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特許7606900情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20241219BHJP
   G07F 9/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
G06Q30/06
G07F9/00 L
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021049985
(22)【出願日】2021-03-24
(65)【公開番号】P2022148345
(43)【公開日】2022-10-06
【審査請求日】2024-01-09
(73)【特許権者】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】石田 和匡
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 健太
(72)【発明者】
【氏名】近藤 洋平
(72)【発明者】
【氏名】織田 智史
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-233099(JP,A)
【文献】特開2018-185687(JP,A)
【文献】特開2002-260076(JP,A)
【文献】特開2001-067536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G07F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自販機識別子に対応付けられた自動販売機の1以上の属性値であり、自動販売機の商品ごとの販売量に関する販売量情報を含む販売情報に基づいて取得される属性値である動的属性値を含む1以上の属性値が、自動販売機を識別する自販機識別子に対応付けられて格納されている属性値格納部と、
一の自動販売機の販売量情報が不振条件を満たす商品を、前記一の自動販売機の1以上の属性値が類似条件を満たす他の自動販売機の販売量情報が売れ筋条件を満たす商品であり、前記一の自動販売機で販売されていない商品に置き換えることを示す情報である商替情報を取得する商替情報取得部と、
前記商替情報を出力する出力部とを具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記1以上の属性値は、
2以上の各自動販売機の販売情報を用いて、前記2以上の自動販売機をクラスタリングして得られたグループ識別子であり、自動販売機が属するグループを識別するグループ識別子を含み、
前記類似条件は、グループ識別子が一致することを含み、
前記商替情報取得部は、
一の自動販売機の販売量情報が不振条件を満たす商品を、前記一の自動販売機と同じグループに属する他の自動販売機の販売量情報が売れ筋条件を満たす商品であり、前記一の自動販売機で販売されていない商品に置き換えることを示す情報である商替情報を取得する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
3以上の各自販機識別子に対応付けられた販売情報が格納されている販売情報格納部と、
前記3以上の販売情報を用いて、前記3以上の自販機識別子をクラスタリングし、前記3以上の各自販機識別子に対応するグループ識別子を取得するクラスタリング部とをさらに具備し、
前記属性値格納部に格納されているグループ識別子は、前記クラスタリング部が取得したグループ識別子である、請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
入れ替える商品に対応する制約を特定する制約情報が格納される制約情報格納部をさらに具備し、
前記商替情報取得部は、
前記制約情報が特定する制約を満たす商品を、前記置き換える商品として選択し、前記商替情報を取得する、請求項1から請求項3いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制約情報は、自動販売機自体に関する制約を特定するハード制約情報、または自動販売機で取り扱う商品のカテゴリーに関する制約を特定する商品制約情報である、請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記商替情報取得部は、
各自動販売機の直近の第一期間の商品ごとの販売量に関する直近販売量情報と、各自動販売機の少なくとも前年の商品ごとの販売量に関する過去販売量情報とを用いて、将来の第二期間後の商品ごとの販売量に関する将来販売量情報を予測する販売予測手段と、
前記販売予測手段が取得した将来販売量情報を用いて、前記不振条件を満たす不振商品を決定する不振商品決定手段と、
前記販売予測手段が取得した将来販売量情報を用いて、前記売れ筋条件を満たす売れ筋商品を決定する売れ筋商品決定手段と、
前記不振商品決定手段と前記売れ筋商品決定手段との処理結果を用いて、前記商替情報を取得する商替情報取得手段とを具備する請求項1から請求項5いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
自販機識別子に対応付けられた自動販売機の1以上の属性値であり、自動販売機の商品ごとの販売量に関する販売量情報を含む販売情報に基づいて取得される属性値である動的属性値を含む1以上の属性値が、自動販売機を識別する自販機識別子に対応付けられて格納されている属性値格納部と、商替情報取得部と、出力部とにより実現される情報処理方法であって、
前記商替情報取得部が、一の自動販売機の販売量情報が不振条件を満たす商品を、前記一の自動販売機の1以上の属性値が類似条件を満たす他の自動販売機の販売量情報が売れ筋条件を満たす商品であり、前記一の自動販売機で販売されていない商品に置き換えることを示す情報である商替情報を取得する商替情報取得ステップと、
前記出力部が、前記商替情報を出力する出力ステップとを具備する情報処理方法。
【請求項8】
自販機識別子に対応付けられた自動販売機の1以上の属性値であり、自動販売機の商品ごとの販売量に関する販売量情報を含む販売情報に基づいて取得される属性値である動的属性値を含む1以上の属性値が、自動販売機を識別する自販機識別子に対応付けられて格納されている属性値格納部にアクセス可能なコンピュータを、
一の自動販売機の販売量情報が不振条件を満たす商品を、前記一の自動販売機の1以上の属性値が類似条件を満たす他の自動販売機の販売量情報が売れ筋条件を満たす商品であり、前記一の自動販売機で販売されていない商品に置き換えることを示す情報である商替情報を取得する商替情報取得部と、
前記商替情報を出力する出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機において、販売が不振な商品に対して入れ替える商品を決定する処理を行う情報処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、売上の増加を図ることを目的として、調整対象の自動販売機の選定及び当該自動販売機の商品構成を適切に調整する技術があった(例えば、特許文献1参照)。かかる従来技術は、自動販売機の設置場所(ロケ)ごとの属性により因子分析を行い因子スコアを求める属性特徴分析手段と、該属性特徴分析手段で得られた因子スコアを用いてクラスター分析をし、ロケを属性において共通な特徴を有するグループに分類する属性特徴からのロケ分類処理手段と、該属性特徴からのロケ分類処理手段により分類された各グループ毎に、該グループに属するロケの売上パターンを求め、該売上パターンに基づき各グループ毎に調整対象のロケを求める調整対象ロケ抽出処理手段と、を有することを特徴とする自販機の商品構成調整支援システムである。
【0003】
また、従来、比較的短い流通期限内に商品を全て販売することができなければ大きな事業的損失につながる商品の割引販売を行える自動販売機があった(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-260076号公報
【文献】特表2018-519609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術においては、販売が不振な商品に対して入れ替える商品を適切に提案できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明の情報処理装置は、自販機識別子に対応付けられた自動販売機の1以上の属性値であり、自動販売機の商品ごとの販売量に関する販売量情報を含む販売情報に基づいて取得される属性値である動的属性値を含む1以上の属性値が、自動販売機を識別する自販機識別子に対応付けられて格納されている属性値格納部と、一の自動販売機の販売量情報が不振条件を満たす商品を、一の自動販売機の1以上の属性値が類似条件を満たす他の自動販売機の販売量情報が売れ筋条件を満たす商品であり、一の自動販売機で販売されていない商品に置き換えることを示す情報である商替情報を取得する商替情報取得部と、商替情報を出力する出力部とを具備する情報処理装置である。
【0007】
かかる構成により、商品の販売情報に基づいて取得される動的属性値を用いて、販売が不振な商品に対して入れ替える商品を適切に提案できる。
【0008】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、1以上の属性値は、2以上の各自動販売機の販売情報を用いて、2以上の自動販売機をクラスタリングして得られたグループ識別子であり、自動販売機が属するグループを識別するグループ識別子を含み、類似条件は、グループ識別子が一致することを含み、商替情報取得部は、一の自動販売機の販売量情報が不振条件を満たす商品を、一の自動販売機と同じグループに属する他の自動販売機の販売量情報が売れ筋条件を満たす商品であり、一の自動販売機で販売されていない商品に置き換えることを示す情報である商替情報を取得する、情報処理装置である。
【0009】
かかる構成により、自動販売機をクラスタリングし、同じグループに属する売れ筋商品を、販売が不振な商品に対して入れ替える商品として提案するため、より適切な商品を提案できる。
【0010】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第二の発明に対して、3以上の各自販機識別子に対応付けられた販売情報が格納されている販売情報格納部と、3以上の販売情報を用いて、3以上の自販機識別子をクラスタリングし、3以上の各自販機識別子に対応するグループ識別子を取得するクラスタリング部とをさらに具備し、属性値格納部に格納されているグループ識別子は、クラスタリング部が取得したグループ識別子である、情報処理装置である。
【0011】
かかる構成により、自動販売機をクラスタリングし、同じグループに属する売れ筋商品を、販売が不振な商品に対して入れ替える商品として提案するため、より適切な商品を提案できる。
【0012】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第一から第三いずれか1つの発明に対して、入れ替える商品に対応する制約を特定する制約情報が格納される制約情報格納部をさらに具備し、商替情報取得部は、制約情報が特定する制約を満たす商品を、置き換える商品として選択し、商替情報を取得する、情報処理装置である。
【0013】
かかる構成により、販売が不振な商品に対して入れ替える商品であり、制約をも満たす商品を適切に提案できる。
【0014】
また、本第五の発明の情報処理装置は、第四の発明に対して、制約情報は、自動販売機自体に関する制約を特定するハード制約情報、または自動販売機で取り扱う商品のカテゴリーに関する制約を特定する商品制約情報である、情報処理装置である。
【0015】
かかる構成により、販売が不振な商品に対して入れ替える商品であり、適切な制約をも満たす商品を適切に提案できる。
【0016】
また、本第六の発明の情報処理装置は、第一から第五いずれか1つの発明に対して、商替情報取得部は、各自動販売機の直近の第一期間の商品ごとの販売量に関する直近販売量情報と、各自動販売機の少なくとも前年の商品ごとの販売量に関する過去販売量情報とを用いて、将来の第二期間後の商品ごとの販売量に関する将来販売量情報を予測する販売予測手段と、販売予測手段が取得した将来販売量情報を用いて、不振条件を満たす不振商品を決定する不振商品決定手段と、販売予測手段が取得した将来販売量情報を用いて、売れ筋条件を満たす売れ筋商品を決定する売れ筋商品決定手段と、不振商品決定手段と売れ筋商品決定手段との処理結果を用いて、商替情報を取得する商替情報取得手段とを具備する情報処理装置である。
【0017】
かかる構成により、商品の販売情報に基づいて取得される動的属性値を用いて、販売が不振な商品に対して入れ替える商品をより適切に提案できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明による情報処理装置によれば、商品の販売情報に基づいて取得される動的属性値を用いて、販売が不振な商品に対して入れ替える商品を適切に提案できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施の形態1における自動販売機管理システムAのブロック図
図2】同自動販売機管理システムAのブロック図
図3】同情報処理装置2の動作例について説明するフローチャート
図4】同前処理の第一の例について説明するフローチャート
図5】同前処理の第二の例について説明するフローチャート
図6】同不振商品等決定処理の例について説明するフローチャート
図7】同商替情報取得処理の例について説明するフローチャート
図8】同置換商品決定処理の第一の例について説明するフローチャート
図9】同次置換商品決定処理の第二の例について説明するフローチャート
図10】同商品販売情報管理表を示す図
図11】同自動販売機管理表を示す図
図12】同販売量情報管理表を示す図
図13】同商替情報管理表を示す図
図14】同グループ管理表を示す図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0021】
(実施の形態1)
本実施の形態において、一の自動販売機の販売不振商品に対して入れ替える商品であり、当該一の自動販売機の販売情報に基づく属性値が類似する他の自動販売機での売れ筋商品であり、一の自動販売機で販売していない商品である置換商品の情報を取得し、出力する情報処理装置について説明する。
【0022】
また、本実施の形態において、2以上の自動販売機をクラスタリングし、一の自動販売機が属するクラスと同じクラスに属する他の1以上の自動販売機の中の売れ筋商品であり、一の自動販売機で販売していない商品である置換商品の情報を取得し、出力する情報処理装置について説明する。
【0023】
また、本実施の形態において、制約を満たす置換商品を決定する情報処理装置について説明する。なお、制約は、例えば、自動販売機自体のハードウェアに関する制約、自動販売機で取り扱う商品のカテゴリーに関する制約である。
【0024】
さらに、本実施の形態において、所定期間後の売り上げ予想を行い、当該予想に基づいて、販売不振商品、および売れ筋商品を決定する情報処理装置について説明する。
【0025】
図1は、本実施の形態における自動販売機管理システムAのブロック図である。自動販売機管理システムAは、2以上の自動販売機1、情報処理装置2、1または2以上の端末装置3を備える。
【0026】
自動販売機1で販売する商品は、例えば、お茶、コーヒー、ジュース等の飲料であるが、商品や商品のカテゴリーは問わない。自動販売機1は、商品が売れた場合に、当該商品の販売に関する商品販売情報を情報処理装置2に送信する機能を有することは好適である。商品販売情報は、例えば、商品を識別する商品識別子を有する。かかる商品は、販売された商品である。商品販売情報は、例えば、自動販売機1のコラムを識別するコラム識別子を有する。自動販売機1は、例えば、図示しない時計から日時を取得し、当該日時に対応付いた商品販売情報を情報処理装置2に送信する。
【0027】
情報処理装置2は、ここでは、例えば、各自動販売機1の販売不振商品を対して、入れ替える商品である置換商品を決定する装置である。情報処理装置2は、2以上の各自動販売機1から商品販売情報を受信するサーバであることは好適である。かかる場合、情報処理装置2は、例えば、いわゆるクラウドサーバ、ASPサーバであるが、その種類は問わない。なお、情報処理装置2は、スタンドアロンで動作しても良い。
【0028】
端末装置3は、情報処理装置2が決定した販売不振商品と置換商品とに関する情報である商替情報を受信し、出力する端末である。端末装置3は、例えば、自動販売機1の商品の切り替える作業者の端末であるが、自動販売機1の管理者の端末等でも良い。
【0029】
ここでの作業者は、自動販売機1のコラムに商品を補充したり、商品切替を行ったりする人である。なお、商品切替とは、自動販売機1のコラムの商品の変更である。商品切替は、例えば、自動販売機1の一のコラムの商品を、他の商品に変更することである。なお、他の商品は、当該自動販売機1のいずれものコラムにも存在しない商品であることは好適であるが、当該自動販売機1の他のコラムの商品と同じ商品でも良い。
【0030】
端末装置3は、例えば、タブレット端末、スマートフォン、いわゆるパソコン等であるが、その種類は問わない。
【0031】
自動販売機1、情報処理装置2、および端末装置3の間で、インターネット、LAN等のネットワークにより、通信可能であることは好適である。
【0032】
図2は、本実施の形態における自動販売機管理システムAのブロック図である。
【0033】
情報処理装置2は、格納部21、受信部22、処理部23、および出力部24を備える。格納部21は、販売情報格納部211、属性値格納部212、制約情報格納部213、および商替情報格納部214を備える。処理部23は、クラスタリング部231、商替情報取得部232、および統計処理部233を備える。商替情報取得部232は、例えば、販売予測手段2321、不振商品決定手段2322、売れ筋商品決定手段2323、および商替情報取得手段2324を備える。
【0034】
端末装置3は、端末格納部31、端末受付部32、端末処理部33、端末送信部34、端末受信部35、および端末出力部36を備える。
【0035】
情報処理装置2を構成する格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、後述する販売情報、後述する属性値、後述する制約情報、後述する商替情報、類似条件、不振条件、売れ筋条件である。
【0036】
類似条件とは、2つの自動販売機1の1以上の属性値が類似すると判断されるための条件である。類似条件は、例えば、2つの自動販売機1の1以上の属性値を用いて構成されるベクトルの類似度が閾値以上、または閾値より大きいことである。類似条件は、例えば、一の自動販売機1の1以上の属性値を用いて構成されるベクトルと、他の自動販売機1の1以上の属性値を用いて構成されるベクトルとの類似度が上位N(Nは、自然数)に入っていることである。ここで、類似度が上位Nとは、最上位でも良い。なお、類似条件とは、後述するグループ識別子が一致するでも良い。
【0037】
不振条件とは、売れ行きが不振であると判断されるための条件である。不振条件は、例えば、「所定期間の商品の販売数が、閾値以下または閾値より少ないこと」「一の自動販売機1における所定期間の商品の販売数の順位が、閾値以下または閾値より低いこと」「一の自動販売機1における将来販売量情報が、閾値以下または閾値より少ないこと」「一の自動販売機1における将来販売量情報の順位が、閾値以下または閾値より少ないこと」「商品が売り切れるまでの時間を示す売り切れ時期が閾値以上または閾値より長いこと」「一の自動販売機1における売り切れ時期の順位が、閾値以下または閾値より低いこと」「在庫数が閾値以上または閾値より多いこと」等である。なお、所定期間は、例えば、直近2週間であるが、1ヶ月等でも良く、問わない。また、所定期間の商品の販売数は、例えば、直近販売量情報である。
【0038】
売れ筋条件とは、売れ行きが好調である、または売れ筋の商品であると判断されるための条件である。売れ筋条件は、例えば、「所定期間の商品の販売数が、閾値以上または閾値より多いこと」「一の自動販売機1における所定期間の商品の販売数の順位が、閾値以上または閾値より高いこと」「一の自動販売機1における将来販売量情報が、閾値以上または閾値より多いこと」「一の自動販売機1における将来販売量情報の順位が、閾値以上または閾値より高いこと」「商品が売り切れるまでの時間を示す売り切れ時期が閾値以下または閾値より短いこと」「一の自動販売機1における売り切れ時期の順位が、閾値以上または閾値より高いこと」「在庫数が閾値以上または閾値より多いこと」
【0039】
販売情報格納部211には、1または2以上の販売情報が格納されている。販売情報は、自動販売機1ごとに格納されている。つまり、販売情報格納部211には、3以上の各自販機識別子に対応付けられた販売情報が格納されている。
【0040】
販売情報は、自動販売機における商品の販売に関する情報である。販売情報は、商品ごとの販売量に関する販売量情報を含む。商品ごとの販売量情報は、コラムごとの販売量情報でも良い。販売量情報は、例えば、単位期間に売れた商品数、商品が一つ売れたことを示す情報、売り切れ時期である。なお、単位期間は、例えば、直近の2週間であるが、直近の1ヶ月等でも良く、問わない。また、売り切れ時期とは、商品が売り切れるまでの時間を示す情報である。売り切れ時期は、商品が格納されるコラムに満杯の数の商品を投入してから、商品が売り切れるまでの時間を示す情報である。売り切れ時期は、売り切れサイクルと言っても良い。なお、時間を示す情報の単位は、日でも良いし、時間でも良いし、分等でも良く、その単位は問わない。
【0041】
販売情報は、例えば、商品識別子またはコラム識別子を有する。なお、コラム識別子には、通常、商品識別子に対応付いている。商品識別子は、商品を識別する情報である。商品識別子は、例えば、商品のID、商品名である。コラム識別子は、コラムを識別する情報である。コラム識別子は、例えば、コラムのID、コラム名である。商品識別子には、カテゴリー識別子が対応付いていることは好適である。カテゴリー識別子は、商品のカテゴリーを識別する情報である。カテゴリー識別子は、例えば、カテゴリーのID、カテゴリー名である。カテゴリーは、商品の種類であり、例えば、「お茶」「コーヒー」「水」「ビール」である。
【0042】
販売情報には、通常、自販機識別子に対応付いている。自販機識別子は、自動販売機1を識別する情報である。自販機識別子は、例えば、自動販売機1を識別するID、自動販売機1のIPアドレス、自動販売機1の設置場所を特定する情報、自動販売機1のニックネーム等である。ただし、自販機識別子は、自動販売機1を識別できる情報であれば良い。
【0043】
属性値格納部212には、自動販売機1ごとの1以上の属性値が格納される。1以上の属性値は、自販機識別子に対応付けられている。
【0044】
1以上の属性値は、1以上の動的属性値を含む。動的属性値は、動的に変化する属性値である。ここでの動的属性値は、販売情報に基づいて取得される属性値である。動的属性値は、例えば、商品ごとの所定期間の販売数、コラムごとの所定期間の販売数、コラムごとの在庫数、商品ごとの在庫数、商品ごとの売り切れ時期である。
【0045】
1以上の属性値は、グループ識別子を含むことは好適である。グループ識別子は、2以上の各自動販売機1の販売情報を用いて、2以上の自動販売機1をクラスタリングして得られたグループの識別子である。グループ識別子は、自動販売機1が属するグループを識別する情報である。
【0046】
自販機識別子に対応付けられている1以上の属性値は、自動販売機1の1以上の静的属性値を含んでも良い。静的属性値は、自動販売機情報の静的な属性値である。静的属性値は、頻繁には変更にならない情報である。静的属性値は、例えば、各コラム識別子に対応する満タン本数、タイプ、設置場所属性、設置位置、作業者識別子である。満タン本数は、コラム識別子で識別されるコラムに入る最大の商品数である。タイプは、自動販売機の機械のタイプである。なお、タイプには、1または2以上の各コラム識別子に対応付いた最大数量が対応付いている。最大数量は、コラムに入る商品の最大の数である。設置場所属性は、自動販売機が設置されている場所の属性を示す情報であり、例えば、「オフィス」「屋外」「店舗内」等のうちのいずれかであるかである。設置位置は、自動販売機が設置されている位置を特定する情報であり、例えば、自動販売機が設置されている都道府県、市町村、住所、(緯度,経度)等のうちのいずれかである。
【0047】
制約情報格納部213は、1または2以上の制約情報が格納される。制約情報は、入れ替える商品である置換商品に対応する制約を特定する情報である。
【0048】
制約情報は、例えば、ハード制約情報、商品制約情報である。ハード制約情報とは、自動販売機自体に関する制約を特定する情報である。ハード制約情報とは、ハードウェアである自動販売機に関する制約を特定する情報である。ハード制約情報は、例えば、「置換商品の容器の商品が、置き換えられる不振商品のコラムに入る容器の容量であること」、「置換商品の温度属性値が、置き換えられる不振商品の温度属性値と同じであること」である。なお、温度属性値は、商品がホットであるか、コールドであるかを特定する情報である。また、商品制約情報とは、自動販売機1で取り扱う商品のカテゴリーに関する制約を特定する情報である。商品制約情報は、例えば、「置換商品のカテゴリーが、置き換えられる不振商品のカテゴリーと同じであること」「自動販売機1において、置き換えられる不振商品に対応するカテゴリーの商品の数または割合が閾値以下または閾値より小さくならないこと」である。
【0049】
商替情報格納部214には、1または2以上の商替情報が格納される。商替情報は、通常、自販機識別子が対応付いている。商替情報は、例えば、商替情報取得部232が取得した情報である。ただし、商替情報は、人手により入力された情報でも良い。
【0050】
商替情報とは、商品切替を特定する情報である。商品切替が、例えば、自動販売機1の一のコラムの商品を他の商品に変更する場合、商替情報は、例えば、自動販売機1から除かれる一のコラムの商品の情報(例えば、商品名、商品ID、商品画像等のうちの1以上の情報)と、自動販売機1の一のコラムに投入される他の商品の情報(例えば、商品名、商品ID、商品画像等のうちの1以上の情報)を含む。なお、商替情報は、入れ替えが発生するコラムを識別するコラム識別子を有しても良い。
【0051】
受信部22は、各種の情報や指示を受信する。各種の情報や指示は、例えば、商品販売情報、商替情報出力指示である。受信部22が受信された商品販売情報は、自販機識別子が対応付いている。商品販売情報は、販売された商品を特定する情報である。商替情報出力指示は、商替情報の出力の指示である。商替情報出力指示は、自販機識別子を有する。
【0052】
処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、クラスタリング部231、商替情報取得部232、統計処理部233が行う処理である。
【0053】
処理部23は、受信部22が受信した商品販売情報を格納部21に蓄積する。処理部23は、自販機識別子が対応付けて、商品販売情報を蓄積する。処理部23は、例えば、図示しない時計から日時を取得し、当該日時に対応付けて商品販売情報を蓄積しても良い。
【0054】
クラスタリング部231は、3以上の自動販売機1の各販売情報を用いて、3以上の自動販売機1をクラスタリングし、各自動販売機1のグループを決定する。つまり、クラスタリング部231は、商品の売り上げ傾向が類似する自動販売機1が同じグループとなるように、各自動販売機1のグループを決定する。
【0055】
クラスタリング部231は、例えば、3以上の各自動販売機1の1以上の属性値を用いて、3以上の自動販売機1をクラスタリングし、各自動販売機1のグループを決定する。なお、1以上の属性値は、動的属性値を含む。
【0056】
クラスタリング部231は、3以上の自動販売機1の各販売情報を用いて、3以上の各自動販売機1の自販機識別子をクラスタリングし、3以上の各自販機識別子に対応するグループ識別子を取得する。グループ識別子は、グループを識別する情報である。
【0057】
クラスタリング部231は、例えば、販売情報格納部211から、3以上の各自動販売機1ごとに、販売情報を取得する。つまり、クラスタリング部231は、自販機識別子に対応付けて、販売情報を取得する。次に、クラスタリング部231は、例えば、3以上の各自動販売機1ごとに、所定期間の各商品の販売数を要素とするベクトルを構成する。なお、ベクトルは、販売情報または販売量情報を用いて取得された情報だけではなく、他の情報をも要素とする情報でも良い。他の情報は、例えば、自動販売機1の静的属性値である。また、クラスタリング部231は、所定期間の各商品の販売数ではなく、他の動的属性値を要素とするベクトルを構成しても良い。また、各ベクトルは、自販機識別子に対応付いている。
【0058】
次に、クラスタリング部231は、例えば、3以上のベクトルを、機械学習モデルを用いて、クラスタリングを行う。クラスタリング部231は、例えば、k-means、階層型クラスタリング等の公知のアルゴリズムを用いて、3以上のベクトルをクラスタリングしても良い。また、クラスタリング部231は、3以上のベクトルのうちの、2つのベクトルの間の相関係数を取得し、相関係数が閾値以上または閾値より大きい相関係数に対応する2つのベクトルと対になる2つの自販機識別子を同じクラスに分類しても良い。なお、かかる場合、一の自販機識別子が2のクラスに属する場合もあり得る。また、クラスタリング部231は、3以上のベクトルのうちの、2つのベクトルの間の類似度を取得し、類似度が閾値以上または閾値より大きい類似度に対応する2つのベクトルと対になる2つの自販機識別子を同じクラスに分類しても良い。なお、クラスに分類できた結果、3以上の各自販機識別子が、クラス識別子が対応付くこととなる。
【0059】
なお、ここで、自販機識別子をクラスタリングすることは必須ではない。そして、自販機識別子のクラスタリングを行わない場合、例えば、処理部23は、上述したクラスタリング部231が行ったベクトル間の類似度算出処理を行っても良い。つまり、処理部23は、一の自動販売機の動的属性値を含む1以上の属性値を用いたベクトルと、他の自動販売機の動的属性値を含む1以上の属性値を用いたベクトルとの類似度を算出しても良い。なお、動的属性値は、販売情報に基づく情報であり、例えば、商品の販売数、売り切れ時期である。
【0060】
商替情報取得部232は、一の自動販売機1の販売量情報が不振条件を満たす商品を、一の自動販売機1の1以上の属性値が類似条件を満たす1以上の属性値に対応する他の自動販売機1の販売量情報が売れ筋条件を満たす商品に置き換えることを示す情報である商替情報を取得する。
【0061】
なお、商替情報取得部232は、取得した商替情報を商替情報格納部214に蓄積することは好適である。商替情報取得部232は、取得した商替情報を、自販機識別子に対応付けて、商替情報格納部214に蓄積することは好適である。なお、販売量情報は、後述する将来販売量情報でも良い。
【0062】
商替情報取得部232は、例えば、一の自動販売機1の販売量情報が不振条件を満たす商品を、一の自動販売機1の1以上の属性値が類似条件を満たす1以上の属性値に対応する他の自動販売機1の販売量情報が売れ筋条件を満たす商品であり、一の自動販売機1で販売されていない商品に置き換えることを示す情報である商替情報を取得する。なお、商替情報取得部232は、他の自動販売機1の販売量情報が売れ筋条件を満たす商品が、一の自動販売機1で販売されていない商品であるか否かを判断することは好適であるが、かかる判断をしなくても良い。
【0063】
商替情報取得部232は、例えば、一の自動販売機1の販売量情報が不振条件を満たす商品を、一の自動販売機1と同じグループに属する他の自動販売機1の販売量情報が売れ筋条件を満たす商品であり、一の自動販売機1で販売されていない商品に置き換えることを示す情報である商替情報を取得する。
【0064】
商替情報取得部232は、例えば、制約情報が特定する制約を満たす商品を、置換商品として選択し、商替情報を取得する。
【0065】
商替情報取得部232は、例えば、販売予測手段2321、不振商品決定手段2322、売れ筋商品決定手段2323、商替情報取得手段2324により、商替情報を取得しても良い。
【0066】
なお、商替情報取得部232は、後述する将来販売量情報を用いずに、商替情報を取得しても良い。
【0067】
販売予測手段2321は、自動販売機1の直近販売量情報と、過去販売量情報とを用いて、将来販売量情報を予測する。なお、直近販売量情報とは、直近の第一期間の商品ごとの販売量に関する情報である。また、過去販売量情報とは、自動販売機1の少なくとも前年の商品ごとの販売量に関する情報である。また、将来販売量情報とは、将来の第二期間後の商品ごとの販売量に関する情報である。また、第一期間は、例えば、2週間であるが、1ヶ月等でも良く、問わない。第二期間は、例えば、1ヶ月であるが、2週間、2ヶ月等でも良く、問わない。第一期間、第二期間は、各々、1年以内であることは好適である。また、過去販売量情報は、通常、将来の第二期間後と同じ時期の昨年の販売量情報を含む。
【0068】
販売予測手段2321は、通常、直近販売量情報が多いほど、多い数の将来販売量情報を取得する。また、販売予測手段2321は、通常、過去販売量情報が多いほど、多い数の将来販売量情報を取得する。
【0069】
なお、販売予測手段2321は、例えば、将来販売量情報の取得対象の自動販売機1の一の商品の商品識別子に対応する直近販売量情報を属性値格納部212から取得する。
ただし、販売予測手段2321は、例えば、将来販売量情報の取得対象の自動販売機1の一の商品の商品識別子に対応する販売情報を販売情報格納部211から取得し、当該販売情報を用いて、直近販売量情報を算出しても良い。なお、直近販売量情報とは、直近である所定期間における販売数を特定する情報である。
【0070】
また、販売予測手段2321は、例えば、将来販売量情報の取得対象の自動販売機1に対応する販売情報が有する一の商品識別子と対になる商品販売情報であり、直近である所定期間の日付と対になる商品販売情報の数を取得する。かかる商品販売情報の数が、一の商品の直近販売量情報である。
【0071】
販売予測手段2321は、例えば、直近販売量情報と過去販売量情報とをパラメータとする増加関数により、将来販売量情報を取得する。販売予測手段2321は、例えば、直近販売量情報(例えば、2021年2月の1ヶ月の販売量情報)と、昨年の直近販売量情報と同じ時期(例えば、2020年2月の1ヶ月の販売量情報)の過去販売量情報と、将来販売量情報(例えば、2021年4月の1ヶ月の販売量情報)と同じ時期の昨年の過去販売量情報(例えば、2020年4月の1ヶ月の販売量情報)とを用いて、将来販売量情報(例えば、2021年4月の1ヶ月の販売量情報)を取得する。販売予測手段2321は、例えば、直近販売量情報と将来販売量情報と同じ時期の昨年の過去販売量情報とをパラメータとする増加関数であり、直近販売量情報と同じ時期の昨年の過去販売量情報をパラメータとする減少関数である演算式を用いて、将来販売量情報を算出する。販売予測手段2321は、例えば、「将来販売量情報=直近販売量情報×(将来販売量情報と同じ時期の昨年の過去販売量情報/直近販売量情報と同じ時期の昨年の過去販売量情報)」により、将来販売量情報を算出する。
【0072】
販売予測手段2321は、例えば、最小二乗法を用いて取得した演算式により、将来販売量情報を算出しても良い。かかる演算式は、例えば、N年前(Nは自然数)の直近販売量情報とN年前の将来販売量情報の組(以後、適宜、組情報と言う)を用いて、直近販売量情報を入力として、将来販売量情報を出力する演算式を、最小二乗法を用いて取得して演算式である。販売予測手段2321が演算式を取得する際に用いる組情報は、すべての商品に対応する組情報でも良いし、将来販売量情報を算出する対象の商品と同じ商品の組情報のみでも良いし、将来販売量情報を算出する対象の商品と同じカテゴリーの商品の組情報のみでも良い。つまり、使用する組情報の範囲は問わない。
【0073】
販売予測手段2321は、例えば、過去販売量情報と直近販売量情報と学習器とを、機械学習の予測処理を行うモジュールに与え、当該モジュールを実行することにより、将来販売量情報を取得する。なお、かかる学習器は、N年前(Nは自然数)の直近販売量情報とN年前の将来販売量情報の組である2以上の組情報を教師データとして、機械学習の学習処理を行うモジュールに与え、実行した結果得られた情報である。なお、機械学習のアルゴリズムは、深層学習、ランダムフォレスト、SVR等、問わない。また、学習対象の組情報は、すべての商品に対応する組情報でも良いし、将来販売量情報を算出する対象の商品と同じ商品の組情報のみでも良いし、将来販売量情報を算出する対象の商品と同じカテゴリーの商品の組情報のみでも良い。つまり、使用する組情報の範囲は問わない。
【0074】
なお、販売予測手段2321が直近販売量情報と過去販売量情報とを用いて将来販売量情報を取得するアルゴリズムは問わない。
【0075】
不振商品決定手段2322は、例えば、販売予測手段2321が取得した将来販売量情報を用いて、不振条件を満たす不振商品を決定する。不振商品決定手段2322は、直近販売量情報を用いて、不振条件を満たす不振商品を決定しても良い。
【0076】
売れ筋商品決定手段2323は、例えば、販売予測手段2321が取得した将来販売量情報を用いて、売れ筋条件を満たす売れ筋商品を決定する。売れ筋商品決定手段2323は、直近販売量情報を用いて、不振条件を満たす売れ筋商品を決定しても良い。
【0077】
商替情報取得手段2324は、不振商品決定手段2322と売れ筋商品決定手段2323との処理結果を用いて、商替情報を取得する。
【0078】
商替情報取得手段2324は、例えば、不振商品決定手段2322が決定した不振商品の商品識別子と、売れ筋商品決定手段2323が決定した売れ筋商品の商品識別子とを有する商替情報を取得する。
【0079】
統計処理部233は、商替情報格納部214の2以上の商替情報に対して統計処理を行う。統計処理の内容は、問わない。なお、商替情報に対する統計処理は、商替情報と対になる情報(例えば、商替タイプ、商替取得日、商品切替が行われた時情報、商品切替を行った作業者識別子、商品切替の完了を示す完了フラグ)を用いた統計処理でも良い。
【0080】
統計処理部233は、例えば、商替情報格納部214の2以上の商替情報を用いて、単位期間において、商品ごとに、商品切替された回数である被商替回数を取得する。なお、統計処理部233は、商替情報格納部214の2以上の各商替情報に対応付いている時情報を参照し、単位期間に該当する時情報と対になる1以上の商替情報を商替情報格納部214から取得し、当該取得した1以上の商替情報を用いて、単位期間において、商品ごとの商替回数を取得する。
【0081】
統計処理部233は、例えば、商替情報格納部214の2以上の商替情報を用いて、単位期間において、商品ごとに、商替回数を取得する。商替回数は、商品切替により、自動販売機に投入された回数である。
【0082】
統計処理部233は、例えば、商替情報格納部214の2以上の商替情報を用いて、単位期間において、カテゴリーごとに、被商替回数を取得する。被商替回数は、商品切替により、自動販売機から除かれた回数である。
【0083】
統計処理部233は、例えば、商替情報格納部214の2以上の商替情報を用いて、単位期間において、カテゴリーごとに、商替回数を取得する。
【0084】
統計処理部233は、例えば、商替情報格納部214の商替情報と対になる作業者識別子を用いて、作業者ごとの商替作業を行った回数である商替作業回数を取得する。統計処理部233は、例えば、作業者ごとの単位期間の商替作業回数を取得する。なお、かかる場合、例えば、格納部21に、自販機識別子に対応付いて、作業者識別子が格納されている。なお、商替作業は、自動販売機1におけるコラム内の商品を切替の作業をいう。
【0085】
統計処理部233は、例えば、商替情報格納部214の商替情報と対になる自販機識別子を用いて、自動販売機ごとの商替作業回数を取得する。統計処理部233は、例えば、自動販売機ごとの単位期間の商替作業回数を取得する。
【0086】
統計処理部233は、例えば、商替情報格納部214の商替情報と対になる時情報を用いて、当該時情報以降の所定期間(例えば、1週間、1ヶ月)後までの売上傾向情報を取得する。なお、売上傾向情報は、商品切替の作業前の売上と商品切替の作業後の売上との比較結果に関する情報である。売上傾向情報は、例えば、商品切替の作業前の商品切替の対象のコラムの所定期間の販売情報(例えば、販売数)と、商品切替の作業後の商品切替の対象のコラムの所定期間の販売情報(例えば、販売数)との差異または、上昇しているか否かを示す情報である。
【0087】
統計処理部233は、例えば、商替情報格納部214の2以上の商替情報を用いて、作業者ごとに、被商替回数を取得する。
【0088】
統計処理部233は、例えば、商替情報格納部214の2以上の商替情報を用いて、作業者ごとに、商替回数を取得する。
【0089】
出力部24は、商替情報を出力する。出力部24は、例えば、商替情報出力指示に対応する1以上の商替情報を出力する。出力部24は、例えば、商替情報出力指示が有する自販機識別子と対になる商替情報を出力する。出力部24は、例えば、商替情報格納部214のすべての商替情報を出力する。出力部24は、例えば、端末装置3に商替情報を送信する。
【0090】
ここでの出力とは、通常、端末装置3への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音声出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0091】
端末装置3を構成する端末格納部31には、各種の情報が格納される。端末格納部31には、例えば、1または2以上の各自動販売機を識別する自販機識別子が格納される。端末格納部31には、例えば、端末識別子が格納される。端末識別子は、端末装置3を識別する情報であるが、ユーザを識別する情報でも良い。端末識別子は、例えば、ID、IPアドレスである。
【0092】
端末受付部32は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報は、例えば、商替情報送信指示である。
【0093】
端末処理部33は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、端末受付部32が受け付けた指示や情報を用いて、送信する指示や情報を構成する処理である。各種の処理は、例えば、端末受信部35が受信した情報を用いて、出力する情報を構成する処理である。
【0094】
端末送信部34は、各種の指示や情報を情報処理装置2に送信する。各種の指示や情報は、例えば、商替情報送信指示である。
【0095】
端末受信部35は、各種の情報を受信する。各種の情報は、例えば、1または2以上の商替情報である。各種の情報は、例えば、各種の画面情報である。画面情報は、出力する画面の元になる情報である。画面情報は、例えば、HTML、XML等で実現されるが、その実現手段は問わない。各種の情報は、例えば、情報処理装置2における、後述する統計処理結果である。
【0096】
端末出力部36は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、商替情報、統計処理結果、画面等である。
【0097】
格納部21、販売情報格納部211、属性値格納部212、制約情報格納部213、商替情報格納部214、および端末格納部31は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0098】
格納部21等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部21等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部21等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部21等で記憶されるようになってもよい。
【0099】
受信部22、および端末受信部35は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。
【0100】
処理部23、クラスタリング部231、商替情報取得部232、統計処理部233、販売予測手段2321、不振商品決定手段2322、売れ筋商品決定手段2323、商替情報取得手段2324、および端末処理部33は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部23等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、例えば、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0101】
出力部24、および端末送信部34は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。
【0102】
端末受付部32は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0103】
端末出力部36は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部36は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0104】
次に、自動販売機管理システムAの動作例について説明する。まず、自動販売機1の動作例について説明する。自動販売機1は、商品が販売されるごとに、自販機識別子と対にして、商品販売情報を情報処理装置2に送信する。
【0105】
次に、情報処理装置2の動作例について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0106】
(ステップS301)受信部22は、自動販売機1から、自販機識別子に対応付く商品販売情報を受信したか否かを判断する。商品販売情報を受信した場合はステップS302に行き、商品販売情報を受信しなかった場合はステップS303に行く。
【0107】
(ステップS302)処理部23は、ステップS301で受信された自販機識別子に対応付く商品販売情報を用いて、当該自販機識別子に対応付く販売情報が有する販売量情報であり、商品販売情報に含まれる商品識別子に対応付く販売量情報を、1、インクリメントし、販売情報を更新する。ステップS301に戻る。
【0108】
なお、本ステップにおいて、処理部23は、当該自販機識別子に対応する販売情報を、商品販売情報に含まれる商品識別子で識別される商品が販売されたことを反映するように更新すれば良い。かかる更新の方法は問わない。
【0109】
(ステップS303)処理部23は、商替情報を取得するタイミングであるか否かを判断する。商替情報を取得するタイミングであればステップS304に行き、商替情報を取得するタイミングでなければステップS307に行く。なお、処理部23は、例えば、端末装置3から商替情報を取得する指示が受信された場合に、商替情報を取得するタイミングである、と判断する。また、処理部23は、例えば、予め決められた時刻(例えば、毎月1日の12時)になったことを検知した場合に、商替情報を取得するタイミングである、と判断する。ただし、商替情報を取得するタイミングは問わない。
【0110】
(ステップS304)商替情報取得部232は、前処理を行う。前処理の例について、図4図5のフローチャートを用いて説明する。
【0111】
なお、前処置は、商替情報を取得するための前処理である。前処置は、例えば、自動販売機1をクラスタリングする処理である。また、前処置は、例えば、2つの自動販売機1の間の類似度を算出する処理である。
【0112】
(ステップS305)商替情報取得部232は、不振商品等決定処理を行う。不振商品等決定処理の例について、図6のフローチャートを用いて説明する。かかる処理は、各自動販売機1の不振商品、および売れ筋商品を決定する処理である。
【0113】
(ステップS306)商替情報取得部232は、各自動販売機1の1または2以上の商替情報を取得する。ステップS301に戻る。なお、かかる商替情報を取得する処理の例について、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0114】
(ステップS307)受信部22は、端末装置3から商替情報出力指示を受信したか否かを判断する。商替情報出力指示を受信した場合はステップS308に行き、商替情報出力指示を受信しなかった場合はステップS310に行く。
【0115】
(ステップS308)処理部23は、商替情報出力指示に含まれる自販機識別子を取得する。処理部23は、当該自販機識別子と対になる商替情報を商替情報格納部214から取得する。
【0116】
(ステップS309)出力部24は、ステップS308で取得された商替情報を、商替情報出力指示を送信してきた端末装置3に送信する。ステップS301に戻る。
【0117】
(ステップS310)統計処理部233は、商替情報に対する統計処理を行うタイミングであるか否かを判断する。統計処理を行うタイミングであればステップS311に行き、統計処理を行うタイミングでなければステップS301に戻る。なお、統計処理部233は、例えば、端末装置3から統計処理を行う指示が受信された場合に、統計処理を行うタイミングである、と判断する。また、統計処理部233は、例えば、予め決められた時刻(例えば、毎月1日の12時)になったことを検知した場合に、統計処理を行うタイミングである、と判断する。ただし、統計処理を行うタイミングは問わない。
【0118】
(ステップS311)統計処理部233は、商替情報格納部214の商替情報に対する統計処理を行い、統計処理結果を取得する。
【0119】
(ステップS312)出力部24は、ステップS311で取得された統計処理結果を出力する。ステップS301に戻る。
【0120】
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0121】
次に、ステップS304の前処理の第一の例について、図4のフローチャートを用いて説明する。前処理の第一の例は、自動販売機1をクラスタリングする処理である。
【0122】
(ステップS401)クラスタリング部231は、カウンタiに1を代入する。
【0123】
(ステップS402)クラスタリング部231は、i番目の自販機識別子が販売情報格納部211に存在するか否かを判断する。i番目の自販機識別子が存在する場合はステップS403に行き、存在しない場合はステップS407に行く。
【0124】
(ステップS403)クラスタリング部231は、i番目の自販機識別子と対になる販売情報を販売情報格納部211から取得する。
【0125】
(ステップS404)クラスタリング部231は、ステップS403で取得した販売情報を用いて、ベクトルを構成する。なお、かかるベクトルは、i番目の自動販売機1の売り上げ傾向を示すベクトルである、と言える。なお、ベクトルは、例えば(商品識別子1の販売数,商品識別子2の販売数,・・・,商品識別子Nの販売数)である。また、販売数は、i番目の自動販売機1における販売数であり、例えば、直近販売量情報でも良いし、他の所定期間の販売数でも良い。
【0126】
(ステップS405)クラスタリング部231は、i番目の自販機識別子と対にして、ステップS404で取得したベクトルを、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0127】
(ステップS406)クラスタリング部231は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS402に戻る。
【0128】
(ステップS407)クラスタリング部231は、図示しないバッファに蓄積された3以上のベクトルに対して、クラスタリングの処理を行う。なお、ベクトルをクラスタリングする技術については、上述した。
【0129】
(ステップS408)クラスタリング部231は、3以上の自販機識別子とクラス識別子とを対応付ける。上位処理にリターンする。なお、クラスタリング部231は、例えば、クラスごとにユニークなクラス識別子を生成しても良いし、クラスごとに格納部21から異なるクラス識別子を取得しても良い。
【0130】
なお、図4のフローチャートにおいて、図5のフローチャートの処理で算出される2つの自動販売機1の間の類似度を用いて、自動販売機1をクラスタリングしても良い。
【0131】
次に、ステップS304の前処理の第二の例について、図5のフローチャートを用いて説明する。前処理の第二の例は、2つの自動販売機1の間の類似度を算出する処理である。図5のフローチャートにおいて、図4のフローチャートと同一のステップについて、説明を省略する。
【0132】
(ステップS501)処理部23は、カウンタiに1を代入する。
【0133】
(ステップS502)処理部23は、i番目の自販機識別子が販売情報格納部211に存在するか否かを判断する。i番目の自販機識別子が存在する場合はステップS503に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0134】
(ステップS503)処理部23は、図示しないバッファからi番目の自販機識別子と対になるベクトルを取得する。
【0135】
(ステップS504)処理部23は、カウンjに「i+1」を代入する。
【0136】
(ステップS505)処理部23は、j番目の自販機識別子が販売情報格納部211に存在するか否かを判断する。j番目の自販機識別子が存在する場合はステップS506に行き、存在しない場合はステップS509に行く。
【0137】
(ステップS506)処理部23は、図示しないバッファからj番目の自販機識別子と対になるベクトルを取得する。
【0138】
(ステップS507)処理部23は、ステップS503で取得したベクトルと、ステップS506で取得したベクトルとの類似度を算出する。そして、処理部23は、i番目の自販機識別子とj番目の自販機識別子と当該類似度とを対応付けて、図示しないバッファに蓄積する。
【0139】
(ステップS508)処理部23は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS505に戻る。
【0140】
(ステップS509)処理部23は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS502に戻る。
【0141】
次に、ステップS305の不振商品等決定処理の例について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0142】
(ステップS601)商替情報取得部232は、カウンタiに1を代入する。
【0143】
(ステップS602)商替情報取得部232は、i番目の自販機識別子が販売情報格納部211に存在するか否かを判断する。i番目の自販機識別子が存在する場合はステップS603に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0144】
(ステップS603)商替情報取得部232は、i番目の自販機識別子と対になる販売情報を販売情報格納部211から取得する。
【0145】
(ステップS604)商替情報取得部232は、カウンタjに1を代入する。
【0146】
(ステップS605)商替情報取得部232は、i番目の自販機識別子で識別される自動販売機1で販売されているj番目の商品が存在するか否かを判断する。j番目の商品が存在する場合はステップS606に行き、j番目の商品が存在しない場合はステップS616に行く。なお、商替情報取得部232は、例えば、ステップS603で取得した販売情報の中に、j番目の商品識別子と対になる販売量情報が存在するか否かを判断する。
【0147】
(ステップS606)販売予測手段2321は、ステップS603で取得した販売情報を用いて、j番目の商品の直近販売量情報を取得する。
【0148】
(ステップS607)販売予測手段2321は、ステップS603で取得した販売情報を用いて、将来販売量情報を取得するために使用する過去販売量情報を取得する。
【0149】
(ステップS608)販売予測手段2321は、直近販売量情報と過去販売量情報とを用いて、将来販売量情報を取得する。
【0150】
(ステップS609)不振商品決定手段2322は、格納部21の不振条件を取得する。
【0151】
(ステップS610)不振商品決定手段2322は、ステップS608で取得した将来販売量情報が不振条件を満たすか否かを判断する。不振条件を満たす場合はステップS611に行き、不振条件を満たさない場合はステップS613に行く。なお、ここで、不振商品決定手段2322は、将来販売量情報ではなく、直近販売量情報を用いて、不振条件を満たすか否かを判断する等しても良い。
【0152】
(ステップS611)不振商品決定手段2322は、i番目の自販機識別子とj番目の商品識別子とを対にして、不振商品として登録する。なお、不振商品決定手段2322は、例えば、i番目の自販機識別子とj番目の商品識別子とを対にして、不振商品の情報を格納するための図示しないバッファに蓄積する。
【0153】
(ステップS612)商替情報取得部232は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS605に戻る。
【0154】
(ステップS613)売れ筋商品決定手段2323は、格納部21の売れ筋条件を取得する。
【0155】
(ステップS614)売れ筋商品決定手段2323は、ステップS608で取得した将来販売量情報が売れ筋条件を満たすか否かを判断する。売れ筋条件を満たす場合はステップS615に行き、売れ筋条件を満たさない場合はステップS612に行く。なお、ここで、売れ筋商品決定手段2323は、将来販売量情報ではなく、直近販売量情報を用いて、売れ筋条件を満たすか否かを判断する等しても良い。
【0156】
(ステップS615)売れ筋商品決定手段2323は、i番目の自販機識別子とj番目の商品識別子とを対にして、売れ筋商品として登録する。ステップS612に行く。
なお、売れ筋商品決定手段2323は、例えば、i番目の自販機識別子とj番目の商品識別子とを対にして、売れ筋商品の情報を格納する図示しないバッファに蓄積する。
【0157】
(ステップS616)商替情報取得部232は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS602に戻る。
【0158】
なお、図6のフローチャートにおいて、一の自動販売機1に対して、2以上の不振商品が決定できた場合、最も将来販売量情報が少ない商品等の最も売り上げが不振な商品を一つだけ不振商品として登録しても良い。
【0159】
また、図6のフローチャートにおいて、一の自動販売機1に対して、2以上の売れ筋商品が決定できた場合、最も将来販売量情報が多い商品等の最大の売れ筋の商品を一つだけ不振商品として登録しても良い。
【0160】
次に、ステップS306の商替情報を取得する処理の例について、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0161】
(ステップS701)商替情報取得手段2324は、カウンタiに1を代入する。
【0162】
(ステップS702)商替情報取得手段2324は、i番目の自販機識別子が存在するか否かを判断する。i番目の自販機識別子が存在する場合はステップS703に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0163】
(ステップS703)商替情報取得手段2324は、カウンタjに1を代入する。
【0164】
(ステップS704)商替情報取得手段2324は、i番目の自販機識別子と対になるj番目の不振商品の商品識別子が図示しないバッファに存在するか否かを判断する。j番目の不振商品が存在する場合はステップS705に行き、j番目の不振商品が存在しない場合はステップS710に行く。
【0165】
(ステップS705)商替情報取得手段2324は、置換商品決定処理を行う。置換商品決定処理の例について、図8図9のフローチャートを用いて説明する。なお、置換商品決定処理とは、不振商品に代えて、投入する商品である置換商品を決定する処理である。
【0166】
(ステップS706)商替情報取得手段2324は、ステップS705で置換商品が決定できたか否かを判断する。置換商品が決定できた場合はステップS707に行き、置換商品が決定できなかった場合はステップS709に行く。
【0167】
(ステップS707)商替情報取得手段2324は、j番目の不振商品の商品識別子と、置換商品の商品識別子とを用いて、商替情報を取得する。
【0168】
(ステップS708)商替情報取得手段2324は、ステップS707で取得した商替情報を、i番目の自販機識別子と対にして、商替情報格納部214に蓄積する。
【0169】
(ステップS709)商替情報取得手段2324は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS704に戻る。
【0170】
(ステップS710)商替情報取得手段2324は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS702に戻る。
【0171】
次に、ステップS705の置換商品決定処理の第一の例について、図8のフローチャートを用いて説明する。
【0172】
(ステップS801)商替情報取得手段2324は、カウンタiに1を代入する。
【0173】
(ステップS802)商替情報取得手段2324は、対象なる自販機識別子で識別される自動販売機1と同じクラス識別子に対応するi番目の自動販売機1の自販機識別子が存在するか否かを判断する。i番目の自動販売機1の自販機識別子が存在する場合はステップS803に行き、i番目の自動販売機1の自販機識別子が存在しない場合はステップS812に行く。なお、ここで、自動販売機1と、当該自動販売機1と同じクラス識別子に対応する自動販売機1との類似度が高い順に、同じクラス識別子に対応する自動販売機1をソートしておき、類似度が高い順に、置換商品の存在を検知することは好適である。
【0174】
(ステップS803)商替情報取得手段2324は、i番目の自動販売機1の自販機識別子を取得する。
【0175】
(ステップS804)商替情報取得手段2324は、カウンタjに1を代入する。
【0176】
(ステップS805)商替情報取得手段2324は、i番目の自動販売機1の自販機識別子と対になるj番目の売れ筋商品の商品識別子が存在するか否かを判断する。j番目の売れ筋商品が存在する場合はステップS806に行き、j番目の売れ筋商品が存在しない場合はステップS812に行く。なお、ここで、売れ筋商品が2以上存在する場合、販売数をキーとして売れ筋商品をソートしておき、販売数が多いほど、先に置換商品に該当するか否かを判断することは好適である。
【0177】
(ステップS806)商替情報取得手段2324は、ハード制約情報を制約情報格納部213から取得する。また、商替情報取得手段2324は、例えば、入れ替えられる不振商品に対応する1以上の属性値であり、ハード制約情報に対応する1以上の属性値を取得する。また、商替情報取得手段2324は、例えば、i番目の自動販売機1のj番目の売れ筋商品のハード制約情報に対応する1以上の属性値を取得する。
【0178】
(ステップS807)商替情報取得手段2324は、j番目の売れ筋商品が、ハード制約情報が示すハード制約を満たすか否かを判断する。ハード制約を満たす場合はステップS808に行き、ハード制約を満たさない場合はステップS811に行く。
【0179】
(ステップS808)商替情報取得手段2324は、商品制約情報を制約情報格納部213から取得する。また、商替情報取得手段2324は、例えば、入れ替えられる不振商品に対応する1以上の属性値であり、商品制約情報に対応する1以上の属性値を取得する。また、商替情報取得手段2324は、例えば、i番目の自動販売機1のj番目の売れ筋商品の商品制約情報に対応する1以上の属性値を取得する。
【0180】
(ステップS809)商替情報取得手段2324は、j番目の売れ筋商品が、商品制約情報が示す商品制約を満たすか否かを判断する。商品制約を満たす場合はステップS810に行き、商品制約を満たさない場合はステップS811に行く。
【0181】
(ステップS810)商替情報取得手段2324は、j番目の売れ筋商品を置換商品として決定する。商替情報取得手段2324は、j番目の売れ筋商品の商品識別子を取得する。
【0182】
(ステップS811)商替情報取得手段2324は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS805に戻る。
【0183】
(ステップS812)商替情報取得手段2324は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS802に戻る。
【0184】
(ステップS813)商替情報取得手段2324は、「置換商品なし」を示す情報を取得する。上位処理にリターンする。
【0185】
次に、 次に、ステップS705の置換商品決定処理の第二の例について、図9のフローチャートを用いて説明する。図9のフローチャートにおいて、図8のフローチャートと同一のステップについて、説明は省略する。
【0186】
(ステップS901)商替情報取得手段2324は、対象なる自販機識別子で識別される自動販売機1との類似度がi番目に大きい自動販売機1の自販機識別子が存在するか否かを判断する。i番目に類似度が大きい自動販売機1の自販機識別子が存在する場合はステップS803に行き、存在しない場合はステップS812に行く。
【0187】
以下、本実施の形態における自動販売機管理システムAの具体的な動作例について説明する。
【0188】
今、情報処理装置2の販売情報格納部211には、図10に示す商品販売情報管理表が格納されている。商品販売情報管理表には、2以上の各自動販売機1から送信された商品販売情報が管理されている。商品販売情報管理表は、「ID」「自販機識別子」「商品販売情報」を有する2以上のレコードを管理する。「ID」はレコードを識別する情報である。「商品販売情報」は、ここでは「コラム識別子」「商品識別子」「日時」を有する。自動販売機1から商品が販売されるごとに商品販売情報が送信され、情報処理装置2の受信部22は、商品販売情報を受信し、処理部23は、受信された商品販売情報を用いて、商品販売情報管理表に一レコードを追記する。なお、日時は、自動販売機1から送信される商品販売情報に対応付いていても良いし、情報処理装置2が図示しない時計から日時を取得し、受信した商品販売情報とともに蓄積しても良い。つまり、受信された商品販売情報と蓄積する商品販売情報とは同じ構造の情報でなくても良い。
【0189】
また、属性値格納部212には、図11に示す自動販売機管理表が格納されている。自動販売機管理表は、自動販売機情報を管理する表である。自動販売機情報は、自販機識別子と1以上の属性値を有する。自動販売機管理表には、「自販機識別子」「商品識別子」「コラム識別子」「満タン本数」「カテゴリー」「容量」「在庫数」「タイプ」「設置場所属性」「設置位置」「作業者識別子」を有するレコードが1以上、管理されている。「満タン本数」は、自動販売機1のコラムに入る商品の最大数である。「カテゴリー」は、商品のカテゴリーであり、例えば、“C1(コーヒー)”“C2(お茶)”“C3(水)”“C4(ビール)”である。「容量」は、コラムに入る最大容量である。「在庫数」は、コラムの現在の在庫数である。「タイプ」は、自動販売機1のタイプである。
【0190】
「設置場所属性」は、ここでは、自動販売機が設置されている場所が「オフィス」「屋外」「店舗内」等のうちのいずれかであるかを示す。「設置位置」は、ここでは、自動販売機が設置されている都道府県を示す。なお、「満タン本数」「カテゴリー」「容量」「タイプ」「設置場所属性」「設置位置」「作業者識別子」は、静的属性値の例である。「在庫数」は、動的属性値の例である。なお、自動販売機1から商品販売情報が受信された場合、当該商品販売情報に対応する自販機識別子およびコラム識別子に対応する在庫数が1、減じられる。
【0191】
また、属性値格納部212には、図12に示す販売量情報管理表が格納されている。販売量情報管理表は、自動販売機1ごと、および商品ごとの販売量情報を管理する表である。販売量情報管理表は、「自販機識別子」「商品識別子」「コラム識別子」「販売量情報」を有する2以上のレコードを管理する。「販売量情報」は、「売切時期」「直近販売量情報」「将来販売量情報」を有する。「売切時期」は、上述した売り切れ時期である。「直近販売量情報」は、ここでは、直近、2週間の販売数である。「将来販売量情報」は、1ヶ月後の販売予測数である。なお、「売切時期」「直近販売量情報」「将来販売量情報」は、動的属性値の一例である。また、「売切時期」は、コラムを満タンにした場合に、売り切れるまでの期間であり、受信される商品販売情報を用いて、取得可能な情報である。また、「売切時期」は、コラムを満タンにした後、在庫数が「0」になるまでの期間であり、取得可能な情報である。
【0192】
また、商替情報取得部232は、図10の商品販売情報管理表の商品販売情報を用いて、自販機識別子ごとおよびコラム識別子ごとに、販売量情報を取得し、図12に示す販売量情報管理表に蓄積する。
【0193】
また、制約情報格納部213には、ハード制約情報「置換商品の容器の商品が、置き換えられる不振商品のコラムに入る容器の容量であること」、商品制約情報「自動販売機1において、置き換えられる不振商品に対応するカテゴリーの商品の数または割合が閾値以下または閾値より小さくならないこと」が格納されている、とする。
【0194】
また、商替情報格納部214には、図13に示す構造を有する商替情報管理表が格納されている、とする。商替情報管理表は、「ID」「自販機識別子」「商替情報」を有する1以上のレコードを管理する。「商替情報」は、ここでは「新商品識別子」「除外商品識別子」「除外コラム識別子」である。「新商品識別子」は、置換商品の商品識別子である。「除外商品識別子」は、置き換えられる商品(不振商品)の商品識別子である。「除外コラム識別子」は、除外される商品が入ったコラムの識別子である。
【0195】
かかる状況において、以下の3つの具体例について説明する。具体例1は、3以上の自動販売機1をグループ化する処理である。具体例2は、グループ化した自動販売機1の情報、および将来販売量情報を用いて、商替情報を取得する処理である。具体例3は、グループ化した自動販売機1の情報、および直近販売量情報を用いて、商替情報を取得する処理である。
【0196】
(具体例1)
クラスタリング部231は、自販機識別子「V001」と対になる商品販売情報の中で、本日「2021/3/8」に対して直近2週間の各商品の商品販売情報を、図10の商品販売情報管理表から取得する。そして、クラスタリング部231は、取得した商品販売情報を用いて、商品識別子ごとの商品販売情報の数を取得する。かかる数は、自販機識別子「V001」で識別される自動販売機1における、商品識別子ごとの直近販売量情報である。次に、クラスタリング部231は、各商品識別子ごとの直近販売量情報を要素とするベクトルを構成する。かかるベクトルは、(商品識別子「G001」と対になる直近販売量情報,商品識別子「G002」と対になる直近販売量情報,商品識別子「G003」と対になる直近販売量情報,・・・,商品識別子Xと対になる直近販売量情報)の構造を有する。また、ここで、クラスタリング部231は、自販機識別子「V001」と対にして、ベクトル(60,150,55,0,・・・,0)を取得した、とする。
【0197】
また、クラスタリング部231は、同様に、自販機識別子「V002」と対になる商品販売情報の中で、本日「2021/3/8」に対して直近2週間の各商品の商品販売情報を取得し、当該商品販売情報を用いて、ベクトル(0,50,0,・・・,0)を取得した、とする。
【0198】
また、クラスタリング部231は、自販機識別子「V003」以降に対しても、同様にして、ベクトルを取得した、とする。
【0199】
次に、クラスタリング部231は、例えば、k-meansを用いて、ベクトルをグループ化し、各ベクトルに対して、対応するグループの識別子(「A」「B」または「C」等)を付与する。
【0200】
以上の処理により、クラスタリング部231は、格納部21に、図14に示すグループ管理表を蓄積した、とする。グループ管理表は、3以上の各自動販売機1が属するグループを管理する表である。グループ管理表は、「自販機識別子」「ベクトル」「グループ識別子」を有する3以上のレコードを有する。なお、ベクトルは、販売情報を用いて取得したベクトルである。また、ベクトルは、情報の集合という程度の意味に捕らえても良い。
【0201】
以上、クラスタリング部231は、各自動販売機1の売り上げ傾向に応じて、自動販売機1のクラスタリングができた。なお、クラスタリング部231は、直近販売量情報ではなく、将来販売量情報や、累積の販売量情報等の他の販売情報を用いて、自動販売機1のクラスタリング処理を行っても良い。また、クラスタリング部231は、各自動販売機1の1以上の静的属性値をも用いて、自動販売機1のクラスタリング処理を行っても良い。
【0202】
なお、具体例1において、クラスタリング部231は、すべての2つの自動販売機1の組において、2つの自動販売機1の間の類似度を、2つの各自動販売機1のベクトルを用いて、取得し、格納部21に蓄積しても良い。なお、かかる場合の類似度は、例えば、2つのベクトル間の類似度である。
【0203】
(具体例2)
今、格納部21に、不振条件「売り切れ時期>=12日」、および売れ筋条件「将来販売量が最大」が格納されている、とする。
【0204】
そして、自販機識別子「V001」の自動販売機1の商替情報を取得するタイミングになった、とする。
【0205】
次に、不振商品決定手段2322は、不振条件「売り切れ時期>=12日」を格納部21から読み出す。次に、不振商品決定手段2322は、自販機識別子「V001」と対になる各商品の売り切れ時期を、図12の販売量情報管理表から取得する。そして、不振商品決定手段2322は、各商品の売り切れ時期を取得した不振条件に照らし合わせ、不振条件を満たす売り切れ時期と対になる商品識別子「G003」を取得する。
【0206】
次に、売れ筋商品決定手段2323は、自販機識別子「V001」と対になるグループ識別子「A」を取得する。次に、売れ筋商品決定手段2323は、グループ識別子「A」と対になる他の自販機識別子を取得する。次に、売れ筋商品決定手段2323は、自販機識別子「V001」のベクトルとの類似度をキーとして、取得した他の自販機識別子と対になるベクトルおよび他の自販機識別子をソートする。かかるソートにより、自販機識別子「V001」の自動販売機1と売り上げ傾向がより近い他の自動販売機1から売れ筋商品を取得できる可能性が高くなる。
【0207】
次に、売れ筋商品決定手段2323は、売れ筋条件「将来販売量が最大」を取得する。そして、売れ筋商品決定手段2323は、ソートされた他の自販機識別子の順に、他の自販機識別子で識別される自動販売機1の中で将来販売量が最大の商品の商品識別子を取得する。次に、売れ筋商品決定手段2323は、取得した商品識別子が、図11の自販機識別子「V001」と対になる商品識別子として存在するか否かを判断する。存在しない場合は、売れ筋商品決定手段2323は、当該商品識別子で識別される商品を置換商品として決定する。図11の自販機識別子「V001」と対になる商品識別子として存在する場合、売れ筋商品決定手段2323は、次の類似度の他の自販機識別子で識別される自動販売機1の中で将来販売量が最大の商品の商品識別子を取得する。そして、図11の自販機識別子「V001」と対になる商品識別子として存在しない商品識別子が見つかるまで、上記の処理を繰り返し、置換商品を識別する商品識別子を取得する。なお、ここで、売れ筋商品決定手段2323は、商品識別子「G018」を取得した、とする。
【0208】
次に、商替情報取得手段2324は、不振商品の商品識別子「G003」と対になるコラム識別子「4」を、図11の自動販売機管理表から取得する。そして、商替情報取得手段2324は、自販機識別子「V001」と対にして、置換商品の商品識別子「G018」、不振商品の商品識別子「G003」、コラム識別子「4」を有する商替情報を構成し、商替情報格納部214に蓄積する。なお、かかる商替情報は、図13の「ID=1」のレコードである。
【0209】
商替情報取得部232は、以上の処理を、「V001」以外の自販機識別子で識別される自動販売機1に対しても行い、他の自動販売機1の商替情報をも取得し、商替情報管理表に蓄積した、とする。
【0210】
なお、図13の商替情報管理表の「ID=2」によれば、自販機識別子「V002」の商替情報は、2つ存在する。また、「ID=3」によれば、自販機識別子「V003」の商替情報は存在しない。
【0211】
また、商替情報管理表に蓄積された商替情報は、例えば、端末装置3に送信され、端末装置3で商替作業のために利用される。
【0212】
(具体例3)
今、格納部21に、不振条件「売り切れ時期>=12日」、および売れ筋条件「直近販売量が最大」が格納されている、とする。
【0213】
そして、自販機識別子「V001」の自動販売機1の商替情報を取得するタイミングになった、とする。
【0214】
次に、商替情報取得部232は、具体例2で述べた処理を行い、自販機識別子「V001」と対になる不振商品の商品識別子「G003」を取得する。
【0215】
次に、売れ筋商品決定手段2323は、自販機識別子「V001」と対になるグループ識別子「A」と同じグループ識別子と対になる自動販売機1を、類似度をキーとして、ソートする。
【0216】
次に、売れ筋商品決定手段2323は、売れ筋条件「直近販売量が最大」を取得する。そして、売れ筋商品決定手段2323は、ソートされた他の自動販売機1の順に、他の自動販売機1の自販機識別子と対になる直近販売量で、最大の直近販売量の商品の商品識別子を、図12の販売量情報管理表から取得する。次に、売れ筋商品決定手段2323は、取得した商品識別子が、図11の自販機識別子「V001」と対になる商品識別子として存在するか否かを、図12の表を参照して、判断する。存在しない場合は、売れ筋商品決定手段2323は、当該商品識別子で識別される商品を置換商品として決定する。図11の自販機識別子「V001」と対になる商品識別子として存在する場合、売れ筋商品決定手段2323は、次の類似度の他の自販機識別子で識別される自動販売機1の中で直近販売量が最大の商品の商品識別子を取得する。そして、図11の自販機識別子「V001」と対になる商品識別子として存在しない商品識別子が見つかるまで、上記の処理を繰り返し、置換商品を識別する商品識別子を取得する。なお、ここで、売れ筋商品決定手段2323は、商品識別子「G018」を取得した、とする。
【0217】
次に、商替情報取得手段2324は、具体例2で説明した処理により、商替情報を構成し、商替情報格納部214に蓄積する。なお、かかる商替情報は、図13の「ID=1」のレコードである。
【0218】
商替情報取得部232は、以上の処理を、「V001」以外の自販機識別子で識別される自動販売機1に対しても行い、他の自動販売機1の商替情報をも取得し、商替情報管理表に蓄積した、とする。
【0219】
なお、商替情報管理表に蓄積された商替情報は、例えば、端末装置3に送信され、端末装置3で商替作業のために利用される。
【0220】
以上、本実施の形態によれば、商品の販売情報に基づいて取得される動的属性値を用いて、販売が不振な商品に対して入れ替える商品を適切に提案できる。
【0221】
また、本実施の形態によれば、自動販売機をクラスタリングし、同じグループに属する売れ筋商品を、販売が不振な商品に対して入れ替える商品として提案するため、より適切な商品を提案できる。
【0222】
さらに、本実施の形態によれば、販売が不振な商品に対して入れ替える商品であり、制約をも満たす商品を適切に提案できる。
【0223】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、自販機識別子に対応付けられた自動販売機の1以上の属性値であり、自動販売機の商品ごとの販売量に関する販売量情報を含む販売情報に基づいて取得される属性値である動的属性値を含む1以上の属性値が、自動販売機を識別する自販機識別子に対応付けられて格納されている属性値格納部にアクセス可能なコンピュータを、一の自動販売機の販売量情報が不振条件を満たす商品を、前記一の自動販売機の1以上の属性値が類似条件を満たす他の自動販売機の販売量情報が売れ筋条件を満たす商品であり、前記一の自動販売機で販売されていない商品に置き換えることを示す情報である商替情報を取得する商替情報取得部と、前記商替情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0224】
なお、上記プログラムにおいて、情報を出力するステップや、情報を送信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0225】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0226】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0227】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0228】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0229】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置は、販売情報に基づいて取得される動的属性値を用いて、販売が不振な商品に対して入れ替える商品を適切に提案できるという効果を有し、自動販売機1の販売管理を行うサーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0230】
1 自動販売機
2 情報処理装置
3 端末装置
21 格納部
22 受信部
23 処理部
24 出力部
31 端末格納部
32 端末受付部
33 端末処理部
34 端末送信部
35 端末受信部
36 端末出力部
211 販売情報格納部
212 属性値格納部
213 制約情報格納部
214 商替情報格納部
231 クラスタリング部
232 商替情報取得部
233 統計処理部
2321 販売予測手段
2322 不振商品決定手段
2323 筋商品決定手段
2324 商替情報取得手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14