(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】表示制御システムおよび表示入力管理方法
(51)【国際特許分類】
G09G 5/00 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
G09G5/00 555D
G09G5/00 510V
G09G5/00 510X
G09G5/00 520W
G09G5/00 550X
(21)【出願番号】P 2021145996
(22)【出願日】2021-09-08
【審査請求日】2024-03-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100159385
【氏名又は名称】甲斐 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100163407
【氏名又は名称】金子 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100166936
【氏名又は名称】稲本 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100174883
【氏名又は名称】冨田 雅己
(72)【発明者】
【氏名】濱本 真範
【審査官】武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-50709(JP,A)
【文献】特開2019-213189(JP,A)
【文献】特開2010-244390(JP,A)
【文献】国際公開第2013/069738(WO,A1)
【文献】韓国登録特許第10-0738664(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00 - 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続された表示装置と管理装置とからなり、前記管理装置が、前記表示装置に接続された1または複数の接続機器から表示装置に入力される映像信号の接続切替処理を行う表示制御システムであって、
前記管理装置が、
画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類ごとに、前記各入力種類に対応する映像信号を前記表示装置に取り込むように要求する接続要求を、前記表示装置に送信する接続要求送信部と、
前記接続要求に対応して前記表示装置から送信された接続応答を取得する接続応答取得部と、
前記取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、前記接続要求した入力種類ごとに、前記表示装置における接続可否を判定する接続可能判定部と、
前記接続可能判定部によって接続可能と判定された入力種類に対応する映像信号が、前記表示装置で利用可能な入力種類の映像信号であることを通知する接続可能入力通知部とを備え、
前記表示装置が、
前記管理装置から送信された接続要求によって要求された入力種類に対応する映像信号を取り込むための接続動作を実行する接続切替処理部と、
前記実行された接続動作によって前記入力種類に対応する映像信号の取り込みが成功したか否かを確認する接続切替確認部と、
前記接続切替確認部によって確認された映像信号の取り込みの可否を示す接続結果を含む前記接続応答を、前記接続要求ごとに前記管理装置に送信する接続応答送信部とを備えることを特徴とする表示制御システム。
【請求項2】
前記管理装置が、前記表示装置において画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類を設定した入力種類情報を予め記憶した記憶部を備え、
前記接続要求送信部が、前記入力種類情報に設定された各入力種類に対応する前記接続要求を、順次、前記表示装置に送信し、
前記接続応答取得部が、前記各接続要求に対応して前記表示装置から返信される接続応答を、順次、取得し、
前記入力種類情報に予め設定されたすべての映像信号の入力種類に対して、前記接続可能判定部が、前記表示装置における接続可否を判定し、
接続不可と判定された入力種類に対応する映像信号は、前記表示装置で利用可能な入力種類の映像信号として通知されないことを特徴とする請求項1に記載の表示制御システム。
【請求項3】
前記管理装置が、接続可能入力生成部をさらに備え、
前記接続可能判定部が、前記取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、前記接続要求した入力種類ごとに、接続成功または接続不可であることを示した接続応答判定情報を生成し、
前記接続可能入力生成部が、前記接続応答判定情報を利用して、接続成功と判定された入力種類を、前記表示装置において接続が可能な入力種類であることを示した接続可能入力情報として生成し、
前記接続可能入力通知部が、前記接続可能入力情報を、前記管理装置の管理担当者に通知することを特徴とする請求項1または2に記載の表示制御システム。
【請求項4】
前記管理装置が、前記接続可能入力情報として生成された前記表示装置において接続が可能な入力種類を、前記表示装置に備えられた映像入力端子であって、前記接続が可能な各入力種類に対応する映像入力端子に接続されている接続機器の名称に設定変更する入力名称設定部をさらに備え、
前記入力種類が接続機器の名称に設定変更された場合、前記接続可能入力通知部は、前記入力種類の代わりに、接続機器の名称を含む前記接続可能入力情報を通知することを特徴とする請求項3に記載の表示制御システム。
【請求項5】
前記管理装置が、表示部をさらに備え、
前記接続可能入力通知部が、前記接続可能入力情報を、前記表示部に表示することを特徴とする請求項3または4に記載の表示制御システム。
【請求項6】
前記接続可能入力情報を前記表示部に表示する場合に、
表示された接続可能入力情報に含まれる入力種類または接続機器の名称のうち、前記表示装置に取り込みたい映像信号に対応する所望の入力種類、または、前記表示装置に取り込みたい映像信号を出力する所望の接続機器が選択可能な状態で表示されることを特徴とする請求項5に記載の表示制御システム。
【請求項7】
表示制御システムが、ネットワークを介して前記管理装置に接続される情報処理装置を含み、
前記管理装置の接続可能入力通知部が、前記接続可能入力情報を、前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置が、受信した前記接続可能入力情報を、前記情報処理装置の所有者に通知することを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の表示制御システム。
【請求項8】
ネットワークを介して、表示装置に接続され、1または複数の接続機器から表示装置に入力される映像信号の接続切替処理を行う管理装置であって、
画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類ごとに、前記各入力種類に対応する映像信号を前記表示装置に取り込むように要求する接続要求を、前記表示装置に送信する接続要求送信部と、
前記接続要求を前記表示装置に送信した後、前記表示装置が前記接続要求に応答して、前記接続要求によって要求された入力種類に対応する映像信号を取り込むための接続動作を実行した接続結果を含む接続応答を、前記表示装置から取得する接続応答取得部と、
前記取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、前記接続要求した入力種類ごとに、前記表示装置における接続可否を判定する接続可能判定部と、
前記接続要求したすべての入力種類の中で、接続可能と判定された入力種類に対応する映像信号が、前記表示装置で利用可能な入力種類の映像信号であることを通知する接続可能入力通知部とを備えたことを特徴とする管理装置。
【請求項9】
ネットワークを介して接続された表示装置と、前記表示装置を利用するユーザーが所有する情報処理装置とからなり、前記情報処理装置が、前記表示装置に接続された1または複数の接続機器から表示装置に入力される映像信号の接続切替処理を行う表示制御システムであって、
前記情報処理装置が、
画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類ごとに、前記各入力種類に対応する映像信号を前記表示装置に取り込むように要求する接続要求を、前記表示装置に送信する接続要求送信部と、
前記接続要求に対応して前記表示装置から送信された接続応答を取得する接続応答取得部と、
前記取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、前記接続要求した入力種類ごとに、前記表示装置における接続可否を判定する接続可能判定部と、
前記接続可能判定部によって接続可能と判定された入力種類に対応する映像信号が、前記表示装置で利用可能な入力種類の映像信号であることを通知する接続可能入力通知部とを備え、
前記表示装置が、
前記情報処理装置から送信された接続要求によって要求された入力種類に対応する映像信号を取り込むための接続動作を実行する接続切替処理部と、
前記実行された接続動作によって前記入力種類に対応する映像信号の取り込みが成功したか否かを確認する接続切替確認部と、
前記接続切替確認部によって確認された映像信号の取り込みの可否を示す接続結果を含む前記接続応答を、前記接続要求ごとに前記情報処理装置に送信する接続応答送信部とを備えることを特徴とする表示制御システム。
【請求項10】
表示装置に入力される映像信号の接続切替を行う表示制御システムの表示入力管理方法であって、
前記表示制御システムは、
1または複数の接続機器から入力される映像信号のうち、所望の選択された1つの映像信号による画像を表示する表示装置と、
前記表示装置に接続された1または複数の接続機器から表示装置に入力される映像信号の接続切替処理を行う管理装置とからなり、
前記表示入力管理方法は、
画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類ごとに、前記各入力種類に対応する映像信号を前記表示装置に取り込むように要求する接続要求を、前記管理装置が、前記表示装置に送信する接続要求送信ステップと、
前記表示装置が、前記接続要求を取得する接続要求取得ステップと、
前記表示装置が、前記管理装置から送信された接続要求によって要求された入力種類に対応する映像信号を取り込むための接続動作を実行する接続切替処理ステップと、
前記表示装置が、前記実行された接続動作によって前記入力種類に対応する映像信号を取り込みが成功したか否かを確認する接続切替確認ステップと、
前記表示装置が、前記確認された映像信号の取り込みの可否を示す接続結果を含む接続応答を、前記接続要求ごとに前記管理装置に送信する接続応答送信ステップと、
前記管理装置が、前記表示装置の接続動作を実行した接続結果を含む接続応答を、前記表示装置から取得する接続応答取得ステップと、
前記取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、前記接続要求した入力種類ごとに、前記表示装置における接続可否を判定する接続可能判定ステップと、
前記接続要求したすべての入力種類の中で、接続可能と判定された入力種類に対応する映像信号が、前記表示装置で利用可能な入力種類の映像信号であることを通知する接続可能入力通知ステップと、
を備えることを特徴とする表示制御システムの表示入力管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示制御システムに関し、特に、複数の映像入力端子を備え複数の規格の映像信号が入力可能な表示装置に対して、表示装置に表示させる画像の映像信号を切り替える機能を有する表示制御システムおよび表示入力管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の映像入力端子を備え、複数の映像規格の映像信号を入力することが可能で、所望の映像信号を選択して表示パネルに映像を表示させる表示装置が利用されている。
また、LAN等のネットワークを介して、表示装置と、パソコンやサーバーとを接続し、パソコン等からの遠隔操作で、表示装置に表示させる映像信号の入力を切り替える表示入力制御システムが利用されている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、ネットワークを介して、ディスプレイ装置とサーバーとを接続し、ディスプレイ装置には、VTRやDVD等の映像信号発生装置からの映像信号が入力され、サーバーから、サーバーで作成された表示データとディスプレイ装置を制御する制御データがディスプレイ装置に送信され、ディスプレイ装置において、表示データから作成された映像信号と、映像信号発生装置からの映像信号を、サーバーからの制御データにより切り替えて、サーバーからの指示により選択した映像信号をPDPに表示させるようにしたディスプレイシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の表示装置は、ネットワークを介してサーバーに接続することができても、表示装置に備えられている映像入力端子の種類や数を、データ通信でサーバーに送信することのできない装置があり、サーバーにおいて、表示装置の映像入力端子等の情報を取得するのが困難な場合があった。
【0006】
また、特許文献1に記載されたディスプレイシステムなど、従来の表示入力制御システムにおいては、映像信号の入力を切り替える制御をするためには、表示装置に、どのような映像入力端子があり、どの映像入力端子に、どんな機器が接続されているかの情報を、パソコンやサーバーに、予め記憶しておく必要があった。
たとえば、サーバーの管理担当者が、サーバーに接続する表示装置ごとに、表示装置の映像入力端子の種類と数などに関する情報を調査し、サーバーにその情報を記憶させる入力操作をする必要があった。
【0007】
サーバーで管理する表示装置が多数ある場合、サーバーの管理担当者が、すべての表示装置の映像入力端子について調査し、映像入力端子の種類等の情報を入力するのには、かなりの時間と手間を必要とし、表示装置の表示入力制御を実行する前の事前の準備にかかる管理担当者の作業負担が非常に大きかった。
【0008】
また、サーバーにおいて、表示装置の映像入力端子の種類と数が分からない状態で、表示装置に入力される映像信号を、ほとんどの表示装置で表示可能な標準的な映像信号の入力に切り替える制御をすれば、その入力切替制御が成功する可能性がある。
しかし、特殊な映像信号のみを入力とし標準的な映像信号の入力ができない表示装置において、標準的な映像信号の入力に切り替える制御をした場合、その入力切替は失敗となる。また、サーバーの管理担当者が、表示装置のところに出向き、その入力切替の失敗の原因を調査する必要がある場合もある。
【0009】
さらに、表示装置とは異なる位置に設置されたサーバーにおいて、表示装置の映像入力端子の種類と数が分からない状態で、サーバーの管理担当者が、遠隔操作で、現在利用可能なすべての標準的な映像信号の入力に切り替える作業を順次試行してみれば、表示装置で表示可能な映像信号の入力の種類を見つけることができる。
【0010】
しかし、管理担当者が知らずに表示装置でサポートしていない映像信号の入力への切替を選択した場合、その入力切替は必ず失敗することになり、不必要な切替作業をすることになる管理担当者の作業負担は大きい。
たとえば、一般的な表示装置で利用可能な標準的な映像信号の入力種類が10種類ある場合、映像入力端子の種類が不明な表示装置の入力の種類を見つけるために、管理担当者は、その表示装置に対して、10通りの入力切替作業を試すことになるが、実際に表示装置で表示可能な標準的な映像信号の入力種類が3種類しかない場合、3種類の映像信号の入力切替作業は成功するが、残りの7種類の映像信号の入力切替作業は失敗することになる。
【0011】
すなわち、管理担当者は、10通りの入力切替作業を試してみて初めて、実際に表示装置で表示可能な標準的な映像信号の入力種類が3種類しかないことを確認できるが、表示装置で利用できない7種類の入力種類についても入力切替作業をする必要があり、管理担当者の作業負担は大きい。
このように、利用可能な多数の映像信号の入力への切替作業を順次試行することは、多くの時間と手間を必要とするので、効率的に表示可能な映像信号の入力種類を見つけることができない。
【0012】
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、表示装置を管理するサーバーの管理担当者や表示装置を利用するユーザーが、表示装置に接続可能な映像信号の種類等を知らない状態で、表示装置の入力の切替制御を実行する場合に、表示装置に備えられていない映像信号の入力に切り替えてしまうことを防止し、表示装置の表示入力制御を実行する前に行う事前の準備作業にかかる時間の削減と、管理担当者等の作業負担を軽減させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明は、ネットワークを介して接続された表示装置と管理装置とからなり、前記管理装置が、前記表示装置に接続された1または複数の接続機器から表示装置に入力される映像信号の接続切替処理を行う表示制御システムであって、前記管理装置が、画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類ごとに、前記各入力種類に対応する映像信号を前記表示装置に取り込むように要求する接続要求を、前記表示装置に送信する接続要求送信部と、前記接続要求に対応して前記表示装置から送信された接続応答を取得する接続応答取得部と、前記取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、前記接続要求した入力種類ごとに、前記表示装置における接続可否を判定する接続可能判定部と、前記接続可能判定部によって接続可能と判定された入力種類に対応する映像信号が、前記表示装置で利用可能な入力種類の映像信号であることを通知する接続可能入力通知部とを備え、前記表示装置が、前記管理装置から送信された接続要求によって要求された入力種類に対応する映像信号を取り込むための接続動作を実行する接続切替処理部と、前記実行された接続動作によって前記入力種類に対応する映像信号の取り込みが成功したか否かを確認する接続切替確認部と、前記接続切替確認部によって確認された映像信号の取り込みの可否を示す接続結果を含む前記接続応答を、前記接続要求ごとに前記管理装置に送信する接続応答送信部とを備えることを特徴とする表示制御システムを提供するものである。
【0014】
また、前記管理装置が、前記表示装置において画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類を設定した入力種類情報を予め記憶した記憶部を備え、前記接続要求送信部が、前記入力種類情報に設定された各入力種類に対応する前記接続要求を、順次、前記表示装置に送信し、前記接続応答取得部が、前記各接続要求に対応して前記表示装置から返信される接続応答を、順次、取得し、前記入力種類情報に予め設定されたすべての映像信号の入力種類に対して、前記接続可能判定部が、前記表示装置における接続可否を判定し、接続不可と判定された入力種類に対応する映像信号は、前記表示装置で利用可能な入力種類の映像信号として通知されないことを特徴とする。
【0015】
また、前記管理装置が、接続可能入力生成部をさらに備え、前記接続可能判定部が、前記取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、前記接続要求した入力種類ごとに、接続成功または接続不可であることを示した接続応答判定情報を生成し、前記接続可能入力生成部が、前記接続応答判定情報を利用して、接続成功と判定された入力種類を、前記表示装置において接続が可能な入力種類であることを示した接続可能入力情報として生成し、前記接続可能入力通知部が、前記接続可能入力情報を、前記管理装置の管理担当者に通知することを特徴とする。
【0016】
また、前記管理装置が、前記接続可能入力情報として生成された前記表示装置において接続が可能な入力種類を、前記表示装置に備えられた映像入力端子であって、前記接続が可能な各入力種類に対応する映像入力端子に接続されている接続機器の名称に設定変更する入力名称設定部をさらに備え、前記入力種類が接続機器の名称に設定変更された場合、前記接続可能入力通知部は、前記入力種類の代わりに、接続機器の名称を含む前記接続可能入力情報を通知することを特徴とする。
【0017】
また、前記管理装置が、表示部をさらに備え、前記接続可能入力通知部が、前記接続可能入力情報を、前記表示部に表示することを特徴とする。
【0018】
また、前記接続可能入力情報を前記表示部に表示する場合に、表示された接続可能入力情報に含まれる入力種類または接続機器の名称のうち、前記表示装置に取り込みたい映像信号に対応する所望の入力種類、または、前記表示装置に取り込みたい映像信号を出力する所望の接続機器が選択可能な状態で表示されることを特徴とする。
【0019】
また、表示制御システムが、ネットワークを介して前記管理装置に接続される情報処理装置を含み、前記管理装置の接続可能入力通知部が、前記接続可能入力情報を、前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置が、受信した前記接続可能入力情報を、前記情報処理装置の所有者に通知することを特徴とする。
【0020】
また、この発明は、ネットワークを介して、表示装置に接続され、1または複数の接続機器から表示装置に入力される映像信号の接続切替処理を行う管理装置であって、画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類ごとに、前記各入力種類に対応する映像信号を前記表示装置に取り込むように要求する接続要求を、前記表示装置に送信する接続要求送信部と、前記接続要求を前記表示装置に送信した後、前記表示装置が前記接続要求に応答して、前記接続要求によって要求された入力種類に対応する映像信号を取り込むための接続動作を実行した接続結果を含む接続応答を、前記表示装置から取得する接続応答取得部と、前記取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、前記接続要求した入力種類ごとに、前記表示装置における接続可否を判定する接続可能判定部と、前記接続要求したすべての入力種類の中で、接続可能と判定された入力種類に対応する映像信号が、前記表示装置で利用可能な入力種類の映像信号であることを通知する接続可能入力通知部とを備えたことを特徴とする管理装置を提供するものである。
【0021】
また、この発明は、ネットワークを介して接続された表示装置と、前記表示装置を利用するユーザーが所有する情報処理装置とからなり、前記情報処理装置が、前記表示装置に接続された1または複数の接続機器から表示装置に入力される映像信号の接続切替処理を行う表示制御システムであって、前記情報処理装置が、画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類ごとに、前記各入力種類に対応する映像信号を前記表示装置に取り込むように要求する接続要求を、前記表示装置に送信する接続要求送信部と、前記接続要求に対応して前記表示装置から送信された接続応答を取得する接続応答取得部と、前記取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、前記接続要求した入力種類ごとに、前記表示装置における接続可否を判定する接続可能判定部と、前記接続可能判定部によって接続可能と判定された入力種類に対応する映像信号が、前記表示装置で利用可能な入力種類の映像信号であることを通知する接続可能入力通知部とを備え、前記表示装置が、前記情報処理装置から送信された接続要求によって要求された入力種類に対応する映像信号を取り込むための接続動作を実行する接続切替処理部と、前記実行された接続動作によって前記入力種類に対応する映像信号の取り込みが成功したか否かを確認する接続切替確認部と、前記接続切替確認部によって確認された映像信号の取り込みの可否を示す接続結果を含む前記接続応答を、前記接続要求ごとに前記情報処理装置に送信する接続応答送信部とを備えることを特徴とする表示制御システムを提供するものである。
【0022】
また、この発明は、表示装置に入力される映像信号の接続切替を行う表示制御システムの表示入力管理方法であって、前記表示制御システムは、1または複数の接続機器から入力される映像信号のうち、所望の選択された1つの映像信号による画像を表示する表示装置と、前記表示装置に接続された1または複数の接続機器から表示装置に入力される映像信号の接続切替処理を行う管理装置とからなり、前記表示入力管理方法は、画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類ごとに、前記各入力種類に対応する映像信号を前記表示装置に取り込むように要求する接続要求を、前記管理装置が、前記表示装置に送信する接続要求送信ステップと、前記表示装置が、前記接続要求を取得する接続要求取得ステップと、前記表示装置が、前記管理装置から送信された接続要求によって要求された入力種類に対応する映像信号を取り込むための接続動作を実行する接続切替処理ステップと、前記表示装置が、前記実行された接続動作によって前記入力種類に対応する映像信号を取り込みが成功したか否かを確認する接続切替確認ステップと、前記表示装置が、前記確認された映像信号の取り込みの可否を示す接続結果を含む接続応答を、前記接続要求ごとに前記管理装置に送信する接続応答送信ステップと、前記管理装置が、前記表示装置の接続動作を実行した接続結果を含む接続応答を、前記表示装置から取得する接続応答取得ステップと、前記取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、前記接続要求した入力種類ごとに、前記表示装置における接続可否を判定する接続可能判定ステップと、前記接続要求したすべての入力種類の中で、接続可能と判定された入力種類に対応する映像信号が、前記表示装置で利用可能な入力種類の映像信号であることを通知する接続可能入力通知ステップと、を備えることを特徴とする表示制御システムの表示入力管理方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、管理装置が、画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類ごとに、その入力種類に対応する映像信号を表示装置に取り込むように要求する接続要求を表示装置に送信した後、表示装置から送信された接続応答を取得して、記取得された接続応答に基づいて、接続要求した入力種類ごとに表示装置における接続可否を判定し、接続可能と判定された入力種類に対応する映像信号が表示装置で利用可能な入力種類の映像信号であることを通知するので、表示装置を管理する管理装置の管理担当者や表示装置を利用するユーザー等が、上記通知を受けた場合に、管理担当者等が、表示装置に備えられていない映像信号の入力に切り替えてしまうことを防止し、表示装置の表示入力制御を実行する前に行う事前の準備作業にかかる時間の削減と、管理担当者等の作業負担を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】この発明の管理装置の一実施例の構成ブロック図である。
【
図2】この発明の表示装置の一実施例の構成ブロック図である。
【
図3】この発明の表示装置と表示装置に接続される接続機器の接続形態の一実施例の説明図である。
【
図4】この発明の管理装置の記憶部に記憶される入力種類情報の一実施例の説明図である。
【
図5】この発明の管理装置の記憶部に記憶される接続要求情報の一実施例の説明図である。
【
図6】この発明の管理装置の記憶部に記憶される接続応答情報の一実施例の説明図である。
【
図7】この発明の管理装置の記憶部に記憶される接続応答情報の一実施例の説明図である。
【
図8】この発明の管理装置の記憶部に記憶される接続応答判定情報の一実施例の説明図である。
【
図9】この発明の管理装置の記憶部に記憶される接続可能入力情報の一実施例の説明図である。
【
図10A】この発明の管理装置の表示部に表示される接続可能入力表示の一実施例の説明図である。
【
図10B】この発明の管理装置の表示部に表示される接続可能入力表示の一実施例の説明図である。
【
図11】この発明の表示装置の記憶部に記憶される入力端子情報の一実施例の説明図である。
【
図12A】この発明の管理装置の表示部に表示される表示装置機能設定画面の一実施例の説明図である。
【
図12B】この発明の管理装置の表示部に表示される表示入力確認画面の一実施例の説明図である。
【
図12C】この発明の管理装置の表示部に表示される表示入力確認完了画面の一実施例の説明図である。
【
図13A】この発明の管理装置の表示部に表示される接続可能入力一覧画面の一実施例の説明図である。
【
図13B】この発明の管理装置の表示部に表示される表示入力切替要求画面の一実施例の説明図である。
【
図13C】この発明の管理装置の表示部に表示される表示入力切替要求画面の一実施例の説明図である。
【
図14】この発明において、管理装置と表示装置間で行われる接続入力確認処理の一実施例の通信シーケンスの説明図である。
【
図15】この発明において、情報処理装置と管理装置と表示装置との間で行われる接続入力確認処理の一実施例の通信シーケンスの説明図である。
【
図16】この発明において、情報処理装置と管理装置と表示装置との間で行われる接続入力確認処理の一実施例の通信シーケンスの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を使用して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施例の記載によって、この発明が限定されるものではない。
この発明は、表示装置に入力される映像信号の接続切替を行う表示制御システムである。
また、表示制御システムは、主として、ネットワークを介して接続された表示装置と、管理装置(以下、サーバーとも呼ぶ)とから構成され、管理装置が、表示装置に接続された1または複数の接続機器から表示装置に入力される映像信号の接続切替処理を行う。
【0026】
表示装置は、1または複数の電子機器(以下、接続機器とも呼ぶ)から入力される映像信号のうち、所望の選択された1つの映像信号による画像を表示する装置である。
管理装置は、表示装置に接続された1または複数の接続機器から表示装置に入力される映像信号のうち、所望の映像信号を選択して、選択された1つの映像信号による画像を表示装置に表示させる。
【0027】
あるいは、表示制御システムには、表示装置を利用するユーザーが所有する情報処理装置を含めてもよい。情報処理装置は、ネットワークを介して、管理装置および表示装置に接続される。
【0028】
この発明では、特に、管理装置は、ネットワークを介して接続された表示装置の接続可能入力(映像入力端子)の種類と数、表示装置に接続された電子機器の機種や、電子機器が接続された映像入力端子が不明な状態で、管理装置から表示装置に対して、自動的に、所定の複数の入力種類についての接続要求動作の試行を繰り返して、表示装置に備えられた接続可能入力の種類を判定する。
この所定の複数の入力種類についての接続要求動作の試行を繰り返し、接続可能入力の種類を判定する処理を、接続入力確認処理と呼ぶ。
【0029】
接続要求動作の試行では、表示装置に送信した接続要求によって、表示装置が、接続要求がされた映像信号の入力種類に対応する接続(切替)を実行し、接続(切替)が成功した場合に、その入力種類を接続可能入力と判定し、接続(切替)が失敗した場合に、その入力種類を接続不可入力と判定する。
複数の入力種類について、このような接続要求動作の試行を繰り返して行うことで、所定の複数の映像信号の入力種類のうち、接続(切替)が成功した入力種類と、接続(切替)が失敗した入力種類とが識別され、接続(切替)が成功した入力種類によって、表示装置で利用可能な接続可能入力(映像入力端子)の種類と数が取得される。
【0030】
管理装置の管理担当者は、取得された表示装置で利用可能な接続可能入力の種類の中から、所望の入力種類を選択することによって、映像信号の入力接続に失敗することなく、所望の映像信号による画像を表示装置に表示させることができる。
【0031】
情報処理装置は、ユーザーが所有するパソコンや携帯端末(以下、ユーザー端末とも呼ぶ)であり、主に、情報処理装置において、ユーザーが所定の入力操作をすることにより、管理装置を介して、表示装置に接続された接続機器から出力される映像信号の入力の接続切替操作を行う。
【0032】
また、後述するように、管理装置で生成された表示装置で利用可能な接続可能入力の種類に関する情報(接続可能入力情報)を、管理装置から情報処理装置に送信し、情報処理装置が、受信した接続可能入力情報を、表示やデータ通信等の情報伝達手段を利用して、情報処理装置の所有者に通知する。
情報処理装置の所有者は、表示等された接続可能入力情報を確認することで、表示装置で利用可能な映像信号の入力種類を知ることができる。
また、情報処理装置の所有者も、表示装置で利用可能な接続可能入力の種類の中から、所望の入力種類を選択することができるので、映像信号の入力接続に失敗することなく、所望の接続機器から出力される映像信号による画像を表示装置に表示させることができる。
【0033】
また、表示装置を利用するユーザーが所有する情報処理装置において、管理装置の上記した接続入力確認処理を実行できるようにしてもよい。
この場合には、表示制御システムは、ネットワークを介して接続された表示装置と情報処理装置とからなり、情報処理装置において、表示装置で利用可能な接続可能入力(映像入力端子)の種類を、表示装置から直接取得し、情報処理装置が、表示装置に接続された1または複数の接続機器から表示装置に入力される映像信号の接続切替処理を行う。
【0034】
<管理装置の構成>
図1に、この発明の管理装置の一実施例の構成ブロック図を示す。
上記したように、管理装置(サーバー:SV)1は、ネットワークを介して接続された表示装置に入力される映像信号の接続処理および切替処理を行う装置である。
図1において、この発明の管理装置(サーバー:SV)1は、主として、制御部11、操作部12、表示部13、通信部14、接続要求送信部21、接続応答取得部22、接続可能判定部23、接続可能入力生成部24、接続可能入力通知部25、入力名称設定部26、入力障害処理部27、記憶部40を備える。
【0035】
制御部11は、操作部や接続要求送信部などの各構成要素の動作を制御する部分であり、主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、ROM等の不揮発性メモリに予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の接続要求送信機能、接続可能判定機能などを実行する。
【0036】
また、上記構成要素のうち、接続可能判定部23、接続可能入力生成部24は、CPUが、所定のプログラムに基づいてそれぞれの処理を実行する機能ブロックである。
【0037】
操作部12は、管理装置SVの管理担当者が所定の入力操作をするための入力装置である。たとえば、文字などの情報の入力や、機能の選択入力をする部分であり、キーボード、マウス、タッチパネルなどが用いられる。
管理担当者が操作するキーとしては、動作開始キー、機能選択キー、設定キーなどがある。
ユーザーは、たとえば、タッチパネルや設定キーを入力する操作をすることによって、管理装置で管理する表示入力の種類に関する情報等を設定入力する。
【0038】
表示部13は、情報を表示する部分であり、各機能の実行に必要な情報や、機能の実行の結果などを、利用者に知らせるために表示する。たとえば、LCD、有機ELディスプレイなどが用いられ、操作部12としてタッチパネルが用いられる場合は、表示部13とタッチパネルとが重ね合わせて配置される。
表示部13には、たとえば、管理装置で管理する設定項目の設定情報や、表示入力確認画面、接続可能入力一覧画面、表示入力切替要求画面などが、文字、記号、図形、画像、アイコン、アニメーション、動画等を用いて、表示される。
【0039】
通信部14は、ネットワーク10を介して、表示装置(DP)2や情報処理装置(TE)3などとデータ通信をする部分である。
図1に示すように、管理装置(サーバー、SV)1は、ネットワーク10を介して、表示装置(DP)2に接続され、後述するように、所定の入力種類の接続要求を表示装置に送信することによって、表示装置の接続可能入力の判定処理や、表示装置の表示入力の接続切替制御を行う。
また、管理装置(サーバー、SV)1は、ユーザー所有のユーザー端末である情報処理装置(TE)3にも接続され、後述するように、管理装置1から情報処理装置3に、表示装置に接続可能な入力種類の一覧を示した接続可能入力情報が送信される。
さらに、表示装置(DP)2は、後述するような映像入力端子を備え、映像入力端子に1または複数の接続機器(PC)4が接続される。
【0040】
情報処理装置(TE)3は、表示装置2を利用しようとするユーザーが所有するパソコン、携帯端末であり、たとえば、表示装置2に接続されている複数の映像入力端子のうち、表示装置2に表示させようとする映像が入力される映像入力端子を選択する装置であり、表示装置2に接続されている接続機器(PC)4のうち、表示装置2に表示させる映像を出力する接続機器(PC)4を選択する装置である。
表示装置2を利用しようとするユーザーは、利用する表示装置2の接続可能な入力種類や接続機器4を知らなくても、後述するように、管理装置1から送信される接続可能入力情報を表示することで、接続可能入力情報に示された接続可能な入力種類の中から、容易に、所望の入力種類や接続機器を選択することができる。
【0041】
ネットワーク10としては、インターネットなどの広域通信網や、LANなど、既存のあらゆる通信網を用いることができ、通信形態は、有線通信および無線通信のどちらを用いてもよい。
【0042】
接続要求送信部21は、表示装置2に、接続要求を送信する部分である。
特に、表示装置2が、複数の映像入力端子を備え、複数の規格の映像信号を入力できる場合に、画像の表示に利用される複数の映像信号の入力種類ごとに、各入力種類に対応する映像信号を表示装置2に取り込むように要求する接続要求を、表示装置2に送信する。
表示装置2に送信する接続要求には、後述するような接続要求情報が含まれる。
【0043】
接続要求情報は、表示装置2に備えられた表示入力の種類(入力種類)を選択する情報であり、表示装置2では、受信された接続要求情報に基づいて、選択された表示入力の種類に対応付けられた映像入力端子に接続されている接続機器の映像信号が、表示装置の表示パネルに表示される。
接続要求情報には、たとえば、後述する
図5に示すように、コマンド名と、送信元装置IDと、送信先表示装置IDと、接続要求入力とが含まれる。
接続要求入力は、映像信号の入力種類に相当し、接続要求入力には、現在利用可能な表示入力の種類名、たとえば、DVI-D、D-SUB、あるいは、HDMI(登録商標)などが含まれる。
【0044】
接続応答取得部22は、上記した接続要求に対応して表示装置2から送信された接続応答を取得する部分である。
接続応答には、後述するような接続応答情報が含まれる。
管理装置1から表示装置2に接続要求を送信した後、表示装置2は、受信した接続要求に応答して、接続要求によって要求された入力種類に対応する映像信号を取り込むための接続動作を実行する。
そして、表示装置2で実行された接続動作の接続結果を含む接続応答が、前記表示装置2から送信されるので、その接続応答を取得する。
【0045】
接続応答情報は、上記した接続要求情報を受信した表示装置2から送信される情報であり、接続結果の情報が含まれる。
接続結果は、接続要求情報を受信した表示装置において、接続要求された表示入力の種類(入力種類)に対応する映像信号を取り込むように表示入力を切り替える処理をした後、その切替処理が成功したか、あるいは失敗したかを示す接続可否情報である。
【0046】
接続応答情報には、たとえば、後述する
図6や
図7に示すように、コマンド名と、送信元表示装置IDと、送信先装置IDと、接続要求された入力の種類(接続要求入力)と、接続結果(接続成功、接続不可)とが含まれる。
後述するように、接続応答情報の接続結果(接続成功、接続不可)を利用して、接続応答判定情報が生成され、接続に成功した表示入力の種類から、接続可能入力情報が生成される。
【0047】
接続可能判定部23は、接続応答取得部22によって取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、接続要求した入力種類ごとに、表示装置における接続可否を判定する部分である。
取得された接続応答には、接続応答情報の接続結果が含まれるので、その接続応答情報の接続結果(接続成功、または接続不可)から、接続要求された入力の種類(接続要求入力)による接続が、成功であるか不可であるかを判定する。
すなわち、接続可能判定部23は、取得された接続応答に含まれる接続結果を利用して、接続可能判定を行い、接続要求した入力種類ごとに、接続成功または接続不可であることを示した接続結果を含む接続応答判定情報44を生成する。
接続応答判定情報44は、たとえば、後述する
図8に示すような情報である。
【0048】
後述するように、現在使用されている表示装置において、画像の表示に利用される複数の映像信号の表示入力の種類(入力種類)を設定した入力種類情報41を利用して、表示装置2に、各入力種類に対応した接続要求を送信する接続入力確認処理が行われる。入力種類情報41は、記憶部40に予め設定記憶される。
接続入力確認処理では、まず、上記した接続要求送信部21が、入力種類情報41に設定された各入力種類に対応する接続要求を、順次、表示装置2に送信する。
たとえば、入力種類情報41に記憶された入力種類の名称(接続入力種類名)の順に、入力種類に対応する接続要求を送信する。
【0049】
次に、接続応答取得部22が、各接続要求に対応して表示装置2から返信される接続応答を、順次、取得する。
そして、接続可能判定部23が、接続応答に含まれる接続結果を利用して、入力種類情報41に予め設定されたすべての映像信号の入力種類に対して、表示装置2における接続可否を判定し、接続入力種類名ごとに、接続応答判定情報44を生成する。
【0050】
たとえば、表示装置2で接続可能な表示入力の種類(入力種類)として、DVI-D、D-SUB、HDMIの3つの接続入力種類名が、入力種類情報41に予め設定記憶されていた場合、まず、接続を要求する入力種類(接続要求入力)として、DVI-Dを設定した接続要求情報を、管理装置1から表示装置2に送信する。
【0051】
DVI-Dを含む接続要求情報を受信した表示装置2では、表示入力の種類(入力種類)としてDVI-Dに対応する映像信号を取り込むように表示入力を切り替える処理を試行する。
表示入力を切り替える処理に成功した場合、接続成功を示す接続結果を含む接続応答情報が、表示装置から管理装置に送信される。
この場合、接続応答判定情報44において、接続入力種類名のDVI-Dに、接続成功を示す接続結果が対応付けて記憶される。
【0052】
一方、表示入力を切り替える処理に失敗した場合、接続不可を示す接続結果を含む接続応答情報が、表示装置から管理装置に送信される。
この場合、接続応答判定情報44において、接続入力種類名のDVI-Dに、接続不可を示す接続結果が対応付けて記憶される。
【0053】
次に、接続を要求する入力種類(接続要求入力)として、D-SUBを設定した接続要求情報を、管理装置1から表示装置2に送信する。
D-SUBを含む接続要求情報を受信した表示装置2では、表示入力の種類としてD-SUBに対応する映像信号を取り込むように表示入力を切り替える処理を試行する。
表示入力を切り替える処理に成功した場合、接続成功を示す接続結果を含む接続応答情報が、表示装置2から管理装置1に送信され、接続応答判定情報44において、接続入力種類名のD-SUBに、接続成功を示す接続結果が対応付けて記憶される。
一方、表示入力を切り替える処理に失敗した場合、接続不可を示す接続結果を含む接続応答情報が、表示装置2から管理装置1に送信され、接続応答判定情報44において、接続入力種類名のD-SUBに、接続不可を示す接続結果が対応付けて記憶される。
【0054】
さらに、接続を要求する入力種類(接続要求入力)として、HDMIを設定した接続要求情報を、管理装置1から表示装置2に送信する。
HDMIを含む接続要求情報を受信した表示装置2では、表示入力の種類としてHDMIに対応する映像信号を取り込むように表示入力を切り替える処理を試行する。
表示入力を切り替える処理に成功した場合、接続成功を示す接続結果を含む接続応答情報が、表示装置2から管理装置1に送信され、接続応答判定情報44において、接続入力種類名のHDMIに、接続成功を示す接続結果が対応付けて記憶される。
一方、表示入力を切り替える処理に失敗した場合、接続不可を示す接続結果を含む接続応答情報が、表示装置2から管理装置1に送信され、接続応答判定情報44において、接続入力種類名のHDMIに、接続不可を示す接続結果が対応付けて記憶される。
【0055】
また、3つの接続入力種類名だけでなく、表示装置で接続可能な表示入力の種類として、たとえば、10通りの接続入力種類名が、入力種類情報41に予め設定記憶されていた場合、自動的に、10通りの接続要求情報を、表示装置2に順に送信する接続入力確認処理が行われる。
ここで、各接続要求情報に対応して表示装置から送信される接続応答情報に含まれる接続結果を利用して、接続応答判定情報44に、10通りの接続入力種類名にそれぞれの接続結果(接続成功、または接続不可)が対応付けて記憶される。
この接続入力確認処理では、入力種類情報41に予め設定記憶されている表示入力の種類のすべてに対して、接続要求情報の送信と、接続結果の判定が自動的に行われるので、管理担当者が、各入力種類に対応した接続要求情報を送信させる操作をする必要はなく、表示装置に備えられている表示入力の種類(入力種類)を検出するために行う管理担当者の操作負担を軽減できる。
【0056】
入力種類情報41に予め設定記憶されている接続入力種類名が、表示装置2で利用可能でない入力種類の場合は、その接続入力種類名に対応する接続要求情報に対しては、接続結果として接続不可が含まれる接続応答情報が、表示装置2から送信されることになる。
ただし、接続不可が含まれる接続応答情報が表示装置2から送信されることによって、その接続入力種類名の入力種類は、表示装置2で利用することができないことが自動的に判断することができ、管理担当者が入力種類の接続可否が不明な状態で、必ず接続不可となる接続要求情報を送信する入力操作を管理担当者がする必要はなく、管理担当者の操作負担を軽減できる。
【0057】
接続可能入力生成部24は、表示装置において接続が可能な入力の種類を示す情報を生成する部分である。
上記した接続可能判定部23によって生成された接続応答判定情報44を利用して、接続成功と判断された入力種類を、表示装置において接続が可能な入力種類であることを示した情報(接続可能入力情報)として生成する。
接続が可能な入力種類であることを示した情報(接続可能入力情報45)は、たとえば、後述する
図9に示すような情報である。
【0058】
接続可能入力情報45に含まれる入力種類は、表示装置で実際に接続可能であることを確認した情報である。
したがって、接続入力確認処理をした後に、管理担当者が、接続可能入力情報45に含まれる入力種類のうち、いずれかの入力種類に対する接続要求を送信した場合には、その接続要求は必ず成功し、接続要求した入力種類に対応する映像信号が表示装置に取り込まれ、その映像信号による画像が表示パネルに表示される。
【0059】
接続可能入力通知部25は、表示装置で実際に接続可能な入力種類を示す情報を、通知する部分である。
たとえば、接続要求したすべての入力種類の中で、接続可能判定部23によって接続可能と判定された入力種類に対応する映像信号が、表示装置2で利用可能な入力種類の映像信号であることを通知する。
また、上記した接続可能入力生成部24によって生成された接続可能入力情報45を、管理装置1の管理担当者や、表示装置2を利用するユーザー等に通知する。
ただし、接続不可と判定された入力種類に対応する映像信号は、表示装置2で利用可能な入力種類の映像信号として通知されない。
【0060】
また、接続可能入力通知部25には、図示しない接続可能入力表示部を含めてもよい。
接続可能入力表示部は、表示装置で実際に接続が可能な入力種類であることを示す情報を、管理装置の表示部13に表示する。
表示装置で実際に接続可能な入力種類を示す情報は、上記した接続可能入力情報45を利用して、表示すればよい。
【0061】
表示装置で実際に接続可能な入力種類を示す情報の通知は、表示部13への表示に限るものではなく、管理装置1にプリンタが接続されている場合は、その情報を所定の用紙に印刷してもよい。
あるいは、管理装置1にスピーカーが接続されている場合は、接続可能入力情報45の内容を、音声で通知してもよい。
また、管理装置1の管理担当者や表示装置2を利用するユーザーに通知するためには、管理担当者やユーザーが所有する情報処理装置3に、表示装置1で実際に接続可能な入力種類を示す情報を送信してもよく、ファクシミリ等の他の通信手段を利用して、他の情報処理装置3に送信してもよい。
【0062】
表示部13に表示される接続可能な入力種類を示す情報は、原則として、表示装置で接続可能な映像信号の表示規格の名称(たとえば、DVI-D、D-SUB、HDMI、USBなどの入力種類名)で表示される。
【0063】
図10Aと
図10Bに、管理装置1の表示部13に表示される接続可能入力表示の一実施例の説明図を示す。
たとえば、
図10Aに示すような接続可能入力表示画面が表示される。
図10Aでは、接続可能な入力種類を示す情報が、接続可能入力種類名で一覧表示される。
【0064】
ただし、映像信号の表示規格の名称は、表示装置を利用するユーザーや管理装置の管理担当者にとって理解しにくい場合は、後述する入力名称設定部26を利用して、管理担当者が、表示される内容を、接続機器の名称(接続機器名)などに設定変更してもよい。
たとえば、接続可能な入力種類DVI-Dに対応する映像入力端子に接続されている接続機器4がパソコン1である場合において、入力種類DVI-Dに対応する接続機器名として「パソコン1」が設定された場合、DVI-Dの代わりに、「パソコン1」が表示される。
この場合、
図10Bに示すような接続可能入力表示画面が表示される。
図10Bでは、接続可能な入力種類を示す情報が、接続可能入力機器名で一覧表示される。
【0065】
また、接続可能入力情報45を表示部13に表示する場合に、表示された接続可能入力情報45に含まれる入力種類または接続機器の名称のうち、表示装置2に取り込みたい映像信号に対応する所望の入力種類、または、表示装置2に取り込みたい映像信号を出力する所望の接続機器4が選択可能な状態で表示するようにしてもよい。
これにより、表示された接続可能入力情報45を確認した管理担当者等は、すぐに、所望の入力種類や所望の接続機器4を選択できるので、容易に、映像信号の接続切替をすることができる。
【0066】
入力名称設定部26は、表示部13に表示される接続可能入力表示の内容を変更する部分である。
たとえば、接続可能入力情報45として生成された表示装置2において接続が可能な入力種類を、表示装置2に備えられた映像入力端子であって、接続が可能な各入力種類に対応する映像入力端子に接続されている接続機器4の名称に設定変更する。
入力種類が接続機器の名称に設定変更された場合、接続可能入力通知部25は、入力種類の代わりに、接続機器の名称を含む接続可能入力情報45を通知する。
【0067】
上記したように、表示部13に表示される接続可能入力表示では、接続可能入力種類名が一覧表示される。
また、一般的に、表示装置の映像入力端子には、それぞれ入力される映像信号の表示規格の名称が付与されているので、接続機器が実際に接続されている映像入力端子を確認すれば、入力種類を把握することができる。
しかし、ユーザーや管理装置の管理担当者にとっては、入力種類の名称よりも、映像入力端子に接続されている接続機器の名称の方が分かりやすい場合が多いので、入力種類の名称よりも接続機器の名称を表示したほうが、表示入力の接続操作や切替操作が容易にでき、ユーザー等の接続操作負担を軽減でき、表示入力の接続切替操作の誤りを低減できる。
【0068】
そこで、ユーザーや管理装置の管理担当者によって、表示装置の映像入力端子の入力種類(接続可能入力種類名)に対応させて、表示装置の映像入力端子に接続されている接続機器の名称(接続可能機器名)を設定入力してもらえばよい。
たとえば、
図10Aに示すような接続可能入力表示をした後、表示された各接続可能入力種類名の部分を、ユーザー等の入力操作によって、接続可能機器名に変更するようにしてもよい。
【0069】
後述する
図10Bに、入力種類(接続可能入力種類名)の代わりに、接続可能機器名を表した接続可能入力表示の実施例を示す。
図10Bのような接続可能入力表示を見たユーザーや管理装置の管理担当者は、表示装置の映像入力端子の入力種類(接続可能入力種類名)を忘れてしまっていても、あるいは知らなくても、映像入力端子に接続されている接続機器がわかっていれば、容易に、所望の接続機器からの出力映像を切替表示させることができる。
【0070】
入力障害処理部27は、表示装置の接続可能入力情報45を利用して、その接続可能入力情報に含まれる入力種類に対応する映像入力端子の障害を検出する部分である。
上記したように、接続可能入力情報45に含まれる接続入力種類は、表示装置で実際に接続可能であることを確認した結果の情報であるので、各接続入力種類に対して、接続要求を送信した場合には、その接続要求は必ず成功し、接続要求した入力種類に対応する映像信号が表示装置に取り込まれ、その映像信号による画像が表示パネルに表示されるはずである。
【0071】
しかし、接続可能入力情報45が確定した後に、所定の接続入力種類に対して接続要求を送信した場合に、映像入力端子の接続不良や破損などが原因で、その接続要求が失敗する場合があり得る。
ユーザー等が実際に表示装置2を利用しようとする場合に、接続入力種類を切り替える操作をしたときに、接続要求が失敗した場合は、その入力種類の映像を表示させることができず、ユーザー等に不利益を与えることになる。
【0072】
そこで、定期的に(たとえば、1日や1週間ごとに)、上記した接続入力確認処理を実行し、接続可能なすべての入力種類に対する接続要求を、自動的に順次表示装置2に送信し、すべての入力種類に対する接続結果(接続成功、接続不可)を取得するようにする。
接続結果(接続成功、接続不可)を取得した後、記憶部40に記憶されている接続応答判定情報44の接続結果と、取得した接続結果とを比較する。
比較の結果、両接続結果が一致すれば、接続要求が失敗する入力種類はなく、すべての接続可能入力種類について、障害はないと判断できる。
【0073】
一方、比較の結果、両接続結果が一致せず、接続可能入力情報45に含まれていた接続入力種類の接続結果が「接続不可」となっている場合は、その入力種類の映像入力端子に障害が発生していると判断できる。
このように、接続可能入力情報45に含まれていた接続入力種類に、障害が発生していると判断された場合、障害が発生している映像入力端子に対応する接続入力種類の名称や接続機器名を、管理装置の表示部13に表示すればよい。
障害が発生している入力種類を表示することで、早期に、障害が発生していることとその故障箇所を、管理装置の管理担当者に通知することができる。
【0074】
あるいは、障害が発生している映像入力端子に対応する接続入力種類の名称や接続機器名を、管理装置の管理担当者や表示装置が設置されている場所の管理責任者などが所有する情報処理装置(ユーザー端末)に送信してもよい。
以上のように、定期的に、接続入力確認処理を実行し、表示装置に接続可能なすべての入力種類に対する接続結果(接続成功、接続不可)を取得するようにすれば、ユーザー等に不利益を与える可能性を低減することができ、表示装置の映像入力端子の故障を早期に発見して修理することが可能となる。
【0075】
記憶部40は、この発明の管理装置の各機能を実行するために必要な情報やプログラムを記憶する部分であり、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの半導体記憶素子、HDD、SSDなどの記憶装置、その他の記憶媒体が用いられる。
記憶部40には、たとえば、入力種類情報41、接続要求情報42、接続応答情報43、接続応答判定情報44、接続可能入力情報45などが記憶される。
【0076】
入力種類情報41は、表示装置で利用可能な表示入力の種類を、予め設定記憶した情報である。
表示装置で利用可能な表示入力の種類(接続入力種類)には、上記したように、DVI-D、D-SUB、HDMIなどの一般的に利用されている標準的な表示規格に対応する入力種類が含まれるが、これらの入力種類とは異なる特殊な映像入力信号に対応する入力種類も含まれる。
【0077】
図4に、管理装置の記憶部40に記憶される入力種類情報41の一実施例の説明図を示す。
図4の入力種類情報41(INPS)には、表示入力の種類の名称を意味する接続入力種類名と、コマンド番号と、コマンド名を対応付けて示している。
コマンド名は、対応する接続入力種類名の入力種類に対する接続要求を送信する場合に、その接続要求に含まれる識別名称(コマンド名)に相当する。
【0078】
図4の入力種類情報41では、10個の接続入力種類名を示している。
たとえば、コマンド番号が1の接続入力種類名は、「DVI-D」であり、この「DVI-D」に対する接続要求を送信する場合、その接続要求に含まれる識別名称(コマンド名)が、「INPS0001」であることを意味する。
また、上記したように、接続入力確認処理を実行する場合、
図4の入力種類情報41の各接続入力種類名の入力種類に対する接続要求を、順次、表示装置に送信する。
図4の入力種類情報41では、10通りの接続要求情報を、順次、表示装置に送信する。
【0079】
ただし、入力種類情報41は、
図4に示した10個の接続入力種類名に限るものではなく、他の入力種類を定義して記憶してもよい。
【0080】
接続要求情報42は、管理装置1から表示装置2に送信される接続要求に含まれる情報である。
図5に、管理装置の記憶部40に記憶される接続要求情報42の一実施例の説明図を示す。
図5の接続要求情報42では、コマンド名、送信元装置ID、装置先表示装置ID、接続要求入力を含むものを示している。
コマンド名は、送信されるデータが接続要求であることを示す識別名称に相当し、
図5では、「CONNECT」に設定している。
【0081】
ただし、実際に接続要求を送信する場合は、「CONNECT」の代わりに、
図4に示した各接続入力種類名に対応したコマンド名を設定してもよい。
たとえば、接続入力種類名「D-SUB」に対する接続要求を送信する場合は、コマンド名に、
図4に示した「INPS0002」を設定してもよい。
表示装置では、
図4のコマンド名と、接続入力種類名とを対応付けて予め記憶しておき、受信した接続要求に含まれるコマンド名を確認することで、そのコマンド名に対応付けられた接続入力種類名の入力種類の接続が要求されたことを認識する。
【0082】
送信元装置IDは、送信元である管理装置1を識別する情報であり、たとえば、管理装置の識別ID、管理装置名、あるいはIPアドレスなどが設定される。
装置先表示装置IDは、送信先である表示装置を識別する情報であり、たとえば、表示装置の識別ID、表示装置名、あるいはIPアドレスなどが設定される。
接続要求入力は、接続する入力種類を特定する情報である。
ただし、接続要求情報42のコマンド名によって、接続する入力種類を特定することが可能な場合は、接続要求入力はなくてもよい。
【0083】
図5の接続要求情報42には、接続要求の送信元装置IDが「SV001」である管理装置1から、装置先表示装置IDが「DISP02」である表示装置2に、接続要求入力が「HDMI1」である送信要求に含まれる情報を示している。
接続要求入力が「HDMI1」の場合は、コマンド名に、
図4に示した「INPS0004」を設定してもよい。
【0084】
接続応答情報43は、表示装置2から管理装置1に送信されてくる接続応答に含まれる情報である。
表示装置2は、管理装置1から接続要求を受信した後、接続が要求された入力種類に対する接続処理(または、切替処理)を実行し、その接続処理の実行結果(接続結果)を含む接続応答を、接続要求を送信してきた管理装置1に返信する。
【0085】
図6と
図7に、管理装置の記憶部40に記憶される接続応答情報の一実施例の説明図を示す。
図6と
図7の接続応答情報43では、コマンド名、送信元表示装置ID、装置先装置ID、接続要求入力、接続結果を含むものを示している。
コマンド名は、送信されるデータが接続応答であることを示す識別名称に相当し、
図6と
図7では、「ANS」に設定している。
送信元表示装置IDは、送信元である表示装置を識別する情報であり、接続要求に含まれる装置先表示装置IDに対応する。
装置先装置IDは、接続応答の送信先の装置を識別する情報で、接続要求を送信してきた管理装置1を識別する情報であり、接続要求に含まれる送信元装置IDに対応する。
【0086】
接続要求入力は、接続する入力種類を特定する情報であり、接続要求に含まれる接続要求入力に対応する。
接続結果は、接続が要求された入力種類に対する接続処理を実行した結果であり、接続成功(たとえば、1)を示す情報、あるいは、接続不可(たとえば、0)を示す情報のどちらかが設定される。
【0087】
図6の接続応答情報43には、接続が要求された入力種類に対する接続処理に成功した場合の接続応答情報43を示している。
図6の接続応答情報43の接続結果には、接続成功(たとえば、1)を示す情報が設定されており、送信元表示装置IDには、表示装置2の識別情報「DISP02」が設定され、装置先装置IDには、管理装置1の識別情報「SV001」が設定され、接続要求入力には、「HDMI1」が設定されている。
【0088】
図5に示す接続要求情報42の接続要求入力が「HDMI1」であった場合、表示装置2では、この入力種類「HDMI1」に対する接続処理を実行し、「HDMI1」に対応した映像入力端子が存在し、その映像入力端子に接続された接続装置から映像信号が入力可能であり、「HDMI1」への接続や切替が正常にできた場合に、
図6の接続応答情報43が生成される。
【0089】
図7の接続応答情報43には、接続が要求された入力種類に対する接続処理に失敗した場合の接続応答情報43を示している。
図7の接続応答情報43では、送信元表示装置IDと、装置先装置と、ID接続要求入力は、
図6の接続応答情報43と同一であるが、接続結果には、接続不可(たとえば、0)を示す情報が設定されている。
【0090】
接続要求を装置した管理装置1では、接続成功を意味する
図6の接続応答情報43を受信した場合には、入力種類「HDMI1」の映像入力端子への接続が可能であると判断される。
この場合は、接続応答判定情報44において、入力種類「HDMI1」に対応する接続結果に、接続成功を示す情報が設定記憶され、さらに、接続可能入力情報45に、入力種類「HDMI1」が設定記憶される。
【0091】
一方、接続不可を意味する
図7の接続応答情報43を受信した場合には、入力種類「HDMI1」の映像入力端子への接続ができないと判断される。
この場合は、接続応答判定情報44において、入力種類「HDMI1」に対応する接続結果に、接続不可を示す情報が設定記憶されるが、接続可能入力情報45には、入力種類「HDMI1」は設定記憶されない。
【0092】
接続応答判定情報44は、接続可能判定部23によって生成される情報である。
上記したように、表示装置から送信された接続応答に含まれる接続応答情報43の接続結果の内容に基づいて、接続応答判定情報44の各接続入力種類名に対応した接続結果が設定記憶される。
【0093】
図8に、管理装置の記憶部40に記憶される接続応答判定情報44の一実施例の説明図を示す。
図8の接続応答判定情報44には、接続要求番号と、接続入力種類名と、受信した接続応答情報の接続結果を含むものを示している。
図8の接続要求番号と接続入力種類名とは、
図4に示したコマンド番号と接続入力種類名に対応する情報である。
【0094】
たとえば、接続応答情報43の接続要求入力が「DVI-D」であり、接続結果が「接続成功(1)」であった場合、接続応答判定情報44の接続入力種類名「DVI-D」に対応する接続結果に、たとえば、接続成功を意味する情報「○」が設定記憶される。
また、接続応答情報43の接続要求入力が「HDMI2」であり、接続結果が「接続不可(0)」であった場合、接続応答判定情報44の接続入力種類名「HDMI2」に対応する接続結果に、たとえば、接続不可を意味する情報「×」が設定記憶される。
【0095】
図8の接続応答判定情報44では、10個の接続入力種類に対して、接続入力確認処理を実行した結果の実施例が記憶されており、「DVI-D」、「D-SUB(RGB)」、「HDMI1」、「HDMI3」、「DisplayPort1」、「USB」の6つの接続入力種類が「接続成功」と判定され、その他の接続入力種類が「接続不可」と判定された場合を示している。
【0096】
接続可能入力情報45は、接続可能入力生成部24によって生成される情報である。
接続可能入力情報45は、上記した接続応答判定情報44において、受信した接続応答情報の接続結果が「接続成功」となっている接続入力種類名を抜き出した情報に相当する。
図9に、管理装置の記憶部40に記憶される接続可能入力情報の一実施例の説明図を示す。
図9の接続可能入力情報45では、
図8の接続応答判定情報44において、「接続成功」が設定記憶されている6つの接続入力種類名が、接続可能入力種類名として記憶されている場合を示している。
【0097】
また、
図9の接続可能入力情報45では、入力名称設定部26によって、接続可能入力種類名に対して接続機器名が設定された場合に、接続可能な入力種類の名称に対応させて、接続機器名を記憶した情報も示している。
接続可能入力情報45としては、原則として、接続可能入力種類名を記憶するが、接続機器名が設定された場合は、接続可能入力種類名と接続機器名の両方を記憶してもよく、あるいは、接続機器名だけを記憶してもよい。
【0098】
<表示装置の構成>
図2に、この発明の表示装置の一実施例の構成ブロック図を示す。
表示装置2は、1または複数の映像入力端子を備え、映像入力端子を介して、表示装置に接続された1または複数の接続機器から入力される映像信号のうち、1つの映像信号を選択して、選択された映像信号による画像を、表示パネルに表示する装置である。
【0099】
図2において、この発明の表示装置(DP)2は、主として、制御部51、機器接続端子部52、通信部53、接続要求取得部54、接続切替処理部55、接続切替確認部56、接続応答生成部57、接続応答送信部58、接続機器映像表示部59、表示パネル60、記憶部70を備える。
【0100】
制御部51は、通信部53や接続切替処理部55などの各構成要素の動作を制御する部分であり、主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、ROM等の不揮発性メモリに予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の通信機能、接続切替機能などを実行する。
【0101】
また、上記構成要素のうち、接続要求取得部54、接続切替確認部56、接続応答生成部57は、CPUが、所定のプログラムに基づいてそれぞれの処理を実行する機能ブロックである。
【0102】
機器接続端子部52は、表示装置2に、接続機器4を接続する部分であり、上記した映像入力端子に相当する。
表示装置2は、1又は複数の映像入力端子を有し、各映像入力端子は、所定の映像信号の入力種類に対応した形状のコネクタに相当する。
たとえば、入力種類がD-SUBである映像信号が入力される場合は、映像入力端子として、D-SUBコネクタが備えられ、D-SUBコネクタを介して、D-SUBという入力種類に対応した映像信号が表示装置2に入力される。
【0103】
また、入力種類がHDMIである映像信号が入力される場合は、映像入力端子として、HDMIコネクタが備えられ、HDMIコネクタを介して、HDMIという入力種類に対応した映像信号が表示装置2に入力される。
一般的に、N個の入力種類の映像信号が入力できる表示装置2では、原則として、それぞれの入力種類に対応したN個の入力コネクタが、表示装置2に備えられる。
【0104】
図3に、表示装置と表示装置に接続される接続機器の接続形態の一実施例の説明図を示す。
接続機器4は、主に、静止画像や動画像を表示するために、映像信号を出力する機能を有する電子機器である。
たとえば、
図3に示すように、パソコンPC1、DVDプレーヤーDVD1、DVDレコーダーDVD2、BDレコーダーBD1などが、接続機器4に相当する。
【0105】
接続機器4は、所定の入力種類に対応した映像信号を、表示装置2に出力するために、映像出力端子に相当する出力コネクタを備えている。
表示装置2は、映像出力端子から出力された映像信号を入力するために、同じ入力種類に対応した映像入力端子に相当する入力コネクタを備えている。
この出力コネクタと入力コネクタを通信ケーブルで接続することによって、接続機器4から出力された映像信号が、表示装置2に入力される。
【0106】
接続機器4のうち、たとえば、パソコンPC1には、D-SUBコネクタやDVI-Dコネクタが備えられており、D-SUBやDVI-Dの入力種類に対応した映像信号が、それぞれのコネクタを介して、表示装置2に出力される。
また、HDMIコネクタを備えたDVDレコーダーDVD2では、HDMIの入力種類に対応した映像信号が、HDMIコネクタを介して、表示装置2に出力される。
【0107】
図3では、5つの映像入力端子(T1からT5)を備えた表示装置2の実施例を示している。
図3の5つの映像入力端子(T1からT5)は、それぞれ、図示した入力種類に対応した映像信号を入力する端子とする。
各映像入力端子は、それぞれ、入力される映像信号の入力種類に対応した入力コネクタからなり、この映像入力端子に所定の接続機器4が接続される。
各映像入力端子の入力種類は、物理的に固定されているので、
図3に示す映像入力端子と入力種類との対応関係は、後述するように、入力端子情報71として、表示装置2の記憶部70に記憶してもよい。
【0108】
図3において、たとえば、映像入力端子T1は、入力種類D-SUBに対応する映像信号を入力する端子であり、映像入力端子T1を介して、パソコンPC1が接続されている状態を示している。
同様に、映像入力端子T2は、入力種類DisplayPortに対応する映像信号を入力する端子であり、その他の映像入力端子T3、T4、T5は、それぞれ、入力種類DVI-D、HDMI1、HDMI2に対応する映像信号を入力する端子であるものを示している。
また、たとえば、映像入力端子T3に接続されているDVDプレーヤーDVD1は、入力種類DVI-Dに対応する映像信号を出力する機能を有する機器であり、映像入力端子T4に接続されているDVDレコーダーDVD2は、入力種類HDMI1に対応する映像信号を出力する機能を有する機器である。
【0109】
この発明では、主として、表示装置2に備えられた複数の映像入力端子の入力種類を確認して、接続可能な入力種類を判定することを特徴とするので、以下の実施例では、表示装置2は、複数の映像入力端子を備えているものとして説明する。
【0110】
通信部53は、ネットワーク10を介して、管理装置1や情報処理装置3などとデータ通信をする部分である。
図2に示すように、表示装置(DP)2は、ネットワーク10を介して、管理装置(SV)1に接続され、管理装置1から送信される接続要求を受信する。
受信された接続要求に含まれる接続要求入力に相当する入力種類への接続処理(または切替処理)が実行される。
また、接続要求に対する返信として、上記したような接続応答情報を生成して、接続応答情報を含む接続応答を、管理装置1に送信する。
【0111】
あるいは、ユーザーが所有する情報処理装置(ユーザー端末)3が、管理装置1と同様に、接続入力確認機能を有する場合は、情報処理装置3から送信される接続要求を受信し、その接続要求に対する返信として、接続応答を、情報処理装置3に送信してもよい。この場合は、管理装置1を介さずに、通信部53を介して、表示装置2と情報処理装置3との間で、直接、情報通信を行えばよい。
【0112】
接続入力確認機能を有する情報処理装置3は、管理装置1と同様に、接続要求を表示装置に送信する接続要求送信部と、表示装置から送信された接続応答を取得する接続応答取得部と、接続要求した入力種類ごとに表示装置における接続可否を判定する接続可能判定部と、接続可能と判定された入力種類に対応する映像信号が利用可能な入力種類の映像信号であることを通知する接続可能入力通知部と、接続可能入力情報を生成する接続可能入力生成部に相当する機能を備える。
【0113】
ネットワーク10としては、インターネットなどの広域通信網や、LANなど、既存のあらゆる通信網を用いることができ、通信形態は、有線通信および無線通信のどちらを用いてもよい。
【0114】
接続要求取得部54は、管理装置1から送信される接続要求を取得する部分である。
取得される接続要求には、上記したように、コマンド名や接続要求入力等からなる接続要求情報が含まれ、コマンド名や接続要求入力の内容を確認することで、接続が要求された入力種類が特定できる。
あるいは、ユーザーが所有する情報処理装置(ユーザー端末)3が、管理装置1と同様に、接続入力確認機能を有する場合は、管理装置1を介さずに、情報処理装置3から送信される接続要求を取得してもよい。
受信した接続要求情報は、受信接続要求情報72として、記憶部70に記憶される。
【0115】
接続切替処理部55は、管理装置1から送信された接続要求によって要求された入力種類に対応する映像信号を取り込むための接続動作を実行する部分である。
表示装置は、上記したように接続機器を接続する1または複数の映像入力端子を備えるが、表示装置に備えられた映像入力端子のうち、接続要求取得部54によって取得された接続要求によって要求された入力種類に対応した映像入力端子からの映像信号を取り込むことができるように、その映像入力端子への接続処理または切替処理を実行する。
【0116】
上記のように、取得された接続要求に含まれる接続要求入力やコマンド名によって、接続が要求された入力種類が特定できるので、特定された入力種類に対応する映像入力端子を選択し、選択された映像入力端子から映像信号を取り込んで、表示パネル60に、映像信号による画像が表示できるようにする。
【0117】
ただし、表示装置2が、取得された接続要求によって要求された入力種類に対応した映像入力端子を元々備えていない場合は、接続処理(または切替処理)を実行することができない。
【0118】
また、取得された接続要求によって要求された入力種類に対応した映像入力端子を備えている場合でも、その映像入力端子が何らかの原因で故障しており、映像入力端子から映像信号を取り込めない場合は、接続処理(または切替処理)を実行しても、接続処理に失敗することになる。
たとえば、映像入力端子そのものが故障していることは、管理装置1から表示装置2に、所定の確認コマンドを送信し、表示装置2から、故障を意味する応答を受信することで、管理装置1において確認することができる。
また、映像入力端子が正常である場合に、接続処理(または切替処理)を実行したが、その接続処理(または切替処理)に失敗したことも、同様に、管理装置1から表示装置2に、所定の確認コマンドを送信し、表示装置2から、接続に失敗したことを意味する応答を受信することで、管理装置1において確認することができる。
【0119】
接続切替確認部56は、接続切替処理部55によって実行された接続動作(接続処理、切替処理)によって、入力種類に対応する映像信号の取り込みが成功したか否かを確認する部分である。
また、接続動作によって映像信号の取り込みが成功したか否かを確認した後、その
映像信号の取り込みの可否を示す接続結果(後述する接続切替結果73に相当)を、記憶部70に一時記憶する。
映像信号の取り込みが成功したか否かの確認は、たとえば、上記したような確認処理を実行すればよい。
【0120】
また、たとえば、表示装置2が、DVI-Dに対応する映像信号を入力することができる映像入力端子を備えている場合において、表示させる映像信号(表示入力)をDVI-Dに切り替える処理に成功した場合、このDVI-Dに対応する映像入力端子に接続された接続機器から出力された映像信号が入力され、表示パネル60に表示できるようになる。
そこで、表示装置2では、表示入力のDVI-Dへの切替処理をした後、接続機器4から出力された映像信号が入力されたことを、映像信号の波形の変化等によって確認できた場合、表示入力を切り替える処理に成功したと判断してもよい。
【0121】
接続処理等が成功したことを確認した場合、接続切替結果73として、接続に成功した入力種類と対応付けて、接続成功を意味する情報を一時記憶する。
一方、接続処理等が失敗したことを確認した場合、接続切替結果73として、接続に失敗した入力種類と対応付けて、接続不可を意味する情報を一時記憶する。
一時記憶された接続切替結果73は、後述する接続応答生成部57によって生成される接続応答情報に含まれる接続結果として利用される。
【0122】
接続応答生成部57は、管理装置1に送信する接続応答情報を生成する部分である。
上記した
図6や
図7に示したように、接続応答情報74には、接続切替結果73に相当する接続結果(接続成功、または接続不可)が設定される。
また、接続応答情報74において、送信元表示装置IDに表示装置の識別情報(IPアドレスなど)が設定され、送信先装置IDに、接続要求を送信してきた管理装置1の識別情報(IPアドレスなど)が設定され、接続要求入力には、接続が要求された入力種類が設定される。
ただし、情報処理装置3から送信された接続要求を受信した場合は、接続応答情報74の送信先装置IDには、その情報処理装置3の識別情報(IPアドレスなど)が設定される。
【0123】
接続応答送信部58は、通信部53を介して、接続応答を、接続要求ごとに管理装置1に送信する部分である。
接続応答には、接続切替確認部56によって確認された映像信号の取り込みの可否を示す接続結果である接続応答情報74を含む。
ただし、情報処理装置3から送信された接続要求を受信した場合は、その情報処理装置3に、接続応答を送信する。
【0124】
接続機器映像表示部59は、接続が要求された入力種類に対応した映像入力端子への接続処理等が成功した場合に、接続が成功した映像入力端子に接続された接続機器4から出力された映像信号による画像を取り込んで、表示パネル60に表示する部分である。
たとえば、ユーザーが、自己が所有する情報処理装置3において、視聴したい映像データが出力される所望の接続機器4を選択する操作や、その接続機器4が接続されている映像入力端子を選択する操作をすることによって、接続機器4から出力された画像を、表示パネル60に表示させることができる。
【0125】
表示パネル60は、画像を表示させる部材であり、たとえば、従来から利用されているLCD、PDP、有機ELなどの表示パネルを利用することができる。
【0126】
記憶部70は、この発明の表示装置の各機能を実行するために必要な情報やプログラムを記憶する部分であり、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの半導体記憶素子、HDD、SSDなどの記憶装置、その他の記憶媒体が用いられる。
記憶部70には、たとえば、入力端子情報71、受信接続要求情報72、接続切替結果73、接続応答情報74などが記憶される。
【0127】
入力端子情報71は、上記したように、表示装置に備えられている各映像入力端子と入力種類との対応関係を、予め記憶した情報である。
図11に、表示装置の記憶部70に記憶される入力端子情報71の一実施例の説明図を示す。
図11の入力端子情報71には、
図3に図示したのと同様に、5つの映像入力端子と入力種類との対応関係を示している。
【0128】
受信接続要求情報72は、受信された接続要求に含まれている接続要求情報42に相当し、
図5に示した接続要求情報42と同様のデータ構成を持つ。
【0129】
接続切替結果73は、上記したように、接続切替確認部56が、接続切替処理部55によって実行された接続処理や切替処理が成功したか否かを確認した結果である。
接続切替結果73としては、接続成功を意味する情報と接続不可を意味する情報のどちらかと、接続処理等を行った入力種類とを対応付けて、記憶部70に一時記憶される。
【0130】
接続応答情報74は、上記したように、接続応答生成部57によって生成される情報であり、
図6に示すようなデータ構成を持つ情報である。
【0131】
<管理装置における表示装置の接続入力確認の概要>
ここでは、管理装置1において行われる表示装置2の接続可能な入力種類を確認する実施例の概要について、管理装置1の表示部13に表示される画面を利用して説明する。
管理装置1の管理担当者が、表示装置2に備えられている映像入力端子の種類(入力種類)を知らない場合に、その表示装置2で利用可能な入力種類を知るために、接続入力確認処理を起動させる。
【0132】
接続入力確認処理が起動されると、表示装置2に対して、予め想定されるすべての入力種類に対応する映像入力端子への接続処理が試行される。
すべての入力種類に対する接続処理を試行した後、各入力種類について、接続の成功または不可を示した接続応答判定が行われ、接続に成功した入力種類から、表示装置で利用可能な入力種類を示した接続可能入力情報45が生成されて、表示部13に表示される。
【0133】
(表示装置機能設定画面:
図12A)
図12Aに、管理装置の表示部13に表示される表示装置機能設定画面の一実施例の説明図を示す。
管理装置の管理担当者が、接続入力確認処理を起動させる操作をした場合、たとえば、
図12Aに示す表示装置機能設定画面が表示される。
【0134】
図12Aの表示装置機能設定画面では、表示装置の識別名称を表示する領域と、表示入力設定の機能を選択する領域が表示されている。
図12Aの表示装置の識別名称を表示する領域には、「DISP001」が表示されていたとすると、「DISP001」という名称の表示装置が、現在選択されていることを意味する。
この場合、「DISP001」という名称の表示装置が、接続入力確認処理を実行する対象となる。
もし、管理担当者が、他の表示装置に変更したい場合は、表示装置の識別名称を表示する領域に、接続入力確認処理を実行したい表示装置の識別名称を入力するか、あるいは、接続可能な表示装置の一覧を表示させて、所望の表示装置を選択入力してもよい。
【0135】
図12Aの表示入力設定の機能を選択する領域には、2つの機能のうちいずれかを選択する領域が表示されている。
ここでは、「表示入力確認」(IN01)と、「表示入力切替」(IN02)の選択領域が表示されているものとする。
「表示入力確認」は、表示装置に備えられている映像入力端子の種類(入力種類)を確認する場合に、選択する領域である。
すなわち、「表示入力確認」の領域IN01が選択入力されると、
図12Bに示す表示入力確認画面が表示され、接続入力確認処理を開始できる状態になる。あるいは、「表示入力確認」の領域IN01を選択入力することによって、直ちに、接続入力確認処理を開始してもよい。
【0136】
「表示入力切替」は、表示装置に備えられている映像入力端子の種類(入力種類)が確認された後、実際に、表示装置に画像を表示させるために、映像信号を取り込む映像入力端子を選択する場合に、選択する領域である。
すなわち、「表示入力切替」の領域IN02が選択入力されると、
図13Bまたは
図13Cに示す表示入力切替要求画面が表示され、接続する入力種類を選択して接続切替処理を開始できる状態になる。
【0137】
(表示入力確認画面:
図12B)
図12Bに、管理装置1の表示部13に表示される表示入力確認画面の一実施例の説明図を示す。
図12Bの表示入力確認画面では、表示装置の識別名称を表示する領域と、表示入力確認に関する機能を選択する領域が表示されている。
図12Bの表示装置の識別名称を表示する領域は、
図12Aの領域と同一である。
図12Bの表示入力確認に関する機能を選択する領域には、2つの機能のうちいずれかを選択する領域が表示されている。
ここでは、「表示入力確認要求」(IN03)と、「接続可能入力表示」(IN04)の選択領域が表示されているものとする。
【0138】
「表示入力確認要求」は、表示装置に対して、表示装置の接続可能な入力種類を確認する処理を実行させる場合に、選択する領域である。
すなわち、管理装置1の管理担当者が、「表示入力確認要求」の領域IN03内の「開始」を選択すると、表示装置に対して、所定の入力種類に対応する接続要求が、表示装置2に送信される。
【0139】
図4に示す入力種類情報41のように、試行すべき入力種類が複数ある場合は、順次、自動的に、1つの入力種類が選択され、その入力種類に対応する接続要求が、表示装置2に送信される。
この接続要求に対応して返信される接続応答を受信すると、次に、自動的に、他の1つの入力種類が選択され、その入力種類に対応する接続要求が、表示装置2に送信され、この接続要求に対応して返信される接続応答が受信されるのを待つ。
【0140】
さらに、接続応答が受信されると、他の1つの入力種類を選択して、その入力種類に対応する接続要求を表示装置2に送信するというように、自動的に、接続要求の送信と接続応答の受信が繰り返される。
たとえば、管理装置1の管理担当者が、「表示入力確認要求」の領域IN03内の「開始」を選択する操作をするだけで、
図4の入力種類情報41に示したすべての入力種類について、接続要求の送信と接続応答の受信が自動的に繰り返し実行され、表示入力確認処理が終了する。
【0141】
(表示入力確認完了画面:
図12C)
表示入力確認処理が終了すると、
図12Cに示す表示入力確認完了画面が表示される。
図12Cに、管理装置の表示部に表示される表示入力確認完了画面の一実施例の説明図を示す。
図12Cの表示入力確認完了画面では、たとえば、表示装置の識別名称を表示する領域と、表示装置の表示入力確認が完了したことと、「接続可能入力表示」(IN05)の選択領域が表示されているものとする。
管理装置の管理担当者は、
図12Cの表示装置の表示入力確認が完了したことを示すメッセージを確認することによって、表示装置で利用可能な入力種類が確認されたことを知ることができる。
【0142】
一方、
図12Bの表示入力確認に関する機能を選択する領域に表示される「接続可能入力表示」(IN04)の選択領域は、表示入力確認処理が実行された後に、表示装置の接続可能な入力種類(接続可能入力情報)を表示させる場合に、選択する領域である。
管理装置の管理担当者が、表示装置で接続可能な入力種類の一覧を見たい場合に、この「接続可能入力表示」の領域IN04内の「開始」を選択入力する。
図12Bの「接続可能入力表示」の領域IN04内の「開始」が選択入力されると、
図13Aの接続可能入力一覧画面が表示される。
また、上記した
図12Cの「接続可能入力表示」の領域IN05内の「開始」を選択入力した場合も、
図13Aの接続可能入力一覧画面が表示される。
【0143】
(接続可能入力一覧画面:
図13A)
図13Aに、管理装置の表示部に表示される接続可能入力一覧画面の一実施例の説明図を示す。
上記したように、
図12Bや
図12Cの「接続可能入力表示」の領域内の「開始」を選択入力した場合に、接続可能入力一覧画面が表示される。
図13Aの接続可能入力一覧画面には、表示装置の識別名称を表示する領域と、その表示装置で接続が可能な入力種類の一覧(接続可能入力一覧)を示した領域が表示されている。
【0144】
たとえば、
図13Aの「接続可能入力一覧」の領域には、表示装置「DISP001」で接続が可能な入力種類の一覧が表示されている。
管理装置の管理担当者は、「接続可能入力一覧」を見ることによって、表示装置「DISP001」では、6つの入力種類に対応する映像入力端子が利用できることが分かり、実際に表示入力を選択するときには、この6つの入力種類のいずれかを選択することができる。
【0145】
また、
図13Aの接続可能入力一覧画面では、「表示入力切替」(IN06)の選択領域が表示されているものとする。
図12Aと同様に、
図13Aの「表示入力切替」の領域IN06が選択入力されると、
図13Bまたは
図13Cに示す表示入力切替要求画面が表示され、接続する入力種類を選択して接続切替処理を開始できる状態になる。
【0146】
(表示入力切替要求画面:
図13B、
図13C)
表示装置2の接続入力確認は、上記したように、
図13Aの接続可能入力一覧画面が表示されることにより終了する。
ここでは、表示装置2の接続可能な入力種類が確認された後、管理装置の管理担当者が、実際に、画像を取り込みたい映像入力端子に対応した入力種類や接続機器を選択するときに表示される画面について説明する。
【0147】
図13Bと
図13Cに、管理装置の表示部13に表示される表示入力切替要求画面の一実施例の説明図を示す。
図13Bの表示入力切替要求画面では、表示装置2で接続切替が可能な入力種類の一覧が表示されたものを示しており、
図13Cの表示入力切替要求画面では、表示装置2で接続切替が可能な接続機器4の一覧が表示されたものを示している。
図13Bと
図13Cの表示入力切替要求画面は、上記したように、
図12Aの表示装置機能設定画面において「表示入力切替」の領域IN02が選択入力された場合と、
図13Aの接続可能入力一覧画面において「表示入力切替」の領域IN06が選択入力された場合に、表示部13に表示される。
【0148】
管理装置の管理担当者が、
図13Bまたは
図13Cの表示入力切替要求画面を見ることで、画像を取り込みたい映像入力端子に対応した入力種類であって、接続または切替に確実に成功する入力種類を選択することができる。
【0149】
図13Bと
図13Cの表示入力切替要求画面では、「開始」の領域IN07を表示している。
「開始」の領域IN07は、実際に、入力種類等の接続切替を実行する場合に、選択入力される。
たとえば、
図13Bの表示入力切替要求画面が表示された状態において、管理担当者が、接続切替が可能な入力種類の一覧表示の中から、所望の入力種類を選択した後、「開始」の領域IN07を選択入力する。これにより、選択した入力種類への接続切替処理が開始される。
【0150】
接続切替処理では、選択した入力種類を含む接続要求を、表示装置2に送信すればよい。
選択した入力種類は、すでに、接続入力確認処理で接続が可能であることが確認された入力種類なので、接続要求による接続処理は、確実に成功し、接続成功を示す接続結果を含む接続応答情報が生成され、接続要求に対応する接続応答が、表示装置2から管理装置1に返信される。
【0151】
あるいは、
図13Cの表示入力切替要求画面が表示された状態において、管理担当者が、接続切替が可能な接続機器4の一覧表示の中から、所望の接続機器4を選択した後、「開始」の領域IN07を選択入力する。これにより、選択した接続機器4への接続切替処理が開始される。
この場合も、同様に、接続切替処理では、選択した接続機器4に対応した入力種類を含む接続要求を、表示装置2に送信すればよい。
選択した接続機器4は、すでに、接続入力確認処理で接続が可能であることが確認された入力種類に対応する映像入力端子に接続されている機器なので、接続要求による接続処理は、確実に成功し、接続成功を示す接続結果を含む接続応答情報が生成され、接続要求に対応する接続応答が、表示装置2から管理装置1に返信される。
【0152】
選択した入力種類や接続機器への接続切替処理が終了した場合には、「選択した入力種類への接続を完了しました」、「選択した入力種類への接続切替に成功しました」、「選択した接続機器への接続を完了しました」、あるいは、「選択した接続機器への接続切替に成功しました」というようなメッセージを、表示部13に表示してもよい。
【0153】
<表示装置の接続入力確認処理の実施例>
ここでは、表示装置の接続入力確認処理を実行する場合に、表示制御システムを構成する管理装置1と、表示装置2と、情報処理装置3との間で実行される通信シーケンスの実施例について説明する。
【0154】
表示装置の接続入力確認処理を実行する場合、主に、3つの実施形態が考えられるので、それぞれの実施形態の対応した3つの実施例に分けて説明する。
以下の実施例1は、管理装置1と表示装置2による接続入力確認処理の通信シーケンスであり、実施例2は、情報処理装置3と表示装置2による接続入力確認処理の通信シーケンスであり、実施例3は、情報処理装置3と管理装置1と表示装置2による接続入力確認処理の通信シーケンスである。
【0155】
(実施例1:管理装置と表示装置による接続入力確認処理)
図14に、管理装置と表示装置との間で行われる接続入力確認処理の一実施例の通信シーケンスの説明図を示す。
実施例1では、たとえば、複数の映像入力端子にそれぞれ異なる接続機器4が接続された表示装置2(DP)が、不特定多数の人が視聴する場所や、会議室等に設置され、表示装置2とは異なる位置に設置された管理装置1(SV)において、管理装置の管理担当者が、ネットワーク10を介して、遠隔操作で、表示装置2(DP)に表示される映像を選択するような状況が想定される。
【0156】
図14の管理装置SVのステップS01において、管理装置の管理担当者が、接続入力確認処理を起動させる入力操作をしたとする。
たとえば、上記した
図12Aに示したような「表示装置機能設定画面」を表示させた状態で、管理担当者が、「表示入力確認」の領域IN01を選択入力する。
これにより、
図12Bの「表示入力確認画面」が表示されるので、管理担当者が、表示入力確認画面の「表示入力確認要求」の領域IN03を選択入力する。
この選択入力においては、接続する表示装置2(DP)を特定する情報(表示装置の識別情報)が設定入力される。
以上の選択入力操作により、接続入力確認処理が起動される。
【0157】
管理装置SVのステップS02において、管理装置の制御部11が、記憶部40に記憶されている入力種類情報41を取得する。たとえば、
図4に示したような入力種類情報41を取得する。
【0158】
ステップS03において、接続要求送信部21が、接続要求情報42を生成する。
たとえば、入力種類情報41を利用して、
図5に示すような接続要求情報42が生成される。
1回目の接続要求の送信では、入力種類情報41の1番目に設定されている入力種類が選択され、その選択された入力種類に対応する情報が、接続要求情報42のコマンド名と接続要求入力に設定される。
たとえば、
図4に示した入力種類情報41では、コマンド名が「INPS001」で、接続要求入力が「DVI-D」の接続要求情報42が生成される。
【0159】
また、N回目の接続要求の送信では、入力種類情報41のN番目に設定されている入力種類Nが選択され、その選択された入力種類Nに対応する情報が、接続要求情報42のコマンド名と、接続要求入力に設定される。
図4に示した入力種類情報41では、10個の接続入力種類名があるので、順次、10個の接続要求情報42が生成され、接続要求が10回送信される。
【0160】
ステップS04において、生成された接続要求情報42を含む接続要求が、表示装置DPに送信される。
接続要求の送信は、入力種類情報41に記憶されている入力種類の数に対応する回数だけ繰り返される。
たとえば、1回目の接続要求では、コマンド名が「INPS0001」で、接続要求入力が「DVI-D」の接続要求情報42を含む接続要求が、表示装置DPに送信される。
1回目の接続要求に対する接続応答を受信した後、2回目の接続要求が送信される。
図4に示した入力種類情報41では、接続要求が10回繰り返して行われ、10回目の接続要求では、コマンド名が「INPS0010」で、接続要求入力が「TV」の接続要求情報42を含む接続要求が、表示装置DPに送信される。
【0161】
表示装置DPのステップD01において、接続要求を受信する。
受信した接続要求に含まれる接続要求情報42を確認し、接続要求された入力種類Nを認識する。
【0162】
ステップD02において、接続切替処理部55が、要求された入力種類Nについて、接続切替処理を実行する。
たとえば、要求された入力種類Nが、記憶部70に記憶されている入力端子情報71に存在するか否かを確認し、存在する場合は、その入力種類Nに対応する映像入力端子からの映像信号を取り込むように、入力接続を切り替える。
図11に示すような入力端子情報71が記憶されている場合において、コマンド名が「INPS0001」で接続要求入力が「DVI-D」の接続要求が受信された場合、入力種類「DVI-D」に対応する映像入力端子T3に接続を切り替え、映像入力端子T3に接続された接続機器4からの映像信号を取り込む。
【0163】
入力端子情報71に要求された入力種類Nが存在する場合は、接続結果は成功となる。
ただし、入力端子情報71に要求された入力種類Nが存在しない場合は、接続結果は不可となる。
あるいは、入力接続の切替処理を実行したが、映像信号の取込が確認できなかった場合は、接続結果は不可となる。
上記のように接続切替処理を実行した後、接続切替確認部56が、接続切替結果73に、「接続成功」または「接続不可」を設定記憶する。
【0164】
ステップD03において、設定記憶された接続切替結果73を取得する。
ステップD04において、接続応答生成部57が、接続応答情報74を生成する。
ここでは、たとえば、「接続成功」の場合は、
図6に示したような接続応答情報74を生成し、「接続不可」の場合は、
図7に示したような接続応答情報74を生成する。
【0165】
ステップD05において、接続応答送信部58が、接続切替に成功した場合は、接続結果が「接続成功」に相当する接続応答情報74を含む接続応答を、管理装置1に送信する。
一方、ステップD06において、接続応答送信部58が、接続切替に失敗した場合は、接続結果が「接続不可」に相当する接続応答情報74を含む接続応答を、管理装置1に送信する。
【0166】
管理装置1のステップS05において、接続応答取得部22が、「接続成功」に相当する接続応答を受信する。
受信した接続応答に含まれる接続応答情報74の接続結果を取得する。
ステップS06において、接続可能判定部23が、取得した接続結果を確認し、接続に成功したと判断し、接続応答判定情報44に、接続要求した入力種類に対応付けて、接続結果(接続成功)を、設定記憶する。
【0167】
管理装置1のステップS07において、接続応答取得部22が、「接続不可」に相当する接続応答を受信する。
受信した接続応答に含まれる接続応答情報74の接続結果を取得する。
ステップS08において、接続可能判定部23が、取得した接続結果を確認し、接続に失敗したと判断し、接続応答判定情報44に、接続要求した入力種類に対応付けて、接続結果(接続不可)を、設定記憶する。
【0168】
上記のように、1つの入力種類に対して、ステップS04と、ステップD01からステップD04の処理が実行され、接続に成功した場合は、ステップD05と、ステップS05およびステップS06が実行され、接続に失敗した場合は、ステップD06と、ステップS07およびステップS08が実行される。
【0169】
また、上記したステップS04からステップS08と、ステップD01からステップD06に示したように、1つの入力種類に対する接続要求と送信応答の通信が行われ、その入力種類に対する接続結果が設定記憶された後、次の入力種類に対する接続要求と送信応答の通信と、その入力種類に対する接続結果の設定記憶が、自動的に、繰り返し実行される。
たとえば、
図4に示した入力種類情報41の10個の入力種類について、接続要求を送信し、10個の入力種類についての接続結果を判定した場合、
図8に示すような接続応答判定情報44が設定記憶される。
【0170】
管理装置1のステップS09において、全ての入力種類についての接続要求を送信した後、接続可能入力生成部24が、接続応答判定情報44を利用して、接続入力可能情報45を生成する。
たとえば、
図8の接続応答判定情報44を利用して、
図9に示すような接続入力可能情報45を生成する。
この時点で、接続入力の確認の結果が確定しているので、たとえば、
図12Cに示したような表示入力確認完了画面を表示してもよい。
【0171】
ステップS10において、接続可能入力通知部25に相当する接続可能入力表示部が、接続入力可能情報45を、表示部13に表示する。
たとえば、上記した
図10Aまたは、
図10Bに示したような接続可能入力表示画面を表示する。
図12Cに示した表示入力確認完了画面を表示した場合は、管理担当者が、「開始」IN05の領域を選択入力したときに、接続入力可能情報45を、表示部13に表示すればよい。
【0172】
以上の処理により、管理装置1の管理担当者は、表示装置2で利用可能な入力種類を確認することができる。
この後、管理担当者が、実際に、表示装置2に表示させる画像を選択する場合、表示された接続入力可能情報45の中から、所望の入力種類あるいは接続機器を選択入力すればよい。
【0173】
実施例1において、管理装置1と表示装置2との間で、接続入力確認処理を実行することによって、表示装置2を利用する管理装置1の管理担当者は、事前に、表示装置に備えられた映像入力端子の入力種類を知らなくても、容易に入力種類を知ることができ、確実に接続切替が可能な入力種類に対応した映像入力端子に、接続を切り替えることができ、接続不可の入力種類に切り替える操作をしてしまうことがなく、管理装置1の管理担当者の作業負担を軽減できる。
【0174】
(実施例2:情報処理装置と表示装置による接続入力確認処理)
実施例2では、たとえば、会議室に、複数の映像入力端子にそれぞれ異なる接続機器4が接続された表示装置2が設置され、会議の進行を行う司会者や発表者が、自己が所有する情報処理装置3をその会議室に持ち込んで、ネットワーク10を介して情報処理装置3と表示装置2を接続し、情報処理装置3において、情報処理装置3を所有する司会者等が、ネットワーク10を介して、遠隔操作で、表示装置2に表示される映像を選択するような状況が想定される。
【0175】
情報処理装置3には、予め、上記した管理装置1と同様に、接続入力確認処理が可能なプログラムが記憶されているものとし、情報処理装置3が、管理装置1として機能するものとする。
【0176】
このような状況では、管理装置1を介さずに、情報処理装置3と表示装置2とが、直接、相互通信を行い、実施例1と同様の接続入力確認処理が実行される。
すなわち、実施例2では、実施例1で示した
図14の接続入力確認処理の通信シーケンスにおいて、管理装置1の処理を、情報処理装置3の処理に読み替えればよい。
接続入力確認処理の通信シーケンスの内容は、実施例1と同様なので、通信シーケンスの説明は省略する。
【0177】
実施例2においても、情報処理装置3と表示装置2との間で、接続入力確認処理を実行することによって、表示装置を利用する情報処理装置3の所有者(ユーザー)である司会者等は、事前に、表示装置2に備えられた映像入力端子の入力種類を知らなくても、容易に入力種類を知ることができ、確実に接続切替が可能な入力種類に対応した映像入力端子に接続を切り替えることができ、接続不可の入力種類に切り替える操作をしてしまうことがなく、情報処理装置3の所有者の作業負担を軽減できる。
【0178】
(実施例3:情報処理装置と管理装置と表示装置による接続入力確認処理)
図15と
図16に、情報処理装置と管理装置と表示装置との間で行われる接続入力確認処理の一実施例の通信シーケンスの説明図を示す。
図15と
図16において、
図14に示したステップと同じ処理を行うステップには、
図14と同じステップ番号を付与している。
【0179】
実施例3では、たとえば、会議室に、複数の映像入力端子にそれぞれ異なる接続機器4が接続された表示装置2が設置され、会議の参加者が、自己が所有する情報処理装置3をその会議室に持ち込んで、ネットワーク10を介して、管理装置(SV)1と、情報処理装置(TE)3と、表示装置(DP)2とを接続し、管理装置1において、情報処理装置3を所有する参加者(ユーザー)の認証を行った後、許可されたユーザーが、情報処理装置3において、遠隔操作で、表示装置2に表示される映像を選択するような状況が想定される。
【0180】
この実施例3では、情報処理装置(TE)3から送受信される情報は、すべて管理装置(SV)1に対して送受信されるものとし、表示装置(DP)2に対する情報の送受信は、管理装置1によって行われ、接続する表示装置2は1台とする。
また、情報処理装置(TE)3の所有者であるユーザーUS01に関する認証情報(ユーザーID、パスワードPW)は、表示装置2に、予め記憶されているものとする。
ただし、管理装置(SV)1で、ユーザーUS01に関する認証情報を管理してもよい。
【0181】
図15の情報処理装置TEのステップT01において、情報処理装置TEのユーザーUS01が、入力確認要求に対応する入力操作をしたとする。
たとえば、ユーザーUS01が、ユーザーUS01の識別情報(ユーザーID)とパスワードPWを入力して、入力確認要求を意味する選択入力をする。
ステップT02において、入力確認要求を、管理装置(SV)3に送信する。
入力確認要求には、ユーザーUS01の認証情報(ユーザーID、パスワードPW)が含まれる。
【0182】
管理装置SVが、ステップS21において、入力確認要求を受信する。
ステップS22において、接続確認要求を、表示装置DPに送信する。
表示装置DPが、ステップD21において、接続確認要求を受信する。
ステップD22において、認証要求を、管理装置SVに送信する。
【0183】
管理装置SVが、ステップS23において、認証要求を受信する。
ステップS24において、認証情報を、表示装置DPに送信する。
認証情報には、ユーザーUS01の認証情報(ユーザーID、パスワードPW)が含まれるものとする。
表示装置DPが、ステップD23において、認証情報を受信する。
【0184】
ステップD24において、ユーザー認証処理を行う。
ここでは、受信した認証情報(ユーザーID、パスワードPW)と、表示装置DPに記憶されている認証情報(ユーザーID、パスワードPW)とを比較し、受信した認証情報が許可できるものであるか否かを確認する。
ステップD25において、認証情報が許可できるものである場合、認証許可通知を、管理装置SVに送信する。
一方、認証情報が許可できないものである場合、認証不可通知を、管理装置SVに送信する。
【0185】
管理装置SVが、ステップS25において、認証許可通知または、認証不可通知を受信する。
認証許可通知を受信した場合は、
図14と同様に、
図15のステップS02以下の処理を行う。
図示していないが、認証不可通知を受信した場合は、認証不可通知を情報処理装置TEに送信する。
認証不可通知を受信した情報処理装置TEでは、再度ステップT01に戻り、認証処理をやり直す。
【0186】
図15に示したステップS02以下の処理、すなわち、管理装置SVのステップS02からステップS08までの処理と、表示装置DPのステップD01からステップD06までの処理は、
図14に示した処理と同様の処理である。
ここでは、管理装置SVが、入力種類情報41に含まれるすべての入力種類について、順次、表示装置DPに接続要求を送信し、表示装置DPで接続切替処理をした結果(接続結果:接続成功または接続不可)を含む接続応答を受信し、すべての入力種類についての接続結果を接続応答判定情報44に設定記憶する。
【0187】
管理装置SVが、ステップS06、またはステップS08の処理をした後、
図16のステップS31に進む。
図16のステップS31において、ステップS09と同様に、全ての入力種類についての接続要求を送信した後、接続可能入力生成部24が、接続応答判定情報44を利用して、接続入力可能情報45を生成する。
ステップS32において、生成した接続入力可能情報45を、情報処理装置TEに送信する。
【0188】
情報処理装置TEが、ステップT11において、接続入力可能情報45を受信する。
ステップT12において、接続入力可能情報45を表示する。
たとえば、
図13Aに示したような接続可能入力一覧画面を、TEの表示画面に表示する。
この接続可能入力一覧画面には、接続入力可能情報45が含まれている。
【0189】
情報処理装置TEのユーザーは、この表示を見て、表示装置DPで接続可能な入力種類を知ることができる。
また、情報処理装置TEのユーザーが、実際に、所望の接続機器からの画像を表示装置DPに表示させようとする場合、この接続入力可能情報45に示された入力種類の中から所望の入力種類を選択する。
【0190】
たとえば、TEの表示画面に、
図13Aに示した接続可能入力一覧画面が表示された状態で、ユーザーが、「表示入力切替」IN06の領域を選択入力すると、
図13Bに示したような表示入力切替画面が表示される。
あるいは、入力種類に対応する接続機器の名称が設定記憶されている場合は、
図13Cに示したような表示入力切替画面が表示される。
【0191】
ステップT13において、情報処理装置TEのユーザーが、入力切替要求の操作をしたとする。
ここでは、たとえば、TEの表示画面に、
図13Bまたは
図13Cの表示入力切替画面が表示された状態で、ユーザーが、所望の接続可能入力または接続可能機器を選択し、「開始」の領域IN07を選択入力する。
【0192】
ステップT14において、入力切替要求を、管理装置SVに送信する。
入力切替要求には、ユーザーが選択した接続可能入力種類または接続可能機器が含まれる。
たとえば、
図13Bにおいて、切り替える入力種類として、「HDMI1」が選択された場合は、「HDMI1」が含まれる入力切替要求が、管理装置SVに送信される。
【0193】
管理装置SVが、ステップS33において、入力切替要求を受信する。
ステップS34において、入力接続要求を、表示装置DPに送信する。
入力接続要求には、ユーザーが選択した接続可能入力種類または接続可能機器が含まれる。
ここで表示装置DPに送信される入力接続要求は、上記した
図14の接続入力確認処理で表示装置DPに送信される接続要求と同じ情報でもよい。
すなわち、接続入力確認処理で表示装置DPに送信される接続要求の内容と、実際の入力接続切替で表示装置DPに送信される入力接続要求の内容は、同じものを利用することができる。
【0194】
表示装置DPが、ステップD31において、入力接続要求を受信する。
ステップD32において、入力接続切替処理を実行する。
ここでの入力接続切替処理は、上記した
図14の接続入力確認処理のステップD02で実行される接続切替処理と同じ処理でよい。
この入力接続切替処理では、すでに確認された表示装置DPの接続可能入力種類の中から、接続する入力種類を選択しているので、必ず、接続に成功する。
ステップD33において、
図14のステップD03と同様に、接続結果を取得する。
必ず接続に成功するので、接続結果として、「接続成功」が取得される。
【0195】
ステップD34において、
図14のステップD04と同様に接続結果を生成した後、ステップD05と同様に、接続応答を管理装置SVに送信する。
この接続応答には、接続応答情報として、接続切替をした入力種類と、接続結果(接続成功)が含まれる。
ステップD35において、接続切替に成功しているので、接続した映像入力端子から、映像信号を入力し、映像入力端子に接続された接続機器4から出力された画像を、表示装置の表示パネル60に表示する。
情報処理装置TEのユーザーは、表示装置DPの表示画面を見ることにより、所望の画像が表示されたことを確認することができる。
【0196】
管理装置SVが、ステップS35において、接続応答を受信する。
ステップS36において、接続応答に含まれる入力種類の応答内容(接続成功)を設定記憶する。
この設定記憶された入力種類の応答内容(接続成功)を、情報処理装置TEに送信してもよい。
【0197】
実施例3において、情報処理装置(TE)3と、管理装置(SV)1と、表示装置(DP)2との間で、ユーザー認証処理と、接続入力確認処理を実行することによって、表示装置2を利用することが許可された情報処理装置3の所有者(ユーザー)は、事前に、表示装置2に備えられた映像入力端子の入力種類を知らなくても、容易に入力種類を知ることができ、確実に接続切替が可能な入力種類に対応した映像入力端子に接続を切り替えることができ、接続不可の入力種類に切り替える操作をしてしまうことがなく、情報処理装置3の所有者の作業負担を軽減できる。
【符号の説明】
【0198】
1 管理装置(SV)、
2 表示装置(DP)、
3 情報処理装置(TE)、
4 接続機器(PC)、
10 ネットワーク、
11 制御部、
12 操作部、
13 表示部、
14 通信部、
21 接続要求送信部、
22 接続応答取得部、
23 接続可能判定部、
24 接続可能入力生成部、
25 接続可能入力通知部、
26 入力名称設定部、
27 入力障害処理部、
40 記憶部、
41 入力種類情報、
42 接続要求情報、
43 接続応答情報、
44 接続応答判定情報、
45 接続可能入力情報、
51 制御部、
52 機器接続端子部、
53 通信部、
54 接続要求取得部、
55 接続切替処理部、
56 接続切替確認部、
57 接続応答生成部、
58 接続応答送信部、
59 接続機器映像表示部、
60 表示パネル、
70 記憶部、
71 入力端子情報、
72 受信接続要求情報、
73 接続切替結果、
74 接続応答情報