて、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が1位である商品の第一の商品識別子を取得する。また、提案取得部107は、商品コラム格納部102にコラム識別子と対応付けられて格納されている商品識別子を用いて、同じ商品が収納されている複数のコラムを検出して、同じ商品の商品識別子と複数のコラム識別子との1以上の組を取得する。そして、商品売切時期格納部101に商品識別子と対応付けて格納されている売切時期情報を用いて、取得した商品識別子と複数のコラム識別子との組の中から、売切到達予想期間の長い順に並べた順位が1位である商品の商品識別子を有する組を取得し、取得した組の複数のコラム識別子を取得する。そして取得した複数のコラム識別子の一部を、第一の商品識別子が示す商品に変更することを提案する提案情報を取得する。
【0091】
同様に、提案取得部107は、商品売切時期格納部101に格納されている商品売切時期情報を用いて、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が2位である商品の第一の商品識別子を取得する。そして、商品売切時期格納部101に商品識別子と対応付けて格納されている売切時期情報を用いて、上記で取得した同じ商品識別子と複数のコラム識別子との組の中から、売切到達予想期間の長い順に並べた順位が2位である商品の商品識別子を有する組を取得し、取得した組の複数のコラム識別子を取得する。そして取得した複数のコラム識別子の一部を、第二の商品識別子が示す商品に変更することを提案する提案情報を取得する。
【0092】
なお、上記の処理において、複数のコラムから第一の商品識別子が示す商品や第二の商品識別子が示す商品を収納する一部のコラムを決定する処理については、上記の(2-1)の処理において、商品を収納するコラムを決定する処理と同様の処理が利用可能である。ただし、コラムを決定する処理は、上記の処理に限定されない。
【0093】
また、上記の処理において、売切到達予想期間が短い1以上の各商品に対して、複数のコラムに収納されている売切到達予想期間が長い商品が検出できない場合、その売切到達予想期間が短い商品については、コラムの変更を提案する情報を取得しないようにしてもよい。
【0094】
(2-3)商品抜き取りを行ってコラム数を増やす提案情報を取得
提案取得部107は、一つのコラムにだけ商品が収納されている商品の中から売切到達予想期間が長い商品を検出し、検出した商品が収納されているコラムを売切到達予想期間が短い商品を収納するコラムに変更することを提案する提案情報を取得する。なお、検出した売切到達予想期間が長い商品は、例えば、自動販売機から抜き出す対象として提案される。
【0095】
以下に、上記の処理を、売切到達予想期間の長い順に並べた順位が2位までの商品のコラムを、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が2位までの商品が収納されるコラムに変更することを提案する提案情報を取得する場合の一例について説明する。
【0096】
提案取得部107は、例えば、商品売切時期格納部101に格納されている商品売切時期情報を用いて、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が1位である商品の第一の商品識別子を取得する。また、提案取得部107は、商品コラム格納部102にコラム識別子と対応付けられて格納されている商品識別子を用いて、一つのコラムにだけ収納されている商品の商品識別子とコラム識別子との組を取得する。そして、商品売切時期格納部101に商品識別子と対応付けて格納されている売切時期情報を用いて、取得した商品識別子とコラム識別子との組の中から、売切到達予想期間の長い順に並べた順位が1位である商品の商品識別子を有する組を取得し、取得した組の複数のコラム識別子を取得する。そして取得した複数のコラム識別子を、第一の商品識別子が示す商品に変更することを提案する提案情報を取得する。
【0097】
同様に、提案取得部107は、商品売切時期格納部101に格納されている商品売切時期情報を用いて、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が2位である商品の第一の商品識別子を取得する。そして、商品売切時期格納部101に商品識別子と対応付けて格納されている売切時期情報を用いて、上記で取得した商品識別子とコラム識別子との組の中から、売切到達予想期間の長い順に並べた順位が2位である商品の商品識別子を有する組を取得し、取得した組のコラム識別子を取得する。そして取得したコラム識別子を、第二の商品識別子が示す商品に変更することを提案する提案情報を取得する。
【0098】
上記の処理において、売切到達予想期間が短い1以上の各商品に対して、一つだけのコラムに収納されている売切到達予想期間が長い商品が検出できない場合、その売切到達予想期間が短い商品については、コラムの変更を提案する情報を取得しないようにしてもよい。
【0099】
なお、上記の(2-1)から(2-3)に示した処理においては、売切到達予想期間の長い商品のコラムを、売切到達予想期間の短い順に並べた順位が2位までの商品のコラムに変更する場合について説明したが、例えば、提案取得部107が売切到達予想期間の短い順に並べた順位が何位までの商品のコラムに変更する処理を行うかは問わない。
【0100】
また、上記において、提案取得部107は、例えば、売切到達予想期間を短いものから順に数えた順番が、予め決められた順番以内である1以上の商品を、売切到達予想期間を長いものから順に数えた順番が、予め決められた順番以内である商品が収納される1以上のコラムに収納される商品に変更する処理を繰り返し複数回行うようにして、それぞれの処理で取得した提案で構成される複数の提案を含む提案情報を取得してもよい。この場合、既に提案情報により商品の変更が提案されたコラムは、その次の提案情報を取得する処理においては、既に取得された提案情報が示す提案通りに変更されたコラムとして扱うようにすることが好ましい。
【0101】
なお、上記においては、一つのコラムにだけ商品が収納されている商品の中から売切到達予想期間が長い商品を検出し、検出した商品が収納されているコラムを売切到達予想期間が短い商品を収納するコラムに変更することを提案する提案情報を取得する場合について説明したが、提案取得部107は、収納されているコラム数に関係なく売切到達予想期間が長い商品を検出し、検出した商品が収納されているコラムをすべて売切到達予想期間が短い商品を収納するコラムに変更することを提案する提案情報を取得するようにしてもよい。
【0102】
上記の(2)において説明した処理、例えば、(2-1)から(2-3)において説明した処理において、提案取得部107が取得した収納されるコラムを入れ替える提案が、売切到達予想期間のばらつきを予め決められた変更条件を満たすほど低減させることができる提案や提案情報でない場合、提案取得部107は、例えば、取得した提案を示す提案情報を取得しないようにしてもよく、この提案を行う提案情報を破棄するようにしてもよい変更条件とは、例えば、商品が格納されるコラムの変更を行った場合の自動販売機が有する2以上のコラムに収納される商品についての売切到達予想期間のばらつきが、変更を行わなかった場合に比べて小さくなっていることを判断するための条件である。変更条件とは、上述したような、例えば、商品が格納されるコラムの変更を行った場合に、行わなかった場合に対して、自動販売機が有する2以上のコラムに収納される商品についての売切到達予想期間の最小値が、予め決められた閾値以上、または閾値より大きいという条件である。なお、ここでの変更条件としては、上述した入替条件と同じ条件を用いてもよく、異なる条件を用いてもよい。
【0103】
例えば、売切到達予想期間が短い2以上の商品が配置されるコラムへの変更を提案する提案情報を取得する場合、各商品についての変更を示す情報を取得するごとに、この変更によって売切到達予想期間のばらつきが小さくなるか判断し、ばらつきが小さくならない入れ替えを提案する提案情報を取得しないようにしてもよい。
【0104】
なお、提案取得部107は、例えば、提案取得部107は、収納される商品に対応する売切到達予想期間を長いものから順に数えた順番が、予め決められた順番以内である1以上の商品が収納されるコラムと、このコラムよりも最大収納量が少ないコラムであって、収納される商品に対応する売切到達予想期間が、このコラムに収納されている商品よりも短い1以上のコラムとを入れ替える提案情報を取得してもよい。この場合、提案取得部107が取得した収納されるコラムを入れ替える提案が、売切到達予想期間のばらつきを予め決められた入替条件を満たすほど低減させることができる提案情報でない場合、提案取得部107は、この提案情報を取得しないようにすることが好ましい。この場合の入替条件は、例えば、商品が格納されるコラムの入れ替えを行わった場合に、行った場合に対して、自動販売機が有する2以上のコラムに収納される商品についての売切到達予想期間の最大値が、予め決められた閾値以下、または閾値より小さくなっているという条件である。ここで用いられる閾値は、例えば、0以上の値である。
【0105】
また、提案取得部107は、例えば、収納される商品に対応する売切到達予想期間を長いものから順に数えた順番が、予め決められた順番以内である1以上の商品が収納されるコラムが複数である場合、このコラムの一部を、収納される商品に対応する売切到達予想期間が、このコラムに収納されている商品よりも短い1以上のコラムと入れ替える提案情報を取得してもよい。この場合も、提案取得部107が取得した収納されるコラムを入れ替える提案が、売切到達予想期間のばらつきを予め決められた入替条件を満たすほど低減させることができる提案情報でない場合、提案取得部107は、この提案情報を取得しないようにすることが好ましい。例えば、取得しない提案情報は破棄するようにしてもよい。
【0106】
例えば、売切到達予想期間が短い商品の売切到達予想期間を長くすることにより、この商品の補充頻度を低くすることできる。例えば、売切到達予想期間が最も短い商品の売り切れが発生しないよう、または売切が発生しても速やかに補充が行われるよう、自動販売機の補充スケジュールを立てる場合、売切到達予想期間が最も短い商品の売切到達予想期間を長くすることで、自動販売機全体の商品の補充頻度を低くすることができる。
【0107】
また、例えば、売切到達予想期間が長い商品が収納されるコラムを、最大収納量が小さいコラムに変更することで、売切到達予想期間が長い商品の自動販売機に収納される商品の収納量が減るため、この商品を他の商品に入れ替える際の商品のロスを削減することができる。
【0108】
なお、提案取得部107は、上記で説明した提案情報を取得する複数の処理のうちの、組み合わせ可能な2以上の処理を適宜組み合わせて用いて、提案情報を取得してもよい。また、組み合わせる際に、重複する処理は、1回だけ処理を行うようにし、例えば、その処理結果を格納部(図示せず)等に蓄積して必要に応じて複数回利用するようにしてもよい。また、組み合わせる際に、複数の処理の順番や、複数の処理をそれぞれ構成する処理の順番を適宜入れ替えるようにしてもよい。
【0109】
例えば、上記で(1-1)または(1-2)で説明した処理を行い、提案情報が取得できた場合は、提案情報を取得する処理を終了し、提案情報が取得できなかった場合に、(2-1)で説明した処理を行って提案情報を取得するようにしてもよい。また、上記で(1-1)または(1-2)で説明した処理を行い、提案情報が取得できた場合は、提案情報を取得する処理を終了し、提案情報が取得できなかった場合に、(2-2)で説明した処理を行って提案情報を取得し、提案情報が取得できなかった場合に、(2-3)で説明した処理を行って提案情報を取得するようにしてもよい。例えば、このような処理を、売切到達予想期間の短い順の順番が1番目である商品についての提案情報を取得する処理から順番に、売切到達予想期間の短い順の順番が所望の順番の商品についての提案情報を取得するまで行うようにしてもよい。なお、提案情報を取得するために上記の複数の処理を行う順番は、上記の順番に限定されない。
【0110】
また、提案取得部107は、上記で説明した提案情報を取得する複数の処理のうちの、組み合わせ可能な2以上の処理をそれぞれ実行してそれぞれの処理結果である提案情報を取得し、取得したコラム変更の提案に応じて、それぞれ、コラムに収納される商品の変更を行った場合に、売切到達予想期間のばらつきが小さくなったか判断し、よりばらつきが小さくなった提案情報のみを最終的に取得するようにしてもよい。
【0111】
例えば、提案取得部107は、上記で(1-1)または(1-2)で説明した処理と、(2-1)で説明した処理とをそれぞれ行ってコラムに収納される商品を変更する提案情報を取得し、それぞれで取得した提案に応じてコラムに収納される商品の変更を行った場合に、売切到達予想期間のばらつきが小さくなったか判断し、よりばらつきが小さくなった提案を示す提案情報を取得するようにしてもよい。同様に、また、上記で(1-1)または(1-2)で説明した処理と、(2-2)で説明した処理と、(2-3)で説明した処理とをそれぞれ行って提案情報を取得し、それぞれで取得した提案情報に応じてコラムに収納される商品の変更を行った場合に、売切到達予想期間のばらつきが小さくなったか判断し、よりばらつきが小さくなった提案情報を取得するようにしてもよい。
【0112】
なお、上記で(1)や(2)で説明したような提案情報を取得する1以上の処理を行って、提案取得部107が一の自動販売機について1または2以上の提案情報を取得した場合、提案取得部107は、取得した1または2以上の提案情報が、売切到達予想期間のばらつきを予め決められた提案条件を満たすほど小さくすることができる提案情報であるか判断し、提案条件を満たすほど小さくすることができない場合、例えば、取得した提案情報を、最終的な提案情報、例えば提案出力部108が出力する提案情報、として取得しないようにしてもよく、取得しない提案情報は破棄するようにしてもよい。また、小さくできる場合は、提案情報を格納部(図示せず)に蓄積してもよい。提案条件とは、例えば、取得した1または2以上の提案情報が示すすべての提案に従ってコラムの商品の変更を行った場合と、行わなかった場合との、自動販売機が有する2以上のコラムに収納される商品についての売切到達予想期間のばらつきが、所望の程度以上、または所望の程度より小さくなったか否かを判断するための条件である。
【0113】
例えば、提案条件は、提案取得部107が取得した1または2以上の提案情報が提案する変更を行った場合に、ばらつきを示す指標である売切到達予想期間の最小値が、変更を行わなかった場合に対して、予め決められた閾値以上大きくなっている、または予め決められた閾値よりも大きくなっている、という条件である。ここで用いられる閾値は、例えば、正の値である。
【0114】
なお、自動販売機の複数のコラムに収納される複数の商品の売切到達予想期間のばらつきが小さくなったか否か等は、ばらつきの指標により判断してもよい。提案取得部107が、どのようなばらつきの指標を用いてばらつきが小さくなったかを判断するかは問わない。例えば、売切到達予想期間の標準偏差や、分散等により、ばらつきが小さくなったかを判断してもよい。また、売切到達予想期間の範囲(すなわち最大値と最小値との範囲)が小さくなったか判断してもよく、売切到達予想期間の最小値が大きくなっているか判断してもよく、売切到達予想期間の最大値が小さくなっているか判断してもよい。なお、判断に用いる指標以外の指標の値の変化は無視してもよい。
【0115】
提案取得部107が、上記の(1)で説明した処理において取得する商品が収納されているコラムを入れ替える提案情報は、例えば、入れ替えの対象となる2つのコラムのコラム識別子と、商品を入れ替えることを示す情報とを有する情報である。この提案情報は、さらに入れ替えの対象となる各コラムに収納されている商品の商品識別子を、各コラムのコラム識別子と対応付けて有していてもよい。
【0116】
また、提案取得部107が、上記の(2)で説明した処理で取得する一の商品(例えば、売切到達予想期間の長い商品)が収納されているコラムを他の商品(例えば、売切到達予想期間の短い商品)のコラムに変更することにより、コラム数を変更することを提案する提案情報は、例えば、収納される商品が他の商品に変更されるコラムのコラム識別子と、このコラムに収納される他の商品の商品識別子と、コラムを他の商品のコラムに変更すること示す情報を有する情報である。なお、この提案情報は、他の商品の商品識別子の代わりに、他の商品が収納されているコラムのコラム識別子を有するようにしてもよく、他の商品の商品識別子と他の商品が収納されているコラムのコラム識別子とを有するようにしてもよい。また、この提案情報は、さらに、収納される商品が他の商品に変更されるコラムに収納される商品の商品識別子を、コラム識別子と対応付けて有していてもよい。
【0117】
また、提案取得部107が上記の(2-2)で説明した処理や、(2-1)で説明した売切到達予想期間が長い商品が複数のコラムに収納されている場合の処理により取得する提案情報は、一の商品(例えば、売切到達予想期間の長い商品)が収納されている複数のコラムのうちの一部のコラムを、他の商品(例えば、売切到達予想期間の短い商品)が収納されるコラムに変更することを提案する提案情報である。このような提案情報が示す提案においては、商品の抜き取りが行われず、自動販売機に収納されている商品のアイテム数は変更されないことから、このような提案情報は、コラムに収納される商品を変更して他の商品のコラム数を増やすこと示す情報に加えて、商品アイテム数を変更しないことを示す情報や商品抜き取りを行わないことを示す情報を有していてもよい。
【0118】
また、上記の(2)で説明した処理で取得される提案情報のうちの、上記の(2-3)の処理や、(2-1)の売切到達予想期間の長い商品が一のコラムに収納されている場合の処理で取得されるような、一の商品(例えば、売切到達予想期間の長い商品)が収納されているコラムを、他の商品(例えば、売切到達予想期間の短い商品)が収納されるコラムに変更することにより、コラム数を変更することを提案する提案情報においては、一の商品が自動販売機から抜き取られることとなり、自動販売機に収納されている商品のアイテム数が減少することから、コラムに収納される商品を変更して他の商品のコラム数を増やすこと示す情報に加えて、商品アイテム数が減少することや、商品抜き取りが行われることを示す情報を有していてもよい。
【0119】
上記において、商品が入れ替えられるか、コラムが他の商品のコラムに変更されるか、商品のアイテム数が減少するか、商品のアイテム数が減少しないか等が、変更されるコラムや商品等から判断可能である場合、提案情報は、商品が入れ替えられることを示す情報や、コラムを他の商品のコラムに変更することを示す情報や、商品アイテム数が減少するかしないかを示す情報等を有していなくてもよい。
【0120】
なお、提案取得部107が取得する提案情報は、提案内容であるコラムに対する商品の変更が特定可能な情報であれば上記のような情報に限定されるものではない。
【0121】
提案取得部107は、コラム属性格納部104に格納されるコラム属性情報をさらに用いて提案情報を取得するようにしてもよい。例えば、提案取得部107は、収納される商品が変更されるコラムのコラム属性情報と、このコラムに変更後に収納される商品が収納されているコラムのコラム属性情報とが、予め決められたコラム属性条件を満たす場合にのみ、このような商品の変更を提案する提案情報を取得するようにしてもよい。コラム属性条件とは、例えば、コラム属性情報に含まれる特定の1以上の属性の属性値が、一致するか否かの条件や、特定の1以上の属性の属性値が、予め決められた対応関係にあるか否かの条件である。
【0122】
例えば、提案取得部107は、収納される商品が変更されるコラムのコラム属性情報であるサイズの属性値と、このコラムに変更後に収納される商品が収納されているコラムのコラム属性情報であるサイズの属性値とが、一致する場合にのみ、このような商品の変更を提案する提案情報を取得するようにしてもよい。例えば、サイズの属性値が、いずれも、「500ml」である場合にのみ、提案情報を取得し、サイズの属性値が、一方が「350ml」であり、他方が「500ml」である場合のように、不一致である場合は、提案情報を取得しないようにしてもよい。また、ここで商品の変更として、上記の(2)において説明した処理のようなコラム間で商品の入れ替えを行わない場合、商品が変更されるコラムのサイズの属性値が、サイズ変更可能であることを示す属性値(例えば、「サイズ切り替え可能」等)であり、変更後に収納される商品が収納されているコラムのサイズの属性値が、「500ml」または「350ml」である場合には、サイズの属性値が、予め決められた対応関係にあると判断して、上記のような商品の変更を提案する提案情報を取得してもよい。
【0123】
また、例えば、提案取得部107は、収納される商品が変更されるコラムのコラム属性情報である容器の種類の属性値と、このコラムに変更後に収納される商品が収納されているコラムのコラム属性情報である容器の種類の属性値とが、一致する場合にのみ、このような商品の変更を提案する提案情報を取得するようにしてもよい。例えば、サイズの属性値が、いずれも、「缶」である場合にのみ、提案情報を取得し、サイズの属性値が、一方が「缶」であり、他方が「樹脂ボトル」である場合のように、不一致である場合は、提案情報を取得しないようにしてもよい。
【0124】
また、例えば、提案取得部107は、収納される商品が変更されるコラムのコラム属性情報である温度の属性値と、このコラムに変更後に収納される商品が収納されているコラムのコラム属性情報である温度の属性値とが、一致する場合にのみ、このような商品の変更を提案する提案情報を取得するようにしてもよい。例えば、温度の属性値が、いずれも、「ホット」である場合にのみ、提案情報を取得し、温度の属性値が、一方が「ホット」であり、他方が「コールド」である場合のように、不一致である場合には、提案情報を取得しないようにしてもよい。また、ここで商品の変更として、上記の(2)において説明した処理のようなコラム間で商品の入れ替えを行わない場合、商品が変更されるコラムの温度の属性値が、温度の切り替えが変更可能であることを示す属性値(例えば、「温度切り替え可能」等)であり、変更後に収納される商品が収納されているコラムの温度の属性値が、「ホット」または「コールド」である場合には、温度の属性値が、予め決められた対応関係にあると判断して、上記のような商品の変更を提案する提案情報を取得してもよい。
【0125】
なお、ここでは、コラム属性情報の一の属性の属性値を用いる例について説明したが、複数の属性の属性値の組み合わせにより、提案情報を取得するか否か等を判断するようにしてもよい。例えば、サイズの属性値と、温度の属性値との両方が一致する場合にのみ、提案情報を取得するようにしてもよい。
【0126】
提案取得部107が、どのようにしてコラム属性情報に応じて提案情報を取得するかは問わない。例えば、提案取得部107は、上記の(1)、(2)に説明した処理等により、収納される商品を変更するコラムを検出した場合に、このコラムに対応付けられたコラム属性情報が、変更によってこのコラムに収納されることとなる商品が収納されているコラムに対応付けられたコラム属性情報に対して、コラム属性条件を満たすか判断し、この条件を満たす場合に、このような商品の変更を提案する提案情報を取得し、条件を満たさない場合は、この提案情報を取得しないようにしてもよい。ここでのコラムに対応付けられたコラム属性情報とは、コラムを識別するコラム識別子と対応付けられたコラム属性情報である。かかることは以下においても同様である。
【0127】
また、提案取得部107は、上記のような処理により、収納される商品を変更するコラムを検出する際に、コラムに対応するコラム属性情報が、検出したコラムに収納することとなる商品が収納されているコラムに対応するコラム属性情報に対してコラム属性情報を満たすコラムの中から、変更するコラムを検出することにより提案情報を取得してもよい。
【0128】
提案取得部107は、商品制約格納部105に格納される制約情報をさらに用いて提案情報を取得するようにしてもよい。例えば、提案取得部107は、一のコラムに収納される商品を変更する提案情報を取得する場合に、この商品に、この提案情報が示す変更を禁止する制約があることを示す制約情報が対応付けられているか判断し、禁止する制約情報が対応付けられている場合に、この変更を提案する提案情報を取得しないようにし、禁止する制約が対応付けられていない場合に、この変更を提案する提案情報を取得しないようにしてもよい。例えば、提案取得部107は、コラムに収納される商品の自動販売機からの抜き取りを含む提案情報を取得する場合において、一のコラムに変更前に収納されている商品に対応付けられている制約情報が、商品の抜き取りを禁止する制約情報である場合、制約情報が示す制約を満たさなくなるため、この一のコラムから商品を抜き取る変更を提案する提案情報を取得しない。商品に対応付けられた制約情報とは、例えば、商品の商品識別子に対応付けられた制約情報である。かかることは、以下においても同様である。
【0129】
なお、提案取得部107は、例えば、上記の(1)や(2)で示したような特定の変更を行う提案情報を取得する際に、この特定の変更を許可しない制約情報と対応付けられた商品を除いた商品、またはこの特定の変更を許可する制約情報と対応付けられた商品についての変更を行う提案情報を取得するようにしてもよい。
【0130】
また、提案取得部107は、外的要因格納部106に格納される外的要因情報をさらに用いて提案情報を取得するようにしてもよい。例えば、提案取得部107は、外的要因情報を用いて、外的要因情報に対応する商品の売切到達予想期間を補正し、補正した売切時期情報を用いて、提案情報を取得するようにしてもよい。例えば、商品に対応する売切時期情報が補正されることにより、売切到達予想期間が短い商品や、売切到達予想期間が短い商品が、補正しない場合と異なるものとなる場合があり、これにより提案取得部107が取得する提案情報が異なるものとなる場合がある。
【0131】
例えば、提案取得部107は、予め決められた条件を満たす外的要因情報が格納されている場合に、この外的要因情報に予め対応付けられた1以上の商品の売切時期情報を補正し、補正した売切時期情報を用いて提案情報を取得する。例えば、外的要因情報を特定するための条件と、1以上の商品を特定する商品特定情報と、売切時期情報を補正する補正値とを対応付けて有する1以上の売切時期補正情報を格納部等に予め蓄積しておくようにし、外的要因格納部106に、一の売切時期補正情報が有する外的要因情報を特定する条件により特定される外的要因情報が格納されている場合、この一の売切時期補正情報が有する商品特定情報が特定する商品の売切時期情報を、この一の売切時期補正情報が有する補正値を用いて補正し、補正した売切時期情報を、商品特定情報で特定される商品の売切時期情報として用いて提案情報を取得する。外的要因情報と特定するための条件とは、外的要因情報が有する属性値についての条件である。属性値についての条件とは、例えば、属性値が特定の属性値と一致するという条件や、属性値を示す値が、閾値以上または閾値よりも大きいという条件である。ただし、この条件は、ここに挙げる条件に限定されるものではない。商品特定情報は、1または2以上の商品識別子であってもよく、商品の1または2以上の種類を示す情報であってもよい。また、商品特定情報は、商品の保管温度等であってもよい。商品の種類とは、例えば、商品が飲料である場合、「水」、「お茶」、「コーヒー」、「スポーツドリンク」、「炭酸飲料」、「果汁飲料」等である。なお、商品特定情報が、商品の種類を示す情報である場合、複数の商品識別子と、各商品識別子が示す商品の種類を示す情報とを対応付けて有する情報を格納部(図示せず)等に予め格納されているようにし、この情報を用いて、適宜に商品特定情報に対応する商品の商品識別子を取得できるようにすることが好ましい。または、商品売切時期格納部101に格納されている売切時期情報に対応付けられた商品識別子に対して、商品識別子が識別する商品の種類を示す情報を予め対応付けておくようにしてもよい。補正値は、売切時期情報が示す売切到達予想期間を、外的要因情報に応じて予測される売切到達予想期間を示す売切時期情報に補正可能な情報であればどのような値であってもよく、売切時期情報が示す売切到達予想期間に、加減算される特定の値であってもよく、売切到達予想期間に乗算される特定の値であってもよい。
【0132】
例えば、外的要因情報として、「季節情報」という属性の「夏」という属性値が外的要因格納部106に格納されているとする。また、外的要因情報を特定するための条件である「季節情報」という属性の属性値が「夏」に一致するという条件と、「水」、および「スポーツドリンク」という商品の種類を示す情報と、「-1」という補正値とを有する売切時期補正情報が格納部(図示せず)に格納されていたとすると、提案取得部107は、この売切時期補正情報を用いて、外的要因格納部106に属性名が「季節情報」で、属性値が「夏」と一致する外的要因情報が存在するか判断し、存在する場合、この売切時期補正情報から商品の種類を示す情報「水」および「スポーツドリンク」と、補正値「-1」と、を取得する。そして、格納部(図示せず)に格納されている商品の種類を示す情報と、商品識別子とを対応付けて有する情報と、商品売切時期格納部101に格納されている売切時期情報と対応付けられた商品識別子とを用いて、自動販売機の複数のコラムに収納されている商品の中から、商品の種類が、「水」、または「スポーツドリンク」である1以上の商品の商品識別子を取得する。そして、提案取得部107は、取得した1以上の商品識別子にそれぞれ対応する売切到達予想期間を、取得した補正値「-1」を用いて補正する。ここでは、例えば、売切時期情報が示す売切到達予想期間に補正値を加算して補正した売切到達予想期間を取得する。ここでは補正値が負の値であるため、商品の種類が、「水」、または「スポーツドリンク」である商品についての売切時期情報が、属性名が「季節情報」で属性値が「夏」である外的要因情報に応じて短くなるよう補正されることとなる。そして、この補正した売切時期情報を用いて、提案取得部107が提案情報を取得する。
【0133】
例えば、外的要因情報を特定する条件として、「季節情報」という属性の属性値が「冬」と一致する、という条件を有する売切時期補正情報は、例えば、種類が「コーヒー」や「紅茶」等である商品や、保管温度が「ホット」である商品等の冬に需要が高いと考えられる商品を特定する商品特定情報と、商品特定情報で特定される商品の売切到達予想期間が早くなるよう補正する補正値とを有する情報であることが好ましい。
【0134】
また、外的要因情報を特定する条件として、「天気情報」という属性の属性値が「晴れ」と一致する、という条件を有する売切時期補正情報は、例えば、種類が「炭酸飲料」や「水」等である商品や、保管温度が「コールド」である商品等の、晴れた日に需要が高いと考えられる商品を特定する商品特定情報と、商品特定情報で特定される商品の売切到達予想期間が早くなるよう補正する補正値とを有する情報であることが好ましい。
【0135】
また、外的要因情報を特定する条件として、「気温」という属性の属性値が「30度」以上である、という条件を有する売切時期補正情報は、例えば、種類が「水」や「スポーツドリンク」、「炭酸飲料」等である商品や、保管温度が「コールド」である商品等の暑い日に需要が高いと考えられる商品を特定する商品特定情報と、商品特定情報で特定される商品の売切到達予想期間が早くなるよう補正する補正値とを有する情報であることが好ましい。
【0136】
また、外的要因情報を特定する条件として、「イベント」という属性の属性値が「動員数大」と一致する、という条件を有する売切時期補正情報は、例えば、種類が「水」や「お茶」等であるイベント時に需要が高いと考えられる商品を特定する商品特定情報と、商品特定情報で特定される商品の売切到達予想期間が早くなるよう補正する補正値とを有する情報であることが好ましい。
【0137】
また、外的要因情報を特定する条件として、「混雑情報」という属性の属性値が「混雑あり」と一致する、という条件を有する売切時期補正情報は、種類が「コーヒー」等である混雑時に需要が高いと考えられる商品を特定する商品特定情報と、商品特定情報で特定される商品の売切到達予想期間が早くなるよう補正する補正値とを有する情報であることが好ましい。
【0138】
ここで用いる売切時期補正情報としては、実際に実測した外的要因と、商品の売上との関係から統計処理や、機械学習等を用いて取得した情報を用いることが好ましい。
【0139】
なお、提案取得部107は、提案情報を取得する際に利用する上述したて提案条件や、入替条件、変更条件等の条件を、外的要因情報に応じて変更するようにしてもよい。例えば、外的要因情報の属性名と属性値との組と、提案条件、入替条件または変更条件等を補正する補正値とを対応付けて有する1以上の条件補正情報を格納部(図示せず)等に予め蓄積しておくようにし、外的要因格納部106に、一の条件補正情報が有する外的要因情報の属性名と属性値との組が格納されている場合、提案取得部107は、この一の条件補正情報が有する提案条件、入替条件または変更条件等を補正する補正値で補正した提案条件、入替条件や変更条件を用いて、提案情報を取得するようにしてもよい。
【0140】
なお、提案取得部107や、コラム属性情報、制約情報、および外的要因情報のうちの2以上を用いて、提案情報を取得するようにしてもよいことは言うまでもない。また、コラム属性情報を提案情報の取得に利用しない場合、コラム属性格納部104は省略してもよく、制約情報を提案情報の取得に利用しない場合、商品制約格納部105は省略してもよく、外的要因情報を提案情報の取得に利用しない場合、外的要因格納部106は省略してもよい。
【0141】
なお、商品売切時期格納部101、商品コラム格納部102、およびコラム収納格納部103のそれぞれに格納されている情報が、1または2以上の自販機識別子と対応付けられて格納されている場合、提案取得部107は、同じ自販機識別子と対応付けられた情報を用いて、自販機識別子ごとに、提案情報を取得するようにしてもよい。さらに、コラム属性格納部104、商品制約格納部105および外的要因格納部106の1以上にそれぞれに格納されている情報が、1または2以上の自販機識別子と対応付けられて格納されている場合、提案取得部107は、コラム属性格納部104、商品制約格納部105および外的要因格納部106の1以上に同じ自販機識別子と対応付けられて格納されている情報をさらに用いて、自販機識別子ごとに提案情報を取得するようにしてもよい。
【0142】
なお、提案取得部107は、上記のようにして提案情報を取得する代わりに、商品売切時期格納部101に格納されている商品識別子と対応付けられた売切時期情報と、商品コラム格納部102に格納されている商品識別子と対応付けられたコラム識別子とを利用した機械学習により、提案情報を取得するようにしてもよい。
【0143】
例えば、各自動販売機について、1以上のコラムの商品を変更する前の、商品識別子と対応付けられた売切時期情報および商品識別子と対応付けられたコラム識別子と、変更後の商品識別子と対応付けられたコラム識別子と、1以上のコラムの商品を変更したことによる自動販売機の売切到達予想期間のばらつきを示す値との複数の組の情報を、学習データ(教師データ)として用いて、機械学習を行うことにより予め学習器を生成し、生成した学習器に、自動販売機についての現在の、商品識別子と対応付けられた売切時期情報と、商品識別子と対応付けられたコラム識別子と、入力することにより、売切到達予想期間のばらつきが最も小さくなるような、商品識別子と対応付けられたコラム識別子を有する提案情報を、学習器を用いて取得するようにしてもよい。また、例えば、各自動販売機について、1以上のコラムの商品を変更する前の、各コラムのコラム識別子と対応付けられた各コラムに収納される商品の売切到達予想期間と、1以上のコラムの商品を変更した場合の各コラムのコラム識別子と対応付けられた各コラムに収納される商品の変更前の売切到達予想期間と、1以上のコラムの商品を変更したことによる自動販売機の売切到達予想期間のばらつきを示す値との複数の組の情報を、学習データ(教師データ)として用いて、機械学習を行うことにより予め学習器を生成し、生成した学習器に、自動販売機についての現在の、コラム識別子と対応付けられた各コラムに収納される商品の売切到達予想期間を入力することにより、売切到達予想期間のばらつきが最も小さくなるような、商品識別子と対応付けられたコラム識別子を有する提案情報を、学習器を用いて取得するようにしてもよい。学習器は、情報処理装置1の提案取得部107等が生成してもよく、他の生成装置(図示せず)等が生成してもよい。学習に用いる売切時期情報は、例えば、コラムの商品を変更する前の売切時期情報の実測値であり、売切到達予想期間のばらつきを示す情報は、コラムの商品を変更した場合に取得された売切時期情報の実測値を用いて取得された情報であることが好ましい。このばらつきを示す情報は、例えば、ばらつきの標準偏差や、ばらつきの範囲や、ばらつきの最大値等の、上記で説明したようないずれのばらつきを示す情報を用いてもよい。また、提案取得部107や生成装置は、学習データとして、コラムの商品を変更する際に取得したコラム属性情報や、商品の制約情報や、外的要因情報をさらに用いるようにしてもよい。
【0144】
ここで用いる機械学習としては、例えば、ニューラルネットワークを用いた機械学習が利用可能である。このニューラルネットワークとしては、例えば、全結合層を有するニューラルネットワークや、畳み込み層とプーリング層とを一段以上(例えば、多段以上)連結したニューラルネットワーク等が利用可能である。なお、ここで用いる機械学習は、SVR、深層学習、決定木、ランダムフォレスト等のニューラルネットワーク以外の学習を行って生成された学習器を利用する機械学習であってもよい。かかることは、後述するスコアを取得する際に利用可能な機械学習についても同様である。
【0145】
学習器は、例えば、図示しない格納部等に格納するようにして、提案情報を取得する際に適宜利用する。学習器が図示しない格納部に格納されているということは、例えば、学習器そのもの(例えば、入力に対して値を出力する関数や学習結果のモデル等)が記憶されていることであってもよく、学習器を構成するために必要なパラメータ等の情報が記憶されていることであってもよい。後者の場合であっても、そのパラメータ等の情報を用いて学習器を構成できるため、実質的に学習器が図示しない格納部に格納されていると考えることができるからである。
【0146】
また、提案取得部107は、上記以外の学習データを利用した機械学習により提案情報を取得してもよい。また、提案取得部107は、上記で説明したような情報を用いて、上記以外の学習を行って取得した学習器を利用して提案情報を取得してもよい。
【0147】
機械学習は、自動販売機ごとに行うことが好ましい。例えば、同じ自販機識別子と対応付けられた情報を用いて機械学習を行って取得した情報を用いて、自動販売機ごとに、提案情報を取得することが好ましい。
【0148】
なお、提案取得部107が提案情報を取得する処理は、上記の処理に限定されるものではない。
【0149】
例えば、提案取得部107が、取得した提案情報に応じてコラムに収納される商品を変更した場合の、売切到達予想期間の変化を示す情報を取得し、この情報をさらに有する提案情報を取得するようにしてもよい。売切到達予想期間の変化を示す情報は、例えば提案情報に応じてコラムの商品を変更した前後の売切到達予想期間を示す情報(例えば、売切到達予想期間の値)であってもよく、この売切到達予想期間の差を示す情報(例えば、差を示す値)であってもよい。また、売切到達予想期間の変化を示す情報は、売切到達予想期間の変化によって改善される予め決められた一定期間(例えば、予め決められた営業日数)内の、商品補充のための自動販売機への訪問回数の予測値や、減少した訪問回数を示す値等を有していてもよい。例えば、売切到達予想期間の変化を示す情報は、例えば、予め決められた長さの期間(例えば、営業日数)を、提案情報に応じてコラムの商品を変更した前後の売切到達予想期間を示す値(例えば、日数)で除算した値や、その差を示す値であってもよい。
【0150】
提案出力部108は、提案取得部107が取得する提案情報を出力する。ここでの出力とは、モニタへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタを用いた印刷、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0151】
提案出力部108は、モニタやプリンタ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。提案出力部108は、例えば、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現される。
【0152】
次に、情報処理装置1の動作の一例について図2のフローチャートを用いて説明する。ここでは、商品売切時期格納部101、商品コラム格納部102、コラム収納格納部103、コラム属性格納部104、商品制約格納部105、および外的要因格納部106等に格納される情報に、複数の自販機識別子とそれぞれ対応付けられた情報が格納されている場合を例に挙げて説明する。
【0153】
(ステップS101)提案取得部107は、カウンターmの値として1を代入する。
【0154】
(ステップS102)提案取得部107は、m番目の自販機識別子があるか判断する。例えば、提案取得部107は、商品売切時期格納部101や、商品コラム格納部102等に格納されている情報に対応付けられた自販機識別子に、m番目の自販機識別子があるか判断する。m番目の自販機識別子がある場合、m番目の自販機識別子を取得して、ステップS103に進み、ない場合、ステップS119に進む。
【0155】
(ステップS103)提案取得部107は、外的要因格納部106に格納されている1または2以上の外的要因情報を用いて、商品売切時期格納部101にm番目の自販機識別子と対応付けられて格納されている売切時期情報を補正する。補正した売切時期情報は、例えば、対応する商品識別子とともに、m番目の自販機識別子と対応付けて、格納部(図示せず)等に一時記憶する。
【0156】
(ステップS104)提案取得部107は、カウンターnの値として1を代入する。
【0157】
(ステップS105)提案取得部107、ステップS103で補正したm番目の自販機識別子と対応付けられた売切時期情報を用いて、売切到達予想期間がn番目に短い売切時期情報と対応付けられた商品識別子を取得する。
【0158】
(ステップS106)提案取得部107は、ステップS105で取得した商品識別子と対応付けられたコラム識別子を、商品コラム格納部102から取得する。また、提案取得部107は、取得したコラム識別子と対応付けられたコラム収納量情報を、コラム収納格納部103から取得する。なお、ステップS105で取得した商品識別子と対応付けられたコラム識別子が複数である場合、どのように複数のコラム識別子から一のコラム識別子を取得してもよく、例えば、対応付けられたコラム収納量情報が示す収納量が最も小さい一のコラム識別子と、このコラム収納量情報とを取得する。
【0159】
(ステップS107)提案取得部107は、商品コラム格納部102に格納されているm番目の自販機識別子と対応付けられたコラム識別子が識別するコラムにおいて、ステップS106で取得したコラム識別子が識別するコラムに対して、コラム属性条件を満たすコラムがあるか判断する。例えば、コラム属性格納部104に格納されているm番目の自販機識別子と対応付けられたコラム識別子に対応するコラム属性情報の中に、ステップS106で取得したコラム識別子に対応するコラム属性情報に対して、コラム属性条件を満たすものがあるか判断する。なお、m番目の自販機識別子について1以上の提案情報を取得している場合、この提案情報が変更を提案するコラムを除いたコラムにおいて、コラム属性条件を満たすコラムがあるか判断する。コラム属性条件を満たす1以上のコラムがある場合、その各コラムのコラム識別子を取得して、ステップS108に進み、ない場合、ステップS118に進む。
【0160】
(ステップS108)提案取得部107は、ステップS107で取得したコラム識別子を用いて、m番目の自販機識別子について、売切到達予想期間が短い商品が収納されるコラムと、このコラムよりも収納量が多く、売切到達予想期間が長い商品が収納されるコラムとの間で商品を入れ替える提案情報を取得する処理を行う。この処理の詳細については後述する。
【0161】
(ステップS109)提案取得部107は、ステップS108において、1以上の提案情報が取得できたか判断する。取得できた場合、ステップS110に進み、取得できていない場合、ステップS112に進む。
【0162】
(ステップS110)提案取得部107は、カウンターnの値が、予め決められた値以上であるか判断する。予め決められた値は、1以上の整数とする。予め決められた値以上である場合、ステップS116に進み、予め決められた値以上でない場合、ステップS111に進む。
【0163】
(ステップS111)提案取得部107は、カウンターnの値を1インクリメントする。そして、ステップS105に戻る。
【0164】
(ステップS112)提案取得部107は、ステップS107で取得したコラム識別子を用いて、m番目の自販機識別子について、商品抜き取りをせずコラム数を増やす提案情報を取得する処理を行う。この処理の詳細については後述する。
【0165】
(ステップS113)提案取得部107は、ステップS112において、1以上の提案情報が取得できたか判断する。取得できた場合、ステップS110に戻り、取得できていない場合、ステップS114に進む。
【0166】
(ステップS114)提案取得部107は、ステップS107で取得したコラム識別子を用いて、m番目の自販機識別子について、商品抜き取りを行ってコラム数を増やす提案情報を取得する処理を行う。この処理の詳細については後述する。
【0167】
(ステップS115)提案取得部107は、ステップS114において、1以上の提案情報が取得できたか判断する。取得できた場合、ステップS110に戻り、取得できていない場合、ステップS118に進む。
【0168】
(ステップS116)提案取得部107は、m番目の自販機識別子について取得した1または2以上の提案情報が示す提案に従って商品を変更した場合の売切到達予想期間のばらつきが、変更しなかった場合の売切到達予想期間のばらつきに対して、提案条件を満たすほど小さくなっているか判断する。例えば、提案取得部107は、1または2以上の提案情報が示す提案に従って商品を変更した場合の売切到達予想期間のばらつきを示す最小値と、変更前の売切到達予想期間のばらつきを示す最小値とを取得し、変更後の最小値が、変更前の最小値に対して、提案条件を満たすほど大きくなっているか判断する。この場合の提案条件は、例えば、閾値である。そして、大きくなっている場合、提案条件を満たすほどばらつきが小さくなっていると判断し、大きくなっていない場合、ばらつきが小さくなっていないと判断する。小さくなっている場合、ステップS117に進み、小さくなっていない場合、取得した提案情報を破棄して、ステップS118に進む。なお、売切到達予想期間のばらつきの判断には、ステップS103で補正した売切時期情報を用いてもよく、補正前の売切時期情報を用いてもよい。
【0169】
(ステップS117)提案取得部107は、取得した1以上の提案情報を、m番目の自販機識別子と対応付けて格納部(図示せず)に蓄積する。なお、既に提案情報がステップS108や、ステップS113、ステップS115の処理でm番目の自販機識別子と対応付けられて蓄積されている場合、この処理を省略してもよい。
【0170】
(ステップS118)提案取得部107は、カウンターmの値を1インクリメントする。そして、ステップS102に戻る。
【0171】
(ステップS119)提案出力部108は、ステップS118で自販機識別子と対応付けて蓄積した提案情報を読み出して、出力する。そして、処理を終了する。
【0172】
次に、情報処理装置1の売切到達予想期間が短い商品が収納されるコラムと、このコラムよりも収納量が多く、売切到達予想期間が長い商品が収納されるコラムとの間で商品を入れ替える提案情報を取得する処理の一例について図3のフローチャートを用いて説明する。この処理は、例えば、図2に示した処理のステップS108の処理に相当する処理である。
【0173】
(ステップS201)提案取得部107は、図2のフローチャートのステップS107で取得されたコラム識別子が識別するコラムにおいて、コラム変更を禁止する制約がない商品が収納されている1または2以上のコラムがあるか判断する。例えば、ステップS107で取得した各コラム識別子について、商品コラム格納部102からコラム識別子に対応付けられた商品識別子を取得し、取得した商品識別子に対応付けられて、コラム変更禁止の制約を示す制約情報が商品制約格納部105に格納されている場合、このコラム識別子が識別するコラムを、コラム変更禁止の制約を有するコラムと判断し、格納されていない場合、このコラム識別子が示すコラムを、コラム変更の制約がないコラムと判断する。コラム変更を禁止する制約がない商品が収納されているコラムがある場合、そのコラムのコラム識別子を取得してステップS202に進み、ない場合、上位の処理にリターンする。
【0174】
(ステップS202)提案取得部107は、ステップS201で取得したコラム識別子が識別するコラムにおいて、最大収納量が、直前の図2のステップS106で取得したコラム識別子が識別するコラムよりも多いコラムがあるか判断する。例えば、ステップS201で取得した各コラム識別子と対応付けられたコラム収納量情報と、ステップS106で取得したコラム識別子と対応付けられたコラム収納量情報を、コラム収納格納部103からそれぞれ取得し、ステップS106で取得したコラム識別子と対応付けられたコラム収納量情報が示す最大収納量よりも、多い最大収納量を示すコラム収納量情報と対応付けられたコラム識別子を、ステップS201で取得した各コラム識別子において検出する。1以上のコラム識別子が取得された場合、最大収納量が多いコラムがあると判断して、検出したコラム識別子を取得してステップS203に進み、ない場合、上位の処理にリターンする。
【0175】
(ステップS203)提案取得部107は、ステップS202で取得した各コラム識別子が示すコラムにおいて、収納されている商品の売切到達予想期間が最も長いコラムを検出する。例えば、ステップS202で取得した各コラム識別子について、対応する商品識別子を商品コラム格納部102から取得し、さらに取得した商品識別子に対応付けられた売切時期情報を商品売切時期格納部101から取得して、取得した売切時期情報が示す売切到達予想期間がもっと長いコラム識別子を検出する。
【0176】
(ステップS204)提案取得部107は、ステップS203で検出したコラム識別子が示すコラムと、直前の図2のステップS105で取得したコラム識別子が示す、売切到達予想期間がn番目に短い商品が収納されたコラムとの間で、収納される商品を入れ替えることを提案する提案情報を取得する。提案取得部107は、取得した提案情報を、m番目の自販機識別子と対応付けて格納部(図示せず)等に蓄積してもよい。そして、上位の処理にリターンする。
【0177】
なお、図3のフローチャートにおいて、コラム変更禁止の制約情報が、商品制約格納部105に格納されていない場合、ステップS201の処理は省略してもよい。
【0178】
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0179】
次に、情報処理装置1の商品抜き取りをせずコラム数を増やす提案情報を取得する処理の一例について図4のフローチャートを用いて説明する。この処理は、例えば、図2に示した処理のステップS112の処理に対応する処理である。
【0180】
(ステップS301)提案取得部107は、図2のフローチャートのステップS107で取得されたコラム識別子が識別するコラムにおいて、コラム変更を禁止する制約がない商品が収納されている1または2以上のコラムがあるか判断し、コラムがある場合、そのコラムのコラム識別子を取得してステップS302に進み、ない場合、上位の処理にリターンする。この処理は、ステップS201の処理と同様の処理である。
【0181】
(ステップS302)提案取得部107は、ステップS301で取得した各コラム識別子が示すコラムにおいて、同じ商品識別子が識別する商品が収納された複数のコラムが、1組以上あるか判断する。1組以上ある場合、各組のコラムのコラム識別子を取得して、ステップS303に進み、ない場合、上位の処理にリターンする。
【0182】
(ステップS303)提案取得部107は、ステップS302で取得したコラム識別子が示すコラムにおいて、収納される商品の売切到達予想期間が最も長い複数のコラムのうちの一つを検出する。例えば、提案取得部107は、ステップS302で取得した各コラム識別子について、コラム識別子に対応する商品識別子に対応する売切時期情報を取得し、取得した売切時期情報が示す売切到達予想期間が最も長い複数のコラム識別子のうちの一つを検出する。複数のコラム識別子のいずれのコラム識別子を取得するかは問わない。
【0183】
(ステップS304)提案取得部107は、ステップS303で検出したコラムに収納されている商品を、直前の図2のステップS106で取得したコラム識別子が示す、売切到達予想期間がn番目に短い商品が収納されたコラムに収納されている商品に変更する提案情報を取得する。取得する提案情報は、例えば、売切到達予想期間がn番目に短い商品が収納されているコラム数を増やし、ステップS303で検出したコラムに収納されている商品が収納されているコラム数を減らすことを提案する提案情報である。提案取得部107は、取得した提案情報を、m番目の自販機識別子と対応付けて格納部(図示せず)等に蓄積してもよい。そして、上位の処理にリターンする。
【0184】
なお、図4のフローチャートにおいて、コラム変更禁止の制約情報が、商品制約格納部105に格納されていない場合、ステップS301の処理は省略してもよい。
【0185】
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0186】
次に、情報処理装置1の商品抜き取りを行ってコラム数を増やす提案情報を取得する処理の一例について図5のフローチャートを用いて説明する。この処理は、例えば、図2に示した処理のステップS115の処理に対応する処理である。
【0187】
(ステップS401)提案取得部107は、図2のフローチャートのステップS107で取得されたコラム識別子が識別するコラムにおいて、商品の抜き取りを禁止する制約がない商品が収納されている1または2以上のコラムがあるか判断する。例えば、ステップS107で取得した各コラム識別子について、商品コラム格納部102からコラム識別子に対応付けられた商品識別子を取得し、取得した商品識別子に対応付けられて、抜き取りを禁止する制約を示す制約情報が商品制約格納部105に格納されている場合、このコラム識別子が識別するコラムを、抜き取り禁止の制約を有するコラムと判断し、格納されていない場合、このコラム識別子が示すコラムを、抜き取り禁止の制約がないコラムと判断する。抜き取り禁止の制約がない商品が収納されているコラムがある場合、そのコラムのコラム識別子を取得してステップS402に進み、ない場合、上位の処理にリターンする。
【0188】
(ステップS402)提案取得部107は、ステップS401で取得した各コラム識別子が示すコラムにおいて、同じ商品識別子が識別する商品が収納されたコラムがないコラムが、1以上あるか判断する。1以上ある場合、各コラムのコラム識別子を取得して、ステップS403に進み、ない場合、上位の処理にリターンする。
【0189】
(ステップS403)提案取得部107は、ステップS303と同様に、ステップS402で取得した各コラム識別子が示すコラムにおいて、収納されている商品の売切到達予想期間が最も長いコラムを検出する。
【0190】
(ステップS404)提案取得部107は、ステップS403で検出したコラムに収納されている商品を、直前の図2のステップS105で取得したコラム識別子が示す、売切到達予想期間がn番目に短い商品が収納されたコラムに収納されている商品に変更する提案情報を取得する。取得する提案情報は、例えば、売切到達予想期間がn番目に短い商品が収納されているコラム数を増やし、ステップS303で検出したコラムに収納されている商品をm番目の自販機識別子が識別する自動販売機から抜き取ることを提案する提案情報である。提案取得部107は、取得した提案情報を、m番目の自販機識別子と対応付けて格納部(図示せず)等に蓄積してもよい。そして、上位の処理にリターンする。
【0191】
以下、本実施の形態における情報処理装置1の具体的な動作について説明する。この具体例においては、複数の自動販売機についてそれぞれ提案情報を取得する場合を例に挙げて説明する。ここでの自動販売機は、容器入りの飲料を販売する自動販売機であるとする。
【0192】
図6(a)は、商品売切時期格納部101に格納されている売切時期情報を、商品識別子と対応付けて管理する商品売切時期管理表である。商品売切時期管理表は、「自販機ID」、「商品ID」、および「売切到達予想期間」という属性を有している。「自販機ID」は、自販機識別子である。「商品ID」は、商品識別子であり、ここでは商品名であるとする。「売切到達予想期間」は、売切時期情報であり、ここでは、商品の売切到達予想期間を日数で表す情報であるとする。
【0193】
図7は、商品コラム格納部102に商品識別子と対応付けて格納されているコラム識別子を管理する商品コラム管理表である。商品コラム管理表は、「自販機ID」、「コラムID」、および「商品ID」という属性を有している。「自販機ID」および「商品ID」については、図6と同様である。「コラムID」はコラム識別子であるとする。
【0194】
図8は、コラム収納格納部103に格納されているコラム収納量情報を管理するコラム収納量管理表である。コラム収納量管理表は、「自販機ID」、「コラムID」、および「収納量」という属性を有している。「自販機ID」および「コラムID」については、図7と同様である。「収納量」は、コラムの最大収納量であり、ここでは、コラムに収納可能な容器入りの飲料の最大本数を示している。
【0195】
図9は、コラム属性格納部104に格納されているコラム属性情報を管理するコラム属性管理表である。コラム属性情報は、「自販機ID」、「コラムID」、「サイズ」、「種類」、および「温度」を有している。「自販機ID」および「コラムID」については、図7と同様である。「サイズ」は、商品のサイズであり、ここでは、商品の容量(単位はml)であるとする。「種類」は、商品の容器の種類であり、その属性値は、ここでは、「缶」または「樹脂ボトル」のいずれか一方であるとする。「温度」は、商品の保管温度を示す指標であり、その値は、「ホット」または「コールド」のいずれか一方であるとする。
【0196】
図10は、商品制約格納部105に格納されている制約情報を管理する制約情報管理表である。制約情報管理表は、「自販機ID」、「商品ID」および「制約」という属性を有している。「自販機ID」および「商品ID」は、図6と同様である。「制約」は制約情報である。ここでは、制約情報と対応付けられた「商品ID」を有するレコード(行)のみが格納されているものとする。「制約」の属性値「変更禁止」は、商品のコラムが変更禁止であることを示し、「制約」の属性値「抜き取り禁止」は、商品が自動販売機から抜き取り禁止であることを示す。なお、商品に対応付けられる制約が「抜き取り禁止」等の一の制約のみである場合、制約情報管理表には、この一の制約を有する商品の商品識別子のみが格納されるようにして、「抜き取り禁止」等の制約を特定する属性値等は格納しないようにしてもよい。この場合、商品制約格納部105に格納されている商品識別子を、この商品識別子が示す商品についての、コラムからの抜き取りを禁止する制約情報と考えてもよい。
【0197】
図11(a)は、外的要因格納部106に格納されている外的要因情報を管理する外的要因管理表を示す図である。外的要因管理表は、「自販機ID」、「気温」、および「イベント」という属性を有しているものとする。「自販機ID」は、図6と同様である。「気温」は、気温情報であり、気温を示す数値であるとする。「イベント」は、イベント情報であり、ここではその属性値は、イベントがあることを示す「あり」と、イベントがないことを示す「なし」のいずれかの値であるとする。
【0198】
図11(b)は、情報処理装置1の格納部(図示せず)に格納されている売切時期補正情報を示す図である。売切時期補正情報は、「外的要因属性」、「条件」、「商品ID」、および「補正値」という属性を有している。「外的要因属性」は、外的要因情報の属性を特定する情報であり、ここでは、外的要因情報の属性名を示している。「条件」は、外的要因情報についての条件である。「商品ID」は、外的要因情報が条件を満たす場合に、対応する売切時期情報が補正される商品の商品識別子である。「補正値」は、売切時期情報の補正値である。
【0199】
図12(a)は、自販機識別子が「VM001」である自動販売機10の模式図であり、自動販売機10の前面扉10aを開いた状態を示している。自動販売機10は、内部の正面側に、複数の各コラムに商品を投入するための複数の商品投入口11がマトリクス状に配置された商品投入領域12を備えている。自動販売機10は、商品投入領域12に、3行6列に合計18の商品投入口11がマトリクス状に配列されているものとする。なお、図においては、説明の便宜上、すべての商品投入口11を同じサイズで示しているが、実際の商品投入口11のサイズは、コラムに収納される商品のサイズ等に応じて異なっていてもよい。なお、図12(a)においては、複数の商品投入口11の、横方向の並びを行とし、縦方向の並びを列とする。なお、この自動販売機10においては、商品投入口の位置が高いコラムの最大収納量は、商品投入口の位置が低いコラムの最大収納量よりも多いものとする。
【0200】
図12(b)は、自販機識別子が「VM001」である自動販売機10のコラムの商品投入口とコラムに収納される商品との関係を示す図である。この図は、商品投入領域12内に位置する複数のコラムの商品投入口11の配列を3行6列の表で示した図であり、ここでは、商品投入口に対応するコラムのコラム識別子およびコラムに収容されている商品の商品識別子を、商品投入口に対応するセル内に示している。
【0201】
まず、提案取得部107は、商品売切時期格納部101から、1番目の自販機識別子を取得する。具体的には、図6(a)に示す商品売切時期管理表から、ユニーク処理を行って、重複がないよう「自販機ID」の属性値である自販機識別子を取得し、取得した自販機識別子を、構成する文字列により昇順にソートして1番目の自販機識別子「VM001」を取得する。ただし、複数の自販機識別子のどの自販機識別子を1番目の自販機識別子を決定するかは上記に限定されない。
【0202】
次に、提案取得部107は、図6(a)に示す商品売切時期管理表から、「自販機ID」の属性値が1番目の自販機識別子「VM001」と一致するレコード(行)の情報を読み出し、読み出した各レコードの「売切到達予想期間」の属性値である売切時期情報を、外的要因格納部106に格納されている外的要因情報を用いて補正する。
【0203】
具体的には、図11(a)に示す外的管理表から、「自販機ID」が「VM001」であるレコード(行)を検出し、「気温」の属性値「18℃」と、「イベント」の属性値「あり」を取得する。次に、図11(b)に示す売切時期補正情報において、「外的要因属性」の属性値が「気温」である1以上のレコードを検出し、検出した各レコードの「条件」の属性値が示す条件を、上記で外的管理表から取得した「気温」の属性値「18℃」が満たすか判断する。例えば、「条件」が「16℃以上」であれば、上記で取得した温度「18℃」は条件を満たすと判断される。また、「条件」が「10℃以下」であれば、条件を満たさないと判断される。そして、提案取得部107は、条件を満たす各レコードの「商品ID」の属性値と、「補正値」の属性値の組を取得する。ここでは、商品識別子「天然水」と補正値「-1」との組、商品識別子「コーラA」と補正値「-1」との組、および商品識別子「ホットココア」と補正値「+1」との組を取得する。
【0204】
また、図11(b)に示す売切時期補正情報において、「外的要因属性」の属性値が「イベント」である1以上のレコードを検出し、検出した各レコードの「条件」の属性値が示す条件を、上記で外的管理表から取得した「イベント」の属性値「あり」が満たすか判断する。ここでは、「条件」の属性値が「イベント」の属性値「あり」と一致すれば、条件を満たすと判断する。例えば、「条件」が「あり」であれば、条件を満たすと判断され、「なし」であれば、条件を満たさないと判断される。そして、提案取得部107は、条件を満たす各レコードの「商品ID」の属性値と、「補正値」の属性値の組を取得する。ここでは、商品識別子「天然水」と補正値「-0.5」との組、および商品識別子「オレンジC」と補正値「-1」との組を取得する。
【0205】
そして、上記で商品売切時期管理表から読み出した、「自販機ID」の属性値が1番目の自販機識別子「VM001」と一致する各レコード(行)のうちの、「商品ID」の属性値が、外的要因情報を用いて上記のように取得した各組の商品識別子と一致するレコードの、「売切到達予想期間」の属性値である売切時期情報を、各組の補正値を用いて補正する。ここでは「売切到達予想期間」の属性値に、各組の補正値を加算する。これにより、提案取得部107は、補正した売切時期情報を取得する。例えば、上記で取得した商品識別子「天然水」と補正値「-1」との組を用いて、商品売切時期管理表から読み出した「商品ID」が「天然水」であるレコードの「売切到達予想期間」の数値「4.8」に、補正値である「-1」を加算して、補正後の売切時期情報「3.8」を取得する。さらに、提案取得部107は、上記で取得した商品識別子「天然水」と補正値「-0.5」との組を用いて、補正後の売切時期情報「3.8」に対して、さらに、補正値である「-0.5」を加算して、補正後の売切時期情報「3.3」を取得する。
【0206】
そして、提案取得部107は、このようにして取得した補正後の売切時期情報を、商品識別子と対応付けて格納部(図示せず)に蓄積する。蓄積した補正後の売切時期情報を、商品識別子と対応付けて管理する商品売切時期管理表は、例えば、図6(b)のようになったとする。なお、図6(b)において、各属性は、図6(a)と同様の属性を示しているものとする。
【0207】
なお、自販機識別子ごとの売切時期補正情報が、自販機識別子と対応付けられて格納部(図示せず)に格納されているようにし、自動販売機の商品の売切時期情報を補正するための補正値を、自販機識別子と対応付けられた売切時期補正情報から、外的要因情報とを用いて、取得するようにしてもよい。
【0208】
次に、提案取得部107は、売切到達予想期間を長くしたい商品の商品識別子として、対応する補正後の売切時期情報が一番短い商品識別子を取得する。具体的には、図6(b)に示す補正後の商品売切時期管理表から、「売切到達予想期間」の属性値が最も小さい値「1.8(日)」であるレコードの「商品ID」の属性値「コーヒーB」を取得する。
【0209】
また、提案取得部107は、図7に示した商品コラム管理表の、「自販機ID」の属性値が「VM001」であり、「商品ID」が「コーヒーB」であるレコードから、「コラムID」の属性値であるコラム識別子「C05」を取得する。さらに、図8に示したコラム収納量管理表の、「自販機ID」が「VM001」であり、「コラムID」が「C05」であるレコードから、「収納量」の属性値であるコラム収納量情報「20」を取得する。この値は、「コラムID」が「C05」であるコラムの商品の最大収納量である。なお、以下においては、「コラムID」またはコラム識別子が「C05」であるコラムを、コラム「C05」と称す場合がある。かかることは、「コラムID」が「C05」以外のコラムについても同様である。
【0210】
次に、提案取得部107は、図9に示したコラム属性管理表から、「自販機ID」の属性値が「VM001」であり、「コラムID」の属性値が、上記で取得したコラム識別子「C05」と一致するレコードを検出し、そのレコードの情報を読み出す。読み出したレコードの情報は、「サイズ」の属性値が「200」で、種類の属性値が「缶」で、「温度」の属性値が「ホット」である情報であるとする。
【0211】
そして、提案取得部107は、図9に示したコラム属性管理表から、「自販機ID」の属性値が「VM001」であるレコードから、上記で読み出した「コラムID」の属性値が「C05」であるレコードに対してコラム属性条件を満たすレコードを検出する。ここでは、コラム属性条件が、「サイズ」、「種類」、および「温度」がいずれも一致する、という条件であるとすると、提案取得部107は、上記で読み出した「コラムID」の属性値が「C05」であるレコードと、「サイズ」、「種類」、および「温度」の属性値がいずれも一致するレコードを検出する。ここでは、「サイズ」の属性値が「200」で、種類の属性値が「缶」で、「温度」の属性値が「ホット」であるレコードを検出する。検出されたレコードは、「コラムID」の属性値が、「C03」、「C04」、「C09」、「C10」、「C11」、「C15」、「C16」、および「C17」であるレコードであるとする。提案取得部107は、検出されたレコードのコラム識別子をコラム属性管理表から読み出して格納部(図示せず)に蓄積する。
【0212】
次に、提案取得部107は、上記で読み出したコラム属性条件を満たすコラムのコラム識別子を用いて、上記で検出した売切到達予想期間が最も短い、商品識別子が「コーヒーB」である商品が収納されているコラム識別子が「C05」であるコラムとの間で、商品を入れ替えるコラムを検出する。なお、以下においては、商品識別子または「商品ID」が「コーヒーB」である商品を、商品「コーヒーB」と称す場合がある。かかることは、商品識別子が「コーヒーB」以外のコラムについても同様である。
【0213】
まず、上記で読み出した各コラム識別子と対応する商品識別子を、図7に示した商品コラム管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードの中から検出し、検出した商品識別子と対応付けられた制約情報を、図10に示した制約情報管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードの中から検出する。そして、検出された制約情報が、「変更禁止」であるコラム識別子を検出する。ここでの処理で検出されるコラムは、商品の変更(ここでは、入れ替え)が行われるコラムであり、商品の抜き取りが行われるコラムではないため、制約情報が、「変更禁止」であるコラム識別子を検出する。そして、上記で読み出した各コラム識別子から、コラム識別子について上記で検出された制約情報が、「変更禁止」であるコラム識別子以外のコラム識別子を取得する。ここでは、上記で読み出したコラム識別子の中に、コラム識別子について上記で検出された制約情報が、「変更禁止」であるコラム識別子がないため、上記で読み出したすべてのコラム識別子をそのまま取得する。
【0214】
次に、図8に示したコラム収納量管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードから、上記で取得した各コラム識別子と、「コラムID」の値がそれぞれ一致するレコードであって、検出したレコードの「収納量」の値を取得する。そして、「収納量」の属性値が、売切到達予想期間が最も短い商品が収納される、コラム識別子が「C05」であるコラムについて上記で取得した「収納量」の属性値「20」よりも大きいコラム識別子を検出する。ここでは、このようなコラム識別子として「C09」、「C10」、「C11」、「C15」、「C16」、および「C17」が検出されたとする。
【0215】
そして、提案取得部107は、検出された各コラム識別子に対応する商品識別子を、図7に示した商品コラム管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードの中から検出し、検出した商品識別子に対応する補正された売切時期情報を、図6(b)に示す補正された商品売切時期管理から取得する。そして、取得した売切時期情報が示す売切到達予想期間が最も長いコラム識別子を検出する。ここでは、コラム識別子「C17」に対応する商品識別子が「コーンスープ」である商品に対応する補正された売切時期情報が「8」が、最も長いため、このコラム識別子「C17」を検出する。
【0216】
提案取得部107は、図7に示す商品コラム管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードから、検出したコラム識別子「C17」に対応する商品識別子「コーンスープ」を取得する。また、提案取得部107は、この商品識別子の売切時期情報「8」も取得する。
【0217】
提案取得部107は、取得した商品識別子「コーンスープ」が示す商品を、コラム「C17」から、コラム「C05」に変更した場合の売切時期情報と、商品「コーヒーB」を、コラム「C05」から、コラム「C17」に変更した場合の売切時期情報とを、図8に示したコラム収納量管理表によりこれらのコラムに対応付けられているコラム収納量情報と、商品「コーンスープ」について取得した売切時期情報「8」と、商品「コーヒーB」に対応する売切時期情報「1.8」とを用いて算出する。
【0218】
例えば、商品「コーンスープ」の売切時期情報が「8(日)」であり、コラム「C17」のコラム収納量情報が「30」であり、コラム「C05」のコラム収納量情報が「20」であるから、変更後の商品「コーンスープ」の売切時期情報は、8×20÷30=5.3より「5.3(日)」となる。
【0219】
また、例えば、商品「コーヒーB」の売切時期情報が「1.8(日)」であり、コラム「C05」のコラム収納量情報が「20」で、コラム「C17」のコラム収納量情報が「30」であり、変更後のコラム識別子があるから、変更後の売切時期情報は、1.8×30÷20=2.7より「2.7(日)」となる。
【0220】
なお、ここでは、各売切時期情報を、図6(b)に示した補正後の商品売切時期管理表から取得しているが、図6(a)に示した補正前の商品売切時期管理表から取得してもよい。かかることは、以下においても同様である。
【0221】
提案取得部107は、これらを用いて、コラム「C17」と、売切到達予想期間が最も短い商品が収納されるコラム「C05」との間で、商品を入れ替えることを提案する提案情報を取得する。そして、提案取得部107は、取得した提案情報を格納部(図示せず)等に一時記憶する。
【0222】
図13(a)は、提案取得部107が、取得して一時記憶している提案情報を示す図である。提案情報は、「作業」、「基準コラムID」、「基準商品ID」、「基準期間」、「対象コラムID」、「対象商品ID」、「対象期間」、「対象変更前」および「対象変更後」という属性を有している。「基準期間」および「対象期間」は、さらに「前」、「後」という属性をそれぞれ有している。「作業」は、コラムの商品を変更するための作業の名称であり、ここでは、コラムを入れ替える作業である「入れ替え」と、商品抜き取りをせずに、売切到達予想期間が短い商品のコラム数を増やす作業である「コラム追加」と、商品抜き取りを行って、売切到達予想期間が短い商品のコラム数を増やす作業である「商品抜き取り」という属性名のいずれかの属性名が用いられる。「基準コラムID」は、売切到達予想期間を長くしたい、売切到達予想期間が短い商品が収納されているコラムのコラム識別子であり、「基準商品ID」は、売切到達予想期間が短い商品の商品識別子である。「基準期間」は、売切到達予想期間が短い商品の売切時期情報であり、「前」は、提案に従ってコラムを変更する前の売切時期情報を示し、「後」は、提案に従ってコラムを変更した場合の売切時期情報である。「対象コラムID」は、売切到達予想期間が短い商品に変更されるコラムのコラム識別子であり、「対象商品ID」は、売切到達予想期間が短い商品に変更されるコラムに収納されている商品の商品識別子である。「対象期間」は、売切到達予想期間が短い商品に変更される商品の売切時期情報であり、「前」は、提案に従ってコラムを変更する前の売切時期情報を示し、「後」は、提案に従ってコラムを変更した場合の売切時期情報である。
【0223】
ここで蓄積される提案情報は、コラム間で商品を入れ替えることを提案する提案情報であるため、「作業」が「入れ替え」である提案情報である。また、蓄積される提案情報は、「基準コラムID」が、入れ替えに用いられる最も売切到達予想期間が短い商品が収納されているコラムのコラム識別子「C04」であり、「基準商品ID」が、このコラムに収納されている商品の商品識別子「コーヒーB」であり、「基準期間」の「前」は「1.8」であり、「基準期間」の「後」は上記で算出した「2.7」であり、「対象コラムID」は、売切到達予想期間が短い商品に変更されるコラムのコラム識別子「C17」であり、「対象商品ID」は「コーンスープ」であり、「対象期間」の「前」は「8」で、「対象期間」の「後」は上記で算出した「5.3」である。
【0224】
なお、提案情報に、「基準期間」や「対象期間」の属性値等が不要である場合、提案取得部107は、これらのない提案情報を取得してもよい。この場合、提案取得部107が、上記のような「基準期間」や「対象期間」の属性値等を取得する処理も省略してよい。
【0225】
次に、提案取得部107は、売切到達予想期間を長くしたい商品の商品識別子として、対応する補正後の売切時期情報が2番目に短い商品識別子を取得する。具体的には、図6(b)に示す補正後の商品売切時期管理表から、「売切到達予想期間」の属性値が2番目に小さいレコードの「商品ID」の属性値「ホット緑茶」を取得する。
【0226】
また、提案取得部107は、図7に示した商品コラム管理表の、「自販機ID」の属性値が「VM001」であり、「商品ID」が「ホット緑茶」であるレコードから、「コラムID」の属性値であるコラム識別子「C15」を取得する。さらに、図8に示したコラム収納量管理表の、「自販機ID」が「VM001」であり、「コラムID」が「C15」であるレコードから、「収納量」の属性値であるコラム収納量情報「30」を取得する。この値は、「コラムID」が「C15」であるコラムの商品の最大収納量である。
【0227】
次に、提案取得部107は、図9に示したコラム属性管理表の、「自販機ID」の属性値が「VM001」であり、「コラムID」の属性値が、上記で取得したコラム識別子「C15」と一致するレコードの情報を読み出す。読み出したレコードの情報は、「サイズ」の属性値が「200」で、種類の属性値が「缶」で、「温度」の属性値が「ホット」である情報である。
【0228】
そして、提案取得部107は、図9に示したコラム属性管理表の、「自販機ID」の属性値が「VM001」であるレコードから、上記で読み出した「コラムID」の属性値が「C15」であるレコードに対してコラム属性条件を満たすレコードを検出する。ただし、提案取得部107は、上記で既に検出した提案情報に含まれるコラム識別子である「C05」および「C17」は、検出しないものとする。ここでは、コラム属性条件が、「サイズ」、「種類」、および「温度」がいずれも一致する、という条件であるとすると、提案取得部107は、上記で読み出した「コラムID」の属性値が「C15」であるレコードと、「サイズ」、「種類」、および「温度」の属性値がいずれも一致するレコードを検出する。ここでは、「サイズ」の属性値が「200」で、種類の属性値が「缶」で、「温度」の属性値が「ホット」であるレコードを検出する。検出されたレコードは、「コラムID」の属性値が、「C03」、「C04」、「C09」、「C10」、「C11」、「C15」、および「C16」であるレコードであるとする。提案取得部107は、検出されたレコードのコラム識別子をコラム属性管理表から読み出して格納部(図示せず)に蓄積する。
【0229】
次に、提案取得部107は、上記で読み出したコラム属性条件を満たすコラムのコラム識別子を用いて、上記で検出した売切到達予想期間が2番目に短い商品「ホット緑茶」が収納されているコラム「C15」との間で、商品を入れ替えるコラムを検出する処理を行う。
【0230】
まず、売切到達予想期間が1番短い商品を入れ替えるコラムを検出する処理の場合と同様に、上記で読み出した各コラム識別子において、「変更禁止」の制約情報と対応付けられた商品識別子以外の商品識別子と対応付けられたコラム識別子を取得する。ここでは、上記で読み出したコラム識別子の中に、コラム識別子について上記で検出された制約情報が、「変更禁止」であるコラム識別子がないため、上記で読み出したすべてのコラム識別子をそのまま取得する。
【0231】
次に、図8に示したコラム収納量管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードの中から、上記で取得した各コラム識別子と、「コラムID」の値がそれぞれ一致するレコードを検出し、検出したレコードの「収納量」の値を取得する。そして、「収納量」の属性値が、売切到達予想期間が最も短い商品が収納される、コラム「C05」について上記で取得した「収納量」の属性値「30」よりも大きいコラム識別子を検出する。ここでは、このようなコラム識別子が検出できなかったとする。
【0232】
このため、提案取得部107は、コラム「C15」に収納されている売切到達予想期間が2番目に短い商品「ホット緑茶」に、収納されている商品を変更するコラムであって、変更による自動販売機からの抜き取りが不要である商品が収納されたコラムを検出する処理を行う。
【0233】
まず、上述した商品を入れ替えるコラムを検出する処理の場合と同様に、上記で読み出した各コラム識別子において、「変更禁止」の制約情報と対応付けられた商品識別子以外の商品識別子と対応付けられたコラム識別子を取得する。ここでは、上記で読み出したコラム識別子の中に、コラム識別子について上記で検出された制約情報が、「変更禁止」であるコラム識別子がないため、上記で読み出したすべてのコラム識別子をそのまま取得する。
【0234】
次に、提案取得部107は、上記で取得したコラム識別子が示す複数のコラムにおいて、同じ商品が収納されている複数のコラムを検出する。具体的には、上記で取得した各コラム識別子と対応する商品識別子を、図7に示した商品コラム管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードの中から取得し、上記で取得したコラム識別子の中から、対応する商品識別子が一致する2以上のコラム識別子で構成される1以上の組を検出する。ここでは、対応する商品識別子が「コーヒーA」であるコラム識別子「C03」および「C04」の組と、対応する商品識別子が「紅茶A」であるコラム識別子「C10」および「C11」の組との2つの組が検出されたとする。
【0235】
さらに、提案取得部107は、検出したコラム識別子の1以上の組のそれぞれに対応する商品識別子に対応する売切時期情報を、図6(b)に示す補正した商品売切時期管理表から取得し、対応する売切到達予想期間の最も長いコラム識別子の組を検出する。ここでは、コラム識別子「C03」および「C04」に対応する商品識別子「コーヒーA」に対応する売切時期情報が「4.5」であり、コラム識別子「C10」および「C11」に対応する商品識別子「紅茶A」に対応する売切時期情報が「5.4」であるため、コラム識別子「C10」および「C11」の組を検出する。なお、検出したコラム識別子の組が一つのみである場合、このコラム識別子の組をそのまま、対応する売切到達予想期間の最も長いコラム識別子の組として検出してもよい。
【0236】
そして、提案取得部107は、検出したコラム識別子の組から、一のコラム識別子を取得する。また、上記でこのコラム識別子の組について取得した商品識別子と、補正した売切時期情報も取得する。この一のコラム識別子をどのように取得するかは問わない。例えば、ランダムに取得してもよく、対応するコラム収納情報が示す最大収納量が最も多いものや、最も少ないものを取得してもよい。ここでは、コラム識別子「C10」および「C11」の組から、ランダムにコラム識別子「C10」を取得する。また、提案取得部107は、このコラム識別子に対応する商品識別子「紅茶A」と売切時期情報「5.4」も取得する。
【0237】
提案取得部107は、コラム「C10」に収納されている商品「紅茶A」を、コラム「C15」に収納されている売切到達予想期間が2番目に短い商品「ホット緑茶」に変更した場合の、商品「ホット緑茶」の売切時期情報と、商品「紅茶A」の売切時期情報とを取得する。ここでは、これらのコラムに対応付けられているコラム収納量情報と、上記で検出した商品「紅茶A」が収納されている複数のコラムのうちの、コラム「C10」以外のコラム(ここでは、コラム「C11」)に対応付けられたコラム収納量情報と、商品「紅茶A」について取得した補正後の売切時期情報「5.4」と、商品「ホット緑茶」に対応する売切時期情報「2.4」とを用いて算出する。コラムに対応付けられたコラム収納量情報は、図8に示したコラム収納量管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードから取得する。
【0238】
例えば、商品「紅茶A」の売切時期情報が「5.4」であり、コラム「C10」のコラム収納量情報が「26」であり、コラム「C11」のコラム収納量情報が「26」であり、コラム「C10」が商品「紅茶A」が収納されるコラムでなくなることから、変更後の商品「紅茶A」の売切時期情報は、5.4×26÷(26+26)=2.7より「2.7(日)」となる。
【0239】
また、例えば、商品「ホット緑茶」の売切時期情報が「2.4(日)」であり、コラム「C15」のコラム収納量情報が「30」であり、変更によりコラム収納量情報が「26」であるコラム「C10」が、商品「ホット緑茶」が収納されるコラムとして追加されることから、変更後の売切時期情報は、2.4×(30+26)÷30=4.5より「4.5(日)」となる。
【0240】
提案取得部107は、取得したこれらの情報を用いて、コラム「C10」に収納される商品「紅茶A」を、コラム「C15」に収納されている売切到達予想期間が2番目に短い商品「ホット緑茶」に変更することを提案する提案情報を取得する。そして、提案取得部107は、取得した提案情報を格納部(図示せず)等に一時記憶する。ここでは、取得した提案情報を、図13(a)に示した提案情報に追記する。
【0241】
図13(b)は、図13(a)に示した一時記憶されている提案情報に加えて、売切到達予想期間が2番目に短い商品について取得した提案情報を追記した状態を示す図である。図13(b)において、上から2行目のレコード(行)が、追記された提案情報である。
【0242】
ここで蓄積される提案情報は、商品抜き取りをせずに、売切到達予想期間が短い商品のコラム数を増やすことを提案する提案情報であるため、「作業」が「コラム追加」である提案情報である。また、蓄積される提案情報は、「基準コラムID」が、追加される売切到達予想期間が短い商品が収納されているコラムのコラム識別子「C05」であり、「基準商品ID」はこのコラムに収納されている商品の商品識別子「ホット緑茶」であり、「基準期間」の「前」は「2.4」であり、「基準期間」の「後」は上記で算出した「4.5」であり、「対象コラムID」は、売切到達予想期間が短い商品に変更されるコラムのコラム識別子「C10」であり、「対象商品ID」は「紅茶A」であり、「対象期間」の「前」は「5.4」であり、「対象期間」の「後」は上記で算出した「2.7」である。
【0243】
次に、提案取得部107は、売切到達予想期間を長くしたい商品の商品識別子として、対応する補正後の売切時期情報が3番目に短い商品識別子を取得する。具体的には、図6(b)に示す補正後の商品売切時期管理表から、「売切到達予想期間」の属性値が3番目に小さいレコードの「商品ID」の属性値「緑茶」を取得する。
【0244】
また、提案取得部107は、図7に示した商品コラム管理表の、「自販機ID」の属性値が「VM001」であり、「商品ID」が「緑茶」であるレコードから、「コラムID」の属性値であるコラム識別子「C13」を取得する。さらに、図8に示したコラム収納量管理表の、「自販機ID」が「VM001」であり、「コラムID」が「C13」であるレコードから、「収納量」の属性値であるコラム収納量情報「30」を取得する。この値は、「コラムID」が「C13」であるコラムの商品の最大収納量である。
【0245】
次に、提案取得部107は、図9に示したコラム属性管理表の、「自販機ID」の属性値が「VM001」であり、「コラムID」の属性値が、上記で取得したコラム識別子「C13」と一致するレコードの情報を読み出す。読み出したレコードの情報は、「サイズ」の属性値が「500」で、種類の属性値が「樹脂ボトル」で、「温度」の属性値が「コールド」である情報である。
【0246】
そして、提案取得部107は、図9に示したコラム属性管理表の、「自販機ID」の属性値が「VM001」であるレコードから、上記で読み出した「コラムID」の属性値が「C15」であるレコードに対してコラム属性条件を満たすレコードを検出する。ただし、提案取得部107は、上記で既に検出した提案情報に含まれるコラム識別子である「C04」、「C05」、「C15」、および「C17」は、検出しないものとする。ここでは、コラム属性条件が、「サイズ」、「種類」、および「温度」がいずれも一致する、という条件であるとすると、提案取得部107は、上記で読み出した「コラムID」の属性値が「C13」であるレコードと、「サイズ」、「種類」、および「温度」の属性値がいずれも一致するレコードを検出する。ここでは、「サイズ」の属性値が「300」で、種類の属性値が「樹脂ボトル」で、「温度」の属性値が「コールド」であるレコードを検出する。検出されたレコードは、「コラムID」の属性値が、「C01」、「C02」、「C07」、「C08」、および「C14」であるレコードであるとする。提案取得部107は、検出されたレコードのコラム識別子をコラム属性管理表から読み出して格納部(図示せず)に蓄積する。
【0247】
次に、提案取得部107は、上記で読み出したコラム属性条件を満たすコラムのコラム識別子を用いて、上記で検出した売切到達予想期間が3番目に短い商品「ホット緑茶」が収納されているコラム「C15」との間で、商品を入れ替えるコラムを検出する。
【0248】
まず、売切到達予想期間が1番短い商品を入れ替えるコラムを検出する処理の場合と同様に、上記で読み出した各コラム識別子において、「変更禁止」の制約情報と対応付けられた商品識別子以外の商品識別子と対応付けられたコラム識別子を取得する。ここでは、上記で読み出したコラム識別子の中に、コラム識別子について上記で検出された制約情報が、「変更禁止」であるコラム識別子がないため、上記で読み出したすべてのコラム識別子をそのまま取得する。
【0249】
次に、図8に示したコラム収納量管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードの中から、上記で取得した各コラム識別子と、「コラムID」の値がそれぞれ一致するレコードを検出し、検出したレコードの「収納量」の値を取得する。そして、「収納量」の属性値が、売切到達予想期間が最も短い商品が収納される、コラム「C05」について上記で取得した「収納量」の属性値「30」よりも大きいコラム識別子を検出する。ここでは、このようなコラム識別子が検出できなかったとする。
【0250】
このため、提案取得部107は、コラム「C13」に収納されている売切到達予想期間が3番目に短い商品「緑茶」に、商品を変更するコラムであって、変更による自動販売機からの抜き取りが不要である商品が収納されたコラムを検出する処理を行う。
【0251】
まず、上述した商品を入れ替えるコラムを検出する処理の場合と同様に、上記で読み出した各コラム識別子において、「変更禁止」の制約情報と対応付けられた商品識別子以外の商品識別子と対応付けられたコラム識別子を取得する。ここでは、上記で読み出したコラム識別子の中に、コラム識別子について上記で検出された制約情報が、「変更禁止」であるコラム識別子がないため、上記で読み出したすべてのコラム識別子をそのまま取得する。
【0252】
次に、売切到達予想期間が2番目に短い商品に、収納されている商品を変更するコラムであって、変更による自動販売機からの抜き取りが不要である商品が収納されたコラムを検出する処理の場合と同様に、提案取得部107は、上記で取得したコラム属性条件を満たすコラム識別子が示す複数のコラムにおいて、同じ商品が収納されている複数のコラムを検出する。ここでは、このような同じ商品が収納されている複数のコラムが検出できなかったとする。
【0253】
このため、提案取得部107は、コラム「C13」に収納されている売切到達予想期間が3番目に短い商品「緑茶」に、商品を変更するコラムであって、商品の変更によって自動販売機からの抜き取りが必要となる商品が収納されたコラムを検出する処理を行う。
【0254】
まず、上記で読み出した各コラム識別子と対応する商品識別子を、図7に示した商品コラム管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードの中から検出し、検出した商品識別子と対応付けられた制約情報を、図10に示した制約情報管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードの中から検出する。そして、検出された制約情報が、「抜き取り禁止」であるコラム識別子を検出する。ここでの処理で検出されるコラムは、商品の抜き取りが行われるコラムであるため、制約情報が、「抜き取り禁止」であるコラム識別子を検出する。そして、上記で読み出した各コラム識別子から、コラム識別子について上記で検出された制約情報が、「抜き取り禁止」であるコラム識別子以外のコラム識別子を取得する。ここでは、上記で読み出したコラム識別子のうちの、コラム識別子「C02」に対応付けられた商品識別子「コーラA」に対応付けられた制約情報が、「抜き取り禁止」であるため、上記で読み出したコラム識別子から、コラム識別子「C02」を除外したコラム識別子「C01」、「C07」、「C08」、および「C14」取得する。
【0255】
次に、提案取得部107は、上記で取得したコラム識別子が示す複数のコラムにおいて、同じ商品が収納されていないコラムを検出する。具体的には、上記で取得した各コラム識別子と対応する商品識別子を、図7に示した商品コラム管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードの中から取得し、上記で取得したコラム識別子の中から、対応する商品識別子が一致するコラム識別子が含まれていないコラム識別子を検出する。ここでは、上記で取得したコラム識別子がすべて検出されたとする。
【0256】
そして、提案取得部107は、検出した各コラム識別子に対応する売切時期情報を、図6(b)に示す補正した商品売切時期管理表から取得し、対応する売切到達予想期間の最も長いコラム識別子を検出する。ここでは、対応付けられた売切時期情報が「8」である商品識別子「麦茶」と対応付けられたコラム識別子「C07」を検出する。なお、検出したコラム識別子が一つのみである場合、このコラム識別子をそのまま、対応する売切到達予想期間の最も長いコラム識別子として検出してもよい。
【0257】
そして、提案取得部107は、検出したコラム識別子「C07」と、これに対応する商品識別子「麦茶」と、この商品識別子に対応する売切時期情報「8」を取得する。
【0258】
提案取得部107は、コラム「C07」に収納されている商品「麦茶」を、コラム「C13」に収納されている売切到達予想期間が3番目に短い商品「緑茶」に変更した場合の、商品「緑茶」の売切時期情報を取得する。ここれは、これらのコラムに対応付けられているコラム収納量情報と、商品「緑茶」に対応する売切時期情報「2.7」とを用いて算出する。コラムに対応付けられたコラム収納量情報は、図8に示したコラム収納量管理表の「自販機ID」が「VM001」であるレコードから取得する。
【0259】
例えば、商品「緑茶」の売切時期情報が「2.7(日)」であり、コラム「C13」のコラム収納量情報が「30」であり、変更によりコラム収納量情報が「26」であるコラム「C07」が、商品「緑茶」が収納されるコラムとして追加されることから、変更後の売切時期情報は、2.7×(30+26)÷30=5.0より「5(日)」となる。
【0260】
例えば、商品「麦茶」については、自動販売機から抜き取られることから、売切時期情報として商品がなくなり、補充が不要となることを示す値「0」を取得する。
【0261】
提案取得部107は、取得したこれらの情報を用いて、コラム「C07」に収納される商品「麦茶」を、コラム「C13」に収納されている売切到達予想期間が3番目に短い商品「緑茶」に変更ことを提案する提案情報を取得する。そして、提案取得部107は、取得した提案情報を格納部(図示せず)等に一時記憶する。ここでは、取得した提案情報を、図13(b)に示した提案情報に追記する。
【0262】
図13(c)は、図13(b)に示した一時記憶されている提案情報に加えて、売切到達予想期間が3番目に短い商品について取得した提案情報を追記した状態を示す図である。図13(c)において、上から3行目のレコード(行)が、追記された提案情報である。
【0263】
ここで蓄積される提案情報は、商品抜き取りを行い、売切到達予想期間が短い商品のコラム数を増やすことを提案する提案情報であるため、「作業」が「商品抜き取り」である提案情報である。また、蓄積される提案情報は、「基準コラムID」が、追加される売切到達予想期間が短い商品が収納されているコラムのコラム識別子「C13」であり、「基準商品ID」はこのコラムに収納されている商品の商品識別子「緑茶」であり、「基準期間」の「前」は「2.7」であり、「基準期間」の「後」は上記で算出した「5」であり、「対象コラムID」は、売切到達予想期間が短い商品に変更されるコラムのコラム識別子「C07」であり、「対象商品ID」は「紅茶A」であり、「対象期間」の「前」は「8」であり、「対象期間」の「後」は上記で取得した「0」である。
【0264】
ここでは、予め、一つの自動販売機についてコラムの変更を提案可能な商品が、売切到達予想期間が3番目に短い商品までであることが、予め決められていたとすると、提案取得部107は、自販機識別子が「VM001」である自動販売機について新たな提案情報を取得する処理を終了する。なお、コラムの変更を提案可能な商品の、売切到達予想期間が短いものから数えた順番は、3番目に限定されるものではなく、例えば、2番目や、4番目等であってもよい。また、この変更が可能なコラムの売切到達予想期間が短いものから数えた順番は、自動販売機ごとに決められていてもよい。
【0265】
そして、提案取得部107は、自販機識別子「VM001」について取得した3つの提案情報が提案する変更をすべて行った場合の、売切到達予想期間のばらつきが、提案条件を満たすほど大きいか判断する。ここでの提案条件は、変更をすべて行った後の売切到達予想期間の最小値が、変更を行う前の売切到達予想期間の最小値に対して、閾値以上大きくなっている、という条件であり、この閾値が「0.6(日)」であるとする。
【0266】
まず、提案取得部107は、図13(c)に示した提案情報の3つの各レコード(行)から、「基準商品ID」の属性値と、「基準期間」の「後」の属性値との組、および「対象商品ID」の属性値と、「対象期間」の「後」の属性値との組を取得する。そして、取得した「基準商品ID」の属性値と、「基準期間」の「後」の属性値との組を用いて、図6(b)に示した補正した商品売切時期管理表のうちの、対応する「商品ID」が、「基準商品ID」と一致する売切時期情報(すなわち図6(b)の「売切到達予想期間」の属性値)を、「基準商品ID」と組みをなす「基準期間」の「後」の属性値で置換する。さらに、取得した「対象商品ID」の属性値と、「対象期間」の「後」の属性値との組を用いて、図6(b)に示した補正した商品売切時期管理表のうちの、対応する「商品ID」が、「対象商品ID」と一致する売切時期情報(すなわち図6(b)の「売切到達予想期間」の属性値)を、「対象商品ID」と組みをなす「基準期間」の「後」の属性値で置換する。
【0267】
このようにして置換された商品売切時期管理表は、図14のようになる。
【0268】
提案取得部107は、提案情報が提案する変更を行った場合に得られる図14に示す商品売切時期管理表から「売切到達予想期間」の最小値「2.7」を取得し、図13(b)に示す提案情報が提案する変更を行う前の商品売切時期管理表から「売切到達予想期間」の最小値「1.8」を取得する。ただし、提案情報が提案する変更を行った場合に得られる図14に示す商品売切時期管理表の「売切到達予想期間」の属性値において、属性値「0」は、商品が抜き取られることを示す値であることから、上記の最小値を取得する際に、取得の対象とはせず、無視することとする。
【0269】
そして、提案取得部107は、変更を行った場合の最小値から、変更を行う前の最小値を減算した値が、上記の閾値「0.6」以上であるか判断する。ここでは、減算した値が「0.9」であるため、閾値以上であると判断する。このため、提案取得部107は、取得した提案情報を、自販機識別子「VM001」と対応付けて、格納部(図示せず)に蓄積し、一時記憶した提案情報は削除する。ここでの蓄積は、一時記憶であってもよい。
【0270】
図15(a)は、提案取得部107が、自販機識別子と対応付けて蓄積した提案情報を管理する提案情報管理表である。提案情報管理表は、図13(a)等に示した提案情報と同様の属性を有するとともに、さらに、自販機識別子を示す属性である「自販機ID」を有している。
【0271】
また、図16は、図12(b)に示した状態から、提案情報に従ってコラムに収納される商品を変更した場合の、変更後のコラムに収納される商品を示す模式図である。図16に示すように、提案情報に応じてコラムの商品を変更した場合、コラム「C05」の商品「コーヒーB」と、コラム「C17」の商品「コーンスープ」とが入れ替えられ、コラム「C10」の商品が、「紅茶A」から「ホット緑茶」に変更されて「紅茶A」のコラムが一つ減少して「ホット緑茶」のコラムが一つ増加し、コラム「C07」の商品が、「麦茶」から「緑茶」に変更されて「緑茶」のコラムが一つ増加し、商品「麦茶」が、自動販売機から抜き取られる。
【0272】
なお、仮に、閾値以上でない場合は、提案取得部107は、取得した提案情報を破棄する。例えば、提案取得部107は、図13(c)に示した提案情報を削除する。
【0273】
なお、上記において、仮に、売切到達予想期間が3番目に短い商品「緑茶」に、収納される商品を変更するコラムであって、商品の変更によって自動販売機からの抜き取りが必要となる商品が収納されたコラムが検出できない場合、提案取得部107は、例えば、この商品「緑茶」については、提案情報を取得せず、売切到達予想期間が3番目に短い商品に関する提案情報がない状態で、取得済みの提案情報について提案条件を満たすか判断するようにすればよい。
【0274】
また、上記において、仮に、売切到達予想期間が2番目に短い商品について、商品を入れ替えるコラムを検出できず、商品の抜き取りなしで収納する商品を売切到達予想期間が2番目に短い商品に変更できるコラムも、商品の抜き取りを行って収納する商品を売切到達予想期間が2番目に短い商品に変更できるコラムも、検出できない場合、提案取得部107は、例えば、この売切到達予想期間が2番目に短い商品について、提案情報を取得せず、また、売切到達予想期間が3番目以降に短い商品についても、提案情報を取得しないようにして、売切到達予想期間が1番目に短い商品について取得した提案情報について、提案条件を満たすか否か判断するようにしてもよい。
【0275】
また、上記において、仮に、売切到達予想期間が1番目に短い商品について、商品を入れ替えるコラムを検出できず、商品の抜き取りなしで収納する商品を売切到達予想期間が1番目に短い商品に変更できるコラムも、商品の抜き取りを行って収納する商品を売切到達予想期間が1番目に短い商品に変更できるコラムも、検出できない場合、提案取得部107は、例えば、この売切到達予想期間が1番目に短い商品について、提案情報を取得せず、また、売切到達予想期間が2番目以降に短い商品についても、提案情報を取得しないようにして、次の自販機識別子に対応する提案情報を取得する処理を行う。
【0276】
提案取得部107は、上記と同様の処理を、2番目以降の自販機識別子についても行う。提案取得部107は、取得した提案情報を、例えば、図15(a)に示した提案情報管理表に、自販機識別子と対応付けて順次蓄積(例えば、追記)する。そして、図15(b)に示すような提案情報管理表が取得されたとする。
【0277】
提案出力部108は、提案取得部107が取得した提案情報を出力する。例えば、ここでは、提案出力部108は、図16(b)に示すような提案情報管理表を表示する。
【0278】
図17は、提案出力部108が情報処理装置1のモニタ1aに出力する提案情報の表示例を示す図である。
【0279】
図17に示すように、「基準期間」の「前」および「後」と、「対象期間」の「前」および「後」を有する提案情報を、提案出力部108が出力(例えば、表示)することで、コラムに対する商品変更による売切到達予想期間の変更の効果を確認しやすい。なお、ここでは、「基準期間」および「対象期間」の値については、小数点以下の値に対して端数処理を行って表示している。
【0280】
なお、提案情報の各レコードの「基準期間」の「前」の値と、「後」の値とで、予め決められた営業日数を除算し、「前」の値で除算した値から「後」の値で除算した値を、予め決められた営業日数における商品補充のための自動販売機への訪問回数の改善可能な回数、すなわち補充担当者等が自動販売機への訪問を減らすことができる回数、として有する提案情報を出力してもよい。
【0281】
以上、本実施の形態によれば、売切到達予想期間のばらつきが小さくなるよう商品が収納されるコラムを変更する提案情報を得ることができ、提案情報に応じてコラムに収納される商品を変更することにより、自動販売機のコラムに対する商品の割り当てを適切に行うことができる。
【0282】
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0283】
また、上記各実施の形態では、情報処理装置がスタンドアロンである場合について説明したが、情報処理装置は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画面を出力したりすることになる。
【0284】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、格納部(例えば、ハードディスクやメモリ等の記録媒体)にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。
【0285】
なお、上記各実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、自動販売機の複数のコラムに収納される各商品の売切到達予想期間を示す売切時期情報が、各商品の商品識別子と対応付けて格納される商品売切時期格納部と、複数のコラムをそれぞれ識別するコラム識別子が、複数のコラムに収納される各商品の商品識別子と対応付けられて格納される商品コラム格納部と、にアクセス可能なコンピュータを、売切時期情報を用いて、複数のコラムに格納される商品の売切時期情報が示す売切到達予想期間のばらつきが小さくなるよう、複数のコラムのうちの1以上のコラムに収納される1以上の商品の変更を提案する提案情報を取得する提案取得部と、提案取得部が取得する提案情報を出力する提案出力部として機能させるためのプログラムである。
【0286】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
【0287】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0288】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0289】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置等は、自動販売機のコラムに対する商品割り当てに利用可能な装置等として適しており、特に、商品補充を効率化するためのコラムへの商品割り当てに利用可能な装置等として有用である。
【符号の説明】
【0290】
1 情報処理装置
1a モニタ
10 自動販売機
10a 前面扉
11 商品投入口
12 商品投入領域
101 商品売切時期格納部
102 商品コラム格納部
103 コラム収納格納部
104 コラム属性格納部
105 商品制約格納部
106 外的要因格納部
107 提案取得部
108 提案出力部
図1
図2
図3
図4
図5
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