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特許7607048距離センサに用いる光学位置決め補助装置、距離測定システムおよびそれに対応する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】距離センサに用いる光学位置決め補助装置、距離測定システムおよびそれに対応する方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 3/00 20060101AFI20241219BHJP
   G01S 17/08 20060101ALI20241219BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20241219BHJP
   G01B 11/22 20060101ALI20241219BHJP
   G01B 7/26 20060101ALI20241219BHJP
   G01B 9/02002 20220101ALI20241219BHJP
【FI】
G01C3/00 120
G01S17/08
G01B11/00 B
G01B11/22 G
G01B7/26
G01B9/02002
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022556499
(86)(22)【出願日】2021-02-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-08
(86)【国際出願番号】 DE2021200014
(87)【国際公開番号】W WO2021190713
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】102020203857.0
(32)【優先日】2020-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】513057784
【氏名又は名称】マイクロ‐エプシロン オプトロニク ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュタウトマイスター、 トルシュテン
(72)【発明者】
【氏名】シューラ―、 トビアス
(72)【発明者】
【氏名】レスラー、 マルコ
【審査官】仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0051983(US,A1)
【文献】特開平3-190418(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 3/00-3/32
G01B 11/00-11/30
G01S 7/48-7/51
17/00-17/95
G01B 7/00-7/34
G01B 21/00-21/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
距離測定システムにおいて:
距離センサ(2、16)と被測定物体(8)との間の距離(a)を測定する前記距離センサ(2、16)と、前記被測定物体(8)に対する前記距離センサ(2、16)の位置決めを支援する光学位置決め補助装置(6)と、を備え、
設定光線(11)が可視域の波長(λ)を有して前記被測定物体(8)に光スポットを生成する光源(10)と、
距離入力部(15)を有して前記設定光線(11)の少なくとも1つの性質を制御する
ために前記光源(10)と通信可能に接続されている制御ユニット(14)と、を備え、
前記制御ユニット(14)が、前記距離入力部(15)に入力された測定距離値又は測定距離を示す評価測度により形成される入力値を評価し、前記設定光線(11)が前記入力値に関して結論が導かれることを可能にするように測定距離値、測定距離を示す前記入力値による評価結果に基づいて前記設定光線(11)の色、偏光、強度の少なくとも1つの性質に影響を及ぼすように構成されており、
前記距離センサ(2、16)が、前記光学位置決め補助装置(6)と通信可能に接続され、測定距離値を示す前記入力値を前記光学位置決め補助装置(6)の前記距離入力部(15)に入力し、
前記距離センサ(2、16)が、光学センサにより形成され、
測定光線および前記設定光線(11)を結合する光カプラ(3)を備え、前記距離センサ(2)により放射された測定光線および前記設定光線(11)が共通の光学手段(13)によって前記被測定物体(8)にガイド可能であるようにする、距離測定システム。
【請求項2】
前記設定光線(11)の少なくとも1つの性質が、前記設定光線(11)の波長(λ)、強度(I)、変化パターン(設定光線の強度を入力値評価の関数として変化させること)および/または変化周波数(2つまたは3以上の変化周波数の間で切り換えを行うこと)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の光学位置決め補助装置(6)。
【請求項3】
前記光源(10)が、光生成装置(12)を備えていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の光学位置決め補助装置(6)。
【請求項4】
前記光源(10)が、光学手段(13)を備え、
前記光学手段(13)を用いて前記設定光線(11)の色、偏光、強度の少なくとも1つの性質に影響を及ぼすことが可能であることを特徴とする、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の光学位置決め補助装置(6)。
【請求項5】
前記入力値が、前記評価測度により形成されることを特徴とする、請求項1~請求項4の何れか1項に記載の光学位置決め補助装置(6)。
【請求項6】
前記設定光線(11)が前記距離センサ(2、16)の横方向測定範囲を印付けるように、前記設定光線(11)が前記距離センサ(2、16)に対して配置されることを特徴とする、請求項1~請求項5の何れか1項に記載の光学的位置決め補助装置(6)。
【請求項7】
前記光学センサが、干渉計センサ(2)、共焦点クロマティックセンサ、または、三角測量センサ(16)として構成されていることを特徴とする、請求項1~請求項5の何れか1項に記載の光学的位置決め補助装置(6)。
【請求項8】
前記共通の光学手段(13)が、前記測定光線を前記光カプラへガイドする光導波路(4)により形成されている、前記光カプラ(3)を特徴とする、請求項7に記載の距離測定システム。
【請求項9】
前記光学センサが、測定光線(17)を放射し、
前記測定光線(17)を前記光学センサの設定モードでは設定光線(11)として用いることを特徴とする、請求項7または請求項8に記載の距離測定システム。
【請求項10】
前記距離センサが、静電容量型センサまたは誘導型センサにより形成されていることを特徴とする、請求項1~請求項9の何れか1項に記載の距離測定システム。
【請求項11】
前記光生成装置(12)が、発光ダイオードまたはレーザダイオードであることを特徴とする、請求項3に記載の距離測定システム。
【請求項12】
前記光源(10)が、前記設定光線(11)の光線経路に影響を及ぼす焦点調整装置を備えることを特徴とする請求項1~請求項10の何れか1項に記載の距離測定システム。
【請求項13】
請求項1~請求項12の何れか1項に記載の距離測定システムを用いて、前記被測定物体に対する前記距離センサ(2、16)の位置決めを支援する方法において:
前記被測定物体(8)と前記距離センサ(2、16)との間の距離(a)を測定することにより前記入力値を生成するステップと、
前記評価結果を生成するために前記入力値を評価するステップと、
前記光学位置決め補助装置(6)の前記光源(10)を用いて設定光線(11)を生成するステップと、
前記被測定物体(8)に光スポットを生成するために前記被測定物体(8)に前記設定光線(11)をガイドするステップと、を備え、
前記設定光線(11)が、前記入力値に関して結論が導かれることを可能にするように前記評価結果に基づいて前記設定光線(11)の少なくとも1つの性質が影響を及ぼされる、方法。
【請求項14】
前記入力値を評価するステップにおいて、
前記入力値が目標値および/または目標範囲と比較されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記目標値および/または前記目標範囲が、前記距離センサ(2、16)の距離測定範囲を設定し、
前記入力値が前記距離測定範囲内の場合、前記設定光線(11)が第1セットの性質を用いて生成され、
前記入力値が前記距離測定範囲外の場合、前記設定光線(11)が第2 セットの性質を用いて生成され、
前記第1セットの性質および第2セットの性質は、互いに異なっていることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記目標値および/ または前記目標範囲が、前記距離センサ(2、16)の距離測定範囲を設定し、
前記入力値が前記距離測定範囲の測定範囲開始点、測定範囲中央または測定範囲終了点の場合、前記設定光線(11)が第3セットの性質を用いて生成され、
前記入力値が測定範囲開始点、測定範囲中央または測定範囲終了点ではない場合、前記設定光線(11)が第4 セットの性質を用いて生成され、
前記第3セットの性質および第4セットの性質は、互いに異なっていることを特徴とする、請求項14または請求項15に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、距離センサに用いる光学位置決め補助装置であって、被測定物体に対する距離センサの位置決めを支援する光学位置決め補助装置に関する。
また、本発明は、距離測定システム、および、それに対応する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの技術分野において、距離センサは、重要である。
この距離センサと被測定物体との間の距離は、距離センサを用いて測定される。
また、被測定物体からは、距離センサからの被測定物体の距離に関する情報だけではなく、実行された評価の関数として、被測定物体の輪郭、層厚さ、間隙幅、表面品質に関する情報、または、単に被測定物体の存在に関する情報を得ることができる。
これらに応じて、周知のセンサ技術およびセンサ信号を分析する構成は、変化する。
適用領域と測定対象である被測定物体に応じて、光学センサ(例えば、干渉計センサ、共焦点クロマティックセンサまたは三角測量センサ)、静電容量型センサまたは誘導型センサが用いられる。
【0003】
距離センサは、距離測定範囲と横方向測定範囲を有する。
そして、この距離測定範囲は、被測定物体と距離センサとの間において、測定が可能となる距離から(最小測定距離)測定が不可能となる距離まで(最大測定距離)を示す。
最小測定距離は、距離センサにまで達してよい。
その一方、実際には、最小測定距離は、通常の場合、距離センサから間隔が置かれている。
また、横方向測定範囲は、距離測定範囲を横切ってどの範囲において被測定物体が測定可能であるかを示す。
【0004】
いくつかのセンサ技術において、距離測定範囲および/または横方向測定範囲は、比較的容易に認識可能である。
例えば、三角測量センサは、可視域の光を用いるため、被測定物体の横方向の位置決めは、容易である。
それにもかかわらず、この場合でも、距離測定範囲は推測可能でしかないことが、しばしばである。
例えば、赤外領域の測定光を用いて、測定が可視域外で行われるセンサの場合、静電容量型センサの場合、または、誘導型センサの場合、被測定物体の正しい位置決めは、データシートおよびメータースティック(または、別の比較測定装置)を用いることによってのみ可能である。
【0005】
装置またはシステムにおいて距離センサを設定する間、距離センサの正確な位置決めが必要とされ、その設定が、複雑でエラーを起こしやすいことが頻繁にある。
距離測定範囲および/または横方向測定範囲が小さい場合、例えば、距離測定範囲が数ミリメートルのみであり、横方向測定範囲が1ミリメートル未満である場合、この問題は、より一層深刻化する。
そのような場合、さらなる補助装置を用いずに位置決めを行うことは、事実上不可能である。
【0006】
従って、被測定物体に対する距離センサの位置決めについて設定者を支援するための位置決め補助装置を有する測定システムが知られている。
この目的のために、測定システムの制御ユニットは、測定距離値の分類を可能にするディスプレイを有する。
このディスプレイは、測定距離値が測定範囲中央である場合、例えば、緑色のLED(発光ダイオード)により表示することができる。
このようにして、設定者は、距離センサおよび被測定物体を比較的正確に互いに対して位置決めすることができる。
これの不利な点は、設定者は、距離センサと制御ユニットとの間で自身の視線を前後に切り換える必要が常にあることである。
制御ユニットのディスプレイを見て初めて、実行された距離センサの調整を確かめることができる。
その結果、設定プロセスは、非常に複雑で時間を消費するものになることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、被測定物体に対する距離センサの位置決めが可能な限り簡単な光学位置決め補助装置、距離測定システムおよび方法を構成し、発展させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によると、本目的は、請求項1の特徴により達成される。
これによると、本光学位置決め補助装置は:
設定光線が可視域の波長を有して被測定物体に光スポットを生成する光源と、距離入力部を有して設定光線の少なくとも1つの性質を制御するために光源と通信可能に接続されている制御ユニットと、を備え、
制御ユニットが、距離入力部に入力された入力値を評価し、設定光線が入力値に関して結論が導かれることを可能にするように評価結果に基づいて設定光線の少なくとも1つの性質に影響を及ぼすように構成されている。
【0009】
本発明によると、本目的は、請求項6の特徴により達成される。
これによると、本距離測定システムは:
距離センサと被測定物体との間の距離を測定する距離センサと、本発明に係る光学位置決め補助装置とを備え、
距離センサが、光学位置決め補助装置と通信可能に接続され、測定距離値を示す入力値を位置決め補助装置の距離入力部に入力する。
【0010】
本方法に関して、上記目的は、請求項12の特徴により達成される。
これによると、本方法は:
被測定物体と距離センサとの間の距離を測定することにより入力値を生成するステップと、
評価結果を生成するために入力値を評価するステップと、
光学位置決め補助装置の光源を用いて設定光線を生成するステップと、
被測定物体に光スポットを生成するために被測定物体に設定光線をガイドするステップとを備え、
設定光線が入力値に関して結論が導かれることを可能にするように評価結果に基づいて設定光線の少なくとも1つの性質が影響を及ぼされる。
【0011】
本発明によると、第1に、距離センサを簡単に位置決め可能であることは、測定距離値に関する情報が被測定物体において直接的に認識可能になることにより達成されることが確認された。
この目的のために、本発明によると、被測定物体に当たると可視の光スポットを生成するように構成されている設定光線が用いられる。
この目的のために、設定光線は、可視域の少なくとも1つの波長、つまり、380nm~750nmの波長を有する。
また、光スポットを観察することで入力距離値に関して結論を導くことができるように、入力距離値に基づいて設定光線は、少なくとも1つの性質に関して影響を及ぼされてよい。
これは、設定光線の少なくとも1つの性質に影響を及ぼすことが、可視域における影響となり、従って、被測定物体の光スポットにおいて裸眼によって認識可能な影響となることにより達成される。
【0012】
そのような設定光線を生成するために、本発明によると、光源と制御ユニットとを備える光学位置決め補助装置が設けられる。
距離センサ(および、場合に応じて、さらなるアセンブリ)と共に、この光学位置決め補助装置は、距離測定システムを形成してよい。
光源は、設定光線を生成し、この設定光線は、被測定物体へとガイドされ、そこで、光スポットを生成することができる。
この構成は、光源が、充分に焦点が合っている光線を生成するように構成されていることを必要とする。
制御ユニットは、距離入力部を有し、この距離入力部は、距離センサと接続可能であり、この距離入力部に入力値が入力される。
そして、制御ユニットは、光源と通信可能に接続され、設定光線の少なくとも1つの性質を制御するように構成されている。
制御ユニットは、距離入力部に入力された入力値を評価し、この評価の際に評価結果を生成する。
そして、この評価結果に基づいて、制御ユニットは、設定光線の少なくとも1つの性質の1つまたは複数が入力値に関して結論が導かれることを可能にするように光源に影響を及ぼす。
このようにして、入力値が入力値の評価に用いられる評価基準とどの程度一致するかを、被測定物体の光スポットから読み取ることができる。
【0013】
設定光線は、単色光線により形成されてよく、つまり、設定光線は、単一の波長、または、狭い波長範囲(例えば、10nmよりも狭く、または、5nmよりも狭い)を有する。
その一方、設定光線が多色性であること、つまり、設定光線が複数の離散した波長および/または1つまたは複数の波長範囲を有することも考えられる。
設定光線の少なくとも1つの波長が、可視域にあり、設定光線の性質を変化させる場合、設定光線が、裸眼によって認識可能な、被測定物体の光スポットの変化を生じさせる限り、本発明に関して、そのような設定光線を用いることができる。
【0014】
原則的に、光学位置決め補助装置、従って、被測定物体の光スポットは、様々な仕方で位置決め可能である。
特に、距離センサに外部ユニットとして設けられている光学位置決め補助装置の場合、光スポットは、距離センサの横方向測定範囲から離隔して配置されてよい。
設定者が、距離センサの位置決め中に自身の観察方向を大きく変化させることなく光スポットを認識可能であることが保証されている限り、そのような光スポットの位置を用いることができる。
この場合、距離センサの移動、従って、測定範囲の枢動は、設定光線の枢動も生じさせること、つまり、距離センサの移動および光学位置決め補助装置の移動が連結されていることが推奨される。
実施形態において、光スポットは、距離センサの横方向測定範囲内に配置される。
多くの場合、これは、光スポットが測定光の光軸上にあることを意味する。
【0015】
制御ユニットも、様々な仕方で構成することができる。
制御ユニットは、純粋な回路技術を用いて、つまり、離散した部材(例えば、抵抗器、キャパシタ、トランジスタ等)を相互接続することによって、任意で、集積回路(例えば、論理ゲート、比較回路等)を用いて実装可能である。
その一方、制御ユニットは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより実装されている。
この目的のために、制御ユニットは、マイクロプロセッサ、作業メモリ、プログラムメモリおよびそれに対応するインタフェースを有し、コンピュータプログラムは、プログラムメモリに格納され、コンピュータプログラムを実行することにより、制御ユニットは、それぞれのタスクを実行することができる。
【0016】
制御ユニットは、光学位置決め補助装置専用に構成されていてよい。
その一方、制御ユニットは、異なるかつ/または上位のシステムの一部であることも考えられる。
例えば、測定システムにおいて光学位置決め補助装置を用いる場合、制御ユニットは、光学位置決め補助装置のタスクと、距離センサまたは測定システムの他の部材のタスクとの両方を行ってよい。
【0017】
実施形態において、設定光線の少なくとも1つの性質が設定光線の波長により構成されてよい。
これは、設定光線の色が入力値の関数として認識可能に変化するように制御ユニットが光源に働くことを意味する。
例えば、距離入力部に入力された入力値が、目標範囲外の場合、例えば、距離測定範囲外であるか、測定範囲中央外である場合、設定光線は、赤色であってよい。
距離センサと被測定物体との間の距離が距離測定範囲内または測定範囲中央の近傍であることが入力値から推定可能である場合、設定光線は、例えば、緑色に切り換えられてよい。
波長を連続的、または複数の段階を用いて、例えば、赤色から緑色に複数の段階で変化させることも考えられる。
この場合、制御ユニットは、入力値を複数の範囲へと分類し、認識された範囲の関数として設定光線の色を選択し、これに従って光源を制御する。
【0018】
別の実施形態において、設定光線の少なくとも1つの性質が強度を含んでよい。
これは、設定光線の強度を入力値およびその評価の関数として変化させることを意味する。
例えば、設定光線は、目標値に到達すると強度が最大になるにように、制御されることにより異なる明るさを有してよい。
【0019】
別の実施形態において、設定光線の少なくとも1つの性質が変化パターンを含む。
これは、設定光線の別の性質を異なるパターンに変化させることを意味する。
例えば、設定光線の強度を入力値評価の関数として変化させることが考えられる。
従って、目標値から大きく乖離した入力値の場合、設定光線は、変化周期の幅広い部分にわたって低い強度、例えば、0を有してよい。
入力値が目標値に近づくほど、低強度と高強度の割合は、高強度の方によりシフトしてよい。
このようにして、強度を変化させることにより、入力値が目標値にどれほど近いかを、明確に認識することができる。
波長に関しても、例えば、2つまたは3以上の波長/波長範囲の間で切り換えを行うことにより同様のことを行うことができる。
【0020】
別の実施形態において、設定光線の少なくとも1つの性質が、設定光線の変化周波数を含む。
これは、設定光線の別の性質を変化させ、変化周波数が入力値の関数として影響を及ぼされることを意味する。
例えば、入力値が目標値または目標範囲から大きく乖離している場合、入力光線の強度は、低強度と高強度との間を低周波数で、例えば、毎秒1回または2秒に1回切り換わってよい。
入力値が、目標値または目標範囲に近づくほど、2つの強度値の間をより速く切り換わってよい。
この場合、2つまたは3以上の変化周波数を用いてよい。
このようにして、入力値が目標値からどれほど乖離しているかを認識することができる。
これに対応するプロセスを、波長を切り換える場合に用いることができる。
【0021】
設定光線の性質を変化させる上記実施形態は、任意に組み合わせ可能である。
この場合、様々な性質は、異なる意味を有してよい。
例えば、設定光線は、入力値が測定範囲外の場合に赤色を有してよい。
入力値が測定範囲に到達するとすぐ、緑色への切り換えが行われてよい。
入力値が測定範囲中央に近づくほど、低強度と高強度の割合は、高強度の方によりシフトしてよい。
様々な手法が可能であり、それらが組み合わせ可能である。
【0022】
原則的に、光源は、様々な仕方で実装可能である。
この場合、光源が、充分に焦点が合っている光線を放射することができ、充分に良好に制御可能である。
その一方、これらの要件は、異なる光生成装置により、必要な場合には、下流の光学手段と組み合わせることで満たすことができる。
考えられる光源の形態は、発光ダイオード(LED)またはレーザダイオードを含む。
この場合、設定光線の光線経路に影響を及ぼす焦点調整装置が、光源の実際の光生成装置の下流に設けられてよい。
【0023】
また、光源は、さらなる光学手段を備えてよい。
そのような光学手段は、例えば、色フィルタまたは偏光フィルタを備えてよい。
そのような光学手段は、設定光線の性質の1つまたは複数に影響を及ぼすように構成されている。
例えば、そのような光学手段は、設定光線の強度を変化させるために用いられてよい。
【0024】
光学位置決め補助装置の制御ユニットの距離入力部に入力される入力値は、様々な仕方で形成されてよく、様々な意味を有してよい。
入力値は、検出距離との関連付けを有することが重要である。
この関連付けがどの程度具体的に形成されるかは、重要性が低い。
【0025】
1つの実施形態において、入力値は、距離値により形成される。
この距離値は、被測定物体と距離センサとの間の距離と直接的に相関付けられてよく、距離センサにより測定された距離を直接的に示してよい。
【0026】
別の実施形態において、入力値は、測定距離を示す評価測度により形成される。
例えば、測定距離値が距離センサの測定範囲を上回っている場合、評価測度は、1より大きくてよい。
検出距離が測定範囲内である場合、評価測度は、0~1の小数であってよい。
この場合、距離値と評価測度との間の線形関係(または、別の明瞭な関係も)が用いられてよい。
0以下の値は、最小測定距離より小さい距離を示してよい。
原則的に、測定距離を示すさらなる評価測度、例えば、論理値等も用いられてよい。
【0027】
さらなる実施形態において、入力値は、距離センサの距離測定範囲内の基準点との距離値の差により形成されてもよい。
この基準点は、例えば、測定範囲中央、測定範囲開始点または測定範囲終了点であってよい。
このようにして形成された差は、絶対値として利用可能であってよく、または測定範囲のサイズに正規化されてもよい。
【0028】
本発明に係る光学位置決め補助装置は、本発明に係る距離測定システムの一部であってよい。
この目的のために、本発明に係る距離測定システムは、光学位置決め補助装置に加えて、距離センサと被測定物体との間の距離を測定する距離センサを備える。
そして、この距離センサは、光学位置決め補助装置と通信可能に接続され、入力値を光学位置決め補助装置の距離入力部に入力する。
この目的のために、距離センサは、光学位置決め補助装置に好適な入力値を生成してそれを光学位置決め補助装置に出力する、これに対応して設計されたユニットを有してよい。
【0029】
本発明に係る距離測定システムにおいて、光学位置決め補助装置と距離センサは、互いに(固定してまたは取り外し可能にも)接続されている、2つの別体のユニットにより形成されてよい。
従って、光学位置決め補助装置は距離センサのハウジングに取り付けられてよい。
その一方、光学位置決め補助装置と距離センサは、共通のハウジングにおける、光学位置決め補助装置および距離センサの構成により通常の場合示される、ユニットを形成する。
【0030】
設定光線が被測定物体に認識可能な光スポットを生成する限り、設定光線は、距離センサの測定範囲に対して任意の仕方で配置可能である。
その一方、設定光線と、距離センサの測定範囲は、結合されている。
これは、設定光線が距離センサの測定範囲、特に、距離センサの横方向測定範囲を印付けることを意味する。
【0031】
本発明に係る距離測定システムの距離センサは、幅広い仕方で構成されてよく、幅広く様々なセンサ技術に従って動作してよい。
距離センサが、光学位置決め補助装置に好適な入力値を生成かつ出力可能である限り、この距離センサは、原則的に、本発明に係る距離測定システムに好適である。
【0032】
距離センサは、光学センサにより形成されている。
これは、距離センサが測定光を放射し、測定光が被測定物体において反射することにより生じる検出光に基づいて、被測定物体の表面の照明点の距離が推定されることを意味する。
そして、この光学センサは、干渉計センサとして、共焦点クロマティックセンサとして、三角測量センサとして、または、他の仕方で構成されてよい。
そのような光学センサは、実施において周知である。
【0033】
別の実施形態において、距離センサは、静電容量型センサにより形成されている。
そのようなセンサは、センサの測定範囲内に位置する被測定物体による、センサ静電容量への影響を測定する。
設定光線は、静電容量型センサの測定に影響を及ぼさないことから、そのようなセンサを光学位置決め補助装置と組み合わせることもできる。
【0034】
別の実施形態において、距離センサは、誘導型センサにより形成されている。
誘導型センサは、被測定物体によるセンサのインダクタンスへの影響を、例えば、被測定物体に渦電流を生成することにより、または、センサの測定範囲で透磁率を変化させることにより検出する。
光学位置決め補助装置をそのようなセンサと組み合わせることも有利である。
【0035】
光学センサを用いる場合、距離測定システムは、光カプラを備えてよく、光カプラを用いて距離センサにより放射された測定光線および設定光線は結合される。
このようにして、測定光線および設定光線は、共通の光学手段へと結合可能であり、その結果、共通の光学手段は、測定光線および設定光線の両方を被測定物体へとガイド可能である。
この場合、共通の光学手段は、光導波路によって形成されている。
そのような実施形態を用いることができるのは、距離測定システムが受動型測定ヘッドを備える場合であり、受動型測定ヘッドから測定光は、被測定物体へとガイドされ、受動型測定ヘッドは、被測定物体から反射した反射光を受光する。
光学的なエラー(例えば、色収差)が設定光線および測定光線の波長が異なることに起因して、また、測定光学装置を測定光線に対して最適化することに起因して生じる場合でさえも、測定光線および設定光線の良好な同軸性をこのようにしてやはり達成することができる。
【0036】
可視域の測定光を放射する光学センサを用いる場合、測定光線を設定光線として用いることができる。
距離センサの測定に悪影響を及ぼすことを回避するために、設定モードを設けることができ、設定モード中に測定/設定光線の性質の1つを変化させる。
この発展形態において、影響が及ぼされる性質の数を減らすことは好都合である場合がある。
【0037】
本発明に係る距離測定システムを用いて、被測定物体に対する距離センサの位置決めを支援するために用いることができる、本発明に係る方法において、第1ステップにおいて、入力値が生成される。
入力値は、被測定物体と距離センサとの間の距離を測定することにより生成される。
次のステップにおいて、この入力値は、評価され、これにより、評価結果が得られる。
この評価結果は、設定光線の少なくとも1つの性質に影響を及ぼすために用いられる。
この性質を用いて、次のステップにおいて、設定光線が位置決め補助装置の光源を用いて生成され、さらなるステップにおいて、被測定物体に光スポットを生成するために被測定物体にガイドされる。
入力値の評価に基づいて設定光線の少なくとも1つの性質に影響を及ぼすことにより、設定光線とこれにより被測定物体に生成される光スポットから、入力値に関して結論を導くことができる。
【0038】
入力値を評価するステップの発展形態において、入力値は、目標値および/または目標範囲と比較される。
この比較は、入力値が目標値または目標範囲に対してどのように位置しているかを決定するために用いることができる。
入力値および目標値/目標範囲は、互いに適合されるべきである。
特に、入力値および目標値/目標範囲は、同様にスケール化されることを意味する。
【0039】
1つの実施形態において、目標値および/または目標範囲は、距離センサの距離測定範囲を特徴付ける。
1つの実施形態において、入力値が距離測定範囲内の場合、設定光線は、第1セットの性質を用いて生成され、入力値が距離測定範囲外の場合、設定光線は、第2セットの性質を用いて生成される。
第1セットの性質および第2セットの性質は、互いに異なる。
このようにして、入力値が距離測定範囲内または外であるかを、設定光線から即座に認識可能である。
【0040】
別の実施形態において、入力値が距離測定範囲の特徴範囲内の場合、設定光線は、第3セットの性質を用いて生成され、入力値が特徴範囲外の場合、設定光線は、第4セットの性質を用いて生成される。
この場合、第3セットの性質および第4セットの性質は、互いに異なる。
距離測定範囲の特徴範囲は、1つの実施形態においては、測定範囲開始点により、別の実施形態においては、測定範囲中央により、さらなる形態においては、測定範囲終了点により形成される。
測定範囲開始点、測定範囲中央および測定範囲終了点は、具体的な距離値ではあるが、本発明に関しては、これらの値を範囲に拡張することが推奨される。
これは、測定範囲中央、測定範囲開始点または測定範囲終了点に具体的に到達するように、距離センサを正確に位置決めできることは稀であるからである。
従って、実際の適用において、これらの値で距離センサの位置決めが可能であるように、特徴範囲は、充分に幅広であるべきである。
同時に、特徴範囲は、それぞれの距離値を依然として充分に代表するように充分に幅狭であるべきである。
特徴範囲は、測定範囲開始点、測定範囲中央または測定範囲終了点から、距離測定範囲全体の10%超、好ましくは、距離測定範囲全体の5%超、特に好ましくは、距離測定範囲の3%超乖離しない。
【0041】
入力値と目標値/目標範囲とを比較する上記実施形態は、互いに組み合わせることもできる。
この場合、入力値が距離測定範囲外の場合、設定光線は、第2セットの性質を用いて生成され、入力値が距離測定範囲内でありながら特徴範囲外の場合、設定光線は、第1セットの性質を用いて生成され、入力値が距離測定範囲の特徴範囲内の場合、設定光線は、第3セットの性質を用いて生成されることが考えられる。
このようにして、具体的な入力値を表示させる必要なく、設定光線を用いて、入力値に関する非常に詳細な情報を設定者に出力することができる。
【0042】
本発明の特徴を有利に構成し発展させる様々な可能性が存在する。
この点に関して、図面を参酌して、一方では、独立請求項に従属する請求項が参照され、他方では、本発明の実施形態の以下の説明が参照される。
また、本特徴の発展形態も、図面を参照して、本発明の実施形態の記載に関して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1図1は、干渉計センサの形態を有する距離センサを備える、本発明の第1実施形態に係る距離測定システムの概略図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る光学位置決め補助装置の概略図である。
図3図3は、三角測量センサの形態を有する距離センサを備える、本発明の第2実施形態に係る距離測定システムの概略図である。
図4図4は、設定光線のパルス幅および/またはデューティ比の変化の曲線を示すグラフである。
図5図5は、測定経路xの関数としてデューティ比を変化させることによる強度の曲線を示すグラフである。
図6図6は、測定経路xの関数として強度の曲線を示すグラフである。
図7図7は、設定光線の波長の変化の曲線を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、本発明の第1実施形態に係る距離測定システムの概略図を示す。
距離測定システム1は、近赤外(NIR)領域の多色測定光を生成する、白色光干渉計センサの形態を有する距離センサ2を備える。
測定光線は、光導波路4により光カプラ3にガイドされ、光カプラ3の出力部には、光導波路4が設けられている。
光導波路4は、測定光線を測定ヘッド5にガイドする。
光カプラ3の第2入力部は、光学位置決め補助装置6と接続され、光学位置決め補助装置6は、設定光線を生成し、また、設定光線を光カプラ3および光導波路4を介して測定ヘッド5に出力する。
測定ヘッド5は、照明光線7を被測定物体8上に放射し、照明光線7は、測定光線と設定光線との和である。
測定光線および設定光線は、同じ測定光学装置を用いることから、両光線は、互いに対して同軸に設けられている。
照明光線7は、被測定物体8の表面で反射する。
被測定物体8の表面に焦点が合っている照明光線7のスペクトル成分は、測定ヘッド5、光導波路4および光カプラ3を介して距離センサ2に戻る。
被測定物体8からの距離aは、受光されたスペクトル成分から推定される。
評価ユニット9は、ユーザ用に、測定値を評価し、保存し、表示するために用いられる。
【0045】
図2は、光学位置決め補助装置6を再びより詳細に示す。
光学位置決め補助装置6は、光源10を有し、光源10は、設定光線11を生成し出力する。
光源10それ自体は、光生成装置12と光学手段13とを備える。
光生成装置12は、LEDまたはレーザダイオードにより形成されてよい。
光学手段13は、焦点調整装置、または、設定光線11の少なくとも1つの光学特性に影響を及ぼすさらなる光学手段13を備えてよい。
光学位置決め補助装置6は、制御ユニット14をさらに有し、この制御ユニット14は、光源10と通信可能に接続されている。
さらに、制御ユニット14は、測定距離を示す入力値が入力される距離入力部15をさらに有する。
【0046】
距離測定システム1の動作中、距離センサ2は、被測定物体8からの距離を測定することにより測定距離値を生成する。
この測定距離値は、場合に応じて、評価ユニット9を用いて、制御ユニット14の距離入力部15へと入力される。
そして、この制御ユニット14は、入力された入力値を評価し、設定光線が入力値に関して結論が導かれることを可能にするように評価結果に基づいて設定光線の少なくとも1つの性質に影響を及ぼすように構成されている。
測定光線および設定光線が、同軸の構成であることにより、距離センサ2の横方向測定範囲を、被測定物体8の表面において設定光線により生成される光スポットを用いて推定することができる。
測定光線が可視域外の場合であっても、被測定物体8に対する距離測定システム1の正確な位置決めを、可視域の設定光線11によって、また、入力値に基づいて設定光線の少なくとも1つの性質に影響を及ぼすことによって、推定することができる。
【0047】
図3は、距離センサ2が三角測量センサ16として構成されている、本発明の第2実施形態に係る距離測定システム1’を概略的に示す。
明瞭化のために、測定光線17を生成する光源のみが図示されており、距離センサ2の検出ユニットは不図示である。
この実施形態においても、光学位置決め補助装置6が設けられており、光学位置決め補助装置6は、設定光線11を生成し、これを被測定物体8の方向に放射する。
照明光線11および測定光線17は、三角を形成するため、設定光線は、三角測量センサ16の横方向測定範囲を大まかに印付けているに過ぎない。
その一方、三角測量センサ16の測定光線17は、可視域であるため、距離測定システム1’の横方向測定範囲を測定光線17から見ることができる。
この場合、設定光線11の役割は、距離測定範囲を認識可能にすることだけである。
【0048】
第2実施形態の発展形態において、測定光線および設定光線を同軸に結合する光カプラは、例えば、第1実施形態のように用いられてよい。
光学位置決め補助装置が別体で用いられるのではなく、光学位置決め補助装置は、三角測量センサの一体要素であること、すなわち、測定光線は、例えば、設定モードでは設定光線として用いられ、測定距離の関数としてその強度が変化することも考えられる。
【0049】
図4図7において、設定光線の性質を変化させることがどのように可能か、4つのオプションが一例として示されている。
図4において、設定光線の強度を時間に関して強度上限値Iと強度値0との間で変化させている。
変化の周期長Tと従って変化周波数を、測定距離値の関数として選択することができる。
【0050】
図5は、測定経路xの関数として、つまり、デューティ比t/Tを変化させることによる強度の別の変化を示す。
ここで、tは、強度が強度上限値Iをとる周期を示している。
周期長Tは、一定に保たれてよい。
測定範囲中央xからの測定距離の偏差が大きいほど、強度は強度上限値Iを速くとる。
デューティ比が100%の場合、継続的に強度上限値Iが用いられる。
周期長Tが数秒の範囲の場合、このようにして、測定範囲中央に到達すると、脈動がより小さくなる設定光線が生成される。
短い周期長の場合、例えば、10ミリ秒以下の範囲の場合、測定経路が、測定範囲中央xに近づくほど、設定光線は、常により明るくなるようにみえる。
【0051】
図6において、強度Iを測定経路xの関数として変化させている。
測定範囲中央xの領域において、設定光線の最大強度Imaxに到達している。
測定範囲中央xからの測定距離の偏差が大きいほど、強度Iは、さらに低下する。
図6において、強度は、鐘形曲線の形状を有する測定値への依存性を有する。
【0052】
図7は、非常に類似した依存性を示している。
その一方、ここでは、設定光線の波長λを測定経路xの関数として下限波長λと上限波長λとの間で連続的(または半連続的)に変化させている。
この場合、測定範囲中央xにおいて上限波長λに到達している。
【0053】
本発明に係る光学位置決め補助装置および距離測定システムの他の実施形態に関しては、反復を避けるため、本明細書と特許請求の範囲が参照される。
【0054】
最後に、上述した実施形態は、特許請求される特徴を説明する役割を果たすに過ぎず、実施形態を限定するものではない。
【符号の説明】
【0055】
1・・・距離測定システム
2・・・距離センサ
3・・・光カプラ
4・・・光導波路
5・・・測定ヘッド
6・・・光学位置決め補助装置
7・・・照明光線
8・・・被測定物体
9・・・評価ユニット
10・・・光源
11・・・設定光線
12・・・光生成装置
13・・・光学手段
14・・・(位置決め補助装置の)制御ユニット
15・・・距離入力部
16・・・三角測量センサ
17・・・測定光線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7