(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】ワイヤセグメントを検査する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/892 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
G01N21/892 C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022035842
(22)【出願日】2022-03-09
(62)【分割の表示】P 2016075600の分割
【原出願日】2016-04-05
【審査請求日】2022-04-04
(32)【優先日】2015-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ティロットソン, ブライアン ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】ヒギンズ, ロバート ポール
(72)【発明者】
【氏名】サボル, アンドレイ マーティン
【審査官】平田 佳規
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-122873(JP,A)
【文献】特開2000-018927(JP,A)
【文献】特開平11-311610(JP,A)
【文献】特開平09-119818(JP,A)
【文献】米国特許第5936725(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 - G01N 21/958
G01B 11/00 - G01B 11/30
G03B 15/00
H01R 43/048
H02G 1/12 - H02G 1/16
H04N 5/222- H04N 5/257
H04N 7/18
H04N 23/00
H04N 23/40 - H04N 23/76
H04N 23/90 - H04N 23/959
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤセグメント(210)の検査に使用するシステムであって、前記システムは、
前記ワイヤセグメント(210)を受け入れるようにサイズ設定された案内管(208)であって、前記ワイヤセグメントが前記案内管の側壁を通して可視となるように作製されている、案内管(208)と、
前記案内管(208)周囲に位置決めされたミラーアレイ(212、214)であって、前記ワイヤセグメント(210)の前記ミラーアレイにおける反射像により、前記ワイヤセグメント(210)の少なくとも一部の周縁像が形成され、また各ミラーからの反射像が単一視点(202)からの視野内にあるように、前記ミラーアレイ(212)の各ミラー(214)が配向されたミラーアレイ(212、214)と、
前記単一視点(202)に位置決めされた視覚画像化装置(206)であって、前記視覚画像化装置(206)は、前記ワイヤセグメント(210)の反射像の少なくとも1つの画像をキャプチャするように構成された、視覚画像化装置(206)とを備え、
前記単一視点が前記案内管(208)の中心線と同軸に位置調整された、システム。
【請求項2】
前記ミラーアレイは、前記案内管(208)の挿入部に隣接するように位置決めされ、前記視覚画像化装置(206)は、前記ワイヤセグメント(210)が前記案内管(208)を通して挿入されると、前記反射像のワイヤセグメント(210)の複数の画像を、異なる時間間隔においてキャプチャするように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ワイヤセグメント(210)は、前記ワイヤセグメント(210)に沿って異なる長さに画定された第1の検査ゾーン及び第2の検査ゾーンを含み、前記視覚画像化装置(206)は、第1の検査ゾーンが前記ミラーアレイとほぼ並んだ時に、少なくとも1つの画像をキャプチャするように構成され、第2の検査ゾーンが前記ミラーアレイとほぼ並んだ時に、少なくとも1つの画像をキャプチャするように構成されている、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ミラーアレイは、前記反射像の中に前記ワイヤセグメント(210)の第1の検査ゾーンと第2の検査ゾーンとの画像が含まれるように配向され、各検査ゾーンは、前記ワイヤセグメント(210)に沿って異なる長さに画定される、請求項1
または2に記載のシステム。
【請求項5】
前記単一視点(202)から見た時に、前記ミラーアレイの各ミラーが、単一のミラーからの反射像が前記第1の検査ゾーンと前記第2の検査ゾーンとの画像を含むような長さを有する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ミラーアレイは、前記案内管(208)周囲に一定の間隔をおいて配置された少なくとも3つのミラー(214)を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記ミラーアレイは、前記案内管(208)周囲に一定の間隔をおいて配置された4つのミラーを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記キャプチャされた画像が、前記ワイヤセグメント(210)の前記一部の周縁像全体を提供する、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
ワイヤセグメント(210)を検査する方法であって、前記方法は、
ワイヤセグメント(210)を案内管(208)内に配置することであって、前記案内管(208)は前記ワイヤセグメントが前記案内管の側壁を通して可視となるように作製されている、配置することと、
ミラーアレイの各ミラーからの前記ワイヤセグメント(210)の反射像により、前記ワイヤセグメント(210)の少なくとも一部の周縁像が形成されるように、また各ミラーからの前記反射像が単一視点(202)からの視野内にあるように、前記案内管(208)周囲に位置決めされた前記ミラーアレイのミラーを配向させることであって、前記単一視点が前記案内管(208)の中心線と同軸に位置調整された、配向させることと、
前記ワイヤセグメント(210)の少なくとも一部の前記反射像から前記ワイヤセグメント(210)の欠陥を判定することと
を含む、方法。
【請求項10】
前記ワイヤセグメント(210)の前記反射像の少なくとも1つの画像をキャプチャすることを更に含み、前記少なくとも1つの画像は、前記単一視点(202)からキャプチャされる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ミラーアレイを前記案内管(208)の挿入部に隣接するように位置決めすることを更に含み、前記ワイヤセグメント(210)が前記案内管(208)を通して挿入されると、前記反射像内の前記ワイヤセグメント(210)の複数の画像が、異なる時間間隔でキャプチャされる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
アレイ中のミラーを配向させることは、前記反射像の中に前記ワイヤセグメント(210)の第1の検査ゾーンと第2の検査ゾーンとの画像が含まれるように前記ミラーを配向させることを含み、各検査ゾーンは、前記ワイヤセグメント(210)に沿って異なる長さに画定される、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
アレイ中のミラーを配向させることは、
第1の複数のミラーを配向させることであって、前記単一視点(202)から見た時に、第1の検査ゾーンの前記画像が前記第1の複数のミラーからの第1の反射像内にあるように第1の複数のミラーを配向させることと、
第2の複数のミラーを配向させることであって、前記単一視点(202)から見た時に、第2の検査ゾーンの前記画像が前記第2の複数のミラーからの第2の反射像内にあり、前記第1の複数のミラーが、前記単一視点(202)に対して前記第2の複数のミラーからオフセットされているように第2の複数のミラーを配向させることとを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の複数のミラーよりも前記単一視点(202)から短い距離に前記第1の複数のミラーを位置決めすることであって、前記第1の複数のミラーが前記案内管(208)周囲に一定の間隔を置いて配置された複数のグループのミラーを含む、前記第1の複数のミラーを位置決めすることと、
各グループのミラーを配向させることであって、前記第1の検査ゾーンから前記単一視点(202)までの第1の光学経路の長さが、前記第2の検査ゾーンから前記単一視点(202)までの第2の光学経路の長さとほぼ同様の長さになるように、各グループのミラーを配向させることとを更に含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は概して、ワイヤ検査技術に関し、更に具体的には、ワイヤセグメントを効率的に検査しやすくする装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの最新技術アセンブリには、アセンブリ内に取り付ける前に一連の処理ステップを行う必要がある電気ワイヤが含まれる。より具体的には、電気ワイヤは概して、大きなスプールで納品されるため、電気ワイヤの各部分は測定されて切断され、切断された電気ワイヤの各端部は剥離されて特定の末端部の中に挿入され、各端部は、例えば突起、ピン、又はソケットとの十分な電気的接触を促進するために圧着される。これらの一又は複数の処理ステップの間に、幾つかのエラーが起こりうる。例えば、剥離ステップの後に露出される導電性材料の量が不十分でありうる、あるいは電気ワイヤの端部が突起、ピン、又はソケットに不適切に挿入された場合に、導電性材料の束がバラけて露出されうる。これらの電気ワイヤの内の少なくとも幾つかは、アセンブリ内に取り付ける前に、電気ワイヤを適切に処理するために、技術者によって視覚的に検査される。この検査では、電気ワイヤの処理部分周囲の全てのエリアを注意深く検査する必要があり、通常、そのような検査対象のワイヤセグメントが大量にあるため、時間がかかる困難な仕事である。
【発明の概要】
【0003】
一態様では、ワイヤセグメントを検査するのに使用する装置が提供される。本装置は、ワイヤセグメントを受け入れるようにサイズ設定された案内管と、案内管周囲に位置決めされたミラーアレイとを含む。アレイの各ミラーは、前記ミラーアレイにおけるワイヤセグメントの反射像により、ワイヤセグメントの少なくとも一部の周縁像が形成され、また各ミラーからの反射像が、単一視点からの視野内にあるように配向される。
【0004】
別の態様では、ワイヤセグメントを検査するのに使用されるシステムが提供されている。本システムは、ワイヤセグメントを受け入れるようにサイズ設定された案内管と、案内管周囲に位置決めされたミラーアレイとを含む。アレイの各ミラーは、前記ミラーアレイにおけるワイヤセグメントの反射像により、ワイヤセグメントの少なくとも一部の周縁像が形成され、また各ミラーからの反射像が、単一視点からの視野内にあるように配向される。本システムはまた、単一視点に位置決めされた視覚画像化装置も含む。視覚画像化装置は、ワイヤセグメントの反射像の少なくとも1つの画像をキャプチャするように構成されている。
【0005】
また別の態様では、ワイヤセグメントを検査する方法が提供されている。本方法は、案内管内にワイヤセグメントを位置決めすることと、ミラーアレイの各ミラーからのワイヤセグメントの反射像により、ワイヤセグメントの少なくとも一部の周縁像が形成されるように、また各ミラーからの反射像が単一視点からの視野内にあるように、案内管周囲に位置決めされたミラーアレイにおいてミラーを配向させることとを含む。本方法は更に、ワイヤセグメントの少なくとも一部の反射像から前記ワイヤセグメントの欠陥を判定することを含む。
【0006】
更に、本発明は下記の条項による実施形態を含む。
【0007】
条項1.ワイヤセグメントを検査するのに使用するシステムであって、前記システムは、ワイヤセグメントを受け入れるようにサイズ設定された案内管と、
前記案内管周囲に位置決めされたミラーアレイであって、前記ミラーアレイにおけるワイヤセグメントの反射像により、ワイヤセグメントの少なくとも一部の周縁像が形成され、また各ミラーからの反射像が単一視点からの視野内にあるように、前記アレイの各ミラーが配向されたミラーアレイと
単一視点に位置決めされた視覚画像化装置であって、ワイヤセグメントの反射像の少なくとも1つの画像をキャプチャするように構成された前記視覚画像化装置とを備えるシステム。
【0008】
条項2.前記ミラーアレイは、前記案内管の挿入部に隣接するように位置決めされ、前記視覚画像化装置は、ワイヤセグメントが前記案内管を通して挿入されると、反射像のワイヤセグメントの複数の画像を、異なる時間間隔においてキャプチャするように構成されている、条項1に記載のシステム。
【0009】
条項3.ワイヤセグメントは、ワイヤセグメントに沿って異なる長さに画定された第1の検査ゾーンと第2の検査ゾーンとを含み、前記視覚画像化装置は、第1の検査ゾーンが前記ミラーアレイとほぼ並んだ時に、少なくとも1つの画像をキャプチャするように構成され、第2の検査ゾーンが前記ミラーアレイとほぼ並んだ時に、少なくとも1つの画像をキャプチャするように構成されている、条項2に記載のシステム。
【0010】
条項4.前記ミラーアレイは、前記反射像の中に前記ワイヤセグメントの第1の検査ゾーンと第2の検査ゾーンの画像が含まれるように配向され、各検査ゾーンは、ワイヤセグメントに沿って異なる長さに画定される、条項1に記載のシステム。
【0011】
条項5.単一視点から見た時に、前記アレイの各ミラーが、単一のミラーからの反射像が第1の検査ゾーンと第2の検査ゾーンの画像を含むような長さを有する、条項4に記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】例示的な航空機の製造及び保守方法を示すフロー図である。
【
図3】例示的なワイヤ検査システムの概略側面図である。
【
図4】例示的な視点からの、
図3に示すワイヤ検査システムの図である。
【
図5】代替的ワイヤ検査システムの概略側面図である。
【
図6】別の代替的ワイヤ検査システムの概略側面図である。
【
図7】例示的な視点からの、
図6に示すワイヤ検査システムの図である。
【
図8】別の代替的ワイヤ検査システムの概略上面図である。
【
図9】
図8に示すワイヤ検査システムの概略側面図である。
【
図10】例示的な視点からの、
図9に示すワイヤ検査システムの図である。
【
図11】別の代替的ワイヤ検査システムの概略側面図である。
【
図12】例示的な視点からの、
図11に示すワイヤ検査システムの図である。
【
図13】別の代替的ワイヤ検査システムの概略側面図である。
【
図14】例示的な視点からの、
図13に示すワイヤ検査システムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書に記載された実行態様は、より効率的な方法でワイヤセグメントを検査する装置、システム、及び方法に関する。より具体的には、装置は、ワイヤセグメントを受け入れるようにサイズ設定された案内管と、案内管周囲に位置決めされたミラーアレイとを含む。アレイのミラーは、ワイヤセグメントの周縁像全体が単一視点から可視となるように配向される。更に、アレイのミラーは、各構成により、周縁像全体が単一視点から可視となるように、異なる構成に配置することができる。幾つかの実施形態では、視覚画像化装置は、ミラーアレイからワイヤセグメントの反射像の画像をキャプチャすることによって、ワイヤセグメントを検査するのに使用される。ミラーアレイの各構成により、それらからの反射像において周縁像全体が可視となりうるが、少なくとも幾つかの構成により、視覚画像化装置によってキャプチャされた画像におけるワイヤセグメントの全体像において十分な空間解像度を達成するのに必要なピクセル数の削減が促進される。より具体的には、少なくとも幾つかの構成により、画像が単一視点からキャプチャされた時に、有用な情報を含まないピクセルアレイのピクセル数の削減が促進される。このようなピクセル数の削減により、画像の処理速度が速くなり、記憶保存要件が縮小され、従って、本明細書に記載された視覚画像化装置関連のコストの削減が可能になる。
【0014】
本発明の実行態様を、図面を参照しながら、(
図1に示す)航空機の製造及び保守方法100、及び(
図2に示す)航空機102に照らして説明する。仕様及び設計104を含む試作段階においては、航空機102のデータを製造プロセス中に使用することができ、機体に関連する他の材料を調達106することができる。製造段階では、航空機102が認可及び納品プロセス112に移る前に、構成要素及びサブアセンブリの製造108、及び航空機102のシステムインテグレーション110が実施される。機体の認可を良好に実現及び完了し、航空機102は運航114に供されうる。顧客により運航される間に、航空機102は、例えば任意の改造、再構成、及び/又は改修を含みうる定期的な所定の指定された整備及び保守116が予定される。代替的実行態様では、製造及び保守方法100を、航空機以外のプラットフォームを介して実行することができる。
【0015】
航空機の製造及び/又は保守方法100に関連付けられる各部及びプロセスは、システムインテグレータ、第三者、及び/又は技師(例えば顧客)によって実施又は完了され得る。本明細書において、システムインテグレータは、任意の数の航空機製造者及び主要システムの下請業者を含むがこれらに限定されず、第三者は、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含むがこれらに限定されず、オペレータは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などであり得る。
【0016】
図2に示すように、方法100を用いて製造された航空機102は、複数のシステム120及び内装122を有する機体118を含むことができる。高レベルのシステム120の例には、推進システム124、電気システム126、油圧システム128、及び/又は環境システム130のうちの一又は複数が含まれる。任意の数の他のシステムが含まれ得る。
【0017】
本明細書に具現化された装置と方法は、製造及び保守方法100の一又は複数の任意の段階で採用することができる。例えば、構成要素及びサブアセンブリの製造プロセス108に対応する構成要素又はサブアセンブリは、航空機102の運航114中に製造される構成要素又はサブアセンブリと同様の方法で製作又は製造され得る。また、一又は複数の装置の実装態様、方法の実装態様、或いはそれらの組み合わせは、例えば、航空機102の組立てを実質的に効率化する、及び/又は航空機102の組立コストを削減することにより、製造段階108及び110で利用することができる。同様に、装置の実装態様、方法の実装態様、或いはそれらの組み合わせのうちの一又は複数を、航空機102の運航中あるいは維持されている間、例えば限定しないが、予定される整備及び保守116の間に利用することができる。
【0018】
本明細書で使用される用語「航空機」は、飛行機、無人機(UAV)、グライダー、ヘリコプター、及び/又は宇宙空間を移動するその他任意の物体を含むことができるが、これらのみを含むとは限定されない。さらに、代替実装態様では、本明細書に記載された航空機の製造及び保守方法を、任意の製造及び/又は保守工程において使用することができる。
【0019】
図3は、例示的なワイヤ検査システム200の概略側面図であり、
図4は、例示的な視点202からのワイヤ検査システム200の図である。例示の実行態様では、ワイヤ検査システム200は、視覚装置204及び視覚画像化装置206を含む。視覚装置204には、中を貫通するワイヤセグメント210を受け入れるようにサイズ設定された案内管208と、案内管208周囲に位置決めされたミラー214のアレイ212とを含む。アレイ212の各ミラー214は、アレイ212のワイヤセグメント210の反射像により、ワイヤセグメント210の少なくとも一部の周縁像が完全に形成されるように配向される。更に、アレイ212の各ミラー214は、各ミラー214からの反射像が単一視点202からの視野内にあるように配向される。より具体的には、一実行態様において、後に更に詳しく説明するように、視覚画像化装置206は視点202に位置決めされる。視覚画像化装置206は、反射像のワイヤセグメント210の少なくとも1つの画像をキャプチャする。
【0020】
例示的な実行態様では、アレイ212は、案内管208周囲に一定の間隔をおいて配置された少なくとも3つのミラー214を含む。例えば、アレイ212が3つのミラー214を含む場合、各ミラー214は、案内管208周囲に120度の間隔を置いて位置決めされ、これにより各ミラー214からの反射像を合成してワイヤセグメント210の完全な周縁像を形成することが可能になる。各ミラー214からの反射において円筒形ワイヤセグメント210の適切な視野角が得られるように、アレイ212では少なくとも3つのミラー214を使用する。しかしながら、代替的に、アレイ212はワイヤ検査システム200が本明細書に記載された通りに機能できるようにするために、任意の数のミラー214を含むことができる。更に、代替的に、ミラー214は、案内管208周囲に互いに不規則な間隔を置いて配置することも可能である。
【0021】
上述したように、案内管208はその中にワイヤセグメント210を受け入れるようにサイズ設定される。より具体的には、案内管208は、ワイヤセグメント210が案内管208の中央線216とほぼ同軸上に延在するようにワイヤセグメント210を拘束する。こうすれば、ワイヤセグメント210は視点202からの視野内にとどまり、ワイヤセグメント210の完全な周縁像の形成を確保しやすくなる。例示的な実行態様では、視点202は中央線216とほぼ同軸上に位置調整される。
【0022】
一実行態様では、挿入ガイド218を案内管208の挿入部220に連結させる。挿入ガイド218は、第1の開口部222と、挿入部220に隣接し、第1の開口部222よりも小さい断面積を有する第2の開口部224とを含む。このように、挿入ガイド218により、ワイヤセグメント210が案内管208の中に挿入された時に、案内管208内でワイヤセグメント210を位置決めしやすくなる。
【0023】
案内管208は、ワイヤ検査システム200が本明細書に記載された通りに機能することを可能にする任意の材料から作製することができる。例示的な実行態様では、案内管208は、少なくとも部分的に透明材料から作製される。こうすれば、ワイヤセグメント210は案内管208の側壁226を通して可視となり、従って、視点202においてミラー214からの反射像において可視となる。
【0024】
幾つかの実行態様では、ワイヤセグメント210は、ワイヤセグメント210に沿って異なる長さに画定された第1の検査ゾーン228と、第2の検査ゾーン230とを含む。検査ゾーン228と230は、ワイヤセグメント210周囲で円周方向に延在する。更に、ワイヤセグメント210は、被覆部232、曝露部234、及び曝露部234を部分的にカバーしているソケット236とを含む。被覆部232は、ワイヤセグメント210を識別しやすくし、例えばワイヤセグメント210の基準に合った処理特性を決定するために分析可能なラベル238を含む。更に、ソケット236は、曝露部234とソケット236との間の接触面を検査しやすくする観察孔240を含む。これにより、一実行態様では、第1の検査ゾーン228はおおむね曝露部234とソケット236との間の接触面近くのワイヤセグメント210の領域に対応し、第2の検査ゾーン230はおおむね、ラベル238近くのワイヤセグメント210の領域に対応する。
【0025】
図4を参照すると、ワイヤ検査システム200のミラー214のアレイ212は、アレイ212からの反射像がその中に第1の検査ゾーン228と、第2の検査ゾーン230の画像を含むように配向される。より具体的には、アレイ212の各ミラー214は、アレイ212の単一のミラーからの反射像が、視点202から見た時に、第1及び第2の検査ゾーン228及び230の画像を含むように、長さLを有する。このように、第1及び第2の検査ゾーン228及び230の両方の画像が同じ反射像において可視となり、従って同時に分析可能である。
【0026】
工程において、ワイヤセグメント210は案内管208内に位置決めされ、視覚画像化装置206はワイヤセグメント210の反射像の少なくとも1つの画像をキャプチャする。第1の検査ゾーン228と視覚画像化装置206との間に画定された第1の光学経路242の距離は、第2の検査ゾーン230と視覚画像化装置206との間に画定された第2の光学経路244の距離とほぼ同じである。このように、視覚画像化装置206は比較的浅い被写界深度を有しながら、アレイ212からの反射像において焦点が合っている第1及び第2の検査ゾーン228及び230を有する画像をキャプチャすることができる。代替的な実行態様では、視覚画像化装置206は省略され、技術者は視点202からワイヤセグメント210を手で検査する。
【0027】
幾つかの実行態様では、ワイヤセグメント210かアレイ212のいずれかが、中央線216を中心として回転可能である。これにより、第1及び第2の検査ゾーン228及び230、より具体的には「ラベル123」と観察孔240は、視点202からのそれらの眺めが改善されるように配向される。
【0028】
図5は、代替的なワイヤ検査システム300の概略側面図である。例示的な実行態様では、第1の挿入位置302、第2の挿入位置304、及び第3挿入位置306にあるワイヤセグメント210を有するワイヤ検査システム300を示す。ワイヤ検査システム300は、案内管208の挿入部220に隣接して位置決めされたミラー214のアレイ308を含み、これによりアレイ308は中央線216に対して挿入部220に合わせて位置調整される。ミラー214は、検査対象のワイヤセグメント210の全長が、単一のミラー214において(
図3に示す)視点202から見ることができないようにサイズ設定される。
【0029】
しかしながら、工程において、ワイヤセグメント210は、案内管208内のワイヤセグメント210の挿入又は取り外しの間、ワイヤセグメントの全長がアレイ308の視野内にあるように、案内管208内に選択的に位置決めされる。例えば、一実行態様では、ワイヤセグメント210はほぼ一定の速度で案内管208に挿入される、又は案内管208から取り外される。このように、(
図3に示す)視覚画像化装置206は、第1の検査ゾーン228がミラー214のアレイ308にほぼ合わせて位置調整されると、少なくとも1つの画像をキャプチャし、第2の検査ゾーン230がミラー214のアレイ308にほぼ合わせて位置調整されると、少なくとも1つの画像をキャプチャする。
【0030】
一実行態様では、視覚画像化装置206は、ワイヤセグメント210が案内管208に挿入された時に、又は案内管208から取り外された時に、短い間隔で複数の画像をキャプチャする。短い間隔は、第1及び第2の検査ゾーン228及び230がアレイ308にほぼ合わせて位置調整された時に画像がキャプチャされるように選択される。更に、短い間隔は、案内管208内のワイヤセグメント210の相対位置を検出する位置決め装置(図示せず)によって合図された時間の間隔あるいは空間的間隔のいずれかであってよい。例えば、
図5に示すように、視覚画像化装置206は第1の挿入位置302にある時に、ワイヤセグメント210の画像をキャプチャせず、第2の挿入位置304及び第3の挿入位置306にある時に、ワイヤセグメント210の第2の検査ゾーン230の画像をキャプチャする。
【0031】
図6は、別の代替的なワイヤ検査システム400の概略側面図であり、
図7は、例示的な視点202からのワイヤ検査システム400の図である。例示的な実行態様では、ワイヤ検査システム400は、第1の複数404のミラー214と、第2の複数406のミラー214とを含むミラー214のアレイ402を含む。第1の複数404のミラー214は、第1の検査ゾーン228の画像が、視点202から見た時に第1の複数404のミラー214からの第1の反射にあるように配向される。第2の複数406のミラー214は、第2の検査ゾーン230の画像が、視点202から見た時に第2の複数406のミラー214からの第2の反射にあるように配向される。第1の複数404のミラー214は、視点202と中央線216に対して第2の複数406のミラー214からオフセットされている。これにより、第1の複数404のミラー214は、第2の複数406のミラー214と視点202との間の視線を妨げない。
【0032】
更に、第1の複数404のミラー214は、第2の複数406のミラー214よりも視点202からの短い距離に位置決めされる。第1の複数404のミラー214は、案内管208周囲で一定の間隔をおいて配置された複数のグループ408のミラー214を含む。各グループ408のミラー214は、第1の検査ゾーン228にほぼ合わせて位置調整された第1のミラー410と、中央線216に対して第1のミラー410とほぼ同軸上に位置調整された第2のミラー412と、中央線216に対して第2のミラー412に合わせてほぼ半径方向に位置調整された第3のミラー414とを含む。各グループ408のミラー214は互いに間隔を置いて配置され、第1の検査ゾーン228から視点202までの第1の光学経路242の長さが、第2の検査ゾーン230から単一視点202までの第2の光学経路244の長さとほぼ同様の長さになるように配向される。こうすることで、視覚画像化装置206は、比較的浅い被写界深度を有し、なおかつアレイ402からの反射像において焦点の合った第1及び第2の検査ゾーン228及び230を有する画像をキャプチャすることができる。
【0033】
図8は、別の代替的なワイヤ検査システム500の概略上面図であり、
図9は、ワイヤ検査システム500の概略側面図であり、
図10は、例示的な視点202からのワイヤ検査システム500の図である。例示的な実行態様では、ワイヤ検査システム500は、ミラー214のアレイ402を含む。アレイ402の第1の複数404のミラー214は、第1の検査ゾーン228から視点202までの第1の光学経路242が、案内管208の中央線216に対して少なくとも部分的に螺旋軌道を有するように配向される。更に具体的には、第1のミラー410と第2のミラー412は、中央線216から角度θだけずれており、第3のミラー414は中央線216とほぼ平行に位置調整されている。
【0034】
図10を参照すると、中央線216に対して第1及び第2のミラー410及び412をずらすことで、ワイヤセグメント210の第1の検査ゾーン228の画像を第3のミラー214のエッジに対して角度2θだけずらして表示することが可能になる。上記のような第1及び第2のミラー410及び412に設定された距離の制約は、第3のミラー414の所定幅に基づくものである。例えば、第1と第2のミラー410及び412が互いに近づくほど、第3のミラー414からワイヤセグメント210への第1の光学経路242の反射を可能にするために角度θを広げる必要がある。しかしながら、視点202からの第3のミラー414のワイヤセグメント210の画像の角度2θは、角度θが広がるにつれ広がる。このため、第1及び第2のミラー410及び412間の距離、及び第3のミラー414の幅は、視点202から見た時にワイヤセグメント210の画像が第3のミラー414からの反射像内にとどまるように選択される。
【0035】
図11は、別の代替的なワイヤ検査システム600の概略側面図であり、
図12は、例示的な視点202からのワイヤ検査システム600の図である。例示的な実行形態では、ワイヤ検査システム600は、ミラー214のアレイ402を含む。アレイ402の第3のミラー414は、ほぼひし形の輪郭を有する反射面602を含む。更に具体的には、反射面602の主軸604は、反射面602の短軸606の長さの2倍の平方根と等しい長さを有する。すなわち、
が成り立つ。このため、
図12を参照すると、反射面602は、主軸604が中央線216からほぼ半径方向に延在し、視点202から見た時に、ほぼ正方形の輪郭を有するように見える。
【0036】
図13は、別の代替的なワイヤ検査システム700の概略側面図であり、
図14は、例示的な視点202からのワイヤ検査システム700の図である。例示的な実行態様では、ワイヤ検査システム700は、ミラー214のアレイ402を含む。アレイ402の第3のミラー702は、第2の複数406のミラー214からの第2の反射像が、視点202から見た時に、第1の複数404の隣接する第3のミラー702間で可視となるように、面取りされたひし形の輪郭を有する反射面704を含む。更に具体的には、第3のミラー414と比較した時に、第3のミラー702は、第1の検査ゾーン228についての有用な情報を示さない第3のミラー414の反射面602の部分が除去されるように、狭い輪郭を有する。更に、第3のミラー414の部分を除去して第3のミラー702を形成することで、第2の複数406のミラー214からの反射像が、視点202から見た時にほぼさえぎられることがなくなる。
【0037】
上述したように、本明細書に記載されたアレイからの反射像においてワイヤセグメント210の全体像を提供する視覚画像化装置206によってキャプチャされた画像のピクセルアレイ(図示せず)のピクセル数は、ワイヤ検査システム200~700の間で変化する。一般に、ワイヤセグメント210の全体像を提供するのに必要なピクセル数は、本明細書に記載された実行態様がワイヤ検査システム200からワイヤ検査システム700まで進むにつれ、サイズが縮小する。更に、視覚画像化装置206は、ピクセルアレイのサイズを縮小できる観察装置204に対して任意に配向させることができる。
【0038】
ワイヤセグメントを検査する方法も本明細書に提供されている。本方法は、案内管208内にワイヤセグメント210を位置決めすることと、案内管208周囲に位置決めされたミラー214のアレイ212等のアレイのミラー214を、アレイの各ミラー214又は複数のミラー214からのワイヤセグメント210の反射像によりワイヤセグメント210の少なくとも一部の完全な周縁像が形成されるように、また各ミラー214からの反射像が視点202からの視野内にあるように、配向させることとを含む。本方法はまた、ワイヤセグメント210の少なくとも一部の反射像からワイヤセグメント210の不良を判定することも含む。
【0039】
本方法は更に、ワイヤセグメント210の反射像の少なくとも1つの画像をキャプチャすることを含み、少なくとも1つの画像は、視点202からキャプチャされる。本方法は更に、ミラー214のアレイを案内管208の挿入部220に隣接して位置決めすることを含み、反射像のワイヤセグメント210の複数の画像は、ワイヤセグメント210が案内管208を通して挿入される時に異なる時間間隔においてキャプチャされる。
【0040】
一実行態様では、アレイのミラー214を配向させることは、第1の複数404のミラー214を、視点202から見た時に、第1の検査ゾーン228の画像が第1の複数404のミラー214からの第1の反射像にあるように配向させることと、第2の複数406のミラーを、視点202から見た時に、第2の検査ゾーン230の画像が第2の複数406のミラー214からの第2の反射像にあるように配向させることとを含み、第1の複数404のミラー214は、視点202に対して第2の複数406のミラー214からオフセットされている。本方法は更に、案内管208周囲で一定の間隔をおいて配置された複数のグループ408のミラー214を含む第1の複数404のミラー214を、第2の複数406のミラー214よりも視点202から短い距離に位置決めすることと、各グループ408のミラー214を、第1の検査ゾーン228から視点202までの第1の光学経路242の長さが、第2の検査ゾーン230から視点202までの第2の光学経路244の長さとほぼ同様の長さになるように、配向させることを含む。
【0041】
ここに記載した説明では、ベストモードを含む種々の実装態様を開示し、且つ当業者が任意のデバイス及びシステムの作成及び使用、並びに組込まれた任意の方法の実行を含め、種々の実装態様を実施することを可能にするために実施例を使用している。本開示の特許可能な範囲は特許請求の範囲によって定義されており、当業者であれば想起される他の実施例も含みうる。上記その他の例は、それらが特許請求の範囲の文言と違わない構造的構成要素を有する場合、あるいは、それらが特許請求の範囲の文言とわずかに異なる同等の構造的構成要素を含む場合には、特許請求の範囲内にあると見なされる。
また、本願は以下に記載する態様を含む。
(態様1)
ワイヤセグメントの検査に使用する装置であって、前記装置は、
前記ワイヤセグメントを受け入れるようにサイズ設定された案内管と、
前記案内管周囲に位置決めされたミラーアレイであって、前記ミラーアレイにおける前記ワイヤセグメントの反射像により、前記ワイヤセグメントの少なくとも一部の周縁像が形成され、また各ミラーからの反射像が単一視点からの視野内にあるように、前記アレイの各ミラーが配向された前記ミラーアレイと
を備える装置。
(態様2)
前記ミラーアレイは、前記案内管周囲に一定の間隔をおいて配置された少なくとも3つのミラーを含む、態様1に記載の装置。
(態様3)
前記ミラーアレイは、前記反射像の中に前記ワイヤセグメントの第1の検査ゾーンと第2の検査ゾーンの画像が含まれるように配向されており、前記検査ゾーンは、前記ワイヤセグメントに沿う異なる長さに画定される、態様1又は2に記載の装置。
(態様4)
前記アレイの各ミラーは、前記単一視点から見た時に、単一のミラーからの前記反射像が前記第1の検査ゾーンと前記第2の検査ゾーンの画像を含むような長さを有する、態様3に記載の装置。
(態様5)
前記ミラーアレイが、
前記単一視点から見た時に、前記第1の検査ゾーンの前記画像が前記第1の複数のミラーからの第1の反射像内にあるように配向された第1の複数のミラーと、
前記単一視点から見た時に、前記第2の検査ゾーンの前記画像が前記第2の複数のミラーからの第2の反射像内にあるように配向された第2の複数のミラーとを備え、前記第1の複数のミラーは、前記単一視点に対して前記第2の複数のミラーからオフセットされている、態様3又は4に記載の装置。
(態様6)
前記第1の複数のミラーが、前記第2の複数のミラーよりも前記単一視点から短い距離に位置決めされており、前記第1の複数のミラーは、前記案内管周囲に一定の間隔を置いて配置された複数のグループのミラーを含み、各グループのミラーは、前記第1の検査ゾーンから前記単一視点までの第1の光学経路の長さが、前記第2の検査ゾーンから前記単一視点までの第2の光学経路の長さとほぼ同様の長さになるように配向されている、態様5に記載の装置。
(態様7)
前記単一視点から見た時に、前記第1の複数の隣接するミラーの間で前記第2の複数のミラーからの前記第2の反射像が可視となるように、前記第1の複数のミラーの各ミラーが面取りされたひし形の輪郭を有する反射面を含む、態様5又は6に記載の装置。
(態様8)
前記第1の複数のミラーは、前記第1の検査ゾーンから前記単一視点までの第1の光学経路が、前記案内管の中央線に対して少なくとも部分的に螺旋軌道を有するように配向されている、態様5から7のいずれか一項に記載の装置。
(態様9)
前記第1の複数のミラーと前記第2の複数のミラーはそれぞれ、前記案内管周囲に一定の間隔をおいて配置された4つのミラーを含む、態様5から8のいずれか一項に記載の装置。
(態様10)
ワイヤセグメントを検査する方法であって、前記方法は、
案内管内にワイヤセグメントを位置決めすることと、
ミラーアレイの各ミラーからの前記ワイヤセグメントの反射像により、前記ワイヤセグメントの少なくとも一部の周縁像が形成されるように、また各ミラーからの前記反射像が単一視点からの視野内にあるように、前記案内管周囲に位置決めされた前記ミラーアレイのミラーを配向させることと、
前記ワイヤセグメントの少なくとも一部の前記反射像から前記ワイヤセグメントの欠陥を判定することと
を含む方法。
(態様11)
前記ワイヤセグメントの前記反射像の少なくとも1つの画像をキャプチャすることを更に含み、前記少なくとも1つの画像は、前記単一視点からキャプチャされる、態様10に記載の方法。
(態様12)
前記ミラーアレイを前記案内管の挿入部に隣接するように位置決めすることを更に含み、前記ワイヤセグメントが前記案内管を通して挿入されると、前記反射像の前記ワイヤセグメントの複数の画像が、異なる時間間隔でキャプチャされる、態様11に記載の方法。
(態様13)
前記アレイのミラーを配向させることは、前記反射像の中に前記ワイヤセグメントの第1の検査ゾーンと第2の検査ゾーンの画像が含まれるように前記ミラーを配向させることを含み、各検査ゾーンは、前記ワイヤセグメントに沿う異なる長さに画定される、態様10から12のいずれか一項に記載の方法。
(態様14)
前記アレイのミラーを配向させることは、
前記単一視点から見た時に、前記第1の検査ゾーンの前記画像が第1の複数のミラーからの第1の反射像内にあるように、前記第1の複数のミラーを配向させることと、
前記単一視点から見た時に、前記第2の検査ゾーンの前記画像が第2の複数のミラーからの第2の反射像内にあるように、前記第2の複数のミラーを配向させることとを含み、前記第1の複数のミラーが、前記単一視点に対して、前記第2の複数のミラーからオフセットされている、態様13に記載の方法。
(態様15)
前記案内管周囲に一定の間隔を置いて配置された複数のグループのミラーを含む前記第1の複数のミラーを、前記第2の複数のミラーよりも前記単一視点から短い距離に位置決めすることと、
前記第1の検査ゾーンから前記単一視点までの第1の光学経路の長さが、前記第2の検査ゾーンから前記単一視点までの第2の光学経路の長さとほぼ同様の長さになるように、各グループのミラーを配向させることとを更に含む、
態様14に記載の方法。