(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-18
(45)【発行日】2024-12-26
(54)【発明の名称】ロボット遠隔制御方法及びシステム、並びにエレベータの最適待機位置に搭乗するロボットが走行する建物
(51)【国際特許分類】
G05D 1/225 20240101AFI20241219BHJP
G05D 1/435 20240101ALI20241219BHJP
【FI】
G05D1/225
G05D1/435
(21)【出願番号】P 2023562174
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(86)【国際出願番号】 KR2021020109
(87)【国際公開番号】W WO2022225134
(87)【国際公開日】2022-10-27
【審査請求日】2023-10-10
(31)【優先権主張番号】10-2021-0051858
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0081915
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】505205812
【氏名又は名称】ネイバー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NAVER Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】チェ,スウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム,カヒョン
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/066056(WO,A1)
【文献】特開2020-128279(JP,A)
【文献】特開2018-147081(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/225
G05D 1/435
B66B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動手段への搭乗イベントが発生したターゲットロボットを特定するステップと、
前記ターゲットロボットが位置する特定区域に前記移動手段が停車したことに応答して、前記ターゲットロボットが前記移動手段に搭乗するように、前記ターゲットロボットの走行を制御するステップと、
前記移動手段に備えられた収容空間の占有状態に基づいて、前記収容空間における前記ターゲットロボットのターゲット占有位置を決定するステップと、
前記ターゲット占有位置に前記ターゲットロボットが移動するように、前記ターゲット占有位置に関する制御命令を前記ターゲットロボットに送信するステップとを含
み、
前記ターゲットロボットは、異なる複数の動作モードのいずれかの動作モードで動作し、
前記ターゲットロボットがどの動作モードで動作するかによって、前記収容空間における前記ターゲット占有位置が異なることを特徴とするロボット遠隔制御方法。
【請求項2】
前記ターゲット占有位置を決定するステップにおいて、
前記移動手段に備えられた少なくとも1つのセンサにより検知される検知情報を用いて、前記収容空間を占有するオブジェクトが存在するか否かを確認し、
前記収容空間を占有するオブジェクトが存在するか否かに基づいて、前記占有状態を特定することを特徴とする請求項1に記載のロボット遠隔制御方法。
【請求項3】
前記ターゲット占有位置を決定するステップにおいて、
前記ターゲットロボットが前記収容空間において前記オブジェクトの占有領域に重なって位置しないように、
前記収容空間のうち前記オブジェクトの占有領域を除く残りの領域の少なくとも一部を前記ターゲットロボットの前記ターゲット占有位置として決定することを特徴とする請求項2に記載のロボット遠隔制御方法。
【請求項4】
前記オブジェクトの占有領域の大きさは、前記オブジェクトのオブジェクトタイプによって異なる大きさに特定され、
前記オブジェクトタイプは、
前記オブジェクトの種類に応じて第1タイプ及び第2タイプを含み、
前記第1タイプのオブジェクトは、遠隔で制御することのできるロボットであり、
前記第2タイプのオブジェクトは、遠隔で制御することのできない特定オブジェクトであることを特徴とする請求項3に記載のロボット遠隔制御方法。
【請求項5】
前記第2タイプのオブジェクトの占有領域の大きさは、前記第1タイプのオブジェクトの占有領域の大きさより大きいことを特徴とする請求項4に記載のロボット遠隔制御方法。
【請求項6】
前記ターゲット占有位置を決定するステップにおいて、
前記収容空間を占有する前記オブジェクトが存在する場合、前記オブジェクトの目的地を確認し、
前記オブジェクトの目的地に基づいて、前記ターゲット占有位置を決定することを特徴とする請求項2に記載のロボット遠隔制御方法。
【請求項7】
前記移動手段には、前記収容空間への乗降車のための出入口(entrance)が存在し、
前記ターゲット占有位置を決定するステップにおいて、
前記ターゲットロボットの目的地及び前記オブジェクトの目的地に基づいて、前記移動手段からの前記ターゲットロボットと前記オブジェクトの降車順序を特定し、
前記降車順序に応じて、前記オブジェクトより前記出入口の近くに前記ターゲット占有位置を設定するか否かを決定することを特徴とする請求項6に記載のロボット遠隔制御方法。
【請求項8】
前記複数の動作モードのうち、第1動作モードは、前記ターゲットロボットの時間効率を優先する動作モードであり、
前記複数の動作モードのうち、第2動作モードは、前記ターゲットロボットのエネルギー効率を優先する動作モードであることを特徴とする請求項
1に記載のロボット遠隔制御方法。
【請求項9】
前記ターゲット占有位置を決定するステップにおいて、
前記ターゲットロボットが前記第1動作モードで動作する場合、前記収容空間の占有可能領域のうち、前記移動手段の出入口に最も近い領域を前記ターゲット占有位置として決定し、
前記ターゲットロボットが前記第2動作モードで動作する場合、前記収容空間に位置するオブジェクトの目的地を考慮して、前記ターゲット占有位置を決定することを特徴とする請求項
8に記載のロボット遠隔制御方法。
【請求項10】
移動手段への搭乗イベントが発生したターゲットロボットを特定するステップと、
前記ターゲットロボットが位置する特定区域に前記移動手段が停車したことに応答して、前記ターゲットロボットが前記移動手段に搭乗するように、前記ターゲットロボットの走行を制御するステップと、
前記移動手段に備えられた収容空間の占有状態に基づいて、前記収容空間における前記ターゲットロボットのターゲット占有位置を決定するステップと、
前記ターゲット占有位置に前記ターゲットロボットが移動するように、前記ターゲット占有位置に関する制御命令を前記ターゲットロボットに送信するステップと、
前記ターゲットロボットが前記収容空間の前記ターゲット占有位置に位置する状態で、前記収容空間に位置する特定オブジェクトの降車イベントを受信するステップと、
前記降車イベントに応答して、前記特定オブジェクトの降車経路上に前記ターゲットロボットが位置するか否かを判断するステップと、
前記特定オブジェクトの降車経路上に前記ターゲットロボットが位置する場合、前記移動手段から前記特定オブジェクトを降車させるために、前記ターゲットロボットの占有位置を再設定するステップと
を含むことを特徴とす
るロボット遠隔制御方法。
【請求項11】
前記再設定される占有位置は、
前記収容空間の前記降車経路を除く残りの領域のうち、前記移動手段の出入口に最も近い位置に設定されることを特徴とする請求項
10に記載のロボット遠隔制御方法。
【請求項12】
前記移動手段に位置する他のオブジェクトの目的地に基づいて、前記他のオブジェクトの降車時点と前記ターゲットロボットの降車時点とを比較するステップと、
比較の結果、前記他のオブジェクトの降車時点より前記ターゲットロボットの降車時点の方が遅い場合、前記他のオブジェクトの降車経路を特定するステップとをさらに含み、
前記再設定される占有位置は、
前記特定オブジェクトの降車経路及び前記他のオブジェクトの降車経路を除く残りの領域に位置することを特徴とする請求項
10に記載のロボット遠隔制御方法。
【請求項13】
検知部と、
通信部と、
移動手段への搭乗イベントが発生したターゲットロボットを特定する制御部とを含み、
前記制御部は、
前記ターゲットロボットが位置する特定区域に前記移動手段が停車したことに応答して、前記ターゲットロボットが前記移動手段に搭乗するように、前記ターゲットロボットの走行を制御し、
前記移動手段に備えられた収容空間の占有状態に基づいて、前記収容空間における前記ターゲットロボットのターゲット占有位置を決定し、
前記ターゲット占有位置に前記ターゲットロボットが移動するように、前記通信部を用いて、前記ターゲット占有位置に関する制御命令を前記ターゲットロボットに送信する
ように構成され、
前記ターゲットロボットは、異なる複数の動作モードのいずれかの動作モードで動作し、
前記ターゲットロボットがどの動作モードで動作するかによって、前記収容空間における前記ターゲット占有位置が異なることを特徴とするロボット遠隔制御システム。
【請求項14】
1つ以上のプロセスで実行され、コンピュータ可読記録媒体に保存可能なプログラムであって、
前記プログラムは、
移動手段への搭乗イベントが発生したターゲットロボットを特定するステップと、
前記ターゲットロボットが位置する特定区域に前記移動手段が停車したことに応答して、前記ターゲットロボットが前記移動手段に搭乗するように、前記ターゲットロボットの走行を制御するステップと、
前記移動手段に備えられた収容空間の占有状態に基づいて、前記収容空間における前記ターゲットロボットのターゲット占有位置を決定するステップと、
前記ターゲット占有位置に前記ターゲットロボットが移動するように、前記ターゲット占有位置に関する制御命令を前記ターゲットロボットに送信するステップとを行わせるコマンドを含
み、
前記ターゲットロボットは、異なる複数の動作モードのいずれかの動作モードで動作し、
前記ターゲットロボットがどの動作モードで動作するかによって、前記収容空間における前記ターゲット占有位置が異なることを特徴とするコンピュータ可読記録媒体に保存可能なプログラム。
【請求項15】
クラウドサーバにより制御されるロボットが走行する建物であって、
前記建物は、
室内空間に配置され、前記室内空間を構成する異なる階間を移動するように設けられるエレベータを含み、
前記エレベータは、
オブジェクトを収容するように構成される収容空間と、
前記収容空間に配置され、前記収容空間上に位置する前記オブジェクトを検知する検知部とを含み、
前記エレベータへのターゲットロボットの搭乗イベントが発生した場合、
前記収容空間に位置する前記オブジェクトの占有状態に基づいて、前記収容空間における前記ターゲットロボットのターゲット占有位置が決定され
、
前記ターゲットロボットは、異なる複数の動作モードのいずれかの動作モードで動作し、
前記ターゲットロボットがどの動作モードで動作するかによって、前記収容空間における前記ターゲット占有位置が異なることを特徴とするロボットが走行する建物。
【請求項16】
前記ターゲットロボットは、
前記クラウドサーバから受信した制御命令に基づいて、前記エレベータに搭乗して前記収容空間上の前記ターゲット占有位置に停車することを特徴とする請求項
15に記載のロボットが走行する建物。
【請求項17】
前記ターゲットロボットの前記ターゲット占有位置は、前記オブジェクトの占有領域の大きさに基づいて決定され、
前記オブジェクトの占有領域の大きさは、前記オブジェクトのオブジェクトタイプによって異なる大きさに特定されることを特徴とする請求項
15に記載のロボットが走行する建物。
【請求項18】
前記オブジェクトタイプは、
前記オブジェクトの種類に応じて第1タイプ及び第2タイプを含み、
前記第1タイプのオブジェクトは、遠隔で制御することのできるロボットであり、
前記第2タイプのオブジェクトは、遠隔で制御することのできない人であることを特徴とする請求項
17に記載のロボットが走行する建物。
【請求項19】
前記第2タイプのオブジェクトの占有領域の大きさは、前記第1タイプのオブジェクトの占有領域の大きさより大きいことを特徴とする請求項
18に記載のロボットが走行する建物。
【請求項20】
前記ターゲットロボットの前記ターゲット占有位置は、
前記収容空間を占有する前記オブジェクトが存在する場合、前記オブジェクトの目的地を確認し、前記オブジェクトの目的地に基づいて決定されることを特徴とする請求項
15に記載のロボットが走行する建物。
【請求項21】
前記エレベータには、前記収容空間への乗降車のための出入口(entrance)が存在し、
前記ターゲットロボットの前記ターゲット占有位置は、
前記ターゲットロボットの目的地及び前記オブジェクトの目的地に基づいて、前記エレベータからの前記ターゲットロボットと前記オブジェクトの降車順序が特定され、特定された降車順序に基づいて、前記ターゲットロボットが前記オブジェクトより優先して降車する場合、前記オブジェクトより前記出入口に近い位置に決定されることを特徴とする請求項
20に記載のロボットが走行する建物。
【請求項22】
クラウドサーバにより制御されるロボットが走行する建物であって、
前記建物は、
室内空間に配置され、前記室内空間を構成する異なる階間を移動するように設けられるエレベータを含み、
前記エレベータは、
オブジェクトを収容するように構成される収容空間と、
前記収容空間に配置され、前記収容空間上に位置する前記オブジェクトを検知する検知部とを含み、
前記エレベータへのターゲットロボットの搭乗イベントが発生した場合、
前記収容空間に位置する前記オブジェクトの占有状態に基づいて、前記収容空間における前記ターゲットロボットのターゲット占有位置が決定され、
前記ターゲットロボットが前記収容空間の前記ターゲット占有位置に位置する状態で、前記収容空間に位置する特定オブジェクトの降車イベントが発生した場合、
前記クラウドサーバにより、前記降車イベントに応答して、前記特定オブジェクトの降車経路上に前記ターゲットロボットが位置するか否かが判断され、
判断の結果、前記特定オブジェクトの降車経路上に前記ターゲットロボットが位置する場合、前記エレベータから前記特定オブジェクトを降車させるために、前記ターゲットロボットの前記ターゲット占有位置が再設定されることを特徴とす
る建物。
【請求項23】
前記再設定される占有位置は、
前記収容空間の前記降車経路を除く残りの領域のうち、前記エレベータの出入口に最も近い位置に設定されることを特徴とする請求項
22に記載の建物。
【請求項24】
人とロボットが共に用いるエレベータを含む建物であって、
クラウドサーバにより、前記エレベータへの搭乗イベントが発生したターゲットロボットが特定されるステップと、
前記ターゲットロボットが位置する特定区域に前記エレベータが停車したことに応答して、前記ターゲットロボットが前記エレベータに搭乗するように、前記クラウドサーバにより、前記ターゲットロボットの走行が制御されるステップと、
前記クラウドサーバにより、前記エレベータに備えられた収容空間の占有状態に基づいて、前記収容空間における前記ターゲットロボットのターゲット占有位置が決定されるステップと、
前記ターゲット占有位置に前記ターゲットロボットが移動するように、前記クラウドサーバから、前記ターゲット占有位置に関する制御命令を前記ターゲットロボットに送信するステップとに基づいて、前記エレベータに搭乗する複数のロボットが走行
し、
前記ターゲットロボットは、異なる複数の動作モードのいずれかの動作モードで動作し、
前記ターゲットロボットがどの動作モードで動作するかによって、前記収容空間における前記ターゲット占有位置が異なる、建物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動手段を用いるロボットを遠隔で制御する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
技術が発展するにつれて、様々なサービスデバイスが出現しており、特に最近は、様々な作業又はサービスを行うロボットに関する技術開発が盛んに行われている。
【0003】
また、近年、人工知能技術、クラウド技術などが発展するにつれて、ロボットの活用度が次第に高くなってきている。
【0004】
一方、ロボットにより様々な作業又はサービスを提供するためには、ロボットを正確に制御することが非常に重要である。ロボットにおいては、ユーザがロボットの周辺でロボットの制御を一々行うには現実的な限界があるので、遠隔でロボットを制御する技術の必要性が次第に高まっている。
【0005】
また、ロボットにより様々な作業又はサービスを提供するためには、ロボットが移動する空間上の制約が少ないことが必須であり、そのために、最近はロボットであっても移動手段、例えばエレベータ(elevator)、自動車、電動カートなどに搭乗させる様々な研究活動が行われている。
【0006】
例えば、特許文献1(移動ロボット装置、エレベータ管理装置、移動ロボットのエレベータ階間移動制御システム及びその方法)においては、エレベータとロボットの中央制御を行い、エレベータにロボットを搭乗させる制御方法について開示している。
【0007】
一方、このように移動手段にロボットを搭乗させる場合、移動手段の収容空間をいかに効率的に運用するかについて、ロボット及び空間の面から様々な検討が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国公開特許第2009-0057869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ロボット遠隔制御方法及びシステムを提供する。より具体的には、本発明は、移動手段に搭乗するロボットをより効率的に制御する方法及びシステムを提供する。
【0010】
また、本発明は、ロボットのエネルギー及び時間の面から、移動手段内におけるロボットの待機及び移動を効率的に制御する方法及びシステムを提供する。
【0011】
さらに、本発明は、移動手段の収容空間をより効率的に運用できるロボット遠隔制御方法及びシステムを提供する。
【0012】
さらに、本発明は、人とロボットが移動手段内において安全に共存できるロボット遠隔制御方法及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によるロボット遠隔制御方法は、移動手段への搭乗イベントが発生したターゲットロボットを特定するステップと、前記ターゲットロボットが位置する特定区域に前記移動手段が停車したことに応答して、前記ターゲットロボットが前記移動手段に搭乗するように、前記ターゲットロボットの走行を制御するステップと、前記移動手段に備えられた収容空間の占有状態に基づいて、前記収容空間における前記ターゲットロボットのターゲット占有位置を決定するステップと、前記ターゲット占有位置に前記ターゲットロボットが移動するように、前記ターゲット占有位置に関する制御命令を前記ターゲットロボットに送信するステップとを含むものであってもよい。
【0014】
また、本発明によるロボット遠隔制御システムは、検知部と、通信部と、移動手段への搭乗イベントが発生したターゲットロボットを特定する制御部とを含み、前記制御部は、前記ターゲットロボットが位置する特定区域に前記移動手段が停車したことに応答して、前記ターゲットロボットが前記移動手段に搭乗するように、前記ターゲットロボットの走行を制御し、前記移動手段に備えられた収容空間の占有状態に基づいて、前記収容空間における前記ターゲットロボットのターゲット占有位置を決定し、前記ターゲット占有位置に前記ターゲットロボットが移動するように、前記通信部を用いて、前記ターゲット占有位置に関する制御命令を前記ターゲットロボットに送信することを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明による1つ以上のプロセスで実行され、コンピュータ可読記録媒体に保存可能なプログラムは、移動手段への搭乗イベントが発生したターゲットロボットを特定するステップと、前記ターゲットロボットが位置する特定区域に前記移動手段が停車したことに応答して、前記ターゲットロボットが前記移動手段に搭乗するように、前記ターゲットロボットの走行を制御するステップと、前記移動手段に備えられた収容空間の占有状態に基づいて、前記収容空間における前記ターゲットロボットのターゲット占有位置を決定するステップと、前記ターゲット占有位置に前記ターゲットロボットが移動するように、前記ターゲット占有位置に関する制御命令を前記ターゲットロボットに送信するステップとを行わせるコマンドを含むものであってもよい。
【発明の効果】
【0016】
前述したように、本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムは、移動手段の占有状態に基づいて、移動手段内におけるロボットの占有位置を決定することができる。より具体的には、本発明によれば、移動手段に予め搭乗しているロボット又は人が占有している領域と重ならないようにロボットの占有位置を設定することにより、ロボット又は人との衝突危険性を低減することができる。
【0017】
また、本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムは、移動手段の占有状態及び他のロボット又は人の乗降車情報を考慮して、ロボットの占有位置を設定することができる。
【0018】
ここで、本発明においては、ロボットが移動手段に乗降車する際に移動手段内において最短距離で移動できる占有位置を設定することにより、ロボットのエネルギー効率を最大化することができる。
【0019】
それとは異なり、本発明においては、ロボットが移動手段から降車する際に最短時間で移動できる占有位置を設定することにより、ロボットの時間効率を最大化することができる。
【0020】
さらに、本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムは、移動手段に搭乗している他のロボットの降車情報に基づいて、ロボットの占有位置を再設定することにより、移動空間の複雑度を低減すると共に、移動手段からの他のロボットの降車を補助することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムを説明するための概念図である。
【
図2】本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムを説明するための概念図である。
【
図3】本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムにおけるロボットを識別する方法を説明するための概念図である。
【
図4】本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムにおける移動手段を説明するための概念図である。
【
図5】本発明によるロボット遠隔制御方法を説明するためのフローチャートである。
【
図6】本発明によるロボット遠隔制御方法を説明するためのフロー模式図である。
【
図7】本発明によるロボット遠隔制御方法を説明するためのフロー模式図である。
【
図8】本発明によるロボット遠隔制御方法を説明するためのフロー模式図である。
【
図9】本発明によるロボット遠隔制御方法を説明するためのフロー模式図である。
【
図10】本発明によるロボット遠隔制御方法を説明するためのフロー模式図である。
【
図11】本発明によるロボット遠隔制御方法を説明するためのフロー模式図である。
【
図12】本発明によるロボット遠隔制御方法を説明するためのフロー模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して本明細書に開示される実施形態について詳細に説明するが、図面番号に関係なく同一又は類似の構成要素には同一又は類似の符号を付し、その説明は省略する。以下の説明で用いる構成要素の接尾辞である「モジュール」及び「部」は、明細書の作成を容易にするために付与又は混用されるものであり、それ自体が有意性や有用性を有するものではない。また、本明細書に開示される実施形態について説明するにあたって、関連する公知技術についての具体的な説明が本明細書に開示される実施形態の要旨を不明にする恐れがあると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。なお、添付図面は本明細書に開示される実施形態を容易に理解できるようにするためのものにすぎず、添付図面により本明細書に開示される技術的思想が限定されるものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物又は代替物が本発明に含まれるものと解されるべきである。
【0023】
第1、第2などのように序数を含む用語は様々な構成要素を説明するために用いられるが、上記構成要素は上記用語により限定されるものではない。上記用語は1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的でのみ用いられる。
【0024】
ある構成要素が他の構成要素に「連結」又は「接続」されていると言及された場合は、他の構成要素に直接連結又は接続されていてもよく、中間にさらに他の構成要素が存在してもよいものと解すべきである。それに対して、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」又は「直接接続」されていると言及された場合は、中間にさらに他の構成要素が存在しないものと解されるべきである。
【0025】
単数の表現には、特に断らない限り複数の表現が含まれる。
【0026】
本明細書において、「含む」や「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせの存在や付加可能性を予め排除するものではないと解されるべきである。
【0027】
本発明は、空間を走行するロボットを遠隔で制御する方法及びシステムを提供する。以下、添付図面を参照してロボット(robot)遠隔制御システムについて説明する。
図1及び
図2は本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムを説明するための概念図である。また、
図3は本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムにおけるロボットを識別する方法を説明するための概念図であり、
図4は本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムにおける移動手段を説明するための概念図である。さらに、
図5は本発明によるロボット遠隔制御方法を説明するためのフローチャートであり、
図6~
図12は本発明によるロボット遠隔制御方法を説明するためのフロー模式図である。
【0028】
図1に示すように、技術が発展するにつれて、ロボットの活用度が次第に高くなってきている。従来、ロボットは特殊な産業分野(例えば、産業自動化関連分野)において活用されていたが、次第に、人間や設備のために有用な作業を行うことのできるサービスロボットに変貌してきている。
【0029】
このように様々なサービスを提供するロボットは、与えられた任務を遂行するために、
図1に示すような空間10を走行するように構成されてもよい。ロボットが走行する空間の種類はいかなるものでもよく、必要に応じて、室内空間及び室外空間の少なくとも1つを走行するように構成されてもよい。例えば、室内空間としては、デパート、空港、ホテル、学校、ビル、地下鉄駅、鉄道駅、書店などの様々な空間が挙げられる。ロボットは、このように、様々な空間に配置されて人間に有用なサービスを提供するように構成されてもよい。
【0030】
一方、このような空間を走行するロボットは、必要に応じて、空間に備えられた移動手段への乗降車により、階(floor)間を移動しなければならないこともあり、遠隔地に移動しなければならないこともある。
【0031】
このような移動手段は、エレベータ(elevator)、エスカレータ、電車、自動車、カートなど、非常に多様であり得る。例えば、ロボットは、エレベータへの搭乗により、現在位置している特定の階から他の階に移動することができる。
【0032】
一方、移動手段でロボットが移動する場合、移動手段内におけるロボットの占有位置(待機位置)、動線、移動手段内の他の人又はロボットの占有状態など、様々な状況に対する考慮が総合的に必要とされる。
【0033】
より具体的には、移動手段でロボットが移動する場合、i)移動手段内におけるロボットの待機位置、ii)移動手段内に存在する他のロボット又は人との空間占有関係、動線など、ii)移動手段に乗車しようとする他のロボット又は人との位置関係、iii)移動手段から降車しようとする他のロボット又は人との位置関係など、非常に多様な状況を総合的に考慮して、ロボット及び人の面から、移動手段の空間を効率的に運用しなければならないというニーズが発生する。
【0034】
よって、移動手段でロボットを移動させるためには、又はロボットを用いて様々なサービスを提供するためには、ロボットを正確に制御することが非常に重要な要素となる。このようなロボットの制御は、空間に配置されたカメラを共に用いて行うようにしてもよい。
【0035】
例えば、
図1に示すように、ロボットが位置する空間10には、カメラ20が配置されてもよい。同図に示すように、空間10に配置されたカメラ20の数には制限がない。このような空間10が移動手段の内部となってもよいことは言うまでもない。
【0036】
一方、同図に示すように、空間10には、複数のカメラ20a、20bが配置されてもよい。空間10に配置されたカメラ20の種類は多様であり得るが、本発明においては、空間に配置されたCCTV(closed circuit television)を活用することができる。
【0037】
一方、
図1の例では、カメラ20を用いて空間10に関する情報を検知する方法について説明したが、本発明において、空間10を検知する手段はいかなるものでもよい。すなわち、本発明においては、空間10に関する情報を検知することのできる様々なセンサにより、空間10を走行するロボット及びロボットの周囲の様々な環境に関する情報を検知することができる。
【0038】
一方、
図2に示すように、本発明によれば、ロボット遠隔制御システム300において、ロボットRを遠隔で管理し、制御することができる。
【0039】
本発明によるロボット遠隔制御システム300は、空間10に配置されたカメラ20(例えば、CCTV)から受信した映像、ロボットから受信した映像、ロボットに備えられたセンサから受信した情報、及び空間に備えられた様々なセンサから受信した情報の少なくとも1つを活用することにより、ロボットの走行の制御など、ロボットに対する適切な制御を行うことができる。
【0040】
以下、本発明によるロボット遠隔システムについてより具体的に説明する。
図2に示すように、本発明によるロボット遠隔制御システム300は、通信部110、保存部120、ディスプレイ部130、入力部140及び制御部150の少なくとも1つを含んでもよい。
【0041】
通信部110は、空間10に配置された様々なデバイスと有線又は無線で通信を行うように構成されてもよい。通信部110は、同図に示すように、ロボットRと通信を行うことができる。通信部110は、ロボットRとの通信により、ロボットRに備えられたセンサ(例えば、カメラ、ライダーセンサなど)から様々な検知情報(例えば、撮影された映像)を受信するように構成されてもよい。
【0042】
また、通信部110は、少なくとも1つの外部サーバ(又は外部保存媒体)200と通信を行うように構成されてもよい。ここで、外部サーバ200は、同図に示すように、クラウドサーバ210、エッジ(edge)クラウドサーバ、エッジコンピューティングサーバ及びデータベース220の少なくとも1つを含むように構成されてもよい。一方、外部サーバ200は、制御部150の少なくとも一部の役割を果たすように構成されてもよい。すなわち、データ処理やデータ演算などの実行は、外部サーバ200で行われるようにしてもよく、本発明において、それらの方式はいかなるものでもよい。
【0043】
一方、通信部110は、通信を行うデバイスの通信規格に応じて様々な通信方式をサポートすることができる。
【0044】
例えば、通信部110は、WLAN(Wireless LAN)、Wi-Fi(Wireless-Fidelity)、Wi-Fi(Wireless-Fidelity)
Direct、DLNA(Digital Living Network Alliance)、WiBro(Wireless Broadband)、WiMAX(World Interoperability for Microwave Access)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(Long Term Evolution-Advanced)、5G(5th Generation Mobile Telecommunication)、ブルートゥース(BluetoothTM)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association;IrDA)、UWB(Ultra-Wideband)、ZigBee、NFC(Near Field Communication)、Wi-Fi
Direct、Wireless USB(Wireless Universal Serial Bus)技術の少なくとも1つを用いて、空間20の内外に位置するデバイス(クラウドサーバを含む)と通信を行うように構成されてもよい。
【0045】
次に、保存部120は、本発明に関する様々な情報を保存するように構成されてもよい。本発明において、保存部120は、ロボット遠隔制御システム300自体に備えられてもよい。それとは異なり、保存部120の少なくとも一部は、前述した外部サーバ200に保存されるようにしてもよい。すなわち、保存部120は、本発明によるロボットを遠隔で制御するために必要な情報が保存される空間であれば十分であり、物理的な空間の制約はないことが分かる。よって、以下では、保存部120と外部サーバを別途に区分せず、全て保存部120という。ここで、クラウドサーバ210とは、「クラウド保存場所」を意味することができる。また、保存部120は、ロボット遠隔制御システム300に関する情報だけでなく、移動手段制御システム400a、400bに関する様々な情報を保存するように構成されてもよい。
【0046】
まず、保存部120には、ロボットRに関する情報が保存されるようにしてもよい。
【0047】
ロボットRに関する情報は非常に多様であり得るが、ロボットRに関する情報は、例えば、i)空間10に配置されたロボットRを識別するための識別情報(例えば、シーケンス番号、TAG情報、QRコード情報など)、ii)ロボットRに与えられた任務情報、iii)ロボットRに設定された走行経路情報、iv)ロボットRの位置情報、v)ロボットRの状態情報(例えば、電源状態、故障有無、バッテリ状態など)、vi)ロボットRに備えられたカメラから受信した映像情報などであってもよい。
【0048】
次に、保存部120には、空間10の地図(又は地図情報)(map)が保存されるようにしてもよい。ここで、地図は、2次元地図及び3次元地図の少なくとも1つで構成されてもよい。空間10の地図とは、ロボットRの現在位置の把握や、ロボットの走行経路の設定に活用することのできる地図を意味することができる。
【0049】
特に、本発明によるロボット遠隔制御システム300においては、ロボットRから受信した映像、又はロボットRから受信した検知情報に基づいて、ロボットRの位置を把握することができる。そのために、保存部120に保存されている空間10の地図は、映像又は検知情報に基づいて位置を推定できるようにするデータで構成されてもよい。
【0050】
ここで、空間10の地図は、事前に空間10を移動する少なくとも1つのロボットにより、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)に基づいて作成された地図であってもよい。
【0051】
一方、前述した情報の種類以外に、保存部120には様々な情報が保存されるようにしてもよい。
【0052】
次に、保存部120には、カメラ20に関する情報が保存されるようにしてもよい。
【0053】
カメラ20に関する情報は非常に多様であり得るが、カメラ20に関する情報は、i)各カメラ20a、20b...の識別情報(例えば、シーケンス番号、TAG情報、QRコード情報など)、ii)各カメラ20a、20b...の配置位置情報(例えば、空間内で各カメラ20a、20b...がどの位置に配置されているかに関する情報)、iii)各カメラ20a、20b...の画角情報(例えば、各カメラ20a、20b...が空間のどのビューを撮影しているかに関する情報)(angle of view)、iv)各カメラ20a、20b...の状態情報(例えば、電源状態、故障有無、バッテリ状態など)、vi)各カメラ20a、20b...から受信した映像情報などであってもよい。
【0054】
一方、前述したカメラ20に関する情報は、各カメラ20a、20b...を基準に互いにマッチングされて存在してもよい。
【0055】
例えば、保存部120には、特定カメラ20aの識別情報、位置情報、画角情報、状態情報及び映像情報の少なくとも1つがマッチングされ、マッチング情報として存在してもよい。このようなマッチング情報は、後に映像を見る位置が特定されると、当該位置のカメラを特定するのに有用であり得る。
【0056】
また、保存部120には、空間10内に配置された様々なセンサに関する情報が保存されるようにしてもよい。例えば、保存部120には、特定センサの識別情報、位置情報、検知範囲情報及び検知情報の少なくとも1つが各センサと互いにマッチングされ、マッチング情報として存在してもよい。
【0057】
次に、ディスプレイ部130は、ロボットRに備えられたカメラ、及び空間10に配置されたカメラ20の少なくとも1つから受信した映像を出力するように構成されてもよい。ディスプレイ部130は、ロボットRを遠隔で管理する管理者のデバイスに備えられたものであって、
図2に示すように、遠隔管制室300aに備えられてもよい。また、それとは異なり、ディスプレイ部130は、モバイルデバイスに備えられたディスプレイであってもよい。このように、本発明において、ディスプレイ部の種類はいかなるものでもよい。
【0058】
次に、入力部140は、ユーザ(又は管理者)から入力される情報の入力のためのものであって、入力部140は、ユーザ(又は管理者)とロボット遠隔制御システム300間の媒体となってもよい。より具体的には、入力部140とは、ユーザからロボットRを制御するための制御命令を受信する入力手段を意味することができる。
【0059】
ここで、入力部140の種類はいかなるものでもよく、入力部140は、機械式(mechanical)入力手段(又はメカニカルキー、例えばマウス(mouse)、ジョイスティック(joy stic)、物理的ボタン、ドームスイッチ(dome switch)、ジョグホイール、ジョグスイッチなど)及びタッチ式入力手段の少なくとも1つを含んでもよい。一例として、タッチ式入力手段は、ソフトウェア的な処理によりタッチスクリーンに表示される仮想キー(virtual key)、ソフトキー(soft key)又はビジュアルキー(visual key)で構成されてもよく、前記タッチスクリーン以外の部分に配置されるタッチキー(touch key)で構成されてもよい。一方、前記仮想キー又はビジュアルキーは、様々な形態でタッチスクリーン上に表示されるようにすることができ、例えば、グラフィック(graphic)、テキスト(text)、アイコン(icon)、ビデオ(video)又はそれらの組み合わせで構成されてもよい。ここで、入力部140がタッチスクリーンを含む場合、ディスプレイ部130は、タッチスクリーンで構成されてもよい。その場合、ディスプレイ部130は、情報を出力する役割と、情報の入力を受ける役割を共に果たすことができる。
【0060】
次に、制御部150は、本発明に関するロボット遠隔制御システム300の全般的な動作を制御するように構成されてもよい。制御部150は、前述した構成要素により入力又は出力される信号、データ、情報などを処理することもでき、ユーザに適切な情報又は機能を提供又は処理することもできる。
【0061】
制御部150は、人工知能又はディープラーニングアルゴリズムに基づくプロセスを含むように構成されてもよい。
【0062】
本発明において、制御部150は、移動手段へのロボットの乗車、待機及び降車のための様々な制御を行うことができる。
【0063】
一方、空間10には、様々な移動手段が備えられてもよく、それらの移動手段は、移動手段を中央で制御するための移動手段制御システム400a、400bにより制御されてもよい。
【0064】
また、エレベータなどの移動手段においては設備が必要であり、その場合、移動手段制御システムを「設備制御システム」ともいえる。
【0065】
移動手段制御システム400a、400bは、空間内のロボットの移動のための移動手段毎に構成されてもよいが、それに限定されるものではない。各移動手段制御システムは、移動手段制御部410と、移動手段DB420と、移動手段通信部430とを含んでもよい。
【0066】
移動手段制御部410は、移動手段の動作に関する制御を行い、移動手段の状態をモニタするように構成される。移動手段制御部410は、移動手段制御システムに含まれる構成を活用することもでき、ロボットR及びロボット遠隔制御システム300との通信により移動手段の状態をモニタして移動手段情報を生成することもできる。
【0067】
一例として、移動手段制御部410は、移動手段の収容空間内にロボット又は人が搭乗しているか否かをモニタし、移動手段の占有状態、現在の混雑度などを算出することができる。
【0068】
他の例として、特定移動手段が複数(例えば、複数のエレベータ)であれば、移動手段制御部410は、現在利用できる移動手段をモニタすることができる。
【0069】
一方、移動手段通信部430は、ロボットR又はロボット遠隔制御システム300とデータを送受信する。
【0070】
一方、移動手段DB420には、移動手段に関する情報が保存されるようにしてもよい。特に、移動手段DB420には、移動手段の種類、移動手段に対応するサーバに関する情報、移動手段が配置された位置に対応する位置情報(例えば、空間10のノードマップが存在する場合は、移動手段に対応するノードのノード情報)の少なくとも1つが保存されるようにしてもよい。しかし、移動手段DB420に保存されるデータの種類は、それらに限定されるものではない。
【0071】
前述した移動手段制御システムは、移動手段に対応するサーバともいえる。
【0072】
一方、上記では、本発明において、移動手段制御システム400a、400bとロボット遠隔制御システム300を別個の構成として説明した。しかし、本発明はそれに限定されるものではなく、移動手段制御システム400a、400bとロボット遠隔制御システム300は、1つの統合されたシステムで構成されてもよい。
【0073】
一方、本発明において、制御部150は、空間10内でロボットRの移動経路又は走行経路を制御することができる。すなわち、制御部150は、ロボットRの走行に関する制御命令を生成し、それをロボットRに送信することができる。
【0074】
ロボットRは、制御部150の制御下で、空間10を移動するように構成されてもよい。また、ロボットRは、制御部150の制御下で、移動手段に乗降車し、移動手段内において待機又は移動するように構成されてもよい。
【0075】
そのために、制御部150は、空間10及び移動手段400におけるロボットRの状態を継続的にモニタする必要がある。ロボットRのモニタのための方法は非常に多様であるが、ロボットRのモニタのためには、モニタの対象となるロボットRの識別が先行されなければならない。制御部150は、制御対象のロボットRを正確に識別し、制御対象のロボットRに正確な制御命令を送信することにより、空間10を安全かつ効率的に運用することができる。
【0076】
そのために、各ロボットRには識別情報が付与され、各識別情報は様々な方法でロボットRから抽出されるようにしてもよい。
【0077】
制御部150は、空間10を走行するロボットRの識別情報を抽出し、抽出した識別情報に対応するロボットRに対する制御命令を生成することができる。
【0078】
ロボットRの識別情報を認識及び抽出する方法は非常に多様であり得るが、様々な方法の一例について説明する。
【0079】
まず、
図3に示すように、ロボットRの識別情報は、ロボットRに備えられた識別標識(又は識別マーク)に基づいて映像から抽出されるようにしてもよい。
図3の(a)、(b)及び(c)に示すように、ロボットRの識別標識301、302、303は、ロボットの識別情報を含んでもよい。同図に示すように、識別標識301、302、303は、バーコード(barcode)301、シーケンス情報(又はシリアル情報)302、QRコード303で構成されてもよく、バーコード(barcode)301、シーケンス情報(又はシリアル情報)302、QRコード303は、それぞれロボットの識別情報を含むように構成されてもよい。
【0080】
ロボットの識別情報は、各ロボットを区分するための情報であり、同じ種類のロボットであっても異なる識別情報を有するようにしてもよい。一方、識別標識を構成する情報は、前述したバーコード、シーケンス情報、QRコード以外にも、様々に構成することができる。
【0081】
制御部150は、カメラ20から受信した映像から、前述した識別標識に基づいてロボットRの識別情報を抽出することにより、カメラ20により撮影されたロボットRを特定し、空間10における特定されたロボットRの位置を把握することができる。
【0082】
一方、本発明において、カメラ20に撮影されたロボットRを特定する方法は多様であり得る。前述したように、制御部150は、映像からロボットRの識別情報を抽出することにより、ロボットRを特定することができる。その他にも、制御部150は、映像が撮影された時間、及び映像を撮影したカメラ20にマッチングされた位置情報の少なくとも1つを用いることにより、カメラ20に撮影されたロボットRの現在位置を特定することができる。
【0083】
また、制御部150は、前述した方法以外にも、様々な方法により、空間10を走行するロボットRを認識し、その識別情報を抽出することができる。
【0084】
一方、
図4の(a)及び(b)に示すように、少なくとも1つのロボット(R1~R6など)は、必要に応じて移動手段500に乗車(又は搭乗)、待機、降車することができる。
【0085】
ここで、移動手段500は、ロボット又は人を収容するように構成される収容空間510を備えてもよい。このような収容空間510は、「移動手段500の内部(又は内部空間)」などともいえる。
【0086】
よって、本発明において、収容空間510という用語は移動手段500の内部空間又は内部と混用されるが、その場合は全て符号510を付す。
【0087】
また、移動手段500は、出入口530及び出入領域531を備えてもよい。人又はロボットは、出入領域531を通って、移動手段500の内部に進入することができ、移動手段500から進出することができる。
【0088】
一方、移動手段500の収容空間510は、所定の基準で区画された複数の領域501~516を含んでもよい。これは、収容空間510内でのロボットの占有位置(又は待機位置)及び動線を効率的に管理するためである。
【0089】
その場合、収容空間510は、グリッド(grid)状に区分された複数の領域501~516で構成されてもよい。制御部150は、複数の領域の少なくとも一部にロボットが位置するようにロボットを制御することができる。また、制御部150は、複数の領域間を移動するようにロボットの移動経路を制御することができる。
【0090】
このような複数の領域501~516のそれぞれは、1つのロボットが収まる面積を有するように構成されてもよい。制御部150は、複数の領域501~516のいずれかにロボットをそれぞれ配置することにより、移動手段の収容空間510の占有状態を制御することができる。
【0091】
一方、本発明における「占有状態」とは、i)収容空間510がロボット又は人(又は動物)によりどれほど占められているか、ii)収容空間510のどの領域をロボット又は人が占めているか、iii)収容空間510のどの領域が空いているかなどの状態を意味することができる。このような占有状態は、ロボット又は移動手段内に備えられたセンサ(例えば、カメラなど)により検知される情報により定義することができる。
【0092】
一方、制御部150は、収容空間510の占有状態をリアルタイム又は所定の間隔でモニタ及びアップデートすることにより、収容空間510の変化に対して柔軟に対処することができる。
【0093】
一方、制御部150は、このような占有状態に基づいて、
図4の(a)に示すように、収容空間510内において、ロボットの待機位置を特定し、特定した領域にロボットが位置するようにロボットをそれぞれ制御することができる。
【0094】
ここで、ロボットの待機位置は、「ロボットの占有位置」ともいえる。待機位置又は占有位置は、ロボットが移動手段500で移動する間、移動手段500内においてロボットが停車して待機する位置であると理解することができる。
【0095】
一方、制御部150は、各ロボットが移動手段500内のどの領域で待機するかをロボット毎にそれぞれ制御することができる。
【0096】
例えば、制御部150は、
図4の(a)に示すように、第1ロボットR1及び第2ロボットR2を出入領域531の近くに配置し、第5ロボットR5を出入領域531から最も遠い領域に配置することができる。
【0097】
ここで、どの領域にどのロボットを配置するか、又はどのロボットを移動させるかは、各ロボットに割り当てられた任務、ロボットの目的地、ロボットのバッテリ状態(エネルギー状態)、収容空間510の占有状態の少なくとも1つに基づいて決定されるようにしてもよい。
【0098】
制御部150は、前述した様々な要素の少なくとも1つに基づいて、収容空間510に乗車、降車又は待機する各ロボットに対する制御を行うことができる。
【0099】
また、
図4の(b)に示すように、制御部150は、移動手段500に乗降車しようとするターゲットロボット(例えば、第6ロボットR6)のために、移動手段500に先に搭乗している少なくとも1つの他のロボット(又は周辺ロボット)を制御することができる。
【0100】
例えば、同図に示すように、ターゲットロボット(例えば、第6ロボットR6)が出入領域531を通って収容空間510に進入するためには、第1及び第2ロボットR1、R2の少なくとも1つが他の領域に移動しなければならないことがある。このように、制御部150は、複数の主体(少なくとも1つのロボット、少なくとも1名の人など)が移動手段500を円滑に用いることができるように、ターゲットロボットだけでなく、少なくとも1つの他のロボット(又は周辺ロボット)に対する制御を共に行うことができる。
【0101】
一方、本発明においては、
図4に示すように、移動手段500の内部をグリッド形式で複数の領域501~516に区分し、ロボットの待機位置を制御する例について説明した。しかし、本発明において、移動手段500の内部を区画する方式はいかなる方式であってもよい。すなわち、移動手段500の収容空間510は、様々な方式で複数の領域に定義することができる。例えば、収容空間510は、複数のノードを含むノードマップ(node map)で表されてもよい。その場合、ロボットは、複数のノードのいずれかのノードから他のノードへの移動により、収容空間510を移動することができる。また、その場合、ロボットは、複数のノードのいずれかのノードで移動手段が移動する間、待機することもできる。
【0102】
以下、説明の便宜上、前述したグリッド形式で収容空間510を区画する方法を例に説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
【0103】
以下、移動手段に搭乗するロボットを遠隔で制御する方法についてより具体的に説明する。
【0104】
まず、本発明によるロボット遠隔制御方法においては、移動手段への搭乗イベントが発生したターゲットロボットを特定するステップを行うことができる(S510)。
【0105】
ここで、搭乗イベントとは、移動手段へのロボットの搭乗が必要な状況になったことを意味し、搭乗イベントの発生の認知は、様々な経路で行うことができる。一例として、制御部150は、空間を走行するロボットの位置をリアルタイム又は所定の時間間隔でモニタすることができる。また、制御部150は、モニタの結果から、移動手段へのロボットの搭乗が必要であるか否かを判断することができる。判断の結果、目的地までの移動のために移動手段へのロボットの搭乗が必要であれば、制御部150は、ロボットに搭乗イベントが発生したと判断することができる。その場合、搭乗イベントの認知は、制御部150により行われるようにしてもよい。
【0106】
それとは異なり、制御部150は、ロボットから搭乗イベントに関する情報を受信することができる。搭乗イベントに関する情報は、ロボットに搭乗イベントが発生したことを通知する情報を含んでもよい。ロボットは、予め計画された移動経路に沿って空間を走行することができ、移動経路に移動手段の利用が含まれる場合、予め計画された移動経路に基づいて移動手段への搭乗を行うことができる。
【0107】
ロボットは、リアルタイム又は所定の時間間隔でロボットの現在位置及びロボットの周囲の環境情報、状況情報を制御部150に送信することができる。ここで、ロボットは、現状況で移動手段の利用が必要であると判断された場合、移動手段への搭乗イベントを発生させ、それに関する情報を制御部150に送信することができる。
【0108】
また、搭乗イベントに関する情報は、移動手段又は移動手段制御システムから受信するようにしてもよい。移動手段又は移動手段制御システムは、移動手段に接近したロボット、又は周辺に位置するロボットを検知することもでき、移動手段の利用要求を送信したロボットを検知することもできる。その場合、移動手段又は移動手段制御システムは、当該ロボットに搭乗イベントが発生したと判断し、ロボットに関する識別情報と共に、搭乗イベントに関する情報を制御部150に送信することができる。
【0109】
一方、このように、様々な経路で搭乗イベントが発生すると、制御部150は、搭乗イベントが発生したターゲットロボットを特定することができる。
【0110】
ターゲットロボットとは、空間を走行する様々なロボットのうち、移動手段への搭乗のために制御の対象となるロボットを意味することができる。
【0111】
このように、ターゲットロボットが特定されると、本発明においては、ターゲットロボットが移動手段に搭乗するように、ターゲットロボットの走行を制御するステップを行うことができる(S520)。
【0112】
制御部150は、ターゲットロボットを移動手段に搭乗させる制御命令をターゲットロボットに送信することができる。ターゲットロボットは、制御命令に基づいて、移動手段に搭乗することができる。
【0113】
一方、本発明においては、移動手段に備えられた収容空間の占有状態に基づいて、収容空間におけるターゲットロボットのターゲット占有位置を決定するステップを行うことができる(S530)。
【0114】
ここで、ターゲット占有位置は、
図6の(a)、(b)、(c)及び(d)に示すように、移動手段の収容空間をターゲットロボットR1、R2が占める領域に相当する位置であってもよい。
【0115】
また、ターゲット占有位置は、移動手段500に搭乗したターゲットロボットが移動手段500で移動する間、移動手段500において待機する待機位置であると理解することができる。
【0116】
本発明において、ターゲット占有位置という用語は、「待機位置」、「占有位置」などと同様の意味を有するものと混用することができる。
【0117】
また、占有位置、待機位置などにおける「位置」は、収容空間の少なくとも一部の領域であると理解することができるが、その少なくとも一部の領域は、ターゲットロボットが占める領域であってもよい。
【0118】
一方、本発明においては、様々な基準に基づいて、ターゲットロボットのターゲット占有位置を決定することができる。
【0119】
制御部150は、i)収容空間の占有状態、ii)移動手段に先に搭乗している他のロボット又は人の目的地情報、iii)ターゲットロボットに割り当てられた任務を完了しなければならない時間、iv)ターゲットロボットのエネルギー状態(例えば、バッテリ充電状態)、v)収容空間に関して予め決定されている空間運用基準などの様々な基準の少なくとも1つに基づいて、ターゲットロボットのターゲット占有位置を決定することができる。
【0120】
一例として、制御部150は、移動手段500の収容空間の占有状態、及び収容空間に関して予め決定されている空間運用基準に基づいて、ターゲットロボットの占有位置を決定することができる。
【0121】
収容空間には、ロボットが占有することのできる占有可能空間が予め設定されて存在してもよい。制御部150は、占有可能空間にターゲットロボットが位置するように、ターゲットロボットの占有位置を設定することができる。
【0122】
このような占有可能空間は非常に多様に設定することができるが、例えば、
図6の(a)に示すように、移動手段500の出入領域(又は出入口)に隣接する領域610を占有可能空間として特定することができる。その場合、制御部150は、占有可能空間610にターゲットロボットが配置されるように、占有可能空間610の少なくとも一領域をターゲット占有位置として設定することができる。
【0123】
保存部120には、移動手段500の収容空間の地図(マップ)が含まれ、当該地図には、占有可能空間に関する情報が含まれてもよい。
【0124】
制御部150は、このような地図を参照して移動手段の占有可能空間を抽出し、抽出した占有可能空間610の少なくとも一領域をターゲット占有位置として設定することができる。
【0125】
このような占有可能空間は、
図6の(b)に示すように、移動手段500の収容空間の縁部領域620に沿って設定されてもよく、
図6の(c)に示すように、収容空間の中央領域630に設定されてもよい。
【0126】
また、
図6の(d)に示すように、移動手段500は、ロボットだけでなく、人660が共に搭乗できる手段であってもよい。その場合、ロボットと人の安全及び複雑度低減のために、移動手段500の収容空間は、ロボットが占有することのできる第1領域640と、人が占有することのできる第2領域650に区画してもよい。
【0127】
制御部150は、ロボットが移動手段500に搭乗すると、収容空間の第1領域640にロボットが位置するように、ロボットの占有位置を設定することができる。
【0128】
一方、制御部150は、人が第2領域に位置するように、人が移動手段500に搭乗する際に案内放送を出力することができる。また、移動手段の床などには、ロボット及び人がそれぞれ位置すべき領域に関する情報が出力されるようにしてもよい。よって、人(ユーザ)は、移動手段500においてどの領域に位置すべきかを認知することができる。
【0129】
一方、制御部150は、移動手段500の収容空間の少なくとも一部がロボットの占有可能空間として設定されている場合でも、占有可能空間のどの領域にターゲットロボットを配置するかを判断及び決定することができる。
【0130】
これは、占有可能空間に既に他のロボット又は人が位置していることがあるからである。そのために、制御部150は、移動手段又はロボットに備えられた少なくとも1つのセンサにより検知される検知情報を用いて、前記収容空間を占有するオブジェクトが存在するか否かを確認することができる。ここで、オブジェクトは、人又はロボットであってもよい。また、制御部150は、前記収容空間を占有するオブジェクトが存在するか否かに基づいて、収容空間の占有状態を特定することができる。
【0131】
本発明における「占有状態」とは、i)収容空間がロボット又は人(又は動物)によりどれほど占められているか、ii)収容空間のどの領域をロボット又は人が占めているか、iii)収容空間のどの領域が空いているかなどの状態を意味することができる。このような占有状態は、ロボット又は移動手段内に備えられたセンサ(例えば、カメラなど)により検知される情報により定義することができる。
【0132】
一方、制御部150は、収容空間の占有状態をリアルタイム又は所定の間隔でモニタ及びアップデートすることにより、収容空間の変化に対して柔軟に対処することができる。
【0133】
制御部150は、このような占有状態に基づいて、収容空間の占有可能領域のうち、ターゲットロボットの位置する占有位置を特定することができる。ターゲットロボットが占有することのできる占有位置は、ターゲットロボットが出入領域を通って移動することのできる動線上にあり、かつオブジェクトにより占められていない、空いた領域であってもよい。
【0134】
制御部150は、ターゲットロボットが収容空間において移動手段500に搭乗したオブジェクトの占有領域に重なって位置しないように、収容空間のうち前記オブジェクトの占有領域を除く残りの領域の少なくとも一部をターゲットロボットのターゲット占有位置として決定することができる。
【0135】
また、制御部150は、占有可能領域が予め設定されていなくても、移動手段内におけるターゲットロボットのターゲット占有位置を設定することができる。
【0136】
一例として、制御部150は、移動手段の占有状態に基づいて、ターゲットロボットが占有することのできる占有可能領域(又は空いた領域)の少なくとも一部をターゲット占有位置として設定することができる。ここで、
図7の(a)に示すように、制御部150は、出入領域から最も近い特定領域701をターゲット占有位置として設定することができる。また、制御部150は、
図7の(b)に示すように、ターゲットロボットR3がターゲット占有位置701に位置するようにターゲットロボットR3を制御することができる。すなわち、制御部150は、ターゲットロボットが占有することのできる領域のうち、出入領域(又は出入口)から最も近くに位置する領域をターゲット占有位置として設定することができる。こうすることにより、ターゲットロボットは、移動手段から乗降車する時間を最小限に抑えることができる。これは、ターゲットロボットの時間効率を考慮してターゲット占有位置を決定するものであって、こうすることにより、ターゲットロボットは、移動手段を用いるのに要する時間を節約することができる。
【0137】
他の例として、制御部150は、移動手段の占有状態に基づいて、ターゲットロボットが占有することのできる占有可能領域(又は空いた領域)のうち、移動手段内において移動距離が最小限に抑えられる位置をターゲット占有位置として設定することができる。その場合、制御部150は、移動手段に搭乗した又は搭乗する予定の他のオブジェクト(ロボット又は人(ユーザ))の目的地情報を参考にすることができる。
【0138】
制御部150は、ターゲットロボットの目的地と他のオブジェクトの目的地とを比較し、ターゲットロボットの目的地より先に降車するオブジェクトが存在するか否かを判断することができる。また、制御部150は、ターゲットロボットより先に移動手段から降車するオブジェクトの降車動線にターゲットロボットの占有位置が含まれないように、オブジェクトの降車のためにターゲットロボットの移動が最小限に抑えられる位置をターゲット占有位置として設定することができる。
【0139】
これは、移動手段内においてターゲットロボットの移動距離を最小限に抑えるものであって、ターゲットロボットのエネルギー効率を考慮したターゲット占有位置設定方法となり得る。
【0140】
例えば、移動手段がエレベータの場合、制御部150は、ターゲットロボットの目的地に該当する目的階(floor)間にエレベータの停車階が存在するか否かを判断することができる。また、制御部150は、当該停車階で降車が予定されているオブジェクトを識別することができる。制御部150は、降車が予定されているオブジェクトの占有位置を基準に、降車が予定されているオブジェクトの降車動線との重複が最も少ない領域をターゲットロボットのターゲット占有位置として設定することができる。
【0141】
一方、前述したように、制御部150は、ターゲットロボットの時間効率及びエネルギー効率のいずれかを考慮して、移動手段内におけるターゲットロボットのターゲット占有位置を設定することができる。
【0142】
制御部150は、時間効率及びエネルギー効率のどちらを優先してターゲットロボットの占有位置を決定するかをターゲットロボットの動作モードに基づいて決定することができる。
【0143】
ターゲットロボットは、ターゲットロボットに与えられた任務の重要度、緊急度及びエネルギー状態(電源又はバッテリ充電状態)などに基づいて、異なる複数の動作モードのいずれかの動作モードで動作することができる。
【0144】
また、ターゲットロボットがどの動作モードで動作するかによって、前記収容空間における前記ターゲット占有位置が異なるようにしてもよい。
【0145】
複数の動作モードのうち、第1動作モードは、前記ターゲットロボットの時間効率を優先する動作モードであり、複数の動作モードのうち、第2動作モードは、前記ターゲットロボットのエネルギー効率を優先する動作モードであってもよい。
【0146】
制御部150は、前記ターゲットロボットが前記第1動作モードで動作する場合、収容空間の占有可能領域のうち、前記移動手段の出入口に最も近い領域をターゲット占有位置として決定することができる。その場合、ターゲットロボットは、他のオブジェクトの乗降車により、移動手段内においてターゲット占有位置からの移動及び復帰を繰り返すことができる。
【0147】
また、制御部150は、前記ターゲットロボットが前記第2動作モードで動作する場合、前記収容空間に位置するオブジェクトの目的地を考慮して、ターゲットロボットの移動距離を最小限に抑えることのできる領域をターゲット占有位置として決定することができる。
【0148】
このように、制御部150は、ターゲットロボットの動作モードを確認し、ターゲットロボットの動作モードに基づいて、ターゲットロボットの占有位置を設定することができる。
【0149】
一方、制御部150は、ターゲットロボットR3をターゲット占有位置に配置するために、移動手段500に搭乗したオブジェクト(又は他のロボットR1、R2)に対する制御を行うことができる。その場合、他のロボットR1、R2の少なくとも1つは、ターゲットロボットR3をターゲット占有位置に配置するために、移動手段500内における占有位置が変化するようにしてもよい。
【0150】
一例として、制御部150は、ターゲットロボットR3のターゲット占有位置を出入口に最も近い一縁部領域702に設定しようとする。しかし、
図7の(a)に示すように、当該領域に既に他のオブジェクトR1が位置することがある。その場合、制御部150は、
図8の(a)に示すように、ターゲットロボットR3をターゲット占有位置702に配置するために、少なくとも1つの他のロボットR1、R2を他の領域703、704に移動させるための制御を行うことができる。その場合、少なくとも1つの他のロボットR1、R2は、制御部150の制御命令に基づいて、他の領域703、704に移動するようにしてもよい。
【0151】
このように、制御部150は、ターゲットロボットのターゲット占有位置を設定する際に、ターゲットロボットの動作モード又は移動手段の占有状態のみ考慮するのではなく、移動手段に搭乗している他のオブジェクトの占有状態を考慮して、他のオブジェクトの占有状態を変化させるか否かを決定し、それに対する適切な制御を行うことができる。
【0152】
ここで、制御部150は、他のロボットのエネルギー状態、任務、動作モード、目的地などの様々な条件を考慮して、他のロボットの占有位置を変化させ、ターゲットロボットを当該ターゲット占有位置702に変化させるか否かを決定することができる。すなわち、制御部150は、ターゲット占有位置702を占有する対象の優先順位を判断することができる。また、優先順位が高い対象(ターゲットロボット又は他のオブジェクト)をターゲット占有位置に配置することができる。例えば、ターゲットロボットR3の優先順位が低い場合、ターゲットロボットは、出入口に最も近い領域をターゲット占有位置として割り当てられないようにしてもよい。
【0153】
一例として、ターゲットロボットR3及び他のオブジェクト(他のロボット)の目的地に基づいて、ターゲットロボットR3のターゲット占有位置を設定する方法について説明する。
【0154】
制御部150は、移動手段に搭乗した又は搭乗する予定のオブジェクト(ロボットや人など)の目的地情報に基づいて、ターゲット占有位置を設定することができる。
【0155】
その場合、制御部150は、前述したターゲット占有位置を設定する方法に加えて、オブジェクトの目的地情報を考慮して、ターゲットロボットだけでなく、移動手段に搭乗したオブジェクト(他のロボット)を共に制御することができる。
【0156】
例えば、
図7の(a)に示すように、ターゲットロボットR3のターゲット占有位置を決定する際に、制御部150は、移動手段500に先に搭乗している他のオブジェクトR1、R2の目的地を確認することができる。また、制御部150は、オブジェクトの目的地に基づいて、ターゲットロボットのターゲット占有位置を決定し、決定したターゲット占有位置にターゲットロボットを配置するために、ターゲットロボット及び他のロボットを共に制御することができる。
【0157】
制御部150は、ターゲットロボットR3の目的地及び他のロボットR1、R2の目的地に基づいて、移動手段500からのターゲットロボットR3及び他のロボットR1、R2の降車順序を特定することができる。また、制御部150は、前記降車順序に応じて、他のロボットR1、R2よりターゲットロボットR3を移動手段500の出入口の近くに配置するか否かを決定することができる。
【0158】
制御部150は、降車順序に応じて、ターゲットロボットR3及び他のロボットR1、R2を出入口の近くに配置することができる。一例として、
図8の(a)に示すように、ターゲットロボットR3及び他のロボットR1、R2のうち、ターゲットロボットR3の降車順序が最も早い場合、ターゲットロボットR3のターゲット占有位置は、出入口から最も近い特定領域702に設定されるようにしてもよい。その場合、
図7の(a)と比較して、他のロボットR1、R2の占有位置(待機位置)が変化するようにしてもよい。制御部150は、他のロボットR1、R2の移動を制御し、ターゲットロボットR3をターゲット占有位置702に配置することができる。
【0159】
他の例として、
図8の(b)に示すように、ターゲットロボットR3の降車順序が、他のロボットR1、R2のうち、第1ロボットR1より遅く、第2ロボットR2より早い場合、ターゲットロボットR3のターゲット占有位置を第1ロボットR1と第2ロボットR2の間の領域703に決定することができる。
【0160】
また、
図8の(c)に示すように、ターゲットロボットR3の降車順序が、他のロボットR1、R2と比較して最も遅い場合、ターゲットロボットR3のターゲット占有位置を第1ロボットR1と第2ロボットR2の次の領域704に決定することができる。
【0161】
一方、制御部150は、ターゲットロボットR3と他のロボットR1、R2の降車順序から、ターゲットロボットR3が出入口の最も近くに位置すべき場合であっても、他のロボットの状態情報を共に考慮して、ターゲットロボットR3のターゲット占有位置を決定することができる。例えば、他のロボットのバッテリ残余容量が少ない場合(例えば、所定の基準値以下の場合、割り当てられた任務を行うのに十分でない場合など)、他のロボットの移動を制限することができる。その場合、ターゲットロボットR3の降車順序が他のロボットと比較して早くても、ターゲットロボットR3は、出入口から遠くに位置するようにしてもよい。このように、制御部150は、空間内を走行するロボットの状態情報をリアルタイム又は所定の時間間隔でモニタし、ロボットの状態に適した制御を行うことができる。
【0162】
一方、移動手段500には、ロボットだけでなく、人が共に搭乗することがある。その場合、制御部150は、ロボットに関しては、ロボットの大きさ及びロボットの移動経路を認知しているので、ロボットとロボット間の衝突可能性を予測することができる。しかし、人に関しては、制御部150は、人の移動方向、大きさを完全に予測することは困難である。よって、制御部150は、人とロボットの衝突可能性を低減し、人とロボットの動線が重ならないようにして移動手段500の複雑度を低減するために、オブジェクトの特性を考慮して、ターゲットロボットの占有位置を設定することができる。
【0163】
本発明において、オブジェクトの占有領域の大きさは、前記オブジェクトのオブジェクトタイプによって異なる大きさに特定されるようにしてもよい。本発明におけるオブジェクトとは、人又はロボットを意味することができる。前記オブジェクトタイプは、前記オブジェクトの種類に応じて第1タイプ及び第2タイプを含んでもよい。
図9の(a)に示すように、前記第1タイプのオブジェクトは、制御部150が遠隔で制御することのできるロボットR1、R2、R3であってもよい。また、
図9の(b)に示すように、第2タイプのオブジェクトは、遠隔で制御することのできない特定オブジェクト(例えば、人)900であってもよい。
【0164】
制御部150は、第1タイプのオブジェクトであるロボットに対しては、
図9の(a)及び(b)に示すように、収容空間の複数の占有可能領域のうち、1マスに相当する領域911、912、913を各ロボットのための占有領域として割り当てることができる。
【0165】
それとは異なり、制御部150は、第2タイプのオブジェクトである人900、920に対しては、
図9の(a)及び(b)に示すように、収容空間の複数の占有可能領域のうち、複数のマスに相当する領域901、902、903、904、905、906、907を第2タイプの各オブジェクトのための占有領域として割り当てることができる。
【0166】
このように、制御部150が制御することのできない第2タイプのオブジェクトの占有領域の大きさは、前記第1タイプのオブジェクトの占有領域の大きさより大きくなるようにしてもよい。
【0167】
一方、制御部150は、
図9の(a)及び(b)に示すように、ターゲットロボットR3が第2タイプのオブジェクトの占有領域901、902、903、904、905、906、907内に位置しないように、ターゲットロボットR3のターゲット占有位置を設定することができる。
【0168】
制御部150は、移動手段500又はロボットに備えられたセンサを用いて、移動手段500におけるオブジェクトの占有状態に基づいて、ターゲットロボットR3のターゲット占有位置を設定することができる。
【0169】
このように、本発明においては、移動手段に搭乗したオブジェクト及びロボットの周囲の様々な状況を考慮して、ターゲットロボットの占有位置を決定することができる。また、本発明においては、ターゲット占有位置が決定されると、ターゲット占有位置に関する制御命令をターゲットロボットに送信するステップを行うことができる(S540)。
【0170】
ターゲットロボットは、ターゲット占有位置に関する制御命令を受信すると、それに基づいて、ターゲット占有位置に位置するように移動手段500内における移動を行うことができる。
【0171】
一方、ターゲットロボットが移動手段に搭乗している状態で、移動手段に搭乗している他のオブジェクトの降車イベントが発生し得る。
【0172】
制御部150は、ターゲットロボットが移動手段500内の収容空間のターゲット占有位置に位置する状態で、前記収容空間に位置する特定オブジェクトの降車イベントを受信することができる。また、制御部150は、降車イベントに応答して、前記特定オブジェクトの降車経路上に前記ターゲットロボットが位置するか否かを判断することができる。
【0173】
さらに、制御部150は、特定オブジェクトの降車経路上に前記ターゲットロボットが位置する場合、前記移動手段から前記特定オブジェクトを降車させるために、前記ターゲットロボットの占有位置を再設定することができる。
【0174】
ここで、制御部は、降車対象イベントが発生した特定オブジェクトの降車のために、ターゲットロボットの占有位置を再設定するか否かを決定することができる。
【0175】
制御部150は、i)ターゲットロボットのバッテリ残量、ii)降車対象イベントが発生した特定オブジェクトのバッテリ残量、iii)降車対象イベントが発生した特定オブジェクトの最短距離動線、iv)ターゲットロボットの占有位置が、降車対象イベントが発生した特定オブジェクトの降車のための必須動線であるか否かなどに基づいて、ターゲットロボットの占有位置を再設定するか否かを決定することができる。
【0176】
一方、前記再設定するターゲットロボットの占有位置は、非常に多様に設定することができる。一例として、制御部150は、降車対象イベントが発生した特定オブジェクトの降車経路を除く残りの領域のうち、移動手段の出入口に最も近い位置にターゲットロボットの占有位置を設定することができる。
【0177】
また、制御部150は、前記特定オブジェクトの降車のために、ターゲットロボットの占有位置が再設定されるときに、移動手段に存在する他のオブジェクトの目的地とターゲットロボットの目的地との比較を行うことができる。これは、ターゲットロボットより先に降車する他のオブジェクトの降車経路に、再設定されるターゲットロボットの占有位置が含まれないようにするためである。
【0178】
制御部150は、前記降車イベントが発生した特定オブジェクトだけでなく、移動手段に位置する他のオブジェクトの目的地に基づいて、前記他のオブジェクトの降車時点と前記ターゲットロボットの降車時点とを比較することができる。
【0179】
また、制御部150は、比較の結果、前記他のオブジェクトの降車時点より前記ターゲットロボットの降車時点の方が遅い場合、前記他のオブジェクトの降車経路を特定することができる。さらに、制御部150は、前記特定オブジェクトの降車経路及び前記他のオブジェクトの降車経路を除く残りの領域に占有位置を再設定することができる。
【0180】
すなわち、制御部150は、ターゲットロボットより先に降車する他のロボットの降車経路を全て考慮して、ターゲットロボットの占有位置を再設定することができる。
【0181】
一方、移動手段がターゲットロボットの目的地に到着すると、ターゲットロボットは、移動手段から降車しなければならない。その場合、移動手段がターゲットロボットの目的地に到着すると、ターゲットロボットの降車イベントが発生し得る。
【0182】
一方、ターゲットロボットが移動手段から降車する際に、場合によっては、移動手段に存在する他のオブジェクトの移動が要求されることがある。その場合、制御部150は、ターゲットロボットの降車のために、他の周辺ロボットの占有位置を再設定することができる。
【0183】
制御部150は、i)ターゲットロボットのバッテリ残量、ii)周辺オブジェクト(周辺ロボット)のバッテリ残量、iii)ターゲットロボットの降車のための最短距離動線、iv)ターゲットロボットの降車のための必須動線、v)ターゲットロボットに割り当てられた任務完了要求時間などに基づいて、ターゲットロボットの降車のために、他の周辺ロボットの占有位置を再設定することができる。
【0184】
図10の(a)に示すように、ターゲットロボットR3のバッテリ残量が十分な場合、制御部150は、ターゲットロボットR3の降車のために、周辺ロボットR1、R2の占有位置を変化させないようにしてもよい。その場合、ターゲットロボットR3は、少なくとも3つの領域1014、1015、1016を通って移動手段500から降車することができる。
【0185】
また、
図10の(b)に示すように、ターゲットロボットR3のバッテリ残量が十分でない場合や、ターゲットロボットR3が最短距離動線で移動するように設定されている場合、制御部150は、周辺ロボットR2の占有位置を再設定することができる。制御部150は、ターゲットロボットR3が最短距離動線で移動手段500から降車できるように、ターゲットロボットR3及び周辺ロボットR2を制御することができる。
【0186】
その場合、ターゲットロボットR3は、2つの領域1012、1017を通って移動手段500から降車することができる。その場合、周辺ロボットR2は、占有位置が再設定されるようにしてもよい。
【0187】
一方、
図11の(a)及び(b)に示すように、ターゲットロボットR3が最短距離動線で降車するために、ロボットではなく、人1110の占有位置を変化させなければならないことがある。
【0188】
例えば、
図11の(a)に示すように、ターゲットロボットR3の降車のために、人の移動が行われない場合、ターゲットロボットR3は、少なくとも5つの領域1102、1103、1104、1105、1106を通って移動手段500から降車しなければならない。しかし、
図11の(b)に示すように、ターゲットロボットR2は、2つの領域1107、1108を通って移動手段500から降車することができる。
【0189】
その場合、
図12の(a)に示すように、特定の人1110がターゲットロボットR3の最短距離動線に含まれる特定領域1107から他の領域に移動すると、ターゲットロボットR3は、最短距離で移動手段500から降車することができる。制御部150は、i)ターゲットロボットのバッテリ残量、ii)ターゲットロボットに割り当てられた任務完了要求時間などに基づいて、特定の人に対して移動を要求するか否かを決定することができる。また、制御部150は、特定の人の移動が必要な状況であると判断すると、
図12の(b)に示すように、特定の人1110の移動のための案内情報1130を出力することができる。このような案内情報は、ターゲットロボットR3又は移動手段に備えられた出力部により、視覚的、触覚的及び聴覚的方法のいずれかの方法で出力されるようにしてもよい。
【0190】
前述したように、本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムは、移動手段の占有状態に基づいて、移動手段内におけるロボットの占有位置を決定することができる。より具体的には、本発明によれば、移動手段に予め搭乗しているロボット又は人が占有している領域と重ならないようにロボットの占有位置を設定することにより、ロボット又は人との衝突危険性を低減することができる。
【0191】
また、本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムは、移動手段の占有状態及び他のロボット又は人の乗降車情報を考慮して、ロボットの占有位置を設定することができる。
【0192】
ここで、本発明においては、ロボットが移動手段に乗降車する際に移動手段内において最短距離で移動できる占有位置を設定することにより、ロボットのエネルギー効率を最大化することができる。
【0193】
それとは異なり、本発明においては、ロボットが移動手段から降車する際に最短時間で移動できる占有位置を設定することにより、ロボットの時間効率を最大化することができる。
【0194】
さらに、本発明によるロボット遠隔制御方法及びシステムは、移動手段に搭乗している他のロボットの降車情報に基づいて、ロボットの占有位置を再設定することにより、移動空間の複雑度を低減すると共に、移動手段からの他のロボットの降車を補助することができる。
【0195】
一方、前述した本発明は、コンピュータで1つ以上のプロセスにより実行され、コンピュータ可読媒体に保存できるプログラムとして実装することができる。
【0196】
また、前述した本発明は、プログラム記録媒体にコンピュータ可読コード又はコマンドとして実装することができる。すなわち、本発明は、プログラムの形態で提供することができる。
【0197】
一方、コンピュータ可読媒体は、コンピュータシステムにより読み取り可能なデータが記録されるあらゆる種類の記録装置を含む。コンピュータ可読媒体の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Disk)、SDD(Silicon Disk Drive)、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク(登録商標)、光データ記憶装置などが挙げられる。
【0198】
また、コンピュータ可読媒体は、ストレージを含み、電子機器が通信によりアクセスできるサーバ又はクラウドストレージであり得る。この場合、コンピュータは、有線又は無線通信により、サーバ又はクラウドストレージから本発明によるプログラムをダウンロードすることができる。
【0199】
さらに、本発明において、前述したコンピュータは、プロセッサ、すなわち中央処理装置(Central Processing Unit, CPU)が搭載された電子機器であり、その種類は特に限定されない。
【0200】
一方、本発明の詳細な説明は例示的なものであり、あらゆる面で限定的に解釈されてはならない。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲の合理的解釈により定められるべきであり、本発明の均等範囲内でのあらゆる変更が本発明の範囲に含まれる。